ミュージカル『The View UpStairs-君が見た、あの日-』が、2022年2月1日(火)から2月13日(日)まで東京・日本青年館で、2月24日(木)から2月27日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演される。平間壮一や小関裕太らが出演する。未解決事件“アップステアーズ・ラウンジ放火事件”を元にしたミュージカル『The View UpStairs-君が見た、あの日-』は、ニューオリンズにある同性愛者クラブ「アップステアーズ・ラウンジ」で1973年に実際に起きた未解決事件“アップステアーズ・ラウンジ放火事件”をベースにしたミュージカル作品。2017年にアメリカのオフ・ブロードウェイで初演され、2018年にはオーストラリア・シドニーで、2019年にはイギリス・ロンドンで上演された。そんな米国史上に残る未解決事件を元にした『The View UpStairs-君が見た、あの日-』が、日英米で演出家として活躍する市川洋二郎の演出・翻訳・訳詞・振付のもと日本初演を迎えることに。平間壮一&小関裕太らが出演物語の主人公で現代から突然1973年にタイムスリップしてしまう、若きデザイナー・ウェス役には、本格ミュージカルや舞台で活躍する平間壮一を起用。突如現れたウェスに興味を持ち、次第に惹かれていく若い男娼・パトリック役は、ミュージカル『四月は君の嘘』の主演を控える小関裕太が演じる。その他、畠中洋、JKim、阪本奨悟、東山義久、岡幸二郎、関谷春子、大村俊介、大嶺巧といった舞台を中心に活躍する個性豊かな俳優が勢揃いする。キャストビジュアルを写真家レスリー・キーが撮り下ろしなお、キャストビジュアルは、写真家のレスリー・キーが担当。平間と小関のツーショット撮影では、恋するふたりの繊細な世界が表現されている。『The View UpStairs-君が見た、あの日-』あらすじ現代を生きる若きファッションデザイナー:ウェス(平間壮一)は、ニューオーリンズのフレンチクォーターにある廃墟と化した建物を購入する。クスリでハイになった彼が窓にかかるボロボロのカーテンを引き剥がすと、その瞬間、 活気に満ちた70年代のゲイバー「アップステアーズ・ラウンジ」にタイムスリップしてしまう。そこは、まだ同性愛が罪であった時代に強い絆で結ばれた“はみ出し者” たちの拠り所であった。様々な事情を抱えた彼等と触れ合い、時に厳しい 70 年代の現実を体感する中で、人と人の絆の意味を学んでいくウェス。パトリック(小関裕太)という青年との間にも、ささやかな恋が芽生えていく。だが、やがて「アップステアーズ」の秘密が明かされる「その時」が訪れるのだった…。公演概要『The View Upstairs-君と見た、あの日-』脚本・作詞・作曲:Max Vernon演出・翻訳・訳詞・振付:市川洋二郎出演:平間壮一、小関裕太、畠中洋、JKim、阪本奨悟、関谷春子、大村俊介(SHUN)、大嶺巧、東山義久、岡幸二郎■東京公演公演期間:2022年2月1日(火)~2月13日(日)会場:日本青年館ホール住所:東京都新宿区霞ヶ丘町4-1チケット料金:S席 11,800円、A席 8,500円、B席 6,000円(全席指定)※未就学児は入場できない。チケット一般発売日:2021年12月4日(土)10:00~チケット取扱プレイガイド:・チケットぴあ:公式サイト、セブン-イレブン店内マルチコピー機で直接販売(Pコード: 509-077)・イープラス:公式サイト、ファミリーマート店内Famiポートで直接販売・ローソンチケット:公式サイト、ローソン・ミニストップ店頭Loppiで直接販売(Lコード:32657)・チケットスペース:TEL 03-3234-9999 (オペレーター対応)、公式サイト■大阪公演公演日:2022年2月24日(木)~2月27日(日)会場:森ノ宮ピロティホール住所:大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5チケット料金:10,000円(全席指定)※未就学児は入場できない。チケット一般発売日:2022年1月8日(土)10:00~チケット取扱プレイガイド:・チケットぴあ:公式サイト(Pコード:509-058)、セブン-イレブン店内マルチコピー機で直接販売・イープラス:公式サイト、ファミリーマート店内Famiポートで直接販売・ローソンチケット:公式サイト(Lコード:51574)、ローソン・ミニストップ店頭Loppiで直接販売・CNプレイガイド:公式サイト・森ノ宮ピロティホール:窓口販売のみ(11:00~17:00/定休:火曜)※一般発売日は10:00~販売■注意事項・営利目的の転売禁止。・必要に応じて保健所等の公的機関へ氏名及び連絡先を提供する場合がある。【問い合わせ先】■東京公演チケットスペースTEL:03-3234-9999■大阪公演キョードーインフォメーションTEL:0570-200-888 (11:00~16:00/日曜・祝日は休業)
2021年09月25日日本上演のミュージカル「イン・ザ・ハイツ」主演で高評価を得た平間壮一と、舞台やドラマなどで多彩な活躍を見せる小関裕太が共演、1973年に実際に起きたゲイクラブ“アップステアーズ・ラウンジ放火事件”を基にしたミュージカル「The View Upstairs-君が見た、あの日-」に出演することが決定した。本作は、ニューオリンズにある「アップステアーズ・ラウンジ」で実際に起きた未解決事件を基に、ブロードウェイ新進気鋭の若手作家、マックス・ヴァーノン作・作詞・作曲を手掛けたミュージカル。米国史上に残るゲイクラブに対する事件の1つを題材にした本作は、2017年にアメリカ、オフブロードウェイで初演、その後世界各地で上演された。2018年にはオーストラリア、シドニーで初海外プロダクションが開幕、2019年にはロンドン版も上演され、そしてついに日本初演を迎える。現代のニューオリンズから突然1973年にタイムスリップしてしまう、若きデザイナーの主人公ウェス役には、「RENT」や「ロミオ&ジュリエット」など本格ミュージカルや舞台にも出演、今春上演のミュージカル「イン・ザ・ハイツ」では主演を果たした平間壮一。突如現れたウェスに興味を持ち、次第に惹かれていく若い男娼パトリック役には、舞台「モンティ・パイソンのSPAMALOT」でロビン卿役、ドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」や情報番組「王様のブランチ」のレポーター、来年はミュージカル「四月は君の嘘」の主演も控え、幅広く活躍する小関裕太。小関裕太女性と結婚して子どももいる“クローゼット”のゲイ・バディを演じるのは、映画『塔の上のラプンツェル』『シンデレラ』など数多くのディズニー映画で卓越した声を響かせ、また本年はミュージカル「October Sky遠い空の向こうに」、来年は舞台「CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~」の出演が控え、俳優だけでなく声優としても活躍する畠中洋。フレディの母親でシングルマザーのイネズ役を演じるのは、劇団四季入団後「キャッツ」「ライオンキング」などでメインキャストを務め、退団後、韓国で上演された舞台「CHICAGO」に出演。本年は舞台「SHOW TIME」でも圧巻の歌唱力を披露し、女優・歌手としても歌声で魅了し続けるJKim。昼は建設作業員、夜はラテン系ドラァグクイーンのオーロラとしてパフォーマンスをしているフレディ役には、ミュージカル「テニスの王子様」や大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」に出演、シンガーソングライターとしても活動し、映画・ドラマの主題歌・挿入歌を担当。さらに、俳優としてもミュージカル「刀剣乱舞」に出演するなど、幅広く活躍する注目アーティストの阪本奨悟。受け入れられることに飢えた孤独な男娼でホームレスのデール役は、自らを中心とするEntertainment Unit「DIAMOND☆DOGS」を始動、舞台構成・総合演出も手掛け、東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」などに出演。本年も舞台「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」Rule the Stageに出演するなど、多方面に活動の幅を広げている東山義久。経験豊富でゲイバーの皆のメンターのような存在の黒人男性ウィリー役には、舞台はグランドミュージカルから2.5次元まで、コンサートはクラッシックホールからライブハウスまで、舞台や配信の企画構成や後進の指導にも余念がない、「アグレッシブ」を体現する岡幸二郎。共演には関谷春子、大村俊介(SHUN)、大嶺巧ら歌・ダンスの実力を兼ね備えた俳優たちが結集、また演出は訳詞・翻訳の評価も高く、日英米で演出家としても活躍をひろげている英国在住の市川洋二郎が務める。平間壮一コメント広い世界で色々な価値観と触れ合って自分の居場所を探している。たくさんの人に認められてどこにいても怖いことなんてない世界にいきたいと思ってるのかもしれない。そうやって過ごしていくのも大事だけど振り返ったら自分の小さな世界に入り込んでくれた人達がいてありのままの自分を認めてくれて、怖くない世界があるよ。そんなこともテーマに持ちながらウェスとともに旅をして、出逢い、生きたいと思っています。小関裕太コメント1973年、実際に起こった火災事件を元に描かれたストーリー。この作品が持つメッセージ・パワーが強く、そして楽曲の色鮮やかな旋律が素敵で、出演には即答でYESでした。しかしこの作品を出演者として作り上げるに当たって、様々なアプローチ方法が思い浮かび、自分の考えだけだと偏ってしまうと思ったので、沢山の人に相談しながら進んでいます。「多様性」「芸術を取り戻す」。今だからこそ届けたい作品です。是非ご期待ください。「The View Upstairs-君と見た、あの日-」は2022年2月、【東京公演】日本青年館ホール、【大阪公演】森ノ宮ピロティホールにて上演。(text:cinemacafe.net)
2021年09月10日木村達成×村川絵梨、水田航生×昆夏美、平間壮一×花乃まりあの3組が回替わりで出演するミュージカル『The Last 5 Years』が6月28日に開幕。これに先立ち、全キャストによる舞台挨拶と、水田×昆ペアによるゲネプロが行われた。『Songs for a New World』『パレード』などで知られるジェイソン・ロバート・ブラウンが作詞・作曲・脚本を手がけ、2001年に米・シカゴにて初演された本作。翌02年にオフ・ブロードウェイへ進出し、14年には映画化され、山本耕史を中心とする日本人キャスト版でも繰り返し上演されたこの作品を、今回は小林香の新演出で届ける。小林香創作にあたって互いの稽古を見せない状況をつくった小林は「同じ脚本を3組がそれぞれの個性で解釈したので、まったく異なる作品に仕上がった」と手応えを語る。各ペアの個性を「木村×村川は非常にナイーブ。水田×昆はとにかくパッション。平間×花乃はジェントル」と表すと、キャスト陣は口々にうなずいてみせる。登場人物は、活躍し始めた小説家ジェイミーと女優の卵キャシー。この二人が出会って結婚し、別れにいたる5年間をそれぞれの立場から綴るストーリーだが、ジェイミー視点では出会いから別れに向かって、キャシー視点では別れから出会いに向かって“逆行”する様子が描かれる。双方の時間軸が正反対に進み、時に交錯する劇構造も見どころだ。木村達成木村はこの“交錯”時に歌われる「The Next Ten Minutes」を話題に挙げ、「劇中ではこのナンバーで初めてキャシーと目を合わせて愛を誓うのですが、向き合った時の絵梨さんがあまりに素敵で。奥さんになる女性の花嫁ドレス姿に感激して泣いてしまう新郎の気持ちを初めて実感しました」と笑顔を見せる。その言葉を受けたペアの村川は照れ笑い。自身は2010年にも本作でキャシー役を演じているが、小林の新演出に触れて「今回はまったく別の、新しい『The Last 5 Years』になりました」と自負する。さらに「ミュージカルのご経験が豊富な木村さんから毎日刺激をいただき、楽しい日々を過ごせた気がします」と続き、稽古を振り返った。村川絵梨「このあと行われるゲネプロで頭がいっぱいで、気もそぞろ……」と口火を切り、会場を笑いで包んだ水田。小林からペアの特徴を「パッション」と称されたことに対して「昆ちゃんの発するエネルギーに向き合いジェイミーとして返していくと、お互いのパワーが呼応し合っている感じがします。その時間が尊かったですね」と相手役の昆を見つめる。水田航生その昆は、平間から「二人は首を動かすタイミングまで合っているって聞いたよ」と指摘されると「何も打ち合わせしてないよね?」とアクリル板の向こう側にいる水田に確認する。途端に「気が合うってことだね」「熱烈に愛し合ってる!」と壇上の他ペアから囃し立てられると、恥ずかしそうに微笑んだ。昆夏美自身が主演を務めたオリジナルミュージカル『Indigo Tomato』をはじめ、小林の演出を受けるのは今回で3度目になる平間は「感覚的な僕と“何となく”で繋がってくださる方」と阿吽の呼吸で稽古が進んだことをうかがわせる。「そこに自然な雰囲気で入ってきてくれた花乃ちゃんにも感謝したいですね」と笑った。平間壮一花乃は、浮気してしまうジェイミーについて「平間さんがやっていると“許してあげちゃおうかな”って気になります」「愛情深さが全面に出ていて女心に刺さってしまう」と吐露。すかさず小林が「浮気を許容する発言とも取れますが新婚さんですよね?」とツッコミを入れると、慌てて「実生活とは別問題です!」と切り返し、会場の笑いを誘った。花乃まりあゲネプロは、昆キャシーによる楽曲「Still Hurting」で幕開け。自分の元を去ったジェイミーに対する嘆きを歌い上げるナンバーだが、小林が「20年前の作品をいま改めて上演する意味を考えて、現代を描いた2021年版として取り組みました」と語った通り、昆が立ち上げるキャシー像は力強い。傍目には“ジェイミーに捨てられた女”だが、何かを決意したように彼からプレゼントされた時計と指輪を外す表情は雄弁で、“痛みを抱えながらも次へ進む女”を印象づけた。対する水田ジェイミーは「Shiksa Goddess」で、キャシーと出会って恋に落ちた高揚感を全身で表現する。「君こそ女神だ」「君のストーリーを書こう」と小説の創作意欲をかき立てられ、浮き足立つ様子はキャシーと対局をなしており、この両者におけるギャップを冒頭に見せつけられるからこそ、やがて二人を待ち受ける結末を思い切なさが募った。時を順行するジェイミーと逆行するキャシー、正反対に進む二人の時間軸が交錯する瞬間は「The Next Ten Minutes」に結実する。独唱がメインを占めるこのミュージカルにおいて珍しくハーモニーが楽しめる楽曲で、二人はボート上で見つめ合いながら「君の10分を共有したい」「人生を分かち合いたい」「この世界が崩れても離れない」という永遠の愛を歌い上げる。劇中では、仕事で成功を収めるジェイミーに対して、俳優として芽が出ないキャシーは次第に劣等感を募らせていく。二人のすれ違いは、仕事もプライベートも軌道に乗ってパーティー三昧のジェイミーによる「A Miracle Would Happen」、彼のサイン会で孤独を感じるキャシーの「A Part of That」で感じられるだろう。悲しいラストを飾るのは、キャシーの「Goodbye Until Tomorrow」とジェイミーによる「I Could Never Rescue You」のマッシュアップだ。“Goodbye”の解釈が二人の間でこれほど異なってしまうとは──。運命的な出会いに胸を弾ませる昆キャシーと、自分の情けなさに落ち込み諦念を滲ませる水田ジェイミーの姿から、観客は何を受け取るだろうか。なおステージ下手上部では、劇中の経過年数を表す数字のランプ(1・2・3・4・5)が点灯。これまでの日本版にはなかった演出で、二人が辿った5年の歴史をよりわかりやすく追体験できる創意工夫も見受けられる。5人編成のバンドによる生演奏も、作品世界を彩るスパイスとして機能していた。公演は7月18日(日)まで、東京・オルタナティブシアターにて。その後、22日(木・祝)〜25日(日)に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールと巡演する。チケット販売中。取材・文:岡山朋代ミュージカル『The Last 5 Years』2021年6月28日(月)〜7月18日(日)会場:東京・オルタナティブシアター他、大阪公演ありチケット情報
