「足が速いのは父親譲りね」「おっちょこちょいなところが私に似ているかも……」。こうしてたびたび、自分たち親と子どもの能力に似ている部分を感じている親御さまも多いのではないでしょうか。でも実際のところ、子どもの能力や身体的特徴などは、遺伝でどのぐらいの影響があり、環境はどのくらいの割合で影響するものなのでしょうか。今回は、学力のほか、運動能力や芸術的センス、性格、体格などについてもご紹介します。遺伝と環境の影響は、大まかに50%ずつ!人間は、父親と母親の遺伝子を受け継いで生まれてきます。したがって、遺伝の影響を受けることは必然ですよね。しかし一方で、遺伝によって子どもの能力や特性のすべてが決まるわけではなく、環境による影響も大きいということが科学的にも裏づけられています。慶應義塾大学文学部教授で行動遺伝学の第一人者である安藤寿康先生はこう言います。よく遺伝と環境はどっちが大事ですかと質問されます。でも、どちらも大事なもので、切り離して考えられません。遺伝と環境は複雑に絡み合って、重要な役割を果たしているのです。生命現象はもともと複雑なものです。それを単純な理論に落とし込むのでなく、複雑なまま理解することも大切です。(引用元:慶應義塾大学|遺伝と環境は人の成長にどう影響する?ふたごを調査して実証的に研究)環境は、人のあらゆる能力を伸ばすうえでとても重要な役割を果たすと言います。ここで言う環境とは、家庭や学校、習い事などを含んだ「教育」が当てはまるでしょう。では、「遺伝」と「環境」はどの程度、子どもの能力や特性に影響を与えるのでしょうか。それを研究しているのが「行動遺伝学」という分野です。そして、遺伝と環境がどのように働くのかという問題の解明には、「双生児法」という研究法が用いられています。この研究では、人間のさまざまな特性の形成や発達を、ひとつの受精卵で遺伝学的に同じ個体で同じ環境で育った「一卵性双生児」と、別の受精卵で生まれて同じ環境で育った「二卵性双生児」を比べることで、遺伝と環境の影響を解明しています。たとえば学力の場合、遺伝によるものが大きいのか、それとも環境が大きく関係しているのかは、親御さんとしては気になるところですよね。安藤先生によると、知的能力を測るIQは17~18歳ごろに向かってだんだんと遺伝の影響が大きくなっていき、ひとりで行動する時間が増えていくにつれて遺伝的な個人差が現れてくると言います。一方で、0~6歳ごろまでは遺伝の影響はまだそれほど見られず、家庭環境の影響が大きいと言えるそう。このように、学力の場合は年齢によって、遺伝の影響が大きい時期と、環境の影響が大きい時期が異なるようです。実際に割合の数値で見てみると、要素によっても異なりますが、大まかに言えば遺伝が「50%」、環境が「50%」影響すると言われています。体型は遺伝が強く、性格は環境の影響を大きく受けるしかし、要素別に細かく見てみると、遺伝と環境の割合は微妙に異なってきます。ここでは、要素別に遺伝と環境の影響の割合をご紹介しましょう。<学力>行動遺伝学の中で最も研究されている分野が、学力や知能に関すること。その研究結果によると、遺伝子の影響が60%程度、環境の影響が40%程度と言われています。また、知能に関しては、小さい頃は環境の影響が大きく、年齢を重ねるにつれて遺伝の影響が強くなることもわかってきています。<運動能力>運動能力の場合は、ほかの要素に比べて遺伝の影響が大きいようです。66%は遺伝要因で決まると言われています。また、トレーニングなどでどれくらい鍛えられるかというのも、遺伝的要素が関係してきます。<芸術的センス>芸術的なセンスは科学的な測定が難しいため、エビデンスはあまりありません。しかし、音楽の分野では、リズム感や絶対音感などは50%程度の影響があると認められています。<性格>性格の特徴には、さまざまな要素があります。例えば、「協調性」や「外向性」「開放性」「神経質」「誠実性」などです。そして、そのような要素が親から子へどのぐらい遺伝するかは、30~40%程度と言われ、環境の影響は60〜70%です。つまり、性格は遺伝の影響よりも、環境の影響が大きいと言えるでしょう。<体型>肥満になる遺伝の影響は非常に大きく70%、身長は80%ぐらいと言われています。要素別に見てみると、学力や芸術的センスはおおよそ半々の割合ですが、運動能力と体型は遺伝の影響が大きく、逆に性格は環境の影響を受けやすいことがわかります。安藤先生によると、「双生児法」を使った調査では、そのほかにもいろいろとおもしろいことがわかったと言います。たとえば、同じ遺伝的素養があっても、環境によって出る場合と出ない場合があるそうです。問題行動の遺伝的素養の場合は、しつけが厳しすぎたり一貫していない家庭のほうが強く出る傾向があり、しつけがきちんとしている家庭では遺伝的素養を持っていてもそれが表れにくいのです。また、読み聞かせをした子の問題解決力は高くなったり、無理に何かをさせず自由にさせていた子のほうが、知的能力が高くなるという結果も出ているのだそう。このように、親御さんの接し方や育て方によって、同じ遺伝的要素でも出方が違ってくるのです。最近では、『林先生が驚く初耳学!』(TBS系)の番組内で、文部科学省が発表したデータをもとに、父親の学歴よりも母親の学歴のほうが、より子どもの学力に影響を与えやすいとの発言がありました。その根拠はアメリカで発表された研究データで、「母親の遺伝子は大脳皮質と呼ばれる、記臆・思考・音声・知覚など認識能力を司るとされる部分に蓄積されやすく、いわゆる知性とされる部分に関わる遺伝子は母から子に受け継がれたときのみ機能」するから。一方で、精神科医の香山リカさんは、以下のように分析しています。努力して最高学府までたどりついた母親たちはそのことを“成功体験”として誇りに思い、若いうちに勉強に励むことに価値を見出す傾向があります。そのため、子供に対しても自然と、また心から『勉強は大切だ』『大学で学ぶために努力することはいいことだ』と伝えることができる。結果として子供の学力が向上するのではないでしょうか(引用元:NEWSポストセブン|子供の学力、父親の学歴よりも母親の学歴が影響大)やはり、遺伝子と環境の両方が子どもの学力に影響しているのですね。良い環境を整えてあげることが、親の役目それでは、遺伝と環境の影響がわかったところで、子どもの能力を引き出すために親は何をすればいいでしょうか。前出の安藤先生も、「遺伝的にある素質を持っていたとしても、その素質が発現するかどうかは環境次第。子どもが成長する過程で何より大切なのは、良い環境を親御さんが作ってあげること」だと話しています。それでは、“良い環境を整えるためのコツ” をご紹介しましょう。<1>なるべくたくさんの経験をさせる!子どもの才能を発見しやすくするために、それに出合うまで、できるだけさまざまな経験をさせることです。学校以外でも、興味を引いた習い事をさせたり、ワークショップなどに参加させたり、なるべくたくさんの大人の目に触れさせ、多角的に子どもを見てもらうことも必要。また、週末は自然の中でのびのび遊ばせる、家族で出かけてみる、などの体験をすることも大切ですね。<2>リビングに本や図鑑を豊富に用意するお子さんがいつでも好きな本を手にして読めるように、リビングなどにたくさんの本を用意しておきましょう。好奇心を持つことは知ろうとする意欲にもなり、学力アップにもつながります。また、定期的にお子さんと一緒に図書館へ行って、好きな本を選ばせて借りてくるのもいいですね。そして、親自身が読書をしている姿を見せるのも大切です。<3>親自身が好奇心を持り、学ぶことを忘れない親自身が学ぶ姿は、子どもにとっては大きな影響を与えます。語学の学習や資格の勉強、仕事のための読書など、親が日頃から学ぶ姿勢を忘れずにいましょう。すると、子ども自身も学ぶことが身近に感じられ、「勉強は楽しいもの」と思うようになります。また、さまざまなことに対して好奇心を持ち続けることも大切です。<4>早寝早起き、食事面など、規則正しい生活をする規則正しい生活は、学習面や運動能力、体格面でのメリットに。ベネッセ総合研究所の調査によると、生活習慣の定着している子どもほど、学びに向かう力が高いことが明らかになっています。また、太りやすい体質であれば、肥満を予防するなどの効果もあるでしょう。親御さんが不規則な生活をしていると、自然と子どもも不規則になりがち。家庭内で見直してみることが大切ですね。***このように、遺伝と環境の関係は、その割合こそ異なりますが、お子さんの能力や成長に複雑に絡み合って影響します。遺伝要素はすでに生まれたときから決まっていますが、それをどのように引き出すかは、家庭や教育現場での環境次第と言えそうです。お子さんが普段から好奇心を持てるようにさまざまな経験をさせるなど、親御さんができることはたくさんありそうですね。文/内田あり(参考)こどもまなびラボ|親の頭の良し悪しは、子どもに遺伝する?頭の良さと遺伝の気になるカンケイ日経DUAL|子どもの能力は遺伝と環境の“掛け算”で決まるベネッセ教育情報サイト|行動遺伝学者に聞く「遺伝」と「環境」はどれくらい影響する?【中編】ベネッセ教育情報サイト|行動遺伝学者に聞く「遺伝」と「環境」どちらが大事?【後編】慶應義塾大学|遺伝と環境は人の成長にどう影響する?ふたごを調査して実証的に研究NEWSポストセブン|子供の学力、父親の学歴よりも母親の学歴が影響大MBS|林修・父親が深夜帰宅の方が子どもの学力が高い週刊女性PRIME|わが子がデキないのは遺伝? 平凡な両親の子供でも特別な才能を伸ばす方法はあるか
2019年06月18日「非認知能力」とは、テストの点数や偏差値など数字で測れる認知能力に対して、数字では測れない力のこと。そこには、回復力、やり抜く力、自信、自己肯定感、リーダーシップ、主体性、社会性、共感力……など、さまざまな力が含まれます。その非認知能力との出会いによって自身の人生を変えたのが、ライフコーチとして日米で講演会やワークショップを展開する、アメリカ・ワシントンDC在住のボーク重子さん。全米の女子高生が知性や才能、リーダーシップを競う大学奨学金コンクール「全米最優秀女子高生」で娘のスカイさんが優勝したことでも注目を集め、出版された本は軒並みベストセラーになっています。もちろん、ボーク重子さんの子育ての軸となったのも、子どもの非認知能力を伸ばすことでした。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/櫻井健司(インタビューカットのみ)はじめての失敗で心が折れた子ども時代子どもの非認知能力の有無によってどんなちがいが生まれるのか――。親であればとても気になるところですよね。ここでは、わたし自身を例にしてお伝えしましょう。子どもの頃のわたしは、「いい高校、大学、会社に入って、いい結婚をすれば一生安泰だから、とにかく勉強をしなさい」といわれて育ちました。わたしの親は少し教育熱心だったかもしれませんが、当時の「幸せへ向かうレール」に子どもを乗せようとする、ごく普通の家庭だったと思います。わたしはいわれるままに勉強をしましたから、最初は学校の成績も優秀でした。ところが、中学生のある日、急に数学ができなくなったのです。いつも100点だったテストがいきなり70点になってしまった。そして心が折れた。いまならその理由がわかります。それは、わたしの非認知能力がまったく育っていなかったからです。当時のわたしは、「やりなさい」といわれたことになんの疑問も持たずに従っていました。いわゆる「いい子」です。だからこそ、自分で考えるということをまったくしたことがありませんでした。勉強も親や先生にいわれたことをやって、とにかく暗記を繰り返すだけ。学習内容の本質を理解していませんから、学習レベルが上がると一気に成績が落ちてしまったのです。そこでわたしがどうしたかというと……勉強をやめてしまいました。というのも、賢くないと思われるのがすごく嫌だったからです。「勉強をしなければ、『やればできるのに』と思ってもらえる……」。そう考えたわけです。そのときのわたしに回復力ややり抜く力といった力があれば、そこで立ち止まって「どうすればいいか」と考えられたでしょう。でも、当時のわたしにはそれらの力はなかった。要するに、わたしには勉強での失敗経験がなかったのです。なにかをして失敗するという経験は、非認知能力を育てるためにはとても大切なものです。あたりまえですが、失敗しないことには回復力なんて育つわけがありませんからね。そもそも、それ以前に主体性が育っていれば、親や先生のいうことにただ従うのではなく、自ら考えて勉強に励むこともできたかもしれません。さらに、そういった主体的な勉強で成績が上がったのなら、自信をつかむこともできたでしょう。でも、当時のわたしはそうではなかった。だから、たったひとつのテストの結果でポキッと心が折れてしまったわけです。教育法のちがいが子どもの人生を大きく変えるそれからはどんどん成績は下がる一方で、自分は「なんてダメなのだろう」という気持ちを拭うことができませんでした。そこからわたしが回復するには、15年ほどの時間がかかりました。20代はそれこそ暗黒時代。ずっと「どうして自分はこんなに駄目な人間なんだろう?」「どうせわたしなんて……」と思いながら過ごしていました。その後、回復するに至ったのは、30歳になる直前に、当時お付き合いしていた男性にフラれたことが大きなきっかけです。そのとき、真剣な顔をしている彼を見たわたしは「プロポーズかな?」と思った。でも、彼は「君は僕と結婚したらどう生きたい?」と聞くのです。当時のわたしは、「え?そんなの決まってる」と思いました。その答えは、「あなたのお世話をして、あなたの子どもを生んで、一緒に年を重ねたい」です。わたしの返事を聞いて、彼はこういいました。「僕、それだけの人はいらない」と。幼い頃から凝り固まった人生観を刷り込まれ、自分というものを持てていないわたしに彼は愛想を尽かしたというわけです。そうして「幸せへ向かうレール」から外れたことで、わたしは一念発起しました。ずっと心のどこかで「いつかやりたい」と考えていたアートの勉強をするため、イギリス、続いてアメリカに渡ったのです。そのうち結婚して娘が生まれると、また強い不安に駆られました。「わたしに育てられたら、いつも自信を持てなくて誰かの指示を待つわたしみたいな人間に娘が育つのではないか」と――。そして、娘のための学校を探しているうちに出会ったのが非認知能力でした。当時のアメリカにおけるいわゆるエリートコースにある幼稚園や小学校は非認知能力教育に重点を置くようになりつつありました。そして、ある研究によって、その潮流は決定的なものとなった。従来の教育を受けるか、非認知能力を高める教育を受けるかによって、その後の子どもたちに大きなちがいが生まれることがはっきりとわかったのです。非認知能力を高める教育を受けた子どもたちの学習は、機械的にやらされるようなものではありません。学習内容に興味を持ち、自ら能動的に学ぶ。勉強したくないときも、責任感があるから「やらなくちゃ」と勉強をする。もちろん、学習成績も上がります。さらには、自分がやったことを肯定してもらえるため、自信を持つようにもなる。子どもたち一人ひとりが認められるから、いじめも減る。やる気、主体性、パッションがあって、自分がやりたいことをやるためにそれ以外のことも自然にできるようになるし、やり抜く力も身についていく――。まさにいいことずくめなのです。親は子どものロールモデルという役割から逃れられないさて、肝心の非認知能力を高める教育ですが、特別な学校でしかできないというわけではありません。むしろ、家庭教育のほうが重要だともいえます。娘を通わせた学校の先生からは、「いちばん小さいけれど最強のコミュニティーである家庭での教育、親との対話が子どもにもっとも影響を与える」といわれました。親は子どものロールモデルという役割から逃れることはできません。親の姿を見て育つ子どもは、ふとしたときに出るしぐさや口癖などまで親に似るものです。子どもは必死に生きて親を愛して、いずれ親のようになる。それだけ親という存在は子どもにとって大事なものなのです。そう気づいたとき、わたしは思い至りました。「だとしたら、まずわたし自身が自分の非認知能力を高めなければいけない」と。それから、わたしはいろいろと行動をはじめました。アートギャラリーを立ち上げたこともそのひとつでしょう。とにかく行動することが大切で、ずっと家にこもっていても心は強くなりません。家でご飯を食べてテレビを観ているだけなら、誰かに共感したり、失敗して回復したりする必要もないし、主体性やリーダーシップを発揮する場面もありませんからね。そして、「ママ、いまはこういうことをしてるんだよ」というふうに、自分の行動を子どもとシェアするのです。子どもは親を見て育つといいますが、見えやすくするのも親の役目です。子どもには、いわれなければわからないこともたくさんあるのですから。親の行動をシェアする際には、「失敗こそシェアする」と心がけてください。当時のわたしはなにもわからないままビジネスをはじめましたから、当然、失敗の連続です。それらの経験を娘に伝え、ときには娘からアドバイスをしてもらうこともありました。それは、失敗か成功かという結果ではなく、なにがどうしてどうなったかというプロセスを娘に見せるということです。そうすることで、子どもは、失敗は通過点であってやり直しができるということ、方法はひとつじゃなくてもしひとつの方法が駄目でも他の選択肢や可能性を試せばいいといったことを学んでいくことができます。それは、回復力ややり抜く力といった非認知能力そのものですよね。そう考えていたわたしは、娘には成功より失敗を重点的に見せてきましたから、娘にとってはじつは格好悪いママなんです……。はじめて「子育ての本を書くんだ」といったときに、いちばん驚いていたのが娘でしたね(笑)。娘のスカイさんと。『世界基準の子どもの教養』ボーク重子 著/ポプラ社(2019)■ ボーク重子さん インタビュー一覧第1回:子どもが親の失敗から学ぶもの。「やり抜く力」を育むなら“格好悪い親”であれ第2回:「親の態度」がカギを握る。子どもの自己肯定感を高める行動、低める行動(※近日公開)第3回:「ルールを守れる子ども」はこうして育つ。親が子に与えるべき大事な“時間”(※近日公開)第4回:「自分の考えを言えない」問題の解決法。幼い子どもにこそ大切な“リベラルアーツ”(※近日公開)【プロフィール】ボーク重子(ぼーく・しげこ)ライフコーチ。福島県出身。30歳の誕生日1週間前に「わたしの一番したいことをしよう」と渡英し、ロンドンにある美術系の大学院サザビーズ・インスティテュート・オブ・アートに入学。現代美術史の修士号を取得後、留学中にフランス語の勉強に訪れた南仏の語学学校でのちに夫となるアメリカ人と出会い1998年に渡米、出産。「我が子には、自分で人生を切り開き、どんなときも自分らしく強く生きてほしい」との願いを胸に、全米一研究機関の集中するワシントンDCで、最高の子育て法を模索。科学的データ、最新の教育法、心理学セミナー、大学での研究や名門大学の教育に対する考え方を詳細にリサーチし、アメリカのエリート教育にたどりつく。最高の子育てには親自身の自分育てが必要だという研究データをもとに、目標達成メソッド「SMARTゴール」を子育てに応用、娘・スカイさんは「全米最優秀女子高生 The Distinguished Young Women of America」に選ばれた。同時に、子育てのための自分育てで自身のキャリアも着実に積み上げ、2004年、念願のアジア現代アートギャラリーをオープン。2006年アートを通じての社会貢献を評価されワシントニアン誌によってオバマ大統領(当時上院議員)やワシントンポスト紙副社長らとともに「ワシントンの美しい25人」に選ばれた。2009年、ギャラリー業務に加えアートコンサルティング業を開始。現在はアート業界でのキャリアに加え、ライフコーチとして全米並びに日本各地で、子育て、キャリア構築、ワークライフバランスについて講演会やワークショップを展開している。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年06月08日ウーマンエキサイトで人気連載中のモチコさんの記事 「『あの子、嫌い』という子どもの発言…親はどこまで口出していいの?」 には、ある日突然、娘ちゃんが幼稚園のお友だちのことを「嫌い」と言い出してしまったエピソードについて書かれていました。保育園や幼稚園は集団生活の始まりの場所です。小さな子ども同士だから、けんかやトラブルが起きることは当然だと思います。だけど、いきなり「嫌い」という強い言葉が出てくると大人はびっくりしてしまいますよね。そこで今回のアンケートでは、子どもの発言に悩んだことがあるかどうか。また、子どもの発言に関するエピソードについて聞いてみました。■子どもの発言に悩んだことあるが、約8割!