2021年11月21日 20:00
「外で縛られ、どう過ごしてたのか…」多頭飼育崩壊現場から救出された猫のいま
への思いをお聞きしました。
ーー河瀬さんは数えきれないほどの猫を保護されてきました。なかでも印象深い出会いを教えてください。
ぶんちんという名前の猫がいます。とある会社の多頭不適切飼育現場からレスキューしました。そこは、猫の飼育の知識が足らず、猫たちを外で犬のように紐で縛って犬小屋のようなものを作って飼育していたんですね。総勢30匹弱の猫たちが、不衛生で過酷な環境のなか、長い年月飼われていました。
ぶんちんは、大雪が降る前に保護し、東京にあるネコリパのシェルターへ移しました。
りんご猫(エイズウイルスキャリア)でした。とにかく人の膝の上にずーっとのっていたい、かなりの甘えん坊。外で縛られて暮らしていた頃は、いったいどんな想いで過ごしてきたんだろう…と不憫に思いました。
その頃、高齢の女性でひとり暮らしの方から応募がありました。保証人もしっかりされた方でしたので、ぶんちんとお見合いをし、無事に引き取ってもらうことに。ずっとおうちにいる方なので、ぶんちんは思う存分甘えることができます。
譲渡後は、毎日、おばあさんのお膝の上で過ごしているそうです。おばあさんも、ぶんちんが可愛くて仕方がない様子で、ぶんちんが生きがいとなり、逆に私たちに感謝をしてくださり、同じような保護猫を今後も救ってほしいと寄付をたくさんいただきました。