俳優の生駒里奈が、日本全国に店舗を構えるドン・キホーテが誇る”情熱価格”の商品を使用した「ド褒美レシピ」の広告に出演することが9日、発表された。今回、生駒がイメージキャラクターを務める「ド褒美レシピ」は“ドン・キホーテ+ご褒美”という2つの言葉から生まれた造語。情熱価格の商品さえ手に入れれば自宅でまねができ、日々の食卓に彩りを加える、まさにご褒美になるようなドン・キホーテが提案するレシピだ。この日、解禁となったビジュアルでは、インパクト絶大な「1kgチーズのとろ~りラザニア」、色とりどりの「ごろごろ果実のまぜまぜフローズンヨーグルト」、名前の通りに映えること間違いなしな「真っ赤なカルボのバラジェニックピザ」の3品を食べる生駒の姿が映し出されており、猟奇的な役とはまた違った生駒らしさ“満開”のグラフィックに仕上がっている。今回の出演に関して生駒は「誰もが知って、利用しているドン・キホーテさんとのお仕事はとってもうれしいです!! 私は上京してからのお付き合いになりますが、さまざまなシーンで助けてくれる存在です!」と紹介。「今回『ド褒美レシピ』ということで、それぞれの料理を実際に食べながら撮影しました。見た目や味、そしてボリューム感がすごくて、私の素のびっくりな表情が出ているのではないでしょうか!? 掲載されたら私もぜひ見にいきたいと思います!」と呼び掛けている。生駒が出演する同広告は新宿や大阪の駅広告をはじめ、全国のドン・キホーテの店舗などできょう9日から掲載されている。
2022年05月09日元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈が27日に自身のアメブロを更新。夫でサッカー解説者の本並健治氏との最近の夫婦喧嘩の原因を告白した。26日のブログで、丸山は「すこぶる素敵な写真を撮影していただきました」と切り出し、本並氏とのウェディングフォトを公開。バラエティー番組『一撃解明バラエティひと目でわかる!!』(日本テレビ系)に出演し、ウェディングフォトを撮影してもらったことを報告し「素敵な機会をありがとうございました」と感謝をつづっていた。この日は「写真をたくさん送っていただきましたー」と報告。「昨日からすみません。まだまだお付き合いください~」と述べ、別カットのウェディングフォトを複数枚公開した。続けて「最近ドアノブの閉め方で、喧嘩したり車のドアの閉め方で喧嘩したり、いろいろな閉め方でよく喧嘩します」(原文ママ)と夫婦喧嘩の原因を告白。「喧嘩したり仲悪くなる時にこそ写真見てこの時みたくとか、思い出せる未来がいいですね」とつづった。また「喧嘩も悪いなんて全然思わなくて」と述べ「お互い思いやりながら自分が思うこと、相手が思うこと受け止めて、受け止めてもらいながら私たちらしく進んでいきたい」とコメント。最後に「ご時世的に結婚式はあげられなかったのですが、結婚式した気分になりますね」とウェディングフォトの撮影を回想し「私は本並さんとじゃなきゃ結婚してなかったです。なんてねー」と愛情たっぷりにつづり、ブログを締めくくった。
2022年04月28日元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈が26日に自身のアメブロを更新。夫でサッカー解説者の本並健治氏とのウェディングフォトを公開した。この日、丸山は「すこぶる素敵な写真を撮影していただきました」と切り出し、本並氏とのウェディングフォトを公開。「結婚式はあげてない私たちだったので、何かできたらなぁと話してはいました」と述べつつ「なかなかできずでした」と明かした。続けて「今回日本テレビの一撃解明バラエティ!ひと目でわかる!!でウエディングフォトの隠れた裏側に潜入させていただきました」とバラエティー番組『一撃解明バラエティひと目でわかる!!』(日本テレビ系)に出演し、ウェディングフォトを撮影してもらったことを報告した。さらに、撮影について「すこぶるな努力や汗ばみ、そしてチームワークがありました」と述べ「絆や想いが伝わり、私たちももはや二人で写っている写真なのに四人で写っているような感じに思ってます」と感激した様子でコメント。最後に「素敵な機会をありがとうございました」と感謝をつづり、ブログを締めくくった。
2022年04月27日大食いアイドルの“もえあず”こともえのあずきが19日に自身のアメブロを更新。東京都の小池百合子知事から手紙が届き、喜ぶ様子をつづった。この日、もえあずは「最近毎日のようにダンスレッスンとかライブリハ」と近況を明かし「エラバレシでやってて昨日はゆりちゃん卒業ライブのゲネプロでした」と報告。「牛乳は毎日のんでる」と述べ、牛乳を片手に持った自撮りショットを公開した。続けて「小池百合子東京都知事からお手紙届いたよ!!」と明かし、小池都知事から自身宛てに届いた手紙を公開。「感染症対策CM出演の御礼状」だといい「直筆サイン入りでびっくりしたぁうれしいな」と感激した様子でつづり、ブログを締めくくった。
2022年04月20日タレントの丸山桂里奈が14日、都内で行われた「足裏TRYOUT supported by ZAMST PRイベント」に、お笑いコンビ・ティモンディの前田裕太、高岸宏行と共に出席。驚愕のダイエット方法を明かし、会場をざわつかせていた。アスリートが実感している「足裏の重要性」や「機能性インソールの導入」のメリットを体感してもらいたいという意図で実施されたイベント。元なでしこジャパンでワールドカップ優勝メンバーという輝かしい実績を持つ丸山だが「いまはほとんどスポーツをやっていないんです。旦那さん(元サッカー日本代表・本並健治)がスポーツしているのを見て、自分もやった気になっている」と近況を明かす。この日は、ZAMSTが提供しているインソールを履いて、足裏十種競技にチャレンジした丸山。トランポリンや左右ステップ、サッカー、ジャンプボックスなどの競技をスムーズにこなしていくと「自分が走っているというよりは、足が勝手にやってくれているという感覚」と感想を述べると「サッカーのシュートは現役時代よりもうまくいった」とご満悦な表情を浮かべていた。また丸山は、先日自身のブログで夏に向けてダイエット宣言をしていたが、その成果について「やっているつもりなのですが……」と口ごもると「なるべく肉より野菜を見たり、街中で細い人を見つけてなるべくそうなるようなイメージを膨らませています」と回答。それを聞いた前田は「野菜を食べるのではなく、見ているんですね」と突っ込むと、丸山は「そうなんですよ」と驚きのダイエット方法を明かしていた。また左右の足で、過去8度も疲労骨折をしたと明かした高岸。丸山同様インソールを履いて足裏十種競技に参加し、その履き心地に笑顔を見せると、最大10連休となるゴールデンウィークについて「僕は次の登板(始球式)に向けて動き出します。心の210キロを目指します」と飽くなき挑戦への意気込みを語っていた。
2022年04月14日元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈が12日に自身のアメブロを更新。現役時代から思い続けていたことを明かした。この日、丸山は「ずっと昔、あっぱれさんま大先生を見てなんてすごい先生なんだとさんまさんに思いを馳せてました」とお笑いタレントの明石家さんまについて述べ「しばらくさんまさんが先生だと思ってたんです」と説明。その後、さんまが芸人だと知ったといい、幼い頃から「いつかこんな楽しい人とお仕事したいなて思いながらきました」とつづった。続けて「現役時代サッカーしながらもずっと」「芸人さんとお仕事したい」と思っていたことを明かし「ほぼ毎日、芸人さんとお仕事させていただいている時間が夢のよう」と現在についてコメント。「ずっとこの夢が続いてと願いながら、自分らしく楽しくいたいなと何事も全力でと思ってます」と自身の考えをつづった。また「芸人さんのパワーや可能性はアスリート以上に、私は無限大だなて感じてます」と述べ「こんな楽しくて人間をみんなハッピーにしてくれる芸人さんは私の中で偉大」とコメント。最後に「最高すぎて、幸せすぎて、今日も夢ごこちで新幹線に揺られてます」とつづり、ブログを締めくくった。
2022年04月13日NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演している小池栄子NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で小池栄子(41)が存在感を見せている。大河で輝く小池栄子のこれまで主人公・北条義時(小栗旬)の姉で、源頼朝(大泉洋)とともに鎌倉幕府の基礎をつくる北条政子の役だ。夫の死後には、朝廷とも戦い、勝利して「尼将軍」とまで呼ばれた。大河出演は2度目で、前回は『義経』の巴御前。こちらは自ら戦場にも出る勇ましい役だった。とまあ「強い女」がハマる彼女。自分でも、こんなことを言っている。「何をしゃべっても偉そうで、圧があるって言われてしまうんですよね(笑)」ちなみに、デビュー時のキャッチコピーは「宇宙一のメロンパイ」。バスト91センチが売りのグラビアアイドルだった。ただし、当時主流の「癒し系」ではなく、笑顔を見せないことから「威圧系」として話題に。やはり「圧」がポイントだったわけだ。そこからバラエティー、ドラマ、映画へと進出していくのだが、危機にもけっこう遭遇している。2004年に事務所が分裂。「メロンパイ」の命名者でもある創業者が多くのタレントを連れて出ていった。このとき、彼女は佐藤江梨子とともに残留したが、11年後の2015年に倒産してしまう。また、’07年にはプロレスラーの坂田亘と結婚したものの、その後、夫の借金が発覚。その額は3億円とも報じられ、離婚の噂も流れた。夫が所属していたプロレス団体も経営難に陥り、夫は引退して、現在は小池の個人事務所の社長だ。にもかかわらず、彼女は危機のたびに飛躍してきた。事務所の分裂では女優業メインに舵を切り、夫の借金については個人事務所でバリバリ仕事をこなすことで返済を加速させたのだ。ピンチをチャンスに変えてきた小池栄子そんな生き方の原点は、中学時代に経験した実家の没落だろう。祖父はパチンコ店の経営などで長者番付に載るほどの実業家だったが、父の代に会社が傾き、自社ビルも手放すことに。お嬢さま育ちだった小池は「一獲千金」を夢見て芸能界に飛び込んだことを著書で明かしている。つまり、危機を転機にかえる生き方がここから始まったわけだ。そのうえで、役に立ったのがオジサン受けのよさ。彼女は子どものころ、実家のパチンコ店に通うその日暮らしのオジサンからチョコレートをもらったりして「人が好きになった」と語っている。このあたりに、太田光などの大物芸人はもとより、村上龍のような作家にも可愛がられる素質が垣間見える。なお、こういうタイプは女性に嫌われがちだが、女子校育ちの彼女はそこもある意味ぬかりない。健康番組で医師に「死ぬかもしれない」と言われるほどの便秘を告白。女性ウケしそうな正直キャラを見せてきた。そうこうするうち、便秘薬のCMにも出るようになったのだから、まさに危機を転機にかえる名人といえる。ところで、彼女の夫はバラエティー番組で「乳吸い」という企画をやったことがある。スタッフいわく「日本一のおっぱいを楽しめている男が世界の動物の乳を吸いに行く」というものだ。そのスタッフが小池にも話したところ「亘くんは面白い人なんですけど、そういう面がなかなか出せない」として、「面白く料理してもらえるんだったら、私のおっぱいなんてフリに使ってください」と、笑って答えたという。思えば、巨乳グラビアアイドルブームも遠い過去。消えた人も多い中、バストを女優人生の前フリのようにできたのが彼女だ。尼将軍にもひけをとらない「圧」はますます強まっていくに違いない。PROFILE●宝泉薫(ほうせん・かおる)●アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。近著に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)『平成の死追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)
2022年04月03日俳優の小池徹平が3月29日、都内で行われた主演ミュージカル『るろうに剣心 京都編』の製作発表会見に出席した。主人公の緋村剣心を演じる小池は、劇中衣装に身を包み「ようやく始まるんだとワクワクしています。予断を許さない状況が続いていますが、素晴らしい『るろうに剣心』を皆さんと一緒に作り上げていきたい」と一度は延期となった本公演の実現に背筋を伸ばした。和月伸宏氏による大人気コミック「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」の中でも、ファンの間で特に人気が高い“京都編”をミュージカル化。日本で唯一の客席が回転するIHIステージアラウンド東京を会場に、客席の回転、スクリーンの動き、映像、音楽、照明が一体となり、これまでの舞台とも映画とも違った、疾走感と臨場感が演出される。会見には小池をはじめ、共演する黒羽麻璃央(志々雄真実役)、加藤清史郎(瀬田宗次郎役)、岐洲匠(相楽左之助役)、井頭愛海(神谷薫役)、鈴木梨央(巻町操役)、伶美うらら(駒形由美役)、山口馬木也 (斎藤一役)、加藤和樹(比古清十郎役)、脚本・演出を手掛ける小池修一郎が出席。また、原作者の和月氏からのコメントも届き、「名も実もある素晴らしい俳優陣とスタッフ、演劇好きの妻がベタ褒めする素晴らしい劇場、3回目(の舞台化)とあってますます冴えわたる小池先生の素晴らしい辣腕と、素晴らしいの揃い踏みで今では公演が待ち遠しい限りです」と期待が示された。緋村剣心の後継者として人斬り役を担っていた志々雄真実を演じる黒羽は、劇中と同様に素顔が見えない状態で会見に出席し「通気性はいいんですけど、早く包帯の暑さに慣れないと(笑)。皆さんからは分かりづらいと思いますが、この下はびちゃびちゃです。とにかく慣れて、根をあげることなく最後まで頑張りたい」と決意表明。その様子に、小池(徹平)は「僕は包帯ぐるぐる巻きじゃなくて良かった(笑)」と安どの表情を浮かべていた。2016年の宝塚大劇場・東京宝塚劇場、18年の新橋演舞場・大阪松竹座に続き、舞台版『るろうに剣心』の脚本・演出を担当する小池修一郎は、「ある人から『小池徹平さんは、いい座長になるでしょうね』という言葉をいただき、実際に謙虚で真面目、純粋な部分は剣心と共通している。迫力ある殺陣や立ち回り、歌も芝居も何でもできる小池さんですが、それ以上にその“純粋さ”が作品全体を彩る要素になっている」と“小池剣心”に全幅の信頼を寄せていた。取材・文・写真=内田涼ミュージカル『るろうに剣心 京都編』2022年5月17日(火)~6月24日(金)会場:IHIステージアラウンド東京
