ベルリン国際映画祭が、来年の第71回映画祭を例年と変わらない時期である2月11日から21日まで開催することを発表した。映画祭自体は、バーチャルではなく従来通りに会場で行う予定で、並行して行われる映画の見本市ヨーロピアン・フィルム・マーケット(2月11日~18日)は、現地とバーチャルのハイブリッド開催になるという。また、演技賞について、来年から男優賞と女優賞を分けない「ジェンダー・ニュートラル」(性的に中立)な形を取ることが発表された。銀熊賞の主演俳優賞、助演俳優賞というカテゴリーで、男優か女優が表彰されることになる。「演技分野の賞を性別で区分けをしないことは、映画業界においてジェンダーへの配慮がもっと意識されることになると信じています」と映画祭のディレクターたちがコメントしている。さらに新しい変化として、銀熊賞の一部門であるアルフレッド・バウアー賞が廃止され、審査員賞が新設されることも明らかになった。なお、今年が“最後”となった男優賞は、イタリアのエリオ・ジェルマーノ、女優賞はパウラ・ベーア、アルフレッド・バウアー賞はブノワ・ドゥレピーヌとギュスタヴ・ケルヴェンが受賞した。第71回ベルリン国際映画祭への出品登録は9月1日から開始となる。(Hiromi Kaku)
2020年08月25日現在ベルリン在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんが、新型コロナウイルスによる自粛明けのリアルな生活をレポートします。ベルリンのいまコロナ自粛が明けて、徐々に動きつつある現在のベルリンの様子を写真とともにお伝えいたします。いまベルリンは真夏で、この時期は例年なら世界中から音楽のイベントや観光でたくさんの人が訪れ、ワイワイしています。今年は残念ではありますが、のんびり、リラックスした夏を過ごせそうです。天気の良い日はみんなボートに乗りたい!ドイツは他の国よりも新型コロナウイルスの被害が少なかったとはいえ、最近もまた患者が増え出しているというニュースがあります。実際住んでいる私たちからすると、コロナ前と現在の違いは、スーパーや公共施設、電車などでは必ずマスクをしなければいけないというくらいで、住んでいて大変だと感じることはそれほどない気がします。天気の良い日には、川沿いに出てビールを片手に話している人たちが多いです。ボートはうまくソーシャルディスタンスを守れて楽しめるアクティビティのひとつのようです。野外マーケットもオープンしています。週末には至るところで以前のようにマーケットが開催されています。屋外のため、マスクをしていない人がほとんどですが、列に並ぶ際は1.5m間隔で並ぶ必要があります。観光地はいまだに人は少なめ…海外からの飛行機がまだ少ないということもあり、観光業はそれほど盛り上がっていない様子。ドイツ国内から来る人たちが観光地を訪れている程度の人数かなと思います。今後はどんどん増えていくかもしれません。ボルダリングやスポーツクラブもスタート!私もよくやっているボルダリングやスポーツクラブは既に運営を再開していますが、今までは予約なしで自分が好きな時間に行けたのに、現在は予約をしていく必要があります。また、運動をしている最中はマスクは必要ないですが、「むやみに上半身裸になるのはご遠慮ください」というメモが入り口に書いてあったり、スポーツしない場合はマスクを着用、入り口付近はマスク必須など、今までとは異なるルールが設定されています。待望のバーやカフェもオープン!バーは23時前にクローズドする時間短縮ではありますが、待望のオープンです。また、カフェは店内での飲食が可能になっています。以前よりはまだ人が少ない印象ですが、それでもローカルバーやカフェを応援しようと、多くの人々は平日でも顔を出しに来るようです。カフェやバーでも新ルールあり!多くのバーやカフェがオープンしています。今まではカウンターまで行ってオーダーするスタイルが多かったのですが、現在はテーブルまで店員さんがオーダーを聞きに来るスタイルに変更しています。むやみにいろいろな人が席を離れないためでしょうか。また、店内に入る時と、トイレに行く時はマスク着用必須。席に着くとまず、自分の名前や住所、電話番号、いつ訪れたか、どこの席に座ったかなどを用紙に記入します。これは店員さんが保管しておくそうです。万が一のことがあった際に、連絡が来るのでしょうか。それ以外の変更点はバーやカフェでは見受けられませんでした。ドイツで定番のDIYホームセンター『BAUHAUS』!最後に、人気のホームセンター『BAUHAUS』 (バウハウス)の様子を。ここでも、人気のエリアは入る人数が制限され、エリア内での規制が張られています。特に、いつも多くの人で混み合う釘などを扱う場所はかなり制限されていました。ここベルリンでもクラスターが発生したというニュースを最近耳にしました。まだまだコロナ感染は他人ごとではない状況です。日常生活を取り戻そうと動き出していますが、個々ができる限りの注意を払って生活することがとっても重要だということを、再認識しています。
2020年07月10日2月21日(現地時間)、ベルリン国際映画祭でアンドリュー・レヴィタス監督作『Minamata』(原題)のワールドプレミアが開催された。今作は水俣病の取材活動を行った写真家、故ユージン・スミスを主人公とした物語。ユージンと妻のアイリーン・美緒子・スミス共著の「写真集 水俣」を基に、デヴィッド・ケスラーが脚本を担当した。ジョニー・デップがユージンを演じ、プロデューサーも兼任。美波がアイリーンを演じている。キャストはビル・ナイ、キャサリン・ジェンキンスらのほか、日本からも真田広之、浅野忠信、國村隼、加瀬亮らが参加。ジョニーは会見に出席し、水俣で起きたことは「信じるのが不可能に近いこと」、「歴史を学ぶことは衝撃的なことでもある」と語り、この物語を「伝えられるべきもの」として信念を持って映画化に取り組んだと述べた。また、過去に起こった出来事やこれから起こっていくことに対し、メディア、映画、その他の芸術の力を人々の関心を向けさせるために役立てるべきだと主張。こうしたことを実際にできた『Minamata』のような映画はそうそう作られることがなく、「我々はすごく幸運だと思う。みなさんに観てもらえることが光栄だし、(過去の出来事などに対する)興味や関心を持つことの火付け役になれるかもしれない」と語った。(Hiromi Kaku)
2020年02月22日ジョニー・デップの次回主演作『Minamata』が、ベルリン映画祭で世界プレミアされることになった。実話映画で、デップが演じるのは、水俣病の実態を記録しようとしたアメリカ人写真家W・ユージン・スミス。真田広之、浅野忠信、加瀬亮、國村隼、ビル・ナイらも出演する。監督はアンドリュー・レヴィタス。ほかには、デイミアン・チャゼルの新作ミュージカル『The Eddy』、ケイト・ブランシェット主演の『Stateless』、ティルダ・スウィントン主演の『The Last and First Men』などが発表されている。全ラインナップは今月後半に発表予定。ベルリン映画祭は2月20日から3月1日まで。文=猿渡由紀
2020年01月15日ベルリンのコンツェルトハウスを拠点に活動を展開するベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラ。この腕利き集団を率いるのが日本の名手、日下紗矢子であることがなんとも誇らしい。超難関として知られる「パガニーニコンクール」2位(2000年)の実績を引っさげて、天下の名門ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の第1コンサートマスターに就任したのが2008年。2013年には読売日本交響楽団コンサートマスターに就任するなど、近年の活躍ぶりには眼を見張るものがある。その日下紗矢子が、2009年に新設されたベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラを引き連れて、リーダーとして凱旋するとなればこれは気になる。日本各地で開催されるコンサートには、ヴィヴァルディやパッヘルベルなど、バロック時代の巨匠の作品にあわせて、グリーグ&シベリウスの北欧メロディが楽しめるのも嬉しい限り。弦楽アンサンブルが最も引き立つ瞬間がここにある。●公演概要・12月06日(金)青葉区民文化センターフィリアホール・12月08日(日)宗像ユリックスハーモニーホール・12月09日(月)東京文化会館小ホール・12月14日(土)兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール●ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラ Konzerthaus Kammerorchester Berlin『ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラ』の母体であるベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団/Konzerthausorchester Berlin(旧称ベルリン交響楽団/Berliner Sinfonie-Orchester)は、楽都ベルリンのコンツェルトハウス(旧シャウシュピールハウス)を本拠地に1952年設立の旧東ドイツを代表する伝統ある名門オーケストラ。1960~1977年の間は名匠クルト・ザンデルリンクが首席指揮者を務めた。近年では2017年春にエリアフ・インバル指揮で来日。2008年にヴァイオリンの日下紗矢子が日本人初の第1コンサートマスターに就任、短期間のうちに団員の厚い信頼と支持を得て、翌2009年に日下紗矢子をリーダーとして『ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラ』が結成された。ベルリンでの旗揚げ公演は大成功を収め、以降も常に意欲的なプログラムを取り上げながら着実にその評価を高め、チェロの巨匠ミッシャ・マイスキーとの共演、ヴァイオリン奏者ダニエル・ホープとのドイツ・グラモフォンでのCD録音(2013年独エコー賞受賞)など急速に活動の場を広げている。現在本拠地コンツェルトハウスで年3~4回の定期演奏会を行うほか国内外への招聘も相次いでおり、2012年からはベルリンのb-sharpよりCDが続々リリースされている(2015年「バルトーク&ピアソラ集」は『レコード芸術誌《特選盤》』に選出)。2013年初来日、精緻かつ躍動感あふれるアンサンブルと美しい響きで絶賛を博した。2015年の来日公演ではNHKが収録し、BS「クラシック倶楽部」、FM「ベスト オブ クラシック」、Eテレ「クラシック・ハイライト2015」、同「クラシック音楽館」等でオンエアされた。2017年9月、3度目の日本ツアーで全国6公演を行い成功を収めた。結成10周年となる2019年12月には2年ぶり4度目となる日本ツアーを行う。●日下紗矢子 Sayako Kusaka, concertmaster & violin solo(C)Kiyoaki Sasaharaベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団第1コンサートマスター。兵庫県出身。東京芸術大学を首席で卒業。米・南メソディスト大学大学院およびフライブルク音楽大学留学。