深津絵里と浅野忠信が初の夫婦役を演じる映画『岸辺の旅』。メガホンをとった黒沢清監督が本年度カンヌ国際映画祭「ある視点」部門「監督賞」を受賞した本作は、日本映画界を代表する2人の実力派俳優の共演に、黒沢監督初のロードムービーにして初のメロドラマといわれ、話題を呼んでいる。そんな本作で、深津さんが夫婦の旅のさなか、まさかの“もんぺファッション”を披露していることが分かった。夫の(浅野忠信)が失踪してから3年。ある日、突然、戻り、瑞希に「俺、死んだよ。」と告げる。そして優介に誘われるまま、2人で旅に出る瑞希。それは夫が失踪してから、自宅に戻ってくるまでの3年間でお世話になった人々を訪ねていく旅だった――。今回、黒沢監督とは初顔合わせとなる深津さんと、『アカルイミライ』以来12年ぶりの出演となった浅野さんという強力なタッグによって生み出された“究極のラブストーリー”は、夫が失踪していた間に暮らしていた場所や出会った人たちを訪ねていく旅に出かけていく物語。ひとつめの町では、新聞配達を生業とする孤独な初老の男性を、ふたつめの町では小さな食堂を営む夫婦を訪ね、最後に訪れるのが、柄本明演じる農家の家族が暮らす山奥の農園。夫の優介とその家にしばらく滞在する中で、深津さん演じる瑞希は、地元の人に交じって農家の仕事を手伝うことに。そのときの深津さんの姿は、まさかのもんぺにゴム長!まさに農家の主婦そのものの恰好で畑を歩く姿がとてもキュートで、ひと足先にマスコミ試写を鑑賞した女性たちから「もんぺを着てもおしゃれ」という声が上がっているほど。キュッと一つ結びにした清潔感たっぷりのヘアスタイルも魅力的な“もんぺファッション”を見事に着こなしている深津さんに注目してみて。『岸辺の旅』は10月1日(木)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月03日伊坂幸太郎の“最強傑作”と評される小説を、満を持して映画化した『グラスホッパー』。先日、生田斗真、浅野忠信、山田涼介に続き、麻生久美子、波瑠、菜々緒、吉岡秀隆ら豪華共演者が発表された本作の主題歌を、歌手・YUKIが手掛けたことが明らかになった。殺された恋人の復讐のため、裏組織に潜入した元教師・鈴木(生田斗真)。人を絶望させる力を持ち、自らも精神を病む自殺専門の憂える殺し屋・鯨(浅野忠信)。驚異的な身体能力を持つ、孤独な若き殺し屋・蝉(山田涼介)。ハロウィンの夜、渋谷スクランブル交差点で起きた事件をきっかけに、心に闇を抱えた3人の男の運命が交錯する…。生田さんを筆頭に、若手注目株からベテラン俳優まで多彩な顔ぶれが勢ぞろいする本作をより盛り上げるのが、アーティストとして息の長い活躍を見せながらも、常にフレッシュな魅力を放つYUKIさんが書き下ろした楽曲「tonight」だ。闇のような世界の中で亡き婚約者の復讐だけを願う、生田さん演じる“鈴木”の再生への一歩に光を当てるドラマティックな楽曲となっている。今回の主題歌決定に当たっては、「どこか孤独な世界観を持つこの映画の最後に、孤独と乾きの先にある“何か”を皆さんに感じてもらえる様な楽曲を」という水上プロデューサーを始めとする製作側の強い願いがあり、原作者である伊坂さんにもアイディアを求めたうえで、YUKIさんへのオファーを出したそう。YUKIさんは、楽曲依頼を受けた当時の心境を「原作を読んで、男たちのハードボイルド物語と理解していましたので、本当に私でいいのかと思いましたが、そこを変化球で来たのには何か理由がありそうだぞ!面白そうだぞ!と思い、喜んでお引き受けいたしました」とふり返るとともに、「生きていてもいなくても、哀しくて辛そうな人たちばかりがスクリーンにいたので、もう辛い時は過ぎたよ、終わったんだよ、雨はもう上がったんだよ、と肩を抱いてあげるような気持ちを込めて作りました」と、楽曲・歌詞に込めた想いを語っている。主題歌が入った本作を改めて観賞した伊坂さんは、「YUKI さんの音楽を聴いていると、優しい気持ちに包まれて、むしろ僕はそれに怖さすら感じてしまうのですが、この映画は物騒で怖いことばかりが起きるので、最後にこの歌が流れることで、本当に救われた気持ちになりました」と絶賛。「最後のYUKI さんの曲まで含めて、この映画という作品なんだと感じましたのでそこまで聴いてもらえれば」と、映画の魅力を十二分に後押しする名曲に満足している様子が伺えるコメントを寄せた。YUKIさんの伸びやかな歌声が響く「tonight」が収録された新予告映像&新ビジュアルも、公式サイトにてお目見えとなった本作。見るものすべてを映像の中へ引きずり込むという、“巻き込まれ型”の一大エンタテインメントの公開が待ち遠しいばかりだ。『グラスホッパー』は11月7日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月02日シンガーソングライターのYUKIが、俳優・生田斗真主演の映画『グラスホッパー』(11月7日公開)の主題歌として、新曲「tonight」を書き下ろしたことが1日、明らかになった。本作は、作家・伊坂幸太郎氏による発行部数120万部を突破した同名小説を原作に、生田と『脳男』(2013年公開)以来のタッグとなる瀧本智行監督がメガホンを取った作品。殺された婚約者への復讐のため、裏社会に身を置く元中学教師・鈴木を生田が演じ、対象者を自ら死に追い込む"自殺屋"鯨役を浅野忠信、孤独な若き殺し屋・蝉を山田涼介が演じる。このほか、麻生久美子、波瑠、菜々緒、吉岡秀隆、村上淳、宇崎竜童、石橋蓮司らが出演し、鈍く交わっていくサスペンスを3人の男たちが彩る。このたび発表された主題歌「tonight」は、亡き婚約者の復讐だけを誓い、希望を失いかけた鈴木の再生への道のりをドラマチックに表現。黒い闇の世界で悲しみを背負った3人の男たちの情感を、優しいメロディーで奏でる。YUKI自身は、「生きていてもいなくても、哀しくてつらそうな人たちばかりがスクリーンにいたので、もうつらい時は過ぎたんだよ、終わったんだよ、雨はもう上がったんだよ、と肩を抱いてあげるような気持ちを込めて作りました」と語る。また、KADOKAWAの水上繁雄プロデューサーは、「とても優しいんだけれど、どこか寂しげな感じ。一人になった時、聴き込んでしまうところが非常にすてきで、映画にぴったり」と太鼓判を押している。YUKIは楽曲依頼を受けた際、「伊坂幸太郎さんの作品は読んでいましたので、とてもうれしかったです」と明かし、「原作を読んで、男たちのハードボイルド物語と理解していましたので、本当に私でいいのかと思いましたが、そこを変化球で来たのには何か理由がありそうだぞ!面白そうだぞ!と思い、喜んでお引き受けいたしました」と回想。映画を鑑賞した上で「個人的に、岩西(村上淳が演じた役)がとても良い空間を作っていたなぁと思いました。ずっと辛そうだった鯨と蝉が最後に戦う時は、一番楽しそうで、印象的でした」とコメント。岩西については「踊っているみたいでした」とも形容した。原作者の伊坂氏は、YUKIが主題歌を手がけると聞いた際には、「引き受けていただけるとはまったく思っていなかったので、本当に驚きました」とうれしい悲鳴を上げたそうで、完成した楽曲を「共感というよりは、ただ、すごくいいなと思いました」と称賛。劇中で同曲を耳にした時の心境を「YUKIさんの音楽を聴いていると、優しい気持ちに包まれて、むしろ僕はそれに怖さすら感じてしまうのですが、この映画は物騒で怖いことばかり起きるので、最後にこの歌が流れることで、本当に救われた気持ちになりました」と感慨深げに話した。あわせて、YUKIは新ビジュアルも公開。白を基調とした背景とスタイリングで、少しうつむき気味にこちらを見つめる。映画主題歌となる29枚目のシングル「tonight」は、11月4日にリリースされる。(C)2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年09月02日日本テレビ系にて放送中の「24時間テレビ」にて、メインパーソナリティを務める「Hey! Say!JUMP」の山田涼介を主演に、「V6」井ノ原快彦や「NEWS」増田貴久、若手俳優の間宮祥太朗、坂口健太郎らが出演したドラマスペシャル「母さん、俺は大丈夫」。この度、本作のブルーレイ&DVDが12月23日(水)よりリリースされることが決定した。原案は清水久美子・著の「サッカーボーイズ~明日への絆君のためならがんばれる~」(カンゼン刊)。病に侵されながらも、ピッチに戻れることを信じ、 壮絶な闘病生活を送った高校生とその家族の物語が描かれる。主演を務める山田さんが演じたのは、佐々木家の二男・諒平。とにかくサッカーが大好きで、やっと弱小サッカー部の副キャプテンに選ばれ県大会出場を目指し仲間たちと練習に励む日々の中、突然、急性脳腫瘍を発病。「病に勝つ」と弱音ひとつ吐かず、サッカーを再びやることを目指し、運命の中でベストを尽くした少年を熱演した。山田さんの家族役には豪華俳優陣がずらり。兄の哲平に、山田さんの事務所の先輩にあたる「NEWS」の増田さん。三男の世話に掛り切りで諒平の発病で初めて彼に向き合うこととなる母・萌子に安田成美。諒平と父子家庭のような生活を送った父・弘に赤井英和。そして、長く入院生活を送る三男・証平に、『くちびるに歌を』にも出演した下田翔大が配役。さらに、所属するサッカー部監督の永田に、「24時間テレビ」初の2世代パーソナリティーとして話題を集める「V6」から井ノ原さん。諒平の帰りを信じ地区予選で奇跡の勝利をあげたチームメイト役には、「学校のカイダン」間宮さんや『俺物語!!』坂口さんら若手注目株が集結。本ブルーレイ&DVDには、特典映像として本作のメイキング映像を収録予定。また、本ブルーレイ&DVDの売上の一部がチャリティーされることが決定している。続編制作が決まった『暗殺教室』や、生田斗真、浅野忠信らと共演する『グラスホッパー』など、近年映画作品へ多く出演し、俳優として今後ますますの活躍が期待される山田さんの、渾身の演技をぜひ本作でもチェックして。「母さん、俺は大丈夫」のブルーレイ&DVDは12月23日(水)よりリリース。(text:cinemacafe.net)
