今回は投資信託のファンドランキングについて書いていきます。最近投資信託の熱が上がってきていますが、肝心なファンド選びも大切です。これまでも同じランキングを書いた事はありましたが、今回は、私のクライアント・提携先等から得た回答を元に私の個人的な所見も含めてランキングを発表していきます。どのファンドを選ぼうか迷っている方は、参考にして頂ければと思います。2019年人気商品ランキング日本とアメリカと言い換えても良いかもしれませんが、グラフで見ると大きな差は一目瞭然ですね。それだけアメリカの株価は高く堅調な推移をしている事が見て取れます。今回3位にランクインしたeMAXIS Slim 全米株式はこのベンチマークを採用しています。そしてインデックスファンドですので、その運用手法も大きくベンチマークからブレる事が無い為、本ファンドが人気である所以が伺えますね。ちなみに第1位にバンガード・ファンドは、CRSPUSトータル・マーケット・インデックスという全米の大型株、小型株含む約4,000銘柄で構成された株価指数をベンチマークとしています。大きな違いは銘柄の数になります。小型株まで含んでいますので、ほぼ全米が対象になっています。小型株の特徴としては経済が順調な時に、爆発的な伸びを見せる事もある点でしょう。それぞれの運用手法や採用ベンチマークの違いもあるので、ファンド選びに困ったら、ベンチマークで比較するのも手です。[adsense_middle]ランキング第4位ニッセイ日経225インデックスファンド直接不動産に投資しようとすると、まず必要な資金面がネックとなります。物件によっては高額なもののあるでしょう。その反面、REITでは投資信託の特性を活かし少額から投資が可能です。また、換金性の面や物件の維持管理等を考えてもREITの方が早くて、手間はかかりません。かつては不動産投資もお金を持っていなければならなかったですが、今では手軽になったと言えます。eMAXIS Slim バランスはどんな所に投資しているの?8資産均等に分かれていますが、その先が気になりますよね。下図にまとめました。この様に株式、債券、REITが国内、先進国、新興国と綺麗に8等分されています。最大の特徴はこのファンド一つで沢山の投資先に投資できる点でしょう。そして、株式と債券は反発する関係性にあります。株が上がれば債券が下がり、債券が上がれば株が下がるといった形です。どれにも投資していますので、リスクを分散させたい方にはとてもオススメな商品です。ランキング番外編ひふみ投信先程まではリサーチの結果を元に解説してきましたが、番外編でひふみ投信をご紹介しておきたいと思います。このファンドはアクティブファンドで、日本国内の株式に投資します。なぜ番外編となっているのかと言いますと、手数料が高く、アクティブという理由なだけです。しかしその運用成果は目を見張るものがありまして、ファンドにとって大事な「基準価格(投資信託の値段)」「純資産総額(一言で言えばファンドの人気バロメーター)」が非常に高く推移してきています。インデックスは手数料が低いですが、本ファンドはそのインデックスを凌ぐ成果も出ていますので、国内株式に興味ある方は見ておくのも良いでしょう。2019年投資信託ランキングに関するまとめ今回はリサーチと所見を交えて(ほぼリサーチ順位です)ランキングを作成しました。皆さんはどんなファンドを選択しますか?と聞かれたときに、この記事が役に立てれば幸いです。また、2019年時点のランキングですので、来年、再来年と実績も変わってきているかもしれません。投資で重要なのは一喜一憂せずじっくり腰を据える事です。今からじっくりと投資を行って頂ければと思います。
2019年08月21日昨今ではNISAに始まり、iDeCo、つみたてNISAと投資信託を活用した商品が注目を集め、今では投資が身近なものになってきたと思います。今回は投資信託を運用する上で大事なポイントについて解説していきます。これから投資信託を始めたいとお考えの方、初心者の方は是非ご覧いただきたいと思います。運用利率は高いほうが良い投資信託は運用商品です。株や債券で運用されます。特に憶えておいて欲しいキーワードは「利回り」という言葉です。この利回りは一般的には年利を指しますが、1年間の間にどれだけ増やせたかを示す言葉です。つまり言い換えると運用利率とも言えますが、低いか高いかで言えば高い方が結果沢山増やせているという事になります。ファンドによっては株式への投資が中心だったり、逆に債券中心だったりと様々です。増えるという事はその分リターン(収益)が大きくなるという事です。積立の金額、要した時間が同じであればリターンの差は気になりますよね。利回りの高いファンド選定をしたいものです。しかし裏に潜むリスクも合せて知っておく必要はありますのでご注意下さい。利回りの計算方法先程利回りという言葉を紹介しましたが、どのような計算式になっているのかを解説します。計算式は次の通りです。言葉で見ると難しいですが、投資信託を購入し、増えた部分から掛かる費用を引き、それをこれまでの積立金額で割るという計算です。この方法によって、利回りが計算できます。ご自身で計算したい方もいらっしゃるかもしれませんが、ファンドの目論見書やHP等に利回りなどの記載がある場合もありますので、確認しておきましょう。計算式の落とし穴先程計算式の図を解説しましたが、ここで1つ注意頂きたい点があります。それは計算式の中にある「分配金」という点です。実はこの分配金は2種類パターンがあります。それがこちらです。「普通分配金」運用の成果から支払われるもの「特別分配金」投資元本を取り崩して支払われるもの特別分配金には要注意ここで、解説しておきたいのは「特別分配金」という事ですが、俗に「タコ足配当」と呼ばれています。なぜこの様に呼ばれているかと言いますと、タコという生き物は自分の足を食べる習性があり、この行為が投資にも同じ様に言える事から「タコ足配当(自分の投じた元本から分配金が発生、つまり投資元本を食べてしまう)」という表現になりました。このタコ足配当は投資家の間では敬遠されているものでして、特に一括購入した投資信託等に多く見られます。毎月、毎年の様に配当は入ってきますが、それが自分の投じた元金だとは気づかず受取続けてしまうというものです。しかし、タコ足なのかどうなのかは運用してみなければ分かりません。そこで、タコ足配当を未然に防ぐ方法として、「分配金」が発生する投資信託を避けるのが回避する方法となります。または分配金を再投資に回すという方法で受け取らずに再度運用に回されますので、回避できます。分配金は受け取らない方が、長期的な資産運用には向いていますので、気を付けておきましょう。初心者が賢く運用するためのポイント解説今回は投資信託を始めて購入するといった方、初心者の方へ向けての記事になります。ここで、運用を良いものにする為にポイントを絞って解説していきたいと思います。[adsense_middle]課税を避ける為に選ぶおすすめ商品まず、避けるべきは「課税」でしょう。投資信託を始めるに当たって、様々な口座(商品)が世に出ています。選ぶべきはiDeCo、つみたてNISAがおすすめです。理由は運用期間中に課税されない事に尽きます。これまでは一般口座しかなく、投資信託で運用するにも、利益に対して、源泉分離課税といって約20%もの課税がなされていました。例えば1年間で10,000円の利益が発生したとしたら、2,000円は税金として差し引かれ、8,000円の利益となります。しかし、iDeCo、つみたてNISAはこの2,000円は差し引かれず、10,000円がそのまま残ります。投資信託は発生した利益も再投資され運用されますので、長い事資産運用する上では、余計な税金は回避すべきです。課税を回避する為にはiDeCo、つみたてNISAを活用するのがお得な方法となります。またそれぞれ年間に投資出来る金額や解約の有無が異なりますので、目的をしっかり持って始めましょう。手数料は低いに越したことはない前半部分で計算式を解説しましたが、利益からかかる費用を差し引く計算になっていたかと思います。利回りを高くする方法として、かかる費用を抑えるという事も大事になってきます。(例)AファンドとBファンドの比較例えば、A、Bとファンドがあったとします。投じる金額、運用年数、利益も同じだと仮定します。Aファンド:10,000円の利益が発生した際の手数料500円Bファンド:10,000円の利益が発生した際の手数料1,000円10,000円の利益が発生し、Aファンドは手数料で500円、Bファンドでは1,000円だとします。これが長い事続くと考えたら、結果Aファンドの方がかかる費用を抑制していますので利回りが良くなりますよね。リターンという結果に反映されますので、手数料を抑えるといった時に、どんなファンドを選べばいいのかを次で解説していきます。相場や、ファンド実績が分からなくても最初に選ぶポイントは「信託報酬」!投資信託を始めるに当たって、見るべきポイントの一つに「信託報酬」が挙げられます。この信託報酬とは、投資信託を運用する方々への報酬とお考え下さい。毎月支払った金額の一部がこの報酬に充てられます。またファンド毎に異なります。それではこの信託報酬部分ですが、高いか低いかという事もそうですが、実は投資信託を選ぶ際に直ぐに分かるポイントがあります。それを解説しますが、以下の2種類の投資信託さえ押さえておけば大丈夫です。アクティブファンド:ベンチマークと呼ばれる株価指数等を上回る実績を目指すファンドの事。特にファンドマネージャーによる手法が色濃く出る。また様々な会社の調査等にも時間やお金をかける為、手数料(信託報酬)は高く設定されている。インデックスファンド:アクティブファンドとは対照的に、ベンチマークに沿った運用実績を目指すファンドです。信託報酬もアクティブファンドに比べると低く設定されており、主につみたてNISAのラインナップに数多く存在しています。結論から申し上げますと、選ぶべきファンドはインデックスファンドで十分です。その理由を2つご説明しますね。インデックスファンドを選ぶ理由先程も解説しましたが、アクティブファンド、インデックスファンドを選ぶなら、信託報酬の低いインデックスファンドがオススメです。理由は手数料(信託報酬)が低い事です。それとインデックスファンドがオススメな理由はもう一つあって、成果を求めるアクティブファンドは統計の結果ですが、9割方インデックスファンド程増やせていないという点です。もちろんアクティブファンドが絶対にダメだと言っている訳ではありません。中にはインデックスファンドを遥かに凌ぐものも1割は存在しますが、この1割をどうやって見つけますか?かなり難しいと思いますし、運用はこれからです。先の運用成果は誰も予測はできません。それであれば、増やせる確率を上げる事、手数料を抑制出来るといったファンドを選ぶ事が初心者の方にはオススメだという事です。そして、インデックスファンドはつみたてNISAに多く存在しています。国の肝いり制度「つみたてNISA」インデックスファンドを数多く取りそろえる「つみたてNISA」ですが、金融貯はじめ、様々な方の意見を元に、国民に親しみ易く、馴染みやすい制度を創設しました。中でも、毎月分配型でない事や、インデックスファンドが初心者利用に適している点等です。またつみたてNISAでは販売手数料自体かからないのも特徴です。本記事でもつみたてNISAがオススメですよと書きましたが、特に初心者向けに開発されたものがつみたてNISAですので、投資を始める一歩目はつみたてNISAをおすすめします。利回りを上げる為に押さえておくモノサシこれまでは手数料、信託報酬に関して触れました。さてここからはファンドの具体的な中身について触れていきます。つみたてNISAを推奨していますので、購入できる対象ファンドをまず解説していきます。国内株式先進国株式新興国株式米国株式全世界株式バランス型以上が取扱い対象のファンドです。これらを細分化し、商品として各証券会社は販売していますが、参考までにどのジャンルが利回りが高いのかを調べてみました。[adsense_middle]2019年8月現在平均利回り(筆者調べ)つみたてNISAを推奨している私としては約20年間もの間、積立を実施するとどうなるのか気にはなります。前もって言える事は将来を確約した数字ではありません。と言うのも運用は経済状況に左右されます。国と国の関りや、内紛や政治等、挙げればキリがありません。しかしおおよそこれ位の平均利回り位だというモノサシは持っておいて良いと思います。次の表に先程のジャンルがどの程度利回りがあるのかを纏めてみました。尚、バランス型に関しては債券比率、REIT等複合的要素がある為、除外しております。ご覧の様に新興国株式が一番高い利回りです。次に全米株式と続き、国内の株式は中でも低いですが、しかしながら3~4%はあります。具体的に計算してみましたでは下記の条件と先程の平均利回りを利用しいくらになるかを、ざっと計算してみました。条件毎月10,000円を20年間積立てる(投資元本240万円)税金は考慮しないものとする複利計算で実施計算結果計算してみて分かる事具体的に数字にしてみましたが、皆さんはどの様に感じましたか?目を見張るパフォーマンスは新興国株式でしょう。実際に8%の利回りで運用出来れば、20年もあれば投資元本の2倍になります。国内株式でも約プラス90万円です。銀行預金の利息で割ると約3,700倍もの増え方です。これらファンドを何を選ぶのかという事は非常に重要で、賢く運用する事をテーマに挙げるならば避けて通れないと思います。賢く運用する為に何をやるべきか?先程は各ファンドの平均利回りのパフォーマンスをご覧頂きました。では一番高い新興国株式が良いよね!と言うのも少し早いです。まずは各ファンドのリスクを知っておく事も大事です。高いリターンを謳っている裏にリスクは潜んでいます。しっかりと自分の投資先のリスクを知る事は大事ですが、それ以上に私が考えているのは、「本当にそれだけのリターンを求めなければダメですか?」と言う事です。お金を増やす前に、いくら必要になるのか試算私はFPとして、お金の事や金融商品の事等、幅広くご相談を受けています。そしてクライアントに必ずお伝えする事は、「将来いくらあれば大丈夫だと言えますか?」と言う事です。先程の新興国株式の平均利回りだけを考えると誰もがそれに投資したくなります。しかし、本当に8%の利回りでなければダメなのか?5%では必要金額に届かないのか?と言う事です。闇雲に増やす事をすれば、いつどこでどうなるか分かりません。私の調べた平均利回りも世界情勢によっては覆る可能性もあります。では何をすれば良いのか?という事ですが、まずは、「増やす目的を明確にし、いくら足りないか試算する事」だと思います。増やす目的を明確にする理由理由は、長期に渡って積立てをする場合、長いマラソンを走るようなものです。ゴールを迎えるという事は、決して諦めず、走り続けなければゴールできません。途中で投げ出さない、諦めない為には、この積立は〇〇の為にやっているんだ、という意思が必要です。いくら足りないか試算する理由例えば老後にいくら足りないという事は、誰もが分かっていません。最近では2,000万円足りないと言って物議を醸しました。皆さんの増やす目的ではいくら足りませんか?という数値を少しでも具体化する事です。具体化するにはライフプランを作成するのが良いでしょう。時系列でライフイベントが分かり、今から、老後まで、どれだけの時間が使えるのか、どれだけ長生きするのか想定し、入ってくるお金、出ていくお金をも想定します。そして始めて不足分が具体的になっていきます。具体的になれば逆算し、月々どれくらいのお金を何%の利回りの商品で積み立てれば不足分をカバーできるかが見えてきます。そうする事で、選択すべき商品やファンドも絞られます。まずライフプラン作成をやってみて頂きたいですね。まとめ今回は初心者の方が賢く運用するポイント解説と言う事で解説してきました。高い利回り商品を選ぶのは簡単かもしれません。しかし、投資は自己責任が伴います。今回の記事で押さえて欲しいポイントを押さえ、投資に臨んで頂ければと思います。
2019年08月18日トラノコとは、買い物のおつりで投資できるアプリです。おつりなので少額から気軽に投資を始めることができます。今回は、トラノコのメリット・デメリットと実際の評判について解説します。トラノコとはトラノコトラノコは、TORANOTEC株式会社が運営している「おつり投資アプリ」です。これまで投資をしたことがない人でも気軽に資産運用を始められます。「おつり投資アプリ」とは、毎日の買い物のおつりを、自動的に世界中の資産に分散投資できるアプリです。ただ実際に現金のお釣りで投資を行うわけではなく、アプリに登録したクレジットカードでの買い物データを基に投資額を決める仕組みです。トラノコにクレジットカードやアマゾン・楽天などのECアカウントを登録するだけで、おつりデータが即時に更新されます。マネーフォワードやZaim など提携する家計簿アプリを使っている人はカードの登録も不要です。アカウントを連携させるだけで利用できます。セブン銀行や野村総合研究所、リアルワールドなど大手企業が主要スポンサー企業なので安心できる会社です。メディアにも多く掲載されています。おつりで投資の仕組みいつも通りに買い物をするトラノコや提携している家計簿アプリに登録しているクレジットカードや電子マネーなどで買い物をします。買い物代金がチャージされます。投資したい「おつり」を選択トラノコ「トラノコおつり捕捉サービス」やマネーフォワードやZaimなど提携家計簿アプリを通じて、買い物データに連動したおつりデータがトラノコ上に表示されます。ただ実際に発生したおつりを積み立てるのではなく、あらかじめ設定した金額によって積み立てるおつりが決定。「おつり」は設定した金額で買い物した端数になります。設定金額は、「100円」「500円」「1000円」の3種類です。たとえば、350円の買い物をした場合、以下がおつりとなります。設定金額100円:100円×4=400円で支払うので、400円-350円=50円で「50円」がおつり設定金額500円:500円-350円=150円で「150円」がおつり設定金額1000円:1000円-350円=650円で、「650円」がおつり選択したおつりが、自動で投資される毎月1回、その月に選択した「おつり」の合計が、銀行口座から自動で引き落とされ、投資に回ります。毎月の投資上限額の設定も、投資資金の追加もできます。運用状況をアプリで確認トラノコ運用状況は、毎日更新されます。投資している資産の構成情報も一目でわかります。出金もいつでも可能です。トラノコのメリットトラノコ2007年に一括で投資を行った場合、代表的な株価指数であるTOPIX(東証株価指数)は、日本10年国債のパフォーマンスを下回っています。国債は、国が発行しているので元本が保証されています。リスクをとって株式(TOPIX)に投資するより、安定して増える日本国債に投資したほうがいいと思ってしまいます。毎月1万円ずつ投資しかし、毎月1万円ずつおつりを投資していた場合は、パフォーマンスが大きく異なります。トラノコTOPIXに毎月1万円ずつコツコツ投資することで、日本国債を大きく上回るリターンを出せることがわかります。一度に購入するのではなく複数回に分けて投資することで、2008年のリーマンショックのような大きな金融危機でも安い値段で購入することができ、平均購入価格を下げる効果があるためです。リスクとリターンに合わせて、3つのファンドを選べるトラノコトラノコはリスク許容度に合わせて、次の3つのファンドを選べます。安定重視の「小トラ」リスクを抑える事を重視し、比較的リスクが低い債券の割合が高いファンド。トラノコバランス重視の「中トラ」債券に加え、比較的リスクの高い株式をある程度加えたファンドトラノコリターン重視の「大トラ」リターンを重視し、比較的リスクの高い株式の割合が高いファンドトラノコリスクに応じて世界中の株式や債券、不動産などに分散投資トラノコは、リスクを分散させるために世界中の株式や債券、不動産などに分散投資していますが、直接投資しているわけではありません。実際に投資を行っているのは厳選されたETF(上場投資信託)です。ETFとは、株式市場に上場している投資信託。保有コストである信託報酬などの費用が安いことが特徴です。2017年12月時点の投資対象のETFは、以下の通りです。トラノコマイルやポイントでも投資できるトラノコで投資できるのは、「おつり」だけではありません。トラノコが提携するポイントやマイルも、現金に交換することで簡単に投資できます。ポイントやマイルを使えば、資金ゼロで投資を始められます。トラノコが現在提携しているポイントやマイルは以下の通りです。トラノコ[adsense_middle]トラノコのデメリットトラノコそれでは、運用報酬と月額利用料のコストを考えた場合、いくら以上になったらトラノコのコスト負担は他社のアクティブファンドより安くなるのでしょうか。トラノコでは、以下のような年間コストのシミュレーションを公表しています。トラノコ運用額が40.9万円を超えると、コスト負担は下がる結果になっています。毎月1万円ずつ「おつり投資」をすると3年以上かかる計算になります。短期的にはコスト負担が気になりますが、投資は10年、20年と長期に渡って行なうものです。トラノコはおつりやポイントでコツコツと投資を続ける仕組みになっています。投資金額が少ない間はあまりコストを気にせず、長期的な視点で運用を続けるようにしましょう。トラノコのオトクな連携サービストラノコ毎月ポイントプレゼントトラノコ投資額にかかわらず、毎月ポイントやマイルがたまります。現在は、以下の3つのサービスと提携しています。いずれか1つのサービスを選びます(他のサービスとの併用はできません)。nanaco:毎月必ず20ポイント。さらに口座開設申し込みで、3500ポイントもらえます。ANA:毎月必ず5マイル。口座申し込みで700マイルもらえます。dポイントクラブ:毎月必ず15ポイント。口座申し込みで3000ポイントもらえます。毎月割引サービストラノコ毎月割引サービスでは、ニチガスの指針があった支払いにおいて100円が割引されます。また、最初の3ヵ月はトラノコの利用料は無料です。お試しで試してみるのもいいでしょう。学生は利用料が無料15歳未満はトラノコを利用できませんが、15歳~23歳未満の学生であれば、月額利用料300円が無料になります。「学生こそ投資を始めてほしい」という思いから「トラノコ学割」がスタートしたのです。アプリに学校名と学籍番号を入力するだけで、学生証などの送付は必要ないので簡単に始められます。トラノコ15歳から毎月3000円ずつ投資すれば、22歳の時点で334,604円貯まります。23歳以降は利用料がかかりますが、アクティブファンドなどよりもコスト負担が軽くなる40.9万円まであとわずかです。早いうちからトラノコを始めていれば、コスト負担が少なくなるというメリットがあります。[adsense_middle]トラノコの退会・解約方法トラノコを退会する場合、アプリやウェブサイトのアカウント情報ページを開き、「トラノコを退会する場合」という項目を選択します。注意事項などが表示されるので了解したら、トラノコIDなどの情報を入力した上で同意。これで退会となります。ただし、トラノコを退会しても投資口座自体は引き続き運用されるので、口座の解約も考えるのであれば退会後にメールもしくは電話で解約手続きを行う必要があります。手続きが面倒な場合は、投資口座から出金を行い残高ゼロにします。残高ゼロで1年間経つと口座の閉鎖が行われるので、手続きの必要はありません。トラノコの退会・解約の注意点連携するサービスが停止するトラノコを解約した場合、ポイントやマイル との連動も停止されます。利用中に貯めていたトラノコポイントも消滅します。出金手数料がかかる出金手続きは、アプリなどで出金リクエストを行います。出金リクエスト後、ファンドを売却し2日で出金の確定、1週間程度振込口座への送金となります。なお、出金手数料は金額にかかわらず300円です。出金に時間がかかりますし、解約手数料もかかるので、解約後に全額出金ということであれば手続きを間違いないように気をつけましょう。トラノコを再開する場合トラノコを退会しても、口座の運用が続いている場合は簡単に再会することができます。アプリから自分のアカウントにログインすると「再会する」のをボタンがあるので、そこから手続きをします。口座を解約、もしくは全額出金後1年以上経っている場合は口座自体が閉鎖されています。その場合は新規開設になるので、もう1度口座開設手続きをする必要があります。トラノコは安全?トラノコに預けた資産の安全性はどうでしょうか。トラノコに投資した顧客の資金は信託銀行が分別管理しており、トラノコが万一破綻した場合でも全額保護されます。お金が返ってこない危険性は低いと考えられます。まとめ少額から投資できるのがトラノコの魅力です。最初は月額利用料の負担が大きいものの、長期で資産を続ければコスト負担はアクティブファンドよりも低くなります。おつりやポイントで投資を開始できるというのが、トラノコの大きなメリットです。ある程度まとまった資金がないと投資を始められないと躊躇している人が多いと思いますが、トラノコなら気軽に投資を始められます。スマホアプリで簡単に始められるので、投資を考えている人にオススメです。最初の3カ月は月額利用料がかからないので、トラノコのアプリをダウンロードして投資を始めてみてはいかがでしょうか。
2019年08月13日住宅は何もせずに放っておくと老朽化していくため、適切な維持管理が必要です。そのために「修繕積立金」や「管理費」を区分所有者から徴収します。マンションの場合は、日々の小さなメンテナンスに加え、数年から数十年ごとに必要になる外壁塗装や屋根の防水などの大規模な修繕工事や改修工事をあらかじめ計画して行います。ここではマンションの修繕費に関して詳しく解説します。■ 1. マンション購入後にかかる管理費と修繕積立金purimaro / PIXTA(ピクスタ)マンションを購入した後は、毎月「管理費」と「修繕積立金」がかかるのが普通です。それぞれの内容について確認しましょう。1-1管理費と修繕積立金とはなにか管理費とは、マンションで快適に生活するための費用です。管理会社に支払う委託業務費、管理組合の運営に要する費用、共用部分の火災保険料、地震保険料、損害保険料などがマンションの管理費から拠出されます。また、日常の清掃費やエレベーター、防犯カメラの設備点検費なども管理費から支払われます。定期的に行われる大規模修繕・改修工事などに使うためのお金が修繕積立金で、管理費とは別に積み立てます。外壁や躯体部分、ベランダなどの劣化・老朽化、排水管や給水管設備等のメンテナンスなどの修繕を行います。かかる費用が高額なため、管理費と併せて毎月積み立てて備えておく必要があります。1-2大規模修繕はどうして必要なの?大規模修繕工事は入居者の生活を安心・安全に保つだけでなく、マンションの資産価値を維持するために大切なものです。建物は必ず劣化し、築10年を過ぎたくらいから、外壁が紫外線や雨風で劣化しますので、雨水が内部に侵入するようになり、建物内部まで劣化が始まります。そうなる前に大規模修繕を行うことが必要です。■ 2. 修繕積立金の金額はどう決定する?管理費や修繕積立金の合計支払額は、物件によってさまざまです。月に4万円近くかかる物件から2万円程度の物件まであります。この違いは何なのでしょうか。セーラム / PIXTA(ピクスタ)2-1修繕積立金の金額は長期修繕計画により決まる修繕積立金の総額がいくらになるかは長期修繕計画の内容で決まります。新築マンションの場合、30年先の長期計画を立てることが一般的です。築25年~30年くらいが、一番修繕が発生する時期です。そのために、築浅のうちから修繕計画を立てます。修繕計画が変更になれば、徴収金額も変わります。修繕計画の変更は総会で決議されます。管理費の総額は、それぞれの委託料など、通常の管理費要する費用をもとに算出されます。管理費の負担割合は、原則として共用部分の持分割合=専有部分の床面積割合によります。修繕積立金も同様に考えられますが、規約で割合を変更することも可能です。2-2修繕積立金があまりに安い物件は要注意築年数が経って建物が老朽化していくと、修理箇所が増えるため値上がりします。もし、修繕積立金の徴収がなかったら、いずれ修繕費が必要になり、まとまったお金が思わぬタイミングで出ていくことになります。修繕積立金を支払っていれば、お金を積み立てているために、慌ててお金を用立てることがなくなります。そのために修繕積立金を支払うことは大変重要なことなのです。マンション購入時に、管理費、修繕積立金が安い物件を探す人がいますが、管理費と修繕積立金は前述のように意味が異なります。管理費が安いのは良いですが、修繕積立金があまりに少ないと、将来自分の手元から多額のお金が出ていくことになるので、単に管理費+修繕積立金が安い物件を探すのではなく、両者のバランスを見て、修繕積立金の割合が多い物件を探すべきです。■ 3.まとめセーラム / PIXTA(ピクスタ)マンションの修繕は資産価値を保つために長期的に計画し、実行する必要があります。修繕積立金は長期計画で決まった金額をもとに算出されるために、単に修繕積立金が安い物件は、後になって多額の支払いをしなくてはならない可能性が高くなる、または、修繕がおろそかになる可能性があるために、あまりおすすめできません。修繕内容と修繕積立金のバランスの良い物件を選びたいものです。
