あなたのお子さんは「お金」について正しく理解していますか。それはパパやママ次第です。 金融教育が普及している英国では「子どもが7歳のときまでに醸成された金銭感覚は一生涯続く」とも言われています。 とは言え、「具体的に何をしたらいいのかイメージがわかない」という方も多いのでは? でも多くのご家庭で、子どもに「お小遣い」や「お年玉」はあげているはず。それを用いて、お子さんの年齢ごとに、段階を追って金融教育をすると効果的ですよ。■3歳から6歳 ~結果を目に見える形で示しましょう~幼稚園児にお金についての教育なんて意味がないと思うかもしれません。たしかに、文字通りの金融教育はまだ必要ないですし、理解するのも難しいでしょう。しかし、ママが「お金」にまつわる話を子どもにすればするほど、子どもは自然に吸収してゆくものです。そのとき気をつけたいのは、この年齢の子どもはまだ「我慢」ができないということです。そのため「お金を貯める」ということを、なるべく目に見える具体的な形で子どもに示してあげることが大切です。子どもは成果が目に見えると、目的を理解します。おもちゃを買う、お菓子を買うといった小さな目的を与えて、少額でも子どもが自由にできるお小遣いやお年玉を与え、その目的に向かって貯めてゆくよう促してみてください。お金を貯める貯金箱はなるべく透明にして、増えてゆくのが目にみえる形にしてあげてください。■7歳から10歳 ~“トライ”アンド“エラー”を繰り返しましょう~この年齢になると、子どもは硬貨や紙幣の価値もだんだんわかり始め、お金で何を買うことができるのかもわかってきます。そこで、この年齢では1歩進んで、“トライ”アンド“エラー”を繰り返し、経験を積ませるのが効果的です。 まずはお金を使う目的を複数与えてみましょう。たとえば1つは日常の買い物、もう1つは高額商品、3つ目はチャリティー、といったように。この年代もまだ「目に見える」ことは重要ですから、それぞれの目的のためにそれぞれ透明な貯金箱を用意してあげてください。そして、3つの異なる目的のためにどのようにお金を扱えばいいか、ママから助言をしてあげてください。2つ目に、買いたいものを買うためのお金が今ないとき、お金が貯まるまで「待つ」ことを学ばせるのも重要です。ママの買い物に子どもを連れていき、そこで「手元にお金がなくてママが欲しいものを買わない」姿を子どもにみせてください。子どもはママやパパがすることから学びます。ですから、ママ自身が「買いたいものがあってもお金が貯まるまでは我慢する」という姿勢を示すと、子どもはそれをメッセージとして受け取ります。最後に、子どもに「自分で選択させる」経験をさせましょう。お店に連れて行き、子どもが「今手元にあるお金だと買えないけど、次のお小遣いを貯めたら買える」モノと、それより安く「手持ちのお金で買えるけど本当に欲しい物ではない」という2つのモノをみつけてください。そのうえで、ママは子どもに「どちらでもいいよ」と選択権を与えてください。子どもは我慢してお金を貯めて本当に欲しい物を買うか、すぐ買える安いものを買うか、というトレードオフを学んでいきます。さまざまな“トライ”をしていくなかで、ときには子どもが選択を失敗したと感じる“エラー”もあるでしょう。その経験が、将来より大きな選択をしていく際の備えになるはずです。■11歳から14歳 ~お金にはいろいろな「目的」があることを教えましょう~このくらいの年代の子どもには、お小遣いという枠ではなく「貯蓄」に目を向けさせるとよいでしょう。貯蓄にはさまざまな目的があることを教えてあげてください。「大学の入学金を貯めるための長期資金」「緊急時に備えて準備しておくお金」「日常的に好きなものを買うためのお金」などなど。ここまでくると、大人の資産運用の考え方に近づいてきます。このコラムの読者には小さい子どもをもつママも多いと思います。子どもが正しいお金の感覚を身につけられるよう、年代に応じた金融教育を考えていくことで、ママ自身もあらためてお金との付き合い方を考えるきっかけになるのでは。ぜひ実践してみてください!
2016年04月22日ITホールディングスグループのTISは4月5日、IoT(Internet of Things)技術を活用し、各種機器の消費電力データを収集して消費電力の見える化を実現する「消費電力可視化サービス」の提供を開始した。新サービスは分電盤の配線ごとにクリップセンサを取り付け、機器ごとの消費電力データを収集、そのデータを専用のWEBサイトで容易に閲覧することができるサービス。配線ごとにセンサを取り付けられるため、個々の機器の電力使用量を計測でき、消費する電力をリアルタイムに把握することが可能だという。これらのデータを分析することで、電力消費の抑制に加え、各機器の利用時間帯やオペレーション状況なども把握でき、業務改善も実現できるとしている。新サービスでは、サービス導入コンサルティングからセンサの設定、データ分析、そしてデータ分析から得られた結果をベースに業務改善提案などを顧客の要望に合わせて提供する。例えば、飲食業など多店舗展開する業態の企業の施設管理において各拠点の消費電力を測定し、機器ごとの電気使用量を分析することで、電気料金の削減やオペレーションの改善に活用することができる。多くの拠点を有する企業ほど、多数の分電盤が設置されているため、同サービスを有効に活用できるという。TISでは、新サービスを飲食業や物流業など多店舗展開する業態の施設管理ソリューションとして展開し、2019年までに2万拠点への導入を目指し、今後は取得したデータの分析やBIツール、ERPとの連携なども対応していく方針だ。また、同社が小売電気事業者向けに提供している顧客・販売パートナー向け「エネLink Portal+」のオプションメニューとして新サービスを展開していく予定だ。価格は初期費用が個別見積もり、月額費用は1万3000円(センサ、モバイルルーター、Webサイト、月次レポート含む)。
2016年04月06日KDDIは4日、「auの生命ほけん」、「auの損害ほけん」、「auのローン」からなる金融サービス「auのほけん・ローン」を5日より提供開始すると発表した。また、auスマートフォン、auケータイとのセット割も用意する。一部auショップで取り扱うほか、スマートフォンやPCからは24時間、申し込みが可能。○auの生命保険「auの生命ほけん」は、「au定期ほけん」、「au医療ほけん」などから、ユーザーの年齢やライフスタイルに応じて任意のコースを選択できるネット型保険。名称は異なるものの、KDDIが取り扱い代理店として、ライフネット生命の商品を販売する形となる。○auの損害ほけん「auの損害ほけん」は、自転車事故を重視した「au自転車向けほけん」、愛犬/愛猫の入院や手術費用を補償する「auペット保険」、旅行中のケガや病気を補償する「au海外旅行ほけん」、「au国内旅行ほけん」など、日々の生活をサポートする保険。「auの生命ほけん」同様、名称は異なるもののau損害保険の商品をKDDIが取り扱い代理店として販売する。○auのローン「auのローン」では、がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「au住宅ローン」を提供。申し込みから契約までネット上で完結できる。こちらはじぶん銀行の商品をKDDIが取り扱い代理店として販売する形。○auスマートフォン/ケータイとのセット割「auの生命ほけん」もしくは「auのローン」と、auスマートフォン、auケータイをセットで契約する場合、通信料から毎月200円(最大60カ月)が割引かれる。なお、「auのローン」の場合はau WALLETにキャッシュバックされる形となる。また、セットで利用する場合、契約特典として30ポイントから500ポイントのau WALLETポイントが付与される。提供にあたり、KDDIでは専用のご相談窓口「auフィナンシャルサポートセンター」を開設。専用のコールセンターを設けるほか、一部auショップでは、KDDIの有資格者による申し込み手続きの対面サポートを行うとしている。
2016年04月04日カロリー消費が高いのはドラマ主題歌のあの曲2016年3月24日、通信カラオケDAMを展開する株式会社第一興商は「消費カロリー標準値が高いトップ30」を公開した。今回のランキングは、2015年3月1日~2016年2月29日の1年間に配信した曲を対象に、消費カロリーが高い30曲を抽出したもの。今回、最もカロリー消費が高かったのは、2015年10月の秋ドラマ「結婚式の前日に」の主題歌、安田レイの「あしたいろ」。消費カロリーの18.2kcalは、体重50kgの人が約5分間早歩きをした時と同じくらいのカロリーだそう。カロリー消費が高くなる歌い方とは?では、カラオケでなるべくカロリーが消費できる歌い方とは、どのような歌い方なのだろうか。同社によると、ポイントは3つ。1.消費カロリー値が高い傾向にある、感情を込めて力強く歌うバラード曲や、アップテンポで激しい曲を選びます。2.歌唱時間(発声時間)が長い曲を選びます。3.大きい声で歌うと消費カロリーは高くなります。歌唱中は、お腹に力を入れた腹式発声を意識します。(引用:プレスリリースより)歓送迎会が重なるこの季節、カラオケに行く機会も多くなる。ダイエットやリフレッシュも兼ねて、今回のランキングからの選曲を思い切り歌ってみるのもいいかもしれない。(画像はプレスリリースより)【参考】・株式会社第一興商 プレスリリース/PR TIMES