2015年08月23日映画『母と暮せば』のクランクアップ記者会見が12日、都内で行われ、キャストの吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信が出席した。12月12日に全国公開する本作は、山田洋次監督初のファンタジー作品。終戦後の1948年、長崎で助産婦をする伸子(吉永)の前に、原爆で死んでしまった息子・浩二(二宮)が亡霊となって現れる――というストーリーで、井上ひさしの戯曲『父と暮せば』と対になる作品となっている。山田監督と主演の吉永は、今月9日、ロケ地の長崎で行われた長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典にも参加。山田監督は、「戦後70年という節目の年に公開することは、とても意義あること。この作品を通して、戦争や平和について考えてくれれば」と熱い想いでアピール。一方、「かけがえのない人を失った家族の悲しみの映画。70年前にはそんな人がたくさんいた」と話した吉永は、「戦争のこと、命のことを考えてもらえるのは素晴らしいこと。声をかけて下さった監督に感謝しています」と出演への喜びを語った。また、山田監督作品に5年ぶり5度目の出演となった吉永は、「監督から怖いくらいの情熱を感じた。心からの演出に応えられなくて、落ち込んだ時もあったけど、軽やかな二宮さんに助けてもらった」と撮影を振り返る場面も。息子役の二宮とはファーストネームで呼び合っていたことを明かし、「最初から"小百合さん"って呼んでくれて、うれしく感激した。テレビで危険な事をしてると、『うちの息子は大丈夫かしら?』って思わず見ちゃう」と微笑むと、二宮も、「"和也さん"と呼んで頂いて、ドキドキしちゃいます。親にも身内にも呼ばれていないので、僕の初めての人になりました」と笑顔を向けていた。
2015年08月12日山田洋次監督最新作『母と暮せば』のクランクアップ報告会見が終戦記念日が迫る8月12日(水)に開催され、山田監督に主演の吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信が出席した。故・井上ひさしが生前、「父と暮せば」「木の上の軍隊」に続く戦争三部作の最後の作品と自ら位置付けるも実現しなかった原案を、井上さんの娘から伝え聞いた山田監督が映画化。長崎で助産婦として暮らす伸子の前に3年前の原爆で死んだはずの息子の浩二が現れる。その日から時々、伸子の前に浩二は姿を見せるようになるが…。撮影は長崎でも行われ、先日9日の長崎の原爆の日には平和祈念式典に山田監督と吉永さんが出席した。山田監督は猛暑の中、執り行われた式典について、70年前に思いをはせ「五千度で焼かれて黒こげになった肉親を捜す作業はどれだけつらかったことか…」と語り、改めて今年、この映画が公開となることに「(戦後)70年という年にこの作品を作り上げたことは意義のあることだと思っています」とうなずいた。吉永さんは「若い人の中に戦争のことも原爆のことも知らないという人が増えていると聞いています。浅野さん、二宮さん、黒木さんの世代、10代の人たちにもこの映画を見てもらい、あのときに起こったことやこれからどんな風に未来に向かって歩いていくのかを考えてもらえたら、こんな嬉しいことはありません」と語った。吉永さんにとっては5年ぶり5度目の山田作品出演となったが「今回が一番、監督の情熱を感じました。鬼気迫ると言うと語弊がありますが怖いほどで、1カットカット、心からの演出をされていました」と述懐する。また息子役を演じた二宮さんの演技に関して「軽やかに演じていて助けられた」とも。2人は互いに「小百合さん」「和也さん」と名前で呼び合っているそうだが、二宮さんは「ドキドキしちゃいます。親や身内にも呼ばれたことがなく、僕にとって“初めての人”になりました」とニッコリ。吉永さんは「どうお呼びしていいか分からずにいたらスッと『小百合さん』と呼んでいただき嬉しくて感激しました。撮影期間中は本当のお母様よりも長く一緒に過ごしておりましたが、(撮影後に)TVなどを見ていると危険なことをやっていたりして『大丈夫かしら?うちの息子は…』と思ったりしています(笑)」と仲睦まじい様子をうかがわせていた。山田監督は劇中での2人について「(二宮さんは)亡霊だから触れない」と説明。「2回だけ触れる回想シーンがあって、泣き伏すんですが、触れるのはこの時だけなので『思い切って抱きしめてほしい』と言いました」と明かした。山田監督は改めて、戦後70年を経て戦争を体験した人たちが次々と亡くなっていることに触れ「そういう人たちがどんどん亡くなっている時だからこそ、記憶を伝えていかなくては」と語り、吉永さんも「語り継ぐことの大切さを感じています。私たちにできることは続けていくこと」と固い決意を口にした。『母と暮せば』は12月12日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月12日終戦70年を記念し製作された『母と暮せば』のクランクアップ会見が8月12日に、都内で行われ、山田洋次監督、吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信が出席した。その他の写真1948年8月9日、長崎で助産婦として暮らす伸子(吉永)の目の前に、3年前の原爆投下で亡くなった息子の浩二(二宮)がひょっこり姿を現すという、山田監督が初めてファンタジーを手がけた本作。終戦70年を迎える今年、山田監督が故・井上ひさしの広島を舞台にした『父と暮せば』と対になる作品として映画化した。「運命を感じた作品。僕にとっては一番大切な作品になるんじゃないかと思う」と強い思い入れを示す山田監督は、「当時を知る人々が減っているなか、長崎で何が起こったのか後世に伝えなければいけないと改めて思った。メッセージを伝えるために映画を作るわけではないが、平和や戦争について考えてもらえれば」と熱弁。「同時に母と子の愛情の物語であり、悲しい恋の物語でもある」と語りかけた。一方、山田監督と5度目のタッグを組む吉永は、「心からの演出で、怖いほどの情熱を感じた」と振り返り、「それに応えられない自分がいて、悩んだが、二宮さんの軽やかな演技に助けられた」と感謝した。作品に対しては、「かけがえのない人を失った家族の物語。語り継いでいくことの大切さを感じる」(吉永)、「役柄を通して、自分の思いを映画に置いてきたつもり」(二宮)とそれぞれの思いをコメント。撮影中は「小百合さん」「和也さん」と名前で呼び合ったそうで、「どうお呼びしたらいいか、悩んでいたら、すっと“小百合さん”と呼んでくれて…」(吉永)、「うちの家族でも名前で呼ばれることはないので、和也さんと呼んでいただき、ドキドキしました」(二宮)と演技を通して育んだ親子愛を振り返った。『母と暮せば』12月12日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2015年08月12日第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門で「監督賞」を受賞した、黒沢清監督作『岸辺の旅』。深津絵里と浅野忠信という名優が魅せる夫婦の絆を描いた物語が高い評価を得た本作の、予告編がついに完成!カンヌでの熱気に満ちた会場の様子も盛り込んだ、感動と臨場感あふれる映像が到着した。「俺、死んだよ」――。3年間の空白を経て、妻の瑞希(深津絵里)の元に突然帰ってきた夫・優介(浅野忠信)が告げた言葉は思いもよらないものだった。そして、夫が過ごした最期の時間、かかわった人々をめぐる、夫婦ふたりの旅が始まった…。2010年に発表された湯本香樹実の原作を名匠・黒沢監督が映画化した本作は、死んだ夫を見おくるために夫婦ふたりで旅路をゆく、監督初のロードムービー。今回公開された予告編では、優介の過ごした美しい風景、お世話になった人々との触れ合いを、「あまちゃん」の大友良英が手掛ける音楽がドラマチックに彩り、物語をより一層盛り上げている。また、映像の冒頭には、カンヌ国際映画祭での、満員の観客席に響くスタンディングオベーションの様子も盛り込まれている。鳴り止まない熱い拍手に対し、主演の深津さんの感無量といった表情は、見ているこちらの胸にも迫るものがある。夫の死をきっかけに、改めてお互いを見つめ合ったふたりが経験する永遠の別れを描く、究極のラブストーリー『岸辺の旅』。深津さん、浅野さんを始め、小松政夫、蒼井優、柄本明ら存在感のある名優たちが集って描く、生と死を巡る奥深い物語を、まずはこちらの予告編でじっくりと味わってみて。