「がんのママをささえ隊」女性医師 企画のきっかけは後輩の死
(以下・ささえ隊)を立ち上げた。
「スタッフは6人。私はプロジェクトリーダーとして、ホームページでの情報発信やイベントを企画します。とくに力を入れているのが月に1度の交流会。味噌づくりとか、お話会とか、家族ぐるみで参加してもらいます」
がんのママたちが互いに共感することで生まれる力。それが病気と向き合うために大切だと金城さんは言う。ささえ隊を始めるにあたり、金城さんの背中を押したのは、乳がんで闘病生活を送っていた小林麻央さん(享年34)の姿だった。麻央さんは命尽きる直前まで、ブログで子どもたちへのこまやかな愛情や家族への感謝をつづっていた。
「麻央さんを見て、やるなら今だ、そう思いました。なぜかって?現実には麻央さんのようにできないママがたくさんいるからです」
金城さんは乳腺外科医として、子どもを残して亡くなっていく若いママをたくさん見てきた。不安や苦しみに追われて大切な時間を使い果たす人。現実逃避をしたまま最期を迎える人……。
「医療の問題もあるんです。乳がん治療は日進月歩。