日常では何かと理不尽なことも多く、モヤモヤするような出来事はありませんか? 今回は実際に募集したそんなモヤモヤを吹き飛ばしてスカッとさせてくれるエピソードをご紹介します!意気込んで望んだプレゼンで…私がまだ新人だった頃の話です。同じ部署にいる若手が10名ほど集められ、上司の前でプレゼンする機会を与えられました。10名の中で新人は私のみ…大変光栄でしたし、先輩たちと同じ土俵で発表できるということで、気合を入れて毎日睡眠時間を削り企画書を作成しました。いざ発表の日、先輩たちが1人ずつプレゼンし、とうとう私の番が来ました。緊張もせず、のびのびとプレゼンできたと思ったのですが…発表後、黙り込んでしまった上司がようやく発した言葉は「では次の人」でした。質問、意見、お叱りの言葉、なんでも欲しかったのに、私のプレゼンは無視…目の前が真っ暗になり…。悔しさ、恥ずかしさ、不甲斐なさで目に涙が溜まりました。出典:lamireすると1人の先輩が「待ってください、何か感想などございませんか?」と声をあげてくれました。その先輩は入社5年目。かなり優秀で、上司たちからも信頼されている女性の先輩でした。「まだこの子1年目なんですよ。すごく頑張ったと思いませんか?私たちとは視点が違って感心しちゃいました。言葉無しは失礼じゃないですか?」「右も左もわからない新人さんがこんなに頑張ってプレゼンしたのに…こんなの、いじめられたって言われても仕方ないですよ」「私の後輩なので、これからも楽しんでもらえるようなお声がけをお願いします」とフォローに入ってくれました。私はその優しさに思わず涙してしまいました。上司たちはたじろぎ慌てた様子でしたが、その後プレゼンの改善点を伝えてくれました。自分もこんな先輩になりたい!と感じた瞬間でした。(女性/フリーランス)あなたの周りでもこんなこと、ありませんか?困っているときのフォローは助かりますよね。フォローに入ってくれた上司の優しさに拍手です。※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年02月25日みなさんの周りには、人見知りをいいように使っている人はいますか?今回は『自称人見知りぶりっこ女の末路』について、読者からの感想をまとめてみました!『自称人見知りぶりっこ女の末路』とある会社での物語。なにやら怪しい様子の女性社員が1名…。「プレゼン資料ができな~い♡」と駄々をこねていました。近く人いた男性社員が出典:Youtube近くにいた男性社員がフォローに入ったのですが…。他の女性社員が怪訝な様子でその様子を見ていました…。それもそのはず、駄々をこねていた女性は男女で態度を変えることで有名な自称人見知りの女性だったのです。自分の要望を通すために人見知りを振りかざし理解不能な行動をとり続ける女性。しかしその後、同僚に無理やりセッティングしてもらった合コンをきっかけに痛い目にあう。本性があらわになるのでした。自分の要望を通すために…自分の要望を通すことだけを考えてふるまっていた女性。化けの皮がはがれてよかったです。読者の感想自分のことがかわいいがゆえにネコをかぶる女性…。それにまんまと騙されてしまう男性社員にもしっかりしろ、と言いたくなりました。痛い目にあったことで、少しは反省してほしいなと思いました。(30歳/主婦)人見知りを悪用して人に仕事してもらったり、合コンに行くってありえない。人見知りは知っている人以外は苦手なのでそんなところに行かないですよね。ブリブリしすぎていて嫌な感じしかしなかったです。(49歳/会社員)(lamire編集部)(イラスト/オンナのソノ)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。"
2023年02月18日みなさんの周りには、人見知りをいいように使っている人はいますか?今回は『自称人見知りぶりっこ女の末路』を紹介します!『自称人見知りぶりっこ女の末路』とある会社での物語。なにやら怪しい様子の女性社員が1名…。「プレゼン資料ができな~い♡」と駄々をこねていました。近く人いた男性社員が出典:Youtube近くにいた男性社員がフォローに入ったのですが…。他の女性社員が怪訝な様子でその様子を見ていました…。それもそのはず、駄々をこねていた女性は男女で態度を変えることで有名な自称人見知りの女性だったのです。自分の要望を通すために人見知りを振りかざし理解不能な行動をとり続ける女性。しかしその後、同僚に無理やりセッティングしてもらった合コンをきっかけに痛い目に遭い。本性があらわになるのでした。自分の要望を通すために…自分の要望を通すことだけを考えてふるまっていた女性。化けの皮がはがれてよかったです。(lamire編集部)(イラスト/オンナのソノ)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。"
2023年02月05日これまで全国4万人超の児童・生徒にプレゼン力を育む授業を提供してきた一般社団法人アルバ・エデュ(東京都文京区、代表理事:竹内 明日香、以下 アルバ・エデュ)は、日本財団の令和4年度、助成プログラムに採択されたことをお知らせします。この度、日本財団の助成のもと、8か所の自治体で児童・生徒へ「プレゼン力」を養う「Speak Up! プログラム」を実施します。プログラムには、モデル授業、教員研修、研究授業のサポート、大学研究者による効果測定が含まれます。今後、このような授業が全国で導入され、児童・生徒の話す力が向上されることを目指しています。授業風景1授業風景2本年度、プログラム導入予定の自治体は下記のとおりです。(順不同)・東京都江戸川区・東京都文京区・埼玉県さいたま市・埼玉県鶴ヶ島市・石川県金沢市・長野県北佐久郡御代田町・福井県福井市・富山県富山市■アルバ・エデュが「プレゼン力」に関するプログラムを提供する背景日本では、社会人の約7割が「人前で話すこと」への苦手意識を持っていると言われています。その理由の1つとして、学校教育の中で「人前で話すこと」を体系的に学ぶ機会が極めて少ないことが挙げられます。また、過去に日本財団が実施した「国や社会に対する意識」調査では、「世の中は自分の力で変えられると思う」と答えた日本の子どもたちの割合は、9カ国中最下位でした。そこで、アルバ・エデュは、「子どもたちが自分に自信を持ち、人前で自分の意見を伝えるプレゼン力を身につけること」が重要だと考え、プログラムを提供してきました。日本の将来を担う子どもたちが、「世の中は自分の力で変えられると思う」と胸を張って言えるよう、公教育の支援に取り組んでいます。■今回の採択にあたって、日本財団 経営企画広報部 部長 長谷川 隆治さまからのコメントアルバ・エデュは、「子どもたちの話す力を向上させる」という特徴的な活動で、日本財団ソーシャルイノベーションアワード2018のファイナリストとなりました。これまでの公教育は、「教師の話を聞いて学ぶこと」が中心となっていましたが、日本の将来を担う子どもたちがグローバルに活躍していくためには「自分の考えを話して伝える事」がとても重要になってくると考えております。今回、日本財団はアルバ・エデュが目指す「話す力を向上させるカリキュラム」を公立校に導入する取り組みを支援することになりました。より多くの子どもたちが「プレゼンテーション」を通じて、世界に羽ばたいてくれることを願っております。■今回の採択にあたって、一般社団法人アルバ・エデュ 代表理事 竹内 明日香からのコメントアルバ・エデュのプログラムは東京都文京区を始め、8年にわたり教育現場で実践され、多くの先生から子どもが変わったという声をいただいてまいりました。今般、複数の自治体で取り組みが開始されるに際し、ご支援くださる皆さま、受け入れてくださる皆さまに心より感謝申し上げます。学級内の心理的安全性が担保され、子どもたちが話すことに自信を持ち、人生を切り拓いていけるように、そしてこの取り組みが全国で展開されるように、皆様のご協力を仰ぎながら尽力してまいる所存です。■一般社団法人アルバ・エデュについてアルバ・エデュは、変化の激しい時代を生きる児童・生徒たちが、自己理解を深め自己効力感をもって未来を切り拓いていくために「話す力」を高める教育を全国に広げています。これまでに43,000名を超える子どもたちへの授業実績があります。代表理事の竹内が、金融業界で海外投資家と日本企業をつなぐ仕事をする中で、「日本の優れた製品やサービスの良さが伝わっていない」という現実に何度も直面してきました。「話す力」は環境が担保され、訓練すれば高めることができるという信念のもと、教室内の心理的安全性を高めるプログラムを提供しています。所在地 : 東京都文京区音羽1-17-11 花和ビル308号設立 : 2014年12月代表理事 : 竹内 明日香WEBサイト: 代表理事:竹内 明日香について東京大学法学部卒業。日本興業銀行(現みずほ銀行)を経て、2007年に独立。海外向けに日系企業情報を提供。2009年に株式会社アルバ・パートナーズを設立、日本企業の海外事業や情報発信(企業プレゼン等)を支援。2014年、子どもの「話す力」の向上を目指す一般社団法人アルバ・エデュを設立。教員研修や児童・生徒を対象としたモデル授業を展開。株式会社日陸社外取締役。一般社団法人未来の先生フォーラム理事。公立小元PTA会長。2022年5月には書籍『すべての子どもに「話す力」を』を出版。二男一女の母。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年05月27日皆さんは送る宛先を間違えてLINEを送ってしまった経験はありますか? 誤爆なんてそんなのあるわけない…と思いがちですが結構な頻度であるみたいですね。 今回はそんな皆さんの投稿から集めた「」をご紹介します。「上司間違い」出典:lamire「今日のプレゼンお疲れさまでした」という何の変哲もないLINEを上司に送りました。しかしこれは誤爆なんです…。本当は副業をしている会社の上司に送る予定が、本業である会社の上司に送ってしまい…。「なんのこと?」と、返ってきて副業をしていることがバレました…。副業禁止ではないのですが、裏の顔を知られたようで恥ずかしかったです。(女性/事務)「職場の先輩にサプライズしようとしたけど…」当時勤めていた職場では、スタッフ全員(6人)が参加しているグループLINEがありました。あるとき、先輩スタッフの結婚が決まったのでほかのスタッフ全員で「サプライズプレゼントをしよう!」と決め…。プレゼントを何にするか、いつどこに買いに行こうか、などの段取り決めを、その結婚するスタッフも参加しているグループLINEでしてしまっていたんです…。気づいたときにはすでに遅く、結婚するスタッフを含めた全員が既読。「楽しみにしてます♡」と返信が入っていました…。(男性/自営業)いかがでしたか?誤爆なんてそんなのあるわけない…と思いがちですが皆さん結構な頻度でやってしまっている様子。宛先確認はしっかりしましょうね。以上、LINEトラブルエピソードでした。次回の「トラブル体験談エピソード」もお楽しみに♪※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。"
2022年05月27日前作の25年後の世界を描く映画『ボス・ベイビーファミリー・ミッション』より、ムロツヨシと多部未華子が演じる凸凹ボスコンビが登場し、本作の魅力をプレゼンする特別映像が公開された。今作では、前作から時が経ち大人になったものの、スーパーミルクで再び赤ちゃんに戻り、世界を救うために史上最大のミッションに挑むボス・ベイビー(ムロさん)が、グラフやカンペを確認しながら最新作の魅力を“ボス流”にプレゼンしている。アクションやファイヤー、ミステリー、そして際どいシーンまで…と見どころを説明していくが、「実はこの話、寝返りの練習中に頭に浮かんだんだよな」と明かす様子も。ラストには、ティムの娘ティナ/ボス・レディ(多部未華子)も登場。エレベーターに乗せてもらえず、ニヤリと仕返しするボス・レディ。2人の凸凹ボスのコンビネーションにも期待膨らむ映像だ。『ボス・ベイビーファミリー・ミッション』特別映像『ボス・ベイビーファミリー・ミッション』は12月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ボス・ベイビーファミリー・ミッション 2021年冬、全国にて公開©2020 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.
