村上春樹の小説を原作にした舞台『神の子どもたちはみな踊る after the quake』が7月から8月にかけて上演される。ヒロイン・小夜子を演じる松井玲奈に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、阪神・淡路大震災(1995年)後、「地震のニュースを見た人たちの心の中で何が起こったのか」をテーマに書かれた短編小説集『神の子どもたちはみな踊る』(英語タイトル「after the quake」)から「かえるくん、東京を救う」「蜂蜜パイ」を取り上げた舞台作品。蜷川幸雄演出×村上春樹原作の舞台『海辺のカフカ』と同じフランク・ギャラティによる脚本で、2005年にアメリカで初演され、日本では初めての上演となる。演出を手掛けるのは倉持裕。「舞台は定期的に、できれば毎年やりたいと思っています。去年は映像が続いて出られなかったぶん、今回は待ちに待ったという感じです」と約1年7か月ぶりの舞台出演を喜ぶ松井。そのタイミングで挑む本作は「挑戦したことのないものがたくさん詰まっている作品。自分がまだ行ったことのない場所に行くような気持ちでいます」と意気込んだ。原作小説を「答えをハッキリとは言わない文章だったり結末だったりするので、読む人によって着目するところが違う。だから人の感想を聞くのが楽しい」と言う松井自身の感想は「簡単な言葉で言うと“めでたし、めでたし”です。小夜子役が決まって読んだというのもありますが、小夜子と(古川雄輝演じる)淳平の長い恋愛のお話なのかなって」と語る。ふたつの短編をミックスした脚本については「最初に読んだときはちょっと難しいと思ったのですが、それはつまり舞台を観る方にもそうだと思うので。そういう方々にも“楽しかった”“観てよかった”と思ってもらえるようにつくっていけたら」夫と離婚し娘と暮らしている女性、という初めて挑む役柄。「小夜子は思っていることをはっきりと口にせず、そこにある空気感を読み取ってほしいタイプなのかなと思います。それに“母親”というよりは“女性”なんだなということもすごく感じました。だけど娘がいるから1歩を踏み出せない。魅力的な人です」と印象を語る。大学時代からの友人である淳平との関係の変化は「なぜ今なのかというところにある心理はまだ見つけられていないのですが、そこは村上さんが読む人に委ねている部分なのではないかとも思うんです。この作品での答えは、稽古の中で見つけていけたらと思っています」公演は7月31日(水)から8月16日(金)まで東京・よみうり大手町ホールにて上演。取材・文中川實穗撮影川野結李歌スタイリスト佐藤英恵[DRAGON FRUIT]ヘアメイク白石久美子
2019年06月18日数々のWEBメディアで恋愛コラムを執筆し、恋に悩める女性たちを救済してきた恋愛マイスター・ひとみしょう。長年の経験から培った独自の恋愛論で男心を解説します! 出会い、交際、別れ、結婚…などにまつわる“男の本音”をこっそり教えましょう。■恋愛マイスター・ひとみしょうの男子学入門37結婚したくて、でもなかなか結婚相手に恵まれない女性の中には、「自分には結婚するためのどういう要素が欠けているのだろう?」と考える人がいますよね。そういう人は、「男が結婚したい女性の条件」というものが複数あると思っていて、その複数の条件と自分とを照らし合わせているはずです。たとえば「手料理?わたしはうまい」とか「癒し系のルックス?わたしにはない」などと考えていたりするでしょう?でもじつは、男は「こういう条件を持っている女性とじゃないと結婚したくない」とは考えない生き物なんですよね。もちろん例外はあるけれど、一般的には、男はそういう「条件」で結婚相手を選ばないと言っていいでしょう。だから、出会った瞬間に「俺、この子と結婚するかも」と直感し、実際に結婚する男がいるのです。では、どんなときに、男は「俺、この子と結婚するかも」と思うのでしょうか?■「次に付き合った人と結婚したい」たとえば、何人もの女性と交際してきた男の中には「次に付き合った人と結婚したい」と渇望している人がいます。渇望する理由はたくさんあるけれど、たとえば「これ以上、人のことを傷つけたくないから」です。別れるとどうしても、多かれ少なかれ、相手の女性が傷つくでしょう?「もうそういうことをしたくない。穏やかな家庭的な雰囲気の中で暮らしたい」こう思って、「次に付き合った人と結婚しよう」と切実に思う男がいます。■出会った瞬間に直感する男もいるちょっと話が脱線するように感じられるかもしれませんが、この項の本質にはやく入りたいので、別の事例をご紹介します。スナックでバイトしている女性と、そこにお客さんとして来ていた男(建築現場の作業員)の話です。彼はある日、同僚たちと「2軒目」にスナックに立ち寄ったそうです。カウンターに座った彼の目の前に彼女が立った瞬間、彼は「俺、この子と結婚するかも」と直感したそうです。そして、実際にその翌年、ふたりは結婚しました。出会った瞬間になぜそう直感したのか、自分でもよくわからないそうです。彼女の表情というか全身から、なにかを感じたらしいのですが、何を感じたのか、自分でもよくわからないとのことです。■偶然性と奇跡性についてテレビでも芸能人が、交際0日で結婚しましたとか、交際1週間で結婚しましたなどと言っていたりしますよね。今すぐにでも誰かと結婚したいと思っている女性は、そういう芸能人のことを羨ましく思うかもしれないですね。でもこういうのって、たとえば「なぜかわからないけど、ピアノコンクールで優勝しました」というのと同じです。本人が謙虚に言ったほうが得策だと意図して「なぜかわからないけど優勝しました」と言っているケースもあるのかもしれないけれど、本当に本人にも優勝した理由がわからないときだってあるわけで!人生の3つの坂の話は知っていますよね?ネットで「名言」が流行ったとき、よく出ていました。つまり「上り坂」「下り坂」「まさか」の3つです。誰の人生にも「まさか」と思える瞬間が訪れます。男女に関係なく訪れます。だから「自分の人生にも、偶然にも、奇跡的にも、なんらかの素晴らしいことが起こるにちがいない。起こってほしい」こう願うところからしか、「まさか」は生まれないと思うんですが、あなたはどう思いますか?■男はある日突然、心を奪われる生き物冒頭に書いたように、少なくとも男は「こういう条件を持っている女性じゃなければ結婚したくない」とは、あまり考えない生き物です。村上春樹さんの短編小説に、『四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』というのがあります。この短編が好きな「男」は大勢いると見えて、もう30年ほど前の小説ですが、今でも人気だそうです(何人かの「男」が映画化している)。男はある日、本当に、出会い頭に、理不尽なまでに相手に心を奪われる生き物です。心を奪われるというのが「恋」なのか「愛」なのか「結婚」なのか、それはさまざまでしょう。でもそんな「精神分析」より何より、まずは「今すぐ結婚したい」と思って、外に出て、誰かと会ってみてはいかがでしょうか。人生の偶然性と奇跡性とは、全身で感じるものであって、頭で考えるものではないからです。※毎週木曜日更新
2019年06月06日村上春樹の長編小説が原作の脚本を蜷川幸雄が演出するという、世界が認める日本の才能の“コラボレーション”によって2012年に初演され、以来世界各地で上演が重ねられてきた『海辺のカフカ』。今年2月のパリ公演も好評のうちに幕を閉じた作品の、およそ5年ぶりとなる東京公演が明日5月21日(火)、TBS赤坂ACTシアターにて開幕する。「世界で最もタフな15歳になる」と心に誓って東京の家を飛び出し、分身ともいえるカラス(柿澤勇人)に導かれて旅を始めた「僕」。田村カフカ(古畑新之)と名乗ることにした「僕」は、四国・高松の甲村記念図書館で、司書を務める大島(岡本健一)と管理をしている佐伯(寺島しのぶ)と巡り合う。一方、猫と会話ができる不思議な老人ナカタさん(木場勝己)もまた、何かに導かれるように東京から四国へ。カフカが長距離バスの中で出会う美容師さくら(木南晴夏)、ナカタさんと道中をともにするトラック運転手の星野(高橋努)、星野と高松で出会うポン引きのカーネル・サンダーズ(鳥山昌克)。重なるはずのない時間、出合うはずのない人々は、いつしかひとつの点を結びつつあった――。独特の春樹ワールドを、度肝を抜く視覚的な仕掛けと繊細な演技で描き出す舞台は、今回が“ラストステージ”とのこと。心して目に焼き付けたい。文:町田麻子
