私自身が幼児期からピアノを習っていたこともあり、まだ生後5カ月の娘にピアノの鍵盤を試しに触らせてみました。当たり前ですが、娘にとって本物のピアノの鍵盤は重く、音が少し鳴ってもつまらなそう。娘はカラフルなおもちゃが好きなので、鍵盤を押すと光るおもちゃが欲しいと思い、探しあてたのが『ピカピカひかるピアノ』(朝日新聞出版)という絵本です。 光る鍵盤が楽しい! ピアノ絵本は他にもたくさん見かけましたが、鍵盤が光るものはとても少なかったように感じます。書店で試し遊びができ、カラフルなおもちゃが好きな娘にとって、ただ音が鳴るよりも光るほうが断然楽しそうだったので購入を決めました。 娘が鍵盤に触れると、軽い力でもきれいに鍵盤が光って、音が鳴ります。音によって異なる色が明るく光り、娘は触りながらニコニコしていました。 音や音楽のバリエーション 娘が生後2カ月くらいから使っていたメリーに収録されていた童謡が、『ピカピカひかるピアノ』にもたくさん収録されていました。 例えば、「もりのくまさん」「きらきらぼし」「ぶんぶんぶん」「おおきなくりのきのしたで」などは娘が特に好きなので、選曲がよかったのも決めた理由の1つです。 音楽だけではなく、猫や犬などの動物の鳴き声も入っていて、その音までもが音階になっていておもしろいです。わが家には猫がいるので、初めて「ニャー」と鳴らしたとき、娘は笑って喜んでいました。 いろいろな遊び方で長く使えそう! 対象年齢は0歳〜2歳ですが、実際に使わせてみて、使いようによっては5~6歳くらいでも楽しめるように感じました。幼いうちは自動演奏モードを聴いたり、自由に音を鳴らしたりして娘は楽しむと思います。 ピアノ絵本なので、しっかり楽譜も付いています。音符の色と同じ色の鍵盤を弾いていけば、楽譜を見て弾く第一歩になりそう! 長い期間楽しめそうな内容で、定価2,530円(税込み)はお得に感じました。 音と光を楽しめる『ピカピカひかるピアノ』を見つけることができてよかったです。椅子に座って離乳食を待っている間などにも、楽しそうに遊んでくれています。これから先、娘がどんな風に遊び方を変えていくのか楽しみですし、いつか本物のピアノにも興味を持ってくれたらうれしいです。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 著者:中村もこ0歳女児の母。小学校教諭と旅行代理店、保険営業を経験。現在は保育の勉強をしながら、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年04月26日こんにちは、保育士の中田馨です。子どもとの触れ合い遊びの1つが「絵本」です。私は保育士という職業柄、毎日子どもたちと一緒に絵本に触れ合っています。今回は、数ある絵本のなかで、子どもたちに人気があり、私もおすすめする絵本を6つご紹介します。 絵本を選ぶときに大切にしていること私が1〜2歳児の子どもたちに絵本を選ぶときに大切にしていることは、・年齢にあった話の長さであること・読んだときに子どもの喜ぶ顔が想像できるものこの2つです。そして、子どもと絵本を読むときは絵本を読むことに集中しましょう。子どもに「絵本読んで」とお願いされたら、家事やスマホはいったん横に置きます。保育所では、子どもをひざに座らせてお互いの体温を感じながら、やさしく心を込めて読みます。そして「もう1回」と言われたらもう1回読みます。ふれあいの時間が楽しければ楽しいほど子どものリクエストも増えますが、できる範囲で答えてあげましょう。また、絵本はお勉強をしているわけではありませんので、文字を覚えさせたり、感想を聞く必要はありません。読んだらそれで終了。感想を聞かなくても、子どもは心の中に温かい感情をたっぷりため込んでいます。 では、次から具体的におすすめする絵本を紹介します。 1. リズムで楽しめる絵本まずは、リズムを楽しめる絵本を紹介します。 『だるまさんが』(ブロンズ新社)1ページ目は、赤い愛嬌のあるお顔のだるまさんが「だるまさんが」と揺れながらリズムよくスタート。そんなだるまさんがころぶのは大人なら誰もが予想できますが、その後もだるまさんは予想外なさまざまなことをします。大人も思わず「クスッ」と笑ってしまう楽しい絵本です。親子で体を揺らしながら、だるまさんのまねっこして読んでも楽しいです。 『きんぎょが にげた』(福音館書店)きんぎょが水槽から逃げて、おうちのさまざまなところにかくれんぼするお話。「にげた」と「こんどはどこ」が繰り返される言葉のリズムの楽しさもありますが、毎ページ毎ページきんぎょを探す楽しさもあります。最初にこの絵本を読んだ子は、一生懸命きんぎょを探します。何回も読んでいるうちに、きんぎょの行方はわかるんだけど「パッ!」と見つけることを楽しむ子、周りの絵を見始める子と1回目とは違う楽しみ方を始めます。 2. 親子で食べたくなる絵本続いて、読んでいて思わずおなかが「グー」っとなってしまうような絵本を紹介します。 『しろくまちゃんのほっとけーき』(こぐま社)こぐまちゃんシリーズのなかの1冊。今回は、しろくまちゃんがママと一緒にホットケーキを作ります。材料を混ぜて焼いていくのですが、フライパンで焼くときの描写が何とも言えずおいしそう。できあがったホットケーキはふっくらとして甘い香りがただよってきそう。最後はお皿を洗っておしまい。読むと大人でもホットケーキが食べたくなります。 『ごはん』(福音館書店)ページをめくると、ずらーっと「ごはん」が並んでいます。こんなにもたくさん「ごはん」があるんだと読むたびにビックリします。一つひとつのごはんを指さしながら「たけのこごはん」「さつまいもごはん」「おせきはん」と、子どもはつまんで食べるまねをします。まさにおなかがグーっとなるおいしい絵本です。 3. 不思議な世界がおもしろい絵本最後は、不思議な世界に入ってしまう絵本です。 『もこ もこもこ』(文研出版)「もこ」と出てきてどんどん大きくなって「ぱちん!」とはじけて。きっと読む子によって感じ方が違うんだろうなと思う絵本です。目をまん丸にしながら真剣に読んでいる子どもの表情を見るのも楽しい絵本です。 『ねないこだれだ』(福音館書店)せなけいこさんの不思議な世界。「こんなじかんにおきているのはだれだ?」から始まり、出てくるのは表紙にもなっているおばけ。何度も読んでいるうちに、おばけが出てくると「きゃあああ!!」と言って大喜びする子どもたち。子どもによっては本当に怖がって嫌がる子もいますので、そんなときはそっと隠している絵本でもあります。 心にポッと温かいものを与えてくれる絵本。親に読んでもらったり、自分でも何度も読み返したりした絵本は、大人になっても心の宝物になりますよね。子どもにとって「絵本」の時間は、絵本の内容が楽しいこともありますが、ママやパパとのスキンシップの時間でもあります。義務に感じる必要はありませんが、余裕があるときには絵本の時間を取り入れてみてください。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、商品によっては現在と異なる場合があります。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年04月23日子どもに絵本を読んであげるとき、「どうせだったら、うまく読んであげよう」と考える人もいるはずです。でも、「絵本スタイリスト®」であり、絵本の読み聞かせのプロでもある景山聖子さんは、「うまく読もうとしなくていい」と語ります。その理由はどんなものでしょうか。子どもの年齢別のおすすめ絵本と併せて、読み聞かせのコツを教えてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカット)子どもの年齢に合った絵本を「プロ」に選んでもらう絵本の読み聞かせをする前に、なによりも子どもの発達段階に合った絵本を選ぶことが大切になります。というのも、絵本はそれぞれ対象年齢を考えて学習効果などなんらかのメリットがあるようにつくられているからです。なかには、まだ1歳くらいの赤ちゃんに、「4〜5歳向け」の絵本を読んで反応が悪いからといって、「うちの子は絵本が嫌いだ」なんて思うような人もいるようですが、発達段階に合っていない本を読み聞かせしているのですから反応が悪いのは当然です。ただ、むかしの絵本には「○歳向け」というふうな表示がありましたが、じつはいまの絵本にはその表示が減ってきています。では、どうやって絵本を選べばいいのでしょうか?それはとても簡単なこと。「絵本のプロ」に教えてもらえばいいのです。図書館に行けば、「0〜1歳向け」「2〜3歳向け」というふうに、絵本の棚がわけられていることもあります。そういう分類をリストにして配布している図書館もありますから、それらを参考に選べばいいわけです。あるいは、まさに絵本のプロである図書館の司書さんに話を聞いてもいいでしょう。きっと、それぞれのお子さんに合った絵本を紹介してもらえるはずです。ストーリーではなくコミュニケーションが大切では、子どもの年齢に合った読み聞かせのコツと、わたしがおすすめする絵本を紹介していきましょう。まずは0〜1歳の子どもへの読み聞かせについて。この時期の子どもは、親との親密なコミュニケーションによって親子の絆を築いていく時期にあたります。もちろん、まだストーリーは理解できません。ですから、重要となるのは絵本のストーリーなどではなく、親子のコミュニケーション。この年齢の子どもを対象とした絵本には、親子でコミュニケーションが取りやすいように、擬音語や擬態語がただ並んでいるだけというような内容が多いものです。わたしがおすすめするのは、『じゃあじゃあびりびり』(偕成社)。それこそ、擬音語や擬態語が並んでいるだけです。それらを子どもの目をしっかり見て、大げさに抑揚をつけるなど面白おかしく読んであげてください。そうすることで、子どもは「お父さん、お母さんと過ごす時間は楽しい」「絵本は楽しい」と感じ、ゆくゆくは読書に親しんでくれる子どもに成長してくれるでしょう。続いて、2〜3歳の場合です。この時期の子どもは、日常生活にとても強い興味を示します。大人がやっていることに興味を持って自分でもやりたがりますが、内容によっては危険が伴うこともあり、なんでも経験させるわけにはいきません。ですから、絵本のなかでいろいろな日常を経験させてあげましょう。雨などの天候や食べ物など、日常が描かれているものが最適です。わたしのおすすめは『どうぞのいす』(ひさかたチャイルド)。それこそおいしそうな食べ物がたくさん描かれていますし、内容として助け合いの大切さを学べるというメリットもあります。4〜5歳向けの絵本は「栄養価が高い絵本」の宝庫それから、4〜5歳の子どもを対象にした絵本は、まさに良書の宝庫です。4〜5歳向けの絵本には、「栄養価が高い絵本」と呼ばれるようなロングセラーの絵本がたくさんあるのです。この時期の子どもは、比較的長いストーリーもしっかり理解できるようになることがその要因でしょう。それぞれに個性的なストーリーを持っているバリエーション豊かな絵本がたくさんあります。それらを通じて、さまざまな「体験」をさせてあげることが、子どもの人格を豊かにしていくために大切です(インタビュー第1回参照)。わたしがおすすめするのは『ラチとらいおん』(福音館書店)。内容は、泣き虫だった男の子が、ある日出会ったライオンに特訓してもらって少しずつ強く成長していくというもの。成長の真っ最中にある子どもの心に大いに響く内容です。最後が、6〜7歳の子どもを対象とした絵本について。この時期の子どもは、心が急激に成長しています。そのため、それまでならお父さんやお母さんになんでもいえたのに、「これはいっちゃいけない」「これはいったら恥ずかしい」といった気持ちや悩みが出てきているものです。そこで、そういう子どもの心に寄り添って癒やしてくれるような内容の絵本を与えるのがいいでしょう。わたしからは、『びゅんびゅんごまがまわったら』(童心社)をおすすめしておきます。この絵本では、開かれた小学校生活のシーンが繰り広げられ、親しめる校長先生が登場し、「大人を信じてなんでも話してみたら?」というメッセージもあります。子どもの心が温かくなり、大人は寄り添ってくれる存在として映ることで、悩みが生まれはじめる子どもの心を自然と癒しやてくれることでしょう。「うまく読もう」なんて思わなくていい最後に、全般的な絵本の読み聞かせのコツについてアドバイスしておきましょう。まず、子どもはまだ理解力が成長している途中にありますから、とにかくゆっくり読むということが大切です。大人からすれば、ゆっくりだと感じるスピードをもう1段階遅くするくらいがちょうどいいでしょう。また、読み終わったあとに「どう思った?」と感想を聞くことは絶対に避けましょう。子どもは、絵本を通じて描かれている絵の前後を空想のなかで動かしています。そうして、想像力や集中力、感受性を育んでいるのです。その作業は、絵本を読み終えたあとも子どものなかで続いています。でも、そこで「どう思った?」と聞かれると、その大切な作業を止めてしまうことになってしまう。それから、うまく読もうとすることもNGです。読み聞かせは親の発表会ではありません。絵本は子どもとのコミュニケーションの道具だというふうに考え、子どもの興味がどこに向いているかというところをいちばんに考えてください。子どもがどんどんページをめくりたがるならそうさせればいいし、逆にひとつのページに興味を持って立ち止まったら飽きるまで見せてあげればいい。絵本の内容から親子の会話が盛り上がったら、そのまま絵本を読むことをやめても構いません。そのことが、親子の絆を深め、子どもに「絵本は楽しい」と感じさせ、読書や勉強に対する興味を持たせることにもつながるのです。『子育ての悩みには“絵本”が効く!! ママが楽になる絵本レシピ31』景山聖子 著/小学館(2018)■ 絵本スタイリスト®・景山聖子さん インタビュー記事一覧第1回:「絵本の読み聞かせ」から、子どもが学ぶもの。そして、親が手に入れるもの。第2回:「勉強が勉強でなくなる」のが絵本の魅力! でも「勉強のつもり」で読み聞かせてはダメ第3回:「上手に読んであげて、感想を聞く」のは絶対に避けて。絵本の読み聞かせの鉄則です第4回:「もっと頑張らなきゃ」と自己嫌悪に陥りがちな母親たちに、励ましをくれる絵本の存在(※近日公開)■景山聖子さん連載『絵本よみきかせコーチング』記事一覧【プロフィール】景山聖子(かげやま・せいこ)群馬県出身。絵本スタイリスト®。群馬テレビアナウンサーを経て上京し、TBS、テレビ朝日、日本テレビ等で報道番組などのリポーターを務めたのち、ナレーターへ転身。NHKラジオの朗読番組『私の本棚』などを担当する。一児の母となると同時に、絵本の世界に魅せられ、2013年に(社)JAPAN絵本よみきかせ協会を設立し、代表理事に就任。ボランティア認定資格講座には全国から人が集まり、公共施設やカルチャーなどの「よみきかせ講師」も多数育成。現在は、絵本を介しての子育てに関する講演活動を行うほか、パナソニック読み聞かせ機能搭載ライトのアドバイザーやカルピス読み聞かせ隊のサポーターに就任。アカチャンホンポ・ピジョン保育士の全国社員研修なども担当。NHK総合テレビで絵本の朗読も行う。園や小学校での絵本の読み聞かせも続け、絵本の持つ力を広めるために精力的に活動している。主な著書に、『今日から使える読み聞かせテクニック』(ヤマハミュージックメディア)、(『子育ての悩みには“絵本”が効く!! ママが楽になる絵本レシピ31』(小学館)、『子どもが夢中になる 絵本の読み聞かせ方』(廣済堂出版)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年04月21日家庭教育の一環として、「絵本の読み聞かせ」を重視しているみなさんも多いでしょう。「絵本スタイリスト®」である景山聖子さんは、絵本の読み聞かせのメリットとして、「子どもの人格を豊かにしてくれる」ことを挙げます。その一方で、「子どもの学力、とくに国語力の向上にも役立つ」といいます。その理由を教えてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカット)文科省のお墨付き!絵本の読み聞かせで学力は上がるわたし自身は、絵本の読み聞かせのメリットというと「子どもの人格形成に好影響を与える」ことを第一に挙げますが(インタビュー第1回参照)、絵本の読み聞かせは、子どもの学力向上にも大いに好影響を与えます。このことには、文部科学省の調査データがエビデンスを与えてくれます。文部科学省の調査では、小学生と中学生の親を対象に、子どもが幼い頃に積極的に絵本の読み聞かせをしたかどうかをアンケートしました。そして、「積極的に絵本の読み聞かせをした」と答えた親の子どもと、そうではない親の子どもでは、前者のほうが小学生、中学生ともに国語と算数(数学)の試験成績で大きく上回ったのです。あるいは、2015年にKUMONが現役東大生100人を対象に行ったアンケート調査では、「子どもの頃に親にしてもらって感謝している教育」として、じつに40人が「絵本の読み聞かせ」を挙げました。これは、選択肢のなかの堂々1位。それだけ、その後の学力の伸びに絵本の読み聞かせが役立ったと東大生自身が考えていることがわかります。また、4人の子どもを東大に合格させたとして有名な、佐藤ママこと佐藤亮子さんも、さまざまなところで絵本の読み聞かせの有用性を語っているひとりです。佐藤ママによると、なんと子どもが3歳になるまでに1万冊の絵本の読み聞かせをしたのだといいます。勉強を勉強ととらえさせず親しませる絵本の働き先の文部科学省の調査では、幼い頃に絵本の読み聞かせをたくさんしてもらった子どもは、そうではない子どもに比べて、国語、算数(数学)ともに試験成績がよかったことがわかりました。そのうち国語力に絵本の読み聞かせが与える影響が非常に大きいのではないかと、わたしは自分の体験から考えています。ひとつ、ここでわたしのエピソードを紹介しましょう。ある小学校で絵本の読み聞かせを依頼されたときのことです。私が主宰するよみきかせ協会のボランティアのみなさんで行ったのですが、読み聞かせの対象は1、2年生の子どもたち。学校からは「1、2年生は俳句の勉強をまだしていないので、俳句の絵本は使わないでください」といわれていました。