2022年03月29日タレントの丸山桂里奈が21日、東京・国立代々木競技場第一体育館で行われたファッションイベント「第34回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2022 SPRING/SUMMER」(TGC)にサプライズで登場した。補正下着ブランド「MARUKO」のステージでは、女性モデルたちが補正下着をアレンジした衣装でランウェイをウォーキング。「夏までに美ボディ化」を宣言している丸山は、今回“補正下着によりどのような姿に生まれ変わるか”をテーマにランウェイを行った。黒と青のふんわりとしたレースドレス。ボディラインはわからないが、丸山は「(補正下着によって)少し高くなって空中にいるイメージ。浮いているみたいな感覚。姿勢がよくなった」と満足げにほほ笑んだ。ランウェイ後は「MARUKO」イメージキャラクターである俳優の斎藤工とともにトーク。そこで斎藤はランウェイ前に丸山からもらったという手紙を朗読した。「お久しぶりです。肩が伸び100メートル先を歩きながら、今度は足裏がおなじみになります」という意味不明の“怪文書”で、司会のEXITは「こわッ」と怯えた。丸山は「みんなと肩が繋がって、人間って足裏だよねっていう意味」と説明するもさらに混乱を招く。兼近大樹は「あんまり言いたくないけど、帰るってことできます?」と言い放ち、笑いを誘った。TGCは、「日本のガールズカルチャーを世界へ」をテーマに2005年から年2回開催している国内最大規模のファッションイベント。人気モデルが出演するファッションショーをはじめ、アーティストによる音楽ライブ、旬なゲストが登場するスペシャルステージなど、多彩なコンテンツを展開している。新型コロナウイルスの影響で2020年2月の第30回から4回連続で無観客開催となっていたが、今回2年半ぶりに有観客開催となった。撮影:蔦野裕
2022年03月21日小池百合子東京都知事(2020年7月10日)2月10日20時41分、重苦しい空気が流れました。BSフジの政治番組『プライムニュース』のリモート出演中、小池百合子東京都知事がひどく咳込んだのです。待てど止まらず、同じ番組に出ていた自民党新型コロナウイルス感染症対策本部本部長代理の武見敬三参議院議員も悄然とした面持ちでした。CMが入ったものの、再開後も断続的に咳やしゃがれ声が続きました。小池氏が過労で約1か月間入院し、退院してから3か月も経ちます。昨年7月の東京都議選では、自身が特別顧問を務める「都民ファーストの会」候補者の応援で、車に酸素ボンベを積んで移動していたことが思い出されます。コンディション不良がここまで露わになると、取りざたされている「健康不安説」が一層強まってしまいそうです。大物政治家は長く権力を保つ、と思わせることが欠かせません。体調が万全でない姿を晒すのはあってはならないことです。稀代のパフォーマーの小池氏が、よりによってテレビで不覚を取るーー。去就に黄信号が灯りかねません。一方で、昨年12月15日、小池氏は国民民主党の玉木雄一郎代表と白昼堂々都庁で面会。また、今年2月10日の同党党大会で玉木代表は、参議院東京選挙区で、都民ファーストの会との統一候補を模索すると明言しました。これによって7月の参議院選への小池氏の出馬説が急浮上。永田町では「女帝」などとも称される小池氏の真意はどこにあるのでしょうかーー。羽生結弦が4年後の金メダルに葛藤するように……過去最高のメダル獲得で連日沸いた北京オリンピック。国民の脳裏に焼き付いているのは銀盤のスターこと羽生結弦の悲劇です。「あの“リンクの穴”さえ無ければ、金メダルだったのに……」記録より記憶に残ったことで、後世に語り継がれるでしょう。今後、否が応でも注目されるのはその去就です。4年後のミラノ/コルティナ・ダンペッツォ五輪へと再起を図るのか、本人の言葉通り「やり切った」とこれが見納めとなってしまうのか。4年後には31歳とフィギュア選手としては超高齢選手となり、金メダル奪回は難しいようにも思えます。前人未到の2連覇を果たした彼が、8位までの入賞争いが限度と悟れば、晩節を汚さず引退、という結末もよぎってきます。しかし33歳まで現役を続けた村主章枝が「まだ続けるものと信じている」と語るように、多くの国民も後ろ髪引かれる思いです。羽生選手が4年後の金に葛藤するように、私は小池氏が総理の座を目指す心境も逡巡しているのではないかと考えています。彼女の総理への野望は、つとに知られています。女性初の防衛大臣、女性初の自民党総裁選候補者、女性初の自民党三役、女性初の東京都知事。そして……、史上初の女性総理の座こそが、彼女にとっての金メダルなのです。今年の7月15日で70歳に達しますが、アメリカのジョー・バイデン大統領は77歳で大統領選に勝利。27歳の羽生結弦に比べ、彼女は「金」狙いで一勝負できる年齢にあります。参議院より衆議院への復帰が王道しかし、そんな彼女が参議院議員とはどういった風の吹き回しでしょうか。総理大臣を輩出した前例の無い参議院議員、また、まだ国政政党でもない都民ファーストの会での当選では、総理の座はかえって遠のいたといえるのではないでしょうか。私は、あえて彼女が参院出馬を選ぶとしたら理由は体力面しかないと考えています。終息宣言が出ない限り、コロナ対策の顔として再来年の都知事選でも小池氏が大本命となります。敢えてその座を捨てるとしたら、既に都知事の激務に耐え得る身体に無く、第一線を退くという意思表示なのかもしれません。しかし、あれだけの修羅場をくぐってきた小池氏に限って「さらさらございません」という心の声が聞こえそうです。私も、彼女が衆議院議員の頃までは、1500人の講演会を主宰した後で呑んだり、街頭演説で横に立った経験もあり、不撓不屈ぶりをまざまざと見せつけられた一人です。とすれば、小池氏は衆議院議員を狙うのが本筋と言えます。実は、彼女の衆議院復帰を後押しする制度の変更があるのです。東京の衆議院小選挙区が次回総選挙から5つ増えます。昨年11月30日の2020年国勢調査の確定を受け、衆議院議員選挙区画定審議会は、選挙区の区割りを改定して6月に勧告します。そこでは何と、知事への意見照会がなされます。既に1月30日の第20回会合から、知事からの回答を踏まえて、改定案が作成され始めています。名うての策士が、この千載一遇のチャンスをみすみす見逃すはずがありません。元来の地元選挙区だった、豊島区や練馬区を含んだ新たな小選挙区の原案を出し、後に自ら出馬するというウルトラCも可能なのです。2025年10月までに施行される次回衆議院議員総選挙こそ、決戦の時です。そこまでの繋ぎ方に腐心しているのが今の彼女の姿です。この戦略の最大のメリットは、新設の小選挙区ですから自民党候補がまだ不在であり、敵対を回避できる点です。当選前後の自民党復党への難易度が下がり、自民党衆議院議員として、高らかに総裁選へ出馬することも可能なのです。ただし、それには自民党内での地殻変動も必須条件です。例えば、参院選に敗退したなどの理由で岸田総理が退陣、河野太郎政権が誕生していれば可能性が高まります。なぜなら河野氏に近く、昨年“失脚”した二階俊博元幹事長が復権するからです。河野政権の後、二階派の総裁候補として小池氏を擁立というシナリオは十分にあり得ます。小池氏と二階氏の親密ぶりは政界では有名なのです。体調不良から意に反して、今夏の参院選に出馬のパターンでは、野党の参議院議員です。この場合は、体調好転を待って次の総選挙で衆議院に鞍替え、かつ野党の盟主として岸田総理と対決、一気に政権交代に持ち込むというシナリオを描いているのではないでしょうか。それは彼女が国会議員初当選時に在籍していた日本新党の代表、細川護熙元首相が8党連立政権の首班に担がれた構図と同じです。ただし、それは“あの出来事”を思い出すとハードルは高そうです。2017年10月の総選挙で、小池氏は「希望の党」を創設し、当時野党第一党の民進党を抱き込んで政権交代にリーチを掛けました。しかし、“(安全保障などの基本政策で一致しない人は)排除する”という旨の発言により失速。政権交代は失敗に終わりました。“排除された”側が立憲民主党を創設し、現在野党第一党になっています。同党の幹部たちは、今なお小池氏に怒っており、彼らと合流するのは容易ではないでしょう。腹心の部下が出馬を表明。小池氏の決断は?これを執筆している3月1日、都民ファーストの会代表の荒木千陽都議が、参議院選東京選挙区出馬を表明しました。荒木氏は、かつて小池氏の公設第一秘書を務め、同じ家に同居していたこともあった腹心の部下です。小池氏が参院出馬を選ぶなら、残された焦点は、名前が売れている有名人が圧倒的に当選しやすい全国比例区。1議席を確保するのに120万票が目安ですが、小池都知事は一昨年の都知事選で何と366万票を獲得。2つの選挙は別物ながら、彼女一人で3人の当選者を出せる皮算用です。実は、先月1日に亡くなった、あの石原慎太郎元都知事の初当選は参院選全国区でした。未だに史上最高として燦然と輝く301万票を獲得し、一気にスターダムにのし上がりました。彼女が都知事の職にあるだけでは醸し出せない、強烈なインパクトを国民に植え付ける効果も狙えます。この戦略なら立候補表明は、ドクターと相談しながら6月第1週の都議会閉会日まで留保でき、体を労わって当選できます。都知事の座を自民党に返上した上、東京選挙区で自民党候補との抗争を回避し、恩も売れて理に適っています。果たして本当に参院選というルビコン川を渡り、あの性根を据えた本気モードに転換するのか。夏が近付くにつれ、またもやお茶の間の耳目を引きそうです。
2022年03月10日元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈が22日に自身のアメブロを更新。水着姿の写真を公開した。この日、丸山は「早く夏になれ」と切り出し「色んな意味でやっぱり夏」とコメント。「最低でもこのくらい痩せたい」と願望を述べ、水着姿の自身の写真を公開した。続けて「なかなか火がつかないね~」と悩ましい様子でコメント。「でも、少しだけ痩せる意味がでてきました~やらなくちゃか~」と前向きに述べた。最後に、ハッシュタグで「#慣れないビキニ」「#中肉中背になりたい」「#今は太肉太背」とお茶目につづり、ブログを締めくくった。
2022年02月23日元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈が20日に自身のアメブロを更新。父親が無事に退院したことを報告した。この日、丸山は「父が無事に退院しました」と報告し「まだまだ油断禁物なんですがね」と補足。「熱も下がったり上がったりだけど仕方ないらしく」と父親の近況を明かした。続けて「みなさん、父のご心配をありがとうございました」と読者へ感謝の言葉を送り、父親について「もう高齢かつ、肺気腫という病気もある」と説明。「肺炎は本当に命取りで、あとはコロナもですがね」と述べ「引き続き気をつけながら、私たちもコロナにならないように十分気をつけたいです」とつづった。また「父や母を守るのも、私や本並さんなのでまず私たち自身がならないようにすり抜けたいですね」とコメントし「これからは月一で通院になりますので、引き続きがんばりたい」と今後について説明。最後に「高齢者で風邪の症状があったらそれは、風邪ではく肺炎らしいのでぜひ、みなさんも気をつけてくださいね」(原文ママ)と注意喚起し「私たちも健康第一に頑張ります」とつづった。この投稿に読者からは「とりあえず一安心ですね!」「お父様、お大事にしてください」「退院、おめでとうございます」などのコメントが寄せられている。
2022年02月21日新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年秋に公演中止となっていた小池修一郎演出、小池徹平主演によるミュージカル『るろうに剣心京都編』の上演が5月17日(火)~6月24日(金)、IHIステージアラウンド東京で上演されることが決定した。和月伸宏原作『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』は明治時代の日本を舞台に、オリジナルのストーリーと新撰組や紀尾井坂の変、池田屋事件などの史実を絡ませた剣劇漫画。1994年から『週刊少年ジャンプ』(集英社刊)にて連載、2017年からは『ジャンプスクエアSQ.』(集英社刊)にて続編『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編』が連載、シリーズ累計発行部数が7200万部を超える大ヒット作である。ミュージカル『るろうに剣心京都編』は過去にアニメや小説、実写映画など様々なメディアで展開されてきた原作の中でも特に人気の高い"京都編"を基にしたもの。会場のIHIステージアラウンド東京は、1300人以上もの観客を乗せた客席が360度回転し、その周囲を囲むステージとスクリーンで繰り広げられる作品世界を体験するという斬新かつ壮大な唯一無二の劇場だ。客席の回転やスクリーンの動き、映像、音楽、照明が一体となり、これまでの舞台とも映画とも違った、ここでしか味わえない疾走感や臨場感を体感することができるだろう。脚本 / 演出を務めるのは小池修一郎。これまでに文部科学大臣賞や読売演劇賞、千田是也賞、菊田一夫演劇大賞を受賞、そして14年には紫綬褒章を受章するなど、日本のミュージカル界を代表する演出家だ。16年には宝塚歌劇団 雪組が宝塚大劇場・東京宝塚劇場にて浪漫活劇『るろうに剣心』を上演、18年には宝塚公演で成功を納めた早霧せいなが新橋演舞場・大阪松竹座にて再度緋村剣心を演じ話題となった。主人公の緋村剣心を演じるのは今年デビュー20周年を迎える小池徹平。12年に岩松了演出の『シダの群れ 純情巡礼編』で舞台初出演を果たし、近年では『キンキーブーツ』や『1789 -バスティーユの恋人たち-』、『キレイ-神様と待ち合わせした女-』など話題作に多数出演。菊田一夫演劇賞を受賞するなど、ミュージカル界において目覚ましい活躍を見せている。質朴な役から猟奇性ある役どころまで演じ分ける小池が、原作のキャラクターにピッタリと言われている剣心の穏やかな一面と人斬りとしての過去を持つ二面性をどう演じるのかに期待が高まる。共演には、緋村剣心の後継者として人斬り役を担っていた志々雄真実役に黒羽麻璃央、幕府の御庭番衆の元御頭・四乃森蒼紫役に松下優也、志々雄一派の十本刀のひとりで超神速で移動する縮地法の使い手・瀬田宗次郎役に加藤清史郎、元赤報隊準隊士で剣心の仲間・相楽左之助役に岐洲匠。そして志々雄一派の十本刀の一人で大鎖鎌の使い手・本条鎌足役に奥野壮、神谷活心流道場師範代で剣心をそばで支える・神谷薫役に井頭愛海、剣心が京都に向かう道中で出会うくノ一の少女・巻町操役に鈴木梨央、志々雄を慕い愛している駒形由美役に伶美うらら、元・新撰組三番隊組長・斎藤一役に山口馬木也、剣心の師匠であり育ての親でもある十三代目飛天御剣流継承者・比古清十郎役に加藤和樹と、若手からベテランまで個性豊かな実力派キャストが顔を揃えた。小池徹平らキャストとスタッフからのコメントは以下の通り。<脚本 / 演出:小池修一郎>一昨年、コロナの猛威のもと上演を延期した『るろうに剣心 京都編』が、遂に上演の運びとなりました!新たに結集した豪華キャストに囲まれ、原画が動き出したような小池徹平剣心の魅力が炸裂します。