2015年中国最大のヒット作「琅ヤ榜(ろうやぼう)~麒麟の才子、風雲起こす~」の続編、「琅ヤ榜(ろうやぼう)<弐>~風雲来る長林軍~」のDVD-BOXが現在発売中だ。この度、ホァン・シャオミンと共に主演を務める“期待の新星”リウ・ハオランのインタビューが到着した。2015年の初主演映画『僕はチャイナタウンの名探偵』が大ヒットを記録し、人気急上昇したリウ・ハオラン。その続編『僕はチャイナタウンの名探偵2』では、妻夫木聡と共演も。また、染谷将太主演×チェン・カイコー監督による日中共同製作映画『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』や、中国版「深夜食堂」など話題作に出演する若手注目株だ。今作で彼が演じたのは、先日インタビューにも答えてくれたホァン・シャオミンが演じる蕭平章の弟・蕭平旌(しょう・へいせい)。琅ヤ閣で武芸を学び、確かな武術の腕を持つ彼は、父と兄を尊敬しているが、時にやんちゃな行動で困らせてしまう部分も。また正義感が強く、行動力のある平旌。兄が負傷した事件の裏を探り始めるのだが、朝廷に深く入り込んでいた敵が動き始め、再び梁に風雲が巻き起こってしまう…。一方で、クールな女医・林奚(りん・けい/チャン・ホイウェン)に惹かれるが、その気持ちに素直になれないという、恋に関してはピュアな一面も。彼の恋模様には初恋のときめきがいっぱいだ。――本作のオファーを受けたときの第一印象は?「琅ヤ榜(ろうやぼう)<弐>」は厳密に言うと初めての時代ドラマへの出演だったので、撮影のリズムや手法の違いもあるなと思っていました。撮影チームや共演する先輩たちが本当にプロフェッショナルだということもあって、とても期待していました。一方で、パート1は名作で、当時僕も1話1話を追いかけて見ていました。一番大きな印象は非常に緻密であること、だからとてもプレッシャーがありましたが、僕の解釈した蕭平旌を喜んでもらえたらと思っています。――立ち回りのシーンが多いが、これまで武術の経験は?武術なんて練習したことはありませんでしたが、ずっと演じてみたいとは思っていました。僕のアクションシーンでは、防具もワイヤーもいらないので自分で直接演じたいと要求しました。はは、やっぱり男なんで。アクションが終わってどんなに疲れていても、撮り終えてからすぐにカメラのところへ行ってシーンをチェックしました。だってカッコいいでしょ。――劇中ではとても仲の良い兄弟を演じているが、ホァン・シャオミンとこれまで交流は?シャオミンさんの作品はたくさん見たことがあってずっと大好きでした。僕にとっては芝居中でも芝居の外でも、尊敬すべき先輩です。1度空港でばったり会ったんですが、シャオミンさんは病気を押して出演作のイベントに出席していました。その仕事に対する姿勢は学ぶに値します。撮影の時も演技について僕にたくさんアドバイスをくれて、役柄を理解するうえでとても自信になりました。――一番印象に残っているキャラクターは?この作品の登場人物はどの人もすごいですよ。最も印象深かったのはシャオミンさん演じる蕭平章かな。あの役柄の性格は柔と剛を合わせ持っていて、僕を救うために命を懸けてくれるんです。――平旌以外でやってみたいキャラクターは?蕭元啓の役をやってみたい。前半で彼はとても素直で善良な人物でしたが、徐々に母親の敵討ちのために悪に染まっていくんです。あれほどギャップのある役は演じたことがないので、チャレンジしてみたいです。――撮影中のエピソードについてこの撮影チームで過ごした時間は僕をすごく成長させてくれました。ヤーヤーさん(トン・リーヤーのこと)やシャオミンさん、そして先輩俳優の皆さんに助けてもらってとても感謝しています。撮影中は先輩たちが役柄に入り込めるように、専門知識も教えてくれたり、撮影が終わってからもいろんな役者さんと一緒にお酒を飲んだりして自分や他の人たちの役について語り合いました。――おすすめのシーンは?本作ではお薦めシーンはとても多いですが、僕の一番のお気に入りは蕭平旌が戦場に向かう場面で“この戦いのあと、どんな罪に問われようと、この蕭平旌が1人ですべて受け止める”と言い放ったシーンです。追随する兵士たちが雄叫びを上げるシーンはとても壮観で、名場面だと思います。――もし今後来日したら、行ってみたい・やってみたいことは?前に同級生と日本で半月ほど滞在して、鈴木忠志先生の劇団で学びました。先生からは多くのことを学び、演技の面でもワンランク成長できました。機会があればまた先生のもとを訪ねて勉強したいです。僕はアニメが好きなので、また日本に行くことがあればアニメコンベンションにも行きたいし聖地も巡礼してみたいです。――最後に、ファンの方に一言お願いします。「琅ヤ榜<弐>」を楽しんでくれて、そして応援してくれてありがとう。僕も皆さんの期待に応えられるようもっと頑張ります。※「琅ヤ榜」の「ヤ」は王に邪(cinemacafe.net)
2018年12月26日中国ドラマ「琅ヤ榜(ろうやぼう)<弐>~風雲来る長林軍~」のDVD-BOXが本日12月19日(水)にリリースとなる。こちらのリリースを記念して、本作の主演のひとりホァン・シャオミンに続き、今回はトン・リーヤーがインタビューに答えてくれた。中国版エミー賞10冠獲得の大ヒットドラマ「琅ヤ榜~麒麟の才子、風雲起こす~」の続編となっている本作。前作は、圧巻のスケールと緻密なストーリーで観る者を釘付けにし、放送終了後は「琅ヤ榜ロス」に陥る人が続出したほど。今回インタビューに答えてくれたトン・リーヤーは、2006年のデビュー後、日本でも放送された「クィーンズ 長安、後宮の乱」や「宮 パレス ~時をかける宮女~」といったドラマで活躍。また、近年では『ワイルド・シティ』に出演していたことも記憶に新しい。そんなトン・リーヤーが全てのクオリティがアップした今作で演じているのは、蕭平章(ホァン・シャオミン)の妻・蒙浅雪(もう・せんせつ)。かつての禁軍大統領・蒙摯を叔祖父に持ち、叔祖父譲りの武術の腕を持つ彼女。長林王府の世子妃として平章とは仲睦まじい夫婦だが、長年子どもが出来ないことに心を痛めている部分も。また、病床にある夫を支え、そして夫を守るため敵と戦う気丈な女性でもある。アクションや頭脳戦に加え、本作では夫婦の愛の物語も見どころの一つとなっており、2人の愛の強さに胸キュンしてしまうこと間違いなし!――本作のオファーを受けたときの印象は?うれしかったです。正午陽光(影視)はとても厳しくてしっかりとした制作チームで私もずっと前から仕事をしてみたいと思っていました。監督に会うたび、「いつ一緒に仕事ができるの?」と聞いていて、監督からも「次は必ず仕事をしよう」と言われていたんです。それでこの蒙浅雪という役が私にぴったりだということでオファーを受けて、私も絶対に演じたいと思いました。――前作で大人気だった蒙大統領の家系、武術に長けている役ということだが、役作りはどんなことを?以前、ダンスを学んでいたので基礎はできていました。だからアクションでも比較的簡単でした。もちろん大変さもあって、特に2人で戦うシーンなどは相手にケガをさせないかと躊躇しました。このことは演じる側にとってはすごくプレッシャーです。――一番印象に残っているキャラクターは?当然、蒙浅雪です。脚本で彼女が夫と一緒に国のために戦場にいくシーンを読んだ時は、本当に感動がこみ上げてきました。そして夫が大変な時にそばにいて、彼と一緒に身を捧げて国を救うんです。その勇敢な行動は彼女の心の広さを表していますし、もっと感動を与えると思います。――蒙浅雪以外で自分がやるなら?グオ・ジンフェイの演じた濮陽纓に挑戦してみたいです。――おすすめのシーンは?私のお薦めは浅雪が夫と最後に別れるシーンです。蒙浅雪が跪いて泣きながら平章に「お願い、私を残して逝かないで」と訴えるシーン。あのシーンはとても印象に残っていて、確かあの時は自分でも声を張り上げて泣いてしまったのですが、突然そばから私よりも大きな泣き声が聞こえてきたんです。私の演技でスタッフが感動したんですね。――最後にファンへ一言お願いします。皆さんの応援、ありがとうございます。もっといい作品を皆さんに見せられるよう努力します。愛してます!※「琅ヤ榜」の「ヤ」は王に邪(cinemacafe.net)
2018年12月19日ベネッセコーポレーションの幼児教育・生活支援ブランド「こどもちゃれんじ」の開講30周年を記念した特別ステージ「しまじろうのハッピーフェスティバル」が、来年3月に東京、4月に大阪で開催されることが決定した。(主催:ベネッセコーポレーション、エニー、ぴあ、テレビ東京)【チケット情報はこちら】本公演は、年間で観客52万人を動員する大人気の「しまじろうコンサート」を発展させた30周年の特別限定ステージとして、3日間限定で開催する。 「しまじろうと一緒に楽しむ親子の時間」をコンセプトとした特別ステージは、人気の歌とダンスを中心に出演キャストと共に歌って踊る一体感を楽しめる参加型ステージとなる。会場では30周年限定の特別グッズの販売や限定企画も用意している。チケットの一般発売に先がけて、こどもちゃれんじ会員先行を11月22日(木)から受付開始する。■「しまじろうのハッピーフェスティバル」3月23日(土)両国国技館(東京都)【1】10:00【2】14:00【3】18:003月24日(日)両国国技館(東京都)【1】10:30【2】14:304月13日(土)丸善インテックアリーナ大阪(大阪府)【1】10:00【2】14:00【3】18:00
2018年11月06日アニメ化に実写映画化、さらには宝塚歌劇団での舞台化と、様々なメディアでヒットを飛ばし続けている人気コミック『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』(和月伸宏作、集英社ジャンプコミックス刊)。その宝塚版で原作ファンもうならせた元雪組トップスターの早霧せいなが、退団して女優になった現在、舞台浪漫活劇「るろうに剣心」において、再び主人公の緋村剣心を演じている。ヒロインの神谷薫役に、テレビドラマ『義母と娘のブルース』で人気急上昇の上白石萌歌、舞台版オリジナルの敵役・加納惣三郎役に松岡充と、華やかな顔ぶれでの上演。10月11日に行われたゲネプロに足を運んだ。【チケット情報はこちら】物語は江戸末期、まだ“人斬り抜刀斎”と恐れられていた剣客・緋村剣心が、新撰組と立ち回りを繰り広げるシーンから始まる。花道から現れた早霧剣心は殺気を漂わせ、小柄だが俊敏な動きで10余人の隊士を次々に斬り捨ててゆく。殺陣の後、息も切らさず端然とたたずむ早霧がなんとも魅力的だ。その後、舞台は明治時代の東京へ。ある事件から“不殺”の誓いを立てて過ごす剣心は、偶然、神谷道場を守る少女・薫と出会う。“人を活かす剣”を信じて生きる薫を、上白石は強い眼差しと明瞭なセリフ回しで好演。どこか虚しさを抱えたまま、ニセの“人斬り抜刀斎”にも飄々とした態度を崩さない剣心が、薫と過ごすうちに少しずつ素の穏やかさを見せていく。宝塚版から続投の小池修一郎の演出は、剣心が“人斬り”から“不殺”に至った葛藤を、より深く描く。コミカルなシーンは宝塚版より少ないものの、だからこそ剣心がふと見せる、和らいだ表情が印象的だ。剣心と因縁の元新撰組隊士で、今は貿易商として暗躍する加納役の松岡は、よく響く低音の歌声と安定感のある殺陣で貫録の存在感。同じく元新撰組で、現在は警視庁警部補となった斎藤一役の廣瀬友祐も、クールな表情に長身の制服姿がよく似合い、ハマり役だ。その他、アヘンを売る悪徳実業家・武田観柳を演じる上山竜治の達者ぶり、武田の用心棒を務める四乃森蒼紫役・三浦涼介の妖しさ、剣心の仲間となる相楽左之助役・植原卓也の屈託無さなど、それぞれの個性が際立つ。囲み会見では、早霧と上白石、松岡、そして小池も登壇。早霧が「やはり(男性との)立ち回りはスピート感とパワーを感じますね。自分も元男役としての誇りをかけて(笑)、戦いに挑む気持ちでやっています」と意気込みを吐露。小池も「稽古は大変だったと思いますが、より芝居が濃く深くなった早霧を見ていただければ」と話した。「小池先生が妥協を一切しないので、稽古では心の動きに殺陣を付けるということをみっちりやりました」と松岡が話せば、「(宝塚版は)女性のみの輝きを感じましたが、今回は男性もいるので、よりパワーアップした部分があるのでは」と言いかけた上白石。続けて「そんな男性陣は素敵ですが、私は早霧さんしか見えていません!」と告白し、早霧がヨシヨシとうなずいて、取材陣から笑いが漏れるひと幕も。芝居に殺陣にと、千秋楽に向かって進化し続ける舞台。その行方を、ぜひ見届けたい。取材・文:佐藤さくら