でも、わたしはあえて松尾芭蕉の『おくのほそ道』(ほるぷ出版)という俳句を題材にした絵本をある方に読んでいただきました(笑)。なぜなら、とってもいい絵本である他、読み聞かせをお願いした人が俳句好きで、その読み聞かせが楽しさで満ちあふれていたからです。その絵本では、事あるごとに「そこで一句!」という決まり文句が出てきます。そのときに、子どもたち全員で行うジェスチャー加えることで一体感をつくりました。すると、そのリズムや繰り返しが楽しかったのでしょう。子どもたちは自分でも知らないうちに俳句になじみ、最終的には「自分で俳句を詠みたい」という子も出てきたほどでした。これは、絵本というツールを使って、「勉強」という意識ではなく、「楽しいこと」という意識で俳句に触れることができたからでしょう。さらには、しばらく時間がたってから、その小学校の校長先生から電話を頂きました。その内容は、「あの読み聞かせのおかげで俳句に対するファーストインプレッションがすごくよかったせいか、子どもたちが実際に俳句の授業を受けるときにもとても楽しんで、かつすごい集中力を発揮して勉強してくれた」というお礼でした。絵本には、勉強を勉強としてとらえさせずに親しませるという働きがあります。それこそ、俳句など子どもにとってちょっとなじみがないような国語の単元に事前に触れさせるには最適なツールといえるのではないでしょうか。親が「勉強のつもり」で読み聞かせするのはNG!もちろん、絵本には子どもの語彙力を高めるという力もあります。絵本のいいところは、もちろん絵があるところ。子どもが昔話の絵本を読んでいて、「かやぶき屋根」という言葉がわからなかったとしましょう。でも、すぐそばにはかやぶき屋根の絵が描かれてある。そうして、出てくる言葉が具体的にどういうものなのかをその場で学べるわけです。文字が羅列されているだけの本ではこうはいきませんよね。あるいは、絵本に親しむことよって、文章の書き手のメッセージを推測する力を高められることも考えられます。中学受験をするような子どもは、いわゆる論説文もきっちり読み解く力が求められます。絵本をはじめとした本にあまり親しむことなく、いきなり難しい論説文を読み解くのはかなりハードルが高いことでしょう。でも、幼い頃から絵本に親しみ、児童書なども含めて読書をする習慣がついていたらどうでしょうか?その子は、小さいときからさまざまな文章のパターンを自分のなかにデータベースとして蓄積しています。そのため、論説文を読み解くにも、「あ、あのパターンの文章だな」というふうに、文章の構成や重要なことが書かれているであろう部分を推測することができる。そうして、難しい論説文も容易に読み解くことができるのです。ただ、みなさんに注意してほしいのは、絵本の読み聞かせが子どもの学力、とくに国語力を高めるために有効だからといって、「勉強のつもり」で読み聞かせをすることは避けてほしいということ。子どもはとっても敏感で、親がなにを考えているのかをしっかり感じ取れますから、親が「勉強のつもり」で読み聞かせをしようとすると、子どもはそのことを感じ取り、絵本が嫌いになり、勉強嫌いになってしまいかねません。絵本の読み聞かせが子どもの国語力を高めることはたしかですが、「子どもの国語力を高めたい」と思うのなら、その思いはいったん置いて、子どもと過ごす時間をただ楽しんでください。その姿勢が、最終的には子どもの国語力を伸ばしてくれるはずです。『子育ての悩みには“絵本”が効く!! ママが楽になる絵本レシピ31』景山聖子 著/小学館(2018)■ 絵本スタイリスト®・景山聖子さん インタビュー記事一覧第1回:「絵本の読み聞かせ」から、子どもが学ぶもの。そして、親が手に入れるもの。第2回:「勉強が勉強でなくなる」のが絵本の魅力! でも「勉強のつもり」で読み聞かせてはダメ第3回:「上手に読んであげて、感想を聞く」のは絶対に避けて。絵本の読み聞かせの鉄則です(※近日公開)第4回:「もっと頑張らなきゃ」と自己嫌悪に陥りがちな母親たちに、励ましをくれる絵本の存在(※近日公開)■景山聖子さん連載『絵本よみきかせコーチング』記事一覧【プロフィール】景山聖子(かげやま・せいこ)群馬県出身。絵本スタイリスト®。群馬テレビアナウンサーを経て上京し、TBS、テレビ朝日、日本テレビ等で報道番組などのリポーターを務めたのち、ナレーターへ転身。NHKラジオの朗読番組『私の本棚』などを担当する。一児の母となると同時に、絵本の世界に魅せられ、2013年に(社)JAPAN絵本よみきかせ協会を設立し、代表理事に就任。ボランティア認定資格講座には全国から人が集まり、公共施設やカルチャーなどの「よみきかせ講師」も多数育成。現在は、絵本を介しての子育てに関する講演活動を行うほか、パナソニック読み聞かせ機能搭載ライトのアドバイザーやカルピス読み聞かせ隊のサポーターに就任。アカチャンホンポ・ピジョン保育士の全国社員研修なども担当。NHK総合テレビで絵本の朗読も行う。園や小学校での絵本の読み聞かせも続け、絵本の持つ力を広めるために精力的に活動している。主な著書に、『今日から使える読み聞かせテクニック』(ヤマハミュージックメディア)、(『子育ての悩みには“絵本”が効く!! ママが楽になる絵本レシピ31』(小学館)、『子どもが夢中になる 絵本の読み聞かせ方』(廣済堂出版)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年04月18日いつの時代も家庭教育における定番のツールである「絵本」。実際、絵本の読み聞かせにはどんなメリットがあるのでしょうか。「本」であることから、つい「語彙力を高める」といった学習面に目が向きがちですが、「絵本スタイリスト®」である景山聖子さんは、「なによりも人格形成に大きな影響を与える」と語ります。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカット)絵本のなかでの「自分自身の体験」が豊かな人格を形成する子どもに絵本を読み聞かせすることのメリットは枚挙にいとまがありませんが、なによりも子どもにとって大きな「体験」を得られるということがまず挙げられます。8歳くらいまでの子どもは、その発達段階として、まだ現実と空想をしっかりと区別できません。その後、成長するにつれて現実と空想をしっかりわけてとらえられるようになり、徐々に大人になっていきます。幼稚園で幼い子どもたちを相手に、妖精が登場する絵本を読み聞かせしたとします。すると、そのあとの散歩の時間になると、子どもたちは一斉に「妖精探し」をはじめます。なかには、「あそこの木に妖精がいたよ!」というような子もいるほど。こういうことが起きるのは、幼い子どもが現実と空想の区別をできていないから。つまり、絵本のなかで体験したことも、8歳くらいまでの子どもにとっては紛れもない自分自身の体験だといえるのです。このことのなにが重要なのでしょうか?それは、人格形成に大いに影響を与える点です。子どもたちは、将来どんな人間になっていくのかという、まさに人格をつくっている真っ最中にあります。そのとき、誰かから聞いたというような知識ではなく、絵本によって自分自身の体験をどんどん重ねていくことで、それだけ豊かな人格を形成することができるのです。もちろん、その体験のなかにはたくさんのことが含まれます。「感情」を学ぶこともそう。絵本の登場人物は、そのストーリーによってさまざまな感情を表現します。その感情すらも、子どもたちは自分の体験として得ることができるのですから、絵本に親しめば親しむほど、豊かな感情も手に入れられるというわけです。もちろん、8歳を過ぎた子どもにとっても、絵本に親しむことは悪いことではありません。ただ、現実と空想を区別できないという時期が、人生のうちでも限られた貴重な時間だということを考えると、やはりなるべく幼いときから絵本のなかでたくさんの体験をできるようにしてあげたいものです。肌を触れ合わせて「親子の絆」を深めるその他、絵本の読み聞かせの大きなメリットとしては、「親子の絆を深める」ということも挙げられます。絵本を読むときは、たとえば子どもを膝のうえに乗せたり、寝っ転がりながら肩が触れていたりと、親子で肌と肌を触れ合わせていますよね。すると、オキシトシンというホルモンが、親子ともに脳から分泌されるのだそうです。このオキシトシンは、「愛情伝達物質」とか「愛情ホルモン」という呼び名で知られ、思いやりや愛情といった心の機能を健やかに発育させるために欠かせないもの。そして、その働きによって、親子は信頼関係を心のいちばん深いところで結んでいく、つまり親子の絆を強めることができるのです。わたしは、講演活動を通じてたくさんのお母さんたちから絵本にまつわる体験談を耳にしますが、実際、「絵本の読み聞かせをしたことで子どもの態度が変わった」という話を頻繁に耳にします。たとえば、絵本の読み聞かせをする前は、公園で遊んでいて「もう帰るよ」といってもなかなか遊びをやめずに駄々をこねていたような子どもも、絵本の読み聞かせをはじめてからは素直に従ってくれるようになったという話もあります。それだけ親子の絆が深まり、強い信頼関係が築けたということなのではないでしょうか。絵本の読み聞かせが、肉体的な疲労を取ってくれる!加えていうなら、愛情ホルモンであるオキシトシンには、なんと「肉体的な疲れを取る」という働きもあるようです。寝る前に、肌と肌を触れ合いいとおしい気持ちで読み聞かせを実践した多くのお母さんが、翌日自分の疲れまで取れたという体験談を話されています。共働き家庭が増えているいまは、働きながらもこれまでの専業主婦と変わらず子育ての中心を担っているお母さんが増加中です。そういうお母さんには、まさに24時間、気が休まる時間がほとんどないといっていいでしょう。そうすると、「絵本の読み聞かせは子どもにとっていいことだ」「絵本の読み聞かせをしてあげたい」と思っていても、仕事から帰って夕食の支度をして、子どもをお風呂に入れて、寝かしつけるので精いっぱい。つい、「今日は絵本の読み聞かせはしなくていいや」と思ってしまうものです。でも、そういう忙しいお母さんたちにこそ、ぜひ絵本の読み聞かせを積極的にしてほしいと思います。そもそも、絵本の読み聞かせによって分泌されるオキシトシンに肉体的な疲れを取るという多くの体験談があることもそうですし、先にお伝えしたように、絵本の読み聞かせで親子の信頼関係が深まれば、子どもが駄々をこねて困らされるようなことも減るのですから、それだけ日常生活のなかでたまる疲労も減ることになるのです。『子育ての悩みには“絵本”が効く!! ママが楽になる絵本レシピ31』景山聖子 著/小学館(2018)■ 絵本スタイリスト®・景山聖子さん インタビュー記事一覧第1回:「絵本の読み聞かせ」から、子どもが学ぶもの。そして、親が手に入れるもの。第2回:「勉強が勉強でなくなる」のが絵本の魅力! でも「勉強のつもり」で読み聞かせてはダメ(※近日公開)第3回:「上手に読んであげて、感想を聞く」のは絶対に避けて。絵本の読み聞かせの鉄則です(※近日公開)第4回:「もっと頑張らなきゃ」と自己嫌悪に陥りがちな母親たちに、励ましをくれる絵本の存在(※近日公開)■景山聖子さん連載『絵本よみきかせコーチング』記事一覧【プロフィール】景山聖子(かげやま・せいこ)群馬県出身。絵本スタイリスト®。群馬テレビアナウンサーを経て上京し、TBS、テレビ朝日、日本テレビ等で報道番組などのリポーターを務めたのち、ナレーターへ転身。NHKラジオの朗読番組『私の本棚』などを担当する。一児の母となると同時に、絵本の世界に魅せられ、2013年に(社)JAPAN絵本よみきかせ協会を設立し、代表理事に就任。ボランティア認定資格講座には全国から人が集まり、公共施設やカルチャーなどの「よみきかせ講師」も多数育成。現在は、絵本を介しての子育てに関する講演活動を行うほか、パナソニック読み聞かせ機能搭載ライトのアドバイザーやカルピス読み聞かせ隊のサポーターに就任。アカチャンホンポ・ピジョン保育士の全国社員研修なども担当。NHK総合テレビで絵本の朗読も行う。園や小学校での絵本の読み聞かせも続け、絵本の持つ力を広めるために精力的に活動している。主な著書に、『今日から使える読み聞かせテクニック』(ヤマハミュージックメディア)、(『子育ての悩みには“絵本”が効く!! ママが楽になる絵本レシピ31』(小学館)、『子どもが夢中になる 絵本の読み聞かせ方』(廣済堂出版)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年04月15日編集部:学研キッズネット編集部多言語教育・マルチリンガル絵本「ことばの宝箱」は、新型コロナウィルスの蔓延で緊急事態宣言が出され、休校が伸びてしまった日本全国の子供達に向けて、「手のひらの絵本図書館」を30日間無料で公開することを発表しました。 『ことばの宝箱』無料公開概要ことばの宝箱は100冊以上の絵本を5か国語で読み聞かせできる幼児バイリンガル教育アプリです。バイリンガル教育で一番大事なことは「耳の訓練」。ネイティブのナレーションで各言語を毎日読み聞かせ、十分な単語量を覚えさせる。これを留学なしで可能にしたのが『ことばの宝箱』です。〇対応言語:日本語・英語・中国語・スペイン語・韓国語【「言葉の宝箱」4つの特徴】1.プロの理想アプリバイリンガル教育のプロたちが考案した最強アプリ2.言語を同時に学習2言語を同時に習得できる独自のメソッドで学習可能3.選べる言語と各国の絵本5か国語・100冊以上の絵本が読み聞かせ放題!4.留学なしでもネイティブに絵本は全てネイティブによる音声。耳を育てられる初回ダウンロード時に、下記のクーポンコードを入力すると30日間無料で利用できます。(Apple Storeのみ。バージョンや機種により利用できない場合もあります。その場合は7日間無料になります)クーポンコード:5e8e80f229b2dダウンロードはこちらから(Apple Storeのみ。バージョンや機種により利用できない場合もあります。その場合は7日間無料になります)無料期間が過ぎても、意図的に購読しない限り、課金されることはありませんので安心してご利用ください。 【手のひらの絵本図書館】マルチリンガル絵本『ことばの宝箱』■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月10日編集部:学研キッズネット編集部株式会社学研ホールディングスは、【Gakken家庭学習応援プロジェクト】にて春休み・新学期に、ご家庭で学習できる教材の無料提供を2020年4月30日(木)まで行っています。小学校へ入学されるお子様を対象に、小学校生活を楽しく送るためのアドバイス絵本「しょうがっこうがだいすき」と小冊子のセットを抽選で100名にプレゼントします。プレゼントキャンペーン概要しょうがくせいになるまでに、やるといいこと。しょうがくせいになったら、やるといいこと。小学2年生のせんぱいから、これから小学生になるみんなへ。「さけばないようにれんしゅうしよう」など小学校生活を楽しく送るための16のアドバイス。不安と楽しみがいっぱいの入学を控えたお子さんに送る一冊です。■応募資格:2020年4月に小学校へ入学されるお子様がいらっしゃる保護者様■応募締切:2020年4月30日(木)まで■当選者数:100名様■応募はこちらから厳正な抽選のうえ、当選者を決定します。当選発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます。賞品のお届けは2020円5月中旬ごろとなります。作者ういさんの紹介▲作者のういさん。左手に持っているのが、本絵本の原本となった小冊子。小学校生活を楽しく、もっと大好きになれるようにとのういさんの希望により、絵本とこの冊子をセットでプレゼント!2010年生まれ。三姉妹の長女。父親が出版したことに刺激を受け、小1で本を書くことを思い立つ。自身の経験をもとに小学校入学前の子に向けて書いた本を自費出版したところ話題に。夢はパンケーキ屋さん。【Gakken家庭学習応援プロジェクト】無料公開中■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月08日4月の新刊は、新型コロナウイルスを考慮して、家にいる時間が楽しくなる6冊の本をご紹介! ママ向けには、マルチに活躍する東原亜希さんのライフスタイルブックやビジュアルも楽しいレシピブック、4人のお子さんをもつベリーさん初の著書など、暮らしが楽しくなる3冊を。キッズには、クスクス笑ってしまうパンの絵本、砂浜の生き物の絵本、かわいらしい動物クッキーの絵本の3冊をガイド。おこもり時間を楽しく過ごしてくださいね。ママにおすすめの新刊_01『life is good – 東原亜希の幸せな家族をつくる日々-』東原亜希モデル、実業家、4児の母として多忙な日々を送る、東原亜希さんの1年に密着したドキュメンタリースタイルブック。センスあふれるご自宅のインテリアや収納テクニック、リアルな子育てグッズまで、等身大の東原さんの魅力が詰まった一冊。オール私服で見せてくれる、4シーズンの普段着や旅先ファッションも必見!『life is good – 東原亜希の幸せな家族をつくる日々-』東原亜希/ワニブックス(4月10日発売)ママにおすすめの新刊_02『FOR LIFE KITCHEN わたしだけの料理教室』HIKITA DAI、AZUMI「おうちでおいしいごはんをたべましょう」をテーマに、人気料理家やシェフ、スタイリストによる自慢のレシピ紹介するサイト『FOR LIFE KITCHEN』が本に。伊藤まさこさん、たくまたまえさん、中西なちおさん、相場正一郎さんらの目にもおいしい絶品レシピは、作りたくなること必至。お気に入りの道具や器の紹介も。『FOR LIFE KITCHEN わたしだけの料理教室』HIKITA DAI、AZUMI/枻出版社(4月7日発売)ママにおすすめの新刊_03『子供4人共働き・賃貸60㎡でシンプル丁寧に暮らす』ベリーワーキングマザーとしてフルタイムで働きながら、小6から1歳までの4児を育てるベリーさんの日常を綴った人気ブログ「ベリーの暮らし」が書籍化。シンプルながら丁寧な暮らしを心がけ、「一器多用」で収納を減らすアイデアや子供のアイテムをミニマムまで減らすテクニック、自身のおしゃれなどを紹介。無理せずに楽しむ、暮らしの工夫の数々が見応え満点。『子供4人共働き・賃貸60㎡でシンプル丁寧に暮らす』ベリー/すばる舎(4月19日発売予定)キッズにおすすめの新作絵本_01『パンどろぼう』柴田ケイコユーモラスでセンスあふれるイラストが人気の柴田ケイコさんが描く、楽しいパンの絵本。街のパン屋から、サササッと飛び出すパンの姿。パンがパンを担いでいる姿の正体は、なんと“パンどろぼう”! おいしいパン大好きで、お茶目なパンどろぼうが事件を巻き起こす楽しい絵本。愛嬌たっぷりのパンどろぼうに釘付け!『パンどろぼう』柴田ケイコ/KADOKAWA(4月16日発売)キッズにおすすめの新作絵本_02『このあななんじゃひがたのいきものへん』きむらたえこ潮が引いた砂浜に現れる、いろいろな穴。穴の中には想像もつかないような生き物が住んでいた!ページをめくって仕掛けを開くたびに現れる、楽しい生き物との出会いにワクワクが止まらない一冊。巻末には、登場した生き物の図鑑や干潟の紹介ページも。生き物好きや海の生物が好きな子はもちろん、読み聞かせにもオススメ。『このあななんじゃひがたのいきものへん』きむらたえこ 作、みぞぐち ともや 絵/仮説社(4月中旬発売予定)キッズにおすすめの新作絵本_03『どうぶつクッキー』彦坂有紀・もりといずみ木版画を使ったイラストレーター、彦坂有紀さんともりといずみさんによる“彦坂木版工房”による8作目の絵本。今回のテーマは、キュートな動物クッキー。香ばしい香りがただよってきそうな焼きたてクッキーは、見ているだけで幸せな気分に。動物たちの鳴き声を学びながら、親子で一緒に声に出して読みたい絵本。『どうぶつクッキー』彦坂有紀・もりといずみ作・絵/学研 (Gakken)(4月9日発売)それでは、来月もお楽しみに。edit&text/Yukiko Takeda
