2015年2月16日 11:57
人に聞けない相続の話 (2) 「遺書」と「遺言書」の違いって何?
連載コラム『人に聞けない相続の話』では、相続診断協会代表理事の小川実氏が、その豊富な実務経験をもとに、具体的な事例を挙げながら、相続の実際について考えていきます。
【ケース2】相続のセミナーを受けたAさん(50歳)は、エンディングノートに想いを残す重要性を知り、早速エンディングノートを購入し、記入し始めました。
自宅の書斎でエンディングノートを記入していると、妻(46歳)がコーヒーを持って入って来ました。
妻 : 「あなた、お仕事?」
夫 : 「実は、相続のセミナーに参加してきたんだけど、エンディングノートに想いを残すと良いって聞いたんで、早速買ってみたんだよ」
妻 : 「えっ? あなたどこか具合でも悪いの? エンディングノートって亡くなる前に書くものでしょ? どうしたの?」
と焦って聞き返してきました。
夫 : 「いや、違うんだよ…」
妻 : 「どこも悪くないのに、どうして死ぬ準備なんかするのよ?」
と今度は、泣きそうになって私に問い返してきました。
【診断結果】一般の方にとって、『遺書』『遺言書』は、いずれも「亡くなるための準備の文書」なのかも知れません。
そして、エンディングノートは、年配の方の「老いや死への準備」