坂口健太郎が“冤罪”に立ち向かむ弁護士を演じる「イノセンス~冤罪弁護士~」の第3話が2月2日オンエア。医療事故という“難題”に挑む拓を演じた坂口さんの黒スーツ姿に注目が集まっている。有罪率ほぼ100%といわれる日本の裁判において“冤罪”を晴らすという“奇跡”を起こすために執念と情熱と“科学”を武器に戦う弁護士・黒川拓を坂口さんが演じる。拓の勤務する保駿堂法律事務所の新人弁護士で拓に振り回される和倉楓に川口春奈、拓の学生時代の先輩で実証実験を行うことで力を貸す科学者・秋保恭一郎に藤木直人。また拓専属のパラリーガル・城崎穂香には趣里、冤罪事件を取材するテレビディレクター・有馬聡子に市川実日子、黒川を後継者にしようと思っている老練弁護士・湯布院和人に志賀廣太郎。彼らが拓を支えていく。一方、保駿堂法律事務所所長・別府長治に杉本哲太、拓と裁判で争う検察官・指宿林太郎に小市慢太郎、拓の父で最高検察庁次長検事・黒川真に草刈正雄といった面々が、拓の考え方と対立する側のキャラクターとして登場する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。拓らのもとを訪れた看護師・白山美紀(青野楓)は、手術中に人工心肺が停止し13歳の少女が亡くなった医療ミスの責任を問われ逮捕された執刀医・雲仙(平岳大)の冤罪を晴らしてほしいと言う。調べていくと人工心肺が突如停止したことがわかるが、その人工心肺のメーカーが保駿堂法律事務所のクライアントだったことから別府は事務所に迷惑がかかる形になったら拓をクビにすると言う。調べを進めると病院が問題を雲仙1人のミスとして処理しようと隠ぺい工作を図っていることが判明。雲仙の同期で出世頭の医師・磐梯(山本耕史)は「病院を変えるために彼を犠牲にした」と言うが、事故の真相は病院の電気系統の不備だった。実験の結果もむなしく判決は有罪。拓は落ち込む…というのが今回のストーリー。3話目にして初の“敗北”となった拓だが、そんな拓の法廷でのスタイルに今回は多くの視聴者が注目。「法廷に立つ時の坂口くんの黒スーツがいけてる」「黒スーツの坂口くんかっこよかった」「黒スーツも可愛い」「黒スーツでパーマだから最高」など、坂口さんのシックでスマートな黒のスーツ姿を絶賛する声がSNSに続々と投稿されている。次回は拓の父・真との“親子関係”にフォーカスが当たる模様で、徐々に明かされていく拓の過去とともに坂口さんのスタイリングにも視聴者の熱い視線が集まっている模様だ。(笠緒)
2019年02月03日坂口健太郎が“冤罪”に立ち向かっていく弁護士を演じ主演、川口春奈、藤木直人らの共演で描く新たな弁護士ストーリー「イノセンス~冤罪弁護士~」が1月19日から放送開始、坂口さんの演技はもちろんそのヘアスタイルにも注目が集まっている模様だ。有罪率ほぼ100%といわれる日本の刑事裁判。そのなかで“冤罪”を晴らすという“奇跡”を起こすため、執念と情熱、そして“科学”を武器に弁護士・黒川拓が逆転劇に挑む本作。保駿堂法律事務所に所属し、不可能に近いとされる“冤罪弁護”に積極的に立ち向かう拓を坂口さんが演じ主演。そんな拓に振り回される新米弁護士・和倉楓に川口さん。拓の学生時代の先輩で、拓に力を貸す科学者・秋保恭一郎に藤木さん。また拓専属のパラリーガル・城崎穂香に趣里、拓の存在を苦々しく思っている保駿堂法律事務所所長・別府長治に杉本哲太、しばしば拓と裁判で争う検察官・指宿林太郎に小市慢太郎、冤罪事件を取材するテレビディレクター・有馬聡子に市川実日子、拓の父で最高検察庁次長検事・黒川真に草刈正雄。その他、正名僕蔵、赤楚衛二、志賀廣太郎らも出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。依頼人、阿蘇恵美子の夫・重雄(吉田栄作)は自宅に放火をした容疑で逮捕、犯行を自白。5年前に心臓病の息子が火災で亡くなった阿蘇家には借金があり、保険金目当ての放火とされていたが、接見した拓は無罪を確信。火災現場に向かった拓と楓、穂香は、そこにいた小学生たちから“ユキオの呪い”で火事が起きたと気になることを言われた。公判初日に重雄の取り調べをした刑事・下呂の挑発で重雄は法廷で暴れてしまい、弁護側は窮地に陥るが、拓は重雄の息子が亡くなった廃工場を調べ、大学の実験施設へ。そこには物理学科准教授の恭一郎の姿が。そして始まる楓の想像を超える“実験”、そこから導かれた真実とは――5年前の火災も今回も火災も違法無線の干渉が原因だったというのが1話の展開。視聴者からは拓を演じた坂口さんの髪型に注目する声が多数。「髪型が想像以上にいい」「異次元のかっこよさ・・髪型似合いすぎ」「パーマ風の髪型似合いすぎん?」「今の髪型がどストライクすぎる」などの独特のパーマヘアを推す視聴者が続出。また「川口春奈ちゃんがちょっとS入ってるカッコいい感じ」「何やってもどんな役をしてても藤木直人かっこいい」「趣里さん、カッコよくて可愛かった」など共演者の演技を評価する感想のツイートも多数寄せられている。」(笠緒)
2019年01月20日坂口健太郎が1月期の日本テレビ・新土曜ドラマ「イノセンス~冤罪弁護士~」に主演を務めることが決定。川口春奈、藤木直人と、決して他人事ではない“冤罪”に立ち向かっていく。有罪率ほぼ100%といわれる日本の裁判。その中で“冤罪”を晴らすという“奇跡”を起こすため、執念と情熱、そして“科学”を武器に弁護士・黒川拓が逆転劇に挑む。■坂口健太郎、日テレ初主演!川口春奈は初の弁護士役主人公の弁護士・黒川拓を演じるのは、日テレ初主演となる坂口健太郎。保駿堂法律事務所に所属する弁護士で、不可能に近いとされる“冤罪弁護”に積極的に立ち向かい、何度か勝利した実績を持つ。現場で起きた事象を実験で再現し事件の解明に挑み、先入観や思い込みを基にした捜査に対しては、その矛盾点を突いていく。普段は動きやすい服装で、第三者との円滑なコミュニケーションのために様々なものが詰め込まれた布袋を背負っている。基本的にいつも金欠…と、少々変わった弁護士となる様子。また、そんな拓に振り回される新米弁護士・和倉楓役には、川口春奈。保駿堂法律事務所の新人弁護士で手伝いとして拓と共に弁護活動にあたることになり、以降振り回されることに。拓のスタンドプレーに声を荒げることも多々。拓が行う実証が「損得抜きの真実を求めるためのもの」と知ってから、次第に拓を見る目が変化していく、という役どころ。初挑戦となる弁護士役に要注目。そして、拓に力を貸す、科学者・秋保恭一郎役に、藤木直人。東央大学理工学部物理学科准教授で、拓の学生時代の先輩。他人に興味がないにも関わらず、拓から依頼がくると、犯罪における様々な実証実験を引き受ける。警察の捜査がいまだに科学的実証を軽視している現状に強い危機感を抱いており、それが拓に協力する動機となっている。肉親にまつわる悲しい過去を持つという。またも白衣姿となる藤木さんも見逃せない。■キャスト3人からのコメントも到着!坂口健太郎(“冤罪”弁護士・黒川拓)「ビシッとしたイメージ通りの弁護士ではない」「“弁護士”が“科学の検証”を使って冤罪を晴らす」。初めてお話をいただいた時は、少し難しい作品になるのかと思ったのですが、台本を読み、字で追うだけでイメージがスッと入ってくるぐらい、わかりやすく面白い作品です。弁護士役ということで、法廷を見学に行ったりしながら雰囲気を味わい役作りに臨んでいますが、僕が演じる拓は、ビシッとしたイメージ通りの弁護士ではなく、少し風変わりな弁護士で、視聴者の皆さんにもどこか共感できる部分があると思います。各話のテーマも、身近に潜む「冤罪」、誰にでも起こりうる出来事を扱っていますので、是非、拓と一緒に物語を体験していただけたら嬉しいです。川口春奈(新米弁護士・和倉楓)「自分の新たな一面を出せる」今回、弁護士役は初めてですし、このようなシリアス題材を扱った作品に参加する機会もあまり多くはないので最初は不安もあったのですが、台本がとても面白く、今は自分の新たな一面を出せる、見せられるチャンスなので楽しみにしています。私が演じる楓は、天真爛漫なキャラでありながら、それでも坂口さん演じる拓に振り回される……という役柄ですが、そんな拓との「温度差」が出るよう演じられたらなと思っています。世代問わずに楽しめる作品になっていますので、是非家族みんなで楽しんでいただけたら嬉しいです。藤木直人(物理学准教授・秋保恭一郎)「見ていてスカッとする物語」今回科学者を演じさせていただきますが、自分も理工学部を出ている理系の人間なので、そこには少なからずの共通意識をもって参加できるかと思っています。一方で、“裁判” “法律”に関しては知らなかったことばかりなので、日々学びながら台本を読ませていただいています。“冤罪”を晴らすドラマですので、見ていてスカッとする物語、展開となっていますので、是非楽しみに待っていてください。13年前土曜9時枠で、テキサス州から来たカウボーイを演じさせていただきましたが(「ギャルサー」)、土曜10時枠は初めてですし、全然違った役柄ですので、僕自身も楽しみです。(笑)無実の罪で逮捕・起訴されてしまう“冤罪”。ドラマのプロデューサー・荻野哲弘氏は「坂口さんに対して抱いていたイメージは、“白”。どんな役にも真っ白な気持ちで取り組み迫真の演技を魅せてくれる俳優さんだと思い、ずっとご一緒できることを切望していました。坂口さん演じる主人公・黒川拓もまた、どんな事件や依頼者に対しても予断や偏見を抱かず、真っ白な心で弁護活動に挑みます」とコメント。また、川口さんとは土曜9時枠の「金田一少年の事件簿N」以来、約4年ぶりのタッグとなり「喜怒哀楽の激しい楓役を、大人になった川口さんがどう演じ切って下さるか、今から楽しみで仕方ありません」と明かす。藤木さんの白衣姿には「シビレまくってしまいました」と語り、「実は、藤木さん演じる秋保が抱える悲しい過去がシリーズ全体の鍵を握っている」とも明かす。この冬、新たに登場するヒューマン・リーガル・エンターテインメントに期待が高まる。新土曜ドラマ「イノセンス~冤罪弁護士~」は2019年1月、毎週土曜10時より日本テレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年11月26日モータースポーツ大好きな息子。楽しみにしてたバイク教室の日に発熱…!Upload By かなしろにゃんこ。息子は車や電車などモーターとタイヤがある乗り物が大好きです。小学校2年生の冬、大手バイクメーカーが小学生向けにバイク教室を開催しているのを知り、参加することにしました。しかし!当日になって熱を出してしまった息子。「楽しみにしていたのに残念だけどキャンセルしよう」と言ってみたものの、「ヤダ!絶対に行く!」と言って耳を貸さず、着替えだしました。学校に行く準備はウダウダとして着替えないのに、このときは飛び起きてサッサと仕度するじゃありませんか。一度言い出したら聞かない頑固な息子です。その熱意に負けて「ヤリタイようにやらせてみるか」と、親も息子に任せることにしました。集中してマジメに参加する姿に、母びっくりUpload By かなしろにゃんこ。バイク教室は、小学校1年生から6年生くらいまでの男の子や女の子と保護者が一緒に決められたコースをバイクで走るというプログラムです。小学生でも乗れる小さいバイクと肩や肘膝のプロテクターやヘルメットまで貸し出ししてくれて、小学生でも安全に講習を受けることができます。子どもたちだけで乗り方や注意事項の説明を受けてから練習していきます。意外だったのは、普段学校では先生の説明などろくに聞かない息子がマナーよく説明に耳を傾けていたことです!「なにー!?アイツが大人しく話を聞くなんて……」お母さん驚いちゃいましたヨ!さっきまで熱でフラフラしていたのにやればできるじゃない。バイクをブイブイと爽快に走らせて、勝手な行動も一切なく集中して参加しています。私の子じゃないみたいにカッコいい(笑)バイク教室は、夢のような体験に。いつの間にか熱も下がっていた!Upload By かなしろにゃんこ。途中でダウンするかしら?と心配していましたが、休憩中に体調を確認すると、どうやら楽しくて楽しくて脳から良いホルモンでも分泌されまくったんでしょうか?熱もすっかり下がり「スゴイ楽しいー」を連発。充実して、元気な様子です。キラキラした笑顔に「あら、いい顔するじゃない」と一安心。人間本当に楽しいことをすると熱も吹っ飛ぶんでしょうかね?それとも、バイク教室が楽しみだったから、興奮のあまり熱まで出しちゃったのかも!?将来の夢にもつながった?帰り道はルンルンUpload By かなしろにゃんこ。2時間のお教室はあっという間に終わり、フラフラだった足取りもしっかりしてスキップするほど回復しました。「ボク大きくなったら絶対にバイクとか車に乗るんだ!」とルンルン♪してモータースポーツの空気にどっぷりハマったようでした。小さいころから何でも体験させたくてローラーリュージュをやってみたりヘリコプターに乗ってみたりと、ワクワクすることに挑戦してきたわが家。中でも、小学生時代のバイク体験は、特別いい思い出になったようでした。ADHDがあっても、好きなことを学ぶときは、マナーもばっちりで参加できることにも気づけました!興味のあるものには全身全霊で集中できるんですね~♡嬉しい発見でした♡息子と一緒に乗ったバイク、いいところ見せようと思ったけれど…Upload By かなしろにゃんこ。参加したのは親子教室なので、一緒に参加した私もバイクに乗ったのですが…運転するのは15年ぶり。「ははは、若いときに乗っていたから運転はお手の物だよ」と自信たっぷりだったのに、いざ乗るとなると…「アレ?このエンジンかからない!なんでだろう?」と慌ててしまいました。ブレーキをかけていないとエンジンがかからないのが基本なのに、スッカリ忘れていて慌てまくる母(笑)息子はそんな母のテンパった姿を見ていたかはわかりませんが「まぁ~お母さんの運転なかなか上手だったよ」と上からのご意見いただきました。「あざーす!」ワクワクはやる気の原動力!整備士の夢に向かってUpload By かなしろにゃんこ。ところで、息子はこのときの体験が原動力になってなのか!?車の整備士の学校に進むことに。高校生になるころには、壊れたバイクをもらってきて庭で汚れながら修理したり古い車をいじったりして楽しむ姿も。成長しても好きなことへの情熱は変わりなく続いています。興味があること・大好きなことへ触れる機会を、親が少しだけ手助けをしてつくり、「やりたい」気持ちをかなえてあげることが、子どもの力になるんじゃないかな。20歳となり、整備士を目指す息子の姿を見ていて、そんな風に感じている今日このごろです。参考:YAMAHA親子バイク教室
2018年11月12日リクの通う高校の二者面談へUpload By ひらたともみなぜかいつもビクビクしている担任…。おそらく以前、学校側のリスク対応に意見したからだと思います。リク曰く「とてもいい先生」らしいので、担任の先生とは真逆に、私はリラックスしていました。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみ成績は案の定、いいものではありませんでした。ですが、頭の痛みを訴えて保健室に行くこともなく、前向きな態度で授業を受けているとのこと。それよりなにより、担任の先生のド緊張が、ビシビシと伝わってきて、こちらまでもがなんだか気まずい…。そう思っていたとき、突然、先生が、リクにまつわる学校でのエピソードを話し始めたのです。担任の先生がリクのコミュ力を絶賛!?障害をカミングアウトした場面で…Upload By ひらたともみ中学で負ってしまったケガとその後遺症。高校入学してからも通院や検査で遅刻が多い理由をクラスメイトにたずねられても、曖昧に答えていたリク。担任の先生も個人情報だからと、あえてリクの後遺症について他の生徒たちには伝えてこなかったそうです。そんな折、改めてクラスメイト一人ひとりが自己紹介する機会があったそうです。皆、シンプルに自分の名前と出身中学を発表していく中、リクだけは違っていました。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみ心強い、リクの成長Upload By ひらたともみ親が知らないところで子どもの別の顔を知ったとき、落胆するか感動するか…。今回は明らかに後者。うれしい知らせでした。家では私に対してそっけなく、悩ましい態度のリク。学校では、こんなに頼もしいのかと思うと同時に、どれほど後遺症を抱えたことに心を痛めていたのだろう…とも思いました。長男(22歳)のときも感じましたが、こうやって、家族の知らないところで頑張ってることを聞く機会が増えるたびに、息子の成長を実感します。それはきっと「親離れ」のサイン。自分の息子であっても、もう小さな子どもではなく、障害があっても、私の手の中にはいない。「私も手を離し、子離れしていかなくては」とふんぎりをつけられたような、うれしく心強い出来事でした。