2020年04月01日家で過ごす時間が増えている今、ご自宅で絵本や本を読んでくれるといいなと思っているパパママも多いと思います。しかし、「本に興味を持たない」、「集中して聞いてくれない」などと悩む声も。そこで今回は、現役保育士てぃ先生に編集部が質問! 子どもと絵本を楽しむコツについて教えてもらいました。てぃ先生関東の保育園に勤める男性保育士。ちょっと笑えて、可愛らしい子どもの日常をつぶやいたTwitterが好評を博し、フォロワー数は49万人を超える。現在は保育士の専門性を生かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信中。Twitter: @_HappyBoy Youtube: 本が苦手な子に、少しでも興味をもってもらうには?―「本が苦手な子」に興味をもってもらうには、どんな工夫をすると良いですか?「しばらく飾っておく」という方法です。子どもの目に入るところに絵本を飾っておくと興味を示してくるんです。それだけで本を楽しむための効果的な“導入”になります。てぃ先生:その他にも「何回かに分けて読む」のもテクニックです。特に長めの絵本の場合、何回かに分けるといいと思います。例えば、「続きはお昼寝のあとね」なんて約束をしながら、分割して読み進めれば、集中力が持たない子でも最後までお話を楽しめると思います。「親子で絵本を楽しむコツ」を知りたい!―家庭で「本を読む時間」を増やすには、どんな方法が有効ですか?3つのポイントがあると思います。まずは、「親が読書をすること」「その子の年齢や発達段階に合わせた本を選ぶこと」「とにかくゆっくり読むこと」です。てぃ先生:「親が読書をすること」について、大人がやっていないことを子どもに習慣づけるのは難しいですし、「大好きなパパ・ママが興味を持っているもの」には、子どもも自然に関心を持つもの。読書している姿を見せると良いと思います。「その子の年齢や発達段階に合わせた本を選ぶこと」も大切です。2歳でも3歳用の本が合う子もいますし、逆に年長さんが3歳用の本を読んでも全く問題はありません。「難しい」と思うと興味を持たないので、その子が今楽しめる本を選んであげてください。最後に、読み聞かせの際には「とにかくゆっくり読むこと」。大人のスピードで進めると、想像が広がらないまま終わってしまいがちです。子どもの頭の中で絵本のキャラクターが動いていることもあるので、読むスピードは大人が思う半分以下でOK。ページをめくる際も、ゆっくり“タメ”を作りながら進めるのがおすすめです。1ページ1ページ、大切に読んであげてください。保育園での「読み聞かせ」にはどんな工夫が?―保育園では、どんなタイミングで読み聞かせをされますか?園では主に、2つの狙いで絵本を読む時間をつくります。ひとつは純粋に“楽しみ”として、もうひとつは、物事の“導入”として活用しています。てぃ先生:遊びのなかで子どもからリクエストをもらって読むこともあれば、お昼寝の前後や、教室の空気を落ち着かせたいときにも絵本をよく使います。導入としては、例えば先にひなまつりに関する絵本を読んで興味を喚起させてから、ひなまつり行事の準備を始める…といった具合に絵本を活用しています。行事そのものの理解ができないと、子どもの気持ちも付いてこないことがあります。また読み聞かせをする際には、手遊びから入ったり、擬音が多い本を選んだりすることが多いですね。歌や振付、体操などが付いている絵本もよく使います。先生たちで事前にピアノ伴奏やダンスを練習しておき、一緒に身体を動かしながら歌ったり、踊ったりしながらだと、より楽しい時間にできます。てぃ先生おすすめの「歌って踊れる」絵本― 家でも身体を動かしながら楽しめる、おすすめの絵本はありますか?最近の絵本でいえば、『ベジベジベジベジ・ベジタブル!』という本はどうでしょうか。本格的な歌が3つも入っていて、どれもキャッチーなメロディ。歌詞も覚えやすくて良いと思います。自然と体が動くようなメロディなので、ジャンプしたりクルクル回ったり子どもが好きそうな動きを、ご家庭で自由に振り付けするのも楽しめると思います。てぃ先生:有名アニメキャラクターの声も務める、高山みなみさんのナレーション付き動画(DVD)も付いているので、本が苦手な子には、まずDVDで目と耳から理解して、導入にすると良いと思います。アクセントの付け方ひとつとっても「さすがプロ」というクオリティで、私もとても引き込まれました。またこの本は、食育にも使えると思いますね。「ご飯を残すと、もったいないよ」なんて言ってもなかなか理解してもらいにくいですが、「(本に登場する)ナッス君やジャンガ君が悲しむよ」と言えば、子どもたちの心にもすんなり届くのではないでしょうか。ママのお悩みも解決?!「歌って踊れる」絵本『ベジベジベジベジ・ベジタブル!』てぃ先生もおすすめの『ベジベジベジベジ・ベジタブル!』は、歌って踊って楽しめる新感覚の絵本。オリジナル主題歌3曲に加え、本編のナレーション付き動画や実写ミュージックビデオも収録されているので、絵本、音楽、そして映像と、いろいろな形で楽しめる作品になっています。「自分と違う特徴を持つ相手と仲良くすること」や野菜の廃棄処分など、社会的なテーマもありますし、子どもにとっても身近な「食」や「お友達」のことを考えるきっかけにも繋げられる絵本です。保育園から小学校低学年の子どもまで十分に楽しめる内容なので、きょうだいやお友達と一緒に、室内で思いきりからだを動かしながら、楽しんでみてはいかがでしょうか? ベジベジベジベジ・ベジタブル!詳細はこちらから [PR] ©2020 Oort
2020年03月27日まだ風は冷たいけれど、少しずつ春の息吹を感じるこれからの時期、幼稚園のクラスは、進級や卒園に向けて雰囲気が変化してきます。わが家の長男は、昨年初めて、年少から年中への進級とクラス替えを経験しました。息子は、年中さんになることへの憧れや楽しみを持ちつつも、心配や不安が大きくなり、しばらくの間、癇癪を起こしがちになったり、気落ちする様子が多くなったりと不安定な状態に。今回は、この時期の息子へのケアとして効果があったと感じたことをお伝えします。息子に不安や心配について聞いてみると息子にどんなことが不安なのか聞いてみたところ、「大好きな先生や仲良しのお友達と離れるのが不安」ということでした。クラス替えとひと言で言っても、子ども達のとらえかたはさまざまで、クラス混合のお遊びの時間のように、「一度違うクラスに行くけど、また今のクラスに戻ってくるもの」のように考えている子もいれば、「今生の別れ」のように重く考えてしまう子もいます。息子の場合は、「進級することは良いことだけど、クラスが替わることでもある」というように理解しているようでした。しかし、「クラス替えによってどのようなことが起きるのか」は、ぼんやりとしかわからず、「雰囲気から察すると、とても悲しいことなんじゃないか?」と考えていたようなので、ゆっくり話をすることにしました。まずはゆっくり向き合って、進級について前向きな説明をする話しをするときは、簡潔に、そして前向きな説明を心がけました。・年中さんに上がるのは、一つお兄さんになることで素晴らしいこと・年中さんになる時にクラスが変わって、今のクラスの先生やお友達と一度バイバイしなくてはいけない・でも、同じ幼稚園にいるからいつでも遊べるし、会うこともできる。先生に会いたくなったら、会いに行っていいしお手紙も書けるこのようなことをゆっくりじっくり、表情を見ながら話しました。「離れても友達」を理解するために、効果を発揮したのはお風呂の時間などに話してみたのですが、友達と離れることについての不安がいまひとつ払拭されないような表情をしている息子。そこで、視覚からもわかるように、絵本を使うことにしました。息子は、絵本の物語を通すと、自分が抱える不安とお話の主人公の悩みがリンクしやすいようでした。主人公がどのように問題を乗り越えるのかを見聞きすることは、共感力が高い息子にとってはとても効果的で、明るい顔になっていきました。これは、普段から絵本が好きなお子さんにとってもよい方法かもしれません。この経験で卒園に進級など、出会いと別れの季節にぴったりな絵本を見つけたので紹介します。寂しい時や悲しい時は、この方法を試してみて!「いつだってともだち」作: モニカ・バイツェ絵: エリック・バトゥー訳:那須田淳出版社:講談社【あらすじ】アフリカに住む子象のベノは水玉模様の子象フレディと大の仲良しです。ある日、フレディが別の群れに行くことになり離れ離れになってしまいます。フレディのいない日々に落ち込むベノですが、森の賢者のフクロウからある3つの掟を教えてもらいます。ずっと一緒にいた友達と離れることになって、新しい友達と遊んでいてもどこか上の空のベノ。新学期を迎え、新しいクラスで過ごしているとこんな気持ちになるかもしれません。この物語には、離れても友達と繋がっていること、悲しい時はどうすれば良いか、新たな環境でも前向きに過ごす方法などが描かれています。息子に読んでみたところ、とても心に響いたようで、フクロウの掟を何度も繰り返し自分に言い聞かせていました。思わず涙しそうなあの歌が、そのまま絵本に「みんなともだち」作: 中川 ひろたか絵: 村上 康成出版社:童心社【あらすじ】卒園の歌として有名な「みんなともだち」がそのまま絵本になっています。幼稚園でお友達や先生と過ごした思い出深い日々が描かれています。”小学校に行っても、離れてもずっとともだち”というメッセージがダイレクトに伝わるお話です。息子の年少終業式の時に、保護者に向けて園児からのプレゼントとして歌ってくれた曲でした。担任の先生が替え歌を作ってくれたのですが、年少の1年間が鮮明に思い出されて涙を流すママも多かったです。「みんなともだちずっとずっとともだち」というフレーズに子ども達も励まされていたようで、いまだに年少で仲良くなったお友達は強い絆で結ばれています。卒園児向けの内容ですが、進級するお子さんにもおすすめです。離れていても友達との絆は壊れないことが伝わる絵本「いちばんたいせつなともだち ~ひなぎくちゃんとくうのものがたり」作・絵:ドーン・アパリー訳:垣内磯子出版社:フレーベル館【あらすじ】うさぎのひなぎくちゃんとくまのくうはとっても仲良しです。しかし、くうは冬眠の時期を迎えしばらくお休みすることになります。いつも一緒にいた2匹ですが、会えない日々が続きひなぎくちゃんは寂しい思いをしながらもくうが目覚めるのを待ちます。冬眠という避けられない状況を迎え、離れ離れになってしまう2匹の姿に進級や進学の状況が重なります。読み聞かせると少し悲しそうな表情をしていましたが、長い冬を越え春を迎えて、また再会したシーンには表情も明るくなっていました。健気なひなぎくちゃんの姿はどこか凛としていて、そこから2匹の強い絆が見えてきます。仲良しは離れていてもちゃんと繋がっていること、想い合っていれば仲良しでいられることが伝わるお話です。3・4月は変化の大きな季節!子どもの心の動きに注意して春が近づくにつれ、なんとなくお子さんの様子がいつもと違うことがあるかもしれません。はっきりと口にはしなくても、小さなころの癖が出たり、おもらしが増えたりなど体に表れることも。変化が見えたときは、慌てず、ゆっくり子どもと向き合うチャンスだととらえるのがおすすめ。この機会にわが子の心の動きをよく見てみましょう!絵本の読み聞かせで親子タイムを作るのも効果的ですよ。<文・写真:ライター秋音ゆう>
2020年03月04日今月は、4月の新入園・入学、新生活に向けたおすすめの本をご紹介。衣替え前にぜひ読みたいのが『さよさんの「物の減らし方」事典リバウンドしない整理収納術』、春ファッションは『momo fashiongram 明日の自分が好きになる』でおさらい。新入園のキッズには『せいかつ絵カードずかん ことばと習慣がぐんぐん育つ! 入園・入学準備に役立つ』がおすすめ。ほか、絵本2作もぜひチェックしてくださいね。ママにおすすめの新刊_01『さよさんの「物の減らし方」事典リバウンドしない整理収納術』小西紗代人気整理収納アドバイザー小西紗代さんによる“物の減らし方”“きれいが続く収納法”をまとめた一冊。アイテムごとに解説する“物とのお別れ&手放し方事典”は必読。さよさんルールで物の見直しをすると、迷うことなく整理できるのが嬉しい。これまで何度も整理収納に挫折してきた人も、この本で最後にできるかも?『さよさんの「物の減らし方」事典リバウンドしない整理収納術』小西紗代 /講談社 2/27日発売ママにおすすめの新刊_02『momo fashiongram 明日の自分が好きになる』momoフォロワー数は23万人以上、おしゃれなファッションイラストで人気を集めるインスタグラマーmomoさんによる、初のイラストブック。「着回しコーデ」「ネイルリンクコーデ」「身長を強みに変えるStyle up術」など、momoさんのセンスあるイラストでトレンドファッションを解説。真似したくなる、おしゃれテクが満載。『momo fashiongram 明日の自分が好きになる』momo/宝島社 2/25発売キッズにおすすめの新刊_01『せいかつ絵カードずかん ことばと習慣がぐんぐん育つ! 入園・入学準備に役立つ』日常生活に欠かせない「あいさつ」「食事」「トイレ」「身支度」などの生活習慣や言葉を528枚の絵カードに。絵カードを使って、コミュニケーションを取ったり、お互いの気持ちを伝えたり、イラストと言葉で生活習慣を身につける。入園・入学前に使って、新しい生活に備えるのもおすすめ。『せいかつ絵カードずかん ことばと習慣がぐんぐん育つ! 入園・入学準備に役立つ』カモ 絵岩澤 寿美子 監修/KADOKAWA3/5発売キッズにおすすめの新刊_02『くちばしだーれ?』穂髙順也動物のくちばしにクローズアップして、どの動物かを当てっこする楽しい絵本。アヒル、キツツキ、ペリカン、スズメが登場。鳥の仲間同士だけれど、それぞれ全く形の違う特徴的なくちばしを、お絵かきで真似てみたり、ポーズで真似てみたり。シンプルながらたくさんの遊びが生まれる一冊。『くちばしだーれ?』穂髙順也 作サトウマサノリ 絵今泉忠明 監修/岩崎書店キッズにおすすめの新刊_03『やっぱり・しごとば』鈴木のりたけ人気の「しごとば」シリーズ第6弾が、6年ぶりに登場。今回は、子どもに大人気のプロサッカー選手や厩務員(きゅうむいん)、恐竜学者、プログラマー、探検家、オーケストラ団員、料理研究家、吹きガラス職人、医師らを収録。仕事の楽しみや面白さをぎゅっと閉じ込めた、親子で楽しめる本。『やっぱり・しごとば』鈴木のりたけ/ブロンズ新社それでは、来月もお楽しみに。edit&text/Yukiko Takeda
