ウーマンエキサイトがお届けする子育ての新着記事一覧 (339/341)
子どもの情緒を育てるために、また親子のコミュニケーションとして、積極的に行いたい「読み聞かせ」。でも、いざやってみようとすると、本選びに迷ったり、子どもが興味を示さなかったり、とうまくいかないことも。絵本の読み聞かせは、子どもに非常に大きな幸福感を与えると言われています。コツをおさえて、親子の時間をもっと楽しみたいですね。■読む絵本はどうやって決めればいい?「子どもに読み聞かせをしよう」と思ったとき、まず悩むのがこの問題。とくに赤ちゃんのうちは、どんな絵本を読んだらいいのか迷ってしまいますよね。まだ言葉を覚える前や、おしゃべりが上手にできないうちは、絵や色がはっきりしているもの、リズミカルな言葉で表現されているもの、シンプルな繰り返しが出てくるもの、などを中心に選んでみましょう。絵本に記載されている対象年齢を参考に、大きくなるにつれてストーリーのある絵本に移行していきます。子どもの年齢が上がってくると、徐々に本人の好みもあらわれてきます。でも、「この本は好きそうだな」と思って買ったのに、あまり喜ばなかった…というケースも。書店で何を買うか迷ったら、まずは図書館を利用してみましょう。子どもは、気に入った本があれば、何度も読みたがるはず。そうやって、お気に入りを見極めてから購入するようにすれば、子どもが本当に好きな本を与えてあげることができます。また、親が与えたい本と子どもが欲しがる本が食い違った場合は、交互に買うというルールを作るのもよいですね。■読み聞かせは膝の上で読み聞かせをするときに多いのが、子どもと向かい合って本を広げるスタイル。何人もの子どもを相手に読むときは、このような紙芝居スタイルになりますが、親子での読み聞かせは膝の上にすわらせて行うのがおすすめです。読み聞かせとは、ただ本の内容を伝えるだけでなく、子どもと本の世界を共有するということ。触れ合いながら、同じ目線で読み聞かせをすることで、絵本の世界により入り込めるはずです。■説明やアドリブを加えない少し難しい言葉が出てきたり、ストーリーがわかりにくそうだと感じたりしたとき、つい「これはこういう意味なのよ」と説明を加えたくなりますよね。子どもの理解を深めようとしてやりがちなこの行動、実はNG。話を中断することで、本の世界への感情移入や集中力を途切れさせてしまうのです。同じように「これはどういう意味だと思う?」「登場人物はどう思ったかな?」などと質問を投げかけるのも避けて。子どもから質問がない限りは、大人が先回りして働きかけをしないようにしましょう。もし子どもがわからなさそうな言葉が出てきた場合は、本を読み聞かせながら、その言葉があらわす絵を指差しましょう。こうすることで、話を中断せずに子どもの理解を促すことができます。そして、読み聞かせのもっとも大切なポイントは、自分も楽しむことです。子どもは「ママと一緒に楽しむ」ことが大好き。そして、ママの気持ちをとても敏感に感じ取ります。絵本の世界を親子で一緒に楽しみながら、素敵な時間を過ごしてくださいね。
2016年04月05日4月になり、入園や入学、進級など子どもたちも新しい環境での生活が始まると、ママと離れられなかったり、新しい環境に緊張してしまったりで「園や学校に行きたくない」という行き渋りが多くなります。だからといって行かせないわけにもいかないし、頭ごなしに叱ってしまっては逆効果。園や学校に楽しく通えるように、子どもの不安をうまく和らげてあげましょう。■子どもに不安な顔を見せない保育園や幼稚園に入って、初めてパパやママと過ごすことになる子どもの場合、「行きたくない」と泣いたりグズったりしてしまうのはよくあること。朝の忙しいときに泣かれてしまうと、ママも困ってしまいますよね。でも、ここで不安な顔を見せるのはNG。とくに登園前は笑顔を絶やさないように意識して、子どもを安心させてあげるようにしましょう。「今日のお弁当は大好きなハンバーグだよ」「今日は○○あそびがあるよ」など、その日園に行くのが楽しみになるような声掛けをするのも◎。「元気に帰ってきたら、おやつは○○だよ」といったお楽しみを作ってあげるのもよいでしょう。■連れて行くと決めたら心を鬼に「園に行きたくない」という理由が、体調不良やお友だちとのケンカなどハッキリしている場合は、その問題に対して働きかける必要があります。具合が悪いなら無理せず休ませたほうがいいですし、お友だちとのトラブルは仲直りのサポートをしてあげたいですよね。そうではなく「何となく不安」「ママと離れたくない」といった場合は、とにかく連れて行ってしまいましょう。そして、園で先生に子どもを預けたら、すぐに立ち去るのがポイントです。ママの姿がいつまでも見えていると、子どももなかなかさびしい気持ちがおさまりません。ここは心を鬼にして、あとは先生にお任せしましょう。登園するまでは大泣きしていても、ママの姿が見えなくなると楽しく遊び出す、なんてことも案外多いようですよ。■「行きたくない理由」を問いたださない卒園して小学生になると、子どもを取り巻く環境は、また大きく変わります。新しいお友達や先生、学校の雰囲気に、不安を感じることも多いものです。入学後、「学校に行きたくない」と子どもが言い出したとき、ついやってしまうのが「どうして行きたくないの」と理由を問いただしてしまうこと。でも、大きくなったとはいえまだ小学1年生です。不安な気持ちをうまく言葉にすることができず、「行きたくないから行きたくないんだ!」ということになってしまいます。行き渋りが朝だけの場合は、ママが一緒に通学するのもひとつの方法です。学校に相談すれば、教室まで付き添うことも可能なケースも。時間をかけて段階的に、教室まで、校門まで、通学路の途中まで…というように、別れるタイミングを早めていきましょう。行きたくないからといって学校を休ませてしまうと、子どもが「嫌なら行かなくてもいいんだ」と思ってしまい、休んだ分ますます学校になじめない…といった悪循環になることも。どうしても不安が強い場合は、「家の都合で早退」「病院に行くから遅刻」というように、あくまで親の都合ということにして、学校にいる時間を少なくしてみては。通園・通学の行き渋りは、入園や入学後だけでなく、夏休みなどの長期休暇のあとにも起こりやすいようです。新しい環境が不安になるのは大人も子どもも同じ。心配な気持ちをぐっとこらえて、楽しく園&学校生活が送れるようにサポートしてあげてくださいね。
2016年04月04日妊娠中期の食欲との付き合い方妊娠中期にさしかかると、つわり症状が落ち着く傾向にあります。半面、食欲が沸き、以前より食べる量が増える人もいるため、この時期は体重コントロールが大切です。体重コントロールはかかりつけの健診医が妊娠前のBMIから算出し、ママ一人ひとりに合わせ、妊娠期別に指導を行います。妊娠中期に増えてもいい体重は1週間におよそ0.3~0.5kgと言われています。健診医の指示に合わせ、痩せすぎたり太りすぎたりしないように注意しましょう。食事は、バランスの良いメニューを心掛け一日3食をしっかり摂るように心がければ、ママも赤ちゃんも健やかな妊娠生活を送ることができるでしょう。妊娠中期の食事内容って、どうすればいいの? 1日当たりの食事量は、妊娠前と比べおよそ250kcal増やすことが目安です。食事の時間が不規則になる生活は避け、食欲がある場合は、主食やお菓子、油ものなどの摂りすぎは避け、野菜や糖分の少ない果物を小分けにして食べるなどの工夫が必要です。夜食などの食べすぎにも注意しましょう。食欲がない場合は3食分の食事を小分けにし、食べられる時に食べるなどの工夫をしてみましょう。また妊娠中期ごろでは、赤ちゃんの成長に伴い子宮が大きくなることで、ママの体内で膀胱が圧迫されます。頻尿を我慢すると感染症などにもつながる恐れがあるため、カフェインを含まない飲み物や水などで水分を多めに取り、尿を我慢したり、溜めすぎないように意識しましょう。妊娠中期におすすめの食べ物・栄養素妊娠期間中にママが摂取した栄養素は、胎盤が完成する以前はママの血によって赤ちゃんに直接運ばれ、胎盤が完成する妊娠16週頃以降は胎盤とへその緒を通じ届けられます。また妊娠中期には、赤ちゃんの肺や筋肉が完成しはじめ、ホルモン分泌に関わる下垂体、副腎、甲状腺などもはたらきはじめます。赤ちゃんの体づくりを支えるたんぱく質、ビタミンやミネラルなどの栄養素をバランスよく摂取しましょう。メニューは主食と主菜、副菜、汁物を中心とした一汁三菜をテーマに、和食中心に整えることがおすすめです。鉄分この時期では赤ちゃんの発育上、ママの体内で作られる血液量が最大になります。妊婦健診で貧血傾向を指摘される場合もありますので、貧血を予防する鉄分を多く摂取するとよいでしょう。レバー豚もも肉菜の花ほうれん草小松菜キハダマグロイワシカツオカキ牛乳卵大豆納豆豆乳岩海苔きくらげカルシウム妊娠初期から引き続き、骨や歯を作るため、赤ちゃんには多くのカルシウムが必要です。ママのカルシウム摂取量が少なく、発育のためのカルシウムが不足すると、ママの骨や歯に蓄積されたカルシウムが溶け出し赤ちゃんに運ばれてゆき、ママの骨密度は低下します。またカルシウム不足はママの心にイライラや情緒不安定などをもたらすため、健やかな妊娠生活のためにも積極的に摂取しましょう。モロヘイヤ小松菜大根の葉かぶの葉牛乳チーズヨーグルトしらす煮干し干しエビ炒りごま木綿豆腐妊娠中期に避けるべき食べ物・栄養素妊娠中期は体重コントロールを大切に、糖分・塩分を過剰に摂取するのは避けましょう。スナック菓子やケーキ類、ファーストフードなど油分が多いものも避け、間食ではヨーグルトやチーズなどを上手に取り入れましょう。塩分妊娠中の塩分の摂り過ぎは、赤ちゃんのさまざまな成長を阻む可能性があるほか、早産を引き起こす妊娠高血圧症候群の原因にもなりえます。またママ自身も腎機能が低下することで体内の余分な塩分や水分が排泄されず、腎不全や尿毒症になる可能性があります。糖分糖分の摂りすぎは体重増加につながりやすい傾向があります。妊娠中のママの体重が増えすぎると、早産を引き起こす妊娠高血圧症候群や、ママの血糖値が高まることで糖尿病傾向と診断される妊娠糖尿病のリスクが高まります。お菓子などの食べ過ぎには注意しましょう。妊娠中期のメニュー例鉄分をたっぷり摂れる! ひじきの梅サラダレシピ■材料乾燥ひじき 10gごぼう 半分シソ 1~2枚A:ドレッシング(梅干し 1個、しょうゆ 大さじ1、めんつゆ 小さじ1、オリーブオイル 大さじ1)■作り方1.ひじきを水で戻し、ごぼうはささがきにして切っておく2.ひじきは熱湯でサッとゆで、水を切る。同様にごぼうをゆで、水切りする3.Aをすべて混ぜる4.2に3をかける鉄分+葉酸も! ほうれん草と納豆入り卵焼き」■材料卵 2個ほうれん草 適量納豆 1パックオリーブオイル 小さじ2塩 少々■作り方1.ほうれん草を2cmくらいに切り揃え、ボウルの中に割り入れた卵と混ぜる2.フライパンにオリーブオイルを敷き、1を注ぎ入れて弱火にして蓋をして焼く3.頃合いを見て卵焼きを裏返して焼く
2016年04月04日妊娠中のママはホルモンバランスが大きく変化するため、心と体が不安定な状態です。些細なことでも不安を感じやすく、ママ自身の気持ちに関わらず、精神的に落ち着かないことがあります。その際、一番に寄り添ってほしい相手こそ、パパなのです。妊娠、出産までの期間をママと共に過ごすにあたり、パパ自身に実感が伴わないことがあります。お腹が大きくなったり、つわりで辛い思いをしたりなど体の変化を経ることで、ママは新しい命の存在を実感しますが、肉体的な変化のないパパだからこそ戸惑うこともあるでしょう。また、ママは出産について情報を集めたり、妊婦健診を受診したりすることでママの知識と実感を備えていきます。しかしパパが知識を養う場はそう多くなく、ママの得た情報と親の心構えを比べた時に、どこかおいて行かれた気分になるような、寂しいような気持ちになることもあるでしょう。だからこそ、体の変化やママの知識を積極的にシェアしてもらうよう、パパからも働きかけていきましょう。パパ自らが一緒に妊娠・出産を自分ごととして捉えて乗り越えていく意識を伝えることでママは安心し、心も安定しやすくなります。パパにとってほしい基本姿勢・妊娠や出産に関する知識を身に着ける・赤ちゃんの成長に興味を持つ・ママからのメールや電話に応える・ママの体調を気遣う・思いやりを持ってママに接する妊娠超初期に、ママが話を聞いてほしいタイミングとは妊娠0~3週目ごろまでの時期は妊娠超初期に該当します。とはいえ、妊娠0週0日は月経の初日で、妊娠1日目(0w1d)は生理の2日目ということになります。生理開始日以降、7日で1週、そして4週を1ヶ月としてカウントしていきます。妊娠2週に排卵が起き、卵管膨大部というところまで移動した卵子へ精子がもぐりこみ、受精します。受精し、受精卵となった卵は約6日かけて子宮へ到着し、子宮内膜に接着します(3w0d)。この通り、妊娠超初期は妊娠の準備段階でもある生理の期間が含まれるため、症状自体が現れにくい時期であります。ママの体質や体調によっては妊娠に気づかない人も多いと言われています。とは言え、ママ自身も説明がつけられないけれど、いつもと違う感覚を抱えていることも多いものです。ママのその感覚が妊娠症状によるものなのか、それとも別の体調不良なのか、言葉にできない戸惑いなのか、しっかり耳を傾けましょう。妊娠状況を調べるため妊娠検査薬も使用することもできますが、市販の妊娠検査薬は妊娠3~4週目頃からの使用が一般的であるため、この時期では妊娠しているかどうかの正確な判定をみることはできません。ホルモンバランスの変化でも陽性反応が出る可能性があり、陽性判定が出ても最終的な妊娠の判断は産婦人科での診断によります。妊娠に思い当たり、ママから可能性を伝えられたら、喜びの気持ちを伝えましょう。ママの体調の変化について十分に気遣い、適切なタイミングで産婦人科に行けるように備えておきましょう。妊娠初期に、ママが話を聞いてほしいタイミングとは妊娠4~6週目ごろには妊娠症状を自覚するママも多く、妊娠検査薬での妊娠判定などを経て、産婦人科で妊娠の有無を知る人が多くなります。妊娠6週~8週目頃には赤ちゃんの心拍を確認することができ、いよいよ妊娠が確定します。この時期のママはたくさんの新しいことを体験します。健診施設での妊婦健診、赤ちゃんの心拍の確認、お腹の中にいる命の実感、つわりで自分自身の体がうまくコントロールできないことなど、ママが体験したひとつひとつに耳を傾け、パパも一緒にママのはじめてを体験しましょう。ママだけではなくパパも、お腹にしっかりと目を気持ちを向ける意識が必要です。つわりについてこのころから妊娠症状の一つ、つわりが始まります。つわりには、ものが食べられなくなる吐きづわりや、空腹で嘔吐症状が出る食べづわり、においなどに敏感になるつわりなど種類がありますが、妊娠8~11週ごろのピークに向けて症状が強まる傾向があるため、ママには負担の大きな時期となります。つわりには個人差があり、経産婦であっても症状が違うケースもあります。ママのつわり症状について尋ね、家事のサポートを行ったり、家事代行サービスを利用するなど、ママへのフォローを検討しましょう。妊娠の伝え方についてつわりで体調が思わしくないときは、穏やかに過ごすほうが良い場合もあります。家族や両親に妊娠を伝えることは、ママの心と体調が安定しているときでもよいでしょう。伝えるタイミングや伝え方も、ママとしっかり話し合って決めましょう。俗説や昔の知恵に振り回されないことについて例えば、「妊娠したら二人分食べる」「妊娠は病気ではないので妊婦を甘やかさない」「小さく産んで大きく育てる」「分娩前には赤ちゃんの胎動がおさまる」など、妊娠にまつわる俗説や、数十年前の妊娠における知恵などは、現代の産婦人科医療の下では間違いであることがたくさんあります。妊娠と出産は病気ではありませんが、いつでもどんな時も安全に済むものではありません。健やかな妊娠と出産のためには、ママとパパが正しい知識を身に付けることが大切です。ハイリスク妊娠についてママが高齢である場合や、持病による合併症の可能性があるなどのハイリスク妊娠においては、赤ちゃんの発育状態やママの健康状態をきちんと把握するため、セカンドオピニオンをたて、母子の健康状況を見る専門施設や他の医療機関などで、妊娠状況に合わせて検査や通院を行います。また、羊水検査は調べるかどうかを、出生前診断に詳しい医師や医療機関に、セカンドオピニオンとして相談してもよいでしょう。そのほか、妊娠中期ごろまでの妊婦健診のみに対応するなど分娩設備の用意がない産婦人科もあり、その場合は分娩施設がある産婦人科の転院が必要となります。転院先では、事前の分娩予約がないと転院受け入れができない場合などもあるため、あらかじめ確認しましょう。バースプランについてバースプランは、希望の産み方のほか、お産時の呼吸法(ソフロロジー式呼吸法、ラマーズ法)、分娩室で希望すること(音楽をかけたい、立ち合い出産や付き添いの有無、会陰切開についての希望の有無など)などについて助産師などからアドバイスを受けながら、ママとパパが考えるお産のプランです。お産を行う施設によってはバースプランを推奨しており、医療的に安全が確保されるプランであれば希望内容に沿ったお産ができる分娩施設もあります。ママが納得するお産と産後の振り返りを行うことは、ママの心のケアにもつながります。希望のお産を迎えられなかった後悔は、産後にうつ症状が現れる産後PTSDとしてママの心に残る可能性もあるためです。産後の心のケアを視野に入れながら、夫婦で、お産の仕方について考えてみましょう。妊娠中期に、ママが話を聞いてほしいタイミングとは妊娠中期にさしかかると、胎盤が完成して赤ちゃんの発育状態が安定する安定期に入ります。ママ自身もマタニティライフを楽しんだり、出産後の準備に取り組んだりすることが可能になりますが、妊娠している現実に無頓着すぎてもいけません。海外旅行や無理な活動などは控え、いつ何があっても対処できるようにパパからもはたらきかけましょう。またママのつわりは収まる傾向にありますが、むくみや倦怠感、腰痛などそのほかの妊娠症状に悩まされる人もいます。外出について外出時には母子手帳と妊婦健康診査受診票(補助券)、保険証、かかりつけ医の連絡先は必ず持ち歩きましょう。遠出や旅行の計画がある際は、あらかじめかかりつけの健診医に予定を伝え、出かけることが可能かを相談しましょう。出先で万が一の妊娠トラブルが起きた際についても想定し、現地の産婦人科などの所在や、緊急時の対応が可能かを確認しておきましょう。ママの仕事について働いているママであれば、産後も職場復帰するか、辞めるか、転職するかなどについても考えなければなりません。家庭の経済的な状況や将来のビジョンについて、改めて二人で目標を定め、話し合いましょう。ママの体調についてママは健診医から、妊娠前期にかけて体重コントロール指導を受けています。体重が増えすぎると妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、お産時の異常などのリスクが高まり、増えない場合はママの貧血、切迫早産、低出生体重児出産などのリスクが高まります。体重コントロールに伴う食欲の増減や、つわり以外の妊娠症状の出現で、ママの体調の変化は続きます。体調への気遣いや家事のサポートなどは引き続きパパから積極的に行い、ママの話にも耳を傾けましょう。妊婦健診の結果についてママが妊婦健診に行くたびに、赤ちゃんの成長を知ることができます。赤ちゃんの発育の様子や、どんな検査を受けたかについて話を聞きましょう。