子どもの発言に悩んだことがあるかアンケートを実施したところ、一番多い回答が「とてもある」48%、そして「たまにある」33%と続きました。上位の回答を合わせると、約8割の人が悩みを抱えているという結果に。「少しだけある」も合わせると、今回のアンケートでは87%もの人が、子どもの発言を気にしていることがわかります。Q1.子どもの発言にどう答えるか悩んだことはありますか?とてもある 48%たまにある 33%少しだけある 6%ほとんどない 7%その他 6%集団生活はお友だちと遊んだり、家庭ではできないことを経験できたりなど、たくさんのメリットがあります。しかし、家庭という小さな集団で生活してきた子どもにとっては、個人差はあるといえストレスを感じることもあるでしょう。お友だちとのけんかだったり、自分の思うようにできないことへの憤りだったり…。それらが子どものなかで積もることによって、大人がドキッとするような発言につながっていることもあるかもしれません。では、保護者の方は、子どものどんな発言に悩んでいるのでしょうか? 具体的なエピソードを見てみましょう。■「あの子、嫌い!」友だちへの拒絶に悩む親たち集団生活が始まると子どもにも人間関係ができ、そうなると「合う」「合わない」といった相性の問題からも避けては通れないのだと思います。大人であれば、「必要以上に関わらないようにする」などといった対策を自分で取ることができます。また、「嫌い」などの強い言葉を本人に言うこともないでしょう。でも、子どもはまだ発達の途中ということもあり、お友だちとの距離感を見誤ってしまうこともしばしばあるようで…。「3歳の息子の話です。遊ぶ女の子とはケンカが絶えず、会うと必ず揉めます。家でたまに『●●ちゃん嫌い!』とか『●●ちゃんにはコレ貸さないよ〜』と言うので、何とも言えずどうしたものかと思います。女の子に拒否されてしまう息子を見ると親としても悲しくなるので、息子がそう言うのもわからんでもない。ただ、仲良く遊べるときもあるのですが…」「年少のときから仲の良い双子の友だちがいるのですが、その子たちが、娘とケンカすると『キライ!』『もう遊ばない!』『嫌な子!』と言われることが。うちの娘は悲しそうな顔で何も言わず、泣くことを我慢していました。ケンカの原因はうちの娘にも悪い部分もあるので、『次から気をつけようね』という言葉がけしかできませんでした」「このあいだまで、『○○ちゃん大好き!』って言っていたのに、最近は『○○ちゃんはもう飽きた!』って言うんです。嫌い怖いもそうですが『飽きた!』はさすがに良くないし、お友だちに直接言わないように言いましたが、伝わってない様子…」仲良く遊んでいたのにちょっとしたことでタイミングが合わなくなったり、相手の拒否が強すぎてもめたり…。そんなとき、まだそんなに語彙の多くない子どもは「嫌い」という言葉で自分の感情をなんとか表そうとしているのかもしれません。「うちは小学4年生になりますが、同じように、『●●ちゃん嫌い!』と言ったり、芸能人も『この人嫌い』」とハッキリ言っちゃうので、わざわざ嫌いな人言わんでエエよと伝えてます。あまり聞きたくないですよねぇ。でも翌日に遊んで、『やっぱそんな嫌いじゃないわ』なんてケロッと言ってて、同じだなぁと思いました!」汚い言葉や気持ちよくない言葉を子どもが使ったときに、その言葉が相手を傷つけることは伝えていきたいところです。でもモチコさんのエピソードと同じように「嫌い」と言っていても、すぐまた一緒に遊んでいたというコメントも寄せられました。あまり深刻にならなくてもいいのかもしれませんが、でも、もしかしたら、なにか困りごとのサインという場合もあるかもしれない…。考え出すと止まりません!そして、本当にお友だち同士で問題が起こっている場合であっても、どこまで親が口を出していいのかも悩ましいところです。■子どもがだれかと比較するのは親が原因!?大人が不安に感じる子どもの発言は「嫌い」という言葉以外にもあります。たとえば、できる子とできない子を比べたり、友だちを「悪い子」だと断定したり…。小学生くらいのお子さんになってくると、あえて相手を傷つけるような言葉を使うこともあるようで、みなさん悩まれている様子…。どのように子どもの発言と向き合っていくのがいいのでしょうか。「幼稚園のとき『●●ちゃんはあれができなかった』『●●くんが怒られた』というマイナスな発言を聞くようになりました。きっとそこまでには何か理由があると思うけど、何だかモヤモヤ。でも考えたら親である私が『このあいだはこれできたのに、何でできなかったの?』など、他人や過去のことと比べる言葉をたくさん使っていたからだと気付きました。それからはなるべく褒めることを優先するようにしています。『いろんな子に優しくできると、すてきだよね!』など、なるべく具体的に」「わが家の息子は甘えん坊。できることも『ママ~お願い』とかわいく頼んで来ることもしばしば…。そこでまわりの大人が『4歳でしょ? できないの?』など言ってたら、ある日『●●くん、5歳なのにおしゃべりできないんだよ?』と…。成長のスピードはそれぞれだと言うことをわかりやすく伝えましたが、ドキッとさせられた発言でした」ご紹介したエピソードは、子どもの発言から、叱り方など親の側の普段の発言について考えさせられたというパターンです。子どもを注意するとき、ついつい「あの子はこんなこともうできているよ」とできる子を引き合いに出してしまったり、「昨日はちゃんとできたでしょ!」と過去と比較してしまったり…。子どもは良いことも悪いことも、どんどん吸収していきます。それこそ、小さい子どもは善悪の判断もあいまいで、覚えた言葉をただ使いたいだけという側面すらあるかもしれません。だから大人のほうこそ、普段の言い方を気をつけなければ…とあらためて感じました。「ある日、息子が『●●君な、悪い子やねん』と、その子のことを家で話し始めました。『だってな、みんなが座ってるときに立ってるし、並ばなアカンときに並んでないねん』と。少し返答に迷いましたが『じゃあ、息子はなにもかも全部カンペキにできる? 先生に注意されたりしない?』と聞くと、『あ、ホンマや、僕と一緒や!』と妙に納得した顔をしていました。このときは『みんな同じなんだよ』と教えてみました」「できることとできないことがあるのはみんな同じ」であり、「得意不得意は人それぞれ」…。大人になった今だからそう思えますが、成長途中の子どもにとっては、いろいろ経験して学ぶことのひとつなのだと思います。■子どもにとっての味方でいるために。親ができることは?ただ、家庭内で思ったことをなんでも言えるのは、子どもにとって悪いことではないような気がします。小学生、中学生と成長をしていって、もっと困ったことに直面したとき、相談をしてもらえないほうが親はつらいのではないでしょうか。ただ、「嫌い」という言葉はあまり聞いていて気持ちがよくない言葉。だから「どうにかしたい」と思うのもわかります。親はそのとき、どんな対応ができるのでしょうか?▼子どもなりの思いを聞く。嫌いは苦手野菜と一緒?「子どもには子どもなりの思いがあっての発言だと思うので、母親としては一旦は受け止めたいとおもいます。家の中でだけは、本音で話させてあげたいので」「うちも『嫌い』って言うときありました! とりあえず子どもの気持ちを肯定してあげます。そのあと話の前後の繋がりで相手目線からのお話をし、その子のいいところを聞いてます。嫌いじゃなくて苦手って言えるように誘導したり…小さいころは、苦手野菜と同じような感覚かなと」「まずは親の主観を挟まず、しっかり聞いてあげるように心がけてます。同じトラブルが数回あったとき、はじめて、対処方法を一緒に考えたり、先生に相談したりするようにしてます。子どもは、幼いうちは気まぐれで大人が思うほど、深刻な問題は少ないように思います。8年育児をしてきて、いまだからこそ、そう思います。幼少期は、小さなことで、いちいち振り回されてました」苦手野菜と同じような感覚の「嫌い」。これは、少し気がラクになりますね! まずは、子どもの主張に耳をかたむけることが、基本であって一番大切なことなのかも。▼子どもの言葉に親ができる具体策はある?子どもの発言に対しての具体的な対応案もいろいろと寄せられました。「いろんなところから仕入れてくる言葉のなかでも、相手に対して攻撃的な言葉は、やはりドキッとします。年長になった娘に、きちんと意味が説明できるように、私が昔に使っていた分厚い辞書を手元に置くようにしました。本が好きな娘には良かったようです。なぜなぜにも答えられ、親も助かっています。きちんと意味をわかって言葉を使える、相手にどんな風に届くのかを想像できるような大人に育って欲しいです」「習いごと先に苦手な子がいたようです。行きたがらないので『●●くんが苦手なの?』って聞いたら、『うん』と言ったので、曜日を変更しました。苦手な子がいるからといって、習い事まで嫌になるのは私もどうなのかなぁと思ったので」子どもの性格や普段の親子関係から、家庭にあった対応ができるのは理想的だなと思いました。習いごとなど、時間や曜日を変更することが可能な場合は、一度離れてみるという手もありますよね。子どもはたくさんの言葉をテレビやお友だちからインプットして、使ってみようとしますよね。だから、家庭ではできるだけ気持ちいいポジティブな言葉を使ってみると、子どももどんどん使ってみるような気がします。逆に、自身が子どものころ頭ごなしに「そういうことは言っちゃダメ」と注意され、傷ついたというエピソードもありました。「私が幼稚園のころ、母に『(私が)イヤって言ってることやるから、●●ちゃん嫌い』と話をしました。しかし母は私に『そういうこと言っちゃダメ!』とひと言。私は『そうなの? そうしたら先生にお話してみたらどうかな? でもお友だちに嫌いなんて言ったら悲しむよ』などの言葉が返ってくると思っていたのですが、まさかの返し。母は私の味方ではないのかとトラウマになってしまいました。自分の子どもには、同じ思いをさせないようにしたいと心から思いました」自分が子どものころに親から受けた対応って、けっこう覚えているものなんですよね…。それに納得がいっていなければなおさらです。家族に弱いところを見せられたり、愚痴が言えたりするのは、きっと家庭が安全地帯になっている証拠の気がします。まずは自分の気持ちを吐露できる場を作れていたことで親としての第一関門は突破できたと思えると、少し気持ちも落ち着きそう。子どもの意見にはしっかり耳を傾けつつ、必要なときにはアドバイスをし、基本的には見守ってあげられる…。こんな親を目指したいところだけれど、でもこれらは、大人同士のつきあいだって簡単なことじゃないですよね。「あの子、嫌い」は、子どもが家庭から外に踏み出していくなかで出会うチャレンジの1つかもしれません。人付き合いは一生続いていく課題でもあり、力にもなる。だから親子で一緒に、成長していかれるといいですね。Q1. 子どもの発言にどう答えるか悩んだことはありますか?回答数:206Q2. 子どもの発言についてエピソードやご意見を教えてください回答数:46アンケート集計期間:2019/3/21~4/18
2019年06月03日「けんかするほど仲が良い」けんかができるのは信頼している相手だからこそ、という意味でしょう。皆さんはどのくらい夫婦けんかをしていますか?「日常茶飯事」「時々」「けんかは一切しない」とさまざまかと思いますが、実はけんかには「良いけんか」と「悪いけんか」があります。良いけんかをすると夫婦仲はいっそう深まりますが、悪いけんかは関係性を悪化させる恐れも…。今回は「良いけんかの仕方」について、考えてみることにしましょう。 ■悪いけんか「夫を深く傷つける4つのタブー」けんかをするときには、きっかけとなる言葉や出来事があるものですよね。ささいなことではじまった夫婦けんか。それが、良いけんかになるか悪いけんかになるかは、「口をついて出てしまった内容」によって判断できます。それによっては、ゆくゆくは夫婦関係の破綻につながっていくものも…。「悪いけんか」と認定できるのは、主に次のような内容です。・夫の人格を否定する。・すでに終わった(かたがついた)過去の出来事を持ち出す。・夫の両親や兄弟など、第三者を悪くいう。・夫の社会的な立場をけなす。例えば、「そんなに悠長に構えてて大丈夫なの?」「いうことが細かすぎてうっとうしいんだけど」など人格を否定する。数日前ならまだしも数カ月、数年前の出来事を持ち出して相手をなじる。夫の家族や関係のある第三者の悪口をいう。「そんなんだから部下がついてこないんじゃない?」など、夫の仕事上の立場についてバカにしたり、けなしたりする…。もし、自分がいわれた側であったら、嫌な気持ちになりますよね。このような内容のけんかは、あとから「いいすぎた、ごめんね」と謝っても、夫の心に「自分(親、仕事)のことを妻はそんな風に見ていたのか」という驚きと失望が残ってしまうものです。すると、妻に対して100%の信頼感、安心感が持てなくなってしまうでしょう。そういった気持ちが積もり積もれば、妻への愛情も薄れてしまうかもしれません。でも「傷つけるのは分かっているけれど、つい口に出してしまう」という人もいます。どうして、妻は夫の信頼を裏切ることをいってしまうのでしょうか。それは、もしかしたら妻のなかに「自分が絶対正しい」という思いがあるからかもしれません。「夫のほうが悪い点を正すべき」「夫に私の言い分を認めさせたい」という強い信念を持っていることが、悪いけんかを引き起こしている可能性があるのです。■けんかの目的は?「カチンときた時の第一声」では、悪いけんかを良いけんかに切り替えるには、どうすれば良いのでしょうか。良いけんかとは、言いかえれば「建設的なけんか」のこと。「どちらが正しいか」を明らかにするのではなく、自分と相手との「違いを知る」ことを目的とします。まずは「私は〇〇だと思うけど、あなたはどう思う?」という働きかけをしていくのです。例えば、「趣味(ゲーム)にお金を使い過ぎな夫」に対し、苦言を呈したいと思っているとしますよね。普通なら「3万も使うなんて信じられない! 何が楽しいの?」とストレートに言ってしまいそうです。でも、そう頭ごなしに言われたら、「勝手だろ」と夫も対抗したくなりますよね。そんな「悪いけんか」を避け、夫の趣味を否定せずに建設的な言い方をするとどうなるでしょうか。「私はゲームに3万円も使うのはもったいないと思うけど、あなたはどう? ゲームは半分くらいにして、残り半分は2人でおいしいものでも食べに行かない?」このような声がけに変わるでしょう。「あなたはどう思う?」とまずは夫の気持ちを大事にすることで、ひと言物申してやる! という怒りもわきにくくなります。「盗人にも三分の理」ということわざがあるように、どんなにこちらの言い分が正しい状況でも、相手にだって相手の言い分が必ずあります。窮地に立たせず、逃げ道をつくってあげる、というのも大事なことではないでしょうか。反対に、相手からカチンとくる言い方をされたときはどうしたらいいのでしょうか。売り言葉に買い言葉では建設的とはいえません。そんなときは「その言い方は腹が立つよ」「今の言葉、すごく傷ついたよ」など、自分の気持ちを言葉にして返すようにすると良いでしょう。「ほんとにイライラさせるよね」などと感情に任せて相手を攻撃するのではなく、どう感じているのかを伝える。そうすることで、感情そのものに振り回されず、冷静に話し合うことができるはずです。■「けんかは悪いこと」の思い込みがあなたを苦しめる「けんかはなるべくしないほうがいい」育ってきた環境にもよりますが、ほとんどの人がそう思うでしょう。特に女性は、けんかそのものを否定的にとらえ、ほかの人と衝突するくらいなら自分が我慢すればいい…と、不満を心に溜めている人が多いように感じます。しかし、溜まった不満は自然に溶けてなくなるものではありません。いつか必ず、さまざまな形となって外に出てきます。けんかができるということは、「相手は絶対、自分を嫌わない」という信頼関係が前提となります。不満を溜め込むくらいなら、日々小さなけんかをくりかえしてガス抜きしたほうが健康的で、気持ちの良い日々を過ごすことができると思います。それに良いけんかは相手をより深く知ることができる手段でもあります。どんな話、言い方で怒るのか、自分とどこが違うのかを出し合うことで互いの妥協点がわかり、より快適な関係になれると思います。だから、けんかを必要以上に避けることはないのです。ただ、だからといってやみくもにけんかをするのもおすすめしません。特に子どもの前でのけんかは絶対にやめましょう。子どもは話の内容を理解できなくても、パパとママの怒った表情や飛びかうピリピリしたエネルギーを感じ取るもの。結果、漠然とした恐怖や不安感を抱いたり「自分が悪いことをしたのだろうか」と自分を責めたり、「なんとかパパとママを仲良くさせなくちゃ」と子どもなりに間を取り持とうと、気持ちを抑えて良い子を演じるようになってしまうことがあります。良いけんかにしろ悪いけんかにしろ、カッとなって声を荒げそうになったら、まずは一旦深呼吸。そして、夫に「2人で話したいから、この続きは夜に話していい?」と提案してみるといいでしょう。こらえきれず子どもの前でけんかに発展してしまったら、早めに切り上げるのが肝心です。「はい、仲直り! ママとパパはけんかするほど仲が良いんだよ~」と仲直りするところまでを見せるようにしましょう。夫婦のけんかは子どもの前ではしない、という約束事を踏まえつつ、建設的な「良いけんか」は心の健康にもおすすめです。「雨降って地固まる」ではありませんが、それを経てより一層、夫婦の関係は深まるのではないでしょうか。
2019年05月30日女優の須藤理彩(42)が5月15日、「スッキリ」(日本テレビ系)に出演。「親の務め」について持論を明かし、反響を呼んでいる。番組では10歳の不登校YouTuber・ゆたぼんについて取り上げていた。ゆたぼんは小学3年生のころ、教師から理不尽な扱いを受けたことがキッカケで不登校となった。現在学校には「行きたい時だけ。給食とか図工の時とか。あとは遠足」という自分のペースで通学している。またゆたぼんはYouTuberとしての活動について「学校が嫌で死にたいとか(そういった子に)元気と勇気を与えるためにやっている」と語った。コメントを求められた須藤は「娘が一時期いじめで不登校になって、自宅学習していた時期があったんですよ」と明かし、「その時期にお友達が家に集まってくれてプリントを運んでくれて、塾にも行けて習い事にも行けて。何の不自由もなかったんです」と話した。「このまま不登校でもいいかな」と考えたようだが、いっぽうで気づいた“親の務め”についてこう語った。「いろんな人が人のやりたくないこともやってくれているから、いま自分が何の不自由もなく、こうして楽しく生きていられる。そう教えることが、親の務めだと思っています」また「将来何になるか、ほとんどの子は分からない」と話した須藤は、子供の将来のために「いろんなことをやって準備をしておくことも、親として私はやってあげたいことかな」と結んだ。12歳と7歳の子を持つ母として、親の役割について語った須藤。Twitterでは賛同の声が上がっている。《須藤さんの意見は本当に良かったと思う。うちも子供達の学校生活では色々あり本当に沢山の事を考えた。親は子供ためなら色々な知識や方向性を教えたり、助けたり、時には逃げ道も教えたり》《子供がしたい事させてあげるのも大切だけど軌道修正してあげるのも親の務め》《周りの人達の支えがあって出来るっていうところは誰よりも肝に銘じなきゃとは思う》放送後、須藤は自身のTwitterを更新。「スッキリ」への出演にちなんで《事前に娘に、スッキリでいじめのこと話して良いか確認しました。是非話してとの事だったので、デリケートな問題でしたが、敢えて話させて頂きました》と親子のやりとりを明かした。さらに《皆さまもぜひご家族で、自宅学習のこと話し合ってみてはいかがでしょうか?》とフォロワーに呼びかけている。
