ノアールエトフ(noir etoffe)の2022年春夏コレクションが、東京・表参道ヒルズで2021年9月3日(金)に発表された。黒一色とクラシカルなウェアで作る「未視感」黒一色のみを用いたコレクションを展開しているノワールエトフ。今シーズンは、日常で見慣れたものを初めて見たと感じる体験“未視感”を意味する「Jamaie vu」をテーマに掲げ、クラシカルなアイテムに意外性のあるディテールを施したユニークなコレクションを披露した。違和感を与える“穴”や“ガンパッチ”たとえば、ジレやジャケットにはポケットが配されているであろう位置にサークル型のカッティングを施した。黒で統一したテーラリングウェアは、本来スタイリッシュなムードを演出するアイテムだが、違和感のある“穴”のディテールによってプレイフルな印象に仕上がっている。また、見慣れたロング丈のコートにも違和感を与えるディテールが登場。トレンチコートのガンパッチは一方を長く伸ばし、ノーカラーコートのベルトは極端に太いものを採用した。ボリューミーなフリルショー終盤には、フリルをあしらったフェミニンなピースが豊富なラインナップで登場。シャツやワイドパンツには縦のラインに沿って、バルーンシルエットのジャンパースカートには太めの肩紐に立体的なフリルをセットした。中でも光沢感のある生地で仕立てた幾段にも及ぶフリルスカートは、ボリューム感たっぷりの主役級の1着だ。いずれもタイトシルエットのベストやシャツ、装飾のないタックパンツなどシンプルなアイテムと一緒に提案することで、ダイナミックなフリルをより一層際立たせていた。
2021年09月06日エイチシー タカシ イトウ(HxCx takashi ito)の2022年春夏コレクションが発表された。パンクファッションを自由に“再解釈”パンクファッションに自由な発想を加え、既成概念にとらわれない新たなスタイルを提案してきたエイチシー タカシ イトウ。今季は“パワーポップ”をコンセプトとし、パンクなスタイルの中にポップさやストリートのエッセンス、エレガントな要素をバランス良く組み込んだ。“パンク”と“反パンク”の融合たとえば、パンクファッションの代名詞とも言えるレザージャケットやダメージジーンズには、ホワイトとパステルブルーの爽やかなバイカラーTシャツをオン。デニムも裾をロールアップすることで、クリーンなイメージをプラスしている。赤×黒ボーダーやレオパード柄でロックにパンクファッションの中に、パンクと相反するイメージのアイテムを取り入れる手法は他にも。ロックテイストの赤×黒のボーダー柄インナーに合わせるのは、本来クラシカルなアイテムであるダブルブレストジャケット。肩部分にはレオパードモチーフをあしらい、優等生の雰囲気を一蹴した。切りっぱなしの裾のディテールも、過激な世界観を引き立てている。ストリートカルチャーとパンクの融合さらに、80・90年代のストリートカルチャーを想起させるスタイルも特徴的。オーバーサイズのネルシャツやニットカーディガン、スポーティーなダウンベストにデニムを合わせた飾らないファッションは、若者たちのリアルクローズを垣間見ているよう。もちろん、スタッズ付きのベルトや髑髏マークのワッペンなど、随所にパンクのエッセンスも感じられる。エレガンスをプラスする小物使いコーディネートにアクセントを加える小物使いにも注目だ。Tシャツとデニムのストリートルックには、首元に上品なスカーフをオン。エレガントなモノグラムのショルダーバッグも、ラフなスタイルの中でひときわ異質な存在感を放ち、コレクションにリズムを与えている。
2021年09月06日アヤーム(AYÂME) 2022年春夏コレクションのテーマは、「SPACE CRAFT」。“宇宙船”という意味を持つこの単語を分解し、手仕事を通じて(craft)形つくられた服、個の視点や思いが反映できる空間・余地(space)の残る服という意味をかけあわせた、アヤーム流のスペーシーな洋服を制作する。近未来的なワークウェアイメージしたのは、前向きな気分を纏うフューチャリスティックなワークウェア。ミニマルなシルエットをベースにしながら、キー素材である“チュール”のギャザーレイヤリングが、有機的なシェイプを生み出している。その好例となるのは、ベアトップと合わせたシンプルな黒のスカート。裾にかけてチュールをふんわりと重ねることで、浮遊感のあるユニークな表情を加えている。オリジナルのチェック柄生地また今季は、チュールレースの上に、京都の職人による手染めのシルクスクリーンを重ねたオリジナル生地も登場。半透明のラバー風なギンガムチェック柄は、どこか近未来的でありながらも、懐かしさを合わせ持つ独特な空気を醸し出している。スポーティーなディテール自分の意図する未来に向かう前向きな姿勢。今季の理想像として掲げる、こうしたオプティミスティックなムードは、アクティブなスポーツディテールで表現した。ハイネックのチェック柄ドレスを駆け回るのは、自由に調節ができる複数のジップ。またレイヤードしたチュールのピースにも、ひらりと宙に舞うドローコードが、意外性のある装飾として採用されている。レーシーなメンズ服一方ランウェイに登場したメンズコレクションは、ハーフパンツを起用したアクティブな装いながら、ジェンダーの境界線をまたぐ、フェミニンな素材使いも見て取れる。例えばベージュのハーフパンツに合わせたのは、オートクチュールのように繊細なブラックのレースを採用したロングシャツ。またコンパクトなサイズ感に仕上げた白のポロシャツは、裾から花模様入りのシアー素材で切り替わっていて、どこかノスタルジックで可憐な表情をプラスしている。
2021年09月06日チノ(CINOH) 2022年春夏コレクションが、2021年9月2日(木)に発表された。“武器より、花を。”そんなデザイナーの優しいメッセージが込められた今シーズンは、自然素材を取り入れながら、ボタニカル模様をキーモチーフに起用した柔らかな空気に包まれている。リアルクローズにスパイスをリアルクローズをベースに、素材やディテールのさりげないアレンジを得意とするチノ。それは春夏の温かな空気に包まれた今季も健在で、スタンダードに見えるアイテムの中にこそ、思いがけないサプライズを詰め込んでいるように感じられる。例えば、今季の主役を担う“ボタニカル模様”のパンツに合わせた、軽やかなシャツ。やや丈を長めにとり、ラフに着こなしたこの一着は、まるで袖を二重に仕立てたかのように、”レイヤード風”の表情に仕上げているのが印象的だ。“テープ付き”メンズジャケットまたメンズで提案するセットアップには、ぶらりと垂れ下がるテープを加えて。ゆったりとしたパステルイエローのジャケットに、インナーと同色であるブラックのテープを採用することで、全体の色彩をキュッと引き締め、どこかクリーンな印象をもたらすストリートスタイルを演出する。グラフィカル模様をレースで表現本来主張の強いモチーフに、ソフトな印象をもたらす素材使いも印象的だった。その好例となるのは、オーバーサイズのトップスやスカートに登場した、ストリートライクな太めのライン&V字。従来のようなグラフィックプリントではなく、繊細なレースで表現することで、力強さを抑えたフェミニンなムードへと自然に引き寄せているのが面白い。また同様のモチーフを採用したスカートは、バックスタイルに大胆なスリットを入れることで、センシュアルなムードもプラスしている。カラーパレットカラーは、ブラックやアイボリー、ブラウンといったベーシックな色合いに、グリーンやイエローなど、爽やかなアクセントを加えて。また今季はシアー素材を取り入れているのも特徴で、軽やかなシアー素材からうっすら浮かぶ素肌や爽やかなパステルカラーが、春夏の開放的なムードを高めている。
2021年09月06日サポートサーフェス(support surface)は、2022年春夏コレクションを2021年9月3日(金)に発表した。「しなやかさと強さ」を併せ持つ装い「しなやかさと強さ」をテーマに据えた今季は、柔らかさを備えつつも凛とした表情のルックが揃う。ゆっくりと円を描くように布が流れ、返り、揺れ動く。布地の感触や表面の質感、動きを生かして仕立てられた衣服は、身にまとうことで意思をもった佇まいに。“しなやかさと強さ”という一見相反するような2つの要素を共存させている。曲線を描く立体的なシルエットシルエットは立体的かつ丸みのある造形が特徴的だ。例えばジャケットやコートは落ち感のある生地を用いることで身体になじむようにフィット。肩のラインもドロップさせ、身頃の生地と連動するかのようにゆったりと流れるシルエットを採用することで、柔らかな雰囲気に仕上げた。布地をたっぷりと用いたシャツドレスやワイドパンツ、コクーンフォルムのノーカラーコートなどもまた、曲線的なアウトラインによって柔和な表情を生み出している。ギャザーが生み出す多才な表情印象的なのはギャザー使い。袖やウエストの繊細なアクセントから、躍動感あふれるダイナミックな造形まで、様々な表情をギャザーによって生み出している。襟周りから背面にかけて緩やかに覆うように生地を重ねたワンピースやブラウスは、ギャザーによってエレガントに生地が波打ち、ふわりと空気を含むようにして軽快さを演出する。また、アシンメトリーにギャザーを寄せたベージュのドレスは、不均一であるかのように見えて端正なシルエットを形作っている。フリルをあしらい、生地を折り畳んだようなデザインのノースリーブブラウスや、ランダムに折り目を付けているかのようにも見えるブラウスもまた、均整の取れたフォルムを描き出し存在感を放つ。レースや透かし編みのディテール華やかなエッセンスとして、レースや透かし編みを加えたピースが散見された。袖のフォルムがユニークなホワイトのブラウスやバイカラーの透かし編みニットには、フロントを覆うようにしてレースを配置し、グラフィカルなエッセンスを加えた。また、スカラップレースのパーツを切り替えたシースルーのワンピースは、繊細かつ軽やかな印象に。赤・白・青のストライプを描くレースを切り替えたシャツドレスやワイドパンツは、色彩の持つインパクトと意外性のある素材使いが相まって、カジュアルさもクラシカルさも併せ持ったユニークな佇まいを見せている。