2016年04月04日パパが「家事をする」ことが大切な理由とは妊娠期間中、ママの心と体には大きな変化が訪れています。それはもちろん、お腹が大きくなっていくという見た目の変化だけではありません。吐き気や倦怠感があったり、疲れやすく体調を崩しやすかったりなど体や体力面での変化があります。あるいは、妊娠中のホルモンバランス変化の影響で精神的に不安定になりやすく、ちょっとしたことでイライラしたり泣いてしまったりすることもあります。これらはお腹の赤ちゃんを守り育てるために必要な体の変化ですから、ママ自身の心がけや努力によってコントロールするには限界があります。それまでできていた家事や仕事ができなくなってしまうのも、妊娠期の変化として必然的なことなのです。また、一見心身ともに元気そうな妊婦ママであったとしても、妊娠中の無理は厳禁です。スーパーに一人で買い物に行き、食材を多めに買い込んでくるだけでも、その荷物の重さが負担となって切迫流産から入院になってしまうケースもあります。ママはいま、まさに全身で母親になる準備をしています。パパも少しずつ父親になる準備をはじめましょう。妊娠中だけに限らず産後も、そして子どもが大きくなっていくにつれて、すべての家事をママだけが担うというのは現実的に難しいものです。だからこそ、パパもママと一緒に家事を担っていくことが家族として、そして父親としての自覚を高めてくれるのです。妊娠超初期~初期のママを持つパパにおすすめの家事妊娠初期のママはつわりによる吐き気や倦怠感、眠気などで思うように身体を動かすことができません。またにおいに対して敏感になり、それまで気にしていなくても受け付けられなくなる場合があります。食欲もわかず、食材や生ゴミのにおいに吐き気をもよおしてしまうため、この時期には通常の食事を摂ることはおろか、キッチンに立つことすら避けたくなるママも多いのです。そこでこの時期にパパがすべき家事は、日々の買い出しと、自分の食事くらいは自分でどうにかする、食事の自立です。この時期のママは食欲がなかったり、健康を考えてヘルシーな食事にこだわっていたりと、日によっても人によっても状況がさまざまに変わります。料理が得意なパパであれば、ママの体調やこだわりに合わせた料理を準備することもできます。しかし、仕事で夜が遅かったり、料理があまり得意でないのであれば、自分の食事管理は自分でできるようになりましょう。自分の食欲と向き合うだけで辛いママもいます。そのうえパパの晩ごはん、朝ごはんの心配までするのはなかなか大変なのです。とはいえ、パパが外食ばかりになってしまうのもママの本意ではありません。ママとコミュニケーションをする大切な時間としても、できれば一緒に食卓を囲みたいものです。休日など時間に余裕があるときは、今のママの体調でも食べられる料理などを聞き、一緒に作って覚えるなどして、パパの家事ができる力を高めていくといいでしょう。また、ママが「買い物に行こうと思っていたけど、身体が辛くて行けなかった」という日も多くなります。できる限り、日々の買い出しは仕事帰りなどにパパが行いましょう。スマホアプリのリマインダー機能などをうまく活用して、買い物リストを共有しておくのもおすすめです。複数のスマホでリストを共有できるようなアプリを使用すれば、ママがその日に食べたいものや買ってきてほしいものなどを手軽に共有することができます。妊娠中期のママを持つパパにおすすめの家事妊娠中期に入ると、少しずつお腹が大きくなっていきます。妊娠初期の流産しやすい時期を抜けて、安定期に入ったとは言われますが、ママは免疫力が落ちているので体調を崩しやすく、疲れやすくなっています。また、人によってはつわりが続くケースもあります。この時期には、掃除や洗濯といった身体を動かすような家事を、パパも積極的に行いましょう。休日など時間のあるときに掃除をして空気を入れ替えると、家の中もママの気持ちもすっきりします。また、この時期にはウォーキングを始めたり、軽い運動を心がけているママもいます。実は、掃除も室内で安全にできる運動として効果的です。ママの体調が良いようであれば、パパから率先してママと一緒に掃除を楽しみましょう。ただし、お腹が大きくなってくるとしゃがんだり、かがんだりする動作で腰が痛くなったり、気分が悪くなったりすることもあります。洗濯物をたたむ・しまうというような腰への負担が大きい家事はパパが担当し、もののしまい方やしまい場所などをこの時期からシェアしておきましょう。妊娠後期のママを持つパパにおすすめの家事妊娠後期にはママのお腹はさらに大きくなり、動きが限られるため日常的な動作にも支障があらわれます。また、早産などのトラブルが起きやすい時期でもあるため、なるべくママにとって無理のない生活環境を整えたいものです。この時期のパパにぜひやってほしいのは、お風呂の掃除です。お風呂場はスペースに余裕がないうえに足元が水気ですべりやすくなっています。そのお風呂場で、お腹の大きなママが床や浴室を磨くことがどれだけ不自由かつ転倒の危険が高いか、想像に難くありません。仕事をしながら毎日浴室を洗剤で磨くのはなかなか大変ですが、パパが日々お風呂から出るときにざっと全体を流したり軽く磨いたりするだけでも効果があります。また、ちょっとしたところですが食事後の洗い物も、お腹の大きなママにとっては不自由な動作かつ腰への負担が大きいため、パパに代わってもらえるととてもありがたいところです。パパが家事をするときのポイントもちろんパパにも日々の仕事があり、家事の何もかもをフォローするのは難しいでしょう。そこで、食器洗い機、乾燥機能付きの洗濯機、お掃除ロボットの導入など、時短できる家電の購入を検討してみるのもひとつの手です。とくに、妊娠中よりも赤ちゃんが生まれた後の方がパパもママもより時間の融通がききづらくなりますので、長い目で見れば意味のある出費だと考えられます。また、何事も率先して動いてしまうタイプのママだと、せっかくパパに家事を手伝う気持ちがあってもどのタイミングでどのようなフォローが必要なのかわからず、手を出しにくくなりがちです。そうなるとお互いに「口ばかりで全然手伝ってくれない」「やってほしいなら言ってくれればいいのに」といった不満につながります。そこでおすすめなのが、パパとママの家事分担の範囲や役割を明確に分けてしまうことです。ママからそれぞれの家事の引継ぎを受けながら、ママでもできること、パパにやってほしいこととその頻度を聞き出し、票などに書き出して2人で共有してみましょう。家事におけるパパの責任の範囲がはっきりして動きやすくなります。そのうえで、ママが担当分の家事をしているけれど、具合が良くなさそうだな…と感じたら、積極的に声をかけてあげてください。思うように家事ができずにいるママは、後ろめたい思いからなかなか「家事を代わってほしい」と言い出しづらいものです。「動けているみたいだから問題ないだろう」と思わず、パパが気遣いの言葉をかけてくれるだけでもママは安心できるのです。
2016年04月04日ママはお腹の中で赤ちゃんを育てながら、心身ともに、親になる準備を一足早く始めます。さらに、母親学級に参加したり育児書を読んだりと自分事としての自覚を高めていきます。ところがパパには体型や体調の変化がないため、ママの話しを聞いたり、勧められた育児書を読んでいるだけでは、なかなか親になる自覚が持ちにくいものです。パパにとって必要な自覚とは、「ママの妊娠・出産に最も身近に寄り添えるパートナーである」という意識です。パパがそのパートナーとして最低限知っておくべきことを学べるのが、両親学級なのです。両親学級は、パパが「ママの心と身体の変化」について教えてもらうことができる最大のチャンスです。ママ自身から「身体が重い」「つわりが辛い」「なんだかイライラする」などのメッセージを発信されても、意外と「大げさなんじゃないの?」「病気じゃないんだし」などと思ってしまう事もあります。ですが、両親学級を通して専門家からしっかりとママの変化を教わったり、他のご夫婦の話しを聞くことで、ママの大変さに寄り添うための知識と体験を得ることができます。同じ時期に出産を控えているパパとの出会いもあり、中には2人目、3人目の先輩パパもいます。パパ達と話しをする中で、自分の夫として、そしてパパとしての役割を自覚することができるでしょう。両親学級って?「両親学級」とは、これからパパ、ママになる人に向けて開かれている講座のことです。「母親学級」との主な違いは夫婦を対象にしていること。つまりパパが参加できると言うことです。体調が安定する妊娠5~6カ月頃から受講できるところが多く、妊娠・出産の正しい知識や新生児のお世話の仕方などを詳しく学ぶことができます。主に産院、市町村など地域の保健所、母子保健センターなどが行っており、中には育児関連企業が主催するものもあります。主催する施設によって内容や回数は異なりますが、妊娠期間中に3~4回開催されることが多く、妊娠週数に応じたプログラムが組まれています。最近では、立ち会い出産を希望しているパパに両親学級への参加を義務付けている産院もあり、普段仕事をしているパパも参加しやすいように土日に開催される場合も増えています。両親学級に参加するには両親学級のプログラムの多くは「妊娠初期」、「中期」、「後期・産後」に分かれており、妊娠中に3~4回開催されます。ママの体調が安定している妊娠中期以降からの受講がよいと言われていますが、共働きなど、夫婦のお休みが合いにくい場合は産休に入ってからでも十分間に合います。両親学級の開催場所や日時については、近隣の保健センターなどに問い合わせてみましょう。自治体の広報誌や、ホームページなどに情報が載っている場合もあります。プログラムの内容によっては、参加できる妊娠週数が決まっている場合があります。当日の持ち物は、メモをとるために筆記具があると便利です。妊婦体操の実施を行う講座の場合は、動きやすい服装で参加しましょう。パパにとっては、初めてのことだらけで戸惑うこともあるかもしれませんが、せっかくの機会です。分からないことはどんどん質問して、ママに負けないくらい、たくさんの情報を得て帰りましょう。両親学級の内容両親学級のプログラム内容、開催時期、1回あたりの時間、回数などは、主催者や開催している施設によって異なります。・妊娠中の生活助産師や保健師から妊娠中の過ごし方についての説明があります。パパもしっかり聞いて、ママ妊娠生活をサポートするすべを学びましょう。また、同じ時期に出産予定のパパ・ママが集まるので、自己紹介などパパ・ママ同士の交流の時間も設けられており、友達作りのきっかけにもなります。・妊娠中の歯と栄養について妊娠中は虫歯になりやすいため、歯科衛生士による妊娠中の歯に関する話と指導を受けます。栄養士からは妊娠中の必要な栄養や食事について、妊娠週数に合わせたメニューなどを教わることができます。パパにとっても、妊娠中の買い物をサポートする時などに、ママがどんな食事をするといいのかなどの情報はとても役立ちます。・妊婦体操/出産と産後について助産師から安産のための体操を教わったり、お産のときの呼吸法を実際に練習したりしながら、陣痛が来ても慌てずに対処できるような心構えについて学びます。教わった体操をママと一緒にやるなど、ママが「面倒くさいな」と思ってしまった時に気持ちを高めることも、大切なサポートです。・立ち会い出産/産後の育児両親学級によっては、特に立ち会いを希望するパパに参加を促す回も設定されています。妊婦ジャケットをつけて妊婦生活を疑似体験することができたり、立ち合い出産についての心構えを教わったりすることができます。また、新生児と同じ大きさの人形を使って沐浴の練習をします。産後に必要な育児用品の紹介などもあり、産前産後生活をよりイメージしやすくなります。両親学級のメリット両親学級のスタッフは主に助産師や保健師など、妊娠・出産の専門家です。プログラム内容によって栄養士、歯科衛生士からも詳しい話を聞くことができます。妊娠中や産後の細かな情報を専門家から教わる機会は貴重であり、栄養・健康指導も受けられることは大きなメリットです。初産はもちろん、第2子以降のお産の場合も、その時の一般的な妊娠・出産情報に基づいた内容を教わることができます。パパとママの、育児の予習場所として大いに活用しましょう。
2016年04月04日おりものとは、子宮頚部や膣からの分泌物や、子宮や膣からはがれた古い細胞などが混ざり合った液体を指します。細菌が膣を通って体に侵入するのを防いだり、排卵期に受精の手助けをしてくれたり、とても重要な役割を担っています。おりものは、妊娠すると多少の色の変化があったり量が増えたりすることがあります。これは、体内のホルモンの状態が変わるために発生する生理的な変化や増加なので心配はありません。ただしかゆみやニオイを伴うなど気になる症状がある場合は、健診医に相談しましょう。また、妊娠超初期の妊娠兆候を感じるかどうかには個人差があり、おりものの変化が現れない人もいますので、おりものの変化がないからといって気にする必要はありません。妊娠超初期~初期のおりものの種類妊娠超初期に相当する妊娠1カ月から、妊娠初期に該当する妊娠2カ月~3カ月にかけては、体の中でホルモンバランスが急激に変化するため、おりものの状態に変化がみられる傾向があります。急におりものの量が増えたことで、妊娠に気づくという人もいます。赤茶色のおりものは受精卵が着床したときの着床出血と考えられており受診の心配はありません。また、茶色のおりものが出る場合もありますが、これは赤ちゃんがお腹の中で成長するときに毛細血管が切れ、その出血が酸化しておりものに混ざったものなので、心配ありません。ただし鮮血に近い赤色のおりものが続く場合は、何らかの異常が考えられます。また下腹部に痛みを伴う場合は流産や切迫流産などの可能性もありますので、すぐに健診医に相談しましょう。妊娠中期のおりものの種類妊娠中期に該当する妊娠4ヵ月~7ヵ月は、おりものの量が増えるのは普通のことなので特に心配いりません。ただし、これまでと明らかに違う色やニオイ、かゆみや痛みなどを伴う場合は、健診医に相談しましょう。毎回の妊婦健診でも、おりものの量や状態は確認されますが、健診まで日数がある場合でも、気になるおりものが続くときはすぐに受診したほうがよいでしょう。妊娠後期のおりものの種類妊娠後期に該当する妊娠8ヵ月~10ヵ月になり予定日が近づくにしたがって、おりものにも出産の兆候があらわれてきます。赤ちゃんがスムーズに産道を通ってこられるように、白くて水っぽいおりものが増えてきます。血液が混ざっているようなおりものが出たら、おしるしかもしれません。おしるしとは粘り気のある出血で、子宮口が開き始めたり、子宮が収縮したりすると起こる出産間近のサインです。この時期注意したいのは、水っぽくてチョロチョロと出てくるような場合です。お腹の赤ちゃんを守る卵膜が破れて羊水が体外に流れ出てくる破水の可能性があります。量が多い場合は自分でも見分けがつきますが、少量の場合はおりものと区別しにくい場合があります。自己判断せずにすぐに分娩医を受診してください。医師にかかったほうがいいおりもの妊娠中にみられるおりものは、通常は無色透明か薄いクリーム色でかゆみや悪臭を伴うことはありません。おりものは子宮や膣の状態を表すサインでもあるため、いつもと違うおりものの場合は病気などの可能性があります。健診医や分娩医に相談し、指示を仰ぎましょう。・白くてポロポロしている・外陰部や膣の激しいかゆみがある(疑われる病気:カンジダ膣炎)・黄色か緑がかって、細かい泡が混ざったような状態・外陰部や膣の激しいかゆみがある(疑われる病気:膣トリコモナス)・白か黄色っぽく、量が多い・腹痛や下腹部痛、発熱(疑われる病気:性器クラジミア感染症・淋菌性感染症・骨髄腹膜炎・非特異性膣炎)・黄色や灰色っぽく、生臭いきつい臭いがある(疑われる病気:細菌性腟症)妊娠中は、膣の炎症が起きやすい時期なので、通気性のよい下着を身に付けて、常に清潔にするよう心がけましょう。石鹸を使うと悪化させる場合もあるので、デリケートゾーン専用のものを使うようにしましょう。少しでも気になる症状がある場合は、健診医や分娩医に相談しましょう。
