脳には「発達黄金期」があるのをご存じですか?じつは、脳の発達は能力によってピーク期が異なります。親がその発達黄金期に合わせたアプローチをすることで、お子さまの脳はどんどん刺激されていくようです。脳医学者で東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之氏は、脳の成長段階の黄金期をふまえた子育て法を「脳育て」と呼んでいます。今回は、脳の発達黄金期について考えてみましょう。脳の発達ピーク1:オキシトシンの分泌量は1歳頃に “ほぼ決まる”!?脳の発達ピーク2:「おりこうさん脳」が育つのは1~18歳脳の発達ピーク3:指先は第二の脳!「巧緻性」は3~5歳に高める脳の発達ピーク4:脳の成長の原動力「知的好奇心」は3〜6歳頃に伸ばす!脳の発達ピーク5:絶対音感は4~5歳まで。聴覚は8歳までに完成する脳の発達ピーク6:運動神経が伸びる黄金期は12歳頃まで!?脳の発達ピーク7:13歳までに「脳をつくる栄養素」をしっかりとろう!脳の発達ピーク1:オキシトシンの分泌量は1歳頃に “ほぼ決まる”!?身体心理学者で桜美林大学教授の山口創氏の研究から、「スキンシップが子どもの脳を育てる」ということがわかっています。スキンシップをすると、脳内にはオキシトシンというホルモンが分泌されます。「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンは、ストレスへの反応をやわらげ、情緒を安定させる働きがあるのです。たとえば、子どもが不安を感じているとき、親が抱きしめてあげると、泣き止んだり、安心した様子を見せたりすることがあると思います。これはオキシトシンが分泌されている証拠です。山口氏は、幼児期に「添い寝などを通じて肌にたくさん触れられて育った子どもは、成長してからも情緒が安定しており、社交性が高く、他人を攻撃する傾向も低い」としています。一方、スキンシップ不足で育った子どもは、「人間不信や自閉的傾向が高く、自尊感情も低い」のだそう……。そしてなんと、オキシトシンの分泌量は脳の発達が著しい1歳頃に “ほぼ決まる” とのこと。でも、ご心配なく!山口氏は、1歳を過ぎても、スキンシップの効果は大いにあると話していますよ。「ハグをする」「手をつなぐ」など、子どもとしっかりスキンシップをとるよう心がけましょう。脳の発達ピーク2:「おりこうさん脳」が育つのは1~18歳青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長の中村真樹氏は、日本人の睡眠時間は世界的に短いとし、「寝不足の子どもは前頭葉の働きが低下する」と述べています。前頭葉は、思考、感情、コミュニケーションなど社会性に関わる脳の部位です。そこが未発達だと、集中力・意欲の低下、認知能力の遅れ、イライラしやすい、落ち着きがない、周囲に対して攻撃的になるなどの弊害があるのだそう。睡眠の専門家で文教大学教授・成田奈緒子氏も、慢性的な睡眠不足が子どもたちの脳に悪影響を及ぼしていると危惧するひとり。子どもの脳をきちんと育むために、親は以下の「脳の発達3段階」と、それぞれの「発達ピーク」を知っておいたほうがいいと話します。第1段階(発達ピーク→0~5歳頃):【体の脳(脳幹、間脳、小脳)】「起きる、寝る、食べる、体を動かす」といった、生きていくために最低限必要な機能第2段階(発達ピーク→1~18歳頃):【おりこうさん脳(大脳新皮質)】「言葉、微細運動、知識、スポーツ」などをつかさどる第3段階(発達ピーク→10歳以降):【心の脳(主に前頭葉)】「感情のコントロール、思考、判断」などの機能 そして一番重要なこととして成田氏は、「これらの発達は1~3の順番でしか進まない」と断言しています。どういうことかと言うと、「体の脳」が育たないと「おりこうさん脳」は育たず、「おりこうさん脳」が育たないと「心の脳」が育たないので、結果的に自分の感情をコントロールして生きていくことができなくなってしまうのです。まずは、「体の脳」を育てるため、5歳までの睡眠には特に気を使いたいですね。脳の発達ピーク3:指先は第二の脳!「巧緻性」は3~5歳に高める巧緻性とは、指先の器用さ。ハサミやヒモなどを使った工作がテストに取り入れられるなど、小学校受験でも重要視されている能力です。長年、指と脳の関係性を研究している医学博士の長谷川嘉哉氏も「指先は第二の脳」と言うほど、巧緻性は脳と密接な関わりがあります。前出の瀧氏によると、巧緻性は脳の頭頂葉の運動野がつかさどっており、その部分の発達のピークは3~5歳。積み木やお絵かき、楽器の演奏などの指先を使う遊びが、巧緻性の発達に効果的とされています。また、巧緻性が育まれ、指先を自由に使えるようになると、自分でできることが増えるため、なんと学習効果にも好影響を及ぼすとのこと。埼玉大学教育学部教授・川端博子氏の調査で、巧緻性テストで上位だった子どもは、学力テストの結果でも上位だったことがわかったのです。脳の発達ピークに向けて、どんどん指先を鍛えていきましょう!脳の発達ピーク4:脳の成長の原動力「知的好奇心」は3〜6歳頃に伸ばす!「知的好奇心は、脳の成長の原動力になる」と明言するのは、瀧氏。知的好奇心が高いとポジティブな感情になりやすく、そのポジティブな感情は、記憶力や集中力を高め、考えたり判断したりする情報処理能力をも向上させるそうなのです。たしかに、イヤイヤやったことよりも、ワクワクしながら取り組んだことのほうが、はかどるし、記憶に残りますよね。では、子どもの知的好奇心を伸ばす最適な時期はいつなのでしょう?瀧氏によると「3〜6歳頃の未就学時期は知的好奇心を伸ばすのに最適」とのこと。そして嬉しいことに、6歳を過ぎてしまったとしても、刺激を与え続ければ人間の脳は成長すると、瀧氏は言います。何歳になっても、大人であっても、脳は成長するのです。ですから、子どもの知的好奇心を伸ばしたいのであれば、親御さん自身も「大人だからできない」と思わずに、子どもと一緒にさまざまな活動にチャレンジしてみてくださいね。脳の発達ピーク5:絶対音感は4~5歳まで。聴覚は8歳までに完成する日本こども音楽教育協会によると、絶対音感とは「音を聞いて即時にドレミの高さが判別できる力」のこと。絶対音感がある人は、生活音も正確に言い当てられるのだそう。すごいですね。絶対音感は、脳の発達を促すことがわかっています。ドイツのハインリッヒ・ハイネ大学の研究で、絶対音感をもつ人と、絶対音感をもたない人の脳を比較したところ、絶対音感がある人のほうが、左脳にある側頭平面(言語の理解や数学的能力に深く関係していると考えられている箇所)が約2倍大きく発達していたのです。「先天的に絶対音感がある人は20万人に1人」と日本こども音楽教育協会ウェブサイトにはありますが、幼少期に適切なトレーニングをすれば誰でも絶対音感を身につけることができるようです。脳科学者で『ピアニストの脳を科学する』著者の古屋晋一氏は、特に4~5歳の時期に絶対音感は獲得しやすいと述べています。8歳までに人間の聴覚は完成してしまうようなので、音感トレーニングはできるだけ早く始めたほうがよさそうです。脳の発達ピーク6:運動神経が伸びる黄金期は12歳頃まで!?「運動神経とは運動の指令が脳から筋肉まで送られるときの “情報の通り道” 」と定義するのは、日本女子体育大学学長の深代千之氏。そしてなんと、運動神経の伝導速度に生まれつきの個人差はないと話します。大切なのは、幼少期の「運動環境」。多種多様な動きを経験すればするほど、脳の神経回路が発達して運動神経がよくなるのだそう。また深代氏は、運動神経を伸ばすには「最適な時期」があるとしています。3~5歳頃の「プレゴールデンエイジ」と6~8歳の「ゴールデンエイジ」です。しかし、ゴールデンエイジ期の定義には、専門家によってばらつきがあるようです。『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』著者・髙橋宏文氏は、プレゴールデンエイジを5~9歳、ゴールデンエイジを9~12歳としています。とはいえ、どの専門家も「12歳までに神経系の発達が完了する」としていることから、運動神経を伸ばすには、12歳までの運動経験が大切だと言えるでしょう。■以下の記事で【プレゴールデンエイジ期】【ゴールデンエイジ期】におすすめの運動遊びを詳しく紹介しています!↓↓↓『子どもの運動能力が上がる!ゴールデンエイジとプレゴールデンエイジの過ごし方』『「運動神経のいい子」特徴6つ。12歳までに運動神経はもっと伸ばせる!』ゴールデンエイジは一生に一度の「運動神経が伸びる黄金期」。この時期は、動きがすぐ身につき、覚えた動作は一生忘れないそう。貴重な成長期をしっかり活かして、運動経験を積ませてあげたいですね。脳の発達ピーク7:13歳までに「脳をつくる栄養素」をしっかりとろう!「育脳レシピ」を開発する管理栄養士・小山浩子氏は、遺伝子の影響が表れる13歳頃までに “脳をつくる・働かせる・動かす栄養素” をしっかりとることを強くすすめています。脳も体の一部です。小山氏の言うように、脳が食事の影響を受けるのは当然ですね。では、 “脳をつくる・働かせる・動かす栄養素” を摂取するために、子どもには何を食べさせたらよいのでしょう?小山氏がすすめる食材を紹介します。「脳をつくる」栄養素:DHADHAは脳にとっての最重要栄養素。小山氏が「DHAの摂取量が十分な子どもとそうでない子どもでは、脳の神経回路の発達に違いがある」と言うほどです。また、DHAは体のなかでつくることができません。サバやイワシなどの青魚、サバの水煮缶やツナ缶、魚肉ソーセージを積極的に摂取しましょう。アマニ油やエゴマ油にもDHAは含まれているので、ドレッシング代わりに使うのも◎ですよ。「脳を働かせる」栄養素:レシチン小山氏によると、IQが高い子どもの脳には、脳を「働かせる」アセチルコリンという神経伝達物質が多いそう。このアセチルコリンの材料となるのが、卵や大豆に含まれる栄養素のレシチン。卵は「子どもには1日1個食べさせてほしい!」と小山氏が言うほどなので、毎日食べさせてあげましょう。豆腐や油揚げ、枝豆などの大豆製品が苦手なお子さまには、ヨーグルトやトーストにきな粉をプラスするのもひとつの手です。「脳を動かす」栄養素:炭水化物炭水化物(ブドウ糖)は脳を「動かす」ガソリンです。小山氏によると、「脳が消費するエネルギーは、体全体の消費量のなんと20%」とのこと。脳のために、エネルギーとなる炭水化物をしっかり食べることが大切です。特にエネルギーが必要となる朝は、ご飯やパン、麺類などをきちんと食べさせてください。カリウムや食物繊維を含む、野菜や果物、ヨーグルトと一緒に食べましょう。***能力ごとの発達ピークを意識すると、子どもの脳はもっと発達することでしょう。お子さまが18歳以下であれば、まだまだ能力が伸びる可能性がありますよ!(参考)瀧靖之(2016),『「賢い子」に育てる究極のコツ』, 文響社.クレア・ルウェリントン 著, ヘイリー・サイラッド 著, 上田玲子 監修, 須川綾子 翻訳(2019), 『人生で一番大事な最初の1000日の食事』, ダイヤモンド社.深代千之(2018),『子どもの学力と運「脳」神経を伸ばす魔法のドリル』, カンゼン.高橋宏文(2018),『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』, メディア・パル.九州電力 キレイライフプラス|子どもを伸ばす「脳育て」新興出版社|頭のよさにつながる幼児期の遊ばせ方ふとん・寝具の西川|「寝る子は育つ」は本当︎睡眠専門医に聞く「眠りと発育・成績」の関係性致知出版社|「スキンシップ」が子どもの脳と心を育てるー山口創が語る最新科学が明らかにした子育のヒントSony life|特集「子ども脳も大人脳も『好奇心』で成長する脳に効く習い事」ベネッセ たまひよ|3~6才ごろの未就学時期が「知的好奇心」を伸ばすのに最適!その理由と上手な伸ばし方は【脳科学者】ベネッセ教育情報サイト|脳の成長の原動力とは?保護者に何ができる?ヤマハ音楽教室|久保純子さんがナビゲート 4・5歳が分かれ道。幼児期に音楽を始めると獲得できる様々な能力とは?NKO 一般社団法人 日本こども音楽教育協会|プログラムについてSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの脳をきちんと育てる「正しい睡眠」STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの脳は“親の愛情”と“食事”で育つ!「育脳」に効く食材の選びかたSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|“パン&〇〇”で最高の朝食になる!脳が育つ食べ合わせ「5つの黄金ルール」アイ・シー・イー幼児教室|【無料動画配信】小学校受験対策講座「制作」「生活巧緻性」J-STAGE|小学生の手指の巧緻性に関する研究―遊びと学習面からの一考察―