2019年08月09日本記事では投資信託での資産形成を行う際に、窓口となる銀行と証券会社・ネット証券との違いについて考察します。窓口をどこにすればどのようなメリット・デメリットがあり、結果はどうなるのでしょうか。早速見てみましょう。投資信託はどこで買える?銀行でも買える?銀行ってどうなの?投資信託とは、複数の株式や債券などが入った金融商品の詰め合わせのようなものです。そしてそれはいろいろな場所で買えます。銀行・証券会社・ネット証券が一般的です。ここでの証券会社とは対面(対人)販売の証券会社を指しています。投資信託の銀行での始め方基本的に銀行、証券会社・ネット証券のどちらでも投資信託の始め方は同じです。銀行や証券会社に投資信託用の口座を開設する口座にお金を入れる(または紐づけされている銀行口座などから買うことができるものもある)投資信託を選んで買う運用する(保有・または売却)上記のようにとてもシンプルに始めることができます。銀行で投資信託を始めるのはとても簡単。まずは資料請求から。一般的に言われる銀行で投資信託を買うことのメリット:「相談できる」「銀行で投資信託を買うのってどうなの?証券会社・ネット証券と何が違うの?」と思われる方も多いかもしれません。次の点が違い・メリットとして挙げられやすいです。近所の身近な場所で安心して相談できるここで「あれ?それってどうなの?良くないんじゃないの?」と思われた方は鋭い感性です。じつは上記は資産形成においてはデメリットでしかないからです。資産形成においては一見すると有利・お得に見えることはたいてい不利である。銀行で投資信託を買う時の注意点【銀行で投資信託を買う時の注意点①】相談から発生する勧誘リスクにご注意を筆者は銀行で働いた経験はありませんので、以下は伝聞です。一般的に銀行では懇切丁寧に相談に乗ってくれます。しかし、それは資産形成において非常に危険なことでもあります。まず第一に銀行で投資信託を行う場合に、相手(銀行・窓口の相談員)にはあなたの通帳の残高が丸見えです。どれくらいの資金があるかを把握されています。押しに弱い方・頼まれると弱い方・せっかく相談に親身に乗ってくれたから何も買わないと悪いなと感じる方は要注意です。相談に乗ってくれる窓口の人が「良い人・優秀なセールスパーソン」であればあるほど、あなたの資産は危なくなるかも。【銀行で投資信託を買う時の中の注意点②】相談すると不利になる一体セールスの何が悪いのでしょうか。セールス自体は悪くありません。車屋さんでも八百屋さんでもどこでも行っています。しかし金融商品の場合は、ダイレクトに私たちの資産に影響します。そのため銀行での投資信託のセールスには要注意です。銀行もビジネスですので販売ノルマというものがあるらしいです。これも伝聞です。もし銀行で「ビジネスだけど、会社の利益やノルマなど一切気にせずに顧客のことだけ考えている」という場所や人がおられましたらご容赦ください。しかし、昨今問題になりました「かんぽ生命の保険販売の不適切問題」の例もあります。かんぽ生命の保険販売の不適切問題:顧客にとって不要・不利な保険や乗り換え、販売員のノルマ・収入アップにつながるという理由での無保険期間の発生など。この背景にはノルマがあると考えられる。このように売り手と投資家は、基本的に大なり小なり利益が相反しています。そのため基本的には相談できる窓口は避ける方が無難です。ビジネス上、相談すると「売り手に有利=投資家に不利」な金融商品が提案されやすい。投資信託を銀行の窓口で買ったら運用成績に違いは出る?出ない?ある同じ中身の投資信託を銀行の窓口やネット証券といった異なる窓口で買うと、実質的な運用成績に違いが出ます。ただし、それはプラスに違いが出るのではなく、マイナス方向に違いが出ると考えられます。どういうことでしょうか。見てみましょう。ネズミのぬいぐるみと投資信託の運用成績のイメージ例えば世界的に有名なネズミのぬいぐるみがあるとします。これを「百貨店・スーパー・ネットショップ」の三店舗で比較して買うとします。どこで買うと「良いネズミのぬいぐるみ」を手に入れられるでしょうか?※図解は筆者作成答えは「どこで買っても同じ」ですね。中身が同じなのですから当然です。ただ、人件費や家賃などのコストが異なります。そしてそれは利用者の手数料(多くの場合は売価に反映される)に含まれます。同じ中身のものはどこで買っても同じ。結論:中身が同じなら、銀行でもネット証券でも表面上の運用成績(儲け・損)は同じ。ただし、実質的な運用成績には差が出てしまう今度は資産形成において考えてみましょう。一例として先進国株式の市場平均に連動するインデックス型投資信託(MSCIコクサイインデックスに連動することを目指す)を銀行・証券会社・ネット証券で購入したとします。どこで買ったら運用成績は良いでしょうか?答えはどこで買っても表面上の運用成績は同じだと考えられます。中身が同じですから当然ですね。どこで買っても儲けも損も同じなのです。ただ手数料が違います。そして手数料が高い分だけ損をします。同じ中身のものであれば、手数料が低い方が運用成績は「マシ」になる。[adsense_middle]銀行で投資信託を購入する際の最大のデメリットは手数料なぜ銀行は手数料が高いのでしょうか?それは銀行の立ち位置にあると筆者は考えています。下の図は投資信託の仕組みのイメージ図です。※図表は筆者作成これを見ると、「私たち投資家」と「証券会社」の間に窓口である「銀行」がいることが分かります。つまり、銀行は文字通り「窓口」なのです。ここで手数料が安いと、銀行としては人件費をかけている分、儲けが出ません。手数料がゼロだと損をするかもしれません。どうしたら良いでしょうか?答えは「手数料を高くとれば良い」です。そのため購入時手数料という運用成果にマイナスにしか影響しないコストが高い傾向にあります。高い場合で購入時手数が3.24%という高いところもあります。ちなみに購入時手数料で筆者が許せるレベルはゼロ円(ゼロ%・無料・ノーロード)です。購入時手数料は運用成績にプラスに寄与しないので最低限ゼロから選ぶ。【質問】それでも銀行で買えばいいことがあるのではないですか?あくまでも筆者の個人的な意見ですが、手数料の高い銀行で投資信託を買うのはイヤです。少し想像をしてみてほしいのですが、上の図で銀行にいるところを「筆者・佐々木裕平」に置き換えてみてください。どうなるでしょうか?単純に筆者のお財布が膨れます。その分あなたの者のお金は減ります。極端なお話ですが、筆者が川で釣りをしようと、山へハイキングに行っていようと、あなたの買った投資信託の値動きとは無関係です。運用成果は基本的に世界の経済環境次第です。資産運用において「誰かに任せたらすごい良いことが起こる」というのは幻想。投資信託を買うなら銀行?証券会社?オンライン証券?その違いは?それでは銀行・証券会社・ネット証券の違いと特徴をまとめて比較してみたいと思います。結局、投資信託を買うなら銀行・証券会社・オンライン証券のうち、どこがおすすめ?筆者はオンライン証券が勧誘リスクを避けるには良いと思います。ネット証券にもよると思いますが、今のところ筆者はネット証券で資産形成を行っていて勧誘を受けたことがありません。また手数料が「安いものも高いものもある」のですが、安いもの(トータルコストが年率0.3%以内)だけを選択すると「マシ」なものだけを選択肢として残すことができます。筆者のおすすめはオンライン証券。評判の良い銀行・証券会社・ネット証券はある?ない?これも個人的な意見ですが、窓口を選ぶ際は比較的大きいところが良いと思います。それは大きいところは競争が働いており、手数料が安い傾向にある為です。もちろん前述のようにどこで買っても中身が同じなら表面的な運用成績は変わりません。証券会社を変えれば儲かる・損するということはありません。中身が同じなら購入時手数料が安い(ゼロの)窓口の方がおすすめ。また、口座開設においては、業界屈指の格安手数料や、豊富なサービス・商品ラインナップを誇るネット証券業界最大手のSBI証券がおすすめです。投資信託における銀行・証券会社・ネット証券の違いに関するまとめ投資信託選びに親切な相談相手はいらない同じ商品を買うなら「安いところ」で買う方が良い窓口の担当者にいくらお金を支払っても得はしない過去の株式市場の値動きを見てみますと、長期分散投資には一定の効果が見られました(未来を保証するものではありません)。株式を主体とした投資信託で行った場合は、期待リターンも高いと考えられます。ここでいう長期とは二十年や四十年という期間です。そしてそれは、つみたてニーサやイデコと呼ばれる制度の税制優遇期間でもあります。つまりおおざっぱに言うと、長期分散投資に徹して「何もしない」とうまく行きやすいという経験則があるのではないか、と考えられます。しかし、銀行や証券会社などの「相談できてしまう」窓口で相談を重ねていると「何かしてしまう(頻繁な売買)」リスクが出てきてしまいます。そして統計的に見るとそれは短期投資になり、「何もしない」よりも運用成績を悪化させてしまう要因になることが知られています。意外と私たちの資産形成を遮る最大の敵の一つは「相談から生じる心の偏り・バイアス」なのかもしれません。本記事が読者の皆様の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年07月30日大手金融グループに属するSBIソーシャルレンディング。2011年からサービスを開始し、融資残高は300億円を超えています。業界最大手の一社ですが、投資家からの評判や口コミはどうなのでしょうか。これまでの実績と併せて解説します。SBIソーシャルレンディングは貸付型クラウドファンディングSBIソーシャルレンディングは、貸付型クラウドファンディングの一種です。貸付型クラウドファンディングとは、「資産運用をしたい投資家」と「資金ニーズのある企業」をインターネットを通じて結びつけるサービス。つまり、「お金を必要とする企業」に「お金に余裕のある投資家」が「お金を提供するサービス」です。SBIソーシャルレンディング矢野経済研究所の調査によると、2017年度(2017年4月~2018年3月)の国内クラウドファンディングの市場規模は、前年比127.5%増の1,700億円と推計されました。今後さらに国内クラウドファンディング市場は拡大する見込みで、2018年には2,000億円を超えると考えられています。矢野経済研究所そして、2017年度の国内クラウドファンディングにおける類型別構成比は、貸付型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)が約90%を占めています。その中でも SBIソーシャルレンディングは、業界最大手の一つなのです。矢野経済研究所SBIソーシャルレンディングの特徴SBIソーシャルレンディングは、maneoなどに続き、2011年にサービスを開始しました。ソーシャルレンディング業界の中でも最大手の一つです。それでは、SBIソーシャルレンディングの特徴について見ていきましょう。事業基盤がしっかりしている1万円から投資できる名目利回り3~10%の分配金を毎月受けられるキャンペーンを行っている【SBIソーシャルレンディングの特徴①】事業基盤がしっかりしているSBIソーシャルレンディングは、証券や銀行など多くの金融機関の事業を展開する「SBI グループ」に属するソーシャルレンディング事業者です。 ソーシャルレンディング事業者は新興企業が多く、事業基盤が不安な会社もあります。しかし SBIソーシャルレンディングは、ネット証券業界最大手でもあるSBIグループに属しているということで、 他のソーシャルレンディング事業者とは一線を画しているといえるでしょう。【SBIソーシャルレンディングの特徴②】1万円から投資できるSBIソーシャルレンディングは、最低投資金額が1万円。少額からソーシャルレンディングを始められるので、初心者でも手掛けやすいサービスになっています。【SBIソーシャルレンディングの特徴③】名目利回り3~10%の分配金を毎月受けられるSBIソーシャルレンディングは元本保証ではありませんが、3~10%の高い利回りが狙えます。さらに毎月分配金を受け取れます。【SBIソーシャルレンディングの特徴④】キャンペーンを行っているSBIソーシャルレンディングSBIソーシャルレンディングでは、定期的にキャンペーンを行っています。直近で一番新しいのは、2018年11月の「SBIポイントプレゼンのご案内」。これは、「SBISL不動産ディベロッパーズローンファンド9号」に出資を行った場合、実際に運用が開始された出資額の0.5%相当の SBIポイントをプレゼントするというキャンペーンです。キャンペーンはいつも実施しているわけではありませんが、ノーリスクでお金を増やせるチャンスとして、 SBIソーシャルレンディングのサイトをチェックするようにしましょう。[adsense_middle]SBIソーシャルレンディングの実績それでは、 SBIソーシャルレンディングの実績を見ていきましょう。SBIソーシャルレンディングSBIソーシャルレンディングの登録完了者数は36,517人。融資残高は314億円となっています。 元本償還の実績は以下の通りです。オーダーメード型ローンファンドSBIソーシャルレンディングオーダーメード型ローンファンドとは、事業資金など明確な資金使途を持つ事業者を対象としたローン事業者に投資するファンドです。オーダーメードなので不定期に募集が行われます。SBIソーシャルレンディングの中で最も利回りが高く、8%の利回りがある商品が出てくることもあります。 ただし商品によって異なりますが、最低投資金額は5万円以上の場合が多くなります。現在運用しているオーダーメード型ローンファンドの中で、延滞中のファンドはありません。期間限定で募集されますが、利回りが高く魅力的な案件が多いので、 SBIソーシャルレンディングの中でもおすすめのファンドです。ただし、過去にはデフォルト(貸し倒れ)を起こしたファンドもあるので、注意しましょう。不動産担保ローン事業者ファンドSBIソーシャルレンディング不動産担保ローン事業者に貸付を行うファンド。不動産担保ローンというのは、不動産を担保にしてお金を借りられるサービスで、事業者に資金を貸し付けます。名目利回りは3~5%と他のサービスよりも低いものの、最低投資金額が1万円と低く、過去にデフォルトや延滞が起こったことがない点も魅力です。比較的安全度が高いファンドと言えるでしょう。SBIソーシャルレンディングの口座開設方法口座開設の手順SBIソーシャルレンディングを始めるためには、まず口座開設が必要です。 メールアドレスや必要書類を登録し、 会員登録します。ログインIDの取得登録フォームに必要情報を入力必要書類の登録本人確認キーの到着投資家登録完了1.ログインIDの取得投資家登録(個人)をクリックし、ログイン ID、 パスワード、メールアドレスなどの設定を行います。入力したメールアドレスに SBIソーシャルレンディングから Eメールが届くので、クリックして登録申請フォームにアクセスします。2.登録フォームに必要情報を入力ソーシャルレンディングは金融商品取引となるため、年収や資産状況、取引経験などを入力する必要があります。 これらは、投資家適合性のチェックページで行います。3.必要書類の登録登録情報画面から必要書類登録ボタンをクリック。 専用画面からマイナンバー確認書類、本人確認書類、銀行口座(分配金などの送金先口座)を登録します。4.本人確認キーの到着SBIソーシャルレンディングが本人確認書類を受領した後、自宅に簡易書留でハガキが届きます。申請終了からハガキが届くまで、通常3~5営業日ほどかかります。ハガキが届いたらマイページにログインし、表示された画面上で「本人確認キー」を入力して送信ボタンをクリックします。5.投資家登録完了以上で投資家の登録は完了です。マイページから希望のファンドに出資・申し込みができます。SBIソーシャルレンディングの口座にログインできない場合IDやパスワードを間違って入力すると 、SBIソーシャルレンディングの口座にログインできません。パスワードを忘れた場合は、再度パスワードの発行が必要です。ホームページ画面の右上の端に表示されている「ID・ パスワードを忘れた方のボタン」をクリックします。会員登録時に登録したメールアドレスを入力して SBIソーシャルレンディングに送信します。その後、 IDと新しいパスワードが記載されたメールが届くので、新パスワードを入力してログインした後、パスワードの変更を行います。業界初のクイック入金サービス住信SBIネット銀行の口座を持っている顧客は、振込手数料を負担することなく、 SBIソーシャルレンディングに入金できる「クイック入金サービス」を利用できます。クイック入金サービスはソーシャルレンディング業界では初めてで、2019年2月16日から始まりました。クイック入金サービスにより、出資金の入金時、分配金の受取人ともに振込手数料を気にしないで、 SBIソーシャルレンディングサービスを利用できるようになりました。[adsense_middle]SBIソーシャルレンディングの注意点SBIソーシャルレンディングで失敗しないために低金利の状況下で、3~10%と高い利回りが期待できる SBIソーシャルレンディングは注目を集めています。しかし、ソーシャルレンディングは元本が保証された金融商品ではありません。きちんと注意点の確認をしないまま投資をしてしまうと、失敗してしまう可能性もあるのです。元本が返ってこないなどのトラブルを避けるために、注意点を確認しておきましょう。【SBIソーシャルレンディングの注意点①】損失が出る可能性がある (業界最大手のmaneoでもデフォルトが発生)ソーシャルレンディングは、元本保証の金融商品ではありません。 SBIソーシャルレンディングでも過去に遅延やデフォルト(貸し倒れ)が起きたことがあります。不動産担保ローン事業者ファンドは担保が設定されているので比較的安全ですが、担保の価値は一定ではなく必ずしも売却できるとは限らないので、絶対に安心というわけではありません。これは、 SBIソーシャルレンディングだけでなく、業界最大手のmaneoでも遅延やデフォルトが発生しているので、ソーシャルレンディング事業の注意点として認識しておきましょう。SBIソーシャルレンディングは、1万円から投資が可能なので分散投資に適した金融商品です。一つの案件に集中投資するのではなく、複数の案件に分散投資をしてリスクを減らすようにしましょう。また、案件の内容をきちんと精査し、納得できない部分があれば投資を見送るという判断も必要です。単純に利回りが高いからといって投資をすると、遅延やデフォルトのリスクを見逃してしまう可能性があるからです。ソーシャルレンディングの案件は増えており、募集されるファンドも多数あります。内容に納得できない案件であれば、投資を見送るというのも一つです。自分が納得できる案件だけに投資するようにしましょう。【SBIソーシャルレンディングの注意点②】満期が来るまで現金化できない投資は余裕資金で行うのが原則です。特にソーシャルレンディングは、満期が来るまで現金化できないというデメリットがあります。株式や投資信託など他の金融商品であれば、お金が必要になった時にいつでも売却できます。一方ソーシャルレンディングでは、すぐに現金化することはできません。満期が一年のファンドに投資した場合、1年が経過してファンドの償還が行われるまで現金化できないのです。初心者の人は、一年未満など期間の短いファンドから始めることをオススメします。 そして、将来的に必要になる資金をソーシャルレンディング投資に充てないようにしましょう。【SBIソーシャルレンディングの注意点③】ロールオーバーに注意SBIソーシャルレンディングでは、資金がロールオーバーされる可能性があります。ロールオーバーとは、資金の供給が多いにも関わらず借り手の希望額が少ないとき、貸付資金が待機したまま長く待たされることです。案件に募集したのに貸付までに時間がかかり、貸付が実行されない間の利息も入りません。高利回りの案件ほどロールオーバーのリスクが高まるので注意が必要です。ただ、ロールオーバーが多かった「SBISLカンボジア技能実習生支援ローンファンド」は2019年7月19日で募集を終了しています。SBI証券の投資家は特典コードでポイントをゲットできるSBIソーシャルレンディングの投資家登録および口座開設を行うとき、「特典コードまたはご紹介者名を入力」という欄があります。これは6桁の特典コードですが、SBI証券などSBIグループで何かしらの投資をしているユーザーにメールで案内がきます。たとえば、SBI証券で取引しているユーザーに対し、 SBIソーシャルレンディングを新規登録すれば、SBIポイントをプレゼントするという内容などです。ただし、ポイントプレゼントは過去に行っていたものであり、現在は利用できません。キャンペーン同様、 SBIソーシャルレンディングからのお知らせを待つようにしましょう。SBIソーシャルレンディングの評判に関するまとめSBIソーシャルレンディングは、大手金融グループであるSBIグループの一員なので、信頼性が高い会社です。業界でも最大手の一つで、案件の豊富さで人気があります。国内では低金利が続く中、3~10%と高い利回りが狙えるのも魅力です。国内のソーシャルレンディング市場は拡大を続けており、今後も注目は高いでしょう。口コミについても、いい評判が目立ちました。しかし、ソーシャルレンディングは元本が保証されている金融商品ではありません。1万円と少額から利用できるので、複数の案件に分散投資してリスクを軽減させるようにしましょう。
2019年07月28日本記事では、初心者の方が最初に疑問に思う「投資信託の仕組みと特徴」について丁寧に解説します。全体を通して質問形式で進みますので、楽しくお読みいただければ幸いです。投資信託(ファンド)の仕組みと特徴について投資信託とはファンドとも呼ばれます。投資信託を使えば、次の二つを誰でも容易に行うことができます。分散投資ができる小額から資産運用が行える投資信託の特徴は少額で分散投資ができることそれでは、より丁寧に中身を見ていきましょう。投資信託の仕組みを教えてください。投資信託の仕組みは実際は複雑ですが、私たち投資家は以下の点を理解していれば基本的に問題ありません。まず下の図表をご覧ください。(※図表は筆者作成)下の図表は食品の詰め合わせのイメージ図です。普段私たちはスーパーなどで食品を買います。それはその方が便利だからです。直接農家から買い付けたりしていては手間とコストがかかってしまいます。もっと便利にするには、欲しい食品が詰め合わせになっていれば良いわけです。そして、それを金融商品にしたものが投資信託です。下の図表が投資信託の基本的な仕組みのイメージ図です。私たち投資家は、小さなお金を出す(投資信託を購入する)ことで、国内外の株式や債券などに手軽に分散投資をすることができます。つまり投資信託とは、大変乱暴に言いますと金融商品の詰め合わせなのです。分散効果が小さな資金でも得られるのが特徴上記で説明しましたように投資信託を使えば、多くの株式や債券に投資をすることが容易にできます。株式:代表的なハイリスク・ハイリターンの金融商品債券:一般的には株式よりはローリスク・ローリターン通常の個別の株式投資で、分散投資を行おうとすると大変に高額な資金が必要になってきます。個別株式による分散投資:仮に50社に分散投資を行おうとすると、やはり仮に一社が10万円の場合500万円もの大金が必要になるところが投資信託であれば、少額の資金で分散投資を行うことができます。極端に言えば『先進国株式』にも100円程度から分散投資をすることができます。先進国株式:アメリカ・イギリス・フランスなどの世界20数か国程度の先進国株式千数百社などを指すことが一般的投資信託の仕組みでよく出てくる「委託会社(委託者)」とは?【質問】委託会社(委託者)ってどんな意味ですか?解説してください。投資信託の仕組みでよく出てくる言葉に委託会社(委託者)というものがあります。これは、ざっくり言うと投資信託を運用する会社のことです。上の図では投資信託の袋の下にいる運用する人が委託会社にあたります。委託者=運用会社運用会社は投資家から集めたお金をどのように運用するかを指図する役割です。【質問】もし持っている投資信託が途中で運用中止になったらどうなるの?途中で投資信託の運用が中止になることがあります。これは運用成績が悪かったり、投資家の資金が集まらなかった場合に起こることがあります。この場合はその時の基準価格で償還されます。簡単に言うと、その時の値段で売られて現金化されるということです。繰り上げ償還といいます。※基準価格:正確には基準価額ですが、直感的にわかりやすくするために価格と表記しています。もちろん買った時よりも値上がりしていれば利益になりますし、値下がりしていれば損失が確定します。繰り上げ償還はあまり望ましい事態ではありません。これを避けるために、投資信託を選ぶ際はある程度規模が大きい投資信託(ファンド)を選ぶことも重要である、という意見もあります。投資信託が途中で運用中止になると、その時の時価で売却される。【質問】もし投資信託を買った窓口の証券会社・銀行、そして委託会社が破綻したらどうなるの?それでは、もし証券会社などが破綻したら、私たちが保有している投資信託はどうなるのでしょうか。もう一度図表を見てみましょう。上の図の黄色い袋が投資信託ですが、その上に「証券会社や銀行など」という部分があります。それがいわゆる販売窓口です。ここを介して私たち投資家は投資信託を買うことができます。つまり、極端に言えばそれらは販売窓口であり、私たちの投資信託の財産を管理してはいません。そのため、基本的に販売会社や委託会社(運用会社)が破綻しても、私たちのお金(信託財産)は別の信託銀行というところで管理されているので安全である、と言われています。ちなみに信託銀行の人は上の図では、黄色い投資信託の袋の下の「管理する人」です。販売会社や委託会社(運用会社)が破綻しても、投資家のお金は別の信託銀行に管理・保管してある。投資信託(ファンド)の利益の出し方についてわかりやすく教えてください。基本的に資産運用における運用益の出し方はシンプルです。ざっくり二つあります。売却して得られる差益保有して得られる利益[adsense_middle]投資信託の利益に関する二つの用語の意味について、わかりやすく解説してください。これは個別の株式・債券・不動産などの資産運用でも基本的に同様です。例えば不動産です。マンションを一棟買った人がいるとします。1億円で買って、1億2千万円で売れば、その差額が売却差益です。マンションを保有していて家賃収入が毎月発生すれば、それが保有利益です。株式・債券の場合は、安く買って高く売れたらその差額が売却差益保有していて配当金・優待・利息がついたらそれが保有利益ということになります。そのため、それらの金融商品の詰め合わせである投資信託でも同様に、売却差益と保有利益が発生することがあります。どんな場合に得られるのか見てみましょう。キャピタルゲインってどんな意味ですか?解説してください。売却差益のことをキャピタルゲインとも言います。売却差益=キャピタルゲインこれはとてもシンプルなものです。例えば投資信託を1万円で買って、1万1,000円で売れば1,000円が売却差益(キャピタルゲイン)となります(税・手数料無視)。図にすると下のようなイメージです。これは積立投資でも、一括投資でも同じです。積立投資:毎月定期的に金融商品を買う投資方法、最終的に平均購入単価より高く売れば差額が利益となる投資信託を安く買って、高く売ることで利益が出る。これが投資の基本。ただし値動きは市場次第。インカムゲインってどんな意味ですか?解説してください。そして投資信託を保有することで、利益を受け取ることができるものもあります。こちらはインカムゲインとも呼ばれます。保有利益=インカムゲイン図にすると次のようなイメージです。ただし、筆者は分配金の出る投資信託は合理的な資産形成において不向きである、と考えています。結論から申し上げますと、分配金の無い投資信託(分配金利回りゼロ)であることこそが重要であると考えています。その理由は大きく二つあります。複利効果(雪だるま式にお金が大きくなる効果)が弱まる毎月分配型投資信託などの場合、タコが自分の足を食べるように次第に小さくなり、資産形成に不向き投資信託を保有することで、普通分配金という利益を受け取れる。投資信託の基本的な仕組みと特徴に関するまとめ投資信託の仕組みは「食品の詰め合わせ」と同じ仕組み投資信託の特徴は、少額で大きな分散効果が得られること投資信託の委託会社が破綻しても、投資家のお金は信託銀行に保管してある今回は投資信託の基本的な仕組みと特徴について考察しました。分散の仕組みと効果、そして利益の上げ方の基本は、どこまで投資家のレベルや投資額が上がっても不変です。基本を押さえて、基本通りに行うことが(本当に)資産形成では重要だと思います。本記事が読者の皆様の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年07月26日Tap Buy(ワンタップバイ)はスマホ専門の証券会社で、米国株や日本株、ETF(上場投資信託)などを1,000円から購入できます。スマートフォンを利用して少額から株式投資できるので、特に20~30代の投資初心者に人気があるサービスです。今回は、ワンタップバイの評判やメリット・デメリットについて解説します。ワンタップバイとはワンタップバイワンタップバイは、スマートフォンアプリを利用し、日本株や米国株、日米のETF(上場投資信託)を購入できるサービスです。株式投資は通常、1株や10株、100株といった株数単位で購入します。日本では100株単位での取引になるので、銘柄によっては数百万円の資金が必要です。しかし、ワンタップバイは1,000円から金額単位で購入できます。