「元彌さんは休日、羽野さんがどこに出かけるときもついていくそうです。彼女が『ほかに行くところないの?』と聞いても、『君と一緒にいるのがいちばん楽しいんだもん』と、笑って答えるとか」こう語るのは、芸能レポーターの城下尊之さん。連続テレビ小説『スカーレット』(NHK総合)で戸田恵梨香(31)演じる喜美子の下宿先の女主人・さだを演じている羽野晶紀(51)。女性下着デザイナーとしても活躍する“進歩的な働く女性”を演じるその裏で、羽野は夫・和泉元彌(45)への悩みを抱えていた。「今年に入ってから羽野さんは元彌さんの“異常な嫉妬癖”をテレビでたびたび披露しています。8月に出演したバラエティ番組では、『携帯電話のパスワードを変えると怒る』『羽野さんが握ったおにぎりを、元彌さん以外の男性は食べてはいけない』『ほかの男性をほめてはいけない』『男性の美容師や医師を指名してはいけない』といった元彌さんから課せられた数々の禁止事項について語っていました」(テレビ局関係者)羽野の知人もこう証言する。「羽野さんは『元彌さんがGPSで彼女の居場所を常に監視して、仕事場にまで現れることがある……』と怯えていました」羽野を苦しめる夫の“恐ろしい束縛指令”。その一因は羽野の本格的な“職場復帰”にあるという。「2児の子育ても一段落した羽野さんは、最近では野田秀樹さん(63)が作・演出を務める広瀬すずさん(21)主演の舞台にも出演するなど、女優業に引っぱりだこ。さらに、今回の朝ドラは大阪で撮影するために自宅を空けがち。最愛の妻と一緒にいられる時間が減ったことで、元彌さんは不安で仕方ないそうです」(前出・知人)かつては元彌の母・節子さん(77)との“嫁姑問題”が原因で別居するなど一時は離婚寸前だった羽野。熟年離婚の心配はないのだろうか……。和泉家の関係者はこう語る。「最近は息子さんが出演する和泉流の舞台を節子さんと一緒に見に行くなど、嫁姑関係は悪くないそうです。また今は節子さんと一緒に住んでいませんが、晶紀さんが手料理を持って行くこともあるそうです」前出の城下さんもこう語る。「羽野さんはこれまで家庭でどんな目にあっても、絶対に離婚はしませんでした。テレビでは悪口を言いながらも、羽野さんは元彌さんに対する深~い愛情があるのだと思います」波瀾万丈な夫婦生活も“そろりそろり”と続いていきそう!?
2019年11月06日佐藤健が主演し、鈴木亮平&松岡茉優と“三兄妹”を演じる映画『ひとよ』から、彼らの兄妹喧嘩を切り取った本編映像が公開された。公開間近の本作から今回到着した映像は、三兄妹が揃うスナックでのワンシーン。子どもたちを守るために、母こはる(田中裕子)が暴力を振るう夫を殺めた一夜の事件から15年。こはるは三兄妹のもとへ帰ってくるが、兄妹たちが生まれ育ったタクシー営業所への嫌がらせが再開、そこである事実が発覚する。これをきっかけに、次男・雄二(佐藤さん)、長男・大樹(鈴木さん)、末っ子・園子(松岡さん)の3人が、園子の勤め先のスナックで口論に。殺人を犯してまで自分たちを守ってくれた母へ葛藤を抱える大樹と園子の一方、「代償考えないで子供置いて出て行って、自分は禊も済ませたつもりで帰ってきて、冗談じゃねえよ!」と、事件のせいで世間から冷たい視線に晒され続けてきた15年間を許せない雄二。そんな3人それぞれが抱えてきた思いがほとばしり、激しくぶつかり合う緊迫のシーンとなっている。本作には「他人であろうと家族であろうと、人間関係は一度クラッシュしないと前には進めないのではないか」というメッセージが込められているという監督の白石和彌。本映像は、彼らが家族だからこその苦悩や葛藤を経て、衝突しながらも前に向かおうとする姿が映し出されているのだ。さらに白石監督は、兄妹を演じる佐藤さん、鈴木さん、松岡さんを決して仲が良いだけではない絶妙な距離感も含めて「本当の兄妹にしか見えない」と絶賛している。一足早く本作を鑑賞した俳優・中村倫也は「尊い気持ちに気付かせてくれる、全てが絶妙に噛み合い、絡み合った、傑作だ」と絶賛し、主演の佐藤さんと仲良しの芸人「千鳥」ノブも「家族というものに対する言葉の数々と描写が厳つ過ぎて父親になった事を今一度考えさせられ、ぐしゃぐしゃに泣きました。絶対に観てください」と熱いコメントを寄せている。『ひとよ』は11月8日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ひとよ 2019年11月8日より全国にて公開(c)2019「ひとよ」製作委員会
2019年11月04日女優の松岡茉優が28日、東京・六本木ヒルズアリーナで開催された第32回東京国際映画祭(TIFF)のレッドカーペットイベントに登場した。特別招待作品として上映される映画『ひとよ』(11月8日公開)に出演している松岡は、主演の佐藤健、共演の鈴木亮平、白石和彌監督とともに登場。美脚が透けて見えるシースルーの衣装で笑顔でカーペットを歩き、「茉優ちゃん!」という声援に応えてサインなどファンサービスにも応じた。東京国際映画祭は、日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の国際映画祭。32回目となる今年は、10月28日~11月5日の9日間にわたって、六本木ヒルズ、EXシアター六本木などで開催し、期間中に180本の映画を上映する。映画祭の顔となる「コンペティション部門」では、国内外から集まった1,804本の中から14作品を選出。日本からは稲垣吾郎&二階堂ふみ出演の『ばるぼら』(手塚眞監督)と濱田岳&水川あさみ出演の『喜劇 愛妻物語』(足立紳監督)の2作品が選ばれた。
2019年10月28日暴力や犯罪、流血は当たり前。『凶悪』などで知られる白石和彌さんの映画は、正直めちゃくちゃ怖いです。でも監督の描く“闇と本質”に、俳優も観客もなぜか惹かれてしまう。その吸引力の秘密に迫ります。「殺したい奴はいないのか?」そう若松監督に聞かれた夜は、今でも心に強烈に残っています。今、日本で一番注目されている映画監督といっても過言ではない、白石和彌さん。アウトローな世界を描いた映画で注目され、今やたくさんの俳優が出演したいと願う監督の筆頭的存在です。でも実は30歳の頃は、「1作だけ撮って、映画の世界から足を洗おうと思っていた」そうで…。――11月8日に公開される『ひとよ』は、監督にとって今年3本目の公開作です。昨年も3本公開されていて、とても多作ですよね。白石:そうなんですよね。最近は、もちろん途中で止まっちゃうものもありますが、7~8本くらいの映画が並行して進んでいて。あと、本を書きたいなぁ~と思っているものも頭の中にあるので…。――頭の中で混乱しませんか?白石:昔は切り替えられなかったんですが、徐々に慣れてきました。最初の頃は「俺、これ無理だわ」って思ってたんですけれど、でもこの流れを逃したら、暗黒時代に戻ることになるし、それだけは嫌だと思って、必死にくらいついてきたというか。――小さい頃から映画がお好きだったんですか?白石:最初のきっかけは、“エロいもん見たいなぁ”って(笑)。――エロいもん(笑)。白石:中学生くらいですから、そこは責められないですよね(笑)。僕らの世代だと、ちょうどその頃にビデオが普及し始めて、近所にレンタルビデオ屋が急に増えて。そこに借りに行って、ロマンポルノとか観てました。そのあと『仁義なき戦い』などにハマっていき、そこで映画には“作り手”がたくさんいることを学び、いつか映画のスタッフになれたら、と思ったのが最初ですかね。で、東京に出てきて若松孝二監督の事務所に入り、流れで映画の助監督になっちゃったんですけれど、正直、監督になれるとはまったく思ってなくて。監督になってごはんを食べていけて、それで一生いられるとか、絶対無理だろうなって。でも単純に、助監督というフィールドワークは、すごく面白かったんです。――どんなご経験を?白石:当時はコンプライアンスなんてなかった時代で、今だったらアウトなことばっかりだからあんまり言えないですが、例えば国道を封鎖して撮影したり(笑)。僕がついていた映画監督って、若松さんとか行定(勲)さんとか、おかしい人たちばっかりだったんです。若松さんに初めてゴールデン街に連れていってもらった夜、「お前、殺したい奴とかいないのか?」って聞かれて、「いません」、「お前駄目だなぁ~!」っていうやりとりをしたんですよ。おかしいですよね?「殺したい奴はいない」に対して「駄目だなぁ~!」って(笑)。そもそもそんなこと普通の人は聞かないし、そういうことを聞くのが映画監督なんだったら、俺はマジで無理だわって思いました。でもその夜は、映画人としての第一歩だったなと、今でもよく覚えてます。映画『止められるか、俺たちを』の脚本にも、そのやりとりは入れたんです。とにかくそんなちょっとおかしい監督たちが考えることを実現するために、動いたり走り回ったりすることが本当に楽しくて、“これが映画だよね!”とか、“俺ら今、超かっけぇ!”とか思ってやってましたね。――青春ですね。白石:まさにそう。血糊つけて家に帰って、道中職質されたりもしましたよ。でも10年くらいやってるといろんな監督と組むわけで、「あれ、俺、この監督より面白いもの撮れるんじゃない?」と思うこともちょっとずつ増えてきた。同時に、助監督も一生続けられる仕事じゃないし、今さら映画の別部署に行くのも違うし、いつか、転職とか田舎に帰るっていう踏ん切りをつけるタイミングが来るとも思ってた。そこで、じゃあ1本だけ撮って、それでやめようって思ったんです。それが、30歳くらいのときかな。――1作目『ロストパラダイス・イン・トーキョー』は、34歳のときの作品ですね。4年のブランクがありますが…。白石:そう、そこからがさっきちらっと言った暗黒時代です。助監督やめて収入がほぼなくなり、でも子供が生まれたり。嫁に「稼いできてくれ」って怒られたり(笑)。――でも、1本撮ってもやめなかったから、『凶悪』が生まれたわけですよね。続けたのはなぜ?白石:1本目を観て、「白石さんと映画を撮りたい」と言ってくれた人がいたんですよ。それが『凶悪』のプロデューサーなんですけれど。あとは、やっぱり観客の皆さんですね。何度も観に行ったと言ってくれた人や、この映画を観て、映画のスタッフになった人もいた。あんな小さい映画でも、誰かの人生を変える力があるんだということが実感できて、それが大きな勇気になりました。――白石さんの、助監督時代を経ての今って、『情熱大陸』とかで描かれそうな感じもありますが…。白石:いや、それはちょっと…(苦笑)。どっちかっていうと僕は、ああいう成功者をキレイに描くドキュメンタリーよりも、“日曜2時の『ザ・ノンフィクション』”のほうが好きな部類の人間なので(笑)。監督にとって、今年3本目の公開作の映画『ひとよ』。自分の子供たち3兄妹を守るべく夫を殺した母・こはる(田中裕子)が、15年ぶりに家に帰ってくる。事件以来、人生が大きく変わってしまった次男の雄二(佐藤健)、長男の大樹(鈴木亮平)、長女の園子(松岡茉優)と、母親の再会。バラバラになった家族はどこへ向かうのか。11/8より全国ロードショー。しらいし・かずや1974年12月17日生まれ、北海道出身。映像技術系専門学校卒業後、中村幻児監督主宰の映像塾に参加。その後、故・若松孝二監督に師事し、2010年に『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で長編デビュー。’13年『凶悪』で各映画賞を総なめにし、注目される。代表作に『日本で一番悪い奴ら』『孤狼の血』『凪待ち』など。※『anan』2019年10月9日号より。写真・岩澤高雄(by anan編集部)
2019年10月08日佐藤健、松岡茉優、田中裕子ら日本を代表する豪華キャストが集結する『ひとよ』。とりわけ、白石和彌監督と初タッグとなる鈴木亮平は、“西郷どん”をはじめとするこれまでの精悍なイメージとは対極にある、内向的で頼りないキャラクターに挑戦している。鈴木さんといえば、昨年主演したNHK大河ドラマ「西郷どん」では主人公・西郷隆盛を演じ切り、来年は映画『燃えよ剣』に新選組局長・近藤勇役での出演が決まっているなど、頼りがいのある役柄のイメージが強い実力派俳優。一方、本作で演じる稲村家の長男・大樹は、メガネ姿で地味な作業服に身を包んでおり、これまでの役柄とは打って変わって全く覇気がない様子。また、幼い頃から吃音が原因でコミュニケーションに苦手意識を持つという難役だ。周りとのコミュニケーションを積極的に取る鈴木さん本人とは全く異なる役柄となった。以前に佐藤さんの兄役を演じたドラマ「天皇の料理番」では20kg減量、映画『俺物語!!』では30kg増量するなど、ストイックな役作りでも知られる鈴木さんだが、本作でも吃音の演技のために、様々な試みをしていたという。自主的に吃音の指導を受けるだけでなく、大樹の子ども時代を演じる子役と違いが出過ぎないよう、一緒に指導を受けて調整したほか、子役たちだけの撮影日にも関わらず、多忙な仕事の合間を縫って茨城県神栖市の撮影現場まで見学に行くなど、万全の準備で本作に臨んだ。先日行われたジャパンプレミアで鈴木さんは、「普段は活発な役をやることが多いですが、今回は全く異なる役柄を『鈴木にやらせてみよう』と思っていただいたことが嬉しいです」と、白石組初参加の喜びを明かしていた。また大樹は、子ども時代に「お母さんのような人と結婚したい」と話すほど、母・こはる(田中裕子)に深い愛情を持っているキャラクター。しかし、事件から15年経った現在、3兄妹では唯一家庭を持っているものの、妻の二三子(MEGUMI)との夫婦関係は上手くいっておらず、帰ってきた母にも素直に接することができない。そんな大樹役について鈴木さんは、「意外と難しくはなかったですね。『自分を見ないでくれ』と大樹は思っていたんじゃないかと思います」と分析。コミュニケーションへの苦手意識が家庭にまで影響してしまっているという不器用さや、思い通りにやり取りができないもどかしさを見事に表現し、鈴木さんの新たな一面が見えるキャラクターとなっている。稲村家の家族を演じる佐藤さんや松岡さん、そして「共演を熱望していた」と語る田中さんらそれぞれとの、思わず画面に見入ってしまうほどの演技合戦にも注目だ。『ひとよ』は11月8日(金)より全国公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ひとよ 2019年11月8日より全国にて公開(c)2019「ひとよ」製作委員会
