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学校法人日本聾話学校は、2025年4月より法人名はそのままに、学校名をきこえの学校「ライシャワー学園」と改めます。これまで100年かけて培ってきた聴覚主導の人間教育を、より多くの方に知っていただきたい、必要とする子どもたちに届けたい、その願いから今回の学校名変更が決定しました。また本校併設の児童発達支援センターを「きこえサポートセンター」と改称、放課後等デイサービスや保育所等訪問支援の事業を開始(予定)し、地域の難聴児に対する支援の充実を図ります。聴覚主導の人間教育の可能性を信じ、より広く届けるために■日本聾話学校について1920年の創立以来、聴覚障がい児の残された聴力を最大限に活かし、手話を使わずに聴いて話す教育を行う学校として、日本の聴覚障がい児教育のパイオニアとして歩み続けてきたのが日本聾話学校です。この100年で聴覚障がい者を取り巻く社会環境や、医療、補聴技術は劇的な変化を遂げ、多くの難聴児が一般の幼稚園や学校に通うようになりました。しかし聴覚障がい児を育てるためには高度な専門性が求められていることに変わりはありません。このような中でインクルーシブ教育と手話教育の狭間で過ごし、聴覚を活かす専門教育を必要としている難聴児が多くいます。これからも聴覚主導の人間教育の可能性を信じ、伝統の上に進化を重ねる学校として歩みを進める覚悟を持って新たなスタートを切ります。■学校情報法人名:学校法人日本聾話学校学校名:日本聾話学校※2025年4月以降きこえの学校「ライシャワー学園」(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2025年01月15日学校法人 日本聾話学校(所在地:東京都町田市、以下 日本聾話学校)は、2025年4月より法人名はそのままに、学校名をきこえの学校「ライシャワー学園」と改めます。これまで100年かけて培ってきた聴覚主導の人間教育を、より多くの方に知っていただきたい、必要とする子どもたちに届けたい、その願いから今回の学校名変更が決定しました。また本校併設の児童発達支援センターを「きこえサポートセンター」と改称、放課後等デイサービスや保育所等訪問支援の事業を開始(予定)し、地域の難聴児に対する支援の充実を図ります。学校での子どもたちの様子■日本聾話学校について1920年の創立以来、聴覚障がい児の残された聴力を最大限に活かし、手話を使わずに聴いて話す教育を行う学校として、日本の聴覚障がい児教育のパイオニアとして歩み続けてきたのが日本聾話学校です。この100年で聴覚障がい者を取り巻く社会環境や、医療、補聴技術は劇的な変化を遂げ、多くの難聴児が一般の幼稚園や学校に通うようになりました。しかし聴覚障がい児を育てるためには高度な専門性が求められていることに変わりはありません。このような中でインクルーシブ教育と手話教育の狭間で過ごし、聴覚を活かす専門教育を必要としている難聴児が多くいます。これからも聴覚主導の人間教育の可能性を信じ、伝統の上に進化を重ねる学校として歩みを進める覚悟を持って新たなスタートを切ります。夏期学校乳幼児期から入園可能■学校情報法人名:学校法人 日本聾話学校学校名:日本聾話学校※2025年4月以降 きこえの学校「ライシャワー学園」創立者 ライシャワー夫妻 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2025年01月10日■これまでのあらすじ姉が中学受験をすることになり、塾の送迎などで忙しくなった母と次女のくらの関係はぎくしゃくしていく。そんなときに、学校で仲がよかったグループに無視されてしまう。家では母のそばにいたくて話しかけるが、母は受験勉強中の姉の勉強を見ていて、そんなくらを邪魔だと強く非難。するとくらは、母は姉の方が大切なんだと思い、自分には学校にも家にも居場所がないのだと思う。そして、自分はいらない人物だから「消えてしまいたい」と思い…。■SOSを受け止めてほしい…■心配してほしい…■母の一言で何かが切れた母と私をつないでいた何かが、ぷつっと切れた出来事でした。大好きな母に心配をかけたくない、いじめられているのを知られるのが恥ずかしい…。そう思って我慢してきたけれどこの日、私は苦しすぎて、母に気づいてほしくなってしまったのです。そして私ができる精一杯のSOSを投げかけたのに、母には届かず…。「あぁ…、この人に何を言ってもムダなんだな」と思いました。この時のことは、今でもめちゃくちゃ覚えています。それまでは母を嫌いと思うことはなく、ただ母の言動に戸惑いや憤りを少しずつためていたのだと思います。それがこの時、ついに爆発してしまったのでした。次回に続く「家族がしんどかった話」(全36話)は12時更新!
2024年12月23日特別支援学校で不登校になった息子特別支援学校高等部3年生の息子は、アンジェルマン症候群という指定難病です。アンジェルマン症候群は重度の発達の遅れや知的発達症(知的障害)、動きがぎこちないなどの症状がある先天性の疾患です。息子は発語はありませんが、人が好きでニコニコと笑顔を振りまき、電車やバスといった乗り物が大好きです。そんな息子は2年生の11月から、特別支援学校で不登校になりました。11月のある朝のことです。息子が「以前骨折した腕が痛い」というアピールをしました。腕は完治しているはずなのですが、ちょうど寒くなってきた時期だったため、(寒さで古傷が痛むのかな?)と思い、私は病院へ連れて行きました。診てもらったところ特に腕に問題はなく、学校へは遅刻して行ったのですが、それから毎日のように病院へ行くというサイン、アピールが始まりました。Upload By ユーザー体験談参考:201 アンジェルマン症候群|厚生労働省不登校のきっかけは?体調不良アピールは続き……そして毎朝のように「病院へ行く」というサインは続きました。「学校へ行くよ」と言っても家から出てくれないので、その頃から私は「病院へ行って、その帰りに学校行くよ」と声がけをして息子を家から連れ出すようになりました。やがてはじめは腕だった痛みのサインも、鼻やら耳やら喉を指差すように変化。でも、いくら痛いアピールがあっても、病院へ毎日は行けません。すぐ近所の耳鼻科はほぼ行きつくすぐらいになってしまい、受付で事情を説明して何とか診てもらっていました。幸い病院のほうも「何かあるのかもしれないね~。先生に診察してもらうことで納得できるなら!」と言ってもらえたのでよかったです。そして病院へ行ったあとに学校へ連れていくも、だんだんと車から降りられなくなった息子。学校へは完全に行けなくなってしまったので、放課後等デイサービスに連れて行くようになりました。ですが、12月中旬になると放デイに送って行っても車から降りられず……。とうとう外へも出られない状態になりました。Upload By ユーザー体験談なぜ急に学校へ行きたがらなくなったのか……。あとから思ったことは、体調不良アピールが始まる1週間前にあった宿泊学習のこと。そこでなにか嫌な思いをしたのかも?ということが頭によぎりました。ただ学校に聞いても特に何かあったわけでないそうです。きっかけが分からないまま、息子の不登校は続きました。配布物、提出物のために学校へ通う日々いつか学校へ行ける日がくるはずと思った私は、学校へ配布物を取りに行ったり、提出物を持っていったりしていました。基本は私一人でやっていたのですが、病院に行った日などは息子も連れていくようにしました。二人で行く時は大体下校時間ぐらいに行くようにしました。下校中のお友だちがいると息子に声かけしてくれるので、そのほうが息子も動けるような気がしていたのです。ですが、息子はお友だちには笑顔で反応するのですが、車を降りることはできませんでした。下校が落ち着いて人がいなくなったあと、「書類を取りに行く、取ってきたら帰るよ」と声をかけると降りることもありましたが、それは稀。先生たちが付き合ってくださる時間も限られているので、先生が昇降口に置いてくれた書類を私が息子を誘導する形で取りに行き、車へ戻りました。また息子の不登校は私たち夫婦の仕事にも当然影響しました。私は上司と相談して在宅勤務に切り替えました。どうしても出社しないといけない時は、夫に半休を取ってもらいなんとか乗り切る日々でした。バスが好きな息子なら行けるかも?校外学習に参加そして年が明けて2月、校外学習がありました。バスに乗って出かけ電車で帰ってくる行事です。先生が「息子さんはバスと電車が好きだから、参加しませんか?」と声をかけてくれました。当日、私は出発時間ピッタリに登校させ、教室へ行かなくても息子がそのままバスに乗れるようにしました。無事バスに乗っていってくれた時は「よかった……!」とほっとしました。校外学習では、昼食(ファミレス)も、トイレもできて楽しんでいたそうです。これがきっかけで、2月中旬から3月初旬は学校に通うことができました。ですが、中旬からまた家から出られなくなり、毎日病院のサイン……。「病院に行ってから学校に行くよ!」の声かけで家から出れましたが、学校に行くと車から降りられずという状態が続きました。そのまま4月は不登校。でも校外学習の時うまくいった経験があったので、5月の修学旅行も行ければ良いなと思った私。修学旅行の事前学習のある日は登校するようにチャレンジしましたが、結局学校には行けませんでした。そこで、先生にお願いして修学旅行の資料をもらい、家で事前学習をすることにしました。宿泊するホテル、行き先、食事場所などの動画をタブレットで見せ、「ここに行くんだよ!楽しそうだね」と声かけをしました。Upload By ユーザー体験談新幹線に乗り、2泊3日の修学旅行へ。母も影から見守り……修学旅行先は大阪、2泊3日です。幸い、ホテルも行き先も以前いったことのある場所で、新幹線も乗り慣れていたことが功を奏し、修学旅行にはなんとか参加することができました。帯同こそしませんでしたが、実は私も大阪へ行きました。何かあった時にすぐに駆け付けられるようにと思ってのことです。ほかの保護者の方が帯同していたので、息子の様子を撮った写真や動画を送ってくれていたのですが、それを見ると楽しんでいる様子でほっとしました。あとから先生に聞いたところ、睡眠時間はいつもの半分ぐらいだったようで、最終日の昼食はほぼ食べられませんでしたが、ほかは普通に食べられた様子。かなりの疲労はあったようですが、「参加することに意味がある!」と。お友だちと一緒に行動できて、少しでも楽しい気持ちになれたのではと思いました。最終日、見つからないないように尾行(?)して様子をみましたが、先生が息子にマンツーマンで付いている感じはなく、エスカレーターに一人で乗っているところを見た時はびっくりしました。息子は疾患のため姿勢を保つことが難しく、倒れてしまうことがあるのですが、体勢を崩した時にすぐに対処できる様子ではないことに驚いたのです。先生たちは、「息子は割と何でもできる」と判断しているところがあって、学校生活でもこのような状況があったのでは?と、感じました。特に大きな問題を起こさず、比較的穏やかに過ごせている息子。ただ手をかけなくても、安全のためにも目はかけてもらいたい……。もしかしたら本人は孤独を感じていたのかもしれないと想像しました。