2021年8月20日 18:00
永遠に解けない謎を封じ込めたようなyonawoの音楽 2ndアルバムに込めた思いとは
――なるほど。荒谷さんの書く曲って、Aメロ~Bメロ~サビというような、いわゆるJ-POPの定型からは外れた自由な構造になっていますよね。
荒谷:そうなんですよ。だから『哀してる』みたいな曲にチャレンジしたというのはありますね。『哀してる』がアルバムに入ることによって、余計に他の曲との違いが際立って、それがオリジナリティーというふうに感じてもらえるのかもしれませんね。そもそも『哀してる』のデモの段階では今とは違う譜割りで、冨田さんに入っていただいて形が整っていったんですよね。だから僕自身の気づきとして『哀してる』はすごく大きいんですよ。自分はどう作ってもこうはならないんだなって(笑)。
――こうって言うのは、J-POP的なものにはならないんだと。
荒谷:はい。
――少し話が戻るんですけど、今作では生のグルーヴを前面に出していきたいというのがバンドの共通認識としてあったとおっしゃったんですが、それはどういう理由からだったんですか?
野元:いくつかデモが上がってきた段階で、今回は生音にこだわりたいなっていうのを自然と思ったっていうのが正直なところですね。
荒谷:打ち込みって――あくまで僕の感じ方なんですけど――響きとして内側に広がっていくイメージなんですよ。