2018年10月22日『るろうに剣心』シリーズ、『バクマン。』、『亜人』――映画だけでも代表作を挙げればキリがない。佐藤健とは、最善のいまを常に更新し続ける、貪欲な俳優である。酸いも甘いも噛み分けたような表情で淡々とインタビューに答えながらも、あるときでは、やんわりと微笑みを広げ、質問を面白がったりする。かと思えば、スッと薄いガラス扉を隔てて向こうにいってしまったかのような、心地よい緊張感さえ持ち合わせる。29歳にして、対象者により代表作や好きな作品が異なってくる、佐藤さんの計り知れない魅力は10月19日より公開中の最新主演作『億男』でも如何なく発揮されている。映画プロデューサーとしても知られる川村元気が手掛けた小説「億男」の同名映画化では、雲隠れした兄の借金をひたすら返し続けていた一男(佐藤さん)が、ある日、商店街の景品で当てた宝くじで3億円を当たるところから始まる。借金を返し、別居されていた家族とやり直せる、バラ色の未来を描く一男だったが、3億円を卸したその日、親友の九十九(高橋一生)にすべて持ち逃げされる、というとんでもない目に遭う。共演・高橋一生には「めちゃめちゃ衝撃を受けた、トリプル感動!」天国から地獄、3億円がなくなり、一気にマイナスのスタート地点に立たされた一男。九十九の足取りをたどるため、藁にも縋る思いで、九十九とつながりを持つ「億男(ときに“女”)」たちに連絡を入れていく。怪しげなマネーアドバイザーの千住役・藤原竜也、若くして10億を手に入れるも現在は専業主婦の十和子役・沢尻エリカ、さらには競馬場のVIP室で億の金を転がす億万長者の百瀬役・北村一輝…とんでもなく濃いキャスト陣と佐藤さんによる、ほぼ一対一の演技合戦が繰り広げられる。強者どもが次から次へとやってきては浴びせる強烈な一手を、受けの芝居で絶妙な変化を加える、佐藤さんの演技には固唾を飲む。中でも、お金に関して人一倍の知識量を持ち、親友なのに3億を持ち逃げるという九十九を演じた高橋さんとの芝居は、佐藤さんのキャリアにとっても大きな財産となったようだ。佐藤さんは、「一生さんとは、モロッコで“初めまして”だったんです」と本作のクランクインをふり返った。「一生さんには、まずしびれました。“こういうキャラクターの成立のさせ方があるんだ…”とびっくりしました。ご一緒できて、本当によかったです」。大学の落語研究会で出会う一男と九十九。劇中では、佐藤さんと高橋さんによる落語も楽しめたりする。モロッコの砂漠にて(!)、一席打つ九十九の噺は引き込まれるばかりだし、九十九の眼前で染み入る表情の一男にも同時に魅せられる。さらに、本作の落語指導は立川志らくが務めており、元々、落語が大好きだったという佐藤さんは、この貴重な経験について、強く瞳を光らせて語り出した。「そもそも僕は、落語家さんにものすごくリスペクトがあるんです。今回、一男は落研なので練習する必要がありましたが、そこで言えば、九十九なんて落語の天才だから、一生さんはマスターしないといけないので、“一生さん、大変だな…”と思っていたんです。そうしたら、インして…本当に驚きました。砂漠で約20分間、九十九が『芝浜』を披露するシーンの撮影で感動してしまって。元々『芝浜』が好きなので感動したのと、一男としても九十九との関係性にグッときながら聴く感動もあるし、個人的にも、俳優として一生さんにものすごく衝撃を受けたのもあって、もうトリプル感動でした!」。かくいう佐藤さん本人も、劇中で、実にサラリと落語を披露している。「指導が志らく先生と聞いたときに、“おお、マジか!”と。正直、この映画の中で一男の落語を(完璧に)披露したら邪魔になるとすら思っていたので、そこまで練習する必要はなかったんですけど…志らく先生に直々に教わる機会なんて一生ないだろうから、これは佐藤健として教わっとこう…と(笑)。すごくいい機会でした!」と、ノンストップで語る佐藤さん。落語の腕前を何かの作品で披露できないものかと尋ねたところ、「落語家の役をやりたいなと、いまがっつり思っています。プロデューサーに『俺、落語家やりたいです』と言って回っているんですよ」とのことなので、ひょっとしたら…ひょっとするかもしれない。大友監督とは「どんどん、お互いに高みを目指していけたらいい」メガホンを取る大友啓史監督とは、大河ドラマ『龍馬伝』に始まり『るろうに剣心』3部作以来、実に4年ぶりのコンビとなり、現代劇としては初顔合わせ。共闘していなかった4年間についても、「大友監督作品は、やっぱり観ていますね。気になりますし、シンプルに好き、というのもあるんです」と敬愛の眼差しで語る佐藤さん。「大友さんとは、またずっとやりたいと思っていました。『億男』でやるのは意外でしたけど、やっぱり今回やれてうれしかったですし、現場に入ったら懐かしさもすごく感じて。役者にとって幸せな環境だったので、相変わらず好きな現場ですね」。この4年間、互いに携えた新たな武器や、研鑽を積み習得したこともあったかもしれない。変化について聞けば、「作品ごとに自分でも成長はしていっているつもりではあるんですけど、たぶん、それは大友さんも一緒で。以前、僕とやったときよりも、きっとステップアップして、次のステージに行っている、ということは感じましたね。熱量はそのままに、演出としては繊細さも加わっていっているというか…。大友さんも間違いなく、どんどんどんどんレベルアップされているんだろうな、という感じを受けています。切磋琢磨じゃないですけど、どんどんお互いに高みを目指していけたらいいなとは、これからも思います」と真摯に語ってくれた。ちなみに、佐藤さんが出演していない大友作品で、特に「やりたかった」人物は、いる?「『ミュージアム』で妻夫木(聡)くんがやっていたカエル男!ちょっとずるいな、と思いました(笑)」。佐藤健は今「20代ロス」!『億男』という代表作も加わった佐藤さんのキャリアだが、年明け3月21日を皮切りに30代に突入し、新たな境地へと向かう予感もひしひしと感じさせる。準備は万端、向かうところ敵なし・楽しみな30代かと話を振ると、「いや、もう、20代ロスをしばらく味わいます…」と、やや浮かない顔の佐藤さん。「もうちょっと20代でいたかったかなあ。どういうふうな歳の重ね方をしたいとかも、あまりないんです。いや、この先出てくるのかもしれないけど、いまは20代にしがみついていたかったから、まだその思考にいっていないかな。僕みたいなことを言っている人、少数派ですよね?20代が終わっちゃうのが、悲しかったから…。30代になったら、どういう役で声をかけてくれるかが、僕にはまだわからないので、ちょっと想像がつかないですね」と、あけすけに飾ることなく、いまの心の声を聞かせくれた。本人すら“まだ”描かないようにしている30代の地図は、どのように拡がっていくのだろう。きっと見たことのない顔で、私たちを楽しませてくれるはずだけど。(text:Kyoko Akayama/photo:Yosuke Koino)■関連作品:億男 2018年10月19日より全国東宝系にて公開©2018映画「億男」製作委員会
2018年10月22日この秋の注目作、浪漫活劇(アクション・ロマネスク)『るろうに剣心』が、10月11日(木)、東京・新橋演舞場で開幕する。原作は、週刊少年ジャンプに連載された和月伸宏の人気漫画。2016年に宝塚歌劇団雪組によって初演され、漫画から抜け出て来たような再現率の高いビジュアルと、宝塚の舞台では珍しいスピード感のある激しい立ち回りで、女性中心の宝塚ファンだけでなく、原作ファンの男性をも惹きつけ、大ヒットを記録した。今回は、その宝塚版で主役の緋村剣心を演じて絶賛された、元雪組トップスターの早霧せいなが、男女の枠を超えて、再び同役に挑むのも話題だ。脚本・演出は、宝塚版と同様、小池修一郎が手がけ、ヒットの大きな要素となった音楽も、宝塚の太田健(音楽監督も)と青木朝子が引き続き担当している。明治11年、東京。かつて、倒幕派の剣客として修羅のごとく殺人剣を振るい、“人斬り抜刀斎”と恐れられた男が、決して人を斬ることができない“逆刃刀(さかばとう)”を手に、流浪人(るろうに)の緋村剣心(早霧)として、あてのない旅を続けていた。その剣心が、偽抜刀斎騒ぎに巻き込まれた神谷活心流師範代、神谷薫(上白石萌歌)を助けた縁で、薫が父の遺志を継いで守ろうとしている神谷道場に居候することになる。“不殺(ころさず)の誓い”を立てた剣心は、薫や、相楽左之助(植原卓也)、明神弥彦らと穏やかな日々を過ごそうとしていたが、やがて、吸った者は廃人同様になる、中毒性の高い新型阿片を使った恐ろしい陰謀が企まれていることを知る。その裏で糸を引くのが、剣心も刃を交えたことのある元新撰組隊士で、今はフランス相手に貿易商を営んで莫大な富を得た加納惣三郎(松岡充)だった……。主なキャストのうち、オリジナルの加納惣三郎以外は、原作漫画のキャラクターで、どの役も再現率は非常に高い。それは衣裳だけにとどまらず、例えば元新選組で、維新後は警部補になっている斎藤一(廣瀬友祐)の“牙突(がとつ)”のポーズや、左之助の斬馬刀(ざんばとう)、元御庭番衆の頭、四乃森蒼紫(三浦涼介)の二刀流など、それぞれ特徴的なポーズや決め言葉、口癖や武器まで、しっかり再現されているので見逃せない。原作ファンでなくても、ストーリーの面白さや個性的なキャラクターの芝居を楽しむことができる良質のエンターテインメントだ。文: 原田順子
2018年10月11日キャラクターの内面を丁寧にすくい取った繊細な表現で、宝塚時代から演技派として知られていた早霧せいなさん。その高い人気を誇った雪組トップスター時代の代表作のひとつに、和月伸宏さん原作の大人気漫画を舞台化した『るろうに剣心』がある。宝塚退団から約1年。女優となった早霧さんが、男役時代に大評判をとった主人公・緋村剣心に、再び挑もうとしている。「まさか辞めた後に男役をやることになるとは思わず、最初は驚きましたし、正直、悩みました。ただ、もしほかの方が剣心を演じたとしたら、それを観てきっと寂しい気持ちになるんだろうなと思ったんです」出演を決意して、あらためて原作漫画を読み直して気づいたことも。「宝塚時代に読んだ時は、完全に読者だったのが、今回は自然と剣心としての視点で読んでいたんです。言葉の裏にある感情や、隠されている心の動きが見える、というか。こんな思いが込められていたんだって気づく場面も多く、これを舞台で表現できたらいいなって思っています」とはいえ、今回が宝塚時代と大きく違うのは、剣心以外の男役はすべて男性が演じるということ。「宝塚時代は、つねに自分は男役だという意識でいましたから、当時、男性を演じているという意識もなかったんです。でも今回は、男役じゃない自分が女性として異性を演じることになるわけで、そこは性別云々とは違う、別の次元のものを求められている気がするんですよね。宝塚で17年ちかく男役をやってきて、男性らしく見せる技術は備わっているし、普通の男性には出せないものを持っているという自信はある。もうひとつ上のステージで戦うことになるのではと思っています」手探りしながらも、その口調は曇りなく、楽しんでいるようにも。「以前の自分だったら、全身全霊を傾けて演じようとしていただろうけれど、いまは、頑張るけど力みすぎず、の心境。そこじゃないところで演じてみたくて」宝塚を退団して約1年。本人のキャラクターゆえか男前なイメージはそのままだけど、いまや女性のたおやかな雰囲気も醸し出す。「男役時代に、自分が見ないようにしていた女子の部分を、発見していってる感覚です。高校を卒業して宝塚に入りましたから、いまようやく女子大生くらい(笑)。ただ、在団中ずっと男役を追求してきましたから、男役に戻るスイッチは持っているつもり。宝塚時代は、重箱の隅をつつくように繊細に役を作っていましたが、いまはもう少しナチュラルに役にアプローチするやり方をしています。それがどう剣心に生かされるか、私自身も楽しみなんです」現在、長寿クイズ番組『世界ふしぎ発見!』に解答者で出演するなど、舞台以外でも活躍中。「もっといろんな人たちに、テレビやネット以外のエンターテインメントも知ってほしいんですよね。観て人生観が変わる人もきっといる。そうなったらすごく嬉しいですよね」さぎり・せいな元宝塚歌劇団雪組トップスターで、その主演作のほとんどが稼働率100%を超える人気を博した。舞台のほか、現在は『世界ふしぎ発見!』などテレビにも出演する。ブラウス¥25,000チェックトップス¥25,000チェックパンツ¥39,000(以上ライフ ウィズ フラワーズ/クレヨンTEL:03・3709・1811)シューズ¥46,000(ルチェンティ/ゲストリストTEL:03・6869・6670)維新後の東京で、神谷活心流の人斬り抜刀斎を名乗る辻斬りが世間を騒がせていた。神谷活心流を守る神谷薫(上白石萌歌)は、抜刀斎こと緋村剣心(早霧)を追うが…。10月11日(木)~11月7日(水)新橋演舞場原作/和月伸宏「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」(集英社ジャンプ コミックス刊)脚本・演出/小池修一郎(宝塚歌劇団)出演/早霧せいな、上白石萌歌、廣瀬友祐、三浦涼介、上山竜治、植原卓也、愛原実花、松岡広大、松岡充ほか1等席1万3000円3階B席3500円(共に税込み)ほかチケットホン松竹TEL:0570・000・489大阪公演あり。※『anan』2018年10月10日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・中山 薫インタビュー、文・望月リサ
