ディズニー・ピクサー映画代表4作品が集合した体験型企画『ピクサー アドベンチャー「もしも」から始まる、冒険の世界』が、2016年12月21日(水)から 2017年1月9日(月・祝)まで開催されます。会場は、iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズです。これまで累計20万人以上を動員した体験型のミュージアムは必見です。映画の世界にトリップ!体験型ミュージアムが二子玉川にやってくる「もしも、あなたの知らないうちに、オモチャたちが動き出していたら。」(トイ・ストーリー)、「もしも、人間を怖がらせるモンスターの世界があったら。」(モンスターズ・インク)…『 ピクサー アドベンチャー「もしも」から始まる、冒険の世界』は、この「もしも」をテーマに、ディズニー/ピクサー作品の創造的な世界を独自の視点で再現し、映画の世界のなかに入り込んで楽しむことができる“体験型”企画です。体験できるのは「トイ・ストーリー」など大人気の4作品!ゲスト自身が、ウッディやバズの仲間となって、物語を振り返る「トイ・ストーリー」エリア。扉を開けて、モンスターたちの世界をのぞきこむ「モンスターズ・インク」エリア。マーリンやドリーと一緒に、海で巻き起こる危機を体験する「ファインディング・ニモ」エリア。マックィーンやメーターたちが住む街に入り込む「カーズ」エリア など、ディズニー/ピクサーを代表する 4 作品の「もしも」が、目の前に広がります。大人から子どもまで、すべての人へ。ピクサー・アニメーション・スタジオ全面協力のもと、ディテールまで徹底的につくりこまれた創造的な世界を堪能しましょう。「ピクサーアドベンチャー」だけの限定グッズも200種類以上!会場には多数のディズニー/ピクサー関連グッズに加え、「ピクサー アドベンチャー」だけの限定グッズが200種以上用意されています。缶バッジやマグカップ、アウトドアメーカーとのコラボバックなど、魅力的なラインナップです。会場に行った際には、チェックしてみてはいかがでしょうか。夢の世界が体験できる『 ピクサー アドベンチャー「もしも」から始まる、冒険の世界』の開催が、今から楽しみですね。【イベント概要】ピクサー アドベンチャー 「もしも」から始まる、冒険の世界会場:iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ開催期 間:2016年12月21日(水)~2017年1月9日(月・祝)※2017年1月1日(日)は休館開催時間:10:00~20:00(最終入場は19:30まで)入場料:一般(中学生以上):1,200円(前売り1,000円)、子ども(小学生以下~4歳まで):600円(前売り500円)※3歳以下無料問い合わせ先:イッツコムお客さまセンター 0120-109199※小学生以下の単独入場はご遠慮ください。※混雑状況によっては入場できない場合もあります。©Disney
2016年11月21日2016年、創設30周年を迎えたピクサー・アニメーション・スタジオ。『ファインディング・ドリー』の大ヒットも記憶に新しいディズニー/ピクサー作品のうち、累計20万人以上を動員した代表4作の世界観を楽しめる体験型企画『ピクサー アドベンチャー 「もしも」から始まる、冒険の世界』がiTSCOM STUDIO&HALL二子玉川ライズ にて開催されることになった。「もしも、あなたの知らないうちに、オモチャたちが動き出していたら…」(トイ・ストーリー)、「もしも、人間の子どもを怖がらせるモンスターの世界があったら…」(モンスターズ・インク)。大ヒット映画『トイ・ストーリー』の登場以降、ピクサー・アニメーション・スタジオは「もしも(What if)」という豊かな想像力から、常にその作品を生み出してきた。今回のイベントは、この「もしも」をテーマに、ディズニー/ピクサー作品の創造的な世界を独自の視点で再現し、まるで映画の世界の中に入り込んだように楽しむことができる“体験型”企画。ピクサー・アニメーション・スタジオ全面協力のもと、ディテールまで徹底的につくりこまれた創造的な世界が実現。ゲスト自身がウッディやバズの仲間となって、物語を振り返る『トイ・ストーリー』エリア、扉を開けて、モンスターたちの世界をのぞきこむ『モンスターズ・インク』エリア、マーリンやドリーと一緒に、海で巻き起こる危機を体験する『ファインディング・ニモ』エリア、そしてマックィーンやメーターたちが住む街に入り込む『カーズ』エリアと、ディズニー/ピクサーを代表する4作品の「もしも」が、目の前に広がることになる。また、会場内では、「ピクサー アドベンチャー」だけの限定グッズも200種以上展開されるという。『ピクサー アドベンチャー 「もしも」から始まる、冒険の世界』は12月21日(水)~2017年1月9日(月・祝)まで iTSCOM STUDIO&HALL二子玉川ライズにて開催。(text:cinemacafe.net)
2016年11月14日9月1日(木)より全国約8,000の郵便局窓口で、郵便局限定グッズ「ピクサー・アニメーション・スタジオコレクション」の販売が開始されました!「トイ・ストーリー」から、最新作「ファインディング・ドリー」まで!1995年に公開された世界初の長編CGアニメーション映画、「トイ・ストーリー」から最新作品の「ファインディング・ドリー」まで、アート性の高い作品を生み出してきた「ピクサー・アニメーション・スタジオ」。数々の傑作を振り返る、特別なコレクションが登場。いよいよ販売開始!郵便局だけでの期間限定販売のため、お申し込みはお早めに!商品内容■ピクサーフレーム切手セット1995年公開の長編作品第一作「トイ・ストーリー」から、最新作「ファインディング・ドリー」までのポストカードを収めた、豪華な内容のフレーム切手セットです。価格:5,500円(送料・消費税込)内容:フレーム切手(52円切手(シールタイプ)×10枚)×1シート:特製ホルダー×1個:特製ポストカード×17枚■ピクサーピンバッジセット公開全作品のピンバッジを額装セットにした、特別限定アイテムです。各作品のキャラクターや「ピクサー」ロゴなどがあしらわれたオリジナルデザインです。限定1,000個の販売で、シリアルナンバー入り。価格:37,500円(税込)内容:ピンバッジ×18個:特製額装フレーム(シリアルナンバー入り)■ピクサー折りたたみコンテナ「トイ・ストーリー」に登場する「ピザ・プラネット」をデザインモチーフとした、限定デザインの折りたたみコンテナです。オリジナルステッカー付き。価格:8,800円(税込)内容:折りたたみコンテナ×1個:オリジナルステッカー×1枚※デザインはイメージのため、実際のものと異なる場合があります。申込み方法全国の郵便局(一部簡易郵便局を除く)の窓口に設置した「カタログ販売申込書」に必要事項を記入の上、代金を添えて窓口に提出。また、「郵便局のネットショップ」でも取扱っています。郵便局のネットショップTOPページ申込み受付け期間郵便局窓口でのお申込み:2016年9月1日(木)~2016年10月12日(水)まで郵便局のネットショップでのお申込み:2016年9月1日(木)~2016年10月14日(金)まで商品の発送■ピクサー・アニメーション・スタジオコレクション⇒2016年12月9日(金)から順次発送※予定数を上回る申込みがあった場合は、発送までに時間がかかる場合があります。あらかじめご了承ください。※商品によって、販売個数が限定のものがあります。申込みが限定数に達した場合は販売は終了となります。あらかじめご了承ください。※商品デザイン及び写真はイメージです。実際の商品とは異なる場合があります。※「フレーム切手」は、日本郵便株式会社の登録商標です。商品に関する問い合わせ先株式会社レッグスお客様窓口TEL:0120-434-889(受付時間/10:00~17:00(土・日・祝日除く))
2016年09月26日ピクサーの世界を体感できる展覧会「ピクサー アドベンチャー「もしも」から始まる、冒険の世界」が、原宿のラフォーレミュージアムで8月27日から9月25日まで開催されます。ピクサーの世界に入り込んだような体験ができる展示を、asoview!編集部員がいち早く体感してきました!多くの人々を魅了するピクサーの世界「もしも、知らない間におもちゃが動き出していたら」「もしも、人間を怖がらせるモンスターの世界があったら」…ピクサーの世界は、人間の世界、現実とと隣り合わせの「もしも」の発想からできています。今回の展覧会は、そんな発想からうまれた「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」「ファインディング・ニモ」「カーズ」の4作品について、作品の世界観を体感できるような展示が行われます。●会場はラフォーレミュージアム展覧会の会場はラフォーレ原宿6階のラフォーレミュージアムです。エレベーターは5階までしかいきません。5階からは階段でミュージアムにアクセスします。冒険のはじまりです!写真撮影もOK!ワクワクするピクサーの世界●トイ・ストーリー「もしも」あなたの知らないうちに、オモチャたちが動き出していたら。「トイ・ストーリー」の展示は今回の展覧会の中で最も大きいエリアです。昨年公開20周年を迎えてなお人気が衰えない、「トイ・ストーリー」の世界を振り返る冒険へと出発しましょう。まず目に入るのは、アンディの部屋のスクラップブック。バズやウッディの絵、家族の写真などがぎっしり貼ってあります。よく見ると謎のカタカナポスターも…電池やクレヨンなども落ちています。トイ・ストーリーのエリアでは、キャラクターの世界がすべてスクラップブック風にあらわされています。ウッディは名セリフをしゃべっているので、聞き逃さずに!バズは等身大だとなんだか不思議な感じです。キャラクターの展示ごとに、「トリビアクイズ」があります。展示を見れば見つけられるものも、マニアでないとわからないものも?大人も子どもも思わず夢中になってしまいそうです。●モンスターズ・インク「もしも」人間を怖がらせるモンスターの世界があったら。「トイ・ストーリー」の世界とはがらりと変わって、薄暗い「モンスターズ・インク」の世界へ。モンスターズ・インクのヘルメットをかぶって記念撮影!ヘルメット、なかなか頑丈です。マイクとサリーと一緒に記念撮影も!サリー、なかなかの迫力です。本当にあらわれたらやっぱりちょっと怖いかも?カメレオンのようなランドール。6種類のブロックのうち、1つを持ち上げると…ランドールの色が瞬時に変わりました!これは面白い!●ファインディング・ニモ「もしも」1匹の小さなサカナが息子を探す大冒険へと出発したら。「ファインディング・ニモ」のエリアでは、自分たちがニモになった気分で写真を撮れます。ニモが捕まった網の中に入ってみたり…ホホジロザメのブルースと迫力ある写真を撮ったり。口の中もしっかりできているので、ぜひ中をのぞいてみてください。ナイジェルのくちばしに入って、大空を飛ぶシーンの再現もできます。恐ろしい子ども、ダーラの水槽のゾーンも…これは恐怖!●カーズ「もしも」クルマたちだけの世界があったら。カーズの舞台となったルート66で、カーズとその仲間たちと一緒に写真撮影!各キャラクターの名セリフも聞こえてきて、カーズの世界を堪能できます。全部欲しい!?ここだけのオリジナルグッズピクサーファンなら絶対見逃せない、グッズコーナー。