学校からの提案で、学校へ通えるようにこの修学旅行のあと、学校から「息子さんが車から降りられない時は、私たちが降ろして連れて行ってもいいでしょうか」と提案いただき、そのように対応していただくことにしました。これで、息子は登校できるようになりました。先生からの提案で始まったことですが、車から連れていく際パニックになることはあっても教室では落ち着いているようで、先生も私もびっくりしてます。車を降りられた時、周りが拍手喝采してくれるのですが、その時の息子はすごくいい笑顔!周りから関心を持ってもらえていると実感することが、いい方向に働いているのかもしれません。現在、木曜~週末は自ら降りることもあるのですが、月曜日や長期休み明けは先生に連れていってもらっているようです。Upload By ユーザー体験談息子が学校に行ってくれることで、私も以前のように仕事ができるようになり、とてもありがたいです。ただ今後、卒業後にこのようなことがあったら……と思うと不安です。生活介護の事業所では、ここまでの対応は難しいと思うからです。特別支援学校の卒業が迫ってきました。残りの学校生活を楽しく過ごせることが願いです。イラスト/keikoエピソード参考/こうちゃんママ(監修:鈴木先生より)「少しでもできたら褒めること」が大切です。アンジェルマン症候群は重度の知的発達症を伴います。何ができないかよりも何ができたかに注目することが重要です。注目されることを好むお子さんも多いので、今回のようにバスから降りた時に拍手喝采があれば喜びます。定型発達の子どもが普通にできることでもアンジェルマンの子はそれを行うために努力をしているからです。修学旅行の睡眠時間が半分だったことからも、息子さんにはアンジェルマン症候群に多い睡眠障害が併存しているものと思われます。6歳から15歳までであればメラトニンの補充療法などで入眠を早めることも可能なので、一度主治医に相談をしてみましょう。参考:アンジェルマン症候群の特徴|NIPT Japan(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年11月28日特別支援学級に就学し、順調だった小学校1年生の生活わが家の娘は2歳の時にASD(自閉スペクトラム症)と診断され、小学校は特別支援学級に就学しました。1年生の頃は、初めての学校生活で慣れないこともありましたが、担任の先生などの助けをかりながら、無事1年間通うことができました。そして2年生。事前に特別支援学級の担任の先生が3月で休職することが決定していました。娘は担任の先生が大好きだったので、新学期に先生が学校にいないということに不安を感じていました。2年生で激変!?迫力満点のベテラン教師、約束と違う給食指導……たくさんの「嫌」が積み重なってUpload By マミヤ2年生に進級した新学期、娘の特別支援学級の担任は優しそうな先生で、これには親子共々ほっとしました。そして、交流学級の担任は学年主任の先生。ベテランの先生でしたが、残念ながら娘はこの先生と合いませんでした。厳しめの指導をされる先生で、娘は突然大きな声で注意されることをとても怖がっており、先生がほかの子を怒る声にも過敏になっていました。交流学級の担任の先生と合わなくても、メインは特別支援学級だし……と思っていたのですが、国語と算数以外の授業は交流学級で受けていたため、影響は想像していたより大きいものでした。娘はどんどん学校へ行く元気がなくなっていきました。特別支援学級の担任の先生にも相談していましたが、交流学級への付き添いは娘にではなくほかのお子さんについていたので、人手が足りないようでした。また、娘が学校と約束していた「給食のルール」と違う指導をされる先生がいらっしゃり(食べられないおかずなどは減らして全部完食するという約束だったが、いざ減らしてほしいとお願いすると減らしてくれない。牛乳はまず初めに3分の1飲むように言われるなど)、何度も学校に指導を統一してほしいとお願いしましたが改善されませんでした。娘にとっていろんな「嫌」が重なったことで、2学期の途中で学校へ行けなくなってしまいました。学校への反感も……「学校へ行かないこと」を選択した私たちUpload By マミヤこの頃から娘は「学校の先生は約束しても守ってくれない」「先生の言った通りにしてるのに、違う先生にそうじゃないと注意される」「こう思って言ったのに理由も聞いてくれないし混乱する。また間違えてしまうかも」と言っていました。また、学校への反感も示すようになりました。不安やこだわりが強く、感覚過敏などの特性もある娘には、学校という環境はシンドイだろう……と療育の先生や主治医にずっと言われていましたが、「こういうところなんだな」と感じました。そして、先生との相性でこんなにも変わるものなのか……と驚きました。娘はひとたび「この人は無理」と感じると心のシャッターをピシャリと閉ざしてしまうので、今は無理強いせずゆっくりさせようと、しばらく学校へ行かないことを決めました。ホームスクーリングに気持ちを切り替えた私は、娘と新しい生活をはじめました。結果として、この時は1週間後に再登校することになったのですが、再登校の時期はまた違った大変さがありました。そのことについてはまた別の機会に書かせていただきます。Upload By マミヤ執筆/マミヤ(監修:井上先生より)特別支援学級の担任の先生が変わっただけでなく、交流学級の先生も変わり、そして指導方針まで変わったことで、お子さんにとって大きなストレスになり、登校自体が嫌になってしまったのでしょうね。また、保護者にとっても、意見が取り上げてもらえないのは、非常につらい状況だったと思います。学校の内外で第三者的な立場から意見を述べてもらえる専門機関や連携先があると、保護者にとっても学校にとっても、そして本人にとっても助けになるかもしれません。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年09月16日皆さんんは、自分の楽しみや得意なことは何かありますか?中には、それを周囲にからかわれてしまい、学校を休みがちになってしまった人も……。今回は、MOREDOORのオリジナル漫画『サードプレイス』をご紹介します。※当作品はフィクションであり、実在する人物・施設とは一切関係ありません。あらすじ『サードプレイス』それは、多くの中高生の居場所として機能している市営施設であり、家とも学校とも違う「第三の居場所」。この場所を訪れる子どもの中には、複雑な事情を抱える子も……。ある日、中学生のたつおは、休み時間に同級生からからかわれてしまい……。学校に行けなくなり……妹から厳しい一言が……母が見つけてくれた居場所クラスメイトから自分の趣味をひどくからかわれたことで、学校に行けなくなってしまったたつお。母からサードプレイスと呼ばれる場所があることを教えてもらい、通ってみることに……。その後、サードプレイスで出会った人たちのおかげで、「行きたくなければ無理にいかなくていい。受け止めてくれる人がここにはいる」ということに気がつき、それぞれの道を前を向いて歩んでいくのでした。もし、自分の子どもがふさぎ込んでしまったら、どうしますか?※この物語は実話を元にしたフィクションです。■脚本:三崎てるひこ(臨床心理士/公認心理師)■作画:長月よーこ(MOREDOOR編集部)
2024年09月11日夏休みも終わりが見えてきました。お子さんは、2学期を楽しみにしていますか? じつは、この時期は「学校に行きたくない」と言いはじめる子どもが多い時期でもあるのです。 もし、子どもから「学校に行きたくない」と言われたら、どうしたらいいのでしょうか? 学校に行かない選択をした子が通うフリースクール「花まるエレメンタリースクール」の校長“はやとかげ”こと、林隼人先生にお話を伺いました。林 隼人(はやし はやと)プロフィール花まる学習会の30年のノウハウが詰め込まれた「花まるエレメンタリースクール」校長で、ファッションブランド「ノットイコール」代表、農業×ビジネス教室「みんなビレッジ」主宰。元中学校教諭、サッカー日本代表 川島永嗣と立ち上げたグローバルアスリートプロジェクト学長を経て、高濱正伸との運命的な出会いがあり現在に至る。親と離れて暮らす社会的養護の子どもの人権活動にも取り組んでいる。【花まるエレメンタリースクールとは?】花まるエレメンタリースクール(通称・花メン)は、学校に行かない選択をした子どもたちのためのフリースクールです。写真は実際の花メンの子どもたち。全員が不登校の経験があるとは信じがたい、生き生きと自信にあふれた表情です。花メンでの学びについては、連載3本目でご紹介します。●「花メン」の日々の様子: インスタグラム ■「学校に行きたくない」は誰にでも…!? 不登校の現状楢戸:子どもに「学校に行きたくない」と突然言われたら、保護者は驚きます。そんなとき、まずはどんな声かけをするのがいいのでしょうか?はやとかげ:大前提として最初に知っておいて欲しいことは、「学校に行きたくない」という状態は、誰にでも起こりえるということです。近年、不登校は増加の一途で、社会的認知も進んできました。楢戸:たしかに、そうですね。内閣府の資料(※1)にもあるとおり、不登校の子どもたちは約30万人に達しており(令和4年度)、前年度から約22%も増加しています。小学校35人学級で考えてみると、不登校・不登校傾向の子は4.5人、約12%を占めることになります(※2)。特別支援教育が必要な子どもたちよりも数としては多いのですが、これまでは可視化されてきませんでした。はやとかげ:大人は、子どもが「学校に行きたくない」と言いはじめたら、理由を探したくなりますが、本人も理由が言語化できていない場合も多々あります。「社会に出たら、嫌なことはいっぱいある。頑張って学校に行きなさい」などと励ますお父さんもお見受けしますが、いまの時代、(地元の)学校に通うことだけが学びの選択肢ではないということは知っておいて欲しいと思います。■国が認めてる「学校以外」の選択肢楢戸:国の方向性を知っておくことも大切ですね。少し難しい話となりますが、大切な部分なのでご紹介すると、2017年に施行された通称「教育機会確保法」(※3)では、国や自治体に下記の措置を求めています。●学校以外の場における不登校児童生徒の学習活動、その心身の状況等の継続的な把握に必要な措置●学校以外の場での多様で適切な学習活動の重要性に鑑み、個々の休養の必要性を踏まえ、不登校児童生徒等に対する情報の提供等の支援に必要な措置要は、教育機会確保法成立以後は、国の登校支援の考え方が「学校復帰が前提」から、「学校に行けない子どもに休養を与え、学校以外の場での学びの重要性を認識していく」という方向に変化しているんです。【POINT】(地元の)「学校に行く」一択ではなく、「いろんな場での学び方を試してみる」という選択肢を国が認めていることを知っておく。■学校を休ませたら癖にならない?楢戸:国の方向性を理解した上で、具体的なケースで考えてみます。「おなかが痛くて学校を休みたい」と本人が言っていても、親なら明らかに仮病だと気づく場合もあります。そんなとき、「1回休ませたら、それが連続するんじゃないか」という不安はあると思います。はやとかげ:ひとつ言えるのは、「おなかが痛いから休みたい」と言っているときは、子どもにとってはすでに結構ギリギリのSOSだということです。「仮病でしょう」などと言って本人の気持ちを真っ向から否定するのではなく、まずは「どうしたの? 何があったの?」と聞いてみて欲しいと願います。■不登校の理由を一番知られたくないのは?はやとかげ:たくさんの不登校だった子どもと出会ってきた肌感覚から話をさせてもらいます。最初の面談で、「どうして学校に行きたくないの?」と聞いたときと、子どもが元気になってから本音を聞けたときとでは、学校に行きたくない理由が違うんです。本音を聞いている僕らからすると、学校に行きたくない理由の根底には、人間関係の問題があります。でも、子どもの立場からすると、人間関係で苦しんでいることを一番知られたくないのが、お母さんなんです。自分がいじめられている、仲間外れにされているということを、子どもは隠します。楢戸:本当の理由を言ってくれない場合もあるのですね。はやとかげ:当初は、言ってくれない場合の方が多いかもしれませんね。だからこそ、子どもに「学校に行きたくない」と言われたら、ひととおり理由を聞いたあと、いい意味で深追いはせず「うん、じゃあ、今日は休もうか」。最初のひと言は、これがいいと思います。【POINT】子どもが「学校に行きたくない!」と言ったら、「どうしたの?」と理由をひと通り聞いたあと深追いはせず、「今日は休もうか」と第一声は子どもの気持ちを受け止める。今回は、国の登校支援の方向性を理解した上で、初動について伺いました。次回は、百戦練磨のはやとかげ校長に、子どもの心の内を伺います。※1:出典 文部科学省「 令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果 」※2:出典 内閣府「 総合科学技術・イノベーション会議 資料 」※3:出典 文部科学省「 教育機会確保法 」
