眼振(がんしん)とは?種類や原因、症状から治療方法まで詳しく解説します!
律動眼振と振子眼振は、先天性の眼振のなかで、緩徐相があるかないかで分けられる眼振です。詳しくは先の章で紹介しましたので、以下では周期性交代眼振と新生児点頭痙攣の特徴を紹介します。
◇周期性交代眼振
周期性交代眼振は、100~240秒ごとに眼振の方向を変える水平方向の眼振です。先天性の眼振だけでなく、後天性の眼振でも見られることがあります。
先天性の眼振では、視界が揺れているなどの自覚症状が見られないのが一般的ですが、周期性交代眼振では先天性であっても周期的に変化する見え方を自覚している人がほどんどです。
◇新生児点頭痙攣
この眼振にかかった子どもは点頭という、首をこっくりと頷くような動作や首をひねるようにまわす動作をすることが多いです。
新生児点頭痙攣は、生後3ヶ月から1歳半までに発症し、多くは数年以内に、遅くとも8歳までには自然に治ります。
しかし、最近では新生児点頭痙攣は内斜視や弱視を引き起こすという報告もされており、眼振は自然に見られなくなるが長期的な検査や治療が必要だと考えられています。
弱視は、メガネやコンタクトを使っても視力が上がらないような状態のことを言います。
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参考書籍:三村治/著者『神経眼科学を学ぶ人のために』(医学書院・2014)
眼振がある子どもに見られる特徴
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10337000943
眼振のあるひとは、眼球が揺れているため、ふだんからものが揺れて見えていると思われがちです。しかし、上の章で見てきたように先天性の眼振では、ものが揺れて見えることは珍しく、ほとんどめまいや耳鳴りがみられません。
そのため、本人みずから不調を訴えることは少なく、子どもの場合は特に気づきにくいです。眼科に行ったときや第三者に眼球が動いていることを指摘されたときにはじめて眼振かもしれないと疑うことになります。視覚的に眼球が動いていることが確認できた場合以外にも、子どもの眼振が疑われるケースがいくつかあります。
◇注視・追視が見られない
赤ちゃんは生まれた直後から、目の前のものを見つめること(=注視)ができます。また、生まれた直後は視力が低く、目の前を動いているものを目で追うこと(=追視)