2019年05月15日「子育ては完璧じゃなくていい。毎日ご飯を作る余裕なんてないから、お惣菜や出前の日もある。でも、それでいいと思うんです。子どもたちが思っているほど親は立派じゃないということを見せることも大事。私はいつも “そのままの私” で体当たりしてきました」と語る小川菜摘さん。2人の息子さんもそれぞれ成人し、ようやく子育て一段落。改めて、駆け抜けた日々を振り返り子育てのお悩みに答えます。【読者からのお悩み】担任教師からいじめの標的になっている息子。親は何ができる?息子が通う中学校の担任が息子を目の敵にしていて、息子に対してだけ高圧的な態度をとるそうです。ついには学校に行きたくない、と言うようになりました。なにか特別な理由があるわけでなく、「返事の仕方が生意気だ」「目つきが悪い」など、ただのいじめの標的のような感じになっています。学校にかけあったのですが、部活の顧問としても実績があり、校長先生その他からとても尊敬されているせいか、とりあってもらえません。転校させるしかないのでしょうか?【小川さんからのアドバイス】心を病むほど無理はさせないで。ときには逃げたっていいんです。[ 画像が省略されました ]先生がいじめのような態度を取るなんて……心配ですよね。先生や学校側がどうお考えなのかがわからず、回答が難しいお悩みなのですが、学校にかけあってもどうしても改善されないのであれば、私が相談者さんの立場だったら転校させると思います。今通っているのが私立中学か公立中学かわかりませんが、いずれにしても「どうしてもこの学校でないといけない」という理由はないと思います。いじめによる自殺がたびたび報道されています。最悪の場合……想像したくもないことですが、心を病んでしまう環境に居続けることは息子さんにとってダメージが大きいかと思います。学校ってそこまで無理やりがんばって行く場所ではないと思うんです。ほんとうに辛かったら、我慢しなくていい、逃げたっていい。公立中学であっても、自治体に相談すれば隣の中学に越境通学できる場合もあるようです。越境できなければ引っ越さなくてはならないため、お金がかかるという問題も生じますが、でも、何よりもまず息子さんを守ってあげてほしいと思います。ただ、その前に、やはり息子さん以外の人からも話を聞く必要がありますね。たとえば同じクラスのお子さん数人から様子を聞くことはできるでしょうか?決して、息子さんのことを疑っているわけではありませんが、事実確認をするためにも、お子さんの言い分だけを聞くのではなく事実を俯瞰してみることも必要かもしれません。私も過去に、事実とはまったく違うのに「うちの子だけ仲間はずれにされている」とクレームを入れた親御さんを間近で見たことがあり。複数の意見を聞いて事実関係を明らかにすることは、先生の責任を問う上でも必要なことだと思うんです。私が相談者さんの立場であれば、まずは複数の生徒から話を聞く、その結果をもって改めて学校に訴える、それでも学校側が改善しようとしなければ転校させる、という順序で動くと思います。最近の小川さんおニューの豹柄スニーカー!!ヘビロテ決定!笑PROFILE26歳で結婚、28歳で第1子、31歳で第2子を出産。小川菜摘Natsumi Ogawa東京都出身。1978年『ゆうひが丘の総理大臣』でデビュー後、文学座演劇研究所入団。数々のテレビドラマや映画に出演。Photo:Reiko TohyamaText:Yukiko AnrakuComposition:Shiho Kodamaあなたのお悩み募集中!2人の男の子を育て、家事に、仕事にと奮闘した経験を持つ大先輩である小川菜摘さんに「親にも話せない悩みをこっそり相談したい」「自分では解決できない悶々とした感情を諌めることができない」などなど、心に引っかかっていることについて小川さんと一緒に考えてみませんか?※子どもの性別、年齢は問いません。※子どもが生まれてからの夫婦間のお悩みや、親との関係性など。※お母さんだけでなくお父さんからのお悩みも募集中です。お問い合わせありがとうございます。
2019年04月27日芸能事務所「タイタン」社長の太田光代(54)が4月9日、Twitterで夫婦に子供がいないことに関する暴言を受けて反論した。苦しい胸の内も明かし、ネットでは慮る声が上がっている。太田はあるTwitterユーザーから、夫である爆笑問題・太田光(53)への批判とともに夫婦に子供がいないことが「救い」といった暴言を受けた。それについて太田は《私の胸の鼓動が速くなるのを止められません》と心痛を明かし、《子供を授からなかったことに、なんらかの意味がある事は私たちは少なからず知っていますが、他者に言われる事ではありません》とつづった。さらに、こうツイートした。《神様が子供を授けないという事ではないです。少なくても不妊治療、医学的には、ないです》苦しい胸の内を明かし、暴言に向き合った太田。Twitterでは気遣った上で、賛同する声が上がっている。《子を持つ人、要らない人、欲しいけど持てない人、…どれにも事情がある。「いい」「悪い」は各々夫婦の考えであって他人がどうこういうことじゃないでしょ》《私も、子供がいないから精神的に幼いままなんだ、子供を持って一人前などと言われたことがあるけれど、こういうことを言う人って一体何様なんだろうか?》《世の人は子どもができる事が普通の事と思う人も多いのでしょうけれど、命を育むのは奇跡です。自分ももし出来ていたら今の人生変わってたろうな》本誌は不妊治療に関して、太田にたびたび取材してきた。太田は自身も夫もともに一人っ子だったため、「両親に孫を抱かせたい」という思いから結婚10年目となる36歳のころに不妊治療を開始。そして光の精子の量が足りなかったので、人工授精を始めた。「人工授精後に出血があり、痛みがひどかったんですね。1~2日は寝込んでしまい、精神的にも肉体的にもかなり厳しかった。間をあけて、それでも4回はチャレンジしたんですが」(07年5月8日号)社長業も両立していたため、苦しい思いをしたようだ。「社長業の合間に時間を作り、1ヵ月に20日ほど通院しなければならない。午前中は病院に通うため、仕事の打ち合わせを入れられるのは午後。当時は私も不妊治療のことを公にしていなかったので『太田さんは朝弱いよね』と言われたこともありました。ホルモン剤を飲んだり注射をしたりしたことで、吐き気やめまい、感情のアップダウンがひどくなりました。仕事の移動で電車に乗っても、貧血になって1駅乗っては降りてベンチに座り休憩をとる……それが日常的に起きていました」(10年9月21日号)また不妊治療のさなか「自分の息子(光)がそんなはずはない!」と夫妻の不妊を受け入れることのできない義父の姿を太田は目の当たりにしたという。そんな生活を4年ほど続けたころ、ついに心身ともに限界が。仕事も多忙を極めたためにいったん中断したという。のちに治療を再開した太田は、顕微授精に3回挑戦。しかし結果を明かしていない。不妊治療をめぐり、太田には様々な出来事が起こった。肉体的にも精神的にも疲弊することが続いた。そういった経験をしてきたからこそ、今回の暴言に《鼓動が速くなるほど》堪えられなかったようだ。
2019年04月10日子どもの頃、クラスに「運動も勉強も両方できる、万能型の同級生」が何人かいたという記憶はありませんか?それもそのはず、子どもの学力と運動能力には、相関関係があるといわれているのです。今回は、運動能力と学力の関係や、それらをアップさせるための方法について紹介しましょう。「運動能力」と「学力」には相関関係があるスウェーデンのブンケフロという町の小学校で、毎日体育の授業をするクラスと、週2回体育の授業をするクラスを設けて、運動能力と学力の相関関係についての研究が行なわれました。その結果、毎日体育の授業を行ったクラスは、体育が週2回のクラスに比べて、算数、国語、英語の成績が良かったことがわかったのです。アメリカでも同様の研究が行なわれましたが、やはり同じような結果が出ました。心肺機能・筋力・敏捷性が高い子どもたちは、算数と読解のテストで高得点を獲得。そして、体力的に優れているほど、得点が高くなったそうです。なお、日本でも、文部科学省による小中学校の全国都道府県学力テストの結果と体力・運動能力の調査結果を照らし合わせたところ、「運動ができる子どもは勉強もできる」傾向があることがわかっています。やはり「運動」と「勉強」には相関関係があるとみて間違いないようです。文武両道な子どもの特徴3つまた勉強も運動も得意な子どもには、以下のような特徴がみられることが多いといわれています。【特徴1:よく歩いている】フィンランドの調査によると、毎日たくさん歩く子どもは、ストレスに対する抵抗力が高くなり、勉強や宿題を最後までやり通すことが苦にならないといわれています。そのため、毎日の徒歩通学やウォーキングは、子どもの学力向上にも良い影響があるのです。【特徴2:朝食をとる習慣がある】文部科学省の調査によると、朝食をとっている子どもほど、テストの点数が高くなるといわれています。また、農林水産省の調査でも、毎日朝食を食べる子どもは体力合計点が高いとされています。勉強や運動で能力を発揮するためには、そのエネルギーとなる朝食が欠かせないといえるでしょう。【特徴3:何度も繰り返し学べる】例えば、漢字の読み書きや計算方法を覚えることと、ボールの投げ方を覚えることは、一見まったく違う分野に見えます。しかし、いずれも何度も繰り返すことで、脳から神経に「こうすれば、この漢字が書ける」「こうすれば、ボールがまっすぐ投げられる」という電気信号が発信されるという仕組みになっているのです。そのため、繰り返して学ぶことができれば、運動能力と学力ともに伸ばすことにつながります。「運動能力」「学力」をともに伸ばすための方法運動能力と学力をともに伸ばすためには、以下のような取り組みが効果的です。■心拍数が増える有酸素運動をする脳の記憶中枢として働く海馬や、情報伝達を担うケーブルの集合体である白質は、運動によって刺激を受けることで成長することがわかっています。また、身体を動かした直後は集中力が高くなることも立証されています。記憶力と情報伝達能力、集中力を向上させるためには、心拍数が1分間で最大150回まで上がるような有酸素運動が効果的。具体的には、なわとびやボール遊び、かけっこなどに取り組んでみましょう。■“ちょこっと運動” を取り入れる前述したように、身体を動かすと、その後集中力がアップします。そのため、子どもが宿題などをしているときに集中力が途切れてきたと感じたら、宿題はいったん中断して身体を動かしましょう。数分でできるラジオ体操などを取り入れるのもおすすめです。合間に運動を挟んで集中力を高めることで、集中すべき場面とそうでない場面の切り替えがうまくできるようになることも期待できます。■集団で行なうスポーツに挑戦させるサッカーや野球、バレーボール、バスケットボールなど、集団で行なうスポーツでは、それぞれの考えを持つチームメンバーの中で自分の意見を主張したり、他のメンバーの意見を理解したり、自分よりもレベルの高いメンバーにライバル心を燃やしたりといった、さまざまな場面があります。こうした経験は、子どもの思考力や共感力、社会性の向上にもつながります。また、「みんなで協力してひとつの目標に向き合い、悲しみや喜びを分かち合う」「熱中できるものがある」という経験は、子どもにとって一生の思い出にもなります。***現代の子どもは、交通手段の発達や公園などの減少などにより、身体を動かす機会が限られています。そのため、意識的にスポーツなどを取り入れる必要があります。親子でスポーツを楽しみ、学力・体力の向上につなげましょう。文/田口るい(参考)農林水産省|1 子供の基本的な生活習慣の状況東洋経済オンライン|子どもの学力と体力の知られざる深い関係学研キッズネット|子どもが伸びる家庭の10の習慣第6回スポーツができる子は勉強もできる!?プレジデントオンライン|なぜ頭のいい人は「運動」が好きなのかベネッセ 教育情報サイト|学力も体力も生活習慣が左右!?ベネッセ ウィメンズパーク|第1回 子供の成長と運動の関係 – スポーツキッズの体と心を応援!
2019年04月01日「私、何か間違ったこと言ってる?」。ひとつの間違いも犯さず、一切の過ちも許さない“絶対正義”の女。ついに3月23日に最終話を迎えるドラマ『絶対正義』(東海テレビ・フジテレビ系)で山口紗弥加(39)演じる正義モンスター・範子が怖すぎる!と話題だ。そして、その高校生時代を演じ、彼女の娘・律子役で再び劇中に登場したのが、注目の若手女優・白石聖(20)。役づくりや目指す女優像について語ってくれた。「範子は、台本に“サイボーグのよう”と表現されていました。最初は『人間っぽくない部分をどこまで出したらいいんだろう?』と探りさぐりでしたが、第一話冒頭の、範子が正義に囚われていく原因となったシーンを演じたことで少し理解できて、想像していたほど演じるのに違和感がありませんでした。“うれしいときは息を吸う”“疑問を感じたときにまばたきを2回する”という決まりのなかで演じていたこともあって、もしかしたらふつうの女のコを演じるよりも、正解が限られていて、やりやすいのかもしれないと思うこともありました」件の第一話冒頭は、白石演じる範子がルールを守らなかったせいで母親が事故死する衝撃のシーン。撮影日をどのような気持ちで迎えたのだろうか。「いよいよ今日だ、と身が引き締まる感じがありました。夏服のシーンでしたが、撮影は真冬ですからもう凍え死ぬかと思うくらい寒くて(笑)。シーン的に“楽しい”という表現はそぐわないかもしれませんが、演じていて充実した気持ちでした。こういう変わった役をやってみたいとずっと思っていましたから」白石が登場した第一話は、高校時代の範子と彼女の正義によって翻弄されていく親友たちの恐怖の序章が描かれた。放送終了後には、「範子を演じるあの美少女は誰?」「狂った演技が恐い!」とネットで話題を呼ぶことに。「私がいままでやったことのない役だったので、みなさんがもたれていたイメージとのギャップが大きかったんだと思います。目や唇など顔のパーツがアップになることが多くて(笑)」一転、3月21日公開の映画『PRINCE OF LEGEND』では、片寄涼太(24)らイケメン王子たちを虜にするプリンセスを演じているが、今後やってみたい役はというと、さらに意外なキャラクター。「すごく陽気で、ギャルっぽい子をやってみたいです。優等生のような役が多かったので、そこから外れたキャラクターを演じてみたいという願望があるんですよね。“そんな役と出会えたら自分はどうするんだろう?”と、とても興味があります」自分の殻を破りたいのか?と聞くと、「飽きっぽいんです」との答え。「自分自身、変化を望んでいるのかもしれませんね(笑)。そう意味では、『絶対正義』の範子をやれたことは大きかったです。女優の仕事って、自分じゃない誰かになれるし、その役が3か月くらいで変わっていく。いろんなお仕事ができるから、飽き性の私に合っているのかなあって思います(笑)」学生時代は声優を目指していたという彼女。女優の仕事をするようになるとは全く想像していなかったと話す。「いつのころからか、漠然と声を使った仕事は楽しそうだなあと思っていました。アニメを見るのも好きだったし、母がよく絵本の読み聞かせをしてくれた影響もあるのか昔から音読の授業が好きで。将来はナレーションやアニメの声優になりたいなあと思っていたので、まさか自分が表に出る仕事をするなんて考えていませんでした」憧れる女優もいるが、ポイントはやはり声。「夏帆さんが好きです。映画『ピンクとグレー』の一人二役で、声のトーンをがらりと変えているのがすごいなあと思って。好きな女優さんはたくさんいますが、やっぱり声に注目してしまいます。夏帆さんはどの作品を見ても自然な演技でなじんでいる。素晴らしい女優さんだなあと思います」至福の時間は、愛猫と過ごす休日だという。「家でテレビを見ながらソファに座って猫を触っているときがいちばん幸せです。母が猫好きで、生まれたときからずっと猫のいる生活。アビシニアンとロシアンブルーが亡くなってからは、近所で育児放棄されていた日本猫を拾って育てています。私自身も猫みたいな性格で、気まぐれなのかなあって(笑)。テレビはバラエティー番組をよく見ます。さまぁ~ずさんとか、芸人さんはみんな大好きです」高校2年生の夏にスカウトされ、’16年にデビュー。主演やヒロインに抜擢されることも増えたいま、これからの目標は?「なにかしらの賞はほしいです。声優を目指していた私が女優になったように、人生何が起きるかわからないので。まあでも、楽しいなあと思いながら続けていけるのがいちばんですね(笑)」
2019年03月23日あれは1月末、子どもたちがインフルエンザにかかったときのことでした…。高熱が出たものの半日で下がり、イチコは元気に!…ですが、もちろん登園停止です。インフルエンザ、高熱でぐったりしているわが子の看病も大変ですが、元気なのに家にこもりっきりになる子どもたちの相手も大変でした。姉弟共にすぐキレるし、ケンカしまくるし、「お母さん、お母さん」すぐ呼ばれるし。インフルエンザウイルスは体内に残っているはずなのに2人ともまったくお昼寝しないし、体力が有り余ってるからか家の中で走り回るし…!(白目)親子でストレスフル!そこからのイチコの暴言!いつもは「大嫌い」と言われても「そんなん言わない! 悲しい気持ちになるし、お友だちに言ったら嫌われちゃうよ」と諭すのですが、このときはなぜかものすごーく悲しくなり…涙までポロリ。うそーん。私もストレス溜まってる…!いや、本当身体的にも精神的にも大変な病気でした。もう二度とかかりたくない!予防接種に加え、手洗いうがいをがんばります!ちなみに余談ですが…この涙のおかげか、この後元気になっても、イチコから「嫌い」とは言われなくなりました!…が、二太郎には相変わらず言ってます。学んだような、学んでないような…。
2019年03月04日凧揚げ、羽根つき、こままわし、かるた……。伝統的なお正月遊びは、日本文化に親しむことに加えて、子どものさまざまな能力を伸ばす効果も期待できます。今回は、代表的なお正月遊びがもたらす脳や運動能力への影響について詳しく解説していきます。日本ならではのお正月遊びで子どもの能力を上げる!スポーツや遊びの要素を取り入れたトレーニング・プログラムとして注目されている『コーディネーション運動』の教室「アープスコーディネーションスタジオ」によると、お正月の伝統的な遊びには、運動能力を伸ばす要素がたくさん含まれているとのこと。また運動能力以外にも、頭を使う遊びも多いため、知育の面からも非常に役立つようですよ。また、子育てに行事文化を取り入れた「行事育」を提唱している和文化研究家の三浦康子氏は、お正月の伝統的な遊びの成り立ちや意味を教えてあげることで、子どもたちはより日本の文化に親しみを覚えると述べます。『こどもまなび☆ラボ』の読者である親御さんたち世代ですと、さらに上の年代の方に教えてもらう機会も減ってきましたよね。今回は代表的なお正月遊びにまつわる意味や成り立ちも解説しています。ぜひ参考にしてください。せっかくのお正月。おじいちゃんやおばあちゃん、普段めったに会えないたくさんの親戚が集まるときこそ、特別な遊びで忘れられない思い出づくりをしたいものですね。体力アップと調整能力が身につく『凧揚げ』■凧揚げの成り立ちもともとは中国で占いや戦いに使われていた凧。平安時代ごろに日本に伝わり、江戸時代には男の子の誕生を祝って凧揚げするようになりました。その後、庶民の遊びとして広まり、お正月の風物詩としてたくさんの子どもたちに親しまれるようになったのです。凧が高く揚がるほど神様に近づくので、願い事が叶い、元気に育つと言われています。■遊び方糸を引いて揚力(ようりょく)をおこし、空中に飛ばします。和凧、洋たこ(カイト)と色々な種類があり、今では100円ショップなどでも簡単に手に入るようになりました。土手や原っぱなど、思い切り走り回れる広い場所さえあれば、ぜひ家族で一緒に挑戦したいですね「昔は敵陣までの距離を測ったり、遠方へ放火したりする兵器としても凧を使ったんだよ」などと話せば、ゲームとは違う凧の操縦に興味を持つかもしれません。■凧揚げによって伸びる能力・まず、うまく上がるまでひたすら走ることになるので、いつのまにかかなりの運動量になり体力がつきます。・ただ走るだけではなく、凧を揚げるという目的のため、試行錯誤することで創意工夫する力も養われます・風をつかんで凧糸を出したり引いたりする微調整が必要とされるので、調整能力が鍛えられます。相手を打ち負かすのはダメ。長く続けて邪気を払う『羽根つき』■羽根つきの成り立ち室町時代に中国から伝わり、邪気を払うために行われていました。羽根に使うムクロジ(の種)は「無患子」=患わない子と書きます。昔は蚊が媒介する病気で子どもが亡くなることが多かったため、羽根を“蚊を食べてくれるトンボ”に見立てて打って飛ばしました。■遊び方健やかな健康を願って一年の厄をたくさん払いのけたいため、羽根つきは相手を打ち負かすのではなく、長く続けた方がいいと言われています。打ち損じたときに顔に墨を塗るのは、魔除けのおまじない。罰ゲームではなく、羽根を落としても守ってあげるよという優しさなのです。■羽根つきによって伸びる能力・見た目も動きもラケットスポーツに共通するものなので、テニスやバドミントンなどと同様の能力を必要とする遊びです。・自分と物体との距離感を調整する「定位能力」と、羽子板を操作する「識別能力」が鍛えられます。手首の柔らかさやコントロール力が必要な『こま回し』■こままわしの成り立ちその歴史は古く、平安時代にはすでにこまを使って遊んでいたという記録が残っています。こままわしは、「物事や人生が円満にまわる」「子どもが早く独り立ちできる」ことを願ったものだと言われています。■遊び方こまに紐を巻きつけ、指でひねって回します。胴体の底面の逆円錐の部分に下から紐を巻きつけ、紐の片方を持って胴体を投げ出して、紐を引くことで回転をつけます。■こままわしによって伸びる能力・こまを地面と水平にするために投げる角度を調整したり、手首を柔らかく使い、最後には紐を引くという動作が加わったりするため、テクニックが必要とされます。