2020年4月17日 11:00
中居正広、ぺこぱに学ぶ“一度受け入れる”という過ごし方
今、エンタメの世界では『鬼滅の刃』が社会現象を巻き起こしている。コミックはシリーズ累計4,000万部を突破、アニメも人気の作品で、家族4世代にわたって楽しめることから「朝ドラのようだ」とも評される。
物語は、鬼に家族をみな殺しにされた少年が、唯一、生き残りながら、鬼にされた妹を人間に戻すため“鬼狩り”の道を進みながら成長していく、というもの。
「しかしそれが“正義 vs. 悪”という勧善懲悪の構図ではなく、悪=鬼にも悲しい理由があり、悪側にも気持ちを寄せているのが、この作品の特徴なのです」
爆発的人気の理由をこう解説するのは、日経BP総研の上席研究員を務める品田英雄さんだ。『鬼滅の刃』が誕生し、ヒットしたのは、閉塞感やストレスを感じやすいこの時代だからこそ、と品田さんは分析する。
「ここ10年、つまり、スマホの広がりと表裏一体ですよね。集団の多数派が少数派に対して、意見を合わせるよう圧力をかけてくる。仲間内で違う意見をもっていると、いじめの対象にされやすい。
企業でも、コンプライアンスやルールの厳守を強く求められる。息苦しい時代です。その反動で“否定しない”ものを強く求めるのは、心理的に当然のことではないでしょうか」