「自殺者ゼロの国にしたいんです。みんなが『死にたい』なんて思わなくてすむ国に。だから“いのっちの電話”をやっています」そう話すのは、建築家や作家、画家など多彩な顔を持つ坂口恭平さん(42)。坂口さんは2011年、福島第一原発事故をきっかけに、東京から故郷の熊本へと家族で移住。自身も躁鬱病に苦しみながら、自分を含め「誰も自殺してほしくない」との思いから、みずからの携帯電話番号(090-8106-4666)を公開し、この10年間、たった一人で自殺願望を抱える人々の相談を約2万件受けてきた。その名こそ“いのっちの電話”。政府が行う「いのちの電話」をもじって付けた。近著『苦しい時は電話して』(講談社現代新書)でも、「死にたくなるのは懸命に生きているから」だとし、坂口流の生き抜くコツを紹介している。そんな坂口さんの“いのっちの電話”に、8月になってから電話が急増しているという。「それまでは1日に5件ほどだった電話が、8月に入って15分に一度のペースでかかってきます。最多で1日100件受けたことも」7割が女性で、20代から80代と幅広い。「社会から孤立していって、仕事もうまくいかない。親やパートナー、あるいは会社の上司などから、なんらかのハラスメントを受けている人も多い。みんな、こんな悩みは私だけかもしれない、と思って電話してくるけど、同じ人がかけてきたのかな、と思うほど声色も似ていて、共通点があるんです」実際に自殺者数は増えている。警察庁の調べによると、今年8月に全国で自殺した人の数は速報値で1,849人。去年同時期に比べ、246人(15.3%)増えた。増加した246人のうち186人が女性だという。坂口さんは、その背景には経済的な問題があると感じている。「そもそも、電話をかけてくる人たちの賃金が低すぎるんです。手取り13万円以下という人が本当に多い。生活保護以下ですよ。いくら仕事を頑張っても賃金に反映されず、虚無感がつねにある。でも、会社に文句を言ったら解雇されるから、そこで頑張るしか道がないと思い込んでいるんです。そして、そのほとんどの人が、生活が苦しいのは自分のせいだと自分を責め続けています。でも、労働が正しく賃金に反映されないという“苦役”に近い状況下で、精神状態を冷静に保てるほうが難しいでしょう。賃金が低すぎることに気づいていない人も多い。君のことを何も評価してくれない会社と、なんで付き合うんですか。結局、多くの人が自分のせいだと思っている悩みは、個人じゃなくて国家がつくった問題だと思う」では、死なずにすむためには、どうしたらいいのかーー。「働いてもまともに生活できないとか、上司からハラスメントを受けるとか、そんな会社にいて死にたくなっているくらいなら、ソッコーで辞めて生活保護をもらってください。なんのために税金を納めているんですか。この国の生活保護は月13万円。毎日働いてそれ以下の給料しかもらえないなら、国も受ける権利を認めているってことです。最低限の生活を保障するベーシックインカムなんですよ。ところが、多くの人が借金までして自分の首を絞めている。生活保護をもらうなんて、つまんねぇヤツみたいな自意識が、みんなの中にあるんですよね。でも、それで自分の生活が安定すれば、社会に還元することもできる。僕に電話をくれたある人は、脳梗塞で倒れてから介護の仕事ができなくなったと。でも、生活保護を受けながら、近所のじいちゃん、ばあちゃんに介護のコツを教えているそうです。だから、生活保護で生活が安定している間に、自分が本当にやるべきことを見つけて、次のステージに進んでほしい」「女性自身」2020年10月13日号 掲載
2020年10月02日コロナ禍に加え、有名人の自殺報道が相次いだ影響か、国内の自殺者数が増えているーー。「自殺者ゼロの国にしたいんです。みんなが『死にたい』なんて思わなくてすむ国に。だから“いのっちの電話”をやっています」そう話すのは、建築家や作家、画家など多彩な顔を持つ坂口恭平さん(42)。坂口さんは2011年、福島第一原発事故をきっかけに、東京から故郷の熊本へと家族で移住。自身も躁鬱病に苦しみながら、自分を含め「誰も自殺してほしくない」との思いから、みずからの携帯電話番号(090-8106-4666)を公開し、この10年間、たった一人で自殺願望を抱える人々の相談を約2万件受けてきた。その名こそ“いのっちの電話”。政府が行う「いのちの電話」をもじって付けた。近著『苦しい時は電話して』(講談社現代新書)でも、「死にたくなるのは懸命に生きているから」だとし、坂口流の生き抜くコツを紹介している。そんな坂口さんの“いのっちの電話”に、8月になってから電話が急増しているという。「それまでは1日に5件ほどだった電話が、8月に入って15分に一度のペースでかかってきます。最多で1日100件受けたことも」7割が女性で、20代から80代と幅広い。「社会から孤立していって、仕事もうまくいかない。親やパートナー、あるいは会社の上司などから、なんらかのハラスメントを受けている人も多い。みんな、こんな悩みは私だけかもしれない、と思って電話してくるけど、同じ人がかけてきたのかな、と思うほど声色も似ていて、共通点があるんです」実際に自殺者数は増えている。警察庁の調べによると、今年8月に全国で自殺した人の数は速報値で1849人。去年同時期に比べ、246人(15.3%)増えた。増加した246人のうち186人が女性だという。では、死なずにすむためには、どうしたらいいのか。坂口さんは、その背景には経済的な問題があると感じている。「働いてもまともに生活できないとか、上司からハラスメントを受けるとか、そんな会社にいて死にたくなっているくらいなら、ソッコーで辞めて生活保護をもらってください。なんのために税金を納めているんですか。この国の生活保護は月13万円。毎日働いてそれ以下の給料しかもらえないなら、国も受ける権利を認めているってことです。最低限の生活を保障するベーシックインカムなんですよ。ところが、多くの人が借金までして自分の首を絞めている。生活保護をもらうなんて、つまんねぇヤツみたいな自意識が、みんなの中にあるんですよね。でも、それで自分の生活が安定すれば、社会に還元することもできる。僕に電話をくれたある人は、脳梗塞で倒れてから介護の仕事ができなくなったと。でも、生活保護を受けながら、近所のじいちゃん、ばあちゃんに介護のコツを教えているそうです。だから、生活保護で生活が安定している間に、自分が本当にやるべきことを見つけて、次のステージに進んでほしい」本当にやるべきこととは、「自分の魂が震えるようなこと」だと坂口さんは言う。「わかりやすく言えば、自分が心地よいと感じること。体が自然に動くことです。それを日課にしてみて、とアドバイスしています。たとえば僕の日課は、毎朝4時に起きて原稿を10枚書く。9時からはジムで1時間、汗を流す、昼は自分で作った昼食を食べながら休憩。午後からはアトリエに行って、大好きなパステル画を描く。夕方になったら、畑で野菜を収穫して。こうした日課をこなしながら、いのっちの電話を受けています。日課を継続するうち、死にたい気持ちがなくなっていく。つまり、自分の薬をつくるってことなんです。僕自身、この1年は躁鬱が一度も出なかったんです」坂口さん自身は、これらの日課が結果的に仕事に結びつき、今年に入っては書籍を2冊、アルバムもリリースするなど、特に順調だ。「坂口さんだからできるんだとか、自分にはやりたいこともない、と言う人もいます。でも、自分の魂に向き合う時間がとれたら、おのずとやるべきことが見つかるはず。今までは、人から与えられた労働に時間を奪われて、思考を停止させられていただけです。失業したり、仕事を辞めたりした人はチャンス。生活保護を受けることをためらわず、その間に魂が震えるようなことを見つけられたら、それを磨いて仕事にしちゃいましょう。僕は今、みんなに『会社をつくろう!』って、すすめているんです。だって、月給13万円よりは確実に稼げますから(笑)。そのコツも電話で教えますよ」つまり、他人にコントロールされていた人生を、自分の手に取り戻すというわけだ。「それができたら、次は徳を積むこと。人を助けることです。先日、僕、近所でケガしているハトを保護したんです。ハトが流血しているのが気持ち悪かったのか、誰も近づかない。でも、そういうときに勇気を持って、大丈夫ですかと言える人でいたいな、と。相手が人間でも動物でも同じですよね。今後、また訪れますよ、コロナ禍よりもっと大きな危機が。そんなときでも、誰かが困っていたら手助けできる人でいたい。だから僕は、無償でいのっちの電話を受け続けているんです。なぜかっていうと、それが僕自身を生かすことにもなるから。自分一人で生き残ったってつまらないでしょ。そうやって、いつか自殺者ゼロの国にする。それが僕の目標です」「女性自身」2020年10月13日号 掲載
2020年10月02日加藤勝信官房長官(64)が、9月28日の定例会見で述べた発言が波紋を呼んでいる。記者から著名人の自殺が相次いでいることで、政府の自殺対策について問われた加藤氏。今年7月以降の自殺者数が上昇傾向であることに触れ、「特に孤立することがないよう、地域共生社会の実現につながりますが、温かく寄り添いながら見守っていただけるような社会を一緒に構築して頂きたい」と発言。続けて、「周辺の方が気づけば相談窓口の活用を勧めるなど、それぞれが自殺のない社会を作っていただけるようにお願いしたい」と呼びかけた。また、政府としての対策は、相談窓口の設置に対して取り組むことのみに留めた。前政権では厚生労働大臣だった加藤氏。今年9月10日の「世界自殺予防デー」では、「生きづらさを感じている方々へ」と題したメッセージをこう発信していた。「新型コロナウイルス感染症の影響もあって、今後の生活について不安を感じておられる方も多いのではないかと思います。どうかひとりで悩みを抱え込まずに、まずはご家族やご友人、職場の同僚など、身近な人に相談してください」このように一貫して「お願い」を繰り返す加藤氏に、批判の声があがっている。《政治家自ら対策を考えるべきです。お願いするのはおかしな話》《相談窓口設置すれば自殺が止まるわけじゃありません。自殺しなくてすむような公助が必須だよ》《相談窓口の設置は大切だけど根本ではない。こちらからも、おっしゃるような社会を作っていただけるようにお願いします》厚生労働省の18年9月の資料によると、日本の自殺死亡率はフランスやアメリカなどG7のなかでもトップだ。また各紙によると、今年8月の自殺者数は合計1,849人。昨年の同時期より、246人増加したと報じられた。今年の自殺者が急増した背景には、新型コロナウィルスの影響も指摘されている。経済的困窮を抱える人や、精神的な不安定さから孤独感を感じる人が増えているという。また経済的困窮は、自殺にも大きく影響しているという。実際に「平成の大不況」といわれた98年は、企業の倒産やリストラによって失業者が急増。厚生労働省の「自殺者の推移」によると、98年の自殺者は32,863人で前年より8,400人以上増加した。加藤官房長官は「地域共生社会の実現」を挙げたが、菅義偉首相(71)は「自助・共助・公助」を政策理念に掲げている。そのため《公助でなにかできる新しい策を考えないの?》や《具体的に策を立て行動して欲しい》など、“公助”の拡充を求める声が広がっている。「政府は感染症対策として、営業や外出といった行動の自粛を国民に委ねました。救済策としては、布マスク配布や一律10万円の給付金、雇用調整助成金などの施策を打ち出しました。ですが国民からは、『実生活に見合っていない』『スムーズに手続きできない』など不満が噴出。福祉制度は生活課題を抱えた人が自ら見つけ、書類作成したうえで申請します。ですがNPO団体など支援者側から積極的に困窮者を見つけ、煩雑な手続きの手助けをするのは限界があります。また精神的に弱っている人ほど自ら情報を探し、誰かを頼ることはハードルが高くなるとも指摘されています。相談窓口の設置も大切ですが、さらに踏み込んだ施策が求められています」(全国紙記者)