2018年10月06日累計発行部数66万部を突破している話題作「億男」を『るろうに剣心』でタッグを組んだ佐藤健と、大友啓史監督によって実写化。この度、本作の主題歌を「BUMP OF CHICKEN」が担当することが決定、併せて主題歌も聴ける最新予告が公開された。■主題歌にあわせた予告編が新たに公開!本作の主題歌を担当するのは、これまでにも数々の映画やアニメに楽曲を提供し、それ以上にライブなどの活動にも精力的な「BUMP OF CHICKEN」。メディアを問わない様々なファンを獲得し続ける中、本作のために藤原基央(Vo,G)が新曲「話がしたいよ」を書き下ろした。最新予告編では、3億円を手にしてもなお妻とやり直すことが出来ない、一男の険しい姿をはじめ、消えた3億と親友・九十九を巡って繰り広げられる人間ドラマや冒険がめまぐるしく描かれる。中でも藤原達也が『I’M FLASH!』以来の教祖役のインパクトもすさまじい。新たに公開された予告編で主題歌を聴くことが出来、ピアノに重ねた、柔らかさと凛々しさを同時に感じさせる独唱がスクリーンで流れる壮大なイメージを抱かせる。アコースティックギターやエレキギター、コーラスが積まれていく、バンドならではの広がりある展開も。そして壮大なアレンジのバンドサウンドを経て、最後にはまた音数の少ない弾き語りのようなアレンジへと移ろい、清涼感とぬくもりを聴き手の胸に残す楽曲が誕生した。■バンプをはじめ、主要キャストからのコメントも到着主題歌を書き下ろした「BUMP OF CHICKEN」からは、「原作もとても面白く読ませて頂きましたが、佐藤健さん・高橋一生さんをはじめとした豪華出演者の皆様の快演により、よりリアリティを持って楽しめました。改めて劇場で観ることが待ち遠しいです」と映画の期待もあらわにした。一男役の佐藤さんも「まず初心に返りまして、相変わらず良い声だなと思いました(笑)」とファン目線のコメント。「ノスタルジックな空気感が、映画『億男』の世界観にとてもマッチしていて、何年も前の友達とのことを思い出すような感覚になれる曲だと思います。エンドロールまで含めて1本の映画になっているので、ぜひ最後まで楽しんでもらいたいです」と楽曲の力をかみ締めていた。九十九役の高橋一生は「ずっとBUMP OF CHICKENさんの歌を聴いてきたので、今回の主題歌を聴いたとき、今までのBUMP OF CHICKENの定義がいい意味で解け始め、彼らの新しい側面をみたような気がしました」と間隙の様子。「エンドロールでかかった時、一男と九十九という2人の歌だと思える、そしてこの曲をもって映画が完結する、そんな曲に感じました」と語った。『億男』は10月19日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:億男 2018年10月19日より全国東宝系にて公開©2018映画「億男」製作委員会
2018年08月30日シリーズ累計発行部数は6000万部を超え、アニメ化や実写映画化も大ヒットを記録している人気コミック『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』(和月伸宏作、集英社ジャンプコミックス刊)。2016年には宝塚歌劇団で初めての舞台化が実現、原作の世界観を豊かに立ちあがらせて、宝塚ファンや原作ファンだけでなく幅広い層からも注目を浴びた。そのプラチナチケットとなった公演で、主人公の緋村剣心を演じたのが、当時の雪組トップスター早霧せいなだ。【チケット情報はこちら】2017年に宝塚を退団し女優となった彼女を再び剣心役に据え、今回ついに『るろうに剣心』の新橋演舞場・大阪松竹座公演が決定!キャスト陣と、こちらも続投となる演出家・小池修一郎らを迎え、6月27日に都内で制作発表が行われた。物語の中心となるのは、明治11年の東京。幕末の動乱期に“人斬り抜刀斎”と恐れられた剣客・緋村剣心(早霧)は、明治維新後は“不殺”の誓いを立て、流浪人として過ごしていた。そんな中、剣心は“人を活かす剣”を信じて父の遺した道場を守る少女・神谷薫(上白石萌歌)と出会う。因縁のライバルや元新撰組隊士ら様々な人間と関わり合いながら、人を守りたいと願った自分が、なぜ“人斬り”となったのか、そしてなぜ“不殺”に至ったのか。剣心は罪の答えを探す人生の旅を続けてゆく。会場を埋め尽くすマスコミの熱気のなか、まずは扮装姿のキャストたちがイメージパフォーマンスを披露。早霧剣心は2年前と変わらぬ切れ味の殺陣も見せ、ますます本番への期待が高まる。続いて本作を共催する松竹株式会社取締役社長の安孫子正氏と、株式会社梅田芸術劇場代表取締役社長の木村有裕氏が挨拶。両社がタッグを組んでの興行は非常に珍しく、「色々な世代のお客様に観ていただきたいと思っていたところ、今回のお話をいただいた」(安孫子氏)、「早霧なら男役としてだけでなく、いち役者として今回も取り組んでくれると考えた」(木村氏)という言葉から、本作への並々ならぬ意気込みが感じられる。次に演出の小池が登壇。歌舞伎や宝塚などジェンダーレスの演劇文化を踏まえつつ、コミックの舞台化や2.5次元ミュージカルなど、進化し続ける演劇の延長戦上に本作が位置づけられることを語った。2年ぶりに剣心を演じる早霧は「今回のお話(男役)をいただいた時には悩んだが、結局は人が人を演じるということに変わりはないのではという境地にいきついた」と大ヒット作に再び挑む決意を表明。相手役となる上白石も「プレッシャーはありますが、参加できてとても光栄。凛としつつも揺れ動く気持ちを繊細に演じたい」と、強い意気込みを語った。公演は、10月11日(木)から11月7日(水)まで、東京・新橋演舞場、11月15日(木)から24日(土)まで、大阪・大阪松竹座にて。取材・文/佐藤さくら
2018年07月03日浪漫活劇『るろうに剣心』の製作発表会見が27日に都内で行われ、早霧せいな(緋村剣心役)、上白石萌歌(神谷薫役)、廣瀬友祐(斎藤一役)、三浦涼介(四乃森蒼紫役)、植原卓也(相楽左之助役)、愛原実花(高荷恵役)、松岡広大(剣心の影・緋村抜刀斎役)、松岡充(加納惣三郎役)、小池修一郎(脚本・演出)、木村有祐(梅田芸術劇場 代表取締役社長)、安孫子正(松竹 取締役副社長・演劇本部長)が登場した。司会は中井美穂が務めた。原作は、漫画家・和月伸宏による、累計部数6,000万部を超える人気コミック。アニメ化、実写映画化もヒットした同作を、2016年に小池修一郎の脚本・演出により宝塚歌劇団が初めて舞台化、今回は小池の新演出による上演となる。宝塚版で主人公・緋村剣心を演じた早霧が、男女の枠を超えて再び同役を演じることとなる。製作発表では、劇中衣装を身につけた出演者陣による殺陣のパフォーマンスも行われ、会場内はヒートアップ。小池は、東アジアで盛んな性別を超えた演劇、日本が世界に送り出す最大の文化である漫画をベースにした”2.5次元”など、これまであった文化が融合し「新しい文化のエンターテインメントが生まれたらいいんじゃないか」と、同作への期待を熱弁した。早霧は「男性キャストの皆さんのいる中で、男性を演じるのはどうなのかと悩んだこともありましたが、人を演じるという意味では変わりはないんじゃないかという境地に行き着いて、ここに立っています」と葛藤を吹っ切った様子。一方で、久しぶりの男役に「堂々と足を広げて座っていられる。やっぱり楽なんだなって。染みついた感覚はなかなか抜けないと思い、男役を17年間勤めてきた自分としては喜びでもありました」と心境を明かした。松岡は「芝居を始めてからはまだ浅く、15年になるんですけど、僕がお芝居を始めた当初に小池先生に一度お声がけいただいたことがありました」と振り返る。「今回お声をかけていただいて、すごく光栄でしたが、初めてお会いした時に『松岡くん、結構年いってんだね!』と言われて」と訴えると、小池は頭を下げて謝罪していた。実際に"早霧剣心"に会った上白石は「好きになってしまいそうです」と笑顔を見せ、「日本のみならず、世界中の人に愛されてる漫画原作。お客さんと密に同じ空間に入れることや、その場の空気で感じる臨場感があると思うので、原作ファンの方にも感じていただきたいです」と意気込んだ。また、「彼の中での正義があって、信念がある。そういったものも、自分なりに舞台の中でできたらなと思います」と語る廣瀬や、映画版にも出演していた三浦、宝塚時代に色気が足りずに小池に怒られたという愛原など、個性豊かな出演者陣がそろう。"体を大きくする"という使命のある植原は「ご飯もいっぱい食べて、人生における中で体重が一番重い状態まで来ていて、ここから稽古を通して本番どうなるかな」と期待。松岡は「伝説の人斬り役、刀を使う殺陣は初めてで、役者としてすごく成長できると思うので、芝居を汲み取った殺陣を見ていただけたらと思います」と見どころを明かした。東京公演は新橋演舞場にて10月11日〜11月7日、大阪公演は松竹座にて11月15日〜24日。
2018年06月27日「男は30歳から」とは、よく聞く。現在29歳の俳優・佐藤健の出演作品を振り返れば、『るろうに剣心』シリーズ、『天皇の料理番』、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』など、偏りもなく、申し分のない主演作が並び、さらに大きなフィールドに立ち向かえる30代が期待できる。強い目力を持ちながら、愁いを帯びた表情が印象に残る、稀代の俳優・佐藤さんについて、記したい。■スカウトされて翌年には若手の登竜門「仮面ライダー」に出演高校2年生のときに原宿でスカウトされた佐藤さん。翌2007年、早くも初主演作として「仮面ライダー電王」の主人公・野上良太郎(仮面ライダー電王)役に抜擢。若手の登竜門「仮面ライダー」シリーズで、多くの俳優がスターダムに駆け上っていく図式に倣うように、ほどなく人気に火がついた。放送終了後、何度か映画化されたことからも明白だが、とりわけ佐藤さんの出演した「仮面ライダー電王」は、根強く熱いファンに支えられた。その後、いくつかのドラマに登場した佐藤さんが、広く世に知られたのが2008年に出演した話題のドラマ「ROOKIES」ではないだろうか。森田まさのりによる人気野球漫画を実写化した本作では、主演の佐藤隆太を筆頭に、市原隼人、小出恵介、城田優、中尾明慶、桐谷健太と、後に大ブレイクを果たす面々が揃った伝説のドラマともなった。当時、まだ若手俳優“群”としてギラギラしていた彼らは、頭ひとつ抜け出すべく、劇中の人物同様、切磋琢磨したことだろう。粒ぞろいの演者の中で、佐藤さんはドレッドヘアーになり、与えられた岡田優也役を好演、大きなインパクトを残した。勢いに乗り、この頃から、さらに出演作や主演作が増え始める。「ブラッディ・マンデイ」、「メイちゃんの執事」、「Q10」など、キリッとした眼光の鋭さや、華やかなルックスが際立つ作品が続く。■息を飲むように美しい…佐藤健の演技に心酔してしまうのはなぜ?そして、転機となったのは和月伸宏原作、累計発行部数が5,000万部を超える超人気コミックの映画化『るろうに剣心』の主演・緋村剣心役だ。いまだにテレビで放映されれば高視聴率をマークする評判の作品だが、映画化の第一報が公表されたときには、赤い長髪で頬に大きく十字の傷が入り「人斬り抜刀斎」の異名で恐れられていた幕末最強の剣士・剣心を、「線の細そうなイケメンの佐藤健」に託すのには荷が重いのでは、と不安のよぎる声も挙がったことを覚えている。されど、蓋を開ければ、コミックから抜け出してきたような外見の細かい構築はもちろん、見事な殺陣、軽やかな身のこなしを披露し、観客にも覚醒を促した。独特の「ござる」口調まで心地よく思えてくるほど、佐藤さんがストイックに作り上げた完璧な剣心に、誰もが心酔したのだ。結果、本作の興行収入は30億円を超え、世界からも注目されて大ヒット。全部で3作も続いた人気シリーズとなった。こうして、20代前半にして、佐藤さんは確固たる代表作を得て、若手俳優“群”では収まらない、抜きん出た存在となっていく。ほかの役者にない佐藤さんの得難い魅力について言えば、息を飲むように美しく、端正なルックスでありながら、そのオーラを全消しできることだ。