くらし情報『ヒット中『空飛ぶタイヤ』は、「自分語りを極力排した」 脚本家の意図』

2018年6月23日 09:00

ヒット中『空飛ぶタイヤ』は、「自分語りを極力排した」 脚本家の意図

社会派でありながらエンターテインメントとして成立しているのが素晴らしいと思いました。初めての映画化だったのはその時は知りませんでした。この作品にとってどうか、この物語にとってどうか、ということを最優先事項に考えました。

――脚本を執筆するうえで意識したことや、苦労された点は何でしょうか?

2時間におさめることです。まず、タイヤの脱輪事故から始まる、ある種の巻き込まれ型の物語としてとらえました。脱輪事故がなければ、主人公の赤松は別の人生を歩んでいたはずだからです。だから脱輪事故を冒頭早い段階で起こし、赤松がどういう人間であるかということを、それに対処する行動で描いていきました。

他の登場人物も同じで、自分語りを極力排し、非常時に対する行動、リアクションで人間を描きました。
アメリカのネットドラマのように、背景をあまり描かず、物語で転がしていくイメージです。ある状況に対し、怒るのか、あきらめるのか、自分を守るのかで、人間が現れてくると思ったのです。観客の想像力を信じ、行間を駆使し、時には台詞のないリアクションで人間を描くという方法です。

それでも登場人物があまりに多く、2時間ではおさまりきりません。

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