「テレビで言いたいことを言っても嫌われないのがすごい」と、カンニング竹山(47)を以前から高く評価していた美輪明宏さん(83)。その竹山と異色の対談が実現。幅広く活躍する才能を持つ大先輩が、竹山に授けたアドバイスとは?美輪「私と対談するなんて、不思議だと、そうお思いにならなかった?」竹山「はい。最初マネージャーから話を聞いたときは驚きました。でも、“美輪さんと対談するんだ”と妻に話したら、“美輪さんって、あの美輪さん?なんで?間違ってるんじゃないの!”って。いちばん驚いていました」美輪「“惚れられてるらしい”って言えばよかったのに(笑)」竹山「いやいや(笑)。初めてお話しさせていただいたのは、美輪さんがレギュラー出演されている『ありえへん∞世界』(テレビ東京系)にお邪魔したときです」美輪「もう7~8年ぐらい前になりますね。ところで、竹山さんをはじめ、最近はいろんなお笑いの人たちが、学者さんたちと同じようにコメンテーターとしての扱いも受けていますね。コメントもロジカルで、ふさわしい発言をなさっています。その中でいちばん目立つのがあなたですよ」竹山「ありがとうございます」美輪「政治、経済に関連する読み物を注意して読んだりされていらっしゃる?」竹山「本も読みますし、新聞もインターネットで6紙ぐらい買って、ザッと見ています。世の中で何が起こっているか。新聞によって書き方も違う。そういうのを見比べて読むのも面白い」美輪「右寄りや左寄りとか」竹山「テレビでいろいろ言うときって、いろんな方が見ていらっしゃるわけですから、あまり偏りすぎないように常に中道でいなければいけないと心掛けているところはあります。その中で、右や左じゃなくて、おかしいものはおかしいと言うようにしています」美輪「奥様は何ておっしゃってる?」竹山「妻は意外と反対してますね。コメンテーターとかをやらずに、お笑いだけをやってほしいと思ってるんだと思います」美輪「やはり、できれば波風を立てないでいてほしいのでしょう」竹山「そうですね。僕はまったくその気はないですけど、もし立候補したら妻は離婚するって言ってます(笑)」美輪「政界からそういう要請があるのですか?」竹山「要請はちょこちょこ。話が遠回りで来たりはするんですけど、ぜんぜん興味がないですから」美輪「政治家になったらお終いですよ」竹山「好きなことも言えなくなりますから。ところで美輪さん!僕はこのままのスタンスでやってていいんでしょうか(笑)」美輪「お笑い芸人だからとか、コメンテーターだからとか、別にジャンル分けしないほうがいい。まったく自由でいいと思います」竹山「世間の流れがジャンル分けするようになっている気がする半面、僕は僕だから、分けられるのが嫌だと思ったりして……」美輪「ジャンル分けなんて、全然無視したほうがいいです。そういうことを言いだしたら、私なんかジャンルはめちゃくちゃですから」竹山「(笑)。歌手だし役者だし」美輪「演出家でしょ、舞台美術をやって、衣装も音楽も担当して、作詞・作曲もやる。歌い手としてシャンソンを歌い、クラシックの曲も歌う。役者としてチャンバラもやるし、女形もやる。そうかと思ったら、身の上相談もやる。もうめちゃくちゃでしょ?(笑)」竹山「美輪さんにもおっしゃっていただいたので、これからもいろんなことに自信を持って、やる人になります」美輪「それをおやりになれるのだから、存分に羽を伸ばしておやりになったほうがいいんじゃないですか」竹山「仲間から“おまえは自由に何でもやれていいな”ってたまに言われるんです。それはそれで言われるとうれしいんですけど、自分自身でそれが見えていないことがあって、“俺はこのままでいいんだろうか?”と思うことがあるんです。でも、今日美輪さんとお話しして、このままでいいんだなと確信しました!」美輪「根本的に人柄がよくないと続かない。人柄の悪い人は見透かされます。あなたは人柄がいい。だから、キレ芸で怒りの竹山というのは、結局営業用でしかなかったのよ(笑)」竹山「そんなはっきりと言われても……。自分ではわからないところがありますけど、あと20年ぐらいはまともに頑張りたいと思っていますから」美輪「自然体で“望まれればやれますよ”というスタンスで、これからもおやりになればよろしいと思いますよ」
2019年03月17日「テレビで言いたいことを言っても嫌われないのがすごい」と、カンニング竹山(47)を以前から高く評価していた美輪明宏さん(83)。その竹山と異色の対談が実現!美輪「私と対談するなんて、不思議だと、そうお思いにならなかった?」竹山「はい。最初マネージャーから話を聞いたときは驚きました。でも、“美輪さんと対談するんだ”と妻に話したら、“美輪さんって、あの美輪さん?なんで?間違ってるんじゃないの!”って。いちばん驚いていました」美輪「“惚れられてるらしい”って言えばよかったのに(笑)」竹山「いやいや(笑)。初めてお話しさせていただいたのは、美輪さんがレギュラー出演されている『ありえへん∞世界』(テレビ東京系)にお邪魔したときです」美輪「もう7~8年ぐらい前になりますね。ところで、竹山さんをはじめ、最近はいろんなお笑いの人たちが、学者さんたちと同じようにコメンテーターとしての扱いも受けていますね。コメントもロジカルで、ふさわしい発言をなさっています。その中でいちばん目立つのがあなたですよ」竹山「ありがとうございます」美輪「じつは竹山さんの履歴を全然存じあげなくて。私は面白いと思った方の人生に興味があって、その方の過去の歴史を詮索するのが趣味なんです。どういう方なんですか?」竹山「どういう方って……。どこから説明すればよろしいですか?」美輪「お生まれはどちらですか?」竹山「生まれは福岡です」美輪「え~、九州人?」竹山「はい、うちの父親の実家は筑豊、炭鉱ですね」美輪「素敵」竹山「僕は福岡市生まれで、3人きょうだい(兄、姉)の末っ子で育ちました」美輪「私は『ボタ山の星』という筑豊の子どもたちの歌を作っているので、“筑豊”って聞くとなんだかとても親しい感じがします」竹山「僕が小学校4年生ぐらいになるときまでは、父が貿易とか金貸しみたいな商売をやっていて、けっこう裕福でしたね。