2016年03月31日ソフトバンクは30日、主にIoT関連のアイデアや試作品の商品化を支援する消費者参加型プラットフォーム「+Style」(プラススタイル)を発表した。同日から提供開始する。IoT商品などを創出したい企業と、IoT商品などを購入したい消費者をつなげるプラットフォーム。企業は消費者の声を取り入れながら商品の企画から販売までを行え、消費者は自分のニーズに沿った他では手に入らない商品を購入できるようになる。主な機能は、投稿されたアイデアに対し意見を募集する消費者参加の商品企画「プランニング」、事前に商品購入を募り一定額以上の応募で商品化する「クラウドファンディング、一般販売前の商品を先行販売・数量限定販売で購入者から意見を募集できる「ショッピング」の3種類。購入者の評価が高い商品は、ソフトバンクショップでの取り扱いも検討する。利用は個人・法人ともに可能。アイデアや試作品を公開したい場合、掲載フォームから問い合わせし、キュレーターと相談したのち、クレジットカード等の審査を経て、一般公開される。第1弾として、ソニーのスマート照明「Multifunctional Light(マルチファンクションライト)」や、Cerevoのロードバイク向けテレメトリ(遠隔測定)デバイス「XON RIDE-1」、ピクセラのライブ配信対応360度カメラ「パノトルLIVE」といったアイデアや試作品をラインナップ。4月下旬までに、同プラットフォームで29製品を順次公開していく。掲載商品の一部は、ワイモバイル六本木 Internet Parkの「TECH LAB」、ソフトバンク表参道の「Future Marketing Unit」スペースでも展示する。このほか、優れたアイデアを商品化する過程を下支えする「ものづくりサポーターズ」も結成。資金や設計、開発、生産など、得意分野に応じて企業がサポートし、新製品やサービスを生み出す環境を提供していく。
2016年03月30日東京都は3月28日、「都民の消費生活に関する意識調査」の結果を発表した。○消費生活トラブルの原因、1位は「通信販売」直近1年間での消費生活トラブルの経験について聞くと、15.2%が「トラブル経験あり」と回答。年代別にみると、20代は22.2%、30代は21.4%と、若い世代でトラブル経験にあった割合が高くなっていた。東京都は「消費生活トラブルの原因となった商品・サービスの販売形態をみると、20代・30代では『通信販売』が約4割に上っている。若い人はネットで購入することが多く、そこで実際の商品が思っていたものと違ったというトラブルが多かったのではないか」と話している。消費生活トラブルの内容については、「商品やサービスの内容」が最も多く47.1%。以下、「商品やサービスの価格」が25.2%、「商品やサービスの販売方法」が18.2%、「架空・不当請求」が12.7%と続いた。消費生活トラブルの原因となった商品・サービスの販売形態を尋ねると、「通信販売」が43.4%で最多。次いで「店舗販売」が25.4%、「電話勧誘販売」が14.7%となった。消費生活センター等の認知度を調べると、「東京都の消費生活センター」または「居住する区市町村の消費生活センターや消費生活相談窓口」のいずれかを「知っている」と答えた割合は計81.8%となった。調査期間は2015年12月4~8日、有効回答は東京都内に住む20歳以上の個人3,000人。
2016年03月29日SAS Institute Japanは3月29日、金融機関向けに、様々な規制シナリオや経済シナリオに対処するための環境構築を支援するソリューション・スイート「SAS Stress Testing」を国内で発売すると発表した。SAS Stress Testingスイートは、「SAS Stress Testing Workbench」、「SAS Risk Modeling Workbench」、「SAS Model Implementation Platform」、「SAS Model Risk Management」という4つのソリューションで構成されるスイート製品。「SAS Stress Testing Workbench」は、リスク管理部門、財務部門、経理部門にわたるストレステスト結果の統合を行う。分析担当者は、Webベースの環境を通して中央ハブからストレステスト・プロセス全体を管理することができ、モデルの検討と実行、結果の集計、他のデータソースとの統合、ならびにビジネスや各種規制、会計ルールの財務諸表への適用などを行うことができるという。管理されたモデル開発環境を提供する「SAS Risk Modeling Workbench」は、規制当局の検査に耐えうる健全なモデル開発プロセスの構築を支援。分析担当者はストレステストに必要なさまざまなリスク・モデルの開発、検証、計測をビジュアル環境内で実行することができるという。「SAS Model Implementation Platform」は、モデル計算エンジンと連動したリスク・モデル・インベントリーを提供するとともに、モデルの実行を高速化し、「SAS Model Risk Management」は、経営幹部や規制当局に迅速かつ正確にリスク・エクスポージャーを報告するために必要なモデルリスクのライフサイクル(モデルの開発、実装、利用および、検証ポリシーなど)を管理するという。
2016年03月29日ミック経済研究所は3月22日、国内のデータセンター(DC)市場と消費電力量に関する調査「データセンタ市場と消費電力・省エネ対策の実態調査」を発刊したと発表した。調査期間は2015年12月~2016年2月。今回の調査は、日本国内のDC市場の売上高やDCの消費電力量、延床面積、省エネ対策などについて、主要DC事業者31社の面接取材による個別実態調査とデスクワーク調査14社のデータにより全体を推計したという。同調査において、「DC市場」とは「ハウジング、ホスティング、クラウド(SaaS・ASP、PaaS、IaaS)サービス関連売上」としている。また、「DCの消費電力量」は、「IT機器系消費電力量」としてDC内のサーバ、ストレージ、ネットワーク機器などの消費電力量、「ファシリティ系消費電力量」としてDC内の空調機、電源設備(UPSほか)、照明、そのほか設備の消費電力量となっている。同調査によると、2015年度の国内DC市場規模は2014年度に対して8.0%増の1兆8,394億円、国内商用DCの消費電力量は同7.6%増の150.8億kWhとなる見込みであり、市場規模の成長率と比較すると消費電力量の伸びは0.4ポイント低くなるという。DCの市場規模は、今後もユーザ企業のIT環境においてクラウドと物理サーバを統合したシステム構築により利用が拡張することで、年平均成長率4.4%増で成長すると見込んでおり、2020年度には2兆2,807億円になると同社は予測する。消費電力量については、IT機器はクラウドや仮想化技術により集約化が進んでおり、ラックあたりの実効消費電力はわずかだが上昇傾向にあるという。DCの利用が増えると共に稼働ラック数も増えるため、売上に準じてIT機器系の消費電力量はアップする。ファシリティはラック稼働増加に対応するため、空調や電源系の消費電力量もアップする。ただし、継続的に行ってきた省エネ対策の効果や省エネ効率が高い新型DCの稼働率が上がったことにより、ファシリティ系消費電力量のアップを抑えることができていると同社は見ている。消費電力量は年平均2.7%増と売上高の成長性を下回りつつも増えていき、2020年度には171.9億kWhになると同社は予測する。ここ数年間で新設されたDCでは、消費電力の大きな削減効果を期待した対策として、外気冷却の導入が進んでいるという。調査対象事業者が保有する主要DC110拠点のうち、36%にあたる40拠点が外気冷却を利用し、さらに19%にあたる21拠点が外気を直接的にサーバルームに採り入れる方式を採用しているという。直接外気冷却システムを利用するDCでは、部分的であるが、一定の省エネ効果が得られているとのことだ。ただし、年間の温湿度の差が激しい日本では、直接外気冷却は温度や湿度のコントロールに一定のノウハウが必要となること、また外気取入の設備設置には通常のDC建築に追加投資が必要なことなどが課題になるという。今後の新設DCにおいては、現在までにノウハウを蓄積したDC事業者の空調方式の一選択肢となることも想定されるとのこと。