2020年09月29日2020年8月現在も流行が止まらない新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)。学校や職場では、コロナウイルスに感染した人へのいじめが横行しているところが多くあるといいます。Twitterユーザーの四角い顔(@ribbon_kitten)さんは、小学1年生になる娘さんがこのニュースを見てつぶやいた言葉を投稿。「その心を忘れないで」と反響が相次いだ言葉がこちらです。「コロナだったらいじめじゃなくて心配するよね、なんでいじめになるんだろうね」コロナいじめのニュースを見た小1長女が「コロナだったらいじめじゃなくて心配するよね、なんでいじめになるんだろうね」と。本当にそうだね。どうかその心忘れないでね。— 四角い顔 (@ribbon_kitten) August 26, 2020 「いじめるのではなく心配するもの」という娘さん。その気持ちを誰もが持っていれば、いじめなど起こることはないでしょう。投稿はまたたく間に拡散され共感の声が上がっています。・いい子だ…その気持ちを忘れないでね。・本当にその通り。小1でも分かることなのに。・いじめている人はこの子を見習ってください。どれだけ感染対策をしていても、知らないうちに感染してしまっている場合があります。もしかしたら自分が感染する可能性もあるでしょう。いじめるのではなく、「大丈夫?」と心配する心を持ってほしいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年08月27日●木村花さん・三浦春馬さん報道後に通達7月18日、俳優の三浦春馬さんが自殺で亡くなったというニュースが駆け巡る中、マイナビニュースを含む報道各社に「いのち支える自殺対策推進センター」(以下、JSCP)から、「WHOの『自殺報道ガイドライン』を踏まえた報道の徹底をお願いいたします」と呼びかけるプレスリリースが届いた。メディアの端くれとして、自殺を伝える報道が極めてセンシティブなものであるということを、改めて認識する機会となった。人気俳優の突然の死というあまりに衝撃的な出来事に、多くの媒体が関連記事を質量ともに大きく報じているが、この現状について、国の指定法人として自殺対策事業を担う専門機関のJSCPはどう見ているのか。清水康之代表理事へのインタビューを通し、自殺報道のあり方を考えていきたい。○■「自殺報道ガイドライン」逸脱による懸念WHOの「自殺報道ガイドライン」には、自殺関連報道について「過度に繰り返さないこと」「自殺に用いた手段について明確に表現しないこと」「自殺が発生した現場や場所の詳細を伝えないこと」「センセーショナルな見出しを使わないこと」「写真、ビデオ映像、デジタルメディアへのリンクなどは用いないこと」という“やるべきでないこと”。さらに、「有名人の自殺を報道する際には、特に注意すること」「支援策や相談先について、正しい情報を提供すること」「日常生活のストレス要因または自殺念慮への対処法や支援を受ける方法について報道すること」「自殺と自殺対策についての正しい情報を報道すること」という“やるべきこと”が明示されている。これが策定されたのは、「自殺リスクのある方が、自殺報道を聞いたり見たりしたことで模倣自殺への誘因リスクを高めてしまうことになるということが、過去のいろいろな経験から分かってきているので、どういう報道すればいいのかというガイドラインを作ることで適切な報道を促そうと、WHOが作ったものです」(清水氏、以下同)日本では1986年、アイドル歌手の岡田有希子さんが自殺した際、ファンの後追いが相次いで社会問題となったことで知られるが、ガイドラインを逸脱した報道によって、それ以外にも、「もともと『もう死ぬしかない』と不安にかられて思い悩んでいる人が、詳細な手段を知って、背中を押されてしまうかもしれない」ということ。さらに、「家族を自殺で亡くしたご遺族が自殺報道に不意に触れることで、過去のつらい経験を急に思い返すことになったり、亡くなった手段まで報じられれば、ご自身がご遺体を発見したときの記憶を呼び覚まされたりして、心理的に不安定になりかねない」という懸念もあるという。○■『バンキシャ!』の報じ方に評価JSCPから報道各社への呼びかけは、5月23日にリアリティ番組『テラスハウス』に出演していたプロレスラー・木村花さんの死亡が報じられた翌24日にも行われたが、その2カ月後の三浦春馬さんの第一報では、多くのメディアが自殺の「手段」を報じていた。「木村花さんの時にかなり大々的に報じられていたので、その時も速やかに呼びかけを出しましたが、三浦春馬さんの場合はさらに大きく扱われるだろうと想定できたので、とにかく急いで対応しようと、その日のうちに文書を出しました」と各社に配信。メールでのプレスリリース送信に加え、Twitterアカウントを持っている番組にはJSCPのアカウントからメンションを送り、約200の報道機関・番組・ソーシャルメディア運営事業者などに通達した。その結果からか、詳細な状況や手段を伝える媒体は徐々に減り、テレビのニュース番組では、各局でこの話題を報じる最後に、悩んでいる人のための相談窓口を紹介するようになった。それにあたって問い合わせをしてくる番組が、JSCPに何件もあったという。特に、死亡翌日に放送された『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ)については、「手段を報じていないのはもちろんのこと、『自殺』についても、事務所からの発表がないことを踏まえてか、あえてその言葉自体は使っていなかったように思います。おどろおどろしいBGMも使うことなく、事実に基づいて静かに淡々と報じる中で、相談先も当然のように紹介していました。こういう報道もメディアはできるんだなと感じました」と評価している。●連日多数続く「追悼報道」に問題は?有名人の自殺が起こると、知人や関係者が故人を偲ぶ追悼コメントを出すことが多いが、そのたびに取り上げてニュースにしていくと、結果として自殺に関連する報道が連日、多数配信されることになる。我々ネットニュースに見られがちなこの状況については、どう捉えているのか。「まず1つは、ガイドラインにはそこまでのことについては書かれていないということ。より正確に言えば、『自殺により遺された家族や友人にインタビューをするときは、慎重を期すること』とはありますが、それは自殺自体についてであって、生前を偲ぶような内容を指しているわけではありません。我々が身近な人を亡くした後にも“喪に服す”という期間がありますよね。そういう時間は大事なので、亡くなった人の生前の活躍とか存在について話をするというのは、私はあってしかるべきではないかと思います。ただ、そういう報道がどんどん続いて、いつまで経っても過去のことにできないように、過度に煽(あお)り続けるような追悼的な報道というのは、やはり抑制的であるべきだとも思います」こうしたケースも含め、どこまで報じるか・報じないかというのは、メディア自身がその都度判断していく問題だ。「自殺報道の第一報もそうなんですが、何をどう報道すべきかについて葛藤する中で、それぞれのメディアが報道すべきだと思っています。ガイドラインには、現場や場所を伝えないこと、自殺の手段を報じないことなどが書かれていますが、例えば学校側が子供のいじめを否定しているときに、真実を伝えるために遺書の文面を出すということもあると思います。そこは、報道の意義と社会的な意義というものがある一方で、自殺リスクを高める危険性との狭間で葛藤して発信していくことが、あるべき姿だと思っています。その葛藤がなく、視聴者や読者の関心という基準のみで自殺報道をしてきたメディアが多いように思うので」○■木村花さんから三浦春馬さんの事例で起きた変化2001年にNHKの報道ディレクターとして自殺報道に関わってから、この問題を見つめてきた清水氏。その当初から比べると、2006年に自殺対策基本法が制定されたことをきっかけにメディアの意識も変わっていき、日本の自殺報道は大きく改善されているという。また、木村花さんと三浦春馬さんの事例を比べると、「メディアの側にいる人から『適切な報道がなされていないのではないか』という検証が行われるようになってきたと思いますし、Twitterでは一般の方が『これはガイドライン違反じゃないか』という指摘が増えたようにも感じました」と、この2カ月の間でも自殺報道をめぐる認識に変化があった。NHKのアナウンス室では、自殺報道について勉強し直すために、清水氏を講師に招いて研修を行うとのことだ。●今後はメディア関係者との勉強会も構想JSCPは、法律に基づいて国として自殺対策を推進する組織として、今年4月1日に厚生労働大臣指定法人として発足したばかり。自殺対策を策定する地方自治体への支援や研修、また自殺や自殺対策に関する様々な調査研究などを事業としている。自治体支援などはこれまで、清水氏が代表を務める「自殺対策支援センターライフリンク」という民間のNPO法人が主に担っていたため、「国の組織が業務として行うようになったのは、大きな一歩です」と語る。