家でも外でもどこでも、四六時中スマホをいじっていないといられない、こうした人達はスマホ依存症と呼ばれ、社会でも問題視されていますが、スマホ依存症は安全や健康だけでなく恋愛にも影響するのです。彼氏がなかなかできないというあなた、その理由はスマホの依存にあるかもしれないですよ。話し掛けづらいスマホを操作している女性は忙しく見えますし、それしか興味がないようにも見えます。このため、男性からすれば話し掛けづらいのです。例えば、社会人デビューした初日の休憩時に、スマホをいじっている先輩といじっていない先輩がいたとします。この場合、あなたならどちらの先輩に声を掛けますか?言うまでもなく後者の先輩だと思います。スマホ依存になることで話し掛けられる機会が減り、知らないところで男性との出会いを逃しているのです。かわいく見えない女性の顔が最も輝く瞬間と言えば笑顔です。実際に、笑顔を見てその女性を好きになる男性もいるくらいです。しかし、スマホ依存はそんな笑顔も失くしてしまいます。スマホを触っている時の顔の角度から、顔全体を見ることはできないですし、何より表情自体がかわいくありません。眉間にシワの寄った表情、スマホを覗き込む姿勢は猫背で、顔は二重あごになちがちです。これらの表情に男性が惹かれることはありません。このように、スマホ依存になると男性にかわいさを見せる機会も失われてしまうのです。暗そうに見える女性に限らず、スマホ依存の人は性格が暗そうに見えます。特に、会社など他にも仲間がいる状態でスマホばかり触っていると、「この人は喋りたくないのかな?」「話し相手がいないのかな?」なんて思えてしまいます。また、SNSにハマりすぎの女性も男性は嫌います。悪口を書きこまれそう、メンヘラっぽいなど、ありとあらゆる悪いイメージを抱かれてしまうのです。もちろんこれは男性の偏見ですし、実際の女性はそうでないかもしれません。しかし、スマホ依存が続く以上、そんな偏見によるイメージを払拭することはできないのです。特に問題なのは、話し掛けづらいという点です。恋愛をしたい女性は自分から積極的に声を掛けようとしますが、声を掛けられるようにすることで、出会える確率も上がります。スマホ依存では、男性から声を掛けられる機会を失くしてしまうのです。もしあなたの周囲にいる男性があなたに興味を持ったとしても、あなたが常にスマホをいじっていたら、その男性は声を掛けるタイミングがないと判断してしまうのです。
2016年11月08日性病のなかには、母乳から赤ちゃんに感染してしまう病気があります。これらの性病の感染がわかったら、 授乳は基本的に粉ミルクを使います。治療をして症状がなくなっても病原体が潜んでいることがあるので、自分の判断で治療を止めないようにしましょう。母乳で感染する性病の種類とは性病のなかには、母乳を通じて赤ちゃんに感染してしまう病気もあります。では、どのような性病が危ないのでしょうか。見ていきましょう。まず1つ目は、サイトロメガロウィルスです。NICU(新生児集中治療管理室)にいた46.2%の赤ちゃんが母乳感染していて、 十分な栄養がとれず体重が増えにくかったという報告もあります (ただし、NICUではある程度過ぎたら母乳をすすめている所も多くあります。詳しくは医師に相談してください)。2つ目は、HIV感染症です。母乳で感染する確率は、授乳期間が長くなるほど高まります。感染して進行すると、やがてエイズを発症してしまいます。3つ目は、成人T細胞白血病です。この病気の場合、粉ミルクで育てたときの感染率が3%に対して、4カ月以上母乳をあげているときの感染率は22%にもなるといった報告があります。母乳感染する性病の場合、授乳はどうする?では、母乳で赤ちゃんに感染するかもしれない性病にかかった場合、授乳はどうすれば良いのでしょうか。基本的には、これらの性病に感染していることがわかったら、母乳で育てることは避けるようにします。ちなみに、成人T細胞白血病では母乳を24時間冷凍保存したあと、解凍して授乳すると感染率が低くなるといわれています。それでも完全に防げるという保証はありません。でも、成人T細胞白血病は感染しても若いうちから症状が出るのはごくまれです。症状が出るまでに30~70年ほどかかり、症状がでる可能性は5%ほどといわれています。あまり心配しないでよいかもしれません。赤ちゃんを母乳で育てたいと考える女性は多いはずです。妊娠を考えたら性病の検査を受けて、もし感染してる場合は治療をして、また妊娠中や出産後も性病予防を心がけることが大切ですね。出典:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]
2016年10月14日こんにちは。シルバーウィークは子どもたちの手足口病の看病で終了した、フリーママライターの横山かおりです。2学期がはじまり感染症の流行もやってきました。おびえてばかりはいられないので、免疫力アップに力を注ぎましょう!さて、だんだんと涼しくなってきましたが、これは“水虫治療の季節”ということをご存じでしょうか?今回は都内皮膚科に勤める50代の女性医師に、“水虫の家庭内感染”について聞いてきましたのでご紹介します。●水虫は家族間でうつりやすい“水虫”というと、男性がなるというイメージがありますが、そんなことはありません。女性や子どももなる危険は十分にあります。医師によると、『水虫はそもそも、白癬菌(はくせんきん)というカビが足の裏や足の指のあいだで繁殖して起きるものです。感染症なのでうつる危険はもちろんあります。家の中で家族全員はだしで生活している場合、ひとりでも水虫感染者がいると菌を家中にばらまいていることになります。