『岸辺の旅』は10月1日(木)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月11日第68回カンヌ映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞した黒沢清監督の最新作『岸辺の旅』の予告編映像が公開になった。深津絵里と浅野忠信が主演を務め、旅をしながら夫の最期の時を共に過ごそうとする夫婦の姿を描いた感動作だ。その他の画像/予告編公開『岸辺の旅』は、湯本香樹実が2010年に発表した同名小説を、黒沢監督と『私の男』などの脚本も手がけている宇治田隆史の脚本で映画化するもので、3年間失踪した夫が突然帰ってきたことを機に、はなればなれになっていた夫婦が旅に出る姿を描く。このほど公開された予告編はカンヌ映画祭で黒沢監督、深津、浅野らが集まった観客が大歓声を受けている記録映像から始まり、続いて深津演じる瑞希のもとに3年ぶりに浅野演じる夫の優介が戻ってくる場面が続く。しかし、優介は帰宅するなり瑞希に「俺、死んだよ」と告げ、妻を旅に連れ出す。ふたりは旅を続けながら、優介が不在だった時間を少しずつ埋め、お互いの距離は改めて近づいていくが、優介がこの世界にいられる残り時間は少なくなっていく。予告編は抑制の効いた演技とセリフで観る者の想像力を刺激する深津と浅野の演技にまず魅了される。さらに大友良英と江藤直子が手がける美しい音楽、主人公ふたりが訪れる美しい風景にも注目だ。『岸辺の旅』10月1日(木)テアトル新宿ほか公開
2015年08月11日浅野忠信×深津絵里主演で映画化された『岸辺の旅』が、第68回カンヌ映画祭ある視点部門で「監督賞」(黒沢清)を受賞したことも記憶に新しい湯本香樹実によるロングセラー小説の映画化『ポプラの秋』。このほど、、8月27日から9月7日までカナダ・モントリオールにて開催される、6月に行われた第18回上海国際映画祭に続き、日本映画にも馴染みの深い第39回モントリオール世界映画祭のフォーカス・オン・ワールド・シネマ部門に正式招待されることになった。本作は、大好きだった父を失い、傷づいた心を抱えてポプラ荘に引っ越してきた8歳の少女・千秋(本田望結)が、“天国に手紙を届けることができる”という大家のおばあさん(中村玉緒)に出会い、次第に心癒されていく物語。主人公の少女・千秋を演じるのは、ドラマ「家政婦のミタ」でブレイクし、フィギュアスケ―トの才能でも注目を集める本田望結。ポプラ荘の大家のおばあさんには、映画出演100作以上のベテラン、中村玉緒。監督は、『瀬戸内海賊物語』(’14)で少女たちの冒険をいきいきと描いた新鋭の大森研一が務めている。本作が海外映画祭に正式招待されるのは、先日の上海に続いて2度目。モントリオール世界映画祭は、毎年、8月下旬から9月初頭にかけてカナダのモントリオールで開催される北米最大規模の国際映画祭。アカデミー賞の前哨戦としても注目されている。2008年にはアカデミー賞「外国語映画賞」を受賞した『おくりびと』が「最優秀作品賞」を受賞し、10年には『悪人』で深津絵里が「最優秀女優賞」を、11年は『わが母の記』が「審査員特別賞グランプリ」を、そして昨年は『ふしぎな岬の物語』が「審査員特別賞グランプリ」と「エキュメニカル審査委員賞」の2冠、さらに『そこのみにて光輝く』が「最優秀監督賞」を獲得したことでも話題となった。本作で映画初主演を果たした本田さんは、この一報に「うれしい!日本ではなくカナダの方に『ポプラの秋』を見ていただいて気持ちが伝わればいいと思います」と喜びのコメント。また、大森監督も「手紙が繋ぐ心の物語を共有して貰えると嬉しいです!」と、普遍的な本作のテーマを話している。原作者の湯本香樹実は、映画化や舞台化された「夏の庭―The Friends」「岸辺の旅」などの作品で知られており、本作の原作も、1997年に発表されて以来、アジアのみならず、アメリカ、ヨーロッパなど世界10ヶ国で翻訳・出版され、言葉や文化の壁を越えて愛されている。好奇心にあふれた子ども時代だからこそ、いっそう興味深く感じる生と死。小京都と称される美しい飛騨高山で撮影された本作には、その古き良き街並みの中に万国共通の大切な思いが根づいているはずだ。『ポプラの秋』は9月、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月28日“あなたとあなたの好きな人とのかかわりが、百年続きますように…”という歌詞が多くの人の心を打ち、曲をモチーフに新垣結衣&生田斗真主演で映画化もされた、一青窈の代表曲「ハナミズキ」。本日7月24日(金)放送のTBS「中居正広の金曜日のスマたちへ」に、一青さんがゲスト出演。これまであまり語られてこなかった、この名曲に込められた自身の壮絶人生を告白していることが明らかとなった。今回、一青さんは「SMAP」の中居さんが司会を務める同番組の人気企画「金スマ」特別編のゲストとして登場。これまでテレビではあまり語られてこなかった、彼女の亡き両親や家族にまつわる壮絶なストーリーを自ら明かす。実姉の証言と共に一青さんの人生ストーリーを通して、名曲「ハナミズキ」が誕生した秘められた背景を紐解いていくが…。一青さんといえば、台湾人の父と日本人の母のもとに生まれ、幼少期を台北で過ごした。慶應義塾大学在学中からアカペラサークルでストリートライブなどを行い、2002年、シングル「もらい泣き」でデビュー。翌年の日本レコード大賞ほか各新人賞を総ナメにし、NHK紅白歌合戦にも出場した。また、女優としても、台湾の名匠ホウ・シャオシェンの『珈琲時光』(’03)で浅野忠信と共演。現在、第1子を妊娠中だが、先日、女児を出産したばかりの広末涼子主演『はなちゃんのみそ汁』(12月公開予定)では広末さんの姉役で出演し、主題歌も担当する。この曲の奥深さは実力派アーティストたちをも惹きつけ、これまで幾多のカバーも生まれており、「繰り返し何度も歌ううちに新しい気持ちや解釈が芽生えてくる、奥行きのある歌です」(森山良子)、「この楽曲からは、いまはもういない大好きだった人が、遠い空からいつも見守ってくれている そんな景色を感じてしまった」(徳永英明)と、愛情あふれるコメントも寄せられている。3.11の際にも多くの人を勇気づけた「ハナミズキ」。そんな彼女自身が明かす、名曲誕生に秘めた思いとは…?なお、番組では一青さんが「ハナミズキ」を歌う際に金曜ドラマ「表参道高校合唱部!」の出演者らがコーラスとして参加することも決定!一青さん自身のカバーアルバムに収録されている「ハナミズキ」は、彼女の母校の生徒たちとの合唱曲になっているが、「金スマ」では「表参道高校合唱部!」出演者10名との合唱を披露。日本を代表する名曲「ハナミズキ」を、アーティスト本人と合唱をテーマにしたドラマ出演者が一緒に歌うという、非常に珍しい形でのコラボレーションが実現した。この特別企画の実現に一青さんは「母校の生徒たちと歌った(「ハナミズキ」の)セルフカバーバージョンを、今回(『金スマ』の中で)、ドラマ『表参道高校合唱部!』の皆さんと歌わせていただきました。やはり、みんなで一つの歌を一生懸命、声を合わせて歌うというのは、すごく清清しく、そして一体感が持てるので、今後もいろいろな人たちと声を合わせて(歌って)いきたいなと思います」とコメント。さらに、「表参道高校合唱部!」香川真琴役で主演を務める芳根京子を始めとしたドラマの出演者たちはこの日の為に練習を重ね、緊張した面持ちで収録に臨んだそう。実際にコーラスを終え、「ドラマでは合唱をしていますが、今回はコーラスに初めてチャレンジするということで、練習のときからみんなとても緊張していました。普段の合唱部のメンバーに加えて、合唱部以外の出演者も一緒に歌ったので、ぜひそこも注目していただければと思います」と見どころを語った。「今後、ひょっとして私がたとえば先生の役とかで(ドラマで)ご一緒できたら、また一緒に歌えるのがすごく楽しみなので、そんなことも夢見ながら歌わせて頂きました」(一青さん)、「今後、ドラマのなかで一青窈さんにゲストで出演していただいたり、『ハナミズキ』を歌う機会があったらいいですね」(芳根さん)とそれぞれに「表参道高校合唱部!」での再共演を望んだ。一青窈がゲスト出演する「中居正広の金曜日のスマたちへ」は7月24日(金)21:00よりTBSにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年07月24日第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門にて、黒澤清監督が日本人初の「監督賞」を受賞した『岸辺の旅』。浅野忠信と深津絵里という、日本映画界を代表する2人の実力派が初の夫婦役を演じ、W主演を務める”究極のラブストーリー”として話題を呼ぶ本作のポスタービジュアルが到着した。夫の優介(浅野忠信)が失踪してから3年。ある日、妻の瑞希(深津絵里)の元に突然、夫が帰ってきた。だが、帰宅した優介は「俺、死んだよ」と告げる。そして、優介がこれまでお世話になった人々を訪ね、それまで過ごした時間、知らなかった秘密を知る、夫婦ふたりの旅が始まった…。湯本香樹実が2010年に発表した小説を、世界的名匠・黒沢清監督が映画化した本作。本年度の第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門において、“日本人初の監督賞”に輝き、大きな注目を集めた。