2022年の夏、ある農村の夫婦の物語が中国の若者たちの心を掴んだ。スター不在、低予算の映画『小さき麦の花』が異例のヒットを記録し、レビューサイト「豆瓣(ドウバン)」では平均8.5(10点満点)という高い評価を獲得した。アクションや特撮が売りの愛国ヒーローものやコメディがヒットの定石になっていた中国映画市場に起きた「奇跡」だ。舞台は2011年、中国北西部に位置する農村。貧しい農民の有鉄(ヨウティエ)は馬(マー)家の四男坊で、三男の家で暮らしている。三男にとっては、中年になっても独り者の弟に家にいられては体裁が悪い。そこで、体に障がいがあり、やはり家族から厄介者扱いされている貴英(クイイン)との見合いを持ちかける。ヨウティエとクイインはこうして出会い、夫婦となる。寡黙で愚直なヨウティエと、子供が産めない体で、すぐに失禁してしまうクイイン。あえて言い方を選ばなければ、貧しい農村の中でも底辺の暮らしを強いられた夫婦だ。そんな2人が感情を育み、暮らしを紡いでいく姿を、やはり中国北西部の農村で育ったリー・ルイジュン監督が丁寧に映し出す。殺伐とした人間関係に疲れた?若者たちが支持筆者の知人である中国在住の30代女性は、この映画の夫婦が「羨ましい」と言った。「離婚する夫婦が増え、恋人同士でもDVが問題になる今の世の中で、互いを思い合うあの2人の関係は奇跡のよう」だというのだ。また、家族から疎外される2人の姿にも共感を覚えたとか。「出来のいい子は何をしても許し、何でも与えるけど、そうでなければ容赦なく叱責する親もいる。映画の中の薄情な身内の描写もリアルで、希薄になった家族関係をよく表していると思う。最近は春節の帰省も昔ほど楽しみではない」と語る口が止まらない。別の30代の知人は、次のようにも語る。「大切に農作物を育て、自分たちで家を建てる。農村部の生活とはこういうものなのかと新鮮だった。私たち世代には、経験がないから」。もちろん、一部にはネガティブな意見もある。沿海部の都市で生まれ育った知人は、「あれが2011年の中国?1911年かと思った。今の中国にあんな貧しいところはない」と一蹴。「いかにも外国人が好きそうな中国映画だと思って」見ていないという。中国政府が宣言した「貧困ゼロ」を信じ、映画で描かれる貧困はフェイクだと思っている人がいるのもまた現実である。このように様々な感想がSNSなどで拡散。7月8日に中国で封切られ、8月上旬にはネットでの配信もスタートしたが、そこからさらに口コミで話題となり、異例の客足の「V字回復」現象が起きたのだ。9月上旬に『小さき麦の花』は興行収入1億元(約19億円)を突破。コロナ禍で商業映画の多くが公開を控えていたという特殊な事情もあるが、この異例のヒットは「奇跡」と呼ばれた。それだけでなく、映画を配信で見ることが定着している中国で、名もなき農民が主人公の作品が、日本以上に市場で冷遇されているアート系映画を劇場で味わうという体験を促した意義も大きい。憶測を呼んだ突然の上映打ち切りしかしこの映画は、予想外の展開を迎える。9月下旬、突然上映が打ち切りになったのだ。例年、10月1日の建国記念日の連休の時期は愛国的な作品が優先的に上映されるため、その入れ替えのためだとも考えられるが、配信サイトからも削除されたのは不可解だ。10月の中国共産党大会を前に、克服したはずの貧困の描写や、善行を積んでも報われない農民の姿など、政府のキャンペーンと相容れない内容を含んでいることが当局にとって不都合だったのでは……等々、様々な憶測を呼んだ。しかし、劇場公開されているということは検閲自体は一度クリアしているわけで、どれも推測の域を出ない。リー・ルイジュン監督こうした状況に配慮して、予定されていた日本のメディアのリー監督へのインタビュー取材も中止になった。配給会社ムヴィオラの武井みゆき代表は「制作サイドも海外セールスも神経質になっていて、今、監督が海外メディアや海外の配給会社に何か語るのは控えたほうがいいということになりました」と理由を説明する。「現在に至るまで、配信も再開されておらず、上映中止のはっきりとした理由も分からないまま」だという。演技の素人&ベテラン俳優の奇跡のケミストリーこうした社会現象に目が行きがちだが、稀に見るラブストーリーであることも強調しておきたい。愛を語る言葉はなくとも、互いを想い合う2人の姿は鑑賞後しばらくたっても頭から離れない。ムヴィオラの武井代表も、本作に魅了された理由を「監督の素晴らしい才能に、素晴らしい撮影、素晴らしい音楽や録音。とにかく映画として一級品。だけど何より、まずこの2人に胸を打たれた」と語る。ヨウティエを演じるウー・レンリンさんは、実際に甘粛省の農村に暮らすリー監督の叔父だ。農耕で生きてきた人の身体的特徴や動きを俳優が再現するのは限界がある。ウーさんはもちろん演技の素人だが、このキャスティングは、ヨウティエという役柄にリアリティを持たせることに成功している。一方、難しい身体的・心理的表現を必要とする障がいを持ったクイインを演じるハイ・チンは、実力派のベテラン女優。2人の演技が引き寄せ合い、リアルと巧妙の間の絶妙なポイントで着地。奇跡的なケミストリーを見せている。リー監督の采配の妙と言えるだろう。生あるものを大切にし、借りたものは返し、他人を傷つけない。たとえ貧しくとも、教育を受けていなくても、ヨウティエにも積み重ねてきた知恵と彼なりの哲学がある。それは富めるものや要領よく世を渡る者に、決して劣るものではない。映画やドラマの倍速視聴が普通になり、「タイパ」や「コスパ」が求められる世の中で、彼らとともに生きること、暮らすことの意味を、ゆっくり考えたくなる2時間13分だ。(text:新田理恵)■関連作品:小さき麦の花 2023年2月10日よりYEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開©2022 Qizi Films Limited, Beijing J.Q. Spring Pictures Company Limited. All Rights Reserved.
2023年02月16日マーベル映画のジミー・ウー役で知られるアジア系コメディ俳優ランドール・パークが『Shortcomings』で監督デビューを果たした。主要キャストは、すべてアジア系俳優。パークらしい、温かさとユーモアに満ちた作品だ。日系アメリカ人のベンは、やはり日系のミコと北カリフォルニアのバークレイに住んでいる。ある日、ミコは、夢がかなって3ヶ月のインターンシップに受け入れてもらえることになり、ニューヨークに行ってしまう。このところ、ふたりの関係がぎくしゃくしていたこともあり、恋人関係をいったんお休みにすることで、ふたりは合意。ベンはさっそく若い白人の金髪女性にアプローチするが、ミコが電話の返事をまるでくれなくなったことも、気になってしかたがない。そしてついにこっそりとニューヨークに乗り込んで行った彼は、衝撃的な事実を発見するのだった。映画には、アメリカに住むアジア系が共感できる要素がたっぷり。たとえばベンの女友達は韓国系のレズビアンだが、彼女は親に対して絶対にカミングアウトしないと決めている。理解してもらえるはずがないからだ。そんな彼女は、ベンを恋人に仕立てて親に紹介しようとするも、親は日本人を嫌っているため、韓国系ということにしてもらう。また、ベンは、自分は金髪女性と付き合いたいくせに、ミコが白人男性と一緒にいるのは許せない。タイトルこそ出さないものの、『クレイジー・リッチ!』がアメリカで爆発的にヒットしたことについての複雑な思いについても触れられる。あの商業的な映画でアジア系が注目されたことにベンは抵抗を覚えるが、ミコは、多くの人が楽しんで感動するならいいではないかという。多様化が叫ばれる今日のハリウッドで、マイノリティにとってはタイムリーでリアルなトピックだ。主演は、『アフター・ヤン』でAIを演じたジャスティン・H・ミン。今作ではまるで違う、チャーミングで生き生きした魅力を発揮する。ほかの出演者に、『スパイダーマン』新3部作でネッドを演じたジェイコブ・バタロン、『エクス・マキナ』『クレイジー・リッチ!』『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のソノヤ・ミズノなど。パークも小さな役で出演する。文=猿渡由紀(C)Sundance Institute
2023年01月27日映画やドラマ作品をピックアップし、作品にちなんだ食べ物を中心におすすめ商品を紹介する「ドラマ観ながら、なに食べよ?」第15弾が公開。今回は、『ラブ・アゲイン 2度目のプロポーズ』を特集する。クォン・サンウのラブコメ復帰作となった本作は、結婚と離婚をテーマに恋愛に関する問いを解きほぐし、笑いと愛に満ちた大人のラブコメディ。今回のゲストには、アーティスト・三戸なつめが登場。主人公・ヒョヌのように、親友と好きな人が被ってしまう状況に「絶対無理!諦める」と即答するも、情熱的に2人の男性から言い寄られるヒロインには、「迷いますね~。三角関係のヒロインって大変そうですけど、ああいう経験1回ぐらいはしたいです!」と憧れを語る。劇中では、離婚した元妻ソニョンが怪我をし、仕方なく助けることになったヒョヌが、久しぶりにソニョンと食事をするシーンに登場するソルロンタンをピックアップした今回。栄養満点のソルロンタンは、1年の健康を願いながら心穏やかに味わえるおすすめの滋養料理。家庭料理ではなく、専門店に食べに行くのが一般的で、韓国では24時間営業の店舗も。自分好みにカスタマイズできる楽しみもあり、劇中でヒョヌも次々とトッピングしていたが、三戸さんは「彼氏に目の前でめっちゃされたら、確かにちょっと嫌だなぁ…」と苦笑。三戸さんは今回ソルロンタン初挑戦だそうで「お肉はお箸でツンとしただけでホロホロしてて柔らかい感じ。美味しい!ご飯と合わせて雑炊も、絶対良いですね!卵とかも入れたい♪」と満足そうに味わった。なお、取材の様子はYouTubeにてフル配信中となっている。(cinemacafe.net)■関連作品:ラブ・アゲイン 2度目のプロポーズ
2023年01月19日アジア全域版アカデミー賞「第16回アジア・フィルム・アワード」(AFA)にて、パク・チャヌク監督の『別れる決心』(韓国)が作品賞を含む最多10部門でノミネート。日本からはアカデミー賞国際長編映画賞受賞作品『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)が作品賞はじめ8部門でノミネート、『PLAN75』の早川千絵監督、鈴木亮平と宮沢氷魚が恋人同士を演じた『エゴイスト』などがノミネートされた。本年は、アジア22の国と地域より30作品81のノミネート(全16部門)。作品賞は『別れる決心』ほか、マニラトナム監督の『Ponniyin Selvan:I』(インド)、昨年の東京国際映画祭(TIFF)コンペティション部門で最優秀監督賞を受賞したダルジャン・オミルバエフ監督の『ある詩人』(カザフスタン)、そして今年のTIFFワールド・フォーカス部門選出作品のラヴ・ディアス監督の『波が去るとき』(フィリピンほか)がノミネートされ、日本の『ドライブ・マイ・カー』と最優秀作品賞を競う。『別れる決心』日本からは作品賞、監督賞、脚本賞等8部門の候補として濱口監督の『ドライブ・マイ・カー』が選出されたほか、カンヌ映画祭で話題になった『PLAN75』の早川千絵監督が新人監督賞に、また倍賞千恵子が主演女優賞候補として『別れる決心』のタン・ウェイらと候補に。『PLAN75』さらに、第35回TIFFのコンペティション部門に選出された『エゴイスト』の鈴木亮平と『ドライブ・マイ・カー』の西島秀俊が主演男優賞、 同じく同作品群から宮沢氷魚(『エゴイスト』)と岡田将生(『ドライブ・マイ・カー』)が助演男優賞に。