2019年05月20日阪神・淡路大震災からの再生を描いた、村上春樹の短編小説集が今夏、舞台『神の子どもたちはみな踊る after the quake』として上演される。舞台版では原作より『かえるくん、東京を救う』『蜂蜜パイ』の2編を取り上げ、ひとつの物語として編み直す。主演の古川雄輝は出演が決まり、初めて村上春樹の小説に触れたと話す。「シンプルで読みやすい反面、かえるくんて何?と、正直分からないことも多くて。じつは何かの比喩で、別に意味があるんじゃないかとか。読み手に考えさせる解釈の多さがハマる部分なのかなと思います」。「神の子どもたちはみな踊る after the quake」チケット情報信用金庫に勤める片桐(川口覚)は、見ず知らずの巨大な“かえるくん(木場勝己)”から突然、「一緒に闘ってほしい」と頼まれる。神戸の震災で眠りを妨げられたみみずくんが怒って東京に大地震を起こそうとしている、というのだ。しかし、片桐はその後病院のベッドで目覚めることになる。一方、小説家の淳平(古川雄輝)は大学時代の友人、小夜子(松井玲奈)に恋をしていた。小夜子とは彼女が共通の友人、高槻(川口覚・二役を演じる)と結婚、離婚を経て母となった今も友人関係が続いていた。原作では別々の短編だが、舞台版では“かえるくんの物語”は淳平が描いた小説という設定だ。「例えば小夜子を演じる松井玲奈さんが、片桐が目覚めた病院のナースとして登場したり、僕も淳平として物語を語りながら、気づけば小説の中の登場人物として存在している。出演者が出ずっぱりで色々な役を演じていく印象です」。淳平との共通点を尋ねると、「自分の思いを伝えるのが苦手。好意がある女性には何となくのニュアンスは伝えられても、ガツガツとはいけないですね」。一方、(古川が)理系という意味では淳平とは真逆とも。「理系は答えを求めるので、今回も演出の倉持さんにお会いするなり『この台詞はどういう意味ですか?』と正解を求めました(笑)」。舞台は役者として成長できる場と捉える。「今回も大変な現場になると思っています。でも苦手意識ばかりでは辛くなるので、“楽しむこと”をテーマに頑張りたい」。観客にも一期一会の舞台を見届けてほしいと話す。「テーマにある震災については、人によって感じ方もさまざまだと思っています。僕が何かを伝えるというよりは、それぞれに思いを持ち帰っていただければいいのかなと。淳平の告白できない様とかは、身近な物語としても楽しめると思います。原作とはひと味違う世界観を、ぜひ観に来ていただきたいなと思います」。公演は7月31日(水)から8月16日(金)まで東京・よみうり大手町ホール、8月21日(水)・22日(木)愛知・東海市芸術劇場 大ホール、8月31日(土)・9月1日(日)兵庫・神戸文化ホール大ホールにて。チケットは発売中。取材・文:石橋法子
2019年05月17日昨年、兵庫で大好評を博したリーディングシアター『レイモンド・カーヴァーの世界』が今年は兵庫と東京で上演される。昨年から続投の手塚とおる、新たに仲村トオル、矢崎広、平田満を迎え、公演日ごとに組み合わせを変えながら各回2名が出演。村上春樹が翻訳した、レイモンド・カーヴァーのシュールでミステリアスな短編を朗読する。「大先輩と同じ座組で大変光栄に思います」と恐縮する唯一の30代、矢崎広。どうしようもない男女のすれ違いや破綻を描いた作品群の中から、当日は『収集』『菓子袋』の2編を物語る。リーディング・シアター「レイモンド・カーヴァーの世界」チケット情報カーヴァーは80年代のアメリカ文学界にカルト的影響を与え、ピューリッツァー賞の候補にもなった作家であり詩人。『収集』は失業中の男と不在の妻を訪ねてきた見知らぬ男との何気ない会話を描写する。一方の『菓子袋』は離婚した父を成人した息子が訪ねたときの回想録だ。矢崎はレイモンド・カーヴァーの世界に初めて触れ、その“分からなさ”に早くも虜になったという。「これは原作者と訳された村上春樹さんおふたりのすごさだと思います。例えば『菓子袋』なら話している父親や聞いている息子の顔、菓子袋を持つ手の表情までが浮かんでくる。描写力のすごさが想像力を掻き立て、なぜ父はこのタイミングで息子にこの話をしたのか、とか。謎解きの要領で読んでいくと最後は迷路に迷いこむ。その感覚が面白いですね」。出演作は「血が騒ぐか否か」で見極めるという、デビュー15周年の矢崎広。近年はミュージカル『ジャージー・ボーイズ』、『ライムライト』など注目作への出演が続き、存在感を増している。「年々演じる役の大きさに追い付け追い越せという思い。同時に役が付くこと自体有り難いことなので。今の自分はどんな役でも“やってやるぞ!”という気持ちです」。今回も気合十分に挑むつもりだ。「本作への出演が決まると、知人から『やるんだってね。がんばってね。いや、社交辞令じゃなく本当にがんばってね!』と、少し怖くなるぐらいのテンションで激励を受けました(笑)。レイモンド・カーヴァーに思い入れの強い方が他にもたくさんいることを実感したので、その方たちの思いにも応えたいと思います」。カーヴァーは中高年の悲哀に敏感で、行間からその年代特有の悲しみや寂しさの余韻が溢れだす。演出の谷賢一いわく「人生に疲れたことのある聴き手の心にそっと寄り添う」リーディング公演となりそうだ。「読者に答えが委ねられるような作風でもあり、見終わった後に自問自答したり、隣席の方と語り合いたくなる。演劇が好きな方はもちろん、普段は興味がないという方も構えずにお越しいただければ、この楽しくも頭がむず痒くなるような世界から抜け出せなくなると思います」。公演は5月25日(土)・26日(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、5 月30日(木)から6月2日(日)まで東京・六本木トリコロールシアターにて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2019年05月14日市川拓司のベストセラー小説であり、竹内結子と中村獅童主演によって映画化された「いま、会いにゆきます」の韓国版『Be With You ~いま、会いにゆきます』の本編映像と場面写真がシネマカフェに到着した。今回到着した映像は、ウジン(ソ・ジソブ)が覚えているスア(ソン・イェジン)とのデートシーンの一部。高校時代同級生だったふたりは、大学生になって洋食屋で再会する。華やかなピンク色のジャケットを身にまとって気合満々のウジンと、清楚で初々しい姿のスアはたわいもない話を交わすが、どこかぎこちない。そこで、ウジンはわざとらしくノルウェーの観光ガイドブックをテーブルの上に出す。「ノルウェーに興味が?」と反応するスアに「前から好きだった。君も好き?」と答えるウジン。「別に」と首を横に振るスアに戸惑うウジンは「(高校時代に)『ノルウェイの森』を読んでたよね?」と尋ねるが、スアは「ただの小説よ。ノルウェーとは関係ないわ」と笑って答える。恥ずかしげにガイドブックを片付けるウジンに「私も“ノルウェーの森の猫”が出てくる話だと思ってた」と猫の話をしながらさりげなくフォローし、村上春樹の名作「ノルウェイの森」の話題から硬い空気がほぐれ、ふたりの恋の始まりを予感させる映像となっている。併せて、この初デートの帰り、予期せぬ雨の中でバスを待つふたりの場面写真も到着。イ・ジャンフン監督は、本作では欠かせない“雨”など、原作がもつファンタジー的な設定を演出していくなか、「ファンタジージャンルの映画ですが、登場人物に共感しながら見て欲しい。原作小説や日本版映画では、主役のふたりの過去が<情報伝達>といった形で描かれてたのですが、今作では、観客も一緒に共感できるようなエピソードを取り入れながらも、現実と同じようには見せないようにした」と、ファンタジー的な設定と現実を上手く取り入れた時代設定を心がけたという。また、スアとウジンの初デートシーンは、ふたりにとって“過去の出来事”として見せるシーンではあるが、特定の時代が見分けられないような映像・音楽による演出を手掛けていたという。この映像と場面写真からは、そんな韓国版ならではのエピソードを新たに取り入れていく演出の意図も読み取れる。『Be with you ~いま、会いにゆきます』はシネマート新宿ほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Be With You ~いま、会いにゆきます 2019年4月5日よりシネマート新宿ほか全国にて公開© 2018 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