感染力はそこまで高くはありませんが、湿った場所が好きなカビが寄りそうなタオルやバスマット、足ふきタオルは別々のものにするのがオススメです。スリッパも自分のを決めて履くようにしましょう』とのこと。水虫=カビ なのですね。これは子どもが感染したら危険です。とにかく清潔にすることが第一。お風呂でもしっかり足の指と指のあいだまで洗うように気をつけましょう。●水虫の治療法万が一水虫になってしまった場合、どのような治療法があるのでしょうか?『塗り薬や飲み薬で治療します。かゆみなどが落ち着いてくると、勝手に薬をやめてしまう人がいますがそれはよくありません。菌はすぐには死滅しない ので、自己判断で薬を中断することはやめましょう。自分で水虫だと思っても、違う病気の場合もあります。怪しいなと思ったらまず皮膚科へ行って診断を受けることが大切です』水虫なんて恥ずかしいな、と思ってなかなか病院へ行けずにいると、悪化してしまったり家族に感染させてしまったりする可能性もあります。まずは病院へ行って診てもらうことが大切ですね。●秋冬は治療の季節湿度が高く蒸し暑い夏は水虫になりやすい季節。つまり、これからの涼しい季節は水虫治療の季節 でもあるのです。次の夏を気持ちよく迎えるためにも、少しでも「かゆい」と思ったら皮膚科へ相談しに行きましょう。何度も言いますが、決して恥ずかしいことではありません。同じ家で暮らしていると、家族間でいろいろな菌に感染してしまうことがあります。水虫もそのひとつ。家族みんなが気持ちよく暮らすためにも、家庭内をいつも清潔に保っていたいですね。●ライター/横山かおり(ママライター、元モデル)
2016年10月09日こんにちは、保育士でライターのyossyです。『RSウイルス感染症 』という病気をご存じでしょうか?ほとんどの子どもが幼いうちに一度はかかると言われている病気です。軽度で終わることも多いため、どんな病気かあまり知らない人も多いでしょう。しかし、RSウイルス感染症の患者のほとんどは2歳以下の子どもたちであり、重症化すると怖い病気です。ここでは、RSウイルス感染症に関して具体的にみていきましょう。●3割の乳幼児が悪化する!?RSウイルスに感染すると、大体4~6日間程度の潜伏期間をおいて発症します。主に発熱・鼻汁といった症状が出て、数日程度でおさまることが多いようです。はじめて感染した乳幼児の場合、7割程度は上記のような症状に留まるのですが、残りの3割程度の子は、次のような重い症状が出てしまいます。・ひどい咳・喘鳴(呼吸をする際に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった音が聞こえる)・呼吸困難ひどくなると『細気管支炎(さいきかんしえん) 』や『肺炎 』にまでなってしまうのです。筆者の子も1歳のときにRSウイルスにかかりましたが、熱が長く続き、入院するまでに悪化してしまいました。軽視せずに、「おかしい」と思ったらすぐに医療機関を受診したいですね。●夏から秋にかけても安心できない!以前は、“RSウイルスといえば冬にかかるもの”というイメージがあったかもしれません。しかし、近年は夏~秋でもかかるケースが増えている ため、注意が必要です。季節に関わらず、思いあたる症状があれば、「もしかして……」と疑ってかかるようにしましょう。●ワクチンはなし! とにかく基本の感染予防をしっかりとRSウイルス感染症のワクチンは、残念ながら今のところありません。重篤な症状を抑えるための投与剤は存在しますが、早産で産まれた乳児、免疫不全・ダウン症候群を持つ乳幼児など、投与対象者は限られている のです。RSウイルスは飛沫感染、もしくは接触感染によって広がっていきます。そのため、次のような基本の感染予防をしっかり行いましょう。・咳が出る場合は必ずマスクを着用する・うがい、手洗いの励行・特に子どもが触れるものを中心に消毒する(アルコールや塩素系の消毒剤などを用いる)低月齢であればあるほど注意が必要です。軽症で済むことが多いため、「これぐらい平気だろう」と思ってしまいがちですが、特に1歳未満の子が感染してしまうと危険なRSウイルス感染症。周囲の家族も少しでも咳の症状が見られたら、マスクをする、念入りに消毒をするなどして対策し、予防していきましょう。【参考リンク】・RSウイルス感染症Q&A(平成26年12月26日) | 厚生労働省()・IDWR 2013年第36号<注目すべき感染症>RSウイルス感染症 | NIID 国立感染症研究所()●ライター/yossy(フリーライター)●モデル/倉本麻貴(和くん)
2016年10月08日口または舌でパートナーの性器を刺激する性行為のことを「オーラルセックス」といいますが、若い世代では、性交渉の際に、このオーラルセックスを行うカップルが多いといわれています。オーラルセックスには妊娠の心配はありませんが、性感染症(STD)が性器から口にうつったり、口から性器にうつったりすることは十分にあり得ます。この機会に、オーラルセックスと性感染症に関する正しい知識を身につけましょう。○オーラルセックスで感染しやすい病気は?オーラルセックスで感染するリスクのある性感染症には、主に次のようなものがあります。・クラミジア感染症クラミジア・トラコマチスという菌が原因で起こる病気です。初期には症状がほとんどなく、進行すると不正出血や性交痛が起こることがあります。症状がないままに炎症が進んで卵管の癒着が起こり、不妊症の原因となることも少なくありません。