平成が終わり、令和時代が幕を開けた2019年。日本のどこかにあるベッドタウン「あさひが丘」を舞台にくり広げられる、3人のママたちの日常ストーリー。 前回 からのあらすじ子どもに「普通」であることを望んでいる自分の気持ちに気が付いた ちさとは…■第25話 ちさとの気持ちが理解できない…夫ゆうすけの思いあれ…? そういえば、子ども産む前はちさとも…発達検査の結果かぁ…。ちさとは心配しすぎじゃないのかなぁ…。 (次回につづきます)>> 「谷口ちさと」のエピソード一覧
2020年02月21日夫が話を聞いてくれない、話をしていても面倒くさそうにされる、話かけるとうるさそうにされる、夫に対してこのように感じたことがある方は少なくないのではないでしょうか。そんな態度をとられ、悲しい気分になってしまう方や、夫に攻撃的な言葉を浴びせてしまう方もいるでしょう。実はこれらは、話を聞いてくれない夫にやってはいけない行動なのです。 話を聞かない男性の本音仕事から帰ってきてすぐに話しかけられるのを嫌う、「ねえ」と話かけても会話をする素振りをみせず、スマホを見ながらゴロゴロしていると思ったら、友だちの電話には愛想よく応えている……。家に帰ってきたのだから私の話を聞いてほしい、家族についての話を一緒にしたいと思うのはもっともです。けれど、夫にとっては家は自分の時間を持てる場所。正直、放っておいてもらって、自分が話をしたいときにだけ話をしたいと思っている男性も少なくありません。ずいぶんと身勝手に思えますが、残念ながら多くの場合、これが話を聞かない男性の本音だと思います。 話を聞いてくれない夫の思考女性は、なんとなく今思っていることをなんとなく話したり、テーマがしっかりとしていない結論が見えない会話を楽しめる人も多いですが、男性はこのような会話を避けたがる傾向があります。なぜなら多くの場合、男性は話をするからには結論が出るべきだという思考を持っているためです。また女性は男性より、並行して物事を考えることができると言われており、夫へ言いたいことと同時に、家事のこと、仕事のことも一緒に考えられる人が多いとされています。 たとえば、「娘の幼稚園はどこにしたらいいか」ということについて、夫と話をしたいと午前中に思ったとします。幼稚園についていろいろと調べ、掃除や夕飯の支度をしながらも「どこがいいだろうか?」と考え、夫の帰宅を今か今かと待ちます。一方、仕事から帰宅した夫は、仕事が終わり家に到着した、ということに意識が集中しています。女性には、家に到着したと同時に「子どもが私に話したいことはないかな?」「夫が話したいことないかな?」と考慮できる人も多くいます。またはできなかったとしても、子どもや夫が話かけてきたら聞く耳を持てる人が多い傾向にあります。しかし、男性の場合、物事を並行して同時に考えるのは苦手な人が多いので、急に問題を振られたこととイコールになり、急にきた相談に対して「早く結論を出さなければ!」と感じ、面倒だという印象を持ってしまうのです。 さらには「A幼稚園がいいと思うんだけど」と言う妻に「じゃあ、A幼稚園でいいんじゃない」と返したところ、妻に「もっと真剣に考えてよ!」と言われてしまうと、夫は疲れがドドッと出てしまいます。どこの幼稚園がいいか一緒に話し合ってじっくり結論を出したい妻と、結論が出れば良いと思っている夫。ここですれ違いが生じてしまうのです。 話し合いをする準備をしましょうこうした夫には、先述したようにあからさまに悲しい気持ちを表現したり、攻撃的になったりするのはNGです。多くの場合、悲しい顔をされたりすると、男性は何が起こっているのか理解できず“面倒くさい”と感じます。攻撃的になられた日には、「疲れて帰ってきたのになんだよ!」とますます話し合いどころではなくなってしまいます。では、どうすればいいのでしょうか。 ・メールやSNSを利用する夫が帰宅するまでに、メールやSNSで話をしたい要件を伝えておくといいでしょう。夫の都合の良い時間で要件を確認できる上、そのことについて家に帰ったら話すんだな、という準備が夫側にできます。・時間を置く帰宅してすぐだと、夫側は話をする準備ができていないかもしれません。声をかけてもよさそうな時間が訪れるまで待ちましょう。大丈夫かな、と思ったら、「ねえ、あのさあ」というあいまいな感じではなく、「ちょっと今話せる?」と話す目的があることを示しながら話しかけましょう。・話をする目的を明確にする「○○について話したい」と話す目的ははっきり伝えましょう。妻だって忙しいのに面倒ではありますが、これらを試してみると、夫の聞く姿勢が変わってくる確率が高まります。 決して妻と話をしたくないと思っているわけでもなく、妻のことを嫌いなわけでもありません。じょうずに話し合える状況をつくってコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年02月11日こんにちは、育田花です。今回は夫のことを泣かせた話の5話目になります。▼「夫のことを泣かせた話」 前回までのお話仕事が忙しくないときは定時でまっすぐ家に帰ってくる夫。帰宅後はゆっくりごはんを食べたり仕事の話ばかり…。息子の話を聞いてほしいのに、夫からイラッとさせる一言を言われ… 『夫のことを泣かせた話 第4話』 長男を育てている時の育児休暇中は腹がたっても夫に対して怒りをぶつける事があまりできませんでした。この時期は夫婦関係がイマイチというよりも私一人が追い詰められ、家族からはかけ離れたような感じでした。夫婦間に入ったヒビが大きくなっていくのはその先のことです。\次回は明日2月3日(月)9時更新予定!/\人気作家の動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年02月02日こんにちは、育田花です。今回は夫のことを泣かせた話の4話目になります。▼「夫のことを泣かせた話」 前回までのお話帰ってくるなりトイレに直行の夫。お一人様デートの夢は儚く消えた…。どうしても優しくなれず実家に遊びに行くことに。すると夫から「ますます大好きだよ」と電話がきたが、私は少し夫のことをキライになってきている…。 『夫のことを泣かせた話 第3話』 わたしの一日は息子で始まり息子で終わるので大体息子の話しか話のネタがないのですが、それでも今日はちょうちょ見て笑ったとか、そんな些細な事が大発見だったりするんです。そういう事を聞いてもらいたい時期だったのですが、仕事の話をガンガンしてくる夫。せっかく息子の話題になっても、普段の生活の中で大人と会話する機会が家族以外ではあまりなかったため、会話が困難になる事があり…、悔しい気持ちになりました。今はあまり育児で暗くなるような出来事は少なくなりましたが、未だに家で仕事の話を止めどなく話してくるのです。\次回は明日2月2日9時公開予定!/\人気作家の動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年02月01日こんにちは、育田花です。今回は夫を泣かせた話の2話目になります。▼「夫のことを泣かせた話」 前回までのお話飲み会続きでいつも帰宅が遅くなりがちな夫にもやっとしつつも自由時間をくれると約束してくれ、天にも登る気持ちで家事を頑張っていた私。「明日は楽しみにしていたお楽しみデー!最高に楽しんじゃうぞ!」と期待して夫の帰りを楽しみにしていたものの… 『夫のことを泣かせた話 第1話』実は一度のことだけではありませんでした。実際約束は何回かしていながら毎回反故にされていました。飲み会の翌日は、夫は二日酔いでほぼ1日動けず。でも自由時間を約束してもらう時は、夫を信じて毎回ワクワクしながら「自由時間は何しよう」とかそういったことを考えて過ごしていました。本当にわくわくしていたのに…。さて、この後夫は、私はどうするのか?また次回に描かせていただきます。 続く 『夫のことを泣かせた話 第3話』 \人気作家の動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2019年11月17日先日…些細なことで夫と揉めた私。急に大泣きする子どもたち。え…かわいいケンカの部類やのに…そこまで泣く!?子どもたちのリアクションに冷静さを取り戻したけれど、すぐには夫の軽率な発言を許せない33才の乙女心。しばらくすると次男が夫を連れてきました。 「そんなことで怒るなよ…」と大人げない態度をたしなめられるかと思いきや大泣きする子どもたちにつられたのか、必要以上に反省する夫。いよいよ私の大人気なさが浮き彫りになってきたところで、無事仲直り(?)できました。子どもの前で親がケンカするもんじゃないですね。反省。
2019年10月16日こんにちは。渋谷です。今回は「親になって強くなった事」というテーマ。■私の強敵、それは…!?私がそれを実感したときはただ一つ。某害虫・ホームステイGを倒せるようになったことです。■あれほど嫌いだった敵も子どもができたら…それまで私はホームステイGのことは家族に任せて逃げ回っていました。だって気持ち悪いんだもの。ムリムリー!!しかし子どもがいる今。未知の生物を前に私より子どもの方が怖いはず。この子を守れるのは、この場に私しかいない。母として、覚醒した瞬間だったのです(?)。■親になって生まれ変わった! この世に生まれて数十年。私はその日に初めて、宿敵ホームステイGを退治したのでした。守るべき存在ができると人間って強くなれるんですね…。しかしその代わりと言っては何ですが、涙腺が非常にもろくなりました。子ども向けの感動映画とか見ちゃうと泣いちゃう。真っ先に泣きまくるので旦那から「感動泥棒」という称号を与えられました。親になるとはこういう事なのです。
2019年10月07日ベビーカレンダーご覧のみなさん、こんにちは! 2019年8月に女の子を出産し、初めての育児に日々奮闘中のかめこです。 第3話は、結婚2年目に入り、夫婦で妊活を始めたころのお話です。私は子どもが欲しいなと思っていたのですがなかなかできなくて、少し不安を感じていました。そこで、けいさんに話してみて、一緒に頑張ろうということになり、妊活がスタートしました! けいさんはマイペースなので、1~2年はかかるかな?とか考えていたのですが……なんと、けいさんが始めようと言ったその月に妊娠が判明!! 信じられない……! 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター かめこ2019年8月に女の子を出産し、家族が増えて一層賑やかになりました。はじめての育児は分からないことだらけで日々奮闘中です!赤ちゃんが産まれるまでの家族とほのぼの妊娠ライフをブログにて更新しています。