手広くやっていたみたいですけど」美輪「その当時は、そうでないと生きていけなかった時代ですからね。お父さんも何でもやらないといけない時代だったんですよ」竹山「だから、小学校ぐらいまでは結構お坊ちゃんで育ちましたね。父がもともと貧乏だったのもあると思うんですけど、無理やりバイオリンをやらされたり(笑)」美輪「バイオリンをお弾きになるの?」竹山「もうだいぶ忘れましたけど」美輪「今も持ってらっしゃる?」竹山「最近新しいのを買いました」美輪「ストラディバリウス?」竹山「そんなの買えないですよ。割と普通に売っている数十万円ぐらいのやつを買いました」美輪「裕福な家庭でお育ちになられたのですね」竹山「ところが、父の会社が倒産。生活は一変し、借金生活になりました。当時、まだ小学生でしたけど、いろんなものを見ましたね。“人間って金で変わるんだ”と」美輪「いちばん大事なところを勉強なさったのね」竹山「貧しくなった途端、父と仲がよかった友達たちの態度が豹変しましたからね。親戚連中も態度が変わり……父もどこかに行って家からいなくなりました」美輪「“この人は大丈夫な人間だ”と信じ込んでいた人ほど、豹変するんですよ」竹山「それが高校生になると世はバブルを迎えて、倒産後、どこかに行ってた父が、土地転がしで儲かって家に帰ってきたんです。僕は東京で芸人になろうと思って19歳で上京。そこで小学校の同級生(故・中島忠幸さん)と『カンニング』というコンビを組むんですけど、21歳ぐらいのときにバブルが弾けました。その後父は、何十億円という借金ができるとわかって、商談中の事務所で脳出血で倒れて急死したんです。52歳でした」美輪「ショックだったでしょうね」竹山「そうですね。でも、亡くなって蓋を開けてみると莫大な借金だけが残ってました。父は僕と兄の名前を使い、会社の常務とかにしてたり、僕らの名前で勝手に土地を転がしていたり……。めちゃくちゃしてたな親父!って(笑)」美輪「責任を取られた?」竹山「いえ、遺産放棄という手続きをしたので負債は免れました。でも、何もかもなくなりましたね。唯一残ったのは実家の家だけ。父がだいぶ前に母の名義に変えていたんです。だから、家以外はすべてなくなりました。家だけは母が住めるようになりました」美輪「竹山さんはいろんな経験をされてこられたのですね」竹山「それから10年ぐらい売れないまま、東京でやっていたんですけど、30歳ぐらいから、漫才ネタで怒ったりすることがウケ出して、なんとなく仕事が上向きになってきたんです。でも、34歳のとき、相方が白血病になって……。36歳で亡くなりました。そこからはずっと1人でやってますね」美輪「その方は今でもずっとあなたを守ってらっしゃるわね」
2019年03月15日毎年恒例、年末年始の人気企画、麗人・美輪明宏さん(83)による愛のメッセージ。今回のテーマは「新時代を生き抜く知恵」。来年5月の改元で、日本は新時代へと突入する。「昭和」と「平成」という激動の時代を強く生き抜かれた美輪さんが語る、希望の持てる未来とは――。私が常々言っていることですが、ものにはプラスとマイナス、陰と陽、“正負の法則”というものがあります。古いものにも、新しいものにも両面があります。何かを得れば何かを失う。何かを失えば何かを得られる。これは真理です。これからの時代で危惧しているのは、人間がデジタルの方向ばかりに突き進むことです。誰もが携帯やスマホを持つ時代の中で、知らず知らずのうちに多くの人たちが、SNSを中心とした生活になってきています。次から次へと新しい情報が飛び交い、自分の中で処理しきれない。でもつながっていないと不安になる……。今、そういう人たちが蔓延しているのではないでしょうか。そうなると、情緒不安定になる人たちが増える危険性がある。デジタルに使われる人じゃダメ。主従関係が、デジタルが王様で、人間のほうが従うようになってはいけない。あくまでも人間が主でなければいけないのです。今は力関係が逆転しかかっています。とくにAIの人工知能が人間の代わりにいろんなことをやるようになりました。これからもっとAIが進歩したら、力関係の逆転がもっと早く進むかもしれません。ただし、人間の皮膚、ため息、まなざし、そして手触りの感覚など、AIが人間に代わってできないものもあります。“介護にロボットを!” と、声高におっしゃる人もいますが、ロボットの声は機械で作った音。そんな声でずっとしゃべられてごらんなさい、優しさが伝わると思いますか。介護でそっと手と手が触れ合ったときに、温かな脈拍が伝わったり、何も言わなくても目と目が合ったら優しいまなざしを感じたりできるのは人間だけです。かすかにまばたきをしたとか、ふっと息がかかるとか、そういう皮膚感覚は、どれだけ科学が進んでもAIには無理です。人間の何げない動きから生まれるつながりこそが、生きている証しでもあるのです。恐ろしいのは、世の中がバーチャルとリアルでごちゃ混ぜになっていること。いずれ人間は、どこかで危険を感じ、本能的にデジタルと正反対のアナログに回避すると思っています。実際、最近はアナログレコードがどんどん売れるような動きもあります。人間はどこかでマズイと感じたら、再び正反対なものにまた戻ろうとする、そういう本能が働くと思います。“アナログの力”が必要になるんです。若い人にもそんな力を持っている人が、たくさんいます。体操の内村航平や白井健三とかね。あれこそアナログでしょ。それから藤井聡太七段。あれも機械じゃないんですよ。人間の頭脳と情緒とか人格とか、そういったものの集大成が人の心を動かしている。たどたどしい日本語で一生懸命コミュニケーションをとろうとする、女子テニスの大坂なおみにも人間的な魅力を感じます。クイズ番組で東大生たちがいろんな知識を披露しているじゃないですか。あれもアナログですよね。デジタルと対等に向かい合ってるわけだから。私は、進化を続けるデジタル時代を否定しているわけではありません。「温故知新」――古きを学びて新しきを知る。そういう知識をつけることで、今の自分の立ち位置、置かれている状況などが見えてくるのです。そうすると、自分がどれだけありがたい生活をしているか。ふだんは考えることのなかったいろんなことが学べて、新しい発見もいっぱい出てくるはずです。そして、“感謝すること”、“満足できること”が、自分の身近なところにあることに気づく。“あなたは毎日ご飯が食べられているでしょう?”“住む場所があるでしょう?”“今まで何が不満でぜいたくを言っていたのか……”。まずは自分自身を見つめ直すこと。そしてそれを次のステップへつなげる。ただ古きよき時代に浸るのではなく、昔のよかった部分を継続しながら、今のいい部分は活用する。そして自分に合う部分は新しい進化も取り入れる。それが新時代を生き抜くためのヒントです。