格好よさなんて微塵も感じさせない普通の男、何なら地味な男ができることは、もしかしたら佐藤さん本人も、演じる面白さを見出しているのかもしれない。中でも、代表作となった『天皇の料理番』では頭をまるめ、コツコツと料理に励む男を演じ、調理シーンでは料理人さえ舌を巻く器用さを見せたし、エモーショナルな世界観が話題を呼んだ『世界から猫が消えたなら』では、別れた恋人をじっと思い続ける男を、透明感のある演技で包んだ。近年、「普通の男」を演じた最たるものが、第41回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の中原尚志役だ。■アカデミー賞優秀男優賞初の受賞…共演の土屋太鳳から「師匠」『64-ロクヨン-』などで知られる人間ドラマの名手・瀬々敬久監督による同作は、抗NMDA受容体脳炎という難病にかかり、6年にわたる長い昏睡状態の末、意識を取り戻した恋人・麻衣(土屋太鳳)を、献身的に尽くし、支え、結婚するまでの軌跡を綴った物語。とにかく、麻衣をずっと想い続ける一途な尚志という人間は、決して派手な見せ場があるような役どころではない。アカデミー賞授賞式において、撮影中の苦楽を共にした共演の土屋さんは、「本当に私にとっては最高の役者さんであり、師匠。こんなに才能があるのに努力し続けるなんて、本当に素晴らしい方」と評し、佐藤さんが照れる場面も。演じた感想を求められると、佐藤さんはこう伝えた。「病の婚約者を8年間待ち続けるという魅力的な役。周りの皆さんに引き立てていただきました。確かに、外から見ていると婚約者を待っている状態かもしれない。けど、意識不明かもしれないけど、一緒にいたんです。好きな人と一緒にいる、昏睡状態の彼女の隣でじっと座っているシーンが、最大のラブシーンになるといいなと思っていました」。『8年越しの花嫁 奇跡の実話』でも、『世界から猫が消えたなら』でも、『るろうに剣心』シリーズでも、思えば、佐藤さんの表情は、愁いを帯びている。登場人物ごとに少しずつ変化する気持ちや喜怒哀楽が、物言わぬ大きな瞳に映し出される。何を大袈裟にするでもない、瞳の動かし方ひとつで訴えかける気持ちに、ひかれる。だから、佐藤さんの演じる役の虜になってしまう。■朝ドラほか話題作が続々今年に入っても、出演作は引きも切らない。現在放送中の連続テレビ小説「半分、青い。」では、永野芽郁がヒロインを務める鈴愛の幼なじみ・律を演じる。現時点で(2週目がスタートしたばかり)登場はまだだが、「容姿端麗、成績優秀、クールな理論派」という人物紹介からでも、久々に正統派二枚目の佐藤さんを拝めそうだ。さらには、「恋愛の神様」北川悦吏子が脚本を手掛ける朝ドラということもあり、佐藤さんの口からキュンキュンの名台詞が発せられる予感さえある。映画の出演も目白押しで、『GANTZ』シリーズの原作・奥浩哉と佐藤信介監督の再タッグによる、GW公開の大型映画『いぬやしき』では獅子神皓役を演じるし、秋には『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督が手掛ける、高橋一生との共演も話題の『億男』で三億円の宝くじを当てる一男役も控え、先々の楽しみも待ち受けている。役への真摯な向き合いがあるからこそ掴んだ、代表作の数々。30代の佐藤さんの出演作は、また新たな挑戦の連続となることだろうし、手綱を緩めない歩みが頼もしい。(text:Kyoko Akayama)
2018年04月12日日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」では2週連続で映画『るろうに剣心』シリーズを放送中。2週目となる4月6日(金)今夜はシリーズ完結編となる『るろうに剣心伝説の最期編』をオンエアする。累計発行部数は5,000万部超、90年代を代表する超大人気コミックを壮大なスケールで実写化した本作。第1作が2012年に公開され大ヒットすると、その後続編の『京都大火編』と今夜オンエアされる『伝説の最期編』が前後編2部作として2014年に公開された。本作が描くのは原作でも高い人気を誇る「京都編」となり、緋村剣心の後を継ぎ“人斬り”の仕事をしてきた志々雄との決着が描かれる。主人公の緋村剣心に佐藤健、ヒロイン・神谷薫には武井咲、さらに最狂の宿敵・志々雄真実に藤原竜也、四乃森蒼紫に伊勢谷友介、瀬田宗次郎に神木隆之介。さらに謎の男として福山雅治も出演。1作目から続けての出演となる蒼井優、青木崇高、土屋太鳳、田中泯、小澤征悦、滝藤賢一、江口洋介といった豪華キャストが勢ぞろい。志々雄(藤原さん)との戦いの最中、海に落とされた薫(武井さん)を助けるために海に飛び込んだ剣心(佐藤さん)は、流れ着いた漁村で謎の男(福山さん)に助けられるが、事件から既に3日が経過しており薫が生きている保証はないと男に言われ剣心は衝撃を受ける。その頃、新政府に向かって“国盗り”を宣言した志々雄が巨大戦艦「煉獄」で浦賀に砲撃を開始。大混乱の中、伊藤博文(小澤さん)ら日本政府を呼び出した志々雄は、ある取り引きを持ちかける。日本を守るという大義の元、志々雄の要求に応じた伊藤は、“抜刀斎”こと剣心を指名手配。最大の危機に陥った剣心は絶望的な状況の中、果たして志々雄を倒すことができるのか…というストーリーが展開する。日本映画界の名だたるスターが集結した豪華3部作の壮絶な結末をその目でしっかり確かめて。金曜ロードSHOW!『るろうに剣心伝説の最期編』は4月6日(金)21時~日本テレビ系でオンエア。(笠緒)■関連作品:るろうに剣心 伝説の最期編 2014年9月13日より全国にて公開© 和月伸宏/集英社© 2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会
2018年04月06日佐藤健主演で大ヒットした人気シリーズ『るろうに剣心』を日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」が2週連続でオンエア。3月30日(金)今夜は第2作『るろうに剣心京都大火編』を放送、また次週4月6日(金)は完結編『るろうに剣心伝説の最期編』が放送される。原作は和月伸宏により1994年から連載が開始され、全28巻に及ぶ単行本の累計発行部数が5,000万部を超える超大人コミック。過去にはTVアニメ化され主題歌が軒並み大ヒットした伝説的作品を、佐藤さんをはじめとした豪華キャストが集結して実写化したのが本作である。『亜人』『8年越しの花嫁』など出演作が話題となり、この春からは連続テレビ小説「半分、青い。」にも出演する佐藤さんが主人公・緋村剣心を、「黒革の手帖」「今からあなたを脅迫します」などの武井咲がヒロインの薫を演じ、『ジョジョの奇妙な冒険』「監獄のお姫さま」の伊勢谷友介、『日本で一番悪い奴ら』「地味にスゴイ!」の青木崇高、『東京喰種』「先に生まれただけの僕」の蒼井優、『君の名は。』「刑事ゆがみ」の神木隆之介、『トリガール!』「IQ246」の土屋太鳳、『天空の蜂』「BG~身辺警護人~」の江口洋介、『22年目の告白』「リバース」の藤原竜也らのほか、田中泯、宮沢和史、小澤征悦、滝藤賢一、三浦涼介、丸山智己、高橋メアリージュンといった錚々たる面々が顔を揃えた。“人斬り抜刀斎”の異名で恐れられていた幕末最強の剣士・剣心(佐藤さん)は、戦いのない世の到来とともに“不殺(ころさず)の誓い”を立て、薫(武井さん)の道場で左之助(青木さん)や恵(蒼井さん)たちと平和に暮らしていた。ある日、内務卿の大久保利通(宮沢さん)に呼び出された剣心は新政府に恨みを抱く人斬り・志々雄真実(藤原さん)が暗躍していることを知る。「志々雄を倒せるのは剣心しかいない」と、志々雄討伐を懇願する大久保。剣心は悩むが、大久保が志々雄の部下・瀬田宗次郎(神木さん)に暗殺されたことを知り、京都へ向かうことを決意。剣心は道中で出会った操(土屋さん)と共に志々雄が支配する村に立ち寄ると、そこには志々雄が剣心のために用意した“罠”が。剣心と対面した志々雄は、剣心が人斬りではなくなったことに気付きその場を去っていく。残された宗次郎と対決する剣心だったが戦いの末、逆刃刀が折れてしまう。京都に戻った志々雄はクーデターを実行に移すために行動を開始。絶望的なピンチに陥った剣心は、果たして“不殺(ころさず)の誓い”を破らずに、大切な人たちを守ることができるのか…!?金曜ロードSHOW!『るろうに剣心京都大火編』は3月30日(金)今夜21時~日本テレビ系でオンエア。次週4月6日(金)は『るろうに剣心伝説の最期編』をお届け。(笠緒)■関連作品:るろうに剣心 京都大火編 2014年8月1日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 和月伸宏 / 集英社 (C) 2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」
2018年03月30日佐藤健と高橋一生が映画『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督を組み、川村元気による原作小説の映画化『億男』で初共演。藤原竜也、北村一輝、沢尻エリカ、池田エライザら豪華キャストも出演する。本作の題材は“お金”。2015年に「本屋大賞」にノミネートされ、日本のみならず、中国、韓国、台湾ほかで出版され、累計発行部数56万部を突破している「億男」が原作。お金を巡って、幸せのあり方、家族のあり方、友情のあり方などを問われる億万長者たちと主人公が向き合いながら、その答えを探しだす姿を描く新感覚マネーエンターテイメント。借金を抱え、家族もバラバラだったが、起死回生とばかりに3億円の宝くじが当選!人生をやり直そう…とする矢先に、そのお金を億万長者であったはずの親友に持ち逃げされる――。そんな不運な男、主人公・一男役を託されたのは、映画『るろうに剣心』シリーズで主演を務め、大友監督とは3作に渡って強力なタッグを組んでいる佐藤健。アクションから感涙ラブストーリーまで様々な役どころに挑み続ける彼は、大友監督とは4年ぶりのタッグとなる。一方、一男の大学時代の親友であり、億万長者。しかしながら、一男の3億円とともに忽然と姿を消す謎多き男・九十九を演じるのは、『シン・ゴジラ』から『嘘を愛する女』『blank13』などの映画に出演し、多彩な演技で必ず観客の心にインパクトを残す演技が話題となる高橋一生。大友監督作品は『3月のライオン』以来となる。佐藤さんと高橋さんは、すでに今年年始にモロッコでのロケを完了したという。また、お金を巡る旅の個性的な案内人たちを務める出演陣に藤原竜也、北村一輝、沢尻エリカ、池田エライザら豪華キャストが集結。脚本は「ドラゴンクエスト」シリーズ開発などで知られる渡部辰城。本作が初映画脚本ながら、お金と友情、家族に翻弄される登場人物たちを生き生きと描き出した。■佐藤健&高橋一生&大友監督からコメント到着佐藤健「一生さんの芝居の巧妙さに震えおののいています」主人公の一男は、どん底の借金生活から一転、宝くじで3億円が当たったことをきっかけに、様々な“お金のスペシャリストたち”と出会い、話を聞き、葛藤しながら、正しいお金の使い方を模索していきます。お金に関しての目から鱗が落ちるような台詞の数々に、僕自身も一男と共に、お金というものに対して人生で初めてこんなにも考えを巡らせました。すでに年始にモロッコでのロケを終えまして、相変わらずの大友組のスケールの大きさと一生さんの芝居の巧妙さに震えおののいておりますが、なんとか食らいついていきたいと思います。曲者揃いの“お金のスペシャリストたち”のキャスティングにもご期待ください。高橋一生演じる九十九は「迷える子羊のよう」お金があれば幸せなのか、お金がなくとも幸せなのか世界には多くの人がいて、人の数だけ正解があるように感じます。この度参加させていただきます『億男』の劇中にも、それぞれに答えを求める人間が出てきます。全てを手に入れられるのに全てを諦めているような導きの神のようで、迷える子羊のような九十九という魅力的な人間をこの大友組で作れること、幸せです。共演者の方々、携わるスタッフの方々と共に、お金と幸せを巡る旅を充実させたいと思います。大友啓史監督「お金をめぐる“地獄めぐり”のストーリー」「龍馬伝」から『るろうに剣心』三部作と、濃密な時間を一緒に走ってきた佐藤健君と4年ぶりの現場。しかも、初めての現代劇。既に終えたモロッコ撮影では、お金に振り回される等身大の青年・一男を、ニュートラルに魅力的に演じてくれています。『3月のライオン』に続いての高橋一生さん、今回の九十九役は、彼の豊潤な引出しの中から、贅沢に、そして多面的にその魅力を引っ張り出す絶好の役だと思います。お金をめぐる“地獄めぐり”のストーリーに相応しく、一筋縄ではいかない役者たちが揃いました。