・タイミングを計ったりコントロールしたりする力が養われます。記憶能力と反応能力が試される『かるた・百人一首』■かるた・百人一首の成り立ちポルトガル語で「カード」という意味の「カルタ」が元だと言われています。一方、百人一首は宮中の遊びだったものが庶民に広まったものです。■遊び方読み札を聞いて取り札を取ります。■かるた・百人一首によって伸びる能力・まさに「反応能力」が試される遊びです。・取り札の位置を記憶すると有利になるので、「記憶能力」と「空間把握」のトレーニングになります。◉おすすめはいもとようこさんのかるた!リズミカルな文章で、「あいうえお」がすいすい覚えられる!と評判の『あいうえおかるた』(金の星社)。いもとようこさんが描く可愛らしいイラストが小さな子どもの心をつかみます。絵札の裏にはひらがなの書き方も載っているので、文字を書く練習にも◎。また、「ありがとう」や「ごめんなさい」など、大切なことばを取り上げているので、遊びながら挨拶や礼儀も身につきます。おじいちゃんやおばあちゃん、普段会わない親戚が集まった時でも、「うさぎさんうとうとうっかりひるね」なんて可愛らしいことばと絵柄できっと会話も弾むはずです。◉「かるた」と「百人一首」ってどう違うの?百人一首とは、100人の歌人の歌を、ひとりにつき1首ずつ選んだ歌集のこと。読み手が読み札を読んで、読まれた札と合ったものを取るのは、かるたも百人一首も一緒です。ただし、百人一首の場合、取り札は和歌の下の句しか書かれていません。読み札は上の句から読まれるため、和歌をすべて覚えていることで早く札を取ることができるのです。記憶力のトレーニングに非常に適しています。指先の感覚と記憶能力がキモ!『福笑い』ほかにも、幼い子どもでもすぐに挑戦できる遊びに「福笑い」があります。「笑う門には福来たる」と縁起の良い遊びであり、特別な知識やテクニック、運動能力は必要とされないので、老若男女誰でも簡単に楽しめます。遊び方は、目を瞑るか目隠しをして、顔のパーツを選び、顔の輪郭に並べて言います。パーツを選ぶ指先の感覚と、どこに並べるかの位置関係が出来栄えを左右するため、意外と緊張感が高まる遊びでもあります。目を閉じた状態での空間把握と記憶能力のトレーニングにもなりますよ。***お正月の遊びは、いつも子どもたちが遊んでいるものとは一味違う面白さや新鮮味がありますよね。伝統文化に触れることで、日本に伝わる行事の意味や歴史を知ることは大事です。そして、ご紹介したようにさまざまな能力の向上にもつながるのなら、これほど嬉しいことはありませんね。(参考)アープスコーディネーションスタジオ|お正月遊びのメリット「三浦康子の「行事育」のススメ 子育て歳時記 お正月遊び」,プレジデントファミリー,2018年冬号,pp144-145.Milly|家族みんなで楽しめる凧!人気が高いおすすめアイテム12選Study Hacker こどもまなび☆ラボ|絵本のさんぽみち|“はじめてのひらがな”はこれで決まり!人気絵本作家いもとようこさんの「あいうえおシリーズ」チャイビ|語彙を増やすことば遊びとしてもおすすめ!厳選かるた5選のご紹介Milly|百人一首の選び方・覚え方は?人気のおすすめ商品11選
2018年12月28日在宅介護をしている介護者にどのような負担があるか質問すると、精神的負担、時間的負担を課題にあげる人が多くいます。介護する相手が気心知れた実の親であっても介護者への負担は大きく、介護のためにやむなく退職する人もたくさんいます。しかし親の介護をする歳になって仕事を辞めると再就職が難しく、自分の生活も苦しくなってしまうかもしまいます。介護と仕事を両立させたいなら、介護にまつわる出費・サービスとともに保険制度や補助金についてしっかり知識をつけておきましょう。 親の介護は誰がすべきなのか大家族が当たり前だった時代、親の介護は同居している家族(長男の嫁など)の役目と考えられていました。しかし核家族化や女性の社会進出、そして価値観の多様化が進んだ現代では、親の介護を誰がどのようにするか悩む人が少なくありません。「以前、下半身が麻痺した母と、急激にぼけてしまった祖母とを介護しました。(中略)昼夜逆転した祖母のために睡眠はとれず、結婚した兄が一人いましたが、離れたところに住んでいたために誰も助けてくれませんでした」(NHKオンライン「サイトに寄せられた意見」) 「介護サービス事業所は毎日使えないので、家で介護しなければならず、就職が難しい」(総務省「家族介護者からの意見等の整理結果」) 「毎月の通院、急な発熱や夜中の看病等のため、身体と気持ちが悪化し、余裕がなくなってしまいました。特別養護老人ホームにはすぐ入れず、有料老人ホームは高額のため入所を諦めました」(総務省「家族介護者からの意見等の整理結果」) 「在宅で看ていた義母が3月より施設入所となり、自分自身ではずいぶん楽になった感がありますが、さらに高齢の義父が在宅ですので、介護はこの先もずっと続くと思われます。義母と違い、義父には今のところ認知症の症状が出ていませんので、何とか私一人でも看てあげられますが、これまでを振り返りますと、なぜこれほどまでに私だけがつらい思いをするのかと、いつもいつも気分が落ち込んでいました」(公益社団法人 認知症の人と家族の会「会員さんからのお便り」) 親の介護は義務なのか民法第877条では「直系血族および兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある」と定められており、これを文字通り捉えると親の介護は子の義務となります。しかし子が仕事や育児で忙しかったり遠方に住んでいたりすると、自分で親の介護をするのは難しくなります。無理をして親の介護を一人で抱え込むと、介護者自身がうつ病になったり介護を手伝わない親族とのトラブルに発展したりすることもあります。少子化・核家族化が進んだ現代では、兄弟や親族と上手に協力して介護を進める必要があります。家族・親族だけでの介護は難しいことが多いので、無理せず介護のプロの力を借りましょう。 介護の方法は3種類親が要介護状態になった場合、介護の方法は以下の3種類に大きく分けられます。在宅介護介護される人の自宅で家族や介護スタッフが介護することを、在宅介護と呼びます。最初から同居している場合はもちろん、自分が実家に戻って介護する場合や自宅近くの親の家に通う場合も在宅介護に含まれます。在宅介護は本人や家族の希望に応じて介護サービスを選びやすく、比較的自由度が高いのがメリットです。住み慣れた自宅を生活拠点とするので、介護される本人の精神的負担も軽めです。在宅介護のデメリットは、介護者に身体・精神・時間的負担がかかりやすいことです。場合によっては、介護者が仕事を辞めなければならないケースもあります。仕事を辞めると収入が減るのはもちろん、24時間付きっきりで介護することで介護者の精神的負担がさらに増えることもあります。 呼び寄せ介護呼び寄せ介護は、介護者が仕事の都合などで引っ越せない場合に親を自分の家に呼び寄せて介護することです。介護者本人とその家族の環境があまり変わらないこと、何かあったらすぐ対処しやすいことがメリットです。通常の在宅介護と同様、呼び寄せ介護でも介護者の負担は大きくなりがちです。呼び寄せ介護の場合は介護のために自宅のリフォームや広い家への引っ越しをすることが多く、そのための費用がかかります。さらに親が環境の変化や介護者の家族との同居にストレスを感じたり、反対に介護者の家族が親との同居に不満を溜め込んだりすることもあります。 遠距離介護介護する側・される側とも引っ越しが難しい場合、介護者が定期的に実家に帰って介護をすることもあります。遠距離介護の場合、毎日の介護は近くに住む親族・近所の人・介護スタッフなどに依頼します。遠距離介護のメリットとして、介護する側・される側とも環境の変化や同居によるストレスが少ないこと、身体介護だけでなく生活援助(家の掃除・洗濯などを行うサービス)も利用できること、介護施設入所の優先順位が上がりやすいことなどが挙げられます。遠距離介護によって介護者が退職するケースは少ないものの、介護サービス費や交通費などの出費が多くなりがちです。また、親の容態が急変したときにすぐに対応しにくいのも遠距離介護のデメリットです。 親の在宅介護にかかる費用家計経済研究所の2016年の調査において、在宅介護にかかる1人あたりの平均費用は1ヶ月で5.0万円となりました。このうち、約32%にあたる1.6万円が介護サービス利用料となっています。基本的に、要介護度が上がるにつれて支出も増える傾向があります。また、認知症を患っている場合も支出が増えやすくなります。徘徊などによるトラブルを防ぐために手厚い見守りが必要になり、ヘルパーやショートステイなどの利用回数が増えるためです。生活費1ヶ月の平均支出のうち、医療費と税金・社会保障費が占める割合は32%(1.6万円)にのぼります。この他にも被服費や光熱費・水道費などがかかりますし、親が賃貸マンション・アパートに住んでいれば家賃もかかります。 介護用品おむつ・介護食・福祉用具などにかかる費用は、支出全体の24%(1.2万円)となっています。ただし自治体によっては介護用品に対して補助金が出るので、実際の負担はもっと軽くなることもあります。 訪問系サービスの利用料例えば1割負担でホームヘルプを利用する場合、身体介護(食事・排泄・入浴などの介護)1回につき394円(30分~1時間)、生活援助(掃除・洗濯・買い物・調理などの支援)1回につき181円(20~45分)となります。さらに、1回あたり98円で通院時の乗降車などを受けることができます。なお特別養護老人ホームをはじめとする「介護保険3施設」には入居一時金(月々の利用料と別にかかる初期費用)がかからず、国民年金の範囲内で入居することができます。ただし、要介護度が重く普段身近に介護者がいない場合などに限られます。 通所系サービスの利用料例えば1割負担でデイサービス(通常規模の事業所)を利用する場合、1回の利用(7~8時間)は要介護度に応じて645~1,124円となります。食費やおむつ代などの日常生活費は、利用者が別途負担します。 介護で保険や国・自治体の補助は受けられる?保険制度や国・自治体からの補助を上手に利用して、介護費用を抑えましょう。年金国民年金(基礎年金)は20歳以上60歳未満の国民が必ず加入するため、原則としてすべての人が受給できます。国民年金支給額は加入期間に応じて決まり、加入期間が満期(40年)であれば満額が支給されます。過去に企業に勤めていた場合などは、さらに厚生年金保険がプラスされます。厚生年金支給額は、加入期間の長さや平均給与などによって決まります。例えば現在70歳の人が20~60歳まで国民年金に加入しており、なおかつ22~60歳まで平均年収500万円のサラリーマンだった場合、1年間に約191万円(基礎年金約78万円+厚生年金約113万円)が支給されます。なお、年金支給日は偶数月の15日(土日祝の場合は直前の平日)となります。過去に勤めていた企業が企業年金制度を採用していれば、さらに企業年金がプラスされます。企業年金制度は公的な制度ではないので、詳細は企業によって異なります。 国民健康保険自治体が運営する国民健康保険は、無職の人や個人事業主などが加入する保険です。医療機関を受診するときに被保険者証を提示すれば、自己負担が1~3割に抑えられます。 介護保険40歳以上の人が必ず加入する介護保険は、65歳以上になって介護が必要になったとき(関節リウマチなどの病気で介護が必要になった場合は40歳以上)に介護サービスを受けられる制度です。利用できるサービスの範囲は要介護度によって異なり、利用者の自己負担は1~3割となります。所得に応じて1ヶ月ごとの自己負担上限額が設けられており、上限額を超えた場合は高額介護サービス費として払い戻されます。高額介護サービス費の支給対象者には申請書が送付されるので、必要事項を記入して自治体窓口へ持参または郵送しましょう。介護に欠かせないケアプラン作成にも、介護保険が適用されます。ケアプランは、ひとりひとりの状況に合わせた介護の計画書です。ケアマネジャーに協力してもらって、しっかりとケアプランを作成しましょう。 住民票上の世帯分離自治体窓口で世帯分離手続きをすると、同居の親の介護費用を抑えられることがあります。住民票上で親世帯と子世帯を別々にすると、それぞれの世帯の所得は少なくなります。介護費用の自己負担額は世帯の所得によって決まるので、親世帯の所得を減らすことで介護費用を抑えられます。 自治体の補助等介護のための自宅リフォームや介護用品・福祉用具購入などに対して、補助金を支給している自治体もあります。詳しくは、お住まいの自治体HPで確認しましょう。 介護にかかる費用は誰が負担すべき?介護にかかる費用は、原則として介護される本人の資産からまかないましょう。本人の資産が足りなければ保険や国・自治体の援助などを最大限に活用し、それでも足りない場合に親族が無理のない範囲で援助します。将来自分が介護される側になったときに困らないよう、親の介護への出費は計画的に行いましょう。親の介護をする人に兄弟がいる場合、介護する本人とその兄弟すべてが等しく親の扶養義務者となります。兄弟の誰かが主に介護を行う場合、介護を手伝うのが難しい兄弟が費用を多めに援助するという方法もあります。 兄弟が費用負担を拒否したら?親の介護費用をめぐって、兄弟間でトラブルになるケースが増えています。兄弟が費用負担を拒否した場合、まずは冷静に話し合いましょう。兄弟が忙しかったり遠方に住んでいたりすると、そもそも介護の状況をよくわかっていないこともあります。まずは親の介護スケジュールと介護する人の介護・就業スケジュール、そして介護や生活にかかる費用を整理し、兄弟と共有しましょう。相手側にも生活が苦しいなどの事情があるかもしれないので、感情的にならずお互いに無理のない妥協点を探しましょう。どうしても話し合いで解決できなければ、家庭裁判所に扶養請求調停の申立をすることができます。調停を申し立てると調停委員が当事者の間に入り、お互いの合意に向けた助言・提案をしてくれます。調停が成立すれば、調停調書(合意内容を記した書面)が作成されます。 ダブル介護では仕事を辞めるしか無いのか両親の介護を同時に行うダブル介護や、育児と親の介護を同時に行うダブルケアをせざる得ない人が増えています。ひとり分の介護や育児でさえ仕事との両立は大変ですから、もしダブル介護やダブルケアをすることになったら退職して介護に専念すべきでしょうか。総務省の行った「平成24年就業構造基本調査」では、介護をしている人(15歳以上)の総数は約557万4000人となっています。そのうち有業者(普段収入を得ることを目的に仕事をしている人)は291万200人であり、この数値は全体の52.2%に相当します。ただし有業者の中には休業中の人や家族従業者なども含まれており、介護のために仕事をセーブしている人もいると考えられます。 近年の介護離職者数および女性の介護負担過去5年間ごとの介護離職者数の推移は平成9~14年で52万4,000人、平成14~19年で56万8,000人と増加しています。平成19~24年になると離職者数が48万7000人とやや減少していますが、離職者のうち8割(38万9,000人)を女性が占めています。このことから、介護の負担が女性に偏っていることがわかります。 退職した場合はどうなる?一般的に、介護による離職は自己都合退職とみなされます。失業保険の給付日数は雇用保険加入期間や離職時の年齢によってさまざまですが、自己都合退職の場合は給付前に3ヶ月の給付制限期間(待期期間)が設けられます。ただし、状況によっては特定理由離職者(やむを得ない自己都合による退職)として認められることがあります。特定理由離職者として認められるかどうかは状況によりさまざまですが、親の要介護度が高く他に介護できる人がいないことなどを証明できれば認められやすいでしょう。特定理由離職者の場合は自己都合退職者よりも失業保険給付日数が多くなり、3ヶ月の給付制限期間もありません。介護離職する場合は、失業保険が切れた後の生活費についてもしっかり考えておきましょう。すぐ再就職できない場合は自分の貯金を切り崩したり親の年金や家族の収入に頼ったりする方法がありますが、介護する人の生活が破綻すると親子共倒れにもなりかねません。 親の介護と仕事の両立は可能か親の介護と仕事の両立は、協力してくれる親族の有無や介護サービスの使い方によって難易度が大きく変わります。介護離職を防ぎたいなら、親族の協力だけでなく国の制度や介護サービスを最大限に活用して負担を減らすことが大切です。自分が主に介護する場合、在宅介護・呼び寄せ介護・遠距離介護のいずれかを選択します。それぞれにメリットとデメリットがあるので、お互いの生活スタイルや資産状況と照らし合わせてしっかり計画を立てましょう。 親の介護が始まる前に知っておきたい5つのこと親が年をとって少しずつ心身が衰えてくると、親の介護について考える機会が多くなります。しかし、中には親の急病・ケガなどによって突然介護が必要になるケースもあります。介護に直面してから慌てないよう、なるべく親が元気なうちに以下のことを確認しておきましょう。介護にかかる出費はどのくらいか、保険や補助金などでどのくらい補えるか親の資産はどれくらいあるか主にどこで介護を行い、どんな介護サービスを利用するか家族・親族のうち、誰がどのくらい介護に関わるか仕事との両立はどうするか、勤務先で介護休業等の制度が利用できるか将来の親の介護については、介護される親本人や自分の家族・兄弟ともしっかり現状を共有しておきましょう。自分ひとりで勝手に計画を立ててしまうと、後で思わぬトラブルの原因になるかもしれません。近年は介護と仕事を両立させている人が多い一方で、介護のためにやむなく退職する人もたくさんいます。しかし、自分自身の生活を守るためにもなるべく周囲の助けや介護サービスを活用して仕事を続けたいですね。 【参考】e-gov法令検索「民法」公益財団法人 家計経済研究所「介護サービスへの支出」厚生労働省「公表されている介護サービスについて」総務省統計局「平成24年就業構造基本調査結果の概要」
2018年12月27日数年前から「毒親」という言葉を目にする機会が多くなりましたよね。「毒親」とは文字通り、子どもにとって毒になる親のこと。いわゆる、虐待する親などを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、子ども対して精神的にプレッシャーをかけたり、暴言を吐いたり、気分で振り回したりするのも「毒親」のようです。■あなたの家は大丈夫?家族の問題は、他の家と比べるのが難しいので、傍から見れば「毒親」でも、当の子どもは「これが普通」と思い、気づかないまま大人になるケースも多いもの。また、大人になってからも「毒親」に支配され続けるパターンもあり、そういう女性は恋愛や結婚をするうえで支障が出るという話も……。そんな「毒親」にまつわる本をご紹介しますね。あなたの両親は、毒親ではないでしょうか?■毒親の娘は自己肯定感が低くなる?『母がしんどい』(KADOKAWA)まず「毒親」の本と言えば、漫画家の田房永子さん。「毒親」関連の著書が多く、自身が親になってからも、子どもに対する自分の行動に苦しみます。そんな田房さんの代表作は『母がしんどい』(KADOKAWA)です。かわいい絵柄のコミックエッセイで読みやすいのですが、内容は壮絶。幼少期から社会になるまでの、母親の数々のエピソードが書かれています。個人的に強烈だったのは「ブラジャーを買ってくれない」(要は娘が年頃になることを認めない)というお話。「アルバイトや学校行事を邪魔され、参加できない」「娘の友達と仲良くなろうとする」などもびっくり。でも田房さんは、母親を嫌うなんて自分がいけないんだ、と罪悪感を持ってしまい親から離れられないのです。「バカ」「ブタ」といった暴言を吐かれても自分を責め、自己肯定感が低くなった彼女……。自己肯定感が低い人は「自分には人から愛される価値などない」と思い込む傾向があって、相手の好意を信じられなかったり、素直に愛情表現できなかったりしがち。だから恋愛下手な人が多いと言われています。また、親から認められる異性と結婚しなければ、という強烈なプレッシャーにさらされるようです。自分の親ももしかして?と思っている人にとってこの本は、何らかの気づきを与えてくれるかもしれません。■母娘は女同士だからこそ難しい『「毒親」の正体精神科医の診察室から』(新潮新書)2冊目は、精神科医・水島広子さんの著書『「毒親」の正体精神科医の診察室から』(新潮新書)。全8章で構成され、毒親の実態を論理的に説いている本です。症例も豊富で、「毒親」の被害にあっている当事者のケアだけでなく、親サイドの原因も分析。そして「毒親」に育てられた子どもの心のケア方法、問題の手放し方などにも言及しています。第6章の「こじれる母娘問題の『女』について」では、母と娘がまさに「女VS.女」の構図になっていることを解説。ここを読んで、娘の結婚には、少なからず母親が影響を与えていることがわかりました。「毒親」の存在に心を痛めている人は必読。「毒親」とは何かを学ぶのにもおすすめです。■恋愛下手な理由がわかるかも両親が「毒親」とまではいかないまでも、自分の恋愛観や結婚観に親が影響を及ぼしている、と感じる人はぜひ一読を!あなたの恋愛や婚活がスムーズに進まない理由が見つかるかもしれません。