2021年06月30日●『青天を衝け』の“なか”がくれたもの「今年は原点回帰の一年」と話すのは女優の村川絵梨。現在放送中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』では、15年前に自身がヒロインを演じた連続テレビ小説『風のハルカ』ぶりに大森美香氏の脚本で演技に挑戦。また、6月28日に開幕予定のミュージカル『The Last 5 Years』では11年前と同じ役で出演することが決まっている。“初心を見つめ直す”機会を与えられ、「自分の奥に眠っているものが出てくる感覚があった」と振り返る。それは大河ドラマから再演ミュージカルへ繋がる、大きな糧となった。――大河ドラマ『青天を衝け』の脚本は、ご自身がヒロインを演じた朝ドラ『風のハルカ』(2005年~06年放送)と同じ大森美香さんでした。「脚本・大森美香」と書いてある台本を開き、役者として読み進められるうれしさを改めて感じましたし、大河でも大森さん節を随所に感じられて懐かしかったです。撮影前に引っ越しをしたのですが、その作業中に棚の上からバサバサッと『風のハルカ』の台本が落ちてきたんですよ。これはクランクイン前に大森さんが“思い出しておいてね”と思っているのかなとか、そういうことを考えていました。嘘みたいな話ですけど、嘘じゃないです(笑)。――『青天を衝け』では渋沢栄一(吉沢亮)の姉・なか役。演技は年齢設定18歳からのスタートでした。こんなに若い年齢設定の役は久しぶりでした。さらになかは明るくて勝ち気な子。テンションもめっちゃ高くて、最初はどう演じようかと戸惑いました。“もう一度フレッシュさを思い出さなくてはいけない役”でしたが、なかと向き合っていく過程で、自分の奥に眠っているものが出てくる感覚がありました。――「眠っていたもの」とは?新人の頃のような「まっすぐな気持ち」です。作品自体もフレッシュさがありましたし、なかは明るくてエネルギッシュ。演技を重ねていき、なかを通じて自分が若返ったと思います。エネルギーもたくさんもらいました。最近、生活に疲れている女性の役が続き、実生活では周囲の友人が結婚して出産する話を聞いて「私もそういう年齢になったのか」と感じていたのですが、なかからエネルギーをもらって、不安もあったけど無理なく演じられました。オンエアで『青天を衝け』を見て、「私、まだまだ若いじゃん!」って安心したのを覚えています。周囲からも、最近「若くなった」と言われることも多くなったんです。なかを演じていまの自分に自信が持てました。――6月28日からスタートする『The Last 5 Years』は、男女の出会いから別れの5年間を歌いで紡いでいく傑作ミュージカル。村川さんは2010年の公演と同じく、キャシー役を演じます。当時の村川さんはこの作品が初ミュージカルでした。『青天を衝け』と同様、原点回帰となりそうですね。本当にそうです。もう一度、フレッシュさを思い出さざるを得ない状況が続いているんですよね。今年は原点回帰の一年だと思います。――キャシーは女優の卵。なかと同じくフレッシュでエネルギーを求められる役になりそうです。そういう意味では、なかからもらったエネルギーをキャシーに活かせると思うんです。明るくてエネルギーにあふれる役のギアは、なかを演じたことで既に入っているので、いま自分の中で勢いがある。「ギアを入れなきゃ!」と思わなくてもいいので、なかのおかげでキャシーに向き合える。なかからキャシーへ、とてもいい流れだと感じています。●リベンジのミュージカル「楽しみでしかない」――11年ぶりのキャシー役ですが、村川さんは『The Last 5 Years』の再演を熱望されていたようですね。はい。当時の私にとって、この作品は舞台2本目であり、初ミュージカルでした。いま振り返ると、若さゆえにできた作品だと思っています。いろいろ知識があったら飛び込めなかった。お相手が山本耕史さんで、ほぼ山本さんと私の2人だけの芝居。普通なら「無理かも」と思ってもいいのに、無知だった私は「わーい、やりたーい」って感じで飛び込んだんです。11年前はミュージカルで歌う楽曲をセリフとして届けることが絶対にできていなかった。勢いだけでやっていたので。その後、ほかのミュージカルや舞台の出演を重ね、25歳くらいのときに「もう一度あの作品をやりたい」と思いました。――11年前のもどかしさを晴らす、リベンジの作品なのですね。同じ役をもう一度演じることをあまり望まないタイプですが、この作品は唯一、「もう一度チャレンジできるならば」と思っていました。なのでオファーがあったとき「よしっ!」って。『青天を衝け』を経ての挑戦に本当にいいタイミングだなと改めて思います。――今回はどのように演じたいと思っていますか?この作品は出会いから別れまでを男性目線、別れから出会いまでを女性目線で進んでいく切ないストーリーです。その切なさをお伝えするにはどうすればいいのか。演出を担当する小林香さんとお話をしながら一緒に作品を作らせてもらっています。11年前は必死だったから、一緒に作るなんてことも考えられなかったです。あと楽曲を上手に歌うのはもちろんですが、歌をセリフとしてお届けすることが一番の課題です。全編ほぼ歌で構成されているので、お客さんに「こういうストーリーだった」と理解していただかないとダメ。それを前回はできていなかったので、絶対にできるようにしたいと思います。――当時お相手役だった山本耕史さんに再演のことを伝えましたか?はい、連絡させていただきました。『The Last 5 Years』は耕史さんがとても大切にされていた作品です。受け継がせていただくような気持ちで頑張りますとお伝えしました。耕史さんは「当時よりいまのほうが女優としていい感じに熟していていいかもね」と言ってくれました。もし、耕史さんが観劇に来ていただけるならこっそり来てほしいです。来ることを知っていたら緊張しちゃうから(笑)。――多数の舞台に立たれている村川さんですが、舞台に出演していて思うことはありますか?映像のお仕事からスタートし、その後舞台を経験して映像と演技の向き合い方が全然違うと感じました。私は大きな舞台に立ったときの発声がまだできていないなと痛感しています。そういうのは映像では教えてもらえない。舞台に立ったからこそ気づく。その経験を映像でも活かせると思っているので、舞台は年に1~2本は立ちたい。じゃないと成長できていない気がして。だから舞台は軸になる存在。それは初舞台を踏んで以降、ずっと変わらないです。――『The Last 5 Years』は約8年ぶりのミュージカル。さまざまなプレッシャーがあると思いますがいかがですか?とにかくボイトレに行って、とにかく歌い込むことが大事になる稽古だと思っています。でも不安よりも期待が大きい。楽しみでしかないんです。「さぁ、ドキドキするぞ」って。――今回は村川さんと木村達成さん、水田航生さんと昆夏美さん、平間壮一さんと花乃まりあさん。この異なる3組のカップルでそれぞれ上演されます。同じ作品ですが、全然違うカップルになりそうで私も楽しみ。これまでの『The Last 5 Years』を一新するので、再演とはいえ、新作と言っても過言ではないかも。私も役と同じく、女優の卵だったときの気持ちや、11年前の気持ち、恋愛の甘酸っぱい気持ちを思い出し、久しぶりのミュージカルを楽しみたいです。
2021年06月13日米Entertainment Weeklyがオンライン上で行ったアンケート調査で、超大作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』を大きく上回り(31%)、6月の一番観たい作品に選出されたミュージカル映画『イン・ザ・ハイツ』(56%)。公開を前にアメリカで大きな話題となっている本作は、2008年にブロードウェイで上演されたミュージカル劇が原作。それ以降、世界各地で上演され、いまなお愛され続ける人気演目だ。今年日本でもMicro(Def Tech)と平間壮一のW主演で再演されている。今回は映画の原点となる、原作ミュージカルに迫った。●「イン・ザ・ハイツ」はトニー賞4冠&グラミー賞に輝くブロードウェイミュージカル「イン・ザ・ハイツ」の草稿が完成したのは2000年のこと。のちに『メリー・ポピンズ リターンズ』のジャック役や、同じくディズニー作品の『モアナと伝説の海』の楽曲を手掛けることで映画ファンの間でも有名になるリン=マニュエル・ミランダが、ウェズリアン大学在学中に書き上げた。80分間の一幕ものでキャンパス内での3日間の上演だったが、作詞・作曲も手掛けるミランダの才能に大きな注目が集まった。その後、現在のかたちにスケールアップさせたのは劇作家のキアラ・アレグリア・ウデス。舞台製作者のジル・ファーマンがウデスの戯曲に「イン・ザ・ハイツ」との共通点を見いだし2人を引き合わせた。このコラボにより「イン・ザ・ハイツ」は2007年にオフ・ブロードウェイでの上演が決定。そして2008年にオン・ブロードウェイへと進出すると、たちまち観客や批評家を夢中にさせて大ヒット。トニー賞13部門の候補に入り、作品、楽曲、振付、編曲の4部門を制覇。そして、劇中歌を収録したアルバムがグラミー賞の最優秀ミュージカルアルバム賞を受賞。いちやくリン=マニュエル・ミランダの名を世に知らしめた。●紆余曲折があった映画化、満を辞して今年公開!ブロードウェイで大ヒットしていた頃、米大手映画会社ユニバーサル・ピクチャーズが映画化権を早々に取得。「ハイスクール・ミュージカル」の監督でも知られるケニー・オルテガが起用され、2011年の全米公開を目指していた。しかし、この企画は途中で頓挫。そこから数年間の沈黙を破り2016年5月、ミランダがワインスタイン・カンパニー(TWC)とタッグを組んで映画化に着手したとの報道が出る。だが、承知の通り2017年10月、TWCの創業者ハーヴェイ・ワインスタインの性暴行問題が浮上。告発が相次ぎ、その影響で経営困難に陥ったTWCは「イン・ザ・ハイツ」の権利も手放すことになった。その後、ワーナー・ブラザースが映画化権を取得。ミランダが手掛けたミュージカル「ハミルトン」の社会現象級のヒットもあり、複数の会社から手があがり争奪戦は激化したが、米「Deadline」によれば、パラマウント・ピクチャーズ、ソニー・ピクチャーズ、ウォルト・ディズニー、Netflix、Appleなどの強豪を抑えワーナー・ブラザースがおよそ5000万ドルで獲得したという。そして、この大きな期待がかかった企画に『クレイジー・リッチ!』が大ヒットとなったジョン・M・チュウ監督が抜擢された。こうしてミランダとジョン・M・チュウ、2大ヒットメーカーのコラボが実現した本作。全米公開はもうまもなく6月11日に控えており、ニューヨークの片隅、“ワシントン・ハイツ”から一大センセーショナルが巻き起こるに違いない。『イン・ザ・ハイツ』は7月30日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:イン・ザ・ハイツ 2021年7月30日より全国にて公開© 2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
2021年06月08日●「光栄な気持ちもありますがプレッシャーのほうが大きい」2001年に初演されて以降、世界中で繰り返し上演され、2014年には映画化もされた『The Last 5 Years』は、異なる時間軸で展開される男女のすれ違いを題材にした傑作ミュージカルだ。熱狂的なファンを持つ同作が、新鋭の演出家・小林香を迎えた新演出バージョンとして再構成され、6月に上演される。今回、3組のキャストがカップルを演じ、ジェイミーを演じる一人として俳優の水田航生が出演する。水田は「オファーいただいて光栄な気持ちもありますが、プレッシャーのほうが大きい」と心境を告白。その理由は、山本耕史にある。山本は2005年・07年・10年と過去3度ジェイミーを好演し、高い評価を得た。尊敬する存在で、プライベートでも仲がいい山本からジェイミーを継ぐことになった水田が、役への想いや山本との忘れられないエピソードを明かしてくれた。山本から「こういう作品があって、昔ジェイミーを演じたんだ」「曲がかっこいいんだよ」などと、『The Last 5 Years』について間接的に聞いていた水田。そのときは将来、自分がジェイミーを演じるとは夢にも思わなかった。『The Last 5 Years』は小説家のジェイミーと駆け出しの女優のキャシーの5年間の物語。ジェイミー目線では恋に落ちるところから決別まで、キャシー目線では愛の終わりから幸福な恋人時代までを逆行する形で描く。2人の時間軸が合うのは幸せの絶頂期となる結婚式のシーンのみ。全編“ほぼ歌”で構成され、ジェイミーとキャシー以外の登場人物はなし。たった2人だけのミュージカルで、それゆえ山本も「本当に難しい作品」と話していたという。「耕史さんにジェイミーを演じますと報告したとき、『マジで難しいよ。できるのか、お前』というのが最初のリアクション。愛のあるプレッシャーをかけられましたね」と振り返る水田。細かな役作りの話はしていないが、「耕史さんは『この作品はミュージカルだけど“芝居”だから』と繰り返し言われました。僕が歌のスキルを伸ばしたいと言ったら『ある意味で歌になりすぎないようにしなよ。やっぱり歌も芝居だ』と。そう教えてくれました」と明かす。山本との出会いは2014年に上演されたミュージカル『オーシャンズ11』。作品が終わっても交流は続き、毎日飲みに行っていた時期もあった。「俺の青春時代は耕史さんとの飲みの思い出ばかり。耕史さんがご結婚される前は朝まで飲んで、耕史さん家に行って、Hulu見ながら寝落ちする…というループをずっとしていました。どれだけ奢ってもらったか(笑)」。2人でいるときの会話は「記憶に残らないような話ばかり」と笑う水田だが、「20回に1回は役者として悩んでいることを口にすると、親身になって相談に乗ってくれる。本当に兄貴肌なんです」という。「正直に言うと、役者を辞めようと思ったことがあった。若気の至りで色んなことを人のせいにしてしまっている時期で、もう全部1回投げ出したくなった。