2015年10月1日 08:00
知らないと損をする「お金と法律」の話 (16) 10月から送られてくるマイナンバー、個人情報保護は大丈夫?
現在の日本では、「年金」や「健康保険・雇用保険」、「パスポート」、「税金」、「運転免許証」、「住民票」など、それぞれに付された番号はそれぞれの管理機関において全く共有されることなくバラバラに管理されています。それを一本化することで国民にとってもマイナンバーさえあれば行政手続きが全てできることになるわけです。このように、以前よりも行政のサービスが使いやすくなるということで、国民の利便性が向上することが期待できます。
○マイナンバー制度で危惧されること
一方、マイナンバー制度には次のような危惧の声が聞こえてきます。
やはり危惧されるのは、「マイナンバーの流出」や「なりすまし被害のおそれ」ですね。マイナンバーに関する個人情報が漏えいされたり、悪用されたりするのではないかという不安は、みなさん共通にお持ちではないかと思います。法律的には、マイナンバーは必要性がある場合を除いては利用・収集が禁止されるほか、本人確認義務、第三者機関による監視監督、法律に違反した場合の罰則の強化等の規定により、なるべくこのような事態を防止するよう制度化されています。また、システムの上でも、個人情報の分散的管理(特定の機関が一括管理することはない)