2022年09月29日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ボールの行き先に合わせて移動するのが苦手」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中パスを受けるときは、ボールが転がる先を予測してその場所に走ったり、バウンドしたボールの高さに身体を合わせてコントロールするなどの動きが必要になります。しかし、初心者はどこにボールが来るか予測が正確にできなかったり、バウンドしたボールに身体を合わせる動きがうまくできないもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、ボールの行き先に合わせて体を動かすことができるようになるトレーニングを紹介します。【やり方】1.動ける範囲を自由に決めて、親がボールをもって立つ2.親が適当な方向にボールをバウンドさせ、子どもはワンバウンド以内に手でキャッチ3.慣れてきたら、ももや胸など体のどこかでボールを触ってから手でキャッチ4.親子で対戦。親、子とも自由に動きながら、どこかのタイミングでボールを投げ、相手は移動してキャッチ5.ボールを投げる方は、動きながら体のどこかを指定し、キャッチする方は指定された箇所でコントロールしてからボールをキャッチ【トレーニングのポイント】・それぞれの身長よりボールを投げる・ボールをよく見て、相手が投げた瞬間に素早く反応すること・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年09月28日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「相手を交わすキックフェイントがうまくできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中、ドリブルで相手を交わす際やシュートの時に、ボールを蹴るふりをして相手を交わす「キックフェイント」を使う場面があります。しかし、初心者はステップの踏み方がぎこちなかったり、ボールを足元でうまく扱えないため、相手をだますフェイントの動きが中々できないもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、相手を交わすキックフェイントが身につくトレーニングを紹介します。【やり方】1.親子で対面して立ち、2人の中間あたりに2つの目印を置く2.子どもは片方の目印にボールを蹴るふりをして(キックフェイント)、もう片方の目印に進む3.アウトサイドを使って同じようにキックフェイントの動きを習得4.慣れてきたら、親が転がしたボールを足元でコントロールしてからキックフェイントを行う5.子どもがボールを足元でコントロールしたら親がDF役になり、ボールを奪いに行く。子どもはキックフェイントを使って親を交わすなど難易度を上げてみる【トレーニングのポイント】・右足で蹴るふりをして右のインサイドで方向を変える、という風に蹴る足のインサイドを使って方向を変える。(左も同様)・しっかり狙って蹴るふりをすることで、相手をだますことができる・間合いを大事に。相手が詰めてくるので、ボールを取られない間合いでフェイントを入れる・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年09月26日木彫りで作ったので、よかったら見てください。そんなひと言とともに、木彫りの作品の写真をTwitterに投稿した、キボリノコンノ(@kibori_no_konno)さん。まずは、その写真をご覧ください。一生懸命木彫りでティッシュペーパー作ったので、よかったら見てください。ティッシュボックスじゃなくて、ティッシュペーパーの方です。 pic.twitter.com/s6iVvmAIuI — キボリノコンノ (@kibori_no_konno) September 22, 2022 美しい、木彫りのティッシュボックス。どんなインテリアにもなじむ、素敵なボックスですね。しかし、キボリノコンノさんが作品として作ったのは、ティッシュボックスだけではありません。ティッシュボックスから出てきている、ティッシュペーパーも木彫りで制作しているのです…!あまりの精巧な作りに、どれだけ写真をよく見ても本物のティッシュペーパーにしか見えません。木を彫って作られたと、とても信じられない人は、こちらをご覧ください。ペラペラに見えるこちらのティッシュ、実は厚み3cmの木でできてるんです! #木彫り #彫刻 #アート pic.twitter.com/CVnMqxUMTW — キボリノコンノ (@kibori_no_konno) September 23, 2022 裏側を見てみると、本当に木を彫って作られたことが分かります!ペラペラに見えていた木製のティッシュペーパーですが、意外に厚みが残されていたところにもびっくりしますね。この投稿には、さまざまな声が寄せられました。・ティッシュボックスだけじゃなくて、ティッシュペーパーも!?画像をどれだけ拡大しても本物にしか見えないのはすごい。・え!?裏側を見ても、表から見たらやっぱり本物にしか見えない。脳がバグる!・息を吹きかけたらなびきそう…。すごい。・裏側を映した動画を見て「こんなに分厚かったの!?」ってびっくりした!面白い!この投稿には、7万件以上の『いいね』が寄せられています。キボリノコンノさんの作品は、多くの人をあっと驚かせたようです![文・構成/grape編集部]
2022年09月26日五感の中でも、特に脳と関わりが深いといわれているのが嗅覚。脳へダイレクトにアプローチできる“香り”を毎日の味方につけて!脳と体が喜ぶ?“いい香り”と心身相関。まだ解明されていない部分も多いという、ミステリアスな脳と嗅覚の関係。香りがどのように作用するか加藤広美さんに尋ねると。「五感のうち、嗅覚だけは大脳新皮質を経由せず、大脳辺縁系や、自律神経系を司る視床下部に直接送られるため、他の五感より感情や本能、記憶に働きかける力が強いといわれています。芳香物質の薬理には、脳への刺激や鎮静などがありますが、精油の作用は1つではありません。そこが面白いところなのですが、精油を一つずつ選ぶのが難しいという方は、信頼できるブランドのブレンド商品を使うのも手。目的によって選んで、生活に取り入れて」オーガニックで体にも安全なアイテムを編集部でセレクト。気になるものを探してみて。脳にアプローチする代表的な香り5つ。レモングラス血行促進作用のある、レモンのような爽やかさとスパイシーさを併せ持つ香り。「血流が増えると脳の前頭葉が刺激されるので、集中力を保ちたい時に活用するのもおすすめ」ペパーミント冷却作用を持つメントールを含む香り。「頭をクリアにしてくれます。集中力アップに加え、精神的な疲労感を回復させるともいわれます。デスクワーク中のリフレッシュに」ローズマリー交感神経を刺激するカンファー、シネオールが含まれる香り。「意識をはっきりさせ、頭がスッキリするような効果が感じられるはず。活性作用が強いので、高血圧の方は要注意」ラベンダー体を緩ませる成分が多く含まれ、鎮静作用がある香り。「副交感神経を優位にするので、不眠に悩む人にも。脳を休めるお手伝いをしてくれる、馴染みのある穏やかな匂いです」ベルガモット嫌味のない匂いは、アールグレイの香りとしても有名。「抗うつ作用のある成分が含まれた香りは、お茶で一服した記憶と脳内で結びついて、安心感を与えてくれます」ONのシーンにおすすめ交感神経を刺激し、脳のスイッチをオン!こんがらがった脳内に清々しいミントを。(写真右)ラバンジン、ラベンダー、スペアミント、ペパーミント、サイプレス、ローズをブレンドした、清々しい香り。肌に直接つけられるので、こめかみや頭に塗り込んで、疲れた脳をクールダウン。BBS クリアー10ml ¥8,580(ビィオセンシィエール TEL:0120・760・747)脳をシャキッと、切り替える香り。(写真中央)グレープフルーツやペパーミントなどを中心としたフレッシュな香りとハーブのブレンドが、気持ちをリフレッシュさせてくれそう。脳内でやる気スイッチを入れたい時に。きりかえアロマ ブレンド精油 シャキッとオン 10ml ¥1,650(生活の木 TEL:0120・175・082)集中力を高める爽やかなグリーン。(写真左)レモン、アメリカオオモミ、セージの透明感のある爽快な香りが、頭の中をクリアに。集中力を高めてくれるブレンド。オフィスでの仕事や、勉強や読書など集中したい時にも最適。ブレンド精油コンセントレーション 5ml ¥2,310(プリマヴェーラ TEL:0120・070・868)OFFのシーンにおすすめ香りの力で深呼吸。脳と体を緩めよう。自分と向き合うなら、ウッディなムードで。(写真右)深く落ち着いた香りが、“今この瞬間を意識する”マインドフルネスな時間にぴったり。脳が疲れた時こそ、自分と向き合ってゆったりした時間を過ごして。マインドフルネス エッセンシャルオイルブレンド 10ml ¥3,410(パーフェクトポーション TEL:075・241・3913)日々の瞑想タイムに、す~っと深い呼吸へ。(写真中央)サンダルウッドやフランキンセンスが優しく香り、落ち着きをもたらしてくれる。オーバーヒートした脳と心の対話時間にぴったりのメディテーションブレンド。ブレンドエッセンシャルオイル メディテーション 5ml ¥2,970(ニールズヤード TEL:0120・316・999)ラベンダー効果で緊張した脳を緩める。(写真左)リラクシーで温かみのあるブレンドオイル。ラベンダーが脳のざわつきを静めて、グレープフルーツが気分を明るくリフレッシュしてくれそう。気分転換にも。エッセンシャルオイルブレンド リラクゼーション 10ml ¥3,850(ジュリーク TEL:0120・400・814)加藤広美さん「THENN AROMATHERAPY」主宰。英国IFA認定国際PEOTセラピスト。精油療法士として、精油の香りと効能を掛け合わせたカウンセリングやワークショップなどの開催も。※『anan』2022年9月28日号より。写真・内山めぐみイラスト・green K取材、文・小西 麗(by anan編集部)
