日本の自殺率の高さについては、メディアでたびたび話題に上がります。WHOの調査によれば、世界的にも40秒に1人が自殺している計算になるそうです。今回は『The Richest』の記事を参考に、世界で最も自殺率の高い国トップ10をまとめました。表面的にはわからない、各国の影の部分が見えてくるかもしれません。■10位:ベラルーシ(10万人あたり20.5人)ベラルーシ国内では、自殺が死亡原因の第2位となるほどの社会問題となっています。ソ連末期の1930年代から上昇し、崩壊後のいまは特に45~64歳の男性の割合が増加しています。過去35年間で自殺率の改善が見られた唯一の時期がノンアルコールキャペーン中だったことをふまえても、労働者層における飲酒と自殺に強い相関関係があることは否めません。■9位:ラトビア(10万人あたり20.8人)1990年代半ばから減少してはいますが、いまだに自殺率は高い状況です。交通事故や殺人よりも割合は高く、主に40~49歳の男性の自殺者が多いそうです。自殺の原因となる要因としては、アルコール、失業や精神的病気など、女性よりも男性の方が影響を受けそうな事項ばかり。失業率とアルコール依存症の割合が高い限り、高い自殺率は維持されることになるでしょう。■8位:スリランカ(10万人あたり21.3人)計算上では1年間に4000人が自殺しており、1日あたり11人にものぼります。貧困や失業、借金などの生活苦が多く、特に割合が高いのは15~44歳の男性。1970年代は10万人に19人、1980年代は33人と上昇していましたが、2000年代に入ると少し落ち着きを見せはじめました。政府としては未だ主要な社会問題として、解決へ尽力しています。■7位:日本(10万人あたり21.4人)日本は、先進国のなかでは稀な自殺率の高い国。約70%の男性に自殺衝動があるといわれているため、潜在的に自殺する可能性がある人はさらに数多くいると考えられています。おもな要因は経済的困窮、社会的圧力やうつ病などの精神疾患です。政府も対策を行ってきましたが、いまだ抜本的な解決には至っていません。■6位:ハンガリー(10万人あたり21.7人)他の国とくらべ、女性の割合が高いのが特徴。ただ、上昇率だけを見ると男性の方が問題を抱えているといえるでしょう。特に、30~60歳で離婚や死別で独りきりになった男性の割合が多くなっています。要因としてはアルコールの過剰摂取や失業、タバコの消費量も関連があると考えられています。現在の政府は対策として、抗うつ病薬の処方など抑止力を強めていますが、今後はより深いメンタルサポートが鍵となりそうです。■5位:スロベニア(10万人あたり21.8人)旧ユーゴスラビアのこの小国は、200万人以上の人口のうち年間400人以上が自殺します。今世紀に入る前は年間600人でしたので、少しは低下が認められます。自殺原因の3分の1はアルコール摂取と関係しており、最大の危険因子です。2003年以降、新アルコール規制法により飲酒開始年齢は18歳と制定され、アルコール消費量は12%減少し、自殺率も30%から今日の数字にまで低下しました。■4位:カザフスタン(10万人あたり25.6人)世界で起こる自殺のうち3%はカザフスタンで発生しています。若者の割合が高いのが問題で、特に14~19歳の若い女性は世界で2番目に高くなっています。今世紀に入り、若者の自殺率は23%も増加しました。インターネットなど新技術の普及によって生活は便利になりましたが、格差は顕著になり、いじめも頻発したからです。■3位:ガイアナ(10万人あたり26.4人)南アメリカに位置するガイアナでは、経済的困窮が原因で、除草剤などの農薬を飲んで中毒自殺をする男性が数多くいます。アルコールに溺れるお金もなく、日々の鬱憤はDVなどで発散してしまっているようです。NPO組織などが問題解決にあたっています。■2位:韓国(10万人あたり28.1人)2012年に10万人あたり28.1%という不名誉な記録を打ち立てましたが、前年比11%は減少しました。主要な要因は、精神的・肉体的苦痛、経済的困難や家族の問題などで、多くが首吊りや中毒死を選んでいます。高齢化社会となっても、伝統的に両親の介護は子どもが自分ですることが多く負担となっています。親世代が子供世代の負担を軽減できるように、対策を考えていかねばなりません。■1位:リトアニア(10万人あたり31人)ソ連崩壊後、大規模な社会の激変もあり、いまだに大きな経済問題を抱えています。1998年のロシア金融危機と世界的な金融危機は、リトアニアの経済に大打撃を与え、特に男性の自殺率に影響しました。35~54歳の貧困男性で家族を扶養しているにも関わらず仕事のない男性もおり、アルコール依存に逃げ、自殺を選ぶ人も多いのです。✳︎悲劇的な10カ国。表面だけを見ていてはわからない問題が、自殺率という1つの数字を取り上げるだけで見えてきます。幸せに生きるために大切なことはなにか、もう1度考えてみませんか?(文(スケルトンワークス)【参考】※10 Countries With the Highest Suicide Rates in the World-The Richest