2019年08月21日日ごろから「子どもの成長は自分で感じたい」と思っている夫ですが、仕事の帰りはいつも遅く、朝のほんのわずかな時間しか子どもたちと過ごせません。それでも彼なりのペースとアプローチで、子どもたちとの信頼関係を築くべく日々がんばっています。■夫なりに子どもとの信頼関係を育んできた子どもたちと過ごす時間が夫より多い私は、少しでも成長の実感を共有したくて、夫が帰宅すると(私が起きていれば)その日の出来事を子どもの話題中心にあれこれ話します。ほぼ雑談ですが、子どもたちの前でクヨクヨしないですむよう、ほどほどに愚痴や弱音も織り交ぜつつ(笑)それが先日、あまりにもドタバタしている最中に夫から電話が入り…。「何度言っても子どもたちが返事もしない。私が言い過ぎているのかな? もう、なんか疲れた〜」と、つい子どもたちのいる場で愚痴をこぼしてしまいました。すると夫が「ちょっと、子どもと話したいから電話かわって?」と。いま思えばこのときの私の言動は、「子どもたちの状態を夫に告げ口している」という気がするのですが、このときは何も考えず電話をかわりました。■パパからの電話に子どもたちがうんざり夫の子どもへの電話内容は、説教とか叱るようなものではなく「楽しんでる? いいね、ちょっぴりお母さんに協力してね」という雰囲気だったのですが。それに対する子どもの反応がどうだったかというと…。そんな子どもたちにハッとしました。電話を夫にかわったのは、完全なる悪手! ただでさえ少ない手数で地道にお父さんとしての信頼を積み重ねていたのに…この電話で、ただただ「うざいポイント(?)」を爆上げしてしまいました。私と夫の間では育児の共通ルールとして、基本「注意も叱るのも1人で。2人以上でよってたかって責めることはしない」というのがあります。1人が叱ったらもう1人はフォロー役。そのルールの良し悪しはわかりませんが、やはり「さとす程度」でも、母と同じことを電話越しに父から言われるのは、子ども心にも「鬱陶しい」んですね。日々の積み重ねがあるので、夫の信頼はすぐに回復したようです。が、この件はその後「すぐに言いつける!」と、私の印象を悪くしています。(なんてこった…)
2019年07月16日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)Mちゃんは勇気を出して2人の友人に相談した。2人とも「別れたほうがいい、そいつおかしいよ」と言ってくれ、それで自分の判断が正しいと信じられたという。 別れ話は数日に渡ったが、「私が本気だってことが分かったら、『それなら、もう金輪際連絡しない!』って急変。そこから連絡は一切なくなったの。向こうは子どもは堕ろしたと思ってるから、もう関わってこないと思うけど、いまでもあいつがストーカーみたいになったらどうしようとか、実はすごく怖い」と話す。別れられて本当に良かった。でも彼は、Mちゃんがどうして別れたかったのか、その理由には絶対に気づいていないだろうな。そしていまでもMちゃんに後遺症を残していることが、腹立たしくてならない。「別れ話の最後の方は頭がパニックになってた。堕ろすのは本当に嫌だったけど、とにかく何もなかったことにしたくて、この子がいなければ、あいつのこともなかったことにできるし、私は元の生活に戻れる。それで中絶しようって、実際に病院の予約もしたの。でもその日の夜、いままででありえないぐらい、寝られないぐらい骨盤が痛くなって……。その時に初めて、この子は生きたがってるんだなって思ったの。昔から子どもは好きだったけど、結婚して産んで育てるのは、人の人生を背負うって考えちゃってなんか怖かったんだよ。でもできちゃって、その子どもの生きたいって意思を感じたら、自分が育ててあげるなんて、おこがましいなって思った。自分の分身とかそんなんじゃなくて、1人の人間として、私はこの子のサポートをしていきたいって思ったの」Mちゃんの出した結論に私はハッとした。そうだった。赤ちゃんというのはお母さんの分身とか、お母さんの所有物とかじゃなくて、違う人間なのだ。母親と子どもの人生はセットじゃない。当たり前のことにびっくりしてしまった。つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年06月09日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)「最初からすごく嫉妬深かった。付き合って数か月で遠距離恋愛になったんだけど、そのタイミングで妊娠が分かってからは、さらに束縛が異常になってきたの。起きてすぐ、出勤前、昼も夜も全部FaceTimeを長時間……。寝てる時も見えるようにFaceTimeにしておかないといけない。はっきりいって監視だったと思う。でもね、最初はまだ付き合いたての時期だし、遠距離恋愛したてだからしょうがないなと思ってたの。それがどんどんエスカレートして、妊娠初期は体調が悪くなるから横を向くのも辛くてFaceTimeに付き合えないと、『冷たくなったね、変わったね』と言われるようになってきて」妊娠した身体や心をケアするどころか、自分の寂しい、かまってほしいという欲求を通そうとする。そして、その自分のわがままな願いが叶わないと分かると、いたわるべき相手を罵る。辛い妊娠初期をそんな相手に束縛されたMちゃんを思うと、やるせない気持ちになる。この頃から、私はMちゃんと連絡が取りにくくなってきた。後から聞くと、Mちゃんの趣味だったホームパーティーや、女友達とのちょっとしたランチでさえ、彼から咎められていたという。いま思えば、Mちゃんは少し洗脳されてしまっていたのかもしれない。どんなに理不尽なことだって、「こういうことをすると彼に怒られる」という嫌な体験が繰り返されれば、それを避けるように動いてしまうだろう。「そのうち、体調が悪くて朝の電話に出られないだけで怒られるようになってきて。 それでやっと彼は、私の身体を気遣ってるんじゃなくて、本当に、私を自分だけのものにしたいのだというのが分かってきたの」つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年06月08日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)■Cさん(38歳・外資系会社勤務・3歳の男の子)の場合復職して2年目のワーキングマザーCさんは、旦那さんといい感じで子育てを分担している。働きながら子育てをすると、夫との関係ってどうなるのだろう。「産後クライシス」という言葉もよく目にするし、実際「その期間は夫が大っ嫌いになった」という話もよく聞いている。廊下ですれ違う時に身体が触れるのも嫌で、横歩きをしていたという夫嫌い過激派の人もいたっけ……(そして、その前情報を受けてつるちゃんは怯えている)。でもCさん夫婦は、そんなことはなさそう。お互いに協力し合って、結婚前とあまり変わらない生活を送っているみたい。う、羨ましい。その秘訣が知りたい!そして、1人産んだ後って2人目を産むかはどう考えるんだろう。セックス自体ハ ードルが高そうだと思うのだけど……。そのへんの本音を、Cさんに聞かせてもらった。旦那とは予定を共有してる「子どもが生まれてもライフスタイルを変えたくなかった。だから旦那とは予定を共有していて、どちらかに飲み会や遊びの予定が入ったら、どちらかが家で息子と過ごすようにしてる。子どもがいても、飲み屋でもご飯屋さんでも、入れる店なら一緒に連れてもいくよ。最近は子ども連れてくる人、多い気がする。区の保健センターの健診で集まる時も、お店の情報交換してるしね(笑)」母親が吞みに行っても怒らない、お互い外出したい時には協力し合う。これって当たり前であるべきなんだけど、まだまだ女と男で役割が分かれている日本では、父親のほうが優先されている気がする。夫の予定ばかりが尊重されたら、「私は我慢しているのに……」なんて不満を感じて、どんどん愛が薄れそう。Cさんの家庭は、お互いのプライベートな時間を大事にしてるんだろうな。 ちなみに、どんなお店が子連れに適しているか教えてもらった。「適度にほうっておいてくれて、子どもがいても過剰なサービスをしないお店は居心地がいいかな。パッと食べて出られるような、近所の居酒屋とか焼き鳥屋とかがけっこう多い。焼き肉は座敷があるのがいいんだよね。街の中華屋さんも、おすすめ。あと重要なのは時間帯で、オープンすぐとか、20時前までに帰るとか。平日は混んでても週末は家族連れが多くて使いやすかったりもするんだよね。もちろんバーや完全に大人向けの店には最初から行かないけど。……本当は家で食べるほうが疲れないけど、それだと私が一緒に食べられない。それを旦那さんはあんまり好きじゃないみたいで、土日はちょっと外に出ようかってことになるの」私も甥っ子や姪っ子と一緒に外食することがあるのだけど、子連れの外食は周りに気を使うし、出かける支度も疲れる。でも、献立を考えて買い物をして料理をして食べさせて……という流れを考えると、かなリフレッシュになるはず。それに、家だと他の家事もあるし、なかなか夫婦でゆっくり会話するっていうのも難しそうだし。Cさんの家みたいに夫から誘ってくれるのもいいな。つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年06月04日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)■お金の不安はきりがない問題Fさんの家庭は、Fさんの収入の占める割合も大きいと思う。お金の不安はなかったのだろうか。「実は不安はなかったんだよね。貯金もぜんぜんしてなかったし、使いたい時に使ってきた人生だったけど、なんとかなるって思ってて。もちろんいまは子どものために必死で貯金してるよ。でもお金のこと言って先延ばしにしてたら、2年後、3年後、4年後って、どんどん妊娠しにくくなるし、お金の心配はずっとつきまとうんだよね。いまより重要な仕事についてたらもっと悩むし、結局きりがない問題だと思うよ」犬山、このFさんの言葉で、不安ですくんでいた足がすっと伸びた感じがした。いつまでたっても仕事やお金の不安はつきものなんだよね。Fさんみたいにキャリアを積んでいる人だって、仕事がなくなる恐怖を感じていた。 子どもを欲しいと思っているのに、もうちょっと仕事ができるようになってから……、 なんて理由でその場に踏みとどまるのは、私の場合、とりあえず現実から逃げる行為だったのか……。いままで子どものことになると、不安だ不安だとネガティブなことしか考えてこなかった私にとって、Fさんの話は「当たり前だけどポジティブな面がたくさんあるんだ!」と思わせてくれた。■保育園、どうでした?続いて、私が子どものいる人に会うと必ず聞いている「保育園、どうでした?」を聞いてみた。この、「どうでした?」は、「入った保育園、どんな感じ?」ではなく、「ど うやって入った? 入れなかった?」の意味である。都内で保育園に入る難易度について聞くと、皆青ざめた顔で口を揃えて「大変だった」と言い、私は「出産の痛みやばすぎ死ねる」と同じレベルで恐れおののいている。「保育園は、まだ結果待ち。11月に申し込みがあるんだけど(区によって違う)、フリーはすごく不利なの。うちは旦那もフリーだから、もう一番ダメなパターン(笑)。点数が超低いわけ。この点数ってのが、本当に奥深くて。点数を稼ぐために、すでに子どもを無認可やシッターさんに預けて復職してるんですっていう証拠が必要で。正直まだ預けたくなかったけど、とりあえず1か月無認可に預けて復職の証拠書類を揃えたよ。ちなみにフルで預けたら月に15万円ちょっと……。だったら仕事しないで子どもといるわ! ってくらいの金額」15万って、都内のOLさんの月収手取りからと考えるとほんと働くのがアホらしくなる金額……。認可に受からなかったら……年間180万以上か……、あっ、死にたくなってきた……。「ちなみに私がこれだけ必死なのは、0歳児のうちに預けないと、1歳児では認可保育園にまず預けられないからなんだよね、東京は。 歳児で一つの園に対して10人くらいしか枠がないのに、1歳児の枠も11〜12人。そのうち10人は0歳児が進級するから、実際の枠は一つ二つくらいしかなくなる」東京に住む限り0歳のうちは預けないで一緒にいるという選択すら難しいのか……。 妊娠したら、待機児童の少ない区に引越しをするという話もよく聞く。想像はしていたけど、現実はもっと厳しそうだ。そして保育園問題と同じように気になるのが、産後うつのことだ。 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年05月30日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)■「当たり前のように子どもが欲しい」Cちゃん(独身・38歳)の場合出版社勤務のCちゃんは、激務に追われながらも、ふんわりと人を包み込む優しさを持つ。