今まで順調だった生理周期が、45歳のときに乱れる経験をしました。日本女性の平均閉経年齢が50.5歳であるという知識はあったため、このまま終わるのかと焦りながら待っていたところ、45日後に生理が来ました。これをきっかけに自分の体に何が起こり、閉経までどうなるのかを知りたくて調べたこと、そして47歳のときの生理事情がどうなっているかを紹介します。生理が来ない間の体調変化と生理中のこと45日間も生理が来ないという生理周期の乱れが起こる前の4カ月間の生理周期は、23、26、26、24日と、一般的なものより若干早めでした。そのため、まさか生理が45日も来なくなるとは思ってもおらず、いつも通りに待っていたのです。しかも、そのころに頭痛や下腹、腰に痛みがあり、全体的に体調が悪く、これはPMS(生理前症候群)と思われる症状でもありました。にもかかわらず、出血は1滴もなかったのです。その後、前回の生理から45日がたってやってきたのですが、ホッとしたのもつかの間、いつも以上に激しい生理痛との闘いでした。四六時中ひどい頭痛で、貧血時のようなめまいがあり、下腹と腰に激痛が走り、常に眠気が襲ってきたのです。それに対して、出血は思ったより少なく、2日目が多めだっただけで、3日目以降は一気に減少し、その後1週間以上ダラダラと少量の出血が続きました。閉経までの道筋を調べてみた生理が45日間も来ないことを体験したことで、閉経に向かっていることが現実味を帯びてきた私は、終焉(しゅうえん)までの道筋を知りたくなり、複数の産婦人科医の記事を検索してみました。35歳以上になると、徐々に卵巣機能が衰えていって女性ホルモンの分泌が不安定になり、40代半ばの更年期に突入すると、生理周期が短くなったり長くなったり、出血量も多くなったと思えば少なくなったりと、一層不安定になっていくそうです。当然、閉経までの道筋は個人差がありますが、50歳くらいで閉経(治療をせずに生理が1年以上ない状態)を迎えるそうです。自分に照らし合わせてみると、たしかに第2子の妊活をしていた30代後半に生理周期がすでに短くなり23から26日周期でした。その後、37歳で妊娠・出産し、また通常の28日周期に戻りましたが、42歳ごろから再び短くなっていきました。そして、45歳で生理周期が45日空いたのです。閉経に向けてするべきことは45歳にして何もしなければ、どんどん卵巣機能は衰えて、いつ閉経を迎えてもおかしくないことに気付いた私。少しでも長く元気に卵巣を機能させるにはどうすべきか調べてみました。ポイントは9つあるそうです。生活習慣を見直す、基礎体温を測る、無理なダイエットをしない、適度な運動を心掛ける、バランスの取れた食生活にする、生活に楽しみを見つける、過度の飲酒や喫煙はしない、下腹部を冷やさない、かかりつけ医を持つ。検索後、心を入れ直して生活を変えようと思ったのですが、忙しさにかまけて何もできずにいました。それでも周期は短いものの、生理は毎月来ていましたが、46歳になった途端、生理周期がぐちゃぐちゃになり、体も激太りしてしまったのです。そこで、睡眠を確保し、食事を整え、毎日適度な運動をおこない、飲酒を控え、下腹部の冷えにも注意を払うようにしてみました。残念ながら生理周期は整わず、47歳になったときは3カ月に1回の生理周期となっています。着実に閉経へのステップは進んでいますが、生活を整えたことで、体重や体脂肪が落ちて活発に動けるようにはなりました。まとめ50.5歳で閉経するということは知っていたとはいえ、いざ自分の身に生理が来ない! という現象が降りかかってくると、想像以上に焦り戸惑いました。やはり、閉経までの道筋を事前に知っておくことは大切だと思いました。人生100年時代に突入しようとしている今、女性には閉経後に50年もの長い生活が待っています。そう、閉経は一通過点に過ぎません。第2子妊活中からお世話になっている産婦人科で、毎年定期健診をしっかり受けて、これからも長く続く人生を健康に過ごしたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/竹みか(48歳)小4男子と高1女子の母。食べるのも作るのも大好きぽっちゃりオバチャンでしたが、一念発起。ダイエットに目覚め、体重15kg、体脂肪率7%落とすのに成功。今も絶賛継続中!
2024年04月25日この漫画は書籍『私の生理のしまい方』(著者:原あいみ/監修:関口由紀)の内容から一部を掲載しています(全22話)。 ■これまでのあらすじ「いかに日々を楽しく生きるか」がモットーの49歳の会社員のともこさんは、独身で両親も健在、さらには好きな「料理」に関わる仕事もできて充実した日々を送っていました。しかし、健康診断の再検査で婦人科を受診したところ、大き目の子宮筋腫がることが判明。幸いにも良性だったため手術せずに経過観察をすることに。40歳の頃に子どもを産まない選択をしたともこさんは、閉経したときのことを想像して「寂しくはないだろう」と思うのですが、子宮筋腫で子宮を全摘出した母のことを思うと、どこか複雑な気持ちになるのでした。52歳と言えど体力には自信のあったともこさんでしたが、あるとき足に異常なむくみと重さを感じ…。立っていられないほどの痛みが生じ、症状は日に日に悪くなるばかり。大きな病院を受診するも、一時的に症状が改善するだけで完全な完治とはいかず…。毎年楽しみにしていた山登りも断ってしまったのでした。原因もハッキリしない状況にモヤモヤする日々。以前のような健康な体には戻らないのかもしれない…と不安になるのでした。次回に続く(全23話)「私の生理のしまい方」連載は7時更新! 『私の生理のしまい方』 (著者:原あいみ/監修:関口由紀(KADOKAWA) 「私の生理のしまい方」はこちら 生理不順、疲れやすい、眠れない、イライラする…もしかしてこれって更年期? 40代からの大人女性のさまざまな不調について、9人の体験談をマンガ化! 人生の後半戦、悲観するのではなく、心身ともに自分らしく楽しく生きていくには? 漠然とした不安に寄り添い、ゆらぎがちなこの時期を前向きに乗り越えるヒントがもらえる1冊。
2024年02月13日閉経後の女性に見られる病気の1つである「尿路結石症」。腎臓にできた結石が尿管などの尿の通り道を通過することで、激痛をもたらす病気です。どうして閉経後の女性の罹患率が高いのか。泌尿器科医の窪田徹矢先生にお伺いしました。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。どうして閉経後にリスクが上がるのか閉経によるエストロゲンの減少尿路結石症の主な原因は暴飲暴食や運動不足といった生活習慣の乱れです。しかし、体内のホルモンの分泌が減ることでも尿路結石症になるといわれています。尿路結石症の罹患は男女比が2:1と男性に多い病気。男性は食生活が乱れがちな30〜44歳の罹患率が最も高いのに対し、女性は閉経を迎える40〜50代に多い病気とされています。なぜ、男女間で罹患する年齢差があるのでしょうか。「女性ホルモンであるエストロゲンは、尿中のシュウ酸を減らす働きがあります。結石の種類で代表的なのがシュウ酸カルシウムなので、エストロゲンの分泌が活発なうちは結石ができにくい状態です。そのため、エストロゲンが減少すると結石ができやすくなり、尿路結石症に罹患する可能性が高まります。ですから更年期に入り閉経を迎えた女性は、同年代の男性に比べて尿路結石症の発症リスクが高くなっています」(窪田先生)男性ホルモンと尿路結石症の関係女性ホルモンであるエストロゲンが尿路結石症のリスクを下げるのとは反対に、男性ホルモンであるテストステロンは尿路結石症の発症と大きく関わっています。「尿路結石症の結石は、シュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどの塊です。テストステロンにはシュウ酸を増やす作用があり、シュウ酸は結石の成分になります。シュウ酸が体内に増えれば増えるほど、シュウ酸が体内に吸収されてしまい結石ができてしまうのです。特に筋肉質な人は男性ホルモンを多く分泌しているので、尿路結石症になりやすいとされています」(窪田先生)男性更年期などでテストステロンの分泌が減ってしまったという人は、尿路結石症のリスクは下がります。ホルモン注射などで男性ホルモンを足したとしても、正常値の範囲内であれば問題ないそうです。40代から増えるあの症状も尿路結石症?尿路結石症は痛みが先にやってくる!尿路結石症の症状の1つに「頻尿」があります。40代を過ぎると、骨盤底筋の緩みや過活動膀胱による頻尿に悩まされる人も多いですよね。尿路結石症と過活動膀胱などによる頻尿には大きな違いがあります。尿路結石症による頻尿は、結石が膀胱の中やその周辺を刺激することで起こります。それよりも先に、結石が腎臓から尿管までの尿の通り道である尿路を通過するので激痛が発症します。過活動膀胱などによる頻尿は慢性的なものであり、痛みを伴いません。何だか最近トイレに行く回数が増えたな……と思うだけにとどまります。激痛で救急車を呼ぶ人もいるくらい尿路結石症とは急性的な病気です。なので、頻尿になったら尿路結石症だということはありません。まとめホルモンの分泌が減ると、心身にさまざまな変化が起こりますよね。尿路結石症もその変化の1つ。ただ、ホルモンの分泌が減っても尿路結石症の予防策はあります。まだまだ長い人生、健康に過ごしていきたいですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/ウーマンカレンダー編集室著者/監修/窪田 徹矢 先生くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
2023年12月31日39歳で第4子を出産して、まさか3年で閉経するとは思っていなかった私。42歳で生理が来なくなり、心身共に不安定になった期間を経て1年がたちました。当時、子育てと仕事で忙しい毎日を送り、なかなか産婦人科へも行けなかった私の心身の変化をお話しします。生理不順でつらかった42歳私には4人の子どもがいます。現在長男は18歳、長女は16歳、次女が8歳、次男が4歳の年の離れた兄弟で、次男を出産したのは私が39歳の年でした。次男を授かったとき、もう最後かもしれないと思っていましたが、出産も2度目の帝王切開となり、卵管を閉じる手術をすることに。ただ、卵管を閉じても産後、生理は手術前と同じように来ていました。ところが、次男が3歳になると生理は不順になり、生理が来ない月は腰周りが重くなり、体調がすぐれないことがありました。まさか、これが最後の生理だったなんて…体調がすぐれない時期に痔がひどくなり、手術をすることになりました。初めは市販の痔の薬や痔に効く漢方も試してみましたが、痛みがひどく出血するようになったので病院へ行きました。処方された薬でも痛みはとれず、どうにもならず手術を決心。ちょうど手術前に生理があったのですが、それが最後の生理に……。まさかこんな早くに閉経するとは思ってもいなかったので、痔が完治し、体は元気になったはずでしたが、その後から気持ちが不安定になっていきました。小さなことを気にし過ぎたり、子どもたちにイライラして怒ってしまったり、夫に八つ当たりをしたりと、気持ちのコントロールができなくなってしまったのです。心身が落ち着き始めたのは…なぜ自分がこんなに情緒不安定になるのかわからず、母に相談すると「更年期じゃない?」と。そのときは、「そうかもしれないけど、病院に行く時間もないし」と思っていた私。ただ、原因が更年期かもしれないとわかってから、自分の体と心に向き合えるようになりました。ホットフラッシュや体のだるさも気持ちで乗り切り、忙しい私に考えている暇はない! と思うように。すると症状が出てから2カ月ほどで心身共に落ち着くことができるようになりました。まとめ生理が来なくなってから1年が経過し、ようやく閉経したと確信できた私。病院に行けば検査などでもっと早くわかることができるそうですが、私はなぜかそこまでしたくなかったというのが本音。毎日仕事と子育てで忙しくしていることで気が紛れ、気持ちを切り替えることができたのだと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。【駒形先生からのアドバイス】43歳未満で閉経した場合、早発閉経という病気で治療が必要になります。 44歳以降に閉経する、一般的な閉経とは違うため、受診する時間がないからと様子を見るのではなく、必ず婦人科を受診してくださいね。著者/松田 みさと(42歳)長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年12月18日閉経後、少なくなると思っていたおりものが多いので気になり調べてみると、更年期で女性ホルモンのエストロゲンの分泌が少なくなると、おりものが増えることがあるとわかりました。私はおりものシートがないと下着を取り替えないといけないくらい不快に思っていました。しかし、入院することがあり、着替えもシャワーもままならず、下着の不快感で困っていたときに相談した看護師さんのある言葉に救われたのです。おりもので下着の不快感がいつも気になる更年期以前は生理痛はそこそこありましたが生理期間が短く、経血量も少なかった私。今まで下着の不快さを感じたことはなかったのに、閉経後は常に感じていました。においも強くなっていたようで、娘から「ママの後にトイレに入ったらにおいがきつい。病気かも」なんて言われてショックでした。それからは、消臭効果のあるおりものシートを使い、こまめに取り替えていました。乾燥肌の私は閉経後に局部が乾燥するようになったようで、おりものシートでこすれて、かゆみも出てきて、もう踏んだり蹴ったり……。こんな話は親しい友人にもできず、どうしようかと悩んでいました。そんなとき、持病の股関節痛がひどくなり、入院して人工股関節置換手術をすることになりました。出産以外では人生で初めての入院です。手術や入院のことも含めて不安はさらに高まり、ふさぎ込んでしまったのです。おりものって必要なものだった!?入院して手術を終えると、尿道カテーテルをつながれ、排尿するためにトイレに行くこともなくなったので、下着を替えることもできません。下着がいつもベトベトしていて体の痛みもあるため、まさに地獄のような日々。