2021年09月06日ヨシオクボ(yoshiokubo)の2022年春夏コレクションが、2021年9月2日(木)に発表された。“日本のミリタリー”の現代的解釈「ミリタリー」とはいま主流をなすテイストのひとつである。それでは、日本に独自のミリタリーとは?今季のヨシオクボがテーマとした「ウォリアー・モンク」──武装した僧兵の謂いである──とは、そのひとつの解釈にほかならない。僧兵の衣裳が戦いのためならば、その役割はひとつに身を守る機能性である。それを現代のファッションに昇華するのが、スポーティーなムードだ。頭まで覆うフーディを備えたフルジップのジャケットや切り替えを施したプルオーバーは薄く軽快な機能素材に、あるいは着物を彷彿とさせるガウンは透け感のあるファブリックでアップデート。また、ブルゾンやパンツの随所にはポケットを配し、機能性とデザインのアクセントを設けている。僧兵は、相手を視覚的に威嚇すべく、誇張されたサイズ感の衣裳を身にまとったという。これはそのまま、オーバーサイズへと今の文脈に接続。とはいえ、ドロップショルダーとリラクシングな身幅ながらも威圧的な印象はなく、軽やかな素材感と相まって雰囲気はあくまで軽快である。レイヤー状の構造も特徴的だ。しかしそれは身を守る重厚さから解き放たれ、もっと軽やかに揺らめく。ブルゾンやシャツ、パンツに重ねた網飾りは、光沢を帯びた質感が古めかしさを払拭。スポーティーなパンツも、流動的な形状で大胆にメッシュ素材の切り替えを施した。そのように伝統を現代へと軽やかに翻訳するなかで、バンダナ柄のブラウスはかすかに土着的に香りたつ。また、シンプルなフォルムのワンピース、プルオーバーやショートパンツには、絹布に水墨をのせたような静謐なファブリックを使用した。カラーは、なるほど、陰りに沈むようなブラックや土を思わせるキャメル、深みのあるダークグリーンといった落ち着きのある色みが一方にある。しかしその他方で、鮮やかなレッドやスカイブルー、パープルなどが、僧兵の衣裳というややもすれば重苦しさを孕みかねない要素を払拭するかのように、ウェアを彩っている。
2021年09月05日コンダクター(el conductorH)は、2022年春夏コレクションを2021年9月2日(木)に渋谷の劇場・ユーロライブにて発表した。短編映画上映でコレクションを発表今季のコンダクターは、コレクション発表にあたり短編映画『something in the air』を製作。監督・脚本には、『とんかつDJアゲ太郎』にて監督補を務めた小林達夫を迎えた。デザイナーの長嶺信太郎は、オンラインでコレクション発表を行う機会が増える中で、デジタルとフィジカルを融合させた新たな発表形式を模索していたという。オンライン上で見ても新鮮に目に映り、なおかつ発表会場に足を運んだ人にも特別感のある体験を提供できることから、今回“映画上映”による発表形式を採用した。短編映画『something in the air』では、あるバンドを中心に、バンドメンバーやそのバンドを取材する編集者が自身の表現と向き合う姿が描かれる。時代設定がはっきりとわかる演出はないものの、現代的な物語であるように思える一方で、小道具にはカセットレコーダーが使われていたり、昔の電話機が使われていたりする。時の流れと記憶、その時々の感情を俯瞰でなぞっていくような物語が展開された。メインキャストとして、唐田えりか、吉村界人といった俳優が起用されている。ノスタルジーとコンテンポラリーを共存させた佇まい『something in the air』の作中で登場人物たちが着ているのが、コンダクターの2022年春夏コレクションのウェアだ。物語と同様に、フレッシュさや現代性を感じる一方でどこか懐かしくも思える、余韻を残すような佇まいが印象的。デザインのインスピレーションは、1960年代後期のサイケデリックなムーブメントと、デザイナー・長嶺が最も強く影響を受けた2000年代前半のモードスタイル、そして2020年代以降の現在進行形のストリートの空気感から得ている。それぞれの要素を細かく分解し、組み直していくようにしてコンテンポラリーとノスタルジーを織り交ぜた。ヴァージン・ウールスーツには、あえて不均一にペンキを飛ばすことでアクセントをプラス。華やかなミックスツイード地で仕立てたナポレオンジャケットにはシルバーのロープパイピングをあしらい、ゆったりとしたシルエットのライダースジャケットにはマットな質感の素材を採用している。また、スカルやクロスモチーフのプリントを施したボウタイブラウスには、透け感のあるレーヨンジョーゼットを用いることで繊細な雰囲気を加えた。典型的なアイテムに、意外性のあるディテールを施していくことで、時代性やテイストをミックスさせ、独特な雰囲気を醸成している。コーディネートで新鮮さをプラスまた、ポップなロゴTシャツやスカジャン、ベロアのセットアップ、タイダイのフーディーなど、レトロな雰囲気のアイテムはコーディネートによって現代的な雰囲気に。例えばタイダイのフーディーにはレザーのオールインワンを合わせ、スカジャンにはウエスタンブーツを合わせるなど、新鮮さのある組み合わせが見て取れた。
2021年09月05日ユーシーエフ(UCF)の2022年春夏コレクションが2021年9月2日(木)に東京・渋谷ヒカリエで発表された。なお、東京でのフィジカルショーは今シーズンが初となる。モノトーンで際立たせる“美しさ”2014年にスタートした、若いクリエイターたちによるファッションブランド・ユーシーエフ。今シーズンは、“Be dignified and freely”をテーマに、シンプルながらもグラフィカルなコレクションを完成させた。メイドインジャパンのオリジナル素材まず目を引くのは、表情豊かな素材の数々。メイドインジャパンのオリジナル素材を用いたコレクションを披露しているユーシーエフが今シーズンの制作にあたってセレクトしたのは、兵庫県の播州織、 富山県と福井県の北陸経編素材、群馬県の桐生ジャカード、愛知県の有松鳴海絞り形状加工を施した素材だ。平面的なワンピースには凸凹した質感のジャカード生地を用いて立体感を演出。流れるようなシルエットのエアリーなワンピースには、有松鳴海絞り形状加工を施して有機的なシルエットを際立たせた。ブラックまたはホワイトでいずれもカラーはブラックまたはホワイトを採用。ユニークな質感のオリジナルテキスタイルを目立たせるように、ブランド設立時からあえてモノトーンカラーでコレクションを制作しているという。ワントーンで作られていることを忘れさせるほど、デコラティブなルックスが印象的だ。複数の着こなしも大胆なカッティングやパフスリーブ、アシンメトリーなど、披露されたルックは主役級の存在感を放つシルエットに溢れているが、ユーシーエフが創業時から大切にしている“機能美”もしっかりと備えられていた。各ピースは、至る所に張り巡らされたドローコードやファスナーによって、複数の着こなしを楽しむことができる。
2021年09月05日シセ(SISE)の2022年春夏コレクションが、2021年9月1日(水)に発表された。流麗なる線の疾走“drawing”とは、今季のシセのテーマである。自由に描かれる線の、軽やかな軌跡。ところで大雑把にドローイングとは、描き手の脳裏に浮かんだイメージを空間内に物質化・視覚化させる操作だといえよう。しかしここで、そのイメージは瑕疵なき完成形であるとは限らない。みずみずしく引かれる線は、時に震え、時に途切れ、そして時に飛躍し、思考の展開をうつしだす。今季のコレクションに、流麗なフォルムと「解体・再構築的」な──ひとまずはそう形容しておく──デザインがともに現れるのは、それゆえに不思議なことではない。一方で、流れるようなラインを描くステンカラーコートや、オーバーサイズながらも端正な佇まいを漂わせるテーラードジャケット、重力にしたがってすとんと落ちるワイドパンツは、みずみずしいドローイングの軽快な軌跡を衣服にしたようである。他方で、ドローイングが思考の展開を反映するものであるならば、それをたとえば「解体・再構築的」なテーラードジャケットに見て取ることができる。ダブルブレストジャケットを分解し、ジレを基調にスリーブを配し、フロントやサイドにファブリックパーツを重ねたような「解体・再構築的」なデザインは、むしろ壊すという時間軸の方向を反転して解するべきであり、流麗なフォルムを入念に模索するプロセスそれ自体を形象化したものであるように思われる。だから、ここで線の運動とはダイナミックなものだ。リラクシングなロングコートには斜めにドレープを重ね、波打つような視覚的効果を高める。また、ディテールに目を向ければ、襟を重ねたシャツや、ドロップショルダーながらもショート丈で仕上げたMA-1にはストリングをあしらい、身体の揺らめきを軽やかに可視化している。コレクションを構成するカラーは、決して奇をてらったところがない。流麗なカッティングとシルエットをストレートに引き立てるブラックやホワイトを中心に、端正なグレーやベージュ、ミリタリー色を脱したクリーンなカーキ、みずみずしいライトブルーが、心地よく鳴り響いている。