2021年10月14日篠原涼子が伝説の“スーパーハケン”を演じる「ハケンの品格」新シーズンの2話が6月24日オンエア。“古巣”に対しプレゼンすることになった春子…そのプレゼンの様子に「新感覚漫才」などの声が上がるとともに、「Travis Japan」中村海人にも熱い視線が集まっている。語学堪能、数々の資格を所持する“スーパーハケン”大前春子を篠原さんが演じる本作。今回のシーズンでは13年ぶりに食品商社S&Fへ派遣されることになった春子が、“働き方改革”で職場がカオスと化した令和の日本に再び働く者の品格を問う…という物語が展開する。現在はS&F社で営業事業部営業企画課の課長となった里中賢介を小泉孝太郎が、前シーズンでは新入社員だったが今は主任に昇進した浅野務を勝地涼が、以前は派遣社員だったが派遣元のハケンライフに就職し“正社員”となった近耕作を上地雄輔らが前作から引き続き出演。またS&F社の新入社員、井手裕太郎を杉野遥亮が、三田貴士を中村海人(Travis Japan/ジャニーズJr.)が。1話でセクハラを受けた中堅ハケン、福岡亜紀を吉谷彩子が、就活でS&F社を受けたが落ち、ハケンとして同社で働くことになる千葉小夏を山本舞香が、派遣に冷たいS&F社の新社長、宮部蓮三を伊東四朗がそれぞれ演じ今シーズンから参加する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。老舗の人気蕎麦店「京橋庵」とコラボ商品を開発することになったS&F社。斬新な企画を考えようと張り切る新人ハケンの小夏。そんななか春子が以前「京橋庵」でハケンとして働いていたことが判明。そこで打ち合わせに同席させるのだが、先方の担当者は春子に厳しい表情を見せる。一方、小夏は浅野に企画を手伝いたいと頼み込み、浅野の提出企画のなかに自らの提案を混ぜてもらうことに成功するが、誤植が見つかり、浅野は部長の宇野一平(塚地武雅)から叱責されてしまう。小夏が企画が自らのものであることを明かすと、宇野は派遣に責任は取れないと企画書は捨てられてしまう…というのが2話のストーリー。結局小夏の企画を先方が気に入っていたことが判明。春子が社員に代わりプレゼンすることになるのだが、宇野の「正式な場でわが社、弊社と言えるのは社員だけ」「社を代表して何かを言い切れるのは社員だけ」という言葉を“遵守”。「弊社」「~です」といった表現を使わないでプレゼンを進めていく。それに浅野が気づき春子に続けて「弊社としては」「~です」と発言していくという展開に。このコミカルな様子に視聴者からは「大前さん絶対弊社とは言わないのね」「弊社ってゆうなって部長がゆうから」「コールアンドレスポンス」「新感覚漫才」などの声が。また新入社員の三田役で出演している中村さんにも「所々映る姿が愛おしい」「中村にいっぱい喋らせてくださってありがとうございます」「出番が多くて本当に嬉しい」「3話も楽しみ」などの反応が多数寄せられている。(笠緒)
2020年06月25日面白いかどうかは別として、人に話したくなる映画がある。それも魅力のひとつなのだろうが、服部昇大さんによる本作『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』Season2は玉石混交の邦画からその部分に特化した作品を抽出した、(いい意味で)常軌を逸した映画紹介マンガだ。「マンガを描いているときに、趣味的に映画を流していたのですが、あまり面白いと仕事が進まなくなるので、多少見逃しても惜しくないような映画ばかりかけるようになって。邦画は掘れば掘るだけいろんなものが出てくるので、忘れられているような作品や、やばいシーンを紹介するマンガにしようと思ったんです」女子高生の“邦キチ”こと邦吉映子が、たった2人しかいない「映画について語る若人の部」で、洋画好きの部長・洋一を相手に好きな邦画の魅力を紹介する。ストーリー自体はいたってシンプルなのだが、邦キチの作品のチョイスに加えて、プレゼンの視点がかなり独創的。「プレゼンは最初から意識していたわけではなく、説明好きな自分の作風だったという感じです。周りの人に普段話していることを、そのままマンガにした回もありますね」邦キチの作品選びの傾向として目立つのが、たとえば『ルパン三世』のような人気コミックやアニメの実写版。原作ファンが多いだけに賛否両論が起こりやすく、下手すると大惨事になりかねない、バクチ的なジャンルともいえる。しかしながら邦キチは、世間の評価などまったく気にせず、いわゆるツッコミどころにこそ面白さを見出していく。「いかにもな失敗作でも、邦画だと予算やら条件の悪さやらいろんな事情を想像できて、映画とマンガの違いはあるものの僕自身も作り手として愛情を持たざるを得ないんです」暴走しまくる邦キチのプレゼンはマニアックになりすぎるものの、見ようによってはとても清々しい。“大きな声”に振り回されがちな世の中で、好きなものは好き、いいものはいい、とためらいなく発言する姿には、眩しささえ感じてしまう。「自分はそこまで詳しくないから、なんて気後れはしなくていいし、難しいことを考えず、もっとみんな好き勝手に発言していいのに、という思いはあります。映画の感想なんかは特に、厳しめに語るのが基本になってますけど、邦キチみたいな観方をしたら面白いと思いますよ」『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』Season2絶妙な作品チョイスはそのままに、プレゼンのパターンや視点がさらに多彩なシーズン2。邦キチの好みも浮き彫りに!?仲間も増え、カオス感が増してます。ホーム社750円©服部昇大/ホーム社はっとり・しょうたマンガ家。著書に『魔法の料理 かおすキッチン』『ダークアクト』『今日のテラフォーマーズはお休みです。』など。「日ペンの美子ちゃん」の6代目作画担当。※『anan』2019年7月10日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2019年07月07日書き言葉とは違い、話し言葉は、いわば一発勝負。うまく伝わらなかったことや、とっさに言葉が出てこなかったことなど、誰にでも後悔した経験があるのでは?元NHKアナウンサーの合田敏行さんは、まず、自分の話し方を知るためにスマホで録音してみることをすすめる。「テーマを決めて30秒くらいで話し、録音を聞いてみましょう。自分で嫌だなと思ったところを直していけばいいのです」また、プレゼンでの話し方を提案して話題の本『1分で話せ』の著者・伊藤羊一さんによれば、伝えるというより、“伝わっている”ことが大事だという。自分が話したいように話すのではなくて、いつも相手の気持ちを考えること。そして、できるだけ短いセンテンスで、結論を先に言う。「そのために、どんなことも1分で話すトレーニングが有効です。1分で伝わらない話は、1時間かけても伝わらないはず」プライベートで経験しがちな、具体的な後悔エピソードから、伝わる話し方の秘訣を学んでいこう。後悔1結婚式の友人代表スピーチ。事前に原稿を書いてきちんと読んだけれど、反応が薄い…かといってアドリブも上手にできそうにないです。問題点:ずっと原稿ばかり見てしまう。解決法:アイコンタクトを大切に!顔を上げて話せば届く。「冒頭の部分は、顔を上げて話すようにしましょう」と合田さんはアドバイスする。人前で話すとき心に留めておきたいのは、“目の届かないところに情報は届かない”ということ。原稿ばかり見ていては、聞き手の関心が離れてしまう。「また、顔を上げると喉がひらいて、明るい声を出しやすくなります。反対に下を向いて話すと声がくぐもって暗くなってしまいます」さらに、お祝いの言葉に続く話題を一つだけ、その場で考えて話す。「先にスピーチした人の話を受けてもいいし、新婦を見て思ったことでもいい。その場のライブ感を盛り込むことで、スピーチがいきいきとします。その後は原稿を読んでもかまいませんが、話しながら下を向かずに、原稿を見るための間をとるように。練習すればそのタイミングが掴めるはずです」後悔2友達の相談に親身に応えたつもりだったのに、その友達が不満そうにしている。問題点:全力でアドバイスしてしまう。解決法:相談にのる=聞くこと。寄り添うだけでいい。相談にのってほしいと言われたからといって、必死に解決策をアドバイスするのが親切とはかぎらない。「大事なのは、自分の考えを言うことではありません。『どうしてそう思ったの?』というふうに、相手が話したいことをよく聞き出してあげれば、ほぼ役目を果たしたことになります。そして、『大変だったね』などと共感してあげれば、友達は十分に満足するでしょう。もちろん、どう思うかと聞かれたときには、率直な意見を言ってみてもいいと思います」(合田さん)伊藤さんも、ただ聞いて、共感することをすすめる。「こういうときは、向き合うのではなく同じ方を向いて寄り添うイメージ。その場で結論を出そうとする必要はないし、ましてや自分の意見を押し付けたり、上から目線でお説教を始めるのは絶対にダメです」後悔3気になる先輩とエレベーターで二人きりに。印象に残る会話がしたかったけど「お、おつかれさまです」としか言えなかった。問題点:一言を考えすぎてしまう。解決法:背伸びしようとしない。明るく挨拶できればOK!「中身のあることを真剣に話そうとするからガチガチになってしまう。この場面は、英語なら『How are you?』『Fine!』くらいの軽いやりとりなのだから、朗らかに声をかけてみては。反対に、何か聞かれたときもYesかNoで答える程度で。この機会に印象に残る会話をしようなんて思わないほうがいいでしょう」(伊藤さん)何か質問してみるという手も。その際は、相手の様子を見て、瞬時に質問を考えねばならない。「自分のことを話すのではなく、相手に関心を持った質問を。『いつもお忙しそうですね。これから会議ですか?』など、相手が簡単に答えられそうなことがいいでしょう。といっても、とっさの会話です。背伸びして気の利いたことを言おうとせずに、『おつかれさまです』の挨拶を明るく言えれば上出来ではないでしょうか」(合田さん)合田敏行さんNHK放送研修センター・日本語センター部長。NHKにアナウンサーとして入局、長崎放送局長などを経て現職。著書に『敬語の使い方が面白いほど身につく本』(あさ出版)が。伊藤羊一さんヤフー コーポレートエバンジェリスト、Yahoo!アカデミア学長として、プレゼンテーションの指導をはじめ、次世代リーダーの育成を行う。「話すことは仕事の基本です」※『anan』2019年2月13日号より。イラスト・小迎裕美子取材、文・黒澤 彩(by anan編集部)
