上野動物園の人気者シャンシャン(香香)、初の本格撮りおろし写真集『こんにちは! シャンシャン』が2018年2月23日(金)に発売される。上野動物園で29年ぶりに一般公開された赤ちゃんパンダ・シャンシャン。2017年12月の一般公開では、抽選制で観覧者を募り、応募倍率が最大約140倍という圧倒的ブームを巻き起こした。その後、2月になってからは整理券配布による先着順にて公開。今もなおその人気は変わらない。『こんにちは! シャンシャン』では、誕生から2000日以上上野動物園に通い続ける、上野パンダウォッチャーの高氏貴博が撮影した写真を収録。一般公開でシャンシャンを見ることができなかった人には待望の写真集だ。ピンクがかったフワフワの毛並み、そしてお母さんのシンシンに甘える様子など、今しか見ることができない貴重な瞬間をおさめている。なお、新米パパ&ママの写真や中国のパンダ研究施設で誕生した赤ちゃんパンダの写真、『図解なんかへん な生きもの』の著者・ぬまがさワタリの描きおろしイラストなども収録されている。【詳細】書籍『こんにちは! シャンシャン』定価:本体1280円+税発売日:2018年2月23日判型:A5判ページ数 : 127P
2018年02月26日最近買ってよかった“NOW”なアイテム、リピート買いしている“EVER”なアイテムを、モデル業の傍ら、LOTA PRODUCTを主宰する香菜子さんに教えてもらいました。なるべく実物も確認しながら、堅実にネットショッピング。「好きなショップはブックマークしておいて、デスクワークの合間の息抜きに買い物することが多いですね」と香菜子さん。「でも、実店舗があれば、大物を買う時などは足を運んで実物を確かめることも」週1ペースでネット通販を楽しむ香菜子さんの買い物リストは水、食品、雑貨、家具など幅広い。なかでも最近買った大満足アイテムが、『The Tastemakers & Co.』のかごカート。「絵になる佇まいで、重いものの買い出しに重宝しています」とか。またインナーも、『SkinAware』など自分好みのブランドをインターネットで発掘。「初めは店で試着して買いましたが、ディテールを熟知できたら、その後はオンラインショップで購入しています」NOW:The Tastemakers & Co.のマーケットウィッカーカート柳を自ら栽培し、小枝(ウィッカー)を使ってハンドメイドでバスケットを作っている職人に『The Tastemakers & Co.』が別注。「バスケットのカートってなかなかないので、見つけた時に即決。車で買い出しに行った時に、駐車場から家までの物運び用に使ったり、玄関に置いて、帰宅後に着用したストールなどを入れておいたりしています」。¥32,000(かご部分W40×D30×H48cm)EVER:SkinAwareのオールインワンさらりとした着心地のオーガニックコットンのカットソー素材を使用。バックスタイルは透け感のあるローン素材の切り替えになっていて、ほんのり大人っぽさが漂うデザインに。「オーガニックな素材や、環境に負荷をかけない染料を使うなど、その考え方に共感しました。自宅でも愛用していますが、旅行の際、浴衣で寝るのが苦手なので必ずこれを持参しています」と香菜子さん。¥27,000かなこモデル業の傍ら、2005年にLOTA PRODUCTを設立。’08年よりイラストレーターとしても活動。今年2月からはプロダクトブランド『HOTEL VILHELMS』をスタート。※『anan』2018年2月28日号より。写真・山口 明スタイリスト・大谷優依構成、文・野尻和代(by anan編集部)
2018年02月21日長年の伝統と和の気品が宿った美しい香り「Juttoku.」は、和の香りと歴史を届けるお香の専門店です。置いておくだけでほのかに薫るお香Juttoku.の「印香」は、まるで和菓子のようなルックス。女性らしく季節感があり、部屋に置いておくだけで風情が醸し出されるようなデザインです。日本の縁起物などをモチーフに、和のエッセンスがギュッと凝縮されています。体内に吸い込む香りだからこそ、体に優しい素材を使っているのが「Juttoku」のこだわり。原料には合成香料を使用せず、希少な天然香料の良質な部分だけを厳選しています。インド・東南アジアなどから目利きが輸入した本場の香料による、心に染み入るような香りを楽しみましょう。自分らしい香りを生み出す「お香作り体験」自分好みの香りをブレンドできるお香作り体験は、他ではなかなかできない貴重な体験です。練り合わせて作ったお香を抜型にはめて作る「印香」作り体験(60分)では、9つの香料を組み合わせて世界にたったひとつの香りを作れます。まず、使用する原料と日本のお香の説明を受けます。お香の歴史や基礎知識、使い方まで一通り学べるので、お香をより楽しむためのヒントがもらえます。しっかり知識を吸収したら、お香作りにチャレンジ。自由に原料を選んで丁寧に調合し、自分だけの印香を作ります。道具は全て用意されているので、手ぶらでOK!深い香りに癒されたい時にぴったりのワークショップです。家に帰ってからそのまま焚いて香りを満喫できるので、仕事で疲れている時やリラックスしたい時、家に大切な人を招く時などにおすすめ。半身浴中にかたわらに置いていくだけでも、やさしく濃密な香りで心身が癒されます。文/萩原かおりスポット情報スポット名:Juttoku.住所:東京都 新宿区弁天町 23番地ホワイトキューブ101電話番号:03-6205-5211
2017年12月19日上野の「パルコヤ(PARCO_ya)」にて、パンダの“香香”お披露目に合わせた限定グッズやメニューが登場。パンダをモチーフにしたハンカチやウォッチ2017年11月にオープンした上野の新商業施設「上野フロンティアタワー」内に開業したパルコの新施設「パルコヤ」。上野一の人気者であるパンダの“香香”が上野動物園にて初お披露目されることに合わせて、施設内の各店舗より限定グッズやメニューが展開される。手ぬぐい和小物の「濱文様」では、パンダを描いた手ぬぐいを発売。「どーんとパンダ親子」と名付けられた手ぬぐいには、赤ちゃんパンダの“香香”と抱きかかえるママパンダの“真真”の絵柄が描かれ、見ているだけで心がほっこりする。「オールドファッションストア」からは、よく見るとパンダの顔が現れてくるユニークなデザインのハンカチが2018年2月より発売予定。一見パンダに見えないので、女性はもちろん男性も持ちやすい。ウォッチ専門店の「チックタック」からは、ハンドメイド時計を展開する「クルチュアン」に別注したコレクションが登場。手書き風の数字がソフトな雰囲気を醸し出すデザインに仕上がっている。パンダの“黒”色と、パンダの大好物である笹をイメージした“竹”色の2つのレザーベルトが付属する。パンダモチーフのキュートなメニューグッズ以外に、スイーツやフードのパンダメニューも充実。「うえのやぶそば」では、遊びが大好きな小パンダの日常をワンプレートで表現した「ぱんだそば鼓」が提供される。食材を用いて、小パンダ、ブランコ、タイヤ、お花畑といったモチーフをかたどっている。「ディーン&デルーカ カフェ」では、カプチーノを注文して希望すると、パンダを描いたラテアートのスペシャルトッピングを受けることができる。上野を訪れた記念に、写真を撮って記念に残すのもおすすめだ。詳細「パルコヤ」“香香”公開に合わせたグッズ&メニュー住所:東京都台東区上野3丁目24-6■オールドファッションストア/ハンカチ発売予定時期:2018年2月上旬~下旬■チックタック/時計価格:27,000円■濱文様/てぬぐい・どーんとパンダ親子 1,296円・パンダ西郷どん 1.080円■うえのやぶそば/ぱんだそば鼓価格:1,404円※15時以降の提供。■ディーン&デルーカ カフェ/カフェラテ価格:カフェラテS 389円、M 432円、L 486円
2017年12月19日「有村実樹の幸せ美人になる方法 秋冬スペシャルメイクレッスン」開催概要2017年11月19日(日)、NHKカルチャー 青山教室において、「有村実樹の幸せ美人になる方法 秋冬スペシャルメイクレッスン」が開催される。人気モデルの有村実樹が、1人1人の個性を活かしたスキンケア、ベースメイク、ポイントメイクを丁寧に指導していく。開催時間は、10:00から13:00まで。同レッスンは女性限定で、定員は15名。受講料は、NHKカルチャー会員が16,178円(税込み)、一般は16,848円(税込み)。別途、教材費3,780円(税込み)が必要になる。申し込み方法や、当日の持ち物の詳細は、NHKカルチャー 青山教室のウェブサイトを確認。有村実樹のプロフィール栃木県出身の有村実樹は、1986年2月26日生まれ。身長168cm、バスト83cm、ウエスト60cm、ヒップ83cm。アロマコーディネーター、ホリスティックビューティー検定2級アドバイザー、ジュニア野菜ソムリエの資格を保有し、ビューティーに関する知識が豊富なことで知られる。現在は、女性ファッション誌「美的」、「Oggi」を中心に活躍。Instagramのフォロワー数は、77,000人を超える。(画像は有村実樹 オフィシャルブログより)【参考】※NHKカルチャー 青山教室※有村実樹 オフィシャルブログ※有村実樹 Instagram※プロマージュ