2021年09月05日ディーベック(D-VEC)の2022年春夏コレクションが、2021年9月1日(水)渋谷ヒカリエで発表された。2020年春夏コレクション以来のランウェイショー形式での披露となる。釣り用品の「ダイワ」から生まれたモダンウェアディーベックは、1958年創業の釣り用品の「ダイワ(DAIWA)」から生まれたファッションブランドだ。防水&撥水、超軽量、動きやすさの3本柱を軸に、フィッシングブランドならではの機能性を重視したモノづくりを行っている。アイテムには、ダイワの優れた縫製技術が生かされており、例えば、釣り糸を切るための特殊なハサミを使用した裁断など、一つひとつのピースからはその高い縫製技術が感じられる。「雨の音を感じ、風を愉しむ。」ブランドの根底にあるのは、言葉として触れるだけで心地よい、自然を愛する理念だ。アウトドアシーンだけでなく、現代人が暮らす“都会”までも内包した、広範囲での“屋外”“自然”と調和する快適なデザインを提案しているという。“都会”で雨の音、風を愉しむ2022年春夏では、このディーベックのスピリットを反映しながらも、釣りやスポーツからかけ離れたハイエンドなデザインが揃った。ギャザーやドレープを巧みに使って動きをつけた女性もののアシンメトリーワンピースや、軽やかなリボンが袖口から舞う白シャツ、ガウンのように羽織れるベルト付きジャケットなど、アウトドアを起源とすることを忘れさせるほど、洗練されたウェアが並んだ。自然を思い起させるビビッドカラー海を思わすブルー、草花のようなグリーンやイエローといったビビッドカラーも今季の特徴だ。ファーストルックの濃淡異なるブルーを精密なパターンで組み合わせたワンピースを筆頭に、鮮やかな色彩で彩られた洋服は、自然の美しさを改めて思い起こさせてくれる。反して、足元をしっかりと保護してくれるパンツ裾のテープや、カットソーにあしらった止水ファスナー、手荷物をたっぷりと収納できる大きなポケットなど、洋服の細かなディテールには“釣りのダイワ”が培ってきた叡智や経験が生かされている。水を被ることもしばしばある船釣りでも活躍してくれる撥水アウターや、防寒具にもなるスポーツベストなど、アウトドアブランドとしての確かなクラフツマンシップを感じさせる機能性ウェアは、くすみカラーや、メタリックカラーのデコレーションなどを添えて、モダンにアップデートされている。釣り専用シューズがなかった時代から、さまざまなフィッシングシーンを想定した履き物を提案してきたダイワ。このフットウェアへのアプローチは、ディーベックでも生かされており、今季はウエスタンブーツ、ニュアンスカラーのスニーカー、カラフルなヒールサンダルなど、多彩なシューズが提案されている。
2021年09月04日ベースマーク(BASE MARK)の2022年春夏コレクションが、楽天ファッション・ウィーク東京期間中に発表された。英国とアフリカの奏でる音楽を着想に“スタンダードをモードに遊ぶ”をコンセプトとするベースマークが、今季、インスピレーションとしたのは、パンクロックと、ジャマイカの伝統的な音楽であるスカが融合してできた、1970年代のイギリスで流行した音楽ジャンルである“2トーン”。ブリティッシュならではの洗練と端正な佇まい、そして色柄に溢れる陽気なアフリカンファッションの相反するとも思われる組み合わせで、多様性に満ちたコレクションを完成させた。ベースマークのブランドのシグネチャーはあくまで“スタンダード”を貫くもの。キー素材にはウールを、アイコンアイテムにはスーツスタイルを彷彿させるジャケットやスラックスを提案してきた。今季もその根底は変わらない。ウール素材には、英国の伝統を受け継ぐシェットランドウールを採用しており、ジャケットやパンツがメインアイテムとなっている。英国に見るクラシックと洗練“英国”の要素を抱合するのは、ジャケットとパンツのセットアップ。ジャケットは脇下に大きな穴が施されており、ケープのように着用するギミック。ワイドストレートのスラックスはハーフパンツのレイヤード風、あるいはサイドタックの変化によってスーツにユーモアを吹き込んだ。トレンチコートは、ディテールをデフォルメし、ほんのりジャマイカンな色とりどりのアクセサリー、ダイナミックな編み込みデザインのサンダルなどをあわせて、個性を継ぎ足していく。アフリカに見る陽気さと高揚感アフリカンなムードは、目に飛び込んでいるカラーパレットを見れば一目瞭然。オレンジ、パープル、イエロー、ブルー、グリーン……ボタニカルなモチーフも相まって、着る人に高揚感をもたらす。“手仕事”を感じさせるディテールも重要で、カットジャカードやノットのディテールもアフリカンムードを彷彿とさせる。また、ビーチリゾート地への旅の雰囲気をもたらすスウィムウェアの素材を採用したアイテムを展開。これらは、鮮やかなプリントが施され、英国的なジャケットのボトムスとしても登場している。2021年秋冬シーズンから引き続き、チェコのバッグブランド「ブラアシィ インダストリー(BRAASI INDUSTRY)」とのコラボレーションも登場した。鮮やかなネオンカラーのテープが目を引くバックパックとトートバッグが提案されている。
2021年09月04日ノブユキ マツイ(Nobuyuki Matsui)の2022年春夏コレクションが、2021年9月1日(水)に発表された。カーテン越しの世界に広がる“曖昧な美しさ”今シーズンのノブユキ マツイは、ブランドの核にあるテーラードをベースにおきながら、春の匂いが香り立つ穏やかなピースを展開。「Through the curtain」をテーマに据え、カーテン越しに感じる日差しの心地よさや、カーテンを通じて見る世界の曖昧な美しさに着想し、コレクションを作り上げている。メインテキスタイルは、カーテンからインスピレーションを得たホワイトのレース。テーラードジャケットやガウンコート、ベスト、シャツなど、あらゆるアイテムを繊細なレースで仕立てている。レースのシャツやトップスは、アウターなどとレイヤードする形で提案されており、その様子もどこか二重にして天井から吊るされた布地の面影を感じさせる。春を感じさせるコンフォートなムード素肌を連想させる透け感のあるレースが、春らしい軽やかなムードを運んできているのは言うまでもないが、穏やかなカラーパレットもまた、今季のクリエーションを心地よいものにしている。淡いグレーのデニムパンツや、ライトベージュのジャケット、ネイビーのニットカーディガンが、テーラードを主軸とするコレクションを、気負わぬコンフォートなムードへと導いている。多種多様な人々が楽しめるメンズウェア境目を曖昧にするカーテンからイマジネーションを膨らませ、人々の間にある境界線を取り払うようなアプローチも試みた。ランウェイにウィメンズモデルを登場させ、あくまでもメンズウェアとしてではあるが、ジェンダーレスなスタイルを提示している。また、コーディネートも多種多様な人に、自由に臆することなく楽しんでほしい。そんな思いから、ジレのようなパーツを時にはジャケットの中に差し込み、時にはロングコートの上から重ねるなど、同一のアイテムをさまざまなスタイリングで提案した。アトリエでショーを開催なお、今シーズンのショーは、ノブユキ マツイのアトリエにゲストを招き入れる形で開催。アトリエの天井はコレクションで使用された生地の切れ端で覆い、会場に装飾したカーテンには生産工程でB品として廃棄処理処分される予定だったシーチングを使用した。