2019年10月08日3つの和スイーツでお肌しっとり兵庫県産のコウノトリ米ぬかエキスを配合した化粧品シリーズ「神戸美人ぬか」から9月20日、「米ぬか和スイーツバーム」が登場した。新たに発売されたのは、スイーツの街としても有名な神戸発の、“和スイーツ”をコンセプトとした保湿バームである。国産桜花エキスを配合した「心華やぐ 桜タルトの香り」、国産宇治茶エキスを配合した「大人のほろ苦 抹茶ティラミスの香り」、 国産柚子エキスを配合した「甘く爽やか 柚子パフェの香り」の3つの香りから選べる。米や米ぬか由来のうるおい成分に加え、それぞれの素材から得られる国産のうるおい成分が配合されている。とことん国産米にこだわったスキンケア「神戸美人ぬか」シリーズは、安心して肌に使えるコウノトリ米ぬかエキスを配合しているのが特徴だ。コウノトリ米ぬかエキスは化学肥料や農薬を使用しない国産米にこだわり、絶滅危惧種のコウノトリも住める安全な田んぼで栽培された米から抽出した、オリジナル成分である。ベースとなる保湿油には、国産の米ぬか油を使用。このほか国産の米ぬかセラミドや米ぬか水、米ペプチド、米発酵液といった国産米を使ったうるおい成分も配合されている。国産米にとことんこだわった「神戸美人ぬか 米ぬか和スイーツバーム」。乾燥が気になる、これからの季節におすすめだ。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社美人ぬか本舗のプレスリリース※株式会社美人ぬか本舗のホームページ
2019年09月27日映画『ひとよ』(11月8日公開)のジャパンプレミア試写会が25日、都内で行われ、主演の佐藤健、共演の鈴木亮平、松岡茉優、音尾琢真、佐々木蔵之介、メガホンをとった白石和彌監督が登壇した。本作は、鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した注目の劇作家・桑原裕子率いる劇団KAKUTAの代表舞台作品『ひとよ』を実写作品。どしゃ降りの雨が降る夜に起きたひとつの事件で運命を激変させられ、心に傷を抱えたまま別々の人生を歩んだ母親とその子どもたち3兄妹が、事件の15年後に再会し、葛藤と戸惑いの中で1度崩壊した家族の絆を取り戻そうともがき続ける姿を描く、感涙のヒューマンドラマとなっている。15年前の事件に縛られ家族と距離をおき、東京でフリーライターとして働く次男・雄二役を演じる佐藤は「素晴らしい共演者の皆さまと、白石監督のもとということもありまして、今回の現場では気負いのようなものが一切なく、過去に経験したどの現場よりも力の抜けた状態で臨めたんじゃないかなと思います」と打ち明け、「完成した作品は素晴らしかったです。そんな作品に出演できたことを光栄に思います」と感慨深げにあいさつした。その後、MCから「まずは3兄弟の方にお聞きします」と声が掛かると、事件によって美容師になる夢を諦め、スナックで働きながら生計を立てる末っ子の妹・園子役を演じる松岡は「だんご?」と口を挟み、兄役の鈴木と佐藤に詰め寄られると「今、お叱りを受けています…」とタジタジになり会場を笑わせ、「3兄弟って聞いたらだんごじゃないですか。初めて買ったCDが『だんご3兄弟』だし…」と必死に弁解した。続けて、松岡が「いかがでしたか? 白石監督と初めてご一緒して」とMCの仕事を奪って質問すると、佐藤は本作へのオファーが来る前から「もし白石作品に出演できるんだったら、こういう役作りをして行こう」と考えていたそうで、「それくらい念願叶っての出演でした」と声を弾ませ、白石監督からどんな役作りをしようと思っていたのか追求されると「もし出られるんだったら、今より線を太くして、体内を汚して挑もうと思っていました。それを今回も取り入れました」と返答。すると松岡は「汚いですよ、今回の佐藤さん。ビックリするくらい汚い! こんなきれいな顔をしているのに、こんなに汚くなるのかって」と言葉に力を込めると、佐藤は「あんまり言うな、そういうこと。傷つくから。自分で言うのはいいけど、女性に言われたら悲しくなる」と一喝した。また、町の電気屋に勤務し、3兄妹で唯一自身の家族を持つが夫婦関係に思い悩む長男・太樹役を演じる鈴木が「僕は活発な役が多かったりするので、こういう内向的な役を鈴木にやらせてみたいと思ってくれたことに感謝しています」と語ると、松岡は「今まで見たことのないくらい汚い佐藤健さん。今まで見たことがないくらい頼りない鈴木亮平さんが見られます。『せごどん』はどこに行ったんだというくらいです」と紹介した。さらに松岡は自身の紹介もほしそうな表情で鈴木と佐藤の顔を覗き込むと、佐藤は「今まで通りの松岡。期待通りの松岡」と答え、白石監督が「ここまで試写を見た人たちからは『松岡茉優は凄まじいな』という声が非常に多いので、それは今まで通りなんでしょう」と褒めると、松岡は「ありがとうございます」と照れ笑いを浮かべた。また、『自身にとっての特別な一夜』を尋ねられると、佐藤は、本作の撮影で佐々木に全力で飛び蹴りをしたシーンを挙げ「アクションシーンって巧妙なテクニックで計算して作っていくものなんですけど、そういったプランがなかったので、あれはアクションシーンじゃなくてただの暴力なんですよ(笑)」と笑いつつ、「それでも行くしかなかったのですが、蔵之介さんに快く『全然いいよ』と言っていただいたので、全力で行かせていただきました。あのときはありがとうございました」と感謝すると、佐々木は「心地よかったです」とコメントして笑わせた。
2019年09月26日家族の絆を描いた映画『ひとよ』ジャパンプレミア試写会が9月25日(水)、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、出演する佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、音尾琢真、佐々木蔵之介、白石和彌監督が登壇した。出演したいという俳優が引きも切らない白石組だが、佐藤さんも例にもれず“念願の“出演となったそう。想いを爆発させた一幕もあった。佐藤さん、想いがあふれ「勝手に役作りを…」佐藤さんが、「『ひとよ』の話がくる前から“もし出演できるなら、こういう役作りをしていこう”と考えるくらい勝手に想定していました。念願叶っての出演です」と思いをあらわにすると、当の白石監督から「どんな役作りを想像していたの?」という純粋な質問が飛ぶ。「もし出られるなら、いまより線を太くして、体内を汚して挑もうと思っていたんです」と答えると、横から松岡さんが「汚いですよ、この映画の佐藤さん! こんなキレイな顔をしているのに、こんなに汚くなるか! っていうくらい」と話を膨らませる。苦笑気味で、佐藤さんが「あまり言うなよ…傷つくだろ(笑)」と突っ込んだ。オファーについては、白石監督も「観てみたい、一緒に仕事をしてみたい」と切望していたようで、「相思相愛」という言葉も飛び交っていた。佐藤さんらとの撮影に白石監督「夢のような時間だった」撮影をふり返った白石監督は、「夢のような時間だったし、今後の監督としてのキャリアにとっても、いろいろなことを学ばせていただいた豊かな時間でした。演出で言うと、これだけのメンバーでいてくれたら“超楽”みたいな感じですよね」と笑顔を見せる。佐藤さんは、「僕はかつてないほどの他力本願スタイルで現場にいました。誰かが何とかしてくれるだろう、じゃないけど。すべての信頼を置いていたから、準備もほぼしていっていないです。それができたのは白石組だからですね」と、やはり相思相愛トークに落ち着いていた。『ひとよ』は、『彼女がその名を知らない鳥たち』、『孤狼の血』などで知られる白石監督の最新作。次男・雄二(佐藤さん)、長男・大樹(鈴木さん)、長女・園子(松岡さん)の三兄妹は、母が父を殺めた15年前から抱えた心の傷を隠したまま、大人になった。それぞれが願った将来とは違ってしまったいま、母が帰ってくることに。再会を果たした彼らがたどりつく先は、いったい――。鈴木さん「脱ぐのが当たり前みたいに言わないで(笑)」ジャパンプレミアでは、タイトルにかけて「思い出深い特別な一夜は?」という質問が登壇陣に投げられた。佐々木さんが「この仕事をやると決めた夜かもしれない」と言えば、鈴木さんも「僕も、この仕事をやっていこうと決めた夜がありました」と、大学の演劇サークルで初日の本番が終わった夜の話を始め、「俺、これ一生の仕事にしようと、やっぱこれだと思ったんです。人生を変えた夜です」と、いい話で終わりそうだった…。が、白石監督が「『フルモンティ』?」と鈴木さんが企画・演出した全編英語のストリップの劇タイトルを口にする。「違う(笑)!」と否定する鈴木さんだったが、「当時から脱ぎたかった?」とさらに白石監督が聞けば、鈴木さんは「今回、脱いでないから! 脱ぐのが当たり前みたいに言わないでください(笑)」と制止しながらも、「懐かしいな」と当時の思い出話も繰り広げていた。『ひとよ』は11月8日(金)より全国にて公開。(cinamacafe.net)■関連作品:ひとよ 2019年11月8日より全国にて公開(c)2019「ひとよ」製作委員会
2019年09月25日9月23日、映画「台風家族」の上映が延長されると公式サイトで発表された。同日に行われた市井昌秀監督(43)と「凪待ち」の白石和彌監督(44)によるコラボ舞台挨拶で、市井監督が発表したという。この発表にネットでは歓喜の声が続々と上がった。《お知らせありがとうございます!もう観れないと思ったので、とても嬉しいです!!》《おめでとうございます監督、キャスト、スタッフの皆様、そしてファンの想いが届いて嬉しいです》そんななか、市井監督は同日にTwitterを更新。こう感謝の気持ちをつづった。《いつも『台風家族』のことを気にかけてくれていた、『凪待ち』の白石和彌監督とコラボ舞台挨拶を行いました。 そこで『台風家族』の続映決定を発表。館数は減りますが、新たに上映してくれる劇場もあります。 応援してくれた方々のおかげです。 ありがとうございます》本作は、市井監督が12年間温めた作品を映画化させたオリジナル作品。主演の草なぎ剛(45)にとっては、2年前に「新しい地図」を始動させて以来の初主演作だ。もともと、本作は今年6月に公開予定だった。だが、出演者の新井浩文被告(40)が逮捕・起訴されたことを理由に延期。本編の再編集などは行わずに、9月6日から26日まで3週間限定で公開に踏み切った。各メディアによると公開初日の舞台挨拶で市井監督と草なぎは、本作が無事に公開できたことを深く感謝。作品の感想については「生の声」が一番強いと強調し、同作を身近な人やSNSでも広めてもらうよう呼びかけたという。そんな市井監督や草なぎら出演者は、30回以上にわたる舞台挨拶を全国各地で決行。草なぎは、YouTube「ユーチューバー 草彅チャンネル」で共演のMEGUMI(37)ともコラボ出演。本作の口コミ紹介や撮影エピソードを披露した。それに並行して、TwitterなどのSNSも活用してPRに尽力している。「新しい地図」の香取慎吾(42)も18日に本作を鑑賞したとインスタグラムで報告。《自分の事以上に僕の好きな俳優草彅剛が映画館のスクリーンに映っている事に沢山の感謝を思った》とつづり、フォロワーに来場を呼びかけた。“台風の目”とも言える監督や出演者らの懸命な努力。その情熱が多くの人へ伝わり、上映延長へとつながったようだ。