2018年08月27日ADHD息子、”ひとつの公園で満足”はありえないUpload By かなしろにゃんこ。ADHDがある息子の外遊びはハードでした。落ち着きがなく好奇心いっぱい、自由奔放にあちこち動きまわるので、追いかけるのが大変。言葉が分かるようになっても、3歳~5歳ごろまでは「勝手に行かないでー」と言ってもいうことなんて聞きません。道路に飛び出す前に「止まってー!」と叫んでも止まるなんてことはしません。急いで捕まえて命を守らないといけないので、常にヒヤヒヤしていました。公園に行っても一通り遊具を触ると「別の公園に行こう」。飽きっぽいのか?遊具を触れば「公園チェックをコンプリートした」という気持ちになるのか?次から次へと違う場所に行きたがり、ついてまわるので精一杯。毎日へとへとでした。このころはまだ発達障害と診断される前でしたが…興味があちこちに移りすぎること、衝動性があることはあきらかでした。でも、それを「いけないこと」とは思いませんでした。外遊びにつき合うのはヘトヘトでしたが、元気があって何にでも好奇心が湧く、いい特性だと思っていました。たっぷり遊んで欲しいけど、疲労困憊の毎日だったUpload By かなしろにゃんこ。それに、しっかり遊ばせないと、夕方や夜中にイライラしたりぐずったりしてしまいます。だから、外遊びは息子のやりたいようにやらせることにしていました。とはいえ、夜中に漫画やイラストの仕事をしていた私は、昼間に2~3時間の外遊びタイムがツラくてしょうがなかったのも事実です。おしゃべりできないから、ママ友ができないUpload By かなしろにゃんこ。さらに!息子を追いかけて走りまわっていると、ママ友がつくれません(涙)明るくて優しそうなママが折角話しかけてくれても、短いお返事をしながら走り去らなくてはいけません。会話にならないので親しくなれるわけもなく…私たち親子はいつも2人きりでいるしかなかったのでした。孤独だな~なんて思うこともありましたが、息子が明るくおしゃべりだったので、息子との思い出がいっぱいつくれたから今はアレでよかったかな!って思っています。ワクワクを見つける達人Upload By かなしろにゃんこ。育てていくうちに「こういう子は落ち着きのないことがいいこと」なんだって分かってきました。行きたいところへ行って、見たいものを見て、いつも新しい刺激を受けるのがADHDがある子の特性。20歳になった今も絶えず新しい刺激を求める生活をしています。楽しいイベントをいくつも企画して、頭の中は複数のことをいつもいろいろ考えているそうです。たまに企画の段取りがごちゃごちゃになって困るらしいのですが…イベントの予定日まで、ワクワクした気持ちで過ごせるそうです。ワクワクがないと、別の公園に行きたがった子ども時代のように、ワクワクを探しにフラフラ歩きまわるのかもしれませんね。好奇心旺盛でいつもワクワクを見つけている息子、人生を楽しんでいるなぁ!ってこちらまで幸せな気持ちにさせてくれます。
2018年08月22日不登校の息子にも来た新年度。学校からの連絡は気が重く…出典 : 小学2年生の秋に不登校宣言した発達障害のある息子は、学校に顔を出すことさえなく3年生になった。以前コラムに書いたとおり、私はそれを受け入れており、自宅学習に勤しむ息子と共に毎日を過ごしている。エネルギー出力が安定せず、「毎日少しずつコツコツ」と勉強することはできていない。しかし、教科書やそれに準じた学習ドリルのみならず、ゲーム機を使って漢字の読み書きを学べるソフトをお小遣いで購入したり、インターネット上の学習サイトを自分で見つけて利用するなど、彼なりに意欲を持って学ぶ姿勢が見られる。新年度からは担任の先生が変わった。教科書や教材の受け取り等の際にお目にかかって、ご挨拶は早々に済ませている。悪い印象はなく、むしろ好感を持っていたが、私は警戒を解ききれなかった。なぜなら、前年度までに繰り返された学校との面談では、散々な目にあってきたからだ。「学校に行かない」という息子の決断を尊重し、「苦手を克服するために復学を」と勧められても揺るがない――そう決意はしていても、平行線にしかならない会話というのは、存外に疲れるものだ。だから、新年度はできるだけ面談は避けたいと持っていたが、そう思うように事が運ぶはずもない。「校長と教頭も新年度から新しくなりましたので、ご挨拶も兼ねてお話の場を設けたいのですが」と、担任の先生から電話をいただいた。(またあんなやり取りを繰り返さなくちゃいけないのか…)断りきれずに承諾した私は、終話後にがっくりとうなだれた。いかに場をやり過ごすかが課題だった面談。しかし校長先生から意外な言葉が出典 : 面談の場に居合わせたのは、校長先生と教頭先生、担任の先生と私の4人。去年まで同席していた支援コーディネーターさんは不在だったので、少しホッとした。とはいえ、油断はできない。挨拶のあと、「お母さんからしたら、また改めて最初からご説明しなければならないので、面倒だとは思いますが…」そうおっしゃって校長先生がファイルから取り出したのは、息子が受けたWISC(知能検査)の結果、主治医の先生が書いてくださった診断書と支援情報書、それぞれのコピーだった。正直、面食らった。前年度まではWISCのWの字も話に出てこず、ほぼ根性論で、早期の復学をと促されるばかりだったから。「何のための診断書なの?」という疑問がなかったわけではない。しかし、息子は私にとっての第1子であり、ただ1人の子ども。前例、比較対象がほかにないものだから、学校で行われる面談は「そんなもの」なのだと思い込んでいた。一気に毒気を抜かれた私に、先生方はコピーを眺めながら質問を投げかけてくる。それに対し、私が答える。私の返答に頷きながら、先生方はメモをする。そしてまた次の質問。この繰り返し。言葉こそ交わされているが、何とも言えぬ静かな空気が流れていた。一通りの質疑応答が終わり、息子の特性や現在の状況があらかた伝わった。「では、現時点で息子さんに、復学の意思はないということですね」校長先生の言葉に、私は不意に拳を固くし、無言で頷いた。「それでは、自宅学習を進めていくうえで、こちらがサポートできることはありませんか?例えば、息子さんが解いたドリルをこちらが拝見して、採点やアドバイスを書いてお返ししたり…」私は再び面食らった。復学させろと言われないどころか、自宅学習を応援してもらえるとは…。それまでの半年強、私にとって面談とは、こちらの言い分など取り入れてもらえないと諦め、先方の言葉を受け流し、いかにして場をやり過ごすかが課題の、不毛かつ、多大なストレスを受ける場だった。それが今年はどうだろう、こんなにも手厚い。「大人だって、自分に合う環境や向いている仕事はそれぞれ違います。それは子どもだって一緒でしょう。既存の学校の仕組みでは、自分らしさを出せない子だっていますよ」校長先生がそうおっしゃると、教頭先生も担任の先生も頷いておられた。なんとありがたい話だろう。先生方からいくつかの学習計画案を提示していただき、私はそれらについて息子と一緒に検討、いずれかを採用することにした。そして先生方に何度も何度も頭を下げてから、学校を後にした。気のおけないはずの友達にさえ、つい気を遣ってしまう私たちの「前提」Upload By 鈴木希望話は変わるが、ゴールデンウィーク初日、隣県から友人母子が新潟まで遊びに来てくれた。全員診断済みの発達障害当事者。なんとなくではあるが、相互の特性を把握しており、変に気を遣わずに済む間柄である。4人でとある施設へと遊びに出かけたところ、ある庭園近くを通ることになった。園内には、咲き誇る初夏の花とその色合い、香りを楽しむ人たちで溢れている。そこを突き抜けて進めば、私たちが目的とする場所まで早く着く。しかし、友人の息子さん・Aくんは嗅覚過敏。多くの人が心地よく感じる程度の花の香りでも、体調に影響が出てしまう。「園の中を通らなくても済む道があるから、そっちから行こうか」何の気なしに提案した私に向かって、「ありがとう。本当にありがとう」と、Aくんはお礼を繰り返していた、目を少し潤ませながら。それを見て、私は胸が苦しくなった。Aくんとその親御さんである友人は、ただごく普通に、当たり前に時間を過ごすために、今まで神経をすり減らしてきたのだろうか。ただできないことをちょっと助けて欲しいだけの場面で、どれだけ心を痛めてきたのだろうか。それから少し後に、こちらの息子が自分の興味ある話題について、夢中かつ一方的にしゃべり続ける場面があった。Aくんたちとの再会が嬉しくて、はしゃぐあまりのことだとわかってはいたものの、私は「さて、どのタイミングでほかの人の話を聞く姿勢に誘導するか」と焦っていた。すると今度はAくんが、「自分もこんなふうに、嬉しくなってたくさんしゃべって止まらなくなること、あるよ。だから(うちの息子の気持ちが)分かるよ。大丈夫」と、私たちに微笑みかけてくれた。そう、私も気を遣っていたのだ、変に気を遣わずに済むはずの相手に。そしてふと思った、友人たちも私も、無意識のうちに「理解されない」ということを前提に動いているのではないかと。「理解されないことが当たり前」と思っている私の、今後の課題と願い出典 : 当たり前と言えば当たり前だ。発達障害の特性による不便を明かして、あっさり受容されることはほとんどない。まず相手が発達障害というものを知らないケースはまだまだ多い。ここで説明して、なんとなくでも知ってもらえればかなりラッキー。「気のせいだよ」「考えすぎ」、ともすれば「わがまま」と突き放され、理解どころか、発達障害というものの認知を拒否されることだってあるのだ。そんなことを繰り返していれば、自分の心を守るために「理解されなくて当たり前」という構えになるのは致し方ない。しかし、息子や私自身に関する配慮を願い出るとき、「すみません」「ごめんなさい」を連呼している自分に気づき、「ここまで卑屈になる必要はあるのか」と、疑問が頭をもたげることもある。不登校の件だってそうだ。周囲には学校に行かないことを選んだ児童・生徒とその親御さんが何組かいるが、皆さんそれぞれにかなりご苦労されたようだ。中には「もう理解を求める気力なんてない。辛いけど、問題児扱いに甘んじている」という親御さんもいらっしゃる。無論、「理解・配慮されて当然」などと思っているわけじゃない。前述した、息子の自宅学習について学校側が配慮してくださった件についても、実にありがたいご対応だと感じている。じゃあ、何が疑問なのか。地域自治体や学校、個人によって受けられる配慮に格差があることだ。身近に発達障害や不登校の当事者がいない人はもちろん、支援者と呼ばれる立場の人であっても違いすぎる。原因は、情報量だろう。発達障害ブームと言われて久しいが、かつての私もそうであったように、まず「発達障害を知る」という機会に触れられる人がひと握り。こと、私の住んでいるような地方では、理解や認知以前の問題に留まっているように見受けられるのだ。その差をどう埋めていくかを考えるのは、全当事者・関係者の課題だろう。声を上げる・上げない、影響力の大小にかかわらず、だ。…なんて偉そうに書いている私も、妙案を持ち合わせているわけでもない。ただ、「理解されないことが当たり前」という悲しい前提が、まずは「現状、理解してもらえたらありがたいけど、本来は保証されるべき権利」に変わり、次に「正当な権利だけど、伝わらなければ説明が必要」へ、最終的には構えることなく配慮を願い出られる社会になってほしいと、おそらく皆さんと同じように願っている。過度にへりくだったり、卑屈になる必要ないだろうと、わが身を振り返って思う。ただ毎日を「自分らしく生きたい」と望んでいるだけなのだから。
2018年07月06日14歳の息子が大学進学へむけて動き始めました。というのも息子の学校では、中学4年の時(日本の中3にあたります)に文系か理系か経済系か、進路を選択しないとなりません。高校卒業時に大学入学資格を得るためのバカロレアという試験があり、このタイミングで早くも大学での専攻を決める必要があるのです。 そこで数少ないパリの友人、ファッションデザイナーの佐藤康司氏を呼び出し、息子の将来を考える会を開きました。これはとっても有意義でした。まず、14歳で未来を選択することの難しさについて話をし、それでも今決めないとならないのがフランスのやり方ならみんな同じ条件だから仕方ないなということになって、とりあえず息子の考えを2人で聞くことになりました。すると、息子は自分なりの考えをすでに持っていたのです。「文系だと就職が難しい。理系は数学が苦手だからやっぱ難しい。でも経済系ならば文系と理系のちょうど間だし、僕は語学も得意。就職にも有利だから、ここにする」もちろん大人2人に異論はありません。 それから佐藤氏が自分の経験を語りだしました。大学卒業後一度サラリーマンになったが夢を捨てきれず、フランスに渡りデザイナーを目指しました。彼はフランスのデザイナー、ミッシェル・クランの右腕だった男です。41歳で自分のブランドを立ち上げるまでの苦労話に花が咲きました。 父ちゃんも負けてはいられません。大学を中退しバンドを結成。作家になり、フランスに渡ってからの今日までの悪戦苦闘を語りました。「人生というものはそうそう思い通りにはならないけど、自分で切り開いていくしかないのだよ」と。 佐藤氏が帰った後、息子がこんなことを言ったのです。「パリにいる日本人は少ないけど、みんな家族みたいだね。僕にはパパしかいないけど、日本人なのに海外で頑張っている人はみんな僕の親戚みたいだ。力強かったよ。頑張る」。思わず、ぐっとこみあげてくるものがありましたが、そこで泣くわけにはいきませんから、息子の肩をぽんと力任せに叩いてやり「人生を楽しめ!」とおやじ節全開で言ってやりました。生きるのって大変だけど、時々、感動もありますね。よかったよかった。 さて、本日は寒い日に家族で温まるアジア風辛味噌鍋を一緒に作りましょう。 鶏団子材料:鶏ひき肉300g、みじん切りにした長ねぎ5㎝、塩麹大さじ1、卵1個、味噌大さじ2分の1、片栗粉大さじ1、ごま油大さじ1、酒大さじ1、柚子こしょう小さじ2分の1、生姜すりおろし小さじ1、れんこん適量。 スープ材料:水700cc、ウェイパー大さじ1、味噌大さじ1、昆布5cm程度。 つけダレ材料:ごま油小さじ1、塩小さじ2分の1、コチュジャン小さじ2分の1。 その他材料:だいこん適量、長ねぎ適量、豆腐適量、キムチ150g、お好みでラーメン150g程度、バター少々。 まず、ボウルに鶏団子の材料を入れ、粘り気がでるまでよく混ぜ合わせておきます。お好みで粗みじん切りにしたれんこんを入れるのもおすすめです。鍋に水を入れ、昆布とウェイパーを加えてスープを作ります。火の通りにくいだいこんを最初に、中火で炊きながら豆腐や長ねぎも加え、野菜全体に火が通ったら味噌を加えていきます。そこに鶏団子のタネを木べらなどに塗って盛り、フォークなどを使い2cm幅で削ぐようにカットして、煮立った鍋の中へ投入していきます。博多水炊きを食べた時にこの方法だったのです。最後にキムチを入れて一煮立ち。器につけダレとなるコチュジャン、ごま油、塩を入れたらそこに具をとって食べます。締めのラーメンが最高、少量のバターをのせて召し上がれ。 ボナペティ! 本誌連載の料理をえりすぐったレシピ本『パリのムスコめし世界一小さな家族のための』も絶賛発売中です!