2021年09月04日BiSやBiSHのアイドルプロデューサー、渡辺淳之介が手がけるネグレクトアダルトペイシェンツ(NEGLECT ADULT PATiENTS)は、2022年春夏コレクションを2021年8月31日(火)渋谷ヒカリエで発表した。「作りたかった洋服」を“音楽”のアイデアで作るショー後のインタビューで「作りたかった洋服を作った」と話す今シーズンのテーマは「ベーシック コレクション(BASiC COLLECTiON)」。デザイナー渡辺と切っても切り離せない“音楽”をはじめ、彼自身のルーツに目を向けながら、毎日が楽しくなるような日常着=ベーシックウェアをデザインする。クラシックの巨匠の「バンドT」があったなら…印象的だったのは、モーツァルトやバッハ、ベートーヴェンといった音楽家たちのモチーフTシャツやスウェットだ。ピアノを嗜んできた渡辺は「音楽家のバンドTがあったなら…」とチャーミングな発想のもと“巨匠たち”のTシャツやスウェットをデザイン。きっと誰もが音楽室や学校の教科書で一度は見たことのある、音楽家たちの肖像画をイラストタッチで描き、ロックバンドKISSの白塗り化粧(コープス・ペイント)さながらの大胆なメイクを施して、ポップにアップデートした。フェイスモチーフの下には「猛津アルト」「バツ葉」「米藤勉」と“当て字”で名前を記し、Tシャツやスウェットの前身頃に大胆にのせた。合わせたジャケットやシャツ、ショートパンツは、どれも毎日使いしやすい気軽さを持ち合わせながらも、カラフルなチェック柄やジップのデコレーションなどをプラスして、パンキッシュにまとめている。スマートに着たブラックジャケット&スリムパンツのセットアップも、レオパード柄を同色であしらって、パンキッシュな強さをプラス。ネグレクトアダルトペイシェンツのロゴは「NAP」「N」など様々な形になり、くるぶし位置や胸元、アームラインなどにあしらわれ、バンドグッズのような統一感を発揮する。“おなじみ”麺演出&モデルのBiSH再びネグレクトアダルトペイシェンツ“おなじみの”麺演出は、今季もカップ焼きそばで実施。ぷわ~と会場に広がる香ばしいソースの匂いとともに、焼きそばを頬張りながらモデルが闊歩する姿は“リアルショー”ならではの面白さがある。今季は、ロックバンド「ナイン・インチ・ネイルズ」のミュージックビデオをインスピレーションに光で会場を装飾。スクエア型に整えたランウェイに光を灯して、牢獄や檻を表現したという。なお、ランウェイにはBiSHのメンバーがモデルとして再登場し、今季もキャットウォークを披露した。
2021年09月03日メグミウラ ワードローブ(MEGMIURA WARDROBE)の2022年春夏コレクションが、2021年8月31日(火)に発表された。“春夏の基礎”をつくるメグミウラ ワードローブは、“羽織るだけで、360度美しいコート”をコンセプトにしたアウターブランド。エイジレス、ジェンダーレス、ボディポジティブをキーワードに、スタンダードを再構築し、新たなシルエットのアウターを提案している。2021年秋冬シーズンのリブランディングを経て、2シーズン目にあたる今季は、メグミウラ ワードローブにとっての“春夏の基礎”を作り上げることに注力したという。ベースにあるのは、リラクシングなシルエット。ふっくらとしたパフスリーブのミリタリー調ジャケットやオフショルダーのダブルコート、裾に向かって緩やかに広がっていくAラインのモッズコート風アウターなど、年齢・性別・体型を問わず羽織ることができるゆったりとしたフォルムのピースが揃う。アクティブで軽快なムード生地をたっぷりと使ったアウターは、ともすれば重々しいルックスになりがちだが、春夏らしいアクティブで軽快なムードも印象的。軽やかな雰囲気を演出するのに一役買っているのが、これまでにも用いてきたボンディングのテクニックを進化させたメインテキスタイルだ。表側に爽やかな麻を、裏側に防風フィルムをボンディングすることで、麻のさらりとした風合いとアウターとしての機能性を両立させた。自然に着想した穏やかなカラーカラーは、ナチュラルな麻色、海を連想させるターコイズ、夏に咲く鮮やかな花の色など、天然の色目からインスピレーションを得たもの。自然の色を採取したカラーは鮮やかな色味であっても、あらゆるものを包み込む穏やかさをはらんでいるようだ。そんなやさしさにあふれたカラーパレットに、カラーブロックの配色や、存在感を放つストライプ模様が、軽快なリズムをもたらしている。
2021年09月03日ヒロコ コシノ(HIROKO KOSHINO)の2022年春夏コレクションが、2021年8月31日(火)に発表された。テーマは「Mindset Revolution」シーズンテーマは「Mindset Revolution」。自分で定めた限界や、無難な定番を選ぶことの安心感から抜け出し、冒険心を発揮しよう。従来の思考パターンを変え、新しい自分に出会おう。そんなデザイナー・コシノ ヒロコのポジティブなメッセージを込めた今季は、荒れ狂う時代の中でなお、軽やかに身をこなし、新しい風に乗ろうとする、強く優しい女性像が描かれている。しなやかなパワーウーマン強さと優しさが同居する今季のムードを象徴するのは、力強さをダイレクトに主張するパワーショルダーと、透け感のあるセンシュアルなマテリアルをコンビネーションするアプローチ。パワーショルダーのロングドレスやダブルジャケットのスリーブに、それぞれメッシュ素材やシアーなファブリックを組み合わせて、しなやかさのあるパワーウーマンを表現している。自由な風に乗り軽やかに新しい風を纏っているかのように、アクティブで軽快なピースも。生地をたっぷりと使ったブラックドレスは、風を受けて空気を含むと、ふわりと宙に舞っているかのように軽やか。躍動感のあるドローイングに鮮烈なイエローを差し込んだシャツも、歩くたびにゆらゆらと揺れ動き、自由なエネルギーに満ち溢れているようだ。新しい自分に出会う新しい自分に出会えるような、自由で斬新なスタイリングも魅力。ノースリーブのワンピースにはオフショルダーのニットをルーズに合わせて、リラクシングに。ジャケット&パンツのセットアップにはベアトップをレイヤードして、大胆に。グラフィカルなスリムパンツにはストライプのシャツワンピースを重ね、個性をぶつけて。ファッションは、もっと自由に、臆することなく楽しんで良い。そんな風に背中を押してくれているかのようだ。なお、今シーズンはコレクションにメンズモデルも起用。「ファッションは誰にでも平等に、公平にシェアされるものである」という考えのもと、性別を問わず“ファッションを愛する人々”に対してヒロコ コシノのクリエーションを届けた。
2021年09月03日シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)の2022年春夏コレクションが2021年8月31日(火)に東京・品川のWHAT CAFEで発表された。名画の感動を拡張させてデザイナーの小塚信哉は、とある日曜の晩に自宅で、とある名作映画を15年ぶりに観た。久しぶりに観たその映画はとても面白く、良い夜を過ごせたという。その時に小塚が思ったのは、「デザイナーという職業はこの映画をモチーフやテーマにするのではなく、この映画で観て得た小さな感動やきっかけを最大限に誇張する事をテーマにするべきだ」ということ。“青いインク漏れ”から始まる連想の旅今季のコレクションを手掛けるにあたり、最初のインスピレーション源となったのは“青いインク漏れ”。インク漏れが海のように広く染み渡っていくように、<小さなきっかけ>をできるだけ誇張したいと考え、“青いインク漏れ”から万年筆やボールペンを連想させた。さらに、「線」のツールとして捉えた万年筆やボールペンから、作品や手紙を完成させるために行う“下書き”をイメージした。作品であればより美しく、手紙であればより気持ちが伝わるために行う“下書き”は、とても素敵なものであると気付いたという。そんな視点から今季のコレクションタイトルは、「SWEET ROUGH DRAFT(素敵な下書き)」と名付けた。“青い鳥”を描いたニットやスカーフまず目を引くのは、はっとさせるほど鮮やかなブルー。ジャケットやセーター、ワンピースなどには、“下書き”のようなクラフト感溢れる青いペイントをオン。フロントポケット付きのニットや光沢感のあるスカーフには、様々な色調の青で儚げな鳥を描いた。シースルー素材のジャケット×ストライプシャツワンピースまた、透け感のある素材やざっくりとしたニットのアウターを合わせることで、インナーの柄を見せるようなスタイリングも散見された。シースルー素材のジャケットには、ストライプ柄のシャツワンピースを忍ばせて。網目の粗いニットカーディガンは、格子柄のニットベストやストライプシャツと一緒に提案した。いずれも、複数の線が重なり合う“下書き”のような奥行きのあるルックスに仕上がっているのが印象的だ。オーバーサイズのワークウェア今季は、ユーロワークスタイルからファッション観を培ったというシンヤコヅカらしく、ワークジャケットやワークパンツ、ジャンプスーツなどのワークウェアも豊富なラインナップで登場。コーデュロイで仕上げたマルチカラーのジャケットやホワイトのラインでアクセントを加えたパンツなどがリラクシングなオーバーサイズで展開された。
