35歳のころ、右脇に違和感を覚えた友人。触ってみたところ、5mmほどのぷくっとした感触のできものを発見したそう。最初は「吹き出物か何かかな?」と気にしていなかったそうですが、時間がたつにつれ少しずつ大きくなり、痛みも感じるように。友人は「まさか乳がん……!?」と心配になり、病院を受診。そこで、医師から意外な診断結果を受けることになったのです。「何これ?」右の脇に違和感を覚える友人が35歳のときに経験した話です。いつものように夜ベッドに入り、寝ようとしていた友人。あお向けの状態から右に寝返りを打った際、右の脇のあたりに何かがあるような違和感を覚えたそうです。「なんだろう……?」と気になった友人は起き上がり、左手で表面を軽く触って確認してみました。すると脇と胸の境目のあたりに5mmほどのぷくっとしたできものがあることに気付きます。「何これ……」と今までなかったできものに一瞬不安になる友人。しかし、友人は小さいころから肌が弱く、あせもやニキビなど常日ごろから肌トラブルを抱えていたため、肌のトラブルには少し慣れていました。脇の下に少し違和感はあるものの痛みなど他に気になる症状はありません。できものが小さかったこともあり、友人は「ただの吹き出物かな……?」と一度触っただけでしっかりと確認せず、そのときは重く考えなかったようです。少しずつ大きくなり痛みが出てきた「数日で良くなるだろう」と思っていたものの違和感は消えることなく、服の上から無意識に脇のあたりを触っていた友人。脇あたりのできものに気付いてから1週間ほどたったある日、お風呂の際にその部分を詳しく確認してみることに。腕を上げて確認すると、見た目は特に異常なく、そこにできものがあるとはわからないほど目立ちません。しかし、腕を下ろしてできものをつまんでみたところ、皮膚の奥まで丸いしこりがしっかりとあることに気付いたのです。さらに最初に触ったときと比べると表面の大きさが明らかに大きくなっていて、少し痛みも感じるように。弾力のあるこりっとした感触に「これはただの吹き出物じゃない……!」と悟った友人。しこりがある場所も乳房に近いことから「年齢も年齢だし、もしかしたら乳がんかも……」と嫌な予感がします。友人は家族に相談し、すぐに病院を受診することを決めたそう。病院で下された診断とは……?総合病院に予約の電話をした友人。乳腺外科は毎日診療しているわけではなかったため、症状などを伝え、とりあえず皮膚科で診てもらうことになりました。その後、検査が必要であれば乳腺外科を予約しましょうという流れに。そして予約してから3日後、いよいよ皮膚科受診の日。ドキドキしていた友人ですが、しこりの状態を確認した皮膚科の医師は軽い口調で「これは粉瘤(ふんりゅう)という良性の腫瘍だね。今日これから手術で取ることができるけど、どうする?」と。「え!? 粉瘤? 今から手術!?」と思わぬ展開に戸惑う友人。粉瘤とは、本来皮膚から落ちるはずだった角質や皮脂などの老廃物がたまってできた腫瘍のことだそうです。乳がんではなかったんだとほっとしたのと同時に、意外な診断結果に驚きを隠せなかった友人。医師の説明では、放置すると炎症がひどくなったり、破裂して膿が広がり症状が悪化したりすることもあるそうで、戸惑いながらも友人はそのまま手術を受けることにしました。手術は15分とあっという間に終わり、局所麻酔をしたので痛みも感じなかったとのこと。医師は術後に、取り出した腫瘍を友人に見せ、「良性だと思うけど、念のため腫瘍を検査に出すね」といいました。後日病院に検査結果を確認したところ、良性の粉瘤で間違いなかったと聞き、友人は心から安心したそうです。まとめ乳がんかも…… と思い不安な日々を過ごした友人。結果、命に関わるような病気ではなく、簡単な手術で治りました。麻酔が切れた後は痛みがあったようですが、傷痕も小さく数日で痛みも消えたそうです。医師によると、粉瘤ができやすい体質の人もいるそうですが、幸い友人は2年たった今でも再発せず、別のところにもできていないとのこと。しかし、良性の腫瘍とはいえ、放置するのはよくない粉瘤。できものができたからといって、すぐに病院受診をする人は少ないかもしれませんが、今回の友人の体験談を聞き、体に違和感があった際は早めに病院を受診するのが大切だと再認識しました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。イラスト/おんたま著者/Mana(36歳)人見知りしない元気いっぱいの女の子のママ。初めての育児に戸惑いながらも、夫婦二人三脚で育児を楽しんでいます。
2023年12月18日乳がんは、セルフチェックで気づく方も多い病気の一つです。胸にしこりがあると「もしかして……」と不安になってしまいますよね。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Kさんの場合……5年前の春、当時36歳だった私は入浴中、ふと右胸に妙なしこりを感じました。触ってみるとそのしこりは動かず、まるで張り付いているようで明らかに不自然だと思いました。嫌な予感が頭をよぎりました。全身の血の気が引いて、過呼吸になったことは今でも忘れられません。とにかく確かめなければいけないと思い、すぐに乳腺外科のある病院を予約しました。検査の結果は、乳がんでした。私はしこりができて乳がんを疑うことができましたが、しこりのないタイプの乳がんもあると後で知りました。もし、自分がそのタイプだったら発見が更に遅れていたのではないかと思うと恐ろしいです。どんな治療を受けましたか?ホルモン療法から始めて現在は抗がん剤治療をしています。乳がんは細胞の質によってサブタイプへの分類というものがあり、そのタイプ毎に使用する薬や抗がん剤等がまるで違うので、医師の説明はきちんと聞いて自分のタイプに応じた治療に臨んで欲しいと思います。周囲の方に打ち明けましたか?夫には素直にすべてを打ち明けて、私が思う通りの治療をするようにと言ってくれました。それと、自分の両親にだけ話して協力してもらっています。夫側の身内とは折り合いが悪いため、今も打ち明けていません。世の女性陣へ伝えたいことは?とにかく、自分の体の小さな違和感をしっかり拾い上げて欲しいです。乳がん検査でお馴染みのマンモグラフィーが痛くて嫌なのは、私も同じなのでよくわかります。しかし、いざ乳がんになってしまうと長期の苦しい治療を余儀なくされてしまいます。まずは、頑張って検査を受けて欲しいなと思います。このエピソードに読者は『違和感を見つけた時、頭の中にいろんなことが過ぎって血の気が引いてしまうのわかります。病院へ行くのも怖いですよね。』『少ししこりがあったりしても、乳がん検診って正直行きたくないですが、少しでも違和感があったら行かないとなあと思いました。』『今回はしこりがあったおかげで早期発見できましたけど、普段から気を付けた方がいいですね。』『癌は時間との勝負なので、早めに自分で気付けてよかったなと思いました。』など、実にさまざまなコメントが多く寄せられました。違和感を覚えたときは婦人科へKさんの右胸のしこりは、乳がんが原因だったようです。最初はホルモン療法から始めて、現在では抗がん剤治療をしているとのこと。皆さんも、胸にしこりや違和感を見つけたときは、早めに医師に相談してみてくださいね。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※体に異変が生じたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年11月14日胸にしこりを見つけたら「乳がん?」と不安になってしまいますよね。実際に日頃のセルフチェックで、がんが見つかることもあるようです。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Kさんの場合……私の場合は、乳がんでした。7年前、自宅で子どもと一緒に食事をしているときに、子どもの食べこぼしを拾おうと体を斜めにした際に、左の胸の上あたりにしこりを発見しました。消しゴムのような感触のしこりで、乳腺の張りとは違う感覚でした。どんな治療を受けましたか?抗がん剤治療で、腫瘍を小さくした後に部分切除をしました。知人の紹介で乳がんの検査をしている病院を選択。乳がん検診の予約がいっぱいで、検査までに日数がかかると言われましたが、しこりの自覚症状があることから、すぐに検査をしてもらえました。世の女性陣へ伝えたいことは?私の場合は遺伝性乳がんだったため、その後、違うタイプの乳がんになってしまいました。しかし、検診を受けていたため、2回目は腫瘍を小さいうちに発見できました。ぜひ、定期的に検診を受けてほしいです。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。この話を見た読者は『偶然しこりが分かり受診できたから良かったものの、しこりに気づかなかったら深刻な結果になっていたかもと思うとゾッとしました。』『とても不安だったことでしょう。しかも2度もなるとは辛かったと思いますが、本当に早期発見で治療をすることができて良かったです。再発はもうしないように願っています。』『胸のしこりってそんなに簡単にわかるものなのでしょうか。だとしても定期健診は大事ですね。』『いつも健康診断の時は「何か起こらないといいんだけれど……」とドキドキします。本当に他人ごとでないですし、切除をする方法もありますが決して楽な事ではありません。そうした点で、健康な体の維持は本当に何かと配慮をしたいものです。』など、さまざまなコメントが多く寄せられました。胸のしこりに気づいたら早めに受診を左胸の上のしこりは、乳がんが原因だったようですね。その後、抗がん剤と摘出手術で治療したKさん。皆さんも、定期的に健康診断を受ける、かかりつけの婦人科医を見つけるなど早めに気づけるよう工夫してみてくださいね。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年10月02日乳がんは、セルフチェックで気づく方も多い病気の一つです。胸にしこりがあると「もしかして……」と不安になってしまいますよね。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Kさんの場合……5年前の春、当時36歳だった私は入浴中、ふと右胸に妙なしこりを感じました。触ってみるとそのしこりは動かず、まるで張り付いているようで明らかに不自然だと思いました。嫌な予感が頭をよぎりました。全身の血の気が引いて、過呼吸になったことは今でも忘れられません。とにかく確かめなければいけないと思い、すぐに乳腺外科のある病院を予約しました。検査の結果は、乳がんでした。私はしこりができて乳がんを疑うことができましたが、しこりのないタイプの乳がんもあると後で知りました。もし、自分がそのタイプだったら発見が更に遅れていたのではないかと思うと恐ろしいです。どんな治療を受けましたか?ホルモン療法から始めて現在は抗がん剤治療をしています。乳がんは細胞の質によってサブタイプへの分類というものがあり、そのタイプ毎に使用する薬や抗がん剤等がまるで違うので、医師の説明はきちんと聞いて自分のタイプに応じた治療に臨んで欲しいと思います。周囲の方に打ち明けましたか?夫には素直にすべてを打ち明けて、私が思う通りの治療をするようにと言ってくれました。それと、自分の両親にだけ話して協力してもらっています。夫側の身内とは折り合いが悪いため、今も打ち明けていません。世の女性陣へ伝えたいことは?とにかく、自分の体の小さな違和感をしっかり拾い上げて欲しいです。乳がん検査でお馴染みのマンモグラフィーが痛くて嫌なのは、私も同じなのでよくわかります。しかし、いざ乳がんになってしまうと長期の苦しい治療を余儀なくされてしまいます。