2000年パガニーニ国際コンクール第2位。日本音楽コンクール第1位。シベリウス国際コンクール第3位。2002年ロドルフォ・リピツァー国際コンクール第1位、併せてバッハ賞、モーツァルト賞、現代曲賞など7つの副賞を受賞。2009年第19回出光音楽賞、2013年ミュージックペンクラブ・ベストニューアーティスト賞ほか受賞歴多数。ソリストとして国内外のオーケストラと多数共演。ロッケンハウス音楽祭をはじめ数々の音楽祭に出演。2008年ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団第1コンサートマスター就任。翌2009年に設立されたベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラのリーダーに抜擢される。2011年1月ベルリンの日本大使館で行われた「日独交流150周年」オープニング式典ではドイツ大統領出席のもと演奏を披露。2015年には、日本とドイツの文化交流に大きな貢献があったとしてベルリン駐在日本大使より「在外公館長表彰」が贈られた。CD「Sayako Kusaka Solo Violin」(HERB-011)リリース。2013年リリースの「Sayako Kusakaリターン・トゥ・バッハ」(COCQ-84998)は、平成25年度(第68回)文化庁芸術祭賞レコード部門「優秀賞」受賞。また「レコード芸術」誌上で「特選盤」に選出される。2014年から2019年まで東京・トッパンホール主催「日下紗矢子・ヴァイオリンの地平」シリーズ(全4回)に出演。2013年読売日本交響楽団コンサートマスター就任(2017年度より特別客演)、日独両オーケストラのコンサートマスターを兼務しながら、オーケストラ、室内楽、ソロと活発な活動を展開している。ベルリン在住。
2019年12月03日世界最高峰のオーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が来日する。その凄さは、なんといってもメンバーの質の高さ。スポーツに例えてみれば、スター選手ばかりを集めたバスケットの“NBAオールスター”といった趣だ。全員がソリストとして通用するだけに、そのステージに接して最初に驚くのがオーケストラから放出される音の大きさだ。もちろん大音量のみならず消え入るようなピアニッシモに至るまでを、一糸乱れぬ精緻なアンサンブルによって描き出すあたりは流石ドイツ。ポルシェやメルセデスを生み出した世界最高峰の工業技術にも通じる圧倒的な完成度が目の前に展開されるのだ。この世界最高の楽器とも言えるベルリンフィルを指揮する今年のシェフは、インド出身の巨匠ズービン・メータだ。プログラムに用意されたR.シュトラウス、ベートーヴェン&ブルックナーという、これまたコテコテのドイツ音楽を、自由自在にドライブする事間違いなし。車の世界においては、日本の速度規制によって本来の性能を味わうことはなかなか難しいことではあるが、音楽の世界では心配無用。リミッターなしのベルリン・フィルを思う存分堪能できるチャンス到来!●公演概要11月13日(水)愛知県芸術劇場 コンサートホール11月14日(木)、15日(金)フェスティバルホール11月19日(火)ミューザ川崎シンフォニーホール11月20日(水)、21日(木)、22日(金)サントリーホール●ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、1882年に自主運営楽団として創立。以来、世界で最も優れたオーケストラの一つとして長きにわたり評価されている。オーケストラの初公演は1882年10月17日、楽員たちによって選ばれたルートヴィヒ・フォン・ブレナーによる指揮のもと行われた。それから5年後、当時の名興行主であり、楽団設立当初よりオーケストラの運営面を支えていたヘルマン・ヴォルフの導きにより、ハンス・フォン・ビューローが初代首席指揮者に就任。彼はベルリン・フィルをドイツにおける一流オーケストラの水準へと一気に向上させた。その後を率いたのはアルトゥール・ニキシュ。1895年から1922年まで首席指揮者を務め、ブルックナー、チャイコフスキー、マーラー、シュトラウス、ラヴェル、ドビュッシーなど多岐にわたるオーケストラのレパートリーを確立した。ニキシュの逝去後、弱冠36歳のヴィルヘルム・フルトヴェングラーが首席指揮者に就任。古典派やドイツロマン派の作品を得意とすると同時に、ストラヴィンスキーやシェーンベルク、バルトーク、プロコフィエフといった近現代曲にも取り組み、レパートリーを拡大した。しかしながら、第二次世界大戦によりフルトヴェングラーは指揮者としての活動を奪われ、終戦後間もなくレオ・ボルヒャルトがその任を担うが、1945年8月、悲劇的な誤解によりアメリカ歩哨に射殺されてしまう。その後、若きルーマニア人指揮者セルジュ・チェリビダッケがオーケストラを率いることとなった。1952年、フルトヴェングラーの首席指揮者へ復職が認められ、1954年の逝去までその任を務めた。また、戦後の1949年、空襲により崩壊したベルリン・イエス・キリスト教会が再建され、当時のオーケストラの新しい本拠地として寄与したほか、音響が非常に優れていることから現在もオーケストラの活動を支えている。1955年、ヘルベルト・フォン・カラヤンが終身首席指揮者兼芸術監督に就任。以後数十年にわたりオーケストラと確固たる関係を築き、唯一無二の音と演奏スタイルを発展させ、ベルリン・フィルの名声を世界中に轟かせた。そして1989年10月、新しい首席指揮者に任命されたクラウディオ・アバドは、あるテーマのもとに、伝統的な作品と現代作品という対照的な作曲家を組み合わせたプログラミングを考案。また、楽員による室内楽活動の奨励に加え、オペラのコンサート形式演奏会を取り入れるなど、オーケストラにさらなる特異性と多様性を与えた。アバドの退任後はサー・サイモン・ラトルが首席指揮者兼芸術監督に就任、2002年9月から2017‐18シーズンまでその任を務めた。彼との契約は、オーケストラが若い世代で最も成功している指揮者を獲得したことに留まらず、重要かつ革新的な方針を展開するに至った。民間組織としてのベルリン・フィルハーモニー管弦楽団財団が創設されたことは、最先端の組織構造を生み出し、音楽家たちの経済的生命線を確保しながら、創造力のある発展のために幅広い機会を与えている。また、同財団はメインスポンサーとしてドイツ銀行の寛大なるサポートを享受。この援助は、サー・サイモン・ラトルが舵取りをしていた時代に作り上げられた教育プログラムに1つの焦点を当てており、特に若い聴衆たちの育成に専心するなど、オーケストラの活動の域はより広がりを見せている。その献身的な取り組みに対し、ベルリン・フィルとラトルは芸術団体として初のユニセフ親善大使に任命された。2009年には「デジタル・コンサート・ホール」を立ち上げ、インターネットを通じてベルリン・フィルのライヴ演奏会や過去の記録を定期的に配信し、世界の聴衆たちがテレビやパソコン、スマートフォンやタブレットなどを通じて演奏を楽しむ機会を提供している。2012年春には、数十年続いたザルツブルク・イースター音楽祭での最後の演奏を遂げ、2013年からバーデン=バーデンで新しい音楽祭の歴史の幕を開けるなど、新しい試みを続けている。2014年、オーケストラの自主レーベル「ベルリン・フィル・レコーディングス」を創設。オーケストラの演奏による傑出したコンサートの数々を、最高の技術と編集によって記録に留めることを目的としている。最新盤はサー・サイモン・ラトル指揮による『ベルリン・フィルアジア・ツアー2017~ライヴ・フロム・サントリーホール』で、首席指揮者として最後のアジア・ツアーにおける演奏が収められており、非常に高い評価を得ている。2015年6月21日、ラトルの後任としてキリル・ペトレンコが楽員による多数票を得て次期首席指揮者に選出された。2019‐20年シーズンよりそのポジションに就任する予定である。●ズービン・メータ(指揮)(C)Wilfried Hosl1936年ボンベイ(現ムンバイ)生まれ。著名ヴァイオリニストでありボンベイ交響楽団の創設者でもあった父メーリ・メータより音楽の手ほどきを受ける。ボンベイの医大予科で学んでいたが、1954年ウィーン国立音楽大学指揮科に入学、ハンス・スワロフスキーに師事した。1958年にはリヴァプール国際指揮者コンクール優勝、タングルウッド音楽祭のアカデミーでも受賞するなどすぐさま頭角を現し、1961年までに既にウィーン・フィル、ベルリン・フィル、イスラエル・フィルを指揮。以来、これら3のオーケストラとは50年に及ぶ関係を築いている。これまでにモントリオール交響楽団音楽監督(1961- 1967)、ロサンゼルス・フィルハーモニック音楽監督(1962-1978)、ニューヨーク・フィルハーモニック音楽監督(1978-1991、ニューヨーク・フィルの歴史において最長在任期間)、フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団首席指揮者(1985-2017)を歴任。1969年音楽顧問に就き1977年より音楽監督を務めるイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団とは3,000公演以上も取り組み、ツアーも5大陸に及んでいる。1981年には終身音楽監督に任命されているが、ちょうど在任50周年を迎える2019年10月に、音楽監督を退任する意向が発表されている。オペラ指揮者としても名を残しており、1963年モントリオールにおける《トスカ》でのオペラ・デビュー以来、メトロポリタン・オペラ、ウィーン国立歌劇場、ロイヤル・オペラ・ハウス、ミラノ・スカラ座、シカゴ・リリック・オペラ、フィレンツェ歌劇場、ザルツブルク音楽祭などに登場、1998年から2006年まではバイエルン国立歌劇場で音楽監督を務めた。2006年10月にはバレンシアにソフィア王妃芸術宮殿(バレンシア州立歌劇場)を開館、2014年6月まで同地で毎年行われる地中海音楽祭の総裁も務め、スペインの前衛パフォーマンス劇団”ラ・フラ・デルス・バウス”とともにフィレンツェ歌劇場との共同制作による《ニーベルングの指環》のツィクルスにも取り組んだ。メータは、シカゴ・リリック・オペラとバイエルン国立歌劇場とも同作品のツィクルスを行っている。数々の名誉にも輝いており、カール・ベームから遺贈された「ニキシュ・リング」をはじめ、フィレンツェとテルアビブの名誉市民や、ウィーン国立歌劇場(1997)、ミュンヘン国立歌劇場(2006)、ウィーン楽友協会(1997)の名誉会員にも選ばれている。また、名誉指揮者の称号も多数、ウィーン・フィル(2001)、ミュンヘン・フィル(2004)、ロサンゼルス・フィル(2006)、フィレンツェ五月音楽祭歌劇場(2006)、シュターツカペレ・ベルリン(2014)、バイエルン国立管(2006)から授与されているほか、2016年にはナポリのサン・カルロ劇場より名誉音楽監督にも任命されている。日本の皇室からも2008年10月に高松宮殿下記念世界文化賞が授与されており、2011年3月にはハリウッド大通りに名前を刻まれた星型プレートを獲得。2012年7月にはドイツ連邦共和国より功労勲章(大功労十字章)、2013年9月にはインド政府より「タゴール文化調和賞」を授与された。一方、教育の分野にも情熱を注ぎ、才能ある若手音楽家の発掘と育成への支援を世界中で続けているほか、弟のザリン・メータと共にボンベイのメーリ・メータ音楽財団の共同代表を務め、200人以上の子供たちに対してクラシック音楽の教育を行っている。また、テルアビブのブッフマン・メータ音楽学校はイスラエルの若い才能を育て、イスラエル・フィルと密接な関係を構築。現在、シュワラムとナザレにて地元の教師やイスラエル・フィルの団員たちと共に、アラブ系イスラエル人の若者を指導するという新しいプロジェクトも進行している。