2019年09月25日白石和彌監督の最新作『ひとよ』から、慟哭する佐藤健や、MEGUMI、佐々木蔵之介ら豪華キャスト陣の登場シーンも初披露される本予告編が到着した。どしゃ降りの雨降る夜、ある家族に起きたひとつの事件。それは、母親とその子どもたち3兄妹の運命を激変させた。その夜から、心の傷を抱えたまま別々の人生を歩んだ家族は、15年後に再会する――。今回到着した予告編では、そんな久々の再会にも関わらず、次男・雄二(佐藤さん)は母・こはる(田中裕子)に痛烈な問いを浴びせかけスタート。一方、子どもたちの幸せを守るため、愛する夫を手にかけてしまったこはるに対し、「稲丸タクシー」を切り盛りする社長の丸尾進(音尾琢真)や事務員の柴田弓(筒井真理子)は、「何も悪くないよ」と肯定。末っ子の妹・園子(松岡茉優)も「お母さんはあの人から私たちを助けてくれたんじゃん!」と訴えかける姿が映し出される。しかし、稲丸タクシーの事務所には事件に関するゴシップ記事のコピーが大量に張り付けられ、園子が雄二に掴みかかり、長男・大樹(鈴木亮平)は、妻・二三子(MEGUMI)と言い合い…。こはるが原因で不穏な雰囲気が漂う。たった“ひとよ”(一夜)の事件によって人生が決定的に変わってしまった家族が、全てを狂わせた夜から15年、3兄妹は複雑な想いを抱えながらこはると向き合うことに。ラストには、「どっからやり直したらいいのか教えろよ!」と慟哭する雄二のシーンも登場しており、これまでの印象とは異なる新たな一面が見られる。さらに映像と併せて、白石監督からコメントも到着。稲村家4人のメイキング写真も公開された。白石和彌監督コメント●初めて映画で「血縁の家族」を描くことについて色々と自分の家族のことも考えてしまい、一筋縄ではいきませんでした。描き切ったつもりでいても完成してみるとますます家族って何かわからなくなりました。●佐藤さん、鈴木さん、松岡さん、田中さんの「家族」はどうたったか、現場での様子についてバラバラのようで、しっかりと奥底で繋がっているんだなと感じることができる家族だったと思います。改めて俳優の力に唸らされる撮影現場でした。みなさんそれぞれのやり方で本番に向けて集中していました。『ひとよ』は11月8日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ひとよ 2019年11月8日より全国にて公開(c)2019「ひとよ」製作委員会
2019年09月10日「第1回 和酒フェス@OSAKA BAY TOWER」が、2019年11月9日(土)、大阪ベイタワー・アトリウムにて開催される。和酒フェスは「季節を感じながら、旬の和酒と食と日本文化を楽しむ」をテーマにした利き酒祭り。2015年に東京・汐留の日テレからスタートし、2016年以降は東京・中目黒で開催。1日1,000名を越える来場者が集う人気イベントとなっている。温泉型テーマパーク「空庭温泉」に隣接する大阪ベイタワー・アトリウムに関西地区初上陸する「第1回 和酒フェス@OSAKA BAY TOWER」では、関西をはじめ全国20蔵以上の酒蔵が集結する。目玉となる「利き酒ゾーン」では、「秋上がり、燗酒、プレミアム酒を楽しもう! 」をテーマに選ばれた全国20蔵以上、約100種類の和酒を、2時間15分間の利き酒し放題で味わうことが可能。まろやかで深みのある“秋上がり”、体に優しく染みわたる“燗酒”、令和元年全国新酒鑑評会金賞受賞「水芭蕉」「沢の鶴」など各賞を受賞している“プレミアム酒”をはじめ、無ろ過酒、にごり酒、梅酒などが並ぶ。「フードゾーン・物販コーナー」では、利き酒した一部のお酒を、自宅用やお土産として購入可能。地元の飲食店や地方の郷土料理店が、日本酒に合う酒肴や酒器なども販売する。その他、テレビ・ラジオで活躍するタレントで日本酒学講師の吉川亜樹、2019ミス日本酒の春田早重、ヴァイオリン奏者の竜馬らを迎えた「ステージゾーン・イベントコンテンツ」も用意されている。【詳細】第1回 和酒フェス@OSAKA BAY TOWER開催日:2019年11月9日(土)第1部(試飲会) 12:30~14:45(2H15M)第2部(試飲会) 15:30~17:45(2H15M) ※各部入替え制定員:各部500名(予定)場所:大阪ベイタワー・アトリウム(2F)住所:大阪市港区弁天1-2-4料金:3,000円+税(前売り制)/当日券は未定※公式サイト、PassMarket、Peatixにてチケット販売※料理は別料金■参加予定酒蔵・銘柄酒蔵ブース(21蔵以上)※予定<銀嶺月山(ぎんれいがっさん)>月山酒造・山形県、<郷乃譽(さとのほまれ)>須藤本家・茨城県、<水芭蕉(みずばしょう)>永井酒造・群馬県、<HINEMOS(ひねもす)>ライスワイン・神奈川県、<今錦(いまにしき)>米澤酒造・長野県、<白真弓(しらまゆみ)>蒲酒造場・岐阜県、<初緑(はつみどり)>奥飛弾酒造・岐阜県、<鉾杉(ほこすぎ)>河武醸造・三重県、<香の泉(かのいずみ)>竹内酒造・滋賀県、<道灌(どうかん)>太田酒造・滋賀県、<玉乃光(たまのひかり)>玉乃光酒造・京都府、<大門(だいもん)>大門酒造・大阪府、<荘の郷(しょうのさと)>北庄司酒造店・大阪府、<沢の鶴(さわのつる)>沢の鶴・兵庫県、<白鹿(はくしか)>辰馬本家酒造・兵庫県、<梅乃宿(うめのやど)>梅乃宿酒造・奈良県、<七冠馬(ななかんば)>簸上清酒・島根県、<竹林(ちくりん)>丸本酒造・岡山県、<光武(みつたけ)>光武酒造場・佐賀県、<花雪(はなゆき)>河津酒造・熊本県、<千代の園(ちよのその)>千代の園酒造・熊本県※9月1日現在。参加酒蔵の追加、変更は公式サイトを参照。
2019年09月06日佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、田中裕子を主要キャストに迎え、一度崩壊した家族の絆を取り戻そうともがく姿を描いた白石和彌監督の最新作『ひとよ』から、特報映像とポスタービジュアルが解禁となった。今回解禁となった特報映像は、主演の佐藤さん演じる次男・雄二が田中さん演じる母親・こはると再会し、15年越しの想いを吐露する場面から始まる。15年前、子どもたちの幸せを守るため、愛する夫を手にかけてしまったこはる。約束した時を経て、再会を果たすが、雄二たち三兄妹は事件の夜から心の傷を抱えたまま、それぞれが想い願った未来とは違う人生を歩んでいた。こはるに対して、雄二は「子どもたちの人生がめちゃくちゃになってるときに、何しに帰ってきたんですか?」と痛烈な問いを投げかける。一方、鈴木さん演じる長男・大樹は「俺らは間違った方ばっかいってるよ!」、松岡さん演じる末っ子・園子は「お母さんはあの人から、私たちを助けてくれたんじゃん!」と、三者三様にそれぞれの感情が溢れ出し、すれ違う母親と子どもたちが映し出されていく。佐藤さんと田中さんが魅せる圧巻の“静”の芝居と、鈴木さんと松岡さんが想いの丈を咆哮する“動”の芝居。それぞれの強く儚い表情が印象的に映し出され、感情がぶつかり合う芝居が凝縮された映像の最後では、優しい表情を浮かべた家族の姿が確認でき、心温まる結末を予感させる。特報映像と同時に解禁されたポスタービジュアルには、夜明けの埠頭に佇み、それぞれの想いを胸に秘めながら空を見上げる4人の家族の姿が。そして、映像のラストでも登場した「壊れた家族は、つながれますか。」というメッセージが、エモーショナルな感情をかき立てる1枚に仕上がっている。『ひとよ』は11月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ひとよ 2019年11月8日より全国にて公開(c)2019「ひとよ」製作委員会
2019年08月07日帝国ホテル 東京は、「アフタヌーンティー 和(なごみ)」を本館1階の「ランデブーラウンジ・バー」にて提供する。「アフタヌーンティー 和(なごみ)」は、その名のとおり日本ならではの食材を用いて提供される。注目の抹茶メニューは、1杯ずつ丁寧に点てられた抹茶のウェルカムドリンクから始まり、抹茶生地のスポンジで生クリームと大納言をロールしたケーキ、ホテル内のベーカリーで美味しく焼き上げられた抹茶生地の特製あんぱんなどがずらりと顔を揃える。その他のメニューは、みたらしを絡めた黒豆であしらったフォワグラのコンフィや、ロメインレタスとカッテージチーズにオリーブオイルを添えて野菜スティック風に仕上げたセイボリーなど、和と洋の融合が織りなす新しいスタイルだ。また、今回提供される3段のティースタンドには、ランデブーラウンジの象徴である「光の壁」をイメージした黄金の器が使用され、スイーツたちを華やかに彩る。数種類の日本茶や紅茶など心休まるドリンクを嗜みながら、"和(なごみ)"の時間をぜひ味わってみては。【詳細】「アフタヌーンティー 和(なごみ)」開始日:2019年7月1日(月)より時間:11:00~19:00(ラストオーダー)※17:30以降は予約も可能会場:帝国ホテル 東京 本館1階「ランデブーラウンジ・バー」住所:東京都千代田区内幸町1-1-1料金:1名3,900円(税込・サービス料別)※メニュー・ 抹茶・ 抹茶のロールケーキ・ 黒ゴマのワッフルコーン・ くず餅風バナナのデザート 抹茶きな粉と黒みつを添えて・ 金平糖・ 大納言とうぐいす豆・ 和三盆のスコーン・ 抹茶と大納言のスコーン・ 抹茶のあんぱん・ テリヤキチキンのミニバーガー・ フォワグラのコンフィ 黒豆のみたらし添え・ ロメインレタスとカッテージチーズの野菜スティック・ 日本茶、紅茶、ハーブティー、コーヒー※追加料金(300円)で抹茶1杯の注文も可能。
2019年07月29日昨年公開されたオムニバス映画「クソ野郎と美しき世界」に出演し話題になった元SMAPの稲垣吾郎(45)、草なぎ剛(44)、香取慎吾(42)。今年はそれぞれの主演映画が公開されている。2月には稲垣主演の「半世界」(阪本順治監督)が公開。現在、香取主演の「凪待ち」(白石和彌監督)が公開中だ。「阪本監督、白石監督ともに日本の映画界を代表する存在。稲垣さんは田舎町の炭火職人で香取はギャンブルにはまるろくでなしなど、これまで演じたことのない役柄を熱演しました」(映画業界関係者)そして単独主演映画の“トリ”として公開を控えるのが、草なぎ主演の「台風家族」(市井昌秀監督)。当初は6月公開が予定されていた。だが今年2月に主要キャストだった新井浩文被告(40)が強制性交の疑いで逮捕・起訴され、公開が延期されることに。その後、公開については何の発表もなされていない。「当初、製作サイドは新井被告の公判がどうなるかで対応を考えようとしていたそうです。しかし被害者女性との示談が成立していないようで、まだ新井被告の公判の日程は決まっていないといいます。そのため年内に公開できるかどうか怪しくなってきたと、関係者から不安の声が上がっています」(芸能記者)まさかの「お蔵入り」という事態は回避してほしいものだが……。
2019年07月09日公開中の映画『凪待ち』の全国78館 生中継舞台あいさつ付き上映イベントが6日、都内で行われ、香取慎吾、音尾琢真、白石和彌監督が出席した。6月28日に全国85館で封切られ、初週好スタートを切った映画『凪待ち』。そんな本作の好発進を記念した同イベントは、初日3日間の舞台あいさつ行脚に参加出来なかったファンの要望で実現したもので、全国78館の劇場で生中継された中、香取慎吾らが登壇して行われた。主演の香取は「1年前に撮影していたこの映画が公開されて、『観ました』という方々とお話をするのが最近の日課です。それぐらい色んな方が映画館に足を運んで観てくれて、幸せを感じています」と周囲の反応も上々のようで、「これからライブビューイングが終わったら一気に皆さんが観ると思うと、こんなに幸せなことはないですね」と全国の78館を訪れた観客に感謝した。舞台あいさつ中には、全国78館の観客から3人への共通質問を香取らが答えるコーナーも。観客の質問に3人が答えながらも、劇中で音尾が「ジェニファー」というセリフを言う場面で、西田尚美と恒松祐里が笑いをこらえていたエピソードを明かした香取は「こんなところで負けられないなと。(劇中で演じた)郁男プラス香取慎吾として『あー? なんだ? こいつ? 何言ってるんだ? 全然面白くない! 俺は笑わない!』」とその時に思った胸中を告白して笑いを誘った。イベントの翌日が七夕ということで、「自身の願い事は?」という質問に音尾は「今の願いごととしては白石監督とウチの娘がひいている夏風邪が早く治ればいいなという思いが正直なところです」と回答。音尾は白石監督作品に多数出演しており、それを羨ましく思ったという香取は「白石組にもう一度入ることですかね。監督が本当に香取慎吾が必要だと思った役でいいので、ぜひ白石組にもう一度参加出来たらという思いです」と願望を。『孤狼の血』では、音尾が男性のシンボルに入れた真珠を役所広司らにナイフでえぐり出される拷問を受けたが、香取は「真珠も入れますよ」と並々ならぬ覚悟であることを白石監督に猛アピールした。主演の香取慎吾と『孤狼の血』(2018年公開)や『麻雀放浪記2020』(2019年公開)を手掛けた白石和彌監督が初めてタッグを組んだ本作は、宮城県石巻市が舞台。人生のどん底まで堕ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンスで、恋人を殺され、さらに次々と襲いかかる絶望的な状況から自暴自棄になっていく主人公の郁男を、香取が熱演している。