まずは、頑張って検査を受けて欲しいなと思います。読者の感想は『しこりが違和感がどれだけ小さくても、病院を受診することが大切だと思いました。』『しこりチェックはこまめに行っておいた方が良さそうですね。』『定期受診と、なにか違和感があったらすぐ受診することが大事だと思いました。』『日常のちょっとした体調の変化に気を付けながら定期的に健康診断して、早期発見、治療が大切だと思いました。』『日頃からセルフチェックすることの大切さを知りました。』など、日頃の変化に気づくことが大切だというコメントが多く寄せられました。違和感を見つけたら医師に相談を右胸のしこりは、乳がんが原因だったというKさん。Kさんはホルモン療法から始めて、現在は抗がん剤治療をしているようですね。皆さんも、胸にしこりや違和感を見つけたときは、早めに医師に相談してみてくださいね。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年08月13日「いつもと違う」と体の変化に気づいたことはありますか?急な体重変化や下腹部にしこりなどの症状も出てきたときは、注意が必要かもしれません。そこで今回のMOREDOORは、「疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。主婦Bさんの場合……子宮頸がん検診を受けた際に筋腫が見つかりました。相当な大きさだったため、早い段階で医師から「要手術」と診断されました。振り返れば急に腹部に、しこりのようなものがあったりと思い当たる症状があったものの、痛みはなかったため気づけませんでした。どんな治療を受けましたか?筋腫を小さくするために半年間薬を飲みながら、定期的な検診を受けていました。その後手術を受けました。新しい病院を選んだので最新機器があり、院内も清潔で安心できました。また、女性の先生であったことも心強かったです。世の女性陣へ伝えたいことは?婦人科受診はとても抵抗感が強いと思います。私もなかなか受けず、気づいたときには手術するまでになってしまいました。病院を治す・安心感を得るための受診なので、大事にならないためにも定期的な受診をしてください。読者の感想は……『婦人科受診はどうしても勇気がいるし、恥ずかしいこともあり、つい敬遠しがちですが、健康診断などはしっかり受けようと思いました。』(35歳/会社員)『痛みがなく進行していくのはとても怖い病気だと思いました』(44歳/会社員)『私も婦人科の病気になったことあるので気持ちわかる』(匿名)『つい面倒に感じ健診をおろそかにしてしまいますが、ちゃんと健診を受けることはすごく大切なことですね。』(47歳/主婦)など、さまざまなコメントが集まりました。体に変化を感じたら婦人科へ体重増加やしこりは、筋腫が原因だったというBさん。読者からは、「定期的な検診の大切さを改めて感じた」という声が多く寄せられました。「何かおかしい」の気持ちを大切に、異変がある場合はなるべく早いうちに婦人科を受診してみてくださいね。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました!※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年08月01日数年前から首に小さなしこりのようなものがありました。最初はボールペンの先がチョンとついてしまったような小さくて黒いホクロのようでした。だからあまり気にしていなかったのですが、どんどん膨らんできてついには小豆大に……。さらには、痛みやかゆみを伴うようになり覚悟を決めて病院へ行くと、即手術に。しこりに気付いてから術後の経過までお伝えします。★関連記事:「何かクサイ!」できものから異臭!? 体内で破裂する可能性もある粉瘤って何?【医師監修】皮膚科で診断されたのは…長年の放置から病院へ行く覚悟をした理由長年放置していたしこりを治療しようと覚悟したのは、悪化して痛みやかゆみを伴ってきたからです。当時からメンタルクリニックへ通院中で、何もやる気が起きない状態でした。メイクやスキンケアなども怠け、女を捨てたような生活を送っていた私。しこりは喉元から少しズレたところにありましたが、その見た目の悪さも気にならないほど心を病んでいたのです。しこりが大きくなって少し気になり始めたのが2022年の秋ごろ。しかし、タートルネックやマフラーで隠せるし、長年のマスク生活で目立たないだろうと高をくくっていました。ところが、春になり夏が近づいてきたころに、これからは服やマフラーで隠せないのだと思うと、とても気になるようになりました。気になるからつい触ってしまい、しこり周りの皮膚が荒れてかゆみと痛みが発生しました。そこでようやく病院へ行くことを決意。早速、近所の皮膚科へ行くと「粉瘤(ふんりゅう)」との診断でした。粉瘤とは「本来は、剥がれ落ちるはずの皮脂や垢が袋状にたまってしまったもの」だそうです。初診でいきなり除去手術をすることに受診するとすぐに除去手術をすることになりました。私の場合は、粉瘤がちょうど静脈の上にできてしまっていたため、奥のほうまで取り除くのは難しいとのことでしたが、今よりはマシと思い、完全にはきれいにならないことを了承しました。除去手術をするにしても、「初診→手術予約→別日に手術」だと思っていたのですが、初診のその日に手術をすることになり、一気に緊張感に襲われました。まずは血液検査でアレルギーの検査をして、結果が出るまで20分ほど待ちました。結果に問題がなかったので、いざ処置室へ。病院によって変わるかと思いますが、私の行った病院では処置前と処置後に撮影をして見せてくれる病院でした。自宅の鏡ではいつも見ていたのに、撮影された画像を見ると客観性があり、改めて「こんなにひどい見た目になっていたのか」という気持ちに。手術の前には大嫌いな麻酔です。「痛かったら言ってくださいね」と声掛けしていただいたのですが、場所が場所だけに声が出ない……。心を無にして何とかやり過ごしました。 麻酔のおかげで切るときの痛みはなかったのですが、先生がグッグッと押し出しているときは痛かったです。頭の中は「早く終わってくれ~」でいっぱい。術後にもう一度撮影して見せてもらったときは、クレーターのような大きな穴が開いていて出血もひどく、本当にこの穴がふさがるのだろうか? と不安になりました。当日~1週間後までの経過手術当日から1週間後の経過は、以下のような感じでした。 【当日】当日は大きな痛みはありませんでした。ただし、地味にヒリヒリとした痛みがずっと続くため、気持ちが落ち、何もやる気が起きないので安静にしていました。何か飲むために顔を上げたときやちょっと横を向くたびにピリッとした痛みが走ります。夜中に痛みで目が覚めたら嫌だなと思ったので、処方された痛み止めを飲んで寝ました。【3日目】再診の日。痛みは完全に治まりましたが、ガーゼを貼るためのテープにかぶれてとにかくかゆい! 朝一で病院へ行って診てもらうと、テープにかぶれて水泡ができているとのこと。かぶれ用の軟膏も出してもらいました。術後の経過は良好で出血も完全に止まっているとのこと。これまでシャワーのときはビニールなどを貼って水に濡らさないようにと言われていましたが、この日から水に濡らしてもOKになりました。 【1週間後】3回目の受診へ。毎日取り換えていたガーゼをやっと外せるようになりました! このころには、あのクレーターのような穴がふさがりつつあったのでひと安心。術後に見たときは、こんなことならそのままのほうがよかったのでは? とさえ思うほど悲しかったのですが、この年でもまだまだ治癒力が頑張ってくれました。まとめ現在、手術から1カ月がたとうとしています。大きく開いた穴はすっかりふさがりました。見た目は完全にきれいになったわけではなく、少しシミのような形で赤く残っています。先生によると、手術でできた傷に栄養を運ぶため新しい血管を作っている状況とのことでした。3カ月程度で周囲の色と同化してくるそうです。今回初めて粉瘤という言葉を知ったのですが、意外なことに、まだ原因が特定できていなくて予防法もないのだとか。だから、私もまたどこかにできるかもしれません。大事なのは早めの受診だということを学びました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。マンガ/きびのあやとら著者/西野りこ(47歳)独身。15年務めた会社を契約満了で切られ専業ライターに。35歳のときに10年間の結婚生活に終止符を打つ。以降、おひとりさま生活を満喫して、好きなものを食べ好きなお酒をガブガブ飲んでいたら体重が取り返しのつかないことに。一念発起でダイエット検定1級を取得しマイナス6kgのダイエットに成功。しかし、まだ標準体重オーバー。日々、心と身体の健康を取り戻すべく日々奮闘中である。
2023年07月14日乳がんは、セルフチェックで気づく方も多い病気です。胸にしこりを見つけると「もしかして…」と不安になってしまいますよね。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Kさんの場合……5年前の春、当時36歳だった私は入浴中、ふと右胸に妙なしこりを感じました。触ってみるとそのしこりは動かず、まるで張り付いているようで明らかに不自然だと思いました。嫌な予感が頭をよぎりました。全身の血の気が引いて、過呼吸になったことは今でも忘れられません。とにかく確かめなければいけないと思い、すぐに乳腺外科のある病院を予約しました。検査の結果は、乳がんでした。私はしこりができて乳がんを疑うことができましたが、しこりのないタイプの乳がんもあると後で知りました。もし、自分がそのタイプだったら発見が更に遅れていたのではないかと思うと恐ろしいです。どんな治療を受けましたか?ホルモン療法から始めて現在は抗がん剤治療をしています。乳がんは細胞の質によってサブタイプへの分類というものがあり、そのタイプ毎に使用する薬や抗がん剤等がまるで違うので、医師の説明はきちんと聞いて自分のタイプに応じた治療に臨んで欲しいと思います。周囲の方に打ち明けましたか?夫には素直にすべてを打ち明けて、私が思う通りの治療をするようにと言ってくれました。それと、自分の両親にだけ話して協力してもらっています。夫側の身内とは折り合いが悪いため、今も打ち明けていません。世の女性陣へ伝えたいことは?とにかく、自分の体の小さな違和感をしっかり拾い上げて欲しいです。乳がん検査でお馴染みのマンモグラフィーが痛くて嫌なのは、私も同じなのでよくわかります。しかし、いざ乳がんになってしまうと長期の苦しい治療を余儀なくされてしまいます。まずは、頑張って検査を受けて欲しいなと思います。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。違和感を見つけたら医師に相談を右胸のしこりは、乳がんが原因だったというKさん。Kさんはホルモン療法から始めて、現在は抗がん剤治療をしているようですね。皆さんも、胸にしこりを見つけたときは、早めに医師に相談してみてくださいね。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年06月28日胸にしこりを見つけたら「乳がんなのでは?」と気になってしまいますよね。実際にセルフチェックでがんが見つかることもあるようです。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Kさんの場合……私の場合は、乳がんでした。7年前、自宅で子どもと一緒に食事をしているときに、子どもの食べこぼしを拾おうと体を斜めにした際に、左の胸の上あたりにしこりを発見しました。消しゴムのような感触のしこりで、乳腺の張りとは違う感覚でした。