2020年03月01日自分が小さい頃に大好きだった絵本、覚えていますか? 子どもの絵本を選ぶ時、ついつい自分が大好きだった絵本を手にとってしまう、そんなママも多いはずです。「いつかはその絵本が孫に……!」そんな嬉しい想像も広がります。今回より、素敵なママが自分の子どもに受け継いだ名作絵本を紹介する不定期連載がスタート。第1回目は、ブックディレクターの旦那さん、愛娘・なまこちゃん、愛猫・サバ美ちゃんと4人のほんわかした日常に多くのファンを魅了するミュージシャン・坂本美雨さん。坂本美雨さんがわが子へ受け継いだ名作絵本をエピソードとともにご紹介します。昔と今をつなぐ、素敵なエピソードに心温まるはず。坂本美雨さんが受け継いだ、名作絵本たち (左から) 『11ぴきのねこ』(馬場のぼる著/こぐま社)、 『アンジュール』(ガブリエル・バンサン/BL出版)、 『わたしのワンピース』(にしまきかやこ/こぐま社)“坂本美雨さん、それぞれの名作絵本について教えてください”名作絵本_01『11ぴきのねこ』(馬場のぼる)1967年に第1作が発表され、50年以上に渡って受け継がれる名作シリーズ。とらねこ大将と10ぴきのねこの仲間たちが巻き起こす、予測不可能で愉快な冒険物語。好奇心旺盛で、ちょっぴりずる賢い。けれど、なぜか憎めない11匹のねこは世代を超えて愛されている。1967年4月初版。「母が馬場のぼるさんが好きで、家に何冊もありました。馬場のぼるさんが母と同じ青森出身というのも、母にとっては親近感があったのかもしれません。好奇心旺盛で、いたずら好き。ねこたちがどんどん表情豊かに見えてきて大好きな一冊になりました。娘に読み聞かせると、「なんでだよ〜!」とツッコミを入れながら(笑)とても楽しそうでした。私は『11ぴきのねこふくろのなか』が好きだったので、これから一緒にシリーズを読み進めていきたいと思います」(坂本美雨さん)名作絵本_02『アンジュール』(ガブリエル・バンサン)ベルギーの作家・ガブリエル・バンサンによる、白黒のデッサンのみで構成された“字のない”絵本。ある日突然、車の窓から投げ捨てられてしまった一匹の犬を巡る物語。絵本を手に取る人の想像力を強く刺激する不朽の名作。1986年5月初版。「絵本に言葉がないので、読み聞かせをされたわけではなく、当時はなにげなく手に取ってめくっていたのがきっかけです。最初は悲しいというよりも、「どうして置いて行かれてしまったのかわからない」。まだそういうことが起こるという現実すら知らなかったので、とにかく「なんで?」と思っていた気がします。大人になって改めて読んでみると、国の文化の違いなど色んなことを考えさせられました。例えば、今でもヨーロッパでは長いバケーションの前には捨てペットが増える、とか。今は娘の目に触れるところにはありますが、実はまだ読んでないんです。基本は自分で興味を持つものを選んで持ってくるので、それまで待とうと思っています」(坂本美雨さん)名作絵本_03『わたしのワンピース』(にしまきかやこ)ウサギさんが真っ白な布から手づくりしたワンピースを巡る、ファンタジー絵本。お花畑を散歩すると、ワンピースが花模様に。雨が降ると水玉模様に……次々変わるワンピースの模様が、読んでいる全ての女の子の心を躍らせます。1969年12月初版。「小さい頃、ページをめくるごとにワクワクしました。シッターさんがお裁縫が得意だったので、「こんな風につくってほしいな~」と思っていたら、この柄の布でカバンか何かを手づくりしてくれたような、おぼろげな記憶ですがそんな思い出もあります。娘はちょうどプリンセスに目覚め、ワンピースにトキメいている時期なので、彼女が着ている花柄のワンピースを「絵本のみたいだね!」と言うと、とても喜びます。ワンピースって、心模様なんだな~と感じます。周りの綺麗なものや感情に素直に染められていく、柔らかい心を持っていたいなと、絵本を通じて思いました」(坂本美雨さん)“坂本美雨さん、「読み聞かせ」について教えてください!”Q1.絵本を選ぶ時に大切にしていることがあれば教えてください。「感動させようとしていたり、教育的ではないこと。長新太さんなど、奇想天外で不条理さを楽しめるものが好きです!」(坂本美雨さん)Q2.読み聞かせをする時に大切にしていることがあれば教えてください。「こだわりというわけではありませんが、よくやるのは、お話だけではなくて、絵の細かい部分やおはなしと関係ないところを聞いたり、話を脱線させたりします」(坂本美雨さん)Q3.現在、なまこちゃんはどんな絵本が好きですか?『ムッシュムニエルをごしょうかいします』(佐々木マキ/絵本館)『キャベツくんとブタヤマさん』(長新太/文研出版)教えてくれたひとミュージシャン・坂本美雨さん1980年生まれのシンガー。音楽家の両親のもとで育ち、10代をニューヨークで過ごす。16歳で音楽家としてデビュー以降、音楽活動をメインにラジオのパーソナリティや執筆活動など多方面で活躍中。2015年に愛娘・まなこちゃんを出産。ブックディレクターの旦那さん、なまこちゃん、愛猫サバ美ちゃんとの家族の何気ない日常を綴るInstagramも人気。Instagram:@miu_sakamoto/Chiharu Fukutomi(BOOK)
2020年02月12日毎月1日、ママのひとり時間に読みたい素敵な本と、おすすめの新作絵本を紹介する連載企画がスタート! 今月はママにおすすめのお弁当やつくりおきなどのレシピ本3冊と、子どもと一緒に読みたい楽しい3冊の絵本をご紹介します。読書は、ママのリフレッシュする時間にも、親子のコミュニケーションを深める時間にも、とってもいいものです。ぜひ、読んでみてくださいね。ママにおすすめの新刊_01『にぎりっ娘。のはじめての子どもべんとう』にぎりっ娘お弁当動画人気No.1を誇る“にぎりっ娘”さん初の著書。冷蔵庫にあるものでつくる、簡単・可愛い・等身大のお弁当レシピは真似したくなること必至。子どもが好きな味付け“甘み”を活かしたレシピは、大人もごはんが進むものばかりです。新入園・入学の前にチェックしておきたい一冊。『にぎりっ娘。のはじめての子どもべんとう』にぎりっ娘 /学研(Gakken)1/29(水)発売ママにおすすめの新刊_02『一生使えるつくりおきBEST』スガつくりおき歴20年! 月間アクセス数140万を超える人気「つくりおきブロガー」スガさんによる新刊。一生つくり続けたい158のレシピは、時短・節約・体にやさしいと3拍子揃ったものばかり。家族の健康を考えて、一家に一冊は置いておきたい保存版。『一生使えるつくりおきBEST』スガ/扶桑社1/30(木)発売ママにおすすめの新刊_03『果実とパンの組み立て方』ナガタユイ人気のフルーツサンドをはじめ、ジャムやコンポートを使ったサンド、タルティーヌ、ナッツやドライフルーツの合わせ方など、パン好きなら絶対に知っておきたい鉄板ルールを紹介。おいしさを引き出す果物の切り方、加熱や乾燥による味や用途の変化なども解説してあるので、プロを目指す人も必見の一冊。『果実とパンの組み立て方』ナガタユイ/誠文堂新光社 2/10(月)発売キッズにおすすめの新刊_01『100』名久井直子小さな数しか数えられない子に、「100ってどのくらい?」を伝えるビジュアル絵本。どんぐり、貝がら、輪ゴム、金魚、積み木。暮らしの中にある、いろいろなものの100個を、見て感じて楽しもう! 「風船100個をふくらます」「スーパーボール100個を弾ませる」など、撮影時の苦労を想像して見るのも◎。『100』名久井直子 作、井上佐由紀 写真/福音館書店2/10(月)発売キッズにおすすめの新刊_02『もしものせかい』ヨシタケシンスケ『りんごかもしれない』『りゆうがあります』などで人気の絵本作家・ヨシタケシンスケさんの新刊。ある日、大切なオモチャが“もしものせかい”に行ってしまうことに。大事なものを失った時や思いがけない別れが訪れた時、「どうやって心に空いた穴を埋めたらいい?」を考える、やさしさに満ちた心温まる絵本。『もしものせかい』ヨシタケシンスケ/赤ちゃんとママ社1/28(火)発売キッズにおすすめの新刊_03『あぶない!どーする?』穂髙順也動物学者であり、『ざんねんないきもの事典』シリーズの今泉忠明さんが監修を担当。敵が現れた時、動物たちはどんな身の守り方をするの? ヤマアラシ、フグ、アルマジロ、スカンクが登場し、個性的な防御の仕方を紹介。ページを開く前に、どんな身の守り方をするか想像をめぐらせても楽しい!『あぶない!どーする?』穂髙順也 著、西藤 燦 絵、今泉忠明 監修/岩崎書店 1/30(木)発売それでは、来月もお楽しみに。edit&text/Yukiko Takeda
2020年02月01日ウーマンエキサイトをご覧のみなさま、こんにちは!甥&姪大好きおばバカ平八です。今回は1歳児が「難しい絵本を読みたい(けど飽きる)問題」についてのお話です。わが家の子どもたちは(甥&姪)絵本が好きで、毎日読み聞かせをしています。近所に図書館があるのをこれ幸いと通いまくっており、職員さんに顔を覚えられるくらいの図書館ヘビーユーザーです。兄妹で年齢が離れているので、甥には3〜5歳向けの物語のある絵本、姪には0歳〜2歳向けのリズム感のある絵本と、それぞれの好みに合いそうなものを選んで読んでいます。 そんな風に絵本を分けていたのですが、ある時から姪がお兄ちゃん用に借りた3〜5歳向けの絵本を読みたがるようになりました。 1歳の姪には流石に内容が難しいのでは…?一応読んでみましたが、やっぱり長い文章部分で飽きてしまいます。 かといって絵だけをパラパラと見せても、文章を読むように促されます。 1度読めば興味を失うだろうと思いきや、何度も何度も同じ絵本を渡してきて…。 一体全体どうすれば満足してくれるのか!?同じような攻防を繰り返した末、私がたどり着いた読み方は…。 1ページに10行みっちり文章が書いてあろうと、1〜2文に超要約して読みます。しっかりお話を伝えるというよりは、姪が絵本を楽しむための補助のつもりです。ザックリとした読み方ですが姪は満足しているようで読める本の幅が広がりました。絵本を読む時に「ちゃんと全部読まなくちゃ」と構えてしまうと、読み聞かせが辛くなってしまうので、自分も楽しめる範囲で読むようにしています。こんなゆるい読み方でも、読まないよりは読んだ方が興味が広がるきっかけになればと期待しつつ…楽しく読み聞かせを続けたいと思います〜!
2020年01月26日「子どもの絵本をどう選んだらいいのかわからない……」「自分が気に入った本ばかり読んでいて、親が読んでほしい絵本を手にとってくれない」「オススメの絵本が知りたい!」このように、読書に関するお悩みを抱えてはいませんか?今回は、「本選びのプロ」である書店員さんに、「書店の活用方法」「絵本選びの極意」そして「書店員おすすめの1冊」をお伺いしました。子どもを本好きにする、書店の活用方法今回、お話を伺ったのは、丸善 丸広百貨店飯能店にお勤めの福島さん。福島さんは、子どもと書店へ行くときに大切なのは「時間がたっぷりあるときに行くこと」だと言います。書店へ行くときは、時間に余裕を持って「基本的なことですが、子どもと書店へ行くときに大切なのは、時間がたっぷりあるときに行くことです。私たちの書店でも、時折、パパ・ママから『どの本にするの!?早く決めて!』と急かされて泣き出してしまうお子さんを見かけます。しかし、それはお子さんにとって酷な話です。膨大な量の本の前で(我が書店では、児童書だけでも3万冊は置いています)突然「どれでも選んでいいよ」と言われると、子どもは喜びながらも『なんでも買ってもらえるなら、なるべく豪華な本がいいかな』『読みたい本はあれなんだけど、ここは、うーん……』などと悩んでしまうもの。そんななかで『早く決めなさい!』と急かされると、放心状態になってしまいます。まずは、お子さんがよく吟味して本を選べるよう、じっくり待ってあげましょう」特に、絵本は厚さが薄いため、表紙が見えない状態で棚に陳列されると、途端に輝きが損なわれてしまう悲しい側面があるのだそう。本当はなるべく表紙を見てほしいものの、スペースの都合上、どうしても多くの本は棚に入ることになってしまうと福島さんは言います。親御さんは、極力たくさんの絵本を棚から引き抜いて、お子さんに表紙を見せたり、パラパラとめくってみせたりしてあげるといいですね。まずは、子どもの興味に付き合うまた、本を選ぶときには、その子が興味を抱いている本を選ぶことが大切だと福島さんは言います。「本選びに限った話ではありませんが、何をするにも無理強いは絶対にNG。子どもが本を嫌いになってしまう可能性が高まります。子どもの興味の発露を待ちましょう。以前、3歳になったばかりの男の子のお母様に、『この子、てんとう虫が好きなのですが、てんとう虫の本を何冊か出してくれませんか?』と声をかけられたことがあります。書店員の腕の見せ所!物語、写真絵本……とありったけのてんとう虫の本を用意しました。しばらく経った頃、『今度はコアラに興味が移ったようで、コアラの本を……』とお母様。私もとことん付き合います。なんでも、庭でてんとう虫を見つけたことがきっかけでてんとう虫にハマり、上野動物園でコアラを見てからはコアラに夢中になったのだとか。お子さんの興味は生活に密着していて、子どもの知的好奇心の豊かさに感激しました。またしばらく経った頃、『今度は、カワウソを好きになったので、カワウソの本を……』。お母様の郷里の旭山動物園でカワウソを見てから、カワウソにのめり込んでしまったのだそう。さあ腕まくり!旭山動物園の飼育係から絵本作家になったあべ弘士さんの『かわうそ3きょうだい』(小峰書店)のシリーズに、アーノルド・ローベルとナサニエル・ベンチリーの『かわうそオスカーのすべりだい』(好学社)などなど……。あらゆる本をご用意しました。子どもの興味は、このようにどんどん広がっていきます。大切なのは、その好奇心にとことん付き合うこと。そうすることで、読書の幅もみるみる広がっていきます。私たち書店員も、日々勉強しています!ぜひ、気軽に書店員に声をかけてみてくださいね」子どもの興味はコロコロ変わるもの。子どもを本好きにするためには、「この間○○の本を買ってあげたばかりなのに」などと怒ることなく、子どもの興味にとことん付き合ってあげることが大切なのです。その際には、書店員さんに相談するなど、書店を有効活用したいですね。絵本はどうやって選ぶべき?「絵本の選び方がわからない」という親御さんも多いことでしょう。福島さんは、以下のようなロングセラー作品をひとつは持っておくことを勧めています。『エルマーのぼうけん』ルース・スタイルス・ガネット 作/ルース・クリスマン・ガネット 絵/渡辺 茂男 訳(福音館書店)『ひとまねこざる』H.A.レイ 著/光吉 夏弥 訳(岩波書店)『はらぺこあおむし』エリック・カール 作/もりひさし 訳(偕成社)『ぐりとぐら』中川 李枝子 作/大村 百合子 絵(福音館書店)『だるまちゃん』シリーズ 加古 里子/作(福音館書店)『こぐまちゃん』シリーズ わかやま けん/作(こぐま社)「ほかにもいろいろありますが、上記のようなロングセラー作品を、ひとつは持っておくのがおすすめです。幼稚園・保育園に行くと必ずと言っていいほどお目にかかる本ですから、お友だちと知っていることを共有する喜びも味わうことができますよ。ロングセラー作品以外でも、ワクワクするような楽しい物語、ことばあそびの絵本、いつまで見ていても飽きない繊細で緻密な作品(安野光雅さんによる福音館書店『もりのえほん』『旅の絵本』など)、起承転結が明確な昔話絵本なども、子どもに愛されますね」また、以下のような優れたブックリストを活用することもおすすめだそう。『本へのとびら――岩波少年文庫を語る』宮崎 駿 著(岩波書店)『子どもと本』松岡 享子 著(岩波書店)『そして、ねずみ女房は星を見た』清水 眞砂子 著(テン・ブックス)しかし、何よりも大切なのは、子どもの興味を尊重することだと福島さんは言います。「無口な子、おしゃべりな子、素直な子、反発する子……。大人と同じく、子どもの個性も十人十色です。我が子にいろいろな望みをかけるのは親として当然かもしれませんが、子ども自身のペースを尊重することを大切にしましょう。本は、賢くなるために読むものではありません。特に幼いうちは、自分の読みたいものを純粋な楽しみのために読めばいいのです。主人公に寄り添って冒険をして、ハラハラ・ドキドキしたり、ともに涙を流したり、苦しみを乗り越えたり、喜びに胸を高鳴らせたり……。そういった経験は、実学というところにつながると私は思います」絵本選びについて悩んでしまう親御さんは多いことと思いますが、福島さんいわく、はじめは、子どもの読みたい本を買ってあげればいいのだそう。「その際は、親が「読ませたい」と思う本も同時購入し、本棚にさしておくと良いでしょう。必要なときが来れば、本は開かれると私は思っています」書店員オススメの1冊子どもが読みたい本を読ませてあげるのが一番だと話す福島さん。そんな福島さんが、ある印象的なエピソードをお話しくださいました。売り物ではない本を『欲しい!』と手放さない少年がいた「『あまがえるのかくれんぼ』(世界文化社)は、当初、園向けの直販商品でした。著者のかわしまはるこさんは、我が丸善書店のある街、埼玉県飯能市にお住いの絵本作家です。ご縁があってご本人にお会いしたのがきっかけで、『地元の絵本作家さんにこんな素敵な人がいます』と店頭にコーナーを設け、非売品としてソフトカバーの『あまがえるのかくれんぼ』をご紹介していました」そんなある日、一人の少年が「この本が欲しい!」とレジに持ってきたのは、非売品の『あまがえるのかくれんぼ』。「『この本は売り物じゃないのよ』彼のお母様と一緒に説得しようとしましたが、少年は本を離しません。ふと見ると、その子のTシャツにも靴にもかえるの絵。『本当にかえるの絵本が欲しかったのだな』と感じた私は、かわしまさんから自分用にと頂いていた1冊を、彼にプレゼントすることにしました」その後、彼を皮切りに、子どもたちから、お父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃんまで、何人ものお客様がひっきりなしに「この本が欲しい」と言いに来るようになったのだそう。福島さんは「この本は非売品で……」と断り続けることにやるせなさを感じていたと言います。そこで、出版のために行動を起こすことを決めたのだとか。「こんなにもたくさんの人に求められる本なのだからと、署名活動をし、ハードカバー化してもらえるようお願いすることにしました。その結果、なんと、たった1ヶ月の間に419人もの署名が集まったんです。署名を世界文化社さんにお送りしたところ、すぐに会議にかけてくださり、この本の出版が決まりました」署名活動を始めた際、「うまくいくか、いかないかは考えなかった」と福島さんは語ります。こんなにもたくさんの人の心を動かす本を、多くの人の手に届けたい一心だったそう。「きっかけがどうであれ、本自身の持っていた力だと思っています」非売品でありながら、多くの人の心を動かし、惹きつけた『あまがえるのかくれんぼ』。ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。『あまがえるのかくれんぼ』 舘野 鴻 作/ かわしま はるこ 絵(世界文化社)⠀小さなあまがえるのラッタ、チモ、アルノーは今日もかくれんぼをして遊んでいます。すると、ラッタの体の色が変わってしまい……。生物画家のかわしまはるこさんは、約10年間もあまがえるを飼育・観察していらっしゃるそう。繊細で美しく、愛にあふれた絵は、見る者の目を楽しませてくれます。さらに小学館児童出版文化賞受賞作家の舘野鴻さんによる文章はあたたかく、不安を乗りこえ成長していく小さな3匹の心の変化を鮮やかに描き出します。豊かな物語を楽しみながら、カエルの生態についても学べる貴重な一冊です。⠀***お子さんを本好きにするために大切なのは、無理強いをしないこと、そして、お子さんの興味にとことん付き合うことです。お子さんに「読ませたい」本はそっと本棚にさしておき、お子さんが「読みたい」本は積極的に読ませてあげましょう。