友人思いで、私のこともよく気にかけては励ましてくれたり、会うたびに手土産を渡してくれたり、その気遣いにいつも癒されている。そんな彼女は「理由なんて考えたことないくらい当たり前のように子どもが欲しい」 と言う、かなり“子どもが欲しい”派。 私は昔から、「子どもが自然と欲しかった」という人に出会うたび、その気持ちが分からなくて、自分には母性みたいなものが欠如しているのだろうかとずっと悩んでいた。人と話していて、「子ども欲しいよね?」前提で話が進むたびに戸惑ったっけ。人間いろんな考え方があって当たり前だよなーと、むやみに悩まなくなったのは最近のことだ。「生命の最大の神秘、命を授かって産む、という体験をしてみたいのかもしれない。 好きな人の遺伝子も残したいし、子育てもしたい。子どもがいないと参加できない人生のイベントにも参加したいし、家族を増やしたい。好きな人ができると自然とその人の子どもが欲しいって思うよ」と、Cちゃんは言う。うーん、やはり私とは違うんだな。私は「子どもの面倒を見ることが苦手」だから、子育てには正直「辛そう」というイメージばかり。でも彼女は「子育てをしてみたい」と、かなりポジティブな感じ。その理由の一つが、「自分のための欲望みたいなものが年々少なくなってきてるから、 この先は誰かのために頑張りたい」からだと言う。誰かのために何かをしてあげたいなんて、私のような自分大好き、自分優先人間には、想像ができない。なぜこんなに、趣味や仕事の優先順位が一番になってしまったのか考えると、それはやっぱり、母の介護を20歳からずっとやっていることに繫がっていると思う。あの頃は、自分の時間がまったくない強烈な辛さがあった。いまはそのリバウンド中だから、好きな時にだらけて、遊んで、思いっきり仕事したいと思ってしまう。子育てにネガティブなイメージがあるのも、まだヘルパーさんがそんなに来なかった時代のかなり重労働な介護を思い出すからなのかもしれない(何度も腰を痛める、 夜中に何度も起きなければいけない、ちょっとでも遊んだら罪悪感が生まれるなどなど書ききれないほど)。もともと自己中という性格(昔から人によく言われる)なのも、 もちろん関係しているとは思うが……。Cちゃんにも、子どもを持つ友人のことをどう思うか聞いてみたら、「5年前なら『大変そ〜』と思っていただろうことも、いまはただただ、全てが羨ましく感じる」と言う。これがけっこうぐさりと刺さった。Cちゃんの5年前といえば33歳、ほぼいまの私の年齢だ。いま、私は子どもを持つ友人を見ると、「きっと幸せなんだろうな……。でも私に、あんな大変なことできるのかな〜」と、当時のCちゃんのような心境になる。でも、このまま5年たったら、 今度はその風景を羨ましく思うかもしれない。私はいま、子どもを欲しいという方向に心が傾いている。その理由の一つに、子どもを作らなかったらすごく後悔するんじゃないかという怖さがある。Cちゃんは、「私の場合は本当に子どもを諦めたら、初めて産まない人生の楽しみが見えてくるのかもしれないなあ。産んでも産まなくても、パートナーと一緒に決めたことなら、これが私たちの生き方、と思えるんだろうな」と言う。きっと人生どんな選択をしても、後悔や、人を羨ましく思う気持ちはずっとあるはずだ。でもどんな選択をしても、考えて悩んで決めて行動していけば、ちゃんと肯定できるようになると思うし、思いたい。母の介護に悩み苦しみながらも、ちゃんと介護をしたと胸を張って言えるいま、あの時代を素直に受け入れられているのと同じように。つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年05月28日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)■「子どもは欲しいと思わない」Bちゃん(既婚・35歳)の場合ヘアメイクのBちゃんは、「子どもは欲しいと思わない。でも、絶対いらない! と キッパリ言える感じでもない」と言う。いつも攻めたファッションをしていて、年に6回は海外旅行に行ってるBちゃん。 趣味に生きていて、その姿が非常に魅力的な女性だ。そんな彼女が子どもを欲しくないと思う理由は、「そもそも子どもがそんなに好きではないし、自分の生活レベルやリズムが狂うのが嫌。経済的、体力的にも自信がない」だそう。「もし、子どもを産んでも働くと思う。きっと自分の時間が欲しくなるし、経済的にも働かなくてはいけない。『産んだらなんとかなるさ〜』って言ってる友人もいるけど、 彼女たちの子どもってまだそんなにお金のかからない小学生くらいだから、鵜吞みにできないしね」ああ、これ、これです。私も、子どもにかかる費用が3000万とかよく聞いて、 めちゃめちゃ不安に思ってる! 自分1人が生きるだけでも精一杯なのに。じゃあ「子どもを産んだ友人を見てどう思う?」と聞くと、「大人だけの時間がなかなか持てなくなるのか……って思ってしまう。自分が本当に行きたいところや食べたいものではなく、子どもの好きそうなほうを選ぶようになるのが、私の場合ストレスになりそう。ただ、みんな子どもはかわいいと言ってるので、産んだら変わるのかも、とも思うけど、試しに産んでみよっかな、とはできない」。ううーん、このBちゃんの気持ちは、かなり私にリンクするものがある。趣味が大事で、子どもがそもそもそんなに好じゃなくて、お金に不安があって……。でも自分の子どもはやっぱりかわいいんだよね? 子どもを産んだ友人は大変そうだけど、 すごく幸せそうに見えるしなあ、と気になっている感じ。私はいま、大好きな趣味があって、趣味に浸かっているその時間が最高に幸せ。 子育てに追われたら、この時間がなくなるかもと思うと、「やっぱり産まない人生の方が、自分には合っているのでは?」と思ってしまう。でも、子どもと趣味を両立させることだってできるかもしれない。子育てしながら、自分の趣味があってもいいんだもんね。どうしたら時間をうまく振り分けられるのか、自分の時間が作れるのか、その方法も考える意味がありそうだ。つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年05月27日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)「そういえば、私の友達で子どもがいる人って少ないなあ」。子どもを欲しいかもと思ってから、ふとそんなことに気づいた。ええと……ここ5年間で仲良くしている女性が30人くらいいて、そのほとんどが子どものいない人(子どもがいる人は3人ぐらい)。飲み会や仕事で集まった時に、何度か子どもについて話したことはあるけど、そういえばお互いに本音はなかなか話せ なかった。彼女たちは、本当はどう思っているんだろう。思い切って、「子どもについて考えていることを良かったら聞かせてほしい。めちゃくちゃプライベートなことを聞くので、もちろん答えなくてもいいからね」と何人かにメールしてみた。■「子どもが欲しい」Aちゃん(独身・30歳)の場合フリーのスタイリストのAちゃんは、「子どもが欲しい」と言う。Aちゃんは海外に渡り、超厳しい有名スタイリストの弟子を6年間やって、日本に戻ってから活躍しまくっている。そんな彼女は「子どもが好きで、家族が欲しい。友人が子どもを産んだ姿を見ると素直に羨ましいし、母親の顔になって子どものために人生を送るって素敵なことと思う」と、はっきりしている。私は自分の仕事に自信がないから、「子どもが生まれたら仕事をセーブしないといけないし、もしかしたらなくなるかもしれない」なんて思ってしまうけど、彼女は何年もかけて自分の仕事を確立させている。その自信が、「仕事がなくなる」という不安を吹き飛ばすのかもしれない。だから、こんなにはっきりと「子どもが欲しい」と言えるのかな。子どもができても働きたい? と聞くと、「もちろん」とのこと。 うーん。Aちゃんのおかげで、自分がいかに仕事に不安があるのか浮き彫りになったな。つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年05月26日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)犬山紙子、 34歳。2014年8月32歳の時に同世代の夫・つるちゃんと結婚した。それからずーーーっと悩んでいることがある。いまは、非常に楽しい。私は小学生の頃から、「一生働きたいな。私が働いて、旦那さんが家事をやってくれるのがいいな」と夢見ていて、ラッキーなことにつるちゃんは、家事をするのを楽しいと、なんでもやってくれている。うん。この生活には心の底から満足しているんです。でもずっと、「子どもを持つかどうか」ってことをめちゃくちゃ悩んでいる。周りから「子どもはどうするの」なんて言われることも増えてきて、焦りもある。でも、自分の本当の気持ちが分からない。だって私、「うおーーー子どもが欲しい 」って思った瞬間が……、一度もないんです。いままでの人生、「漫画読みたい」「彼氏が欲しい」「美味しいご飯が食べたい」「お金が欲しい」「ちやほやされたい」みたいな欲求があって、そのために行動してきた。もともとニートだった私が、4年前、ブログをきっかけに『負け美女』という本を出すことになって、ありがたいことに執筆のお仕事も増えて、いまではテレビのコメンテーターもやらせてもらっている。なんとかいままで、自分のことは、辛くて逃げ出したいこともあるけど、とにかく必死に向かい合ってきました。けど、子どもに関してはそういう感じじゃない。「あれ? 年も年だし産むのならもう産んだほうがいいんじゃないの?」「いま、仕事もプライベートもめっちゃ楽しいから変わりたくない、いまのままでいたい」「でも、健康で仕事が充実してるいまが楽しいのは当たり前で、人生ずっとこのままという保障はない」「フリーだから、産休で仕事を休むとダイレクトに収入がなくなりそう、不安」「友達からは保育園に入れるのもすごく大変って言われる……」「でも、将来子ども産んどきゃ良かったって後悔するのも怖い」「でもでも、子ども産んだら自分の時間、なくなるんでしょ?」「でもでもでも、自分が将来、病気になっても、子どもがいてくれたらどれだけ心強いだろう」「でもでもでもでも、子どもが面倒見てくれるって考え方って、どうなの?」楽しいことよりも、ネガティブな考えがフワフワと現れてはどこかへ行っての繰り返し。目を閉じて老後を想像しても、孫に囲まれてニコニコしている自分は想像つかない。むしろじーさんばーさんで集まって、茶を飲みながら、めっちゃモンハンやってる場面ばっかり思い浮かぶ(これは老後の夢の一つ)。将来のことを考えるのは、実は、ものすごく不安です。だから、分かりもしない未来を想像して、自分勝手な意見で逃げてるだけなのかもしれない。適当な御託並べて、逃げて、逃げて、逃げて、酒吞んで、寝て、忘れて。そんなふうに毎日を過ごしていたある日、地元に帰った時に二人の子どもを持つ姉がこんなことをボソッと言った。「もっと早く産めば良かったなあ。そしたらこの子と一緒に過ごせる時間がもっと長 かったのになあ。自分が死ぬまでしかおられへんねんで。短すぎる」もしかしたらこの姉のセリフは、ドラマや小説なんかで言われていたりして、皆さんは聞いたことがある言葉かもしれない。でも、私にはすごく響いたのです。つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年05月24日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)私は33歳の時に「子ども欲しいかもしれない、でもやっぱり子どもいな くてもいいかもしれない、どうしよう」と思い悩みはじめ、 歳で妊娠して「妊娠しながら仕事大変、どうしよう」とまた思い悩み、 35歳で子どもを産み「子ども産んだけど、どうしよう」とまだまだ思い悩みながら、たくさんの方にお話を聞きまくったり、アンケートをとったりしました。いろんな人の人生の話を聞いてそのことについて考えるのって、結局自分の人生に ついて考えることにつながって、自分の気づいてなかった感情や気持ちがどんどん整理されてゆくんですね。最初は参考になるといいな、偏りたくないなと思いながら聞いていたけど、自分のこれまでの人生や、いまの自分の気持ちと深く深く向き合うことになりました。だからといって、「子どもは産んだほうがいいよ!」とか、そういう答えがあるわけではありません。まあ、当たり前ですよね、子どもを持つか持たないかなんて人それぞれです。良い悪いなんてないものです。私自身、「ああ、この人の話を聞いたから子どもを産むぞ!」とはなっていないです。 子どもができるまでは「やっぱり子ども欲しくないかもしれない、だってお金も不安定だし、自分の時間が本当に大切だもの」って思ったり、「いや、でも子どもがかわいいってどれくらいかわいいのか知りたい」って思ったり、いったりきたりしていました。でも、たくさんの人のお話が「どうしよう」って立ち止まって悩んでいる気持ち を優しくほぐし、人生を一歩踏み出すのに必要な勇気をくれたのです。そして私は、「私は子どもを産むべきか、産まないべきか?」では なく、もっともっと大切なことが分かったのです。それは当たり前のようなことでいて、確信に変わった時に人生がパッと明るくなる ようなこと。なのでいまとってもホクホクしています。良ければ皆さんもぜひ最後までご覧ください。その大切なことは、どんな立場の人にも優しく平等に寄り添って、勇気をくれるものですから。つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年05月23日こんにちわ。 我が家は子どもが3人いるんですけど、これは結婚当初から私が「子どもは3人欲しい」と希望していたからなんです。 しかし夫はというと「子どもは2人がいい」という希望でした。 3人欲しい私と、2人でいい夫との間で折り合いがつかないまま、なんとなく月日が流れ、次男も1歳半になった頃の話です。 ふとしたことがきっかけで折り入って話をする機会がやってきました!! その時の話を記録していたものがあったので、今日はそのお話を書いていきたいと思います。 ■「3人目が欲しい!」夫に切り出したタイミングこの日私たち夫婦は、ある会話をしていました。 きっかけは、大量にある布オムツのカバー。 次男の布オムツもほとんど使わなくなったので箱の中にしまったままだったんです。それを見つけた夫が、夫:「もう使わないんだったら捨てたら??」 と言ってきました。 私:「ちょとっ!! まだいるしっ!」 夫:「もういらんやろ」 私:「いや、まだ3人目への夢が!!」 心の声:よし、今がチャンス!! この機会を逃すまじ!! 私:「あのさ、ちょっと折り入って話があるんだけど…」 夫:「…なに」(ごくりっ) 私:「あのさぁ…あのさ、あのさ… 今、本気で3人目が欲しいんねんけどっ! お願い! お願い! お願い!!」 (どんなお願い方法だよ!!! 必勝祈願か!!) 夫:「えぇ?!」 私:「違うねん! 秋ぐらいに…って思ってたけど、でたら春に欲しいなーーって思うようになってさ」 夫:「え?! 春に産みたいってこと?」 私:「違う。今、妊娠したいってこと」 夫:「でぇぇぇぇぇーーーーー!!!!」 出た! 妻の大暴走!しかしここから私の猛攻撃開始です!! 私:「お願いっ! お願いっ! お願いーーー!! 100万円あげるからっ!!」 夫:「はぁ? なにを言うてんねん無茶苦茶か!」 私:「お願い! お願い!!」 夫:「えぇーーー!? ちょっと考えさせて…」 私:「じゃぁ、わかった! 1週間考えて!!」 夫:「えぇ!? 1週間? 短かっ!!」 妻:「何よ! 1週間あれば十分でしょ」 夫:「はいはいわかったわかった…」(呆れモード) というわけで、まだ先かと思われた我が家の3人目会議が、妻の気分が変わったために予定より早めで大詰めに~~。 さて、この1週間で果たして吉と出るか、凶と出るか…。 いよいよ運命のとき。ついにやってきました! このあいだの土曜日!! 出張から帰ってきたばかりの夫をつかまえて聞きましたわ。 私:「1週間たったけど答えは出ましたか?」 夫:「…は? なにが?」 私:「……!? …なにがって…3人目どーすんのかって話やんか!!」 夫:「あぁ…忘れてた」 私:「ちょとっ! ちょとちょとちょとーーーーー!! 考えるって言ったのアナタじゃないの!!」 夫:「……そんな暇なかったし」 私:「はい、そんなん絶対ウソだし。考える暇がなかったんじゃなくて、考える気がなかったんでしょ」 夫:「ほんとだってー。じゃぁ、まぁ、……長男に聞いてみ」 おっとここで突然巻き込まれた長男(当時4歳) 私:「なんじゃそりゃ(爆)! 長男に聞いたら絶対欲しいって言うに決まってるやん」 夫:「分からへんやん。聞いてみ?」 私:「長男~~、もう1人、赤ちゃんがいたらいいなぁって思う?」 長男:「うん」 ほらーーーー!!!!(笑) 夫:「ぎゃっ!!!」はい、じゃぁ、いいってことだね! わーーいわーーい! 夫:「え、もうこれで決まりってことなん?」 私:「うん。だって長男がいいって言ったらいいんでしょ?」夫:「わぁーー…えぇ~~~…いいけどぉ~~。いいけどまた赤ん坊かぁーー…大変やぁーーん…」 私:「ちょっと!! なにが大変なんよっ! つわりで苦しむのも私だし、産むのも私なんだから別にあなた大変じゃないじゃん!!」 夫:「いやあーー、俺だって無言の圧力に耐えてるんだから」 私:「なによ。無言の圧力って!」 夫:「なんか感じるやん? ダラダラしてたら、明らかにイラついてる空気みたいなやつ?」 私:「そーーーお!? あたし、できるだけ自由にさせてあげてると思うけど!?」 夫:「そんなこと言ったってイライラしてるときとかあるもん。俺だって怯えながら寝てんねんからー」私:「知らないしっ! 勝手に怯えて寝てるだけやんっ! そんなにイライラしてないしっ!」 夫:「…まぁ、いいや。はいはい、いいよ」 やったーーーー!!! 私:「わーーーい! わーいわーいわーーーい!」 というわけで3人目を作る合意が得られました。パチパチパチ。 なんだかんだ言って、結局最初っから夫の答えは出ていたのだと思う。俺の嫁は譲らないところは譲らないとわかっていたのだと思います。 それだったら、一体なぜ、「ちょっと考えさせてくれ」と言ったのだろうか。とりあえず1回抵抗してみたかったのかな(笑) なにはともあれ、我が家の3人目の許可が下りました。 ■実際に三男が生まれると、夫は…はい、というわけでその1年後、めでたく三男が爆誕したのでございます。今となっては「三男が生まれてきてくれてよかった」とデレデレです。 めでたしめでたし~~~~。 ↑ウーマンエキサイトベストコミック大賞はこちらから!
2019年05月02日皆さまは、生理中の子どもとのお風呂、どうしてますか?私は、基本的には生理中は着衣のまま子どもを洗い、子どもたちが寝てから一人で入るようにしていました。生理のたびに、どうしたものかと思いつつ、一緒に入った場合にうまく隠す自信がなかったため、このような方法をとっていたのですが…。■生理中にお風呂に入ったら…ある日、私が着衣のまま入ることに子どもに抗議され、どうしても一緒に入らないといけないことになりました。こんな日に限って生理二日目…。■子どもにわかりやすく、嫌悪感を抱かせないためにはせっかくの機会だと思って、できるだけ子どもたちにわかるように話を切り出してみました。「女の子はね、大人になると、一ヶ月に一週間くらい、血がでる時があるの。でも別にこれはケガしてるとか、病気とかじゃなくて、とっても自然なことなの」性に関することはこれまであまり触れずに来たため、ドキドキしながら、でも真剣に話しました。「『生理』っていうんだけど、女の子はあなたよりもう少し大きくなると、おなかの中で毎月赤ちゃんのためのベッドを作るようになるの。ふかふかで寝心地のいいベッドをね。でも、毎月赤ちゃんが来てくれるわけじゃないから、赤ちゃんがこなかった月は、ベッドが流されて出てくるの。ママは今、その時期なのよ」とにかく、伝えたいことは伝えた…はず!どんな風に伝えるのがよかったのかはわからないけど、子どもたちも途中で茶化したりせず、真剣な目で聞いてくれていたから、きっと伝わったのだろう。…と思いたい。■性教育は気まずい…でもタブー視できない子どもの性教育って、どうも気まずくて、いままでのらりくらりとかわしていたけれど、子どもたちもいつまでも赤ちゃんではないし、これから広い世界に出るにつれて、自分でいろんな情報をキャッチするのでしょう。そしてその情報は正しいこともあるし、正しくないこともあるでしょう。思春期になるとますます性の話題ってしづらくなる(自分を振り返っても、思春期のときには親からあまり聞きたい話題ではない)と思うので、こんな風に話す機会があったときには、その年齢にあったレベルでお話することもありなのかなぁと思ったりしました。子どもの早熟化が加速しているとニュースでも聞くので、性の話題をタブーにしないためにも、いまくらいから折をみて少しずつそんな話もしていこうかなと思い、『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』という本も購入してみました。娘に渡すのはまだ先だと思いますが、急に質問されたときにも話に一貫性を持たせるために、私もしっかり読んで、何か質問されたときには自信をもって答えられるようにしたいなと思いました(のらりくらりとかわしていた時期は、回答がコロコロ変わってしまうこともあり不信感を抱かせてしまいそうだったので…)。性の問題はとても難しいけれど、成長の中でいつかは向き合わなければいけないこと。だから私は、まだ先入観も抵抗感もない時期から少しずつ話していく作戦でいこうと思っています。<参考書籍> 『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』 (やまがたてるえ著/かんき出版)
2019年04月12日子どもたちはみんなお母さんが大好き。ある日幼稚園のお迎えに行くと、長男の担任の先生から子どもたちがお母さん自慢をしていた話を聞きました。ほんまに…ほんまにやめてほしい!!!美容師のママと張り合うのはもちろんのこと、「1番オシャレ」なんて言われたらお母さん毛玉だらけのニットで幼稚園の送り迎えできへん…!!!お母さん自慢は見た目で判断できにくいジャンルでやってほしい!(足が速いとか、腕相撲強いとか)そして帰り道…いつも制服で幼稚園に通う子どもたちと違って、お母さんは朝の忙しい時間にオシャレしている暇もないけれど、ちょっとは身だしなみに気をつかおうと思いました。