そのとき耕史さんに『辞めようと思う』と言ったことが、実は1回だけあるんです」。そのとき返ってきた反応は、水田の予想を反するものだった。「当時の耕史さんなら『辞めたければ辞めろ、やりたいことやれ』と言うだろうと思っていたんです。でも、耕史さんは『辞めるな』と。『続けることに意味があるから、お前は続けろ』と言われて、意外でした。俺は本気で相談しているわけではなく、軽い感じだったけど耕史さんはガチで返してくれた。その言葉が意外だったからこそ記憶に残っていますし、忘れられないです」と感慨深い。「いま役者を続けてきてよかったと思うので本当に感謝ですね。『辞めろ』と言われていたら今ここにいないかもしれない」と山本に頭があがらない。●相手役は昆夏美「リアリティのある関係性になれれば」難易度が高い作品だけでなく、尊敬する先輩が演じた役を継ぐことになる。「彼が演じた役を果たして自分ができるのか、難解な曲を歌えるのか」。悩みは尽きないが、「楽曲をただの歌として捉えていくと、1つの曲という認識で終わってしまう。劇中に登場しない曲と曲の間の出来事、ジェイミーの心境や思いを真剣に考えないとただコンサートのように歌うだけで終わってしまう。そうならないようにしていかないといけない」と前を向く。水田の相手役、キャシーを演じるのはミュージカル女優の昆夏美。彼女とは初共演となる。「初共演ですが共通の知り合いが多くて、この間ビジュアル撮影で初めてお会いし、お互い『お話はよく聞いています』と挨拶しました。そのときに『同世代だから敬語止めよう』とも話しました。昆ちゃんと呼んでいます(笑)。年も近いので初対面に感じなかった。フランクに話せる方というのが第一印象です」と相性は抜群のよう。演出を担当する小林氏は水田・昆ペアについて、「とても現代的な感覚を持ち込んでくれそう」とコメントしている。“現代的な感覚”という表現について聞くと、水田は「その言葉に僕自身もしっくりきました」といい、「今のカップル、ニューヨークで夢を追いかけている人。どこかにいそうな人を演じられる2人。そういう意味で言ってくれたのではないか。リアリティのある関係性になれればいい」と自分たちペアならではの持ち味を出したいと意気込む。「ストーリーはファンタジーではなく、割と身近にある人間模様です。どうやって人と出会って、どう付き合うのか。そこに葛藤や、人間臭い誰しもが共感できるような普遍的なお話です。役や時代背景が難しい設定ではないので、心のフィルターを通したときに、どういうものが演技で出てくるのかなと今の段階で楽しみです。昆ちゃんと演出の香さんと濃密なディスカッションをして、誇りを持って演じたいです」。新演出となるミュージカル『The Last 5 Years』は6月28日から7月18日まで東京・オルタナティブシアター、7月22日から25日まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて上演。水田と昆のほか、木村達成と村川絵梨、平間壮一と花乃まりあが出演する。
2021年06月08日2002年のオフ・ブロードウェイ初演以降、再演を重ね、2014年には映画化もされた人気ミュージカル『The Last 5 Years』。ニューヨークに住む俳優の卵のキャシーと、成功し始めた小説家のジェイミーのカップルが、出会い、結婚し、別れを選ぶまでの5年間を、それぞれ真逆の時間軸から描く。そこでジェイミー役の木村達成、水田航生、平間壮一の3人に、作品にかける想いを聞いた。観る者をグッと引き寄せる共感力――世界中で愛される名作ですが、その魅力はどんなところにあると思いますか?平間やっぱり一番は曲の素晴らしさだと思います。物語としては結構ビターな内容ですが、人間の愛おしさであったり、寂しさであったりを、音楽の力でポップに表現している。そこがこの作品の魅力かなと思います。木村男女で起こり得ることって、人種とかに関係なく、誰もが共感出来るものだと思うんです。そんなところがお客さんの心をグッと作品に引き寄せる、前のめりにさせるスパイスのひとつではないかなと思います。水田この作品を通して思うのが、人って完璧じゃないなということ。人間が絶対に持っているエゴだったり、嫉妬心だったり、浮気心だったり……。平間浮気心は誰もが持っているものではないですよ(笑)。水田いや、僕は持っているんですよ…ってやめなさい!(笑)なんかそういう人間っぽいところが、観ていて共感出来ると思いますし、魅力でもあるのかなと思います。――3ペアでの上演というのが本企画の面白さですが、ジェイミー役の顔ぶれを知った時の心境は?平間全編、曲で綴られる作品ですが、アーティストさんや歌手の方ではなく役者さんがキャスティングされていたことが嬉しかったです。この作品は“お芝居が大事なんだ”っていう安心感がありましたね。水田僕はよく知っているふたりでよかったと思いました。影響されてしまうのが怖くて、他のジェイミーの芝居はあまり見たくないんですが、このふたりなら自分なりのペースで進められそうな気がします。木村すごく楽しみだなって思いました。ただ僕もふたりの芝居は見たくないんですが、キャシー役のふたりは見てみたいと思っていて。自分がジェイミーとして見るキャシーと、おふたりとやるキャシーはどう違うのか、かなり気になります。水田確かに、それはあるかもね。…いや、でもやっぱり僕は一杯引っかけてからじゃないと見られないなぁ(笑)。平間・木村ハハハ!平間でも同じじゃないと思えば楽じゃない?水田そうかも!絶対にそれぞれ別物になるだろうからね。――演じられるジェイミーですが、現段階ではどんな人物として捉えていますか?平間男!って感じですよね。自分の思うがままに突き進んでいる奴っていうか。水田こういう男、女性は嫌いでしょ?って思います(笑)。絶対キャシーの友達は、ジェイミーのことが嫌いだろうなって。木村うん。「キャシー、絶対やめな!」って言われているはず(笑)。でも共感できるところも多いというか。こういう職業なので、キャシーがジェイミーに嫉妬する気持ちもよくわかって。その分、お客さまにもより明確に、ふたりの気持ちを伝えることが可能なんじゃないかなと思います。愛を持って作品に挑む演出家・小林香――今回は小林香さんによる、新演出版での上演となります。水田以前日本で上演された時はスズカツ(=鈴木勝秀)さんが演出をされていて、男性の目線から演出する良さがあったと思うんです。でも今回小林さんが手がけられることで、これまで見られなかった女性の視点からの演出もあると思いますし、役者にとってはとても自由にやらせていただける演出家さんなので、ディスカッションの時間を大事に稽古していけたらと思います。木村僕は初めましてなんですが、時に優しく、時に厳しく接してくださるとありがたいですね。そして感覚が研ぎ澄まされる、ゾーンに入れるような演出をつけてもらえると嬉しいなと。ゾーンに入る瞬間が多ければ多いほど、僕は素敵な作品になると思うので。平間役者って僕みたいな感覚派で動くタイプだったり、緻密に組み上げていくタイプだったり、いろいろなタイプがいると思うんです。でも香さんは、そのどのタイプにも対応出来る演出家さんというか。しかも作品に対してすごく愛を持って挑まれるイメージがあるので、その香さんの手でこの作品がどう新しくなるのか、楽しみしかないですね。――最後に、読者にメッセージをお願いします。平間観客の皆さんと共感出来る空間になればいいなと思いますので、ぜひ“傷の舐め合い”をしに来てください(笑)。木村舞台上にたったふたりで、歌はもちろん、いろいろなものを伝えなければいけないプレッシャーはとても大きいです。でも頑張って、素敵な瞬間を作れたらと思いますので、ぜひ劇場にお越しください。水田とても期待度の高い作品だと思いますので、そこに向かっていくには並大抵の精神力と技術力では足りないと思います。どこまで自分を高めていけるかが課題ですし、お客さまには日常の幸せやかけがえのないものの尊さなどを感じてもらえたらなと思います。取材・文:野上瑠美子撮影:源賀津己公演情報ミュージカル『The Last 5 Years』作詞作曲・脚本:ジェイソン・ロバート・ブラウン演出:小林香訳詞:高橋亜子振付:桜木涼介出演:木村達成×村川絵梨、水田航生×昆夏美、平間壮一×花乃まりあ【東京公演】2021年6月28日(月)〜7月18日(日)会場:オルタナティブシアター【大阪公演】2021年7月22日(木・祝)〜7月25日(日)会場:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールチケット情報
2021年05月14日とある男女の出会い〜別れを描いたミュージカル『The Last 5 Years』で、すれ違う恋愛関係の二人に扮する平間壮一と花乃まりあ。初対面となったビジュアル撮影を終え、作品や登場人物について考察しあう胸の内に耳を傾けた。『Songs for a New World』『パレード』などで知られるジェイソン・ロバート・ブラウンが作詞・作曲・脚本を手がけ、2001年に米・シカゴにて初演された本作。山本耕史を中心とする日本人キャスト版でも繰り返し上演されたこの作品を、今回は小林香の新演出で届ける。配信も予定されており、没入感のある観劇体験が期待できそうだ。平間壮一花乃まりあ平間と花乃が演じるのは、活躍し始めた小説家ジェイミーと女優の卵キャシー。この二人が出会って結婚し、別れにいたる5年間をそれぞれの立場から綴るストーリーだが、ジェイミー視点では出会いから別れまで、キャシー視点では別れから出会いまでを辿る。双方の時間軸が逆方向に進み、時に交錯する構成はどんな劇効果をもたらすのかーー。そう尋ねると、花乃は「別れた恋人を思い出す時の性差を表しているのかもしれません」とコメント。聞けば「女性は別れ際から遡ってサッパリ忘れていくのに対して、男性は出会った日から順にエピソードを思い出すから感傷に浸りがちなのでは」という。「でも冒頭のキャシーは別れを悲しむ描写がなされているから“こうあって欲しい”という男性の願望が反映された存在なのかも」とも。この指摘に「すごい、言われてみればそうかも!」と賛同する平間は、ジェイミーの役どころを「夢に向かって突っ走る、単なる少年」と分析する。劇中では、仕事で成功を収めるジェイミーに対して、女優として芽が出ないキャシーは次第に劣等感を募らせていく。「ジェイミーなりに彼女を大切に想っているけど、それは自分にとって都合のよい愛し方をしているだけ」「ラストシーンにはそんな彼の人間くささがふんだんに現れている気がしますね」と続く。キャストは平間×花乃ペアのほか、木村達成×村川絵梨、水田航生×昆夏美も予定されている。他のカップリングに負けない特徴をどのように打ち出すのかーー。そう聞くと、花乃は「登場人物の中に、演じる役者らしさがにじむことで差別化できる気がします。観客の皆さんに“リアル”を感じていただきたい」と意気込んだ。その言葉を受けた平間も「男女のリアルを描くからこそ“悩んでいるのは自分だけじゃない”と共感できる。ご覧になった方の心が軽くなるような舞台にできたら」と語り、インタビューを結んだ。取材・文:岡山朋代公演情報ミュージカル『The Last 5 Years』作詞作曲・脚本:ジェイソン・ロバート・ブラウン演出:小林香訳詞:高橋亜子振付:桜木涼介出演:木村達成×村川絵梨、水田航生×昆夏美、平間壮一×花乃まりあ2021年6月28日(月)〜7月18日(日)会場:オルタナティブシアター※大阪公演も上演予定チケット情報
2021年04月28日4月3日より大阪、名古屋と上演してきたBroadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』の東京公演がTBS 赤坂 ACT シアターにて4月17日に開幕。『ハミルトン』で全世界に新風を贈ったブロ-ドウェイの異端児リン=マニュエル・ミランダが原案・作詞・作曲を手掛けた出世作「イン・ザ・ハイツ」。ラップ、サルサ、ヒップホップと魅力溢れるラテンのリズムに乗せて多くの観客を魅了するエネルギッシュなミュージカル作品で、日本版の上演は初演以来約7 年ぶりとなる。Wキャストで初演に引き続き主人公のウスナビを演じるMicro[Def Tech]は、「今回、本当にまったく違うものに生まれ変わっています。サウンドもそうですし、中身もすべて刷新して、これが本当の『イン・ザ・ハイツ』だと僕は確信しています」と自信をみせる。「セリフの中でもスペイン語がかなり足され、内容を含めて、より本国の『イン・ザ・ハイツ』を届けられる」と、初演から変わった点を述べた。物語のもう一人の主人公であるウスナビの幼馴染・ベニーをW キャストで演じるのは、林翔太と東啓介。劇中楽曲にラップが多いことについて、林は「櫻井翔くんとか、自然と先輩のラップ映像を観ちゃいましたね」と、ジャニーズ事務所の先輩のラップを気にかけていたことを明かしつつ、「Microさんから最初に『自分の声でラップを録音して、それをオリジナルのテンポよりも速いテンポで聴いて練習すると覚えやすいよ』とアドバイスしてもらったので実践していました」と語り、 他にも家でラップのように発声練習をしていた様子を報道陣に披露した。一方、東は「シンプルに音楽を楽しむことであったり、台本に書かれている伝えたいものを素直に表現することが大事なのかなと思っていて。ラップの表現は海外のアーティストの方を見たり、本家の音楽をたくさん聴いたり、自分なりに解釈しながらやっていました」と振り返った。また、毎公演全楽曲を楽しみにしているというソニー役の阪本奨悟は、「今回、生のバンドが入ってお届けしているんですけど、全曲が良いバランスで絶妙に照らし合っているというか、作品のカラーが濃く出ているので楽しみにしていただきたいです」と本作ならではの演出についても触れた。上演は4月28日(水)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。取材・文・撮影:能一ナオ公演情報Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』原案・作詞・作曲:リン=マニュエル・ミランダ脚本:キアラ・アレグリア・ウデス演出・振付:TETSUHARU翻訳・訳詞:吉川徹歌詞:KREVA音楽監督:岩崎 廉出演:Micro、平間壮一(Wキャスト) / 林翔太、東啓介 (Wキャスト) / 田村芽実 / 石田ニコル / 阪本奨悟 / エリアンナ / 青野紗穂 / エリック・フクサキ / 山野光 / 戸井勝海 / 未来優希 / 田中利花 / 他上演中~2021年4月28日(水)会場:東京・TBS赤坂ACTシアター
