写真家で映画監督でもある蜷川実花が、H&M(エイチ&エム)とジャンバティスタ・ヴァリ(Giambattista Valli)のコラボレーション「ジャンバティスタ・ヴァリ x H&M」の発売を記念して、本コレクションを撮り下ろしたルックを公開。「ジャンバティスタ・ヴァリ x H&M」とは?「ジャンバティスタ・ヴァリ x H&M」は、11月7日(木)より、H&M 渋谷店・新宿店・名古屋松坂屋店・心斎橋店の4店で展開される限定コレクション。H&Mが今回タッグ相手に選んだのは、パリを拠点に活躍する美と洗練の巨匠ジャンバティスタ・ヴァリ。「Project♥」をテーマにした華やかなメンズ・ウィンズのコレクションは、発売前から早くも話題を呼んでいる。蜷川実花がキャスティング!“愛”を表現したルック蜷川実花がフィルムに残したのは、そんな「ジャンバティスタ・ヴァリ x H&M」を纏った今“ホット”なモデルやアーティスト、俳優たち。蜷川によってキャスティングされた中川大志、玉城ティナ、DAOKO、笠松将、GIMICOの多様な5名が、彼女のフィルターを通して、それぞれの“愛”を表現している。玉城ティナ蜷川監督作品映画『Dinerダイナー』でヒロインを務めた玉城ティナは、ブラックドレスや純白のドレスなど、異なるムードの衣装を着用。中でも目を惹いたのは、チュールをたっぷりと重ねた真っ赤なドレス。アシンメトリーな裾がふわりと舞う一枚は、ドキッとさせられる非日常的な美しさが宿っている。DAOKOまた同作の主題歌を世界的ギタリスト・ MIYAVIと共に手掛けたDAOKOは、ロマンティックな花柄シフォンブラウスを、真っ赤なパンツにタックイン。上から羽織った漆黒のコートは、彼女の凛とした美しさを引き立てるのに一役買っている。それぞれの個性を引き出す“美”ルックそのほか中川大志は、艶やかな花柄シャツを赤いジャケットに、笠松将は“貴族プリント”で話題のスウェットを煌びやかなジャケットに差し込み、華やかながらもセクシーな着こなしを披露。GIMICOは、ドロップショルダーの真っ赤なミニ丈ドレスに、白いファージャケットを合わせたガーリーな一面を魅せている。【詳細】「ジャンバティスタ・ヴァリ x H&M」蜷川実花撮り下ろしphoto:MIKA NINAGAWA/LUCKYSTARstyling:H&Mhair&makeup:NOBORU TOMIZAWA(TINA TAMASHIRO,GIMICO), SAYAKA TSUTSUMI(TAISHI NAKAGAWA), MEGUMI KUJI(DAOKO), JUN GOTO(SHOW KASAMATSU)video:SHO HASHIMOTO/lutemodel:TAISHI NAKAGAWA/stardust, TINA TAMASHIRO/dine and indy, DAOKO/toy’s factory, GIMICO, SHOW KASAMATSU/dongyu■Giambattista Valli x H&M コレクション発売日:2019年11月7日(木)取り扱い:H&M 渋谷店、新宿店、名古屋松坂屋店、心斎橋店、公式オンラインストア
2019年10月31日歌舞伎俳優・松本白鸚がこのほど、主演ミュージカル『ラ・マンチャの男』50周年を迎え取材に応じた。同公演は現在、東京・帝国劇場にて27日まで上演されている。同作は1965年にブロードウェイで初演を迎え、トニー賞ミュージカル作品賞ほか5部門を受賞したミュージカル。1969年に市川染五郎(現 二代目松本白鸚)主演で日本初演を迎え、今回で50周年となる。名作『ドン・キホーテ』の作者であるセルバンテスが、劇中劇として田舎の郷士アロンソ・キハーナと、キハーナが作り出した人物ドン・キホーテを演じるという、三重構造となっている。白鸚は同作について、「照れくさくてあんまり声を大にして言えないけど、大人の人間が持っている心をテーマにしているミュージカルなんです」と明かす。さらに「『ラ・マンチャの男』が優れた作品だから上演するのであって、なんでもブロードウェイだから上演するんじゃない。昔、蜷川幸雄さんと『ロミオとジュリエット』をやる時に、2人で『これはシェイクスピアだから上演するんじゃない、いい芝居だから上演するんだよね』と話したんです。その精神が今も生きている」と振り返った。難解なテーマに、初演のときは「もう2度とこの作品は上演できない」と思ったという白鸚。しかし、そこへブロードウェイからのオファーが来て、作品は「息を吹き返した」。「25~6歳だったので、若さで『行きます』って言っちゃった。その時、菊田(一夫)先生がそばにいて、もうお身体がだいぶお悪くて車椅子だったんですが、『先生、ブロードウェイから話がありました』と報告したら、『おめでとう』と言ってくださった、あの嫉妬の混じった顔は忘れない」「余談ですけども、菊田一夫さんと三谷幸喜さんがそっくりなんです。これがなんか不思議な縁なんですよ。めぐりあいというか、ご縁があるんですよね」と笑う。若い人に見てもらうには? という質問に、白鸚は「歌舞伎を初めてご覧になる方にも似たことを言うのですが、とにかくご覧になって、興味の持てるところを感じていただければいいんじゃないかな。お芝居は、楽しんでいただけなきゃ。『ラ・マンチャの男』も、初演の時は難しかったです。でも人生を歩んでくると、夢は敗れて希望なんて見つからないようなことも起こってくる。そういう時に『ラ・マンチャの男』を思い出すんですよね」としみじみ。「僕も50年間、何度『The Impossible Dream』(見果てぬ夢)という歌に騙されてきたか(笑)。でも50年この歌を歌い続けてきたところを見ると、まだやっぱり夢は叶うと信じてるんですね」と自身の体験と重ねた。同作の今後については、元気な限り続けていきたいと希望しつつ「『クリスマス・キャロル』のように、毎年違う劇場でかかるようになってほしい」と、先の先まで見通す。「伊勢神宮もお社を建て替えるし、歌舞伎の襲名も同じ。この世に初代松本幸四郎が生まれたのは約300年前で、去年十代目が生まれたわけで、新しくなっていくのは日本の素晴らしい精神だと思います。たまたま『ラ・マンチャ』を50年やり続けていたけど、常若の精神は持っていきたい。やり続けて、いつの日かそのままお客様の脳裏の中に消えていきたいなと考えております」「役者の芸は、役者がいなくなって消えてしまえば、おしまいと思ってるんです。脳裏に残ることがすべて。それが役者としての務めであり、嬉しいことですね」と役者論を示した。画像提供:東宝
2019年10月16日開館からちょうど10年を迎えた東京・杉並区の公共劇場「座・高円寺」に、新たなレパートリーが加わる。ハロルド・ピンターらと並ぶ現代イギリス演劇を代表する劇作家のひとり、エドワード・ボンドが1980年代に描いた『男たちの中で~In the Company of Men~』。今回が日本初演だ。金が唯一の価値であると言われた時代。権力や企業を巡る闘いに巻き込まれていく6人の男たちを描きながら、「人間的であるとはどういうことか」という思索を促すこの作品は、30年以上のタイムラグを超え、現代ニッポンに生きる観客にも刺さるはず。演出は同劇場芸術監督で、ボンドの長編「戦争戯曲集三部作」を手がけ続ける佐藤信。開幕が間近に迫った本作の狙いや、ボンド作品の魅力を尋ねた。日本ではこれまで3作の上演に留まっている“反骨の劇詩人”エドワード・ボンド。「(ジョン・)オズボーンや(アーノルド・)ウェスカーといった人たちと第2次世界大戦後のイギリスの新しい流れの中で一緒に出てきた作家です。その中では一番過激で検閲に引っかかりそうになったりもしたので、それに怒って、早い時期にメインストリームでの活動を辞めてしまった。だからイギリス演劇では、ずっと傍流なんですよ。でも演劇界に大きな影響を与えている人で、ヨーロッパでは新作を書くたびに上演されています」と佐藤。「暴力を描く挑発的な作家」と揶揄されることも。「戦争戯曲集」に続きボンド作品2作目となる佐藤は、作家の意図をこう分析する。「彼自身、イギリスの社会でいえば一番最下層の階級出身で、現実の暴力性みたいなものを濃く描いているところはある。ただその本質にあるのは、「人間性とは何か?」という問いかけだと思います。つまり、誰もが暴力性から逃れられていない。「それはなぜだ?そこから解放された人間なんていないじゃないか」と。「戦争戯曲集」をやっているときにすごく感じたんですが、ギリギリのところでの人間性を描いているという意味では、非常に演劇的な作家かなと思います。言語にならない部分を言語に追い詰めるというのか。“劇詩人”と呼ばれるように、論理を超えたセリフの飛躍が魅力でもある。演劇のテキスト特有の面白さが伝わるようにというのをピンポイントな目標にして、最後まで磨いていきたいと思っています」。もうひとつ佐藤が惹かれているのは、ボンド作品の先見性だ。「書かれてから30年以上経っていながらすごく先見的だなと思うと同時に、実は僕らの社会ってそこから動いていないんだよって。80年代後半が舞台だと、ITもスマホも出てこない。せいぜいポケベルの時代ですからね(笑)。そこから比べると今ものすごく変わったとみんな思っているけど、本質的には何も変わっていません。この作品で描かれているのは、それまで社会のルールをなしていたものが国家から企業、カンパニーに取って代わられ、それが社会の支配構造の根幹にあるということ。すごく先見的な着目点だと思いますね。社会を告発するとき、あの時代に企業買収を使うというのもすごく面白い。しかも新興のスーパーマーケットチェーンが買収の対象として狙うのは、長く狩りの銃を売っていた老舗企業。食料品と武器と両方売る巨大産業にしようという魂胆(笑)。それって一種のグローバリゼーションの抽象性っていうか、実は売るモノはなんだっていいんだというふうに企業が変わってくる象徴でもありますよね。さらに進むと、そこで何が売られているかは一切問題にしない、つまり株のマネージメントだけでいいんだという発想にもなる。そうなってくると、“金が唯一の価値”と言いながら、お金というのも実はそんなに重要なのかどうか。