2019年01月23日伝えておいたはずのスケジュールを「あれ、そんなこと言ってたっけ?」と、いつも忘れている。前に話した内容でも「それ、なんの話?」という反応だから、会話がすすまない。まったく話を聞いていない夫にあきれはてている妻は少なくありません。今回は、「話を聞いていない夫」へのストレスを解消する対処法を考えていきましょう。■「話を聞いていない夫」とは? 大きく分けて2パターン話を聞いていない夫。「うちも、うちも!」という悲鳴に近い妻の声が日本中から聞こえてきそうです。「実は今日こんなことがあってね…」と2、3日前にした話の内容をまったく覚えていないため、いちから説明するはめになったり、「週末に実家に行くからね」とあらかじめ伝えておいたスケジュールをすっかり忘れて勝手に予定を入れていたり。「どこまで話を聞いていないんだ!」という妻たちの憤りを私もよく耳にします。あるいは、いくら話しかけても「へえ…」「そう…」と上の空な返事ばかりで、「夫と会話している気がしない」と感じている妻も多いようです。こちらの話を聞いているようで、まったく内容が耳に入っていない夫には、どんな対処をしていけば良いのでしょうか。■「話を聞いていない」には理由がある!?実は「話を聞いていない夫」には、理由があります。人間には大きく分けて「シンプルタスク型」と「マルチタスク型」がおり、人間は男女問わず、どちらかに当てはまる場合が多いようです。シンプルタスク型を簡潔に説明すると「目の前の1つのことに全意識が集中しやすく、同時進行でそれ以外のものに注意を向けるのが苦手なタイプ」です。小学生男子を持つママならイメージしやすいかもしれません。興味のある1つのことに強い集中力を働かせている時、息子さんは「ごはんだよ~」と声をかけてもまったく聞いていない様子ではありませんか?そんな風に、大人でもシンプルタスク型はとにかく1つのことに集中してしまい、ほかのことに気が回らなくなってしまうんですね。一方、マルチタスク型は「同時に2つ以上のことができる器用なタイプ」です。例えば、子どもと会話しながら料理もでき、合間に洗濯物を干したりもできるなど、複数の仕事を同時進行できる人。意識を分散させることができるので、何かしながら見たり話を聞いたりすることができます。この2つのタイプに照らし合わせると、話を聞いていない夫はシンプルタスク型であると考えられます。もちろん、女性にもシンプルタスク型はいますが、比較的、男性のほうがその傾向の強い人が多いといえるでしょう。■「夫が話を聞いていない…」そう感じた時に試す3つの対処法ではシンプルタスク型の夫に「話を聞いてもらう」「内容を覚えてもらう」にはどのような対処をしていけば良いのでしょうか。話をしていて「聞いていないな」と思ったら、夫の近くまでいき「聞いてる~?」と顔をのぞきこむのは「意識を向けさせる」という意味で有効です。すぐに実行しやすいと思うので、ぜひ試してみましょう。また、大事な用事やスケジュールは言葉で伝えるだけではなく、夫が管理しているスケジュール帳やカレンダーにその場で書き込んでもらうという手段も効果的ですね。さらに、聞いてほしい話がある時は、まずは「話だけをする時間」を設けましょう。事前に「このあとちょっと話したいことがあるんだけど、ごはん食べ終わったら時間いい?」と話すためだけの時間を確保し、その時間はお互いにテレビやスマホなどは禁止に。あらかじめ声がけすることで、夫も「なんの話だろう?」と気になり、聞くことに集中しやすくなるのではないでしょうか。■話を聞いていない夫と話すなら「まずは結論」1点集中のシンプルタスク型には「結論や問題を先に話す」話し方もおすすめです。例えば、下記のような話を夫にしたと仮定しましょう。「今日、午前中にお義母さんから電話があって、そのとき電話に出れなくてかけなおしたんだよね。話を聞いてみたら、〇〇な問題が起こったらしいの。それで相談したいから、次の休みに実家に来てほしいって言うんだけど…」上の例では、時系列で起こったことをそのまま伝えていますよね。普通に話をすると、このような形になることが多いでしょう。ではこれを「先に結論や問題を話す」ようにするとどうなるでしょうか。「次の休みなんだけど、実家に来てくれって言われているの。午前中に電話で聞いたんだけど、○○の問題が起こったみたいで…」こんなふうに変わります。下の例では「次の休みに実家へ行く」という主題を先に伝えていますよね。会話の先頭に、一番伝えたい「結論」をもってきて、先に伝えてしまうんです。1つのことに集中しやすいシンプルタスク型には、この話し方のほうが内容が分かりやすくなり、覚えやすいのです。1度話した内容を覚えていない、伝えたスケジュールを忘れている、話をしてもいつも上の空…。そんな夫は1つのことに集中し、まわりに注意を向けられないシンプルタスク型の可能性があります。決して悪気があって話を聞いていないわけではありません。今回ご紹介した方法を試してみることで、うまい対処ができるようになってくるのではないでしょうか。
2018年12月09日夫の愛が冷めてゆく…それは、妻にモンスターワイフの影が見えるから…。「子どもが生まれたら、子ども中心の生活」。それが大多数の夫婦の現実かも知れません。けれど、そんなライフスタイルが、夫婦仲にヒビを入れる可能性があることも忘れてはなりません。自分の子どもがかわいいのは当然です。しかし、子どものことしか見えなくなり、夫との関係をおろそかにしていると…家族の基礎である夫婦仲が、確実にぜい弱化していきます。夢中で子どもを追いかけ回しているうちに、気づけば夫を置いてけぼりにしていた…。夫との間に、決定的な亀裂が入っていた…。今回ご紹介するのは、そんな亜由美さんのケースです。■悲劇は妊活から始まった…“子どもが恋人”ママモンスター誕生「今時モンスター 夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」代表:亜由美(仮名)38歳の場合「はるくん! タマネギもちゃんと食べなきゃダメだぞ~」大好物のナポリタンで口のまわりを真っ赤にした息子の陽翔(はると)に向かって、亜由美は言った。口では怒りながらも、亜由美の顔は満面の笑み。もうすぐ4歳になるひとり息子が、かわいくてかわいくて仕方がない。郊外の住宅街。子ども部屋やリビングのみならず、ダイニングスペースまで亜由美が厳選したおもちゃであふれ返る家。水色のエプロンをした亜由美は、満ち足りた顔で愛情いっぱいのまなざしを陽翔に向けている。陽翔も甘えん坊特有の上目づかいで、亜由美の顔を見つめている。絵に描いたような幸せな食卓…の片隅に亜由美の夫・敬二は、いつもの仏頂面で座っていた。「あら、あなた、食べないの?」敬二の手つかずのナポリタンを見て、亜由美は言った。「あのさあ、何度言わせるんだよ。俺はケチャップ嫌いだって言ってるだろ。それに甘ったるいタマネギも。なのに昨日はオムライス、今日はナポリタンってこれ…」さっきまで笑顔だった亜由美が、キッと鋭い視線を敬二に向ける。そして、そんな様子を息子には気取られまいと、視線とは裏腹の明るい声を上げて言った。「やだ~、パパがそんなこと言ってちゃダメだよねぇ。はるくんは、タマネギ食べれるでしょ? ほ~ら、パパに、お手本見せてあげて!」妻の取ってつけたような高い声と笑顔に、敬二はうんざりして顔を背けた。妻はいつもこうだ。息子のことしか考えていない。俺のことなんてどうでもいいと思っている…いや、そもそも夫のことなんて、なんにも考えていないのだ。昔はこんなじゃなかった。俺たちだって昔は、仲の良い夫婦だったのだ。そう、妊活が始まるまでは…。もちろん息子はかわいい。けれど、今の家庭の状況、夫婦関係を考えるにつけ、敬二は「こんなはずじゃなかった」という思いをぬぐい去ることができなかった。■奥ゆかしかった妻が「排卵日セックス」要求亜由美が大学生、敬二はすでに会社員として働いていた頃に2人は出会った。敬二の仲の良い同期の恋人が亜由美の大学の友人で、ダブルデートをすることになったのだ。5歳も年下の、しかもまだ学生をしている女の子となにを話したらいいんだ? やたらキャピキャピした子が来たらどうしよう?と心配していた敬二。しかし、自分と同じ奥手で真面目過ぎるくらいの亜由美に、一瞬で好感を持った。亜由美のほうも同じだった。それまでまともに男性と交際したことがなかった亜由美だが、誠実で頼りがいのあるお兄さんのような敬二に、どんどんひかれていった。こうして、晴れて付き合い始めた2人。交際は亜由美が中堅企業の一般職に就いてからも順調に進み、亜由美が27歳、敬二が32歳の時に結婚した。亜由美は家庭的なタイプで、子どもも大好き。きっと理想的な妻になってくれるだろうと、敬二は幸せに浸っていた。そして実際、2人の結婚生活は楽しかった。亜由美が30歳の時に、妊活を始めるまでは。心から子どもを望んでいたのに、自分が妊娠しづらい体質であることが分かった亜由美。思うように妊活の成果が出ないとひどく落ち込んだり、感情的になることも増えていった。彼女の穏やかで落ち着いた人柄を愛していた敬二にとって、これはつらかった。けれど、もちろん妻の苦しみは理解できる。だから敬二は、懸命に妻のサポートを続けた。ところが、亜由美の変化はそれだけではなかった。妊活に取り組む夫婦にとって避けては通れない道とはいえ、敬二は亜由美の寝室での変貌ぶりに衝撃を受ける。奥手で恥ずかしがり屋で、奥ゆかしいところがたまらなくかわいらしかった亜由美が、堂々と排卵日セックスを要求。そのうえ、ネットで見つけてきた「妊娠しやすい体位」を事細かに指示してくるわ、事後にも「妊娠しやすいから」と、いつまでも奇妙な姿勢を取っているわ…。分かっている。妻は一生懸命なのだ。必死なのだ。それは自分にだって、よく分かっている。頭ではよくよく分かっているのだ。だから、敬二はなんとか、亜由美と同じだけの熱意をもって妊活に参加しようとした。それでも、なかなか気持ちが追いつかず、排卵日セックスをひどく億くうに思うようになっていった。でも、これも今だけだ。ずっと続くわけじゃない。妊活さえ成功すれば、自分たちは元通りになれる。元のかわいい亜由美が戻ってきてくれるはずだ。そう自分に言い聞かせて、敬二は耐えた。そして2人の努力がついに実り、亜由美は妊娠。これで妻も穏やかではにかみ屋で、いつも自分を頼って慕ってくれていた昔の妻に戻ってくれるはず…敬二はそう信じていた。だが、事態は彼が望む方向へは進まなかった。妊活中、あれほどセックスを要求してきた亜由美が、妊娠後はセックスのセの字もなくなったのだ。■セックス拒否の妻「子どもが生まれれば…」我慢、我慢の日々妊活中の「必要に迫られてするセックス」から解放された今こそ、昔のような2人に戻れるのではないか。子どもが生まれるまでの数カ月間は、夫婦だけで過ごす最後の時間になる。2人で楽しい時間を過ごしたい。子どもが生まれたら行けないような場所にも行っておきたい。セックスだって子どもが生まれたらしばらくは、なかなかできないかも知れない…。そう考えた敬二はある日、リビングのソファでいかにも幸せそうに妊婦向けの雑誌を眺めている亜由美の隣に座り、肩を抱きながら久しぶりに妻を誘った。すると、妻の表情が一瞬にして激変した。「冗談よね?」妻のこわばった、相手を非難するような表情に敬二は困惑した。「え…、いや、安定期に入ったしさ。妊娠が分かってから俺たち、一度もしてないだろ。それに、おなかが大きくなったら、また難しいだろうしさ…。もちろん、絶対に激しくなんかしないし」「なに言ってるのよ!」亜由美は敬二から飛び退くようにして立ち上がり、敬二をにらみつけた。「安定期に入ったからって、赤ちゃんが無事に生まれてくる保証なんてどこにもないのよ! 赤ちゃんに万が一のことがあったらって、不安にならないわけ!? こんな時にセックスだなんて、敬二さん、どうかしてるわ。あなた、それでも父親なの!?」まるで汚いものでも見るような目つき。相手を完全に突き放し、見下した口調。まったく予想していなかった妻からの反応に、敬二は傷つく。と同時に、心には不満も芽生えた。つい数カ月前まで、こっちが引くくらい求めてきたくせに…。子どもさえできれば、俺はお払い箱かよ。俺は精子バンクか。そんな思いを、敬二はグッと飲み込む。4年近い不妊治療の末に、やっと授かったわが子。