2019年02月10日「もっとうまく伝えられれば…」「どう答えればよかったの?」同じ場面でも、きちんと伝わる話し方で好印象を与える人とうまく伝えられない人がいる。その差って何だろう?仕事のプレゼンや日常のコミュニケーションで使える、ちょっとした話し方のコツを身につければ、もう後悔しない!仕事で経験しがちな、3個の具体的な後悔エピソードから、伝わる話し方の秘訣を学んでいこう。教えてくれたのは、元NHKアナウンサーの合田敏行さんと、プレゼンでの話し方を提案して話題の本『1分で話せ』の著者・伊藤羊一さんです。後悔1上司への進捗報告が苦手です。いつも私だけ「で?それは?なの?」などと突っ込まれてしまいます。問題点:要点が一向に伝わらない。解決法:何はなくとも真っ先に結論を。自信を持って話すのも大切。突っ込まれるのは、相手の知りたいことに答えていないからでは?「この人は、自分が経験した順番、あるいは考えた順番どおりに、だらだらと話す傾向があるのかもしれません。それでは核心になかなかたどり着かない。まず最初に、要点を短く話すことです。例えば、『前回の提案でいけそうです』『先方から再提案を求められました』など、上司が知りたいであろう、現時点での結論を先に言います」(合田さん)ポイントは、相手の気持ちを汲むことと、短く伝えること。これは話し方の基礎テクニックといえそう。また、苦手意識そのものに原因がある可能性も。態度がおどおどしていると、それだけで相手をイラッとさせてしまう。「自信なさそうに話す人ほど突っ込まれやすい。自信を持って、明確に『~です!』と言い切ることを心がけて」(伊藤さん)後悔2会議で「あなたはどう思う?」と急に聞かれて、頭が真っ白に。とっさに意見を言うことができなかった。問題点:正しいことを言おうとする。解決法:完璧でなくてもいいので、直感で答えてみる!「ここでは、答えが正しいかどうかは重要ではないんです。あなたの意思表示をきっかけに議論が活発になればいいのだから、わからなくても直感で『○○だと思います』と答えてしまいましょう」と伊藤さん。とはいえ、言いっ放しでは無責任。なぜそう思うのか、理由を聞かれる可能性もあるだろう。「答えたあとで、多少こじつけでもいいので理由を3つ挙げるようにします。1つだけだと否定されやすいので。日頃から、何かを選ぶときなどに、選んだ理由を3つ考える練習をしてみてください」(伊藤さん)同じく議論のきっかけを作る意図で、質問をするという方法も。「とっさに思いつかなければ『申し訳ありません。私の意見はまとまっていません』と正直に言ったうえで、議論を進めるのに役立つ質問をしてみては。中身のない話で時間を使うより有意義です」(合田さん)後悔3後輩に仕事を振ったけれど、全然進んでいなかった! それどころか頼んだこと自体がきちんと伝わっていなかった。私の話し方のせい?問題点:相手に委ねる言い方は無責任。解決法:「やってくれますか」ではなく「やってください」と言おう。自分は間違いなく伝えた覚えがあるのだから、悪いのは後輩のほうだと思ってしまう。でも、本当に明確に指示できていただろうか?「ちゃんと伝わっていないのだとしたら、100%自分の伝え方が悪かったと思うべき。コミュニケーションは受け手が解釈するものなのだから、どんな場合にも、責任を負うのは伝える側なのです」(伊藤さん)人に何かを頼むときなどは、ついつい「やってくれませんか?」などといった、日本人特有の婉曲表現で要望を伝えがち。「そうした婉曲表現は、外部の人にお願いするときには効果を発揮しますが、社内の部下や後輩に対して使うと思わぬ誤解を生むことがあります。この場合、部下が、やってもやらなくてもいいのだろうと受け流してしまった可能性も。指示をするときには『○日までに、~してください』のように、命令口調ではなく、毅然と丁寧に話すことが大切です」(合田さん)合田敏行さんNHK放送研修センター・日本語センター部長。NHKにアナウンサーとして入局、長崎放送局長などを経て現職。著書に『敬語の使い方が面白いほど身につく本』(あさ出版)が。伊藤羊一さんヤフー コーポレートエバンジェリスト、Yahoo!アカデミア学長として、プレゼンテーションの指導をはじめ、次世代リーダーの育成を行う。「話すことは仕事の基本です」※『anan』2019年2月13日号より。イラスト・小迎裕美子取材、文・黒澤 彩(by anan編集部)
2019年02月10日論理的思考力は、英語でのプレゼンや英作文だけでなく、どんな教科においても重要な力です。将来、お子さんが仕事をするときにも、高い論理力を持ち合わせていれば、様々な分野で活躍できることでしょう。幼いうちから育てておきたい能力の一つである「論理的思考力」。実は、英語でのプレゼンテーションの仕方を学ぶことで、訓練することができます。なぜなら、英語でのプレゼンテーションでは、論理展開が非常に重視されているから。前回に引き続き、プレゼンテーションの仕方、中でも論の展開の仕方をご紹介しましょう。1. 定義し、例を示す「例えば」プレゼンテーションでは、「鍵となる概念」がよく導入されます。「正義」や「平和」、「人間の尊厳」などがその例です。こういう概念は、定義しなければ、話の内容が曖昧になってしまいます。そこで、定義付けをする必要があるのです。「ここでは『この言葉はこのような意味で用いる』」というのが、定義です。・……をこのように定義します。I’ll define “…” this way.しかし、定義だけでは、なかなか実感を持ちづらいものですね。そこで、実際の例を示すといいでしょう。・例えば……For example, ….「平和とは、例えば……な状態」と具体的にイメージできるように話すことで、自分が本当に届けたいメッセージを聴衆に的確に伝えられるでしょう。2. グラフや表を見せる「調査結果によると」説得力を持たせるために重要なのは、証拠を示すこと。ここで活躍するのが、データです。グラフや図、表などを見せるときは、こんなフレーズが使えます。・……を見てみましょう。Let’s have a look at….データから何がいえるかを示す表現はこちら。・我々の調査結果では……。Our findings show….・この数字は……を示している。The figure indicates….信頼できるデータをもとに話を展開することで、「なるほど!」と納得してもらいやすくなるでしょう。3. 因果関係を示し、予測する「その結果として」データをもとに、自分なりの考察を加えることで、あなただけのプレゼンテーションができるようになります。考察をするときに大切なのが、因果関係を説明すること。【結果→原因】の順で話すときは、次のような表現が便利です。・AがBによって引き起こされているA was caused by BA resulted from B【原因→結果】の順で話すときはこうなります。・BがAを引き起こすB leads to AB causes Aまず原因について話した後に、こんな一言を加えてもいいですね。・その結果として……As a result, ….このような考察をふまえ、将来の予測をたてることもあるでしょう。・……を予測しています。We expect(predict / forecast)….因果関係を明確にしたり、将来の予測をたてることは、プレゼンテーションだけでなく、記述式のテストをはじめとして、様々な分野で大切になります。ぜひ幼少期から鍛えておきたいポイントです。4. 言い直す「つまり」何か大切なことを話した後、聴衆に伝わりにくいかな、と感じたときは、言い直しをするといいでしょう。・言い換えると……。In other words,….・つまり、……。That is,….別の言葉に言い換えることで、よりわかりやすく表現することができるはずです。5. 話しながら要点を示す「私が言いたいのは」日常会話だと、いろいろな話をした後に「つまり、私が言いたいのは……」といった表現をすることがありますね。話が混乱してきたときは、論点を明確にすることが必要になります。これは、プレゼンテーションでも同じです。・私が言っているのは……。What I’m saying is….・要点は……。The point is….このような表現を使いこなせるようになると、話にメリハリをつけることができて効果的です。6. 話題を変える「……に移りましょう」プレゼンテーションでは、1つのテーマについて、複数の観点から話すものですね。でも、いきなり話題を変えると、唐突に聞こえてしまいます。そこで、このような慣用表現を知っていると便利です。・……に移りましょう。Let’s move on to….・……に戻りましょう。Let’s go back to….次の話題に移ることもあれば、前の話題に戻ることもありますね。そんなとき、一言加えてからトピックを変えると、自然な形で話を進めることができるでしょう。7. 要約し、結論を述べる「まとめると」プレゼンテーションの最後に、今までの話を要約し、結論を述べ、そして締めくくる必要があります。要約するときは、今までの話の中におけるポイントのみを、改めて伝えるといいでしょう。・まとめるとTo sum upTo wrap up結論を述べるときは、文字通り「最後の一言」を伝えます。・結論としてTo conclude締めくくりでは、感謝の意を表すと同時に、通常は質疑応答に入るシグナルを送ります。・ありがとうございました。Thank you.・質問はありますか?Do you have any questions?定義付けに例示、データに基づいた因果関係の解明、将来の予測、そして要点の整理……。どれも、論理的に話を展開するために、とても大切なことばかりです。これらを意識して英語のプレゼンテーションを準備する経験を重ねることで、論理的思考力を訓練できるはずです。ぜひ、お子さんと挑戦してみてくださいね。
2019年01月18日合コンの自己紹介や友だちと行くカラオケ、あるいは職場のプレゼンなど、なにかと人前で声を出す機会は多いもの。でも、「声が小さい」「声が通りにくい」など自分の声に自信をもてない人も多いのでは?そんな人たちが駆け込むボイストレーニングスクール『ナユタス』が、ボイトレに集まる人たちの悩みについて調査を実施。共感しまくりの「あるある」エピソードもご紹介します!ボイトレ・ブーム到来!そもそもボイストレーニングって、アナウンサーや歌手、俳優、声優など「声の仕事」をする人たちが行う特別な “発声練習” というイメージがありませんか?でも実は今、職業に関係なくさまざまな人たちがボイストレーニングスクールに通っているそうで、受講生の数が急上昇しているとのこと。そんなボイトレスクールのひとつが、拡大成長著しい『ナユタス』。ひとくちにボイトレといってもコースはさまざまで、「ボーカルコース」や「話し方レッスン」、「英会話・洋楽コース」などもあり、学生や社会人など「自分の声」を良くしたい多くの人たちがトレーニングを受けています。そして今回、『ナユタス』が受講生のみなさんに「どんな悩みやモチベーションをもってボイトレを受けているのか」を調査。その結果、共感しまくりの回答やユニークなエピソードが集まりました。ボイトレで婚活…!?では、まずちょっとかわいい恋愛がらみの回答からご紹介。「異性の前だとうまく喋れないので練習したい」(20代・女性、介護士)「好きになった人が『歌がうまい人と付き合いたい』といったので」(20代・男性、工場勤務)次はリベンジ系。「彼とカラオケに行って精密採点をするといつも負けるので、勝ちたい!」(21歳・女性、大学生)「元彼に歌が下手といわれたことが悔しい」( 20代・女性)婚活系の回答も。「国際結婚したいので、声も英語の発音も良くなって出発したい」(29歳・女性、セラピスト)ボイトレで声が良くなれば、恋活や婚活にも自信をもって前向きにチャレンジできそうですね。「ボイトレで痩せたい」(40代・女性)という回答もあり、内面だけでなく外見にも良い変化が現れるかもしれません。声のせいで仕事に支障が…続いては、仕事がらみの悩みからボイトレをしている人の回答をご紹介。「苦手な上司と話すときに声が震えてしまい、不甲斐なさに悩まされている。そんな自分を変えたい!」(33歳・女性、IT会社員 )「モゴモゴと小さい声で話す癖があり、仕事仲間やお客様によく『えっ?』といわれる」(28歳・女性、接客業 )「プレゼン時に極度の緊張から声の出し方がわからなくなり撃沈…。自信に満ちあふれる声で話せるようになりたい」(34歳・女性、医療関係)これらの回答、まさに「あるある」で共感しまくりです! ふだんの生活では、自分の声について意識することはなくても、職場や公の場で発言をしたときに「私の声って聞き取りにくいのかな…」と気づく人も多いようです。声を良くして転職も!最後は、積極的に声を鍛えて転職に備えている人たちの回答をご紹介。「転職して、ヒーローショーの声優を担当するのが夢」(19歳・女性、OL)「USJやディズニーランドへ転職して、英会話を駆使して働いてみたい!」(25歳・女性、看護師)ほかに、「ミュージカル女優のようにきれいな声を出してみたい!違う自分を知りたい!」(26歳 ・女性、銀行員)という回答もありましたが、ボイトレで声を良くすれば新しい自分を発見できるかもしれません。声の悩みリサーチ、いかがでしたか?自分の声に自信をもてない人たち、案外たくさんいらっしゃるんですね。かくいう私も、自分の通りにくい声に悩み、ひと月近く前にボイトレを受けてきたばかり。訓練して声が出るようになると、自信もついてくる感じがしました。声を良くして新たなチャンスをゲットしてみては?Information取材協力:ナユタスby東進ゼミナール株式会社東進が運営する音楽スクール。2017年4月にOPENし、生徒数約400名。BOYS AND MEN研究生など現役アーティストにも指導する。©skynesher/Gettyimages©vladans/Gettyimages©Poike/Gettyimages©m-gucci/Gettyimages