2015年10月22日近年、日本では学校でのいじめ問題が取り上げられることが多くなりました。子どもがいじめを苦に自殺するケースもあり、学校の対応が問題になることも。しかし、いじめが問題になっているのは日本だけではありません。イギリスの調査では、45%の子どもがいじめ被害にあい、70%はいじめられたあとに自分の見た目を変えようとし、24%は自殺を考えたといいます。『Daily Mail Online』で紹介されている、イギリスのいじめ事情を見てみましょう。■9~17歳の子どもの45%がいじめの被害者今回は「ダイアナ・アワード・チャリティー」が、いじめ対策に取り組んでいる1000以上の学校で、9歳から17歳の子ども、合わせて1,865人に調査を行いました。その結果として判明したのは、45%の子どもたちが日常的ないじめにあっているという事実。しかも24%は、いじめの標的になって自殺を考えたといいます。半数以上の児童がいじめのせいで憂鬱な気持ちになっているようです。■子どもが幸せではない、学校に集まる批判専門家たちは今回の結果を非常に心配し、学校はこの問題に対して十分な対策をしていないと述べています。ダイアナ・アワードのいじめ対策キャンペーンの代表であるアレックス・ホルムズ氏は、幼い子どもたちが11,000時間を教育に費やしていることに触れながら、「今回の調査は学校が子どもたちを安全で幸せな状態にすることができていないことを示しており、子どもが自殺を考えているということは受け入れがたい状況だ」と語っています。■インターネットの匿名性でいじめが深刻化現代のいじめは、自宅すらも安らげる場所でなくしてしまいます。いじめ被害者たちは匿名のソーシャルメディアを通じ、自宅にいながら追い詰められてしまう可能性があるからです。インターネットのせいで、学校の終わりがいじめの終わりではなくなっています。学校が終わっても続くいじめは、インターネット上での匿名性によって深刻化することがわかっています。ホルムズ氏は、「いじめはオンラインで続いていることがわかっています。インターネットは多くの目に触れ、しばしば匿名なので、いじめは増幅していきます」と語っています。学校では直接いじめられ、家に帰ってからはFacebookやTwitterなどのソーシャルメディア上にまで広がったいじめに悩まされている状況に対して、ホルムズ氏は警告を発しているのです。■いじめで自分の見た目を変える子どもたちさらに、いじめの影響は続きます。70%の子どもたちは、いじめられる恐怖から、自分の見た目を変えようと試みているというのです。10代の子どもたちは同級生たちに合わせなければというプレッシャーを感じています。髪を切ったり、ダイエットをしたり、メイクをしたりという涙ぐましい努力をしています。■大人になってからも続く、いじめの悪影響今回の調査では生徒の半数以上が、いじめのせいで落ち込んだ気持ちになったと報告しています。このいじめられたという経験は、被害者の人生につきまといます。いじめられた子どもは自尊心が傷つけられ、人と関係性を築くのが難しくなったり、就職に問題が起きたりすることが報告されています。事実、調査に協力してくれた578人の大人のうち、半数は若いころに悩まされたいじめは、まだ自分の人生に影響を与えていると言っています。*イギリスのいじめ調査では、衝撃的な数字が浮き彫りになりました。オンラインでのいじめが出現したことや、見た目を変えようとする点には日本と共通する点がありますね。子どもたちが学校でも家でも幸せに安心して過ごすためにはどうしたらよいのか、真剣に考える必要がありそうです。(文/スケルトンワークス)【参考】※Nearly half of all school pupils say they get bullied every day and a quarter have felt suicidal because of the way they are treated-Daily Mail Online
2015年09月18日学校の子どもだけの問題ではなく、当然ながら職場にもいじめは存在します。イギリスのニュースサイト『Mirror』より、職場いじめに関する調査結果をご紹介しましょう。■いじめを受けたことがある人は37%イギリスの弁護士事務所『Slater and Gordon』が労働者2000人にアンケートを行ったところ、いじめを受けたことがあると答えた人は37%。そして21%の人はいじめを受けているところを見たと回答しました。なお、ここでいういじめは、怒鳴ったり、乱暴に押したり、強要したり、脅迫的な行為するなどを含みます。■仕事を失う可能性が怖くて言えない職場では厳しい締め切り、性格の不一致による衝突、社内の駆け引きなどによりストレスが高まることがあります。しかし、いじめにたいしてなんらかの行動を起こしたと答えた労働者はわずか48%でした。10%の人は「不満をいうことで仕事を失うのでは」と心配し、23%の人は「なにかをいうことは自分の責任ではない」と考えていたといいます。加えて33%の人は、「いじめのことはとてもいいにくいと思っている」と答え、26%の人たちは「職場の文化の一部だと思っている」と明かしたそうです。また、仕事仲間が罵るところを目撃した人は52%におよび、いじめる側が仕事仲間に意図的に恥をかかせたところを見たという人は25.3%となりました。最悪なことに、5%の人は仕事仲間の間での身体的な暴力を目撃したといいます。また労働者の21%は、いじめにより涙を流したことも明らかになりました。悲しい現実ですね。■職場いじめの解決策は直接言うこと弁護士のクレア・ドーソさんは、いじめの大半は、暴言や脅しのようなかたちでやってくるといいます。「それらはよく同僚間の気さくな会話として片づけられてしまいます。しかし、職場は侮辱的言動を受ける場所であってはならないのです」とも。さらに「私たちの調査により、目撃したのになにもしない人が多いことがわかりました。自分のポジションを心配し、自分の身を危険にさらしたくないからです。それに、雇用主が問題についてどう対応するのかもわかりませんからね」といいます。いじめを目撃しても、自分の立場を考えて見ぬ振りをしている人も多いということ。クレアさんは解決策として、直接やめるようにいうか、マネージャーに相談することを勧めています。決していじめはあってはいけないことなのです。いじめ行為は社会人になっても経験する可能性がありますが、悩んだりすることに時間を費やす必要はありません。もし職場いじめにあったら、上司に打ち明けましょう。(文/椎名恵麻)【参考】※Bullying witnessed by nearly six in 10 people at work, new survey claims-Mirror