今回の「ピクサー アドベンチャー」オリジナルのグッズが多数登場します。ちょっとレトロな絵柄のトートバッグは、普段からガンガン使えそう。キャラクターがぎっしり描かれたウォールキャンバスは、東京会場限定アイテムです。コレクターはチェック!コインケースやポーチも、今まであまり見たことのないデザイン。全部欲しくなってしまいます。●ラフォーレ館内のショップでも連動したグッズを販売!この展覧会限定グッズのほか、ラフォーレ館内の各ショップでも「ピクサー アドベンチャー」と連動して、「PIXER ADVENTURE 開催記念 Disney・PIXAR 2016A/W COLLECTION | Laforet HARAJUKU」が展開されます。普段着られそうな服やアクセサリーのほか、インパクト大!のアイテムまで、合計50以上のアイテムが揃います。気になって館内をじっくり見てしまいそうです。●オリジナルショッピングバッグをゲット「PIXER ADVENTURE 開催記念 Disney・PIXAR 2016A/W COLLECTION | Laforet HARAJUKU」対象商品、およびピクサー アドベンチャーギフトショップでお買い物をした人には、先着でオリジナルショッピングバッグに商品を入れて渡してくれます。●スタンプラリー開催「PIXER ADVENTURE 開催記念 Disney・PIXAR 2016A/W COLLECTION | Laforet HARAJUKU」対象商品を購入した人には、税込1,000円ごとにスタンプカードに押印してくれます。1スタンプでクリアファイル、5スタンプで「ファインディング・ドリー」オリジナルノートがプレゼントされます。数に限りがあるので、ファンは早めの購入が吉です!イベント詳細名称:ピクサー アドベンチャー 「もしも」から始まる、冒険の世界会場:ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6階)開催期間:2016年8月27日(土)~2016年9月25日(日)会期中無休開館時間:11:00~21:00(最終入場20:30)入場料:一般(中学生以上)1,200円、子ども(小学生以下~4歳まで)600円※3歳以下無料
2016年08月27日ラフォーレ原宿は、『ピクサー アドベンチャー 「もしも」から始まる、冒険の世界』展の開催を記念して、「ディズニー/ピクサー」のキャラクター達をモチーフにしたアイテムを館内の35店舗以上で限定販売する。2016年8月19日(金)より予約を受付をスタートし、8月27日(土)より一斉発売する。ローリーズファーム(LOWRYS FARM)やネ・ネット(Né-net)、メルシーボークー,(mercibeaucoup,)など人気ブランドが、35店舗以上参加。各店からラフォーレ原宿でしか買えない「ディズニー/ピクサー」キャラクター達をあしらったアイテムが登場し、計50種類以上が揃う。オリーブ デ オリーブ(OLIVE des OLIVE)は、Mr.ポテトヘッドのイラストを中央に添えたバッグを展開。また、ページボーイ(PAGEBOY)からは、キャラクターたちをカラフルな色彩で描いたホワイトパーカーがラインナップする。小物もバリエーション豊かに揃い、ジーナシス(JEANASIS)はモンスターズ・インクのジェームズ・P・サリバンとマイク・ワゾウスキを象ったチョーカー / リングを、マジェスティックレゴン(MAJESTIC LEGON)はトイ・ストーリー3のロッツォ・ハグベアのキャップを取り揃える。さらに期間中、スタンプラリーを開催。対象商品1,000円(税込)購入するごとにスタンプカードに、1スタンプを押印。1スタンプでクリアファイル、5スタンプで現在公開中の映画『ファインディング・ドリー』のオリジナルノートがプレゼントされる。数に限りがあるので、気になるひとは早めにチェックを。【イベント詳細】PIXAR ADVENTURE 開催記念 Disney・PIXAR 2016A/W COLLECTION | Laforet HARAJUKUスタート日:2016年8月27日(土)※8月19日(金)より予約受付スタート。※8月23日(火)と8月24日(水)は全館休館。※9月10日(土)はVOGUE FASHION'S NIGHT OUT 2016開催に伴い、全館22時まで営業。<アイテム例>・オリーブ デ オリーブ バッグ 2,900円+税・ページボーイ パーカー 6,900円+税・ジーナシス チョーカー / リング 4,500円+税・マジェスティックレゴン キャップ 4,900円+税参加店舗(一例):Accommode、Heather、LOWRYS FARM、Lycka、mysty woman、OLIVE des OLIVE、one after another NICE CLAUP、PAGEBOY、POU DOU DOU、rivet&surge、AS KNOW AS PINKY、JEANASIS、MAJESTIC LEGON、camille bis RANDA、Crisp
2016年07月31日ディズニー/ピクサーの映画を観た後に飛び出す「おもしろかった!」という言葉。公開作が続々と大ヒットを飛ばしている同スタジオにとっては、もはや「おもしろい」のが当たり前といった前提すら感じさせるが、そのクオリティは年々勢いを増すばかりであり、その“おもしろさ”が並大抵のものじゃないことは、夏休みの公開を毎年楽しみにしている子どもたちだけでなく、大人の映画ファンの間でも広く認識されている。日本でも興行的に大成功を収めた『ファインディング・ニモ』。魚たちをめぐる愉快なストーリーが、子どもたちをはじめ多くの観客を魅了したのはもちろんだが、そこには主人公のニモの成長や、父親であるマーリンの“親ごころ”が描かれており、楽しいだけではなく、人々の心を揺さぶる感動的なテーマがそこにはあった。そして、待望の続編として公開中の『ファインディング・ドリー』においても、観客を魅了するストーリーと感動的なテーマは健在。その“おもしろさ”は、2016年度洋画オープニングNo.1という記録を打ち出し、現在もなおより多くの観客の心を掴んでいる。シネマカフェのディズニー/ピクサー現地取材第3弾では、そんな並大抵じゃない“おもしろさ”の秘密、ディズニー/ピクサー流のストーリーの作り方を、『ファインディング・ドリー』でアンドリュー・スタントンとともに共同監督を務めたアンガス・マクレーンと、ストーリー・スーパーバイザーのマックス・ブレイスのインタビューを通してご紹介する。本作で晴れて長編アニメーション作品の監督デビューを果たすアンガスは、ピクサー・アニメーション・スタジオに1997年アニメーターとして入社後、『トイ・ストーリー2』をはじめ、『モンスターズ・インク』『Mr.インクレディブル』『ウォーリー』『トイ・ストーリー3』など多くの作品に参加。ピクサーにとって初のTV特番アニメーションとなった「トイ・ストーリー・オブ・テラー!」の監督として、国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)ハリウッド支部からアニー賞優秀監督賞を受賞している。一方、マックス・ブレイスは、大学卒業直後の1996年7月にピクサー・アニメーション・スタジオに入社し、ストーリー・アーティストとして最初に『バグズ・ライフ』に参加。その後、『トイ・ストーリー2』『モンスターズ・インク』『カーズ』『ファインディング・ニモ』『Mr. インクレディブル』『ウォーリー』『メリダとおそろしの森』などにおいても才能を発揮し、ストーリー作成にあたって、監督とアーティストたちとのビジョンの共有に一役買う存在だ。『ファインディング・ドリー』への参加は、『メリダとおそろしの森』の完成パーティーのときにアンドリューから誘われ、「もちろん!ぜひ!」と答えたことから実現したとのこと。ディズニー/ピクサーのストーリー作りでは、監督や脚本家をはじめとする複数人のスタッフたちが意見を出しながらストーリーを構築していく“ブレイントラスト”と呼ばれる方法がとられている。一人の脚本家が書き上げる脚本を基に、監督をはじめとするスタッフが映画として仕上げていく、そういった一般的な映画作りのイメージとは異なり、ディズニー/ピクサーでは、民主的な空気の中で発揮されるチームワークによって物語が作られていくのだ。今回アンガスとマックスが解説してくれたのは、物語も後半に近づき、両親を探すために水族館の中を巡るドリーとハンクが、「タッチプール」と呼ばれる、子どもたちが海の生きものに触れることができるコーナーで、“恐ろしい目に”遭ってしまうというシーン。実際にどのような制作過程を経てストーリーが構築されていくのか、デモストレーションとともに披露された。「僕が息子を連れて水族館に行ったときに、息子とタッチプールに行ったんだ。そこで僕は、『魚の身になってみたらどうだろう?もしドリーがタッチプールの中に閉じ込められたら?』と考えたんだよ」。まずはマックスが、タッチプールのアイデアの発端を話し始めた。「僕たちは、何事に取りかかるときもまずはリサーチから始めるので、いくつかの水族館に行って、タッチプールの中にどういう生き物がいるのか、子どもたちがどうやってその生き物たちと触れ合っているのかなど、たくさんの写真を撮ってきたんだ。それをストーリー・チームのメンバーに見せ、そこで生まれるギャグや、中にいるキャラクターたちがどういった状況に置かれているのかなど、ブレインストーミングを通してアイデアをどんどん出し合ったんだ」。そして、そこで飛び出したギャグの1つが、「ヒトデの腕がちぎれる」というものだったと語るマックス。さらに、「ほかのキャラクターについてもいろいろとアイデアを出し合ったよ。人間に触られるのが大好きで、『気持ちいい~!』って叫ぶバットレイとかね(笑)」とマックスは続ける。ところどころで大人が笑えるギャグを挟んでいくのも、ディズニー/ピクサー流だ。「最終的に、ヒトデの腕がちぎれるのはちょっとこの作品にはブラック過ぎると思って、採用しなかったよ(笑)」と、ユーモラスにアンガスが合いの手を入れる。「それから、ドリーたちがどうやってここに巻き込まれるのかということを考えていったんだ。ハンクはドリーのパートナーになっているけれど、2匹がここから出られなくなったとしたらどうするか?彼らはどうやってここから出るのか?ハンクは自分の体の色を変えてカモフラージュ出来るので、お客さんの背中にくっついて運ばれていくというのはどうか?」と、マックスは当初のアイデアを次々と明かしていく。これらの様々なアイデアは脚本家に渡され、実際にストーリーとして形作られることになる。次に、書き上げられた脚本を基に、監督と絵コンテを作成するアーティストたちが各シーンの読み合わせを行い、そのシーンでは何を感じ取りたいのかが話し合われる。そして、アーティストたちは脚本に記された様々なアイデアを基に、構図や演技、照明、セット、編集など、あらゆる要素をビジュアル化した“サムネール・テンプレート”を作成する。ここで、最初に仕上がったタッチプール・シーンのサムネール・テンプレートが、マックスによって披露された。「それでは、シーンをプレゼンしてみましょう。この前のシーンでは、ドリーは隔離部屋に自分の家族がいるのではないかと思っていて、ハンクはドリーを隔離部屋に連れて行くことを渋々承諾しました。