社会の欲望がどこを向いているかわからない状況を描いているところはすごく先見的といえるし、“ああ、80年代から同じ社会を生きていてまだ結論が出せていないんだ”という意味でも(笑)、僕はすごく惹かれる作品なんです」。増税に伴いキャッシュレス化が推奨され、“お金”に対しての実感が薄れ始めている現代人と『男たちの中で』の男たちは、確実にどこか地続きでつながっていそうだ。そんなリアルな題材を用いながら“劇詩人”は、「リアリズムではなしに」社会を描き出す。演劇でしか生み出しえない世界に、植本純米、下総源太朗、千葉哲也、真那胡敬二、龍昇ら板の上で長年闘ってきた頼れるベテランたちが挑む。「まだちゃんとした翻訳も上がっていないときにお願いしたら、みんな一発で引き受けてくれました。ベテランというのもありますが、僕的には芝居にちゃんと向き合ってくれる真正直な俳優たちを集めたかった。だから稽古場の運営はものすごく楽です。作品に関して納得できないことはみんな絶対黙っていないからうるさいですけど(笑)、どんどん対話しながら、最終的に目指しているところに向かって信頼感を持ってできている。俳優同士がリスペクトしあっていることもすごく感じますね」そこに唯一の若手として加わるのが、中心人物・レナードを演じる松田慎也。さいたまネクスト・シアターで故・蜷川幸雄に育てられた彼は、キャスト中ただひとりオーディションを経ての参加だ。「松田さんはオーディションしてみて、柔軟さを感じました。蜷川さんのところとは作り方も大きく違うけれども、実際、稽古に入ってもすごく柔軟でしたね。まず、稽古初日までにセリフを全部覚えてきてほしいと言いました。蜷川さんのところも覚えてからやるんですが、僕がお願いしたのは、“電話帳を覚えるみたいに機械的に覚えてほしい”と。蜷川さんの場合はセリフを入れると同時に各俳優が自分なりのプランを持って稽古場に持ち込むというのを重要視されていたから、そこはやり方が全然違うんですよね。僕の場合はまず機械的に覚えてから、稽古場で口に出して読みながら周りとの関係性とともに作っていく。実際、松田さんは初日にちゃんと全部覚えてきました。それを見て、オジサンたちがちょっと慌ててましたね(笑)」巨大企業を経営する血のつながらない父・オールドフィールドに認められたいレナードは、その思いを周囲の人々に利用され……。ボンドが30年以上前、既に指し示していた未来とは?その“未来”に今生きる私たちは、男たちの闘いのあとに何を思うだろう。『男たちの中で~In the Company of Men~』は、座・高円寺1にて10月18日(金)から27日(日)まで。取材・文:武田吏都
2019年10月16日東京・豊島区池袋エリアを中心に展開する国際舞台芸術祭として、2016年に開始した東京芸術祭。4回目となる今年は9月21日よりスタートしており、国内外を問わずさまざまな団体のプログラムが今後も予定されている。中でも、この東京芸術祭ならではの演目と言えるのが東京芸術劇場の前に広がる池袋西口公園で行われる「野外劇」。今年の野外劇『吾輩は猫である』が、10月19日(土)から29日(火)まで上演される。タイトルから想像できるように、下敷きとなるのは夏目漱石のかの代表作。しかしただの“舞台化”にはならないようだ。まず出演者の数は、およそ500人の応募者から選ばれた約80人。そして脚本・演出を手がけるのは、近年活躍目覚ましいノゾエ征爾。今年活動20周年を迎えた劇団「はえぎわ」主宰として公演もコンスタントに行うだけでなく、近年はさまざまなプロデュース公演の演出家としてもまさに引っ張りだこの状態。それでいて、個性派俳優として舞台やドラマなどへの出演も多い。最近でもNHK大河ドラマ『いだてん』にアナウンサー役で出演しており、その神出鬼没ぶりには驚かされる。そんな彼が今回手がけるのは、大人数が出演する野外劇という、いわゆる一般の公演とは少し毛色が違うもの。しかし、心配は無用といえるだろう。なぜなら彼は2016年に故・蜷川幸雄の後を引き継ぐ形とはいえ、なんと出演者1600人あまりというかつてない大作『1万人のゴールド・シアター2016』の脚本・演出を手がけた経験がある。もともと、強烈な個性を持つ人物たちが群像劇的に交叉してゆく作風が印象的なノゾエ作品。シニカルさとユーモア、そして毒がほどよくまぶされた彼の作風が、池袋というどこか猥雑な雰囲気も持つ街中という特殊なシチュエーションで、どう花開くのか。オーディションで集められた俳優たちも年齢・出自ともにバラバラとのこと、通常の劇場では観られないまさに“一期一会”の公演となりそうだ。少雨決行・荒天中止。前売りチケットは完売しているが、各ステージで当日券が発売されるほか、無料で観劇できる立ち見スペースも用意される。文:川口有紀
2019年10月16日スズキ拓朗率いるダンスカンパニー、CHAiroiPLINの公演『AZUKI』が10月17日(木)に開幕する。「おどる童話」というシリーズ名が冠されたこの作品は、宮沢賢治の『ざしき童子のはなし』を原作にしたもので、今回で3度目の上演となる。「元号が変わって、オリンピックもあって、いろんなことが新しくなって未来に向かうという大きな流れがありますよね。もちろんそれもいいことだけれど、同時に忘れたくないものもいっぱいあるなと思ったんです。そこで、この作品をいま再び上演しようと思いました」とスズキ。原作は数ページ程度のごく短いもの。その物語に初めて触れたとき、スズキは自分の家族を重ね合わせたのだという。「僕、3人兄弟なんですけど、じつはもうひとり、生まれて3カ月くらいで亡くなったお姉ちゃんがいたらしいんです。顔も知らなければ記憶もないお姉ちゃんは、ぼくにとっては座敷わらしのような存在なんですよね。会ったことがなくても忘れたくない、確かにいたということをずっと思っていたい。そんなことを考えながら作品をつくっていきました」。CHAiroiPLINはダンスカンパニーでありながら、いわゆる一般的なコンテンポラリーダンスのイメージとは異なる部分がある。たとえば、セリフがふつうにあること。「雑な言い方をしてしまえば、面白ければなんでもいいと思っているんです。喋った方が面白ければしゃべるし、ものを使った方がいいときは使う。僕はもともと俳優からはじまってその後ダンスに出会ったので、ストーリーを伝えるのにセリフを使うのは全然抵抗がないんです」『AZUKI』も例外ではない。しかも同じ単語が繰り返されたり、リズムのいい言葉が続いたりと、聞いているだけで気持ちいい、楽しいセリフがたくさんある。「子供にも楽しんでもらいたいから、0歳児が入れる回をつくりました。それから、昼と夜の公演で演出が変わります」。また、ダンサーではないキャストたちが多数キャスティングされているのもCHAiroiPLINの特徴だ。スズキのキャリアが、蜷川幸雄主宰の「さいたまネクスト・シアター」で俳優としてスタートしたことと無縁でない。「僕の演劇の先生は蜷川さんで、ダンスの先生は、直接お会いしたことはないですけど、ピナ・バウシュだと思っています。だから、ピナのように、踊る技術よりもその人自身の存在を重視したい。今回出演してくれるジョディって、すごく体が大きいので、ジャンプひとつとってもすごく大変そうなんですよ。でも僕はその、必死で舞台に立っている姿が見たい。むしろ踊れない人のほうが好きなんです。まあ、ピナのダンスカンパニーの方はめちゃくちゃ踊れるんですけど、僕はそこをうまいこと履き違えて実践しているんです(笑)」今回も大人計画の宮崎吐夢をはじめとして俳優たちが複数参加している。「吐夢さんはお客さんに近い存在、ツッコミ役を担ってもらいます。吐夢さんは本当にいろんなものを見てらっしゃるので、稽古場でも助かることばかりです。劇団桟敷童子の大手忍さんには、座敷童子をやってもらいます。桟敷童子の役者さんって肌で感じるスピードが速くて、迫力がある。異質感のある役柄が合うんですよ」。セリフ、歌、衣裳、セット。ダンサーとは違う動きのキャストたち。スズキの手がける作品は、ダンスを見慣れていない人も楽しめる要素がふんだんに詰まっている。「コンテンポラリーダンスというジャンルが、このままだとなくなってしまう可能性もある、という危機感は感じています。難しい、独特なその人だけの世界観に入っていけない……。でも僕は、ダンスはいろんなことに展開できるものだと思っているんですよ。発想、表現、コミュニケーションって、すべての仕事に必要なものじゃないですか。だから本当にいろんな人に見に来てほしい」『AZUKI』でも、セットを通じてうれしい出会いがあったという。「舞台に使う畳を借りに、畳屋さんに行ったんです。“ダンスに畳?”って不思議がられたので“蚊帳とかちゃぶ台とかも置いて、日本家屋のような空間で踊るんです”と説明したら畳屋さんが“じゃあ時間あったら観に行くよ”って言ってくれたんですよ」。ダンスを単なるパフォーマンスとしてではなく、あらゆる人に関係する実用的なものとして捉えて広げようとしているスズキ。CHAiroiPLINの公演をハイペースで行いながら、ダンスカンパニー・コンドルズにも所属。外部の作品に振付家として参加することも多い。「ふつう演出家同士って一緒に仕事することはないじゃないですか。僕、振付家としていろんな演出家の仕事を間近で見られるし、知らなかった俳優さんと出会うこともできる。すごくラッキーだなと思います」さまざまな活動がすべてダンスに還元していくのだという。「何を踊ろうかな、って常に考えています。いまは古事記にも興味があるし、絵も題材にしてみたい。本当になんでもダンスになるんですよ」。CHAiroiPLIN『おどる童話 AZUKI』は、10月17日(木)から20日(日)まで神奈川県立青少年センタースタジオHIKARIにて上演。取材・文:釣木文恵