2019年11月07日世の中が混乱状況に陥った時、人は自分の“善”とどう向き合うか。それを克明に描き出す深緑野分さんの『ベルリンは晴れているか』。終戦直後の1945年、他国の占領下となったドイツのベルリンが舞台だ。「5歳くらいの頃、ニュースで人々がベルリンの壁を壊している光景が映って。母に“世界が変わる瞬間だから憶えておきなさい”と言われたことが強烈に印象に残っています」以来、この都市に興味を持ち続けていたところ、ある時、「終戦直後のアメリカ軍の雇用事務所でドイツ人たちがタイムカードを押している写真を見たんです。みんな敗戦を嘆くというより、照れ笑いのような表情で。こういうところに“人”が見えてくるなと思い、この時代のこの場所を書いてみたくなりました。当事者でなければ小説に書いていけないわけではないけれど、書く以上、敬意と責任を持って、調べられることは全部調べました」戦争で天涯孤独となったドイツ人少女アウグステは、恩人の老人の不審な死を知り、訃報を伝えるべく彼の甥を探す旅に出る。偶然、道連れとなったのは陽気な泥棒カフカだ。旅先で彼女は、他国の兵士や戦争孤児ら、様々な人々に出会う。「ロードノベル風にしてたくさんの人を出せば、読者に誰かしらひっかかる人がいるだろうと思って」そこには完全な善人も完全な悪人もいない。ただ、みな、生き抜こうとしているだけだ。幕間にはアウグステの来し方も語られ、当時の市民生活の細やかな描写も読みどころ。執筆前にベルリンを訪れたというが、「博物館でドイツ人のおじいさんに“君はドイツの歴史に興味があるのかね?”と話しかけられ、当時は家の湿気をとるためだけに住む“湿気とり”という仕事があることを教えてもらったりしました(笑)」ユダヤ人をはじめ様々なバックグラウンドを持つ人々の置かれた窮地に胸が痛む。そして後半には、恩人の死に関しても驚きの真実が浮上。そこで突き詰めてくるのは、やはり善悪、そして正義とは何か、である。「人間は弱いなと思う。善良であろうとしている人が、どうしようもない状況の中で過ちを犯してしまうこともある。その現実にひるみそうになっても、ひるまないでいくこと。それが私にとっては希望なんです」ふかみどり・のわき小説家。1983年生まれ。2010年「オーブランの少女」がミステリーズ!新人賞で佳作入選。同タイトルの短編集でデビュー。ほかの著書に『戦場のコックたち』など。『ベルリンは晴れているか』戦後のベルリン。家族を失ったアウグステは米軍の食堂で職を得るが、かつての恩人がソ連領域で謎の死を遂げたことを知り、旅立つことにするのだが…。筑摩書房1900円※『anan』2018年11月14日号より。写真・土佐麻理子(深緑さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2018年11月13日今年のNHK音楽祭の中でも特に注目されるのが、サイモン・ラトル&ロンドン交響楽団のコンビ初来日だ。ラトルは、ベルリン・フィルのポストを経験後、別の常設オーケストラの音楽監督に就任した史上初の指揮者。つまり我々は、歴史上初めて“ベルリン・フィルの先”を体験することになる。【チケット情報はこちら】英国リヴァプールに生まれたラトルは、バーミンガム市響を世界的な楽団に育て上げ、2002年から2018年にはベルリン・フィルの芸術監督として活躍。2017年9月、ロンドン響の音楽監督に就任した。彼は、常にクリエイティブな発想をもって、明晰かつ生気に溢れた音楽を創造する世界きっての名指揮者。しかし首都ロンドンの楽団を率いるのは生涯初となる。今年まだ63歳で指揮者としてはこれからが円熟期だけに、母国の雄とのコラボに熱視線が注がれている。1904年に創設されたロンドン響は、英国五大オーケストラの中でも最上位に位置する名門。世界トップクラスの高性能集団であると同時に、指揮者の持ち味に即したサウンドを奏で、『スター・ウォーズ』の華麗な響きも生み出すなど、柔軟な対応力を有している。すなわち今回は、最上の経験値をもつラトルの意図が隅々まで反映された、最高級の音楽が期待される。プログラムも実に興味深い。1908年作のラヴェルのバレエ音楽『マ・メール・ロワ』、1916年作のシマノフスキのヴァイオリン協奏曲第1番、1926年作のヤナーチェクの『シンフォニエッタ』と、20世紀初頭の名作が時系列で続く。コンセプトも明確だし、どれもラトルの才気とセンス、ロンドン響の精緻な機能性が生きる作品だ。童話を題材にした『マ・メール・ロワ』は、精妙でフランスのエスプリに富んだ佳品。当コンビならば、この上なく緻密な演奏を聴かせるに違いない。『シンフォニエッタ』は以前、村上春樹の小説『1Q84』に登場して話題を集めた小交響曲。チェコの巨匠が描いた民族的な音楽で、トランペット9本をはじめ13本の金管別動隊を用いた壮麗なサウンドが聴きものだ。そしてシマノフスキのヴァイオリン協奏曲は、ショパン以来のポーランドの大家が全盛期に残した、エキゾティックで妖艶な音楽。ここでは、モデルのような長身と美貌を誇るオランダの人気奏者、ジャニーヌ・ヤンセンがソロを弾く。艶美な音色、高度のテクニック、繊細な感性を併せ持つ彼女は、官能的でいながら難技巧を要する同曲に相応しい名手だ。しかもこの曲は、多数の管・打楽器やハープ2本を用いた、協奏曲としては異例の大編成。それゆえ強力なバックも華麗な効果を発揮する。全てが生演奏でこそ真価がわかる演目。英国史上最強コンビでそれを堪能できる絶好機を逃してはならない。公演は9月27日(木)東京・NHKホールにて。チケットは発売中。文:柴田 克彦
2018年07月18日シーバイクロエ(See By Chloé)より、2018年フォールの新作アイテムが登場。2018年フォールシーズンは、ベルリンの都会のアンダーグラウンドな空気感をイメージした、ヴィンテージテイストのバッグやシューズを展開。ベルリンの街頭に馴染むような色彩やデザインが揃う。サッチェルバッグやクラッチバッグ「ALLEN」はフェミニンでコンパクトなフォルムの新作サッチェルバッグ。緩やかな曲線のフラップや、サークル型の金具、アイレットを絶妙なバランス感で配置している。メゾンの精神を引き継ぎ、上品さを感じられる仕上がりとなっている。シーバイクロエのアイコンバッグ「HANA」からは新作トートバッグが登場。丸みのあるフォルムに、編み込んだレザーで包んだゴールドのリングが印象的だ。ショルダーストラップや、外側に付けられたポケットなど機能的なディテールが嬉しい1品。カラーはスモーキーなイエロー、ブラウン、ソフトなグレーなど、柔らかな色味を用意する。ポップなロゴがアイキャッチな「JORIS]シリーズからは、iPadケースとしても使えるクラッチバッグとウォレットがラインナップ。腕にかけられるストラップにもロゴをプリントし、スポーティーな雰囲気に仕上げている。ブーツ&サンダルシューズはエッジの効いたデザインのモデルが勢揃い。存在感を放つチャンキーブーツや、ヒールにチャーミングなデザインを施したサンダル、スタッズを全面に散りばめたショートブーツが登場する。詳細シーバイクロエ 2018年フォール 新作アイテム発売時期:2018年6月下旬予定■アイテム例・ALLEN サッチェルバッグ・HANA トートバッグ 65,000円+税・JORIS iPadケース 23,000円+税・JORIS ウォレット 28,000円+税・チャンキーブーツ 57,000円+税【問い合わせ先】クロエ カスタマーリレーションズTEL:03-4335-1750
2018年06月03日現在私が住んでいる街、ベルリンはナイトライフが充実しています。日本では想像もできない程のとんでもクラブが数多く存在するので、今回は紹介できるギリギリラインでお伝えします。 実はベルリンのクラブは、壁の崩壊後に廃墟となった工場やビルを若者たちが占拠し、クラブを次々とオープンしていき、今やクラブカルチャーの原点ともいわれるきっかけになっています。そのため、他国では見たことのないような巨大な廃墟にクラブがあったり、中心地から離れた場所にあったりと、とてもユニーク。一押しのローカルクラブ『 Griessmühle(グリースミュレル)』今一番好きなエリアであるノイケルンに位置するローカルに愛され続けるクラブ、『グリースミュレル』は、大小のステージ、バー付近でも野外に向かって音楽を流してくれます。外には多くの使われなくなった車両のような物から椅子などが乱雑に置かれ、冬には火を囲って温まる若者も多く、疲れても休む場所もあります。音楽はハードテクノからさまざま。また毎月第一土曜日にはゲイイベント(Cocktail D’amore)が開催され、私は最大4時間並びました。なかに入ると見てはいけないもの目の当たりにしてしまいました。ゲイたちが目の前で××を(表記は控えます)……すごいクラブ。もうなんでもあり。しかし、この日は特にドラッグやセキュリティーは厳しく、もちろん入場時にはイベントの趣旨や名前、今日出るDJの名前を聞かれました。もちろん4時間待っても答えられない人は中に入れません。つまり、音楽を楽しみにきている人以外、ただ興味があるような人は入れないのです。言わずと知れた世界一の名高いクラブ『Berghain(ベルグハイン)』週末には長蛇の列になるという伝説のクラブ『ベルグハイン』。世界最高峰とも言われ、入場できる人は列に並んだ半分以下とも言われるほど、入場が厳しいのです。年齢制限が厳しいわけではなく、単純にベルグハインにあった人かどうかをドアマンが選別しているのです。入場するには、全身ブラックで行くといいとか、ひとりで行くと入りやすい、ドイツ語が話せると有利など聞きますが、結果的に、誰も確実に入れる方法は知りません。ただ1つ入れることは、本気で音楽が好きで音を楽しみにきていることがドアマンに伝わるなら、入れる可能性は高そうということです。さて、音楽は大音量でテクノが超巨大な建物全体に響き渡り、音をよりエモーショナルなものにしてくれるライティング、胸に突き刺さる爆音はどんどん人々を惹きつけ、次第に全員が我を忘れて朝から晩まで時間を忘れ踊っています。なかでは何をやってもおかまいなし。ゲイクラブとしても有名な『ベルグハイン』の中は、本当に自由、なんでもあり。日本では考えられない非現実的な光景がその中にはあるんです。ベルリンTOP10にも選ばれている 『Sisyphos (シシフォス)』ここ『シシフォス』は、昔は犬のビスケットを作る工場だった場所にオープンしたクラブ。そのため、周りには住宅やお店が全くなく、工場だったような廃墟だけが永遠と続くような辺鄙(へんぴ)な薄暗い場所に位置します。このクラブも入場は厳しく、特にメンズグループで行く場合はかなりの確率で入れてもらえないようです。クラブの入り口付近に立っていると、やたらと声をかけられるので、突然モテ出したかと思いきや、実は女性と入場した方が入りやすいからだったようでした(残念)。