くらし情報『「がんのママをささえ隊」女性医師 企画のきっかけは後輩の死』

2017年9月17日 11:00

「がんのママをささえ隊」女性医師 企画のきっかけは後輩の死

乳がんのため、30歳で亡くなった彼女には、3歳と1歳の子どもがいた。

「夫は私の医学部時代の同期。家族ぐるみの付き合いでした。物心つく前に母親を亡くした、幼い子どもたちが心配でした。それで、『天国のお母さんからよ』と、クリスマスやバレンタインのプレゼントを贈っていたんです」

せめてママの代わりに。そんな思いで始めたが、忙しくてつい贈り忘れたりする。そもそも子どもたちが本当に欲しいものは、よその女性からの贈り物だろうか。もっと違う形で、ママの愛が子どもの中で生き続ける方法はないのか、そう思いを巡らせるようになった。


胸の奥で、少しずつ思いを熟成するうち月日が過ぎた。’13年、金城さんと夫は故郷の福岡県に戻ることを決めた。「仕事と育児の両立を応援する」というプロジェクトで、福岡県内の大学病院の求人募集があったのだ。無事に採用された金城さんは、再び乳腺外科医として一歩を踏み出す。そして、30歳で亡くなった後輩の死が、ささえ隊立ち上げのきっかけとなった。

「がんであるかどうかにかかわらず、すべてのママが助け合えるようにしたい。互いに思いを分かち合える、そんなママたちの共感力が広がってほしいんです」

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