2019年10月15日蜷川幸雄がこの世を去って早3年。2016年には、マームとジプシーの藤田貴大が蜷川の半生を描いた戯曲を、蜷川、藤田両者が演出する公演『蜷の綿 -Nina’s Cotton-』が予定されていた。蜷川の体調不良によって延期されたこの作品が、本日10月13日より彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにてリーディングという形で披露される。その舞台に立つのは、さいたまゴールドシアターとさいたまネクストシアターの面々。主宰の蜷川と共に長い年月を過ごしてきたふたつの団体から総勢44人が彼の半生を紡ぐ。演出は、こちらも長く蜷川の片腕として演出助手を務めてきた井上尊晶が担当する。蜷川はその最晩年、50歳年下の藤田に新作戯曲を依頼した。藤田はその要請を受け、蜷川自身を描くことに決めた。彼の少年時代から俳優をやっていた頃、アングラ時代、そして誰もが認める日本トップの演出家として活躍する姿……。彼の死によって一度は途切れたそのバトンを受け取り、蜷川に対する並々ならぬ思いをもったメンバーが、彼のベースであった彩の国さいたま芸術劇場で上演をする。ここはかつて、蜷川のライフワークとも言えるシェイクスピアシリーズをはじめとして、彼の演出作が数え切れないほど生まれた場所だ。わずか3日間の公演だが、改めて蜷川幸雄という演出家の遺したもの、失った存在の大きさに気づく作品になることだろう。同時期にこの公演の関連企画として、藤田自らが演出を手がける『まなざし』も上演される。こちらは蜷川が演出家として見つめ続けてきたもの、その「まなざし」を藤田が探る作品となりそうだ。出演者にはマームとジプシーの俳優である成田亜佑美、吉田聡子のふたりがクレジットされている。その名もNINAGAWA STUDIOと名付けられた大稽古場で上演されるこの作品で、藤田から見た演出家・蜷川の姿が垣間見えるだろう。文:釣木文恵
2019年10月13日資生堂パーラーより、誕生45周年を迎えるハローキティ、写真家・映画監督の蜷川実花が手掛けるブランド「エム / ミカニナガワ(M / mika ninagawa)」とのコラボレーションによる「花椿チョコレート」が登場。2019年10月1日(火)より資生堂パーラー 銀座本店ショップ、サロン・ド・カフェ ラゾーナ川崎店、公式オンラインショップなどにて数量限定で発売される。「花椿ビスケット」に続く資生堂パーラーのトリプルコラボレーション第3弾はチョコレート。ハローキティを転写したボンボンショコラと、花椿マークをかたどったひと口サイズのショコラを、限定ボックスに詰め合わせた。各チョコレートには、りんごにゆかりのあるハローキティにちなんで、りんごを中心に赤いフルーツを使用。ホワイトチョコレートでコーティングしたりんごやフランボワーズのガナッシュ、りんごのチョコレートなど、それぞれの味わいを楽しめる。なお、11月下旬まで提供されるコラボレーション第1弾の「ハローキティ スペシャルパフェ」は、付属のオリジナルランチョンマットが10月1日よりレッド基調のデザインに変更となる。【詳細】資生堂パーラー×ハローキティ×エム / ミカ ニナガワ「花椿チョコレート コラボボックス KN」〈数量限定〉価格:2,160円(税込)発売日:2019年10月1日(火)展開店舗:資生堂パーラー 銀座本店ショップ・八重洲ショップ・エキュート東京店・アトレ吉祥寺店、サロン・ド・カフェ ラゾーナ川崎店・自由が丘店・日本橋店・横浜髙島屋店・横浜そごう店・名古屋店、ル・ビストロ資生堂、神椿、公式オンラインショップなど※アトレ吉祥寺店では10月11日(金)より発売■ハローキティ スペシャルパフェ(オリジナルランチョンマット1種付)価格:2,106円(税込)発売期間:〜2019年11月下旬展開店舗:八重洲ショップ、キッテ グランシェ ショップ、サロン・ド・カフェ ラゾーナ 川崎店、自由が丘店、日本橋店、横浜髙島屋店、横浜そごう店、名古屋店、 神椿【問い合わせ先】資生堂パーラー お客さま窓口TEL:0120-4710-04(月〜土曜日 10:00〜17:00、祝日・年末年始を除く)
2019年10月04日資生堂パーラーは、ハローキティ誕生45周年を祝い、サンリオのキャラクター“ハローキティ”と、蜷川実花がディレクションするブランド「M / mika ninagawa」とコラボレーションしたチョコレートを、10月1日より限定発売する。「花椿チョコレート コラボボックス KN」(税込2,160円)Ⓒ1976, 2019 SANRIO CO., LTD. APPROVAL NO. G600807数量限定で販売する「花椿チョコレート コラボボックス KN」(税込2,160円)は、りんご3個分の体重、りんご5個分の身長、好きな食べものはアップルパイというハローキティにちなみ、りんごを中心に赤いフルーツを使ったチョコレートを詰め合わせたボックス。ハローキティを転写したボンボンショコラは、リンゴガナシュをホワイトチョコレートでコーティング。資生堂のシンボルマーク“花椿”をかたどったチョコレートは、ほんのりシナモンが香るリンゴチョコレート、やさしい甘さのストロベリーチョコレート、フランボワーズガナシュをホワイトチョコレートでコーティングした3種類のフレーバーが味わえる。食べるのがためらわれる、かわいらしいこのコラボチョコレート。銀座本店ショップ、八重洲ショップ、エキュート東京店、サロン・ド・カフェ ラゾーナ川崎店、自由が丘店、日本橋店、横浜髙島屋店、横浜そごう店、名古屋店、ル・ビストロ資生堂、神椿、その他公式オンラインショップなどで、10月1日より販売。アトレ吉祥寺店のみ、10月11日からの販売となる。
2019年10月01日映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』(9月13日公開)の公開記念舞台挨拶が23日に都内で行われ、宮沢りえ、蜷川実花監督が登場した。同作は、小説家・太宰治の遺作にして傑作である『人間失格』の誕生秘話を、小栗演じる太宰自身と彼を愛した3人の女たち(宮沢りえ・沢尻エリカ・二階堂ふみ)の目線から、事実をもとにしたフィクションとして蜷川実花監督が映画化する。天才作家でありながら、酒と恋に溺れた自堕落な生活を送り、自殺未遂を繰り返した果てに、愛人と川に身を投げるという日本中を騒がせた“文学史上最大のスキャンダル”の真相を描く。蜷川監督とは初タッグとなったが、故・蜷川幸雄さんを通して出会い「いつか何かやろう」という話をしていたという宮沢。「今回決まった時には、『やっとか』という気持ちと、これだけ温めてきた関係を大切にしたいから、絶対にがっかりさせたくないという思いはすごく強かったですね」と振り返る。また、作中では太宰に対して良い作品を作るために「家庭を壊しなさい」とまで言った妻を演じただ「クリエイティブな仕事をしている方たちって、どこか太宰に近い、もろさだったり切なさがある。人間としてはなかなか成立してないけど表現者としては最高だという人は多いじゃないですか」としみじみ。しかし「家庭もちゃんと守って仕事では攻めまくるというのが理想ではあります」と苦笑し、蜷川も「そうでありたいと思ってあがいています。なかなか家のことと責めることって、バランスとるのすごく難しいんですけど、そうであろうとすることが大事だなと思って」と同意。宮沢は「同世代の今を生きている女性として、実花監督のやり方って、すごく憧れますね。攻め続けてるし、壊し続けてるし、この欲張りさは本当に憧れますよ」と語る。さらに「母として、妻として生きるところと母として生きていくという、両方の面があったと思うんですよね。作品を愛して彼に対して『家庭を壊していい』と言った美知子さんは、好きですね。表現者としての、彼を優先するというその受け止め方は大きいなと思います。共感というより憧れ」と明かした。
2019年09月23日バンド写真がプリントされた黒の上下にサングラス。そんな木村拓哉(46)が腕組みして会場入りすると、現場に緊張が――。8月10日、都内の中華料理店でドラマ『教場』(フジテレビ系)の打ち上げが行われていたのだ。来年新春に公開されるドラマで、警察学校を舞台にしたエンタテインメントミステリー。木村は冷酷無比なカリスマ教官役に挑んでいる。そのため、現場でも自らの立ち位置を変えていたという。「木村さんは“鬼教官”役を演じるため、撮影中はあえて生徒役の俳優たちと一定の距離を取っていました。それでも困ったことがあったときは親身になって相談に乗ってあげていたので、本当の“先生”のようにみんなから頼られていました」(ドラマスタッフ)なかでも木村を慕っていたのが、生徒役の三浦翔平(31)だった。「三浦さんは、生徒役の中では年長者。少しでも時間があると木村さんのところにいって、いろいろと質問をしていました。木村さんに憧れているみたいで、『家でも料理はするんですか?』などのプライベートなことも聞いていましたね」(前出・ドラマスタッフ)そんななか、“ある質問”が木村の顔色を変えたという。「三浦さんが『同世代の俳優は著名な演出家と舞台をしたり、ドラマや映画で主演を張っている。そこに焦りを感じる』と漏らしたんです。すると木村さんは『自分はジャニーズ事務所所属なので、どうしてもほかの俳優と扱われ方が違う。もしジャニーさん(喜多川・享年87)に蜷川幸雄さん(享年80)を紹介されなかったら今の自分はいなかったかもしれない』と告白。そのうえで『いま活躍している同世代の俳優は大事にしたほうがいい。ライバルとして切磋琢磨すること。それがいちばん大事』と言って励ましたそうです」(別のドラマスタッフ)木村は89年に蜷川さんの作品『盲導犬』で舞台デビュー。今年2月に出演した『ボクらの時代』(フジテレビ系)では、当時の“鬼指導”について「大変どころじゃなかったですよ(中略)『もう1回!』っていうのが10日間くらい続いて……」と明かしている。だが、この経験が今の木村を作り上げたのだ。過酷な経験こそ自らを成長させる。そんな“木村先生”の教えに、三浦は覚醒!現場でもサポートに奔走していた。「三浦さんは『木村さんがいないときは、俺が盛り上げる!』と宣言。“鬼教官”として距離を取る木村さんの代わりに、生徒のまとめ役になっていました。木村さんも“生徒”の成長を喜んでいるようで、最後までかわいがっていました」(前出・別のドラマスタッフ)その団結を表すかのように、この日の打ち上げは3次会まで行われたという。ドラマでは冷酷な教官の木村だが、舞台裏では熱い“授業”を繰り広げていた!
