住宅性能の「トレードオフ」にご用心!中古物件購入の際は要チェック
トレードオフ(Trade-off)という言葉をご存じですか?
経済学用語で「一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ない状態・関係」の意味。
もともとはイギリスの経済学者が指摘した「失業率と物価の関係」から生まれた言葉で、失業率を抑えると(景気が回復して)物価が上昇し、物価を抑えると(景気が冷え込んで)失業率が上昇する……という状態や関係を表しています。
分かりやすくいえば、「あちらを立てれば、こちらが立たぬ」ということですね。
sunny / PIXTA(ピクスタ)
■ 住宅の性能にもある「トレードオフ」の関係!
快適で安全な住まいを求めるのは、誰しも同じです。
しかし耐震性や耐久性、断熱性や気密性、耐火性や防火性、防音性や遮音性、さらにバリアフリーなどの「快適性・安全性」や家族の安全を守る「防犯性」などといった性能や機能を、すべて追求することは不可能です。
また、それらの性能や機能を追求することはコストアップにつながり、現実的ではありません。
OrangeMoon / PIXTA(ピクスタ)
例えば、採光性や通風性を高めるために、あるいはリビングから庭を眺めるために、大きな窓を希望する人も多いことでしょう。