「保護者会の会長に就いて2年目になるような人が犯人だったなんて。いったい、誰を信じればいいんですか」 千葉県我孫子市の排水路にかかる橋の下で3月26日、ベトナム国籍で小学3年生の女の子、レェ・ティ・ニャット・リンちゃん(9)の遺体が見つかった。4月14日、死体遺棄容疑で逮捕されたのは、近所に住む自称・不動産賃貸業でリンちゃんが通う小学校の保護者会会長を務める渋谷恭正容疑者(46)だった。 同じ松戸市内の小学校に7歳の女児を通わせている母親は、冒頭の言葉に続けて「本来なら子供を助けるべき味方のはずが……絶対に許せません」と憤りを隠さない。しかし取材を進めると見えてきたのは、子供が2人いる渋谷容疑者の「イクメン」の“顔”だった。 「長男は中1、長女はリンちゃんの1学年下のはず。その2人とも子供が保育園のときには朝、彼が子供の手を引いて通園させる姿をよく見かけました。自宅は東武野田線の六実駅前にあるビルの最上階。親の代に建てたビルをオーナーとして管理しているので時間があるのか、子供の面倒をよく見る子煩悩な人だったように思います」(自宅近所の住人) リンちゃんの遺体は両親の母国で埋葬されるため2日に空路でベトナム入りしていたが、このとき遺族の帰国費用を募る募金を呼びかけたのも渋谷容疑者だった。事件後も通学路のパトロールをして、子供たちに「気をつけるんだよ」と声をかけていたという証言もあった。いっぽう、私生活ではこんなエピソードも。 「そもそもちゃらんぽらんなんです。管理しているマンションも築22年なのに修繕もしていないのでは。屋上の広告塔も錆びついて危ないまま」(容疑者の知人)「線路の向こうに自分のキャンピングカーを止めっぱなしにしていて、雨ざらしでも平気なようでした。お金があるから無頓着なんですかね」(同じ町内の主婦) 渋谷容疑者がそのキャンピングカーにリンちゃんを連れ込んだ疑いがあるとの報道があった。別の報道ではかつて勤務していた飲食店の同僚のこんなコメントが紹介されていた。 「小さな女の子を見ると、かわいいって。ほかの客だとそんなことをしないのに、かわいい女の子の客が来ると、そそくさと注文を取りに行っていましたね」 “悪夢の素顔”ともいうべき内面は、隠そうと思っても隠しきれなかったようだ。人懐っこくて地域の人気者だったリンちゃん殺害について、渋谷容疑者は現在のところ取り調べには黙秘を貫いているという。 「『子供と関わりたい』と自分から手を挙げて保護者会の会長に就任したのも、何か目的があったからでしょうか。恐ろしくて体の震えが止まりません」(近所の住人)
2017年04月21日妊娠が発覚したプレママには、母子手帳(母子健康手帳)が発行されます。これまでは男性には発行されないものでした。しかし最近では男性のイクメン化を目指す自治体が、「父子手帳」を発行するといったこともみられるようになりました。父子手帳をみてみると、母子手帳と比べて、内容やタイトルも自由度が高く、ユニークなものが多いように感じます。WEB上で公開しているケースもあるので、夫婦でチェックしてみてはいかがでしょうか?■パパのつぶやきを記録できる手帖さいたま市の『父子手帖』は、育児に役立つ情報だけでなく、「赤ちゃんができたと報告されたとき」、「誕生の瞬間」、「オムツ替え」など、子育てにまつわるさまざまな事柄に対して感想を記録できる「パパ つぶやキロク」が設けられています。「パパならこうするべき」というよりは、自分で考えながらママと一緒になってパパとして成長できる仕組みになっています。このほうが、男性には受け入れやすいかもしれません。子どもが成人を迎えるまで、毎年お祝いメッセージをつづれるのもポイント。パパの正直な気持ちが残されるので、子どもが大きくなったときに贈ると、宝物になりそうですね。出産、子育てについての情報もパパ目線での内容なので、「俺には関係ない」なんて思わずに、ママの状況やパパとしてどう支えればいいのかといった情報もあります。「まちのみんなからおめでとう!」というコーナーには、市長や地元で働く人々、さらには、浦和レッドダイヤモンズ、大宮アルディージャの選手からのメッセージも! スポーツ好きの夫なら、「サッカー選手のメッセージがあるからもらってみたら?」と声をかけやすいかもしれません。『父子手帖』は、さいたま市のWEBサイトでは、電子書籍版を公開中です。■ユニークにイクメンにスイッチする技を教示ユニークなイラストの表紙が目を引く、岐阜県の父子手帳『パパスイッチオン!ぎふイクメンへの道』。ママの妊娠中には、パパの務めとして、家事分担やフォロー方法などを「イクメンの技」として紹介しています。「妊娠中、パパがしてくれてうれしかった気分転換は?」、「妊娠中、パパが言ってくれてうれしかった言葉は?」など、ママたちの本音を伝えるアンケートページは、ぜひ夫に見てほしいところ。妻から「こうしてほしい」と言われるよりも、「イクメンのたしなみ」として、やるべきこととしたほうが実感しやすいのかもしれません。岐阜県では、「早く家庭に帰る日」を定めたり、パパの育休取得についても積極的に推進している模様。パパとママの育休モデルパターンも紹介されています。手続きや給与のことなどのデータも掲載されているので、夫を説得する材料になりそうです。岐阜県のWEBサイトでは、『パパスイッチオン!ぎふイクメンへの道』pdfファイルを公開中です。■パパの「あるある」ネタ満載まんがや赤裸々トーク満載「まんが王国」を掲げる鳥取県では、育児の楽しさや、パパが育児に参加することの大切さ、ワークライフバランスなどを4コマまんがで紹介する父子手帳『がんばるイクメンのリアルな日常』を配布。つい甘やかしてしまったり、仕事で子どもの寝顔しか見られなかったりと、パパの「あるある」ネタが満載です。しかし、それだけでは終わらず、解決するためのアドバイスもあるので、楽しみながら育児について学ぶことができるでしょう。巻頭には「イクメンとは何か?」などを考える、トークライブの模様を掲載。共働きの男女5人が、それぞれの立場から本音を語り合っています。「子どものうんちを拭けるか」がイクメンの割合とか、「パパのイクメン心」へのママの問題など、ママも参考にしたい情報ばかりです。『がんばるイクメンのリアルな日常』は、鳥取県のWEBサイトでは、ページごとのpdfファイルを公開中です。■まるで雑誌のようなオシャレな一冊和歌山市の父子手帳『和歌山市 父子手帳 和歌山 男の子育て指南本』は、まるで雑誌のようにおしゃれな作りが印象的。パパのタイプがわかるチャートや、「パパにやってもらいたいことチェックリスト」など、ただ読むだけでは終わらない企画が多いので、読み終えるころにはイクメンとしての意識が芽生えそうです。赤ちゃんを見た瞬間は、「猿にしか見えないよ」「まったく実感が湧かなかった」など、飾ることのないパパたちの本音がずらり。リアルな言葉だからこそ、同じ男として共感できるだろうし、パパとしての自覚が自然と生まれるかもしれません。ほかにも、夫婦でできるストレッチなど、役立ち情報が盛りだくさん。夫婦でチェックしたい一冊です。『和歌山市 父子手帳 和歌山 男の子育て指南本』は、和歌山市のWEBサイトでは、電子ブック版を公開しています。今回はとくにユニークなものをピックアップしましたが、ほかにも工夫を凝らした父子手帳はたくさんあります。制度などの地域色が反映されていることもあるので、まずは住まいの自治体をチェックしてみましょう。残念ながら用意されていない場合は、WEBで公開されているものをヒントに、オリジナル父子手帳を作ってみるのもおもしろそうですね。※この記事は2017年4月3日現在のものになります。<参考サイト>・さいたま市 『父子手帖』 ・岐阜県父子手帳 『パパスイッチオン!ぎふイクメンへの道』 ・鳥取県イクメン・マンガ冊子 『がんばるイクメンのリアルな日常』 ・和歌山市 父親のための育児ガイドブック 『和歌山市 父子手帳 和歌山 男の子育て指南本』
2017年04月04日出産2~3年後に訪れると言われる夫婦関係の危機…。産後クライシスとも呼ばれていますが、そんな状況に陥らないためにも“夫婦会議”を勧める“父親学級”が注目を浴びています。講師は現役パパだというから興味津々!潜入取材決行です!産前・産後の子育て力アップセミナーある月の日曜日、千葉県流山市の福祉会館にて「産前・産後の子育て力アップセミナー」が行われました。主催は子育て支援団体Nakocco(なこっこ)。“子育てを共に楽しむ・考える・助け合う”ことを目的として活動する特定非営利活動法人です。この日は夫婦8組と、パパが急遽参加できなくなったママ1人が参加。実母が広報誌でセミナーを見つけて勧められ参加した妊娠6カ月のM・Mさん。パパも「子どもが生まれてくる前に受けておいたほうがいいと思って!」と、とても前向きです。男性女性、互いの認識の“ズレ”を知ることがスタート広い畳の会場、真ん中を境に男性と女性別に座った参加者、その中で3~4人のグループに分かれ「90秒で互いの共通点を多く見つけよう!」というセッションから始まります。この最初の質問でグループの連帯感が生まれ、静かだった会場が一気に良い雰囲気になりました。ちなみにこの質問を夫婦間でやった場合、共通点が12個見つけられるとコミュニケーションが上手に取れている証拠なのだとか。結婚13年目の私たち夫婦は12個も見つけられるのだろうか…ドキッとしました。講座の主な内容は、“女性と男性の認識のズレを知る”ワークショップ。男女それぞれのグループで話し合い、答えを考えるのですが、ここではっきりとわかったのが「思っていたよりも妻のことを知らなかった…」「妊娠・出産の負担を知っているようで、実はあまり知らなかった…」など、男性陣の認識が思ったよりも甘かったこと。「甘いからといってパパを責めたり辱めたりするのではありません。まずは“知らなかった”ことを知ることが大切なのです」と講師の渡辺大地さん。3児の父でもある渡辺さんは「この父親学級はイクメン講座でもないし、イクメンを勧めるものでもありません!」ときっぱり。その後、妊娠中の母体の変化と体の負担や産後の体と心のいたみ、女性が口にしないで我慢している心の内、孤独感や焦燥感などを自身の経験も交えながら自然体で話す渡辺さん。妻が夫に理解してほしいと思う点ばかり、私もうなずきながら話を聞きました。参加者のパパとママも“夫婦といえども話さなければわからない”ことを改めて知ることができた様子。“脱・産後クライシス”夫婦で育児をはじめるために!講師の渡辺さん、実は第1子が生まれた後に離婚の危機が訪れます。「自分が良いと思ってやっていたことが、妻にとっては不満だった。妻の思いをまったく知りませんでした…」と当時を振り返りました。その頃から妻の気持ちを理解するために、夫婦で話し合いの時間を持つように。以降定期的に“夫婦会議”を行い、離婚の危機を回避できたそう。そのおかげで今では夫婦円満、去年3人目の子どもにも恵まれました。2012年、第2子の妊娠時に“産後サポートサービス(家事代行サービス)「ままのわ」”を立ち上げました。当時のスタッフから「産後ケアの必要性にパパたちの理解が追い付いていてなくて、思うようなサポートができない」という声が耳に入るようになります。このことがきっかけとなり“父親学級”をスタート。今では全国各地で年間約100の講座を持つまでに。反響の大きさがうかがえます。どれだけ妻の気持ちに寄り添うことができるか、夫婦で育児をスタートさせられるかがその後の夫婦関係を左右すると渡辺さん。「それには出産前から“夫婦会議”をする習慣をつけてほしい。この講座がそのきっかけになるとうれしいです」。夫婦間のコミュニケーション、夫婦会議のススメこの日、1歳の男の子と夫の3人で参加していたY・Kさん。第2子を妊娠中の彼女も産後危機を体験した1人。「第1子の産後は夫婦でかなりぶつかり、すれ違いました…」とY・Kさん、ちょうど数カ月前に渡辺さんの著書『赤ちゃんがやってくる!』(KADOKAWA/メディアファクトリー)を見つけて購入、すぐに夫にも読んでもらったそう。そしてこの日はパパ自身が講座を受講する!という気持ちで参加してくれたのだとか。受講後にパパにも話を聞くと、「講師が男性で自分と同じ立場、共感する部分が多くてよかったです。さっそく帰って夫婦会議をしていきたい」と、すがすがしい表情。夫婦のカタチも十組十色、夫婦間の“ズレ”もそれぞれ。渡辺さんは、夫婦会議をしても意見が一致するとは限らない、夫婦といえども他人であるから意見が違うのは当たり前だと言います。「大切なのはそれぞれの夫婦がお互いの考えを言い合える、一緒に考えることができる関係になることです。今夜は夫婦会議をしましょう!」と締めくくりました。産前・産後の夫婦だけでなくどの夫婦にも共通して言える大切なことを、改めて学ばせてもらいました。わが家も夫婦会議をしなくちゃ。<取材協力>アイナロハながれやま子育てコミュニティNakocco<文・写真:フリーランス記者林未香>
2017年04月02日今、子どもを育てながら共働きをする世帯が増えています。働くママは「ワーママ」、子育てに積極的なパパは「イクメン」などと呼ばれています。 一方、本気で子育てに取り組みたいのだけれども、仕事のせいで、それもままならないという人も多いのです。それは、「ワーク」と「ファミリー」は両立が難しいという考えにあります。しかし、「ワーク」と「ファミリー」がポジティブなかたちで相乗効果をもたらす可能性はないのでしょうか? そこで、<育児経験は仕事の役に立つ>という考えで、男女2人の研究者が対談します。 ※ 中原淳男性が育児参加をしていくプロセスですが、いくつか障壁がありそうですね。まずは、「できるとは思えない」という「思い込み」を解除する部分です。性別役割イデオロギーとか時間がないとか、いろいろと思い込みがあるので、それを越えるのが第1の障壁。 第2の障壁は、「やり方」を学習していないので、それを学ぶ必要があるということですね。やっぱり最初は相当大変なんですよ。これをちょっと耐えて、1~2カ月やっていくと、手を抜く場所がわかってきたり、最適化できるようになります。 ただ、ここでつまずいて、自分のやり方が悪いからとか、自分にはできないからと意味づけしてしまうと、それで終わり、試合終了です。1~2カ月なんとかふんばってみることですね。 第3の障壁は、「働き方の見直し」です。育児に参加してみると、これを継続していくためには、自分の働き方を見直さざるをえないとわかる。ここに落としどころがつけば、男性は育児参加をしていくようになると思います。 浜屋祐子そうですね。たとえば仕事の場合、異動して1カ月経って軌道にのっていなくても、「俺には無理だ」と思って辞めてしまったりせず、あれこれ周りの助けを借りながらでも頑張るのって普通のことですよね。 育児の場合は、「やっぱり男には向いていない」とか「時間がなくて無理」という言い訳が社会に用意されているからか、なんとかして壁を乗り越えようとまでは思わないのかもしれないですね。でも、よく考えてみたらそれは女性も同じ。家事も料理も育児も最初から上手にできたわけじゃない。 中原まったくその通りです。人はみな、最初は「育児の初心者」なんです。女性だろうと男性だろうと、初めから育児ができるわけではありません。 浜屋一方で、育児スキルに関しては、女性のほうが妊娠・出産がある分、スタートが早い、という特徴がありますね。育児は待ったなしですから、女性は産前産後を通じてものすごい勢いで壁を乗り越え、学習していきます。そういうハードな経験をこなしてきた立場からすると、どうしても学習速度がのんびりした男性を見ると、ちょっとイライラしてしまう……。 中原そして数カ月の差なのに、ものすごく「先輩風」をビュービュー吹かしてきますよね。「おむつくらい、うまく替えなさいよ」と(笑)。 浜屋「今泣いてるのは、眠いからで、お腹空いてる時とは泣き方が違うでしょ!」とか(笑)。 中原いきなりそういう指導をされてもね、男性はわかんないですよ!そこも壁かもしれない。第4の壁は、「妻の先輩風に耐える」かな(笑)。 浜屋あと、ゴミ出しとか、食事の後片付けとか、妻がやっている家事のほんの一部をやっただけで、自分は家事に結構参加しているほうだとアピールしている男性も、まだまだいるようです。 中原そうですか……。昨今は、さすがに「ゴミ出しだけやっても家事参加になる」と思っている人は少なくなっているように感じていましたが、まだ現状は難しいのかもしれませんね。 しかし、一方でこうも言えるのかもね。男性が、そもそも家事の総量がどのくらいあるのかをわかっていないから、アピールしているのではないかと。実際、家事の総量が100で、そのうちゴミ出しはたった2%なのよ、と数字で示されれば、冷静に理解できるはずです。でも、家事の総量がわからないまま、「ゴミ捨てだけやって、家事やったと思わないで」と感情的に言われても、「他になにがあるんだ?」と理解できない。 浜屋家事の総量、ですか!たしかに妻が抱え込んでしまっている場合、まずは、どんな家事をどのくらいやっているのかを「書き出す」など見える形で伝える努力が必要なのかもしれないですね。 ※ 以上、浜屋祐子氏と中原淳氏の新刊『育児は仕事の役に立つ~「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ~』(光文社新書)から引用しました。
2017年03月28日休日に息子と様々なおもちゃで遊べる施設に出かけた。その施設にはボードゲーム、カードゲーム、積み木崩しゲームなどが豊富にそろっていて、好きなゲームを選んで机に運んで自由に遊べるシステムになっている。2歳の時にも一度訪れたことがあり、その時にはまだ単純な仕組みの遊具でしか遊べなかったので、3歳になって遊べる遊具が増えたのではないかという狙いがあった。係のお姉さんに3歳でも遊べるようなものを尋ねると「カエルのおもちゃ」をすすめられた。お姉さんは息子に対して「カエルのおしりを指で押さえるとピョンと飛び上がるんだよ」と動く原理を説明してくれた。しばらく遊んでいると、隣の席にいた5歳ぐらい?の女の子が「これやりたい」と言って近づいてきた。カエルのおもちゃは沢山箱に入っていたので半分ぐらい分けてあげた。すると係のお姉さんはその女の子にも説明を始めた。「このゲームは容器のフタをゴールにしてカエルを飛ばして多く中に入れた方が勝ちになるゲームです」と競争するゲームとして説明していた。息子も見よう見まねでカエルを放り込み始めた。その後、棒倒し、すごろくゲーム、カードゲームと勝敗のかかったゲームを繰り返すうちに息子の競争心に火が付いた。「次はコレ!」「次はコレ!」と興奮した様子でおもちゃを運んでくる。興奮しすぎて「絶対に僕が負けるぞ〜!!」と謎の宣言をしながら棒倒しの棒を抜いたり、「とりゃー!」とすごろくのサイコロを遠投したりとハチャメチャな死闘が続いた。戦いに疲れ果てて抜け殻になった僕たちは、お姉さんに「ここには競争するゲームしかないのですか?」と助けを求めるように聞いてみた。すると全プレイヤーが力を合わせてゴールを目指す勝敗の無いゲームを紹介してくれた。そのゲームは果樹園で育てた果物をカラスに荒らされる前に全部収穫するというのが目的で、ルールはだいたいこんな内容でした。 1、円形の木のカード4枚の上に果物を4つずつ載せます。正方形の道カード5枚を並べて片方の端に果樹園の門、もう一方の端にカラスを置きます。2、各プレイヤーは順番にサイコロを振って出た果物を共通のカゴに入れていく。(赤の目が出たらリンゴ1個、黄色は洋なしというように)3、サイコロには1面カラスの目があってカラスを出してしまうと一歩ずつカラスが果樹園に近づいてくる。カラスが5回出ると果樹園に到達してしまうので、それまでにみんなで協力して果物を全部取り入れろというのがゲームの主旨だ。プレイヤーに共通の敵を設定して団結させるという発想が、悪趣味な処世術のようだなあと思いながらも、遊び始めると「赤の目が出た!リンゴ1個!」「黄色だ!洋なし1個!」「うわあカラス出た!やばい!」と、まんまと団結して盛り上がってしまった。息子はこのゲームが気に入ったようで何度も何度も繰り返した。サイコロ6面中5面が果物なので、普通にやっていればだいたい成功するようになっている。だんだん飽きてきた息子は、サイコロを転がらないように真下に落としてカラスを出すという暴挙に出始めた。確かにこのゲームは果物を全部収穫することよりも、カラスが段々近づいてきて恐々とするところに面白みがあるように思う。カラスとまさかのタッグを組んだ息子は果樹園を荒らし尽くし、悪魔のような笑みを浮かべた。その後、別行動で映画を観終えた妻と合流しビュッフェのお店に昼食を食べに行った。一通り食べ終えてデザートを取りに行くと残り少なくなったケーキの取り合いになった。最後のケーキを無事ゲットして、席に戻ると「ご苦労」と言わんばかりにそのデザートを独り占めするカラスが現れた。ゲーム中の不敵な笑みが蘇る。「一人でぜ〜んぶ食べちゃう」誰かこのカラスを早く退治しておくれ。心の中で叫んだ。つづく