2024年08月28日子どもが学校へ行く前、突然体調不良になってしまったらどうしますか?今回は、MOREDOORのオリジナル漫画『ヘルプマーク~誰かの優しさを信じるということ~』をご紹介します。本作品にはパニック障害の症状を描写するシーンがございます。閲覧の際はご注意ください。症状には個人差があります。あくまで一例としてお読み頂けますと幸いです。もし、本編の主人公と同じような症状で少しでも気になる方は、一度医療機関を受診することを推奨します。■監修:大和行男(こころと美容のクリニック東京院長)子どものこころ専門医、精神科専門医息子に異変が……2人の子どもを育てるシングルマザーのミホ。小学5年生の息子・ユウタは活発で、小学2年生の娘・マユは控えめな性格。ある日の朝、突然ユウタが泣き出してしまい学校を休むことになったのですが……。学校が怖い……?病院に行くと……パニック障害と分かり……?学校へ行くのが怖いと言うユウタを病院へ連れて行くと、『パニック障害』と診断されたミホ。ユウタに今どういう状態なのか説明しながら寄った場所とは……?※この漫画はフィクションです。■監修:大和行男(こころと美容のクリニック東京院長)子どものこころ専門医、精神科専門医■イラスト:長月よーこ■脚本:華丘侑果(MOREDOOR編集部)
2024年07月10日文庫で本を読んだり農園でヤギと触れ合ったり、学校に行かなくても楽しく過ごすことができる居場所を運営するNPO法人 本とジブン研休室(本部:神奈川県平塚市)が発足したことをお知らせします。寝袋で過ごせます【NPO法人設立の思い】本を読むことと学校を休むことに共通する点があり本のある場所は居心地が良いことを知ってほしい。学校は休んでもいいし、ちょっと行ってまた休んで行って、そんな感じでいいし、学校は入ったからといって絶対に最後まで行かないといけないということはないです。その休み方と本を読むという行為はとても似ています。本は開いたからといって絶対に最後まで読まなくてはいけないということはないですし、途中で休んでもいいし、ペースは自分で決めていいのです。そう思うので、本のある場所を開放することにしました。本を読んでいると心が休み方を覚えてくれる気がします。【自分の研究をする場所。だからジブン研休室】私たちは、学校に行かないことは自分研究のチャンスだと考えています。ここには立派な大人はいませんが、自分らしく生きる大人が集ってきます。親や先生以外の大人の仕事や考え方を知って、生き方って色々あるんだな~と知って欲しいと思います。与えられた課題や、意味を見いだせない授業、点数を取ることが目的の学びではなく、自分が心地よく生きるための研究をゆっくり焦らずマイペースにできる場所として利用して欲しいです。【本が1,500冊よみ放題】絵本・児童書・小説・雑誌・一般書など合わせて1,500冊ほどの本を自由に読むことができます。今後も中高生のリクエストを中心に蔵書を増やしていきます。月に1度絵本専門士やJPIC読書アドバイザーが中心となり、運営を応援してくださる会員様と選書会議も実施されます。【本を読む場も多様】ブックカフェのようなおしゃれな空間、鳥の声が聞こえるのんびりとした農園、畳の部屋で寝袋にくるまってなど、のんびりと心地よく、自分のペースで本を読むことができます。農園にはヤギもいて、ヤギと一緒に本を読むこともできます。【面白いワークショップ】変わった職業の大人と中高生の座談会や読書会、木工・料理・ガーデニングなど面白いことを企画します。学校を休んでいても楽しく過ごしていいし、やりたいことの提案も受け付けます。【毎週木曜日が解放日】「はたけのおうち文庫」と「きいろいおうちfarm」は毎週木曜日に無料開放しています。11時から16時まで。予約は不要です。文庫とfarmは徒歩4分で行き来できます。【図書喫茶 薔薇とハーブの運営】毎週金曜日、NPOの活動を応援してくださる賛助会員様限定のブックカフェを運営します。フレッシュハーブティーやコーヒーの提供もあります。1,500冊ほどの多彩な本が読めるおしゃれな空間です。カフェの利用料による収益は子どもたちのための多様な学びや心地よい居場所運営に活用されます。【賛助会員募集】子どもの居場所事業や多様な学びを提供する、本とジブン研休室の活動にご賛同、継続的な活動を応援してくださる方に会員登録をお願いしています。年会費1口1,000円からご支援いただけます。詳しくはホームページをご覧ください。【団体概要】NPO法人 本とジブン研休室本部 : 平塚市城所218-10理事長 : 内田 早苗ホームページ: はたけのおうち文庫/図書喫茶 薔薇とハーブ所在地 :平塚市城所218-10Instagram:はたけのおうち文庫きいろいおうちfarm所在地 :平塚市城所97Instagram:きいろいおうちfarm【交通】小田急伊勢原駅からバス10分ほど詳しいアクセスはホームページに記載あります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年07月04日ねこじまさんの長男・まっちくんは、小学校に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診したり、小学校のスクールカウンセリングや教育センターの不登校専門窓口で話を聞いてもらったりしたものの、具体的な解決法を見つけることはできず……。1年生が終わるころ、「怒ったり泣いたり、休んだりするかもしれないけど、学校で頑張るよ」と自分の気持ちを打ち明けてくれたまっちくん。ねこじまさんは、自分たちのスタイルでやってみようと決意を新たにしました。そして2年生がスタートしてすぐ、まっちくんが授業中に鉛筆を噛んでいたり、部屋の床や引き出しに「やすみたい」と書いたりしているのを発見。ねこじまさんは「いつのまに……そんなに無理させてたかな……」と困惑してしまいました。 さらに、2年生になって宿題はどんどん難しくなっていき、まっちくんはかんしゃくを起こしてしまうことも。ねこじまさんは学校の個人懇談で先生に現状を伝えたところ、先生がまっちくん本人と相談してくれることに。 すると早速……。 宿題を削ってくれた!? まっちくんと直接相談の上、先生が宿題の量を調節してくれることになりました。あらかじめ宿題の量を減らしてもらうことで、まっちくんの気持ちの負担も少なくなったようです。先生は「できた!」という成功体験を積むことで、まっちくんが自信をつけていけたらと考えてくれたのでした。 2年生になったばかりころ、電話で登校しぶりについて伝えた際には「みんな一緒ですよ」と軽く言われたと感じていたねこじまさんでしたが、対面で相談することで先生もきちんと対応してくれました。第一印象でどんな人なのかを決めつけず、誠実に対話を重ねることが信頼関係の構築には大切なのだとわかりますね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年06月30日ねこじまさんの長男・まっちくんは、小学校に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診したり、小学校のスクールカウンセリングや教育センターの不登校専門窓口で話を聞いてもらったりしたものの、具体的な解決法を見つけることはできず……。1年生が終わるころ、「怒ったり泣いたり、休んだりするかもしれないけど、学校で頑張るよ」と自分の気持ちを打ち明けてくれたまっちくん。ねこじまさんは、自分たちのスタイルでやってみようと決意を新たにしました。そして2年生がスタートしてすぐ、まっちくんが授業中に鉛筆を噛んでいたり、部屋の床や引き出しに「やすみたい」と書いたりしているのを発見。ねこじまさんは「いつのまに……そんなに無理させてたかな……」と困惑してしまいました。 さらに、2年生になって宿題はどんどん難しくなっていき、まっちくんはかんしゃくを起こしてしまうことも。ねこじまさんも冷静でいられない日もあり、個人懇談で先生に現状を伝えてみることにしました。 個人懇談で先生に相談すると… 懇談で先生は親身に話を聞いてくれました。「宿題は無理にしなくていい」という選択肢がまっちくんには通用しないと理解した先生は、まっちくん本人と相談してくれることに。 また、先生からはまっちくんの休み時間の過ごし方について報告と相談がありました。ねこじまさんは、「ひとりで過ごすのが好きなのでそれが気楽だと思うときもあるだろうし、みんなと遊びたいなぁと思う日もあるのかもしれません」と正直に答えます。 ねこじまさんは「本人の思いや成長などを見守っていくしかないのだろうなぁ」と感じていたそうです。具体的な解決策は見出せなかったものの、先生の様子からいつもまっちくんのことを気にかけてくれているのが伝わってきますね。 ねこじまさんと担任の先生のように、個人懇談で家と学校それぞれの様子をすり合わせることで、子どものことをより深く理解できると同時に、信頼関係の構築にもつながるのではないでしょうか。この懇談を通じて、まっちくんにとって最適な学びの環境を整えるための新たな一歩が踏み出されたのでした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年06月29日ねこじまさんの長男・まっちくんは、小学校に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診したり、小学校のスクールカウンセリングや教育センターの不登校専門窓口で話を聞いてもらったりしたものの、具体的な解決法を見つけることはできず……。1年生が終わるころ、「怒ったり泣いたり、休んだりするかもしれないけど、学校で頑張るよ」と自分の気持ちを打ち明けてくれたまっちくん。ねこじまさんは、自分たちのスタイルでやってみようと決意を新たにしました。