どんな治療を受けましたか?抗がん剤治療で、腫瘍を小さくした後に部分切除をしました。知人の紹介で乳がんの検査をしている病院を選択。乳がん検診の予約がいっぱいで、検査までに日数がかかると言われましたが、しこりの自覚症状があることから、すぐに検査をしてもらえました。世の女性陣へ伝えたいことは?私の場合は遺伝性乳がんだったため、その後、違うタイプの乳がんになってしまいました。しかし、検診を受けていたため、2回目は腫瘍を小さいうちに発見できました。ぜひ、定期的に検診を受けてほしいです。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。胸のしこりに気づいたら早めに受診を左胸の上のしこりは、乳がんが原因だったというKさん。Kさんは抗がん剤と摘出手術で治療したようです。皆さんも、胸のしこりに気づいたら早めに病院で受診してみてくださいね。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年06月24日女性の体は繊細で、ストレスなどの影響で体調が良くないと感じる場合もあります。一方、急な体重変化や下腹部にしこりなどの症状も出てきたときは、注意が必要かもしれません。そこで今回のMOREDOORは、「疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。主婦Bさんの場合……子宮頸がん検診を受けた際に筋腫が見つかりました。相当な大きさだったため、早い段階で「要手術」と診断されました。振り返れば急に腹部に、しこりのようなものがあったりと思い当たる症状があったものの、痛みはなかったため気づけませんでした。どんな治療を受けましたか?筋腫を小さくするために半年間薬を飲みながら、定期的な検診を受けていました。その後手術を受けました。新しい病院を選んだので最新機器があり、院内も清潔で安心できました。また、女性の先生であったことも心強かったです。世の女性陣へ伝えたいことは?婦人科受診はとても抵抗感が強いと思います。私もなかなか受けず、気づいたときには手術するまでになってしまいました。病院を治す・安心感を得るための受診なので、大事にならないためにも定期的な受診をしてください。体に変化を感じたら婦人科へ体重増加やしこりは、筋腫が原因だったというBさん。Bさんは手術が必要な段階になっていましたが、体のちょっとした変化を見逃さないことが重要と言えるでしょう。「何かおかしい」の気持ちを大切に、異変がある場合はなるべく早いうちに婦人科を受診してみてくださいね。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました!※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年05月13日夫の後頭部には以前からしこりがありました。痛くもかゆくもないそうで、夫本人は特に気にすることはなく……。ある日、同僚に後頭部のしこりが目立つと指摘されてからは、夫婦で気になり始めました。病気では? と心配になり皮膚科を受診したところ、大きな病院を紹介され、即手術となったのです!★関連記事:「何かクサイ!」できものから異臭!? 体内で破裂する可能性もある粉瘤って何?【医師監修】気にしていなかった後頭部のしこり夫の後頭部には、結婚前から小さなしこりがありました。しこりが気になった私は、「首の後ろにしこりみたいなものがあるよ? 痛くないの?」と、しこりによる不調がないのか夫に尋ねました。夫は「痛くもかゆくもないんだよね。気付いたときにはすでにあったって感じかな。いつからあるのかもわからないんだよ」と言いました。特に痛みもなく、本人も気にしていないのなら大丈夫かな、と私もそれ以降は気に留めることはありませんでした。しこりについて職場で心配され結婚して数年たったある日。仕事から帰ってきた夫が「今日、同僚に首のしこりが目立つけど大丈夫?って聞かれたよ。しこり、大きくなってる?」と聞いてきました。確認してみると、たしかに以前よりも大きくなっていました。「普段は気にしていなかったから気付かなかったけど、前よりずいぶん大きくなっているね。しこりの真ん中に穴が開いているんだけど、虫に刺されたりした? かゆみはある?」と確認するも、「相変わらず、痛くもかゆくもないんだよね」と夫は言います。「しこりが大きくなるって怖いから、一度病院へ行ってみて」そう伝えると、夫は「まったく気にしていなかったけど、心配されると気になってくるよね。どうして大きくなったのか、気になってきた……」と言い、夫婦で不安に。今まで大きな病気をしたことがなく、病院に行くことがあまりなかった私たちは、どこの病院を受診するべきなのかわかりませんでした。「最初に内科? 皮膚科? どっちだろう……病気だとしたら内科? 入院になったらどうしよう……」と今までなんとも思っていなかったのに、気にしだした途端に病気だったら……と余計なことを考え始めた私。悩み始めた私を見て、夫は笑顔で「こんなにも放置していて元気なんだから、問題ないと思うよ。診察してもらうまでは、考えても仕方ないからね」と、私の不安に寄り添ってくれました。「とりあえず、痛みはないから皮膚科に行ってみるよ。そこで皮膚科の病気じゃなかったら、適切な受診する科を教えてもらえるはずだよ」と、夫は近所の皮膚科を受診しました。まさかの手術に!皮膚科から戻ってきた夫は、「結論から言うと、手術になったよ。皮膚科の先生が、紹介状を書きますから大きな病院で手術をしてくださいって」と言いました。いきなり大きな病院、手術と聞いた私はびっくり! もしかして病気? とパニックに。パニックになった私を見て、夫は穏やかに「いきなり驚かせてごめんね。大丈夫だから、きちんと説明するね」と、皮膚科で受けた診断内容を説明してくれました。しこりの正体は「粉瘤(ふんりゅう)」と呼ばれる良性腫瘍だったのです。夫のように気にせず放置している人も多く、気付かないうちに大きくなってしまうこともある腫瘍なのだそう。夫の場合、痛みなどはなかったものの、しこりが大きくなってきているため、炎症を起こす前に早めに切除したほうがよいと判断されたようです。命に関わる病気ではなかったことに、私は安堵しました。子どもがまた小さかったため、手術当日は隣県に住む義母に付き添いを依頼。 手術は無事終わり、入院することもなくその日のうちに夫は帰ってきました。手術後は自宅で毎日消毒とガーゼの交換をおこない、術後の通院は一度の経過観察と抜糸のときだけで済み、その後は傷も目立たなくなり順調に回復しました。何の症状もなかったため、気にせず過ごして数年……。もともとは小さかったしこりですが、手術が決まったころには2cmほどの大きさになっていました。放置していたら粉瘤は大きくなり、最悪の場合は破裂してしまう可能性もあったのだとか。同僚に指摘されなければ、この先も放置していたであろう粉瘤に破裂の可能性があったと知り、早く切除できてよかったと夫婦でホッとしました。夫は指摘してくれた同僚に感謝を伝えて無事に切除したことを報告すると、一緒に安心してくれたそうです。まとめ夫の後頭部にしこりがあることは知りつつも、何の症状もなかったので気にしていませんでした。しかし、しこりの正体は粉瘤で、放置すると破裂する危険性もあったとか。毎日一緒に過ごしていると、しこりが少しずつ大きくなっていたことにも気付きませんでした。痛みやかゆみが出なければ病院へ行こうとはならなかったので、職場の人の何げないひと言に、感謝の気持ちでいっぱいです。これからは、体に不調や気になることがあれば、きちんと病院を受診しようと夫婦で話し合いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。イラスト/もふたむ著者/木村ゆき(46歳)アラフォーで授かった娘と夫の3人暮らし。娘の寝顔を見ながら幸せを噛みしめながら寝るのが楽しみなのに、今では私が先に寝落ちする日々…今1番欲しいものは体力!
2023年05月05日かわいい夫と2人暮らしのるるさんの日常を描いたマンガを紹介します。胸の下に腫れのようなしこりができ、内科や整形外科で経過観察してきたるるさん。MRI検査を受け、整形外科でしこりは脂肪腫ではなく肋軟骨(ろくなんこつ)の大きさの差だと言われました。その診断に不安を覚えたるるさんは、内科でもMRI画像を見てもらうことにして……。★前の話MRI検査を受けたるるさんは結果を整形外科の先生から聞きました。すると、腫れの原因は肋軟骨の左右の大きさが違うだけで、脂肪種ではないとのこと。しかしその結果が気がかりだったるるさんは、コレステロールの治療をしてもらっている内科の先生にもMRIの画像を見てもらうことにしました。こんにちは! 老眼がつらくなってきたアラフィフ主婦のるるです。整形外科でMRI検査の結果を聞いたものの、ばく然とした不安が残りました。そこで、かかりつけ医にぜんそくとコレステロールの薬をもらいに行った際、スマホで撮影したMRI画像を内科先生にも見てもらいました。「胸郭(胸部の骨格)の画像は内科ではあまり見ないのでわからないですけど……」と前置きをしながら、親身に見てくれた先生。腫れがある部分はやはりわかりにくく、「このぽわぽわ〜としているのがそうじゃないかな?」と若干曖昧な説明でした。「背中側の痛みは腫れとは関係ないと言われて腑に落ちないんです」と訴えると、「痛みは外科的な要因でしょうね」と、内科的には問題はないと言われ、ひとまず安堵しました。こうして、内科と整形外科の先生に診てもらい、検査を終えました。胸の下の腫れは今のところ様子を見て、さらに大きくなったり、痛みが強まったときは、今度は別の整形外科を受診しようと思っています。ちなみに現在の痛みはほんの少々、たまに感じる程度です。--------------整形外科と内科、2人の先生の見解を聞けたのは心強いですよね。診察や検査に不安や疑問があったら、遠慮したりせずに積極的にコミュニケーションするのはとても大事なこと。自分の体のことだから、自分にしか感じられないこともありますよね。それをその都度、先生に伝えていくことって、本当に大切ですね!※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。著者/るる東北在住のアラフィフ主婦。福島弁を使った「うさ福」などLINEスタンプを作っています。現在は空き家になってしまった実家の管理に奮闘中。Instagram:@lulu_illustdiary