2018年12月11日我が子に「立派な人間になってほしい」と願うのは、親であれば当然です。でも、「立派」とは何を指すのでしょう?勉強ができて良い大学へ進学し、大手企業に就職することも、確かに「立派」ですね。しかし、どんなに優秀でも、社会の一員としての義務を果たそうとしなかったり、道徳的意識が低かったり、他者を尊重できなかったりするようでは、心配になってしまいます。では、そのような意識は自然に身につくものなのでしょうか?労働意識の低下や、積極的に社会と関わろうとしない傾向が見られるなど、現代を生きる若者はさまざまな問題に直面しています。そのようなニュースを目にするたびに、子どもの将来について漠然とした不安を抱えてしまう親御さんも多いはず。今回は、子どものうちに身につけたい「社会性」についてお話します。「自分は社会の一員である」という意識をもつ社会性を身につけるーー。普通に生活していれば自然と身につくんじゃない?と考えがちですが、世の中の決まりや道徳的意識、他者への敬意などを養うことは容易ではありません。それは長らく親の仕事として考えられていましたが、近年では小学校で「道徳」の授業が必修化になるなど、学校や社会全体で考えるべき重要な課題となりました。そんななか注目すべきは『シティズンシップ教育』です。初めて耳にする方も多いかもしれませんが、イギリスでは必修科目にもなっているくらい重要な教育でもあります。シティズンシップ(citizenship)は、日本では「市民性」と訳されます。「スポーツマンシップ」「リーダーシップ」など「~~シップ」は、「意識」「権利」「気質」というニュアンスであることから、『シティズンシップ』は「市民社会でいかに振る舞うか」といった概念であるといえます。2002年に本格的にシティズンシップ教育を導入したイギリスの場合、社会に積極的に参加し、責任と良識のある市民を育てるための教育としてスタートしました。その結果、問題解決能力や価値観形成や人間関係の共感能力が高まり、自分への信頼感も増していくなど、たくさんの良い効果をもたらしたのです。現在、日本の公民教育では、政治や経済の仕組みを学習するにとどまっています。しかし、イギリスのシティズンシップ教育では、そのシステムに参加するスキル、考え方、コミュニケーションについても学習するのです。たとえば、社会の問題を解決するためにどこから情報を仕入れるか判断し、どのような手段を用いるのか、どのようにして他者と合意形成を行うのか、どのようにして相手を説得するのか、といった実際的な社会参加・政治参加を学習しているのです。このように、アクティブ・ラーニングの見地からも大いに期待できる『シティズンシップ教育』。日本でも、ここ数年じわじわと広がりを見せており、御茶ノ水女子大学付属小学校や大阪教育大学付属池田中学校なども「市民科」の授業として取り入れ始めています。日本にも広がるシティズンシップ教育「市民科」の授業2006年、経済産業省は『シティズンシップ教育』を学校で普及させるための提言を行いました。■経済産業省が定義する『シティズンシップ』多様な価値観や文化で構成される社会において、個人が自己を守り、自己実現を図るとともに、よりよい社会の実現に寄与するという目的のために、社会の意思決定や運営の過程において、個人としての権利と義務を行使し、多様な関係者と積極的に(アクティブに)関わろうとする資質その目的は、一人の市民として社会に貢献する姿勢を養うことのほかに、他者との適切な関係を築き、個性を発揮し、自己実現を行い、より良い社会づくりに関わるために必要な能力を身につける、というものです。たとえば、すでに「市民科」の授業として取り入れている御茶ノ水女子大学付属小学校では、社会的論争問題を見る重要な視点としての「3つの眼」を育むために、ある課題にみんなで取り組みます。■社会を見る3つの眼とは1.社会には、一個人の工夫や努力で、できることとできないことがある2.個人の利害と社会全体の利害は必ずしも一致しない3.だから世の中は、広い視野から社会を調整するしくみが必要であると共に、一人ひとりの工夫や努力が必要であるここで論題の具体例をご紹介します。・もしもお茶小が火事になったら・あと30年で埋立地がなくなってしまう。東京をゴミの山から救うにはどうしたらいいだろう・他県の友だちに東京らしいところベスト3を紹介しようこのようなテーマをもとにみんなで議論をするのですが、重要なのは「それぞれの立場の長所と短所を考えること」です。自分と同じ意見もあれば正反対の意見もある。さまざまな意見を聞き、話し合いを進めることで、広い視野で物事を見る訓練にもなりそうですね。シティズンシップの根底にある倫理観・正義感教育ジャーナリストの斉藤剛史氏によると、いじめ問題を考えるとき、この『シティズンシップ教育』が子どもたちにしっかりと根づいていることがわかるそうです。悲しいことに、日本だけでなく世界各国でいじめ問題は無くなりません。しかし斎藤氏は、「日本と海外ではいじめの傾向に違いが見られる」と述べます。たとえば、諸外国ではいじめが起こったときに間に入る「仲裁者」となる子どもが多い一方で、日本の場合はいじめを見て見ぬ振りをする「傍観者」となる子どもが多いといいます。また、いじめ問題への対応姿勢として、日本では「被害者救済」という視点が主流である一方で、他の国ではいじめをした “加害者” を繰り返し指導するという対応が中心です。この対応の根拠となっているのが『シティズンシップ教育』であると言われています。なぜなら、民主主義の社会を支えるためには、暴力などで他者の権利や安全を阻害することがあってはいけない、つまりいじめは社会を支える市民として許されない行為である、という教育が根底にあるからです。子ども一人ひとりの個性の違いはありますが、社会全体としてのルールやモラルをそれぞれがしっかりと理解し、実践することで社会秩序を守ることにつながります。「やっていいこと」「絶対にやってはいけないこと」「それはなぜ?」「ルールを守らないと世の中はどうなってしまうの?」……これらは教えなくても自然と身につくものではありませんよね。幼児のときは両親や祖父母など身内の大人が伝えるべきでしょう。では、学童期に入ったら教える必要はないのでしょうか?いえ、むしろ、より具体的かつ積極的に学ぶべきは、物事への理解が進むこの時期なのです。***『シティズンシップ』は、子どもたちがこれから社会に羽ばたいていくうえで、非常に重要で絶対に身につけなければならないものです。しかし、決して難しい問題ではありません。自分の身の周りの物事に目を配り、心を寄せ、真剣に考えて問題解決に向けて行動をする、という社会の一員としての意識を高めることが大切なのです。(参考)全国社会科教育学会|イギリスで導入された「新しい市民性教育」の理論と方法シティズンシップ教育推進ネット|シティズンシップ教育とは同志社大学 学術研究年報2008年|日本におけるシティズンシップ教育の可能性神奈川県立総合教育センター|「シチズンシップ教育」推進のためのガイドブックベネッセ教育情報サイト|日本と海外のいじめ対策を比較必修教科「シティズンシップ教育」とは
2018年12月05日これからの子どもたちに必要とされるのは、テストだけでは測ることができない力――「非認知能力」だとされています。もちろん、将来の夢を子どもが叶えるためには、いわゆる学力である「認知能力」も必要でしょう。ただ、子ども教育のプロフェッショナル育成に携わる増田修治先生は、「認知能力を育むためにも非認知能力が重要」だと語ります。まずは、現在の教育現場が直面する問題から語ってもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)日本の教育が抱える「見えない貧困」問題いま、日本の教育は「貧困」という大きな問題に直面しています。「世帯収入が高いほどその家庭の子どもの学力も高い」という調査結果は、ニュースなどを通して耳にしたことがある人も多いことでしょう。貧困にはふたつの種類があります。ひとつは「絶対的貧困」で、もうひとつが「相対的貧困」。絶対的貧困にあたるのは世帯年収が約60~70万円を下回る世帯。月収が5万円以下で、食べものや着るものにも困るほどです。一方の相対的貧困は、世帯年収が120万円ほどの世帯。この相対的貧困は「見えない貧困」ともいわれていて、わたしは大きな問題だととらえています。この世帯の子どもは、食べものは食べているし衣服に困るほどではない。つまり、見た目は普通なのです。でも、その世帯の子どもたちは、さまざまな機会を奪われている。どんな機会かといえば、サッカーをしたくてもサッカーシューズは買ってもらえないし、バレエを習いたくても月謝を払ってもらえない。当然、学習塾に行くこともできません。この相対的貧困にあたる世帯の割合が、いまの日本ではどんどん増加しているとされています。「子ども食堂」というものを聞いたことはありますよね。貧困世帯の子どもたちを集めて食事を与え、同時に勉強も見てあげるという社会活動です。そこに来る子どもたちは、やはり学力が低い傾向にある。貧困世帯の子どもは、先にお伝えしたように学習塾には通えません。となると、自分で勉強しなければならない。でも、学習教材など自分で勉強できる環境が整っているわけでもないわけです。となると、その子どもにとって勉強できる唯一の場所は学校です。ところが、子ども食堂に来る子どもたちのなんと約8割が学級崩壊を経験しているというではありませんか。学級崩壊したクラスでは、まともに授業を受けることができません。そういう子どもたちは、勉強する機会を完全に奪われているのです。逆に、学級崩壊によって勉強する場所がないから、子ども食堂に通っているとも言えます。非認知能力の育成に欠かせない、子どもの声に耳を傾ける姿勢では、貧困家庭に育つと学力を伸ばすことができないのかというと、そうではありません。貧困世帯の子どもにも、貧困ではない世帯の子どもと遜色ない学力を持つ子どもたちがいます。彼らの共通点はなにかというと、「非認知能力が高い」ことです。非認知能力には、「朝ごはんを毎日食べる」といった生活習慣、「毎日の勉強時間の目安を決めている」といった学習習慣、あるいは、つらいことや困ったことがあったときに学校の先生に相談できるなどのコミュニケーション能力といったものも含まれます。これらは、一般的には貧困ではない世帯の子どものほうがしっかりと身につけている傾向にあるのですが、貧困世帯に育ちながら学力が高い子どもも、こういった基本的な習慣、非認知能力を身につけているのです。これがなにを表しているかというと、「非認知能力が認知能力を発達させる」ということです。2000年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者、ジェームズ・ヘックマンらは、40年にわたる長期追跡調査の分析により、「非認知能力がその後の認知能力の発達を促し、その逆は確認できない」と結論づけました。非認知能力が高い子どもはテストの点数もあがるが、テストの点数がいいからといってその子どもの非認知能力が伸びるわけではないのです。となると、今後の乳幼児教育や小学校教育は大きく変わっていく必要があります。いつまでもテストで高得点を取ることだけが素晴らしいと評価する教育では駄目なのです。もちろん、これは学校などの教育現場だけの問題ではありません。家庭教育も、「非認知能力を伸ばす」ことを意識しておこなうべきでしょう。とはいえ、身構えるような必要はありません。大事なのは、「子どもの話をきちんと聞く」こと。教育に熱心な親ほど、子どもの言うことに耳を貸さず、「これが子どものためになるんだ」と勉強や習い事を押し付ける傾向にあります。それでは、まったくの逆効果。まずは、「なにかやりたいことある?」と子どもに聞いて一緒に考えること。そのなかで、互いに折り合いをつけていくべきでしょう。宿題ひとつ取っても、「●時になったから宿題をやりなさい」では駄目。「何時になったら宿題に取り掛かれる?」と子どもに聞いてください。そうして決めた時間は、親が決めたものではありませんよね?これはつまり、子どもに選択権を渡しているということ。そうすれば、親からすれば「あなたが決めたことでしょう?」と言えるし、子どもからすれば「自分で決めたのだからやらなくちゃ」と、自発性や意欲、責任感を養うことにもなる。多くの親は、その過程を省いてしまっているように感じます。そうではなくて、親と子どもそれぞれが納得する「一致点」をつくるコミュニケーションをたくさん取ってください。そういったことが、子どもの非認知能力を育んでいくのですから。『遊びにつなぐ! 場面から読み取る子どもの発達』増田修治 著/中央法規出版(2018)■ 子ども教育のエキスパート・増田修治先生 インタビュー一覧第1回:クイズで育む!?子どもの「人生を決める」非認知能力の伸ばし方第2回:非認知能力が高い子どもは、「認知能力」も伸びていく。ではその逆は――?第3回:子どもの自己表現力を伸ばし、自己肯定感を高める「親子コミュニケーション」(※近日公開)第4回:“おなら”に“裸”、なにを書いてもOK!?「ユーモア詩」が伸ばす子どもの力(※近日公開)【プロフィール】増田修治(ますだ・しゅうじ)1958年3月8日生まれ、埼玉県出身。1980年、埼玉大学教育学部卒業後、小学校教諭として埼玉県朝霞市内の小学校に勤務。「ユーモア詩」に取り組み、子どもたちのコミュニケーション能力の向上を図るとともに、楽しい学級づくり、保護者とのコミュニケーションづくりをおこなう。2002年にはNHK『にんげんドキュメント 詩が躍る教室』が放映され反響を呼んだ。2008年3月末で小学校教諭を退職し、同年4月より白梅学園大学准教授。現在は同大学子ども学部子ども学科教授。『小1プロブレム対策のための活動ハンドブック』(日本標準)、『「いじめ・自殺事件」の深層を考える—岩手県矢巾町『いじめ・自殺』を中心として—』(本の泉社)、『先生! 今日の授業楽しかった!—多忙感を吹き飛ばす、マネジメントの視点—』(日本標準)など教育関連の著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2018年12月02日テストで測ることができる力を「認知能力」、テストで測ることができない力を「非認知能力」と呼ぶことは見聞きしたことがあるかもしれません。でも、非認知能力が具体的にどういうものか、なかなか明確にイメージしにくいのも事実。それがどんなもので、なぜいま必要とされるのか――。教えてくれたのは、子ども教育のプロフェッショナルを養成している白梅学園大学の増田修治先生です。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)非認知能力とは能動的な心情を自分のなかにつくり出せる力「非認知能力」がどういうものかを知ってもらうため、まずは次のクイズに挑戦してみてください。Q:次の野菜や果物は水に浮くか、沈むか。1.ピーマン2.キュウリ3.ナス4.バナナ5.リンゴ6.ニンジン7.ジャガイモこれは、わたしが4歳児に出したクイズです。水槽を用意して1から順に、実際に答えを確かめながら進めました。ピーマンは……水に浮きますよね。4歳児も多くが正解しました。ところが、次のキュウリは子どもたちの答えがけっこうわかれた。正解は次のナスも含めて浮く。大人であれば、料理中にこれらを洗うときに水に浮かぶ様子を見たことがある人も多いでしょう。それでは次のバナナとリンゴは?このふたつも浮くんですね。では、子どもたちはニンジンについてはどう答えたでしょうか。それは「浮く」でした。なぜそう思うのかと聞いたら「これまでの全部が浮くから」と。子どもたちはちゃんと考えているんです。これまでの正解を聞いて、「野菜や果物は水に浮く」と考えたわけです。でも、答えは「沈む」なんですよね(笑)。それでは、最後のジャガイモはどうでしょう?答えは……「沈む」です。「野菜や果物は水に浮く」という仮説は正しくありませんでした。でも、別の仮説が浮かんできませんか?そう、基本的に地下にあるものは水に沈んで、地上にあるものは浮くのです。そして、このクイズの後、子どもたちは家に帰ってお風呂にいろんな野菜や果物を浮かべてみた。これが、簡単に言えば非認知能力です。このクイズで、なにが浮く浮かないといった知識を教えようとしたわけではありません。子どもたちはクイズをとおして、自分の頭でうんと考えた。そして、「面白い」だとか「やってみよう」「調べてみよう」という気持ちになった。こういう能動的な心情を、自分のなかでつくり出せる力――それが非認知能力なのです。AIの発達が進むこれからに求められる非認知能力いま、この非認知能力が「子どもたちの人生を決める」とも言われています。というのも、時代が大きな曲がり角にきているからです。これからは人工知能、いわゆるAIが社会を大きく変えていきます。そして、そのAIをどういう方向で使っていくかを考えられる人間が必要とされる。AIの時代になるからこそ、これまでとちがった角度からものを見ることができる、あるいは新しいものや発想を生み出せる力が求められるのです。それこそ、テストでは測ることができない、非認知能力そのものでしょう。また、オックスフォード大学の研究によると、「AIの発達によって今後10年で現在の約47%の仕事が自動化する」との試算が出ています。たとえばですが、バーテンダーの仕事は77%の確率でなくなるとか。他にもスポーツの審判員やレジ係、データ入力係、集金人などもなくなる仕事だとされています。これは遠い未来の話ではありません。現在進行形ではじまっているものです。いま、「スマートガスメーター」の導入が全国で進んでいることをご存じですか?これは、ガスの使用量を無線通信回線で把握するというメーター。つまり、これまで検針員がやっていた仕事がなくなるということです。なくならない仕事は、教師や保育士など人間相手の仕事、それからデザイナーといった創造性が必要な仕事などに限られてきます。単純な仕事は基本的にどんどんなくなるので、これからは自ら仕事を生み出すような人間になっていかないとならない。それがいいかどうかはともかく、そうならざるを得ないのです。それこそ、他人とどう接するか、どういう新しい発想を持って創造性を発揮するかといったことは、なかなか点数にできるものではありません。それらはまさに、非認知能力だということです。重要性を増している幼少期における非認知能力を伸ばす教育ここで4歳の子どもを対象におこなわれた「マシュマロ・テスト」と呼ばれる実験をご紹介しましょう。その内容は、子どもにマシュマロをひとつ渡して「食べずに15分待てばもうひとつマシュマロをあげるよ」と告げるというもの。すると、2個目をもらえるまで我慢できる子どもと、我慢できずに食べてしまう子どもにわかれた。この実験でわかるのは、「自制心」が育っているかどうかということ。自制心も重要な非認知能力です。そして、実験はこれで終わりではありません。その後の追跡調査により、2個目をもらえるまで我慢できる自制心がある子どもは、少年期には学力が高くて誘惑に強い、青年期には教育水準が高くて肥満率が低い傾向にあることがわかりました。一方、我慢できずに1個目のマシュマロを食べてしまった子どもは、対照的に学力が低い、肥満率が高いといった結果が出たのです。【マシュマロ・テストの追跡調査結果】これは、4歳時点における自制心という非認知能力の有無が、その後の人生を大きく変えたということに他なりません。まだ幼い4歳でのちがいとなると、「非認知能力の優劣は遺伝的に決まっているのか」という疑問を持った人もいるでしょう。でも、そうではありません。「幼少期における教育」の重要性が高いということです。そして、今後は非認知能力を伸ばすための教育がより重要となるとわたしは考えています。このマシュマロ・テストで2個目をもらえるまで我慢できた子どもというのは、「先を見通して考える」ことができたということ。言い換えれば、ものと時間などの「つながり」が見えているということです。ところが、いまはそういった「つながり」がどんどん見えなくなっている、あらゆるものが「ブラックボックス化」している時代なのです。たとえば、自動車もそう。むかしの自動車はいまのものより構造がはるかに単純で、整備士にはなにがどうなって自動車が動くということがすべて見えていた。でも、数多くの複雑な電子部品が使われているいまの自動車だとそうはいきません。整備士にも理解できていない部分が多く、調子が悪い部分を基盤ごと取り替えるということになる。