2019年08月22日2014年に蜷川幸雄演出の『皆既食』で初舞台を踏んで以来、年1回ほどのペースで舞台に立ってきた岡田将生が、今年は5~6月の『ハムレット』に続いて早くも2作目の舞台主演を果たす。シェイクスピアの古典劇から松尾スズキ作・演出の新作までを演じ切る彼が今回挑むのは、『プライド』(2008年)でオリヴィエ賞にも輝くイギリスの劇作家、アレクシ・ケイ・キャンベルによる2013年初演のサスペンスドラマ、『ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~』。12歳の少年の霊に取り憑かれる22歳の青年、テレンスを演じる。舞台は1937年のイギリス、ヨークシャー州。裕福な炭鉱主ハロルド・プリチャード(益岡徹)と妻のエリザベス(木村多江)は、10年前に一人息子のエドガーを事故で亡くしていた。ふさぎ込むエリザベスを励まそうとプリチャード家を訪ねてきたのは、かつて一家と家族ぐるみで親しくしていたものの、事故をきっかけに疎遠になっていたエイブリー家の面々。エドガーの親友だったエイブリー家の一人息子テレンスは、やがてエドガーの霊に取り憑かれ、事故現場である廃坑ブラッケン・ムーアへと向かう……。ホラーであり人間ドラマでもありそうな戯曲を演出するのは、過去に『弁明』などのキャンベル作品も手掛けた経験のある上村聡史。岡田、益岡、木村いずれも彼とは初顔合わせで、その化学反応にも期待が高まる。注目の舞台は、8月2日(金)から4日(日)までプレビュー公演として東京・THEATRE1010で上演された後、各地で公演を行う。文:町田麻子
2019年08月02日資生堂「ベネフィーク(Benefique)」が、サンリオのハローキティ、蜷川実花の手掛けるブランド「M / mika ninagawa(エム / ミカニナガワ)」とトリプルコラボレーション。限定パッケージに包まれた全7アイテムが、2019年10月21日(月)より、数量限定で発売される。限定パッケージのデザインには、人気キャラクター・ハローキティと「M / mika ninagawa」両者の世界観を落とし込んだ。パープルやピンクなど、蜷川を象徴する極彩色の花々が咲き誇るパッケージには、ハローキティのフォルムを象ったモチーフが、花びらのようにハラハラと舞っている。またその上部には、ベネフィークの名前と共に、両者のロゴを並べた。展開されるのは、化粧直し、またはメイク仕上げに使用できるジェリー状美容液ミスト「ハイドロミストジーニアスKN」や、ミニサイズの化粧水&乳液セット「ドゥーストライアルセットI・IIKN」、コラボデザインつめかえボトル付きローションセット&乳液セット。いずれのセットアイテムは、さっぱりタイプかしっとりタイプの2種類から好みのテクスチャーをセレクトすることが出来る。気分をアップさせてくれる限定デザインのアイテムで、日々のスキンケアを楽しんでみてはいかが。【詳細】ベネフィーク×ハローキティ×M / mika ninagawaの限定パッケージ<数量限定品>発売日:2019年10月21日(月)アイテム例:・ベネフィークハイドロミストジーニアスKN(ジェリー状美容液) 57mL・ベネフィークドゥーストライアルセットI・IIKN(化粧水乳液各30mL) 全2種・ベネフィークドゥースローションI・IIセットKN(化粧水)180mL 全2種・ベネフィークドゥースエマルジョンI・IIセットKN(乳液)130mL 全2種【問い合わせ先】資生堂TEL:0120-81-4710
2019年07月22日蜷川実花監督によるNetflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」が7月3日(水)、3か月以上に渡る撮影がクランクアップしたことが分かった。蜷川監督完全オリジナルドラマとなる本作は、多様なライフスタイルの女性たちが登場し、SNS社会において直接的、あるいは間接的に影響し合っている人々を、現在のTOKYOのリアルを交えながら映し出す。中谷美紀が初の金髪姿で第一線で活躍する女性写真家の主人公・奈良リミを、池田エライザが女優の夢を抱えて上京する百田なつめを演じるほか、夏木マリ、板谷由夏、コムアイ、中島美嘉、金子ノブアキらも参加している。そんな本作は、3月19日にクランクインし、“いま”の東京を舞台に都内各地を中心に撮影し、先日3か月以上に渡る撮影を終えた。撮影を終え、中谷さんは「女性の生きづらさみたいなことが、今もしきりに叫ばれていますし、自分でもそれは感じることではありますけれども、時代のせいにしたり、社会のせいにしたり、人のせいにしたり会社のせいにしたりすることは、簡単ですし、自分自身もそうしてしまいがちではあるのですが、この作品を通じて、自ら運命を切り開いていくと言いますか、自由も権利も掴み取るものなのだと教えていただいたように思います」と作品へ出演して自身も学んだことがあったそう。また、「女性礼賛の作品なので、当然女性にはご覧いただきたいですし、女性の生態を不可解に思っていらっしゃる男性にもご覧いただきたいですし、属性を問わず世界中の方にもご覧いただきたいです」と作品をアピール。一方、池田さんは「なつめという役を通して、自分自身を通り過ぎていった苦しみや足掻いていたところに改めて触れることになり、それはすごく美しい感情だったんだなとか、みじめに見えてたのに全然みじめじゃなかったりとか、自分の純度も上げてくれるような存在でした」と役を演じた感想を明かし、「これからなつめにうっかりですけど、救われる瞬間が多いんじゃないかなと思います。見てる人にこれからを想像してもらえるようなシーンを最後に撮れたので、これからっていう所で終わったなっていう感じもあるし、でもここまで無事にみんなと来れたということが今は純粋に嬉しいです」とクランクアップを喜んだ。そして、「今回、中谷さん演じるリミたち大人と、エライザ演じるなつめたち若者、両者を通して、ディテールにこだわり、衣装からセリフから、細かく詰めて“今の東京”を描いていきました」と語り始めた蜷川監督は、「軽やかで楽しそうな大人たちの姿から伝えたかったのは『大変なこともあるけれど、それでも大人ってこんなに楽しいよ』ということ。一方で、今の若い子たちの空気感を取り込みながら、自分が若かった頃に抱いていた焦りや不安、怒りもきちんとすくい上げ、表現することができたと思います」と本作へ自信を見せる。また、メインキャストの2人については「中谷さんはずっと大好きな女優さんで、ご一緒できて本当に嬉しかったですし、中谷さんの中にある芯の強さがリミとリンクして、そこに助けられました。エライザは私よりずっと年下なのに、姉のような包容力があって大ファンです。エライザから聞いた言葉をセリフに入れるなど、彼女から教わることがたくさんありました」とコメント。さらに「東京の“いま”かっこいい人を全員出したい」という思いから、監督の身近な友人たちも出演したという本作。「これほど現実と物語が接近した作品は今までありませんでした。撮影中は、虚実入り交じった毎日で、何度も不思議な感覚に陥ったほど」と撮影をふり返り、「長期に及ぶ撮影でしたが、これが“東京の真ん中”という作品になると思います」と語っている。Netflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」は2020年初頭、Netflixにて全世界190か国へ独占配信。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2019年07月15日企画展「蜷川実花・蜷川宏子 二人展ー 写真とキルトが生み出す極彩色の世界 ー」が、福井・金津創作の森 アートコアで開催。会期は、2019年7月20(土)から9月29日(日)まで。“写真×キルト”母娘でコラボレーション写真家、デザイナーとしてだけでなく、『Dinerダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』など、映画監督としても近年活躍している蜷川実花と、母親であり、人気キルト作家として活動する蜷川宏子がコラボレーション。母・宏子が一針一針縫い進めた、チャーミングなアイディアに満ちたパッチワークキルト作品と、娘・実花による艶やかな写真を融合させた作品群が会場を彩る。艶やかな満開の花々、まばゆいばかりの極彩色、絢爛豪華な世界観。作品には、そんな蜷川実花特有の印象的な色彩感覚が映し出されると同時に、それらが母・宏子から受け継がれたものであるということに気付かされる。異分野でありながらも、同じDNAを引き継いだ2人が織りなす“蜷川母娘の世界観”を是非会場で堪能してみてはいかがだろう。オープニングトークも開催なお開催日初日は、蜷川実花と蜷川宏子本人が登壇し、オープニングトークを開催。参加は無料で、先着200名限定となっている。詳細【詳細】会期:2019年7月20(土)~9月29日(日)時間:10:00~17:00(最終入場16:30)会場:金津創作の森 アートコア休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)観覧料:一般 800円(600円)、高校生・大学生 400円(300円)、中学生以下無料65歳以上・障がい者 各半額、障がい者の介護者(当該障がい者1人につき1人) 無料※( )は20名以上の団体料金。※リピート割:半券で2回目が「半額」料金適用。受付で係員の指示に従うこと。65歳以上・障がい者は半額料金のため、リピート割の適用不可。■蜷川実花・蜷川宏子 オープニングトーク日時:7月20日(土)13:00~14:00会場:アートコア ミュージアム-2料金:無料(要入場整理券)定員:定員200名 全席自由※当日11:00から「入場整理券」をアートコア アプローチ(屋外)で配布。先着200名。詳しくは公式HP参照。©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