2022年09月25日なんだかやる気が出ない、イライラする、そんな人は脳の使い方が偏っているのかも。脳の機能“脳番地”に着目した簡単なストレッチや運動を習慣にすれば、脳の働きは取り戻せます。すき間時間を見つけて、できるものから即実践を!脳の活性化のカギを握る“運動系脳番地”。「脳の老化はシニアだけの話ではありません。最近は20~30代でも脳の衰えが目立ちます」。そう指摘するのは、脳内科医の加藤俊徳さん。パソコンやスマホで絶えず情報を追い続ける一方、運動はほとんどしない。そうした生活習慣が主な原因だという。「脳には運動系や思考系など機能別に8つの“脳番地”があり、バランスよく使うことが大切です。しかし現代人は一部の系統を酷使し、運動系が使われていない人が多い。それで脳の働きが低下し、ボーッとする、感情が不安定になるなどの弊害が生まれるのです」体のいろいろな部位を動かして運動系脳番地を使うことで、他の系統が休息できたり運動系に連動して活性化したり、脳全体のリフレッシュになると、加藤さん。「仕事の休憩中や思い立った時に手足や口を動かしてみましょう。それだけで頭がスッキリします」脳番地とは?脳には部位ごとに異なる機能があり、運動系、思考系、感情系など8つのエリアに分けられる。その区分を“脳番地”と呼ぶ。生活習慣や環境で使う脳番地と使わない脳番地の差が生まれやすく、使わない脳番地は老化が進む。1、運動系…体を思いどおりに動かす2、理解系…情報を分析する3、聴覚系…音声を情報にする4、記憶系…ものを覚える・思い出す5、視覚系…目から情報を得る6、思考系…他の脳番地に指令を出す7、感情系…喜怒哀楽を生み出す8、伝達系…人と繋がる体を動かすことで運動系が刺激され、周りの系統も活性化する。8つの脳番地は連携し合って働き、特に脳の中央に位置する運動系は重要な存在。体を動かすことでメイン稼働する脳番地が運動系に切り替わり、繋がる周囲の系統も活性化。その結果、理解力がアップしたりやる気が出たりする。脳をほぐす=呼吸とストレッチでリラックス!まずは酷使した脳番地をゆるめて活性化の土台をつくろう。深い呼吸やストレッチにより、稼働する脳番地が運動系にスイッチ。他の脳番地が休まり、心身もほぐれてリラックスできる。なるべく頭を空っぽにして行うのがポイント!ゆっくり長い呼吸【5セット】視覚系・理解系・感情系に効く深い呼吸を繰り返すと運動系がオンになり、疲労した理解系や思考系が解放。脳に十分酸素が届き、視界もクリアになる。1、1~2秒かけて鼻から吸うへその下に両手を当て、お腹をふくらますように息を吸い込む。2、20~30秒ゆるやかに吐ききる。肛門を締め、口からフーッと長く息を吐きながらお腹をへこませる。NG:猫背にならない!猫背だと胸式呼吸になって呼吸が浅くなる。背筋は伸ばすこと。両耳ほぐしストレッチ【2セット】聴覚系・感情系に効く耳を触る動作は「聞く」ことに意識を向ける効果が。耳や肩、首まわりがほぐれて緊張感がとれ、心も安定。1、耳たぶをつまんで回す左右の耳たぶをつまみ、引っ張りながら回して、5秒くらいほぐす。2、両耳を斜め上に軽く引っ張る両耳の上部をつまみ、斜め上に引っ張り5秒間キープ。肩を広げて行うと。背中伸ばし体操【左右各3セット】思考系・感情系に効く体にコリがあると無意識でも思考系に負荷がかかる。凝りやすい背中を心地よく伸ばし、思考系と感情系をゆるめよう。1、寝転び、両膝を立てる仰向けに寝て両手を広げ、両膝を立てる。顔は天井に向ける。2、両膝を倒す膝を右に倒し、顔を左に向けて5秒間キープ。反対側も同様に行う。加藤俊徳さん脳内科医、医学博士。脳番地トレーニングの提唱者で、独自開発したMRI脳画像法を用いて1万人以上を診断・治療。『すごい左利き』(ダイヤモンド社)など著書多数。※『anan』2022年9月28日号より。写真・中島慶子スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・nagisa(W)モデル・中嶋杏里沙(Light Management)イラスト・熊木まりこ取材、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2022年09月23日情報過多の現代人の脳はゴミ屋敷状態?そんな散らかり放題の脳を整理整頓!ゴミ屋敷状態の脳は休ませてスッキリ!仕事中だけでなく隙間時間もニュースやSNSのチェックなどでフル回転する脳。そのままでは脳のパフォーマンスは下がる一方…。「脳の大きな働きは、入ってきた情報を整理整頓して、必要に応じて取り出すことです。しかし、現代人は情報過多で、マルチタスクにも追われています。複雑な人間関係や将来への不安も加わり、整理整頓が追いつきません。いわばゴミ屋敷状態の脳をキレイにするには、脳に入ってくる情報を遮断し、休ませる必要があります」と脳神経外科医の奥村歩さん。ゴチャゴチャで過労状態に陥った脳をスッキリさせ、本来持っている脳の力を最大限生かすには?「何も考えず、ぼ~っとする時間が必須です。その“ぼんやりモード”と“集中モード”を切り替えるのがデフォルトモード・ネットワーク。これを上手に働かせられれば脳はニュートラルになり、ひらめきも生まれやすくなります」まずはどれくらい脳に疲労がたまっているかリストでチェック!あなたの脳の過労度CHECK LIST旅行はガチガチに予定を組む。スケジュールを忘れることが多い。誰かがお茶をこぼした時など、とっさの行動がとれない。案内状を封筒にひたすら入れるといった単純作業が苦手だ。書類を持って歩いているうちに、どこに置いたかわからなくなる。ちょっとした合間にネットサーフィンやSNSで情報収集する。本の購入はネット書店が多い。複数のSNSに登録している。何から手をつけていいか迷う。スケジュール帳がびっしり埋まっていないと気持ち悪い。すべての仕事を同時にこなそうとする。9個以上は…脳過労度80%7~8個は…脳過労度60%5~6個は…脳過労度40%4個以下は…脳過労度20%日常生活で脳過労を減らす対策をしていこう。脳の整理整頓機能デフォルトモード・ネットワークを発動!デフォルトモード・ネットワークとは、何もしていない時に活発になるニュートラルな脳活動のこと。「脳のぼんやり機能と考えるとわかりやすいでしょう。デフォルトモード・ネットワークが働くと、目先のことだけでなく、自分らしさという大きなテーマにも思いが巡るようになります。豊かな人生を生きるためにも欠かせない機能といえるのです」奥村 歩さん脳神経外科医、医学博士。理事長を務める岐阜県の「おくむらメモリークリニック」で「もの忘れ外来」を開設。著著に『脳を休める技術 デキる人は脳を鍛えずゆるめている』(カンゼン)や『スマホ脳の処方箋』(あさ出版)など。※『anan』2022年9月28日号より。イラスト・伊藤ハムスター取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2022年09月23日イスラエルで行われたサッカーの試合中に起きた出来事が話題になっています。2022年9月、サッカーチーム『ハポエル・リション・レジオン』でミッドフィールダーとして活躍するイーライ・タマム選手は、試合に出場していました。彼はこの試合で見事なシュートを決めます。ボールがゴールネットを揺らした直後、イーライ選手はユニフォームを脱ぎました。すると、喜んで駆け寄るチームメイトを押しのけて、テレビ中継をしているカメラのほうに走っていきます。彼がカメラに向かって見せたかったものは…こちらをご覧ください。הצליח לרגש אותנו: אילי תמם כובש שער ומקדיש אותו לכלב שלו pic.twitter.com/lL8uCiR8Pj — מנהלת הליגות לכדורגל (@IPFL_FOOTBALL) September 6, 2022 イーライさんが着ているTシャツにプリントされているのは、愛犬のスカイの写真。実はこの試合の数日前に、スカイは天国へ旅立ったのです。イーライさんは8年前に、子犬だったスカイを家族に迎えました。しかし、スカイが1歳の時に、獣医からてんかんを患っていることを知らされます。それからはスカイは病気と闘い続ける日々だったそうです。あらゆる治療や薬を試したものの、この2年間はスカイにとって非常に困難な日々が続いていたといいます。その結果、イーライさんは最愛の犬を失う悲しみとともに、スカイを苦しみから解放してあげることを選んだのです。試合でゴールを決めた後、彼はスカイの写真にキスをして、涙を浮かべながら空を見上げました。悲しみをこらえながら出場した試合で決めたゴールを、空の上のスカイに捧げたかったのでしょう。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 View this post on Instagram A post shared by elay tamam ● אילי טמם (@elay_tamam) この感動的なシーンは、見ていた多くの人たちの心を揺さぶったようです。・彼はスカイへの愛情を、この感情的な追悼で示したんだね。・こういうの大好き。ペットは無条件の愛とサポートをくれる。美しい示し方でペットの愛を称えてくれてありがとう。・素晴らしいね。スカイは天国から見ていただろう。ウェブメディア『The Dodo』によると、試合中にユニフォームを脱いだことでイーライさんは罰を受けたそうです。彼はルール違反をしてでも、多くの人たちに、自分のスカイへの愛情を知ってほしかったのではないでしょうか。大勢の前で自分への愛を示してくれたイーライさんを、スカイも見守っていたかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2022年09月23日ビジネスや日常生活など、あらゆる場面で自分の能力や可能性を最大限に発揮したいと誰しもが思うもの。そこで脳科学に基づき、グッドパフォーマンスを保つために知っておきたい、“脳の上手な使い方”を脳科学者・中野信子さんに教わった。脳の最適化(チューニング)、12のテクニック今の自分の生活に無理なく取り入れられそうなものを選択して実践してみて。そうすれば自分の状態に合わせて、脳のグッドパフォーマンスをキープすることができるはず。1、もやもやする気持ちや不安を、自分を成長させるエネルギーに変えよう。SNSのキラキラ投稿にもやもやしたり、苦手な人と良好な関係を築けるか不安になったり…。そういう嫌な気持ちは逆に利用してみる。「人には生まれつき、危機を避けるためのアラートとして、嫌な気持ちを感じさせる仕組みが備わっています。しかしそれも大切な感情の一つなので、せっかくなら自分の得になるように利用しましょう。妬みも脳の活動の一つですし、自分を成長させるためにあるもの。新しいことに挑戦する原動力にいかに転嫁するかが大事です。不安も打ち消さずセンサーとして上手く働かせてみて。違和感を覚えながらも適度な距離感で付き合っていける基盤を作っておくと、人間関係の繋ぎ方が上手くなり、一生モノのスキルとして役立てられます」2、まったく新しいアイデアは存在しない。過去の歴史から学んでリサイクルしよう。「驚かせるかもしれませんが、実はまったく新しいアイデアはこの世には存在しません。どんなに新しい発見だと思ったことも、世界中に人は80億人もいるので、既に誰かが同じことを考えていると思ったほうがいいです」。でも、新しいアイデアが思い浮かばないと思っても、がっかりする必要はない。「人の歴史は明文化されてからかなりの蓄積があるので、その中を探せば、過去何億という人の脳が考えた膨大な知識の塊があります。新しいアイデアがひらめかなくても、昔の人が思いついたアイデアを今の時代に蘇らせ、目の前の問題と結び付けてアレンジするだけでも、斬新な提案になります。脳は、何かを模倣することで新しいことを身につけられます」3、期限内に目標を達成するには、やらないことリストを作ろう。「脳には、一時的に情報を蓄積しておける『ワーキングメモリ』機能が備わっているのですが、容量に限りがあるので、そこにやることをあれもこれも置いておくと、本当に大事な情報が次々こぼれていきます。また、本当にやらなければいけないことは心理的負荷が高く、やり切ったという報酬を得るために、脳は負荷が低いものから始めようとします。そうならないために、できるだけやることの数を減らして、たとえば『いついつまで掃除はしない』『読書もしたいけど来週まで我慢する』など、やらないことリストを作りましょう」。