2019年01月03日毎年恒例、年末年始の人気企画、麗人・美輪明宏さん(83)による愛のメッセージ。今回のテーマは「新時代を生き抜く知恵」。来年5月の改元で、日本は新時代へと突入する。「昭和」と「平成」という激動の時代を強く生き抜かれた美輪さんが語る、希望の持てる未来とは--。最近は、“新しいからいい” 、“古いから悪い”といった風潮がありますよね。そもそも新しいとか、古いとかを、良しあしの判断基準にしていること自体がおかしい話です。じゃあ、ミロのヴィーナスやモナ・リザの絵は古いからよくないのですか?そんなことはないわけだし、もし、流行遅れだなんて言ったら笑われますよ。文明や文化がどんどん進化しても、いいものはいつまでもいいままで残り、色あせないのです。日本の古きよき時代には、素晴らしい文化がありました。ファッションにしても、そう。戦前までは自由で、長髪の男性もいたし、ラッパズボンをはいている人もいました。“モダンボーイ”“モダンガール”なんて言葉もはやりました。そのまま行けば日本は、世界有数の耽美的なおしゃれな国になっていたはずです。ところが、その後の戦争で軍人たちが、“文化は軟弱である。国策に反する”と、進化をストップさせたのです。女性がおしゃれなワンピースなどを着ていると、憲兵に連行されて、強制的にもんぺに着替えさせられたり……。音楽もクラシック、ジャズ、シャンソン、タンゴ、流行歌、すべてダメ。戦時歌謡と軍歌以外は歌ってはならない。そういう状態が、敗戦まで5年間ぐらい続いたわけです。軍人たちが戦争さえ起こさなければ、日本はありとあらゆる分野で、世界的な文化国家になっていたでしょう。彼らの罪は本当に重いですよ。以前、あるフランス人のデザイナーに「日本の文化をどう思う?」と聞いたことがあります。すると、「フランスの文化が世界一だと思っていたけど、日本にはかなわないと思った」と。その理由を尋ねると、「平安時代の十二単の色の数の多さ」だと言いました。日本の十二単の色の数は、ざっと数えて約500種類もあります。たとえば、御納戸色、朱鷺色、そして水浅葱や浅葱色といった、とても詩的な名前が付けられています。そのデザイナーは、「日本人のデリカシー、その美意識の高さには、とても歯が立たない。このような国はほかにない」と言ったものでした。日本人の繊細さ、美意識の高さは誇れるものです。
2019年01月02日毎年恒例、年末年始の人気企画、麗人・美輪明宏さん(83)による愛のメッセージ。今回のテーマは「新時代を生き抜く知恵」。来年5月の改元で、日本は新時代へと突入する。「昭和」と「平成」という激動の時代を強く生き抜かれた美輪さんが語る、希望の持てる未来とは――。私は世の中をいつも俯瞰で見ています。便宜上、「明治」「大正」「昭和」「平成」という言葉を使いますが、“この時代だったからこうなった”と、特別に時代を区切って考えることはしない人間です。そもそも地球というのは、はるか大昔からずっと変わらず回り続けています。平成は「災害の時代」という向きもありますが、過去にも大地震や津波、そしてさまざまな天変地異が起きました。でも、時間はずっと同じように流れていきます。1時間は1時間。1日は1日……。昔も今も変わってない。平成から新元号になることで、何か大きく変わるみたいに錯覚を起こす方々もいるようですが、そんな時間の流れは変わりません。メディアが話題作りで、そう思わせたいだけ。惑わされないでください(笑)。元号に限らず、“師走です”、“夏至になりました”という言葉なども、人間が便宜上、勝手に付けただけのこと。ただ時間が淡々と流れている。その延長線上でさまざまなことが起き、変化を続けている、そう考えればいいのです。ただ言えることは、人間が生活していく中で、いろんなものが新しく生み出されてきました。デジタルの時代になり、情報通信の分野でとくにそれが顕著です。目の前で起きたことを、すぐに世界中に発信できる時代。つい数十年前までは、想像もできなかった進化がさまざまな分野であります。昭和26年、私が長崎から東京に来たころは、汽車で28時間もかかりました。しかも当時は、客車の椅子は木。座席はすべて向かい合わせで、もちろん冷暖房なんてありません。夏は窓を開けっぱなし。だから、目的の駅に着くと、顔を洗うための洗い場が、駅のホームにずらっと並んでいました。まるで学校にある共同の手洗い場のようでした。乗客たちはそこで顔を洗ってから、おのおの目的地へと向かう。今なら長崎から東京まで飛行機で2時間ちょっと。便利になりました。そして今では、当たり前のように使われている生活用品が普及し始めたのが、「神武景気」(昭和29年12月~32年6月)あたりからです。電気洗濯機、電気釜、冷蔵庫、そして電話……。そのころの通信手段は手紙、電報、電話だけ。まだ電話は、各家庭にあったわけではなく、電話のある家にご近所の人が借りに行くという時代でした。ご近所さん宛てにかかってきたときには、“○○さん、お電話ですよ!”と呼ばれて、“申し訳ありません。じゃあ、お借りします”と言って、使わせてもらっていたんです(笑)。「平成」の前には、そんな時代があったのです。こうしてみると、近年は、とくに変化のスピードが年々、早くなっているようです。そんなデジタルな時代だからこそ、「人のつながり」が大事なのです。