主演男優賞はほかに、『Where the Wind Blows』のトニー・レオン、カンヌ国際映画祭にて監督賞受賞、そしてアカデミー賞国際長編映画賞部門のショートリスト入りを果たした『別れる決心』のパク・ヘイル。助演男優賞ではほかに、『非常宣言』のイム・シワン、カンボジア代表としてアカデミー賞国際長編映画賞部門のショートリスト入りを果たした『ソウルに帰る』のオ・グァンロクなど錚々たる俳優が名を連ねた。『非常宣言』そして『ある男』の安藤サクラと『PLAN75』の河合優実が助演女優賞にノミネート。『エゴイスト』の衣装デザイン賞、『シン・ウルトラマン』が視覚効果賞でノミネートされるなど、日本の5作品が計14部門にてノミネート。また、是枝裕和監督が韓国作品『ベイビー・ブローカー』で監督賞にノミネート。『ベイビー・ブローカー』からはイ・ジウン(IU)が新人賞にノミネートされた。『ベイビー・ブローカー』第16回アジアン・フィルム・アワード 主要ノミネートリスト作品賞『別れる決心』(韓国)『ドライブ・マイ・カー』(日本)『ある詩人』(カザフスタン)『Ponniyin Selvan:I』(インド)『波が去るとき』(フィリピン、フランス、ポルトガル、デンマーク)監督賞是枝裕和『ベイビー・ブローカー』パク・チャヌク『別れる決心』濱口竜介 『ドライブ・マイ・カー』ダルジャン・オミルバエフ『ある詩人』ダヴィ・シュー『ソウルに帰る』主演男優賞パク・ヘイル『別れる決心』西島秀俊 『ドライブ・マイ・カー』鈴木亮平『エゴイスト』チャン・イー『Home Coming』モーセン・タナバンデ『第三次世界大戦』トニー・レオン『Where the Wind Blows』主演女優賞シルヴィア・チャン『消えゆく燈火』カリーナ・ラム『アメリカから来た少女』ハッピー・サルマ『ナナ』タン・ウェイ『別れる決心』倍賞千恵子『PLAN75』『PLAN75』助演男優賞岡田将生『ドライブ・マイ・カー』宮沢氷魚『エゴイスト』イム・シワン『非常宣言』オ・グァンロク『ソウルに帰る』マイケル・ホイ『Where the Wind Blows』助演女優賞安藤サクラ『ある男』ラウラ・バスキ『ナナ』キム・ソジン『非常宣言』イン・タオ『Home Coming』河合優実『PLAN75』「アジア・フィルム・アワード」とは2007年に創設されたアジア映画を対象とした映画賞「アジア・フィルム・アワード」。東京国際映画祭は2013年より、香港国際映画祭、釜山国際映画祭と共にアジア・フィルム・アワード・アカデミーを創設し、アジアの映画業界と連携、その年のアジアの映画人を表彰しスポットライトを当てることでアジア映画ファンの創出、世界へのアジア映画の振興、文化交流を図っている。今年の審査員長は、国際的に高い評価を受ける中国の巨匠で、昨年のAFAで最優秀監督賞を受賞したチャン・イーモウ監督(『紅いコーリャン』『活きる』『あの子を探して』『初恋のきた道』)が務め、世界中の映画人7名とともに今年の受賞者を決定する。授賞式は、香港の西九龍(ウエストカオルーン)文化地区にオープンした香港故宮文化博物館の「Jockey Club Auditorium」にて3月12日(日)に開催予定。ちなみに、前回は黒沢清監督の『スパイの妻 劇場版』が最多受賞(最優秀作品賞・最優秀主演女優賞:蒼井優・最優秀衣装デザイン賞)したほか、蒔田彩珠が『朝が来る』にて最優秀助演女優賞を受賞している。本ノミネートを受け、『エゴイスト』キャストと監督からコメントが到着。鈴木亮平:皆様のお陰で、この度大変光栄な賞にノミネートしていただきました。アジア版アカデミー賞とも呼べるアジア・フィルム・アワード。その名誉ある場に、宮沢氷魚くんと共に選んでいただけたことが何より嬉しいです。原作者の高山真さん、松永大司監督、明石直弓プロデューサー、その他製作に関わった全ての方々にあらためて感謝申し上げます。宮沢氷魚:この度はアジア・フィルム・アワードで助演男優賞にノミネートして頂いたことを光栄に思います。携わって下さった全ての方、作品を愛してくれた方に感謝の気持ちでいっぱいです。改めて、『エゴイスト』という作品に出会えたことを幸せに感じています。松永大司監督:この度、アジア・フィルムアワードにて『エゴイスト』が3部門でノミネートされとても光栄に思います。鈴木亮平、宮沢氷魚を近距離からの撮影で映し出しているこの作品にとって、二人の演技が評価されたこと、そして鈴木亮平が演じる主人公を描く上で衣装にも大きな重点を置いていたので、衣装デザインが評価されたことも非常に嬉しく思います。このノミネートをきっかけに更に多くの方に「エゴイスト」を知ってもらえることを期待します。『ドライブ・マイ・カー』はブルーレイ&DVD発売中。『PLAN75』は全国にて順次公開中。『エゴイスト』は2月10日(金)より全国にて公開。『別れる決心』は2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会ある男 2022年11月18日より全国にて公開©2022「ある男」製作委員会PLAN75 2022年6月17日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2022『PLAN75』製作委員会 / Urban Factory / Fuseeベイビー・ブローカー 2022年6月24日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED【重複のため使用不可】エゴイスト 2022年10月24日より第35回東京国際映画祭にて公開©2023高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年01月06日水郷の町として知られる福岡県の柳川。映画『柳川』は、ここを人生に迷う大人たちが漂う。『福岡』(2019年)を撮ったチャン・リュル(張律)監督が、中国のスター3人を主演に、日本から池松壮亮と中野良子を迎えて撮った中国映画だ。チャン監督に、製作の経緯や日本人キャストに対する印象などについて話をうかがった。『柳川』は、自分の命の期限を知ったドン(チャン・ルーイー)が、疎遠だった兄チュン(シン・バイチン)を誘い、かつて2人が恋した女性リウ・チュアン(ニー・ニー)がいる柳川へ旅に出るという物語。兄弟が滞在する宿の主人を池松さんが、3人と交流する居酒屋の女将を中野さんが演じている。中国に暮らす少数民族の1つに数えられる朝鮮族という背景から、朝鮮族を主人公にした作品などを中国で撮ったあと、韓国に軸足を移して映画を撮ってきたチャン監督。加えて、韓国の大学で約10年間教鞭をとり、中国に戻ったあとも映画祭の若手監督育成プロジェクトでメンターを務めるなど、後進の指導に当たってきた豊富な経験から、国境を越えて映画を撮ること、中国の若手監督の現状などについても語ってくれた。柳川は、嘘偽りのない感情が生まれる場所――柳川で映画を撮りたいと思った理由は?10年ほど前にアジアフォーカス・福岡国際映画祭に行った際、柳川を訪れて、非常に美しく、静かな所だと思いました。こういう所では、嘘偽りのない感情が生まれ得るのではないかと感じたことが、この映画を撮ったきっかけです。「柳川」という地名も美しい。中国人の姓にも「柳」があります。あのような美しい所から連想するなら、男ではなく美女ですよね(笑)。なので柳川(リウ・チュアン)という女性が柳川という街にやって来るという設定にしました。そこで生じる感情を、私は映画で表現できると思ったのです。池松壮亮を気に入り、年齢設定を変更――中年男女の愛の物語という落ち着いた作品のトーンと、柳川の少し物寂しい雰囲気がよく合っていると思いました。宿の主人を演じる池松壮亮さんは、3人とのバランスを考えると、年齢的に少し若いですよね。池松さんを選んだ理由は?当初は兄のチュンと同じ50歳近い男性の設定だったのですが、東京で池松壮亮さんに会って、一目で彼のことが好きになりました。彼も出演したいと言ってくださったので、設定を変えたのです。本作に登場する3人の男性の中で、彼の役は一番若いのですが、人生経験はほかの2人に劣らない。70、80歳で気持ちが若い人もいれば、30過ぎで老成している人もいますよね。――池松さんのどういうところに魅力を感じたのですか?まず彼の目です。演じている時、非常に集中した眼差しをしていて、心を乱されない力がある。それに彼の話しぶりや立ち居振る舞いも、実際の年齢より落ち着いています。ご本人も物静かな人で、劇中のドンと似ているところがあると思いました。――中国の俳優たちとの掛け合いも、とても自然でした。事前に交流する時間を設けたりしたのですか?事前の交流は特にありませんでしたが、キャスティングがうまくいったということでしょう。池松さんはとても自然で、役柄そのものでした。私は運がよかったのです。何も難しいことはありませんでした。「夢にも思っていなかった」中野良子との仕事――中野良子さんの出演に驚く日本の観客は多いと思います。どのような経緯で出演が決まったのですか?私がファンだったからです(笑)。40歳以上の中国人で、中野良子さんを知らない人はいません。中国で『追捕』(『君よ憤怒の河を渉れ』の中国語題)が公開されたのは、ちょうど改革開放(1978年に開始された経済政策)が始まった頃で、中国人は外の世界がどういうものか知らなかった。映画を通して、東京の街や日本の様子を知ったのです。特に、高倉健さんと中野良子さんが街の中を馬で駆けるシーンは忘れられません。中野さんと仕事ができる日が来るなんて夢にも思っていませんでしたが、オファーをしたら快諾してくださいました。今回、撮影に参加した若いスタッフたちは中野さんのことをよく知らなかったらしいのですが、オールアップの時、皆がサインや記念撮影を求めに行ったので、なぜかと思えば、親や祖父母から頼まれたそうです(笑)。――中野さんのセリフは、まるでご自身の言葉で話されているように聞こえました。特に終盤、リウ・チュアンとの会話は、お互いが思うままに話しているようで、かみ合っていません。あれも演出ですよね?あのシーンは私が現場でセリフを書き、通訳を通して中野さんに意味を伝えてもらいました。その意味をくんで、中野さんに自由に話していただいたという形です。(リウ・チュアン役の)ニー・ニーの話した内容とはかみ合っていませんが、面白いシーンだと思っています。――チャン監督は中国人(朝鮮族)ですが、韓国でも長年映画を撮り、日本でもこれが2本目となります。中国、韓国、日本で映画を撮ってきた経験は、ご自身の作風や仕事の仕方にどう影響していると思いますか?中国にいた頃は、韓国で映画を撮るのは難しいと思っていたし、韓国にいた頃は、日本で撮るのは難しいと思っていました。でも後に、どこで撮るのも変わらないと気づいた。人も大して変わらない。もちろん、文化や歴史的な背景の違い、個人の性格や態度の違いはあります。でも人は基本的に変わりません。だから、映画監督たちは恐れることありません。どこでもいい、感情が生まれた所で撮ればいいのです。その場所に行って撮らなければ、その土地の人情や人々の様子は分からない。だから3つの国で映画を撮れたというのは私にとって贈り物のようなものです。違う国で撮れば、より多くのことを学ぶことができますから。留学経験者が増えている中国の若手監督――2022年、中国の若手監督の登竜門的映画祭「FIRST青年電影展」(青海省西寧)で、映画人育成を目的としたトレーニングキャンプのメンターを務められましたね。次世代を担う中国の若手監督を指導してみて、どんな感想を持ちましたか?選抜された7人の若手監督が3日で短編を撮るというプログラムだったのですが、ほとんど海外留学の経験者だと気づきました。東京藝術大学の大学院修了生の作品が一番よかったですね。東京藝大のことはよく知りませんが、うまく教えておられるのだと思いました。――以前は、中国の映画監督といえば北京電影学院の出身者が多かった印象ですが、ずっと国内で学んできた監督と、留学経験者の監督たちとの間に、何か違いは感じますか?違いはそれほど感じません。コロナの影響でここ3年ほど無くなっていますが、最近の若い人は、長期休暇の時に海外に行ったり、中国にも留学生が来たりと、国内にいても、国際的な経験を積んでいるので、海外がどんな様子かは皆分かっています。私たちの世代とは違いますね。私が初めて外国を知ったのは40になってからですから。留学経験の有無にかかわらず、映画監督にとって視覚と聴覚は重要です。若い世代はスマホが体の一部になっていて、とりあえず何でも、まずスマホで撮りますよね。映像を撮り慣れていて、いろいろなアイデアを持っているというのは、大きな強みだと思います。でも、最後に映画の深度を決めるのは、世界や人に対する考え方です。そこはまだ若いので、ゆっくり培っていけばいいと思います。(text:新田理恵)■関連作品:柳川 2022年12月16日よりKBCシネマにて公開、12月30日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開