2016年03月23日昨今、利便性の高いサービスを提供するFinTech企業が相次いで登場し、金融ビジネスに大きな変化をもたらしている。アメリカでは多くのFinTechスタートアップ企業が台頭し、まさに金融とテクノロジーの融合が進んでいるが、その波は日本にも押し寄せている。産業革新とも言える状況の中、これまで多くの金融機関を顧客に抱えてきた日本テラデータは3月16日に、FinTech革命により進化する金融ビジネスモデルに関する記者説明会を開催した。FinTechによってビジネスはどう変わろうとしているのだろうか?○産業変革が進む金融サービス現在、金融ビジネスだけでなく、さまざまな産業において変革が起こっている。昨今の産業変革におけるキーワードとなるのが「デジタル化」だと、同社の金融事業本部 プリンシパル・コンサルタントである石井一君氏は語った。例として挙げられたのが、NAPSTER(ナップスター)やUber(ウーバー)である。NAPSTERは、90年代後半に、アメリカのノース・イースタン大学の学生が、音楽の共有を目的としてMP3共有プログラムを開発したのが発端となっている。アナログレコードからCDへ代わって、今では音楽はダウンロードする時代となり、NAPSTERは音楽業界に危機をもたらした。自動車配車サービスのUberは、同社によると現在世界395の都市で展開するまでに成長しており、"ライドシェア"という選択肢を増やす存在となった。では、金融業界において、FinTech革命はどのような影響を及ぼすのだろうか? 「銀行機能は2つの側面から破壊されようとしている」と石井氏は解説した。石井氏によると、金融業界をとりまく新興勢力には、「スタートアップ」と「デジタルリーダー」の2種類が存在するという。「スタートアップ各社は、顧客満足の観点からビジネスを再定義するが、一方のデジタルリーダーたちは、伝統的な産業の枠組みを破壊する」(石井氏)この「デジタルリーダー」にあたる企業として挙げられたのが、GoogleやFacebook、Appleなどである。これらの企業は、独占的なプラットフォームやデバイスを武器に、産業の枠組みにとらわれないサービスを展開するため、金融業界にとってはDisrupter(破壊者)となるという。「GoogleはE-money免許を取得している。これはEU限定のライセンスで、銀行に準ずるライセンスとなっている。このライセンスがあることによって、彼らは決済コードがつくれ、決済手段を発行できるため、送金ビジネスが行える。Facebookもすでにアメリカで送金ビジネスをスタートさせていると聞いている。これが広がっていくと、極端な話、クレジットカードが必要なくなってくる。Facebookの中には、中小の飲食店やそのほかの事業を行っている人がたくさんいるため、Facebookの中で経済圏ができあがっており、決済の仕組みがあればそこで完結してしまうことになる。今後、Facebookは全世界13億人の会員向けに"マイクロ・ペイメントシステム"を提供する予定としている」(石井氏)一方、スタートアップ企業は、顧客満足の視点からビジネス展開していることから、既存の金融ビジネスとの親和性が高いこともあり、協働するケースもあるという。金融業界は、彼らとうまく連携することによって、市場を拡大させていくことが見込めるだろう。○金融機関とFinTechスタートアップ企業の関係はどうなるのか?金融サービスを支えるのに重要となるものの1つとして、ビッグデータ分析がある。ビッグデータを分析することによって、顧客やリスクの理解や、予測精度を向上させることができるからだ。実際に、南アフリカの銀行・保険会社では、ビッグデータを活用して、保険請求の不正検知に役立てているという。日本テラデータの金融事業本部 プリンシパル・コンサルタントの渡辺高氏は、ビッグデータ分析の重要性について、次のように説明した。「既存の金融機関のコアとなる、ブランド力や信頼性、顧客理解といった強みはこれからも守られていくだろう。われわれの観点からすると、何がそういった強みを金融機関に与えているかというと、既存データの活用である。金融機関には顧客情報や金融の行動情報といった高い価値のデータが存在している。またデータがあるだけでなく、蓄積された分析能力によって、顧客の理解やリスクの把握、規制への対応ができる。このデータを活用したり分析する能力は、FinTech企業と遜色のないレベルを金融機関も持っている。こうした強みを活かすことによって、金融機関は市場拡大をはかっていける。したがって、最終的には、FinTech企業は金融機関と融合していく可能性が高いのではないだろうか」また、同社の執行役員 兼 金融事業本部長である和田淳氏からは、このような状況をふまえた同社の戦略方針について、次のように語った。「これから注力していくことの1つめは分析エコシステム。従来のテラデータの基盤に加えて、オープンソースのシステムを新たに取り込んだハイブリッド型の分析エコシステムを提供していく。2つめはコンサルティング。長年培ってきたノウハウをもとに、さまざまな分析事例をテンプレート化し、お客さまに提供していく。3つめはクラウド。自社のクラウドに加えて、AWSを用意している。金融機関はクラウドに関してネガティブな話が多いが、個人情報を含まない領域やアジャイル開発の領域においては、金融機関でのクラウド活用が広がっていくのではないだろうか」
2016年03月17日ブイキューブは3月16日、FinTechの活用を進めている金融機関やFinTech事業者向けに、オンライン対面コミュニケーションをFinTechサービスに組み込むことができる「FinTech アダプター」の提供を開始した。FinTechは、日本でも金融機関やIT企業から関心が集まっており、スマートフォンを利用した決済、口座情報との連携による家計簿・決算書の自動作成など、ユーザーがいつでもどこでも利用可能な多くのサービスや取り組みが生まれ、金融とITの融合が進んでいる。一方、金融商品やサービスの紹介や販売に関しては、アプリ、Webサイトだけで十分な説明義務を果たすことは難しく、これまでの店舗接客と同様の顧客体験を提供することが必要となっている。これらの背景を踏まえ、店舗での対面接客と変わらないオンラインコミュニケーションの実現は、今後のFinTechサービスに必要になっていくと考えられている。FinTech アダプターは同社のビジュアルコミュニケーションサービス「V-CUBE」とFinTechサービスを連携。金融商品・金融サービスの紹介時や販売時に求められる対面での接客や商品説明をオンラインで実現。ユーザーの希望時間・場所に合わせた対応を可能としている。資産運用や相続相談といった窓口業務の遠隔対応、遠隔営業、営業パーソンの遠隔支援などのシーンで活用でき、金融サービスのオムニチャネル化と金融業務のワークスタイル変革を支援するという。特徴は、映像と音声を使ったビジュアルコミュニケーションを実現しているほか、契約書や金融商品などの説明に必要不可欠な資料を共有。また、パソコンだけでなく、スマートフォン、タブレットなどマルチデバイスでの利用や、映像による本人確認や書面への手書きのサイン、自動録画による証跡管理を可能としている。
2016年03月16日KDDIは17日、「auの生命ほけん」、「auの損害ほけん」、「auのローン」からなる金融サービス「auのほけん・ローン」を発表した。4月より提供開始する予定で、一部auショップで取り扱うほか、スマートフォンやPCからは24時間、申し込みが可能だという。○auの生命ほけん「auの生命ほけん」は、「au定期ほけん」、「au医療ほけん」などから、ユーザーの年齢やライフスタイルに応じて任意のコースを選択できるネット型保険。名称は異なるものの、KDDIが取り扱い代理店として、ライフネット生命の商品を販売する形となる。○auの損害ほけん「auの損害ほけん」は、自転車事故を重視した「au自転車向けほけん」、愛犬/愛猫の入院や手術費用を補償する「auペット保険」、旅行中のケガや病気を補償する「au海外旅行ほけん」、「au国内旅行ほけん」など、日々の生活をサポートする保険。「auの生命ほけん」同様、名称は異なるもののau損害保険の商品をKDDIが取り扱い代理店として販売する。○auのローン「auのローン」では、がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「au住宅ローン」を提供。申し込みから契約までネット上で完結できる。こちらはじぶん銀行の商品をKDDIが取り扱い代理店として販売する形。このほか、KDDIでは「auのほけん・ローン」ならではの特典として、auスマートフォン/auケータイとセットで申し込みをした場合に、通信料金などが割安になるセット割を提供予定だとしている。また、「auのほけん・ローン」の提供開始に伴い、専用の相談窓口「auフィナンシャルサポートセンター」を開設する。