2019年01月01日毎年恒例となった美輪明宏の秋のコンサート。今年は『美輪明宏の世界~愛の大売り出し2018~』として開かれる。タイトルに込めたのは、とげとげとした今の世の中を愛で癒やしたいという思い。いつも以上に、会場には愛があふれそうだ。【チケット情報はコチラ】美輪のコンサートといえば、日本の抒情歌やオリジナル曲、シャンソンを歌うのがおなじみとなっているが、今年美輪が歌うのは、その多くがシャンソンになるという。「今や本場フランスでも、シャンソンの名曲、名歌手を知らない人がいる時代です。このまま埋もれていってしまうのは非常にもったいないと思うんです」。長年シャンソンを歌い続け、フランスやスペイン、ドイツにも招待されてコンサートを行ってきた美輪だからこその思いだ。また、シャンソンの魅力として、多種多様な形式を持ち、そこに必ずドラマがあることを挙げる。「たとえば、私がよく歌っている『人生は過ぎ行く』というのは、男に捨てられ最後に窓から飛び降りる女の歌ですが、ジャン・コクトーの一幕もののドラマのようなんです」なかでも今回美輪が作り上げたいのは、愛のあふれるロマンチックな世界観だ。「デジタル社会の今、子どもたちを含め、ナマの人間のため息、瞬き、肌触りといった、いわゆるアナログ的なものを、どこか生理的に憧れ求めているのではないかと思うんです。ところが、どうすればいいのかわからないから、みんなイライラしています。それを癒やすのに大きな力を発揮するのは、やはり芸術だと思います。人間がなぜ芸術を大事に育んできたかというと、それが精神を豊かにしてくれたからです。いわば、精神を正常に保つための自己防衛として、芸術を必要としてきたんです。だから歌い手や絵描きは、自分の持っている才能を活かして、みなさんに愛を与えて与えて与えていくことが使命だと思います」今年のサブタイトルは、『愛の讃歌』や『ヨイトマケの唄』といった数々の名曲にまつわるエピソードや思いを綴った最新刊『愛の大売り出し』にちなんでつけられた。歌の合間のおしゃべりも毎回のお楽しみだが、きっとそこでも美輪の愛を受け取ることができるだろう。取材のなかでもこんな言葉が飛び出した。「私はいつも、人生すべて腹六分と申し上げてますけど、ケチり過ぎては摩擦が起こります。感謝やねぎらいの言葉は気前よくおっしゃってください(笑)」。愛の歌と言葉に包まれたなら、自分自身も少しやさしくなれるかもしれない。公演は東京・東京芸術劇場プレイハウスにて9月16日(日)より。その後、全国を巡演。取材・文:大内弓子
2018年07月31日~言わぬが花〜皆さんは、自分なりのストレス解消法はありますか?人は、生きていくうえで大なり小なりなんらかのストレスを抱えているものです。たとえば、満員電車で長時間立ちっぱなし、会社へ着いたとたん、イヤな上司、目障りな同僚などなど、数えあげればキリがありません。家族が居れば居たで、人数分の家事や心配事が待っています。私だけどうしてこんなに大変なの?と不満に思い始めたら、そりゃぁグチも出てきてしまいます。でも、ストレス発散とばかりに、誰かに散々グチを聞かせて、本人はスッキリするかもしれませんが、聞かされた相手はどうなるでしょうか。「いつ会ってもグチと泣きごとばかり…」と嫌がられてしまっては、そのうち離れられてしまうでしょう。グチを言いたくなる気持ちはわかります。ですが、聞かされる相手を自分に置き換えて、グチを言う前にちょっと考えてみましょう。楽しくもない話題で2時間も3時間も一緒に重く暗い時を過ごさせられるなんて、それが友達と言えるでしょうか。友達を、グチのゴミ捨て場にしてはいけません。気をつけましょうね。※iPhone・スマートフォンでアクセスしてください。
2018年06月25日~恋のはじめに意識する大切なこと〜繰り返しになりますが、すべて自分本位の欲望が恋、すべて相手本位の思いやりが愛、恋愛とは恋から愛へと昇華させることです。恋が成熟して愛になり、愛が成長して無償の愛に至る、これが愛の道筋です。恋のはじめというのは、相手の気持ちなどおかまいなく自分勝手に好きになり、相手にも自分を好きになって欲しいと一方的に望みます。性欲の押し売りです。ただ、自分本位の想いから、上手く行かないと、不貞腐れたり、相手を悪く思ったり怨み憎しみさえ持つこともあります。でも、そんなことは最低の人間で、恋は成就しないどころか、恋愛の素晴らしさや楽しさを知らずに空しく終わってしまいます。恋は思案の外と言って、理性が働かなくなり周りや自分が見えなくなります。そこは努力して冷静に相手をよく観察する。相手が望む人間のタイプを調べ、そこに近づける努力をし、あなた自身とは違うモノでも全て受け入れ身につける準備をする。これが恋愛の初めに意識する大切な第一歩です。※iPhone・スマートフォンでアクセスしてください。
2018年06月23日~酷い恋人(相手)をお持ちの貴方へ〜恋愛中、もしくは結婚中で、酷い相手を持って苦しんでいる皆さん、「彼は本当はいい人なの」と言った偽善でゴマ化したりしないでサッサと別れて、次の恋をはじめましょう。男とキノコには食べて身体に良いキノコと、毒キノコの2種類あります。毒キノコを食べればお腹を壊し、最悪の場合は死に至ります。恋愛感情を外して科学や数学を解くように冷静になってプラスとマイナスを判断する。そして早く別れて、次は身体に良いキノコを食べましょう。また、毒キノコを好んで食べたのは自分なのだから、全て自分のせいなんだと割切ってしまえば、相手を恨むこともないし、さっぱりします。必要以上に自分を責めることもありません。とにかく、「毒キノコの男は勉強だったんだ。じゃあもう結構。この次こそはちゃんと食べられる良いキノコを食べましょう」の決意を持つ。男も女も腐るほどこの地球には居ます。身体に良いキノコも必ず他にあります。