今後の活動については、「万が一、有名人の方がまた急逝することがあれば、今回のようにメディアへの呼びかけを行うことになると思いますが、毎回呼びかけを行わなくていいような状況にできるよう、新型コロナが落ち着いたらメディアの関係者を集めた勉強会もやっていきたいと考えています」と構想。自殺報道の先進国であるオーストラリアでは、プレス協会がWHOのガイドラインを踏まえた独自のガイドラインを作成しているそうで、「日本でもどういったメディア独自のガイドラインが作れるのか。それは理想論だけを掲げても実際に運用されないと意味がないので、現実と理想の狭間の中で、ギリギリがどこなのかというところを、メディアの方たちと一緒に議論して、各社がガイドラインを作る支援を進めていければ」と話している。悩んでいる方の相談窓口があります。下記をご覧ください。・電話:よりそいホットライン・SNS:生きづらびっと・いのちと暮らしの相談ナビ(相談窓口検索サイト)●清水康之1972年生まれ、東京都出身。国際基督教大学を卒業後、97年にNHK入局。01年に『クローズアップ現代』で、自殺により親を亡くした子供たちを1年がかりで取材したのをきっかけに、自殺対策などについて取材を続けるが、推進役のいない日本の対策に限界を感じて04年に退局。同年、NPO法人自殺対策支援センターライフリンクを設立、09年「自殺対策緊急戦略チーム」メンバーとして内閣府参与に就任(11年まで)、19年一般社団法人いのち支える自殺対策推進センターを設立し、代表理事に就任。
2020年08月10日俳優の三浦春馬さんが死去したと、日本テレビやTBS、フジテレビが18日、テロップで速報した。自殺とみられている。30歳だった。9月スタートのTBS系火曜ドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』(毎週火曜22:00~)への出演が14日に発表されたばかり。テロップでは、「俳優の三浦春馬さん(30)が死亡自殺とみられる」などと伝えられた。SNS上では「三浦春馬さん、、嘘でしょ…」「信じたくない…」「信じられません」「信じたくないし信じられない」「衝撃的すぎる…」「衝撃過ぎて受け入れられない」「ずっと涙が止まらないです」「嘘だと言ってください」と衝撃と悲しみの声が上がっている。
2020年07月18日Instagramで大人気のゆっぺさんの記事をご紹介します。■前回のあらすじついに、いじめていた張本人・ジャー子ちゃんのママに、いじめについて伝えることにしました。「うちの子は悪くないっ!」「子どもの揉めごとには関わりたくない」「優しいお母さんのイメージが大事」ママたちの反応はいろいろでした。
2020年06月16日Instagramで大人気のゆっぺさんの記事をご紹介します。■前回のあらすじクラスで起きているいじめについて「多少のじゃれあい」「クラスは仲良し」と話す先生。噂通り、「自己保身」が大事な先生であることが分かりました。義務教育中は良い先生ばかりでしたが、このときの担任とは相性が悪かったです。先生も人間ですから、親身になって聞いてくれる先生もいれば、自己保身に走る先生もいると思います。先生が守ってくれないのなら、自分が守るしかない!そしてタビノちゃんママの返事は……次へ続きます。6/15(月)16時公開予定!\人気作家の動画もぜひご覧くださ い!/ 母ちゃ んTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年06月14日Instagramで大人気のゆっぺさんの記事をご紹介します。■前回のあらすじいじめのことを公にしてもいいと答えてくれた長女。早速学校に連絡し、担任の先生にいじめの件を相談してみたら……噂通りの対応…。本当にいろんな先生がいる…と驚きましたが、納得がいかなかった私は先生に抗議することに…!次へ続きます。6/14(日)16時公開予定!\人気作家の動画もぜひご覧くださ い!/ 母ちゃ んTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年06月13日Instagramで大人気のゆっぺさんの記事をご紹介します。■前回のあらすじ娘がいじめられていることを知っていても、ママ友ともめたくないと我慢させることを選んだタビノちゃんママ。クラス替えを待つという話ですが……子どもが同い年なだけで、無理に仲良くする必要もないと思います。それでもママ同士の集まりでは、波風立てずに陰口いわれず過ごしたい気持ちもわかります。ただ私は派閥にも属さないし 波風立ててでも子どもは守るべきだと思っています。次へ続きます。6/11(木)16時公開予定!\人気作家の動画もぜひご覧くださ い!/ 母ちゃ んTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年06月10日Instagramで大人気のゆっぺさんの記事をご紹介します。■前回のあらすじ娘がいじめられていることを知っていたというタビノちゃんママ。でも、いじめの張本人ジャー子ちゃんのママとは「もめたくない」といいます……こういうとき、親はどうするか? タビノちゃんママは、我慢させることを選びました。次へ続きます。6/10(水)16時公開予定!\人気作家の動画もぜひご覧くださ い!/ 母ちゃ んTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年06月09日学校で起こるいじめは、被害者生徒の心身を深く傷付ける重大な問題。しかし、例え学校が問題解決に積極的であっても、さまざまな要因が重なって簡単には解決しないこともあります。3児の母親である、きむおかん(kimukimuokan)さんは、長男がいじめに遭ったエピソードをInstagramに公開。重度の牛乳アレルギーである長男は、中学2年生の時に学校でクラスメイトからゾッとする言葉を浴びせられて…。『ぼくが学校を捨てようと思った理由』※『画像を見る』をクリック後、右の矢印を押して続きのページをご覧ください。長男に対して失言を謝罪したものの、まったく反省をしていなかったクラスメイト。長男に粘着し、明確にいじめのターゲットにしてしまいました。もしかしたらアレルギーの認識が甘く、「冗談が大事になった」という逆恨みもあったのかもしれません。それから不登校になった長男は、『適応指導教室』に通いながら復学を目指すことに。なぜなら、教室にはいじめの加害者だけでなく、長男のことを想ってくれる友達もいたからなのでした。この後、転校か復学か心が揺れ動く出来事もありましたが、多くの人に支えられた長男は復学を希望。中学3年生となり、塾の宿題と学校の宿題に手こずりながらも日々を過ごしています。ドラマのように何事もすんなりとは解決せず、終わりの見えない苦しみに心折れるような思いをしている人もいるかもしれません。ですが、一歩ずつ前進していけば、いつかきっと出口が見えてくるでしょう。[文・構成/grape編集部]
2020年05月23日教員による教員への“いじめ問題”が発覚した神戸市立東須磨小学校。各メディアによると同校は10月16日、保護者向けに説明会を開催。給食でカレーを提供することを一時中止すると発表した。加害教員が被害教員に対し、激辛カレーを強制的に食べさせられる動画が話題となったこの問題。ショックを受けたであろう児童たちへの対応策としているという。Twitterでは「カレー中止」について賛否が分かれている。賛成する声は、こう理解を示している。《俺が生徒なら給食でカレーが出ると事件を思い出して嫌だし、小学生だから悪ふざけをする可能性もあるし、中止の措置は間違ってないと思うけどな》《児童がカレーで例の動画を連想して気分が悪くなってしまう子が複数人いたからってテレビで言ってたので一概にバカバカしい対応だとは思わない》《子どもってストレスに触れると、弱る方向にいかずに、急に粗暴になったりして対応しようとする子もいるから、とりあえずカレーを出さないのはすべての生徒に対して当たり前の対応だと思うよ。繊細さって発露の仕方が違う》いっぽう「食育」や「教育」という観点から、こんな否定的な声が上がっている。《給食は単に食事ということでなく食育。だからこそカレーを排除ではなく美味しく素晴らしいことを食を通して伝え、悪いのはあの暴力的行為であることを伝えるべきで》《小学校の給食にカレーが出るのは「食育」。それをやめてしまうのは「オトナの一方的な勝手都合」。何が一番「ためにならないか」を実践してどうするよ》《給食のカレー中止問題、給食は子どもたちにとってただの腹を満たす食事ではなく食育的な側面もあると思うんだ とことん教育って意識が低い学校に思える》そんななか、全国のインド料理屋からは「カレーに罪はない」といった声が上がっている。17日、静岡県にあるインド料理屋はTwitterで《給食のカレーに罪はありません》とつづり、従業員と思しき4名が笑顔で手を合わせる写真をアップ。すると1日たらずで5.2万件のリツイートと15.2万件もの“いいね”を記録した。また他のインド料理屋からも《給食のカレーを助けてあげてください》《給食のカレーに罪はありません》《給食のカレーは許してあげてください》との声が上がっている。さらにハッシュタグ「#カレーに罪はない」がトレンド入りを果たし、《カレーに罪はない。軽い冤罪》《なかば強引に共犯にされたカレーさんですら辞めるのに教諭たちはなに自宅療養してんの?》とカレーを擁護する声が相次いでいる。