少額から日米を代表する大企業の株主になれるのです。利用ユーザー層は20~30代の若い世代が中心で、利用者の約7割が未経験者です。少額から投資できるので、未経験者でも気軽に安心して投資できます。サービス開始から約3年で120万ダウンロードを突破するほどの人気です。ワンタップバイのメリット少額(1000円~)で大企業の株主になれるETF(上場投資信託)の売買も可能One Tap BUY10倍(CFD取引)が取引できるロボ貯蓄が利用できる【ワンタップバイのメリット①】少額(1000円~)で大企業の株主になれるワンタップバイ国内の株式だけでも4,000銘柄以上あります。この中から自分に合った銘柄を選ぶのは困難です。しかし、ワンタップバイなら、日本株・米国株それぞれ30社が厳選されています。投資先を選ぶ手間を省けるのです。日米ともに以下のように名前が知られた優良企業ばかり。しかも誰でも1,000円から株主になれます。日本株取扱銘柄(一部)武田薬品工業(4502)ヤフー(4689)ソニー(6758)キーエンス(6861)キャノン(7751)任天堂(7974)米国株取扱銘柄(一部)アップル(AAPL)アマゾン(AMZN)フェイスブック(FB)コカ・コーラ(KO)スターバックス(SBUX)米国株は1株単位ですが、日本株は100株単位です。たとえばキーエンスの場合、株価は65,000円前後(2019年7月時点)。100株購入するためには、650万円前後の資金が必要です。しかし、ワンタップバイを利用すれば1,000円から購入できるのです。ワンタップバイは、初心者でも簡単に、少額から株式投資を始められるサービスなのです。【ワンタップバイのメリット②】ETF(上場投資信託)の売買も可能ワンタップバイワンタップバイでは銘柄が厳選されていますが、それでも個別銘柄を選ぶのは難しいという方は、 ETFを使って市場をまるごと取引できます。個別株は一社のみに投資しますが、ETFは指数に投資します。日本株の対象は、国内の代表的な株価指数である日経平均株価です。「まるごと日本株」では、以下の3つのETFが対象で、1,000円から投資できます。「まるごと日本株」◎日経平均株価が上昇したら儲かるETF日経225連動型上場投資信託(1321)◎日経平均株価が上がったら2倍儲かるETF日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投資信託(1570)◎日経平均株価が下がったら儲かるETF日経平均インバース・インデックス連動型上場投信(1571)「まるごと米国株」米国株の対象は、代表的な株価指数であるS&P500指数です。米国を代表する企業500社がたった1,000円で買えます。「まるごと米国株」で取引できるETFは以下の3銘柄です。◎S&P500が上がったら儲かるETFSPDR S&P500ETF(SPY)◎S&P500が上がったら3倍儲かるETFDIREXION S&P500 3X(SPXL)◎相場が下がったら3倍儲かるETFDIREXION S&P500 -3X(SPXS)【ワンタップバイのメリット③】One Tap BUY10倍(CFD取引)が取引できるワンタップバイワンタップバイでは、CFD取引もできます。CFD(Contract For Difference)とは指数に連動する取引で、差金決済取引と呼ばれます。差金決済取引とは、現物の受け渡しをすることなく、売買の差額部分だけを現金で決済する取引です。代表的な差金決済取引としてFX(外国為替証拠金取引)があります。少ない元手(証拠金)で大きな金額を取引できるので、少額の資金でも大きな利益が狙えます。対象指数は日経平均株価(日経225)とS&P500指数です。これらの指数はETFを通じて取引できますが、CFDでも取引可能です。One Tap BUY10倍CFDの特徴は以下の3つです。1万円から取引可能証拠金1万円から、1万円単位で差金決済取引を利用できます。少ない資金で大きな金額を取引できます。売りと買いのどちらでも取引できるOne Tap BUY10倍CFDでは、売り・買いどちらでも取引を始められます。そのため相場の下落局面でも利益を狙えます。ほぼ24時間取引できるOne Tap BUY10倍CFDは、ほぼ24時間取引可能です。最長で月曜~金曜の8:00~翌6:00(日本時間)で取引できます。(米国夏時間は月曜~金曜の7:00~翌5:00)日中忙しい人でも仕事が終わったあとや祝日の売買が可能です。【ワンタップバイのメリット④】ロボ貯蓄が利用できるワンタップバイ通常のワンタップバイでは、優良株を保有して値上がり益と配当金を狙います。一方、ロボ貯蓄は米国市場に上場している高利回りの分配金・配当商品だけを厳選しています。配当も毎月や3カ月ごとなどの銘柄が多いのも特徴です。たとえば、以下のような銘柄あります(2019年6月末現在)。ARCC エイリスキャピタル 3カ月配当年利8.79%EMBドル建新興国債券毎月分配 年利5.49%3.PFF優先株式&インカム証券 毎月分配 年利5.76%投資金額は1銘柄につき毎月3万円からで、1万円単位でつみたて可能。つみたて中も配当金や分配金がもらえます。つみたて金額が高くなっていますが、ロボ貯蓄では、主にシニア層をターゲットにしています。利回りの高い商品をつみたて投資し、分配金や配当金を年金のように受取ることを想定しているのです。[adsense_middle]ワンタップバイは儲からない?デメリットと合わせて解説SBI証券両者を比較すると、以下のようになります。約定代金が1万円以下はワンタップバイが有利です。都度プランは、SBI証券の最低手数料がなくなったので、米国株はSBI証券、日本株に関しては1万円以下の場合はワンタップバイの方が有利になります。定額プランワンタップバイ1カ月どれだけ取引しても980円(税込1,058円)SBI証券の定額プランSBI証券の定額プラン(アクティブプラン)は以下の通りです。SBI証券ただし、これは1日あたりの金額です。しかも、対象は日本株のみです。取引回数や金額にもよりますが、日米の株式が対象で月額一律980円のワンタップバイは有利な手数料体系だといえます。為替手数料(米国株・外国株ETF)ワンタップバイ:1ドル35銭のスプレッドSBI証券:1ドル25銭のスプレッド米国株や外国株ETFの場合は、取引手数料の他に為替手数料がかかります。ワンタップバイは為替レートに1ドル35銭のスプレッドが加減されます。一方、SBI証券の為替スプレッドは25銭です。為替スプレッドに関してはSBI証券の方が有利になります。ワンタップバイで利益を出すには?1,000円と少額から始められるのがワンタップバイの魅力ですが、利益を出すにはどのようにすればいいのでしょうか。ワンタップバイに限らず、長期的に利益を出すためには、大きな損失を避けることが必要です。そのために、以下の2点を心がけましょう。分散投資ワンタップバイでは、日米の優良銘柄に少額から投資できます。できれば、1銘柄ではなく複数の銘柄を購入するようにしましょう。1銘柄に集中投資していると、不祥事などがあった場合に大きな損失がでる可能性があるからです。複数の銘柄に分散投資しておけば、1銘柄で大きな損失がでても他の銘柄でカバーできます。積立投資するワンタップバイなら金額指定で株を買えるので、毎月一定金額を買うなど積立投資もおすすめです。ある程度の資金があっても一度にまとめて買うのはおすすめできません。株価は一定ではなく、常に上下するからです。買うタイミングが悪い場合、大きなマイナスが出る可能性があります。ですから、毎月一定額を購入するのがおすすめです。しかし通常の証券会社では、株数単位での購入になるので一定金額ずつ購入できません。ワンタップバイでは一定金額ずつ購入できるので、相場の変動に関わらず購入価格を標準化できます。購入価格を標準化することによって、大幅な損失を回避できるというメリットがあるのです。積み株を利用する積立投資を行う場合、「積み株」を利用すると便利です。日米どの銘柄でも、1銘柄1,000円以上1,000円単位で設定できます。銀行預金の口座に残高があれば、送金手続きをしなくてもその場で株を買えるサービス「おいたまま買付」なら、銀行預金に残高があれば自動的に決済されます。[adsense_middle]ワンタップバイの安全性は?日米の優良企業に少額から投資できるということで、若い世代を中心に投資初心者が多いワンタップバイですが、購入した株式などの資産の安全性はどうなのでしょうか。まず、ワンタップバイは金融庁に登録の届け出を行った証券会社・金融商品取引業者です。ソフトバンクやドコモ・みずほ証券系VCの「MIC」、みずほフィナンシャルグループの「みずほキャピタル」などから出資を受けて経営されています。また、証券会社の財務の健全性を測る重要な指標として、「自己資本規制比率」があります。2019年6月末時点のワンタップバイの自己資本規制比率は474.1%。金融商品取引法で証券会社には120%維持が課せられていますが、この水準を大きく上回っているので、安全度は高いと判断できます。しかも、分別管理(証券会社と顧客の資産を分けて管理すること)が法令で義務付けられているので、ワンタップバイが破綻しても、顧客が預けている資産には影響が及びません。万が一分別管理がされていない場合でも、投資者保護基金により一人1,000万円までは保護されるので安心です。ワンタップバイの評判・儲かるかどうかの考察に関するまとめ今回は、ワンタップバイの評判やメリット・デメリットについて解説しました。日米の厳選された優良株に少額から投資できるワンタップバイは、株初心者でも始めやすいサービスです。手数料に関しては、これまで大手ネット証券の最低手数料が5ドルだったので、少額取引ではワンタップバイの有利さが目立っていましたが、ほぼ変わらない手数料体系になってしまいました。ただ、定額プラン(980円)は日米株合わせた手数料プランで、ワンタップバイ独自のサービスです。取引金額によりますが、定額プランはネット証券より有利と考えられます。銘柄数が絞られていることは株初心者にはうれしいサービスですが、取引に慣れてくると物足りなく感じる人もいるでしょう。その場合は、他のネット証券で取引銘柄の幅を広げるようにしましょう。
2019年07月21日本記事ではNISA(ニーサ)口座での初心者におすすめの投資信託(ファンド)について考察します。NISA(ニーサ)口座での初心者におすすめの投資信託(ファンド)1本はコレ!メリットや違いを理解しようニーサとは少額での投資を行う個人投資家向けの税制優遇制度です。まず最初にニーサ口座について、押さえておきたいポイントを理解しましょう。NISA(ニーサ)口座のメリットとは?普通の口座との違いニーサ口座のメリットを一言で言うと「利益が非課税になること」です。この点が最も大きな点です。その他の点は、通常の証券口座と大きくは変わりません。その他の特徴としては以下のようなものが挙げられます。(※図表は筆者作成)どこでニーサ口座が開けるんですか?ニーサ口座は証券会社などで開くことができます。前述のようにニーサの最大のメリットは「運用で得た利益が非課税になる」ということですが、それ以外のリスク(値動きの幅)やリターン(見返り・利率など)は通常の資産運用と変わりません。ニーサ口座ではどんな商品が買えるの?年間の投資枠が120万円あるニーサですが、買える金融商品は一般的なものです。つまり、株式と投資信託(上場投資信託:ETF含む)です。株式・・・・・個別の企業の株式のこと(トヨタや日産、マクドナルドなど)投資信託・・・複数の金融商品の入った金融商品(国内外の株式や債券などに幅広く分散投資がしやすい)ファンドの評判はあてになる?ニーサで投資信託を選ぶ際に、「運用成績が良かったファンド」を選ぶ方が多いかもしれません。ただ、これは文字通り「良かった」と過去形です。残念ながら資産運用の世界では過去は未来を保証するものではありません。つまり、過去に「良かった・悪かった」ものが未来も良い・悪いとは限らない、ということです。それでは何を目安に投資信託を判断したらよいのでしょうか。次に、初心者の方に最低限押さえてほしいポイントを3つ見てみましょう。[adsense_middle]投資信託を始めるなら「手数料・分配金利回り・銘柄の中身」の3つをチェック!投資初心者の方がニーサ口座で投資信託を選ぶなら、次の3つのポイントをチェックしてほしいと思います。手数料が低いか毎月分配型ではないか銘柄は株式が主体であるかどうかちなみにこれは、イデコ(個人型確定拠出年金)でも、通所の課税口座でも同様のチェックポイントです。そして、「つみたてニーサ」という税制優遇制度ではあらかじめ似たような選定基準が入っています。筆者はこの選定基準を「金融庁フィルター」と呼んでいます。金融庁フィルターには、「過去の成績」や「評判」という選別方法の概念はありません。【ニーサ口座で投資信託を選ぶときのチェックポイント①】「手数料」まずは手数料から見ていきましょう。手数料は単純に運用成績から差し引かれるお金です。利益が出ている場合は、その利益を押し下げる効果が手数料にはあります。利益が出てていない場合は、さらに損失を広げる効果が手数料にはあります。ですから手数料は低ければ低いほど良いのです。金融商品の手数料ってどれくらいならいいの?投資信託の具体的な数値を挙げましょう。この基準に当てはまるものだけを選択肢として残せば問題ありません。金融商品の手数料って高いほど良い成績になるんじゃないの?中には上記の説明だけでは納得されない方もいらっしゃるかもしれません。何しろ住宅購入の場合などは、高いお金を支払えば支払うほどに家の性能は良くなっていくからです。そのため、「金融商品でも同じではないか?手数料が高い方が良い成績になるのではないか?」と思われるかもしれません。しかし答えはノーです。現代の市場では運用成績は長期的に見ると市場平均が最適となるため、手数料の安い投資信託を保有することが唯一「マシ」な成績を得ることにつながります。【ニーサ口座で投資信託を選ぶときのチェックポイント②】「分配金利回り」初心者の方にチェックしていただきたいポイント2つ目は分配金の利回りです。分配金というのは、大変乱暴に言うと「利益や投資したお金を配ってくれること」です。保有している投資信託の成績が良ければ(市場次第)利益がもらえますし、そうでない場合は投資したお金の一部が返ってくるというものです。前述のように、ニーサでの投資枠は年間最大120万円です。そうなると、初心者の方の中には「投資額が120万円ならできるだけ分配金が多い方が良いだろう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、結論から申し上げますと、効率の良い投資を考えた場合は分配金利回りがゼロのものを選ぶことが重要です。なぜでしょうか。投資信託および資産形成で重要なのは効率ではないかニーサのみならず、資産運用全般で重要なのは「効率」だと筆者は考えています。この効率とはどういうことでしょうか。効率の解釈にはいろいろあると思います。ここでは「同じ期間・同じ金額を投資をするのなら、できるだけお金が大きくなる方が効率が良い」とします。例えば100万円を10年間投資に回したとします。読者の方は次のどちらが効率が良いと思われるでしょうか?10年後に100万円が110万円になっている10年後に100万円が150万円になっている直感的に多くの方が2の方が良いと思われたのではないでしょうか。筆者もそう考えます。投資信託を始めるなら分配金利回りはゼロから選ぶそうである以上、投資信託を選ぶ際は資産形成の効率が良くなるものを選ぶことが大切です。そのため、先ほどの結論「効率の良い投資を考えた場合は分配金利回りがゼロのものを選ぶことが重要」となります。なぜなら、分配金は「利益や投資したお金を配ってくれること」ですから、再投資の効果が弱まってしまいます。簡単に言うと雪だるまを大きくする力が弱まってしまうのです。投資信託の分配金利回りは、高ければ高いほどいいんじゃないですか?世間の評判やランキングを拝見すると、分配金利回りが高い投資信託が上位にきていることがしばしばあります。しかし、それは見方を変えると「効率の悪い投資信託ランキング」でもあると筆者は考えます。分配金はゼロから選ぶことが重要です。ゼロであっても内部で再投資されます。雪だるま式にお金が大きくなる効果が高まります。先ほどの筆者の質問で「2」を選ばれた方は、効率を重視しているわけですから、冷静に考えれば分配金の利回りが高い投資信託は買わないのが正しい選択肢ではないでしょうか。【ニーサ口座で投資信託を選ぶときのチェックポイント③】「銘柄の中身」が株式主体であるかどうか初心者の方に知ってほしい最後のチェックポイントは、投資信託の銘柄の中身です。やはり結論を先に申しますと、株式が主体になっている投資信託かどうか?ということです。ちなみに銘柄の名前はほとんど重要ではありません。投資信託の銘柄は名前で選ぶのではなく、中身が株式かどうかで選ぶことが重要です。そして、銘柄選びでもやはり「効率」が重要です。そして、ハイリスク・ハイリターンの伝統的な資産は「株式」です。下の表は年金機構の想定している各資産の期待リターンを載せたものですが、債券よりも株式の方が期待リターンが高く想定されています。期待リターンとは、確実ではないがこのくらいのリターンが期待できるのではないか、という数値また、一般的に株式から得られるリターンは長期で見ると5~6%程度(+無リスク金利)になるのではないかと言われています。必ずそうなるとは断言できませんが、この点を考えても長期の資産形成で重要なのは株式であると筆者は考えています。(※図表は筆者作成)[adsense_middle]筆者の考える「自分が初心者だとしたらおすすめしたい投資信託の銘柄」それではここで、筆者の考える初心者の方におすすめの投資信託の銘柄を一つ挙げてみたいと思います。いくつか候補はありますが、今回は特にシンプルにするために一つの銘柄に絞ります。前回の記事でイオン銀行について触れましたので、本記事でもイオン銀行で買える銘柄で考察をしてみたいと思います。(※図表は筆者作成、数値は記事作成時点)これ一本で、日本を除く先進国二十数か国の株式千数百社に分散投資をしたことになります。この銘柄を買えば儲かるんですね?気を付けていただきたいのが、これを買えば必ず儲かるわけではないということです。結果は市場次第です。ただ手数料が低く・分配金がなく・中身が株式なので「マシ」であるだろう、というだけです。金融商品ってどのタイミングで売買したらいいですか?基本的に売買のタイミングは世界中の誰にもはっきりとは分かりません。つまり、いつ安く・高くなるかが良く分からないのです。例えば2008年の金融危機クラスの金融危機を待って(安くなるのを待って)いると、もう11年近く待つことになってしまいます。この先もいつ金融危機が来るのか分かりません。いつが高いのかもまた同様に分かりません。そのため次のような売買タイミングが考えられます。将来の値上がりを期待して、一括で投資するタイミングが読めない以上、毎月の積立投資に徹する筆者は個人的に積立投資が初心者の方には良いと思います。その理由は初心者の人(あるいは多くの人)が安くなると売りたくなり、高くなると買いたくなるという「認知エラー」にかかり、損をしてしまいやすいからです。初心者の方こそ、そしてベテランでも、積立投資に徹するのが良いと筆者は考えます。NISA(ニーサ)口座での初心者におすすめの投資信託に関するまとめ初心者におすすめの投資信託選びでは「評判」をそぎ落とす手数料と分配金利回りもそぎ落とす資産形成では効率を重視する本記事では効率について触れました。人生100年時代とはいえ、認知症や資金面、退職年齢のことなどを考えますと、案外資産形成をできる時間というのは短いのかもしれません。そうであるのなら、やはり効率の良い資産形成を考えることが重要ではないでしょうか。期間・年齢・働き方は人それぞれ異なります。そのため年齢や投資期間によって最適な金融商品の選び方が異なるような気がします。ところが効率を考えると、銘柄の選定方法はいつも同じになるのではないでしょうか。異なるのはシンプルに投資金額のみではないでしょうか。つまり運用商品は同じで、異なるのは投資する金額と預貯金などでリスクをコントロールする、という形です。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年07月16日家族信託のほかにも、財産管理や相続、認知症に関連したさまざまな制度があります。生前贈与や生命保険は、今まで生前の相続対策に活用されてきました。成年後見制度は、認知症などで判断能力を欠くことになった場合に活用されています。今回は、従来の制度と比べて、家族信託にどんなメリット・デメリットがあるかを考えてみましょう。■ 1.後見制度よりも資産の運用がしやすい「後見制度」とは、判断能力が不十分な人を守る制度です。契約などの法律行為を行えない人を後見人等が代理し、必要な契約等を締結する、財産を管理するなどすることで、本人の保護を図ります。tsukat / PIXTA(ピクスタ)1-12種類の後見制度法定後見と任意後見の2つがある法定後見制度は、既に判断能力が不十分な時に、申立により家庭裁判所によって選任された後見人等が本人に代わって財産や権利を守り、本人を法的に支援します。任意後見制度は、本人が元気で判断能力があるうちに、将来、自らの判断能力が低下した場合に備え、任意後見人を選び、公正証書で任意後見契約を結んでおくもので、将来、判断能力が不十分となった時に備えるための制度です。1-2資産運用の自由度は家族信託のほうが高い後見制度を利用すると、毎年、家庭裁判所への報告義務が発生します。また、法廷後見人として身内が後見人になるとは限りません。資産を保護する活動はしてくれますが、本人や家族のために、積極的な資産運用を行ってくれないケースが少なくありません。家族信託なら自分が元気なうちから、資産の管理・処分を託すことができ、もし、万が一判断能力を喪失したときも、自分の意向に沿った財産管理を行えます。不動産の売却や買い換え、アパート建設などの資産運用・組替えも、受託者である家族により可能です。信託において、受託者は信託財産の管理運用を行なうことができますが、成年後見人のように、本人に代わって身の回りの世話や一切の契約ごとの管理を包括的に行ったり、本人のした契約を取り消したりする成年後見人のような権限はありません。■ 2.生前贈与よりも財産管理の自由度が高くなる相続対策として生前贈与が行われる場合がありますが、生前贈与では主に高額な贈与税が問題になります。贈与税の基礎控除額は110万円。相続税に比べて高い税率です。CORA / PIXTA(ピクスタ)贈与税が非課税になる特例もありますが、住宅の購入や教育資金、結婚・子育て資金と使用目的が限定されています。一度贈与した財産を戻すことができない点もデメリットとして挙げられます。贈与税の非課税制度を利用して限度額いっぱいの金額を孫に贈与したものの、あとから介護費用が必要になってお金に困るといったケースもあります。家族信託ならば、受託者による財産の処分や運用方法の変更を行うことができるため、いざという時にも現金化することができるのです。家族信託のほうが多目的な用途に使用可能だといえます。■ 3.生命保険は健康でないと加入が難しい生命保険の死亡保険金は、指定された受取人の固有財産で遺産分割の対象にはなりません。そのために、相続が発生した場合に特定の人に財産を渡したい場合に有効な方法です。makaron* / PIXTA(ピクスタ)ただし、生命保険に加入するには、被保険者が健康でなければなりません。受取人は誰でもよいわけではなく、一般的に孫、祖父母、兄弟姉妹(義理含む)の2親等以内の親族とされています。家族信託の受益者、受託者は、基本的には「家族」であり、保険の受取人に比べ広範囲となっています。ただし、信託契約は委託者と受託者の信頼関係が何より重要です。信託は「信用して託す」わけですから、信頼できる家族がいないなら家族信託を利用することはできません。なお、家族信託で、受益者が未成年や高齢者など、自ら監督することが難しい場合は、信託監督人をつけることができる場合があります。■ 4.遺言書よりも長く財産管理の道筋を示せる相続対策として遺言書を書く人が多くなっていますが、財産承継について遺言で指定できるのは自身が死亡したときの相続までで、その次の代の相続については指定できないのをご存知でしょうか。cba / PIXTA(ピクスタ)遺産を子どもに相続させることを指定できても、その子どもから孫に遺産を継がせる(2次相続と言います)ことまでは指定できません。遺言書は万能ではないのです。家族信託では、自分の希望する順番で何段階かに分けて受益者の指定が可能となります。1次相続者である高齢の配偶者などが認知症や障害により遺言が書けない場合でも、遺言を書いたのと同じ効果になるので、遺産分割協議による争いを回避できます。■ 5.まとめ家族信託で注意してほしいのは、相続税です。不動産相続は注意が必要です。相続で「所有権」を取得した人に相続税が課税されますが、家族信託を利用して不動産を信託した場合は、所有権を取得した人ではなく、受益権を取得した人に対して相続税が課税されます。受益権の評価額は、その不動産の相続税評価額と同じです。家族信託それ自体で相続税評価額が引き下げられるわけではありません。このデメリットを考慮しても、家族信託は、後見制度や遺言、贈与などに比べ、財産管理において思い通りの財産承継ができる制度ですので、一度家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。ファイナンシャルプランナー(AFP)/宅地建物取引士一般社団法人/家族信託普及協会®会員吉井 希宥美