W主演という形で初の夫婦役を演じるのは、実力派として知られる深津さんと浅野さん。深津さんが『悪人』で第34回モントリオール世界映画祭「最優秀女優賞」を、浅野さんが『私の男』で第36回モスクワ国際映画祭「最優秀男優賞」を受賞しているという、まさに“国際派”の2人。今回解禁されたポスタービジュアルでは、失っていた3年間の時を埋めるように寄り添う2人の姿から、夫婦の互いへの深い愛情が伝わってくる。だが、それと同時に、物憂げな深津さんの表情や、弔いのような淡いピンクの花が、間近に迫った“永遠の別れ”を感じさせる、印象深く切ないポスターとなっている。死んだ夫とその妻の、永遠の別れへと続く旅路を描き、カンヌをも大きな感動に包んだ本作。実力派俳優たちによって紡がれる“究極のラブストーリー”の公開を、楽しみにしていて。『岸辺の旅』は10月1日(木)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月17日山田洋次監督の最新作にして、吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信、加藤健一ら、豪華キャストが出演することでも話題の『母と暮せば』。7月10日(金)には、長崎にてクライマックスシーンの撮影が行われ、吉永さん、二宮さんら、メインキャストが一堂に会し、本作への思いを語った。本作の舞台は、1948年8月9日の長崎。助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前の原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れ、奇妙でも、和やかな時間を過ごしていく物語。終戦70年、長崎被曝70年となる今年、山田監督が故・井上ひさしの広島を舞台にした『父と暮せば』と対になる作品として映画化した。今回、長崎で行われたのは、母親の伸子(吉永小百合)と息子の浩二(二宮和也)がカトリック教会の中を二人で寄り添って歩く、ラストシーン。教会の中には、親しかった懐かしい人々が勢ぞろいしているという感動的な場面。本作のクライマックスということもあり、33度を超える暑さの中、山田監督の演出もいつも以上に熱が入り、現場はピリリとした緊張感に包まれていた。思いを込めた作品のクランクアップについて、山田監督は、「これはなんとしても作らなければと思ってから、2年の歳月が過ぎて、この長崎の地で主な出演者がみんな集まって、クランクアップを迎えることができ、こういった形で作品を終えることができると思うと『よーい、はい』と言うのもなんだか胸がいっぱいになります。また、俳優、スタッフみんなに感謝の気持ちでいっぱいです」とコメント。吉永さんも、「戦後70年のこの年にこの作品に参加できて感無量です。でも、山田監督のこの映画にかける熱い思いや情熱に応えられているかどうか、いまはとても不安で不安で、もっともっとできたんじゃないかと自分では反省しているんですけど、素晴らしい共演者の方々と共演できてクランクアップを迎えられるということはとても嬉しいです。公開したらたくさんの人に見てもらいたいと願うばかりです」と万感の思いを明かす。初の山田組への参加で「初めはとても緊張していた」という二宮さんは、「一日一日が非常に贅沢な時間だと感じることができました。また僕は作品の性質上、吉永さんとしか会話ができないので(笑)、今日はこんなにたくさんの人と会えて嬉しいですし、新鮮な気持ちです。長崎という地で終われるのが、卒業旅行ではないですけど、この地で終えられてよかったなと思っています」と思いを込めた。二宮さん演じる浩二の恋人・町子役の黒木さんは、「長崎の話ですし、こうして長崎で撮影ができるのは非常に嬉しいです。山田監督がずっと『戦争を知らない世代に伝えたいことがたくさんある』とおっしゃっていて、私も身近な話ではなかったので、この作品を通して、少しですが知ることができて、いいきっかけになりました」と戦後70年に思いを馳せる。また、町子に心惹かれていく黒田役を演じた浅野さんは、「僕は山田監督と吉永さんとは『母べえ』以来ですが、今回またご一緒できてとても光栄です。僕はとても大きな役ではないのですが、とても重要な役をいただいて、非常にやりがいがあるのですが、現場でも色々なことを勉強させていただいて、非常に楽しかったです」と語り、山田監督も「彼は『父と暮せば』でも宮沢りえちゃんの恋人役で出演しててね。不思議な縁」と感慨深げ。さらに、演劇界の重鎮である加藤さんは「非常に素敵な教会で撮影できて、感無量です。先日、喫茶店に行ったらば、時計が30個ぐらい置いてあって、全て11時2分で止まっていました。長崎の人たちの想いが強く残っているんだなと感じています」と、被爆70年の長崎に思いを寄せた。そんな本作で、初共演で親子役を演じた吉永さんと二宮さんは、お互いの印象も明かす。「二宮さんとは初めて会ったその日から、もしかしたら本当に自分の息子なんじゃないかと思うくらい、寄り添って演じることができました。かわいい息子です。お芝居は二宮さんはとてもしなやかなで、どんな状況でも力を入れずに、本当にすばらしい存在感で、私は引っ張ってもらいました。こういう息子に出会えて本当によかったと思います」と吉永さん。二宮さんも、「そう言っていただけただけで、この作品に出てよかったと思います。吉永さんから、僕の小さい頃の写真を見せてほしいと言われ、僕も久しぶりに自分の写真を見ました。そのことをきっかけに、実際には共有していない思い出などが想像できました」と語る。「本当に、とても優しいお母さんで、撮影が終わる度に『よかったね、よかったね』と言ってくれて、一度撮影が終わった時に抱きしめてくださいました(笑)」と、二宮さんが明かすと、「あんまり素敵なお芝居だったので(笑)」と吉永さん。それを聞いた二宮さんは、「本当に『よかった』と言っていただけたので、そういったことも、先ほども言った贅沢な時間だったなぁと」とふり返った。そんな2人に、山田監督も、「本当にお2人は甘ーいんですよね。とても甘いトローンとした味が漂っていてね。小百合さんも浩二の役に二宮さんが決まったと聞いたら、何度もよかったと喜んでくれて、いいキャスティングができたというよりは、この2人じゃなかったら成り立ってないんじゃないかと。時として恋人に見えるような甘さ、そういう独特の母子の物語になりえているのではないかと思います」と、期待を込めて語ってくれた。『母と暮らせば』は12月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月12日本谷有希子が2005年に発表した同名戯曲を読み直す「リーディング公演『乱暴と待機』」が7月10日(金)、赤坂RED/THEATERで開幕。初日に主役を務める久保田秀敏に話を聞いた。リーディング公演『乱暴と待機』チケット情報舞台版『心霊探偵八雲』シリーズで主演するなど、着実に舞台でのキャリアを積んできた久保田。意外にもリーディングは苦手なのだという。「音読が学生時代から苦手だったんです。でも、最近、周りでもリーディング公演が増えてきていて、興味をもちかけたときに、今回のお話を頂きました。俳優として苦手だからと避けていちゃいけな、リーディングを経験することで、自分も変わる部分もあるのではないかと思いました」と今回の舞台に期待を寄せる。作品は2005年に上演後、小説家でもある本谷が2008年に小説版を発表。2010年には浅野忠信の主演で映画化もされている。兄妹をよそおい一緒に暮らす山根英則と緒川奈々瀬の物語。山根はマラソンに出かけるといっては屋根裏に潜み、奈々瀬を覗き見するのだが、山根に負い目を感じている奈々瀬はそれを黙認している。戯曲を読んで久保田は「これまで、経験したことないタイプの作品」と話す。「舞台と映画のDVDを見て、小説も読んだのですが、とにかくまず話自体がすごく面白い。非日常というか、言い方は悪いですがまともじゃない人間たちの絡み合いを描いている。ぼくが舞台でやりたいタイプの作品だなと思いました。ちょっとした人への視点や、緩急のつけ方、表現の幅の出し方がすごくて、演じる側にとっては難しいですね」久保田が演じる山根役は多田直人(演劇集団キャラメルボックス)とのダブルキャスト。「同じ役ですけど、捉え方も表現の仕方も違いますし、ああ、そういう表現もあるんだと、勉強になります。でも、それをまねしても、ダブルキャストの意味はないので、自分なりの山根というキャラクターを、自分をいかしつつ作りたいです」やがて、山根と奈々瀬のもとに山根の同僚・番上と、その恋人・梓が現れると、ふたりの奇妙な関係は微妙に変化していく。「山根は、番上くんや梓ちゃんとは違った世界を生きている人で、そんな世の中の見方があるんだなあと、稽古をしながら山根から発見しています」と手ごたえを話す久保田。「今までやったことない役柄、方法に取り組むことで、自信とか何かが自分の内側からにじみでてきたらと。ぼくは、自分から進んでぐいぐい行くタイプでも、わちゃわちゃ騒ぐタイプでもないのですが、台本さえあれば何でもやれる。やりたいことを貫き通していきたいと思います」と気合を入れた。公演は7月10日(金)から12日(日)まで。久保田の出演は10日(金)の昼夜2ステージ。