2017年03月14日「近くに緑道があるのですが、そこでお子さんを遊ばせているのをよく見かけますね」 そう話すのは、要潤(36)が住む、東京・世田谷区内の自宅近くの住人だ。ちびっ子だけでなく、母親たちまでもとりこにした『仮面ライダーアギト』でブレークしてから15年。 「要さんほどの人気俳優なのに、マスコミが気付いてないのが不思議ですが……。じつは都内の高級住宅地に、“億超え”の自宅を建てているんですよ」(要の知人) 要が、121平方メートルの土地に建つ自宅を購入したのは14年8月のこと。角度のついた屋根が印象的な、スタイリッシュな一軒家は木造2階建て。近所の不動産業者によれば、「土地と建物あわせて1億3千万円」という豪邸だ。 「要さんは14年4月に、元タレントで美容関連会社社長のA子さんと結婚しました。その年の12月に第一子が生まれていますから、子供が生まれるのにそなえて、広い家を買って移り住んだということでしょう」(スポーツ紙記者) その後、15年12月には第2子も誕生。自宅の周辺では、そんな要の“イクメン”ぶりが噂になっていた。 「休日には、犬を散歩しているのをよく見かけますよ。子供さんと散歩する姿も見ます。ジャージ姿に帽子を深くかぶっているんですが、背が高くてスラッとしているので、目立つんです」(別の近所住人) 要の仕事ぶりは「順調」そのもの。ドラマ出演にくわえ、コンスタントにCMも入っており、収入は安定している。 「現場に遅れてきたことも一度もないですし、台本もすべてインプットしてくる完璧主義者。後輩のセリフにまで目を通し、アドバイスをしてあげる性格で、撮影現場での信頼は大きいですよ。ただ、女性ファンが多い彼にとって、“パパ”のイメージが強くなるのは諸刃の剣。だからインタビューなどでは、家族の話はNGにしています」 ますます仕事への情熱が燃え上がりそうだ。
2017年03月03日こだわり息子のこだわり方は、なかなかややこしいというお話です。スーパーにグラノーラを買いに行きました。お目当ての陳列棚を見つけると息子の動きが怪しい。同じ商品なのに、列の後ろの方から取り出したいらしい。手前の商品が崩れてしまうので「全部同じものだから前から取って」と言っても「これがいい〜!」の一点張りで奥の方に手を伸ばす。こういう流れが2、3回続くとかなりしんどいので崩れた棚は自分で直させるようにしたのですが、その並べ方が独特で、箱を積み木のように積み上げるので嫌になります。家に着くと廊下で急に「抱っこがいい!」。僕は背中にリュック、両手に買い物袋を持っていたので「後でしてあげる」と言って前に進むと、「ここでして欲しい!」と得意の一点張りが始まります。抱っこをする地点まで指定し、そこから動きません。なんとか説得して部屋にたどり着いてからも「廊下のあそこでして欲しかったのー!」と駄目押ししてくるので、「じゃあ、お父さんのリュックと買い物袋持ってくれる?」と言うと、「こんなに小さい手だから無理なの〜」と、か弱さアピール。夕食時、お次はみかんのむき方でもめる。みかんをご機嫌でむき終えた息子は「見て〜タコさーん」とタコ型みかんの皮を披露してきた。「ホントだ〜タコさんみたい〜」と返すと「タコさんはもっと足がいっぱいなの!」となんとも理不尽な怒り方。就寝前には寝相を巡って妻と激突。息子は妻の隣で妻に対して直角に寝転び妻の顔を足で蹴り始めるので、小競り合いの末に布団に収納される。冬でも掛け布団を嫌い、遊牧民のように寝室内を移動し、朝になって部屋の片隅で発見される。目が覚めると僕の作業場にダッシュしてきて仕事を妨害した後、無言で出窓に腰掛けて外の景色を眺めている。僕の部屋の窓がお気に入りの場所のようだ。僕は息子が窓枠に収まって外を見ている姿が好きなのでそれを見たいがために部屋を片付けるようになった。息子のややこしいこだわりもたまには良い効果を生んでくれるのでした。
2017年02月28日保育園の先生やお友達のママが妊娠しているのを知った息子は、お腹の中に赤ちゃんがいるという不思議に取りつかれている。「僕もこーんなに小さかったの?」と人差し指と親指の間隔をギリギリまで縮めて尋ねてきた。「そうだよ」と答えると「卵がマンションにぶつかってパカって(割れて)生まれたの?」と重ねて聞いてきた。どうやら絵本で見た「ばいきんまん」の誕生シーンを覚えているらしい。「お母さんのお腹の中でこれぐらいまで大きくなって外に出てきたんだよ」「お母さんがお腹の赤ちゃんの分までいっぱいご飯を食べて大きくなった」と伝えても、まだあまりピンと来ていない様子の息子だったけれど真剣に聞いていた。ふと思い立ってアルバムに残してあるエコー写真を取り出して見せてあげた。一枚目の写真を取り出すと、妻の妊娠が分かった時のことを思い出した。子どもという言葉を聞いてすぐに有頂天になってしまった僕に妻は苛立っていて、少し冷静になった僕は確認するまでは静かにしていようと思った。そして、大きな期待と不安を一緒に抱えて、妻と二人で初めての産婦人科に行った。待合で一人の時間、心細くて気持ち悪くなって病院備え付けのウォーターサーバを何度も往復して冷たい水を飲んだ。興味の無い雑誌をめくり、部屋に飾られた作者も分からない絵画を見つめ、止まったような時間を過ごしていた。「赤ちゃん元気ですよ」お医者さんのその一言で全ての重圧が無くなって、「お〜」と感嘆の声を上げた。(妻の姿にも驚いた)そして最後に先生がエコー写真を見ながらお話をしてくれた。ほとんど黒の写真の中にツブツブがいくつか確認できる。お医者さんが指で示す先のツブが生命体であるらしい。先ほどの感動とは裏腹に「これがいかにして育つのだろうか?」という新たな期待、不安が生まれる。30歳の僕が3歳の息子と同じように生命の不思議に夢中になった瞬間だった。
2017年02月21日「田中さんが、娘さんと一緒に歩いている姿をよく見かけます。どんなにお仕事が忙しくても娘さんの送り迎えを欠かさない育児熱心なパパで、近所では有名ですよ」(近所に住む主婦) 2月中旬の、この季節には珍しく春めいた日。都内のとある一軒家から、高級外車が出てきた。運転しているのはフジテレビアナウンサーの田中大貴(36)。助手席には、昨年4月から都内の名門私立小学校に通う長女の姿が。 「学校へ行く前、たまに娘さんを連れて早朝ドライブを楽しんでいるみたいです」 早朝ドライブから自宅に戻り、今度は長女と手をつないで家から出て来た田中。そして長女を小学校へ送り届けた後、そのまま仕事へ。 近所では“イクメン”として評判だというが、いまだかつて彼の私生活はほとんど報じられたことがない。 「田中アナに、小学生の子供がいたんですか!彼はプライベートなことを一切しゃべらないので知りませんでした」(スポーツ紙記者) 田中といえば、ニュース番組『ユアタイム』で活躍中。『とくダネ!』時代から主婦を中心に人気のイケメンアナだ。 「もともと彼は慶応野球部で、ホームラン王を獲ったこともあるスポーツマンです。慶応の先輩である巨人の高橋由伸監督(41)とは特に仲が良く、その関係で選手たちとの飲み会にも参加するほど。そんな人柄が愛され、彼ならばとインタビューに応じる大物野球選手たちも多いのだとか」(芸能リポーターの城下尊之氏) 彼がキャスターを務める『ユアタイム』は、放送終了が午前1時を回ることも。 「深夜に帰宅された翌朝も、早くから娘さんとジョギングされていました。睡眠時間を削ってでも、娘さんとの時間を大切にされているのでしょう」(前出・近所の主婦) 09年、彼は1歳年上の一般女性(37)と結婚している。 「奥さんは、かつて読者モデルをしていたこともあり、とっても綺麗な女性。結婚前から料理教室に通い、多忙な夫に尽くしているそうです」(前出・城下リポーター) 絵に描いたような幸せな家庭があるにもかかわらず、なぜ彼は妻子の存在を“ひた隠し”ているのか。 「じつは、田中さんよりも奥さんのほうが公表したがらないんだそうです。というのも、女性だけでなく、男性アナウンサーもいまや人気商売。『自分がしゃしゃり出て、夫の人気を落としてはいけない』という思いが、奥さんにはあるのではないでしょうか。結婚後、奥さんがスタジオ見学にいらしたことがありました。笑顔でスタッフに挨拶し、一歩下がったところが印象的でしたね」(テレビ局関係者) 糟糠妻に支えられ、公私ともに順風満帆な田中。彼の“知られざる素顔”は、幸せで満ち溢れていた――。
2017年02月21日すっかり時代遅れとなった「家事・育児は女性の仕事」という考え方。最近では育児に参加する男性を指す“イクメン”という言葉もすっかり一般的な言葉になりました。芸能人でもタレントのつるの剛士さんやお笑いコンビ『アンガールズ』の山根良顕さんらがイクメンとして注目されています。と、表向きは男性の育児参加が当たり前のような風潮ができていますが、実際のところはまだまだ“男性の育児参加”が社会に浸透していないのが現状です。それを示すのが、厚生労働省が発表した2015年の男性の育児休暇取得率。なんとわずか2.65%です。なぜここまで日本の男性の育児休暇取得率が低いのでしょうか。その原因のひとつに“パタニティ・ハラスメント”というものがあると言われています。夫がなかなか育児に参加してくれない、と悩んでいる方。もしかしたら夫は“パタハラ”の被害に遭っているかもしれません。●男性の育児参加を阻むパタニティ・ハラスメント(パタハラ)働く女性が妊娠や出産・育児をきっかけに職場から嫌がらせを受けることを“マタニティ・ハラスメント(マタハラ)”と呼びますが、パタハラはこれの“男性版”にあたります。つまり、働く男性が育児参加をする上で育児休暇を取ったり休んだりすることを職場が阻害、またはそれをきっかけに嫌がらせをすることを指します。パタハラを受けた人の中には、出世コースから外されたり、退職に追い込まれたり という被害に遭った人もおり、深刻な問題といえます。●パタハラを受けた人のエピソード●(1)「会社をやめろ」と脅された『上司に3か月の育児休暇を申請したところ、「男が育児休暇なんて取るの?本気で言ってんの?」と言われ、さらには「もしどうしても取るんだったら会社やめたら? 」と脅されました。結局、怖くて育休を取るのは断念しました』(32歳男性/3歳娘のパパ)この方は、妻の体調が回復するまでの間は育休を取りたかったそうなのですが、上司に全く理解されず、退職を促すようなことまで言われたようです。育休を取った後のことを考え、結局育休は断念したとのこと。●(2)重要なプロジェクトから外された『私は育休は取れたのですが、その際「先方に迷惑だから」という理由で重要なプロジェクトから外されました。実際に育休を取る日までには終わるはずのプロジェクトです。それだけならまだしも、その後評価を下げられて給料を減給されました 。これってパタハラですよね?』(38歳男性/6歳息子・4歳娘のパパ)この方は珍しく育休を取得することができたようですが、それをきっかけに重要なプロジェクトから外されたり、不当な評価を受け給料を減給されたりといった嫌がらせを受けたそうです。●(3)「自分だけ恥ずかしくないのか?」と叱責された『社長に育休の申請をしたら「男が育休取るなんて馬鹿げてる。他の皆は我慢してきたんだ。自分だけ恥ずかしくないのか?」と同僚や上司の前で見せしめのように 叱責されました。結局、育休は取れずじまいです』(35歳男性/2歳娘のパパ)育休を取得する男性は少ないのが現状ですから、自分の会社でまだ誰も育休を取った男性がいないというケースも多いと思います。その場合、育休の申請をしづらいものですが、この方は勇気を振り絞って相談したそうです。すると、まるで見せしめのように他の社員の前で叱責されたとのこと。----------日本人男性の育児参加を妨げている要因の一つに、“パタハラ”があるのは間違いないでしょう。自分の夫が育児のために時間を割いてくれない、というママは、もしかしたら夫がパタハラに遭っているかもしれません。頭ごなしに「ちょっとは育児に参加してよ!」と責めるのではなく、理由を聞いてみるようにしましょう。二人で力を合わせることで、問題解決の糸口が見つかるかもしれません。【参考リンク】・「平成 27 年度雇用均等基本調査」の結果概要 | 厚生労働省(PDF)()●文/パピマミ編集部
2017年01月15日産後や育児中のママをサポートする団体やサロンが多く見られるようになった今、ママだけでなくパパも応援しよう!と活動しているママ団体がありました。子育てママ応援塾「ほっこり~の」。どんな様子なのかパパ講座に潜入取材!“ママを助けるため”のパパ講座ある日曜日、東京都北区十条の「ほっこり~の」店舗隣の自治会館で「パパのための料理講座」が開催されていました。パパのための料理講座といっても、自分が食べたいものを作る男の料理ではありません。妻や子どものために作る”お父さんの家庭料理”です。この日は6人のパパが参加。奥さんが勝手に申し込みをしていたというパパ、お子さんと一緒に料理を楽しみたいというパパ、リピーターさんの姿も。エプロンと三角巾がなんともかわいくて新鮮です。初対面のパパが2人1組になり、分担をして料理をしていきます。12月とういことでクリスマス向けメニュー、メインのロールキャベツにツリーサラダ、ロールケーキのデコレーションなど、子どもが喜びそうなものでした。講師は家庭科教師で現在育休中のママ。日頃「ほっこり~の」の利用者でもある彼女が、この日のために試作を重ねてレシピをまとめてくれたのだとか。このレシピに従って手順良く、話をしながら和気あいあいと料理を作るパパたち。微笑ましくて、見ている私もうれしい気持ちになりました。子育てママ応援塾がどうしてパパ向け講座を?一般的にパパ同士が集まり活動することが多いと思うのですが、どうしてママ団体がパパを応援するに至ったのか、代表の内海千津子さんに聞きました。「私が6年前にひとりでサロンを始めた頃は、実は男子禁制でやってました。というのも私を含め、夫の協力を得られず頼るところのない弱い立場のママを救いたかったから。孤立しているママたちの居場所を作りたかったからです」第1子出産後フルタイムワーカーとして働いていた内海さん、家庭と仕事のバランスを取るのが難しく体調を崩しあえなく退職、専業主婦になりました。その後第2子を出産するも、夫の協力が得られず孤立。子どもを連れて自分の居場所を探して転々と…寂しい思いをされてきたそうです。「協力的なパパの話をするママたちがキラキラ輝いて見えて、あの頃は苦しかったです」と当時を振り返りました。その後ひとりでサロンを開くべく活動開始、自分の貯金をくずして場所を借りてリノベーション。子育て支援サロン「ほっこり~の」を開業して今年で6年目に入りました。授乳・おむつ替えを無料でできて休憩もできる場所、ママたちが一瞬でも肩の荷を下ろしてほっこりしていってもらえる場所でありたい。その思いから「ほっこり~の」と名付けられたサロンでは、子ども連れOKのママ向けの講座を多数開催。年間のべ3000人のママたちが足を運ぶまでになりました。日々の講座でリフレッシュしたり自分を磨くママ、講師として活躍するママ、立ち寄ってスタッフとおしゃべりをしていくママ、ときには悩みを打ち明け涙を流していくママもいるそうです。(わらべうたベビーマッサージ後の絵本紹介のひとこま)そんなママの生の声と時代の流れから、「やはり一番近くにいるパートナーのサポートなしでは本当の意味でママを救えないと思った」と内海さんは言います。特に第1子の産後は右も左も分からない。どうして泣いているのか?おっぱいもあげてオムツ交換もしたのに…何をやっても上手くいかない、親になってこんなにつまずくとは想像もしていないものだから、かなりの行き詰まりを感じます。それに加え核家族化はどんどん進み、サポートしてくれる親や親族が近くにいない、転勤で友だち、知り合いのいない場所に引っ越してくるなど、育児は孤独を極め、知らず知らずのうちに追い詰められていくのだと言います。ママたちの「孤育」を防ぐためには、一番近くにいるパートナーのパパに理解してもらうこと、助けてもらうことがまず必要だと内海さん。ママの話を聞いてもらうだけでもいい、気持ちを少しでも共有してもらうこと、それには“夫婦のコミュニケーション”が不可欠。そのきっかけとなるよう、パパを応援する講座にも力を入れているのです。夫婦のコミュニケーションのきっかけにこれまで「パパ鍼灸師が教える!パパからママへママからパパへのマッサージ塾」「パパのためのベビーマッサージ講座」や「プロの男性声優さんによる、パパの読み聞かせ講座」、父親学級で有名な「渡邉大地さんの新刊トーク&サイン会」など、ユニークな講座が行われました。「パパ友が欲しい、ネットワークが欲しいと、パパもつながりを求めていることにも気付きました」。実際にやってみてパパからのニーズも見えてきたそうです。パパ向けの講座に一緒に参加したママからは、「夫が子どもをマッサージをする優しい横顔に癒されました」「改めて互いのことを感謝する貴重な機会になりました」という声も。このような積み重ねがパパの育児参加のスイッチを入れ、また夫婦関係の潤滑油となり、ひいてはママが救われることにつながると、熱く語ってくれました。最後に今回講座に参加したパパとママに感想を聞かせてもらいました。「意外と簡単にできました。なかなかおいしかったです」「機会があれば、家でも作ってみようかな」とパパはまんざらでもない様子。ママは「おいしい~!やればできることがわかったのであとは家での実践を期待するのみ!」と、家族でパパの料理を楽しんでいました。家族をつなぐ“食事”、パパの料理講座は家族の距離がぐっと縮まるとても良い講座だったようです。今後もどのようなパパ講座が開催されるのか注目していきたいと思います。<取材協力:子育てママ応援塾「ほっこり~の」><文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年12月25日こんにちは。こじらせ美容オタク家のともです。さて、「イクメン」という言葉は聞いたことがあると思いますが、「イケダン 」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?イケダンとは、文字通り“イケている旦那”のこと。イクメンの上をいくのがイケダンであり、ただ育児ができるだけではイケダンではないのです。イケダンになるには“育児ができるだけ”“イケているだけ”では第一関門を突破したにすぎず、それ以外にも数々のイケてるポイントを通過しないといけません。イケている外見はもちろんのこと、仕事ができる、その上家事も育児もおての物で愛妻家、という超ハードルの高いものを超えていかなければならず、並大抵の旦那ではイケダンとは呼べない ようです。だからこそ自分の旦那が本物のイケダンだと他のママ友にも鼻が高いのは間違いナシ。そこで自分の旦那にイケダンになってもらうべく、イケダンの育て方をリサーチしてみることにしました。