2019年07月12日本記事ではイオン銀行の投資信託人気ランキング上位のファンドを筆者が考察します。また、最後に筆者の考えるイオン銀行の投資信託の「おすすめ銘柄」をランキング形式でご紹介します。※各数字およびランキング内容は記事執筆時点の内容です。イオン銀行の人気投資信託をランキング形式で学ぶそれでは、イオン銀行の月間購入件数ランキングを見てみましょう。多数あるラインナップの中から多くの方が選んだ銘柄(評判の高い銘柄)は、このようになっていました(取材時)。イオン銀行の人気ランキング5位「ニッセイ グローバル好配当株式プラス(毎月決算型)」はどんなもの?5位の「ニッセイ グローバル好配当株式プラス(毎月決算型)」は、日本を含む世界の株式に広く投資をすることを目的としている投資信託です。また、毎月分配金も支払われます。初心者の方に大変な人気のあるタイプが毎月分配型です。イオン銀行の人気ランキング2位~4位の銘柄「日経225インデックスファンド」はどんなもの?それでは、2位~4位までを見てみましょう。2位:日経225ノーロードオープン3位:iFree日経225インデックス4位:野村 インデックスファンド・日経225『愛称:Funds-i 日経225』2位~4位までは、いずれも次の共通点があります。市場平均と連動することを目指すインデックス型投資信託対象は国内株式で日経平均株価に連動することを目指す買う時と売るときにかかる手数料がゼロ合理的な投資対象は手数料が0.3%以下のインデックス型投資信託2位~4位までが株式主体のインデックス型投資信託であることには、筆者としては大変共感できます。なぜなら、資産運用を考えた場合には、合理的な投資対象は以下のような点が欠かせないからです。手数料が0.3%より低い(より低い方がよい)株式が主体であること市場平均と連動することを目指すインデックス型投資信託であること上記の理由をとてもコンパクトに解説します。手数料は運用成績を押し下げるだけなので手数料は引く方が良い。債券はローリターンなので、同じお金で投資をした場合の期待収益額が株式と比べて低い。市場平均は世界中の機関投資家(専門家)の平均なので、長期的に見るほどに市場平均を超え続けることが難しい、という理由です。イオン銀行の人気ランキング1位の銘柄「SBI 日本株4.3ブル」はどんなもの?取材時の人気ランキング一位の銘柄は「SBI 日本株4.3ブル」という投資信託です。これはどのようなものなのでしょうか。イオン銀行のサイト説明によると、国内株式市場のおおむね4.3倍になる投資成果を目指すもの、という内容が記載されています。ブルは牛のことこの名称「SBI 日本株4.3ブル」 の「ブル」とは何でしょうか?このブルとは牛のことです。牛というのは相手を攻撃するときに、角を下から刺し、上に放り上げるそうです(見たことはありませんが)。その動き(下から上)を指して金融の世界では、ブルと名がつく投資信託は「対象の数倍の値動きをすることを目指す投資信託」を指すことが一般的です(てこの意のレバレッジともいう)。ちなみに、何倍動くかも種類によって異なります。この「SBI 日本株4.3ブル」は日本株式市場の4.3倍の値動きをすることを目指しています。イオン銀行で「SBI 日本株4.3ブル」投資信託を買うと、結果はどうなる?このブル型の投資信託は前述のように、対象の株式市場などが上昇すると数倍の値動きをします。大変に乱暴に言うと、株式市場が上がる前に仕込んでおいて、高くなった時に売却すると通常よりも大きな利益が得られる、というものです。イオン銀行の「SBI 日本株4.3ブル」投資信託購入時の手数料はいくら?ちなみにこの投資信託は、以下のような費用がかかります。持っている間にかかる手数料(年率)0.95%購入時手数料(買うときのみかかる)2.16%[adsense_middle]イオン銀行の投資信託人気ランキングの筆者の評価とデメリット以上5本の人気ランキングのラインナップをざっくりと見て参りました。ただ、どのようなランキングであっても、基本的に「ほとんどあてにならない」という風に考えておくことが重要かと思います。何しろ投資信託を含め、どのような金融商品であっても、過去の値動きは未来を予測するのに役に立たないからです。また、上位に来ているものが必ずしも投資家にとって有利なものとは限りません。イオン銀行の人気投資信託ランキング5位の評価とデメリットはどのようなものか?それでは5位の「ニッセイ グローバル好配当株式プラス(毎月決算型)」から見ていきましょう。結論から申しますと、筆者はこの「毎月分配型」という種類の投資信託は中身がどのようであれ、個人の資産形成に不向きであると考えています。なぜでしょうか。それは、分配金と呼ばれるお金を「毎月受け取れてしまう」ことに原因があります。分配金は利益のこともありますが、運用がうまく行かない時は自分の投資したお金が戻ってくる仕組みです。そのため、長期的に見ると資産形成がうまく行きません。毎月分配型の投資信託は無駄が多く、積立に向かないし、信託報酬も高いわかりやすく言うと、無駄が多いのです。合理的な資産形成とは時間経過とともに利益が利益を生み、雪だるま式に大きくなっていくことを目指します。しかし、分配金を毎月受取れてしまうということは、せっかくのお金を大きくするチャンスを失うことになります。雪だるまが次第に小さくなってしまうのです。イオン銀行の人気投資信託ランキング2位~4位の評価とデメリットはどのようなものか?ランキング2位~4位までは、インデックス型の投資信託なので、個人的には合理的だと思います。2位:日経225ノーロードオープン3位:iFree日経225インデックス4位:野村 インデックスファンド・日経225『愛称:Funds-i 日経225』突然ですが問題です。上記3つの投資信託は「連動を目指す指標が同じ・いずれもインデックス型投資信託」という共通点がありますが、3つのうちどれが理論上合理的でしょうか?信託報酬は同じ対象で同じインデックス型投資信託なら低い方がマシだと考えられる筆者の考える正解は3位の「iFree日経225インデックス」です。なぜでしょうか。それは、3つの中で唯一、持っている間にかかる費用が0.1%台だからです。他の2つは0.4%台、0.8%台とともに高い数値です。同じ日経平均株価に連動することを目指すインデックス型投資信託なら、表面的な運用成果は同じになると考えられます。そして、実質的な運用成果はコストがかかる分だけ下がります。つまり、仮に平均リターン(年率)が3%なら、次のようになります。コストが0.1%→3ー0.1=2.9%(コストが低いと実質的な成績がマシになる)コストが0.8%→3ー0.8=2.2%(コストが高いと実質的な成績が悪くなる)極端に言うと、まったく同じ内容でも名前とコストが違うだけで運用成果に差が出てしまいます。同じ投資対象とインデックス型投資信託であるならば、名前やランキングで選ばずにコストで選ぶことが合理的だと考えます。自国バイアスがかかっているのでは?また、2位~4位までに国内株式のインデックス型投資信託が固まっているのも少し偏りがある気がします。国内株式が悪いわけではありませんが、同じ値動きをするものばかりを選んでも分散効果はそれ以上生まれません。どこの国でも自国の株式や債券を多く保有したがる、という考え方の偏り(自国バイアス)があることが知られていますが、これには注意が必要です。分散投資の効果(リスクを低減させる)をより有効に発揮させるためには、日本株式のみならず、先進国株式も保有することが重要だと考えます。[adsense_middle]イオン銀行の人気投資信託ランキング1位の評価とデメリットはどのようなものか?1位の「SBI 日本株4.3ブル」について見てみましょう。これは「投資」には向きません。「投機」向きの商品です。※投機が悪いわけではありません。投資とは違うという性質の解説です。投機がしたい方にはうってつけの金融商品と言えるでしょう。この商品には以下のようなデメリットがあります。長期保有していると意図しない値動きになる当然だが、対象の価格が下がるとそれに応じて大きく値下がりする手数料が高い(持っている間にかかる手数料(年率)0.95%購入時手数料2.16%)ブル型は短期決戦・投機的に使う?ブル型は対象の値動きを増幅したような値動きをします。そのため、対象が大きく値下がりすれば、大きく含み損を抱えます。つまり、リスク(値動きの幅)が大きいのです。「でも、長期間保有していれば、いつか大儲けできるでしょう」という意見もあるかと思います。その可能性はあります。しかし、このブル型は中身が複雑な金融商品ですので、長期保有していると値動きが予期しない動きをすることがあります。そのため短期的・投機的な運用方法になることが予想されます。しかし、短期的・投機的な運用は結果がランダム・ウォーカー(でたらめ)になります。このような理由から、投資ではなく投機であり、それは老後のための資産形成・運用には向いていないと筆者は考えます。筆者の考える、イオン銀行のおすすめ投資信託ランキングここでのおすすめとは、筆者が合理的だと考えるものです。個別銘柄を推奨する意図はありません。特に儲かるわけでもありませんし、損をしないわけでもありません。運用成果は市場次第です。イオン銀行の投資信託で世界の株式に広く分散投資イオン銀行の投資信託ラインナップから筆者が選んだ銘柄は以下の5つです。いずれも次のような特徴があります。投資対象は株式インデックス型投資信託持っている間にかかる手数料が比較的低い(5位が高いのが残念)買う時と売るときにかかるお金はゼロ分配金は「ない」ブル型では「ない」つみたてニーサでも買えるイオン銀行の投資信託の積立投資のやり方【結果を良くする方法】上記のような投資信託を保有し、65歳や70歳などのお金が必要になる時期まで積立投資に徹するのが良いと筆者は考えます。もちろんまとまった資金で行っても構いませんが、認知的なエラー(高いと買いたくなり、安いと売りたくなる)が起こりやすいので、何も考えなくてもよい積立投資に徹するのが良いやり方だと思います。また、つみたてニーサという税制優遇口座を利用するのも重要です。運用結果を向上させようという意思があるのなら、「何もしない」で数十年間積立投資に徹するのが良いでしょう。そうするだけで認知的なエラーを防ぎ、誰でも市場平均に近い運用成果を得られると考えられるからです。イオン銀行のおすすめ投資信託ランキングに関するまとめランキングは過信しないブル型は長期投資にはいらない「いいな」と思うものにはたいてい大きなデメリットがある本記事ではイオン銀行のおすすめ投資信託について考察してみました。本文内でも触れましたが、ランキングを過信するのは危険です。「売れ筋ランキング」もそうですが、他に「トータルリターンランキング」「利回りランキング」「〇〇賞受賞ファンド一覧」などにも注意が必要です。それらから探しても合理的な運用商品に出会うのは難しくなります。かえって「魅力的すぎる」投資信託に惑わされやすいでしょう。本記事が皆様の合理的な資産運用の一助になれば幸いです。
2019年07月10日世の中には様々な資産運用があります。一般的には「株」や「投資信託」をイメージされる方が非常に多くいらっしゃいます。今回はその資産運用の中でも「債券投資」を取り上げて、その基本知識とメリット・デメリットの両側から解説していこうと思います。初心者の方でもなるべくわかりやすく、債券投資を身近に感じていただけるように、極力専門用語は使わないようにしていますので、どうぞ安心して読み進めてください。債券投資とは?どんな種類がある?「債券投資」という言葉だけを聞いても、そもそも債券って何なのかわからない方も多いのではないでしょうか。まずは「債券」が何なのか、次に債券投資の種類、債券を選ぶ際にポイントとなる事項について、これから順を追って確認したいと思います。債券って何?債券投資の種類ついて債券とは、国や企業、地方公共団体などが資金調達のために発行する「借用書」のことを指し、この借用書を一般的には「有価証券」と呼んでいます。近年ペーパーレス化が進み、ほとんどの場合実際の紙で発行することはなくなりました。債券の種類債券の種類は、まず大きく「国債」と「外国債」に分けられます。これは、その名の通り日本発行の債券か、海外の債券かということです。また、別のジャンルで分けると「公社債」とも呼ばれる債権があります。これは「公共債」と「社債(民間債)」を合わせた総称です。公共債とは、国や地方公共団体、政府関係機関が発行する債券を指します。「社債」は、民間企業が発行する債券のことです。償還期限で分類すると「短期債」「中期債」「長期債」があります。他にも「利付債(ゼロクーポン債)」や「公募債」「私募債」などもあり、その種類は非常に多岐にわたり、利率による分類、期間による分類などその分類方法も様々です。債券を選ぶポイントこの中から実際にどれを購入するか選ぶポイントとしては、やはりご自身の投資スタイルにより合ったものを選ぶと良いでしょう。「より安全に」「少しでも増やしたい」「できれば短い期間の物を買いたい」など、どのような目的で債券投資を始めるかというところを基準として、ご自身の目標とする投資方法に見合った分類の中から債券を選ぶとスタートしやすいと思います。「債券」を「投資」する投資とは、売買や交換で差益を生むことを指します。例えば100円で購入したものが、3年後には120円に値上がりしていて、それを手放す(売買)ことによって、20円の利益が生まれます。この一連の流れを「投資」と言います。債券投資とは、債券のやりとり又は決められた償還期間を保有し続けることで「増やして受け取る」ことを指します。具体的なシステムについては、この後詳しく見ていきます。利率、利回り、どういう意味?利率、利回り全て似ている用語ですが、その違いをハッキリ説明できる方は多くないのではないでしょうか。どれも、債券投資を行う際だけでなく、資産運用全般で常識的に使われている重要なキーワードです。それぞれについて重要なポイントをまとめていきます。この利率と利回りについては、今後も頻繁に耳にするワードです。ここでしっかり理解しておくと良いでしょう。利率=クーポンレート利率とは、額面に対して支払われる利息の割合を指します。「クーポンレート」とも呼ばれることがあります。債券投資だけに限らず、投資の場合はこの「クーポンレート」を使うことが多いです。ちなみに利子と利息はほぼ同じ意味ですが、利息は受け取る際に一定利率で付く金銭であるのに対し、利子は一定利率で支払う金銭のことを指します。受け取るのか、支払うのか、という違いがあります。ちなみに、利子はクーポンと呼ばれることもあります。利回り=複利運用の利息の平均額もう一つ、似ている用語に「利回り(%)」があります。利回りとは、金利と置き換えられる場合もあり、ほとんど同じ意味で使われています。利回りとは、投資金額に対して複利で運用した結果の額(利子も含める)がどのくらいを占めているか割合で表すものです。債券投資の基本とはここまで、債券の種類と、債券投資でよく使われる用語について解説してきました。では実際に債券投資をスタートしようとした場合、どのような点に着目すればよいのでしょうか。引き続き基本的な知識を紹介していきます。債券投資の仕組み債券投資は、購入した価格より上回った価格で売却することで利益が生まれます。債券価格が、額面を上回ることを「オーバーパー」、価格が同等のものを「パー」、額面を下回ることを「アンダーパー」と呼びます。価格の変動は、その有価証券の発行元である国や団体の動向に大きく左右されます。例えば外国債を購入した場合は、そのカントリーリスクも長期的に注視しなければなりません。新発債と既発債債券は「新発債」と「既発債」というものに分けられます。「新発債」は、新規発行の有価証券を購入し、原則として満期償還日(生命保険でいう満期のイメージ)まで保有することで利益をもたらす債券投資です。満期償還日には、債券額面が受け取れることはもとより、償還期間は債券を保有し続けている間、毎年決められた利子を受け取ることができますので、非常に安定性と収益性の高いものであると言えます。一方、償還日前に債券を譲渡することも可能で、その時点での金利により現金化して利益を生む投資方法もあります。これらによって償還日前に手放された債券のことを「既発債」といいます。外国債の注意点外国債を購入する場合は、多少は外貨運用の知識が必要であると言われます。国債に比べてリスクも大きいですので、債券投資初心者の方にはおすすめできない投資のひとつです。[adsense_middle]ズバリ!債券投資のメリット・デメリット数多くある債券投資のジャンルの中で、初心者の方が選ぶのは困難を極めるのは仕方がありません。またこれまでに債券投資を経験された方でも、改めて読んで納得できるようなメリット・デメリットのポイントをまとめました。ここでは代表的な3つの債券についてご紹介します。債券投資のメリット債券投資は「収益性」「安定性」「流動性」という特徴がありますが、これら3つは大きなメリットであると言えます。債券投資は中長期に渡って安定的に行うことが多く、決められた保有期間中は、定期的に利子を受け取ることもできます。また、償還日には額面金額を受け取ることができ、元本の安定性も高いと考えられてます。一度購入すると、その期間が終わるまで持ち続けているだけで良く、株式投資の様に頻繁に売買を繰り返して利益を生むものではないので、投資自体を初めて行う方でもおすすめできます。債券投資のデメリット(=リスク)債券投資とは、長期的に安定的に増やしていくイメージです。株式投資などと違い、短期間で急激に利益を生む投資方法ではありません。しかし運用方法が安定しているとはいえ、多少のリスクもあります。特にデメリットとして挙げられるのは「信用リスク」です。債券の発行元団体に万が一の事があった場合、額面を下回る金額しか戻ってこない場合もあります。リスクをデメリットと考えるなら、外国債の場合は「カントリーリスク」も懸念材料です。発行元の国の情勢や、その地域の環境などで大きく左右されます。カントリーリスクとは、債券(有価証券)を発行している国や、企業などの置かれた地域の政治情勢、経済環境により価格に変動が発生する場合があるというリスクのことを指す。債券と株の違いとは?債券に元本保証があるという大きなメリットがあることは、お解りいただけたと思います。一般的に、投資といえば「株」を連想される方が多くいらっしゃいますが、債券と株の大きな違いはこの「元本保証の有無」にあります。債券(ここでは社債をイメージしてください)も株も、企業が発行したものを購入するというシステムは同じです。しかし、株の場合は元本保証はありませんし、企業そのものの経営状態が株の値動きに直結します。また、企業自体の問題ではなく企業の所属する業界イメージなども大きく影響を与えます。債券はこんな人におすすめこれまでの内容から、債券投資の中でも、国債なのか海外債なのかでリスクや運用方法が全く違うことがお解りいただけたと思います。では実際に、どのような人が向いているのか、主な商品別に見ていきましょう。個人向け国債他の資産運用方法と比較すると、短期間で多くの利益が出る商品ではありませんが、長期的にゆっくり少しずつ増えていくイメージなので、投資自体をこれから初めてスタートしてみたい人におすすめです。金融に関する知識が薄くても安全です。また、少額(1万円)からスタートできるので、投資する資金が少ない人でも始めやすいでしょう。社債一般的には5~10万円以上から購入する場合がほとんどです。社債の発行元企業の経営状態や、その企業を取り巻く環境、更にはその企業の業界の動向にも注目したほうが良いので、最低限の金融・経済知識は必要となります。初心者向けというよりは、金融経済に関する知識を持っている方にはおすすめです。外貨建て債券全般外貨による資産運用(外貨建て商品や外貨預金など)を以前から行っている人で、外貨の知識を持っている方はおすすめです。その国の背景や世界情勢などに目を向け、常に新しい情報を入手し、様々なリスクを考慮して購入する債券を選ばなければなりません。債券投資の仕組みやメリット・デメリットに関するまとめ債券の種類は多岐にわたりますが、ご自身の投資に対する考え方や経験した年数などに応じて上手に組み合わせてみてはいかがでしょうか。メリット、デメリットも参考に、初心者の方でもまずは少額からスタートしてみるのも良いかもしれません。参考として、個人投資家の方によるブログ等を読んでみられるのもおすすめです。実際にどのような運用をしているのかなどもチェックしてみると良いのではないでしょうか。
2019年07月04日本記事では、投資信託を行うと長期でどれくらい儲かるのか?についてお話します。特に、年金積立金管理運用独立行政法人が想定している期待リターンをもとに 、投資信託での各資産クラスにおける長期的なリターンについて考察します。《投資信託での儲け方》一体、どれくらい儲かるの?最初に結論を申しますと、長期的に見て投資信託で儲かる利回り(儲け率)は、ハイリターンの株式主体の投資信託で年率にして「無リスク金利(国債など)+5~6%程度」だと考えられます。これは資産運用の世界では期待収益率と呼ばれます。株式の期待収益率=無リスク金利(国債などの安全資産の金利)+投資家の要求リターン5~6%長期的に見るとこの程度ではないかと考えられる。これはつまり、「リスク(値動きの幅)のある投資をするのなら、それなりにリターンがないとイヤだ!」と世界中の投資家・市場が考えているという前提です。その為、投資信託での儲け(儲け率)も長期で見ると、良くて無リスク金利+5~6%程度ではないかと思われます。もちろんこれはハイリスク・ハイリターンの株式主体の投資信託での場合です。投資信託の実質的な運用成果=運用成果-コストそのため、コストは低い方が良い投資信託での儲け方の仕組み投資信託で利益を上げるためには、保有している間に入ってくる分配金と売却差益があります。ただ、こちらも結論から言うと、分配金は出ない方がよりお金を大きくすることには適していると考えられます。分配金と売却差益は「同じお金」として考えるのが合理的です。分配金(インカムゲイン)・・・投資信託を保有していると投資家が受け取ることができるお金売却差益(キャピタルゲイン)・・・基本的に安く買って高く売ることで利益を得られる(積み立て投資でも一括投資でも、変わらない)年金機構の想定期待リターンを見てみるそれでは、より具体的にどのような投資信託を買ったら、どのくらいの利回りが期待できるのかを考察してみましょう。ここでは「年金積立金管理運用独立行政法人基本ポートフォリオの定期検証について」を参考に見てみます。※図表は筆者作成上記のようになっています。これは過去の平均リターンではなく、将来の期待リターンを年金積立金管理運用独立行政法人が想定しているものです。期待リターン:未来の株価などは未来の出来事で変わるので、あやふやなもの。投資でのリターンは確約されておらず、このくらいではないか、という期待リターンを指す。ただ、これはあくまでも期待リターンであって、現実的にはあまりあてになりません。たとえば、バブル絶頂期に買った場合と、バブル崩壊後に買った場合であれば、同じ国内株式で同じ投資信託を購入しても、実質リターンはまったく異なるものとなるでしょう。年金機構の想定している期待リターンはどれくらい?本記事では賃金上昇率を引く前の名目期待リターンに着目します。上記が年金積立金管理運用独立行政法人が想定している期待リターンです。あまりあてにはできませんが、長期で保有したらこのくらいのリターンが期待できるのではないか、というものです。国内株式5.9%と外国株式6.3%という数字は非常に高い数値だと筆者は考えます。この程度の利回りを長期で得られることができれば儲け率としては非常に良い、という数字です。また、一般的に考えられる投資家の要求リターン5~6%内にもおおむね収まっており、ある意味現実的でもあると思います。一方、国内債券の期待リターンについては非現実的かもしれません。それについては後述します。[adsense_middle]合理的な投資対象は、市場の平均に連動することを目標とするインデックス型投資信託それでは、どのようにすればこのように高い利回りを得ることができるのでしょうか。それは、国内株式・外国株式などの市場平均と連動することを目指すインデックス型投資信託を保有することが重要です。インデックス型投資信託:いわゆる市場平均に連動することを目指す投資信託。アクティブ型と呼ばれる投資信託の平均がインデックス型になる。さらにコストが低いので、有利なのはインデックス型投資信託。一例として、次のような指標に連動することを目指す投資信託が挙げられます。証券会社などは実際は重要ではありません。投資信託は中身が何に連動するかが重要です。投資信託の中身の指標が同一なら、コスト面に注意すれば、将来において同様の運用成果になるからです。債券主体の投資信託は効率が悪いから持たなくてもいい?さて、先ほどから本文内では株式の期待リターンや指標にばかり言及しています。債券は持たなくてもいいのでしょうか。先ほどの想定期待リターンを見てみましょう。国内債券と外国債券の期待リターンは低く想定されています。筆者は、「期待リターンの高い株式」が買える以上、わざわざ「期待リターンの低い債券主体の投資信託」を保有する意味はない、と考えます。株式主体の投資信託の方が少ないお金でより大きくお金を増やせるのですから、資産運用の効率が良い、というシンプルな考え方です。また、つみたてニーサでも債券主体の投資信託は買えません。筆者は債券の入ったバランス型の投資信託も不要だと考えます。リスクを下げるならどうしたらいいの?リスクを下げたいなら、単純に株式主体の投資信託の投資額を減らして安全資産の預貯金額(または個人向け国債変動10年)を増やせばよいだけです。とにかくシンプルに考え、管理する方が良いと考えます。国内債券は買わなくてもいい?債券でリスクを下げたらいいのでは?筆者は、特に今の時代は国内債券は不要だと考えています。表ではこのように国内債券は2.3%となっています。この2.3%という想定期待リターンは長期で見て、従来の2.3%くらいが期待できるかもしれない、という考え方が元になっているものだと思います。ただ気を付けたいのは、実際はほぼゼロに近い状態だということです。特に現在のように超低金利の時代では、金利自体に下がり幅がありません。この状態で将来的に金利が上昇した場合には、どうなるでしょうか。この場合は、国内債券の価格が下がります。つまり、ほとんど儲け率が期待できないのに、価格が下がるのでは資産運用の対象としては適していない、と考えています。それなら安全資産の預貯金の方が合理的ではないでしょうか。投資信託の儲けに関するまとめ投資信託の期待リターンは株式主体の場合、5~6%程度が期待される債券主体の投資信託は効率が悪いので持たなくてもいい国内債券の投資信託は低金利時代のいまは持つ必要性がない今回は、投資信託での儲けがどのくらい出るのか、ということについて考察しました。短期的に見るとリスク(値動きの振れ幅)があるので、年間で30%上がったり25%下がったりと、激しい動きをします。リスクとはノイズでもあります。短期的な値動きに慌てて、頻繁に売買を繰り返していては投機的な性質へとなってしまいます。ノイズに動じることなく、長期分散積み立て投資に徹してこそ、期待リターンに近づくことができるのではないでしょうか。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年06月28日本記事は初心者の方が投資信託で大失敗をしないために知っておくべき知識を紹介します。また、どのような投資信託を買っても、積立投資であっても、絶対に大損してしまう落とし穴の運用方法と回避策をお伝えします。大損する投資信託の運用方法をお教えします投資で重要なことは長期×積立×分散投資です。分散投資には投資信託が適しています。それは、極端に言えば一つの銘柄を購入すれば、世界中の株式へと分散投資をしたのと同様の効果が望めるものもあるからです。ですが、どのように長期×積立×分散投資をしていても、大損をしてしまうことがあります。それはどのような場合に起こるのでしょうか。詳しく見てみましょう。積立投資をしていて、市場が暴落したらどうする?投資信託を損切りすべき?長期×積立×分散投資をしていると、ほぼ確実に将来、市場の大暴落に遭遇すると考えられます。しかし、結論を先に申しますと、慌てる必要はありません。それは景気が循環する、という性質を持っているからです。景気循環:景気は永遠に好景気にならないし、永遠に不景気にもならない。日本の四季のように、好景気・不景気はグルグルと回るのが当たり前。景気は循環します。そして、株価というものは未来の会社の利益を割り引いたものだと考えられます。それはすなわち、株価というものも、大きな視点で見ると景気によって上がったり下がったりを繰り返しながら成長をしていく、ということです。投資初心者の方は、最初にこの点をしっかりと理解することが重要です。※図表は筆者作成【質問】積立投資をしていて、市場が暴落!投資信託を損切りすべき?では質問です。『あなたが長期分散積立投資をしていて、市場が大暴落しました。元本は大きく割れています。なんと買った時の半額にまで基準価額(投資信託の値段)が下がっています。大きな含み損を抱えた状態です。あなたは損切りしますか?どうしますか?それはなぜですか?』積立投資を中断して売却する(損切りする)積立投資を継続する積立投資で将来の期待収益率を上げるには「安い時に買う」こと先ほどの問題で1の「積立投資を中断して売却する(損切りする)」を選んでしまうと、どうなるでしょうか?結果だけ見ると、大損失が確定してしまいます。つまり、投資信託で大損してしまうわけです。そのため、投資においては、1の損切りは不正解です。ただし投機では正解です。投機では正解:短期的な売買や生産に積極的に参加していない資産(金や通貨や短期の株式投資など)に資金を投じること。結果はランダムウォーカー(でたらめ)。この場合は、賭けが外れた状態なので、損切りをすることが正解。投資ではどこまで行っても、積立にせよ、一括投資にせよ「安く買って高く売る」ことで将来のリターンが生まれます。つまり、安い時に買うことこそが、将来の期待収益率を上げる方法です。そのため、先ほどの問題の正解は、2の積立投資を継続する、です。積立投資において将来の期待収益率を上げる唯一の方法は、「安い時に買うこと」積立投資をしていて大暴落&大赤字になったら、万歳!喜んで!あなたが欲しいスーツやバッグがあるとします。これがある日、大バーゲン!突然半額になりました!どんな気持ちですか?誰だって嬉しいと思います。しかし、これが投資信託になると、人の気持ちは反対(悲しい気持ち)になってしまいます。なぜでしょうか。それは、人には利得に対して損失を1.5倍から2.5倍嫌がる、というクセがあるからです。人の脳が投資信託の下落が(本当は利得のチャンスだが)損失であると誤解してしまうのだと筆者は考えます。難しいことではありますが、投資信託で大損をしたくない人は、市場が大暴落したら「嬉しい!」と思うクセをつけないといけません。株式市場が世界的に大暴落したら、安く大量に買うチャンス到来!ということ「投資とは、お金を長期で働ける場所に放置する」ということ大損しないためのもう一つの知識は、投資と投機をしっかりと理解することです。短期間での投資信託の売買・・・ランダムウォーカー(でたらめ)なので運次第長期間での積立投資・・・市場のリスクの評価機能が正常なら、リスクのある資産には長期的に見ればリターンがつくと考えられる[adsense_middle]銀行などの手数料の高いところでの勧誘にご注意投資には各種のリスクがつきものです。また、市場が効率的な場合、リスクに応じたリターンがつく、と考えられます。しかし、背負っても意味がなく、マイナスにしか作用しないリスクもあります。それが人的リスク、この場合は銀行などの窓口での勧誘です。勧誘される投資信託は相手(銀行など)にとって有利になりやすい特に上記のような勧誘で紹介されやすい投資信託は手数料が高い傾向にあります。勧誘・紹介される投資信託は全て無視してよい。【長期で見ると、大損しているのと同じことになる理由①】手数料手数料はあくまでも手数料です。手数料をたくさん支払えば、世界の景気が良くなり株価が上昇し、私たちの投資信託の運用成果が向上する!・・・ということはありません。単純に運用成果から手数料が引かれ、実質的な運用成果が下がるだけです。また、「ほんの1%程度だ」という考え方も危険です。・図表は筆者作成ほんの少しの手数料であっても、長期投資では大きく運用成果を下げるだけの要因になるからです。【長期で見ると、大損しているのと同じことになる理由②】勧誘銀行などでの勧誘にはもう一つの注意点があります。それは、勧誘されて「乗り換え」をした場合に考えられます。市場が大暴落した場合に初心者の方が銀行の窓口などに相談に行くと、「こちらに乗り換えませんか?」などと言われるかもしれません。ただこの時に、いま暴落しているものを手放し、好調なものに乗り換えるという行為は非合理的です。それは単純に『長期分散積立投資なのに投機的な損切りをした挙句に、高いものをわざわざ買う』という、結果として大損をする行為だからです。不安になったら、それは人間のクセ(誤作動)かもしれないなぜ、上記のような大損をする行為をしてしまうのでしょうか。それはやはり人が「利得に対して損失が1.5~2.5倍嫌い」というクセを持っているからだと筆者は考えます。資産運用で不安になったら、「何もしない・積立投資に徹する」というのが多くの場合正解になると考えます。