2023年01月02日日本未公開となる『若き獅子』をはじめ、独特なラインアップで贈る「インド大映画祭 in ケイズシネマ」が新宿ケイズシネマにて開催決定。ビジュアルと予告編が到着した。インド映画と一口に言っても、ヒンディ映画、タミル映画、テルグ映画など地域によって言語も文化も異なる多種多様な映画が存在する。「インド大映画祭」はインド映画を20年以上探求し続けた特定非営利活動法人「インド映画同好会(IDE)」が、日本未公開の新作を中心に「他の追随を許さない」独特なラインアップで選定し、隠れた名作や佳作、賛否両論を巻き起こした問題作や奇作などを日本に紹介。上映を通し、異文化交流や相互理解を少しでも深めていくことを理念としている。今回の上映作品は次のとおり。【日本初上陸】『若き獅子』(2018年/148分/タミル映画)監督:パンディラージ出演:カールティ(『スルターン』『囚人ディリ』)、サティヤラージ ほかこれぞエンターテインメントミュージカル。裕福な農夫ラナシンガムは息子の誕生を望みつつ子作りに励むが、生まれ続けるのは娘ばかり。ついに彼は妻の妹を新しい妻として息子を作ろうとするが、生まれたのはまたもや娘だった。数年後、最初の妻が偶然身ごもり、念願の息子を産んだところ、その息子を巡って数々の問題が持ち上がる…。『スルターン』(2021年/150分/タミル映画)監督:バッキヤラージ・カンナン出演:カールティ、ヨーギ・バーブ ほかマフィアの家に生まれたスルターンはムンバイで工学を生業としていた。家業を嫌っていたが、父の死去により家を継ぐことになったスルターンは、暴力を排除し子分らに真っ当な道を歩ませようと悪戦苦闘、農夫に転職する!?『マンデラ』(2021年/135分/タミル映画)監督:マドーン・アルヴィン出演:ヨーギ・バーブ、シーラー・ラージクマール ほか人気No.1喜劇俳優ヨーギ・バーブが主演の巻き込まれ系社会派コメディ。トイレさえない小さな村スーラングディに住む床屋マンデラは低カーストに属していた。教養がなく文盲の彼は見下されても平然としていたが、ふとしたことから村の選挙に巻き込まれ、思いもよらぬ出来事が彼の身に...。『カルナン』(2021年/152分/タミル映画)監督:マリ・セルヴァラージ出演:ダヌシュ(『グレイマン』『3』)、ヨーギ・バーブ ほかインド身分制度の最底辺で抑圧、差別と闘う主人公の怒りのリベンジドラマ。抑圧されているコミュニティのポディヤンクラム村にはバス停がなかった。隣村メールールとの関係が悪化するのを打開すべく青年カルナンが立ち上がる。緑豊かな風景とは裏腹に、彼と村を待ち受けていたのは壮絶な運命だった...。「インド大映画祭 in ケイズシネマ」は2023年1月21日(土)より2週間、新宿ケイズシネマにて開催。(text:cinemacafe.net)
2022年12月25日宇多田ヒカルの楽曲「First Love」が、アジア各国・地域のミュージック・デジタル・ランキングを席巻中だ。「First Love」は、1999年3月にリリースされたファーストアルバムのタイトル曲。デビュー24周年を迎えた12月9日(金) には、グラミー受賞エンジニアでもあるスティーヴ・フィッツモーリスが新たにミックスを手がけた「First Love(2022 Mix)」が配信リリースされた。また、宇多田の楽曲「First Love」「初恋」にインスパイアされたNetflixシリーズ『First Love 初恋』(主演:満島ひかり、佐藤健)が、日本の今日のシリーズTOP10で2週間以上連続で1位を記録しているほか、11の国・地域でも今日のシリーズ10入り、Netflix週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で5位を獲得している。そんななか「First Love」「First Love(2022 Mix)」もアジア各国・地域のミュージック・デジタル・ランキングで続々とチャートインし、多くの配信サービスで1位を記録。12月9日(金) よりApple Musicで配信中のドルビーアトモス版「First Love(2022 Mix)」「初恋」やオリジナル版の「First Love(2022 Mix)」「初恋(2022 Remastering)」との相乗効果もあり、さらに各ランキングが伸びてきている。また初の7インチアナログ盤『First Love/初恋』もオリコン週間シングルランキングでベスト10入りを果たすなど、デジタル・アナログともに好成績を残している。YouTubeでは、「First Love」を使用した『First Love 初恋』スペシャルミュージックビデオのロングバージョンを公開中。なお「初恋」を使用したスペシャルミュージックビデオのロングバージョンは12月22日(木) に公開される。【宇多田ヒカル - First Love】Netflix シリーズ「First Love 初恋」Special Music Video(long ver.)<「First Love」「First Love(2022 Mix)」各チャート状況>■Apple Music デイリーTop 100(12月13日時点)台湾:1位マカオ:1位香港:2位日本:3位■iTunes チャート トップソング(12月10日時点)台湾:1位香港:1位シンガポール:4位日本:6位■Spotify デイリーランキング(12月14日時点)台湾:デイリー1位香港:デイリー5位日本:デイリー17位■Spotify ウィークリーランキング(12月8日時点)台湾:ウィークリー1位香港:ウィークリー9位日本:ウィークリー25位■Spotify バイラルチャート(12月14日時点)台湾:1位香港:1位インドネシア:12位マレーシア:17位シンガポール:9位韓国:13位日本:9位「First Love(2022 Mix)」ドルビーアトモス音源(Apple Musicで配信)「初恋」ドルビーアトモス音源(Apple Musicで配信)「First Love(2022 Mix)」「初恋(2022 Remastering)」※ドルビーアトモスの試聴には各端末で設定が必要となります。詳細は下記AppleのサポートURLを参照ください。<リリース情報>宇多田ヒカル シングル『First Love/初恋』Now On Sale完全生産限定7インチアナログ盤(2枚組)価格:3,300円(税込)【収録内容】■Disc 1Side A:First Love(2022 Mix)Side B:First Love(A Cappella Mix)■Disc 2Side A:初恋(2022 Remastering)Side B:初恋(A Cappella Mix)【購入特典内容】・全国共通特典:オリジナル紙コースター・Amazon.co.jp:メガジャケ※特典は無くなり次第終了となります。購入リンク:宇多田ヒカルオフィシャルサイト:
2022年12月14日アカデミー賞韓国代表選出、カンヌ映画祭監督賞受賞作『別れる決心』のパク・チャヌク監督が映画公開に先立ち来日することが決定。12月26日(月)にプレミアイベントが開催される。監督を務めるパク・チャヌクは、『オールド・ボーイ』(03)で第57回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。その後『渇き』(09)、『イノセント・ガーデン』(13)、『お嬢さん』(16)など唯一無二の作品で世界中の観客と批評家を唸らせ続けてきた。6年ぶりの最新作となる本作は、刑事と容疑者が互いに惹かれ合うという、サスペンスとロマンスが溶け合う珠玉のドラマだ。この度、本作の公開に先立ち『お嬢さん』以来5年10か月ぶりの監督の緊急来日が決定。12月26日(月)にはTOHOシネマズ日比谷にて監督の舞台挨拶付きジャパンプレミアイベントも予定されており、公開を楽しみにしていたファンにとって待望のイベントとなりそうだ。ジャパンプレミアの上映チケットは、12月16日(金)AM11時より発売予定。詳細は映画公式ホームページで確認を。パク・チャヌク監督は「本作は、大人のための映画です。喪失の物語を悲劇的なものとして語るのではなく、繊細さとエレガンスとユーモアをもって表現しようとしました。大人たちに語りかけるような形で・・・」とコメントしている。世界が認めた傑作を監督の貴重なトーク付きで観ることのできる、またとないチャンスとなりそうだ。さらに併せて、場面写真も一挙解禁。刑事ヘジュン(パク・ヘイル)と、崖から転落死した男の妻ソレ(タン・ウェイ)がお互いを見つめる情熱的な視線が印象的な1枚や、手錠でつながれた2人の手を切り取ったものなど、その関係性を映し出している。目に涙をたたえたソレとへジュン、旅先のような場所での2人など、その心の距離に変化も感じられる。そのほか、事件を再現しようとするへジュンが後輩を背負い事件現場の岸壁を上る様子からは刑事としての真面目な性格がうかがえる。部屋で佇むソレの姿を切り取ったものは、背景の壁紙も相まって、美しい絵画のよう。さらに、週末に妻と過ごすへジュンや、酔っ払って上司であるへジュンに絡もうとする部下のスワンなど、物語の世界観を垣間見ることができる場面写真の数々となっている。『別れる決心』は2023年2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2022年12月13日「エンタメプリント」第2弾コンテンツとして、ソン・ガンホやイ・ビョンホンが出演する映画『非常宣言』の映画前売券付きブロマイドが、11月18日(金)正午より販売スタートした。エンタメプリントで販売する映画前売券付きブロマイドは、申し込みサイトで購入手続き・決済を行った上で、映画の前売券が付いたブロマイドを大判の2Lサイズ(横178×縦127mm)の写真用紙に高画質でプリントする商品。映画鑑賞の記念にもなりそうだ。第2弾コンテンツとして販売がスタートした映画前売券付きブロマイドは、ソン・ガンホ演じるベテラン刑事と、イ・ビョンホン演じる飛行機に乗り合わせた乗客が、地上と上空でそれぞれが愛する人のために奮闘する姿を描いた航空パニック作品『非常宣言』。販売価格は1,700円(映画前売り券:1,500円、ブロマイド:200円/税込)。決済後に発行されるプリント番号を、ファミリーマート、ローソンのマルチコピー機に入力することで出力可能となる(※一部の店舗ではご利用いただけません)。『非常宣言』は2023年1月6日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:非常宣言 2023年1月6日より全国にて公開© 2022 showbox and MAGNUM9 ALL RIGHTS RESERVED.