●(1)感謝の気持ちは忘れずに『たまに旦那が掃除機をかけてくれることがあったが、慣れていないためツメが甘く、埃が残っていた……。でもやってくれたことに対してダメ出しは一切しない で、「ありがとう」と言っていたら、いつのまにか掃除が旦那担当になり、今は私より掃除上手』(30代女性/パート)ちょっとしたことをやってもらったとき(たとえば食器を洗ってくれたり、洗濯物をとりこんでくれたりなど)と、家事をしてくれたときは大袈裟なくらい褒めましょう。やはり男性は自尊心をくすぐられると弱いもの。せっかくやったのに、「食器、汚れが残ってる!」なんてダメ出しは論外。決して完璧じゃない家事に対しても、「すごい!助かる」と子どもを褒めるように褒めてあげることがポイント。厳しく育てたら伸びる、というのは仕事においてはあるかもしれませんが、基本男性は家事育児は女がするもの、と未だに思っている人も多いので、家事育児をしたら“認められる”というご褒美を与えるのは大切。男性が仕事にのめりこむのも認められたいからであり、家事育児に対しても認められる環境が用意されていれば、旦那もそれに対して面白さを感じ、自ら進んでやってくれるようになるというワケ。家事や育児は男性もやって当然、と言えばそれはそうなのですが、やはり承認欲求が女性よりも強い男性は、褒められることによってやる気が格段にアップします。お互いそうですが、「やってくれてありがとう」という気持ちはいつの日も忘れてはいけません。●(2)見た目も重要『ウチの旦那は仕事人間。むろんファッションになんて無関心。だから私が自分の服を買うときに旦那の服も買うようにしている。旦那を私好みにもできる ので意外に楽しい』(20代女性/事務職)イケダンは仕事もできて、ファッションセンスもよくなければいけないとか……。でも、実は“仕事ができる”と“ファッションセンスがいい”ってなかなかつながらなかったりもするのです。それは仕事が本当にできる人は服を選ぶ時間すら面倒くさい(そんな時間あるなら仕事がしたい)とさえ思ってしまうから。ファッション(つまり見た目)が仕事に直結する仕事であれば話も別ですが……。ファッションセンスに関してはやはり職種によるところも大きいです。仕事はできるが、どうもウチの旦那はファッションセンスがない……というママはママが毎日の服をチョイスするようにしましょう。旦那と一緒に買い物に行ってもいいし、ママの服を買うついでに旦那の服も吟味して買ってあげる、そしてそれを上から下まで朝そのまま着ればいいように用意しておいてあげればバッチリです。どんなにファッションに無頓着な男性でもそこまでしてあげれば、その服を拒む理由もないですよね。でも、大半の男性は日中動きにくいような服は好みませんので、スーツにしても見た目だけでなく機能性も重視して選んであげましょう。●(3)育児は些細なことを毎日頼む習慣づけが大切『今まで育児を頼んだことがなかった旦那に初めて半日1歳の娘をみてもらって外出したら、電話が鳴りっぱなし……。こんなにも何も知らなかったのか、と愕然とした』(20代女性/主婦)男性は子育てに非協力的だ、とは言いますが、そもそも“何をどうしていいかわからない”というケースも多々あります。ママがミルクをあげたりオムツ替えをしたりするのが習慣になってしまうと、いざ旦那にしてもらおうにも、「オムツってどうやって替えるの?」「ミルクって水?お湯?」なんて聞いてくる始末。そうなってくるとパパもママも面倒くさい、と感じることの方が多くなってきますので、普段からささいな育児をコツコツやらせておく ことは大事。ママがいたとしても、子育てをしてもらう時間を与える、ということですね。ママがやった方が早いことでも、いちいちパパに頼んでみる、って意識していないとできないこと。でもそうしないと、ママが病気になったとき、留守のときの旦那の頼りなさに幻滅、という事態に。やはりやったことがないことができないのは仕方ないのです。一日一善、といった感じに一日一育児、子どもの世話をさせるようにママから頼んで習慣化することもイケダンになるためには重要。また、子育てに参加すると旦那側にもパパとしての自信がつきますよ。----------イケダンは一日にして成らず!毎日のママの心がけがパパのイケダン度にも大きく影響してくるということですね。ちなみに著者の旦那はイケダンではないのですが、私がイケツマではないのでまずは自分がイケツマになることから始めようと思います……(汗)。●ライター/とも(こじらせ美容オタク家)●モデル/福永桃子、藤沢リキヤ
2016年12月13日日本でも育児に参加する男性、通称“イクメン”が徐々に増えてきていると言われていますが、一方でママたちからは「夫のイクメン気取りがうざい」「張り切りすぎて逆に迷惑がかかってる」という愚痴もちらほら聞こえてきます。社会からは「男が育児に参加するのは当たり前」と言われ、家では「全然子どものこと分かってないよね」となじられる……今は男性の育児参加が本格的に定着するまでの“過渡期”ということもあり、世のパパたちの中にはそんな苦労を抱えている人も少なくないようです。そんな中、NHKが11月30日に『イクメンブルー』というものを特集して話題になりました。イクメンブルーとはなんなのか。今回は世のパパたちを悩ませる“イクメンブルー”の問題についてお話ししていきたいと思います。●イクメンブルーって何?イクメンブルーという言葉を初めて知ったという人もいると思いますが、イクメンブルーは簡単に言うと“男性が仕事に加え家事育児を手伝うことで精神に不調をきたすこと ”を指します。“男性版育児ノイローゼ”と言い換えてもいいかもしれません。近年日本でイクメンが増加していることから表面化してきたこの問題ですが、人によっては深刻なメンタル不調を起こすケースもあるようで、決して無視できる問題ではありません。これからさらにイクメンが増えてくるであろう日本においては、イクメンブルーはいずれ社会問題化する可能性もあります。●イクメンブルーに陥る原因3つなぜ彼らはイクメンブルーに陥ってしまうのでしょうか。以下では主に考えられる3つ原因についてお話しします。●(1)過労一口にイクメンと言っても、彼らが置かれている環境はさまざまです。毎日定時に帰れて土日も休みという人もいれば、毎日残業で休みは日曜しかないという人もいます。前者の場合は精神的にも時間的にも余裕があるので家事や育児を手伝う余力があるでしょう。しかし、後者の場合は日々の過酷な労働に加え、新しい仕事が増える状態になるため、睡眠時間や気力が削られていきます 。休日も育児に時間が取られ、ほとんど休みがない状態が続くうちに嫌気がさしてきてしまう男性も多いようです。●(2)孤独感男性は女性に比べてコミュニケーション能力が劣ると言われていますから、積極的に“パパ友”を作ろうとしない人が少なくありません。また、そもそもパパ友と出会う機会がないという人もいるでしょう。パパ友がいないと、育児や夫婦の悩みを相談できる相手がいないのでストレスのはけ口が見つからず 、次第に孤独感が増していくようになります。日々積み重ねられたストレスは、いずれ溢れてしまいます。●(3)家事・育児方針の違い夫婦も元を辿れば他人同士です。家事や育児に対する考え方も当然違ってきます。自分はよかれと思ってしたことでも、妻にとっては“迷惑行為”だったり、逆に妻のやることが自分にとって不快だったりと軋轢が生まれてしまいます。家事や育児を手伝うことよりも、そうした妻との衝突のほうが精神的にツラい という男性は少なくないようです。●イクメンブルーに女性からの非難が殺到男性のイクメンブルーについて、女性たちはどう思っているのでしょうか。ためしにネットやSNSを覗いてみると……かなり批判の声が目立ちます。どういうことなのでしょうか?以下はイクメンブルーに対して主に見られた女性側の主張です。『は?イクメンブルーとかふざけてんの?女は毎日家事育児をこなしてるんだよ!』『家事育児を手伝ってうつ病とか、弱すぎて笑うww私はもう10年も一人でこなしてるんですけど?』『育児ノイローゼなんて女性は昔から悩んでた問題。男性だから騒ぐのっておかしいと思う』『ちょっと育児手伝ったからうつ病って……共働きで家事育児全部押し付けられてる私に謝れ』などなど、かなり辛辣な意見が目立ちました。普段自分が苦労しているからこそ、男性にも厳しい態度になってしまうのかもしれません。●イクメンブルーに陥った男性の体験談イクメンブルーとは具体的にどういうものなのか、実際にイクメンブルーに陥ったことがあるという男性たちにお話を伺ってみました。『私は毎日残業になるような仕事なので、毎日帰宅するのは11時。それから家事を手伝って終わるのは夜中の2時。夜泣きも日替わりで私が対応していたので、ほとんど睡眠時間がありませんでした。そのうち、不眠の症状や食欲不振 が出るようになり、そこで自分が育児ノイローゼになっていることに気づきました』(43歳男性/通信)『うちは共働きで二人ともフルタイムなので、家事育児は半分ずつ担っていた感じでした。しかし、実際は家事育児の主導権は妻が握っており、毎日のように文句の嵐 。家に帰るのがイヤでわざと残業したりするほど追いつめられていました』(39歳男性/販売)『私は自分でもプライドが高いのを自覚してるんですが、とにかく妻に育児のことで「こんなことも分からないの? 」となじられるのが苦痛でした。普通の人なら我慢できたかもしれませんが、私には耐えられず、一人で泣くこともありました。今は子どもも大きくなって落ち着きましたが、もう新しい子どもはいらないです』(34歳男性/不動産)やはり仕事との兼ね合いや妻との軋轢が原因でイクメンブルーに陥るケースが多いのかもしれませんね。●イクメンブルーを解消する方法毎日のように家事育児に追われている妻からしてみれば、夫のイクメンブルーは滑稽に思えるかもしれません。しかし、夫が心身に不調をきたせば家庭はまともに成り立たなくなります。夫にイクメンブルーの徴候が出たら、「私だってつらい」という気持ちを少しだけ抑えて、以下のことを試してみてください。●(1)弱音を吐ける関係性を作っておく男性はプライドが高い場合が多いです。あまり妻に弱音を吐きたくないという人も多いでしょう。それに加え、妻が日頃から夫に厳しく接していればますます自分の悩みを伝える機会はなくなります。週に1回でもいいので、家事や育児について夫婦で話し合いをする時間を設けてください 。お互いに疑問に思っていることや不満に思っていること、感謝していることを話しましょう。そうすることで夫も抵抗なく妻に自分の悩みを伝えることができますし、逆に妻も自分の意見を夫に伝えるいい機会になります。お互いにストレスを抱えないように吐き出す場を設けましょう。●(2)スケジュール調整をする夫が過労でイクメンブルーに陥っているときは、少し休息が取れるようにスケジュール調整をしてあげましょう。「今週の日曜は○時まで私が子どもの面倒みるから自由にしていいよ」などと伝え、「その代わり、○時からは子どもをお願いね」と双方が効率よく休める提案 をするといいかもしれません。----------いかがでしたか?イクメンブルーはまだまだ認知されていないものではありますが、放置していれば取り返しのつかない事態に陥ることもあります。夫婦で健康的に家事育児が分担できるように、工夫していきたいですね。●文/パピマミ編集部
2016年12月08日ライフスタイルや職業の幅が広がり、選択肢が増えた現代。妻が外で働き、夫が家に入るという選択をする夫婦もちらほら見かけます。ではどういう流れで主夫に?実際にどういう生活をしているの?気になることを専業主夫のパパに聞きました!どういった経緯で専業主夫に?その日は公園で待ち合わせ、1歳の三男とお休みだった妻と3人で趣味の“ベーゴマ”で遊んでいるところでした。主夫暦10年のベテラン主夫の平井孝明さん(41歳)は、大柄でがっちりとしたタイプ。「そもそもどういった経緯で主夫になったのですか?」(これを聞かなければ話がはじまらない)「結婚前から夫婦で話して決めていましたね」と平井さん。つまり結婚と同時に家に入ったということ。スタートから驚きを隠せない私です。若い頃保育士として働いていた平井さん、毎日のある光景に衝撃を受けました。それはお迎えに来たママに向かって「ママーーー!」と、一目散に走っていく子どもたちの姿。このときに“母親は子どもにとって絶対的な存在”だということを知った平井さん。「父親になってゼロから育児をして、母親に代わる存在になってみたい!」専業主夫になろうと思った一番のきっかけでした。当時付き合っていた妻の和香さん(38歳)は、看護師として働き続けたいという思いがあり、2人の意思がうまくマッチ、結婚と同時にパパが自然と家に入る流れになったのです。厳しい世間の目しかし世間の目は厳しかった…。まず自分の両親の理解を得ることが難しかったそう。夫婦でしっかり話し合い、決めたカタチだと話しても、亭主関白の父親からは「男が外で稼ぎ、女は家を守る。男が女に養ってもらうなんて情けない!」とキツイひと言。(10年経った今でも、こういう考えの人にはまったく理解してもらえないらしいですが…)現在、小3、小1、1歳の3人兄弟の父親であり、実の両親とも同居している平井さん。もちろん出産にも立会い、産後のお世話もみっちりやってきました。その姿を見て、両親も少しずつ理解を示してくれるように。「数時間だけでも両親に子どもを預けることで、育児の大変さを体感してもらったこと。その積み重ねが理解につながったのかもしれない」と振り返りました。やっぱり“孤独”、大変だったママ友づくり主夫は思っていたよりも“孤独”でした…。それもそのはず、育児サークルや児童館などは100%と言っていいほど女性の社会。それに加え、産後1年くらいは授乳中のママがほとんど。そんなママたちの集団に入るのはとてつもなくハードルが高いはずです。「第1子の幼稚園の送迎、最初は誰とも話さなかったし、どちらかというと話しかけないでくれオーラを出していたかも…」。しかし毎日顔を合わせるうちに知り合いができ、少しずつママたちの輪に入っていけるようになったのだとか。現在は小学校のPTA会長、赤羽ベーゴマ倶楽部の会長と、家庭以外でも精力的に活動しています。育児暦9年、父と子の絶対的な関係は築けたのか?3人の子どもを育てて9年、果たして平井さんは“ママに代わる絶対的な存在”になれたのでしょうか?「いや、やっぱり母という存在にはかなわないですよ!」あっさりと敗北を認めてしまいました(笑)。母親と同じ世話をしていても、やはり子どもにとって母親は唯一無二の存在のようです。では男性の育児参加は意味がないのか?「そうではない」と平井さん。家に入って家事育児を担うことで、子どもへの理解と同時にパートナーへの理解も深まったといいます。女性が主婦として家に入った場合、家事・育児のほとんどがママの負担になりがちで、パパは“家の仕事は担当外”とわれ関せずが多いのですが、平井家の場合は違います。基本的な家事・育児はもちろん平井さんの担当。夜の寝かしつけもパパの仕事ですが、夕食後の片付けや洗濯物をたたむなど、残っている家事はできるほうがやるのが平井家流。妻が外で働いているからといって、彼女の家での仕事は0ではないのです。それは夫婦が“当事者意識”を持っているからできること。手伝っているのでも、やらされているのでもなく家族のために“協力”しているから、2人にとっては当然のことなのです。大切なのは“相互理解”と“協力”休日はもちろん産休・育休中も家事と育児の分担ができることが、パパが主夫でよかった点。そして特に産後は話し相手としてもパパがいてくれたことで、和香さんのストレスがかなり軽減されたのだとか。「私が仕事に集中できるのも、夫が家を守ってくれるおかげ。仕事は忙しいけれど、終わって帰宅するといつもに増して子どもがかわいいと思えます」と穏やかな笑顔で話してくれました。「パートナーへの不満がひとつもないという家族のカタチそのものが私の自慢です!」と平井さん。「これからも“協力”して家族みんなで元気に過ごしたいです」と和香さん。2人の絶妙なバランスと連帯感が自然と伝わってくるご夫婦でした。夫婦のカタチも十組十色。それぞれが幸せなカタチを築くには“相互理解”と“協力”、この2つが欠かせないキーワードになるのかもしれませんね。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年11月14日「王子様」みたいな男性っていますよね。整った容姿、素敵に見えてしまう職業、パーフェクトな気がする経歴…思わず恋に落ちそう。でも、それって本当に王子様なんでしょうか?作詞家として華やかな世界もたっぷり見てきた緒田茉莉が、様々な男性を分析していきます。第4回は「実家暮らしの男」。理想のイケメンが実家暮らしだったら、どう思いますか?■実家暮らしの男一人暮らしを始めるタイミングは、高校卒業以後が多い。進学する人、就職する人と様々だが、実家から距離がある学校や職場の場合は寮に入ったり、親戚の家に下宿する事もあるかもしれない。ただ多くは一人暮らしとなるだろう。もし進学、就職のタイミングで一人暮らしを始めなかった場合、実家暮らしが継続されることとなる。実家の暮らしのありがたさというのは、たいがい離れて暮らして初めてわかるもの。つまりその男はずーーっとわからないのだ。家に帰っても、朝慌てて出て行ったままの状態の部屋。大して使っていないのに毎月徴収される公共料金。洗濯物もゴミも自分が動かない限りたまり続けるし、自分しかいないのにフローリングの床にはびっくりするほどホコリや髪の毛が落ちている。こんな一人暮らしあるあるに気が付かずに暮らしているのが、実家暮らしの男である。■シャツは語るあなたが好きな男がシャツを着ていたとしよう。一人暮らしであれば、そのシャツは自分で洗い、アイロンもかけてるかもしれない。ご存知のようにシャツは洗濯して適当に干してしまうとシワができる。一度シワがついた状態で乾いてしまうとアイロンがけも大変だ。たとえオールクリーニングに出している男だったとしても、「そろそろクリーニングに出さないと着るものがないな」なんて考え、まとめて週末に出したりする。そんな手間がそのシャツの向こうに見える。そんな面倒なことやってられない男は万年Tシャツorポロシャツ男になるのだ。一方、実家暮らしの男は脱衣所のカゴに投げ込んでおけば母親が洗ってくれる。脱いだまま裏返しだろうと、色落ちするシャツだろうとお構いなし、母親は文句を言いつつも可愛い息子のために洗濯を欠かさない。ボタンが取れそうなら付け直し、ほのかに香る柔軟剤なんかで丁寧に仕上げるかもしれない。畳んでタンスに入ったシャツをその男はあたりまえのように着てきただけである。そう、「あたりまえのように」ここが大事なポイント!もしもその男が全てをあたりまえのように感じているなら、気をつけてほしい。なぜならその男はサバイバル能力が低いからだ。実家に住んでいるなら雨風どころか暑さ寒さもしのげる家がある。そしてその家は安価か無料でその男を住まわせてくれている。「家賃の支払いさえなければどんなに生活が楽になるだろう」なんて思ったことはないが、「あとお給料が何万円多かったらもっと貯蓄ができる」とか「駅近のマンションに引っ越せる」というビジョンを描くことも少ない。つまり一人暮らしというのは生活を知り、社会を知ることになるのだ。お金も時間も将来への投資として、キャリアアップの勉強をしたり貯蓄をしてるような実家暮らしの男なら、少しは見込みがある。両親がしっかり教育した賜物だろう。ただ教育熱心なあまり世話を焼きすぎる母親に育てられると、将来、ゴミ出しをするだけで「やってやったぞ感」がアリアリの偽イクメンの男になりがち。そんな男に「いいかゴミ出しっていうのはな、家中のゴミ箱を集めて、大きなゴミ袋にまとめ、空になったゴミ箱に新しいゴミ袋をセットして元の位置に戻す!その一連の流れの先にゴミ集積所にゴミ袋を出すというfinal actionがあるのだ!」というゴミ出しの基本のキから教えなければならないのは大変な労力である。■他者を受け入れる余裕はあるかもしれない結婚するまで実家暮らしの男もいるだろう。いろいろ出来ないことも多いし、精神的に弱い部分もあるけれど、その男を愛する家族に囲まれて過ごした年月は確実な自己肯定感を育んでいる。自己肯定感が強い人ほど他者を受け入れる余裕もあるのだ。ちょっとだらしないけど、素直なヤツなので褒めておだてて教えれば吸収も早い。あとはあなたの忍耐力次第だ。実家暮らしの男には、夜中に電話して甘ったるい言葉でも言わせてみてほしい。きっと隣の部屋にいる家族に聞こえないように、小声で必死にこたえるだろう。そんな姿を想像して可愛いと思えたら大丈夫かもしれない?!ライタープロフィール緒田茉莉1997年小室哲哉の計らいにより作詞家デビュー。華原朋美をはじめとする多くのアーティストに作品に参加する。活動は作詞提供のみにとどまらず、エッセイ執筆やスペシャリストのプロデュースなど多岐にわたる。近年の参加作品:チャン・グンソク「Darling Darling/渇いたkiss」KARA「Girl’s Story」KARA「サマー☆ジック/Sunshine Miracle/SUNNY DAYS」 ほか