ただ病棟の看護師さんはとてもやさしく気さくな方ばかりで、何か相談をすると親身になって答えてくれたのが救いでした。そして、下着の汚れのことも相談してみたところ、看護師さんからは意外な答えが返ってきました。「体の中から“おりてくる”からおりものと言うんです。子宮、腟、汗腺からの分泌物が混じり合ったもので、成熟した女性なら誰にでもあるもの。腟の中をきれいにしてくれる大切なものなんです。あなたのおりものはにおいもないし、気にすることはないですよ」と言ってくれました。私はその言葉を聞いて、目からうろこでした。嫌なものだと考えていたおりものにそんな働きがあるなんて!その後、尿道カテーテルが外され、車椅子や歩行器で自由にトイレに行けるようになった私は、おりものシートを使ったり、清潔なウェットティッシュなどで拭いたりしてケアしました。おりもの用布ナプキンで気にならなくなった乾燥肌でトラブルの多い私は、おりものシートがこすれることでかゆみが再発。でも、おりものシートがないと、仕事中は下着を替えることも難しいので困ります。そんなときに、ネットの広告で以前から気になっていた布ナプキンにおりもの用があることを知りました。布ナプキンは何回か使っていたのですが、生理中はやはり布だと不安なこともあり、あまり使わなくなっていたのです。ネット広告でオーガニック布ナプキンのお店を見つけ、おりもの用のものを試しに買ってみました。すると肌のこすれも気にならず、好きなときに替えられる布ナプキンは私にはぴったりでした。それからは下着の不快感を気にすることなく、毎日が送れるようになりました。毎日洗うことも、お風呂のときに持ち込んでついでに洗うことで負担ではありませんでした。かわいい柄のものもあり、下着のように楽しんでいます。まとめ生理とは違い、毎日のことなので常に気になっていたおりもの。嫌なものだとしか思えなかったのですが、看護師さんの「おりものは大切なもの」という言葉で、自分の中のイメージが変わりました。体の中をきれいにしてくれる必要なものと思い、気持ちよくケアができるようになったのです。そしてオーガニック布ナプキンを使うことで、敏感肌の私にも刺激がなくなり、ラクになりました。他人には打ち明けにくい悩みも、専門家になら安心して相談できます。医療に従事する人は体の専門家。医師や看護師さんなどの専門家に頼ることで、悩みを抱えず、気持ちよく生きていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。イラスト/きびのあやとら著者/ゆうの(54歳)24歳の息子と22歳の娘がいる。娘と同居中。40代に入ってからずっと、もろもろの不調と付き合いながら生活している。
2023年11月25日更年期を迎え、頻尿に悩まされるようになりました。特にひどくなってきたのは、閉経を迎えてからだと思います。それまでは特にトイレが近いと意識したことはなかったのですが、加齢とともに明らかにトイレに行く回数が増え、急な尿意を覚えることが多くなりました。今回は私の頻尿との付き合い方をご紹介します。さっき行ったのにまたトイレに行きたい!「頻尿」という言葉は知っていましたが、正直、高齢者が悩む症状だと捉えており、更年期を迎えるまでは特に意識したことはありませんでした。それが3年前に50歳で閉経を迎えてから、尿意を覚える間隔が短くなったように感じ始めました。最初は、「あれ、さっきトイレに行ったばかりなのにまた行きたい!」と感じることが多くなった程度でしたが、徐々にトイレに行く頻度が増えていったのです。そのうちに、以前は仕事でオフィスにいる日は1日で2回程度だったのが、午後だけで5回もトイレに行くようになりました。私が働いているオフィスが入っているビルのフロアには他の会社も入っているのですが、トイレの数が足りていないのか、運が悪いとトイレ待ちの列ができていることも。そうなると、オフィスからトイレに行って帰ってくるだけで10分くらいかかってしまうこともあり、仕事が何度も中断されて生産性が落ちてしまいます。社内会議の場合は途中で抜けてトイレに行くことができますが、お客様との商談中は中座できないため、トイレを気にし過ぎて商談に身が入らないことも……。頻尿を意識してからは、必ず商談前にトイレに行く時間を持てるよう、早めに客先に到着するようにしました。夜中もトイレに行きたくて目が覚めるように私の頻尿問題は寝ているときにも発生するようになり、毎晩夜中に2回は目が覚めてトイレに行くようになりました。若いころは一度寝たら朝までぐっすり眠れるタイプだったのに、この変化には「おばあちゃんになったみたい」と少々落ち込みました。さらに悪いことには、トイレに行く回数が増えただけではなく、「今すぐトイレ!」というように急な尿意を感じるようになっていったことです。それはすぐにトイレに行かないと失禁してしまいそうなレベルの尿意。何かきっかけがあったわけでもなく、急にこのような症状が現れるようになりました。そのため友だちと遊びに行ったり、旅行に行ったりするときにトイレが気になって緊張するようになりました。とりあえずの対応策は、外出中にトイレを見たら入るようにすること。映画やライブの前には必ずトイレに行く。バスツアーでは休憩ごとにトイレ。レストランや居酒屋ではトイレに行ってから会計。電車に乗る前には1本遅らせてでもトイレに寄る。50歳を過ぎて人前で粗相することのないように必死になりました。頻尿も更年期症状の1つだった!頻尿の症状が続いていたので、ある日頻尿対策を調べてみようと思いネットで検索していると、女性の頻尿は更年期症状の1つであることがわかりました。あるサイトによると、私が悩んでいた「急な強い尿意」も過活動膀胱という症状で、その中には夜中の尿意も含まれるそうです。これを読んで、私の頻尿や強い尿意も更年期による泌尿器への影響であるかもしれないと思いました。さらに調べていくと、過活動膀胱は「膀胱訓練」という尿を我慢することが有効な治療法であるとのこと。なんと、私がおこなっていた「できるだけ頻繁にトイレに行く」とは真逆の行為でした。あと5分、あと10分というように少しずつ我慢する時間を延ばし、膀胱に負荷をかけることで膀胱の容量を増やす訓練だそうです。この訓練を知ってからは、自宅にいるとき、オフィスで事務仕事をしているときなど、可能な場合はなるべくトイレに行く回数を減らすようにしてみました。ただし、どうしても厳しいときは、無理に我慢はしないようにしています。まとめ膀胱訓練に4カ月ほど取り組んでいますが、現在も頻尿はまだ続いています。しかし、更年期が原因かもしれないとわかったことで、友人と出かけるときには、「更年期の症状でトイレが近いの」と正直に伝えられるようになりました。そうすることで同年代の友人たちは理解してくれ、遠慮なくトイレに立ち寄ることができるようになりました。高齢者の問題だと思っていた頻尿が、更年期症状の1つかもしれないことがわかり、女性にとって加齢の影響は大きいことを改めて感じました。なんとなく泌尿器系の症状は恥ずかしいという気持ちがありましたが、頻尿はこれからも長く付き合っていかなくてはならない問題だと思うので、膀胱訓練を継続してなるべく症状を軽減していければと考えています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。【窪田先生からのアドバイス】頻尿や強い尿意に悩んでいる場合は、まずは泌尿器科を受診してください。早期に受診すれば早期に改善する可能性が高くなります。この方の症状は過活動膀胱だと思われますので膀胱訓練はこのまま実践していただいても良いですが、できれば受診をして医師から聞いたアドバイスを実践すると安心です。著者/ST(53歳)更年期と戦いながら外資系企業で働く営業ウーマン。若い子に置いて行かれないように必死で頑張るも、年齢のせいか最近は物覚えの悪さに拍車がかかり、厳しい毎日。家族は夫と猫1匹。
2023年11月19日排尿時にしみる、膀胱炎になりやすくなったなど、デリケートゾーンの悩みは、更年期を機に増加してくるという。「もしかすると、GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)かもしれません。閉経のころから現れる外陰部や膣、尿路などのデリケートゾーン全般のトラブルを指します。デリケートゾーンは排尿などで日々消耗していく臓器ですから、GSMは40歳以上の女性なら誰にでも起こりうる病気なんです」そう話すのは、日本泌尿器科専門医で二宮レディースクリニック院長の二宮典子先生だ。聞きなれないGSMとは、これまで萎縮性膣炎や老人性膣炎と呼ばれた症状が、より広い症状を含めた新たな病名として’14年の国際女性性機能学会で提唱されたもの。日本では、40代から70代の女性のうち、10人に1人にあたる11.6%が悩んでいるという。とくに40代がトップで、閉経前から悩みを抱える人が多い傾向にある(’21年、小林製薬発表)。二宮先生によれば、海外の文献を含めると、50歳以上の女性の2人に1人が何らかのトラブルを抱えており、閉経後3~4年で表面化するケースが多いという。「主な症状としては3つあります。1つ目は排尿症状で、膀胱炎や排尿時の痛み、尿漏れなど。2つ目は膣症状で、膣の乾燥による違和感やおりものの減少、臭い。3つ目が性機能症状で、性交痛などがあります」(二宮先生・以下同)まずは、次のチェックリストで症状を確認してみよう。【GSM症状チェックリスト】□ 膀胱炎を繰り返す□ トイレが近い□ 尿漏れがある□ 排尿時の痛みがある□ 下着が擦れて膣まわりが痛い□ おりものの臭いが気になる□ 性交痛がある□ 性交渉のあとに出血があるなぜ、このような症状が出てしまうのだろうか。「閉経に向けて、女性ホルモンが不安定になり、分泌されなくなるためです。実はデリケートゾーンも女性ホルモンの影響を受けているため、膣の粘膜は潤いがなくなり、皮膚が薄くなります。乾燥しやすくなることで痛みが出るだけでなく、炎症が起きやすく、雑菌も繁殖しやすくなるのです」■お風呂でせっけんで丁寧に洗う……よかれとしている勝手な思い込みによる対処が悪化原因GSMは進行性のため、「年だから仕方がない」とほっておくと、症状を悪化させてしまう恐れも。「すでに症状がある方は、間違ったセルフケアをしているケースも少なくありません。“デリケートゾーンが汚れているから症状が出る”と思い込み、清潔にすれば症状が回復すると考えている女性は非常に多く、洗いすぎで慢性化している人がほとんどです」そこで、GSMを改善するために注意すべきことを二宮先生に挙げてもらった。【1】せっけんを使わず軽く洗い流すだけ「せっけんでゴシゴシと洗うのをやめましょう。皮膚のバリア機能まで取り除いてしまい、乾燥の原因になったり、細かい傷ができて雑菌が増え、膀胱炎や臭いのもとになります。ぬるま湯で流すだけで、汚れや雑菌は十分に落ちます」シャワーで洗い流すときは、お湯が膣内に入らないようにしよう。膣内に水がたまり、不衛生な状態になる恐れがあるという。「陰部の皮膚と粘膜部分のミゾには粘膜の反応で、こすると白いカスがポロポロ出ます。汚れと勘違いして、ツルツルになるまで取り除き、炎症を起こしている人も。粘膜部分は潤っているのが正常なのに、湿り気を取ろうと内側まで洗ったり、ドライヤーで乾かしたりする人はやりすぎです」【2】洗浄機付きトイレは厳禁当たり前のように使っている温水洗浄便座も、GSMになる一因だとか。「【1】と同じ理由で、必要なバリアを壊してしまいます」温水洗浄便座などの水圧による洗浄は、大便後でも必要なし。10秒以上の使用、強い水圧、腸内洗浄や膣洗浄のための使用は厳禁。【3】排尿後は「くるくる3回、くしゃくしゃ、ポンポン」トイレ後は、トイレットペーパーを3周分ほど手に取り、くしゃくしゃと軽く丸めたら、こすったり、べったり当てたりせず、軽く押さえるようにポンポンと拭き取るだけで十分。「それでも排尿後が気になるという方は、ある程度おしっこをためてからトイレに行くのをおすすめします。200cc以上しっかりためてから1回で出し切ると、膣まわりが汚れにくくなります」【4】ワセリンを指の第2関節まで取り、べったり塗るおりものが少ない人や、乾燥が気になるという人は、お風呂のあとにワセリンで保湿の徹底を。ワセリンを手指の第2関節までたっぷり取り、指先をこすりあわせてのばし、大陰唇全体をカバーするように十分に塗る。「ポイントは、量をケチらず、たっぷり塗ること。粘膜まわりに塗るので、ボディクリームやアルコールを含む化粧水は避けたほうが無難です」【5】パンツを履かずに寝るワセリンを塗ったあとはパンツをはかず、ゆったりとした寝間着を着て寝る。おなかの冷えが気になるなら腹巻きの着用を。「肌に触れるものがなくなるので、膣まわりの負担が軽くなります。ノーパンで通気性がよくなると、臭いが解消され、痛みやかゆみが減少します。スースー感が気になるのは最初だけ。すぐ慣れますよ」【6】綿やシルクの下着を選び、おりものシートは使わないGSMに摩擦は大敵。パンツは肌ざわりを重視し、綿やポリエステルと綿の混紡素材、シルクなど通気性のよい素材を選ぶ。おりものシートや尿漏れパッドは使わない。「昼間下着をつけるときは、肌ざわりがよく、通気性のよいものを選びましょう。摩擦が発生し、ムレてしまうおりものシートを使うのは厳禁です」“ちょい漏れ”が気になって、手放せない場合はどうすれば?「それなら、尿漏れを治すことが先決。おりものシートや尿漏れパッドを使っている人ほど尿を止めようとする意識が弱く、緊張感が失われて、止められない状態を作り出している可能性があります」尿漏れは、膀胱の筋肉の練習で改善できるという。「朝イチの排尿時に、途中でキュッと排尿を止めます。そのときに使う筋肉を覚えておきましょう。漏れそう!と感じたら、“止めるんだ”と強い意志でその筋肉に力を入れて」症状が長引いている人は、早めに婦人科や女性専門の泌尿器科を受診することも大切だ。「とくにGSMのなかでも性機能症状は、専門家に相談したほうが改善は早いかもしれません。女性用の潤滑剤で痛みや摩擦は軽減できますが、粘膜の薄さは改善しません。それより、セルフプレジャーで膣内の血流を増やすほうが症状は軽くなります」生活習慣を変えることで症状の改善や予防になる。今日から、新常識に改めて!
