新年を迎えたばかりのこの時期は、新たな決意や夢など、さまざまな思いを胸に抱えて過ごしている人も多いのでは?そこで、そんな前向きな気持ちを後押ししてくれる驚きの実話をもとにしたオススメの注目作をご紹介します。それは……。『フィッシャーマンズ・ソングコーンウォールから愛をこめて』【映画、ときどき私】 vol. 284イギリスのコーンウォール地方にある小さな港町ポート・アイザック。レコード会社でマネージャーとして働くダニーは、同僚たちとの旅行でこの地を訪れていた。彼らが街を観光していると、現地の漁師たちが港で舟歌を歌っているところに遭遇する。すると、ダニーは上司から漁師たちと契約を交わすように命じられてしまうのだった。その後、よそ者嫌いの彼らをなんとか口説き落とすダニーだったが、はたして競争の厳しい音楽業界で成功を手にすることができるのか……。本国イギリスでは、なんと10億円の大ヒットを記録した本作ですが、その勢いに負けないほどの高い人気を誇っているのが、漁師たちで結成された実在のバンド「フィッシャーマンズ・フレンズ」。そこで、多くの人を虜にした彼らの魅力から舞台裏まで、こちらの方にお話をうかがってきました。イギリスのクリス・フォギン監督!完成した脚本を読み、すぐに心を鷲掴みにされたというフォギン監督。今回は、実際の漁師たちとの出会いやイギリスのパブ文化などについて教えていただきました。―本作に登場するフィッシャーマンズ・フレンズについておうかがいしますが、もともと監督はどの程度ご存じでしたか?監督実は、最初は彼らのことを知らなかったんですよ。でも、2013年に脚本を通して知り、「こんなバンドがいるのか!」と驚きました。そのあと、彼らのことをいろいろと調べていくうちに、ぜひ自分の手で映画化したいと思うようになったんです。―重厚感のある歌声とどこか懐かしい雰囲気は、彼らのことを知らない人にでも響くものがあると感じました。実際に彼らの歌を生で聴いたときは、いかがでしたか?監督初めて聴いたのは、彼らと地元のパブで会ったとき。突然彼らが歌い始めたんですが、まるで背骨に衝撃が走るようでした。歌声はもちろんのこと、その場にいた地元の人たちと一緒に食べたり、飲んだり、歌ったりしている姿を見て、ゾクゾクするような感覚があったんです。なぜなら、歌だけでなく、彼らの家族やコミュニティとのつながり方は心に響くものがあり、その姿が感動的だったから。今回は1年間ほどポート・アイザックに通いながら撮影しましたが、歌を聞くたびに息を飲むような体験をしました。彼らの歌声は本当に素晴らしいんですよ。住民たちの地元を愛する気持ちに心が動かされた―“海の男”といえば、厳しいイメージもありますが、交流を続けるなかで、彼らから学んだことは?監督これは彼らだけでなく、男性女性を含む地元のみなさんを見ていて気がついたことですが、自分の出身地を誇らしく思う意識にとても心を動かされました。僕はイギリス北部の出身ですが、同じようにコミュニティや地元に対する愛がすごく強いので、それを町全体から感じられたことが、一番印象的でしたね。―確かに、彼らの地元に対する愛情は、海のように深いものがありますが、その気持ちも理解できるほど、コーンウォール地方の自然と海の景色は素晴らしかったです。とはいえ、自然が相手の撮影で大変なことはありませんでしたか?監督海のシーンではいろいろと心配事があって、最初はかなりナーバスになってしまいました。でも、幸いなことにキャストと僕は船酔いすることなく、うまくいったのはよかったです。ただ、スタッフのなかには、かなり具合が悪くなった人もいて、大変なこともありましたが……。なので、船の上での撮影が終わったときは、本当にハッピーでしたね(笑)。監督がオススメするコーンウォール地方で過ごし方とは?―この作品がきっかけで日本から訪れてみたいと思う人もいると思うので、監督からオススメのコースを教えてください。監督まずは、街の中心にあるポート・アイザック港。フィッシャーマンズ・フレンズのライブも開催される浜辺なので、彼らが歌っているのを見たあとに、パブに行ってビールを1杯飲むというのが最高ですよ!―それは楽しそうですね。劇中では、彼らが繰り広げるテンポのいいやりとりや下ネタ、漁師ならではの迷信など、どれもおもしろかったですが、あれはコーンウォール地方の出身者特有のものですか?それともイギリス人全般的なものとして描いたものですか?監督いいところを突いてますね。うまく答えられるかわからないですが、僕はあの地方独特のものだと感じています。というのも、みんながお互いのことを知っているだけでなく、本当に仲が良いですし、何か問題が起きないようにちゃんとそれぞれがお互いに気配りしているような地域を僕はあまり知らないからです。みんなが相手のことを思い合っているからこそ、誰もがありのままの自分でいることもできるんですよね。そして、それによってリラックスした空気感があの土地全体から醸し出されているので、そういう部分はすごくユニークだなと感じました。家族や友人と一緒に過ごせるパブが何よりも好き―なるほど。また、本作ではパブが大きな役割を果たしていますが、イギリス人にとってパブは欠かせないものだと思います。監督にとってはどんな存在ですか?監督僕はパブで生まれるカルチャーも含めてパブが大好きなんですが、イギリス人はみんなそうだと思いますよ。以前、友達の結婚式で東京に滞在したとき、僕と妻はせっかくだから日本ならでは場所に行きたかったのに、ほかの友人たちの希望で日本にある英国風のパブに行ってしまったくらい(笑)。それはそれで楽しい経験だったし、そうやってみんなが一か所に集まって楽しめる場所であるところがパブの好きなところでもあります。僕はそこまでお酒が飲めるほうではないけれど、家族や友人と一緒にビールを飲んだり、楽しんだりできるから、パブが一番の趣味と言えるかもしれないですね。―劇中でもパブを舞台にさまざまなことが起きますが、監督にとって忘れられない思い出といえば?監督いろいろありますが、いま思い出すとすれば、この作品のためにポート・アイザックを訪れたときに、地元の人たちやキャスト、スタッフの全員でパブに行き、一緒に飲んだり、歌ったりしたことかな。それが僕にとっては、最高の思い出ですね!―その光景が目に浮かぶようです。それでは最後に、日本の観客に向けてメッセージをお願いします!監督僕にとって日本は大好きな国でもあるので、大好きな日本の方々にとにかく楽しんでもらいたいと願っています。映画を観て笑顔になってほしいし、イギリスやポート・アイザックに行ってみたいと思ってもらえたらいいですね。世界でもこういった場所はほとんどないですから。そして、家族や友人、地元のコミュニティを大切にする彼らの姿を見て、何か感じるところがあればうれしいです。笑いあり、涙あり、歌ありの三拍子そろった感動作!他人との交流や絆が希薄になりがちな現代に、改めてコミュニティの持つ力を感じさせてくれる本作。そして、年を重ねると新しい挑戦に対して逃げ腰になってしまう人にとっては、フィッシャーマンズ・フレンズの力強い歌声が応援歌としても心に響くはず。2020年は、男らしくてまっすぐな海の男たちが熱く盛り上がるかも思わず体が揺れる予告編はこちら!作品情報『フィッシャーマンズ・ソングコーンウォールから愛をこめて』1月10日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開配給:アルバトロス・フィルム© FISHERMAN FILMS LIMITED 2019