2019年04月06日村上龍の小説をハリウッドで映画化、世界各国の映画祭を騒然とさせセンセーションを巻き起こした『ピアッシング』(原題:Piercing)が、6月に日本公開決定。併せて場面写真も到着した。主人公は自分の幼い娘をアイスピックで刺したいという衝動に駆られる男。彼はその衝動を抑えるため、SM嬢をホテルに呼び出して殺害する計画を立てる。しかし、計画は滑稽なほど思い通りにはいかない。ホテルにやってきた女は、いきなり自分自身を傷つけて倒れこんでしまう。これはリアルな悪夢なのか、シュールな現実なのか?刃を外に向ける者と内に向ける者は、磁石のプラスとマイナスのように交わり、やがて共鳴していくのだろうか…。本作は、愛する者にアイスピックを向ける衝撃的なシーンで幕を開け、ラスト1秒まで緊迫感が持続する、殺人衝動を持つ男と自殺願望を持つ女を描く衝撃のサイコスリラー。原作から強烈なインスピレーションを受けたのは、米インディーズ界の新鋭ニコラス・ペッシェ。デビュー作『The Eyes of My Mother』が2016年のサンダンス映画祭で絶賛され、ファンタスティック映画祭の5部門を受賞。『呪怨』のリブート版に取り組むなど、日本文化を敬愛する監督が、今回洗練されたスタイルで原作のテイストを映像化した。出演には、「GIRLS/ガールズ」『ファースト・マン』のクリストファー・アボットと、『アリス・イン・ワンダーランド』シリーズでアリス役を演じたミア・ワシコウスカ。端整な顔立ちと静かな表情の中に抑えきれない狂気を混在させた男と、些細なことで壊れてしまいそうな危うさと美しさと孤独を抱えた女。2人が繊細かつ圧倒的な演技で魅せる。2018年のサンダンス映画祭では再び衝撃に包まれ、熱狂的な評価が徐々に拡散。スイスのヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭では国際批評家賞と未来イメージ賞の2部門に輝いたほか、世界各国で数多くの賞にノミネートされた話題作は、原作者の村上氏も大絶賛。また、劇中のインテリアに荒木経惟の写真を使い、和洋芸術の絶妙な親和性が作品に不思議な深みを与え、オリジナリティあふれる世界観を形作っている本作。到着した場面写真では、本作の世界観が少し覗くことができ、静かな怖さが感じられる。『ピアッシング』は6月28日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年03月28日村上春樹の傑作小説を原作に、蜷川幸雄が演出を手がけた舞台『海辺のカフカ』。世界に誇る最強タッグによって生まれた本作は、2012年に初演、2014年に再演を迎え、2015年には世界5都市を巡るツアーを敢行して大きな話題を呼んだ。今年実現した再々演は2月のパリ招聘公演からスタートし、現地の観客から熱い賞賛を獲得。この5月には東京で、“ラストステージ”と謳う凱旋公演が行われる。「僕にとっても、カンパニーの皆にとっても特別な作品」と語るのは、主人公の少年カフカの分身のような存在で、彼を見守り、助言を与える謎の少年カラス役の柿澤勇人だ。初演から同役を演じ続けてきた柿澤に、作品への思いを聞いた。【チケット情報はこちら】「再演と今回のパリ公演で、海外の5か国を回る経験ができました。蜷川さんがつねに“世界に目を向けろ”とおっしゃっていたことが、ある意味実現できたように思います」。初演時の取材で、蜷川が柿澤について「整然とした芝居をするから、尖ったガラスの上を転がしてやりたい」と楽しげに語っていたことを思い出した。その話を向けると「その通りですね」と苦笑いが返ってきた。「初演の稽古は地獄でしかなかったです。よく生きてたなってくらい叩きのめされて。でも僕に限らず、蜷川さんの舞台を経験した役者は、埼玉の稽古場のあの独特の匂いを嗅ぐと、ああ~嫌だな~って思い起こすことがあるんですよ(笑)。今回ご一緒している岡本健一さんも僕の比じゃないほどボコボコにされたそうです。辛くて辞めたいと思うのに、なぜか蜷川演出を経験した人たちは芝居を続けていますよね。演劇の魔力に惹きつけられるようにして…」“地獄”の余韻が拭えぬまま、再演時は「もし“柿澤、いつまで経ってもヘタクソだな”って言われたら降板するつもりで」稽古場に入ったという。ところが…。「褒めてもらうばかりで、逆に恥ずかしい気持ちになって(笑)。でも“成長したな”と言ってもらえて、ホッとしたのを覚えていますね。心も自由になり、試したいことにも挑めました」そして巨匠亡き後、再々演の機会が訪れた。岡本や寺島しのぶなど蜷川演出を十分に体感してきた新メンバーも加わり、まずはパリの地で上々の評価を得ることができた。「パリのお客さんは細かいところまでじっくりと見てくれている印象で、本当に芝居が好きなんだろうなと感じました。千秋楽では、この作品をこのカンパニーで、海外で公演できるのは最後だろうな…と思ったり、原作者の村上春樹さんもスタンディング・オベーションしている姿を見たら、胸に来るものがありましたね。でもまだ東京公演があるので、最後まできっちりとやり遂げたいと思います」少年カフカの成長物語は、俳優・柿澤勇人のステップアップにつねに寄り添ってきた物語でもある。「ターニングポイントになった作品。終わった時に何を思うのかな」。彼が表すカラスに込められたメタファー、その集大成を見届けたい。公演は5月21日(火)から6月9日(日)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。取材・文:上野紀子
2019年03月25日村上春樹の短編「納屋を焼く」を韓国の巨匠イ・チャンドン監督が映画化した『バーニング 劇場版』。カンヌ国際映画祭で大絶賛され、『万引き家族』や『ROMA/ローマ』とともにオバマ元大統領の“2018年のお気に入りリスト”の1本にも選ばれた本作では、その作品力を裏付ける、確かな演技力を持つ俳優陣にも注目が集まっている。■ユ・アイン、アジア人で唯一「2018年最高の俳優」に選出!本作で主人公ジョンスを演じるのは、世代きっての演技派俳優ユ・アイン。映画『ベテラン』での狂気の財閥御曹司役が印象的だが、本作ではそのイメージを一変、作家志望だが家庭に事情を抱えた田舎の素朴な青年を演じ、演技の幅の広さを見せつけている。持ち前の演技力の高さを評価されたアインは米紙ニューヨーク・タイムズにて「2018年最高の俳優」にアジア人で唯一選ばれ、まさに世界が大注目。■スティーブン・ユァン、全米批評家協会賞など多数受賞!一方、物語の鍵を握る謎の男ベンを演じるのは、ドラマ「ウォーキング・デッド」で世界的人気と知名度を誇るスティーブン・ユァン。劇中で“ギャツビーのようだ”と表現される裕福で都会的な男を、ミステリアスかつ色気たっぷりに演じ切り、LA映画批評家協会賞、全米批評家協会賞ほか各国の映画賞で助演男優賞を受賞し、賞レースを席巻。「ウォーキング・デッド」を去る際には異例の特別映像が制作されたほどの人気キャラクター、グレン役として知られるユァンは、本作で俳優としてのキャリアを鮮やかに塗り替え、今後のハリウッドでの活躍にも期待がかけられている。■「一緒に作品をつくっていく、さがしていく作業が楽しかった」同世代の俳優でありながら、別々の国で活躍してきたため、本作で初共演を果たした2人。共に仕事をした感想をユァンは「最高でした。ジョンスとベンが初めて出会うシーンがありますが、その撮影の時に僕は初めてアインさんに会いました。その時から4カ月を共にし、とても親しい友人になりました」とふり返ってコメント。また、アインは「ユァンさんとの共演はとても楽しかったですし、とても新鮮でした。独特な視点でキャラクター同士ぶつかって完成させていく映画なので、一緒に作品をつくっていく、さがしていく作業がとても楽しかったです」と、互いに交流を深めながら作品を作り上げたことを語っている。それぞれ、巨匠イ・チャンドンのもとで日本が誇る小説家・村上春樹作品のキャラクターを演じ、新たな一面を見せた2人の演技合戦に注目だ。『バーニング 劇場版』は2月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:バーニング 劇場版 2019年2月1日よりTOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開©2018 PinehouseFilm Co., Ltd. All Rights Reserved