また、私の友人は柄物のストッキングを履いていて、入場拒否されていました。またここは一応21歳からとのこと。かなりの確率で私はパスポートを求められました(そんな歳でもないのにな)。私が何度か行ったことがあるのですが、最長で2時間待ったこともあります。特に土曜の夜中から日曜の朝方は若者がひっきりなしに来るので、列が縮むことはなく、できればその時間帯を避けて行くことをおすすめします。また、ここも金曜の夜から月曜の朝方までやっているのと、なかはピザやカフェ、バーもあるので、2~3日帰らずに踊り続ける若者も多いようです。夏には開放感ある野外エリアにはビーチのような砂が敷かれ、日なたぼっこしている人たちも多い。音楽はメインステージはテクノメイン、小さなステージはよりメロディー重視でのんびりした音を楽しめます。まだ行ったことのないクラブも数多く……毎週のようにあちこちでイベントが開催されているベルリンのクラブ。夏にはフェスやイベントがさらに増え寝不足ぎみになります。それでも音楽好きにはたまらないこの街には、まだ私の行ったことのないイベントやクラブがたくさん。そのなかで行ってみたいと思うクラブの1つが『KitKatClub(キットカット)』( チョコではありません)。友人の友だちはここでウェイトレスとして働いていますが、彼女の服装は裸だそうで……それがユニホームなんだそうです。またドレスコードがあるイベントもあるようで、その時は、レザーもの、半裸などがウェルカムなんだとか。それだけ聞いたらとんでもクラブですが、もちろん音楽も充実しています。元はクラシック・トランスとゴア・トランスを混ぜたものが多かったようなのですが、最近では、より多くのテクノも流れるようになったようです。また『キットカット』といえば、ゲイクラブ、セックスクラブというイメージですが、やはり、なかではオープンに××をする人たちも多いそうです。まだまだ知らないクラブも多いベルリンのナイトライフ、今後も新しいクラブに潜入してみたいと思います。※ベルリンのクラブは入場の際、携帯のカメラにシールを貼って撮影禁止を促しているため、写真はサイトより引用させていただきました。(C)Marko NOVKOV/Gettyimages
2017年11月08日2015年の第65回ベルリン国際映画祭において銀熊賞(監督賞)を受賞、母国ポーランドのアカデミー賞「イーグル賞」では主要4部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞)を受賞した『BODY』(原題)が、『君はひとりじゃない』の邦題で7月22日(土)より日本公開されることが決定した。病で母親を失ったオルガとその父。オルガは心身を病み、摂食障害となってしまう。父は喪失感を拭えず、検察官として事件現場に立つも、人の死に対して何も感じなくなっていった。オルガは父を、そして自らの体を嫌悪し、日々やせていく。父と娘の間には埋められない溝ができていた。そんな娘を見かねた父がセラピストのアナのもとに通わせる。だが、アナのセラピーは、普通では考えられない方法だった――。母を亡くした娘はふさぎ込み、摂食障害に。かたや、その父親は人の死に何も感じなくなっていく。最愛の人の死によって引き裂かれた人の絆は、元に戻るのか…?本作は、ポーランドの俊英女性監督マウゴルザタ・シュモウスカが、独創的な視点とユーモアで描く喪失と“再生”の物語。ベルリン国際映画祭、ポーランドのイーグル賞など数々の映画賞に輝き、アメリカでも辛口で知られるレビューサイト「Rotten Tomatoes」で88%Freshという高評価を得た。日本でも2015年の東京国際映画祭、そして2016年のポーランド映画祭で上映が行われ、その評価の高さから本公開が待望まれていた作品。娘役を務めたユスティナ・スワラは、監督がFacebookから見い出した新星で、本作が演技初挑戦にして映画デビューとなった。新たな形で紡がれる肉体と魂の再生とは?世界中が絶賛を贈るヒューマンドラマに注目していて。『君はひとりじゃない』は7月22日(土)よりシネマート新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年02月23日ドイツはベルリン北部にある、ちょっぴり変わったコインランドリー「Freddy leck sein Waschsalon(フレディ レック・ウォッシュサロン)」。アンティークのシャンデリアや趣のある壁紙に彩られた店内には高品質な洗濯機が並び、思い思いに読書やネットサーフィンに興じることができるカウンター席と、コーヒーを飲みながら気軽に談笑ができるカフェスペースで構成されています。愛らしいご老人からトレンドに敏感な若者まで、近所の人々のコミュニケーションが生まれる場所です。■ フレディレックさんが思い描くのは、ただのコインランドリーではない「ウォッシュサロン」「ランドリーの時間をもっとみんなにエンジョイしてもらいたいんだ!」そうランドリーシーンへの想いを語るオーナー・フレディレックさんは、You Tubeで検索すれば過去に出演したドラマが出てくるような元・役者さん。表現しているようでいて型にはめられてしまう役者という仕事に疑問を抱き、いずれは自分の店を持って想いを表現したかったのだといいます。そこで出会ったのが、とあるコインランドリー。洗濯をしてキレイを手にする場所であるはずなのに、コインランドリー自体が魅力的ではないというその矛盾に目を付けたフレディレックさん。自分の新しい表現の場所として、地域のコミュニティとして成り立つ新しいスタイルのコインランドリー「フレディ レック・ウォッシュサロン」をオープンしました。■ ブランドディレクター・松延友記(まつのぶともき)さんとFreddy leck sein Waschsalon(フレディ レック・ウォッシュサロン)との出会いフレディ レック・ウォッシュサロンの日本での展開におけるブランドディレクター・松延友記(まつのぶともき)さんが「イケる!」と確信したのはこのピンチから。どうしても使いたかったそのピンチに「難しい」と言われていたロゴプリントがくっきりとのった時には、日本におけるフレディ レック・ウォッシュサロンの展開にはっきりと希望を持つことができたのだとおっしゃいます。生活様式の異なるドイツの洗濯用品は、そのまま日本に輸入してもなかなか使い勝手の悪いもの。商社にお勤めでもともと日本の優秀な洗濯用品メーカーとのネットワークを持っていた松延さんは、日本の確かなものづくりの力でドイツのフレディ レック・ウォッシュサロンのクリエイティブ性を表現したかったのだといいます。松延さん「お気に入りの洋服を着ていても、それを脱いでランドリーバスケットに入れた瞬間に生活感が滲んで世界が変わってしまう。自分自身がランドリーシーンにおけるその構図を何とかしたいと思った矢先に、フレディ レック・ウォッシュサロンと出会ったんです。」パラパラとめくっていた雑誌の片隅に載っていた、ベルリンのフレディ レック・ウォッシュサロンの記事。毎日の洗濯を楽しく心地の良いものにする遊び心が散りばめられたその発想に魅せられて、その数か月後にはフレディレックさんに会いにベルリンの地へ。実はその時フレディレックさんはバイク事故で入院中。初めての訪問では会えなかったものの、渡独を繰り返し関係性を築いたおふたり。会うことのできなかった初めての訪問も、今ではいい思い出です。フレディ レック・ウォッシュサロンを日本で展開し始めて、初めてバイヤーさんからいただいた発注書は今でも松延さんの宝物。その後、様々な努力を経て日本での展開が始まったフレディ レック・ウォッシュサロングッズ。今では500以上もの店舗で展開されています。松延さん「ライフスタイルという言葉が隆盛してきた中で、洗濯用品であることのクオリティは大事にしたいと思っているんです。『なんとなく可愛い雑貨』で終わらせたくない。これってなんのブランドだったっけと分からなくなる前に、洗濯用品のブランドであることをしっかりと確立させたいと思っています。」右・ブランドディレクターの松延友記(まつのぶともき)さんと、左・営業の卜部玲奈(うらべれいな)さん。白いショップコートがお似合いです。ドイツのクリエイティブ性と日本のものづくりの力が融合した「フレディ レック・ウォッシュサロン」は、使い心地の良さや実用品としての優れた機能性を大切にしながらも、毎日の洗濯の時間や空間をもっと魅力的なものにする遊び心に満ち溢れたブランドです。今年の夏には念願のコインランドリーを東京にもオープン。ランドリーシーンから、暮らしそのものを変えていくフレディ レック・ウォッシュサロンです。=写真:ご提供・宮城文:宮城=暮らしのはなし 【今日は、お洗濯がしたくなるフレディレック限定セットの登場です】フレディ・レック限定バンダナ付ランドリーセット
2017年02月17日「第67回ベルリン国際映画祭」にてパノラマ部門、ジェネレーション部門の2部門に選出された『彼らが本気で編むときは、』が、この度2月15日(現地時間)にプレミア上映が行われ、生田斗真、桐谷健太、柿原りんか、荻上直子監督がレッドカーペットに登場した。『かもめ食堂』『めがね』などで日本映画の新しいジャンルを築き、その世界観から女性に圧倒的人気を持つ荻上監督が手掛ける本作は、女性として人生を前向きに生きようとしているトランスジェンダーのリンコと、その恋人・マキオのもとに、母親に置き去りにされた少女・トモが引き取られてきたことから、戸惑いなが らも3人が奇妙な共同生活をスタートする物語。リンコ役には生田さん、マキオ役には桐谷さんを始め、ミムラ、小池栄子、門脇麦、りりィ、田中美佐子ら豪華キャストが共演していることでも話題となっている。現地で行われたプレスカンファレンス(公式記者会見)では、記者から「女性を演じるのは難しかったですか?」と質問されると、「女性を演じることは経験してこなかったことです。仕草や声のひとつひとつにこだわり、女性の魂を自身に込める必要がありました。桐谷さんやりんかちゃんにとても助けられました。2人がいたから、真のリンコになれました」と生田さんは回答。また桐谷さんは、「リンコは自身が思っていることを表に出す女性。マキオは、リンコと出会って世界が一変したのです。彼女を愛し、彼女と一緒に居たい、という気持ちを持っている。その気持ちは僕にもよく分かります」と演じたキャラクターを演じる上で自身を投影したことを語った。LGBT(セクシュアル・マイノリティの人たち)にフレンドリーである欧米の中でも、同性婚も法律で認められているドイツ。ベルリン国際映画祭は、その首都ベルリンでの開催とあって、800席のプレミア上映のチケットは完売となり、その期待の高さも伺えた。そしてこの日、世界中から集まった観客で会場は満席に。上映前に行われた舞台挨拶では、荻上監督、生田さん、桐谷さん、柿原さんが登場すると場内は割れんばかりの盛大な拍手が沸き起こった。生田さんは「皆さま、こんばんは。この作品でリンコ役を演じました、生田斗真です。67回を迎えるこの映画祭に呼んでいただいて本当に光栄です。今日は楽しんでいってください。ありがとうございます」と流暢な英語で挨拶。続いて桐谷さんは、一歩前に出て観客に投げキスを披露。会場が声援で答える中、「こんばんは、桐谷健太です。皆さんが英語で挨拶をしているので、僕は日本語で話します!」と大きな声で宣言すると、その親しみやすいキャラクターに会場は大盛り上がり。そして最後の挨拶となった柿原さんは「こんばんは、柿原りんかです。12歳です。ベルリン映画祭に来れてとても嬉しいです」とドイツ語を披露していた。上映後には、本作に魅了された観客は総立ち。8分間のスタンディングオベーションが巻き起こり、現地ドイツ人の一般客からは「血の繋がりがなくても親子の関係になれるってなんて素敵なこと!日本の社会がこれから前向きに取り組んでいく希望が見えた気がします」「心に響く、とても素晴らしい作品」「とても感動的で、いい映画でした。役者もよかったです」などと称賛の声が寄せられていた。『彼らが本気で編むときは、』は2月25日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:彼らが本気で編むときは、 2017年2月25日より新宿ピカデリー・丸の内ピカデリーほか(C) 2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会