ハンクは『わかった、じゃあ行こう』と言って出発します。さて、ここからこのシーンに入っていきます」。「ハンクがパイプを通っていきます。ハンク『いいか。先に言っておく。いまから経験することは忘れられない思い出になるさ。たとえお前でもな』、ドリー『え?なんで?』、ハンク『ここが隔離部屋への近道だが、ここを通るのは簡単ではない。離れるなよ』。そしてハンクは上によじ登る。排水溝からハンクの頭が出るのが見える。そこはタッチプールの中。子どもたちの手が生き物の方にあちこちから“ぶしゅー”っと伸びてきている。画面はタッチプールの外に切り替わり、子どもたちがたくさん並んでいる。横にある看板には“タッチプール生き物には優しく”と書かれている。でも子どもたちは優しくなんかない。ヒトデの腕が子どもに引っ張られる。『ああ~!!腕が~!腕が~!』。ハンクはドリーを引っ張り上げて『どんなことがあっても上を見るな』と告げる。子どもたちの手が次々と伸びてくる。バットレイが叫ぶ。『もっと愛して~』(笑)。ハンクは後ろの壁まで来てプールの向こう側を見上げ、『あれが目的地の隔離部屋だ』と言う。プールの中ではドリーが子どもに触られて『あはは~!くすぐったい~』。『おい、彼女に触るな!お嬢ちゃん、しっかり水を吸い込めよー』。そしてハンクが子どもの手を掴むと子どもは『うわ、うわ~~~~~!!』と怖がって、ハンクを放り投げる。ハンクは空中を飛んで、ある男性客の背中に着地。ハンクが男性のシャツの柄と同じ模様にカモフラージュする。男性は気がつかずそのまま歩いて行く。ドリーはハンクに掴まっているが、水の中にいないので息が苦しくなる。そこでハンクは側にいた子どもが持っているジュースのカップを横取りし、ドリーを中に入れる。『あぁ~!冷たい~!』ハンクはドリーを隠して周囲を確認する。『もう少しだぞ~』。ハンクが隔離部屋の方へ飛び降りるが、そこにあった掃除バケツの中に落ちてしまった。ハンク『やったぞ!』、ドリー『なんだか隔離部屋じゃないみたいだけど』、ハンク『こうやって隔離部屋に入るのさ』。これでこのシーンは終わりです」。(取材陣、拍手。)マックスのプレゼンを経て、監督であるアンガスがフィードバックを加えていく。アンガスはここでもユーモラスに、当時の様子を再現してみせる。「とても良かったね。少し気になるところがあるんだけど、絵コンテの中で、ハンクが『たとえお前でもな』と言うセリフがあるね。ここは最後まで上を向いていたままで、下を見ない方がいいな。そしてヒトデが引っ張られているところはもっと暴力的でもいいね(笑)。あと、バットレイが『もっと愛して~』と言ったときにみんな笑ったけれど、ここまでずっと、“危険!”と来ていて、こいつだけが、“良いよ~”と言っていると、面白いかもしれないがペースを遅くしてしまうかもしれない。編集後にもう一度見てみて、残したいか考えてみよう。もうひとつは、ハンクは自分がやろうとしていることにとても慎重になっているのに、ドリーが『くすぐったい』と言っていると、彼女は自分の身の危険を心配していないように聞こえる。彼女は危険な状況を忘れてしまっているとも考えられるけど、もしかしたら身の安全について心配していなさすぎかもしれない」。このように、サムネール・テンプレートのプレゼンに対する監督からのフィードバックを経て、アーティストたちは再びそれぞれ自分の机に戻り、さらなる描き直しを加える。そしてまた、新たなサムネール・テンプレートが作成されるのだ。「我々のチームは10万3,000枚以上の絵コンテを編集チームに渡したよ。こういった絵コンテのアニメーションを3、4か月毎に上映し、ジョン・ラセターをはじめとする重役たちからのフィードバックを得る。この過程を3年半かけて進め、各シーケンスを作り上げ、作品のブループリントを作っていくんだ。だから、かなり長い間、映画はこの絵コンテの中で生きているんだよ」。そうマックスは語るように、先ほど取材陣に披露されたサンプルには、日付が2013年7月19日と記されていた。プレゼンを経てアンガスは、「いまふり返ると、これも作品のひとつのバージョン。後で『なぜこれを削除したんだろう?』と思うセリフやアイデアもあるけど、我々は常に主人公のための物語を追求しているので、物語がきちんと語られることを考えているんだ。だから、面白いギャグやジョークで脱線するのは避けて、それらは物語を引き立たせるものでなければいけない。良いアイデアはたくさんあるけれど、採用されないこともしばしばだよ。残念だけど、DVDに入れられるといいね」とふり返る。こうしてフィードバックが反映された各シーンのサンプルに、音声や音楽、効果音が加えられ、シーケンスが作成される。その後、編集スタッフによってそれらが繋げられ、監督をはじめとするスタッフがチェックし、随時変更を加えていく。また、その場で思いついたセリフやアイデアのスケッチはすぐに絵コンテとして新たに加えられ、再び仕上がりがチェックされる。このように、いかなる行程においても浮かんだアイデアはすぐに試され、実際にそれができる制作環境が整えられているのだ。当初のストーリー案にから劇的とも思えるほどの変化が加えられていく“ブレイントラスト”のプロセスだが、披露された第一稿も、さすがのディズニー/ピクサーだけあって、“おもしろい”ものではあった。しかし、その“おもしろい”をさらにブラッシュアップしていくのが、同スタジオのクリエイティブをさらなる上の次元に推し進めている。「ドリーのストーリーを語るということに注意を払い続けることが、何が必要で、何が必要ないかを教えてくれるんだ」。ストーリーを仕上げていく中で次々と加えられていく変更点について、アンガスは解説する。「どんなアートフォームでもそうだけど、足し算であると同じぐらい引き算が大切で、観客とエモーショナルなコネクションを作ることが、常にゴールなんだ。それを達成するまでは、僕らは何かを捨てることにオープンでいるよ」。「それに、どうしていいかわからなくなったとき、『ヘイ、カモン、これを一緒に解決しよう』と言ってくれる多くの人たちがいるのはナイスだよ」とマックスが続ける。「グループは、ひとりよりもうまくいく。自分の周りに人々がいることは、どんな問題を解決する上でも、常に役立つよ」。このチームワークが、ディズニー/ピクサー作品の並大抵じゃない“おもしろさ”を生み出しているのだ。最後に、タッチプール・シーンの第一稿として披露されたバージョンに対して加えられた、大きな変更点についておさらいしてみよう。■ハンクではなくドリーが主導権を握ること→ハンクが強調されていて、ドリーが脇役になっている。物語の主人公は常にドリーにしなければならない。■バットレイのジョークは削除→ジョークをウリにすることは出来たが、それにはもっとシーンを作り込む必要があり、それによってシーンのペースを遅くしてしまう。■タッチプールをもっと怖いところとして描く→危険な状況を加え、タッチプールが戦場であるかのように描く。これらの変更点を経て、実際にタッチプール・シーンはどのように仕上がったのか?それは是非、劇場で実際に見比べて見て欲しい。きっとピクサーの“おもしろさ”の秘密を覗くことができるだろう。『ファインディング・ドリー』は、全国にて公開中。協力:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファインディング・ドリー(原題)
2016年07月30日公開中のディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』では、短編『ひな鳥の冒険』が同時上映されている。なぜ、ピクサーは超大作の『…ドリー』を製作しながら、さらに短編も手がけたのだろうか?『ファインディング・ドリー』/その他の画像『ひな鳥の冒険』の主人公は、生まれて間もないシギで、初めて巣を出たひな鳥が迫ってくる波、初めての海岸線におびえながら、少しずつ環境に慣れ、成長を遂げていく姿を愛らしい表現を交えて描いている。監督を務めたアラン・バリラーロは、1997年からピクサーで活躍してきた精鋭スタッフのひとりで、アニメーターとして活躍する一方で、自分たちの映画づくりがより柔軟に進められるよう技術チームとタッグを組んで、アニメーション作製ツールの開発にも取り組んできた。そこでバリラーロは初監督作を手がけるにあたって“ストーリー”も“技術”も妥協しない映画づくりに挑んだ。しかし、新しい技術を投じて新しい短編をつくることは、手間も予算もかかる。プロデューサーのマーク・ソンドハイマーは「短編はお金が儲からないどころか、逆にお金を失うんだ」とハッキリ言う。しかし、彼は「ピクサーとジョン・ラセターは、短編を作ることにとてもコミットしている」と語る。なぜだろう? 「それはアランのような人々に、ストーリーを語り、学ぶ機会を与えるからだ。この映画の仕事をした多くの人々は、普段彼らがやっていることとは違うことをトライしてみる新しい機会を与えられた。それは、本当に僕らのためなんだ。アーティストが本当に学んで、成長するためにね」振り返れば、短編『晴れ ときどき くもり』を手がけたピーター・ソーンは後に『アーロと少年』を、短編『ワンマンバンド』を手がけたマーク・アンドリュースは後に『メリダとおそろしの森』を監督した。短編を制作する過程で彼らは多くを学び、長編映画を手がけるための“基盤”を築いたのだろう。訪れたスタジオ内には、現在もいくつかの作品の制作が進められており、まだここには書けない“あの作品”のイメージ画や、メモが飾ってあった。ピクサーの未来はいつも“映画を生み出す人”と共にあり、彼らはこれからも失敗を恐れずに挑戦し、新しい領域を開拓していくのではないだろうか。『ファインディング・ドリー』公開中
2016年07月28日全米歴代記録を次々に塗り替え、歴史的な大ヒットを記録している『ファインディング・ドリー』。本作の大ヒットの一因とも言われているのが、ディズニー/ピクサーの新たな才能の発掘の場となっている短編作品。この度、本作と同時上映されるピクサー史上超絶もふもふキュートな短編アニメーション『ひな鳥の冒険』(原題:「PIPER」)の本編映像が到着した。舞台はカクレクマノミのマーリンがナンヨウハギのドリーと共に、愛する息子・ニモを、人間の世界から救出した冒険の旅から1年後の世界。「今度は、僕がドリーを助けてあげる」。ドリーとニモ、そして、心配性のマーリンも渋々ながら、再び大海原へと旅立つ。この夏、世界一有名な魚たちの奇跡の大冒険が幕を開ける――。『トイ・ストーリー3』や『ズートピア』を超えアニメーション史上全米歴代No.1のオープニング成績を記録した本作。すでに全米では、大ヒット作である『アナと雪の女王』や『トイ・ストーリー3』の最終興収も超え、2016年の全ての公開映画の中でNo.1の興行収入を達成している。様々な魅力が詰まった本作だが、その中でも、ヒットの要因にもなっているのが、同時上映される短編『ひな鳥の冒険』。ディズニーやピクサーの短編映画は、長編本編に引けを取らない人気の高さがあり、短編集が発売されるほど。さらにピクサーの短編アニメーションは過去11回もアカデミー賞にノミネート(内3作品受賞)されており、アカデミー賞の常連としてクオリティの高さにも定評があるのだ。今回のこの短編アニメーションでは、海岸線で食べ物を得るために、生まれて初めて巣を出て冒険する幼い腹ペコな小鳥(シギ)の物語が描かれる。