2019年01月26日是枝裕和監督作『万引き家族』がアメリカで2018年、最も興行収入を上げた外国語映画の1本として記録を伸ばしている。「Variety」誌によれば、『万引き家族』はアメリカ国内で木曜日に興行収入200万ドル(約2.2億円)を突破。アメリカでは昨年11月23日からニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコの3都市5館で上映をスタートした『万引き家族』。現在は100館で上映されており、配給会社の「マグノリア・ピクチャーズ」はゆくゆくは150館まで拡大するとみている。それは、来週22日に発表されるアカデミー賞のノミネーションにおいて、外国語映画賞のノミネート作品5本に入るかどうかが大きなポイントとなるようだ。同作は、メキシコの『ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督)、韓国の『バーニング 劇場版』(村上春樹原作、イ・チャンドン監督)などとともに、ノミネート作品を選ぶためのショートリストに選出されている。(Hiromi Kaku)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2019年01月18日是枝裕和監督の『万引き家族』が、アカデミー賞前哨戦として注目を集める第44回ロサンゼルス映画批評家協会賞にて、日本映画としては33年ぶりとなる外国語映画賞を受賞、是枝監督が現地で行われた表彰式に駆けつけた。ロサンゼルスを拠点に活動する映画批評家で構成された“ロサンゼルス映画批評家協会”のメンバー投票によって決定する同賞。今年は、村上春樹の短編小説「納屋を焼く」をもとにしたイ・チャンドン監督による韓国映画『バーニング 劇場版』も『万引き家族』と並んで外国語映画賞を受賞している。なお、日本映画では黒澤明監督の『乱』以来、33年ぶりの外国語映画賞受賞となる。過去には『君の名は。』(新海誠監督)、『かぐや姫の物語』(高畑勲監督)、『千と千尋の神隠し』(宮崎駿監督)がアニメーション映画賞に輝いており、本年度のキャリア功労賞には宮崎駿監督が選ばれている(日米合作映画としてはクリント・イーストウッド監督『硫黄島からの手紙』が作品賞を受賞)。表彰式では、割れんばかりのスタンディングオベーションに包まれる中、是枝監督が登場。トロフィーを受けとると、「この賞を頂いたお礼を一言述べたくて、10時間飛行機に乗って、今朝この街に着きました。本当にありがとうございます」と喜びの挨拶。「5月にカンヌの映画祭で賞を頂いたときに、審査委員長のケイト・ブランシェットさんがこの作品のことをインビジブルピープル、目に見えない人たちを目に見える形にしたというところをすごく評価していただきまして、とても嬉しかったんですね。この映画に限らず、いつも映画を作る時には、見えないもの、声にならない声をどういう風に映画にするかという事をいつも考えているのでとても嬉しかったです」と語った。さらに「映画にはある力があると思っています」と続けると、「例えば日本と韓国とか、アメリカとメキシコとか隣り合う国と国、人とひとの間に大きな力が、壁を作りお互いがお互いを見えなくしようとするときに、その壁を取り払ってお互いを見える形にしていく、そういう力が映画にはあると思っています。なのでこの賞を友人でもあり、韓国の最も尊敬する監督でもあるイ・チャンドンさんと同じ賞を受賞できたことが本当に嬉しいです」とスピーチ、大きな喝采を浴びていた。また同日、1月13日に発表となったパームスプリングス映画祭でも、外国語映画に贈られるFIPRECI賞(国際批評家連盟賞)を受賞。こちらにも是枝監督が駆けつけた。本作は、先日発表された英国アカデミー賞やアジアン・フィルム・アワーズなど、現在56の海外映画賞各部門でのノミネート、30の受賞歴を重ねている。第91回米国アカデミー賞の外国語映画賞部門・最終ノミネーション発表前の候補リスト9本にも選ばれており、1月22日(火)に行われるノミネート発表に向けても大きな弾みとなっている。『万引き家族』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.バーニング 劇場版 2019年2月1日よりTOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開©2018 PinehouseFilm Co., Ltd. All Rights Reserved
2019年01月13日アジアの巨匠監督たちが村上春樹の短編小説を映像化する特集ドラマ「バーニング」。その第1弾となる「納屋を焼く」が12月29日(土)にNHK総合でオンエアされる。NHKがアジアを代表する映画監督たちと村上氏の短編小説の映像化に挑戦する本プロジェクト。その第1弾に選ばれた作品は「新潮」1983年1月号に掲載され翌年短編集「螢・納屋を焼く・その他の短編」に収録された「納屋を焼く」。同作を1997年『グリーンフィッシュ』で映画監督デビューを飾ると、『オアシス』でヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を、『ポエトリー アグネスの詩』ではカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞するなど世界的に高い評価を受ける韓国映画の巨匠イ・チャンドン監督が、韓国を舞台にした謎が幾重にも広がるミステリー・ドラマにアレンジ。若者の将来に希望を持てない“無力さ”や、やり場のない“怒り”を持った3人の若者が織りなすストーリーが展開する。主演は韓国の人気俳優ユ・アイン、ドラマ『ウォーキング・デッド』で知られるスティーブン・ユアン、本作で大抜擢された新人・チョン・ジョンソ。今回の放送にあたり、ユ・アインの吹き替えを村上氏の代表作を映画化した『ノルウェイの森』にも出演、最近では『散り椿』や「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」などで個性的な演技を見せる柄本時生。スティーブン・ユアンの吹き替えは『月はどっちに出ている』『マークスの山』などの映画から「BG~身辺警護人~」などのドラマに「逆境無頼カイジ」シリーズでは声優も務めるなどマルチに活躍、最近では『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』にも出演している萩原聖人。チョン・ジョンソの吹き替えは「不機嫌な果実」や先日まで放送された「結婚相手は抽選で」などの高梨臨がそれぞれ担当する。特集ドラマ「バーニング」第1弾「納屋を焼く」は12月29日(土)22時~NHK総合でオンエア。(笠緒)
2018年12月29日2019年1月1日に生誕100周年を迎える小説家J.D.サリンジャーの半生を描いた『ライ麦畑の反逆児ひとりぼっちのサリンジャー』。この度、ニコラス・ホルト演じるサリンジャーが、「ライ麦畑をつかまえて」を悩みながら執筆をする場面写真がシネマカフェに到着した。世界中で累計6,500万部を突破した”青春のバイブル”「ライ麦畑でつかまえて」。日本でもこれまで累計320万部を売り上げ、村上春樹による新訳も大きな話題に。本作では、そんな不朽の名作を生みだした作家サリンジャーのこれまで語られてこなかった謎に満ちた半生、そして小説の誕生秘話が明かされる。今回シネマカフェに到着しのは、「ライ麦畑でつかまえて」が生まれる瞬間をとらえた、創作活動中から発売までの4枚の場面写真。くわえタバコにタイプライター、言葉が紡がれるまさにその一瞬や、執筆に専念するためにリフレッシュでヨガをしている場面も。実は、第二次世界大戦の経験が引き起こすPTSDから逃れ、執筆に集中するために、瞑想や禅をはじめとする東洋的思想や哲学を学んでいたと言われているサリンジャー。苦心して産みだした自作が店頭に並び、見つめるシーンも公開された。『ライ麦畑の反逆児ひとりぼっちのサリンジャー』は2019年1月18日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ライ麦畑の反逆児ひとりぼっちのサリンジャー 2019年1月18日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2016 REBEL MOVIE, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2018年12月17日村上春樹の短編小説「納屋を焼く」が、イ・チャンドン監督により『バーニング 劇場版』として映画化される。来年2月に公開を控える本作の日本版予告編が解禁となった。■あらすじ小説家を目指しながら日々アルバイトに明け暮れる主人公・ジョンス(ユ・アイン)。ある日、幼なじみのヘミ(チョン・ジョンソ)から、アフリカで出会ったという謎の男・ベン(スティーヴン・ユアン)を紹介される。ベンに「僕は時々ビニールハウスを焼いています」と打ち明けたジョンスは、次第に不思議な出来事に巻き込まれはじめる。■村上春樹原作の衝撃作韓国を代表する映画監督、イ・チャンドンが8年ぶりにメガホンを取った本作。村上春樹の原作の設定はそのままに、ストーリーを大胆にアレンジし、映画オリジナルのストーリーを作り上げた。作品全体に張り巡らされた伏線と、見る人によって違う見解を呼び起こすであろう究極のミステリー作品として仕上がった。村上作品の映像化は過去にもいくつか話題となってきたが、外国人監督の映画化はこれが初めてである。主人公ジョンスを演じるのは、映画やドラマで活躍する期待の若手俳優、ユ・アイン。また謎の男・ベンを演じるのは、ドラマ『ウォーキング・デッド』に出演し日本でも人気の高いスティーヴン・ユアン。村上春樹独特の世界観を、イ・チャンドン監督はどのようなアプローチで映像化させたのか、期待が高まる。■ビニールハウスが燃え上がる予告編今回公開された予告編では、ジョンスが幼なじみのヘミと再会する場面から始まる。突然現れた謎の男、燃え上がるビニールハウス、幼なじみの失踪…物語はどこへ向かっていくのか、衝撃のラストを予感させるものとなっている。