2016年11月09日台湾でもうすぐ2歳になる娘を子育て中のママライター、なかやまあぽろです。こちらで生活していると、自然と台湾人ママや日本人ママと知り合うことが多くなるのですが、特にわたしは台湾にお嫁に行った日本人ママのお話に興味深々。日本と台湾は距離的に近いとはいえ、やはり文化は全く違います。2016年の秋に公開の映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』では、日本人男性と台湾人女性の国境を越えたリアルラブが眩しいストーリーですが、その逆パターンの、台湾人男性と日本人女性カップルの様子も気になりますね。今回は、台湾にお嫁に行った日本人ママに教えてもらった、“台湾でのリアル子育て”にスポットライトを当て、いくつかのぞいてみましょう!●旦那様は、子どものしつけに意外に厳しい!?台湾人男性と言えば優しいイメージがあり、女性にとことん尽くしてくれる 、なんて聞いたことがある方も多いはず。特に、日本人女性は台湾人男性にとても人気があり、結婚後もずっと奥さんにメロメロ……なんて話も。では、そんな二人の間に生まれた子どもにもさぞかし甘いのかな……?と在台ママに聞くと、びっくり!意外にも子どものしつけには厳しい のだとか。『台湾人の夫の両親と同居していますが、夫をはじめ、家族総出でテレビは幼稚園に入るまでは子どもに見せちゃダメと徹底しています。でも、わたしと子どもが出掛けているあいだに、皆こっそり見ているみたいです』(1歳の女の子のママ)『市販のおかしや菓子パンを与えるのを禁じられています 。ジュースなんてもってのほかです。食生活はかなり厳しいのに、深夜近くまで起きていても何も言わない主人……。どういうこと!?』(3歳の女の子のママ)●パパをはじめ、周りの家族が育児に積極的わたしが台湾で子育てをしていて一番驚いたのは……平日の公園や児童館にたくさんのパパがいること !日本ではあまり見られない光景ですよね。その理由を掘り下げていくと、台湾では2016年に、初の女性総統が誕生したように、女性が活躍する社会が成り立っている ことが挙げられます。産後3か月前後で社会復帰をし、それぞれの両親に子どもを預けて働くことを選択する女性は日本よりも断然多いです。祖父母はもちろん、パパも働くママの味方。お休みの日は自ら進んで抱っこひもを下げて公園や児童館へ子どもを連れて行き、その姿に「恥ずかしい」などといった雰囲気は全く感じられません。“イクメン”が非常に多い国 なのです!『息子が産まれてから、夫が積極的に家事をしてくれるようになったのはもちろん、台湾は外食が盛んなので、産後半年間は食事を一切作らなくてもよい という、びっくりルールを作ってくれました。たまに義両親が夕食を持ってきてくれることもあり、当時は皆に助けられていました』(2歳の女の子のママ)『台湾では“月子”と言う、産後1か月間入院できるシステムがあるのですが、2人目の子を台湾で出産する際は、さすがに上の子をおいて1か月も家を空けられないな、と諦めていました。このことを主人に相談すると、意外な返答が。主人はわたしが入院中の1か月間、義母に自宅まで通ってもらうように説得してくれ、さらに基本的な家事は僕がやるから心配しないでゆっくり休んでね 、と言葉をかけてくれたのです。これには感動し、思わず泣いてしまいました』(5歳・1歳の男の子のママ)●家族や親戚との絆を大切にすることで、子育てがしやすい環境へ台湾での家族、親戚関係はとても親密。月に一度は必ず集まり食事会を開いたり、通信アプリでのグループで、ささいなことでも報告し合ったりなんていうところも。日本人にとっては、いくら親戚とは言え、ここまで立ち入った話をするの!? と、びっくりすることも多々あります……。でも、何か困ったことがあったらすぐに問題解決に協力してくれるというメリットもあるようです。『娘を保育園に預けようと情報を集めていたのですが、語学力が足りずなかなか理想の保育園が見つかりませんでした。それを義母に相談すると、義母の近所の奥さまたちや親戚中に聞いていただけたらしく、一度にたくさんの保育園の情報が集まり 、助かりました』(2歳の男の子のママ)『主人の兄弟は5人ととても多く、それぞれ結婚していて子どももいるので、毎月恒例の親戚の集まりはびっくりするほど大人数 。わたしの息子と同じくらいに誕生した子どもが何人かいるので、家の付近の児童館や、子ども向けイベントの情報を交換しあったりしています。子どもの洋服も、サイズアウトしたものは親戚中の下の子にどんどん回ってくるので、なんだか仲良し大家族みたい』(3歳・1歳の女の子のママ)----------「異文化の中で子育てして行くのは大変」と言うイメージがあったのですが、台湾の方はとても情に厚く、子育てがしやすい国ということが、今回のお話で伝わってきました。でも、きっと日本でする育児とは違うご苦労もされているはず。台湾だけではなく、世界中で子育てを楽しむママたちに拍手!●ライター/なかやまあぽろ(ママライター)●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)
2016年10月15日▲今回の共働きパパ:塚崎卓也さん(40歳) メルヴィータジャポン株式会社 ・フランス発のオーガニック認証ブランド「メルヴィータ」のブランドディレクター。直営店や卸事業、ECなどの営業部および商品戦略や販売促進、受発注などのチームを統括している。・奥さま : 40歳。会社員(IT部門)。学生時代に知りあって結婚。・お子さん : 3人(9歳の双子と6歳)・平均帰宅時間 : 21時30分ごろ【自己採点】塚崎パパの「パパ力」…50点_/100点ママのコメントは文末(3ページ)に!※「パパ力(りょく)」とは、家事や育児へのコミット力のこと■社員の95%以上が女性 社内の働くママたちをサポートする【チェックポイント1:ママの気持ちの理解度】ママのためのサークルを発足! 月1でランチ会を開催する人気商品のアルガンオイルを生みだし、オイル美容の先駆者的存在としても知られている「メルヴィータ」。2010年の日本上陸時からブランドディレクターをつとめる塚崎卓也さんは、小学校3年生の双子のお子さんと6歳のお子さん、合計3人のお子さんのパパでもあります。女性社員がほとんどを占めるという職場環境で働く塚崎さんの「パパ力」が気になるところ。奥さまとの関係性や育児・家事分担について聞きました。――女性社員が多いとのことですが、どのように感じていますか。女性ばかりだからやりづらいということもなく、楽しく仕事させていただいております(笑)。私は姉と妹という環境で育ったせいか、女性のなかで働くことが苦にならないみたいです。保育園の保護者会のときなどに、ママ友ランチのお誘いをいただくことも。10人以上のママたちのなかに私1人という状況で、違和感なくしゃべっています(笑)。――職場には、ママたちも多いのでしょうか。いまは多いですね。この3、4ヶ月で、メルヴィータのオフィスで働く15人のうちの3人が出産しました。以前はママが少なかったこともあり、情報交換のための「こっこクラブ」というサークルを2009年に作りました。発足時は非公認だったのですが、いまは会社の公認サークルに。30人くらいいるメンバーのうち、都合のつく人たちが集まって月に1回ランチをしています。育児の情報交換から悩みまで、会話の内容はさまざま。「託児所を作ってほしい」という声が出ることもあります。ママたちはもちろん、これから妊娠を考えている社員が参加してくれたこともありました。保育園や出産に関してのアドバイスを受けられるので、心強い面もあるのかなと思います。その後、彼女はお子さんを授かり、現在産休中です。いまはオフィスで働く社員を中心としたサークル活動しかできていないので、将来的には店舗スタッフにも広げていきたいですね。■夫婦間のルールは特になし! 自然な流れでの育児参加とは?【チェックポイント2:パパの育児参加】「察して動く」を発揮 毎朝6時に起きて朝食を担当――おもに朝、育児や家事をご担当されているんですね。夜は仕事でどうしても遅くなってしまうこともあるので、自分で時間をコントロールしやすい朝に、できるだけ家事や育児を担当するようにしています。毎朝6時に起きて朝ごはんを作り、上の子どもたちを送りだしてから、下の子を保育園に連れていきます。【塚崎パパの家事・育児分担表】---平日---<朝>・家の片づけ・朝食準備・朝食片づけ・保育園への送り<夜>・上の子どもたちと一緒に寝る---休日---<朝>・家の片づけ・朝食準備・朝食片づけ・下の子をスイミングへ連れていく(土曜日)・子どもたちとおでかけ(おもに日曜日)<夜>・子どもとお風呂子どもは、上が9歳の男の子と女の子で、下は6歳の女の子です。上の子たちは二卵性なのですが、たまに同じような反応をすることもあって、自分たちで「双子だねー」と言っていることもあります。下の子は、上の子たちのマネをして、なんでもやりたがる。「私だってできるもん!」といってやろうとするけど、3歳差があるので、やっぱりできないという感じです(笑)。――お仕事が忙しいなかで、毎日ご家族の朝食を作られるということにびっくりしました。朝食といっても、大したものは作っていません(笑)。フルーツを切ったり、卵を焼いたり。あとは、パンを焼いて、ヨーグルトとジュースを出すくらいです。――毎日続けられていることが、すごいです。分担については、事前に話しあったうえで決まったのでしょうか。分担についてのとりきめは、とくになかったですね(笑)。私たち夫婦は、良くも悪くも、何かについてルールを決めることがほとんどありません。夫婦間でのルールや特別な教育方針もなし。「のびのび育ってくれればいい」と思うくらいです。ただ、妻が出産後も働き続けたいということは知っていたので、できるだけ協力したいとは思っていました。――最初のお子さんが双子ということで、ご夫婦でしっかり育児分担を決められたのかと思っていました。双子だと、夫婦でフル稼働したところで手がまわらないこともあります。分担を決めるというよりは、手が空いたときにできることをしていました。たとえば、妻が疲れて寝てしまっていても朝なら私がミルクをあげられる。そういう感じで、夫婦間のバランスをとりながら、いまの状態になっていきました。――「これをやって」と奥さまが頼む前に、察して動かれたということですね。夫婦間で育児や家事を分担するときには、妻が夫に言葉できちんと伝えないと難しいという意見をよく聞きますが…。両方の実家が近くにあるわけではないので、サポートをお願いしづらいということも関係しているかもしれません。あとは、妻がうまく私のモチベーションを上げてくれているおかげかも…。私が料理を作るとほめてくれて、上手に育ててもらっています(笑)。妻とは学生時代に知りあって、結婚してからも14年くらい経ちます。付きあいも長く、お互いに超えてはいけないラインがなんとなくわかっているので、けんかもしません。たとえば、私はいろいろと言われるのがあまり好きではない方だということも妻はよく知っています。ダメ出しもほとんどないです。何か気になったことがあるときには、後からやんわりというくらいにしてくれています。――「こっこクラブ」でママたちの話を聞いているから、「これはやってはいけない」という地雷ポイントがわかっているのかもしれませんね。それは関係ありそうです。職場で学んだことを家庭で生かす、みたいな(笑)。ワークライフバランスが保てているということですね。――塚崎家は、おふたりの連携がうまく取れていることでしょうか。もちろん、ふたりだけですべてをこなすことはできないので、外部サービスもフル活用しています。会社から補助があるベビーシッターやファミリーサポートなど。妻も仕事柄、子どもが熱を出したからといって休むことができません。いざというときに困らないように、預け先はいくつか確保しています。【チェックポイント3:家族との時間】子どもと過ごす時間を確保するために、引っ越しを決意!――夜はお子さんと一緒に寝るというのは、すごく理想的な生活に思えます。以前は、21時に会社を出て22時に帰宅するという生活を送っていました。子どもたちが寝たあとに帰っていたので、「パパは夜いない人」と認識していたようです。実際に公言もされていました(笑)。子どもともっと関わりを持ちたいと思っているのに、それができていない。自分のなかで、矛盾を感じていました。また、当時住んでいた家が5人で暮らすには手狭になってしまったこともあり、昨年引っ越しをしたんです。――引っ越しをされたことで、どう変化があったのでしょうか。通勤時間が往復で40分くらい短くなったのを機に、帰宅時間を見直すことにしました。20時には会社を出るようにすれば、20時40分ごろには家に着けます。ちょうど、子どもたちがお風呂に入っている時間です。帰ったら急いでごはんを食べて、上の子と一緒に寝る…という感じです。子どもたちには転校・転園をさせてしまいましたが、とてもよろこんでくれています。もちろん、仕事で早く帰れないときや、付きあいで飲みに行かないといけないこともあります。飲み会の席でなかなか帰れないときは、「明日、6時に起きないといけないんだけどな…」と思うことも(笑)。睡眠時間が削られるのがつらいときもありますけど、毎日ではないですからね。それに、妻がいてくれるので、「必ずこの時間には帰らないといけない」という制約がない。それはとても助かっています。――朝もお子さんと過ごす貴重な時間ですね。弊社は遅くとも10時までに出社していればいいので、朝は少し余裕がある方かなと思います。息子の宿題を見るときもありますし、下の子が保育園に行きたくないときは、少し時間をかけて付きあうようにしています。園の外で一緒にうだうだしたり、歌を歌ったり。そうしているうちに、落ちついて中に入ってくれることが多いですね。【チェックポイント3:ママへのケア】記念日には、子どもを預けてデート正直なところ、日ごろはあまり妻へのケアはできていないのかもしれません。ただ、記念日には、子どもたちを妻の実家やベビーシッターさんに預けて、ふたりで食事をしたり、映画をみたりしています。以前は通勤経路が途中まで同じだったので、私の乗る電車に合わせて妻が家を出て、一緒に行くこともありました。ふたりでいても、結局は子どもの話ばかりになってしまいますが(笑)。――学生時代から知っている奥さまが、妻、母へと変わっていかれる様子をそばで見ていて、どのように思われますか。フルタイムで仕事をしながら子育てをしているので、すごいと思います。決して体が強い方ではないので、週末に寝こんでしまうことも。ありがたい反面、「ちょっと無理しすぎじゃないかな」と感じることもあります。――塚崎さんご自身の息抜きはどうされていますか?通勤時間に読書をしたり、スマホでゲームをしたりしています。通勤途中にTSUTAYAがあるので、『ONE PIECE』(集英社)を借りて読んでいた時期もありました。1回に3巻ずつ借りて、やっと最新巻まで追いつきました(笑)。子どもと一緒に寝るようになってから、夜に自分のことをする時間はなくなりました。でも、しっかり寝ているおかげで体調がいいですね。22時に帰っていたころは、「休日はもっと寝ていたい」と思うこともありましたが、いまは土日も元気。子どもたちに感謝ですね。――奥さまからの採点は、どのくらいだと思われますか?50点です。朝は私が担当しているけど、寝かしつけやお風呂など、夜のほうがやることが多いですからね。妻が3人目を出産するときに、2週間ほど入院したんです。ひとりで双子の育児をしましたが、いま思うと、あのときは大変でした(笑)。仕事が終わるとふたりを保育園まで迎えにいってから買い物にいき、ごはんを作って食べさせて…と。それを妻は毎日しているんですからね。とてもありがたいですし、できるかぎりサポートしたいと思っています。▼ママからの評価コメントママから見た「パパ力」は……90点/100点仕事が忙しいなかで、とてもよくがんばってくれていると思います。家事よりも育児についてパパ力が発揮されていることが多く、子どもたちもパパが大好きです。子どもに甘く、すぐに「いいよー」といってご機嫌をとる面もありますが(笑)、本当に助かっています!家事・育児に使える時間にはもちろん限りがありますが、そのなかでは線を引かず、気がついたこと、できることを自分で考えてやってくれる姿勢がうれしいです。私が細かいことをあれこれ言わなくてもすんでいるのは、「こっこクラブ」の皆さんや保育園のママ友など、日ごろからたくさんの働く女性がいろいろ話してくださっているからだったんですねー。みなさんにも感謝です!【「パパの自覚」について】最初の子どもが双子だったために圧倒的に手が足りず、パパが育児に主体的に参加せざるを得ない状況でした。おかげで育児の大変さはよく理解してくれており、パパの自覚も最初から持てていたと思います。ただ、自分が子どものころに大好きだったゲームの復刻版を息子に買い与えて、ゲーム仲間を増やそうという魂胆はみえみえでーす(笑)。【「パパの家事」について】朝食を作ってくれたり、保育園に送ってくれたり、本当に助かっています。欲を言えば、家のなかの片づけをもう少しだけがんばってほしい(笑)。そこにも「察するチカラ」があれば、完璧です。今度寝ている間に「ホコリセンサー(があれば!)」をつけたいなーと思っています。【「パパの育児方針」について】子どもには、とても真剣に向きあってくれています。子どもたちはそれぞれ個性が異なるので、接し方も一人ひとり変えています。私が行きづまったときには意見を言ってくれて、「おお、そうか!」と気づけることがたくさんありました。少しでも時間を見つけて話しあうことで、私たちなりの夫婦の答えをみつけていきたいなーと思っています。【「ママへのケア」について】私が疲れてピリピリしてくると、さりげなく子どもたち3人を連れて遊びに行ってくれたり、外食を提案してくれたりするのがとてもありがたいです。それから、メルヴィータ製品をたくさん買ってきてくれるところも(笑)。パパは自分のブランドだから買ってきてくれるのだと思いますが、使ってみたらとても肌の調子が良くなって驚きました。これからもどんどん買ってきてほしいですね。 Informationアルガンオイルが半額に! 「スタートオーガニック キャンペーン」2016年10月5日(水)~10月18日(火)塚崎さんがブランドディレクターを務める「メルヴィータ」では、現在「スタートオーガニック キャンペーン」を実施中です。なんと、化粧品の空きボトル(どんなブランドのものでもOK)を店頭に持参すると、リサイクル活動への参加のお礼として100%オーガニックオイル「ビオオイル アルガンオイル 50mL」が半額でご購入できるというもの。詳しくはこちら>>