2016年04月04日ママの喫煙が、お腹の赤ちゃんの健康や発育に悪影響を及ぼすということについてはよく知られています。ママ自身が喫煙しなくても、周囲の喫煙者からのタバコの煙(副流煙)を吸い込むことで受動喫煙(二次喫煙)する状態となり、ママとお腹の赤ちゃんの健康に影響を及ぼします。ママが副流煙を吸う環境にある以上、タバコから生ずる健康被害を避けることはできません。妊娠中のママの近くを避け、換気扇の近くやベランダで喫煙したとしても、副流煙を完全に避けることはできません。空気中に漂うすべてのタバコの煙を排出することは難しく、換気扇から漏れたり、窓の隙間を通じたりして室内に侵入します。また、タバコの煙が付いた髪の毛や衣服、カーテン、壁紙などには、タバコの煙に含まれる有害成分や化学物質が残っています。タバコを吸わない人がこれらの残留成分に触れて吸い込み、体内に摂取してしまうことをサードハンド・スモーク(三次喫煙)といいます。サードハンド・スモークも、ママや赤ちゃんの健康に影響を及ぼします。妊娠中のママとお腹の中の赤ちゃんをタバコの害から守るには、パパが完全に禁煙する必要があると言えます。家族で外出する際も、喫煙席があるお店や喫煙エリアに立ち入らないよう、パパが率先して気を付けていきましょう。(※1)タバコの副流煙による受動喫煙が、妊娠中のママに与える影響とはタバコには、タバコそのものに含まれるニコチンが心臓や血管にダメージを与え、新陳代謝のはたらきを邪魔します。同様に含まれる様々な有害物質には発がん性があるものが含まれます。タバコの煙には、タバコの燃えカスと共に、燃やすことで変化した化学物質や有害物質、一酸化炭素などが数多く含まれ、煙を吸い込んだ人の体や健康に悪影響を及ぼします。受動喫煙をしたママの体はニコチンの影響で血流が悪くなるほか、一酸化炭素が血中のヘモグロビン(酸素を体内に運ぶ役割をもつ成分)と結びつく影響で、体内に十分な栄養や酸素が行き届かなくなります。つまりお腹の赤ちゃんにも必要な栄養や酸素が行き渡らず、低体重出生児が生まれるリスクや、流産や早産のリスクが高まります。さらに前置胎盤や常位胎盤早期剥離といった胎盤のトラブルの発生率も高くなるとも言われています。また、ママが妊娠前に喫煙者だった場合にはママへの配慮が必要です。ママが妊娠のために禁煙していてもパパが喫煙している場合、ママのストレスは大きくなります。ママが禁煙するだけでは受動喫煙のリスクが減少しないことも踏まえ、これからの子育て知識としてパパも禁煙することが望ましいでしょう。タバコの受動喫煙が、乳児に与える影響とは出産後にも、赤ちゃんの近くで喫煙を行うことは、赤ちゃんへの健康被害を引き起こすことになります。呼吸器が十分に発達していない赤ちゃんにとって、受動喫煙はぜんそくや肺炎といった呼吸器系疾患の原因になる可能性が指摘されています。また赤ちゃんにとってサードハンド・スモークは大きな影響があります。赤ちゃんは身体が小さいため家具や床との距離が近く、喫煙環境である部屋内に蓄積されたタバコの有害物質を摂取しやすい状況にあります。これは、赤ちゃんがいないときに自家用車の中でタバコを吸った場合にも当てはまり、タバコを吸う人がいる環境下での赤ちゃんの三次喫煙は避けられないことを意味します。そのほか、赤ちゃんが受動喫煙しやすい環境にいると、乳幼児突然死症候群(SIDS)を引き起こしやすくなると言われています。SIDSとは、それまで健康上の問題もなく元気だった赤ちゃんが事故や窒息ではなく眠っている間に突然死亡してしまう病気で、詳しい原因はまだわかっていません。しかし両親が喫煙する家庭では、両親が喫煙しない家庭と比べおよそ4.7倍のSIDS発症リスクがあるため(※)、家庭内で受動喫煙がおこらない環境を整えておくべきだと言えるでしょう。そのほかの、禁煙の具体的なメリットそもそも喫煙は、ガンや脳卒中、心筋梗塞ほかさまざまな重大疾患のリスクを高める行為です。タバコを止めれば疾患のリスクを低下させられるうえ、個人差はありますが咳や痰で悩まされていた人も症状がおさまったり、味覚や嗅覚が改善され食事が美味しく感じられるようになったりします。喫煙後のタバコのニオイが減り、周囲へのマナーの質も向上するなどの効果もあります。また、1箱430円のタバコを1日1箱購入する場合、1ヶ月で12,900円がタバコ代として消費されます。1年間ではおよそ157,000円、10年間でおよそ1,570,000円にものぼります。禁煙すれば、それらのお金を家族のために使うこともでき、ひいてはパパ自身の健康リスクも下がることでしょう。パパが禁煙することは、ママや赤ちゃん、子どもたちの健康を守りながら、家族で長く暮らしていける方法の一つだと言えそうです。(※1) 東京都福祉保健局 健康増進法25条と厚生労働省健康局長通知
2016年04月04日タバコには、タバコそのものに含まれるニコチンが心臓や血管にダメージを与え、新陳代謝のはたらきを邪魔します。同様に含まれる様々な有害物質には発がん性があるものが含まれます。またタバコを吸うときに出る副流煙には、タバコの燃えカスと共に、燃やすことで変化した化学物質や有害物質、一酸化炭素などが数多く含まれ、体に悪影響を及ぼします。副流煙は喫煙者以外の人にも煙が届くため、タバコを吸わない人や子どもが煙を吸い込むことで健康に影響を及ぼすことが起こります。これを受動喫煙と呼びます。さらにタバコの煙が周りに触れると、煙に含まれている化学物質や有害物質、一酸化炭素などがカーテンや壁、髪の毛や衣服に付着し長い間残ります。タバコを吸わない人や子どもが、それらの物質を体内に吸い込むことで健康に影響を及ぼすことを三次喫煙(サードハンドスモーク)と言い、健康に影響を及ぼす可能性があります。喫煙や受動喫煙は不妊の原因の一つとしても知られつつあります。タバコに含まれるニコチンや有害物質が女性ホルモンの生産をおさえ、卵子の老化や遺伝子異常を増加させるなどの可能性があるからです。また、タバコを吸う期間が長いほど妊娠に至るまでの期間も長くなると言われています。これから妊娠を希望する人も、妊娠が分かった人も、なるべく早い段階で禁煙することを心がけましょう。(※1)ママの喫煙が、妊娠中の身体に与える影響とは妊娠中のママの体内は水分量や免疫力が低下しており、タバコや副流煙に含まれる化学物質や有害物質、一酸化炭素などの影響を受けやすくなっています。・ママの体内に確保されている水分量の変化妊娠期間中につわりの妊娠症状があった人は嘔吐などで水分を失いやすく、体内が水分不足の状態になっている可能性があります。また体内の水分はお腹の赤ちゃんに優先的に届けられるように変化していることも影響します。・お産直後、出血を止めるために血が固まりやすく変化妊娠中のママの身体は、お産でたくさんの出血があってもすぐ血が止まるように血液が固まりやすくなるよう性質が変化します。血液中の水分量が少なくなっている状態です。このような状況で喫煙を行うと、前置胎盤、胎盤異常といった妊娠合併症のリスクや全治胎盤を引き起こす割合が高まると言われています。また産後には子宮頸がんなどの発がんリスクが増加する可能性もあります。喫煙が、お腹の赤ちゃんに与える影響とは妊娠期間中の喫煙はママの身体だけでなく、お腹の赤ちゃんにも悪影響を及ぼす場合があります。赤ちゃんにさまざまな発育不良が起き低体重児となったり、ママには、子宮内の羊水量が少なくなったり、流産や早産のリスクが高まったりなど、妊娠の継続自体が危ぶまれる可能性があります。また赤ちゃんが生まれた後にもさまざまな疾患の原因になる可能性があるうえ、乳幼児突然死症候群(SIDS)で命を落とすリスクが高まります。・赤ちゃんの発育不良喫煙で全身の血管が収縮することでママの体の血流が悪くなり、お腹の赤ちゃんに届けられる栄養素が不足しやすくなります。喫煙すると体内に入り込む一酸化炭素が、血液中の酸素を運ぶはたらき持つヘモグロビンと結合し赤ちゃんに酸素が届きづらくなります。・胎盤の機能が低下子宮などの血流が悪くなることで胎盤機能が低下し、流産や早産が起きる可能性が高まります。・赤ちゃんに疾患が引き起こされる可能性ぜんそくや中耳炎、気管支炎、肺炎など呼吸器系、循環器系の疾患や障がいを引き起こしたりする可能性があります。・低出生体重児低出生体重児の多くは妊娠22〜37週未満の早産で生まれた赤ちゃんですが、喫煙者の場合は妊娠期間が十分であっても低体重となる場合があります。 産後の喫煙が、赤ちゃんに与える影響とは産後のママの喫煙は、先に述べたように、タバコを吸っていない人や子どもにタバコ自体から出る煙や喫煙者が吐いた煙を近くの人が吸ってしまう受動喫煙を引き起こします。身体が未発達な赤ちゃんは、この受動喫煙やサードハンドスモークの影響を強く受け、呼吸器や循環器の疾患発生など健康被害を引き起こす可能性が高まります。また、喫煙を行うと、授乳中のママの母乳にニコチンが混ざります。母乳中のニコチン濃度は母親の血液中の濃度より1.5~3倍ほどになるといわれ、この母乳を摂取した赤ちゃんは急性ニコチン中毒(不機嫌、眠らない、嘔吐や下痢など)を起こしやすくなります。加えて、母乳の分泌量や脂肪分の減少も指摘されており、喫煙は母乳の質も量も落としてしまうと言われています。乳幼児突然死症候群とは乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、それまで何の問題もなく健康だった赤ちゃんが、眠っている間に突然死亡してしまう病気のことです。詳しい原因はまだ解明されていませんが、喫煙者のいる家庭ではこの乳幼児突然死症候群のリスクが大きく上昇するという報告があります。とくに両親とも喫煙する家庭であれば、両親が非喫煙者の家庭に比べて約4.7倍の発症リスクがあるとも言われていますので、パパ、ママともに禁煙を徹底したほうがよいでしょう。(※1)(※1) 平成9年度厚生省心身障害研究「乳幼児死亡の防止に関する研究」より
2016年04月04日妊娠中のおなかの張りは下腹部周辺の重さ、皮膚の突っ張りなどの症状で、妊娠期間中にほとんどのママが感じると言われています。原因や症状は、妊娠初期、中期、後期によって異なります。生理的に起きる子宮の収縮や、子宮が大きくなり、子宮を包む膜がふくらむことによるもの、靭帯が引っ張られることによるもの、子宮の増大と共に皮膚がつっぱることによるものなど、さまざまなものがあります。妊娠初期妊娠初期のお腹の張りは、子宮が大きくなり始め、筋肉が伸びることが原因だと言われています。張る間隔はそれほど多くはなく、たまにお腹全体や下腹部が痛むなど違和感を覚えることが多いようです。痛みそのものというより、お腹がパンパン、重さを感じる、便秘のような感覚などと言われます。特に大きな心配をする必要はありませんが、つらいときには安静を心がけましょう。妊娠中期中期では安定期に突入するため、お腹の張り具合が安定する傾向があります。例えばママの体調が良くなり、活動的になったことでお腹が張る場合もありますが、その場合は安静にしておきましょう。また、この時期にひどい痛みが起きたり、張りが長引いたりする場合は、他の病気や切迫早産の可能性もあります。健診医に問い合わせ、指示を仰ぎましょう。妊娠後期妊娠後期は間隔・痛みともに強く感じられるようになります。ママが自分で触っても、張っていない時と比べてはっきりと分かるくらいの固さになります。子宮が大きくなり、収縮して固くなるなどの変化が原因です。張りを感じるたびに安静を心がけましょう。張りがなかなか納まらなかったり、出血やひどい痛みを伴ったりする場合は、赤ちゃんやお腹の中でトラブルが起きている可能性もあります。早急に健診医に問い合わせ、指示を仰ぎましょう。心配のないお腹の張り張りを感じ、安静にして体を休めれば張りが治まる場合は、生理的に子宮が収縮したり、ママが活動し子宮が刺激を感じたりしたことが原因と考えられます。こまめに休憩をとるように意識し、体を休めるようにしましょう。医師にかかったほうがいいお腹の張りしばらく休んでも張りが治まらず、間隔が短くなっていったり、痛みが強くなったりする場合、切迫流産や切迫早産の恐れがあります。また、量が多い出血を伴うような場合も、流産や早産の可能性が高いと言われています。妊娠初期は流産や子宮外妊娠の可能性も考えられ、妊娠中期から後期にかけては、お産前に子宮の中で胎盤がはがれてしまう常位胎盤早期剥離や、または早産など、ママと赤ちゃんの体に何かしらのトラブルが起きている場合もあります。いつもと違うと感じたら自己判断せず、早急に健診医に問い合わせ、指示を仰ぎましょう。
2016年04月04日切迫早産は、早産になりかけている状態を指します。子宮の収縮が頻繁に起きることで子宮口が開きかけ、赤ちゃんの充分な成長を待たずに出産しかけていたり、子宮内で赤ちゃんを包んでいる羊膜が破れる破水が起きてしまったりなど、早い段階で出産につながる可能性がある状態です。早産は妊娠22週0日~36週6日の早産期に出産することを指しますが、切迫早産の場合、早産を引き起こす可能性がある状態であるため、治療によって食い止めることができます。切迫早産と診断された場合、入院または自宅にて安静状態となります。働いているママの場合も同様です。切迫流産とは切迫流産は、流産になりかけている状態を指します。流産は妊娠初期から妊娠22週までに妊娠が継続できなくなることを指しますが、切迫流産の場合、流産を引き起こす可能性がある状態であるため、実際には流産の可能性が低くても、症状が見られれば切迫流産と呼びます。切迫流産と診断された場合、入院または自宅にて安静状態となります。働いているママの場合も同様です。妊娠中期の切迫早産妊娠初期において切迫早産は起きやすく、多くの妊婦さんが経験すると言われています。下腹部の痛みやお腹の張りが見られますが、症状が現れた場合は、安静にして下腹部の痛みや張りが収まるのを待ちましょう。症状がたびたび起こる場合は、妊婦健診時に健診医に相談しましょう。切迫早産と診断された場合、子宮の下部にあって子宮の外側と内側を結ぶ子宮経管が短くなっていることがあります。赤ちゃんは、分娩時に子宮頚管(子宮の下部にある子宮の内側の口と外側の口(内子宮口と外子宮口)を結ぶ管)を通って産まれてきますが、これは産道とも呼ばれます。子宮頚管は、たびたびお腹が張る、つまり子宮が収縮する回数が多いと短くなる傾向があります。通常は臨月に入るころに徐々に短くなりますが、体質的に子宮頚管が短かったり、細菌感染による子宮頚管無力症にかかったりなどして長さが充分ではない場合、まだお産には早い時期にもかかわらず子宮頚管が短くなります。そのほか、多胎妊娠や妊娠中毒症、膣炎を起こしている場合や子宮筋腫などの合併症を起こしている場合にも、子宮頚管が短くなる傾向が高まります。一度短くなった子宮頚管は、元には戻りません。 子宮頚管が短くなるとやがて子宮口が開き、赤ちゃんの成長が充分でなくてもママの体が出産体制に入るため、治療を行います。 子宮頚管無力症の場合、子宮口を縛る手術お行いますが、妊娠中毒症や膣炎、子宮筋腫などの合併症の場合も、治療を行いながら子宮頚管が短くならないよう適切な処置を行います。切迫早産の進行度に応じて、服薬や点滴で子宮収縮抑制剤を使用し、子宮の収縮を抑えることもあります。妊娠初期の切迫流産妊娠初期において切迫流産は起きやすく、多くの妊婦さんが経験すると言われています。下腹部の痛みや出血、お腹の張りが見られますが、症状が現れた場合は、安静にして下腹部の痛みや張りが収まるのを待ちましょう。症状がたびたび起こる場合は、妊婦健診時に健診医に相談しましょう。切迫流産と診断された場合でも、健診医の指導を守ることで、その後の妊娠経過や赤ちゃんの発育も順調となります。切迫流産の進行度に応じて、服薬や点滴で子宮収縮抑制剤を使用したり、止血剤を投与したりして、症状の進行を抑えます。実際に流産となる原因は、主にお腹の赤ちゃんに原因があり、染色体異常や遺伝子病などが発生したため、自然に淘汰されるものであると考えられています。妊娠初期はママの体も赤ちゃんの状態も不安定であり、切迫流産ではない場合でも、不正出血が見られる場合があります。子宮内のトラブルを示すサインである可能性があるため、少量でも自己判断せず、健診医に相談しましょう。切迫流産、切迫早産の薬について切迫流産は病気ではなく、治療を行うものではないため、健診機関や分娩機関を受診しても経過観察になります。同様に切迫早産も病気ではありませんが、赤ちゃんの成長が充分ではないのに子宮口が開くなど出産準備が進むことのないよう、また、子宮頸管の長さに配慮しながら、適切な処置を行います。いずれも服薬や点滴で子宮収縮を抑える子宮収縮抑制剤を用い、子宮の収縮を抑える治療が行われることがあります。切迫流産も切迫早産も、臨月前の過度な子宮の収縮を抑え、安静状態にすることが一番大切な予防法となります。心身にストレスがかかりすぎないよう健やかな妊娠生活を心掛けましょう。