2019年07月07日香取慎吾が『孤狼の血』『彼女がその名を知らない鳥たち』などの白石和彌監督と初タッグを組んだ『凪待ち』が6月28日(金)に公開され、「傑作の誕生」「心に沁みるヒューマンドラマ」と高評価を集めている。中でも「香取慎吾ファンだけのものにするのは本当に勿体無い」「先入観なしで観て」など、主演をつとめた香取さんの新境地、そして石巻という物語の舞台が注目を集めている。本作は、ギャンブル依存の男・木野本郁男が恋人とその娘と宮城県石巻で再出発しようとするも、自らの弱さや些細な綻びから絶望に堕ちていく姿を描いたヒューマンサスペンス。「白石監督と知りエグイ映像はきついと心配だったが心に刺さる痛みはあれど感動と静かな余韻が残る良い映画だった」「何日か経ちますが まだ映画の中から抜け出せてないような感覚」との声もあるように、“喪失と再生”をテーマにしたオリジナルストーリーが独特の余韻を残している。公開後から映画レビューサイト「coco」には感動の声が続々とアップされており、レビュアー満足度97%と7月3日現在でトップ。最も多いのは、「香取慎吾が郁男という1人の男にしか見えなかった」「今まで見たことのない香取慎吾の険しい顔、崩れた表情は新鮮」「現在の環境と心境がこの映画を撮らせたのか、ここまで振り切った演技ができる香取慎吾凄すぎる。正直驚いた。アイドルなどの先入観なしで観てほしい」などなど、トップアイドル時代とのギャップが凄まじい“俳優”香取慎吾への声だ。「眼の演技が凄い。悲しみを背中で演じてる」「香取さんの大きな背中にとても大人の男の色香を感じ又観たくなる」「香取慎吾さんの大きな背中が空っぽに見え、何も見ていないような目、取り憑かれたような目が印象的。 エンドロールで胸がえぐられるような感覚がありました」と、その背中や目での演技に絶賛が寄せられている。そんな香取さんを起用した白石監督も「まず“アイドル”という認識が大きくて。だから実際仕事して、衝撃的でした」とシネマカフェのインタビューで告白。「『すごい、すごい』と言っていたら、リリー(・フランキー)さんに『監督、何言ってるの。普通に大河ドラマで主役やった人だから。当たり前でしょう』と言われて(笑)。トップアイドルであると同時に、日本のトップの俳優だったんです」と明かしている。香取さんもまた、そんな監督との再タッグを早くも熱望しているが、と同時に「この映画とともにいま、東日本大震災の話をまた改めてする時間を持てたことがよかったと思っています」と、震災直後から支援活動を続けてきた土地への思いをインタビューでも寄せる。「私の地元で撮影されました。2018年の石巻が作品に残っています」「郁男と家族の幸せ、被災地の復興を祈らずにはいられない。今の日本人全てに観てほしい」「今凪いでいる石巻の海にも、これまでの生と死があり、背負いながら進んでいる。香取慎吾を起用した白石監督の妙が冴える!」と、主演俳優と気鋭監督、そして石巻という物語の舞台が絶妙な化学反応を生んでいるようだ。『凪待ち』は全国にて公開中。(text:Reiko Uehara)■関連作品:凪待ち 2019年6月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2018「凪待ち」FILM PARTNERS
2019年07月03日香取慎吾と白石和彌監督が初タッグを組んだ映画『凪待ち』(公開中)の生中継舞台挨拶付き上映が、7月6日に全国78館で実施されることが3日、明らかになった。6月28日に公開を迎え、「アイドル香取慎吾の面影はもうない」 「香取くんのどうしようもなさが完璧」「男臭い香取慎吾がすんごい良かった!」など、SNSで香取の今までのイメージを完全に払拭した芝居を評価する声が続出している本作。ロケ地ともなった東日本大震災の被災地・宮城県石巻市の、いまでも復興を続ける地元の人々の姿も描かれ、本作のタイトル通り、いまでも“凪”(海面が静まった海)を待つ被災地の“現在”を映したことでも話題となっている。そしてこのたび、初週好スタートを記念し、主演・香取慎吾、共演の音尾琢真、そして、白石和彌監督による、全国78館の生中継舞台挨拶付き上映が7月6日17時から(本編上映前イベント)開催されることが決定した。中継映像でしか見ることのできないアングルでゲスト登壇の様子を演出予定。「よりたくさんの人に観て欲しい!」とキャスト・監督が初日舞台挨拶でも語ったように、公開後になっても“凪待ち”PRキャンペーンは続く。これまで公開前キャンペーンとして、塩釜・名古屋・大阪・福岡・札幌で完成披露イベントを実施、初日3日間では、ロケ地・石巻から始まり、六本木・横浜・川崎・府中・錦糸町・西新井・流山を巡る舞台挨拶を行い、その他エリアの全国の『凪待ち』ファンが舞台挨拶の様子を見たいと熱く希望したことからこの生中継舞台挨拶付き上映の実施に至ったという。本作は、宮城県石巻市を舞台に、人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして、切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンス。恋人が殺され、さらに次々と襲い掛かる絶望的な状況から自暴自棄になっていく主人公・郁男を香取が演じた。(C)2018「凪待ち」FILM PARTNERS
2019年07月03日俳優・タレント・アーティストなどマルチな活躍を見せる香取慎吾が、白石和彌監督と初タッグを組んだ主演映画『凪待ち』(公開中)で新境地を開拓。恋人が殺され、さらに次々と襲い掛かる絶望的な状況から自暴自棄になっていく主人公・郁男役で、「こんな香取慎吾は見たことない」という、悲しみと狂気が交錯した鬼気迫る演技を披露している。6月2日に配信されたAbemaTV『7.2新しい別の窓』(『ななにー』)では、ひと足早く本作を鑑賞して感動した稲垣吾郎が香取に電話したエピソードが明らかに。そのときの2人のやりとりについて香取に詳しく聞いてみた。さらに、「新しい地図」立ち上げ後の稲垣と草なぎ剛との関係について尋ねると、新たに発見した一面に刺激を受けているようだった。――『ななにー』で、稲垣さんが『凪待ち』に感動して香取さんに電話したという話があり、びっくりしました!僕もびっくりしました!――どんなやりとりだったのか教えてください。まず電話があって。こういうことで電話の連絡なんてしないので、これは何か事件が起きたなと思ったんですけど、そうしたらすぐ興奮した様子で映画の話を。吾郎ちゃんと電話で話した人生最大の時間でした(笑)――時間はどれくらいですか?10分ないくらいだと思うんですけど、吾郎ちゃんとの電話では今までで一番長いです。――ちなみに、どれくらいぶりの電話だったのでしょうか?1年くらいはなかったと思います。それが『凪待ち』(笑)――それほどの衝撃だったということですね。そうみたいです。電話での最後の言葉が印象的で、「興奮冷めやらず電話しちゃった」と言っていました。本当にその通り、一気にストーリーや役のこと、監督のことなどいろんな話をして、最後に「興奮冷めやらず電話しちゃった」って。――香取さんはどう返したんですか?素直に本当にうれしかったので、びっくりしながらも「ありがとう」と伝えました。「この先はまた会ったときに話す」と言われ、次に会った時も同じくらいのテンションで話してくれました。――稲垣さんのブログに影響を受けて、香取さんも花を好きになったというのもびっくりして、お互いに刺激し合い、影響し合っているんだなと感じました。めちゃくちゃしていますね! 花瓶を2個も買いましたからね。――花に囲まれた生活はどうですか?すごく大人。花瓶を買って、初めて花も買いに行ったんです。いつもの友達なんですけど、友達が来る前日に花を買いに行ってしまうっていう(笑)――素敵です(笑)。「新しい地図」立ち上げ後の3人の関係が深まっているんだろうなと思いますが、いかがでしょうか?関係の深さというか、初めて知ることが多いかもしれないです。吾郎ちゃんの花も知ってはいたけど、ブログを始めたことによって「本当にこんななんだ!」って知りました。見ているうちに、きれいだし、すごい大人の男だなって。僕は最初、撮影現場でいただいた花とかを家に置いてみて、吾郎ちゃんのブログの影響で置き方などを気にしているうちに、なんかいいなって思ってきました。――草なぎさんの新たに発見した一面はありましたか?思っていた以上にワイルドで男でしたね。バイクのことと→トルもギターのこともわかってはいたけど、“つよぽん”というよりもっと男らしかったです(笑)■プロフィール香取慎吾1977年1月31日生まれ、神奈川県横浜市出身。1991年にCDデビューして以来、数々の名曲を世に送り出し、『NHK紅白歌合戦』に23回出場。2017年9月には稲垣吾郎、草なぎ剛とともに「新しい地図」を立ち上げ、「雨あがりのステップ」など配信リリース。俳優としての主な出演作にドラマ『新選組!』(04/NHK)、『西遊記』(06/フジテレビ)、映画『THE 有頂天ホテル』(06)、『西遊記』(07)、『座頭市 THE LAST』(10)、『こちら葛飾区亀有公演前派出所 THE MOVIE~勝鬨橋を封鎖せよ!~』(11)、『ギャラクシー街道』(15)、『クソ野郎と美しき世界』(18)など。2018年8月に香取と祐真朋樹がディレクターを務めるショップ「JANTJE_ONTEMBAAR」をオープン。同年9月にパリ・ルーヴル美術館で初個展を開催し、2019年3月~6月に国内初個展を開催するなどアーティストとしても活躍している。
2019年06月29日女優の恒松祐里が28日、都内で行われた映画『凪待ち』の初日舞台挨拶に、主演の香取慎吾をはじめ、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキー、白石和彌監督とともに登壇。シースルー衣装で、スラリとした美脚を披露した。本作は、宮城県石巻市を舞台に、人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして、切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンス。恋人が殺され、さらに次々と襲い掛かる絶望的な状況から自暴自棄になっていく主人公・郁男を香取が演じた。郁男の恋人・亜弓(西田)の娘・美波を演じた恒松は「香取さん演じる郁男の大きな背中に愛を感じたり、その背中に怒りをぶつけたり、悲しみを一緒に共有したり、いろんな感情をぶつけた作品でした」と撮影を振り返り、「どんなどん底なときでも小さな希望はあると思わせてくれる作品。美波もその小さな希望の光を少しでも放って演じられていたらいいなと、それがみなさんに伝わったらいいなと思います」と語ると、観客から温かい拍手が起こった。舞台挨拶では、キャスト・監督がそれぞれ考えたクイズを出題。恒松は「撮影前に私と西田さん2人でカフェに行ったときにあるものを忘れてしまったことに気がつきました。それはなんでしょうか?」と石巻でのロケにまつわるクイズを出した。そして、「西田さんとご飯に行くのすごい好きだったんです」とうれしそうに話し、夜ご飯もよく一緒に食べに行ったことを明かすと、香取は「えー!」と驚き、「僕まったくそんな時間なくて、1人部屋で毎日牛タン弁当を。カフェに行ってたんですね」と少しうらやましそうだった。この問題になかなか正解者は現れず、恒松はヒントを出そうとしたが「お財布に普段入っているものです。あ、お財布じゃない。カバンに…」と、うっかり答えを言ってしまうハプニング。共演者も観客も爆笑し、恒松は「ごめんなさい」と申し訳なさそうに謝った。また、音尾から「最初からおごってもらうつもりで?」とツッコまれると「違います違います」と否定し、「お財布を持って行ってもおごってくださいました。ありがとうございます。ごちそうさまでした!」と西田に感謝した。
2019年06月29日俳優の香取慎吾が主演を務める映画『凪待ち』の初日舞台挨拶が28日、都内で行われ、香取、恒松祐里、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキー、白石和彌監督が登壇。白石監督は、同じキャストで次回作を作るとしたら「ミュージカルをやりたい」と話し、観客から大きな拍手が沸き起こった。香取と『孤狼の血』(18)や『麻雀放浪記2020』(19)で知られる白石監督が初タッグを組んだ本作は、宮城県石巻市を舞台に、人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして、切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンス。恋人が殺され、さらに次々と襲い掛かる絶望的な状況から自暴自棄になっていく主人公・郁男を香取が演じた。香取は「いよいよ公開。この日を迎えることができました。本当にうれしく思っています」とあいさつ。「初日からこんなにたくさんの方が来てくれて本当に幸せ者だと思っています」と喜んだ。また、「1人でも多くの方に見てほしいと思える作品を白石監督が作ってくれました」と監督に感謝。「僕が演じた郁男は、苦悩の中で逃げることばかりで先が見えない男でしたが、そんな先が見えない人間でも踏ん張って周りの方々のあきらめない絆、優しさで、少しずつでも光が見えてくる、そんな作品になっていると思います」と紹介し、「たくさんの方に劇場に足を運んでもらいたい」と願った。舞台挨拶では、キャスト・監督がそれぞれ考えたクイズを出題。白石監督は「このメンバーで次回作を作るとしたら、どんな映画でしょうか?」というクイズを出し、音尾が「『凪待ち2』」と答えると会場から笑いが。そして、「サスペンス」「ヤクザもの」「アニメーション」とさまざまな意見があり、香取は「西田さんが復活するゾンビ(作品)」と答えた。正解は出ず、白石監督が「全員に歌って華麗なステップを踏んでもらうミュージカルにしたい」と発表。香取が「今までミュージカルは?」と尋ねると、白石監督は「ないです。でもWEBドラマでちょっとそういうのがあります。なのであながちできなくはないと思っています。今度は楽しい映画を作りたい」と語り、会場からは大きな拍手と「見たい」という声が上がった。