師匠・比古清十郎の力を借り、剣心と仲間たちは、志々雄真実と十本刀、そして四乃森蒼紫との戦いに京都へ。多彩なキャラクターがズラリと並ぶ一大パノラマ剣劇となること必定です。血湧き肉躍る明治剣客活劇浪漫ミュージカル!乞うご期待!<小池徹平>『るろうに剣心』は、子供の頃ずっと読んでいた作品で、そのキャラクターと同じ格好をさせていただき、演じられることの喜びを感じています。個人的にもとても大好きな京都編なので楽しみです。緋村剣心のゆるい部分と、戦っている時の男らしい部分の二面性も出せたらいいなと思っているので、自分の中でメリハリをつけて演じたいです。演出の小池修一郎さんからお話をいただいた時に、「体幹を鍛えておいてください!」と言われたので、相当動くハードな舞台になるかもしれません(笑)。今回の劇場となるIHIステージアラウンド東京は、何度も観に行ったことがあり、役者さんが舞台を走りまわっているのを観ていたので、僕自身も舞台に立ちたい、走りたいと思っていました。小池先生が、あの劇場をどう使ってどんな楽曲と共に皆さんの元に届けられるのか、今からワクワクしています。原作ファンのみなさんはもちろん、演劇が好きな方、ミュージカルが好きな方にも楽しんでいただけるよう、ステージをふんだんに使った、新しくて面白いエンターテインメントを皆さんにお届けできればと思っています。前回が中止になり、キャスト、スタッフの方々だけでなく、観劇を楽しみにしてくれていた方々全員がとても悔しい思いをしましたが、諦めずにいて本当に良かったなと思います。今回こそは、剣心として最後まで走り回れることを信じて、頑張りたいです。今このタイミングだからこそ、皆さんに楽しんで観てもらう事を考えながら励んでいき、僕自身、新しいチャレンジに全力でぶつかっていきますので、楽しみにしていてください。<黒羽麻璃央>自らを「極悪人」と言い切れるほどの志々雄真実の思想、思考、技量その存在に惹かれながら原作をずっと読み続けていました。一昨年残念ながら公演中止になってはしまいましたが、1度自分の心についた志々雄真実を演じられる喜びの火は消えずにずっと燃え続けておりました。この度、再び演じさせていただけるチャンスをいただけて本当に嬉しく思っております。自分自身が稽古期間から含めてどんな悪のカリスマ志々雄真実という人間を作り込めるのか、小池先生の演出のもと、どう京都編の世界が広がっていくのか役者としても1原作のファンとしても凄く楽しみです。この初夏、1番熱い演劇をお届けできるよう頑張ります。よろしくお願い致します!<加藤和樹>子供の頃から大人になった今でも大好きな作品。そのミュージカルに出演できるなんて、昔の自分は想像もしていなかったことでしょう。IHIステージアラウンド東京は、個人的にとても思い入れのある劇場なので、今回やっと立つことができるのが本当に嬉しいです。演出の小池先生とは何作かご一緒させていただいていますが、小池先生があの空間でどのような演出をなさるのかとてもワクワクしています。きっと皆さんの想像を超えてくることでしょう。久々の殺陣、素敵な共演者の皆さんとの芝居を想像するとゾクゾクします。至高のエンターテイメントをどうぞご期待ください。■公演情報ミュージカル『るろうに剣心京都編』5月17日(火)~6月24日(金)上演会場:IHIステージアラウンド東京(※全46公演)チケット料金:全席14,500円(全席指定・税込)チケット先行受付:1月26日(水)~順次先行開始※詳細は公式HPへ。チケット一般発売3月19日(土)AM10:00~ぴあ: 梅田芸術劇場:(ネット会員) (オンラインチケット) (窓口)(※一般発売日の翌日より残席がある場合のみ)10:00~18:00
2022年01月25日ヨウジヤマモト社が展開するGround Y(グラウンド ワイ)は、俳優の生駒里奈とコラボレーションしたコレクション「one’s heart messages」を、Ground Y直営店舗などにて受注販売。受注は、2022年1月7日(金)から13日(木)まで受け付ける。生駒里奈の“心の声”を手書きグラフィックに乃木坂46での活動を経て俳優として活躍し、以前よりGround Yのキービジュアルにも登場していた生駒里奈とのコラボレートコレクションでは、オリジナルグラフィックプリントを施したウェアやトートバッグを展開。生駒里奈の心の声を手書きで表現したメッセージと、生駒里奈直筆のGround Yロゴを織り交ぜた、グラフィカルなデザインのビッグフーディーや半袖カットソー2種、トートバッグを揃える。また、コラボレーションに際し、生駒里奈は以下のようにコメント。“ヨウジヤマモト社の世界観に10代の時に憧れ始めて、今は私服でもお仕事でも着用している一番身体に馴染み、心を強くしてくれるブランドです。コラボレーションのお話しを頂き、私はデザインやイラストが描ける訳ではないので、どうすれば良いのか悩みましたが、自分の中にある言葉をGround Yさんの力を借りる事で立体的に表現出来るのでは、と挑戦してみようと思いました。これらの言葉に、誰かがヒントを得れる事がありますように。改めて、Ground Yさんとコラボレーションさせて頂けて本当に嬉しいです。”【詳細】Ground Y×生駒里奈「one’s heart messages」受注期間:2022年1月7日(金)~13日(木)場所:Ground Y直営店舗(ギンザ シックス、ラフォーレ原宿、渋谷パルコ、心斎橋パルコ)、公式オンラインストア「ザ ショップ ヨウジヤマモト」※直営店舗にて受注を希望の場合は店頭販売スタッフまで問い合わせ。※商品の納期は2022年3月中旬頃予定。・ビッグフーディー 1種 24,200円 ※フリーサイズ・半袖グラフィックカットソー 2種 9,900円 ※フリーサイズ・グラフィックトートバッグ 1種【問い合わせ先】ヨウジヤマモト プレスルームTEL:03-5463-1500
2021年12月30日親ならば誰しも、子供から尊敬されたいと考えることでしょう。2021年10月29日に放送されたバラエティ番組『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)で、子育ての話題になった時でした。同番組に出演した、歌手の知念里奈さんの発言に、共演者が感動します。知念さんは、どんな話をしたのでしょうか。知念里奈「夫をあげてる」番組共演者でお笑いタレントの蛍原徹さんが、「子供から慕われなくて」と、悩みを告白します。すると知念さんは、こういいました。3歳と15歳の男の子2人なんですけど、夫のことがすごく好きで、なついていて…。夫が子供が好きっていうのもあるんだけど、家で私が「パパすごいね!」とか、夫をあげてると思う。人志松本の酒のツマミになる話ーより引用知念さんの言葉に、共演者から感嘆の声が上がります。続けて、蛍原さんにアドバイスを残しました。奥様に頼んでみるのはどうですか?人志松本の酒のツマミになる話ーより引用知念さんの提案に、スタジオは大盛りあがり。「頼む!」「もっと褒めろと」とツッコミ、爆笑に包まれました。知念さんの考え方を聞いた番組視聴者から、共感の声が続出します。・お父さんのいないところで褒めたり尊敬したりすると、子供も父親に憧れる。・今思えば、母から父に関する『あげる言葉』をよく聞かされてた。・知念ちゃんのいうこと分かるなあ。親しい間柄の家族であっても、お互いのすべてを理解するのは難しいこと。「いわなくても分かるはず」と考えてしまい、思いやりの言葉が少なくなるのはさびしいです。お互いに感謝の気持ちや尊敬を忘れずに、伝え合える関係が理想ですね。[文・構成/grape編集部]
2021年11月02日自身のブランド『PoFF』の洋服をまとい、セルフメイクで現れた勝田里奈さん。個性を自在に表現する現在の姿からさかのぼり、自分らしさと向き合うことになった原体験から話してくれた。「中学1年生でハロー!プロジェクトのアイドルグループに加入したときに、自己紹介で使うキャッチコピーを考えなくちゃいけなくて。当時の私には、趣味も特技も何もなかったので、誰でも使えるような『365日笑顔ガールです』と言っていました。でも、周りの子は、自分の好きなことや得意なことをキャッチコピーに表現できていて。私も自分らしい何かが欲しかったけど、すぐに見つかるわけでもなく。そのときからしばらく、自分らしさについて常に探しているような状態でした」――グループ体制も変わり、キャッチコピーを求められなくなっても、どこか引け目を感じていたという勝田さん。そんな中で、大きな転機が訪れる。「高校生のとき、進路を考える中で、進学してもっと専門的なことを学びたいと思いました。アイドルの仕事で本当にたくさんのことを経験させてもらっていたけれど、それとは違うものを求めていて。改めて自分は何が好きなのか、どんなことをやっていきたいのかを考えました。そこでたどり着いたのが、当たり前すぎて気がつかなかった“ファッションが好きだ”という気持ち。ただ好きなだけではなくて、もっと勉強したいし仕事につなげたいと意識するようになって、服飾の大学に進学しました。ファッション業界は様々な職種があるので、自分が苦手なことと、やりたいことをはっきりさせるために勉強をして。そうして、ファッションブランドをやりたいという気持ちが強くなっていったんです。アイドルグループにも長く所属してきたので、やりきったなという気持ちもあって。長い間、自分の個性を追求し続けて苦戦はしたけれど、やっとスタートできたかなと思っています」――グループを卒業し、ブランドを立ち上げるにあたり、さらに“自分らしさ”について深掘りしていった。「ブランド名もそうですが、コンセプトやそれを伝える言葉についてめちゃくちゃ考えました。ブランドは自分の分身のようなものだし、私にしかできないものにしたいからこそ、自分の経験を基にした言葉にしたい。そこから生まれたのが、私のアンジュルムでの経験を表現する“強さを纏う女性”という言葉でした。アンジュルムで活動していた2017~’18年くらいの時期、私たち最強だったんです(笑)。女の子のアイドルだけど、かわいらしさよりも自立した女性像や強さが楽曲のコンセプトにあって。みんな同じ方向を向きながら個性を爆発させていたときの表現方法、自分たちを肯定するパワーが本当に素晴らしくて。あの経験から今の自分らしさを示したくて、服をまとうことと、心の強さを身にまとうことを同時に表すコンセプトにつながりました。思い返すとグループ加入当時にキャッチコピーを考えたことがきっかけで今につながっていて。ここに来るまで、本当に色んなストーリーがあって(笑)」――実際にブランドを始めた今、勝田さんが思う自分の強さとは、どんなものだろう。「コンセプトに掲げている“強さを纏う女性”という言葉の捉え方は、人それぞれでいいと思っています。強さといっても色々な面があるので、その人にとって、強い女性像は優しい人だなとか、自分の意見を言葉にできる人などと、自由に感じてもらえれば嬉しい。私自身が強さを考えるときにいつも大事にしているのは、まっすぐで芯のあるブレない心。そういう人になりたいし、そうで在りたいと思っているから」かつた・りなPoFFディレクター。1998年生まれ、東京都出身。アパレルブランド『PoFF』ディレクター。2009年よりアイドル活動を始め、’19年9月アンジュルムを卒業。センター ダブル ステッチ ジャケット¥14,000クレッシェンド プリーツ スカート¥13,800(共にPoFFinfo.poff2021@gmail.com)※『anan』2021年10月13日号より。写真・角田 航取材、文・菅原良美(akaoni)撮影協力・BACKGROUNDS FACTORY(by anan編集部)
2021年10月08日今、私に必要な自己投資は一体どんなことなのか。時代をときめく方のエピソードを通して、その手がかりを一緒に考えてみませんか?ここでは、食べチョク代表の秋元里奈さんにお話を伺いました。産直通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンを、25歳にして一人で創業。「毎日食べチョクのTシャツを着ているのもPRのため、いわば自己投資」と微笑みながら語るほど、仕事に情熱を持つ秋元さん。まっすぐな思いは昔から変わらず、振り返れば常に打ち込んでいるものがあったという。「一つのことに向かって努力するというのが好きで。反対に言うと、力を分散させるのが苦手。大学時代も、学園祭の実行委員をやっている時はそれに打ち込んで、やり切ったら次はゼミでの研究、その次は就活っていう感じで。一つの目標に打ち込むのが、私にとっては一番ストレスもなくてやりやすかったんです」大学卒業後に入社したDeNAで見つけた「打ち込めること」が仕事だった。「社会人になったらやっぱり仕事こそが、成果を出したい、自分にとっての大きな軸だと気がついて。DeNA時代はとにかく仕事に活きることに時間を投資したいと思い、土日もマーケティングの勉強をしたり、仕事に関連するイベントに顔を出したりしていました。20代の若いうちに成長(曲線の)角度をどれだけ大きくできるか、早めに角度をつけることができれば到達点も高いと思っていましたね。だから、短期的な投資対効果を考えるよりも、とにかくすべての時間を仕事に投資することが、長期的に見ればリターンが大きいはずだと。ありがたかったのは、それくらい仕事にコミットしていると、知識量が増えていくだけでなく、信頼もされてどんどん(仕事の)打席に立たせてもらえたこと。ビジネスの世界だと、信頼がないとそもそも打席に立たせてもらえないというか、チャンスも回ってこない。その中で機会をもらえたのは、そういう小さな積み重ねとか姿勢を見て、こいつならやり切れるだろうと思ってもらえたのかもしれません」熱量のすべてを仕事に捧げていたが、元々起業するつもりはなかった。「ある人と話している1時間のうちに自分がやりたいことを実現するには起業しかないと思い立って起業することを決意したくらいなので、準備は全くしていませんでした。ファイナンスなど起業すると決めてから身につけた知識も多いです。ただ、スムーズに起業を目指せたのは、ゴールがより具体的になったから。DeNA時代の私のゴールはキャリア形成や、評価を高めて仕事の幅を広げることでしたが、それを何に役立てればいいのかまでは見えていなくて。でも、『一次産業に貢献したい』という、より具体的なゴールが生まれたんです。それなら会社員でいるよりも、起業という手段が適しているなと。取り組む自己投資も、それに伴って明確になりましたね」人生を賭けられるゴールと出合えた秋元さん。解像度はさらに上がっている。「『一次産業に貢献する』ために、自分がどうなりたいかではなく、自分が何をすべきかという考え方になってきています。私の仕事や『食べチョク』のサービスが、生産者さんにリターンをもたらすものになればいいなと。結果的に、そうやって貢献できれば、それは私にとってのリターンにもなりますし。その実現に向けて、もっと経営者として社会の流れを汲んだ戦略を立てたり、災害などいざという時にも的確な判断を下せるようになりたいと考えています。