ワーキングメモリは、今やらなきゃいけないことを効率よく進めるために大事な脳の作業台。いつもキレイにしておきたい。4、アイデアが思い浮かんだら、実行する。とにかくまずは口に出してみよう。パッとひらめいたアイデアは、アウトプットしないと意味がないので、実行力も大きなカギとなる。「何の発言も実行もしなかったら、結局何のアイデアも生み出していないことになります。アイデアマンか否かの分かれ道は、自分が思いついたアイデアを信じ、実際に行動を起こすかどうかにかかっています。ダメ元でもいいので、会議や打ち合わせの席などでまずは口に出してみることが大切。そこから発見や進展があり、アイデアがさらに広がるかもしれません。心のブレーキを外して実行に移すには、自分を客観視(メタ認知)することです」。不安や葛藤を取り除き、自分がより良い結果を残すにはどうしたらいいかが客観的に判断できれば、行動に移せるようになるはず。5、ベストパフォーマンスを発揮するには、適度なストレスを自分にかけてみよう。ストレスは悪いものと思っている人が多いが、実は一概にそうともいえない。「心理学に『ヤーキーズ・ドッドソンの法則』という基本法則があり、これは適度なストレスが学習パフォーマンスを最高レベルに高めてくれるというもの。ある程度のプレッシャーにさらされたほうが、効率よく、的確に仕事ができるといわれています。みなさんも大事なプレゼンの前に、ものすごい集中力で仕事を進めることができた経験などをお持ちではないですか?ストレスは人間に必要なもの。だから自分がどれくらいの負荷や緊張感があったらいちばんやる気が出るかを知っておきましょう」。ベストパフォーマンスが出せる水準が分かれば、いざというときに最大限の力を発揮できる!6、積極的にライバルを見つけよう。ライバルの存在が自分を高めてくれる。適度なストレスと同様に、脳を活性化させるためにはライバルの存在も欠かせない。「脳にはすぐに休もうとする性質があり、休ませすぎると働きが悪くなり、戦えない脳になります。しかし職場や仲間など近くにライバルがいると、『ノルアドレナリン』という戦うためのホルモンが分泌され、やる気を出しやすい状態に持っていけるのです。だから、一緒に切磋琢磨したいと思える相手を見つけることがポイントになります。お互いの足を引っ張り合うのではなく、むしろ相手の凄さを認めた上で、良い部分に目をつけてどんどん吸収していく。そしてライバルと張り合いながら、いつも自分が努力できる状態に持っていくと、脳がよく働くようになります」7、全然、やる気が起きない。そんなときは、とにかくやり始めてみる。やることはたくさんあるのに、ベッドから抜け出せなかったり、デスクに座ったけれど一向に仕事する気にならなかった経験は、誰しもあるはず。「人間ですから、やる気が起こらないこともあります。それは何か新しいことをするときに、脳は相当なエネルギーを必要とするからです。脳が、作業を始めるより前にやる気になってくれることはないんですね。だから、なんとかやり始めるのが大事。逆に一度始めてしまえば、続けようとする力が働きます」。そのために自分ならではの“開始のルール”を作ってみるとよいそう。「たとえば、この椅子に座ったら仕事を始めるなどと決めると、『これから仕事が始まるぞ』と脳に伝わって、仕事モードに入ってくれます」8、集中力をつける、という発想を捨てる。集中しやすい環境を整えよう。「なかなか仕事に集中できないと悩むこともあると思いますが、その状態は脳科学的には至って普通のこと。脳はさまざまな異常を検知するために1つのことに集中しにくいシステムになっているので、集中力が長続きしないようにタイマーがついていると思っていたほうがラクです」。集中力をつけるというよりも、脳が集中しやすい環境を整えてあげるほうが、効率が良いそう。「私たちはいろいろなことに注意が向くようにできているので、なるべく聴覚や視覚を刺激するものを遮断できる環境を作りましょう。特に音に敏感に反応してしまい、いちばんディスターブされるのは人の声です。波の音など環境音を流してマスクすると、作業効率が上がるという研究もあります」9、作業を中断するときは、あえてキリの悪い中途半端なところでやめる。「一区切りついたから休憩しよう」「今日はここまで仕事を終わらせよう」と、普通はキリがいいところまで作業を進めようと思いがち。「しかし、キリのいいところでやめてしまうと、人は満足してしまい作業に戻りづらくなるんです。一度やめてしまうと、また始めるのに大きな力が必要になります。だからあえてキリの悪い中途半端なところでやめてみることをおすすめします。パソコンのスリープ状態のように、中断中も頭の片隅で作業の続きを無意識に考えてしまい、早く作業に戻りたくなる状態を作ってあげましょう。この、やり切ったことより達成できていないことのほうが強い印象として残る現象を『ツァイガルニク効果』と呼びます」10、徹夜で一夜漬けは忘れやすい。大事な試験の前日は、しっかり寝よう。「脳の仕組みからしても、一夜漬けの覚え方は効率が悪いんです。徹夜で試験に挑んでも眠さで頭がボーッとして、パフォーマンスを発揮しにくくなります。実は、記憶の定着は寝ている間に起こります。徹夜はその記憶の定着のプロセスをすっ飛ばすことになるのでとてももったいない」。それでも時間が限られていて、一夜漬けをしないといけない状況になったらどうすべきか。「少し時間を前倒しして、夜までに一夜漬け用の資料を作ります。作った時点で知識は結構頭に入っているので、とりあえず作り終えたら夜は寝ます。そして翌朝、早めに起きて復習します。寝たことで定着した記憶がここでさらに強化されるので、徹夜で挑むよりも良い点数が取れると思います」11、目標はイメージしやすい身近なものに。そうすれば、三日坊主で終わらない。ダイエット、語学や資格の勉強…、始めてみたはいいけれど三日坊主で終わってしまうことはよくある。「それは目標のイメージが具体的ではないからなんですね。一時的な強い気持ちだけが動機になっていると長続きしません。たとえば英語を話せるようになりたいなら、どの程度、誰とどんな会話をしたいのか、そこまで具体的に考えておかないと脳はすぐに怠けて挫折します。だから目標を具体的にして、達成までの道筋をしっかり立てましょう。それでも三日坊主で終わってしまうなら、そんなに本気じゃなかったということ。でも、三日坊主も10回やれば1か月やったことになるので、間隔が空いたとしても積み上げていくことで、目標に近づくことはできます」12、自分が頑張った努力の記録を付けよう。見える化すれば、自信が湧いてくる。パフォーマンスやモチベーションのキープのために、最後に紹介したいのが“努力の記録”を付けること。「自分がやってきたことって、意外と覚えていないもの。だから努力の記録を付けることをおすすめします。『今までこういうことをやってきたじゃないか』『こういうこともできたじゃないか』ということを書き出して可視化してあげることで、頑張ってきたことを客観的に見つめられるようになります。見返すことで『自分はこんなにやってきた!』と励みにもなり、脳も常に目標の達成を意識するように。挫折しそうになったときも冷静に自分と向き合うことができます。それをベースに次に繋げていくことで、新しいことにもチャレンジできるようになります」中野信子さん脳科学者。脳科学の視点から人間社会で起こりうる問題や人物を読み解く語り口に定評がある。『世界の「頭がいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(アスコム)など、著書も多数。※『anan』2022年9月28日号より。イラスト・加納徳博取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2022年09月22日良いアイデアや考えがポンポンと出てきたり、高いモチベーションを維持できたり…。そんなふうに、いつでもできるだけパフォーマンスを落とさないためには、脳のどんなクセを知り、上手な使い方をすればいいか。脳科学者の中野信子さんに伺ってみたところ「まず前提として知っておいてほしいことがある」のだとか。脳もカラダと同じように、月経周期の影響を受ける。「脳とカラダは別物と思いがちですが、脳もカラダの一部です。anan読者の女性は、月経周期の影響を受けやすい年代の方が多いと思います。カラダのコンディションの良し悪しが、月経周期によって変化することをご存じの方も多いかと思いますが、同じように脳も当然影響を受けるわけです。そこには月経周期によって増減する、脳内のセロトニンが関係していて、セロトニンの分泌は女性ホルモンと連動しています。まずは、そのことを覚えておきましょう」女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つがあり、脳からの指令によって卵巣から分泌される。エストロゲンは月経後から排卵期にかけて増加し、プロゲステロンは排卵日から次の月経までの間に増加する。女性の場合、このサイクルに合わせてセロトニンの量も増減し、脳や心身に影響を及ぼす。「セロトニンが適切なレベルにある月経~排卵の間は、やる気も出やすく、夜もぐっすり眠れたり、朝の目覚めも良くなるので、脳のパフォーマンスが上がります。逆に、セロトニンのレベルが下がってしまう排卵前後と月経前は、すごくイライラしたり、訳もなく悲しくなったりと、不安感情が起こりやすく、脳のパフォーマンスも下がります」【月経周期とセロトニン】女性ホルモンと脳内のセロトニンの増減が連動しているのがわかる。排卵日、月経前、月経中はセロトニンの量がガクッと減る。自分の状態を知ることで、コントロールしやすくなる。それならばセロトニンを増やす生活を心がければ、脳を活性化できるのでは?と思うが、そんな簡単なことではないそう。「たしかにセロトニンは、アミノ酸の〈トリプトファン〉が原料になって作られているので、赤身の肉類、かつお、まぐろ、大豆製品など、トリプトファンを多く含む食べ物を摂取することで増やすことができます。しかし無理に増やそうとしてもなかなか限度があります。だから『あぁ今はセロトニンが足りない時期だから、しょうがないな』と思うことで、やり過ごすことも大事です。それが自分を客観視する“メタ認知”という考え方で、これを習慣化できると、気の持ちようが変わってきます。『そういえば、あと2日くらいで月経が来るな』と思い出すことで、ちょっとモヤッとした気持ちになったときに、その原因となった出来事を探すよりも、自分の生理的な脳の状態を思ったほうがコントロールしやすい場合があります。『今はセロトニンが足りていない時期だな』ということが分かったら、『今日は大事なメールを打ったら変な文面で送ってしまうかもしれないからやめておこう』とか、『お風呂に長めに入って、ボディケアをしよう』などセロトニンを増やすような対応が自分でできると思うんですね。調子が悪いと感じるときは、無理して良くしようとしないのも、勇気です。待てば必ず雨がやむように、待てば必ず脳の良い状態は巡ってきますので、慌てず穏やかに過ごす。それが実は、積極的なコミットメントの一つではないでしょうか。なので、まず最初に“自分を知る”ことを提案したいと思います」中野信子さん脳科学者。脳科学の視点から人間社会で起こりうる問題や人物を読み解く語り口に定評がある。『世界の「頭がいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(アスコム)など、著書も多数。※『anan』2022年9月28日号より。取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2022年09月21日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「状況に合わせたとっさの判断ができない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中、状況に合わせて急にプレーを変えたり、相手の急な動きに反応して素早く対応する場面があります。