2018年12月02日服選び、メニュー選び、本選び…。毎日のちょっとした選択には「事前選択法」が最適!今回は、この「事前選択法」について、選択のプロ・印南一路先生にお話をうかがいます。毎日の洋服選びはもちろん、傘を持っていくかいかないかなど、些細なことではあるけれど、優柔不断になって選択に手間取ってしまうこともある。「一見簡単そうな選択であっても、じっくり考えだすとさまざまな条件が浮かんできて、瞬時に決めるのが難しくなってくる。そんな時に活用したいのが、『事前選択法』。これは選択に迷いがちな日常の場面を事前に想定して、例えば仕事の服装なら“大事なプレゼンの時は、紺のスーツを着ていく”など予めルールづけをしておく方法です」決めたルールを記録して、結果を分析することも大切。「微調整を繰り返すなかで、ルールの精度が向上する。次第に選択に間違いがなくなるはず」事前選択法の使い方。悩んでしまいがちな日常のちょっとした意思決定は、「事前選択法」でルールづけを。この場合の選択は、人生に関わるような重いものではないので、もしもその結果が良くなくても、次に生かす材料として有効活用できる。悩みやすい場面や選択肢の想定など、最初は少し手間がかかるけど、ルールができてしまえばあとは自動的に選択ができるので簡単!STEP1:服装に悩みがちな場面を思いつく限り挙げる!日頃、迷いがちな場面を思い起こす。そして、それについてどんな選択肢で悩んでしまうのか、頭に浮かぶ限り挙げてみよう!例えばアン子の場合は、自分の服装について。なかでも悩んでしまう場面は、「大事なプレゼンの時」「取引先との会食の時」「彼の家族と会う時」といった具合に。こうして挙げてみると、漠然と迷っていたことが、どんなシチュエーションで起こりがちなのかが明らかに。STEP2:全身のコーディネートのパターンを考える!いざ、その場面に遭遇した時に、どういった選択をするのがベストなのか、時間がある時にあれこれ検討してみよう。例えば、アン子が迷いがちな3つの場面のうち、「大事なプレゼンの時」なら、どんなコーディネートをするといいのか、考え得るパターンをすべて挙げる。特にそれを1つに絞る必要はなく、いくつかパターンを持っておくのもあり。場面ごとに使える選択肢をリストアップしておこう。STEP3:各場面にふさわしいコーディネートを決める!「この場面の時は、こうする!」というルールができたら、それを文字化すること。その後、実際にやってみた結果を分析する。もしもしっくりこなければ、より良いルールに更新を。アン子は、「大事なプレゼンの時」に着る服を、「紺のタイトスカートのスーツ」「黒のジャケットとパンツ」とルールづけして記録。こうして文字に残すのは、分析力を上げるため。その繰り返しで、選択の精度がアップ。いんなみ・いちろ慶應義塾大学総合政策学部教授。専門分野は意思決定論、交渉論、組織論と医療福祉政策で、著書に『人生が輝く選択力 意思決定入門』(中公新書ラクレ)、『意思決定トレーニング』(ちくま新書)などが。※『anan』2018年1月31日号より。イラスト・菜々子文・保手濱奈美(by anan編集部)
2018年01月26日『「プレゼン&資料作成」のプロが明かす! 3秒でOKがもらえる「伝え方」の基本』(天野暢子著、大和出版)の著者は、豊富なプレゼンテーション経験を持ち、プレゼン資料、企画書、プレスリリース、広告コピー、記事など、用途に応じた資料を作り分けてきた実績の持ち主。またテレビのニュース番組の校閲にも長年関わってきたため、テレビにおける一瞬での見せ方、伝え方等の演出手法にも長けているそうです。そして、そんな実績を軸に本書で訴えかけているのは「伝え方」の重要性。ポイントは3つあるといいます。■伝えるときに意識すべき3つのこと(1)伝えるだけではダメまず1つ目は、「伝えるだけではダメ」だということ。ただ伝えさえすれば、それで完結するというものでは決してないというのです。つまり、「こうしたほうがいいですよ」「こうしませんか?」とアピールしたうえで、相手から「イエス」を引き出し、行動に導かなければいけないという考え方。だからこそ「伝え方」とは「プレゼンテーション」そのものであり、「プレゼン力」とは「イエスを引き出す力」だと考えているというのです。ちなみにプレゼンという言葉には、広告業界やマスコミ、外資系企業に働く人たちのためのものであるようなニュアンスがあるかもしれません。しかし、実際には営業職はもちろんのこと、「新しい就業規則を全社員に徹底したい」と考える総務や経理などの管理系から、「次の製品の開発費を獲得したい」という研究や開発などの技術系に至るまで、すべてのビジネスパーソンに必要なスキルであると著者は断言します。プレゼンが「伝える」という行為である以上、それは理にかなった考え方だといえるでしょう。(2)人は3秒以内に判断する2つ目のポイントは、「人は3秒以内でものごとを判断している」ということ。実際、著者が働いてきたテレビの世界においても、「3秒で伝えろ!」は基本中の基本。だからこそ、徹底的に叩き込まれたと当時を振り返ります。ちなみにこの「3秒」にはきちんとした根拠があるのだそうです。テレビの視聴者がリモコンを片手に「見たい・見たくない」の判断をし、チャンネルを変えるまでの時間が3秒だというのです。人はそんな一瞬で、“その先”につきあうかどうかを判断しているということ。極端なように思えるかもしれませんが、ご自身の行動に当てはめてみれば、納得できる部分は少なからずあるのではないでしょうか?いいかえれば、「長い時間をかけてたくさんの情報を伝えてほしい」という人は少ないわけです。多くの人が、結論を1秒でも早く知りたいと考えているというのです。「誠意を持って時間をかけて伝えれば、うまくいく」という考え方は、理想論でしかないのかもしれません。だからこそ「短く伝える」ことは、「サービスのよい点をお客様に知ってほしい」「取引先にシステムを導入してもらいたい」「新商品をマスコミに取り上げてもらいたい」というような目的を叶えるうえでの必須条件になるといいます。(3)相手から「イエス」を引き出すそして3つ目のポイントは、「人はどんなことに心を動かされ、イエスというのか」という点。そしてこのことを考えるにあたり、著者は「プレゼンテーション」の語源にまでさかのぼっています。ご存知の方も多いかと思いますが、プレゼンテーションという言葉は、プレゼント(贈り物)に由来したもの。いうまでもなくプレゼントは、相手が喜ぶ顔を思い浮かべながら選ぶはず。つまり相手から「イエス」を引き出す基本は、「相手がなにを欲しがっていて、なにをプレゼントしたら喜ばれるのか」をとことん考えることにあるわけです。■相手の求めるものを考えて伝えようでも現実的に、相手の気持ちはお構いなしに、自分のいいたいことだけを主張している人は少なくないもの。そのことを理解するため、ここで著者は「ガラスのコップを買ってほしい」ということを目的とした商談についての考え方を引き合いに出しています。ある人は、収納のしやすさや持ちやすさ、お手頃な価格という観点から「直径7cm、高さ10cm、容量は200mlで、1つ300円」などのスペック(仕様)でアピールします。当然ながら、これもプレゼンのひとつのスタイル。一方、別の人は、「この道30年の職人に頼み込んでつくってもらった、限定50個の商品です」という伝え方をするかもしれません。ここで重要なのは、「どちらが正しい」という答えはなく、「どちらも正しい」こと。性能や価格が決め手となる相手ならスペックで伝えるべきですし、商品が持つストーリーに心を動かされる相手であるなら製作の背景を伝える。それが正解だということです。いわば、相手の心が動くように、「相手の求めるものはなにか?」を考え抜いて伝えることがもっとも重要なポイントだという考え方です。つまり、必ず持っておかなければならない視点は、以下の2つ。(1)相手はどう感じるか?(2)その交渉やプレゼンで重要なことはなにか?この2つは、どんなケースであっても、交渉やプレゼンのどんな段階においても、必ず持っておかなければならない視点だと著者は主張します。*このように基本的な考え方を軸として、本書では「伝え方」の極意を徹底的に解説しています。なんらかの手段によって伝える必要があるという人は、読んでおくべき内容だといえそうです。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※天野暢子(2016)『「プレゼン&資料作成」のプロが明かす! 3秒でOKがもらえる「伝え方」の基本』大和出版
2016年08月10日こんにちは。深沢真太郎です。ビジネスパーソンを数字と論理に強くする「ビジネス数学」を提唱する、教育コンサルタントです。今回は「数学」と「伝える」という2つのキーワードを使って、ビジネスコミュニケーション力を高めるヒントをお話ししたいと思います。■池上彰さんの話がわかりやすい理由みなさんは、身近に「わかりやすい話」をする人はいませんか。上司、先輩、お客様、ご友人などなど。おそらく、「この人の説明はいつもわかりやすいなぁ」と思える人が、1人や2人はいることでしょう。テレビに出ている方であれば、池上彰さんや東進ハイスクール講師の林修さんなどはその筆頭かもしれませんね。さて、彼らの話はいったいなぜわかりやすいのでしょうか?ゆっくり話しているから?しかし、それだけはないと思います。アナウンサーのように滑らかに話しているから?正直、そこは本質ではないと思います。私の答えはこうです。「数学的に話しているから」■数学はただ計算をする学問ではない本来、数学とはいっさいの矛盾と無駄な論述を排除して構築していく学問です。もう少し噛み砕いてわかりやすくお伝えするなら、「数学の教科書に無駄な1文はひとつもない」ということになるでしょうか。実際、かつて学んだ数学の教科書に「ところで余談ですが……」とか「少し話が脱線しますが……」などという論述は、まずないはずです。数学の先生で、結論を伝える前に話がいろんな方向に脱線してしまう方がいたとしたら、失礼ながらその方はニセモノです。申し上げたいのは、数学とは単に計算をする学問ではないということ。一切の矛盾がなく、論理的かつ最短距離で結論を説明できる論法を身につける学問なのです。■数学ができるとわかりやすく話せるですから、数学を正しく勉強した方は、話し方がとにかくわかりやすい。先ほどご紹介した東進ハイスクールの林修さんは現代文の講師ですが、数学も大好きだったそうです。実は数学の講師になりたいと思っていたというのは有名な話であり、公式な場でも数学の重要性について発言されています。私から見れば、林修さんは極めて数学的な人物といえます。つまり、現代文が得意な方はおそらく数学も得意になれるのです。逆に、数学が得意な方なら、おそらく現代文も理解できるはずです。■文章も数学的に書くとわかりやすいその証拠に、手前味噌ですが私の文章は読者の方からいつも「読みやすい」とお褒めの言葉をいただきます。ビジネス数学の専門家であり、かつてはコテコテの理系だった私が、文章を褒められる。別に誰かに文章の書き方を学んだわけでもない私が、文章を褒められる。なんだか不思議な気がします。でも、その理由は私が考える限り、たったひとつしかありません。「数学的に文章を書いているから」つまり数学的とは、わかりやすさなのです。*もし誰かに「話がわかりにくい」とか「なにがいいたいのかわからない」といわれて悩んでいるのなら、かつての算数や数学の教科書を読んでみることをオススメします。問題を解いたり、学びなおしたりする必要はありません。とにかく読んでみる。すると、数学の論じ方が少しずつつかめてきます。それを実際のビジネスコミュニケーションのなかで使えば、話は必ずわかりやすくなります。数学そのものがわかる必要はないにしても、「わかりやすい伝え方」はできるようになりたいですね。(文/深沢真太郎) 【参考】※ビジネス数学の専門家深沢真太郎〜数字が苦手な人の救世主〜-YouTube※ビジネス数学ブログ※深沢真太郎(2015)『そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの?』日本実業出版社