2016年10月05日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。育児を人任せにせず、ママ任せにさえせず、積極的に参加する男性を“イクメン”と呼びます。この、ママたちの憧れ“イクメン”は、いわゆる母性に対する父性によって自然に育つものではありません。 ママや環境が作りだしていくものです。最近、この“イクメン”欲しさに、アレコレと夫に指図をし、指導を試みようとするママがいます。でも、良いイクメンを育てあげるにはそれなりの工夫や努力が必要です。そこで、イクメン育ての経験者であり成功者である先人たちにその秘訣を教えてもらいました。目次イクメンは褒めて育てるイクメンは褒めすぎないイクメンには家族単位のご褒美をイクメンに対する家族の理解を得ることまとめとして●イクメンは褒めて育てる子どもをあやすのも、オムツを変えるのも、家事全般でも、たとえそれが下手でも「うまい!」 と一言。これが基本だと言うのは、共働きで夫婦が順番に1年ずつの産休を取ったAさん(40代)です。最初の子を産んだ後、「私が最初の1年を見るから、次の1年はよろしく」と宣言をし、「週末は一緒に子育てしましょう」と付け加えたそうです。こうして、最初の1年間の週末に“褒め”育イクメンに励み、翌年には職場復帰しました。その後も2年おきに出産し、3児を育てているという素晴らしい計画出産・育児を実現しています。そして、もちろん完璧なイクメンに育ったご主人は、そのたびに育児休暇を取得し、週末は必ず子どもたちの相手をしてくれる といいます。1年もの育児休暇を3回も取らせてくれる会社もスゴイけれど、それを取る夫の勇気こそが“褒め”ポイントです。●イクメンは褒めすぎない褒めて育てるイクメンにはひとつ注意点があるそうです。それは矛盾するようですが、褒めすぎないこと。前述のAさんは、最初は仕事で疲れて休みたいだろう夫に、週末を犠牲にして子育てを教えこむのが申し訳ない気持ちもあって、感謝の気持ちを込めて褒めすぎてしまったそうです。その結果、夫はまだイクメンとして育ちきっていないうちに自信満々になってしまい、妻のアドバイスに耳を貸さなくなってしまった のです。子どもが日々成長していく以上、育児も日々勉強が必要です。でも、夫が過度な自信や達成感を持ってしまうと、日々成長していく子どもについていけなくなってしまうといいます。育児よりイクメン育てのほうに苦労し、「少し遠回りをしてしまった」と笑うAさんは、「自信も大切だけど謙虚さもないと」と。確かに、育児に完成も終わりもありません。ハンパな自信は邪魔になるばかり なのかもしれません。●イクメンには家族単位のご褒美をGさん(50代)のご主人はイギリス人ですが、日系企業にお勤めで日本文化に馴染みが深く日本語も堪能です。夫婦仲は人も羨やむほどで、二人で世界中を旅行するのを趣味にしていました。第一子が生まれた後、Gさんの夫は子育てには最初から協力的だったものの、あくまで週末イクメンに過ぎなかったそうです。さらには、妻の時間のほとんどを子どもに取られてしまうこと、自分の週末を丸々育児にあてる見返りとして、お小遣いのアップや好きなお酒の購入などを“おねだり”してきたとか。そこでGさんは考えました。「一緒に育児をして、一緒に旅行に行きましょう。どれも一緒に楽しむの」。Gさんと夫は、実際に家族旅行の計画を立て、生後6か月未満の子連れで10日間のバカンスを楽しんだそうです。それもこれも、「一緒に」の言葉 につられた夫が頑張ってくれたおかげ。第二子のときには、夫自ら3か月の育児休暇を取得して子どもが新生児のときから育児に参加し、育児休暇が終わる前には家族4人でバカンスを楽しんだそうです。●イクメンに対する家族の理解を得ること「夫自身は育児休暇取得をOKしてくれたけど、夫の両親の反対にあった」というのは、Hさん(30代)。20歳になったばかりで第一子の出産を控えていたHさんは、不安から夫に産後しばらく一緒に育児をしてほしいと懇願しました。夫はそれを了解し、1か月程度の育児休暇を計画していました。ところが、それを聞いた夫の両親が猛反発した といいます。「まさかそんなに怒られるとは思わなかった」というHさんは、「かといって、どうしても夫にそばにいてほしかったから譲れなかった」ため、出産までの半年間、夫の両親を懸命に説得したそうです。「夫は気にするなと言ってくれたけど、反対する人が一人でもいれば、せっかくの夫の決断が彼の中でマイナスとして残ってしまうかも」という彼女の思惑は、夫を良きイクメンに育てる結果に結びつきました。渋々ながらも両親の了承を取りつけ、産後1か月のあいだ夫婦で子どもを大切に育てたHさん。子どものオムツを手早く替え、やすやすと寝かしつける夫に対して、最初は不満げだった両親も「良いパパですね~」と子どもに語りかけるようになったそうです。Gさんの夫は、第二子、第三子の出産でも数週間から1か月の育児休暇を取ってくれたほか、夫の両親も進んで手を貸してくれる という家族が出来上がりました。●まとめとしていかがでしょうか?夫がイクメンであれば、確かに育児を分担できて、ママ業で楽もできれば夫婦で育児の楽しみの共有もできます。ただ、イクメンが勝手に育ってくれるとは限らない以上、妻が子育てと同時進行でイクメンを育てる努力もする必要があります。子どもと違って夫は人格形成済みの大人。言葉でも行動でも、その扱い方には十分な愛情だけでなく、十分な配慮も必要とします 。ママとしては、育児と同時に“育イクメン”も負担するのは大変ですが、長い目で見れば、自分にとっても子どもにとっても、たぶん夫にとってもプラスになるはず。育児の協力を通して、夫婦と家族の絆は間違いなく強くなることでしょう。●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
2016年09月26日パパの立ち会い出産率が高くなってきている今日ですが、パパたちは自ら望んで立ち会ったのかしら?立ち会ったメリットを本人は感じているのかしら?妻として夫に聞きたかった本音を6人のパパに聞いてみました。そもそも、立ち会いは自発的に?「立ち会いをしない理由が見あたらない。妻が嫌がらない限り当然だと思っていた」と答えたのはゆうしさん(35歳)、2児の父。出産当日に単身赴任先の鹿児島県の離島、徳之島から飛行機→新幹線→電車で四国の徳島県に移動。間に合うかハラハラ、ドキドキの9時間…。病院に到着して30分で生まれたため、陣痛で苦しんだだろう妻には申し訳ないけれど、「あっという間だった」という印象。りどうさん(43歳)は、「特に決心することはなく普通に立ち会うものだと思っていました。強いて言えば“娘に早く会いたかったから”」。お腹の中にいる赤ちゃんと出会えた瞬間はただただ感動!だったそう。「パートナーと一緒に赤ちゃんを迎えたい!という願望が強くて…」と答えたのは、いぬっちさん(35歳)。予定日を過ぎたママは事前に入院、陣痛がきたとの連絡で病院に向かい、立ち会い。約12時間後に第1子が生まれました。前室だと思っていた場所が分娩室に早変わり、扉を閉められそのままの流れで立ち会ったのはTOROPICALさん(49歳)。「第1子は無痛分娩、しかし第2子は自然分娩だったので妻が不安かと思い、立ち会いを断るのもアレかな…と」、正直に答えてくれました。(笑)奥さんが助産師のacg17920さん(42歳)は、出産までの流れでなんとなく立ち会い。「今思えば、妻の現場での仕事の様子を知るよい機会になった」と、普通のパパとは少し違った視点からの感想。心に残ったシーンは?「産まれるまでまだ時間がかかるかも…と助産師さんに言われ、『○○ちゃーん!出ておいでー』と私がお腹に声をかけたとたんに、ググッと降りてきたんです」と、りどうさん。これには助産師さんも驚いたそう。妊娠中にずっと話しかけていたからかもしれない、というパパは現在も愛娘の育児を楽しんでいます。「はじめてわが子を抱いた妻の顔が忘れられない」と答えたのは、カメラマンのなだろうさん(48歳)。シンプルですが妻の一瞬の表情をとらえた、写真家さんらしい感想。同じく母となった妻の様子が印象に残っているのがいぬっちさん。小さな赤ちゃんが産まれるだろうという予想に反し、3908gの女児誕生!産んだ妻もびっくり!その後カンガルーケアで赤ちゃんを抱く妻が少しずつ落ち着き、赤ちゃんをやさしく包みこんでいたシーンが脳裏に焼きついているのだとか。産む立場の私たち母親は自分の姿を客観視できないので、こういうシーンを夫がしっかり見て心に刻んでくれていると、とてもうれしいですね。とにかく無力・・・でも父としての自覚が芽生える最初のスタート?「出産において父親は無力だと思い知りました。同時に出産を経て母親は強くなっていくんだなと」(ゆうしさん)「立ち会っていなければ、出産がどんなに大変なものかわからなかったと思う。家族の大切な瞬間を共有できてよかった」(なだろうさん)出産に立ち会うにあたり妊娠・出産について勉強をしたりどうさんは、「知れば知るほど“出産がどれだけすごいことか、命を育み産む女性がどれほどすごいのかを感じた」と言います。ほとんどが“親としての自覚が芽生えた”、“父親になる感覚のようなものが得られたかもしれない”と、立ち会ったことをプラスにとらえているようでした。最後に夫から妻へのメッセージ「こんな愛おしい生き物を生んでくれて、本当にありがとう」(りどうさん)「ありがとう。これからも共にがんばりましょう」(acg17920さん)日々の育児で妻を頼ることが多くなっていることを省みるゆうしさんは、「今後は家事も含めてもっと積極的に関わりたい」と。だから子どもだけでなく私の相手もよろしくお願いします、と最後にかわいいメッセージが付け加えられていました。ママたち、育児で忙しいとは思いますが、夫のことも構ってあげましょうね。(笑)「第2子男児の今後はいろいろと思いやられるけれど、生れ落ちた瞬間から知っているというのは、これからどこかで生きることがあるかもしれないね」(TROPICALさん)。子どもたちが生まれた瞬間から、大人になるまで育てていく責任が伴う親業。母親だけではなく、いざというときには父親の出番もやってくるのです。そんなときは頼りにしてます、父さん!“出産の振り返り”、なにかの機会に夫婦でやってみるのもよいかもしれません。互いに感謝の気持ちを思い出し、また気持ちを新たに生活するきっかけになるかも。さっそく私も夫に聞いてみようと思います。話を聞かせてくれたパパさん、ありがとうございました!<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年09月19日子育てをする者ならばわかると思うが、新生児の頃から物言わぬ赤子と1日中2人きりでいると、「大人と会話したい」「育児の大変さを誰かと分かち合いたい」という欲求が湧くものだ。その思いからせっせと児童館や育児教室に出かけたり、口コミサイトに投稿したり、ママ友作りに励むママも少なくない。一方で「毎日話すのは夫のみ、子どもは3年保育より2年保育でできるだけ見ていたい」という、家庭内で十分満たされているママもいる。加えて、夫はイクメン。そんな彼女と自分の違いを、この度発見したのでご紹介したい。夫とのコミュニケーションが半端ないはじめは彼女が満たされているのも、夫がイクメンなのも、性格の違いだと思っていた。それも一理あるが、それだけじゃないのだ。その友人は見知らぬ土地で子育てを始めて丸4年。未だママ友はおらず、日中外に出ることはほとんどない。結婚前は働いていたが、いま日常生活で会話する人はほぼ夫のみ。元からそういう子だったのかというと、学生時代は友達が多く、いつも友達に囲まれていて世渡り上手な子だった。今の様子とは印象が正反対なのだが…話をしていて、あることに気付いた。その友人は、何でも夫に相談するのだ。子どもの服を買うとか、その日の夕飯のメニューとか、些細なことでも相談する。相談だけじゃない、日々起こったほんとうに小さな出来事も、夫にこまめに話している。そういえば彼女は、連絡がマメなタイプだったことも思い出した。大事なのは夫とのコミュニケーション「子どもを早く預けて自分の時間が欲しい」と願うママの多い昨今、実家が遠いながらも、2年保育でできるだけ見たいと思うママも珍しいだろう。彼女を見ていると、「夫とのコミュニケーションで満たされているから、ママ友がいなくても、子どもと1日中いても大丈夫なんだ」と気付いた。時を同じくして、児童精神科医である佐々木正美先生の著書『子どもへのまなざし』(福音館書店)にて「育児はほとんど手伝ってくれないが、日常の生活において夫とのコミュニケーションに満足を感じているお母さんは、同じように(育児の)疲労を感じにくいし、苛立ちにくいし、不安も感じにくいのです。」という記載を見た。彼女の場合夫はイクメンだが、イクメンになるのもわかる。ママと違って育児に縁遠くなりがちなパパでも毎日話を聞いていればイメージが湧きやすい。話してもらうことで「頼られている感」も上がり、より育児に手を出しやすいだろう。育児にもスキが必要じゃあ自分は?と振り返ると、元から連絡はマメではない。正直いまは夫に喋るのも面倒くさいぐらい毎日疲れている。「夫に話してもわからないだろう」「求めている答えは返ってこないだろう」と、はじめから諦めている部分もあるだろう。それでも夫に話すときは育児疲れが和らぐから、「夫婦のコミュニケーション」は侮れない。はじめから「求めている反応を求められないから」と思うのも、愚問だ。他人だから当たり前だし、話さなければ話さないだけ分かり合えなくなる。男女は違うのだから、わかってほしいなら会話を増やすべきだろう。それだけじゃない、私は何でも自分で決めたがりで、育児に関することはほぼ自分で決めてきた。どこか「育児は私には任せて」風をふかせているところがある。完璧主義で苦しむママに、多いのではないだろうか。「恋愛にはスキが必要」とよくいうが、「育児にもスキは必要」だ。妻があんまり頑張り過ぎれば夫も手を出せなくなる。まず何をどう手を出せばいいのかわからないからだ。次第に「任せておけば大丈夫」と一切手を出さなくなる。いま自分ができるのは、夫婦の会話を諦めず増やすこと、もっと自分から夫を育児に巻き込むこと。彼女を見て、そう気付いたのだ。ライター:宮野 茉莉子
2016年09月10日男子大学生を対象にした、とある調査によれば、文系男子学生の44.1%が「育児休暇を取って積極的に子育てしたい」と回答しています。「育児休暇」を取るのは女性だけではない!という考え方が世間に広まりつつある昨今ですが、まだまだ取得するのはほとんど女性。しかし、最近は、若い男性を中心に「子育て参加」に前向きな考えを持つ人が増えているようです。■仕事も大切だけど、できるだけ育児に関わりたい同調査によると、「もし子供ができたら、育児休暇を利用して積極的に子育てしたい」と答えたのは、文系男子44.1%・文系女子67.8%・理系女子73.5%。文系男子は前年比で5ポイント増えています。その理由を聞くと、文理男女ともに「子供が小さいうちはできるだけそばにいてあげたいから」(全体49.5%)が最多。文系男子の意見として2番目に多かったのは、「男性であっても育児休暇を取るのは当然の権利だと思うから」(23.9%)、女子は文理とも「育児期間中は育児に専念したいから」(文系26.6%・理系24.5%)となっています。■職場でのイクメンは、まだまだ肩身が狭い?男性の子育てへの参加や、男性の育児休業取得の促進などを目的とした「イクメンプロジェクト」をご存じでしょうか。2010年より厚生労働省が始動させたプロジェクトで、最近では国をあげて「男性の育児参加」を積極的に支援しているということが分かります。政府のこうした働きもあり、子育てをする世代の男性たちの意識は少しずつ変化しているようです。しかし、職場の意識改革にはまだ及んでいないよう。2015年の女性の育休取得率は、81.5%であるのに対し、男性の取得率は、わずか2.65%。年々微増しているものの、まだまだその差は大きいといえそうです。政府は2020年までに「男性の育休取得率を13%にする」としていますが、その目標を大きく下回る結果となっています。残念ながら、父親が仕事をしながらも育児に主体的に関わる環境は、まだ整っていないようですね。■男性が育休を取ると効率的な働き方が実現するそんな中、2014年4月、日本生命保険が「男性職員の育児休業100%取得」の取り組みを達成したと発表しました。同社は、2013年度より、「男性が育児休暇を取ることで女性が働きやすい環境を整えること」を目的に、満1才6カ月未満の子どもがいる男性職員を対象に一週間程度の休暇取得を推進。前年度までの男性の取得者は、年間10人未満だったのが、同年度末に取得率100%を達成したそうです。100%ということは、子供のいるすべての男性社員が育児休暇を取ったということ。男性だけでなく、女性でも育児休暇を取ることで肩身が狭い思いをすることもある日本の社会ですので、これはかなり先進的と言えるのではないでしょうか。さらに同社はこれらの取り組みにより「男性が育児休業を取ることで、効率の良い働き方を意識するようになる」と指摘しています。育児休業取得による効用●本人―育児参加の喜びや意味合いを見出し、仕事と家庭をどちらも大切にしていきたいと考え効率的な働き方を意識するようになった。―妻の大変さがわかり、家族と過ごす時間を意識的に増やし、絆が深まった。―育児を担う妻の視点を持つことで、仕事における発想が広がった。●職場―育休取得にあたり、業務を「見える化」し共有することで、早帰りや急な休みにも対応できる体制ができた。―育休取得職員が不在時に、部下に仕事を任せたことで、部下のスキルとモチベーションアップにつながった。―職場全体のコミュニケーションが活性化した。日本生命保険「男性の育児休業100%取得を達成いたしました」日本生命保険だけでなく、男性の育児休業取得率が高い企業は保険会社が多いのだとか。将来、自分も育児休暇を取りたい!と考えている男子学生は保険会社へ就職をするのもいいかもしれませんね。また、「夫に育児休暇を取ってもらい、子育ての大変さを知ってもらいたい」と考えている女子学生は、保険会社勤務の彼を探してみては?■育休を社会に浸透させるには?これから先、共働きが増え、女性への家事や育児の負担はますます大きくなると予想されます。しかし、「男は仕事を優先すべき」「育児は女性がするもの」という上の世代の意識を変えていかなければ、私たちが望む「家庭と仕事の両立」はなかなか実現が難しいかもしれません。そんな上の世代の意識を変えるには、私たち若者世代が毅然とした態度で「育休申請」をするべきなのではないでしょうか。男性だとしても、育児休暇を取りたいと胸を張って言える若者が増えれば、会社も社会も育児休暇に対する考え方が少しずつ変わってくるはず。会社や上司の言う事をきちんと聞くことも大切ですが、新しい風を吹かすのはいつの時代も若者の役目なのです。社会人になったとしてもアウトローになることを恐れず、自分の意思を貫いていきたいものですね。