2021年09月03日ホウガ(HOUGA) 2022年春夏コレクションが、2021年8月31日(火)に表参道ヒルズにて発表された。2019年春夏シーズンよりスタートしたブランドにとって初となる、東京コレクションへの参加となる。「プレザントホリデー」をテーマに彫刻のように立体裁断でデザインする、有機的なシルエットと豊かなドレープを特徴に持つホウガのクリエーション。今シーズンは、「プレザントホリデー(Pleasant Holiday)」をテーマに、19世紀のテニスドレスや、優雅な休暇を過ごせる場所に着想した、“自分を解放する”レジャードレスを提案する。デザイナーの想いを詰め込んでいささか“忙しすぎる”現代のライフスタイル。デザイナーの石田萌は、いつの間にか息苦しくなってしまう毎日から、ホウガの洋服を纏うことで、自分自身を取り戻すきっかけを作ることができたらと語る。その想いを強く反映させたのは、レジャーで裾を揺らしながら、優雅に身体を動かすためのハイネックロングドレスや、レジャースポーツをイメージした、パイピングテープが特徴のポロシャツ。また縦にも横にもプリーツ加工を施しているのも印象的で、歩くたびにバネのように上下する愉快な表情が、ドレッシーなピースの中に軽やかなムードをもたらしている。瞬時にドレスアップ!自分を解放する自由なファッションには、気軽に“表情チェンジ”を叶えるロマンティックなアイディアも満載だ。ボリュームのあるフリルのつけ襟やつけ袖は、瞬時にドレスアップできるアイテム。またサマールニットのワンピースに重ねたリボンのハーネスベルトは、本来のエッジィさをそぎ落としたソフトな仕上がりで、身体を締め付けることのない新しいアクセサリーとしての役割を担っている。年代ごとに、異なる着こなしをそしてジェンダーの境界線はもちろん、大人用・キッズ用の区別さえ持たないホウガのクリエーションは、年代に合わせて異なる着こなしを楽しめるのもポイントだ。例えば、ロングスカートがキッズにとってのドレスになったり、カットソーがキッズも楽しめるワンピースに変身したり。さらにフリルで出来たドレスシリーズは、大人にとっても様々なアレンジが可能で、自由に重ねることでドラマティックな装いも叶えてくれる。パレットカラーは、懐かしさのあるオフホワイトやローズレッド、シャンブレーのグレーをはじめ、休日のログハウスのようなキャメル、芝や自然を連想させるグリーンなど。また今季は特にストライプ柄が多彩で、ピンタックストライプや綿の先染めストライプ、織りやリネンで表現したクラシカルなストライプ模様が、コレクションにさりげないリズムをもたらしていた。
2021年09月03日ナインエム(9M)の2022年春夏コレクションが2021年8月31日(火)に発表された。ジェフリー・バワ建築が着想源にタイトルに”The Resort Architect“を掲げた今シーズン。着想源となったのは、デザイナー・吉田力が3年前に訪れたスリランカで見て体験したというジェフリー・バワ(Geoffrey Bawa)建築だ。コレクションでは、海や山などスリランカの大自然を建築と一体化させる形で仕立てたジェフリー・バワの建築スタイルを、フルーツや植物のモチーフをユーモラスなグラフィックに落とし込んで表現した。“建物×ヤシの木”をデザインしたシャツたとえば、ボックスシルエットのシャツには建物を囲むようにヤシの木をデザイン。一緒に提案されたパンツには、植物に加えてパイナップルや人のイラストも登場させ、遊び心溢れるルックスに仕上げた。いずれもナインエムが得意とする伝統技法“手捺染”によって表現されている。2重襟のワークジャケットまた、プロテクターのようなデザインを施したパンツや袖口にゴムをあしらったワークジャケットなど、ワークウェアを彷彿させるアイテムが散見されたのも今季の特徴だ。パンツはパッチワークデザインで、ジャケットは2重の襟で展開するなど、グラフィックと同様にプレイフルなムードを演出した。鳥や花を鮮やかな色味で表現カラーは、ブラウンやブルー、グリーンなど自然豊かな景色を思わせる色味が主流。時折織り交ぜた鮮やかなイエローやレッドは、優雅に羽ばたく鳥や大きな花を咲かせる植物を表現するために用いることで、エネルギッシュな佇まいをより一層引き立たせた。
2021年09月03日メアグラーティア(meagratia)は、2022年春夏ウィメンズ&メンズコレクションを、2021年8月30日(月)に発表した。日常に“楽しみ”をもたらす洋服の力今季のテーマ「Play Life」には、日常に“楽しみ”をもたらす洋服本来の力をブランドとしてもう一度発信したい、という思いが込められている。日々の中で感じる楽しさや思うままに喜ぶこと、明るい未来へのまなざしを、洋服を通して表現。思いっきり駆け巡り、自由奔放に遊びまわる時の“躍動感”がデザインに落とし込まれている。飛び跳ねたペイントモチーフなどプレイフルなディテール象徴的なのは、ブルゾンやオールインワン、ジャケット、パンツなどにあしらわれたペイントモチーフ。服に絵具がつくのを気にせずに大きな絵を描いた時のような、ランダムに飛び跳ねたペイントがウェアを大胆に彩る。部分的にダメージ加工を施すことで、より一層活発な雰囲気に仕上げた。ペイントモチーフの他にも、プレイフルなディテールが散見された。ランダムにひっかいたような細い線が表面を飛び交うシャツジャケットや、所々で糸の飛び出したステッチが身頃を縦断するフーディー、ハーネスを思わせるパーツを重ねたシャツなどが登場。デニムジャケットには、まるで落書きしたかのような装飾が施されている。グラフィカルなテキスタイルストライプと目の大きなチェックをパネルで配置したテキスタイルを用いたシャツやパンツは、生地を斜めに切り替えたり、タックをとったりすることでグラフィカルに仕上げた。生地の流れに沿って模様も様々な方向に広がり、動きのある佇まいを見せる。変形可能なデザイン袖にボリュームを持たせたグレーのジャケットは、腕に沿うようにしてボタンを並べ、ボタンの開け方によって変形させながら着ることができる。同様に袖にボタンを配したテーラードジャケットを用いたルックでは、ボタンを大胆に開けて中に重ねたニットベストやシャツを見せ、レイヤードを強調。長さの異なる裾の重なりも相まって、構築的なスタイルを提示している。自由な動きを可能にする分量感身体のアクティブな動きを妨げずに身体を包み込む、分量感のある仕立ても特徴的だ。ゆったりとしたシルエットを描くパッチワークのトレンチコートは、生地の落ち感によって身体になじみ、身体の動きと連動してふわりと翻る。ざっくりと羽織れるドロップショルダーのチェック柄ジャケットや、しなやかに流れるようなドレープを描くワイドパンツなども目を引いた。
2021年09月03日ミツル オカザキ(MITSURU OKAZAKI)の2022年春夏コレクションが、2021年8月30日(月)に発表された。「サーカス」に着想した“楽しい”洋服今シーズンのテーマは、「サーカス」。エンターテインメントが停滞しているように見受けられる世の中に、“楽しいもの”の象徴であるサーカスからインスピレーションを得た、“楽しい”洋服を届けたい。デザイナー岡﨑満は、そんなポジティブな思いから、今季のクリエーションをスタートさせた。着想源となったのは、80年代のサーカス。コレクションには、賑やかな舞台を思わせるプレイフルなムードと、どこかレトロな雰囲気が同居している。ピエロをメインモチーフにひときわ目を引いたのが、岡﨑が自らイラストを描いたというピエロのモチーフ。Tシャツのフロントには大胆なグラフィックで、シャツの襟もとにはワンポイント刺繍で取り入れられたこのモチーフは、滑稽なパフォーマンスで観客を楽しませる道化師そのもののように、着る人にも見る人にもワクワクとした気持ちを与えてくれる。道化師の衣装を思わせるパターンやシルエットモチーフだけでなく、パターンやシルエットも、ピエロの衣装からインスパイアされたもの。ジャケットのスリーブにはプレイフルなレインボーストライプを、フライトジャケットの身頃にはダイヤチェックを落とし込んだ。シャツやパンツには生地をたっぷりと使い、道化師を連想させるふっくらとしたシルエットに仕上げている。人々を魅了する煌びやかな装飾岡﨑による“楽しい”コレクションを完成させるのは、サーカス団のブランコ乗りが身に着けるヘッドアクセサリーやミラーボールから着想を得た鏡のようなパーツ。ルックの足もとに、この装飾を散りばめたスニーカーを一貫して投入している。フィナーレを飾った煌びやかなブラックドレスも、サーカスに魅了され、心躍らされる人々の気持ちを投影しているかのようだった。
2021年09月02日スリュー(SREU)の2022年春夏コレクションが、2021年8月30日(月)に発表された。コンビネーションの可能性一度価値を失ったように見える古着に新たなデザインを施し、"一点物の既製服"を作り出すスリュー。固定概念に囚われず、独自のカッティングと縫製によってあらゆるアイテムを組み合わせ、モダンなルックに昇華させた。日常のスタイルをアップデートデイリーユースも叶うジャケットスタイルへのアプローチには、服が持つ可能性を再認識させられる。誰もが身に着けうるアイテムにブランド独自のデザイン性を加えることで、ともすれば見失いがちな、日常服に潜む魅力を引き出した。例えばファーストルックは、クリーンなホワイト地にグラフィックが際立つテーラードジャケット。一見ハンサムな印象を受けるが、片側には布地を大胆にあしらうことで、動くたびしなやかでエレガントな表情が醸し出される。トレンチコートの可変性服をリメイクしうる可能性は、今季特に用いられていたトレンチコートにも見て取れる。ブランド名を記したリボンが何本も張り巡らされた目を惹くデザインで、メンズ・ウィメンズ共に展開された。このトレンチコートは、"ボトムス"としても再構築。コートをそのまま巻き付けたかのようにラフでありながら、それによって生み出されるプリーツが、却って流れるようなシルエットを作り上げている。視線を奪う、パールの煌めきスリューとしては珍しい、ホワイトパールなどの装飾的なアイディアも印象的。ツイードジャケットやグレーのセットアップのアームにホワイトパールを施し、アイキャッチーなアクセントを加えた。