2018年06月21日〜格好良く生きる実践講座・感情コントロール〜感情のコントロールをして悩まず、いつも笑顔でいる…美醜に関わらずいつも笑顔でいる人は素敵です。モテます。また、何ごとにも暗く悩まないで次から次に淡々とテキパキこなしている人もクールで格好良いですね。そんな方々は皆、自分の感情をコントロールして、悩みは理性的に分析して解決する習慣がついている人達です。具体的に言えば、様々な困難な問題を喜怒哀楽の感情的にはとらえず、クールに理性的、合理的に分析して判断する。その事件の原因・結果・状況、それにどんな解決策があるのかあらゆる方法を考え、具体的に悩みを解決する方法を優先順位と消去法で行動することが重要です。感情がコントロールできれば、いつも「頭は冷静、心は情熱的」でいられるので、人様の前ではどんな時でも余裕の笑顔を保てるのです。どんなに辛くても困難にぶつかっていても、人前では笑顔でいられる強さが身に付くのです。
2018年06月14日~美しい人=美しい文字〜某女優の直筆の文字を見てガッカリしたと、インターネットで話題になったそうですね。美しい女優なら、きっとその文字も美しいはずと、誰でもそのように錯覚するのは当然のことかもしれません。今の世の中、文字を書くことはとても少なくなってきています。メールが普及し、ほとんどのデスクワークはパソコンを使いますでしょう。わからない漢字も、簡単に変換してくれますから、辞書をひくことすらなくなっています。こういうご時世だからこそ、美しい文字を目にすると、人々の感動もひとしおなのでしょう。文字が美しい、それだけで人の印象や評価は変わるものなのです。自分の文字に自信がない方は、書道教室に通うもよし、本屋さんでもペン習字等のテキストが販売されています。文字がきれいになるだけで、自信がわいてきて、仕事に対する姿勢も私生活の心の持ち方も変わってくる可能性があるかもしれません。そうなれば、あなたに対する周りの接し方も変わってくるでしょう。麗人のたしなみとして、美しい文字を書けるように努力しましょう。
2018年05月19日~世の中を心の眼で観る〜肉眼だけではなく、心眼で見えないものを見る力をつける…。人間は肉眼で見えるものしか信じようとしません。しかし、人の心はあるけれど肉眼では見えないように、目では見えないものにも真理や本質があったりします。それらを見抜くには心の眼(心眼)で観ることが必要です。日頃より見えないものを観る意識を持つ。例えば、人を年齢・性別・容姿・肩書など見た目だけで判断しない、その人間の裏には生まれてからこれまでの喜怒哀楽、劣善感善の歴史のどんな背景があるのか、見えているものは氷山の一角で、その下にはどんなものが人格形成に影響したドラマの数々として潜んでいるのかなど、見えないものを観る、考えることを習慣づけましょう。思いやりが生まれます。
2018年04月14日〜別れ上手も芸のうち!〜恋人と別れたい時は、相手をキズつけたり、恨まれたりしないようにして別れることが大切です。それは相手の方がウンザリするような女に徹すること!それが相手への最後の思いやりです。いい所を見せようとしたり、思わせぶりな態度は、自分がカッコイイ女だったと思われたいという自己保身からくる“自分への慰め”であって、相手のためにはなりません。最後くらい相手を思いやり、冷たく相手が嫌がる何もかもダラシがなくて無神経で不潔な忌まわしいタイプの女を演じなさい!相手の方が「もう顔を見るのも嫌だ」と云ってくれればシメたものです。「別れないでくれ」と傷つけられたり殺されたりしないで済むのです。身の危険は防げます。また、それが出来たら、あなたも一回り大きくなれます。別れも人の心の成長には大切なものなのです。
2018年04月12日~恋愛以前に自分を確立することからです!〜恋愛依存症の女性が多くなる一方で、恋愛以外で人生の目標や生きがいに頑張って努力し、「恋愛にエネルギーを取られたくない」という人も出て来ています。恋愛=最高の幸せだけではなく、恋愛以外のもので全うする人生があっても良いのです。もちろん恋愛、運命の人に出会うために命掛けになることも個人の自由ですが、何をするにしろまずは“自分”というものを確立することが第一です。いい恋愛も、仕事や趣味も“自己志向型”にならなければ手に入らないものだということなのです。自己が確立できてさえいれば、ひとりで生きていても十分密度の濃い充実した人生を送れますし、たとえ恋愛をしても、自分の価値・器を理解しているからお互いに振り回されることはなく、運命の人を逃すことはないでしょう。恋愛をするしないに関わらず、まずは“自己の確立”からです。自己の確立が最良の人生への大切な要素です。
2018年04月11日~人の信用を勝ち取る三大要素とは〜人から信用される人間になるにはまず、①人の悪口を言わない、こぼさない。②愚痴や泣き言を言わない。③感情のコントロールができる、の三大要素を身につけなければいけません。人の悪口を言ったり、愚痴や泣き言を言うことは、口からマイナスの波動ばかりを出していること。そんな人に周りは寄り付きたがりません。また、その人から誰かの悪口を聞いたとき、「他では自分のことも言われているのでは」と疑い、信用されなくなります。人は何気ないふりで実は用心深くよーく見ているのです。また、感情のコントロールができることは、どんな時も「頭はクール、心は情熱的」でいられるということ。そんなあなたを周囲は頼もしいと頼りにするようになります。人から信頼される人間は、誰だって放っておきません。もてます。頑張ってください。
2018年04月04日~若者が魅せる創意工夫は素晴らしい〜おもしろい時代になりました。若者の価値観が、高い車や服飾などのブランド品を身に着けることが憧れではなく、「こんないい物をこんなに安く買った!」に変わってきているんです。なにも不景気でお金がないから安い物を買うだけではない、むしろ昔からのお金持ちの余裕のある連中の健全な暮らし方に近い価値観があります。成金主義ではなく高級ブランド品にも価値を置かず、安くても、それを自分なりに創意工夫して自分ブランドに仕立てて着こなす、身に着けるなどした洗練された本物志向になっています。いつの世も「今の若いやつらは…」という風潮があり、草食系男子、覇気がない若者など様々な批判や非難がありますが、むしろ現代は「今の年配のヤツらは…」の時代です。年配の人間のどうしようもない倫理観喪失がこのような社会にしたのです。それを若者は創意工夫で乗り切って行こうと立ち向かっています。若者を信じ、大いに期待しましょう。突撃、進め!!