2020年01月12日年末になり、いつも頑張っているママたちにも、一年の疲れが出ている頃ではないでしょうか。忙しい日々の中、このままでいいのかと不安になったり、落ち込んでしまうこと、ありませんか?親の不安や緊張は子どもにも伝わるもの。悪循環に陥らないように、うまくリラックスしたいものです。そんな時におすすめしたい、親子の不安や緊張をといてくれた、ユーモラスな絵本3冊を紹介します。ユーモラスなおじいちゃんから学ぶ、受け入れる心「いいからいいから」「いいからいいから」シリーズ 1〜5作・絵:長谷川義史(絵本館)シリーズ5まで出版されている、長谷川義史さんの人気絵本。なんともユーモラスな風貌のおじいちゃんは、何が起こっても動じることなく「いいからいいから」と受け入れる人。ひょうひょうとした、その姿の奥に、長い人生経験に裏打ちされた器の大きさ、懐の深さを感じます。本の帯に書かれていた「おこってはいけない、だれかがおこるとだれかにでんせんしてだれかがまたおこる…」という言葉。日々の子育てで眉間にシワが寄りがちな私、ちょっと胸が痛くなりました。そのあと、絵本を読みながら、不思議と肩の力が抜けるような思いがしたものです。「新米ママさん、そんなに頑張りすぎなくても、いいからいいから」って言われているような。シリーズごとにまき起こる不思議なできごとと、おじいちゃんの痛快な反応の数々を、ぜひ楽しんでみてください。不安があってもいいんだよ「だいじょうぶだいじょうぶ」「だいじょうぶだいじょうぶ」作・絵:いとうひろし(講談社)こちらもおじいちゃんが登場しますが、前出「いいからいいから」のおじいちゃんとはまた違ったキャラクター。穏やかで物静かだけど、いつも近くで子どもを見守ってくれる、温かな人。散歩中に大きな犬やヘビに出会ってびっくりしても、いつも「だいじょうぶだいじょうぶ」とささやいてくれます。そして子どもは、だんだんと広い世界に出て行けるようになり、自然と成長していくのです。わが子もこれからどんどん新しい世界に出ていき、ママもその度に新しい世界に出会っていくでしょう。初めての経験は不安だし、怖い気持ちもありますよね。そんなとき、「世界はそんなに心配するほど、悪くはない、いいことたくさんあるんだよ」と、改めて教えてもらえる1冊。力まずに、親子で少しずつ成長していけたらと思うことができた絵本です。就学前後の不安や緊張を感じたときにもおすすめです。読んでいるうちに自然に笑顔になれる!「おひさまあはは」「おひさまあはは」作・絵:前川かずお(こぐま社)「辛いとき、悲しいとき。無理にでも笑顔になった方が元気が出るよ」と聞いたことがあります。でも、それってなかなか難しいですよね。それでも、やっぱり子どもの前では、笑顔でいたい。穏やかな、心からの笑顔を見せたいと思うのが母心。私自身、初めての育児と実母の病気とで、悩みや疲労が重なり、なかなか笑えない日々がありました。そんなとき、久しぶりに本棚から取り出した、この絵本に救われた思い出があります。シンプルなフレーズと太陽のようなみんなの笑顔が、気持ちを明るくしてくれるのです。低年齢向けの絵本ですが、年齢が上がっても、そして大人になっても心に響くと思います。ページをめくり、簡単なフレーズを読んでいるうちに、いろいろな考え事をいったん横にどけて、自然に笑顔になることができました。園や学校は冬休み。にぎやかな子どもたちとの日々を送っていることでしょう。ママにとっては、嬉しい反面、目がまわるほど忙しい年末年始でもありますよね。そんなときこそ、数分で読めるこれらの絵本を、ぜひ手にとって読んでみて下さい。<参考>「いいからいいから」シリーズ(絵本館)「だいじょうぶだいじょうぶ」(講談社)「おひさまあはは」(こぐま社)<文・写真:ライター石川友美>
2019年12月29日キングコング・西野亮廣による人気絵本『えんとつ町のプペル』がアニメ映画化。『映画 えんとつ町のプペル』として、2020年12月に公開される。“大人も泣ける”絵本『えんとつ町のプペル』キングコングの西野亮廣をプロデューサーに、総勢33名のクリエイターが4年の制作期間を経て完成させた絵本『えんとつ町のプペル』。黒いけむりに覆われた“えんとつ町”を舞台に、父親を亡くした少年ルビッチとゴミ人間プペルの奇跡を描いた物語は、“大人でも泣けるストーリー”と人気に火がつき、たちまち話題に。2016年の発売以来、累計42万部のロングランヒットを記録している。またその緻密で美しい絵本の世界観をとじこめた展覧会も、東京タワーをはじめとする日本各地で開催。19年10月には、日本人アーティストして初めてパリ・エッフェル塔で実施されるなど、世界的にも注目を集めている。絵本で明かされなかったストーリーも追加そんな人気絵本を原作にした『映画 えんとつ町のプペル』は、『海獣の子供』を手掛けた STUDIO4℃が制作。映画では、絵本では描かれていない“えんとつ町の由来”や貨幣価値理論を背景に仕込んだ、新たなエンターテイメント作品として描かれる。映画初登場となる新キャラクターも決定しているので、今後のアップデート情報にも要注目だ。製作総指揮・脚本に、西野亮廣製作総指揮・脚本を務めるのは、原作者である西野亮廣。当初から映画化を見据えていたという彼は、物語を第10章まで構成。絵本として出版された物語は、そのうちの3~5章にあたる部分的なものだったという。第10章まで全て描かれる映画については、「絵本を読まれた方はより楽しめると思いますし、絵本を全然読まれていない方にももちろん楽しんで頂けると思います。」とコメントを残している。西野亮廣直筆サイン入り“暑中見舞い”付きペアチケット7月14日(火)より、本作の特別ペアチケットの販売が開始。主人公の少年ルビッチの家族が縁日を楽しむ「縁日バージョン」、縁側でそうめんを食べている団欒が描かれた「縁側バージョン」の2種類いずれかが入ったハガキがセットとなる。それぞれの絵柄面には西野亮廣直筆のサインが入り、チケット購入者に“暑中見舞い”として届けられるという。詳細『映画 えんとつ町のプペル』公開時期:2020年12月製作総指揮:西野亮廣原作:西野亮廣脚本:西野亮廣監督:廣田裕介アニメーション制作:STUDIO4℃原作:「えんとつ町のプペル」にしのあきひろ著(幻冬社刊)配給:東宝=吉本興業共同配給■西野亮廣直筆サイン入り暑中見舞いハガキ付き映画ペアチケット発売日:7月14日(火) 20:00~販売場所:BASE(価格:4,000円(税込)内容:『映画 えんとつ町のプぺル』映画ペアチケット+暑中見舞いハガキ1種※「縁日バージョン」「縁側バージョン」のいずれかから選択可。<ストーリー>煙突だらけの『えんとつ町』では、そこかしこから煙が上がり、頭の上はモックモク。黒い煙でモックモク。黒い煙に覆われた『えんとつ町』の住人は、青い空を知りやしない。輝く星を知りやしない。そんな町に生きる親を亡くした少年ルビッチのもとにハロウィンの夜に現れたゴミ人間プペル。2人に起こる奇跡の物語…
2019年12月28日わが子はもちろん、友だちの子どもにも『絵本』はちょっとしたプレゼントにぴったりです。言葉や物事への理解力が高まる4歳児におすすめの絵本を紹介します。絵本を読むとどんなメリットがあるの?『絵本は、子どもに好影響を与える』ということは分かっていても…具体的にはどんなメリットがあるのでしょうか。感性を豊かにし、想像力を育む『絵本』は、絵と文章だけで成り立っており、目の前の『現実』として確かめられるものではありませんよね。絵と文章だけの抽象的な表現を頭の中で具体化することで、子どもの感性や想像力が育つことが期待されます。相手の気持ちを想像することで、人と共同作業が上手にできるスキルが育ちやすくなるでしょう。読解力を身に付けられる生まれつきの才能にも考えられやすい『読解力』ですが、絵本を読むことで養うことができる能力の1つです。絵や言葉だけの限られた情報の中から話の本質をつかんだり、自分の考えを述べられるようになったりと、大人になってからも重宝する能力を幼い頃から身に付けやすくなりますよ。プレゼントにも最適 絵本の選び方絵本は、年齢によって楽しめる物が異なります。ここでは『4歳ごろの子ども』が興味を持つ絵本の選び方を紹介します。3つのポイントをチェックしてみましょう!好奇心や関心に応えられる物子どもとはいえど、4歳ともなれば、日常的に使う言葉の多くを理解し、いろいろな物を見聞きすることで、『知的好奇心』が高まる年齢です。そのため、その子が興味のある分野の知識を深められるような絵本は喜んでもらいやすいでしょう。例えば、『車』『ケーキ屋さん』などです。車に興味がある子どもであれば、車の種類が豊富に載っている本を選んであげたり、お菓子に目がない子どもであれば、ケーキ屋さんを舞台にした絵本を選んであげたり、『子どもの興味』に寄せてみましょう。絵本を通してルールを学ぶ4歳児は、家族とのコミュニケーションだけではなく、幼稚園などのコミュニティーに属す機会も徐々に増えるため、絵本を通じて『ルール』を学んでいくことも可能です。具体的には、『鬼ごっこ・かくれんぼ』などの遊びや『手洗い』などの日常生活で使われるものまでさまざまです。「難しいかな?」と思っても、語彙力や理解力も徐々に高まる年齢のため、思いの外早く理解できるかもしれません。こうした絵本を選ぶ際には『友だちと遊ぶ』『家で暮らす』など、そのルールが適応されそうなジャンルから、好みの1冊を選びましょう。想像力を膨らませられる物4歳児は、意味が分かる言葉が増え、日々さまざまな出来事に巡り合うことで『想像力』が豊かになる年齢です。絵本特有の現実世界にはない『世界観』を好む子どもには、冒険・探検の世界を描いた物やおとぎ話の絵本がぴったりでしょう。また、このジャンルの絵本を選ぶときのポイントは『文章量に驚かないこと』です。3歳ごろの絵本と比べて、使用単語数がグンと増えますが、絵本を読み慣れている子どもにとってはチャレンジできる内容です。想像力はもちろん、読解力や集中力を高めるにもおすすめのジャンルです!セット買いもおすすめ!シリーズ絵本3選普段、あまり絵本コーナーをのぞかない人には、絵本の種類の多さに驚くでしょう。どれを買ってよいか迷ってしまう人のために、おすすめの絵本を紹介します!『ぐりとぐら』子どもはもちろん大人も耳にしたことがある『ぐりとぐら』は、誕生から50年を超えてもなお愛され続ける絵本です。ねずみのぐりとぐらを中心とし、その2匹を囲むさまざまな動物たちとのコミュニケーションが物語の主軸です。また、『食べ物』『暮らし』に焦点があたり、ほのぼのとした展開に引き込まれますよ。 商品名:ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集) 『ぐりとぐら』の詳細はこちら 世界傑作絵本シリーズ 『三びきのやぎのがらがらどん』福音館書店から販売されている『世界傑作絵本シリーズ』も、プレゼントやセット買いにおすすめです。中でも『三びきのやぎのがらがらどん』は、『困難に立ち向かう』『恐怖心の克服』といった、冒険・探検テイストの絵本を好む子どもにピッタリです。絵本めいっぱいに広がるイラストと、分かりやすい言葉で子どもの心を揺さぶり、映画やアニメのような臨場感のある絵本で、世界各国で読まれる人気の高い1冊です! 商品名:三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ) 『三びきのやぎのがらがらどん』の詳細はこちら 『ミッケ!』『ミッケ!』は『宝探し』をベースとし、そう簡単には見つけられないお宝に大人も夢中になるほどの絵本です。子どもも大人も楽しめる『ミッケ!』の特徴は、イラストではなく『ジオラマ写真』が用いられていることです。現実世界がおもちゃの空間のように映る風景は見応えがあるでしょう。シリーズ展開も豊富で、コレクションとしても楽しめるでしょう! 商品名:チャレンジミッケ! 10 まほうとふしぎのくに 『ミッケ!』の詳細はこちら 親子で絵本の世界を楽しんで語彙力や理解力が格段に高まる4歳児の絵本は、大人でも楽しめる物がたくさんあります。さまざまな物事に興味を示す年齢でもあるので、「ママが昔読んでた絵本だよ?!」と親子で一緒に楽しめる1冊を選んでみませんか?絵本を読むことで想像力や理解力を養い、思いやりと優しさを持った子どもに育てましょう。
2019年12月24日2018年11月に男の子と女の子の双子のママとなった多屋澄礼さん。ワーキングママとして双子を育てるリアルな日々を綴る連載です。 最初から読む≫ 11月に1歳の誕生日を迎えた双子。 帝王切開での手術の記憶はもう遠い過去のことのように感じるくらい怒涛の1年でした。生まれてから2週間もせずに、イベントの設営やDJ、MCなどのお仕事をこなしたり、ディレクションしているお店のポップアップショップをラフォレーでオープンしたり、保育園のために転職したり・・・仕事と並行して赤ちゃんふたりをちゃんと育てるためにタイムマネジメントや仕事の効率化など、人間としてのスキルは確実にアップしました。それと引き換えに失ったのは自分の体重ですが、それも徐々に落ち着いてきてホッとしています。双子の記念すべき1歳の誕生日をざっと振り返ります。仕事&趣味でテディベアを作っているのですが、今まで双子にベアを作ったことはなく、誕生日には絶対にそれぞれのベアを作りたい!でも時間が無い!!と頭を抱えていました。仕事も立て込んでいて、ランチタイムに喫茶店でせっせと作業をし、徹夜して仕上げた2つのベア。足の裏のパッドの部分に数字の1と名前を入れて、それぞれにプレゼント。キリちゃんはぬいぐるみが好きなので、早速興味を持ってくれて母の苦労は報われました。毎年1体ずつプレゼントできたら嬉しいなと思います!ふたりが大好きなセサミストリート。英語の勉強も兼ねてセサミストリートを意識的に見せているのですが、誕生日の歌はテンション高めで、これが流れるとダンくんは腕をブンブンと振り回し、テンションがマックスに!!!誕生日というもの自体、まだ小さいのであまり理解はできていないのですが、誕生日が特別な日だってことは何となくは理解できているかな?生まれて初めての誕生日、本人たち以上に嬉しくて、誕生日プレゼントは盛り沢山!テディベア以外にはGLOBBERの「エヴァコンフォート」、絵本をそれぞれに1冊ずつプレゼント。つかまり立ちも上手になったキリちゃんはスクーターにも上手に乗れて、遊びの幅も広がりました。双子のハートを掴む絵本になかなか巡り会えていなかったのですが、とよたかずひこさんの「おもちさんがね…」はなかなかいい感じ。食べ物をテーマにした絵本はハズレが少ない印象ですが、これは絵も文章も可愛くて、私のハートは完璧に掴まれました。誕生日当日はフライングタイガーで買ったフラッグなどを飾り、パンケーキとヨーグルトクリームで作ったバースデーケーキでお祝い。いつも食べてない、特別なメニューを双子はモリモリ食べてくれました。しかし…ケーキを食べてから30分くらいして、急激に食べ過ぎたのかダン君の嘔吐事件が勃発。今まで嘔吐することが少なかったので、心配が尽きず(涙)一晩中気が気じゃなかったです(本人は数時間後にはケロっとしていました)。通っている保育園でも毎月誕生日会があり、両親も参加可能なのが嬉しい。その日には保育体験ができるので、双子の保育園での実生活もこの目で見ることが出来るのが今からとっても楽しみです!日に日に出来ること(ダン君はママもパパもすでに習得済み!)も増えてきて、意思疎通ができるのが嬉しい反面、恐怖のイヤイヤ期がやってくる恐怖もあり、まだまだ怒涛の日々は続きそうです。双子のベビーカーが社会問題になったりしていますが、お互いが思いやって快適に生活できるのがベストなので、私自身も気をつけていきたいなと思いました。つづく
2019年12月11日おっぱいバイバイ卒乳・断乳絵本そろそろおっぱい卒業したいなと思っているママ、まわりから「大変!」と聞いたりして、少し不安になっていたりしませんか?また、4月から保育園だしそれまでには…と考えている人もいるかもしれませんね。私自身は、子どもが0歳から保育園に入れていたので、昼間に職場でおっぱいをしぼりつつ、保育園のお迎えと同時に飲ませたりしていました。その間に乳腺炎を繰り返したため、無理やり断乳という経緯をたどりました。その時、身体はもちろん、心がなかなかついていかず辛かったので、これからその時期を迎えるみなさんには、親子ともどもスムーズに卒乳・断乳してほしいと思っています。私は絵本専門士という仕事柄、たくさんの絵本に出合います。今回は、自分が事前に親子で読んでおきたかったと感じた絵本や、友人にプレゼントして喜ばれた絵本を紹介したいと思います。親子で読んで、おいしいごはんに気持ちを切り替え「おっぱいバイバイ / Milky」「おっぱいバイバイ / Milky 」作:武田舞、絵:今井未知、高村あゆみ、英訳:伊藤由起子(ゲートジャパン)おっぱいにバイバイする頃、ママのおっぱいに出てくる「おっぱいおばけ」。「おっぱいおばけ」はどうしておっぱいをやめるのかを教えてくれます。そろそろママのおっぱいにバイバイしようね、とやさしくおっぱいおばけは語りかけます。作者自身が断乳や乳腺炎で苦労した体験をもとに作られたそうです。4人のママの思いがひとつになってできた絵本。「おっぱいバイバイしても大丈夫だよ」という親から子へのメッセージが込められています。卒乳はもちろん、その後の食育についても親子で一緒に考えたい1冊。ピトッと親子でくっついて、リズミカルな文章を親子で楽しい雰囲気で読みたい絵本です。「おっぱいにバイバイしたらおいしいものをいっぱいたべようね」と、絵本の中のおいしそうなものを指さしながら、同じものを一緒に食べられる楽しみやワクワクを伝えられたらいいですね。ママもさみしい…母の立場から読みたい卒乳絵本「おっぱいばいばい」「おっぱいばいばい」作:みついゆきこ、絵:くぜじゅんき(グランまま社)いっぱいいっぱい、おっぱいを飲んで、あなたはこんなに大きくなりました。わが子とおっぱいの思い出がたくさん思い出されます。名前と、おっぱいばいばいの日の記入欄付き。親子で読むのもいいですが、ママにおすすめ。卒乳・断乳を考えると、ママ自身がちょっと淋しい気分になってしまうかもしれません。でも、この絵本を見ていると、こんなに大きくなってくれたわが子にも、わが子をこんなに大きく成長させてくれた自分のおっぱいにも感謝の気持ちがわいてきます。あらためて「ありがとう」という思いで、気持ちの切り替えができるのではないでしょうか。卒乳した日付を入れられるようになっているので、成長した子どもへの記念のプレゼントに大切にとっておいて、いつか母子でおっぱいの思い出話をするのもいいかも。少し長くおっぱいをあげている友人が、「おっぱいを卒業したいけどちょっとさみしい、でもそろそろ授乳のわずらわしさからも離れたい気持ちもあって」と言っていた時にプレゼントした本です。「ママの決意表明だね」と言っていた彼女は、うまく気持ちの切り替えができたようで、おっぱい卒業した後も、わが子も自分も自分の体もいとおしく思いながら、何度も手に取っているそうです。しっかり気持ちを伝えて「あなたがだいすき」「あなたがだいすき」作・絵:鈴木 まもる(ポプラ社)子どもがどうぶつたちに抱きしめられほおずりされ、しあわせそうに目をつぶっています。「どこへだってあなたをたすけにいく。いつだってあなたのみかた」。「みんなあなたが大好きだけど、あなたを特別好きなのは、私」という大きな愛が描かれています。「かなしいときはだきしめてあげる」「あなたがだいすき」、だから、「おっぱいがなくたって大丈夫だよ、安心してね」の気持ちをこめて、おひざにだっこで密着して読みたい絵本です。私自身にとってこの絵本は、子どもにというよりも、自分が子育てに何かつまづいた時や疲れた時に手に取る1冊。でも読むたびに、小さいうちから親子で一緒に、何度でも繰り返し読んでほしい作品だと感じます。ここに描かれた思いは、おっぱいとさよならするという一つの区切りを心穏やかに受け入れる力になってくれることでしょう。親も子も卒乳・断乳には気持ちの切り替えや勇気も必要ですよね。でもいつかバイバイするのなら、気持ちよくさよならしたいものです。絵本の助けも借りながら、親子で納得して前向きな気持ちでその日を迎えられるように準備しましょう。<文・写真:ライター鳥山由紀>