主に性行為による粘膜や体液の接触で感染し、オーラルセックスで喉や口の中に感染することもあります。・淋(りん)菌感染症淋菌という菌が引き起こす病気です。感染すると、おりものの増加、下腹部の痛みなどの症状が起こることもありますが、無症状のこともあります。放置すると、将来、不妊や流産などの原因になることも。クラミジア感染症と同様、主に性行為の際に粘膜や体液と接触することで感染しますが、近年は特に、オーラルセックスで喉に感染するケースが多いといわれています。・性器ヘルペス原因となる単純ヘルペスウイルスには1型と2型があり、1型は主に口内と唇、その周辺に、水疱(すいほう)や潰瘍(かいよう)という形で現れます。一方の2型は、主に外陰部に発症します。従来、性行為によって感染するのは2型が多かったのですが、近年は、オーラルセックスをするカップルが増えている背景もあり、外陰部にヘルペスの症状が出る場合でも、1型であることが多いといわれています。ヘルペスの場合、粘膜や体液はもちろん、皮ふからでも感染する可能性があるため、セックスやオーラルセックスのほか、キスで感染する可能性もゼロではありません。・梅毒感染者の体液や血液に触れることで梅毒トレポレーマという菌が感染し、外陰部のしこりや潰瘍(かいよう)、足の付け根のリンパ節の腫れ、全身にできる発疹などの症状が現れます。感染力が強く、セックスやオーラルセックスのほか、キスや輸血、体液のついたタオルや下着から感染する可能性もゼロではありません。・HIV感染症(エイズ)HIVとは「ヒト免疫不全ウイルス」のことですが、感染しても10年ほどはほとんど症状が出ません。進行して、発熱や体重減少、悪性腫瘍などの症状が出てきた状態を「エイズ」と呼びます。主にセックスやオーラルセックスにより、粘膜や体液が接触することで感染しますが、血液からも感染するため、注射の回し打ちや輸血などでも感染する可能性があります。○大切なパートナーにうつさないために「妊娠しないから安全」と誤解しがちなオーラルセックスですが、上記のような性感染症になるリスクはあります。症状が出ない、あるいは軽い場合、気づかずに相手に病気をうつしてしまうこともあるでしょう。セックスのときにコンドームをつけるように、オーラルセックスの際にも性感染症対策をすることは必要です。具体的には、オーラルセックスの際に、男性の性器にコンドームを装着する、女性の性器にラップをかぶせるといった方法があります。ただし、性器ヘルペスのように皮ふ接触でも感染する可能性のある病気については、性器にコンドームやラップをしても完全に防ぎきることはできません。感染が疑われるときは、検査を受けるとともに、オーラルセックスやキスを含め、性行為を控えた方がいいでしょう。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 星合明医師星合勝どきクリニック 院長1986年獨協医科大学・医学部医学科卒業。1992年獨協医科大学大学院卒業。同年獨協医科大学付属病院産婦人科臨床助手。1994年より獨協医科大学産婦人科教室非常勤講師。その後、文京区星合産婦人科病院副院長を経て2001年2月より、東京都中央区勝どきにて「星合勝どきクリニック」を開設、医長を務める。
2016年09月13日若者の間で性感染症(STD)が流行している……そんなニュースを聞いても、「ずっとセックスしていないから、私には関係ない」と思う人もいるかもしれません。しかし実は、性感染症の感染経路は、性行為だけではないことを知っていますか? 中には、性行為をしなくても感染するリスクのある性感染症もあるのです。○お風呂場やトイレ、タオルから感染することも性感染症の感染経路のほとんどは、セックスやオーラルセックスなどの性行為です。そのため、セックスを避けたり、性行為のときもコンドームを使用したりすれば、性感染症にかかるリスクは大幅に下がります。ただし、次にあげるような一部の性感染症については、性行為以外の経路でも感染する可能性があります。・梅毒梅毒トレポネーマという微生物が原因で起こる性感染症です。外陰部にしこりや潰瘍(かいよう)ができるといった症状から始まり、進行すると、リンパ節の腫れ、全身の発疹などさまざまな症状が現れます。主に性行為を通して感染者の粘膜や体液に接触した際に感染しますが、性行為以外でも、例えば梅毒に感染している人の血液に直接手で触れて、手に傷口があった場合には、そこからが病原体が侵入して感染する可能性があります。また、感染リスクは高くはありませんが、お風呂場やプール、体液のついたタオルや下着から感染するケースもないとはいえません。・HIV感染症(エイズ)HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染した状態をHIV感染症と呼び、これが進行すると、さまざまな重い症状を引き起こすエイズを発症します。HIVは、主に性行為により、粘膜や傷口から体内に入ることで感染します。ただ、精液や膣分泌液のほかに血液からも感染するため、感染者の血液に触れた場合や、注射器の使い回しなどでも感染する可能性がゼロではありません。・毛ジラミ症毛ジラミという2ミリほどの小さな虫が感染することで起こる病気で、感染すると、通常、陰毛の生えている部分を中心に体にかゆみが生じます。主な感染経路は性行為ですが、お風呂場、シーツやタオルから感染することもあります。・膣トリコモナス感染症トリコモナスという原虫に感染して起こる病気で、男性が感染しても自覚症状はほとんどありませんが、女性が感染すると、においの強いおりものが増えたり、外陰部や膣に強いかゆみを感じたりすることがあります。