2019年10月18日神戸市立東須磨小学校の教員による教員への“いじめ問題”について、加害教員4人それぞれの謝罪コメントが10月16日に公開された。しかし、主犯格とされる女性教員のコメントに非難の声が止まない。神戸新聞によると30代男性教員の3人はそれぞれのコメントで「ここまで被害教員を大切に育ててこられたご家族の皆さま、このたびはこのようなあってはならない事態を引き起こしてしまい、大変申し訳ありません」「東須磨小の子どもたちや保護者の皆さんには、申し訳ない気持ちです」「東須磨小の子どもたちは、素直な明るい子どもたちなので、そこを伸ばしてほしいと願っています。ただ、私の行為はその成長の邪魔をしてしまったと思っています」などと被害を受けた教員や同校の子供達に向けて謝罪や反省の意をつづっている。いっぽう主犯格とされる40代女性教員はコメントでまず「子どもたちに対しては、こんな形になって申し訳ないです。子どもたちを精いっぱい愛してきたつもりですが、他の職員を傷つけることになり、子どもたちの前に出られなくなり、申し訳ありません」と切り出した。そして「被害教員に対しては、ただ申し訳ないというしかありません」とつづりながらも、こう明かした。「本当にそれまでは、被害教員には自分の思いがあって接していたつもりです。自分の行動が間違っていることに気付かず、彼が苦しんでいる姿を見ることは、かわいがってきただけに本当につらいです」そして、「どうなっているのかと、ずっと思っています」と結んでいる。その謝罪の順番や内容、「可愛がってきた」などの文言がTwitterで注目を集め「女性教員」がトレンド入り。そして、非難の声が殺到している。《40代女性教員の「かわいがってきただけに」という件が恐いな。DVとかする人の発言に似てる》《かわいがってたのに苦しんでてつらいみたいな事言っててまるで他人事だし。誰のせいで苦しんでるのか理解できてなさそう》《というか女性教員謝ってないな……ひたすら「私なりにかわいがったつもりだったけど違ったのね」しか言ってないな》《私が被害者なら、この40代女性加害者には「いえ。もう勝手に私のことを想うことも止めて下さい。念を送られてるようで怖いです。」って言うと思う》10日の神戸新聞によると被害教員は子供達に「いつか、みんなの前でまた元気になった姿を必ず見せに行きます。その日を夢見て先生も頑張ります」とつづり、保護者たちには「僕が作った学級通信や子供への手紙を宝物だと言ってくださった経験が今の僕の宝物です」「たくさんご心配やご迷惑をお掛けしてすみません」とのメッセージを送ったという。
2019年10月17日いじめやいじめによる自殺が後を絶たない。被害者側が「学校が対応してくれなかった」と訴える姿もよく目にする。そんななか「いじめ保険」が登場し、話題を呼んでいる。そこで、経済ジャーナリストの荻原博子さんが「いじめ保険」について解説してくれた――。■弁護士に依頼する費用が補償される「いじめ保険」いじめ保険は、いじめが起きた際、弁護士に相談し介入してもらうことを前提に、弁護士費用の一部を補償する保険です。いじめが起きたら即、保険金がおりる、というものではありません。今年5月にエール少額短期保険から発売され、正式名称は「弁護士保険コモン」といいます。どんなものなのか、見ていきましょう。補償は大きく分けて2種類です。1つ目は「法律相談料」の実費補償です。いじめが起きた際、弁護士に相談するには、相談料がかかります。相談料は弁護士によりますが、30分ごとに5,000円かかるのが一般的。その費用が保険でまかなえます(事案ごとに上限あり)。また、誰に相談していいのかわからない方は「弁護士検索サポート」を利用し、3,000人の登録弁護士の中から、トラブルに見合った弁護士を選ぶこともできます。2つ目は「法務費用」の補償です。弁護士に介入を依頼すると、着手金や手数料・日当などの法務費用が必要です。弁護士保険コモンでは最大70%を補償します。また、いじめなど子どもの問題だけでなく、ご近所トラブルや職場でのパワハラやセクハラなど契約者のトラブルもカバーできます。保険料は、補償額に応じて変わります。弁護士保険コモンは月2,640円〜で、補償額の低い「弁護士保険コモンライト」なら月1,180円。保険は1年契約で、自動車保険のような等級制です。前年に保険を使わなければ、翌年は等級が上がり、保険料が安くなります。いじめは人ごとではなく、「子どものために」と検討する方もいるでしょう。ですが、3つの注意点もよく確認してください。【1】加入前から続くいじめは対象外現在すでにいじめを受けている方は、加入できない場合も。加入できたとしても、加入前に始まったいじめは補償されません。【2】加入から3カ月は待機期間待機期間中にいじめが始まっても、補償の対象外です。【3】補償は弁護士費用全額ではない弁護士保険コモンで補償される法務費用は最大70%。残り30%は自腹ですし、弁護士の交通費など補償に含まれない費用もあります。最後に、こうした保険以外にも、弁護士に無料で相談できる方法があることを知っておきましょう。自治体では、定期的に法律相談を実施しています。国は「法テラス」を設置し、無料相談や弁護士費用の立て替えなども行っています。さらに「弁護士ドットコム」という法律相談サイトでも、無料のメール相談や弁護士検索などができます。いじめは深刻な問題です。家庭や学校の対応だけで解決できない場合は、弁護士に頼るという選択肢があることを覚えておいてください。
2019年09月13日いじめに遭い、不登校になる子どもたち。なかには自ら命を絶ってしまう子も……。私たち大人には何ができるのだろう?中川翔子(34)が実体験を踏まえて語る。「『死ぬんじゃねーぞ!!』は私がライブ中にも叫ぶメッセージ。いじめに遭い、私と同じような思いをしている子どもたちに、“どうか生き延びて”と伝えたくて」そんな願いを込め、中川翔子が自身のいじめ体験を文章とイラストでつづった『「死ぬんじゃねーぞ!!」いじめられている君はゼッタイ悪くない』(文藝春秋)がベストセラーとなっている。子どものころからマンガやアニメ、ゲームが好きだった中川だが、私立中学に入学直後から、1人で絵を描いていることで「キモい」「オタク」とレッテルを貼られ、いじめが始まった。「誰からも話しかけられず孤立して、5分、10分の休み時間をどう過ごしていいか、わからなかった」絶えず誰かに悪口を言われ笑われている気がして、吐き気をこらえながらも、何とか学校へ通う日々。「週末に、母と一緒にマンガを読んでダラッと過ごしたり笑ったりしているときが救いでした」大人はよく「つらいのは今だけ」「卒業したら楽になる」と、助け船のつもりで言葉にするが……。「いじめで苦しんでいる子どもの耳には入りません。私は、死にたくなるくらいなら、学校には行かなくていいと思う。不登校は“逃げる”ことじゃない。自分の人生に合う道を探すことなんです」中川の母は娘のために、通信制高校を見つけてきた。「通学も自分のペースでいい。ひきこもりの人やヤンキーもいる。世代もさまざま。いろんな人がいて、それぞれよかった」教室で絵を描いていると「めっちゃうまいじゃん。Ayu(浜崎あゆみ)の絵を描いて」と、声をかけられたことも。「うれしかった。その同級生とは今でも友達です。母が違う選択肢を示し、味方でいてくれた。これが何よりサポートになりました」中川の母は、毎年貯金をはたいて、旅行にも連れていってくれた。「小学校3年のときに父が亡くなってからは、母が1人で働いて育ててくれました。決して裕福ではないなか、16歳のときには、フロリダのディズニーワールドへ連れていってくれて……。それから10年後、ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』(’11年公開)で、私がラプンツェルの声を担当したときは、母も大喜びしてくれました。『生きててよかった〜』と思いましたね」そう思ったのには理由がある。「じつは17歳のとき、『死にたい』という衝撃が襲ってきて、リストカットしてしまったんです。母は『バカ!なんでこんなことするのよ』と、涙を流しながら私を叱りました。父が亡くなったとき以来、初めて見た母の涙……。今も忘れられません」その後、再び「死にたい衝動」に襲われたという中川。そのときは飼っていた猫が甘えてきて、さすっているうちに収まったという。「『死にたい衝動』が起きたときは、まずいったん寝て、好きなものを食べたり、好きなことをしたりして、気持ちをそらしてほしい。それを繰り返して、少しずつ毎日を生き延びてほしいです」好きなことをする――中川の場合はマンガ、アニメ、ゲームと、“明るい遺書”のつもりで始めたブログだった。「“好きなこと縛り”で発信していたら、そこに共感の声が届くようになり、自分の居場所になって、夢や未来をつくり出す場所にもなっていきました。私がそうだったように、つらい時代は『未来の種を見つける“さなぎの時間”』。いじめで苦しんでいる子どもには、そう伝えたい。お母さんには、そんな子どもに“隣って”あげてほしいんです」“隣る人”とは、絶妙な距離感で子どもを見守り、寄り添い続ける人。ある児童養護施設の保育士と子どもを描いた映画のタイトルだったという。「ただ隣に、そばにいる人。でも、いじめで傷ついた子どもの絶対的な味方。いじめはなくならないかもしれない。でもいじめで亡くなる子は、なくしたい。そのためにも“隣ってくれる”大人が必要なんです」最後に、10代の自分に今、かけたい言葉を聞いてみると。「大丈夫。生きているといいことあって、幸せを感じられる。つらい日々も上書きできる。30代、友達もいるよ、約束する!」いつも“隣って”くれた母にも「ありがとう」と伝えたい――そう笑顔で答えた。
2019年09月09日「『死ぬんじゃねーぞ!!』は私がライブ中にも叫ぶメッセージ。いじめに遭い、私と同じような思いをしている子どもたちに、“どうか生き延びて”と伝えたくて」そんな願いを込め、中川翔子(34)が自身のいじめ体験を文章とイラストでつづった『「死ぬんじゃねーぞ!!」いじめられている君はゼッタイ悪くない』(文藝春秋)がベストセラーとなっている。子どものころからマンガやアニメ、ゲームが好きだった中川だが、私立中学に入学直後から、1人で絵を描いていることで「キモい」「オタク」とレッテルを貼られ、いじめが始まった。「誰からも話しかけられず孤立して、5分、10分の休み時間をどう過ごしていいか、わからなかった」絶えず誰かに悪口を言われ笑われている気がして、吐き気をこらえながらも、何とか学校へ通う日々。「週末に、母と一緒にマンガを読んでダラッと過ごしたり笑ったりしているときが救いでした」だがある日、中川の心をさらに追い込む事件が起こる。「下校しようとしたら、私の靴箱が不自然にへこんでいたんです。ショックでした。何日かして犯人らしき子がクスクス笑っているのを見て、『泣き寝入りはイヤ』と、その子の靴箱をへこませました」すると翌日には、中川の靴箱がさらにボコボコにされていた。「自分が殴られたかのように傷つきました。そしてとうとうある日、靴箱から靴がなくなって。そんな“べたないじめ”に自分が遭うなんて認めたくない。でも靴はない。パニックになって必死で捜したけど見つからなかった」靴がないと帰宅できない。もう先生に言うしかなかった。「靴が盗まれるまでのいきさつを説明しているうちに、悔しさと悲しさで涙が止まらなくなって、先生は『じゃあこれを履いて帰りなさい』と、新品のローファーを手渡してくれました」これでいじめっ子に先生が注意してくれるかもしれない。そう思ったのもつかの間、その先生に職員室に呼ばれ、こう告げられた。「『中川、こないだのローファー代、早く払ってくれないかな』と。意味がまったくわからない。『盗まれた被害者がなんで?加害者が払うべきじゃないですか!』」すると先生は「そうかもしれないけど、ローファーは学校のものだからお金を払ってもらわないと困る」と答えたという。「先生が気にしているのは、いじめじゃなくて経費だ。私へのいじめも、見て見ぬふりをしている。もう、ダメ。大人も信用できない。みんな、大嫌い……。1人で耐えてきた私の心が壊れる“とどめの一撃”でした」帰宅して「学校に行きたくない」と部屋に鍵をかけてこもった中川。「義務教育だし、卒業もあと少しだし、行きなさい!」という母と、大ゲンカになったと振り返る。「母は私の部屋のドアを蹴破って、入ってきました(笑)。今回の本の原稿を読んだ母は『こんなに悩んでいたなんて知らなかった。知っていたら学校に文句を言いにいっていたのに』と」大人はよく「つらいのは今だけ」「卒業したら楽になる」と、助け船のつもりで言葉にするが……。「いじめで苦しんでいる子どもの耳には入りません。私は、死にたくなるくらいなら、学校には行かなくていいと思う。不登校は“逃げる”ことじゃない。自分の人生に合う道を探すことなんです」