長期的に見ると、何もしないことが良い結果になることが多い。市場が効率的な世界ではなおさらそうなると考えられる。【疑問】いやいや、大暴落時に売って底値で買い直せば、もっと儲かるでしょう?このような疑問も浮かぶかもしれません。しかし株価など、金融商品の値動きはランダムウォーカー(でたらめ)です。長期的に見て、リスクに対してリターンが期待できるだろう、という程度のことしか言えません。つまり、ランダムウォーカー(でたらめ)なのですから、大暴落時に売って、もっと下がったところで買い直す、ということは多くの人には不可能なのです。ランダムウォーカー(でたらめ)ですから、一部のラッキーな人にしか起こらないことです。それを法則のように思い込むのは、錯誤相関や後知恵バイアスと呼ばれる認知機能のエラーです。一方、長期分散積立投資なら、何もしないのですから、誰しもがリスクに応じたリターンが期待できるだろう、と考えられます。投資には法則はない。値動きはでたらめで誰にも読めない。当たることはあるが、それはただの偶然。投資信託で大損しない方法に関するまとめ大暴落&大赤字になったら万歳!積立投資では損切りはいりません銀行の勧誘と手数料にご注意本記事では、投資信託で大損しない方法について考察しました。筆者にも経験がありますが、初心者の方はとかく「何かしたがる」ものです。しかし、長期投資においては、市場が効率的だとした場合、何もしない方が良い結果になりやすくなります。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年06月22日本記事では積立投資におすすめであろうと筆者の考える投資信託1位~5位までを、ランキング形式で紹介します。※本記事は特定の投資信託を推奨・斡旋する意図はありません。合理的な投資を考察するものです。積立投資におすすめの投資信託とは?まず最初に、積み立て投資におすすめの投資対象について、初心者向けの押さえておきたい基本的な考え方を解説します。本記事では以下の2点です。短期的に見ると、大きく損をする可能性のある株式が主体の投資信託であること個別の株式ではないまた、上記以外の基本として、「信託報酬が0.3%以内、購入時手数料・売る時にかかるお金はゼロ」「市場平均に連動するインデックス型であること」の2点が挙げられます。【おすすめしたい積立投資の選び方①】短期的に見ると、大きく損をする可能性のある株式が主体であることそれでは、本記事の2つのポイントのうち、最初の①から見てみましょう。短期的に見ると、大きく損をする可能性のある株式が主体の投資信託であることこれは、積立投資初心者の方にとっては「どうして大きく損をする可能性のある株式が主体の投資信託が重要なの?損する可能性の低い方が良いのでは?」と思われるかもしれません。その理由は、市場が効率的な場合、『リスクとリターンはおおむね比例する』と考えられるからです。市場が効率的とは:現代の株式市場や債券市場などは、機関投資家(プロ)が過半を占めているとされる。そのため、正常に株価などが判断されていれば、リスクの低いものは低い割引率の高い価格が付くので、将来の期待リターンは低くなると考えられる。つまり、ローリスク・ローリターンである。一方で、リスクの高い株式主体の投資信託は、より割り引かれた価格が現在ついている(投資家の要求リターンが5~6%と高い)はずなので、将来の期待リターンは高くなると考えられる。つまり、ハイリスク・ハイリターンであると考えられる。そして、株式が主体の投資信託はハイリスク・ハイリターンな金融商品です。積立投資では、目先のリスク(激しい縦の値動き)ではなく長期での期待リターンを望むもの積立投資では毎月コツコツと数千円~数万円程度を分散して投資していきます。そのため、長期的に見て期待リターンが大きくなるものを投資対象として選ぶことが重要だと筆者は考えます。これは、同じ金額を同じ期間、投資に回すのなら、できるだけ大きくなった方が良いだろう(効率が良い)、というシンプルな考え方だと思っていただけるとわかりやすいかと思います。期待リターンとは:「このくらいのリターンが期待できるのではないか」とする一つの目安。ただ、あやふやな未来のことを数値化したものなので、算出する人や機関によって数値は異なる。また、未来のことなのであまりあてにならない。ちなみに、短期投資でも長期投資でも、効率の良い投資をすることが重要だと筆者は考えます。そのため、積立投資の期間や、年齢によって投資対象の考え方や対象そのものが大きく変化することはないと考えています。【おすすめしたい積立投資の選び方②】個別の株式ではない「株式がハイリスク・ハイリターンであるなら、投資信託ではなく個別の株式をピンポイントで買えば良いではないか?」とも思われるかもしれません。しかし、こちらも理論上は分散投資を誰でも手軽に行える投資信託を選択する方が合理的になります。なぜでしょうか?その理由は、投資信託で保有した方がリスク(値動きの振れ幅)が小さくなるからです。リスクとは:しばしば「危険」という意味でも用いられるが、資産運用の世界では同時にリターンの散らばり(標準偏差)・値動きの振れ幅を指す。つまり、リスクが高い・低いとは、統計的に見た資産(株式や債券)の値動きの振れ幅が大きいか小さいかをここでは指す。複数の株式を保有すると、初心者でも専門家でも、誰でも簡単にリスク(値動きの振れ幅)が小さくなる一例ですが、個別の株式の場合、リスクが大きいです。一方、資産運用では期待リターンが同じならリスクが低い方が効率が良い、と考えられます。そして、投資信託とは「入れ物」のようなものですので、株式主体の投資信託を保有すれば、その中には数十から数千社程度の株式が内包されているのと同様の分散効果が生まれます(種類による)。また、そのように複数の金融商品を保有すれば(投資信託を持てば)自然とお互いの値動きの振れ幅が干渉しあい、値動きのトータルの幅を小さくします。その為、分散投資をした方が合理的、ということになります。【質問】ちょっと待って!リスクが高い方がリターンが高いなら、分散しないで個別の株式の方が有利なのでは?上記のような質問も浮かぶかもしれません。確かに、ある特定の株式が短期間に十倍などに値上がりすることがあります。それは事実です。また、先ほども述べましたように、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。しかし、全体的に見た場合、答えはノーだと思われます。なぜでしょうか。それは、分散することで簡単に消えてしまう個別株式のリスクは、市場の参加者が評価しない、と考えられるからです。つまり、初心者でも複数保有すれば簡単に相殺することのできるリスク(非市場リスク)には、誰も追加的なリターンを付けないだろう、という考え方です。非市場リスクとは:例えば、会社の社長が交通事故やセクハラで逮捕されたりすることによる株価の下落など。市場や景気などとは無関係の企業個別のリスクなどを指す。市場が効率的であるならば、評価されるリスクとは、分散することでは消せない市場リスクだけだと考えられます。市場リスクとは:分散投資によって消すことのできない、市場全体にかかるリスクのこと。一例:2008年の世界金融危機など。つまり、どのように分散投資を徹底していても、将来的にはほぼ確実に大きく値下がりする時期が来る。そして、それは投資信託を保有することで、誰でも市場リスクだけを背負うことができやすくなります(種類による)。[adsense_middle]積立投資におすすめの投資信託ランキング以上を踏まえました、筆者の独断と偏見による積み立て投資におすすめの投資信託ランキングを5位~1位まで発表します。※数値は記事執筆時点の内容です。1位だから絶対に儲かる!というワケではありませんよくある誤解として、ランキングの上位を買えば儲かる、というものではありません。運用成果は市場次第、つまり世界の景気次第です。景気が良くなれば、未来の利益が上がるので、現在の株価が上がります。つまり、運用成績が良くなります。また、どのように分散投資をしようとも、本文中で触れたように、消せない市場リスクが残ります。景気が悪くなれば、未来の利益が下がりますので、現在の株価が下がります。つまり、運用成績が今度は悪くなります。そのため、長期間積み立て投資をしていると、ほぼ確実に大きく目減りをする時期(金融危機)に遭遇するでしょう。安い時にたくさん買うことができるのが積み立て投資のメリット積立投資においては、金融危機時などの大きく値下がりした時もコツコツと買い進めることが重要です。つまり、安い時期に買うことで将来の期待収益率の上昇を期待できます。積立投資をしているのにも関わらず金融危機時に慌てて売却をすると、全く反対の成果になることが容易に想像できます。積立投資におすすめの投資信託に関するまとめ積立投資におすすめの投資信託はリスクが大きい株式主体の投資信託であること個別の株式より投資信託の方が効率が良いのではないかどのような分散投資をしても、未来においては大きく値下がりする時がくると想定する今回は、積立投資におすすめの投資信託についてランキング形式で考察しました。積立投資そのものは、人間の持つ認知エラーを回避し、合理的な資産形成を『誰にでも』できるようにする、素晴らしい仕組みだと筆者は考えます。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年06月17日がん保険には色々なタイプの商品がありますが、積立型タイプのがん保険があることをご存知でしょうか。今回はこの積立型がん保険をランキング形式で紹介しながら、積立型タイプの特徴についてわかりやすく説明していきたいと思います。積立型がん保険のランキングそれではランキング形式で積立型がん保険を紹介していきたいと思います。今回のランキングの検討に際しては、がん保険だけではなく、がんの保障を含んでいる保険も調査対象としています。(小規模短期保険を除きます)また、今回の評価ポイントとしては、確実に積立となっているかどうかという観点を重視して、筆者独自の判断で順位づけをしました。調査対象:がん保険・がん保障を付帯している保険評価観点:確実に積立になっているかどうか第5位:がん診断保険R(東京海上日動あんしん生命)第5位は、東京海上日動あんしん生命のがん診断保険Rです。ペットネームのRはリターン(Return)の頭文字からとったものだと推測されますが、まさにこのリターンということが積立型がん保険であることを表しています。最初に、商品概要を一覧表で見てみましょう。がん診断保険Rの特徴がん診断保険Rの積立内容ですが、70歳時(厳密には70歳の年契約応当日)に、主契約の払込保険料相当額を「健康還付給付金」(上表の場合は合計6,094円のうち、主契約分3,360円の35年間分である1,411,200円)として受け取れることです。逆に言うと特約の保険料は掛け捨てになっていて、主契約の保険料が積立型であるといえるでしょう。上記の例でも約140万円となりますので、それなりにまとまった金額の積立になります。しかしながら注意点としては、70歳になるまでは還付されないため、途中で解約しても受け取れません。また、70歳までの間に主契約の診断給付金100万円を受け取っていたとすると、それは健康還付給付金から差し引かれます。(上記の例でいうと、1,411,200円マイナス1,000,000円で411,200円が受け取れます。)第4位:総合保障保険 スーパー2000(楽天生命)第4位は楽天生命の総合保障保険 スーパー2000です。2000というのは毎月の保険料負担を一律2,000円としているところから名付けられています。それでは具体的な保障内容を確認していきましょう。総合保障保険 スーパー2000の特徴冒頭でも紹介しましたが、総合保障保険 スーパー2000の最大の特徴は保険料が一律2,000円と設定されており、月々の保険料負担を軽くしていることです。また積立型の内容ですが、1年間入院がない場合に5,000円を受け取ることが出来ます。年間の保険料負担は24,000円ですから、支払った保険料の2割を受け取れることになります。注意点としては、がん以外の保障が備わっているため、人によっては要不要が分かれると思います。次の注意点は、年齢が上がるにしたがって保障額は減っていくという点です。これは保険料を一律2,000円にしていることで生じる結果です。(通常は保障額を一定にするために保険料が上がっていきます。)最後に、保障が1年更新となっていることに注意してください。最長65歳までは更新をして保障を継続していくことが出来ますが、一生涯の保障ではありません。第3位:アクサダイレクトのがん終身(アクサダイレクト生命)第3位は、アクサダイレクト生命のがん終身です。こちらもまずは保障内容をご覧ください。アクサダイレクトのがん終身の特徴アクサダイレクトのがん終身の積立内容を確認していきましょう。がんにならなかった場合という前提条件はありますが、3年ごとに5万円の無事故給付金を受け取ることができます。3年間の保険料合計は上記の例ですと142,920円となり、保険料の約35%が受け取れる計算となるので保険料に占める積立の割合は多いと言えるでしょう。注意点としては、3年間のうちにがんとなってしまった場合には無事故給付金は受け取れないという点です。それ以外はがん保険としてもバランスの取れた内容になっています。[adsense_middle]第2位:リンククロス ピンク(損保ジャパン日本興亜ひまわり生命)第2位は、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命のリンククロス ピンクです。特徴的な保障内容となっていますので、まずは保障内容を確認してください。リンククロス ピンクの特徴リンククロス ピンクの積立内容ですが、がんにならなかった場合という前提条件になりますが、2年ごとに5万円が受け取れるという内容になっています。上記の例ですと2年間の保険料合計は78,960円ですから、実に6割を超える金額が積み立てられているということになるのです。また、がん保険の特徴としては、女性専用であることに加えて、がん診断給付金の保障に絞った内容となっており、追加加入を考える際にも対象としたい積立型がん保険と言えるでしょう。第1位:フェミニーヌ(損保ジャパン日本興亜ひまわり生命)第1位は損保ジャパン日本興亜ひまわり生命のフェミニーヌです。フェミニーヌというと女性保険というイメージが強いのですが、がん保障も兼ね備えた積立型の保険といえるのです。それでは保障内容を確認していきましょう。フェミニーヌの特徴フェミニーヌは入院の保障をベースに、がんになった場合に給付金が上乗せされるという保障内容となっています。積立の内容としては、3年ごとに105,000円を受けることが出来ます。2位から5位までの積立型がん保険とは異なり、がんであろうが入院をしていようが、生存している限りは受け取れる給付金となっています。これがフェミニーヌの最大の特徵です。上記の例ですと、3年間の保険料合計は224,424円となっていますので、105,000円はその約47%となりますので、およそ半分弱の積立になっているということがわかります。積立型のがん保険ランキングに関するまとめ積立型のがん保険について、ランキング形式で紹介をしてきました。積立型といっても、がんの給付に関係なく支払われるタイプの商品や、がんにならなかった場合に支払われるタイプの商品など、積立型の内容に違いがあることを押さえてください。そのうえで、当然ながらがんの保障と、保険料負担額を考慮して、ご自身に合った積立型がん保険を選ばれることが大切です。特に積立型の貯蓄性が高まるほど保険料負担額は重くなりますので、途中で続けられなくなる、ということがないように注意してください。
2019年06月15日本記事では、松井証券で買える投資信託の中から筆者が「合理的ではないだろうか」と考える投資信託を5つランキング形式でご紹介します。※本記事は特定の金融商品の推奨を意図するものではありません。商品名や各数値は執筆時点の情報です。筆者が考える、松井証券の投資信託おすすめランキング1位~5位それでは最初に松井証券の投資信託ランキング上位1位~5位の発表です。松井証券でのおすすめ投資信託の選定理由【おさらい】選定理由は以下の通りです。信託報酬が0.3%以下であること(コストは運用成績にマイナスにしか作用しないため)市場の平均に連動するだけのインデックス型であること(市場平均が効率的であり、長期で見た場合にアクティブ型をしのぐと考えられるため)株式が主体の投資信託であること(株式はリスクが高く、リスクプレミアムがつくと考えられ、同じ期間投資をするならば債券よりも期待リターンが高く、お金を大きくしやすいと考えられるため)上記は長期分散投資をする際に、非常に重要になるポイントです。松井証券でのおすすめ投資信託は4種類の組み合わせでしかない?上記に挙げたランキング1位~5位までの投資信託は、一見すると複雑な金融商品に見えますが、その内容は割とシンプルです。以下の4つの資産クラス、またはそれらの組み合わせでしかありません。国内株式先進国株式新興国株式米国株式これだけです。先ほどのランキング1位~5位のそれぞれの比率をザックリと見てみましょう(数値はおおよそであり、必ずしも正確なものではありません)。このようになりました。世界に分散投資と言っても、世界的に見るとアメリカがとても巨大なことが透けて見えてきます。【質問】それなら米国株式だけ買えばいいのではないですか?ザックリ言いますと、世界の株式の大きさでいうと米国が半分近くを占めているので、世界に分散投資をするとどうしても米国の比率が高くなる、という一面があります。そこで考え付くのが「じゃあ、米国の株式市場の投資信託一本でいけばいいのではないか?」という考えです。確かに、過去を振り返ってみると、米国株式市場は大きく伸びてきました。しかし、資産運用の世界では過去は未来を予想するのに意味を成しません。過去の情報は未来を予想するのに役に立たない:株価は未来の利益を割り引いたものであり、未来はあやふやなものです。しばしば人は過去の値動き(チャート分析など)で未来を予測しようとしますが、それが当たった気になるのは錯誤相関(勘違い)という人の心が作り出した幻想だと筆者は考えます。過去の分析で未来が分かれば誰でもお金持ちになれますが、現実にはみんなが同じように考え、動きます。その結果としてランダム・ウォーカー(でたらめ)に株価は推移すると考えられます。[adsense_middle]《分散投資》釣り堀が4つあったら、4つの釣り堀に糸を垂らす資産運用において、未来のことはたいへんに「ふわふわ」したものです。そのため期待リターンもあまりあてになりません。期待リターン:国内株式や先進国株式などの各資産の期待されるリターン。正確にはわからないが、長期で見た場合には株式の場合は、『無リスク資産の金利(長期金利など)+投資家の要求リターン5~6%=リスクプレミアム』ではないかと言われることもある。ただ、やはりどこ(景気の谷か山かなど)で買うかによって同じ期待リターンの物を買っても、結果は大きく異なると考えられる。ただ、資産運用では分散が重要ですので(理由は後述)、米国株式のみならず、国内・先進国(日本除く)などに広く分散投資をすることが重要かと思います。一か国などに限定して投資をした場合、長期間にわたってその国の景気が低迷した場合、長期的な期間が経っても、株価が十分に回復しないことが考えられます。一例としては、1989年の国内株式バブルの崩壊が挙げられます。30年経った現時点でも(単純な比較はできませんが)日経平均株価はバブル期の半値程度です。乱暴な言い方をしますと、長期投資と言えども、生きている間に回復しない可能性があります。その可能性を下げるためにも分散投資が重要だと筆者は考えます。複数の資産クラスを組み合わせると、リスクが下がる、だから分散する意味があるまた、値動きの異なる複数の金融資産を保有(分散投資)すると、良いことが起こります。それは何でしょうか?正解は、リスク(値動きの幅)が小さくなる、ということです。これは、一つずつの金融資産の値動きが小さくなるわけではありません。組み合わせて保有した場合に、トータルで値動きの幅が小さくなる、という意味です。※図表は筆者作成例えば国内株式・先進国株式・新興国株式・米国株式の4つの資産クラスは、それぞれ値動きがやや異なります。松井証券でもどこでも、投資信託のおすすめは株式のバランス型になる?上記の理由から、どのようなランキング上位の投資信託であれども、複数組み合わせて自分でバランス型のポートフォリオを組む、あるいは株式だけのバランス型投資信託を選択することが考えられます。ポートフォリオ:金融資産の組み合わせのこと。類義語で資産クラスの組み合わせをアセットアロケーションというが、わかりにくいので本記事ではポートフォリオで統一します。【質問】債券も入れたバランス型投資信託の方が良いのではないですか?確かに債券(国内債券・先進国債券など)を入れると、リスクが下がる傾向にあります。しかし、筆者はおすすめしません。なぜでしょうか。それは、期待リターンも低くなるからです。同じ期間、資産運用を行うのであれば、ある程度分散ができていれば、期待リターンが高い方が効率が良いと筆者は考えています。それを具体的に表したのが、本記事のランキング1位~5位です。もちろんこれは個人投資家の考え方次第です。数十年後にお金が大きくなっているほうが良いか、あまり大きくなっていない方が良いか、人によっては後者を選ぶ人もいるかもしれません。ただ、経済学的には、人はお金は大きい方が満足するもの、と筆者は認識しています。一方、行動経済学的には人はリスクが小さい方を好む、という傾向があります。行動経済学:経済学に心理学を足したような学問。行動経済学では、人は利得に対して損失の方が1.5倍から2.5倍嫌う、と言われている。そのため、買い時のチャンスでしばしば損切りをしたくなる。端的に言うと、人類はお金は大きくしたいけど、リスクはイヤだ、という矛盾した気持ちを併せ持っているのが「普通」なのかもしれません。資産運用で重要なのは、冷静に合理的な投資対象・運用方法を選択して、維持し続けることかもしれません。松井証券で買えるおすすめの投資信託に関するまとめ松井証券でのおすすめ投資信託は国内・先進国・新興国・米国の株式市場に連動する投資信託分散をするとリスクが下がるので、上記の市場に連動するインデックス型を組み合わせるのが現実的分散はするが、債券を入れたバランス型では効率が悪いと考えられる本記事では松井証券でのおすすめ投資信託を考察してみました。未来はどうなるかわかりません。そのため、できるだけ効率よく資産運用を考えることが重要ではないかと思います。本記事が読者の方の合理的な資産運用の一助になれば幸いです。
2019年06月09日本記事では、SBI証券の投資信託で、筆者の考える「理論上合理的だと考えられる投資信託」をランキング形式で5つ挙げます。※本記事は特定の金融商品の勧誘を意図するものではありません。尚、投資信託の基本的な情報は以下記事をご覧ください。SBI証券でおすすめの投資信託ランキングそれでは早速ランキングを発表します。※数値は執筆時点1位:ニッセイ外国株式インデックスファンドランキング1位のニッセイ外国株式インデックスファンドは、日本を除く先進国株式に投資を行う投資信託です。MSCIコクサイインデックスと呼ばれる先進国株式の指標と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。インデックス型の投資信託:いわゆる市場平均と連動することを目指す投資信託。4位に米国株式がランクインしていますが、こちらのニッセイ外国株式インデックスファンドにもすでにアメリカ株式が組み込まれている状態です。外国株式の分散投資と言えば、このMSCIコクサイインデックスと呼ばれる先進国株式の指標を指すことが一般的かと思います。2位:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)こちらは、国内株式市場の市場平均のトピックスと連動することを目指すインデックス型の投資信託です。国内株式と言えば、トピックスと日経平均株価が有名です。組み込み銘柄はトピックスが1部上場全て(およそ二千社)で、日経平均株価は225社です。ただ、200社程度に分散投資をすると、市場平均と同じような値動きになることが知られています。3位:SBI・新興国株式インデックス・ファンドこちらは、FTSEエマージング・インデックスと呼ばれる新興国株式の市場平均と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。これは筆者個人の意見ですが「未来のことははっきりとは分からないものの、リターンとリスクのバランス(効率)が先進国株式と比べると劣る」気がします。そのため3位に入れています。4位:楽天・全米株式インデックス・ファンド4位は楽天・全米株式インデックス・ファンドです。こちらは米国株式のインデックス型投資信託です。ただ、すでに1位に出ている先進国株式(MSCIコクサイインデックス)の中には、米国株式が7割近い比率で組み込まれています(記事作成時)。5位:SBI・全世界株式インデックス・ファンドこちらは、日本・米国を含む先進国・新興国の対象指標と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。非常に適切な言い方ではありませんが、1~4位の投資対象をまとめたような存在だというとイメージしやすいでしょうか。もちろん指標や比率は異なります。世界全体の株式に広く投資をすることができます。[adsense_middle]SBI証券でおすすめの投資信託ランキングへの質問集【質問①】どれを買うのがおすすめですか?どれを選ぶかは個人投資家の意思によるので筆者には何とも言えません。という前提を踏まえまして、個人的な意見としては「日本を除く先進国株式のMSCIコクサイインデックス」と、「国内株式のトピックス」に連動することを目指すインデックス型の投資信託が効率が良いと思います。また、コストが低ければ、中身(指標・市場平均)が同じ場合、どれでも同じだと思います。リスク(値動きの幅)を下げるには、投資金額全体における安全資産の保有比率(預貯金や個人向け国債)を増やすことがシンプルで良いかと思います。【質問②】ランキング上位が「儲かる投資信託」ということ?このランキングは上位に行くほど「儲かる投資信託」というわけではありません。投資信託は「入れ物」のようなものですので、他の投資信託でも中身が同じなら、同じように値動きが推移します。また、可能性としては、今年購入して、来年には三割下落、あるいはそれ以下にも下がっている可能性もあります。通常の金融商品と同じく、高く買ったものを安い時に売れば、損失が確定します。また、頻繁に売買を繰り返すことで、運用成績が「ほったらかし」にした場合よりも下がることが統計的なデータから知られています。ほったらかし:いわゆる何もしないこと。人は利得に対し、損失を1.5倍~2.5倍嫌がるという性質があることが知られている(損失回避性)。そのため、頻繁に売買すると、無意識にも「高く買って安く売る」を選択してしまいがちになる。結果として全体で見ると、何もしない方が成績が良くなりやすい。SBI証券での投資信託ランキングの選定理由ここで上げているのは、資産運用を考える際に、リスクとリターンから考えて効率が良いと思われる株式の投資信託を中心に挙げています。また、コストは運用成績にプラスに寄与しないので、コストが低いものを考慮しています。さらに、アクティブ型の運用成果の平均が市場平均に酷似し、事前に成績の良いアクティブ型を見分ける術がないので、インデックス型の投資信託を挙げています。アクティブ型:いわゆる市場平均(インデックス)を超えようとする投資信託。しかし、アクティブ型が優れていればいるほどに、市場平均に連動しようとするインデックス型の投資信託が効率的になる、というジレンマがある。また、長期的に見れば、市場平均を連続して上回り続けられるアクティブ型も存在が難しくなる。そのため、インデックス型の投資信託が有利であると考えられる。【質問③】どうして債券主体の投資信託がランキングに入っていないのですか?今回のランキングには債券が主体の投資信託が入っていません。なぜでしょうか?それには理由があります。それはリスクが低く、期待リターンが低いと考えられるからです。期待リターン:国内株式や外国債券といった資産のクラスなどで想定されるリターン。文字通り「期待」であり、あまりあてにならない数値。債券主体の投資信託はおおむねリスクが低いのでランキングに入っていない基本的に、各資産のリスクとリターンはおおむね比例するだろう、と考えられます。つまり、ローリスクならローリターンであり、ハイリスクならハイリターンである、というものです。そして、債券は例外もありますが、基本的にローリスク・ローリターンな存在です。一方、株式は基本的にハイリスク・ハイリターンです。つまり、お金を大きくするという目的においては株式主体の投資信託がランキング上位に入り、債券主体の投資信託はおのずとその下になってしまう、という考え方をここではしています。【質問④】どうしてバランス型の投資信託がおすすめのランキングに入っていないの?バランス型の投資信託とは、国内外の株式だけでなく、国内外の債権も組み入れて、リスクを抑えた値動きを目指します。バランス型でも、基本的に株式比率が高まると、リスクの高いバランス型になっていきます。バランス型をランキングから外した結論を先に言うと、リスクを抑えたがゆえにリターンが平均化されてしまう、つまり、運用の効率が悪くなると考えられるため、今回はバランス型は入れていません。期待リターンの最大化を考えると、バランス型はおすすめのランキングに入れない基本的に資産運用ではリスクを抑えながら、その中で期待リターンの最大化を考えます。しかし、二十年や長期での資産運用ではどうでしょうか。例えば、いま二十歳で七十歳までの資産運用を考えている人がいるとします。運用期間は五十年あります。ということは、その間はお金を引き出さないわけです。この場合、極端な言い方をしますと、『リスクが高くても低くても関係ない。五十年後などにお金が最大限に大きくなっているのが望ましい』と考えることもできます。先に触れた債券主体の投資信託や、バランス型の投資信託を選択すると、自然と期待リターンが下がりますので、五十年後などにお金が最大限大きくなっていない可能性があります。もちろん『五十年後などにお金があまり大きくなっていないのが望ましい』という人がいるのであれば、その人にとっては債券主体やバランス型の投資信託が最適なものになるでしょう。しかし、基本的に伝統的な経済学では人はリターンに関しては(低いよりも)高い方が良い、という考え方をするものだと思います。FPが選ぶSBI証券でおすすめの投資信託に関するまとめランキング上位=いつでも儲かる投資信託というわけではない。債券主体の投資信託はリスクが低いので、ランキング上位に入らない。期待リターンの最大化を考えると、バランス型投資信託はランキング上位に入らない。今回は長期分散投資の視点から見た、SBI証券でのおすすめ投資信託をランキング形式にしました。本記事で重要なのは、何が何位なのかもそうですが、そのほかに「どのようにして考えて、その順位になったのか?」「なぜアクティブ型や債券主体、そしてバランス型が入っていないのか?」ということです。本文内でも記しましたが、損をする方法は「高く買ったものを安く売ってしまうこと」です。そして、長期投資をするとほぼ確実に大きく損をする時期が来ます。いわゆる金融危機です。その時を「安く買って将来の期待収益率を上げるチャンス」にするか、「損切りと称して高く買ったものを安く売ってしまう」かは、考え方次第ではないでしょうか。本記事が読者の方の合理的な資産運用に一助になれば幸いです。