2021年09月02日ミカゲ シン(MIKAGE SHIN)が、2022年春夏コレクションを東京・渋谷ヒカリエで2021年8月30日(月)に発表した。「分離派建築会」からインスピレーションを受けて今季は、1920年代、建築家の野田俊彦による『建築非芸術論』に反対意見を表明した「分離派建築会」からインスピレーションを得たという。「分離派建築会」は、建築の芸術性と美学を日本で初めて主張し、新しい時代を切り開こうとした日本で初めて近代建築運動を担った組織。そんな彼らに感銘を受けたデザイナーの進美影は、混沌とする今の時代に重ねて、自分たちでこれからの時代を切り開き、可能性を模索していく、という意思表示的なコレクションを目指した。キーワードに掲げたのは、「分離派建築会」の特徴であった“都市と田園”、そして“彫塑的なもの”。このキーワードを顕著に表していたのが、ファブリックの組み合わせだ。アーキテクチュアルなエッセンスを加味する角のあるショルダーラインのジャケットは、上半分にフォーマル地を、下半分には田園柄を採用している。どこか懐かしいタペストリーのような田園柄は、デザイナー進美影自らが手書きしたものだ。先進的なものではなくあえて懐古的な要素を取り入れたのは、新しい道を突き進む上での迷いのようなものを表したのだという。また、曲線や流動的なラインは、分離派建築の最たる特徴とされている。アーチ状にカットアウトされワンピースの裾、“穴のあいた”トップスなどがそれを物語る。トップスやワンピースの随所に見られる、ノットやボタンによって繋ぎ合わせられた平面的な構造は、建築からのインスピレーションを色濃く感じさせた。コートやワンピースに見られるシアーな素材のレイヤードやプリーツの立体的かつ流動的な動きもまた、彫刻的な建築を彷彿とさせる。ファッションの芸術性への回帰2つのキーワードを盛り込む以外に、今季は“芸術性”を重視した彼らに倣って、ファッションの芸術性への回帰を試みた。これはミカゲ シンのデビューコレクションから変わらない、ともに服を作り上げる職人たちへのリスペクトを意図するデザインの延長にある。ものづくりをしている人々の意匠やアート性を純粋に楽しんでほしいという思いのもと、今季は日本の麻織物などを取り入れている。
2021年09月02日ホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering)が、2021年8月30日(月)、東京・新宿御苑にて2022年春夏メンズ・ウィメンズコレクションを発表した。ブランド15周年を迎える節目の年に2021年で、ブランド誕生から15周年を迎えるホワイトマウンテニアリング。代官山のワンルームではじまった小さなブランドは、その4年後に東京コレクションを発表、2013年にはピッティウオモでショーを開催するまでに成長。2015年秋冬シーズンから現在まではパリファッションウィークに参加する一方、多彩なブランドと協業するなど、ファッションデザイナーとして新しい道を開拓し続けてきた。そして、その背景には常にチャレンジ精神を持ち続ける相澤陽介の強い思いがあった。“身にまとう自由"を表現楽天が日本発のファッションブランドを支援するプロジェクト「b y R」のサポートにより実現した、日本で9年ぶりとなる今回のランウェイ。ブランドの色を反映する場所として、東京のど真ん中で大自然を感じられる新宿御苑を舞台に選び、原点回帰であり、今後の未来へのひとつの区切りともいえるショーを発表した。ブランド名の由来となった“都市と山の融合”は、今季ももちろん健在で、これまで出会った人、出会ったモノ、あらゆる経験を踏まえて“服を身にまとう自由”を表現したという。あえて女性モデルだけを起用して、2022年春夏シーズンのメンズ・ウィメンズを網羅するコレクションを発表したのもそれが理由だ。これまでのコレクションでの進化を踏襲しながら、これからの確かな未来を示唆している。アウトドアを基盤に築くホワイトマウンテニアリングのモードでは、機能的なディテールがデザインへと繋がり、一方でデザインが実用性へと繋がる。例えば、マウンテンパーカーは、ファブリックがもつ機能性やディテールの実用性はそのままに、解放的で高度なデザインをもたらした。軽量な素材は身体の動きにあわせて躍動し、ジッパーはシルエットに変化をもたらす。また、アウトドアの一般的な概念を超越するスタイルも、ホワイトマウンテニアリングらしさ。ワークベストは、あえて都会的なストライプシャツにレイヤードするなどによって、ワークウェアとアーバンウェアの中間を模索する手段となる。従来であればアウターであろうマウンテンジャケットは、軽くて薄い機能素材であるからこそ、開襟シャツのインナーとして着用。新しいスタイリングへと導いた。ランウェイにおいて、カラーパレットの基軸は黒。とことんブラックで統一したルックは、テクスチャーの違いで豊かな表情となり、さらに時折混ぜるメッシュやシアーな素材感、トリミングのように配した止水テープやジッパーによって、アウトドアとアーバンウェアを往来する黒の世界を開く。そして、アウトドアをモードへと昇華する。一方で、トロピカルなフルーツ柄や、ゴシック柄を彷彿とさせるカーキのボタニカルプリントは、メンズムード漂うタフなアイテムに負けない柔らかさや、洗練さをもたらす存在だ。サルバム・藤田哲平と共作したセットアップ最後に登場したワンルックは、サルバム(sulvam)のデザイナー藤田哲平との共作による1着だという。サルバムが得意とする肩の力を抜いたデザインエッセンスが美しく交わったセットアップだ。また、足元を飾るアイテムとして、ボリューム感のあるダナー(Danner)とのコラボレーションブーツ、2021年秋にローンチ予定のミズノ(MIZUNO)とのコラボレーションスニーカーが登場している。
2021年09月02日レインメーカー(RAINMAKER)の2022年春夏コレクションが、2021年8月30日(月)に発表された。“和”のテイストを取り入れたコートやシャツテーラードジャケットやシャツなどクラシックなスタイルに、和のテイストを融合させたアイテムを展開しているレインメーカー。今季は、着物のような前合わせを取り入れたノーカラーコートやシャツ、帯のようなウエストマークを施したスタイリングなどが披露された。「カラー」モチーフのオリジナルテキスタイルクラシックなムードが包み込む中で、春夏らしい軽やかなアクセントを加えるのは、イラストレーターでアーティストのhuhuによるオリジナルのテキスタイルだ。メインモチーフには、エレガントな曲線を描く花「カラー(オランダカイウ)」を採用しつつ、植物の持つ有機的な曲線や色彩を再構築することで、奥行きのあるユニークなテキスタイルを完成させた。ステンカラーコートやワンピース、シャツ、パンツなどのウェアはもちろん、バッグやアクセサリーといった小物にもオリジナルテキスタイルがデザインされている。小物には、創業1915年の老舗呉服製造メーカー「片山文三郎商店」による、凸凹とした独特な質感が特徴の「貝絞り」を施すことでより一層アクティブなムードを纏わせた。“裂き編み”のニット素材は、歩くたびに裾がひらひらと波打つ薄手の生地が主流だが、日本の伝統芸能として受け継がれている「裂き編み」を取り入れたVネックニットやニットベストも展開された。裂いた布を糸状にして編み上げたニットは、場所によって糸の太さや色味が異なるため、クラフト感溢れる温かみのある表情に仕上がっている。“猫や犬”モチーフを取り入れた傘また、ロンドンの老舗アンブレラ・ブランド「フォックス・アンブレラ(FOX UMBRELLAS)」と協業した2種類の傘もラインナップ。「土砂降り」を意味する英語慣用句“ Raining cats and dogs. ”から着想を得て、ヘッドに“猫”のモチーフをあしらった折りたたみ傘と、“犬”のモチーフをあしらった長傘を展開する。
2021年09月02日タクタク(tac:tac)の2022年春夏コレクションが、2021年8月30日(月)に発表された。街の“中”へ今季のタクタクのテーマは、“DIVERS(C)ITY”。坩堝のように多様なものが入り混じる“街”の空気は、春夏だけにアクティブで軽やか。リラックス感のあるシルエット、気負わぬエクリュの色みのロングコートやワンピースをまとって、軽快に街の中へと飛びでてみる。軽やかに、リラクシングにシャツやブルゾン、クルーネックのニット、トレンチコートなど、ベーシックなアイテムを基調としたウェアの数々は、いずれも軽やかな素材感で、ドロップショルダーのリラクシングなシルエットが特徴。それだけに、ロングスリーブとショートスリーブのニットを重ねるレイヤードや、ロングコートのウエストベルトを締めた豊かな表情など、着こなしのアレンジも幅広い。パイピングがもたらすアクセントゆったりとしたシルエットにメリハリをつけるのは、トレンチコートやブルゾン、ワイドシルエットのパンツに見られるパイピング、あるいはそれを彷彿とさせる縫い目を外側に出したディテールだ。力強いネイビーのシャツのセットアップは、フリンジ状に軽やかなホワイトで縁取った。また、Vネックのニットは裏表を反転させたかのように仕上げるなど、衣服の外側・内側を軽やかにひっくり返すデザインが随所に見て取れる。内側と外側の相互浸透衣服の外側と内側の相互浸透とでも呼べようか。トレンチコートは、とりわけスリーブのぽってりとした量感に見るように、ボリューム感あるシルエットでありながら、軽快な素材感とメッシュ状のピンホールでもって、重厚な印象を払拭した仕上がりに。そこには、衣服の内側と外側を判然とわけるというよりは、それらのあいだに春風が吹き抜ける軽やかな往来をも感じられる。明るくも穏やかな色調カラーは、ブラックやホワイト、エクリュ、ブラウン、ベージュ、カーキといった落ち着いた色みが主体。時折り差し込まれるブルーやピンク、イエローも、あくまで霞を帯びたように穏やかであり、全体として柔らかくニュートラルな色調にまとめられている。