2019年07月14日今年の再々演でラストステージを迎えた、村上春樹原作、蜷川幸雄演出の舞台『海辺のカフカ』。それに続く村上文学の舞台化第2弾、『神の子どもたちはみな踊るafter the quake』が今夏、上演される。【チケット情報はこちら】原作は阪神淡路大震災をモチーフに、地震のニュースに触れた人々の心の動きが綴られた作品を集めた短編集で、その中から『かえるくん、東京を救う』『蜂蜜パイ』の2編を取り上げて構成。脚本は『海辺のカフカ』を手がけたフランク・ギャラティ。演出は、蜷川演出の舞台『私を離さないで』(2014年、カズオ・イシグロ原作)で脚本を担当した倉持裕が担うこととなった。今回、『海辺のカフカ』のナカタ老人役で海外からも多くの賞賛を得た木場勝己が、“かえるくん”役で出演。再び村上ワールドに挑む思いを聞いた。「『海辺のカフカ』パリ公演の時に村上春樹さんのトークショーがあって、10代の若い女性ファンが作品のテーマなどを質問するんですね。村上さんはテーマのことはおっしゃらずに“僕は物語を作るんです”と主張されていました。僕ら俳優の場合は物語を作るというより、その瞬間、瞬間の場で起こったドラマをつなげることで、最終的に物語になると考えていて。そこが作家とは違うなと思っていたら、さらに“僕は、プロットは作らない。登場人物を置いた後、彼らがどう動くかは書いてみないとわからない”とおっしゃった。その感覚はちょっと近いかな、なんて思いましたね。豊かな物語に負けないよう、その瞬間、瞬間のつなぎをちゃんとやらなきゃと思っています」蜷川との思い出を「ああしろ、こうしろと言われたことは皆無。だから自分の好きなようにやって、それを蜷川さんがニヤニヤして見ていた」と笑いながら振り返る。倉持との舞台作りは今回が初。その期待とともに気になるのは、自身が担うキャラクターである。「何しろ人間じゃなくて、蛙だからね。蛙の気持ちは知らないけれど(笑)、未知な分だけ面白いと思います。村上さんは“総体としての蛙”という言い方をしていたかな。かえるくんは、信用金庫に勤める片桐さんに「みみずくんが東京に大地震を起こそうとしている。一緒に闘ってくれ。あなたでなければいけない」と頼むんです。その片桐さんというキャラクターがとても興味深いんですよ。風采があがらず、腕に覚えもないのに、ヤクザの前でも動じずにこちらの要求を通したりする。そういう嫌な仕事を押し付けられるんだけど、きちんとやり遂げていて。そんな片桐さんを、かえるくんはなぜシンパシーを感じて選んだのか。そこが1番、僕のモチベーションの核になるだろうと思います。僕自身、そういう人がちょっと好きですから」地震をモチーフに人々の繊細な心の揺らぎを描く本作について、「ラストは再生に向かっている、と感じられます」と穏やかな表情で見据える。共演する古川雄輝、松井玲奈、川口覚ら瑞々しい才能たちの頼れる支柱となることは間違いない。“ナカタさん”から“かえるくん”へ、魅惑の村上ワールドを飄々と泳ぐ、熟達の味わいに期待せずにはいられない。取材・文上野紀子
2019年07月05日写真家であり、映画監督である蜷川実花がメガホンを取り、藤原竜也が主演している『Diner ダイナー 』。藤原演じる天才シェフ・ボンベロが支配する食堂に、ひょんなことから玉城ティナ演じる若い平凡な女性が紛れ込んでしまう。ボンベロは元殺し屋であり、彼の作る極上の料理を求めて、日々この食堂にはクセモノの殺し屋たちがやってくる。『さくらん』『ヘルタースケルター』と、これまでに女性を主人公とした作品を手がけてきた蜷川監督。今作では初めて男性を主人公とし、そのポジションを藤原が担うこととなった。藤原といえば、蜷川の父である、故・蜷川幸雄に俳優として見出された存在だ。今回実現したタッグに期待をかけている方も多いことだろう。そんなタッグの元に集った俳優陣も実に豪華だ。ヒロインの玉城のほか、窪田正孝、本郷奏多、土屋アンナ、真矢ミキ、奥田瑛二らが、クレイジーな殺し屋たちを振り切れたテンションで演じている。極彩色な世界観が魅力の“蜷川ワールド”に、彼らがどのように影響を及ぼしているのか注目だ。先述したように、蜷川が男性主人公の作品を手がけるのは今回が初。それだけでなく、アクションシーンやサスペンスにも、今回は挑んでいる。そんな本作を率いる主人公・ボンベロは、やはり藤原にしか演じられなかったものだと感じたと蜷川は言うが、とうの藤原も本作への想いは特別なようだ。「今ある自分を疑え」とかつて蜷川幸雄に言われた言葉を、今回改めて痛感したのだという。「役者としてもっとステップアップしたいと思わせてくれる特別な作品」だと藤原が語る『Diner ダイナー 』。今秋公開の『人間失格 太宰治と3人の女たち』にも期待が集まる蜷川作品で、どんな新しい姿を見せてくれるのか。そして、クセモノの殺し屋たちに扮する俳優陣は、どんな“狂宴”を繰り広げているのだろうか。あなたの目で、確かめて欲しい。『Diner ダイナー 』公開中
2019年07月05日村上春樹の小説を原作にした舞台『神の子どもたちはみな踊る after the quake』が7月から8月にかけて上演される。主人公で作家の淳平を演じる古川雄輝に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、阪神・淡路大震災(1995年)後、「地震のニュースを見た人たちの心の中で何が起こったのか」をテーマに書かれた短編小説集『神の子どもたちはみな踊る』(英語タイトル「after the quake」)から『かえるくん、東京を救う』『蜂蜜パイ』を取り上げた舞台作品。蜷川幸雄演出×村上春樹原作の舞台『海辺のカフカ』と同じフランク・ギャラティによる脚本で、2005年にアメリカで初演され、日本では初めての上演となる。演出を手掛けるのは倉持裕。「舞台をやるときはいつも覚悟が必要」と語る古川。「舞台は苦しく感じることも多いです。稽古では“どこまでいけるか”に挑戦していくし、本番では頭からつま先まで観られているのでごまかしがきかない。それはやはり大変なことですから。でも今回は“楽しくやる”をテーマにしたいと思っているんです。ただ、楽しくやるためには成功しなきゃいけないし、成功するためには稽古をしっかりやらなきゃいけないので、結局大変になりそうなんですけど(笑)」と笑いつつも、それだけの覚悟は持っている。自身が演じる淳平の役柄について問うと「それを答えるのが1番難しい」と明かす。「まだ稽古前ということもありますし、村上春樹さんの小説は捉え方が人それぞれですから。今の時点で“こういう人”とは言いにくい。現時点で、シンプルに言うならば、自分の想いを伝えられないちょっと不器用で内気な人かな…。もちろんそれだけでは終わらないので、答えは稽古で見つけることになりそうです」。では作品そのものの感想は?と聞いてみると「もやもやしました。本当はどういう意味を持っているんだろうと(村上によって)思わされる感じ」とコメント。ちなみにヒロインの松井玲奈は「“めでたし、めでたし”だと思った」と語っており(別記事で紹介)、まさに捉え方の「人それぞれ」が表れていた。脚本については「ふたつの物語がミックスしていますし、小説とはまた違うものになっていると思います。読んだだけではイメージできないシーンもけっこうあるので、倉持さんとどうつくっていけるのかが楽しみです」と話した。「村上春樹さんの作品を“読む”のではなく“観る”という感覚が味わえると思います」(古川)という本作は7月31日(水)から8月16日(金)まで東京・よみうり大手町ホールにて上演。スタイリスト/五十嵐堂寿ヘアメイク/藤井康弘
2019年06月25日Netflixオリジナルシリーズ『Followers』(2020年初頭配信予定)に出演する中谷美紀、池田エライザ、蜷川実花監督が25日、都内で行われた「Netflix オリジナル作品祭」に登壇。蜷川監督は、会話の中で池田が使った言葉をセリフとして多数採用したことを明かした。同作は、SNS社会において直接的、間接的に影響し合っている人々を、現在の“TOKYOのリアル”を交えながら描いたオリジナル作品。主人公の人気写真家・奈良リミ役を中谷美紀、女優を夢見て上京し、挫折を味わいながらも成長していく百田なつめ役を池田エライザが演じる。池田は「女優をやっている身として女優の卵の役をやらせていただいて、中にはこんなセリフ悔しくて言いたくないなって思うほど、すごく生々しい姿を描いている」と明かし、「きっと見ているみなさんのためになつめは転がり回っていると思うので、そういう方々に響くものを作れていると実感しています」と手応えを口にした。蜷川監督は「私はエライザの話を聞くのすごく好きで、撮影に入る前にいろんな話を聞いて、すごくいいことを言うのでいっぱいセリフに入れて、どんどん役がエライザに寄っていったり、エライザから聞いたヒントを若者のパートに入れたり」と池田の言葉をセリフとして取り入れたことを明かし、「めっちゃ年下なんですけど、お姉さんみたいに慕っている」と告白。そして、池田が「私が言った言葉を私の友人や恋人の役の人が言うので、言われながら『それ私が言った言葉じゃない!?』って。私の言葉に私が怒られるっておかしなことに。でも面白かったです」と振り返ると、蜷川監督は「そうだ! エライザに聞いた言葉をエライザの役を怒るときに使ったり」と笑った。主演の中谷は「女性の女性による女性のための素晴らしい作品が出来上がりそうです」とアピール。「すべての女性を応援する作品になっていると思います。お気軽に見ていただけたら」と呼びかけた。