今まではガンガン自分が動くのが正解でしたが、これからはいかに効率的に自分の業務を行い、俯瞰的に考えることに時間を割けるか。これが現在の自己投資のテーマですね。そのために睡眠の環境を整えたり、サウナでリラックスしたり、経営者向けのカウンセリングを受けたりもしています。ちなみに、これといった趣味がないのですが、サウナは趣味にもなりそうなので、期待しています(笑)」私、こんな自己投資してきました!・土日もプライベートも仕事に最大限時間を使う。・とにかく打席に立った、DeNAでの会社員時代。・サウナにコーチング…。経営者としてのコンディション作り。性格診断を経営に活かす!経営者向けのコーチングサービス。「貢献することに喜びを感じるタイプと診断。生産者さんに貢献したいのも、この性格だからかも」DeNA時代はすべてをかけて仕事に邁進「キン肉マンのゲームのマーケティングを担当することになった時は、週末もイベントに行ったりと、一から知識を身につけました」食べチョク旬の食材が産地からダイレクトに届く!「食べチョク」は生産者と消費者をつなぐ産地直送、オンラインの直売所。日本各地のあらゆる旬な食材やお花の数々を農家や漁師自身が決めた価格で、直接購入できる。あきもと・りな1991年、神奈川県生まれ。大学卒業後、DeNAに入社。2016年に「食べチョク」を運営する株式会社ビビッドガーデンを創業。TBS系『Nスタ』などテレビ番組にも出演。著書に『365日 #Tシャツ起業家「食べチョク」で食を豊かにする農家の娘』。※『anan』2021年9月22日号より。取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2021年09月18日今回、ご紹介するのは、『映画 おかあさんといっしょ ヘンテコ世界からの脱出!』。ヘンテコ世界の審査官役でゲスト出演した、小池徹平さんにお話をうかがいました。【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 92「子どもたちがワクワクする要素が詰まっています」1959年10月に放送を開始した、NHK Eテレの人気子ども番組『おかあさんといっしょ』。2018年に初めて映画化された『映画 おかあさんといっしょはじめての大冒険』、2020年1月の『映画 おかあさんといっしょすりかえかめんをつかまえろ!』は、参加型ファミリー映画として話題を呼びました。そして、待望の新作『映画 おかあさんといっしょヘンテコ世界からの脱出!』が、ついに完成しました。本作では、『おかあさんといっしょ』始まって以来の大ピンチが描かれます。いつも仲良しなゆういちろうお兄さん、あつこお姉さん、誠お兄さん、杏月お姉さんがケンカをしてしまい、しずく星からやってきたチョロミーのモバイルワープでバラバラに飛ばされ大変なことに。ワープした先は何が起こるかわからない、いろいろなヘンテコ世界。そこで出会う楽しくも不思議な人々。さらに、あつこお姉さんにある異変が起こります。物語に参加できる仕掛けや、コロナ禍でも安心して楽しめる、映画の遊び方がたっぷり。大ピンチのお兄さんお姉さんたちを救うために指さしや拍手で答えるクイズ、座ったままで体を動かせる体操『すわって からだダンダン』、お兄さんお姉さんが歌うおなじみの人気曲など、子どもから大人まで楽しめる作品です。ーー『おかあさんといっしょ』初参加のニュースが解禁されるやいなやTwitterのトレンド入りするほどの反響がありました。出演を決めた理由を教えてください。小池さん出演オファーをいただいたとき、『おかあさんといっしょ』に支えられている、子育て世代のひとりの視聴者として、素直に嬉しいと思いました。それと同時に、子どもが好きな番組に出演できる喜びを感じました。ーーほかの現場との違いは?小池さん僕が演じたのは、二択の問いを投げかけてくるヘンテコ世界の審査官です。目の前に子どもたちがいるような気持ちで、大きな動作をしながら丁寧にわかりやすく語りかけるように心がけました。子どもたちを意識して演じるというのは、初めての経験でした。実際の撮影現場には、子どもたちがいないので、少し恥ずかしい気持ちもありましたが(笑)。ーー劇中、関西弁を披露されていましたね。小池さん監督から、動揺したときのセリフを関西弁で演じてほしいとの要望をいただいて。これまで、お芝居で関西弁と標準語を切り替えながら演じたことがなかったので、難しかったですね。ーー子どもの頃、『おかあさんといっしょ』を観ていましたか?小池さん観ていました。現在の人形劇キャラクターは、チョロミー、ムームー、ガラピコですが、僕の時代は、じゃじゃまる、ぴっころ、ぽろりでした。当時、大阪に住んでいて、ホールのイベントを観に行ったこともあります。そのとき、子どもの頃の僕がカメラに抜かれたことがあるらしいんです。前回、実家へ帰った際にそのビデオテープを探したんですが、家族から「見つからへんねん」と言われて、「なんでやねん!」と思わず突っ込みを入れてしまいました(笑)。ビデオテープが見つかったら、ぜひ観てみたいです。ーーファンの方にとってもお宝映像ですね。最新作が公開されるタイミングで、NHKの方に発掘していただきたいです(笑)。ーー『おかあさんといっしょ』のお兄さんお姉さんたちと、お会いしたことは?小池さん僕は、横山だいすけさんとは、歌番組※1でデュエットしたことがあるんです。とても嬉しかったです。その後、災害をテーマにした番組※2でもご一緒させていただきまして。ご縁を感じています。『おかあさんといっしょ』のお兄さんお姉さんたちは、番組を通じて、子どもたちに夢を与えてきた方々です。お会いすると、心が洗われるような気持ちになります。※1『2018 FNSうたの夏まつり』で、『リトル・マーメイド』の『アンダー・ザ・シー』をデュエット。※2『今から1分後 もし大災害が起こったら?命と未来を守る50の方法』(日本テレビ系/2021年3月)ーー最後に、本作を楽しみにしているファンの方々へメッセージをお願いいたします。小池さん子どもたちをいろいろなところへ連れて行きたい、いろいろな体験をさせてあげたい、そう思う気持ちは誰しも同じだと思います。今は、窮屈な時間を過ごしていることと思いますが、もう少し辛抱して、一緒に乗り越えていきましょう。本作には、子どもたちがワクワクする要素が詰まっています。ぜひ映画館で本作を楽しんでください。インタビューのこぼれ話小池さんは、今作でお子さんの映画館デビューを考えているそう。「子どもが映画館デビューする前のタイミングで出演させていただき、感謝の気持ちでいっぱいです」と語る笑顔に、パパの優しさがにじみ出ていました!Information『映画 おかあさんといっしょ ヘンテコ世界からの脱出!』全国公開中。9月10日(金)より、シネ・リーブル池袋、全国のイオンシネマほかにて全国公開。出演:花田ゆういちろう、小野あつこ、福尾誠、秋元杏月/小林よしひさ、横山だいすけ/小池徹平ほかチョロミームームーガラピコスキッパー声の出演:吉田仁美、冨田泰代、川島得愛、西川貴教配給:日活、ライブ・ビューイング・ジャパン©2021「映画 おかあさんといっしょ ヘンテコ世界からの脱出!」製作委員会衣装協力:ブルゾン ¥26,400シャツ ¥30,800(FACTOTUMファクトタム/問い合わせ先 FACTOTUM LAB STOREファクトタム ラボ ストア03-5428-3434)そのほかのアイテムは、スタイリスト私物写真・大内香織文・田嶋真理 スタイリスト・松下洋介ヘアメイク・加藤ゆい(フリンジ)写真・大内香織 文・田嶋真理 スタイリスト・松下洋介 ヘアメイク・加藤ゆい(フリンジ)
2021年09月11日(左から)田中真紀子、小池百合子、蓮舫、丸川珠代小池百合子東京都知事、丸川珠代オリンピック担当大臣、蓮舫立憲民主党代表代行……。彼女たちの共通項は、ずばりキャスターやアナウンサー出身ということ。こういった、キャスターやアナウンサーの女性政治家は以前から多い。なぜなのか?■仕事の特性を生かし政界へ政治評論家の八幡和郎さんは「まず、滑舌のよさが政治家として大きなメリットだからでは」と語る。「日本の選挙のやり方は討論会を頻繁に行う海外と違い、街頭演説が大事。だから、声がよく聞こえるという長所が生きてくる。選挙カーのアナウンスもそうだし、当選後には議会中のやじも同じ。アナウンサーのスキルは政治の場で力を発揮するんです」(八幡さん)キャスター出身の女性政治家といえば、やはり小池百合子だ。「彼女はそもそもキャスターをやりたかったのではなく、政治家を最初から目指していて、その過程で名前を大きくするためにキャスターになった気がします。彼女の父親(医療関係の貿易を営んでいた故・勇二郎氏)も政治家を目指した人ですしね」(八幡さん)小池といえば、緑を基調にした着こなしが印象深い。広告やCMなど、第一線で活躍するスタイリストのBALENCIAKOさんはファッションの観点から小池を分析した。「都知事になりたてのころ、彼女のファッションからは『頑張るぞ!』という意気込みがにじみ出ていました。今はそれが全然見えない。『オリンピックの時期だから』『サステナブルの会見だから』と、テーマに寄せた服を選んでいるんだろうけど、そこに意志が見えないんです。あと、以前の小池さんはミニスカートをよくはいていましたが、今はほとんどパンツルック。きっと、守りに入ってしまっているんでしょうね。でも、ファッションは自分の主義主張を表すもの。守りに入らなくてもいいと思う。だから、またミニスカートをはいてほしいですね」(BALENCIAKOさん)ファッションといえば、いつも白のジャケットを羽織っている蓮舫はどうだろう?「噛みつくのが蓮舫さんの役割なので、攻撃的なショートヘアや戦闘服的な白いジャケットを彼女なりに計算して選んでいる気がします。でも、いつも同じ服を着ているのって『女性政治家ってこういうものでしょ』『この程度でいいでしょ?』という気持ちの表れなんですよね」(BALENCIAKOさん)八幡さんは蓮舫を通じ、キャスターと政治の世界の親和性を説いた。「彼女は天才的なアジテーターですね。テレビに出る人が野党の政治家として成功するのは極めて簡単なんです。言いたい放題言えばいい。まさにワイドショーの世界の延長です。野党の立場として、滑舌よく与党を批判すると国民にウケるわけですから」(八幡さん)女性アナウンサー出身で与党に所属する政治家といえば、元テレビ朝日の丸川珠代五輪担当大臣はどうだろうか。「東大出身(東京大学経済学部経営学科卒)の女性らしい生き方を送っていると思います。世代的に彼女は、アナウンサー時代の職場でバリバリ働く男と同じように扱われなかったのでしょう。あと、経済学部を出た人材は社会的なことをいろいろとやっていきたいという気持ちを持っている。そもそも、丸川さんは一生アナウンサーをやりたかったわけではないと思います。だから、自民党から声が掛かったとき、彼女は『悪くないな』と思ったはず。加えて、東大出身者はおしなべて『自分は仕事ができる』という自意識を持っています。だから、政治家になっても自分なら務まると思ったのでは」(八幡さん)■期待の湧かないファッション一方、BALENCIAKOさんは丸川のファッションセンスを一刀両断した。「白の上下にインナーは赤とか、着こなしがすごく古いですよね。女性政治家のコスプレをしているみたい。だから野暮ったくなってしまうんです」『半沢直樹』(TBS系)で江口のりこ演じる国土交通大臣・白井亜希子が常に着用していたように、今や白いジャケットは女性政治家のアイコンだ。元エフエム仙台アナウンサーで立憲民主党所属・石垣のりこの着こなしに関してもBALENCIAKOさんはバッサリである。「シャツもジャケットもおじさんみたいな印象。男にナメられないように女性っぽさを排除しようという意識が見えますが、そこに自分なりのセンスがない。まじめかもしれませんが、何かやってくれそう、変えてくれそうという期待も湧かないですね」(BALENCIAKOさん)石垣といえば、『週刊女性』がスクープしたダブル不倫報道の記憶も新しい。八幡さんはこう分析する。「政策はおろか、自分の主義主張もないのではないでしょうか。ただ自分がスポットライトを浴びることができそうな方向に寄っているだけの人でしょう」プロであるBALENCIAKOさんがファッションセンスを称賛したのは、アナウンサーではないがなんとあの人だった。「田中眞紀子さんは、きれいにスーツを着こなしていて素敵です。彼女には『国民が私という人を選び、票を入れてくれたんだ』という意識がある。だから、世間が抱く政治家像に自ら寄せていくなんてことは決してしませんでした。自分の着たいものを着て政治の場に打って出た。ほかの政治家は田中さんみたいに自分の見え方のブランディングをもっとちゃんとしたほうがいいし、小池さんもミニスカートをもっとドンドンはけばいいと思います」(BALENCIAKOさん)日本維新の会所属・石井苗子(みつこ)は水産庁外郭団体の通訳を担当後、『CBSドキュメント』(TBS系)でキャスターデビューを果たした帰国子女だ。日本アラブ協会の通訳を経てテレビの世界に足を踏み入れ、政治家になった小池と道筋が酷似している。■女子アナが活躍の場を求める理由「石井さんは元キャスターというより、頭のいい帰国子女がああでもないこうでもないとやっているうちに政治家になったと捉えたほうが適当だと思います」(八幡さん)1952年生まれの小池と、1954年生まれの石井。2人がキャスターデビューを果たした当時、帰国子女で外国語を話す女性は表舞台に起用されやすい時代だったのだろう。「ただ、ほかのアナウンサー出身の政治家と小池百合子は一緒にできないでしょう。たまに彼女と会うと、前回いつどこで会ったのかを完璧に覚えているし、本当に記憶力がいい。与党の一流の政治家になるにはある種の管理能力が不可欠ですが、なんだかんだ言って小池百合子は別格です」(八幡さん)また、BALENCIAKOさんは石井の着こなしについて珍しく合格点を与えている。「この人こそ個性ですよね。いいとか悪いとかではなく、もう石井苗子そのまま。別に議員にならなくたって今着ている服をきっと着るのだと思います。本来、そうあるべきなんですよね。こういう議員がもっと増えてもいいのに」政治家のファッションの重要性についても、こう力説。「例えば、安倍昭恵さんってよくも悪くもフットワークが軽い人だった。だから、式典で場違いな格好をしてしまったのが本当にもったいないです。外見さえちゃんとすれば、国民からもっと好感を持たれる人だと思う。その点、田中眞紀子さんはファッションの重要性をわかっていました。実は、田中さんはちゃんとスタイリストをつけていたそうですよ」小池百合子に続き八幡さんが評価したのは、元NHKアナウンサーの小宮山洋子だ。「彼女の父親は元東大総長の加藤一郎で、母方の祖父は東条内閣の大東亜大臣・青木一男。資産家だから自分で選挙資金を出そうと思えば出せただろうし、機転も利くから政界で活躍できそうな素質がある。彼女ならどの党からも出馬できたでしょう。だから、元アナウンサーというより精神は世襲政治家に近いですよね。