2021年09月02日パッケージの可愛いコスメや、気になるスキンケアを購入するものの、気づいたら“スキンケアやコスメが部屋のあちこちにある”という悩みを抱えたことはありませんか?「ケースなどに入れているけどなんだかごちゃついて見える」「キレイにまとめたいけどお片づけが苦手でどうしていいかわからない!」という人も多いでしょう。筆者もその一人です。そこで、筆者が最近行ったコスメやスキンケアアイテムの管理方法についてご紹介します。片付けのタイミングや収納の方法がわからない!整理整頓やお片づけが得意な人は、定期的にアイテムの見直しを行なったり、収納も上手にできるでしょう。しかし、苦手だと感じる人は「部屋を見渡すとスキンケアやコスメがいたる所にある」「ボックスなどにスキンケアやコスメを雑然と入れているだけ」という人もいるのでは?このような場合だと、使いかけのスキンケアを放置したまま新しい商品を使ったり、使いたい時にどこにコスメがあるかわからず探すことから始まっていたり、ストックがあるのに同じ商品を購入してしまうということが起こりやすくなります。それでは、せっかく吟味して新しい商品を買っても、十分に使いきれないことが起こりますよね。そこで、今回は、お片づけが苦手な人でも簡単にできるスキンケアやコスメの管理の仕方について、筆者の経験談を元にご紹介します。STEP1アイテムを集めて把握するスキンケアやコスメに限らず、物の整理整頓や収納が苦手だと感じる人は、まずどれだけ物を持っているか把握することが大切です。なので、部屋のあちこちにある、スキンケアやコスメなどのアイテムを一か所に集めます。「気づいたらこんなに持っていたんだ」と知るきっかけになったり、忘れていたものや、いつ購入したかわからないほど古いアイテムまで出てくることがあります。STEP2 ジャンルごとにグループ分けをするスキンケアであれば、クレンジングや洗顔、化粧水や美容液、乳液やクリーム、パック類に仕分けてみましょう。コスメはベースメイクやファンデーション、アイメイクやリップ、ブラシやビューラーなどの小物など、ざっくりとグループ分けします。STEP3明らかに古いもの、使わないものを仕分けるスキンケアやコスメは開封すると空気に触れてしまうため、品質や色が劣化します。直接肌につけるものが多いので、明らかに古いものや残っているけど長い間使用していないものは思い切って捨てましょう。【スキンケアの使用期間目安】・クレンジング、洗顔は開封から1年以内・化粧水、美容液、乳液、クリームは開封から半年〜1年以内・保存料の入っていないオーガニック製品は開封から3か月〜半年以内・開封していないスキンケアは1年〜2年以内アイテムによって使用期間の目安は変わってきますが、スキンケアアイテムはシーズンごとに使いきるのが理想です。【メイクアップ用品の使用期間目安】・ファンデーション、コンシーラー、フェイスパウダーは油分が多く含まれているため開封から半年〜1年以内・マスカラ、アイブロウ、アイシャドウ、アイライナーは空気に触れて酸化し変色しやすいことと、目元に使用するため開封から半年以内・口紅やグロス、リップクリームも唇に使用するため開封から3か月〜半年以内・サンプル類は3か月以内キャップの開け閉めが多いアイテムは空気に触れやすく酸化しやすいため早めに使いきることがポイントです。これらを踏まえて開封から年数が経過しているもの、明らかに使わないものを仕分けます。いつから使っているか忘れてしまう人は、パッケージの裏側に使い始めた日を記載しておくのもおすすめです。STEP4パッケージや小物をきれいにしようスキンケアのボトルやキャップがベタベタしていたり、アイシャドウの粉がケースの周りについている、スポンジやパフ、ブラシが汚いままだと衛生上良くありません。除菌ウェットティッシュなどでボトルやキャップ、ケースの外や内側の汚れをきれいにふき取り、クリーナーなどを使用して、スポンジやパフ、ブラシの汚れを落としましょう。スポンジやブラシ類は特に雑菌が繁殖しやすいため肌トラブルの原因になるほか、複数の色が混ざると発色や仕上がりにも関わります。面倒かもしれませんが、週に1回は洗ったり、交換するように意識しましょう。STEP5収納ボックスやコスメポーチには使うものだけを入れる収納ボックスに無理やりアイテムを詰め込んではいませんか?それでは必要なときに欲しいアイテムを取り出すのに苦労しますよね。化粧水、美容液、パック、乳液、クリーム、ヘアケア、ボディケアなどのアイテムは、常時使うものだけを入れるようにしましょう。クレンジングや洗顔は洗面台の近くに、収納ボックスに入れたスキンケアアイテムはスキンケアをする場所に収納しましょう。生活導線を考えた場所に置いておくとあれこれ移動したり、探す時間を省けます。ちなみに、筆者が使っているのは『無印良品 ポリプロピレン メイクボックス』。深さのあるボックスで、化粧水などもすっぽり収まり、半透明の容器でインテリアの邪魔にもならないので、すっきりして見えておすすめです。【商品情報】『無印良品 ポリプロピレン メイクボックス』価格:¥350サイズ:15cm×22cm×16.9cmコスメポーチもごちゃごちゃすることが多いですが、何でも入れてしまうと、奥底のアイテムが取り出しづらくなるので、使うものだけを厳選して入れるよう見直してみてください。メイク直しのときに使用するものだけを入れると荷物も減り、すっきりとコンパクトになります。『無印良品 手付ポーチ・薄型』はスリムタイプのポーチで、ファスナーで大きく開くため物も取り出しやすいです。ポーチが大きすぎて、あれこれと物を入れてしまう人は最低限のアイテムだけを入れるサイズ感にすると良いでしょう。アイテムを縦に並べると、すっきりして見えるのでおすすめです。【商品情報】『無印良品 手付ポーチ・薄型』価格:990円サイズ:12.5cm×20.5cm×6cmいかがでしたか?片付けが苦手な人でも、まずは今家にあるアイテムを把握し、使うものと捨てるものを仕分けてみる。それから、収納方法を整理すると、日々のスキンケアやメイク時間の短縮にもつながるはず。気になる人は今すぐ試してみてくださいね。【参考】『無印良品』公式サイト©Kostikova Natalia/shutterstock文/寒川あゆみ
2021年08月21日DCの新たな注目作『THE BATMAN-ザ・バットマンー』の日本公開が2022年春に決定。クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』トリロジー以来となる、バットマン単独映画が幕を開ける。新バットマン/ブルース・ウェイン役には、『ハリー・ポッター』シリーズ、『トワイライト』シリーズで世界中を虜にした後、着実にキャリアを積み、『TENET テネット』で、主人公のバディ“ニール”を好演したロバート・パティンソンが大抜擢。マイケル・キートン、ジョージ・クルーニー、クリスチャン・ベール等、数々の名優たちが作り上げたヒーローをどのように演じるか注目が集まる。監督・脚本を務めるのは、『クローバーフィールド/HAKAISHA』や『猿の惑星:新世紀』『猿の惑星:聖戦記』でエモーショナルなドラマを描きSF映画の金字塔に新たな伝説を打ち立てたマット・リーブス。そのほか多くのキャラクターの解釈を一新。ペンギン役に『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』、『ダンボ』のコリン・ファレル、リドラー役に『それでも夜は明ける』、『スイス・アーミー・マン』のポール・ダノ、キャットウーマン役に『ファンタスティック・ビースト』シリーズのゾーイ・クラヴィッツ、カーマイン・ファルコン役に『トランスフォーマー』シリーズのジョン・タトゥーロ、そしてお馴染みのアルフレッド役とジェームズ・ゴードン役には、『猿の惑星』シリーズのアンディ・サーキス、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のジェフリー・ライトがそれぞれ演じる。公開された特報では、クリストファー・ノーラン監督作『ダークナイト』シリーズや、『ジョーカー』を彷彿とさせる不穏で不気味な雰囲気の中、カート・コバーンが率いた伝説のバンドNirvanaの「Something In The Way」が流れ、ただならぬ気配を増長させている。セリフも謎めいたものばかりだが、バットスーツや様々な機能が搭載されたバットマンが愛用する特殊車両・バットモービルなど、ファンの心を熱くするガジェットは健在。キャスト同様、一新されたデザインが、どのようなものになるかも注目を集めている。未知なるヴィランがどのように関わってくるのか…?ジョーカーのように、DCがこれまで描いてきた“悪”のカリスマ性を持った、悪役でありながら、人々の心を離さない魅力的なヴィランの登場を予感させる内容となっている。