2016年04月04日妊娠初期のママの体に現れる妊娠症状は、微熱や倦怠感など風邪によく似ているため薬を飲もうと考える人もいるでしょう。妊娠していることに気づかずに、体調を整えるために既に薬を飲んだ人もいるかもしれません。内服薬の場合、胃または腸から肝臓を経て血管に吸収され、薬の成分が血管中にある間に効果として体に作用し、肝臓や腎臓で代謝されて他の物質となり便や尿として排出されます。排出までにかかる期間は個人差がありますが、そもそも、成分のほとんどは体内に残りません。ママとお腹の赤ちゃんをつなぐ胎盤がまだない妊娠初期は、赤ちゃんの体を流れる血液はママの血液と同じです。ママが薬を飲んだ際に血液中にある薬の成分も赤ちゃんの体内をめぐることになりますが、通常の生活における範囲内での体調整備のため一般的に市販されている市販薬を用法・用量どおりに短期間服用した程度であれば、お腹の赤ちゃんの成長へ影響を及ぼすことはありません。期間に関しては、薬の説明書に記載されている「その薬を服用して症状が治まらなければ病院へ」と書かれている期間を目安にしてください(通常は3日程度)。また過去の様々なデータから、薬の成分の影響によって赤ちゃんが奇形になったり、妊娠に影響が出たりする例は極めてまれだと考えられています。妊娠4か月目の14週~16週頃に胎盤が完成するとお互いの血液が混ざり合わないようになり、胎盤に備わっているフィルター機能のはたらきで薬の成分の侵入が制限されるようになります。ただし分子の小さい成分は胎盤を通過するので赤ちゃんの体内に入る可能性もありますが、とは言え、薬を服用する際には必ず健診医や分娩医に相談しましょう。外服薬の場合は、皮膚の表面や粘膜から患部だけに直接作用するためお腹の赤ちゃんへの影響はありませんが、同様に、使用前に健診医や分娩医に相談しましょう。また、風邪や生理痛などの通常の生活における範囲内で体調を整えるため、妊娠前から市販薬を飲んでいるケースでも、飲んだ薬の成分がお腹の赤ちゃんの成長に関係することはありません。飲んでも問題がない市販薬通常の生活における範囲内で体調を整えるため、薬局やドラッグストアで購入できる一般的な風邪薬や頭痛薬、胃腸薬などは、お腹の赤ちゃんへの影響を心配するようなものはないと言われています。また、目薬や塗り薬などの外服薬も同様です。風邪をひいて病院にかかった際、医師の診断の下に処方される咳止め、抗生物質などについても、お腹の赤ちゃんの成長に影響を及ぼすものではないと言われています。・内服薬カプセル剤、錠剤、散剤や顆粒剤などの粉薬、液剤やシロップ剤などの液体の薬など。・外用薬軟膏、湿布、外用液剤、坐薬、目薬、消毒薬、吸入剤、トローチ、口腔用スプレー材、うがい薬、点鼻薬、点耳など。避けたほうが良い市販薬妊娠期間中に飲むのを避けたほうが良い成分が含まれている薬は、市販にはほとんどありません。ですが病院で処方される薬に含まれている一部の成分には、お腹の赤ちゃんの体の一部が奇形(催奇形性)となる可能性があるものがまれにあります。また、ぜんそくなどの持病を持つママの場合、健診医に治療中である旨を知らせ、相談をしましょう。持病の治療薬に関しては、妊娠中でも使用するほうが良いと考えられているものもありますが、治療薬に含まれる一部の成分には体内に長く残るなど、妊娠中のママは使用しないほうがよいものもあるためです。また自己判断で治療を中断すると、かえってママと赤ちゃんの体に危険を及ぼす可能性があります。まず健診医に相談しましょう。・風しん生ワクチン(※1)(※2)妊娠初期のママが風しんにかかると、お腹の赤ちゃんに難聴や視力障害、心臓疾患、知的障害をもたらす先天性風疹症候群を起こす可能性があります。妊娠が分かる前に予防接種を行うことが大切ですが、風しんの予防接種は生ワクチン(注1)で行うため予防接種後に妊娠していたことが分かるケースもあります。その場合は赤ちゃんに先天性風疹症候群にかかる可能性がありますが、過去に蓄積されたデータによると、障害児の出生は1 例もないので、妊娠を中断する理由にはならないとされています。また風しんの予防接種を行っておらず風疹の抗体価が低いママは、家族の予防接種を行いママ自身が感染する可能性を減らすなど、妊娠期間中に風しんにかからないよう注意しましょう。(注1…弱毒化しているが生きている細菌やウイルスを体内に注射し、その病気にかかった時と同じように体内の免疫(抵抗力)をつける予防接種の手法)・体内に長く残る成分が含まれる薬エトレチナート(角化治療薬)、金チオリンゴ酸ナトリウム(抗慢性関節リウマチ薬)、イソトレチノイン(ニキビ治療薬)など、体内に長く残る成分が含まれる薬は服薬を避けましょう。医師からの処方の元使用している場合は、使用中止後に、一定期間の避妊を申し付けられます。・解熱鎮痛薬(非ステロイド性抗炎症薬)妊娠初期も含むすべての期において、赤ちゃんの健康や妊娠状態に影響を与える恐れがあると考えられています。・禁煙補助剤禁煙するためのサポートとして使用する禁煙補助剤にはニコチンが含まれており、ニコチンはお腹の赤ちゃんの発育や将来の健康に影響を及ぼし、心臓や循環器の疾患を引き起こす可能性があります。妊娠期間中はもちろん、授乳中のママの使用も避けましょう。妊娠初期に、すでに市販の薬を飲んでしまったら?妊娠期間中に飲むのを避けたほうが良い成分が含まれている薬は、市販にはほとんどありません。通常の生活における範囲内で体調を整えるためであれば問題はありませんが、医学は日々進歩しており、これまでに問題がないと考えられてきた成分が、念のために注意すべき対象になるなど新たな情報が公開されることがあります。体調を整える以外の目的での薬の使用はできる限り避け、どうしても必要な場合は、服用前に必ず健診医や分娩医に相談しましょう。(※1) 厚生労働省 風しんについて (※2) 国立感染症研究所
2016年04月04日妊娠高血圧症候群とは過去に妊娠中毒症と呼ばれていた病気で、妊娠高血圧症候群は、妊娠20週~分娩後12週までに高血圧がみられる場合か、または高血圧に蛋白尿を伴う場合に診断され、高血圧を伴う病的状態が複数みられる状態を指します。ママの体では赤ちゃんに栄養や酸素をより多く届けるため血液を多く流すべく変化しますが、それにより高血圧になりやすい状態です。ですが高血圧状態が続くとママと赤ちゃんの健康や体に悪影響を及ぼし、重篤な障害や疾患を引き起こすリスクがあります。原因は、現在のところまだはっきりとは分かっていません。有力な説とされているものとしては、妊娠16週頃までに完成する胎盤の血管が通常とは異なる作られ方をすることにあるということと、妊娠そのものへの中毒症状であることだと考えられています。妊娠高血圧症候群は、15歳以下または35歳以上での妊娠や、肥満傾向にある人、もともと糖尿病の人、腎臓などに疾患のある人、家族に糖尿病患者がいる・いた人、出産が初めての人、双子などの多胎妊娠の人、過去の妊娠で妊娠高血圧症候群と診断された人などがかかりやすいと言われています。妊娠高血圧症候群は、いつからいつまでにかかりやすいの?(※1)妊娠後期にあたる32週以降に多く発症する傾向がありますが、妊娠32週未満で発症した場合は重症化しやすい傾向があったり、最悪の場合では死に至る場合もあったりすることから早期発見と早期治療が重要とされています。妊娠高血圧症候群の症状眠気や倦怠感、頭痛、嘔吐感などが症状として現れますが、通常の妊娠症状と紛れやすいことから、妊娠高血圧症候群の症状を自覚することが難しい傾向があります。妊婦健診での検査結果で異状が見つかるまでママ自身が気づかない場合が多いと言われます。重症の場合、子宮や胎盤で血液が流れにくくなるため、赤ちゃんは栄養と酸素が不足した状態が続き、胎児発育不全となります。体重が少ない赤ちゃんが生まれたり、中枢神経や脳に障害が発生する低酸素症を引き起こしたりするリスクが高まります。最悪の場合、お腹の赤ちゃんが死に至るケースもあります。 診断の仕方と、診断後の生活について診断は妊娠20週以降から産後12週目まで高血圧であることか、または高血圧に尿蛋白を伴うことによって診断されます。高血圧の判定は血圧測定、尿蛋白は尿検査による尿中蛋白の測定によって行われます。血圧測定は、収縮時血圧と拡張期血圧の数値で診断されます。収縮時血圧は140mmHg以上、拡張期血圧は90mmHg以上のどちらか、もしくは両方の場合に高血圧と診断されます。尿検査は、妊婦健診での尿検査で蛋白尿1+ の結果が出た人を対象に、24時間分の尿をもとに尿中蛋白を正確に測定します。一日の尿蛋白量が300ミリグラム以上の場合に、正確な診断が下されます。妊娠高血圧症候群と診断された場合、外来で通院しながら食事のカロリー制限や塩分制限による指導での治療が中心となります。重度の場合は赤ちゃんの発育状態をみながら経過観察入院し、薬での治療と安静状態が必須となりますが、母体の健康状態によっては早期計画出産を行い、赤ちゃんとママの治療を優先させる場合もあります。そのほか、診断を受けた場合は産後12週目まで経過を観察します。子癇前症(しかんぜんしょう)高血圧に伴う脳組織の循環障害と機能障害で、異常な高血圧とともにけいれんが発生し、意識喪失や視野障害を起こした状態を指します。早期胎盤剥離や胎児発育不全、早産を引き起こしやすく、お産後にも赤ちゃんに問題が生じるリスクが高まります。妊娠20週以降または、産後1週間内での発症が多いと言われますが、お産の最中にも発生する可能性があります。HELLP症候群重度の子癇前症で、肝障害や、ママの血液中にある赤血球や血小板にトラブルが起きる疾患を指します。HELLP症候群では、まれに、異常な高血圧に伴う発作が起きる状態である子癇(しかん)が発生します。産後に発生する傾向がありますが、速やかな処置を行わないとママが死に至る可能性があります。普段から注意することとは妊娠高血圧症候群の予防方法は、現在のところ決定的なものは見つかっていません。ですが食べ過ぎを控え、塩分を摂りすぎない工夫を行うなどの高血圧に対する一般的な対策は有効だと考えられています。とは言えママが極端にカロリー摂取や塩分摂取を控えると、栄養状態面でのリスクも発生するため極端な制限には注意が必要です。健診医の指導を守り、ママ一人一人に合った予防法を心掛けましょう。
2016年04月04日妊娠線ってなに?妊娠線は皮膚の表面にひびが入ったようになったり、赤や赤紫の筋ができたりすることを指し、正式には線状皮膚萎縮症と言い、肉割れやストレッチマークと呼ばれることもあります。お腹の中の赤ちゃんが大きくなるにつれて、皮膚が急激に引き延ばされることが原因で起こります。一度できると産後に白くなることがありますが、完全には消えることはありません。皮膚は、表皮、真皮、皮下組織から成り立っています。表皮には弾力性があり、ある程度伸びることができますが、真皮や皮下組織には弾力性がないため、表皮が引き伸ばされると柔軟に対応することができません。お腹が大きくなり皮膚の表面と真皮、皮下組織が伸びることで裂けた状態となり、亀裂が入る仕組みです。また妊娠期間中には、表皮の増殖と再生をおさえるはたらきを持つ種類のステロイドホルモンの分泌量が増えるため、肌の再生能力(ターンオーバー)が低下します。スムーズな新陳代謝がしにくくなるため、妊娠線として断裂しやすくなるとも言われています。妊娠線発生時には痛みなどは起こりませんが、跡になりやすいため、妊娠線ができる前からの予防が大切です。妊娠線が現れる時期とは妊娠線は、妊娠中期にあたる妊娠16週~27週目にかけてできやすいと言われています。お腹の赤ちゃんの成長に伴い子宮が大きくなり、それにつられて皮膚が伸びることで起こります。妊娠線の種類と見分け方妊娠線はお腹全体や下腹部を中心に、脂肪がつきやすい二の腕や太もも、おしりにできやすい傾向があります。また妊娠期間中は胸の乳腺が発達するためバストが急激に大きくなりやすく、胸に妊娠線ができやすくなります。見た目は、波打つ線状のものが多く、同じ方向を向いた状態を基本として現れますが、お腹やおしりに出現する場合は放射状である場合もあります。1本だけできる場合もあれば、数十本単位でできる場合もあります。そのほか、お腹の真ん中にまっすぐな妊娠線が現れることもあり、これを正中線と言います。妊娠線の予防と対策妊娠線予防には、お腹が大きくなり始める前からの保湿ケアが大切です。妊娠線が現れる可能性がある部分やカサつきがある部分に対し、保湿効果のあるクリームやオイルでマッサージを行って表皮の乾燥を防ぎ、肌に柔軟性を与えます。とは言え妊娠初期にはホルモンの影響で肌荒れを起こしやすくなっている可能性もあるため、保湿製品によるかぶれやかゆみ、湿疹などの異常を感じた場合は使用を控え、様子をみながらケアを行いましょう。季節によって乾燥しやすい場合は、ボディ用の化粧水で表皮に水分保湿を行ってから、オイルやクリームの油分で蓋をして保湿性を高める工夫を行いましょう。また、急激な体重増加があった場合にもお腹が大きくなり、皮膚の表面と真皮、皮下組織が伸びて裂け、妊娠線が現れやすくなります。適切な体重コントロールを行い、妊娠線の予防につなげましょう。
2016年04月04日逆子とは、子宮内で赤ちゃんの頭が上に向いている状態のことを指します。自然分娩のお産の時は、赤ちゃんは、子宮内で頭を下にした状態を保ちながら産道を通る必要があります。逆子の場合は頭が出にくく、またへその緒が圧迫されやすくなり赤ちゃんに酸素が行きわたらない可能性が発生するため、お産日間近まで逆子が直らなければ帝王切開を検討する必要があります。妊娠後期での逆子は、妊婦さん全体の約3%だと言われます。逆子になる理由はまだ医学的に明らかになっていませんが、骨盤の狭さや子宮筋腫、前置胎盤、羊水の過不足などが原因ではないかと言われています。また、逆子の体位にもさまざまなパターンがあります。・単殿位(たんでんい)赤ちゃんのお尻が下を向いた体位です。比較的、自然分娩がしやすいと言われており、お産時に赤ちゃんがお尻から出てくるのが特徴です。・全複殿位/不全複殿位(ぜんふくでんい/ふぜんふくでんい)ひざを曲げ足裏を下に向けている体位で、両足裏が下を向いていれば全複殿位、片足裏を上に上げていれば不全複殿位です。お産は、基本的に帝王切開になります。・全膝位/不全膝位(ぜんしつい/ふぜんしつい)ひざを曲げてひざ先を下に向けている体位です。両ひざ先を下に向けていれば全膝位、片方だけ下に向けていれば不全膝位と呼ばれます。お産は、基本的に帝王切開になります。・全足位/不全足位(ぜんそくい/ふぜんそくい)脚全体を伸ばして、足裏を下に向けており、赤ちゃんが立っているように見える体位です。両足裏を下に向けているなら全足位、片方だけ下に向けていれば不全足位と呼ばれます。お産は、基本的に帝王切開になります。逆子は、いつからいつまでになりやすいの?逆子は、妊娠中期のおよそ16週前後からなりやすいと言われています。妊娠初期までの赤ちゃんは体が小さく子宮内を動き回ることができましたが、妊娠中期・後期になるにつれ向きを落ち着かせる傾向にあるからです。とは言え、妊娠中期である28週末までは向きが定まらないことも多々あります。子宮口がちょうど頭を収めやすい逆三角形であるため、それまで逆子だった赤ちゃんも妊娠後期には頭を下にするようになっていきます。妊娠後期の37週以降からお産予定日間際まで逆子の場合は、帝王切開を検討した方が良いと言われます。とは言えお産直前・当日に逆子が直ることもありますので、赤ちゃんに根気良く付き合いながら、分娩医の判断を仰ぎましょう。逆子のリスク逆子は、妊娠中ではなくお産時にリスクが発生します。逆子だと診断されたら、なるべく遠出や旅行は控え、万が一に備えていつでも入院できる準備を整えておくことが大切です。なぜなら自然分娩では次のような危険性が高まるため、注意やお産に備えての準備が必要となるからです。・呼吸困難分娩中、赤ちゃんの頭だけが骨盤に引っかかって子宮内に残り、酸素が行きわたらずに呼吸困難を引き起こす可能性があります。この状態が長く続くと、赤ちゃんは呼吸ができず低酸素状態となり、後遺症が残るおそれがあります。・神経の損傷分娩中、赤ちゃんの頭だけが骨盤に引っかかった際に懸念されるリスクです。赤ちゃんの頭を無理に出そうとすると、首に負担をかけ頸椎(けいつい)神経が傷つき下半身麻痺を引き起こす可能性があります。・破水時の臍帯脱出逆子の状態で破水した場合、へその緒だけが先に子宮外に出てしまうケースを臍帯脱出といい、緊急帝王切開が必要になります。へその緒の血液の流れが悪くなって赤ちゃんにストレスがかかるため、さまざまな健康弊害が起きる可能性があります。逆子での破水は直ちに受診しましょう。診断の仕方と、診断後の生活について逆子は、妊娠16~27週の妊娠中期に自然と直るケースがほとんどであり、不安にさせないためにあえて妊婦さんには伝えない健診医または分娩医も多いようです。健診医または分娩医は、赤ちゃんが育ち、お腹への触診で判断できるようになる妊娠28週以降に正確な診断を下す傾向があります。診断時には触診と超音波検査(エコー)を併用し、前置胎盤や羊水の過不足など関連性をチェックします。逆子だと診断した場合、逆子を直すための働きかけを行います。働きかけは基本的に赤ちゃんへの悪影響はないものと見られていますが、ママが自宅で行うものに関しては、必ず、健診医または分娩医の指示や判断に従いましょう。・外回転術妊娠36~37週以降でも逆子が直らない場合に主治医によって行われる矯正法です。お腹の外から健診医または分娩医が手をあてて心拍数を確認しながら、赤ちゃんのお尻部分を上に直します。羊水の多い妊婦さんや、すでに赤ちゃんを1人生んでいる経産婦さんほど、成功率が高まる傾向があります。・自己回転促進法妊娠30週以降に行う、妊婦さんが自宅でできる矯正法です。腹帯をとった状態で行います。就寝前、手と膝を床についてお尻を後ろに突き出し、胸も床ギリギリまで低く落とす姿勢を10~15分維持します。その後、赤ちゃんの顔が右に向いているなら右、左に向いているなら左に体を向けて寝ることで、体位そのものの位置を変えるよう促します。・鍼灸治療民間治療の種類で、逆子を直すと言われる2箇所のツボにお灸をするという方法です。逆子矯正を取り扱う鍼灸院では、妊娠28週頃からの施術を推薦しています。民間療法であるため、検討する場合はあらかじめ健診医または分娩医へ相談することをおすすめします。普段から注意することとは逆子になる医学的なメカニズムや原因は、現在ではまだ分かっていないため、決まった予防法はありません。ただし妊娠後期で逆子と診断されたら、いつでも入院できるような準備をしておきましょう。緊急であれ、計画的であれ、帝王切開でのお産になる確率が高い傾向があります。パパや家族に相談し、理解を得ておくと良いでしょう。