2018年02月13日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「息子が学校へも行かずオンラインゲームばかり」という、ろばくんさん(50歳以上・主婦)に、心屋塾上級認定講師の小林威之さんからアドバイスをいただきました。■ろばくんさんのお悩み50歳主婦の情けない悩みです。21歳になる大学生の次男が、4ヶ月前から大学も行かず、毎日オンラインゲームに夢中になっています。夜中に大きい声を出すなどして眠れませんし、翌日の昼近くまでやっていることも。夫は長期出張で不在。私が何を言ってもだめです。どうしたらいいのでしょうか。解決法がありましたら教えてください。※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾上級認定講師の小林威之さんよりろばくんさん、こんにちは。心屋流カウンセラーの小林威之です。息子さんがオンラインゲームに夢中で大学にも行かず、将来が心配なのですね。確かにこのまま10年20年とゲームばかりをやり続けていたら、就職もしないかもしれない。ずっと家にこもりっきりでは経済的にも不安ですし、何のための人生か、わからなくなりますよね。さて「解決法」を知りたいとご相談されていますが、ろばくんさんは、何をもって「解決した」と判断されますか? 大学に通い出したら解決ですか?それとも大学を辞めて、息子さんが自分の好きな道を歩き出したら「解決」になりますか? オンラインゲームに興じる息子さんがどうなったら「解決」になるのでしょうか?おそらく、息子さんが何をしても「解決」には至りません。息子さんがどんな状況になろうとも、たとえ大学を無事卒業して一流企業に勤めたとしても、「リストラされたらどうしよう」「働きすぎて過労で倒れたらどうしよう」などと、心配が尽きないことでしょう。息子さんがどうなっても、おそらくろばくんさんは「解決した」とは感じないのです。そうはいっても、このままでは不安で仕方ないですよね。オンラインゲームにはまってしまった息子さんの「解決法」を伝授いたします。息子さんがオンラインゲームをしてしまうのは、他でもないろばくんさん、あなた自身に理由があります。息子さんがオンラインゲームをやるよう仕向けているのは、何を隠そう、お母さん本人なのです。本当にオンラインゲームが憎くてしょうがないなら、ゲームをできなくする方法はいくらでもあります。インターネットを解約したり、電気を使えないようにしたり、課金できないようにお金を渡さないようにしたり。本気でオンラインゲームをできなくする方法は、いくらでもあります。それをあえてしないのは「怖いから」です。オンラインゲームができなくなった息子さんが怖いから。何をしでかすか、わからないから。怖い息子さんと向き合いたくないし、見たくもないからオンラインゲームをやらせてしまっている…。怖いならば、長期出張中の旦那さんに一時的にでも戻ってきてもらえばいい。遠慮する必要はありません。”いいお母さんのフリ”をやめるときが来たのです。本当にオンラインゲームのやりすぎでダメになると思ったら、息子を一人暮らしさせればいい。もちろん仕送りなんて一切せずに、です。そうすれば息子さんは、嫌でもバイトくらいするでしょう。それができないから、オンラインゲームをやらせて自分の手元に置いているだけなのです。大学に行かなくなったとか、オンラインゲームを夜通しやっているとか、それは問題ではありません。ただ、お母さんが息子さんと本気で向き合うときが来ただけの話。そして本気で向き合えば、息子さんも次へ進むべき道が自分で見つけられます。大丈夫です。あなたの息子です。ぜひ信じてあげてください。 ・このカウンセラーのブログを読む
2018年02月13日自閉症のある子どもとのストレス…「家事手伝い」をさせたら減らせた?出典 : 自閉症のある息子は現在、特別支援学校高等部1年生で、療育手帳のB2判定を受けています。幼少期は超多動で本当に大変でしたが、小学校高学年ぐらいから、イタズラや行方不明などの問題行動はだいぶ減り、おしゃべりもできるようになってきました。すると今度は「どうでもいい内容の長時間マシンガントーク」に、私は始終イライラして悩まされることになりました。放課後等デイサービスなどの利用で息子から離れる時間を作っても、ひとりの時間は一瞬で終わってしまうような感覚でした。息子は友達と遊びに行くことがほぼないので、総じて家の中で一緒にいる時間が長くなります。息子はDVDやゲームもしていましたが、そればかりしているのを見ると、私は「これでいいのだろうか…」と、将来が心配になりました。「家の中で一緒にいても、息子から離れる時間がほしい。自立に欠かせない”家事”を毎日させたら、それが叶うかもしれない…」と思い、息子に家事を教え始めました。実際、トイレ掃除などの家事を息子がしている間は、息子のマシンガントークから解放されました。精神的にも楽になっただけでなく、家の中もキレイになり、私は本当に楽になりました。息子には将来、家族から自立してほしい気持ちがあります。そのためには、「障害のある本人が家事スキルを上げること、また本人が自主的に家事をする習慣付け」が必要となります。それには、多少、親の工夫と根気も必要ですが、結果的に家族全員が、どんどん楽になっていく方法があるのです。我が家流「パパ・ママの気持ちをもっと楽にさせる!?ストレスの少ない子どもの家事手伝い」の一例をご紹介します。先ずはゴミ出しから出典 : お手伝いの最初は「ゴミ出し」などの簡単なお手伝いでした。息子は、簡単なお手伝いであれば、手順表を必要としないでやることができます。彼は素直に自分の役割として、今も習慣的にやってくれます。【食】たべるのが好き!子どもの料理教室へ息子は食べることが大好きです。それで近所の子ども料理教室に通っていました。最初の半年は付き添いましたが、先生に「息子の教え方のコツ」を教えてから、1人で月1回通っていました(小4~中3まで通いました)。配慮としてお願いしていたことは、1週間前に料理のレシピをFAXしてもらうことです。そして、ネットでその料理を検索して「何を作るのか、小口切りとはどう切るのか」など、画像等で事前に予習をしてから行きます。おかげで問題なく長年通えて、簡単な料理ならできるようになりました。Upload By 阪神間のアッキー小5の頃からは、手間の多いお手伝いもしてほしくて【食器洗いの手順表と食洗機の食器の入れ方】を作りました。今では食器洗いも食洗機の使い方も上手になり、休日は時々やってくれます。「掃除機、トイレ掃除などの手順表」も作り、今ではほぼ任せられます。手順表は、透明の「硬質カードケース」などに入れ、ラミネートはしません。後から息子の様子を見て、いくらでも修正することがありますので、すぐに書き込めるようにするためです。お手伝いトークンと予定表で「お金」も管理、金銭感覚も少しずつUpload By 阪神間のアッキー小3頃から息子はお手伝いも板に付いてきました。金銭感覚も身につけ生活力をあげてほしい気持ちから、お手伝いの料金として「リアルなお金」もちょっとずつ登場させています。これも自立を視野に入れた取り組みのひとつです。【お手伝いトークンと2週間の予定表】が一緒になった表をExcelで作り、本人が毎晩お金シールを表に貼って、私は2週間ごとにお給料をまとめて払っています。シールを貼ってモチベーションを上げながら、取り組ませました。お金の計算も筆算で自分でやっていて、その時に、両替の練習もしています(最初は妹も一緒にやっていましたが、今は息子のみやっています)。Upload By 阪神間のアッキーそして、小5の1月から息子用の【市販カレンダー】に移行しました。よりシンプルになっています。お金は大事に使い、中3から「お小遣い帳」を付け始め、将来海外旅行に行く事を目標に、旅行資金を貯めています。ちなみに息子のお小遣いは「お年玉+お手伝いのお給料」だけです。お手伝い1回で10~30円もらえます。だいたい毎月、2000円ぐらいのお給料になります。16歳の今でもお金がもらえるのを励みに自発的に続いて習慣化しています。わかりやすい貯金箱お金が貯まっていくのが日常的に見えるように【半透明の貯金箱(銭別銀行とりだし君 ブルー)】を小3からずっと使っています。必要なお金が出しやすく、やはり中身が見える方がモチベーションが上がるようです。(お札は彼の引き出しの財布に入っています)【住】粘着ローラーの掃除の工夫Upload By 阪神間のアッキー小5から、リビングのセンターラグの掃除を、粘着ローラーで息子にさせてみました。スタートがわからなければ、ぐるぐる真ん中あたりを掃除していて、いっこうに進みませんでした。そこで、たて線のたくさん入ったセンターラグを探して購入しました。「このはしっこがスタート」と決めて、まっすぐ進み、突き当りで横の3列のすじに進みます。そうすることで、最後まで無駄な動きも少なく粘着ローラー掃除ができるようになりました。【視覚的な工夫】今日のお手伝い ホワイトボードUpload By 阪神間のアッキー小5くらいから、できるお手伝いが増えてくると、息子は汚れが気になる所を選んで、自発的に掃除をする時も増えました。そこで「階段・廊下掃除は週1回」など決め事を作り、本人が予定をたてやすいように、【今日のお手伝いホワイトボード(A4)】も作りました。表面のよくする家事のマグネットシートは、1日5枚まで貼れます。(たくさん貼りすぎて疲れて家事がイヤになるのを、物理的に防ぎます)チェック✔ や開始時間、合計金額も息子が書き込めるようにしました。裏面は20枚以上の「お手伝いマグネットシート」が「メッシュケース(A6)」にストックされています。裏面には「お手伝い一覧」もあり、「掃除とその他の家事」を下地色で分類しています。何のお手伝いをするか息子と相談するため、お互いが選びやすいです。Upload By 阪神間のアッキーごみ出しなどのすぐ終わる(マグネットシートに無い)他のお手伝いも多いので、数えやすいように他に【平日・休日のお手伝いチェック✔表(1回10円)】も紙で作りました。彼はそれも毎晩「今日したお手伝い」にまとめてチェック✔を入れて「ホワイトボードとチェック表」両方の合計金額を合算し、カレンダーにお金シールを貼ります。子どもに家事をしてもらうポイント出典 : ここでは、私が息子に家事手伝いをしてもらう上で意識していたことや、決めていたマイルールをご紹介します。・私は、息子がお手伝いをしてくれたら、すぐ「ありがとう!」と笑顔で喜んで、できるだけ言うようにしています。お子さんがお手伝いをしてくれたら、以下の3つの「受け取る言葉」どれかをすぐ言うようにしましょう。「ありがとう」「うれしい」「助かる」特に、簡単なお手伝いをしてもらう最初の頃は、私は大げさに喜んでこの3つの言葉をよく言っていました。・お手伝いで失敗があっても、物覚えが悪くても、私は息子を叱りません。手順表を作り、わかりやすいマークを付けたり工夫して「どうしたら良いのか」を具体的に教え続けます。・できたら「そう!それでいい、OK!上手にできてるよ。」などと言って、息子に「このやり方でいいんだ」と自信をもってもらいました。・息子のできる家事は少しずつ増やしていきました。例えば息子が浴槽掃除が一人でできるようになります。私は風呂場まで見に行き「すご~い!ツルツルだね~。私よりも掃除上手だね!この調子で排水溝の髪の毛取りもしてくれるかな?そうしたら10円アップだよ。」とほめながら彼のやる気を促し、できる家事を増やしていきます。・息子のやる家事が多すぎて家事嫌いにならないように、例えば「洗濯物干し・取り込み」は男物だけ分担してもらうなど、家事量を調整しています。・「早く!」も最初から要求すれば、負担になります。手順と早くできる具体的な方法を教え続けて、完全に「トイレ掃除」などマスターしてから、目標時間を相談し本人に決めさせ、(キッチンタイマーなどで)早くする練習を始めます。・「やりなさい」と命令されると、誰でもやりたくなくなってしまうのが、人間の心理です。「ちょっと○○してくれない?」と子どもができる簡単なことをお願いをしてみることから、お手伝いを始める方が良いと思います。・いきなり「今から草むしりしてくれない?」など急に頼むのはやめましょう。特に自閉症の人は急な予定変更ばかりだと、辛くなります。「土曜日の午前中にお願い」など、早めに本人に伝えた方が、本人の心の準備とやる気につながります。・完璧を目指さず、息子が疲れているようなら休ませます。「自立のために家事をたくさんやらせなくちゃ!」と、毎日お手伝いボードを持って母が子どもの帰りを待ち構えるのは、やめた方がいいです。