今回解禁となった映像では、もふもふでキュートだが怖がりな小鳥が生まれて初めてエサを探しに、勇気を出して大きな海に向かっていく姿が描かれている。しかし子どものシギにとって最大の問題が。食べ物が深く埋まっている海岸線の砂は、冷たくて、濡れていて、しかも恐ろしい波がかぶってくるということだった。だが新しくできた小さな友だちの助けを借りて、自らの恐怖心を乗り越えてお腹を満たせることを願いながら、勇気を振り絞ってもう一度突っ込んでゆく。また、羽や砂、水など全てが緻密にリアルに描かれており、まるで実写と見紛うような映像にも注目だ。もふもふでキュートな小さな鳥は、抱きしめたくなるほど超絶可愛く、誰もが釘付けになること間違いなしだ。また、短編は次世代を担うクリエイターの登竜門としても注目されており、短編監督を務めた後、長編アニメーション監督を務める人も多く、次世代のピクサーを担うクリエイターが育つ場としても注目を集める存在。 本作の監督を務めたアラン・バリラーロは、『トイ・ストーリー2』や『モンスターズ・インク』、『ファインディング・ニモ』など様々な長編アニメーションのアニメーターとして活躍。ようやく本作で監督を務めることになり、長編アニメーションで培った実力を存分に発揮している。そんなアラン監督は「アニメーターとして普段からあらゆるものがキャラクターに見えるんだけれど、ビーチでランニングをしているときに鳥と打ち寄せる波を観て、この映画のアイデアを思いついた」と制作の経緯を語り、「実は、この映画のストーリーは、3人の子どもを持つ親である僕自身のとても個人的な物語でもあるんだ。いい親とはどういうものなのか、どうやって子どもに恐怖を乗り越えさせるのか。そういったものを伝えたかった」と込めた想いをコメントしていた。『ファインディング・ドリー』と同時上映短編『ひな鳥の冒険』は、7月16日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ファインディング・ドリー(原題)
2016年07月15日ディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』(7月16日公開)と同時上映される短編アニメーション『ひな鳥の冒険』(原題『PIPER』)の本編映像が15日、公開された。本作は、海岸線で食べ物を得るため、生まれて初めて巣を出て冒険する、幼い腹ペコな小鳥(シギ)の物語。公開された映像は、もふもふで怖がりなかわいいシギが、初めてえさを探しに、勇気を出して大きな海に向かっていく姿が描かれている。しかし子供のシギにとって、最大の問題が。実は食べ物が深く埋まっている海岸線の砂は、冷たくぬれている上に、恐ろしい波がかぶってくるのだ。それでも、新しくできた友だちの助けを借りて、小さな鳥は恐怖心を乗り越え、勇気を振り絞りってもう一度突っ込んで行く。羽や砂、水などがリアルに描かれ、実写かと思うような映像となっている。ディズニーやピクサーの短編作は、長編本編に負けず劣らずの人気があり、短編集が発売されるほど。ピクサーの短編アニメーションは過去11回、アカデミー賞にノミネート(うち3作品受賞)されており、クオリティの高さにも定評がある。こういった短編は次世代を担うクリエイターの登竜門としても注目されており、短編監督を務めた後、長編でメガホンを取る人物も多い。本作の監督を務めたアラン・バリラーロは、『トイ・ストーリー2』(99)や『モンスターズ・インク』(01)、『ファインディング・ニモ』(03)などさまざまな長編のアニメーターとして活躍。本作では、それら長編で培った実力を存分に発揮している。アラン監督は、「アニメーターとして普段からあらゆるものがキャラクターに見えるんだけれど」と前置きしながら、「ビーチでランニングをしている時に鳥と打ち寄せる波を見て、この映画のアイデアを思いついた」とアイデアの裏側を明かす。また「実は、この映画のストーリーは、3人の子どもを持つ親である、僕自身のとても個人的な物語でもあるんだ」とも告白。「いい親とはどういうものなのか、どうやって子どもに恐怖を乗り越えさせるのか。そういったものを伝えたかった」とし、「皆さんが楽しんでくれることを祈っている」と語った。(C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年07月15日明日から公開になるディズニー/ピクサーの最新作『ファインディング・ドリー』と同時上映されるピクサーの新作短編『ひな鳥の冒険』の映像の一部が公開になった。幼いひな鳥が海辺で大冒険を繰り広げる愛らしい映像だ。公開された映像『ひな鳥の冒険』は、生まれて間もないシギが、初めて巣を出て冒険に出る姿を描いた短編映画。迫ってくる波、初めての海岸線におびえながら、小鳥は少しずつ環境に慣れ、成長を遂げていく。ピクサーが最新技術を投じて描いた主人公のヒナ鳥の毛並み、愛らしい表情、たどたどしい動きが最大の見どころだ。監督を務めたのは、『トイ・ストーリー2』や『ファインディング・ニモ』など数々の作品でアニメーターを務めてきたアラン・バリラーロで「この映画のストーリーは、3人の子どもを持つ親である、僕自身のとても個人的な物語でもあるんだ。いい親とはどういうものなのか、どうやって子どもに恐怖を乗り越えさせるのか。そういったものを伝えたかった」と語っている。ピクサーの長編映画と同時上映される短編映画は『ブルー・アンブレラ』や『月と少年』など人気作が多く、本作も好評を集めそうだ。『ファインディング・ドリー』は、ニモの親友で、忘れんぼうのドリーが、自身の両親と自分自身の過去を探るために“人間の世界”で冒険を繰り広げる姿を描いた感動作。アメリカでは2016年最高の興行収入を記録している。『ファインディング・ドリー』同時上映『ひな鳥の冒険』7月16日(土) 全国ロードショー
2016年07月15日ピクサー・アニメーション・スタジオの新作映画『ファインディング・ドリー』が16日(土)から公開になる。本作は前作『ファインディング・ニモ』のキャラクターたちの新たな物語で、忘れんぼうのドリーが主人公だ。前作に続いて監督を務めたアンドリュー・スタントンは、長い時間をかけて、ドリーのための新たなドラマを紡ぎ、ピクサーが長年に渡って描き続けてきた“家族”のドラマにたどりついた。その他の写真前作は父親マーリンが愛する息子ニモを探す冒険が描かれた。だからタイトルは『ファインディング・ニモ(ニモを探して)』だった。そして新作ではドリーが家族を探す冒険が描かれる。しかしタイトルは『ファインディング・ドリーの両親』……ではなく『ファインディング・ドリー』だ。なぜ? ここに本作の最大のポイントがある。前作の公開後、ピクサーのフィルムメイカーの多くが『…ニモ』に続編があるとは考えていなかった。しかし、スタントン監督は『…ニモ』3D版の作業をする過程でドリーのことを再発見し、何でもすぐに忘れてしまい、周囲に謝ってばかりいるドリーに「自分自身のことを好きになってほしかった」と振り返る。「最終的に僕が見つけたテーマは“他のみんなとは違っても、世界は君を受け入れてくれるよ”というものだ。短所は実は長所なんだ」さらに本作は、これまでピクサーが描いてきた“家族”に関するドラマでもある。彼らは様々な舞台やキャラクターを扱いながら、様々な角度で繰り返し“家族”の物語を描き続けている。スタントン監督はその理由を「僕らはみんな家族を持っている。そして、僕らはみんな、お互い家族のように生きている」からだと説明する。「僕らはみんな、人々が結婚し、子供が出来て、子供たちが成長するのを見て来た。僕の子供たちはもう出て行った。他の人たちの子供が去って行ったり、成長するのを見てきた。それは、ここでの生活の一部だよ。だから、たとえそういうことをしないでおこうと思っている時でも、家族のことが、ストーリーの中に入り込んでくるんだ」ピクサー作品は、人間が暮らしていく上で、自然に存在する“家族”の関係を描くことで、幅広い年齢の観客を魅了し、観客が年齢を重ね、経験を積むことで同じ作品の違うポイントに共感できるようなストーリーを描いてきた。それは『ファインディング・ドリー』も同様で、この夏、多くの観客の共感を集めるだろう。ちなみに、新作ではドリーが“血のつながった家族”を探して冒険する中で、もうひとつの家族を見つけるドラマも描かれている。『ファインディング・ドリー』7月16日(土) 全国ロードショー
2016年07月14日『ファインディング・ニモ』(03)や『モンスターズ・インク』(01)、『トイ・ストーリー』(95)といったディズニー/ピクサーの名作を手がけてきたダグ・スウィートランドが監督を務める映画『コウノトリ大作戦!』(原題『STORKS』)が、11月3日に日本公開されることが決定し13日、特報映像とポスタービジュアルが公開された。本作は、コウノトリが赤ちゃんを運んでくるという世界中で知られる寓話(ぐうわ)を基にしたアドベンチャー・アニメーション。「コウノトリ宅配便社」が昔のある事件をきっかけに"赤ちゃんのお届け"を禁止し、小包の配達など、売り上げ重視の政策を採っていたが、会社ナンバーワンの配達員であるコウノトリのジュニアは、手違いから誕生した人間の赤ちゃんにメロメロに。彼は、会社に内緒で赤ちゃんを人間界に届けることを決心する。ポスタービジュアルには、「いくぜベイビー!」の掛け声と共に、かわいらしい赤ちゃんを口にくわえたジュニアが空を飛んでいる姿が描かれている。あわせて公開された特報映像では、「コウノトリ宅配便社」に弟となる赤ちゃんを注文する少年ネイト、ジュニアと共に冒険に出る女の子・チューリップも登場。大空を舞台に繰り広げられる"赤ちゃんお届け大作戦"の様子が映されており、宅配便社の社長や、ジュニアたちの邪魔をするハトのトーディ、赤ちゃんにメロメロになるオオカミたちなど、ユーモラスなキャラクターたちもその姿を見せている。本作の監督として、ニコラス・ストーラーと共に指揮を執るダグ・スウィートランドは、『ファインディング・ニモ』をはじめ、『カーズ』(06)など数多くのディズニー/ピクサー作品を手掛けてきたアニメーター。2008年には初監督を務めた『マジシャン・プレスト』が、米アカデミー賞にノミネートされた経歴も持つ。ディズニー/ピクサーでは"海の世界"や"おもちゃの世界"の大冒険を描いてきた彼が、本作で描くのは"大空の世界"。「赤ちゃんを運ぶ幸運のトリ」として世界で愛されるコウノトリを主役として"大空を駆け巡る大冒険"をスリルに満ちたアドベンチャーとして映し出す。(C)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2016年07月13日長編アニメーションとして全米歴代ナンバー1のオープニング記録を樹立し、快進撃を続けるディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』の日本公開が迫るなか、前作『ファインディング・ニモ』から続投し、日本語版のキャストを務める室井滋(ドリー役)と木梨憲武(マーリン役)が取材に応じ、本作を生み出したピクサー・アニメーション・スタジオの魅力を語った。その他の写真物語の舞台は、前作で小さなニモが大海原で奇跡の冒険を果たした1年後。今度は忘れんぼうのドリーが、かすかな記憶を頼りに、愛する家族を探す旅に出かけることに。ドリーの親友であるニモ、そしてニモの父親・マーリンは無謀ともいえる彼女の冒険に同行するが…。