2015年09月05日みなさんは、先進7ヶ国のなかで15歳から34歳の死因の1位が自殺なのは日本だけ、という事実をご存知でしょうか。死亡率はアメリカやフランス、カナダの約2倍、ドイツやイギリスの約3倍、イタリアの約4倍となっているのです。ただし日本だけの問題ではなく、10代の自殺については、アメリカでも問題になっています。■自殺の平均年齢が14歳に低下している『Connecticut Post』が、「アメリカのコネチカット州では2007年以降、若者の自殺による死者数は減少傾向にあるもの、その年齢が若年化している」という調査結果を発表しました。なんと自殺した若者の平均年齢が17歳から14歳に下がり、自傷行為をした、もしくは「絶望を感じたことがある」と答えた数が上昇しているそうです。このコネチカット州の調査を実施した児童保護団体の代表者は、「現代の子どもは、人知れず心のなかで苦悩や失望感を増大させています。周囲には必ず救いの手があることに気づかせ、家族や子どもが抱え込んで沈黙のなかで苦しまないようにしなければならない」と解説しています。さらにこの団体の識者グループは、「公的な機関や教育現場にいる専門スタッフによるサポートと現場調査、医師による診察の機会を増やすことで、よりタイムリーで効果的な医療体制が子どもの自殺を防ぎ、予防策を講じることができる」と意見をまとめています。日本でもこういった取り組みが増えるといいですよね。■女子より男子が自殺行動を起こす傾向がコネチカット州では、2013年と2014年の最新の子どもの自殺数は、合計16名(女子11名・男子5名)でした。しかしアンケートにおいては、女子は気分が滅入ったり、鬱になったり、という段階を経ているのに対し、「男子は自殺という行動に直接結びつきやすい」という面が浮き彫りになっています。2年に1回コネチカット州が行なっている調査では、1年あたりの若者の平均自殺者数は8名とのこと。2013年実施分では、27.2%が悲しみや失望感を2週間以上にわたり「経験している」と回答、これは前回の24.4%よりわずかに上昇、男女別にくらべると女子の方が34.9%を占めて19.7パーセントの男子に比べてはるかに高くなっています。日本での子どもの自殺が、G7と比べると圧倒的に多いとはいえ、それは決して日本だけの問題ではないのです。コネチカット州のような自殺対策を、私たちも考えてみませんか?(文/Zoe)【参考】※Age of average teen suicide decreases-ctpost.com
2015年07月05日掲示板に顔写真をさらされ卑猥な書き込みをされたり、ネット上で複数の人から誹謗中傷を受けたり……。驚くべきことに、こうした人権侵害(いわゆるネットいじめ)が2014年、前年の671件を大きく上回り、957件も発生していたと、法務省が発表しました。なんと、前年比42.6%増!しかも、この数字は氷山の一角。全国の法務局に相談を持ち掛けていないケースも多いでしょうから、実際の数はその何十倍にもなると見られています。そこで今回は、大人のネットいじめの実態を明らかにするべく、30代男女300人にネットいじめ経験の有無を調査してみました。すると、実に5.6%の人からネットいじめを受けたことがあるという答えが返ってきたのです!これは約20人に1人の割合。学校のクラスでいえば、1クラスに1人か2人は被害に合っていることになります。しかも、意外や意外。ネットいじめを受けたことがある人は、女性より男性のほうが断然多いこともわかったのです。女性は3%なのに対し、なんと男性は14%!約5倍も多いではないですか!世の中では、圧倒的に少女がネットいじめで自殺やら悩みやらが話題になっているのに、調べたら大人では男性が多かったなんて、ビックリですよね。なぜ、男性のほうがネットいじめにあうのでしょう?今回の調査では、その理由を解き明かす最新事情が判明しました。以下で詳しく見ていきましょう。■大人の男性が被害に合う衝撃的な理由3つ男性に限っていえば、男性が持つ気質や心理がネットいじめに深く関わっていることが明らかになりました。(1)男性は和を乱す奴が嫌いだから男性は仲間意識が強いため、LINEグループなどで誰かひとりが変わった言動を取ったり、たとえ軽度であっても批判めいた発言を言ったりすれば、それらはイコール、集団を乱すことを意味します。そのような人をネット上で仲間外れにすれば、集団を守り、ほかのメンバーとの連帯を深めることができますよね。それで、“調和を保つ”という正義の名のもとに、男性同士のネットいじめが増殖するわけです。(2)男性はケンカが好きだから男性は女性よりも攻撃的で暴力的。ネットの世界でも黙ってはいられないのが男性のほう。相手が気に入らない、カチンときたとなると、激しく攻撃します。その腹いせとして、ネット上にあることないこと書かれたり、個人情報をバラされたりというネットいじめが起きてくるのです。(3)男性はプライドが高いだから今回の調査では、有能性の証明欲求が強く、プライドが高い男性がいじめ被害を訴える傾向があることもわかりました。「社内メールで晒し者にされた」「努力を無視された」など正当に評価されない事態をプライドが許すはずはありません!そういった現実から逃避するため、「自分はいじめられている」、つまり被害者だと思ってしまうのです。■大人の女性が被害に遭うのは負の感情から『いじめから子供を守ろうネットワーク』調べでは、18歳未満のネットいじめの被害者は約99%が女子!多くの少女がネットいじめで悩み、自殺に追い込まれたりしているのに、大人の世界ではネットいじめ被害者は男性のほうが多いわけです。それでは、大人の女性が受けるネットいじめにはどんな特徴があるのでしょうか。今回の調査では、ネットいじめに合ったことがあると答えた女性はわずか3%でした。しかし、それ以外の人でも、はっきりと「ネットいじめを受けた」という認識はないものの、「思い当たるふしはある」「気づいていないだけかも……」と、いじめの気配をうっすら感じている人が多かったです。女性が受けるネットいじめは、嫉妬にかられて悪口を書くなど、相手の感情的なこじれが原因で発生します。