そして2年生がスタートしてすぐ、まっちくんが授業中に鉛筆を噛んでいたり、部屋の床や引き出しに「やすみたい」と書いたりしているのを発見。ねこじまさんは「いつのまに……そんなに無理させてたかな……」と困惑してしまいました。 そんな中、教育センターで予約していた基礎学力検査(KABC-II)を受けると、「数を扱うのが苦手そう」「複雑な情報が苦手そう」だと言われます。しかし、「苦手だと思っていることも、学習の仕方で苦手ではなくなることもある」と教えてもらい、勉強のサポートに向けて前向きな気持ちになったのでした。 けれども、2年生になり宿題はどんどん難しくなっていき……。 イライラして泣き叫ぶ息子に… 宿題を前にするとイライラしてしまうまっちくんに、ねこじまさんも冷静でいられない日もありました。 ねこじまさんはこのころの状況を、「宿題の時間が私も恐怖でした。何をどうしても怒って泣いてしまうし、ひどいときはかんしゃくを起こして、お互いにこんな思いをしてまでしなければならないことなのか?と考えてしまいました」と振り返ります。 とにかく真面目なまっちくんにとって、宿題をせずに怒られるのはどうしても避けたいところ。「できない」と正直に伝えることは、とてもハードルが高かったのです。 学年が上がり、勉強が難しくなってくると、「宿題をしなきゃいけないのにできない!」「説明を聞いてもわからない!」と子どもがイライラしてしまうこともあるのではないでしょうか。そんなとき、親までイライラするのは逆効果だとわかっているのに、我慢できないこともありますよね。 このような場合、まずは親から先生に現状を伝えて相談することも、解決策の1つなのかもしれませんね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年06月28日ペットと暮らしている人は「仕事や学校に行かずに、ずっとこの子と遊んでいられたら…」と思うことがあるでしょう。だからといって、一歩も家から出ずに生活するのは難しいもの。お留守番という任務を、ペットに与えなければならない時があります。子猫の後ろ姿に「胸が苦しい」なみそ(@omochi_nam01)さんは、2024年6月に生後1か月の保護猫である、おだんごちゃんを、新たに家族として迎え入れました。おだんごちゃんは、とても人懐っこい性格で、なみそさん夫婦はもちろんのこと、息子さんや娘さんたちにも、たくさんかわいがられています。家に来てから数日しか経っていませんが、すでにおだんごちゃんは家族のことが大好きな様子。そんなおだんごちゃんの『健気すぎる姿』が、Xで話題になっています。なみそさんが添えたコメントとともに、こちらの写真をご覧ください!「ずっとドアが開くのを待っているけど、お姉ちゃんたちはな、全員学校に行ったんよ…」なんて、切ない後ろ姿なのでしょうか…!おだんごちゃんはまだ、子供たちが平日には学校に行くことを理解していないのでしょう。小さな後ろ姿から「あれ、どこに行ったのかな」「ここで待っていたらすぐに来るよね」という声が聞こえてきそうで、胸がギュッとなりますね。投稿には14万件以上の『いいね』と、たくさんのコメントが集まりました。・途方もない量の『かわいい』がこの2頭身に集結していますね。・まだみんなのおでかけが分からないよね。さびしさが伝わってくる…。・かわいすぎてやばい。胸が苦しい…。荒んだ心が浄化される。・ああ、切ない…。でもかわいい。みんな早く帰ってきて~!この後、息子さんが帰宅すると、おだんごちゃんはヒザに乗り、甘えにいったのだとか。大好きな存在と離れたくないのはペットも同じ。飼い主の帰りを、いつも心待ちにしているはずです。そう考えると、ペットと暮らす飼い主は、寄り道せずに真っ直ぐ帰るほかなくなりますね![文・構成/grape編集部]
2024年06月19日学校法人ミスパリ学園(理事長 下村朱美)は、ミス・パリ エステティック専門学校(大阪校および名古屋校)の学校名を、令和7年4月1日より、以下のように変更することをお知らせいたします。ミス・パリ・ビューティ専門学校旧校名・ ミス・パリ エステティック専門学校・ ミス・パリ エステティック専門学校 名古屋校新校名・ ミス・パリ・ビューティ専門学校 大阪校・ ミス・パリ・ビューティ専門学校 名古屋校変更年月日令和7年4月1日※学科名や所在地、電話番号等に変更はございませんミスパリ学園では、美容業界の多様化と進化に対応し、エステティックだけでなく、メイク、ネイル、サービスマナー、伝承美学など、トータルビューティを幅広く学べる環境を提供しています。新たな学校名は、総合的な美容技術と知識を身につけた「美しく聡明で品格あるプロフェッショナルの育成」という本学園の理念を反映し、学生たちが将来の美容業界で多様な役割を担い、より広いフィールドで活躍できるようになることを期待して、名称変更を決定しました。この新たな学校名が学生たちの将来にさらなる可能性をもたらし、キャリア形成を一層豊かにすることができると信じています。また、今回の名称変更を契機に、学園全体として新たな教育プログラムの導入をはかり、学生たちがより実践的なスキルを習得できる環境を整えてさらなる教育の質の向上に努めてまいります。この機会に、教職員一同が一丸となり、学生一人ひとりの可能性を最大限に引き出し、一流の美のプロフェッショナル育成に邁進してまいります。今後とも、変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。ミス・パリ・エステティック専門学校 大阪校 | エステ・メイク・ネイルなど美容の専門学校ならミスパリ学園 : ミス・パリ・エステティック専門学校 名古屋校 | エステ・メイク・ネイルなど美容の専門学校ならミスパリ学園 : instagram投稿 : instagram投稿 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年06月17日休み始めた理由は「だるい」「疲れた」で、家ではほとんど横になっていた次女が小学5年生の5月に、初めての宿泊を伴う校外学習(1泊2日)へ参加しました。「楽しかった」と言って帰ってきたものの、翌日から「だるい」「疲れた」と学校を休み始め、そのまましばらく学校へ行けませんでした。最初は「疲れかな?」と思っていたのですが、数日休んでもだるさが取れない。日常生活上の必要なことすらままならなくなり、毎日の入浴も、入りたい気持ちはあるのに「だるい」といって入れず、私が髪を洗うなど手伝って、なんとか入っているような日もありました。Upload By まりまり心配になって、小児科受診そんな日々を過ごしていましたが、あまりにだるそうだったので心配になり、小児科を受診することにしました。かかっていた児童精神科クリニックもあったのですが、まずは身体的な病気がなにかあるのかも(貧血とか起立性調節障害とかよく聞くし……)と思い、取り急ぎ小児科へ行くことに。小児科の先生に、次女の場面緘黙のことなど今までの事情を説明して、さらにいろいろ診察してもらった結果、身体の病気はなさそうとのお話でした。Upload By まりまり本当は、学校に行きたい……?そこで、先生から次女に「次女さんは、本当は学校に行きたくない訳じゃないんだよね?」と質問がありました。なんて答えるのかドキドキして見守っていたところ、次女からは「……行きたい」との答えが。Upload By まりまりUpload By まりまり先生は「大丈夫。学校行きたかったら、また行けるようになるよ」と、前向きにお話してくれました。そこで、とりあえずしばらく漢方を飲んで、ゆっくり過ごしてみることに。この時、先生から前向きな言葉をかけていただいたことで、私の不安は少し和らぎました。次女の反応次女はどう考えているのかなと思っていたところ、「ママ……漢方飲んでちゃんと休んだら大丈夫だって!」と、少し元気そうな反応。次女自身、学校に行きたい気持ちはあるのに、なぜかだるくて学校に行きたくなくて……という現状に不安を感じていたのでしょう。先生のお話で、次女も少し安心して前向きな気持ちになれたようでした。Upload By まりまりその後……小児科の先生のお話で、少し前向きになれたおかげか、漢方を飲み始めて、なんとか学校へ行ける日が増えてきた次女でした。しかし、身体のだるさは続いていて、学校に行くだけで疲労困憊しているような状況はこの後、数ヶ月続きました。翌年の小学6年生の時の修学旅行(2泊3日)は、心配していたものの、過度にだるくなることもなく、特に休むこともなく過ごせていました。今思うと、いろいろ原因はあるけれど、小学5年生の時は「初めての宿泊行事」というのが、不安を感じやすい次女には負担が大きかったのだろうなと思います。この年は通級指導教室の利用も始まり、通常学級の先生とも例年以上に連携がうまくできていて、さらに家でできる対策もした上で校外学習に挑んでいたので、未然に防ぐにはどうしたら良かったのか……というのは今でも正直分かりません。あの時期は、次女が成長するのに必要な期間だったのかなと思って振り返っています。執筆/まりまり(監修:室伏先生より)まりまりさん、次女さんが学校へ行きづらくなってしまった時のご経験を共有してくださり、ありがとうございました。学校に行けない時というのは、身体や心のSOSのサインです。学校に通学できなくなってしまったお子さんの多くは、行かなきゃいけないのに行けない、という自己嫌悪に苦しみます。わが子が学校に通学できなくなると、このまま不登校状態が続くのかと親御さんもとても不安になりますし、お仕事の関係上とても困ってしまうということもあり、SOSだと分かっていても通学しようと励ます方向に動いてしまうことも少なくないと思います。しかし、ここで無理に通学を促してしまうことは、SOSを出しているお子さんの心をより追い詰めてしまうことになりえます。次女さんの場合は、親御さんが状況を受け入れてくれていたこと、さらには第三者である医師から、休んで大丈夫、休んだらまた行けるようになるよ、と言ってもらえたことで、本当に心もお休みすることができたのかもしれません。医療機関の受診については躊躇われてしまうこともあるかもしれないですし、また先生との相性が合うとも限りません。しかし、身体的な問題が潜んでいないかどうかの評価はとても大切ですし、ご本人やご家族の負担の軽減のためにも、相談先は必要です。医療機関、学校の先生やスクールカウンセラー、自治体の相談窓口など、積極的に相談先を探してみてください。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年05月31日ねこじまさんの長男・まっちくんは、小学校に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診したり、小学校のスクールカウンセリングや教育センターの不登校専門窓口で話を聞いてもらったりしたものの、具体的な解決法を見つけることはできず……。1年生が終わるころ、「怒ったり泣いたり、休んだりするかもしれないけど、学校で頑張るよ」と自分の気持ちを打ち明けてくれたまっちくん。ねこじまさんは、自分たちのスタイルでやってみようと決意を新たにしました。そして2年生がスタートしましたが、4月末のある日、まっちくんの筆箱を見てみると、なんと鉛筆がボロボロの状態に! どうやらまっちくんは、鉛筆を噛んでしまっているようです。 