2020年01月09日映画『ファイティング・ファミリー』が、2019年11月29日(金)に、TOHO シネマズ日比谷ほか全国ロードショー。ドウェイン・ジョンソンが心奪われた!感動実話を映画化映画の原作は、『ワイルド・スピード』シリーズでお馴染みのドウェイン・ジョンソンが、イギリスで出会った一本のドキュメンタリー映画。一夜にしてスーパースターの座を掴み取った女性ファイターと、強い絆で結ばれたその家族の物語に心を奪われたドウェイン・ジョンソンは、映画化を決意。『女王陛下 のお気に入り』『スラムドッグ $ ミリオネア』を手がけるイギリスの 製作会社「Film4Productions」とタッグを組み実現に至った。“ペイジ”と名乗る18歳の女性ファイターが主人公物語の主人公となるのは、イギリス北部に住むサラヤ・ベヴィス。レスリングを愛し、いつかはWWE(ワールド・レスリング・エンターテイメント)の試合に出ることを夢見る18歳の少女だ。彼女は、WWEのトライアウトに参加したことを契機に、アメリカ行きのチケットを獲得。リング名を“ペイジ”に決めたサラヤは、大好きな家族と別れ、夢を追うために1人渡米することになるのだがー。キャスト物語を彩る個性的な登場人物たちには、実力派キャストが勢ぞろい。主人公・サラヤを演じるのは、英国インディペン デント映画賞主演女優賞をはじめ多数の賞を受賞したフローレンス・ピュー。また“プロレス命”のサラヤの兄は『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』のジャック・ロウデン、2人を見守る父・パトリックは、ニック・フロストが抜擢された。ドウェイン・ジョンソンも出演また物語には、ドウェイン・ジョンソンが製作を担いながら、ドウェイン・“ザ・ロック”・ジョンソン本人役としても出演する。監督にスティーヴン・ マーチャント監督・脚本を務めるのは、『ローガン』『蜘蛛の巣を払う女』を手掛けたスティーヴン・マーチャント。WWEの2014年の大舞台で起きた奇跡の感動実話を基にしながら、時にユーモアを交えた心温まる物語を描き出す。<あらすじ>イギリス北部ノーウィッチでレスリング・ジムを営むナイト一家はレスリングの固い絆で結ばれている。中1の時からリングに立っていた18才のサラヤは特にレスリングを愛している。日々ジムに通う子供達にレスリングを教え、いつかはWWE(ワールド・レスリング・エンターテイメント)の試合に出て一家を盛り上げたいと願う健気な娘だ。兄のザックもプロレス命。だが彼は愛する彼女と結婚をし、普通の家庭も持ちたい。そんな兄妹に転機が訪れる。トレーナーのハッチに誘われ、WWEのトライアウトに参加する。そこで二人が尊敬してやまない、かのドウェイン・ジョンソンとの対面を果たすのだ。大喜びでトレーニングに勤しむ兄妹だったがサラヤだけが次のステージに進み、フロリダに行くことが決まる。兄と二人で渡米したいと言い張るサラヤを、ザックが説き伏せる。「家族みんなの為にお前一人でも行ってくれ。」渋々承知したサラヤはリング名を「ペイジ」に決め、大好きな家族と別れてアメリカに渡る——。【詳細】『ファイティング・ファミリー』公開日:2019年11月29日(金)TOHO シネマズ日比谷ほか全国ロードショー監督・脚本:スティーヴン・マーチャント出演:フローレンス・ピュー、レナ・へディ、ニック・フロスト、ジャック・ロウデン、ヴィンス・ヴォーン、ドウェイン・ジョンソン<前売券情報>発売日:9月20日(金)~価格:1400 円(税込)※上映劇場情報は公式HP参照。
2019年09月27日2018 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.『全裸監督』Netflixにて全世界独占配信中『HOKUSAI』2020年初夏公開
2019年09月20日女性ファイターの驚きの実話と家族の絆に感動した“ロック様”ことドウェイン・ジョンソンが映画化を決意し、プロデューサーを務めた『ファイティング・ファミリー』が、11月に公開決定。予告編とティザービジュアルが解禁となった。世界規模のプロレスリングを興業するWWEの2014年の大舞台で起きた奇跡。一夜にしてスーパースターの座を掴み取ったペイジ(サラヤ・ジェイド・ベヴィス)の驚きの実話に基づく、おかしくて正直な、胸を打つ、家族愛に溢れた心温まる映画が誕生した。2012年、ロンドンで『ワイルド・スピードEURO MISSION』の撮影中だったドウェインが出会ったドキュメンタリー『The Wrestlers: Fighting with My Family』(原題)。「ペイジ」というリングネームで戦う若い女性、サラヤ・ベヴィスと、プロレスに取り憑かれたサラヤの破天荒な一家を描いた物語に心を奪われたジョンソンは映画化を決意。『女王陛下のお気に入り』『スラムドッグ$ミリオネア』など良質な作品を手掛けるイギリスの製作会社「Film4 Productions」とタッグを組み、監督・脚本はスティーヴン・マーチャント(『LOGAN/ローガン』『蜘蛛の巣を払う女』)が務めた。主人公・ペイジ役には『Lady Macbeth』(原題)の演技が高く評価され、英国インディペンデント映画賞主演女優賞をはじめ多数の賞を受賞、マーベル映画『Black Widow』(原題)にも抜擢された若手女優フローレンス・ピュー。ペイジの兄・ザック役に『ダンケルク』『ふたりの女王メアリーとエリザベス』で注目を集めたジャック・ロウデン、兄妹の父・パトリック役にニック・フロスト、母・ジュリアに「ゲーム・オブ・スローンズ」のレナ・ヘディなど、人気実力派俳優が集結。ドウェインも製作を担いながら本人=“ザ・ロック”役として出演する。『ファイティング・ファミリー』は11月、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年08月01日フランスの名優・アルバン・ルノワールや『007 慰めの報酬』のオルガ・キュリレンコが出演する映画『15ミニッツ・ウォー』。前人未聞の人質救出作戦、壮絶な実話を基に描いた本作の緊迫感溢れる予告編と場面写真が公開された。1976年、フランス最後の植民地であるジブチで発生したバスジャック事件。高い狙撃能力を持つスナイパーたちによって編成された対テロ特殊部隊・GIGNが正式に組織化される前夜に起きた「奇跡の人質救出」を映画化!監督のフレッド・グリヴォワは「スペクタクルな展開が目白押しです!彼ら精鋭射撃部隊員たちは、ほかの誰にもできない特別なミッションを遂行するんです」と本品の注目ポイントを明かしている。今回到着した場面写真では、バス内の緊迫した様子など、“極限の戦場”風景が切り取られている。また、併せて到着した予告編では、子どもたちがスクールバスに乗るごく一般的な日常が映し出された次の瞬間、テロリストたちによってバスジャックされ、一気に恐怖の映像へと変わる。犯行グループの要求により、隣国ソマリアへと向かうこととなったバスは、軍との攻防により国境手前で停車。そして生徒の身を案じ、この占拠されたバスに単身乗り込むことを決意したオルガ演じる教師・ジェーンや、犯人グループに立ち向かう5人のスナイパーたちの姿が。「もう限界だ」と痺れを切らし“全員同時に犯人を狙撃する”という、インポッシブルなミッションに挑む様子も収録されている。『15ミニッツ・ウォー』は10月11日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開。(cinemacafe.net)
2019年07月23日篠原涼子主演の映画『今日も嫌がらせ弁当』が、6月28日(金)に公開されます。子どもの手を握りながら、親子で将来の夢を語る時が過ぎ…やってくるのが反抗期。本作で描かれるのは、母親の嫌がること(=反抗)をする娘には、母親も「嫌なことをする」と始めた、あまりに強烈なキャラ弁を通した母娘のバトル(!?)の記録です。物語の原作は、アメブロランキングで総合1位を獲得(「kaori(ttkk)の嫌がらせのためだけのお弁当ブログ」)、エッセイが累計発行部数20万部を突破した、ある実話。親子だからこその複雑な感情や距離感をみごとに映し出した本作には、不器用にそれぞれを思う母娘の愛があふれていました。■反抗期の娘には“嫌がらせ弁当”で対抗!?舞台となるのは、東京都八丈島。夫を事故で亡くしたシングルマザーの持丸かおり(篠原)は、面と向かって会話してくれない反抗期の娘・双葉(芳根京子)との距離感に頭を悩ませていました。その状況を打破する秘策として思いついたのが、娘が嫌がる“キャラ弁”を作ること。かおりは「どうだ!ウザいだろ?」と、目には目を、歯には歯を、嫌がらせには嫌がらせをと言わんばかりに、娘が反抗的な態度をあらためるまで“嫌がらせ弁当”を作り続けることを決意するのです。どんなに嫌がられてもキャラ弁を作り続ける母と、それを嫌がりながらも完食を続ける娘。互いに折れることない飽くなきバトルは、“ほほえましい”を飛び越えて、思わず口を押さえてしまうほどの笑いに満ちています。とはいえ、ただのキャラ弁作り&戦いの記録ではないのが本作。昼間はお菓子工場、夜は居酒屋勤務、家では内職までして生計を立てるかおりには、シングルマザーとしてのある思いがありました。■育児の後悔が生んだ、母の強い意志個性的なキャラ弁ブログが大人気となったかおりのもとに、ひとりの男性からメッセージが届きます。それは、妻を亡くし、幼稚園に通う息子のお弁当作りに悩むシングルファザー・岡野信介(佐藤隆太)からでした。初めはキャラ弁作りについてアドバイスをしていたかおりでしたが、やがて岡野から子育て相談を受けるように。一方かおりも、女手一つで娘を育てることに必死だったからこそ生まれてしまった、育児の後悔と本音を明かします。かたや実生活では、恋愛や進路に悩む、多感な娘を抱える母としての葛藤が尽きない日々。