2018年04月01日〜過去の災難をバネにする力がある〜日本は依然厳しい状況下にあります。しかし、覚えておいてください。日本人には過去の災難をバネにする力があるのです。特に災害大国で生き抜いてきた日本人は世界のどこよりもその力は強い。過去の辛い災難を何度も経験していると「あの時も乗り越えて、今も尚生き抜いているんだから大丈夫」という強い気持ちと具体的方法論で、もの凄いパワーが湧いてくるのです。私も戦争、原爆の後遺症のひどさなど様々なことがありましたが、「災難も含め、経験すべてが私の力になってくれている」と実感しております。大丈夫なんです!被爆した広島/長崎や、焦土の国土を立ち直らせ、阪神大震災では30年かかると云われていた復興を15年で、震災前以上の街に再生させた日本人です。必ず、元の美しい東北地方に戻ります!日本は信じられるのです。
2018年03月28日~最近のお墓事情〜お彼岸には、出来れば家族揃ってお墓まいりをしましょうねといつもお話ししておりますが、この頃はお墓に関する考え方やシステムがずいぶん変わってきているようです。遠方へのお墓参りが難しくなってきたことからお墓の引越しをしたり、あるいは、自分の子孫にお墓の管理をさせるのが気の毒だからと墓じまいをしたり、テレビのCMでも、ボタン一つで自動的にお参りできるシステム化されたお墓をご覧になったことがあるでしょう。お墓の形態が多種多様にどんどん変わってきていますから、昔風なお墓参りができなくなる人も徐々に増えて来ているのではないでしょうか。でも、お墓がないから何もしなくてもよいというわけではありません。お墓や仏壇がなくても、せめてお彼岸にはおうちのどこかにお花を飾り、お水や牡丹餅も備えたりして、ご先祖様に手を合わせ、感謝の言葉を唱えましょう。それでも供養の心は届きます。時代が変われば、お墓や拝み方の作法も変わる、そんなご時世ですが、ご先祖様を大切に思う心まで、変わってしまってはいけませんよ。
2018年03月25日~恋のヒケツ〜バレンタインデーから一ヶ月がたちました。皆さんの恋のゆくえは、いかがでしょうか?今日は、お付き合いのコツをお話しましょう。人を好きになって、運よく付き合うことになって、気持ちが盛り上がっている間は、毎日会いたいと思うでしょうし、朝から晩までずっと一緒にいたいと思うでしょう。でも、一緒にいる時間が長ければ長いほど、お腹いっぱいになり、うんざりして自分の欠点もすぐにばれて、相手の短所にも気付いてしまいます。デートは「チョットだけよ」と適当に切り上げて、もうちょっと一緒にいたいと相手に思わせること。そして、自分のすべてを全開してさらけ出さないことです。初対面なのに、聞いていないことまでくどくど話されてうんざりした、という経験はありませんか?恋愛も同じです。人は、謎めいたミステリアスな存在にひかれるものです。会うたびに少しずつ違う面を相手に見せられれば、「おや、こんなステキな面もあるのか」と、相手は驚いて、会うたびにますますあなたの術中にはまり惹かれていくのです。つまり、自分の魅力を隠し少しづつ小出しに見せながら付き合うことこそが、恋を長続きさせるコツなのです。恋は駆け引きで育ててゆくものなんです。
2018年03月21日〜冬のファッション〜いつもこの季節は、街を歩いている人たちを見ると、陰惨な暗い単調な色の洋服の方が多いですね。特に女性は、黒いコート、黒いタイツ、黒いブーツで、全身黒づくめの魔王の手下のような人も見かけます。せめて、マフラーやストール、帽子、手袋などの小物類ぐらい、明るい色のものを身につけることをぜひおすすめします。暗い色の中に、赤やピンク、白、水色、黄色などの明るい色は、美しさが際立ちます。寒い季節は、着ているものが重いせいか、気持ちまで重くなるような気がしますが、ファッションはどんな季節でも工夫次第で明るく軽やかに楽しくなります。ぜひ華やかな明るい色を取り入れて、暗く重苦しい冬をおしゃれの力で吹き飛ばしましょう。季節は刻一刻と春へ向かっています。ファッションの力で、春の女神を呼び込んで、軽やかな人生を過ごして参りましょう。
2018年02月26日~愚かな風潮に染まってはなりません〜恋愛に限らずあらゆる面で言えることですが、「自分に正直に生きる」「自分にウソをつかない」といった言葉で、何でも全て自分の都合よくやるのが正義だとする愚かな風潮に染まってはなりません。近年は若い子からお年寄りまでこの小ずるい風潮に染まった人々が多くなりました。欲望のままに突っ走るのはケダモノです。また、欲をかけば必ず最後にツケが回ってくるのもこの世の法則です。まっとうな人間は、自分の欲望に関して、理性や良心である程度ブレーキを掛ける。そのブレーキの元となるものが人としてのたしなみ、自制心常識です。それで、規制・束縛・制限するからこそ、何とかしようと人は工夫したり考えたり試行錯誤して、欲望や様々な壁を征服する、その達成感が自信や実力になり人は成長するのです。好き勝手にやるより、自分をコントロール出来る楽しさを知った方が人生は何十倍も充実、楽しいものになります。