2023年04月27日かわいい夫と2人暮らしのるるさんの日常を描いたマンガを紹介します。胸の下に腫れのようなしこりができたため、内科や整形外科を受診し、経過観察してきたるるさん。5カ月ぶりに整形外科を受診し、再度しこりを診てもらったところMRI検査を受けることに。るるさんに言い渡された検査の結果とは一体……。★前の話るるさんが受診した整形外科ではMRI検査ができなかったため、提携先の専門病院にて検査をおこないました。検査から数日後、MRI検査の結果が整形外科に届いたということでるるさんは、整形外科の担当医に結果について聞きに行きました。こんにちは! 老眼がつらくなってきたアラフィフ主婦のるるです。MRI検査で胸の下の腫れのようなしこりの正体がわかるかも! と放射線専門クリニックでMRI検査を受けました。原因を知りたいとはやる気持ちを抑えつつ、検査結果を聞くために整形外科の診察室へ。モニターには、MRIで撮影した胴体の輪切り画像が映し出されていました。しばし画像を見つめて、先生は「肋軟骨(ろくなんこつ)の形が左右違うのが原因じゃないかと……」と口を開きました。「肋軟骨?」初めて耳にする言葉でした。肋軟骨とは肋骨(ろっこつ)の内側にある、軟骨で構成された部分で、誰でも左右の大きさに違いがあるのだとか。所見では、胸の下のしこりは脂肪種ではないかと言われましたが、MRI画像を見る限り脂肪の厚みも左右に差はなく脂肪種ではなさそう。しかし、たまに痛むこともあるため、「脂肪種ではない」と診断されても私の不安はなかなか消えませんでした。--------------MRI画像は足の裏側から見るイメージで撮影しているので、左右反転の画像になるんですね。MRI画像を見慣れていないから、肋軟骨が画像のどの部分を指すのかなど口頭での説明だけだとちょっとわかりにくいですよね。わからないことは聞けばいいんですが、先生を前にすると緊張してしまい、聞きたいことが聞けないことも。その点、るるさんは疑問があったら素直に聞けるところが頼もしいです!※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/中村光伸先生(光伸メディカルクリニック院長・医学博士)整形外科医の知見から骨の仕組み、体の動かし方を活かした骨のトレーニングを提唱する骨の専門医。骨の強化と全身の機能回復を両立する「骨たたき」を考案。若々しい体を取り戻す「リバースエイジング」の専門家としてメディアにも多数出演。著書に『医者が考案した骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき』(アスコム)。★関連記事:「がんって言われたら…」再検査になり不安な妻。夫は大丈夫と言うが #子宮頸がんを乗りこえた話 2★関連記事:同じ会話を繰り返す父。高次脳機能障害の影響を初めて実感して #預金資産ゼロの父が倒れた話 60★関連記事:「そこまで俺もたないよ」夫の体にじんましんが! その理由は… #夫とともに四半世紀 1著者/るる東北在住のアラフィフ主婦。福島弁を使った「うさ福」などLINEスタンプを作っています。現在は空き家になってしまった実家の管理に奮闘中。Instagram:@lulu_illustdiary
2023年04月23日かわいい夫と2人暮らしのるるさんの日常を描いたマンガを紹介します。胸の下にしこりができ、内科や整形外科を受診したるるさん。どちらの医師も問題視していなかったものの、るるさんの体には痛みが出てしまっていました。再度整形外科を受診したところ、MRI検査をすることになり……。★前の話るるさんは左胸の下に直径5cmくらいの謎のしこりができていました。しこりがある部分の背中側に痛みを感じることもあり、内科や整形外科を受診しました。内科では臓器の問題ではないとされ、整形外科では脂肪腫(皮膚の下のできる良性の腫瘍)ではないかと言われ……なかなかはっきりとした診断がされていないままでした。こんにちは! 老眼がつらくなってきたアラフィフ主婦のるるです。1年ほど前、左胸の下に腫れのようなしこりに気付きました。当初は2cmくらいの大きさでしたが、1年で倍以上の大きさに……。水でもたまっているのかと思いましたが、どうやらそうでもないようでした。私は健康診断でLDL(悪玉)コレステロール値が高いことが判明し、原因不明のしこりよりもそちらの治療を優先しておこなっていました。放置すること5カ月。LDL(悪玉)コレステロール値の治療が一段落したので、整形外科でしこりについて調べてもらうことにしました。脂肪腫という見立てでしたが、再度エコー検査をしてもなんだか煮えきらない感じ……。脂肪腫は大きくなれば手術で取るケースがあるということで、MRI検査をすることになりました。--------------LDL(悪玉)コレステロールに続き、ずっと左胸の下にあった謎のしこりの治療に取りかかったるるさん。内科では整形外科を、整形外科では内科を受診してくださいと言われ、しこりがどんなものなのかいまだにわからないままでした。しかもしこりは1年で倍以上大きくなっているということでした。自分の体に何が起こっているのかわからないと不安でいっぱいになっちゃいますよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。著者/るる東北在住のアラフィフ主婦。福島弁を使った「うさ福」などLINEスタンプを作っています。現在は空き家になってしまった実家の管理に奮闘中。Instagram:@lulu_illustdiary
2023年03月31日2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、乳がん検診でしこりが見つかったときの話を描いたマンガを紹介します。2年ぶりの乳がん検診で右胸に充実性腫瘤(じゅうじつせいしゅりゅう)があることが判明したエェコさん。マンモグラフィーとエコーによる再検査を受け、医師からの診断を待つだけとなりました。がんだったらどうしようかと思うエェコさんに告げられたのは……。★前の話検診先から紹介された病院でマンモグラフィーとエコー検査を受けたエェコさん。大きなトラブルもなく検査は進み、あとは医師から検査結果を聞くだけになりました。医師から検査結果を告げられたエェコさんは、病院を出て涙を流しながら夫に電話をかけました。このころちょうどニュースでは、アナウンサーの小林麻央さんが乳がんで亡くなったことが報道されていました。母をがんで亡くしていた私は「もしがんだったらどうしよう」という不安を抱えており……。診断待ちの間は悪いことばかりを考えてしまっていました。検査の結果は……がんの心配はないということでした。充実性腫瘤は何らかの細胞成分で満たされた腫瘤なのだそうで、その中身が悪いものであればがんの可能性を疑ったりするのだそうです。しかし、私の場合はそういうことはなく、今後は年に1回検診を受けるだけで大丈夫だと言われました。母の姿を見ていた私にとって、現段階で乳がんの可能性を否定してもらえたことは安心につながりました。再検査までの1カ月間、不安や恐怖で精神的にもつらかった私。夫に電話をしたとき、緊張の糸が切れて思わず泣いてしまいました。このことを受け、乳がんだけではなく子宮がんの検診なども受けるようになりました。自分や家族のためにも、健康に生きることは本当に大事だと思わされた経験でした。--------------医師から検査の結果、がんの心配はなく今後は年に1回検診を受ければ大丈夫だと言われたエェコさん。このことを受け、エェコさんは家族や自分のためにも定期的な検診が必要だと感じたそう。自分の体がどういう状態なのか知ることはとても大切ですから、検診を受けていないという人はこの機会に受けてみてはいかがでしょうか?※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/エェコ2児のヲタママ。「ヲタママだっていーじゃない!」というブログを運営中。育児コミックエッセイ連載やweb広告漫画を執筆している。
2023年03月16日2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、乳がん検診でしこりが見つかったときの話を描いたマンガを紹介します。2年ぶりの乳がん検診で胸にしこりがあることが判明したエェコさん。大きな病院を紹介され、再検査をすることになりました。ついに再検査の日を迎え、緊張と不安を抱えながら病院を訪れるとやさしそうな放射線技師の方が出迎えてくれました。そんな放射線技師に対し、エェコさんが心を傷める事態が発生し……。★前の話エェコさんは右胸に充実性腫瘤(じゅうじつせいしゅりゅう)が見つかりました。「もしがんだったらどうしよう……」と不安に思いながら、マンモグラフィーとエコーによる再検査を受けることに。まずはマンモグラフィーをおこなうことになりました。痛いことで有名なマンモグラフィーですが、エェコさんが痛みを感じたのは胸ではなく、心のほうだったそうです。待ちに待った再検査の日がやってきました。この日まで「がんだったら……」と不安になったり「私は子どもたちのために生きる!」と前向きになったり、情緒不安定な日々を過ごしていました。初めてのマンモグラフィーで緊張していたのですが、技師さんはとても丁寧な人で親しみやすく必要以上に緊張せずに済みました!検査着に着替え、早速検査開始。マンモグラフィーでは乳を驚くほどぺったんこにさせられたのですが、想像していたよりも痛くなくしゃべる余裕もありました。技師さんいわく、年に一度くらい巨乳でうまく撮ることができないことがあるのだとか。それから、大きさに関係なく生理前など胸が張っているときは痛いみたいです。胸はまったく痛くなかったのですが縦に胸を挟む際、おなかの肉が邪魔をしてうまく挟めず……。肉を引っ込める作業を技師さんに2回もさせてしまい、心が痛くなってしまいました(笑)。痩せたい……! と強く思わされた出来事でした。マンモグラフィーの後、エコー検査をおこないあとは結果を待つのみになりました。--------------初めてのマンモグラフィーで不安はあったものの、滞りなく検査を進めることができたエェコさん。しかし、縦方向に胸を挟むときにおなかの肉まで挟んでしまいそうになり、放射線技師に肉を引っ込められたのだとか。そのとき、エェコさんは自分の体形のせいで……と申し訳なく感じてしまったそう。相手にとってはよくあることなのかもしれませんが、恥ずかしいやら申し訳ないやら……複雑な気持ちになってしまいますね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/エェコ2児のヲタママ。「ヲタママだっていーじゃない!」というブログを運営中。育児コミックエッセイ連載やweb広告漫画を執筆している。
2023年03月11日2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、乳がん検診でしこりが見つかったときの話を描いたマンガを紹介します。2年ぶりの乳がん検診で胸にしこりがあることが判明したエェコさん。大きな病院を紹介され、再検査をすることになりました。再検査まで「もしがんだったらどうしよう」と不安になっていたエェコさんの元に舞い込んだのは、アナウンサーの小林麻央さんが亡くなったというニュースでした。テレビから目を離せなくなってしまったエェコさんの元に……。★前の話右胸に充実性腫瘤(じゅうじつせいしゅりゅう)が見つかったエェコさんは1カ月後に再検査を受けることになりました。再検査までの間、がんで亡くなったお母さんのことを思い出したり、ネットで悪い情報に目が向いてしまったりしてしまい、不安な日々を過ごしていました。そんな中、小林麻央さんが乳がんで亡くなったというニュースを目にしたエェコさん。言いようのない恐怖で心がいっぱいになったとき、エェコさんに手を差し伸べてくれた人とは。私の母は乳がんで右胸を全摘したものの、がんが再発してしまい亡くなってしまいました。母が闘病していた姿や、母の葬儀で泣く父の姿は今でもよく覚えています。さらに、再検査までの間に小林麻央さんの訃報がニュースで流れており……がんへの恐怖とショックで言葉を失い、テレビから目が離せずにいました。もし私も同じように乳がんだったら……と悪い方向への考えばかりが浮かんでしまい……。そんな私の様子をおかしく思ったのか、娘が私のほうへ寄ってきて「ママどしたの〜?」と言いました。そのとき、私には娘も息子もいる、子どもたちのためにも死ねない! と思いました。まだはっきりと診断されたわけでもないのに何を怖がっているのかと、沈んでいた気持ちが少しだけ浮いたのです。子どもだけではなく、私には趣味のヲタ活だってあります。子どもが成人するまでは……孫を見るまでは……推しイベントを見るまでは……。そう思うと、とにかく死ねない!! と吹っ切れてきたのです。そこからはなるべく悪い情報を目にしないように意識しながら生活しました。--------------不穏な様子のエェコさんに何かを感じたのか、娘がエェコさんに寄り添ってくれたのだそう。エェコさんは、娘を見て「子どもたちのために生きる!」と決心しました。すると、頭の中いっぱいに広がっていた不安や恐怖も少し落ち着いてきたのだとか。エェコさんを救ってくれたのは子どもたちの存在でした。皆さんは何かに救われた経験はありますか?※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/エェコ2児のヲタママ。「ヲタママだっていーじゃない!」というブログを運営中。育児コミックエッセイ連載やweb広告漫画を執筆している。