また、予告編の最後にジョンスが語る「僕には世の中のすべてが謎です」というセリフには、一体どんな意味が込められているのか。『バーニング 劇場版』は2019年2月1日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年11月26日様々な分野の第一線で活躍する人物に迫るドキュメンタリー「情熱大陸」の11月25日(日)オンエア回は、俳優の村上虹郎に密着。“サラブレット”として輝きを超え、いまひとりの俳優として強い存在感を放ち出した期待の俳優の知られざる素顔とは!?1997年、俳優の父・村上淳とミュージシャンの母・UAの間に生まれた村上さん。東京に生まれ神奈川県のシュタイナー学園で学び、沖縄暮らしを経てカナダ留学。その留学中に河瀬直美監督の『2つ目の窓』で俳優デビューを飾ると同作でカンヌ国際映画祭デビューを果たし、第29回高崎映画祭・最優秀新人男優賞を受賞。その後2016年夏クールのドラマ「仰げば尊し」では不良グループのリーダー格を演じ新田真剣佑、北村匠海、太賀、佐野岳らと共演、多くの視聴者に感動を巻き起こし、2017年には映画『武曲 MUKOKU』で第41回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。この夏に放送された「この世界の片隅に」では戦火に翻弄される青年を熱演、来年には映画『チワワちゃん』、舞台「ハムレット」も控えるなど、いま期待の若手俳優だ。村上さんは自身の生まれや育ちについて「親の七光りですか?僕、虹郎っていうくらいなので俳優として七色以上に光りたいです」と明るく答える。母・UAさんの持つ独特でエキゾチックな雰囲気と、父・淳さんの端正な顔立ちを受け継いで若手俳優の中でも群を抜いた存在感を放つ村上さんは、その強い存在感ゆえにとかく「そのままの自分」を求められることが多いのだとか。“自分”を保ったまま“役”という別人格になるというというのは容易ではないが「フィクションを作っているから本当は自分を曲げないといけない。本来、フィクションは全部曲げているって思うんです。でも、だからこそ僕は特に、一番“自分の真ん中”にいなきゃいけないと思う」と語る村上さん。彼にとって演技することや表現することとは何か?若手実力派俳優の知られざる素顔をカメラが追う。村上さんが主演、父・淳さんとの共演も話題となっている映画『銃』は現在公開中。原作は芥川賞作家・中村文則のデビュー作で、同作を数々の伝説的作品を生み出してきた奥山和由がプロデュース、『百円の恋』『嘘八百』の武正晴監督がメガホンをとり映画化。村上さんが拳銃を拾ったことで、その銃に支配され狂気に駆られていく主人公の大学生・西川トオルを演じ、トオルの大学の友人・ヨシカワユウコに広瀬アリス、トオルのもとを訪れる刑事にリリー・フランキー、そのほか日南響子、新垣里沙、岡山天音ら個性派俳優が揃った。「情熱大陸」は11月25日(日)23時~TBS系で放送。(笠緒)
2018年11月25日アイドル離れした抜群のトーク力で人気を集める関ジャニ∞の村上信五(36)。その能力が“ある議論”を呼んでいるという。舞台となったのは11月9日放送の『ミュージックステーション(以下Mステ)』(テレビ朝日系)。乃木坂46や桐谷健太(38)といった豪華メンバーが顔を揃えるなか、この日の目玉は椎名林檎(39)とエレファントカシマシ・宮本浩次(52)による“夢の共演”だった。『NEWS ZERO』(日本テレビ系)のエンディングテーマとしてもおなじみのコラボ楽曲「獣ゆく細道」をテレビ初披露ということもあって、放送前から大きな注目を集めていた。そんななか、出番前のトークコーナーで事件は起きた。司会のタモリ(73)が「どこでそういう話になったの?」とコラボの経緯を尋ねると、少ししどろもどろになる宮本。すると、宮本の真後ろに座っていた村上がすかさず「宮本さん!どこでかを言ってください!」と勢いよくツッコんだのだ。さらに、椎名からのオファーが17年の紅白歌合戦出演時にあったことを明かし「『来年宮本さんどうされてますの?』と林檎さんから聞かれたんです。あ、来年って要するに18年のことなんですけど」と天然トークが炸裂。それに対し「みんなわかってますって!」と村上がまたもやツッコみ、スタジオが笑いで包まれる一幕も。村上が見せた名ツッコミを、関ジャニとエレカシ両ファンも《場を盛り上げようとした村上くんさすがのMCスキル!》《宮本さんのことフォローしてくれてありがとう!》と高く評価していた。しかし、そんな村上に一部エレカシファンが激怒。《MCうまいのはわかるけど、宮本が喋ってる時にしゃしゃりでないでほしい》《村上くんさすがにちょっとうるさい!》と村上が宮本の会話を遮ったと捉えたファンも少なからず登場。ネット上で議論になっていたのだ。「たしかに宮本さんが村上さんに『ちょっとあんた黙んなさい』と言った瞬間は、私も『大丈夫かな?』と思いました。エレカシファンからすると村上さんがしゃしゃり出たように見えるのも仕方ありません。ですが、宮本さんのトークはかなり独特でコントロールするのが難しいのも事実。放送ではタモリさんも少し困っているように見えました。そこで別の音楽番組で共演経験もある村上さんが助け舟を出したのだと思います。実際、去り際に宮本さんが村上さんに向かって『ありがとう』と声をかけていましたが、フォローを感謝してのことなのでしょう」(レコード会社関係者)
2018年11月13日作家の村上春樹氏がラジオDJを務める、『村上RADIO』の第3弾が「村上式クリスマス・ソング」をテーマに、12月16日(TOKYO FM/19:00~ ※各局放送時間が異なる)に放送される。第3弾の放送は、 平成最後のクリスマス目前の12月16日であることから、「クリスマスソング特集」がテーマとなり、村上氏自身が選曲を担当する。村上氏は「クリスマスだからって、 とくに楽しいことなんて何もないよ、 とおっしゃる方もたくさんおられると思います。 それから『クリスマスだからクリスマス音楽をかけるっていうのは、 あまりにも月並みじゃないか』とクールに構えている方もきっとおられることでしょう。 ほんとにそのとおりですね。 僕もそう思います。 この季節になると、 明けても暮れてもクリスマス・ソング…疲れちゃいますよね」としつつも、「でもそういうときこそ、 あまり月並みとはいえない、 クールなクリスマス・ソングをしっかりまとめて聴こうではありませんか」と呼びかける。さらに「だいたいクリスマスにクリスマス・ソングを聴かずして、 いったいいつ聴くんですか?うちにある、 僕の気に入ったクリスマス・ソングを、 ここでまとめて『冬の虫干し』します。 どうかご期待下さい」とコメントした。
2018年11月13日『オアシス』や『ポエトリー アグネスの詩』などで知られるイ・チャンドン監督による新作映画『バーニング 劇場版』が、2019年2月1日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国で公開される。イ・チャンドン8年ぶりの新作は村上春樹を原作にイ・チャンドン監督の8年ぶりの新作は、村上春樹の「納屋を焼く」を原作としたミステリー映画だ。設定はそのままに、原作の中にある小さな謎を拡大することで物語を大胆にアレンジし、映画オリジナルのストーリーとして再構築。第71回カンヌ国際映画祭では、コンペディション部門の招待作評点を集計するスクリーン デイリーで歴代最高評価を獲得し、見事国際批評家連盟賞を受賞した。ストーリー小説家を目指しながら、バイトで生計を立てるジョンス(ユ・アイン)は、偶然幼馴染のヘミ(チョン・ジョンソ)と出会う。ヘミからアフリカ旅行へ行く間、飼っている猫の世話を頼まれるジョンス。旅行から戻ったヘミはアフリカで出会ったという謎の男ベン(スティーブン・ユァン)を紹介する。ある日、ベンはヘミと共にジョンスの家を訪れ、自分の秘密を打ち明ける。“僕は時々ビニールハウスを燃やしています”―。そこから、ジョンスは恐ろしい予感を感じずにはいられなくなるのだった…。ベンからの秘められた“趣味”の告白をきっかけに、ジョンスの日常が除々に不穏なものに侵食されていく。この日を境に突然姿を消したヘミ。懸命に彼女の行方を探 すジョンスだが、ヘミは電話にも出ず、マンションも空。ベンの言動に疑惑を募らせたジョンスは、遂にベンの後を追うことに。ミステリアスな雰囲気を纏い、不適に笑うベンは何者なのか―。そして、彼女は一体、なぜ消えたのか―。「ウォーキング・デッド」シリーズのスティーブン・ユァンも出演主人公ジョンス役を務める『ベテラン』のユ・アイン、オーディションで大抜擢されたヘミ役の新人女優チョン・ジョンソと共に作品に魂を吹き込むのが、アメリカの人気TVドラマ「ウォーキング・デッド」シリーズのグレン役で知られるスティーブン・ユァン。本作では物語の鍵となる謎の男・ベン役をミステリアスに演じる。作品情報映画『バーニング 劇場版』公開時期:2019年2月1日(金) TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー監督:イ・チャンドン『シークレット・サンシャイン』原作:村上春樹「蛍・納屋を焼く・その他の短編」(新潮文庫)出演:ユ・アイン『ベテラン』、スティーブ・ユァン「ウォーキング・デッド」シリーズ、チョン・ジョンソ
