【石子と羽男 第7話 感想】歩み出すきっかけを与えられるのは、私たちであるということ
そんな時、羽男のもとに山ヨコキッズの1人、川瀬ひな(片岡凛) から、「Kの情報を渡すから今すぐ来てほしい」と電話を受ける。友人の美冬(小林星蘭)が父親・東(野間口徹)から暴行を受け、追われているというのだ。
美冬は母親の再婚相手である現在の東から暴力で支配されていた。1ヶ月前に暴行を受けた日に家を飛び出し山ヨコに来てからは、二人は唯一心を許し合える存在となった。
暫くして石子と羽男が現場に到着するが、美冬は途中の歩道橋の階段で足を踏み外し、集中治療室へ運ばれる事態となる。
こんな時、真っ先に連絡すべきは警察だ。しかし、彼女らが警察に頼れば、また居場所を失うことになる。
山ヨコにいる若者は皆、大人を信用も期待もしていないのだ。だが、ひなは美冬のため、偶然知り得た大人の電話番号に全てを託した。
そして意識を無くした美冬の代わりに「父親を虐待で訴える」というが、本人の意思は不明であり、疑わしいというだけで裁くことはできない。
この『推定無罪』というきまりは冤罪を防ぐためにある一方で、時に裁かれるべき罪を守ってしまう。弁護士は法律の範疇でしか動けないし、法には限界点が存在するのは確かなのだ。