2023年03月08日2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、乳がん検診でしこりが見つかったときの話を描いたマンガを紹介します。2年ぶりの乳がん検診で胸にしこりがあることが判明したエェコさん。大きな病院を紹介され、再検査をすることになりました。がんでお母さんを亡くしていたエェコさんは、自分もがんになってしまったらどうしようと怖くなりネットで医師に言われたことを調べてみると……。★前の話エェコさんは乳がん検診でエコー検査をしてもらったところ、右胸に充実性腫瘤(じゅうじつせいしゅりゅう)が見つかりました。そこで思い出したのは、高校3年生のときにがんで亡くなったお母さんの姿でした。検診での結果について、夫に報告しなければいけないと思ったエェコさん。お父さんにも報告するか迷いましたが、お母さんの葬儀で泣き叫ぶお父さんの姿を思い出し、報告することをためらってしまいました。私の母は乳がんで右胸を全摘し、抗がん剤治療などをおこなっていました。最初の手術から8年後、がんが再発した母は、私の高校の卒業式から3日後に亡くなりました。父はプライドが高いものの打たれ弱く、母の葬儀のときにはまるで子どもかのようにわんわんと泣いていました。私はひとりっ子なので、父には私しかおらず……そんな私が母と同じようにがんになったかもしれないとわかったらどう思うかを考えると、父に腫瘤が見つかったことは言えませんでした。検診を受けた病院から大きな病院を紹介され、そこで再検査を受けることになったのですが1カ月後でないと検査できないということで、再検査まで時間が空いてしまいました。再検査までの間、腫瘤が悪いものなのか不安で、早く再検査して結果が知りたい! と焦燥感に襲われていました。そのせいか、ネットで腫瘤について調べる日々。しかし、悪い情報ばかりに目がいってしまい、その悪い情報に対する安心を求めてまた別の悪い情報にたどり着いてしまうという負のループに……。しかもその当時、アナウンサーの小林麻央さんが乳がんで亡くなったというニュースが連日報道されていました。小林麻央さんと同じように夫や子どもがいる私にとっては他人事ではなく、「もし私も同じ病気だったら?」「私も死んでしまうの?」と精神的に不安定になってしまっていました。--------------お母さんをがんで亡くしていたことから、人一倍がんに対する恐怖心があるエェコさん。再検査までの間、ネットでいろいろなことを調べてしまい、余計に不安になってしまっていました。さらに、小林麻央さんが亡くなったというニュースを見てしまい、精神的にかなり不安定になってしまう状態に。自身の経験やネットの情報など、さまざまな要因が重なってしまったエェコさんの不安は計り知れませんよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/エェコ2児のヲタママ。「ヲタママだっていーじゃない!」というブログを運営中。育児コミックエッセイ連載やweb広告漫画を執筆している。
2023年03月07日2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、乳がん検診でしこりが見つかったときの話を描いたマンガを紹介します。2年ぶりの乳がん検診で胸にしこりがあることが判明したエェコさん。そこで思い出したのはがんで亡くなったお母さんの姿でした。自分自身の過去を振り返り、もし自分もがんだったらと思ってしまったエェコさんは……。★前の話乳がんかもしれない可能性が浮上し、エェコさんの頭に浮かんだのお母さんのことでした。エェコさんのお母さんは乳がんになり、右胸を全摘した過去がありました。その後、エェコさんのお母さんは治療を続けていたものの、がんが再発してしまいました。お母さんが闘病していたころのことを思い出し、エェコさんは自分の子どもたちのことを考えました。乳がんが見つかった母は、即入院となり、右胸を全摘する手術を受けました。先生から「10年再発しなければ心配はいらない」と言われていたので、それを信じて治療を頑張っていました。しかし、私が高校2年生のころ、母の足に痛みが出始めました。もうこのときには歩くことも困難になるほどだったので、母は仕事を辞めました。乳がんの手術をした病院とは違う病院で調べてもらったのですが異常は発見されず……。一向に良くならないということで、手術をした病院で検査してもらった結果、がんの再発が発見されました。がんが再発したのは、最初の手術から8年くらいたったころ。母がぽつりと「あと2年だったのになぁ……」と言っていたことが忘れられません。その後、母は私の高校の卒業式の3日後にこの世を去りました。もし私ががんだったら、母のように長く闘病しなければならないのかと思いました。それだけではなく、当時母の看病をしていた自分が感じていたものを、自分の子どもたちにも味わわせるのかと思うととてもつらかったです。父から母が「もう帰ってこれない」と聞いたとき、顔半分がまひして母の顔が変わってしまったとき、お見舞いに行ったら病室が集中治療室になっていたとき……思い出すだけでも胸が締め付けられてしまいます。自分の胸にあるしこりが母と同じものだったら……そう思うといろいろな考えが止まらなくなってしまいました。--------------がんが再発し、気付いたときには骨にまで転移してしまっていたというエェコさんのお母さん。入院したお母さんが家に戻ることはなく、エェコさんが高校を卒業したころに亡くなられました。お母さんとの闘病生活を思い出し、もし自分ががんだったら子どもたちにも同じ思いをさせてしまうだろうと思ったエェコさん。母親になったエェコさんにとって、子どもにつらい思いをさせてしまうことは耐え難いでしょうね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。★関連記事:ピンクのぷにぷにを口に…双子姉妹が大騒ぎした検査項目とは!? #アラフォー双子の矯正日記 13★関連記事:「しなだれちゃう!」再建した乳頭を保護するアイテムは超身近なものだった! #乳がん絵日記 45★関連記事:「しこりがあるね」腫瘤って何!? 大きな病院を紹介され #乳がん検診でしこりが見つかった話 1著者/エェコ2児のヲタママ。「ヲタママだっていーじゃない!」というブログを運営中。育児コミックエッセイ連載やweb広告漫画を執筆している。
2023年03月05日2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、乳がん検診でしこりが見つかったときの話を描いたマンガを紹介します。2年ぶりの乳がん検診で胸にしこりがあることが判明したエェコさん。自分がもしかしたら乳がんかもしれないと思ったとき、エェコさんの脳裏にある人物の姿がよぎって……。★前の話エェコさんは乳がん検診で、右胸に充実性腫瘤というものが見つかり、大きな病院で再検査を受けることになりました。医師は大丈夫だと思うと言っていたものの、エェコさんの中には大きな不安が渦巻いていました。エェコさんが不安になっていた理由は、エェコさんのお母さんにありました。エェコさんのお母さんは、乳がんになってしまった経験があったのだそうです。私の母は、私が高校3年生のときに亡くなりました。死因はがんでした。小学4年生のとき、母と一緒に買い物へ行った帰りに母が自分の胸を触らせてくれたことを今でも覚えています。夏場だったので服も薄手のものを着ていたのですが、その上からでもわかるくらい硬く、石のようなしこりがありました。母は「右胸にゴツゴツしたしこりがあるの……」と言い、そのしこりががんであるということも理解していたようでした。しかし、怖くて病院には行けないと言って、まだ病院へは行っていませんでした。私は幼いながらもがんは死ぬ病気かもしれないということはわかっていたので、母に病院へ行くように言いました。何が母の心を動かしたのかはわかりません。ですが母はその後病院へ行き、乳がんだと診断され、即入院して右胸を全摘出しました。母はパートとして働いていた上に家事や育児で忙しい人でした。思い返してみれば母が検診に行っていた……という記憶がありません。それががんの発見を遅らせていた一因なのかもしれない、と今では思います。--------------お母さんが乳がんになっていたことが、エェコさんの不安を膨らませていた要因でした。エェコさんのお母さんは忙しい人だったということで、検診に行く時間もなかなか確保できていなかったのだそう。そして、気付いたときには右胸を全摘しなければいけないほどに乳がんは進行してしまっていたのだとか。知らず知らずのうちに大きな病気になってしまっていたときの恐怖は計り知れませんよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。著者/エェコ2児のヲタママ。「ヲタママだっていーじゃない!」というブログを運営中。育児コミックエッセイ連載やweb広告漫画を執筆している。
2023年03月03日2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、乳がん検診でしこりが見つかったときの話を描いたマンガを紹介します。役所からがん検診の通知を受け取ったエェコさん。前に検診を受けたのは2年前だったため、まずは乳がん検診から受けてみることにしました。すると、医師から「しこりがあるね」と言われてしまい……。★関連記事:「すぐに受診してください」人間ドックの結果は衝撃的なもので… #乳がん絵日記 1約2年ぶりにがん検診を受けることにしたエェコさん。まずは乳がん検診を受けようと思い、近所の病院を受診しました。いつもであればあっさりと終わるはずのエコー検査でしたが、今回はどうやら同じ場所を念入りに調べているようでした。私は役所からの手紙をきっかけに、久々に乳がん検診を受けました。エコー検査だけだったのですが、いつものようにサクッと検査する感じではなく、やたらと同じ場所を調べているなと思いました。その後、しこりがあると言われ触診をしてもらいました。しかし、触診ではしこりは確認できなかったのだそう。先生によると、右胸の上のほうに充実性腫瘤(じゅうじつせいしゅりゅう)、左胸の上にものう胞という水がたまっている状態のものがあるということでした。この病院ではマンモグラフィーができないということだったので、別の大きな病院を紹介されました。病院では無意識に動揺を我慢してたみたいで、病院を出てひとりになった途端に冷や汗が噴き出し心臓がバクバクしてきました……。--------------2年ぶりに乳がん検診を受けたエェコさんの胸には充実性腫瘤とのう胞というものが見つかりました。病院では医師の話に対しても明るく受け答えしていたエェコさん。しかし、病院を出てひとりになった瞬間、自分の胸にしこりがあることに対し不安を覚えました。言われたときはなんとも思わなくても、後から驚いたり不安になったりすることってありますよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/エェコ2児のヲタママ。「ヲタママだっていーじゃない!」というブログを運営中。育児コミックエッセイ連載やweb広告漫画を執筆している。