だって、1度はTBSに入社した小渕優子の前歴が政治家としてどれだけ意味があるのかという話で。せいぜい、そういう世界にいたから少し華やぎがあるくらいですよね」では、元キャスター、アナウンサー出身の女性政治家が多い理由は何なのか?「先ほども言ったように、まず“声が通る”というのがあります。あと、最近は状況が変わってきましたが、かつての女性アナウンサーはお飾りの役割しか与えられず、メインキャスターを任される機会がほとんどなかった。キャリアを重ねた男性アナウンサーは管理職やジャーナリストの道が選べたけれども、女性アナウンサーはそうもいかない現実もありました。“30歳定年説”が存在したんです。そういう意味で、活躍の場を政治に求める状況があった。加えて、重要なのは知名度です。選挙のムードづくりなど“空中戦”には顔が売れた女性がうってつけ。特に、おおよそ2年ごとに担当が替わるNHKやキー局と違い、地方局はニュース番組のキャスターが4~5年そのまま務めることが多いです。参議院議員だった林久美子はびわ湖放送の報道キャスターとして毎日テレビに出ていましたから」(八幡さん)各党がアナウンサーを重用する理由は「声が通る」と「空中戦対策」の2つが大きく挙げられるようだ。ただ、当人たちからすると政治家を目指す理由はそれぞれ異なる。父の思いを受け継ぎ「世を動かす政治家になりたい」と志向した小池百合子、“意識高い系”の仕事を求めているうちに政治の場へ足を踏み入れていた丸川珠代、天才的なアジテーション能力を買われた蓮舫など、個々人の政治への思い入れや人生のゴールは全く違うのだ。とはいえ、アナウンサーのような華々しい道を歩むことを選ぶということは、もともと注目を浴びることをいとわない、いや浴びたい性格であることは間違いがないだろう。彼女たちにとって、スキャンダルさえも人生の糧なのかもしれない。世間に知られることは、政治家にとっても重要な要素なのだから──。■おもなアナウンサー・キャスター出身の女性政治家☆は話題となったスキャンダル小池百合子●1952年7月15日生まれ現職/東京都知事[経歴]『竹村健一の世相講談』(日本テレビ系)アシスタントキャスター/1979~1985『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京系)初代キャスター/1988~1992第16回参議院議員選挙で初当選/1992年7月☆学歴詐称疑惑蓮舫●1967年11月28日生まれ現職/立憲民主党所属の参議院議員、立憲民主党代表代行[経歴]第14回クラリオンガールに選ばれる/1988『スーパーワイド』(TBS系)司会/1992~1993『ステーションEYE』(テレビ朝日系)メインキャスター/1993~1995北京大学留学/1995~1997第20回参議院議員選挙で初当選/2004年7月☆事業仕分けでのスーパーコンピューター開発批判☆国会内のファッション雑誌撮影☆度重なるTwitterでの失言☆二重国籍問題丸川珠代●1971年1月19日生まれ現職/東京オリパラ担当大臣(自民党所属の参議院議員)[経歴]テレビ朝日アナウンサー/1993~2007第21回参議院議員選挙で初当選/2007年7月☆選挙権がないまま参院選立候補☆やじで「愚か者めが」と発言石垣のりこ●1974年8月1日生まれ現職/立憲民主党所属の参議院議員[経歴]エフエム仙台アナウンサー/1998~(現在は休職中?)第25回参議院議員選挙で初当選/2019年7月☆民間人に対するレイシスト発言☆安倍首相辞任に関するTwitterでの発言☆著述家菅野完との不倫関係報道石井苗子●1954年2月25日生まれ現職/日本維新の会所属の参議院議員[経歴]『CBSドキュメント』(TBS系)キャスター/1988~1993第24回参議院議員選挙で初当選/2016年7月☆プライベートのヌード写真流出☆交通費から職員にボーナス支給疑惑小宮山洋子●1948年9月17日生まれ現職/ジャーナリスト(2013年1月政界引退を表明)[経歴]NHKアナウンサー/1972~1998第18回参議院議員選挙で初当選/1998年7月第46回衆議院議員総選挙(2012年12月)で落選龍円愛梨●1977年3月31日生まれ現職/都民ファーストの会所属の東京都議会議員[経歴]テレビ朝日アナウンサー/1999~2006テレビ朝日報道局社会部記者/2006~2011政治塾「希望の塾」(主宰:小池百合子)に参加/2016東京都議会議員選挙で初当選/2017年畑恵●1962年2月15日生まれ現職/作新学院理事長[経歴]NHKアナウンサー/1984~19891989年、NHK退局。フリーランスのニュースキャスターとして『サンデー・プロジェクト』(テレビ朝日系)をはじめ、複数の報道番組を担当EC(現EU)の招聘を機にパリ留学/1992第17回参議院議員選挙で初当選/1995年7月☆1996年夏、衆議院議員・船田元との「政界の失楽園」と呼ばれるほどの不倫関係が騒がれた。お互い関係を否定したものの、船田が長年連れ添った妻と‘99年3月に離婚すると、そのわずか2か月後に再婚した林久美子●1972年9月7日生まれ現職/タレント、コメンテーター[経歴]びわ湖放送(BBC)に入社し、報道部キャスターに/19952002年に退社し、講演活動や月刊誌などへの寄稿を行う。2003年からは湖東コミュニティネットワークのキャスターも務めた第20回参議院議員選挙で初当選/2004年7月参議院議員を2期12年務めた後、第24回参議院議員選挙(2016年7月)で落選☆2019年に出演した政治バラエティー番組で「もう、選挙には出ません」と、事実上政治家を引退したことを明かした◯お話を聞いたのは◯八幡和郎さん●東大法学部卒。通商産業省入省。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官など歴任。退官後、徳島文理大教授、国士舘大大学院客員教授に。現在は作家、評論家として活動。BALENCIAKO(バレンシアコ)さん●’93年ごろよりスタイリストとして始動。活動範囲は広告、ファッション、芸能。ブランドのディレクション、イベントのオーガナイズ、アートを通じた途上国への教育支援活動も。(取材・文/寺西ジャジューカ)
2021年09月06日女優の生駒里奈と俳優の池田純矢が27日、大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで28日~29日に上演されるW主演舞台『-4D-imetor』の公開ゲネプロに参加した。本作は、池田が作・演出を手がける『エン*ゲキ』シリーズの第5弾。量子力学をテーマにした謎解きミステリーで、池田は超能力の解明に明け暮れる変わり者の研究者・渡来を、生駒は忽然と現れた謎の少女・ノアを演じる。当初は2020年に上演予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受け、全公演が中止に。約1年間の延期を経てようやく上演となり、今月5日から行われた東京公演は全16公演を無事に“完走”した。池田は「(エンタメ公演の中止が相次ぐ中で)東京で一公演も欠けることなく大阪にこの作品を持ってこられたのは本当に奇跡的なこと。ありがたい気持ちでいっぱい」と感無量の表情を見せた。見どころのひとつは、四次元世界や超能力などの不思議な現象を、イリュージョンマジックを使って表現する斬新な演出。生駒はテレポーテーションのように壁を抜けて姿を現すなどのイリュージョンに挑戦し、「もうヤダ!って毎日思うぐらい大変なんですけど、めちゃめちゃがんばってしまう」とその楽しさにハマりつつあるようで、「おかげですごくうまくなったので、全国のマジシャンのみなさんに『アシスタントに使っていいよ!』と言いたい(笑)。オファー待ってます」とアピールしていた。さらに生駒は、複数の敵を相手に戦う激しいアクションも披露。こちらも、稽古を重ねるうちに面白さに目覚めてしまったようで、「おかげでキックボクシングを習おうと思ったし、『RIZIN』をちゃんと見るぐらい格闘技にハマって(笑)。こういうふうにパンチして、こう避けるんだなとか思いながら見るようになりました」と突然の“格闘技熱”を明かして笑わせていた。なお、千秋楽となる29日の2公演(12時~、16時~)はライブ配信を実施。配信チケットはイープラスで9月5日20時まで販売。アーカイブ配信は同日の23時59分まで視聴可能となる。池田は「劇場まで足を運びづらい方や、他府県の方などいろんな方にも作品に触れてもらいたい。今回の作品は2度目、3度目がおいしくなるので、アーカイブで何度も楽しんでいただければ」とPRした。
2021年08月28日元乃木赤46の生駒里奈と俳優の池田純矢がW主演する舞台『エン*ゲキ#05「-4D-imetor」』が、29日に行われる大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールでの最終日公演をライブ配信することが決まった。池田が脚本・演出を務め、「演劇とは娯楽であるべきだ」の理念の基に展開するシリーズの第5弾。今回は「量子力学」をテーマとし、四次元世界や超能力といった未解明のミステリーを“イリュージョンマジック”で魅せる体験型演劇となっている。今回は、大阪での緊急事態宣言発令を受けて、29日の12時公演と16時公演の2公演で、ライブ配信を実施。池田は「草案から10年越し、また、昨年の全公演中止を経てようやく辿り着く大千穐楽…。一体どんな景色が待っているのでしょうか。お陰様で東京公演は大好評を頂き、一公演も欠ける事なく無事に幕を下ろす事が出来ました。ひとつひとつ、幕が上がる度に奇跡を噛み締めながら大切に丁寧に紡いで参りました。より円熟味を増し、今だからこそ伝わる最大出力で劇場に足をお運び下さる皆様、そして画面の向こうのそれぞれの場所にいらっしゃる皆様に本作をお届けします。演劇は娯楽だ。どうしよもなく、遊びだ。腹は膨れない、暑さ寒さを防ぐ事も出来ない、エンターテインメントに出来る事はただ一つ、“楽しかった”そのひとときを感じて頂く事だけ。だからこそ、我々は持ちうる限りの全てを懸けて“面白い”を創ります。どうぞ、ご期待下さい。作品を通して皆様とお逢いできることを心から楽しみにしております」と話している。配信チケットは、イープラスで9月5日20時まで販売。GOTOイベント対象のライブ配信のため割引が適用され、割引後の視聴価格は3,200円。上演時間は約1時間45分で、アーカイブ配信の視聴可能時間は9月5日23時59分までとなる。
2021年08月18日元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈が16日、都内で行われた映画『スペース・プレイヤーズ』(8月27日公開)の公開直前イベントに登場した。NBA史上最強のプレイヤーと呼び声の高いバスケットボール選手レブロン・ジェームズを主演に迎え、壮大な無限バーチャル・ワールドで繰り広げられるeスポーツバトルを描いた本作。イベントでは、レブロンの前に立ちはだかる敵チーム、グーンスクワッド“最強の殺し屋軍団”の声優を務める、ココリコの田中直樹、中澤佑二、マヂカルラブリーの野田クリスタル、丸山桂里奈、村上佳菜子が勢ぞろい。また、マヂカルラブリーの村上がMCを務めた。ネカ・オグウマイク選手役/アラクネカ役を務めた丸山は、声優初挑戦。緊張したか聞かれると、「緊張したりしなかったりで、ずっとそういうのをやったりしました」と丸山らしい回答で笑いを誘った。演じたアラクネカはクモを模したキャラクター。「クモということだったのでいつもクモの気持ちになろうと思っていたら、けっこうすんなり入れました」とクモになり切って演じたと言い、「アラクネカの役をやったあと家にクモが増えた。毎日クモと一緒にいます」と話した。イベントでは、声優を務めた5人が2つのゲームに挑戦。本作の魅力を30秒で伝えるプレゼントークバトルと、30秒でどれだけゴールを決められるかを競うバスケットボールシューティングゲームに挑戦し、2つの結果から村上佳菜子がNo.1プレイヤーに決定した。
2021年08月16日作家の小池真理子さんによる長編小説『神よ憐れみたまえ』(新潮社)が6月24日に発売されました。小池さんが約10年の歳月をかけて執筆した書き下ろし小説で、ある晩に起こった凄惨(せいさん)な事件をきっかけに過酷な運命の渦の中に投げ込まれていく少女の波乱に満ちた人生を描いています。小説の執筆中、小池さんは90歳の母と37年間連れ添った同業者の夫を亡くしました。近しい人の死や病に直面しながらの執筆を経て「(同作は)私を救ってくれた作品でもあるし、作家生涯の中で私を一番苦しめてくれた作品。おそらく一番忘れられない作品になりました」と振り返る小池さんにお話を伺いました。「それでも自分の人生を生き抜いていく」主人公を書いた理由——『神よ憐れみたまえ』は、昭和38年の三井三池炭鉱の爆発と国鉄事故が同日に発生した「魔の土曜日」と言われた晩に、両親を惨殺された12歳の黒沢百々子の波乱に満ちた人生を描いています。『波』に執筆されたエッセイには小説の構想は2010年頃とありましたが、詳しくお聞かせください。小池真理子さん(以下、小池):『波』のエッセイにも書いた通り、怒涛(どとう)の日々が始まる幕開けのような時期でした。2008年に軽井沢の自宅が暖炉の煙突火災で燃えてしまって、その翌年に父が亡くなって、母も認知症がだんだん悪くなってきて……。あるときぼんやりとテレビを見ていたら映画の『風と共に去りぬ』が流れてきたんです。好きな映画で何度も見ているのであらすじも知っているのですが、次々に降りかかってくるあらゆる禍や苦悩、人生の苦しい局面を乗り越えて生きていくスカーレット・オハラと自分をいつの間にか重ねていました。そのときに、それでも自分の人生を生き抜いていく女性を主人公にした大河物語のような小説を書きたいなとちらっと思ったんです。当時は構想なんて大それたものではなかったのですが、書き下ろしで書きたくなりました。それから少しずつ、日々の大変なことと闘いながらも内容を煮詰めていきました。——10年の間に小池さん自身に起こったことと連動して内容は変わっていったのでしょうか?小池:変わるというよりも中断ですね。中断につぐ中断です。父が亡くなった後に、母が閉塞性動脈硬化症で足先が壊死して右足を切断しなければいけなくなったり、私自身も自宅で転倒して骨折したりといろいろなことが起こりました。仕事も週刊誌や月刊の文芸誌の連載小説を抱えていました。一つ終わればまた次を始めなくてはならないというように、なかなかうまくいかないことの連続でした。ようやく「書けるかな?」と思って書き始めるとまた中断。やっと没頭できる時間ができた矢先に夫の肺に末期がんが見つかりました。そういう意味で一気呵成(かせい)に気持ちよく書いた作品ではないですね。「仕事」とはちょっと違う、書くことの快感——夫の藤田宜永さんを看病しながら執筆していた時期もあったそうですね。小池さんにとってこの小説の執筆はどんな意味を持っていましたか?小池:心のよりどころの一つではありましたね。