2022年11月18日ananトレンド大賞2022“CULTURE”。ここでは、アジアの文化背景を生かした高品質なホラーが多く誕生した“アジアホラー”に注目。お笑い芸人、YouTuberの大島育宙さんが解説します。アジアホラー日本だけでなく韓国やタイ、台湾など、近年ますます盛り上がってきているアジア発のホラー。今年の春には、台湾映画として2022年最高の興行収入を記録している『呪詛』が一躍話題に。Netflixで全世界に配信されたということもあり、その圧倒的な影響力によって普段ホラーを観ない層にまでその人気が伝播していった。「『呪詛』や『哭悲/THE SADNESS』『返校 言葉が消えた日』を生んだ台湾では、1962年に金馬奨という賞が作られたのをきっかけに映画業界がぐんと盛り上がっていきました。当初はアクションの多い任侠映画が中心だったようですが、1970年代に日本とアメリカとの交流が途絶えたことで海外映画に触れる機会がなくなり、その反動で1980年代には“台湾ニューシネマ”という低予算で高品質な作品を作るムーブメントが生まれました。2000年代以降には行政が映画制作に潤沢な予算を使うという施策を打ち出し、そこから言論も自由化されていく中で、より多様な作品が作られるように。『呪詛』は配信でNetflixとタッグを組むという新しい方法に挑戦し、『哭悲/THE SADNESS』はカナダ出身の監督が制作。『返校 言葉が消えた日』は日本文化好きの監督が台湾の“白色テロ時代”を歴史エンタメホラーとして昇華しています。それぞれ毛色は違いますが、どれも国を挙げて映画制作を頑張ったおかげで生まれたと思うと羨ましい話ですね」そんな中、大島さんが“今年のベストアジアホラー”だと語るのは『女神の継承』。タイのホラー映画にたびたび登場する、タイ東北部にあるイサーン地方を舞台にした物語だ。「年間20~30本ほどしか映画を制作しない時期もあったタイでは、作品数が少ない分、一つずつ丁寧に作り上げている印象があります。なかでも怪奇映画には特に力を入れていて、2000年代頃からおもしろいホラー映画が連続的に発表されていました。そのため、タイのホラー映画ブームは今に始まったものではないといえるかもしれません。今回の『女神の継承』は『哭声/コクソン』で知られるナ・ホンジン監督が手がけているのですが、映画を世界へ届けるためのノウハウがある韓国の映画制作チームが参加したこともあって、よりいっそう海外から注目されやすかったのかなと思います」『リング』や『呪怨』など、日本のホラー映画のヒットが続いた平成期を経て、アジアの他の国・地域の作品がこれまで以上に数多く触れられるようになった今。ここ数年に公開された映画を観ていると、かつてのJホラーからの影響を感じる点も多くある。「個人的には、日本のホラーは昔ほど海外へ通用しなくなってきていて、今はリベンジの時期だと考えています。Netflixが2020年に制作した『呪怨:呪いの家』もとてもおもしろかったけれど、海外でヒットしたかというとそうでもないんですよね。しかし、やはり平成のJホラーは今なお偉大で、『リング』や『呪怨』に影響を受けた世代が“自分がこの国でああいう映画を作るならどうしよう”と考えて作ったのが、近年のアジアホラーなのかなと思います。アジアと欧米での違いでいうと、まず霊というものに対しての解釈が全然違うという点も重要です。英語圏には基本的にゴーストとモンスターしか存在しませんが、アジアには妖怪やお化け、精霊などがいて、これらは英語で表現しにくいアジア独自の存在です。タイの“ピー信仰”や台湾の“道教”など、同じアジアに暮らす私たちにも馴染みのない文化もあるので、アジア諸外国のホラーは日本人にとっては少し新鮮なものとして映るのではないでしょうか。ちなみに一神教が強いエジプトやイランなどのイスラム圏ではホラー映画が作られず、中国やベトナムなどの社会主義国でも規制の対象となりがちのようです。中国の莫大な資本を使ってホラー映画を作ったらどうなるんだろう…って考えるといろんな想像が膨らみますけどね」また、ホラー映画は他のジャンルに比べて低予算で制作しやすいため、経済危機に陥ったあとに多く作られるという説もあるのだとか。「日本でも、バブル崩壊後にたくさんのJホラーがヒットしましたし、都市伝説も流行りましたよね。もしかすると、ここ数年のアジアホラーブームも、コロナをきっかけに世界的に経済が落ち込んだことが関係しているのかもしれません。景気が悪いと、ホラーが流行るっていう(笑)。そう考えると、コロナ禍の影響を受けたおもしろい作品がこれからも続々と出てきそうで楽しみですね」『女神の継承』タイ・韓国合作の『女神の継承』。『哭声/コクソン』のナ・ホンジン監督が原案・プロデュースを担当し話題に。©2021 SHOWBOX AND NORTHERN CROSS ALL RIGHTS RESERVED.『哭悲/THE SADNESS』人間の凶暴性を助長するウイルスが蔓延する台湾を舞台にしたパニックホラー『哭悲/THE SADNESS』。『哭悲/THE SADNESS』Blu‐ray&DVD12月23日(金)発売発売元:クロックワークス販売元:ハピネット・メディアマーケティング©2021 Machi Xcelsior StudiosLtd. All Rights Reserved.『返校 言葉が消えた日』台湾の大ヒットホラーゲーム『返校』を映画化。国民党政権下の白色テロ時代を題材にしたダークミステリー。DVD発売中&デジタル配信中発売・販売元:ツイン©1 PRODUCTION FILM CO. ALL RIGHTS RESERVED.『呪詛』Netflixの配給で今年公開された『呪詛』。大きな反響を受けて、続編の制作もすでに決定しているのだとか。Netflix映画『呪詛』独占配信中おおしま・やすおきお笑い芸人、YouTuber。東京大学法学部卒業。2016年にお笑いコンビ「XXCLUB」でデビュー。YouTubeチャンネル「【映画・ドラマ考察】の大島育宙」で映像作品のレビューや考察を発信している。※『anan』2022年11月16日号より。イラスト・武田星良取材、文・飯田ネオ大場桃果菅原良美(akaoni)(by anan編集部)
2022年11月14日『猟奇的な彼女』『ラブストーリー』の監督が贈るロマンティックラブストーリー『ハッピーニューイヤー』がこの冬、日本で公開。本日11月6日は、本作の舞台となるホテルのCEO・ヨンジン役のイ・ドンウクの誕生日ということで、新たに場面写真とメイキング写真が公開された。物語の舞台は、クリスマスと新年を祝うホリデームードに満ち溢れた高級ホテル「エムロス」。15年間も男友達への告白をためらっているホテルのマネージャーや、クセのあるCEO、公務員試験に落ち続ける就活生など、14人14色なロマンスが展開していく。誕生日を迎えたイ・ドンウクは、MBCベスト劇場「道の外にも世界はある」(’99)でデビューし、184センチの長身と端正な顔立ちから、俳優としてだけでなくモデルとしても活動。本作の撮影は、タイトルからも分かるように真冬の設定だが、実際撮影は真夏日が続く7月まで行われていた。監督のクァク・ジェヨンは「イ・ドンウクは分厚いコートを着て、ウォン・ジナを抱き上げるシーンを13テイクも重ねて大変だったと思うよ」とその役者魂を絶賛した。今回到着した写真には、雪の中、車で送ったあとに別れを告げるシーンや、手を固く握り、キス寸前のウォン・ジナとの場面が公開。また、何かを固く決心して会見場を後にする、キリッとした表情、穏やかな表情で何かを考える様子も。CEOなだけあり、着用しているスーツも美しい。一方、監督と真剣な表情でディスカッションをする様子も公開。劇中では、そんなCEOとミュージカル女優の夢を追う新米ハウスキーパーのウォン・ジナの恋の行方に注目だ。『ハッピーニューイヤー』は12月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ハッピーニューイヤー 2022年12月9日より新宿ピカデリーほか全国にて公開ⓒ 2021 CJ ENM CORP., HIVE MEDIA CORP. ALL RIGHTS RESERVED
2022年11月06日韓国で異例の大ヒット記録を更新した、マ・ドンソク主演・プロデュース映画『犯罪都市 THE ROUNDUP』より、最狂のヴィランを演じたソン・ソックから日本に向けてメッセージが到着した。Netflixドラマ「私の解放日誌」で話題沸騰中のソン・ソックが演じるのは、怪物刑事マ・ソクト(マ・ドンソク)と死闘を繰り広げる凶悪犯カン・ヘサン。自身「今までにない」と語るほど、劇中で圧倒的な外道ぶりを見せるが、マ・ドンソクと張り合うキャラクターにすべく、トレーニングを重ね、10kg以上増量し撮影に挑んだという。元々の高い演技力に加えた徹底的なビジュアル面のブラッシュアップとともに、アクションチームとは細かい打ち合わせを繰り返し、激しいアクションのスタントもこなすなど、ストイックな役作りで誰が見ても納得の強敵となっている。公開された映像では、これから映画を観る人へ向け「僕は本作で今までにないほど極悪非道な悪役 カン・ヘサンを演じました。日本の皆さんもこの映画を観て緊張感のあるアクションとスリルを楽しんでいただけたらと思います!『犯罪都市 THE ROUNDUP』を応援してくれたら嬉しいです」とメッセージ。また最後には、日本語で「お楽しみに!」と爽やかさに締めくくっている。『犯罪都市 THE ROUNDUP』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:犯罪都市 THE ROUNDUP 2022年11月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©ABO Entertainment Co.,Ltd. & BIGPUNCH PICTURES & HONG FILM & B.A.ENTERTAINMENT CORPORATION
2022年11月06日『猟奇的な彼女』のクァク・ジェヨン監督が贈るロマンティックラブストーリー『ハッピーニューイヤー』より、真夏の過酷なロケの様子を写したメイキング写真がいち早くシネマカフェに到着した。物語の舞台は、クリスマスと新年を祝うホリデームードに満ち溢れた高級ホテル。しかし本作が撮影されたのは、昨年の4月上旬から7月下旬。クリスマスから年末にかけての真冬のシーンは、7月の30度を超える真夏日の中、撮影が行われた。暑い中、ダウンやマフラーをまとい、厚着をして演技をしなければならない過酷な日々だったそうで、メイキング写真では、扇風機が登場している。ハン・ジミン演じるホテルスタッフソジンが、15年間片想いした親友に婚約者を紹介されるシーンでは、彼女とその親友の婚約者役のコ・ソンヒが、それぞれ扇風機を握りしめクールダウン中。しかし大変なのは屋外。ハン・ジミンとキム・ヨングァンの海での回想シーンの撮影では、真夏日なのに口が隠れるほどのマフラーを付け、また、高校生役のチョ・ジュニョンとウォン・ジアンも厚着をする中、スタッフが扇風機2台を持ち、この日の暑さを物語っている。また、そんな過酷ロケの中で一番人気は、アイスリンクのシーン。女子高生アヨンはフィギュアスケートの女王で、アイスリンクでの撮影にはスタッフが殺到したという。『ハッピーニューイヤー』は12月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ハッピーニューイヤー 2022年12月9日より新宿ピカデリーほか全国にて公開ⓒ 2021 CJ ENM CORP., HIVE MEDIA CORP. ALL RIGHTS RESERVED
2022年10月28日マ・ドンソクが演じる刑事と犯罪組織の死闘を描き、韓国でメガヒットとなったクライムアクション『犯罪都市 THE ROUNDUP』。この度、マ・ドンソクと捜査を共にする、一筋縄でいかない刑事たちを紹介する映像が公開された。前作から劇中では4年、さらにグレードアップして戻ってきた、主人公マ・ソクト(マ・ドンソク)の所属する衿川署強力班のメンバー。相変わらず犯罪者の取り締まりに駆り出される強力班の日常からスタートする。チェ・グィファ演じるリーダー、チョン・イルマン班長は、言うことをなかなか聞かない部下たちに振り回され、少々頼りない様子だが、今回はマ・ソクトとベトナムに犯罪者の引き渡しに向かうことに。映像では、拳銃を向けて威嚇する姿も確認できる。また、みんなの兄貴分でマ・ソクトも信頼を置くオ・ドンギュン(ホ・ドンウォン)は、荒廃した地域を単独で捜査するベテランの風格が感じられ、前作では末っ子として登場し、刑事を続けることに葛藤を見せたカン・ホンソク(ハジュン)は、頭脳派でありながらも対犯罪者のアクションもこなし、立派な成長を遂げた。そして、今回からの加入のキム・サンフン(チョン・ジェグァン)は、新たな末っ子刑事として犯人逮捕のため奮闘。チーム一丸となって行う追跡作戦開始の瞬間も映し出され、彼らの活躍に期待が高まる。『犯罪都市 THE ROUNDUP』は11月3日(木・祝)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:犯罪都市 THE ROUNDUP 2022年11月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©ABO Entertainment Co.,Ltd. & BIGPUNCH PICTURES & HONG FILM & B.A.ENTERTAINMENT CORPORATION