それでもかおりは強い意志を胸に、どんなに忙しくても、疲れていても、イライラしていても、欠かすことなく“嫌がらせ弁当”を作り続けます。言葉では「ウザい」連呼の娘ですが、そんな母の姿に心が動かされないはずもなく…。まるで我慢比べだった“嫌がらせ弁当”は、いつしかこれ以上ない“愛情弁当”となり、本音で語ることができない母娘にとって、かけがえない“意思疎通の手段”となっていくのです。■子どもの反抗期に、母親としてできることウーマンエキサイト読者世代の多くのママが、これから経験するであろう我が子の反抗期。よくわからないけれど親がムカついてたまらない、何があったわけではないのに口答えしてしまう、感謝しているのに素直になることができない。そんな反抗期がママ自身にもあったはずなのに、親の立場としてそれを迎えるとなると、どうしても構えてしまうものです。その不安をパワフルに吹き飛ばしてくれるのが、この作品。ずっと見守り続けてきたかわいい我が子のことだって、わからないこともたくさんある。そのとき、母親としてできるのは「なぜだろう」「何を考えているんだろう」と頭を抱えて思い悩むことばかりではないのかもしれません。子どもの気持ちがわからなくても、たとえ一方通行に思えても、ドーンと構えて自分なりの愛を送り続ける。“愛情”だけを武器に挑んだ母のガムシャラな戦いは、あとあと「あの頃は大変だった」と、笑いながら反抗期を振り返るためのヒントになるのではないでしょうか。■個性豊かなキャラ弁の数々は必見!また、劇中に登場する“嫌がらせ弁当”のクオリティの高さには、感嘆するばかり。木工用ボンドから貞子、ダンディ坂野まで、インパクト抜群のキャラ弁の数々は、原作者・ttkk(Kaori)さんの手を借りて作られたもので、物語の大きな見どころとなっています。バラエティ豊かなおかずのごとく、子育ての苦労と楽しさがめいっぱい詰め込まれた『今日も嫌がらせ弁当』。親に反発する娘の言葉は、リアルだからこそグサッと胸に来るものがありますが、「生意気でも、反抗期でも、あなたが娘でよかった」。そんなかおりの思いがあふれ出すラストには、涙が止まりません。ウザいけど愛おしい娘と、ウザいけど大切な母親による、笑って泣ける壮大なバトル。自身の反抗期を思い起こして懐かしい気持ちが込み上げる一方で、「次はあなたの番!!」と、不安を抱えるママの背中をバシッと叩いてくれるはずですよ。映画『今日も嫌がらせ弁当』自然と人情が豊かな八丈島で、次女の双葉と暮らしているシングルマザーの持丸かおり。幼いころは「大人になったらお母さんと一緒にレストランをやる」と言っていた双葉も、最近ではすっかり反抗期に突入し、生意気な態度で何を聞いても返事すらしない。そんな娘への逆襲にと、かおりは双葉の嫌がる「キャラ弁」を作り続けているのだが、やがてそのお弁当は、会話のない娘への大切なメッセージへと変わっていく。原作:「今日も嫌がらせ弁当」ttkk(Kaori)(三才ブックス刊)監督・脚本:塚本連平出演:篠原涼子、芳根京子、松井玲奈、佐藤寛太/佐藤隆太 公開日:6月28日(金)全国ロードショー公式サイト:
2019年06月27日実在するスウェーデンの中年男性シンクロチームが世界選手権で成功を収めるまでの実話をベースに、舞台をイギリスに移して映画化された『Swimming With Men』が、邦題を『シンクロ・ダンディーズ!』として日本公開することが決定。併せて、メインビジュアルが解禁となった。ストーリー有能な会計士として大手企業に勤務するエリックは、仕事と自宅の往復で変わり映えしない日々の中、政治家の妻ヘザーとの夫婦仲は険悪、息子にもバカにされ張り合いのない人生を感じていた。ついには、妻から家を追い出され、ホテル暮らしをすることになる。そんなある日、日課で通う公営プールで中年男性ばかりが集まるシンクロナイズド・スイミングチームと出会う。ひょんなことからチームメンバー入りすることになったエリックは、彼らとともにイギリス代表チームとして世界選手権に出場することに!メンバーと深い友情を築きながら、厳しいトレーニングに励む日々に生きがいと活力を見出し始めた彼は、シンクロで家族の絆も取り戻すことができるのか…?スウェーデンのシンクロチームの奇跡の実話、舞台をイギリスに移して映画化!“ミッドライフ・クライシス=中年の危機”に瀕した8人の男性が、シンクロチームのメンバーとして集まり、共に同じ目標に向かうことでもう1度人生の輝きを取り戻していく奇跡の実話を描いた本作。監督は、『ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬』のオリヴァー・パーカー監督が務め、英国らしいブラックユーモアが冴えるコミカルさと辛辣さを見事なバランスで映像化した。主人公のエリックを演じたのは、マイケル・ウィンターボトムの映画でもお馴染みのイギリスを代表するコメディアン・ロブ・ブライドン。シンクロチームを本気で強くしようと奮闘するハンサムな不動産屋・ルーク役を『モーリス』で日本中の女子たちを魅了したルパート・グレイヴス、チームの最高齢者で冷静かつ的確にメンバーを導くテッド役を「ダウントン・アビー」で執事カーソンを演じたジム・カーターが務め、英国を代表するコメディーセンス抜群な役者たちがチャーミングに中年シンクロを魅せる。今回解禁されたメインビジュアルでは、シンクロチームのメンバーがプールで輪になって浮かぶ姿を表現。顔は写真、体はイラストで描かれたコミカルなデザインと、おじさんたちの何とも言えない表情に思わず笑ってしまいそうなビュジュアルとなっている。おじさんシンクロ物語といえば、同じ実話ネタに基づいて映画化されたフランス映画『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』も7月12日(金)に公開を控えている。似ているようで全然違うそれぞれの作品の面白さを、是非劇場で観比べてみて。『シンクロ・ダンディーズ!』は9月20日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年05月21日佐藤健と土屋太鳳の共演で実話を基に映画化され2017年末に公開された『8年越しの花嫁奇跡の実話』が、3月30日(土)深夜に地上波初放送。今回の地上波初放送に際し、地上波初放送にあたり瀬々敬久監督からのコメントも公開された。2015年2月、YouTubeに投稿された1本の動画には、岡山のあるカップルに起きた奇跡が映し出されていた。その動画は瞬く間に話題となり数々のメディアで取り上げられ、感動の声が日本中に広がっていった。この結婚式の直前に病に倒れ意識不明となった花嫁と8年間待ち続けた新郎の実話を基に映画化されたのが本作である。結婚を約束したカップルの尚志と麻衣。結婚式を間近に控え幸せ絶頂だったある日、突如原因不明の病に襲われた麻衣は意識不明となり、いつ目が覚めるか分からない状態に陥ってしまう。麻衣の両親から「もう麻衣のことは忘れてほしい」と言われる尚志だが、彼は諦めず麻衣の側で回復を祈り続けた。そして長い年月の末ようやく麻衣が目を覚ますも、さらなる試練が2人を待ち受けていた。2人が結婚を約束してから8年後、ついに最高の奇跡が訪れる――というストーリー。キャストには一途な想いで愛する人の復活を祈り待ち続ける尚志に『るろうに剣心』や『何者』などで知られる佐藤健、意識不明になってしまう麻衣には『累‐かさね‐』や『春待つ僕ら』など主演作が続く土屋さん。2人を見守る麻衣の両親役で薬師丸ひろ子と杉本哲太も出演。また主題歌を「大恋愛~僕を忘れる君と」や「初めて恋をした日に読む話」などの作品でテーマ曲を手掛け話題沸騰中の「back number」が担当。脚本は朝ドラ「ひよっこ」などの岡田惠和が担当し、映画『64-ロクヨン-』前後編などの瀬々敬久監督がメガホンを取った。この度、地上波初放送にあたり瀬々監督からのコメントも到着。監督・瀬々敬久コメントもうすぐ平成が終わる。平成の30年間は決して短くはなかった。色んなことがあった。思えば映画『8年越しの花嫁』のモデルとなった尚志さんが麻衣さんを待ち続けた8年間、その月日は平成の年月の四分の一を超えている。その年月を考えるだけでも胸に迫るものがある。きたる「8年越し…」の地上波テレビ放送では、日々過ごしている一人暮らしのリビングや家族と過ごすお茶の間の日常に、それぞれの人たちにもそれぞれにあった生きた物語の年月と映画を重ね合わせるようにして、尚志さん、麻衣さんの過ごした8年間のドラマが届くことと信じている。まさに平成の終わりに相応しい地上波放送じゃないだろうか。映画『8年越しの花嫁奇跡の実話』は3月30日(土)深夜26時38分~TBS系で放送。(笠緒)■関連作品:8年越しの花嫁奇跡の実話 2017年12月16日より全国にて公開© 2017映画「8年越しの花嫁」製作委員会