2021年04月19日Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』東京公演の公開ゲネプロが17日に東京・TBS赤坂ACTシアターで行われ、Micro[Def Tech]、平間壮一、林翔太、東啓介、田村芽実、石田ニコル、阪本奨悟が取材に応じた。同作は『Hamilton』で全世界に新風を贈ったブロ-ドウェイの異端児、リン=マニュエル・ミランダが原案・作詞・作曲を手掛けた出世作。オフ・ブロードウェイからオン・ブロードウェイに上り詰めると、すぐに観客や批評家達を虜にし、2008年のトニー賞をはじめ数々の演劇賞を受賞した。ラップ、サルサ、ヒップホップと魅力的なラテンのリズムにのせて、マンハッタン北西部の移民が多く住む町・ワシントンハイツの人々を描いたミュージカルで、ジョン・M・チュウ監督による映画も2021年に公開を予定しており、今回初演以来7年ぶりとなる日本版の公演となる。ヘアサロンで働きながらハイツの外の世界に憧れている女性・ヴァネッサを演じた石田。道を歩けば男性達からナンパされ、主人公・ウスナビ(Micro、平間)からも想いを寄せられるヴァネッサはクラブでも様々な男性からダンスを申し込まれる。石田は真っ赤なミニスカートを美しく翻し、妖艶なダンスを披露。また、力強い声で切ないヴァネッサの心情を歌い上げた。今回が4回目の舞台出演となった石田は「本当に、このヴァネッサをさせていただくということはプレッシャーでしたし、シナリオもWキャストで学ぶことが多く、初挑戦のことがたくさんある」と心境を明かす。「毎回毎回違う新しい新鮮な感覚で『イン・ザ・ハイツ』の中で生きていけることが嬉しいので、改めてミュージカルも楽しいなと思うことが出来ました」と、魅力を語った。
2021年04月17日ブロードウェイ・ミュージカル『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』のプレビュー公演が3月27日(土)、28日(日)に鎌倉芸術館 大ホールにて上演、本公演は4月7日(水)から28日(水)まで大阪、愛知、東京にて上演される。ウスナビ役・Micro[Def Tech](平間壮一とWキャスト)、ベニー役・林翔太(東啓介とWキャスト)の公開ゲネプロをレポートする。“ブロ-ドウェイの異端児”リン=マニュエル・ミランダが原案・作詞・作曲を手掛けた本作は、オフ・ブロードウェイで上演成功後、ブロードウェイに進出し、トニー賞の最優秀作品賞、グラミー賞最優秀ミュージカルアルバム賞をはじめ数々の賞を受賞したヒット作。日本版は初演以来7年ぶりの上演となり、演出・振付は初演同様TETSUHARU、サルサやヒップホップの楽曲が中心となる本作の日本語詞はヒップホップアーティストのKREVAが手掛けている。また、主人公ウスナビ役は、初演から続投のMicro(マイクロ)と、今作より参加の平間壮一がWキャストで演じる。マンハッタン北西部、移民が多く住む町「ワシントンハイツ」を舞台に、ドミニカ系移民で両親の遺した雑貨店を守るウスナビ(Micro/平間)や、幼馴染のベニー(林/東)、ハイツの希望の星として名門大学に進学して町を出たニーナ(田村芽実)、ウスナビが思いを寄せるヴァネッサ(石田ニコル)、ウスナビの従兄弟で弟分のソニー(阪本奨悟)たちが、問題や悩みを抱えながらもそれぞれの“居場所”を見つけていく姿を描く。音楽は、登場人物たちのルーツ同様ラテン系で、ミュージカルではあまり聴くことのないラップも多く取り入れられているが、トニー賞もグラミー賞も受賞している楽曲はどれも秀逸。耳に楽しく、心にやさしく、すんなりと作品の世界に引き込んでくれた。Microのハスキーで温かな歌声はこの作品の魅力そのもので、そこに林をはじめ田村、石田らの生き生きとした歌声、山野光らのキレのいいダンスが賑やかに加わり、この『イン・ザ・ハイツ』の物語が色とりどりに輝いていく。劇中、登場人物たちはそれぞれに岐路を迎える。そこから一歩踏み出す様を描く楽曲や表現は、ミュージカルそのものの魅力をも感じさせるもので、物語としても、エンターテインメントとしても、幅広い人に薦めたい作品だと感じた。本公演は4月3日(土)・4日(日)に大阪・オリックス劇場、4月7日(水)・8日(木)に愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、4月17日(土)~28日(水)に東京・TBS赤坂ACTシアターにて上演。文:中川實穂
2021年03月31日現代のブロードウェイを代表する才能、リン=マニュエル・ミランダが原案と作詞作曲を手がけて主演も務め、2008年のトニー賞に輝いたミュージカル『イン・ザ・ハイツ』。ミランダのアメリカでの名声がどれほどかというと、2015年に生み出した大傑作『ハミルトン』が“ミュージカル界”の枠には収まり切らない人気と話題を博し、Time誌の「最も影響力ある100人」特集号で表紙を飾ったほどだ。そんな彼のあふれる才気を存分に感じ取ることができ、また彼のラップ詞を見事に日本語にしたKREVAの偉業にも触れることができる日本版『イン・ザ・ハイツ』が、3月27日より7年ぶりに再演されている。Wキャストのうち、平間壮一がウスナビ役を、東啓介がベニー役を務めた2日目のゲネプロを取材した。舞台はマンハッタン北西部、ヒスパニック系移民が多く住む町ワシントンハイツ。独立記念日前後の3日間にそこで起こった様々な出来事が綴られていく物語だが、一般的なミュージカルのように、“物語をドラマチックに盛り上げるために歌がある”のではない。ハイツの日常、宝くじ当選騒動、停電の喧噪を、それぞれたった1曲で伝え切ってしまう《In the Heights》、《96,000》、《Blackout》。登場人物一人ひとりが葛藤や決断を吐露するなかに、各々の歩んできた人生や信念までもが浮かび上がってくるソロナンバー群。ウスナビとヴァネッサ(石田ニコル)、ベニーとニーナ(田村芽実)というふた組のカップルの関係性の変化を、局面ごとに異なる曲調が表すラブソングたち。『イン・ザ・ハイツ』は、そもそも“ドラマチックな歌に導かれるようにして物語が編まれていく”ミュージカルなのだ。登場人物の人種や世代に応じても曲調が使い分けられているとは言え、身体を突き動かすようなラテンのリズムに貫かれている点は全曲に共通しており、日本版キャストにとっては挑戦だっただろう。そんななか、平間はラップに違和感なく感情を乗せてどこかいたずらっ子的なウスナビを造形し、東は持ち前の豊かな声量でベニーの野心と恋心を熱く表現。田村と石田の日本人離れした声帯の強さとリズム感、大人チーム(田中利花、戸井勝海、未来優希)のさすがの表現力、阪本奨悟の軽やかな存在感なども印象に残る。わけても出色はダニエラ役のエリアンナで、彼女が中心となって歌う第二幕の《Carnaval del Barrio》は、TETSUHARUによる情熱的な振付ともあいまって大きな見どころ――ならぬ、“つい一緒になって身体が動いてしまうどころ”となっていた。4月3日(土)・4日(日)に大阪・オリックス劇場にて上演、その後愛知・東京公演を予定している。取材・文:町田麻子撮影:源賀津己公演情報Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』原案・作詞・作曲:リン=マニュエル・ミランダ脚本:キアラ・アレグリア・ウデス演出・振付:TETSUHARU翻訳・訳詞:吉川徹歌詞:KREVA音楽監督:岩崎 廉出演:Micro、平間壮一(Wキャスト) / 林翔太、東啓介 (Wキャスト) / 田村芽実 / 石田ニコル / 阪本奨悟 / エリアンナ / 青野紗穂 / エリック・フクサキ / 山野光 / 戸井勝海 / 未来優希 / 田中利花 / 他【大阪公演】2021年4月3日(土)・4日(日)会場:オリックス劇場【愛知公演】2021年4月7日(水)・8日(木)会場:日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール【東京公演】2021年4月17日(土)~2021年4月28日(水)会場:TBS赤坂ACTシアターチケット情報:
2021年03月31日NYのヒスパニック・コミュニティに生きる人々の人間模様をラテンのリズムに乗せて描く、2008年のトニー賞受賞ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』。その日本版の7年ぶりとなる再演で、主人公ウスナビ役に平間壮一が、その幼馴染のアフリカ系青年ベニー役に東啓介がそれぞれ挑む。稽古場のふたりを直撃すると、“なかなかないほど最高のカンパニー”がすでに立ち上がっているようで……?初対面の時から空気感が合っていた――まずはご出演が決まった時の、“楽しみだったポイント”と“不安だったポイント”をお聞かせください。平間楽しみだったのは、ラップができることですね。自分がずっと触れてきた文化なので。東あ、そうなの?平間うん、ダンスとかのストリート文化っていう意味で。ラップ自体も、“やっていた”とまでは言わないけど、役者になる前、自分で韻を踏んだ歌詞を書いていた時期もあって。東へ~、だからうまいんだ。壮ちゃんのラップ、マジでカッコイイっす!平間やったー!(笑) 不安だったのは、MicroさんとWキャストだってこと。Def Techは憧れのアーティストさんだったから、同じ役っていうのはやっぱりプレッシャーでした。東僕は壮ちゃんと逆で、ラップは今まで全く触れてこなかった分野。だからそこが不安ポイントで、楽しみだったのは共演者の皆さんですね。特に壮ちゃんとは、同じ役をWキャストでやったことはある(編集部注:2020年『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~』出演時)けど共演は初めてだから、新たな一面を見られるのがすごく楽しみでした。――とても仲が良さそうですが、きっかけはそのWキャストの時?平間そうですね。初対面の時からなんか、空気感が合う感じがあって。稽古を通して仲が深まったというより、最初から深くてそこからずっと同じという感じです(笑)。東年齢的にはね、壮ちゃんのほうがすごく先輩なんですけど。平間でもとんちゃん(25歳)が落ち着いていて、僕(31歳)がちょっと年下に見られるタイプだから、今はふたりとも28歳くらいとして接してる感じじゃない?(笑)東確かに(笑)。自粛期間中もふたりで、毎日のように電話したりネットつないでゲームしたりしていて。大体いつも、今日の報告から始まり(笑)。平間何時に起きたよ~、こんなことがあったよ~って(笑)。東だからもう、仕事仲間っていうより地元の友達みたいな感じなんですよ。平間そうだね。今回は役も地元の幼馴染って設定だから、すごく自然にお芝居ができていて。東うん、本当にやりやすい。ウスナビの従弟のソニー(阪本奨悟)も含めた3人の関係性が、すでに成り立ってる感じがします。こんなにやりやすいの初めて(東)困っていることが全然ない(笑)(平間)――そんな仲良しのおふたりが思う、お互いの役者としての魅力とは?東壮ちゃんはね、ズルイんですよ。ふわ~って来てうぇ~いってやるのにちゃんと出来てて、どこでスイッチ入ったの!? みたいな(笑)。Wキャストの時もそうで「とんちゃん先いいよ~」って言うから俺からやったら、あとからパッパーってやって持ってっちゃうから、ちょっとちょっと! と思ってました(笑)。多分、自分の持ってるもので役を作るのが上手いんでしょうね。かけ離れた役を演じる時でも、自分が近寄るんじゃなく、自分を投影してやってるんだろうなって。平間そうですね。最初に台本を読む時から、自分がこの状況に置かれたら何て思うだろうって思いながら読んで、1回そこで自分が経験しちゃうから、演じてるつもりがあんまりないんですよね。とんちゃんはわりと、その場その場で感じたことを重視してる気がする。東そうだね。相手が投げかけてくれたことに対して、じゃあこう行くぜ、みたいな感じ。平間どっちにしても、台本を教科書みたいには思ってない。そこはなんか、似た感覚を持ってるのかなと思います。台本がそのまま歩いてるみたいな芝居は目指してないというか。東そうそう、台本通りでいいならAIが演じればいいじゃん、みたいな(笑)。そこが似てるから、今回すごくやりやすいのかな。俺、こんなにやりやすいの初めてなんですよ。平間僕も、困っていることが全然ない(笑)。ふたりが合っていて、ふたりともそれぞれの役に合っていて、この作品にも合ってるってことなのかな~と思います。得意のラップでド直球になるウスナビは“こち亀”の本田速人タイプ?!――改めて、ウスナビ役とベニー役について今、感じていることを教えてください。平間ウスナビはですね、難しいなと思ってるのが、「俺はこれがしたいんだ!」という明確なものがないところ。自分のホームを見つけたいっていうふわっとした夢はあるんですけど、それに向けてどう動くとかがないんです。ピュアで不器用で、なのにラップはうまいっていう設定を持ってるから、その擦り合わせが難しいなって。東確かに。しかもラップになるとさ、結構ド直球にものを言ったりするじゃない。セリフの時は「いや……」みたいな感じなのに、ラップになると「俺はこうするんだ!」ってなる。平間そう! 大好きなヴァネッサ(石田ニコル)にも、普段は気持ちを伝えられないのに、ラップだと結構ストレートに言っちゃうから(笑)。東あれじゃない? バイクに乗ると豹変する(漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の)本田速人タイプ(笑)。平間あ~、ラップになると豹変するみたいな(笑)。日本語に訳してる難しさもあると思うんですけど、そのあたりを今は探っている最中ですね。ベニーは?東何かをバネに生きてるな~って感じがすごくする人ですね。ウスナビに比べると分かりやすくて、ニーナ(田村芽実)と付き合いたい! 自分の会社を持ちたい! 人種差別を越えたい! っていうのがはっきりあるから、熱量は出しやすい。演じてて楽しいです。平間うん、楽しそう(笑)。でもベニーって、バックグラウンドはあんまり描かれてないでしょ。東そうだね、アフリカ系なのにヒスパニックのコミュニティにいる理由が書かれてないから、そこは自分で考えなきゃいけない。今のところは、差別されることもあるけど、味方もいるから居心地がいいのかなって。それに、どこに行っても差別は受けるから、だったらここで頂点に立ってやるぜ! みたいなのがあるのかなって思ってます。個性豊かなキャスト4名で演じる全く異なるウスナビ&ベニー――おふたりともWキャストですが、お稽古はどのように進んでいるのですか?東今は初日チーム(Micro&林翔太)と2日目チーム(平間壮一&東啓介)に分かれてすることが多いですね。だからMicroさんのウスナビと組む時には、ベニー像も変えたほうがいいのかもしれないなとは思います。平間演出・振付のTETSUHARUさんの作り方として、この役はこういう設定だからこうしてください、っていうのがあんまりないんですよ。役者の個性を引き出そうとしてくださるから、今はウスナビとベニーがふたりずついるっていうより、4つの役があるみたいな感じで(笑)。東ほんっとそう! 翔太君と僕では、体格も声質も全然違いますし。平間とんちゃんは夢に熱く向かってる人で、林君は真面目な好青年っていう感じだよね。東翔太君はなんか、頭がいい感じ。で、俺はパワープレイみたいな(笑)。平間Microさんと僕も持ってるものが違うから、どうしたって全くの別物になる。もちろんある程度のバランスはこれから取っていくと思いますけど、組み合わせによって全然違う関係性になるっていうのも、今回の面白さかもしれないですね。『イン・ザ・ハイツ』のコミュニティさながらのカンパニー――この作品の大きな魅力である、音楽についてもお聞かせださい。聴く側をノセる力が絶大だと思うのですが、歌う側としてはどんな感覚なのでしょう?平間僕も初演を観た時、弾まずにはいられない音楽がすごいなって思いました。それってどこから来るのかなと思っていたら、今回のキャストのエリック(・フクサキ)君っていうペルー出身の子に、向こうの人はどんな曲も「タッタッタ、ンタタ」ってリズムを取るんだって教わって。