2023年11月17日閉経がいつ訪れるのか、アラフィフになると一度は気になったことがあるのでは。初潮年齢、出産経験、婦人科治療と閉経年齢に関係はあるのか、産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。初潮年齢と閉経年齢は関係があるの?結論から言えば関係ありません。排卵をしてもしていなくても、卵巣にある原始卵胞(以下、卵)はどんどん減っていくからです。また、初潮年齢が早いからと言って排卵スピードが速いとか、排卵の量が多いということもありません。逆もしかりです。閉経の時期は、卵巣にある卵の数で決まります。卵の数は生まれる前にすでに決まっていて、約200万個といわれています。初潮を迎えるころには10万個ほどに減り、閉経までに排卵される卵は400~500個といわれ、卵がなくなった時点で閉経となります。ただ、残念ながら卵が残り何個なのかということは調べられないので、閉経時期をはっきり特定することはできないのです。出産経験と閉経年齢は関係があるの?出産をしたかどうかは関係ありませんが、出産をした場合、出産時の状況によっては閉経に影響することがあります。例えば出産時に出血多量などで母体に大きな負担がかかった場合、卵巣はストレスに弱いので閉経を早めるといったこともあります。また、不妊治療をした人は、採卵やホルモン補充などで短期間のうちに大量の卵を消費して卵巣に負担がかかるため、閉経が早くなることがあります。低用量ピル、ホルモン補充療法の使用は関係ある?閉経は加齢による卵巣機能などの老化が原因。低用量ピルもホルモン補充療法も、老化をコントロールする効果はありません。また、ホルモン補充療法はエストロゲンの欠乏によって更年期症状が出ている場合は閉経前でも使用することがありますが、主に閉経してから始めることが多い治療なので、閉経の年齢が変わることはありません。一方の低用量ピルは、長く飲み続けていればいるほど生理不順に気付きにくくなるので、知らぬ間に閉経していたというケースは少なくありません。ただ、気付かないだけで早くしたり遅くしたりすることはできません。まとめ結論としては、卵巣に強いストレスがかかると閉経が早くなることがあるということですね。女の子は胎児のときに、すでに卵を、しかも人生で一番たくさんの卵を持っているというお話に生命の神秘を感じました!※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月07日食べる量は変わらないのに、「最近なぜか太ってきた」「脂肪がやわらかくなってきたみたい」という40代女性に多い声。閉経後はますます体形の変化が予想できるけど、何をしていいかわからない……。そんな不安に、産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生が答えてくれました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。閉経するとコレステロールがたまりやすくなる閉経すると、女性ホルモンのエストロゲンを生成しなくなりますが、エストロゲンの原料はコレステロール。つまり、エストロゲンをつくらなくなる分、コレステロール値が上がりやすくなります。そこで閉経後、それまでと同じ生活を続けるとコレステロールがたまり、太りやすくなってしまうのです。50代からの食べないダイエットは逆効果!50代になると急激に筋肉量が減り始めます。筋肉量が減ると、筋肉に行っていた血液量が減り、血液量が減ると体は冷えてしまうように。そこで体は、一番大切な内臓を冷やさないように脂肪で固めようとします。そのため、おなか周りに脂肪が付きやすいのです。つまり、内臓を冷やさないようにすることが必要なのですが、そのためには、体を温める食べ物をしっかり食べることが大切です。固形物を食べる吸収熱と消化熱で体は温まります。50代からは食べないダイエットは体を冷やす原因となり、逆効果になるので避けましょう。冷えやすい下半身の筋肉のストレッチから!閉経すると、子宮と卵巣への血流が減っていきます。すると、それまで子宮と卵巣に運ばれていた血液は、上半身に集中します。血液は下に下がるよりも上に上がる力が強いためです。その結果、のぼせたり、めまいがしたりといった更年期症状が出やすくなります。一方の下半身はというと、血流が悪く冷え切っています。そのため、上半身はのぼせているのに足の先は冷えているという現象が起きてしまいます。それを解消するためには、血流を下へ向けてあげることが大切です。効果的なのはスクワットなどの筋トレですが、大変ならばお風呂上がりのストレッチでもOK。まずは意識的に、下半身の筋肉を積極的に動かすことが大切です。まとめいかがでしたか? 筋トレはちょっと……という人も、ストレッチなら始めやすいのではないでしょうか。まずは、意識的に体を動かすこと。そして大切なのは、しっかり食べて体を冷やさないこと。できることから始めてみてはいかがでしょうか。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月06日閉経前後5年間の更年期は体調を崩しがちですが、少しでも快適に過ごす方法はないのでしょうか。レディースクリニックで受けられる女性ホルモン対策、低用量ピルとホルモン補充療法について、産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。低用量ピルは初回の場合40歳以降には処方されない低用量ピルとは、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが含まれる薬で、●生理痛の緩和●経血量の減少●生理前の不調(PMS・PMDD)の改善●貧血の改善などの効果があります。卵巣機能の働きを抑える効果があるため、生理の緩和のほか避妊薬として活用する人もいます。低用量ピルは初めて使う場合、40歳を過ぎている女性には、基本的には処方ができません。血栓症などのリスクが高まるためです。そのため、40歳以降で更年期症状を緩和したいという場合はホルモン補充療法や漢方薬が適しています。どんな状態ならホルモン補充療法を受けられる?ホルモン補充療法は、●ホットフラッシュ●頭痛●動悸●冷え●腰痛●うつ気分●不眠症状●皮膚のかさつき、くすみなどの症状に効果があります。補充するホルモンは人によって異なりますが、エストロゲンとプロゲステロン両方が含まれたものが主流です。「どれも私に当てはまる!」「今スグしてほしい!」という方もいますが、毎月生理が来ている場合、基本的にホルモン補充療法はおこないません。毎月生理が来ているということは、女性ホルモンが出ているということ。多少、量が減ってバランスを崩しているかもしれませんが補充するほどではないという判断になります。というのも、ホルモン補充療法は不正出血のほか、子宮体がんや乳がんの発症リスクを抑えながら慎重におこなう必要があるためです。子宮体がん、乳がんを経験している方や血液をサラサラにする薬を内服している人には原則禁止となります。また、家族や親族に体がん、乳がんを経験した方がいる場合は禁忌、または慎重投与となります。ホルモン補充療法を始めるには、●生理が不定期であること●卵巣機能の低下が検査で認められること●更年期症状が強いことといった条件が必要です。更年期の症状があれば健康保険が適用されます。薬は内服薬、貼り薬、塗り薬、腟剤と種類があり、種類と量によって違いますが、薬代は月に2,000~3,000円ほどになります。ホルモン補充療法を始めるにはどうすればいい?更年期症状をメインに診察しているクリニックに相談してみると良いでしょう。ホームページなどで、ホルモン補充療法の良い面、リスク面もしっかりと説明しているか、チェックしてみてください。また、ホルモン補充療法は子宮体がんと乳がんの検査を定期的に受けながらおこなうのが望ましいので、がん検査のフォローが手厚いところが良いですね。また、ホルモン補充療法は何歳からどのような症状で治療を始めたかで投与できる期間が変わってくるので、私のクリニックでは1~2年ほど様子を見て基本的には量を減らしていきます。肌や髪が若々しくなるなどの美容効果もあるため、閉経後5年たってもやめたがらない人が多いのですが、年齢を重ねれば重ねるほど他の病気の治療、発症の可能性も考慮しないといけません。ホルモン補充療法を始めるなら、必要以上に依存しない、という自立した姿勢が求められると思います。その点、漢方薬はそういったリスクはありません。漢方薬も1つの選択肢に入れると良いでしょう。まとめいかがでしたか? 「毎月生理は来ているけれどなんとなく不調があるという人には、ホルモン補充療法は向かない」という先生のお話にびっくりしました。自分の体調、症状を見ながら、一番適した方法で閉経前後の時期を乗り切りたいものです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月05日ホルモンとひと口に言ってもその種類は多種多様。閉経を考えるときに知っておきたいホルモンにはどんなものがあり、更年期にはどのように変化するのでしょうか。産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。女性の体に関わるホルモンは主に4つ!女性の体内では脳下垂体ホルモン2つと女性ホルモン2つが連携しています。加齢で卵巣機能が低下し、女性ホルモンの分泌が減っても脳下垂体ホルモンは分泌され続けるアンバランスにより、さまざまな体調不良を引き起こします。【脳下垂体ホルモン】1)卵胞刺激ホルモン(FSH)脳下垂体から分泌され、卵巣に指令を送る性腺刺激ホルモン。卵巣内の卵胞を成熟させ、エストロゲンの分泌を促します。2)黄体形成ホルモン(LH)脳下垂体から分泌され、卵巣に指令を送る性腺刺激ホルモン。卵胞が十分に成熟して排卵期間になると、排卵分泌を促します。排卵後は、卵子を排出した卵胞を黄体に変化させ、卵巣からプロゲステロンを分泌させる働きがあります。【女性ホルモン】1)エストロゲン(卵胞ホルモン)女性らしい体形をつくるホルモンとして知られ、妊娠を促すさまざまな働きをしています。骨や血管、脳の働きのほか、自律神経や感情も整える働きがあります。2)プロゲステロン(黄体ホルモン)妊娠が成立しやすいよう子宮環境を整える働きがあります。妊娠しなかったときには、不要になった子宮内膜を剥がして血液とともに体外に排出できるよう、生理を起こす働きをしています。閉経前後に減るのは女性ホルモンの2つ閉経前後のそれぞれ5年、計10年間を更年期といいますが、この時期に減るのがエストロゲンとプロゲステロン、2つのホルモンです。これらが減ることでホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)、イライラ、うつ、肌の乾燥、コレステロール値が上がり代謝が落ちて太りやすい、頭痛、めまいといった症状が出ます。すべて出るというわけではなく、人によって症状はさまざまです。ただ、これらの症状が更年期症状とわかるには、閉経後のこと。閉経を迎えて「あの体調不良は更年期症状だったのね」とモヤモヤしていた気持ちがなくなり精神的にラクになったという人は多いです。閉経後も女性ホルモンがまったく出ないわけではない閉経は女性ホルモンがなくなることで起こるのではなく、原始卵胞がなくなることで起こります。女性ホルモンは閉経後も減り続けますが、まったく出ないというわけではなく、個人差がありますが60歳前後になくなるといわれています。女性ホルモンが減ると聞くと、女性としては少し寂しい気もしますが「体にとって必要がなくなってくるので減っていくもの」として前向きに受け入れるほうが良いですね。まとめいかがでしたか? 閉経前後に、女性ホルモンの分泌が劇的に変わることがわかりました。加齢とともに減っていくことは寂しいですが、すてきな50代、60代の女性はたくさんいます。自然の流れとして受け止める気持ちも必要なようです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月03日40代になるとそろそろ気になってくるのが閉経。早く終わってほしい、終わるのは寂しい……と感じ方は人それぞれですが、閉経とはどういう状態なのか、何歳くらいで訪れるものなのか、閉経の基礎知識を産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。卵がなくなり、1年生理が来なければ閉経閉経とは、生理が1年来ない状態になったことを言い、最後の生理から1年以上たってから判断します。年齢とともに卵巣の機能が低下し始め、また、出生時に約200万個あった卵子のもととなる原始卵胞の数も少なくなってきます。そのため、更年期に入り閉経が近づくと生理周期が乱れたり、生理があっても無排卵月経が増えたりしてきます。原始卵胞がなくなった時点で閉経となります。閉経の平均年齢は50.5歳。実際は個人差大日本人女性の平均的な閉経年齢は50.5歳ですが、個人差があります。40代で閉経する人もいれば、50代後半まで続く人もいます。40~50代のライフスタイルはさまざまで、体質や体力、気質や性格も千差万別です。閉経へのプロセスは、卵巣機能低下による女性ホルモンの減少由来以外にも、仕事、子育て、夫婦関係、介護、嫁姑関係、経済状況、もともとの健康状態などと複雑に絡み合っています。閉経時期を事前に特定する方法はない!残念ながら、閉経の年齢を特定することはできません。ただ、閉経前後の5年間を更年期と呼びますが、この時期はホルモンバランスが崩れ、体調も崩しやすくなります。健康診断や検査では問題ないのに体調不良が治らない場合、更年期症状が考えられますが、閉経後に「あれがサインだったのか」と思うことも多いです。また、徐々に月経回数が減っていくこともサインの1つです。ただ、月経回数が減ってからしばらく続く人もいます。まとめ「卵がなくなれば閉経」という先生の言葉に改めて納得。妊娠・出産の条件がなくなることが閉経と感じました。閉経時期を特定する方法はありませんが、サインがないわけではないので、自分の体に向き合ってみる機会と捉えても良いかもしれません。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月02日50歳のころ、閉経という人生の境目に近づき、精神的にも落ち込むことが多い時期でした。ただ、それが更年期障害というものなのか実感として湧かなかったことも事実。しかし、生理の大量出血が起き、生活にも支障を来してしまったのです。いつどこで出血が起きてしまうかわからないので、ゆっくり外食もできない状態。そのときにおこなった解決方法などについてお話しします。閉経前の大量出血の原因は?50歳の誕生日を迎えるころから、生理のときの出血に違和感を覚えるようになりました。最初はタンポンから血が漏れていることが多いなと不思議に感じましたが、タンポンの入れ方が悪かったのだろうと気にしないようにしていました。しかし、友人の車に乗せてもらった際に大量出血。これはちょっとおかしいと感じました。そこで生理の出血が増える原因を調べてみました。大量出血が起きる可能性について、次のような情報を見つけました。ホルモンバランスの乱れ子宮筋腫子宮腺筋症子宮内膜ポリープ子宮内膜増殖症病気がある場合は早期発見、早期治療が大切。そこでネット記事を参考に次のことをチェックしました。また、チェックしておくと婦人科に行って説明がしやすかったこともメリットでした。出血の量血液の塊が出る鈍痛生理期間の延長生理ではないときの出血排尿が苦痛腹部のしこり私は婦人科を受診した際、タンポンから漏れるほどの大量出血、レバーのような塊が見られる、生理期間が少し長いことを伝えました。生理があるときには婦人科に行かないほうが良いと思っていましたが、医師に「必ずしもそうではないよ」と言われました。出血しているときの受診のほうが、医師が判断しやすいこともあるそうです。まず電話で相談して、医師にどのような状態で診察してもらうのが良いのか聞いたほうが良いのだなと思いました。リングで黄体ホルモン療法診断の結果、病気は見つからず更年期障害とのことでした。年に2回必ず婦人科でチェックをしてもらっているので、病気になることはないと思っていましたが、それでも何かの病気だったらと心配でした。更年期障害だとわかり、安心しました。生理のときの大量出血については、経血量を減らすために黄体ホルモンで子宮内膜を薄くすることになりました。もともと私は避妊のためのリングを使っていたので、変更することにしました。リングには黄体ホルモンが付けられており、少しずつ子宮内膜に吸収されていくというものです。リングを入れた後の生理ではまったく問題がなくなりました。タンポンから出血が漏れることがなくなり、安心してどこにでも行けるように。私は若い人たちに混じって大学に通っていたので、授業中に漏れてしまったらどうしようという不安がなくなりとてもうれしかったです。54歳になってから生理がないので、多分閉経したのだと思います。このまま様子を見て、1年以上生理がない場合はリングを除去するそうです。リングを利用するメリット・デメリット医師によると、リングを使用するメリットは、経口タイプの薬より副作用が少ないこと、飲み忘れがないこと、直接作用するため効果がすぐに期待できることだそうです。リングに付着している黄体ホルモンが自然にゆっくりと放出され効果が出てきます。私は他の薬も飲み忘れがちなタイプなので、子宮内に入れたらそのままという方法がぴったりでした。デメリットは合わない人もいることだそうです。私の場合は41歳の3人目の妊娠で腎臓の機能が低下したため、4人目の妊娠は絶対無理だと言われ避妊のためリングを入れました。リングを入れる際に痛みがある人も多いそうですが、私の場合はリングを入れることだけを専門にしている医師に頼んだので痛みはありませんでした。ただし、その後数カ月は違和感があり、数回の受診をしています。中には痛みや違和感に我慢できず、途中で外してもらう人もいるほど、合わない人は本当に合わないようです。私の場合、半年ほど過ぎたころからまったく違和感がなくなったので、ある程度の時間は必要なのではないかと思いました。まとめリングを入れることで大量の出血がなくなり、更年期の時期を気持ち良く過ごせました。精神的な問題もなく過ごせたのはリングのおかげだと思います。ちょうどその時期大学生だったこともあり、学校に通い続けられるかとても心配でしたが、婦人科医に相談し、面倒なこともなく55歳までとても気持ち良く過ごせています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。著者/くり子(55歳)36歳から41歳までに3人の子どもを出産。ヨーロッパ在住。45歳からは学生に。自分のしたいことをするためにケアが大切だと感じている。