2018年11月10日俳優の村上虹郎とモデルで女優のSUMIREが、「ベイクルーズグループ」創業40周年を記念した企業CMで共演。CM楽曲は、村上さんの母・UAの曲を、SUMIREさんの父・浅野忠信がボーカルを務めるバンド「SODA!」がカバーしていることが分かった。アパレルの枠を超え、カフェなどの飲食事業や、家具やインテリア事業などライフスタイルに関わる幅広い事業を展開している「ベイクルーズグループ」。今回初めてとなるTVCM「Not Smart, But Creative.」では、相反する2つの価値観や強い意志が、ぶつかり合い、混ざり合い、1つに溶け合うことで新たな価値が生まれる、というコンセプトを村上さんとSUMIREさんが表現した。村上さんといえば、先日の東京国際映画祭にて期待の若手俳優に贈られる「東京ジェムストーン賞」に選ばれたばかり。「日本映画スプラッシュ」部門にて上映された最新作『銃』(11月17日公開)は、武正晴監督が同部門・監督賞を受賞した。また、「装苑」専属モデルであるSUMIREさんは、映画デビュー作『サラバ静寂』、行定勲監督作『リバーズ・エッジ』に続き、2019年2月には「BABEL LABEL」の藤井道人・山田久人プロデュースによるオムニバス映画『LAPSE』の公開を控えるなど、女優としても活躍の場を広げている。音楽は、村上さんの母として知られるシンガーソングライター・UAさんの楽曲「太陽手に月は心の両手に」を、SUMIREさんの父・浅野さんのバンド「SODA!(そーだ!)」が今回のために特別にカバー。“2つの要素が混ざり合って、新たな価値が生まれる”というストーリーを深め、時代を築き上げてきた“親世代”と、これからの時代を担っていく若き2人のコラボレーションが実現した。監督を務めたのは、人気アーティストのミュージックビデオをはじめ、世界的大企業のコマーシャル、ドラマや短編映画などのディレクションを行い、人間のリアルを捉えることで名高い山田智和。最近では「MTV VMAJ2018」年間最優秀ビデオ賞を受賞した米津玄師のMV「Lemon」を手掛けている。■談笑から一転、役に入り込む切り替えの早さを披露今回のCM制作にあたり、撮影中の村上さん、SUMIREさんの「Not Smart, But Creative.」な様子も到着。2人は直前まで談笑をしているのにもかかわらず、撮影がスタートした瞬間に、役に入り込み、役者としての切り替えの早さを披露。メイキング中の村上さん、SUMIREさんの言葉からは、彼らがこだわって、悩んで、がむしゃらに生きている様子が伝わってくるかのよう。撮影自体も海の中に飛び込むなど、一切の妥協をゆるさないハードな内容ではあったが、村上さん、SUMIREさんは終始、真摯に取り組んでいた。「服は好きですか?」の問いに、SUMIREさんは「好きです。必需品というか、今はつけてないですが、普段はピアスをずっとしていて、どんなジャンルのスタイルの服を着ててもアクセサリーは付けているのでそれらは欠かせない」とコメント。一方、村上さんは「ぱっと見たときにほとんど顔以外服じゃないですか。そうなってくるとその人の、もしかしたら9割くらいの印象を決めるのは服ですよね。だからそこにもちろん無頓着なときもあれば、でもやっぱり服の美意識みたいなものはあるかもしれませんね」と持論を語っていた。BAYCREW’S 40周年企業CM「Not Smart, But Creative.」は11月7日(水)よりオンエア。(text:cinemacafe.net)
2018年11月07日佐野玲於(「GENERATIONS from EXILE TRIBE」)と松本穂香が出演する、「ティファニー(TIFFANY)」と「ゼクシィ」がタッグを組み制作したショートフィルム「TIFFANY BLUE」が本日11月2日(金)より公開された。ブライダルジュエリーとしても圧倒的人気を誇る「ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク」と、結婚情報サービス「ゼクシィ」が贈る、ある一組のカップルのプロポーズまでを描いたショートフィルム「TIFFANY BLUE」の第2弾となる本作。第1弾は成田凌と杉咲花を迎え制作、動画再生回数は700万回を突破した。今回キャストには、「GENERATIONS from EXILE TRIBE」のメンバーとして活躍し、『虹色デイズ』では主演を、村上春樹原作『ハナレイ・ベイ』にも出演し、俳優としても注目が集まる佐野さんと、「この世界の片隅に」への出演が大きな話題となり、今後の活躍にも期待高まる松本さんが共演。佐野さんが美容師を志す青年役を、松本さんが彼と遠距離恋愛中の彼女役で出演している。遠距離恋愛のカップルがすれ違う様子や、学生時代の2人の日々も描かれた本作。ネットでは、「私もこんなプロポーズされてみたかったです」「普通に泣ける。感動。 いいな。こんな感じ」「メッチャ感動した」「自然すぎて、これはリアルかしらと勘違いしちゃうほどに…」「さらに玲於が好きになった」と感動したというファンが続々。さらに、2人はそれぞれ“レオ”・“ほのか”として出演しており、「本名呼びも最高」「リアルすぎてつらい」といった反応も寄せられている。なお、企画・脚本・プロデュースは第1弾に引き続き、数々の映画で企画・プロデュースを手掛ける川村元気。映像ディレクターには、油彩画家で映像監督の柳沢翔。撮影監督にはクリストファー・ドイル迎えた。(cinemacafe.net)
2018年11月03日映画『ハナレイ・ベイ』(10月19日公開)の公開記念舞台挨拶が20日、都内で行われ、吉田羊、佐野玲於、村上虹郎、松永大司監督が登場した。同作は作家・村上春樹の短編作品を映画化。サチ(吉田)は、ハワイの美しい湾ハナレイ・ベイで命を落とした息子・タカシ(佐野玲於/GENERATIONS from EXILE TRIBE)の姿を、日本人サーファー高橋(村上虹郎)に重ねる。『トイレのピエタ』が多くの批評家から絶賛された日本映画界の新鋭・松永大司監督がメガホンを取る。作品にちなみ、「大切な人」を聞かれたキャスト陣だが、村上は「僕の中では佐野玲於」と告白。「日本の映画産業が、二極化している。エンタメの大きな映画があって、ニッチな純度の高い映画があって、という中で、(プロサーファーの佐藤)魁もだし、違う分野の人間が揃って集って一つの作品を作る。それは映画にしかできない表現なんじゃないかなと思う」と語る。村上はさらに、『カメラを止めるな!』『寝ても覚めても』などのヒットにも触れ、「今年は大きい映画と小さい映画のバランスがすごくいいなと思って。そういうものを一緒にお互いが混じり合って作っていけることが良い」と、見解を述べる。「2年後に、テレビにかかる広告料が、ネットにかかる広告料を超えるらしいんですよね」「映画というものも、今、街にあるレコードショップみたいな存在になるんじゃないかという危惧の中で、マスの中で戦っている玲於ちゃんと作品作りができるのが大事ですし、嬉しいと思います」と熱弁した。また佐野は、所属するLDHの中での同作の感想を聞かれ、「1番、大ボスにあたるHIROさんは絶賛されてた」と明かす。「HIROさん、実は映画が大好きで、休みの日は家にこもって観るくらい。『ハナレイ・ベイ』を観た時に絶賛してくださって、嬉しかったですし、僕よりはるかに人生経験をされてる方なので、『感じるものがある』と言ってくださると、『届いてるな』という感じがして。自分もLDHにいながら、こういう作品に参加できてよかったな。いる意味がまた一つあったな、という風に思いました」と語った。