例えば、「自分は試験に合格、女友達は不合格となってしまい、その日からネットいじめがはじまった」という人もいました。「つらつらとでっち上げの悪口を書かれ」、挙句の果てには「あの人には裏切られた!」など、怨念を飛ばすようなレベルに。怖いですよね……。もしネットいじめの被害に合った場合には、しかるべき対処をすることが大切です。『NEVERまとめ』の「【ネットいじめ】ネット上に自分の個人情報が!?でも削除依頼ってどうやるの?」には、ネットいじめを受けた際、書いた人間を特定したり、書き込みの削除依頼をする方法が詳しく紹介されています。掲示板やSNSで誹謗中傷されたのであれば、その運営者(管理人)に書き込みの削除を求めることができる、とのこと。自分から削除を求めることが難しい場合は、法務局か警察のサイバー犯罪窓口に相談するという方法もあります。SNS、LINEなどのツールはたしかに便利ですが、反面、闇があるのも事実。自分が気をつければ完全に防げるというものではありません。しかし、せめて自己防衛の意味を込めて、情報の公開には十分に注意を払いたいですね。(文/虫本ハギー)【調査概要】調査方法:インターネットリサーチ『簡単アンケート』調査期間:2015年2月25日(水)調査対象:全国30代の男女300名【参考】※【ネットいじめ】ネット上に自分の個人情報が!?でも削除依頼ってどうやるの? -NAVERまとめ
2015年03月31日毎日、いろいろな種類のイヤなニュースが飛び込んでくる現代。もしかしたら、良い人ほど心を病んだり、健康を患ったりしているのかもしれません。今回は睡眠不足と自殺の関係に迫ります。睡眠不足に要注意!家族や恋人、友人などに「睡眠不足で悩んでいる人」がいる読者の方は、注意を払ってあげたほうがよいかもしれません。というのは、睡眠不足と自殺には関連があると言われているからです。ここにあるデータがあります。84%と72%――非常に高い数値ですが、自殺を初めて試みた人のなかで睡眠不足を自覚していた人の割合と、一度ならず複数回自殺を試みた人における割合です。実際に、睡眠時間を調査したところ短いことがわかっていて、前者は4.6時間、後者は5.7時間でした。日本人の平均睡眠時間は7~8時間ほどなので明らかに短いですよね。判断能力の低下が原因だから、親愛なる人が睡眠不足で悩んでいたら、「ふ~ん、そう」などとあしらってはいけません! 上のデータを見れば、たかが睡眠不足とは言えないことがわかりますよね?でも、どうして自殺と睡眠不足にはこのような関わりがあるのでしょうか。その1つには、「睡眠不足による判断能力の低下」があると考えられています。頭がボーッとなって、冷静な判断ができなくなってしまって自殺を試みたという人も少なくないのかもしれません。睡眠不足の人は判断能力が低下している恐れがあるので、まわりの人がしっかり支えてあげるようにしたいですね。バッドスパイラルに入る前に行動!さらに睡眠不足で寝酒を飲んでいる人にもケアするようにしたほうがよいかもしれません。寝付けないと、ついつい寝酒を飲みがちですが、自殺をしようとした人の約2割がお酒を飲んでいました。眠れない、お酒を飲む、判断能力が低下するという、まさにバッドスパイラルに入ってしまう前に、お医者さんに相談するなど対策をとるようにしたいですね。何かが起こってしまってからでは後悔してもしきれません。睡眠不足で悩んでいる人は言葉では言えないサポートを望んでいるのかもしれませんね。Photo by Shandi-lee Cox
2015年03月20日東京司法書士会は1月~3月、自殺防止を目的とした「いのちを守る何でも相談会」(無料)を開催する。同相談会は、面談相談会と電話相談会で構成される。面談相談会では、のべ60名の司法書士が相談員として対応。自殺問題に精通したアドバイザー(精神保健福祉士または臨床心理士)とともに、悩み解決のためのアドバイスをするという。なお、面談相談に来場することが困難な相談者のために、フリーダイヤルによる電話相談会も実施する。面談相談会同様、司法書士が相談員として対応するとともに、アドバイザーにも協力してもらうとのこと。面談相談会の開催日程は、2月2日~28日(日曜・祝日は除く)、3月2日、3月9日、3月16日、3月23日、3月30日。開催場所は、東京都・新宿駅西口の「メディアボックス(永和ビル)」地下2階EまたはF会議室。開催時間は18時~21時(受付は20時まで)。事前予約不要。電話相談会の開催日程は、1月31日、2月1日。開催時間は10時~16時。フリーダイヤル番号など詳細は公式サイトにて確認できる。
2015年01月29日○トラブルの主戦場は、裏サイトから一般のコミュニティサイトに友人や教師のうわさ話、誹謗中傷などが掲示板に書き込まれ、5、6年ほど前に「ネットいじめ」として社会的問題にまでなった「学校裏サイト」。だが、最近はあまり話題にのぼらなくなった。しかしその理由は、学校内の悪意ある情報をネット上に流通するケースが減少するなど、ネットを介してのトラブルが沈静化してきているからではない。むしろ今は、かたちを変えて拡大する傾向にあり、問題はますます深刻化している。特にトラブルが起きやすいのが、SNSなどのコミュニティサイトだ。子どもでもSNSサイトを気軽に使えるようになったことで、実社会では親交のない人との接点も増えてきている。さらに、最近ではスマートフォンの普及により、誰でもリアルタイムに動画配信等を行えるようになっているのも、子どもがトラブルを起こしたり、トラブルに巻き込まれたりするリスクを高めている。ネット上のトラブルの代表的なものが、いわゆる「炎上」である。スマートフォンで撮影した動画や画像を簡単にSNSサイトなどにアップできてしまうことから、思わぬ経緯で人々の興味を引き、炎上を招くケースが増えているのである。こうした事態に対し、授業の中で安全なネット利用の方法について触れたり、専門家を招いてネットの安全利用に関する教室を開いたりと、啓発活動に取り組む学校も増えてはいる。