2018年02月22日〜真の理解者とは?2〜なぜ人は、自分を理解してくれる人が欲しいと思うのでしょうか。それはつまり、誰かに頼りきっていたいからなのです。自分で自分の面倒が見切れなくて、家族や友人に、「私をわかって!」と、どさっと寄りかかるようなものですから、寄りかかられたほうはとんだ迷惑です。自分を理解してほしいと思う前に、自分は自分を理解しているのか、自己分析して、自分を知ることが大切です。たとえば、自分はがんばっているのに、上司から正当な評価を受けられないとします。おそらく多くは、意地悪な上司のせいだと思い込み、それを誰かにぐちって、なぐさめてほしいと思うでしょう。誰かに泣きつく前に、本当にがんばっているのかどうか、上司や同僚の目線で自分自身を分析することが必要です。他の同僚が自分よりも高い評価を得ているのであれば、何かそれなりの学ぶべき理由があるはずなのです。そこをきちんと分析しなければ、恨むだけではいつまでたっても評価されません。冷静に自己分析し、自分を理解する、そこにすべてヒントが隠されているものなのです。そうすれば、誰かに頼ることもなくなりますし、はた迷惑な重い人と思われることもなくなるのです。
2018年02月14日柿喰う客2018年本公演『俺を縛れ!』が2018年1月24日(水)に開幕する。劇団の代表で作・演出を手掛ける中屋敷法仁(柿喰う客)、出演者の牧田哲也(柿喰う客)、平田裕一郎に話を聞いた。柿喰う客『俺を縛れ!』チケット情報2008年の初演以来の上演となる、“劇団「柿食う客」の問題作”という本作。とはいえ再演希望も多い作品だが、10年ぶりの再演の理由を中屋敷は「2016年は劇団結成10周年で “名作”と言われる作品をリバイバルして、2017年は『虚仮威(こけおどし)』を“最高傑作を上演する”という意気込みでやって。11周年も終えた今、いい作品ばかり振り返っていくのがちょっと恥ずかしくなって、劇団の歴史の中で一番恥ずかしい作品はなんだろうと考えたら、この作品でした。タイトルがもう恥ずかしい。当時、あまりにも僕らの才能がありすぎるから『止めてみろ!』みたいな感じで決めたんですよ(笑)。思い出すだけでも顔から火が出るくらいですが、もう面の皮も厚くなって、火が出ることもないだろうということで、再演にふみきりました」。そんな本作で“影の主人公”を演じる牧田は「今回、死ぬ気で頑張らなきゃと思ってます」と並々ならぬ意気込み。「(柿喰う客への)入団から2年が経つので。もっと自分で表現できていかなきゃと思っていて。僕、(芝居として)飛び込みたいと思ってるし、飛び込もうとしてるけど、飛び込みきれないところがあるんですよ。そこを今回はバンジージャンプの勢いでいきたい」。そんな牧田を中屋敷は「牧田くんはメンバーになる前からご一緒する機会が多いのですが、お行儀がいいんです、すごく。だから今回はお行儀が悪いところを見たい。柿喰う客は牧田くんのホームなのでね。劇団としても、お行儀悪かった時代、あの恥ずかしい時代の空気をもう一度出せたら」。逆に中屋敷が「お行儀悪いです、すごく(笑)」と言うのは客演として出演する平田だ。「僕はマッキー(牧田)と逆で考えたら何もできなくなるんですよ」と笑いつつも「今回呼んでもらえたのがめちゃくちゃ嬉しいです。柿喰う客の公演を観に行く機会も多いのですが、中屋敷さんの演出って外部作品のときと劇団とでちょっと違うと感じていて。その中で僕がどこまでやれるかがすごい楽しみ」と目を輝かせた。ちなみに牧田と平田も10年前に共演して以来、「裕一郎はいじられがちな僕が唯一いじれる人」(牧田)、「マッキーはお兄ちゃん。けっこう怒られます」(平田)という仲。久しぶりの共演をお互いに楽しみにしているそう。亀甲縛りの永島敬三がインパクト大のビジュアルについて「ここから内容を想像してもらって大丈夫!」と中屋敷が言う本作は2018年1月24日(水)から2月4日(日)まで東京・本多劇場にて上演。チケットは先行抽選プレリザーブを受付中。取材・文:中川實穗
2017年12月08日~尊敬すべき愛を教えてくれた出来事①〜私に本当の愛を教えてくれた一つの体験談をお聞きください。中学の同級生だった彼。東京の大学に通っていましたが、私の実家が破産、家出。貧乏で身寄りのない私を泊めてくれ、親身も及ばぬ程面倒を見てくれました。私には只ひたすら優しくしてくれました。私がプロの歌手として成功しても、その態度は変わらず遠くから優しく見守ってくれました。私の不遇の時代には、水商売をしていた私のお店に友人達や会社の部下を連れて来ては皆の分のボトルを自分支払いで入れてくれたり、私の講演会のチケットをたくさん買って皆に配り駆けつけてくれました。彼は中学時代、私に愛を告白した時以来亡くなるまで何十年もの間、只ひたすら見えないところで私を愛し支え続けてくれました。私は彼から“無償の愛”を与えられ続けていました。このお話には続きがあります。それは明日に!