こういうことがあらゆるものにおいて起きているため、「つながり」というものが見えにくくなっているのです。読者のなかに、子どものころに時計やいろいろなものを分解してもとに戻すのが好きだったという人はいませんか?わたしがそうで、たいてい部品が余っちゃって捨てることになっていましたけどね……(笑)。ただ、それは子どもにとって大切なことなのです。非認知能力なんてものが知られていなかったむかしは、そういうふうに自然に「つながり」を知って非認知能力を伸ばす環境にありました。ところがいまはそうではない。だからこそ、意図的に非認知能力を伸ばすよう働きかけをしていく必要があるのです。『遊びにつなぐ! 場面から読み取る子どもの発達』増田修治 著/中央法規出版(2018)■ 子ども教育のエキスパート・増田修治先生 インタビュー一覧第1回:クイズで育む!?子どもの「人生を決める」非認知能力の伸ばし方第2回:非認知能力が高い子どもは、「認知能力」も伸びていく。ではその逆は――?(※近日公開)第3回:子どもの自己表現力を伸ばし、自己肯定感を高める「親子コミュニケーション」(※近日公開)第4回:“おなら”に“裸”、なにを書いてもOK!?「ユーモア詩」が伸ばす子どもの力(※近日公開)【プロフィール】増田修治(ますだ・しゅうじ)1958年3月8日生まれ、埼玉県出身。1980年、埼玉大学教育学部卒業後、小学校教諭として埼玉県朝霞市内の小学校に勤務。「ユーモア詩」に取り組み、子どもたちのコミュニケーション能力の向上を図るとともに、楽しい学級づくり、保護者とのコミュニケーションづくりをおこなう。2002年にはNHK『にんげんドキュメント 詩が躍る教室』が放映され反響を呼んだ。2008年3月末で小学校教諭を退職し、同年4月より白梅学園大学准教授。現在は同大学子ども学部子ども学科教授。『小1プロブレム対策のための活動ハンドブック』(日本標準)、『「いじめ・自殺事件」の深層を考える—岩手県矢巾町『いじめ・自殺』を中心として—』(本の泉社)、『先生! 今日の授業楽しかった!—多忙感を吹き飛ばす、マネジメントの視点—』(日本標準)など教育関連の著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2018年12月01日冬になると食べたくなる煮込み料理。今日は牛すじを使った一品をご紹介しますよ。なんだか手間がかかりそう、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが圧力鍋を使えばあっという間にとろっとろの煮込みができあがるんです♪これなら忙しい平日にでも簡単に作れちゃいますよ。ぜひ今晩のおかずに作ってみてくださいね!とろっとろの牛すじ煮込みが1時間で作れる♡だんだん寒くなり、温かい煮込み料理が食べたい季節になってきましたね。今日ご紹介するmikaさんの牛すじの煮込みは、口の中でトロッとほどけるような食感がたまらない一品。ごはんのおかずにはもちろん、おつまみにもぴったりですよ♡▼詳しいレシピはこちら▼この季節に美味しい、あつあつトロトロの牛すじ塩煮込み、作ってみませんか?牛すじと聞くと「下準備が面倒くさそう」「調理に時間がかかりそう」と普段はなかなか買わないという方もいるのでは?でも、このレシピでは一度下ゆでをしてアクを取ったら洗い流し、他の材料と煮込み直すだけと、とっても簡単なんです。また圧力鍋を使うのであっという間にとろとろの煮込みが完成しちゃいます。もちろん、もう少し時間がかかってしまいますが普通のお鍋でもおいしく作れますよ♪ぜひコンニャクやダイコン、ショウガなどと一緒に煮込んでくださいね。mikaさんのイチオシはネギと粗挽き黒コショウをピリッときかせることだそう♪今日のごはんでは、晩ごはんのメニューの参考になりそうなフォトやレシピを毎日ご紹介しています。何を作ろうかな、と迷ったときはぜひ参考にしてみてくださいね♡
2018年11月29日「けんかなんてしなさそう」と言われるけれど、過去には大きなけんかをしたこともあった鈴木し乃さん夫婦。でも最近はあまり身に覚えがなくて、夫に直接聞いてみたところ…? 鈴木さんにとって、意外な答えが返ってきたそうです。■あれって「夫婦げんか」だったの!?人からは「けんかなんてしなそう」「仲が良い」などとよく言われるが、実は過去に何度か大きな戦さは確かにあった…。しかし4コマにまとめるには少々重すぎるので今回は割愛する。そこで、「最近夫婦げんかってしたっけ?」と夫に直接聞いてみた。まさかの返答でした。普段挨拶のように「〜買っていい?」と言っていたアレは、私にけんかを売っているということらしい。冗談半分とは思うが(半分は本気?)…。自分の欲しいものを伝えても、私が正論で反対するから何も言えなくなるのだそうだ。それでも夫としては、「けんかになってでも欲しいものを伝えたい」という気持ちで言っていたそうなのだが、私にはまったく伝わっていなかった…。夫婦とはいえ他人である、どこに火種が転がっているかわからないなと思った。
2018年11月23日今どきの若者たちのコミュニケーション能力低下は、学校や新卒採用などの現場において、ずいぶん前から言われ続けてきました。今の若い世代には、社会で求められる高度で複雑なコミュニケーションに対応できる力が備わっていない、という話は、多くの皆さんにとって「耳にタコ」ではないでしょうか。そして、若者だけでなく、実は子どもたちについても、同じことが言われています。ではなぜ、彼らのコミュニケーション能力は低いと言われているのでしょう。今の子どもたちが、将来社会人生活を送るのに十分なコミュニケーション能力を身につけるためには、どうすればよいのでしょうか。大事なのは、日頃の家庭でのコミュニケーションの在り方です。子どもたちのコミュニケーション能力を伸ばすために、親が家庭でできることを紹介します。コミュニケーション能力低下の背景子どものコミュニケーション能力が低くなったと言われる背景には、社会の大きな変化があります。・ITの発達例えば、夕食の後に、翌日学校で使う持ち物の用意をしていて、何を持っていけばよいのか忘れていたことに気づいたとき、子どもたちはどうするでしょうか。かつては、友だちの自宅へ電話をかけ、応答した家の人に友だちへの取次ぎをお願いし、代わって出た本人に確認をする、というやり方が一般的でした。ですが今では、自分のスマートフォンから友だちのスマートフォンへ、メールやSNSでダイレクトに、しかも声を発することなく、時には絵文字だけでメッセージを送り、確認することができます。今は昔に比べて、友だちと連絡を取り合う際、自分が発声する言葉によるコミュニケーションが必要ない時代なのです。・少子、核家族化もうひとつ、普段の家庭での過ごし方をイメージしてみましょう。今より古い時代には、子どもたちが学校や園から帰ってくると、友だち同士、近所で集まって遊ぶ姿がよく見られたもの。ですが今ではそのような光景を見ることは少なくなりました。そもそも子どもの数が少なくなっているうえに、習い事などで子どもたちの放課後の過ごし方が多様化し、お互いに遊ぶ時間を合わせにくい現状があります。また、夕食時には、同居するおじいちゃんおばあちゃんも含め大人数で食卓を囲んで、その日あったことを話し、いろんな世代の意見を交えながら団らんする――。そんなシーンも、昭和を描いたドラマやアニメでしか見かけなくなりましたよね。こうした家庭環境の変化により、子どものコミュニケーション環境は今と昔で大きく変わってきたのです。コミュニケーション能力の低下による弊害1:人間関係のトラブル社会の変化に合わせるように、今どきの子どもたちが人と関わる範囲は、かつてに比べて小さなものになりつつあります。狭いコミュニティの中で、仲間内や家族とだけ、単語レベルでの短い言葉でやり取りすれば済むようになっているのです。しかし、学校生活では、こうしたコミュニケーションのスタイルがトラブルにつながるケースも。言葉が足りないせいでクラスメートとの意思疎通が不十分になり、人間関係が希薄になったり誤解につながったりすることがあります。教育ジャーナリストの斎藤剛史氏は、現代の子どもたちのコミュニケーション能力と人間関係の築き方について、次のように述べています。現代の若者や子どもたちの対人関係に関する能力については、「良好な対人関係をつくる能力が低下している」という否定的な見方がある一方で、「周囲の人間関係を的確に把握して、それに自分を合わせるなど高い能力がある」という肯定的な見方もあります。ただ、今時の子どもたちには、仲間同士では必要以上に気を使うのに対して、大人など異世代や仲間以外に対する人間関係には無関心という傾向もあるように思われます。いずれにしても、昔に比べれば、全体的なコミュニケーション能力は低くなったと言っても過言ではないでしょう。(引用元:ベネッセ教育情報サイト|就職も左右!?「コミュニケーション能力」は家庭から)「やばい」「うざい」「きもい」などの無思慮な短い言葉でのやりとりを許し合えるような、小さなコミュニティで過ごしがちな、今の子どもたち。彼らは、人との言葉のやり取りが少ない分、空気を読みながら行動することは得意かもしれません。ですが、身近な関係から一歩外へ出た途端、お互いの言葉が足りないことはトラブルの原因になります。自分の感情をうまく言葉で伝えられなければ、人間関係がうまくいくはずはありませんよね。コミュニケーション能力の低下は、良好な人間関係を築く能力の低下とも言い換えられるのです。コミュニケーション能力の低下による弊害2:将来の就職への悪影響子どもたちの人生をもう少し長い目で見てみましょう。社会人生活、とりわけその第一歩となる就職にも、コミュニケーション能力の低下は大きく影響を及ぼします。全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)が2009(平成21)年秋に実施した「学生生活実態調査」によると、目上の人との会話が得意で、家族との会話が多い学生ほど、就職内定率が高いということがわかりました。(引用元:同上)この調査によると、就職が内定している大学4年生は、4年生全体の平均と比べ、家族との会話や友人の数が多く、クラスやサークル等の団体の中でのリーダー経験があり、目上の人との会話が得意で、周囲の意見を尊重できるという特徴があることが明らかになったそうです。幅広い人間関係を形成しているか、自分から積極的に人に働きかけられるか、周囲に共感できるか。コミュニケーション能力の高さは、就職活動の結果までも左右するわけなのです。家庭でできるコミュニケーション能力アップ術子どもたちの明るい将来のために必要不可欠なコミュニケーション能力は、家庭での取り組みによって向上させることができるもの。そこで、家庭ですぐに実践できるコミュニケーション能力アップ術を6つ紹介します。この中にピンときたものがあれば、ご自身のお子さんに合わせて日常会話に取り入れてみてはいかがでしょうか。1. 返事をさせ、言葉のキャッチボールをする親が子どもに話しかけ、子どもから言葉を返させましょう。話をYes/Noで終わらせず、自分の意見をはっきり相手に伝えることで、自然と発する言葉は増えていきます。例えば、お母さんが晩ご飯にシチューを作ろうとしているとき。子どもに「今夜はシチューにしようと思うんだけど」と話しかけるだけでは、子どもからの返事は「いいよ」か「やだ」で終わってしまいます。そこで、次のように問いかけて子どもから具体的な言葉を引き出しましょう。親:今日の晩ご飯はシチューにしようと思うんだけど、〇〇ちゃんはシチューに何を入れたい?子:カボチャを入れて!親:わかった、じゃあカボチャを入れようね。2. どちらか選ばせる「AとBどっちにする?」と選択肢を与えることで、子どもが自分で選ぶ経験を積み重ね、自分の意見をもつ訓練になります。さきほどのシチューの例を続けましょう。親:カボチャ入りのシチューだったら、一緒に入れるのは鶏肉が良いかな?ソーセージが良いかな?子:そうだなー、鶏肉がいい!鶏肉大好きだから!3. 好奇心をもたせるなぜ?どうして?という疑問がコミュニケーション能力を鍛えます。ですから、子どもに疑問や好奇心を抱かせるような場を用意してあげましょう。例えば、シチュー作りをしている様子を子どもに見せ、「ニンジンはカボチャより煮えるのに時間がかかるんだよ」と説明すれば、子どもは「どうして?」と疑問に思うはず。親は、子どもが疑問や興味をもったタイミングを逃すことなく、コミュニケーションを広げていきましょう。4. 長い文章で説明させる親子で長い文章をやりとりするようにしましょう。短い言葉で会話を済ませるのではなく、具体的な内容がわかる文章を作って話すのがおすすめです。子どもから具体的な言葉を引き出すには、親の問いかけの仕方にも工夫が必要。例えば、学校から帰ってきた子どもに、親が学校での出来事を尋ねるとき。「学校は楽しかった?」と聞いたら、子どもは「楽しかった」と答えて終わりです。次のように、子どもが説明しやすいような問いかけをしてみてください。その際、親はなるべく聞き役に回り、子どもがたくさん話せるようにしましょう。親:今日は図工で絵の具を使って絵を描いたんだよね。どうだった?子:うん、面白かった。親:どんなところが面白かったの?子:筆で色を混ぜるところ!親:へぇ!何色と何色を混ぜて、何を描いたの?子:青と黄色と白を混ぜてね、……5. 正解は1つではないことを伝える本を読み聞かせたあとで感想を言い合ったり、テレビ番組を見て意見を出し合ったりして、正解は1つではないのだということを理解させましょう。学校の勉強では、正解か不正解かを求められることが多く、子どもたちは常に正解を求めようとしがちです。著述家で元公立中学校校長の藤原和博氏は、そうした学校教育を経て育った子どもは、何にでも正解があると思うようになり、思考停止してしまうと言います。しかし、実社会には「正解」のない問題がたくさんあるのが現実ですよね。さまざまな考え方があること、正解不正解で片づけていい問題ばかりではないことを、親子のコミュニケーションの中で理解させるのが大切です。6. 多様な人間関係のなかに身を置いてみる核家族化や地域コミュニティの希薄化によって、子どもたちがさまざまな大人と接する機会は減る一方です。地域の行事や公園・駅前で開催されるイベントなど、さまざまな人と触れ合える場に出かけてみましょう。人との関わりが少ないままでは、多様なコミュニケーションに対応できる力が身につくはずはありません。家族以外の大人、年上のお兄さん・お姉さんや自分より小さな子どもなど、様々な人とコミュニケーションをとる機会を増やしましょう。藤原氏は、子どもたちには「斜めの人間関係」を築かせることが重要だと言います。人間関係も家のようなものです。縦の関係というのは「柱」です。それから横の関係は「梁」です。それだけだと地震が来ると倒れてしまう。だから、「筋交い」、斜めの関係が必要です。ちょっとやそっとの人間関係の揺れでもびくともしない子を育てるためには、この斜めの関係をもう一度復興する必要があります。(引用元:内閣府|情報誌「子どもと若者」~子どもと若者への支援に向けて~2009/No.5コミュニケーション力を高めるために)親の私たちも一緒になって、多様な人と積極的にコミュニケーションを取りたいものですね。***現代の社会の仕組みを考えれば、子どものコミュニケーション能力は、自然に任せていてはなかなか伸びないようです。言葉でコミュニケーションをとる機会を意識的に増やしていきましょう。とはいえ、親が何でも先取りしてヒントを出したり代弁したりするのは禁物。じっくり焦らず見守っていってくださいね。(参考)文部科学省|コミュニケーション教育推進会議(第1回)「コミュニケーション能力」に関する指摘・調査等内閣府|情報誌「子どもと若者」~子どもと若者への支援に向けて~2009/No.5コミュニケーション力を高めるためにベネッセ教育情報サイト|就職も左右!?「コミュニケーション能力」は家庭から学びの場.com|子どものコミュニケーション力は落ちているのか北海道教育委員会|ほっとねっと July 2016 正しい言葉で心のキャッチボールをStudyHackerこどもまなび☆ラボ|ついに子どもたちにも「語彙力」ブーム到来!語彙力格差に負けないためにできることStudyHackerこどもまなび☆ラボ|知的好奇心がぐんぐん伸びる!東大生の多くが経験している「ハマり体験」とは
2018年11月08日お笑いコンビ・とんねるずの木梨憲武による課題解決バラエティ番組『木梨の貝。』(全12回/各15分 ※毎週月曜更新)が、動画配信サービス・GYAO!にてきょう5日より無料配信される。同番組は、木梨がパーソナリティーを務めるTBSラジオ『土曜朝6時 木梨の会。』(毎週土曜6:00~7:00)とコラボしたメディアミックス企画。ラジオから寄せられるリスナーからの夢や目標の相談を、木梨本人だけではなく、木梨と親交のある芸能人や文化人、あるいは馴染みの店やプライベートな友達も巻き込んで、木梨が独自の考えで問題を解決(?)していく。さらに、この企画のためのツイッターとインスタグラムの公式アカウントも開設。視聴者を巻き込んだ企画も続々登場する予定だという。木梨は「ラジオ番組でのおしゃべりだけじゃなくて、GYAOさんでも映像を見られたほうが。ダブルでいけるほうがいいんじゃないかという話をしてまして、実現しました! 番組でお伝えしきれなかったことを映像でお伝えしたり、映像で話したことをラジオで後追いしたりという、行ったり来たりできるという。まぁそうやってみんなで遊んでいきたいなと!」とコメントしている。
2018年11月05日「空間認識能力」と聞いて、何を思い浮かべますか?近年はVRコンテンツの認知度が高まりつつあることも相まって、サイバーなイメージをお持ちかもしれませんね。実は、子どもの才能を伸ばすにあたり、親としてぜひ知っておきたいキーワードが「空間認識能力」なのです。今回は、空間認識能力の役割とその大切さ、そして子どもが持つ空間認識能力の鍛え方をご紹介します。空間認識能力とは空間認識(空間認知)能力とは、読んで字のごとく、空間を正しく認識できる能力のこと。学術雑誌『研究報告数理モデル化と問題解決』(第33号、2012年)に掲載された論文「ARを用いた空間認識能力向上のための学習方法」によると、空間認識能力の定義は以下のとおり。空間認識能力とは、3次元空間上において、物体の位置や形状・方向・大きさなどの状態や位置関係を素早く正確に認識する能力のことを指す。この能力によって普段生活する中で、目の前にないものでも頭の中で想像し、視覚的なイメージを形成することができる。(太字は編集部が施した)(引用元:情報学広場:情報処理学会電子図書館|ARを用いた空間認識能力向上のための学習方法)日本でベストセラーになった、アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ著、藤井留美訳『話を聞かない男、地図が読めない女』(主婦の友社、2000年)を覚えていますか?この本のタイトルにも表れているように、女性は男性に比べて地図を正しく理解するのが苦手だといわれています。実際、フランス国立科学研究センターの研究員・Antoine Coutrot氏らが2018年に発表した研究によると、あらゆる国で250万人以上の空間認識能力を調査したところ、男性のほうが女性よりも空間認識能力において優れていたそうです。空間認識能力が低いとどうなる?空間認識能力が低いと、地図が読めないという以外に、どのようなデメリットがあるのでしょう?パーソナルジムトレーニングジム「レブルス」の代表を務め、『12歳までの最強トレーニング』( 実業之日本社、2018年)などの著書がある谷けいじ氏は、以下のように警鐘を鳴らしています。子どものうちにこの力がきちんと養われないと、将来スポーツ全般の能力が伸びにくくなります。それだけでなく、たとえば道路を走っている車や自転車と自分の距離がつかめずに事故に遭いやすくなるなど、危険回避能力が育まれにくいという恐れがあります。(太字は編集部が施した)(引用元:オトナンサー|顔から転ぶ、靴ひもが結べない…子どもが“運動オンチ”に育つ家庭にありがちなNG習慣とは?)空間を認識する能力が低いということは、自分と自動車との距離がうまくつかめないということ。「車がこちらに向かってきている。よけないとぶつかってしまう」「車はこちらに向かってきているが、まだ遠い。今なら道を渡っても大丈夫だ」という判断を誤ってしまうのですね。空間認識能力が高いとどうなる?スポーツで活躍できるでは反対に、空間認識能力が高いとどのようなメリットが生まれるのでしょう?スポーツ科学を専門とする髙野淳司・准教授(一関工業高等専門学校)によると、空間認識能力は球技をはじめとしたスポーツにおいて非常に重要だそう。空間認識能力を測定するテストにおいて、ラグビーや野球の競技者は、一般人と比べて高いスコアを獲得したのだとか。