また、別の日には部屋の床や引き出しに「やすみたい」と鉛筆で書いているのを見つけてしまい、ねこじまさんは「いつのまに……そんなに無理させてたかな……」と困惑してしまうのでした。 そんな中、1年生のときに予約していた基礎学力検査の日がやって来ました。 そんなことも教えてくれるんだ…※訂正:(誤)K-ABCII→(正)KABC-II※訂正:(誤)K-ABCII→(正)KABC-II ※訂正:(誤)治せない→(正)直せない※訂正:(誤)治せる→(正)直せる 後日、検査の結果を聞きに行ったねこじまさん。教育センターの職員さんから、「数を扱うのが苦手そう」「複雑な情報が苦手そう」だと言われます。それらを踏まえて、今後どのように学習していけばいいのかを具体的に教えてもらいました。 そして、「苦手だと思っていることも、学習の仕方で苦手ではなくなることもある」と教えてもらい、勉強のサポートに向けて前向きな気持ちになったのでした。ねこじまさんは「なんだかやる気が湧いてきて、これで楽しく教えられるかも!」と思ったそうです。 人によって得意不得意はあるものです。それぞれの個性に合わせた学習法を知ることで、苦手意識が少なくなるかもしれません。サポートの方法を教えてもらえたことで、まっちくんが少しでも学習しやすくなるといいですね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年05月24日ねこじまさんの長男・まっちくんは、小学校に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診したり、小学校のスクールカウンセリングや教育センターの不登校専門窓口で話を聞いてもらったりしたものの、具体的な解決法を見つけることはできず……。1年生が終わるころ、「怒ったり泣いたり、休んだりするかもしれないけど、学校で頑張るよ」と自分の気持ちを打ち明けてくれたまっちくん。ねこじまさんは、自分たちのスタイルでやってみようと決意を新たにしました。そして2年生がスタートしましたが、4月末のある日、まっちくんの筆箱を見てみると、なんと鉛筆がボロボロの状態に! どうやらまっちくんは、鉛筆を噛んでしまっているようです。 また、別の日には部屋の床や引き出しに「やすみたい」と鉛筆で書いているのを見つけてしまい、ねこじまさんは「いつのまに……そんなに無理させてたかな……」と困惑してしまうのでした。 学校を休んだ日には、末っ子の習い事へまっちくんを一緒に連れていくにしたのですが……。 私の本当の気持ち まっちくんは、末っ子のリトミックやリズム教室に同行し、末っ子のお世話をしながら一緒に取り組んでいました。そして教室の先生にフリースクールを紹介してもらいましたが、パンフレットを見てみると、車でも1時間以上かかる場所にあり、費用の面でも厳しいことが判明。 考えれば考えるほど、ねこじまさんは「普通に学校に行ってほしい」「それが一番ありがたい」と心の中では思っていることに気づきました。 このときのことを、「本当に学校に行かないのが本人のためなのか、乗り越える力を奪っていないか、何度も悩みがループしていました。そしてやはり『普通に学校行ってほしい』という考えになってしまい、そう思うことさえダメな親な気がして苦しかった」と、ねこじまさんは振り返ります。 まっちくんにとって最善の方法を探したいという気持ちも本物ですし、一方で他の兄弟や自分たちの負担を考えると学校へ行ってほしいと願うのも事実。どちらの気持ちも本心だからこそ、選択するのは難しいですね。 皆さんがもしこのような状況になった場合、どのような選択をしますか? >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年05月23日ねこじまさんの長男・まっちくんは、小学校に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診しましたが、解決策は見つけられません。さらに小学校のスクールカウンセリングや教育センターの不登校専門窓口で話を聞いてもらったものの、具体的な解決法を見つけることはできませんでした。そして、今後もし長期的に学校に行けないことがあっても、受け入れ可能な市の施設があることを教えてもらいました。1年生が終わるころ、「怒ったり泣いたり、休んだりするかもしれないけど、学校で頑張るよ」と自分の気持ちを打ち明けてくれたまっちくん。ねこじまさんは、自分たちのスタイルでやってみようと決意を新たにしたのでした。 そして2年生がスタートしましたが、4月末のある日、まっちくんの筆箱を見てみると、なんと鉛筆がボロボロの状態に! どうやらまっちくんは、鉛筆を噛んでしまっているようです。 ねこじまさんはあまり詮索せず、様子を見てみることにしましたが、その後すぐにすべての鉛筆が粉々になってしまって……! 「やすみたい、やすみたい、やすみたい……」 数日後、まっちくんは今の自分の気持ちを紙に書いて渡してくれました。「ストレスなのか宿題やる気がなくなったり、鉛筆を食べてしまいます。どうしたらいいですか?」と、まっちくんの悩みが書かれていました。また、別の日には部屋の床や引き出しに「やすみたい」と鉛筆で書いているのを見つけてしまい、ねこじまさんは「いつのまに……そんなに無理させてたかな……」と困惑してしまうのでした。 まっちくんは「やすみたい」「どうしたらいい?」と思いながらも、普通に学校へ行くことがあった時期。2年生になって、先生も変わり、学習内容も少しずつ難しくなっていきました。外からはわかりにくくても、本人の中では少しずつ苦しさが積み重なってしまっていたのかもしれませんね。 つらい気持ちを抱えるまっちくんですが、その気持ちをねこじまさんに伝えられていることは救いだったのかもしれません。自分の気持ちを否定することなく、すべて受け止めてくれる人がそばにいてくれると、心強いでしょうね。 >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年05月22日ねこじまさんの長男・まっちくんは、小学校に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診しましたが、解決策は見つけられません。さらに小学校のスクールカウンセリングや教育センターの不登校専門窓口で話を聞いてもらったものの、具体的な解決法を見つけることはできませんでした。そして、今後もし長期的に学校に行けないことがあっても、受け入れ可能な市の施設があることを教えてもらいました。こうして1年生が終わるころ、「怒ったり泣いたり、休んだりするかもしれないけど、学校で頑張るよ」と自分の気持ちを打ち明けてくれたまっちくん。 ねこじまさんは、自分たちのスタイルでやってみようと決意を新たにしたのでした。 え、鉛筆が…!? そして2年生がスタート。ねこじまさんが、まっちくんのことについて新しい担任の先生に伝えると、「みんな一緒ですよ! そんなもんですって!」と言い切られてしまいました。4月末のある日、まっちくんの筆箱を見てみると、なんと鉛筆がボロボロの状態に! どうやらまっちくんは、鉛筆を噛んでしまっているようです。ショックを受けるねこじまさんでしたが、あまり詮索せず、とりあえず様子を見てみることにしました。 クラスも担任の先生も変わる新学年。学校から帰ってくると機嫌が悪くなっていることからも、まっちくんはいつの間にかストレスを感じていたのかもしれません。 こういうとき、怒ったり問い詰めたりせずに、子どもの気持ちを尊重して焦らず支える姿勢を見習いたいものです。子どもが抱える問題に対する解決方法に必ずしも正解はなく、対話を重ねながら一歩一歩前に進むことの大切なのかもしれませんね。 >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年05月21日太郎が学校に行きたくない理由ある日、ASD(自閉スペクトラム症)の太郎が学校に行きたくないような素振りを見せた。私と祖母にはその理由ははっきりと分かっていた。その日は学校のバレーボール大会なのだ。バレーボールの練習の段階から太郎は「バレーボールは難しい」「どこにボールを当てたらいい?」「どうやってボールをとばしたらいい?」など困っていた。毎日のように「今日もバレーボールした……」と浮かない顔で言っていた。Upload By まゆん幼い頃から運動全般が苦手だった太郎Upload By まゆん初めに不器用さを感じたのが離乳食の頃。嚥下や咀嚼が苦手で食事中にえづくことや嘔吐もみられた。これに関しては感覚過敏からくることも考えられるが、そのほかにもその運動自体に問題がある可能性について分かってきた。次に箸や鉛筆の扱いの不器用さが著しかった。この頃、保育園側から家でも箸や鉛筆の扱いの練習をするようアドバイスがあったが、私は練習の量の問題ではないと太郎の動きからなんとなく気づいていた。それから小学生になると、指先の小さな動きの不器用さは明らかになってきた。定規、ボタン、靴ひも、鉢巻、エプロンのひも結び、どれもほかの人の3倍以上は時間がかかるか、できずに途中で諦めていたり、周りに助けを求めてしてもらうことがあった(これは良いことだと思っている)。特に難題だったのが、先生と取り組んだ縄跳び。いまだに太郎の中では苦でしかないだろうと思っている。縄を回すこと、腕を回すこと、縄のタイミングに合わせてジャンプすること。複数の動きを同時にしないといけないのが縄跳びだと、この時私は勉強になった。太郎はその複数の動きを同時に起こす運動も苦手である。これは練習を重ねても平均的な跳びはできなかった。なんで跳べないのかと本人も思っているのかもしれない。明らかに縄跳びの時間になるとテンションが低かったと担任の先生から聞いていた。自転車は小学5年生まで練習をぼちぼちと行っていたが中学生になってからは練習することもしていない。直線でも急にブレーキを強くかけたりいきなりバランスをくずして転倒する。何回乗っても手にはマメを作るほど力が異常にかかる。なので危険性を感じるためサイクリング場での自転車の運転だけで収めている。中学生になりストレスが大きくなってUpload By まゆん中学1年生の頃は大縄跳び大会でうまく飛べずに固まってしまい、2年生の時は水泳の時間にほかのクラスの生徒から一人ビート版の練習をしているのを笑われたとトラウマになっている。学年が上がるにつれて、太郎の中でも強く運動の不得意さを感じストレスになっていると感じている。そんな中、中学1年生の終わりに療育センター相談をした。その時に担当の心理士の先生から伝えられたのが「DCD(発達性協調運動症)」についてだった。実際に、発達性協調運動症に関するチェックシートを記入してみると、ほぼ当てはまっていた。DCDの可能性が分かり納得はできたが、これからどうしていくかが私と太郎の課題になると感じた。おそらく学校の先生はDCDについて詳しく知らない。どういう関わりがベストなのかといったマニュアルがない場合、先生の考え一つで教育は変わるだろうと思った。一度担任の先生に相談した際は、「苦手な運動でも評価に繋がるため、頑張って参加してほしい」とのことであった。一方で私は参加を推すことで二次障害が出現しないかを危惧している。これから私が行おうと思っているのは、太郎がどの範囲まで運動が可能か、何ができて何ができないかを知ることだ。