2022年10月27日刑事と犯罪組織の死闘を描いたクライムアクション映画『犯罪都市 THE ROUNDUP』が、11月3日(木・祝)に公開。この度、本作で主演し、プロデュースも務めた“マブリー”ことマ・ドンソクの来日が決定した。本日、本作のジャパンプレミアがにTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、一足先に本編が上映。マ・ドンソク演じるマ・ソクトが犯罪者を次々と懲らしめる怪物刑事っぷりを集めた特別映像と共に、メッセージ動画が公開され、「11月、ついに僕が日本へ行きます」と来日を発表した。公開初日には舞台挨拶の開催も決定し、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにマ・ドンソクが登壇。さらに、日本版主題歌アーティストの「THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」も登壇、「THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」のメンバーは本作の公開を盛り上げるべく都内各所の劇場でも登壇予定だ。なお、チケット販売は10月26日(水)12時正午より開始となる。『犯罪都市 THE ROUNDUP』は11月3日(木・祝)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:犯罪都市 THE ROUNDUP 2022年11月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©ABO Entertainment Co.,Ltd. & BIGPUNCH PICTURES & HONG FILM & B.A.ENTERTAINMENT CORPORATION
2022年10月25日女優の桜庭ななみが16日、韓国・ウィジョンブ屋内スタジアムで開催された「第17回 アジアモデルフェスティバル」でアジアスター賞を受賞した。2006年にスカウトで芸能界入りを果たし、ヒロインを演じた『最後の忠臣蔵』(10)で、第53回ブルーリボン賞新人賞、第35回日本アカデミー賞新人俳優賞など数々の映画賞を受賞した桜庭。近年では、ジョン・ウー監督が手掛けた香港・中国合作映画『マンハント』(18)に出演するなど、中国や韓国を中心に活動の幅を広げている。ドラマ・映画・音楽など多彩なジャンルで活躍する人物に贈られるアジアスター賞には、韓国で最もライジングなスターであるキム・ヨンデ、シン・シアらが名を連ねており、桜庭はファン・ビンビンとの共同受賞となった。日本だけではなく中国、韓国でも活発に活動してきたこと、そして通訳なしでその国の言語を使って撮影に参加し、現地の人々から高い評価を受けたことが今回の受賞に繋がった。また、同イベントで日本人唯一の受賞者となった桜庭は、美脚が際立つ純白のドレスでレッドカーペットに登場。授賞時の挨拶でも流ちょうな韓国語でコメントし、集まった観客から注目を集めていた。コメントは以下の通り。■桜庭ななみ栄えあるアジアスター賞という素敵な賞を頂けて本当に光栄です。私の20代は日本の活動はもちろんアジアも視野に努力してきました。なので、20代最後の日の締めくくりとして、このような素敵な賞をいただけて光栄です。これからも視野を沢山広げて色々なことにチャレンジし、見ている方の心を少しでも動かせるお芝居ができるよう努力していきたいと思います。本当にありがとうございました。
2022年10月17日10月8日(日)に韓国・釜山映画の殿堂野外劇場にて開催する、『第4回アジアコンテンツアワード/Asia Contents Awards 2022(以下 ACA)』の感動と興奮がリアルタイムで楽しめる、日本同時オンライン配信視聴チケットの販売が10月3日(月)12:00から開始される。ACA MC チョン・ヘインACA 祝賀公演出演 NiziUACA 祝賀公演出演 Golden ChildACAは、アジア全域の優秀なTV・OTT(動画配信サービス)・オンラインコンテンツを対象にした授賞式で、第4回となる今年はコロナ禍以来3年ぶりにオフラインでの開催が決定。10月8日の授賞式では、ベストコンテンツ賞、ベストアジアアニメ賞、俳優賞、新人賞、作家賞など12部門に加え、今年新設されたベストアジアドキュメンタリー賞、助演賞、ベストクリエイター賞の受賞が発表される。MCを務めるのは、「釜山国際映画祭」On Screenセクションの招待作「コネクト」に主演した俳優のチョン・ヘインと、2019ミスコリア真(グランプリ)出身で第1回かACAからMCを務めてきたキム・セヨンが英語での進行を担当し、多くの注目を集めるアジアコンテンツの授賞式を世界に届ける。また、授賞式に華を添える祝賀公演に出演するアーティストとして、11月に東京ドームと京セラドームでの公演が発表されたNiziU、2022年1月に待望の日本デビューを果たしたGolden Child、サキソフォニストのデニー・チョンが決定している。先日発表された俳優賞のノミネートには、日本でも大ヒットした「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で自閉症を抱える弁護士を演じたパク・ウンビン、Netflixオリジナルシリーズドラマ「新聞記者」で政治記者役を演じた米倉涼子、国税庁を舞台にした復讐劇「トレーサー」に主演したイム・シワン、TBS「TOKYO MER ~走る緊急救命室~」で頼れる救命救急医を熱演した鈴木亮平などの名前も。またオンライン配信視聴が開始される16時からは、各賞にノミネートされた候補者が参加して行われるレッドカーペットイベントが行われる。昨年の第3回ACAでNew Comer賞を受賞した俳優の森崎ウィンが英語でのMCを務め、森崎とアジアのトップスターたちとの交流にも期待が高まる。『第4回アジアコンテンツアワード/Asia Contents Awards 2022』オンライン配信視聴チケットの販売は10月3日(月) 12:00からスタート。日本にいながら、世界で存在感を増すアジアコンテンツの素晴らしさ、そしてコンテンツを作り出す俳優、出演者、製作陣の熱い思いをリアルタイムで感じることができる授賞式のオンライン配信視聴をぜひ楽しんでほしい。◆公演概要タイトル :『第4回アジアコンテンツアワード/Asia Contents Awards 2022』日時 :2022年10月8日(土)16:00START会場 :映画の殿堂(釜山) 野外舞台( )主催 :アジアコンテンツアワードアカデミーMC :チョン・ヘイン、キム・セヨン祝賀公演出演:NiziU、Golden Child、Danny Jung(Saxophone)◆配信視聴サイト :PIA LIVE STREAM配信視聴チケット代金:2,200円(税込)【配信視聴チケット販売】10月3日(月)12:00~開演30分前までURL : お問い合わせ先: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月29日「博物館でアジアの旅 アジア大発見!」が、東京国立博物館 東洋館にて2022年9月21日(水)から10月16日(日)まで開催される。東洋館を舞台に“発見”の物語を辿る東京国立博物館の「博物館でアジアの旅」は、今回で9回目を迎える秋の恒例企画。東洋の美術・工芸・考古遺物が集う「東洋館」を舞台に、テーマに沿った名品を館内随所に展示するイベントだ。2022年のテーマは「発見」。19世紀末から20世紀初頭の、ヨーロッパや日本の学術探検隊による発見とその物語や、作品にまつわる知られざるエピソード、改めて資料を見つめることで明らかになった新知見などを、東洋館に集まったコレクションの伝来を辿りながら紹介する。中国最大の石窟寺院で発見された「二菩薩立像」中国西北部の甘粛省(かんしゅくしょう)に位置する中国最大の石窟寺院・敦煌莫高窟(とんこうばっこうくつ)で発見された絵「二菩薩立像(にぼさつりゅうぞう)」。1900年に洞窟・蔵経洞(ぞうきょうどう)が発見されたのち、1908年にフランス人の探検家ペリオが赴き、この絵を収集した。“兄弟作品”が見つかった重要文化財「五龍図巻」雲や岩の間にからみあって見え隠れする5匹の“龍”が、激しく波立つ水面や水量を増して流れ落ちる滝と共に描かれた重要文化財「五龍図巻(ごりゅうずかん)」は、歴史に名高い龍の図の名手・陳容筆と伝えられたもの。近年の調査研究により、本作品の兄弟ともいえる作品数点が、アメリカの複数の美術館に所蔵されていることが明らかになった。本作品はその中でも貴重な一作といえよう。高橋由一が清朝・南京から持ち帰った「緑釉龍文軒丸瓦」「緑釉龍文軒丸瓦(りょくゆうりゅうもんのきまるがわら)」は、龍の姿が彫られた円形の瓦。日本における洋画の先駆者・高橋由一が、遣清貿易使節団の一員として清朝の地を歴訪した際に南京で得たもので、裏面には自らの目でアジアを“発見”した興奮が綴られている。ホータン王国の「如来像頭部」、西域における最古の金銅仏第一次大谷探検隊が、かつて仏教王国として栄えたホータン王国(現在の中華人民共和国新疆ウイグル自治区)で発見した「如来像頭部(にょらいぞうとうぶ)」。溶けた青銅を型に流し込み、金メッキを施した金銅仏で、西域における最古の作例とされる貴重な作品だ。“獣”の意匠が謎を呼ぶ「獣面装飾付鉄剣」やベトナム茶陶もさらに、起源をめぐって今なお研究者を悩ませる「獣面装飾付鉄剣(じゅうめんそうしょくつきてっけん)」や、明時代の漆芸を再認識させる漆器「松竹梅填漆合子(しょうちくばいてんしつごうす)」、赤を基調に緑や金の上絵具で細やかな文様を付したベトナムの茶陶で、重要美術品にも指定されている「紅安南唐草文茶碗(べにあんなんからくさもんちゃわん)」などを間近で見ることができる。【詳細】博物館でアジアの旅アジア大発見!会期:2022年9月21日(水)~10月16日(日)会場:東京国立博物館 東洋館住所:東京都台東区上野公園13-9開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで。休館日:月曜日、10月11日(火) ※10月10日(月・祝)は開館。観覧料:一般 1,000円 / 大学生 500円※総合文化展観覧料で観覧可能。※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上は無料。入館の際に年齢のわかるものを提示する。※障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳などを提示する。※会期・開館日・開館時間・展示作品・展示期間等は、今後の諸事情により変更する場合がある。詳細は東京国立博物館ウェブサイト等を要確認。【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:050-5541-8600
2022年08月22日13日(現地時間)、AFI(アメリカン・フィルム・インスティチュート)が、映画芸術への優れた貢献を称え、ミシェル・ヨーにアジア人アーティストとして初めてとなる名誉学位(名誉美術博士号)を授与することを発表。同日、ミシェルはチャイニーズ・シアターで開催されたAFIが運営するフィルムスクール「AFIコンサバトリー」の卒業式に出席し、表彰された。プレゼンターとして、今年大ヒットしたミシェル主演映画『Everything Everywhere All at Once』の監督コンビ“ダニエルズ”が登場。ミシェルを「伝説的な存在」と呼び、「一緒に仕事をして最初に気が付いたのは、彼女の周りの人に対するやさしさでした」と人柄を称賛した。ミシェルは次世代のフィルムメーカーとなる卒業生に向けて、「深く感じ、情熱的に仕事をしましょう」と呼び掛け、「自分の作品に愛を持ち続ければ、その作品があなたを支えてくれることを約束します。勇気を持ち、チャンスをつかみ、壁を破り、自分らしくいることに誇りを持ってください。そしてなにより大事なことは、落下することを恐れないで。だって、みなさんは、飛ぶことを学んでいるんですから」と、失敗を恐れずに挑戦する大切さを説いた。AFIはミシェルのほか、AFI名誉理事のローレンス・ハーバートにAFIへの貢献に対し、名誉コミュニケーション・アーツ博士号を授与した。(賀来比呂美)