2017年09月18日ドラマ『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)で、元カレ・涼ちゃん(平岡祐太)のセカンドになってしまっている香(榮倉奈々)。「香!そんなんじゃ東京オリンピックまでに結婚して子ども産めないよ!」と、テレビ越しに思わずツッコんでしまっている人もいるのでは?でも誰がどう見てもダメ男なのに、彼を好きな気持ちが勝ってしまうと「2番目でもいいから・・・」なんて思ってしまうのが恋心でもあります。そこで今回は「セカンドになってしまったときに彼を断ち切る方法」について、20代女性にリサーチしてみました。■1.とにかくシャットアウト!「どんなに元カレからしつこく連絡が来ても、返さないのが一番。だんだん向こうも連絡してこなくなるから、自然と終わらせることができるよ」(29歳/経理)香も一度は涼ちゃんとの連絡を絶ったものの結局返信してしまい、そのままズルズルとふたりで会っていますよね。彼から連絡が来ると嬉しくなってしまう気持ちもわかりますが、いつまでも未来のない恋にしがみついていても意味はありません。感情のままにやりとりを続けるのではなく、自分から彼との連絡を遮断するようにしましょう。■2.それでも本当に彼が好き?「私も元カレのセカンドだったことがあります。彼を何とか断ち切るために、会いたくなったら『彼にされて許せなかったこと』を思い出すようにしていました」(24歳/アパレル)涼ちゃんの部屋でふたり仲良くケーキを食べていた香。それなのに彼女が帰ってくるとわかった途端、涼ちゃんはケーキごと香を追い出してしまいました。そのときはひどくショックを受けた香でしたが、時間が経つにつれてそのツラさも消化されてしまった様子。「彼のことが好き」と気持ちが戻ってしまったときは、セカンド女として彼にされた扱いを思い出してみましょう。たとえ彼と一緒にいて心温まるひとときがあったとしても、それは本物の幸せではないことに気が付けるはずです。■3.誠実な男性は、他にたくさんいる「私も本命がいる元カレと、セフレみたいな関係になっていました。でもこれじゃダメだなと思い、ほかの男性とも会ってみることに。そしたらもっと素敵な人はたくさんいるんだって目が覚めましたね」(26歳/福祉)香はせっかく結婚相談所に登録したのに、相手の男性の顔も見ないまま涼ちゃんのところへ行ってしまいましたよね。彼を好きな気持ちが抑えきれなかったとしても、せめて視野を広げてほかの男性と会っておくべき。そうすることで「ちゃんと誠実な男性と付き合おう」と根本から自分の考えを変えることができるかもしれませんよ。■4.「彼氏ができた」とウソをつく「自分にはカワイイ彼女がいるくせに、平気で『会おうよ』と言ってくる元カレ。彼のことは好きだったけれどこれ以上セカンドを続けたら後戻りできなくなると思い、『彼氏ができたから無理』と断りました」(22歳/大学生)涼ちゃんのように「本命がいるけれど連絡をしてくる男」に振り回されてしまう場合は、最終手段として「彼氏ができた」と言ってしまいましょう。最初は「ウソをつかなければ今でも彼と一緒にいられたのかな・・・」と心が張り裂けそうなくらい苦しくなるかもしれませんが、将来のことを考えたらこのウソは間違っていないはず。ある日突然「俺、彼女と結婚するからもう会わないようにしよう!」と言われるよりも、傷口は何倍も浅く済むのではないでしょうか。■おわりにセカンドから抜け出すためには、自分から変わっていくしか方法はありません。本命彼女にバレて話がややこしくなるのを防ぐためにも、何とかして元カレを断ち切っていきましょう!(和/ライター)(ハウコレ編集部)
2017年03月15日NHKの朝ドラ『とと姉ちゃん』で主人公の妹役を演じる、女優の相楽樹と杉咲花が、10月7日(21:00~22:52)に放送される関西テレビ・フジテレビ系バラエティ特番『さんまのまんま 秋の夜長に旬なあの人たちが勢揃いSP』に出演することが24日、明らかになった。杉咲は冒頭から「ティヒン!」と独特な笑い声を発し、慣れた様子の相楽が「よくあることなんです」と説明。さんまはこれにハマってしまい、杉咲が笑うたびに「変なリスが入って来た!」と猟銃の構えを見せる。相楽は埼玉出身で、「そろそろ県民を脱出したい」と、東京での一人暮らしを画策中。具体的に、東急田園都市線沿線などのおしゃれな街に住みたいと希望しながら、「高い部屋を借りて、モヤシとか豆腐ばかり食べる生活になったらどうしよう」と心配する。そんな相楽に、さんまは「美人の特権を使え!」と、周りの男性にごちそうしてもらうようアドバイス。相楽と杉咲が「さんまさんもごちそうしてくれるんですか?」と直撃すると、さんまはまさかの回答をする。また、2人はトークの途中でカメラを取り出し、さんまを撮影。自由奔放な行動に、さすがのさんまも圧倒される。この日の放送では他にも、古舘伊知郎、吉田沙保里、土性沙羅、栄和人(日本レスリング協会 全体強化委員長)、本木雅弘が出演する。
2016年09月24日現在放送中の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」に出演している女優・相楽樹が、本日9月20日(火)放送のバラエティ番組「女優カメレオン」に出演する。「女優カメレオン」は、女優の様々な面を発掘する新バラエティ番組。今後ブレイク間違いなしの女優が様々な場所に潜入し「現代女性の生態」を徹底調査する。連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で高畑充希演じる主人公・常子の妹・鞠子役を好演中のほかテレビCMにも多数出演し、コミカルな演技を披露する相楽さん。今回彼女は、「地下アイドル」として活躍中の女性、巨漢アイドルの“もなみ”の生活に密着。MCの「オードリー」若林正恭も、思わず「ずっと見ていられる」と目が釘付けになる不思議な魅力の持ち主。そんな彼女と一緒にいることで、相楽さんは新たな世界を発見。そして、その経験をもって地味な女性がひょんなことから地下アイドルになるショートドラマを演じる。アイドル密着で得た、演技力とは…。また、もうひとりのカメレオン女優として、『ヒロイン失格』でヒロインの恋敵を演じた我妻三輪子も登場!我妻さんは「1000万円を貯金した、ど根性貯金女子」の生態に迫るべく、貯金女子の女子会に潜入。ここでも我妻さんの見事な演技力が発揮される…?さらに、我妻さんのビッグマウスにも注目だ。「女優カメレオン」は9月20日(火)23時59分~日本テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2016年09月20日注目のイットガールが登場する連載。今回のゲストは、「お芝居には答えがないから、追求し続けたい!」と意気込みを語る、女優・相楽樹さんです。『とと姉ちゃん』(NHK)で主人公の妹役を演じ、注目を集めている相楽さん。21歳ながら、小劇場で経験を積んだ実力派。「舞台では演出家からの指導のほか、役者同士でもダメなところを言い合うので相当鍛えられました。『とと姉ちゃん』は、幅広い層の方に向けた作品なので、表現の仕方がまた独特。でも私が演じる鞠子には共感できる部分が多く、演じやすいです」。連日続く撮影の中の息抜きは、共演者との“放課後”。「よくみんなでお肉を食べに行きます。肉食が多い現場なんですよ(笑)」◇さがら・いつき1995年生まれ。2010年にドラマ『熱海の捜査官』(テレビ朝日)で女優デビュー。公開中の映画『ふきげんな過去』『スリリングな日常』に出演。◇このお気に入りのカップでコーヒーを飲むのが、ちょっとした至福の時。◇時間を見つけては、食べに行っています。宇治抹茶の白玉が好き。◇愛用しているギター。ピックは舞台で共演した大森靖子さんに頂いた宝物。※『anan』2016年7月20日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子