しかし、初心者はどうしても相手の動きが予想しづらいもあり瞬時に判断して動くことができないもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、「とっさの判断」がより早くできるようになるトレーニングを紹介します。【やり方】1.親子の中点地点にボールを置き、離れて立つ2.じゃんけんをし、負けた方がドリブルで相手の周りを一周する。あいこの場合は2人ともボールの周りをまわり、元の位置に戻る3.じゃんけんをし、負けたら先程と同じようにドリブルで相手の周りを一周、あいこの場合はボールを取り合い、どれかの目印に向かってドリブルし、ボールを止める【トレーニングのポイント】・じゃんけんの結果を見て素早く反応して動く・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年09月15日9歳の、そらじろーくんと、5歳の、こさぶろーくんを育てている、母親のなおたろー(@naotarotarou)さん。兄のそらじろーくんは、5歳の頃にサッカーを始めたそうです。弟のこさぶろーくんは、2歳の頃からそらじろーくんがサッカーをする姿を見ていました。そらじろーくんがサッカーをする姿に憧れていた、こさぶろーくん。5歳になったこさぶろーくんは「僕もサッカーをする!」と主張したのですが、なおたろーさんには少し不安に思うことがありました。速く走れないことを気にして泣いていた、こさぶろーくん。そんな姿を見ていたため、なおたろーさんは「サッカーチームに入団して大丈夫かな?」と心配していました。しかし、こさぶろーくんのやる気は十分です!監督の後押しもあり、2日間の体験入団をしてみることになったのでした。体験入団1日目!なおたろーさんの予想に反して、きっちりと頑張れた、こさぶろーくん!こうして、体験入団1日目を無事に終えることができました。こさぶろーくんは、2日目も頑張れるのでしょうか。体験入団2日目は…?5歳次男、サッカー少年への道のり【再掲】(8/8) #漫画が読めるハッシュタグ #コミックエッセイ pic.twitter.com/iZhtHINfYq — なおたろー@育児絵日記&PMDD体験談書いてます (@naotarotarou) September 14, 2022 体験入団2日目は、ボールを扱うテクニックの練習やミニゲームが行われました。初めてのことばかりで、時には転んでしまう場面も…。しかし、こさぶろーくんは泣かずに最後までやりきりました!そんなこさぶろーくんの姿を見て、なおたろーさんは息子さんの成長を感じたのでしょう。「これからは、こさぶろーの頑張りたい気持ちを応援しよう」と決意したのでした。この先、こさぶろーくんは、なおたろーさんやサッカーチームの先輩たちに優しく見守られながら、メキメキと成長していくのでしょうね![文・構成/grape編集部]
2022年09月14日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ドリブルしながらパスを出せない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中、ドリブルをしながら味方にパスを出す場面はたくさんあります。しかし、初心者はどうしてもボールの扱いが覚束ないので、いったん止まってしまったりドリブルをしながらパスを出す動きが難しかったりするもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、ドリブルをしながらパスを出す動きを身につけられるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.数メートル離れて対面して立ち、親はバックステップやサイドステップを使って動く。子どもはドリブルしながら親についていく2.親が手を上げたら子どもはドリブルしながら親にパスを出す3.スピードを上げたり、親がボールを奪うDF役として子どもに近づいてきたら子どもはそれを交わすなど、試合に近い状況を作るなど難易度を上げる【トレーニングのポイント】・ボールだけでなく、親の動きなどいろんなところを見る・常にパスが出せる位置にボールを置く・スピードを上げるとボールが足元から離れがちだが、しっかり状況を見ながらコントロール・しっかり顔を上げて状況を確認して判断・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年09月09日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ドリブル中にインサイド/アウトサイドを使ってターンすることができない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中、ドリブルしている時に相手がボールを奪いに来たら、ターンして交わします。ボールを奪われずにクルッと方向転換することは大事な技術です。しかし、初心者はどうしてもボールの扱いが覚束ないので、ドリブルで精いっぱいだったり、スムーズに回ることができなかったりするもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、インサイド、アウトサイドを使ったターンができるようになるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.数メートル先に目印を置き、子どもは目印に向かってドリブル。目印の所でインサイド、アウトサイド、足の裏などを使ってターン2.親がDF役として子どもについていく。子どもは親がいない場所に向かってドリブル3.親の動きをスピードアップ、子どもはフェイントも入れながらドリブル&ターンを繰り返す【トレーニングのポイント】・ボールが転がる先に足を出して壁を作り、ターンする・足の裏を使う時は、ボールを踏む感じでキュッと止めてターン・常に親の位置を見ていることで顔を上げてドリブル、ターンする習慣をつける・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年09月06日主人公の頭の中で擬人化された5つの思考が“脳内会議”を繰り広げるラブコメディ『脳内ポイズンベリー』が再演される。出演するFANTASTICS from EXILE TRIBEの八木勇征が思いを語った。舞台『脳内ポイズンベリー』チケット情報『脳内ポイズンベリー』は、水城せとなの同名人気コミックが原作。2015年に映画化され、2020年には舞台で初演を迎えた。平凡な女子のいちこ(本仮屋ユイカ)は、気になっていた年下男子・早乙女(白石隼也)と偶然、再会する。激しくときめくいちこの脳内では、5人のメンバーによる会議が開かれ、早乙女と付き合うことになるが、大手出版社の越智(平野良)からも思いを寄せられて…という物語。原作も映画も見たという八木は、「まず、いちこの脳内の感情を擬人化した設定が面白い。5人の一人ひとりに感情のバックボーンがあり、すごく共感できる部分がありました。その上、5人はいちこ自身だから、自分自身が幸せになることと、相手の幸せを願う=それも自分自身の幸せということに直結してくる。ポップで明るいだけでなく、深いんです」と熱を込める。八木が演じるのは、脳内会議のメンバーをまとめる議長の吉田。議長というからには冷静な人物だと思いがちだが、「めちゃめちゃ優柔不断で、ポジティブな人に嫉妬して右往左往する。そのダメぶり、こいつ頼りないというのが舞台でもすごく見えると思います。でも、人に対して警戒心があるところは僕と重なりますね」と笑う。原作や映画とは違う、舞台ならではのシーンも楽しみだ。いちこや早乙女ら現実世界のメンバーと、5人の“脳内組”とのお芝居の掛け合いや、セリフのバトンパスが見どころだそうだ。「新たに越智さんの脳内会議のシーンもあって、それは原作や映画には出てこないので注目です」。FANTASTICS from EXILE TRIBE以外の舞台に初挑戦する今作。「舞台はあまり経験がなく、フルで2時間を超える芝居は初めてで、どうしても映像作品のように、観客をレンズの向こうに意識する面と面だけの演技をしてしまうんです」と苦労を明かす。演出を手掛ける佐藤祐市から「リアルタイムでいろんな角度からお客さんに見られていることを意識しなさい」とアドバイスを受けた八木。演出家をはじめ、周りのキャストにも鍛えられ、同じ瞬間やタイミングは二度と起こらない舞台は新鮮と語る。「最高に楽しい時間を過ごしてもらえるように、毎公演、毎公演、大切に届けます。ぜひ、劇場に来てください!」。東京公演は9月6日(火)まで明治座にて上演中、大阪公演は9月10日(土)から12日(月)まで、COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演。東京公演のチケット発売中。取材・文:米満ゆう子
2022年09月05日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「前を向いてドリブルすることができない」を克服するトレーニングをご紹介します。サッカーでは、パスやシュートをするために顔を上げて前を向いた状態でドリブルできなければなりません。しかし、初心者はどうしても足元のボールを見ながらドリブルしてしまい、なかなか前を向けないもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、常に顔を上げて前を見ながらドリブルできるようになるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.2つの目印を置いて、子どもはその目印をグルグル回りながらドリブル2.動きに慣れたら、親がどこかのタイミングで手を上げ、子どもはそれを見たらボールを止め、手を下ろしたらドリブル再開3.右足だけ、左足だけなど片足だけでドリブルし、親が手を上げたら止まるなどアレンジする4.親が鬼になり、子どもを追いかける。子どもはボールを取られないよう逃げながらドリブル【トレーニングのポイント】・最初はゆっくりでいいので、顔を上げて前を向くドリブルの動きに慣れる・常に親の位置、手の上げ下げを見ていることで顔を上げる習慣をつける・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年08月30日まだまだ暑い日が続き、なかなか寝付けなかったり、夜中に目が覚めてしまう人も多いのでは。そんな方は脳に熱がこもりやすくなっている可能性が。そこで脳を冷やして眠りやすくする夜の新習慣を伝授。脳を効率よく冷やすアクションで、快眠に導く。「ぐっすり眠りたいなら、脳を冷やす“冷活”がカギになる」と話すのは、東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身さん。「脳や臓器など、体の中心の機能を守るために一定に保たれる『深部体温』を下げることで入眠しやすくなることは一般的によく知られていること。しかし暑い時期は、気温が高く熱がこもりやすいので、脳の深部体温が下がりにくく、眠りの質に影響を与えます。脳は自律神経を通して、筋肉や臓器など体内のすべての器官の働きをコントロールする司令塔。その大切な脳がオーバーヒートしたまま眠りにつくと、自律神経の負荷が増し、疲れが取れにくくなり、頭痛などの不調を招く場合も。だから良い睡眠を得るために、脳を冷却して、休息モードにしてから眠ることが大事なんです」そのためにお風呂、入浴後の過ごし方、寝室環境の3つに分けて、脳の冷活新習慣を紹介。お風呂編:脳がのぼせないように、ぬるめの湯に短時間浸かる。日中、仕事などで酷使して温度が上がった脳を手っ取り早く休息モードに持っていくための手段が、お風呂。