2023年10月28日日本人の平均閉経年齢は50歳前後。閉経前の5年間と閉経後の5年間を併せた10年間の45~55歳を「更年期」と表し、この時期に起きるカラダとメンタルの不調を「更年期障害」と呼びます。更年期は、早い人で40代前半で迎える人もいます。あらかじめ知識を備えておけば慌てずに不調に対応できるはず。そこで今回は、女性なら誰もが迎える更年期について『命の母』のブランドマネージャー佐中さんにお話を伺いました。更年期にどんなことが起きるの?出典元:小林製薬調査更年期になると「エストロゲン」という女性ホルモンが急に少なくなります。エストロゲンという女性ホルモンが急に少なくなると、自律神経が正常に働かなくなって血の巡りが悪くなります。これが更年期になるときの原因です。自律神経が乱れることで、ほてり、多汗、めまい、不眠、頭痛、息切れなどの身体的な不調が起こります。心の不調も起こりやすく、イライラしたり不安になったり怒りやすくなったりします。また美容面では、血流が悪化し、細胞に必要な酸素や栄養素を届けられないことで老廃物が除去できず乾燥、シミ、くすみなどの不調を感じる人が多くいます。更年期が終わっても(55歳以上が目安)、更年期中とは違う症状が出ることがあります。 肩こりや腰痛、疲れやすさ、寝つきの悪さや眠りの浅さ、冷え性などが代表的な症状です。「自分はまだ更年期じゃない!」と認めず、不調を我慢する人も多いこのように一般的に言われている更年期の症状はあるものの、『命の母』のブランドマネージャーの佐中さんは「更年期の症状は千差万別で、自覚しにくいため対応が遅れがちになる」と話します。さらに詳しくお話を伺いました。ーー実際には、更年期を迎えた女性にはどんな変化が起きているのでしょうか?佐中さん「この症状があるから更年期だ」と断定できるものではなく、年齢でも区切ることもできないため、更年期のスタート時期はあいまいです。また、もともと女性は個人差はあるものの生理による身体の不調を習慣的に感じているため、体の不調が珍しく感じないのも、更年期による不調だと気づけない理由のひとつです。心身ともに不調を感じつつも「加齢によるもの」「PMSの症状が続いているだけ」と軽く捉える女性が多くいらっしゃいます。人によっては、更年期に対してネガティブなイメージを持っていることもあり、身体の不調を感じつつも「自分はまだ更年期でないから、薬は飲みたくない」と対応をしないまま、心身ともに不調な日々が長引いてしまう人も多いですね。更年期のサイン&不調はどう対処すればよいの?ーー更年期に対するネガティブなイメージを持つ人もいるけれど、誰もが更年期のステージを迎えます。具体的にはどのような対処をすればよいのでしょうか。佐中さん病院へ行くほどではないけれど、不調を感じて生き生きと毎日を過ごせない人は『命の母』に頼っていただきたけたら、うれしいです。ドラックストアに置いてあるので、不調を感じた時にパッと手軽に手に入ります。また、診察予約日までの不調を解消したい人にもおすすめです。更年期へ向けて準備することって?ーー『命の母』には、ホルモンバランスや自律神経の乱れからくる、更年期の不調を改善するために13種類の生薬が配合されています。女性ホルモンの乱れを整え、滞りがちな血流を促進し体を温め不調を改善していく薬です。さらに更年期に積極的に摂りたい以下のビタミン類4種が配合されています。新陳代謝や疲労回復をサポートするビタミンB群抗酸化作用や血流に関わるビタミンE代謝を促すタウリン骨の材料になるカルシウム佐中さん更年期症状というはっきりした症状が出ていない人でも、健康をサポートするサプリのような感覚で摂る飲み方でもOKです。ーー佐中さんの言う通り、40代以降の健康面の強化とともに更年期の手軽な備えとして『命の母』は身近な味方となってくれそうです。『命の母』は、女性のからだと不調を支えて120年1903年発売当時の『命の母』パッケージ『命の母』は、明治36年(1903年)に生薬をベースとする総合婦人薬として誕生した、現在の女性保険薬です。当時の販売元である笹岡薬品(現在は小林製薬)の創業者である笹岡省三氏が、体の弱い母親のために研究を重ねてつくられました。佐中さんのお話によると、明治時代の女性は、農作業をしつつ家事や育児をし、戦時中には子どもを“産めよ増やせよ”という世間の圧力もあったそう。現代の女性が抱えるストレスやプレッシャーとどこか通じるものがありますね。現在のパッケージ(左:命の母ホワイト 右:命の母A)上記が現在の『命の母』のパッケージ。現在は、ラインナップが拡充しPMS症状を改善する「命の母ホワイト」や血流を促す「命の母メグリビα」、更年期後をサポートする「命の母 アクティブ」など、6種類の『命の母』シリーズが存在します。いかなる女性のライフステージにも対応できるように、症状に合わせてつくられたラインナップ。女性ホルモンの減少は自分の意思ではコントロールできないので、一人でがんばろうとせず専門アイテムに頼るのが得策です。それでも不調が続くようだったらすぐに病院の受診を検討してみてくださいね。<筆者情報>玉絵ゆきの(たまえ・ゆきの)anan等Webメディアの記事執筆&書籍制作を手掛ける美容ライター。タレント、美容家、医師等のインタビュー実績も多数。書籍実績はこれまで5冊。現在は目下6冊目校了に向けて日々健闘中。(C)Chinnapong/AdobeStock文・玉絵ゆきの
2023年10月20日「閉経後は生理がなくラクになるけれど、閉経前よりも太ったり体調不良になったりしやすい」。母親や年上の友人たちから、そんな話を40代から聞いていた私。しかし、その当時は「生理がなくなれば少しでも日常の体調不良の原因から解放されてラクになると思う。早く閉経したい」と考えていました。しかし、1年前の55歳のときに実際に閉経を体験し、メリット・デメリットどちらもあると痛感したので、その体験談をご紹介します。閉経したらラクになると思っていたけれど…閉経の兆候が出始めたのは、53歳のころ。不規則に少量の出血がだらだら続くため、婦人科に相談すると、「閉経が近いのかもしれないが、心配なら子宮体がん検査をしましょう」とのこと。しかし、がん検査が怖い私は、検査を先延ばしに。けれど1年後の54歳のときも状態は変わらず、心配で再び受診。今度は子宮体がん検査を受けましたが、結果は異常なしでした。婦人科医によると、「がんの心配はないので、おそらく年齢的にも閉経が近いのでは」とのことでした。医師の言葉どおり、その後1週間ほど少量の出血が続いたあと、生理は1年間来ませんでした。最後の生理から1年間生理が来なければ、閉経したと判断するそうです。私の場合、54歳の秋に生理が止まり、その後1年間生理が来なかったので、55歳の秋には閉経したことになります。さあ、いよいよ私も人生の第2章に突入かとうれしい半面、老化という言葉が頭をよぎり、少し複雑な気持ちでした。とはいえ、母や年上の友人たちから聞いていた、閉経すると太りやすく体調不良になりやすいという状態を当初は感じなかったので、「生理がないってラクでいいな」と生理のない生活をのびのびと満喫していました。閉経してよかったと思うこと実際に閉経を迎えてよかったと思うことは、行動するときに生理のことを考えなくても良いということです。例えば温泉旅行や健康診断なども気軽に予約できます。閉経前は生理予定日を外して予約するため、日にちが限られてしまっていました。特に友人との旅行では、お互いの生理予定日がかみ合わずなかなか予約できないことも。最大限考えて旅行日程を組んでも、運悪く旅行当日に生理になってしまい温泉旅行なのに温泉に入れないこともありました。生理から解放された今、なんてラクなのだろうとありがたみを実感しています。また、生理がなくなり身軽になったせいか、何事にも積極的に取り組めるようになりました。仕事の集中力も増し、以前より仕事を楽しめているような気がします。ヨガや楽器などの習い事にもチャレンジするなど、毎日を楽しんでいます。おそらく、生理に伴う体調不良やナプキン交換などの煩わしさから解放されたことが大きいのだと思います。そんな経験から、閉経は良いことばかりだと感じていました。後に私を襲う、閉経ゆえのデメリットにそのときはまだ気付かずにいたのです。閉経がもたらすデメリットとは?閉経の半年後に受けた健康診断の結果には驚きました。2年前の健康診断より、体重が2kg増、コレステロール値は200から260に、体脂肪率は24%が31%にアップしていたのです。以前と比べ食生活に変化はありません。原因を知るために健診センターの医師に相談し、最近閉経したことを伝えると、加齢と閉経による女性ホルモンの急激な分泌減少が原因だろうということでした。女性ホルモンの1つ、エストロゲンには体の代謝を活発にする働きがあるそうです。このエストロゲンの分泌が閉経で激減するため、代謝が悪くなり普通に食べても太ったり、コレステロール値などが上昇しやすくなったりするのだとか。だから閉経後は以前より食事を控えめにしたほうが良いそうです。医師は腹八分目の食事と適度な運動のほかに、婦人科に相談してホルモン補充の薬をもらったらどうかと助言してくれました。その後3カ月間、運動や食生活の改善を図り再検査をしたところ、問題の数値は標準よりやや高い程度に落ち着いてきました。そのため、まだ婦人科に相談はしていませんが、コントロールができなくなってきたら相談するつもりです。閉経は侮れないと痛感しました。まとめ頭痛や腰痛、イライラ、挙句の果てには眠くなるなど、月1でやって来る生理の期間は勉強や仕事に集中できなくて苦痛に感じていました。だから生理がなくなればどんなにラクだろうといつも考えていたのです。閉経後は、たしかに好きなときに好きなことができ、煩わしさから解放されて物事に打ち込みやすいというメリットもありましたが、半面、女性にとって大切なホルモンが欠乏することで、太りやすくなったりコレステロール値が上がったりして、病気につながりかねないというデメリットもあるのだとわかりました。このような現実を知った今、運動や食生活に関する医師からの助言を実践しながら、日々の生活を前向きに過ごしていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/塩り著者/cathoricネコが大好きな50代の主婦。仕事がオフの時には可愛いネコ動画で癒されています
2023年09月20日女性の更年期は閉経を挟んだ前後5年、合計10年間といわれています。最後の生理から約1年半経過した私は、閉経という折り返し地点を通過し、やっと更年期のゴールが見えてきたところでしょうか。体調の揺らぎに身を任せるしかなかった40代後半から、少しラクになってきた閉経後の現在まで、更年期症状の変化をリアルにお伝えします。まずは更年期を認めるところから始まった47〜48歳のころにピークを迎えた体の不調。肌が乾燥してかゆい、指や肘の関節が痛い、めまいがする…… 。それまで経験したことのない症状が表れましたが、「更年期=ホットフラッシュ」という浅い知識しかなかった私には、更年期外来を受診するという発想がまったくありませんでした。症状に合わせて皮膚科や整形外科、耳鼻科を渡り歩く日々。しかし、とうとう整形外科の医師にこう宣告されました。「更年期の女性に多い症状だね」。衝撃でした。「まさか。生理は順調に来ているし、ホットフラッシュとかないし、逆に最近は冷えて困るくらいだし」と、思わず心の声が出そうになりましたが、会計を待つ間に検索してみると、なんと冷えも更年期の症状に入っているではありませんか! そういえば私、もともと冷え性というわけではなかった…… 。その後も、夜中に何度も目が覚める、集中力が続かない、夫や中学生の長男にイライラする! といった症状に悩まされ、検索するたびにヒットするのは「更年期障害」というワード。いやむしろ、それしか出てこない! ついに私は、自分は更年期なのだと認めざるを得ませんでした。中途覚醒と集中力低下に悩まされる自分はまだまだ若いという根拠のない自信を見事に打ち砕かれた私。体の不調は更年期障害によるものなのだと渋々認めてからは、症状に合わせて無理をしない生活を心がけました。一番つらかったのは、夜中に何度も目が覚める症状です。調べてみると更年期によくある「中途覚醒」でした。睡眠不足で日中は集中力が続かず、仕事が一向に進みません。やっとの思いで1日を終えても、夕食後には電池切れで寝落ち。家族に起こされてお風呂に入れば、すっかり目が覚めて寝付けなくなってしまう…… という絶望的な負のループ。でも、市販の睡眠改善薬やサプリメントにはなんとなく抵抗があり、何も対策をしないまま日々は過ぎました。一方、典型的な更年期症状といわれるホットフラッシュやのぼせはまったくないのです。夏に友人とバス旅行に出かけたとき、私は冷房が寒くて頭痛がするくらいなのに、友人は扇子やタオルを持ち歩いて汗と格闘している。人によってこうも症状が違うのだなと不思議でなりませんでした。閉経後は少しずつ症状がラクに一体いつこの症状から解放されるのだろう? そんな不安を感じながら50代を迎えると、順調だった生理周期が突如乱れ始めました。24日、21日と短くなってきたと思ったら、翌年は一転して2カ月、3カ月と間が空くように。胸の張りや腰痛といったPMS(月経前症候群)があるのに、なかなか生理が始まらないのです。やっと始まってみれば経血量が多く痛みも。つらい状態は1年ほど続きました。その後、徐々に経血量は減っていき、普通の生理より少ない量になってから3回ほどでパタリと止まりました。「1年間生理が来なければ閉経」と定義されていることから、最後の生理(52歳6カ月)から1年が経過した時点で、私は閉経したと判断しました。約40年間付き合ってきた生理ですが、閉経に寂しさはまったくありませんでした。とりあえず更年期の折り返し地点までは来た、あと5年もすればきっとラクになる! と、ゴールに近付いたうれしさのほうが大きかったのです。年齢を重ねるとともに女性ホルモンの低下に体が慣れ、更年期症状が緩和されるそうですが、精神的に安心したこともよかったのでしょう。だんだんと夜は眠れるようになり、疲れやイライラも軽減。また、友人から関節痛に効くとすすめられたエクオール成分のサプリメントを飲み始めたところ、指や肘の痛みもラクになってきたのです。まとめ体調不良に悩まされた40代をなんとか乗り越え、閉経を迎えて以降、更年期障害が少しずつラクになりました。女性ホルモンの低下に体が慣れたこともありますが、ゴールの見えない不安から解放されたことが大きかったと思います。中途覚醒や夕食後の寝落ちが減り、集中力の低下やイライラはほぼ消失。関節痛もエクオール成分のサプリメントを飲み始めてからラクになりました。閉経から5年程度で更年期が終了するならば、私は58歳で卒業という計算になります。もうすぐ54歳の誕生日。あと数年で解放されるのでしょうか? 早くラクになりたい! でも焦りは禁物。引き続き無理をせず、自分をいたわる生活を続けようと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。イラスト/塩り著者/みやび(53歳)大学生と高校生の男子2人の母。夫の自営業を手伝いながらマイペースにライター活動中。息子の野球に全集中した12年間が終わり、燃え尽きたあとにやってきたのは更年期と介護だった……。趣味のヨガで体を整え、すべてを乗り切る所存!