主人公一男の冒険、僕自身が誰よりも楽しみにしています。ご期待ください。■あらすじ兄が3,000万円の借金を残して失踪して以来、図書館司書の一男(佐藤健)は、夜もパン工場で働きながら借金を返済している。妻・万佐子は度重なる借金の返済に苦心し窮屈に生きることしか選んでいない一男に愛想を尽かし、離婚届を残して娘・まどかと一緒に家を出てしまうのだった。そんな踏んだり蹴ったりの一男だったが、突然宝くじ3億円に当選!これで借金を返せるだけでなく、家族の絆を修復することができるはず。だがネットを見ると、宝くじの高額当選者たちはみな悲惨な人生を送っているという記事ばかり…。怖くなった一男は、大学時代の親友であり、起業して億万長者となった九十九(高橋一生)にアドバイスを求めることにする。久しぶりの再会と九十九プロデュースの豪遊に浮かれて酔いつぶれた一男が翌朝目を覚ますと、3億円と共に九十九は姿を消していた――。『億男』は10月19日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年03月05日アニメ、実写映画、ゲームなど様々な形で展開されている和月伸宏による大人気作品「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」が、9月4日(月)発売の「ジャンプスクエア 」10月特大号より、新連載「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-」(ストーリー協力・黒碕薫)がスタートすることが分かった。シリーズ累計6,000万部超えを誇る「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」。1994年から1999年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載された本作は、1996年にTVアニメ化、また佐藤健主演で実写映画化3部作が公開されるなどいまもなお人気を博している。前作の終了から18年、正当な続編となる本作では、緋村剣心を始め、主要な人気キャラクターも揃って登場するという。かつて…、明治11年、東京に“流浪人”を名乗る剣客が流れ着いた。人斬りの罪を背負ったその男は血塗られた刀を 不殺の逆刃刀に持ち換え、神速の飛天御剣流を以て多くの人々を救うべく、強敵・難敵と死闘を繰り広げた。 そして明治16年、新たな浪漫譚の舞台は北海道――。またこの連載開始を記念して、スマホ用特設サイト「神谷活心流 門下生試験」がオープン。ここでは二重の極み、牙突、九頭龍閃など誰もが一度は真似したことある、「るろうに剣心」のキャラクターの必殺技をスマホ上で疑似体験することができる。そして剣心を始め、相楽左之助、斎藤一など登場人物から出される試験を見事達成すると、「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-」の新連載第1話目冒頭ページの試し読みができるほか、当選者の名前が作中に登場する応募企画など、豪華特典も用意されている。なお、連載スタートをきる10月特大号では、かつての緋村剣心と新作の緋村剣心のイラストを用いた、特製のA5サイズクリアファイルが特別付録としてついてくる(2号連続第1弾)。「ジャンプスクエア 2017年10月特大号」は発売中。(cinemacafe.net)
2017年09月04日「クレイジーケンバンド」のメンバー全員が揃って本人役で出演、バンドの中心でもある横山剣が主演を務める映画『イイネ!イイネ!イイネ!』。この度、本作の公開を記念して6月15日、フライングスペシャル上映会が行われた。横浜・本牧で育った3人の幼なじみケン(横山剣)、ドブオ(伊原剛志)、トニー(中野英雄)。「将来は何になる?」というトニーの質問に、ケンは「通信簿がよくないから、ミュージシャンになる!」。そしてドブオは「高倉健みたいなかっこいい俳優になるんだ!」と話していた。時は流れて2015年。ケンは「クレイジーケンバンド」を率いるミュージシャンとなり、トニーは彼らを支える敏腕マネージャーとして活躍していた。そして高倉健になりたいと言っていたドブオは、本物のヤクザとなり横浜の闇の秩序を守っている。生きる道は違いながらも、男同士の友情はいまだに健在で「イイネ!」の一言が3人を繋げている。トニーの口から彼らがずっと夢に見ていた横浜スタジアムでのコンサートが決まった夜、喜びをかみしめながら横浜を歩く横山のそばを、怪しげな中国人たちが走り抜ける。「あの女で間違いないか?」怪しんだ横山が彼らの後を追うと、若い女性がクルマに押し込まれる瞬間だった。全員をぶちのめして、彼女を救った横山は一目で恋に落ちてしまう。久しぶりに落ちた恋、病に倒れた母、組内の内部抗争、それぞれが人生の分岐点に立たされたケン、トニー、ドブオ。子どもの頃からの合言葉「イイネ!」できっと人生もうまくいくはず…。横浜に生まれ育った男・横山さんを中心に結成された「クレイジーケンバンド」(通称:CKB)。今年はバンド結成20周年、来年にはデビュー20周年と記念すべきとき。そんな中公開されるのが、ディープなサウンドと渋みのある歌声で多くのファンに愛されている「クレイジーケンバンド」のメンバー全員が揃って本人役で出演し、彼らが生まれ育った横浜の街を舞台に、男たちの友情物語がCKBの名曲と共にに描かれる『イイネ!イイネ!イイネ!』だ。主演には、「演技は得意ではないが、自分役をセルフカバーと考えればやれるかもしれない!」と、横山さん自ら本人役を演じ唯一無二の存在感で「横山剣」を熱演。また、ミュージシャンになったケンを支え続けるマネージャーのトニーを、『アウトレイジ』シリーズで迫力ある演技を見せた中野英雄。ヤクザとなったドブオを『硫黄島からの手紙』『十三人の刺客』など国際的に活躍している伊原剛志。そのほか、金子賢、菜々緒、山口智充、パンツェッタ・ジローラモ、大鶴義丹、宮川大輔、小嶋陽菜など多くの豪華ゲストが参加。横浜スタジアムや、山下公園、本牧など、クレイジーケンバンドの顔でもある横浜を中心にロケを行った。今回の上映会イベント会場となったのは、TIAT SKY HALL(羽田空港国際線旅客ターミナル)。そこで映画のダイジェスト版が流れると、映像を映し出していた白い幕がはらりと落ち、そこに「クレイジーケンバンド」が登場。ライブがあることを知らされていなかった観客たちからは大きな歓声があがり、劇中で歌われた「漢江ツイスト」「生きる。」が披露された。この日は「クレイジーケンバンド」のほかにも、伊原さん、中野さん、門馬直人監督、脚本の一雫ライオンが登壇。横山さんとの共演について伊原さんは、「役者としてはフレッシュでしたね。新鮮でした。びっくりするくらいフレッシュでリハーサルのときからそうで、あんまり剣さんには似合わない言葉んですけど、本当にぶどうのような(フレッシュさが)」と表現。一方中野さんは「割と側についていることが多いんですけど、台詞を終わったあとにすぐ僕を見るんですよ」と暴露すると、すかさず横山さんが「保護者みたいな」返し、中野さんもまた「このサングラスのまま見られるんで、え?って思うんですけど。カメラの方向を観てくださいって言われてるのに、台詞を言い終わったら僕のほうを向く、そういう感じでした。剣さんのいいところがたぶん出てるんじゃないかなと思うんですけど」と撮影での様子をふり返った。そんなライブMCのような軽妙な掛け合いの後、再び演奏へ。「リクエストを賜りたい。元町の歴史的なダンスホールの栗不再度で演奏シーンがあるんですけど、そのときにやった『不良倶楽部』をお届けしたいなと」と横山さんが話し、「不良倶楽部」を熱唱した後、横浜にちなんだものを、とリクエストを受けて「☆☆☆☆☆」、「逆輸入ツイスト」と続けた。ここでフォトセッションが入り終了かと思いきや、客席から「もうちょっとやって!」の声が。そして、横山さんの「やりたい。ドラから始まりましょう。豪快に!」 との声が掛かり、「スージーウォンの世界」を披露。さらに、スペシャルゲストとして山口さんが登場し、一緒に「タイガー&ドラゴン」を。 “剣さん!”“ぐっさん!”と言い合いながらセッション!歌い終わると、自信の役柄について山口さんは、「DJロッキー役。クレイジーなDJをやっております」「名前も勝手に付けてください。衣装も自由。描く人を勝手に自分の服から選んでやったんですけど、ほとんど台本ないんですよ。俺のピーがピーしてるぜっていう」と明かし、「僕はシーン的にはご一緒していただいてないんですけど、現場にお越しいただいてみていただいて幸せな環境で収録させていただきました。普段を僕が語るのはおこがましいんですけど、気さくでどこがあったかというと下ネタがあうこと。野郎同士、非常に…!」 と共通点は“下ネタ”だったと打ち明けていた。『イイネ!イイネ!イイネ!』は6月24日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年06月16日漫画家・羽海野チカによる大ヒット漫画『3月のライオン』。将棋界を舞台に、プロ棋士である1人の高校生・桐山零が、壮絶な過去を持ちながらも周囲の人間との関係を深め、成長していく。個性豊かなプロ棋士達、零と交流を深める下町の川本家の姉妹たち、零の育ての親である棋士・幸田家の家族など、それぞれのキャラクターの背景や思惑がより合わさった人間ドラマが2部作として映画化され、すでに前編が3月より上映中、後編も4月22日より公開となる。ドラマ&映画『ハゲタカ』、映画『るろうに剣心』シリーズなどのヒット作を手がける大友監督だが、今回の主人公は高校生。恋愛をテーマにした青春映画が多く作られる中、『3月のライオン』の立ち位置とは。○強くなるためには、それだけやっていてもダメ――監督のこれまでの映画と比べると、主人公の桐山零は高校生ということで、年齢が若いのかなと思いました。物理的に若いけれども、精神的には老けているなと思っています(笑)。将棋をやっていますからね。友達と野球やサッカーをやるような、普通の人とは違う生き方をしていて、しかも家の中でも将棋だけの世界に放り込まれて。普通であれば、家族のおかげでホッとすることもあるだろうに。また、幸田家という家族の中に一人だけ全く違う人間として入っていって、「こういうことを言ってもいいのかな」「お父さん、お母さんの機嫌はどうなのかな」とか、言いたいことがあっても飲み込んでしまうしかなかったという生き方をしている。内省的で、ある意味老成している子だと思います。――実際、社会人として自分で稼いでいますもんね。17歳で、プロとして給料を700万円ももらって、ウォーターフロントで一人暮らしをして、羨ましいぞみたいなところはありますよね(笑)。ただ彼はそうじゃない全く違う孤独を抱えていて、やっぱり普通の17~8歳の物語ではないですよね。ただ渦中にいるとわかんなかったりするんですけど、自分も一人暮らしをしていたから、その時に考えてることを思い出したりもしました。思春期だから女の子と付き合うことも大事で、頭の中は恋愛映画みたいなことにはなるんだけど、思い出してみると、それだけ考えていたわけじゃないよな、という。零は恋愛について考える隙もない生き方をしているわけじゃないですか。自分もたしかに何かこう、抱えきれない寂しい孤独や不安がある。思春期って、そうですよね。まだそういう気分も、何者でもなかった自分も、持っていたよね、と。女の子と楽しく付き合って、映画みたいに壁ドンできるのは0.5割くらい? で、ほとんどの子が零に近かったんじゃないかな。そういう意味では、年齢も関係なく、普遍的で共感できる人物になっていたと思います。(C)2017映画「3月のライオン」製作委員会