亜由美がナーバスになるのも無理はない。そうでなくとも、妊娠中の女性は気持ちが不安定になることがあるという。この件に関しては、自分が悪い。子どもが無事に生まれて、少し落ち着いたら、きっと妻も元に戻ってくれるはずだ。それまで自分が夫として、父親として、しっかりサポートしていかなければ。セックスにこだわらず、夫婦仲を良くしたうえで、わが子を迎える日に備える。敬二はそう思うことにした。ところがその後、敬二の心は妻からどんどん離れていくことに。正確には、亜由美が敬二にまったく関心を示さなくなり、敬二も「仲良し夫婦」を目指すのをあきらめてしまった、といった状態だ。亜由美はヒマさえあればあらゆる妊婦向け雑誌やウェブサイトを読みふけり、とにかく生まれてくる子どものことしか眼中にない。2人で並んで座っていても、スマホの妊婦向けアプリに夢中で、敬二が話しかけると露骨に面倒臭そうな顔をする。クレジットカードの請求がびっくりするような額になっていて、敬二が亜由美に問いただしたこともあった。すると妊娠中に食べると良いらしい健康食品をネットで見つけては、あれこれ注文したとのことだった。これまたネットでどこかの国の聞いたこともない教育法の情報を見つけてきては、なにやら高価な材料を取り寄せて、寝具やら知育玩具やらを作り始めたりもしている。正直、敬二はついていけなかった。子どもを迎える準備といえば、夫婦で子ども服やおもちゃを見に行って、ああでもない、こうでもないと、楽しく頭を悩ませるシーンを想像する。ところが実際には、「プロの妊婦」と化した妻がどんなことでもリサーチにリサーチを重ね、完璧かつ最高の条件を用意して子どもの誕生を待ち構えている。そこに敬二が入り込む余地はない。すると今度は「あなたの子でもあるのに、やる気あるの?」と亜由美に責められる。そんな生活に、敬二は嫌気がさし始めた。そうこうしているうちに待望の第一子、陽翔が生まれた。■夫は邪魔者? 息子を溺愛すぎる妻亜由美の母親ぶりは申し分ない。赤ん坊の夜泣きの対応をどちらがするかで夫婦けんかになるなどという話も聞くが、亜由美と敬二の間にそんな問題は皆無。どんなに疲れていても陽翔が少し声を上げれば、亜由美は飛び起きてすっ飛んでいく。「亜由美、疲れてるだろ。俺が見るよ」と敬二が言っても、「ダメ。はるくんには特別なあやし方があるんだから」と言って、亜由美は陽翔を渡そうとしない。妊娠が判明した直後からさんざん育児書を読みあさっていただけあって、亜由美の母親としてのパフォーマンスは最高だった。ところが…敬二の亜由美に対する不満は、息子の誕生後も募る一方だった。亜由美の献身的な母親ぶりには、もちろん感謝している。けれど、今の亜由美は陽翔の母親であって、それ以外の何者でもない。夫のことなどまるで眼中になく、夫の意見など完全スルー。彼女が夫を必要とするのは、子どもにかけるお金が欲しい時だけだ。もはや亜由美には、「妻」らしさがまるでない。夫との関係になど、まったく関心がないように見える。セックスに誘えば「疲れてるから」「はるくんがいつ目を覚ますかわからないから」と、いつもいつも同じ言い訳。そして「こんなに疲れてるのに、一体なにを言い出すのよ」「隣の部屋で子どもが寝てるのに、信じられない」という、軽蔑に満ちたまなざし。産後十分な期間待ったつもりなのに、一体、何度冷たく断られたかわからない。食事も、家の中のあれこれの配置も、生活パターンもすべて息子が中心。そして亜由美は、それを夫にも強要してくる。敬二の好きな和食が食卓に上ることはほとんどなくなり、陽翔の好物の洋食ばかりが用意される毎日。さらに亜由美は「父親がお酒を飲む姿を子どもに見せたくない」と、敬二のささやかな楽しみだった晩酌まで禁止する。シンプルにまとめて居心地の良かったリビングも、今では陽翔の「知育玩具」だらけ。壁にも目がチカチカするような「あいうえお」や「ABC」の表が何枚も貼り付けられている。敬二がこだわって選んだテレビボードに陽翔がシールを貼ってしまっても、亜由美は黙ってニコニコしていた。育児や教育の方針についても、亜由美は絶対君主制を敷いている。陽翔とずっと一緒にいるのは自分だし、自分は育児についてものすごく勉強しているのだから、自分のやり方こそ絶対に正しいと言う。例えば、亜由美が陽翔を甘やかし過ぎている気がして、敬二が少し強い口調で陽翔に注意でもしようものなら、すぐさま亜由美は飛んできて陽翔を擁護する。「叱らない育児」「ほめて伸ばす教育」という類の本を片っ端から読んでいる亜由美は、敬二が陽翔に少しでもきつい口調になると、もう我慢ならない。そして、そんな亜由美の言動について、陽翔のいるところで反論しようものなら、ギロリとにらまれ小声で「後で」と言われる。亜由美は「子どもに両親が言い争う姿を見せてはならない」という主旨の心理学者の記事をネットで読んだらしい。陽翔が起きている間は、意見することすら禁じられるようになった。そして陽翔が寝静まった「後で」2人の関係・問題について話し合おうとしても、亜由美は「疲れてるのよ」と言って、自分もさっさと寝てしまう。「あなたとの関係なんて、どうでもいいのよ」。敬二はそう言われているように感じていた。この家の王様は陽翔で、亜由美はその忠実な従者。そして、自分は…この家庭にとって自分は、ただのATMだ。いつしか敬二はそんな風に感じるようになっていた。■「俺は精子バンクか?」夫の怒りがついに爆発!そんなある日。敬二が寝室に入ると、いつもは先にひとりで寝ている亜由美が、珍しく起きて待っていた。「どうしたんだよ」敬二がいぶかしげにたずねると、亜由美は言った。「ねえ、はるくんももう4歳でしょ。私、もう1人、子どもが欲しいの」そして久しぶりに、本当に久しぶりに、敬二に向かって笑顔を見せた。この笑顔を、俺はずっと待っていた。待っていたはずなのに…。敬二は自分が奥歯をかみしめているのに気づいた。「ねえ、なんとか言って…」亜由美が言い終わる前に、敬二が怒鳴り声を上げた。「ふざけるな!」一瞬にして亜由美の顔から笑顔が消え失せ、目が一気につり上がる。「シッ! ちょっとなんなのよ、はるくんが起きちゃう…」亜由美の言葉をさえぎって、敬二は怒鳴り続けた。「おまえは俺のことなんか、精子バンクかATMとしか思ってないんだよな。さんざん俺を無視しやがって、欲しいものがある時だけ愛想よく笑ってみせて…もう、うんざりなんだよ!」ようやく授かったわが子を溺愛する亜由美さん。母親としては完璧ですが、妻としては…夫に我慢を強要し続け、ついに沸点まで追いつめてしまいました。母親の役目は、確かに大仕事。けれども妻の「完全ママ化」は、夫婦関係の悪化を招いてしまいます。あなたも「母親」としての役割しか見えなくなって、夫を無視して暴走するモンスターに変身してしまう危険性を抱えてはいませんか?幸せな子どもは、幸せな家庭から。幸せな家庭は、幸せな夫婦から。愛するわが子のためにも、夫婦仲をもっと大切にしましょう。その第一歩として、まずは、次回ご紹介する「夫は邪魔者“子どもが恋人”ママ」チェックテストをお試しください。
2018年10月27日「自分の子どもは人の話を聞かない」という悩みを持つママは少なくないと思います。いうことを聞かないならまだしも、話を聞いてすらいない場合、どう対処したらいいのか…。そんな話を聞かない子どもとの接し方について調べました。なぜ人の話を聞かないのか子どもが人の話を聞かないのにはもちろん理由があります。まずはその理由を把握することが大事。例えば本人の性格がのんびり屋なのに、テキパキとした性格のママがしょっちゅう急かすような言葉を投げかけていれば、子どもは親の言葉を聞き流すようになってしまうそうです。また、子どもの言語能力は当然ながら大人ほど高くないため、子どもの理解できない言葉が続くと話の途中で飽きてしまうのだとか。このように、子どもが人の話を聞かないのを「ただ単に性格のせい」と結論付けるのは難しそう。性格以外にも、なにか原因がある可能性をしっかり理解する必要があるようです。聞き流す子どもにさせないために子どもが聞きたくない一番の声はやはり親の怒った声。普段から細かいことまであれこれ指示をしたり、怒ることで自分のストレスだけを発散していては、かえって聞き流すことばかりを習得してしまいます。こういった状況を防ぐには、子どもに対して何かいいたくなっても、9割は飲み込んで、本当に大切な1割だけをいうように意識するのが良いようです。また、片手間で離れたところから話しかけたり、何かをしながら話をすると、子どももまじめに聞かなくなってしまうこともあるので、子どもの近くで話をすることも大切なこと。話し上手は聞き上手言語能力を高めるには、話すことを上達させるのが一番の早道。そのためには、人に伝えることを前提とした会話能力を育ててあげることが大事。それを実現するためには、大人が子どもの話をしっかり聞いてあげることが重要です。子どもが何かを伝えようとしているときには、しっかり目を見て話を聞き、伝わったと子どもが理解できるようはっきりとリアクションをしてあげるようにしましょう。話を聞けない我が子に匙を投げる前に、話を聞ける子にするために親ができることはあるようです。話を聞かない原因をしっかり突き止め、まずは親自身の子どもに対する態度から変えていくことが大事かもしれません。(文・姉崎マリオ)
2018年06月15日ある日、寝る前に戸締りの確認をしていた時のことでした。なぜかお姉さんに全面的な信頼を置いているらしい娘。「悪いことをする人が、必ず悪そうな見た目とは限らないんだよ」と過去の犯罪者の写真を検索して娘に見せました。「こんな優しそうな人も…!?」と怖がる娘。思い返せば、以前こんなこともありました。そう伝えると、娘はとてもショックを受けているようでした。うちの娘だけでなく息子もですが、人見知りがほとんどなく、さらにあまり慎重にならずすぐに行動するタイプなので、優しそうな人に「お菓子あげるよ」なんて言われるとホイホイついていく可能性がとても強いのでいつも心配しています。本当にちょっとした隙に起こるという誘拐事件…そんな話を聞くといつも背筋が凍ります。なので、我が家では、以前インスタグラムのフォロワーさんに教えていただいた『とにかくさけんでにげるんだ』という絵本で子どもたちに防犯について教えています。この絵本は、他人による犯罪はもちろん、こういった防犯に関する本ではあまり描かれることのない親族による性的被害についても書かれてあり、子どもにとってはもちろん、子どもを守る親にとってもためになる本です。万が一こういうことが起こる可能性もあるんだということを心に留めておくのは、決して無駄なことではないと思います。ニュースを見ると、罪のない幼い子どもが被害者となる悲しい事件が後をたちません。我が子は今は2人とも園児なので、子ども1人で行動することはないですが、小学校にあがると登下校や放課後など、1人で行動することが増えてくると思います。なんでも疑ってかかるのはよくないですが、「こんなことが自分にも起こる可能性があるんだ」ということを知っているだけでも違うと思います。「念には念を」の精神で。何か起こってからでは取り返しがつきませんから…。1人1人の防犯意識が高まり、悲しい事件が少なくなることを願っています。