2016年07月15日近年「香り」は、人間の身体に多くの効果をもたらすことが科学的に実証されつつあります。そんな中、様々な香りのグッズも多く見かけるようになりました。今回は香りの中でも和の香り「お香」についてご紹介しましょう。シェイクスピアと香りと科学香りは感情や行動を司る大脳辺縁系に直接働きかけて、様々な効果を与えているということが研究によりわかってきました。ウィーン大学の研究によると、歯科医の待合室でオレンジの精油の香りを患者に嗅がせたところ、女性患者の不安感が少なくなったという結果が出たのです。また、イギリスのノーサンブリア大学の研究によるとローズマリーのアロマオイルを嗅いだグループが、そうでないグループに比べて長期的な記憶力がおよそ60%から75%ほどアップしたというから驚きです。ローズマリーと記憶の関係は古く、古代ギリシャ時代に遡ります。頭脳を明晰にし、記憶力を伸ばすはたらきがあると信じられていました。また、シェークスピアが書いた「ハムレット」の中でも、オフィーリアが、ローズマリーを持って語る場面があります。OPHELIAThere's rosemary, that's for remembrance; Pray you, love, remember.(Hamlet, Act 4. Scene 5. by William Shakespeare)オフィーリアほら、ローズマリーがあるわ 思い出のためにですって。ねえ、だからお願いあなた、わたしを忘れないで。(ウィリアム・シェイクスピア 『ハムレット』 第4幕第5場)ローズマリーの香りの効果は古くからの言い伝えでしたが、科学的にも立証されたとても良い例です。 香りはどのように世界に伝わったのか香りの文化は古く、4000年前の古代インドにも遡ることができるそうです。古代インドを中心に西に伝わった香りは「液体」、つまり「香水」になり、東に伝わった香りは「固形」、「お香」などになったそうです。どのように香りは旅をして、変化していったのかを考えるとなんだかロマンを感じますね。日本の香りの歴史飛鳥・奈良時代は隋・唐から入ってきた濃密な香りを持つ焚香料(ふんこうりょう)を仏教儀礼で使用する宗教色の強いものでした。ほかにも経本や衣服の防虫・加香に用いられたことから、実用品としても生活に取り入れられていたことが伺えます。香りの文化が花開いたのは平安時代。自分だけの香りをブレンドし身にまとった貴族たちは、姿を見なくても香りだけで誰なのかが分かったそうです。しかし高価な香木は貴族の特権であり、香りを作るためには、財力・知力・感性が備わっている必要がありました。自分の「美」を香りで演出することは、のちに香道に発展し、茶道などと並び身につける教養のひとつにまでなったのです。今ではいろいろなお香販売店などで、香道体験をすることができます。香の十徳十一世紀の北宋の詩人 黄庭堅(こうていけん)の作品。その後、一休禅師により日本に紹介された、と言われています。(一)感覚を研ぎ澄ます(二)心身を清浄する(三)汚れを取り除く(四)眠気を覚ます(五)孤独感を癒す(六)多忙時でも心を和ます(七)沢山あっても邪魔にならない(八)少量でも芳香を放つ(九)何百年をへても朽ち果てない(十)常用しても害がない偶然から生まれる神秘の香り香木で有名な「伽羅」(きゃら)は樹木の中で偶然に生成される半化石状態のもので、ほかの香りは科学的に作る事はできても伽羅だけは現代の科学を持ってしても未だに解明ができていません。それだけ貴重なものなので、発掘されるベトナムの山岳地帯では、伽羅の香木ひとつで一生食べていくことができるだとか。伽羅が取れる地域は未だに歴史的に秘密とされており、現地の住民が守っているのだそうです。 香りで時(とき)を数える最近、お香でお気に入りの使い方があります。朝、出かける前にバタバタするからこそお香を焚くのです。時計を見ながらあくせくとお化粧をするのではなくスティックなどのお香を焚いて時間を計っています。お香は燃焼時間がはっきりしているので、「時間を計りやすい」という特徴があります。例えば7cmほどのお香は15分~17分ほど。禅宗などでは、お線香1本が燃え尽きる時間で時間を計っていました。香りの力を日常で活用する香りを嗅ぐ事により、その時の記憶や感情が蘇ることを「プルースト効果」と呼びます。“プルースト”とはフランスの作家マルセル・プルーストのこと。その半生をかけて執筆した大作『失われた時を求めて』の中で、語り手が口にしたマドレーヌの味をきっかけに幼少期の家族の思い出が蘇ることから、香りによって記憶などが蘇ることを『プルースト効果』と呼ぶようになりました。 香りで記憶がフラッシュバックするということは、私たちの日常においてもよくある出来事だと思います。例えば、友人がいつも同じ香水をつけていて、街角でその香水の匂いがするとその友人をふと思い出す…など。私は、名刺入れに入れる名刺香を愛用しています。名前を忘れられても香りで印象を残せるように。いろいろな活用法がある「お香」。自分のライフスタイルに合わせて、“香りの力”を取り入れてみてはいかがでしょうか。
2016年02月06日3種類目の香り株式会社アミナコレクションが展開する「チャイハネ」は2012年からお香の香りを再現したハンドクリームを販売している。これまでに「ナグチャンパ」「チャンダン」を発売しており、累計1万3,000個も売れている人気商品だ。2015年11月27日、同社はその人気商品の3種類目となる「ムーン香」の香りが販売開始されたことを発表した。オリジナルハンドクリームアジアン雑貨やお香を愛する人は多い。しかし、家ではお香を楽しむことが出来るのに、その香りを外に持ち運ぶことが出来ないのが難点であった。香水にはお香のようにエスニックな香りは少なく、ハンドクリームの香りはほとんどが欧風のゴージャスな香りだ。そんな人たちの声を受けてチャイハネがオリジナルでお香の香りを再現したハンドクリームを開発。これを使えばハンドケアをしながらお香の香りをいつでもどこでも楽しむことが出来る。このハンドクリームの人気の秘密は香りだけではない。アジア雑貨ファンの心をくすぐるパッケージデザインもこのハンドクリームの人気を後押ししている。「ナグチャンパ」のパッケージはヒンドゥー教の神様「ガネーシャ」。新商品「ムーン」のパッケージは「シヴァ神」。ガネーシャと同じヒンドゥー教の神様である。べたつかず、肌なじみの良いこのハンドクリームは男性へのプレゼントにもおすすめ。安心の日本製であるのがうれしい。(画像はプレスリリースより)【参考】・株式会社アミナコレクションプレスリリース(PR TIMES)
2015年11月30日漫画『ひだまりスケッチ』の作者や『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズのキャラクター原案で知られる人気漫画家・蒼樹うめ氏の自身初の個展「蒼樹うめ展」が、3日から東京・上野の森美術館で開かれ、連日多くの来場者でにぎわっている。既報の通り、開幕初日2日とも美術館前で見られた光景は入場を待つファンらの長蛇の列。あまりの来場者に入場規制もかかり、120分待ちから300分待ちになるほどの大盛況を博している。10日間限定ということもあり、以降の平日でも多くの来場者が訪れ、時には1,000人以上の行列を作ることもあった。"どこにでもいる女の子から、神さまになった女の子まで"をキャッチコピーに冠している本展は、12日まで公開。『ひだまりスケッチ』や『魔法少女まどか☆マギカ』の原画やイラストに加え、デビュー前の幼少時からの作品や他作品に寄稿したイラスト、仕事場を再現したコーナーなど多種多様な蒼樹氏の側面が展開され、オリジナルグッズも多数販売される。また、蒼樹氏本人に加え、TVアニメ版『ひだまりスケッチ』で、ゆの役を務めた声優の阿澄佳奈や『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズで、まどか役を担当した悠木碧の3人による音声ガイドも用意されている。チケットは一般・大学生が1,000円、中高生が600円、小学生以下は無料で、音声ガイドの利用は700円(全て税込)。会期中は不定期で蒼樹うめ氏が不定期で会場に来場し、ライブドローイングを公開。閉幕に備え、徐々に作品は完成に向かっているという。