2022年08月15日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「アジア系ヘイトクライム」です。まずは身近な差別をなくし、良い関係を築こう。アメリカでは、アジア系住民に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)が近年増えており、コロナ禍で急増しています。今年の1月には、ニューヨークの地下鉄のホームで電車を待つアジア系女性が線路に突き落とされて死亡。2月にはマンハッタンで、アジア系の女性7人が見知らぬ男から突然顔を殴られるなどの暴行を受けました。在ニューヨーク日本国総領事館は、長引くコロナ禍において、日常生活に対する不満が増大しやすく、ヘイトクライムやハラスメントの増加、凶悪化が懸念されると在留邦人に注意喚起をしました。この2年間でアジア系のヘイトクライム被害は1万件にのぼり、5月末には活動休止前のBTSがホワイトハウスを訪問し、バイデン大統領とヘイトクライム問題について議論を交わしたことが大きなニュースになりました。そのころ、ニューヨーク在住のジャーナリストに、アジア人同士の連帯は運動としてあるのか尋ねたところ、Black Lives Matterに比べるとまとまりは弱いという返答でした。足元の日本を見ても、アジア人同士が本当に仲良くできているかというと、さまざまな問題を抱えています。在日韓国人・朝鮮人の方へのヘイトスピーチや差別感情をベースにした社会問題は横たわっています。また、難民問題についても、アジア各国からの避難者の受け入れや待遇の悪さを見過ごせません。2020年の日本の外国人労働者全体の平均賃金は、月額21万8100円。日本人全体の平均賃金は30万7700円で、9万円近い差があります。特定技能の場合、17万4600円、技能実習生の場合は16万1700円。勤続年数も、外国人労働者は2.7年。一般労働者が12.4年なので、外国人の方の雇用の場は極めて不安定といえます。日本の産業構造上、外国から来た人々に対してそもそも冷たいんですね。アメリカのアジアンヘイト問題を語る前に、国内の構造的な格差や差別感情を生み出してしまう有様を変えて、アジア人として連帯できたらと思います。これまでの歴史を知った上で、お互いがフェアな関係を築けるよう模索する必要があるのではないでしょうか。堀 潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX平日7:00~)が放送中。※『anan』2022年8月10日号より。写真・小笠原真紀イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2022年08月06日米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」は、8月1日(月)より25回目となる2023年度の開催に向けた作品募集を開始した。2004年よりアカデミー賞公認の映画祭となり、映画祭グランプリ作品を翌年のアカデミー賞ノミネート候補として推薦してきたSSFF & ASIAは、2019年にはインターナショナル部門、アジア インターナショナル部門、ジャパン部門からなるライブアクション部門およびノンフィクション部門の4部門、そして2021年には新たにアニメーション部門の推薦枠が認められ、サンダンス映画祭やパームスプリングス映画祭と並ぶ合計5つの部門優秀賞に翌年のアカデミー賞へのパスポートを授与できる映画祭として展開してきた。映画祭では、東京をテーマにした作品を募集する「Cinematic Tokyo部門」、クリエイターの表現の幅とチャレンジの機会をさらに広げ、スマートフォンならではの新しい映像クリエイティブの創出を目的にソニーがサポートする「スマートフォン 映画作品部門 supported by Sony's Xperia TM」、国内の25歳までの監督が制作した作品を対象に5分以下のショートフィルムを募集する「U-25プロジェクト」、企業・行政によるブランデッドムービーを特集する「BRANDED SHORTS」といった多岐にわたる作品公募も同時スタート。なお、映画祭全上映作品の中から、「Be HAPPY with HOPPY」を掲げるホッピーの思いを体現する作品に「HOPPY HAPPY AWARD」を授与。さらに、本年より、出版社「講談社」と映画祭による「シネマクリエイターズ・ラボ」プロジェクトも始動。映像作品の企画を国内外から募集する。(text:cinemacafe.net)
2022年08月01日米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)のオンラインクロージングセミナーが行われ、Web3.0時代の新しい映画製作方法、NFTで変わる映画製作の姿、クリエイターがどのようにNFTを活用していけるのかについて、ディスカッションが行われた。“Meta Cinema”をテーマに開始した今年の映画祭アワードセレモニーで、NFT×映画を体現しようとするプロジェクトとして、暗号資産を題材にクリプト業界の欲と闇、そして希望を描く100分の実写映画『The Rhetoric Star』について紹介。6月には映画祭と連動する株式会社ビジュアルボイスとNFTグローバルシネママーケットの構想を発表した。今回のセミナーには、映画祭代表の別所哲也をはじめ、『The Rhetoric Star』製作チームより、映画監督・太一、仮想通貨に関する国内外のニュースを投資家向けに配信するオンラインメディア「CoinPost」を運営する株式会社CoinPostの代表取締役・各務貴仁が登壇。映画製作の現況について、太一監督は「映画誕生から(たった)127年ですが、それにしては老けすぎている。業界のサイズだけ大きくなっているイメージ。視聴方法は進化しているが、では製作方法は?事業としての映画制作のプロセスの進化は止まってしまっているのではないか。そこを再稼働させようとしている」と述べる。別所さんは「アメリカでは、こういうレンズがない、となればでは作ってしまおうというフットワークの軽さ、ダイナミズムが映画界にある」とした上で、「日本は製作委員会方式という、20世紀型映画ビジネスを組み立ててきた。では21世紀初頭の今、どう変革できるのか」とNFTをどう変革に活用できるのかという次なるトピックに話を繋げた。各務さんが挙げたNFTの特徴は、「固有性:他のデジタルデータと判別可能になること」、「取引可能性:所有者が明確になり暗号資産でグローバルな取引が可能になること」、「相互運用性:様々なサービスを跨ぐdコンテンツ利用を可能にすること」、「プログラマビリティ:スマコン活用で自動ルール設定可能にすること」の4つ。太一監督は「これまでは映画のプロセスを言語化する慣習がなく、日本は明確に言葉で語らない文化、察する文化の中で、皆が察し合いながら映画を作っていく市場であった」と述べ、「(各務さんのような)こういう世代が出てきて、NFTを活用するようになっていくと、架空の話をせずに検証を重ねて最適化するという一つの答えに達することができる」と説明。また、現在の世界でのNFT活用状況について各務さんは「映画の世界でいうと、資金調達がやはり大きい。株主と株式の仕組みのように、将来儲かったら利益を還元する、となると証券に該当して難しい。NFTの場合は、継続接点を作れることから、初期から参画してくれている人たちがわかるので、結果的に興行で大きく儲かった際に、その初期投資家に対して大きくメリットを還元していくという設定が可能になる」と話す。太一監督は「カンヌ国際映画祭はじめ、皆NFTに関心を持っており、何ができるかを探している。そしてみなつまずいているようでもある。今はまさに、最初にPCを買った時に近い感覚。なんでもできるからこそ何もできない、という状態」と言い、「映画は人間が作るもの。NFT技術とテクニックを駆使すると、アーティスト一人一人を価値化できる。たとえば、映画監督がスポンサーをつけて映画を撮ったって良い。お金を集める、制作する、売る、というプロセスを崩すことができる」と説明した。また、各務さんは「NFTはグローバルなリーチが取れるというのが一番大きなポイント」とし、日本で作る映画に、国境を越えて世界の人が参加できる点、また、ファンがいる前提で進めていく映画製作プロセス、そして、作品制作者と支援者がダイレクトにつながることができる(中間手数料をとられることなく)ポイントについても話した。太一監督は『The Rhetoric Star』プロデューサー中辻さんの言葉を借り、「Web2.0時代は、映画は見るものだったが、Web3.0時代では、映画は参加するものになる」と述べ、「音楽が聴くものからからカラオケで歌う時代になったように、新聞で情報を読む時代からSNSで情報発信する時代になったように、映画を消費してきた個人が映画を作る側に立ってみることができる時代」と変化を表現した。また、『The Rhetoric Star』が挑むものとして、各務さんは「映画作品を作っていく資金調達の段階からコミュニティを作っていくこと。マーケティング含め、ビジネス収益の多角化も視野に、新しい映像制作の形として世の中に示したい。映像製作の新しい仕組みとして作りたい」と語っている。では、ショートフィルムとNFT、映画祭とNFTでは何ができるのか?各務さんは「一般人が世の中に出ていない作品を評価して高め合っていく、新しい映像評価の枠組みができるのではないか。多言語化発展していきている中で、一つ土台を落として(プロでなくとも映像甲子園的に個人が参加できる場で)評価し合う仕組みを作ったら、コミュニティ化していくことができるのでは」と述べ、太一監督は「ショートフィルムならではのポジションが重要。映画の長編はプロが作っている。ショートフィルムは作りたい側の作品。TikTokやYouTubeで動画をアップしている人々は既にドラマを作りたくなっており、向かっている先はショートフィルムであることは明確である」「一般人が映画を作るようになる。その入り口が必ずショートフィルムである」とコメントした。(cinemacafe.net)
2022年07月27日米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF&ASIA)2022』のアワードセレモニーが、6月20日に明治神宮会館で開催された。本映画祭の最高賞である「ジョージ・ルーカス アワード」はダニア・ブデール監督の『天空の孤高(Warsha)』が受賞。グランプリとなった「オフィシャルコンペティション supported by Sony」の優秀賞の他2作品とノンフィクション部門及びアニメーション部門優秀賞が、次年度の米国アカデミー賞短編部門にノミネート選考対象作品となる。グランプリ発表を経て、本映画祭代表の別所哲也は、「ストーリーテリング、映像、演技のすべてにおいて素晴らしい作品。1つ1つの瞬間および感情がとても細やかに描かれており、観客を作品の世界へ引き込む圧倒的な美しさと力強さを持った作品であった」とブデール監督へ賞賛をたたえた。別所によるオープニング挨拶からセレモニーはスタート。本年は、フェスティバルアンバサダーのLiLiCoは、レッドカーペット前に設置したオンラインスペシャルトークスタジオから中継で登場。MCとして青木源太、望月理恵が登場し、会が進行された。セレモニー中の壇上には、『MIRRORLIAR FILMS Season4』から山田孝之と水川あさみ、オフィシャルコンペティション supported by Sonyの審査員として奥田瑛二、渡辺真起子、玄理。東京都と映画祭がコラボレーションして制作したショートフィルム『サムライソードフィッシュ』には作品に出演している飯島宏騎、マーティ・フリードマン、パラアスリートの川原渓青。ホッピーハッピーアワードのプレゼンターには、第1回受賞監督による制作作品『犬島犬子』に出演した小川紗良が登壇。他にも、日本博主催・共催型プロジェクトとして映画祭が制作したショートフィルム『おかあの羽衣』に出演した服部樹咲、川島鈴遥、池田航、映画監督の河瀬直美監督。Cinematic Tokyo(シネマティックトーキョー)部門では主催者の小池百合子東京都知事らがゲストとして登場した。小池都知事は「受賞した監督の皆さんおめでとうございます。 先日都庁で優秀賞について発表しましたが、このフェスティバルが、数多くの才能ある映像クリエイターを世界に送り出す“きっかけ”になれば良いなと思っています。そして、 映画は人々の心の繋がりを深める力がございます。相手の個性や考え方を尊重しながら繋がることができる社会を目指して、アジアの豊かな伝統や文化、芸術に期待していきたいです」とコメント。次年度の米国アカデミー賞短編部門にノミネート選考対象作品となる「オフィシャルコンペティション supported by Sony部門」の3部門(インターナショナル/アジアインターナショナル/ジャパン)と、ノンフィクション部門、アニメーション部門の受賞発表ののち、ジャパン部門を受賞した吉田真也監督を壇上に招き、公式審査員を務めた奥田、渡辺、杉野希妃、玄理、奈良橋陽子、樋口真嗣監督ら7名が登壇。同じく審査員を務めたパスカル・フォール、ハッサン・ファジリ、ユン・ジェホ監督はオンライン中継で登場した。審査をした感想を聞かれた渡辺は「審査は割とスムーズに進み、受賞した『迷惑なクマ』は静かだけど熱い思いが伝わってくるのを感じました。