2018年10月20日映画『ハナレイ・ベイ』(10月19日公開)の公開記念舞台挨拶が20日、都内で行われ、吉田羊、佐野玲於、村上虹郎、松永大司監督が登場した。同作は作家・村上春樹の短編作品を映画化。サチ(吉田)は、ハワイの美しい湾ハナレイ・ベイで命を落とした息子・タカシ(佐野)の姿を、日本人サーファー高橋(村上)に重ねる。『トイレのピエタ』が多くの批評家から絶賛された日本映画界の新鋭・松永大司監督がメガホンを取る。作品にちなみ「一番大切な人」を聞かれた吉田は、「この作品で共に戦った戦友、松永大司監督。女優人生において大切な存在になったなと思います」と回答し、松永監督も「嬉しいです」と応える。佐野は「サチのような人ってたくさんいると思う。息子じゃなくても、友人が亡くなって会えない、僕にもそんな仲間もいるわけで、そういう人にとって、この映画が、一歩踏み出すきっかけになってくれたら、救われる気がする」と真摯に語る。「自分も少しでも、若いながらに伝えられたら。自分のできることをできたらいいなと思ってます」と改めて決意を述べた。さらに佐野は、サプライズで吉田にプレゼントを贈呈。実は、1年前の映画撮影時にオアフでプレゼントを買っていたという。「お守りというか、パワーストーンなんですけど。ハワイはいいと聞いたので」と照れたように説明し、「すごくいっぱい石がある中でこれを選んだんですけど、羊さんを少しでも救うアイテムになればいいな」と意図を明かした。吉田は「タカシ!」と役名で佐野の名を呼び、「相当嬉しいですね。しかも誕生石のアメジストなので、息子の愛を感じます。やだ、泣いちゃう」と喜ぶが、佐野は「カメラがあるので」と忠告。「全部、それになっちゃうもんね」(吉田)、「吉田羊、涙!」(佐野)と、ニュースの見出しを気にして会場の笑いを誘っていた。舞台挨拶では、キャスト陣の「異性にモテる3カ条」も披露。吉田が「自分の意見を持って話を聞く」「尊厳を傷つけない」「筋肉を褒める」と発表すると、拍手が起こる。かなりの筋肉を誇る佐野も満面の笑みになり、吉田から「褒められるために鍛えてるの?」と聞かれると、「はい!」と答えていた。さらに佐野は「美味しいご飯に連れて行く」「話をよく聞く」「仲間に会わせる」、村上は「品性」「笑顔」「無理してない感」と、それぞれの「3カ条」を発表していた。
2018年10月20日映画『ハナレイ・ベイ』(10月19日公開)に出演する、佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)の場面写真が13日、公開された。同作は作家・村上春樹の短編作品を映画化。サチ(吉田羊)は、ハワイの美しい湾ハナレイ・ベイで命を落とした息子・タカシ(佐野)の姿を、日本人サーファー高橋(村上虹郎)に重ねる。『トイレのピエタ』が多くの批評家から絶賛された日本映画界の新鋭・松永大司監督がメガホンを取る。今回公開されたのは、佐野のキュートすぎる寝顔写真。GENERATIONSのメンバーとして活躍しながら、2014年に放送されたテレビドラマ『GTO』や映画『HIGH&LOW』シリーズに参加、2018年はカルテット主演となった『虹色デイズ』も公開されるなど、役者としての躍進も期待されている。佐野は今作で、サーフィンをするためにハナレイ・ベイを訪れるごく普通の青年という、等身大の姿を見せている。母親との折り合いがうまくいかず、サーフィンに明け暮れる青年を演じたが、あどけなさも感じさせる寝顔となった。
2018年10月13日人気作家・村上春樹の珠玉の短編作品を、吉田羊主演で映画化した『ハナレイ・ベイ』。公開を間近に控えたいま、シネマカフェでは本作で特に注目して欲しいプロサーファー・佐藤魁(さとうがい)をご紹介!日本のみならず、世界中で愛されている作家・村上春樹。本作は、2005年に発表され、単行・文庫本の累計が70万部を超えるベストセラーとなっている村上氏の「東京奇譚集」(新潮文庫刊)の一篇を映画化。物語の主人公は、ハワイのハナレイ・ベイで一人息子・タカシ(佐野玲於)をサーフィン中の事故で亡くしたサチ(吉田さん)。彼女は、偶然出会った2人の若い日本人サーファーから“片脚の日本人サーファー”の存在を聞き、自らの人生を変える一歩を踏み出す…という美しき湾“ハナレイ・ベイ”で紡がれる感動の人間ドラマだ。主演の吉田さんをはじめ、「GENERATIONS from EXILE TRIBE」佐野玲於、村上虹郎と、いま映画やドラマで活躍中のキャストたちが登場する本作だが、今回注目したいのは、本作が映画初出演となった佐藤魁。佐藤さんは、JPSA(日本プロサーフィン連盟)公認のプロのサーファーで、東京オリンピックの強化指定選手にも選ばれている人物。また、「TERRACE HOUSE ALOHA STATE(アロハステート)」にも出演し、優しげなルックスと天然でおっとりとした性格で一躍人気者になった。そんな本作での彼の役柄は、日本人サーファー・三宅。村上さん演じる高橋の友人で、2人でハナレイ・ベイを訪れサチと出会うというキャラクターだ。しかしなぜ、芝居経験の無い佐藤さんを本作に抜擢したのか――?その理由は、「作品の中で本物のサーフィンを見せたい」という松永大司監督のリアルを追求した選択だったのだという。劇中ではその実力を発揮しており、おっとりした口調とのギャップも魅力的。また、村上さんとのコンビネーションも抜群で、自由に芝居する自然体の佐藤さんの姿を見ることができる。2年後の東京オリンピックを盛り上げる若手ホープ、佐藤魁。本作を鑑賞の際は、今後、さらに注目が集まるであろう彼の出演シーンも見逃さないでいて。『ハナレイ・ベイ』は10月19日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ハナレイ・ベイ 2018年10月19日より全国にて公開©2018 『ハナレイ・ベイ』製作委員会
2018年10月13日映画『ハナレイ・ベイ』(10月19日公開)のプレミア上映会が2日、都内で行われ、吉田羊、佐野玲於、村上虹郎、佐藤魁、松永大司監督が登場した。同作は作家・村上春樹の短編作品を映画化。サチ(吉田)は、ハワイの美しい湾ハナレイ・ベイで命を落とした息子・タカシ(佐野玲於/GENERATIONS from EXILE TRIBE)の姿を、日本人サーファー高橋(村上虹郎)に重ねる。『トイレのピエタ』が多くの批評家から絶賛された日本映画界の新鋭・松永大司監督がメガホンを取る。登場した吉田は「佐野玲於です」と名乗り、会場の佐野ファンを笑わせる。「もともと村上春樹さんが好きなので、とにかく二つ返事でやらせていただきたいと思いましたし、松永監督の『トイレのピエタ』を拝見して、いつかこの監督に呼ばれるようになりたいと思っていたので、嬉しかったです」と語った。佐野は「自分の活動しているグループのライブにたまたま監督が来てくださって、『どうか』と言ってくださったことが、まずすごく嬉しいですし、頑張ってて良かったと思いました」と振り返る。『HiGH&LOW THE LIVE』を見たという松永監督は、「東京ドームが会場だったので、すっごい遠くだったんですけど、キラキラしている人がいる。『誰?』と聞いたら、『佐野玲於君だよ』って。その日のうちに連絡して、断られたんだよね」と語る。スケジュールの関係で知らないうちに断られていたという佐野だが、松永監督は「『どうしてもこの人に』という人って、恋してるみたいなものなので、『諦められない』と思って、2回目で出てもらえる、となった」と明かした。松永監督のこだわりが強かったという同作だが、吉田は「今回の撮影は、マネージャーさんを同行させずに『一人で成田に行って、一人で搭乗手続きし、一人でオアフに来てください』『ハワイに来る前からサチでいてください』というリクエストがありましたので、閉ざされた世界で過ごしていました」と撮影の裏を語る。監督からの厳しい演出に、「この作品が終わったら女優をやめようと思いました。それくらい戦った現場でした」と振り返った。また、出演者陣はそれぞれ「一番大切な写真」を披露。佐藤は「ファミリーがファーストだなと思ったのでこの写真にしました」と、子供の頃に撮った家族写真を見せる。村上は「たくさんの犬でございます」と語り、「この子が32匹産んだんですよ。この子の子孫今すごいですよ。世界中に」と言うと、会場も驚いていた。佐野は、今作の撮影中に出会った虹の写真を見せ、「写真もすごいんですけど、生で見たら泣きそうなくらい感動しちゃって。写真を撮ったんですけど、俺がもう(寝起きで)顔がパンパンで」と苦笑。しかし会場からの「かわいい〜!」という声に、「どうすればいいの、俺は」と照れた様子に。吉田が「かわいいよ」と褒め、さらに会場にマイクを向けて「かわいい〜」と言わせていじったため、佐野も「怖い!」笑顔を見せた。最後に吉田は「両親の結婚式の写真です。この二人に人を愛することを教えてもらったと思います」と自身の両親の写真を出し、会場も感心していた。
2018年10月02日作家の村上春樹氏がラジオDJを務める、『村上RADIO』の第2弾と第3弾が放送されることが決定した。第2弾は『村上RADIO~秋の夜長は村上ソングズで~』というタイトルで、10月21日(TOKYO FM/19:00~ ※各局放送時間が異なる)に放送される。8月5日に第1弾が放送され、反響が多かったことから今回の放送が決定。『村上RADIO~秋の夜長は村上ソングズで~』では、「秋の夜長は村上ソングズで」をテーマに自ら選曲を担当する。また番組では、9月9日まで「村上さん、素朴な質問なんですが…」ではじまる「素朴な質問」も募集中。前回同様に、村上氏が選んだ質問を番組内で紹介しながら答えていく。村上氏は「1回目の放送が思いのほか好評で、是非もっと続けてほしいという要望がたくさん寄せられました。ありがとうございます。僕もなかなか楽しかったので、とりあえず2回目をやろうということになりました」と今回の経緯を明かす。また、「今回はとくにこれというテーマはありません。秋の夜長を、村上の選んだ曲で楽しく過ごしてください……というのがテーマです」と言い、「うちから持ってきたレコードやCDをかけます。他の番組ではなかなか(ほとんど)かからない素敵な曲をどんどんかけちゃおうというのが、僕の選曲の基本的ポリシーであります」と語った。そして「それからいろいろとお話ししなくてはならないこともあります。といっても、なにも深刻な話じゃありません。どちらかといえば、どうでもいいような話です。どうか気楽に耳を傾けてください。お楽しみに」と呼びかけていた。