2019年06月25日村上春樹の小説を原作にした舞台『神の子どもたちはみな踊る after the quake』が7月から8月にかけて上演される。ヒロイン・小夜子を演じる松井玲奈に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、阪神・淡路大震災(1995年)後、「地震のニュースを見た人たちの心の中で何が起こったのか」をテーマに書かれた短編小説集『神の子どもたちはみな踊る』(英語タイトル「after the quake」)から「かえるくん、東京を救う」「蜂蜜パイ」を取り上げた舞台作品。蜷川幸雄演出×村上春樹原作の舞台『海辺のカフカ』と同じフランク・ギャラティによる脚本で、2005年にアメリカで初演され、日本では初めての上演となる。演出を手掛けるのは倉持裕。「舞台は定期的に、できれば毎年やりたいと思っています。去年は映像が続いて出られなかったぶん、今回は待ちに待ったという感じです」と約1年7か月ぶりの舞台出演を喜ぶ松井。そのタイミングで挑む本作は「挑戦したことのないものがたくさん詰まっている作品。自分がまだ行ったことのない場所に行くような気持ちでいます」と意気込んだ。原作小説を「答えをハッキリとは言わない文章だったり結末だったりするので、読む人によって着目するところが違う。だから人の感想を聞くのが楽しい」と言う松井自身の感想は「簡単な言葉で言うと“めでたし、めでたし”です。小夜子役が決まって読んだというのもありますが、小夜子と(古川雄輝演じる)淳平の長い恋愛のお話なのかなって」と語る。ふたつの短編をミックスした脚本については「最初に読んだときはちょっと難しいと思ったのですが、それはつまり舞台を観る方にもそうだと思うので。そういう方々にも“楽しかった”“観てよかった”と思ってもらえるようにつくっていけたら」夫と離婚し娘と暮らしている女性、という初めて挑む役柄。「小夜子は思っていることをはっきりと口にせず、そこにある空気感を読み取ってほしいタイプなのかなと思います。それに“母親”というよりは“女性”なんだなということもすごく感じました。だけど娘がいるから1歩を踏み出せない。魅力的な人です」と印象を語る。大学時代からの友人である淳平との関係の変化は「なぜ今なのかというところにある心理はまだ見つけられていないのですが、そこは村上さんが読む人に委ねている部分なのではないかとも思うんです。この作品での答えは、稽古の中で見つけていけたらと思っています」公演は7月31日(水)から8月16日(金)まで東京・よみうり大手町ホールにて上演。取材・文中川實穗撮影川野結李歌スタイリスト佐藤英恵[DRAGON FRUIT]ヘアメイク白石久美子
2019年06月18日資生堂パーラーから、誕生45周年を迎えるハローキティ、写真家・映画監督の蜷川実花が手掛けるブランド「エム / ミカニナガワ(M / mika ninagawa)」とのトリプルコラボレーションによる「ハローキティ スペシャルパフェ」が登場。2019年7月19日(金)から11月下旬までの期間、ラゾーナ川崎店・自由が丘店など7店舗で提供される。ハローキティの誕生45周年を記念して考案された「ハローキティ スペシャルパフェ」は、キュートなハローキティと、蜷川実花の世界観を表現した華やかなスペシャルパフェ。りんご3個分の体重、りんご5個分の身長、好きな食べものはママの作ったアップルパイ、というハローキティにちなんで、りんごがキー食材となっている。グラス底からりんごジャム、りんごゼリー、紅玉を使ったりんごソースと伝統のバニラアイスクリーム、ストロベリーソースと、りんごを主役にした絶妙なバランスとやさしい味わいがポイント。仕上げにマーブルチョコレート製のピンクムーン、りんご型ゼリー、いちご、リボン・ハート・フラワー型のチョコレートを飾れば完成だ。また、本メニューには蜷川実花の写真を用いた紙製のオリジナルランチョンマットが付属。9月末頃まではホワイト、以降はレッドをベースにした異なるデザインとなっている。【商品情報】資生堂パーラー×ハローキティ×エム / ミカニナガワ 「ハローキティ スペシャルパフェ」販売期間:2019年7月19日(金)〜11月下旬価格:2,106円(税込)販売店舗:資生堂パーラー サロン・ド・カフェ ラゾーナ川崎店・自由が丘店・日本橋店・横浜髙島屋店・横浜そごう店・名古屋店、神椿©1976, 2019 SANRIO CO., LTD. APPROVAL NO. G600807
2019年06月13日NISSAY OPERA 2019『ヘンゼルとグレーテル』が、いよいよ今週末に開幕。ひと足早くゲネプロを観る機会に恵まれた。【チケット情報はこちら】ニッセイ文化振興財団が、オペラのファン層を広げようと最高水準の舞台を手ごろなチケット料金で上演するNISSAY OPERAシリーズ。2019年ラインアップの1作目である本作は2013年の初演をよりパワーアップさせたもので、今回も蜷川幸雄やジョン・ケアードの舞台や数多くのミュージカルに携わってきた広崎うらんが演出・振付を手がける。まず圧倒されたのは、マイクなしで劇場全体に歌声を響き渡らせるソリスト6人の声量。オペラ鑑賞ビギナー向けに日本語訳詞で上演されており、高音でもハッキリとした発声で聞き取りやすい。母の言いつけで森にイチゴを摘みに行った兄妹が、恐ろしい魔女のつくったお菓子の家を見つけて……というグリム童話を原作とするストーリーが自然と頭に入ってくる分、舞台上で繰り広げられる展開や演出効果を楽しむことに集中できた。ステージの両サイドには歌詞の字幕が表示されており、観劇に不慣れな初心者や子どもにやさしい。天使が幻想的に舞う、1幕ラストの美しさには特に目を見張った。森の中で怪しくうごめく14人のダンサーが次々に端切れを脱ぎ捨て、均整の取れた体つきを露わにしながら天使へ変身する。ヘンゼルとグレーテルの周りで繰り広げられるダイナミックながらも華麗な群舞に見とれていると、無数の羽根が降ってきて……。夢幻の森のかなたへ消えていく天使の後ろ姿と舞い散る羽根をバックに緞帳が降り、2幕への期待を高めた。まるで本の中から飛び出してきたようなメルヘンなお菓子の家、鬱蒼とした森の舞台美術も観客の目を惹きつける。そのステージを縦横無尽に駆け回る兄弟を筆頭に、彼らの両親や眠りの精・露の精といった登場人物のキャラクタービジュアルも非常にユニークでカラフル。特に男性ソリストが演じる魔女の網タイツ姿や衣装の変化に着目したい。ドイツの作曲家、エンゲルベルト・フンパーディンクが手がけた優美な音楽を奏でるオーケストラは、角田鋼亮の指揮による新日本フィルハーモニー交響楽団だ。公演は6月15日(土)・16(日)に東京・日生劇場にて。チケット発売中。取材・文:岡山朋代
2019年06月10日「仮面を被るときって、僕、あまりないんですよ。しいて言えば、メディアの方と接するときは仮面を被ろうと思うかも(笑)。不特定多数の人に何かを届けるとき、フィルターがないと、伝わり方とか怖いなあと思って」そう話すのは、6月1日スタートのオトナの土ドラ『仮面同窓会』(東海テレビ制作/フジテレビ系・土曜23時40分~)に出演する溝端淳平(29)。5年ぶりの民放連続ドラマだが、主演となると実に8年ぶり!「いよいよ来たな!とうれしかったです。20代前半は、いただく仕事が自分の身の丈に合っていない気がして。芝居のノウハウも苦しさも知らず、なにも土台がないまま進んでいいのだろうか、と迷いがありました。蜷川幸雄さんの舞台などに出させてもらっているうちに徐々に自信もついていったのかなと思います。ここで成長した自分を出せたらいいですね」溝端が演じる主人公の新谷洋輔は、内面に狂気を秘めている青年だ。「人との話し方や動作など細部にわたって洋輔を作り上げていく過程が楽しかったです。ただの気弱な青年じゃないというところを見え隠れさせる、そのさじ加減が難しくて」洋輔は、“20代だったらまだ許される”というほんの出来心で起こした行動によって人生を狂わせていくが。「もうすぐ30歳になりますが、20代でやり残したことはあまりなくて。むしろ僕、早く30代になりたかったんです。とくに20代後半は、若くもなく大人でもなく中途半端でした。30代は逆に、これまで抱えていた悩みや呪縛みたいなものから解き放たれるんじゃないかなと思って、すごく楽しみです」
2019年05月31日村上春樹の長編小説が原作の脚本を蜷川幸雄が演出するという、世界が認める日本の才能の“コラボレーション”によって2012年に初演され、以来世界各地で上演が重ねられてきた『海辺のカフカ』。今年2月のパリ公演も好評のうちに幕を閉じた作品の、およそ5年ぶりとなる東京公演が明日5月21日(火)、TBS赤坂ACTシアターにて開幕する。「世界で最もタフな15歳になる」と心に誓って東京の家を飛び出し、分身ともいえるカラス(柿澤勇人)に導かれて旅を始めた「僕」。田村カフカ(古畑新之)と名乗ることにした「僕」は、四国・高松の甲村記念図書館で、司書を務める大島(岡本健一)と管理をしている佐伯(寺島しのぶ)と巡り合う。一方、猫と会話ができる不思議な老人ナカタさん(木場勝己)もまた、何かに導かれるように東京から四国へ。カフカが長距離バスの中で出会う美容師さくら(木南晴夏)、ナカタさんと道中をともにするトラック運転手の星野(高橋努)、星野と高松で出会うポン引きのカーネル・サンダーズ(鳥山昌克)。重なるはずのない時間、出合うはずのない人々は、いつしかひとつの点を結びつつあった――。独特の春樹ワールドを、度肝を抜く視覚的な仕掛けと繊細な演技で描き出す舞台は、今回が“ラストステージ”とのこと。心して目に焼き付けたい。文:町田麻子
2019年05月20日映像化不可能といわれた原作小説を藤原竜也×蜷川実花の運命の初タッグで映画化する『Diner ダイナー』。その主題歌にDAOKO×MIYAVIのコラボによる「千客万来」が決定、主題歌入り予告編映像も公開された。MIYAVIさんといえば、昨年、自身7度目のワールドツアー「“DAY2”World Tour 2018」を東京で開幕し、日本全国、ソウル、シンガポール、台湾、上海、北京、香港、ヨーロッパ、ロシア、アメリカ、中南米とツアーを完遂した世界的“サムライ・ギタリスト”。昨年12月には国内外のアーティストが一同に参戦し、真剣勝負を繰り広げる対戦型コラボレーション・アルバム「SAMURAI SESSIONS vol.3」を発売した。ソロアルバム「NO SLEEP TILL TOKYO」の7月24日発売が発表され、話題を呼んでいる。そして俳優としても国内では『BLEACH』『ギャングース』に加え、国外では『キングコング:髑髏島の巨神』や『マレフィセント』の続編『Maleficent: Mistress of Evil』などに出演、モデルとしても「Yohji Yamamoto,Y-3」、最近では「Moncler BEYOND」ワールドワイドキャンペーンに抜擢されるなど、各方面でも注目を集めている。そんなMIYAVIさんと、米津玄師プロデュース「打上花火」などで知られるラップシンガーのDAOKOによるコラボが実現。スタイリッシュで独創的な蜷川監督の世界観を、さらにクールに盛り上げている。蜷川実花監督「お二人以外には考えられなくて」まずは夢が叶ったというのが一番の感想で、とにかく嬉しいです。