2015年10月10日漫画『ひだまりスケッチ』の作者や『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズのキャラクター原案で知られる人気漫画家・蒼樹うめ氏の自身初の個展「蒼樹うめ展」が、3日から12日の会期で、東京・上野の森美術館にて開幕した。"どこにでもいる女の子から、神さまになった女の子まで"がキャッチコピーの本展は、"章"と称される5つのエリアで構成。代表作『ひだまりスケッチ』(以下『ひだまり』)や『魔法少女まどか☆マギカ』(以下『まどマギ』)の原画およびイラストに加え、多種多様な蒼樹氏の側面が展開される。サイン会も行われた4日には、閉館時間直前でも入場を待つファンたちの長蛇の列が。あまりの来場者に入場規制もかかり、120分待ちになるほどの大盛況を博している。観覧していて、すぐに気がつくのは、展示物の隣などに書かれた蒼樹氏による吹き出し(キャプション)の多さ。これは、2日に行われたマスコミ向けの内覧会で、「私は私なりに、あまり美術展ぽくない、肩肘張らず、楽しくリラックスしながらニコニコと見ていただける展覧会にできたら」「今までの私を見てくださっている方でも、楽しめる工夫をあちこちに入れました」とあいさつした蒼樹氏のアイデアによる。各作品のキービジュアルなど見慣れている作品でも、その制作背景を語るキャプションによって、新たな発見ができるような仕組みに。これはどのエリアにも共通する工夫で、優しく温かい空間ができあがっている。展覧会を訪れ、会場2階部分にあがったファンを迎えるのは、「第1章 蒼樹うめとは」。絵日記や書写などの幼少時の作品をはじめ、粘土でできた自画像やこだわりの焼きビーフンの模型などが並べられ、漫画家としてだけでない蒼樹氏の裏側をも、うかがわせるエリアとなっている。また本展のために描き下ろされた『ひだまり』と『まどマギ』のキャラクターがクロスオーバーしたメインビジュアルも披露されている。道なりに進むと「第2章 『ひだまりスケッチ』の世界」に。2004年より、漫画誌『まんがタイムきららキャラット』(芳文社)で連載され、2007年に第1期がシャフトの制作で放送されて以降、2012年の第4期にわたってTVアニメ化された同作の魅力を余す所なく伝える。原画などはもちろん、劇中で主人公・ゆのらが住む"ひだまり荘"を立体的に再現。同作の世界に紛れ込んだかのように感じられるエリアとなっている一方、蒼樹氏が考案した、ゆのの絵描き歌が楽しめるコーナーやイラストメイキングの模様を鑑賞できるコーナーも設けられている。1階部へ降りると、「第3章 原稿の部屋」。壁面には、ラフスケッチや完成イラスト、アイデアの走り書きのようなものまでおびただしい数の絵が掲出されている。ここでは、蒼樹氏が実際に仕事をしている作業場のデスクを液晶モニターから椅子、足元のゴミ箱まで忠実に再現。「第1章」とは対照的に、漫画家としての蒼樹氏の側面をうかがい知ることができる。「第3章」に隣接している「第4章 キャラクター原案『魔法少女まどか☆マギカ』」では、同作のイラストを初期設定の段階から展示。このエリアは特に蒼樹氏のキャプションが多く、漫画表現とアニメ表現との差異に悪戦苦闘しながら、主人公・鹿目まどからが出来上がっていく過程を眺めることができる。天井には、主要キャラクターのプレートがつり下げられており、かわいらしいアレンジに。大型のタペストリーも設置され、そこにも、蒼樹氏の試行錯誤の後が見られる。できあがったビジュアルも展示されており、初期からの差異をじっくり鑑賞することも可能だ。最後のエリアは、「第5章 『蒼樹うめ』の仕事」。こちらは、『ひだまりスケッチ』や『魔法少女まどか☆マギカ』以外の連載作品や他者の漫画・アニメ作品へ寄稿したビジュアル、自身が主宰する同人サークル・apricot+としてのイラスト、そして各企業とのコラボレーション作品などを多数展示。『ひだまり』や『まどマギ』だけでは飽き足りない、コアなファンでも楽しめる内容になっている。「蒼樹うめ展」は、12日までの10日間限定で開催。会期中、不定期で行われる蒼樹氏によるライブドローイングが行われるほか、多数のオリジナルグッズも販売される。また、蒼樹氏本人に加え、TVアニメ版『ひだまり』で、ゆの役を務めた声優の阿澄佳奈や『まどマギ』シリーズで、まどか役を担当した悠木碧の3人による音声ガイドも用意されている。チケットは一般・大学生が1,000円、中高生が600円、小学生以下は無料で、音声ガイドの利用は700円(全て税込)。
2015年10月05日公開初日を迎えた映画『岸辺の旅』の舞台あいさつが10月1日、東京・新宿のテアトル新宿で行われ、深津絵里、浅野忠信、小松政夫、柄本明、黒沢清監督が出席した。本作はカンヌ国際映画祭のある視点部門で、日本人初の監督賞に輝いた黒沢清監督の最新作。原作は湯本香樹実の同名小説で、ダブル主演の深津絵里と浅野忠信が夫婦役となり、2人の旅を通して描かれるラブストーリーとなっている。深津は「いつも公開初日はやっと皆さんに見ていただける嬉しさと不安、そして今日を境にこの作品が私たちの元から離れる寂しい気持ちが行ったり来たりします」と複雑な心情を告白。また、劇中でのお気に入りを「一番最初にお世話になる方が小松さんです。浅野さんと3人で夕食を食べるシーンがとっても好きなんです」とあげながら、「小松さんがそこで唯一セリフじゃなくてアドリブを言います。小松さんのとても楽しいお話を聞きながら美味しいご飯を食べられたので、とても印象に残りましたね」と振り返った。その深津と共演を望んでいたのが、夫役の浅野忠信。「深津さんに対する絆や愛情がこの作品で芽生えたと思います。本当に深津さんじゃなかったらどうしようと思いましたよ。何年か前に三谷幸喜さんの作品で初めて共演してからいろんな関係が始まりました。この作品で花が開き、理想以上の関係というか絆を深めることができたので感謝しております」と絶賛。そんな浅野と深い愛情を表現した深津は「ありがたい言葉の数々、本当にうれしいです」と感謝し、「愛とか絆は形にあるものではないのに絶対的に強いもの。愛とか絆とかこの世から消えて欲しくないと思うし、愛こそがすべてだと分かる作品だと思います」と愛情の素晴らしさを訴えていた。
2015年10月02日映画『岸辺の旅』が10月1日(木)に公開を迎え、浅野忠信、深津絵里、小松政夫、柄本明、黒沢清監督が舞台挨拶に登壇した。湯本香樹実の同名小説を映画化し、本年度カンヌ国際映画祭「ある視点部門」で監督賞に輝いた本作。3年の失踪ののちに幽霊となって帰ってきた優介が妻の瑞希と共にその3年の道のりをもう一度たどる旅に出る。深津さんと夫婦を演じた浅野さんは「役と言うよりは深津さんへの愛情や絆がだんだん芽生えてきました」と述懐。「深津さんじゃなかったらどうなっていたか…?全然違う優介になっていたと思います。三谷(幸喜)監督の作品(『ステキな金縛り』)でお会いして、(より近い関係の役で)共演したいという思いを伝えていたんですが、こういう形で花開き、理想以上、想像していた以上の関係になれました」と充実した表情を見せた。深津さんは浅野さんの熱烈な“愛”に「ありがたいし嬉しいです」と笑顔。「愛とか絆は形あるものじゃないのに絶対的に強い。愛こそ全てだとよくわかる作品になっていると思います」と作品に込めた思いを口にした。小松さんと柄本さんのベテラン2人は自らのNG談議に花を咲かせ、笑いを誘う。小松さんは、浅野さんに背負われるシーンでのNGについて「またおんぶしてもらうの悪いなと思ってました。こう見えて、63キロあるから思いに決まってるんだけど、(浅野さんは)文句ひとつ言わない。舌打ちのひとつも来るかと思ったけど…」と申し訳なさそうに語りつつ「一番好きな画になってました」と完成した映画を見て感激したそう。柄本さんは「10回も20回もNG出して申し訳ない。でも心の奥で全然、申し訳ないと思っていない自分と出会えました(笑)」と告白。ずっと黒沢監督の作品が好きとあって「普段はそんなにNGを出す人間じゃないんですよ。甘えてるのかな…?」と首をかしげるが、黒沢監督は「弱ったなと思って見てましたが、憎たらしいのは編集さんが『このNGいいね』と言うんです。NGとはいえどこかに必ずいいところがあって、どれを使うか迷いました(苦笑)」と苦言を呈していた。尚、本作は日本に先駆けて9月30日よりフランス全土80館で公開中。黒沢監督は既にフランス人俳優を起用しての新作の撮影もフランスで終えており、改めてフランスを中心に海外での人気と評価の高さをうかがわせるが「ぜひ日本でも多くの人に見ていただければ」と呼びかけていた。『岸辺の旅』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:岸辺の旅 2015年10月1日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINEMAS
2015年10月01日第68回カンヌ国際映画祭“ある視点”部門で監督賞を受賞した『岸辺の旅』の初日舞台あいさつが10月1日に、都内で行われ、黒沢清監督をはじめ、夫婦役でW主演する深津絵里と浅野忠信、小松政夫、柄本明が出席した。湯本香樹実による同名小説を原作に、3年間の失踪を経て、突然「俺、死んだよ」と告げに帰ってきた夫(浅野)とその妻(深津)がささやかな旅路に出かける姿を描く。深津と浅野は、三谷幸喜監督の『ステキな金縛り』で共演しており、「あれ以来共演したいと思っていたし、今回相手が深津さんじゃなければ、どうなっていたか…。思いがこうして花開いて、絆を深めることができた」(浅野)、「ありがたいお言葉。愛に形はないけれど、絶対的に強いものだし、愛こそすべてだと分かる映画」(深津)と互いに敬意を払った。ベテラン俳優の小松と柄本は、そろって「何度もNGを出して迷惑をかけた」と恐縮しきり。それでも、「浅野さんにおんぶされるシーンで何度もNGになったが、今ではそれが一番のお気に入りになった」(小松)、「10回、20回NG出したシーンもあるが、黒沢監督のことが大好きなので、NG出しても不思議と申し訳ないと思わなくて(笑)」(柄本)と大御所らしい貫録を見せつけた。本作で日本人初の栄誉に輝いた黒沢監督は、「すばらしい原作、スタッフ、キャストにめぐり合い、幸せな経験をした」と感慨しきりで、「大げさな言い方かもしれないが、この幸せを皆さんにおすそ分けしたい。すべての登場人物が幸せではないが、それも含めて最終的に『この作品を見て、良かった』と思ってもらえれば」と締めくくった。『岸辺の旅』テアトル新宿ほか公開中取材・文・写真:内田 涼
2015年10月01日淡々とした静かな夫婦のやり取りから2人の凄みがにじみ出ている。深津絵里は3年もの間、失踪していた夫の帰還にひと言「おかえり」と声を掛け、浅野忠信は妻の作った白玉をほおばりながら「おれ、死んだよ」と告げる。そして、向こう岸へ行ってしまった夫と、こちら側で生きる妻、2人一緒の旅が始まる。黒沢清監督が湯本香樹実の小説を原作に作り上げ、今年のカンヌ国際映画祭ある視点部門”監督賞”を受賞した『岸辺の旅』がまもなく公開となる。過去に『ステキな金縛り』(三谷幸喜監督)、そして『寄生獣』(山崎貴監督)と共演作はあったものの、同じシーンでじっくりと向き合ったことはほとんどなかったという2人が夫婦役を演じた。「淡々とした静かなやり取り」と言っても、決して感情がないわけではない。愛情、喜び、不安、怒り、うしろめたさまで、ひしひしと伝わってくる。映画の開始数分で訪れる“スーパーナチュラル”な再会。2人はほとんど役について話し合うこともなく、これらのシーンに臨んだという。原作を読んで受け取った感覚を大切に妻・瑞希を作り上げていったという深津さんは「死んでしまった夫と旅をすることへの違和感は、最初からあまりなかったですね。一度、死んだ落ち武者と芝居(=『ステキな金縛り』)をしたこともありますし(笑)」と冗談めかしつつ冒頭の夫・優介との再会シーンについて振り返る。「原作を読んだ時からすごく印象的で、このシーン次第でこの映画の全てが決まると思って緊張して臨んだのを覚えています。ただ、瑞希にとっては優介は3年もの間、ずっと会いたいと思い続けてきたので、現れても怖い存在であるはずはないんですね。どこかで彼がもうこの世にいないことを受け止めつつ、慌てたり驚いたりすることもなく当たり前のように受け止めました。『あ、おかえり』という感じで」。この作品に参加した時期はちょうど「役者を始めたばかりの何もわかっていなかった頃にそうしていたように、自分がこれまで積み上げてきたことを大切にして、自分の経験を軸にした役作りを大切にするようになっていた時期だった」と語る浅野さん。優介という役に対しても、脚本にある描写を元に自身の想像を膨らませながら作り上げていった。「あの最初のシーンに意味を持たせるなら、優介の立場で言うなら精一杯の照れ隠しがああいう形になったんじゃないかと思います。じゃあ、そこで演じる上でどうしたかというと何も特別なことはしていません。(幽霊として瑞希の前に現れたという)強烈な事実があるからこそ、僕がヘタに意識して何かをしてはいけないと。そこに描かれていることをただ、やる――その方が衝撃が伝わるんじゃないかと思いました」。互いの芝居、リアクションに関しても「すんなりと入ってきた」と口を揃える2人。初めてここまで深く向き合い、セリフのやり取りをする中で見えてきたのは“似たもの同士”という感覚だった。深津さんは言う。「同世代ということで近しい感覚は持ってましたが、役柄との距離感――入り込み過ぎず、でもきちんと温度を持ってというバランスが自分と似ているなと感じました。『うまくやる』ということを避けようとするところや、目に見えないことがすごく大切だと思っている、そういう部分も同じでした。待ち時間に特別話さなくてもそこにいるだけで安心感がありました。それは夫婦という関係を築く上でとても大事なことですが、浅野さんはそれを“あえて”という風ではなく、体が知っているという感じで自然に理解し、できてしまうんです」。浅野さんは「同世代の俳優さんに対してはどの方にも仲間意識を持っている」と明かすが、特に深津さんとは今回の共演を経て「さらに強い感情を抱いた」とも。「夫婦役でこれだけ強烈な時間を一緒に過ごさせてもらって、もちろん、すぐにでもまたご一緒させていただきたいですが、たとえ共演しなくても常に一緒にいるような感覚がすごく強くあるんですよね。それこそ夫婦じゃないけど(笑)、大変な状況でも『きっと深津さんもなにかやってるだろうな』と思うと心強い。この作品を通じて育めた強い絆が確実にあると思います」。浅野さんにとっては2003年の『アカルイミライ』以来となる黒沢監督作品。先に述べた役作りの話と重なるが、浅野さん自身、このタイミングでの黒沢監督との再会に特別な感慨があるという。「覚えているのは『アカルイミライ』の時、なぜかはわからないけど、それまでの自分のやり方に限界を感じたんです。ありがたいことに周りからは『浅野さんはナチュラルな芝居をしますね』と言っていただけて、自分自身もそれを心掛け、追及していたけど、そこに飽きや限界を感じて、これまでイヤだと思っていた芝居の方向に目を向けたくなったんです。それから12年ほどやってみて、やはりそれも違う、元の自分の芝居の方向性の大切さに気付いて、一方でこの12年はすごく実になった部分もあって、そうした経験を活かしながらこれから…と思った時期にこうして黒沢監督とまたお会いできた。不思議な縁ですね。12年前とはまた違う気持ちで挑みつつ、あの時よりも役を演じることが大変になってるし、まあ自分で大変な方向に行っちゃっているところもあるんですけど(苦笑)、でもそうすることで、その後に返ってくるものがあるんだと気づかせてもらったこの12年だったとも思います」。そんな浅野さんの言葉に深津さんも深くうなずく。深津さんにとっては本作は初めての黒沢作品。また野田秀樹演出の芝居などを通じ互いに面識はありつつも共演したことのなかった蒼井優との初めての、しかも短いながらも強烈な対峙など、40代を迎え、なお作品ごとに“初めて”と積み重ねていくことを楽しんでいる。「20代の時は20代が楽しいと思っていたのと同じように、“いま”が楽しいですね。特にいまの年齢になって、より自分のことがよくわかるし、いろんな感情を知って、役に立つこともありますし、すごく楽しい年代だなと感じています。役柄に関しても、無理をせず、拒否をせず、与えられ、求められているものこそが自分の年相応の役なんだと思っています。求められるままに自然に受け入れているという感じですね」。深津さんは、優介と瑞希の肌の触れ合いを「美しい」と語り、浅野さんはまさに幽霊が少し地上から足を浮かせて、残してきた人間のその後を眺めるかのように「この映画を一番楽しんで見てるのは、間違いなく僕だと思いますよ」と笑う。非日常の設定の中で静かにリアルに紡がれる愛を感じてほしい。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:岸辺の旅 2015年10月1日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINEMAS
2015年09月30日国内外で高い人気を誇る黒沢清監督が、日本映画界を代表する深津絵里と浅野忠信をW主演に迎えておくる待望の最新作『岸辺の旅』。2010年に発表された湯本香樹実の同名小説を映画化したある夫婦の“究極のラブストーリー”です。瑞希の夫である優介が失踪してすでに3年の時が経っていた。喪失感を抱えながらも仕事を再開し、慎ましく暮らす瑞希の前に、ある日突然姿を現した優介。しかし、優介が告げたのは、「俺、死んだよ」という衝撃の言葉だった。そして、瑞希の元へ戻るまでの3年間に優介が過ごしていた場所やお世話になった人たちを訪ねる旅に誘われた瑞希は、優介と一緒に旅に出ることにする。旅の途中で、優介の知られざる一面や秘密に驚きながらも、失われた時間を取り戻すかのように楽しむ2人。改めてお互いの愛や気持ちを確かめあうものの、本当の別れを告げるときは刻一刻と近づいていた……。黒沢監督は、第68回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で日本人初となる監督賞を本作で受賞。今回のキーワードは「信頼」ということで、さまざまな危機が訪れても、ゆるぎない愛で難題を乗り越え、最後には2人が100%信頼しあうドラマを描きたかったという監督。死んでからより信頼が深まったり、死んでみて初めてお互いをより理解できたりすることもあると感じたそうで、「“死者とともに生きる”意味と実感が少しでも伝わるといいな」とその思いを語っています。そして、今回夫婦役を演じた深津絵里と浅野忠信は、息の合ったやりとりをみせ、初共演とは思えないほど。2人の間に流れる深い愛と強い絆、そして切なさに心を締め付けられます。その他、小松政夫や蒼井優、柄本明といった豪華共演陣の存在感も見逃せません。“死んだ夫と旅をする”というありえない設定ながらも、心にすっと入ってくるストーリーは、死は終わりではなく、死んだあとも生きている人との関係は続いていくのだと感じさせられます。そして、大事な人を失う辛さを抱えながらも、それを受け止めて前に進むことの大切さも教えてくれるのです。死をも超えた“究極の夫婦の愛”に心を揺さぶられてください。イベントデータ:『岸辺の旅』公開表記:10月1日(木)より、テアトル新宿ほか全国ロードショー配給:ショウゲート©2015「岸辺の旅」製作委員会/ COMME DES CINÉMAS
2015年09月30日『岸辺の旅』『夏の庭』の原作で知られる湯本香樹実の同名ロングセラー小説を映画した『ポプラの秋』。本作で主人公の8歳の少女を演じるのが、子役として活躍を続けてきた本田望結。満を持して映画初主演を務める本作を始め、話題作への出演作が相次ぐ望結ちゃんは、子役から女優へ、着実にステップアップを図っているようだ。本作『ポプラの秋』は、天国の父への想いを手紙に綴る少女と、大きなポプラの木が立つアパートの大家のおばあさんとの心の触れ合いを描く物語。深津絵里&浅野忠信共演で映画化された『岸辺の旅』と同じ湯本香樹実による原作は、1997年の発表以来、アジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界10か国で翻訳・出版され、言葉や文化の壁を越えて愛されている。大好きだった父を突然亡くした8歳の千秋は、失意の母(大塚寧々)と共に引っ越してきたポプラ荘で、大家のおばあさん(中村玉緒)と出会う。「自分は亡くなった人に手紙を届けることができる」と話すおばあさんの言葉を信じた千秋は、死んだ父に向けて手紙を書き続けるのだが――。今年は、1月クールに放送されたTBS系連続ドラマ「警部補・杉山真太郎~吉祥寺署事件ファイル」で、谷原章介の娘役を好演していた望結ちゃん。さらにこの秋には、香取慎吾主演のCX系スペシャルドラマ「一千兆円の身代金」にヒロイン役で出演。映画も、9月19日(土)より全国公開となる本作を皮切りに、12月には山田洋次監督作品『母と暮らせば』に出演するなど、これからテレビ・映画の出演が相次いでいる。望結ちゃんの連続ドラマレギュラー出演は、2012年の「サマーレスキュー~天空の診療所~」(TBS)以来、約2年半ぶり。映画も2013年の『コドモ警察』以来、2年ぶりの出演となった。2014年は単発のドラマ出演などはあったが、目立った女優活動は多くなかった。フィギュア・スケーターしても活躍するだけに2足のわらじの影響があったのかもしれないが、もしかすると、女優へのステップアップに向けた準備段階だった可能性もある。これからの目標を聞かれた望結ちゃんは、「人を感動させることができる女優さんになりたい」と語り、自身の憧れの女優はターニングポイントというべき作品「家政婦のミタ」(日本テレビ)で共演した松嶋菜々子だと明かす。「あのドラマがなければ、いまの自分はないと思います。主演の松嶋菜々子さんは憧れの女優さんの一人ですが、共演させていただけて幸せでした」と当時7歳で出演した大ヒット作をふり返る。今年11歳になり、心身ともに大人への階段を上り始める時期となった望結ちゃん。子役は女優へシフトするタイミングが非常に重要といわれているが、この秋、本格的に女優業に力を注ぎ、芦田愛菜や鈴木福、小林星蘭、谷花音といった同年代の子役たちと一気に差をつけることになるのか、注目を集めている。『ポプラの秋』は9月19日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ポプラの秋 2015年9月19日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開(C) 2015『ポプラの秋』製作委員会
2015年09月15日第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞した『岸辺の旅』が9月10日(木)、都内で“日本凱旋”上映され、黒沢清監督をはじめ、夫婦役でW主演する深津絵里と浅野忠信が出席。浅野さんは、深津さんとの夫婦役に「夢が実現した」と感激していた。3年間失踪していた優介(浅野さん)はある日突然、妻の瑞希(深津絵里)の元に舞い戻り、「俺、死んだよ」と告げると、ふたりそろってお世話になった人々を訪ねる旅に出かける。湯本香樹実の同名小説を映画化し、本年度の第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門において、“日本人初の監督賞”に輝いた。「40代を迎えて、じっくり夫婦役を演じたいと思っていた。夫婦役なら相手は深津さんだと思っていたし、しかも黒沢監督と12年ぶりのお仕事。こんないい形で夢が実現するなんて…。深津さんには甘えていいのかなという空気があり、勝手に居心地の良さを感じた」と浅野さん。一方の深津さんも「以前の共演以来、またいつかご一緒するだろうなと思っていました。お互い温度や波長が似ているので、夫婦役なら心強いですし、実際気も使わず、何も苦じゃなかった」といい、すっかり相思相愛だったようだ。そんなふたりに対し、黒沢監督は「おふたりとも、どこにでもいそうな普通の雰囲気があると同時に、まるで神話の登場人物ような両面性を持っている。日本中の誰もが知っているのに、あくまで“映画の人”という貴重な存在」とコメント。カンヌでの栄誉についても、「あくまで作品全体に与えられた賞。こちらこそありがとうございます。この夫婦の想像を超えた“魂の旅”を見届けてもらえれば」とキャスト陣に謝意を表した。この日、深津さんと浅野さんは、監督賞の賞状と初対面し「いやあ、カッコいいですね。監督の名前がドーンと書いてあって、ジーンとします。神秘的で美しい死生観を、早く日本の皆さんにも見てほしい」(深津さん)、「貴重なものですね。カンヌでの上映後、劇場だけじゃなく、ロビーでも拍手で迎えられたことを思い出す」(浅野さん)。3人でレッドカーペットを歩いた際には、カーペット上で“渋滞”に巻き込まれたそうで、「車で待っていたら、ちょうど時差ボケで眠くなって…。15分くらいウトウトしてしまった」(深津さん)と明かしていた。『岸辺の旅』は10月1日(木)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月11日第68回カンヌ国際映画祭“ある視点”部門で監督賞を受賞した『岸辺の旅』の“日本凱旋”披露試写会が9月10日に都内で行われ、黒沢清監督をはじめ、夫婦役でW主演する深津絵里と浅野忠信が出席。カンヌで日本人初の監督賞受賞を果たした黒沢監督は、「あくまで作品全体に与えられた賞。こちらこそありがとうございます」とキャスト陣に感謝を述べた。その他の写真湯本香樹実による同名小説を原作に、3年間の失踪を経て、突然「俺、死んだよ」と告げに帰ってきた夫(浅野)とその妻(深津)がわずかな時間、旅に出かける姿を描く。この日は、深津と浅野はカンヌで授与された賞状と初対面し、「やっと喜びが分かち合える。実物を見るとジーンときますね、神秘的で美しい死生観を日本の皆さんにも感じてもらえれば」(深津)、「本当におめでとうございます。(賞状は)とても貴重なものですね」(浅野)と感無量の面持ちだった。夫婦役について、深津が「以前共演させていただいてから、またいつかご一緒すると思っていた。温度や波長が似ているので、夫婦役も心強く楽しかった」と振り返れば、浅野も「40代になったら、じっくり夫婦を演じてみたいと思っていたし、その相手が深津さんならいいなと思っていたので、こういう形で夢が実現してうれしい。深津さんには甘えていいんじゃないかという居心地の良さを感じていた」と明かし、相思相愛ぶりを披露した。黒沢監督は「ふたりに共通点があるとすれば、あくまで“映画の人”であり、どこにでもいるような雰囲気と、まるで神話の登場人物のような二面性を持っている点」だと説明し、「決して、砂漠で冒険したりはしませんが(笑)、想像のはるか先を行く“魂の旅”を見守ってもらえれば」とアピールした。『岸辺の旅』10月1日(木)テアトル新宿ほか公開取材・文・写真:内田 涼