言われてみたら『イン・ザ・ハイツ』の曲って、全部にそのリズムが潜んでるんですよ。東確かに、裏にずっといるね、そのリズム。平間だからマジックにかけられたみたいに乗っちゃうんだろうなって。東歌う側の感覚ってことで言うと、稽古ピアノよりカラオケ音源のほうがやりやすいっていう珍しい作品ですね。「タッタッタ、ンタタ」を見失うと歌えなくなっちゃうんですよ。平間なるね~。だから今日、気持ち良かったもんね、初めてカラオケでやって。東マジで気持ち良かった! お客さんも絶対にノセられちゃうと思います。平間エリック君がいてくれることで、『イン・ザ・ハイツ』の信憑性が増す気がするよね。音楽だけじゃなく、スペイン語のこととかも色々教えてもらえて、すごく勉強になってます。――音楽以外の魅力、みどころについてはいかがですか?平間この作品の魅力はもうね、なんか本当、人間味!(笑) かわいい人ばっかりだけど、なかでも一番魅力的なのはやっぱりアブエラかな。東そうだね、本当に象徴だと思う。演じる(田中)利花さんがまた、めちゃくちゃ素敵で!平間ね~! 利花さんが初めて稽古場に入ってきた瞬間、みんな「アブエラー!」みたいになっちゃって、帰る時には利花さんも「みんな愛してるよー!」とか言ってて(笑)。東最高だったよね!平間音楽監督さんなんか、利花さんが台本を持って歌った段階からもう泣いちゃってたし(笑)。とにかく愛おしい方だなあって思います。東しかも、パッションもめちゃくちゃあって。利花さんを中心に本当のコミュニティみたいになってて、最高のカンパニーだなって思います。なかなかないですね、稽古が終わる時「ああもうちょっとここにいたかったなあ」って思うこと。平間うん、なかなかない環境。稽古場に行く時も終わって家に帰る時も、“ホームに帰る”みたいな感覚になれるんです。――最高の環境で作られる『イン・ザ・ハイツ』、まずます楽しみです! 最後に、宝くじが当たったかもしれないという場面で歌われる大ナンバー「96,000」にちなんで。もし1千万円当たったら、おふたりなら何に使いますか?東……とりあえず、いい家具を揃えて自分の住んでる場所を完璧にする(笑)。平間ああ、冷蔵庫をグレードアップさせたりね(笑)。東あとなんか、一本の木でできた机を買ったり(笑)。平間そしたら僕は、ゲーム機を揃える……ヤバいな、ふたりとも答えがインドア派すぎる(笑)。でもね、1千万ってちょっと微妙じゃないですか? もっと大きな額だったら、人助けというか、きれいな水が出ない国に井戸を掘ったり出来るなぁって。東ちょっと、そういうのやめてもらっていい? 俺がめちゃくちゃ自分のことしか考えてない人みたいになるんだけど(笑)。平間いや(笑)、それするには1千万じゃ足りないってことを言いたかったの。東確かに、自分で使うしかないくらいの額なんだよね。平間そうそう。それなのにハイツの人たちは、当たったらカーニバルしちゃおうぜ! くらい盛り上がってて、本当にかわいいなって。だからやっぱり、この作品の魅力は人間味!(笑)東そうだね。人間味あふれる『イン・ザ・ハイツ』、早く皆さんに観てもらいたいです!取材・文:町田麻子撮影:源賀津己平間壮一さん、東啓介さんのサイン入りチェキを3名様にプレゼント! ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=5c2c1b60-a6ad-4d6f-b16a-c6299ec560a7&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。公演情報Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』原案・作詞・作曲:リン=マニュエル・ミランダ脚本:キアラ・アレグリア・ウデス演出・振付:TETSUHARU翻訳・訳詞:吉川徹歌詞:KREVA音楽監督:岩崎 廉出演:Micro、平間壮一(Wキャスト) / 林翔太、東啓介 (Wキャスト) / 田村芽実 / 石田ニコル / 阪本奨悟 / エリアンナ / 青野紗穂 / エリック・フクサキ / 山野光 / 戸井勝海 / 未来優希 / 田中利花 / 他【神奈川公演(プレビュー公演】2021年3月27日(土)・28日(日)会場:鎌倉芸術館 大ホール【大阪公演】2021年4月3日(土)・4日(日)会場:オリックス劇場【愛知公演】2021年4月7日(水)・8日(木)会場:日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール【東京公演】2021年4月17日(土)~2021年4月28日(水)会場:TBS赤坂ACTシアター公式サイト: チケット情報:
2021年03月13日ブロードウェイ・ミュージカル『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』が4月17日(土)から28日(水)にかけて東京・TBS赤坂ACTシアターで上演される。この度、メインキャストの姿を収めたビジュアルが完成した。公式サイトではメインカットに加えてメインキャストの個別カットも公開されている。本作は、アレクサンダー・ハミルトンの生涯をヒップホップで描いた革新的なミュージカル『Hamilton』で全世界にその名を轟かせた鬼才リン=マニュエル・ミランダが原案・作詞・作曲を手掛けた出世作。オフ・ブロードウェイからオン・ブロードウェイに登りつめると、観客や批評家達から注目を浴びて2008年のトニー賞をはじめ数々の演劇賞を受賞し、2021年夏には映画も公開される予定の人気戯曲を21年春に日本で再上演する。演出・振付は、安室奈美恵やSMAP、AKB48などJ-POPの振付師としても知られ、ミュージカル『刀剣乱舞』振付やオリジナル・ミュージカル『THE CIRCUS!』シリーズの企画・構成・演出・振付と幅広く活躍するTETSUHARUが、初演から引き続き手がけ、ラップ、サルサ、ヒップホップと魅力溢れるラテンのリズムに乗せて多くの観客を魅了する、エネルギッシュな“新王道”ミュージカルを創り出す。主人公・ウスナビ役は初演に引き続き、卓越したラップスキルと温かな演技で観客を魅了するMicro(Def Tech)と、ミュージカル『RENT』での好演も記憶に新しい注目の実力派平間壮一がWキャストで務める。物語のもう一人の主人公である、ウスナビの幼馴染ベニー役のWキャストには、ミュージカルからストレートプレイまで幅広いジャンルで活躍する林翔太と、TVドラマや映画など映像分野へも躍進する東啓介。共演には、高い歌唱力と表現力で話題作への出演が続く田村芽実、モデル・女優・バラエティと幅広く活躍中の石田ニコル、舞台でも存在感を見せるシンガーソングライターの阪本奨悟、さらに、エリアンナ、青野紗穂、エリック・フクサキ、山野光、戸井勝海、未来優希、そして『レ・ミゼラブル』など数々の作品に出演し、圧倒的な印象を残す演技で定評のある田中利花といった、華と実力を兼ね備えた布陣となっている。■公演情報Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』<鎌倉・プレビュー公演>日程:3月27日(土)・28日(日)会場:鎌倉芸術館 大ホールチケット料金:S席 12,000円、A席 8,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可<大阪公演>日程:4月3日(土)・4日(日)会場:オリックス劇場チケット料金:全席指定 12,000円(税込)※未就学児入場不可<名古屋公演>日程:4月7日(水)・8日(木)会場:日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールチケット料金:全席指定 12,000円(税込)※未就学児入場不可<東京公演>日程:4月17日(土)~28日(水)会場:TBS赤坂ACTシアターチケット料金:S席 12,000円、A席 8,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可公式サイト: <キャスト>ウスナビ(Wキャスト):Micro(Def Tech)/ 平間壮一ベニー(Wキャスト):林 翔太 / 東啓介ニーナ:田村芽実ヴァネッサ:石田ニコルソニー:阪本奨悟ダニエラ:エリアンナカーラ:青野紗穂ピラグア・ガイ:エリック・フクサキグラフィティ・ピート:山野光ケヴィン・ロザリオ:戸井勝海カミラ・ロザリオ:未来優希アブエラ・クラウディア:田中利花ハイツの人々:菅谷真理恵、ダンドイ舞莉花、SATOKO MORI、戸塚慎、ICHI、TokoLefty、東間一貴、加藤さや香<全国共通>チケット一般発売日:2月20日(土)※本公演につきましては、公益社団法人全国公立文化施設協会や緊急事態舞台芸術ネットワークのガイドライン等の新型コロナウイルス感染対策の方針に従って上演いたします。※お客様から新型コロナウイルス感染者が発生した場合などにおける濃厚接触者の特定等の目的で、必要に応じて保健所等の公的機関へお客様の氏名及び緊急連絡先をご提供させていただく場合がございます。※出演者が変更になる場合がございます。その場合の払い戻しはいたしませんので予めご了承ください。※公演中止など主催者がやむを得ないと判断する場合以外の払い戻しはいたしません。※収容率50%で販売いたしますが、今後追加で販売する可能性がございます。予めご了承ください。※今後の新型コロナウイルス感染拡大状況によっては開演時間が変更になる可能性がございます。
2021年03月02日ブロードウェイミュージカル『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』が2021年春に再演決定、第1弾となるキャストも発表された。それに伴い、出演するMicro(Def Tech)や平間壮一、林翔太、東啓介、田村芽実、石田ニコル、阪本奨悟らのビジュアルとコメントも到着している。2008年の「トニー賞」で最優秀ミュージカル作品賞を含む4部門に輝き、2014年の日本初演では心打つストーリーとグラミー賞最優秀ミュージカルアルバム賞を受賞した楽曲で多くの観客を魅了。さらに来夏ハリウッド映画化も予定されている本作が満を持して戻って来る。作詞作曲・原案はトニー賞、ピューリッツァー賞、グラミー賞、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームの星を受賞するなど今やミュージカル界のみならずエンタテインメント界の最重要人物と言える『Hamilton』を産み出した天才リン=マニュエル・ミランダ。主人公ウスナビ役は初演に引き続き、卓越したラップスキルと温かな演技で観客を魅了したDef TechのMicroと、新たに「RENT」のマーク役での好演が記憶に新しい注目の平間壮一が抜擢された。そして物語のもうひとりの主人公である、ウスナビの親友・ベニー役には幅広い舞台での活躍が目覚ましい林翔太と舞台だけでなくドラマ、映画へも活躍の場を広げる東啓介が決定。さらに名門大学に進学するもある秘密を抱えてハイツに帰ってきたニーナ役として田村芽実、ヘアサロンで働きながらハイツの外の世界へ憧れているヴァネッサ役には石田ニコル、ウスナビの弟の様な存在のソニー役には舞台でも存在感をみせるシンガーソングライターの阪本奨悟。新たなメンバーが作品に加わり、物語にフレッシュな風を送り込む。また演出・振付を努めるのは初演に引き続き、安室奈美恵やSMAP、AKB48などの振付師として知られ、ミュージカル『刀剣乱舞』の振付、オリジナル・ミュージカル『THE CIRCUS!』シリーズの企画・構成・演出・振付と幅広く舞台でも活躍するTETSUHARU。作品中全編に散りばめられたRAPを中心とした歌詞を日本ヒップホップ界のレジェンド・KREVAが担当した。グラミー賞を受賞したヒップホップ、サルサ、メレンゲなどの心躍る音楽とパワー溢れるダンス、観た者の心に優しく染み渡り、明日を生きる力をくれる物語に期待したい。<ウスナビ役・Micro コメント>初ミュージカルでウスナビという大役を頂いた2014年の初公演から7年。待望の来春再公演。音楽家として、デフテックとして20年の歩みを進めてきた先にこれほどの素晴らしい舞台に立たせてもらうことができた経験を活かし、さらなる高みを目指しながら、今回最高のウスナビを演じ切り、完全燃焼していきます!<ウスナビ役・平間壮一コメント>やっとお知らせ出来る事が嬉しいです!とても好きな作品なんです。だから、自分が関われるとなって、めちゃくちゃ大切にしていきたいとも思いましたし、出演できるというだけで浮かれないように向き合っていきたいなと思っています。心からぶつかっていくキャストと心地よいリズム、心あったまるラブストーリーを感じに、ぜひ観に来てください!<ベニー役・林翔太コメント>ミュージカル「イン・ザ・ハイツ」初出演、すごく嬉しいです!今までミュージカルには何度か出演させていただきましたが、今回はまた新たな挑戦がたくさんありそうな予感がしています!新しい林翔太を見せられるよう頑張ります!<ベニー役・東啓介コメント>ミュージカル「イン・ザ・ハイツ」初出演とても嬉しいです。素敵な楽曲とストーリーで、これからキャスト・スタッフ全員で、この作品を作り上げていくのが楽しみでなりません。精一杯努力し、見にいらしてくださるお客様の心に残るものを届けたいと思います!<ニーナ役・田村芽実コメント>今回、「イン・ザ・ハイツ」にニーナ役として参加させていただけること、嬉しくて仕方ありません。ミュージカルには珍しい、力強く魅力的なラテン調の音楽で歌い、踊ることを今から夢想して、胸をときめかせています。今、この作品に参加できる喜びと共に、責任も感じています。観劇に来て下さるお客様ひとりひとりにしっかりと作品をお届けできるよう精?杯努めたいと思います。<ヴァネッサ役・石田ニコルコメント>今回ミュージカル「イン・ザ・ハイツ」に出演することができ、とてもとても嬉しく思います。この状況下ですが、舞台の上で皆様に会えることを願って、また新しい挑戦にチャレンジしつつ、全力で挑みたいと思っています。<ソニー役・阪本奨悟コメント>この度、ミュージカル「イン・ザ・ハイツ」にソニー役で出演させて頂くことになりました。2014年、日本人キャストでの公演でも話題となったブロードウェイミュージカルの傑作と言われるこの作品に出演できること、とても光栄です。今まで自分が経験したことがない要素が沢山ある作品かと思いますが、この作品から新しいことを学んで成長できるように精一杯頑張ります。皆さん、どうぞよろしくお願いします!■公演情報ブロードウェイミュージカル『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』2021年3~4月上演<会場>プレビュー公演:鎌倉芸術館大ホール大阪公演:オリックス劇場名古屋公演:日本特殊陶業市民会館ビレッジホール東京公演:TBS赤坂ACTシアター公演HP: 公式Twitter: @intheheightsjp()