2015年07月09日俳優の生田斗真が主演を務める映画『グラスホッパー』(11月7日公開)の追加キャストが8日、発表された。本作は、作家・伊坂幸太郎氏が手がけ、発行部数120万部を突破したベストセラー小説が原作。殺された婚約者への復讐のため、裏社会に身を置く元中学教師・鈴木を生田が演じ、対象者を自ら死に追い込む"自殺屋"鯨役に俳優の浅野忠信、孤独な若き殺し屋・蝉を山田涼介が演じることがすでに発表されている。映画では、裏の世界でもがく彼らの姿が描かれる。今回発表された配役では、鈴木を追う裏社会のヤンキーセレブ・比与子役に、女優としての活躍も目覚ましいモデルの菜々緒。そして、謎の主婦・すみれ役を麻生久美子、鈴木の婚約者・百合子役を女優の波瑠が務めることが明らかに。さらに、鯨、蝉に続くもう一人の殺し屋"押し屋"槿(アサガオ)役を吉岡秀隆、ニヒルな裏社会の交渉人・岩西役に村上淳、鯨の父役に宇崎竜童、裏社会のドン・寺原会長役に石橋蓮司、寺原会長の息子で"イカれた二代目"寺原Jr.を金児憲史が演じる。メガホンをとるのは、『脳男』(2013年)に続き生田とタッグを組む瀧本智行監督。脚本を『あなたへ』(2012年)で知られる青島武氏が務める。(C)2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年07月08日伊坂幸太郎の120万部突破したベストセラーの映画化『グラスホッパー』。このほど、すでに発表されていた主演の生田斗真、浅野忠信、山田涼介に加え、麻生久美子、波瑠、菜々緒、吉岡秀隆ら豪華追加キャストが発表された。グラスホッパー(=トノサマバッタ)は密集して育つと、黒く変色し、凶暴になる。人間もしかり…。ここは世界有数の人口過密都市、東京・渋谷。真っ黒に染まった凶悪な街の住人たちは、ある事件をきっかけに気弱で心優しい草食男を一斉に標的とする――。「元中学校教師」鈴木。鈴木がこの場違いな黒社会に身を置く目的は、たったひとつ。殺された婚約者の復讐のためだった――。組織に追われながら、あの夜の真実に迫っていく鈴木。そこに鯨と蝉、圧倒的な力を持ちながら闇の中でもがく彼らの生き様が交錯する。果たして鈴木は、目的を果たし、この世界から抜け出せるのか?これまでにもその著作の多くが映像化されてきた伊坂幸太郎の“最強小説”とされる原作を、『脳男』の監督・瀧本智行、『あなたへ』『ツレがうつになりまして。』『東京難民』の脚本・青島武といった布陣で映像化に挑む本作。新たに発表となるキャストは、謎の主婦・すみれ役に、TV ドラマ・映画と幅広く活躍する女優、麻生久美子、生田斗真演じる鈴木の婚約者・百合子役を後期NHK連続テレビ小説「あさが来た」のヒロイン役も控える波瑠、鈴木を追う裏社会のヤンキーセレブ・比与子役に、モデルとしての活躍や「ふたがしら」などドラマや映画で女優としても才能を発揮する菜々緒、そして浅野忠信と山田涼介が演じる殺し屋たちに続くもう一人の殺し屋・“押し屋”槿(アサガオ)役には吉岡秀隆と、豪華なキャスト陣が名を連ねている。さらに、ニヒルな裏社会の “交渉人”岩西役に『ソレダケ / that’s it』『新宿スワン』と出演作が続く村上淳、“亡霊”鯨の父役に宇崎竜童、裏社会のドン“寺原会長”役に石橋蓮司、寺原会長の息子、“イカれた二代目”寺原Jr.に金児憲史が扮する。今回の追加キャストでさらに豪華さを増したキャスト陣がどんな“伊坂ワールド”を展開するのか?今後の続報にも期待がかかる。『グラスホッパー』は11月7日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月08日ドラマ「天皇の料理番」の佐藤健、『日本のいちばん長い日』の松坂桃李のみならず、イメチェンでカンヌを沸かせた『岸辺の旅』の浅野忠信、『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』黒ひげ役でフサフサ髪を丸刈りにしたヒュー・ジャックマンなど、最近何かと話題の“坊主頭”のイケメン俳優たち。そんな中、岡田将生を始め、染谷将太、成海璃子、松岡茉優ら日本映画界の次世代を担う若手俳優が一挙に集結する話題の映画『ストレーヤーズ・クロニクル』にも、1人、イケメン“坊主系男子”が登場する。特殊能力を持った岡田さん演じる昴(スバル)を慕う高校生・隆二を演じ、本作が映画初出演となる“末っ子・坊主系男子”の瀬戸利樹に迫った。1990年代始め、全く違う方法で生み出された2組の特殊能力をもつ子どもたち。彼らは成長し、やがて成人しようとしていたが、異常発達した能力の代償として、「破綻」と呼ばれる精神崩壊の“宿命”を抱えていた。希望を信じた1組は、自分たちの能力を未来のために使おうとし、絶望に満ちたもう1組は、未来を破壊することを決意する…。そんな本作で、主演の岡田さんは視覚、視神経、脳伝達速度が高度に発達した“未来が見える男”・昴を演じる。彼を慕って「チームスバル」を形成するのが、聴覚が異常に発達した沙耶役の成海さん、痛覚がまひした超腕力&無痛の男・亘役の白石隼也、人間スーパーコンピューターともいえる超記憶力少年・良介役の清水尋也、そして、通常の人間の視力では全く見えないほどの高速度移動が可能な隆二役の瀬戸さんだ。瀬戸さんは、二宮和也、有村架純、福士蒼汰、山崎賢人ら出演のドラマ「弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」で連続ドラマ初出演を果たし、家入レオやSuzuのMusic Videoや単発ドラマに出演、本作が映画デビューとなる最注目の新鋭。彼が演じる隆二は、チームのマスコット的存在。能力を隠し、ごく普通の高校生として里親のもとで暮らしていたが、昴に再会。やがて彼とともに学(染谷さん)率いる「チームアゲハ」と“宿命”のバトルに巻き込まれていく役どころだ。無邪気でやんちゃな性格と、クシャッと笑う笑顔が、早くも女性たちの心を鷲掴みにしており、試写会後には「瀬戸くんカッコイイ!」という声が多数上がるほど。ちなみに、本作が映画初体験の瀬戸さんは、自分の撮影がない日も現場に足を運んでは見学する毎日を送り、時には雑用などのお手伝いをすることも。そんな彼をスタッフも可愛がり、現場ではすっかり愛されキャラに。4歳年下の清水さんとキャッキャと盛り上がり、岡田さんを始めとするキャストやスタッフをいつも和ませていたという。真のイケメン度合いが試される髪型ながら、どこか硬派な雰囲気がたまらない“坊主系男子”。これまでにも染谷さん、市原隼人、窪塚洋介、高良健吾、加瀬亮、安藤政信、伊勢谷友介なども披露してきているが、先輩たちに負けないくらい瀬戸さんの坊主も魅力的。まだ19歳という年齢で、あどけなさを残す顔立ちだからこそ、まさに甲子園球児のようなフレッシュさを醸し出している。本作でブレイクまちがいなしの“坊主系男子”に、ぜひ注目していて。『ストレイヤーズ・クロニクル』は6月27日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ストレイヤーズ・クロニクル 2015年6月27日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 本多孝好/集英社 (C) 2015「ストレイヤーズ・クロニクル」製作委員会
2015年06月18日映画『あん』の3夜連続のトークイベントが6月16日(火)に最終日を迎え、河瀬直美監督と、監督と親交の深いシンガポール出身の写真家レスリー・キーが登壇。作品およびアーティスト論について熱く語り合った。ドリアン助川の小説を映画化した本作。街のどら焼き屋を舞台に、あん作りの名人だが、かつてハンセン病を患ったことで偏見にさらされる老女・徳江、雇われ店長の千太郎、女子中学生のワカナらの交流を通じて生きる意味や命について問いかける。全国77館という小規模公開ながらも連日、立ち見が続出し、ぴあ映画満足度でもNo.1を獲得するなど好調な興行を維持してきた本作。すでに観客動員数は20万人を突破した。6月15日(日)より3夜連続のトークイベントが河瀬監督によって企画され、一夜目は斎藤工、2夜目は浅野忠信、そしてこの日は、本作のカンヌ国際映画祭への出品にも同行したレスリーが来場した。河瀬監督はまず、映画を見終えたばかりの観客に対して「徳江さんが最後に遺したメッセージに尽きます。『見なければ何もない(=見ようとしなければ、存在しないことになってしまう)』というシンプルな哲学です。夢や希望もあった方がいいけど、“何か”になれなかったとしても大丈夫、私たちが見る世界はこんなに素晴らしいと言ってる」と作品に込めた思いを語りかける。この日の客席には、レスリーと河瀬監督がかつて通った「ビジュアルアーツ専門学校」(旧大阪写真専門学校)のアーティスト志望の若者たちの姿も多く見られたが河瀬監督は、カンヌのレッドカーペットで「ヨウジヤマモト」のドレスを着用したが、彼がクリエイターを目指す人に対して語った「この服を作るために死ねますか?」という言葉に言及。「ハサミひとつと命を引き替えにする情熱を持って作っているかということだと思う」と語り、さらにレスリーが監督に送ったという「直美のためなら死ねる」というメッセージを紹介。レスリーは「最愛のモノに出合って、そのくらい思えたら生きる意味がある」とそのメッセージの意味を説明し、河瀬監督も「私自身、正直なところ、それくらいの気持ちで向き合ってる。