2018年05月11日「真剣に話したいのに、パパがちゃんと話を聞いてくれない…」そんなママの不満をよく耳にします。脳のつくりがそもそも違うとも言われる男女間で、“きちんと”話し合いをするのは意外と難しいもの。「女性の話は、たいていどうでも良いこと」なんて決めてかかっている男性も中にはいるようです。もちろん、仕事で疲れていることはわかります。しかし、子どものこと、親のこと、仕事のこと、お金のこと、将来のことなど、ときには夫婦間の真面目な話し合いも必要。そんなとき、どうすれば夫は“きちんと”話を聞いてくれるのでしょうか?■帰宅した夫にはまず耳に心地良いねぎらいの言葉から 【Aさんの場合】最初に紹介するのは、2人の男の子のママ・Aさんが日々実践しているという工夫です。「『今日も一日お疲れさま』。この一言を添えるだけで、男性はずいぶん気分が違うようです。私はこれを、母から教わりました」大事な話があるとき、以前は夫が帰宅したら「話があるの」とすぐに切り出していたそう。「それをたまたま見ていた私の母が、『あれでは男性は聞く気にならないよ。まずはきちんとねぎらってあげないと』というんです。実践してみると、確かに『お疲れさま』の一言があるだけで、私の話に対する夫の姿勢が違う気がします」疲れて帰ってきたところへ、いきなり「話がある」と言われては、気持ちの切り替えが難しいのかもしれませんね。ねぎらいの一言があれば、「よし、聞くか」という気分になるのかも? 基本中の基本として、覚えておくと役立ちそうです。■タイミングがカギ! 夫の機嫌・不機嫌を先読み【Tさん・Mさんの場合】続いては、話をするタイミングについての工夫を2つ紹介しましょう。「私の夫は空腹時がダメなようです。不機嫌というほどではないのですが、大事な話は内容が頭に入らない様子。いかにも上の空なので、それに私がイライラして『ちゃんと聞いて!』とよくケンカになりました。今は、大事な話はかならず食事のあとに。おなかが満たされているときに切り出せば、案外きちんと話を聞いてくれます」(Tさん)現在、第1子を妊娠中のプレママ・Tさんの体験談です。「そう言えば、ウチの夫も…」と心当たりがあるママは、試してみてはいかがでしょうか。「大事な話は、夫の休日の午前中に話すようにしています。休日の開放感があるのか、夫の気持ちがちょっとおおらか。面倒な話にもつき合ってくれます」(Mさん)こちらは、2児のママ・Mさんの工夫です。日々聞いてもらいたい話はあるものの、なるべく平日には話さないようにしているそうです。このように、自分の夫が不機嫌になる、または機嫌が良くなるタイミングを把握しておくことも大切なポイント。最適なタイミングを見極めて、話を持ちかけてみましょう。 ■雰囲気作りに一役買う「前置きの一言」【Iさん・Hさんの場合】次は、きちんと話を聞いてもらうために、効果的な「前置き」を駆使しているお二人を紹介します。「『意見を聞かせてほしいの』。これがおすすめです。やはり男性は頼りにされるとうれしい様子。特にウチの夫は単純なので、『あなたの意見を聞かせてほしい』と切り出すと、『うん、何々?』と、きちんとこちらを向いて張りきって聞いてくれます」(Iさん)「本当に大事な話をしたいときは、『これから大事な話をします』とかならず前置きしてから話すようにしています。表情も少しキリッとして、いつもとは違う空気を作り出すことがポイント。こうすると、普段は私の話なんて聞いていない夫も、『これは聞かないとダメだな』と察してくれます」(Hさん)このような前置きをしてみると、「何だか、妻が俺を頼りにしているぞ!」「妻の雰囲気がいつもとは違う?」という特別感が、夫の「聞く姿勢」を引き出してくれるかもしれません。■データ・数字に弱い男性には、「裏付け」で勝負【Uさんの場合】「男性は、数字やデータ、専門家の言葉などに弱いようです。夫は、妻の私が言ったことはあまり信用しません。聞き流したり、すぐに反論したりするだけです」そう話すのは、1児のママ・Uさん。そのため、話す内容についての工夫をしているそうです。「具体的な数字・データがあったり、テレビで専門家が解説していたりすると、『そうなんだ!』と夫はアッサリ信じてしまうんです。最近はこれを利用して、夫に何か大事な話をするときは、できるだけ具体的な数字・データを見せたり、情報ソースを伝えたりするようにしています」「また聞きの話」や「噂話」を嫌う男性は多いですから、このように「裏付けのある話」だと強調するのは良い方法かもしれません。「妻の話」は耳に入らなくても、「事実」なら受け入れられる。そんな男性は多いはずです。「話を聞かない夫」にイライラしていては、こちらの時間がムダになるだけ。工夫&コツを駆使して、上手に夫の聞く姿勢を引き出しましょう!
2017年09月15日『ウチの夫は仕事ができない』第7話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第8話あらすじ(ネタバレあり)本日から第二章スタート!社内でも注目されている大きなイベントの担当者を任せられた司(錦戸亮)。同僚たちからちょっぴり妬まれながらも、いつも通りのペースで取り組む。一方、沙也加(松岡茉優)はマタ友たちからマイホームの話を聞き、「マイホームがほしい!」と夢を膨らませる。そんななか、小学校の同窓会に出席する司。親友の高杉(和田正人)と再会する。早速、翌日、沙也加と一緒に高杉の家に行くことになり、それが大豪邸だったのに驚く。あまりに立派なおうちに、お土産にと持ってきたおまんじゅうも少し気後れしてしまう。そして、ついにみどり(江口のりこ)が彼氏の田所(藪宏太)が司の家に遊びにくることに……。■『ウチの夫は仕事ができない』第8話の感想 - 「僕が一番なんだ」が吉と出るか凶と出るか任された仕事というのはリゾート会社会長ひとりを喜ばせるためだけのイベント。相手は大口のクライアント。土方からもこれを成功させたら大きい、と言われる。しかし、「やりたいことはやり尽くした」「ほしいものはもうない」という会長。イベントのヒントを得るために会長の故郷に行くが、村はダムに沈んでいて……。そこで高杉にも協力を得て、村で撮ってきた写真と3Dホログラムを利用し、会長が生まれ育った村を再現。思い出の世界へと案内する。優しい司らしい企画だなあ、とほっこり……して終わると思いきや、社長賞をもらうことになり、一気に注目を浴びる。「ウチの夫は仕事が……できる人になった」。ドラマのラスト。なんだか沙也加のナレーションが悲しい。社長賞のお祝いをしようと言っていたのに、司は飲み会のため、帰りが遅くなってしまう。いつもなら必ずしていた連絡もせずに。司はもともと仕事ができない人ではないなあ、という印象だったので、今回の司はこれまでの積み重ねが実った、集大成という感じだった。でも、どの仕事も司の人柄があったからこそ、成功してきたもの。親友の高杉はイベントが終わったあとにこう言った。「人って認められたり、求められたり、賛美の声を浴びたりって快感なんだよ。ここからだよ、おまえの新しいスタートは」。出世や給料に対し、司はあまり興味がないように見えていた。でも、家族が増える、沙也加はマイホームがほしいと言う。高杉は今からでも変われると話す。そんないろいろな要素が司を本当に変えてしまう……のだろうか。30代は出世コースを歩むか否かの分かれ道になる年代だろう。もし、親友が成功して豪邸に住むような社長になっていたとしたら、司は妬むようなことはないだろうけど、さすがに考えるところはあったのかもしれない。■『ウチの夫は仕事ができない』第8話のみどころ - 幸せの形が変わっていく?周囲から話を聞いて、マイホームを持ちたくてたまらなくなる沙也加。戸建てを見学しにいくとテンションが上がり、「家族の幸せを守るためにがんばろうと思った」という司に沙也加も嬉しく思う。しかし、その直後に訪れた高杉の豪邸と、見たばかりの一戸建てをつい比べてしまう。「なんだかんだでお金があるって幸せなのよ。お金があればたいていの悩みは解決するし、たいていのことは叶う」と高杉の恋人(なんだろうか?)のセリフがある。人が何に幸せを感じるかは人それぞれで、モノの大きさでは測れない。お金がたくさんあるからって幸せじゃない。沙也加が1話で、家族がいて、おいしいごはんが食べられて、それで健康だったらお金はたくさんいらない、と言っていた。きっと小林家の幸せってそういう形なんだと思うけれど、それも変わっていきそうでちょっと寂しい。そして、ついに顔を合わせることになった田所と司。お荷物社員のニモちゃんと呼んでいることが沙也加やみどりにバレてしまい、怒らせることに。嫌なヤツだとばっかり思ってたけど、みどりを怒らせてしまい泣いている姿も、ちょっと素直になっている姿もいい。道案内をしてくれる沙也加の荷物をサラッと持ってあげるのも。「今日、僕に兄さんができました」って単純に納得しちゃうのも。来週は「仕事ができる夫」になった司と沙也加の関係に亀裂が……?仕事ができるようになって性格も変わったんだろうか。粘菌をダメにされてぷんぷんしていた司が懐かしい――。■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年09月03日『ウチの夫は仕事ができない』第3話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第4話あらすじ(ネタバレあり)テレビ局の夏のイベント準備が進む中、司(錦戸亮)はメインステージの合間に行われる小さな企画、ラップバトルを任される。上司の土方(佐藤隆太)からは隙間責任者と揶揄されるが、司自身は「責任者」という言葉に気合いが入る。世間の妻たちは仕事のできない夫に対して、とても厳しい意見を持っていることを知り、危機感を抱き始めていた司。また、夫婦間でのスキンシップが少なくなっていることもあり、沙也加(松岡茉優)に呆れられているのではと焦りも生まれていた。一方、沙也加はマタ友のあかり(イモトアヤコ)の夫・彦丸(脇知弘)が若い女性と歩いているところを見てしまう。絶対に浮気だと言い張る司の姉・みどり(江口のりこ)に不安をあおられ、沙也加も動揺し……。そして、順調そうに見えたラップバトル企画も、司のミスでイベント直前に相次ぐ参加キャンセルを受けて企画中止の危機に追い込まれる。■『ウチの夫は仕事ができない』第4話の感想 - すべての仕事の基本は報連相である今回の司の仕事はラップバトルの企画。隙間企画とはいえ、責任者として奮闘する。しかし、イベント前日、ラップバトルの出場者に連絡を取ったところ、「テレビに映らないなら出ない」と5人中4人に断られることになる。出場者にメールを送っただけで、きちんと説明していなかったのは確かになあ、とは思う。7年も勤めていてそれができないのだとしたら、確かに仕事できない人なのかもしれない(それにしても『あー、やると思った』って言っている他の社員たちは一言、アドバイスしてやればいいんじゃなかろうか……普通にいじめでは?)。おまけに、黒川(壇蜜)が土方に報告するように言わなかったら、そのままだった可能性もある(とはいえ、黒川がそんなふうに声をかけるようになったのも司の積み重ねではある)。彦丸もラップバトルに出場し、そこであかりへの気持ちを伝えようという計画があったので、懸命に出場者たちに頭を下げて、無事にイベントは行われることに。土方からも「おまえに任せてよかった」との言葉ももらう。個人的には連絡ミスよりも、イベントに彦丸を出したほうが公平性を欠く気がするんだけど、どうなんでしょうね……出場者公募のイベントなのに(司の優しさにせよ!)。■『ウチの夫は仕事ができない』第4話の見どころ - やっぱり何でも話せる夫婦がいいあかりと彦丸の仲がこじれた原因は、「お互いのことを話していなかったから」。彦丸は浮気をしていたのではなく、税理士資格を取ろうとしていて、一緒に歩いていた女性は家庭教師だった。浮気ではないにせよ、大切なことをひとりで決めてしまったことに対し、あかりは腹を立てていたわけだ。一方の小林夫婦である。司は「妻に飽きられているかもしれない」とヒヤヒヤしているのを隠し、沙也加にちょっとでもいいところを見せたくて、ラップバトルについても隙間企画だとは言わずに責任者なんだ、と見得を張る。