2016年02月17日消費者庁はこのほど、「高齢者の入浴中の事故」に関する実態を明らかにした。入浴中の事故を防ぐための注意事項もあわせて公開している。厚生労働省の人口動態統計によると、平成26年の家庭での浴槽での溺死者数は4,866人であった。平成16年と比較すると、10年間で約1.7倍に増加している。このうち約9割が65歳以上の高齢者で、特に75歳以上の年齢層で増加していることがわかった。厚生労働省の研究班の調査では、救急車で運ばれた患者数から推計した入浴中の事故死の数は、年間約1万9,000人(死因が溺水以外の疾病等と判断されたものを含む)にのぼるという。入浴中の事故死は特に冬季に多く、12月から2月にかけて全体の約5割が発生しており、入浴中の事故死の数と気温に相関性があるという報告もある。また、日本の高齢者の溺死者数は欧米に比べ多くなっている(※)。これは、入浴中の事故がほとんどが浴槽内で起きていることから、熱い湯に肩まで漬かるという日本固有の入浴スタイルが影響していると考えられる。そのほか、既往症のない人の事故や、原因がはっきりしない事例も見られるという。消費者庁が55歳以上の消費者を対象に実施したアンケート調査では、入浴事故のリスクが十分に周知されていないことにあわせ、消費者の安全対策が不十分であることも明らかとなった。「持病がない普段元気な人でも入浴事故が起こることがある」を知っている人は34%。安全な入浴方法の目安である「41度以下で10分未満に上がる」を守っている人は42%にとどまり、浴室等を暖める対策を全く実施していない人も36%みられた。こうした中で約1割が、入浴中にのぼせたり、意識を失ったりした経験があると回答している。同庁では、安全に入浴するために数々の注意点を挙げている。温度の急激な変化による血圧の変動で、失神・溺れてしまうことを避けるためには「入浴前に脱衣所や浴室を暖める」ことが有効とのこと。「湯温は41度以下、湯に漬かる時間は10分までを目安に」も気をつけるポイントだという。また、浴槽から急に立ち上がると、脳が貧血状態になり一過性の意識障害を起こすことがある。手すりや浴槽のへりを使ってゆっくり立ち上がるのがよいという。入浴中の事故死の検体から、アルコールが検出された例もあることから、「アルコールが抜けるまで、また、食後すぐの入浴は控える」も挙げている。入浴中に体調の悪化等の異変があった場合は、早期に対応することが重要なため、「入浴する前に同居者に一声掛けて、見回ってもらう」ことも重要としている。※(出典)Lin C-Y, et al.Unintentional drowning mortality, by age and body of water: an analysis of60countries. Inj Prev2015;21: e43-50.Fig7
2016年01月21日博報堂生活総合研究所(生活総研)が1月6日に発表した「生活インデックスレポート・消費動向編・1月(消費意欲指数)」によると、2016年1月の消費意欲指数は50.8点で対前月比4.6ポイント減と低下したが、対前年同月比では1.9ポイント増加し、増税前である2014年1月の水準に回復した。生活インデックスとは、同研究所が生活者の意識変化を読み解くために、消費動向・生活感情・生活価値観の3領域から開発したという独自の指数。消費意欲指数の理由を自由回答で見ると、 「正月だから財布の紐が緩む」(2015年61件→2016年78件)、 「セールや安売りに行く」(2015年148件→2016年191件)など、正月ならではの消費に意欲的な人が前年より増えている。また、「金銭的余裕がある」と答える人が増加(2015年36件→2016年45件)した一方で、「経済的余裕がない」と答える人は減少しており(2015年192件→2016年142件)、家計状況が改善してきている気配も伺えるという。2015年の正月は消費税増税や物価上昇の影響を受けていたが、2016年は和らぎ、季節らしい消費意欲が回復しているようだと同研究所は見ている。
2016年01月07日●FinTech投資に出遅れた日本金融(Finance)とテクノロジー(Technology)から生まれた「フィンテック(FinTech)」という単語がここ1~2年で急速に広まってきている。テクノロジーを駆使した新たな金融サービスをはじめ、家計簿サービスや企業向けのクラウド会計サービス、決済サービスなど多岐にわたって新たなプレーヤーが誕生している。Venture Scannerが発表している業界マップでは、FinTech関連企業を19のカテゴリとしてまとめており、最新の数字でその企業数は1,434社。10月に公開した業界インフォグラフィックでは、企業の平均年数は6年。主に米国と英国、そして中国が業界をリードしている。○日本国内のFinTech企業は?日本にも、個人向けの家計簿ツールを提供するマネーフォワード、クラウド会計ソフト「freee」を提供するfreee、独自の生体認証技術を用いた決済手段サービスを提供するLiquid、画像を用いたスーパー乱数表でフィッシング攻撃を防ぐバンクガード、ロボアドバイザーを利用したETF特化型投資一任運用サービスを手掛けるお金のデザインなど、数え方によっても異なるが100社ほどのFinTech企業が存在する。Accentureの調査によれば、2014年のFinTech関連ベンチャーへの投資額はグローバルで122億ドル(約1兆4,000万円)と、2013年の40.5億ドルから3倍以上に急増。一方で、日本国内でのFinTech投資額は2014年で5,500万ドル(約66億5,000万円)と出遅れが目立つ。●注目を集めるブロックチェーン技術そのようなFinTechの中でも、この秋頃からひときわ注目を集めるのが「ブロックチェーン技術」だ。ブロックチェーン技術をベースとした汎用プラットフォーム「mijin」を提供するテックビューロは、先週あいついでニュース発表を行った。12月16日にはさくらインターネットとともにブロックチェーン実験環境「mijinクラウドチェーンβ」の無償提供を2016年1月から開始すると発表。12月17日には、アイリッジとの事業提携をリリースした。mijinを利用したスマートフォン向けアプリの共同開発を行うという。時期を同じく発表された野村総合研究所と住信SBIネット銀行が、ブロックチェーンの実証実験を開始するという発表では、同社のmijinの採用が明らかにされている。さくらインターネットとアイリッジはともに株価がストップ高となり、市場の関心の高さがうかがえるかたちとなった。このブロックチェーン技術への期待には、すでに布石があった。NASDAQは5月に非公開株式の取引にブロックチェーン技術の採用を検討すると明らかにし、10月には取引システム「Nasdaq Linq」を発表した。このシステムの構築に関わったのはサンフランシスコを本拠とするChainだ。9月には、R3 CEVが主導する、ブロックチェーン技術によって金融業界にどのような変革が起きるのかを探るプロジェクトに三菱東京UFJ銀行の参加が明らかにされた。参加する22社にはバークレイズやゴールドマン・サックス・グループ、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティ、モルガン・スタンレーなど錚々たるメンバーが並ぶ。1年ほど前は、ブロックチェーン技術の説明に「ビットコイン(bitcoin)のベースとなっているテクノロジー」と説明されることが多く、2014年に経営破綻したMt. Gox(マウントゴックス)との記憶から"胡散くさい"などと思われた時期もあったが、すでに金融業界を中心に、取引を大きく変える可能性を持っているとの認識が定着している。12月18日、ガイアックスが主催して都内で開かれた「ブロックチェーンサミット」には、銀行や証券業界、FinTechスタートアップ関係者を中心に200名を超える参加者が集まり、改めてその関心の高さと広がりを印象づけた。○ブロックチェーン技術とは?注目の集まるブロックチェーンだが、どういったものかという説明はなかなか難しい。従来の中央集権型のシステムに対して分散台帳型などとも説明されるが、これではわかりにくい上にその一部しか説明しきれていない。他社のコンテンツだが、ブロックチェーン技術の仮想通貨としての側面は「誰も教えてくれないけれど、これを読めば分かるビットコインの仕組みと可能性 (TechCrunch)」がわかりやすい(が、非常に長い文章だ)。寄稿したのは、先のテックビューロ 代表取締役である朝山 貴生氏だ。ブロックチェーン技術のメリットとしてよく挙げられるのは次の点だ。