そして、学校の先生と情報共有し配慮を行ってもらうこと。それが、太郎のメンタル面の二次障害を引き起こさないために必要になると考えている。そして今回のバレーボール大会ではいよいよ学校を休むという判断を本人が出した。休んでどうだったかをあとで聞くと、後悔や後ろめたさはないとのことだった。逆に清々しく感じているようにも思えた。学校の先生に事情を説明すると、とても残念そうにこう言われた。「20分だけでいいから頑張ろうと伝えてたんですけどね、だめでしたか」と。その言葉を太郎に伝えると「お母さん、バレーボールをしている時の20分は俺にとってはすごく長くて、地獄のような時間なんよ」と。太郎の言うことはよく分かる。不思議な動きを見られて周りから笑われるくらいなら私も休んだほうがましだ、と思うに違いない。まさに今、先生の考えと私の考え、太郎の気持ち、DCD……いろいろと考え中である。執筆/まゆんUpload By まゆん(監修:鈴木先生より)DCD(発達性協調運動症)は、不器用で手足の協調運動が苦手なお子さんに当てはまります。人生最初にみられる手足の協調運動はハイハイですが、DCDのお子さんは、うまくできないため、いきなりつたい歩きをするケースもあります。縄跳びや球技に苦手さがあったり、走り方やダンスもぎこちなかったりするため、体育の授業や運動会が嫌いになるお子さんも多くいます。そういうお子さんには病院のリハビリテーション科で行っている作業療法士による感覚統合訓練をおすすめしているほか、病院へ通えない場合には公園やアスレチックで遊具の遊びをおすすめしています。また、私のクリニックでは小脳を鍛えることで症状改善にアプローチするため、音楽療法に感覚統合訓練を取り入れた療育なども行っています。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年05月13日不安感、劣等感、学業トラブル、友達トラブル、いじめ、起立性調節障害……「行き渋り」「不登校」体験談11選!GWの連休明けは新年度の環境の変化での疲労やストレスから「学校に行くのがつらい」と感じるお子さんもいます。行き渋りや不登校にはさまざまな原因や問題が考えられます。今回はそんな「行き渋り」「不登校」について発達ナビ読者から寄せられた体験談をまとめてご紹介します。3歳でASD(自閉スペクトラム症)、DCD(発達性協調運動症)と診断を受けている相談者の息子さん。小学2年生の春から登校渋りが始まり、3学期にはほぼ不登校状態に。「無理はさせたくないけどこのままでいいのか不安」「受容と甘やかしのさじ加減が難しい」「二次障害を防ぎたい」など気になる疑問に臨床心理士・公認心理師の初川先生にお答えいただきました。小学1年生の時ADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けた息子さん。小学5年生の終わりから昼夜逆転生活、家庭内暴力が始まり、中学校1年で不登校に。中学3年生になった今、息子さんの様子は……。9歳でASD(自閉スペクトラム症)、反抗挑戦性障害(反抗挑発症)、LD・SLD(限局性学習症)の診断を受けた現在12歳の息子さん。学業問題からの登校渋り、暴言・暴力などさまざまなトラブルのあった小学2年生から現在の様子や中学選びのポイントなどを教えていただきました。6歳でASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)の診断を受け、小学3年生からは不登校を選んでいるMIKKOさんの娘さん。環境への過剰適応が激しく、周りに合わせられない自分に劣等感を感じていた娘さんが一番苦手な行事は「運動会」で……。翠ママさんの息子さんは現在小学4年生。4歳でASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)の診断を受けました。幼稚園の頃から登園渋りがあり、小学校入学後は友達トラブルなどからますます登校を嫌がるようになりました。翠ママさんが専門職の方々などと一緒に取り組んだ支援の様子などをご紹介します。9歳の時にADHD(注意欠如多動症)とASD(自閉スペクトラム症)のグレーゾーンと診断を受けたみゆねこさんの息子さん。小学4年生になった1学期、クラスメイトとのトラブルで加害者扱いされてしまい、息子さんは追い詰められていってしまいます。担任の先生に相談しても事態は改善せず、息子さんには次第に行き渋りが出るようになり……。現在21歳のるみちゃんさんの娘さんは12歳の頃にASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けています。相手の気持ちを考えたりすることが苦手、正義感が強いなどの特性から友達相手に必要以上の指摘をしてトラブルを度々起こすことも。そんな娘さんが小学6年生の頃にいじめからの不登校になったお話です。3歳でASD(自閉スペクトラム症)、小学1年生でADHD(注意欠如多動症)、LD・SLD(限局性学習症)の診断を受けた息子さん。通常学級入学後、1ヶ月で登校渋りが始まり、通級指導教室に通うも不登校に。特別支援学級へ移籍を勧めても、「このまま通常学級がいい」と言う息子さんでしたが、小学4年生のとき「もう限界なのでは?」という出来事が起こり……。ちゃいぬさんの息子さんは現在中学1年生で発達グレーゾーン。通常学級に入学し、その後、小学2年生で不登校になりました。母子登校や通級指導教室で登校できるようになった矢先、コロナ休校明けに再び不登校、起立性調節障害と診断されて……。知能検査でASD(自閉スペクトラム症)の可能性があると言われ、現在は不登校を選んでいるかいさんの娘さん。そんな娘さんを見て「母親が甘すぎるから行かないのではないか?何とかして学校へ行かせるように」と言うご主人。肉体的にも精神的にも追い詰められたかいさんは「別居を考えている」と告げ……。聴覚過敏と軽度の脳性麻痺のあるZeroさん。小学校中学校の9年間を通常学級で過ごしましたが、いじめがあり一時期不登校に。高校入学後も常にいじめのフラッシュバックと闘いながらの日々でしたが、「発達障害(心理)をもつ自分を理論的に知って受け入れたい」という願いのため大学で奮闘する様子に胸を打たれます。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年05月09日ねこじまさんの長男・まっちくんが小学1年生のときのお話です。入学式のときから「早く帰りたい」と連呼していたまっちくんは、4月に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診しましたが、解決策は見つけられません。さらに小学校のスクールカウンセリングを受け、カウンセラーの先生が一生懸命いろいろ考えてくれたものの、まっちくんが受け入れられるような方法を見つけ出すことはできず、教育センターの不登校専門窓口を紹介されます。不安を抱えながら窓口を訪れたねこじまさんは、相談員さんが親身になって話を聞いてくれたことで、心が少し軽くなりました。そして、今後もし長期的に学校に行けないことがあっても、受け入れ可能な市の施設があることを教えてもらったのです。後日、スクールカウンセラーの先生に、「今後、学校以外の場所を視野に入れていくのもアリなのかも」と話したねこじまさん。しかし、カウンセラーの先生は「いいえ! 学校でのルールを自分の中で納得させて、理解していくことが大切」だと言い切りました。 ねこじまさんは、今後についていったん考えを整理することを伝えましたが、その後、次のカウンセリングの予約を取ることはありませんでした。 そしてある日の夜、まっちくんが「怒ったり泣いたり、休んだりするかもしれないけど、学校で頑張るよ」と自分の気持ちを打ち明けてくれたのです。こうして、ねこじまさんは自分たちのスタイルでやってみようと決意を新たにしたのでした。 涙が止まらない…!! まっちくんが持ってきた宿題は、歌を練習している動画を撮影して送るというもの。まっちくんの歌声を聞いたねこじまさんは、まっちくんの気持ちと歌詞を重ね合わせ、感動して涙が止まらなくなりました。 ねこじまさんは、「どこへ進めばいいのかわからないとき、どうすればいいのかわからないとき、そんなときが本当にたくさんあります。しかし、立ち止まる時間もきっと無駄ではなく、深呼吸しながら日々を過ごしていこうと思いました」と振り返ります。 この1年間で、まっちくんは本当に成長しました。担任の先生に「文章を書く力がある」と褒めてもらったことは、きっとこれからも、ねこじまさんとまっちくんにとって自信となるでしょう。これからも困難なことがあっても、周囲に流されることなく自分のペースで歩んでいけるといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年04月14日ねこじまさんの長男・まっちくんが小学1年生のときのお話です。入学式のときから「早く帰りたい」と連呼していたまっちくんは、4月に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診しましたが、解決策は見つけられません。さらに小学校のスクールカウンセリングを受け、カウンセラーの先生が一生懸命いろいろ考えてくれたものの、まっちくんが受け入れられるような方法を見つけ出すことはできず、教育センターの不登校専門窓口を紹介されます。不安を抱えながら窓口を訪れたねこじまさんは、相談員さんが親身になって話を聞いてくれたことで、心が少し軽くなりました。そして、今後もし長期的に学校に行けないことがあっても、受け入れ可能な市の施設があることを教えてもらったのです。後日、スクールカウンセラーの先生に、「今後、学校以外の場所を視野に入れていくのもアリなのかも」と話したねこじまさん。しかし、カウンセラーの先生は「いいえ! 学校でのルールを自分の中で納得させて、理解していくことが大切」だと言い切りました。 ねこじまさんは、今後についていったん考えを整理することを伝えましたが、その後、次のカウンセリングの予約を取ることはありませんでした。 数日後……。 長男が自分の気持ちを話してくれた 普段自分からはあまり話さないまっちくんが、ねこじまさんに行きしぶりについて自分の気持ちを話してくれたのです。行かなきゃいけないけれど、うまくできないという葛藤があったのでしょう。 まっちくんの気持ちを聞いたねこじまさんは、次のように振り返ります。「長男が望んでいたことは、別に困っていることを解決してほしいわけではなく、『ただ休みたい』『休めたらまた頑張れる』ということでした」 「今思えば、感覚が敏感で、人付き合いの中で自分をうまくだせなくて疲れてしまう彼にとって、『学校を休む』『ひとりの時間を過ごす』というのは、心と脳を休められることだったのかもしれません」そして、まっちくん自身が頑張ろうとしていると感じたねこじまさんは、時間がかかっても、自分たちのスタイルでやってみようと誓ったのでした。 親としては、「子どものために何かをしてあげたい」と思い、つい先回りして行動しがちになってしまいます。しかし、ねこじまさんのように子どもの声に耳を傾け、子ども自身の意思を確認することが、根本的かつ大切なことなのかもしれませんね。