2019年03月30日戸田恵梨香、大原櫻子W主演の話題作『あの日のオルガン』が、2月22日(金)に公開されます。時は太平洋戦争末期。迫り来る空襲から逃れるべく、日本初の「保育園児の集団疎開」に挑んだ保母たちの実話を描いた物語です。多くの困難に立ち向かう彼女たちのたったひとつの願いは“子どもの命を守ること”。そこには、現代を生きる私たちが知るべき真実や思い、葛藤が詰まっていました。■“子どもの命を守る”強い意志が生んだ疎開保育園1944年。東京・品川では、空襲警報が響けば防空壕(ぼうくうごう)に避難する生活が続いていました。政府は、子どもたちを「学童疎開」として地方へ集団疎開する措置をとりましたが、そこには保育園に通う幼児たちは含まれていませんでした。そこで立ち上がったのが、戸越保育所の主任・板倉楓(戸田)ら若き保母たち。子どもの命と、文化的な生活を守るため、日本初の「疎開保育園」を決意するのです。そうはいっても、当然、一筋縄ではいきません。「幼い子どもたちを手放したくない」という親と「子どもの命だけでも助けたい」という親の意見は真っ二つ。大切な命だからこその思いが交錯するなか、「子どもたちを守りたい」一心で、楓ら保母が、53人の幼児を連れた「保育所疎開」を実現させるところから物語は始まります。■子育てにおいて、立場の違う大人が必要となるワケ疎開先は、埼玉にある荒れ(ボロ?)寺。ふだんでも大変な子ども相手の保育。親元から離れた疎開先で暮らす、つまりは24時間休む間もなく保育するのだから、なおさらです。おねしょにトイレ、食事にお風呂と、次から次へと現実的な試練が降りかかります。それらの困難をき然とした態度で乗り越えようとリードするのが、戸田恵梨香演じる板倉楓。「怒りの乙女」と称される、後輩保母からの信頼も厚いしっかり者です。かたや大原櫻子演じる野々宮光枝は、子どもたちととにかく楽しく笑って過ごす天真爛漫(てんしんらんまん)な新人保母。物語では、2人の対比がとにかく鮮やかに描かれています。大黒柱として子どもたちを守ることに必死な楓と、オルガンを弾きながら音楽を楽しみ、子どもと同じ目線で遊ぶ光枝。同じ保母という立場でありながら、その役割は大きく違っているのです。そして、そのどちらも子どもたちにとっては欠かせない存在。楓と光枝のかみ合わないやりとりを見ていると、クスッと笑わせられると同時に、人の生き方に正解はないこと、また人はひとりでは生きられないこと、だからこそ支え合いが必要なこと…ついつい忘れてしまうたくさんの“大切なこと”を思い出させてくれます。立場が異なったとしても「子どもを守り成長させたい」と考える大人が複数存在することが子どもにとっていかに大切なことなのか、過酷な時代背景のなかに、現代にも通じる問題が提議されています。戦時中の日常を自然体で魅せる2人の表現力には驚くばかりですが、ほかの保母たちを演じるのも、佐久間由衣、三浦透子、堀田真由、福地桃子ら、1000人を超えるオーディションで選ばれた話題性、実力ともに十分な若手女優陣。困難な時代を生きる女性たちの熱い思い、そんな彼女たちが子どもたちを見つめる柔らかなまなざしに、だれもが引き込まれることでしょう。■“心の戦い”を描くことで浮かぶ、目に見えない残酷さ本作は戦争を題材にした映画ではあるものの、いわゆる“戦闘”を描いた作品ではありません。ですが、その一方で“心の戦い”ともいえる葛藤が多く描かれています。死と隣り合わせの極限の状態で迫られる“決断”の数々。子どもの命はもちろん、その家族からの期待という重圧、さらには自身の友情、愛情など、さまざまな思いを胸に、人生の選択を下し続けた女性たちの強さが胸に刺さります。また親として考えてしまうのは、やはり子どもを疎開させるか否か。想像するだけで胸が苦しくなるテーマですが、たった75年前には、これが現実として突き付けられていたのです。戦争には人の命を奪う残酷さがある。けれども厳しい争いの裏で、目には見えない残酷さにもあふれていたことを思い知らされます。残虐な場面を描かずして、戦争の悲惨さをも伝える本作。「戦争は恐ろしいものだ」というシンプルな感情をもたらすだけでなく、今一度立ち止まり、子どもや家族との向き合い方、さらには“生きること”について、あらためて見つめ直すきっかけとなるのではないでしょうか。■戦争の実態と保母たちの思い、子どもの目にはどう映る?涙をこらえきれないつらい場面もありますが、子どもたちの純真無垢な姿に癒やされ、また光枝を中心としたコミカルな演出によって、重いストーリーの中にも軽やかさがある『あの日のオルガン』。ただただ子どもたちを守るために強く生きた保母たちの姿は、ワンオペ育児や保育所不足など、さまざまな子育て問題が蔓延る今を生きる私たちの心を大きく揺さぶります。そして、戦争のリアルを描きつつ、素晴らしい役者、スタッフが紡いだ美しく、温かい真実の物語は、ぜひとも親子で観たい作品のひとつ。今も昔も変わらない“宝”である“子ども”の心にも、きっと響くものがあるはずです。映画『あの日のオルガン』太平洋戦争末期、迫りくる空襲から防空壕に避難する生活が続く1944年。東京・品川区の戸越保育所の主任保母・板倉楓(戸田恵梨香)は園児たちの疎開を模索していた。一方、親たちは子どもを手放すことに反発。別の保育所・愛育隣保館の主任保母(夏川結衣)の助けもありなんとか親たちを説得するが、戸越保育所の所長(田中直樹)がようやく見つけてきた疎開先は埼玉の荒れ寺。そして、親から離れた幼い子どもたちとの生活は問題が山積みだった。それでも保母たちや疎開先の世話役(橋爪功)は子どもたちと向き合い、みっちゃん先生(大原櫻子)はオルガンを奏で、みんなを勇気づけていた。しかし、疎開先にも徐々に戦争の影が迫っていた―。原作:久保つぎこ『あの日のオルガン 疎開保育園物語』(朝日新聞出版)監督・脚本:平松恵美子出演:戸田恵梨香、大原櫻子、佐久間由衣、三浦透子、堀田真由、福地桃子、白石糸、奥村佳恵、林家正蔵、夏川結衣、田中直樹、橋爪功公開日:2月22日(金)新宿ピカデリーほか、全国ロードショー公式サイト:
2019年02月22日映画『ある少年の告白』が、2019年4月19日(金)から、TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー。原作は、ニューヨーク・タイムズ紙ベストセラーの実話映画『ある少年の告白』は、ニューヨーク・タイムズ紙にベストセラーに選ばれるなど、全米で大きな反響を呼んだ衝撃の実話が原作。主人公の大学生・ジャレッドは、思いがけない出来事をきっかけに、自分は男性のことが好きだと気付く。しかし、ジャレッドの告白を受け止めきれない両親は、同性愛を“治す”という矯正セラピーへの参加を勧めるのだった…。“僕は僕でしかいられない”主人公ジャレッドに与えられた、矯正セラピーのプログラム内容は、“口外禁止”とされるほど驚くべきもの。人は、なぜ愛する家族にすら変わることを望んでしまうのか。怒り、悲しみ、絶望が入り混じる中、その先に一筋の眩い希望をもたらす魂の告白。胸を打つ人間ドラマが繰り広げられる。若手実力派ルーカス・ヘッジズが主演主人公・ジャレッドを演じるのは、弱冠20歳にしてアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた、若手実力派ルーカス・ヘッジズ。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』をはじめ、『スリー・ビルボード』『レディ・バード』など話題作への出演が続く人気俳優は、すでに映画『ある少年の告白』にて第76回ゴールデングローブ賞 主演男優賞にノミネートされている。ジャレッドの父役にはラッセル・クロウ、母役にはニコール・キッドマンと、ベテラン俳優陣が脇を固める。また、映画監督・俳優としても活躍するグザヴィエ・ドラン、シンガーソングライターのトロイ・シヴァン、レッド・ホット・チリペッパーズのベーシスト、フリーら個性的な出演陣にも注目が集まる。監督は『ザ・ギフト』のジョエル・エドガートン監督は、ジョエル・エドガートン。映画『ザ・ギフト』以来、ジョエル・エドガートの待望の監督2作品目となる。【作品情報】映画『ある少年の告白』公開時期:2019年4月19日(金) TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー監督:ジョエル・エドガートン脚本:ジョエル・エドガートン主演:ルーカス・ヘッジズ /ニコール・キッドマン、ラッセル・クロウ、ジョエル・エドガートン、グザヴィエ・ドラン、トロイ・シヴァン