2017年12月06日〜悩み相談の心構え〜私は長年、たくさんの方々のお悩み相談を受けてきました。皆さんも、友人から悩み事を相談されることがあると思います。悩みを聞く側の心構えとしてお伝えしたいのは、第三者として冷静に聞くということです。只、それだけ。相談者と一緒になってため息をついたり泣いたりして感情的になるのが、いちばんいけないことなのです。たとえば、夫とちょっとしたことでケンカしたという程度であっても、当事者にとってはこの世の終わりのような重大事件なのです。相手の悩みに感情移入しすぎると、相談事の全体像や原因、解決方法が何も見えなくなってしまうのです。冷静に客観的に分析し、原因を掘り出し解決法を順序良く導き出すのが肝要です。ただし、その際、常に優しく暖かい心は保っていなければなりません。そして、聞いたことはその場で忘れることです。自分のことでもないのに、ずっとひきずってしまって、自分の日常生活にまで暗雲を漂わせる必要はありません。どんな問題でも、遅かれ早かれ必ず解決するものです。当事者は、何年か先には「そんな事もあったわよねぇ」とちゃんと普通の日常生活を送っているのがほとんどですから。悩みのある人とは、冷静に付き合いましょう。
2017年12月05日~オーラの色〜明るく優しい上品上質な音楽・美術・文学・スポーツなどの文化を日常生活に取り入れている人は、裸になっても明るく上品上質なオーラが漂っています。暗く攻撃的で下品な文化に囲まれている人や、文化のブの字もない暮らしをしている人は裸になっても粗雑で下品なオーラを放っています。オーラは魂からだけではなく日常生活、つまり衣食住の生活習慣からも変えられるものなのです。
2017年11月09日〜自分処方箋…心に文化・栄養補給を忘れない〜(症状)…何か悩み事を抱え、それが頭から離れなかったり、イライラして心に余裕がなくなっているあなたへ、こんな処方箋を…。(処方箋)…とりあえず参考のために知識に頼ることです。手っ取り早いのは図書館へ行く。古今東西の偉人、有名人、出来るだけ多くの人間の人生を参考にすることです。<効き目解説>…伝記だけではなく、小説でも結構です。そうすれば悩んでいるのは自分だけではないことがわかります。地球上の老若男女の人類で大なり小なりみんな一人残らず悩み、苦しみ、痛み、不平不満劣等感のないものは誰も居ないことに気付きます。自分もその中の一人に過ぎないのです、天使や神ではないのですから。次から次と悩み苦しみ痛み悲しみの宿題を与えられ、それをクリアしていくのが地球人だという覚悟が出来るでしょう。
2017年11月08日~美には様々な形がある、秀吉と利休〜世の中には何十万種類の様々な美があります。安土桃山時代、豪華絢爛を好んだ豊臣秀吉と、質素で“詫びさび”を重んじた千利休。最終的には秀吉が利休を切腹させます。政治的対立など様々なことが史実上言われておりますが、根底には美意識の対立の恨みもあったのでしょう。私は、確かに利休の重んじた詫びさびの文化も趣があって結構と思いますが、美はそんな単純なものではない。清らか、健康美、病めるバラ、退廃美、様々な共存があります。日本では“侘び寂び”が東京を中心にどちらかと言えば主流の美意識で、成金趣味の秀吉が品がないように云われがちですが、秀吉の美意識も確固たる立派な美。それが今日の大阪の独特の美意識に受け継がれ豊かな文化を育んでいるのです。明るく派手な大阪人気質を見ればおわかりでしょう!
2017年11月06日~あまり先のことは考えすぎない、楽観主義も必要〜今年もあと2ヶ月になりました。今年は起こった出来事は特に大きく、来年以降、将来が心配で心身共に疲労されている方も多いと思います。でも先の事を考え過ぎると、取り越し苦労したり、誇大妄想に陥ったりして、余計に不安は増大します。人生は計画通りに行かないのが当然、よく裏切られます。だから、人生は行動あるのみで、当たって砕けろしかないのです。それならば、楽観主義で行く、これが上手な生き方です。ただ、「明日があるさ」このフレーズの楽観主義はよくありません。なぜなら、今日という1日がおろそかになってしまうからです。明日があるなんて思わない、今日1日を如何に充実させ生きるかを考える。今を懸命に大切に生きることを積み重ねていけば、将来への不安や妄想なんて、考え悩む隙がなくなり、不安は消えます。まずは、この日この時を充実させることを第一に、その上での楽観主義で参りましょう。今の充実した時間の積み重ねが明るい明日を造るのですから。
2017年11月02日~映画に学ぶ〜今日は映画のお話をしましょう。好きな映画は、『おしゃれ大図鑑』にも書きましたが、今から50年~60年前の映画ばかりですが、登場人物のファッションや会話のセンスは、イキでおしゃれでかっこよくて、始めから終わりまで目が離せません。白黒の映画でも、実際の色が伝わってくるようなファッションや小道具やセットばかりです。美しくて、甘くて、質の良い映画は、観た人の細胞に刻まれていきます。ステキな恋愛映画をたくさん観れば、たくさんのロマンティックな恋愛をしたのと同じで、人生をより多彩で豊かなものにすることでしょう。そして、感動の涙を流すことは、心を浄化してくれます。感動の涙には、人を優しくする効果がありますし、心に潤いを与えてくれるのです。『天井桟敷の人々』『カサブランカ』『哀愁』『麗しのサブリナ』などなど、数えあげればキリがありませんが、どうぞ美しい恋愛映画をたくさんご覧になって、感動の涙で心の部屋をキレイに飾りましょう。
2017年10月30日