子育て情報『子どものPTSD(心的外傷後ストレス障害)の原因・症状・治療法は?診断基準やうつ病との関連性も説明【専門家監修】』

2023年1月27日 14:15

子どものPTSD(心的外傷後ストレス障害)の原因・症状・治療法は?診断基準やうつ病との関連性も説明【専門家監修】

※幼児のPTSDで多い原因のひとつに「ドメスティックバイオレンス(家庭内暴力)」が挙げられます。

子どものPTSDの症状は主に「侵入症状」「回避症状」「認知および/または気分に対する悪影響」「覚醒度および/または反応性の変化」「解離症状」の5つがあり、いくつかの症状を併発することがほとんどです。

1.侵入症状
心の外傷体験を連想させるものを目にしたあとなどに、意図せずその体験を思い出したり、悪夢を見たりします。(6歳未満の場合、悪夢と外傷的な出来事の関連性は不明)

心の外傷体験を再体験するフラッシュバックがよく見られますが、幼児の場合、遊びを通して外傷体験を再演するケースも多いです。

2.回避症状
心の外傷体験の記憶や感情を思い出さないように回避し続けます。その体験を連想させる物事も回避対象です。

3.認知および/または気分に対する悪影響
心の外傷体験を思い出せなかったり、その体験に対する考え方に歪みが生じたりする場合があります。考え方の歪みの例には「自分が悪いのではないか」「自分が何か対処をすれば避けられたのではないか」などがあり、自責的な考え方になる傾向が見られる場合もあります。


また、心の外傷体験は気分にも悪影響を及ぼし、以下のような症状として表れます。

・陽性感情の減少と陰性感情(恐怖・罪悪感・悲しみ・羞恥心・錯乱・疎遠感・孤独感など)の増加
・物事に関心が持てなくなる
・ひきこもり
・感覚が麻痺していると感じる
・自分が若くして死ぬと予測する

4.覚醒度および/または反応性の変化
心の外傷体験の前には見られなかった、過剰な覚醒状態やそれに伴う症状が表れます。ちょっとした音や変化にドキドキしたり、常に緊張している状態になったりもします。

5.解離症状
自分の意識が体から離れているように感じたり、現実が非現実に感じたりします。

https://msdmnls.co/3A1fdJ7
参考:小児および青年における急性および心的外傷後ストレス障害 (ASDおよびPTSD)|MSDマニュアル プロフェッショナル版

PTSDは、重度の恐怖をもたらした心の外傷体験があり、その体験を再体験しているかどうかや、感情麻痺や過覚醒の病歴をもとに診断されます。PTSDと診断されるには、機能障害や精神的苦痛を引き起こすほど重度な症状があり、その症状が1ヶ月以上続く必要があります。

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