2018年12月30日映画『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』が、2018年12月28日(金)より全国ロードショー。車イスの人生を生きた男の笑いと涙の実話『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』は、渡辺一史による書籍『こんな夜更けにバナナかよ筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』を実写化した作品。書籍は、大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞している。幼少期から難病にかかり、車イスと介助がないと生きていけない体となった鹿野靖明と、彼を支えながら共に生きたボランティア達と家族の実話を描く。ときには度を超えるワガママぶりを見せながらも、自らの夢や欲に素直に生きた鹿野靖明を取り巻く笑いと涙の物語が繰り広げられる。主演は大泉洋12歳で筋肉が徐々に衰える難病・筋ジストロフィーを発症しながらも、信じられないバイタリティで人生を駆け抜けた最強のワガママ&愛され男・鹿野靖明を演じるのは、鹿野と同じく北海道で生まれ育ったという共通点を持つ俳優・大泉洋。『恋は雨上がりのように』『騙し絵の牙』『焼肉ドラゴン』など、数々の話題作に出演している。大泉は初めて車イスと介助を受ける役に挑戦。最大10キロまで減量して撮影に臨んだ。高畑充希、三浦春馬も出演鹿野のボランティアとして参加し、心を通わせていく女子大生・安堂美咲を演じるのは、『DESTINY 鎌倉ものがたり』に出演し、『旅猫リポート』では声優も務めた高畑充希。美咲の彼氏で、医学生の田中久を演じるのは、『アイネクライネナハトムジーク』にも出演する三浦春馬。物語の軸となる3人を演じる大泉×高畑×三浦は、本作が初共演となる。また、萩原聖人、渡辺真起子、宇野祥平が鹿野を支えるボランティアの役を演じ、竜雷太、綾戸智恵は鹿野の両親を、原田美枝子が主治医、韓英恵が看護師を演じるなど、豪華キャストが集結する。主題歌はポルノグラフィティの「フラワー」主題歌は、ポルノグラフィティが映画のために書き下ろしたバラード「フラワー」。花の持つ凛とした強さ、そして美しさが綴られた歌詞は、主人公とリンクする部分も多く、物語に彩りを添えている。監督は前田哲、脚本は橋本裕志監督は『ブタがいた教室』『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』など、「命」をテーマに描くことをライフワークとする前田哲。脚本は、『いぬやしき』『映画 ビリギャル』『テルマエ・ロマエⅡ』なども手掛ける橋本裕志が担当する。ストーリー札幌で暮らす鹿野靖明は幼少から難病の筋ジストロフィーを患い、車いす生活。体で動かせるのは首と手だけで、介助なしでは生きられないのに病院を飛び出し、ボランティアたちと自立生活を送っていた。夜中に突然「バナナ食べたい」と言い出すワガママな彼に、医大生ボラの田中は振り回される日々。しかも恋人の美咲に一目ぼれした鹿野から、代わりに愛の告白まで頼まれる始末!最初は面食らう美咲だが、鹿野やボラたちと共に時間を過ごす内に、自分に素直になること、夢を追うことの大切さを知っていく。そんなある日、鹿野が突然倒れ、命の危機を迎えてしまう…。詳細映画『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』公開日:2018年12月28日(金)より全国ロードショー監督:前田哲脚本:橋本裕志出演:大泉洋、高畑充希、三浦春馬、萩原聖人、渡辺真起子、宇野祥平、韓英恵・竜雷太、綾戸智恵/原田美枝子原作:渡辺一史『こんな夜更けにバナナかよ筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』(文春文庫刊)
2018年04月26日いまや日本のみならず世界中で起きている猫ブームですが、そのかわいさには誰もが虜になってしまうところ。そんななか、1匹の猫が引き起こした奇跡の実話が『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』としてついに映画化!猫好きに関わらず多くの人々から注目を集めている話題作ですが、今回は日本での公開を記念して、ご本人たちにお話をうかがってきました。それは……。ロンドンから初来日のボブと飼い主のジェームズ・ボーエンさん!【映画、ときどき私】 vol. 107本作のもとになっている本は、イギリスをはじめアメリカや日本など30以上の地域で出版され、続編もあわせると計1000万部を超える大ベストセラー作品。ストリート・ミュージシャンとして生計を立てていたホームレスの青年が、ある猫と出会うことでふたたび人生の希望を取り戻すという感動の物語です。そこで今回は、なんと自らボブ役を演じたボブと毎日現場に行っていたというジェームズさんに撮影の裏側といまの気持ちを語ってもらいました。ボブとジェームズさんの姿は新聞に掲載されただけでなく、YouTubeでも100万回以上再生されるなど、SNSの力もあって一躍有名人になったのだという。では、このような形で注目されてたことはどう感じていますか?ジェームズさん知られているってことは自覚しているけど、自分自身のことを超有名だとは思わないよ。ただ、有名であるということを自分にとって意味があることに変えていきたいとは思っていて、それがチャリティーの活動なんだ。僕の身にはいろいろと起きて、間違いも犯したかもしれない。でも、恥ずかしいとは思っていないし、いまでは地に足がついた生活を送っているよ。だから、そういう僕の活動を周りの人たちが気に入ってくれていたらうれしいし、それが大きな恩返しになるんじゃないかな。自分たちのストーリーを映画として観たときの感想は?ジェームズさん正直言って、客観的に見ても心を動かされるストーリーだと思ったよ。それから、僕とボブが人生をともに過ごしてきた時間を映画にしてくれたことに対しては、すごく感謝しているんだ。映画の出来も素晴らしくて、誇らしく思っているよ。特に心を動かされたシーンはどこですか?ジェームズさん薬物依存になってしまった僕が薬を抜く治療をするシーンだね。一番苦しいところだったから、ごまかすような演技やスタイリッシュな感じにはして欲しくなかった。つまり、実際の痛みやリアルを見せたかったんだよ。だから、その日はリハーサルから現場に入って、どんなことが起きるのか、どんなことを感じたのか、ということを役者に一生懸命に話したんだ。最終的に、僕にはすごくリアルに感じたんだけど、それだけ辛いんだということがみなさんにも伝わればいいなと思っているよ。では、今回のボブの演技はどう感じましたか?ジェームズさん実は撮影用にバンクーバーから6匹の猫を連れてきていて、彼らに演じてもらう予定だったんだ。スタントや大きな動きをしているのにはよかったんだけど、コヴェント・ガーデンでの路上パフォーマンスのシーンでは全然ダメで、しょうがないからボブが登場することになった。そしたら「それがイケる!」ってことになって、ボブが主役をやることになったんだ。現場でも朝の5時から夜の8時くらいまでがんばって、本当に傑出した演技だったと思うよ!ボブとは長い付き合いになりますが、いま伝えたいことはありますか?ジェームズさん出会ってから、もう11年近くなるんだけど、「僕の友達でいてくれてありがとう。そして、僕の人生を変えてくれてありがとう」って実際に毎朝ボブに言ってるんだ。いまでも一緒に寝ているから、朝起きたときに彼が目に入ると思わず笑顔になってしまうんだよ。小さいときから日本の文化やアニメが大好きで、東京に来ることは夢だったというジェームズさん。今回、ボブと一緒に来日できたことには大きな喜びを感じているとのこと。ボブと行ってみたいところはありますか?ジェームズさん秋葉原でショッピングをしたり、新宿や築地、それから皇居にも行ってみたいね。あとは、世田谷の豪徳寺が招き猫の発祥の地で、招き猫がたくさんいると教えてもらったので、行ってみたいな。ミュージシャンを夢見るもさまざまな困難に見舞われてホームレスとなり、さらにはドラッグ中毒になったことで両親とも疎遠になってしまったジェームズさんにとって、ボブと出会う前はまさに人生のどん底。改めて過去を振り返ってみて、変えたいと思うことはありますか?ジェームズさんいや、変えたいとは思わないね。これらは間違いなく僕が経験してきたことだし、それについては誇らしく思っているよ。僕はまだ生きているし、こうしてみなさんに話ができているわけだしね。