2023年03月01日かわいい夫と2人暮らしのるるさんの日常を描いたマンガを紹介します。胸の下にしこりができ、健康診断を受けたるるさん。健康診断ではLDL(悪玉)コレステロール値が高いという所見が認められ、内科を受診しました。胸の下のしこりについてはわからないということで、整形外科を受診することになったるるさんは……。★前の話健康診断でLDL(悪玉)コレステロール値が高いことが判明したるるさんは、内科を受診しました。医師いわく、るるさんのLDL(悪玉)コレステロール値が高いことは体質だろうということでした。内科で再度血液検査をした後、胸の下のしこりを見てもらうために整形外科を受診したるるさん。すると、内臓が悪いかもしれないという可能性が浮上しました。こんにちは! 老眼がつらくなってきたアラフィフ主婦のるるです。健康診断の問診や内科で胸の下のしこりについて相談したところ、整形外科で診てもらうことを勧められました。内科の先生から、CTを撮ってくれる病院のほうがいいと言われたこともあり、CT撮影してくれるとサイトに書いてある整形外科を受診しました。まずはレントゲンを撮り、その後はエコー検査を受けました。どうやらしこりは脂肪と同じような映り方をしているとのことで、脂肪腫という皮下腫瘍ではないかということでした。「詳しく調べるならMRIを撮るとか……」と言われ、CTが撮れる病院のはずなのに……と思いましたが、どうやら他の病院を紹介するという意味だったのだそう。そして、しこりが大きくなるとともに背中に痛みを感じることがあり、そのことについても相談したところ因果関係はないだろうと言われてしまいました。内科の問題と言われて、内臓が悪いのか……? と不安になりました。--------------胸の下のしこりについて調べてもらうために整形外科を受診したるるさん。結果は脂肪腫かもしれないということでした。るるさんはこの整形外科はCT撮影をしてくれるという情報を得ていたので、詳しく調べて欲しいと思っていましたが、他院を紹介されることに……。せっかくどういう設備があるか事前に下調べをして受診したのに、別の病院を勧められるなんてショックですよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/新田正光先生(千葉西総合病院 副院長・循環器内科部長)1997年秋田大学医学部卒業循環器内科医、不整脈専門医、心血管インターベンション治療学会専門医としてアブレーション、PCI、両室ペーシング療法や植込型除細動器の手術をおこなっている。その他、総合内科専門医/指導医、救急科専門医、透析専門医、ICLSなどの資格を有し多岐に渡り活躍している。著者/るる東北在住のアラフィフ主婦。福島弁を使った「うさ福」などLINEスタンプを作っています。現在は空き家になってしまった実家の管理に奮闘中。Instagram:@lulu_illustdiary
2023年02月22日かわいい夫と2人暮らしのるるさんの日常を描いたマンガを紹介します。胸の下にしこりができ、しこりが大きくなるにつれて背中に痛みを感じるようになっていたるるさん。このことをきっかけに健康診断に行ってみると、整形外科を受診することを勧められて……。★前の話胸の下にしこりができたことをきっかけに、長年受けていなかった健康診断を受けることにしたるるさん。健康診断の問診時にしこりのことを聞いてみると、整形外科を受診することを勧められました。健康診断の結果、胸部や胃の検査結果に問題はありませんでしたが、他に気になる所見が見つかってしまいました。こんにちは! 老眼がつらくなってきたアラフィフ主婦のるるです。私はここ数年間、健康診断に行っていませんでしたが、胸の下のしこりが大きくなり背中も痛みだしたため健康診断を受けることにしました。病院を受診してもよかったのですが、昔に母が健康診断で胸の腫瘍が判明し、手術したことがあったので、まずは健康診断に行くことに。健康診断で問診をしてくれた先生は、「気になるなら整形外科に行ってみては?」とやさしくアドバイスしてくれました。そうこうしている内に健康診断の結果が届き……胸部や胃のレントゲンには何も映っていなかったようでした。問題ないかと思いきや! LDL(悪玉)コレステロールが高く、異常所見が認められたとのことでした。そこで近所の内科クリニックを受診し、健康診断の結果としこりの相談をしてみました。すると、そこの先生も整形外科を受診してもいいとの判断。しかし、外科でもCTを撮れる病院に行ったほうがいいとのことでした。--------------胸の下に謎のしこりができてしまったるるさん。健康診断を受けたり、病院で相談したりしたものの、しこりの正体が何なのかはわからないままでした。しかも、しこりは大きくなりつつあり、背中には痛みが出てしまっているのだとか。しこりがあるというだけでも不安になるのに、痛みを感じたり診断が確定しないともっと不安になってしまいますよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/新田正光先生(千葉西総合病院 副院長・循環器内科部長)1997年秋田大学医学部卒業循環器内科医、不整脈専門医、心血管インターベンション治療学会専門医としてアブレーション、PCI、両室ペーシング療法や植込型除細動器の手術をおこなっている。その他、総合内科専門医/指導医、救急科専門医、透析専門医、ICLSなどの資格を有し多岐に渡り活躍している。著者/るる東北在住のアラフィフ主婦。福島弁を使った「うさ福」などLINEスタンプを作っています。現在は空き家になってしまった実家の管理に奮闘中。Instagram:@lulu_illustdiary
2023年02月20日2児の母であり、漫画家として活躍するはるたけめぐみさん。ある日の入浴時に乳房のセルフチェックを行うと、今まではなかったはずの“しこり”があることに気づきます。しばらく乳がん検診を受けていなかったはるたけさん。しこりが気になり婦人科に向かうと……?!【あらすじ】入浴時のセルフチェックで胸にしこりがあることに気づいたはるたけさん。今まで気づかなかったことが信じられないほどのサイズ感で、慌てて婦人科を受診しました。 このしこり、やっぱり“がん”なの?! ※乳房のしこりを調べるために、まずマンモグラフィーや超音波検査などの精密検査を行います。画像診断で「乳がんの疑いあり」と判定された場合、しこりに針を刺して組織を切り取り顕微鏡で観察する「針生検」を行います。 ※乳房葉状腫瘍とは:乳腺腫瘍の一種。良性であることがほとんどですが、悪性の場合は全身に転移する可能性があります。初期の状態は、線維腺腫とよく似ているため区別しにくいですが、葉状腫瘍は急速に巨大化する特徴があるので切除手術が必須です。 胸にしこりがあることに気づいた翌日、婦人科を受診し詳しく検査をしてもらったはるたけさん。超音波検査でしこりを確認したあと、しこりに針を刺し組織を切り取って詳しく調べる針生検も行いました。 一通りの検査を終え、先生からは「がんではないとは言い切れないけれど“葉状腫瘍”である可能性が高い」という診断が……。“葉状腫瘍”は良性であることがほとんどですが、増大するスピードが速い特徴があります。そして、はるたけさんの場合はすでにサイズが大きいこともあり、良性の葉状腫瘍であっても切除手術が必須であることがわかりました。 先生からのお話を冷静に受け止めるはるたけさんですが、想像以上に大事になってしまったことから、改めて定期検診の受けなかったことを悔やむのでした。 医療監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック 院長) ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター はるたけめぐみ
2023年02月09日2児の母であり、漫画家として活躍するはるたけめぐみさん。ある日の入浴時に乳房のセルフチェックを行うと、今まではなかったはずの“しこり”があることに気づきます。しばらく乳がん検診を受けていなかったはるたけさん。しこりが気になり婦人科に向かうと……?!【あらすじ】漫画家として活動するはるたけさん。ある日の入浴時に、ふと思い立ち乳房のセルフチェックを行いました。すると、ボコッとした手触りがあり“しこり”らしきものがあることに気付いたのでした……。 ん?!こんなの今まであった? 入浴時のセルフチェックで、乳房に“しこり”らしきものがあることに気付いたはるたけさん。「なにかある」とハッキリわかるほどのサイズ感に驚き、なぜ今まで気づかなかったのか愕然とします。 実は、彼女には母親をがんで亡くした過去があるのです。さらに、実の姉は乳がんの既往歴があり胸を切除していました。がんにかかったことがある家族がいることから、「これはヤバいかも……」と不安になったそうです。 乳がん検診を受けたのは3年ほど前のこと。定期的な受診をしなかったことを少し後悔したと言います。自覚症状がないと、健康管理をついつい後回しにしがちですが、病気の早期発見のためには定期的な健康診断が大切ですよね。 医療監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック 院長) ※この漫画は実話に基づいた体験談であり、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター はるたけめぐみ
2023年02月08日40歳独身で乳がんの告知を受けた、島野たみこさんの体験を描いたマンガを紹介します。前回、右胸の痛みがきっかけで、しこりらしきものに気付いた島野さん。すぐに病院を受診したところ……。★前回:「このしこりは乳がんかも…」右胸に触れると厚みのある感触があって… #40歳独身で乳がんになりました 2土曜日の夕方にしこりに気付き、月曜にすぐ近所の総合クリニックに電話をしました。自覚症状があることを伝えると、「今コロナの影響で空いているので、できるだけ早く来てください」と言われ、翌日の午後に行くことに。出来る限りの仕事は月曜日中に終えておきました。もし何かが発覚したら、自分の精神状態がどうなるか予想できなかったので……。診察で経緯を説明すると「とりあえず診てましょう」と先生。このときは、まだあまりシリアスな雰囲気ではありませんでした。触診では「柔らかさもあるし大丈夫なんじゃないかな……?」と言われ、その言葉にほっとする私。でも、エコー検査で空気が変わりました。先生は、沈黙してエコーの器具を何度もしこりの周辺で往復。そして……。「まだ確定ではありませんが、これは悪性である可能性が高いです」と先生。私のしこりは約2cmで、周囲がぼやけているような、ギザギザしているような感じに見えました。良性のしこりはもっと滑らかで、きれいな形なのだそう。先生はとても気をつかいながら説明をしてくれたのですが、私は冷静なのか、呆然としているのかよくわからない状態で……。淡々と「わかりました」と言いました。そしてその日のうちに、マンモグラフィだけでなく、MRI撮影までおこないました。しこりの細胞を詳しく検査しないうちにMRI撮影までしたのは、今まで数々の乳がんを診てきた先生が見て、明らかに悪性だったことと、コロナ禍の状況を配慮してという理由からとのこと。良いのか悪いのかという感じですが、そのおかげでトントン拍子に事が進んでいきました。でも、そのときに置かれていた状況の中ではよかったんだと思っています。うれしくはないけれども。次回はMRI検査のときのお話をします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)★関連記事:乳がんで右乳房を全摘。だいたひかるさんインタビュー「抗がん剤治療中、太らないようにサウナスーツでレンタルDVD店へ(笑)」#2★関連記事:室井佑月さんインタビュー「乳がんが見つかったことはいろいろな意味でラッキーでした」#3★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/島野たみこ(40歳)2020年5月、40歳独身で乳がん告知。術前抗がん剤→右胸全摘手術→放射線治療を経て、現在ホルモン療法中。治療に苦しんだり人生に思い悩んだりしながら、手探りで得た経験をインスタで投稿中。Instagram:@tamireport