2023年09月17日2カ月前までは33日~35日周期で生理が来ていたのに……。しかも、まだ44歳。生理が1カ月遅れただけと思っていた私に医師から告げられた意外な言葉は「閉経」でした。これは私が突然に閉経の診断を受けた体験談です。★関連記事:閉経が近づくと、生理はどう変わる? 生理周期や量は? 更年期の生理を産婦人科医が解説!いつもの通院で閉経を知るそれは本当に突然で予想外の出来事でした。私自身は生理が終わるのは50歳前後だと思い込んでいました。自分の知人や親、友だちが50歳近くになって「まだ、生理があがらない。早くあがってほしい」などと話していたのが頭に残っていたからです。だから44歳で生理があがるというのは想定外だったのです。悪性でない子宮筋腫があることが1年ほど前に判明し、それから月1回ほど婦人科に通院しているのですが、前月の通院時に生理が遅れていたため血液検査を受けていました。その血液検査の結果を聞いたのが今回の診療でした。先生は少し考えながら「んん。これは閉経しているな」とおっしゃいました。「え?」閉経ってなんだっけ? くらいの思いが私の頭を横切ります。冷静になって、「閉経???」少しびっくりして先生に聞き返すと、「でも、もう生理痛から解放されるよ。漢方を出すので様子を見ようか?」とのことでした。漢方は桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)という血の巡りを良くしてくれるものを処方されました。どうなったら閉経と判断されるの?閉経と診断された際、先生から血液検査の結果の用紙で説明を受けました。エストラジオールという女性ホルモンを表す数値が私は47.1pg/mlしかないとのこと。生理が来る可能性はゼロではないが「この数値が50を超えなければ生理は来ない」と先生から聞かされました。あとで調べたのですが、排卵期にエストラジオールが50を超えなくては生理は来ないようで、私の血液検査時の排卵を示す数値のFSHは4.1mlU/mL。つまり排卵しているのに生理が来なかったことになります。そのことから先生から閉経を告げられたのだと個人的には感じています。100%確定ではないですが、私自身はリアルタイムで閉経を告げられたことにびっくりしました。なぜなら、先月に生理が遅れる前まで33日~35日周期でちゃんと生理が来ていたからです。27歳で結婚をしましたが、私に子どもはいません。子どもが欲しかったわけではないので閉経自体にショックはありませんでしたが、徐々に徐々に2カ月に1回、3カ月に1回と経血の量も減り回数も減って生理は終わっていくものだと思っていたら、シャッターをピシャンと急に下ろしたかのように終わることに衝撃を受けました。閉経後に2つの不安が…その後に自分ができることといえば、処方されている漢方をきちんと飲むことくらいですが不安もあります。一つは前から先生に悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールが高いことを指摘されていたこと。先生によると正常が70~139mg/dlに対して私の数値は162です。閉経してしまうとコレステロールは余計に下がりにくくなるのだとか。状態によっては薬も考えなければいけないと言われました。もう一つは、閉経後のホルモンバランスです。真っ先に頭に浮かんだのは更年期障害のこと。ネットで調べると更年期障害は閉経前後の10年ほどの期間に起こると書かれていました。閉経前に5年、閉経後5年が目安なのだと思います。私の場合は閉経前には更年期障害と感じる症状はありませんでした。次の通院で先生にどんな症状が出るのか相談したいと思っています。まとめ子どもが欲しいと思っていたわけではなかったので閉経に対してショックはありませんでしたが、今まであったものとの急なさよならに戸惑いは感じました。しかし、女性なら誰しも経験することなので受け入れ、閉経によって起こりうるリスクと向き合わなくてはいけないなと感じています。そして、もともと高い悪玉コレステロール値には運動が良いとのことなので、少しでも体を動かせる環境を整え、更年期障害のことも担当医に相談しながら勉強していければとも思います。生理がなくなったら女性でなくなるわけではないし、自分が思っていたより早めの閉経ではありましたが、「つらかった生理痛とお別れできる」と前向きに捉えたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/サトウユカ著者/山田今日子(44歳)子どもなしの更年期に悩む主婦。目の疲れや腰痛と戦いながら、日々WEBライターの技術向上を目指し、頑張っている。
2023年07月15日50代になって閉経を迎えてから、肌の乾燥やドライマウスが起こるようになった自覚はありました。ここ数カ月はそれに加え、腟の乾燥に悩むようになったのです。今回は、私のデリケートゾーンの乾燥対策についてお話しします。★関連記事:閉経前後はセックスが痛い?腟は使わないと小さく干からびるってホント?【医師回答】初めて知った「ドライバジャイナ」ここ数カ月、常に腟が渇いている感覚を抱えていました。最初は性交痛を感じる程度でしたが、下着が擦れて痛みを感じるようになったのです。対処法を調べているときに「ドライバジャイナ」を知りました。ドライバジャイナとは腟の粘膜が常に乾いている状態を指し、女性ホルモンの分泌量の減少で起こるのだそう。私は規則正しい生活と毎日の運動を心がけているので問題ありませんでしたが、免疫力が下がると雑菌が繁殖しやすくなり炎症が起こるケースもあるようです。普通のボディーソープが使えない!?ドライバジャイナは続いていたものの、臭いがきつくなる、あるいは排尿時にデリケートゾーンが染みるなどの症状がなかったので、何もせずに放置していました。しかしあるときから、普通のボディケアソープでデリケートゾーンを洗うと、染みるような違和感を覚えるようになったのです。どうやらボディーソープによって腟内がアルカリ性に傾き、状態が悪くなったことが原因でした。デリケートゾーンを洗う際にはボディソープの量を減らしたり、すぐにお湯で流したりと、洗い上がりに違和感が出ないよう工夫しました。デリケートゾーンのケアを習慣化私たちは顔を洗うとき、洗顔料を使うのが一般的です。デリケートゾーンも同様に、専用ソープを使うことが大切だとわかりました。デリケートゾーンはたくさんの泡できれいに洗いたくなりますが、腟の自浄作用を弱めると自分に言い聞かせながら洗浄するようになりました。またアンダーヘアが雑菌の温床になるケースもあると知り、ムダ毛を整えることも意識しています。さらに無添加のボディーオイルをデリケートゾーンにも使うことで、ドライバジャイナが軽くなってきたように感じています。単に塗るだけでなく、腟内に指を入れてオイルマッサージすることも良いと知り、実践しています。まとめ閉経から時間がたつにつれて、更年期が始まったころには想像できなかった体の変化がいろいろと起こっています。しかし原因と対策を知っておけば、体が変化する前に対処できるものです。ドライバジャイナ対策は性交痛の緩和などにも役立つので、今後も続けていくつもりです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/sawawa著者/サトウ ユカコ(54歳)広告制作プロダクションで、プランナーやディレクター、ライターを兼務。双子を含めた4人の子どもがいる。小学校教諭、幼稚園教諭の資格を持っている。
2023年07月07日40代になってから、「生理が今までと違う」と感じたことはありませんか? 更年期症状や閉経のことが気になる年代が抱えやすい生理の悩みについて、産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:トイレが真っ赤っか! 突然の大量出血、予測不能な生理周期…閉経前に起きた生理トラブルのリアル閉経が近づくと生理はどう変わる?周期が乱れやすくなり回数が減ってきます40代になると卵巣機能が低下し、ホルモンバランスが崩れ、生理周期は乱れやすくなります。閉経が近づくと、生理の回数も1カ月おき、2カ月おき……と少しずつ減っていくことが多くなります。その後、1年間継続して生理が来なければ閉経となります。経血の量は変わる?多かったり少なかったり、人それぞれ回数は減っていきますが、量については個人差があります。閉経が近づくと量が減っていくと思っている人も多いようですが、必ずしもそんなことはありません。卵巣機能が低下してホルモンバランスが崩れることで、急に多くなったり少なくなったりと、経血の量は乱れやすくなります。生理が今までと変わってきたらどうする?生理不順=更年期とは限らず、定期的な検診で自己管理をこのカードは本物ではありません更年期になると生理が乱れやすいのは事実ですが、だからといって生理不順のすべてが更年期症状であり、閉経のサインというわけではありません。閉経の前後5年間、合計10年間を更年期と呼びますが、閉経前の生理不順が更年期によるものだったとわかるのは閉経になってから。生理不順の原因には、さまざまな病気が隠れていることもあります。生理が今までと違うからといって慌てる必要はありませんが、年1回の健康診断は必ず受けてセルフチェックしておきましょう。そのとき、婦人科のがん検診とエコー診断を受けるとさらに安心です。まとめいかがでしたか? 閉経が近づくと、生理の回数や量がそれまでとは違ってくるということがわかりました。ただ、閉経とは関係ないケースもあるということも忘れずに。定期的に健康診断を受けて、セルフチェックすることが大切です。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年07月04日50代の恋愛事情はさまざまかと思いますが、私の場合は、未婚・子どもがいない。51歳で閉経を迎え、ちょっと寂しい思いをしました。そんな私が元カレと連絡を取り合うようになりお互いの近況や悩みを話していると、あっという間にそのころの時が戻って来る。閉経後、女性の性ってどうなるのか? 私のケースをお話しします。★関連記事:「44歳で恋人ができた」誰にも聞けない40代セックスのリアルなお悩み。みんなはどうしてる?50代での交際は20代のころとは違い…アラフィフに春が来た~っ!もともと、私と元カレはお互いに嫌いになったのではなく、結婚に踏み出すタイミングのズレが別れの原因でした、そのせいか、久しぶりの再会でも彼と一緒にいると心地良く、望むことがお互いに無理なくごく自然に伝わります。付き合っていた当時と変わったことは、同級生の私たちが50歳オーバーになったこと。おいしい食事とお酒の店を探し、趣味の話をしたり仕事の話をお互いに相談したり。そんなときも好奇心を刺激してくれたり発見があったり、学びもあったりするというような時間を過ごしています。おばちゃんになっても人肌というものは、温かくてやさしくて癒やされるものですね。私は保育士時代に、お昼寝の子どもの頭をなでながらよく寝かしつけをしていました。十分、大人の私は園児の頭をなでながらも「私も誰かに頭をなでられたいなあ」と、よく思ったものでした。性行為も大事だけれど、こういうのも、いいなぁとも思います。彼と一緒にいると、良い気持ちにしてくれます。ふわふわ、ほんわか。会話をしていても、ベッドに一緒にいても。むしろ、開放的な精神状態に私がなってきたからか、彼が経験を積んできたからか?(笑)。深く感じるような気がします。いざというときに…!?そんなこんなで閉経した私でも、性欲は変わらないみたいです。ただ、性行為をするとき、20代に付き合っていたころには経験したことのないことが起こりました。これは、私に女としての魅力がないからか!? ダブついたおなかのぜい肉のせい? 顔のシミとシワのせい? などなど、嵐のように頭をよぎりますが、それより何よりどうにかしなきゃ、この空気感。とはいえ、これは彼の体のこと。私にできることは寄り添うこと、体温を感じ合い、穏やかに楽しい会話をすること。こんなにまったりと、ゆったりとした時間を彼の横に寝ながら過ごすこともできるんですね。若いころ、もっとしておけばよかった、こういうの。いやぁ、若かったらできなかったかも……。いくつになっても誰かに認めて欲しい幼い子どもがよく言う「先生、僕を見て!」「ママ、見て見て!」。これは長く生きてきて、子どもに限ったことではない人類共通の思いであると、最近私は実感しています。少し毛の薄くなったおじさんも、当然私のようなおばちゃんも同じです。自分をしっかり見て愛おしいと思われたい。かわいいと思われたい。彼と私、お互いに体形はぽっちゃり、肌はたるみ、張りもないけれど、互いにいたわり合えるこの感覚がとても心地良いのです。中年の恋……ここまでくると、色恋とかいう枠を超えて、人類愛? 動物愛護?に近いのでしょうか。私は結婚していないからわからないけれど、熟年夫婦や、長年寄り添っているパートナーって、こんな感じで性生活を営むのかしら?なんて想像しています。その後、私が地方に引っ越したこともあり、彼とはいつ会えなくなっても不思議ではない環境になりました。私は彼と会うときは、口には出さないけれど中年の恋、これが最後になってしまうかもしれないと、どこかでいつも思っています。こんなおばさんが……と、自分に自信がないこともその理由かもしれません。まとめ最後の生理から約2年。アラフィフ女が体験したところによると、閉経してもイケる! むしろ良いことも多い! 女性の更年期は以前に比べて、一般的にも周知され浸透して来たように思います。それに対して男性の更年期の認知については、まだまだ遅れているように感じます。仕事や家庭でのストレスなども背負ってうつ傾向になった友人、エネルギーがなかなか出ない人。そして、性的な面での衰えは女の人よりむしろ男性のほうがつらい思いをしているのではないかと思います。若さはないけれど、人として、女性としてのすてきさを失わないよう頑張ります。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。マンガ/きびのあやとら著者/こまつ とらこ(53歳)20代でバブル期を過ごし、30~40歳代を仕事に突っ走り、50歳を過ぎて一見何でもない日常におもしろいことやうれしいことを見つけるのが楽しくなってきた。最近は膝の痛みをこらえながらも農業にトライしようという野望を持つように。