3点の場面写真からも、マスクを脱いだバットマン(ロバート・パティンソン)のただならぬ表情、バットマンの秘密基地「バットケイブ」と思われる場所で、モニターを見つめ佇むバットマンの奥に控えるバットモービル、ブルース・ウェインが見つめる視線の先には一体…というような、謎が謎を呼びながらその一挙手一投足から目が離せないものとなっている。マット・リーブス監督によると、本作はバットマン誕生の物語ではなく、若き日のバットマンを描いた作品。ヴィランたちもまた、ヴィランとして完全になる前の姿で、ミステリーの要素が色濃く、本作に影響を与えた作品としては、『チャイナタウン』(74)、『フレンチ・コネクション』(71)、『タクシードライバー』(76)に代表される、1970 年代の“リアルなストリート”を題材にした作品を挙げており、『ジョーカー』が持つ、何とも形容しがたいが、人々の心情に訴える雰囲気の作品になることを彷彿とさせている。(C)2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2021年08月13日映画『今はちょっと、ついてないだけ』が2022年春に全国公開となり、同時に主要キャストとして玉山鉄二と深川麻衣の出演が発表された。昨年9月、映画化が発表された伊吹有喜の小説『今はちょっと、ついてないだけ』(光文社文庫刊)。千葉県茂原市と長野県千曲市、愛知県幸田町、長崎県島原市、4都市の製作協力のもと、いよいよ撮影が開始となる。キャストにはかつてスター・カメラマンだった主人公・立花浩樹役に玉山鉄二、人付き合いが下手で美容サロンをリストラされる美容師役を深川麻衣が演じる。がむしゃらに働いて挫折をした人々が集まってきたシェアハウスを舞台に、疲れ果てている世代を包み込むようなやさしい眼差しを持った物語だ。監督・脚本は『流れ星が消えないうちに』や『パーフェクトワールド 君といる奇跡』などで注目される気鋭の柴山健次監督。彼は原作で主人公にさりげなくかけられた、母からの言葉「今はちょっと、ついてないだけ。そのうちいい運がやってくるよ」に心が震えたそう。また本作の製作に至る思いを、柴山監督は「この物語の登場人物たちは人づきあいが下手だったり、時代についていけなかったりと、うまくいかない人生に対して、『どこで判断を誤ってしまったのだろう?』、『自分の望んで来た幸せはこれだったのか?』という思いに苛まれている」とコメント。さらに「しかし、この言葉によって、これまでの時間は肯定され、次の1歩を踏み出す勇気を得ることになるのではないだろうか」とも語っている。<玉山鉄二・コメント>「やれば出来る」、「努力すれば必ず夢はかなう」大人たちに教わったこの言葉で、苦しんだ人達は少なからずいると思います。なぜ「今はちょっと、ついてないだけ」と言ってくれなかったのかと。人生に惰性や楽観を生み出せる事も人間の強さ。今、こういう社会だからこそ、セカンドチャンス、人生の敗者復活戦があっても良いと思います。観ていただいた方々から「少し肩の荷がおりた」と言っていただけるような作品になればと思います。<深川麻衣・コメント>生きていると、誰しも日々いろいろな出来事に直面すると思います。楽しいことばかりではなく、思わず後ろ向きになってしまうことや、もしもあの時に戻れたら…。という後悔を持つことも。この物語は、過去を見て見ぬふりをしたり、無かったことにして前に進むのではなく、本当の意味で今までの自分を受け入れて、人生を歩んでいく勇気をそっと分けてくれるような、そんなあたたかいお話です。皆さまの人生にそっと寄り添えるような映画になりますように。『今はちょっと、ついてないだけ』2022年春、全国順次ロードショー<クラウドファンディング募集>モーションギャラリーにて8月31日(火)まで。<装飾品募集>現在、茂原市内に本作のメイン舞台となる「シェアハウス」のロケ地を作成中!茂原市民の皆さまからロケ地の内装に関わる装飾品を募集。詳細は上記URLへ。8月15日(日)まで延長。
2021年07月26日クレージュ(courrèges)の2022年春夏コレクションが発表された。ブランドのデザインコードを引き継いで新しいアーティスティック・ディレクターとしてニコラス・デ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)を迎えた2021年秋冬コレクション。その続編として披露された今季は、タイトルも前季のものを引き継ぎ「I can feel your heartbeat(君のハートビートが聞こえる)- Part II」と名付けられた。また今季は、デ・フェリーチェが手掛ける初のメンズコレクションも披露された。まず目を引くのは、昨シーズンの主要な構成要素となっていた、カットアウトのディテールやチェック柄などブランドを象徴するデザインコード。今季はこれらをウィメンズとメンズの両コレクションに落とし込むことで、ブランドの世界観をより一層強く表現した。カットアウトを施したドレスやチェック柄コート1969年に発表されたカットアウトのディテールは、はっとさせるほど鮮やかなイエローのドレスや胸元にボタンをあしらったトップスのウエスト部分に。ブランドを象徴するチェック柄は、深くスリットの入ったスカートやタイトなミニ丈ドレス、ロングコートなどに取り入れた。いずれも、キャップやリラクシングなパンツ、トラックジャケットなどラフなアイテムと合わせることで、モダンな雰囲気を纏わせているのが特徴だ。リブニットのロンパースまた、リブニットやビニールなどブランドのアイコニックな素材に、デ・フェリーチェが関心を寄せるワークウェアの要素を融合させることで、モダンにアップデートしたアイテムも散見された。細畝のリブニットは、ワークウェアの定番アイテムであるロンパースに採用。着心地の良さそうなゆったりとしたシルエットが、フレッシュなムードを演出する。さらに、スタイリングにもワークウェアのエッセンスが散りばめた。ベージュのロンパースは同系色のキャップやスニーカーを合わせ、ワントーンで統一することで、ユニフォームのようなルックスに。ブラックのロンパースは、ドロップショルダーのワークジャケットと一緒に提案することで、無骨なムードへと引き寄せた。
2021年07月07日ダブレット(doublet)の2022年春夏コレクションが、東京・三鷹オーガニック農園で2021年6月27日(日)に発表された。テーマは「My Way」。長閑な農園で…“逆再生”することで全貌が明らかになる2021年秋冬コレクションのショーなど、見る者を圧倒させるユニークなショーを披露してきたダブレット。デザイナー・井野将之が今季の発表の舞台に選んだのは、閑静な住宅街にある緑豊かな「三鷹オーガニック農園」だ。草や土の独特な香りが漂う会場に到着すると、思わず微笑んでしまうほど愛らしい山羊たちが出迎えてくれた。会場には、穏やかな農園の景色に相応しい、陽気な音楽が流れている。しかし、ショーのスタート時刻になるとサイレン音が…。観客の不安と期待が最高点に達した途端、爆音のパンク・ロックと共にショーが開幕した。パンク・ファッション×食物?!逆立てられた髪や革ジャン、ダメージジーンズ、裾が裂けたニットドレス、チェーンアクセサリーなど。披露されたのは、パンク・ファッションを彷彿させるものだが、“何かがおかしい”。その違和感の原因は、パンク・ファッションと相反する雰囲気を演出する“食物”のモチーフたちだ。例えば、パンキッシュなネックレスやボンバージャケットと一緒に提案されたベストには、キウイの断面をデザイン。廃棄されるはずのバナナの茎を糸にして編み上げたルーズなニットには、バナナのデザインをのせた。ニューヨークのパンクバンドのアルバムジャケットを彷彿させる、エネルギッシュなルックスが特徴だ。革ジャンには、危なげな赤い傘が目を引く“毒キノコ”をオン。実はこのジャケット、キノコ由来のレザーが使われているそう。そんなエコフレンドリーなジャケットにあえて“毒キノコ”を描くという、ユニークな掛け合わせも印象的だ。ホワイトやグレーなどシンプルなカラーで構成されたデニムのセットアップは、規則性のない波線が“木の年輪”を彷彿させるプレイフルなデザインで。複数の古着のデニムを積み重ねて強い圧力で密着させ、削ぐことで、ナチュラルな風合いを表現したという。今季はコラボレーションアイテムも豊富なラインナップで展開された。スイコックとコラボレーションしたレオパード柄のサンダルは、裏に“肉球”をデザインした遊び心溢れる一足。ビッグシルエットのテーラードジャケットは、洋服の青山のジャケットを解体・再構築し、インパクト抜群のルックスに仕上げた。いい子なやり方で作る“悪い服”コレクションを俯瞰して見てみると、エコフレンドリーな素材や仕組みを採用しながらも、反抗的でパンクな服ばかり。これについて井野は、「環境に良い素材や仕組みで作っている服だからかっこいい」と謳われる現在のファッションに対する<疑問>を表現したという。ファッションとは本来、見たり着たりすることで気分が高揚し、誰かに会いたくなったりどこかに行きたくなったりするものではないだろうか──。そんな想いを胸に、「いい子なやり方で作る“悪い服”」という、“ダブレット流”のエネルギッシュでユニークなコレクションを完成させた。
2021年06月30日