感染力が比較的強く、性行為のほかに、トイレやお風呂場でうつるケースも報告されています。○抵抗力が下がったときに感染する病気もさらに、体力が落ちたとき、妊娠したときなどに常在菌が増殖して症状が起こるケースもあります。・膣カンジダ症カンジダとはカビの一種で、これが増殖して起きた症状のことを膣カンジダ症といいます。カンジダは、もともと女性の多くが持っている常在菌なので、健康な状態のときに症状が出ることはありません。しかし、体調不良や妊娠による抵抗力の低下、膣環境の変化、抗生物質の服用などが原因でカンジダ菌が膣内や外陰部で増殖すると、強いかゆみや炎症が起こることがあります。女性の場合、性行為で感染するより、そのように体内で増殖するケースが多い病気です。もちろん、症状があるときに性行為をすると、パートナーに感染させる可能性があるので、完治するまで性行為は控えましょう。性感染症は、放置しておいても、自然治癒することはまずありません。HIV以外の性感染症は、早めに発見して抗生剤の服用や注射などの治療を受ければ、短期間で完治する疾患がほとんどです。ただし放置すると、症状が悪化するだけでなく、将来の妊娠や出産に影響することもあります。先述の通り、たとえ性行為をしていなくても、性感染症にかかる可能性がないわけではありません。性器のかゆみや痛み、おりものの変化などで「おかしいな」と感じる症状があるときは、早めに医療機関を受診することが大切です。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 星合明医師星合勝どきクリニック 院長1986年獨協医科大学・医学部医学科卒業。1992年獨協医科大学大学院卒業。同年獨協医科大学付属病院産婦人科臨床助手。1994年より獨協医科大学産婦人科教室非常勤講師。その後、文京区星合産婦人科病院副院長を経て2001年2月より、東京都中央区勝どきにて「星合勝どきクリニック」を開設、医長を務める。
2016年09月12日●チェックリストで代表的な症状を知ろう若い女性の間で増えているといわれている性感染症(STD)。女性の場合、放置すると不妊症や母子感染のリスクもあるので、くれぐれも早期に発見・治療をしてほしいものです。しかし性感染症の中には、感染してもすぐに症状が出ないものや、出ても軽度であったり、一時的に症状が出た後すぐに症状が消えてしまったりするものも多く、感染に気づきにくい傾向があります。そこで今回は、早期発見に役立つチェックリストと、主な性感染症の特徴や対策を紹介します。○こんな症状に注意!次に挙げるのは、性感染症の代表的な症状です。性感染症の症状チェックリスト■おりものに異常がある(量が増える、においや色が変化するなど)■外陰部にかゆみがある■外陰部に赤みやただれ、できもの、しこりがある■脚の付け根に腫れやしこりがある■排尿時に痛みを感じる■下腹部痛がある■月経痛が強くなった■風邪ではないのに熱やのどの痛み、体がだるいなどの症状がある■唇や口の中、のどに、できものや違和感がある■不正出血がある性感染症は、風邪などと違って自然治癒することはまずありません。症状が短期間でおさまったとしても、病気が治ったわけではないのです。上記の症状が、実際に出ている人はもちろん、以前に出たことがある人も、一度、婦人科や産婦人科などの医療機関を受診し、医師に症状を伝えて必要な検査を受けましょう。●女性が特に気をつけたい性感染症は?○主な性感染症を知っておこうでは、チェックリストのような症状が出た場合、どのような病気にかかっている可能性があるのでしょうか。ここでは、女性が特に気をつけたい性感染症とその症状を解説します。・クラミジア感染症クラミジア・トラコマチスという菌が、性行為を介して感染することで起こる病気です。初期の主な症状は、おりものの増加、ごく軽い下腹部痛、排尿時の痛み、不正出血など。ただし、まったく症状が出ないケースもあり、気づかないうちに進行して子宮頸管炎や尿道炎、卵管炎などを引き起こすことがあります。進行すると不妊症になりやすくなり、妊娠しても流産や早産、子宮外妊娠などのトラブルにつながるといわれています。・淋(りん)病淋菌という細菌が、セックスやオーラルセックスで感染して起こります。初期は無症状か、おりものの増加や軽い性器のかゆみがある程度ですが、進行すると、膣炎や子宮頸管炎を起こして黄色い膿(うみ)のようなおりものが出ることがあります。さらに進むと、尿道炎を引き起こし、排尿時に痛みが生じたり膿が出たりすることも。そのほか、のどに感染すると、のどに痛みや腫れを起こすことがあります。放置した場合、将来的に不妊症や子宮外妊娠を招くリスクも軽視できません。・膣カンジダ症原因は、カンジダというカビの一種。もともと多くの女性の膣内にいる常在菌ですが、抵抗力が落ちて増殖したり、感染者からうつされたりすると、膣カンジダ症を起こすことがあります。代表的な症状は、外陰部に生じる耐えられないほどの強いかゆみ。カッテージチーズのような白いおりものが大量に出ることもあります。・性器ヘルペス単純ヘルペスウィルスが、主に性行為を通して感染することで起こります。感染しても症状が出ないことも多いのですが、外陰部にかゆみや痛み、水疱(すいほう)や潰瘍(かいよう)ができるなど、強い症状が出ることも。また、オーラルセックスにより感染し、口の中やのどに症状が出ることもあります。再発を繰り返すことも特徴です。再発は、免疫力低下や疲労、ストレスを感じたときや、生理前などをきっかけに起こり得ます。