そんな司に沙也加が、「前よりも好きだよ」と言ってくれたことにホッとして、チャンスを逃しまくっていたキスもできて……。つくづく、司の仕事のモチベーションは沙也加なんだなあ、と実感する。だから、些細なことでも隠すのは良くないし、隠してしまうと罪悪感で、胸がチクチク痛む。実際のところ、世の夫婦たちは、互いにどれくらいの秘密を抱えているのだろう。あかり夫妻は、夫の彦丸が出かけてくる、と言っても特に行き先も聞かない。たぶん、小林夫妻だったら、司が「○○に行ってくる」と言うだろうし、沙也加も「どこに行くの?一緒に行く!」となりそうだ。すべてをさらけ出す必要はないのかもしれないけれど、大切なこと、ひっかかっていることは話していけば、自然といい関係……が築けるのかもしれない。そんな小林家には、実は姉のみどりが頻繁にやってくる。一体どれだけ邪魔しにくるのだろう、と思っていたら、どうやらついに全面対決となるらしい。小姑化しているみどりだけど、ここは司のがんばりどころでは……!?■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年07月30日『ウチの夫は仕事ができない』第1話のレビュー・あらすじ■『ウチの夫は仕事ができない』第2話のあらすじ(ネタバレあり)妻・沙也加(松岡茉優)に「自分は仕事ができない男だ」と伝えた司(錦戸亮)。沙也加にありのままの自分を受け入れてもらえたことに喜びを感じ、妻の笑顔のため、そして生まれてくる子どものためにもう一度がんばることを決意する。チームリーダーである土方(佐藤隆太)は黒川(壇蜜)を司の教育係として指名。黒川は一大イベントのTOKYOおもちゃエキスポを手がけている最中だったが、司にはイベントの仕事を手伝わせるどころか、新人の仕事である弁当発注を任せるのみ。しかし、それでも弁当発注のためにリサーチをするなど、懸命な司の姿を見た黒川は外回りに同行させるようになる。沙也加はというと、マタ友たちから出産・育児費用がかかることを知り、焦り出す。夫は会社で仕事ができない男らしいし、自分の次の派遣先も決まらない。そんななか、書店で見つけたビジネス書『できない男からできる男への道』を購入。その内容を元に司のプレゼン能力を鍛えるために「今日の出来事」を話すことを日課にするが、司の出来はイマイチで、不安は大きくなるばかり。そして、イベント当日。司からおもちゃエキスポのことを聞いていた沙耶加は、マタ友たちと遊びにやってくる。しかし、弁当手配を巡って司が土方から叱られているところを見てしまう。■『ウチの夫は仕事ができない』第2話の感想 – 司の本来の仕事ぶりがわかる!?本来、新人の仕事である弁当発注を7年目の司が任されることになったのだから、それなりに屈辱を感じそうなものだが、「任される仕事があるだけありがたいと思えよ」という黒川の言葉に納得、弁当発注のために、周りにアンケートを取るなど全力投球する。司が考えたのはさまざまな種類のお弁当を用意し、好きなものを選べるようにするというもの。が、これでは予算オーバー。その点を土方に叱責されることになる。怒られ、謝ったあとの司は一言も発しない。でも、手の動き、肩の落とし方、なんだか小さくなったように見える背中、まばたきで気の弱さや、悲哀のようなものが伝わってきて、胸が痛くなる。本人は、食べた人たちが笑顔になったり、午後もがんばろう、と思ってもらえたことで、いい仕事ができたのだと思っていた。だとしたら、どんな思いで土方に頭を下げていたんだろう、と考えると胸が潰れそうだ。そこで言い返さないのが司なんだな……いや、怒られ慣れているのかな、とも思わせられる。結果的に、このお弁当チョイスがクライアントから評価されることになるわけなのだけれど、手柄は後輩に横取りされる始末。もちろん、司がそれは自分がやったのだと言えるはずもなく……。仕事ができる人なら、きっと予算のことも考えて、お弁当でみんなを笑顔にしたい、という目的を達成するのだろうけれど、その両方を叶えられないあたりが、司の足りない部分なのかもしれない。一方、司の教育係となった黒川はTHE・できる女。クライアントとも強気に渡り合うし、決断も早い。で、こう言うのがお決まりでしょ?というふうに「だから結婚できないんだよな~」と噂する男性社員たちもいる(腹立たしい)。彼女自身も「女だからって」という点で苦しんでもいた。冒頭、「がんばりたいと思っています」という司に対して、黒川はこう叱責する。「本気でやるならがんばるって言い切れよ。やります、やってやりますって言い切れ。思ってます、なんて誰でも言えるんだよ。自分の言葉に責任がとれないからって保険かけるな」この言葉が黒川のひとつの信念みたいなもので、これまでどれだけ歯を食いしばって戦ってきたんだろうか、ということが伺い知れる。■『ウチの夫は仕事ができない』第2話の見どころ - できない夫への妻の苛立ち「司さんは理想の夫!」とキラキラしていた沙也加の表情が少し陰るのがこの回だ。プレゼン力を鍛えてみよう!と「きょうの出来事」についてプレゼンさせるが、話は長い、オチはなし、で「あっ、ウチの夫、本当に仕事ができない……!?」と悟る。沙也加のあとをついて回って、「きょうの出来事」を話す司は子犬のようにかわいいが、かわいいだけでは仕事ができるようにはならない。あんなかわいい夫が家にいたら「まあいっか」となりそうだが、それではいけないのだ。さらに、司が土方に怒られているところを見て、沙也加は残念な気持ちになる。マタ友たちに「あの人が私の夫です」と言うこともできなかった。それでも、弁当発注の仕事をしていたときの気持ちや、悔しい思いをしていたのだということを知り、謝る。そうだ、この人はこういう優しい人だったんだ、と。今の沙也加は司にどんな夫になってほしい、と思っているのだろう、というのが少し気になるところだ。1話のときに比べて、司が本音を言ったことで、ふたりが夫婦っぽくなっている気もする。何より夫婦のシーンできゅんと来たのはラスト。話を聞いて、目に涙を溜めながら謝る沙也加を抱きしめる司。そして、ふわっと緊張を緩めて「おなかへった」と言う。沙也加はふふっ、と笑う。夫婦の日常の中で、ケンカして仲直りをして。ケンカはふたりにとって非日常だけど、司はその空気を日常に戻す方法を自然と知っているのかな、とそんなことが垣間見えるワンシーンだった。さて、実は黒川を男だと勘違いしていた沙也加だったが、最後に司を送ってきた黒川と会い、女性と知る。ウチの夫、仕事はできないけど、モテる!?と危機感を抱くことに。そして、イベントの企画を出す、というチャンスをもらった司が、次回以降どのような働きを見せるか注目である。■『ウチの夫は仕事ができない』キャスト錦戸亮松岡茉優佐藤隆太壇蜜藪宏太イモトアヤコ柳生みゆ屋敷紘子江口のりこ吉本実憂ほか
2017年07月17日こんにちは。コソダテフルな毎日のちゅいママです。長男ちゅんたん(小3)・次男ゆいたん(年長)・三男ほーちゃん(年少)の3兄弟の母です。私たち夫婦は18の時に出会ってからというもののそんなに喧嘩をしたことがなく、結婚してからもしばらくはいたって平和に暮らしていました。が、子どもが生まれたらその関係が激変! 不満・不満・不満のオンパレード!長男が1歳ぐらいまでは口を開けば言い合いになってしまうような時期がありました。もっと育児に協力してほしいと何度も訴えましたが夫には響かず、むしろ「俺は精一杯やってる」と堂々としているぐらいでした。そんな小さな歪みが大きな溝になりつつあった時期。本気で夫のことを嫌いになりました。(今は良好な関係を保っているので夫を嫌いになりかけたということになるんでしょうが。)あれは長男のおむつはずしに挑戦中の頃。私ははじめてのトイレトレーニングでしたので手探り状態で、毎日自分なりに研究しては試行錯誤して、あの手この手で頑張っている最中でした。また、同時期にとある資格の勉強中で育児の合間を縫っては勉強に励んでいました。■夫のあるひと言で、ついに爆発!そんなある休日の午後。部屋で遊んでいる長男に、私がトイレにいこうと誘いの声をかけたんです。長男は「やだ」と言いましたが、私はせっかくトイレでおしっこができるようになってきたこのタイミングを逃したくなくて必死に説得していました。そして、その様子をすぐ横で見ていた夫がこう言ったんです。はぁ? 今、なんと??何を手伝うわけでもなく、ただ横でゴロゴロしていただけの夫に「かわいそう」と言われたことに、私は悔しさで震えました。よっぽどのことがなければ泣かない私も、このときばかりは堪えきれず隠れてこっそり泣きました。こんなはずじゃなかったのに…!!私が選んだ人生の伴侶はなんて性格が悪いんだ! とさえ思いました。トイレトレーニングにせよ資格の勉強にせよ、どちらも「そんなに頑張らなくても」「いいじゃん、資格取ったって何になるんだよ」となにかにつけ、引きずりおろそうとする後ろむきな言動が多かったんです。どうしてこの人は頑張ってる人を素直に応援できないんだろうか。私があなたにトイレトレーニングを手伝ってほしいと頼みましたか?私が資格の勉強に没頭して、家事や育児をおそろかにしましたか?子どもの面倒も、家のことも一生懸命やってるのに、どうして何ひとつ協力もしていないあなたに、何も知らないあなたに「かわいそう」だなんて言われないといけないんだ!!あまりにも悔しかった私はしばらく口をきかなかった後、夫にこう言い放ちました。あなたは一切子育てに口出しするな。と。何もやってないくせに文句を言うぐらいなら、金輪際育児に関わらないでくれと啖呵(たんか)を切りました。この子は私が育てるから、あなたはお金だけ稼いできてくれ! というぐらいにまで。がしかし、現実にはやはり私が一人で育てられるわけがありません。夫に頼らざるをえない場面だって出てくるんです。■そんな夫が「1泊2日の子守り」で…資格の試験日が2日連続だったため、私は試験会場の近くに宿泊することにし、長男は夫にお願いすることになりました。それまでろくに子育てしたことのなかった夫がいきなりまる2日間の子守り。でしたが…、長男は慎重派で無口な1才でしたので夫もこの子ひとりぐらい余裕だと思っていたんでしょう。私が出かける頃には余裕しゃくしゃくな様子でした。1日目の夜に電話したときには夫も「大丈夫大丈夫~~」と楽勝な感じで、私自身も拍子抜けしていました。ところが2日目の夕方、家に戻ってみると、ヨレヨレになった夫が泣きつくように出迎えてきました。あの強気な夫はいったいどこへ(笑)そして、一言、絞り出すようにこう呟きました。「仕事のほうがよっぽど楽」よっしゃぁぁーーー!!私はもちろん、心の中でガッツポーーーズ!!ですよ(笑)そうだ!思い知ったか! がははは!!と言いたいところでしたが、理性を保って堪えました。ゼェハァ。どうやら1日目は長男もめったに接しないパパに猫をかぶっていたようですが、2日目からは化けの皮をはいだようで見事に夫を疲れさせたようです。美容院に行く間だけとか、1日だけではおりこうちゃんにできていたのですが、パパと2人きりの夜を共にしてようやく本領を発揮したらしい。この日が、夫がようやく長男の、いや、子育ての現実を知った日でした(デビュー)。それまで言葉の端々に「子育てのどこが大変なの?」「専業主婦って暇でしょ?」とどこか家事と育児を下に見ていた夫が、この日以来、ぐっと子育ての大変さに共感を示してくれるようになりました。共感しようにも子育ての大変さを、我が子の本性を知らないから分からなかっただけ、だったんですね。一度は本気で嫌いになりかけた夫でしたが、こうして少しずつ少しずつお互いの苦労を分かりあい、譲りあい、徐々に徐々に成長してきたと思います。そのきっかけとして、1泊2日で夫に子どもを預けたことが、私たち夫婦の関係にとってもいいカンフル剤となりました。
2017年06月29日