耐改ざん性耐障害性と高可用性コスト削減効果だが、ブロックチェーン技術の最大の特徴は、やはり、信頼できる第三者機関を必要とすることなく所有権の移転をデジタル世界で実現可能な点である。仮想通貨(暗号通貨)の面からは、ほかにポイントシステムやゲームコインの管理などへの利用が想定され、価値の移転を指して、「(ハイパーテキストの通信プロトコル[http]やメールのプロトコル[smtpやimap]ように)ブロックチェーン技術は、マネーのプロトコル」ともされる。このほかにも、株式や証券、不動産などにも応用できる。ブロックチェーン技術をより広範囲の取引や契約の管理システム「スマートコントラクト」として利用可能になれば、手形や小切手、より身近な例では電子書籍やデジタルクーポンといった所有権の移転をともなうサービスに対応することもできる。さらにはIoT(Internet of Things : モノのインターネット)の広がりによって、センサーデバイスなどから収集されるさまざまなデータを、安全により低コストで管理するプラットフォームに応用する試みもある。NASDAQの事例だけではなく、「ブロックチェーン技術はFinTechにおいて大変革をもたらすアイデア」(ドイツ銀行)、「ブロックチェーン技術によって2022年までに銀行業務のコストは(全世界で)150億ドル~200億ドルほど削減できる可能性」(サンタンデール銀行)とするのは金融業界の期待だけではなく、焦りでもあるだろう。「インターネット」が世におよぼした変化に匹敵するともいわれるブロックチェーン技術、その中でテックビューロやOrbといった国内ベンチャー企業の活躍に期待したい。
2015年12月22日富士通は、同社が開発した商品属性をタグとして自動で付与する技術(特許出願中)により、消費者のライフスタイルや嗜好を捉える消費者嗜好分析ソリューションを、12月21日より提供すると発表した。価格は個別見積もり。商品属性付与は、テキストマイニングの技術を応用して商品説明文などから有効な情報だけを抽出し、統計学的な手法を応用した当社独自のビッグデータ解析手法を組み合わせることで、商品に関する属性をタグとして自動的に付与するという。例えば食品では「手料理」「健康志向」といった商品の特長や訴求ポイントとなる商品属性をタグとして商品情報に付与して、購入した消費者の情報などと組み合わせて分析・可視化した分析レポーティングを提供する。さらに、企業が所有するデータに加え、SNSなどの外部データを組み合わせた分析も可能で、これにより、消費者のライフスタイルや嗜好について、より実態に沿ったきめ細かい情報が取得できるという。分析レポーティングは、専門知識を持つ同社のデータサイエンティストであるキュレーターが、同社のビッグデータ解析手法を活用し、商品の情報や購入した消費者の情報など、利用目的に合わせて必要な情報を組み合わせ、分析結果を可視化して提供する。また、本ソリューションはアンケート調査やパネル調査の代替手段として活用できるということで、同社が開発した消費者ごとの嗜好推定モデル(特許出願中)により、商品属性やこれまでに実施したアンケート結果、購買履歴などを組み合わせて分析することで、過去に購買履歴のある消費者の嗜好を推定し、その消費者が過去に参加しなかったアンケート調査における想定回答が作成できるという。
2015年12月22日日立製作所(日立)は12月17日、スマートフォンを用いたキャッシュカードレスの金融取引を実現する「日立モバイル型キャッシュカードサービス」を、国内の金融機関向けに販売を開始した。同サービスは、通常はキャッシュカード内に保管されている口座番号などの情報を、NFC対応のスマートフォン(Android搭載端末)に格納し、モバイル型キャッシュカードとして利用可能とするもの。利用者は、金融機関が提供するスマートフォンアプリを使用して、現金の引き出しなど希望する取引内容を事前に登録し、営業店窓口やATMに設置された読み取り端末にかざすことで、取引を完了することが可能となる。これにより、同社では、キャッシュカードの携帯や窓口取引での伝票記入・印鑑使用が不要となるほか、金融サービスの利用開始手続きを簡易化するとしている。モバイル型キャッシュカードの発行は、スマートフォン上での利用申請と専用アプリケーションのダウンロード・設定を行うことで完了するため、金融サービスの利用開始手続きを簡易化し、利用開始までに要する期間を大幅に短縮させることが可能となっている。また、ATMでの取引時にも、金融機関が提供するスマートフォンアプリに取引内容を事前登録すれば、NFC対応のATMにスマートフォンをかざすことで、取引が可能となり、インターネットでの取引も、モバイル型キャッシュカードが発行されれば、個別に利用申し込みを行うことなく、利用開始できるという。同サービスは、スマートフォンにキャッシュカード情報を搭載するためのシステム構築を支援する「日立モバイル型キャッシュカードサービス(基本サービス) 」と、モバイル型キャッシュカードを各取引チャネル上で利用可能とするためのシステム構築を支援する「日立モバイル型キャッシュカードサービス for 営業店」、「日立モバイル型キャッシュカードサービス for ATM」、「日立モバイル型キャッシュカードサービス for インターネット」の4種が用意されている。価格はいずれも個別見積もり。基本サービス以外は2016年度上期に提供開始の予定となっている。
2015年12月17日freeeは14日、金融機関と連携した新たなサービスの開発に向けて、金融機関専用のプロダクト(β版)をリリースし、複数の金融機関との連携及び協業に向けた検討を開始したと発表した。○連携項目中小企業・個人事業主の人にとって、金融機関は最も重要なパートナーであり、資金繰りをはじめとした経営課題を相談する機会が多く存在する。このたび、freeeユーザーの人々が、金融機関からスムーズで利便性高く、経営課題の解決に直結する金融サービスを受けられるように、freeeは以下の連携を全国の金融機関と行うという。金融機関によるfreeeを活用した新たな金融サービスの検討・開発金融機関とfreeeによる中小企業・個人事業主向けセミナーなどの双方顧客向け情報提供の機会創出「freee金融機関アドバイザーアカウント(β版)」を提供開始。freeeユーザーが希望する場合(freeeユーザーの許諾無しにデータが共有されることはない)に、ユーザーと下記金融機関の間での効率的なデータ共有が可能○連携及び協業に向けた検討を開始する金融機関一覧freeeによると「このたびの連携を通して、freeeユーザーが通常より円滑なプロセスで課題解決に役立つ金融サービスや融資等を身近に受けられる環境を整備していく。また、その結果として金融機関にとっても、与信やモニタリング業務の効率化や、より多くのお客様への最適な金融サービスの提供につながる」としている。今後も金融機関との連携を通して全国の中小企業・小規模事業者に価値あるサービスを届け、「スモールビジネスに携わるみんなが創造的な活動にフォーカスできるように」というミッションを実現するという。
2015年12月15日freeeは12月14日、金融機関と連携した新たなサービスの開発に向けて、同日より、金融機関専用プロダクト「freee 金融機関アドバイザーアカウント」(β版)をリリースし、11の金融機関との連携および協業に向けた検討開始を発表した。今回、検討を開始した金融機関は、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、ジャパンネット銀行、りそな銀行、千葉銀行、ふくおかフィナンシャルグループ、埼玉りそな銀行、広島銀行、北國銀行、近畿大阪銀行、住信SBIネット銀行の11行。連携項目は、freeeを活用した新たな金融サービスの検討・開始、金融機関とfreeeによる中小企業・個人事業主向けセミナーなどの双方顧客向け情報提供の機会創出、「freee金融機関アドバイザーアカウント(β版)」を提供開始など。また、freeeユーザーが希望する場合には、freeeと連携金融機関の間でデータ共有が可能になる。同社は、本連携を通して、freeeユーザーが通常より円滑なプロセスで課題解決に役立つ金融サービスや融資などを身近に受けられる環境を整備していくととともに、金融機関にとっても、与信やモニタリング業務の効率化や、より多くのユーザーへの最適な金融サービス提供につなげる機会としている。