2017年02月17日世界的に知られる作品や文化財が収蔵されているミュージアムは、ヨーロッパに訪れた際に行きたい場所の一つ。ベルリンにも、訪れるべきミュージアムは有名どころに限らず数多くありますが、ここではその中からおすすめをピックアップして紹介。朝一番で行きかったミュージアムを巡った後は、ローカルグルメで腹ごしらえしつつショッピングへ。地元ブランドもチェックできる、セレクトショップに足を伸ばしてみましょう。■Saturday9:30am:ミュージアム巡り世界遺産に登録されている「博物館島」にはじまり、旧駅舎を利用した「ハンブルグ駅美術館(Hamburger Bahnhof)」や、その歴史をデザインに昇華した建築で有名な「ベルリン・ユダヤ博物館(Judisches Museum Berlin)」など、訪れるべきミュージアムを挙げたらキリがありません。ここでは、有名どころに限らず、ベルリンに来たら行きたい個人的なおすすめをいくつか紹介します。「写真美術館(Museum fur Fotografie)」は、ファッションフォトグラファーとして活躍したドイツ人の写真家、ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)の作品を展示する常設展と、さまざまな企画展が行われる美術館です。19世紀にプロイセン王国の将校達のためのカジノとして建設された、ネオクラシックの建築も一見の価値あり。写真美術館に訪れた際には、その近くにある「シー/オー ベルリン(C/O Berlin)」にも立ち寄ってみてください。写真やヴィジュアルメディアを取り扱うエキシビションセンターです。現代写真家の個展や、国内外の若手アーティスト達によるグループ展などが随時開催されています。「同性愛博物館(Schwule Museum)」は、LGBTIQカルチャーにまつわる様々なメディアを通したアート作品を展示するエキシビションを開催しています。展示されている作品はポップなスタイルなものも多く、LGBTIQに馴染みがないという人も、感覚的に楽しみながら理解を深めることができる博物館だと思います。ベルリンの中心地・ミッテ地区にあるアウグスト通り(Auguststrase)にはギャラリーが集中しているので、現代アート好きはこちらにも足を伸ばしてみてください。「クンストヴェルケ現代美術センター(KW Institute for Contemporary Art)」は、現代アートのエキシビションやイベントが開催するアートセンターその隣にある「ミー コレクターズ ルーム ベルリン(me Collectors Room Berlin)」は、現代アートを集めた大型ギャラリー。中に広々としたカフェもあります13pm:フムス屋でランチカリーブルストやバーガーショップも悪くないですが、まだ日本では珍しい中東のファストフード的な存在の料理、フムスを試してみてはいかがでしょうか。茹でひよこ豆にごまペースト、にんにく、レモン汁などを合わせてペースト状にしたフムスは、ヘルシーな上に腹持ちも良く、ベルリンでは広く親しまれています。旧西ベルリンに位置する移民が住む街、ノイケルン地区には本格的なフムスを手軽に味わえる食堂が集まります。激安、激ウマな店も多いですが、基本的にメニューや注文はドイツ語です。おしゃれな飲食店やショップが点在する住宅街、プレンツラウアーベルグ地区に、カフェのようなモダンなフムスレストラン「カナーン(Kanaan)」が昨年オープンし、ローカル達から人気を博しています。こちらは英語メニューも用意されているので、誰でも利用しやすいはず。甘酸っぱいフルーツソースと、タヒニ(ごまペースト)が効いた濃厚なカナーンのイラク風フムス。他にもイスラエル風、レバノン風などさまざまなフムスが楽しめますよ広いテラス席スペースがあるので、天気の良い日はカフェのようにゆったりと過ごせますこちらはノイケルン地区にある中東料理レストラン、「アッザーム(AZZAM)」のフムス。パン、付け合わせの野菜、頼むともらえるソースはすべてサービス!500円ほどでお腹いっぱい食べられます15pm:セレクトショップ巡り服に留まらず、ライフスタイルのアイテムを充実させ展開している店が多い、ベルリンのセレクトショップ。その代表とも言える、市内で最大級の店舗面積を誇る「ザ ストア(The Store)」は、ハイブランドや若手デザイナーズブランドのアイテムを揃える他、ライフスタイル、子ども服、書籍や雑誌、レコードまでをトータルに扱うコンセプトショップです。店内に併設されるカフェでは、ミーティングを行うグループやラップトップで作業している人の姿も多くカジュアルな雰囲気です。ワンフロアにファッション、ライフスタイル、カルチャーを扱うショップとカフェスペースを併設ラグジュアリーからスポーティまで、スタイルのジャンルも幅広く展開ファッションを中心に、世界各国の雑誌も取り揃えていますエントランス脇にある、ターンテーブルを置くレコードセクション店内のカフェではフードも提供。カフェのみの利用ももちろん可能ですイギリス人オーナ達が手掛ける「ハレッシェス ハウス(Hallesches Haus)」は、リビングやキッチン用品などを取り扱うジェネラルストア。以前はナイトクラブだったという店内に、デザイン性を兼ね備えたグッズを世界中から取り揃えています。こちらも店内にカフェを併設。無骨な佇まいのエントランス店内は天井が高く開放的な雰囲気実用的でデザイン性にも優れたグッズが並ぶ、物欲をそそる空間です電球やコードなど、パーツも販売していますガーデニング用品も揃っていますよ店内のカフェは誰でも利用することが可能。こちらにもラップトップを広げて作業する人の姿が。ベルリンのフリーランス人口の多さを物語っていますハレッシェス ハウスと同じクロイツベルク地区にあるショップ「ヴォー ストア(Voo Store)」も、訪れるべき一軒。国内外の旬なデザイナーズアイテムを取り揃える他、雑誌やユニークな小物も展開。充実したスニーカーセクションも必見です。ビルの中庭にエントランスがある「ヴォー ストア」街の中心、ミッテ地区のトール通り(Torstrase)には、先に紹介したザ ストアをはじめ、ファッションのショップが多く建ち並びます。ベルリンのメンズファッションブランド「アーデー ダーツ(A.D.Deertz)」もこの通りに路面店を構えているので、地元のデザイナーズアイテムを探している人は是非覗いてみてください。クオリティの高いアイテムが、リーズナブルに展開されているのでおすすめです。ドイツ人女性デザイナーによる「アーデー ダーツ」のフルラインナップが揃うオンリーショップショップのカラフルな外観ショップが多く建ち並ぶミッテ地区にあるトール通り19pm:下町の人気ダイニングでディナーソーセージとビールでドイツ料理三昧するのもいいですが、地元の人達が通う人気店でする食事も、旅先でしか味わえないものですよね。現在、ベルリンで最も勢いのあるトレンドエリア、旧西ベルリンの下町、ノイケルン地区にある「インダストリー スタンダード(INDUSTRY STANDARD)」は、いつ訪れても地元客で賑わいを見せるダイニング。オープンキッチンのモダンでカジュアルな店内で、フレンチと地中海料理をベースに、ドイツをはじめとするヨーロッパ料理をフュージョンした料理を出しています。フランスの郷土料理、牛肉のタルタルは店の人気メニューこちらもフランスでよく食べられている牛の脊髄。程よい酸味を与える大粒のマスタードシードと一緒に、スプーンですくって食べますノイケルン地区の大通り、ゾンネン通り(Sonnenallee)にある人気店。訪れる際には予約がベター明日(11月20日)は、ベルリンで過ごす日曜日のプランをお届けします!ベルリンの夜は眠らない!ベルリンで過ごす日曜日【A weekend in Berin】 へヒップとモダンが溢れる街!ベルリンで過ごす金曜日【A weekend in Berlin】 へ
2016年11月19日同じヨーロッパにある大都市、ロンドンやパリと比較すると存在感の薄いベルリン。2016年現在、日本からは直行便もないため、謎めいたイメージを持つ人も少なくはないのでしょうか。しかし、実際はここが最後の楽園と言わんばかりに、新しい出会いや刺激を求めた若者が世界中から続々と訪れ、その人気と比例してこの10年足らずでその姿を大きく変えてきました。近年はおしゃれなカフェやレストランが次々とオープンし、モダンで洗練されたヒップタウンへと変貌を遂げたエリアも。一方で、アートと呼ぶにふさわしい作品から単なる落書きまで、相変わらずストリートにはグラフィティが溢れ、毎夜クラブや廃墟同然のような場所でパーティが行われるなど、壁崩壊以前から続く、ベルリンらしいアンダーグラウンドなカルチャーも息づいています。近頃の家賃や物価の高騰を目の当たりにして去る人も少なくないようですが、自らの可能性や才能を広げようと、この街に魅せられて移り住む人も後を絶ちません。ここでは、観光名所のリストアップはなしにして、ローカルのように楽しむ、今行きたい、見たいベルリンのウイークエンドスポットを紹介します。■Friday9am:コーヒーショップで目覚めの一杯サードウェーブコーヒーの人気はここベルリンも例外ではなく、日々新たなコーヒーショップが増え続けています。まずチェックするべきは市内中心地、ミッテ地区ある「ザ バーン ロースタリー(THE BARN ROASTERY)」。店内に併設する工場で焙煎した豆を使うエスプレッソやラテを出す他、スタッフがじっくりと淹れてくれるフィルターコーヒーが人気です。街を代表するロースター、「ボナンザ コーヒー(BONANZA COFFEE)」が、この夏にクロイツベルク地区にオープンさせた新店舗も足を運んで欲しい一軒。サードウェーブ系のコーヒーショップでは、ドイツ国外からやって来た外国人スタッフが働いていることも多く、ドイツ語と英語が飛び交う空間は、超国際的な今のベルリンを物語るかのようです。焙煎工場を中に併設する「ザ バーン ロースタリー」。人と人とのコミュニケーションを重視するため、窓際の席はPC利用禁止などのポリシーがあります12pm:湖で心を休める実は緑豊かなベルリン。市街地から少し電車に乗ればそこには森が広がり、秋はきのこ狩りに出掛けるのがローカル達のお決まりです。また、内陸という土地柄、夏は皆こぞって海ではなく、市内にいくつも点在する湖に泳ぎに出掛けます。ヴァイセンゼー(Weisensee)はアクセスも良く、音楽フェスティバルも開催される人気スポット。