2016年08月07日『チームを動かすファシリテーションのドリル』(山口 博著、扶桑社)の著者は、ビジネスパーソンに対する能力開発プログラムを数多く実施してきたという人物。その能力開発プログラムは、「ビジネスパーソンが体得するべきスキルを分解し、1分間の反復練習により身につけられる形式であること」が特徴です。本書は、そんな能力開発プログラムのなかから、「強いチームをつくるために必要な、ファシリテーション(会議などがスムーズに進むように支援すること)を高めるスキル」に焦点を当てたもの。そのなかから、きょうは、プレゼンテーション時にわずか30秒で効果を発揮するという「BIGPR」をご紹介したいと思います。■BIGPRは聞き手の関心をつかむスキル著者によれば、「BIGPR」はわずか30秒で聞き手の関心をつかみ、聞き手をこちらの話に集中させることができるパワフルなスキル。面談でも、電話でも、会議でも、プレゼンテーションでも、その他のどのような場面においても活用できるのだといいます。ちなみにこれは、Background(背景)、Introduction(自己紹介)、Goal(目的)、Period(時間)、Role(役割)の5つの頭文字をとったもの。プレゼンテーションの冒頭に、「そのプレゼンテーションを行う背景」「自分自身の紹介」「プレゼンテーションの目的」「必要な時間」「相手に期待する役割」を伝えることだというわけです。この手順を踏むことにより、プレゼンテーションのセットアップを効果的に行うことができるのだとか。BIGPRを実施することにより、「この人は、こういう目的で説明してくれているんだな」「30分、聞かせて貰えばいいのだな」「この人は、私にA案がいいかB案がいいか判断してほしいのだな」というようなことがわかるため、聞き手は安心してプレゼンテーションを聞きはじめることができるというわけです。逆にこれを行わないと、聞き手は「いったいこの人は、どういう目的で話しているんだろう?」「私にどうしろというのだろう?」というようなことが気になったまま、話に集中できないという状況が生まれてしまうことに。■BIGPRでプレゼンが成功するポイントBIGPRのB(背景)とI(自己紹介)は、簡潔に行うことがポイント。「前回、語彙論を多数いただきましたので、再度整理してプレゼンテーションさせていただきます(B=背景)、販売部の山田太郎です(I=自己紹介)」という具合です。お互いに顔と名前が一致するメンバーばかりのなかでプレゼンテーションする場合は、「前回の続編を実施させていただきます。この製品開発担当となり張り切っています。よろしくお願いします」というように、現在の心境を入れることも効果的。そしてG(目的)とP(時間配分)は、連動させて話すとスムーズに表現できる場合が多いといいます。「本日は競合会社の類似商品の特徴を(G=目的)、30分でご紹介させていただきます(P=時間配分)というようにつなげるわけです。■BIGPRでいちばん難しいのが役割のR残るR(役割)とは、聞き手に期待する役割。このプレゼンテーションを聞いて、どういう役割を果たしてほしいのかを伝えるのです。たとえば、「気軽にお聞きになって、自由に感想をおっしゃっていただければ幸いです」「ニーズに合うかどうかの意見をお聞かせください」「本日は、買うか、買わないかの判断をしていただきたいと思います」といった内容。なおBIGPRのなかで、修得にいちばん時間がかかるのがRだといいます。日本のビジネスパーソンには、これを冒頭から伝えることに抵抗を感じる人も多いというのですが、なんとなくわかる気もします。とはいえ、このRをクリアに示すことができるようになると、プレゼンテーションの目的に加え、さらに一歩踏み込んで「聞き手にどうなってほしいのか」「何をしてほしいのか」を伝えられるため。目的が果たされやすくなるのだそうです。■電話でBIGPRを使うときはシンプルに電話での会話の冒頭に行うBIGPRは、さらにシンプルに行うことが大切。電話の場合は、このBIGPRができるかどうかで、その後の話が続くかどうかが大きく左右されるのだいいます。具体的には、「〇〇しました(背景)、橋本です(自己紹介)」と、背景と自己紹介をワンセンテンスで表現するのがポイント。さらに「〇〇のために(目的)、○分(時間配分)、〇〇していただきたく(役割)お電話しました」という具合に、目的と時間配分と聞き手に期待する役割を、これもワンセンテンスで表現するわけです。*ここではご紹介できませんが、実際には冒頭で触れたとおりの「1分間の反復練習」も豊富に掲載されています。そのためシンプルかつ実践的に、ファシリテーション力を向上させるためのスキルを身につけることができるのです。著者によれば、「1日1分」を30日間続ければ、30日後にはファシリテーションに必要な能力が身につくのだとか。だとすれば、ビジネススキルを高めたい人には最適な内容であるといえそうです。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※山口博(2016)『チームを動かすファシリテーションのドリル』扶桑社
2016年07月26日ビジネスシーンで必ず要求される「プレゼン」。うまくいけばプロジェクトを任せてもらえたり、上司やクライアントの信頼を勝ち取れるチャンスでもあります。ところが「資料はきちんと用意できているのに、いざ複数の人の前に立つと緊張してしまい、思うように話せない」など、プレゼンに苦手意識のある方も多いのでは?アメリカのオンラインマガジン「mental floss」を参考に、プレゼンや複数の人前で意見を伝えるときに役立つテクニックをお伝えします。どんなことでも、慣れないうちは不安に感じるものです。プレゼンも恋愛や料理と同じように、回数をこなすうちにコツがつかめるようになるはず。実は意外とカンタン!? プレゼンの心得5つプレゼンでは、資料の準備や話す内容と同じぐらい、身だしなみや心の準備も重要になります。緊張のあまり表情が硬くなってしまっては、聞き手の印象もよくありません。「この人の話なら、しっかり聞いてみたい」と思ってもらえるような服装と、やわらかな表情を心がけましょう。練習あるのみ!1. 姿勢に気をつける背筋がピンと伸びている人と、猫背の人。どちらが仕事上の信頼を得られそうでしょうか?姿勢をよくするだけで「自信のある人」といったイメージを与えることができます。2. 声のトーンや話し方に注意する小さな声だと聞きにくいだけでなく「自信がなさそう」という印象を与えかねません。いつもより大きく、快活な声で話すことを意識してみましょう。重要なポイントでは抑揚をつけるなど、メリハリのある話し方を心がけるのも大切。また「えー」「あのー」といった言いよどみにも気をつけて。3. 資料やプレゼンには、難しい言葉や用語は避けるプレゼンの際には、聞き手に伝わりやすい言葉を選ぶようにしましょう。難しい専門用語やカタカナ英語を多用するのではなく、誰にでも分かりやすい言葉で、伝えたいポイントを明確に説明することが大切です。分かりやすく、ポイントを絞ったプレゼンは印象に残るものです。4. 聞き手の目(襟元)を見ながら話す聞き手が多いと、全員とアイコンタクトをしながら話すのは大変です。とはいえ、プレゼン中に目が泳いでいては「自信がない人」だと思われてしまいます。人の目を見て話すのが苦手な人は、聞き手の襟元を見るようにしてみましょう。5. 間を恐れない「プレゼンの最中に上がってしまい、変な間が空いてしまった」という場合もあるかもしれません。そんなときには、深呼吸してから、再び戻れば大丈夫。間が空いてしまったときにあたふたしてしまっては、プレゼン内容よりも、そのときの印象が強く残ってしまう可能性も。いかがでしたか?上記のポイントを守れば、プレゼンという大きな舞台だけでなく、日々の会議やクライアントとの打ち合わせの際にも役立つはず。人前で話すことに自信が持てない人は、弱点を克服するための練習を重ねてみましょう。スマホの動画でプレゼンの事前練習を録画してみたり、友人やパートナーにプレゼン内容を聞いてもらうのもいいですね。場数をこなすことで、プレゼン力は必ずアップします。それとともに、自信もついてくるはず。まずは苦手意識を克服することから始めてみてはいかがでしょう?参考・mental floss
2016年04月18日フジテレビ系列のアナウンサーが、地元のイチオシグルメをプレゼンする『FNS各局対抗! 格付けニッポン! 最強グルメNo.1決定戦!』(31日21:30~23:48)の収録がこのほど行われ、フジテレビの永島優美アナウンサーと内田嶺衣奈アナウンサーが、見どころを語った。この番組は、各局のイチオシグルメの中からNo.1を決めるというもの。食に関する著書を出す予備校講師・林修を審査委員長に、グルメアイドルのV6・長野博、レシピ本を執筆する女優・岡江久美子、食いしん坊女優・瀧本美織、食レポのカリスマ・石塚英彦、そして料理評論家の服部幸應という6人が採点していく。各局のアナウンサーは、地元の期待を背負っており、強烈なキャラクターを織り交ぜながら、独特の表現でレポート。MC・タカアンドトシのトシが応援隊長となって、アナウンサーたちのプチ個人情報も紹介される。大トリのフジテレビ代表としてプレゼンした永島アナは「収録中、VTR映像がおいしそうでおいしそうで。私はおなかが鳴っていました…」と、他局のグルメに目移りしてしまった様子。「本当に日本はおいしいグルメであふれているんだなと、この国に生まれてよかったなという思いでいっぱいです」と語り、すぐにでも国内をめぐってグルメを堪能したいという衝動を明かした。進行を務めた内田アナも「見ているだけで確実におなかがすきます! あれもこれも、食べてみたいものばかり!」と興奮。「『こんなのもあったんだ!?』と思うような、初めて出会うグルメがあると思います! お気に入りのグルメがきっと見つかるはずです! そして、地元グルメを応援しながら、ぜひご覧ください!」と呼びかけている。○プレゼンをするFNS各局アナウンサー柴田平美(北海道文化放送)、井上智晶(岩手めんこいテレビ)、飯田菜奈(仙台放送)、加藤未来(秋田テレビ)、湯浅知里(さくらんぼテレビ)、寺本緒麻里(福島テレビ)、永島優美(フジテレビ)、飛田厚史(新潟総合テレビ)、小宮山瑞季(長野放送)、本谷育美(テレビ静岡)、南條早紀(富山テレビ)、薄田ジュリア(石川テレビ)、吉田圭吾(福井テレビ)、本仮屋リイナ(東海テレビ)、中島めぐみ(関西テレビ)、山下桃(山陰中央テレビ)、岡田愛マリー(岡山放送)、西山穂乃加(テレビ新広島)、名護谷希慧(テレビ愛媛)、和田早矢(高知さんさんテレビ)、松尾幸一郎(テレビ西日本)、花田百合奈(サガテレビ)、大村咲子(テレビ長崎)、浜田友里子(テレビくまもと)、御手洗慶子(テレビ大分)、永井友梨(テレビ宮崎)、美川愛実(鹿児島テレビ)、大城良太(沖縄テレビ)