2015年12月15日日立キャピタルと日立ハイテクソリューションズは12月8日、IoTを活用した事業開発に関する業務協定を締結し、IoTプラットフォームと金融サービス機能を融合させた、IoT活用型ファイナンスサービスの提供を、2016年1月より本格的に開始すると発表した。日立キャピタルはこれまでも、装置メーカーと連携し、エンドユーザーの経営サポートをめざした従量課金ファイナンスサービスを提供してきた。また日立ハイテクソリューションズは、従来さまざまな装置やセンサー、デバイスをインターネットに安全に接続し、遠隔監視と管理を行うIoTに関するビジネスを展開してきた。このような背景のもと、両社はリースやアセットマネジメント、保険などの金融サービス機能と、IoTプラットフォームを組み合わせ、産業・工作機械や医療機器、省エネ設備、理化学・検査装置、半導体製造装置などの機械・設備を対象とするIoT活用型従量課金ファイナンスサービスを構築した。本サービスでは、IoTクラウドサービスによって取得した客観的な装置データを活用することで、装置のエンドユーザーに対し、稼働状況に応じたコストの最適化やキャッシュフローの軽減を実現するとともに、機械・設備などに関するリモートや予防保全などを可能とするとしている。これにより、装置メーカーからエンドユーザーに向けて、設備入れ替え時期の最適化といった付加価値サービスが提供される。本サービスは、日立キャピタルがIoTクラウドサービスと従量課金ファイナンスサービスをパッケージ化し、ソリューションとして一括提供する。また、IoT稼働情報に基づく従量課金などフレキシブルなサービス体系を可能とし、機器の代金や保守料の一本化など、顧客のニーズにあったサービスが提供される。定期点検や定期部品交換、ファイナンスをパッケージ化してソリューションとして提供し、IoT活用により、リモートや予防保全といったきめ細かい付加価値サービスを提供するとともに、製品ライフサイクルをサポートするとしている。両社は、装置メーカーおよび装置のエンドユーザーをはじめとした多くのステークホルダーとの協業を進めるとともに、IoTと金融の融合を追求し、課題解決に向けたトータルソリューションの提供を目指す。
2015年12月09日IDC Japanは12月3日、国内金融分野(金融業)のタブレットソリューション市場について、2019年までの予測を発表した。これによると、2015年の金融向けタブレット出荷台数は、約14万台、2019年には30万台を超えると予測している。また、金融向けタブレットの出荷台数における2014年~2019年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は、23.0%と予測しており、2015年の金融業のタブレットソリューション市場における売上額は1,734億円、2014年~2019年のCAGRは13.2%、2019年には3,142億円に拡大するとみている。金融業の企業向けに行った調査では、銀行業、保険業、証券/そのほかで「タブレットは必要ない」との回答は非常に少なく、平均すると全体の3.0%だという。残りは「導入済」あるいは「導入したい」と肯定的な回答が占め、金融業では社外だけでなく、社内向けのタブレットの導入についても肯定的な意見が多いことが明らかとなった。また、金融業の中でも銀行業は、BYOD(Bring Your Own Device)の採用が低く、保険業と証券/そのほかと異なる結果となった。IDC Japan PC, 携帯端末&クライアントソリューション リサーチマネジャーの片山雅弘氏は「第3のプラットフォームを利用したFinTechが新しい金融サービスを創出し、近年注目を集めている。FinTechによってまず、顧客向けモバイルソリューションが展開され、開発、運営などの知見を生かし、社内向けにタブレットを導入している。ほかの産業分野と比べ、先進的なタブレットの使い方をしている企業が多い金融業は、タブレットソリューションを最も熟知した産業分野の1つである」と分析している。
2015年12月04日総務省は27日、2015年10月の「家計調査報告(2人以上の世帯、速報)」を発表した。それによると、1世帯当たりの消費支出は28万2,401円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比2.4%減少した。前年を下回るのは2カ月連続で、下げ幅は2015年3月(10.6%減)以来の大きさとなった。○自動車等関係費が大幅に減少消費支出の内訳を見ると、前年同月比(実質)は全10項目中、3項目で増加、7項目で減少。減少した項目は、教育が13.4%減、交通・通信が7.5%減、保健医療が7.0%減、被服および履物が5.9%減などとなった。同省は「自動車等関係費の減少が大きかったことや、大学の授業料等が減少したことが全体に寄与した」と分析している。消費支出(住居等除く)は1世帯当たり24万1,970円で、実質では同2.4%減少し、2カ月連続のマイナスとなった。勤労者世帯の実収入は1世帯当たり48万5,330円で、実質では同0.9%減少。可処分所得は40万4,876円で、実質では同0.3%減少。消費支出は30万9,761円で、実質では同2.3%減少し、いずれも2カ月連続のマイナスとなった。
2015年11月27日懸賞やプレゼントのキャンペーンは、一般の消費者にとっても人気が高いイベントの1つだ。しかし、消費者の動向とキャンペーンを実施する企業の間には、少なからず認識のギャップがあるようだ。ネオマーケティングが公表した「プレゼントキャンペーンに関する調査」を元に、その実情を見てみよう。同調査は同社が、プレゼント・キャンペーンに応募したことがある男女400人(消費者)と、20歳から59歳の販促・ノベルティ担当者またはキャンペーン活動に関与することがある男女400人(企業)を対象として、2015年11月11日と12日の両日にWebアンケートで実施したもの。まずは、消費者がキャンペーンに応募した方法を見てみよう。最も多かったのはWebサイトからのエントリーで、91.0%に上る。半面、ハガキや電話といったアナログ的な方法は大きく減少しており、キャンペーンへの応募方法でもデジタル化が進んでいると同社は見る。これまで応募したキャンペーンに関する情報の入手方法ではメールマガジンが59.8%と最多であり、キャンペーン情報サイト(36.0%)やインターネット広告(30.5%)といったインターネットを通じた方法も多く、応募方法と同様にアナログからデジタルへと移行しつつあるようだ。なお、店頭の告知物や企業・店頭のホームページの利用度は低い傾向にある。当選人数と金額の種類別に、どのキャンペーンに応募したいかを尋ねてみると、最も多いのは「500名に1,000円分当たる」(81.5%)であり、以下「100名に5,000円分当たる」(67.8%)、「200名に2,500円分当たる」(63.0%)が続く。キャンペーンの応募者は、当選者は少ないが金額は大きいキャンペーンよりも、金額は少なくても当選確率が高いキャンペーンを好むようだ。キャンペーンで欲しいと思う賞品では、商品券やデジタル・ギフトなどの金券が98.0%と圧倒的多数に上った。以下、家電機器(60.8%)、お菓子(39.5%)、生活用品(38.3%)が続く。使い途が決まっている賞品よりも、好きな物を購入できる金券の支持が高いと同社は分析している。賞品では金券の人気が最も高いという結果となったが、ではどの種類の金券が好まれるのだろうか。最多はJCBギフトの61.0%で、Amazonギフト券も60.5%とほぼ横並びだ。また、QUOカード(53.3%)や図書カード(50.5%)と50%を超えている。比較的新しい金券と言えるiTunesカードやGoogle Playギフトを挙げる声は、まだ少数派だ。今度は、キャンペーンを実施する企業の状況を見てみよう。キャンペーンの募集方法を見ると(図1参照)、最も多いのはWebサイトからのエントリーの59.5%であり、消費者の応募方法でも最多だった。半面、消費者の利用度が低かった電話での応募を挙げた企業は、13.8%とやや多い。企業がキャンペーン情報を消費者に伝える方法(図2参照)ではメールマガジンが43.0%と最多で、消費者が挙げる応募方法でも最多だった。一方で、消費者が多く利用しているキャンペーン情報サイトやインターネット広告を挙げる企業は2割前後だった。これまでキャンペーンで提供した賞品を尋ねると(図4参照)金券が37.5%と最多であり、消費者が欲しいと思う賞品でも最多だった。消費者の希望では2番目に多かった家電機器を挙げた企業は16.3%に過ぎない。賞品として金券を希望する消費者が多いが、企業の認知度はどうだろうか(図5参照)。キャンペーンの賞品として利用できることを知らない金券の種別で、最も多かったのは28.5%の企業が挙げたAmazonギフトだった。消費者が希望する賞品では2番目に多い(図1参照)にも関わらず、企業側の認知度は低い。このように、消費者の実際の応募行動やプレゼントへの希望とキャンペーンを実施する企業との間には、少なからず認識に違いがあるのが実情だ。今回の調査結果から、キャンペーンを成功させるためには消費者の動向を踏まえた上で情報の伝達手段や賞品を選択することも忘れてはならない要因だと言える。