2019年09月09日子どもが成長するに従い、子どもたちだけの社会が形成されていきます。そういったなかで、残念ながら時としていじめが起きてしまうことも。わが子には被害者にも加害者にもなってほしくないいじめ問題。今回はパパやママたちの体験談をもとに、親にできることを考えてみます。■3割以上が「いじめの被害者になったことがある」アンケートで、子どもがいじめに巻き込まれたことがあるかどうか聞いたところ、「被害者になったことがある」と答えた人が3割を超えて、もっとも多い結果となりました。また、「両方ある」、「傍観者または加害者になったことがある」とあわせると47.5%となり、約半数の親が子どもの何らかのいじめを経験したことがあるようです。Q.子どもがいじめに巻き込まれたことある?いじめの被害者になったことがある 32.8%ない 29.8%わからない 20.6%両方ある 7.2%傍観者になったことがある 4.1%いじめの加害者になったことがある 3.4%その他 2.2%■幼稚園や学校で…いじめの実態全体の3割以上が「いじめの被害を受けたことがある」と回答したアンケートには、具体的ないじめのエピソードがたくさん集まっていました。まずは、どのようないじめが起きているのか見ていきます。「小さい頃から仲良く遊んでいたお友だちが、幼稚園に入った途端にグループでうちの子をたたいているのを見たときは凍りつきました。その後幼稚園に行きたくないと言うようになり、夫が相手の家に話をしに行ったら、『いじめられる方が悪い』とピシャリ」(滋賀県 40代女性)「2年生のときに6年生にいじめられていました。学校に相談に行き、なるべく先生や支援員さんがいてくれる環境で対処してくれました。今年になって、息子は1年生をいじめています。やめるように言ってもなかなかやめません。今はどうしたら止められるのか試行錯誤しているところです」(静岡県 30代女性)「4月に小学校に入学したばかりですが、さっそくいじめのターゲットにされてしまいました。最初は様子見していましたが、階段で押されたり足を後ろから踏まれたり危険を伴ってきたので、担任に話していまは解決済みです。低学年でもいじめがあるという現実に驚がくしました」(三重県 40代女性)「娘が高校1年の時、部活でいじめにあいました。先輩や同級生から暴言、目配せして笑われる、仲間外れにされる。先生に相談しても『弱いおまえが悪いんや』って怒鳴られた。ようやく退部できて落ち着いたが、我が子がいじめにあうなど考えてもいなかったし、私が進めてしまった高校だったので責任を感じた」(埼玉県 40代女性)そのほかにも、「小学2年でいじめを受けた息子は精神的にダメージを受け、中学生になったいまでも通院治療中。心の傷は長期の戦い」とか、「子どもが『悪口ノート』を作られた」など、つらいいじめの告白が集まっていました。幼稚園や小学校低学年でもいじめがあるとは聞いていましたが、現実的にそこまでいじめの低年齢化が進んでいるのかと驚きです。また、いじめの連鎖やいじめの後も続く心のケアについて訴える声もあり、いじめの深刻さがより身近に伝わってきます。■いじめと遊びの境目とはいじめ問題の難しいところは、何をもって「いじめ」とするかというところ。コメントでも、その難しさについての悩みの声が寄せられていました。「いじめといじりは紙一重。長男はすごく体が小さかったので、担いで女子トイレや更衣室に投げ込まれたりして、先生からは『いじられキャラです』と説明されました。しかし家では、『つらい』と泣いてました」(大阪府 40代女性)「小3の息子が、よく消しゴムを粉々にされたり、鉛筆を折られたり、ノートや筆箱に落書きされたりして帰ってきます。相手はふざけてやっているのか、いじめや嫌がらせの分類なのか、難しいところ」(福島県 30代女性)「いじめまで発展してはいませんが、小3の息子がちょくちょく同じ子からちょっかいをかけられているみたいです」(岩手県 30代女性)「いじられキャラ」や「嫌がらせ」、「ちょっかい」などというキーワードからは、「いじめ」との明確な違いを見つけることの難しさを実感させられます。また、している方とされている方との間に、意識の違いが生じている場合もありそうで、「いじめ」の判定が簡単ではないことがよくわかります。■勇気ある行動に出る子どもたち親たちから寄せられたエピソードのなかには、いじめをみずから解決したり、仲裁したりという子どもたちの勇気ある行動がいくつも集まっていました。「中2の息子は平和主義で、いわゆる『いじめ』を嫌います。性格的にも、男女を問わず嫌がらせを受けている友人を無視することができず、『やめとけ!』と言えるような子です。親としては、『ターゲットが息子に向けられるのでは?』と心配もしましたが、『放っておけばいいから! オレは大丈夫!』と、強く逞しい内心を聞き安堵(あんど)しました」(広島県 40代女性)「いじめられている子、いじめている子、分け隔てなく仲良くしていたら 『あいつと仲良くするんだったら仲間はずれにする』と言われた。無視されたりしながら、それでも『どんな子でも差別したくない』と、どちらとも変わらず接することをやめなかった」(北海道 30代女性)「小学生のときに、『1つ解決しても、また違う子からいじめにあう』と言ってきたことがありました。その場で相手に、『なんでそんなことするのか聞いてみなさい』と言ったら、娘はそのとおりに加害者の子に直接聞いてこれまで解決してきました。いまでは、誰かがいじめていたら『そんなことはしちゃいけない!』と言える子になりました」(茨城県 30代女性)大人でもなかなかできないような勇気ある行動の数々に、子どもたちの持つ力の大きさを感じます。ただいじめの仲裁に入ることでみずからが標的になってしまうこともあるため、親としてはどのように伝えればいいのか、本当に実行して大丈夫なのか悩みどころではあります。でも子どもたちが勇気を持ってみずから起こした勇気ある行動には称賛を送ってあげたいですよね。■加害者がわずか「3.4%」に疑問の声もアンケートによると、「いじめの加害者になったことがある」のはわずか3.4%。いじめは1対多数となることが多いことが考えられ、本来は被害者の数よりも多くなるはず。この結果からはどのようなことが読み解けるのでしょうか。「被害者率が高いが、加害者側はただ知らないだけなんじゃないかって思うほど、子どもの世界を親は知らないものです」(滋賀県 30代女性)「加害者が少ないことにビックリ。わが子が学校でどうなのか、親子での話し合いをしてる家庭が少ないのかなって感じました」(茨城県 40代女性)「加害者にも被害者にもなってもらいたくないし、いままでもいじめはないとは思う。でも本当に『ない』とは言いきれない。他人がさ細なことだと感じるようなことでも当事者が『いじめ』だと受け止めれば、それは『いじめ』。『ない』と自信を持って答えている方々、大丈夫ですか?」(神奈川県 40代女性)たしかに、被害者だけではなく、子どもが「いじめの加害者になっている」ことにも、親としては気づきにくい現状があるかもしれません。アンケートでも「わからない」と答えた人が2割以上いることから、子どもたちのなかで、どのようなやり取りがあったのか、どんな関係性なのか、すべてを把握するのは至難の業です。筆者の小学1年生の長男も、最近友だちと帰宅中にもう一人の友だちを走って置き去りにしてきたことがありました。本人が帰宅後、「逃げてきた!」とうれしそうに言ってきたことで発覚。親同士も仲が良かったのですぐに謝罪して事なきを得ましたが、悪気のなかった長男の態度に驚き、反省させられました。その後、あらためて「なぜしてはいけないのか」「されたらどんな気持ちになるか」について、親子で話し合い、長男自身も涙目になって反省しましたが、「いじめの加害者」と相手には映った可能性もあった出来事でした。こうしたことは日常で頻繁に起こっているのかもしれません。そうだとすると、だれもがいじめの被害者にも加害者にもなりえるといえそうです。ではそんなとき、親としてはどのようなことができるのでしょうか。■子どもが加害者にならないためにいじめの加害者にどうしてなってしまうのでしょうか?「家では良い子の親こそ、学校ではおとなしい下級生に対して弱い者いじめをしているのに、『わが子は優等生だ』と思っている気がする。圧力を親からかけられてる子どもは外で弱い者に圧力をかけるのでは? ある意味子どもも犠牲者」(三重県 40代女性)「いじめをしてしまう子は、家庭で精神的な問題があるのだと思う。発見した場合は、いじめる側の子の心の問題も見つけてあげないと、ずっと変わらないのではないかと思います」(三重県 30代女性)たとえば家庭や習い事、そして学校などで、別の問題を抱え、そのストレスによっていじめを始めてしまう…、コメントにもあるように、こういったストレスなどがいじめる側が抱えている可能性はあるかもしれません。でもだからと言って、いじめはけっして許される行為ではありません。ただ家庭の対応が無力だとも思いたくない。もし家庭でそのストレスを少しでも受け止められれば、いじめの加害者が一人でも減らせるのではないか? そう信じたいものです。それでは、そのとき親は子どもにどのようなメッセージを伝えればいいのでしょうか。「『やられたらやり返せ』という教育はダメだと思う。