果たして、ドリー出生の秘密とは?再び、奇跡と感動のドラマが幕を開ける。「続編の噂は聞いていましたが、まさかドリーが主人公だなんて、驚きましたね。私も年齢を重ねて、忘れっぽくなっていて(笑)、周りから『ドリーみたい』って言われるんですよ。ただ、ドリーが素敵なのは、忘れっぽい性格的なハンデを自分の個性にしているところ。例えば、直感力がすごかったり。そんな姿に勇気づけられますね」(室井)「僕自身が続編を待ち望んでいたから、マーリンをまた演じられることも含めて、とにかくうれしいの一言ですよ。マーリンは相変わらず、おせっかいで心配性だけど、息子(ニモ)の成長を誇らしくも思っている。誰もが冒険を通して、自分を発見するメッセージ性もいいですよね。人間、自分のことが一番分からないものですから」(木梨)今年、創設30周年を迎えたピクサー・アニメーション・スタジオ。その魅力は「発想力のすごさ」だと語る室井は、『モンスターズ・インク』や昨夏大ヒットした『インサイド・ヘッド』を例に挙げ、「日常生活で埋もれがちな空想や想像を、純粋なまなざしで形にしてくれる。実は昨晩、巨大なUFOが温泉に浸かっている夢を見たんですけど(笑)、ピクサーなら面白い映画にしてくれるかもしれないなって」と声を弾ませる。長編第1作である『トイ・ストーリー』からのピクサーファンだという木梨は、「室井さんがおっしゃる発想力はもちろん、『もしかしたら…』『きっとそうだ!』って刺激してくれるストーリーが大人にも子どもにも響くんですよ」としみじみ。また、『ファインディング・ドリー』では映像の進化にも驚かされたそうで、「タコの動きがすごいですよ!全体的にも前作からレベルアップしていて、1回見ただけではすべてを見切れない」と熱弁した。『ファインディング・ニモ』フジテレビ系 7月15日(金) 21:00~22:57※一部地域を除く『ファインディング・ドリー』7月16日(土) 全国ロードショー取材・文・写真:内田涼
2016年07月12日ディズニー/ピクサーのヒット作『アーロと少年』のブルーレイやDVDが収録されたMovieNEXが発売されたのを記念して、本作に参加したフィルムメイカーがピクサー・アニメーション・スタジオの魅力を語る特別映像が公開になった。『アーロと少年』/動画『アーロと少年』は、弱虫の恐竜アーロと、ひとりぼっちの少年スポットが大冒険を繰り広げる物語。このほど公開になった映像に登場するアロンソ・マルティネスは、2008年にピクサーに入り、テクニカル・ディレクターとして活躍。『カールじいさんと空飛ぶ家』『インサイド・ヘッド』ではキャラクター・モデリングとアーティキュレーション(関節)のアーティストを手がけ、本作でもスポットや恐竜ブッチのキャラクター・モデリングを務めた。ピクサーはこれまでに数々のヒット作、名作を発表してきたが、1作に長い時間をかけ、ストーリーとキャラクターづくりに膨大な時間とアイデアを投じることで知られている。マルチネスは映像でスタジオの魅力を“社会に影響を与える作品を作れる”、“常に挑戦できて最先端の技術が使える”、“家族的な雰囲気”の3つにわけて解説。また、本作に登場するキャラクター個性的な動きについても“つくり手”の立場から解説している。MovieNEX『アーロと少年』発売中デジタルも配信中発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2016年07月11日『トイ・ストーリー』から『ファインディング・ドリー』まで、世界中に親しまれるピクサー・アニメーション・スタジオの創立30周年に贈る、恐竜と少年の心温まる友情と冒険を描いた『アーロと少年』。今回、MovieNEXに収録されている貴重なボーナス映像から、言葉を持たない少年スポットの描き方と心の成長を明かすアニメーターたちの声がシネマカフェに到着した。本作は、“もしも地球に隕石が衝突しなかったら”という世界が舞台。主人公は、甘えん坊で父親がいないと何もできない臆病な恐竜、アーロ。激しい嵐で大切な父親を亡くし、自身も川に流されてしまったときに救ってくれたのが、人間の少年スポットだった。ふたりは力を合わせて困難を乗り越えていくうち、言葉を超えた心で通じ合う、人生初の友だちになっていく。今回届いた映像で、本作の生き生きとしたキャラクターを手掛けたアニメーターのジェシカ・トレスは、少年スポットについて「人間なのに人間らしくないところが面白い」と語る。トレスは、スポットを“人間らしくない“少年にするために、頭と視線を一緒に動かしたり、わざと無表情にしてみたりと、かなりの工夫を凝らしている。その一方で、アニメーターのクラウディオ・デ・オリヴェイラは、アーロと出会うことによって、スポットが人間らしく成長していく様子が素晴らしいと見どころを明かす。確かに映像を見ると、最初は乱暴で野性味あふれる動きをしていたスポットは、アーロとの友情が芽生えていくことにより、表情が豊かになっていくのがわかる。アーロとスポットの絆が深まっていく分、やがて訪れるラストシーンはさらに感動的だ。冒険を経た後のスポットは、動物のような四足歩行ではなく、いつしか人間らしく二本足で立ち、歩くようになっている。アーロとは別々の道を歩くことになったスポットの、旅立つ際にアーロを見る表情とその姿が、この冒険でのスポットの成長を物語っているといえそうだ。『アーロと少年』MovieNEXは発売中、デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)
2016年07月10日最新作『ファインディング・ドリー』の日本公開が今月16日に迫るピクサーが、今後毎年オリジナル映画を公開する予定であると発表した。ウォルト・ディズニー・カンパニー傘下のピクサーは、『ファインディング・ニモ』や『トイ・ストーリー3』などシリーズ作品としての大ヒット作を送り出すことが多いものの、『カールじいさんの空飛ぶ家』や『ウォーリー』などの単独作にも今後より焦点を置いていくつもりのようだ。同社のジム・モリス社長は、新たなキャラクターを作り出すことの重要性について『エンターテイメント・ウィークリー』に、「1本の映画がヒットするとほとんどのスタジオは続編製作に飛びつくものですが、弊社のビジネスモデルは映画制作者としての形態であり、オリジナル作品の監督が良いと思うアイデアを提案しない限りは続編は作らず、次へと進むつもりなのです」「続編はオリジナル作品よりも難しいという人もいます。なぜなら一方では楽に見えても裏切ることのできない期待を持ち合わせた世界なのです」と語っている。そして、モリス氏は「弊社は毎年オリジナル作品を製作し、やるならば続編は1年おきという計画を持ってきています」というプランを告白。また、すでに『トイ・ストーリー4』と『Mr.インクレディブル』続編までの製作は終えているものの、その次となる作品はオリジナルのストーリーになることを明かした。(C)BANG Media International
2016年07月06日ディズニー/ピクサーの新作映画『ファインディング・ドリー』の日本語版で、エンドソングの歌唱を担当する八代亜紀が“本人役”で声の出演を務めることが発表になった。オリジナル版ではシガニー・ウィーヴァーが本人役で登場している。公開された映像『ファインディング・ニモ』では、カクレクマノミの父マーリンが、行方不明になってしまった息子ニモを探して大冒険を繰り広げる姿が描かれたが、新作はニモの親友ドリーが幼い頃にはなればなれになってしまった家族に出会うために、旅立ち、人間の世界を舞台に冒険するドラマが描かれる。このほど公開になったのは、ドリーが、八代亜紀の声に誘われて海上へと泳いでいくシーン。ピクサーのアニメーションに「こんにちは。八代亜紀です」というセリフが重なる衝撃的な映像だが、各国版で有名スターがこの部分を担当しているそうだ。「アニメーションで八代亜紀役の出演は初めてでした。八代さん!とドリーが言うセリフにはびっくりしましたね」という八代は「監督に八代亜紀の“声”のまま淡々とした感じでと言われたんです。歌ではずっと抑揚をつけるということを何十年もしていますから、抑揚がいらないと言われてとても難しかったですね」と収録を振り返った。八代はエンドソング『アンフォゲッタブル』の歌唱も担当しており、歌とナレーションでドリーの冒険を彩る。『ファインディング・ドリー』7月16日(土) 全国ロードショー
2016年07月05日ディズニー/ピクサーのヒット作『アーロと少年』のブルーレイやDVDが収録されたMovieNEXが今月6日(水)にリリースされる前に、本作を手がけたピーター・ソーン監督のインタビュー映像が公開になった。インタビュー映像ソーン監督はピクサーで、ストーリー、アート、アニメーションのすべての部門で働いた経験を持ち、声優まで務める実力派で、満を持して新作の監督に就任したが、映像では「監督の話が来た時は本当に不安で怖かった」と振り返る。しかし、ソーン監督は停滞していたプロジェクトを見直して、ムダな部分を的確に指摘し、ストーリーやキャラクターを整理。観客の心に響くドラマに注力して、映画を完成させた。本作は、巨大な隕石が地球に衝突することなく、恐竜と人間が共存している世界が舞台。不慮の事故で父を失い、さらには激しい川に流されて自分も迷子になってしまった弱虫の恐竜アーロは、ひとりぼっちの少年スポットに出会い。友情を深めながら故郷を目指して冒険に出かける。劇中に登場する大自然の描写は、入念にリサーチを重ねた上でアニメーションが制作され、アーロの感情の揺れ動きに重なるように姿を変えていく。本作では極力、セリフに頼らずに、キャラクターの表情や動き、背景にある自然の変化でドラマが描かれており、監督がもっとも気に入っているシーンも、映画の終盤に登場するセリフのないシーンだという。MovieNEXでは、映画館では1度しか観ることができなかったシーンも、何度も観賞することが可能になるため、映画館では気づかなかったアーロとスポットの感情の変化や細やかなドラマを発見し、さらに深く楽しむことができるのではないだろうか。ちなみにMovieNEXには本編だけでなく、製作の舞台裏やキャラクターの魅力を紹介するドキュメンタリーや、音声解説も収録される。MovieNEX『アーロと少年』デジタル先行配信中7月6日(水) 発売発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2016年07月05日今年3月に公開され、好評を博したディズニー/ピクサーの最新作『アーロと少年』のブルーレイやDVDが収録されたMovieNEXが7月にリリースされるのを記念して、映画の本編映像の一部が公開になった。共に旅を続ける弱虫の恐竜アーロと、ひとりぼっちの少年スポットが、ティラノ一家に出会う愉快な場面だ。特別映像本作は巨大な隕石が地球に衝突することなく、恐竜と人間が共存している世界が舞台で、主人公の恐竜アーロは大好きな父親と優しい母親、兄弟たちと暮らしていたが、不慮の事故で父を失い、さらには激しい川に流されて自分も迷子になってしまう。やがて、アーロは言葉が通じない人間の少年スポットに出会い、ふたりで友情を深めながら故郷を目指して冒険に出かける。このほど公開になったのは、旅を続けるアーロとスポットがティラノ一家に出会う場面。ティラノサウルスの姉ラムジーと弟のナッシュは、見た目こそは凶暴だが、子どもをいじめる動物が許せない心優しい姉弟で、スポットはラムジーのことがすぐに好きになってしまう。