2023年06月27日当時51歳の私は、既に半年間生理が来ていませんでした。日本人の平均閉経年齢は50.5歳で、生理が1年間止まると「閉経」というのだそうです。私はこれまで独身で、子どもを産んでいません。仕事に邁進しキャリアを積んできたと言えば聞こえは良いけれど、なんだか女性としての喜びを感じないまま終わるのかしらと、なんとなく悲しい気持ちも抱いていました。そんなとき、元カレと再会して……。★関連記事:「44歳で恋人ができた」誰にも聞けない40代セックスのリアルなお悩み。みんなはどうしてる?閉経を迎えるこの寂しさは、落ち込みは…生理が終わるのは大歓迎という女性は多いかと思います。第一、ナプキンを買う必要がなくなります。初潮以来、約37年間ナプキン代を私はいくら支払ってきたのでしょう。以前はきちんと28日周期を守る私の生理が大きく崩れ始め、いつ来るかもわからない。経血量もバラバラで、大量出血に慌てふためくこともありました。私は生理になると、いつも睡魔に襲われ、勉強や仕事のときは効率が極端に下がることも悩みの種でした。こうした数々の煩わしさも、この半年間はスルー。でも、この、なんとも言えない寂しさと、喪失感はなんでしょう。自然に涙が出ることすらありました。更年期特有の精神的落ち込みなのか、不安定でどんよりしたこの感覚。ずっと彼氏もいない。最近はエッチもしていない。ん? 3年間していないじゃないか! このまま終わるのか? 私の生理。そして、女としての性生活に終止符を打つのか……。エッチな気分になることがアガラない秘訣?そういえば、以前ある大物女優がテレビのバラエティ番組で話していたことを思い出しました。彼女は、閉経するのが寂しいと思うときには、「アダルトビデオでエッチな気分になることが、アガラない秘訣です。すると、来るのよ、生理が!」と明るく笑って話していました。つい、私もつられて笑ってしまったけれど、もっとラクな気持ちで閉経(生理)と向き合うのが良いわよ!というアドバイスにも聞こえました。彼女のように、もっと性を軽やかにポジティブに捉えられたら、もう少し心も軽くなるのかしら。アダルトビデオは持ってないけど、エッチな小説なら私もあるな……なんてことも、思ったりしていました。そういう艶っぽいことは、体験はおろか、会話もなければ、想像も、妄想すら最近していないことに気付き……。51歳、飲み会のお誘いにドキドキそんなある日、大学時代の同級生男女6人の飲み会のお誘いが舞い込んできました。誘ってくれた女友だちが、「実はメンバーに○也くんがいるんだけど、誘ってもいい?」と。それは元カレのことでした。女友だちには「大昔のことだからまったく問題ないよ」と言い切りましたが、内心は心臓バクバク。そして偶然にも、同時期に付き合って欲しいと言われていた男友だちも含まれていました。他のメンバーはそのことを知らないけれど、元カレはそれを知っています。当日は、久々におしゃれをしてスカートも新調! ネイルも凝ったりして、お化粧にも気合が入ります。お酒も入り、楽しくおしゃべり、仕事で遅れてきた元カレは私の隣の席に必然的に座るというシチュエーション。51歳でも、こんなにワクワク、ドキドキするものなんですね。乙女のような私。そして、翌朝起きてみると……生理がキター!!まとめその1日限りの生理が最後となりました。あれからもうすぐ2年です。私は完全に生理を卒業しました。53歳になった今、私の生理の最後の日が、このときでよかったと思っています。だって忘れませんものね。そして、元カレを大切に思ってきた私らしい生理の終末です。最近では、この話を「私、発情したのか!?」とのフレーズを交えて、更年期や閉経で悩んでいたり不安になったりしている友人に笑って話しています。生理は女性にしかできない体験だけど、閉経もまた女性しか体験できないことです。一つひとつの心と体の変化の段階を受け入れながら、さらに経験を重ねていきたいなと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。イラスト/サトウユカ著者/こまつ とらこ(53歳)20代でバブル期を過ごし、30~40歳代を仕事に突っ走り、50歳を過ぎて一見何でもない日常におもしろいことやうれしいことを見つけるのが楽しくなってきた。最近は膝の痛みをこらえながらも農業にトライしようという野望を持つように。
2023年06月26日乳がんのがん細胞は女性ホルモンであるエストロゲンの影響によって増殖するといわれています。閉経するとエストロゲンは減少するはずですが、乳がんの好発年齢はなぜか閉経が近い更年期世代なのです! なぜこのような矛盾が生まれているのでしょうか。乳がん啓発の「ピンクリボン運動」にも勤しむ新見正則先生にお伺いしました。教えてくれたのは……新見正則先生(新見正則医院院長)新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年、英国オックスフォード大学にて移植免疫学における医学博士号を取得。2002年より帝京大学医学部博士課程の指導教授を勤める。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。外科医、免疫学者、漢方医として活躍し、現在は世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」の啓蒙普及のためにがん、難病・難症の治療をおこなっている。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』★関連記事:乳がんの発見が遅れる可能性が!? 40代女性の約6割の胸に潜んでいる「デンスブレスト」の正体とは閉経するとリスク増加?男性ホルモンが変化する更年期世代になると、エストロゲンの生成が少なくなることでさまざまな更年期症状が現れます。乳がんのがん細胞に影響するエストロゲンが減るにもかかわらず、乳がんの第1ピークは40代後半から50代前半とされています。一体なぜ閉経後も乳がんのリスクは低下しないのでしょうか?「閉経すると卵巣からエストロゲンは生成されなくなるものの、脂肪細胞によって男性ホルモンがエストロゲンに変換されるようになります。そのため、エストロゲンが減らず乳がんリスクが生まれてしまうのです。乳がんは二層性のピークがありますが、なぜピークが2回あるのか原因はわかっていません。しかし、乳がんの第1ピークが閉経前後の40〜50代なのに対し、第2ピークが閉経後の60代以降になるのは男性ホルモンが女性ホルモンに変化することが影響しているかもしれないと言えるでしょう。閉経後に肥満体形になった人は、閉経前から肥満体形の人に比べてはるかに乳がんのリスクが高まりますので、閉経後の体形には気を付けたほうが良いでしょう」(新見先生)乳がんになりやすい人とは生理の回数が多い!新見先生いわく、肥満傾向にある人は乳がんを発症しやすいそうです。他にはどんな人が乳がんになりやすいのでしょうか?「生理の回数が多い人は乳がんになりやすいです。例としては初潮が12歳未満、閉経年齢が55歳以上の方ですね。ただ、なぜ生理の回数が多ければ乳がんのリスクが高くなってしまうのか、原因は解明されていません。また、早期閉経や月経過多と乳がんの因果関係も見つかっていません。しかし、生理の回数と乳がんの発症率は大きく関係しているといわれています。子どもがいる人はその分生理の回数が少なくなりますので、乳がんのリスクは多少低くなります」(新見先生)生理の回数以外では何かありますか?「これも原因不明ではありますが、40歳以上の人は乳がんのリスクが高くなっています。そして、飲酒量や喫煙量の多い人も乳がんのリスクは高いです。喫煙はがんの大敵で乳がん以外の病気にも影響してきます」(新見先生)セルフチェックで乳がん予防おすすめはお風呂場!乳がん検診はマンモグラフィー検査と超音波(エコー)検査を1年ずつ交互に受けることが良いのだそう。病院での検査以外にも、月に1回のセルフチェックで乳がんを発見できる可能性があります。おすすめの方法を2つ紹介します。★お風呂場でのセルフチェック・鏡の前に立って、両手を真っすぐ上に伸ばして胸を観察します。・正面、側面、斜めの3方向から、乳房や乳頭の変形や左右差、へこみ、ただれなどがないかを確認し、乳頭を軽くつまんで血清分泌液(血のような分泌液)の有無を確認します。・ボディーソープを胸や脇の下につけて触ることで、なめらかに指が滑ってしこりが確認しやすくなります。親指以外の4本指で乳房表面を「の」の字を描くようにゆっくりと動かしましょう。★ベッドでのセルフチェック・肩甲骨の下に枕やバスタオルなどを置き、あお向けで胸を張るようなポーズを取ります。すると、乳房が平たく引き伸ばされて小さなしこりなどにも気付きやすくなります。・寝たまま片方の腕を真っすぐ頭上に伸ばし、反対側の親指以外の4本指で乳房を軽く圧迫してしこりなどがないか調べましょう。「セルフチェックはお風呂の中で鏡を見ておこなうことをおすすめします。触り方については『の』の字を描くようにしてもらっても良いですし、十字を切るように触ってもらっても大丈夫です。要はまんべんなく全体を強弱を付けて触るということが大切です。それから、乳がんは大きくなると皮膚にくっ付いてきます。するとその部分がたわむようになります。なので両手を上に挙げて、胸に左右差があれば乳がんからのサインです。セルフチェックは生理後の胸が張っていない時期が良いでしょう。毎日でも構いませんが、月に1回、自分の胸が柔らかいときがベストタイミングです。しこりだけではなく、胸を押したときに乳頭から血液のような血清分泌物が出たときも受診が必要です」(新見先生)まとめ現在、日本人女性の10万人は乳がんだとされています。月1回のセルフチェックや年1回の検診で乳がんを予防・早期発見・早期治療できるようにしたいですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。イラスト/山口がたこ著者/監修/ 新見 正則先生新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年、英国オックスフォード大学にて移植免疫学における医学博士号を取得。2002年より帝京大学医学部博士課程の指導教授を勤める。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。外科医、免疫学者、漢方医として活躍し、現在は世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」の啓蒙普及のためにがん、難病・難症の治療をおこなっている。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』
2023年05月28日大量出血の生理から解放されて、ホッとした閉経ライフ!?がスタートしました。良いことがあった半面、デリケートゾーンに悩むようになりました。どんな悩みが待っていたのか、赤裸々にご紹介します。★関連記事:更年期に起こるデリケートゾーンの痛み。市販薬は使ってOK? 受診の目安は?【医師監修】3カ月に1度、茶色のおりものが出現夜用ナプキンを当てて、完全武装で乗り切っていた大量出血の生理から解放されたのは50歳9カ月のとき。明るい色のズボンがはけるようになり、ほぼ毎日つけていたナプキンを卒業してショーツを直ばきできるスッキリ感。そして、いつ生理が来るのかビクビクしていた呪縛からも解き放たれて、本当に本当にハッピー。「ビバ!(←例えが古いですよね。イタリア語やスペイン語で万歳の意味。かつては結構、はやった言葉なんですよ)閉経!」で、ルンルン(これも古いな~)でした。とはいえ、敵はいつまた襲ってくるかわかりません。閉経後も3カ月くらいは、いつ復活するかもしれない生理という幻影におびえて夜用ナプキン2枚と普通サイズのナプキン4枚をバッグに忍ばせていましたが、半年もするとそれもなしに。バッグもちょっぴり軽くなって、良いことずくめでした。ただ3カ月に1度くらい、茶色のおりものが3~5日程度出現。トイレの後に拭いたトイレットペーパーを見ると、生理の名残なのか若干血が混じっているようなんですよね。そのうちの最初の1~2日は結構ショーツを全面汚すくらいに量が多くて……。余った生理用ナプキンを敷いて対処するようになりました。おりもの前のネガティブ思想にほんろうもともと規則正しく生理があったとき、生理の前に結構攻撃的になったり逆に落ち込んだりして、かなりメンタル的に不安定になる傾向がありました。その名残なのか、がっつり更年期の症状なのかはわかりませんが、茶色のおりものが始まる前にものすごくネガティブ思考になることが判明。現在、椎間板ヘルニア発症中で、右足や右の臀部にしびれを感じる私。ネガティブ真っただ中のときは、もうこんな足はいらない。切ってしまったほうが痛みから解放されてラクになるんじゃないかとか、詰め込み過ぎの予定ができなくなるのは日常茶飯事なのに、「あ~あ。午前中何もせずに終わっちゃった。もう本当にダメだなあ……」など自分を全否定するような言葉や気持ちが次々襲ってきます。余計なことを考えられる休みの日に鬱々(うつうつ)となることが多いのですが、平日の朝にそんな症状が襲って、会社を休むことも。そうすると絶賛ダメ人間発動で、1日グチグチ、ウダウダして終了。次の日に持ち越さないでスッキリ元に戻ることもありますが、ダメで2日間まんじりもせずというときも。そうすると、茶色いおりもの出現で、なんらかの因果関係があるのではと思っています。おりものが減り、デリケートゾーンに痛みがそして、目下最大の悩みがデリケートゾーンが乾燥して痛みが時々襲うことです。最初に気が付いたのは、自転車に乗るとおまたが痛くなったこと。ケースワーカーをしていて、平日2~3時間自転車に乗ることがある私。自転車に乗り過ぎているのが原因と思っていましたが、さにあらず。だって、茶色のおりもの発生の1~2日目には同じように自転車に乗りまくっているのに、そういうことがないんですもの。すっごく恥ずかしいのですが、女性器の周りとおしりのあたりの陰毛は定期的に処理しているのですが、処理した日に自転車乗りまくると本当に痛~い! なので、おりものが少なくなっていて、それが原因ではと疑っているのです。早速ネットで「閉経おりもの少ない」で調べましたよ! 閉経後はエストロゲンという女性ホルモンがほとんど分泌されなくなるため、おりものが少なくなるようです。まとめ閉経してうれしいこともあったけれど、さらなる悩みが襲ってきました。う~ん。恐るべき更年期。とはいえ、大量出血でデリケートゾーンがゴワゴワしていたときに比べてマシかなと思うことがある一方で、気持ちがめっちゃ落ち込む日は、「どうしちゃったの私。ダメダメだ~」となってしまい、なかなか一筋縄ではいきません。そして、おまたが痛くなる問題。ネット検索すると、そんな症状をサポートするグッズもあるようなのですが……。茶色のおりものも気になるので併せて産婦人科に行って相談したいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。【天神先生からのアドバイス】3カ月に1度、茶色のおりものが出ていますが、茶色のおりものは出血している状態なので、まだ完全に閉経していないのではないかと思います。また、この不正出血前のみにしか症状が出ていないのであればPMS(月経前症候群)の可能性があります。婦人科で女性ホルモン検査をおこないE2(エストロゲン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)を測定してもらえば卵巣の状態がわかり、閉経しているかどうかがわかります。不正出血が子宮体がんの可能性もあるので、婦人科で診てもらうことをおすすめします。著者/杉田リエ(51歳)大学生と高校生の母。第二子出産を機にフリーライターに。46歳のとき社会福祉士の資格を取り、ケースワーカーとして社会復帰。現在の悩みは教育資金と心&体の健康。愛猫の姿に癒やされます。