2019年12月10日こんにちは、保育士の中田馨です。ママたちに相談を受けることの一つに、絵本のことがあります。「先生、絵本はいつから読んだらいいの?」「勝手にめくって“読む”ことをしないけど、まだ早いのかな?」など、さまざまな質問をもらいます。絵本を読んであげたいという思いはあるけれど、赤ちゃんの様子を見ているとなかなかそれを実践することができないようです。 今回は、いつから絵本を取り入れればいいか、どんな絵本を与えればいいのかなどをお話します。 絵本をなめるだけでも大丈夫?絵本を読み始めるのは「〇カ月からが良い」という決まりはありません。なめたりする時期もありますが、それでOK。絵本は親子のコミュニケーションツールの1つです。なめるからと言って「早すぎる」と判断する必要はありません。 なめて困るなら、多少なめても大丈夫な素材の絵本を選んでみてください。また、絵本を読んでも赤ちゃんの反応が薄いと感じるママもいます。でも、決して反応が薄いわけではありません。ママの声を通して、読まれる絵本に徐々に興味を向け始めると思います。繰り返し絵本を読んであげましょう。 どんどんめくっていってもいい?ママがお話を読んでいるのに、どんどんページをめくる赤ちゃんもいます。「まだよ」とページを戻すと、まためくる。こんなことを繰り返していると、ビリビリッと絵本が破けてしまうなんてこともありますね。 赤ちゃんが絵本をどんどんめくっているときは、どんな気持ちなんでしょうか。赤ちゃん目線に立ってみると、「わ、これ楽しい! 感触がおもしろい!」なんて思っているかもしれません。絵が次々と出てきて、興奮しているのかもしれません。よく見ると、どんどんめくりつつも、いつも同じページをジーッと見ている子もいます。そんな姿を発見すると「ああ、この子はこのページが好きなんだ」ということが分かりますね。絵本をどんどんめくる時期は多くの子にあります。「うちの子、集中力がないのかしら」なんて心配はしなくて大丈夫です。 月齢と絵本の選び方絵本を選ぶときに大切にしてほしいのが、絵本をしつけのツールにしないこと。これを読めば「数字を覚えられる」とか「本好きになる」とか「友だちの気持ちが分かるようになる」などです。 絵本は親子のスキンシップの時間でもあります。親の隠れた思いはそっと横に置いて、純粋に絵本を楽しみましょう。では、各月齢の絵本の選び方です。基本的には、ママの好きな絵本でOKです。●生後3~4カ月ごろ音が表現されているシンプルな絵本がおすすめです。ママが声色を変え、間をとりながら読めたら、なお最高!●生後5~7カ月ごろ音のリズムがある絵本、言葉が繰り返されているシンプルな絵本がおすすめです。●生後8~11カ月ごろあいさつやいないいないばあなどの普段ママとしている題材、食べ物や車など身近なモノが出てくる絵本がおすすめです。1歳前後になると、少しずつ簡単な物語性のある絵本が読めるようになってきます。 1歳過ぎて幼児期になっていくと「同じ絵本ばかり読んでいるけど大丈夫?」と思うこともあるかもしれません。でも、子どもにはお気に入りの絵本があり、飽きずにずっと読むこともあります。同じ絵本を読みながら、今の赤ちゃんの興味をどんどん広げてあげましょう。また、3~4カ月向けの絵本を1歳になって読むのはダメなのかというと、そうではありません。絵本は何歳になっても読み続けることができます。ただ、低月齢の赤ちゃんに長い物語の絵本を読むのは少し違うかなと思います。 いつ、何冊、絵本を読めばいい?絵本を読む時間(タイミング)や数に決まりはありません。遊んでいるとき、お出かけの移動中、寝る前などママがゆったりと読める時間に絵本タイムを取り入れましょう。保育所では、遊びスペースに落ち着いて読める雰囲気の絵本コーナーを作り、好きな時間に読めるようにしています。また、お昼寝の前は1冊読んでから「さあ、布団に行こう」と言うと、「絵本の次はお布団」と習慣がつき生活がスムーズになります。 親に絵本を読んでもらう時間は特別な時間です。私は大人になった今も、温かい思い出として残っています。絵本は気軽にできる親子のコミュニケーション。そんな今だけの幸せな時間をママも楽しんでくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2019年12月06日こんにちは、マメ美です!今回は『子供たちの家庭学習』をテーマに書いていきたいと思います!■我が家の家庭学習は絵本!!我が家の学習スタイルは絵本です!!想像力を掻きたてられる物語だけでなく、珍しい動物や物の名前、ひらがなや数字など、絵本から学べることってとても多いんですよね。私自身小さい頃から絵本が大好きだったこともあり、娘にも赤ちゃんの頃から絵本を読み聞かせていました。もちろん最初の頃はこんな感じでお話なんてそっちのけでした(^^;)しかし…物語だけでなく、図鑑やひらがなの絵本や飛び出す絵本など、根気強く色々な絵本を読み聞かせていくうちに絵本がとても好きになりました。■突然の効果!?根気強く続けていた絵本の読み聞かせは、2歳の終わり頃から効果が出てきました。自分の名前のひらがなや絵本に出てきたものに反応したり、難しそうなビジネス書などを手に自作の物語を読んだり…わかっております…!子供の吸収力は本当に凄い事はわかってはいるのですが、親バカ全開になっちゃいますね(笑)■図書館を利用しよう!子供の吸収力を目の当たりにしてからは、「そうか…絵本から生活習慣やコミュニケーション能力も学べるのかも」と思い、『ごめんなさい』『ありがとう』『トイレに行く』『譲り合う』など、今後役に立つであろう様々なテーマの絵本も積極的に取り入れています。しかしそこは3歳児…。好きな絵本と興味のない絵本の差が激しい!!買っても全然読まない興味ない!!なんてこともちょくちょくありました(^^;)なので最近では図書館を利用しています!きっかけは友達が図書館で借りていた本を返却する時について行ったことでした。久しぶりに行った図書館で、独身時代はあまり気にかけていなかった子どものコーナーが目に入りました。そこには季節の絵本の特集コーナーや、赤ちゃんにもおすすめの絵本がたくさんあり、小さい子どもたちがそれぞれに絵本を楽しむ姿がありました。そこでさっそく娘を連れて図書館へ!!好きな絵本を選ばせたり、娘の好きそうなものを私がチョイスしたり…娘も色々な絵本があり嬉しそうですし、なおかつ自分で何冊か選べることが楽しそうです。私も自分が小さい頃に読んでいた懐かしい絵本に出会えたりと、親子で図書館で本を借りることが楽しみな時間になりました!皆さんも、ぜひ子供のお気に入りの一冊を探してみてはいかがでしょうか?
2019年11月28日子育て中の家庭では日常的に、子どもに絵本の読み聞かせをしているのではないでしょうか。日刊Sumaiライターの平野直子さんも幼稚園に通う子どもに朝と夜の2回、読み聞かせをしているそうです。子どもが幼稚園の年長になり、絵本以外の児童文学も少しずつ読むようになってきたとか。絵本選びに悩むようになってきたのを機に平野さんは「ブッククラブ」に入会。それが子どもと祖父母との絆を深めることにもなったといいます。どういうことなのでしょうか。■ 絵本選びで迷ったらブッククラブに入会しよう!世の中にはたくさんの子ども向けの良書があります。2週間に1度のペースで親子で読む本を図書館で借りていますが、どうしても母親の好みに偏りが出てきているな、と感じることが多くなりました。私と子どもは別人格だし、私の好みで本を選んでいいものか、と悩むようになりました。そんな時に声をかけてくれたのは母でした。母が見せてくれたのは、新聞の切り抜きです。そこにはブッククラブについての記事がありました。「絵本を読むのが好きっていうから、あなたたちにプレゼントしようかと思って」と申し出てくれました。ご存知ですか?ブッククラブって。Nori / PIXTA(ピクスタ)元々は読書愛好家の任意団体のことをいいます。アメリカで発達して日本でも以前流行したそうですが、有料でブッククラブの会員になるとその団体のオススメ本を毎月送ってくれるというシステム。各地に図書館ができたり、ネットの発達などでブッククラブの活動は下火になっていきましたが、今でも活発なのが絵本のブッククラブです。きっと、私のように子どもにどんな絵本を選んであげるのがいいのか迷っているママがたくさんいると思います。図書館はたくさんの絵本や児童書があって、どこから手をつけていいか分からない。選択肢がありすぎるのも贅沢な悩みです。毎月通っていると気に入った作家本や、好みのイラストの本ばかりを選んでしまいがちですよね。■ 会社によってサービス内容はさまざまブッククラブという絵本の定期購読サービスは、いろいろな会社が行っています。「福音館書店」などの出版社が自社の絵本を毎月配本しているものもあれば、実店舗も持つ「クレヨンハウス」など、子どもの本の専門店が独自の視点で選んだ本を発送しているものもあります。ウェブ上で絵本の情報を発信している「子育てナビゲーション」もブッククラブを運営。また、店長さんがひとりひとりの年齢や好みに応じて選書してくれる「メリーゴーランドKYOTO」などもあります。私がざっと調べただけでも、10社以上のサービスを見つけることができました。絵本選びにも各社特色があるみたいです。定番絵本が得意なところ、自社の新刊を毎月発送してくれるところ、サイエンス分野に特化した絵本や英語の絵本を配本してくれるサービスなどもあります。■ 「親のための本」を送ってくれるサービスも!我が家は「童話館」のブッククラブを両親からプレゼントしてもらっています。月に1冊のコースと2冊のコースがあります。絵本によって価格は異なりますが1冊1300円(税別)〜くらいです。両親の金銭的な負担も、月で割るとそれほど感じないそうです。私が童話館に決めた理由は主に3点です。超個人的意見ですが……。1.バランスが良い自社のみならず、約25社の出版社から絵本を選んでおり、定番から復刻版絵本まで幅広いセレクトが頼もしい。2.絵本の差し替えができるすでに持っている絵本は、他の本に差し替えることができます。本がダブることがないので安心。3.大人の本も送ってくれる年に1〜4冊、子どもの本と一緒に「親のための本」を送ってくれるのです!読書が趣味の私には嬉しいサービスです。実はこれが決め手だったりして。離れて暮らす両親から届く絵本のプレゼントは、思っていた以上にワクワクできる素敵なものでした。毎月、両親に親子で感謝を伝えることができるし、絵本のあらすじや感想などをまだ稚拙ながらも頑張って説明しようとする我が子と、それを受け止めようと懸命に耳をすませる両親の姿から、孫と祖父母の絆がより強まった気がします。出産祝いとしても人気のブッククラブ。機会があれば私も誰かにプレゼントしたいと思ってます。
2019年11月08日ウーマンエキサイトをご覧の皆さん、こんにちは。10月は子どもの行事が学校も保育園も多くて、なんだか目を回しているうちに終わってしまったtomekkoです(涙)最近お世話になっている編集さんから、使わなくなった絵本を子どもたちにと数冊いただきました。その中に、これまでワタシが選び取ることのなかったジャンルの絵本があったんです。それがこの2冊。『あおいアヒル』(リリア/訳・前田まゆみ/主婦の友社)『ちいさなあなたへ』(アリスン・マギー/訳・なかがわちひろ/主婦の友社)この2冊に共通していたのは、主人公が母親で、それも育児だけでなく、母親たちが歩むその先を描いていたことです。育児から、老いや介護まで。子どものための絵本はたくさんあるわが家ですが、この2冊は私にとって新鮮で、そして涙腺が崩壊する内容でした。このところ寝る前の読み聞かせはもっぱら次男と三男に向けてで、長男はその間自分の好きな本を読んでいることが多いのですが、どういうわけか珍しく長男が興味を持って「これ、ボクが読んであげる」と言い出しました。もちろんみんな読むのは初めてです。一羽のアヒルが、ワニの赤ちゃんを拾って育てるところから始まる物語でした。…大きく育ったワニの子が実の親に再会して、食べられそうになったアヒルのお母さんを助けるとか、そんな展開なのかな…と予想して聞いていたんですが…なんと、アヒルのお母さんが認知症を患っていく…! そしてそれを、健気に支える大きくなったワニの子…というお話だなんて…!!そんなお話を7歳の長男がたどたどしく読んでいる声や姿があいまって、なんだか突然涙が止まらなくなってしまいました。ワタシの顔を見た長男はびっくり。次男は母の珍しい姿に何故か大興奮で、拭いても拭いても涙が止まらないワタシに2人してキャーキャー言われて複雑な気持ちになりました。翌日の夜、また長男が「今度はこっちを読んであげる!お母さんまた泣いちゃうかなぁ?」とニヤニヤ。『ちいさなあなたへ』は、成長していくわが子に語りかけていくお母さんの姿。もう1ページ目から鼻の奥がツーンとしたんですが…1ページ読むごとにチラチラと顔を覗き込んで泣いてるか確認してくる長男、その後ろで泣けとあおる次男に笑わされて、涙も引っ込んでしまいました。読み終わった長男に「なーんだ、お母さん泣かなかったね」と残念そうに言われたので「そんなこまめに確認されたら泣くに泣けんわ! 次男もあおってくるし…」と返したのですが…ぅおいぃ!!こっちで泣かすパターンかいっ!!意外なフェイントに完全にハマって涙が止まらない…泣かせたかったんじゃなくて、お母さん泣いちゃったらどうしよう?と心配していた長男。(でも敢えて読み聞かせてくるんだ…)もう…相変わらず、長男の何気ない涙腺破壊発言にはかないません。ちなみに『ちいさなあなたへ』は、赤ちゃんだったわが子が母になり、そして更に子育てを終えて老いていくまで、母から子へ、絶え間無く受け継がれていく愛を表現したものなのですが、自分で声に出して読んだら一気にこみ上げてくるものがあって最後まで読めませんでした。うちは男の子しかいなくても自分の母のことを思って泣けました。女の子のお母さんはおそらく中盤までには涙でページが見えなくなることと思います…。この2冊を通して、子どもの成長の先に見えてくる自分たちの老いについて、つなげて考えたことがなかったので、絵本の内容は真正面から心に突き刺さりました。何よりも胸が苦しくなったのは、こんなに大変で、でもたまらなく幸せで愛おしい子どもたちとの時間を、ワタシもいずれ忘れてしまうのかもしれないということ。今、正直1人の時間がもっとあったら…と、つい思ってしまいます。でもこの賑やかな声が懐かしくなる日がくる。そして、その声を思い出すことすらできなくなる日も…育児絵日記を描き始めて3年以上経ちましたが、こうして日々のちょっとしたことを少しずつでも綴っていくことの意義を、ふと考えました。これまでは将来の子どもたちに読んでほしい…と思っていたけれど、これからは自分自身のためにもできる限り子どもたちの忘れたくない一瞬を捉え続けていきたいという思いが強くなった日でした。
2019年11月07日赤ちゃんはママやパパとのふれあいが大好きです。今回は、0歳の赤ちゃんと楽しくふれあい遊びのできる絵本をピックアップ。読み聞かせながらやさしく抱きしめて、ほっぺたをくっつけてみてくださいね。 くっつくことは幸せの始まり『くっついた』(こぐま社) どこかコミカルで明るい響きの言葉とともに、とにかくいろいろな生き物たちがピタッとくっつき合います。金魚さん、アヒルさん、ゾウさん、おサルさんと続き、最後はいよいよ赤ちゃんとママの番です。 赤ちゃんはママのほっぺと大好きなにおいに包まれるのをワクワクしながら待っていますよ。この絵本の素晴らしいところは、最後の最後にパパも登場して、うれしそうにくっついちゃうところです! もっと仲良しに!『ぎゅうってだいすき』(偕成社) この絵本に登場するのは子犬のコロ、小鳥のピイちゃん、ねこのミケ、かいじゅうさん、ゆうちゃん、ママ。それぞれが大好きな人を「ぎゅうっ」と抱きしめるというお話です。 読みながら何度でも赤ちゃんをぎゅうっとしてあげましょう。抱きしめる場面には仕かけがあり、赤ちゃんも興味津々! 「抱きしめる」というお話の中に「受け入れられる」という温かな幸せも一緒につまった一冊です。 愛を込めて『あかちゃんにちゅっ!』(フレーベル館) 赤ちゃんがどのくらい愛しく、楽しく、素敵な存在であるかということを動物たちがうわさ話をしています。この絵本を通じて「生まれてきてくれてありがとう。みんなあなたを待っていたよ」という最高のメッセージを赤ちゃんに伝えることができます。 「こちょこちょってしたことある?」「ちゅってしちゃった!」などの場面がたくさんありますので、親子で思いっきりふれあいを楽しんでくださいね。 赤ちゃんだけでなく誰もが温かな愛情を感じるのは「人とふれあっているとき」ですよね。赤ちゃんに絵本を読み聞かせてあげながら、家族みんなでふれあいを楽しみ、たくさんの幸せを感じてほしいなと思います。著者:伊川 遥女の子と男の子の二児の母。家事や子育てのかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味は読書、音楽、料理、ボルダリング、絵を描くこと。