(自閉症児は疲れて帰宅することが多いですから)また、多くの自閉症児は真面目で疲れやすいので「今はしんどくて無理です」などの断り方も教えます。息子とわたしたちの未来のために出典 : 息子が小学生の頃は、はっきり言って、家事を教え続けるのはとても面倒でした。でも「息子と一緒に家事ができたらいいな~♪ 息子の自立に役立つし、家の中もキレイになるし、一石二鳥!」と思い続けていました。子育てで、こういうことをしていると私が言うと「お金がもらえなくては動かない人になるのでは?」と心配する保護者もいます。でも、うちの場合は全然そんなことはありません。「はさみ取って、窓閉めて~。」など周囲のお願いは、息子は(お金に関係なく)よく動いてくれます。「周りの人達の苦労やお金の価値もわかり、金銭管理もしてほしい。家事ができる息子は(将来の就労先や、グループホームなどでも)きっと周りの人たちの役に立つ、助けられる人になる」と思うのです。私は息子の頑張りをいつも気分よくほめているし、息子に感謝の言葉をよく言っています。それで息子からも「ありがとうございます。よろしくお願いします。」の言葉が自然と増えました。確かに療育手帳B1以上でないと、多くの家事はできないかもしれません。でも、お子さんにゴミ出しなど、簡単なこと一つだけでもやらせて下さい。それが習慣化するだけで、母は気持ち的にとても楽になるでしょう。うちの息子は幼少期、超多動児でした。私は希望もなくうつ病になったりで大変でした。しかし自閉症児は真面目で几帳面な子が多く、息子は掃除をし続けていると、どんどん長所が「キレイ好き」に変わっていきました。一般的に多動児の方が家事能力など、伸びやすいようです。多動児は「動いている方が楽な人たち」が多いので、今は「多動はプレゼント」だと思えるようになりました。※私の「発達障がい児には 家事をさせよう!」のブログには(上記の詳細記事以外にも)お手伝い記事などをたくさん掲載しています。『発達障がい児には 家事をさせよう!』
2017年10月08日こんにちは。コラムニストの鈴木かつよしです。ママのみなさんとしてはあまり考えたくもないことだとは思いますが、ある日突然パパが“痴漢冤罪事件”の被疑者にされてしまったとしたら、どうなさいますか?テレビ番組でコメントしている弁護士の中にでさえ「本音を言えば、そういった修羅場に遭遇してしまったら走って逃げるのがベストかもしれない」などと発言する人がいるほど、この問題に冷静沈着に対処することは難しいと思われ、不幸にしてそういった事態に遭遇してしまうことを恐れる普通のサラリーマンパパにとっては、大問題といえます。そこで今回は、最近話題の“痴漢冤罪保険”はたとえ気がすすまなくてもパパに入らせておいた方がいいのかということについて、パパ・ママのみなさんと一緒に考えてみたいと思います。●弁護士に聞いた「本当にやっていないのなら、こうするべき」保険の話に入る前に、筆者の中学時代からの友人でもある弁護士のK氏(本人の希望により匿名とさせていただきます)に、「本当に痴漢行為をやっていないのなら、このようにするべきである」という最も重要な点を確認しておきましょう。『痴漢行為をはたらいていないのに不幸にして痴漢と間違われたり、あるいはまた金銭目的等でありもしない痴漢という犯罪をねつ造されたりした場合には、とにかく「わたしは痴漢をやっていない」と声に出して言い続けることです。とくに大事なことは駅員に対して「やっていない」とはっきり伝えることで、後々裁判となったときに「当初からやっていないと主張していた」旨を証言してもらうことができます。次に大事なことは家族に連絡することです。ひとたび駅事務室に連れていかれたらほどなく警察署へ連行されますので、家族には携帯電話で連絡して直接警察署に急行してもらいましょう。その際大切なのは、忘れずに印鑑を持ってきてもらうことです。警察署にある“身柄引受書”に家族が署名・捺印して捜査協力を誓約すれば、逃亡のおそれは少ないとして釈放され、在宅での捜査となる可能性があるからです』(50代男性/神奈川県在住/弁護士)このようにK氏によれば、痴漢行為をやっていないのに疑いをかけられてしまったときにするべきことはまず「やっていない」と言い続けること 、次に「家族を呼ぶ」こと 、だそうです。弁護士によるこの見解は、痴漢冤罪保険加入の意義をこのあと考えるうえで非常に重要な意味を持ってまいりますので、よく記憶しておきましょう。●“痴漢冤罪保険”をメインに打ち出した保険商品は今のところ存在しないさて、いよいよ今話題の“痴漢冤罪保険”について考えてみることにしましょう。ところでみなさんは、“痴漢冤罪保険”をメインに打ち出している保険商品が今のところ存在しないということをご存知でしょうか。いま報道などで話題になっているそれに該当する商品は、『ジャパン少額短期保険株式会社』がインターネットで直販している交通事故などの際の弁護士への相談費用を補償する月額590円の保険に、“契約者特典”として付いている『痴漢冤罪ヘルプコール』 のことを指しています。この“おまけ”目的の加入が大半だということで、この保険自体が“痴漢冤罪保険”であるかのように思われているというのが実際のところのようです。『痴漢冤罪ヘルプコール』の内容は、保険契約者が痴漢の疑いをかけられた際にスマホで通報すれば保険会社と提携している全国各地の弁護士に一斉に緊急メールが届き、通報者の位置情報から近くの弁護士が状況に応じたアドバイスを行うというものです(同様に『痴漢被害ヘルプコール』の特典も付いているようです)。2017年5月29日付の毎日新聞(電子版)によれば、痴漢を疑われた人が線路に逃走する事件が相次いだ5月に入って、それまでの10倍以上にあたる月数百件の契約件数になっているとのことです。事件発生後48時間以内の弁護士費用を保険会社が全額負担しますが、事件発生後すぐに弁護士が現場にかけつけるというわけではない ようです。サービスを利用できるのは保険期間中1回のみで、利用時間も平日の7時から10時ならびに17時から24時までに限定されています。つまり、最近マスメディアやWebメディアで話題になっている“痴漢冤罪保険”とは、痴漢の疑いをかけられてうろたえてしまっているときに「とにかく今どうしたらいいのか」を弁護士に相談することができる“ヘルプコール”のことだったのです。●ヘルプコールで弁護士が言うアドバイスは基本的にはK弁護士と同じようなことと、いうことは。『痴漢冤罪ヘルプコール』の特典が付いている保険に加入したからといって、いざ痴漢の疑いをかけられてしまったときに受けられるサービスの内容は、K弁護士から教わったような「やってないと言い続けること」「家族を呼ぶこと」といった最重要事項について改めて念を押されることだけ、ということになりはしませんでしょうか。それだけのサービスのために、毎月毎月590円を払い続けるというのも、どんなものなのでしょうか?一方で、痴漢と間違われて気が動転しているときに、以前何かで読んだ“あるべき行動”をその通りにとることができるのか。また、「わたしはやっていない。絶対に痴漢はやっていない」と言い続けても、それで本当に周囲の態度が軟化してくれるものなのか。結局はお金を払って弁護士と委任契約を結んで法的に闘っていくしかないのであれば、弁護士の知り合いなんていやしないし、初動の48時間の弁護士費用も負担してくれてそのまま提携弁護士に代理人を頼めるならば、安心料としては月590円は高くない 。そういう考え方もあるでしょう。●痴漢が憎むべき犯罪であることは言うまでもないが、一方で痴漢冤罪に遭ったらたまったものではない痴漢が被害者の心身を深く傷つける憎むべき犯罪であることは間違いなく、本当に痴漢行為をはたらいた犯人には罪を償い、反省してもらわなければなりません。一方で、本当にやっていないのに痴漢の疑いをかけられ住所も身元も言って逃げも隠れもしていないのに3週間も身柄拘束されたのでは、一市民、一サラリーマンとしてはたまったものではありません。その意味では、普段の生活で弁護士との接点など持っていない一般の市民が、不幸にしてそのような“たまったものじゃない”事態に遭遇してしまったときのための“安心料”として『痴漢冤罪ヘルプコール』付きの保険に加入しておくことは、あながち無意味ではない ように思います。パパがそのことを考えるにつけ不安で不安で眠れないというのであれば、ママもその気持ちはわかってさしあげて、月590円の保険に入られるのもいいのではないでしょうか。筆者といたしましては古典的な対策かもしれませんが、パパのみなさんが満員電車に乗る際にはバッグを前に抱え、両手ともつり革ないし手すりにつかまっていただくという痴漢被疑回避法をこれからも続けていただくしかないのではと思います。【参考リンク】・男を守る弁護士保険・女を守る弁護士保険 | ジャパン少額短期保険株式会社()●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/藤沢リキヤ
2017年08月08日フランスは落第が多いのです。うちの子が通う学校では毎年1~2人落第する子が出ます。1学期の面接の折、「このままでは落第しますよ」と担任に宣告された息子。「パパも頑張るから、一緒にやろうよ」と励ましました。反抗期ですからね、やる気を引き出すのもひと苦労。「小さい子らと机を並べて勉強するの、かっこ悪くないか?」このひと言が最後は効いたみたいです。息子は奮起、大好きだったゲームをやめ、机に向かうようになりました。予習という概念のないフランス。まず息子に予習の大切さを教えました。「前もって勉強していれば、授業が今まで以上に身につく。その後、復習すれば完璧だろ?」スポ魂漫画みたいな日々でしたね。勉強を教えてやることが出来ないので、私はひたすら夜食を作り続けることになるのです(笑)。 かくして、その努力が実り、2学期の成績が上がりました。息子が笑顔で戻って来た日のことは忘れられません。「パパ、今日、ピカール先生に呼び出されてね、成績が上がったので3年生に進級出来るって」私がどんなに喜んだかお分かりですね?2人で抱き合って喜び合ったのでした。息子の通う中学はフランス全土で上から40位。この学校で、みんなについていくことが出来れば、おそらく志望大学に進学することも夢じゃないでしょう。ともかく、私たち親子は落第という崖っぷちから這い上がることが出来たのでした。2学期、彼は学年の真ん中に食い込むことが出来ました。これからの私の仕事は成績が下がらないよう、予習、復習を続けさせることですね。教育パパ?かもしれません。でも、学んだら遊べ、が私の哲学ですから、彼はのびのびと成長を続けています。 さて、今日は英国の家庭料理、ステーキ&エールパイをご指南しましょう。あまりに美味しくて、ほっぺたが落ちちゃうかもしれませんよ。ご用心! 材料3~4人分:牛肉(煮込み用)500g、にんにく1片、玉ねぎ1個半、マッシュルーム6~7個、バター20g、小麦粉大さじ2、ギネスビール500ml(実はエールビールを使うのでエールパイ。でもあまりないのでギネスを代用します)、ウスターソース大さじ2、トマトピューレ大さじ2~3、砂糖大さじ1、ビーフブイヨン1個、乾燥タイム少々、塩・こしょう適量、醤油大さじ2(隠し味)、冷凍パイシート1~2枚、卵1個。 まず、煮込み用鍋にバター10gを溶かし、中火でみじん切りにしたにんにく、千切りにした玉ねぎをじっくり炒めます。よく熱したフライパンで3㎝角くらいに切った牛肉(塩・こしょうをして)を焼き、お肉だけ(フライパンに出た肉汁はグレイビーソース用に残してね)煮込み用鍋に移します。そこにマッシュルームと小麦粉を加え満遍なく炒めたら、ビール、トマトピューレ、ウスターソース、砂糖を加えて煮込みます。2~3時間煮込んでお肉が軟らかくなったら醤油と塩・こしょうで味を調えます。トロッとシチュー状になるまで煮詰め、最後にバター10gを加えてください。出来上がった具を耐熱容器に分け、容器をパイ生地で蓋をし、艶出しにとき卵を刷毛で塗り、180度に予熱したオーブンで20分ほど焼いたらパイの完成です。 グレイビーソースの材料:赤ワイン1カップ。水1/2カップ、バルサミコ酢大さじ1、砂糖大さじ1、醤油大さじ1、ビーフコンソメ1/2個、ローリエの葉1枚。肉汁を残しておいたフライパンに材料を全部加え、フライパンを木べらでよくこそぎ、トロッとするまで煮立てたらバター少々(分量外)を加えて出来上がり。 熱々のステーキ&エールパイにグレイビーソースをかけて召し上がりください。イギリスの大衆パブで大人気のステーキ&エールパイ、通称ミートパイ。英国の庶民の味をお楽しみあれ。 ボナペティ!! 本誌連載の料理をえりすぐったレシピ本『パリのムスコめし世界一小さな家族のための』も絶賛発売中です!