「入浴後は、熱が放出されて体温を効率よく下げることができます。深部体温は60~120分かけてゆっくり下がっていくので、就寝の60~90分前の入浴がおすすめ。しかし、暑い日は入浴することで、逆に脳に負担がかかりやすくなることもあるので、長湯は禁物。のぼせないような対策を心がけながら浸かりましょう」(梶本さん)POINT1:夏はシャワーだけでもOK!暑い時だけでなく、忙しい時や疲れている時など、どうしてもお風呂に入りたくない日は、無理に入らなくて大丈夫。少し熱めの温度のシャワーで、全身をしっかり温めよう。POINT2:換気or涼風モードを活用。浴室の温度や湿度が高いと、脳に負担がかかりやすくなるので要注意。浴室乾燥機がある場合は換気or涼風モードを活用。ない場合は窓やドアを開けて、湿気を追い出す対策を。POINT3:通常よりお湯の温度は低めに。暑い日は39~40°Cのぬるま湯がベスト。しかし個人差があるので通常より1~2°C低めでOK。日中、冷房空間で過ごすことが多く、体が冷え切っている場合は少し熱めに。POINT4:10分以上湯船に浸からない。暑い日にお風呂に入るメリットは、水圧と浮力で全身の血液の循環を促し、疲労回復や不調改善の効果が高まること。体を温めるのが目的ではないため、さくっと済ませて。入浴後の過ごし方編:リラックスして過ごすことで脳を休息モードに切り替える。入浴後に自然と体温が下がるメカニズムを利用して、穏やかに過ごすことで睡眠の質を向上させられる。「副交感神経が優位になりやすいので、脳の興奮を落ちつけて、心と体をリラックスさせましょう。集中して頭を使ったり、ストレスがかかるようなことも脳のオーバーヒートを起こす原因になるため、アクティブな活動は控えて、ゆっくり過ごして」スムーズに入眠できるよう、軽いストレッチやマッサージもおすすめ。POINT1:暖色系の照明にする。蛍光灯などの青白い光は、睡眠ホルモン「メラトニン」を抑制する作用が強いため、夜は室内の照明を白熱灯など、温かい色の光に変えるとよい。間接照明だけで過ごすのもあり。POINT2:好みの香りや音楽でリラックス。心地よい香りや好きな音楽など、リラックスできる状態に持っていけるようなナイトルーティンを意識的に取り入れるのもあり。習慣にすると眠りスイッチが入りやすくなる。POINT3:200~300mlの水分を補給する。就寝中の発汗は深部体温を下げる働きがあり、体から多くの水分が奪われるので、先に水分補給を忘れずに。200~300ml程度なら、夜中に尿意を催す心配も少ないので安心。POINT4:スマホやPCは極力見ない。SNSや動画サイトは興味と関心を高め、覚醒を促す原因に。スマホやPCから出るブルーライトもメラトニンを抑制する働きがあるので、できれば寝る60分前にはやめること。寝室環境編:就寝中も脳にとって快適な環境を作り、深い眠りを促す。お風呂、入浴後の過ごし方で準備ができたら、最後のひと押し。布団に入ったら自然と眠くなるよう、脳に快適な環境を作ることも欠かせない。「実は脳にとっての最適温度は22°C。しかし日本人は筋肉量が少なくて、22°Cでは寒く感じる人が多いので、脳を冷やして、体を冷やさない温度をキープすることが大切。エアコンを切って寝ている人でなかなか寝付けない方は、脳に熱がこもっている可能性が高いので、寝室温度を見直しましょう」POINT1:照明を消す。豆電球ほどの小さな光でも、睡眠を妨げることが分かっているので、できるだけ寝室は真っ暗にすること。ほのかな明かりがないと安心できない場合は、間接照明を活用して。POINT2:室温は25~26°Cが理想的。脳と体の適正温度を考えると25~26°Cが妥当だが、個人差があるので体が冷えない室内温度に。エアコンをつけたまま眠れない人は、扇風機や除湿機を使い熱がこもらない対策を。POINT3:布団をかけて寝る。脳は冷やして、体は冷やさないが鉄則。エアコンをつけて寝る場合は、顔から上だけ出して、首から足先まで布団をかけること。すると短い睡眠時間でもしっかりと疲れが取れる。POINT4:鼻呼吸で脳に冷たい空気を送る。鼻は脳の冷却装置といわれ、鼻呼吸することで、脳に冷たい空気を送り込むことができる。吸って、少し息を止めて、ゆっくり吐く、これを3回繰り返すと、スムーズに入眠できる。グリシン入りドリンクで快眠を促すのも効果的。エビやホタテなどの魚介類に多く含まれるアミノ酸の「グリシン」を摂取すると、手足の血流が増えて、深部体温が下がりやすくなるため、睡眠をサポートすることが医学的にも立証されている。食品だけで十分な量を摂取するのは難しいため、清涼飲料水や栄養ドリンクで補うのも手。就寝前に飲めば、夜間熱中症対策にもなる。大正製薬リポビタンアイススラリー for Sports凍らせて飲む清涼飲料水。通常の氷よりも結晶が小さく、身体内部を効率よく冷却できる。深部体温を低下させることで入眠を促進。就寝30分前の飲用がおすすめ。グリシン3600mg配合。ハニーレモン風味。120g¥194(大正製薬 TEL:03・3985・1800)ファインファイングリシンゼリー1日分2包にグリシン3000mgを配合。さらに緑茶にも含まれているリラックスを促すテアニン、GABAもプラス。つるっとした喉越しで、デザート感覚で味わえる。ノンカフェインで糖類ゼロ。白ぶどう風味。6包入り¥430(ファイン TEL:0120・056・356)アリナミン製薬アリナミン ナイトリカバー寝る前に飲むことも考えて開発された、寝ている間に疲労を回復する栄養ドリンク。抗疲労成分フルスルチアミン、グリシンなど、8種の有効成分が疲労と睡眠の質を改善。ジンジャー風味。50ml¥165*編集部調べ(アリナミン製薬 TEL:0120・567・087)梶本修身さん疲労回復専門医。「東京疲労・睡眠クリニック」院長。大阪市立大学大学院医学研究科 疲労医学講座特任教授などを歴任。理化学研究所生命機能科学研究センターで疲労と睡眠の研究を行う。著書に『すべての疲労は脳が原因』(集英社新書)など。※『anan』2022年8月31日号より。イラスト・seko koseko取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2022年08月26日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ボールに合わせた動きがうまくできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は、ボールに合わせて素早く反応して身体を動かさなければなりません。しかし、初心者は動きがぎこちなかったり、運動経験があまりないと、ボールの位置を見てどこに動けばいいか素早く判断して位置取りをするのが難しいもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、ボールに合わせて移動し、素早く反応して身体を動かせるようになるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.親子で対面し、子どもは膝立ちの姿勢をとり、親が転がしたボールに素早く反応し、蹴って返す2.慣れてきたら、子どもは長座やうつ伏せの姿勢でスタート。手を使って素早く身体を起こす3.上記も慣れたら、親子の中間地点にボールを置き同じ姿勢を取り、じゃんけんをしてあいこになったら、素早く反応してボールを奪いに行くなど難易度を上げてみる【トレーニングのポイント】・ボールをよく見て、どこに転がってくる/バウンドしてくるを予想・ボールの位置に合わせ、素早く身体を動かす・あくまで最初はボールの扱いに慣れることが優先なので、楽しみながら行うこと・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年08月22日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ボールに合わせた動きがうまくできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は、ボールや相手の状況に合わせて動きながら、ももや足元、胸でコントロールしてパスを出すことが必要です。しかし、初心者は動きがぎこちなかったり、運動経験があまりないと、ボールに合わせて移動しながらももや足元、胸などでコントロールして自分の蹴りやすい位置にボールを置くことが難しいもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、ボールに合わせて移動し、コントロールができるようになるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.親子で対面して立ち、親が転がしたボールを子どもは足元でコントロールして返す2.もも、胸、足の裏など親が指定した箇所でボールを触って足元にコントロールして返す3.親がボールを持ち、親子ともに動きながらコントロールする箇所を指定してボールを投げる、子どもは指定された箇所でコントロールしてボールを返す【トレーニングのポイント】・ボールの落下地点に合わせて身体を動かす・自分が蹴りやすい場所にコントロールする・あくまで最初はボールの扱いに慣れることが優先なので、楽しみながら行うこと・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年08月19日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ボールに合わせた動きがうまくできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は、ボールに合わせて身体を動かすことが多いもの。ボールに合わせてステップを変えたり、臨機応変に対応しなければなりません。しかし、初心者は動きがぎこちなかったり、運動経験があまりないと、ボールに合わせて自在に身体を動かすことが難しいもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、ボールに合わせて身体を動かすことができるようになるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.親子で対面して立ち、子どもは手でボールをバウンドさせる。右手だけ、左手だけ、両手でバウンドをする2.子どもはボールを上に投げて両手でキャッチ。動きに慣れてきたら、頭や肩、お腹を触ってからキャッチするように難易度を上げる3.足でドリブル。両足を使ってちょこちょこボールを触りながらドリブルする。その後、右足だけ、左足だけでドリブルをする4.親の動きを見て、動作をマネする(※動きだけでなく、「見る」トレーニングにもなる)【トレーニングのポイント】・ボールを投げる動きの時は、ボールをよく見て落下地点を見定め、どこに手を出せばいいか理解する・親の動きを見て、マネをして同じ動きをする・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年08月16日食べて長生き! 脳がいきいき!8月4日、認知症研究で知られる白澤卓二氏監修により、ショウガの脳の若返り効果と認知症予防効果を紹介する新刊『脳の若返りショウガ健康法 食べて長生き! 脳がいきいき!』が学研から発売された。白澤氏は白澤抗加齢医学研究所所長で医学博士、お茶の水健康長寿クリニック院長、認知症や脳に関する一般向け書籍を多数執筆し、テレビ番組出演でもおなじみ。A5判、128ページ、定価は1,540円(税込)、発行は学研プラスである。若返り効果の食材とショウガのレシピ82点認知症といえば、高齢者の疾患としてのイメージが強いが、脳の老化は40代、50代から始まり、年齢とともに徐々に衰えていく。食生活、運動、睡眠といった生活習慣が脳の老化を招くことがあり、実際に記憶力や集中力の低下を実感している人も多いのではないだろうか。世界中で認知症についての研究は行われているが、ショウガは体内の血流と代謝を改善し、免疫機能の調整などのほか、認知症の治療や予防に役立つのではないかと注目されているという。新刊ではショウガの脳などに対する健康効果のデータや、ショウガパワーを最大限に引き出す活用法、若返り効果のある食材とショウガを使用するレシピ82点が紹介されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※『脳の若返りショウガ健康法食べて長生き! 脳がいきいき!』 - 学研出版サイト