2016年04月04日おしるし・破水・陣痛妊娠36~39週頃の臨月になると、ママの体では出産準備がはじまります。この時期には、赤ちゃんが産まれてくるための様々なサインが現れますが、個人差によるため必ず起こるとは限りません。・おしるし血の混じった状態のおりものを指します。出産に向け、赤ちゃんが産まれてくるための子宮口が開き始めた出産兆候です。子宮が収縮し、赤ちゃんを包んでいる卵膜が剥がれることで出た血液が、粘液と混じって出てくることで現れます。・破水赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れ、羊水が流出することを破水といいます。おしるし後や陣痛後、子宮口が全開する前後や分娩台の上など、出産につながる兆候として突然起こります。また破水がなく、陣痛を迎える場合もあります。・陣痛赤ちゃんをママの体外に押し出すために、子宮が収縮することです。個人差はありますが、次第に痛みが増し、間隔も狭まります。おしるしや破水がなくても陣痛は発生します。おしるし・破水・陣痛がある時期おしるし・陣痛・破水は、一般的には妊娠36~40週に発生します。すべてが必ず起こるものではなく、ママの体質や体調、妊娠状態により異なりますが、陣痛は必ず発生します。また破水に関しては、妊娠37週以降の破水は陣痛が始まりお産となりますが、24時間以内に陣痛が始まらない時は陣痛誘発剤を使うこともあります。37週未満で破水した場合は、赤ちゃんがお腹の中に留まって成長できるように入院し、安静状態でお産に備えます。おしるし・破水・陣痛の症状・おしるしの症状おしるしは個人差が大きく、出血の量や色味、粘り気の有無などで状態が異なります。回数も1回から1週間くらいかけて毎日など、差があることが特徴です。またおしるし自体がない場合もあります。・破水の症状羊水は匂いがやや生臭く、透明・黄緑・黄色味をもち、粘り気がないと言われます。自分の意思で止められないことも特徴です。一般的には、赤ちゃんを包んでいる卵膜の下部が破れ羊水が出ることを破水と呼びます。陣痛前に破水することを前期破水、子宮口が全開になる前に破水することを早期破水と呼びます。破水がなく子宮口が全開になった場合は、分娩台の上で分娩医が安全に破水させることもあります。いずれも羊水が勢いよく出る点が特徴です。また子宮卵膜の上部が破れたことによる破水を高位破水と呼び、少量の羊水が継続的に流れる点が特徴です。・陣痛の症状下腹部から膣を周辺に、子宮が強い収縮を繰り返すことで痛みが発生します。痛みは規則的な間隔で訪れることが多く、2~3時間程度の間隔から始まり、5~10分程度、3~4分程度と間隔を縮めて継続的に発生します。人によっては間隔が規則的ではないままお産を迎える場合もあります。また子宮の収縮に伴い、腹痛や腰痛、背中の痛みや突っ張りなどといった症状も同時に起こります。おしるし・破水・陣痛が起きたら?おしるしの場合は慌てずに様子を見て、妊婦健診時に健診医に伝えましょう。破水は、産道を経由して子宮内に雑菌が入り込みやすくなり、赤ちゃんが感染症を引き起こす可能性があります。「もしかして破水?」と思ったら、必ず分娩施設に連絡し、指示を仰ぎましょう。その際、シャワーや入浴は控えることも大切です。陣痛は、痛みや間隔が徐々に消えていくなら前駆陣痛ですが、継続的に続き、痛みが増していくなら本陣痛である可能性があります。痛みや発生する間隔をメモしておきましょう。おしるし・破水・陣痛の受診の目安おしるしは、健診施設や分娩施設での受診は特に必要ありませんが、水様性の場合は破水しているかもしれませんから、分娩施設に連絡を。また出血量が多い時やいつもと違う症状を伴う時は受診が必要です。破水は出産が始まるサインであることが多いため、赤ちゃんへの細菌感染を防ぐためにも、すぐに分娩施設へ連絡しましょう。陣痛は、初産婦の場合は痛みの間隔が5~10分間隔の時点で、分娩施設へ連絡しましょう。ただし経産婦の場合は陣痛開始から分娩へ進むスピードが速い場合があります。事前に主治医へ相談し、「○分間隔になったら連絡を」といった取り決めがあったほうが安心です。
2016年04月04日出産のリスクとは妊娠と出産は病気ではありません。けれども決して、いつでもどんな時も安全に済むものでもありません。妊娠と出産は、ママが体と生命力を賭けて行う命がけの行為であり、その昔であれば出産はもちろん、妊娠中にも命を落とすママと赤ちゃんが大勢いました。現代では産婦人科医療の発達により、危険をできる限り回避することができるようになりましたが、健やかな妊娠と出産のためには、ママとパパが正しい知識を身に付けることが大切です。妊娠期間中には、さまざまな妊娠症状による体調不良や、妊娠中にかかる病気やトラブルを乗り越え、ママと赤ちゃんの健康を最優先に保つ必要があります。臨月に入ってからは、出産にまつわるリスクを知り、同じようにママと赤ちゃんの健康を最優先に保ちながら健やかなお産につなげましょう。出産のリスクの種類分娩施設では、分娩医や助産師、看護師が一丸となり、赤ちゃんとママの健康状態を考慮しながら最適な処置を行います。安全な出産へ導けるよう配慮がありますが、出産にまつわるリスクも存在します。また現代ではさまざまな出産スタイルがありますが、助産院での水中出産や自然出産の場合、ママと赤ちゃんに感染症が発生しやすい傾向があったり、体力や気力への配慮が充分ではない可能性があるなども懸念されます。同様に、万が一の大量出血などの事態が引き起こされたり、分娩設備に関する不安もあります。助産院でのお産は、医療施設との連携をきちんと行っている院を選び、万全の体制を整えたうえで行うことをお勧めします。・微弱陣痛(びじゃくじんつう)子宮の収縮回数や持続時間、痛みの強さが弱いため子宮口が開かず、分娩につながらない陣痛を指します。微弱陣痛はお産までが長時間となる傾向があるため、ママの体力が著しく低下し、分娩まで体力も気力も持たない恐れがあり、また、赤ちゃんにも大きな負担がかかります。そのため、微弱陣痛の場合、分娩の進み具合や母体の疲労度を考慮しながら適時、陣痛促進剤を使用し、薬の作用で子宮口を広げ速やかに分娩するか、母子の健康状態に懸念がある際は緊急帝王切開での分娩となります。陣痛促進剤を使用する場合も、帝王切開となる場合も、どちらもその場で本人や家族の同意が必要となります。また費用については分娩施設によって異なります。・陣痛促進剤(じんつうそくしんざい)長時間の微弱陣痛で分娩につながりにくい場合や、破水があったにもかかわらず陣痛が始まらない場合、出産予定日を大幅に過ぎた場合などに、陣痛や分娩を誘発する目的で使用される薬です。子宮を収縮させる作用を持ち、主に点滴です。薬の使用後、分娩準備が整わず、強い陣痛だけが過剰に進むことを過強陣痛といい、陣痛促進剤を使用した際にまれに起きるトラブルとして知られています。・帝王切開(ていおうせっかい)通常分娩が難しい妊娠の場合、出産時のリスクを回避するために選択されます。手術によりお腹と子宮を切開する出産方法です。帝王切開による赤ちゃんへの健康リスクは少ないですが、産道を通らないため、呼吸が一時的に安定しない場合があります、ママの体へは、術中出血や術後感染症の他、次回妊娠時に前置胎盤や癒着胎盤になりやすい傾向や、次回以降の出産で自然分娩を行うと子宮破裂の恐れがあるなどがあります。健やかな出産にするために出産にまつわるリスクは、ママと赤ちゃんの健康の確保を最優先に見据えながらも、副次的に生じるものです。パパは、陣痛時のママに寄り添ったり、痛みを軽減させるサポートを行ったりすることでママの励みになり、また、分娩に必要な各種処置への同意が必要な場合はママと一緒に説明を聞き、健やかなお産につなげられるように尽力しましょう。
2016年04月04日おっぱいケアとは産後に母乳育児を検討している場合、母乳を出やすくするためにおっぱいの手入れを行うおっぱいケアがおすすめです。赤ちゃんがおっぱいを吸う力は強く、また1.5時間~3時間おきの頻繁な授乳が必要になるため、丈夫な乳首にしておく観点からも、妊娠期間中からのケアが大切です。乳頭のケア妊娠中期から始められるケアです。赤ちゃんの舌に絡みやすく、吸いやすい乳首にするため、かつ、頻繁な授乳に耐えうる丈夫な乳首にするために、指で乳首を摘まみながら行います。乳首が柔らかく伸びやすいと授乳時に傷がつきにくくなるためです。ママによっては妊娠中期ごろ、乳首から透明~黄色の分泌物が出る場合もありますが、血行が活発になり乳腺が発達してきたことによります。放置すると固まって栓状となる可能性があるため、無理に絞らずに優しくふき取りましょう。乳房のケア妊娠後期にあたる妊娠37週目頃から始められるケアです。乳房全体をマッサージすることで、乳腺を刺激し、母乳が出やすい状態に整えます。自治体などが開催する母親学級や両親学級のほか、健診施設や分娩施設によっては、受診時におっぱいケアの指導を行う施設もあります。母乳育児を推奨する傾向のある施設では、母乳外来や助産師外来などを設け、おっぱいケアを重点的に行う施設もあります。おっぱいケアはいつからいつまでするの?妊娠20週~妊娠39週にかけて、体調や妊娠状況をみながらおっぱいケアを行うのがよいと言われています。また、おっぱいを刺激すると子宮が収縮しやすくなります。ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤が完成していない妊娠16週目頃以前のおっぱいマッサージは、お腹の張りを引き起こしやすく、切迫早産や切迫流産を引き起こす可能性もあるため、控えましょう。妊娠中期以降のおっぱいケアでも、お腹の張りを感じたときはすぐにケアを中止してください。乳首の形状は主に直系8mm以上の乳頭を持つものを基準とし、引っ張ると長さが2cm程度になると良いと言われていますが、形状はママ一人ひとりによってさまざまです。赤ちゃんが吸いやすいのは乳首の付け根にくびれがある形状ですが、“こうでなければいけない”かたちは特にありません。赤ちゃんの小さな口にしっかり含まれるような形を目指してケアを行っていきましょう。おっぱいケアを行うときは、皮膚の伸びを良くし、肌表面を優しく保護するため、ボディクリームなどを使用して行いましょう。扁平乳頭全体が平らで高さがなく、乳首の長さが0.5cm以下の状態を指します。陥没乳頭乳首が乳輪に埋もれた状態で外部に出ていない状態を指します。先端が出ている場合から完全に埋没している場合まで、個人差があります。小さい乳頭赤ちゃんが吸うときに圧力がかかりやすいため、傷がつきやすい状態を指します。巨大乳頭/長大乳頭乳首のサイズが大きかったり、乳首の長さが2cm以上あったりする状態を指します。おっぱいケアの方法おっぱいはとてもデリケートで、妊娠期間中も同様に繊細な器官です。乳房も乳首も優しく扱うことを心掛けましょう。ケアは必ず健診医や助産師の指導を受け、自己判断で行うことは避けましょう。無理なケアやマッサージは乳首や乳腺を傷つける可能性があります。妊娠期間中は乳房の乳腺を圧迫しないために、しめつけの緩いブラジャーを着用しましょう。マタニティ用にあつらえられているものや、パッド付きのキャミソールなどもあります。入浴後は乳腺が開きやすくなるため、ケアはお風呂上りがおすすめです。ケア前には乳首部分にクリームやオリーブオイルなどを塗り、肌を傷めないよう滑りを良くしておきましょう。また、おっぱいや乳首を清潔に保つことも大切です。乳頭に垢や分泌物の塊がある場合は、オリーブオイルを浸した脱脂綿で10分間湿布すると取りやすくなります。乳首ケア(基本編)1 親指と人差し指で乳首の付け根を乳輪から摘まみ、角度を変えながら乳首を引っ張ります。同様に角度を変えながら指の腹で乳首を軽く圧迫します2 人差し指と中指で乳首の中ほどを軽く摘まみ、親指の腹で先端を軽く転がします3 親指、人差し指、中指で乳首を摘まみ、左右に軽くひねります・扁平乳頭乳首がしっかりと立ち上がった状態を目指します。乳首を伸びやすくするケアを行うことで、赤ちゃんが吸いやすい乳首になります。・陥没乳頭乳首が外に出た状態を目指します。乳首に刺激を与えたり、乳頭吸引器などで乳首を外に出したりしてケアを行います。乳首を伸びやすくすることで、赤ちゃんが吸いやすい乳首になります。・小さい乳頭乳首を大きくしていきます。マッサージなどで刺激を与え、乳首を伸びやすく鍛える必要があります。・巨大乳頭/長大乳頭マッサージで柔らかくし、赤ちゃんが吸いやすい状態に整える必要があります。ですが、過度な刺激は乳首が大きくなる可能性があるため、様子を見ながら行いましょう。乳房ケア1 両手を乳房の外側に添え、支えながら上に持ち上げます。同様に支えながら胸を外側に軽く引っ張ります2 片方の乳房の上下を両手で包み込み、下側は外側へ、上側は中央に向けて軽く動かします産後の母乳マッサージのやり方産後は母乳マッサージを行いましょう。乳房の血行を促進することで母乳の出を良くし、スムースな授乳を行うためです。ママの心の状態や体調によっては母乳の出が悪くなる場合もあるので、その際もマッサージを行ってみましょう。乳房ケア1 マッサージを行なわない乳房側にある手で、下から、マッサージする乳房を支えます2 1の手の上から反対の手をのせ、斜め上内側に向かって軽く押します3 1~2を同様に行います母乳マッサージのやり方としては、下から上に持ち上げたり、斜め上に持ち上げたり、下からゆすったりするのを数回繰り返します。上手に行えば、乳腺の緊張もほぐれて、母乳の出がよくなります。炎症が起きているときなどは、もみほぐさないように注意してください。またママによっては、母乳が出すぎたり、乳腺が狭かったりする場合があり、詰まった母乳がしこりとなって現れる場合があります。しこりが確認できる場合は、しこりがあるほうの乳房から授乳し、赤ちゃんに飲んでもらうようにしましょう。母乳のつまりを悪化させないために、授乳後に余った母乳は搾乳して捨てることも有効です。悪化すると、母乳が乳腺に詰まって炎症を起こす乳腺炎になることもあります。
2016年04月04日妊娠初期の胸の張りってなに?生理時に、人によっては胸の張りを感じることがありますが、妊娠初期にも同じように胸が張ることがあります。生理が予定日通り来ておらず、胸の張りが続いているようであれば、妊娠初期にみられる胸の張りである可能性があります。・胸全体が張った感じがする・胸にチリチリ、ムズムズといった感覚がある・乳首の周りに違和感を感じる・乳首が衣服などに触れると痛みを感じる・乳首や乳房にかゆみを感じる妊娠時の胸の張りは生理時に感じられるものより強い傾向がありますが、(削除)ほとんど感じられない場合もあります。また、1人目の妊娠と2人目の妊娠とで症状の度合いが異なることもあり、症状のあらわれ方にはかなり個人差があります。妊娠初期に胸の張りを感じる時期とは胸の張りは、早い人であれば着床後すぐの妊娠0週目(生理予定日の1週間前)頃から感じることもあるようです。症状は妊娠初期の間しばらく続き、つわりが軽くなると同時に症状が落ち着く人が多いと言われています。妊娠後期でも出産に向けて再び胸の張りが感じられるようになりますが、妊娠期間中ずっと胸の張りが続くという人もいます。妊娠初期に胸が張る原因妊娠初期の胸の張りには、さまざまなホルモンの活動が影響しています。妊娠初期には子宮の発達を促すために卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌されます。この卵胞ホルモンには乳腺組織や乳管を活性化させる作用があり、これが胸の張りを生じさせます。加えて、基礎体温を高め子宮内膜を維持するために黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されますが、黄体ホルモンにも乳腺組織を活性化させる作用があり、この時卵胞ホルモンのほうが相対的に黄体ホルモンより過剰に分泌された際に、張りや痛みを感じる原因になるといわれています。妊娠初期に胸が張ったら注意すること妊娠初期に起こる胸の痛みは、妊娠のために必要な身体の変化の一環として生じるものであり、その症状が続くことで別の疾患や病気を引き起こす心配はありません。ただし、胸の張り以外にしこりを発見したり、乳首から出血がみられたりするような場合は、乳腺症や乳腺線維腺腫、乳ガンなど別の要因が考えられます。速やかに産婦人科を受診しましょう。妊娠初期に胸の張りを感じた時の、予防と対策妊娠初期の胸の張りを予防する方法は特にありませんが、症状がストレスになってママとお腹の赤ちゃんにストレスがかかる可能性も考慮し、不快な症状を緩和させられるように対策をしましょう。・アンダーウェア、下着胸や肌への刺激が少ないものを選びましょう。なるべく締め付け感が少ないもの、ワイヤー素材のないものやマタニティ専用ブラジャーなどがおすすめです。・胸の保湿ケア胸周りの肌の乾燥が、かゆみや痛みなどとなって症状を悪化させてしまう可能性があります。肌の状態に合わせ、お風呂上がりにボディ用の保湿クリームを塗るとよいでしょう。・入浴時の洗い方乳房や乳頭部分はデリケートであり、刺激を与えると胸の痛みをさらに強くしてしまう可能性もあります。お風呂で胸を洗う際には、柔らかめのタオルか手で軽く洗うようにしましょう。・胸を温めすぎない妊娠中の身体は温めることをおすすめしますが、胸の張りがつらいときは入浴時のお風呂の温度をぬるめにし、胸を温めすぎないようにしましょう。痛みが強すぎる場合は冷たいタオルなどで胸全体をアイシングすると痛みが和らぎますが、必要以上に冷やすことは血流を滞らせる原因となるため、状態をみながら行いましょう。