2017年06月27日きっかけは「異才発掘プロジェクトROCKET」中邑賢龍先生のお話出典 : きっかけは、息子と参加した「異才発掘プロジェクトROCKET」のセミナーでの中邑賢龍先生のお話でした。「おこづかい制なんてものはやめた方がいい、何も働いていないのにお金なんか渡すからダメになる」というような内容。それまで、小学生は100円ずつアップで5年生なら500円、中学生からは1,000円ずつアップで2年生なら2,000円という父親が決めた定額制のおこづかいだった我が家。5月1日になり、いつものように父親がおこづかいを渡したところで、息子が中邑先生のお話を持ち出しました。「そのやり方ダメだってよ」と、息子が話を始めたので、私も「お手伝いした分あげることにしよっか」と提案。娘もそれでいいと言い、父親もそれならと、我が家のおこづかい定額制は廃止で可決しました。我が家の新しいおこづかい制度出典 : これまで毎月500円もらっていた娘と、5,000円もらっていた息子。1回のお手伝いでいくらのおこづかいを渡すかが争点となりました。1回10円だと娘は1日に2回手伝いをすれば1か月に500円を超えるけれど、息子は1ヶ月に500回もおてつだいをしなければ今までのようにはおこづかいをもらえない。「オレは別にお金いらないからいいよ」と息子が言うものの、1回10円はさずかに安すぎるだろうという話になりました。「1回50円にする?」と私が投げかけると「高すぎない?」と夫。「でも、お兄ちゃんは100回手伝わないと今までのようにはもらえないよ…」そこで、とりあえずおてつだい1回で1ポイントのポイント制にして、1ポイント=50円で良いかは今後の状況によって変更も有りにしようということで新制度はスタートとなりました。我が家だけの通貨単位出典 : そして、ポイント制の発足だけでは終わらないのが我が家。「ポイント」というのが面白くないということで、新しい単位を決めようという流れに…様々な案が出ましたが、我が家はみんなイニシャルがSNなので1SN(スン)という通貨にすることにしました。「お手伝い1回1SNね」「えー、何でも1回1SN?」「簡単なのはイージーとかすればいいじゃん」また、学校になかなか行けない息子と、やはり時々何かしらで休んでしまう娘。「学校に行きたくない時に行ったら?」考えた結果、学校に行くことにもSNを与えることにしました。様々な意見?質問?が飛び交って、決まったことを整理すると下のように。・お手伝い(ハード)3SN・〃(ノーマル)2SN・〃(イージー)1SN・学校に行きたくないけど自力で行く3SN・〃送ってもらう2SN・〃遅れて行く1SN「デノミが起こるかもしれないよ」と、夫からデノミについての説明もありつつ、こうして我が家の小さな経済活動がスタートしたのです。デノミネーション(英: denomination)とは、通貨の単位を表す言葉である。日本語においては、それを切り下げる、もしくは切り上げることとして使われることもある。国内の全ての資産と負債に対して行われる。インフレーションなどにより、通貨金額の桁数表示が大きくなると経済活動に支障をきたすので、その解決のために行われる。デノミと省略されることが多い。息子と娘、新制度になってどうなった?Upload By SONO娘は元々お金が好きで、物欲は低いものの好きなものをたまに買うためにおこづかいを貯めていました。いつものようにお手伝いをしては、「今の何SN?」と表に書き込んでいました。息子の方は、欲しいものもめったになく、お金も要らないと言っていたので、やはり消極的。手伝いを頼んだタイミングが良ければ手伝ってくれるものの、記録もうっかり忘れたりする始末。「後でやるわ」と言ってお菓子を食べながらゴロゴロする姿を見て、わたしは新たなシステムを追加することにしました。働かざるもの食うべからず?息子に効果てきめんだった追加の制度出典 : 新たなシステム、それは家で食べるおやつもSNで購入する制度です。現在1SN=50円なので、100円のお菓子が2SNで買えることになります。小袋のお菓子などは50円分ずつに袋分けをして「1SN」と書いたシールを張りました。また、娘が面倒だと言うので、ホワイトボードに表を作り、マグネットで1SN、2SN、5SN、10SNなど貼れるようにしました。この新たなシステムは、息子にはピッタリだったようで、SNを得てお菓子を買うために自発的に動くようになりました。「わー、すごい。言われなくても手伝うなんて、楽チンやわ。自発ポイント1SN追加するわ。」思わず言った追加ポイントに、お菓子とSNを交換しながら追加SNの分を嬉しそうにホワイトボードに貼る息子。娘のSNが増えすぎておこづかいが高すぎになるのではと夫は心配していましたが、現金に換金できるSNは定額制の時とあまり変わらなそうです。息子は現金収入はなくなりそうですが、それはそれで本人も求めていないので今のところはいいでしょう。家庭内通貨の導入で良かったこと出典 : 私としては、買っても買ってもすぐになくなっていたお菓子もあまり減らなくなり、お手伝いは気持ちよくしてもらえて、何だかとても満足です。息子はやはり学校に行けず、娘も行きたくない時は行かないのですが、息子の笑顔は増えた気がします。労働の対価を得ること、得たもので欲しいものを手に入れることというのは、人間にとって大切な活動なのだと感じました。お金について学ぶ機会にもなり、手伝うことが増えて経験にもなっているので、この仕組みはできるだけ長く続けていけたらと思います。
2017年06月04日旅行があったのに、バイト代をつかい込んでしまった息子…Upload By かなしろにゃんこ。8月の猛暑の中、息子は「自宅から80キロ離れた海のキャンプ場まで友だちと数人で自転車で出掛ける」という約束をしてきました。出かける日が近くなってから、念のため所持金はいくらかとたずねると、なんとバイト代の残りは1万円だけというのです。Upload By かなしろにゃんこ。2泊3日のキャンプ代や食事代などの費用が1万円では足りなくなるから電車で行ったほうがいいよ!と促したのですが、電車代がかかるから自転車で行くのだし、この旅は自転車を楽しむための旅だといってききません。言い出したらきかない特性も理解していましたし、これも社会勉強だと思い、好きに行かせることにしました。真夜中のキャンプ場から、案の定SOSの電話Upload By かなしろにゃんこ。楽しそうに仕度をして元気よく出掛けた息子でしたが、案の定、道に迷ったり体力が尽きてきたりしてキャンプ場に着いたのは夜中。日中は猛暑で汗だくになり水分補給に所持金をほとんどドリンク代に遣ってしまったと電話がありました。お金を貸してください、あさイチで口座に振り込んでください!という相談の連絡でした。お金足りるわけないっしょ!こうなることは分かっていたので私はニヤリ☆息子にとって、この旅はいい経験になるかもしれない!と思いました。「可愛い子には旅をさせよ」とはよく言ったものです。友達と過ごしたかけがえのない夏の日。少しだけ大人になったかな~。電車で行ったほうが費用はかからなかったのですが、道に迷いながら雨に打たれたりして友だちと励ましながら目的地に着くという経験ができました。自転車の旅を選んで正解だったと感じました。予定外のハプニングの攻略やハプニングを楽しむ心の余裕も生まれたのではないかと思いました。母の願い通り、道に迷ったことも、蒸し暑い湿気の多いテントで眠ることも、トイレに虫がいっぱいだったことも、友だちと経験することで新鮮に受け入れていたようでした。Upload By かなしろにゃんこ。帰ってきてから「不自由なことが楽しかった」と息子は言います、少し大人になった感じがありました。ただ、替えの靴下を持っていかなかったため、雨で濡れた靴下をくり返し履くことになったことだけが辛かったそうな。「靴下を買うという思考にはならなかったの?」と聞くと「そうか!そういうこともできたね!」と気が付いたようでした(笑)「我慢するくらいなら靴下なんとかしよう!」とまでは考えられないところがまだちょっと幼いかな。
2017年05月16日息子のことをよく考えてくれる先生だったけど…Upload By モビゾウ発達障害のある息子は、苦手なことや、頑張ってもできないことがたくさんあります。また、聴覚や触覚などに過敏性があるため、教育の現場にいる先生方にはある程度の支援や配慮をお願いしなければなりません。ところが、一生懸命息子のことを考えてくださる先生が様々な支援や配慮をしてくれているにも関わらず、息子が激しい癇癪(かんしゃく)を起こしてばかりだった時期があります。私は、何かが息子のストレスになっているのだと感じてはいたものの、あの先生に支援して頂いているのだから…と思い、いろいろ詮索せずにいました。けれども、一生懸命息子を支援してくださる先生には、こんなセリフが多いことに気付いたのです。先生なりによく考えた結果の支援・配慮。でも…Upload By モビゾウ「たぶん、息子くんはこういうことはできませんよね」「大丈夫です、配慮します」「息子くんにはやらせないようにしますから、大丈夫ですよ!」この先生が「支援」や「配慮」をしてくださるたびに、息子の癇癪は増えていきました。「どうせ僕なんかダメなんだーーー」「どうせ僕はできないからもういい!!」この時期、何か行事があるたびに息子は酷く荒れました。行事では、負担にならないようにと、息子は常に端っこのほうに寄せられていました。光を当ててもらえる他のお友達に比べて、なぜ自分はいつも「たぶんできないから」と端っこに寄せられてしまうのか…。そういった扱いを受けるたびに、息子の自尊心はひどく傷つけられてきたようでした。そんなときの担任変更。だけど私は正直不安な気持ちに出典 : ある時期から別の先生が担任になることになりました。その先生に息子が発達障害であることを相談すると、「大丈夫、息子くんは能力があるから。からまった糸をほぐしてあげれば、必ずできる子だから」とおっしゃられていました。この言葉を聞いた時、正直私は不安になりました。息子を他の子どもたちと全く同列に扱って、負担をかけてしまうのではないかと思ったのです。けれどもそんな私の心配をよそに、その先生が担任になってから息子の態度はガラリと変わりました。他の先生の「支援」に触れてUpload By モビゾウその先生は、息子が苦手としていることに対して常に「こうしたらできるかもしれないよ」とヒントを与えてくださる方でした。息子もそのヒントをもとにやってみたら、できないと思っていたことができたり…ということが何度もあったようです。そして必ず、「大丈夫、君は出来る子だよ」と息子の能力を信じる言葉をかけてくださいました。あんなに「僕は出来ない子だ」と癇癪ばかり起こしていた息子が、行事のたびに「こんなことができるようになった」「こんなことが楽しかった」と話してくれるようになりました。毎日息子を見ている私にとって、その変化は目覚ましいもので、驚きを隠せませんでした。Upload By モビゾウそして最後の発表会。以前は端役をあてがわれてきた息子が主役を演じる姿がありました。舞台からは「僕は出来ない子なんかじゃない」という息子の言葉が聞こえてきそうでした。本当に必要な「支援」や「配慮」ってなんだろう?出典 : 息子の変化を見て分かったこと。それは、「支援」や「配慮」というのは「出来ないことをさせない」ということではないということです。「どうせ出来ないから」と言って苦手なことを免除してしまうのは、その子にとっての自信には決して繋がりません。「支援」や「配慮」とは、他の子とはちょっと違う教え方やお手伝いをすることで、発達障害児にとって難しいことを、少しでも楽に出来るようにしてあげることだと思います。「あ、なんだ、こうすれば少し楽にできる」と発見したとき、それが初めて子どもにとって「できた!」という自信に繋がっていくのだと感じています。
2017年04月13日学校によって異なりますが、持ち込んではいけないものを定められている学校も多く、中には携帯電話の持ち込みを禁止している学校も存在します。最近では、防犯のために携帯電話を持たせるべきだといった議論もあるようで、持ち込みはOKだけれども使用は禁止にしているといった学校もあるようです。さて、このような持ち込み禁止のものですが、生徒の持ち込みが発覚した場合、先生がその物品を没収することもあるようですが、先生には生徒の持ち物を没収する権利はあるのでしょうか?今回は先生にはどんな権利があるのかについて解説していきたいと思います。*画像はイメージです:■先生の懲戒権で可能学校教育法11条は、校長及び教員が児童、生徒、学生に懲戒を行うことができると定めています。法律では、懲戒権としてどこまで具体的な行為が可能かまでは明記されていません。しかし、生徒らの権利を制限する結果をもたらす懲戒権を認めた法律の趣旨は、校内秩序を維持し、教育目的の実現を図ることにあるので、このような懲戒権の存在目的からすれば、当然、教師の懲戒権には一定の限界があることになります。例えば、生徒の身体に対する懲戒行為については、特に禁止される体罰との区別の関係で、文科省が許される範囲についてガイドラインを示しています。これに対し、生徒の所有物を没収するという懲戒行為は、特にガイドラインなどがないようですが、懲戒権の存在趣旨から、学校教育指導に必要な範囲で、かつ、没収の態様、生徒の不利益等を勘案して相当な範囲に限り適法と考えられます。 ■処分はNGの可能性あり学校現場で行われる持ち物没収は、ほとんどの場合、在学中もしくは登校中に一時的に教師が取り上げて預かることをしているのみで、預かった生徒の所有物を学校側が勝手に処分することはありません。校則で持ち込み使用を禁止しているものを没収(一時預かり)することは、少なくとも在学中もしくは登校中に限っては、教育指導に必要であり、生徒の被る不利益も校則違反の制裁としてやむを得ない範囲にとどまっているといえ、懲戒権の行使として適法と考えられます。これに対し、例えば持ち込み禁止・使用禁止の生徒の携帯やゲーム機を預かるだけでなく、学校側が勝手に処分してしまうことは、生活指導として過剰といえ、懲戒権の範囲を超える可能性があります。ただし、タバコやお酒といった未成年禁制品は、学校外でも法律で禁止されている以上、教育指導として処分まで許されると考えてもよいでしょう。下校時間になったから返還、というわけにはいきません。また、没収の態様は、生徒にきちんと告知して取り上げるのが原則です。体育の授業中に生徒不在の教室の荷物の中からこっそり抜き取ることは、そうしないと校則違反の物を発見できない特段の事情がない限り、懲戒権行使の方法として相当性を欠き、違法とされる可能性があります。 ■懲戒権を超えた場合の責任懲戒権を超える没収があった場合は、損害賠償の他、窃盗罪の責任に問われる可能性があります。ただし、教育現場で行われている没収(一時預かり)が懲戒権の範囲を超える事例はほとんどありませんので、生徒学生の皆さんは若気の至りで先生に向かって無駄な抵抗を試みるのではなく、将来のためにも先生のいうことを素直に聞きましょう。 *この記事は2015年2月に掲載されたものを再編集しています。*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*よっし / PIXTA(ピクスタ)
2017年03月26日忘れ物や衝動性で怒られてばかりのADHDの息子。唯一褒められることそれは…Upload By かなしろにゃんこ。普段は衝動性や忘れ物の特性があり、怒られることがとにかく多いADHDの息子。そんな彼にも唯一褒められることがあります。それは、なんといっても「好き嫌いがなく、出されたものは全て食べるところ」!嫌いなものありません!恐い存在の父親から「食べ物を大事にしろ!残すな!」と小さい頃から厳しくすりこまれ、食事のマナーもきちんとしていました。行儀よく、食べ残さないのは素敵!でも褒めるたびに不安なこともあって息子は「食べ残さない自分」をすごく誇らしく思い、自信を持っているようです。食事に敬意を払い、絶対食べ残さない姿は私も嬉しいので、よく褒めています。しかし褒めれば褒めるほど、その反応に気になることもあって…Upload By かなしろにゃんこ。どうやら息子の頭の中はこんな風になっていたようです。Upload By かなしろにゃんこ。その厳しいマイルール、他人に押し付けるのはちょっと待って!発達障害がある子の中には、親の意見を疑わずにのみこんでしまう子もいると聞きます。夫や息子の考えも基本的には間違っていません。でもだからといって、偏った考えや厳しいマイルールにとらわれないでほしい。自分には厳しくしてもいいけれど、他者は優しい目で見てほしい。そう思った私は、息子に「体が小さい子は給食を全部食べれない場合もあるよ!」「体調が悪くて食欲がない人もいるよ」「歯が痛い人は泣く泣く残しちゃう場合もあるよ」と他人の状況を想像できるように教えました。「そういうこともあるのか…そういうのは仕方ないよね」と、その時は素直に納得できたようでした。Upload By かなしろにゃんこ。それでもやっぱり気になる!クラスメイトの食べ残しに息子は…Upload By かなしろにゃんこ。様々な理由や体調が食事に影響すると少し理解はしたようです。しかし、あいかわらず給食の時間に目の前に残された食べ物のがあると気になって仕方がない息子。なんと!クラスの女子の残したものを食べていたというので驚きました。そんなことしたら女子引くだろっ!(笑)