ねこじまさんに見守られ、まっちくんのペースで少しずつ動き出せるといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年04月13日ねこじまさんの長男・まっちくんが小学1年生のときのお話です。入学式のときから「早く帰りたい」と連呼していたまっちくんは、4月に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診したものの、解決策は見つけられません。そんな中、小学校の先生からスクールカウンセラーに相談することをすすめられ、まっちくんと一緒にカウンセリングを受けることに。しかし、カウンセラーの先生が一生懸命いろいろ考えてくれたものの、まっちくんが受け入れられるような方法を見つけ出すことはできませんでした。その後もカウンセラーの先生がまっちくんと仲良くなるために試行錯誤したものの、心を開く様子はなかったようで、教育センターの不登校専門窓口を紹介されます。 息子のために何とかしたいと思うねこじまさん。「窓口に相談に行っても何か変わるかな……」と不安を抱えながら行ってみたものの、相談員さんが親身になって話を聞いてくれたことで、心が少し軽くなりました。そして、今後もし長期的に学校に行けないことがあっても、受け入れ可能な市の施設があることを教えてもらったのです。 後日、学校のスクールカウンセラーの先生に、不登校専門窓口に行ったことを伝えると……。 カウンセラーの先生の考えは… 「学校以外の場所を視野に入れていくのもアリなのでは」と考えているねこじまさんに対し、カウンセラーの先生は「学校でのルールを自分の中で納得させて、理解していくことが大切」だと言い切りました。 ねこじまさんはこのときのことを、「当時1歳だった末っ子を連れて何度も長い相談に行くのも大変な上に、スッキリしない時間が続くのがしんどくなってしまい……。カウンセラーの先生に信頼の気持ちを持てなかったこともあり、自己嫌悪になりながらもこの後は行かなくなってしまいました。いろいろ考えて行動や助言をくださったことは感謝しています」と振り返ります。 現在では、「ちょっと違うなと感じたら、他の場所へ早めに切り替えるというのが良いのかもしれない」と思っているそうです。 人にはどうしても相性というものがあります。悩みが生じたとき、ひとりで抱え込まずに誰かに相談することはとても大切ですが、その相談相手が合わない場合には、思い切って他の人や、別の専門機関に相談するということも念頭に置いておくといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年04月12日ねこじまさんの長男・まっちくんが小学1年生のときのお話です。入学式のときから「早く帰りたい」と連呼していたまっちくんは、4月に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診したものの、解決策は見つけられません。そんな中、小学校の先生からスクールカウンセラーに相談することをすすめられ、まっちくんと一緒にカウンセリングを受けることに。しかし、カウンセラーの先生が一生懸命いろいろ考えてくれたものの、まっちくんが受け入れられるような方法を見つけ出すことはできませんでした。その後もカウンセラーの先生がまっちくんと仲良くなるために試行錯誤したものの、心を開く様子はなかったようで、教育センターの不登校専門窓口を紹介されます。 息子のために何とかしたいと思うねこじまさん。「窓口に相談に行っても何か変わるかな……」と不安を抱えながら行ってみたものの、相談員さんが親身になって話を聞いてくれたことで、心が少し軽くなりました。 そして、相談員さんが提案してくれたことは……。 受け入れてくれる場所がある 今後、もし学校が無理だと感じることがあったとしても、受け入れてくれる場所があるということを教えてもらったねこじまさん。「この相談で、視野はすごく広がりましたし、それだけでも気持ちはラクになりました」と振り返ります。 そして後日、学校のスクールカウンセラーの先生に、不登校専門窓口に行ったことを伝えました。すると先生は、まっちくんとの関係性を築く前に外部の窓口を紹介したことを気にしていたことが判明。 不登校専門窓口を紹介されたことをネガティブに捉えてしまっていたねこじまさんは、スクールカウンセラーの先生の真意を知って、改めて感謝の気持ちを伝えました。 スクールカウンセラーの先生との関係が深まってよかったですね。お互いを理解する上で非常に重要なのは、コミュニケーション。モヤモヤした気持ちを抱え込むよりも、積極的に自分の考えを共有することで、互いに理解し合えることもあるのかもしれません。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年04月11日ねこじまさんの長男・まっちくんが小学1年生のときのお話です。入学式のときから「早く帰りたい」と連呼していたまっちくんは、4月に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診したものの、解決策は見つけられません。そんな中、小学校の先生からスクールカウンセラーに相談することをすすめられ、まっちくんと一緒にカウンセリングを受けることに。しかし、カウンセラーの先生が一生懸命いろいろ考えてくれたものの、まっちくんが受け入れられるような方法を見つけ出すことはできませんでした。その後もカウンセラーの先生がまっちくんと仲良くなるために試行錯誤したものの、心を開く様子はなかったようで、教育センターの不登校専門窓口を紹介されました。 息子のために何とかしたいと思うねこじまさん。「窓口に相談に行っても何か変わるかな……」と不安を抱えながら、教育センターの不登校専門窓口に行ってみると……。 相談員から予想外の言葉が… 2時間ほどの相談時間があっという間に感じられるほど、たくさん話を聞いてもらえたそうです。まっちくんの特性を理解してくれた相談員さんは、心の底からまっちくんの頑張りを認めてくれました。 当時、できないことばかりに目が向いてしまい、不安な気持ちになることが多かったねこじまさんは、「長男がめちゃくちゃ頑張っていることを、ちゃんと認めてあげていただろうかとハッとしました」と振り返ります。 自分の悩みと不安に共感してもらえたことで、ねこじまさんの心は少し軽くなったようですね。まっちくんの一番の理解者であるねこじまさんの不安が軽減されたことで、まっちくん自身もより前向きに動き出せるかもしれません。どんなに困難な状況でも、理解してくれる人がいることは、心の支えになりますね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年04月10日コーチもチームメイトも良い人で本人も楽しく通っている。親としてクラブには特に不満はない。だけど、「本人が行きたいといった」と高熱でも試合に参加させたり、学校行事よりサッカーを優先させる周りの保護者とのやり取りに悩んでいる、というご相談。【サッカー>学校行事】を「本気でやっていくなら当たり前」と周囲は言うそうですが、みなさんはどう感じますか?スポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、これまでの取材で得た知見をもとに、子どもをサッカー漬けにする4つのリスクについてお伝えします。(文:島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<サッカーやっている息子は自分の理想と正反対、と息子のサッカーを嫌う妻を何とかしたい問題<サッカーパパからの相談>現在小学1年生(4月から2年生)の息子がいます。今息子が入っているクラブチームでの保護者同士のやりとりに悩んでいます。小学校に入学する前に幼稚園のサッカー教室で1年間程サッカーを習っていましたが、小学校入学の際に別のクラブチームに入りました。幾つかのクラブチームやスポーツ少年団に体験に行ったのですが、息子が行きたいと言った今のクラブチームに入ることを決め、息子は楽しく通っています。コーチもチームメイトも良い方ばかりで、親としてチームに何も不満はありません。ただ、周りの保護者がとても熱心で、たまに不安になることがあります。例えば、試合の日に子どもが高熱を出しているのに「本人が行きたいと言ったから」と参加していたり、学校行事よりも試合を優先させるのが当たり前など......。「サッカーを本気でやっていくなら当然。みんなそうしてるよ」と言われるのですが、私はどうしても理解ができずにいます。小学校1年生でも、そのようにする必要があるのでしょうか?とても熱心な保護者さんと話していると、うちもそうしなきゃいけないんじゃないか、息子にさせることができていない私はダメなのかな......。と思ってしまいます。私は息子が体調不良の時は休ませています。学校行事や月に1度しかない夫の土日休みは試合を休んで旅行に行くこともあります。それも毎月ではないですし、練習試合が月に3回程度あるので、1回休んだとしても他にも出ることができます。私が息子を甘やかしているのでしょうか。これでは息子のサッカーは上達しないでしょうか。教えてください。<島沢さんからの回答>ご相談いただき、ありがとうございます。いやはや、驚きました。高熱でも試合に行かせるなんて正気の沙汰ではありません。学校行事より試合を優先させるということは、例えば遠足などを休ませて試合に行かせるということでしょうか。しかもまだ小学1年生で、そこまで親御さんが過熱するとは。もちろん高学年であったとしても、熱があるのに試合に出してはダメだし学校行事を優先させるべきです。■学生の本分は勉強子どもに試合を優先したいとせがまれても毅然とした態度を見せて小学生の本分は勉強です。学校で仲間と一緒に学ぶことが彼らの軸です。例えば学校の少年団ではなくいくつかの小学校から子どもが集まるクラブでは、全員の予定に合わせられません。そこで子どもが学校を休んでサッカーの試合に行きたいとせがんだとしても「小学生は学校を最優先にしなくてはいけない。それはわが家の方針です」と毅然とした態度を見せてください。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■チームの保護者はクラブのありようを映す鏡それにしても、このように親御さんの暴走を許しているということは、クラブ自体やコーチが、何よりもサッカーを優先せよという姿勢なのかも知れません。以前取材で訪れた少年サッカーの大会会場で、コーチの方が祖父母の法事で練習を休んだ子どもを「サッカーは大事ではないのか」となじっていました。そのコーチをとがめる大人がいない事実が何より残念でした。子どもをサッカー漬けにしたいコーチよりも、そうでないコーチのいるチームを選んでください。そこに集う親の姿は、そのクラブのありようを映す鏡だと私は思います。試合で、ベンチが静かでポジティブなかけ声が多いチームの親御さんは、また同じように穏やかに見守っています。逆にベンチが怒鳴ったり指示の多いチームは、親御さんもまた同じように感情的になっています。■あなたの感覚は間違っていない、このままでいて結論から言うと、お母さんはそのままでOKです。どうか、今お持ちになっている教育観をブレずに持ち続けてください。体調不良の時は休ませてください。学校行事や月に一度しかないお父さんの土日休みは、サッカーの試合を休ませて旅行に行きましょう。