2019年06月01日今回はnisaと積立nisaを比較していきたいと思います。同じnisaを冠する商品ですが、その違いや特徴を解説します。これから資産運用をお考えの方は是非参考になさって下さい。nisaとは?まず初めにnisaから簡単に解説していきます。2014年より新しい制度が始まりました。何が始まったのかと言いますと、これまで、日本国内で株式投資や投資信託等行った際に、利益に対し約20%税金が掛かっていました。この課税を非課税にする制度が始まった訳です。今でこそnisaと馴染みある名称で呼ばれていますが、漢字にすると少額投資非課税制度と書きます。また投資額も年間120万円までが非課税の対象となっている為、大口の取引を行いたい方には使い勝手の良い制度です。nisaの特徴nisaの大きな特徴は以下3点となります。5年間の非課税期間年間120万円の投資が可能(非課税対象)上場株式・投資信託・REIT・ETFに投資が可能①5年間の非課税期間nisaは投資してからの5年間に渡って得た利益に対し課税されません。そして非課税期間の延長も可能です。これを「ロールオーバー」と言います。分かり易く言えば、非課税期間が更に5年延びますというもの。つまり制度を最大限活用するとなると10年間は非課税で運用が可能になります。②年間120万円の投資が可能(非課税対象)年間の投資額が120万円までであれば、利益が出た際の税金が掛かりません。よって投資を行うのであれば120万円以内がおすすめです。③上場株式・投資信託・REIT・ETFに投資が可能後述します積立nisaと違って、投資出来るラインナップが豊富です。株などで資産運用を考えたい方や、不動産取引での運用等を検討している方はnisaで取引するのがベストです。nisaのメリット・デメリットは何?制度に関する事、特徴を書いてきました。ここからはnisaのメリットとデメリットについて触れていきます。nisaのメリット最大のメリットはやはり「非課税」という点です。nisaが始まる前は、利益が出た場合約20%もの税金が掛かっていました。ただでさえ「税金」というキーワードに敏感でもありますので、税金を気にすることなく投資できる点は非常に画期的な制度であり、メリットでもあります。次に積立nisaと比べてのメリットになりますが、投資金額が大きいという点です。積立nisaは年間40万円に対し、nisaは120万円と3倍もの差があります。特に株式などを購入する際は、大きな金額が必要ですので、枠を考えると、とてもメリットになると思います。そして購入出来る商品も豊富なので、組み合わせ等も自由自在な点は積立nisaには無い魅力でしょう。nisaのデメリットデメリットを言えば、非課税期間がロールオーバーを利用しても10年間しかない事です。積立nisaに比べると、非課税のメリットを享受しながら運用できる期間が短く、長期投資で結果を出すには少々期間が短すぎるというのがデメリットです。また制度自体も2023年に終了しますので(最長2027年まで)、本記事を書いている現在(2019年)から考えても期間の短さは否めません。また、口座は一人一口座までとなっていますので、複数口座を開設はできません。nisaの特徴まとめ5年間の非課税期間がある。年間120万円の投資が可能(非課税対象)。上場株式・投資信託・REIT・ETFに投資が可能。非課税のメリットを享受しながら運用できる期間が短く、長期投資で結果を出すには少々期間が短い。複数口座の開設はできない。nisaに関しては以上が主だった内容となります。特に2014年からスタートした本制度ですが、平成30年3月末時点でnisa口座開設数は約1,117万口座にも上ります。これまで、投資に対しマイナスイメージしか無かったですが、制度スタート以降、順調に口座開設を伸ばし、投資=難しいとか損をする、税金が勿体ない等のイメージの払拭に努めてきました。前述しましたが、株や不動産といった大きな額の取引にも利用できますので、大口利用、リターン重視の方はnisa口座をおすすめします。積立nisaとはさて今回は積立nisaとの比較になりますので、ここから積立nisaについて解説していきます。積立nisaは2018年1月より制度がスタートしました。nisaの良い所を継承しつつ、さらに投資に親しんで欲しいという事が広まり、平成30年3月末時点での口座開設者数は50万口座となっており、年齢別で見ると、20代~50代の方まで幅広く利用されています。早速、積立nisaの特徴について触れていきますね。積立nisaの特徴こちらでは、積立nisaの特徴を3つほどあげます。20年間の非課税期間年間40万円の投資が可能(非課税対象)投資対象は金融庁が定めた投資信託・ETF①20年間の非課税期間nisaの5年(最大10年)とは対照的に倍の非課税期間が設けられており、長期分散投資にうってつけと言えます。非課税期間が20年と長く設定されている為、複利効果を最大限発揮できますし、20年間もの間、投資信託を買い続けた場合、損をする確率が低くなるのも特徴です。毎月コツコツ積立てたい方、大きな額が難しい方、投資経験が浅い方は、積立nisaがおすすめです。②年間40万円の投資が可能(非課税対象)年間投資額に関しては積立nisaの方が小さく、40万円までの投資額に対し出た利益は非課税となります。月に換算すると毎月33,333円までの投資であれば非課税の恩恵は受け続ける事が可能です。株取引等と異なり、少額を積み立てる為、大きな取引を考えている方にとっては物足りないかもしれません。尚、40万円を20年間積み立てて、最大800万円までの投資額に対し非課税となり、nisaよりも200万円ほど多くなります。③投資対象は金融庁が定めた投資信託・ETF積立nisaという制度は、nisa、iDeCoと来て非課税第3弾として、一層投資に馴染んで欲しいという国の考えもあり、厳選されたファンドの中から選択する仕組みとなっています。金融機関によって取扱い本数は異なりますが、最大150本のファンドの中から選択します。また、ファンドは「インデックスファンド」と呼ばれるものが中心で、簡単に言えば低コストで運用できるお客様目線のファンドと思って下さい。この様にnisaでは株式、不動産といったものに投資できていましたが、積立nisaはファンドを絞っています。[adsense_middle]積立nisaのメリット・デメリットは何?nisaでも書きましたように、積立nisaもメリット・デメリットを解説していきます。積立nisaのメリットnisa同様に「非課税」という点は最大のメリットである事は間違いありません。更に言えば期間も20年間と長期に渡っていますので、nisaの泣き所でもある10年間の非課税期間で成果を出すのが難しいという点が解消されています。これは投資行動における長期分散投資に最も向いている制度だと思います。そしてnisaよりもファンドが選びやすい点でしょう。nisaは株式、不動産を含んでいましたが、積立nisaは絞ったファンドのみ対象となっています。選び易いと言えば積立nisaの方が選び易いでしょう。そして最近ではネット証券での積立nisaが話題です。何と言っても投資額が100円から可能なのは手軽なのではないでしょうか。これで投資に対するネガティブなイメージを排除し、身近なものになったと言ってもいいでしょう。前述しましたが、nisaと比べ、20代の方の積立nisa口座開設は非常に多く、ネット環境、手軽さ等がマッチしていると思いますので、これからも開設数は益々増えるでしょう。積立nisaのデメリットデメリットに関しては先程も書きましたが、一人一口座となりますので、nisaか積立nisaかどちらかを選択しなければなりません。よって、非課税枠を利用し投資を手広くやりたい場合は一口座の原則が引っかかってしまいます。また年間40万円の投資額に満たない場合、翌年に余剰分の非課税枠は繰り越されませんので、勿体ないとデメリットに感じる方も少なくありません。なぜなら、毎月最大33,333円であれば非課税ですが、仮に非課税枠に囚われて20年間続けられるのは、一握りの方ではないかと思います。開始後20年間に渡ってライフイベントは確実に変化するでしょう。ですので、あまり枠に固執しすぎない方が健全だと思います。積立nisaの特徴まとめ20年間の非課税期間がある。年間40万円の投資が可能(非課税対象)。投資対象は金融庁が定めた投資信託・ETF。ネット証券での積立nisaは投資額が100円から可能。複数口座の開設はできない。メリット・デメリットと大まかに解説しましたが、積立nisaの口座開設者は爆発的に増えており、手軽さが浸透してきたのではないかと思います。また長く積立てる事が得意な方、投資を簡単に考えたい方には積立nisaがおすすめです。nisaと積立nisaの比較表参考までに下図にnisaと積立nisaを表に纏めましたのでご覧ください。nisaと積立nisaの違いに関するまとめここまでnisa、積立nisaの話を書いてきましたが、それぞれの特徴を踏まえ次の様にまとめたいと思います。投資経験者・大口投資・リターン重視はnisa口座初心者・コツコツ投資・お任せしたい方は積立nisa口座皆さんの性格に応じて特徴を照らし合わせて、一口座を開設しましょう。
2019年06月01日今回は筆者が考える、楽天証券で投資信託を買うならどれがおすすめなのか?について考察し、ランキング形式で5つ挙げてみたいと思います。※本記事は特定の金融商品の推奨を意図するものではありません。合理的であると考えられるものを理論的に考察したものです。楽天証券で投資信託を買うなら?まず、先に本題のランキングを示します。筆者の考えるベスト5はこちらです。コストの各数値は2019年5月13日時点のものです。楽天証券での投資信託ランキングに共通する理由それでは、おすすめであると考えられる投資信託の共通の理由を見てみましょう。信託報酬が低く(0.3%以下)、かつ、買う時と売る時のコストはゼロ。市場平均に連動することを目標とするインデックス型である。分配金がない。おすすめの投資信託をランキング形式で5つご紹介【楽天証券の投資信託ランキング1位】ニッセイ外国株式インデックスファンドそれでは少し踏み込んで各々の投資信託の内容を見てみましょう。まずは1位のニッセイ外国株式インデックスファンドです。投資信託とは入れ物のようなものです。そのため、中に様々な金融商品や各種指標(インデックス)を入れることができます。指標とは、ここでは市場平均を指しています。市場の平均とは世界中の「賢い専門家たち」が割高なものを売り、割安なものを買った結果です。また、いろいろな情報を織り込んでおり、おおむね適正な株価を反映していると考えられます。そのため、現代の市場においては、市場平均こそが効率が良いと考えられ、機関投資家や専門家であっても、市場平均を連続して上回ることが難しい、と考えられます。このニッセイ外国株式インデックスファンドの対象(入れ物の中身)は、日本を除く先進国株式です。一般的に先進国とは、アメリカ・イギリス・フランスなどの先進国二十数か国の千数百社の株式の平均のようなもの(正確には平均ではありません。以下も同じ)だと思っていただければ分かりやすいかと思います。いわゆるMSCIコクサイインデックス(日本除く)と呼ばれる「指標(インデックス)」と連動することを目指します。MSCIというのは、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルという企業です。そこが集計・公表している「指標・インデックス」です。また、MSCIコクサイインデックス(日本除く)と連動することを目指す投資信託であれば、基本的にどれを買っても同じように値動きが推移すると考えられます。以下のランキングでも中身が同じであれば、名称が違っても同様だと考えられます。もちろん、コストが高いとその分マイナスにかい離すると考えられます。【質問】外国の株式が凄い儲かるのですよね?一概にそうとは言えませんが、統計的に見ると債券よりも株式の方がリターンが高い傾向にあることが知られています。そのため、将来は不透明ですが、期待されるリターンが株式は高いと考えられます。同時にリスク(値動きの幅)も高いです。また、リスクとリターンはおおむね比例する、と考えられます。年金機構などの想定している期待リターンでも、国内株式よりも外国株式の方が若干高い傾向にあります。ただ、あくまでも期待されるリターンであり、実際にどうなるかは将来にならないと分かりません。期待リターン:過去の平均リターンや状況から、将来はこのくらいが期待できるのではないか、というリターンの数値。ただ、よくわからない未来の数字を元にしているので、投資の世界ではあまりあてにならない存在。【楽天証券の投資信託ランキング2位】eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)第2位はトピックスと連動することを目指す投資信託です。トピックスというのは「東証一部と呼ばれる市場に上場している全ての株式の平均のようなもの」だと思っていただければ分かりやすいでしょうか。いわゆる国内株式の市場平均と言えば、トピックスを指します。その他にも日経平均株価指数というものもありますが、株式市場のおよそ200程度に分散投資をすると、市場平均と酷似します。ちなみに、日経平均株価は225社の平均のようなものですので、二千程度に分散してあるトピックスと基本的に同じような値動きをします。このeMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)は、入れ物の中にトピックスという指標が入ったものです。【質問】日本は元気がないから、国内株式の投資信託は投資対象として不適格ではないですか?外国の方が良くありませんか?上記のような疑問を持たれる読者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、長期的に見ると理論の上では、国内の株式でも外国の株式でもリスクに応じてリターンが決まると考えられます。すなわち、外国の株式市場が魅力的であれば、それはすなわち、それを見越して価格に織り込まれており、やはりリスクに応じたリターンになると考えられます。ここでのリスクとは値動きの幅(標準偏差)を指しています。ということは、国内の株式であっても同様です。仮に国内に勢いがないとすれば、それはやはり価格に織り込まれていると考えられます。つまり、国内株式であっても、リスクに応じたリターンが期待できる、と考えられます。もちろんこれは未来のことですので、そうなるとは限りません。[adsense_middle]【楽天証券の投資信託ランキング3位】SBI・新興国株式インデックス・ファンド第3位はSBI・新興国株式インデックス・ファンドです。こちらはFTSE エマージング・インデックスと連動することを目指す投資信託です。FTSEとは、フィッツィーインターナショナルという企業名です。中国やインドといった新興国の株式市場の平均のようなものに連動することを目指します。【質問】振興国に投資をしたら、かつての日本株のようにすごい儲かりますよね?可能性はありますが、ここまで見てきましたように、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。また、新興国株式が有利であれば、それは世界中の投資家がすでに知っていて、価格に織り込まれていると考えられます。つまり、新興国株式を買っても、リスクに応じたリターン以上のものは得られない、という風に考えられます。また、投資の世界ではリスクと期待リターンのバランス(効率)が良いか悪いかも重要です。考え方によると思いますが、新興国株式はリスクが大きいわりに期待リターンがそこまで大きくないと考えることもできます。つまり、先進国株式に対して、効率があまりよくない、という見方もできるかもしれません。【楽天証券の投資信託ランキング4位】SBI・全世界株式インデックスファンドおすすめ投資信託の第4位はSBI・新興国株式インデックス・ファンドです。こちらはFTSE グローバル・オールキャップ・インデックスと連動することを目指す投資信託です。FTSE グローバル・オールキャップ・インデックスとは、ざっくり言いますと世界の株式に分散投資をしている状態です。組み合わせ比率にもよりますが、ここまでのおすすめ1位2位3位で見てきたような、先進国、日本、新興国に分散投資をしているのと同じような値動きとなります。【質問】世界に分散投資をすれば絶対に儲かりますよね?これまでの年金機構などの分散投資結果を見てみると、長期的に見ると世界への分散投資は成功しているように感じます。ただ、投資においては、人間の認知的なエラーがつきものです。認知的なエラー:長期分散投資では安く買って高く売ることが、将来の期待収益率を上げる行為。しかし、人は損失回避的な認知エラーが普通の状態なので、長期分散投資にもかかわらず『損切り』をしてしまい、結果として高く買って安く売ってしまうことがよくあると思われる。どのように分散投資をしていても、金融危機時になれば大きく基準価額と呼ばれる値段が減少します。慌ててそこで売却をすれば、何を買っていても損をします。投資信託の売り時・買い時については下記記事にて詳しく考察してあります。ご興味のある方はお読みいただければ幸いです。【楽天証券の投資信託ランキング5位】楽天・全米株式インデックス・ファンド第5位は楽天・全米株式インデックス・ファンドです。こちらはCRSP USトータル・マーケット・インデックスと連動することを目指す投資信託です。平たく言うと、アメリカの株式市場の指標と連動することを目指します。ここまで見てきた1位の先進国株式の投資信託や4位の全世界株式の投資信託などでは、大半がアメリカの株式で占められていることがあります。アメリカ株式市場というのは地球規模で見た場合に非常に規模が大きいのですね。【質問】アメリカはこれまでずっと右肩上がりだから、絶対大丈夫ですよね?一国だけに集中投資をするのは、危険な面が付きまといます。例えば、日本株式で言いますと、1990年前後のバブル期を境に30年が経とうとしていますが、いまだに30年前の水準に戻っていません(もちろん単純に比較はできませんが)。それはアメリカと言えども例外ではないかもしれません。やはり長期分散投資の面で考えると、一国に集中するのは危険な面もあるかもしれません。では分散をする……となると、それは1位や4位の状態がすでにその分散された状態である、と言えるでしょう。楽天証券でおすすめの投資信託ランキングに関するまとめ投資信託のリターンはリスクに応じておおむね比例すると考えられる。ただ、株式市場そのものの歴史が二百年程度と短く、必ず将来も利益が上がるかは不透明。合理的な資産運用を考えると、株式主体の投資信託がおすすめであると考えられる。今回の記事では楽天証券でおすすめの投資信託について考察してみました。長期分散投資で合理的だと考えられる投資信託を選択した後に、もっとも注意をしなければならないのは、認知的なエラーかもしれません。長期分散投資ではほぼ確実に大きな金融危機に遭遇し、大きく資産が目減りする時期が来ると思います。その時に、最後まで信じることのできる投資信託はどのようなものか?なぜそうなのか?それらを理解することが合理的な資産運用に近づく一歩かもしれません。本記事が読者の方の一助になれば幸いです。
2019年05月29日投資をはじめたいけれど、どうしたら良いのかわからない…そんな“投資”にまつわるお悩みに答えてくれたのは、ファイナンシャルプランナー/米国公認会計士の岩崎淳子さんです。Q. 投資の種類が多くてわけがわかりません!おすすめをひとつ教えてください!A. “低リスク”で“まあまあの利回り”を狙える、“インデックス投資信託”がおすすめです。“低リスク高リターン”は望めないが、“低リスク、まあまあのリターン”は実現可能。先生おすすめの投資法が、インデックス投資信託(以下、投信)だ。「インデックスとは市場の全銘柄の平均価格で、日経平均株価やNYダウのように市場全体の調子を表す指数のこと。インデックス投信はこの“市場平均”に沿って運用される、いわば『市場のすべての株を少しずつ買う』ような商品です。上の図で説明すると、A社の株のみを持つ場合、A社の業績が悪化すると大きく損をしてしまいます。一方、A社、B社、C社すべての株を市場と同じ割合で買うインデックス投信なら、A社の損をB社やC社でカバーできます。このように、インデックス投信はリスクを最小化しながら、そのリスクの中で最大限の利回りを維持できる。これは多くのリサーチで学術的に証明された事実です」このように指標に応じた平均的な運用を目指すことを「パッシブ(受け身)投資」と呼ぶ。対して、平均を超える利回りを目指し、特定の株式を狙って買う「アクティブ投資」というやり方もあるが…。「アクティブ投資で超高利回りが出るのは“たまたま”で、長期的にその利回りを維持するのはほぼ不可能。アクティブ投資は運用に手間と努力を要す分、コストがかかる点でもおすすめできません」Q. 初心者が適当に買っても利益が出ますか?A. インデックス投信の運用方法も、重要なポイントです。市場の“平均値”に投資することでリスクを減らすインデックス投信。より安全に利益を得るには、買い方にちょっとしたコツがある。「短期的には株価は必ず騰落しますが、10年、20年平均という長いスパンで見れば、日々の変動の影響はほぼ受けない。投資は10年単位の長期で続けるのが基本です」とはいえ、高値の時に買ってしまったら損をしそうだけど?「それを防いでくれる買い方が、毎月の定額積立。当然、価格は市場に応じて変動しますが、購入価格が高かろうと安かろうと、定額でコンスタントに買い続けていけば、買値も平均化していきます」最後のコツは、投資先選び。「世界の株式市場に占める日本の割合はわずか8%ほど。日本以外の先進国や新興国を含む、世界中の資産に投資先を広げれば、どこかの国や地域の経済が落ち込んでも他の地域の成長分によってカバーでき、リスクを分散できます」Q. 投信がいいのはわかったけど、結局、何を買えばいいの?A. 必要な「6つのパーツ」を、「セット買い」しましょう!コストが安く、世界市場に分散したインデックス投信を、毎月定額積立&長期保有するのが、リスクを下げ、利回りを大きくすることはわかってきた。しかし、3000あるといわれる中から商品を選びきれず、せっかく芽生えた投資意欲が萎えてしまうというのは、実はよくある話。ここはズバッと買うべきものを教えて!「メインになるのは、株式に投資する『株式型』です。さらにリスクを下げたいなら、比較的値動きが小さい『債券型』を加えましょう。株式型と債券型を別々に持つことで、購入比率によってリスクとリターンの調整ができます」株式型も債券型も、投資先を世界中に分散させたほうが、リスクも分散される点は同じ。まとめると、買うべきは、(1)日本株式インデックス投信、(2)先進国株式インデックス投信、(3)新興国株式インデックス投信、(4)日本債券インデックス投信、(5)先進国債券インデックス投信、(6)新興国債券インデックス投信の「6つのパーツ」。でも、そんなにもたくさん買うのは複雑で難しそう…。「株式型も債券型も、個別に買わずとも世界中に分散して投資できるように設計された商品もあるので安心を。それは、株と債券がセットになった『バランスファンド』。これだと、自分で株と債券の比率を調整できないのが短所ですが、できるだけシンプルに買いたい人はそちらをどうぞ」手軽に始めたい人におすすめの、インデックス投信の2つの「セット買い」。とにかく手軽さを優先したい人は「バランスファンド」で一気買い!株式と債券がすでに交ざっているのがバランス型。「実際の市場と比べると日本比率がやや高く、新興国が入っていないものも多いので、世界分散が完全実現されていないのが欠点ですが、セットで買える手軽さは魅力的」・日興 DCインデックスバランス・DCニッセイワールドセレクトファンド・ダイワ・ライフ・バランス・三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slim バランスリスク&リターンを調整できる「全世界株式」&「全世界債券」の2つ持ち。基本となるのが、現実の世界市場の構成比率に合わせて設計された「全世界」の株式型と債券型。「2つを別々に買っておくと、のちのち比率がずれても自分で調整できるので、手間を惜しまない人は、2つ持ちをぜひ」【全世界株式】・楽天・全世界株式インデックス・ファンド・SBI・全世界株式インデックス・ファンド【全世界債券】・楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)・ファンド岩崎淳子さんファイナンシャルプランナー/米国公認会計士。上智大学を卒業、米パデュー大学大学院経営科学修士。独学でCPAとPFSの資格を取得。著書に『お金が勝手に貯まってしまう 最高の家計』(ダイヤモンド社)がある。※『anan』2019年5月29日号より。イラスト・菜々子取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年05月25日投資アレルギーを治して、お金が増える仕組みを学びましょう。教えてくれたのは、ファイナンシャルプランナー/米国公認会計士の岩崎淳子さんです。Q. お金は銀行口座に預けとくのが一番安全じゃないんですか!?A. 預金を放置しておくと、実質的に資産が目減りする可能性もあります。たとえ超低金利で利息が大してつかなくても、預けたお金が減らない“元本保証”は魅力ですが…。「金融機関が破綻しても、預金1000万円までとその利息については保証される安心感はとても大きく、日本人は世界的に見ても“預金好き”の傾向にあります。でもちょっと待って!確かに預けた“金額”そのものは減りませんが、お金の“価値”は、物価上昇率に応じて変化します。たとえば、1%のインフレだと、理論上、100円のリンゴは1年後には101円に。でも、預金の利率が仮に0.1%とすると、元本の100円に10銭の利息しかつかず、101円に値上がりしたリンゴはあなたには買えません。実際は、これよりもっと低金利。今、日銀は2%のインフレ目標を掲げていますので、金利が2%以上なければ、預金だけだとお金の実質的な価値は下がってしまうのです」Q. 投資はお金持ちがするものでしょ。私には関係ないですよね?A. リスクを取らなければいけないのは、むしろ「お金が足りない人」です。一般的に、老後に必要な資金は、高齢夫婦1世帯あたり約3000万円といわれている。これを30年間で預金だけで貯めようとしたら、月の貯金額は8万4000円!「この金額を見ると『そんなに無理!』という人が大半ですよね。それが当然ですし、普通の人が預金だけで老後資金を作るのは非常に負担が大きいのです。この事実を踏まえれば、ある程度のリスクを取りながら投資で一定の利回りを確保する必要があるのは、十分な収入や資産のあるお金持ちではなく、月8万円超貯蓄する体力のない人だとわかると思います」超低金利の今、8万円を30年間預金し続けても3000万円は貯まらないが、もし平均5%の利回りで運用できれば、4万円ずつで目標に到達。ここでポイントになるのが「複利」。前年分の利子にもさらに利子がつく複利なら、お金が加速度的に増えていくため、預金でも投資でも複利は重要なキーワード。それでも、リスクと聞くと及び腰になってしまうが…。「投資に元本割れのリスクがあることは大前提です。