また、妊娠中に感染や再発をし、出産のときに産道に症状が出ていて赤ちゃんに感染すると、赤ちゃんに重い後遺症を残す可能性が高いため、特に見落とさないようにしたい病気です。・尖圭(せんけい)コンジローマ主にセックスを通して、ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで起こる病気です。発症すると、外陰部や膣内にカリフラワーのような形状のイボができ、かゆみや痛みを伴うこともあります。HPVには100以上の種類がありますが、そのうちいくつかのハイリスク型は、子宮頸がんの原因になると考えられています。尖圭コンジローマの原因となるHPVはローリスク型が多いといわれますが、女性の子宮頸がんや男性の陰茎がんとの関係性が否定されているわけではありません。○早期発見なら、完治できることがほとんどこれらの性感染症は、放置して自然治癒する可能性はまずありませんが、早期に発見して抗生物質を投与するなどの適切な治療をすれば、治ることがほとんどです。ただし、ほとんどの病気に2日から数週間程度の潜伏期間があり、セックス後すぐに症状が出るわけではありません。初期には症状がほとんど出ない病気もあります。感染に気づかずに他の人に病気をうつしてしまうことも、性感染症の怖いところです。わずかな症状でも、気づいたら早めに受診するとともに、セックスをするときは必ずコンドームを使って性感染症予防を心がけることが大切です。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 鈴木俊治医師葛飾赤十字産院 副院長日本産婦人科医会 副幹事長1988年長崎大学医学部卒業、日本医科大学付属病院産科婦人科学教室入局、葛飾赤十字産院産婦人科派遣をへて米国ロマリンダ大学胎児生理学教室へ研究留学。帰国後、日本医科大学産科婦人科学講師、学助教授、東京臨海病院産婦人科部長を経て、現在は葛飾赤十字産院にて副院長を務める。
2016年09月09日緘黙症(かんもくしょう)とは?出典 : 緘黙症(かんもくしょう)とは、発声器官には問題がなく、言葉を理解したり、言語能力があると分かっている人が、ある特定の場面や状況で話すことができなくなってしまう精神疾患です。たとえば、家庭の中や家族とは元気よく話せるが、幼稚園や学校では無口になり、話すことができなくなってしまいます。これは、言葉の遅れや、発声障害で話すことができないのではなく、精神的な原因があるのではないかと言われています。緘黙症には、場面緘黙症(選択性緘黙症)と全緘黙症の2つの種類があります。場面緘黙症の場合、話すことを期待されている特定の場面で、話す言語能力があるにも関わらず話せなくなってしまいます。全緘黙症とは、どの場面でも話せなくなってしまう場合を指す言葉です。緘黙症は、医学的な診断名としては「選択性緘黙症」と名付けられていますが、日本では「場面緘黙症」と呼ばれるのが一般的です。"選択"という日本語が、能動的に本人が場面や状況を選んで黙っているような印象を与えやすいため、誤解を避けるために「場面緘黙症」と呼称する人が多いようです。実際、場面緘黙症のある本人は、話したくても話すことができません。医学的な診断名が"選択"性緘黙症となったのも、場所を選ばされざるを得ないという意味合いで"選択"という言葉が使われていると考えられます。このコラムにおいては、比較的一般的な呼称である場面緘黙症を用いて症状や対策等を詳しく説明していきます。場面緘黙症の症状出典 : 主な症状は、ある特定の、話すことを求められる社交場面や状況で話すことができなくなることです。場面緘黙症のある子どもの多くは、家族に対してや、家庭では活発に話しますが、学校やそのほかの社交場では話すことができません。また、家庭の中や家族などの親しい人とも、あまり話すことができない場合があります。話さない代わりに、擬声音を出したり、指をさしたり、筆談したりすることもあります。場面緘黙症のある子どもの年齢が低い場合、つきまといやかんしゃくを起こすこともあります。場面緘黙症の診断出典 : 診断基準には、大きくわけて、2014年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計のマニュアル』第5版)と世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)の二つがあります。ICD‐10では、小児期の情緒障害に含まれています。これは、ICD-10では、場面緘黙症は、子どもが発症する疾患という見方が強いことを示しています。一方、DSM-5 において場面緘黙症は、不安障害の一種とされており、不安や恐怖心が一因になっているのではいかという見方をしています。今回はDSM-5の診断基準をご紹介します。1.ある特定の状況、場面以外では話すことができるが、そのある特定の社会的状況、場面では常に話すことができない。2.この疾患により、学業上、職業上の成績が適正に評価されない、または対人コミュニケーションを円滑に行えない。3.この疾患が少なくとも一カ月続いている。4.場面に応じた知識があり、会話の楽しさを知っているが、話すことはできない。5.コミュニケーション症(例:小児期発症流暢症)ではうまく説明されず、自閉スペクトラム症、統合失調症またはその他の精神病障害の経過中にのみ起こるものではない。場面緘黙症は、5歳前後で発症することが多いですが、話す機会の増える学校へ行き始める時期まで、症状が顕在化しないことが多いです。研究では、成長とともに場面緘黙症の症状が改善するというものもありますが、研究段階であり、確証はありません。