【『正直不動産』第4話感想・考察】作品に込められた想い、「正直」と向き合う山下智久の表情に注目
中古マンションを購入した夫婦も、当初は駅から遠いのが通勤に不便だと嘆いていたが最終的に「駅からちょっと歩くけど、運動だと思えばいいか」とポジティブに捉えていた。
おそらく『正直』を味方につけた永瀬もそうだ。
嘘がつけないことをいつまでも悲観するのではなく、上手く利用してやろうという考えに転換することができた。
中古マンション、事故物件、正直、それぞれを上手く描きながら、その裏側には壮大なテーマが隠れていたことに気付いていただけただろうか。
これがドラマを見た後、視聴者を優しい気持ちにさせてくれる、作り手が仕込んだトリックなのである。
初めての充足感、正直と向き合う永瀬
正直を味方につけたことで永瀬が今回勝ち得たのは初めての『充足感』だった。
嘘ではなく正直に向き合うことでお客にも喜んでもらうことができ、契約を取ることで会社にも貢献することができた。
ここでも山下智久の表情で魅せる演技が光る。
今まで味わったことのない感情が込み上げてくるその表情は、不思議な感覚であることを伺わせた。でもすぐに気付く、「自分は嬉しいんだ」と。
「もしかしたら、嘘をつかなくても成績を残せるのかもしれない。