しかし、高校生にもなれば普通のセミナーでは興味を示さなくなってくるため、何かしらの工夫も必要となるようだ。「実際に起きたトラブルの事例など、身近な話題を出しながら説明してほしいという依頼も増えています」とコメントするのは、企業のレピュテーション対策などを手がけ、全国の学校で児童・生徒向けのセミナーなども展開しているピットクルーで、経営企画管理部 新事業企画開拓課長を務める齋藤良和氏だ。○7割近い保護者が、自治体や学校の啓発活動に期待マイナビニュースはこの夏、子どもを持つ保護者の会員244名を対象に「子供のネット利用に関するアンケート」を実施した。その結果を見ると、トラブルを未然に防ぐために、自治体や私立学校が専門家に依頼し、見守りや啓発活動を行うことの必要性を感じている保護者の割合は7割近くにも達することが判明した。そして、子どもがネットトラブルに遭うなど困った時に相談できそうな人が身近にいないとする保護者も6割の割合を超えているのだ。さらに、実際にトラブルに遭った際の対処法を事前に子どもと話し合っているか?という質問に対しては、7割以上の保護者が話し合っていないという。この結果に対して齋藤氏は次のような見解を示す。「保護者の方々は、子どもがスマートフォンなどを使って何をしているのか把握しきれずに不安を抱いているものの、具体的にどのような対策をすればいいのかわからない、という状況に置かれているのでしょう。今はスマートフォンを使ってなんでもできてしまいますから、リスクも大きくなります。それに、子どもがスマートフォンを持っているのに対して、保護者の方はガラケーのままというケースも多く、リテラシーにギャップが生じている点も対策が難しいと感じさせている要因でしょう」このようなギャップにより、どうしても保護者は最新のネット事情についていけなく、苦手意識を持ってしまいがちになる。すると、“子どもが大丈夫と言っているから”と、とりあえず何もしなかったり、そもそもネットで何が危険なのかを具体的に説明できなかったりと、子どもに安全なネット利用法を保護者だけで教えることはますます困難になってしまっているのだ。○全国10,000校以上の実績があるスクールネットパトロール2008年よりピットクルーが展開している「スクールネットパトロール」は、教育委員会からの委託による27自治体、公立私立学校を含めて10,000以上の学校での実績を誇る。契約ごとに“ネットパトロール”の専門スタッフが付き、日々検索などを行いながら、状況をまとめて管理者に報告するとともに、怪しげな兆候が見られれば迅速に対応する体制が整っているのである。「自動的にネット上を巡回するシステムもありますが、それだけでは新たに登場するサイトや、子ども達の使うネット用語の変化についていくことができないため、現状はナレッジやガイドラインをもとに目視を中心に対応した方が効果的です」と齋藤氏は語る。スクールネットパトロールのサービス内容は大きく3つからなる。まず1つ目が、インターネット利用実態調査だ。子どもたちがどのようにネットを利用しているのか、その実態を定期的なレポートにまとめ、各自治体の教育委員会や私立学校などへ提出しているのである。調査には過去5年間の活動で培ったノウハウが生かされており、システムと人の目線の双方による監視体制を整えている。もし自殺や事件に巻き込まれそうな兆候を発見した場合には、各教委に対して緊急連絡を行う。実際過去に、ネットに投稿された内容から自殺の兆候を見抜いて学校に報告し、最悪の事態を未然に防いだ事例などもあるという。2つ目は、学校向けサポートサービスである。これには、トラブル対応の相談窓口、ネットトレンド情報提供といったサービスが含まれている。トラブル対応窓口では、問題が発生した場合の問い合わせや対応策について、これまでの経験と実績を生かした適切なアドバイスを提供している。「学校や家庭でトラブルの未然防止にも利用していただけるように、子ども達への指導に役立つ情報を提供することを心がけています」(齋藤氏)そして3つ目が、啓発活動である。これまでネットパトロールを通じて培ったノウハウやこれまでの対応実績をもとに、教職員や保護者、子ども向けのセミナーの実施、それにネットパトロール調査マニュアルや啓発リーフレットの提供も行っている。「全国のネット利用状況を分析したデータが蓄積されているのに加えて、学識経験者、学校関係者、保護者との連携も行っているので、より効果的な情報提供が可能となっています」(齋藤氏)ネットには危険が多いが、それ以上に役立つこともたくさんある。子どもたちに対しては、ただネットから遠ざけるのではなく、より安全に使えるように教育したり、環境を整えたりすることが今後ますます求められるようになるだろう。そのためには、自治体や学校、通信事業者、そして保護者がそれぞれの役割を果たしつつ連携しながら、子どもたちを見守ることができるような社会を築いていく必要があるだろう。調査時期:2014年8月22日~2014年8月28日調査対象:マイナビニュース会員子どもを持つ保護者限定調査数: 244名(男性129名、女性115名)調査方法:インターネットログイン式アンケート