2022年08月11日老いた脳を30秒でほぐすセルフケア7月28日、頭蓋骨のゆがみを整えるセルフケアを紹介する新刊『頭蓋骨リフト 疲れた脳、老いた脳が30秒でほぐれる!』がKADOKAWAから発売された。A5判の単行本で112ページ、価格は1,430円(税込)である。著者は骨格矯正士で柔道整復師、整体サロン「ろっかん塾」を主宰する清水ろっかん氏。また、日本整形外科学会専門医で、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、田園調布長田整形外科院長の長田夏哉氏が監修を務めている。たるみ・シワ・不眠・頭痛・首こりなどの対策にスマートフォンやパソコンを長時間使用することで、姿勢は乱れ、運動不足になりがちである。また、仕事や家庭、お金の問題、人間関係などでストレスはたまり、脳は疲れたままの状態になっているのかもしれない。清水ろっかん氏は、頭蓋骨のゆがみが脳の疲労に大きく関わっているとしており、頭蓋骨のゆがみから全身の不調と老化、認知症につながる可能性を指摘する。同氏によれば、頭蓋骨のゆがみは顔のたるみやシワ、不眠、頭痛、うつ、肩こり、物忘れ、やる気不足、倦怠感、疲れ目、老眼、近視、耳の不調、喉の不調にも関係しているという。新刊では加齢や姿勢のクセによって生じた頭蓋骨のゆがみを自分の手で整える方法を紹介。1回30秒の簡単セルフケアである。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※「頭蓋骨リフト 疲れた脳、老いた脳が30秒でほぐれる!」 清水 ろっかん【生活・実用書】 - KADOKAWA
2022年08月03日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「顔を上げてドリブルできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中ドリブルをしている時は、常に次のプレーを考えながら顔を上げて視野を広く保つことが大事です。しかし、初心者はボールに気を取られて顔が下がってしまうことが多いもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、顔を上げてドリブルできるようになるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.親子で対面して立ち、子どもはゆっくりドリブルしながら動く2.対面する親が手に持ったボールを上に挙げたらドリブルをストップ3.親がボールを投げ、子どもはドリブルしながらキャッチして親に返す。このとき2バウンドまでOK4.動きに慣れたら、ドリブルのスピードを上げ、ボールもワンバウンド以内でキャッチするなどレベルアップ【トレーニングのポイント】・足元のボールだけでなく、親が持つボールも見ることを意識・親の動きを視野に入れつつも、ドリブルを止めない・親の動きを常に見て、ボールを投げてくるタイミングに合わせてドリブルする・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年08月02日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「状況を見て素早く反応できない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は、様々に変わる状況の中で素早く身体を反応させることが大事です。相手に反応する、ボールに反応する、味方の動きに反応する、などいろんな場面があります。しかし、運動経験が少ない子やサッカー歴は長くても自分の身体を思い通りに動かせない子は、素早く反応して動くことができないもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、状況に合わせて素早く身体を反応させることができるようになるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.2つの目印を置いて親子で対面して立ち、じゃんけんをする2.勝った方は目印を手でタッチしに行き、負けた方はタッチされる前に捕まえに行く3.動きに慣れたら、ボールを使ってドリブルしながらやってみる【トレーニングのポイント】・親子の運動経験に合わせて、目印の位置を調整(例:親が運動苦手な場合は目印を親の方に寄せ、子どもが走る距離を多くする)・じゃんけんの結果を見て迷っていると相手に詰められるので、素早く目印を目指す・相手の動きをよく見て、逆方向の目印に方向転換するなど素早く判断して動く・ドリブルをするときは相手をよく見る・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年07月28日兵庫県神戸市の強豪街クラブ、センアーノ神戸は、選手と監督・コーチとの間でサッカーノートをやりとりすることで、サッカー・生活両面でのコミュニケーションを図っています。これまでは市販のノートを使用していましたが、この春からサカイクサッカーノートを3年生以上の年代で導入。使用して約2か月の時点でどんな変化や成長を感じるか、クラブの代表を務める大木宏之監督と学年の担当コーチ、選手たちに聞いてみました。選手たちも実感しているサッカー面での成長などをお伝えします。(取材・文:貞永晃二)チームの代表を務める大木監督は、これまでのノートに比べ圧倒的に書く量が増えたことを実感していると教えてくれました子どもたちも成長を実感!サッカーが上達するサッカーノート>>【関連記事】子どもたちが証言!「自分の現在地」がわかるから課題が明確になるサッカーノート■サッカーノートを上手く使ってサッカーIQを上げてほしいまずはU-12の大木宏之監督にお話を伺いました。――選手は土日に使ってもらっているそうですね。大木監督(以下、大木)土日に試合をするので、試合前に目標を立てて、試合後にそれを振り返るというやり方です。提出してもらって僕らがコメントを書く形で使用しています。以前は普通のノートを使用していました。内容は、半分はサッカー以外のこと。たとえば家での様子や、学校で何かあったとか、何でもいいから普段の生活の事を、あと半分はサッカーの試合のことを書いてもらっていました。特に「今日やってよかったこと」3つくらいと、ここはこうしたら改善できるというような「もっと良くなるところ」を3つくらい書いてください、といったやり方で運用していました。――選手は試合映像を見てノートを書くのですね?大木高学年は選手がその日の試合の映像を見られるように、Googleドライブを使っています。保護者が撮影したビデオをアップしてもらってみんなで共有して、僕であれば担当している4年生の試合を見て、その振り返りを行うわけです。選手たちにも映像はちゃんと見るように言っています。海外では小学生年代でも自分たちの映像を見て振り返るのは普通のことだと聞きます。今、教え子がサウサンプトン(イングランド)のアカデミー(U-15)にいるんですが、その子の話では、チームから送られてきた映像を自分で分析して、トリミングなど編集をしてコメントを書き、コーチに送り返すということをやっているそうです。うちは街クラブなのでそこまでの運用は難しいですが、少なくとも映像を見てサッカーノートをうまく使って、自分たちのプレーを分析することで、サッカーIQを少しでも上げていってほしいと思っています。■子どもたちが書く量が圧倒的に増えた――サカイクサッカーノートを使用して変わった点を感じられますか?大木サカイクのノートは試合の前に目標を書く項目があるので、前回の振り返りと、今日の目標、どんなことを工夫するかというのがあるので、子どもたちにとってはすごくいいと思います。僕ら指導者たちも「今日はこんなことを目標にプレーしていたんやな」っていうのが見えるのでそれはすごくありがたいです。今日どんなことをしたいか、どんなことを学べたかとか、ちゃんと項目ごとにあるので、子どもらはすごく書きやすいと思います。しつもんに沿って書いていく形式なので、子どもたちが書く量が圧倒的に増えてますね。書きやすいんだと思いますよ。■自分の気持ちを口に出すのが苦手な子も、ノートで本音を伝えてくれる――保護者の反応はどんな感じですか?大木監督、コーチと子どもたちとのコミュニケーションツールとして、すごくいいですねと言われました。小学生だと本当に喋れない子たちがいますからね。でもサッカーノートにはちゃんと書けたりするんです。もちろん、声に出して表現できない本音を伝えてくれるのは良い事ですが、将来的には、それをちゃんと口に出して言語化する訓練もしないといけないなとは思っています。そういった、自分の気持ちを口に出すのが難しい子もいますから、コミュニケーションツールとしてはすごくいいですよ。子どもたちとのコミュニケーションが取りやすくなったので、「今日はシュートを意識していたんやろ。すごくよかったやん」などと声かけしたら、言われた子は目を輝かせて、どんどん自信を持って能動的にプレーが発揮できるようになったような感じはしますね。■選手たちと「サッカーの会話」が増えた――選その他気づかれた点はありますか?大木いいなと思ったのは体重を記入する欄です。体重の増減が分かるので、あまり体重が増えていないのに身長ばかり伸びている子はトレーニングのやりすぎじゃないか、と考えるきっかけになります。選手たちの健康のためにもトレーニング負荷、試合の頻度、そういうのをスタッフが知り得る目安になりますから。あと、朝起きた時の体調を3つの顔から選ぶ欄もすごくいいと思います。例えば、一番左(悲しい表情)にチェックが付いていたら、どうした?とやっぱり声をかけますよね。子どもらの変化で言えば、サッカーの知識のところですごく探究心が出てきて、発言の内容がサッカーっぽくなりましたね。代表戦とか、Jリーグ、プレミアリーグとかを見て、「あの選手のあそこはすごくいいよね」とか、そういう"サッカーの会話"が増えているような気はしますね。子どもたちも成長を実感!サッカーが上達するサッカーノート>>■「振り返りができるようになった」3、4年生代表の声選手代表として動画でコメントを言ってくれた4人と担当コーチに感想をお聞きしました。選手たちもそれぞれが自分の課題を振り返ることで成長につながっていることを実感しているそう――サカイクサッカーノートを使ってどうですか?●安田蒼くん(やすだあお・4年生)振り返りができるようになりました。練習の前にこのサッカーノートを見て、できたことはもっと伸ばそうと、できなかったことは修正してもっと頑張ろうと思うので、サッカーの面でも伸びたと思います。●石川克人くん(いしかわかつひと・4年生)このサッカーノートを使って、パスのスピードや、オフザボールの動きをもっと多くすることを意識してできるようになりました。●山田真平くん(やまだしんぺい・3年生)味方を生かすプレーとか、自分で思いきり突っ込まずにパスを出せるようになりました。サッカーノートは良くなかったことも詳しく書けるから、改善点を次の試合で意識できるようになりました。●杉本悠陽くん(すぎもとゆうひ・3年生)前は「止める・蹴る」の精度が低かったけど、このサッカーノートで何回も振り返ることで、「止める・蹴る」のパススピードや置く位置が良くなりました。