映画撮るために命を懸けてるし、『自分よりもここにあるもの(=作品)の方が大事』とスタッフに言える。それくらいのものに出会えるって幸せだと思います」と持論を口にした。だが、現代社会では「そうした気持ちが薄くなっている。別のモノでも大丈夫、という人が多い」とも。かつて映画祭で一緒に審査員を務めたスピルバーグが口にした「ハングリー」という言葉に触れ「スピルバーグでさえ、富と名声を掴んだあの人でさえいまでもそう言っている」と常に何かを追い求める情熱の重要性を熱く説いた。レスリーはローティーンの頃にシンガポールで松任谷由実の曲を聴いて感動し、10年間お金を貯めて来日し、写真学校に通った。自身、小さい頃の写真を持っておらず「妹の写真を撮りたかった。妹を子供時代の写真のない大人にさせたくなかった」と写真という道を選んだ理由を明かす。河瀬監督はこのレスリーのモチベーションに深くうなずく「私は、“瞬間”を失いたくなくて、映像という“動く画”を選んだ。当時、現像に出して上がってきた映像を見て、それを撮っていた時の自分がよみがえって『タイムマシンだ』と思った。記憶はそれぞれの人の中でバラバラだけど、写真や映像は記録なので変わらない。でもその記録が記憶と結びつく瞬間があるんです。この映画を見て、徳江を母と思う人もいればおばあちゃんと重ねる人もいるし、千太郎を自分だと思う人もいる。記憶と記録が結びつくことが原点。どうしても残したいという思いがあるから、絵画や壁画、映画がある。そこには人の『心』が必ずある。何が重要って『心』です!」と自らの創作の姿勢と重ね合わせつつ語り、客席は2人の言葉に静かに耳を傾けていた。『あん』は公開中。(text:cinemacafe.net)
2015年06月17日浅野忠信が6月15日(月)、映画『あん』のヒット御礼イベントに出席。サプライズで本作の出演者である永瀬正敏が駆けつけると「先日メールをくれたばかりなのに…」と恐縮しきり。一方、永瀬さんは浅野さんの丸刈り頭をナデナデし、してやったりの笑顔を見せた。樹木希林演じるハンセン病に人生を翻弄された老女・徳江の魂の旅路を描く本作。犯罪歴をもつ千太郎(永瀬さん)が雇われ店長を務めるどら焼き店は、徳江がつくる粒あんのおいしさが評判になるが、かつて徳江がハンセン病を患ったという噂が客足を遠のかせ、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる…。「(本作に)出ていないのに、ずうずうしく来てしまって…」と照れ笑いを浮かべる浅野さん。10代の頃、永瀬さん主演の『ミステリー・トレイン』(ジム・ジャームッシュ監督)を見て「強烈にあこがれていた。日本の俳優でも、こんなカッコイイ海外作品に出れるんだと思った」と言い、“海外進出の先輩”に対する変わらぬ敬意を示した。また、永瀬さんが相米慎二監督の『ションベン・ライダー』(1983)で映画デビューを飾り、浅野さんは同監督の遺作となった『風花』(2001)に出演した“縁”があり、「とんでもないオヤジだったけど、今も悩んだときは相米監督の作品を見る」(永瀬さん)、「強烈な何かを植え付けられた」(浅野さん)と思いをはせた。東京・シネスイッチ銀座で行われたイベントには、メガホンをとる河瀬直美監督も出席。本作がオープニングを飾った第68回カンヌ映画祭ある視点部門で、浅野さんが出演した『岸辺の旅』(黒沢清監督)が監督賞を受賞しており、河瀬監督は「おめでとうございます。自分のことのように嬉しかった」と祝福していた。また、『ELECTRIC DRAGON 80000V』(2001公開)以来となる永瀬さん&浅野さんの“再共演”に期待が寄せられると、「浅野くんがよければ」(河瀬監督)、「今日はそのために来たんですよ!」(浅野さん)と意欲満々。永瀬さんも「浅野、今日は来てくれてありがとう」と感謝を表した。『あん』は現在公開中。(text:cinemacafe.net)
2015年06月16日「anan」1956号5/27発売は「手相に聞きたい、私の運命」特集。今週の表紙作成ストーリーを紹介します。「おーい!」と呼びかけるメガネっ娘は、漫画家・浅野いにおさんの描き下ろし!!「今回の手相特集はイラストの表紙で」と知らされたときから、私にはある野望があったのでした。それは漫画家のビッグネームに、超かわいいイラストを描いていただくこと。ananは週刊誌ですから、年間50冊ほど発行しています。そしてそのほとんどの号は、表紙に人気の芸能人の方が登場されます。いつも素敵な芸能人が出ている、というのはananの大きな強みであり持ち味なんですよね。というわけですから、イラストが表紙になる号はほんの数号。言ってみれば超レアなわけです。せっかくだから、何か仕掛けたいと思うのが人情じゃありませんか?漫画家さんに描いていただく場合、私の中で、僭越ながらこれはマストと思っていた条件があります。1絵だけで誰が描いたかわかる抜群の知名度。2かわいいのはもちろん、印象的で個性的な女の子を描ける人。3読者の心をつかむおしゃれ感。私が企画書に挙げた名前を見て、「連載抱えてる売れっ子漫画家さんって、たぶんすごく忙しいよね。こういうのやっていただけるのかな?」と上司から問われましたが、「それはわかりません」となぜか堂々と答える私。だって弊社には漫画雑誌がないし、漫画界の常識やスケジュール感もまるでわからないですから。でもダメモトで聞いてみる価値はあるんじゃないでしょうか?実は、私の中には早い時点で「この人」と思う漫画家さんの名前がありました。当然、タッチが今回の表紙のイメージとぴったりだと思ったことが第一。さらに、今年になってから、その人のイラストがアニメーションになったCMが流れたり、文学全集の帯でイメージイラストを描かれているのを目にして、異業種とのコラボに積極的なんじゃないかなと思ったのも後押しになりました。この方が描いてくださったら、間違いなく、すっごくいい感じの表紙になりそうです!とはいえ、まさか本当に実現するとも思っていなかったので、OKをいただけたときは椅子からずり落ちそうになりましたけど。あがった表紙を見て、ニヤニヤしてしまいます。浅野いにおさん、本当に素敵なイラストをありがとうございました!(S)
2015年05月27日今年はコンペティション部門、ある視点部門ともに、日本映画や日本人俳優の出演した作品が数多くエントリーし、現地に赴いた監督やキャストも大勢いたことから、国内での注目度も高かった第68回カンヌ国際映画祭。映画祭スタート直後に日本映画が立て続けに上映され、各作品の女優たちがレッド・カーペットを賑わせた。トップを飾ったのは14日(現地時間)に公式上映されたコンペティション部門の『海街diary』で主役の姉妹を演じた4人の女優たち。長女役の綾瀬はるかは「ディオール(Dior)」の2014年秋冬オートクチュール・コレクションから、ペールゴールドのシルクのジャカード織のドレスを着用。ボリュームを持たせたスカートには繊細な刺繍がほどこされ、後ろで束ねたシンプルなヘアスタイルで清楚な印象だ。次女役の長澤まさみは「ステラマッカートニー(Stella McCartney)」の2015年冬コレクションから、ダークグリーンと鮮やかな青のバイカラーのベアトップのロングドレス。ネックレスは付けず、髪を片側に流して「ショパール(Chopard)」のイヤリングを見せるスタイル。三女役の夏帆は長澤さんと同じくベアトップのドレス。エディ・スリマンがデザインする「サンローラン(Saint Laurent)」のシルクジョーゼットのドレスはAラインのシルエット。ショートヘアをウエットになでつけ、やはりネックレスは付けずにイヤリングのみ。今まであまり見せたことのなかったモードなスタイリングでイメージ・チェンジした。四女役の広瀬すずは綾瀬さんと同じテイストで、スカートにボリュームのあるシフォンのオリジナルドレス。ライトブルーのチェック柄がさわやかだ。フォトコール時には、綾瀬さんはやはり「ディオール(Dior)」の2014年秋コレクションからスパンコールをあしらった白い花柄のワンピースをチョイス。長澤さんは「バレンシアガ(Balenciaga)」の2015年春夏コクレクションのグレーのシフォンと白のドレス、夏帆さんは白地に花や鳥、フルーツ柄をプリントした「ブルーガール(blugirl)」のドレス。レッド・カーペットのクールな表情とはまた違う魅力を見せた。広瀬さんはこちらでもオリジナルの白のワンピース。16歳の愛らしい魅力を振りまいた。黒沢清監督が「ある視点」部門監督賞を受賞した『岸辺の旅』で浅野忠信とダブる主演を務める深津絵里は、黒の着こなしで大人の美を印象づけた。17日の公式上映で着たのは「バレンシアガ(Balenciaga)」。2015-16のプレ・フォール・コレクションの1着で、前面はテーラード風に合わせたデザインで、背中が大きく開いている。メイン会場の階段を上がるときは、スリットから脚がきれいに見えた。オールバックのヘアスタイルで、アクセサリーは「ブシュロン(Boucheron)」のブレスレット。よりミニマルな装いだったのは日中のフォトコールで、このときは「トム・フォード(TOM FORD)」のプレーンなカクテルドレス。ネックレスもブレスレットもなしだが、センターパーツにしたボブスタイルの黒髪の形の良さが何よりのアクセントになっていた。(text:Yuki Tominaga)