2016年09月04日なんだか近頃、夫婦の会話が減った気がする。ズバリ、倦怠期だと思う。もう夫婦の仲が冷えきっている……そんなご夫婦のみなさん!諦めるのはまだ早いです!ご主人が「愛妻家」になればすべて解決するんです。愛妻家って…なに?「イクメン」はよく聞きますが、「愛妻家」という言葉は「イクメン」に比べて影が薄いような気もします。そもそも、愛妻家ってどんなひとのことを言うのでしょう?たしかに「お宅のご主人は愛妻家ね~」なんて言われたら嬉しいけど、うちの夫は愛妻家に当てはまるの…?という奥様。自分が愛妻家になるってそんなの無理だ!と思っているご主人。『サラリーマン 妻夫木マモルの愛妻生活』を(ご主人が)読めばその答えが見つかります!サラリーマン 妻夫木マモルの愛妻生活本の監修は「日本愛妻家協会」が担当。ちなみに、お値段も1,122円、「いい夫婦」プライスというこだわり!『サラリーマン 妻夫木マモルの愛妻生活』(竹書房)この本は、結婚10年のサラリーマン妻夫木氏(35歳)が周りの友人と愛妻家を目指す、実践的な専門書。妻夫木夫婦は最近会話もなく関係は冷め切っており、「熟年離婚」も頭をよぎる日々。妻夫木氏の友人は、「それは妻がモンスター化している!愛妻家になるしかない!」と強くアドバイスします。でもいきなり愛妻家になると言っても、どうしたら……。妻夫木氏が悩んでいると、「実はオレも!」と仲間が集結。ひとりではできないことも仲間がいたら大丈夫!こうして、妻夫木氏の愛妻家になるためのクエストが始まったのです!内容は漫画とコラムで構成され、1…いえ、ゼロから「愛妻家になるため」の方法が詳しく書かれています。料理本に例えるなら“どこのスーパーで買い物するか”から書いているぐらい、本当に初歩からです。どうして妻がモンスターに?「妻は、夫婦関係が冷めてくるとモンスター化してしまう」とこの本には書かれており、妻夫木氏の妻は頭に角が生えたモンスターとして描かれています。え…妻がモンスターに見えてしまうって、それまで一体何があったの!?とツッコまずにはいられません。私はまだ結婚3年目のペーペーですが、10年も経つと女はモンスターになってしまうんでしょうか…。この奥さん、残業で帰ってきた妻夫木氏にご飯も用意していませんが…。妻夫木氏が実践していく「愛妻家の道」。まずは残業せずに早く帰ること。家事を習うこと。妻に「ありがとう」と言うこと。…妻夫木氏よ、今までこれ、してなかったんか! そらあかんわ!奥さんもモンスターになるわ!…つい素の関西弁でつっこんでしまいました。いや、もしかしたら結婚当初はしていたのかもしれない。けれども年数を重ねて当たり前になり、倦怠期を迎える。もしくは忙しくなり、余裕がなくなってそのままになってしまった…。妻夫木夫婦はそうだったのかもしれません。そんな妻夫木氏がこなしていくクエストは、女性から見ても「たしかにこれをされたら嬉しいなぁ」と思ってしまう納得の内容です。日本愛妻家協会の活動が感動的巻末にはクエストスペシャルとして、日本愛妻家協会の詳しい活動内容が掲載されています。「キャベチュー」こと「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」、愛妻の日の1月31日に花を買って早く帰る「男の帰宅花作戦」などなど…。特に気になったのが、夫婦がハグをするためにお互いの足の置く位置が書かれている「ハグマット」を使った、30代から60代のご夫婦の体験談。「恥ずかしかったけどよかった」「妻が一回り小さくなった気がしてさらに愛おしくなった」「お互いお腹が出て、年を取ったねと笑いあった」などのコメントに胸がじんわりと温かくなりました。「愛妻家」を軸とした夫婦のありかたを提案するこの本。愛妻家の定義は、きっと夫婦の数だけあると思います。だからこの本すべて実践してもよし、ポイントだけ試してもよし。カバー裏にも素敵な仕掛けがあるので、こちらは奥様から活用してもいいかもしれません。さぁ、あなたも「愛妻生活」で素敵な夫婦関係、はじめてみませんか!?日本愛妻家協会ライター:三谷 アイ
2016年09月03日さまざまなアニメに登場する、パパキャラ。ちょっと頼りないパパや、思いっきり男らしいパパなど、いろいろなパパが登場しますよね。その中で、あなたが「こんなパパが家にいたら最高かも」と思うパパはいますか? 今回は、あんふぁん読者アンケートで読者に聞いてみた「あなたの理想のパパキャラ総選挙」の結果を発表します(アンケートは2016年6月16日~6月30日実施)。アンケートは264人のママが回答。1人3票まで投票できるルールで行いました。結果を見てみると、現在のママたちが求める理想のパパ像が見えてきました。第1位は「トトロ」でおなじみのあのパパ!第1位、122票を獲得したのは、「となりのトトロ」でおなじみの草壁タツオ。サツキとメイのお父さんです。サツキとメイのお母さんが病気で入院している中、1人で2人の子どもたちを連れて引っ越しをし、自転車に2人を乗せてお母さんの看病に出かけます。家では家事も仕事もしなくてはならず、大学までバスと電車を乗り継いで通勤。大変すぎる毎日ですが、子どもたちを優しく見守り育児に奮闘しています。ママからのコメントでは「常に落ち着いていて、子どもに対してユーモアのある対応が夢があるなと思います。「常に落ち着いてていて、子供に対してユーモアのある対応が夢があるなと思います。(『もしかして、まっくろくろすけかな…?』とか、『どんぐり好きのネズミかな?』とか) また、メイが机でドンドンしているのに対して叱る際、怒鳴るのではなく、『メイ、やめなさい』と静かにピシッと言えるのが、理想の叱り方だと思います」(30代ひまわりの種チョコさん)という、叱り方について感心したという声や、「トトロ、子供の頃に見た時は子供の目線だったけれど、大人になってみるとお父さんが肩肘はらない素敵な子育てをしてることに気づいた。 妻が入院中で、子供2人の面倒をみているのに大変そうにもせず、周りを上手く頼っている。 穏やかに子供に接する姿もとてもいいです」(30代水さん)と、周囲に上手に頼る姿や穏やかさを評価する声が寄せられました。第2位は家族アニメの王道「クレヨンしんちゃん」のひろしがランクイン!第2位には、クレヨンしんちゃんに登場する野原ひろしがランクイン(94票)。霞が関の商社で働き、埼玉県春日部市まで毎日通勤。休日はゴロゴロしていることも多く、だらけた父親のイメージもあるひろしですが、アニメの中ではときに子どもと同じ目線で遊ぶ姿や、頭ごなしに子どもを叱るのではなく、しっかりと子どもの言い分を聞き、対話をする場面があるなど、育児の中の面倒に思われがちな部分にも向き合うイクメンぶりも見られます。ママからは「野原ひろしさんはどんなに疲れていても帰りを待っている家族と一杯のビール、そんな小さな幸せを大切にする姿がとてもカッコいいなと思います。家族への愛情が本当に深くて、特に映画で見せる本気の家族愛や言葉のひとつひとつには思わず涙があふれてしまう、まさに理想のお父さんです」(20代まなをさん)という声や「綺麗なお姉さんに目移りしても、家族に後ろめたいようなことはしないところに家族への本当の愛を感じる!多少頼りなくっても、それが1番大切だと思う」(20代Asaさん)という、家族に対する熱い愛情を貫いている男らしさが良いという声がありました。また、野原ひろしの作品中の発言について「ママが帰って来れなくなった日、パパが2人の面倒をみてクタクタになり、ママが、帰って来た時に「ママは偉いよ~」と感謝の言葉を言っていて、なかなか言えるパパはいないんじゃないかなと感心した」(30代ひなひなひなこさん)という声も。ママが不在の日に子どもの面倒を見たら「俺が大変だった」ということを主張するパパも多そうですが、普段のみさえの頑張りに気づき、それを感謝の言葉として表せるひろしは、やっぱり男前ですね!第3位は長寿アニメ「サザエさん」から抜群の人間力を持つ「マスオさん」第3位には国民的長寿アニメ、サザエさんから、タラちゃんの父であるマスオさんがランクイン(74票)。マスオさんは婿養子ではありませんが、奥さんであるサザエさんの実家、磯野家に住んでいます。家族関係として難しい立場でありながら、波平やフネ、カツオやワカメとも良い関係を築く抜群の人間力を持っています。早稲田大学卒業という、意外と高学歴な一面も。そして、サザエさんの失敗にも「それがサザエのいいところ」と言ってあげられる優しさが大きな魅力です。ママたちからは「マスオさん、嫁家族とストレスなさそうに同居してるのがすごい」(30代ゆずタイムさん)という現実的な意見や「マスオさんは、サザエを褒めまくりそして同居の義兄弟にも優しい。私も、あんなに褒めてくれる夫が欲しい! 」(30代たゆなさん)という、サザエさんを羨ましがる声まで集まりました。「妻の家族を大事にする姿を子どもに見せている」(30代もりささん)というタラちゃん視点の声も。確かに、マスオさんの姿を小さいころから見ているタラちゃんは、将来優しい夫になりそうですね。年代別ではこんなキャラのランクインも…!年代別ランキングでは、年代ごとに選ぶキャラクターに差が見られました。■20代では世代を感じるあの作品のパパがランクイン20代では1位、2位は全体と変わりませんでしたが、3位に「ライオンキング」でおなじみのムファサ(シンバの父)がランクイン。また、第4位には胸キュン作品として大人気のジブリ映画「耳をすませば」から、月島雫の父、月島靖也が選ばれました。抜群の強さと父親らしさが光るムファサは頼りがいがありますよね。「自分の考えや善悪をしっかり子に伝えていたし、命をかけて子を守る姿にグッときた。」(20代まめめがねさん)という声があるように、しっかりと育児に自分なりのビジョンを持っているところも素晴らしいですね。月島靖也は、無口で無関心にも見える父でありながら、娘が進路ややりたいことで思い悩んだときには「人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにもできないからね」と諭(さと)しながらも、「生き方はひとつじゃない」と、最終的には背中を押してくれる強さを持った父であります。ママのコメントでは「思春期の娘との接し方はとても難しいと思うけど、自分の意見を無理強いせず見守りながら時に諭すように接してくれるお父さんは理想的。あと妻を大学に行かせてくれる寛大さも素敵」(30代potileさん)という声がありました。大人になってからこのお父さんの言葉のすごさや寛大さに気が付いたママも多いのではないでしょうか。この2人のパパに対しては「優しさと強さを兼ね揃えている。そして、見守るということで子どもたちを信じている。心配でも見守るということはなかなかできないのですごいと思います」(20代AちゃんMちゃんママさん)という意見が寄せられました。育児まっ盛りで子どもがまだ小さい家庭も多い20代ママにとっては「見守る」ということのハードルが高い場面も多いですよね。そんな中、静かに子どもの成長を見守り、子どもの考えを認めていく父親たちの姿は輝いて見えるのかもしれません。■50代には熱血&頑固な父親たちが人気!50代では「巨人の星」に登場する星飛雄馬の父、星一徹が第1位に。星飛雄馬を鬼の猛特訓で厳しく指導しながらも、飛雄馬が巨人入りを夢見たときには父親らしく励ます一面も。日本中探しても星一徹以上の熱血父はいないかもしれませんね。また、第2位には磯野波平がランクイン。40代以下のランキングで、波平がマスオさんを超えることはありませんでしたが、50代ではマスオさんを破り、波平が高順位を確保する結果になりました。磯野波平は”カミナリ親父ぶり”が目立ちますが「昔の日本のお父さんのイメージ 家族思いでいいと思う」(30代匿名さん)という声がありました。確かに、厳しくカツオやサザエを叱る姿もありながら、いつも家族に目を向け、時にはやりたいようにやらせるなど、一方通行ではない愛情を感じる存在でもありますね。厳しいといわれる2人のパパに対するコメントでは「子どもに嫌われたくないからと友だち親子を装わずに、きちんとしつけをしてくれそうだから」(50代以上あずきさん)という意見も。子どもに好かれたいあまり、甘~い対応をするパパも多い現代ですが、厳しくびしっと教育できるパパもカッコいいですね。■ランク外ながら熱狂的ファンの多い荒岩一味(クッキングパパ)ランキングでは40代のランキングのみ5位ランクインとなったクッキングパパですが、コメントを見ていくと熱狂的なファンが多いのが特徴的でした。「理想のパパと言ったら、荒岩一味しかいないでしょう!子どものために定時で帰り、ごはんを作ったり家のことをしたり。作るごはんはプロ並み!感情的に怒ることもなく、相談事にものってくれます。仕事もバリバリで課長にもなっていて部下の信頼も厚い。笑顔が苦手だという不器用なとこもあるけど、家族みんなが大好きなお父さんです!奥さんが帰ってくると、ちょうどおいしそうなごはんができてるとこが羨ましい~」(30代REさん)など、共働きでバリバリ働く妻よりも早く帰宅し、家事や料理に没頭する姿を高く評価する声が多く聞かれました。他にも「家族思いが行動に表れているから」(30代こばちん)「理想の父親はクッキングパパしか思いつかなかった」(20代ジョン)と、漫画の内容を知っているファンからは抜群に高く評価されている様子。長く放送されているテレビアニメや映画に比べて知名度が低めだったかもしれませんが、みんながクッキングパパを知っていたらもっと上位へのランクインが期待できたかもしれませんね。父親に求められるのは「優しさ」「強さ」「妻への愛」今回のランキングで上位にランクインしたパパたちを見てみると、共通して見えるのは「優しさ」「強さ」「妻への愛」でした。どのパパも子どもたちや家族、周りの人に対する優しさがあり、また、何かが起きたときには全力で家族を守る強さがありました。そして子どもだけではなく、妻に対しても愛情を持ち、優しい言葉をかけていたり、いつもはけんかをしていてもいざというときには大切にする姿勢が見られます。アニメに登場するパパキャラたちは実際には存在しませんが、その作品の中で育児をしながら、自分なりのビジョンを持って子育てしている姿がありますね。ママの陰に隠れてしまうのではなく、育児をする当事者としてがんばる姿こそが、ママたちからの人気の秘訣なのかもしれません。我が家のパパたちにも、このキャラクターたちのように「優しさ」「強さ」そして「妻への愛」を忘れずにいてほしいものですね!<文・写真:フリーランス記者宮澤初恵>
2016年08月25日男性の育児休業取得率はわずか2.3%(2015年厚生労働省調べ)。期間も2週間未満の短期間が半数以上だという現実。なかなか出会うことのなかった育児休業取得パパ。とうとう見つけました!長くて短い3カ月今年2016年4月から3カ月の育児休業を取得した上田千秋さん。復職して1カ月もたたない7月に、お散歩コースの商店街で待ち合わせをしました。1歳になったばかりの娘のNちゃんと一緒です。47歳でパパになった上田さんが“育休”を取得したきっかけは「疲れた妻をサポートして彼女のストレスを軽減したかったから」。温厚だった奥さんが、産後から少し強い口調になり、厳しい表情を見せ始めたことが気になっていたのだとか。マスコミ関係の仕事をされている上田さん自身も、約2年前に育休について取材。制度を知っていくうちに、実際に使ってみたいという気持ちが芽生え、実際に取得するに至ったそうです。では、取得してみてどうだったのでしょうか?変化や気づきなどを聞かせてもらいました。パパの気付き“世の中のお母さんはなんて大変な仕事をしているのだろうか・・・”「頭ではわかっていたんですよ、大変な仕事だって。でも実際にやってみて“実感”としてわかりました」と上田さん。朝起きて食事を作り、食べさせてから子どもを連れて散歩。合間に洗濯、掃除に買い物。育休中は料理にも挑戦したそう。「育児だけでなく、次から次へと迫ってくる“家事”と“雑事”。読書やランニングの趣味も少しは楽しめるかと期待していたのですが、甘かったです」育休前も休みの日は子どもと過ごしていた上田さんですが、それはただの“いいとこ取り”でしかなかったと言います。「もう1つ誤解していたのは、働いているママだけが大変だと思っていたこと。でも実際はそうではなくて、専業主婦のママもものすごく大変だと知りました」育休に入ってから、大人との会話がめっきり減った上田さん。上田さんの場合は専業主婦の妻が家にいたことで、孤独を感じることはなかったそう。でも妻は毎日、朝から晩まで子どもと1対1。仕事という別の世界、逃げ場のない主婦がひとりで育児と家事をこなすのはとても大変なことだと体感したと言います。「この3カ月でお母さんを見る目が変わりましたね。自分の母親も含め、妻にもより感謝するようになりました」。母親代表の一人として、私まで感謝されている気分になる、うれしい言葉でした。「それと“虐待”などは一部の特別な人がすることだと思っていましたが、問題行動の裏には必ず何かがある。そしてそれは特別なことではなく自分たちの日常にも普通にありうることなのだと、実感しました」。この3カ月で以前より視野が広くなった、と話してくれました。ママの感想“週末のお楽しみ子育てから、一緒に子育てをするスタンス”に変化「育休取得前は、夫にとって子育ては週末のお楽しみ!で細かいことは私におまかせでしたが、育休に入ってからは“一緒に子育てをする”スタンスに変化しました」と妻のYさん。成長著しい1歳前の3カ月間を子どもと一緒に過ごすことで、通常だとパパが見逃してしまいがちな“はじめての○○”を、たくさん見てもらえてよかったと、Yさんもうれしそう。以前から食事の準備以外の家事はやっていた上田さんですが、育休中は料理もがんばりました。クックパッドなどでレシピを調べ、パスタ、煮物、中華も作れるように。「『大きくなったら食べてくれるかな』と、将来娘のために料理を作ってあげたいという思いがあふれていて、微笑ましかったです」。Yさんがパパの変化を一番感じているのかもしれません。同時に「子どもがグズる中での料理が、いかに大変かを知ってもらえてよかった」と、強調。実はどれだけ大変でわずらわしいことかを体感してもらうために、料理中の上田さんの足にNちゃんがまとわりつくよう、あえて放置してみたのだとか!口で伝えるよりも実際に感じてもらう作戦です。これからパパになる後輩たちにメッセージを「育休を取得するかどうか迷っているのなら、取った方がいい。しかし20代30代、私はそういう考えを持たなかったし、正直持つ余裕がなかったです。だから後輩たちに“取るべきだよ!”と大きな声では言えないな...」と上田さん。ある程度の年齢になり、人生を振り返る時期だったからこそ育休を取得できたのかもしれないと。「たとえ育休を取得しなくても30分早く家に帰る、お皿洗いや洗濯物を干す、朝は子どもの世話をしてから出勤するなど、男性がやれることはまだまだいっぱいあります」。会社帰りに居酒屋店に立ち寄ったり、マージャンに興じていた自身を振り返ってのコメントでした。「育休は男性も取るべき!どんどん取りましょう!」というメッセージを期待していたので、この返答に驚きを隠せなかった私。確かに働く男性として、会社での立ち位置や仕事内容もいろいろあって、簡単には言えないでしょう。それに妻の立場としても夫に無理を言えないのは私も同じ。まだまだ男性の育休取得は社会に浸透していないのです。最近は保育園の送迎にもパパの姿を多く見るようになりました。育休取得とはいかなくても、毎日子どもの世話や家事をしているパパの存在、そして上田さんのように勇気をもって育休を取ったパパの存在、こうして取材に気持ちよく応じ表に出てくれたこと、これらの小さな積み重ねにより世の中の流れは少しずつ変わっていくはず。そう信じて、今後もパパ取材を続けていきたいと決心したのでした。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年08月18日大人になってから好きな人ができると、やっぱり「この人って結婚相手としてはどうなのかな?」というのは気になりますよね。経済力も生存能力もないダメンズに夢中になってしまったら大変ですし、一見マトモで素敵な人だって、結婚したら豹変するかもしれません。そのあたり、事前に知っておけたら安心です。手相で気になる彼の素顔がわかるそこで今回、占い師ユニット『not for sale.』のHoshiさんに「手相から相手の結婚の向き不向きを見る方法」を教えていただいちゃいました。『not for sale.』は西洋占い・東洋占い・手相・カードなどを使い、6人の占い師が一斉に占断する『ハイブリッド占い』が話題となっている、注目の占い師ユニット。Hoshiさんはその中で東洋の占いを担当しています。手相と言うと「生命線が長いと長生き」くらいはなんとなくイメージできるかもしれませんが、実は線の濃さや配置、本数などでとても細かく人となりを読み取ることができるのだそう。