一方、青年期、成人でもまれに場面緘黙症を発症します。場面緘黙とその他の疾患との関係出典 : 場面緘黙症は不安障害の一種と考えられていますが、その他の疾患・障害との併存もしやすいようです。以下では、場面緘黙症との併存が多い疾患・障害について説明していきます。場面緘黙症の併存症で最も多いものは、他の不安障害との併存です。不安障害群の中でも、社交不安症が最も多く、次いで、分離不安症や限局性恐怖症が多いと言われています。2000年にアメリカの学会でクリステンセンが発表した説によると、発達障害は、不安障害と同じくらい場面緘黙症と併存しやすいと言われています。コミュニケーション障害、発達性協調運動障害、軽度精神発達遅滞、アスペルガー症候群などとの併存が多いようです。夜尿症(Kristensen, 2000)、聴覚に関する疾患(Bar-Haim, et al., 2004)などを合併している場合が、場面緘黙症でない子どもに比べて多いという報告もあります。参考: Kristensen, 2000, Selective mutism and comorbidity with developmental disorder/delay, anxiety disorder, and elimination disorder.場面緘黙症の相談先出典 : 場面緘黙症は、発症時期である5歳前後だと、まだ学校に通っておらず、他人と話す機会がそもそも少ないため、症状が見落とされがちです。また学校に通い始めてからも性格の問題だと片づけられてしまうこともあります。ですが、場面緘黙症は、本人が好きで黙っているわけではなく、本人が話したくても話せない状態であることに注意が必要です。子どもが場面緘黙症かもしれないと心配になったら、以下で紹介する相談先に早めに相談に行くことをおすすめします。保護者や周りの人が少しでも早く症状に気づければ、困難の乗り越え方を手助けすることも可能になりますし、生活しやすい環境を整えてあげることができるかもしれません。一方、支援や治療を受けずにいると、症状改善が遅れたり、社交不安障害などの二次障害が発現するリスクが高くなります。家族だけで抱え込まず、専門家や周りの人たちの協力を得ながら、本人にあった接し方でサポートすることが大切です。1. 保健センター市区町村ごとに設置された、地域の健康づくりの場です。保健師さんが常駐しており、子どもの発達に関する悩みの相談を受けてくれます。場合によっては医療機関や療育施設の紹介をしてくれます。2. 子育て支援センター子育て家庭の支援に特化している機関です。自治体運営や医療機関に委託運営されており、保健師さんまたは看護師さんが相談に乗ってくれます。中には、療育指導を実施をしている子育て支援センターもあるので、お近くのセンターに問い合わせてみてください。3. 児童相談所都道府県ごとに設置されており、児童福祉を専門とした機関です。医師、児童心理士、児童福祉士がおり、相談に乗ってもらえます。必要に応じて発達検査を行ってくれる場合もあります。また、全国共通児童相談所ダイアルがあり、189番にかけると24時間365日、児童福祉に関する相談を受けてくれます。青年・成人の方で場面緘黙症のある方にとっては、電話や対面での相談はなかなかハードルが高いと思います。webで予約できる相談機関、病院や、メールで相談に乗ってくれるところを探すことをおすすめします。1. 精神保健福祉センター都道府県ごとに設置されており、精神保健の向上を専門とした機関です。ここでは電話相談、施設によってはメール相談を受け付けているところもあります。また、精神障害者向けのデイケアを行っているところもあります。以下は全国の精神保健福祉センターの一覧です。全国の精神保健福祉センター一覧2. 心の耳厚生労働省が行っている、働く人向けの心のポータルサイトです。ここでは、メール相談を受け付けており、場面緘黙症の症状でうまく話せない方や、電話や面接に大きなハードルを感じる方におすすめです。以下はそのリンクです。働く人の「こころの耳メール相談」3. 相談事業所など上記の他にもお住まいの地域の自治体に相談窓口が設置されている場合がほとんどです。電話や対面での相談が多いのですが、お住まいの地域の自治体に確認してみましょう。場面緘黙の治療・支援機関出典 : 上記の相談先で紹介された病院へ行くことをおすすめします。直接病院へ行く場合は、心療内科や精神科を受診してみましょう。その上で、必要があればカウンセリングを受けていきましょう。この他にも、子どもに対しては療育施設や発達支援センターで療育を行うことで、場面緘黙が緩和されるケースもあります。場面緘黙症は情緒障害の一つとして、公的な支援が受けられます。情緒障害児短期治療施設では、情緒障害を持つ児童に対して医学的な観点から、心理治療を中心に生活、教育支援を行う場所です。最近では虐待を受けていた児童や、不登校の児童が多く治療・支援を受けているようですが、場面緘黙症による不登校を抱えている児童もいるようです。詳しくはこちらを参照ください。情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設)ネットワーク家庭でできること出典 : 子どもが安心できる環境をつくる子どもの不安を取り除いてあげましょう。リラックスし、安心した環境を整えることが重要です。2. 答えや反応を無理やり求めることはしない話せないからといって、強制的に声を出させたり、答えさせるとかえって不安感、不信感が増します。