【『正直不動産』第3話感想・考察】視聴者を心を掴む山Pの「毒舌」と「柔らかい」演技のギャップ
そんな月下とは対照に市原隼人演じる桐山は、荻窪の喫茶店を契約後、上司に、もし店が潰れてもすぐに次の借主を見つけ、これを続ければ仲介手数料を延々と稼げると話していた。
両者の話を聞いていた永瀬はなんだか腑に落ちない表情を浮かべる。
そこに言葉はなかったが「不動産を売る」という意義を自らに問いかけているようにも見えた。
契約時の利益だけを目的に、後先を考えていない営業は果たして善と言えるのか。
これまで部下の指導でも、どこか億劫な一面が見られた永瀬だが、最後に月下に投げかけた言葉は視聴者の心をグッと掴んだ。
「今度は一人で行ってきな」
正直不動産ーより引用
これはカスタマーファーストで見事に気難しいオーナーの心を掴んだ月下へ送る、永瀬なりの愛情表現である。
トゲのある言葉から一変、柔らかく優しい演技で第3話のラストを包み込んでくれた山下智久の演技に私たちがどっぷりとハマっているのはこれで明らかとなった。
信頼できるパートナー・月下と共に奮闘する姿をこれからも見守っていきたい。
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[文・構成/grape編集部]