それに手相の話ができるとナチュラルに手に触れることもできるので、心の距離も縮まって一石二鳥!さあ、チェックしていきましょう。地位も財産も手に入れるのはこんな掌結婚となると男性の経済力はそれなりに重要ですよね。そのあたりの将来性ってどこに表れますか?Hoshi:仕事運を表す「運命線(赤い線)」をチェックすることでわかります。知能線(黒い線)から上の線は、30代以降の運気を表し、仕事でいえば最も出世との縁も深く稼ぎも大きくなる、脂の乗った時期と言えるでしょう。この時期の運命線が強ければ、おのずと地位も財も手にして、将来は華やかな暮らしを手にすることができます。そんな人を見つけて結婚できれば、セレブ生活も夢じゃない!セレブ生活!出会う人出会う人、まずは運命線を見させてもらわないとですね…。逆に「こういう手相の人は要注意」というのはありますか?Hoshi:知能線より上の運命線がない人はもちろんですが、知能線より下にある運命線よりも知能線の上にある運命線の方が薄い人も、出世からは縁遠く、将来性はあまり期待できません。「普通の暮らしができればいい」という人は、気にする必要はありませんが、「いい暮らしがしたい」と願う人は、このポイントを押さえておきましょう。結婚線が1本の男を狙え!稼ぎは良くても浮気症じゃ困ります。最近流行りの不倫は避けたいし…誠実かどうかはどこでわかりますか?Hoshi:結婚線が1本の人は誠実度がかなり高く、浮気の心配はほぼありません。また、恋人のことを思う気持ちも強く、とても大事にして、結婚をすれば幸せな結婚生活を送れることでしょう。結婚線が少ないほうが浮気の可能性は低くなります。結婚線が4本以上ある人は、女性との縁が強く、女性が寄ってきやすい人です。そのため、どうしても浮気の危険度もアップして、まさに浮気心で他の女性に興味をもってしまう恐れがあります。女性と触れ合う機会が多い彼氏なら、しっかり注意の目を向けておきましょう。モテる男性も魅力的ではありますが、純粋に自分を大事にしてくれる人と結婚したいなら結婚線が1本の人を探したほうが良さそうですね。結婚前後で豹変する可能性は?「結婚した途端に人が変わった」なんて話を聞くこともありますよね。その心配がないかは知っておきたいです。Hoshi:まず右手は「表の顔」と呼ばれ、結婚前の顔がわかります。左手は「裏の顔」と呼ばれ、結婚後の顔がわかります。愛情関連のことは特に感情線に出やすく、この線が右手と左手で大きく違えば、結婚前と結婚後で大きく違う顔をもつことがわかります。似ていれば、さほど結婚後も変わりません。具体的にどう変化するかと言うと、たとえば感情線が指に届いている人は愛情豊かで思いやりの強い人です。もし、右手の感情線が指に届いていないのに、左手の感情線が指に届いていれば、結婚後のほうが思いやりは強くなり、「奥さん想い」になることがわかります。もし右手と左手が反対であれば、結婚後に冷たくなる「釣った魚に餌を与えないタイプ」になってしまいます。なるほど。相手のことも重要ですが、自分自身の手相も確認して、結婚後に旦那さんに冷たくなってしまうタイプじゃないか把握しておきたいところです…。子育てに協力的なイクメンの手相は?結婚後も仕事を続ける女性は多いと思うので、家事や育児には協力的かも大事です。Hoshi:感情線が人差し指と中指の間にはいる人は、家庭的で家族思いの人です。結婚後は率先して家事を手伝ってくれるでしょうし、子どもができれば子育てにも積極的です。ただし、潔癖な面を持ち、厳しさもある人です。例えば、家庭のことをないがしろにして飲み歩くなどしたら、烈火のごとく怒ることもあり得る人です。また、浮気は絶対に許さないので、男性と遊び歩くのは絶対に×。気を付けましょう。「運命は変えられる」ということを忘れずに!ちなみに手相は変化すると聞いたことがあります。それはどう捉えたらよいでしょうか。Hoshi:手相は微々たる変化であれば毎日のように変化を起こしています。手相が変わるということは、良い場合と悪い場合があります。例えば、結婚線がなかった人に結婚線が出てくるのは、結婚のチャンスが出てきたとみることができ、良い変化です。また、努力の結果が実ったとも言えるでしょう。反対に結婚前は結婚線が良かったのに、結婚線が悪くなることもあります。これは悪い変化で、結婚後に2人の関係が悪くなったことを表します。手相は現状に合わせて柔軟に変化していくものなので、細目に観察して自分の現状をチェックしましょう。そして、良いところは伸ばし、悪いところは変えていく。それが手相との良い付き合い方です。また、手相が変わるというのは、「運命を変えられる」ことを手相が教えてくれているということ。もし今は悪い運命を歩んでいると思っていても、諦めずに努力し続ければ、良い運命に変わるチャンスがやってくるはずです。想像以上に様々なことを教えてくれる手相。まさにその人の人生が掌に刻まれているといった感じですね。会話だけで読み取りきれない部分は、掌を見せてもらって相手への理解を深めてみましょう。「◯◯くんて意外にイクメンタイプなんだね」なんて話から恋が進展したりして…。ちなみに、今回手相の味方を教えてくださったHoshiさんによる手相セミナーが近日開催されるとのこと。恋愛にも仕事にも役立つ「距離の縮め方」がテーマなので、コミュニケーション術を磨きたい方、手相を気軽に学んでみたいという方にぴったり。本格的なのにわかりやすくて面白いと評判のHoshiさんのセミナー、オススメです♪Hoshi特別セミナー「アイスブレイクに最適!次に身につけるべきスキルは手相占いだ!」■日時:8月23日(火)19:00~20:30(受付18:30~)■場所:東京都渋谷近辺※会場の詳細は、ご購入いただいた方にご連絡いたします。■料金:お一人さま税込3,000円■講師:HoshiTV・雑誌など多数メディアに出演。若き男性占い師の視点を生かし、恋愛や男心の本音を語れる占い師としても人気を博している実力派。(公式サイトさらにnot for sale.の皆さん監修の占いサイト『運命を導く7人』も大人気。様々な占術を使ったハイブリッド占いをたっぷり楽しめます。アラサー世代の女性にとっては、同世代の男性占い師ならではの恋愛観がとっても参考になるのだそう。あなたのモテ期や婚期、相性など、気になる恋愛を占ってみてはいかがでしょうか?監修者紹介not for sale.メンズ占い師ユニット。西洋占いのJuno、東洋占いのHoshi、占星術のSugar、手相占いのSolla、易タロットのSogen、マヤ暦占いのM’osawaの6人の占い師と、MC Ryozからなる男性7人組ユニット。各占い師がそれぞれの占術を用い、1人の人を同時に占う「ハイブリッド占い」が話題。占いを、音楽、デザイン、映像など、他の表現方法と融合させるパフォーマンスを各種メディアで展開している。
2016年08月15日Sansan株式会社の綱島芳紀さんは2014年、英国発「FQ JAPAN」の「Mr.イクメンコンテスト」でグランプリを受賞。 忙しい毎日を送っていても “仕事と家庭どちらも大事にする”姿勢が評価されました。今回はそんな綱島さんに、仕事と育児の共通点をテーマにお話をうかがいました。※なお、イ“ケ”メングランプリではなく、イ“ク”メングランプリです!仕事と家庭を両立するとは−−イクメングランプリの受賞から1年以上が経過しましたが、仕事や生活に変化はありましたか?綱島さん(以下、綱島):仕事の面では昨年11月に異動があり、顧客対応の多い業務から社内で仕組みを作る業務に変わりました。でも仕事量は変わっていないので、今までと同様に平日はずっと仕事ですし、帰宅時間も遅いです。家事や育児への関わりかたも以前と変わっていません。−−忙しい中、仕事と家庭を両立するために、何か工夫をしているんですか?綱島:仕事の効率化は常に意識しています。「完璧にやろう」とこだわらず、調整できるところは調整し、重要度が高いことに集中する感じです。一方で、家庭だと最優先は子ども。子どもがやることは予測不可能「待ったなし!」、そこに多くの時間を使います。ただ、そこだけに注目すると「(子どもも含めた)家族全体」のことが疎かになるので、それは良くないと考えています。−−具体的にどうやって対応していますか?綱島:週1回土曜の早朝まだこどもが寝ている時間に、ゆっくり夫婦でコーヒーを飲みながら、大きく2つに分けて我が家でやることの棚卸しをしています。1つは保険やお金、幼稚園のことなど、比較的真面目に考えないといけないこと。2つめは純然たるウォンツリスト。行きたい場所や店、やりたいこと、欲しいもの。そこにいつ行くか、何を食べたいかをわくわくしながら出し合います。−−すごいきっちりされていますよね。そこまできっちりやっていると疲れませんか?綱島:むしろこれのおかげで疲れないんです。小さい子どもは最優先だけど、子どものことに追われて家族としてやりたいことができないとそれはそれで残念。だから、更なる家族のHAPPYのためにリストを作成しているのです。勿論それでも予定通り完璧にそのリストが消化されることはありません。項目が追加されたり期日が変わったり。または項目自体が削除されたり。でも、それでいいと思っています。そういう余裕も持って構えることで本当に必要なことや真の優先順位が見えてくる。そして、少しずつ家族としての想いや方向性も見えてくる気もしています。−−仕事を家に持ち込んでしまうことはありますか?綱島:ありますよ。ただ家族と一緒にいるときは家族のことに集中したいので、土日は5時には起きて、奥さんと子どもが寝ている間に仕事をします。そのときは基本的に次週のプランニングだけに留めて、仕事に没頭しないようにしています。本格的にやりはじめると、あれもこれもとエンドレスになってしまい、2人と過ごす時間が減ってしまうので。−−結構難しいですね。綱島:そうですね、難しいです。これだって完璧にはできませんし、そのまま仕事になってしまうこともあります。でも、そう意識しておくだけでも家族との向き合いかたは違ってくる気がします。奥さんとは同じチームである−−仕事に例えると、夫婦は家庭を運営するチームともいえると思います。家族の中で奥さんはどういった存在ですか?綱島:確かにチームのような面はありますね。といっても役割分担の割合は圧倒的に奥さんのほうが大きいです。というよりも、うちのチームは奥さんなしだったら成り立ちません。平日なんて僕はいないも同然ですから。−−子どもに対して「母親には敵わない」と感じることはありますか?綱島:どんなに頑張っても父親としての僕は、母親としての奥さんに敵いません。子どもって、なんだかんだで『お母さんが一番!』なところがありますし。どう気合を入れても、僕はおっぱい出ないですしね(笑)。そして何より、うちの奥さん、策士なんです。−−奥さんが策士とは、どういうことですか?綱島:幸せなことに、うちの2歳の息子は僕のことが大好きです。休日になると僕にべったりくっつき、そして何でも真似をしようとします。で、僕がちょっとしたことをしただけで「うわー、すごい!かっこいい!!」と連呼します(笑)。息子にとっての僕はまるでスーパーヒーローです。そんな息子はここ数ヶ月でだいぶおしゃべりが上手になってきたので、ある日ふと聞いてみたんです。「おとうさん、そんなにかっこいい?」。それを聞いて、息子が言うんです。「おかあさんがいつもいってるよ。おとうさんはすごいんだって。おかあさんができないことでもぜんぶおとうさんはできるんだよって」−−確かに策士ですね(笑)綱島:僕がいなくても、ことあるごとに奥さんは僕のことを息子に伝えてくれていたんです。例えば僕の仕事のことを教える。お昼になると「おとうさんもごはん食べたかな?」と言う。実際は奥さんが買っておいたプリンでも「これ、おとうさんが買ってくれてたよ。嬉しいね!」と息子に渡す。雷がゴロゴロ鳴って息子が怖がっていたら「おとうさんは雷怖くないんだって。すごいね!」と褒め、おもちゃが壊れて息子がべそかいていると「おとうさんなら直せるよ。かっこいいね!」と。ありがたすぎて参りました。奥さんなしでは僕は息子のスーパーヒーローにはなれなかったわけですから(笑)。そんな最強の策士であるうちの奥さんに敵うわけありませんよね。夫婦はチーム、「負担」「平等」なんて思わないし考えない−−仕事、生活を含めて夫婦2人の負担が平等になるよう、綱島さんは奥さんをどのように手伝っているんですか?綱島:実は、「負担」とか「手伝う」という単語は我が家では殆ど使いません。奥さん曰く「負担とか平等とか、そんなこと思うくらいならそもそも結婚なんてしてない」。特に負担という言葉は、自分の人生の足かせみたいな意味のように感じて苦手らしいです。僕も同じチームの仲間がやっていることを「手伝う」「負担する」というのは何か違和感を覚えます。−−同じチームなんだから、同じ目的のために協力するのが当たり前ということですね。綱島:『わたしがちゃんと料理をするから、あなたは掃除をする係です』みたいな分業制はうちにはありません。それでも明確に存在するルールがひとつだけあります。それは「できなかったことを責めない」。例えば、子どもにかかりきりで掃除ができなかった、食事の用意ができなかった、そういうことを責めない。できなかった理由がありますから。そして、その理由、原因は他ならぬ愛する我が子なんです。−−そのルールができたのは?綱島:息子が誕生してからの約1年間は、僕が帰宅するとしょんぼり落ち込んでいる奥さんの姿をみることが結構ありました。キッチンには調理が中断された食材。リビングには息子の大暴走が想像できる痕跡。奥さんがその後始末をしている途中でまた「待ったなし!」の何かが起きたんだろう。家全体から伝わってくるんです。悲惨な状況の中、息子を抱っこして懸命にあやしている奥さんの姿。近くに頼れる人がいなかった奥さんは、まさしく孤軍奮闘でした。どうすれば家族がHAPPYなのか考えて決めたルールが「できなかったことを責めない」でした。これは、奥さんが自分を責めないということ、そして僕も奥さんを責めない(不満に思わない)というふたつの意味があります。こうやって少しずつ我が家ならではのルールができていって、よりHAPPYになっていくといいなと思っています。−−家族というチームのゴールはどこなのでしょうか。綱島:明確には決めづらいですけど、子どもにちゃんと自立した大人に育って欲しい、ですかね。子どもには子どもの人生がある。自立できるように育って、自分で幸せな人生を歩んでくれればいい。そのためにどうしたらいいのか、何をサポートできるのかを考えています。−−夫婦喧嘩でよく聞くワードとして「子どものため」という言葉がありますが、綱島さんはこのワードを聞いてどう思いますか?綱島:「子どものため」と言う言葉が免罪符のような感じになりがちですが、僕自身はちょっと違います。家族みんなで幸せでいたい、「家族のため」です。自分だけでもないし、子どもだけでもない。奥さんと子ども、家族全員が幸せな状態が自分の幸せなので、そうなれるよう努力したいと常に意識しています。−−最後に、綱島さんの“育児”に関する考えかたを教えてください。綱島:「生かす」ではなく、「育てる」。つまり、極端な話、ただ生存のために食事をさせればいいということじゃない。生きていく力をつけるため、成長を促すことだと考えています。僕じゃなくて子ども自身の人生なので、子ども自身が正しく判断できる、きちんと生活できる。その成長のサポートをすることが育児なのかなと。ライター所感:お会いする前は、「綱島さんが凄いからイクメングランプリに輝いたんだろうな」と思っていました。とても真似なんてできないだろう。でも、お話しを聞いているとそうでもない。「完璧でなくてもいいんです。気持ちや考えかた次第で変わるんです」この言葉は印象的でした。「仕事が」「奥さんが」「子どもが」と不満を嘆くのではなく、家族みんなの幸せを大事にし、どうしたらそれができるのかを考えて前向きに実行していくこと。その想いが通じて、イクメングランプリに輝いたのかもしれませんね。ライター:山口聖子
2016年08月12日▲今回の共働きパパ:瀬川晋平さん(32歳) 株式会社mediba ・広告システム開発部兼CREDO・ES経営企画部。入社4年目。メルマガサービスの記事入稿ツール開発担当。・奥さま : 38歳。社内恋愛で結婚。いまも同じ会社で働いている。・お子さん : 2人(3歳と1歳)・平均帰宅時間 : 19時【自己採点】瀬川パパの「パパ力」……70点/100点ママのコメントは文末(3ページ目)に!※「パパ力(りょく)」とは、家事や育児へのコミット力のこと■飲み会は当面ガマン! 定時に帰って下の子の育児全般をこなす【チェックポイント1:パパの育児参加】パーツのみではない! 寝かしつけまでのすべての育児を担う3歳の女の子と1歳の男の子、ふたりのお子さんのパパである瀬川さん。同じ会社に勤務する奥さまは、2016年5月に仕事復帰したばかりです。瀬川家では、上の子の育児を奥さまが、下の子を瀬川さんが担当。つまり、瀬川さんは下の子の育児の全タスクを行っているのです。瀬川パパの育児への取り組みや奥さまへの思いについて聞きました。【瀬川パパの家事・育児分担表】---平日---<朝>・ゴミ出し・子どもたちを起こして着替え手伝い・体温測定・子どもたちの歯みがき・下の子の保育園登園<夜>・下の子のお迎え・下の子をお風呂に入れる・下の子の歯磨き、寝かしつけ・保育園準備・おもちゃの片づけ・電動自転車バッテリーチェック・ディフューザーのアロマオイル補充---休日---<朝>・子どもの着がえ手伝い・ビニールプール設営・玄関そうじ、雨どい周りの泥そうじ(月2回)・下の子と遊ぶ(土曜日)<夜>・プール片づけ、そうじ・下の子をお風呂に入れる・下の子の歯みがき、寝かしつけ――上の子は奥さま、下の子は瀬川さんと育児分担がはっきりされていますね。分担については妻の復帰前に話し合って決めました。炊事や洗濯、上の子(娘)の世話は妻が、下の子(息子)は僕。家事はほとんど妻がやってくれています。子どもたちが別の保育園に行っているので、毎朝自転車で息子を送ってから出社し、定時の17時半過ぎには会社を出てお迎えに行く生活です。現場のみんなの協力があるおかげで、定時に帰れています。――男性が毎日定時に帰られるのは、なかなかハードルが高いように感じられます。職場の環境的にはどうなのでしょうか。子育て中の社員が多いこともあり、チームメンバーの理解を得られやすいように感じています。僕のほかにも保育園のお迎えで定時にあがる男性社員がいますし、弊社のCTOも「子どものお迎えがあるから」と早めに帰ることもあるくらいです。――毎日お迎えがあると、飲み会なども行けないですよね?子どもが1歳のうちはと思って、すべて断っています。行きたい誘いもいっぱいあるけど、それは妻も同じですからね。【チェックポイント2:パパの家事】理系男子ならではのアロマオイル管理――家事全般は奥さまとのことですが、瀬川さんが担当されている家事もありますよね。夜の「ディフューザーのアロマオイル補充」とは…?アロマというとキラキラしたイメージを持たれるかもしれませんが、少しちがいます(笑)。夏場は家に虫が入ってきてしまうから、虫よけのためのアロマを調べて作っています。――アロマを焚くだけでなく、作ってしまうとは!?市販の虫よけには、子どもに良くない成分が入っていることもあると聞いたので、「うーん、じゃあ、作ろう」と。アロマを調合するために、無水エタノールやビーカー、ガラス棒などもそろえました。大学では化学を学んでいたので、器材に触れながら当時を懐かしんでいます。置く場所は、玄関とルーフバルコニー、階段の踊り場。戸をあけっぱなしにしやすいところです。――理系男子、素敵です!理系とは関係ないかもしれませんが、料理も好きです。先日は、自分が食べたかったこともあり、豚汁を作りました。家事の負担がひとつでも軽くなればという思いもあったので、大きな鍋に3、4日分くらいの量をたっぷり(笑)。