2017年6月1日 11:00
ホリプロ・堀義貴社長が赤字覚悟で行う「人生最大の博打」とは
その後社長になってから、合間に海外の演劇のサイトをチェックしていたら『Billy Elliot』という文字が飛び込んできました。映画の邦題は『リトル・ダンサー』でしたが、サントラも買っていたので、原題も覚えていたんですね。あの『ビリー・エリオット』がミュージカルになる、しかも作曲はエルトン・ジョン。「え~!」と驚いたわけです。
きっとイギリスだからこの作品がミュージカルになるんだ、でも日本でやったら絶対に受けるだろうと考え、ロンドンでもまだ幕が開いていなかったのに、プロデューサーに「絶対に良いと思う」と言ったら「調べてみましょう」と。映画会社が製作を担当していることがわかり、そのままプロデューサーがロンドンに行ったんですよ。
――まだ何もオープンしていない頃からとは、驚きました。
当然まだオープンもしていませんから、「日本版を作るつもりは全くない」と言われました(笑)。
「じゃあオープンしてから、もし可能であれば交渉させて欲しい」と伝えました。
実際に幕が開いてからロンドンに観に行きましたが、その頃にはもうチケットが取れないくらいの人気になっていましたね。1幕が終わって、もう、泣けて泣けてしょうがないんです。