朝起きてから夜寝るまで夫の看病という現実に向かい合って自分の仕事もほとんどできない状況だった時は、書斎でパソコンを開いて原稿を一から読み直したり、続きをちょっと書いたりしていると一番気持ちが落ち着きました。小説と向き合う時間を10分でも20分でも持っていたかった。そんな意味で私を救ってくれた作品でもあるし、作家生涯の中で私を一番苦しめてくれた作品でもあります。おそらく一番忘れられない作品になりました。——書くことや仕事が小池さんの支えになったということでしょうか?小池:もちろんそうなのですが、「仕事」という位置付けともまた違います。もちろん私たち作家も収入を得なければいけないので収入のために書いている部分もゼロではないけれど、書くという作業は収入のためにだけやっているわけではない。それはほかの多くのミュージシャンや音楽家、画家もそうだと思います。なんでしょうね?摩訶不思議な空間の中に自分を投げ入れることの快感を知ってしまったから。「役者は3日やったら辞められない」と言われますが、小説家も一回その快楽を味わってしまうとやめられないんです。そういう意味で書くという作業は仕事とは別の次元にある気がします。もちろん期日までに仕上げる義務はありますが、ただ単に仕上げればいいのか、というと、必ずしもそうではないところがあると思います。——2020年のはじめに藤田さんが亡くなられて……。とても一言でなんて言い表せないと思うのですが、藤田さんはどんな夫だったのでしょうか?小池:多くの方から「2人は本当におしどり夫婦で、こんなに愛し合っている夫婦は見たことがなかった」と言われるのですが、それは私の感覚とはまったく違って……。そういう次元じゃないというか、同じ土俵の上でずっと戦ってきたのだけれど、いつも手をつないで前のほうを向いている。あるいは、手をつないで後ろ向きになって「もう疲れたから社会に向かっていかなくてもいいよね?」なんて2人で話している。だから普通のご夫婦のように、どこか良い意味で割り切って夫役、妻役をやっていたことはまったくないです。その辺は特殊だったと思いますね。主人公に負わせた容姿に恵まれているがゆえの苦痛——小説のお話もお聞きしたいのですが、母ゆずりの美貌で恵まれていたはずの百々子の人生は両親を殺された晩から180度変わります。あらゆる苦難や禍が百々子を襲いますが、百々子の果敢に人生に対峙していく様子が力強く、どんどんページを読み進めました。小池:これまで書いてきた作品もそうなのですが、結局、私は1人で生きていく女の人が好きなんです。孫や子供に囲まれて豊かで楽しい老後を送って茶の間でみんなでお菓子をつまんでいる光景が想像の中にないんですね。だから一貫して1人で生きている女の人を中心に据えて書いてきたのですが、今回もその流れの一つです。それは私が若い頃に選んだ自分自身の生き方の反映なのかもしれません。もちろん結婚して子供をつくって家ではお母さんをやりながら作家をやってらっしゃる方もたくさんいますが、彼女たちが作品の中で書く子供や家庭生活の様子は私は実感として書けないと思います。想像では書けるけれど、実感がないことに対してはどうしても消極的になってしまいます。——百々子が飛び抜けた美貌の持ち主であるがゆえに禍に巻き込まれてしまうのもやるせなかったです。小池:百々子みたいな女性なら、普通だったらいろんな異性から声を掛けられて、女性がふつうに思い描く幸せな人生を送るんじゃないか、幸せいっぱいではなくても気持ちのいい恵まれた生活を送るのではと思われるかもしれないですが、決してそうとは限らない。むしろ百々子のような女性は過剰に美貌や容姿のことを騒ぎ立てられて、そこから生じる苦痛は大変なものになるのではないかと思います。美貌に恵まれて官能的な肉体をもっていることが女性の幸せに通じるという価値観はあくまでも一面的なものです。容姿に恵まれている、恵まれていない以前に人生に立ちはだかってくるものは山のようにあります。これでもかこれでもかと苦しみの材料を与えられるような設定にしたかった。そのためには百々子の容姿の美しさが必要でした。——女性は容姿に恵まれていてもそうでなくてもジャッジされる……。ジャッジといえば、百々子の叔父の左千夫の愛情も「異常」といえば異常だし、もちろん彼がやったことは許されることではないのですが、左千夫の百々子への愛情自体は本物だったんじゃないかなと思いました。小池:作者である私は彼を愛情深く描きました。犯罪者でもあるし、大変な事件を起こした男だし、小児性愛のような感覚を持ってしまった男で世間や姉から言わせれば「変態」ですよね。でも、あの純粋さは小説の中で書き尽くしてみたい純粋さでした。左千夫から愛を向けられた百々子にとっては憎んでも憎みきれるものではないのだけれど、そんな男だったにも関わらず左千夫が本当の意味で自分を愛してくれたんじゃないかと思ってしまう。そのことはどうしても描きたかった。扉の絵は物語の舞台の一つである函館の絵葉書。小池さんの父の遺品から出てきたという。「不倫を書いてるから嫌い」はもったいない——ジャッジに関連してなのですが、世の中の風潮として「正しい」「正しくない」で判断したり、「役に立つか」「役に立たないか」で語られたり、すぐに何らかの評価を下さないと気が済まない人が増えている気がします。小説は唯一ジャッジされない場所で、だからこそ、その世界にどっぷりと浸れると思うのですが……。小池:物事の本質を捉えた物語を誕生させることが、作家としての理想だと思います。それを読者がどう読もうが自由ですし、お好きに読んでくださっていいんですけど。確かに今の読者はジャッジしていく傾向にあるかもしれません。登場人物に感情移入できるかできないかということが何よりも大事になってしまっている。——共感できるかできないか、とか。小池:かつてよく言われたのが「小池真理子の小説は読んできたけれど不倫ばかり書くから嫌いになった」ということでした。登場人物の関係性を世間の基準に沿ってジャッジしているんですね。私が若い頃は自分の祖父母世代の作家が書いたものを我が事のようにして読んでいました。でも、今の人たちはそうではなくて同世代の人間が登場してくる作品、若い世代だったら青春ものとか学園ものとかのほうが感情移入しやすいのでしょうね。だから年寄りが出てくるともう拒否反応を示しちゃう。「妻子ある人との恋を描いた小説は汚らわしい」と感じる人も少なくないようです。私は今の私くらいの世代の作家が世間に背を向けて書くものにこそ影響を受けましたけどね。——他者や自分の知らない世界が立ちはだかってくるのが……。小池:怖いのでしょうね。自分の感覚を駆使して取捨選択がなかなかできない分だけ、一つの方向性でものを言う人が多くなると、それに付和雷同しがちなところがあるのかもしれません。小説や映画、音楽はあくまでもその人の感性で選んでいくものです。不倫を書いてるのが大っ嫌いって言ったら、古今東西の名作はみんなダメですよ。そういう短絡的な読み方はとてももったいないと思います。(聞き手:ウートピ編集部・堀池沙知子)
2021年08月07日俳優の小池徹平が、小出恵介主演のABEMAオリジナルドラマ『酒癖50』(毎週木曜22:00~、全6話)の第5話と第6話に出演することが5日、明らかになった。小池と小出は約15年ぶりの共演となる。本作は、お酒によってあぶり出される人間の本当の弱さや愚かさ、現代社会の闇を描くオリジナルドラマ。小出演じる主人公・酒野聖は、とある企業の社長から、“酒癖の悪い50人”の社員を集めて更生を試みる“Hate Alcoholプログラム”の依頼を受ける。しかし、酒癖の悪い参加者は、懲りることなくお酒を飲み続ける。そんな彼らに降りかかる、衝撃の結末とは?12日配信の第5話以降では、酒癖の悪い人々を独自の方法で解決に導く謎多き主人公・酒野の過去、そして“Hate Alcoholプログラム”開催に至るまでの知られざるストーリーが明らかになっていく。ベンチャー企業を起業した酒野、そして酒野の中学の同級生で親友のBar経営者・武山は互いの門出を祝いあった仲。しかし、酒野の会社が急成長し、調子に乗った酒野は次第に酒の飲み方も傲慢な態度に変わり、ふたりの関係性にも変化が起こる。武山は「人が変わることは悪いとは思わない。だけど、格好悪く変わってると寂しい」と苦言を呈すが、酒野の酒の飲み方は悪化の一途を辿り……?酒野の親友で、どんな時も酒野を信じ思いやる、真っ直ぐなBar経営者・武山役を演じるのは、小出と『ごくせん』(日本テレビ)以来の共演となり、プライベートでも親交のある小池徹平。小池は「まるで同窓会のような気分でした。久々に会ったはずなのに落ち着く雰囲気というか、お互い大人になったなと思いました」、小出は「ごくせん2005以来約15年ぶりの共演となりますが今回のドラマの間柄上とも重なり、この上ない安心感と特別な感慨を伴った共演となりました」とコメントを寄せた。■小池徹平(武山健太役)コメントまるで同窓会のような気分でした。久々に会ったはずなのに落ち着く雰囲気というか、お互い大人になったなと思いました。色々と話したい事もあったので、お芝居を通しても、撮影の合間でも語り合えた様な気がします。5、6話では謎に包まれた酒野の過去が明らかになります。酒野の深い部分も見所ですし、親友役として出させて頂いた武山との絡みも是非楽しみにしていて下さい。■小出恵介(主人公・酒野聖役)コメント酒癖50いよいよ酒野聖の過去パートへと突入して行きます。そしてその酒野の大きな鍵を握るキャラクターとして徹平くんが登場します。ごくせん2005以来約15年ぶりの共演となりますが今回のドラマの間柄上とも重なり、この上ない安心感と特別な感慨を伴った共演となりました。彼の歩んできた15年の道のりや俳優として積み上げてきたものをひしひしと目の前で感じながら演技を交わせる事が出来たのは非常に刺激的でした。酒野の壮絶な人生を感慨深い共演と共に楽しんで頂けたらと同時にあまりに切ないラストをぜひ目撃して頂けたらと思います。(C)AbemaTV,Inc.
2021年08月05日俳優の生駒里奈が8月5日、紀伊國屋ホールで行われた主演舞台『-4D-imetor(フォーディメーター)』の公開ゲネプロ及び取材会に出席した。ステージ上での本格的なアクションに挑み、「自信ですか?まったくなくて。体育が一番苦手な教科でしたし。でも、やってみると、めちゃくちゃ楽しくて」と回想。「これからもアクションをやっていきたいと思うくらい。どんどん自分が強くなる感覚があって、もっと強くなりたいなと思いました」とアクションに開眼した様子だった。公開ゲネプロ及び取材会には生駒をはじめ、ダブル主演の池田純矢、共演する村田充、松島庄汰、田村心、新子景視、阿南健治が出席。池田が作・演出を手掛ける「エン*ゲキ」シリーズの5作目にあたる最新作で、量子力学をテーマに、4次元世界や超能力といった未解明のミステリーを“イリュージョンマジック”で魅せる体感型演劇が生み出される。生駒が演じるのは、突如テレポーテーションのように現れた、記憶を失った少女・ノアというキャラクターで、演じる生駒本人も「4次元人なんです、ポカンですよね(笑)。見ていただければ、わかります!」と照れ笑い。アクションも含めて「しんどいですけど、すごく楽しい」と語り、「偶然にも今のご時世に合ったメッセージをお届けできるというか、『自分の存在意義ってなんだろう?』というテーマを、ノアを通して、皆さんにも伝えられたら」とアピールした。当初2020年5月に上演を予定していたが、新型コロナウイルスの影響により中止を余儀なくされ、公演日程を延期して待望の上演に至った本公演。池田は「まずは安全に、この場に立てていることに感謝ですね。構想を含めると11年半かかった作品。うれしい、楽しいという感情よりも、まずはこのめぐり合わせにありがとうございますと言いたい」と感無量の面持ち。主演に起用した生駒については「天才だと思っています」と断言し、「何をやらせても一級品で、オーラもある。ノアという役は、元気はつらつとしてて、求心力があるキャラクターなのですが、根っこの部分が儚くてもろくて。その繊細な部分も表現してくれている」と全幅の信頼を寄せていた。取材・文・撮影:内田涼生駒里奈さん、池田純矢さんの対談も掲載中!こちらもぜひご一読ください。【上演情報】エン*ゲキ#05『-4D-imetor』<東京公演>8月5日(木)~15日(日)会場:紀伊國屋ホール<大阪公演>8月28日(土)~29日(日)会場:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
2021年08月05日小池百合子都知事(69)が7月30日、「五輪は視聴率20%だから、ステイホームに役立っている」と会見で豪語した。ネットでは呆れ返る声が上がっている。さかのぼること同月29日。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長(72)は国会で、東京五輪が人出の増加に影響するのではと懸念していた。すると30日、小池都知事は定例会見でこう話した。「このところ、視聴率で20%を稼げるコンテンツっていうのは、なかなか無いというのがテレビ業界の方でも感じて、考えておられること。(中略)ステイホームに繋がっているということが考えられる」さらに「ですから、オリンピックはそういう意味でステイホームに一役かっているし、またそれが選手への声援にも繋がっているというふうに思います」と続けた。視聴率を持ち出し、“五輪効果”を讃えた小池都知事。しかし東京五輪の開会式から5日後となる先月28日、東京都の新規感染者数は3,177人を記録。以降5日間は毎日3,000人を突破しており、31日には4,058人もの新規感染者が確認されている。さらに『NHK NEWS』によると同月30日、東京都の人出は「オリンピックの開幕前で3回目の宣言が出ていた期間の平日の平均と比べ、日中、夜間とも増加」していたという。「東京五輪はステイホームに一役かっている」とは、言えそうにはない状況だ。それでも8月1日、小池都知事に“援軍“が登場した。東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長だ。『東スポweb』によると武藤事務総長は東京五輪と新型コロナの感染拡大に言及し「菅総理は因果関係はないと否定している。東京都の小池知事も五輪の人流増加を否定している。視聴率が上がって、むしろステイホーム率が上がっている」とコメント。そして「いろいろな意見があるが、菅総理、小池知事と同じ立場で考えている」と会見で話したという。しかし、ネットでは非難轟々の様子。「五輪は視聴率がいいからステイホームに役立っている説」に対して「根拠ゼロ」との異論が噴出している。《え、視聴率が科学的根拠なん?マジかよこんなん言ってる知事やから、東京がずっと増え続けてるんちゃうん?》《この視聴率は「世帯視聴率」で、「世帯内の各個人」がステイホームしていることは保証されていない》《視聴率が上がると在宅率が上がると同義する根拠は何か》《結局オリンピックの成功か否かは視聴率で決められるようですわ》20%の視聴率を注視する小池都知事と武藤事務総長。しかし、残りの80%は視野に入っているだろうか?