しかし、そのリスクを最小限にする簡単な投資の方法もあります」Q. もし大負けして、お金がなくなったらどうしよう…(泣)。A. 投資といっても種類はさまざま。リスクとリターンを見極めましょう。一般的に、リスクを抑えるとリターンも低くなり、高いリターンを求めるとリスクも高まる。たとえば、リスクが最も低い国債の場合、個人向け日本債券は、国が破たんしない限り、満期には元金が戻ってくる。しかし、利率の最低保証値は直近で募集していたもので、0.05%とかなり低い。「利率0.001%の預金より高く、投資に踏み出す一歩として預金以外の方法を試すのにはいいでしょう。ただ、資産を増やせるだけの利回りは確保できません」では優良物件を選べば家賃収入でリターンが見込める不動産は?「目の前に高層ビルが建つなど不測の事態が起き、資産価値が急落する可能性もあります。“低リスク&高リターン”は理想でしかないと思ったほうがいいでしょう」主な投資の種類・債券…国や企業が資金調達のために発行する。信用度の高い国の債券は極めて安全度が高いが、リターンも低い。リスクを極度に嫌う人や投資の入門には向いている。・株式…持ち株数に応じて配当金を受け取れたり、値上がりした時に売れば売却益も得られる。会社の製品やサービスの優待が受けられる場合も。値動きは激しい。・投資信託…投資家からお金を集め、運用のプロが株式や債券などに投資し、投資額に応じて利益が還元される。投資先が分散されるので、比較的リスクを抑えやすい。・不動産投資…継続的な家賃収入は魅力だが、物件を選ぶ力やメンテナンス費がかかりハードルが高い。火災や景観変化などで資産価値が急落することもあり、リスクは高め。・外貨預金…円を外貨に替えて預金し、為替レートの差で損益が出る。利息も外貨でつく。預金時よりも円安になれば利益が出るが、円高になると損失が出る。手数料も高い。岩崎淳子さんファイナンシャルプランナー/米国公認会計士。上智大学を卒業、米パデュー大学大学院経営科学修士。独学でCPAとPFSの資格を取得。著書に『お金が勝手に貯まってしまう 最高の家計』(ダイヤモンド社)がある。※『anan』2019年5月29日号より。イラスト・菜々子取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年05月25日本記事では投資信託の解約手続きと上手な解約方法について考察します。投資信託の解約手続きをわかりやすく解説投資信託は様々な金融商品の入った「入れ物」のようなものです。基本的に安く買ったものを、高い時期に解約・換金することで差額を利益とすることができます。※図解は筆者作成【質問】投資信託の解約とは何のことですか?本記事での解約とは、個人投資家が一度購入した投資信託を「手放す・売却する」ことを指しています。また、解約のことを換金と呼んだりもします。投資信託の解約方法(わかりやすい手続き方法)換金の流れは、一般的に次のような流れです。換金を申し込む(個人投資家がインターネットや電話で取引をしている証券会社などへ連絡をします)換金の申し込みから原則として4営業日目以降に投資家本人の証券口座などに支払われます。営業日とは何のこと?投資信託はすぐに解約できる?どのくらいの期間がかかる?投資信託は基本的にクローズド期間(後述)のないものなら、いつでも解約できます。ただ、上記のように基本的に4営業日後に換金されます。営業日とは、一般的な投資信託の場合、国内の証券取引所で取引が行われている日を指します。つまり、土日や祝祭日は営業日にカウントされない、土日などを挟むとさらに先になる、ということです。インターネット証券ならいつでも解約できますか?換金の「当日」となる受付時間は基本的に、営業時間の午後三時までです。※一部投資信託によって異なることがあります。投資信託の解約ができないなどのトラブルはありますか?投資信託によっては、一定期間解約できないものがあります。この解約できない期間のことを「クローズド期間」と呼びます。クローズド期間とは、一般的に解約による資金の流出を防いで安定的な運用をするために設定されることがある。ただ、現在ではクローズド期間のないオープン型(いつでも解約できる)ものが主流。購入前に「目論見書」などで確認をしておきましょう。解約したけど、いつ値段が確定するの?基本的に、投資信託は解約手続きをした時の金額(基準価額)がいくらなのかが、すぐには、はっきりと分かりません。これは投資信託が「入れ物」のようなものですので、その中にたくさん入っている株式・債券などのお値段を算出するのに時間がかかるからです。基本的に国内に投資している投資信託の場合、解約・換金の申し込みを(営業日の3時までに)した場合、その後計算されます。値段が確定するのは、翌日の朝です。※外国に投資している投資信託の場合は、さらに翌営業日に決まることが一般的です。投資信託の場合、値段が決まるまで少し時間がかかるので、解約した時の値段(基準価額)とは少しずれるのが普通。投資信託の上手な解約方法とは?それでは、投資信託の上手な解約方法について見てみましょう。【質問】投資信託の解約には手数料がかかりますか?投資信託を解約する時に「信託財産留保額」というお金がかかるものがあります。また、「信託財産留保額」がかからないものもあります。信託財産留保額とは:解約時の投資信託の基準価額に対してX%という形で引かれてしまう手数料(コスト)。注意をしていただきたいのは、この「信託財産留保額」という手数料には運用成績を押し上げる効果がない、ということです。つまり、「信託財産留保額」という手数料が高くても、何一つとして良いことが起こらないということです。購入する前に目論見書などで「信託財産留保額」が「かかりません・なし」などの表記のものから選ぶことで無料のものを選ぶことができます。解約に手数料がかかる投資信託があるが、購入前に手数料がかかるものを選択肢から外すだけでゼロにすることができる。投資信託の頻繁な解約・換金にはデメリットがありますか?多くの初心者の方がおかしてしまう間違いに「頻繁に投資信託を解約・換金する」というものが挙げられます。しかし、これは経験則的に運用成績を押し下げることが知られています。つまり、投資信託において頻繁な解約・換金はデメリットと言えます。下の図は、投資信託を売買した場合と、ほぼ何もしなかった場合の運用成績を比較したものの一例です。※図表は日本経済新聞2018/8/2を参考に筆者作成青い線は、投資信託の基準価額の期間10年の平均上昇率です。そして、左のグラフのオレンジの線が頻繁に解約・換金をした投資家の平均利益率です。2%ちょっとというところです。一方、何もしない(ほったらかし)投資家の平均利益率が右のオレンジの線です。確定拠出年金では売却することができますが、多くの人は何もしていないことが知られています。何もしないので、分配金が再投資され、雪だるま式に増えていますので、基準価額の平均上昇率5%を大きく超えています。これは、特定の人に起こるラッキーなことではなく、同じ投資対象を持って「ほったらかし」にしたすべての人に共通して起こった良いことです。じつは投資信託では、なにもしない(ほったらかし)にした方が(統計的に見ると)運用成績が良くなることが経験則的にわかる。短期的に売買をすると、運用成果が押し下げられることが知られている(損切りはデメリットを誘因する)しばしば、人は投資信託の基準価額が買った時の値段を下回ると損切りをしたくなります。しかし損切りをするということは、とりもなおさず、「頻繁に解約・換金をする」ということになります。上記で見ましたが、これはデメリットです。全人類共通のクセとして、利得に対して損失を1.5倍~2.5倍怖がる、という性質があります。そのため、(根拠のない)損得ラインに対して、下回ると損切りをしたくなります。そして、そのほかの好調な投資信託に乗り換えたくなります。しかし、これは単純に「高く買って安く売る」を繰り返すだけです。売り手側にとっては手数料が稼げるので良いかもしれませんが、個人投資家としては損失を招く行為です。投資で利益を得るにはどうしたら良いのかを、もう一度再確認することが必要ではないでしょうか。投資で利益を得る基本:安く買って、高く売る(積み立て投資でも一括投資でも、同じ)。基本的に投資信託を解約する時は「いつでも」ではなく「お金が必要な時」だと考えておく投資信託の上手な解約方法とは、基本的にお金が必要な時に解約する、ということです。もちろん、売買のタイミングが正確に読める人間はこの地球上に存在しません。そのため、上手な解約方法はどのようなものか?と問われると、「老後などのお金が必要な時期に、毎年、X%やX万円という決まった率や金額を機械的に取り崩していく」という無味乾燥な考え方が出てきます。取り崩す:しばしば一気に儲けたい・売りたい、という感情があるが、合理的な資産運用を考えると、一気に解約するよりも、運用を継続しつつ、定期的に「取り崩す」ことが資産を大きくしつつ長く使える可能性がある。これは、定率法や定額法などと呼ばれます。定率法とは、毎年5%と決めたら、資産から5%分の資産を解約・換金し取り崩すもの。景気状況により多く取り崩せる年と少なくなる年が出てくるというデメリットがある。メリットとしては定額法よりも資産が長く存続するという可能性がある。定額法とは、毎年百万円と決めたら、資産から毎年百万円分を解約・換金するもの。景気状況に関係なく定額を取り崩すので生活設計が立てやすいというメリットがある。反面、景気悪化時には資産が大きく目減りしやすい、というデメリットもある。一概にどちらが有利とは言えません。その時の経済状況やご自身の資産状況により、有利になる方を選ぶことが良いと思います。上手な解約方法とは、解約・換金しないと生活ができないときに、取り崩していくことだと考えられる。投資信託の解約手続きまとめ投資信託の解約は申し込み日から基本的に4営業日後に支払われる投資信託の解約・換金には「信託財産留保額」がかかることがあるので、かからないものを事前に選んでおく投資信託を頻繁に解約・換金すると運用成績が悪くなる、というデメリットがついてくる今回は、投資信託の解約手続きや上手な解約方法について見てみました。解約というと、ついつい目先の利益を追いたくなります。しかし本記事で見てきましたように、経験則的には短期的に利益を確定して解約しない方が良いことが分かります。解約においても「長期」という考え方がとても重要だと筆者は考えます。本記事が皆様の合理的な資産形成の一助になればさいわいです。
2019年05月22日さて今回の記事は積立NISAとロボアドバイザーを比較していきたいと思います。スマホを保有している方はWealth NaviやTHEOと言った広告を見かけませんか?一体何の事かと思えば投資のアドバイスや運用を自動的に行ってくれるロボアドバイザーというシステムです。投資に纏わる両者は一体何がメリットで何がデメリットなのか?色んな角度から比較検証していきます。それぞれの特徴今回は比較してみる記事ですが、共に投資信託に関連します。資産運用、資産形成といった共通の目的を果たす両者ですが、まず初めに、積立NISAとロボアドバイザーの特徴を簡単に見ていきましょう。積立NISAの特徴年間40万円の投資額より得る運用益、分配金に対し20年間非課税となる利用できる期間は2037年まで20年間有識者が推奨する厳選されたファンドを使用最低投資額は100円から可能箇条書きにするとこんな感じでしょうか。何と言っても最大の特徴は20年間の長きに渡り非課税であるという点です。中々投資に馴染みが無い日本に風穴を開けたと言ってもいい位インパクトのある仕組みだと思います。更に、損をするといったイメージを払拭すべくインデックスファンドと呼ばれる低コストで、ベンチマークと呼ばれる指標に連動する投資信託を中心にラインナップされていますので、初心者の方でも非常に選びやすく、投資を気軽に始めやすいです。ロボアドバイザーの特徴ネット上で投資診断、アドバイス、運用を行ってくれるサービスです購入するファンド等も選んでくれリバランスも行ってくれる非課税枠は無い為、40万円以上投資も可能最低投資額は1万円から可能ロボアドバイザーの特徴を箇条書きにしてみましたが、投資経験が無い方、時間を取れない方等に非常に向いていると言っていいでしょう。何よりも、購入すべきファンドまで選定してくれるので有難いですね。また投資方針に沿ってリバランスまで行ってくれるので、時間を割かなくてもいいですね。対照的に非課税期間が無い事、最低投資額が1万円よりと割高なのがネックですね。ロボアドバイザーで有名なのはWealth Navi(ウェルスナビ)やTHEO(テオ)、楽天証券の楽ラップなどです。積立nisaとロボアドバイザー、6つのポイントを比較してみました大まかな特徴は先程書いてきましたが、ここからは比較するに当たってポイントを6つに分けて比較してみたいと思います。比較の項目は下記の通りです。運用期間投資可能額(最低投資金額)手数料税金商品選定方法投資対象では早速比較してみましょう。1.運用期間積立NISAとロボアドバイザーの運用可能か期間を比べます。積立NISAは非課税の恩恵が受けられるのは20年間ですので、最大限メリットを享受するには20年間運用するべきです。対してロボアドバイザーでの運用期間は特に定めはありません。2.投資可能額(最低投資金額)投資可能額ですが、積立NISAは毎月33,333円、年間40万円までの投資額に対して運用益が非課税となります。最低投資金額は楽天証券やSBI証券等で100円から受け付けています。ロボアドバイザーの投資可能額は特に制限がある訳ではありません。最低投資金額がロボアドバイザー毎に異なります。Wealth Naviは初回10万円を投じ、その後自動積立機能で月1万円ずつが可能になります。マネックス証券のマネラップの場合ですと初回から1,000円でスタートできます。金額面では初期投資や毎月の投資額の負担が比較すべきポイントと言えそうです。3.手数料気になる手数料(コスト)ですが、積立NISAの場合は信託報酬が一般的です。ファンドにもよりますが、インデックスファンドで0.1%~、アクティブファンドでも1%弱です。ロボアドバイザーは、預かり資産の1%にファンドの信託報酬がプラスされます。よって単純計算すると、ロボアドバイザーはアクティブファンド相当のコストが発生するという事になります。但し、先程、特徴でも申し上げましたが、アドバイス、購入、運用、リバランス等も含めて1%ですので、決して高くはないのではないでしょうか。4.税金運用に関連する税金ですが、積立NISAの場合は20年間非課税ですので、通常の約20%である源泉分離課税は適用されません。よって投資効率はかなり高くなります。対してロボアドバイザーは非課税運用の適用がありません。通常通り課税されます。しかし、Wealth NaviやTHEOは税負担を軽減する機能が付いています。(決して非課税になる訳ではありません)税金面を考慮し、非課税運用で投資効率を上げるなら積立NISAに軍配が挙がります。5.商品選定方法運用商品のどれを選ぶかという事ですが、積立NISAの場合は証券会社のラインナップより自分自身で選択します。一方ロボアドバイザーでは、リスク許容度診断(ここでは投資に関するアンケートのようなものとお考え下さい)に基づいて、自身の投資方針に最適なポートフォリオを自動で構築し自動で運用される事になります。運用面に関してはロボアドバイザーが圧倒しています。投資に関する、知識、経験が無くても、自動選定してくれるのでこんなに良いサービスはありません。また最適なポートフォリオを組んで運用や自動的にリバランスまでやってくれる為、悩む必要が無い。つまり投資に対して時間を省略できる点は非常に優れています。尚、補足ですが、ロボアドバイザーにも2つ種類がありまして、アドバイスだけ行う「助言型」とアドバイスと運用まで行ってくれる「一任型」になります。(ここでは一任型の説明を適用しました)6.投資対象積立NISAでは国の基準をクリアした投資信託、ETFが対象となっており、多くて150本が投資対象となります。ロボアドバイザーはETF(主に海外ETFが対象)がメインとなっています。共に低コストを意識しているようで、長期投資を行うに当たっては非常に有難いです。それぞれどんな人にオススメなのか?ここまでに6つのポイントで比較してきました。ではどんな人に合っているのでしょうか?大まかな違いで言えば、投資を自分でやりたいのか、任せたいのか。また40万円という金額もポイントです。40万円以下で非課税運用したいのか、40万円以上でも投資可能だけど、非課税の恩恵は無い事を許容できるか。私の個人的な意見ですと、初心者の場合は積立NISAで十分だと思います。理由は非課税であり、またさほど難しく考えなくても良いと思っているからです。前回記事に書いていますが、沢山のファンドに手を出さなくても良いというのが私の持論です。投資は腰を据えて、長くやらなければ成果は出ません。それはロボアドバイザーでも同じです。まずは積立NISAから初めて、物足りなさや余裕があればロボアドバイザーで運用を始めてもいいのではないかと思います。ロボアドバイザーのデメリットはかなり優秀なシステムである事は間違いありませんが、デメリットは何が考えられるかという事ですが、意外にも「助言型」か「一任型」の見分けが付かないケースがありますので、現存するロボアドバイザーがどちらなのかを仕分けしてますのでご確認下さい。できれば助言だけでなく、運用まで任せたいですからね。助言型ロボアドバイザーSBI証券:SBIファンドロボカブドットコム証券:ファンドミー松井証券:投信工房一任型ロボアドバイザー楽天証券:楽ラップWealth NaviTHEOマネックス証券:マネラップ積立NISAとロボアドバイザーの比較まとめ今回は金融とITの融合であるFintech(フィンテック)企業が導入している最先端AIのロボアドバイザーについて書いてきました。かなり有能なサービスだと思います。投資を身近にする事は将来を豊かにする事でもあります。投資に対し自動で何でもやってくれるのは非常に助かりますし、有難いです。皆さんもご自身の価値観に合わせて活用してみて下さい。
2019年05月17日投資信託で資産運用をする際に悩むのが「適切な売り時・買い時がいつなのかわからない」ということではないでしょうか。本記事では、この「適切な売り時・買い時がいつなのか?」について考察します。また、理論上合理的だと考えられる「売り時・買い時」に対する考え方も見てみましょう。投資信託の売り時・買い時のタイミングはいつ?じつは、どのような専門家でもわからない結論から先に申しますと「適切な売り時・買い時がいつなのか?」がわかる人はこの地球上のどこにもいません。残念ですが、どのような専門家・金融機関であっても、適切な売り時・買い時がわからないのが現実です。【質問】チャート分析などであれば投資信託の売り時・買い時のタイミングがわかるのではないですか?チャート分析で売り時・買い時が分かることはありません。チャート分析などで売り時・買い時がわかる、などの解説も巷には溢れていますが、現実にはわかることはありませんのでご注意ください。チャート分析:テクニカル分析とも呼ばれる。株価などの値動きを表にしたものをチャートという。半世紀以上前などでは、チャートを分析することで、未来の値動きを予測できる、という考え方もあったらしい。しかし、現在のようにスーパーコンピューターなどで検証できる世界では、チャート分析で言われていたような「法則性」は値動きにはないと思われる。現在では、値動きなどは不規則であると考えられる。これをランダム・ウォーカーとも言う。株式に限らず、仮想通貨・FX・金など、どの世界においてもチャート分析は通用しないと考えられる。当たっているように見えることもあるがそれは錯誤相関(たまたま当たったことを法則だと勘違い)。※図表は筆者作成投資信託の売り時・買い時のタイミングは誰にもわからない。チャート分析でわかることはない(たまたま当たることはあるが、それは結果論&後知恵バイアス)参加者がおおむね賢い世界だからこそ、売り時・買い時のタイミングは誰にもわからなくなってしまうなぜ誰にも適切な売り時・買い時のタイミングがわからないのでしょうか?これは市場が効率的だと考えられるからです。効率的市場仮説とは:大変乱暴に言うと、市場の参加者がおおむね賢い、という世界。現在の各市場はおおむねプロ(年金機構や金融機関など)が多数を占めているので、有効な情報はあらかじめ株価などに織り込まれていると考えられる。つまり、誰でも入手できる公表された情報に基づいて追加的な利益を得ることができないと考えられる。よくある市場に対するイメージは、下の図表のように、秘密の情報に対してプロや優れた個人投資家が、いち早く入手したりして、売り時・買い時のタイミングを判断する世界ではないでしょうか。しかし、現実の市場は、多数の金融機関などのプロによって占められていると考えられます。そうなると、誰もが賢く売り時・買い時のタイミングを読もうとします。しかしそれにより、より一層ランダム・ウォーカーになっていきます。このように、みんなが賢い現在の市場では、誰にも売り時・買い時のタイミングはわからなくなってしまいます。市場がおおむね賢い(効率的な)からこそ、誰にも売り時・買い時のタイミングはわからない。【質問】ファンダメンタル分析を極めれば、投資信託の売り時・買い時のタイミングがわかりますか?このように、どのような専門家・金融機関であっても未来はわかりません。市場の参加者にできることは、現在の「適正な価格」を推測するくらいだと考えられます。また、ファンダメンタル分析というものは理論上は有効だと考えられます。ファンダメンタル分析とは、各種の公表されている情報(例えば企業の将来の予想利益など)をもとに適正な株価を探るもの。基本的に割高なら売り、割安なら買う。ファンダメンタル分析は有効だからこそ、売り時・買い時のタイミングはわからないしかし、先ほどのように市場の参加者の多数が賢いと考えられる現在の市場では、ファンダメンタル分析は有効なので通用しません。ナゾナゾみたいですが、どういうことでしょうか。つまり、市場がおおむね賢いので、それはすでに市場に情報が反映されている(あらかじめ織り込まれている)ということです。別の言い方をすると、割高なものはすでに売られ、割安なものはすでに買われている、というイメージです。また、世界中のプロたちによって適正な状態の価格にされた状態が「市場平均」と酷似します。この市場平均と連動することを目標とする投資信託をインデックス型投資信託と言います。ファンダメンタル分析は有効だが、有効であるがゆえに、それを極めても市場平均を超える追加的なリターンを得ることはできないと考えられる。【質問】買った時よりも基準価格(価額)がマイナスになってしまいました。このタイミングで売って損切りすべきでしょうか?基準価格(価額):正確には投資信託の値段は基準価額という。投資信託は「入れ物」のようなもの。入れ物の中身の株式や債券の価格変動によって、基準価額は変化する。結論を先に言いますと、長期分散投資では基本的に損切りは「不正解」です。理由は、将来の期待収益率が下がる(儲からない)からです。どういうことでしょうか。詳しく見てみましょう。投資信託による長期分散投資の資産形成・運用においてよくある誤解の一つが「損切り」という考え方です。損切り:投機的な「上がるか・下がるか」「丁か半か」の見通しが外れた場合に行う。これ以上損失が拡大しないように、売る行為。ゲームからいったん降りる行為。投機では正解の行動。図は損切りのイメージです。損切りは長期分散投資ではなく、短期的な投機で用いられます。投資信託での長期分散投資では損切りは「不正解」な売り時投資信託の場合、「損切り」を買った時の基準価格(価額)を下回ったタイミングなどで行う人もいます。しかし、長期分散投資では長期的に「安く買って、高く売ること」で将来の期待収益率が上昇します。そのため、安くなった時に損切りするのは「高く買って、安く売ること」であり、「不正解」です。このように長期分散投資では「損切り」は未来の期待収益率を下げる(損する)行為です。損切りは、投資信託での長期分散投資では「不正解」。損切りが正解なのは一か八かの投機的(丁半博打)な運用ちなみに投機的な運用では、基準価格(価額)が下がった時は売り時であって、買い時ではありません。丁半博打のように、「上か下か」を当てっこするだけだからです。外れた場合はすぐに撤収(損切り)することが重要です。ただ、前述のようにチャート分析は有効ではなく、市場が効率的なので値動きはランダム・ウォーカーですので「当たるか外れるかどうかは不透明」です。初心者の方にもわかりやすい!投資信託の売り時・買い時の考え方一例それでは投資信託初心者の方にもわかりやすい、利益確定や損切り、などの売り時・買い時のタイミングについて具体的な一例を見てみましょう。一例:インデックス型投資信託やリート(不動産投資信託・REIT)の売り時・買い時とは?インデックス型投資信託:市場の平均に連動することを目標とするタイプの投資信託。世界中のプロが分析をした結果が市場平均に酷似していると考えられる。コストも安く、合理的な投資対象と考えられる。リート(不動産投資信託・REIT):投資信託は入れ物のような物。そのため、不動産市場も入れることができる。国内外の不動産市場の投資信託がある。REITとはReal Estate Investment Trustで不動産投資信託のこと。ここでは、投資信託の基準価格(価額)が上がった時と下がった時のケースをそれぞれ見てみましょう。投資信託には、インデックス型投資信託やリートなど多くの種類があります。本数だけ見ると、国内では6千本ほどあるともいわれています。ただ、基本的にすることと考え方は同じです。投資信託の基準価格(価額)が上昇した!利益確定のタイミングはいつ?投資信託の基準価格(価額)が上昇しても、基本的には積み立て投資を継続します。一括投資をしている場合は「ほったらかし」にします。これは、値動きがランダム・ウォーカーで誰にも読めないからです。株式主体の投資信託は将来の期待リターンがプラスだと考えられますので、長期間「ほったらかし」にしておくことは有効だと考えられます(投資対象が適切な場合)。もちろん「高く売って、安い時に買い戻せば良い」と誰でも思いますし、合理的な考えです。しかし、ランダム・ウォーカーですので、世界中のプロでもそのように都合の良いことができないのが現実です。投資信託の基準価格(価額)が下落した!損切り?売り時・買い時?投資信託の基準価格(価額)が下落しても、基本的には積み立て投資を継続します。一括投資をしている場合は「ほったらかし」にします。これもやはり値動きがランダム・ウォーカーだからです。また、基準価格(価額)が下がっている、ということは「安く買うチャンス到来!将来の期待収益率が上がる(儲かる)」ということです。長期分散投資ではいつ投資信託を売るの?基本的に長期分散投資では「お金に困って、いま売らないと生活が成り立たない」時以外は売りません。基本的には、働けなくなったシニア時代に「一気に売る」のではなく「運用を継続しながら定期的に取り崩すことが挙げられます。投資信託の売り時・買い時のタイミングはいつ?まとめ投資信託の売り時・買い時がわかる人はどこにもいない長期分散投資では利益確定の「売り」は基本的に行わない。売る(取り崩す)のは「お金が必要な時」だけ長期分散投資では投資信託の基準価格(価額)が下がった時が比較的「買い時」と言える今回は投資信託の売り時・買い時、利益確定・損切りについて考察してみました。私たち人間共通のクセとして「損をしたときは過度に怖がる」(損失回避性:利得より損失が)1.5倍から2.5倍イヤ)「目先の利益をすぐ欲しがる」(双曲割引:ダイエットの重要性はわかるが、目の前のケーキやビールの誘惑には勝てない)というものがあります。資産運用では、私たちの思考のクセと合理的な投資の理論の二つときちんと向き合うことが重要かもしれません。本記事が皆様の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年05月13日本記事では、投資信託の税金について解説します。税金と聞くと難しい印象をいだきます。ですが、ポイントを抑えればとても簡単です。また、税金がかからないようして、より有利に資産運用を行う方法についても紹介します。本記事では初心者の方にわかりやすいように、極力簡単な表現でお伝えしていきます。投資信託の収益にかかる税金はいくら?まずは、投資信託の税金の基本からです。税金は投資信託から生じる「利益」に対して20.315%かかります。別の言い方にしますと、損をしたときには税金がからない、ということです。税金は基本的に、投資信託で利益が出たときに20.315%かかる。税金がかかる投資信託の利益ってなに?2種類の利益【譲渡益(キャピタルゲイン)と分配金(インカムゲイン)】その投資信託から生じる利益は、大きく二種類に分けられます。投資信託を売って儲かった時投資信託を持っていて普通分配金が入ってきた時少し詳しく見てみましょう。①投資信託を売って儲かるとは?投資信託のキャピタルゲイン(売却差益)に税金がかかる例えば、ある投資信託を1万円で買って、1.5万円に値上がりした時に売ったとします(手数料無視)。このように「安く買って、高く売る」と売却差益が生じます。※図表は筆者作成この場合は、五千円が売却差益、つまり利益です。そのため、この五千円に20.315%の税金がかかります。この売却差益のことをキャピタルゲインや譲渡益とも呼ぶこともあります。先に触れましたが、損をしたときには税金は発生しません。つまり、「高く買って、安く売った」時には税金が発生しません。投資信託を買った時よりも高い値段で売ると、売却差益が生じる。