2023年05月18日閉経したのは50歳9カ月。カウントダウン5年前から、定期的に来ていた生理の間隔が乱れ、しまいには生理後1週間で再び生理になることも。さらにスタートダッシュの大量出血と、予測不可能な月のものに振り回されました。閉経前に起こった生理トラブルについてお伝えします。★関連記事:更年期の大量出血が心配! 安心して外出できるようになったお守りアイテムとは【体験談】生理が終わった1週間後、再び出血私の生理サイクルはほぼ1カ月。なので、毎月決まった日にち±1~2日で生理が訪れていました。しかし、45歳を過ぎたころから3日、4日と始まるのが早くなるように。そして47歳のとき、ついには生理が終わった1週間後に、再び出血が。最初は不正出血じゃないかと半信半疑。しかし、いつものように1~2日目が多くて次第に量が減るスタイル。普段通りに7日目で終わり、「やっぱり生理!」。そうかと思えば、閉経の1年前、49歳ごろには、生理が終わったと思ったら、次の生理が来るまで2カ月ぐらい空くときも。あんなに定期的に来ていたものが、予測不可能に。私が持ち歩くバッグには必ず生理用ナプキンを忍ばせておくことになりました。大量出血で夜用ナプキンでも漏れることが他にも私を悩ませたのは大量出血。それも開始早々ドバー。トイレが真っ赤っか! こんなに血が出たら、死ぬんじゃないかと思うくらいでした。とはいえ、座ったり、寝ていたりしているときに起こる確率は低く、立ち上がるとドッバー。家にいるときはそのままトイレに駆け込めばいいのですが、外でも容赦なく起こるので困りました。そんなときはバッグごとそのままトイレへ。急いでナプキン装着。おまけに、普通サイズのナプキンなら1時間程度で全面真っ赤に。長さ40cmの夜用ナプキンは後ろ漏れは防げるけれど、横漏れはアウト。だから、夜用ナプキンを装着する前に、普通サイズのナプキン2枚を横長にしてセット。一度に3枚もナプキンが必要なので、私が持参していた生理用ナプキンは夜用2枚に、普通サイズが6~7枚。当然、生理用ポーチに収まりきらないため、バッグごと駆け込んでいたのです。止血剤を処方されたけど病気が気になり…生理が終わってから7~10日でまた生理。おまけに生理が始まるとすぐに大量出血で、洋服や下着、寝具などを汚すことが多く、ズボンはいつも黒かネイビー。大量の生理用ナプキンの他に、1分丈のスパッツに生理用ショーツもバッグに入れるように。本当に大量出血でどうにかなってしまうのではと思い、意を決して産婦人科へ。子宮を診てもらい、がん検査もしたけれど異常なし。「閉経前の月経不順ですね。止血剤※出しておきます」でホッとしたのもつかの間、止血剤はまれに血栓を起こすとのこと。高血圧を患っている私が飲んでいいものか、悩みに悩んだあげく、危ないんじゃないかと自己判断して、止血剤は飲まずじまい。結局、大量出血から始まる生理は閉経半年前まで続きました。<※私が処方されたのはトラネキサム酸で、心筋梗塞や脳血栓など血栓による病気の人には慎重に使う薬ですが、高血圧だから使ってはいけないというものではないようです。勝手に自己判断してしまいました。>まとめ大量出血時のナプキンの使い方は改良を重ね、スパッツにまず横長に普通サイズのナプキンをセットし、夜用のナプキンをパンツに当てる方式に。そうすると、デリケート部分のごわごわ感がいくらか軽減されるのと、ズレにくくてズボンまで粗相する確率が減りました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。【天神先生からのアドバイス】このような過多月経では、貧血を起こしている可能性が高いです。止血剤は血栓症が怖くて飲めないという患者さんがいらっしゃいますが、止血剤の対症療法だけでなく他にも治療法はあります。自己判断で薬を中止せず、薬に不安なことがあれば受診して医師に相談しましょう。著者/杉田リエ(51歳)大学生と高校生の母。第二子出産を機にフリーライターに。46歳のとき社会福祉士の資格を取り、ケースワーカーとして社会復帰。現在の悩みは教育資金と心&体の健康。愛猫の姿に癒やされます。
2023年05月04日日本人の8人に1人が罹患しているという「慢性腎臓病(CKD)」。罹患率に対し認知度は低く、30〜40代の半数近くがこの病気について知らないのだそう。閉経後は腎機能が低下しやすく、「慢性腎臓病」リスクも高まるのだとか。生活習慣とも大きく関係しているという「慢性腎臓病」について、内科医の窪田徹矢先生にお伺いしました。教えてくれたのは…監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。★関連記事:肌のかゆみの原因はまさかの腎臓!? 腎臓の機能低下は頻尿や骨粗しょう症の危険性大!女性ホルモンの減少すると尿酸値が上昇してしまう閉経すると、女性ホルモンであるエストロゲンの生成量が激減します。これまで体の中にあったホルモンがなくなることによって、腎臓にどんな影響があるのでしょうか?「エストロゲンは、腎臓に集まった尿酸の排出を促進する役割を担っています。そのため閉経すると、尿酸がうまく排出できなくなり尿酸値が上昇しやすくなるのです。尿酸値が上昇すると、痛風や尿管結石といった体に激痛をもたらす病気のリスクが高まります。結石ができることで尿管や膀胱がふさがれてしまうと、尿がしっかりと排出できず、体に悪影響を及ぼすこともあります。それから、腎臓にはカルシウムの吸収を促進する活性型ビタミンDを作る役割があります。しかし、腎機能が低下すればその役割が果たせなくなり、骨粗しょう症を招くことがあります。骨粗しょう症の患者さんの中には、エストロゲンが減少しているだけではなく、腎機能が低下してしまっているという人もいます」(窪田先生)ホルモン補充療法などでエストロゲンを補えば、腎機能の低下を予防できますか?「エストロゲンを補充したからといって、腎機能が回復するというわけではありません。ですが、腎臓が悪くなりにくくはなると思います。骨粗しょう症や動脈硬化には効果的ですが、腎臓のためにホルモン補充療法を受けるということは現実的ではありません。閉経してエストロゲンの生成量が大幅に減少することで、骨密度の低下や心血管疾患のリスク増加、更年期障害などの健康リスクにさらされるようになります。他の症状のために治療を受けていたら腎臓にもいいことがある、くらいの認識にしておくのがいいでしょう」(窪田先生)慢性腎臓病ってどんな病気?自覚症状が出たときはかなり危険な状態!「慢性腎臓病」は、新たな国民病として近年話題になっている病気です。糖尿病や心臓病などと同じく、発症すれば生活の質を大幅に下げてしまう病気なのだとか。「慢性腎臓病とは、さまざまな腎臓病の総称のことです。例えば、糖尿病という病気は有名ですよね。ひと口に糖尿病といっても、妊娠糖尿病や1型糖尿病など病名はいろいろあります。慢性腎臓病も細かく見ていけば、慢性糸球体腎炎や腎硬化症などさまざまな病名があります。そうした慢性的に腎臓の機能が低下していく病気のことを、慢性腎臓病と呼んでいます。慢性腎臓病は腎臓の機能がかなり悪い状態にならなければ自覚症状が出てくることはありません。そのため、なかなか病気に気付きにくいということがあります」(窪田先生)なぜ自覚症状が出るのが遅いのでしょうか?「腎臓は体内に2つあるため、どちらか片方が悪くなってももう一方が働きを補ってくれます。働きを補えているうちは体もいつも通りですから、気付くのが遅れてしまうのです。症状としては、だるさやむくみ、高血圧や貧血など。どれも腎臓の機能が悪くなることで血液の循環や水分量の調節がうまくいかなくなって現れるものです」(窪田先生)腎臓病に気付くには定期的な検査が大切「健康診断で『血清クレアチニン検査』という項目を見たことはありますか? この検査は腎臓の機能を見る検査です。クレアチニンというのは老廃物の1種で、これが基準値を超えていた場合は腎機能が低下している可能性があります。もしオプション検査になっているようであれば、入れることをおすすめします。」(窪田先生)他に受けたほうが良いという検査はありますか?「そうですね、eGFR(推算糸球体ろ過量)という検査ですかね。これは腎臓が老廃物をどれだけ尿として排泄できているかを調べることができます。この数値が低ければ低いほど、老廃物が体内に残っているということですので、数値が低い人は腎機能が低下しているとされています。腎機能が悪いとエリスロポエチンという赤血球の働きを促進するホルモンの生成量が少なくなるため、貧血を起こしますので赤血球の数値なんかもチェックしておくと良いいいかもしれません。もし健康診断などで気になった点があれば、内科を受診して詳しく検査してくださいね」(窪田先生)まとめ今や腎臓病は生活習慣病の一つと言っても過言ではありません。自覚症状も出にくく、なかなか気付くことができない病気ですが、かかってしまうと生活にも影響が出てしまいます。定期的な検査で自分の状態を細かくチェックすることは大切ですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。著者/監修/窪田 徹矢 先生くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
2023年05月02日43歳から生理不順だった私。早期閉経を避けるために産婦人科を受診し、ホルモン補充療法を受けています。治療を受ける中で、骨密度の検査をすることとなりました。検査によって、自分の骨の健康を初めて考えたときの体験を紹介します。★関連記事:まだ40代前半なのに生理が来ない…まさかもう閉経!?知っておきたい早発閉経のこと【医師監修】このまま放置すれば閉経となると言われ…生理不順で産婦人科を受診し、血液検査をしてホルモンの状態を確認しました。検査の結果、女性ホルモンの分泌が減っており、このまま放置すれば閉経となるとのこと。早期閉経となってしまうと、これから先の人生で寝たきりになったりする可能性が上がると言われて驚きました。女性ホルモンと骨密度は密接に関係しているようで、早期閉経となれば女性ホルモンの分泌が減り、骨がスカスカになりやすいとのことです。なるべく生理を来させて、ホルモンの分泌を促すためにホルモン補充療法を始めることにしました。骨密度の状態で治療を続けるか決めることにホルモン補充療法を3カ月ほど続け、生理が毎月のように来るようになりました。治療の成果であると実感し、医師から言われた通りにホルモン補充療法の薬がなくなるまで使用しました。薬がなくなるころを見計らって、再び産婦人科を受診することに。そして、生理が定期的に来るようになったと伝えました。すると、医師は「もしかしたら、ホルモンの分泌が良くなったかな?」と言い、血液検査と骨密度を測ることになったのです。ホルモンの状態を調べる血液検査はこれまで何度もしていますが、骨密度を測ることは初めてです。骨密度と女性ホルモンには密接な関係があると医師が以前話してくれていたので、骨密度を測ることに対しては驚きませんでした。そして、診察後に骨密度を測りに放射線科へ移動し、人生初の骨密度を測りました。レントゲン室のベッドにあお向けに寝て、台の上に足を乗せます。腰の辺りから上半身をレントゲンでスキャンするといった測定方法です。2〜3分ほどで終わり、骨密度の結果もすぐにプリントしてもらえました。結果を見ると46歳の今、骨密度は同年齢の平均値でしたので、とても安心しました。しかし、20代の平均値と比べると77%ほどとのことで、年齢とともに骨密度が小さくなっていることを知ったのです。骨密度の検査と血液検査の結果については、後日改めて受診して医師と今後について話すこととなっていたので、その日はそのまま帰宅しました。骨密度の維持のために治療を継続血液検査の結果が出るころに産婦人科を受診し、骨密度の検査と血液検査の結果について話を伺いました。結果としてホルモンの分泌は思ったほど上がっておらず、そのままホルモン補充療法を継続することに。そして、骨密度については問題はないが、少し運動をしたほうが良いと告げられました。これまで健康については、健康診断のコレステロール値や、がんといった病気がなければ大きな問題がないと考え、あまり意識していませんでした。血液検査や骨密度を測り、医師の言う通り今後の生活で寝たきり予防を意識するためにも、今から気を付けないといけない年齢でもあると実感しました。まとめ生理不順を気にしての受診でしたが、ホルモン補充療法をすすめるうちに、老後の体についても気にしないといけない年齢であると考え始めました。骨密度をしっかりと保つことで、寝たきりを防げるとわかり、今後も医師と相談しながら、治療を続けようと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/村澤綾香著者/Y.N.(44歳)大学生の子どもが2人。自宅で過ごすことが多くなり、パン作りやお菓子作りに励む。季節感を取り入れた生活が好きで、フルーツシロップ作りもしている。