2019年06月28日俳優の香取慎吾が28日、都内で行われた主演映画『凪待ち』の初日舞台挨拶に、共演の恒松祐里、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキー、白石和彌監督とともに登壇。宮城県のロケ地での恐怖体験を語った。本作は、宮城県石巻市を舞台に、人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして、切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンス。恋人が殺され、さらに次々と襲い掛かる絶望的な状況から自暴自棄になっていく主人公・郁男を香取が演じた。舞台挨拶では、キャスト・監督がそれぞれ考えたクイズを出題。香取は「撮影終わり目を光らせて何者かが僕を狙っていました。一体何者でしょう?」というクイズを出し、「私たち見ました!」という西田と恒松が、「シカ」と答えて正解した。香取は「家からホテルに帰るときの暗い夜道でウン十匹が見ているんですよ。車で走っていると横切ったりするから怖くて怖くて。ものすごい量でした」と振り返った。このクイズでは、キャストたちの撮影現場でのエピソードが明らかに。恒松と西田は一緒にカフェでお茶したり夜ご飯を食べたりしていたそうで、音尾は川で釣りを楽しんでいたことを告白。リリーは、石巻在住の男性とよく飲みに行っていたというが、「いまだにあの人誰なのかわからない」と笑った。主演の香取は撮影で忙しく、そういった時間はなかったようで、「僕そんな時間まったくなくて、1人毎日部屋で牛タン弁当を」と打ち明け、「カフェに行っていたんですね」と少しうらやましそうだった。左から白石和彌監督、リリー・フランキー、恒松祐里、香取慎吾、西田尚美、音尾琢真、吉澤健
2019年06月28日俳優・タレント・アーティストなどマルチな活躍を見せる香取慎吾が、白石和彌監督と初タッグを組んだ主演映画『凪待ち』(6月28日公開)で新境地を開拓。「こんな香取慎吾は見たことない」という、悲しみと狂気が交錯した鬼気迫る演技を披露している。バイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして、切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンスである本作で香取が演じたのは、恋人が殺され、さらに次々と襲い掛かる絶望的な状況から自暴自棄になっていく主人公・郁男。“心の闇を抱える男”を見事に表現した香取に、本作への思いや“心の闇”との向き合い方について聞いた。――郁男という役はこれまであまり演じてこなかったタイプの役となりましたが、この作品は香取さんにどのような影響を与えてくれましたか?見てくださった方が「今まであまり見たことのない香取慎吾だ」と言ってくれるんですけど、僕の中ではそこはあんまり強くはなく、自分の作品であっても監督のものだという思いが強いほうなので、そう思ってくれる人が多いということは、白石監督が何か引き出してくれたのかなと思います。――郁男というキャラクターを掘り下げる中で自分の中で発見はありましたか?今までの役が、本当に正義を語る役が多かったんだなと。簡単に言うと、前向きで、その人物が光を背負って、みんなに光を与えるような役が多かった。それに気付けたのは、今回があまりにもそこと離れているから。撮影時間を考えると今回はすごく楽な役。正義を語るヒーローはいい言葉を叫んで走り出す。そうすると走り出すシーンの撮影があって、その次のシーンにも登場し、シーン登場数が増えるから大変なんです。でも郁男は走らないので、次のシーンをめくったらいない。撮影日数が減るからすごく楽な役でした(笑)――郁男は暴れたり激しいシーンがあるので大変だったのでは?それよりもすべての話に参加しようとする正義感の強い男は大変です(笑)――本作は、自分の人生について考えさせられる映画だと感じました。香取さんもこの作品を通してご自身の人生について考えましたか?この手の映画だと、もっと光が差す。でも、その光の見え具合が僕は本当に大好きで、この映画のエンディングこそエンターテインメントでフィクションなんだけどノンフィクションのような、光が差さない映画ではないんだけど、差しているんだか差していないんだか…。映画を観終わったあとに自分の人生と置き換えて、郁夫と自分だとしたら、今、自分の位置ってどのへんだとか考えさせられる部分があるから、自分の人生を考えさせてくれる映画だなと思いました。――「今の自分の位置」をどう考えましたか?幸せですよ。それこそこの作品で白石監督と出会えたのは。この作品を通してまず監督のことが大好きになりましたし、映画というものに対しての愛とか、この監督の作品に参加できている自分が本当に幸せだなって思えているので、それが公開しようとしている今は本当に幸せです。――あらためてこの映画を通じて幸せを感じられたということですね?そうですね。――イベントで「誰でも心の闇を抱えている」とおっしゃっていましたが、香取さんの心の闇とは…?言えないですけど(笑)、でもちょっと変わっているかもしれないです。華やかな、闇とはかけ離れたアイドルとして生きてきているから、みなさんに見せない闇の部分は闇ではあるけど好きな部分かもしれないですね。――郁男は自分の心の闇と向き合ったときに逃げてしまいましたが、香取さんは逃げたいことや闇の部分にどう向き合っていますか?逃げないかもしれないですね。逃げそうになる瞬間もいっぱい経験してきましたけど、逃げなかったから今ここにいるのかなと。結果、逃げないかも。逃げて後悔したくないんですかね。基本設定で逃げるっていうのはあるかもしれないけど、その中に少しでも隙間を見つけたらその瞬間にそれをこじ開けてでも光を目指してきたかもしれない。かっこいい!(笑)――なるほど!(笑)新しい地図を立ち上げて再出発後、初の単独主演映画ということでプレッシャーもあったそうですが、そこはどう乗り越えましたか?稲垣(吾郎)と草なぎ(剛)と3人でやらせてもらった『クソ野郎と美しき世界』は、新しい始まりとしてのお祭り感覚もあって、なんかやってやろうぜ! って。それが終わって、いざ自分が1人で映画をやらせてもらうときに、「あ、やべーな」「大丈夫かな」っていろんな思いが生まれたけど、まず最初にそれを壊してくれたのが、白石監督と会った瞬間でした。白石監督とお仕事できるかもしれないっていうときにまず『凶悪』を観て、お会いするという日に『孤狼の血』を映画館で観て、単純にすごい怖そうな監督なんじゃないかと思いましたが、ドアを開けた瞬間に「いつの日か香取さんと仕事がしたかった」というのをえんえんと話してくださって、その瞬間に不安やプレッシャーがなくなった感じがありますね。会った瞬間に愛情にあふれていると感じる部分もある方が『凶悪』や『孤狼の血』を作ったという不一致な部分とかが、いい化学反応を起こしてくれるんじゃないかと思えたときからプレッシャーや不安がなくなっていき、撮影が始まって白石監督の映画に対する愛の深さを知って、“自分がやらせてもらう映画へのプレッシャー”と思っていたのがそもそも間違っていたなって。もともと作品は監督のものだと思ってずっとやってきていたんですけど、そのときはちょっと変わってしまっていたのかもしれない。自分が主役だからちゃんとやらなきゃって。でも、“作品は監督のもの”というのを思い起こすことができました。――今回ほとんどノーメイクだったそうですが、それはご自身の提案ですか?違います。僕は何かを言うことは一切ないですね。衣装合わせでも今まで「これが着たい」と言ったことはなく、着ている服を全部脱いで「はい、どうぞ!」って(お任せ)。「どう思いますか?」と聞かれても、「監督はどうなんですか?」って聞き返して、「いいと思うんですけど」っておっしゃったら、「じゃあいいんじゃないですか」って言うほうなので、今回のメイクも「このままいきたい」と言われて、「はい、わかりました」という感じでした。――口ひげもですか?そうですね。たまたま衣装合わせのときにちょっと伸びていたのかな? それで、そのまんまいきたいみたいな感じだったと思います。――口ひげを伸ばした姿はご自身的にどう感じましたか?「慎吾ちゃん」として、ちゃんとした姿でいろんなところに映っていますが、普段これで生活していて僕は初めて見る感じじゃないので、まったく違和感はなかったです(笑)――再出発後初の単独主演で、あらためて俳優としての楽しさは感じましたか?昔からずっとなんですけど、僕はけっこう苦手であんまりなんです(笑)。お芝居は決まったセリフがあって、うまく言えるかどうかという緊張感があり、自由なほうがいいなって。身近だと草なぎや稲垣はお芝居好きで、そういう人と比べたらちょっと違うなと。ずっとそうですから、新たに楽しみっていうのはないです。――そうだったんですね! とすると、またやりたいという思いは?それはもう、僕を求めてくれる人がいたら。そこには応えたいと思います(笑)――俳優、アーティスト、歌手、タレントと、いろんな肩書きがありますが、このバラエティ豊かなのが自分だという感じなのでしょうか?そうですね。子供の頃から将来は俳優さんに! ミュージシャンに! とか思わず、ずっとこの形のままいられたらいいなと思っていて、いまだにこうやってできているので、この形が自分なんだと思います。きっと今日の取材は俳優でしょ? 個展のときはアーティストでしょ? 「JANTJE_ONTEMBAAR」(ヤンチェオンテンバール)で打ち合わせしているときはディレクターかな? 今日の昼間は草なぎとラジオ収録だったからラジオDJ。毎日違います(笑)■プロフィール香取慎吾1977年1月31日生まれ、神奈川県横浜市出身。1991年にCDデビューして以来、数々の名曲を世に送り出し、『NHK紅白歌合戦』に23回出場。2017年9月には稲垣吾郎、草なぎ剛とともに「新しい地図」を立ち上げ、「雨あがりのステップ」など配信リリース。俳優としての主な出演作にドラマ『新選組!』(04/NHK)、『西遊記』(06/フジテレビ)、映画『THE 有頂天ホテル』(06)、『西遊記』(07)、『座頭市 THE LAST』(10)、『こちら葛飾区亀有公演前派出所 THE MOVIE~勝鬨橋を封鎖せよ!~』(11)、『ギャラクシー街道』(15)、『クソ野郎と美しき世界』(18)など。2018年8月に香取と祐真朋樹がディレクターを務めるショップ「JANTJE_ONTEMBAAR」をオープン。同年9月にパリ・ルーヴル美術館で初個展を開催し、2019年3月~6月に国内初個展を開催するなどアーティストとしても活躍している。