これは利益なので税金が20.315%かかる。②持っていて分配金が入ってきた時とは?インカムゲイン(分配金)に税金がかかる投資信託によっては、分配金が出るものがあります。利益としての普通分配金に対しては、税金がやはり20.315%かかります。この普通分配金のように、持っている間に入ってくる利益をインカムゲインと呼ぶこともあります。投資信託の普通分配金は利益なので税金が20.315%かかる。投資信託から出るお金であっても税金がかからない特別分配金(元本払戻金)とは?ちなみに、投資信託の分配金には特別分配金(元本払戻金)というのもありますが、こちらには税金がかかりません。それは、特別分配金(元本払戻金)とは利益ではないからです。自分の出したお金が返ってくるだけです。そのため税金はかかりません。ただ、持っている間にかかるお金(信託報酬)が発生しているので、実質的にはお金が減っていることになり、運用上は困った存在だと考えられます。図はタコが自分の足を食べて、次第に体が小さくなるイメージです。正式な用語ではありませんが、特別分配金(元本払戻金)はタコ足配当などとも呼ばれます。しばしば「分配金が多い方がお得だろう・毎月または隔月などで分配金が出る方がお得な気がする」というのは、単純に誤解です。なぜそうなのか?につきましては、以下の記事に詳しく解説がしてあります。ご興味のある方はご覧いただければ幸いです。投資信託の特別分配金(元本払戻金)は利益ではないので税金はかからない投資信託にかかる税金の計算式は?どうやって出すの?おさらいです。税金は利益に対して20.315%かかります。ですから、税金を求める基本的な計算式は「利益×20.315%=税金」です。でも、これだけだとちょっと具体的な金額がイメージしにくいですね。一例を交えながら見てみましょう。利益×20.315%=税金投資信託にかかる税金の計算式一例売却差益の場合例えば、投資信託の売却差益が百万円だったとします。この場合の税金はいくらでしょうか?百万円の利益×20.315%=20万3150円つまり、投資信託で百万円の売却差益が出た場合は、20万3150円を税金として納めることになります。普通分配金の場合普通分配金が十万円出たとします。この場合の税金はいくらでしょうか?十万円の利益×20.315%=およそ2万315円となります。つまり、投資信託で十万円の普通分配金が出た場合は、およそ2万315円を税金として納めることになります。あれ?投資信託の収益にかかる税金っていつ引かれているの?とはいえ、投資信託で資産運用をされている方のほとんどは「税金を支払った感覚がない」のではないでしょうか。じつは、証券会社などに投資用の口座を開いた際に、「特定口座源泉徴収あり」を選択しておくと、納税・確定申告を証券会社側が自動的に行ってくれます。源泉徴収とは?:さっくり言うと、「税金を天引きします」ということです。そのため「税金を支払った感覚がない」かと思います。特定口座・一般口座、源泉徴収あり・なしとかって何のこと?証券会社などで口座を開く際に、選択肢は基本的に三つあります。特定口座(源泉徴収あり)特定口座(源泉徴収なし)一般口座一般的には1の特定口座(源泉徴収あり)を選択することが多いかと思います。1の特定口座(源泉徴収あり)を選択すると、基本的に投資家は何もしなくてもかまいません。上記3種類以外にも、iDeCo(イデコ)やつみたてニーサの口座があります。後述します。投資信託の収益にかかる税金、年間ではいくら?40年間やったらどうなる?一例を交えて考察それでは、より具体的に1年間や長期分散投資で40年間など投資をしたら、どのくらいの税金がかかるのか、見てみましょう。投資資金1千万円、平均リターン5%の投資信託の場合、1年間でいくら税金がかかるのか?仮に投資資金1千万円で投資信託を購入し、平均利益が5%だったとします。現実には価格が変動しますが、解説のため、簡略化しています。この場合の税金はいくらでしょうか?(手数料無視)1千万円×5%の利益=50万円の利益50万円の利益×20.315%の税率=10万1575円が税金中々大きな金額です。仮に40年間行ったら、投資信託での税金はいくらかかるのか?上記の条件で、仮に40年間続いた場合の税金は合計でいくらでしょうか?年間で10万1575円の税金×40年間=406万3000円の税金となり、非常に大きな額となります。投資信託に税金がかからないようにする方法できれば、上記のような高額の税金がかからない方が嬉しいのが心情です。現在では、特定口座・一般口座以外にも、税制上優遇されているiDeCo(イデコ)やつみたてニーサの口座などがあります。特に、iDeCo(イデコ)では、利益に対してかかる税金以外にも、所得税控除というものがあり、現状での口座の中では最も節税効果が高いと考えられます。iDeCo(イデコ)と節税に関してご興味のある方は、下記の関連記事をご覧いただければ幸いです。投資信託の利益から収めた税金はどこへ向かう?どうしても効率的な資産運用を考えた場合には、税金が少し邪魔な存在となりがちです。そのため本記事では、税金について、ネガティブな意見が主体となってしまいました。ただ、税金は富の再分配の仕組みとしては必要な存在です。投資で大きく利益を得た人は、より多くの税金を支払います。そしてそのお金は社会に還元されます。誰でも、橋や道路・トンネルを無料で利用できますし。警察や消防も無料で利用できます。学校や病院だって税金で建てられているものがあります。誰しも税金の恩恵を受けています。投資信託の利益にかかる税金の中身は?所得税と住民税と復興特別所得税税金とは、いわばこの社会の利用料金のようなものかもしれません。前述のように投資信託からの利益には20.315%がかかります。その内訳は次のようになっています。投資信託の利益での税金には、復興特別所得税も入っている2011年3月11日に発生した東日本大震災からの復興には膨大なお金がかかります。そのため、現在では、復興特別所得税というものが、投資信託の利益にもかかります。資産運用とは直接的には関係はありませんが、投資で利益を得て、税金を納めるという意義を考えると、投資というものがまた少し違う見方もできるかもしれません。投資信託と税金まとめ投資信託の利益に対する税金は基本的に20.315%がかかる効率の良い投資を考える場合は、税制上優遇されているiDeCo(イデコ)やつみたてニーサを優先的に使う方が良い税金は社会の役に立つものだし、投資家にとっては利益が出ている状態なので基本的に良い本記事では、投資信託にかかる税金について考察しました。長期での資産形成では、いかに税金を非課税にし、そのお金を再投資に回せるかということも重要なポイントです。本記事が皆様の資産運用の一助になれば幸いです。
2019年05月07日さて今回の記事は「ひふみ投信」です。お聞きになった事はあるかもしれませんね。雑誌、TVなどでも取り上げられ、運用の成果もまずまずです。そんな「ひふみ投信」の特徴を解説していきますので、積立NISAを考えている方、全く投資が初めての方は必見です!ひふみ投信とはまずは「ひふみ投信」からお伝えしていきますね。「ひふみ投信」とはレオス・キャピタルワークスという会社が販売している投資信託の事です。通常、投資信託は運用会社、販売会社といった様に「運用」と「売買」を切り分けて行いますが、このひふみ投信は運用会社であるレオス・キャピタルワークスが直接販売している珍しいファンドでもあります。そして日本国内の企業を対象としたアクティブファンドであるという事も特徴の一つですね。アクティブファンドとは市場平均よりも上の投資成果を目指す為に構成された投資信託の事。特徴としてファンドマネージャーと呼ばれる運用のプロの考えや意向が最も強く反映され、かかるコストも高い。対照的にインデックスファンドとよばれるものもある。販売会社のレオス・キャピタルワークスって?このひふみ投信を運用販売しているレオス・キャピタルワークスについて触れておきますね。設立は2003年と比較的若い会社です。現在はISホールディングスという会社の子会社となっています。代表は藤野英人社長です。後述しますが藤野社長があるTV番組に出演した事がきっかけで、ひふみ投信が注目を集める事になりました。運用方針も「ためて、ふやして、進化する」をコンセプトに掲げており、日本の成長企業に積極的に投資している事、着実なリターンを出すために守りながら増やす運用をするという事、そして顔が見える運用を行うという事で、実際にHPに運用している方々のインタビューや顔写真が掲載されている珍しい運用会社です。私個人はレオス・キャピタルワークスには好感を持っています。理由は、どんな人がどんな考えや想いで皆さんからお預かりしたお金を運用(投資)に回しているのか、ハッキリ分かるからです。従来は顔も見えませんし、方針等も目録でしか確認できません。レオス・キャピタルワークスはどこか「人」を見て仕事をしている感じがしてハートフルな印象を受けますね。ひふみ投信がメジャーになったきっかけ先程も触れましたが、藤野社長がTV番組に出演した事がきっかけで注目を集めました。ご存知の方も多いかと思いますがカンブリア宮殿という経済に関する特集を組む人気番組です。2017年2月にこの番組に藤野社長が出演されました。私もその時初めて知りましたが、伝説のファンドマネージャーだそうで、これまで手掛けたファンドを倍々で増やしていったそうです。2017年といえばiDeCoが世に出た時でもありますね。それまで日本人には投資といった考えが浸透していませんでした。iDeCoの登場も相まって、藤野社長の投資手法である現場に直接足を運び、大企業だけでなく、地方の無名な企業にまで足を運ぶ事や、投資に対する考えや想いが番組を通じて視聴者に伝わったからレオス・キャピタルワークスを知り、ひふみ投信が認知される事となり、今に至る訳ですね。私も過去の記事でアクティブファンドとインデックスファンドの事に触れました。私は初心者が増やせる確率を上げるのであればインデックスファンドを選びましょうと書きました。しかしこのひふみ投信はアクティブファンドでありながら、成果を出し続けている優れたファンドである事は間違いないです。選択肢として十分値するファンドではないでしょうか。ひふみプラスをご紹介ここで、もうひとつの「ひふみ」をご紹介致します。先程ご紹介したひふみ投信の姉妹ファンドになります「ひふみプラス」という商品です。何が違うのかと言いますと、「販路」が異なります。「ひふみ投信」はレオス・キャピタルワークスでの販売になり、「ひふみプラス」は「銀行」や「証券会社」で販売されているという事です。余談ではありますが、もうひとつ「ひふみ年金」というファンドもあり、これは確定拠出年金を通じて購入する事ができるファンドです。特徴をまとめたものがこちらですこの様に1つのファンドをどこで販売するのかだけを住み分けているんですね。シンプルで分かり易いですよね。違いは何?信託報酬や手数料を解説しますこれら3種類とシンプルで分かり易いファンドですが、違いを一言で言えば、ひふみ投信がどこで購入できるのかによって名前が異なるという所でしょうか。それと違いをもう少し解説します。まず買付手数料が異なります。「ひふみ投資」以外は販売会社に準ずる形を取っており、レオス・キャピタルワークスでの直接購入であれば無料となっています。そして運用者の報酬とも言える信託報酬ですが、ご覧の様に1%を超えています。アクティブファンドであり、膨大な調査を行うため費用部分は致し方ない部分ではありますね。裏を返せばこれだけの信託報酬だからこそしっかりとリターンが出せると考えても良いでしょう。ひふみプラスはどこで買えるの?レオス・キャピタルワークス以外で購入できる販売会社を表に纏めましたのでご覧ください。尚、今回は積立NISAがテーマになりますので、積立NISAで購入できる金融機関のみご紹介させて頂きます。(2019年4月現在の情報です)銀行証券会社信用金庫なお、以下記事でも説明している通り、積立NISAを行う際におすすめしている金融機関はSBI証券です。口座開設ナンバー1で手数料水準も低く、初心者でも使いやすい金融機関です。もちろん、ひふみプラスの取扱もございます。ひふみ投信と類似のセゾン投信ここまではレオス・キャピタルワークスが手掛ける「ひふみ投信」について解説してきました。しっかりリターンも出ていて、安心感のあるファンドであったかと思います。では同じような投信は他に無いのか?という疑問もあるかと思います。実は同じように運用会社が直接販売している会社がもう一社あり、セゾン投信という会社です。セゾン投信の商品はどんなのがあるの?同じく運用会社の販売する投信ですが、セゾン投信には2本のファンドが準備されています。セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドセゾン資産形成の達人ファンド上記の2本です。ひふみ投信は厳密に言えば同様のファンドをどこで販売するか?だけの違いですので1本となります。このうち「セゾン資産形成の達人ファンド」がひふみ投信と同じアクティブファンドとなっています。セゾン資産形成の達人ファンドを解説します基本的には直接販売ですので、ひふみ投信同様に買付手数料が無料であるという事は同じです。また投資の中身は海外、国内の株式に投資をするとあり、国内オンリーのひふみ投信とは対照的ですね。かかる費用からアクティブファンドであるという点も同じです。信託報酬に関して言えばHP上で確認すると1.35%にプラスマイナスが乗る感じです。数字上見ればひふみ投信よりコストは掛かる事になります。大きな違いは販売会社が多いか少ない事でしょう。ひふみ投信は「ひふみプラス」と名を変えて広く販売会社に委託している事に対し、セゾンはセゾン一択となります(積立NISAの場合です)購入過程においてどちらが有利なのかを考えて選択してくださいね。ひふみ投信まとめ今回は注目度の高い「ひふみ投信」に関して解説してきました。そのリターンの高さは目を見張るものが有ります。しかし、あくまで2019年現在の話でもある事は忘れないで下さい。投資は自己責任ですので、しっかりと調べて納得のいく投資を行って下さいね。
2019年05月03日今回は積立NISAに関して、話題のSBI証券で積立NISAをやるのであれば、どの銘柄がおすすめなのかをランキング形式で解説していきます(あくまでも私の個人的なランキングです)。SBI証券で始めた方、どれに投資したら良いのかお悩みの方、是非本記事を参考にして頂ければと思います。では早速本題に入りましょう!SBI証券のおすすめ銘柄ランキングTOP5年11月から2019年3月までの間の株式市場のパフォーマンスをグラフにしたものです。青の線は日経平均、赤の線はS&P500です。バブル時代の日経平均はS&P500よりもパフォーマンスが良かったですが、バブル崩壊以後、結果はご覧の通りです。過去にリーマンショックやITバブルが崩壊した事など含めても右肩に上がりっぱなしですね。これだけのパフォーマンスを叩き出している米国株式市場に、積立NISAを介して投資できるのがこのファンドです。それでいてインデックスファンドでもあるなら、投資というリスクを考えても、十分過ぎるくらい運用の成果は期待できます。第1位楽天・全米株式インデックスファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式)インデックスファンド信託報酬0.1696%特徴米国株式を対象に投資。S&P500と異なりバンガード社のETFであるVTIに投資する。私が選ぶおすすめ銘柄第1位はバンガード・ファンドです。以前より私はバンガード・ファンドを推していました。改めてその理由をお伝えします。まず、特徴にも書きましたETFとVTIという言葉から解説します。ETFとは「Exchange Traded Fund」の略で日本語に訳すと上場投資信託と言います。主な特徴として1つのETFに投資すれば様々な投資先に分散投資が出来るというものです。VTIとは「バンガード・トータル・ストックマーケットETF」が正式名称です。VTI最大の特徴は米国株式の99.5%にも及ぶ約3600社に分散投資出来るという点です。言ってしまえば、米国の株式市場丸ごと投資となりますね。以上の解説でもお分かりの様に、米国市場を丸ごとターゲットにしているという事になります。先程ご説明したS&Pは500銘柄が対象でしたね。桁が違います。S&Pと同じく設定来右肩上がりで推移しており、パフォーマンスもS&P500にかなり近い動きをしています。ほんの僅かにVTIの方がS&Pよりもパフォーマンスは上回っていると憶えておいて下さい。先程と同じくですが、積立NISAを介して全米株式へ投資できる。ある意味凄い事だと思います。FPおすすめのポートフォリオこれまで、おすすめ銘柄をランキングしてきました。では気になるのが組み合わせですよね。この組み合わせをポートフォリオと呼びます。まず皆さんに憶えておいて欲しいのは以下の2つの事です。株式=攻め債券=守りどういう事かと言いますと、株式はアップダウンこそ激しいですが、アップしている限り債券運用よりも遥かに増やせます。逆に債券を中心にした運用ですと株式程の派手さは無いですが、堅実に着々と増やすイメージです。皆さんの性格にもよりますが、今回は私だったらどんな組み合わせで運用するのかをここで書きたいと思います。私の投資方針まず、私の考え方からお話すると、ファンドは沢山持たなくて良いと思っています。何故なら、ファンドを保有する度に「コスト」が発生します。積立NISAの場合であれば、買付手数料は有りませんが、信託報酬が発生しますよね。今回記事の5つを保有する事も可能ですが、5つのファンド分信託報酬が発生しますので、極力低コストを意識します。そして、債券と株式のどちらで運用するかで言えば、私は断然、株式のみで運用します。理由は長期投資です。積立NISAの期間は20年間。仮に債券運用が2%として株式が4%で運用できたと仮定します。月10,000円投じた場合、どちらにも同じく240万円を投じる事になります。債券だと294万円になる試算に対し、株式では365万円の試算結果です。同じ時間を使って増やすのであれば株式のみで良いと思います。10年~15年以上続けることが出来るのであれば、ほぼプラス運用は可能だと過去の記事にも書きました。以上の事から、私は今回おすすめしたファンドであればバンガードファンドかeMAXIS Slim 米国株式のどちらか1本で十分だと思っています。それではリスクヘッジできないとお考えでしたら、せいぜい50%、50%で2本に投資で十分でしょう。積立nisaに対応しているSBI証券のおすすめ銘柄まとめSBI証券でオススメの銘柄を私の主観で5つ程ランキングを着けました。どれも本当に甲乙つけ難いファンドばかりです。ほんの僅かな違いや差でしかありませんが、今回記載した特徴が皆さんの投資方針に沿っているかどうか、判断材料にして頂ければと思います。
2019年04月27日2018年よりスタートしました「積立NISA」ですが、周知のとおり非課税での運用が出来る期間が20年となっていますよね。20年後は随分先の話ではありますが、皆さんは20年後、つまり非課税運用が終わった時にどうすればいいのか?聞いた事ありますか?今回は何をしたらいいのか?どうしたらいいのか?にお答えしていきたいと思います。積立NISAの制度の振返りまず初めに思い出して頂きたいのは、先程も書きました「20年間」非課税で運用ができますよという事ですね。1年間最大で40万円の投資額で出た運用益に対して非課税って事です。何より金融庁肝入りの制度でもあります。広く国民に投資に親しんで欲しいという考えから、手数料が低いファンドの厳選等力の入れようも違っています。主に銀行やネット証券が主流となって取扱いされています。積立NISAは出口を考えて始めましょうこのタイトルですが、何が言いたいかと言いますと、この記事を読んで下さっている方が積立NISAを始めて20年後、一体何歳になっているのか?という事です。30歳の方が昨年から始めたら50歳の時には非課税運用期間は終了する事になります。積立NISAを利用してお金を賢く増やす目的は何でしょう?おそらく殆どの方は「老後の不安」を解消する為だと思います。年金もいくら受け取れるのか?制度はこのまま維持できるのか?分かりません。折角運用して増えたお金を、しっかりと受け取って、使えるタイミングの年齢でなければ勿体無いですよね。是非始めるタイミングで受け取り時のシミュレーションも行っておいて下さい。非課税の運用期間が終わったらどうするの?積立NISAを始めて20年間コツコツ積上げてきたものが、やっと手元に来る瞬間ですね。その時何をどうすればいいのでしょうか?出口の部分を1つ1つ解説していきますね。20年間終了すれば「移管」されますまず20年間の運用期間が終了したら、非課税口座から一般口座や特定口座と呼ばれる口座に移管されます。この一般口座や特定口座は課税される口座だと思って下さい。つまり、これから先は非課税の恩恵は使えませんから、まだまだ運用したい人は口座を変えて下さいねという事になります。これは自動的に行われるものになりますので、特に気を付けるべき事ではないでしょう。20年で強制終了ではありません積立NISAの事で結構誤認してある事があります。それは、20年後満期が来るんですよねとか、20年後は勝手に解約になるんでしょ等、20年が終わった時何もしなくても大丈夫だと思っていらっしゃる方も少なくありませんが、実は違います。積立NISAを利用して20年間非課税枠を利用して運用してきました。しかし、人によってはまだまだ運用したいという方もいるかもしれません。その際は継続して積立は可能です。但し、以後は課税されますよ、というだけです。したがって、20年後はご自身で解約等の措置を取らなければならないという事になります。また移管の時までに解約しておかなければ一気に税金が掛かるかというと、そうではありませんのでご安心下さい。20年後に「売却」するという事非課税期間が終了した際に行う事として、「売却」という方法があります。今まで積み上げてきた運用資産を売ってお金に換える事を指します。もっと分かり易く答えると、この「売却」という方法が「解約」という言葉と紐づきます。つまり、お金を使うタイミングが訪れた時に、積立NISAを「解約(売却)」するという事ですね。20年後の利益がもしもマイナスだったらどうしたらいいの?さて、この話題が一番気になる所ではありますよね。自分の老後の為に資産運用してみたものの、ふたを開けたら・・・・あれ?支払った額よりも少なくない???って事に。しかも20年後・・・・。もうどうしようもない!!って思うかもしれません。この場合どうしたらいいのでしょう?マイナスだった場合の策その1先程も書きましたが、20年後に強制解約ではありません。よってマイナスを受け入れたくない、もう少し運用すればプラスに転じるかもと思う方であれば、引き続き一般口座や特定口座で積立を実施しても構わないという事なります。引続き運用する事によってプラスの成果を求めるという方法です。マイナスだった場合の策その2全額損した訳ではありませんから、割り切って「解約(売却)」するという方法です。少々表現はきついかもしれませんが、投資で損をしない事はありません。損をするかもしれませんという事を分かった上で積立NISAや投資信託等を始めると思います。ご自身の性格を鑑みて「マイナスだなんて!(怒)」「やらなきゃよかった!(泣)」と言いそうだなぁと思えるのであれば別の方法で資産形成をする他ありません。策というほどではありませんが、そもそも始める際の心構えでしょうか。マイナスだった場合の策その3先程とは逆に、何も気にしないという方法です。過去、私が書いてきた記事にリターンの事を書いた記事があります。例えば毎月20,000円を20年間に渡って積立てたとします。その際、これまでの利回り等を最低3%で見込んでも480万円の投資額が655万円になっている訳です。しかも、積立NISAのファンドはその殆どがインデックスファンドですので、手数料も低く比較的増やしやすいファンドでもあります。過去の歴史を振り返っても長期的な資産運用ではほぼ増えていますので、何も心配せずほったらかし!というのが一つの方法ではないかなと思います(私個人的にはこの方法を推奨します)20年後のお金の使い方今回は積立NISAの随分先のお話でした。20年後に向けて積立を開始する訳ですが、増えた資産(お金)どう使いましょう?一気に使いたい!という方や、取り崩しながら使いたいという方もいると思います。先程、出口を考えてシミュレーションして下さいとお話しました。20年後どんな環境にご自身がいますか?現役でまだ働いているかもしれません。あるいは定年退職を迎え、セカンドライフに突入しているかもしれませんね。その時、毎月の「収入」の状況でどうでしょう?現役の方であれば、毎月お給料が入ってきますよね。生活にもそんなに困らないのではないでしょうか。逆に年金で生活が始まった方は、これまでのお給料が一気に目減りした金額となるでしょう。生活のリズムや水準が狂ってしまうかもしれませんね。20年間非課税で積上げた資産をどう取り崩すのかは、この様な将来の自分の環境下で決めてみるのも良いでしょう。積立NISAは全額売却(解約)もできますし、少しずつ取り崩しながら売却(解約)もできます。必要に応じて取り崩しましょう。積立NISAの20年後まとめ今回は積立NISAの20年後について解説してきました。非課税適用の期間が20年間である画期的な商品です。しっかりと資産運用、形成が望める内容だと思いますが、気になるのは非課税期間が終わった時ですね。大きく言えば、非課税期間が終わったと言って、驚くほど高額な税金が掛けられる事はまずありませんので、安心しておいてほしいです。そして何度も言うようですが、20年後の出口にどんな結果が来ようとも、割り切って待っていて欲しいです。そして、取り崩すタイミングのご自身がどんな環境下でいるのだろうか?年齢から推察して使い方や取り崩し方を今の内から考えておきましょう。
2019年04月23日新年度が始まり、また来月からは元号も「令和」に変わります。この機会に、新しく積立預金を始めてみてはいかが?積立預金のなかには意外な好条件のものがいろいろあるそう。経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。オトクな積立預金といえば、会社員の方なら、まずは社内預金、次は財形貯蓄です。これらは利率も高く給与天引きですから、忘れていても勝手に貯まっていきます。こうした制度のない会社員や自営業の方などは自分の口座から自動引き落としで積み立てるのが基本。けれど、ちょっと余裕があれば、金利アップや特典付きのオトクな積立もいろいろあります。実は、JAバンクもねらい目です。なじみの薄い方が多いと思いますが、JAバンクは農業と関係なく誰でも利用できます。JAバンクえひめには、「50歳代限定退職ライフ定期積立」があります。年利は、積立預金では破格の0.3%。大手銀行の定期預金利率0.01%の30倍です。満期には、特別割引のあるパック旅行を案内する特典も付いています。積立預金を選ぶ際、毎月の預け替えの手間も重要です。家や勤め先に近いなど、できるだけ手間のかからない金融機関を選びましょう。面倒になって口座振込みをすると、利息より高い振込手数料がかかって元も子もありません。半田信用金庫「安心積立」は、給与振込みのある方に、店頭金利に0.05%上乗せがあります。これなら預け替えの手間もなく、楽に長続きするでしょう。さらに、引き落としを給料日の翌日あたりに設定すれば、先に貯金をして残ったお金でやりくりする「先取り貯蓄」が実践できます。SBJ銀行の「ベスト積金」は、積立期間が半年だと年利0.05%ですが、1年だと0.1%、2年だと0.15%と上がっていき、最高は5年の0.25%です。ですが途中で解約すると、預金ですから元本割れになることはありませんが、予定利率が引き下げられます。使うタイミングなどを考えて、期間を決めてください。地方銀行や信用金庫は営業エリアが限定されるところが多いのですが、SBJ銀行などネットバンキングなら、全国どこからでも申し込めます。また、定期預金でよく見る懸賞付きの積立預金もあります。越前信用金庫の懸賞金付定期積金「夢一番」は、積立金1万円ごとに抽選権が1本もらえ、1等5万円が最大4本、2等3万円は最大8本などが当たります。さらに、利率はほかと変わらないものの、さまざまな特典を付けて、差別化を狙うものがあります。仙台農業協同組合の定期積金「やすらぎ」は、同組合で葬儀を行うと割引があります。祭壇が10~20%引き、花環が10%引き、葬祭会館利用料が10~20%引きなどです。実際に葬儀を行うと、利息よりずっとオトクになることもあるでしょう。目的をもっと絞ると、金融機関より有利な積み立てがあります。航空会社や旅行会社が行っている「旅行積立」もそのひとつ。なかでも、全日空の「ANA旅行積立ハワイ限定プラン」は、年利3.8%にも相当する高利回りです。オトクな商品ですが、注意点があります。まず、満期時に受け取るのはハワイ行きの旅行券だということ。お金ではありません。また、当然ながらANAのツアーでしか使えません。ツアー内容などを事前によく調べてください。さらに、金融機関と違って、破綻した際、積立金の保証制度はありません。積み立てた全額が戻るのはむずかしいでしょう。金融機関以外の積み立てでは、百貨店の「友の会」がより高利回りです。積立金がいくらでも、12カ月積み立てれば13カ月分が受け取れますから、年利は15%超です。ただ旅行積立と同様、受け取るのはその百貨店でしか使えない商品券です。使い道をよく考えて。破綻の保証もありません。
2019年04月12日