2016年04月04日妊娠初期の5~6週ごろになると、つわりの症状が現れ始めます。妊婦さんにより個人差はありますが、吐気や嘔吐が多くなる吐きづわり、食欲が旺盛になる食べづわりなどのほか、食べ物の嗜好の変化、嗅覚の変化、1日を通しての食欲不振などがあります。つわりの原因は解明されていませんが、大きな見解としては、ママの体が栄養不足の際に症状が悪化するような傾向があります。つわりは妊娠12~16週ごろに治まる傾向がありますが、人により、妊娠期間中でつわり症状が起きる場合もあります。つわりによっておなかの赤ちゃんの栄養状態が左右されることはありませんが、吐きづわりによる体重減少でママの体力が低下したり、食べづわりによる体重増加で妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病など、入院による安静状態や治療が必要な病気を引き起こしたりする可能性もあります。妊娠初期の食欲は、つわりと上手に付き合いながら、栄養バランスの良い食事を1日3食摂ることでコントロールしていきましょう。妊娠初期の食事内容って、どうすればいいの? つわり症状があると、思うように食べられなかったり、食べすぎてしまったりする場合があります。吐きづわりの場合は、食べられるものを食べられる量だけ、ゆっくり摂るようにしましょう。食べづわりの場合は、主食やお菓子、油ものなどの摂りすぎは避け、野菜や糖分の少ない果物を小分けにして食べ、空腹状態を作らないように工夫しましょう。またこれからの妊娠期間では、お腹の赤ちゃんの成長に伴い、子宮が肛門を圧迫することで便秘が生じやすくなります。便秘が慢性化すると痔になり、産後の生活にまで影響を及ぼす可能性もあります。この時期から食物繊維の多い食材を摂ったり、水分を多く摂ったりする習慣をつけておきましょう。産後も含めた健やかな妊娠生活には、食事をきちんと摂ることが大切です。つわり症状と向き合いながらも、これまでの食事内容を見直し、ママと赤ちゃんの体の健康を心掛けましょう。妊娠初期におすすめの食べ物・栄養素妊娠期間中、ママが摂取した栄養素は、ママの体内からへその緒を通じ赤ちゃんにも届けられます。妊娠初期は、主食と主菜、副菜、汁物を中心とした一汁三菜をテーマに、体を作るたんぱく質、エネルギーのもととなる炭水化物、体のはたらきをサポートするビタミンとミネラルをまんべんなく摂取できるメニューが望ましいでしょう。特に、カルシウムの摂取はこの時期には推奨されています。牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品や、しらすや干しエビなどの小魚を摂りましょう。また妊娠中はお腹の赤ちゃんに優先的に鉄分が運ばれます。妊娠期が進むほど、出産に備えて血液量も増加するため、鉄分が多く含まれるあさり、小松菜、納豆などを積極的に摂るとよいでしょう。この時期は、葉酸を摂取することも大切です。葉酸は細胞分裂を促すはたらきを行うビタミンで、血を作るサポートも行い、おなかの赤ちゃんが著しく成長している妊娠初期では、通常の倍量を摂取するように指導されています。また十分に摂取することで、神経管の先天異常のリスクを低下させる効果もあります。葉酸は、ほうれん草やグリーンアスパラガス、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や、納豆、イチゴなどに含まれています。サプリメントで摂取してもいいでしょう。・カルシウム・鉄分・葉酸妊娠初期に避けるべき食べ物・栄養素この時期は、ビタミンAの摂り過ぎに注意しましょう。通常の食事の範囲では摂りすぎの心配はありませんが、Aの過剰摂取はお腹の赤ちゃんに先天的な奇形が発生するといわれています。また、ビタミンAが不足しすぎても、お腹の赤ちゃんの眼球に異常が発生する可能性があるといわれているため、適量摂取を心がけましょう。さらに、魚介類に含まれるメチル水銀は、お腹の赤ちゃんの脳などの中枢神経系に影響を与え、先天的な知覚異常などを引き起こす可能性があります。キンメダイ、マグロ、メカジキなどメチル水銀を多く含む魚介類の摂取は、およそ2週間に1~2回程度にとどめましょう。妊娠初期のオススメレシピつわりを軽くする効果があると言われるビタミンB6を豊富に含むバナナと生姜を使ったメニューです。「つわりの吐気対策に。生姜入りバナナジュース」■材料バナナ 1本生姜 少々豆乳か牛乳 300cc蜂蜜 お好みで■作り方1 バナナと豆乳をミキサーにかけて蜂蜜で味付けをする2 グラスに注いだ後、生姜をすりおろしたものを乗せる。お腹を冷やさないために、温めて飲むのもおすすめ。 「葉酸をたっぷり摂取できる、温野菜サラダ」妊娠初期に必要な葉酸を摂取できる、温かいサラダです。■材料ブロッコリー 1/2~1個にんじん 1本グリーンアスパラガス 適量ドレッシングしょうゆ 大さじ1酢 大さじ1サラダ油 大さじ11 ブロッコリーを子房に分け、にんじん、グリーンアスパラガスを食べやすい大きさに切る2 野菜をゆでる3 しょうゆと酢、サラダ油を混ぜてドレッシングを作る4 ゆでた野菜にドレッシングをかける
2016年04月04日家庭の事情や自分の希望により、妊娠後も働き続けたいと思ったり、産後も仕事に復帰したいと望んだりするママが増えています。妊娠期間中の仕事や勤務は、つわりなどの妊娠症状による体調不良や体力の低下がみられ、また心身に負担をかけすぎるとお腹の赤ちゃんの健康に影響が生じる可能性もあり、妊娠前と同じようにはいきません。妊娠生活と仕事、家庭を、ママの心身に負担をかけすぎずに両立させることが大切です。最も大切なことは、ストレスを感じすぎないよう配慮し、体調を整えることを優先しながら働くことです。仕事そのものや働く環境において我慢を重ねることは強いストレスを生じさせ、体調や体力面に響き、引いてはお腹の赤ちゃんの健康状態にも影響を及ぼします。健やかに働き続けるためには、ママの体とおなかの赤ちゃんの心身の負担がかからないよう、仕事の環境を整えるべくママ自らが職場にはたらきかけることも大切です。また、職種や会社の規模によっては、妊婦さんと接する機会の少ない人が働いているケースもあり、妊婦さんへの理解が乏しい環境もあります。そのような場合は、妊娠症状によるさまざまな体調不良があり、妊婦健診受診のための休み取得や急な早退などで望まぬ迷惑をかける可能性があると説明することも必要になります。職場から理解と思いやりが得られたら、ママもその都度しっかりと感謝を見せ、職場とのスムーズな関係を作りましょう。■職場や仕事先へ協力を頼む・ラッシュ時の電車への乗車を避けるため、出社時間をずらすよう交渉する・仕事量を減らす交渉をする・部署や業務の担当替え、配置換えなどを交渉する・職場や仕事先の人に、妊娠症状による体調不良を説明する■自分で工夫する・通勤時はマタニティマークを付ける・移動時、エレベーターやエスカレーターがあれば利用する・デスクワークなどでは、同じ姿勢を長時間続けないようにする・立ち仕事などでは、体調を優先してこまめに腰を下ろすようにする・室内の冷房などに対し冷え対策を行う職場報告について(※3)妊娠が確定したら、仕事を続けるか、勤務形態を変えるか、または退職するかなど、産後を含めた今後の働き方について、パパや家族と相談しながら考えましょう。妊娠中も仕事を続ける場合は直属の上司に報告を行い、仕事量や内容など働き方の見直しを行いながら、産休に入るまでの引継ぎに向けて調整を行っていきます。報告時期は、お腹の赤ちゃんの心拍が確認でき、流産の可能性が低くなる妊娠8週目頃が目安です。会社などの事業主に雇用されているママの場合、妊娠悪阻や妊娠高血圧症候群など安静を必要とする症状が現れたときや、健診医または分娩医が職場環境にママへの配慮が必要だと判断したときは「母性健康管理指導事項連絡カード(母子手帳に付属)」を使用しましょう。カードには勤務時間の短縮や休憩、通勤緩和など、ママが働き続けるために職場がとるべき措置について医師からの指導内容を記し、事業主に的確に伝えることができます。このカードがママから提出された場合、事業主はカードの記載内容に応じた適切な措置をとる必要があります。ですがカードの提出がない場合でも、ママ本人から事業主に申し出があれば、事業主は申し出に応じた適切な措置をとる必要があります。産休について(※4)産休とは、出産前に取得できる“産前休業”と、産後に取得できる“産後休業”を指します。産休中の給与に関しては、正式な取り決めはありません。多くの会社では、産休中は無給となる傾向があるようです。ただし、働くママを対象としたさまざまな給付金があるので、迅速に給付が受けられるように、申請方法や手続きの時期などを調べておきましょう。・産前休業出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から本人が申請した場合に限り取得できます。予定日を過ぎた場合でも、出産日までは産前休業として認められます。・産後休業出産の翌日から8週間取得できます。本人の意思に関わらず、この間は就業できません。ただし本人が申請し医師が認めた場合は、6週間後からの就業が可能です。育休について(※4)(※6)育休は“育児休業”を指します。「1歳に満たない子どもを養育する男女労働者は、会社に申し出ることにより、子どもが1歳になるまでの間で希望する期間、育児のために休業できる制度」です。育休中の給与は、ほとんどの会社では支払われません。ただし、社会保険料の負担が免除になるなど社会からの経済的なサポートがある場合があります。また育休中は、職場復帰後の勤務時間や勤務体系など、妊娠前と同様に働けるかどうかを考えておく期間でもあります。あらかじめ調べておきましょう。・育児休業休業開始予定日の1カ月前までが申込期限です。産休に続けて育休をとる場合は、産休前、もしくは産休中に申請する必要があります。夫婦がともに育休を取得する場合、1歳2カ月までの間に1年間育休を取得することが可能になりました(パパ・ママ育休プラス)。夫婦同時に育休を取得する場合だけでなく、交代で育休をとる場合も適用されます。そのほか、育休期間明けに働くために子どもを保育園に入園させたくても、待機児童などの問題でちょうどよい時期に入園ができない場合は、育休を半年間延長することも可能です。その場合は、本来の育休期間終了2週間前までに申し出る必要があります。産前・産後休業、育児休業を取得するママへの経済的なサポート(※2)(※5)産休産休期間中は、雇用されている人は基本的に無給であり、個人事業主の人も思うように働けない期間となるため、経済的な不安を抱える人も多いでしょう。その場合は、行政によるさまざまなサポートや制度を活用し、不安を軽減することができます。あらかじめ申請が必要なものがほとんどであり、雇用されている人と個人事業主で適応される内容も異なるため、パパと協力して情報を集めておきましょう。・育児休業給付金雇用保険に加入していて、育休開始日までの2年間に、11日以上働いた月が通算12カ月以上あれば申請できる制度です。給付期間は原則として、育休取得日から子どもが1歳になるまでの期間となり、仕事に復帰するまでとされています。金額は、育休前の賃金の67%、育休開始から6カ月以降は50%を受け取ることができます。育児休業給付金は雇用保険に加入している人が対象となる制度であるため、個人事業主や専業主婦のママはもらうことはできません。・産休育休期間中の社会保険料の免除(※1)育児・介護休業法により、3歳までの子どもを養育するための期間において、産休育休期間中ともに社会保険(健康保険と厚生年金)の保険料が免除となります。適用期間は、産休中が「産前産後休業開始月から終了予定日の翌日の月の前月(産前産後休業終了日が月の末日の場合は産前産後休業終了月)まで」、育休中は「育児休業を開始した日の属する月から終了する日の翌日が属する月の前月までの期間」と定められています。日割り計算はせず、月の途中から産休や育休を開始した場合は、その月からの免除となります。社会保険料の免除は、社会保険に加入している人が対象となる制度であるため、個人事業主や専業主婦のママは適応されません。・出産手当金(※4)健康保険または共済組合から、給料の約2/3の手当金がもらえる制度です(国民健康保険に加入している自営業のママは対象外)。出産日(出産が予定日より後になった場合は、出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、会社を休んでいて給与の支払いがなかった期間を対象として支払われます。出産手当金は労働者の生活保障を目的とする制度であるため、個人事業主や専業主婦のママはもらうことはできません。<参考サイト・文献>※1: 日本年金機構 ※2: 厚生労働省 ※3: 厚生労働省委託 母性健康管理サイト ※4: 厚生労働省 ※5: 厚生労働省 ※6: 厚生労働省
2016年04月04日妊娠糖尿病(糖代謝異常)とは妊娠糖尿病とは、妊娠中に血糖値が高くなったり、血糖値が高い状態が初めて発見されたりなどで、その妊婦さんが初めて糖代謝異常(糖尿病になっていないが、糖代謝が正常の範囲内ではない状態)になることです。明らかな糖尿病とは異なります。糖代謝異常とは、食べたものをエネルギーとして全身の細胞に取り込むインスリンというホルモンのはたらきが正常の範囲内ではなくなっている状態です。インスリンは、食事の後に上がる血糖値を下げるはたらきを持ちます。妊娠時には、血糖値を上げやすいはたらきを持つホルモン(インスリン拮抗ホルモン)などが胎盤で作られたり、胎盤からもインスリンを壊す酵素が作られたりするため、妊娠中期以降にインスリンが効きにくい状態になり、血糖値が上がりやすくなります。通常はすい臓からインスリンを多く分泌することで血糖値が上がらないように調節しますが、必要なインスリンが少ない体質の人や、必要量を分泌することができない人の場合に血糖値が上昇し、糖代謝異常になります。妊娠中に発見される糖代謝異常は、肥満体質であったり、高カロリーな食事を続けたり、強いストレスを感じやすかったりなどさまざまな要因で発症すると言われており、ママとお腹の赤ちゃんの健康にさまざまな合併症が生じます。35歳以上での妊娠である場合や、家族に糖尿病の人がいる場合も、妊娠糖尿病につながる糖代謝異常を起こしやすい傾向があります。また、妊娠前から糖尿病を患っていたり、妊娠時に明らかに糖尿病だと診断されたりした場合は糖尿病合併妊娠と呼ばれます。妊娠初期・中期の、妊娠糖尿病(糖代謝異常)の症状妊娠糖尿病につながる糖代謝異常は、初期では自覚症状はほとんどないと言われています。症状が進行すると、のどの渇き、頻尿、倦怠感や体のだるさなどが症状となって現れます。ですがこれらの症状は妊娠症状にもよく見受けられるため、妊娠糖尿病につながる糖代謝異常の自覚として区別されにくいと言われています。また妊娠糖尿病と診断されたり、もともと糖尿病で糖尿病合併妊娠である場合、糖代謝異常が続くことで母子にさまざまな症状が起きたり、合併症が発生しやすくなったりします。妊娠糖尿病や、糖尿病合併妊娠などの糖代謝異常をもつママのリスク巨大児お腹の中で4000g以上育つことを指します。高血糖状態のママから糖を過剰摂取した赤ちゃんはインスリンを多く分泌しており、巨大児になりやすいとされています。巨大児の場合は難産となり、多くは帝王切開となるほか、お産時に赤ちゃんの肩甲骨が引っ掛かり分娩ができなくなる肩甲難産となる可能性があります。肩甲難産では仮死状態出産や骨折、脳や体の神経麻痺などのトラブルを引き起こしたりする恐れがあります。妊娠高血圧症候群高血圧状態が続く疾患です。重症化すると脳出血や肝機能障害などを引き起こします。羊水過多症羊水が増えすぎる病気です。流産や早産、逆子、妊娠中や分娩中に胎盤がはがれる常位胎盤早期剥離などを引き起こします。子宮内発育遅延(胎児発育遅延)赤ちゃんの成長が止まったり遅れたりして、十分に成長できていない症状を指します。新生児低血糖症産前に、高血糖状態のママから糖を過剰摂取した赤ちゃんはインスリンを多く分泌していますが、産後は母体からの糖の供給がなくなるため、低血糖になります。授乳やミルク、糖水などで速やかに血糖値を上げたり治療を行ったりすれば健康に問題はないと言われますが、早期に適切な対処がなされない場合、神経学的後遺症を残す可能性があります。低カルシウム血症血中のカルシウム濃度が低い症状を指します。命にはかかわりませんが、手足のしびれや筋肉のけいれんなどがある場合は治療が必要です。肝臓の機能が低下している場合にも起きる場合があります。多血症血液中の赤血球が異常増加する病気です。血液中の赤血球が多過ぎる状態のことです。血液が濃くなり、毛細血管の血流が悪化してしまうことがあります。その結果、皮膚のかゆみ、目の結膜の充血などのほか、血中に血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を起こす可能性があります。先天奇形中枢神経系、骨格系、心血管系、腎尿路系、消化器系、耳や口など、さまざまな器官で奇形が発生します。もともと糖尿病にかかっている場合は、妊娠初期から高血糖状態が続いたり、血糖コントロールが悪い状態が続いたりする傾向があり、先天奇形が起こりやすくなると言われています。診断の仕方と、診断後の生活について妊娠糖尿病につながる糖代謝異常は、妊娠の早い段階で血糖を計測し、もし血糖値が高いことが分かれば血糖検査(ブドウ糖負荷試験)を行い、結果を見て診断されます。妊娠初期で異常が見られない場合も、妊娠中期にはよりインスリンが効きにくくなるため血糖が下がりにくく、再試験を受けて診断を受ける必要があります。糖代謝異常がみとめられて妊娠糖尿病と診断された場合、主に食事療法で血糖コントロールを行います。健やかな妊娠を維持するのに必要なエネルギーを摂取し、高血糖を起こさない食べ方をするよう管理していきます。血糖値は、食前100mg/dl未満、食後2時間120mg/dl未満を目標とし、エネルギー制限食のほか、一日の食事を4回~6回などに分けて摂る方法などを行います。運動療法も指導されますが、ウォーキングや食後のストレッチや体操を、体調をみながら無理のない範囲で行います。インスリンのはたらきを活発にし、食後高血糖を抑えることができます。場合によっては、赤ちゃんの健康に影響を与えない種類のインスリン注射や、薬による治療が用いられることもあります。もともと糖尿病であったり、糖代謝異常がみとめられて明らかな糖尿病と診断され、糖尿病合併妊娠だと分かったりした場合は、かかりつけ医による治療や血糖コントロールを併用しながら妊娠生活を送ることになります。赤ちゃんの健康に影響を与えない種類のインスリン注射や、薬による治療が用いられることもあります。普段から注意することとは妊娠糖尿病につながる糖代謝異常を予防するには、バランスの良い食生活を送り、食べ過ぎや偏食などを避けることが重要です。妊娠糖尿病と診断されたら、産後すぐでなくても、将来的に糖尿病を発症する可能性が高まります。産後6~12週間後に再び血糖検査(ブドウ糖負荷試験)を受け、妊娠糖尿病が改善しているかの検査が行われます。妊娠中の生活の送り方はもちろん、産後の体質改善も踏まえ、健診医やかかりつけ医の指導のもと、気を付けて付き合っていきましょう。明らかな糖尿病であったり、糖尿病合併妊娠である場合は、あらかじめしっかりと血糖コントロールを行い、糖尿病が引き起こすさまざまな合併症を避ける計画妊娠を行います。ママと赤ちゃんの健康のため、しっかりと管理していきましょう。