人にやられて嫌だったことは誰かに対してもやっちゃいけないと教えるべき。我慢できないストレスを受けたら、やり返す以外の対処法を教えるべき」(千葉県 30代女性)「相手が嫌だと思ったらその相手にはそれをしないことを心がけることだと思います。言葉や行動で誰しも相手を陥れることがあることを、大人も子どももしっかり認識すべきだと思います」(神奈川県 30代女性)「どんな場合でも、大勢対一人は卑怯(ひきょう)。大勢で一人をいじめるのは絶対あってはならないことだと、親は厳しく教えていかなきゃいけないと思います」(佐賀県 40代女性)たしかに、「相手が嫌がること」を想像できたなら、「相手が嫌がることをしない」と子どもたちが立ち止まって考えられるかもしれません。さらに、あたり前のことではありますが、「大勢対一人」という構図は絶対にダメだということを伝え続けることも重要なポイントになりそうです。■子どもをいじめの被害者にさせない最後に、子どもがいじめの被害者にならないためにすべきこと、また、いじめの被害者になってしまったら親としてどう対処すればいいか、考えてみたいと思います。●子どもの出すSOSを見逃さない「いじめの被害者になったとき、子どもの目に覇気を感じなかったので問いかけました。自分から言えない子どもが多いので、『わが子は大丈夫』じゃなく、基本的に信じるべきですが、疑うべきでもあります」(徳島県 40代男性)「何でも話しやすいように小言はぐっと我慢して、子どもの学校の話を聞いてます。子どもも自分からいじめの話をしたくないんですよね。ふさぎ込んでたり、変なテンションだったりしないか、いつも気にかけます」(東京都 40代女性)●子どもに寄り添い守ってあげる「いじめまでとは言わないけれど、仲良くしていた子とギクシャクしていた。大切にしていたお友だちだったので、メンタルが心配でしたが、できるだけ寄り添って話を聞いてあげました」(岩手県 40代女性)「息子が幼稚園の頃、毎日のように意地悪されていた。幼稚園も学校も、先生がいるとは言え、大人の目が届きにくい子どもたちだけの社会。自分の子どもの声を拾い、子どもを守るのは自分しかいないのだと親は認識すべきでしょうね」(東京都 50代女性)●子どもを見守る「息子が一度いじめられてると話してきました。びっくりしましたが、本人は『自分で解決する!』と勇気ある一言。息子には『どうしてもうまくいかないときは相談してね』と伝えました。今では人の気持ちをくみとれる優しい息子になっています」(石川県 40代女性)●相手や学校に相談して連携する「深刻なからかいではなくふざけ合いの延長みたいな感じでしたが、どうしても許せないことは、話を聞いた上で相手の子に話をしました。学校の先生には恵まれたので、よく相談もして、学校、家庭、本人の連携で問題は乗り切っていたと思います」(山梨県 50代女性)●学校をやめることも視野に入れる「いじめられている友だちを助けて娘が標的に。下駄箱の上履きに画びょう、クラスに机がない、物がなくなるなど散々でした…。その後、学校を転校しました」(千葉県 50代女性)ここまで、子どものいじめについて、加害者、被害者どちらにもならないための方法について考えてきました。最後にこのようなコメントも紹介したいと思います。「いじめに関わらない人間なんていないと思うんです。見て見ぬふりもいじめだと思います。いじめられてつらい思いをしても、今度はいじめる側。大人になってもいじめはなくなりません。もっと相手を思いやる気持ちを持たないといけないですよね」(福島県 40代女性)「いじめがニュースになる度に、子どもに『あなたはどう?』といじめについての話し合いをして『傍観者になるな』って言っています」(茨城県 40代女性)もしかしたら、「傍観者になる」人たちが一番多いのかもしれませんね。いじめられるのが怖くて、見て見ぬふりをしてしまうということは、親の私たちにも身に覚えがある人は多いでしょう。いじめていた子が、次の日にはいじめられる側になるかもしれない。どんなときにも、「相手を思いやる気持ち」が必要だと感じます。「あなたは大切な存在」と親が子どもに伝え、子ども自身もそう思えたら、自分のことも相手のことも大切にしていこうという気持ちが芽生えるのかもしれません。そのことだけは、できる限り親から子どもに、言葉だけではなく行動でも示していきたいなと思います。「大人になってもいじめはある」というコメントも多く目にしました。実際に、いじめ問題は子どものものだけでなく、大人間でも問題となることがたびたびあります。親である自分たちが、お手本となれるように、相手に思いやりを持ち、普段から「いじめは絶対にしてはいけないことだ」と行動で示していきたいものですね。Q.子どもがいじめに巻き込まれたことある?アンケート回答数:5222件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年09月01日この週末、インド・アーグラにある寺院の中で、若い男性の遺体が発見された。遺体のそばには家族に宛てた遺書が置かれており、そこには自殺に至った衝撃の経緯が記されていた。THE TIMES OF INDIAによると、命を断ったのは22歳のShyam Sikarwarさん。彼は交際していた恋人が自分ではない別の男性と婚約したことに激しくショックを受け、ストレスで職を失ってしまっていたという。Sikarwarさんは死亡する直前、Facebookにその胸中を語る動画を投稿し、自殺する様子を生中継すると語っていたとか。現時点で、彼のFacebookページは遺族の申請により既に削除されているため、動画の視聴回数などについては不明だ。便せん4枚に渡る遺書には、家族への謝罪と臓器提供の意志が綴られていたという。
2019年07月23日6月5日、韓国人グループKARA出身のク・ハラ(28)が自殺未遂騒動後、日本に出国していたことがわかった。この一件がTwitterのトレンド入りを果たし話題になっている。韓国メディアのイーデイリー スターinは、ハラが療養のため日本へ向かったと報道した。複数の芸能界関係者によると「ク・ハラは安静のために、日本行きを選択した」とされ、ある関係者は「所属事務所のケアを受けることが望ましいという判断で、退院後すぐに日本に向かった」と語ったという。ハラは現在、韓国には所属事務所がなく、日本の事務所にのみ所属している状況だ。また、ハラの日本行きの背景には、自宅が一般に公開されたことへの負担もあると伝えられ、自身への過度の関心が休息の妨げになるという判断もあったと報じられている。ネットでは「ハラちゃん日本で、ゆっくり休んでね」「ク・ハラさん、自国韓国より日本を選んでくれた事が何だか嬉しい。 ゆっくり静養して下さい」と日本で心身を休めることを望む声が多く見られた。また、KARAの元メンバーである知英(ジヨン・25)が日本で活動していることから「落ち着いたらジヨンと番組やってくれないかな」「今後は日本で芸能活動かな??ジヨンもいるし、仲間がいるって心強いと思う」と、知英とハラの共演を待つファンも多いようだ。
2019年06月05日現在、1枚の請求書の写真がTwitter上で急速に拡散されている。 これは、21歳のオリヴァー・ジョーダンさんが「アメリカで自殺を試みるのはどれだけ高くつくのか」というキャプションを付けて投稿したもの。治療にかかった費用の内訳が印刷されており、その総額は93,424ドル37セント(約1,040万円)に上る。ジョーダンさんは自殺しようとして“失敗”し、病院に運ばれて治療を受けた。個室ベッド代やCTスキャンなどの各種検査料に加え、投薬やセラピーなどで請求額は高額なものとなっている。オクラホマ州のタルサで法務アシスタントの職に就いているため、多くは保険でカバーできたようだが、「もし保険がなかったら身の破滅だった」と付け加えている。当該ツイートのコメント欄には、「助かってよかった」「話せる相手はいる?」と心配する声の他に、自分のケースを綴る人も登場。「私は“たった”32,000ドルだった。保険適用後の5,200ドルを、毎月50ドルずつ4年半払い続けてるわ」 「2017年に自殺して精神科に運ばれたよ。入院していたのは週末だけだったのに、1万ドルの借金を背負わされた」 中には「腕の良い殺し屋に頼んだほうが安く上がったかもな」とブラックジョークを飛ばす人もおり、米国の医療費の高さに改めて注目が集まっている。
2019年04月19日殺人衝動を持つ男と自殺願望を持つ女が出会い、オープニングからラストまで緊迫感が持続するサイコスリラー『ピアッシング』の日本オリジナルの予告編とともに、ポスタービジュアルと場面写真が解禁。また原作者・村上龍のコメントも到着した。今回解禁となった予告編では、刺激的な映像とスリリングなセリフの数々によって、まるで幻覚を見ているかのような世界に引き込まれていく。クリストファー・アボット演じる殺人衝動を持つ男が、ミア・ワシコウスカ演じる自殺願望を持つ女に襲い掛かるシーンから始まり、アイスピックを振りかざす女、床に打ち付けられる男…とサスペンスフルな映像が続く。後半では、凄惨な描写のバックで流れる明るい音楽が作品全体に漂う狂気を一層際立たせている。本作について原作者の村上龍さんは「演技、演出、キャメラ、そして音楽、抑制され、かつ正確だった。『ピアッシング』という物語のテイストが理解されていると感じた。単に原作に忠実というわけではなく、不思議な感覚があった。わたしが原作を書くときに思い浮かべたイメージが、スクリーンに再現されている、そんな感覚だ」とコメント。また、「ホラー映画とカテゴライズされるのだろうが、残酷さの裏側、狂気の最深部に潜んでいる『人の優しさ』が、さりげなく描かれる。タイトルバック、エンドロールのビルの映像には驚いた。すばらしい」と絶賛の声をあげた。予告編と同時にポスタービジュアルと場面写真も解禁。洗練されたスタイルで、サイコスリラーとしてのイメージをさらに増幅させるポスターも話題性十分。通常の映画ポスターらしからぬ、インテリア・アートといってもおかしくないデザインに、配置されたアイスピック、下着、電話は何を意味するのか…?ますます作品内容への妄想が膨らむ。予告編では思わず目を瞑ってしまいそうなシーンの連続だが、果たして本編では最後まで目を開けて見ていられるだろうか。手に汗握る極限の緊迫感を是非劇場で体感してみて。『ピアッシング』は6月28日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年04月12日2017年、英国の女子中学生モリー・ラッセルさんが自らの命を絶った。