その地域の問題だけではなく、多くの人へ語りかける美しい作品になっていたと思います。審査員全員一致でこの作品を選出しました」とコメント。ソニーグループ株式会社の小堀弘貴も登壇し、「家族や友人との様子だけでなく、移民や難民からの視点を含めたり、社会的に不安定な中で現実に起きている悲しい出来事から希望を見出す力強さを感じられる作品が多くありました。また、スマートフォンの作品では15歳の方の作品もあり、これからのさらなる活躍を楽しみにしています」とクリエイターにエールを送った。「スマートフォン映画作品部門 supported by Sony’s Xperiaでは、世界72の国と地域から応募のあった602作品のうち、15のノミネート作品から選ばれた受賞者を発表。審査員の奥田は、審査した感想を問われると、「スマートフォンでの撮影だということを微塵も感じさせない作品が数多くありました。例えスポンサーが見つからなくても、スマートフォンを駆使して撮れば、全く遜色ない作品が作れるのだと思えたくらいでした。映画制作者として徹底してリハーサルを行い、スマートフォンで全方位から囲んだような撮影をすれば、通常1億円かかるシーンもスマートフォンだけで完結できるのだと強く感じました」と答えた。東京の多彩な魅力をショートフィルムにして発信する「Cinema Sports Project(シネマスポーツプロジェクト)」として、東京都と映画祭がコラボレーションし制作したショートフィルムが『サムライソードフィッシュ』。作品に出演した飯島、川原、フリードマン、作品を手がけた洞内監督が登壇。MCから、映画の後半に100mをワンテイクで全力で泳ぎきったことに関して触れられると、飯島は「作品に入る前にパラアスリートの様子を見に行き、“速さ”のみでなく“力強さ”、また“泳ぎ切る”という己との戦いを感じました。実際の撮影では、75m超えたあたりから体が痺れてきて、『やばいな』と思ったのですが『死んでもいいや』と思いながら泳ぎ切りました。今回、そんな“力強い”梶木エイスケ役を演じることができ、多くの皆さまに観てもらえることが大変嬉しく思います」と、主演にかけた想いを熱く語った。初めて映画に出演したパラアスリートの川原は、「今回初めて映画に出演させていただいてすごく緊張していましたが、障害と葛藤する役柄は自分と重なる部分が多く、自分にしかこの役はできないんじゃないかと思って演じました。短編映画だからこそのフレーズや1つ1つの想いが脚本から感じられ、こんな熱い映画でこの役を演じられて良かったと思っています」とコメント。フリードマンは、本作品が東京の魅力を発信する映画ということで、「東京は未来的な部分がありつつ、昔の魂を味わえる街だと思っています。そして、常に飽きさせない街であり、昔に対してのリスペクトを含めて全体的に絶妙なバランスが取れた街だと思います」と東京の街について語った。また、最後には藤岡真威人からビデオメッセージで「この作品が世界中の目に触れて、東京都やパラアスリートの素晴らしさが伝わればいいなと思います」とコメントが寄せられた。本作品は、映画祭YouTubeにて多言語で配信中となっている。「HOPPY HAPPY AWARD」では、プレゼンターとしてホッピービバレッジ代表取締役社長の石渡美奈とともに、ホッピー ハッピー アワード第1回受賞監督による制作作品『犬島犬子』に出演した小川が登壇。「わたし自身がおじいちゃん・おばあちゃん子で、温かい気持ちで作品に携わることが出来ました。また、撮影をした岡山県の犬島は、建築や豊かな自然含めてとても素晴らしい場所でした」と、笑顔で語った。また、石渡は「当社2代目の社長が伝えていたのは、家庭があってこそいい仕事が出来るということでした。しかし今、社会では家庭を大切にするということが疎かにされているかと思います。そんな中、今回受賞作品を拝見して、家族の繋がりを瑞々しく描写した、今の社会に伝えるべきメッセージを持っている作品だと思いました」とコメントを寄せた。『犬島犬子』はショートフィルム専門のオンラインシアター「ホッピーハッピーシアター」で公開を予定している。アニメーション部門からは、審査員を務めた筧昌也監督、真瀬樹里が登壇。真瀬は「長編映画と違う難しさは、限られた短い時間の中できちんと伝えたいことを凝縮して伝えられているか、またどこを引き算して作品にするかが、ショートムービーの楽しさだと考えています。今回の作品は、1つのエンターテイメントとして、最初からお客さんを惹きつけるテンポ感や最後まで世界観にひきつける吸引力を感じました」と審査の際に注目したポイントを話す。また、審査員でアワード主催者のデジタルハリウッド大学学長の杉山知之は、ビデオメッセージで「今回は表現技術とアートディレクションが素晴らしく例年にも増して、甲乙つけがたかったです。コロナ禍が3年目になり全世界が不安定のなかウクライナでの戦争がおこったことで、社会問題をとらえた作品に大きく共感を覚えました。グランプリになり得る作品が10作品以上あり、様々な見方ができて考えさせられるものが多かったです」と総評を述べた。日本博主催・共催型プロジェクトとして映画祭が制作したショートフィルム『おかあの羽衣』に出演した服部、川島、池田が、平一紘監督と共に登壇。本作が初主演の服部は作品に臨んだ意気込みとして、「私が演じたのは、世の中に嫌いなものが多くて不満だらけという役ではありましたが、反抗しながらも家族に対する暖かい感情があるので、そこを感じて頂けたらいいなと思いながら演じました。初主演ではありましたが、スタッフの方も温かく、あまり気負わずに肩の力を抜いて出来たので、みんなで作品を作り上げた感覚があります」と語った。『おかあの羽衣』は、映画祭YouTubeで配信中だ。『MIRRORLIAR FILMS Season4』からは、山田、水川、GAZEBO監督、伊藤主税プロデューサーが登壇。山田は、シーズン4に関して「ほとんどの作品はもう撮り終えていますが、9作品をどう並べていくかをこれから考えていく予定です。今までと変わらず、個性豊かな作品が沢山揃うことになると思います!」とコメント。普段は演じる側の水川が初監督を務めたことに触れられると、「凄く貴重な経験でした。1番身近で知っていると思っていた“監督”という職業のはずなのに、こんなにも知らない部分があったのかという発見が多くありながらも、楽しんで務めることが出来ました」と話し、自身の作品に関して「ある男性の日常をテーマにし、“日常に転がる喜びや悲しみは自分の受け取り次第で感じる世界が一変する”というストーリーです。ある男性というのを、1番気を遣わずに演出できると思った自分の夫・窪田正孝に出演してもらいたく、オファーしたところ快く受けて頂きました(笑)」と説明しました。最後に山田が「シーズン1から1年かけてひと段落しましたが、様々な人が参加してくれてショートフィルムの可能性を表現できましたし、僕らも改めて実感できました。新しいものに挑戦するということが、さらに広まれば良いなと思うし、“映画人“の輪をもっと広めていきたいです」と意気込みをアピールした。さらに、株式会社Coin Post代表取締役CEO各務貴仁、映画監督の太一から、暗号通貨を題材にした社会派サスペンス映画『THE RHETORIC STAR』について発表。NFTを活用した映画制作にも取り組んでいる本プロジェクトについて別所は、「Web3.0時代の映画制作の形として注目している」とコメント。続いて、「今後も引き続き、SSFFとしてThe Rhetoric Starの皆さんと一緒にNFTを映画にどう活用していけるか、セミナーという形で皆様にご提案できればと思います」と紹介した。また、講談社は「1000万円差し上げますから映画(ショートフィルム)を作りませんか?」というキャッチフレーズのもと、世界中から企画を募集し、映像製作を行うプロジェクトを発表。本気で世界を目指すというコンセプトのもと、本映画祭がプロジェクトの運営をサポートする。登壇した講談社 代表取締役社長 野間省伸は「創業以来、小説家、漫画家をはじめとしたクリエーターを発掘し、支援し、育成し、一緒に作品作りをしてきました。近年テクノロジーの進化やSNSの利用発展と共に作品が作りのハードルが下がり、誰でも作品作りがしやすい世の中になってきたと思っていますので、昨年始めたゲームクリエイターズラボと同じように、新しい才能を世の中に出すことを支援できるのは、大変喜ばしいことだと感じています」とプロジェクトにかける思いを語った。最後に、グランプリ=ジョージ・ルーカスアワードとしてオフィシャルコンペティションsupported by Sonyインターナショナル部門優秀賞受賞『天空の孤高(Warsha)』(ダニア・ブデール監督)の受賞が発表され、セレモニーのフィナーレには、公式審査員、MIRROR LIAR FILMSや各プロジェクトのメンバー、フェスティバルアンバサダーのLiLiCoが壇上に集合。別所は、「5000以上の作品と120の国と地域からこの映画祭に作品が集まったこと、改めてフィルムメーカーに御礼を伝えたいです。今日から25周年に向けて、動き出します!来年に向けて応援をよろしくお願いいたします!」と感謝の言葉を述べ、LiLiCoは、「哲也さんに誘われて約15年前から関わるこの映画祭、どんどん大きくなっていますね。25周年を迎える来年は、大きなパーティーが出来る世の中になっていると良いなと願っています!」とコメントし、アワードセレモニーを締めくくった。なお、ベストアクターアワード(ジャパン部門)は千葉雄大監督『あんた』の伊藤沙莉に決定。「内に秘めた感情が徐々に染み出るような繊細な演技から複雑な気持ちを一言で爆発させる力強い演技までキャラクターの感情をよりリアルに表現していた」ことが受賞理由になった。今回の受賞に伊藤は「千葉さんの作品でこの賞を頂けたことが本当に心の底から嬉しいです。 あんたとあんたの関係性はとても素敵ですしそれを描いた千葉さんも素敵です。 有難く頂きつつ、 この賞はシェアハピです。 「あんた」を生んでくれてありがとう」とコメントを寄せた。SSFF&ASIA 2022 アワードセレモニー日時:2022年6月20日(月)16:30~19:30場所:明治神宮会館(東京都渋谷区代々木神園町1-1)ゲスト(敬称略):【登壇】全体進行:青木源太、望月理恵、別所哲也(SSFF&ASIA代表)【登壇】小池百合子東京都知事(Cinematic Tokyo部門)【登壇/中継※】樋口真嗣監督、渡辺真起子、奥田瑛二、杉野希妃、奈良橋陽子、玄理、パスカル・フォール(※)、ハッサン・ファジリ(※)、ユン・ジェホ監督(※)、ソニーグループ株式会社クリエイティブセンターブランドインキュベーショングループ統括課長・小堀弘貴(ノンフィクション部門&オフィシャルコンペティションsupported by Sony発表、授与)【登壇/中継※】奥田瑛二、杉野希妃、ハッサン・ファジリ(※)、ソニーグループ株式会社小堀弘貴(スマートフォン映画作品部門supported by Sony’s Xperia発表、授与)【登壇】飯島寛騎、川原渓青、マーティ・フリードマン、洞内広樹監督(シネマスポーツプロジェクト『サムライソードフィッシュ』)【登壇】小川紗良、ホッピービバレッジ株式会石渡美奈代表取締役社長(ホッピーハッピーアワード発表、授与)【登壇】真瀬樹里、筧昌也監督(アニメーション部門)【登壇】服部樹咲、川島鈴遥、池田航、平一紘監督(日本博主催・共催型プロジェクト{『おかあの羽衣』)【登壇】河瀬直美監督(東京2020オリンピック)【登壇】山田孝之、水川あさみ、GAZEBO監督、伊藤主税プロデューサー(ミラーライアーフィルムズ)【登壇】株式会社Coin Post 代表取締役CEO各務貴仁、太一監督、別所哲也(新プロジェクト『ザ・レトリックスター』発表)【登壇】講談社代表取締役社長野間省伸、別所哲也(講談社シネマクリエイターズラボ supported by ShortShorts発表)
2022年06月21日アジア人と太平洋諸島系の人々の社会経済上の平等を求める非営利団体「ゴールドハウス」が、初のガラを開催。ダニエル・デイ・キム、ミシェル・ヨーらアジアを代表するセレブが出席した。『クレイジー・リッチ!』『シンプル・フェイバー』のヘンリー・ゴールディングも出席者の一人で、表彰も受けた。数々のテレビ番組の司会者を務めた後、2018年、31歳のときに『クレイジー・リッチ!』で映画デビューを果たしたヘンリー。この4年で人気・知名度ともに上昇中で大作にもひっぱりだこだが、そんなヘンリーでも人種差別を経験したことがあるという。「E!News」に次のように明かした。「いつだって、(差別に)直面します。私はアジア人としても不十分、白人としても不十分なんです。(これは)アジア人から見ても決して変わらないと思います。受け入れなくてはならないことの一つですね」。イギリス人の父、マレーシア人の母を持つヘンリー。「自分が何者であるのか、自分が信じていることや大切にしていることをよく理解して、他人の誤った考えは気にしないことです。ですから、私はアジア人であることを誇りに思っていますし、イギリス人の血を引いていることも誇りに思っています」と語った。(Hiromi Kaku)