サッカーノートは質問されるのではなく、自分で考えて書くものと思っていましたが、サカイクのノートを使ってみて質問されるサッカーノートもあって、自分だけじゃなくてサッカーノートと一緒に書けるんだなあということが分かりました。子どもたちも成長を実感!サッカーが上達するサッカーノート>>■4年生担当コーチも「思考が分かりやすくなった」ことを実感●前泊璃音コーチ(まえどまりりお・4年生担当)――サカイクサッカーノートを使ってから選手の変化とか日常で気づいたことはありますか?前泊子どもたちがいつもの練習では口にしていないことをノートに書いて、表現してくれるので、本心というか普段は言葉にできていない本音や思考が分かりやすくなったのは、変化だと思います。――以前のノートとサカイクサッカーノートの違いはどうでしょうか?前泊以前使用していた市販のノートだと、良いことを3つと改善点3つ、そしてサッカー以外の生活について数行といった割と自由な感じなので、書くのが苦手な子もいましたが、サカイクのノートだと質問が書いてあって、それに答える形で書くので、以前に比べて書く量も増えました。――サッカーの面で意識が変わったとか、以前はできなかったことができるようになってきたなどの変化はありますか?前泊まだ使い始めて2か月程度なので、そこまで明確には感じられないですが、ちょっとずつ感じられればいいと思っています。■3、4年生たち自身が感じた成長動画でコメントしてくれた上記4人以外の意見も紹介します。子どもたちの本音を参考にしてください。――選サカイクのノートを書くようになって、サッカーで変化がありましたか?「声を出すことを監督に言われて、それをノートに書きました。ノートで振り返って(チームを)まとめるために声を出そうと意識して練習や試合に臨んだので、出せるようになってきました」「ビルドアップが苦手だったけど、ノートを見て、できなかったことを次の時に練習して、できたことは継続してやっていたら、意識してうまくビルドアップできるようになりました」「タテにパスを入れることしか考えてやっていなかったけど、繋ぐことをノートに書いて、意識して練習をしていたら、強いパスを繋ぐことができて横から縦にボールを動かすことができるようになった」「目標を高く持てる。できなかった時はノートを見て前のことを振り返ってから、また目標を書けるから。目標を立てるのにはいいと思います」「普通のノートの時は、目標を立てても忘れることが多かった。だけどサカイクのノートは前のページの目標の欄を見れば書いてあるから忘れにくいです」■サッカーを始めたころの自分を思い出した――最初の方のページに、「どうしてサッカーをはじめましたか」、「10年後どんな自分になっていたいですか?」を書くスペースがありますが、それを書いてどういうことを考えましたか?「自分がどうやってサッカーを始めたのか、とかそういう自分の(幼稚園の)小さかった昔のことを思い出した。今とだいぶ違うな、大きくなったなと思った」「書いたのは2018年Wカップの時の乾貴士選手のゴールを見て、本気でサッカー選手になろうと思ったこと。今でもあのゴールを覚えていて、憧れていてあんなゴールを決めたいなと思っています」■「今の自分」を知ることで、工夫を重ね成長につながっているこれまでもサッカーノートは書いていた選手が多かったですが、割と自由な書式だったのであまり深く考えずに書いていたけど、サカイクサッカーノートはしつもんがあるので考えながら書くようになったという声も。そのぶん、以前のノートより時間がかかっているそうですがほとんどの子から「書きやすい」「目標が立てやすい」「振り返りができる」などポジティブな意見が聞かれました。「今の自分」を知ることで、サッカーを考え、工夫するようになったので成長につながっている実感を持っている子が多いようです。後編では、5、6年生の声をお届けします。子どもたちも成長を実感!サッカーが上達するサッカーノート>>
2022年07月27日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ボールを素早く奪うことができない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中、相手が持っているボールを奪いに行くとき、素早く反応して取りに行かなければなりません。また、すぐに相手に取り返されないようしっかりボールをキープする必要があります。しかし、運動経験が少ない子やサッカー歴は長くても自分の身体を思い通りに動かせない子は、素早くボールを奪いに行くことができないもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、素早く反応してボールを奪いに行き、しっかりキープする動きが身につくトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.親子で対面して立ち同時に身体の部位を触りながら言い、同じだった時にボールを奪いに行く。先にボールを取った方が勝ち。最初は手で行う。2.同じことを足を使って行う。3.足で奪う動きに慣れたら、ボールを奪った後、身体を使ってキープ【トレーニングのポイント】・身体を動かしながら素早く反応する・腕と身体を使ってボールを奪われないよう足元でキープ・ボールをいつでも触れる所に置きながらキープ・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年07月25日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ボールをキープできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は相手にボールを取られないよう、腕や身体を使ってボールを守らなければなりません。しかし、運動経験が少ない子やサッカー歴は長くても自分の身体を思い通りに動かせない子は、相手との距離を図ってボールをキープすることができないもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、全身を使ってボールをキープできる動きが身につくトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.子どもはボールを抱えて亀のように丸まり、全身に力を入れてボールを守る。親は横から手でボールを奪おうとする2.ボールを上に投げ、バウンドが止まったらボールをキャッチする。バウンドが止まるまでの間、身体を使って、親からボールを守る3.バウンドしたボールを足でキープ。相手とボールの間に体を入れて距離を作る【トレーニングのポイント】・腕を使って相手を遠ざける・ボールと相手との間に体を入れ、ボールに届かないよう距離を作る・ボールをいつでも触れる所に置きながらキープ・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年07月22日明治大学の生涯学習機関「明治大学リバティアカデミー」は、7月30日(土)に、2022年度春期公開講座「明大サッカー部史に見るサッカーマネジメントの現在」をオンラインで開催いたします。事前予約制で、参加費は無料です。本講座は、明大サッカー部のOBであり、日本初のプロサッカー契約選手として活躍した木村和司氏と、明大サッカー部の現監督の栗田大輔氏をお招きし、明大サッカー部の歴史を振り返りながら、日本サッカー界における大学サッカーの役割やマネージメント方法など、その過去・現在・未来について議論します。現在、日本のスポーツ界はビジネス化の波にさらされています。大学スポーツもその影響を避けて通ることはできません。そうしたなかで、明治大学体育会サッカー部は、スポーツと社会をつなぐ新しい取り組みとして、2020年8月に一般社団法人「明大サッカーマネジメント」を設立しました。同法人設立の意図と展望についてお話します。明治大学リバティアカデミー 明大スポーツ特別企画明大サッカー部史に見るサッカーマネジメントの現在表1: 明治大学リバティアカデミーとは明治大学は地域社会に開かれた大学を目指し、本講座のような「社会への知の還元」を目的とした社会連携にも力を入れています。明治大学リバティアカデミーは、生涯学習の拠点として明治大学が整備・運営しているもので、本学教員や外部からお招きした講師による講座を広く一般に公開しています。(詳細:明治大学リバティアカデミーHP ) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月30日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者が苦手とする「インサイドを使って相手を交わすことができない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合の中で、相手選手がボールを奪いにきたときに足の内側=インサイドを使って方向を変えて相手を交わすことができると、ボールを前に運ぶことができます。しかし、サッカーを始めたばかりの初心者にはしっかり「インサイド」を使ってボールをキープしながら相手を交わすことが難しいもの。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、相手にボールを取られないタイミングや距離感が身につき、試合中相手がボールを取りに来てもインサイドを使って交わせるようになります。【やり方】1.親子が同じ方向を向き、子どもの足の間からボールを転がす2.子どもは足の裏を使ってボールを後ろに引きターンして親に返す3.親はボールを転がしたら相手選手役になって子どもについていく、子どもはターンして親を交わし前を向く【トレーニングのポイント】・足裏で後ろにボールを引きながら身体を前に向ける・腕を使って相手の位置や強さを感じながらターンする・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年06月03日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者が苦手とする「インサイドを使って相手を交わすことができない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合の中で、相手選手がボールを奪いにきたときに足の内側=インサイドを使って方向を変えて相手を交わすことができると、ボールを前に運ぶことができます。しかし、サッカーを始めたばかりの初心者にはしっかり「インサイド」を使ってボールをキープしながら相手を交わすことが難しいもの。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、相手にボールを取られないタイミングや距離感が身につき、試合中相手がボールを取りに来てもインサイドを使って交わせるようになります。【やり方】1.四方にゴールに見立てた目印を置き、枠の外に立つ2.親が目印の枠内に山なりのボールを投げ、子どもはバウンドしたボールを押さえ、いずれかの目印に向かってドリブル3.慣れたらスピードアップ。ボールを足元で素早く押さえたら、すぐにドリブルでいずれかの目印にボールを運ぶ4.子どもがボールを押さえる間に親がどこかの目印に移動し、子どもは親がいないゴールを確認し素早く運ぶなど難易度アップ【トレーニングのポイント】・ボールをよく見て落下地点を予測し、バウンドしたボールに合わせて身体を移動させる・相手にとられないよう、ボールを素早く押さえて自分のものにする・ひざのクッションを使ってボールの威力を吸収する・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年05月31日