2016年03月28日『プレゼンの勝つテクニック 図解 書く・伝える・フォローする』(天野暢子著、実業之日本社)の著者は、「プレゼン・コンシェルジュ」という一風変わった肩書きの持ち主。いってみればプレゼンテーションに関わることならなんでも相談に乗り、最適なアドバイスをする仕事だということ。広告代理店、新聞社、広告主などのマスコミ畑で働いてきた実績を持ち、プレゼンテーションのスキルは実務を通じて積み上げてきたそうですが、そんななか「上手に」とか「格好よく」と依頼されることはなかったのだそうです。では、なんといわれたのかといえば、「勝てるものをつくってくれ」。だから常に、「勝つためにはなにをすべきか?」しか考えてこなかったのだといいます。いうまでもなく、プレゼンは「勝つ」ことに意味があるから。そこで本書でも、意識しているのはとことん「勝つ」こと。そこを軸として、プロが当たり前のようにやっていること、けれども簡単に実践でき、すぐに効果が出るテクニックを公開しているわけです。きょうはSTEP1「資料作り」のなかから、数字と時間に関する項目に焦点を合わせてみたいと思います。■数字は右揃え・小数点揃えで売り上げや伸び率、人数、提案額など、プレゼンにおいては数字を使って説明することがよくあります。それは、相手を納得させるための有効な武器であるともいえるでしょう。とはいっても、それは便利な反面、理解するのにいちばん時間のかかるものでもあります。必ずしも、数字に強い人ばかりではないからですが、仮に数字を読み間違えさせてしまったとしたら、自分にも相手にも損害が生じることになります。そこで読み間違えられないようにするために重要なのが、「数字は右揃え、小数点揃えで見せる」こと。数字は「一」の位で揃えて見せるのが原則なので、必ず右揃えに。そして小数点を含む数字は小数点で揃えて表示。3ケタごとにカンマを振れば、さらに認識しやすくなるといいます。単に「千人」「百万円」などを使わず、ストレートに把握できる表記で見せるべきだということ。瞬時に数字が把握されれば、提案数字を正しく評価、検討してもらうことが可能に。その結果、「選ばれる資料」になるというわけです。■意味の区切りにはスペースをひと続きの名称や用語は、「どこが意味の区切りなのか」がわかりにくく、相手を誤解させてしまうことがあります。しかし、一瞬で意味がわからず考え込ませてしまうとしたら、それは相手の時間を奪うことにもなってしまいます。そればかりか、意味を取り間違えられたり、誤解されたままになったりする可能性も否定できません。だとしたら、そんなプレゼンが成功するとは考えにくいはず。そこで重要なのが、スペースで区切って意味を伝えること。的確に文章の内容を把握してもらうために、まずは段落を分け、次に適宜、句読点で文を切るのです。そして意味の区切りでは、スペースをはさんで字と字を分けて見せるといいのだとか。たとえば・北大学食ランキング・加賀美香(氏名)・東京都営業能力開発協会・国立府中間高速料金・関内科外科これらはどれも、どこで区切ったらいいのかが判断しづらいのではないでしょうか?そこで、・北 大学食ランキング・加 賀 美香(氏名) ← 姓と名の間を空けることで区別がつく・東京都 営業能力開発協会・国立府中 間高速料金 ← 句読点や「・」を入れるべきではない言葉も、スペースを加えれば区切りが伝わる・関 内科外科というように、半角スペースと全角スペースを駆使すれば見やすくなるのです。つまり相手を考え込ませることなく、ストレートに理解できる文章に変えてみれば、それは相手に無駄な時間をかけさせない資料になるということ。その結果、素早く「決定」へと誘導できるわけです。*このように著者のプレゼン資料に対する考え方は、「勝つ」ことだけを目的としているだけあって実に具体的。応用できるポイントも多いので、プレゼンで悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※天野暢子(2016)『プレゼンの勝つテクニック 図解 書く・伝える・フォローする』実業之日本社
2016年03月14日仕事をしていれば避けては通れない「プレゼンテーション」。人の前で話すのが苦手、気が重い、と思う方も多いのではないでしょうか。けれど良く考えてみると、聞いている人はあなたを見ているわけではなく、あなたの持っている情報、考え、アイデアを聞きにくるということ。もしお金を払ってジャズやピアノのコンサートに行って、奏者がすごく緊張をしていてうまく演奏できなかったら、あなたは何と思うでしょう。そうです、プレゼンでは緊張はするけれど、絶対にそれをほかの人に分らせてはいけないのです。今回は、呼吸と感情の関係と、プレゼンに使える呼吸のコツをご紹介しましょう。心を掴む、呼吸の「間」とは私は「呼吸」と「感情」についての長年研究をしてきましたが、不安感が高くなると呼吸数が早くなり、その呼吸の速さは人の特性に依存していることがわかりました。つまり、不安傾向が高い人は呼吸の数も多いということです。呼吸数が早くなるとどうなるか、というと早口になってしまいます。そう、言葉と言葉の「間」の時間が短くなってしまうのです。それは、自分の言葉を自分の耳で聞く、という時間が少なくなるということ。それは聞いている人にも当てはまります。聞いている人も話についていけなくなってしまうのです。優れた弁論者や政治家の話し方にはリズムがあり、間の取り方がうまい、といいます。話し上手の人の言葉のリズムは、聞き手を引き込み感動を呼びます。言葉が人の耳に届く時に間を与えることで、そこに聞き手の理解と感情が入り込んでくる。そして次の言葉への期待感を湧かせるのです。話し手と聞き手の呼吸のパターンが一致し、多くの人の心がまとまっていく瞬間。大勢の人で歌を歌ったり、唱えたりということは言葉やリズムを介して「呼吸が合う」ということにより「心が合う」ことへつながるといえます。 大切なのは、常に “自分のリズム” で呼吸をすることではどうすれば呼吸をコントロールできるのでしょうか。まずプレゼンの前に自分の呼吸に意識を向けてみましょう。浅く、早くなっているはずです。手は冷たくなり、不快な汗を感じているかもしれません。でも呼吸に集中します。大きく息を吸い、ゆっくりと吐ききり、そこで呼吸を一旦止めてみます。そして目を閉じ、目と目の間に気持ちを集中させます。そしてゆっくりと呼吸を再開します。プレゼンで一番恐れていることは、何でしょう? 途中で頭が真っ白になるんじゃないか、質問に答えられないのではないか、ということです。でもこの発表内容を一番勉強して、調べてきたのはあなたですからもし質問がわからなければ、逆にあなたはどう思われますか、と質問すれば良いことです。また頭が真っ白になることはありません。あなたのリズムで呼吸をしていれば大丈夫。元来呼吸をする目的は酸素(O2)を取り入れ、二酸化炭素(CO2)を吐き出し、体内のCO2を一定にすることが目的です。過呼吸になるとこのCO2が排出しすぎてしまい、手がしびれたり、頭が真っ白になってしまったりします。そして逆にCO2が体内に溜まりすぎると息苦しく感じてしまいます。 プレゼン中の「呼吸」のコツとは?体内のCO2を一定にする為に意識せずに呼吸を調節するのは脳の下部の延髄という部分です。面白いことに話をしている時は上位の脳が優位に働いて下部の呼吸を押さえています。話をしている間は息を止めているか、もしくは息を吐きながら話をしています。息を吸いながら話すことはできませんね。試してみると分ります。ですから、話を終えてから、大きく息を吸ったり、吐いたりするのは話している間にできなかった呼吸の仕事を一気に代償しているのです。O2を取り入れ、溜まったCO2を吐き出し、普通の状態へ戻すためです。プレゼンの途中、話の流れが途切れるところでひと呼吸おいて、自分の呼吸を整えてみましょう。息を止めていたり、吐ききった状態で話を続けていると息苦しくなってきます。息苦しさから早く言い切りたいと思い早口になったり、語尾が小さくなってしまいます。そのような話し方は相手にも息苦しさを感じさせてしまいます。“伝える”ということは、「言葉」と、あなたの心を示す「呼吸」という2つの要素がとても大切です。もしかしたら「言葉」よりも「呼吸」をうまく使うことで、人の心を掴むことができるかもしれません。
2016年01月13日プレゼンになると緊張してしどろもどろ。結局相手に伝えたいことを伝え切れず、そのまま終了。そんな経験はありませんか? 企画職として、週3~4ペースでプレゼンをこなし、周囲からもプレゼン上手と認められている深山雅文さん(仮名・38歳)に、今回お話を聞いてきました。■プレゼン資料は、相手によって切り口を変えるべし深山さんのプレゼン資料を見せていただくと、パワーポイント60枚超えの大ボリューム。しかしその中身は文字も少なめですっきりしています。相手に必要な資料だけ抜き取って使っているため、枚数が多いことは問題ではないとのこと。社内上層部へのプレゼンであれば、数字を最も気にすると想定し、市場のリサーチ結果など、数字の根拠となる資料を多く入れたものを用意します。他社へのプレゼン時には競合との違いを強調するなど、相手が求めるものをピックアップしてプレゼンに臨みます。最初に膨大な量のプレゼン資料をつくるのは一見手間に思えますが、結果的には時短になっているそうです。■相手をひきつける、ちょっとした仕掛けプレゼン資料を読み上げるだけでは、相手の心に響きません。そこで、相手を楽しませるための仕掛けを入れると成功率が高い、と深山さんは言います。かたくなりがちなプレゼンの場ですが、共感や笑いの要素を入れることでその場が和みます。たとえば誰もが知っているキャラクターを、シート内に入れることがその方法です。プレゼン中に緊張もほぐれ、自分のペースに引き込みやすい環境に持っていくことがポイントです。初対面でのプレゼンは、相手に疑問を抱かせるページを用意します。冒頭で現状の問題提起を見せ、次のシートでその解決法を大きく取り上げます。問題提起から解決法を同じシートで見せず、あえて分ける点が重要です。疑問を膨らませてから次のステップで解決法を提示すると、相手の興味を引きやすくなります。■想定外の質問に頭が真っ白! プレゼン中のピンチはどう乗り切る?どんなに準備万端で臨んだプレゼンでも、想定外の質問をされることがあります。そこで手元の資料の隅に絶対に言わなければいけないことを、箇条書きにしておくことをおすすめします。緊張して内容が頭から飛んでしまった場合でも、手元の資料を見ればフォローができます。質問に回答できないということは絶対に避けたいため、その場で類推できそうな内容であれば、断定はせずにお茶を濁しましょう。全く想定していない点を追及された場合は、追加調査をするなどの今後の対応を伝えます。こうすることでネガティブにとられることなく、前向きな取り組み姿勢を印象づけることもできます。今回ご紹介したテクニックを取り入れてみて、自分流にプレゼンを極めていってください!