だから、変えようとは思わないし、経験してきたことがすなわち旅であり人生なんだ。間違いというのは誰もが犯すものであって、それをきちっと自分で認めて、向き合っていく、そして学べばいいんだと思っているよ。現在、動物や恵まれない人に寄り添うお仕事をされていますが、大変なことはありますか?ジェームズさんチャリティーやそういう活動をしている人がいなければ、僕はここまで人生を変えることはできなかったかもしれない。そのおかげで、更生のプログラムにも参加できたし、住宅も支給してもらうことができたし、そしてボブとも出会えたんだ。そういった支援団体のみんなが僕を助けてくれたんだよ。そうやって僕は人生を変えることができたから、他の人にも同じようにしたいと思っていて、できる方法はすべて使って声なき者に声を与えられるようになりたいし、僕はこの仕事を僕は心から愛しているんだ。生まれ変わったジェームズさんの姿からは、「誰にでもセカンド・チャンスはあるんだ」と立ち上がる勇気を感じさせられるはず。最後に、いま人生の突破口を見つけられずに悩んでいる人にアドバイスがあればお願いします!ジェームズさんまずは、「助けを求めることを恐れないで」と言いたいね。家族や友人、それからそうではない人にでも、人は誰もが誰かに頼るものだし、頼っていいんだ。つまり、「助けて欲しい」と言ってもいいってことなんだよ。だって僕たちはお互いに助け合って生きているわけだから。でも、みんなプライドがあるからどうしても助けてとは言いにくいだろうし、その気持ちもわかるけど、それを言うことを恐れないで欲しいということが一番のアドバイスかな。それに、セカンド・チャンスというのは、誰もが受けるべきだと思っているよ!インタビューを終えてみて……。強い絆で結ばれ、とにかくお互いを信頼しきっているボブとジェームズさん。得意のハイタッチも披露してくれて、思わず映画の感動が蘇ってきました。そして、ボブのモフモフしたかわいらしさと賢い顔立ちには一瞬でメロメロに!しかも、地下鉄のカードだけでなく、大英帝国勲章第三位まで持っているというだけあって、貫禄もさすがでした。現在は、ボブを主役にしたアニメーションを制作中とのこともあり、完成したら日本からでもWEBで観ることができるそうなので、今後はそちらもお楽しみに。人生においては、出会いが宝物!人は人生を過ごすなかで、人や動物やモノなど、さまざまな出会いを繰り返して生きており、そのひとつひとつには必ず意味があるはず。ただし、その経験から学んだり、絆を大切にしたりすることで、何を得られるかは自分次第。いま、壁にぶち当たって前に進めないと感じているならば、ボブとジェームズさんの物語が、人生を変える出会いとなるかも。ロンドンの美しい街並みとともに、ボブの見事な名演技もお見逃しなく!ストーリーロンドンでプロのミュージシャンを目指していたジェームズは、夢に破れ、家族にも見放されて、ホームレスの生活を送っていた。ストリート・ミュージシャンとして生計を立てようとするも、薬物依存から抜け出せず、どん底まで落ちてしまうことに。ところがある日、ジェームズはケガをした野良猫のボブと出会い、有り金をはたいて助けるのだった。それ以来どこに行くにも一緒のジェームズとボブは、徐々に世間から注目を集めはじめ、大きく運命が変わろうとしていた……。目が離せない予告編はこちら!作品情報『ボブという名の猫幸せのハイタッチ』8月26日(土)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国公開配給:コムストック・グループ© 2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.
2017年08月23日神奈川県の高校で起こった“奇跡の実話”を「ROOKIES」のスタッフが脚色、寺尾聰主演でドラマ化した「仰げば尊し」も9月11日(日)今夜の放送で最終回。樋熊と美崎高校吹奏楽部員たちの物語はクライマックスを迎える。1980年代、神奈川県の野庭高等学校を全国有数の吹奏楽の強豪校に育てた中澤忠雄先生の実体験を書籍化した「ブラバンキッズ・ラプソディー」「ブラバンキッズ・オデッセイ」をベースにした本作。寺尾さんが元サックス奏者の樋熊迎一を演じ、教育実習生として部活をサポートする樋熊の娘・奈津紀を多部未華子が、樋熊の勤務する美崎高校の吹奏楽部員役として真剣佑、村上虹郎、「DISH//」の北村匠海、太賀、佐野岳、「E-girls」石井杏奈、矢本悠馬、健太郎、水上京香、岡崎紗絵らが出演。石坂浩二、升毅、尾美としのりらベテラン勢も出演し脇を固めた。樋熊の熱い指導で1つになり全国大会を目指して猛特訓していた吹奏楽部だが、樋熊のすい臓がんが発覚。部員たちのために手術を拒む樋熊だったが病状は深刻でその体は限界を迎える。前回の放送で樋熊はがんであることを部員に明かすも「症状は軽い」と転移していることを隠すが、見舞いに来た青島(村上さん)と木籐良(真剣さん)に苦痛でうずくまったところを助けられ、真実を明かす。そして木藤良は留学することをやめ吹奏楽部として全国大会出場を目指すことを決意。県大会の会場に姿を現した。そして美崎高校吹奏楽部は県大会を突破することに。この快挙は新聞でも大きく報道され、いままで樋熊らと対立してきた鮫島(升毅)教頭も大いに喜ばせることになる。一方、生徒たちは奈津紀経由で伝えられる樋熊の教えを頼りに猛練習に励んでいたが、彼らが一番待ち望んでいる樋熊の退院日だけはまだ知らせがない。いよいよ迎えた関東大会の日。ライバルの明宝高校を始め多くの強豪高校が集うなかで美崎高校吹奏楽部は極度の緊張と経験の無さから合奏の音がまるで揃わない。青島、木藤良、渚(石井杏奈)たちが必死に檄を飛ばすも樋熊がいないこともあって生徒たちは不安なまま。果たして美崎高校吹奏楽部は関東大会を突破できるのか…。樋熊と吹奏楽部員たちが奏でる“美崎サウンド”魂の12分間をその目でしっかり見届けて。「仰げば尊し」最終回は9月11日(日)今夜21時~TBS系で放送。(笠緒)
2016年09月11日あちこちで紅葉が始まり、秋も深まってきている中、11~12月は毎週のように実話に基づく映画が公開される。現在も興行収入ランキングTOP10には、先週末に公開された2作がランクイン。1996年の世界最高峰エベレストを舞台に、登山家たちの生き残りを賭けた闘いに挑む姿を圧倒的な3D映像でとらえた『エベレスト3D』と、ジョージ・クルーニーが製作・監督なども務め、第二次世界大戦下で“美術品救出”プロジェクトに挑む男たちを描いた『ミケランジェロ・プロジェクト』だ。さらに、今週11月14日(土)には、オダギリジョーを主演に迎え、1920年代よりフランスを中心に活躍した日本人画家・藤田嗣治の半生を描いた『FOUJITA』が公開。翌11月21日(土)には、平和を願い、新種の桜作りに半生を捧げた農業家・高岡正明氏の生涯を、笹野高史主演で描いた『陽光桜-YOKO THE CHERRY BLOSSOM-』が公開される。まさに毎週、何らかの“真実”が明かされていく実話ベースの映画に迫った。まず、『ミケランジェロ・プロジェクト』とも関連するのが、11月27日(金)に公開されるクリムトの名画をめぐる実話を描いた『黄金のアデーレ名画の帰還』。舞台は、1998年。82歳の女性(ヘレン・ミレン)が、第二次世界大戦下でナチスに奪われたクリムトが描いた伯母の肖像画返還を求めた真実の物語。彼女は、あの略奪から30年あまり、大切な家族を取り戻すべく母国オーストリアを訴えたのだ。実際にこの女性とともに裁判に立ち向かった弁護士のランディ・シェーンベルク本人は、映画を観て「本当に僕らが経験したものが描かれた作品だった。だからすごく満足しているよ」と太鼓判を押す。主人公となるマリアが若きころ、ユダヤ人迫害が高まる中、医者の診断を受けるフリをして逃亡する場面や、最高裁の裁判が終わった後にある記者から「僕は記者として35年仕事してきたけど、君たちが勝つチャンスはまるでない」と言われたことなど、「内容があまりに劇的だから、本当にこんなこと起こったのだろうか?と思う人がいるかもしれないけど、でも、本当に起きたんだ」と明かしている。本作完成前に、マリア本人は残念ながら他界してしまったが、劇中には確実にマリアの驚くべき人生が収められており、クリムトの名画と1人の女性が辿った数奇な運命が描かれている。