モリーさんの父親は、娘がInstagramで自殺やうつに関するコンテンツを閲覧したり、自らも投稿していたことが自殺の一因だと主張。Instagramは傷つきやすいユーザーが、そういった内容のコンテンツに晒されないよう対策を取ると発表した。ことほどさように、インターネットのコンテンツと若者の関係性は、親にとっては心配のタネとなっている。米フロリダ州に住む小児科医フリー・ヘスさんは数カ月前、子ども向けの動画に特化した動画アプリ「YouTube Kids」に収録されている動画の中に、手首の切り方を教えるコンテンツが混ざっていることに気が付いた。その動画は、最初はゲーム『スプラトゥーン』のキャラクターが登場する普通のアニメビデオだが、4分を過ぎた頃に突如実写に切り替わり、ユーチューバーが自殺の方法をレクチャーし始めるのだという。ヘスさんはYouTubeに通報し、即刻この動画を削除させたが、つい先日、同じ動画が再び閲覧可能な状態に。現時点では既に削除されているが、根本的な対策を講じない限り、公開と削除のいたちごっこは続くだろう。「この種のコンテンツを私たちの子どもの目に触れないようにさせるもっと良い方法があるはずです」とヘスさんは自身のブログで訴える。また、ヘスさんはCNNに取材にも応え、「本当に腹立たしいです。悲しいし、失望しています。私は小児科医ですから、自傷行為や自殺未遂で運ばれてくる多くの子どもたちを診ています。ソーシャルメディアやこういったコンテンツが子どもの自傷を助長しているいるのは明かです」と警鐘を鳴らす。YouTube Kidsでは、「子どもにとってより安全なネット体験」が約束されているが、有害なコンテンツを根絶する完璧なシステムは未だ導入されていない。YouTubeは「問題のあるコンテンツを私どもに気づかせてくださった方々に感謝します。誰もが動画にフラグを立てられるようにしました。フラグの立ったビデオは24時間365日体制で、手動でチェックを行い、不適切なものはアプリから削除します。システムの改良は絶えず行っており、やるべきことは山積していると認識しています」とCNNの取材に対しコメントしている。
2019年02月27日10月14日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)では愛媛県が活動拠点のアイドルグループ「愛の葉Girls」メンバー・大本萌景さん(享年16)の自殺と遺族の起こした裁判について特集。そのなかでの、パーソナリティ・松本人志(55)の発言が波紋を呼んでいる。3月に自ら命を絶った大本さんだが、遺族は所属事務所によるパワハラや苛酷な労働環境で精神的に追い詰められていたとして提訴。代表取締役を含めたスタッフらに総額9200万円の損害賠償を求めている。しかし松本は自殺について「正直言って理由なんて、ひとつじゃないと思うんですよ。いろんな複合的なことが重なって、許容範囲を超えちゃって、それこそ水がコップからあふれ出ていっちゃうんだと思うんです」と持論を展開。さらにこう発言した。「自殺者が出てこういうニュースを扱うときになかなか亡くなった人を責めづらい、責めれないよね。ついついかばってしまいがちなんだけど、やっぱり『死んだら負けや』っていうことをもっとみんなが言わないと」続けて「死んだら皆がかばってくれるっていうこの風潮がすごく嫌なんです」と明かし、「授業でも死んだら負けやぞっていうことをもっともっと教えていくべき」と訴えた。Twitterでは松本の意見について賛否が分かれている。賛成派はこう語っている。《「今、悩んでる君は死ぬなよ。死んだら終わりやぞ。負けるな」という意味だと思った》《そう言うことで「松ちゃんがそう言うなら」と自殺を思いとどまる人もいるし。それぞれ関わり方のスタンスがあるでしょうよ》《誰かに責任を取らせても生き返らない 責任の所在が明らかになっても》いっぽうで否定派は松本について「今回の件は話が違うのでは?」と指摘している。《生きたかったのに、心神耗弱で判断力を失って死を選んでしまったんだよ》《逃げてもいいから、死なないでって言うべきでしょ。自分の可愛い娘に置き換えてみたら?》《死にたいときに、本人が勝ちだとか負けだとか、考えられる状態じゃないと思う……。かばってほしいなんて本人は思ってないと思う》命が戻ることはない。
2018年10月16日昨今「職場いじめ」が問題になっています。「いい大人が何をしているんだ」と思ってしまいますが、幼稚な思考を持つ人間が存在しています。また、「辞めさせる」ためにわざといじめてくるケースもあるようです。学生のいじめも問題ですが、大人のそれも厄介。仮に自分がそのような状況に陥ってしまった場合、どのように対処するべきなのでしょうか?法律事務所あすかの冨本和男弁護士に、今回の処分について見解をお伺いしました。Q.職場いじめを受けた場合、どのように対処すればいい? A.上司や弁護士、都道府県の労働局に相談しましょう冨本弁護士:「まず、職場で受けたいじめの内容(加害者の具体的な言動)について、時系列に沿って整理し、可能であれば録音したり、証言者を得たりして証拠を確保します。その上で上司に相談して解決されそうであれば上司に相談してみましょう。また、ある程度大きな会社でそうした相談の担当部署があるようであれば、そちらに相談してみてもいいでしょう。会社内で頼れる人・部署がないような場合、弁護士や都道府県の労働局に相談することも考えられます。企業が従業員から職場でのいじめの相談を受けた場合、いじめを受けた従業員からよく話を聞くのは当然ですが、いじめを行った者や周辺の者にも事情を確認する等の調査を行って、いじめが事実であると判断するのであれば、いじめを行った者にいじめを受けた従業員への謝罪を促したり、いじめの内容がひどくいじめを行った者に反省の色も認められないようであれば相応の処分を行うことも検討した方が良いでしょう。また、調査の結果いじめが事実であるとの判断に至らない場合でも、いじめを受けたと主張する従業員に対し、どういった調査を行って、どういう理由でいじめの事実を認めなかったかについて可能な範囲で説明を行うことも考えられます」職場でいじめ被害を受けた場合、1人の力では如何ともし難いものがあります。証拠を確保したうえで、上司や部署、そして弁護士や都道府県の労働局に相談しましょう。 *取材協力弁護士:冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています) 身近に潜む「職場いじめ被害」のリスク被害を受けた場合の対処法を弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。身近に潜む「職場いじめ被害」のリスク被害を受けた場合の対処法を弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年08月13日6月5日(現地時間)、デザイナーのケイト・スペードが亡くなった。ニューヨークの自宅で首を吊った状態で家政婦により発見されたという。享年55歳。自殺という形で人生を終えたケイトだが、姉のレタは「予期できないことではなかった」と「InStyle」誌に語っている。レタによれば、ケイトはここ3、4年メンタルヘルスに不調を抱えており、アルコールに溺れがちな生活を送っていたそうだ。「家族みんなでなんとか助けようとしたけれど、彼女はブランドのイメージ『ハッピー・ゴー・ラッキー』を崩したくなくて拒否し続けたの」。それでもケイトのことを心配したレタは、以前キャサリン・ゼタ=ジョーンズが双極性障害の治療のために入所した施設とコンタクトを取り、ケイトも入所する意思を見せたのだが、土壇場になってやはり「イメージ」を気にして取りやめに。その後もこういったやりとりが何度も続き、ついにレタは諦めた。「人を救いたくても、救えないことがあると思い知ったわ」。レタは、2014年に俳優のロビン・ウィリアムズが自死を選んだこともケイトに大きな影響を及ぼしたと話す。ケイトは訃報のニュース映像を何度も何度も見返していたとのことで、「あの頃から、もう自殺を考えていたのだと思うわ」とふり返った。ケイトはつい最近、夫のアンディ・スペードとの破局も経験した。アンディとは「ケイト・スペード」を立ち上げ、同ブランドを手放した後も2016年から新ブランド「Frances Valentine」を手掛けるという20年以上の時を共有してきた仲だ。2人には娘が1人おり、ケイトから娘に宛てた遺書が見つかったと言われている。(Hiromi Kaku)
2018年06月06日約2年前、ラジオ収録で楽しそうに話すアヴィーチー(写真:ZUMA Press/アフロ) 先月20日、28歳で突如この世を去ったアヴィーチーことティム・バーグ。遺族は同27日、自殺であったとの声明を発表した。そして今週、複数の関係者の証言から、死因が「ガラスの破片で自らを傷つけたことによる失血死」であったとTMZが報じた。 アヴィーチーはワインボトルを割り、その破片を使用したという。情報提供者の1人は、切りつけた箇所が首だったと話したが、別の関係者は手首だと主張。この点は未だにはっきりしない。 遺族がアヴィーチーの所属事務所を通じて発表した声明にはこのようにある。 「私たちの愛するティムは求道者でした。実存的な疑問の答えを探し求める、繊細で芸術的な魂でした。向上心が高すぎる完璧主義者で、とてつもないストレスになるほど、世界中を飛び回り身を粉にして働いていました。ツアー活動から退いたときの彼は人生のバランスを取り戻そうとしていました。幸せになり、何よりも愛した音楽に生きたかったのです。もうこれ以上は無理でした。彼は平穏を手に入れたかったのです」 長年に渡りアルコールの問題を抱えていたというアヴィーチー。友人は、彼が衝動的に自殺を図るのではないかと心配していたという。