2017年03月14日「痴漢冤罪」は男性なら誰もが恐れることかと思います。もしも捕まってしまったら会社をクビになったり、前科を持ってしまったり……とネガティブな印象を持っている方が大半だとは思いますが、具体的に逮捕されてからどのような流れになるのかまでは知らない方が多いのではないでしょうか?そこで今回は、逮捕されてからの流れや、私生活への影響について解説していきたいと思います。*画像はイメージです:■逮捕後の流れ現在の刑事事件の実務では、残念ながらたとえ冤罪であっても、被害者の供述により、誤認逮捕される事態は珍しくありません。逮捕されると、まずは警察署の留置施設に入れられます。その後、48時間(逮捕の翌日か翌々日)以内には記録と身柄が検察官に送致されます。これが報道などでも「送検」というもので、警察署から検察庁に身柄が護送され、検察官から弁解の録取をされた後、勾留の必要がある場合には、勾留請求されることになります。勾留請求は送致から24時間以内なので、送致の当日(夕方)には勾留請求がかけられます。このとき、勾留の必要がないと検察官が判断した事件は、送検の日の夕方には処分保留で釈放されます。ただ、これは送検の日の釈放は、通常はあくまで処分保留での釈放にすぎず、不起訴処分が確定するわけではありません。勾留請求された事件で裁判官が勾留決定をすると、まず10日、場合によってはもう10日間延長して合計20日間勾留されることが多いです。逮捕から数えると最大23日間は身柄拘束の可能性があります。この勾留されている期間に冤罪であると検察官が判断すれば、嫌疑不十分で勾留期間万満了までに釈放されます。しかし、検察官が起訴するだけの材料がある判断した場合は、起訴されます。起訴後は、保釈申請が可能ですが、保釈認容か無罪判決までは、また引き続き勾留が続いてしまいます。 ■私生活への甚大な影響上記のように、冤罪で逮捕されると、釈放のタイミングはいくつかありますが、基本的には長期の身柄拘束を覚悟しなければならず、仕事など私生活への影響は計り知れません。逮捕された場合で一番早い釈放のタイミングは、送検の日の夕方ですが、勾留決定となった場合は、最低13日間程度は身柄拘束を覚悟しなければなりません。そのため、逮捕後、送検までの間に弁護士を呼び、勾留を防ぐ手立てを依頼することが極めて重要です。また冤罪で釈放されたとしても周囲から疑わしい目で見られるおそれは残り、失った信用を取り戻すのも大変です。冤罪による私生活上の悪影響は甚大ですから、仮に故意の冤罪のでっち上げであれば、被害者と称した者に対し、不法行為の損害賠償請求をすることも可能です。痴漢冤罪事件では、私生活上の影響を最小に抑えるため、早期の釈放を目指すことが肝要です。逮捕されると、留置施設の警察官に弁護士との接見を依頼することができます。とにかく早いタイミングで弁護士を呼ぶことを覚えておきましょう。 *著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*FotograFFF / PIXTA(ピクスタ)
2017年03月07日特別支援学校に通う息子が、将来「働く」ということ出典 : こんにちは。『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』著者の立石美津子です。私には、知的な遅れを伴う自閉症の息子がいます。現在、特別支援学校高等部に通う1年生です。特別支援学校高等部のカリキュラムは、一般的な高等学校とは少し異なります。国語や数学と言った教科学習だけでなく、入学直後から3年後の就労に向けて必要な知識、技能、態度についての学習が中心になります。それに加えて、木工、農園芸、食品加工、ビルクリーニングなどの作業学習も行われます。今回は、障害のある子どもが「働く」とはどういうことなのか、働くことで得られる喜びとは何なのか考えてみました。知的な遅れがある自閉症の息子。その人生の先にあるものは出典 : お子さんが特別支援学校の高等部を卒業した先輩ママが、ある日こんなことを呟いていました。「18歳までは“学校”という障害があっても守られた環境のなかで、先生や友達と一緒に充実した毎日を送っていた。でも卒業後は朝から夕方まで作業所でナッツをビニール袋に詰める作業をしている。わが子はこれで幸せなんだろうか…?」「猛暑の中で、来る日も来る日も公園のトイレ清掃。わが子の人生は、これでよかったのだろうか…」この話を聞いた私は、息子が支援学校を卒業してから1日中、袋詰めの作業をしている姿を想像しました。そして…こんなこと言ってはいけないのかもしれませんが…「なんのためにこれまで一生懸命育ててきたんだろう」と悲しい気持ちになってしまいました。誕生したときの喜び、診断されたあとのショック、療育に必死に通った過去の日々が蘇り……。どんなに一生懸命学校に通わせたり、療育をして本人に出来ること増やしたとしても、その先にあるのは結局ひたすら単純作業をこなす人生なのかもしれない、そう考えてしまいました。授業参観で、ひたすら単純作業を行う息子を見て。浮かんでしまった正直な気持ちUpload By 立石美津子昨年の7月に、息子が通う高等部の授業見学に行きました。知的障害の度合いが重度の子は「園芸班」「ホームサービス班」「工芸班」「紙工芸班」に、中度・軽度の子は「事務班」「接客班」「清掃班」「食品加工班」「施設管理班」に分かれて、将来の就労に向けての訓練を受けていました。施設班のグループの生徒達は猛暑のなか、ほうきの毛束についたゴミをひたすらとる作業をしていました。これを“けがき”と呼ぶそうです。(私はそんな言葉があることを初めて知りました)接客班の生徒達はテーブルを囲んで輪になり、一人ずつテーブルを拭く練習をしていました。私語禁止のなか、左端から右端、上から下とロボットのようにテーブルを拭いている子は「よくできました」と先生に言われ、丸く拭いた子は「やり直しです」と注意されます。息子は事務班でしたが、ネクタイをしめながら、同じ紙を3時間大型カッターで切る訓練を受けていました。Upload By 立石美津子人として生まれ、 15 歳まで義務教育を受け、高等部で職業訓練を受けて…。社会からたくさんの恩恵をもらったぶん、息子も働いて社会に恩返しするのが望ましいのでしょう。また息子が将来自立するためにも、働くための技能を身につける必要があります。特別支援学校という設備の整った恵まれた環境で、息子に合った訓練を受けられることは幸せなことです。そういう意味で息子は充実した高校生活を送れていると思います。しかし頭でそれを分かってはいながらも、延々と同じ作業を続ける息子の姿を見ていたら涙が出てきました。「普通の子に産まれていたら、もっと楽しい変化のある充実した高校生活なんだろうな…」という気持ちが正直に、浮かんできました。他のママも「ちょっとショックだった」とこぼしていました。働く喜びは、息子自身が決めるものそれでも気を取り直して授業参観の日の夕方、帰宅した息子に「事務班でのお仕事の練習、すごーくがんばっていたね」と褒めてやりました。すると、「カッティング上手になったから綺麗に切れた」と嬉しそうに自信満々にこんなのを見せてくれました。Upload By 立石美津子Upload By 立石美津子そして、息子の様子を見て気がつきました。「そうだ。『こんな作業つまらないだろうな』『苦痛だろうな』 『こんな簡単な作業しかできないなんて不憫だ』なんて感じてしまうのは、健常者である私の奢った感情だったんだ」私がどう思っていようと、何も関係がないのです。息子さえ「この作業が楽しい」と感じていれば、それが息子の働く喜びなのです。公園清掃だって箱折り作業だって、工賃が1万円以下の仕事だって、それが本人の適性に合っていてやりがいを感じていれば、「それが最高の仕事なのだ」と思いました。仕事や職業に感じる価値ややりがいを決めるのは私ではなく、本人なのです。Upload By 立石美津子そんなことを考えながらも、心のどこかでは、「ああ、どんどん年齢を重ねないで欲しい。就労のことなんか考えないでいられたらなあ~。ずっとかわいい子どもでいて欲しいなあ」「温かい先生に見守られている学校のような居場所が、 18 歳以降もあったらいいなあ」と思うのでした。これって、親のエゴなんでしょうか?皆さんはどう思いますか?出典 :
2017年03月05日満員の通勤電車に乗っているとき、イライラや疲労感を感じながらも、男性ならば頭の片隅に「痴漢冤罪に巻き込まれたら……」といったことを考えている方が多いかと思います。もし痴漢冤罪にあったらどのような対応をとるのが良いのでしょうか。今回は、痴漢冤罪事件に巻き込まれた場合の対処法について説明したいと思います。*画像はイメージです:■痴漢冤罪にあったら「とりあえず逃げる」は正しいか?ネット上では、痴漢冤罪にあったら、相手に自分の名刺を渡して走って逃げるべきだといった記事を目にします。確かに、走って逃げればその場で逮捕されることはないでしょう。しかし、その場では逮捕されることはなくても、後日、逮捕状に基づき通常逮捕される可能性が高いので、走って逃げてもその場にとどまっていても逮捕される、という結論に違いはないと考えます。さらに、裁判になった場合、何か後ろめたいことがあったから逃げたのではないかという悪印象を裁判官に抱かれる危険性もあります。また、走って逃げたということから罪証隠滅の危険性があるということで、保釈請求が却下される可能性も高まります。そのため、痴漢冤罪にあった場合、走って逃げるという方法はとるべきではないと考えます。 ■痴漢冤罪にあったらどうすべきか?痴漢冤罪にあったら、その場にとどまったうえで、弁護士が到着するまでは何も話さないと黙秘し続けるべきです。そして、弁護士が到着したら、弁護士から黙秘権などの権利の説明を受けたうえで、身の潔白を主張してください。なお、各弁護士会では「当番弁護士」という無料で弁護士の派遣を受けられる制度があるので、駅員等に頼んで弁護士会に電話してもらい、当番弁護士を派遣するよう依頼するのがよいでしょう。 *著者:弁護士 理崎智英(高島総合法律事務所。離婚、男女問題、遺産相続、借金問題(破産、民事再生等)を多数取り扱っている。)【画像】イメージです*John Ramkhamhaeng / Shutterstock
2017年02月23日「やっちゃダメ」って言われたら、なおさら気になっちゃいますUpload By かなしろにゃんこ。「小学校3年生か4年生のときにマジで死ぬ!って思ったことがあったよ」と笑って話してくれた息子…。普段から危ないことは先回りしてキケンを伝えてきても、好奇心の強い子はやってみたい気持ちを抑えられないのか!?ビー玉を口に入れてしまい舐めていたら喉に詰らせてしまったというのです。家には誰も居ないときで自分一人、このまま喉に詰ったままだと確実に死ぬ!!と思ったというのです。Upload By かなしろにゃんこ。ダメだ!やってはいけない!と分かっていても一度気になると自分で確かめずにはいられないようです。下を向いて何度か思い切りお腹に力を入れて吐き出したらビー玉は出てきたようですが、これで出なかったら「死」と少し覚悟したようです。本当におバカです…キケンだとか怒られるとかはとりあえず置いといてやってしまいます。親が言い聞かせてもムダなことってあるんだって思いました。子どもの命を守るために、危ない経験などはなるべく報告を受けておきたいのですが、今さら教えてもらっても遅いわいっ!!どうせ止めてもやってしまうのなら、「親の見ている目の前で、一度気のすむまで試させて好奇心を満たしておけばよかったかもしれないな~」なんて考えたんですが、もうすぐ高校を卒業する息子を想い反省してみても、もう遅い…(笑)Upload By かなしろにゃんこ。
2017年02月21日*画像はイメージです:無実であるのに罪を犯したとされてしまう冤罪は、その被害により人生を狂わされることもあります。中でも「痴漢冤罪」という被害は、痴漢という犯罪の卑劣さゆえに社会的なダメージも大きいものです。また、実際に起訴されてしまうと無罪を勝ち取れる可能性は限りなく低いため、いかに痴漢冤罪に合わないようにするか、が大事になってきます。そこで今回は、このような痴漢冤罪被害、特に電車内における対策について、和田金法律事務所の渡邉寛弁護士にうかがいました。*取材協力弁護士:渡邊寛(和田金法律事務所代表。2004年弁護士登録。個人事案は子どもいじめ事件から相続争いまで、企業事案は少額の債権回収から渉外買収案件まで、あらゆる案件に携わる。) ■痴漢冤罪を未然に防ぐ方法は?「痴漢冤罪を未然に防ぐには、客観的に痴漢できないような状況をつくるのがよいです。男性の場合、女性の近くには立たない、手はつり革を持つなどして上げておく、満員電車を避ける、などが考えられます。」(渡邉寛弁護士)なるべく物理的に痴漢行為が不可能である状態でいるという対策です。痴漢冤罪を事前に回避するためには、今のところこれが唯一できることかもしれません。しかしながら、人々がひしめき合う満員電車内でのやむを得ない接触が痴漢と誤解されることがあります。 ■「疑われたら逃げる」は正解?痴漢の疑いがかけれた時、ネットでは「疑われたらとにかくその場から立ち去る(逃げる)」という対処法が広まっています。これは正しいのでしょうか?「逃げられればよいでしょうが、混雑した駅構内で逃げられずに捕まると心証が悪いのでリスクは高いです。痴漢冤罪の多くは、虚偽の被害申告ではなく、犯人と誤認されたケースと考えられます。逃げるよりも、痴漢行為を明確に否定し、誤解を解くことに努めた方がよいことが多いように思います。なお、ネット上では痴漢は軽微事件なので身元を明らかにすれば現行犯逮捕されないとの情報も散見されますが、罰則が強化されており、現在は痴漢は軽微事件に当たりません。都道府県によるものの、少なくとも首都圏一都三県の条例ではそうです。」(渡邉寛弁護士) ■では、痴漢に間違われた場合の正しい対処法は?「基本的には、ホーム等その場にとどまって、辛抱強くかつ明確に痴漢行為を否定することです。駅員室には行かずに、その場で誤解の払しょくに努め、周囲の目撃者を探します。駅員室に行った場合、相手の方と隔離されて事情を聴かれることもあり、誤解を解くのが難しくなりますし、そのまま警察署で身柄を拘束されることになりかねません。また、できればこの段階で弁護士に来てもらうことが望ましいです。なお、衣類繊維の付着を避けるためにも、相手の方には触れてはいけません。」(渡邉寛弁護士)逮捕された場合、捜査のために手のひらに付着している繊維の鑑定が行われることがあります。無実を証明する手がかりはひとつでも多く残しておいたほうがよいでしょう。 ■もしも逮捕されてしまったらそれでも逮捕されてしまった場合は、どうすればよいでしょう?「まずは早急に弁護士に接見を依頼することです。知り合いの弁護士を呼ぶか、警察で当番弁護士の接見を依頼することができます。身柄を拘束されての取調べはそれだけで相当な自白圧力になりますから、これに耐えるには、弁護人の支えが重要です。弁護人は、依頼者を精神的に支えつつ、早期身柄開放、不起訴、起訴された場合の無罪判決に向け、有利な証拠を探索・確保し、検察官との交渉もします。早い段階で細かい状況を整理、記録し、ご家族や勤務先への説明や協力のお願いなども行います。」(渡邉寛弁護士)取調室での自白の強要は社会問題にもなっています。知識もサポートもなく冤罪という思いがけない被害に立ち向かうのは大変なことです。疑いをかけられたらまずは弁護士に相談するのが得策といえます。 *取材協力弁護士: 渡邊寛 (和田金法律事務所代表。2004年弁護士登録。東京築地を拠点に、M&A等の企業法務のほか、個人一般民事事件、刑事事件も扱う。)*取材・文:フリーライター 岡本まーこ(大学卒業後、様々なアルバイトを経てフリーライターに。裁判傍聴にハマり裁判所に通っていた経験がある。「法廷ライターまーこと裁判所へ行こう!」(エンターブレイン)、「法廷ライターまーこは見た!漫画裁判傍聴記」(かもがわ出版)。【画像】*Matej Kastelic / Shutterstock