2019年10月28日絵本の読み聞かせは、赤ちゃんとのコミュニケーションやスキンシップなど大切な役割を果たします。でも、赤ちゃんが低月齢のころは絵本を読んであげても意味がわからないので、効果がないと思っている人もいるかもしれません。そこで今回は読み聞かせを開始する時期やコツについて解説します。 赤ちゃんに絵本を読み聞かせするのはいつから?個人差はあるものの、赤ちゃんが言葉を覚え出すのは1歳前後とされています。このころから、赤ちゃんは短い単語を使って感情表現をするようになり、1歳半ごろから赤ちゃんは語彙を増やしていき、短い文章を作って話し始めるのが一般的です。そうなると簡単な絵本の内容も理解できるようになります。「言葉を覚えさせる」「お話を楽しんでもらう」という意味では、1歳半を目安にして読み聞かせをするのが効果的です。 ただし、「1歳半にならないと読み聞かせは無意味」というわけではありません。読み聞かせには学習以外の効果も多くあります。たとえば、読み聞かせは赤ちゃんと親のコミュニケーションの場です。親からやさしく語りかけることで赤ちゃんは安らぎを覚えます。また、親も赤ちゃんへの愛情を確認できる時間となります。また、本を身近な存在として認識させることで、将来的な読書への抵抗感を少なくすることもできます。言葉がわかるようになっても、絵本そのものを嫌いでは読み聞かせはおこなえません。赤ちゃんが絵本の内容をわからない時期でも、読み聞かせは積極的におこないましょう。 読み聞かせを始める時期には特に「いつから」という制限はありません。0歳児に対しても、簡単な内容の絵本を読み聞かせる意味はあります。また、0歳児は言葉や物語は追えなくても絵の印象だけなら楽しむことができます。絵本にはユニークな表現もたくさんあるので、音で絵本を記憶していく赤ちゃんも少なくありません。親と一緒にいろいろな絵が移り変わる時間を過ごすのは、大切なスキンシップになります。まずは図書館や本屋に一緒に行って、赤ちゃんが好きそうなものを探してみると良いでしょう。 赤ちゃんに絵本を読み聞かせする効果は?絵本の読み聞かせのメリットとしてはまず、「情緒の安定」が挙げられます。赤ちゃんは絵本の内容がわかっていなくても親が読む声をずっと聞いていて、感覚的に気持ちのいい時間を過ごせます。優れた絵本は優れた文章で書かれているため、親の読む声も耳触りがよくなります。安心感のある時間をたくさん持つことで赤ちゃんの情緒は安定していきます。また、成長したときに感情表現が豊かで、他者への共感能力が高くなりやすいでしょう。 次に、「好奇心の芽生え」も重要なポイントです。家族に囲まれた日常ではなく、まったく知らない世界を赤ちゃんは絵本でのぞきます。その結果、赤ちゃんは好奇心が刺激され、キャラクターや世界観などを「もっと知りたい」と思うようになります。こうした感情は、成長したときの学習意欲や向上心へとつながり、芸術的な視点を養ううえでも大切な機会となります。 そして、「親子のきずなの再確認」も読み聞かせでできます。絵本は親から子に物語を読み聞かせることで、テレビではできないコミュニケーションが生まれます。同じ物語でも、親が工夫して読み上げれば、そのたびに赤ちゃんは違う感想をもつはずです。赤ちゃんは絵本の内容こそ覚えていなくても親から愛情を注がれた記憶は残っていくので、良好な親子関係を築く礎ができていきます。 赤ちゃんの絵本の読み聞かせ方のポイント読み聞かせするうえでのポイントは、赤ちゃんに「感想を求めない」ことです。赤ちゃんは絵本を読んでいる間、素直に楽しんでくれているはずです。しかし、感想を聞くのは意見の強要になってしまう恐れがあり、赤ちゃんはストレスを覚えてしまいがちです。場合によっては、絵本そのものへの嫌悪感につながりかねません。 読み聞かせが終わったら、「おもしろかったね」と声をかける程度で十分です。もしも赤ちゃんが気に入ってくれたなら、感想を求めなくても笑顔になったり、繰り返し読んでほしがったりといった反応があるでしょう。 「赤ちゃんと触れ合いながら読む」ことも大切です。読み聞かせはスキンシップの時間でもあるので、ひざに乗せたり、隣に寝たりしておこなうのが理想的です。こうした習慣を続けると、赤ちゃんは絵本の内容がわかっていなくても「お母さんやお父さんと触れ合える時間」だと思ってくれるようになります。そして、読み聞かせの時間が好きになり、将来的には本そのものに興味を持ってくれます。また、親子が仲良くなるためにも欠かせない時間になるでしょう。 月齢別のおすすめ絵本生後10カ月ほどで、赤ちゃんは絵本を玩具のように捉えて楽しむことができるようになります。しかし、この時点ではまだ物語までは追えません。赤ちゃんにとって身近なものをモチーフにしたシンプルな絵本を読み聞かせるのがぴったりです。 たとえば、野菜や果物などの「食べ物」の絵本は、赤ちゃんが見たことがある絵が多く、親しみをもって見ることができます。また、乗り物の絵本も愛されやすいジャンルです。電車や車を絵本で知った赤ちゃんは、実際に自分が乗る立場になったときに感動を覚えてくれます。知的好奇心を育むうえでも、適した絵本といえるでしょう。 1歳を超えたあたりから、赤ちゃんは簡単な物語にも反応できるようになっていきます。身近なテーマを好むのは変わらないものの、リズム感やユーモアをともなったフレーズが載っている絵本をおもしろがってくれるでしょう。さらに、音が流れる仕様になっていたり、歌が出てきたりする絵本も人気です。これらの絵本はリラックス効果があるだけではなく、音感を養うこともできます。そして、1歳半ごろからは知育絵本を取り入れるのも効果的です。ごはんや着替えといった生活習慣を楽しみながら学べる絵本によってマナーを教えてあげるのもいいですね。 注意点としては、絵本選びが親の自己満足にならないことです。優先するべきは赤ちゃんの好みであり、苦手な本を無理に読まされても赤ちゃんは心から楽しめず、読み聞かせという行為そのものが苦痛に変わっていくかもしれません。赤ちゃんの好きなジャンルを意識して本を選びましょう。 まとめスキンシップとしても、教育としても絵本の読み聞かせには効果があります。10カ月経ったころから赤ちゃんは言葉を習得し始めるので、そのあたりを目安に読み聞かせを始めてみましょう。また、赤ちゃんが読んでいて共感できる内容は時期によって変わっていきます。最初は身近なモチーフの絵本から入り、徐々に物語のある絵本に変えていくといいでしょう。 ■参考・厚生労働省「お母さんと子どものコミュニケーションのために」・文部科学省「絵本で子育てを楽しく」 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医
2019年10月08日書店に行くと、赤ちゃん向けの絵本がたくさん並んでいます。なかには帯に“0歳から”と書かれている絵本も。当時、息子はまだおしゃべりもできなかったので、本当に赤ちゃんにわかるのかな? と思っていました。実際に読んでみると、母子ともにとても楽しむことができました! 本が読みたいけど、ひとりの時間がない!読書が趣味の私にとって、昼夜赤ちゃんの世話に追われている生活のなかで、一番のストレスは本を読めないことでした。書店には魅力的な本がいっぱい……。そんなときに絵本のコーナーで見つけた、“0歳から”の文字。 わが子に本は早いのでは? と半信半疑でしたが、とにかく本を読みたかった私は、カラフルな絵が描かれている絵本を購入しました。息子は生後7カ月、ちょうどおすわりができるようになってきたころでした。 “目で追う”→“指をさす”へと成長絵本を初めて読んだとき、私の顔と絵をさす指を交互に見ながら、絵へと息子の視線が移っていくのがわかりました。初めての絵本の世界にゆっくりと入り込んでいくようでした。 最初は目で追うだけだったのが、月齢がすすむにつれて自分の掌で絵にタッチしたり、さらに月齢がすすむと絵本に書かれている簡単な擬音をマネしてしゃべったりするように。絵本を通して成長が感じられるのはうれしい体験でした。 わが家の絵本の選び方赤ちゃんと読む絵本は、どうしても破れたり汚れたりしてしまいます。よだれの付いた手で触るし、力いっぱい引っ張ってしまうことも……。わが家の男子2人に読まれた絵本もくたびれています。とはいえ、本の心配ばかりしていると、ママも心から絵本を一緒に楽しめません。 わが家では0~1歳の間は、全ページ厚紙の絵本を選んで購入していました。そういう絵本はラミネート加工されているものが多いので、少しの汚れなら拭いてきれいになります。また息子は、カラフルな色で登場人物が描かれているものやストーリーではなく擬音で楽しめるものを喜んで見ていました。 私が子育てを楽しめるようになったターニングポイントは、「一緒に楽しむ」ことができるようになったときでした。一緒に絵本を読んで笑うと、心が通い合ったのを感じることができて孤独感がスッとラクになりました。自分が子どものころに読んでいた本が今でもベストセラーだったりすると、同じ時代を生きているんだなと感じることも。子どもと向き合う時間が多い育児のなかで、同じ方向を向いて絵本を読む時間は、親子ともにオアシスとなっています。 著者:田丸あかね現在、小学校1年生と幼稚園年中の兄弟を子育て中。性格の違う子どもたちの成長を楽しみつつ、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年10月03日子どもへの読み聞かせは、いつ頃まで続ければよいのでしょうか。読み聞かせによって得られる効果をチェックして、読み聞かせを続ける期間を考えるヒントにしましょう。上手な読み聞かせのコツや、おすすめの本についても紹介します!読み聞かせで期待できる効果読み聞かせは、子どもにさまざまなよい影響をもたらすものといわれています。しかし、日々読み聞かせを実践しているママの中には、その具体的な効果についてよく分からないという人が少なくありません。読み聞かせの効果をより高めるためにも、まずは読み聞かせで期待できる効果についてしっかりと確認していきましょう!自然な学力の向上読み聞かせには、子どもの学力を自然な形で向上させる効果があるとされています。絵本を通じ、子どもはたくさんの新しい言葉を覚えます。語彙力の向上は読解力の向上につながるため、国語力はもちろんのこと、さまざまな教科で学ぶ上で役立つ基礎学力も鍛えられるでしょう。また、人の脳には、多角的に情報を取り込むことで、その内容をより強く記憶するという特徴があります。『文字』『絵』『読んでもらう声』など、複数の感覚を同時に刺激できる読み聞かせは、子どもの『学び』のベース作りに大きく役立ってくれるでしょう。想像力・感性が豊かに読み聞かせを続けることで期待できる効果の1つに、『子どもの想像力・感性を豊かにする』というものがあります。絵本を読み聞かせてもらう中で、子どもはその場面を頭の中で想像し、まるで自分がその世界の住人であるかのようにたくさんの感情を味わいます。日常生活ではあまり感じる機会のないさまざまな感情に触れることで、子どもの感性は強く刺激され、豊かな内面が育まれていくのです。「人の痛みの分かる、思いやりのある子になってほしい」そう考える親にとって、絵本の読み聞かせはぜひ実践したい習慣といえそうですね!親子間のコミュニケーションにも何かと忙しい日々の中で、思うように子どもと触れ合えないことに焦りや不安を感じているママは少なくないのではないでしょうか。絵本の読み聞かせは、そんな親子のコミュニケーションを充実させるツールとしても役立ちます。子どもにとって、読み聞かせの時間は、ただ絵本を読んでもらうだけの時間ではありません。大好きなママを独占し、愛されていることを実感できる『心を満たすための時間』でもあるのです。なかなかゆっくり向き合う時間の取れない親子こそ、コミュニケーションの手段としてぜひ積極的に読み聞かせを取り入れていきましょう!いつからいつまでするものなの?子どもが少しずつ文字を理解できるようになってくると、「読み聞かせはいつまで続けるものなんだろう?」という疑問が自然に湧いてくるものです。読み聞かせに適した時期を改めて確認していきましょう!赤ちゃんの頃からスタートしてもOK読み聞かせを始めるのに適した時期には諸説ありますが、基本的には赤ちゃんの頃からスタートしてOKです。ママ・パパの中には、「まだ言葉の意味も分からない、目もよく見えない赤ちゃんに読み聞かせをしてもあまり意味がないのでは?」と考える人もいるでしょう。しかし、たとえ言葉の意味が分からず、絵もよく見えていなかったとしても、赤ちゃんの耳には読み聞かせをしてくれる優しいママ・パパの声が届いています。赤ちゃんの頃はコミュニケーション手段として、やがてコミュニケーション+学力や内面の豊かさを育む手段として、そのときどきによって得られるものが変わるのも読み聞かせならではのメリットなのかもしれませんね。卒業は1人読みを始めてから読み聞かせを卒業する時期は、子どもが1人読みを始めたタイミングを目安にするのがおすすめです。ただし、子どもが1人読みを始めたからといって、一方的に読み聞かせをやめてしまうのはおすすめできません。子どもが読み聞かせに求めるものは、『朗読者』ではなく『親とのコミュニケーション』です。子ども自身が求めてこなくなるまでは、ぜひ前向きに続けてあげたいものですね!楽しんでもらえる読み方のコツとは「子どもに読み聞かせを楽しんでもらいたいけれど、上手に読むコツが分からない…」そんな悩みを持つ人もいるでしょう。読み聞かせの時間をより充実したものにできるよう、子どもに楽しんでもらえる読み方のコツを2つ紹介します!控えめな抑揚と間を大切に子どもへ読み聞かせをする際は、『控えめな抑揚』と『間』を意識しましょう。よくある誤解として『抑揚を付ければ付けるほどよい』というものがありますが、実はこれは正しくありません。読み聞かせを通じて、子どもは驚くほどの想像力を働かせています。大人による意識的な抑揚は、そんな子どもの想像力を妨げる障害となってしまう可能性があるのです。たとえ抑揚は控えめでも、文節やページをめくる際の『間』を意識することで、子どもをワクワクさせたり、好奇心を刺激したりすることは十分可能です。『控えめな抑揚』と『間』を上手に組み合わせながら、どこまでも自由で刺激的な想像の世界を子どもにプレゼントしてあげましょう!オーバーな表現・アドリブは基本的にNG読み聞かせをする際に、ついつい声色や身振りでオーバーな表現をしたり、アドリブを加えたりしてしまうという人は多いのではないでしょうか。しかし、こうした行為は基本的にNGです。子どもへのサービス精神からとはいえ、親のアクションが際立ってしまうと、子どもはそちらに気を取られてしまい、本の内容に集中できません。また、本というのは、プロの作家が推敲に推敲を重ねた文章の集合体です。そんな言葉の結晶ともいうべき物語を子どもにじっくり味わってもらうためにも、オーバーな表現やアドリブはできる限り控えてあげたいものですね。昔話? 童話? 読み聞かせにおすすめの絵本では、実際におすすめの絵本にはどのような物があるのでしょうか。たくさんの親子に愛読されている人気作品を3つ紹介します!いない いない ばあベストセラーとして知られる『いない いない ばあ』は、かわいいキャラクターとのいないいないばあ遊びを楽しめることで子どもに大人気の絵本です。絵と言葉のリズムがメインのため、生まれて初めての読み聞かせ用としてもおすすめですよ!まだ言葉の分からない小さな赤ちゃんとのコミュニケーションにピッタリの絵本といえるでしょう。商品名: いない いない ばあ価格: \756(税込) いない いない ばあ 詳細はこちら 公式HP: 商品ページ 三びきのやぎのがらがらどん物語に対する理解力が身に付いてきた4歳ごろからの読み聞かせには、ノルウェーの昔話をもとにした『三びきのやぎのがらがらどん』がおすすめです。絵本内に登場する化け物『トロル』は、子どもにとって恐怖心をかきたてられるキャラクターですが、そんなトロルに立ち向かうヤギの勇気と驚きの結末は、好奇心旺盛な子ども心を鷲づかみにしてくれますよ!子どもの表情の変化を楽しみながら、何度も読み聞かせてあげたい絵本といえるでしょう。商品名: 三びきのやぎのがらがらどん価格: \1,296(税込) 三びきのやぎのがらがらどん 詳細はこちら 公式HP: 商品ページ しろくまちゃんのほっとけーき『しろくまちゃんのほっとけーき』は、カラフルな色彩と、ホットケーキが焼けていく過程の詳しい描写が特徴的な人気の絵本です。『しろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを作り、こぐまちゃんと食べて、片付けをする』というシンプルなストーリー展開で、文字の読めない時期の子どももスムーズに物語の世界に入っていけますよ。読み聞かせの後、絵本を真似て子どもと一緒にホットケーキを作ってみるのもおすすめです!商品名: しろくまちゃんのほっとけーき価格: \864(税込) しろくまちゃんのほっとけーき 詳細はこちら 公式HP: 商品ページ 読み聞かせの時間を大切にしてみよう子どもへの本の読み聞かせには、『自然な学力の向上』『想像力・感性が豊かになる』『親子間のコミュニケーションが深まる』などの効果があるといわれています。子どもの想像力を引き出すような読み聞かせ方を意識することで、より一層子どもを楽しませられる読み聞かせができるでしょう。読み聞かせを卒業するタイミングは、『1人読みができるようになったら』が基本ですが、これはあくまでも目安です。読み聞かせは、子どもにとって大好きなママ・パパと触れ合える特別な時間です。たとえ十分に1人読みができるようになったとしても、子ども自身が望む限り続けてあげられるとよいですね。子どもの学力や情緒を育てながら親子のきずなも深められる…そんな読み聞かせの時間をぜひ大切にしていきましょう!