さらに、12月に入ると、「モードの帝王」と呼ばれたイヴ・サンローランの絶頂期の光と影を描いた『サンローラン』(12月4日公開)、また、第二次世界大戦下で多くのユダヤ難民の命を救い「日本のシンドラー」と呼ばれた杉原千畝の半生を描いた『杉原千畝 スギハラチウネ』(12月5日公開)、デイン・デハーンが“永遠の青春スター”ジェームズ・ディーンを、ロバート・パティンソンが彼の死の直前を切り取った写真家を演じた『ディーン、君がいた瞬間(とき)』(12月19日公開)、がんでこの世を去った母と5歳の娘と夫、その家族の日々をつづったブログを基にしたエッセイを広末涼子主演で映画化した『はなちゃんのみそ汁』(12月19日公開)、伝説の天才チェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーの半生を映画化した伝記ドラマ『完全なるチェックメイト』(12月25日公開)と、今年いっぱいは実話映画が目白押し!初めて明かされる衝撃の真実の物語を、スクリーンで体感してみて。(text:cinemacafe.net)■関連作品:FOUJITA 2015年11月14日より角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開(C) 2015「FOUJITA」製作委員会/ユーロワイドサンローラン 2015年12月4日よりTOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2014 MANDARIN CINEMA - EUROPACORP - ORANGE STUDIO - ARTE FRANCE CINEMA - SCOPE PICTURES / CAROLE BETHUEL
2015年11月11日第二次世界大戦下、ナチス・ドイツ軍によって強奪されたヨーロッパ各国の美術品を奪還すべく結成された特殊部隊を描く衝撃の実話『ミケランジェロ・プロジェクト』。本作には、製作・監督・脚本・主演を務めるジョージ・クルーニーのもと、マット・デイモン、ビル・マーレイ、ケイト・ブランシェットなど超豪華オスカー俳優が多数集結し、さながら“実話版”『オーシャンズ』ともいうべき強力チームとなっていることが分かった。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ルノワール、ロダン、フェルメール、そしてミケランジェロ…。誰もが知る世紀の美術品の運命を変えた、知られざる英雄たちの実話を描く本作。その英雄とは、戦争経験は“ゼロ”ながら、さまざまな芸術の専門知識を持つその道のプロたちで結成された特殊部隊“モニュメンツ・メン”だ。ジョージを筆頭に、美術館の学芸員を演じるのは、『ボーン』シリーズやリドリー・スコット監督『オデッセイ』のマット、略奪された美術品の数々の行方のカギを握るパリの美術館秘書を演じるのは『ブルージャスミン』のケイト、さらに『アーティスト』のジャン、『ヴィンセントが教えてくれたこと』のビル、『アルゴ』のジョン、ジョージがファンを公言する「ダウントン・アビー」のグランサム伯爵ことロバート・クローリーなど、名優中の名優が夢の競演を果たしている。この「事実は小説より奇なり」を地で行く衝撃の実話に心惹かれたジョージは、すぐさま映画化のため映画会社に連絡をし、その2日後にはGOサインを取り付け、次にキャスティングのため友人たちに直接交渉を行ったという。「ケイトには、僕が電話した。マットには脚本を直接送りつけたよ。ビルは友人だし、ジョンに関しては『アルゴ』のパーティで会ったときに『まあ、とにかく後で脚本送るから』って伝えただけだったな」と彼は言う。「だから結局ほぼ全員、知り合いというか、友人だね。結局その方が簡単なんだよ。ほとんどの場合、映画の企画に完全なGOサインが出るまで、エージェントたちもビッグな出演者に掛け合うことをしないんだ。今回みたいなのはもっと単純で、みんなのところをまわって『こうこうこういうわけで、この日程で撮影する予定です、ギャラは何月何日に振り込まれます。さあ、やる? やらない? どっち?』って言えばいいんだから!」。また、「このメンツはとにかくすごいよ」と興奮した様子のマットは、ジョージとの共演は本作で6度目となるが、彼が監督を務める作品での共演はほぼ初めて。「この物語については何も知らなかったから、実話だったと聞かされてすごく驚いた」と明かしている。ベテラン建築家を演じたビルは、ジョージから本作の構想を初めて聞いた時点で、この作品に参加することを決意していたという。「撮影を始める2年前くらいかな、“すごくいいね。ぜひ出演したい”と思った。盗まれたアート作品を取り戻すために大戦中を奔走する、っていう物語がすごく気に入った。イイ奴らが美しくて素晴らしいもののために冒険を繰り広げるなんて、絶対に最高の作品になると確信していたよ」と、親友の話を聞いた当時をふり返って語る。これだけの豪華キャストが参加すれば、ジョージにとっては心強い反面、実際のところ、個性の強い大スターたちをバランスよくまとめるのは大変そうに思えてしまうが、彼は首を横に振る。「彼らは全員、普段は作品の全てを担って動かしていかなければならない立場にいる役者たちだ。でも一方で、出演シーンで自分が誰よりも目立ってやろうなんて思わず、それぞれのキャラクターをリラックスして演じることも出来る。全員が、ほかの役者と演技することを楽しんでくれ、誰もが前向きにこの映画に参加してくれたんだ」。略奪された数々の美術品を救出すべく、芸術家、歴史学者、建築家、美術館・博物館キュレーターなど、戦場ではまったくのド素人だった芸術の専門家で結成された彼らが、史上最高額にして最も偉大なトレジャー・ハンティングに挑んだ本作。それはまさに、クルーニーやデイモンを始め、ブラット・ピットら豪華俳優陣がさまざまな分野のスペシャリストに扮して犯罪チームを結成し、大胆不敵な強奪計画を実行した『オーシャンズ』シリーズの実話版そのもの。知られざる彼らの活躍を、楽しみにしていて。『ミケランジェロ・プロジェクト』は11月6日(金)よりりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ミケランジェロ・プロジェクト 2015年11月6日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開(C) 2014 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
2015年09月17日アウシュビッツ解放から70年の今夏、実話をもとにユダヤ人強制住居区から脱走した少年が辿る過酷な運命を描く映画『ふたつの名前を持つ少年』が公開される。原作は、児童文学作家のウーリー・オルレブが、自身の経験をもとに描いた児童書『走れ、走って逃げろ』(2003年 岩波書店)で、本書は1996年に“小さなノーベル賞”とも言われる国際アンデルセン賞(児童文学への永続的な寄与に対して贈られる賞)を受賞している。オルレブは、本作がイスラエル、ポーランド、ドイツ、フランスに続き日本でも公開されることを知り「大変嬉しい」とコメントしている。映画は、ポーランドのユダヤ人強制住居区から脱走した8歳の少年スルリックが、ユダヤ名を隠し、ポーランド人孤児ユレクとして、たったひとりで3年もの月日を生き抜く姿を描く。本作を手がけたペペ・ダンカート監督は、『Schwarzfahrer(原題)』でアカデミー賞短編実写賞を受賞するなど、ドキュメンタリー作品を多く撮ってきた人物で、原作との出会いを、「観る者の記憶に20年後も残り続ける映画となる素材を見つけた瞬間」とコメント。スルリックとユレクというふたつの名前を持ち、壮絶な運命に立ち向かう主人公を、アンジェイとカミルという双子のカクツ兄弟が演じている。『ふたつの名前を持つ少年』8月ヒューマントラストシネマ有楽町他で全国順次公開