2019年06月28日こんなにすさんだ香取慎吾は見たことがない。2018年の映画賞を総なめにした『孤狼の血』(2018年)や『麻雀放浪記2020』(19)の白石和彌監督が、香取を主演に迎えたヒューマンサスペンス映画『凪待ち』(6月28日公開)を観たら、きっと誰もが驚くのではないか。ギャンブル依存症の木野本郁男(香取)が、恋人・亜弓(西田尚美)の故郷である石巻で再出発をしようとする。亜弓の実家で、彼女の父・勝美(吉澤健)や娘の美波(恒松祐里)と暮らすことになった郁男は、紹介された印刷会社で働くことになる。しかし、ある日、亜弓を亡くし、仕事も失ってしまった郁男は、またギャンブルから抜け出せなくなる。香取から「白石さんが僕を呼んでくれて宝物ができました」という賛辞を送られた白石監督に単独インタビュー。監督の口から出た香取の印象は「衝撃的!」、「本当にすごい!」といった感嘆符なしでは言い表せない感想ばかりだった。白石監督が激賞する俳優・香取慎吾の魅力とは?――香取慎吾さんと“喪失と再生”をテーマに映画をやってみたいと思ったそうですが、今回、被災地を舞台にした理由について教えてください。東日本大震災後、僕は映画監督としてどこかで震災と向き合わなければいけないという思いがずっとありながら、なかなかそこへは行けませんでした。震災直後、みんながドキュメンタリーを撮り始め、全部を観たわけじゃないけど、「こんなに悲しいことがありました」「悲しみを抱えて生きていく」ということだけを声高に言うのはどこか違う気がしていて。じゃあ、自分は何もしなくていいのか? とも思っていたなかで、香取慎吾さんとの仕事の話をいただきました。それで、以前から落ちぶれていく男が再生する話をやりたいと思っていたので、香取さんを仲間に入れれば、そういういろんなことができるんじゃないかなと思い、物語を作っていきました。――家族をテーマに撮った映画も白石フィルターを通すと、一筋縄ではいかないすさまじい映画になりますね。今回も主人公・郁男のクズっぷりがすごくて、どこまで堕ちていくんだろうとハラハラしました。香取さんの表情が、本当にすごかったです。僕も金を借りる人を何度か見たことがあるけど、本当にああいう顔をするんです。でも、香取さんは、あそこまで金に困って、借金をしたことなんてないはずなのに、なんでああいう顔ができるんだろうと。あのシーンを見たとき、僕はすごい映画を撮っているなと思いました。ギャンブル依存症の人って、ああいうふうに、どんなことをしてでも金を作ろうとするんです。日本のギャンブルはほとんど国営なので、あまり報道はされませんが、実際に苦しんで自殺している人がどれだけいるのかと考えてしまいます。――香取さんは、脚本をあまり読み込まず、台詞も頭に入れていかないとおっしゃられていますが、それであのクオリティーの演技ができること自体に驚きました。衝撃的でした! 最初にそう言われましたが、それが彼のやり方なら、そこをとやかく言うつもりはないと思っていました。実際に初めて現場に入ってきた時も、ファーストシーンから撮るわけにはいかないので「ここはこうなって、こうなります」と説明をします。慎吾くんは「はい。わかりました」と言ったあと、演じてくれますが、こちらの意図の組み方がハンパないんです。――俳優さんには、現場でもずっと役で居続けるタイプと、カットがかかった途端に素に戻ってリセットするタイプがいらっしゃいますが、香取さんは後者ですか?うーん。正直、香取くんのようなタイプの役者さんは初めてでした。今回は石巻でロケをしていましたが、カットとカットの間に彼が何をやっているのかなと思って見ていると、ずっと郁男のまま佇んでいたこともあって。俳優として本当にすごいです。たぶん共演したみんながそう思っているんじゃないかな。――そのすごさについて、白石監督はどう分析されましたか?僕自身も分析しきれてはないんですが、考えてみれば、以前はドラマを撮影しながら、テレビのバラエティ番組もやっていて、その間、1つの役に入り込むとか、役作りをするとかが、無理だったのではないかと。あくまでも僕の想像ですが、そこで香取くんが導き出した答えが、台本をそんなに深く読み込まず、台詞はその場で覚えたほうがいいという判断だったのではないかと。そのほうがいろいろと変更もできますから。――通常、できる役者さんは、準備万端に台詞を入れて現場に臨む、というイメージがありますが?いや、そこからが肝心なんです。普通はそのやり方で上手くいくはずがないし、「仕事をなめてるのか!」という話にもなってしまう。でも、香取くんの場合、そこで出す演技のクオリティーが、そのへんの役者のレベルとは違いすぎるんです。僕はもともと台詞をけっこう変えるし、シーンを入れ替えたり、追加したりするので、よく「それ、先に言ってくれないですか?」みたいなことを言われたりするわけで。でも、香取さんは、すべて「OKです」と言ってくれたあと、すごいことをやってくれます。また、役に入り込んでいないのかというとそうでもなくて。両さん(『こちら葛飾区亀有公園前派出所』)をやっていた時は、両さんのテンションだったそうですし。ただ、役作りって何だろうと、僕自身も考えてしまいます。――縁日の屋台での乱闘シーンは、かなりの長回しでした。あのシーンの撮影はいかがでしたか?お祭りのシーンを撮ったのは昨年の初夏で、ナイターなので19時半くらいからしか撮れなかったんです。子どもがいるから20時までに撮影を終えなければいけなくて、明るいうちからアクション部と一緒に香取さんの動きを作っていきました。それで、香取さんが入ってきて「1回、アクション部でやって見せますから」と、一連の動きを見てもらったんです。僕が「1回、試しに動いてみますか?」と聞いたら、香取くんが「もう1回見させてください」と言ってきて。もう1度見せて「ケガをしちゃうかもしれないから、ここに毛布を入れておいてください」といった形で安全策をとったあと、「じゃあ1回だけ軽くやってみてください」と言ってやってみたら、なんと一発OKでした!――え! あの長回しの乱闘シーンを1発でOKだったのですか?本当ですよ。スタッフも、え!? という感じでした。おそらくこれまでダンスをしたりPVを撮る際に、その場で振り付けを覚えることを訓練されてきたんでしょう。何だか不思議になるレベルでした。それでいてクオリティーも高いから、正直、他の役者が落ち込むレベルです。縁日のシーンで絡むのは『止められるか、俺たちを』でも呼んだ役者たちですが、「白石さん、僕、ワークショップも参加して、頑張ってきたつもりでしたが、香取さんを見たら、何が正しいのかわからなくなりました」とガチで落ち込んでました(苦笑)。やっぱりトップを何十年走ってきたということは、すべてにおいてそういうことなんだなと納得しました。――そういう意味では、まるで眠れぬ獅子を起こしたかのような強烈なインパクトを受けました。香取さんの今までにない汚れ役も新鮮でしたが。香取さんもきっと「なんでこの役が僕なんだろう?」と思ったのではないかと。でも、この企画がスタートしたのは、「新しい地図」で新たな一歩を踏み出そうとされていた時期でした。僕は僕で僭越ながらも、香取さんの新しい一面を見せたいと思ったわけです。映画の内容は少し違うけど、もう1回スタートをする、という話にはたぶんなっていると思います。お互いに口に出して言ったわけではないけど、香取さんはあれだけ頭のいい方なので感じているとは思います。――最後に、これからこの映画を観る方へメッセージをお願いします。誰もが何かのきっかけで、自分の意志とは無関係に、人生を転がり落ちちゃうことってあると思います。でも、だから人生が終了するのではなく、どこにでもやり直すチャンスやタイミングも同じように転がっているはず。この映画を観て、頑張って生きようかなと思ってくれたらと。ほぼほぼピエール瀧さんに向けてのメッセージにもなっているかなと思います。■プロフィール白石和彌(しらいし・かずや)1974年12月17日生まれ、北海道出身の映画監督。若松孝二監督に師事し、助監督を務めたあと、初の長編映画監督『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(10)で注目される。『凶悪』(13)、『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)、『孤狼の血』(18)などは、日本アカデミー賞ほか各映画賞を多数受賞する。そのほか『日本で一番悪い奴ら』(16)、『牝猫たち』(17)、『サニー/32』(18)、『止められるか、俺たちを』(18)、『麻雀放浪記2020』(19)など多数の話題作を監督。公開待機作は2019年秋公開の『ひとよ』。
2019年06月27日『孤狼の血』『止められるか、俺たちを』『凪待ち』などを手掛け、いま俳優たちが最も出演を熱望する映画監督のひとりである白石和彌監督の最新作『ひとよ』。この度、佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、そして田中裕子が演じる稲村家を取り巻く人物たちを演じる第2弾キャストが発表された。佐藤さんが、15年前の事件に縛られ、東京でうだつのあがらないフリーライターとして働く稲村家の次男・雄二を演じ、しがない町の電気屋に勤務し、三兄妹で唯一家庭を持つが夫婦関係に思い悩む長男・大樹を鈴木さん、事件によって美容師になる夢を諦め、スナックで働きながら生計を立てる末妹・園子を松岡さん、そして15年ぶりに三兄妹との再会を果たす母・こはるを田中さんが演じる本作。まず、別れた妻との間に17歳の息子を持つ、“稲丸タクシー”の生真面目そうな新人ドライバー・堂下道生に、来年の大河ドラマ「麒麟がくる」にも出演が決まった佐々木蔵之介。堂下が抱える息子への想いが、稲村家の行く末にも大きく影響を与えることになるという。稲丸タクシーの2代目社長であり、稲村こはるの甥にあたる、丸井進を演じるのは、高校の先輩でもある白石監督作品への参加が通算9作目となる音尾琢真。未亡人で一人娘を養う、稲丸タクシーの事務員・柴田弓に、来月公開の『よこがお』で再び深田晃司監督とタッグを組む筒井真理子。稲丸タクシーのドライバーで雄二の同級生・歌川要一に「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」「相棒」シリーズなどで幅広い演技力をみせる浅利陽介、同じく雄二の同級生で女性ドライバーの牛久真貴に鈴木清順監督に見出された『ピストルオペラ』でデビュー以来、存在感を放つ韓英恵、別居中の大樹の妻・稲村二三子には、『孤狼の血』に続き白石組への出演を果たし、多才ぶりを発揮するMEGUMI。そして、稲丸タクシーに乗りあわせるチンピラ・友國淳也に、バラエティ番組で大活躍中の大悟(千鳥)。今回、白石組には欠かせない存在となった音尾さんと2度目のタッグのMEGUMIさん以外の全員が、白石組に初参加。実力派俳優、芸人、タレントとバラエティに富んだ演者たちが、それぞれの家族が抱える問題に真摯に向き合いながら、物語を紡いでいく。堂下道生(どうした・みちお)役/佐々木蔵之介「この空気は良い作品になる」初参加の白石組は、撮影の流れ、段取り、雰囲気がとても良く、この空気は良い作品になると感じました。丁寧に作られた作品になっていることは間違いないです。親子、兄弟、家族…日本に限らず世界に共通する問題で、非常に普遍的な映画になる気がしています。映画をご覧いただく皆さんが、特別な家族に、どれだけの感情を乗せていただけるか、もし乗ってきていただけたとしたら高いハードルを越えてきてくださったことになるので、この映画はそういう面で挑戦した作品になっていると思います。同じ観客の立場としても、出来上がりの作品を楽しみにしています。丸井進(まるい・すすむ)役/音尾琢真「故郷に帰ってきたような感覚」白石監督は温厚な方なので、相変わらず現場の雰囲気は良くて、落ち着くお家に帰ってきたような、故郷に帰ってきたような感覚になりました。作品の手ごたえは自分には分からないですが、ただ白石監督が撮っているのだから大丈夫だと思っています。この作品も世界に羽ばたき、日本だけでなく世界中の皆さんに楽しんでいただけるようなものになったらいいなと思っています。柴田弓(しばた・ゆみ)役/筒井真理子「みんな楽しげで、ちょっと意外」白石監督の作品を数多く拝見していて、作風から緊張感のある現場かなと思っていましたが、すごく柔らかくてみんな楽しげで、ちょっと意外でした。良い意味で緊張感を抜いていただける現場で、リラックスして監督の思う世界に入れたかと思います。出来上がりを楽しみにしています。歌川要一(うたがわ・よういち)役/浅利陽介「もう少し撮影現場に居たかった」白石組が初めてなので、自分が持っている引き出しや芝居のアプローチがうまく白石監督や他の役者さんのヒントになるといいなと思い、撮影に挑みました。クランクアップして、撮影が終わったという達成感と、もう少し撮影現場に居たかったという気持ちが入り混じっています。稲丸タクシーの現場は、ゆったりした時間が流れていたのでリラックスした状態で撮影ができました。台本を読んだ限り、ズシッと残るものがあり、最後に家族の愛っていいなと思ったので、皆さんにも伝われば嬉しいなと思います。それぞれの個性的なキャラクターが相まって、どんなクライマックスになるのか、期待しています。牛久真貴(うしく・まき)役/韓英恵「まだあの世界に浸っていたい気持ち」モー(牛久真貴の愛称)はヤンキーながら、稲丸タクシーを支えていく気持ちがあり、頼り甲斐のあるキャラでありたいと思い演じました。白石監督とは助監督時代にご一緒したことはありますが、監督作品への参加は初めてでした。撮影当初は不安もありましたが、監督が役者の芝居にきちんと向き合ってくれて、のびのびと演じることができました。全力を出し切ったのでクランクアップして率直に寂しく、まだあの世界に浸っていたい気持ちが残っています。稲村二三子(いなむら・ふみこ)役/MEGUMI「心が震えるような場面が何度も」スタッフの方全員の想いが一つになった空気感が、本当に気持ちが良く、私もこの場にいれて幸せだなという思いとプロフェッショナルさを感じた現場でした。役柄と同じく私も子供がいるので、感情移入できた部分があり、心が震えるような場面が何度もありました。出演するほぼ全シーンが怒りに震えていて、激しくて、台本を最初に読んだ時よりも何百倍も肉体的に削られましたが、精神的には鈴木亮平さんに監督、そしてスタッフさんに今までの自分にないものを引き出していただき感謝しています。インターネットが流通し、実際に会話するよりもテキストや絵文字でのやりとりがメインになっている世の中とは真逆で、自分の辛さ、弱さ、喜びをぶつけ合っている、すごく人間らしい家族の話です。観た方もちょっと思ったことを言ってみようかなとか、家族に辛いことや喜びをシェアするような、共感のきっかけになったらいいなと思います。友國淳也(ともくに・じゅんや)役/大悟(千鳥)「『クセ』は強くなかった」白石監督は、『孤狼の血』とかを観て、勝手にめちゃくちゃ怖い人かなと思っていたら、すごい物腰の柔らかい方でビックリしました。「クセ」は強くなかったですね。とても優しい、紳士な方でした。撮影は、緊張しました。フワッフワしたまま、こんなことになるんや、と思いました。『ひとよ』は11月8日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ひとよ 2019年秋より全国にて公開(C) 2019「ひとよ」製作委員会