2014年09月29日年末に自殺者が増えると言われていますよね。ぶっちゃけ、死ぬ前に宮古島に行くと、なんかじわっと「生きたい!」と思えるかもしれません。その魅力たっぷりの小さな島に行くと、不思議と元気をもらい癒されパワーアップすることができるかもしれないのです!実際に宮古島へ旅に出た著者が「宮古島」をレポートしちゃいます。ではさっそく宮古島勝手にベスト3をご紹介しましょう。[第3位]とにかくすごい自然(とくにエメラルドグリーンの海!)なんと言っても宮古島は「海」が美しい。グアムやハワイにも負けていないあのエメラルドグリーンは、1度見たら忘れられずまた宮古島に行きたいと思うはずです。海を眺めているだけでも、心が癒され洗われます。いつまでも見ていたいと思い、日々のストレスも忘れ、気持ちもスッキリします。島全体がキレイな海に囲まれているので、どこにいてもパワースポットのようなオーラに包まれているイメージです。[第2位]みんなの安全を守る「まもる君」宮古島へ行ったことがある人は、絶対に1度は会っている青年がいるはずです。そう島の安全を毎日まもり続けている、宮古島の「ゆるキャラ(?)」まもる君。最初見たときは、正直怖かったですが、見慣れると可愛くも感じ、時には勇ましくも見えます。どこのお土産屋さんに行っても、「まもる君グッズ」が置いてあります。ただし、夜見ると正直こわいです(笑)。でも、島の安全のためにはなくてはならない存在なのです。唇の色はピンクの方がいいと思うのは、わたしだけでしょうか?[第1位]ゴルフ場がとにかくすごい!宮古島はゴルファーにとって楽園です。島が小さいので空港からもゴルフ場が近く、すべてのコースが素晴らしい!わたしが宮古島を訪れた12月初旬でも、気温は20℃を超えます。関東の気温は3~10℃。まさにゴルファーにとって宮古島は、ゴルフ天国。そんな素晴らしい気候でも、この時期はシーズンオフでゴルフ場のプレー代金も安く、観光客が少ない時期のためホテルの宿泊料金も格安です。さらにグルーポンやポンパレといったクーポンサイトを利用することによって5,000円~6,000円で宿泊が可能。コースは本格的なリンクスコースから、リゾートコース、戦略的なコースまでさまざまです!ここは海外なのでは?と錯覚を起こすほど絶景のコース。島が小さいため、どこのゴルフ場からも大海原が見渡せる素晴らしいコースばかりで、この素晴らしさはプレーした人を「宮古島」の虜にします。ゴルフをしない方でも、素晴らしい自然や、美味しいものがあり、人が優しく、すべてに癒されます。いかがでしたか?年末、仕事に追われまくって欝っぽくなったり、あるいは自営業の方であれば資金繰りに悩んだり……いろんな「濃い」気持ちを抱く年末だからこそ、「こんな楽園があるんだ!」と思うことで、「あたしの悩みってちっちゃいかもね」と思って、元気に年を越していただければと思います。宮古島。行けばわかります。生きたいなと思います。生きるって素晴らしいなと思います。地球っていいやつだなあと思います。みんなで素敵に年を越しましょ!photo by 著者
2013年12月22日失敗から将来を悲観し自殺美容整形も盛んな韓国は一大美容大国として知られるが、その美容整形の失敗から女子大生が自ら命を絶つという悲しい事件が起きた。朝鮮日報が伝えている。25日12時40分ごろ、全羅北道全州市完山区に住む女子大生のAさんが、自宅で首をつり亡くなっていたのが発見されたという。Aさんはこの1年半前に上顎と下顎の骨を切り、顎の位置を整える美容整形手術を受けたが、その後、顎の陥没など後遺症と副作用に悩まされ続けていたそうだ。(画像はイメージ)十分な説明を聞くこと、安易な手術には注意Aさんは、遺書を残していることや、家族の証言などから、警察も自殺とみて間違いないと判断したという。このAさんが利用した両顎手術だが、本来は、上下の顎の位置が合わず痛みを感じるなど、かみ合わせに障害がある患者を対象に行われていたものだという。しかし、2年ほど前から、この本来の目的とは異なり、美容目的の整形手術として、一般にも利用されるようになっているという。そのきっかけは芸能人がこの手術を利用し、ほっそりとした顔になって注目されたことにあるといわれている。保険適用外の施術であるため、公式の統計はないが、医療業界では100か所以上のクリニックで、年間5000人程度はこの両顎手術を受けていると推察しているという。こうした利用の拡大に伴い、副作用の相談報告も増えているという。痛みや陥没、顎関節の障害、顔の非対称化、炎症、傷、聴力の異常などがその内容だ。深刻なケースでは、血液循環が悪化し、人体組織に腐敗が起きたケースや、手術中に出血方で死亡したケースも報告されている。小顔になりたい、美しくなりたいと願うのは、ひろく共有される思いだが、取り返しのつかないことにならないよう、安易な手術には注意が必要だ。韓国国内の専門家も、担当する専門医から手術過程や副作用について十分な説明を聞くよう、注意喚起を行っている。元の記事を読む
2012年10月28日ロサンゼルス郡検視局は24日(現地時間)、ロサンゼルス市のヴィンセント・トーマス橋から19日(現地時間)に投身自殺を遂げたトニー・スコット監督の遺書の内容について、自殺の理由を示す記述はなかったと発表した。スコット監督の訃報が流れた直後、監督が手術不可能な悪性脳腫瘍と診断されたという一部報道があったが、遺族は直ちにこの説を否定した。郡検視局のスポークスマンによると、現場近くに停めてあった監督の愛車・トヨタのプリウス車内に遺されたメモの内容は緊急連絡先のリストで、オフィスには家族や友人に宛てたメッセージが遺されていた。いずれにも健康問題についての記述はなかったという。スコット監督の葬儀は24日、ロサンゼル市内で近親者のみで行われた。映画関係者などによる偲ぶ会は後日開催を予定しており、詳細はレイバー・デイ(9月3日)後に発表するという。-(C) ZUMAPRES/AFLO(text:Yuki Tominaga)■関連作品:プロメテウス 2012年8月24日より全国にて公開(C) 2012 TWENTIETH CENTURY FOX
