2018年3月20日 09:50
【インタビュー】大躍進ムロツヨシの原動力「19歳の自分に恥をかかせてはいけない」
と語り出すと「そこからまったく目が出なかったのですが、ある意味で20代は、そのときの決断が自分のなかでは重大なことだったので『そう簡単にはやめられない』という意地で役者を続けていた気がします」と当時を振り返る。
そんななか、転機となるきっかけとなったのが、26歳のときだったという。「それまではうまくいかなくても、芝居だけしていれば誰かが絶対見てくれるという甘い考えだったのですが、26歳のとき、芝居する場所もなにもなくなってしまって、自分から動かなければ誰の目に留まらないと思ったんです」と考え方をシフトチェンジした。そこからは“意地”ではなく“19歳のときの自分に恥をかかせてはいけない”という思考に変わったという。
そこから少しずつ、自身をアピールし、映像の世界にも顔を出すようになった。すると「映画やドラマに出た喜び」は、なにものにも変えられない特別な感情としてムロさんの心に宿った。仕事がどんどん楽しくなっていったという。
■仕事を待っているだけでは限界がある
20代のムロさんは「食える役者になりたい」という強いエネルギーと野心に突き動かされていたという。30代を経て40代になり「いまは、たまたま3か月先ぐらいまでは、なんとか食えるようになってはいますが、次の目標を見つけて、その気持ちを継続させるのはすごく難しい作業なんです」