2017年04月23日『るろうに剣心』を撮り終える頃には、大友啓史監督の頭には、神木隆之介ともう一度、組みたいという思いが芽生えていたという。撮りたかったのは“バックボーン”を抱える役を演じる神木隆之介。『3月のライオン』は、そんな監督の思いとぴったり重なる作品だった。神木さんは、漫画原作の主人公――小学生で家族を失い、プロ棋士の家に引き取られ、ひたすら将棋の腕を磨いて生きてきて、将来の名人と期待される高校生プロ棋士・桐山零という役柄について「どんな声で話し、どんなふうに叫ぶのか?漫画から人間へと落とし込んでいくのは難しかった」と語るが、あるとき、大友監督から言われた「神木と零は似ているじゃん」という言葉をヒントに、棋士としての零を作り上げていったという。原作に対して、その絵柄を含め、ふわりと柔らかくほのぼのとした作風というイメージでとらえる人も多いだろう。その映画化を監督するのがNHKの大河ドラマ「龍馬伝」や映画『るろうに剣心』を手掛けた大友監督?違和感があった人も多かったはずだ。監督自身「最初は『なんで俺?』と思ったよ」と笑う。だが、しっかりと原作に向き合ってみると、決してただほのぼのとした、温かいだけの作品ではなかった。「将棋って盤上での斬り合いだよね。映画の冒頭、零が父親(※零を引き取った棋士・幸田/豊川悦司)を対局で負かす。そして家に帰ってつけたラジオで、息子による父殺しの事件のニュースを耳にします。原作の最初のシーンも同じなんですけど、やはり最初に大事なテーマが描かれているものだと思う。原作で、カッコウが別の鳥に卵を託すというエピソードも出てきますが、零自身が自覚しているのは『俺はライオンだ』ということ。飄々とした印象を持たれるかもしれないけど、心の奥でライオンを飼っている勝負師の厳しい話なんだと。だから『俺、この映画やりたい』って思いました」。神木さんも、原作を読んで零が「決しておとなしい子羊ではない」と感じたという。「最初に僕も静かな印象を持ったのですが、それはなぜか?おそらく彼が持つ孤独が見え隠れするからだと思います。そこに、はかなさや静けさを感じたのだと思います。しかし、桐山はプロとして盤上でプロの棋士に向き合いますし、相手を吹き飛ばす力を持ってもいる。後藤(※義姉の不倫相手の棋士/伊藤英明)にも立ち向かっていく。決して子羊ではないのだと思いました」。桐山が川本家の3姉妹や棋士たちとの交わりの中で成長していく姿を描く本作。物語はいよいよ【後編】へ――。原作の漫画は現在も連載中であり、原作に沿ったエピソードを中心に展開する部分が多かった【前編】に対し、この【後編】では、まだ原作でも描かれていない“先”の物語がオリジナルで展開することになる。大友監督はどのようにこの物語を練り上げていったのか?「原作では、それぞれの回ごとに脇の人物に焦点を当てたりもしてるし、それが出来るのが漫画というメディア。一方で映画は、2時間を通して見てもらう中で、ひとつの線路を作らないといけない。それはやはり主人公。桐山の心の流れ、少しずつ小さな一歩を踏み出していく姿を描く。小学生で家族を失い、これからどうなるのか?と心細くなったときに幸田が現れ『君は将棋好きか?』と聞く。生きていくための嘘として『はい』と答え、将棋の家の子になった。その『はい』がどこかに着地するのを、物語の縦軸にしたかった。嘘から出た実(まこと)じゃないけど、最後に桐山が将棋が『好き』だと晴れやかに言える、それを着地点に描こうと思ったんです」。神木さんは、原作という“地図”さえもなくなる【後編】で、どのように桐山として生きたのだろうか?「確かに難しかったのですが、撮影の途中から、桐山零というキャラクターは、固定されているわけではないのだと気づいたんです。キャラクターは、例えば“ひねくれ者”というキャラクターだとしたら、誰に対しても一面的にひねくれた感じになると思うのですが、この作品では桐山は、キャラクターというよりもひとりの人間として、それぞれの人物たちと関わっているんです。一定ではない、それぞれの距離感がある。友達同士、家族など人によって距離や親密度、接し方が異なることがあるかと思うのですが、自分というキャラクターが固定されているのではなく、それぞれと色々な関わり方で適度に対応している。それでいいのだと気づいて、楽になりました」。それは確かに、生きている生身の人間そのものだが、逆に言うと「これ」という固定されたものではなく、それぞれの人物と関係を構築していくというのは、それだけ豊かな表現を求められるということでもある。「色々な関係があり、それこそ、義理の父親と接するとき、どのような感じなのか僕にはわからないので、たくさん考えました。『知らない人と一緒に暮らすということがどのような感じなのか?』とか。結果的に、僕の中では適度な関係をそれぞれと持つことができて、桐山が『生きている』関係を築けたと思います!」(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:3月のライオン前編 2017年3月18日より全国にて公開(C) 2017 映画「3月のライオン」製作委員会3月のライオン後編 2017年4月22日より全国にて公開(C) 2017 映画「3月のライオン」製作委員会
2017年04月20日2014年に宝塚歌劇団雪組トップスターに就任後、『ルパン三世』『るろうに剣心』などに主演。快進撃を続けた早霧せいなの退団公演『幕末太陽傳』『Dramatic“S”!』の初日がいよいよ近づいている。稽古中の早霧は「“いつも通り”と思いながらも日々の感情が騒がしいです!」と明るい笑顔を見せる。【チケット情報はこちら】鬼才・川島雄三監督による日本映画の名作がベースの『幕末太陽傳』。古典落語を組み合わせ、品川の遊郭・相模屋での様々な人間模様を描いたコメディで、早霧は一文無しのまま居残りを決め込む佐平次を演じる。「立っているだけで格好いい二枚目とは違うので、生き方の格好良さで魅せていくしかない。最後にこんな大物が来たかと(笑)。培ってきた男役のしぐさをあえて崩し、ふざけていてもそこが粋なんだよと思っていただけたら」と新たな挑戦を語る。「“いい人感”が出ていないところが好き」と佐平次への愛着も増す一方のようだ。同時退団の雪組トップ娘役・咲妃みゆとは抜群のコンビネーションで、数々の名演を残してきた。今回咲妃演じる女郎おそめは佐平次にとって大きな存在に。「おそめが強く生きていく姿に刺激を受け、病気で死を覚悟している佐平次だけどまだまだ生きられると思うようになる」という。また、次期雪組トップスターに決まった望海風斗扮する高杉晋作との芝居も。「佐平次は町人、高杉は武士で身分的・立場的な違いはあるけれど、気持ちとしては同等で最終的に尊重し合う」という間柄。温かな場面が生まれるだろう。『Dramatic“S”!』は早霧の頭文字でもある“S”をキーワードに展開するショー。といっても早霧が何か要望を出すことはなかった。「私は自分の限界を作りたくないので、先生方が私のために用意してくださるものを“料理して出す”のが仕事だと思っています」と潔い。そんな中注目なのが、早霧がよくカーテンコールで行う掛け声である“絆”をテーマにしたシーン。「“皆の温かさを忘れないよ”というメッセージの中で、組子ひとりひとりと目を合わせていくようなシーンに。とても照れくさいです」と、照れ隠しのように大きく笑う。細身の端正な容姿とは裏腹に、豪快で大胆な役作りでファンの心を捉えて離さなかった早霧。「フェアリータイプとか言われても自分としてはそちら側ではなく、いわゆる男性に見える男役になりたかった。今があるのは、自分の想いが貫けたからだと思います」。稀代の演技者・早霧ならではの最後の男役像を見届けたい。公演は兵庫・宝塚大劇場にて4月21日(金)から5月29日(月)まで上演。チケットは発売中。東京宝塚劇場公演は6月16日(金)から7月23日(日)まで。5月14日(日)より一般発売が開始される。取材・文:小野寺亜紀
2017年04月13日『るろうに剣心』シリーズや『バクマン。』など様々なヒット作に出演する人気俳優・佐藤健が、書籍「るろうにほん熊本へ」を発売することが決定。本日3月21日(火)21時より予約受付開始、4月14日(金)より一般発売となる。佐藤さんにとって熊本とは、『るろうに剣心』の撮影で度々訪れており縁の深い場所。今回、「熊本地震の復興に少しでも役に立てたら」と佐藤さん自らが本書を企画し、熊本の地元自治体の協力のもと、昨年7月と8月に熊本県内にて撮影が行われた。本書は、210ページ&表紙&カバーのオールカラー仕様。熊本県内各地での魅力溢れる人々との出会いから、守るべき日本の伝統文化、そしてその未来について考える、“ロードムービー的BOOK”となっており、熊本のおいしい食べ物や素敵なお店、風景など、ガイドブックとしても活用できるような様々なスポットも紹介されている。そして、本書の中では熊本市をはじめ阿蘇市、南阿蘇村、宇城市、上天草市、合志市、高森町、産山村に足を運んだ佐藤さん。撮影を終え、「今回旅したところはすべて本当に素敵なところばかりですし、まずはこの本に載っている場所を起点に、ぜひ行って、味わって、経験してみてください」と呼びかけ、また「そして、その先でみなさんがまだ見ぬ素敵な場所を見つけてくれたら、より嬉しいなあと思います」と多くの人々に、この地を訪れて欲しいとコメント。なお、震災直後の熊本城や阿蘇神社の写真も収められており、忘れてはいけない震災の記録としても貴重な資料にも。書籍の売り上げの一部は、熊本の地元自治体に寄付されるという。佐藤健「るろうにほん熊本へ」は4月14日(金)より発売。※3月21日(火)21時~アスマートほか、全国書店、各NET書店にて予約開始(cinemacafe.net)
2017年03月21日俳優の佐藤健(27)と女優の土屋太鳳(21)が、映画『8年越しの花嫁』(2017年冬公開)でW主演することが7日、発表された。2人の共演は、映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』以来3年ぶり。来年1月上旬にクランクインし、2月のクランクアップを予定している。あるカップルに起きた実話をベースに、『64 ロクヨン前・後編』(16年)などで知られる瀬々敬久監督がメガホンを取る本作。脚本は来年のNHK連続テレビ小説『ひよっこ』も手掛ける岡田惠和。YouTubeに投稿された動画をきっかけに「奇跡の結婚式」として数多くのメディアに取り上げられ、2015年7月には『8年越しの花嫁 キミの目が覚めたなら』として書籍化もされた。本作のモデルとなったのは、岡山県在住の中原尚志さん、麻衣さん夫妻。交際から2年目の記念日にプロポーズ、2007年3月の挙式に向けて準備をしていた2006年末、原因不明の病が麻衣さんを襲う。発症率が300万人に1人とされる難病「抗NMDA受容体脳炎」と診断され、長い昏睡状態とリハビリを経て、8年後の2014年12月に挙式。式場の運営会社が撮影した映像が、2015年2月に「8年越しの結婚式」としてYouTubeに投稿され、瞬く間に口コミが広がっていった。尚志役を演じる佐藤は、「このドキュメンタリーを観た時の感動を今でも鮮明に覚えています」と振り返り、「僕たちの作る映画は、尚志さんたちが実際に送られた人生の感動には遠く及ばないかもしれません。しかしこの、あるカップルに舞い降りた奇跡の実話を、少しでも多くの方に伝えたいという思いで、この役を引き受けさせていただきます」とコメント。「お二人のことをちゃんと見守り続けてくれていた神様と、この作品との出会い、そしてこんなにもまばゆい生き方を僕たちに見せてくれた尚志さん、麻衣さん、お二人のご家族の皆さまに心から感謝して、そして敬意を込めて、全身全霊を捧げ撮影に臨みます」と意気込む。一方の麻衣役・土屋は、「私が出会った一冊の本。愛らしい表紙には、ひまわりのような新郎新婦。でも、その物語に刻まれていたのは、壮絶な奇跡でした」と書籍との出会いを思い返し、「お二人の純粋な愛を伝えてくださって、本当にありがとうございます。心からの感謝と共に、大切な記憶に真摯に向き合い、その日々を生きたいと思います」とメッセージ。共演の佐藤に対して、「魂を削り役を生きる背中は、常に私の目標です。全力で、ぶつかります」と宣言し、「応援してくださってる方々、 この物語を愛していらっしゃる方々へ」に続いて、「貴重な奇跡を私で表現できるのか御心配かと思います。未熟者ですが、全てを注ぎ全てを捨てて、演じます。どうか見守ってください。よろしくお願い致します」と呼びかけている。(C)2017「8年越しの花嫁」製作委員会