2019年06月26日白石和彌監督の『凪待ち』は、ファーストショットからガツンと来る。「荒んでる」。昼日中の街を行く主人公・郁男を演じる香取慎吾を見て、まず頭に浮かんだ言葉だ。6月28日(金)より公開される『凪待ち』の中で生きる彼の淀んだ表情を目の当たりにすると、いままでずっと見ていた“慎吾ちゃん”という竜宮城が一瞬にして消え去り、ギャンブルにはまる自堕落な男のリアリティが現れる。だからといって、それが40代を迎えた香取慎吾という人の真実かといえば、目の前にいるその人は当然ながら、郁男ともまた違うのだ。“見たことない姿”は「僕がいつも見てる僕」「正確にはわからないですけど」と言いながら、香取さんは「最近思っているのが、それこそキャラものと言われるような孫悟空とか、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両さんを演じてきたうえで、40を超えて初めて、こういう人間ドラマをやれたのかなという感じがします」と語る。「この深い人間の役を通して、40に入った男の感じが初めて映っているのかなと思ってます。ただ不思議なのは…この郁男の姿って、僕がいつも見てる僕なんですよね」と続ける。「今日もそうだけど、やっぱり仕事では“きれいきれい”するじゃないですか、アイドルだから」とヘアメイクをほどこした自分を指差す。「だけど、画面に映ってないときは、(チラシを手に取り)自分としてはこれが一番“素”だから、みんなが『見たことない姿!』というのに最初は驚いて(笑)。確かに髪もセットしている姿で30年近く皆さんに見てもらってるけど、映ってないところではノーメイクだし、髪も何もしないじゃないですか。自分では一番知った顔なんですよ。映画のポスターが出たときもTwitterで反応を見てたら、みんな『見たことない』と言ってて。僕はマネージャーさんと車の中で『そうなの?なんで?』って(笑)」。劇中ではいわゆる“メイクアップ”はしていない。白石監督は「映画を撮るとき、どの作品でもそうしてもらっています」と言う。監督は1974年生まれ。1977年生まれの香取さんにとって、いままで組んできた監督と比べて圧倒的に年齢が近いが、そこに水を向けると、香取さんは「いや、それは…」と言いながら「いくつなんですか、監督は?」と尋ねる。「74年生まれです」という答えに「稲垣と同じ年かな」と返し、「草なぎさんと一緒ですね」と監督が言うと「ええ!?」と本気で驚く。「僕、年齢はあまり気にしないのかもしれません。“監督”と捉えているから。三谷(幸喜)さんとか阪本(順治)監督と同じで、“監督”としか思っていなくて、年齢が近いからということは、いままで考えたことがなかったですね」。白石監督、香取慎吾は「作り手に近い方」2人は本作が初顔あわせ。香取さんは「僕は監督のことを知らないまま、『日本で一番悪い奴ら』を観ていて。ご一緒できると聞いて『凶悪』を観て、ヤバい監督だなと(笑)。初めて会う日に映画館で『孤狼の血』を観て、もうどんなに怖い監督かと思ったら、会った瞬間に『いつの日か、香取さんと仕事をしたかった』と最初に言ってくれたので気持ちがほぐれました。こういう作品を撮ってきた監督が『僕とやりたい』と言ってくれて、この始まり方は何かいい化学反応になるんじゃないかと、その瞬間に思えました」。白石監督は香取さんについて「もちろん、スーパーアイドルという認識がまずあって。世代的にもずっと僕たちは、香取さんたちを通していろんなことを見させてもらい、経験させてもらってきた。香取さんはアーティストとしての側面あったので、エンターティナーであると同時に作り手に近い方だろうなという印象もありました」と言う。「出演作も拝見していましたが、まず“アイドル”という認識が大きくて。だから実際仕事して、衝撃的でした。映画のことというよりも、カメラと被写体である自分の関係性とかいろんなことが、いままで仕事をしたどの方よりもわかっている。すごくインスパイアを与えてくださる方だったので『すごい、すごい』と言っていたら、リリーさんに『監督、何言ってるの。普通に大河ドラマで主役やった人だから。当たり前でしょう』と言われて(笑)。トップアイドルであると同時に、日本のトップの俳優だったんです」。だからこそ「そこまでできるなら、もっとこうしてみよう」という期待が募る。「『できません』とか『なんでそうなるんですか』とか、絶対ないんですよ。『わかりました』と、僕がお願いしたことを超面白くして返してくれる」。監督からのリクエストに「そこまでするの?」と驚いたことはというと「いやあ、別にないですね」と香取さん。「根本的に“監督”ですから。監督が言ったことは全部やりますよね」と当然のことという表情だ。「『これ、できない』というのは、僕はいままでも一切ないですね」。絶対に逃げない人。そんな香取さんが演じる郁男は、正反対の“逃げる男”だ。郁男は、長年同棲していた恋人・亜弓と彼女の娘と3人で新天地を求めて亜弓の故郷である宮城県石巻市に行く。だが、些細な綻びが積み重なった挙句、取り返しのつかない事態が起きる。郁男は苦境に立ち向かおうとせず、目を背けてしまう男だ。「あまりいままでは見せることができなかったけど、僕の中にも“逃げる”部分とか苦悩、つらい部分はあります。生きていると誰にでもあると思うんです。そこが人一倍多い役でしたけど、そこで感じる部分はいっぱいつながっているなというのはありました。ただ、いままでやらせていただいた役もそうだし、僕自身も思ったことは言っておきたい。『それ、違うんじゃない?』と言う方なんです。郁男は感情的な部分で隠れる。ちょっとでも思った瞬間に人の背中に隠れるみたいなやつです。もっと早いですね、思いそうな会話になったらもう隠れる。それは、意識したかもしれない。自分で演じながらも『ひどいやつだな、駄目なやつだな』という気持ちをグッと抑える作業が大きかったかもしれない。僕としては腹立たしい部分が、シーンに映ったら駄目じゃないですか。そっちを押し殺して、本番で監督のOKが出た瞬間に『本当にひどい、こいつ!』と、やっと言える感じでした」。東日本大震災と向き合う「その覚悟を後押ししてくれた」東日本大震災の被災地でもある石巻での撮影は、支援活動をずっと続けてきた香取さんにとって感慨深いものだった。「僕は、映画って何でもありだと思っている映画好きでいるのに、やっぱり被災地、あの震災を映画で描くことを『大丈夫なのかな』と思ったりしました。プレッシャーや緊張感があったんです。新たな道を歩み始めて一歩目の映画だと思っていたのも、いま思えば『ちょっと間違えてたな』と。初めて1人でやる映画という気負いと、そこに被災地が入ってくる。『エンターテインメントにしていいものなのか』と思った部分もあるんです。でも実際に撮影で石巻にずっといたら、僕が会った街の方々は、映画としてこの街の“今”が残ることを本当に喜んでくれたんです。僕も『忘れてはいけないことだ』と言いながらも、ニュースで見る時間もどんどん減っていって。その中で、この映画とともにいま、東日本大震災の話をまた改めてする時間を持てたことがよかったと思っています」。白石監督は「東日本の震災は僕もきちんと向き合えていなかったんです。でも、あのとき香取さんたちがやっていたこと、見せてくれた風景は大きくて。それがあったので、香取さんにやっていただけるなら、このタイミングで向き合えるんじゃないかと。逆にその覚悟を後押ししてくれたと、僕は勝手に思っています」と言う。「もともと堕ちていく人を描くことが多かったんですが、ちゃんとはい上がる人の話もどこかでやりたいなと思っていました。直感的に、それが香取さんに似合うと思ったんです。『凪待ち』というタイトルは、心が波立って、そこに凪が訪れてほしい、いろんな悲劇に対して凪が訪れてほしいという思いを込めています」人間は誰しも落とし穴に落ちる確率がある一定数あって。今日、僕がなるかもしれないし、明日は誰がなるかもしれないようなことだと思うんです。同時に、そこからやり直せたり、誰かが手を差し伸べたりするチャンスも、同じ確率であるんじゃないか。この映画を描きながら、すごくそれを感じました」。(text:Yuki Tominaga/photo:Jumpei Yamada)■関連作品:凪待ち 2019年6月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2018「凪待ち」FILM PARTNERS
2019年06月25日アイドルグループ・乃木坂46の白石麻衣と女優の土屋太鳳が、うっかり先走ってしまったエピソードを明かした。27日より全国で放送されるソフトバンクのテレビCMシリーズ「ギガ国物語」の最新作『ギガ王』篇で共演した土屋と白石。今回が初登場となる「ギガ王」を演じたアントニオ猪木とともに、撮影後にインタビューに応じた。土屋がギガ王のマイクを奪って先に叫んでしまうというシーンにちなんで、うっかり先走ってしまったエピソードをそれぞれ披露。白石は「ライブ時の、先走りエピソードならいっぱいありますね(笑)。ライブの時に、まだ出番じゃないのに登場しちゃって、お客さんにすごく見られたりとか(笑)」とライブでの失敗を告白し、土屋から「えー! そんな事あるんだ! そういう時どうするの?」と尋ねられると「もうずっとニコニコしてました(笑)」と答えた。土屋は「小学生の頃キャンプに行った時、よくホットケーキを生焼けの状態で食べちゃってましたね。食べたい気持ちが先走って・・。でも今思えば、お腹が危ない(笑)」と子供時代のエピソードを披露し、白石が「危ないよ(笑)!」とツッコミ。猪木は「常識破りのアントニオ猪木で通ってますので、いつも先読みしてみんなをびっくりさせるのが好きですね」と話し、「今回も(CMを見て)みんなびっくりしてくれたかな」と続けると、土屋が「ほんとに大きな声で、びっくりしました(笑)!」と返した。最新作『ギガ王』篇では、ようやく「ギガ国」にギガが戻り、今回はついに「ギガ国」の王様である「ギガ王」が登場。ギガが使い放題になって歓喜に沸く国民たちの前に現れ、お祝いします。ギガ王が「元気ですかー!」と妙に聞き慣れたセリフを言うと、国民たちは「うおぉぉぉー!」と大きな声で叫び、喜び一色に。ギガ王が続けて「ギガがあればなんでも観れる! ご唱和ください! 1・2・3、、、」と叫ぶと、土屋演じるタオがまさかの行動に出る。
2019年06月25日香取慎吾主演、『孤狼の血』『麻雀放浪記2020』などの白石和彌監督による最新作『凪待ち』。6月13日(木)、ロケ地となった宮城県塩竈市の「塩釜水産物仲卸市場」にて関係者向け完成報告試写会が実施され、元々は予定になかった香取さんがサプライズゲストとして登場、盛り上がった会場で冗談交じりに撮影当時の思い出を明かした。人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇を描く衝撃のヒューマンサスペンスとなる本作。昨年の6月18日に撮影が開始して1年、ロケスタート地点となった本市場に、白石監督が凱旋、マスコミ陣を含め約100名の方が来場した。白石監督は「(お酒のケースが舞台になっている事に)手作り感、素晴らしいですね(笑)『凪待ち』という作品は、ここでスタートしたので、沢山の方に、この場で試写会が出来る事が凄く嬉しいです。今日は僕だけじゃなくて、どうしても来たいという方がいたんですよ」と語ると、含み笑いで呼び込み、香取さんがサプライズ登場し、「香取さんが、まさかのお酒のケースに乗っています!(笑)」「ど~しても来たくて!」と言う香取さんに、びっくり仰天の会場から拍手喝采。「仕事のスケジュールで決まっていたのではなくて、どうしても僕が来たかったんです!」と話し、ロケのスタートがこの市場だったことを振られると「なんか、そんな感じがしないんですよね。この市場が、“木野本郁男”という僕の役を作ってくれた最初の場所なんで、皆さんのおかげで、この役が完成したのかな、と思っています。この役を演じるのに、ぴったりな雰囲気でした」とコメント。「昼間から酔っ払ったお兄さんに絡まれて、『おい、何撮ってんだこのやろ~!』と言われ、まわりのスタッフが助けてくれるかな~と思っていたら、意外とみんな目を背けて助けてくれなかった。そんな経験もありましたね(笑)」と、劇中とはまるで別人のごとく明るく話した。かと思えば、「震災から大分時間が経っていて、僕が東京で過ごしていると、年々ニュースでも見る機会が減ってきている。震災直後にも僕は何度か被災地を訪れていて、僕が始めて訪れた時の事を思い出すと、復興している部分もあるなぁと感じますね。