映像の後半にはふたりの父親で、顔に大きな傷のある父のティラノサウルスのブッチも登場。映画でアーロたちはこの一家と行動を共にしながら、さらに成長を遂げていく。通常の映画では肉食恐竜のティラノサウルスは単に凶暴だったり、悪役として描かれることが多いが、ピクサーは観客の先入観や定型的な展開にとらわれることなく映画づくりを行っており、本作でも意外な見た目のキャラクターが、観客の思い込みや予想を心地よく裏切る行動をとり、アーロとスポットの大冒険を盛り上げていく。MovieNEXには本編だけでなく、製作の舞台裏やキャラクターの魅力を紹介するドキュメンタリーや、その名も『ティラノ一家の原点』と題した特典映像も収録。映像だけでなく、音声解説も楽しめる仕様になっており、様々な角度から『アーロと少年』を楽しめるようになっている。MovieNEX『アーロと少年』6月29日(水) 先行デジタル配信開始7月6日(水) 発売発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2016年05月31日ディズニー/ピクサーの傑作『ファインディング・ニモ』のその後を描く新作映画『ファインディング・ドリー』の最新予告編が公開になった。最新予告編『ファインディング・ニモ』では、カクレクマノミの父マーリンが、行方不明になってしまった息子ニモを探して大冒険を繰り広げる姿が描かれたが、本作はタイトル通り、ニモの親友で忘れんぼうのドリーが主人公だ。このほど公開になった予告編の舞台は、『…ニモ』から1年後の海。何でもすぐ忘れてしまうドリーは、ずっと忘れないでいた家族に会うために冒険に出ることを決意。マーリンとニモもドリーに協力する。映像にはウミガメのクラッシュと子どもたちや、タコのハンク、ジンベイザメのディスティニーらが登場。ドリーの秘密は“人間の世界”に隠されているそうで、映像には水族館やそこで働く人々が登場し、ドリーやニモたちの冒険をさらにスリリングなものにしている。本作には『…ニモ』のスタッフが再集結して製作にあたっているが、ピクサーの映画作りは前作からこれまでの間に進化を遂げており、キャラクター表現、海底の光や水の動きは格段にレベルアップし、物語の舞台もさらに幅が広がっているようで、このほど公開になった映像も短い時間ながら何度も繰り返し観て細部まで楽しみたくなる内容になっている。『ファインディング・ドリー』7月16日(土) 全国ロードショー
2016年04月20日美しい世界観と誰もがひき込まれるストーリーで、子供はもちろん、大人も虜にしてやまないピクサー作品。スタジオ設立30周年の今年、約500点のアートワークを通してその魅力にたっぷり浸ることのできる世界巡回展「ピクサー展」が日本に上陸中だ。『トイ・ストーリー』などおなじみの名作から、最新作『アーロと少年』まで、作品ごとに映画制作のプロセスをひもといていく展示構成。ドローイングやカラースクリプト(作品の色彩イメージや空気感を視覚的に伝えるもの)、マケット(立体模型)などを見ていくと、デジタル技術が注目されがちなアニメーションも、核となるキャラクター、物語、世界観は人の手から紡ぎ出されるのだと分かる。なかでも、アニメの仕掛けを体感できる「トイ・ストーリー ゾートロープ」と、ドローイングがアニメーションになる過程を凝縮した「アートスケープ」の2つの大型インスタレーションは必見。美術館を出る頃には、お気に入りの作品をもう一度観たくなるはず。◇東京都現代美術館東京都江東区三好4‐1‐1開催中~5月29日(日)10:00~18:00(入場は30分前まで)月曜休館(5月2日・23日は開館)一般1500円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)◇ピクサーの歴史を紹介するイントロダクションを通り、最初のコーナーは、誕生から約20年を迎えた『トイ・ストーリー』3部作。壁には<ウッディとバズを携えるボニー><アンディとウッディ>のドローイングを拡大したものが。(C)Disney/Pixar◇アニメーションの基本原理を体感できる装置「トイ・ストーリー ゾートロープ」。高速回転するキャラクターの3Dフィギュアをストロボで照らすと、アニメーション映像のようになめらかに動いて見える。(C)Disney/Pixar※『anan』2016年4月6日号より。写真・中島慶子文・黒澤 彩
2016年04月05日『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』など、数々の世界的ヒット作を生み続けてきたディズニー/ピクサーが贈る最新作『アーロと少年』。臆病でひとりぼっちの恐竜・アーロと怖いもの知らずの勇敢な少年・スポットの友情を描くこの物語には、早くも観た人々からは「泣けた」「感動した」といった声に続き「アーロがかわいい!」という声も。そこで、シネマカフェのロゴにもあるアーロ&スポットを描いてくれたピクサーのケルシー・マンに、1分でマスターできるアーロを描き方を伝授してもらった。“もしも、巨大隕石が地球に衝突していなかったら?恐竜は絶滅せず、文明と言葉を持っていたかもしれない…”。そんな世界を舞台に、弱虫で怖がりな恐竜の子どもアーロと怖いもの知らずで勇敢な人間の少年スポットの友情と冒険を圧倒的な映像美で描く本作。昨年公開された『ジュラシック・ワールド』以降、恐竜好き女子が増えている中、恐竜アーロもかわいい! と話題を呼んでいる。本作でストーリー作りに携わったケルシーは「誰でも簡単にアーロを描けるよ」と、1分でかわいいアーロを描く方法を直伝してくれた。(1)まず、小さめの丸を隣同士に2つ書きましょう。(2)その丸の中にそれぞれ1つずつ黒丸を書いてください。これがアーロの目です。(3)左目の下から左に向かって短い線を引き、線の端から右目の端まで、下からぐるっと半円で結ぶと左向きのアーロの輪郭ができます。(4)輪郭の中に1本の線で口を書いて、小さな鼻の穴を2つと首を書いたら、かわいいアーロのできあがり!実は、このかわいいアーロの見た目には、怖がりな性格が反映されているのだという。アーロは大きな体を持つ恐竜でありながら、臆病で何をするにも怖がってしまう。そしてあるとき、川に流されてしまい、家族と離れ離れになり、大自然の中ひとりぼっちになってしまうのだ。ピクサーの製作陣は、アーロが怖がりなことを見た目からも分かるよう工夫を施した。アニメーターのマイク・ヴェンチュリーニは、「アーロの姿勢を見れば、彼が自信がないことが分かると思う。アーロの背筋はいつも曲がっていて、少しかかとに体重を乗せている。それからいつも大きく目を見開き、眉を上げているんだ」と解説する。そんなとても怖がりなアーロが、正反対の性格の少年スポットと出会い、家に帰るために旅に出る。その中で初めての友情を知り、どんどん強く、たくましくなっていくアーロ。いままで怖くてできなかったことも友情の力で乗り越えていくアーロの姿に、いつのまにか勇気をもらえるはずだ。『アーロと少年』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年03月20日恐竜アーロと少年スポットの友情を描いたディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(全国公開中)の感動のストーリーはどのように生まれたのか。アメリカ・サンフランシスコのピクサー・アニメーション・スタジオを訪れ、ストーリー制作のために実際に使用していたストーリー・ルームで、ストーリー・スーパーバイザーのケルシー・マンに話を聞いた。ケルシーはまず、「(脚本の)メグ・ラフォーヴがシーンを書き、僕らがそれをイラストに描き起こしてストーリーボードを作るんだ。『このシーンはすばらしい。これで作ろう!』となったら、次にアニメーションに進み、それから照明へと進んでいく」とストーリー担当の役割を説明。"ブルペン"と呼んでいるというストーリー・ルームについて、「ここは特別な場所。この部屋にみんなが集まって数年間作業していたんだ」と話した。そして、「何が素晴らしいかというと、みんなが一緒の部屋にいて、映画を作っていることなんだ」と同じ空間で意見を出し合いながら作り上げていくすばらしさを熱弁し、常に情報交換ができていたことで時間短縮にもなったと告白。ピーター・ソーン監督もいつも「壁を壊そう! ここでマジックが起きるんだ。僕らが一緒に仕事をしている時に」と話していたという。また、ストーリー・アーティストたちが使用している、デジタルのボードに絵を描くことができる"シンティーク"というツールを見せ、簡単に描いたり消したり、拡大やコピーもできることを実演してくれた。そのシンティークを使って、アーロとスポットが"クリッター"と呼ばれる小動物とやりとりするシーンのストーリーを説明した時の様子も再現。キューキューと鳴るおもちゃの音をクリッターの声に見立てて、楽しくユーモアたっぷりに披露してくれた。ストーリーは何度も書き換えながら決まっていくそうで、苦労したシーンを聞くと「空飛ぶ恐竜テロダクティルスのシーン」と返答。「彼らは一体何者なのかを考えないといけなかった。僕らはさまざまなバージョンを試したんだ」と明かした。逆に、エンディングは初期にできていて、ほとんど書き直しはなかったそうだ。さらに、「せっかくストーリー・ルームにいるのだから、絵を描いてもらおう。アーロをどうやって描くか教えてあげるよ!」と言って、アーロの描き方を解説。「まずは丸を2つ」「まっすぐ線を引く」「眉毛を目の上に」「輪郭の曲線を」「最後に鼻」と丁寧に教えてくれた。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月17日『トイ・ストーリー』の“もしも、オモチャたちが人間が眠っている間に動き出したら…”から始まった、ディズニー/ピクサーが描くアニメの世界。『モンスターズ・インク』や『ファインディング・ニモ』、そして現在公開中の最新作『アーロと少年』まで、いつも物語のテーマとなっていた“もしもの世界”に迫る特別映像が到着した。弱虫でひとりぼっちの恐竜アーロと、怖いもの知らずの人間の少年スポットの友情と絆を描いた『アーロと少年』。先週3月12日(土)に公開された本作は、洋画ナンバー1の大ヒットスタートとなり、種族を越えた友情の物語と圧倒的な映像美などで注目を集めている。この『アーロと少年』は、“もしも、隕石が地球に衝突していなかったら…恐竜が言葉と文明を持ち、まだ言葉を持たない人間が一緒の世界にいたかもしれない”という想像の世界が舞台。誰も見たことのない世界を舞台にしながらも、描かれているのは恐竜アーロと少年スポットとの間に生まれた初めての友情だ。ピクサーのこのようなアイデアは、いったいどこから生まれるのだろうか?本作のピーター・ソーン監督は、「良いアイデアはどこからでも生まれてくる」と明かしている。「僕だけではなくて、ピクサーの全ての監督たちは“良いアイデアはどんな立場の人でも、どこからでも生まれてくる”と思っているんだ。ピクサーのそういう考え方をとても尊敬しているよ。どんな立場の人であっても、良いアイデアがあれば映画に取り入れるんだ」と語っている。たとえ監督やプロデューサーなどの“肩書き”がなくても、どんな人でも、良いアイデアがあればその意見を素直に取り込む。