2015年11月27日楽天グループの楽天カード、楽天銀行、楽天証券の3社は、楽天のインターネット金融であるFinTech(※1)初の大型キャンペーンである「楽天金融祭り」を13日から開催すると発表した。同キャンペーンは、楽天カードと楽天銀行、楽天証券の利用に応じて、楽天市場(※2)でのショッピングに対する楽天スーパーポイント(※3)が最大で通常の20倍付与される。(※1) FinTechとは、楽天グループの金融サービスの総称で、楽天カード、楽天銀行、楽天証券、楽天生命などのサービス(※2) 楽天市場とは楽天株式会社が運営する出店店舗数4万店以上のインターネット・ショッピングモール(店舗数は2015年11月2日現在)(※3)楽天スーパーポイントとは、楽天グループが提供するサービスを利用することで会員に付与されるポイントの名称で、楽天市場の場合、通常買いもの100円に対して1ポイントが付与される。獲得した楽天スーパーポイントは、楽天グループが提供する各種サービスでの利用が可能楽天グループでは、楽天のロイヤルティープログラムである「楽天スーパーポイント」を貯められる金融サービスをオンライン上で提供しており、ECサービスやコンテンツサービスに加えて、クレジットカードや銀行、証券などのFinTechが楽天グループ内の主力サービスへと成長している(2015年第三四半期営業利益 16.3%増)。今回、年末年始および冬のボーナスの時期に合わせて開催される「楽天金融祭り」では、新規および既存楽天会員(※4)が便利でお得に貯蓄・投資・買い物を楽しみながら、最大で通常の20倍の楽天スーパーポイントを貯めることが可能。※4楽天銀行および楽天証券については、キャンペーン期間中、新規に口座を申込・開設した会員のみが対象となる同キャンペーンの対象は、楽天カード、楽天銀行および楽天証券での取引・サービスとなる。また、同キャンペーンで特典を得るためには、楽天グループの各金融サービスを利用するだけではなく、楽天カードの引き落とし口座と楽天銀行への設定や、楽天銀行と楽天証券の口座を連携(マネーブリッジ登録)するなど、楽天カード、楽天銀行および楽天証券の取引・サービスを合わせて利用することで、ポイント付与の倍率が加算される。楽天グループは、今後も金融サービスおよび楽天グループの各種サービスの連携を強め、ユーザーにより便利でお得なサービスを提供していくとしている。○キャンペーン企画概要内容: キャンペーンにエントリーした楽天会員の楽天カード、楽天銀行、楽天証券での取引・サービス利用に応じて、楽天市場でのショッピングに対する楽天スーパーポイントを最大で通常の20倍付与する対象者: 期間中にエントリーおよび楽天カード、楽天銀行、楽天証券の対象取引・サービスを行った楽天会員キャンペーン期間:2015年11月13日(金)午前10時~2016年1月15日(金)午前9時59分エントリー期間:2015年11月13日(金)午前10時~2016年1月15日(金)午前9時59分ショッピング倍付対象期間:2015年11月13日午前10時~2016年1月15日午前9時59分までの楽天市場における注文完了分詳しくはこちら。
2015年11月13日大日本印刷(以下、DNP)の子会社となるライフスケープマーケティング(以下、LiSM)は11月13日、生活者の食卓における消費実態等のデータを収集・分析し、マーケティングデータとして提供する「食MAP」において、シニア層のデータ提供サービスを拡充していくことを発表した。食MAPは、誰が・どのような食品を購入し、いつ・どのように調理して食べるかという情報を日々収集し、食卓のメニューや材料をマーケティング情報としてデータベース化したもの。商品開発などを行う際の判断材料や販売促進の資料として、主に、食品メーカーや流通企業に利用されている。同サービスではこれまで、モニター対象者を20~64歳としていたが、今回新たに65~69歳の人を追加し、調査世帯も360世帯から400世帯へ増加。これにより65~69歳のシニア層の食卓データの提供が可能となり、各企業は高齢者向け商品の開発などに活用できるようになる。またDNPは、今回のシニア層データも活用し、流通企業の年間のMD(merchandising)計画からチラシ作成などのマーケティング・販促支援サービスを提供していく。LiSMは今後、同サービスを飲料・食品メーカーなどに提供し、2015年度で5億円の売上を目指す考えだ。
2015年11月13日Fintechによる金融サービスの進化は、対消費者(B2C)向けチャネルのソリューションがよく取り上げられますが、ビジネス向けのサービスでも新しい動きが見られています。特に、クラウド型の会計ソフトと連動して、融資を行うサービスの台頭が注目されます。今回は米国におけるこのような事例を見ることとします。○SaaSやECデータとの融合前回、進化した家計簿であるPFMサービスの現状をご紹介しましたが、企業の家計簿ともいえる会計ソフトウェアの世界ではこの10年間で、従来のようなPCへのインストール型のソフトから、主にブラウザを介してどこでも同じ情報にアクセスすることができるクラウド型へと移行しました。その背景として、いつでも経営情報が見られることや、逐次改善される機能への評価、Macでも使えるデータサービスが求められるようになったことなどが挙げられます。インターネットに直結するこれらサービスは、それまでのソフトウェアと区別してSaaSと呼ばれるようになりました。SaaS上で管理される企業データでは、従来と比べて格段に他サービスとの連携が可能となり、金融サービスとの融合が見られ始めています。会計データとの連携では、例えば米国で中小企業向けに圧倒的なシェアを誇るIntuit社の会計ソフトQuickBooksを使っていれば、KabbageやOnDeckといった複数のノンバンクからのスピード審査を受ける事が可能となりました。これらのノンバンクの融資審査では、利用者側が承認を行うことで、ノンバンク側が自動的に会計データを審査することが可能となっています。さらに、貸し手は会計ソフトのデータを取り込むのみならず、更に付加的な情報収集や分析を行うことで、新たな融資市場を作り出しています。一例を取ると、最近大型調達を行った「Kabbage」では、EC事業者に対して、ECサイト内での売れ行きや集客力を自動審査する仕組みがあります。ECサイトは、不動産や資産をあまり持たないことも多く、従来は中々融資審査が厳しい市場でしたが、Amazonのアカウントを連携することで、Kabbage側が訪問者数や、実際の売上傾向を計測し、信用力を精緻に判断することが可能となりました。○請求書の現金化サービスさらに、従来とは異なる融資の形の中でも際立った事例として、請求書サービスの現金化があります。米国の「Fundbox」という会社では、企業が発行した請求書について、請求先の支払いを待たずにその現金化を行うことが可能となっています。請求者では通常、発行時にその入金期限が1カ月以上先に設定されることがありますが、その間、企業は手元にお金があるわけではないため、発生している売上を元にした事業を行うことができず、結果として、運転資金を確保する必要がありました。このような状況に対して、Fundboxは、請求書の現金化ソリューションを提供しています。具体的には、請求書を発行している会社の財務データを審査しつつ、請求先の業態の審査を行うことで、ある請求書をバーチャルな担保として見て、信用力を勘案したスピード融資を行っています。従来も、例えば約束手形など、より確実に支払いが見込まれる債権についてはこのような現金化は行われてきました。しかし、データ分析の力と、より新しい利便性を求める中小企業のニーズが融合して、請求書そのものの担保化という新たな市場が生まれた形といえます。○Fintechで可能になるPDCAと財務サイクルの短期化上記の事例を見ると、元々会計ソフトなどで企業の事業の改善プロセス(いわゆるPDCAサイクル)が短期化している所に、融資ビジネスが重なっていくことで、財務面での活動も円滑化している実態を見て取ることができます。個人と同様に、法人にとっても様々なデータが可視化され、自動分析される中で、より本質的で得意な領域に経営資源を集中し、収益性を高めていくことが可能となっています。テクノロジーの力で、貸し手・借り手の間で新たな関係が成立するという、まさにFintechといえる動きと言えます。○執筆者プロフィール : 瀧 俊雄(たき としお)株式会社マネーフォワード取締役 マネーフォワードFintech研究所長。2004年慶應義塾大学経済学部卒業後、野村證券入社。野村資本市場研究所にて、家計行動、年金制度、金融機関ビジネスモデル等の研究に従事する。2011年スタンフォード大学経営大学院に留学。卒業後は野村ホールディングスCEOオフィスに所属する。その後マネーフォワードを創業し、経営全般やカスタマーサポート、お金やサービスに関する調査・研究を担当。TechCrunchや週刊金融財政事情などに寄稿。