撮影の期間もいろんな方に結構会って、町の方にお話を伺うと、写真を見せながら震災当時の事を話してくれる方もいれば、目を背けるおばあちゃんもいたり。それぞれの心の中に、そのときの事が、それぞれの形で刻まれているのだな、と感じさせられる時間でしたね」と真摯に現地での経験に言及。「自分としては、人生の新しい道を歩み始めて約1年半、そんな中で、初めての(単独)主演映画として、力んだり、プレッシャーを感じる事もあったんですが、いま、そういう思いは全く無いです。そして、素晴らしい白石監督の最新作です。一人でも多くの方に見て頂けたらと思います」と思いを噛みしめていた。また、白石監督は「僕の映画は、血なまぐさくて、バイオレンスな描写が多いんですけど、この映画は過去一番、“優しい映画”になったかな、と思います」とコメント。脚本を書く前、そして撮影中も、現地の方に震災について話を聞いていたそうで、「よく『復興の半ば』という言葉を聞きますけど、復興には終わりが無いんだなと、感じたり、いろんな事を教わりました。オリンピックとか、国を上げての企画もあるかもしれないけど、復興はまだまだ終わっていなくて、その中に生きている人達がいる、という事を(映画という形で)残して行かないとな、と思います」と復興への思いを吐露。さらに、「香取さんと初めてお仕事をするという事で、決して“暴力”だけの映画ではなく、“優しさ”の残る映画にしました。もちろん、東日本大震災もそうですし、世界中で悲しいニュースを見る事が多いと思うんですけど、すべての人に『凪』が訪れるように、という思いで作りました」と、改めて作品に込めた思いを明かした。本作の大ヒット祈願として、めでたい鯛のほか、本市場がメバチマグロの水揚げ高日本一として有名なことから、マグロなども塩釜漁港で捕られた魚の盛り合わせが市場からプレゼントされると、「うわ~!」と大喜びの香取さんと白石監督。最後は、大きな大漁旗の前で写真撮影を実施し、サービス盛りだくさんのイベントとなった。『凪待ち』は6月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:凪待ち 2019年6月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2018「凪待ち」FILM PARTNERS
2019年06月14日俳優の香取慎吾が13日、宮城県塩竈市の塩釜水産物仲卸市場で行われた主演映画『凪待ち』(6月28日公開)の関係者向け完成報告試写会にサプライズゲストとして登場した。2018年6月~7月に石巻市を中心に撮影された本作は、人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして、切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンス。あるきっかけをもとに墜ちる所まで堕ちきった男・郁男を香取が演じた。ロケのスタート地点となった同市場には、マスコミ陣を含め約100人が来場。まず白石和彌監督が登壇し、昨年の6月18日に撮影が開始して1年、当時の思い出などを語った。そこに、もともと予定にはなかった主演の香取が登場し、会場を驚かせた。香取は「いよいよ『凪待ち』が完成をしまして、1年前にお世話になった、この場所にまた来る事が出来ました。とても良い映画になったと思いますので、いち早くこの映画を皆さんに観ていただける事をうれしく思います」とあいさつし、サプライズ登場について「ど~しても来たくて! 仕事のスケジュールで決まっていたのではなくて、どうしても僕が来たかったんです!」と思いを伝えた。ロケのスタートがこの市場だったことを振られると、「なんか、そんな感じがしないんですよね。この市場が、“木野本郁男”という僕の役を作ってくれた最初の場所なんで、皆さんのおかげで、この役が完成したのかな、と思っています。この役を演じるのに、ぴったりな雰囲気でした」と語り、「昼間から酔っ払ったお兄さんに絡まれて、『おい、何撮ってんだこのやろ~!』と言われ、まわりのスタッフが助けてくれるかな~と思っていたら、意外とみんな目を背けて助けてくれなかった。そんな経験もありましたね(笑)」と爆笑エピソードを明かした。また、「震災からだいぶ時間が経っていて、僕が東京で過ごしていると、年々ニュースでも見る機会が減ってきている。震災直後にも僕は何度か被災地を訪れていて、僕が始めて訪れた時の事を思い出すと、復興している部分もあるなぁと感じますね。撮影の期間もいろんな方に結構会って、町の方にお話を伺うと、写真を見せながら震災当時の事を話してくれる方もいれば、目を背けるおばあちゃんもいたり。それぞれの心の中に、そのときの事が、それぞれの形で刻まれているのだな、と感じさせられる時間でしたね」としみじみ。そして、「やっとこの映画を見ていただく時が来ました。自分としては、人生の新しい道を歩み始めて約1年半、そんな中で、初めての(単独)主演映画として、力んだり、プレッシャーを感じる事もあったんですが、いま、そういう思いは全くないです。そして、素晴らしい白石監督の最新作です。一人でも多くの方に見ていただけたらと思います」と呼びかけた。白石監督は、香取のサプライズ登場について「香取さんが、なんで僕に声をかけてくれないんだ、というところから始まったんです」と説明。また、「香取さんと初めてお仕事をするという事で、決して“暴力”だけの映画ではなく、“優しさ”の残る映画にしました。もちろん、東日本大震災もそうですし、世界中で悲しいニュースを見る事が多いと思うんですけど、すべての人に“凪”が訪れるように、という思いで作りました」と作品に込めた思いを明かした。市場関係者から香取と白石監督にプレゼントも。作品の大ヒット祈願として、めでたい鯛や、本市場がメバチマグロの水揚げ高日本一として有名な事からマグロなど、塩釜漁港で捕られた魚の盛り合わせが贈られると、たくさんの魚たちを目の前に「うわ~!」と2人は大喜び。最後は、大きな大漁旗の前で写真撮影を実施した。(C)2018「凪待ち」FILM PARTNERS
2019年06月13日ホテル雅叙園東京にて、夏の企画展「和のあかり×百段階段2019」が、2019年7月6日(土)から9月1日(日)まで開催される。「和のあかり×百段階段2019」は、華やかな7つの部屋で構成される有形文化財「百段階段」を舞台に、毎年夏の期間に開催されるアートイルミネーション。2015年の初開催以降、これまで31万人を超える来場者を記録している夏の人気のイベントだ。竹を使った光のインスタレーションなど初登場5回目の開催となる今回は、青森から鹿児島まで全国40の個人、団体が参加。“こころの色彩”をテーマに、いつか見たこころの中に映し出される原風景を、“和のあかり”で表現する。中でも注目は、イベント初登場となる作品の数々。宮崎県日南市在住の竹あかり作家 NITTAKEは、竹のアート作品を幻想的な光を駆使し、空間インスタレーションとして展示する。絢爛豪華な「漁樵の間」では、100万人の集客を誇る「長崎ランタンフェスティバル」との色彩コラボレーションを楽しめる。また、気鋭のサンドアートデュオ emullenuettは、本展のために手掛けた作品を欄間をはじめとする会場内で映写する。青森ねぶたなど人気アートも展示さらに、大迫力の青森ねぶたをはじめ、愛らしい表情の山口県柳井市の金魚ちょうちんや、こけし作家 林貴俊による表情豊かな石巻こけしなど、これまでの展示で人気の高かった作品も展示。伝統と革新がコラボレーションした工芸品その他、江戸職人と現代デザイナーがコラボレーションした漆工芸・ガラス工芸・彫金など様々な工芸品や手漉き和紙とあかりが織り成す現代作家の作品など、日本の美を体感できる展示も用意する。【詳細】和のあかり×百段階段2019開催期間:2019年7月6日(土)~9月1日(日)開催時間:日~木曜日10:00~17:00(最終入館16:30)、金・土曜日および、8月11日(月)~18日(日)10:00~20:00(最終入館19:30) ※8月10日(土)は17:00まで。会場:ホテル雅叙園東京内 東京都指定有形文化財「百段階段」住所:東京都目黒区下目黒1-8-1入場料:当日 1,600円、前売 1,100円、大学生・高校生 1,200円、中・小学生 600円※前売は7月5日(金)まで。館内販売のみ16:30まで受け付け。※要学生証呈示、未就学児無料。※撮影可能(三脚・フラッシュ・商業撮影は不可)。※和室のため土足禁止。※階段での移動のため、車いす・ベビーカーでの見学は不可。【問い合わせ先】ホテル雅叙園東京 イベント企画TEL:03-5434-3140
2019年06月13日佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優が3兄妹を演じる家族の絆を問いかける感涙ヒューマンドラマ『ひとよ』が、先日無事クランクアップ。公開日も11月8日(金)に決定した。『ひとよ』撮影最終日はクライマックスの重要シーン白石和彌監督最新作は、鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した注目の劇作家・桑原裕子率いる「劇団KAKUTA」の同名代表舞台作品の実写映画化。ある家族は一夜の事件に囚われたまま別々の人生を歩んでいたが、15年後に再会し、一度崩壊した絆を取り戻そうともがき続ける物語。本作は新元号の令和となった初日(5月1日)にクランクインし、1か月におよぶ撮影を経て、今月1日に“家族揃って”クランクアップ!撮影最終日に行われた撮影は、家族全員が揃うクライマックスの重要なシーンとなっており、白石監督を中心に入念な段取りが行われ、幾度もシーンの検証が繰り返されたそう。時折、キャストからも提案が挙がり、モニターで自らの動きを最終確認、本番はほぼ一発OKで、日付が変わる直前にクランクアップを迎えた。佐藤健「期待して公開をお待ち頂けたら」クランクイン前は「現場に入るのが非常に楽しみ」と、念願の白石作品への参加を喜んでいた稲村家の次男・雄二役の佐藤さん。実際に参加してみて「こんなにも素敵な話で、こんなにも素敵な役者・スタッフの皆様と贅沢な時間を過ごさせていただき、振り返るとあっという間でした」と充実した撮影だった様子。また「(芝居については)、その時に出たもので勝負と言いますか、ドキュメンタリー的なアプローチの仕方をしてきたように感じています。白石監督が、『最高傑作になるであろう』というような言葉を漏らされていたとも聞いていますし、きっと素晴らしい作品に仕上げてくださると信じています。なので、皆さんも期待して公開をお待ち頂けたら嬉しいです」とコメントしている。鈴木亮平、好きなセリフは「ただの夜ですよ」「この映画は家族の話であり、時間の話でもある」と語る、人とのコミュニケーションに苦手意識を持つ長男・大樹役の鈴木さん。「僕は、(田中裕子さん演じる)お母さんの『ただの夜ですよ』というセリフが大好きで、台本で読んだときに、自分の中で良い夜も悪い夜も、いろいろな夜が思い浮かびました」とふり返り、「観てくださった皆さんも、観終わった後にそれぞれの響き方をするのではと思っていますが、皆さんの人生の一つ一つに想いを馳せていただき、『ひとよ(一夜)』を想って頂けたら嬉しいです」とメッセージを寄せている。松岡茉優「どこか許されてほしい」末っ子・園子役の松岡さんは、まず本作への参加に「憧れの白石組で、憧れの先輩方とご一緒できて嬉しく思います」と改めて語り、「私はこの映画を観てくださった皆さんに感動してほしいとか、泣いてほしいとかではなく、家族に対して何かゴロゴロとしたものを抱えて生きていらっしゃる方に、この映画を観てどこか許されてほしいなと思いながら演じていました。そして、背中を押すまではできなくとも、例えば『お母さんにメールをしてみよう』、と思い立つような、そんな映画になったらいいなと思っています」と想いを明かした。田中裕子「充実した時間」をふり返る3兄妹と15年ぶりの再開を果たす母・こはる役の田中裕子は「天気にはとても恵まれたのですけれども、昼と夜との寒暖の差が激しく、北関東恐るべし、と感じる撮影の日々を過ごしました」と撮影をふり返り、「今回、佐藤健さん、鈴木亮平さんをはじめ、初めて共演させていただくキャストの方が多かったのですけれども、白石監督のもと充実した時間を過ごさせていただいたと思っています」とコメントしている。「どのシーンも想像以上のシーンに」白石和彌監督が手応え感無量で撮影を終えたキャストたち。一方の白石監督も「俳優部の皆さんが充実した顔でクランクアップを迎えられていたのは、何より良かったです」とホッとした様子。さらに「俳優部皆さんの芝居を堪能でき、どのシーンも想像以上のシーンになっているので、(撮影を終えての)手ごたえはありますし、良い映画に向かっていると感じています」と自信を見せている。『ひとよ』は11月8日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ひとよ 2019年秋より全国にて公開(C) 2019「ひとよ」製作委員会
2019年06月07日