そんなピクサーの風土があるからこそ、人々の想像を超えた斬新な設定でありながら、同時に多くの人々の共感を呼ぶストーリーが生まれるのだろう。『トイ・ストーリー』では「もしも、オモチャが動き出したら…」、『モンスターズ・インク』では「もしも、人間を怖がらせるモンスターの世界があったら…」、『ファインディング・ニモ』では、「もしも、1匹の魚が息子を探す大冒険へ出発したら…」と、ディズニー/ピクサーは私たちの想像を超えた“もしも”の世界を描いてきた。これらに共通するのは、誰もがかつて感じたことのある大切な気持ちをそっと思い出させてくれること。誰しも子どものころ、お気に入りのオモチャで遊んだ経験があるだろうし、夜眠る前「モンスターやお化けが出てきたら怖いなあ」と想像したことがあるはず。そんな子どものころのかけがえのない気持ちや想像力が、映画を通して鮮やかに思い起こされるからこそ、ディズニー/ピクサー作品は子どものみならず、大人にも響くのだ。今回解禁となった、そんな“もしもの世界”映像は、ディズニー/ピクサー映画の世界へ入り込む体験型企画<「もしも」から始まる、冒険の世界ピクサー アドベンチャー>のため、ピクサー公認で制作された特別映像のショートバージョン。フルバージョンは、3月25日より名古屋でスタートする同企画展で目にすることができる。今年設立30周年を迎えたピクサー・アニメーション・スタジオ。これまで、さまざま想像の世界に私たちを誘い、魅了してきたが、最新作では“もしも、恐竜が絶滅していなかったら…”という、また新たな想像の羽を広げている。『アーロと少年』は全国にて公開中。<ピクサー アドベンチャー「もしも」から始まる、冒険の世界>は3月25日(金)~5月15日(日)、名古屋テレピアホールにて開催。(text:cinemacafe.net)
2016年03月17日『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』などの名作を世に送り出してきたピクサー・アニメーション・スタジオでは、日本人クリエイターも活躍している。このたび、アメリカ・サンフランシスコの同スタジオで、最新作『アーロと少年』(3月12日公開)に参加している原島朋幸氏と小西園子氏にインタビュー。本記事では、シミュレーション・デパートメント(キャラクターをリアルに見せるための技術)を担当した小西氏について紹介する。小西氏は、シカゴの美術大学で学んだ後、1994年にピクサーに入社。世界初の長編フルCGアニメーション映画『トイ・ストーリー』にも関わったというピクサー一筋のクリエイターだ。本作『アーロと少年』では、恐竜の皮膚の動きや少年スポットの髪の毛や服の動きなどを担当した。――小西さんはもともとは『スター・ウォーズ』が好きで映画に興味を持ったそうですが、そこからアニメーションの世界に入った理由を教えてください。ビジュアルエフェクト(視覚効果)をやりたいなと思ったんです。映画の世界に行こうと思ったのは、『スター・ウォーズ』をリアルタイムで渋谷で見た時に、ハリソン・フォード演じるハン・ソロに首ったけになって、その時に「映画を勉強して、絶対アメリカに行くぞ!」って決意したんです(笑)。そして、アート学校に入った時に、CG(コンピュータグラフィックス)が波に乗り始めて、ビジュアルエフェクトに興味を持ちました。――『アーロと少年』でのシミュレーション・デパートメントは、具体的にどのような作業でしたか?恐竜たちの皮膚や筋肉の感触を出したり、スポットの髪の毛をほわほわっとさせたり、スポットが腰に巻いているスカートに動きをつけたり、恐竜が踏んだ時の草木や芝の動きなどです。草の場合は、恐竜に踏まれると沈み、足が離れるとゆっくり元に戻るようにするんです。――特に難しかったシーンを教えてください。草木は、量が多かったので大変でした。場面によって、激しく揺らしたり静かに揺らしたり。木の1本に対して、もう少し揺らしてみようということになるんです。でも、後ろを揺らしすぎるとうるさくなってしまうので、絶妙なバランスが求められます。――思い入れのあるシーンはありますか?スポットがクシュクシュッてお尻を振るシーンですね。かわいさを強調するために、動きを大げさにしたんです。最初にスカートを思いっきり揺らして、髪の毛の方にだんだん動きが伝わっていくというようにしました。――シミュレーション・デパートメントの面白さを教えてください。アニメーションの方から、シミュレーションをした後の映像は「ものすごくいい」と言われます。あるのとないのとではまったく違うんです。恐竜たちの筋肉の動きなどがあると自然に見えますし、スポットがアーロの背中からポンポンポンッて降りるシーンも、スポットがアーロの皮膚を押すとプニュッてなるようにしています。そういう反動があるのとないのとでは、まったく違います。――最後に、これからピクサーに入りたいと思っている日本人にアドバイスをお願いします。最近は、テクノロジーも簡単になってきていますし、ハウツーものも充実していて自分で学べるようになっていて、向上心のある人は自分でどんどん勉強しています。また、コンピュータはあくまでもツールのひとつで、逆に重視されてきているのは、ストーリーや絵コンテが書ける人、アニメーションできる人だと思います。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月15日『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』などの名作を世に送り出してきたピクサー・アニメーション・スタジオでは、日本人クリエイターも活躍している。このたび、アメリカ・サンフランシスコの同スタジオで、最新作『アーロと少年』(3月12日公開)に参加している原島朋幸氏と小西園子氏にインタビュー。本記事では、キャラクターアニメーターの原島氏について紹介する。原島氏は、ドリームワークスで『ヒックとドラゴン』シリーズや『マダガスカル』シリーズなどに参加した後、2015年の頭にピクサーに入社。『アーロと少年』では、キャラクターアニメーターとしてTレックス(ティラノサウルス)のシーンなどを担当したが、Tレックスをアニメーションすることは原島氏の昔からの願いだったという。――Tレックスのアニメーションをやってみたいと昔から思われていたそうですね!もともと私は、日本で理系の大学に通っていました。映画業界に入るには美大に行くというのが普通でしたが、『ジュラシック・パーク』が公開されて、理系の人間でも映画に関わっていけるのかなと感じたんです。それがCGをはじめるきっかけになりました。Tレックスに関してはその時の思い入れがあり、今回Tレックスのアニメーションに携わる機会に巡り合えてラッキーだと思っています。――キャラクターアニメーターとして"キャラクターに命を吹き込む"というのは、具体的にどのような作業なのでしょうか。3Dのモデルを起こし、キャラクターが実際に動いてしゃべっているように見せるという作業です。キャラクターに演技をさせて、自分で動いているように見せるのが役目です。――今回のTレックスのシーンでは、ピーター・ソーン監督からどのような指示がありましたか?よく知られている通常のTレックスの動きではなく、カウボーイをイメージして作ってくれと言われました。馬の上にカウボーイが乗ってコントロールしているような雰囲気、そして、戦う場面は西部劇の中のバーでのけんかをイメージしてほしいと言われました。とはいえ、人間ではなく恐竜であることは崩さずにということでした。――Tレックスの大ファンであることが生かされたのではないかと思いますが、いかがですか?大ファンっていうわけではないんですけど(笑)、小さい頃は恐竜の絵を描いたりしていたので、アニメーションを手掛けるのはうれしかったです。でも、通常のTレックスとは違う走りなので、みんなが思い浮かべるイメージを壊していかないといけないという難しさもありました。『ジュラシック・パーク』のような一般的な走りではなく、カウボーイと西部劇というアイデアを恐竜とミックスさせないといけなかったので。――何か参考にしたものはありますか?カウボーイのイメージに寄せるために、馬の動きを研究しました。また、大きさと重さを表現するために、象も参考にしましたね。すぐ加速すると軽く見えてしまうので、ゆっくり加速させるなどして重さを表現しました。――今回、興味のあったTレックスを担当されましたが、今後のピクサーでの夢を教えてください。いろんな作品に関わっていきたいです。あえて挙げると、ピクサーで働きたいと思うきっかけにもなった『トイ・ストーリー』のキャラクターに関わってみたいですね。――ほかのスタジオも経験された原島さんから見たピクサーの魅力とは?ピクサーはトップの人間が、ジョン・ラセターをはじめクリエイティブの人間なので、ストリーやキャラクターをとても大切にします。お金や時間という制限がある中で、クリエイティブの部分を大切にする会社だと思います。――ピクサーに入りたいという日本人に向けてアドバイスをお願いします。目標を持って、あきらめずに好きなことを続けていれば、いつか実現すると思います!(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月12日オネエ系映画ライター・よしひろまさみちさんの映画評。今回は、よしひろさんが「家族のありがたさ」を思い出し泣きしてしまったというピクサー映画『アーロと少年』です。***さすがピクサー!としかいいようのない新たな傑作の誕生よ~。ピクサーの作品って、どいつもこいつも子供向けと見せかけてオトナが大泣きする仕掛けじゃない?今回の新作『アーロと少年』もそうなの。でも、じつは冒頭10分くらいは不安でいっぱい。だって、「え?実写の合成じゃん」って思うほど超リアルな大自然の映像(もちろんこれもCG)の直後、登場するのは子どもっぽいキャラ……。うう……マジでこれ、初の駄作じゃね?って思ったほど。だけどね!10分も過ぎるとあっという間に物語に没入しちゃうの。その仕掛け、ピクサーに潜入してわかったから教えるわ!パパとママ、それに2匹のきょうだいと暮らす恐竜アーロは、家族の中で一番弱くて小さい存在。体格・パワーともに兄、姉との差が大きく、それを気にしているものの、臆病が災い。そんなアーロを見て、パパは根性試しに連れ出す。ところが、その際に、パパは水難事故に。アーロも川の激流に流され、見知らぬ土地にボッチ。そんなときに、アーロはやはりボッチの人間の少年と出会うのだけど……。このお話、じつは頓挫しかけた映画なの。クオリティ重視のピクサーだけに、ツメが甘かった初期段階にNGが出て、そこから何人も監督交代劇が。こんな難産企画、ピクサー史上初レベル。それでもこの作品が傑作に仕上がった秘訣は、なんといっても監督のおかげ。監督もアーロと同じく「みんなとは違う」という疎外感を味わってきたから、感情移入度がハンパないの!彼は韓国からアメリカに移民した両親のもとに生まれて、親が英語ネイティブじゃないことや肌の色での偏見を体感した人。でも「クリエイションの現場では自分らしくもの作りできる!」と、ピクサーでキャリアを積んできたの。その話聞いてたら、もう涙ホロホロだったわい!物語には、監督をはじめ、がんばるマイノリティから世界のボッチへのメッセージが確実に詰まっているわ。しかも、テーマは“家族という最小単位サークルの愛おしさ”を再確認するってこと。これで泣かずにどうしますか!んもー、知らなかったとはいえ、作品冒頭に不安を覚えちゃって申し訳ないっす!だから、映像美、家族の愛おしさ、けなげなアーロと少年をオトナが見ると、確実に3回はお涙おかわりする仕掛けってわけよ~。タオル持参で劇場へ!◇恐竜が生態系のトップとして進化した世界を舞台に、弱虫恐竜アーロと人間の少年との心温かな交流を描く感動物語。監督/ピーター・ソーン配給/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン3月12日より全国ロードショー。(C)2016 DISNEY/PIXAR.◇ピーター・ソーン監督1977年生まれ。ピクサー全作品の監修を担当。『カールじいさんの空飛ぶ家』(’09)などの主要おデブキャラのモデルでもある。本作で長編初監督デビュー。※『anan』2016年3月16日号より。取材、文・よしひろ まさみち(オネエ系映画ライター)