2012年08月27日現地時間(アメリカ)19日午後、橋から飛び降り自殺をしたトニー・スコット監督。近しい関係の人が匿名でABCニュースに語ったことから、スコット監督が手術が不可能な脳腫瘍をわずらっていたことがわかった。『トップガン』『クリムゾン・タイド』『アンストッパブル』など大ヒット映画で知られるスコット監督(68)は、現地時間19日午後、ロサンゼルス近郊サンペドロで橋から飛び降り、自殺をした。近くに停められていた黒のトヨタプリウスの中には連絡先のリストがあり、後に彼のオフィスで遺書が発見された。遺書は妻と双子の息子たちに宛てられていたという。目撃者の話によると、スコットは、プリウスを橋の上に停めた後、2~3メートルあるフェンスを乗りこえて、ためらいもなく飛び込んだということだ。有名映画監督の突然の自殺に、ハリウッドは大きな衝撃を受けている。先週彼と話したという関係者によると、彼は『トップガン』続編の製作準備に意欲的に取り組んでいたらしい。続編も、1作目同様スコットが監督、トム・クルーズが出演することになっており、クルーズは17日にも役作りのためネバダ州の空軍基地を訪れていたそうだ。また、スコット監督は『トップガン』続編より先に『Narco Sub』というアクション・スリラーを監督する予定で、つい最近は兄リドリー・スコットと共にプロデュースを手がけるクリスチャン・ベール主演作『Out of the Furnace』の撮影を終えたところだった。リドリーと共にプロデュースをするテレビドラマ『グッド・ワイフ』は、今年のエミー賞にも複数部門でノミネートされている。スコット監督はイギリス生まれ。3人兄弟の末っ子で、画家、CM監督を経て映画監督に。2度の離婚歴を持ち、3度目の妻ドナ・ウィルソンとの間に双子の息子をさずかり、ビバリーヒルズに在住していた。文:猿渡由紀
2012年08月21日『トップガン』や昨年公開の『アンストッパブル』などで知られるトニー・スコット監督が19日(現地時間)、ロサンゼルスの橋から投身自殺を図った。享年68。当局によると、19日午後12時35分頃、ロサンゼルス市内のサン・ペドロとロサンゼルス港に架かるヴィンセント・トーマス・ブリッジから人が飛び降りたという複数の通報がロサンゼルス市警に寄せられた。目撃者によると、スコット監督はフェンスをよじ上り、飛び降りたという。ロサンゼルス港湾警察の潜水チームが捜索にあたり、遺体は午後3時前に警察当局によって収容された。スコット監督の代理人は「トニー・スコットの死去を確認しました。遺族はプライバシーの尊重を願っています」と声明を発表した。橋に駐車してあったスコット監督所有のトヨタ・プリウスの車内には連絡先を記したメモがあり、監督のオフィスに遺書があったことから、当局は自殺と断定。アメリカ「ABC」のニュースでは匿名の関係者が、監督は手術が不可能な悪性の脳腫瘍と診断されていたと話している。『プロメテウス』のリドリー・スコット監督の弟で、兄と2人でスコット・フリー・プロダクションという製作会社を創設し、プロデューサーとしても精力的に活躍してきたトニー・スコット。出世作となった1986年の『トップガン』は続編の企画があり、トム・クルーズを再び主演に迎え、スコット監督がメガホンをとる予定だと4月に報じられていた。映画サイト「IMDb.pro」によると、東日本大震災から1年後の3月11日の映像を集めた『Japan in a Dayジャパン イン ア デイ』(原題/11月3日公開予定)を始め、ほかにも30本あまりの企画を抱えていたという。突然の訃報にハリウッドは衝撃に包まれ、多くの映画人がTwitterで追悼の意を表している。ロン・ハワード監督は「トニー・スコットの映画はもう作られない。悲劇的な日(No more Tony Scott Movies. Tragic day)」とつぶやいた。ご冥福をお祈りいたします。-(C) BENHAMOU SERGE/Gamma/AFLO(text:Yuki Tominaga)■関連作品:プロメテウス 2012年8月24日より全国にて公開(C) 2012 TWENTIETH CENTURY FOX
2012年08月21日内閣府はこのほど、2012年版(平成24年版)自殺対策白書をWebサイトにて公表した。それによると、2011年の学生・生徒などの自殺者数は1,029人と、調査を開始した1978年以来初めて1千人を超えたことが分かった。2011年の自殺者総数は前年から1,039人(3.3%)減少した3万651人で、1998年に自殺者数が急増して以降初めて3万1,000人を下回った。男女別で見ると、男性は2万955人、女性は9,696人となり、男性の自殺者は女性の2倍以上の数字を記録している。自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)は24.0で、前年の23.4から若干減少。内訳は、男性が33.7、女性が14.8となっている。職業別の自殺者数を見た場合、最も多かったのは「無職者」で1万8,074人。以下、「被雇用者・勤め人」が8,207人、「自営業・家族従業者」が2,689人、「学生・生徒など」が1,029人、「不詳」が852人と続いた。2007年以降の推移に限って見ると、総数が減少傾向にある中で「学生・生徒など」の自殺者は微増を続けており、1,000人を突破したのは1978年の調査開始以来初となるという。原因・動機別の自殺の状況については、「健康問題」が最多で1万4,621人。次いで、「不詳」が8,070人、「経済・生活問題」が6,406人、「家庭問題」が4,547人、「勤務問題」が2,689人、「その他」が1,621人、男女問題」が1,138人、「学校問題」が429人となった。また、白書によると、経済状況の相対的な改善につれ、中年男性の自殺死亡率が減少傾向にある一方、20代以下の若年層の自殺死亡率が上昇しつつある事が判明。これは、20~29歳の自殺死亡率の推移と若年失業率を比較すると、両者は近い動きを示していることから、派遣社員やアルバイトといった非正規雇用の割合の増加など、若年層の雇用情勢の悪化が自殺死亡率の上昇に影響している可能性があると分析している。さらに、2009年を境に「就職失敗」による自殺者が急増していることについても、注意が必要だと指摘している。このほか、2011年における月別の自殺者数の動向を見てみると、年初から前年同月をおおむね下回って推移した後、4月から6月にかけて増加。4月は前年同月比126人増の2,711人となった後、5月には同593人増の3,375人に急上昇、6月も5月よりは減少したものの同257人増の3,037人を記録した。