2022年05月24日暑い日が続くと街の中華料理屋さんの「冷やし中華はじめました」が目に留まります。酸味が効いた冷やし中華は初夏の訪れを感じる一品。その他にも韓国の冷麺やベトナムなどのエスニック麺など食欲をそそる麺の季節到来ですね。家にいる時アジアの麺が無性に食べたくなる時がありませんか?そんな時のためにおうちで楽しめる屋台の味、アジアの麺レシピをご紹介しましょう!■さっぱりツルツル!韓国冷麺焼き肉の〆でお馴染みの冷麺はお酢たっぷりで疲労回復効果アリ。韓国の方々の美肌の秘訣、発酵食品のキムチに加えて、野菜や作り置きのサラダチキンがあったらたっぷり入れて内側から美肌を目指しましょう!■黒ジャージャー麺ちょっぴり持て余し気味の「甜面醤」。ジャージャー麺に使うとコク旨で濃厚な本場の味が再現できます。この肉みそは活用範囲が広く、春巻きの皮に千切りキュウリと白髪ネギと一緒に巻くと北京ダック風のおつまみになります。■ミーゴレン「ミー=麺」「ゴレン=炒める」という意味のインドネシア焼きそば。いつもの麺がオイスターソースとナンプラーで一気にアジアン気分に。豚やエビ、ニラや玉ねぎなど具沢山にするとより一層美味しくなります。■おうちでベトナム料理フォー・ガージワジワ身近になっているベトナム料理。ベトナム料理は野菜がたっぷり摂れるものが多くてうれしいですね。鶏のだし汁の滋味あふれる味わいが体に染み入ります。麺がない時はライスペーパーを細く切って代用できます。パクチーや薄切りにした赤玉ネギをたっぷり乗せて本場の屋台気分を味わいましょう!■一年中楽しめる!そうめんのパッタイ風タイ料理の屋台料理パッタイ。現地ではお米の麺で作りますがそうめんで代用可能。くっつきやすいので気持ち油多めで作りましょう。■和えるだけ簡単!韓国風ビビンそうめん コチュジャン:酢:しょうゆ:ゴマ油(2:1:1:1)の黄金比のダレで作る簡単ビビン麺。タレが少し余ったら厚揚げや蒸し鶏に絡めても◎。用途の幅が広いこの黄金比は覚えておくと便利です。■エスニック冷やし中華ナンプラーとライムが効いたエスニック気分満点の冷やし中華。米麺、そうめん、うどんでも楽しめます。テレワークのランチタイムは気分転換も重要です。いつもと違った麺類で気分を高めましょう。おうちにいながら世界の屋台気分が味わえるアジア麺。ナンプラーや甜麺醤など冷蔵庫で眠りがちな調味料を活躍させる絶好のチャンス。今日はどこの国の屋台にしようかなとウキウキ楽しみになりますね。
2022年05月17日そごう大宮店の屋上で、ビアガーデン「アジア旅」が2022年9月4日(日)まで開催される。"アジア料理"&ドリンクが食べ飲み放題のビアガーデンそごう大宮店の開放的な屋上で開催される「アジア旅」は、アジア料理とドリンクが時間無制限で楽しめる、食べ飲み放題のビアガーデン。香港飲茶やタイ・韓国など、アジア各国のバリエーション豊かな料理を旅行気分で思う存分味わうことができる。気になるメニューは、熱々の本格的な「香港飲茶」や、甘辛い味わいがクセになる韓国料理「ヤンニョムチキン」、爽やかな酸味が夏にぴったりなタイの春雨料理「ヤムウンセン」、スパイスをたっぷり使用した「カリフラワーのサブジ」など、食欲を刺激する料理ばかり。飲み放題のドリンクは、香ばしい味わいの黒ビール「マルエフブラック」をはじめ、すっきりとした味わいのアサヒスーパードライやハイボール、レモンサワーなど、アジア料理と相性抜群のドリンクを用意している。【詳細】ビアガーデン「アジア旅」開催期間:2022年4月27日(水)~9月4日(日)場所:そごう大宮店 10階屋上時間:17:00~22:00※ラストオーダーは閉場時間の1時間前まで。料金:大人 4,800円、小・中・高校生 2,000円、幼児(小学生未満) 500円<時間無制限><メニュー例>香港飲茶、ヤンニョムチキン、ヤムウンセン、カリフラワーのサブジなど<ドリンクメニュー例>マルエフブラック、アサヒスーパードライ、ハイボール、レモンサワーなど※天候の急変などにより、予告なく営業を中止する場合あり。【予約・問い合わせ先】TEL:048-646-2111(代表)
2022年05月15日“赤ちゃんポスト”で出会った人たちの予期せぬ特別な旅を描く、是枝裕和監督初の韓国映画『ベイビー・ブローカー』が、「第75回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に正式出品が決定。日本公開時期も6月になることが分かった。古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、<赤ちゃんポスト>がある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が<赤ちゃんポスト>に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、決定的な証拠をつかもうと、静かに後を追っていくが…。是枝監督作品がカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出されるのは、最高賞のパルムドールを受賞した『万引き家族』から4年ぶり、6回目(カンヌ国際映画祭への出品自体は8回目)。是枝監督は「異国での、言語や文化の違いを超えた今回の共同作業を高く評価して頂けて、僕だけでなくスタッフ、キャスト皆が報われたとホッとしています。4年ぶりのカンヌ参加になりますが、コロナ禍だけではなく、世界が大きく揺れる時代に映画を作り続けること、そして、世界に届けることの意味を考える良い機会にしたいと思います」とコメントを寄せている。また、「梨泰院クラス」にて主人公が経営する居酒屋の料理長マ・ヒョニを演じたイ・ジュヨンが本作に出演していることも分かった。本作では、ペ・ドゥナとコンビを組んでブローカーたちを追うイ刑事に扮している。「第75回カンヌ国際映画祭」は現地時間5月17日(火)~28日(土)開催予定。『ベイビー・ブローカー』は6月、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年04月14日世界的なアパレルEC大手boohooは、2021年12月21日、日本、韓国、シンガポール、香港、台湾などアジア地域での事業拡大を発表しました。市場を牽引してきたファッションアイテムやその品揃え、プロモーションを現地のお客様向けに展開します。boohooの感度の高いアイテムの数々を、使いやすい母国語のオンラインショップでお買い求めいただけるようになりました。カスタマーサービスや配送方法も国や地域に合わせて、ニーズに沿ったスピード感のあるサービスをご提供します。イギリスはマンチェスターで設立されたboohoo Groupは、ファッションEC市場をグローバルに牽引するというビジョンを掲げ、複数のブランドを含む、ファッション、ホーム、美容関連のプラットフォームを確立しました。boohoo womenswearはZ世代やミレニアル世代向けに戦略的に展開しており、様々なバックグラウンドや体型を持つ女性をサポートするために、あらゆるシーンやトレンドに則したリーズナブルなファッションアイテムを幅広く取り揃えています。boohooは毎週500点ほどの新商品を追加し、インスピレーションに満ちた、それでいて手の届きやすい価格のファッションを提供しています。アジアでのサービス開始を記念して、boohooは本日から12月末まで、サイト内の商品が最大80%OFFのプロモーションを実施しています。今すぐオンラインストアにアクセスして、探し求めていた理想のファッションに出会いましょう。今年のホリデーシーズンは、boohooでの新鮮なショッピング体験をお楽しみください。boohooオンラインショップはこちら 詳細につきましては、こちら boohoo.jp@boohoo.jp までお問い合わせください。boohoo 1■boohooについてアパレルEC市場を牽引してきたboohooグループは、2006年にイギリス・マンチェスターで設立されました。初めはこだわりを持つ若年層をターゲットに、インクルーシブで革新的なブランド、booho.comとしてスタートしました。その後も15年以上にわたり、感度が高くインスピレーションにあふれるファッションを提供するため、限界への挑戦を休みなく続けています。boohooはイギリス内外で急速な成長を遂げており、美容、プラスサイズ、メンズウェア(boohooMAN)にもそのラインナップを拡大しています。boohooは最も急速に成長しているグローバルな小売業者のひとつです。トレンドを抑えた、手に入りやすい、日常使いしやすいファッションアイテムを提供しながら、俊敏にスピード感のあるビジネスを展開しています。毎日100点もの新商品が追加されるboohoo.comは、世代を代表する世界的ファッションリーダーへと急成長しました。■LocalisedについてLocalisedはグローバルに展開するブランドのためのローカルファーストなeコマースのサービスを提供する米企業です。海外市場を対象にした一流ブランド向けに、国ごとに特化したeコマースサイトの構築、設計から運営・運用、販売、最適化を手がけています。全てのサービスを含めた初のグローバルeコマースビジネスであり、世界でもeコマースの需要の多い国々へ、全てにおいてローカライズされたサイトを、30日以内で開設します。Localisedは、ニューヨークに本社を構え、トロント、ロンドン、ワルシャワ、ブカレスト、そして香港にオフィスを構えています。■会社概要商号 : Localised Inc.代表者: 代表取締役 Kris Green所在地: 1460 Broadway, New York,NY 10036, USA設立 : 2017年URL : 詳細は、 をご覧ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月21日YouTube配信で人気沸騰となったフィリピン発ドラマシリーズの続編にあたる映画『ゲームボーイズ THE MOVIE ~僕らの恋のかたち~』が2022年1月21日(金)より公開。その予告編が解禁された。主人公のガブとカイロを中心に、ドラマ版「GAMEBOYS(ゲームボーイズ)」から続投するキャスト、そして新たな登場人物たちが集結する本作。パンデミックの影響でなかなか会えなかった2人が、同じ屋根の下で過ごせる幸せを実感しながらも、親戚のスーザンおばさんの言葉に傷つき、さらなる試練に見舞われる様子が予告編では描かれている。第10回国際エミー賞キッズアワード(実写部門)へのノミネートを筆頭に、世界中で高い評価を獲得した傑作ドラマの続編となる本作は、フィリピンのオンライン上映プラットフォームKTXとTicket2Meでの公開時、前売券が発売開始から数時間で完売、さらに同国のオンライン映画史上最高興行収入を記録。いま一番熱い“ピノイ映画”が、いよいよ日本で公開される。『ゲームボーイズ THE MOVIE ~僕らの恋のかたち~』は2022年1月21日(金)よりシネ・リーブル池袋、イオンシネマほか全国にて公開。ドラマ「ゲームボーイズSEASON 1」は12月17日(金)よりRakuten TV、Amazon Prime Videoほか動画配信サービスにて順次配信予定。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゲームボーイズ THE MOVIE ~僕らの恋のかたち~ 2022年1月21日よりシネ・リーブル池袋、イオンシネマほか全国にて公開© The IdeaFirst Company
2021年12月01日米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」(以下、「SSFF & ASIA」)は、10月21日(木)より東京都写真美術館にて、10月1日(金)よりオンライン会場にて「秋の国際短編映画祭」を開催することが決定した。今回の「秋の国際短編映画祭」では、来年のオスカー候補となる可能性を秘めたオフィシャルコンペティション supported by Sony 3部門の優秀賞をはじめ、今年の映画祭で受賞した作品を一堂に鑑賞することができる。さらに、新たにアカデミー賞への推薦枠を獲得したアニメーション部門を壮行すべく、ビル・プリンプトン監督がコロナ禍を描く最新作『デミのパニック』や環境問題を描いた『雪の降らないクリスマス』、ジャック・ドゥルーアン監督による『心象風景』など、世界のアニメーション特集プログラムを上映・配信。『雪の降らないクリスマス(No Snow for Christmas)』ほかにも、満島ひかり出演の余命いくばくもない男とその妻を描く『演じる女』。千葉真一さん追悼上映として『シェイクスピア・イン・トーキョー』。松田美由紀、早乙女太一が監督を務めたダンスムービー『祈り人』などもラインアップされている。『演じる女』「SSFF & ASIA 2021 秋の国際短編映画祭」オンライン会場・バーティカルシアターアプリは10月1日(金)~31日(日)リアル会場(東京都写真美術館)は10月21日(木)~24日(日)開催。(cinemacafe.net)
2021年09月22日