2021年08月03日元乃木坂46で女優の生駒里奈が主演を務める、新感覚のホラー映像エンタメ『ROOOM』のMain Trailer、ビジュアル、キャスト情報、8月の公演日時が2日、明らかになった。『ROOOM』の舞台は、ありふれたマンションの一室。そこに越してきた新婚夫婦の妻・遥香のお腹には新たな命が宿っている。住民は優しく、申し分のない新生活。しかし、上の部屋から響く怪音をきっかけに幸せな日々は崩れ去り、やがて遥香は視聴者であるあなたと「つながる」こととなる。その瞬間より、視聴者は恐怖を傍観する側から、恐怖に共感する側へと変貌する。同作の主人公・矢口遥香役を生駒、その夫・徹役を水間ロンが演じ、矢口夫婦を取材するTVディレクター・麻子役として秋山ゆずきが出演。『リング』『ソウ』『戦慄迷宮3D』などを世に送り出してきたアスミック・エースと共に、「イキサキ探し」「マーダーミステリー」など体験型エンタメの開発を行うBAKERU社が体験プロデュースと運営を担当し、同社のホラープロデューサー・夜住アンナ氏が体験設計・プロデュースとして参画している。今回公開されたMain Trailerでは、新居に越してきた仲睦まじい矢口夫婦の姿が映し出される。妻・遥香 のお腹には新たな命が。しかし、徐々に不穏な雰囲気が満ちていく。画面が両端から狭まり、やがてスマートフォンを思わせる縦型映像になったところで交わされるLINEのやりとり。「体験型エンタメ×ホラー映画」「恐怖は『見る』から『つながる』へ」「あなたの一言が、彼女を救う。彼女を殺す」といった同作の「仕掛け」を象徴する言葉が並ぶ。もはや部屋の中すら安全ではない「指殺人型ステイルームホラー」が幕を開ける。また第二弾ビジュアルでは、恐怖を直感し、助けを求める遥香を中心に配し、タイトルロゴを境界に、フィ クションとリアルが入り混じる瞬間を切り取っている。無数の赤い指紋は一体誰のもので、何を意味するのか……。8月の公演日は6日~9日、13日~16日、20日~22日、27日~29日で、公演時間は19時30分からと21時30分からの1日2公演。チケットは2,500円。必要機材はPC・スマホ両方、Wi-Fi環境、LINEアカウント(QRコードの読み込みアリ)となる。○■生駒里奈コメント矢口遥香役の生駒里奈です。 まだまだ自由に外出が出来ない中、自宅でこの作品を観て楽しむだけでなく、参加して楽しむことも出来る、非常に画期的なホラー作品が出来上がりました。今回私は、新居に引っ越してきてこれからたくさんの幸せが待っているであろうという妊娠中の主婦・ 矢口遥香を演じます。普通の幸せを願っている遥香を襲う恐怖を、是非一緒に体験してみて下さい。
2021年08月02日医薬部外品デオドラント石けん「BANANA LEAF(バナナリーフ)」のアンバサダーにカリスマインフルエンサーの石井里奈さんが就任しました。ワキガや体臭、ニキビに悩む女性に特化して作られた「医薬部外品デオドラント石けん」のBANANA LEAF。一流企業の会社員でありながら、インスタグラムのフォロワー数19万人以上を誇り爽やかに働く石井里奈さんの姿は、BANANA LEAFが抱く全ての女性に悩みを解決し「自分の香りに自信をもって、人生を自分らしく」過ごしてもらいたいという思いに重なるとして今回の就任が決定しました。BANANA LEAFに対して石井さんは、「いつも使っているボディソープを変えるだけで、全身のニオイやニキビケアができるのが魅力です。個人的には香りが大好きなので、手放せなくなりました」と語っています。ぜひBANANA LEAFで、石井さんのような自分らしい人生を楽しんでみてはいかがでしょうか。■商品概要容量:80g(約1ヶ月分)価格:定価6,578円販売方法:公式サイトから購入可能公式サイト:(マイナビウーマン編集部)
2021年07月29日小池百合子東京都知事「バタッと倒れているかもしれませんが、それも本望だと思ってやり抜いていきたい」7月2日、小池百合子東京都知事は退院後の記者会見でそう述べた。連日の新型コロナ対策、東京都議選と東京オリンピックの対応により過度の疲労で入院。病み上がりのためか、時折咳き込み、声は小さかったものの、語気を強めて冒頭の覚悟を口にした。■主人を支え続けた愛犬・ソウちゃんだが、複数のメディアは『ペットロス』も一因ではないかと報じている。「実は先月、20年近くわが子のように可愛がっていたメスのヨークシャーテリアを亡くしたんです」そう明かすのは小池都知事をよく知る永田町関係者。愛犬との出会いは小池都知事が第2次小泉内閣で環境大臣を務めていた2003年ごろまでさかのぼる。「小泉(純一郎)元首相から譲られたともいわれており、飼い始めたころは『総理』と名づけていたようです」(前出・永田町関係者、以下同)当時、小池都知事と小泉元首相は結婚説も報じられるほど深い仲との噂も。彼を意識して名づけたとも囁かれた。だが、しばらくするとその呼び名に変化が表れたのだ。「『そうさん』に変わりました。噂のあった小泉さんから離れ、小池さん自身が仕事にさらに重きをおき、『総理大臣』に目標を見据えたのではないかといわれています」だが、小池都知事自身は、「愛犬が家族の中でいちばんの主役。わが家の総理、だから『そうさん』になった」と周囲に明かしていたという。年月がたち、愛犬の名前は「ソウちゃん」に変わった。母親を看取った際もソウちゃんは小池都知事を支えた。こんなエピソードもある。「小池さんは“お客さんが来るとソウちゃんが主役になってにぎやかなのよ”とうれしそうに語っていたとも。飼い始めたときは小泉さんの影がちらついていたかもしれませんが、次第に愛犬に自らの目標を重ねていった。呼び名にそのときの小池さんの気持ちや目標が現れていたのでは」周囲にも愛されていたソウちゃん。小池都知事の知人が手作りしたという洋服やリボンなどでコーディネートも楽しんでいたという。だが、晩年のソウちゃんはがんなどの大病を患い、小池都知事は激務の中での別れとなった。このペットロスが過労に追い打ちをかけたのではないかと想像するのだが、前出の永田町関係者は言う。「そこはしっかり割り切っていたと思います。気落ちしている場合でないことをいちばん理解しているのは小池さん。『鋼の女』と呼ばれるほどの彼女ですから、そんなセンチメンタルではないでしょう」と言いつつも「本当の小池さんの心の中は誰もわかりませんけどね」とつけ足した。「彼女は政界にも敵が多く、基本的に頼る人はいない。ソウちゃんは黙って話を聞いてくれる、心を許せる相手だったのかもしれません」■最愛の子を亡くした悲しみがのしかかる小池都知事を襲ったとみられる『ペットロス症候群』。死別などでペットを失ったときの強い悲しみやストレスが心身の不調を引き起こす。「最愛のペットとの別れで心身にさまざまな反応があるのは自然なこと。病気ではありません」そう話すのはペットロスカウンセラーの川崎恵さん。自分や家族にとっては『最愛の子』。犬や猫の場合、人間でいえば3~5歳の子や孫の存在に近い。「ペットを失うということは“子どもに先立たれる親の状況”にも似ている。実の両親との別れよりもつらかった、という声もよく聞きます」ペットは人間と異なり、駆け引きもなく、無条件の愛で飼い主に寄り添ってくれる。だから飼い主はペットに心を開くことができ、人によってはきょうだいにも子どもにも、パートナーにもなる。そんな蜜月関係で結ばれているからこそ、別れのつらさは想像を絶するレベルとなる。「気持ちの落ち込み、鬱のような症状、涙が止まらないなどの状態になります。やってしまったこと、できなかったことへの罪悪感。最愛の子がいなくなった孤独感や喪失感、絶望感……立ち直れるか、という不安もあります」無気力になったり、希死念慮も強くなる。「多くの相談者が“死ぬことはできないから迎えにきてくれないかな”と。本当に死にたいんじゃないんです」身体にも反応が出る。頭痛やめまい、食欲不振や倦怠感。睡眠障害やもともとの持病が悪化するケースも。■悲しみに耐えるのは逆効果だが小池都知事をはじめ、人前に出ることが多い著名人はペットを亡くしたあとも元気な姿で表舞台に立っている。無理やりにでも自分を奮い立たせているのだろうか。「一般の私たちでも仕事や学校などつらくても外に出なければならない状況は同じ。家から1歩出ればスイッチが入り、悲しみから一時的に離れられる。1日中考えているより外に出ていたほうが救われるという声もあるんです」ただ、帰り道や玄関を開けた瞬間に愛するわが子がいないという現実に直面し、絶望感が襲ってくる。そんな悲しみから逃れるために別のことに没頭する人もいる。冒頭の小池都知事の会見の言葉にはそうした思いもあったのだろうか──。「一時的に何かに逃げたくなるのは自然な感情だと思います。ですが、そのときは気が紛れても悲しみの根本がなくなるわけではありません。ペットの死と向き合うことで初めて第一歩が踏み出せる」では、そこから這い上がるためにはどうしたらいいのか。「思いっきり悲しみ、泣くことが癒しになります。周囲の反応などを気にして、悲しみに耐えるのは逆効果。さらにストレスがかかるんです」絶望している飼い主を励ますため、周囲の人はつい“次の子を飼ったら?”なんて言葉をかけがち。人によっては、ペットを失った直後にはそうは思えなくても、寂しさなどからもう一度ペットと暮らしたいと思うことがある。だが、次に直面するのは高齢という壁だ。「自分の死後を考えると飼いたいけど迎えられない。そのジレンマに悩む高齢の飼い主は多いんです。その後のことを熟考してペットを迎え入れることが肝心なのです」タレントの小柳ルミ子もその葛藤の末、新たに保護犬を家族に迎え入れたことを自らのブログ内で明かしていた。「誰でも最愛の子を亡くせば傷つき、生きるだけで必死。でもペットロスの悲しみを通して、動物が無条件に与えてくれていた愛や思い出を振り返ることができるんです」愛するペットを亡くした小池都知事。目の前の課題をすべて片づけたとき初めてソウちゃんの死と向き合う時間が持て、本当の意味で立ち直れるのかもしれない──。■これまでにペットを亡くした著名人小柳ルミ子(犬)秋野暢子(犬)キンタロー。(犬)杉本彩(犬・猫)上沼恵美子(犬)中川翔子(猫)松居直美(犬)柴咲コウ(猫)西川史子(犬)渡辺えり(犬)折原みと(犬)横尾忠則(猫)安倍晋三前首相(犬)バイデン米大統領(犬)※関係者への取材を基に編集部で抜粋ペットロスカウンセラー川崎恵さんペットロスカウンセリングサロンcher ange主宰。自らもペットロスの経験があり、日本ペットロス協会で学び、ボランティアののち’13年に同サロンを立ちあげた。現在は対面だけでなく、電話相談にもあたる
2021年07月16日さまざまな業界で活躍する「働く女性」に、今のその人に寄り添う一冊を処方していくこちらの連載。今回のゲストは、フリーランスPRの白井里奈さん。「どうやってお仕事が舞い込んでくるの?」「そもそもPRってどんなお仕事なの?しかも“フリーのPR”って?」など、長年抱いていた疑問をくまなく伺いました。今回は、いつもに増して笑顔に溢れた回となっています^^今回のゲストは、フリーランスPRの白井里奈さん。スポーツメーカーを “とある理由” で退職後、昨年5月よりフリーランスに。撮影のブッキングやインフルエンサーのキャスティングなど、「人」を介するお仕事を展開。誰とでもすぐに仲良くなってしまう “人たらし” 具合は、まさに天性!交友関係も何やら凄そうです。フリーランスのPRって一体…!?木村綾子(以下、木村)「はじめまして。白井さんはフリーランスでPRのお仕事をされていると伺いました。実は私、“フリーのPR”って肩書きの方と出会う度に、一体どうやってお仕事をされているんだろう?って気になってたんです。なので今日はいっぱい聞こうと楽しみにして来ました!」白井里奈(以下、白井)「わーありがとうございます!たしかに、傍から見ると何やってるか分からないですもんね(笑)。 私は “NGなし” なので、何でも聞いてください!」木村「さっそくですが、PRって、具体的にはどんなお仕事なんですか?」白井「たとえばある新商品が発売されるときに、その商品を売るためにどういう企画を立てて宣伝していったらいいかを考えるのが主な仕事ですね。企業に勤めているPR担当さんなら、その企業が発売する商品を宣伝する、みたいな」木村「なるほど!白井さんのように“フリーの”とついた場合は?」白井「働き方はそれぞれだと思いますが、私の場合は案件ごとに企業や個人からご依頼をいただいて、宣伝用の撮影に関わるスタッフやモデルをアサインしたり、インフルエンサーと呼ばれる人たちを企業やブランドに紹介したりしています」木村「具体的にはどんな依頼が来るんですか?」白井「「この商品の広告つくりたいから〇〇万円で撮影まるっと組んで!」 みたいにお仕事が振られて、スタイリストやヘアメイク、フォトグラファー、ビデオグラファーと言われる職業の人たちに声をかけ、撮影当日のディレクションもする!みたいな感じですね」木村「すごい!そんな責任あるポジションを社外のフリーランスの方に託すと考えたら、白井さんってめちゃくちゃすごい人なんじゃ!?」木村「現在に至るまでにはきっといろんな段階を経てきたと思うんですけど、フリーになる前はどんなお仕事をしてたんですか?」白井「元々は、新卒で入った〈アディダス〉で3年くらい PR をやっていました。けど、去年の5月に “コロナ解雇” されてしまって。あははは!」木村「え!そうだったんですか!」白井「各国の PR のポジションが一斉に切られたんですよ。 しかも、メール一本で!ほんと、外資だな~って感じです。あれはビビりました。あははははは!」木村「こんなに明るく解雇について語る人、初めてです(笑)。そこからどう巻き返したんですか?」白井「「やば、生きなきゃ!」とは焦りつつも、どうしたもんかな〜と。