2022年01月09日断乳に際しては、子どもの気持ちや体調も大切ですが、母乳のケアも欠かせません。今回は、私が実践した断乳中と断乳後のケアについてまとめます。母乳マッサージやママへの食事指導を行っている「桶谷式」の断乳方法を参考に、自分なりのやり方を織りまぜています。■断乳1~2日目の状態とケア方法断乳をすると、いままで赤ちゃんが飲んでいた分の母乳がたまっていきます。私の場合は、1日目の夕方ごろからしこりができはじめ、2日目の朝にはカチコチになっていました。しかし、母乳を絞りすぎてしまうと、また新しい母乳がつくられてしまうため、1日目と2日目はぐっと我慢。冷えピタや保冷剤で胸を冷やしてやり過ごし、どうしても我慢ができないときは、圧抜き程度に搾乳をしました。体を温めてしまうと母乳の出が良くななってしまうため、お風呂にもつからず、2日間はシャワーだけで過ごします。<基本的な搾乳・マッサージの方法>こちらは、入院中に助産師さんに教えてもらった搾乳方法です。断乳時期に関わらず、胸が張ったときは、この方法で搾乳をしていました。両方の手のひらでおっぱいを包みこみ、上下左右にゆっくりほぐす(左右1~2回)。わきの下からおっぱいの付け根あたりを優しくマッサージ。親指と人差し指、中指の腹を使って、乳輪から乳首の先に向かって絞るようにマッサージ。3のとき、マッサージしていない方の手はおっぱいを持ちあげるようにして支え、硬くなっている部分やしこりのある部分を軽く押すようにする。上記のやり方を繰りかえすようにします。乳腺が詰まったときは、3を繰りかえしやると、スポンっと詰まりが取れました。■断乳3日目~1週間後の母乳ケア断乳3日目の午前中に、約1時間かけてたまった母乳をたっぷり搾乳しました。それでも全部は絞りきれず、夜にお風呂でさらに搾乳。おっぱいが柔らかくなるまで、しっかり時間をかけて搾乳しました。3日目に搾乳をしてからは、胸が張ることもなく、しこりができることもありませんでした。その後は、断乳から1週間後に自宅近くの「桶谷式母乳相談室」を予約して訪問。改めておっぱいのケアをしてもらいました。自分では、胸の張りもまったく感じていなかったのですが、ベッドに横になって施術を受けていると、天井に向かって噴水のように母乳が飛びでていて、本当にびっくりしました。詰まっている部分もあったようで、母乳が固まったような白いカスもいっぱい取ってもらいました。■1ヶ月後に桶谷式を再訪1週間後に桶谷式を訪問してから、さらに1ヶ月後、再度母乳ケアを受けました。桶谷式では、断乳3日後、1週間後、1ヶ月後におっぱいのケアをするそうです。また、1ヶ月後のケアの際に、まだ白い母乳が出る場合は、さらにその1ヶ月後に搾乳。母乳が出きって、透明の液体が出るようになるまでケアを続けることになっています。私は、1ヶ月後のケアの際にまだ白い母乳が出ていたので、さらにその1ヶ月後に自分で搾乳ケアを行いました(すでに仕事をはじめていて相談室を訪問できなかったので…)。断乳して約1年が経過しましたが、その後、胸に痛みやしこりはありません。また、今後2人目を妊娠した場合は、臨月に入ったころに再度母乳ケアすることをオススメされました。「二人目の赤ちゃんが古い母乳を飲んでしまうことを避けられるよ」とのこと。私は、断乳後に初めて桶谷式を訪問しましたが、事前に断乳スケジュールについて相談することもでき、ママの状態だけでなく、子どもの成長に合わせて断乳の予定を立ててもらえるようです。私の行った桶谷式母乳育児相談室は、子連れでも訪問できました。ママにも子どもにも無理のない断乳や卒乳ができるといいですね。
2016年06月11日乳がんにかかる女性は30代から40代にかけて急増すること、知っていますか? アラフォー女子と乳がんは切っても切れない関係。私たちは何をどう気をつければいいの? 乳がん検診の必要性は? 自分のカラダに関わる大切な問題、しっかりと目を向けていきましょう。乳がんは怖くない病気、必要以上に恐れなくてもいい病気今回教えていただいたのは、同世代の乳がんサバイバー(がんを経験した人)であり、モデルの藤森香衣さん。そして、乳腺専門医で乳がんの知識や検診の普及に長年尽力している島田菜穂子先生にもお話をうかがいました。藤森香衣さん1976年生まれ。モデル。11才からモデルを始め、広告を中心に活動。出演したCMは70本を超える。長年の経験で培った知識や感性を活かし、ユーザーの目線に立った様々なプロデュースを展開。2013年4月、乳がんにより右乳房を全摘出。同時に乳房再生治療を受ける。がんについての知識を広めるため、手術と同時に病気を公表。がん全般の啓蒙活動にも積極的。オフィシャルブログ「白花の薫り」、Doctor’s Me「藤森香衣のがんコラム」 「日本女性の16人に1人が乳がんにかかる」と言われていたのは数年前。それが「14人に1人」に変わり、最近ではもう「12人に1人」と修正されています。「10人に1人」になるのは時間の問題でしょうか?「みなさん、知り合いや身内に、乳がんにかかった人が1人か2人いますよね。私は祖母がそうでした。しかも20代の友人を乳がんで亡くしました。そしてその翌年、私自身、自分の胸にしこりを見つけたんです」淡々と話す藤森さん。乳がんにより2年前に右乳房を全摘出したことが、嘘のようなキラキラした笑顔が印象的です。しこりを見つけた当時、藤森さんは35歳。乳がんにかかるのは40代や50代だけなんて言われていたのは以前の話。確かにピークはそうですが、残念ながら年代にかかわらず、20代30代40代…各年代まんべんなく乳がん患者が増えているのが現状です。乳がんは、日本を含む先進国で増えている病気。昔ながらの生活を営む開発途上国では患者数がさして増えていません。食生活が豊かで、発育や健康状態がよくなったこと、出産・授乳経験が少なくなったことなど、生活様式の変化が乳がん増加の原因になっていることは確かなようです。 さて、藤森さんが自分の右胸にしこりを見つけたのは、亡くなった友人の『ちゃんと検診を受けてほしい』という声がまだ記憶に新しかった時期。すぐに近くの乳腺科を受診しましたが、乳がんではないとの診断。ただ、しばらくするとしこりが大きくなっているような気がして、翌年別のクリニックで検診を受けました。そこで「0期の非浸潤がん」と診断されたのです。その時がんを見つけたくれたのが、ピンクリボンブレストケアクリニック表参道の島田菜穂子先生でした。「ご自分で触って見つけた乳がんが、藤森さんのように0期というのはなかなかないこと。セルフチェックを真面目にされている方でも、発見するのは大抵2cmくらいになってからなんです。早期であれば90%以上、限りなく100%に近く治ります。乳がんは他のがんと比べても、怖いものではないということ、だから早期に発見すべきだということを、もっとみなさんに知ってもらいたいですね」と島田先生。【 乳がんの病期(ステージ)分類 】 Tis:乳管内にとどまるがん。非浸潤がん(超早期)0期:しこりや画像診断での異常な影を認めないものⅠ期:2cm以下のしこりで、リンパ節への転移がないと思われるものⅡ期:2cmを超える5cm以下のしこりがある、もしくはリンパ節への転移が疑われるものⅢa期:しこりが5cmを超えるものⅢb期:しこりが皮膚などに及んでいるものⅣ期:しこりの大きさを問わず、他の臓器に転移がみられるもの乳がんて何? 正しい知識を身につけたい乳がんは乳腺(母乳をつくるところ)にできる悪性腫瘍のこと。初期には食欲が減ったり、体調が悪くなるなどの全身症状はほとんどありません。唯一の変化、乳房の異変に気付かずに放置しておくと、乳腺の外にまでがん細胞が増殖し、血管やリンパ管を通って全身へと広がっていきます。乳房のわずかな変化を見逃さないことが何より大切です。しこりは、1cm〜2cmくらいの大きさになると、自分で注意深く触るとわかります。ただ、しこりがあるからといって、それが必ず乳がんであるというわけではありません。がん細胞が増え始めてからの症状としては、痛み、血液が混じったような分泌物が出る、乳首のただれ、皮膚のくぼみ、赤く腫れたりオレンジの皮のように毛穴が目立つ、脇の下のしこり、などさまざまなものがあります。藤森さんは結局、乳がん摘出手術をするための精密検査によって、同じ胸にあと2つしこりが見つかり、右胸を全摘出する決心をします。自分を奮い立たせ、手術では乳房の同時再建をしてもらおうと気持ちを切り替えました。「落ち込んでいるだけでは何も始まらない。これからどう生きていくかを考えることのほうが重要」だと気がついて。「もちろん怖かったですよ、ずっと。私は仕事柄もあって、以前から女性の体と健康、病気などについては調べているほうだったと思います。それでも、祖母が乳がんによって両胸をなくしていたこともあり、小さいときからがんを怖がっていました。それに、テレビドラマなんかだと、どうしても死んでしまうイメージが強いじゃないですか。でも実際は、早期に発見された乳がん患者の大半は生存しています。正しい知識を持っていれば、必要以上に怖がらなくて済みますし、早期に発見できるようにきちんと乳がん検診を受けておこうと考えるようになると思います。病気に関わる知識は理解するのがなかなか難しいものですが、間違った情報に一喜一憂しないよう、きちんと覚えておきたいものです」(藤森さん)乳がんになりやすい「リスク」を調べて、立ち向かう勇気を「近親者に乳がんになった人がいる人は自分もかかりやすい、と聞いたことがあると思います。研究が進むにつれて、乳がんのかかりやすさはもう少し詳しくわかってきました。乳がんについては日々、情報もアップデートされるので、今わかっていることだけでも知っておきましょう」(島田先生)乳がんの「リスク」、本当のところこれまでの研究で、乳がんに関係すると考えられる危険因子は徐々に明らかになってきています。特に、乳がんの発症は女性ホルモン(エストロゲン)の分泌と密接な関係があり、月経の回数の多さが影響していると言われます。初潮が早くて閉経が遅い人、出産・授乳経験がない人は自ずと回数が多いということになります。□ 母親、姉妹など家族にがんになった人がいる□ 授乳経験がない□ 乳がんや良性の乳腺疾病になったことがある□ 初産年齢が30歳以上 □ 身長が高い□ 閉経後、肥満になった□ 初潮年齢が早い□ 閉経年齢が遅い□ 生まれたときの体重が重い□ たばこを吸う日本乳癌学会編「科学的根拠に基づく縫う右岸治療ガイドライン2 2013年版」よりその他、家族歴はなくてもピルを10年程度使ったことがある人、不妊治療をされた女性などもリスクは上がることになります。でも、このような危険因子に当てはまる項目が多いからといって、必ず乳がんになるというわけではなく、逆に全く当てはまらないからと言って絶対に安心とも言えません。どんな人にも可能性はある、と捉えるのが賢明です。リスクファクターのうち、家族歴は特に気になるところ。