もともと私はお二人それぞれのファンで、「Diner ダイナー」の撮影現場に向かう車の中でもお二人の曲を聴いていました。いつか何かでご一緒できないかなと思っていたんですが、ある日「お二人に映画の主題歌をお願いできたら、なんて素晴らしいだろう!」と思いついたんです。一度そう思ったら、お二人以外には考えられなくて、すぐにお願いしました。実現することができて、本当に幸せです。DAOKO「自分のフルパワーを使って制作」私は今回映画のボンベロとカナコのVS感というものを、楽曲の中でもVS感を求められている気がして、MIYAVIさんと、どうやってVS感を出したらいいのかなと思った時に、ラップのフロウであったり、いつもより女の子の芯の通った強さを声で表現したり、ヒロインのカナコの気持ちに寄り添った歌詞を書くことで、自分のフルパワーを使って制作に挑ませて頂きました。MIYAVI「突き放しながらも包み込むようなアプローチを意識」蜷川実花ワールド、映画の世界観にどうやってこの曲が寄り添いつつ、その中でバチバチにやれるのかという、ボンベロとカナコの関係性のように、僕自身も突き放しながらも包み込むようなアプローチを意識して制作しました。ロサンゼルスと東京で時差があり、やり取りが大変でしたが、DAOKOさんも歌詞に思いを込めて制作してくれました。映画と共に、この楽曲が全世界で鳴り響くことを楽しみにしています。『Diner ダイナー』は7月5日(金)より全国にて公開。DAOKO×MIYAVI「千客万来」は7月3日(水)よりデジタル配信リリース。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Dinerダイナー 2019年7月5日より全国にて公開©2019 「Dinerダイナー」製作委員会
2019年05月16日写真家で映画監督の蜷川実花が、主演に中谷美紀、共演に池田エライザを迎え世界に贈るNetflixオリジナルシリーズ「Followers」(フォロワーズ)。この度、夏木マリ、板谷由夏、コムアイ、上杉柊平、金子ノブアキ、ゆうたろうといった豪華な俳優陣が追加キャストとして発表された。世界最大級のオンラインストリーミングサービス「Netflix」にて世界190か国に配信される本作。多様なライフスタイルの女性たちが登場し、SNS社会において直接的、あるいは間接的に影響し合い生きていく姿が、現在のTOKYOのリアルを交えながら描かれる。中谷さんが初の金髪姿となって演じる主人公・人気写真家の奈良リミと、池田さん演じる女優を目指して上京してきた百田なつめとの出会いを中心に物語は展開。『さくらん』(’07)、『ヘルタースケルター』(’12)、そして今年は『Diner ダイナー』『人間失格』と、映画監督としても独自の感性で常に時代を切り取り、色彩鮮やかな映像表現で注目を集めてきた蜷川さんによる完全オリジナルの新作ドラマが誕生する。その本作で、リミ(中谷さん)の友人で実業家・田嶌エリコを夏木マリ、同じくリミの友人で人気女性歌手のマネージャー・群青あかねを板谷由夏、なつめ(池田さん)の友人でレズビアンのアーティスト・サニーをコムアイ、なつめとひょんなことから知り合いになるYouTuber・野間ヒラクを上杉柊平、リミのマネージャー・ゆる子を金子ノブアキ、なつめとサニーのバイト仲間・ノリをゆうたろうが演じる。どの役柄も強烈な個性あふれる人物たちばかり。リミやなつめとの関係性がどう描かれているのか、蜷川監督の感性と映像によってどのような“TOKYOリアルライフ”が誕生してくるのか、期待が募るキャストたちとなっている。夏木マリ(田嶌エリコ役)久しぶりに女子力を上げなければ奈良リミという主人公はフォトグラファー。あれ?!蜷川実花さんみたい。そう、その蜷川さんが撮るドラマ、面白そう...私の第一印象は、まずその興味でした。セリフもリアリティーがあり、気持ちがいい!地上波では色々制約があり、輝くダイアローグが少ないですものね。昨今、おばあちゃん役を更新していた私は、久しぶりに女子力を上げなければと思っています。何しろ、年下の男の子に恋をするのですから...楽しみであります。テンポ良く、ご覧頂く皆様に、TOKYOのカッコいい女性像を観て頂けるよう奮闘いたします。板谷由夏(群青あかね役)働く女たちの応援歌になる蜷川監督のあの世界にふわりと溶けて、その一部になれたらいいなと思っています。このドラマは、働く女たちの応援歌になるのでは?台本を読んで感じました。そうなると素敵だな。この作品の現場は女子が多いです。しかも女子力高め。この作品を支えてくれる元気な女子たちの力強い思いが炸裂しますように。コムアイ(サニー役)脚本の内容が現実を予言しているフィクションと思って脚本を読んでも、蜷川さんの周りで起きたことを書いているだけなんじゃないかと思ってしまうような作品です。それに、すでに、脚本の内容が現実を予言しているようなことも起きていて、劇のもつ魔力を感じています。私は画家でレズビアンの役をいただきました。お話に翻弄されながら、楽しんでいきたいと思います。上杉柊平(野間ヒラク役)なんとも胸が痛いという思いを感じながら「Followers」に野間ヒラクとして出演させて頂きます。ずっとお会いしたかった蜷川実花さんと、一つの作品を作るパートを担えることにドキドキとハラハラを感じています。ヒラクがなつめに伝える言葉は、ヒラクの心の深い部分にある気持ちが現れていて、それらは野間ヒラクという役以前に、上杉柊平にも投げかけられているような、なんとも胸が痛いという思いを感じながら撮影をしています。これからこの世界で生きていく僕らの日常に、刺激を与えられるよう頑張ります!金子ノブアキ(ゆる子役)ワンアンドオンリーの蜷川実花ワールドこの役を任せて頂けた事が、監督からの信頼の証だと感じております。本当に光栄です!役柄同様に現場を支えて盛り上げる事が今作の自分の使命です。頑張ります。ワンアンドオンリーの蜷川実花ワールド、ご期待下さいませ!ゆうたろう(ノリ役)とても親近感を感じているみなさん初めまして!ノリ君役のゆうたろうです。今回初めての蜷川組、初めてのNetflix、初めてのピンク髪と初めてだらけの作品で、いま絶賛撮影中なのですが現場もあたたかく、毎日がワクワクの日々です。この作品は「Followers」という題名の通りSNSが大きく絡んでいて、僕も台本を読みながら共感する部分がたくさんあったので、皆さんにも同じように感じていただけるのではないかと思います。僕自身「ノリ君」にはとても親近感を感じているので演じていてすごく楽しいですし、正直特別な役作りはほとんどしてません。キャラクターみたいな可愛らしい男の子なので是非楽しみにしていてください!Netflixオリジナルシリーズ「Followers」は2020年初頭、Netflixにて全世界配190か国で独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2019年04月11日世界的なピアニスト・横山幸雄とデザイナー・コシノヒロコの「平成」から「令和」をまたぐ、歴史的なコラボレーションがスタートした。アマゾンファッションウィーク東京(AFWT)の公式スケジュールとして3月22日に行われたヒロココシノの2019-20年秋冬コレクションは、会場となった恵比寿ガーデンホールの中央にスタインウェイのピアノ1台が置かれ、横山幸雄のソロピアノの生演奏でショーが進行。ランウェイはフロアへのプロジェクションマッピングとシンクロして、演奏する横山を中心にモデルがウォーキング。フィナーレにはコシノと横山が大きな拍手に包まれた。「時代が変わろうとするなかでの新しい挑戦。ショーを見るのと同じ次元で音を聴く。その場で得た即興的インスピレーションによる生演奏」とコシノヒロコは説明しており、最近のモードのトレンド“アートとのコラボレーション”をリアルな形で演出した。これは今シーズンのコンセプト「3D→2D→3D」とリンクしており、今回のコレクションの制作工程が演出にもディレクションされたもの。リブ、プリーツ、ダーツ、シャーリングなど最先端の技術で立体感を描きつつ、デザインはミニマム。ドット、アートプリント、タペストリーなどモチーフを2Dと3Dにシンクロさせ、クチュールテクニックをスニーカーで軽やかに表現した。ピアノの生音とラバーソールの静寂のなか、デジタルカメラの無遠慮な連続シャッター音が“時代が変わろうとする”ショーを感じさせた。世界的なシャパニストとして知られる横山幸雄と普段からプライベートでも交流する縁で実現した今回のコラボは、元号が新しくなるゴールデンウィークに第2章が用意されている。5月3、4、5日に東京オペラシティで行われるショパン全作品を演奏する「横山幸雄 “入魂のショパン”」で、横山が着るすべての衣装を、コシノヒロコが新たにデザインすることが発表された。同公演のために約20体のデザインが用意される予定だ。2010年にショパンの166曲を演奏し、同公演はギネス世界記録が認定された同氏は、第10回目となる今回の記念公演はピアノソロだけではなく、オーケストラを含め室内楽、歌曲、ピアノデュオなどショパンが39年に書き残した全240曲を一気に演奏。世界でも初めてといわれる企画に本人も、「僕にとっても初めての企画で、おそらくもう二度とやることはないのではと思う」とコメントしている。コシノヒロコの創作活動はこれにとどまらない。4月末に自身も演奏する歌舞伎座で開催される長唄杵勝会全国大会「抄曲集」に使用される舞台背景画を担当。4月2日より銀座のKHギャラリーでは、その原画となる墨絵の展覧会「コシノヒロコ展 伝統芸能の新たなる創造」がスタートした。同展では自身が直筆で絵付けした着物、漆器なども出展されている。「デザイナー、アーティストとしてわたしはずっと文化の底上げに貢献したいという強い願いと情熱をエンジンに走り続けてきた」というコシノ自身の言葉通り、今年82歳を迎えたそのエネルギーは昭和から平成を超えて、令和の時代を迎えるにあたって勢いを増している。Text by Tatsuya Noda【イベント情報】全240曲・3日間にわたるショパンの全作品演奏会~10周年記念特別公演「ショパン全作品演奏会」3日連続公演横山幸雄“入魂のショパン”会期:8月9日~9月1日会場:東京オペラシティ コンサートホール住所:東京都新宿区西新宿3-20-2時間:5月3日 14:305月4日 13:00、15:30、18:005月5日 9:00、13:00、18:00料金:3日間通し券2万4,000円(5月3日はS席)5月3日S席:1万円 / A席:7,500円 / B席:4,000円5月4、5日の1日通し券1万円、各部券4,000円【展覧会情報】コシノヒロコ展 伝統芸能の新たなる創造~長唄杵勝会第十二回全国大会歌舞伎座公演「抄曲集」舞台背景画制作記念会期:4月2日~6月8日会場:KHギャラリー銀座住所:東京都中央区銀座4-3-13 和光並木通ビルB1F時間:10:30~19:00(4月27日は13:00~)休廊日:日曜日、5月1日料金:無料