■「早く帰ってきて」に込められた妻の気持ちを知る【チェックポイント3:ママへの理解】子育てには想定外のできごとが起こるもの 妻の大変さを痛感する――パーツごとの育児参加ではなく、息子さんが寝るまでの流れをすべて行うことで、何か変わったことはありますか?妻の大変さがわかったことでしょうか。子どもがひとりのときは、22時過ぎまで仕事をしていたものですから、ほとんど育児に参加できていませんでした。息子の育児をするようになってから知ることも多くて。「オムツって、1日でこんなに消費するものなの?」とびっくりしたことを覚えています。以前は、妻から「もう少し早く帰ってきて」と言われても、その言葉の通りにしか受け取っていなかった。でも、そのひとことの中には、こんな大変さが詰まっていたのかと身をもって知りました。――いまでは育児をしっかりこなされて、誰が見てもイクメンです。完ぺきではないですよ。最近も、妻から注意を受けました。毎朝の子どもたちの歯みがきは僕が担当しているのですが、先日、息子のオムツ替えという想定外のアクシデントが発生(笑)。生理現象だから仕方ないものの、おかげで家を出る時間になっても、娘の歯みがきが終わっていないことがありました。妻からは、「ふられたタスクは、ちゃんとこなしてね」というひとことが…。育児には、タスクで見積もっても、どうにもならないことが起こりますからね。それ以降はオムツ替えの時間も加味して行動しているので、今朝も大丈夫でした!――息子さんと過ごす時間が長い分、パパになつきそうですね。息子の育児をするまでは「パパ」って呼ばれたことがなくて、「ママ」ばかり。それが、いまではママのことも「パパ」って言います。「やった! 僕の時代が来た!」って思いましたね(笑)。一緒にいて世話をするだけで、こんなに変わるものかとびっくりしました。妻は…ちょっとへこんでいましたけど(笑)。【チェックポイント4:ママのケア】子育て中も好きなことはやめない 毎週土曜日は夫婦の趣味の日にあてる妻のケアというよりは、お互いに自分の時間を持つようにしています。毎週土曜日を趣味の日にあてていて、午前中は妻が日本舞踊に行き、午後は僕がテニススクールへ。どちらも子どもが産まれる前から続けていた習いごとです。日本舞踊には子どもをひとり連れていけるので、だいたい僕が下の子と遊んでいます。午後に子どもたちがお昼寝をするころ、僕が出かけるという感じです。ごくたまに、子どもが寝た後にふたりでお酒を飲むことも。妻は通販サイトで日用品の買物をしながらですが、日常的な息抜きのひとつではありますね。――お子さん2人を瀬川さんが見るというケースもありますか?一度だけありました。ふたりをプールで遊ばせようと思っていたのですが、準備する間は目を離さないといけない。でも、3歳児と1歳児をふたりっきりにさせておくのはこわいですよね。うちにはパソコンが2台あったので、Facetimeをつないで部屋の様子をチェックしながら別の場所で組み立てました。上の子が下の子の世話をしたがる年ごろなので、無理やり抱っこしようとすることもあります。そこで悲鳴があがると、「○○ちゃん、抱っこしちゃダメ!」って注意もできます。ふたりきりにしないといけないときの必需品です。【チェックポイント5:夫婦間のケンカ】ただ謝って終わりはNG! 決着がつくまで話し合う――奥さまからの採点は、どのくらいだと思われますか?わからないな…。60、70点ぐらいでしょうか。夜のタスクが残っていても、眠いと明日にまわそう、と取りこぼしてしまうこともありますから。妻の方がやっていることも多いので、ほかにも分担してほしいことがあるかもしれません。――うまくやっていくコツなどはあるのでしょうか。ぼくも妻もけっこう主張が激しいので、ケンカはよくする方です。そのときに、絶対に落とし所を見つけるようにしています。”なんとなく謝って終わり”だとまた同じことでケンカを繰り返してしまう。性格的にも、とことん話しあって決着をつけないと気が済まないみたいですね(笑)。「今日は終わらなかったから、また明日話そう」と持ちこすこともあります。子どもの前では普通にふるまっているつもりですが、話し方のテンションなどで、気づかれることもあります。3歳ともなるといろいろとわかるみたいで、「ケンカしないの!」って娘が仲裁にはいることも。そういうときは、「ケンカしても、パパとママは仲直りするから大丈夫だよ」と言うようにしています。ケンカは必ずしも、悪いものではないですからね。妻に対しては、ただただ「すげえなー!」のひとことです。環境や精神面での変化もあるため、復帰前後は少し心配していました。でも、いざ復帰してみると、以前と変わらずに家のことをこなしている。妻は時短勤務ではないし、朝も僕より早く起きているので、疲れもたまっていると思います。娘を寝かしつけたあと、そのまま寝てしまうことも多いですから。そこで、寝ている妻を22時半ごろに起こしに行くのが、僕の重要な役目(笑)。「なんで起こしてくれないの? やることあるのに!」と怒られるので、起こし忘れないように気をつけています。▼ママからの評価コメントママから見た「パパ力」は……85点/100点「家に帰ってまで “タスク” “タスク” といわれているのか」とひかれそうですね(笑)。わたしは、ひとりひとりが主体性を持って行わないと、家のことは回っていかないと思っています。つまり、「協力する」のでも「手伝う」でもないということです。そういう面から見ても、我が家は良いチームじゃないかなと思います。もちろん不満もたくさんありますが、男女の差や経験のちがいによるものもあるでしょうから、ある程度(不満を感じること)は仕方がありません。我が家の家事・育児分担のシステムは、夫とわたしだけでは成り立ちません。日ごろから協力をしてくれている職場の人たちには、感謝の気持ちを忘れないようにしています。【「パパの自覚」について】「下の子の世話を夫が担当する」というスタイルになって以降とそれ以前とでは(本人は感じていないかもしれませんが)、「父親らしさ」がまったくちがいます。いままでの育児が「点」だったとしたら、いまは「線」。流れがあることをわかってくれているような気がします。ただ、ゴム手袋をしないとオムツ替えができないので、その点についてはちょっとどうなのかなと思いますけど(笑)。【「パパの家事」について】掃除洗濯炊事といった日常的なもの以外は、夫が気づいてやってくれていることのほうが多い気がします。虫よけアロマもそうですし、駐車スペースなど家の外側の清掃なども夫が担当してくれています。わたしも育休の間に随分力持ちになったつもりですが、重いものや高いところなど、夫が気づいてやってくれるのはありがたいですね。【「パパの育児方針」について】夫はもともと、育児や知育などには興味があるほうなので、「こんなときは子どもにどうアドバイスしてあげたらいいか」「こんないいことを聞いたんだけど」など、子どもたちが寝たあとによく話しています。夫婦間で考え方が合わないときは、とことん意見をぶつけ合います。疲れるけど、おかげで育児方針のすり合わせができています。【「ママへのケア」について】普段から、よく気づかってくれる方です。わたしがイライラしていたり、疲れていたりすると、夫がひとりで子どもたちと遊んでくれていたりします。また、母の日には娘と「パン屋さんに行ってくるね」と言って出て行き、なかなか帰ってこないと思ったら、花屋を探してカーネーションを買ってきてくれたことも。父の日はというと…一週間くらい遅れてしまいました。わたしの方がパパへのケアができていないような気がしますね(笑)。
2016年08月08日「うちの夫、イクメン気取りたいのは分かるんだけど、ちょっとズレてる」。そう思うことはありませんか?育児に積極的にかかわるパパたち、『イクメン』。つるの剛士さんや谷原章介さんなど、芸能界にも多く見られるようになってきていますね。理想の父親像のひとつと認識されるようになってから久しいですが、街のママたちから漏れ聞こえる評価はイマイチの様子……。今回は子育て世代のママたちに、「お宅の自称イクメン、実際どんな感じですか?」と突撃インタビューしてみました。●(1)いつもイイトコ取り! 汚いことや面倒なことは一切してくれない『ウンチのオムツは絶対に替えてくれません。私が料理していても、遠くから『なんか臭うよ!ウンチしてるみたいだよ〜』って叫んでくるだけ。いま手が離せないからやっておいてと答えると、「 いや、ウンチは無理だから」 の一言。無理って何?ムカッときます』(20代女性/主婦)『オレ、いつも子どもを風呂に入れてるんだ!なんて自慢してるけど、彼がやってるのはただ子どもを湯船に入れるだけ。入浴前の準備や、上がったあとのケアのほうがずっと大変なのにそれはやってくれない。よその家でもこの話はよく聞きますね』(30代女性/飲食店勤務)育児には汚いこと、面倒なことはつきもののはず。そういう面を完全にスルーして、いいところだけ取っていこうとするのは真のイクメンとはいえない ですね。●(2)まさにKYそのもの! はしゃぎすぎて逆に迷惑はりきりすぎ系のイクメンに迷惑しているという声もありました。『酔って深夜に帰ってきて、寝ている赤ちゃんをかまいたがる。やっと寝付いたところだし、生活リズムが崩れるからやめてって注意すると「オレは子どもと話もできないのか!」と逆ギレ。そうやって起こすくせに、自分のいいようにイジった後は寝かしつけもせず放置 。迷惑でしかない』(30代女性/主婦)『児童館や公園などでイクメンぶってるパパが苦手です。男らしくダイナミックに子どもと遊んでる自分に陶酔してるだけで、周りに迷惑をかけてることに全く気づいていない』(20代女性/保育士)空気を読みながら子どもの世話をする。そんな女性にとっては当たり前にできることも、男性には難しいのでしょうか。●(3)オレの姿を全世界に発信! SNSでのイクメンアピールが激しすぎほんの少し関わったくらいで、それを大ごとのように自慢するイクメンも多いようです。『外出のときにちょっと抱っこした程度で「今日は子どもとお出かけした〜!自分の子どもを抱っこするシアワセ」とかSNSに載せる。そして「イクメンパパ、ステキですね!ママも楽できてよかったね!」なんてコメントもらってニヤついてる。正直バカだと思ってます 』(30代女性/公務員)ちょっとかじった程度でドヤ顔自慢……毎日子どもの世話に奔走しているママたちから見たら、呆れてしまうのも仕方ないですね。●パパの育児平均時間はたった25分間! データで見る日本の父親像インタビューの結果、多くの“偽イクメン”の姿が街の声から浮き彫りになってきました。ここでひとつ興味深いデータを紹介しましょう。ベネッセ教育総合研究所では、男性の育児参加について継続的に調査をしています。調べによると「家事や育児に積極的に関わりたい」という父親は増加の一途を辿っており、2015年では全体の6割近くを占めています。その一方で具体的な関わりかたをたずねてみると、“ゴミを出す” “食事の後片付けをする”以外のことは大きく増加していません。また、実際に関わっている時間数をみると、父親の育児時間はなんと平均“25分間”しかない という実態が明らかになりました(平日平均、末子が6歳未満の場合)。こうしてみても、イクメンとはかけ離れた日本の父親像が浮かび上がってくるのではないでしょうか。----------いかがでしたか?今回は自称イクメンの実態に迫ってみました。察して動くことが苦手、誰かにほめてもらえないとできない、そんなパパたちをうまくコントロールするのもママの仕事のひとつ。“短時間でもすぐにできることを具体的に頼む”、“感謝の言葉を忘れない”といったことが、ママたちにできる自称イクメン対処法なのかもしれません。●文/パピマミ編集部
2016年07月25日あなたの家では、家事分担はどうしていますか?家事は分担することがママの理想ですが「パパは忙しいので分担なんてしていない」「分担したはずなのに結局ママがすべてやっている」そんな家庭が多いのではないかと思います。実際、わが家もついこの間まで分担はしていませんでした。しかし今年の春、私の仕事復帰を機に、家事について夫婦で考え直してみました。問題だらけだった、わが家の家事分担私が育児休業中は、家事分担はなく、どうしても手が回らないときだけお願いして手伝ってもらっていました。夫が積極的に家事をすることはなく、寝かしつけをしている最中に夫が帰宅し、リビングに取り込んだだけの洗濯物が積み上がっている状態でも、それを畳むことはありません。自分の食事や入浴後、一切家事をせずテレビゲームをしていました。それに対して私が文句を言うと「今できないなら明日やればいい、俺は仕事に行ってるんだから疲れてる」と一言…。言い返したいのは山々ですが、休職をしている私が家でどれだけ忙しいのかわからない夫に、これ以上言ってもムダではないかと感じてしまい、何も言えないことも。しかし、春から私が仕事復帰となると、今までの夫の理論のように「明日やれば」ということではなくなります。そこでいよいよ、家事を分担することになったのです。細かい家事も書き出し、見える化するまずは自分がしている家事を一つ一つ書き出す作業をしました。”保育園のおむつの名前書き"など、細かい作業も書き出すのは多少面倒でしたが、分担するためには必要な作業です。そして週末の夜、話し合いを行い、家事を分担しました。朝の保育園送りは、復帰後は夫が行うため、朝食の支度から見送りまではすべて夫の仕事。私は何もせず自分の支度だけをして早朝に家を出ます。夜の家事は分担。夕食の支度など、帰りの遅い夫では絶対にできないものから私の分担にしていき、どちらでもできるものだけを残します。そして残りを話し合いの上分担しました。分担は5:5が望ましいのですが、わが家の場合は夫の帰宅が遅いので、だいたい7:3で私のほうが多くなりました。そして「どちらがやってもよい」とされたものはホワイトボードに見える化し、とりあえず担当者で色分けされたマグネットで進捗がわかるようにしました。終わったらマグネットを右に移動することで、何が終わっていないかがひと目でわかります。どちらかが家事が終わらない場合は、お互いにフォローすることを約束しました。このとき夫は「こんなことしなくても楽勝」と言っていましたが、その予想は見事に外れることになるのです…。復帰直後「楽勝」とはほど遠い状況に…復帰直後は戦争のような状態が続きました。帰宅してから食事に入浴、子どもの話を聞き、遊び、寝かしつけ。子どもが起きている時間に家事を終わらせることは不可能でした。夫が帰宅すると2人で協力して家事を片付けます。主人はホワイトボードを見ては「こんなにやることがある…」とつぶやき、それが私の仕事であっても手伝うようになりました。この変化は、主人が朝の担当をしたことも大きく影響しています。子どもがいる時間、1人で面倒を見ていたら家事なんてできないことがわかったのです。また、昼間に時間があったとしても「夜しかできない」家事がとても多く(夕食の後片付け、子どものお風呂、洗濯、翌日のお弁当準備など)、昼間家にいるからといって家事がすべて片付けられないことも、日々の家事の順番を考えていく中でわかったようです。そしてホワイトボードに、山積する今まで私が1人でしていた家事の数々が「見える化」されていること。それだけの量をこなすのがどれだけ大変か、身をもって感じてくれたようでした 。気づいたことはこまめに話し合いを1度は決めた家事分担も、時間が経つにつれ「これは厳しい」「これは分担に入っていない」ということが出てくるもの。わが家では「月に一度は分担について話し合おう」と決めていましたが、結果として月に1度を待たず、気づいたことは何でも相談するようになっています。たとえばシャンプー等の詰め替えや、保育園用の書類作成など、細かい作業が増えた時は「こちらはやるので、あれはお願い!」と、細かく分担し、なるべく同時に作業を終えて休めるように工夫しています。“見える化”で家庭円満元々はほとんど何もせず、俺の方が大変、と胸を張っていた夫。それがこんなにも変わってくれたのは、やはり家事の「見える化」が大きな要因だと思います。ママがいつもどれだけのことをしているのかが見え、それを自分がやろうとするとどれだけ大変かを知ってくれたことで、夫婦喧嘩も減りました。また「見える化」することでやり忘れが減り、翌日に「あれをやっていなかった!」ということがなくなりました。夫が家事に積極的になり家事の負担が減ると、これまでは「家のことはなにもしてくれない」と、夫に対して攻撃的になりつつあった私自身の気持ちも変化し、仕事をがんばる夫を尊敬する気持ちも持てるようになりました。夫婦円満は家族にとってもいい影響があり、とても忙しい毎日ですが、家庭でみんなの笑顔が多く過ごせていると思います。みなさんも家事の「見える化」に取り組んでみませんか?<文・写真:フリーランス記者宮澤初恵>
2016年07月07日「たまには遊んであげればいいのに…」子どもと遊ぶことなく、夕食後にスマホのゲーム画面を見続ける夫を見て、私はそう思いました。子どもにとって少しでも「良き父親」であってほしい。そのために私はどんなことをすればいいのか。そう考え、周囲のママたちに相談すると、イクメン育成に効果のある声がけがあることが判明! そこで、実際に言ってみて反応が良く、父親としての自意識が芽生え始めたかな? と感じた声がけをまとめてみましたので、ご紹介しましょう。■夫をイクメンにする魔法の言葉 その1「パパが帰ってくるときが、いちばんテンションあがってる」子どもが最も喜ぶ瞬間はずばり「パパが仕事から帰ってくるとき」。そうした意味の声がけをことあるごとにします。すると「おれって子どもに愛されてるな」「もしかするとママより好かれてるかもな…」と、とても気分が良くなるようです。好意を寄せられている相手には、誰でも優しくなりますよね。わが夫は、この言葉によって子どもに接する態度が優しくなり、子どもの相手をする時間が増えました。明らかに子どものテンションがあがっていない場合は使えませんが、そんなときは「パパは何時に帰ってくるの? ってさっきまでしつこくてさ…」など、見えないところで子どもがパパを慕っていることをこっそり耳打ちするのもいいかもしれません。 ■夫をイクメンにする魔法の言葉 その2「(子どもに向かって)今日もかっこいいね! パパそっくり!」子どもに言っているようで、実は夫をほめている言葉です。夫をほめるのは照れくさい、という人でもこの言い方ならアリではないでしょうか。朝、わが子が着替えをすませたときや、顔を洗ってすっきりしたタイミングで声をかけましょう。近くでこの言葉を聞いていた夫はまんざらでもない気分になり、子ども=自分と認識して子どもをよりかわいがってくれるようになりました。女の子の場合は「笑ったときの目元がパパそっくりでかわいいね~」など、表情や部分的なパーツをほめるといいですね。■夫をイクメンにする魔法の言葉 その3「疲れてても子育ての話とか聞いてくれて、この人で良かったなーって」夫を含め、第三者と話している最中に「夫と一緒になって良かった」という意味のことを口にします。これも夫本人に向けられた言葉ではありませんが、間接的にほめられて、うれしい気持ちになるようです。特に義両親宅での効果は絶大。「子どものオムツ替えやお風呂も〇〇さん(夫)が手伝ってくれるので、いつも助かってます」というだけで、自宅に帰ってきてから積極的に子育てに動いてくれるようになりました! 3つの中では最も効果を感じた言葉がけなので、義両親宅に招かれた際などは必ずこの言葉がけをするようにしています。「夫の気持ちを盛り立てる」ことは、イクメンへと近づけるだけでなく家庭の雰囲気をやわらかくする効果もあります。子育てに無頓着な夫も、こうした自然な言葉がけで「子どもともっと遊ぼうかな」「もっと協力しようかな」という気持ちが芽生えてくるかもしれません。夫が子育てに非協力的で困っている… とお悩みの方は、ぜひ試してみてくださいね!
2016年07月03日