クルメ ランケ(Krumme Lanke)は都心から少々離れますが、そのぶん時の流れが穏やかで、深い自然の中で時間を過ごすことができます。市街地から1時間ほどの場所にあるクルメ ランケは、夏になるとベルリナー達が泳ぎに集まる湖。シーズンを外せば、静寂に包まれた幻想的な風景を堪能できます15pm:空港でBBQ。食料はマーケットで買い揃えるヒトラーの指揮によって建設され、2008年まで空港として使われていた敷地をそのまま公園にした「フルークハーフェン テンペルホフ(Flughafen Tempelhof)」。都市のど真ん中にある一等地を、公園にして市民に開放するという、他の先進国では考えられないようなことをやってのけるのが、この国の魅力のひとつです。夕日を背に滑走路を散歩するのも最高ですが、天気に恵まれたならBBQをするという選択肢も。自転車をレンタルして、夕暮れ時の滑走路をサイクリングするのもおすすめ敷地内には火を起こすことが認められている専用エリアが設けられており、スーパーでは簡易BBQセットが安く手に入るので、好きな食材を買い込みつつ異国の地でBBQを楽しんでみてはいかがでしょうか。また、毎週火曜日と金曜日には、市内で最も人気のあるフードマーケット、「ターキッシュ マーケット(Turkish Market)」が開催されているので、ここで食料を調達するのもありですよ。フレッシュな野菜、肉、魚、チーズや珍しい惣菜なんかを販売するスタンドもあります。立ち入ることはできませんが、ターミナルも当時の姿のまま残されています指定のエリアでは、誰でも自由にBBQをすることができますマイバッハウーファー(Maybachufer)という川沿いで、毎週火曜日と金曜日に開かれる「ターキッシュ マーケット」。地元のオーガニック野菜を販売するスタンドも18pm:湖に浮かぶデザイナーズホテルにステイせっかくなら、宿泊先も他にはない場所を選びたいですよね。街の喧噪から逃れて、リラックスした時間を過ごしたいという人におすすめなのが、中心地からほど近いルンメルスブルク(Rummelsburg)地区にあるデザインホテル「モダン ハウスボート(Modern Houseboat)」 。工場が建ち並ぶ、都市開発中のエリアにある湖に浮かぶボートホテルです。ベッド、バス、キッチン、ストーブなど、ステイに必要な機能はすべて完備。外に目をやるとすぐそばに野鳥が泳ぐ、都心とは思えないほど穏やかなロケーションです。オーナーのクリス(Chris)さんのおすすめは、静けさを増す冬の滞在。辺りが雪に覆われた景色は格別だそうですよ。ルンメルスブルグ湖に浮かぶボートホテル。マンションの建設が進む開発中のこのエリアにはいまだ工場が多く立ち並び、旧東ドイツ時代のベルリンの風景が垣間見えますシステムキッチンを完備。薪ストーブのチョイスも素敵ですリビングのソファーはベッドとしても使用可能大人2名、子ども2名まで宿泊することができます湖を泳ぐ野鳥がすぐそばに!レンタルバイクで近くを散策するのも楽しそうです明日(11月19日)は、土曜日ならではのベルリンの楽しみ方をお届けします!ベルリンの食とアートを満喫!ベルリンで過ごす土曜日【A weekend in Berin】へベルリンの夜は眠らない!ベルリンで過ごす日曜日【A weekend in Berin】 へ
2016年11月18日世界最高峰のオーケストラを映画館で堪能できる「ベルリン・フィル・イン・シネマ」が日本初上陸。2016年7月13日(水)・14日(木)の2日間、東京のユナイテッド・シネマ豊洲、大阪・イオンシネマ茨木などで先行上映、その後7月23日(土)から31日(日)まで、東京・恵比寿ガーデンシネマで上映される。2015〜2016シーズンのうち、3つのコンサートのハイライトを映画館の素晴らしい音響と大きなスクリーンで上演。記念すべき第1弾は、現代屈指の指揮者として名高いサー・サイモン・ラトルが指揮するベートーヴェン交響曲第4番と交響曲第7番だ。また、東京・恵比寿ガーデンシネマでは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏の心理や背景に迫る密着ドキュメンタリー「リヴィング・ウィズ・ベートーヴェン」も特別に同時上映する。生粋のクラシックファンだけでなく、普段は「オーケストラコンサートは少し敷居が高い」と思う人も、この機会に世界レベルの素晴らしい演奏に浸ってみてはいかがだろう。【開催概要】■「ベルリン・フィル・イン・シネマ」第一弾演奏曲:ベートーヴェン交響曲第4番と交響曲第7番出演:サー・サイモン・ラトル(指揮)、ベルリン・フィル(演奏)原題:Beethoven Symphonies No. 4&7収録:2015年10月15日 ベルリン・フィルハーモニーにて上映時間:約85分〜90分(予定) 5.1ch サウンド■ドキュメンタリー「リヴィング・ウィズ・ベートーヴェン」※恵比寿ガーデンシネマのみ同時上映上映時間:約45分内容:サイモン・ラトルやオーケストラのメンバーに、ベートーヴェンの曲を演奏する時の心理、そしてどのように曲を解釈して表現しているのかをインタビューし、彼らが実際に演奏に臨むまでを捉えた、秘蔵ドキュメンタリー。【上映劇場及び上映日】■先行上映日程:2016年7月13日(水)・14日(木)上映劇場:・東京 ユナイテッド・シネマ豊洲、イオンシネマ多摩センター・神奈川 イオンシネマ海老名・千葉 シネプレックス幕張・埼玉 ユナイテッド・シネマ浦和・愛知 イオンシネマ名古屋茶屋・大阪 イオンシネマ茨木・京都 イオンシネマ京都桂川・福岡 ユナイテッド・シネマキャナルシティ13・札幌 ユナイテッド・シネマ札幌先行上映料金:一般2,000円(税込)、シニア・学生(高校生以下)1,200円(税込)※先行上映館ではドキュメンタリーの同時上映はない。■本上映日程:2016年7月23日(土)〜31日(日)料金:一般2,800円(税込)、シニア・学生(高校生以下)1,800円(税込)※上記料金にて同時上映のドキュメンタリーも併せて鑑賞可能。※各劇場の座席によっては特別料金が適用されるシートあり。※未就学児のご入場は不可。
2016年05月17日ヒトラ―を怒らせた最強の陸上選手、ジェシー・オーエンスを描いた勇気の実話「RACE」(原題)。この度、本作の邦題を『栄光のランナー/1936ベルリン』とし、今夏、日本でも公開されることが決定。併せて特報映像も到着した。1936年、のちの「ヒトラーのオリンピック」とも呼ばれたベルリンオリンピック。ナチス独裁政権のもと開催されたこの大会で、ヒトラーを怒らせ、歴史に名を残した陸上競技選手がいた。その名はジェシー・オーエンス。史上初の四冠を達成した彼の輝かしい活躍は、80年後の今でも多くの人に影響を与え、オリンピックの英雄のひとりとして語り継がれている。本作は、アメリカ国内の人種差別の歴史やヒトラー政権による抑圧を打ち砕くオーエンスの勇気と決意と忍耐、そして、彼を厳しくも心から支え続けた名コーチや仲間との友情、家族の絆を描いた感動の物語。監督には、『プレデター2』や「24 -TWENTY FOUR-」第1シーズンなどを手掛けるスティーヴン・ホプキンスが務めた。伝説のジェシーを演じるのは、『グローリー/明日への行進』で公民権運動の活動家ジョン・ルイスを演じたステファン・ジェームス。そして、オーエンスのコーチのラリー・スナイダー役には、『モンスター上司』のジェイソン・サダイキス。そのほか、オリンピック参加への鍵を握るUSOC(アメリカオリンピック委員会)の委員役に、オスカー俳優のジェレミー・アイアンズとウィリアム・ハートが脇を固めている。このほど公開された特報には、人種や政治、様々な問題が渦巻く中、オリンピックに人生を賭けた一人のアスリートの熱い人生が映し出されている。未だに多くのものに分け隔てがある現代にも通ずる、ジェシーの闘いの物語を垣間見ることができる映像となっている。ベルリンオリンピックでヒトラーの鼻を明かし、歴史を変えた“四冠メダリスト”ジェシー・オーエンスの勇気の実話を描く本作は、リオデジャネイロオリンピックが開幕するこの夏、大注目の1本となりそう。『栄光のランナー/1936ベルリン』は2016年夏、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2016年05月11日『岸辺の旅』で第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の監督賞を受賞した黒沢清監督の最新作『クリーピー 偽りの隣人』が、第66回ベルリン国際映画祭に正式出品され、主演の西島秀俊をはじめ、竹内結子、香川照之、黒沢監督がワールドプレミア上映に出席。詰めかけた観客1,650人から喝采を浴びた。元刑事でいまは犯罪心理学者の高倉(西島さん)は、かつて同僚だった刑事・野上(東出昌大)から、6年前に発生した一家失踪事件の分析を依頼される。しかし、事件の唯一の生き残りである長女・早紀(川口春奈)の記憶をたどるも、核心にはたどりつけずにいた。一方、高倉が妻・康子(竹内結子)と共に最近引っ越した新居の隣人は、どこかつかみどころのない家族。病弱な妻と中学生の娘・澪をもつ人の良さそうな主人・西野(香川照之)との何気ない会話に翻弄され、困惑するばかり。そしてある日、澪が告げた言葉に、高倉は衝撃を受ける…。2月13日21時(現地時間)より、第66回ベルリン国際映画祭の「ベルリナーレ・スペシャル」部門にてワールドプレミア上映された本作。黒沢監督にとっては、第49回でフォーラム部門に出品した『ニンゲン合格』以来17年ぶりに、主演の西島さんは第52回でパノラマ部門に出品された『いたいふたり』以来14年ぶりに本映画祭へ出席。共演の竹内さん、香川さんとともに、フォトコール、記者会見、レッドカーペット、そしてワールドプレミアとなる公式上映の舞台挨拶に登壇した。ベルリンでも黒沢監督への注目度はとても高く、公式上映のチケットは売り切れに。1,650人の観客からは上映後にスタンディングオベーションが起こった。舞台挨拶で黒沢監督は「こんな気味の悪い映画を、こんな美しい会場で上映するということを決断していただいたベルリン映画祭には本当に勇気があるなと、深く感謝いたします」とコメント。また「映画の中ではかなり変な人ばかり出てくるのですが、ここに並んでいる3人の俳優は、普段はみんな紳士的で優しい人たちだということをこの場を借りて言っておきたいと思います」と話し会場を沸かせた。その発言を受けた西島さんは「香川さんはちょっとクレイジーなところがあります(笑)」と場内の爆笑を誘い、「とても大きな劇場で、入った瞬間に驚きました。観客の皆さんと一緒に映画を観て、とても楽しんで観てくれていると感じた。盛り上がりと反応の良さは、これまで感じた事が無いほどで、とても幸せな上映でした」と改めて喜びを表現した。香川さんも、ドイツ語で「皆さん、こんばんは。香川照之です。私は映画のキャラクターと同じ性格です」と自身が演じた少し不気味で奇妙な隣人に引っ掛けた挨拶で会場を盛り上げ、「これほど拍手が起きた上映は、いままでで一番かもしれません」と感想を寄せた。『クリーピー 偽りの隣人』は6月18日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月15日2月11日に開幕する第66回ベルリン映画祭のフォーラム部門で、杉本大地監督の『あるみち』が上映されることが決定した。杉本監督は現在22歳で、ベルリン映画祭に正式出品された長編映画の監督として史上最年少になる。その他の画像『あるみち』は、杉本監督が主人公も演じて、浪人生から大学生へと変化した自身の日々を描いた作品。本作は世界最大の自主映画のコンペティション“PFFアワード2015”でグランプリに輝いており、杉本監督はベルリン映画祭での一般上映に立ち会う予定だ。また本映画祭では8ミリフィルムで作られた日本映画の特集“Hachimiri Madness: Japanese Indies from the Punk Years”も開催。ベルリン映画祭、香港映画祭、PFFの共同プロジェクトで、最新作『野火』が観客から圧倒的な支持を集めている塚本晋也監督の『電柱小僧の冒険』や、矢口史靖監督の『雨女』、園子温監督の『男の花道』など、日本映画界で活躍する監督たちがキャリアの初期に8ミリフィルムで製作した作品を、デジタルバージョンで上映する。