2016年04月04日妊娠中期~後期にかけ、足がつりやすくなったり、こむら返りを起こしやすくなったりします。足がつることは、筋肉が急に収縮した状態で硬直してしまう現象を指し、筋肉疲労やカルシウムやマグネシウムなど電解質の栄養不足、血行不良などが原因だと言われます。妊娠中のママの足がつることは、赤ちゃんの成長により足の筋肉に重みがかかることが主な原因の一つです。足に重力がかかることで下半身が血行不良となり、筋肉がつりやすくなります。こむら返りは、ふくらはぎの腓腹筋(ひふくきん)という筋肉が異常収縮するために起こります。そのほか、妊娠期間中の発生はまれですが、スポーツなど激しい活動を行った場合に筋肉が損傷する肉離れを起こしている場合もあります。その際、痛みが伴い歩けなくなることもありますので、健診医に相談しましょう。妊娠中に足がつりやすい時期とは妊娠期間中において、お腹が大きくなる妊娠中期ごろからお産直前にかけ、足のつりやこむら返りが発生しやすくなります。夜や朝方など寝ているときなど筋肉が緩んでいるときや、また背伸びをしたり体を伸ばしたりして筋肉を動かした際にも発生します。ママに筋肉疲労や血行不良などの自覚がなくても発生します。つりやすい箇所と、痛みの種類足がつることやこむら返りは、ふくらはぎや足の裏、足の甲や指の付け根などで発生します。ママに自覚がなくても、お腹の重みにより体を支える足そのものに負担がかかっているためです。足がつったりこむら返りが起きたりすると、鋭い痛みとともに筋肉が膨らんだり盛り上がったりする感覚が起こります。痛みは寝ていても気付くくらいの強さで、筋肉が収縮している間ずっと続き、翌日まで痛みが残る場合があります。一度起こると慢性化しやすく、同じ箇所で何度もつることがあります。足のつり予防と対策足のつりやこむら返りを防ぎ、慢性化させないための予防は普段の生活で行うことができます。発生した時は、筋肉を緩めてあげることが大切です。■予防法マッサージやストレッチふくらはぎや足の裏を軽くもんだり、手のひらを滑らせるようになでたりすることで筋肉の緊張が和らぎます。体に負担がかからないよう座りながら足全体を延ばしたり、足の指を丸めたりするストレッチも効果的です。マタニティ体操なども検討してみましょう。体を温める血行が良くなることで冷えを防ぎ、筋肉を緩めます。湯船にお湯を張って入浴したり、足湯などの時間を設けたりして、しっかりと体を温めましょう。カルシウムやマグネシウムを摂る体は電解質を使って神経や筋肉の機能を調整しますが、つわりなどで嘔吐が続いた場合、血液中の水分が少なくなると電解質のバランスが崩れます。また、電解質のもとになるミネラルが食品や飲み物から補給されない場合にも、血液が薄められて電解質のバランスが崩れます。食事の際はカルシウムやマグネシウムを含む食品や飲料を摂るように意識しましょう。マグネシウムを含む食べ物や飲み物納豆油揚げ豆味噌しらす干しイワシの干物こんぶの佃煮あさりはまぐり桜エビあおさわかめひじきとろろこんぶオートミールミネラルウォーター(硬水)スポーツドリンクカルシウムを含む食べ物や飲み物モロヘイヤ小松菜大根の葉かぶの葉牛乳チーズヨーグルトしらす煮干し干しエビ炒りごま木綿豆腐足がつったときはどうしたらいい?もし発生したら、足の指を手でつかみ足の甲側に反らしたり壁に手を付けて筋を伸ばしたりすることで、筋肉の違和感が収まり痛みも引きやすくなります。収まった後は疲労を貯めないために足全体を優しく揉み、マッサージしておきましょう。お腹が大きく自分の手が届かない場合は、パパや家族の手を借りましょう。異常なほど頻繁に発生する場合、原因となる疾患が潜んでいる可能性があります。下肢静脈瘤や糖尿病の症状として足がつる場合もありますので、気になる場合は健診医に相談しましょう。
2016年04月04日神経痛ってなに?妊娠期間中に、腰から太ももにかけてしびれを感じたり、心臓の周りにピリッとした痛みが出たりするといった症状が現れることがあります。そういった痛みやしびれは、神経痛の可能性があります。神経痛とは、病名ではなく症状そのものを指します。全身に張り巡らされている運動や感覚を伝えるための連絡網である末梢神経が、なんらかの原因で刺激を受けることによって、痛みやしびれといった症状として現れます。・妊娠による、ホルモンや体型の変化ママの体内では妊娠初期から、卵巣や子宮、胎盤などからリラキシンというホルモンを分泌します。リラキシンには、出産に向けて赤ちゃんが狭い骨盤を通れるようにするため、骨盤などの関節や周辺のじん帯をゆるめる作用があります。骨盤が緩むことで体を支える力が弱くなり、背骨などにもゆがみが生じます。また、妊娠後期は胎内でどんどん大きくなる赤ちゃんによって、ママの重心や姿勢の変化にともない、骨や関節の位置がずれやすくなります。これらの理由から、おしりや下肢に伸びる神経が圧迫され、痛みやしびれなどといった症状が引き起こされます。・血行不良による冷え赤ちゃんが胎内で成長すると共に、子宮は大きくなります。このことで、お腹や骨盤内の血管が圧迫され、下半身に冷えやむくみが起きやすくなります。これが痛みに対する感受性を高めてしまい、神経痛の発症を促したり、すでに症状がある場合は悪化させたりする原因の一つとなります。・ストレスや不安妊娠による生活面での制限や体型の変化は、ママの心の戸惑いをはじめ、親になるための不安やプレッシャーなどストレスの要因になることが多く、精神的な負担が増えます。これらのストレスも冷えと同様に、神経痛の発症を促したり、すでに症状がある場合は悪化させたりする原因の一つとなります。妊娠後期の神経痛はいつからいつまでになるの?妊娠28週以降は体型の変化や血行不良といった理由から、神経痛を感じ始めるママも多いようです。出産することで治る人もいますが、骨盤や筋肉は長期間同じ状態でいることで固定されてしまうために慢性化し、出産後も続く可能性があります。神経痛の症状が現れたら、妊娠中に放置しないことが大切です。神経痛が現れる妊娠時期とは骨盤をゆるませ神経痛の一因となるリラキシンの分泌は妊娠2ヶ月頃から起こります。またママが妊娠初期に感じる精神面の不安やストレスなども加わり、妊娠4週~15週頃という早い時期から発症する場合があります。お腹の赤ちゃんが成長し、子宮が大きくなることでママの体内の臓器が神経を圧迫することで起きる神経痛に関しては、妊娠中期~後期にわたり症状が現れる場合があります。 神経痛の種類と、痛みやすい場所は?妊娠期間中に発症しやすい神経痛には、座骨神経痛と肋間神経痛があります。・座骨(坐骨)神経痛(ざこつしんけいつう)お腹が大きくなることで姿勢の変化や重心の変化が起こります。座骨神経が圧迫されたり刺激されたりし、お尻や太ももの後ろやすね、足先などに痛みやしびれが現れます。また腰痛を放置しすぎると、悪化して座骨神経痛につながることもあります。・肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)妊娠によるストレスで筋肉が緊張したり、子宮が大きくなったりすることで内臓が内肋間神経を圧迫します。それに伴い、肋間(肋骨と肋骨の間)周りに痛みやしびれを引き起こすことがあります。妊娠後期の神経痛予防と対策神経痛の痛みは独特で、痛みの頻度は天気や気温に左右されることがあります。痛みの強さによっては眠れないこともあるため、あらかじめ予防対策を行うことが大切です。・心の安静を保つ妊娠期間中の生活は制限しなければならないことも多く、ストレスを感じやすくなります。またママの体内で分泌される流産を防ぐはたらきを行うプロゲステロンというホルモンは、気分の落ち込みやイライラなどを引き起こします。落ち込みやイライラを感じたら気分転換を行ったり、体そのものを休めるなど、気持ちの切り替えをこまめに行いましょう。・体を温める血行が良くなることで、冷えの原因となるストレスをやわらげることができます。湯船にお湯を張って入浴したり、足湯などの時間を設けたりして、しっかりと体を温めましょう。・就寝時の体位を工夫する仰向けの状態で寝ると、腰やおしりの筋肉が座骨神経を圧迫することになります。下半身に痛みやしびれを感じるママは抱き枕などを利用し、横向きで体を曲げた体勢で眠りにつきましょう。体の重みを分散させることで、神経への刺激をやわらげることができます。・簡単なストレッチをするお腹に負担がかからず、無理なく行えるストレッチを行い、筋肉の緊張をほぐしましょう。腰椎椎間板ヘルニアがある方や、切迫早産と診断されている方の運動はママとおなかの赤ちゃんの健康に影響が出る可能性があります。必ず、健診医または分娩医に相談の上行いましょう。
2016年04月04日妊娠中期になると、つわりの症状が治まり、今まで食べられなかった人も、食欲が戻ってくることが多くなります。この時期からは、摂取カロリーと塩分量に気をつけるようにしましょう。体重の増やしすぎ、塩分の取りすぎは、妊娠高血圧症候群の原因となります。この時期になっても、つわりのような胃のもたれやムカつきといった症状がある妊婦さんもいます。これは、妊娠を維持するために分泌が増加するプロゲステロンと、大きくなった子宮で胃が上に押し上げられるために起きるもの。消化の良いものを少量ずつ食べるようにしましょう。みんなどうだった? 妊娠中期の「食欲」の体験談ビタミン補給のためと、食欲がないときなどにキウイを食べていました。(33歳)食欲がありすぎる妊婦で体重管理がとても大変だったので、野菜類中心のメニューにしてコントロールしていました。(31歳)妊娠初期の時に悪阻が酷く、食べることも水を飲むこともできないほどで、点滴を受けに婦人科へ通っていたが、悪阻がなくなった途端、食欲が倍増で体重が一気に増加してしまいました。すると、医師から「悪阻の時にもっと痩せてた方が良かったのにな」と言われ、びっくりしました。(34歳)妊娠中はお腹がすいているのに、食べ物を目の前にすると食欲がなくなってしまうことが多かったです。(27歳)つわりのあと食欲が増して、体重が急に増えたけど何も言われなかった。他のドクターは結構厳しく指導していると聞いていて、怒られると思っていたのに大丈夫だった。(36歳)妊娠中は葉酸も入っているマルチビタミンを飲んでいました。夏場の暑い時期もあったので、食欲も落ちていた為、栄養を考えマルチビタミンにしました。(27歳)産前の食欲はなかなか抑えられないですが、甘いものなどはなんとか我慢した方がよいと思います。産後、後悔します。(31歳) 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日妊娠超初期は、妊娠週数0~4週目までに相当します。体のだるさや腹痛、熱っぽさなど風邪のような妊娠症状がみられる場合がありますが、まだ妊娠に気づいていない人が多く、妊娠兆候が現れなかったり、自覚がなかったりする人もいます。妊娠症状がすでに現れているママの中には、ニオイに敏感になったり、吐き気を感じる人がいます。これらは妊娠症状の一つであるつわりで、食事にまつわる苦労が多いとされています。つわり症状では食欲がわかなかったり、食べ物の好みの変化があったりするなどスムーズに食事が摂れなくなる傾向がありますが、この時期の赤ちゃんは母体に蓄えられている栄養をもとに育つため、心配することはありません。食欲に従って、食べたい時に食べられるものを食べましょう。妊娠超初期の食事内容って、どうすればいいの?早い人は、妊娠4週目頃からつわりの症状が現れるため、食事の仕方に工夫をする必要があります。食べられなかったり、食べられるものが偏ったりしても、赤ちゃんはママの体からきちんと栄養を受け取るため心配はありません。また、妊娠後に分泌されるホルモンのはたらきや、赤ちゃんに優先的に水分が届けられるように体内が変化していることなどから便秘になりやすい傾向があるため、水分と食物繊維を摂るように心がけましょう。吐きづわり食欲がなく、食べてもすぐに吐いてしまう症状です。嘔吐を繰り返すと体内の水分やミネラル分が失われ脱水症状を起こす可能性があるため、飲めるものを選んでこまめな水分補給を行いましょう。食べづわりお腹が空くと気持ちが悪くなるため、空腹を避ける必要がある症状です。1回分の食事を小分けにし、空腹にならないように調整しながら食べましょう。満腹になるまで食べられるだけ食べると、この時期から体重が増えすぎる恐れがあります。妊娠中に太りすぎると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病にかかる可能性があるため、注意しましょう。妊娠超初期におすすめの食べ物・栄養素妊娠初期に必要とされている栄養素のひとつに「葉酸」があります。妊娠初期に不足すると神経管閉鎖障害のリスクが高まるとされ、妊娠前から妊娠3カ月の間に積極的に摂取するよう農林水産省からも指導されています。ほうれん草やブロッコリー、バナナやいちごなどに多く含まれるので、意識して摂取しましょう。また、妊娠中は鉄欠乏症貧血になりやすいため、赤身の肉や魚介類を積極的に摂るようにしましょう。妊娠超初期に避けるべき食べ物・栄養素妊娠中には、気をつけておきたい食べ物や栄養素がいくつかあります。気にしすぎる必要はありませんが、知識として身に付けておくと妊娠期のいくつかのリスクを回避できます。加熱殺菌していないものナチュラルチーズ、肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモン、リステリア食中毒の主な原因食品で、妊娠中は感染しやすくなる傾向にあるため要注意。水銀を含む魚介類キンメダイ・メカジキなど、魚は良質なタンパク質やDHA(ドコサヘキサエン酸)、EAP(エイコサペンタエン酸)など、妊娠中に必要な栄養分を多数含む食材です。ただし、水銀の含有量が高いキンメダイ・メカジキなど関しては、摂取量に注意が必要。日本人が平均1食に食べる魚の量を80g(刺身1人前/切身1切れ)と計算すると、週に1~2回程度までとされています。魚の種類によって含まれる水銀量は異なるため、種類と量をチェックするよう心がけましょう。ビタミンAの過剰摂取妊娠3ヶ月までにビタミンAを摂り過ぎると、先天奇形のリスクが高まるとされています。レバーや鰻などに多く含まれているため、妊娠初期は控えめにするといいでしょう。ただし、普通の食事で摂る量では過剰摂取にはなりえません。妊娠超初期のにオススメのレシピ妊娠超初期の体調が良くないときでも、ササッと手軽に作れるレシピを紹介します。「きのこ入り白和え」■材料木綿豆腐 1/2丁しめじ 1/2パックにんじん 2cmほうれん草 1束A:たれ(白ごま 小さじ2、塩 少々、しょうゆ 小さじ1/2、砂糖 ひとつまみ)■作り方1 豆腐をペーパータオルで包んで耐熱皿に載せ、電子レンジで2分ほど加熱し、水切りをする2 しめじは石づきをとって小房に分け、にんじんはいちょう切りにする3 沸騰した湯で2を茹で、火が通ったらざるにあげる4 すり鉢に豆腐を入れてすりつぶす5 4にAを加え、3と茹でたほうれん草も加えて和える6 最後に白ごまをふりかけて完成「葉酸がたっぷりとれる、ブロッコリーとゆで卵のサラダ」■材料ブロッコリー 1/2株卵 1個りんご 1/3個A:ドレッシング(レモン汁 大さじ1、砂糖 ひとつまみ、オリーブオイル 小さじ2、塩 小さじ1/4、こしょう 少々)作り方1 ブロッコリーは小房に分け、沸騰した湯でよくゆでる。卵は好みの固さにゆで、殻を剥いてくし形に切る。りんごはいちょう切りにする。2 ボウルにAを入れてよく混ぜる3 1を器に盛り、2をかけたら完成