とりあえず開き直って「コロナ解雇されちゃったよー!」って友だちに話したり、「りな、adidasやめました。」ってインスタに投稿したりしていたら、「白井が会社を辞めたらしい!」「暇らしい!」みたいな感じでどんどん広がっていって、「ってことはこれからはフリーで仕事頼めるの!?」と連絡くれる人がぽつりぽつりと出てきて…」木村「図らずも、コロナ解雇を周りがポジティブに受け止めてくれた!」白井「そうなんですよ。「これできる?」って振られたらとにかく「できます!」と答えて、無我夢中に…。やー、なんとか一年は生き延びました!あははは!」木村「…まだ笑ってる(笑)。でも今のお話って、いつどんなパンデミックが起こるか分からない現代を生きている私たちの指標になると思いました。めちゃくちゃ軽やかにピンチを乗り越えるすごいお手本!」白井「わ、嬉しい!軽やかって初めて言われました!」エピソードその1「この人とやりたいから受ける!」木村「白井さんの働き方をもう少し掘り下げたいなとも思うんですけど、仕事をする上でのこだわりや哲学みたいなものってありますか?“白井里奈の、セブンルール” みたいな」白井「う~ん、固定のお付き合いをしない、ってのはありますね。その方がいろいろできるんですよ!」木村「企業と専属で契約をしないで、案件ごとに受けるってことですね。じゃあ次!こういうお仕事だったら受けるとか、逆に断っちゃうみたいな、そういう線引きはありますか?」白井「決め手は人。お金では決めないってことですね。さっき木村さんが“軽やか”って言ってくれて気づいたんですが、私が軽やかでいられるのってきっと、この性格ややり方を良いと思ってくれる人たちと一緒に働けているからなんだろうなって。一度に多くのお金をいただける仕事に目が眩むときも正直ありますけど、一度お仕事をして結果を残せれば、必ずまた依頼をいただけるので」木村「“お金じゃなくて人”。その信念には私もめちゃくちゃ共感します!ちなみに得意なジャンルとかはあるんですか?」白井「得意ジャンルか〜。……あ!それも“人”ですね!」木村「“人”!?てっきり、スポーツとかコスメとか、そういう答えが来ると思っていたんですが(笑)」白井「やー、人ですね(笑)スポーツもアパレルもコスメも、あと飲食なんかもやりますが、どんな分野の仕事が来ても紹介できる人がいるってのが私の強みです」木村「すでに独自のコミューンを持ってるんですね。はやく会社化したらいいのに!」白井「会社化するなら、拠点をニューヨークに移すタイミングですかね!」木村「え、ちょっと待ってちょっと待って。また面白い答えが返ってきたぞ(笑)。どうして突然ニューヨークというワードが?」白井「幼稚園の頃に向こうに住んでいたのと、大学の頃にも1年間留学していたので友達がいっぱいいるんですよ。あと、ちょっとずつ海外のクライアントも増えてきたので、会社にするならニューヨークを拠点にしたほうが、いろんな人とお仕事ができるだろうなって」処方した本は…『ピンヒールははかない(佐久間裕美子)』幻冬社出版/2017年6月初版刊行木村「白井さんのお話を聞けばきくほど、ロールモデルになるんじゃないかと感じたのが、ニューヨークを拠点にフリーライターとして活躍されている佐久間裕美子さんという方です」白井「肩書きの前に付く“ニューヨークを拠点に”ってフレーズ、めっちゃカッコいいです…!どんな方なのか気になります!」木村「佐久間さんは、1998年、イェール大学大学院進学を機にアメリカに渡り、以来20年以上、ニューヨークを拠点に生活している方なんです。はじめての就職も、結婚も離婚も、フリーライターとしての独立も…、全てニューヨークを拠点に経験してきたそう。この本は、40代前半を迎えたタイミングで独身の著者が、女友達とのエピソードを交えながら、生きることについて書いたエッセイ集です」白井「人生の重要な転機をぜんぶニューヨークで経験してる…!」木村「そう。でもね、その人生のサバイブの仕方がものすごく軽やかなんですよ。そしてとにかく人に愛される方で、躓いたり立ち止まったりしてしまったときには、常にそばに人がいて、手を差し伸べ、共に語り合う中で、杖になるような言葉をくれる」白井「めっちゃ素敵ですね!私も、どんだけ人に助けてもらってきたか・・・。あと、この帯にある“めいっぱい生きる。”って言葉にもめちゃくちゃ共感します」木村「その言葉は本当に、佐久間さんご自身や、ともに生きている仲間、この本に書かれてあることを象徴しているんですよ。読んでいると無性に動きたくなるというか、こうしちゃいられない!みたいな気持ちになってくるし」白井「日本人としての視点でアメリカを語ってもいるだろうから、“日本人の自分”を改めて見つめる機会にもなりそうです!こういうパワフルな人が向こうに住んでいるっていうだけでも、私の野望を後押ししてくれますね」エピソードその2「やりたいこと全部やってやる!」木村「ここまででお仕事のナゾは解けましたが、今度は“人間・白井里奈”がどう形成されたのかに俄然興味津々です。いったいどんな人生を歩んできたのか…」白井「わかりやすいエピソードだと、高校生の頃に一回死んで、今の私がいるって感じですかね」木村「ちょっと待って、さらりと言うには濃すぎます!(笑)詳しく聞かせてください」白井「高校の頃、脳の病気を患ってしまい、約2ヶ月、寝たきり状態だった時期があったんです。本当に危ない局面も何度かあったらしく…。お見舞いに来てくれる子が口を揃えて「りなが死んじゃう!」って号泣して帰ってくのをただただ見てました。「いやまだ生きてるから!」って返したくても、動けない喋れない、ツッコミもできない(笑)」木村「そんな壮絶な経験まで、なぜ笑って話せるのアナタ!」白井「いやだって、あれ以上辛い経験はもう二度とないと思ったら、怖いものもなくなっちゃったんですよ。一回死んだ分取り戻さなきゃ!繋がった命を無駄にしちゃダメだ!!やりたいこと全部やってやる!!! って。それ以来ですね、どんなピンチも逆境も、プラスに変えて楽しんじゃえ!って思考になったのは」木村「なるほど。さっき佐久間さんの本の帯“めいっぱい生きる。“に反応したのは、そういった体験があってこそだったんですね」エピソードその3「私、遠回しに断られたんです!」木村「大学時代のお友達には、同じような働き方をされている方が多いんですか?」白井「大学は上智大学で、社会学を専攻していたので、当時の友だちは広告とか商社、銀行などに就職していきました。だから次第に会うことも少なくなっていって。今は業種が近かったり、ライフスタイルが似ている人たちと会うことの方が多くなってきています」木村「私も政治経済学部だったんですけど、同じ4年間を過ごしていても全然違う人生を歩んでいくなっていうのは常々思います。学生時代から、PRの分野に興味があったんですか?」白井「いやいや、就職活動ではそれこそITや商社なんかも受けたんですよ。ただ、証券会社に数日間のインターンに行った時、担当の社員さんから「白井さん、あなたのいるべき場所、ここじゃないよ!」って初日から言われちゃって。私、遠回しに断られたんです(笑)」木村「すごい軽やかに残酷なこと言われましたね(笑)」白井「うそー!ってなりました(笑)。しかも最後の日には「今日までみんなの事盛り上げてくれてありがとう!」とまで言われちゃって。単なる盛り上げ要員だったっていう(笑)。でも今思うと、あの社員さんが言っていたことは本当に正解!」木村「図らずも、その社員さんに導かれるようにして、PR、いわば盛り上げ役という天職に出合っていくわけですね」処方した本は…『すべてを手に入れたってしあわせなわけじゃない(鈴木涼美)』マガジンハウス出版/2019年11月初版刊行木村「天真爛漫な性格に生まれ、PRという天職を手にした白井さんにも、過去には生死を分ける壮絶な体験や、人生の軌道修正があったことがわかりました。他にも、いろんな取捨選択の果てに現在の白井さんがあるんだなぁと思い、この本を紹介させてください」白井「すごいインパクトあるタイトルですね〜!」木村「この本は、人生における岐路において全く別の、あるいは真逆の選択をしてきたA子とB美の話が、並列に語られていくんです。Aに進めばBに進んだ人のことが気になるし、Aを捨てればAを大切にしている人のことが気になる。白井さんが選ばなかった人生に思いを馳せて読むと、疎遠になった友達と久しぶりに語らうような感覚で楽しめるかもしれないです」白井「たしかに!人生のターニングポイントってやつですね。あっちを選択していたら、今頃どういう人生になったていただろうって考えてしまうこと、しょっちゅうあります」木村「A子もB美も架空の存在なのに、とにかくリアリティがすごいんです。フィールドワークを重ねてひとりひとりの人格を形成したであろうことが読んでてわかるし、人や世間をシニカルに描きながらも、絶対に否定しない。著者の涼美さんという方は、人を見る目が本当に優しくて、誠実なんですよ」白井「…実はさっきから、“鈴木涼美”ってお名前にも興味が湧いてました。思わず声に出したくなる名前!(笑)」木村「著者本人にも注目してくれましたね!涼美さんは、人としてもものすごーく面白くって奥深くって、思わず掘り下げたくなる方ですよ! 現在は、社会学者・作家としてご活躍な彼女ですが、翻訳家の両親のもとに生まれ、慶應大学、東京大学大学院、日経新聞記者という華麗な学歴を持ちながらも、高校時代は“ブルセラ少女”、大学時代はキャバ嬢、AV女優という一面も持っていたという…」白井「わぁ!俄然、興味津々!さらにリサーチして、キャスティングリストに加えさせていただきます!」エピソードその4「人と人を繋げるのが好き」木村「今日こうして白井さんとお話をしてきて一番に感じたのは、どんな場所でもどんな環境でも、そこを楽しい場所にする力のある方なんだってことでした。そのためには、そこにいる自分が誰よりも楽しく幸せだと感じる必要がありますよね。自分が楽しむために、楽しめる仲間を集める。その結果、人と人とが繋がっていって、予期せぬ化学反応が起こったりなんかもして…。白井さんという存在そのものが、“企画”になってる」白井「わ、嬉しいです!昔から人と人を繋げたりするのが好きだったので、それをそのまま仕事にしちゃった感じなんですね。究極の ”公私混合” です!」木村「まさに企画って、例えるなら“と”という存在だと思ってるんです。それがあることで何かと何かが繋がる。さらには、繋がることで、自分や誰かの人生が、もっと言えば世の中までが、良くも悪くも変わってしまうもの。俳句の世界には「二物衝撃」って言葉があるんですが、ご存知ですか?」白井「ニブツショウゲキ…?初めて聞きました!」木村「簡単に言うと、イメージの異なる、一見まったく関係ない二つの言葉を意図的に取り合わせることで、1+1以上の豊かな世界観が生まれるということ。私も企画のお仕事を長く続けていますが、「二物衝撃」は、企画と向き合う際の座右の言葉にもしているんです。白井さんは、きっと二物衝撃さえ軽やかにできてしまう方なんだろうなぁ!」白井「PRのお仕事の醍醐味ってまさにそれです! キャスティングひとつとっても、このモノのために誰を集めたらいいだろうとか、あの人とあの人を掛け合わせたら、どんなことが起きちゃうだろう!って想像する時間が楽しくて、描いた景色が現実になった瞬間は最高に幸せで!今日木村さんと話していて再確認しました。私にとってPRは天職です!!」処方した本は…『Neverland Diner(都築響一)』クラーケン出版/2021年初版刊行木村「最後に紹介したいのはこの本。…とその前に、今回オススメした本について、面白い共通点を見つけたので話してもいいですか?」白井「え、なんですかなんですか!?」木村「「この本はどうかな?」って閃くきっかけが、著者つまり人だったんです!本に書かれてある内容がまず浮かぶのではなくて、こんな面白い人がいるから白井さんと繋げたい!が最初にあったんです」白井「それは嬉しい!」木村「それで言うと、白井さんに対するこの本の一番のプレゼンポイントは、編者である都築響一さんの、本という“場”のつくり方。人を集めて編む、編集力です」白井「なるほど。本をひとつの場所と捉える考え方、面白いです」木村「この本には、「もう行けないお店」をテーマに、色々な人にとっての忘れられない味と、味から想起される景色や記憶が短いエッセイで綴られています。100人の方が寄稿しているんですが、まずはそのラインナップをご覧いただきたい」白井「ものすごいバラエティに富んでいる!…あ、さっき紹介してくれた佐久間裕美子さんもいます!!」木村「作家、編集者、歌人、脚本家、ミュージシャン、漫画家、現代美術家…。錚々たる名前がずらり並んでいて、それだけでも圧巻ですよね。読んでいくとわかるんですが、ひとりひとりの記憶がぜんぶ違うように、文体も、漢字や数字の使い方も、人によってバラバラ。都築さんは、それこそが個性や記憶の面白さだととらえて、あえて統一せず残したということを序文でも語っているんです」白井「誰の個性もつぶさない。均さない。…おこがましいけど、私がキャスティングするときに大事にしてることに近いです!」木村「でしょう!?人を掘り起こして、その人の面白さをどう磨いたら輝くかを極めている方なんですよ。都築さんの手がけた作品は本当にたくさんあるので、白井さんには、キャスティングや場づくり目線でも色々な発見をしていただけるような気がします」対談を終えて。対談後、今日の3冊すべてを購入してくれた白井さん。「普段本を買わないから、自分のための本を選んでもらえて嬉しい!どのくらいマッチしているか、今から読むのが楽しみです」と話してくれました。彼女の少し派手めな私生活が垣間見えるInstagramはこちらから。また、どこかでご一緒できますように。Instagram(rina_shirai)撮影協力:〈二子玉川 蔦屋家電〉
2021年07月14日