2016年03月11日隕石が地球をスルーして、恐竜たちが絶滅の逃れた世界を舞台に、臆病な恐竜と怖いもの知らずの人間の少年が大冒険を繰り広げるディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』で、長編監督デビューを飾ったピーター・ソーン監督が来日し、インタビューに応じた。体は大きいのに、臆病で甘えん坊な草食恐竜のアーロと、小さな体に勇敢さを宿し、大自然を生き抜く人間の少年スポット。何もかも正反対な二人が助け合いながら、次々と襲いかかるピンチを乗り越え、友情を育んでいく。そんな本作には2つの大きな見どころがある。実写のようなリアルさを追求し、大自然の美しさと厳しさを描く映像。そして、恐竜と人間が言葉の壁を超えて、真の“バディ”として心を通わせていく感動のストーリーだ。「アーロとスポットにとって、大自然は常に死と隣り合わせの危険な世界。だからこそ、彼らのサバイバルに真実味を持たせるために、リアリティには徹底的にこだわったよ。アメリカ北西部を中心に、リサーチにも行った。美しい景色を楽しんだのは、最初だけ。途中で足を痛めたり、川に落ちたスタッフもいたよ(笑)。冒険を通して主人公が成長する映画では、必ず“ラスボス”が登場するけど、この作品の場合、それは母なる自然なんだ」。恐竜たちが独自の進化を遂げて、言語や文明を手にした一方、進化の途中にいる人類はまだ言葉を話せない。つまり、アーロとスポットは直接言葉を交わすことができないのだ。「僕はニューヨーク育ちだけど、両親は韓国人。母は英語が堪能ではなかったけど、映画館でディズニーの『ダンボ』を見て、周りのお客さんと一緒に感動の涙を流していた。言葉を超えて、人を感動させることができるんだと知った経験が、この映画に生きているんだ」。2000年、ピクサー・アニメーション・スタジオに入社したソーン監督は、『Mr.インクレディブル』でアート、ストーリー、アニメーションの各部門を担当し、『ウォーリー』ではストーリー・アーティストを担当。『カールじいさんの空飛ぶ家』と同時上映された短編映画『晴れ ときどき くもり』で初めて監督を任され、本作で長編アニメーション監督デビュー。『カールじいさんの空飛ぶ家』に登場する少年ラッセルのモデルとしても知られる。インタビューに同席した本作のプロデューサー、デニス・リームが「とても感情豊かで、優しいハートの持ち主。常に冒険心を忘れない姿勢は、ジョン・ラセターにも通じるわ。何より、スタッフに対して感謝を忘れず、愛情深い敬意を抱いている。さまざまな分野を経験し、監督になった経歴もピクサーの中では珍しい」とソーン監督をたたえると、本人は「僕が秀でているのは、スタジオで一番太っている監督ってことかな」と思わず照れ笑い。今年でピクサー・アニメーション・スタジオ創設30周年。日本では本作に加えて、人気作の続編『ファインディング・ドリー』も公開される、まさにピクサー・イヤーだ。「初めて製作に関わった作品が『ファインディング・ニモ』だから、新作はとっても楽しみ。それに、いまもスタジオでは新たな物語とキャラクターに命が吹き込まれようとしている。ピクサーならではのブレない姿勢が、素晴らしい作品を生み出し続けるはずだよ」(ソーン監督)。一方、リーム氏は「大切なのは、ピーターのような次世代の才能を育てて、仲間として支えること」とプロデューサーの視点で、スタジオの未来に期待を寄せた。草食恐竜たちが言葉を話し、畑を耕すというユニークな“進化”を遂げている設定も見どころの『アーロと少年』は、次世代監督の活躍を予感させるとともに“次の30年”に向けたピクサー・アニメーション・スタジオの進化を示す作品。アーロの足あと同様、大きな一歩なのだ。(photo / text:Ryo Uchida)
2016年03月10日ディズニー/ピクサーの最新作『アーロと少年』が今週末から公開になる前に、本作の本編映像の一部が公開になった。弱虫の恐竜アーロと、ひとりぼっちの少年スポットが心を通わせる感動的なシーンだ。その他の画像/感動の本編映像本作は巨大な隕石が地球に衝突することなく、恐竜と人間が共存している世界が舞台で、主人公の恐竜アーロは大好きな父親と優しい母親、兄弟たちと暮らしていたが、不慮の事故で父を失い、さらには激しい川に流されて自分も迷子になってしまう。自分の家に帰る方法もわからずに途方に暮れていたアーロが出会うのが、言葉が通じない人間の少年スポットだ。このほど公開になったのは、そんなふたりが夜に川べりで“家族”について語り合うシーン。ふたりは言葉が通じないが、アーロとスポットは木の枝を使って相手に自分の家族について伝え、さらにそれぞれが心に深い悲しみを抱えていることがわかる。ピクサーは単に美しいCGをつくるだけでなく、キャラクターの表情、演技、カメラ位置を考え抜くことで知られているが、このほど公開された映像は、種族も、大きさも違うアーロとスポットが心の距離を縮め、絆が深めていく過程が“言葉”を使わずに見事に表現されている。本作は大昔の地球を舞台にした大冒険も描かれているが、アーロとスポットの友情、そしてふたりが成長を遂げるために下す“決断”が映画の中心に据えられており、大人の観客の心に響く内容になっている。『アーロと少年』3月12日(土)全国ロードショー
2016年03月09日「アニメーションというのは、人生を理解し、そこから何かを学ぶことに尽きる」。ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(3月12日公開)のピーター・ソーン監督は言い切る。また、ピクサーの監督たちはいつも「自分の人生から引き出すんだ」と話しているという。だからこそ、ピクサー映画はどれも根底に人生にとって大切なメッセージがあり、心に響くのだろう。ソーン監督に映画の道に進んだきっかけや本作の制作秘話を聞く中で、そう感じた。ニューヨークに移民した韓国人の両親のもとに生まれたソーン監督は、子供の頃に映画好きの母親に連れられよく映画館に。母親は英語がよく理解できなかったため、ソーン監督が通訳してあげていたが、中には通訳する必要のない映画があった。それが「ディズニー映画」だったという。「『ダンボ』の中に、『私の赤ちゃん、泣かないで』と歌うシーンがあるんだ。そのシーンで母は感動していたんだ。彼女は何が起きているか、すべて理解できた。ビジュアルのおかげでね」。この出来事によって言葉がなくても人を感動させられるアニメーションの素晴らしさを知り、ソーン監督がアニメーションの道に進むきっかけになった。2000年にピクサーに入社してからは、『ファインディング・ニモ』や『Mr.インクレディブル』などに関わり、『アーロと少年』で長編アニメーション監督デビュー。本作では、弱虫な恐竜アーロと勇敢な少年スポットの友情と冒険が描かれているが、監督にとっても初の長編監督は大きな冒険だったという。「最初はとても怖くて自信がほとんどなかった。でも、この映画をやることで出会った(プロデューサーの)デニス・リームや多くの人々のおかげで、この映画を通して強く成長した。それを誇りに思っている」と語る。また、本作で描かれている"さまざまな困難を乗り越え成長する"というテーマについても、監督自身の経験が生きているそうだ。「アーティストとして、両親として、息子として、僕の人生にはたくさんの恐れがあり、僕を押しとどめてきた。例えば、僕が何かの絵を描いて、だれかが『見せて』と言ってきたとすると、僕は『見せたくない。怖いから』と。また、妻が子供を産むこともとても怖かった。でも、妻や産まれてくる子供のことを愛しているから、その恐怖を乗り越えることができた。そういうことが、この映画のテーマの一つになっている。アーロはいろんなことが怖くて仕方がないけど、スポットや家族に対する愛が、恐怖を乗り越えさせてくれるんだ」と明かした。映画作りにおいても困難はつきもの。本作でもさまざまな失敗があり、それを一つ一つ乗り越えていったという。「最初、アーロはもっと年上の25歳くらいの男の子の設定だった。僕らはそのキャラクターを共感できるものにしようと努力したけど、そうしようとすればするほどストーリーがうまくいかなくなり、結局、設定を変更することになった。うまくいっていないキャラクターに固執し続けていたことが、最初の頃の大きな失敗だった。そこから、アーロが"大人になっていく物語"に変えたんです。Tレックスたちの設定も最初は一家じゃなくただの陳腐なカウボーイだったが、うまくいかなかった。そういうことはたくさんありました」と、紆余曲折を経てよりよいストーリーに仕上げていった。実際にやってみて、うまくいくものもあれば、うまくいかないものもある。だからこそ、そういうことをできるだけ早く経験することが大切なのだという。こうして初の長編映画監督という大きな仕事を終えた今、ソーン監督が次に挑戦してみたいことも聞いた。「この映画を作るのに5年以上かかった。その間に2人の子供が生まれ、娘は5歳、息子は3歳になったが、この3年間は子供と一緒にいる時間がほとんどなく、成長を見逃した感じがしているんだ。だから今は、子供たちの面倒を見てくれていた僕の妻に寄り添い、僕の人生を歩まないといけない。人生は僕にいつも教えてくれる。僕にとってアニメーションというのは、人生を理解し、そこから何かを学ぶことに尽きる。ここの監督たちはいつも『ほかの映画やアニメーションをコピーするな。自分の人生からできるだけ引き出すんだ』と言ってるんだ。だからこれから数カ月は、そういうこと(家族や人生)に集中して、それからほかのプロジェクトに手を付け始めようと思っているよ」ソーン監督が、妻や子供たちと向き合って過ごしていく中で、どんなインスピレーションが生まれるのか。次の作品も楽しみだが、まずは『アーロと少年』に込めた思いを劇場で感じ取ってほしい。■プロフィールピーター・ソーンアメリカ・ニューヨーク出身。カルアーツ(カリフォルニア芸術大学)でキャラクター・アニメーションを学び、在学中に『アイアン・ジャイアント』(99)の製作に携わる。2000年、ピクサー・アニメーション・スタジオに入社。『ファインディング・ニモ』(03)や『Mr.インクレディブル』(04)などでアートやストーリーを担当し、短編『晴れ ときどき くもり』(09)で監督デビュー。本作『アーロと少年』で初の長編映画の監督に抜てきされた。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月09日