2016年12月07日「good!アフタヌーン」で連載され“殺しても死なない”“何度でも命をリセットできる”というセンセーショナルな設定が話題を呼ぶ大人気漫画「亜人」が、『るろうに剣心』シリーズの佐藤健と、『踊る大捜査線』シリーズの本広克行監督の初タッグで実写化されることが決定した。2017年東京、研修医・永井圭は、ある日、トラックと衝突し、死亡。しかし直後に肉体が回復し、生き返ってしまう。不死身の新人類【亜人】と発覚した圭は、懸賞金目当ての周囲の人間や警察に追われ、亜人研究施設に監禁され、非人道的なモルモットにされる。そんな圭に“帽子”と呼ばれる、圭と同じく【亜人】のテロリスト・佐藤が助けの手を差し伸べる。しかし、国家転覆を図り、大量虐殺を繰り返す佐藤に、加担できない圭。そんな圭に気づき、佐藤の怒りの矛先は圭に向かっていく。戦いたくない最弱の【亜人】vs最強最悪の【亜人】。佐藤を止めるため、圭は走り出す。原作は、2012年より「good!アフタヌーン」で連載され、20代後半~30代前半男性を中心に、目の肥えた漫画好きを唸らせた気鋭・桜井画門による漫画「亜人」。【亜人】とは、人間と姿かたちは同じだが“死ぬことがなく”、どれだけ傷ついても、絶命と共に再生を始める死を超越した特殊な能力を持つ新人類。主人公は、【亜人】という少数派になってしまったことで、世界の差別や隔絶を経験しながら「自己」「生きる道」を懸命に模索し、国家権力や同じ種族の【亜人】と戦うこととなる。主演を務めるのは、『バクマン。』『世界から猫が消えたなら』『何者』と幅広い役柄をこなす佐藤さん。冷徹で合理的な考え方を持ち、危機に瀕したときは他人を犠牲することも厭わない、言わば“ヒーロー拒否”のシニカルなニューヒーローを演じる。また本作では、佐藤さんの実年齢に合わせた設定変更を行い、いままで数々のアクションをこなしてきた佐藤さんだからこそできる新たな不死身アクションも見どころとなるようだ。佐藤さんは、「漫画原作の実写化はいまもなお賛否両論あるものの、もはやいまの時代を象徴しているようなところもあり、避けては通れないもの」だと感じているそうで、「成功例があることも事実で、それを目指して多くの映画人たちは、何か良い原作はないものかと様々な漫画を読み漁っているというのがいまの業界の実状」と説明。そして「当然のように漫画を映画にするということはとても難しい作業なわけで、この原作を映画化したいと思えるような作品には簡単に出会うことはできません」とした上で、今回は原作を読んで「亜人」映画化に参戦したいと思ったという。「理由は明快で、この『亜人』という原作を映画化する意義がしっかりと見えたからです。それは、“死なないという特性を利用して、いままでにないアクション映画がつくれる”ということです」。“死なない”“何度でも命をリセットできる”からこその思考から生まれる既成概念を超越した行動、ビルの屋上から飛び降りても復活、銃で撃たれても復活といった、逃亡の仕方、闘い方などは、いままでの日本映画では体験したことのない新たな映像表現になるようで、『るろうに剣心』のアクションチームを迎え、ソードアクションとは違った、新たなアクションに挑戦する。すでに佐藤さんは「俳優たちが戦闘している『画』が見えました」と明かす。「まだクランクイン前ですが、これは上手くいけば相当極上なエンターテインメント作品に仕上がるのではないかと手応えを感じております。楽しみに待っていて頂いて大丈夫かと」と、期待高まるコメントを寄せた。『亜人』は2017年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月04日『君の名は。』が大ヒット上映中の神木隆之介と『ミュージアム』『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督がタッグを組み、国民的人気コミックの実写化に挑む『3月のライオン』。先日来、キャスト発表で大いに話題を呼んだ本作の、原作の世界観そのままの特報&第1弾ポスターが解禁された。中学生でプロ棋士としてデビューした桐山零(神木隆之介)。“若き天才”と呼ばれ、棋士として日々研鑽を積む彼は、東京の下町にひとりで暮らしている。幼い頃に交通事故で両親と妹を失い、父の友人である棋士の幸田に引き取られたが、ある事情から幸田家を出るしかなかったからだ。深い孤独を抱えてただひたすらに将棋を指し続けていたある日、零は同じ町に住む川本家の三姉妹と出会い、やがて彼女たちとのにぎやかな食卓に居場所を見出していく。様々な人生を背負った棋士たちが頭脳と肉体と精神の全てを賭けて挑む、想像を絶する戦いが零を待ち受ける!原作は最新刊12巻が発売されたばかりの、羽海野チカの大人気同名コミック。神木さん演じる零と同じく将棋の世界に身を置く棋士に、佐々木蔵之介、加瀬亮、伊藤英明、豊川悦司ら、零の日常をあたたかく見守る面々を倉科カナ、清原果耶、前田吟、高橋一生らが演じることが明らかになり、原作ファンはもちろんのこと、映画ファンからも熱い注目を集めている。このほど解禁された特報映像は、「若き天才と呼ばれる、17歳のプロ棋士・桐山零。しかし彼には、家も、家族も、居場所も――何もなかった」という衝撃的なナレーションからスタート。不安と孤独と、勝負の世界に生きる緊張感を抱えた零に扮する神木さんの表情に、一瞬で魅せられてしまう。映像の後半では、原作から飛び出してきたかのような生き生きとしたキャラクターたちが次々に登場。佐々木さんが演じる島田をはじめ、勝負の世界に生きるプロ棋士たちの姿に、雫への複雑な思いを抱える有村架純演じる零の義姉・香子、高橋さん演じる林田先生、豊川さん演じる義父の幸田、そして倉科さんらが演じる明るい川本姉妹がより一層の彩りを添えている。さらに、現段階で未だキャストが未発表であり、原作ファンが何よりも注目している、零のライバル兼“心友”・二海堂晴信も、その素顔は映らないものの一瞬だけ登場しているのも見逃せない!また、併せて解禁された第1弾ポスターには、川辺の街の風景を背に、舞い散る桜の下こちらを真っ直ぐに見つめる零の姿が。タイトルの由来となった、春の訪れを表す英国のことわざ「3月はライオンのように荒々しい気候で始まり、子羊のように穏やかに終わる」という季節に、不安を抱きながらも未来を見据える零の眼差しをとらえる。特報映像にも織り込まれた“闘うことでしか生きられない”という叫びに秘められた感情をさぐりたくなるような、美しく繊細な空気に満ちた1枚に、豪華キャスト陣も顔を揃えている。人と人を結ぶ愛を求めて、魂がぶつかり合う感動のエンターテインメントとなる本作。NHKでスタートしたTVアニメも話題を呼び、神木さんが日本将棋連盟からアマチュア初段免状を授与されるなど、話題が尽きない中、満を持して迎える本作に、二海堂役のキャスト発表も含め今後も目を離せない。『3月のライオン』は「前編」2017年3月18日(土)より、「後編」4月22日(土)より全国にて2部作連続公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月02日今年大劇場公演『るろうに剣心』をヒットさせ、『ローマの休日』でも好演を見せた宝塚歌劇団雪組トップスター・早霧せいなが、久々のオリジナル作品二本立てに臨む。宝塚歌劇団雪組 チケット情報『私立探偵ケイレブ・ハント』は20世紀半ばのロサンゼルスを舞台に、探偵仲間との友情や大人の恋愛をベテラン演出家・正塚晴彦が描くミュージカル。「(舞台の)盆が回り場面がずっとつながっていくような中で展開します。アメリカのドラマをイメージするようなお洒落な探偵ものです」。男役のさり気ない格好良さが際立つ正塚作品ならではの舞台。「台詞の交わし方などもお洒落。特に私はいろんな職業の人と絡むので楽しいです」と、芝居巧者が揃った雪組生と充実の稽古に励んでいる。早霧が演じるのは、正塚が彼女そのものをイメージしたという探偵事務所のリーダー格、ケイレブ・ハント。「危険を顧みず突き進んでいくところはかなり私に近いです(笑)。でもそういう役こそ“慣れない”ように気を付けています」。望海風斗や彩風咲奈が扮する探偵と共にある事件に立ち向かっていくが、「3人とも自己主張が激しい探偵です! でもケンカにはならず、コミカルにときにシリアスに進み面白いですよ」。さらにケイレブは戦争経験というバックボーンも持つ。「会話の中だけでその部分が描かれるので難しい。戦争を経験した想いや深みがあるうえでそこに存在している、というものを醸し出したいです」トップコンビを組む咲妃みゆとは、今回初めて最初から恋人同士という関係。「新鮮です。これまで彼女が演じてきた役柄と違って、ココ・シャネルがバーンと登場するような印象の役。芯のある女性でお互い意見をぶつけ合うのでお客様も新鮮だと思います。ふたりの関係が最終的にどうなるのかも楽しんで」と笑顔を見せる。数々の名曲で彩るショーグルーヴ『Greatest HITS!』は、早霧がサンタクロースに扮するクリスマスメドレーがあるのも見どころ。「100キロマラソンも走っちゃいそうな快活なサンタを目指します!」と笑わせる。クリスマスより早い時期の宝塚大劇場公演、クリスマスシーズンの東京宝塚劇場公演で曲目が変わるのも注目だ。「シックな部分コミカルな部分と、緩急のあるショーなので飽きさせないと思います」。ショーでのエネルギッシュな早霧を楽しみにしている観客は多いだけに盛り上がるだろう。雪組トップスターとなって2年が経った。「作品を創る過程は山あり谷ありで大変だけど、お客様の前に立つとその苦しみや悩みが吹き飛びます。一作ごとにますます感謝の気持ちは膨らんでいますし、だからこそ次の作品も絶対期待を裏切りたくないです」。「皆と共に妥協せず諦めず、信じることをやり続ける」と、舞台人としての信念を語った早霧の輝きは増すばかりだ。公演は兵庫・宝塚大劇場にて10月7日(金)から11月7日(月)まで上演。チケット発売中。東京宝塚劇場公演は11月25日(金)から12月25日(日)まで。10月23日(日)より一般発売開始。取材・文:小野寺亜紀
2016年09月28日俳優・小栗旬と『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督が初タッグを組む映画『ミュージアム』(11月12日公開)のポスタービジュアルと予告編が14日、公開された。原作は、巴亮介氏が漫画誌『週刊ヤングマガジン』(講談社)で連載していた同名のサイコスリラーコミック。小栗は、相手を徹底的に調べ上げた上で殺し方を演出する連続猟奇殺人犯・カエル男を追う警視庁捜査一課の沢村久志刑事役を務める。沢村は、ターゲットとして自身の妻と子どもがリストアップされていたことから犯人を追い詰めるも、周到に仕組まれた罠の中で絶望的な状況に陥ってしまう。ポスターには銃を突き出すカエル男とボロボロになった沢村の姿が。下部には「あなたは最悪のラストを期待する」という意味深な言葉も躍っており、カエル男を追う沢村自身が逆に罠にはまっていく上での驚きの展開を予感させる。公開された予告編では、沢村を演じている小栗が体当たりの演技を披露。車にはねられ地面へ吹っ飛ぶ、トラックにぶつかられて車外へ放り出された上にカエル男から蹴り上げられるといったシーンが映され、傷だらけで満身創痍(そうい)になりながらも、どうにかカエル男に近づこうとする沢村の執念が見られる。また、大友監督が「あらゆる臨界点を超えようとしているこの映画の主題歌を託せるのは、彼らしかいない」とまで語ったロックバンド・ONE OK ROCKによる主題歌「Taking Off」も流れ、緊迫感がより強調されている。加えて、カエル男の残虐性もより明らかに。これまで特報などで披露された"判決シーン"がSNSなどで話題を集めていたが、被害者を鎖につないで空腹な犬を放つ「ドッグフードの刑」を前に現場の刑事が吐き気を抑えているように、劇中でもそのむごたらしさはすさまじいようだ。さらに、カエル男が沢村の後輩刑事・西野(野村周平)をネクタイ1本で屋上から支えている様子も。「僕は表現者だ。人を楽しませるアーティストだ」と口走りながら、命綱であるそのネクタイを手放すカエル男は、不気味に笑っているかのようにも見える。そんなカエル男の魔の手は、ついに沢村の妻におよび「沢村遥を殺せ」と指示。楽しかった家族の生活がフラッシュバックしながら、沢村は鬼気迫る表情で遥に向かっていく。(C)巴亮介/講談社 (C)2016映画「ミュージアム」製作委員会