2019年04月05日村上春樹の傑作小説を原作に、蜷川幸雄が演出を手がけた舞台『海辺のカフカ』。世界に誇る最強タッグによって生まれた本作は、2012年に初演、2014年に再演を迎え、2015年には世界5都市を巡るツアーを敢行して大きな話題を呼んだ。今年実現した再々演は2月のパリ招聘公演からスタートし、現地の観客から熱い賞賛を獲得。この5月には東京で、“ラストステージ”と謳う凱旋公演が行われる。「僕にとっても、カンパニーの皆にとっても特別な作品」と語るのは、主人公の少年カフカの分身のような存在で、彼を見守り、助言を与える謎の少年カラス役の柿澤勇人だ。初演から同役を演じ続けてきた柿澤に、作品への思いを聞いた。【チケット情報はこちら】「再演と今回のパリ公演で、海外の5か国を回る経験ができました。蜷川さんがつねに“世界に目を向けろ”とおっしゃっていたことが、ある意味実現できたように思います」。初演時の取材で、蜷川が柿澤について「整然とした芝居をするから、尖ったガラスの上を転がしてやりたい」と楽しげに語っていたことを思い出した。その話を向けると「その通りですね」と苦笑いが返ってきた。「初演の稽古は地獄でしかなかったです。よく生きてたなってくらい叩きのめされて。でも僕に限らず、蜷川さんの舞台を経験した役者は、埼玉の稽古場のあの独特の匂いを嗅ぐと、ああ~嫌だな~って思い起こすことがあるんですよ(笑)。今回ご一緒している岡本健一さんも僕の比じゃないほどボコボコにされたそうです。辛くて辞めたいと思うのに、なぜか蜷川演出を経験した人たちは芝居を続けていますよね。演劇の魔力に惹きつけられるようにして…」“地獄”の余韻が拭えぬまま、再演時は「もし“柿澤、いつまで経ってもヘタクソだな”って言われたら降板するつもりで」稽古場に入ったという。ところが…。「褒めてもらうばかりで、逆に恥ずかしい気持ちになって(笑)。でも“成長したな”と言ってもらえて、ホッとしたのを覚えていますね。心も自由になり、試したいことにも挑めました」そして巨匠亡き後、再々演の機会が訪れた。岡本や寺島しのぶなど蜷川演出を十分に体感してきた新メンバーも加わり、まずはパリの地で上々の評価を得ることができた。「パリのお客さんは細かいところまでじっくりと見てくれている印象で、本当に芝居が好きなんだろうなと感じました。千秋楽では、この作品をこのカンパニーで、海外で公演できるのは最後だろうな…と思ったり、原作者の村上春樹さんもスタンディング・オベーションしている姿を見たら、胸に来るものがありましたね。でもまだ東京公演があるので、最後まできっちりとやり遂げたいと思います」少年カフカの成長物語は、俳優・柿澤勇人のステップアップにつねに寄り添ってきた物語でもある。「ターニングポイントになった作品。終わった時に何を思うのかな」。彼が表すカラスに込められたメタファー、その集大成を見届けたい。公演は5月21日(火)から6月9日(日)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。取材・文:上野紀子
2019年03月25日蜷川実花監督のNetflixオリジナルドラマ「Followers」に、中谷美紀が初の金髪姿で主演に挑むことが分かった。さらに、池田エライザの出演も明らかになり、本作へ意気込みを語るコメントと蜷川監督撮り下ろしショットも到着した。本作は、写真家で映画監督の蜷川監督完全オリジナルの新作ドラマ。描くのは、様々なライフスタイルの女性たち。SNS社会において直接的、あるいは間接的に影響し合っている人々を、現在のTOKYOのリアルを交えながら映し出す。中谷美紀が人気写真家役「新たなドラマが生まれる予感」『嫌われ松子の一生』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞し、ドラマや舞台でも活躍する実力派女優の中谷さん。文化や芸術への深い造詣、高い語学力と、まさに世界へ発信する“新しいTOKYOライフ”の主人公そのもの。本作で演じるのは、押しも押されぬ人気写真家・奈良リミ。「新たなドラマが生まれる予感がしています」と台本を読んだ印象を語る中谷さんは、「撮らずにはいられないという衝動を抱えたアーティストとして、屹立した存在であるリミを演じるにあたっては、蜷川監督の芸術性と大衆性を見事に融合させた作品の数々からインスピレーションをいただきたいと思います」と意気込み。また、蜷川監督については「若かりし頃に、写真家としての蜷川実花さんと何度もご一緒させていただきましたが、作品から想像する毒々しさとは裏腹に、柔らかくお話しのしやすい方です。情熱を胸に秘めつつ、あくまでも人当たりは良く、それでいて欲しい画を貪欲に撮るような方なのではないでしょう」と印象を語り、共演の池田さんについても「なつめの魂の叫びが垣間見える瞬間を池田エライザさんがどのように演じるのか、その刹那を見逃さずに心のフィルムに焼き付けたいと思います」とコメントしている。池田エライザ、女優の卵を体当たりで演じるモデルで女優、そして先日は映画監督デビューも発表され、更なる躍進が期待される池田さん。『リング』シリーズ最新作『貞子』で新ヒロインに抜擢され、公開が待たれる池田さんだが、今回演じるのは、女優を夢見て上京し、挫折を味わいながらも成長していく百田なつめ役。本作については「今を生きる全ての人に送る物語だと思いました。この本の、強く生きたい。でもやっぱり心は痛い。人間だもん。という人間臭さがたまらなく好きです」と台本を読んだ感想を明かし、演じる役柄について「なつめと共鳴する瞬間は心地がいいです。ただ、なつめは私ではないので、混ざってしまわぬよう、これは私?これはなつめ?…と自問自答の日々です。似た世界で生きる女の子を演じることがこんなに難しいことなのだと知って、よりやりがいが倍増しました」とコメント。主演の中谷さんについては「初めてお会いした時に『リミが現れた』と錯覚し、圧倒的な存在になすすべを無くし身が硬直したのを覚えています!」と衣装合わせでの衝撃の出会いを明かした。そして「リミとの出会いをキッカケになつめの日常が猛スピードで変化していく中で、リミの思惑など知らず、ただなつめはなつめとして足掻いていく様を演じていきたいです」と本作への意気込みを語っている。蜷川実花監督コメント今の東京の空気感をしっかりと捕まえられるドラマにしたいなと思っています。役の扮装をしたお二人を撮影し、これは観たことのないすごいドラマができるのではとわくわくしました。長い間あたためてきた企画なので、実現できて本当にうれしいです。Netflixオリジナルドラマシリーズ「Followers」は2020年初頭、Netflixにて全世界190か国へ独占配信。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2019年03月19日東京ディズニーリゾート35周年を祝し、写真家・蜷川実花がミッキーと仲間たち、ディズニープリンセス、ヴィランズを撮影した作品集が登場。2019年3月8日(金)より全国の書店で発売する。東京ディズニーリゾート・フォトグラフィープロジェクトと月刊『ディズニーファン』とのコラボレーションで誕生したプロジェクト「イマジニング・ザ・マジック(Imagining the Magic)」。その一環として発売する今回の写真集では、写真家・蜷川実花とタッグを組んだ未公開作品含む全128作品を掲載する。ページをめくれば、そこは色鮮やかな花々が広がる幻想世界を背景に、ミニーマウスはもちろん、白雪姫、ラプンツェル、シンデレラ……華やかな装いのディズニープリンセスたち微笑む姿が。そして一方では、ディズニーヴィランズの面々がその力を誇示するかのような強い眼差しを送る。さらに、ミッキーマウス、ミニーマウス、ドナルド、デイジーは和装姿も披露している。【詳細】TOKYO DISNEY RESORT Photography Project Imagining the MagicPhotographer Mika Ninagawa HAPPIEST MAGIC発売日:2019年3月8日(金)取り扱い:全国書店、 WEB書店価格:3,800円+税(C)Disney
2019年03月11日バッグ&ラゲージブランド「エース(ace.)」から、蜷川実花が手掛けるブランド「M / mika ninagawa(エム / ミカ ニナガワ)」とコラボレーションしたスーツケースが登場。2019年2月20日(水)より、直営店ならびに全国の百貨店や専門店で販売される。スーツケースのモチーフに選ばれたのは、蜷川実花のアイコニックな花の写真。レッド、イエロー、ブルーといった瑞々しく鮮やかな花々が、スーツケースのボディ全体に広がり、華やかな印象を与える。また一見ミニマルなデザインながらも、その内装に花模様のテキスタイルをあしらったモデルも登場。スーツケースを開けると現れる極彩色の世界は、旅の気分をより一層盛り上げてくれそうだ。スーツケースと合わせて展開されるトリップ用品もチェックしたい。異なる雰囲気を纏う全3種類の花模様のラゲージタグや、バリエーション豊富なサイズを揃えるポーチ類などがラインナップする。【詳細】エース×mika ninagawaのコラボレーションスーツケース発売日:2019年2月20日(水)取扱店舗:直営店、全国の百貨店、専門店、オンラインストアアイテム例:・スーツケース リップルz M 36,000~47,000円・ポーチ類(コスメポーチ、横型ポーチ、縦型ポーチ、巾着、パッキングポーチ小、パッキングポーチ大) 6,000~14,000円・ラゲージタグ 6,000円
2019年02月22日