2020年12月11日1996年のニューヨークでの初演以来、世界中で熱烈な支持を集め続けているミュージカル『RENT』 の3年ぶりとなる日本公演が、11月2日(月)から12月6日(日)まで東京・シアタークリエで開催されている。貧困、エイズ、ドラッグ、同性愛……様々な生きづらさを抱えながらも、1年=525,600分を“愛”で測ろうとする、イーストビレッジの若者たちの群像劇。ほぼ全役Wキャストのうち、平間壮一がマークを、甲斐翔真がロジャーを、遥海がミミを、加藤潤一がコリンズを、RIOSKEがエンジェルを、鈴木瑛美子がモーリーンを、宮本美季がジョアンヌを、吉田広大がベニーを演じた11月1日(日)のゲネプロを取材した。ミュージカル『RENT』ゲネプロより音楽の力は、魔法のように強大だ。例えば「どんな闇夜もやがて朝が」という『レ・ミゼラブル』の歌詞は、言葉単体だと「いやどんな明るい昼にもやがて夜が…」という反論を生みかねないが、歌になると聴く者すべてに希望を与えてしまう。同じように『RENT』を象徴する歌詞である「No day but today(過去もない、未来もない、今日という日を精一杯生きる)」も、音楽に伴われることで「いや明日のことも少しは考えよう?」という冷静な大人の反論を封じ込め、誰しもを刹那的な若者の気持ちにさせてしまうのだ。ニューヨークでのプレビュー公演前日に35歳の若さでこの世を去った、脚本・作詞・音楽のジョナサン・ラーソン自身の経験が元になっている『RENT』では、その力はさらに強大と言える。とはいえもちろん、誰が歌っても魔法がかかるというわけにはいかないなかで、今年の日本版『RENT』カンパニーは“魔法使い”の集まりのような印象。息を吸うように自然に歌うことのできるキャストが揃っているため、叫びのような歌声にも囁くような歌声にも、ジョナサン・ラーソンが音符に込めた魂と勢いがきちんと切実に乗っている。その上で一人ひとりがのびのびと、それぞれ役のキャラクターにも合った個性を発揮しているのは、“多様性の時代”の現れか。わけても遥海ミミと鈴木モーリーンは、観客の目と耳を釘付けにするに十分な出色のパフォーマンスを見せていた。キャストの熱演によって、そのポテンシャルを存分に引き出された形の名曲たちだが、なかでもやはり「Seasons of Love」は鉄板中の鉄板。少なくとも筆者は、あれほど少ない音数で確実に涙腺を刺激してくるイントロを持つ楽曲をほかに知らない。コンサートやテレビCMなどでも度々使われているため、誰もが一度は耳にしたことがあるだろうが、ミュージカルのなかで、『RENT』の世界の住人たるキャストとバンドによって奏でられるそれはやはり、格別の味わいだ。文:町田麻子ミュージカル『RENT』ゲネプロよりミュージカル『RENT』脚本・歌詞・音楽:ジョナサン・ラーソン演出:マイケル・グライフ出演:マーク:花村想太(Da-iCE) / 平間壮一(Wキャスト)ロジャー:堂珍嘉邦(CHEMISTRY) / 甲斐翔真(Wキャスト)ミミ:遥海 / 八木アリサ(Wキャスト)コリンズ:加藤潤一 / 光永泰一朗(Wキャスト)エンジェル:RIOSKE(COLOR CREATION) / 上口耕平(Wキャスト)モーリーン:フランク莉奈 / 鈴木瑛美子(Wキャスト)ジョアンヌ:宮本美季ベニー:SUNHEE / 吉田広大奈良木浚赫 / ICHI / コリ伽路 / 小熊綸 / 吉田華奈 /吉原シュート【東京公演】2020年11月2日(月)~2020年12月6日(日)会場:シアタークリエ【愛知公演】2020年12月11日(金)・12日(土)会場:愛知県芸術劇場 大ホール
2020年11月04日花村想太、平間壮一、堂珍嘉邦、甲斐翔真らが出演するミュージカル『RENT』が11月2日に東京・シアタークリエで開幕した。初日を控えた1日には公開舞台稽古が報道陣に披露されるとともに、出演陣が囲み取材で意気込みや心境を語った。『RENT』は20世紀末のNYを舞台に、貧困やHIV感染症、薬物依存症、同性愛といった様々な社会的困難に直面しつつ日々を懸命に生きる若者たちの姿を描く青春群像劇。1996年にオフ・ブロードウェイで初演されて以降、ブロードウェイでは12年4か月のロングランを記録したほか、15か国で上演されている世界的ヒットミュージカルだ。シアタークリエでは2008年から上演を重ね6度目の上演となるが、今年は海外在住の演出家はコロナ禍で来日が叶わずリモートでの演出という、例年にない状況を乗り越えての上演。しかし出演者たちは熱い情熱とひたむきさで、この作品特有の優しく愛情あふれる世界を描き出した。Wキャストの役どころが多い本作、1日の公開稽古には平間、甲斐のほか遥海、加藤潤一、RIOSKE、鈴木瑛美子、宮本美季(シングルキャスト)らが出演。2015・17年公演にも別の役柄で出演していた平間は、今回は語り部であるマーク役に初挑戦。今までのマーク役ともひと味違う、傷つきやすそうな繊細さと優しさのある、平間らしいマークを作り上げている。ロックシンガー・ロジャー役として初出演する甲斐もパッションある歌声で体当たりの演技を見せた。ほか、コケティッシュさと迫力ある歌声で聴かせたミミ役の遥海、抜群の歌唱力と天真爛漫なパフォーマンスを見せたモーリーン役の鈴木瑛美子らが印象的。若い才能がぶつかりあい輝く新生『RENT』の誕生となった。HIV感染症が死に直結していた90年代と今では社会情勢は大きく様変わりしているものの、特に今年は新型コロナウイルスが蔓延して、いつも以上に病や死、そして“不安”が身近にある人も多いだろう。そんな中での今年の『RENT』。会見で平間は「ソーシャルディスタンスなどで人との距離感があり、心が離れ通じ合えないこともある中ですが、信じる仲間、信じられるものがあれば強く生きていける。そういうものを『RENT』を通して伝えていきたい」と話し、甲斐は「今年の『RENT』はこれから先、二度とやることはできない。2020年版『RENT』は面白いと胸を張って言えます」と語った。おそらく観客にとっても今年の『RENT』は特別な『RENT』になるに違いない。公演は11月2日(月)から12月6日(日)まで同劇場にて。チケットは発売中。取材・文:平野祥恵
2020年11月04日1996年にオフ・ブロードウェイで初演されて以降、世界各国で熱狂的ファンを多く持つ人気ミュージカル『RENT』の製作発表会見が10月8日、都内で開催された。シアタークリエでは2008年から上演を重ね、今回は3年ぶり6度目の上演。会見は花村想太、平間壮一、堂珍嘉邦、甲斐翔真、遥海、八木アリサら、20名のキャストが登壇。登壇者はマウスシールドを着用し、会見の模様はYouTubeで生配信されるなど、withコロナの時代らしい会見ながら、ピースフルで愛に溢れた内容で、しっかりと『RENT』の世界観を伝えた。作品は20世紀末のNYを舞台に、家賃(RENT)を滞納するような貧困やドラッグ、HIV、セクシャルマイノリティといった社会的痛みに直面した若者たちが、時にぶつかりながらも愛しあい、夢を追いかける物語。オーディションを勝ち抜いて出演を掴み取ったキャストたちは、RENT出演経験のある者から初舞台の者まで、キャリアの差はバラバラなれど、それぞれが口々に作品に対する愛を語る。ビデオ・アーティストのマークを演じるのは花村想太と平間壮一。普段Da-iCEのメンバーとして活躍する花村はこれが初ミュージカル、対して平間はマーク役初挑戦ながら別の役柄で過去2回本作に出演している。花村が「僕はこの作品を観てミュージカルのステージに立ちたいという夢を持ちました。その夢がいま叶おうとしていることが本当に幸せです」と感慨深げに語れば、平間は「人生の中で何か整理がつかないことがあったときに、この『RENT』という場所が、皆さんの気持ちを受け取れる場所でありたい」と笑顔で語る。またファンから寄せられた「ここが見どころというシーンは?」という質問に対しては、花村が「全部……ですね」と答えると、平間が「間違いない、全部です!」と重ねるなど、息の合ったところも見せた。ほかにも3度目のロジャー役となる堂珍嘉邦が、コロナ禍で演出のアンディ・セニョールJr.が来日できずリモートでの演出となっていることに触れ「経験しているキャストが補えるものがあればいいなと思って毎日みんなと話したりしています」と語り、初挑戦でロジャーに挑む甲斐翔真が「『RENT』は嘘が通用しない。本物にならないといけないということは、とても怖く辛いことですが、『RENT』はそういう苦しい思いをして作り上げられるものだと思う」と話すなど、経験の多寡は違えど、同じく熱い思いをもって稽古に臨んでいることを伺わせた。『RENT』は美しくも現代的サウンドに彩られた音楽にも人気が高い。会見の冒頭にはその劇中歌3曲の披露も。CMソングとして使用されたこともある劇中を代表するナンバー『Seasons of Love』ではキャスト20名が揃って愛を歌い上げ、2020年版『RENT』のサウンドを響かせた。東京公演は11月2日(月)から12月6日(日)にシアタークリエで上演される。チケットは10月10日(土)に発売。取材・文・撮影:平野祥恵
2020年10月09日アミューズの若手俳優たちからなる“チーム・ハンサム!”のプロジェクトのひとつとして、過去に出演した人気舞台作品を特別配信する「ハンサムプレミアムシアター」が始動することが分かった。今回作品が配信されるプラットフォームは、LINEの有料オンラインライブ配信サービス「LINE LIVE-VIEWING」。桜田通や水田航生、小関裕太、平間壮一、松岡広大などアミューズの若手俳優が出演した作品を、9月12日(土)から来年3月13日(土)までの間、全7回、毎月第2土曜日に配信。第1回目は、今年7月にオンライン演劇として配信された「青春cm2」。次世代ハンサムの田川隼嗣、福崎那由他、藤原大祐、細田佳央太、正木郁のフレッシュな5人が、青春という人生の一瞬の間で自分の心と向き合う姿をひたむきに演じている。また第2~4回目は、岸谷五朗演出の伝説の作品「FROGS」の2007年、2008年、2013年上演舞台を配信。当時まだ10代の桜田さんや平間さん、小関さんなどの初々しい姿は必見。第5回目は「BLACK&WHITE 悪魔のテンシ天使のアクマ」(2010年上演)、第6回目は「冒険絵本PINOCCHIO―ピノキオー」(2011年上演)、最終回は「WEAVER」の杉本雄治が、風間由次郎と初タッグを組んだ「オーバーリング・ギフト」を配信する。そして舞台本編の配信前後には、各作品の出演者によるオープニングトークとアフタートークを生配信。またアーカイブとして、チケットは翌月配信日の前日まで購入可能で、視聴開始から7日間視聴OK。PCでも楽しむことが出来る。なお、チケットは8月31日(月)18時~10月9日(金)23時59分まで(※翌月番組配信日の前日まで)販売。第2回目以降は放送終了後、翌月番組のチケットを販売開始する。「ハンサムプレミアムシアター」は9月12日(土)~LINE LIVE VIEWING「チーム・ハンサム!」チャンネルにて随時配信。(cinemacafe.net)
2020年08月31日アミューズの若手俳優たちからなる“チーム・ハンサム!”のプロジェクトのひとつ、オンライン演劇「青春cm2」(セイシュンヘイホウセンチメートル)の公演詳細が発表された。3公演違った楽しみ方を提供今夏、上演予定だった「青春cm3」(セイシュンリッポウセンチメートル)は、新型コロナウイルス感染症の影響でやむなく公演が中止に。しかし、本作は2次元である映像へと場所を移し、タイトルも「青春cm2」と変更し、7月18日(土)にオンライン生配信で上演することがすでに決定している。田川隼嗣、福崎那由他、藤原大祐、細田佳央太、正木郁が出演し、生中継で3公演が配信されるが、3公演とも違った楽しみ方で観劇できるよう、イベントなどを実施。第1回目の公演では初回記念イベントを、2回目の公演では“みんなで観劇公演”と称し、視聴者がコメントを投稿しながら楽しめる。そして3回目の公演は、終演後に千穐楽特別アフタートークを開催し、出演者が今作に対する思いを語る。また、本公演の前売りチケットが、LINEチケットにて本日より販売スタート。当日券に関しては、配信当日、LINE LIVEアプリにて販売する(視聴できる内容は全く同じだが金額が変わる)。開催記念!「宝石シリーズ」の3作品配信決定さらに「青春cm2」開催を記念して、チーム・ハンサム!の舞台「宝石シリーズ」から、青柳塁斗、水田航生、吉沢亮ら出演の「BLACK PEARL」(2010年上演)、植原卓也、桜田通、平間壮一ら出演の「Mystic Topaz」(2011年上演)、植原さん、風間由次郎、加藤潤一ら出演の「JEWELRY HOTEL」(2012年上演)の3作品を配信することも決定。7月10日(金)より3夜連続で、LINE LIVE「チーム・ハンサム!」チャンネルにて有料配信する。舞台本編の配信前後には、各作品の出演者、青柳塁斗、植原卓也、風間由次郎、平間壮一、水田航生、吉村卓也によるオープニングトークとアフタートークも生配信。チケットは、6月26日(金)21時より販売開始する(当日券は配信当日LINE LIVEアプリにて販売。視聴できる内容は同じだが、金額が変わる)。オンライン演劇「青春cm2」は7月18日(土)【12:00、14:30、17:00の計3回】LINE LIVEにて配信。「宝石シリーズ」3夜連続特別配信SPECIAL第1夜「BLACK PEARL」は7月10日(金)20時~、第2夜「Mystic Topaz」は7月11日(土)20時~、第3夜「JEWELRY HOTEL」は7月12日(日)20時~LINE LIVE「チーム・ハンサム!」チャンネルにて配信。(cinemacafe.net)