2015年09月10日ポムフードは9月1日、「創作オムライス ポムの樹」のオムライスを自宅でも楽しめる冷凍オムライス「ポムオム」を発売した。「創作オムライス ポムの樹」は、厳選した卵を使用し、独自の厳しいオムライス検定合格者だけが卵を巻くことを許されるなど、品質と技術にこだわったオムライスの専門店。今回、同店のロングセラーメニュー「定番ケチャップオムライス」を冷凍食品にした。店の味を極力再現できるように、食材もできる限り同じものを使用し、納得いくまで追求して完成させたという。電子レンジで温めるだけで調理できる。創業当時から試行錯誤を繰り返してできたポムの樹オリジナルのトマトケチャップ付き。希望小売価格は税別398円。
2015年09月02日第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門で「監督賞」を受賞した、黒沢清監督作『岸辺の旅』。深津絵里と浅野忠信という名優が魅せる夫婦の絆を描いた物語が高い評価を得た本作の、予告編がついに完成!カンヌでの熱気に満ちた会場の様子も盛り込んだ、感動と臨場感あふれる映像が到着した。「俺、死んだよ」――。3年間の空白を経て、妻の瑞希(深津絵里)の元に突然帰ってきた夫・優介(浅野忠信)が告げた言葉は思いもよらないものだった。そして、夫が過ごした最期の時間、かかわった人々をめぐる、夫婦ふたりの旅が始まった…。2010年に発表された湯本香樹実の原作を名匠・黒沢監督が映画化した本作は、死んだ夫を見おくるために夫婦ふたりで旅路をゆく、監督初のロードムービー。今回公開された予告編では、優介の過ごした美しい風景、お世話になった人々との触れ合いを、「あまちゃん」の大友良英が手掛ける音楽がドラマチックに彩り、物語をより一層盛り上げている。また、映像の冒頭には、カンヌ国際映画祭での、満員の観客席に響くスタンディングオベーションの様子も盛り込まれている。鳴り止まない熱い拍手に対し、主演の深津さんの感無量といった表情は、見ているこちらの胸にも迫るものがある。夫の死をきっかけに、改めてお互いを見つめ合ったふたりが経験する永遠の別れを描く、究極のラブストーリー『岸辺の旅』。深津さん、浅野さんを始め、小松政夫、蒼井優、柄本明ら存在感のある名優たちが集って描く、生と死を巡る奥深い物語を、まずはこちらの予告編でじっくりと味わってみて。『岸辺の旅』は10月1日(木)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月11日第68回カンヌ映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞した黒沢清監督の最新作『岸辺の旅』の予告編映像が公開になった。深津絵里と浅野忠信が主演を務め、旅をしながら夫の最期の時を共に過ごそうとする夫婦の姿を描いた感動作だ。その他の画像/予告編公開『岸辺の旅』は、湯本香樹実が2010年に発表した同名小説を、黒沢監督と『私の男』などの脚本も手がけている宇治田隆史の脚本で映画化するもので、3年間失踪した夫が突然帰ってきたことを機に、はなればなれになっていた夫婦が旅に出る姿を描く。このほど公開された予告編はカンヌ映画祭で黒沢監督、深津、浅野らが集まった観客が大歓声を受けている記録映像から始まり、続いて深津演じる瑞希のもとに3年ぶりに浅野演じる夫の優介が戻ってくる場面が続く。しかし、優介は帰宅するなり瑞希に「俺、死んだよ」と告げ、妻を旅に連れ出す。ふたりは旅を続けながら、優介が不在だった時間を少しずつ埋め、お互いの距離は改めて近づいていくが、優介がこの世界にいられる残り時間は少なくなっていく。予告編は抑制の効いた演技とセリフで観る者の想像力を刺激する深津と浅野の演技にまず魅了される。さらに大友良英と江藤直子が手がける美しい音楽、主人公ふたりが訪れる美しい風景にも注目だ。『岸辺の旅』10月1日(木)テアトル新宿ほか公開
2015年08月11日浅野忠信×深津絵里主演で映画化された『岸辺の旅』が、第68回カンヌ映画祭ある視点部門で「監督賞」(黒沢清)を受賞したことも記憶に新しい湯本香樹実によるロングセラー小説の映画化『ポプラの秋』。このほど、、8月27日から9月7日までカナダ・モントリオールにて開催される、6月に行われた第18回上海国際映画祭に続き、日本映画にも馴染みの深い第39回モントリオール世界映画祭のフォーカス・オン・ワールド・シネマ部門に正式招待されることになった。本作は、大好きだった父を失い、傷づいた心を抱えてポプラ荘に引っ越してきた8歳の少女・千秋(本田望結)が、“天国に手紙を届けることができる”という大家のおばあさん(中村玉緒)に出会い、次第に心癒されていく物語。主人公の少女・千秋を演じるのは、ドラマ「家政婦のミタ」でブレイクし、フィギュアスケ―トの才能でも注目を集める本田望結。ポプラ荘の大家のおばあさんには、映画出演100作以上のベテラン、中村玉緒。監督は、『瀬戸内海賊物語』(’14)で少女たちの冒険をいきいきと描いた新鋭の大森研一が務めている。本作が海外映画祭に正式招待されるのは、先日の上海に続いて2度目。モントリオール世界映画祭は、毎年、8月下旬から9月初頭にかけてカナダのモントリオールで開催される北米最大規模の国際映画祭。アカデミー賞の前哨戦としても注目されている。2008年にはアカデミー賞「外国語映画賞」を受賞した『おくりびと』が「最優秀作品賞」を受賞し、10年には『悪人』で深津絵里が「最優秀女優賞」を、11年は『わが母の記』が「審査員特別賞グランプリ」を、そして昨年は『ふしぎな岬の物語』が「審査員特別賞グランプリ」と「エキュメニカル審査委員賞」の2冠、さらに『そこのみにて光輝く』が「最優秀監督賞」を獲得したことでも話題となった。本作で映画初主演を果たした本田さんは、この一報に「うれしい!日本ではなくカナダの方に『ポプラの秋』を見ていただいて気持ちが伝わればいいと思います」と喜びのコメント。また、大森監督も「手紙が繋ぐ心の物語を共有して貰えると嬉しいです!」と、普遍的な本作のテーマを話している。原作者の湯本香樹実は、映画化や舞台化された「夏の庭―The Friends」「岸辺の旅」などの作品で知られており、本作の原作も、1997年に発表されて以来、アジアのみならず、アメリカ、ヨーロッパなど世界10ヶ国で翻訳・出版され、言葉や文化の壁を越えて愛されている。好奇心にあふれた子ども時代だからこそ、いっそう興味深く感じる生と死。小京都と称される美しい飛騨高山で撮影された本作には、その古き良き街並みの中に万国共通の大切な思いが根づいているはずだ。『ポプラの秋』は9月、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月28日第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門にて、黒澤清監督が日本人初の「監督賞」を受賞した『岸辺の旅』。浅野忠信と深津絵里という、日本映画界を代表する2人の実力派が初の夫婦役を演じ、W主演を務める”究極のラブストーリー”として話題を呼ぶ本作のポスタービジュアルが到着した。夫の優介(浅野忠信)が失踪してから3年。ある日、妻の瑞希(深津絵里)の元に突然、夫が帰ってきた。だが、帰宅した優介は「俺、死んだよ」と告げる。そして、優介がこれまでお世話になった人々を訪ね、それまで過ごした時間、知らなかった秘密を知る、夫婦ふたりの旅が始まった…。湯本香樹実が2010年に発表した小説を、世界的名匠・黒沢清監督が映画化した本作。本年度の第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門において、“日本人初の監督賞”に輝き、大きな注目を集めた。