2016年12月05日息子は来年小学生。主治医から就学に向け、言われたアドバイスは出典 : 私の息子には発達障害の診断が降りています。息子が2歳頃まで、私には気持ち休まる時間がありませんでした。多動で動き回り、癇癪で泣き続ける声にどうしたら良いのか分からず、思わず「うるさい!!」と泣いてしまったこともありました。そんな息子が、来年度いよいよ小学校に入学します。自由保育の幼稚園で先生方にしっかりと支えて頂きながらのびのび育ち、困りごとは今でも形を変えて継続していますが、大変さの度合は以前と比べものにならないほど和らぎ、6年間で別人のように成長しました。しかし、就学について発達外来で相談したとき、ずっと息子を診てくださっていた医師の先生からこんなことを言われたのです。「普通級でも支援級でも、お母さんのお考えに任せます。ただ1つだけ言えることは、小学校に上がると上からガツーンと押さえつけられるような叱られ方で、一気に二次障害に陥ってしまう子もたくさんいるんです。息子君がここまで成長できたからこそ…気を付けてあげてください。」このときの先生のやるせなさそうな顔を、今でもふっと思い出すことがあります。そして迎えた就学時健診。じっとしていられない息子の衝動性はピークに達し…出典 : そして、就学時健診で小学校に息子を連れていったとき、私はこの先生の言葉を噛みしめることとなりました。ほとんどの先生たちが来年入ってくる可愛い小さな子どもたちに、穏やかでわかりやすい指示を心がけていらっしゃいました。うちの息子は、学校に貼ってあるポスターを見て先生を質問攻めにし始めたかと思えば、教室に置いてある本を読み始め、返事もせず…という場面が何度かありました。そのとき、恐れていたことが起こりました。私が受付をする間、衝動性がありじっとすることのできない息子は、健診で使う道具をパッと手に取ってしまったのです。出典 : それを見ていた受付の先生は、大きな声で「さわるな!!!」と怒鳴りました。あまりの大きな声に、私ですらビクッとしてしまいました。息子はその先生の大きな声にパニックに。その拍子にまた別の器具を触ってしまいました。先生はさらに畳みかけるように大声で「おい!!さわるな!!!」と怒鳴りました。息子の顔を見ると真っ青。その直後、体育館の床にうずくまってしまったのです。「小学校って最悪」「ぼく怒鳴られた」「怒鳴る先生がいるなら僕は小学校なんて行きたくない」帰り道、息子は真っ青な顔をしながらそう言ったのでした。子どもの成長を阻まないで…!発達障害児と関わる先生に知ってもらいたい、3つの大事なこと出典 : 健診で起きた事件を振り返り、私は学校の先生にも知っていてほしいな、と思ったことがあります。それは、発達障害児に怒鳴っても、百害あって一利なしということです。発達障害児を特別扱いしろ、優しくしろと言っているわけではないですし、発達障害児の逸脱行動を無条件に受け入れて欲しいと思っているわけでもありません。まずは発達障害児に厳しく怒鳴ると、どんなことが起こるのか?私の息子を例に挙げ、詳しくご説明したいと思います。■1. 多くの発達障害児は耳に入る音や身体に触れられることに敏感です息子の場合は聴覚・触覚・味覚に過敏性があります。女の人の甲高い声や男の人の大声は、耳元でドラを鳴らされたかのように大音量に響いているようです。耳元で大音量で聞こえる人間の声にパニックになると、指示はほとんど聞き取れないそうです。こうなると、冷静に行動することは難しくなります。■2. 気持ちの切り替えが苦手です息子は気持ちの切り替えが苦手で、怒鳴られて不快な気持ちになってしまうと、そこからなかなか抜け出すことができません。不快な気持ちをなんとかするため、パニックになるのだそうです。また、嫌な記憶は数年経っても鮮明に残り、フラッシュバックとなって本人を苦しめ続けます。息子はこのフラッシュバックの影響で、新しいことにチャレンジしようという気持ちがなかなか起こらないようでした。■3. 極端な考え方をする傾向があります発達障害の子は極端な白黒思考の子が多いようです。息子も1度嫌なことがあると、「ここは嫌な場所だ」とか「先生に怒鳴られた自分はダメだ」という考えになり、後からどれだけ励まそうが説明しようが、辛い記憶に引きずられて一気に思考がネガティブな方向へ傾いていきます。それまで「この場所は楽しいところだ」と思えるよういろいろな準備や工夫をしていても、1回嫌な体験をしたら、その思い出は嫌な記憶になるようです。このネガティブ思考を、程よいところまで戻すためには、たくさんの励ましと成功体験が必要になってきます。怒鳴るより簡単!発達障害児に伝わる、指示のコツ出典 : 発達障害児に指示をする場合、怒鳴って言い聞かせるよりもずっと簡単な方法があります。それが、CCQというテクニックです。CCQとは、C(Calm) = 穏やかな声でC(Close) = 子どもに近づいてQ(Quiet) = ゆっくりと話してというものです。うちの息子も、このテクニックを使えばすぐに理解し、サッと指示を聞いてくれます。私たち親が発達障害児を育てる中で、怒鳴りたくなることは日に1度や2度ではありません。でも、怒鳴ったところで自分も子どもも辛いだけだとわかっているので、「どうしたら怒鳴らずに、育てていけるか?」ということに日々頭を悩ませています。子どもの笑顔と成長を促すため、必死に悩み、育ててきました。だから正直、簡単な気持ちで怒鳴らないで欲しいな…と思うのです。学校の先生、どうかパニックになっている子どもたちを、行儀が悪いと睨みつけないでください。適切な方法で指示を出せば、子どもも落ち着いて行動できるでしょう。もし指示がわからなかったとしても、穏やかに話しかけられれば、パニックになることはグッと減るはずです。子どもの成長を願うのは、親も先生も同じ。そのための方法は、1つとは限らないと思います。
2016年12月01日【ママからのご相談】40代、中学1年生の男の子のママです。小学校高学年ごろから、息子が同級生と会話が合わず孤立しているようです。そのため最近、学校に行くのもつらそうです。どうすれば息子が楽しく過ごせるようになるでしょうか。●A. 無理に周りにあわせることよりも素敵な大人に引き合わせることを考えてみてご相談ありがとうございます。ママライターの馬場じむこです。息子さんが同級生と会話が合わないとのこと、母親としては心配ですよね。しかし、興味や行動を無理に周りの同級生にあわせていくのも、息子さんにとっては心の負担になるかもしれません。今回は、心理カウンセラーであり、NPO法人『いばしょづくり』代表理事の阿部伸一さんの著書『「不登校」は天才の卵学校に行かない7つの選択肢』から、同年代の子と話が合わない子が人間関係で楽になれる方法 をご紹介します。●同世代が苦手でも大人相手でリラックスできる子がいる阿部伸一さんの著書にはこのような記述があります。**********『同世代が苦手でも、大人を相手にするとリラックスできる子は少なくありません。周りに合わせることを強いられる中学生よりも、自由で自立を求められる大学の方が合うタイプともいえます。つまり、もう大人に近いわけですから、どんどん素敵な大人に引き合わせてあげましょう。リラックスできる場を持てるというだけでなく、飛び級をさせるイメージで挑戦してください』**********同世代が苦手な子は大人に引き合わせる 。どうしても、家では子どもとして見てしまうので、大人と引き合わせても大丈夫か心配になってしまいますよね。しかし、私の中学生の息子も、パソコンや釣りが趣味で大人と話が合うタイプなのですが、息子に合いそうな大人に引き合わせたところ、自分らしさを出してのびのびと話をしており、長期休みのときなど、私抜きで大人たちと一緒にお花見をして楽しんでいました。●こんな場所で素敵な大人と出会えるしかし、どういった場所で素敵な大人と出会わせられるかわかりませんよね。そこで、オススメの3つの場所を提案したいと思います。●(1)大学のイベント学園祭で大学生と話ができたり、大学生と一緒に楽しめたりするイベントが開かれることが多いです。特に教育・心理系の大学だと、子どもと話すことに慣れている人が多い のでオススメです。大学生だと、大人でありながら年齢が近いこともあり、中学生にとっては頼れるお兄さん・お姉さんと会話できて、リラックスしやすいのではないでしょうか。●(2)地域のイベント地域のイベントや市民講座でも中学生が参加できるものがあります。近所ということで参加しやすいのはもちろんのこと、その後のつながりも作りやすい です。市の広報や公共施設に置いてあるチラシを意識しましょう。●(3)SNSのサークル趣味を追求したものや、志ある人が開くおもしろい集まりを見つけやすいです。しかし、SNSのつながりですと顔が見えない怖さもあるので、しばらくは親と一緒に参加し、その集まりが子どもにとって危険ではないか 見極める必要もあります。----------いかがでしたでしょうか。同年代となじめない場合、学校だけでどうにかしようというのではなく、第三の場所に目を向けることで、子どもの世界を広げるきっかけにもなります。お子さんが素敵な大人とたくさん出会えるといいですね!【参考文献】・『「不登校」は天才の卵学校に行かない7つの選択肢』阿部伸一・著●ライター/馬場じむこ(書評ブロガー)
2016年11月26日それまでなんとか小学校に通っていた長男。3年生になったとたん、授業が変わり…出典 : 小学校入学直後から「学校いかれへん!」となった長男も、支援級の先生のサポートを受け、2年生からはずいぶん授業に参加できるようになってきました。しかし、小3の1学期からまた「学校に行きたくない」と主張するようになりました。付き添ってよく観察してみると、・授業の内容・授業のスタイル・支援の体制こうした進級に伴う3つの変化が絡み合った結果、ストレスが起きている様子でした。自分の意見を自覚できるようになったのはいいけれど、しんどさは変わらず出典 : 授業内容の変化で1番大きかったのが、じっくり考える問題が増えたことです。例えば算数では「筆算」がその1つ。パッと答えが出るものは得意なのですが、こつこつ積み上げ、答えを出していくことが苦手だという特性があるのです。授業のスタイルもそれに伴い班で話し合うグループワークの比重が大きくなりました。社会の「みんなで学校周辺の地図を作ろう」という単元では、それぞれが調べてきたものを持ち寄り、1枚の大きな紙に書きこんでいきます。「ここはもうちょっと北じゃない?」「違うよ」と、意見が合わないとイライラし「じゃあ、もう知らない!」やめてしまう長男。2年生の時は、あまり周りを見ずに主張していた面もあったのですが、3年生になると「自分がいたら地図作りが進まない」と廊下に出るようになりました。出典 : 自分の意見がはっきり自覚できるようになってきた影響は国語にも現れました。例えば「朝食を摂ると元気になれる」という説明文では、「朝食を摂っても学校に来たらしんどくなるよ!」ということが気になって、落ち着いて取り組めません。また、ホームルームのテーマが「運動会に向けて」の時では、みんなが「どうやったら心を1つにしたダンスができるか」と話し合っているときに、そもそも「どうして運動会をするの?ぜんぜん楽しみじゃない」という思いが抑えきれないのです。みんなの前で本音は言えないということがわかっているので、やっぱり廊下に出ることになります。ホームルームではまとめプリントに意見を書いて提出するという形での参加となりました。支援体制の変化も原因の1つだった。自立を促したい気持ちはあったけれど…出典 : 年生の時はずっと支援級の先生が付いてくださったので、私は登校後、「よろしくお願いします」と帰ることができました。授業でふと疑問に思ったことも、支援の先生にすぐ聞く事ができていたので、集中ができず授業が嫌になりかけても、面白く盛り上げつつ気持ちが途切れないようにしてくださっていたのでしょう。しかし、3年生になると支援級の先生がもう1人別の学年のお子さんと掛け持ちになり、教室にいてくださる時間が半分になりました。その結果、「できない」「わからない」があっても自分で判断して行動する必要が増えますが、1人で考えていると「やらない」方向にいってしまったようです。教室に入れない長男をそのままにして立ち去りにくいことが増え、そうこうしているうちにズルズルと付き添う日も増えてきました。知的なデコボコは大きくても、「遅れ」として見えにくい場合「中学年になったら自立の方向へ」というのは慣例であり、また予算の都合も仕方ないと思いますが、「うーん、やはり1人で過ごすことは時期尚早だったか…」と痛感したのです。それでも学びたい気持ちはあるようで…長男の「やりたい!」を引き出してくれたのは幼虫観察だった出典 : とうとうある日、好きなはずの理科も嫌と言いだしました。「どうして蝶の幼虫の観察をしないの?班で1匹、しかも学校にいる時間だけの観察なんてつまらない」というのがこのときの原因でした。とはいえ、幼虫の生態は気になっていた長男。ある日のこと、自宅の庭にやってきた幼虫を見つけ、「飼ってみようかな」と言いだしたのです。私はその一言を聞き、すかさずOKを出しました。その後、旅行にも持っていくほど熱心に観察していた長男。写真を撮り、羽化するまで自宅で飼いました。観察してわかった生態はレポートにしてまとめ、先生に見せました。「すごく面白かった。さなぎになる前に1回だけ液体を出すの、1番びっくりした!」と報告していました。好きなことは思い切りやりたいタイプの長男。風の実験では「本音では、器具が壊れるほどやり倒したい」。植物を育てるのも「種まきから種取りまでやりたい」。こうした好奇心は、教科書に載っていようが載っていまいが関係なしです。この子には、みんなとは違うやり方で学ぶのが合っているのだな…ということが、よりハッキリ見えてきました。好きなことから学ぶスタイル。それは「学校を使った」家庭学習!出典 : 学校は、こうして発見した長男の学習意欲を発揮する場となりました。たとえば、学習した内容をプリントにして持っていき、学校の先生に報告して「家族以外の人から知識を得る」「コミュニケーション力を伸ばす」機会にしてみるのです。これについて先生方はありがたいことに、「面白いことやってるね」と言って下さることが多いです。「学校に来てもしんどいねん!」とハッキリ口に出す長男に対し、交流級の先生はがっちり受け止めるタイプなので「そうか。まあでも、1日に1回は顔を出して、今やってることを教えてよ」と言います。「どうやったら学校で過ごせるか、一緒に考えていきましょう」とふんわり、でもあきらめずにいてくれるのが支援級の先生。掃除や給食など、集団行動での振る舞いは学校でなければ学びにくいことだと、私自身も感じています。そんなわけで、なんだかんだ言いながらぼちぼち通学も続けています。出典 : 学校に行っても授業に入りにくいときは、廊下においてある机で、できそうなことをやります。みんなが今どんなことをやっているかを知るというのも、学習を進めるエンジンとして活用しています。このスタイルは、学校を「使いながら」の家庭学習と言えるかもしれません。弱みと強みは表裏一体。最近の口ぐせは「学校いらん」から「どうしてみんなは『普通に』授業を受けられるんだろう?」に変わってきました。周りが見えるようになってきたのは成長だと思います。学年が進むにつれ、授業も長男も更に変わっていくはずです。支援の体制をどう希望、提案していくかも含め、多くの人を巻き込みながら、できるだけ楽しくやるようにしていきたいと思います。
2016年11月23日1日1枚ずつ学校に上着を忘れてきてしまう息子は、ある日とうとう…Upload By 鈴木希望Upload By 鈴木希望Upload By 鈴木希望Upload By 鈴木希望小学校に上がってからADD(注意欠陥)の傾向が目立ってきた息子。忘れ物や失くし物はしょっちゅうです。上着を置きっぱなしにしても、「夕方は暖かかったから…」という理由ならわかるんですけどね(笑)その日の朝に「もう上着は1着もないから!」と、私が念を押したのが印象に残っていたようです。「だからって一気に全部着てこなくても…」という私の言葉に、息子は「覚えてるときに全部着て帰らないと、また忘れたときに困るでしょ?」と、自分の特性を把握しているからこその行動でもあったのでした。