2016年09月14日小栗旬と『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督の史上最強のタッグが実現した映画『ミュージアム』。この度、本作に登場する“カエル男”が仕掛けるアナザーストーリー「ミュージアム -序章-」が新たなスタッフ・キャストで製作されることが決定。WOWOWほかで配信&放送されるようだ。様々な殺人事件を取材するジャーナリスト・九堂仁(三浦誠己)は、3年前の「幼女樹脂詰め殺人事件」に冤罪見解を持ち、取材に奔走する日々を過ごす。そんなある晩、取材中に突然背後から現れたカエルマスクの男にメモを渡される。そこには「事件の秘密を教える。自宅に戻れ。」の文言が。急いで帰宅すると、いるはずの娘・伊織(川島鈴遥)がいない。伊織の机上には「これをつけろ」というメモと共に見知らぬ携帯とイヤホン。訳も分からず装着し電話に出ると、画面には拘束された娘と先ほどのカエル男が! 娘を救う為にはカエル男が指示することを全て遂行し、かつその様子を撮影しなければならないという。次々に下される理不尽な指示に追い詰められていく九堂。果たして九堂は娘を無事助け出すことができるのか? そして、カエル男の真の目的とは…?今回描かれるのは、劇中に登場するシリアルキラー“カエル男”が仕掛けたもうひとつの作品「殺人」をオリジナルで構成し、映画とは別の新たなスタッフ・キャストで製作するアナザーストーリー。WOWOWメンバーズオンデマンドと「GYAO!」では、本作を全4話(各約15分)に渡って配信し、WOWOWシネマではそれらを再編集し1本化したものを放送(56分)する予定だ。雨の日に決まって起きる連続猟奇殺人事件。犯人は、”私刑”という名目で雨の日のみに冷酷な殺人を行うカエルのマスクを被った“殺人アーティスト”・カエル男。彼はターゲットを緻密に観察し、計画し、準備をし、殺人を実行。そして犯行現場に謎のメモを残し、それらをアート作品として掲げ、悦に浸る。アナザーストーリーとなる本作では、映画「ミュージアム」以前に仕掛けた“私刑”を明らかにし、カエル男の猟奇性をより浮き彫りにしていく。本作の監督には、『貞子vs伽椰子』の白石晃士。元々フェイクドキュメンタリー形式の撮影手法を得意とし、これまでにも「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズなどで臨場感あるスリリングな展開を体現してきた人物だ。本作もPOV(主観映像)を取り入れており、ライブ感あるカメラワークが実現している。そして、主演を務めるのは近年名バイプレイヤーとして映画やドラマに引っ張りだこの三浦誠己。カエル男に翻弄されるターゲット・九堂役を好演する。お笑いから俳優へと転向した異色の経歴の持ち主だが、本年も『64‐ロクヨン‐前編/後編』『ディストラクションベイビーズ』『秘密 THE TOP SECRET』など話題作に続々と出演している。そのほかにも、川島鈴遥、森田想、細川佳央、河屋秀俊、中野英樹、奥野瑛太、宇野祥平などが出演している。撮影時に苦労したことを「全部です(笑)」と語った三浦さん。中でも一番苦労したのは、「リアルと最低限の説明条件のサジ加減を、どの辺にするかという部分」と話し、役柄については、「予定調和にならないように、少し危険で投げやりな、破壊的な匂いを残しながら愛情深い男にしたいなと努めました。最後の最期まで読めなくなってると思います」とコメント。また、「現代の我々はたくさんの映像に触れています。言い方を変えれば、現代の我々はたくさんの映像に侵されています。自撮り、盗撮、ドキュメント、ニュース映像、ドラマ、映画など。演技においての方向性やジャンルも多岐に渡ってきました。まず、いま現在、映像作品に侵されていて、演技に侵されて暮らしていることを皆様が感じて観て頂けたら嬉しいです。コレは挑戦映像作品です。ぜひ!」と力強いメッセージを寄せた。さらに、今回は白石監督が得意とするPOV形式を取り入れた内容も明らかになる本作の予告編も同時に到着。映像では、カエル男があらゆる場所に仕掛けたカメラ、そして主人公が劇中で撮影を強いられた手持ちカメラ、様々な目線で見せる映像からはカエル男の狂気とゲーム性を帯びた臨場感が伝わる戦慄の仕上がりになっている。さらに本作だけで描かれる“私刑”「親子愛の刑」が垣間見え、カエル男のターゲットとなった親子の果てには凄惨な姿を予感させる予告編となっている。「ミュージアム -序章-」は10月1日(土)WOWOWメンバーズオンデマンド先行無料配信開始、13日(木)21時~WOWOWシネマにて無料放送、14日(金)GYAO!にて配信開始。映画『ミュージアム』は11月12日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年09月08日生田斗真と、『るろうに剣心』シリーズや『ミュージアム』の大友啓史がタッグを組んだ『秘密 THE TOP SECRET』。8月6日(土)から全国304スクリーンで公開中の本作から、賛否両論の衝撃を呼んでいる挑戦的な“脳内映像”が公式サイトにて解禁となった。清水玲子による同名人気コミックを大友監督が映像化、生田さんをはじめ、岡田将生、松坂桃李、新鋭の織田梨沙、栗山千明、大森南朋らの豪華共演が実現した本作。冷静沈着な捜査官・薪剛を中心にした警察内のエリート集団“第九”が、人の脳内記憶を映像化するという技術を用いて、ある難事件の解決に挑むのだが…。公開初日から、レビューサイトやSNS上では「世界観が美しすぎる」「脳内映像が怖くて夜眠れなくなった」など、賛否さまざまな声が飛び交い、話題騒然。今回、その衝撃の一端を表す「賛否衝撃映像-残酷で美しい秘密の世界-」が公式サイトで公開された。生田さん演じる薪の死を予期させるシーンからはじまる本映像。夢か現実か、時に美しくも、観る者を驚愕させる映像が次々と映し出されていく。実際の出来事が、記憶の持ち主のさまざまな感情のフィルターによって“加工”され、できあがる脳内映像は、現実と妄想が入り混じり、何が真実で、何が正しいのか観る者を混沌の中に巻き込んでいく。まさに、“人の秘密を覗き込む”ことの恐ろしさ、危うさをも伝える衝撃的な映像となっている。「人は見られたくないものをいっぱい持っているはず。最後の聖域とも言える脳の中まで他人に覗かれ、管理されるのは最も怖いこと。これは、登場人物一人一人の心の奥底にある秘密を、脳を通して探し出していくストーリーでもある」と、大友監督も明かしている。大友監督が、あらゆることに“透明性”や“真実”を求められる現代に突き付ける「秘密」というテーマ。本作が迎える衝撃的な結末は、スクリーンで確かめてみて。『秘密 THE TOP SECRET』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年08月26日生田斗真と岡田将生が8月25日(木)、映画『秘密 THE TOP SECRET』のヒット御礼舞台挨拶に大友啓史監督と共に登壇した。清水玲子の人気漫画を『るろうに剣心』シリーズの大友監督が映像化。冷静沈着な捜査官・薪(まき/生田さん)を中心にした警察内のエリート集団“第九”が、死んだ人間の脳内の記憶を映像化するという技術を用いてある難事件の解決に挑むが…。8月6日の公開以来、観客動員数は45万人を突破し、リピーターの観客も多く、また海外での配給も次々と決まるなどじわじわと広がりを見せている本作。実は生田さんにとっては、記念すべき10作目の主演映画でもある。生田さんは、10作目の主演作と知らされると「そうなんですね!カウントしてなかったです…」と驚いた表情を見せつつ「僕自身、攻めていきたいし、常にチャレンジしていきたいと思ってお仕事をしてて、このタイミングで“Mr.チャレンジ”の大友監督と出会えてよかったと思っています」と充実感を漂わせる。大友監督は「今回の薪という役は背中で感じてくれという役で、この若さでいろんなものを背負った薪を演じられる俳優はそんなにいない。僕にとってもいろんな意味で刺激を受けたし、生田くんの新しい側面が表れていると思います。代表作になってほしいという思いです」と生田さんを称えた。また、岡田さんも先日、8月15日に27歳の誕生日を迎えたばかり。「僕も常に、どんな仕事もチャレンジと思って臨んでます。この役もやったことのないタイプの役でしたが、これからも守りに入らずに攻めていきたい」と抱負を口にする。ここでドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」での共演以来の付き合いである“先輩”生田さんが「プライベートのほうはどうなの(笑)?」と岡田さんをイジリ、これには岡田さんも「やめろよ!」と苦笑い。生田さんが岡田さんを「今日は俳優さんぽい感じだけどどうしたの?クールキャラ?」と茶化し、会場は笑いに包まれた。この日は、Twitterなどで寄せられた観客からの質問に生田さんらがその場で回答。殺人鬼・貝沼を演じた吉川晃司から、生田さんあてに届いた質問で、現場での監督の思い付きで、貝沼と薪が同じ服を着るという演出が行われたとき、何を思ったか?と問われると、生田さんは「ペアルックのようで嬉しかったです。吉川さんに一緒に写真を撮ってもらいました(笑)。吉川晃司とペアルック!」とご機嫌な様子でシリアスなシーンの撮影の舞台裏を明かしていた。『秘密 THE TOP SECRET』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年08月25日『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督最新作『秘密 THE TOP SECRET』の<裏第九>お披露目イベントが8月12日(金)、都内にて行われ、「トレンディエンジェル」が登場した。タイトルにかけてお互いの秘密を話すことになった2人は、お給料問題について触れ、追いこまれた斎藤司は「先月は300万」と具体額を出して周囲を驚かせていた。本作は、生田斗真主演のサスペンスフルな物語。被害者の脳に残った記憶を映像化し、迷宮入りした事件を捜査する警察庁の特別機関「第九」を舞台に、生田さん演じる室長を自分の命と引き換えにしてまで守ろうとした、親友の鈴木(松坂桃李)の最大の秘密が明かされていく。今回は、物語に出てくる組織「第九」に対抗して「裏第九」を結成し、意外にもその本格的なポスタービジュアルなどに好評を博した「トレンディエンジェル」が、再び本作の代表としてイベントに登壇する運びになった。「裏第九」のオファーについては約2か月前にもらったと話し、斎藤さん曰く「自分たちの勢い的にも、最初、絶対共演だと思ってました。結局、一度も生田斗真さんに会っていない…」と、肩を落としていた。脳の記憶を見て捜査し秘密まで覗き見るという内容にかけて、お互いの脳を覗き見るとしたら何を見たいかと振られたたかしさん。「最近、斎藤さんのお給料事情を知らないんです。3か月前までお互いの給料を言い合っていたんですけど」と、実質額を知りたいと斎藤さんに詰め寄った。斎藤さんは、「国家予算くらいいただいているので、(言うと)引いちゃうから」と一旦は交わしたものの、囲み取材でマスコミからの執拗な問いかけに逃げ切れず、300万と自爆。さらに、「今月は大手のCM5~6社分が入るので、吉本(に引かれる分を)計算して25万の上乗せ」と周囲を笑わせながらも、「夢の1,000万を超えたい」と鼻息荒くしていた。『秘密 THE TOP SECRET』は全国にて公開中。(cinamacafe.net)
2016年08月12日映画『るろうに剣心』シリーズをはじめ、数多くのヒット作を手掛けてきた大友啓史監督。俳優・生田斗真主演の映画『秘密 THE TOP SECRET』(公開中)では細部にまでこだわった映像で観客を魅了する一方、あまりにハードな現場だったことから、出演者の間では"大友式ダイエット"ともささやかれていたという。大友組の"秘密"、そして俳優たちが「参加して良かった」と口をそろえる理由とは? 同作の主要キャストがコメントを寄せた。脳内捜査チーム「第九」室長の薪剛を演じた生田は、本作で初めて大友作品へ参加。さまざまな感情を内に秘めた難しい役どころを演じ、完成報告会見では、撮影中は精神的につらかったとしながらも「大友監督との仕事は刺激的でもあり、撮影中は1秒も飽きることのない日々でした」と喜びを述べている。加えて、大友監督に才能を見いだされ、本作で銀幕デビューした20歳の織田梨沙は、演出について「驚くことしかなくて、ずっと興奮しながらいっぱい観察をしていました」と報告。「あんな素晴らしい環境で演じる事ができて幸せでした」と感激する。本作のテーマでもある"脳内映像"の撮影では、当人の主観や感情が入ってくるものであるため、「レンズの画角を人間の視界にいかに近づけるか」というリアリティを求め、試行錯誤をしながら俳優自身が身に着ける"主観カメラ"を開発。大友監督は、この撮影方法を「俳優が演技しながら、彼らの目線となるカメラを装着して撮影をすると、不思議なことに心情的な震えなど、カメラマンが撮る以上に感情的なものが表れるんです」と自信を見せていた。心情を表す演技のみならず、「映したいものをきちんと映すために首の角度を決める」といった極度の集中力を要するこの撮影には、俳優陣も汗びっしょりになるほど。岡田将生も「無我夢中で撮影しました」と振り返っている。また、撮影前には俳優と何度も話し合いを重ねる大友監督だが、今回はさらに「脳の仕組み」「MRIスキャナー」など、現場では"秘密通信"と呼ばれた科学的な資料を渡し、脳に関する講義も敢行。生田は、そうした入念な準備の中で「そうした中でスタッフ、俳優同士も心をひとつにして熱を帯びていく過程を実感できた」と述懐する。これを経た撮影は、シーンの最初から最後までカットを割らずに長回しで撮影を行うため、俳優がどこへ動いても良いようなセットとなった。松坂桃李は「撮影後の体力はスッカラカン。サブタンクのエネルギーまで使い果たした印象」とコメント。「この作品と戦ったという意味で、斗真さんとは撮影を通して戦友になれたような気分」とまで語っている。(C)2016「秘密 THE TOP SECRET」製作委員会
2016年08月10日