そして話さないからといって、声をかけない、無視するのもよくありません。積極的に声をかけ、言葉による反応がなくても、表情や動きでコミュニケーションをとれるように工夫してみましょう。3. 非言語コミュニケーションの活用言葉を発することができなくても、ジェスチャーや筆談でコミュニケーションをとってみましょう。例えば、首の動きで、うなずいたり、首を振ったりして、YES、NOの意思表示ができるように促すことも一つの方法です。4. できたことを褒める今まで話すことや、感情表現できなかった場面や状況で、話すことや感情表現ができた場合は、どんな小さなことでも褒めてあげましょう。本人の自信につながります。場面緘黙症を取り巻く環境出典 : 日本では、場面緘黙症という疾患に対する治療法は確立されておらず、研究もまだまだ進んではいません。しかし、場面緘黙症のある子どもや人を支援する団体や。情報発信機関は多くあります。以下では、そうした支援団体の取り組みを紹介します。場面緘黙症を持つ方々の生活の役に立つかもしれません。場面緘黙症は、教育法上の情緒障害とされており、特別支援教育の対象です。具体的には、通級や支援学級で適切な支援を受けられます。通級とは、在籍は普通学級ですが、週1、2度、普通学級を抜けてその子に合った特別支援を受けられます。特別支援学級とは、在籍は支援学級となり、子どもの障害などに合わせた教育が受けられます。学校教育法「かんもくネット」という団体が提供している、「状況によっては声が出づらいです」と書かれたカードです。公共交通機関の使用時や、災害などの非常時に、周囲の人に場面緘黙であることを知らせる上で役立つかもしれません。以下からダウンロードして印刷し使うことができます。当事者用提示カード1. Free candle息を吹きかけてろうそくを消すゲームのアプリです。声が出ない場面でいきなり声を出す練習をするのではなく、息を吐くところから徐々に慣れていく練習をすることが出来るのが長所です。 おしゃべり猫のトーキングトム話しかけると、猫のキャラクターがおかしな声で返してくれるボイスチェンジャーです。ゲーム感覚で声を出す訓練ができます。その他にも、ボイスレコーダーアプリや筆談アプリなどあるので、必要に応じて探し、活用してみてください。まとめ場面緘黙症は、単にその人が内気であったり人見知りというわけではなく、本人が話したくても話せなくなってしまう状態です。性格のせいだと決めつけず、心配な場合は一度相談に行くと良いでしょう。直接相談に行くことが難しい場合は、メールを活用した相談窓口も活用してみましょう。場面緘黙やその治療法の研究はまだまだ発展途上ですが、支援グッズや、地域ごとの支援団体は多く存在します。本人に合うツールを活用して、コミュニケーションの支援をしていきましょう。本人が安心できる環境を整えたり、ジェスチャーやうなずきなどの非言語コミュニケーションも織り交ぜながら、焦らず、本人が伝えたい気持ちを受け取り、寄り添っていくことが大切です。
2016年09月05日キス病ってご存じですか? もちろん、お酒を飲むとキスをしたくなってしまう、といったことではありません。キス病とは伝染性単核球症といって、ヘルペスウイルスの仲間のウイルスに感染することで起こる病気です。その名の通り、キスでうつってしまうのです。伝染性単核球症(キス病)のウイルスはヘルペスの仲間伝染性単核球症(キス病)とは、エプスタイン・バーウイルス(EBウイルス)と呼ばれている、ヘルペスウイルスの仲間によって発症します。子ども時代に感染することも多く、小さいころは感染にも気づかず、ほとんど無症状のまま自然治癒することも多く、抗体ができます。大人になって初めてウイルスに感染をすると、抗体のないからだにはさまざまな症状があらわれます。しかし、その場合でも、ほとんどが数週間で自然に治るといわれています。風邪やインフルエンザと似た症状伝染性単核球症(キス病)に感染すると、のどの痛みや発熱、リンパの腫れなどが見られます。潜伏期間は4週間~6週間前後です。発症した後の発熱は、最初はゆるやか。5日前後をピークに高熱に変わってきます。風邪やインフルエンザなどと症状が似ているため、内科を受診することも多いそうです。症状がおさまったように見えても、ウイルスは血液のなかに潜んでいることもあるため、再発には気をつけましょう。まれに感染が広がり、脾臓の腫れなどの重篤な症状につながることもあります。伝染性単核球症(キス病)とは、身近な「キス」で感染してしまう病気です。もしも感染がわかったら、パートナーとのキスはがまんするようにして治療に専念しましょうね。情報提供元:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]
2016年06月17日『ネムジム』では、これまでに寝ても寝ても眠い病気である「過眠症」について、いくつか取り上げてきました。同じ過眠症でもそれぞれ違ううので、このページでは過眠症の種類と特徴を紹介していきたいと思います。寝ても寝ても眠いと感じている方は、自分がどの過眠症を発症しているのか、一度よく考えてみましょう。寝ても寝ても眠い病気!過眠症とは?日本睡眠学会では、過眠症について以下のように定義しています。『日中に過剰な眠気または実際に眠り込むことが毎日の様に繰り返してみられる状態で、少なくとも1ケ月間は持続し、そのため社会生活または職業的機能が妨げられ、あるいは自らが苦痛であると感じるものです。ただし一回の持続期間が1ケ月より短くても繰り返して過眠期がみられるものも含みます』自分が過眠症かどうかを見分けるポイントは「日中に強い眠気を感じるか」というところにあります。