2023年03月21日日本人女性の閉経の平均年齢は50.5歳ですが、自分は平均より遅いのか早いのか、気になったことはありませんか。そんな、閉経年齢が気になる人からはさまざまなウワサや疑問が発信され、ネット上に飛び交っています。そこで、産婦人科医の駒形依子先生に情報の真偽のほどを聞いてみました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:エクオールなどの更年期サプリ。試す価値あり?どう活用する?閉経まで飲みたいサプリは?【医師監修】閉経が遅くなる!?ウワサ3つ【ウワサ1】子宮筋腫があると遅くなる?子宮筋腫があるからといって閉経が遅くなるということはありません。しかし、閉経が遅くなるほど子宮筋腫になる確率は上がります。閉経年齢が遅れる分、卵巣からの女性ホルモンの分泌期間が長引くためとされています。ただ、子宮筋腫があると不正出血が見られることがあるので、それを生理と思ってしまうことは考えられます。【ウワサ2】太っていると遅くなる?直接的には関係ありません。ただ、太っている人には脂肪細胞エストロンという物質が産生されますが、エストロンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをします。その影響で、体が勘違いして不正出血することがあるので、それを生理と勘違いしてしまうことはあります。また、太っていると子宮体がんのリスクが増えます。がんによる不正出血が続いているとも考えられます。【ウワサ3】夜の営みが多いと遅くなる?ときめきホルモンであるセロトニンは、女性ホルモンの代役のような働きをします。セロトニンが出ていれば自律神経が整い、生理が安定しやすくなります。生理が安定すれば遅くなるかはわかりませんが、早くはならないでしょう。ただ、これは夜の営みが多い=愛されていると感じて心のバランスが保たれる場合。夜の営みの数が多くても、愛されてると感じられない、つらいと思っていたらときめきは得られず、メンタルも不安定になるので逆効果です。閉経が早くなる!?ウワサ3つ【ウワサ1】セックスレスだと早くなる?これも先ほどと同じく、セックスとは別のところで愛情やときめきが得られれば、関係ありません。ちなみに、閉経が早いと性交痛があるため、セックスレスになりやすい傾向はあります。【ウワサ2】若いころから生理不順だと早くなる?生理不順と閉経の年齢は関係があります。生理不順が続いているということは、卵巣の機能が弱いということ。卵巣の機能が弱いと閉経は早くなります。【ウワサ3】出産時の体重が少ないと早くなる?低出生体重児など、出産時に体重が少なかった場合は閉経が早い傾向にあります。成長とともに臓器の成熟度が上がらない場合、閉経は早くなりやすくなります。閉経年齢はコントロールできない人によって環境、性格、体質は違うので閉経時期に個人差があるのは当たり前のことです。閉経年齢はコントロールできませんが、それまで順調に生理が来ていたのに突然止まるというケースは少なく、多少なりとも不安定な時期を経て、閉経に向かっていきます。1年間継続して生理が来なければ閉経となります。更年期症状の一番の治療法は心の安定です。自分はどうあれば心が安定するのか見つめ直して、閉経を受け入れる準備をしてみてはいかがでしょうか。まとめいかがでしたか? 閉経が早く来てほしい、遅くなってほしいと思いは人それぞれだと思いますが、自分に与えられた時期を受け入れ、どうやって不調と付き合っていくのかが大切なような気がしました。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年03月14日閉経後に出血があると、「もしかして閉経じゃなかった?」と思ってしまうかもしれません。けれど、不正出血はさまざまな病気の初期症状であることも。そこで、閉経後に不正出血があるとき考えられる原因と、対処について産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:閉経から3年後、不正出血が! 子宮がん検診で擬陽性になり、 子宮内膜の組織を採取した結果閉経後にリスクが高まる“子宮体がん”閉経後に突然出血があった場合、まず検査したいのが“子宮体がん”であると駒形先生は言います。「子宮体がんは、子宮体部の内側にあり、胎児を育てるための子宮内膜から発生するがんです。 40代後半から増加し、50~60代がピークです。子宮体がんの発症には卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンが関係していますが、原因の約8割がプロゲステロンが出ないことによるエストロゲンの過剰分泌に遺伝子異常が加わったものだと考えられています。そのため、ホルモンバランスが崩れやすくなる閉経後は特に注意が必要なのです」(駒形先生)また、閉経後が危険なのは、生理が子宮体がんを防いでいたから、と先生は言います。生理により子宮内膜が剥がれれば子宮内の炎症は起きないため、子宮体がんのリスクを抑えられていたのだそうです。自覚症状は不正出血以外にもあるのでしょうか。「茶色いおりものが分泌されたら、不正出血と思ってください。進行すると排尿しづらい、または排尿時に痛みを感じる、性交時に痛みがある、下腹部や腰の痛みなどがあります」(駒形先生)子宮体がんのリスクになるその他の要因そして、閉経以外にも子宮体がんにかかりやすい要素はあると先生は言います。「まず肥満です。脂肪細胞が多いと、エストロンというエストロゲンに似た物質が出るのですが、これはホルモンバランスを乱す原因になります。次に妊娠出産の経験がないこと。生理は子宮体がんを防ぐ働きがありますが、何十年も絶え間なく毎月生理が来ることは子宮に大きな負担がかかるためです。また、ホルモン補充療法も原因になることがあります。女性ホルモンを補充すると子宮内膜が厚くなりますが、子宮内膜が厚いのに剥がれない状態は子宮体がんのリスクを高めます」(駒形先生)もし3つのうち1つでも当てはまることがあれば、注意が必要です。がん検診のときは必ずエコー検査を!子宮体がんは不正出血があってもホルモンバランスの乱れとされ、見逃されることも多いそうです。そのため、健康診断が早期発見のカギになります。「自治体や企業の婦人科のがん検診は子宮頸がんが中心で、今のところ子宮体がんはオプション検査となることが多いようです。しかし、発症リスクが高い40代後半以降なら、年に1回はエコー検査を受けてほしいですね」(駒形先生)子宮体がんも、他のがんと同様、発見が早ければ早いほど完治の可能性は高くなると言います。オプションとなると二の足を踏みがちですが、積極的に受けたいものです。まとめ閉経前でも生理不順が長く続いていたり、乳がんの経験があったりすると子宮体がんのリスクが高まるそうです。更年期や閉経後の不正出血は軽く捉えず、婦人科を受診してみましょう。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。イラスト/きびのあやとら著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年03月12日更年期後半になると、若いころと比べておりものの量が減ったと感じている人もいるでしょう。下着の汚れが気になる人は「この分だと閉経したら血もおりものも出なくなる?」と思っている人も多いようです。一方、おりものの量が減ってきていたのに、突然大量に出て戸惑う人も。更年期後半や閉経のころのおりものの量について、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:閉経後に出血!黄色いおりものが出る…受診すべき?更年期の気になることQ&A【医師回答】閉経しても、おりものはまだ出る!「閉経するとおりものがまったく出なくなると思っている患者さんが多い」と駒形先生は言います。「閉経をすると子宮からの粘液は減りますが、腟内の常在菌は閉経と関係なくあります。おりものは雑菌を外へ出す自浄作用があるので、雑菌が入ればおりものは出ます」(駒形先生)ただ、若いころと比べれば量はかなり減るそうです。「おりものの量は、女性ホルモンのエストロゲンの分泌に比例しています。 生理がある場合は排卵のころ、生理と生理の中間あたりの時期には、エストロゲンの分泌が多くなるので、おりものの量が増えるのが普通です。閉経をするとエストロゲンの分泌がほとんどなくなるので、おりものの量もそれに応じて少なくなります」(駒形先生)大量のおりものが出ても大丈夫?閉経すると、本来おりものの量は減るということですが、突然大量のおりものが出たら原因はどんなものが考えられるのでしょうか。「減るはずのものが増えるということは、子宮や腟内で何からの炎症が起きていることが考えられます。特に多いのがカンジダ腟炎です。おりものが多いだけでなくどろっとしたヨーグルト状になったり酒かす状になったりします。特徴的な症状が外陰部の強いかゆみです。ホルモンバランスの変化やストレスで抵抗力が低下すると発症しやすいので、更年期世代もなりやすい病気です」(駒形先生)なお、カンジダ腟炎は10代からも発症するポピュラーな病気。閉経前でも、強いかゆみがあっておりものの様子がおかしいときは受診したほうが良いそうです。まれに、がんの可能性も…カンジダ腟炎以外にも閉経後おりものが増える原因はあるそうです。「子宮がんや卵巣がん、卵管がんなど悪性腫瘍でもおりものが増えることがあります。その場合は水のようなおりもの、クリーム色の膿のようなおりもの、血液が混ざったおりものが見られることがあります」(駒形先生)がんの場合、初期症状はほぼ無自覚というのが怖いところ。「年1回の健康診断で子宮がん検査を受けている人は多いと思うのですが、子宮体がんの検査やエコー検査はオプションになっていて受けていない人も多いのではないでしょうか。費用はかかりますが、エコー検査でしか見つからないがんがあるので、ぜひ受けてほしいと思います。子宮がん検査をしばらく受けておらず、おりものがいつもと違う様子だったら、痛みやかゆみがなくても受診してほしいですね」(駒形先生)カンジダ腟炎の場合は強いかゆみがあるので受診する人が多いですが、おりものの量の変化だけで自覚症状がない場合は見過ごされてしまうことも多いそうです。まとめおりものは体の変化のサインとよく聞きますが、まさに女性の健康のバロメーター。時に怖い病気が潜んでいることがあるので、いつもと違う様子が見られたら早めに受診しましょう。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。イラスト/村澤綾香著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年03月03日閉経前後5年間の10年間は更年期とされ、のぼせやほてり、イライラや落ち込みなどさまざまな症状が表れるといいます。女性ホルモンが減少することが一番の要因ですが、それに伴う血流の変化も体調不良と関係することがあるそうです。産婦人科医の駒形依子先生にそのメカニズムと対策方法を聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:「陰部がヒリヒリ、不快感がある」更年期のせい? 対処法や悪化させるNG行為は?【医師監修】閉経後は子宮に血液が流れにくくなる!?閉経前後に表れやすい、のぼせ、ほてり、イライラ、落ち込みなどの症状。駒形先生によれば、これらは女性ホルモンのエストロゲンの減少はもちろん、子宮の冷えも影響していると言います。子宮が冷えていると、更年期症状の他に子宮筋腫をはじめ生理痛や過多月経、おりものトラブルなど子宮関連の症状にも悩まされてしまいがちです。「血液は、よく使う臓器に流れるようになっています。そのため閉経後は子宮と卵巣の機能が停止するので血液が運ばれにくくなり、冷えやすくなります。ではどこに血流が行くかというと、上半身に血流が集中して上半身と下半身の血流のバランスが悪くなるため、のぼせやほてりといった症状が起きやすくなるのです。下半身への血流が減ったままにしておくと子宮の冷えは悪化するので、足先や足首は常に温かくして冷やさないようにすることが大切です」(駒形先生)。全身の血流バランスが悪いと心も不安定にそして、上半身と下半身の血流のバランスは心にも影響を与えると言います。「東洋医学では、気持ちや感情は血液にのって運ばれるという考え方があります。閉経して上半身ばかりに血流が上がると、いわゆる“頭に血がのぼる”状態になりがちです。生理があったときは、ドロドロした気持ちを経血とともに出せるという面もありましたが、生理がないと口から出すしかなくなり、頭に血がのぼってイライラが爆発ということが起こってしまうのです」(駒形先生)。さらに、40代は家事や育児、仕事などストレスが多いことも冷えの原因になるそうです。「日常生活にストレスが多いと筋肉が緊張してかたくなり、体が冷えることがあります。常に体に余計な力が入るため筋肉の緊張状態が続き、血管がいつも収縮した状態になります。温かい血液が流れるためには筋肉が収縮と弛緩を繰り返す必要があり、筋肉を弛緩させるには力を抜いてリラックスする時間が必要です」(駒形先生)。気持ちはため込まず、緩めて出す!では、具体的にどのようにすれば良いのでしょうか。「まずはひとりで休む時間をつくりましょう。毎日5分でも良いので、何にも考えずに緩める時間をつくってほしいですね。お風呂にゆっくり入る、お昼寝をするなども良いですよ。また、つらい気持ちがあるなら、こまめに出すことが大切です。自分はどんなときに、どんなことでイライラしたり、悲しくなったり、嫌な気持ちになるのかを知って、それをちょっとずつ日常生活から減らしていきましょう。出す、といっても話さなくてもいいんです。例えば、夫に気持ちをうまく伝えられなくて、かえってパートナーシップが壊れたということも少なくありません。思ったこと、感じたことを日記に書き出すだけも良いですよ」(駒形先生)まとめ足は氷のように冷え、頭はカッカと熱く、心はガチガチに固まっている……閉経前後に陥りやすい心と体の状態は、多くの女性が感じたことがあるのではないでしょうか。5分でも、10分でも、自分を大切にする時間を意識的につくっていきたいと思います。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年03月01日