W主演という形で初の夫婦役を演じるのは、実力派として知られる深津さんと浅野さん。深津さんが『悪人』で第34回モントリオール世界映画祭「最優秀女優賞」を、浅野さんが『私の男』で第36回モスクワ国際映画祭「最優秀男優賞」を受賞しているという、まさに“国際派”の2人。今回解禁されたポスタービジュアルでは、失っていた3年間の時を埋めるように寄り添う2人の姿から、夫婦の互いへの深い愛情が伝わってくる。だが、それと同時に、物憂げな深津さんの表情や、弔いのような淡いピンクの花が、間近に迫った“永遠の別れ”を感じさせる、印象深く切ないポスターとなっている。死んだ夫とその妻の、永遠の別れへと続く旅路を描き、カンヌをも大きな感動に包んだ本作。実力派俳優たちによって紡がれる“究極のラブストーリー”の公開を、楽しみにしていて。『岸辺の旅』は10月1日(木)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月17日ポムフードは7月10日、「創作オムライス ポムの樹」と「おじぱん」のコラボレーションショップ「おじぱんポムの樹meetsオムライヌ」を東京都・原宿に期間限定でオープンした。2016年1月31日まで営業予定。おじぱんは、見た目がおじさんなパンダのキャラクター。同店は、おじぱん初のコラボレーションショップとなる。オムライスのキャラクター「オムライヌ」をイメージした装飾になっており、テラスにはおじぱん、オムライヌと一緒に写真を撮ることができるフォトスポットも用意されている。メニューは、ポムの樹看板メニューのオムライスがコラボレーションして「オムライヌセット(ケチャップ、デミソース、クリームソース、とろろ明太子)」(各・税別1,450円)として登場。他にも、おじぱん型パンとカレー風味のポテトサラダが乗っている「明太パスタおじぱんセット」(税別1,000円)や、おじぱんの好物である「ささ」をイメージした「ささの一服メロンソーダ」(税別700円)がある。営業時間は11時~21時(ラストオーダーは20時30分)。(C)Q-LiA
2015年07月10日湯本香樹実によるロングセラー小説を、主演に本田望結と中村玉緒を迎え映画化する『ポプラの秋』。このほど、本作の主題歌が、「Every Little Thing」の持田香織の楽曲「少しだけ」に決定したことが明らかになった。大好きだった父を突然亡くした8歳の千秋(本田望結)は、失意の母(大塚寧々)と共に引っ越してきたポプラ荘で、不思議な大家のおばあさん(中村玉緒)と出会う。 父を失ったことで心に不安を抱えた千秋におばあさんは、「自分は亡くなった人に手紙を届けることができる」と話し、その言葉を信じた千秋は死んだ父へ手紙を書き続ける――。1997年に発表された小説をもとに映画化する本作。原作者・湯本氏の作品は、黒澤清監督によって映画化された『岸辺の旅』が、第68回カンヌ映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞したことも記憶に新しい。原作の「ポプラの秋」は、アジアのみならず、アメリカ、ヨーロッパなど世界10か国で翻訳・出版されるロングセラーとなっている。主人公である、大好きだった父を失い傷ついた心を抱える繊細な少女・千秋を、ドラマ「家政婦のミタ」やフィギュアスケートの才能でも注目される映画初主演の本田望結、ポプラ荘の大家のおばあさんを、100作以上の映画出演歴を誇るベテラン中村玉緒が演じる。そして監督を務めるのは、2014年に公開された『瀬戸内海賊物語』にて、少女たちの冒険をいきいきと描いた新鋭・大森研一、撮影監督は、是枝監督の『幻の光』でベネチア国際映画祭オゼッラ・ドゥオロ賞を受賞した撮影界の重鎮・中堀正夫が務める。そして音楽は、ピアニストとしてだけではなく作曲家、俳優とマルチな才能を発揮している清塚信也が手掛ける。このほど決定した主題歌「少しだけ」は、「Every Little Thing」としての活動20周年を迎える持田香織のソロ楽曲。今回の決定に際して、持田さんは「誰かの優しさに触れて、私たちの今日はあって。巡る季節の中で、何気ない毎日の中で、その温もりはとてもとても大切なものだと、そんなことを思わせてくれるお話でした。歌わせて頂けてとても光栄でした」と喜びのコメントを寄せている。本作は、小京都と称される飛騨高山にて撮影が行われており、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャパン」にて三ツ星に輝く古き良き街並みが、映画の中で随所に映し出されている。父を失くした8歳の少女とおばあさんとの心の触れ合いを、美しい景観と共に繊細に描く本作は、本年度の第18回上海国際映画祭「パノラマ」部門の正式招待作品にもなっている。同じく今秋に公開される『岸辺の旅』と合わせて、湯本香樹実原作の作品として大きな注目を集めそうだ。『ポプラの秋』は2015年秋、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年06月24日アップルは、このほど「Apple Watch」のApple Store実店舗における店頭販売を開始した。実店舗で購入する場合もApple Online Storeからの予約が必要だが、在庫状況次第では、即日の持ち帰りも可能となっている。これまで、Apple Watchの店頭購入は、Apple Watch at Isetan Shinjuku、Dover Street Market GINZA、ソフトバンク表参道/銀座および、エディオン、C smart、ビックカメラ、ヨドバシカメラの一部の店舗のみで行っていたが、全国8カ所のApple Storeでも購入が可能となった。Apple Storeで購入するには、事前にApple Online Storeから購入予約をしておく必要がある。予約画面には「お近くのApple Storeでの購入をご希望ですか?」という記載があり、その下の「予約状況を確認する」をクリックすると、任意のApple Storeを選択できる。「Apple Watch Sport」、「Apple Watch」、「Apple Watch Edition」と全モデルの購入が可能だが、在庫がないモデルではストアを選択できない。
2015年06月18日黒沢清監督が現地時間の23日、主演に女優の深津絵里と俳優の浅野忠信を迎えた最新作『岸辺の旅』(10月1日公開)で、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の監督賞を受賞した。黒沢監督にとっては2008年に審査員賞を受けた『トウキョウソナタ』に続く、同映画祭での受賞となる。受賞会場となった満員のドビュッシーホールにて、審査員から「まさに岸辺(彼岸)への素晴らしい旅に連れて行ってくれる、最高の作品でした」との言葉を受けて、壇上に招かれた黒沢監督。登壇した黒沢監督は、「まさにサプライズで、とても緊張しています」とあいさつし、「監督賞は、作品全体の賞であると思っています。すべての俳優、すべてのスタッフに頂いた賞ということで、とても誇りに思います」と続けた。主演の深津と浅野については、「一緒にカンヌに来られただけでも楽しい思い出になりましたが、本日、このような賞をいただいて、さらによい思い出になりました。お二人の力があったから、こうした場に招かれましたし、お二人がいたから初めて『人生』を描くことができました。日本に帰ってから、深津さん、浅野さんと『カンヌ楽しかったね』と盛り上がりたい」と語った。現地時間17日に行われた公式上映では、観客席からのスタンディングオベーションだけにとどまらず、会場の外に待っていた多くのファンからも5分以上のスタンディングオベーションが続き、異例の大フィーバーを巻き起こしていた本作。その様子はフランスを代表する新聞リベラシオン紙でも写真入りで大きく1面で報道され、海外メディアからも、「今年のカンヌNO.1ではないだろうか!」と高い評価を得ていた。映画の原作は作家・湯本香樹実の同名小説で、3年間失踪していた夫・優介(浅野)が妻・瑞希(深津)を連れて、失踪中に世話になった人々を訪ねて行く物語。瑞希はその旅で、それまで知らなかった優介の姿を知ることになる。優介はなぜ突然帰ってきたのか、そして優介が伝えたかったこととは。黒沢監督が"究極の夫婦愛"にチャレンジしている。(C)Kazuko Wakayama(C)2015「岸辺の旅」製作委員会/ COMME DES CINEMAS
2015年05月25日