このうち5月の急増に関しては、自殺した著名人についての報道が影響しているとの見方もあるという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月11日失明を苦にした自殺にまぎれて東京都奥多摩市で自殺した男性を事故死と偽り、保険金約3,000万円をだまし取ったとされる事件で、警視庁捜査1課は10月7日、元暴力団幹部の阿久津好男容疑者(68)を再逮捕した。読売新聞をはじめ多くのメディアが報じた。容疑は自殺ほう助。※画像はイメージがけへの飛び降り、報告書と矛盾も?事件は2007年2月に起きたもので、当時阿久津容疑者と同居していた大沢菊夫さん(61)は、視覚に重大な障がいを負って目が殆ど見えなくなり、周囲に自殺をほのめかすようになっていた。読売新聞によれば、阿久津容疑者は大沢さんに「死んで孝行しろ」などと発言。大沢さんが自殺する3日前には、妻である阿久津タツ子容疑者と一緒に現場を下見に行ったとしている。タツ子容疑者は5年間保険外交員を行っていた。そして2月21日、大沢さんが奥多摩町の林道からがけ下に飛び降り自殺するのを、阿久津容疑者らが助けたという疑い。これに対し東京地裁立川支部で行われた初公判で、弁護側は大沢さんが死亡した直後、青梅署が作成した報告書には「事件性がない」と記載されていたことを指摘。検察の主張は自首をした別の元暴力団組員の筋書きに沿っているだけであるとしている。
2010年10月10日自殺の名所として世界でも有名なゴールデンゲート・ブリッジ。アメリカ、サンフランシスコの象徴でもあるこの橋では1937年の開通以来、実に1,300人以上もの人が命を落としている。こうした問題についてニューヨーカー誌に掲載された「ジャンパーズ(飛び降りる人)」という記事を読んだ『救命士』や『アンジェラの灰』などを手がけたプロデューサー、エリック・スティールが「この問題を黙殺することは何の解決にもならない」と製作したのがドキュメンタリー作品『ブリッジ』である。映画プロデューサーであったエリック・スティールが、本作の製作を決めた理由は「ジャンパーズ」の記事だけではなかった。「弟を癌で亡くして、その直後に妹も亡くなったんです。それがきっかけで、一時期大きな絶望に襲われました。そのときに一瞬、自殺を考えたりもしたんです。今は、その(自殺という)考えが頭の中に残らなくて良かったと思っています。でも同時に、それが常に頭のどこかにあり、死にたい、自殺したいという方がいることも知っています。自殺したいと思う人々というのは自分からそう遠くない、彼らのいる世界は私自身の世界と異質なものではないという感覚が自分の中にあったんです。非常に扱いにくく難しい問題ですよね。こうしたものを題材にすることを不可能だと思うか、反対にエキサイティングなチャレンジとしてとらえるか…。多分、僕にとっては、大いに受けて立つ価値のあるチャレンジだったからじゃないでしょうか。自殺に関して、今まで人が見たことがない側面を描く良いきっかけ、機会になるんじゃないか、そういう思いに駆られて全てが始まったんです」。2004年から2005年にかけての1年間。橋から飛び降りようとする人、それを止める人、思い直した人、そして、実際に飛び降りてしまった人などの様子を定点撮影でカメラに収めた。「でも、僕たちが橋の映像を撮っている、実際に飛び降り自殺を図る方の映像を持っているということを知られてはいけなかった。サンフランシスコのある機関が自殺者の統計をとっていて、野球のスコアじゃないけれど、999人目まできて、次が1,000人目となったときに、たくさんの人が1,000人目になりたいと大挙して自殺しようとしたということがあったらしくて。そうはなりたくなかった。だからどんな機関にもご家族にも、撮影していることは言いませんでした。僕にとって最も心配だったのは、例えば精神的に不安定な方、あるいは世間の注目を浴びたいとか、そういう精神状態でいる方が僕らのことを聞きつけて自殺を図る、それによって自分を不滅なものにする、といったようなことには絶対になってほしくなかった。これは今回の企画の中で一番倫理的に懸念していたことなんです。おかげでご家族との関係の中で自分がとても難しい立場に置かれることにはなりましたけどね」。そう。この作品には橋の映像とともに、亡くなった人の遺族や友人たちのインタビューが織り交ぜられているのだ。最終的にインタビューにかけた時間は実に120時間に及んだそうだが、大切な家族や友人を失った人たちへインタビューすることに問題はなかったのだろうか?「(橋のある)マリン郡の検死官の方に何人か遺族の方を紹介していただいたんです。僕に話すことで浄化作用が働いたような経験だったとおっしゃってくださった方もいました。話してくれると言ってくださった方には全員お会いしました。一切関わりたくないという方もいらっしゃったし、最初は絶対イヤだと言っていたけれど、最後になって話してくださった方とか、最初は了解してくださったけれど、なんとなく躊躇してしまわれる方とか…本当にそれぞれの家族、それぞれの反応でした」。しかし最終的に、本作に関わった遺族や友人はみな本作を観たそうだ。中には何度も繰り返し観た人もいるという。「この映画に参加することによって、同じように大切な人を失ってしまった家族の痛みや嘆きを少しでも和らげることができるかもしれない。そして、それが自殺を思いとどまらせるきっかけになるかもしれない。そういう気持ちを、映画を観た後に持っていただくことができたんです」。「“誰かが柵に足をかけたらすぐに管理局に電話をする”というルールを決めて撮影をしていました。それで撮影中、6人の命を救うことができたんです」という監督。“自殺”というテーマにどこまでも真摯な態度で挑んだ監督の渾身作は全米同様、日本にとっても大きな衝撃となるに違いない。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブリッジ 2007年6月16日より恵比寿ガーデンシネマにて公開(C) 2005 EASY THERE TIGER All rights reserved
2007年06月05日