2016年10月30日学校生活を楽しんでいるかに見えた息子。ある日から登校を渋るように出典 : 学期が始まり2週間ほど経ったころ、アスペルガー症候群を持つ小学1年生の息子・ハルが、「学校へ行きたくない」と登校を渋りました。勉強も運動も得意で、コミュニケーション能力が高く友人が多い息子が、そんなことを言い出すのは、私にとって意外なこと。しかし、「夏休み明けに疲れが出て休みたがる子は多い。大抵の子はすぐにまた学校へ行きたがるから心配ない」というような話をどこかで聞いたことがあった私は、さして気にはしませんでした。ただ、何かしらの問題を抱えていて言い出せない、という可能性も危惧し、念のため理由を聞いてみることに。すると、「何かあったわけじゃない。でもうまく言えない」と言い、困ったような表情を浮かべました。同じアスペルガー症候群の私自身にもあることなのですが、自分の感情をすぐさま理解できなかったり、心の中にある思いを上手く言語化できないことが、息子にはしばしばあるのです。ですからここで無理に聞こうとしても、ますます困るのが目に見えているので、「整理がついたら教えてね」とだけ伝え、私は息子の要望を聞き入れ、欠席する旨を学校に連絡しました。3日後に学校から電話が。一方的に話を展開する先生についカーッときた私は…出典 : そんな調子で3日休んだとある週末、担任の先生から電話がかかってきました。先生「このままですと、息子さんは不登校になる危険がありますよ」私「危険?何が危険なんですか?しかも、たかだか3日で…」先生「きっとハルさんは“こう言えば学校を休める、嫌なことから逃げられる”ってパターンがわかってるんですよ。休み癖が付いてきてるんじゃないですか?」私「休みぐせ?何ですかそれ?息子は息子なりの理由があるのかもしれなくて、今は言葉にまとめられないと申し上げたじゃないですか!!」先生「だってそうとしか考えられませんよ、この状況は」冷静に話さなければならないのはわかっていましたが、息子なりに理由を整理しようとする姿を見ていた私。先生とのやり取りですっかり頭に血が上ってしまいました。結局その日は、状況の確認はおろか何の解決策も見出せず、水掛け論のまま終わってしまったのでした。ようやく出てきた本音。そこには、息子なりに学校と向き合おうとしている姿が出典 : しかし、土日を挟んだ週明け、息子は何事もなかったかのように学校へと向かいました。「やっぱり一時的なものだったのか…」と安心していたら、2日通ったその翌日、また登校を渋りだしたのです。これはやはりはっきりとした理由があるのだなと思い、「何か嫌なことがあるの?説明できる?」と再度質問してみたのです。ハル「授業中、早く終わった他の教室から、ザワザワした声が聞こえてくるのが辛い。不安になる」聴覚過敏を持つ息子は、小学校に上がる前から多人数の声がザワザワ響くのが大の苦手です。ハル「あとね、絵を描くのが辛い。先生は『こうやって描けばいい』って教えてくれるけど、それを描くのが辛くて怖い」アスペルガーならではの、セルフイメージの高さもあるのかもしれませんが、文字はともかく、絵に関しては同年代の子と同じように認識し、描画することに強いプレッシャーを感じているようでした。私「そっか…ところでさ、ハルはそういうのを学校の先生に言ってる?言えないのだとしたら、それはどうして?」ハル「だってさ、先生には正しいこと(先生が喜ぶこと、納得しやすいこと)を言わないと、先生が悲しむでしょ?」その言葉は息子が入学以来、何度も口にしてきたものでした。相手の期待を優先し、自分の辛さを抑え続けたら、疲れも溜まるし学校にも行きたくなくなるはずです。私「わかったよ。じゃあ私がそのことをE先生(発達障害専門医)に相談して、そこで聞いたことを学校の先生方に伝えてみる。そうすればハルの辛い気持ちが先生方にも伝わって、対策が見つかるかもしれないね」専門医からのアドバイスを踏まえ、改めて先生に状況を伝えるものの…出典 : 翌日私は、発達障害専門クリニックの先生に相談しに行きました。先生からは「行事はできれば部分参加、できなければ無理強いの必要はない。」とのアドバイスを頂き、それを息子自身の言葉と併せ、担任の先生に伝えることにしました。ところが、私が息子と同じ障害を持っていることが災いしたのか、「息子はこのように申しています」と伝えても、「それでハルさんはどう言っていますか?」「お母さんはそのようにおっしゃいますけど…」と、まるで私が勝手な代弁をしているかのように思われ、話が一向に進まなかったのです。これではらちがあかないと、主治医の先生の言葉を伝えました。すると今度は、「絵だって、“こういうふうに描きましょう”とお手本を見せれば上手にできるし、感覚過敏に関してもさほど辛いようには見えませんよ。そうやって嫌なものを避けさせて、学ぶ機会を失ってしまってもいいんですか?」と返ってきました。強いプレッシャーや感覚過敏に耐えていると息子が発言していたことは、全くと言っていいほど信じていない様子です。ただ、私も学校での姿を見ているわけではありません。とはいえ息子のことを疑いたくもないし…。このようなやりとりが連日続き、発達障害に関して普段は楽天的に捉えている私も、さすがに疲弊してしまいました。改めてこのことを、主治医の先生に相談すると「教育支援センターに相談し、学校との間に入ってもらうこと」を、勧められたのでした。実はこの問題は現在も相談中で、まだ解決していません。子どもの選択に親がどこまで介入すべきか?正解は無いけれど、大切にしたいのは出典 : その後10日ほど欠席をし、息子は学校に行き始めました。今でも楽しい日々の報告と合わせ、感覚過敏の辛さ等について私に話してくれますが、登校を拒否するまでには至っていません。しかし、このまま何事もなく学校に通い続けるのかといえば、それは私にも、息子自身にもわからないことです。とはいえ、息子が本当に辛い思いをしているのだとしたら、学校に行かなくても済む環境作りをしたいと思っています。でも、そもそも私は「学校なんかに行かなくてもいい!」と主張したい訳ではないのです。学校でしか学べないこと、できない体験はたくさんあります。それを親である私が奪う権利はありませんし、奪いたいとも思いません。しかし同時に、学校に行かなかったからこそ学べること、できる体験もあるように思えるのです。どちらが優れているのかなどは簡単に比べられるものではなく、私には判断できません。出典 : 以前コラムでもお伝えしましたが、息子自身、感覚過敏や環境の変化の辛さを堪えて行事等に参加すること、あるいは欠席すること、双方のメリットとデメリットを体験しています。このため、私はそれを元に自身で判断するように促してきました。メリットとデメリットの境目は息子の成長によって変わるかもしれませんし、体調や気分でも変化するかもしれません。何より息子の辛さは息子にしかわからないので、何かと難しいことがあるのですが…。学校には引き続き、努力で乗り越えられない辛さがあることを、ご理解いただけるように伝えていくつもりです。学校と支援センター、そして息子と私で協力し合いながら、息子にとって最善の判断、「これで良かった!」と思える選択ができるように、サポートしていきたいと思います。
2016年10月19日息子の発達障害にまだ気づいてなかったとき…学校生活の様子を聞いてショックを受けるUpload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。息子の発達障害に、私がまだ気づいていなかったころのお話です。毎日元気に学校に通う息子を見て、私は他の子どもたちと同じような学校生活を送っていることを疑いもしませんでした。ところが、担任の先生との面談で、息子は私の思いもよらぬ様子であることを知りました。「ここは、リュウ太くんがイライラしたりして教室にいるのがツラくなったときに逃げ込めるスペースです。ここでは主に絵を書いたりして過ごしています。」見てみると、教室の外で他の子どもたちの目に付きやすいような階段の横のスペースに、息子のための机とイスが置いてあったのです。みんなと一緒に授業を受けているとばかり思っていた私は衝撃を受けました。「階段の横でみんなに見られる場所だし、授業も受けずにこんな場所に居たら不自然だよね…」「他の子どもたちに『変な子』と思われてしまうな…」「授業も受けずに勉強ができない子になっちゃうのはイヤだな…」私は当時、息子が教室で落ち着いて過ごせない状態であると想像もできずに、周りの子どもたちの目を気にしてこんなことばかり考えていました。さらに、「先生は教室を出ていく息子を引きとめてくれないんだ…」と担任の先生に若干の不信感すら抱いていました。ここは発達障害がある息子のための「思いやりスペース」だったUpload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。どうやら担任の先生は、息子の発達障害を入学してすぐに感づいていたようです。息子に必要な支援として、物置として使っていたこの場所を息子のために開放して作ってくれたのが、このスペースだったのです。その一方で私といえば、息子が学校生活になじめず苦しんでいたことも分からず、面談後に「息子はダメな子なんだ」と落ち込んだり、「授業を受けて欲しい」とこだわったりしていました。息子の発達障害になかなか気付けなかったかなりの鈍感母でございましたが、今思うと、あの特別スペースのおかげで息子はイヤなことがあったときでも上手にクールダウンでき、その後も元気に学校に通うことができたのだと思います。小学校の特別な支援への取り組みと丁寧な指導をしてくれた先生に、とても感謝しています。
2016年09月06日なんでボクだけ怒られるの!?納得できない息子Upload By かなしろにゃんこ。ツライけれど伝えないといけないこともある!?Upload By かなしろにゃんこ。些細なことでイライラしやすい息子は、学校でトラブルがある度に「周りのみんなは分かってくれない、自分だけが責められる」と泣いて訴えます。苦しんでいる息子を見ていると、つい情けない気持ちや可愛そうな気持ちになります。しかし、普段からイライラしやすい息子に対し、日頃から我慢しているクラスメイトのことも先生からよく伺っていたので、冷静に考えると「揉め事は気性の荒いお前も悪いんじゃ!」と思うのです。担任の先生からは、「揉め事が起こったときはみんなが学べるときなので、すぐ介入したり助けたりせず、見守っています。一方で、いつももめ事を我慢している周りのみんなは、リュウ太くんが弱っているときに、うっぷんを晴らすように集中攻撃してしまうこともあります。」と教えて頂きました。「揉め事の原因はボクではないのに、ボクだけが怒られることに納得がいかない!」この気持ちは分かります。しかし、集中攻撃される原因を本人が知らないと、この先も同じようなことがあったときに不平等感にイライラするのではないかと考えた私は、マンガにあるような図で説明をすることにしたのでした。その後、中学になったときに同じようなもめ事がありイライラムシャクシャする息子に「あの図覚えてる?アレだよアレ!」と言うと、「あーーハイハイあーそうですかー」と思い出してくれました。ここでも中学生の息子に「大変だったんだね」と一言優しい言葉をかけて終らせれば良かったのですが、私は「世の中にはあまり平等はない!平等を求めないこと」も大事だと伝えたかったのです。人間関係は本当にいろいろな経験しないと学べませんね。Upload By かなしろにゃんこ。発達障害 うちの子、人づきあい だいじょーぶ!? (こころライブラリー)
2016年08月21日給食当番は超マルチタスク!?息子に付添登校して分かったこと出典 : 息子は、小学校へ入学するとすぐに「学校行かれへん!」と登校を渋るようになってしまいました。そこで、息子が落ち着くまでは私が付き添い登校をして、学校での様子を見守ることになりました。実際に付き添い登校をしてみると、小学校には家庭や幼稚園とは異なる大変さがたくさんあることに気がつきました。そのひとつが「給食当番」です。給食当番には、発達障害のある息子にとって、「苦手なこと」のオンパレードだったのです。4時間目終了を告げるチャイムが鳴り、先生が「さあ、給食だ」というと、教室の緊張が一気に緩みます。他の子どもたちは楽しみにしていた給食の時間に向けてすぐに準備を始められるのですが、息子の特性のひとつは「エンジンがかかるのに時間がかかる」こと。給食当番の子どもたちはエプロンをつけて給食室に向かわなければなりません。息子は気持ちの切り替えが苦手なため、給食室への移動に乗り遅れることもしばしば。ついには、「あかん!やっぱり無理や!」と軽いパニックを起こしてしまいます。息子をなだめてなんとか給食室へ行くと、次はペアの子と一緒におかずの入った鍋を運ぶ試練が待っています。息子は「こぼしたら大変だ」というプレッシャーを他の子どもたちよりも感じやすいようで、表情はこわばっています。また、他人と息を合わせて行動するのも苦手なので、ペアの子と歩調を合わせて鍋を運ぶのは息子にとって重労働です。3階まで鍋を持って上がるころには、息子はへとへとになってしまいます。教室に戻ると次は配膳です。お皿を両手に持って運びつつ、まだお皿が置かれてない机を目で探します。そして教室の中の通路は狭く、ゆずりあいが必要です。発達障害特有の不器用さもあり同時作業が苦手な息子にとって、お皿を傾けずに運ぶというのがそもそも難しい作業。それに加えて道をゆずりあうなど、複数のタスクを同時にこなすことが配膳には必要でした。息子が自立するためにも、この壁を乗り越えてほしい出典 : 息子にとっては、給食当番を「さぼってラクをしたい」わけではなく「難易度が高すぎるためにできない」だけなのですが、他の子どもたちには「○○君はどうしてやらないの?」「私ばっかり、重たいものを持たなきゃいけないの、もうやだ!」と不満に思われていました。こう言った言葉を聞くのは私もとても耳が痛かったです。でもこれは家庭では練習できない、社会に必要なスキルを磨くことができるチャンスなのだと思いました。「ありのまま」の息子の特性を尊重することは確かに大切ですが、それだけでは、いつか親の手を離れて生きていかざるを得なくなった時に、周囲も自分も大変な思いをしてしまいます。「息子が社会の中で何らかの役割を担えるカラダとアタマをつくる」というのが、私の強い願いです。そのため私は、「簡単じゃないのはわかるけど、見守ってるから、こぼしちゃってもいいからトライしよう」と息子に伝え、「やってみよう」とする姿勢の大切さを話しました。そして息子が少しでも給食当番の役割を担えるよう、家で配膳の手伝いをしてもらったり、学校では1人だけでできる仕事やプレッシャーのかかりすぎない仕事を息子に任せてもらえるよう、先生にお願いしたりしました。こうして少しずつですが、息子は給食当番で自分がするべき仕事を学んでいきました。まだまだ壁はあるけれど…学校だからこそ練習できることがたくさんある出典 : しばらくすると、息子が鍋を運ぶ姿が見られるようになりました。息子の調子にはまだまだムラがあり、教室に入れない日や給食を食べられない日もあります。ですが、当番の仕事ができた日はそれだけでも「ああ、また1つ学んだな」と感じます。ある日、給食当番の息子にクラスメートの子どもが「ありがとう」と言ってくれました。ところが息子は、「係の仕事をやってるだけやのに、お礼言われたくない!」と騒ぎだしてしまいます。息子いわく、「ありがとう、っていう言葉が重いっていうか、爆弾なみに破壊力あるねん」とのことです(笑)まだまだ予想外の言葉に対する受け止め方やリアクションが難しいようです。クラスの子どもたちに、息子に「ありがとう」と言わないように頼もうと思ったこともありましたが、思いとどまりました。社会に出れば、お礼を言われることもあれば、批判されることもあります。息子が将来自立するためには、コミュニケーションを学び、ある程度適切なリアクションをする力を少しずつ身に付ける必要があるからです。これからの学校生活では、給食当番以外にも様々な試練や壁があると思います。「ありのまま」でいられる環境を親や学校が無理に作るだけでは、息子は自立できなくなってしまうでしょう。これからも学校側と相談しながら、息子にとって適切な支援を考えて成長を見守っていきたいと思っています。
2016年08月08日