2019年09月26日絵本の読み聞かせには、子どもの心に安らぎを与え、言葉や知識を身に付けるのに役立つなどさまざまなメリットが期待できます。月齢の低い赤ちゃんにもおすすめなのが『布絵本』です。そのメリットや選び方のポイントについて、詳しく見ていきましょう!布絵本とは?一般的な絵本は紙でできている物がほとんどですが、布絵本は布で作られています。紙の絵本だと赤ちゃんが舐めたり噛んだりしてボロボロになりやすいですが、布絵本は丈夫で水やダメージにも強いです。小さい子どもにも安心して与えられる布絵本の特徴と、その種類について紹介していきます。紙ではなく布でできた絵本布絵本とは、コットンやポリエステル・フェルトといった布で作られている絵本全般を指します。布絵本は、描かれている絵やお話を見て楽しむだけでなく、赤ちゃんが触って楽しめるように作られているのが特徴です。紙の絵本の場合、紙に書かれている文字を読み聞かせることが中心となるため、赤ちゃんにはハードルが高いでしょう。布の絵本は文字よりも絵が中心の構成で、赤ちゃんの想像力をかきたてたり、絵に合わせてオリジナルストーリーを作成したりと、五感を刺激できるようになっています。また、紙のように破れることも少なく、水にぬれたり汚れたりしても洗えるので清潔に保てるのもメリットです。音や仕掛けが付いている物も赤ちゃんが喜んでくれるような仕掛けがある布絵本もあります。引っ張ったり触ったりすると音が出たり、絵本の中の登場人物や生き物が動いたりするので、『月齢の低い赤ちゃん』でも楽しめるのです。出産祝いとしても人気があるので、出産した友人や知り合いに贈ると喜ばれるかもしれません。選ぶときのポイントはある?布絵本を試してみたいと思ってお店やネットショップをチェックしてみると、思っていた以上に種類が豊富で、どの絵本を選ぶかで迷ってしまうでしょう。布絵本を選ぶときのポイントを押さえておくと、選択に困ったときに役立つかもしれません。月齢・年齢に適した物を子どもが絵本に興味を持ってくれる・喜んでくれる布絵本を選ぶことが大事です。布絵本の内容や仕掛けなどが本によって異なるので、与える子どもの月齢・年齢に合った物を選びましょう。生後間もない赤ちゃんに与える布絵本は、『カラフル』な色が使われているか、音が出るタイプがおすすめです。この時期の赤ちゃんは、ストーリーを読み聞かせるよりも、視覚や聴覚に働きかけた方が、絵本に興味を示してくれるのです。また、歯が生え始める生後5カ月ごろは何でも口の中に入れたがる時期なので、歯固めのような仕掛けが付いていると重宝するでしょう。楽しい仕掛けで選ぶ布絵本にはさまざまな仕掛けが施されているので、仕掛けの種類で絵本を選ぶこともできるでしょう。赤ちゃんが触れると音が出たり絵本の一部をめくると動物や人が出てきたりと、いろいろな工夫が凝らされていて赤ちゃんを楽しませてくれます。また、布絵本は紙絵本と違って立体感が出るのが特徴の1つで、赤ちゃんもつい絵本に触れたくなるのです。赤ちゃんが指先をたくさん使うことで神経に働きかけるので、『手先の発達』を促してくれますよ!物語を想像しやすい物紙の絵本と比べてみて、布絵本は文字数が少ないかもしくは全くない物が多くあります。決まったストーリーがないので、子どもの『想像力』を広げるきっかけ作りにもできるのが魅力です。そこで、物語の作りやすさで絵本を選ぶのもおすすめです。月齢が低いうちは、布絵本の仕掛けや立体的な物に触れて遊ぶことがメインになってしまうかもしれません。ママやパパが自ら物語を考えて赤ちゃんに読み聞かせをしてあげると、また違った楽しみを体験できるのです。物語を作るのが苦手な人は、誰もが知っているような有名な絵本やキャラクターを扱っている布絵本を選ぶと、ストーリーを作りやすくなるでしょう。おすすめの人気布絵本3選布絵本選びで迷ったときは、人気商品の中から選ぶのも手段の1つです。まずはどんなものなのか試してみたい、子どもの反応を見てみたいときは、定番の物を選ぶと安心感があります。そこで、おすすめ度の高い布絵本を3つ紹介していきます。はらぺこあおむし『はらぺこあおむし』といえば園児にも大人気のお話で、紙製の絵本にも仕掛けがしてあります。あおむしがいろいろな物を食べながら成長していくストーリーで、歌に合わせて物語を読み進めていくと、子どもはとても喜びます。布製絵本は、赤ちゃんの興味を惹き付けるようなカラフルな色がふんだんに使われているので、月齢の低い赤ちゃんにもおすすめです。絵本には異なる種類の生地が使われているので、赤ちゃんがいろいろな感触を体験し指先の運動能力を発達させるのに役立ちます。また、赤ちゃんが喜ぶミラーや、イチゴの歯固めといった仕掛けも付いています。ベビーカーに取り付けることもできるので、赤ちゃんがぐずったときにも重宝するでしょう。商品名: はらぺこあおむし どこでもソフトブック価格: ¥2,160(税込) はらぺこあおむし どこでもソフトブック 詳細はこちら しかけいーっぱい!布えほん子どもが大好きなあのキャラクターの布絵本です。赤ちゃんの興味を惹き付けるカラフルな色使いが特徴的で、成長に合わせて長く遊べるように作られています。それぞれの月齢に合った模様が描かれていて、赤ちゃんの五感を刺激してくれます。生後1カ月ごろから楽しめるようになっていて、まだ視力が発達していない時期でも顔を認識できるように作られているのです。いろいろな物に興味を示す月齢になってくると、たくさんの仕掛けで子どもを楽しませてくれます。商品名: しかけいーっぱい! 布えほん価格: ¥2,341(税込) しかけいーっぱい! 布えほん 詳細はこちら フィッシャープライス シグニチャーシリーズフィッシャープライスは、1930年にアメリカで誕生した老舗のベビーブランドです。カラフルな色使いでありながら、おしゃれさも感じさせてくれる布絵本が『シグニチャーシリーズ』です。視力が発達していない月齢でも確認しやすい色を使い、ミラーや歯固めといった仕掛けがいっぱいで、赤ちゃんを飽きさせない工夫が施されています。商品名: フィッシャープライス シグニチャーシリーズ おでかけ布えほん価格: ¥811(税込) フィッシャープライス シグニチャーシリーズ おでかけ布えほん 詳細はこちら 自信があるなら手作りにもチャレンジハンドメイドが得意なママは、布絵本作りにチャレンジしてみましょう!一見ハードルが高そうに感じられますが、家にある材料やお手頃に購入できる物で作れることがほとんどです。布絵本をハンドメイドするときのコツについて、見ていきましょう!布絵本の作り方赤ちゃんが喜ぶカラフルな色を表現するのに、『フェルト』が役立ちますよ。フェルトは求めやすい価格帯、カラーバリエーションが豊富で、布絵本を作るのに適した素材の1つです。肌障りもソフトで気軽に洗濯もできるので、汚れてしまっても清潔に保てるのが魅力です。作り方は、絵本の土台となる布に、食べ物や動物型に切り抜いたフェルト布を縫い付けていきます。縫い付けで使用する糸は、刺繍糸と透明糸を部分的に使い分けると、きれいに仕上がりますよ!ファスナー・ボタンで仕掛け絵本のアイデア布絵本に立体感や仕掛けを作るときには、ファスナーやボタンを使うと便利です。動物や人間の口の部分にファスナーを取り付けて、ファスナーを開けると口の中が見えたり、食べ物を食べさせたりできるような仕掛けを作ってみましょう。ファスナーの開閉を喜ぶ赤ちゃんは多いので、何度も開け閉めするようになります。指先の発達を促してくれるだけでなく、ファスナーの開閉の練習にもなるのでおすすめです。ボタンは、月齢の低い赤ちゃんでも扱いやすい『スナップボタン』を取り入れてみましょう。小物をスナップボタンで付けて、取り外しやほかの場所に移動できるようにしておくと、赤ちゃんが喜んでくれます。お気に入りのお話を布絵本で読み聞かせ布絵本は月齢の低い赤ちゃんも喜んで見てくれる、布で作られた絵本です。文字が少ないので、オリジナルストーリーを考えたり、赤ちゃんの想像力を広げたりするのに役立ちます。また、手で触れて楽しめる仕掛けも多いので、赤ちゃんの手先を発達させるのにも役立つでしょう。布絵本のおすすめ商品から選んでもよいですし、手作りでオリジナル布絵本を作ることもできます。お気に入りのお話を題材にした布絵本で、赤ちゃんに読み聞かせをしてあげましょう!
2019年09月23日絵本の魅力に浸れる絵本カフェが増えています。子どものための本というイメージがありますが、大人でも楽しめる絵本がいっぱいあります。絵本を読みながらゆったり過ごせる日本各地のカフェを紹介します。家の近くにないかチェックしてみましょう。絵本カフェとは絵本カフェを知っていますか?名前を聞いたことがあっても、どのような場所なのか分からないという人も多いでしょう。まずは、絵本カフェの特徴を紹介します。子どもはもちろん大人も楽しめる絵本カフェは、絵本をじっくりと読むための空間で、食事を食べたりコーヒーを飲んだりしながらゆっくりと過ごせます。店内にはたくさんの絵本が置かれており、1冊手に取ればたちまち童心にかえってノスタルジックな気分になるでしょう。小さい頃に夢中になった絵本と出会えるかもしれません。また、子どもと一緒に利用できるカフェも多く、親子で絵本の世界を満喫できますよ。絵本にちなんだメニューがある店舗も絵本の中の世界を再現したメニューが楽しめるお店もあります。かわいい顔の付いたホットサンドや、キャラクターのクッキーが乗ったパフェなど工夫がたっぷりです。キレイなうろこを持った魚の話にちなんで、氷がキラキラ光るドリンクを提供しているお店もあります。中には、自分たちでお菓子の家を作れるカフェもあり、子どもや友達と行ってワイワイ楽しむのもよいですね。1度は行ってみたい東京・大阪・京都東京・大阪・京都にある絵本カフェを厳選して紹介します。1度は行ってみたいと思うお店がきっと見つかるでしょう。東京渋谷 ブックカフェデイズ東京の渋谷駅から徒歩6分、閑静な住宅街にある『ブックカフェデイズ』は隠れ家的な絵本カフェです。白壁と木のコントラストが美しい店内はとても落ち着いていて、本好きのオーナーが全国で集めた本ばかりが置かれています。中古の絵本や小説・雑誌などの児童書を自由に読めますよ。気に入った本は安価で購入可能です。フードも全て手作りなのがうれしいですね。カレーやパスタ・オムライスなど、メニューは10種類以上に及びます。スイーツも自家製です。中でも『とろとろのカスタードプリン』はミルク感たっぷりで人気を集めています。子どもにもおすすめですよ。 Bookcafe days(ブックカフェデイズ) 東京都渋谷区鶯谷町15-10 ロイヤルパレス渋谷1Ftel:03-3461-1554open.12:00~21:00(月曜は18:00まで)不定休(年末年始ほか)JR・地下鉄渋谷駅より徒歩約6分京都 めばえ京都の北区にある『めばえ』は、町屋風の外観がとても目を引きます。京都市内にいくつもの書店を構える『ふたば書房』が運営する絵本カフェです。本棚には常時約600タイトルの絵本がずらりと並びます。大人も楽しめるように『仕事・結婚・怒り・別れ』といったテーマの絵本もそろっているのが驚きですね。絵本専門士の資格を持つスペシャリストが選書しています。このカフェでぜひ味わいたいのが『はらぺこあおむしのクロックムッシュプレート』でしょう。とろっと香ばしいクロックムッシュと、プチトマトと枝豆を組み合わせた小さなあおむしがとてもキュートですよ。小さな子どももきっと大喜びするでしょう。 絵本カフェ Mebae(めばえ) 京都府京都市北区紫野下門前町5-5tel.075-493-5528open.11:00~16:00日~火曜定休地下鉄北大路駅より徒歩約8分地方でも楽しめる宮城・岡山・大分宮城・岡山・大分にも絵本カフェがあります。地方都市でもステキな空間をたっぷり楽しみましょう。宮城 おひさまの国宮城にある『おひさまの国』は、木の温もりが優しい明るい雰囲気の絵本カフェです。店内に入ると、本棚にずらっと並んだ約400冊の絵本に目を奪われるでしょう。懐かしい絵本もたくさんあり、親子3代で通うファミリーも少なくありません。お店の奥にはおもちゃも用意されていて、子どもがくつろげる空間となっています。注目のフードメニューが『おひさまパンケーキ』です。スキレットからあふれんばかりのパンケーキはふんわり柔らかく、優しい味わいですよ。子どももパクパク食べられます。ワンプレートの料理にスープが付いた平日限定の『おひさまランチ』も人気ですよ(予約制)。 えほんカフェ おひさまの国 宮城県登米市迫町佐沼字中江5-11-8 中江開発ビル1Ftel.0220-23-8766open.11:00~14:00(土・日曜、祝日は~15:00)不定休三陸自動車道登米ICより車で約15分岡山 Lasten aika岡山駅から徒歩5分ほどの場所にある『Lasten aika(ラステン アイカ)』は、ブルーのひさしと木のドアがおしゃれなカフェです。ドアを開けると、600冊を超える蔵書がお出迎えしてくれます。店内はカラフルな北欧インテリアが印象的で、まるで子ども部屋のような雰囲気ですよ。絵本に出てくるスイーツや食べ物にちなんだメニューが名物となっています。ムーミンやぐりとぐら・11ぴきのねこなど、絵本の中に出てくる料理を再現しており、「あの料理が食べられるなんて!」と感激してしまうのではないでしょうか。小さな子ども向けのスペースでは、お絵かきや折り紙をして遊べますよ。 Lasten aika 岡山県岡山市北区奉還町1-4-10tel.086-728-0085open.10:00~19:00日・月曜定休JR岡山駅より徒歩約5分大分 みちくさ大分市の『みちくさ』は、レンガの外観が印象深い隠れ家的カフェです。店内の各所に本棚が置かれ、約1,000冊の絵本が並んでいます。アンティーク調の店内はレトロな雰囲気が漂い、落ち着いた印象です。絵本からヒントを得たメニューも好評ですよ。『ぐりとぐらのカステラセット』は、絵本の世界に引き込んでくれる1品です。ふんわりとしたカステラとバニラアイスがセットになっています。ぐりとぐらがかぶっている帽子もトレーにちょこんと乗っていてかわいらしいですよ。 絵本カフェみちくさ 大分県大分市府内町3-7-28tel.097-536-0907open.12:00~18:30不定休JR大分駅より徒歩約11分優しい世界をカフェで楽しんでみて大人になると、絵本を読むこともなくなってしまうものです。子どもの頃に夢中になった絵本を読み返してみると、懐かしい思い出が一気にあふれ出してくるでしょう。新たな発見があるもしれませんね。絵本カフェの中には、子どもと一緒に楽しめるところもたくさんありますよ。たまには童心にかえって、絵本の優しい世界に浸ってみてはいかがでしょうか?
2019年09月20日