2015年11月16日『心理学的に正しいプレゼン』(スーザン・ワインチェンク著、壁谷さくら訳、イースト・プレス)の著者は、心理学の最先端研究をデザインに応用する方法を30年以上にわたって研究し続けているという人物。これまで数え切れないほどのプレゼンテーションを行い、成功させてきたそうです。そんな著者は、「プレゼンテーションがうまくできない」というタイプの人に対して、次のようなメッセージを投げかけています。「偉大な芸術家と同じように、一流のプレゼンターは、技術を磨き、いっそう成果を上げるため、常に努力しています」そこで本書では、心理学を活用してすぐれたプレゼンターになるための「努力の方法」を説いているわけです。紹介されている99種のアプローチのなかから、数字に関連した項目を引き出してみましょう。■人が一度に記憶できることは4つまでアメリカの心理学者であるジョージ・A・ミラーが1956年に提唱した「マジカルナンバー7±2」とは、人は一度に5から8(7±2)個のことを記憶でき、その情報を処理できるという考え方。しかし、下の世代に当たる心理学者、ネルソン・カウアンが2001年に行った研究によれば、真のマジカルナンバーは4なのだそうです。気を散らさず、情報の処理を妨げられない限り、人はワーキングメモリに3つか4つのものごとを留めることが可能。そして失われやすい記憶を支えるために、情報をグループに「まとめる」手法があるといいます。ここで例として引き合いに出されているのが電話番号。アメリカの電話番号は「712-569-4532」というように、それぞれ4個以下の数字からなる、3つのまとまりに分かれています。だから、10個の数字を個別におぼえることはないわけです。初めの3つの数字のエリアコード(712と569)を記憶していれば(長期記憶にとどめておけば)、その番号をおぼえる必要はないので、ひとつのまとまりをまるごと無視できるということ。そして「4個の原則」はワーキングメモリだけでなく、長期記憶にも当てはまるのだそうです。認知心理学者のジョージ・マンドラーによる1969年の研究によると、ひとつのカテゴリーの項目が1から3個であれば、人はカテゴリー内の情報を記憶し、完璧に記憶から呼び起こせるのだとか。逆にいえば、項目が3個以上に増えていくにつれ、思い出せる項目の数もだんだん減っていくということ。■プレゼンでは「まとまり」を活かそう大多数のプレゼンテーションでは、3~4個を上回るアイデアやコンセプトが用意されているもの。でも、ここでマンドラーの研究を思い出すべき。それは、12~15個のさまざまなテーマを並べた長いリストをつくるのではなく、項目をまとめ、3~4個の大まかなテーマにした方が効果的だということです。そのことについて説明するため、ここでは「成功する中小企業経営」というテーマのプレゼンテーションのために用意された、項目のリストが例として用いられています。1. 提供する製品とサービスの内容を決める2. 製品とサービスの値段を決める3. 自社にとってどんなオンラインマーケティングが重要か4. どんな対面マーケティングが重要か5. 株式会社にする日強はあるか6. 税金について知らなくてはならないことはなにか7. 従業員を雇うか、請負業者を使うか8. 送り状作成にはどんなソフトウェアを使うか9. 連絡用とマーケティング用の電子メールにはどんなソフトウェアを使うか10. 中小企業にとって効果的な販売方法とは11. ターゲット層を確認する12. ウェブサイトのデザインと実装これらの項目を最初に見せて話を始めるとしたら、聴衆は項目の多さに躊躇してしまう可能性があります。プレゼンターにとっても、精神的負担は大きくなることでしょう。しかし、それらを次のように3つのカテゴリーにまとめるとどうでしょうか?1. 製品とサービスの販売(a, b, j, k)2. マーケティング計画の促進(c, d, I, l)3. 経営の形式(e, f, g, h)これらの大きなカテゴリーは、それぞれ4つの項目を含んでいます。さらに各項目は、3~4個のポイントに細分化することができます。こうしてスッキリさせれば、聴衆をひるませることなくプレゼンテーションを進め、消化しやすくまとめた内容をすべて提供できるというわけです。*この項目がそうであるように、紹介されているアプローチはどれも実践的。しかも著者の実体験によって導き出されたものなので、強い説得力があります。そういう意味で、プレゼンテーション能力を高めたい人には必読の内容だといえるでしょう。(文/書評家・印南敦史)【参考】※スーザン・ワインチェンク(2015)『心理学的に正しいプレゼン』イースト・プレス
2015年11月08日グラフの使い分けにも配慮し、いよいよ資料は完成!安心する主人公に、菩薩様から「最後の教え」が伝えられました。○プレゼンの最後の「仕上げ」プレゼン資料が「文字だらけになる」ことを悩んでいた主人公。こむぎこ寺では「初対面の人々に、短時間で共感してもらえるようなスライドを作る」という姿勢を学び、相手が心地よく感じる色・かたちの使い方や、グラフの適切な使い分けについても学んできました。こうして伝わりやすいプレゼン資料を作った主人公ですが、「本番」では自分の口で発表をしなくてはなりません。分かりやすいプレゼン資料はきっとその場を助けてくれますが、自分自身の言葉で発表してはじめて「プレゼン」が完成するのです。大企業のトップが「プレゼン」の練習を行って立ち居振る舞いや声の出し方、伝える内容まで磨き上げるのは、生の声で伝えることにとてつもない力があることを知っているからです。とはいえ、ふつうのサラリーマンが練習のためだけに長い時間をかけるのは、なかなか難しいのが現状。ですが、「完璧な資料作りのためだけに時間を使い切り、発表はぶっつけ本番」とするのではなく、「心地よい資料づくりのポイントを押さえて、残った時間で少しでも発表の練習をしてみる」など、配分に変えてみるのがよいかと思います。資料作りのヒントについては、この連載のバックナンバーが一助になるかもしれません。資料づくりのみならず、ついつい日本のビジネスマンは「完璧」を目指して行き詰まりがちです。プレゼンの場にはいろいろな立場、意見の人がいるもので、全員を心の底から説得しつくす、というのはあまり現実的ではありません。本連載の監修・首藤さんは、「聴衆の3/4が発表者に共感できる結果」がひとつの目標として挙げています。もっと詳しく知りたい人は、首藤さんへのインタビュー記事も併せて読んでみてください。またどこかで「こむぎこ寺」にみなさまを誘う機会が得られますように。全5回と短い間でしたが、ご愛読ありがとうございました!(文・編集部)首藤智之1990年~2013年までソニーに在籍中、会社の対外プレゼンテーションのデザインディレクションを行う。現在はプレゼンテーションに使用するスライドをデザインする「ゲッコープロダクション」を設立。本連載では監修を行う。Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。本連載では漫画を担当。
2015年09月14日○円グラフばかり使っていませんか?菩薩様の導きでプレゼン資料を「整えた」主人公。すっかり満足してしまっていましたが、円グラフばかり使っていたことを指摘されてしまいます。円グラフは確かに情報伝達の際によく使われるグラフの種類のひとつですが、ついついクセで選んでいる人も多いのではないでしょうか。使いやすいから、親しみがあるから円グラフを使うというのではなく、プレゼン対象へ「伝えたいこと」を中心に据えて、グラフの種類を選ぶことが大切です。伝えたいことに合わせてかたちを選ぶ例えば、「A社の売り上げ」という項目があったとします。「ここ10年の売り上げ推移で今年が一番売り上げが多かった」という内容が主題であれば、棒グラフを使った方が相手に伝わりやすいでしょう。過去数年の棒グラフより、今年の棒グラフを色で強調することで、よりいっそう伝えたいことが明確になります。一方、「売り上げにおける、商品の種類ごとの比率」を伝えたいのであれば、項目ごとの比率を伝えられる円グラフが適切でしょう。その場合、第3回で菩薩様が教えたように、真ん中はくりぬいてしまったほうが、心理的に伝わりやすくなります。「商品の種類別」、「事業別」など異なるカテゴリ分けの比率を表示する際は、中央にその内容を記載することで、それぞれの違いもすぐに識別でき、スムーズに理解してもらえる資料になります。次回は、いよいよ最終回。プレゼンの最後の「仕上げ」のお話です。首藤智之1990年~2013年までソニーに在籍中、会社の対外プレゼンテーションのデザインディレクションを行う。現在はプレゼンテーションに使用するスライドをデザインする「ゲッコープロダクション」を設立。本連載では監修を行う。Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。本連載では漫画を担当。
2015年08月28日ビジネスにおいて商談や会議、プレゼンなど今後の行方を左右しかねない正念場。駆け引きを有利に進めるには、いったいどうすればいいのでしょうか?そのヒントは心理学にありました!心理カウンセラーの小高千枝さんに教えてもらいましょう。■商談の席では、最初に難しいことを要求して、断られるべし。次に小さな要求を投げると、通る可能性大。「金額の交渉など、こっちが譲ってあげたと思わせておき、要求を相手にのませることができるテクニックが、ドア・イン・ザ・フェイス。「譲歩的要請法といって、人は、最初の提案を断った後ろめたさを解消したくなり、次の提案を受け入れがち。断られることを前提に無理な要求を提示しておき、拒否されて初めて本当に通したい要求を出すと、思い通りの成果が得られます」■会議や交渉事のときは硬い椅子、初めましてのときは柔らかいソファで。「人と環境の相互作用を明らかにする環境心理学では、知らず知らずのうちに心は物理的なものから影響を受けていると捉える。その一例として、柔らかいソファに座ると物腰は柔らかくなり、硬い椅子では強硬な態度に出やすいことが挙げられる。「和やかに進めたい最初の顔合わせは柔らかいソファ、議論を戦わせるような会議や交渉事には硬い椅子などと使い分けるといいですね」■説得したいときは、「1分間に380文字前後」の速さで話す。「意見を聞いてほしいとき、つい気が急いて早口になってしまうもの。これでは逆効果。「説得に適しているスピードは、1分間に380文字前後といわれています。これは、NHKのアナウンサーが話す速度とほぼ同じ。やや遅いと感じるくらいでちょうどいいんです。ただし、女性がゆっくり話すと甘えているように聞こえる場合も。相手を諭すように、語尾まで明確に言葉にしましょう」◇おだか・ちえ幼稚園教諭や一般企業勤務を経て、心理カウンセラーに。自らの経験を活かしたカウンセリングが好評。メンタルケアサロン『pureral』の代表。※『anan』2015年8月26日号より。イラスト・小迎裕美子文・小泉咲子
2015年08月23日○相手に「共感」してもらえるプレゼンのために「こむぎ寺」でお菩薩様とこむぎこをこねたものから、プレゼンの極意を教わっている主人公。プレゼン資料を「整える」ことが大切と言われていますが、いったいどういうことなのでしょうか?プレゼンの目的である「相手の共感」を得るには、理詰めの正しさではなく、納得できる内容であることが重要。そうした心の動きには、人間の脳の古い層の働き、動物的な脳の機能に訴えかけるのが効果的です。とはいえ、何も難しいことではなく、聞いている人が不安になったり、違和感を覚えたりしない、心地よく見られるものを提示すればいいのです。もちろん、実際のプレゼンの場では語り口や語る内容も大切になりますが、プレゼン資料ではビジュアル面でも相手への共感を妨げないような作り方をするのが大切です。補色は使わない目がちかちかするような色遣いを見ると不安になるのは、動物的な脳の働きによるもの。毒キノコや毒蛇など、危ない動植物の色はそうした意味でも補色関係になっていることが多いです。目立たせようとするあまり派手さを追求すると、補色関係になったり、多くの色を使いすぎてごちゃごちゃしてしまうので、気をつけましょう。先端は強い印象を与える人を指さす行為はある種とても威圧的ですが、逆に注目を集める効果も高いもの。先のとがった図形をプレゼンで効果的に使えば印象的な演出になりますが、そうでない場合、無用な不安感を煽ることになります。ありがちなのが、円グラフの中央にできる三角形。特に効果を狙ったものでないのなら、中央を抜いてドーナツ型にするだけで、安定感があり見やすいものになります。次回は、プレゼン資料によく使う「グラフ」の基本のお話です。首藤智之1990年~2013年までソニーに在籍中、会社の対外プレゼンテーションのデザインディレクションを行う。現在はプレゼンテーションに使用するスライドをデザインする「ゲッコープロダクション」を設立。本連載では監修を行う。Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。本連載では漫画を担当。