2015年05月26日黒沢清監督が現地時間の23日、主演に女優の深津絵里と俳優の浅野忠信を迎えた最新作『岸辺の旅』(10月1日公開)で、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の監督賞を受賞した。黒沢監督にとっては2008年に審査員賞を受けた『トウキョウソナタ』に続く、同映画祭での受賞となる。受賞会場となった満員のドビュッシーホールにて、審査員から「まさに岸辺(彼岸)への素晴らしい旅に連れて行ってくれる、最高の作品でした」との言葉を受けて、壇上に招かれた黒沢監督。登壇した黒沢監督は、「まさにサプライズで、とても緊張しています」とあいさつし、「監督賞は、作品全体の賞であると思っています。すべての俳優、すべてのスタッフに頂いた賞ということで、とても誇りに思います」と続けた。主演の深津と浅野については、「一緒にカンヌに来られただけでも楽しい思い出になりましたが、本日、このような賞をいただいて、さらによい思い出になりました。お二人の力があったから、こうした場に招かれましたし、お二人がいたから初めて『人生』を描くことができました。日本に帰ってから、深津さん、浅野さんと『カンヌ楽しかったね』と盛り上がりたい」と語った。現地時間17日に行われた公式上映では、観客席からのスタンディングオベーションだけにとどまらず、会場の外に待っていた多くのファンからも5分以上のスタンディングオベーションが続き、異例の大フィーバーを巻き起こしていた本作。その様子はフランスを代表する新聞リベラシオン紙でも写真入りで大きく1面で報道され、海外メディアからも、「今年のカンヌNO.1ではないだろうか!」と高い評価を得ていた。映画の原作は作家・湯本香樹実の同名小説で、3年間失踪していた夫・優介(浅野)が妻・瑞希(深津)を連れて、失踪中に世話になった人々を訪ねて行く物語。瑞希はその旅で、それまで知らなかった優介の姿を知ることになる。優介はなぜ突然帰ってきたのか、そして優介が伝えたかったこととは。黒沢監督が"究極の夫婦愛"にチャレンジしている。(C)Kazuko Wakayama(C)2015「岸辺の旅」製作委員会/ COMME DES CINEMAS
2015年05月25日24日(日)まで開催されたカンヌ国際映画祭で、ある視点部門に出品された黒沢清監督の『岸辺の旅』が、同部門の監督賞を受賞した。審査員メンバーは、イザベラ・ロッセリーニを審査委員長に計5名。壇上に上がった監督は、「とても驚いています。こうしたささやかな作品のなかからひとつの輝きを審査員の方に発見して頂いた、そういうことが起こる場所がカンヌなのだと思いました。本当にありがとうございます」と語った。その他の写真また受賞直後の会見では、いまだ興奮冷めやらぬといった様子で、審査員長のイザベラ・ロッセリーニから、「母(※今年のカンヌの公式ポスターの顔になったイングリッド・バーグマン)はずいぶん前に亡くなりましたが、わたしはいまだに母がそばで見守ってくれているような気がしていました。それはわたしだけの特殊な感覚かと思っていましたが、この映画を観てそんなことはないのだと知って驚きました」と、私的な感想をもらったことを明かした。本作は湯本香樹実の同名の小説を、今回が初タッグである深津絵里と浅野忠信主演で映画化したもの。3年前に失踪したままになっていた夫が突然舞い戻り、「俺、死んだよ」と妻に告白する。ふたりは、彼が最後に過ごした場所や時間を巡る旅に出る。これまでも死者を扱ったことのある監督だが、今回は監督にとって初めてのラブストーリーでもある。黒沢監督のファンが多いフランスでは、特に評価が高く、全国紙のル・モンドは「クロサワは、自身の芸術を超越するような素晴らしい成果を見せた」と絶賛した。公式上映に監督とともに参加した深津、浅野は上映の反応に対してそれぞれ、「とても暖かい拍手を感じました。監督のファンの方々が新作を待ち望んでいたような、みなさんの強い集中力が、じわじわと伝わってくる印象を受けました」(深津)、「僕自身、この映画を観ながら家族や友人など大切な人への愛が浮かんできました。そんなひとつの愛の形が海外の人々にも届いたのかと思い、とても嬉しかったです」(浅野)と語った。黒沢はふたりの共演を振り返り、「違うタイプの演技をされるおふたりという印象を受けましたが、それがあるレベルを超えるとまったく違和感がなくなるのだとわかりました。おふたりの力があったからこそ、こうした夫婦の愛の姿を描くことができた。本当に感謝していますし、おふたりにもカンヌを楽しんで頂けたたようで良かった」と、喜びを噛みしめた。取材・文:佐藤久理子『岸辺の旅』10月1日(木)テアトル新宿ほか公開
2015年05月25日23日夜(現地時間)、第68日カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の授賞式が行われ、『岸辺の旅』の黒沢清監督が監督賞を受賞した。19本の候補作の中でも、フランスの新聞「ル・モンド」をはじめ、現地で高い評価を受けていた『岸辺の旅』が、見事、監督賞に輝いた。授賞式に登壇した黒沢清監督は、「本当に驚いています。ささやかな、地味な作品から一つの輝きを審査員の皆さんは発見してくださった。そういうことが起こるのがカンヌなんだと思います」と感激の面持ちで語った。黒沢清監督は7年前に、『トウキョウ・ソナタ』で同部門の審査員賞を受賞しており、2つ目の栄冠となった。受賞後の会見では、「7年前は妻が病気で1日で帰ってしまったため、授賞式に参加できず、全然受賞した実感がありませんでした。今回は妻も一緒に来られて嬉しいです」と照れながら語った。『岸辺の旅』は、3年前に死んだはずの夫と彼を待ち続けていた妻が、最後の旅をするというストーリーで夫婦を深津絵里、浅野忠信が演じている。黒沢監督は「深津さん、浅野さんに最大の感謝を捧げたいです」と語った。今年の「ある視点」部門の審査委員長は女優イザベラ・ロッセリーニ。今年のカンヌのアイコンであるイングリッド・バーグマンの娘であるロッセリーニから受賞後、「私は母が死んでからも、ずっとすぐそばにいるような気がしていた。それは私だけが特殊なのかと思っていたけれど、あなたの映画を観て、同じような人がいるのだと思った」と声をかけられ、感激したという。(photo / text:Ayako Ishizu)
2015年05月25日南仏のリゾート地カンヌで開催中の、第68回カンヌ映画祭。カンヌでは映画の売買が行われるマーケットも開催されており、各国のパビリオンがずらりと並んで自国作品をアピールしたり、映画撮影を招聘している。さながらミニ万博といった雰囲気の中、日本も4年ぶりにジャパン・パビリオンを開設し、小山薫堂プロデュースのKANPAI NIGHTというパーティーも開催。こちらには、『岸辺の旅』の深津絵里さん、浅野忠信さん、『あん』の河瀬直美監督、永瀬正敏さんらも出席。日本酒や和食が振る舞われ、1,000人以上の招待客が詰めかけ、一時は入場制限をするほどだった。また、ジャパン・パビリオンではキャスティング・ディレクターの奈良橋陽子さんらのセミナーが行われただけでなく、5月19日(現地時間)はまる1日「KUMAMON DAY」としてくまモンが登場。熊本県営業部長代理のくまモンがなんと4曲もダンスをして、熊本県のよさや、熊本県で撮影された映画を愛嬌たっぷりにアピールし、外国人記者やバイヤーたちに大受けしていた。くまモンと『極道大戦争』に登場するKAERUくんとのカンヌだけの共演もあったり、くまモンのショートムービーも上映され、その演技力(?)も披露。ジブリ映画『思い出のマーニー』などの作曲家、村松崇継さんは、次回作『BBOY IN A DREAM』(今井孝子監督)のアピールのためカンヌ入りしていたが、くまモンの人気に驚いて「僕も刺激を受けました。カンヌに来るとやる気になりますね」と語っていた。今年のカンヌでは、日本映画はコンペティション部門に是枝裕和監督の『海街diary』、ある視点部門に河瀬直美監督の『あん』、黒沢清監督の『岸辺の旅』、さらに監督週間部門に三池崇史監督の『極道大戦争』が上映されただけでなく、コンペでは侯孝賢監督(台湾)の『黒衣の刺客』には妻夫木聡が、ガス・ヴァン・サント監督(米)の『SEA OF TREES』には渡辺謙が主要な役で出演している。果たして、何か賞に絡んでくるのか。受賞結果はある視点部門は23日夜、コンペティション部門は24日夜(現地時間)に発表される。(photo / text:Ayako Ishizu)
2015年05月24日俳優の染谷将太が主演する映画『寄生獣 完結編』が、5月17日までに観客動員数100万人を突破していたことがわかった。『寄生獣 完結編』は、全国422スクリーンで4月25日より公開スタート。公開して23日が経過した17日には100万人を突破し、さらに5月19日時点で入場人員102万人、興行収入13億円を記録した。前編『寄生獣』は、入場人員155万人、興行収入20億円を記録しており、後編である本作もそれに迫る勢いを見せている。メガホンを取った山崎貴監督は、「まずはヒット作の目安である100万人という観客動員数を越えることができてホッとすると同時に本当にたくさんの人から熱い感想をいただいて喜んでいます」とコメント。加えて、「原作者の岩明先生も前編に引き続き絶賛してくださったとの連絡をいただいているので、その意味でも役目は果たせたのかなあと安心しています」と明かした。本作は、1990年より『月刊アフタヌーン』(講談社刊)で連載され、単行本が累計1,200万部を突破して世界中に熱狂的なファンを持つ岩明均の同名漫画が原作。『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』などを手掛けた山崎監督がメガホンをとって制作された。パラサイト・ミギーを右手に宿す高校生・泉新一(染谷)と、ほかのパラサイトとの戦いをVFXを駆使した迫力の映像で描く。共演には深津絵里、阿部サダヲ、浅野忠信などの俳優陣が顔をそろえている。(C)2015映画「寄生獣」製作委員会