2016年01月23日キヤノンマーケティングジャパンは11月19日、東京都港区のキヤノンSタワー「キヤノンギャラリーS」にて、ベルリン在住の写真家・野口里佳氏による写真展「夜の星へ」を開催すると発表した。期間は2015年12月17日から2016年2月8日まで。入場料は無料。写真展では、野口氏がベルリンの夜の街を撮影した写真作品約30点と映像作品を展示する。展示される写真はすべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリント。映像作品はキヤノンのデジタル一眼レフカメラEOS 5D Mark IIIで撮影された。また12月19日14時から、野口氏が作品を解説するギャラリートークを実施。定員は50名(先着順)で、参加申し込みは11月24日10時から同社Webサイトにて行える。
2015年11月19日14年末に日本に上陸したドイツ・ベルリン発のモバイルアクセサリーブランド・アイフォリア(IPHORIA)。ネイルポリッシュや香水の瓶をモチーフにしたデザインが人気で、入荷後即完売や予約のみで売り切れてしまう店舗もあったほど。15年夏には新宿ルミネエストに日本初の直営店もオープン。そんなアイフォリアの新作が気になりすぎて、展示会にお邪魔してきました。展示会会場に入るなり、目線の先には壁一面に飾られた色とりどりのアイフォリアが!定番デザインを始め、少し意地悪そうだけど憎めない顔が描かれたオリジナルキャラクターのものから、ファーのポンポンがストラップになったもの、リップチェックもできる、スライド式のミラーが付いたものなど、様々なバリエーションがお目見え。中でも、大きな耳が特徴的なクマのデザインは一番人気だとか。このクマのアイフォリアは、実際にプレスを担当している女性も愛用中でした。耳が大きい分、バッグからすぐに取り出せてとても使いやすいそう。そして何と言っても、携帯をイジっている姿がとっても可愛いらしい!また、展示会ではモバイルケース以外にも、内ポケットの中にバッテリーが内蔵されたクラッチバッグ、ノートパソコンが入る多機能バッグなども展開。フル充電が可能なハート型のモバイルバッテリー、その名も「POWER OF LOVE」は、何だか素敵な連絡が入りそうな予感さえしてしまいます。今回、約100点ものアイテムを見て感じたのは、アイフォリアが考えるモバイルケースとは、もはや携帯を保護する為だけのものではなく、バッグや靴と同じくファッションの1アイテムとして取り入れられていること。街で電話をしている姿や、電車の中でメールをしている姿など、日常のシーンで頻繁に登場する携帯だからこそ、おしゃれにしていたい。これこそが”妥協しないおしゃれ”と言えるのでしょうね。この先、クローゼットにはバッグと靴とモバイルケースが並べられるなんて時代がくるかもしれません。
2015年11月06日シリーズ最新作『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(7月10日公開)のベルリン・プレミアが現地時間21日、ポツダム広場のソニーセンターで開催され、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー、アラン・テイラー監督らキャスト・スタッフが登場した。会場には、T-800ターミネーター役のシュワ、サラ・コナー役のエミリア・クラーク、カイル・リース役のジェイ・コートニー、ジョン・コナー役のジェイソン・クラーク、オブライエン刑事役のJ・K・シモンズ、そして、テイラー監督とプロデューサーのデヴィッド・エリソン&デイナ・ゴールドバーグら主要キャストとスタッフ陣が集結。フラッシュが一斉にたかれ、会場は割れんばかりの歓喜に包まれた。シュワは、ファン約1,000人以上を前に「ターミネーターというキャラクターを演じることが本当に好きなんだ。戻って来られてうれしかった!」と感無量。多くのファンとの記念撮影やサインにも応じ、12年ぶりのシリーズ復帰をファンと共に祝った。最新作について、シュワは「脚本がとにかく素晴らしかった。ストーリーだけでなく、ジェットコースターに乗っているようなエモーション、アクションシーン、チェースシーン、ファイトシーン。全てが素晴らしかった」と絶賛。再びT-800を演じることは「自転車に乗るようなものだったよ」と笑い、「すぐ自然に感覚を取り戻せた」と語った。また、エミリアも「撮影でターミネーターとしてのアーノルドを初めて見た時は本当に素晴らしかった。しかも、私の守護神だなんて!」と興奮気味にコメント。本作の冒頭で鍛え抜かれた筋肉を披露したジェイは「時間転送装置で裸で出るにはベストな体じゃないとね(笑)」と語り、会場を沸かせた。シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロン監督が「私にとって3作目の『ターミネーター』だ」と絶賛している本作。7月6日には、通算16度目の来日を果たすシュワと初来日となるクラークが、東京・六本木ヒルズアリーナで開催されるジャパン・プレミアに登壇することも決定している。(C)2015 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
2015年06月23日ディズニー・ラブストーリーの名作を実写映画化した『シンデレラ』(4月25日公開)が日本時間13日、ベルリン国際映画祭で世界で初めて公式上映され、上映前のレッドカーペットイベントに、シンデレラ役のリリー・ジェームズ、継母役のケイト・ブランシェットら主要キャストが集結した。オーディションで主役を射止めたまさにシンデレラガールのリリー・ジェームズは、肩を露出した白いロングドレス姿で登場。「ディズニーの名作アニメーション『シンデレラ』が初めて上映されたこの映画祭に、素晴らしいキャストのみんなと一緒に参加できて、とても光栄に思うわ。本当に魔法にでもかかったみたいで、信じられない気持ちよ」と喜びを爆発させた。また、継母役を演じたアカデミー賞女優ケイト・ブランシェットは、装飾が輝きを放つ幾何学模様のドレス姿を披露。「舞踏会の会場にしても、かの有名なカボチャの馬車にしても、鮮やかな色彩からウィットに富んだマジカルな雰囲気に至るまで、ディテールが細かくて本当に見事。とても美しく感動的な映画に仕上がっていると思うわ」と本作をアピールした。さらに、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』でブレイクした王子役のリチャード・マッデンや、フェアリー・ゴッドマザー役のヘレナ・ボナム=カーターも集結。そして、メガホンをとったケネス・ブラナー監督も登場し、「熱烈な歓迎ぶりもさることながら、2000人近い観客の笑い声と拍手に包まれ、大スクリーンで完成した映画を見るのはまさしく感無量」と喜びを語った。また、『シンデレラ』が愛される理由について監督は「誰もがシンデレラの物語に、自分自身を重ね合わせることができるから」と分析し、「今回のシンデレラは、誰もが好きにならずにはいられない魅力的なキャラクターになっている」とコメント。続けて、「とびきりロマンチックだというのも、この物語が愛され続ける理由の1つ。この映画にしても、そんなロマンチックな気分を存分に味わえる、セクシーで魅惑的な作品になっているはず」と自信を見せた。
2015年02月16日世界中のラブストーリーの原点である物語を実写化した『シンデレラ』。この度、2月13日(現地時間)にベルリン国際映画祭で世界で初めて公式上映され、上映前のレッドカーペットイベントにシンデレラ役のリリー・ジェームズを始めとした主要キャスト・スタッフが結集した。ディズニー・スタジオが総力を結集し、「シンデレラ」の実写版を映画化した夢のプロジェクト。ガラスの靴やカボチャの馬車に代表されるロマンティックなイメージはそのままに、シンデレラの勇気と優しさから生まれる“奇跡の愛”が感動的に描かれていく。この日、レッドカーペットイベントには、オーディションで主役を射止めた“シンデレラガール”のリリー、貫禄の継母役を卓越したエレガントさと演技力で見事演じ切ったオスカー女優のケイト・ブランシェット、日本でも人気のドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で大人気を博す王子役のリチャード・マッデン、魔法の力でシンデレラが幸せへの一歩を踏み出すきっかけを作ったフェアリー・ゴッドマザー役を演じた変幻自在の名女優ヘレナ・ボナム=カーター、そして本作でメガホンを執ったケネス・ブラナー監督らが大きな歓声のなか登場。リリーは、肩が大きく露出している華やかな白いロングドレスに身を包んで参加。「ディズニーの名作アニメーション『シンデレラ』が初めて上映されたこの映画祭に、素晴らしいキャストのみんなと一緒に参加出来て、とても光栄に思うわ。本当に魔法にでもかかったみたいで、信じられない気持ちよ」と興奮した様子で語った。煌めく装飾が美しい幾何学模様のタイトなドレス姿のケイトは、撮影時について「舞踏会の会場にしても、かの有名なカボチャの馬車にしても、鮮やかな色彩からウィットに富んだマジカルな雰囲気に至るまで、ものすごくディテールが細かくて本当に見事ね」と語り、映画の出来栄えについても「皮肉めいたところなど一切ない、とても美しく感動的な映画に仕上がっていると思うわ」と太鼓判を押した。そして、本作を手がけたブラナー監督は「熱烈な歓迎ぶりもさることながら、2,000人近い観客の笑い声と拍手に包まれ、大スクリーンで完成した映画を観るのはまさしく感無量」と喜びを語る。「とりわけリリー・ジェームズが持ち前の寛容な心で活き活きと演じる今回のシンデレラは、誰もが好きにならずにはいられない魅力的なキャラクターになっていると思います。それからとびきりロマンチックだというのも、この物語が愛され続ける理由の1つ。この映画にしても、そんなロマンチックな気分を存分に味わえる、セクシーで魅惑的な作品になっているはずですよ」と自信を見せた。『シンデレラ』は4月25日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月16日橋本愛を主演に迎え、「夏・秋・冬・春」の4部作で綴った映画『リトル・フォレスト(英題:little forest)』が、第65回ベルリン国際映画祭に正式招待され、現地・ベルリンにて2月10日(現地時間)、「夏」と「冬」の上映が行われ、橋本さんと森淳一監督が出席した。