2015年08月10日『プレゼンをキメる30秒のつくり方』(高橋晋平著、日経BP社)の著者は、国内外で累計335万個も売れたという『∞プチプチ』をはじめ、数多くのヒット商品開発に携わってきた人物。現在はアイデア・コークリエイターとして、多くの企業とともにさまざまな新商品・新サービスの企画開発を行っているそうです。■プレゼン嫌い人間が大変身そんな経歴を確認すれば、さぞプレゼンがうまいのだろうなと思うことでしょう。しかし実際には、幼いころから人前で話すのが大の苦手。いざ玩具メーカーに入社して念願の企画の仕事についても、社内での新企画プレゼンでは声が震え、顔が引きつってばかりいたのだとか。だから企画もまったく通らなかったといいますが、そんなことを繰り返すなかでひとつのプレゼンを通したことから、「プレゼンと次々と通せる人間」へと変身することができたのだといいます。■プレゼンは「オチ」が9割!そしていま、「プレゼンは『オチ』が9割」だと断言してもいます。「オチ」のひとことがしっかりとつくられていて、それさえプレゼンのなかで伝えられれば、提案がおもしろいように通るのだというのです。でも、「オチ」ってなんなのでしょうか?たとえば『∞プチプチ』のプレゼンをつくったとき、最重要ポイントとして考えたのが、「営業担当が『∞プチプチ』の注文を取りに行くとき、セールストークでなんといったらいいか」だったのだとか。裏を返せば、どんな提案でも、実際に営業担当が現場で使える「セールストーク」さえあれば商談に困ることはないということです。■セールストークの方向性もちろん、セールストークにはさまざまな方向性があります。「競合品より◯◯円安いです!」「従来品より品質がいいです!」「いま◯◯個売れている商品より、スペックが高いです!」などなど。ところが問題は、これまでにないコンセプトの『∞プチプチ』がそうであるように、比較しやすい要素や数字データがない場合。そんな場合に必要なのは、(1)受け手が「そのとおりだね」と納得し、(2)人にいいたくなる、(3)セールストークだと著者はいいます。つまり、それこそが「オチ」。ちなみに、『∞プチプチ』のプレゼンで「オチ」として使ったフレーズは次のようなものだったそうです。「心理学上、プチプチを見ると、本能的に誰もがつぶしたくなってしまいます。『∞プチプチ』を触れない透明パッケージに入れて店頭に陳列したら、誰もが触りたくなって買ってしまうはずです。全国の店頭でそれを仕掛けませんか?」裏づけはないけれど、なんとなく人を納得させてしまうものがここにあるわけです。■オチづくりの3つの基本そして本書ではこのあと、「オチづくりの基本」が紹介されています。それは、次の3つ。(1)「人はみな、◯◯したい」で納得させる(2)人にいいたくてたまらないネタを入れる(3)「受け手」のメリットを必ず入れる「たしかに◯◯したくなるよな」と納得させ、しかもそれを「人に伝えたい」と思わせ、「この提案が実現すれば、いままでなかったよりよい未来が見られる」ということを示す。それが、効果的なオチを実現するポイントだということ。*この基本を軸として、本書では他にもさまざまなメソッドが紹介されています。そして、それらはきっと、プレゼンをする際の力になってくれるはずです。(文/印南敦史)【参考】※高橋晋平(2015)『プレゼンをキメる30秒のつくり方』日経BP社
2015年07月26日『プレゼンは「目線」で決まるNo.1プレゼン講師の 人を動かす全77メソッド』(西脇資哲著、ダイヤモンド社)の著者は、日本マイクソフトのエバンジェリスト。ちなみにエバンジェリストとは、ビジネスについてのメソッドなどを多くの人々に伝える役割を果たす人のこと。実際のところ、これまでに数多くのプレゼンや研修をしてきたのだそうです。クライアントは、三井住友海上、日立製作所、JT、富士通などなど大手ばかり。著者の技量がいかに信頼されているかは、そんなところからも推測できます。つまり本書ではそんな実績に基づき、プレゼンで人を動かすためのメソッドを解説しているわけです。注目すべきは、タイトルにもあるとおり「目線」が主軸になっていること。でも、それはどういうことなのでしょうか?ユニークで、しかも核心をついた考え方。それは本書の根幹をなすものでもあるので、その点について明らかにしてみましょう。■話し上手じゃなくても「伝わる」人の秘密「相手の目が見ていないもの」について伝えても、99.9%理解されない。これが、「伝える」ということの本質なのだそうです。なぜなら人間の脳は、「いま目で見ている情報」だけを理解しようとし、それ以外を「ノイズ」として無視するものだから。だとすれば、もしもなにかを伝えたいなら、まずはそれを「見てもらう」ことが大前提だというわけです。いわば、「話し上手というわけでもないのに、なぜか伝わる」タイプの人は、「視線誘導」ができているということ。本人が意識しているかどうかは別としても、「自分が伝えたいこと」と「相手が見ていること」を一致させることができているのです。■プレゼンの目的は伝えることではない?そして、もうひとつユニークなのが、「プレゼンの目的」についての考え方。「プレゼンの目的は?」と問われた場合、「すらすら話す」とか「わかりやすく伝える」と考えがちですが、それらはプレゼンのゴールではないというのです。だとすれば、なんのためにプレゼンするのか?それは「相手を動かす」ため。スマートな資料を使って滑らかに話したり、わかりやすいことばで自分の考えを理解させることは、すべて通過点。なぜなら、プレゼンするのは「ビジネスの現場」であり、ビジネスとは、「相手を動かして、お金をいただくこと」だから。つまり、どれだけうまく話せたとしても、その目的が達成できなかったとしたら、そのプレゼンは「失敗」。大切なのは、話をしたあとに、どれだけの「アクション」が起きたかということ。緊張しすぎて声が震えたとしても、スライド機材のトラブルで発表がグダグダになったとしても、聞いた人が「動かずにいられなくなった」のなら、そのプレゼンは成功したことになるという考え方です。*このような基本的な考え方を軸とした上で、「目線」を生かしたプレゼンを成功させるためのメソッドが具体的に解説されています。それらはきっと、プレゼンへの恐怖感を和らげてくれるはず。ぜひとも手にとっていただきたい一冊です。(文/印南敦史)【参考】※西脇資哲(2015)『プレゼンは「目線」で決まるNo.1プレゼン講師の 人を動かす全77メソッド』ダイヤモンド社
2015年07月21日○プレゼンは「はじめて」の人のためにオフィスでプレゼン資料を作っていたはずが、「こむぎこをこねたもの」(以下「こむぎ」)たちが住んでいる「こむぎ寺」へ呼び寄せられてしまった主人公。彼女が一生懸命作ったプレゼン資料を見るなり、何とこむぎたちはすやすや眠りはじめ、菩薩様には悟りをうながされてしまいました。それもそのはず、主人公は無意識のうちに、自分が知っていることは「相手も分かっているはず」という前提に立ってスライドを作っていたので、こむぎたちには理解できなかったのです。「プレゼン頑張ってるのに、みんな、なんだか眠たそう」……こんな経験がある人も少なくないかもしれません。また、1話の主人公のように、スライドを作った制作者自身も、作業中に睡魔に襲われてしまうことだってあります。こうした「眠いプレゼン」の原因のひとつは、「相手が知識を持っている」前提の資料にあります。仮に、聴き手が社内で同じ仕事をしているひとたちで、話し合いの目的が議論を深めることにあるのなら、詳細な資料を作るのは何も間違ったことではありません。ですが、今回彼女が臨む「プレゼンテーション」は、基本的に「何も知らない初対面の相手」、すなわちこむぎたちのような相手の共感を得ることが目的です。プレゼンターがコメントしなくても、画面を読むだけで事足りてしまうような文字だらけのスライドは、予備知識のない聴き手にとって理解しにくいものです。そのため、訴えたいことを理解してもらえないどころか、悪い印象を与えてしまうことにもなりかねません。また、プレゼンの持ち時間は多くの場合30分程度か、それ未満であることもしばしば。伝えたいことのすべてを詰め込むには短い時間です。だからこそ、初対面の人々に、短時間で共感してもらえるようなスライドを作ることが大切なのです。次回は、聴き手の目をひくためには不可欠な、スライド上で用いる「色」や「形」のお話です。首藤智之1990年~2013年までソニーに在籍中、会社の対外プレゼンテーションのデザインディレクションを行う。現在はプレゼンテーションに使用するスライドをデザインする「ゲッコープロダクション」を設立。本連載では監修を行う。Jecyイラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。現在、最新作「こむぎこをこねたもの その2」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。本連載では漫画を担当。
2015年07月13日『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。 「計って」「数えて」「記録する」業務分析術』(坂口孝則著、幻冬舎)は、テレビでもおなじみのコンサルタントが、効率よく仕事を進めるためのメソッドを明かした書籍。「プレゼンやレポート」「文章」「交渉や人間関係」「スピーチや講演」とテーマ別に、それぞれ「計る」「数える」「記録する」という観点から解説しています。きょうはそのなかから、プレゼンテーション時にすぐ役立たせることができそうなポイントを、いくつかご紹介しましょう。■プレゼンシートの枚数は4の倍数がいいプレゼンテーションシートをつくるには、時間と手間がかかるもの。いかに効果的なものにするかについても、頭を悩ませなければなりません。しかし意外なのは、著者がプレゼンシートについて、「時間があれば、パワーポイントのページ数を4の倍数にしておこう」と主張している点です。ページ数など関係なさそうですが、これは聴衆に配る資料を印刷するときに有効なのだとか。なぜなら、昨今はコピー用紙削減のあおりから、2画面を1枚に印刷することが多いから。それどころか、両面コピーされることも少なくありません。つまりそんなとき、4の倍数で資料を作成しておけば、余白を残さずにピッタリ納めることができるということ。些細な配慮が大切なわけです。■プレゼンシート1枚あたりの説明時間なお、プレゼンシートを4の倍数にした場合、1枚あたりの説明時間は次のようになります。[30分の場合]・・・12枚(10枚+最後に補足資料、連絡先など)[60分の場合]・・・20枚[90分の場合]・・・32枚(30枚+同じく最後に補足資料、連絡先など)こうすれば、与えられた時間で何枚のスライドを用意すべきかが明確になるということ。ちなみに著者の知人の某コンサルタントは、会場に到着すると最初に、聴衆に配布されている資料を確認するのだそうです。上記のように、片側2面印刷の両面コピーの場合は、1枚に4面が印刷された状態。彼は講演の冒頭で資料を掲げ、「この1枚を10分で説明します」と宣言するのだとか。1画面を2.5分で説明するということです。つまり、そうすることによって、聴衆に自分のことを「時間を守るプレゼンターだ」と印象づけることが可能。また聴衆は、残り時間を直感的に理解できるわけです。そこまで緻密に考えるべきだということに驚かされますが、「道筋が明確に示されたプレゼンテーションほど聴きやすいものはない」と著者は記しています。■印刷してくれる人への指示を忘れずにとはいえ、せっかく4の倍数で資料を作成しても、表紙だけまるまる1枚で印刷されてしまい、台無しになったこともあるのだとか。そんなことにならないように、印刷してくれる人に事前に指示を出しておくなどの配慮は必要となるようです。このように、なかなか思いつかないようなことについても、微に入り細に入り解説してくれているところが本書の魅力。プレゼンテーションに関することのみならず、「文章」「交渉や人間関係」「スピーチや講演」についても、すぐに使えるアイデアやメソッド満載です。(文/印南敦史)【参考】※坂口孝則(2015)『仕事の速い人は150字で資料を作り3分でプレゼンする。』幻冬舎
2015年07月01日