2018年05月02日先日亡くなったアヴィーチーの死因に関して、本人の家族から自殺を示唆する声明が発表された。アヴィーチー(C)BANG Media Internationalティム・バーグリングことアヴィーチーは先週20日にわずか28歳の若さでオマーンにて死亡が確認されたが、死因については現在まで明らかにされていなかった。しかし、今回の家族の声明には自殺をほのめかす内容が散見されている。「2018年4月26日ストックホルム」「親愛なるティムは実存的な問いへの解答を探す、もろい芸術家の魂を持った探索者でした」「精力的に移動し働き、執拗な完ぺき主義者で、それが極度のストレスを引き起こしていました」「ツアーをやめ、人生における幸福と自身が愛する音楽のバランスを取りたかったのです」「存在意義、人生、幸福についての思考でがんじがらめになっていました」「これ以上長く続けることは不可能だったのです」「安楽を見つけたがっていました」「ティムはあの業界でビジネスをするような人間ではなかったのです。ファンを愛してはいるものの脚光を浴びるのは避けようとする繊細な人間でした」「ティム、あなたはこれからも永遠に愛され、そしていない悲しみもまた続きますね」「あなたという人間、そしてあなたの作った音楽が思い出として私たちの中に生き永らえるでしょう」ヴァラエティ誌によると、同声明は母国語のスウェーデン語で記述されており、原文では自殺に関する示唆はなおのこと明らかだったという。同誌は数日の間に警察による死因についての正式な発表があるだろうとしている。(C)BANG Media International
2018年04月28日大変残念なことに、いつの時代も、どこの環境でも多かれ少なかれいじめの話は耳にします。日本人の国民性か? それとも、日本の風土や気質がもたらすものなのか?もしも、あなたやあなたの子どもがいじめにあったら、その時どうふるまうのが正解なのか? 様々な識者の意見を参考に、いざという時の知識を身につけましょう。その1 妻による夫いじめに解決の余地はあるのか愛していた夫に対して愛情が薄れるばかりか、憎さが勝り、いじめてしまうという妻もいるそうです。いったいどうしてこういった夫婦の構造になってしまうのか、そこには、夫が妻のフラストレーションに向き合っていない可能性もあるそうです。▼続きはコチラ▼その2いじめられやすい人にも特徴があるいい人で人あたりもいいのに、なぜかいじめのターゲットになりやすいという人は存在するもの。いったい、いじめにあいやすい人とそうでない人は何が違うのか、その違いを心理カウンセラーの那賀まきさんにお聞きしました。▼続きはコチラ▼その3 もしも職場でいじめにあったらやってはいけないこともしもわが子がいじめにあったら、親はどういった行動を起こすべきなのか? 心理カウンセラーの那賀まきさんが教えてくれた、「わが子が職場でいじめにあった際」の対処法は、学校に通う子どもにも役立つものがあります。▼続きはコチラ▼その4そもそもいじめられにくい子どもにすることはできるもの?親としては、できれば我が子にはいじめの被害にあわずに、まっすぐとすくすく育ってほしいもの。ならば、いじめられにくい子どもに育てることはできるもの? 心理カウンセラーの那賀まきさんは、親がすべき5カ条を教えてくれました。▼続きはコチラ▼その5我が子がいじめにあったら頑張れはNGもしもわが子がいじめにあったとしても、頑張れというのはNG。嫌なことを嫌と言えない状況に陥っている子どもに頑張れというと、苦しい環境に身を置き続けてしまうことになるからです。▼続きはコチラ▼その6親には何でもする覚悟が必要もしもわが子がいじめられたら、親に必要なのは、子を守るために何でもする覚悟だと心理カウンセラーの椎名あつ子さんは話します。椎名さんは、いじめが解決しなかった場合の思考法についてもhなしてくれました。▼続きはコチラ▼
2018年04月06日私は何度か自殺未遂をしました。この記事を読んでいる人のなかには、「死にたい」と思っている人がいるかもしれません。私も「死にたい」と思ったとき、ネットで検索してこういった記事にたどり着いたことがあります。だけど、私を救ってくれる記事はありませんでした。私はあなたを救えるかどうかわかりません。だけど、せっかくここにたどり着いてくれたのだから。自殺未遂経験者だからこそ伝えられることがあるかもしれないと、あなたへの言葉を綴ります。文・七海目覚めたら病院のベッドの上だった。もう二度と、あの絶望感は味わいたくない何度か自殺企画をしましたが、未然に防いでくれた人がいたことがありました。なぜ自殺企画で終わったのかというと、「遺書」のようなものを書いたり、突然家からいなくなったりしたからだと思います。家からいなくなるというのは、恐らく客観的に不自然な形で、ということです。そういった行為をするとき、私は誰かに止めて欲しかったのかどうか、わかりません。だけど、重篤な状態に陥ったときは、ほとんどの記憶がありません。普段から首をもたげている希死念慮が強くなり、衝動的に「死にたい」「死ななければならない」と行動に移しているような気がするのです。私は今現在こうして生きていますが、目覚めたときの絶望感は二度と味わいたくないと考えています。重篤な状態で発見され、病院に搬送、気がついたら真っ白な天井が目の前にある。「私はまだ生きているんだ」「私はまた死ねなかったんだ」と、絶望するのです。”当たり前” に生きている人とは感覚が違うと感じたことが多々あります。「死なないんだから大丈夫」といった考えを口にする人がよくいるように思うのですが、私は死に ”救い” を求めているような気がするのです。死んだら救われるような、そんな気がするのです。死んだら何もかもから ”解放” されるような気がして、私の場合は「何か決定的に嫌なことがあったら死ねば良いや」と考えています。「死なないんだから大丈夫」とは真逆に……。私は多分、次に自殺しようと決意したときは、より ”確実な” 方法を選ぶと思います。死に方については随分調べました。自殺未遂をした人ほど完遂率が高くなるといわれているのが、私にはわかる気がするのです。だってもう、あの絶望感を味わいたくないから。知人の自死。末期癌の宣告。私の身近にある死昨年、知人が自死を選びました。突然のことでした。彼とは頻繁に連絡を取っていたわけではないけれど、ある程度気心が知れている気になっていました。だけど、何の前触れもなく、彼はこの世からいなくなりました。私は酷く泣きました。昨日まで近くにいた人が、とても遠くに行ってしまったから。そして、語弊を恐れずに言えば「彼が羨ましい」と、同時に思いました。私は完遂できなかったけど、彼は完遂した。今ある苦しみから ”救われた” のではないかと思ったからです。自分の矛盾した感情が憎く、今でも恨めしく思います。ほかの知人に、末期癌を宣告された女性がいます。高校当時に唯一仲良くしてくれた人。彼女はもともと病気がちで、学校にあまり来られなかったけれど、いつもひとりだった私に話しかけてくれました。卒業後も交流は続き、私が自殺未遂で入院しているときは心配そうにしてくれました。だけどあるとき、「癌になった」と連絡がありました。若年性で進行が早く、見つかったときには末期でした。抗癌剤治療を受けながらも笑顔を見せる彼女は強いんだろうな、と思いました。そして、「何で私じゃなくて彼女なんだろう」と思いました。私は何度か自殺未遂をしました。自殺企画もしました。今でも希死念慮・自殺念慮は消えません。だけど、自殺した知人も、末期癌の知人も、「死んでほしくないし、死んでほしくなかった」です。自殺未遂を経験しているのに、いまだに自殺念慮があるのに、知人に「死んでほしくない」と思い泣くのは、私のエゴだと思います。私が今生きているたったひとつの理由。きっと、エゴだって生きる理由になり得る私は「死にたい」と思っています。「死んで楽になりたい」と。だけど私は今生きています。正直、自殺し切れなかった ”臆病者” で ”惨め” な存在だと感じます。だから、「死にたい」と思っている人に対して、軽々しく「死んだらだめ」と言えません。だから、私が今生きている理由について話したいと思います。私が「死にたい」と呟いたとき、主人はこう言いました。「お前と心中するために一緒にいるわけじゃない。一緒に生きたいんだ」と。「物事には順序があるから、自殺する前に別れてくれ」。あるとき強い絶望感に襲われ、その順序を守ろうとしました。理由を言わず一方的に別れを突きつけて、そのまま死ねば良いと考えていたのです。私は順序を守れば良いのだと思っていたのですが、自殺企画を感づいた彼から返ってきたのは意外な言葉でした。「俺は単純にお前と一緒にいたいんだ。これは理屈とかじゃなくって、俺の完全なエゴだよ。順序とか言ったけれど、1日1秒でも一緒に生きられるなら、あの言葉は取り消すから。少しでも長く、一緒に生きていきたいんだ」。私は彼がなぜ私と一緒に生きたいのか理解できなかったし、彼の涙もわかりませんでした。だけど、気づいたら私も泣いていました。私の涙も、わかりませんでした。知人に対して「死んでほしくない」と思うのは、私のエゴでしょう。主人が言った通り、理屈ではありません。自殺する人が視野狭窄に陥っているのは、客観的に理解できます。ニュースで流れてくる自殺者の周囲にも、「死んでほしくない」というエゴが本当はあったんじゃないかな、と思います。私が今生きているのは、彼のエゴのためです。はっきり言って、それ以外は思いつきません。だけど実は、私が気付いていないだけで、ほかにもエゴがあるのかもしれません。「死にたい」と思ったとき、誰の顔も浮かばなくても良いと思うんです。「死にたい」あなたは視野狭窄に陥っていて、思い浮かべられないだけかもしれないから。もしも死を少しでも躊躇っているのなら、そこに誰かのエゴがあるのかもしれないと、それだけは頭に入れてみていただければ、と思います。生きることは苦しいです。なぜ生きなければいけないのか、その理由は私にはわかりません。だけど多分、「一緒に生きたい」「死んでほしくない」といったエゴはたくさん存在するんだろうなぁと思います。エゴそのものに気づいていなくっても、エゴがあることがわかっていれば、それで良いのではないかな、と思います。私は主人のエゴのために生きています。エゴが生きる理由なんです。多分、人間ってとても複雑で、”優しいエゴ” にも取り囲まれながら、絡まれながら、みんな生きているんだろうなぁと思います。これを読んでいるあなたもそうだと思います。生きることは苦しいし、生きなければいけない理由はわからないけれど、少しだけ目を閉じて、休んでみても良いかもしれません。何もかも放棄したって良い。”優しいエゴ” に気づけなくても良い。いつでも「死ねる」し、「楽になれる」んだから、ちょっとここでお茶を飲んでひと休みしてみても良いのではないかな、と思います。これが、「死にたい」と思ってこの記事を読んでくれたあなたへの、私のエゴです。(C)kieferpix/Gettyimages(C)RichLegg/Gettyimages(C)laflor/Gettyimages(C)StockPlanets/Gettyimages
2018年03月20日