2016年のリオデジャネイロ五輪で男子サッカー日本代表チームの監督を務めた手倉森誠氏も、ヘディングがうまくできるのは背が高い人ではなく空間認識能力の高い人だと話しています。また、空間認識能力が優れたスポーツ選手としては、サッカーのディエゴ・マラドーナ選手、野球の鈴木一朗選手、バスケットボールのマイケル・ジョーダン選手などが挙げられるのだとか。フィールド上に散らばる多くのプレイヤーの動きを把握しつつも、ボールの速度や軌道を見極め、自分もそれに合わせて行動する――球技には、非常に高度な能力を要求されることが想像できますね。自動車を上手に運転できる空間認識能力は自動車の運転にも欠かせない能力です。運転中は、自分で自動車を走らせつつ、周囲のほかの車や歩行者・自転車にけして接触しないよう、空間のなかで何がどのように動いているかを正確に把握する必要があります。空間認識能力が高いと、合流や駐車をスムーズに行えることでしょう。職業選択の幅が広がる空間認識能力の高さを活かせる仕事もあります。たとえば、一般社団法人・コンピュータ教育振興協会の主催する「3次元CAD利用技術者試験」の1級・準1級では、2次元の図面を見て3Dモデルを作成する問題が出されます。これを達成するには高い空間認識能力が必要。合格者の進路は、自動車・機械の設計者やオペレーターだそうです。空間認識能力は鍛えられるの?さて、高い空間認識能力を持つことは、人生において大きな得になることがわかりましたね。スポーツや理系の職業に興味を持っている子はもちろんのこと、そうでない子も、自動車の運転や地図の読み取りは生きていくのに必要なスキルです。心理学者のデイビッド・ルビンスキー氏によると、空間認識能力は「人間のなかで眠っている潜在能力のうち、最大の部分かもしれない」とのこと。空間認識能力は、創造力やイノベーションと関連して主要な役割を果たしているそう。机上の勉強という平面的な世界を飛び越えて、空間を立体的・包括的に捉えられる力「空間認識能力」。親としては、子どもの能力を養い、最高のポテンシャルを引き出してあげたいものですね。では、空間認識能力は伸ばそうと思って伸ばせるものなのでしょうか?もちろん、可能です。人類学者のグウェン・デワー氏によれば、訓練によって空間認識能力を向上させられるだけでなく、性別による差さえも縮まるか消滅するそう。次項からは、子どもの空間認識能力を鍛えるためのさまざまなアプローチをご提案します。空間認識能力を鍛えるおもちゃまずは、遊んでいるうちに自然と空間認識能力が育つおもちゃを紹介します。パズル子どもの脳を刺激したり、手先を器用にさせたりするため、小さいうちからジグソーパズルを与えている親御さんもいることでしょう。ジグソーパズルの製作・販売を手がけるシャフト株式会社によると、そもそもジグソーパズルは子どもの教育のために生まれたそう。空間認識能力や記憶力が養える「無限の展開と可能性を秘めた知育玩具」なのだとか。また、以下のような研究結果もあります。空間認識能力を研究するジェーミー・ジロー助教授(米ヴァージニア大学)らが4~7歳の子ども847人に行った調査では、パズル・ブロック・ボードゲームで週に6回以上遊ぶ子どもは、空間認識能力を測定するブロック配置テストにおいて、それ以外の子どもよりも高いスコアを獲得したそう。一方、お絵描きやスケートボードといったほかの遊びの習慣については、スコアとの関連性を確認できませんでした。この結果から、パズル・ブロック・ボードゲームで遊ぶことは子どもの空間認識能力を高める可能性が示唆されました。(太字は編集部が施した)(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「子ども向けパズル」は教育効果バツグン!?選び方とおすすめパズル教えます)パズルには豊かな教育効果があるようですね。子どもにジグソーパズルを買い与える場合、どのようなパズルを選べばよいのかについては、「『子ども向けパズル』は教育効果バツグン!?選び方とおすすめパズル教えます」をご参照ください。ブロック上で挙げた研究では、空間認識能力の高さとブロック遊びに関係があることがわかりました。空間認識能力が高い子どもがブロック遊びを好むのか、それともブロック遊びをたくさんしたから空間認識能力が向上したのかは断言できませんが、ブロックを組み合わせて立体造形物を組み立てることは、3Dの空間を意識することに貢献しそうですよね。ブロックのおもちゃにはさまざまなものがあります。なかでも、「あの藤井聡太さんも幼少期から遊んでいた! 大人気の知育玩具『キュボロ』で “非認知能力” を育てよう。」でもご紹介した「キュボロ」は特に教育効果が高そう。キュボロとは、スイス製の木製おもちゃです。5cmの立方体を組み合わせて遊ぶのですが、ただの積み木ではありません。キュボロの特徴は、ブロックに溝がほられたり穴が開いたりしていること。これらの溝・穴がつながって「道」となるようにブロックを組み合わせ、その道にビー玉を転がして遊ぶのです。ビー玉がうまく転がるようにブロックを組み合わせるのは、頭を使うもの。外側から見えない部分のことも考慮しなければなりません。教育評論家の石川幸夫氏によると、キュボロで遊ぶことによって子どもの空間認識能力が養われるそう。2018年10月現在、大人気のため入手が難しい状態ですが、時間がかかっても手に入れたい銘品といえます。空間認識能力を鍛えるゲーム家庭用ゲーム機やスマートフォンのアプリケーションで遊びながら空間認識能力を鍛えられたら、楽しいうえに教育効果も得られて一石二鳥ですね。そのような便利なゲームはあるのでしょうか?2007年に発表されたトロント大学(カナダ)の研究によると、18~32歳の男女20名に、米エレクトロニック・アーツ社のWindows用ゲームソフト『メダル・オブ・オナー パシフィックアサルト』を10時間プレイさせたあと、視覚処理能力や注意力を測定するテストを実施したところ、ゲームのプレイ前と比べて正解率の平均が61%から74%に向上したそう。『メダル・オブ・オナー』とは、一人称視点のシューティングゲーム(FPS: First Person Shooter)として人気のシリーズです。FPSは、主人公や敵キャラクター、およびマップ全体が画面に俯瞰(ふかん)的に映る三人称視点と異なり、より現実に近い臨場感が特徴。画面に現れる敵や目標物に注意を凝らしながら3D空間を移動し、照準を合わせて敵を撃つ……このような遊びは非常に注意力を要求するため、プレイヤーの空間認識能力を鍛える効果があるようです。とはいえ、『メダル・オブ・オナー』は戦争を舞台にしたゲーム。子どもに遊ばせたくない親御さんは少なくないでしょう。そこで、子どもにも安心して勧められるのが、おなじみのパズルゲーム『テトリス』。メリッサ・ターレッキ教授(カブリーニ大学)らが2007年に発表した論文によると、学生に毎週1時間『テトリス』をプレイさせつづけると、3カ月後には、図形回転についてのテストの成績が大きく向上したそう。『テトリス』は、ロシア出身のアレクセイ・パジトノフ氏が考案したもの。日本では「落ち物パズル」の元祖としてよく知られていますね。上からゆっくりと落ちてくるブロックを回転させ、下に積まれているブロックとうまく組み合わせるゲーム。プレイヤーは限られた時間内に図形の形を素早く判断しなくてはならないので、いかにも空間認識能力が鍛えられそうです。スマートフォンや、携帯ゲーム機「Nintendo Switch」で気軽に遊びつつも、能力の向上が期待できそうですね。空間認識能力を鍛えるトレーニング空間認識能力を鍛えられるおもちゃやゲームを紹介してきましたが、子どもの能力を育てるのに特別な道具を買いそろえる必要はないのです。日常生活のなかで空間認識能力を鍛えられる方法をご紹介します。鬼ごっこ空間認識能力を高めるには、やはり3次元の空間を自由に動き回るのがいちばん。ただでさえ近年は、安全上の理由などで子どもが外遊びをする機会が減っているので、意識して外で遊ばせるのがよいでしょう。前述の谷けいじ氏は、空間認識能力を育む代表的な遊びとして鬼ごっこを挙げています。鬼ごっこは、常に自分と鬼の位置を把握しつつ、園庭や公園にある障害物を利用して移動ルートを考えなければいけない遊び。高いところに登れば鬼を回避できる「高鬼」や、鬼が指定した色の物体を探しながら逃げる「色鬼」だと、さらに周囲への注意力が高まります。転んだりぶつかったりして危ないからと鬼ごっこを禁止せず、たくさん遊ばせることが、子どもの成長につながるといえます。会話の際、大きさや方向を具体的に示す言葉を使う上でも挙げたデワー氏は、子どもの空間認識能力を高める方法として、空間を意識した声かけを挙げています。たとえば、以下のようなもの。シーツをベッドの形に合わせるには、どちらの向きがいいかな?左側の靴ひもは、上を通る?下を通る?そもそも、どちらが左かな?(スーパーで買った)商品は、ひとつのバッグに収まるかな?このベーグルを横に切ったら、どんな形になる?切ってもトースターに入るかな?(引用元:Parenting Science|10 tips for improving spatial skills in children and teens)ふだんは「そっち」「こうやって」という指示語で済ませてしまっている会話に、ものの大きさや方向を具体的に示す言葉を取り入れてみましょう。子どもが空間について考えるきっかけとなります。親にとっても、言語能力を高めるよい練習になりますね。***最近注目を浴びている、空間認識能力。子どもの才能を開花させるには、無視できない要素ですね。机に向かって勉強するだけでは成長させられないこの力を、さまざまな遊びや体験を通じて伸ばしていきましょう!(参考)情報学広場:情報処理学会電子図書館|ARを用いた空間認識能力向上のための学習方法Daily Mail Online|Women ARE as good at reading maps as men … but only in countries with gender equality!Cell Press|Global Determinants of Navigation Abilityオトナンサー|顔から転ぶ、靴ひもが結べない…子どもが“運動オンチ”に育つ家庭にありがちなNG習慣とは?日本バレーボール学会|バレーボール選手におけるワーキングメモリと空間認識の関係一般社団法人コンピュータ教育振興協会|3次元CAD利用技術者試験乗りものニュース|女性は合流が苦手?運転技術、なぜ男女で差がつくのかゲキサカ|[特別編]手倉森誠監督(U-22日本代表)中篇「さまざまなスポーツから身に付くサッカーに必要な空間認知能力」 by 長谷川望StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「子ども向けパズル」は教育効果バツグン!?選び方とおすすめパズル教えますNEWSポストセブン|藤井聡太四段の天才脳を育てたスイス製の立体パズルParenting Science|Spatial intelligence: What is it, and how can we enhance it?Parenting Science|10 tips for improving spatial skills in children and teensNature News|How to raise a genius: lessons from a 45-year study of super-smart childrenUniversity of Toronto|Playing an Action Video Game Reduces Gender Differences in Spatial Cognition
2018年11月02日専門家・プロ:藤田由美子今回は、中学校、高等学校の特別活動で指導されている「男女相互の理解と協力」と「思春期の不安や悩みの解決」を紹介します。学校生活、社会生活を送るための必須の力をはぐくむ特別活動は、各教科等で育成された資質・能力を、集団や自分自身の課題を解決するために実践することにより、実生活で資質・能力を発揮できるようにすることを目的としています。特別活動では、学校生活を送るうえで基盤となる力や、社会で他者とかかわって生きていく力をはぐくむ活動として実践されてきました。また人間形成の面では、とくに心のもち方や態度面に関する資質・能力を育成することが重視されてきました。男女がたがいに尊重し合うことが男女共同参画社会の原点中学校、高等学校の特別活動では、生徒は、男女がたがいに相手のよさを認め合うことを理解し、共に尊重し合い、ルールやマナーを大切にして人間関係を築くことを学びます。学校教育を通して、男女が協力し合って充実した学校生活を送るためです。中学生は、男女の身体面、精神面の特徴が顕著にあらわれ、異性への関心が高まる時期です。中学生のときに、異性を尊重し合い、協力することを理解することはとても重要です。次期学習指導要領では、特別活動において、生徒がテーマに基づいて課題を発見し、情報を収集し、課題の解決方法を考え、意見を交換し合うといった学習活動が推奨されています。たとえば、男女共同参画社会の実現に向けて、日本が抱えている課題について、インターネットや新聞、雑誌などから情報を収集し、課題を見つけ、課題解決策について話し合います。「ジェンダー・ギャップ指数*1」は、世界144カ国中で日本は114位(2017年)。日本では企業の女性管理職、女性の政治家の数が少ない現実をとらえ、解決策を話し合うのも意義のある取組みです。*1 世界経済フォーラム「グローバル・ジェンダー・ギャップ報告書」をもとに作成された、経済、教育、保健、政治の分野ごとの男女間の格差を示す指標。下の表は「内閣府男女共同参画局」のウェブサイトに掲載されたもの。出典:内閣府男女共同参画局ウェブサイト高等学校の特別活動では、具体的に男女共同参画社会における働き方について、自分のキャリア形成と合わせて考えます。高等学校の「家庭基礎」では、男女が相互に協力して、家族の一員としての役割を果たし家庭を築くことの重要性を学びます。家庭科の授業と連携して、男女がたがいの生き方や仕事を尊重し合い、家庭生活を送るための方法や恋愛と結婚などについて話し合うことは、貴重な体験です。思春期の不安や悩みを解決するための話し合い中学校の特別活動の内容に含まれている「思春期の不安や悩みの解決、性的な発達への対応」(前回参照)は、とくに中学生にとって重要なテーマです。中学生になると、新しい人間関係に悩んだり、失敗や挫折を経験して自信をなくしたり、生き方に不安を感じたりするなど、心のかっとうに直面します。思春期の不安や悩みの解決にあたって、特別活動で育成をめざす資質・能力は、思春期の心と身体の発達を正しく理解し、悩みや不安を解消しながら自他の人格を尊重した行動ができるようになることです。また、そうした過程を通して、自分の行動に責任をもち、悩みや不安に向き合う経験や学びを成長につなげようとする態度を育てることです。自分が不安に感じることや挫折を乗り越えたアスリートなど、身近な人の事例をもとに生徒が話し合ったり、先輩や身近な大人にインタビューしたりして、悩みの解決方法について学びます。高校生になると、自らの行動は自ら選択し決定したいという自律の要求が高まります。同時に、自分の将来の生き方や進路を模索する時期でもあります。高等学校では、さまざまな人々の生き方に触れ、いかに生きるべきかについて考え、話し合います。こうした活動を通して思春期特有の問題を乗り越え、人間としての成長につなげることが期待されています。学級やホームルームでの活発な話し合いを実践するには、生徒の悩みを自分のことのように共感して考えることができる雰囲気を学級やホームルームの中につくることが前提条件です。安心して自分の気持ちを伝えることができる学級やホームルームづくりがなによりも重要です。氾濫する性情報に対応する次期学習指導要領では、性的な発達への対応として、中学生に対し性情報への対応やエイズや性感染症などの予防について触れ、専門家の講話を聞くことも推奨しています。(高校生に関しては性的な発達への対応に触れていません)。とくにインターネット上には、女性を商品化したような情報があふれています。膨大な量の性情報に振り回されずに適切に対応する力を身につけてほしいものです。特別活動では、さまざまな問題への対処法を考えながら、将来を豊かに生きるための資質・能力を養います。特別活動を通して子どもたちの生きる力が育ってほしいと願っています。藤田由美子(ふじたゆみこ)株式会社ユーミックス代表取締役社長。1993年の創業以来、コンピューターリテラシー教育を数多く手がける。「生きる力」「社会力」の育成をめざして、子ども向けICT教育のカリキュラム作りにも力をいれており、大手携帯電話会社のケータイ安全教室の企画立ち上げ、ネット安全利用推進プログラムの開発など、実績多数。
2018年10月29日世間並みの型にハマった価値観や、社会からの同調圧力なんて、まるでどこ吹く風と受け流し、自らの信念に基づき新境地を果敢に切り開いていく……。そんな新しい時代の“慶應ボーイ”たち。「若いほど、SFCの認知度も人気も高くなります。以前は幼稚舎からここに進む人はゼロでしたし、SFCは慶應だと認めない風潮もありましたが、いまはこちらへ進学する人が毎年何人かは出てきています」こう語るのは、受験コンサルタントで『慶應幼稚舎』(幻冬舎新書)の著書もある石井至氏。慶應の中でも異色の存在なのが湘南藤沢キャンパス、通称・SFCだ。’90年の開校以来、大学改革の先頭を走ってきたSFCの特徴は、ひと言でいうなら「独創性」と「したたかさ」。そんな二面性を象徴するのが、『ワイドナショー』のコメンテーターとしてもおなじみの社会学者・古市憲寿(33)だろう。空気を読まない自由奔放な発言でSNSが炎上することもしばしばだが、いっぽうではこんな計算高い面も。「AO入試に応募するため受賞歴を作ろうと思い、『詩であれば数十行程度だから』とひらめき、応募したところ運よく入選し、これをアピールした」(「Best Times」より)またSFCといえば、日本初のAO入試を導入したことでも有名。’02年には『紅白歌合戦』にも出場したKREVA(42)が在学していた環境情報学部、総合政策学部ともに、現在でも約半数の学生がAO入試で選抜されている。そのため、水嶋ヒロ(34)、尾崎裕哉(29)といった帰国子女にとっての格好の受け皿に。「’10年に俳優から作家デビューし話題になった水嶋ヒロは、『黒執事』(’14年)では監督も兼務し、絶対に当たるといわれながらコケました(笑)。現在は妻である絢香(30)のコンサートグッズのプロデュースをしているようです」そう話すのは芸能評論家の城下尊之氏。新たなチャレンジがうまくいくかどうかは「時の運」。もちろん、天性の才能を開花させて成功をつかむケースもある。幼稚舎からSFCの中等部へ進学するも、同高等部1年のときに自ら中退の道を選んだONE OK ROCKのTaka(30)は、その典型例。「NEWS時代の彼はファンサービスが得意ではなく、いまいち人気が出ませんでした。結局、学業優先という理由で脱退。その後、ジャニーズも慶應もやめてしまいますが、バンドを組んでボーカルとして大成功しています。売れなかった経験がバネにもなったのでしょう」(城下氏)アイドルとしての自分の適性を早めに見切り、過去のポジションを大胆に捨て去る。これぞ“SFCスタイル”の慶應ボーイ!!芸能界から目を転じると、SFCはベンチャー王国としても知られている。いまや月間ユーザー数5,000万を超える人気サイトに成長した「クックパッド」の創業者・佐野光陽氏らをはじめ、起業家も輩出している。ある種の計算高さと、それにとどまらないチャレンジ精神を併せ持つSFCの出身者たち。そんな彼らの根底には、じつはひとつのコンプレックスがあるという。SFCの高等部から三田キャンパスの法学部に進学し、大学在学中から人気ブロガーとして注目を集めていた、はあちゅうさん(32)は、SFC出身者ならではの微妙な立ち位置についてこう振り返る。「私はとくにそういう意識が強かったかもしれませんが、やっぱり『慶應といえば三田』というイメージがあったと思います。裏返せば、自分たちは慶應の本流ではないという劣等感。だからこそSFCのキャンパスには『自分たちは三田とは違う土俵で勝負する』っていう部分があったと思います」自分たちは慶應であって、慶應でない。そんな強い対抗意識がSFCの躍進を支えたのだとすれば、やはり「慶應ボーイ」の底力は侮れない……。