2015年11月04日エクスペリアンジャパンはこのたび、消費者セグメンテーション・データ「Experian Mosaic Japan (以下、Mosaic)」が、Nearの「Allspark」に第三者データとして実装したされたことを発表した。Allsparkとは、スマートフォンアプリから利用者の許諾を得て取得した位置情報のデータとそのほかの第三者データなどを掛け合わせ、モバイル・オーディエンスを構築できるというプラットフォーム。一方Mosaicは、郵便番号などの居住地情報から、家族構成や年収レベル、居住状況、オンライン・リテラシー、車所有状況など各種のライフスタイル情報を可視化できるというセグメンテーション・データだ。AllsparkにMosaicを第三者データとして組み込むことにより、Allspark上にてオーディエンス構築を行う際に、位置情報に加えライフスタイル情報を利用できるようになる。これにより、より消費者の気持ちに寄り添ったターゲティングと広告出稿、メッセージ設定、コンテンツの配信を実現するほか、Mosaicの利用によりLook-Alikeモデリング(オーディエンス拡張)が実現できるため、潜在顧客へのアプローチなども可能となる。同社によると、たとえば、カー用品の販促施策として、行楽シーズンに合わせたタイヤのディスカウント・キャンペーンを展開する場合、店舗の半径1km以内のターゲット・オーディエンスに対しキャンペーン告知バナーを表示するという条件に、ライフスタイル情報による推計を加えると、所有車種や家族構成による推定ターゲットの絞り込みや、メッセージの変更ができるという。
2015年10月30日電通の機能性表示制度専門チームはこのたび、2015年4月にスタートした機能性表示食品制度に関する消費者の意識やニーズを探るため、20~60代の全国の男女1,000人を対象に「機能性表示食品に関する消費者意識調査 2015」を実施し、その結果を発表した。機能性表示食品とは、事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出られたもの。スタートから約半年の10月26日現在で、既に116品の届出情報が公開されている。特定保健用食品(以下、トクホ)が、2015年2月時点で1,144品目承認され、6,250億円の市場規模を形成している現状と比較しても、同制度によって新たな市場が急速に形成されていることが分かるという。同調査では、男性36%女性44%が機能性表示食品制度や表示のある商品への関心を示す結果に。トクホへの興味・関心が全体の51.7%であることから、ある程度の興味・関心が集まっているといえる。「実際に表示のある商品を食べた(飲んだ)ことがある」と認識しているのは全体の7.3%。興味はあるが実際の購入はまだこれからという人が多く、今後のユーザー拡大が期待される。また、実際に機能性表示食品を摂っていると認識している人のうち、トクホ表示のある商品を飲んだり食べたりしている人の割合は65%を超える。もともとトクホを摂っている人が、機能性表示食品についても試していることがうかがえる結果となった。また、現在何らかの健康機能がある食品を摂取している層は月平均4,671円を支出してもよいと回答。健康に良いとされる食品を摂取していない層においても、月平均1,567円の支出はしてもよいとする。これに対し電通は、多くの商品が出回り、安全性・効果・信頼感が高まれば、市場拡大も期待できると分析する。なお、健康機能のある食品によって"得られる効能効果"として関心が高いものは、男性が内臓脂肪・体脂肪・疲労で、女性が疲労・免疫・骨という結果に。これまでトクホとしてはうたわれてこなかった「疲労回復」や「免疫」などの健康機能に関心が集まっており、機能性表示食品を新規開発する際にはヒントになりそうだ。
2015年10月30日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「消費税」です。***安倍内閣は、消費税10%の増税案を延期していましたが、景気がどんな状況にあろうと、2017年4月には引き上げることが、いまのところ確定しています。消費税の議論が始まったのは、実は1970年代。女性の社会進出、核家族が増えることで、子供の出生率が下がり、人口がやがて減少するだろうと予想されていました。すると、国の財源を確保するために対策を練らないといけない。そこで、「一般間接税」として、消費者から小売店がいったん税金分をもらい、小売店が国に収めるという、消費税の元の形が考えられたんです。ただ、「消費税が始まると物が売れなくなる」と、小売店業界から強い反発があり、なかなか実現しなかったんですね。当時の大蔵省は最初5%にしたかったんですが、「できても1%」と粘った小売店業界の代表者の意見を受け、間をとって3%に。1989年、竹下内閣のときにスタートしました。日本の人口はこの先も減り続けますし、高齢化社会で医療費も1兆円規模で膨らんでいっています。このぶんでいくと、25%まで引き上げないと財源が確保できないと財務省は公言しています。そこまで上がると、ますます物が買えなくなりますよね。ただでさえ、デフレが続いて、賃金が上がらない、物が買えない、物が売れないから賃金がまた下がるという悪循環になっています。ただ、専門家は、「税金を上げた直後は消費が冷え込んでも、数年たてばまた消費されるようになる」と予測しています。消費税増税が嫌ならば、別のどこからお金を捻出したらいいのかを考えなければなりません。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年10月28日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年10月27日NTTデータは10月22日、家計簿アプリなどの個人資産管理(PFM)サービスやクラウド会計サービスなどのFintechサービスと、同社が金融機関に提供する共同利用型の個人向けインターネットバンキングサービス「AnserParaSOL」を接続するAPI連携サービスを今年度中に提供を開始すると発表した。新サービスは、利用者がインターネットバンキングのIDとパスワードをFintechサービスに登録することなく、銀行取引データなどの連携を可能とするサービス。利用者はインターネットバンキング上で、自身の銀行取引データを連携するFintechサービスの銘柄や情報連携範囲を指定できるようになり、当該認可情報に基づき、インターネットバンキングからFintechサービスへ情報連携することが可能となる。インターネットバンキングの画面変更の影響も受けなくなることから、銀行取引データを取得できなくなるといった問題も解消され、利便性の向上につながるとしている。一方金融機関にとっては、Fintechサービス利用者を新たに取り込むことで、インターネットバンキング利用顧客を拡大することが狙い。第一弾の施策として、同社では「AnserParaSOL」の機能追加を行い、個人がFintechサービスを利用する際の照会系業務に限定したAPIを提供し、第二弾では、同社が金融機関に提供する共同利用型の法人向けインターネットバンキングサービス「AnserBizSOL」でのAPI提供を検討しているという。まずはマネーフォワードとfreeeの両社と共同でサービス提供を開始し、今後はさらに、NTTコミュニケーションズや弥生が提供するFintechサービスとの連携も予定している。NTTデータは、今後API連携サービスのみならず、Fintechを自社サービスとして提供したい金融機関や、金融機関と協業してサービスを提供したいFintechサービス提供者向けに、同社のインフラや運用ノウハウを提供するプラットフォーム事業に関する提供も検討している。
2015年10月22日JPCERT/CCが運営するフィッシング対策協議会は10月16日、金融庁をかたるフィッシング詐欺サイトが稼働しているとして、注意喚起を行った。同日11時30分時点でフィッシングサイトは稼働中であり、JPCERT/CC にサイト閉鎖のための調査を依頼しているという。類似のフィッシングサイトが公開される可能性があるため、引き続き注意を呼びかけている。確認されているフィッシングサイトのURLは「●●●●.com」で、同協議会はこうしたサイトで、アカウント情報や個人情報 (秘密の合言葉、ログインID、ログインパスワード、メールアドレス、メールパスワード、第2暗証番号など) を絶対に入力しないようにとしている。
2015年10月16日