お母さんや姉妹が乳がんになった女性は一般の人に比べて2倍以上、乳がんになるリスクが高いという調査報告があります。乳がんという病気そのものが遺伝するわけではないのですが「なりやすい体質」が遺伝すると考えられています。でも、がんは遺伝要因だけでなく、環境要因も大いに関係があります。環境要因というのはその人の食生活や喫煙、過度の飲酒、ストレス、生活環境など。環境要因と遺伝要因のかけ算の結果によって、発症リスクが上がると考えましょう。やはり気になる「遺伝性乳がん」近年、注目されているのが「遺伝性乳がん」。これは、正常な細胞がガン化するのを抑える「がん抑制遺伝子」が欠如したり変異したりするがんで、両親のどちらかから遺伝します。既に発見されているのは「BRCA1」、「BRCA2」と呼ばれるがん抑制遺伝子で、このどちらかの遺伝子に異常がある女性の7~8割が乳がんになるとい言われています。遺伝性乳がんの特徴は・・・◎若い年齢で発症しやすい◎乳がんと卵巣がんを併発しやすい◎男性が発症することもあるなどです。≪遺伝性乳がんの可能性チェック≫血縁者に乳がんの人がいて、次の項目にひとつでも当てはまると、一般の人よりも乳がんの遺伝子を持っている可能性が高くなります。□ 40歳未満で乳がんを発症した人がいる□ 年齢を問わず、卵巣がんを発症した人がいる□ 男性で乳がんを発症した人がいる□ 父方・母方どちらか一方の家系内で2人以上、乳がんや卵巣がんを発症した人がいるこういったチェックからBRCA遺伝子の変異が疑われる場合には、遺伝子検査が検討されることもあります。ただ、現在は健康保険適用外で、実施している医療機関は限られ、検査の前には「遺伝カウンセリング」を受けることも必要で、費用も高額になってしまいます。遺伝性がんと言えば、アンジェリーナ・ジョリーさんが、乳がんを予防するため両乳房を切除したことはまだ記憶に新しいはず。これについて、藤森さんはこう語ります。「その理由を『母親ががんだったのでリスクが高いから』と単純に受け止めてしまった人は『健康なおっぱいを取るなんてやりすぎじゃないの?』と考えたことでしょう。でも、彼女の場合はBRCA1遺伝子に変異が見つかった。その結果、生涯で乳がんが発症するリスクが87%という診断を受けたそうです。それが自分だったとしたら…? 女としての決断を迫られるほど重大なこと。誰も彼女の行動を責められないと思うんです。実は、私も遺伝子検査をしました。手術の後、ドクターに勧められてしたのですが、手術費や治療費に加えて、高額な遺伝カウンセリングと検査。医療保険に入っておいて本当によかった! と思いました。遺伝子検査は自費なうえ、手術から検査までの合計金額は、医療保険がなかったらかなりの負担です。がんのリスクと保険は切っても切り離せない、それが現実。アラフォー世代は、がん保険や女性特約など、きちんと見直したほうがいいですね。病気になると精神的にも大変だから、お金のことくらいは心配しなくてもよいように。特に、お子さんがいたり、休職しなければならない人は経済的負担も大きくなりますから。これ、大事ですよね」自分の体は自分で守る! 早期発見のためにできることは “検診”早期に発見できれば、9割以上が治る乳がん。藤森さんが自ら発見したことからもわかるようにセルフケア=自己検診はやはり大事です。自分で乳房に触れたり観察して、変化がないかをチェックしましょう。「あまり難しく考えることはありません。バスタイムに石鹸がついた手でやるか、アフターバスにボディクリームなどをなじませるのを兼ねてでもいいのです。乳房の凹凸がわかるように指を動かします。毎日触っていれば、何か異常があったときにわかりますよね。検診では医師が触診しますが、普段のあなたの胸と比べることはできませんから」(島田先生)そして、医療機関で行われる乳がん検診には次のようなものがあります。【視触診】医師が乳房を診察し、しこりの有無を判断する検査。形状や皮膚の変化を目で見て、指で乳房や腋の下などに触れ、しこりの有無を調べます。【マンモグラフィ】乳房のX線検査のこと。小さながん、石灰化のある乳がんの発見に適しています。検査の精度は、約80~90%。乳房をプラスチックの板ではさんで平らにして撮影するため、多少の痛みがあります。また、乳腺密度が高い人や若い人の場合は、わかりにくいのがデメリット。X線による放射線の被曝は、東京からサンフランシスコまで飛行機で移動中に自然のなかで浴びる放射線量と同程度なので、適切な設備と撮影方法、頻度で行えば、健康に重大な影響を及ぼすことはないことがわかっています。【超音波(エコー)検査】超音波により、乳房の病変を検査する方法。医師の触診だけでは発見できない小さいしこりや、しこりの良性・悪性の診断に用いられています。乳腺が発達していてマンモグラフィではしこりと乳腺の区別がわかりにくい人でも、超音波検査なら判別ができます。放射線被曝がないので、妊娠中の方や若い人の検査にも適しています。“検診”は何歳から? その頻度は?自治体が行う乳がん検診のガイドラインでは、「乳がん検診の対象者は40歳以上の女性、頻度は2年に1度、医師による問診と視触診+マンモグラフィ」となっています。島田先生、検診は40歳になったらやればいいのですか?「いいえ。30代でも受けてほしい人はいます。家族歴や女性ホルモン剤の使用歴など、個々で乳がんのリスクは違いますから。自治体の検診は個人の乳がんの早期発見問う観点だけでなく、日本女性を集団で見たときに一番利益の高くなることを考えたガイドラインになっています。どういうことかというと…、国民全体のがん死亡率をお金をかけすぎずに、しかも病気が手遅れにならない時期に発見する方法を考えているということ。乳がんになる頻度の多い年代に対し、早期発見の効果が証明されている方法で必要最小限の費用負担で行った対策なんですね。ですから、40歳未満であっても『多かれ少なかれ誰にでも乳がんのリスクがある。また乳がんのリスクや、乳がんを発見するために必要な検査は人によって違う』と知った人は、ぜひ乳がん検診を受けてほしいのです」(島田先生)島田先生が提案するガイドラインは…▼20代でも検診を受けてほしい人・家族、兄弟姉妹、伯父叔母、いとこなど2名以上が特に閉経前に乳がんや卵巣がんにかかったことがある人・家族歴はなくてもピルを長期間使用したことがある人・家族歴はなくても長期にわたって不妊治療をした人▼30代半ばで検診を受けてほしい人・女性全員「国の指針はあくまでの国民全体の利益を考えたものですので、稀ながんや、通常だと頻度の少ない年代のがんの検診は、国の健康対策として税金をかけて行うのは難しいでしょう。限られた大切な税金ですから、個々のリスクに対するサポートを国に求めるのが難しいのは、国民も理解しなけばいけないところです。だからこそ、私たちは一人一人が病気に対しての関心と知識をもって、自分に必要な検診があれば、自ら進んで早くからスタートすべき。家族に遺伝性がんの人がいる場合は、20代でも半年~1年に一度は、医師による視触診や適切な画像診断(マンモグラフィや超音波検査、MRIなど)を受けることが望ましいと思います。また、30代半ばで検診を受けてほしいと思うのには理由があります。現在発見される乳がんの平均径は2cm前後のしこりで発見されることが多いのですが、2cmになるまでには約10年かかります。そして現在もっとも乳がん発症が判明する年代は40代半ば。つまり、10年前、30代半ばでがん細胞が発生している方が多くいるということです。そうすると、できるだけしこりを作る前の早期の乳がんを発見するには、少なくとも30代半ばからは、コツコツと定期的な検診を続けることが必要なんです」(島田先生) また、自治体の検査が「2年に1回に視触診+マンモグラフィ」というのはなぜ? 超音波(エコー)検査はしなくてもいいの? 島田先生、実際はどうなのでしょうか?「最初はマンモグラフィも超音波も、両方受けてほしいです。家族歴やリスクなども医師と共に見直して、濃い検査を受けてみてもらいたい。そうすれば、次にいつどんな検査が必要かも、自ずと決まってきます。2回目からは、個々の乳房のコンディションやリスクに応じてできるだけ無駄を省いて必要な検査を絞ることもできます。検診を続けるには、無駄に時間やお金をかけすぎるのはもったいないですからね。40歳になれば、自治体から検診の案内が来ます。無料〜3,000円くらいなので、これはぜひ受けましょう。それと併用して、自分に必要な検査があれば自費の検診を賢く受け続けていくことが、早期発見、自分の体を乳がんから守ることになるのです」(島田先生)職場で、友達同士で乳がんを話題にしよう。乳がん検診に行こう!「乳がんで亡くなった友達のメッセージは『とにかく検診を受けて』それに尽きます。0期で発見された私が、自分の経験を公表してみなさんへ伝えていけるのも、同じく検診の大切さなんです。現に私は、最初の受診でがんではないと診断されましたから。自ら進んで2度目の検診に行かなかったらと考えると…、検診の重要性がわかってもらえると思います。それなのに、乳がん検診を受ける人の数はあまりにも少ないんです。ピンクリボン運動は知っている、さらにピンクリボンのキャンペーンやイベントに参加もしているのに、乳がん検診に行っていない、そんな人もいるのが現実。悲しいですよね」(藤森さん)ピンクリボンキャンペーンの認知度が高くなり、乳がん検診受診率も上がったといわれますが、実はまだ30数%。諸外国に比べると、日本の検診受診率がいかに低いかがわかります。 「どうして行かないのか聞いてみると、『私はまだ大丈夫』という人も少なくありません。アラフォー世代は、まだ子供も手がかかるし仕事も頑張る時期。『忙しくて自分のことなんてかまっていられないから』という人もいます。ひどいと『もし乳がんだったらコワイから』なんていう人も! 怖いから行くんですって!」(島田先生)確かにこんな調査もあります。【 なぜ検診に足が向かないのか、その理由 】 1位 受診する機会がなかったから 39% 2位 何の症状も心配なところもないから 36% 3位 撮影中痛かった(痛いらしい)から 26% 4位 費用が高いから 24% 5位 家族に乳がんの人がいないから 22% 6位 時間がないから 22% 7位 仕事が休めないから 22% 8位 どこで受けられるかわからないから 14% 9位 面倒だから 13%10位 医師や技師が男性だとハズカシイから 9%【乳房健康研究会が2013年に行ったアンケート調査】よりでも、いまこれを読んでいる人は、上のような理由で「検診に行かない」とは言えないはずです。行動を起こしましょう。検診が受けられる場所を探しましょう。▼乳がん検診が受けられる場所 By 認定NPO法人 乳房健康研究会あなたの町の乳がん検診実施状況 ▼乳がんの検査設備の整った施設リスト By 認定NPO法人 乳房健康研究会 ▼乳がん検診無料クーポン券の配布対象者 By 厚生労働省乳がん検診無料クーポン券は前年度(去年4月2日から今年の4月1日までの間)に40歳、45歳、50歳、55歳、60歳になった女性のみなさんを対象に、お住まいの市区町村から送付されます。※市区町村により、配布内容は異なります。詳しくは市区町村のがん検診担当窓口にお問い合わせください。市区町村ごとの問い合わせ先を探す↓ 島田菜穂子 先生ピンクリボンブレストケアクリニック表参道 院長。2000年、乳がん啓発団体・乳房健康研究会を発足させ、乳がん啓発団体として日本初のNPO法人認証を受ける。同副理事長。乳がん認定医、放射線科専門医、認定産業医、日本体育協会認定スポーツドクターなどの認定医資格も持つ。乳がん関連の著書、監修が多数。最近の監修は「乳がんから自分をまもるために、知っておきたいこと。」(日本医療企画)。ピンクリボンブレストケアクリニック表参道
2015年05月22日