2015年03月05日終戦、そしてアウシュビッツ解放から70年の節目となるこの夏、過酷な運命を勇敢に生き抜いたユダヤ人少年の実話を描く「RUN BOY RUN」(原題)が、邦題『ふたつの名前を持つ少年』として8月に日本公開されることが決まった。第2次世界大戦下、ポーランドのユダヤ人強制住居区から脱走した8歳の少年スルリック。彼は森へと逃げるが、飢えと寒さで行き倒れとなり、ある夫人に助けられる。夫人はスルリックの誰をも魅了する愛らしさと賢さに気づき、一人でも生き延びられるよう”ポーランド人孤児ユレク”として架空の身の上話を覚えこませ、追っ手から逃がすことに。夫人に教わった通り、うその身の上を語り、寝床と食べ物を求めて農村を一軒ずつ訪ね歩くユレク。だが、優しい家族に受け入れられ束の間の平穏をつかみかけても、ユダヤ人であることがばれてしまい、ユレクは追い立てられるように別の場所へと逃げる。生き別れになった父との約束を胸に、明日の希望を信じてユレクのいのちの旅は続くが――。本作は、ナチスドイツの手から逃れた8歳のユダヤ人の少年が、「スルリック」というユダヤ名を捨て、ポーランド人孤児「ユレク」として、たった一人で森に潜み、食べ物を求めて農村を渡り歩きながら、3年もの月日を生き抜いた実話を基にした物語。原作は、1996年「小さなノーベル賞」とも称される児童文学賞・国際アンデルセン賞を受賞し、自身もユダヤ人強制収容所や隠れ家生活の体験者である児童文学作家ウーリー・オルレブによる「走れ、走って逃げろ」(03年・岩波書店刊)。今回、イスラエル、ポーランド、ドイツ、フランスに続いて日本でも公開されることに、オルレブは「大変嬉しい」とコメントしている。監督を務めるのは、奇しくもスティーヴン・スピルバーグの『シンドラーのリスト』が席巻した第66回アカデミー賞において、『Schwarzfahrer』(黒人のドライバー)で「短編実写賞」を受賞したペペ・ダンカート。オルレブの原作との出会いを、「見る者の記憶に20年後も残り続ける映画となる素材を見つけた瞬間」と明かしている。過酷な運命を力強く、前向きに生き抜く“ふたつの名前”を持つ主人公を演じたのは、アンジェイとカミルの双子の兄弟。愛らしい笑顔の少年が、なぜ、ユダヤ人というだけでこれほどまでに過酷な運命を生きなければならなかったのか。戦後70年の今年、子どもから大人まで見る人すべての心を打つ感動作が、また1つ誕生した。『ふたつの名前を持つ少年』は8月、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月05日俳優トム・ハンクスが2009年に起ったソマリア海域人質事件の実話を映画化した『キャプテン・フィリップス』で主演を務めた。「ノンフィクションのエンタテインメントに魅力を感じる」というハンクスは実在の船長を演じている。その他の画像映画でハンクスが演じるのは巨大コンテナ船の船長リチャード・フィリップス。彼と仲間たちは援助物資をケニアに運ぶ途中で、海賊に襲われ、船を占拠される。彼は仲間を守るために奔走するが、身代わりになって海賊の人質となる。トラブルに見舞われた宇宙飛行士たちの活躍を描いた『アポロ13』、天才詐欺師の若者と彼を追う捜査官の攻防を描いた『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』など、ハンクスは実話を基にした作品で素晴らしい演技をみせてきた。「僕はよく新聞や雑誌を読むんだが、本当に起きた出来事を見て、『大半の映画よりもよくできた話じゃないか』と思う。悪者が船や飛行機を乗っ取ろうとしたときに起きる事態を描いたフィクション作品は、これまでにもたくさんあった。でもこれは実際に起きた出来事だ。だから制作者たちは、実際に何が起きたのかを知り、商業娯楽として成り立たせるために実際に起きたことをいかに魅力的に描くか、という最も大きなチャレンジに直面するんだ」。ハンクス演じるフィリップス船長は、海賊たちに銃を突きつけられ、自由を奪われた状態で駆け引きを続け、船員の命を守り、状況を打開しようと奔走する。「非常に難易度の高いソリティアをやっているようなものなんだ。常にもう一枚のカードをめくろうとしているが、ときにそれが何のカードだったか決めるのに時間がかかってしまう。リチャード・フィリップスの場合、彼は4人の海賊にたった一人で立ち向かうことになった」。人質となった彼を乗せた救命船は米国海軍に囲まれながら航行を続ける。武器もない、通信手段もないフィリップス船長は何を頼りに生き延びるのか? ハンクスはフィリップス本人を“実利的な男”と評する。「彼は船員だ。これは彼の仕事だ。趣味じゃない。彼は非凡な経験をして辛うじて生き延びた。今彼が何をしているか知っているかい?彼はいまだに、6週間におよぶ航海に出て行くんだ。自分の仕事に誇りを抱いている、真の商船員だ。すごいことだと思う」。「僕はリーダーじゃなくてリーダーを演じるだけ」とけんそんするハンクスもまた、フィリップス同様に自身の仕事に誇りを持つ“真の俳優”だ。名優ハンクスがどのようにフィリップスを演じ、絶体絶命の状況下で生きようとするのか? 事件の進展だけでなく、ハンクスの迫真の演技にも魅了されるはずだ。『キャプテン・フィリップス』11月29日(金)全国公開
2013年11月28日信じられないような実話から生まれる映画があるならば、映画から生まれるストーリーもまたある。奇しくも同日に劇場公開を迎える『トガニ幼き瞳の告発』と『あの日 あの時 愛の記憶』。時代背景も国も異なる2作だが、その底辺に流れる“実話”の力に、心震わせずにはいられない。人が誰かを愛するとき、守ろうとするときに踏み出す一歩の力の大きさを、2作から読み解いていく。ドイツで誕生した『あの日 あの時 愛の記憶』で描かれるのは、運命によって引き裂かれ、運命によって再び手繰り寄せられた一組の男女の時を超えたラブストーリー。1944年、ポーランドの強制収容所で出会い、情熱的な恋に落ちたユダヤ人のハンナと政治犯のトマシュは、決死の覚悟で収容所からの脱走を成功させる。だが、安息の地にたどり着いたのも束の間、彼は祖国のためハンナを置いて抵抗運動の任務に向かい、そのまま2人はお互いが命を落としたという致命的な誤解から生き別れとなってしまう。それから32年のときを経て、アメリカで家族と暮らしていたハンナはある日突然、テレビから聞こえてきた声に気づく。その声の人物こそが、亡くなったと知らされたトマシュだったのだ。2つの時代を交互に行き来しながら、最愛の人と別れたハンナの喪失感、そして彼が生きていることを知った後の感情の揺れを繊細なタッチで描く本作。この奇跡的な別れと再会の物語が観る者の心を揺さぶるのは、これが実話から生まれたものだから。実在のモデルとなったシーラとイエジーは劇中同様、テレビでの出演がきっかけとなり、39年の月日を経て再会を果たし、その後生涯の友人であったという。そして彼らのこの実話は、映画が公開された後にも海を越え、たちまちメディアで報じられるまでとなった。本作が衝撃のラブストーリーであるならば、この作品は目を覆いたくなるような衝撃の真実を映し出した一作。韓国のポータルサイトでの連載からの小説の出版化を経て、本国の世論を巻き込んで映画化に至った『トガニ幼き瞳の告発』。とある田舎町の聴覚障害学校で日常的に行われていた教師による生徒への暴行、性的虐待という何とも残忍な問題を公にした事件が題材となっている。常軌を逸した事実に直面した新任教師のカン・イノ(コン・ユ)は、怒りを糧に真実を暴くことを決意するのだが…。「現実はフィクションよりさらにフィクションのようなことが沢山起こっていると思う」と語るのは、本作でメガホンを握った韓国の気鋭、ファン・ドンヒョク監督。「実際に起きた(『トガニ』の)事件は本当に信じられないことで、悲しいし、まだ解決されていない問題の話だったのですが、実話を映画化することによって社会的に意味があると思いましたし、もしかすると映画を通じて現実に何かを影響を与えることができるかもしれない、と思っていました」と言う。そして、それは実際に現実となった。本作は公開されるや460万人以上を動員し、国民の怒りは政府をも動かし、さらに新たな法律を生み問題の学校を廃校にまで追い込んだのである。「映画では観客が主人公や登場人物に同化、感情移入し、劇中の事件を感じることができる。感情の共感の深さ、追体験することで没頭させる力がほかの媒体よりも強かったのではないかと思います」。それまでにもこの事件を報じていたテレビ番組や小説以上の“人を動かす力”を映画が証明した。ちなみに、約4か月間にも及ぶ撮影の中で監督が最も苦労したと明かすのは、コン・ユが校長室の前で鉢を手に、怒りに身を投じていくクライマックスのシーン。怒りが彼を突き動かす瞬間、そしてコン・ユの並々ならぬ熱を感じさせるこの瞬間にきっとあなたも心揺さぶられるはず。映画を突き動かす原動力、そして映画が突き動かす力をこの2作からぜひ感じ取ってほしい。『トガニ幼き瞳の告発』は8月4日(土)よりシネマライズほか全国にて公開。『あの日 あの時 愛の記憶』は同日より銀座テアトルシネマほか全国にて公開。■関連作品:あの日 あの時 愛の記憶 2012年8月4日より銀座テアトルシネマほか全国にて公開© 2011 MediaPark Film- und Fernsehproduktions GmbHトガニ 幼き瞳の告発 2012年8月4日よりシネマライズ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2011 CJ E&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED
2012年08月03日