2018年10月01日世間並みの型にハマった価値観や、社会からの同調圧力なんて、まるでどこ吹く風と受け流し、自らの信念に基づき新境地を果敢に切り開いていく……。そんな新しい時代の“慶應ボーイ”たち。「いまや芸能界でも慶應ボーイは珍しくありません。芸能人が慶應に入学するケースも増えています」そう語るのは芸能評論家の城下尊之氏。この春、慶應大学に入学し、話題を呼んだお笑い芸人の田村淳(44)もその1人。テレビ番組の企画で青山学院大学を目指したものの、結果は全学部、不合格に。ここで断念したかと思いきや、慶應大学法学部の通信教育課程に入学していたことを報告した。このニュースに「芸人として成功を収め、結婚して子どももいるのに、なぜいまさら?」と思った人も少なくはなかったが、その真意を城下氏はこう解説する。「彼には、政界進出を視野に入れているという噂が絶えませんが、そのためには相応の努力を見せる必要があります。宮崎県知事を務めた東国原さんは、中年になってから早稲田に通い卒業したことも強みになりました。淳さんも慶應で学びましたと言えば、有権者を納得させられるはずです」要は、「慶應」という枠の中に入ることが目的ではなく、これまでの自分の世界をさらに広げるために、「慶應」を選択したのではないか、というのだ。たしかにここ最近、各界で活躍する慶應出身の有名人たちを見ていくと、従来の慶應ボーイらしからぬ面が見えてくる。岩田剛典(29)、メンタリストDaiGo(31)、中田敦彦(36)、ミッツ・マングローブ(43)……、いずれもその言動からは「新境地」を切り開く強い意志が感じられるのだ。中学受験を経て普通部から慶應に通った岩田は、一流企業に就職が内定していたものの、現事務所のオーディションに合格。親を説得し、内定を蹴って芸能界入りした。中田敦彦はタブーに対してズバズバ斬り込む姿勢が、いまやウリに。松本人志にかみつき、一時は仕事を干されたものの復活し、支持者を増やした。「たしかにみなさん話題の多い方たちですが、かつてと違い多様性が重視される時代ですから、もはや従来のように『慶應ボーイ』とひとくくりにして語るのは難しいのかもしれません」(城下氏)かつての「慶應ボーイ像」が変わり始めているのだろうか?受験コンサルタントで『慶應幼稚舎』(幻冬舎新書)の著書もある石井至氏はこう解説する。「慶應の中枢を担う幼稚舎も、『代々慶應』の子どもの比率が下がってきています。それというのも、ある時期から、内部の血が濃くなりすぎることを懸念し、『新しい風を入れたい』と、大胆な改革に踏み切ったからです」石井氏が語るとおり、’99年に就任した金子郁容幼稚舎長は、「新しい血が入らないと先細りするだけ」と判断。入学試験の方法を抜本的に変更した。「その結果、幼稚舎は急激に“庶民化”しました。ただ、OBの重鎮たちから、『うちの孫を落とすなんて!あの舎長はクビにしろ』と大ブーイングが起こり、結局、3年半で辞めてしまいましたが。開塾以来、最短任期でしたね」幼稚舎改革は短期間で終わりを告げたものの、その後、慶應は幼稚舎とはまったく違った教育方針の横浜初等部を’13年に開学。「幼稚舎出身者の中には九九もうろ覚えのまま学年が進んでしまうケースもありました。宿題を課さず、常に勉学よりも、『先ず獣身をなして後人心を養え』つまり、学力よりも体を育てるほうが先という、慶應義塾の創始者・福沢諭吉の教えを極端な形で踏襲していたのです。横浜初等部はこうした幼稚舎へのアンチテーゼともとれる小学校。コンセプトがずば抜けて進んでいて、インターネット時代にどうサバイバルするかなどを、教育方針として明確に打ち出しています。いっぽう、’90年に開設された湘南藤沢キャンパスの存在も大きいですね。こちらは小論文や面接を重視するAO入試を取り入れたことで、かなり多様な学生が集まってきています」(石井氏)さらに石井氏によれば、「改革のかいあって、いまや私学といえば慶應の時代。私立では圧倒的なナンバーワン」。従来の強固な伝統と、そこに意図的に取り入れられた新しい風。そのせめぎ合いこそが、各界で活躍する“新世代型”慶應ボーイを生み出す秘密なのかもしれない。
2018年09月30日キッズネットサポーター:ゆきこ我が子の中学受験を母親であるわたしが意識したきっかけは、小学校1年生の年度末のテストの点数が思っていたよりも良かったことでした。といっても、そのときにわたしがやったことは家庭学習のための問題集やドリルを、ネットの口コミを参考に探す程度でした。4年生になり、今度は子どものほうが友だちの影響で中学受験をしたいと言い出しました。本気なのかどうか半信半疑でしたが、「たとえ不合格や受験を断念して地元中学校に通うことになっても、勉強をするのはいいことだ」と考えて、通信教育や塾、模試を調べたり、志望する中学校の文化祭に行ったりしました。塾に通わなくても、模試は受けまくる!通塾には消極的だったわたしですが、だからこそ模試は重要と考えました。通塾経験が少ない我が子は他の受験生に比べて実践的に問題を解くことが少ないので、模試こそ実践の貴重な機会になると思ったからです。我が子の実力の把握や、本番の試験会場で緊張しないための場慣れにも役に立つはずです。5年生までに調べた結果、通塾していなくても家の近所の塾に申し込めば、適性検査型では最大手の模試を受けられることが分かりました。しかも、「通塾生の中に、ポツンと外部生がひとり」という完全アウェー状態、場慣れには最高の環境!また、自分自身の高校・大学受験の経験から、1つの会社の模試を年間で通して受ければ試験範囲を網羅できると考えたので、子どもが6年生になったら実践しようと思っていました。全範囲をもれなく問題演習できるので、苦手分野を見つけるのにもおすすめです。受験学年になると、いろいろな出費が増えました。何度も受ける模試の出費も痛かったです。それに、申し込みの手間もかかるし、親子ともに時間もとられます。でも、ここはお金も時間も惜しまない!と決意し、6年生の初回から受験直前まで1つの会社の模試を通して受けました。さらに我が子は私立中学校も受験したいと急に言い出したので、ギリギリ間に合った四谷大塚主催の合不合判定テストを一度だけ受験しました。四谷大塚のほかにも、サピックスや日能研などでも合格判定を行なう模試を実施しています。いろいろな私立中学校が会場となりますので、志望中学校で模試を受ければ、入試の予行練習として最適です。ほとんどの模試では、子どもが模試を受けている間に保護者説明会が開催されます。主催の塾による受験情報に加えて、会場である中学校の紹介も行なわれます。塾の説明会や面談は、情報を引き出す絶好のチャンス!5年生のときにも、何度も模試を受けました。有料のものは1回だけで、あとは全て無料の模試でした。5年生で何度も模試を受けた理由は、これだけは受講させたいと考えていた「志望校特訓」で通う塾を探すためでした。実際に通った塾は、この無料模試を受けた塾のひとつです。塾がなぜ無料で模試を実施しているのか、それは模試を受けた子どもが通塾することを期待しているからだと思います。ほとんどの無料模試では、子どもが試験を受けている時間に保護者向けの説明会を実施し、採点が終わった答案を返却する際には面談を行ないます。「勧誘されると断りにくい」と説明会や面談を敬遠する方もいますが、わたしは「ここで情報を引き出す!いただく!」と気合を入れてのぞんでみました。「カモがネギ背負ってやってきましたよー!」気分(笑)で、志望校や入試問題について、塾に通うメリットについて、気になることは全部聞き出そうとして、実際に、いろいろな有益な情報を入手することができました。塾から得られる情報といえば、毎年2月後半から3月にかけて開催される、その冬の中学入試の報告会も要注目!です。参加費は無料で、その塾に通っていなくても参加することができます。入試問題の傾向や人気を集めた中学校についてなど、その冬にあった中学入試に関わるあらゆることを教えてもらえます。年明けから、開催日時などが発表されますので、是非チェックしてください。合格を目指して受験勉強に励み、入学試験を受けるのは子どもですが、模試を選び受験の情報を入手するといったサポートは、親の大事な役目だと思います。それが「中学受験は親の役目が大きい」と言われる理由のひとつではないでしょうか。「目的を達成するためには、みずから動く。情報はみずから動いて手に入れるもの」という親の姿勢から、子どもが何かを感じてくれたらいいなと、今は思っています。「ガッツリし過ぎは、恥ずかしい」と、反面教師として認識されているかもしれませんが……、それもまたいいかな(笑)。ゆきこ(ゆきこ)40代。夫と長男長女との4人暮らし。食生活アドバイザー2級、食育アドバイザー、幼児食インストラクターの取得の際に、「試験勉強を続ける辛さ」「受験のプレッシャー」を身をもって知りました。毎日、学校で授業を受けて、宿題やテストに取り組んでいるだけでも、子どもたちは精一杯頑張っているとリスペクトしたいです。が、ついガミガミやっちゃいます・・・。
2018年08月29日昨今「職場いじめ」が問題になっています。「いい大人が何をしているんだ」と思ってしまいますが、幼稚な思考を持つ人間が存在しています。また、「辞めさせる」ためにわざといじめてくるケースもあるようです。学生のいじめも問題ですが、大人のそれも厄介。仮に自分がそのような状況に陥ってしまった場合、どのように対処するべきなのでしょうか?法律事務所あすかの冨本和男弁護士に、今回の処分について見解をお伺いしました。Q.職場いじめを受けた場合、どのように対処すればいい? A.上司や弁護士、都道府県の労働局に相談しましょう冨本弁護士:「まず、職場で受けたいじめの内容(加害者の具体的な言動)について、時系列に沿って整理し、可能であれば録音したり、証言者を得たりして証拠を確保します。その上で上司に相談して解決されそうであれば上司に相談してみましょう。また、ある程度大きな会社でそうした相談の担当部署があるようであれば、そちらに相談してみてもいいでしょう。会社内で頼れる人・部署がないような場合、弁護士や都道府県の労働局に相談することも考えられます。企業が従業員から職場でのいじめの相談を受けた場合、いじめを受けた従業員からよく話を聞くのは当然ですが、いじめを行った者や周辺の者にも事情を確認する等の調査を行って、いじめが事実であると判断するのであれば、いじめを行った者にいじめを受けた従業員への謝罪を促したり、いじめの内容がひどくいじめを行った者に反省の色も認められないようであれば相応の処分を行うことも検討した方が良いでしょう。また、調査の結果いじめが事実であるとの判断に至らない場合でも、いじめを受けたと主張する従業員に対し、どういった調査を行って、どういう理由でいじめの事実を認めなかったかについて可能な範囲で説明を行うことも考えられます」職場でいじめ被害を受けた場合、1人の力では如何ともし難いものがあります。証拠を確保したうえで、上司や部署、そして弁護士や都道府県の労働局に相談しましょう。 *取材協力弁護士:冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています) 身近に潜む「職場いじめ被害」のリスク被害を受けた場合の対処法を弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。身近に潜む「職場いじめ被害」のリスク被害を受けた場合の対処法を弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年08月13日音楽家・SUGIZOと写真家・鋤田正義による写真展「JOURNEY THROUGHTHE ROCK AND ART SUGIZO×SUKITA写真展」が、2018年9月1日(土)から9月10日(月)までの期間、名古屋パルコにて開催される。LUNA SEAやX JAPANのギタリスト、ソロ活動、作曲家、音楽プロデューサーと、多方面で活躍するミュージシャンのSUGIZOと、デヴィッド・ボウイや忌野清志郎など、数々の著名アーティストを撮影してきた写真家・鋤田正義。その2人のコラボレーションにより実現した本展は、鋤田がSUGIZOを撮り下ろした写真集「JOURNEY THROUGHTHE ROCK AND ART SUGIZO×SUKITA」の発刊を記念して開催されるものだ。会場では、ライヴやスタジオ、SUGIZOの故郷である神奈川県秦野などで撮影された約100点の写真が展示される。そのほか、今回発刊された写真集、展覧会限定グッズが販売されるなど、ファンにとって貴重なイベントとなるだろう。【詳細】JOURNEY THROUGHTHE ROCK AND ART SUGIZO×SUKITA写真展会期:2018年9月1日(土)~9月10日(月)営業時間:10:00~21:00 ※入場は閉場30分前まで/最終日は18:00閉場会場:名古屋パルコ南館8F・特設会場住所:愛知県名古屋市中区栄3-29-1入場料:500円(オリジナル缶バッジ付き。有料入場者のみ対象)
2018年08月11日こんにちは。ママライターのamuです。同じご両親に育てられても兄弟で性格は違うものですが、それでもいじめっ子のママには共通点 もあるような。そこで、今までさすがにひどいと思って先生や直接本人に伝えたことがあるママに話を聞いてみました。放置子「洋服をはさみで切られたので電話したら、わからないから本人に聞いてと言われた」(30代、小2女の子のママ)忙しい忙しくないに関わらず、子どもに関心がないパターン です。普段から、家に友達を呼ぶことも、宿題を見ることも、保護者会に来ることもないという親御さんだったようです。子どもの意見を尊重するとか、自由を重んじるのとは違うのが、面倒くさがるところ。逆にしっかりする子もいますが、だいたいはやりたい放題で土日まで友達の家に入り浸ったり、悪いことをいち早く覚えてみんなに言ったりという声がありました。叱らない育児「意地悪というのとも違うけど、とにかくわがまま。約束を破る、気に入らないと泣く、口が悪い 、堂々と仲間はずれにするなど。親の目の前でもわがまま放題するけど、もーとかダメよとかしか言わない」(30代、小1女の子のママ)子どもの言いなりだから子ども、が威張るようになるパターンです。一概には言えませんが、下の子が歳が離れていて孫のような感覚になり叱れないとか、働いていて保育園に入れているから会えたときくらいは甘やかしてしまうなど、いろいろあるようです。こちらもしっかりした自己肯定感の強い子になる場合 もありつつ、他人にも親にも怒られないために、空気が読めない、わがまま放題などに繋がる子もいると思うとの声でした。赤ちゃんの頃から大人と接するぶんコミュニケーション能力に長けた子が多い反面、子ども同士のなかでは偉そう になってしまったり、思い通りにいくように仕向けたりする場合もあるようです。厳しすぎる躾「高学歴、立派な職業 についていて、子どももそれに当てはめて考える人。お子さんはストレスが溜まっている感じ。親子とも負けず嫌い。口煩いのに褒めない、禁止事項が多い、勉強系の習い事ばかり」(30代、小4女の子のママ)叱ることは大事ですが、褒めること、認めることも大事だと思います。厳しすぎるのは、子どもの心を無視している点で放置と似ているような気がします。やられたらやり返す主義「男だろ、やられたらやり返せみたいなヤンキーっぽいママ がいて、子どももヤンチャですぐ暴力を振るう。ふざけて言葉で言ったことに暴力で返すから嫌われていた」(30代、小2男の子のママ)結果的に取っ組み合いの喧嘩になることはあっても、最初からそれを肯定したらいけませんよね。その人は、暴力を止めてくれずに、泣かされている子に男の子なんだから強くならないとと言ったそうです。「お互いさま」を履き違えてしまっていますよね。計算高い「あの子は忙しいだろうから誘わないでおこうとか、人のことを考えているように見せかけて人を除け者にする。自分はメンバーに入っているからいいんだろうけど」(30代、小2女の子のママ)わかります!行く行かないは向こうが決めることであり、公平にみんな誘いたいのにあれこれ言って少人数にしようとする人いますよね。もれなくお子さんも、誰々は誘わないでおこうと言い出すタイプになってしまっています。----------以上、いかがでしたでしょうか?我が子はもちろん、よその子を見ていても、あれ? と思うことってあります。きっと、きちんと見ていれば、子どもの変化、ちょっとおかしなところは見えてくると思います。何かおかしいと思ったとき気づけるよう普段から見守り、また、何を聞いても受け入れてなんでも話せる環境を作りたいものだと思います。●ライター/amu●モデル/REIKO
2018年07月26日舞台『大人のけんかが終わるまで』の公開抜き稽古が、東京・シアター1010にて行われ、鈴木京香、北村有起哉、板谷由夏、藤井隆、麻実れいが登場した。同作はシニカルな大人のコメディを描く劇作家ヤスミナ・レザの新作コメディ。破局寸前の不倫カップルであるアンドレア(鈴木)・ボリス(北村)と、偶然一晩居合わせることになったボリスの妻の友人カップルであるフランソワーズ(板谷)・エリック(藤井)、そしてエリックの母イヴォンヌ(麻実)のコミカルな会話劇となる。アンドレア役の鈴木は「やはり舞台に立ってみると稽古場の時よりも楽しさが増えてきた感じがします」と手応えを感じている様子。「演出の上村(聡史)さんのもとで、5人のキャラクターを皆でつくってきたので、私もアンドレを生き生きとした女性として演じたいですし、どのキャラクターにもイヤな人がいないと言いますか、どこか共感してもらえるところがあると思います」と語った。北村は「思った以上に疲弊する舞台」と表すが、「今回ほど不安な部分がない舞台も初めてで、どんなことが起こっても動揺しないで、リラックスして初日に臨めるかなと思います」と自信を見せる。板谷は「舞台の上ではずっとけんかをしているので、私は俯瞰で見ることが出来ないのですが、お客様がこの舞台で何を受け取ってくださるのか、私自身すごく興味がある」と明かした。エリック役の藤井は「緊張感がいまMAXの状態です」と告白。「今は客席に誰もいない状態でお稽古をしていますが、お客様に入っていただいたら、力をいただけるんじゃないかと思っておりますので、どうぞ劇場でお待ちしています」とメッセージを贈った。さらに麻実は「こういうちょっと辛口の楽しい作品にはなかなか出会えない」と称賛し、「是非この舞台はご夫妻でいらっしゃると面白いと思います」と勧めた。プレビュー公演はシアター1010にて6月30日〜7月1日で、東京公演はシアタークリエにて7月14日〜29日。また愛知、静岡、岩手、大阪、広島、福岡、愛媛、兵庫と全国ツアーを予定している。
2018年06月29日親は子どもに、どうしても期待してしまいます。親心で、しかたのない部分もあるでしょう。「わが子には、しあわせな人生を歩いていってほしい」、これは誰もが願うことですからね。ただ、問題なのは親の考えるしあわせと、子どもの思うしあわせが違う場合もある、ということなの。親子といえども別々の人格。能力や好み、考え方が違っていて当たり前なんですね。親はどうしても自分の信じる、しあわせの形に子どもを合わせたがります。親が勝手にレールを引いて、この道を行けば絶対にしあわせになれる、と子どもに押しつけてしまうのね。もちろん、子どもを導くのも親の役目。「この子のためになる」と思ったことを積極的にやらせてみるのはいいことです。いろいろなチャンスを与えてあげられるのは、素晴らしいことだと思うのよ。でも、その子が望まないことをムリにやらせるのは親のエゴでしかありません。子どもが興味をもっていることを見つけ、それを伸ばしてあげることが大切なのではないかしら。とくに、子どもが自分から「やりたい!」といったものは、なるべくやらせてあげてほしいわね。というのも、そこで親が口をはさんでやめさせてしまうと、子どもの意志や責任感を育てるチャンスをつぶしてしまうのね。物事を自分で決めたからには、最後までやり遂げなければならないし、自分の言葉に責任をもたなければいけません。親が認めたことだけをやる場合「自分がいい出したことじゃない」「やらされてる」という気分が抜けないため、どうしても甘い考えになりやすいのね。「途中でやめるのも仕方がない」とか「自分が選んだわけじゃないんだから」など、いくらでもイイワケができてしまうんです。 すると、最後までやり通す力や責任感も育ちにくくなる…。もちろん、危険が伴うようなことまで何でもかんでもやらせればいいというものではないけれど、子どもが自分から何かを始めたがったら、なるべく親は口をはさまないことが大事。意志と責任について学ぶ、絶好の機会ととらえましょう。また、意志の力と責任感をもつことの大切さがわかっていれば、自分で自分のしあわせを見つけられますからね。子どもたちは、いつまでも子どものままではありません。成長したら自分自身の足で生きていかなければならないんです。いつまでも親がレールを引き続けていくことはできないのよ。子ども自身が見つけたしあわせに沿って人生を歩いていけるのが一番なんじゃないかしら。しあわせの形は人それぞれ。自分で自分のしあわせを見つけていける力が、子どもにとって必要でしょう。 この先、仕事とどのように接していくべき? 現状の悩み/飛躍のとき
2018年06月22日