2015年05月20日開催中の第68回カンヌ映画祭“ある視点”部門で黒沢清監督の新作『岸辺の旅』が公式上映され、夫婦役を演じた深津絵里と浅野忠信、そして黒沢監督がレッドカーペットと舞台あいさつに登壇した。その他の写真『岸辺の旅』公式上映は現地時間5月17日の夜に行われ、3人がレッドカーペッドに登場すると、観客や各国から集まった多くの記者から「クロサワ!フカツ!アサノ!」のコールが巻き起こった。上映終了後には5分以上にわたるスタンディングオベーションがおくられ、さらに、感激した観客が会場の外でも彼らに熱い拍手をおくった。深津は「初めてのカンヌ国際映画祭でのレッドカーペッドは、とても緊張しました。公式上映後には、たくさんの方にとてもあたたかい拍手を頂き、撮影中も夢の中のようでしたが、まさに今日も夢の続きにいるかのような気持ちになりました。作品に描かれている愛が、じわじわとしみこんでいるような、あたたかい拍手でした」と話した。浅野は「黒沢監督作品では、俳優としての転機にもなった『アカルイミライ』以来のカンヌでしたが、多くの方々にあたたかく迎えて頂き、映画で描かれたひとつのすばらしい愛のかたちが伝わったかと思いました」とコメント。黒沢監督は、「なにより嬉しかったのは、公式上映後のスタンデイング・オベーションの後に、会場の外でも多くの方が残って頂いていて、たくさんの拍手で迎えられたことです」と話し、「あたたかい拍手で、本当に感激しました。深津さん、浅野さんが出演して下さることが決まってから、この映画は大丈夫だと思っていましたが、こうして一緒にカンヌに来られて嬉しいです」と語った。黒沢監督は『トウキョウソナタ』で第61回カンヌ映画祭“ある視点”部門の審査員賞を受賞しており、本作にも大きな注目が寄せられている。また、ヨーロッパでは、フランスの配給会社Version Original(バージョンオリジナル)により、今秋、国内で100~150館規模での公開が予定されている。『岸辺の旅』10月1日(木)テアトル新宿ほか公開
2015年05月20日俳優の高良健吾と女優の尾野真千子が主演する、呉美保監督作『きみはいい子』(6月27日公開)が、6月19日から26日まで開催される第37回モスクワ国際映画祭のコンペティション部門に、日本映画では唯一出品されることが19日、わかった。同映画祭は、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンと並ぶ世界四大映画祭の1つとして知られ、ロシアのモスクワで開かれている。近年では、2013年に『さよなら渓谷』(大森立嗣監督)が審査員特別賞を、そして昨年は『私の男』(熊切和嘉監督)が金賞、最優秀男優賞を浅野忠信が受賞。呉監督は、前作『そこのみにて光輝く』でのモントリオール世界映画祭最優秀監督賞に続いての国際映画祭での受賞となるか、注目が集まる。呉監督は今回の選出を受け、「日本の、どこにでもある町の、どこにでもいる人を描きながら、この映画はもしかしたら、世界のどこかのだれかにも通じるのではと、その『だれか』にこそ見てもらえたらと、こっそり思っていました」と明かす。そして、「日本での公開直前に、モスクワでのコンペ上映だなんて、ワクワクさせてもらえることに心から感謝です」とコメントを寄せた。本作は、第28回坪田譲治文学賞、2013年本屋大賞4位に輝いた同名小説(著:中脇初枝)が原作。子供にまつわる現代の問題をはらみながらも人が人を愛することについて描き、高良は問題に真っ向から立ち向かえない新米教師、尾野は自身も同様の経験をしているにもかかわらず子どもに手をあげてしまう母親を演じる。(C)2015「きみはいい子」製作委員会
2015年05月19日6月19日~26日に開催される第37回モスクワ国際映画祭のコンペティション部門に、『そこのみにて輝く』の呉美保監督最新作『きみはいい子』が、日本で唯一の出品作品に選出されたことが、このほど明らかとなった。まじめだが優柔不断で、問題に真っ正面から向き合えず肝心なところで一歩を踏み出すことができない新米の小学校教師・岡野(高良健吾)。近所のママ友たちとの表面的な付き合いの陰で自分の娘に手をあげ、自身も親に暴力を振るわれていた過去をもつ雅美(尾野真千子)。他人と会話をかわすのは、登下校の途中で挨拶をしてくれる名前も知らない小学生のみ、最近感じはじめた認知症の兆しにおびえる独居老人・あきこ(喜多道枝)。とあるひとつの街に暮らし、さまざまな局面で交差しながら生きているおとなと子どもたち。悩みや問題を抱えて生きる彼らが、人と人とのつながりに光を見いだし、小さな一歩を踏み出す姿を、真摯にそして丁寧に映し出す再生と希望の物語。綾野剛を主演に迎えた『そこのみにて光輝く』で、モントリオール世界映画祭最優秀監督賞を始めキネマ旬報ベストテン監督賞など昨年度の日本映画賞を総なめにした呉美保監督が、第28回坪田譲治文学賞、2013年本屋大賞第4位に輝いた中脇初枝の名著を映画化する『きみはいい子』。マスコミ試写会では「号泣しました」「今年のナンバーワン!」「家族をつくりたくなりました」などといったと感動と称賛の声が沸き、詩人の谷川俊太郎やジャーナリストの増田ユリヤといった各界著名人からも絶賛の声が上がるなど、大きな注目を集めている。モスクワ国際映画祭では、近年日本からの出品作品として2013年に『さよなら渓谷』(大森立嗣監督)が審査員特別賞、昨年は『私の男』(熊切和嘉監督)が金賞、最優秀男優賞(浅野忠信)を受賞している。今回の出品決定にあてて、呉監督は「日本の、どこにでもある町の、どこにでもいる人を描きながら、この映画はもしかしたら、世界のどこかのだれかにも通じるのではと、その“だれ”かにこそ見てもらえたらと、こっそり思っていました。モスクワ映画祭コンペティション部門への出品が決まったとお聞きし、そんなわたしの願いが早くも通じたようで、とってもうれしいです。日本での公開直前に、モスクワでのコンペ上映だなんて、ワクワクさせてもらえることに心から感謝です」とコメントしている。ディスコミュニケーションが叫ばれる現代社会における子どもとおとなの問題を描きながらも、「ひとがひとを愛するということ」を真摯に、丁寧に紡ぎあげた本作。今回の出品で、呉美保監督にとっては前作『そこのみにて光輝く』に続く国際映画祭での受賞となるか、大きな期待がかかる。『きみはいい子』は、6月27日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:きみはいい子 2015年6月27日より、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2015「きみはいい子」製作委員会
2015年05月19日黒沢清監督の『岸辺の旅』が5月17日夜(現地時間)、第68回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で公式上映され、主演の深津絵里、浅野忠信、黒沢清監督が登場した。映画は、失踪した夫を待つ妻のもとへ、3年ぶりに夫が帰ってくる。しかし、夫は「俺、死んだよ」と言い、妻と最後に旅をしたいと持ちかける…というストーリー。上映後には5分以上に渡るスタンディング・オベーションを受け、深津さんたちも感無量の面持ちだった。深夜に行われた上映後の取材では、「撮影中も夢の中のようでしたが、まさに今日も夢の続きの中にいるかのような気持ちになりました。あたたかい拍手でした」(深津さん)、「あんなにたくさん拍手をいただけて嬉しかったです。監督が描いた、愛のかたちが伝わったと思います」(浅野さん)、「上映会場の外でも話しかけられ、あの拍手は本物だと思いました」(黒沢監督)と感激を語った。フランスでは人気の高い黒沢清作品だが、カンヌでの公式上映は意外にも同部門で審査員賞を受賞した『トウキョウソナタ』以来、7年ぶり。7年前に上映時には、黒沢監督夫人が日本で入院中ということで、愛妻家で知られる監督は一晩のみで滞在を切り上げるという慌ただしさだった。今回はお元気になられた夫人も同伴。配偶者との関係を深く掘り下げていることについて聞くと、「自分のことを話すのは恥ずかしいですが、やはりどんな作品にも僕自身が出ているんだと思います」と照れ笑いを浮かべていた。「ある視点」部門はコンペティション部門に対し、若手のフランス国内配給を支援することを目的に設立された部門だったが、年々、大物が参加するようになり、今年はコンペの常連がずらり。アピチャッポン・ウィーラーセタクンや河瀬直美なパルムドールやグランプリ受賞者もある視点部門にまわっており、まるでもう一つのコンペといった様相を呈している。「ある視点」部門の受賞結果は23日(現地時間)に発表される。(text:Ayako Ishizu)
2015年05月19日