2018年09月03日「関ジャニ∞」村上信五が、「FNS27時間テレビ ~にほん人は何を食べてきたのか?~」内にて放送される国民的アニメ「サザエさん」に出演することが決定。今回“本人役”で出演となる村上さんは、アフレコを終え「手応えしかないですね、笑」と自信を見せている。今年の「FNS27時間テレビ」は、総合司会・ビートたけし、キャプテン・村上信五を迎え、楽しくも奥深い“にほんの食”にたっぷり向き合う。来年50周年を迎える「サザエさん」。今回番組内で放送されるのは、「わが家のみそ汁紀行」「姉さんと花沢さん」「ボクたち起こし隊」の3エピソード。村上さんが登場するのは、その中のひとつ「わが家のみそ汁紀行」。日本の伝統食品“味噌”に詳しい関西弁の青年・村上信五役で、磯野家メンバーとの会話を通して味噌のおいしさや効用を伝えるのだという。アフレコに挑戦した村上さんは、「自分の役をやるというのは不思議な感覚でしたが、アフレコは“楽しい”しかなかったです。素晴らしいストーリーに、自分でも驚くほど溶け込めたなと」と自信満々の感想。また画になった自身を見て、「新鮮でしたね!ディテールの部分までこだわって下さって、よく見ていただいているなと。磯野家の食卓まで一緒に囲ませていただいて、初めてとは思えないなじみ方でしたね」と喜び、「この話を見ていただければ“みそ汁”が飲みたくなる、そんな内容になっていると思います。時間帯的にもこの話をきっかけに夕食にもう1品“みそ汁”を足していただけたらうれしいです。ぜひご家族で楽しんでご覧ください」とメッセージを寄せている。◆「わが家のみそ汁紀行」ストーリー朝、マスオが財布を無くしたと騒いでいる。どうやら昨夜、波平と飲みに行ったとき落としたらしい。マスオと波平は泥酔していて、どこで落としたのか記憶がない。そんなとき、村上という青年がマスオの財布を届けに来る。マスオがどこで拾ったのか聞くが、村上は磯野家の朝食のみそ汁のいい匂いのほうが気になってしまい――。「FNS27時間テレビ ~にほん人は何を食べてきたのか?~」は9月8日(土)18時30分~フジテレビにて放送。※「サザエさん」は9日(日)18時30分~(cinemacafe.net)■関連作品:リズと青い鳥 2018年4月21日より全国にて公開© 武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
2018年09月02日村上虹郎(21)が8月10日放送の「A-Studio」(TBS系)に出演。母であるUA(46)からの深すぎる愛について明かした。俳優デビューが決まった当時、カナダに住んでいた村上。村上を日本へ送り出す際、空港でUAは心配のあまり泣きながら説教したという。UAの思いが次々と溢れた結果、予約していた飛行機に乗り遅れるというハプニングも。さらに村上は「親子じゃなかったら結婚してるのに」とUAから言われたとも明かした。「村上さんのデビュー作『2つ目の窓』を手がけたのはカンヌ国際映画祭の常連・河瀬直美監督(49)。それまで演技経験のなかった村上さんですが、河瀬監督は主演に大抜擢。村上さんの唯一無二の存在感を大絶賛しています」(映画関係者)様々な人々を魅了してやまない村上は、今年に入ってからもウェス・アンダーソン監督(49)の「犬ヶ島」や現在放送中のドラマ「この世界の片隅に」(TBS系)といった話題作に出演。評価は右肩上がりだ。小泉今日子(52)も村上に魅了されたうちの1人。小泉は16年12月の舞台「シブヤから遠く離れて」にちなんだ本誌のインタビューで、共演者である村上について「すてきな声」と絶賛。またその魅力について、役柄も踏まえてこう語っている「ベテランの人たちの中で、ちゃんとそこに立つ男らしさや男気のようなものを感じますし、すごくまじめなんじゃないかな。いろいろなことを考えてその場に立っているというか。思春期の少年が持っている揺れや、実在感のない、触ろうとしたら透けてしまうような危うさを持つナオヤという役を、一生懸命表現しようとしている姿がすてきです」これからも魅了してほしい!
2018年08月13日村上春樹が翻訳して日本に送り出し、今でもカルト的人気を誇る作家・レイモンド・カーヴァーの短編小説が、リーディング公演『レイモンド・カーヴァーの世界』として9月1日(土)、2日(日)に兵庫県立芸術文化センターで上演される。日によって朗読作品と俳優が異なる本公演で、1日に出演する水夏希に話を聞いた。「レイモンド・カーヴァーの世界」チケット情報シンプルで乾いた大地のような力強い文体が特徴のカーヴァーは短編小説の名手として知られ、今年で没後30年を迎える。「私は初めて読んだのですが、描写がワンクッションあってストレートじゃない。文体も変わっていて何回も読み直しました」と話す。水が朗読するのは『足もとに流れる深い川』という短編。アメリカで平凡な生活を送る主婦のクレアは、夫のスチュアートが、ある死体遺棄事件に遭遇したことを知る。そこで取ったスチュアートや友人たちの奇異な行動は、夫婦間に大きな溝を作り出す。「作品の背景は、男性が絶対的な存在で、女性の地位が低かった時代。例えるなら、スチュアートは『欲望という名の電車』に出てくるスタンリーで、田舎のマッチョな労働者というイメージです。クレアは子どももいて家族を大事にするあまり、彼には何も言えない。でも彼のしたことは、彼女にとってどれだけ衝撃的だったか。私だったらはっきり言うんですが(笑)、『言いたいけど、これ言ったら関係が壊れちゃうかな』というクレアの気持ちは分かりますね」。物語が淡々と進み、これといったオチがないのもカーヴァー作品の特徴だ。水も「えっ、これで終わり?と驚きました」と笑う。しかし、読後にはザラリとした感覚が残り、頭から離れない。「『こんなにたくさんの水が流れているんだもの、何も聞こえはしない』という言葉があって、すごく好きです。私はクレアの存在の薄さを表すような言葉なのかなと思います。クレアの不安を、タイトルにもあるように水の音がかき消してくれる。お客さまも自由に発想してもらい、言葉だけで、言葉だけだからこそ、脳を刺激する世界を楽しんでほしいです」。演出は劇作家でもある新進気鋭の谷賢一が手掛ける。谷は「水さんの持つ知性と芯の強さ、たおやかさ。カーヴァーを読みこなすための資質のすべてを彼女は持っています」とコメントを寄せる。「谷さんはロックな作品も書きますが実はマニアックで、オチがなくて話が盛り上がらない作品が好きなのだそうです(笑)。アイデアが泉のように湧き出てくる方なので、楽しみです」と言う。公演後には水と谷、『コンパートメント』を朗読する渡辺いっけいとのアフタートークが行われる。また、9月2日は山路和弘が『愛について語るときに我々の語ること』、手塚とおるが『ダンスしないか?』『もうひとつだけ』を朗読する。チケットは発売中。取材・文:米満ゆうこ
2018年08月08日女優の吉田羊が主演を務める映画『ハナレイ・ベイ』(10月19日公開)の本予告映像が3日、公開された。同作は作家・村上春樹の短編作品を映画化。サチ(吉田)は、ハワイの美しい湾ハナレイ・ベイで命を落とした息子・タカシ(佐野玲於/GENERATIONS from EXILE TRIBE)の姿を、日本人サーファー高橋(村上虹郎)に重ねる。『トイレのピエタ』が多くの批評家から絶賛された日本映画界の新鋭・松永大司監督がメガホンを取る。予告編では、ハワイのハナレイ・ベイで息子を失った母親サチが、浜辺でチェアに座り海を見つめる日々を過ごす過ごす姿が映し出される。命を落とした息子タカシとの思い出を振り返ってみても心のどこかでよぎる、「私は息子のことが好きではなかった」という想い。カウアイ島の美しいハナレイ・ベイの景観と、10年をかけて亡き息子を想い続け自分自身に向き合い続ける主人公サチの姿が描かれる。またサチがハワイで出会う、世間知らずでサーフィンに夢中な2人の日本人青年から、“片脚の日本人サーファー”を浜辺で見かけたと耳にするサチは、自らの人生を変える一歩を踏み出すことを決意する。「好きではなかった」はずの息子を想い、嗚咽と共に号泣するサチを演じる吉田の圧巻の演技が光る予告映像となった。
2018年08月03日