2016年04月04日ママが臨月に入ると、いつ赤ちゃんが生まれてもおかしくありません。お産に集中するママに代わり、産前産後の時期はパパが自ら、赤ちゃんを迎えるための準備を行いましょう。産前産後には各所に申請する書類や赤ちゃん自身のための手続きが多く、提出期限が設定されているものもあります。あらかじめ手はずを整えておけば、出産予定日より早いお産でも慌てずに対応することができます。臨月に入ったらママと一緒に産前の事前準備を入院中にママが使用する日用品や、退院時の赤ちゃんの下着やベビー服などの持ち物を、大きめのバッグにまとめておきましょう。入院費など出産にかかるお金についても、ママと相談しておきましょう。■入院時の持ち物・母子手帳・紹介状・健康保険証・印鑑(お産時に、急な手術などが必要になった場合に使用するため)・衣類・下着類・基礎化粧品・生活用品(歯ブラシ、メガネ等)・産前産後記録用のカメラなど産前の準備リスト・上の子の預け先を考える上の子がいる場合は、ママが入院している間の預け先などの手配も必要です。分娩施設によっては、入院部屋が個室であればきょうだいや家族の宿泊が可能な場合もあるので分娩施設に確認しましょう。保育園や幼稚園、小学校に通っている場合は、その間にお休みをさせるかなども決め、あらかじめ通園通学先に伝えておきましょう。習い事に通っている場合も同様です。・入院時にすること本陣痛が始まったり破水が起きたりしたら、出産のために分娩施設へ入院します。パパが一緒にいる場合は、パパが運転する車やタクシーなどママの体に負担がかからない交通手段で分娩施設へ連れて行きましょう。また、パパが不在の日や、深夜や休日の入院になることも想定し、ママ一人でも分娩施設に行ける交通手段を検討することも必要です。お産がはじまったら、それぞれの実家やほかの家族への連絡も行いましょう。・出産後は赤ちゃんを迎える環境づくりをベビーグッズを揃え、赤ちゃんが生活できる環境を整えます。ベビーベッドは、赤ちゃんとママが添い寝するかどうかでも使用頻度が異なります。環境づくりは、家族の生活パターンや、部屋の広さも併せて検討しましょう。ママが入院中に仕上げの掃除を行い、清潔な環境を整えておくことも大切です。・新生児用おむつ・おしりふきシート・赤ちゃんの下着、衣類・沐浴用のベビーバス・粉ミルク、哺乳瓶など・赤ちゃんの衣類(肌着/ロンパースなどのつなぎ/おくるみ/ベビーソックスなど季節に合うもの)・ガーゼハンカチ・車に設置するベビーシート・ベビーベッド・ベビーカー・出産育児一時金の申請出産育児一時金は入院や分娩などの出産費用がまかなえるよう、健康保険から1児につき42万円が支給される制度です。健康保険から分娩施設に直接お金が支払われる直接支払制度を利用すれば、退院時、施設窓口での支払いは42万円をオーバーした分のみになります。申請時期は分娩施設によって異なりますが、妊婦健診時に入院必要書類と共に渡されて入院中に分娩施設に書類を提出するケースが多いようです。また直接支払制度に対応していない分娩施設もありますので、あらかじめ確認をしておきましょう。・入院費用入院費用として前金が必要な分娩施設もあります。あらかじめ確認をしておきましょう。産後の準備リスト臨月に入ったら、赤ちゃんのお世話や体調の回復を優先するママに代わり、各種手続きなどをパパが行いましょう。また、ママが産前に会社に雇用されて働いていた場合は、出産手当金(産休中のママのみ)や育児休業給付金などが支払われる場合もあります。・出生届の提出赤ちゃんを戸籍に登録する手続きです。生まれた当日を含む14日以内に、名前と共に提出する必要があります。提出先は赤ちゃんの出生地・本籍地または、パパとママが住む地域の市区町村役所などです。土日祝日問わず24時間365日いつでも、どこの自治体でも受理することができます。ただし祝祭日や年末年始などは出生届の預かりのみで、実際には休み明けに、提出した日付で受理されます。提出が遅れた場合は、過料が科せられる場合があるため気を付けましょう。・健康保険の加入赤ちゃんを健康保険に加入させる手続きです。1カ月健診で赤ちゃんの健康保険証が必要となるため、早急に手続きを行いましょう。夫婦共働きの場合はパパかママどちらかの健康保険となりますが、年間収入が多いほうに加入することとなります。健康保険や共済組合の場合は勤務先の窓口、国民健康保険の場合は住民票のある市区町村役所が手続き先になります。手続き先によって必要書類などが異なるので、あらかじめ確認しましょう。・児童手当金の申請中学校修了までの育児にかかるお金を支援する制度です。0~3歳未満は15,000円、3歳からは10,000円が毎月支給され、第三子以降は毎月15,000円の支給となります。申請した翌月分から支給されますが、月末に出産した場合は出産翌日から15日以内に申請すれば、手続きをした月も対象となるケースがあります。申請を忘れたり遅れたりした場合は、遡っての需給が不可となるので、早めに申請しましょう。※1・乳幼児医療費助成赤ちゃんを含む6歳までの乳幼児が医療機関で診察や治療を受けたとき、費用の一部または全額を自治体が助成する制度です。自治体によって所得制限があったり、助成される金額や年齢に差があったりします。申請の手続きも異なる場合があるため、あらかじめ確認しましょう。・内祝いの手配出産祝いをいただいた方へのお返しである内祝いを手配しましょう。産後1カ月を目安に準備することが一般的な傾向です。<参考サイト>※1 厚生労働省
2016年04月04日お産には陣痛が必要ですが、産前の子宮収縮によって、痛みが不規則に起こる前駆陣痛が発生します。実際のお産につながる本陣痛とは別物で、医学的には偽陣痛と呼ばれています。お産に備え、赤ちゃんが骨盤のほうに下がるため、その振動や子宮収縮でお腹の張りや痛みを覚えることが原因で起こります。個人差はありますが、腰痛や胎動も同時に感じる人が多いようです。本陣痛の予行練習と捉えると良いでしょう。痛みの程度でいえば張りの間隔が一定ではなかったり、感覚がそれほど強くなかったり、また痛みが徐々に収まったりする場合は前駆陣痛である可能性が高いといえます。一方で、弱くても痛みが続いたり徐々に痛みが強くなる場合は、微弱陣痛と呼ばれる陣痛の弱い本陣痛である可能性もあります。微弱陣痛は周期の長さや陣痛の強さが不足していることで、子宮口が上手に開かないと起こります。痛みが長く続いたり、痛みの間隔が一定であれば本陣痛というものではありません。発生した陣痛がどのようなものなのかは、子宮口の開きや痛みの強さ、周期を圧力計などで測定し、分娩医が総合的に判断するものです。気になる場合は早めに分娩施設に尋ね、助産師や分娩医の指示を仰ぎましょう。前駆陣痛が始まる時期前駆陣痛は妊娠36週頃に起きはじめ、お産直前まで続きます。いつお産を迎えてもよい時期であるため入院準備を済ませておくことをおすすめしますが、前駆陣痛が起こる時と実際のお産日は特に関係ありません。また「前駆陣痛が重いと、本陣痛も重く難産になる」という俗説を聞くことがありますが、医学的な根拠はありません。前駆陣痛の症状前駆陣痛の症状は赤ちゃんの動きにより引き起こされるものであるため、個人差があり、痛みの間隔や強弱も異なります。例えば次のような症状があげられるものの、人によっては生理痛のように感じたり、前駆陣痛に気付かないこともあるようです。・腹痛・下腹部痛・腰痛・下痢のときのような痛み・生理痛のような痛み・骨盤周辺の痛み・今までに強い痛みを感じたことがない部位に感じる痛み・一定間隔で痛みがあるが、徐々に収まる・不定期間隔で痛みがあり、徐々に収まる・お腹が強く張って固くなるが、徐々に収まる前駆陣痛はお産準備症状であるため、避ける必要は特にありません。起きた場合はなるべく安静にして、痛みの強さや周期を測ると本陣痛との差が分かり、安心につながります。痛み周期が規則的で徐々に狭まり、痛みも強くなるなど、計測内容によって本陣痛が予想される場合もありますので、自己判断せずに分娩施設へ問い合わせ、助産師や分娩医の判断を仰ぎましょう。 本陣痛との違い本陣痛との違いは、痛み周期の規則性があるかどうかだと言われます。本陣痛の目安として、初めに2~3時間程度だった痛みの間隔が、徐々に5~10分間隔に狭まり、赤ちゃんが産道付近まで下がりきると3~5分間隔と規則的に変化する場合が多いと言われます。とは言え、本陣痛でも痛み周期に規則性がなく、不規則のままお産するケースもあるようです。前駆陣痛?それとも? 受診の目安痛みやお腹の張りが伴うため不安を感じることもありますが、前駆陣痛はお産準備症状であり、基本的には異常を示すものではありません。とは言え、無事に赤ちゃんをお産するまで自己判断は危険です。以下のような症状がある場合、トラブルを伴っている可能性も考えられます。速やかに分娩施設に連絡し、助産師や分娩医の判断を仰ぎましょう。・規則的な痛みが続き、痛みが徐々に強くなる本陣痛の可能性があります。分娩施設を受診し、家族に連絡してお産準備を整えましょう。今まで感じたことがないような強い痛みが突然起きたり、激痛が止まないなど異常だと感じられる痛みが発生した場合は、赤ちゃんの健康が害されていたり、子宮内外で何らかの異変が起きたサインという可能性があります。・お腹の張りが規則的に訪れ、徐々に強くなる本陣痛の可能性があります。分娩施設を受診し、家族に連絡してお産準備を整えましょう。今まで感じたことがないようなお腹の張りや、異常だと感じられる固さがあったりする場合、赤ちゃんの健康が害されていたり、子宮内外で何らかの異変が起きたサインという可能性もあります。・おしるしがあったおしるし(血の混ざった、ピンク色のおりもの)があった場合は、子宮口が開き始めている証拠です。前駆陣痛だと思われる症状が発生した前後であれば、さらに本陣痛である可能性が高くなります。すぐに分娩施設を受診しましょう。・破水があった前駆陣痛だと思われる症状が発生した前後に破水が起きた場合は、羊膜が破れたことで空気中の雑菌が産道を介して赤ちゃんに到達しやすくなり、赤ちゃんが感染症にかかる可能性が高まります。場合によっては本陣痛の症状がなくても陣痛誘発剤などで早急にお産する必要があるため、すぐに分娩施設を受診しましょう。特に逆子といわれている場合は、救急車を呼び、直ちに受診しましょう。・赤ちゃんの動き(胎動)が感じられない胎動は分娩台の上に上がってからも続きます。赤ちゃんが動いている気配が感じられなくなった場合や、普段より動きが少ない時は、赤ちゃんの健康が害されたり、子宮内外で何らかの異変が起きたたサインという可能性があります。すぐに分娩施設を受診しましょう。分娩施設は24時間365日開いており、ママと赤ちゃんが健やかなお産ができるよう待機しています。症状が現れていなくても、不安な点があれば速やかに分娩施設に連絡し、相談をするように心がけましょう。
2016年04月04日赤ちゃんに早く会いたい、と予定日を心待ちにする一方「親になる自覚が持てない」という想いがあるのもまた、パパの本音ではないでしょうか。親になる自覚とは、小さな有用感の積み重ねで養われていきます。妊娠中であれば、ママが無事に出産に挑めるための一番のサポーターになること。例えばじっくりとママの話しを聞くことでも、買い物のサポートをすることでも、一緒にお散歩をすることでもいいのです。ママに「この人と一緒なら妊娠生活も、産後の生活もきっと安心して過ごせる」という安心感を与えられるようになりましょう。そうやって、パパ自身が「できること」や自分の「役割」を見出していくことで徐々に親になるんだと言う自覚が芽生えてきます。妊娠中からそうした積み重ねをすることが「パパになる準備」になります。パパになる自覚を持つメリットパパになる自覚を持つということは、パパ自身の有用感を高めることにつながります。自分も「ママを支えているんだ」という実感を得ることで、どこか他人事だった「妊娠」が自分事になってきます。そうするとママの検診後の興奮した話しやお腹の変化も、生まれてくる子どもについて考えることも、より一層楽しめるようになります。その「ぼくも一緒に妊娠生活を支えているんだ」という気持ちは、必ずママにも伝わります。それがママの安心感やメンタルケアに繋がるだけでなく、夫婦の関係をより深い絆で繋いでくれます。夫婦間の関係が良好であることは、「産後2年以内に夫婦の愛情が急速に冷え込む」とされる“産後クライシス”の予防にもなります。・産後クライシス出産によって心身にストレスやダメージを受け、妊娠期間中から産後にかけてのホルモンバランスの変化などが起こったママの意識と、家事や育児への関わり方についてのパパの意識が大きくずれ、夫婦の関係が悪化することを指します。パパになる自覚を持つ、具体的な方法とは子育ては、赤ちゃんがママのお腹の中にいるときから始まっています。親になる自覚を持つには、ママの心と体のことや赤ちゃんの成長についてを知り、自分にできるサポートを積極的に行うことが大切です。積極的に関わっていくことが大切です。・妊娠週数について学ぶまずはママとの共通言語を持つことが重要です。ママの身体の変化や、お腹の中の赤ちゃんの様子は週数で表現されることが多いのです。パパ・ママが参加できる両親学級や講座なども「妊娠◯◯週以降のパパママ向け」という表記があったり、母子手帳などの記録も週数で記録します。妊娠初期が15週目まで、など何となく理解していると妻の身体の変化をキャッチアップしやすくなります。なにより、同じ認識で夫婦で話しができると楽しいコミュニケーションが増えていきます。・一緒に妊婦健診に行くママと一緒に妊婦健診(妊婦健康診断)に行きましょう。地域自治体にもよりますが、妊婦健診は妊娠期間中で約14回設定されており、多くの健診施設や分娩施設でパパの同伴が可能です。妊婦健診は回によって内容が異なりますが、赤ちゃんの心音を聞けたり、パパの同室が許可される超音波検査(エコー検査)室で赤ちゃんが動いている様子を見ることができたりする回は、そう多くありません。赤ちゃんの存在を実感するために、積極的に参加しましょう。・お腹の赤ちゃんに話しかける赤ちゃんは5カ月を過ぎた頃から聴覚機能が発達し、パパやママの声などお腹の外の音が分かるようになります。お腹の赤ちゃんに向かって話しかけ、コミュニケーションをとるのもよいでしょう。妊娠6カ月頃になると、赤ちゃんの動きが胎動として感じられるようになります。ママのお腹に手を当てる習慣をつけ、赤ちゃんの動きの強さや回数を日々感じてみましょう。・両親学級に参加する地域自治体の保健センターや産院などで開催される「両親学級」では、妊娠・出産に関する詳しい知識が学べ、また申請時と同サイズの人形を使い、おむつ替えや沐浴の練習などができます。パパが参加しやすい土日に開催されることも増えているので、ぜひ夫婦で参加しましょう。赤ちゃんを迎える心構えができます。
2016年04月04日妊娠中の頻尿は多くのママが経験する症状の一つです。大きく分けて妊娠初期の頻尿と妊娠後期の頻尿がありますが、妊娠初期から後期まで継続的に頻尿があるというママもいます。頻尿とは、それまでより尿の回数が増えることを指しますが(多尿)、回数や量に明確な定義があるわけではありません。妊娠初期に頻尿になる時期とは妊娠初期の頻尿は、妊娠初期の早いうちから始まり、妊娠中期に差し掛かるころまで発生する傾向があります。ママによっては、頻尿の症状が妊娠に気づくきっかけの一つとなる場合もあるでしょう。また、頻繁に尿意を感じるほか、ちょっとした刺激で尿が出てしまう尿もれの症状が出ることもあります。排尿に関することがらには恥ずかしさもありますが、妊娠中であれば誰にでも起こりうることです。対策の仕方と注意すべきことを心がけておけば、快適に過ごすことができるようになるでしょう。妊娠初期に頻尿になる原因(理由/原因)妊娠初期に頻尿が起こる原因は、主に以下のようなものが挙げられます。・妊娠を機に血流が増える腎臓の働きが活発になることで尿量が増したり、尿が排出されやすくなったりします。・妊娠初期に子宮が大きくなる子宮の前方にある膀胱が圧迫され、尿を溜めておける容量が少なくなり頻尿症状が現れます。妊娠中期には子宮が骨盤より上部に移動するため、膀胱の圧迫も改善されていきますが、後期に入ると大きくなった子宮が再び膀胱を圧迫するため、頻尿症状が現れる傾向があります。・黄体ホルモンの影響妊娠中に分泌される黄体ホルモンには子宮の筋肉を緩める働きがありますが、この分泌により膀胱の筋肉も弱められてしまうことがあります。ホルモンの分泌量や身体への影響については個人差があるため、頻尿症状として現れない場合もあります。妊娠初期に頻尿になったら、注意したいこと尿意を感じたら、我慢せずにきちんとトイレに行くようにしましょう。妊娠初期の頻尿では膀胱の筋肉が弱まり、尿を貯めておける容量も妊娠前より小さくなっているため、こまめに排泄する必要があります。残尿感が気になるようであれば、排泄の際に少し前屈みの姿勢を取ってみましょう。外部的に膀胱を圧迫することができ、尿がうまく排泄される場合があります。また、尿意を我慢すると膀胱炎を引き起こす原因となります。とくに妊娠中は免疫力が弱まっているので、膀胱炎のような各種の感染症にかかりやすくなっています。通院が必要になるケースもあるため、尿意を感じたら速やかに排泄しましょう。ただし、通常の頻尿症状との違いがある場合は、他の病気が原因になっている可能性があります。・排尿の頻度があまりに多い(5分おきの尿意が繰り返される、など)・排尿時に痛みを感じる・排泄した尿に血が混じっている・残尿感がある・尿に白濁がみられる・38℃以上の高熱が続く上記のような症状がある場合、膀胱炎や腎盂腎炎、または尿路結石症を起こしている可能性があります。健診医に相談のうえ、泌尿器科を受診しましょう。妊娠初期の頻尿予防と対策仕事をしていたり、運転中であったりなどの外出先では、尿意があってもトイレに行けない場合もあります。その場合は市販されている妊婦向けの尿漏れパッドを利用してみましょう。すぐにトイレに行けなくても、何かの拍子に尿漏れしても大丈夫などという安心感があれば、ストレスを感じにくくなります。また、利尿作用のあるカフェインの摂りすぎは頻尿の症状が悪化します。併せて妊娠中は、お腹の赤ちゃんに優先的に水分が回されることで水分不足になり、便秘も起きやすくなります。頻尿になると、つい水分を控えがちですが、脱水予防のためにも水や麦茶などカフェインレスの飲み物でこまめな水分摂取を行いましょう。時にコーヒーや紅茶を楽しみたい場合、デカフェ(カフェインレス)のコーヒー、紅茶などで代用しましょう。また、冷えも頻尿の症状を悪化させます。ひざかけを使ったり、お風呂で湯船に浸かって温まったりするなどの工夫を行い、体を冷やさないようにして過ごしましょう。
2016年04月04日育児に遅れと混乱が生じてる !!
距離感ゼロの義母
PUKUTY(プクティ)只今育児奮闘中!