2020年06月19日佐藤健、吉沢亮、神木隆之介、桜田通、渡邊圭祐らアミューズ所属俳優の人気コンテンツを12時間にわたって配信する『AMULABO CONTENTS FES』が、4月25日10時より開催されること決定した。『AMULABO CONTENTS FES』は、“楽しい時間”を届けたいという想いから、アミューズが運営する会員制サービス「アミューズモバイル」と動画配信サービス「ストラボ東京」が選りすぐりの動画コンテンツをYouTube Liveで無料配信するというもの。佐藤健、吉沢亮、神木隆之介、桜田通、渡邊圭祐ら人気俳優が出演する大好評オリジナルコンテンツに加え、サービスでは既に公開が終了しているレアコンテンツまでが限定復活し、約12時間にわたって配信される。配信中はYouTubeチャット機能でファン同士同時視聴を楽しむもよし、ハッシュタグ『#アミュラボ』で感想を呟くもよし。配信終了後のアーカイブ化は予定されていないため、まさにこの日・このタイミングでしか味わうことのできないフェス感覚のコンテンツ配信となっている。また、コンテンツ配信の合間では桜田通×松島庄汰、小関裕太×松岡広大、兵頭功海×三船海斗が自宅よりインスタライブのコラボ配信を実施予定。自身が出演したコンテンツにまつわる話や、「おうちで過ごすのにオススメなアイテム」、「おうちでハマっていること」などを紹介する予定だ。こちらもアーカイブ化は予定されていない。無料配信されるのは、どれもサービス内で人気を博すコンテンツ。佐藤健のレギュラー番組『たけてれ』からは、スタジオに神木隆之介がサプライズ登場し、街頭インタビュー調査による「佐藤健が演じた歴代キャラで恋人にするなら誰!?」ランキングを発表した『たけてれ #65』。植原卓也、小関裕太、桜田通、松島庄汰ら若手俳優をゲストに迎え、青空の下行われた夏のスペシャルロケ企画「たけてれ presents 夏休み BBQ 大会」が収録されている『たけてれ #46』が配信される。また、テレビでは見ることのできない吉沢亮のプライベートな一面が見られることで人気のレギュラー企画『○○しりょう』からは、まさに#STAYHOME にぴったりな、室内でのゲーム10番勝負が収録された『ゲーム10番勝負でサーモン克服しりょう!』が配信される。今井隆文と共にゲームに挑戦し、苦手だという“サーモン”の克服に悶絶する吉沢の姿は必見だ。このほかにも、『仮面ライダージオウ』でウォズ/仮面ライダーウォズを演じた渡邊圭祐と、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』でカナロ/リュウソウゴールドを演じた兵頭功海によるスペシャル対談『2人のヒーロー』や、ミュージカル・舞台で活躍する植原卓也、平間壮一、水田航生の3人による番組『3LDK』からは、2016年に開催された「HANDSOME FESTIVAL 2016 追加公演」や「Act Against AIDS」の密着映像を見ることができる記念すべき初回放送が配信されるなど、豪華なラインナップとなっている。約12時間に及ぶ『AMULABO CONTENTS FES』のタイムテーブルは、特設ページよりダウンロードできる。○参加者一覧(五十音順)■動画コンテンツ出演者今井隆文、植原卓也、甲斐翔真、神木隆之介、小関裕太、桜田通、佐藤健、鈴木仁、田川隼嗣、兵頭功海、平間壮一、福崎那由他、細田佳央太、松岡広大、松島庄汰、水田航生、吉沢亮、渡邊圭祐■インスタライブ出演者小関裕太×松岡広大、桜田通×松島庄汰、兵頭功海×三船海斗(予定)○配信コンテンツ一覧(計11本、それぞれ当日配信順)■アミューズモバイル・「2 人のヒーロー」対談(2019.10)/渡邊圭祐、兵頭功海・『ゲーム 10 番勝負でサーモン克服しりょう!』(2019.11)/吉沢亮、今井隆文・『青春万歳 ー春の真剣勝負ー』(2018.05)/田川隼嗣、福崎那由他、細田佳央太・『NY へいこう!だい』(2019.12)/松岡広大・『「NATSUTABI」 in 箱根』(2018.09)/松島庄汰、水田航生■ストラボ東京・『甲斐翔真 21st Birthday Event』(2018.12)/甲斐翔真、渡邊圭祐・『「たけてれ」#65』(2019.08)/佐藤健、神木隆之介・『鈴木仁 19th バースデーイベント ~JIN SAY FUN!~』(2018.08)/鈴木仁・『「3LDK」#1』(2017.01)/植原卓也、平間壮一、水田航生・『Sakura da Festa 番外編 トークイベント ~陰と陽~』(2018.12)/桜田通(VTR 出演:神木隆之介、金子大地、佐藤健)・『「たけてれ」#46』(2016.08)/佐藤健、植原卓也、小関裕太、桜田通、松島庄汰
2020年04月22日アメリカのブロードウェイで始まった大人気ミュージカル「ヘアスプレー」が、渡辺直美さんを主演とした日本人キャストによって上演されます。この作品は渡辺直美さん初の主演作品となり、ほかにもCrystal Kayさんや、山口祐一郎さんなど豪華キャストが勢ぞろいです。上演は東京・池袋新複合施設「ハレザ(Hareza)池袋」内にオープンする東京建物 ブリリア ホールにて、2020年6月14日(日)から28日(日)まで、大阪・梅田芸術劇場メインホールにて2020年7月5日(日)から13日(月)まで開催されます。前売りチケット販売開始は東京・大阪ともに2020年3月28日(土)から。売り切れ必至なので、ゲットしたい方はぜひ要チェックです。日本人キャストが演じる大人気ミュージカル「ヘアスプレー」映画「ヘアスプレー」をもとに、アメリカのブロードウェイで開幕されたミュージカル「ヘアスプレー」。数々の有名な賞を受賞し、2007年に再び映画化され世界中でヒットしました。作品のストーリーは、1960年代のアメリカで、明るいビッグサイズの女の子がテレビのダンス番組出演を目指して奮闘する物語。エンターテインメントはもちろん、人種や体形、性差別などのダークな問題も取り込んだ作品です。自分らしく、前に向かって全力に生きる姿に心打たれる体験をしてみては。渡辺直美さん初のミュージカル主演作品ダンスが好きなビッグサイズの女の子・主人公トレイシーを演じる渡辺直美さんは、本作が初のミュージカル主演作品となります。渡辺直美さんは主演を演じるにあたってコメントしています。“憧れの作品を演じることができてとてもうれしいです。初めての主演なので不安もありますが、自分が持っている魅力を精一杯出していきたいと思っています。楽しく、感動もあり、そして差別問題なども描かれていて、色々な感情が詰まったこの物語をどう表現していくかを皆さんにぜひ見ていただきたいです。”多数の豪華キャストが勢ぞろい渡辺直美さんのほかにも、Crystal Kayさん、三浦宏規さん、平間壮一さん、清水くるみさん、田村芽実さん、上口耕平さん、石川禅さん、瀬奈じゅんさん、山口祐一郎さんといった豪華キャストが勢ぞろい。それぞれが演じる役やステージ上でのパフォーマンスに注目していきたいですね。ミュージカル「ヘアスプレー」概要■東京公演公演期間:2020年6月14日(日)~28日(日)場所:東京建物 ブリリア ホール(豊島区立芸術文化劇場)住所:東京都豊島区東池袋1-19-1 複合施設「ハレザ池袋」内前売チケット一般発売日:2020年3月28日(土)問い合わせTEL:03-3213-7221(帝国劇場内「ヘアスプレー」公演係)■大阪公演公演期間:2020年7月5日(日)~13日(月)場所:梅田芸術劇場メインホール住所:大阪府大阪市北区茶屋町19-1前売チケット一般発売日:2020年3月28日(土)問い合わせTEL:06-6377-3800(梅田芸術劇場メインホール)イベント情報イベント名:ミュージカル『ヘアスプレー』東京公演催行期間:2020年06月14日 〜 2020年06月28日住所:東京都豊島区東池袋1-19-1 複合施設「ハレザ池袋」内電話番号:03-3213-7221スポット情報スポット名:ミュージカル『ヘアスプレー』大阪公演住所:大阪府大阪市北区茶屋町19-1電話番号:06-6377-3800
2019年11月10日男も女も魅了する希代のプレイボーイ。TBS赤坂ACTシアターで9月18日(水)まで上演されているミュージカル『ドン・ジュアン』でこの難役に挑戦しているのは、初ミュージカルとなるKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔だ。【チケット情報はこちら】舞台はスペイン。荒野にあらわれる人たちが語る、誰もがその魅力に囚われるドン・ジュアン。フラメンコの調べに乗せて、口々に彼について語られる。藤ヶ谷が共演者を「ミュージカルの百戦錬磨の方々なので」と言うように、どっしりと重く、情熱的なスペインの風を吹かせる歌とダンス。それぞれが魅力を放つ登場人物達が惹かれるドン・ジュアンとは……?待望と、こんなに期待させていいの?という少しの不安が高まる。その不安を打ち破るように、登場したドン・ジュアンはじっくりたぐり寄せるように観客を惹きつけていく。なめらかなしぐさから滲む色気。細身の身体から出る太い声が、やり場のない苛立ちを地鳴りのように響かせる。そして、歌は叫びのようにぐっと惹き付ける。藤ヶ谷は「J-POPと歌い方が違うので苦労している」そうだが、率直に生への思いを表現する。女を抱いては捨てる冷酷な男。けれど藤ヶ谷本人は「女性を乱雑に扱えなかった」と振り返る。「でもやらないと相手の女性もリアクションがとれないから」と、周囲と相談しながら役を作ってきた。身勝手なドン・ジュアンの一方、同世代の男性達の誠実な生き方が対比する。ミュージカル経験の豊富なふたり……上口耕平の幅広いダンスと伸びやかな歌声、平間壮一の身体能力と安定し力強い歌が、ミュージカル初挑戦の藤ヶ谷のエネルギー溢れる個性をより立たせる。3人それぞれの“愛”の貫き方が違うのも面白い。また、ドン・ジュアンをめぐる女達……蓮佛美沙子、恒松祐里、春野寿美礼らも、確かな歌唱力と異なる個性でさまざまな愛を表現する。そして物語を強く率いていく亡霊役の吉野圭吾。その“愛の呪い”により、ドン・ジュアンは愛に翻弄されていく……。愛は誰かを愛しく思い、幸せに満たされるだけではない。嫉妬、不安、憎しみ、独占欲、許しなどいろんな感情が絡み合う。今まで知らなかった感情を知っていくドン・ジュアン。愛とはいったい何なのか。さまざまな愛が交差するなか、身勝手に生きてきた彼なりの、愛への答えとは……。本作は同じく生田大和演出で宝塚歌劇団でも上演されているが、さらに脚色も加わり本カンパニーならではの舞台となり、愛と生き方を問いかける。取材/河野桃子
2019年09月02日松下優也と平間壮一がW主演する舞台『黒白珠』が6月7日、Bunkamuraシアターコクーンで開幕した。青木豪が書き下ろした新作で、河原雅彦が演出を担当する。1990年代の長崎を舞台に、双子の兄弟とその家族の憎愛を描いた人間ドラマ。開幕前には出演者らが会見取材に応じ、心境を語った。【チケット情報はこちら】主人公の双子の兄弟を演じる松下と平間。松下は「緊張しきれていない感じ。僕らが稽古場でやってきたことを、どうお客様が感じてくれるかのか。1番楽しみです」と話し、平間は「いろいろありまして、ここまで来て、やっと初日を開けられるようになって、よかったと思います」。ふたりは、河原が演出した『THE ALUCARD SHOW』(2014年)以来の共演となる。松下は「すごく仲のいい、本当に仲間というか友達みたいな感覚でやれる。双子の役なのに見た目は似ていないのですが(笑)、稽古場で芝居のことをいっぱい話しました」と充実した稽古期間を振り返り、平間も「特に双子だからこうしなくては…という気負いはなく、自然とやっていました」と語った。ともに1990年生まれで、どちらかというとミュージカルで歌って踊るイメージも強いふたりだが、今回は河原の演出のもと、ストレートプレイへの挑戦となる。松下は「お芝居、楽しいです。踊ったり歌ったりはしませんが、結構動く役柄なので、ダンスをやっていてちょっとだけ良かったかな(笑)」と述べる一方、平間は「あんまり苦手意識はないのですが、芝居だけを一生懸命やらなくてはという思いで稽古場に入りました。これだけのベテランの方々と一緒にやらせていただけるので、安心感はありました。下手なら下手で全力でやって、あとは先輩たちに助けてもらおうという気持ちになりました」と話した。それに対して、双子の父親役を演じる風間杜夫と母親役の高橋惠子は「ふたりは役について、いつも語り合っていて、熱心だった」と振り返り、同じく共演する村井國夫も「本当にふたりはね、よくやっています。感心するぐらい。とても素敵なふたりだと思います」と褒めていた。東京公演は23日(日)まで。兵庫公演は6月28日(金)から30日(日)まで、兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、愛知公演は7月6日(土)・7日(日)刈谷市総合文化センター 大ホール、長崎公演は7月10日(水)長崎ブリックホール 大ホール、久留米公演は7月13日(土)・14日(日)久留米シティプラザ ザ・グランドホールにて。各公演ともチケット発売中。文・写真:五月女菜穂
2019年06月12日青木豪の書き下ろした新作を河原雅彦が演出する、舞台『黒白珠』が6月、Bunkamuraシアターコクーンで開幕する。双子の兄弟とその家族が、逃れられない運命にもがきながら、愛と葛藤の中で描かれていく人間ドラマだ。5月中旬、都内で行われている稽古の様子を取材した。【チケット情報はこちら】物語の舞台は1994年の長崎。信谷大地(風間杜夫)は、真珠の加工・販売会社を経営していた。長男の勇(松下優也)は高校卒業後、職を転々とし、父を心配させていた。勇には花苗(清水くるみ)という恋人がいる。勇の双子の弟である光(平間壮一)は、東京の大学に進学し、そんな光に父は期待を寄せていた。勇は、周囲から叔父に似ていると度々言われることから、いつの頃からか、自分の出自に疑念を抱き始める。実際、勇と光は、母・純子(高橋惠子)のことをほとんど知らない。まだふたりが幼い頃、母は叔父と不倫の末、駆け落ちして家を出て行ったらしいが、消息は聞かされていなかった。出自への疑念をさらに深める勇。一方、光はある出来事から母と再会することになって…というあらすじ。『エデンの東』をモチーフにして、家族の愛憎を描く作品だ。この日は1幕が通しで稽古された。約1時間。ド派手な演出はなく、淡々と日常的な会話が繰り広げられるなかで、家族の“秘密”が徐々に解き明かされていくのだが、想像していたよりもくすりと笑えるシーンが多く、シリアスになりすぎない。観客を飽きさせないとてもテンポのよい演出で、俳優陣の自然体な演技にも好感を抱く。物語の軸となる双子を演じる、松下と平間。ともに1990年生まれで、どちらかというとミュージカルで歌って踊るイメージも強いふたりだが、今回は河原演出のもと、ストレートプレイで俳優としての魅力を発揮している。以前『THE ALUCARD SHOW』(2014年)で共演し、プライベートでも交流があるふたり。休憩中も脚本を一緒に見たり、役について話し込んだりと、互いを信頼し、切磋琢磨している様子が稽古中も見てとれた。その双子の父を風間杜夫、母を高橋惠子、そして信谷家の親戚でもある須崎を村井國夫が演じるという豪華な顔ぶれ。また、植本純米や平田敦子といった個性派俳優もしっかりと観客の注目を集める。20代から70代まで幅広い年齢差に関係なく、真摯に作品づくりに取り組んでいることがよく分かる稽古場だった。東京公演は6月7日(金)から23日(日)まで。その後、兵庫、愛知、長崎、久留米で公演が予定されている。チケット発売中。文・写真:五月女菜穂