都会で自分の居場所を見つけられない主人公・いち子(橋本愛)が、故郷の山村“小森”に帰り、自給自足の生活をしながら生きる力を充電していく姿を、旬の食材を生かした日々の食事と共に描いた本作。ベルリン国際映画祭では、世界各国より「食」にまつわる良作が選出される「キュリナリー・シネマ」部門での出品となった。初の海外映画祭への参加となった橋本さんは、この日、華やかな着物姿で登場。着物は戦前のアンティークものだそうで、“打ち出の小槌”などの日本の昔話をモチーフとした柄がちりばめられ、帯には手刺繍で「唐獅子」のモチーフがほどこされた艶やかな装いとなった。挨拶を求められた橋本さんは、「初めまして、橋本愛です。私にとって初めての海外映画祭参加がこのベルリン映画祭という素晴らしい場所で、この映画を上映する機会をいただけたことを大変光栄に思います。ありがとうございます。そして、今日という日が私にとって忘れられない一日になることを実感しています。本作で日本の表情豊かな風景と、自然と共生しているからこそ生まれた食の魅力が伝われば嬉しいです。本当にありがとうございました」と流暢なドイツ語を披露し会場を沸かせていた。また、「食」にまつわる部門とあって、上映後にはミシュランガイドで二つ星を獲得し、昨年「German Cook of the Year」に輝いたドイツ屈指の有名シェフのミハエル・ケンプ氏が本作にインスパイアされて作ったという特別メニューがアフターディナーとして振舞われた。この贅沢なディナーに、橋本さんは「日本でよく食べる食材が、いつもとは違う味付けや形、組み合わせとなって出てきたのが面白く、ドイツではこのように調理されるのだろうか、ドイツ人の口にはどう感じられるのだろうか、映画をご覧になった方たちが、この料理を食べてさらに『リトル・フォレスト』を楽しんでくれているといいななど、色々と想像するのも楽しかったです。どれもとても味わい深いお料理でした」と満足そうな表情を浮かべていた。『リトル・フォレスト冬・春』は2月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リトル・フォレスト夏・秋 2014年8月30日より全国にて公開(C) 「リトル・フォレスト」製作委員会リトル・フォレスト冬・春 2015年2月14日全国より全国にて公開(C) 「リトル・フォレスト」製作委員会
2015年02月12日2月5日(現地時間)、ドイツにて今年もベルリン国際映画祭(第65回)が開幕。同日夜には、オープニング作品であり「コンペティション部門」出品作品である、仏女優ジュリエット・ビノシュ主演の『Nobody Wants the Night』(英題)が上映され、本作に出演する菊地凜子と、夫の染谷将太が揃って出席。仲睦まじくレッドカーペットを歩いた。本作は、スペインの女性監督イザベル・コイシェの最新作。20世紀初頭のグリーンランドを舞台に、北極探検家を愛した2人の女性を描いた作品だ。菊地さんは、イヌイットの女性役を演じている。菊地さんは『バベル』や『パシフィック・リム』など海外作品にも精力的に参加しており、国際派女優として活躍してきた。コイシェ監督の作品に出演するのも、実はこれが2度目。1度目の『ナイト・トーキョー・デイ』(’09)では主演を務め、昼は築地市場で働き、夜は殺し屋として裏社会で暗躍するという2つの顔を持つ女性を好演した。この日、菊地さんは花柄のラインが入ったワンピースで、染谷さんはフォーマルなタキシード姿で登場。海外でもその姿は報じられている。さらに「VARIETY」誌では、本作での菊地さんの演技について「エキゾチックで無邪気な雰囲気が作品全体を通して漂っている」と評している。コンペティション部門の結果は、2月14日(現地時間)に行われる授賞式で発表される。(text:cinemacafe.net)
2015年02月06日ベルリンファッションウィークの開催に合わせ、『ヴォーグ』などファッション誌や数々の世界的ブランドとのコラボレーションで知られる写真家マリオ・テスティーノの展覧会がベルリン中心部にある文化施設「カルチャーフォーラム」でスタートした。展示室内には大きく引き延ばされた写真が並ぶ。写されているのは映画やテレビでお馴染みの人々の顔。ブラット・ピットやマドンナといった誰もが知っているような著名人の姿。音楽だけでなくファッションでも注目を集めるレディー・ガガもその中の一人だ。ヴォーグ誌の表紙となった写真に写されているのは、ピンク色のウィッグをつけてドレスアップした姿。カメラを見つめる彼女のポートレートはエレガントで美しい。会場で特に目を引くのは世界的なファッションモデル達の写真。ファッションモデルとして一時代を築いたケイト・モスも度々テスティーノの被写体となった。また、カルメン・カースの顔だけを捉えた写真は、唇は赤く彩られ、目は白や青、緑のメイクアップで強調されて独特の魅力を放つ。シンプルな構図にも関わらず、鮮烈な色彩によって忘れられないような強い印象を与えている。本展「in your face」は世界を巡回しており、アルゼンチンとブラジルでの展示を経て、125点の作品を携えベルリンへと上陸した。ヨーロッパでは今回が初のお披露目となる。「ヨーロッパで初めての本展の展示、そして私の作品に大きな役割を果たすベルリンでの展示に興奮しています」とテスティーノは語る。その発言通り、彼がベルリンからインスピレーションを得ていることは、この街で撮影された作品が展示されていることにも現れている。【イベント情報】マリオ・テスティーノ「イン・ユア・フェイス」会場:カルチャーフォーラム住所:Matthaikirchplatz 10785 Berlin会期:1月20日から7月26日時間:10:00から18:00 (土日/11:00~18:00、木/10:00~20:00)休館日:月曜日料金:10ユーロ
2015年02月03日今年、生誕100年を迎える市川崑監督の傑作『雪之丞変化』『炎上』『おとうと』が4Kデジタル復元され、2月から開催される第65回ベルリン映画祭のフォーラム部門で上映されることが決定した。その他の写真市川崑は、アニメーターとして活動した後、1948年に『花ひらく』で監督デビュー。『ビルマの竪琴』『東京オリンピック』『犬神家の一族』『ぼんち』『野火』など数々の傑作を発表し、徹底的にこだわり抜いた画作りと観客をアッと驚かせる語り口で人気を博した。このほど4Kデジタル復元されたのは3作品。『雪之丞変化』は名優・長谷川一夫の当たり役・中村雪之丞を主役に据えた作品で、大胆な色使いと構図が特徴的な1作。『炎上』は監督と繰り返しタッグを組んできた市川雷蔵を主演に迎えて三島由紀夫の小説『金閣寺』を映画化した作品だ。幸田文の小説を名脚本家・水木洋子が脚色した『おとうと』は岸惠子、川口浩を出演者に向かえた傑作で、カメラマン宮川一夫が“銀残し”という手法を用いて描いた色彩も高く評価された。今回の復元は現存する最良のフィルムを4Kを超える解像度でスキャンし、ゴミや傷、色むらをすべてデジタルで補正。公開時の質感を最大限に尊重して復元を行ったという。今回の映画祭出品について岸惠子は「深川の土手に桜の木を植えて、『おとうと』が撮影されたのは54年もむかし。その古いフイルムが、市川崑監督の生誕100年を記念して新技術のお蔭で蘇りました。女優としての私に大事な道しるべをくれた『おとうと』。今の若い方たちにはどんなふうに観ていただけるのでしょう?心配と希望で胸が高鳴ります」とコメントしている。また、3作品が3月に開催される第39回香港映画祭にも出品されるほか、監督の生誕100周年を記念する様々な企画が進行中だという。
2015年01月21日松山ケンイチが主演するSABU監督の新作『天の茶助』が、2月5日(現地時間)より開催される第65回ベルリン映画祭のコンペティション部門で正式上映されることが決定し、松山、大野いと、SABU監督がコメントを寄せた。その他の写真SABU監督作品は、過去に『弾丸ランナー』『疾走』がベルリン映画祭のパノラマ部門で、『アンラッキー・モンキー』『MONDAY』『幸福の鐘』『蟹工船』がフォーラム部門で上映されているが、コンペティション部門での上映は本作が初めて。今年は、テレンス・マリック、ピーター・グリーナウェイらの新作が上映されることが既に発表されており、『レスラー』『ブラック・スワン』のダレン・アロノフスキー監督が審査委員長を務める。『天の茶助』は現地時間2月13日に公式上映され、授賞式は2月14日に行われる。松山とヒロインを演じた大野は、「さすがSABUさんです。反応がとても楽しみです」(松山)、「撮影を振り返ると、エキストラで参加下さった沖縄の方々が、この映画を一緒になって作って下さり、暑い中一日中ずっと座らずに“あと少し!頑張ろう!”と掛け声をかけ合う姿を思い出します。その姿にとても圧倒され感動しました」(大野)とコメント。市山尚三プロデューサーは「撮影には沖縄県のバックアップもあり、大勢の方々にエキストラとして参加していただきました。沖縄の歴史ある芸能や文化にも触れることが出来た本作を、世界がどう受け取っていただけるのかが楽しみです」と話し、SABU監督は「ベルリン出品8作目にして、ようやく、やっと、遂に、コンペティション部門に選出!しかも自分のコメディスタイルを崩さずに。作家性を優先すると言って下さったオフィス北野、松竹、バンダイビジュアル。そしてスタッフ、キャスト、ご協力して下さった沖縄の皆様に感謝の気持ちで一杯です」と語っている。映画は、SABU監督が映画化を目的に執筆したオリジナル小説が原作。地上で生きる人間たちの“人生のシナリオ”を書く脚本家が生活する天界で、お茶くみを担当している主人公・茶助が、事故死する運命にある女性に好意を持ったことから彼女を助けるべく地上で奮闘する様を描く。『天の茶助』6月27日(土)より全国ロードショー
2015年01月20日フィンランドのノキア ネットワークスは12月10日(ドイツ時間)、ドイツ・ベルリンにノキア・セキュリティセンターを開設したと発表した。同センターでは、モバイル通信事業者によるネットワークインフラストラクチャ、サービス、ユーザーの保護を支援する。強固なセキュリティを提供することにより、モバイル通信事業者の新規顧客の獲得、解約率の減少、収益の増加につなげる。研究所、デモセンター、会議施設が一体となった高度なモバイル・ブロードバンド・セキュリティの複合施設となっており、強固な通信セキュリティの実現に向け、最先端の専門知識が集まる拠点となっている。また、独自のテスト用4G/LTEネットワークを完備したセンターは、モバイル通信事業者、パートナー企業、政府機関、教育機関等が協業し、セキュリティに関するノウハウや専門知識を開発及び共有できるプラットフォームを提供する。さらに、ノキアネットワークスで長年培われた専門知識や経験をセンターのライブネットワークや設備等と組み合わせ、コアからデバイスへの総合ネットワークセキュリティテストを実施することで、モバイル通信事業者に合わせたソリューションを提供できるようになる。ノキア・セキュリティセンターに実装されている幅広いセキュリティソリューションには、Check Point、F-Secure、Infoblox、Insta DefSec、Juniper Networks、Optenet等のパートナー各社の製品も含まれる。
2014年12月15日