小学生時代の家族の思い出がサッカーしかない。音楽、科学、他のスポーツなどサッカー以外のことに触れる機会がないといった環境は、子どもの健やかな成長を促せません。■子どもをサッカー漬けにすることで懸念される4つのリスク(リスク1~3)そのようにサッカー漬けにすることは、4つのリスクがあると私は考えます。1つめがスポーツ障害です。まだ骨の発達が伴わない小児期にスポーツをやり過ぎてしまうと、疲労骨折や膝や足首にスポーツ障害を抱えることになりかねません。過度な活動がたたって、ドクターストップがかかったり、手術をした小学生もいます。2つめはバーンアウト。精神疲労です。お腹いっぱいになるまでサッカーをやり過ぎて「もうサッカーはいいや」と燃え尽きてしまった子も複数知っています。3つめが重要です。小学生からスポーツをやり過ぎてしまうと、脳の成長が阻まれます。私はこのことを『高学歴親という病』(講談社α新書)という書籍を企画構成したことで知りました。脳科学者で小児科医の著者、成田奈緒子先生が同書で詳しく説明しています。まず小学校低学年くらいまでに育てなければいけないのは「からだの脳」です。別名「原始人の脳」ともいいます。睡眠、食欲、呼吸など生命の維持、心身の成長に欠かせない部分を育てなくてはいけません。姿勢の維持も、「重力に逆らって立つ」「椅子にきちんと座る」といった、もっとも基本的な身体の力です。自律神経は、血液の運搬や体温調整、心臓や内臓の働きなどの体内活動を司ります。これらにかかわる脳を育てるには、早寝早起き朝ごはん。生活リズムが重要です。その次に、より高度な機能を司る「おりこうさんの脳」を育てます。計算したり、文章を読解したり、言語を理解する知能、五感をつかって自分の周囲を認知する知覚もここに含まれます。いずれも大切な能力ではありますが、さまざまな研究で、人間の基本的な動きを支える「からだの脳」が育っていなければ、おりこうさんの脳もうまく育たないことがわかっています。そして3番目、最後に育てるのが「こころの脳」です。コミュニケーション能力や社会性をつけていきます。脳は「からだの脳」→「おりこうさんの脳」→「こころの脳」の順番に育てなくてはいけません。平日遅くまで練習して食事も睡眠も遅くなっていけば生活リズムが乱れます。■家庭崩壊にもつながりかねない4つ目のリスク(写真は少年サッカーのイメージご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)リスクの4つめは、親子関係性が悪化する懸念です。親が子どものサッカーに入れ込みすぎる家庭では、子どもに過大な期待をかける傾向があります。レギュラーで活躍している時は楽しいでしょう。そこには悦びがあります。ところが、親が思うとおりにいかないこともあります。すると、子どもに対し嫌悪を抱く親御さんは少なくありません。そうなると、子どもは追い詰められます。自著で申し訳ないのですが、それについては『スポーツ毒親』(文藝春秋)に詳しいです。家庭は、子どもにとって安全基地です。他人の言動に振り回されることなく、どうか安心して子育てを楽しんでください。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)ジャーナリスト。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』『東洋経済オンライン』などでスポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』(小学館)『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)『部活があぶない』(講談社現代新書)『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(文藝春秋)『オシムの遺産彼らに授けたもうひとつの言葉』(竹書房)など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著・小学館)『教えないスキルビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術』(佐伯夕利子著・小学館新書)など企画構成者としてもヒット作が多く、指導者や保護者向けの講演も精力的に行っている。日本バスケットボール協会インテグリティ委員、沖縄県部活動改革推進委員、朝日新聞デジタルコメンテーター。1男1女の母。
2024年03月27日小学生になり新しく友だちもできて、よく昼休みに外で遊んでいた長男。ある日、私の職場に学校から電話がかかってきて、長男がけがをしたため「すぐ学校に来てください!」とのこと。診てもらうと、まさかの骨折! 転んだだけだと言う長男に、詳しく話を聞いてみると……。 お迎え要請の連絡小学校に入って同じ保育園からの友だちは1人もいませんでしたが、新しく友だちができ安心していました。「昼休みにはみんなで外で遊んでるんだよ」と話してくれていたある日、私の職場に学校から「長男くんが転んでけがをしたのですぐ来てください」と連絡があったのです。私は転んだだけで呼び出されることに驚きつつ、心配になって急いで小学校へ向かいました。 保健室に着くと、長男が足をけがして歩けない状態でした。「お友だちと鬼ごっこをしていて、花壇のところで転んだようです」と改めて先生からの説明がありました。長男の足はみるみるうちに腫れていったので、急いで病院に連れていきました。 衝撃の診察結果、そして本当の原因は…診察してもらったところ、レントゲンを撮るとなんと骨折していることが判明。ギプスで固定され、しばらく松葉杖で生活することに。 病院の帰りに長男にどうやって転んだか聞いてみると、「鬼ごっこをしていて、Aくんが鬼で、逃げていたらちょうど花壇のところで押されちゃったの……」と言いました。Aくんに悪気があったわけではないことを知っていた長男は、先生には自分で転んだと言っていたのです。私はモヤモヤしてしまいましたが、長男は自分がけがをしたことで大事にしたくなかった様子でした。 初めてのギプス生活。通学は送迎し、お風呂はギプスが濡れないようにビニールで巻いてなどギプスがとれるまでは大変な毎日でした。ただ、学校で不便なところは友だちが助けてくれていたようで、長男を押した子もよく荷物を持ってくれたりと助けてくれました。それを見て、大事にしたくなかった長男の気持ちがわかったような気がしたのです。 小学校生活ではけがをすることもあった長男でしたが、その後もその友だちとは良い付き合いをしているようです。友だちとの関係性をいつの間にか自分で築けるようになったんだと感心した出来事でした。 イラスト/はたこ著者:松田みさと監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年03月23日ねこじまさんの長男・まっちくんが小学1年生のときのお話です。入学式のときから「早く帰りたい」と連呼していたまっちくんは、4月に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診。医師に悩みを相談しましたが、親の気持ちを理解してもらえず、つらい気持ちになってしまったねこじまさん。小学校の先生からスクールカウンセラーに相談することをすすめられ、まっちくんと一緒にカウンセリングを受けることに。しかし、カウンセラーの先生が一生懸命いろいろ考えてくれたものの、まっちくんが受け入れられるような方法を見つけ出すことはできませんでした。そんな中、先生が給食を食べてから帰ることを半ば強引に提案。嫌がるまっちくんでしたが、無理やり教室へ連れていかれ、給食を食べることになってしまいました。 ねこじまさんは、なかなか心を開けないまっちくんの性格を知っているからこそ、先生の「みんなやさしそうなクラスだから、慣れたら大丈夫」という言葉に違和感を覚えます。 2週間後のカウンセリングで、カウンセラーの先生がまっちくんと仲良くなるために試行錯誤したという報告を受けました。しかし、まっちくんが心を開く様子はなかったようで、教育センターの不登校専門窓口を紹介されることに。 まっちくんに、カウンセラーの先生についてどう感じたのか聞いてみると……。 何とかしてあげたいのに空回り… まっちくんに、カウンセラーの先生が休み時間に話しかけに来てくれたことについて聞いてみると、かなり嫌だったということが明らかに。先生は一生懸命行動してくれていたのですが、まっちくんは戸惑ってしまったようです。 ねこじまさんはこのときのことを振り返り、「何が彼のためになるのかわからなくて、考えすぎて解決できないまま、負のスパイラルに陥って落ち込んでしまいました」と語ります。 まっちくんにとって心地よい環境を見つけることは時間がかかるかもしれません。しかし、ねこじまさんがまっちくんの気持ちを大切にしながら一緒に解決策を探し続ける姿勢が、まっちくんにとって最も心強い支えとなっていたことでしょう。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年03月09日ねこじまさんの長男・まっちくんが小学1年生のときのお話です。入学式のときから「早く帰りたい」と連呼していたまっちくんは、4月に入学してからすぐに登校しぶりが始まります。以前から常同行動や強いこだわりなどがあったものの、発達検査を受けても特に診断名はつきませんでした。2学期になると登校しぶりはますますひどくなり、大学病院の心理発達科を受診。医師に悩みを相談しましたが、親の気持ちを理解してもらえず、つらい気持ちになってしまったねこじまさん。小学校の先生からスクールカウンセラーに相談することをすすめられ、まっちくんと一緒にカウンセリングを受けることに。しかし、カウンセラーの先生が一生懸命いろいろ考えてくれたものの、まっちくんが受け入れられるような方法を見つけ出すことはできませんでした。そんな中、先生が給食を食べてから帰ることを半ば強引に提案。嫌がるまっちくんでしたが、無理やり教室へ連れていかれ、給食を食べることになってしまいました。 ねこじまさんは、なかなか心を開けないまっちくんの性格を知っているからこそ、先生の「みんなやさしそうなクラスだから、慣れたら大丈夫」という言葉に違和感を覚えます。 2週間後、ねこじまさんだけのカウンセリングの日がやってきて……。 先生の行動はありがたいけれど… まっちくんは周囲から見ると、「何が大変なの?」と思われることが多く、気づかれにくいのが特徴だったそうです。だからこそ、「『みんなよくあることだよ』と言われることが本当に多かった」と振り返るねこじまさん。 カウンセラーの先生は、まっちくんと仲良くなるために試行錯誤してくれたそうですが、まっちくんが心を開く様子はありません。その結果、先生はお手上げ状態になってしまったのか、ねこじまさんに教育センターの不登校専門窓口を紹介しました。 人の心は無理に開けられるものではありません。子どもだからといって、一般的な方法で心を開いてくれるとは限りませんね。ねこじまさんは教育センターの不登校専門窓口への相談を新たな希望の光と捉え、まっちくんが自分らしくいられる場所を見つけるための一歩を踏み出したのでした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年03月08日