2019年05月28日三浦春馬の主演のミュージカル『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド ~汚れなき瞳~』全公演が中止になった。『オペラ座の怪人』手掛けたロイド=ウェバーの傑作が日本初演へ『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド ~汚れなき瞳~』は、『オペラ座の怪人』や『キャッツ』など数々の傑作を生み出したミュージカル界の巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーと、ミートローフやセリーヌ・ディオンなどにヒット曲を提供したソングライター、ジム・スタインマンがタッグを組んだミュージカル。同名小説を原作に、映画化もされた本作は、『Whistle Down the Wind』としてウェストエンドにて上演され、1,000回以上ものロングランを記録。今回、白井晃を演出に迎えて日本初演となる。三浦春馬×生田絵梨花(乃木坂46)が共演主演は、ミュージカル『キンキーブーツ』のドラァグクイーン役で第24回読売演劇大賞の杉村春子賞を受賞し、映画『アイネクライネナハトムジーク』でも主演を務める三浦春馬。脱獄犯である「男(ザ・マン)」役を演じる。また、「男(ザ・マン)」をイエス・キリストの生まれ変わりだと信じる無垢な少女・スワロー役を、第44回菊田一夫演劇賞も受賞した乃木坂46の生田絵梨花が演じる。さらに、スワローの幼馴染であり彼女に思いを寄せるエイモス役は、平間壮一と東啓介のダブルキャスト。そのエイモスのガールフレンド・キャンディ役には、ミュージカル初挑戦となる鈴木瑛美子が、そしてダブルキャストとしてMARIA-Eが加わる。また実力派ミュージカル俳優の福井晶一がスワローの父親ブーン役を務めるほか、矢田悠祐、藤田玲、安崎求らが出演する。ストーリー時は1959年ルイジアナ。脱獄した一人の「男(ザ・マン)」が納屋に身を潜める。その「男(ザ・マン)」をイエス・キリストの生まれ変わりだと思い込む少女、スワロー。彼女は母親を亡くし、父親のブーンと幼い妹や弟たちと暮らしていた。母を亡くした悲しみに沈むスワローが望むクリスマスプレゼントは、「死んだお母さんにもう一度会う」こと。その願いを打ち明けられた「男(ザ・マン)」は、汚れなき瞳を持つスワローに自分の本性を打ち明けることができず、キリストとして過ごす事になる。一方、スワローの幼馴染であるエイモスとそのガールフレンド・キャンディは閉鎖的な街を抜け出し、新しい人生を送ろうと企てる。しかし、スワローに思いを寄せ助けようとするエイモスを見て、キャンディは嫉妬し、スワローを罠にはめる。スワローは「男(ザ・マン)」がキリストでないことに気づき始めるが、2人は次第に街の人々との対立に巻き込まれ......。詳細ミュージカル『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド ~汚れなき瞳~』<全公演中止>場所:日生劇場住所:東京都千代田区有楽町1-1-1出演:三浦春馬、生田絵梨花(乃木坂46)、平間壮一、東啓介、鈴木瑛美子、MARIA-E、福井晶一、矢田悠祐、藤田玲、安崎求、高原碧那、谷岡杏春、井伊巧、岡本拓真 ほか脚本・作曲・オーケストレーション:アンドリュー・ロイド=ウェバー作詞:ジム・スタインマン(ミートローフ)脚本:パトリシア・ノップ オーケストレーション:デヴィッド・カレン演出:白井晃■チケット販売一般前売開始:2019年12月14日(土)料金:S席 13,500円 / A席 9,000円 / B席 4,500円※価格はすべて税込取扱:チケットぴあ、e+(イープラス)、CNプレイガイド、セブンチケット、Yahoo!チケット・電話予約:東宝テレザーブ(TEL:03-3201-7777、9:30〜17:30)、帝国劇場窓口販売(10:00〜18:00)、日生劇場窓口販売(10:00〜18:00、第一土日は休業、なお公演のある日は除く)※2019年12月15日(日)以降に、残席がある場合にのみ取り扱い・先行抽選エントリー期間:2019年11月26日(火)〜11月29日(金)※「東宝ナビザーブ」に要登録先行先着販売:12月8日(日) 10:00〜※12月14日(土) 10:00以降は、会員登録なしで購入可■全国ツアースケジュール<中止>富山日程:2020年4月4日(土)〜5日(日)会場:オーバードホール住所:富山県富山市牛島町9-28<中止>福岡日程:2020年4月10日(金)〜12日(日)会場:北九州芸術劇場住所:福岡県北九州市小倉北区室町1丁目1-1-11<中止>愛知日程:2020年4月17日(金)〜19日(日)会場:愛知県芸術劇場大ホール住所:愛知県名古屋市東桜1丁目13-2<中止>大阪日程:2020年4月23日(木)~30日(木)会場:梅田芸術劇場メインホール住所:大阪府大阪市北区茶屋町19-1■中止に伴うチケット払い戻しについて詳しくは、主催の東宝株式会社のオフィシャルサイトを確認。また、該当公演回のチケット料金払戻し方法に関しては、東宝株式会社にて決定次第、同じく同社オフィシャルサイトで発表。公式サイト:問い合わせ先:東宝株式会社 帝国劇場内日生公演係 03-3213-7221【問い合わせ先】帝国劇場内日生公演係TEL:03-3213-7221
2019年04月11日青木豪の書き下ろし新作を、河原雅彦が演出。ジョン・スタインベックの小説『エデンの東』をモチーフに、舞台を1990年代の長崎に置き、ある家族の姿を描き出す。そこで脚本の青木と、主人公の双子の兄弟、勇と光を演じる松下優也と平間壮一に話を聞いた。【チケット情報はこちら】2005年の舞台『エデンの東』でも脚本を務めた青木。だが今回の執筆にあたり、当時とはまた違った点に着目したという。「全4巻の小説ですが、多くの人が知っている映画版ではその4巻だけが描かれていて、3巻まではわりと父母の話がメインになっているんですよね。僕はそこが書く上で面白いところだなと。ある程度大人になった人間が、両親がどう生きてきたかを知っていく。今回はそこから物語を組み直していきました」松下と平間の共演は、『THE ALUCARD SHOW』(2013年、2014年再演)以来今回で2作目。お互いの印象について「当時、同世代の俳優さんのことはほとんど知らなかったんですが、こんなに踊れる人がいるんだってことに驚いて」と松下が切り出すと、平間は「僕は優也の歌を聴いた瞬間、この人の後ろで踊りたいって気持ちになりました」と明かし、それぞれ出会いが鮮烈だったことを振り返る。さらにその後もお互いの活躍は大いに刺激になっていたようで、久々の共演に「嬉しい!」と声をそろえる。また風間杜夫や高橋惠子ら大御所との共演にも、「壮ちゃんがいることでだいぶ不安が和らいでいる」との松下の言葉に、「僕も!優也がいるからわりと落ち着いているかも」と平間も続く。演出の河原とのタッグは、青木は『八犬伝』(2013年)で、松下と平間は『THE ALUCARD SHOW』で経験済み。青木は「河原さんの演出は、作品をすごく“エンタメ”にしてくれるという印象。自分が演出しない時は、“絶対そんなこと出来ないだろう”ってことを書くんですが(笑)、今回河原さんがこれをどう舞台化してくれるのか。すごく楽しみ」と期待を寄せる。「河原さんの演出は思いっきり乗っかれる感じがあって、今回も安心して挑めそうです」とは松下。また平間は「ちょっとピリついた稽古場も経験しているんですが(笑)、それはお芝居に対して河原さんが本気だから。こちらも全身でぶつかっていかないと通用しないという点で、大好きな演出家さんです」と絶大な信頼を寄せる。青木と河原の手により、俳優・松下優也、俳優・平間壮一がいかなる顔を見せてくれるのか。その開幕が待たれる。6月7日(金)よりシアターコクーンにて開幕する東京公演を皮切りに、兵庫、愛知、長崎、福岡と各地を巡る。東京公演は現在、チケットぴあにてプレイガイド最速抽選を実施中。取材・文:野上瑠美子
2019年03月27日渡辺直美主演ミュージカル『ヘアスプレー』が、全公演中止。チケットの払い戻し詳細は、公式ホームページにて随時告知される。当初は、新複合施設「ハレザ(Hareza)池袋」内にオープンする東京建物 ブリリア ホールにて2020年6月14日(日)から28日(日)まで、大阪・梅田芸術劇場メインホールにて2020年7月5日(日)から13日(月)まで開催される予定だった。人気ミュージカル『ヘアスプレー』が初の日本人キャスト版上演ミュージカル『ヘアスプレー』は、1988年の映画「ヘアスプレー」をもとに、2002年にブロードウェイで開幕され、トニー賞13部門ノミネート8部門を受賞(主演女優賞、主演男優賞、助演男優賞、ミュージカル作品賞、演出賞、脚本賞、音楽賞、衣裳賞)した人気ミュージカル。2007年には、このミュージカルをベースに再び映画化され、世界中でヒットした。ストーリーは、1960年代のアメリカ・ボルティモアを舞台に、明るくパワフルなビッグサイズの女の子がテレビのダンス番組出演を目指して奮闘するというもの。人種・体型・性別の差別問題も絡めながらもエンターテインメント感あふれるストーリーで、自分らしく前向きに生きる大切さを教えてくれる作品でもある。渡辺直美、初のミュージカル主演作品2020年に上演が決定した『ヘアスプレー』は、初の日本人キャスト版。色使いや装飾の細部にまでこだわった衣裳、出演者と役柄の魅力を十二分に引き出したヘアメイクは必見だ。渡辺直美が、ダンスが大好きなビッグサイズの女の子・主人公トレイシーを演じる。なお、渡辺は本作が初のミュージカル主演作となる。渡辺にとって初のミュージカル主演作品ともなる今回、次のようなコメントを寄せている。「めちゃくちゃ喜んだのと同時に、「私に出来るかな」という心配も襲ってきました。でも、この『ヘアスプレー』は私も大好きな作品で、いつか日本版の上演があったら「私がやりたい!」とずっと思っていたので本当に嬉しいです!初めての主演なので不安もありますが、自分が持っている魅力を精一杯出していきたいと思っています。トレイシーの可愛らしいキャラクターを私のキャラクターと合わせて、舞台で発散出来たらいいなと思っています。出演者の皆さんと楽しくやっていきたいです。楽しく、感動もあり、そして差別問題なども描かれていて、いろんな感情がつまった物語です。そこをどうやって表現していくか自分でも楽しみにしているので、ぜひ皆さんに見ていただきたいです。」Crystal Kay、山口祐一郎などメインキャストまた、Crystal Kay、三浦宏規、平間壮一、清水くるみ、田村芽実、上口耕平、石川禅、瀬奈じゅん、山口祐一郎といった豪華キャストも出演。ビッグサイズで引っ込み思案なトレイシーの母・エドナを演じるのは、「レ・ミゼラブル」「エリザベート」など数々のミュージカルに出演してきた俳優の山口祐一郎。また、Crystal Kayは、劇中の「コーニー・コリンズ・ショー」で月に一度行われる“ブラック・デー”の司会者・“モーターマウス”メイベルを演じ、主人公・トレイシーの憧れの人・リンクは三浦宏規が演じる。配役トレイシー:渡辺直美“モーターマウス”メイベル:Crystal Kayリンク:三浦宏規シーウィード:平間壮一ペニー:清水くるみアンバー:田村芽実コーニー・コリンズ:上口耕平ウィルバー:石川 禅ヴェルマ:瀬奈じゅんエドナ:山口祐一郎スプリッツァー:川口竜也ダイナマイツ:青野紗穂、MARIA-E、原田真絢プルーディー:可知寛子リトル・アイネス:荒川玲和作品詳細【詳細】ミュージカル『ヘアスプレー』〈開催中止〉※全公演開催中止。チケット払い戻しの詳細は、公式ホームページにて随時告知される。脚本:マーク・オドネル/トーマス・ミーハン歌詞:スコット・ウィットマン歌詞・音楽:マーク・シェイマン演出:山田和也主演:渡辺直美出演:Crystal Kay、三浦宏規、平間壮一、清水くるみ、田村芽実、上口耕平、石川禅、瀬奈じゅん、山口祐一郎■東京公演公演期間:2020年6月14日(日)~28日(日)場所:東京建物 ブリリア ホール(豊島区立芸術文化劇場)住所:東京都豊島区東池袋1-19-1 複合施設「ハレザ池袋」内問い合わせTEL:03-3213-7221(帝国劇場内「ヘアスプレー」公演係)■大阪公演公演期間:2020年7月5日(日)~13日(月)場所:梅田芸術劇場メインホール住所:大阪府大阪市北区茶屋町19-1問い合わせTEL:06-6377-3800(梅田芸術劇場メインホール)
2019年03月16日小池修一郎の演出により、2011年に初演、2013年に再演、さらに2017年には新演出版を発表。公演毎にその人気を高めているミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が、新キャストを加え再演されることに。そこで前回から引き続きの参加となる平間壮一と、2度目のオーディションでついにマーキューシオ役を射止めた黒羽麻璃央という、Wキャストのふたりに話を聞いた。【チケット情報はこちら】ロミオの親友であり、物語の大きなカギを握るマーキューシオ。前回を振り返りつつ平間は、「自分としては挑戦だったんですよね。ロミジュリのマーキューシオを、あんなちょっと狂った感じの、かなり個性的な人物につくり上げたことは。ただあれを好きだって言ってくれる人も多かったので、またあの役をやれるのはとても嬉しいです」と目を輝かせる。そんな平間のマーキューシオを、前回劇場で観ていたのが黒羽。「僕にとっては平間さんがつくったあれこそがマーキューシオで、すでに潜在意識の中に刷り込まれちゃっているんですよね。ただ自分がつくるマーキューシオの色というものも大切にしたいですし、今回新たに盗めるものもいっぱいあると思うので、稽古場でじーっと平間さんのことを観察したいなと思います」と笑う。すると平間も、「僕も黒羽くんを見て勉強させてもらいたいですし、仲良くやっていけたら」と新キャストの黒羽に期待を寄せる。シェイクスピアの不朽の名作にして、今を生きる多くの若者の心を捉えた本作。その大きな理由が小池による斬新な演出だろう。「小池さんの演出がすごくぶっ飛んでるなって思ったんです。ストリートダンスの要素が強かったり、新しいものをつくるんだって強い意志が感じられて」と平間。黒羽も「“ポップでロック”ですよね。音楽もすごくカッコいいですし!」。と、その明るい口調が一転、「ただ僕、ダンスがあまり得意ではなくて…」と少々不安顔に。「平間さんのマーキューシオはめちゃめちゃ動くのに、僕は全然動かない、みたいになるかも」と苦笑いを浮かべるも、平間が「それはそれで全然違うものになって面白いかもよ!」と先輩らしい言葉で背中を押す。チケットは常に完売。今回も争奪戦が予想されるが、もし購入を迷っている人がいたら……という問いに、平間は「迷わないで!」とひと言。さらに黒羽も「諦めないで!」と押しのひと言。彼らふたりが切磋琢磨し、いかなるマーキューシオ像を生み出していくのか。その答えは来年の開幕を待とう。公演は2月23日(土)から3月10日(日)まで、東京・東京国際フォーラムホールCにて上演。その後、愛知、大阪を周る。取材・文:野上瑠美子
2018年12月28日1990年に公開された不朽の名作映画『ゴースト/ニューヨークの幻』のミュージカル版が日本初上陸。8月5日、東京・シアタークリエで開幕した。映画版の脚本を手掛け一躍人気脚本家となったブルース・ジョエル・ルービン自身が脚本・歌詞を手掛け、ウェストエンドやブロードウェイでも大ヒットとなった作品だ。主人公であるサムは浦井健治、ヒロイン・モリーはWキャストで咲妃みゆと秋元才加が演じる。【チケット情報はコチラ】銀行員のサムは、芸術家である恋人のモリーと平穏な日々を暮していたが、ある日暴漢に襲われてしまう。乱闘の末、気付くと自分が死んでゴーストになってしまったことを知るサム。彼はその事件には裏があったこと、さらにモリーにも危険が迫っていることを知り、モリーに伝えようと試みるが、自分の声は彼女には届かない。そこで霊媒師オダ・メイを強引に協力させるのだが、モリーはなかなか信用してくれない……。映像なども使用しサムが起こす超常現象を作り上げていくが、最新技術を多用するというよりは、俳優の肉体や観客の想像力で作る舞台ならではの演出で、嫌味がない。サムとモリーのラブストーリーでありつつ、サムが自分を殺した相手を追い詰めていく活劇の面も強調され、テンポ感のある舞台だ。もちろんモリーがろくろを回すシーンなど、映画でも印象的だった場面の再現もある。オダ・メイの霊媒シーンなどはミュージカルらしい華やかさもあり、全体的にとてもバランスのよい、見応えのあるミュージカルになった。初日前には浦井、咲妃、秋元、サムの友人・カール役の平間壮一、オダ・メイ役の森公美子が囲み取材に登場。「日本版のミュージカル『ゴースト』をみんなでイチから作っていきました。セットも大掛かりで豪華。でもハートウォームで、人間愛が詰まっています。映画『ゴースト』ファンの方も含め、たくさんの方が愛してくれるミュージカルを目指したので、ぜひ楽しみにしてください」と浦井。東京公演は8月31日(金)まで同劇場にて。9月には大阪、福岡、愛知公演も実施する。チケットは発売中。
2018年08月08日