夜は寝て日中は活動するという規則正しい生活をしているにもかかわらず、いつも昼間に強い眠気に襲われてしまう方は、いずれかの過眠症を疑ったほうがいいかもしれません。過眠症の種類と特徴それでは代表的な過眠症の種類と特徴について見ていきましょう。・ナルコレプシー過眠症のなかでも特に有名な、日中に強い眠気を引き起こす病気です。ナルコレプシーの場合、居眠りをする時間は長くても30分ほどで、目覚めたあと当人はスッキリするという特徴があります。世界的な有病率は「1000~2000人に1人」となっていて、特に10代の若者に発症しやすくなっています。・特発性過眠症長時間眠り込んでしまうこともある過眠症で、急激に眠くなるのではなく「徐々に眠気が強まる」という特徴があります。この特発性過眠症に夜間の睡眠時間は関係なく、なかには夜10時間以上寝ていても日中になると睡魔に襲われてしまう患者もいます。またこの「特発性」という言葉には「原因が判明していない」という意味があり、2016年現在では原因も治療法もまだハッキリとは分かっていないようです。・反復性過眠症1日に16~18時間、場合によっては20時間眠り込んでしまう過眠症です。この過眠症には長時間睡眠が続く「傾眠期」と、過眠症状がまったく現れない「間欠期」が繰り返されるという特徴があるため、「周期性過眠症」とも呼ばれています。傾眠期はだいたい3~10日間、間欠期は数カ月間で、一度傾眠期に入ると食事とトイレの時間以外はほとんど眠り続けるという状態になってしまう人もいるそうです。居眠りするのは病気のせいかもしれない!今回は寝ても寝ても眠い病気である過眠症の代表的な種類と特徴について紹介しました。皆さんのなかには仕事中や授業中に我慢しきれずに居眠りをしてよく怒られるという方もいるかと思いますが、実は日中に眠くなる原因は我慢が足りないからではなく、病気によるものかもしれないのです。もし、いつも昼間に異常なくらいの強い眠気に襲われているという方は、一度病院の睡眠外来で診断を受けてみてください。過眠症は専門の先生に診てもらうのが一番なので、睡眠のプロに相談してみましょう。その結果、過眠症の患者であると正式に認められれば、周囲からの理解も得やすくなるでしょう。photo by acworks
2016年05月27日花粉症で5月になってもマスクを手放せない人、いらっしゃいませんか?ひどい場合は、一年中症状に悩まされる人もいるという花粉症。花粉症の怖さの一つは、いつ発症するかわからないということ。今までは発症しなかった人も、明日はわが身かもしれません。今回は、他人事では済まされない花粉症対策についてご紹介します。5月や6月まで花粉症を引きずる人・引きずらない人関東地方の花粉飛散量は、2月から4月にかけてがピークだそう。特にスギやヒノキの花粉の飛散量は最大になるので、この季節に花粉症を発症する人は多いのです。鼻水やくしゃみ、目のかゆみなど、顔周りの症状は、特に女性には辛いですよね。実は花粉症は発症する前の対策が重要だってこと、ご存じでしょうか?一旦花粉症を発症してしまうと鼻の粘膜が過敏になり、少しの花粉にも反応しやすくなります。逆に初期の症状をうまく抑えれば、重症化や症状を長引かせずに済む可能性があるのだそう。これは初期療法と呼ばれる方法で、花粉の飛散が始まる2週間くらい前から薬を服用するのがポイントです。5月になると花粉の全体量は減ってはきますが、引き続きスギやヒノキの花粉は飛散しているので、一旦発症してしまった人はずるずると症状を引きずることに……。一方、初期療法を行った人は症状が軽く済むことに加えて、早めに症状を終息させることができるとのこと。今年は初期療法をしなかった人も、来年は1月下旬になったら耳鼻科に相談して準備を始めるのがおすすめです。一年中、花粉症になってしまう人も・・・実は花粉症に一年中悩まされる人もいます。正しくは「通年性アレルギー性鼻炎」と言われる症状で、花粉以外にもホコリやダニのフンなどが原因になります。この場合は先ほど紹介した初期療法もあまり効果がないので、総合的な鼻炎対策をする必要があります。まずは家の環境から整えましょう。外出先から戻ったら玄関で上着についた花粉やホコリを払うこと、花粉の飛散量が多い季節は洗濯物を室内干しにすることは、基本中の基本です。さらに家の中にホコリがたまらないようこまめに掃除をしたり、布団がダニの温床にならないよう定期的に掃除機をかけたりすることも心がけましょう。続いては、具体的な治療法です。薬を服用するのが一般的だと思いますが、鼻炎の薬は眠気が起こりやすいのがデメリット。仕事に集中できなかったり、中には婚活に支障があると訴える人もいるようです。確かに気になる男性の前で鼻をかんでばかりでは、自信がなくなってしまいますよね。最近認知度が上がっているのが、レーザー治療で鼻の粘膜の一部を焼き、鼻の通りを良くする方法です。治療の痛みはほとんどなく、治療時間は15~20分程度で、出血もほとんどないそうです。レーザー治療もアレルギー症状を改善できるわけではありませんが、薬の量を減らしたり通院の頻度を少なくできたりする点ではメリットが大きい方法です。ただ症状がひどいときにはレーザー治療は推奨されていないので、花粉症も併発している人は花粉症の時季に入る前に治療する方が良さそうですね。花粉症対策は「計画性」がキモ花粉症と通年性アレルギー性鼻炎に共通しているのは、症状が重くなってからでは対処が難しいということです。症状が治まるとつい辛かった日々を忘れてしまいがちですが、そんなときこそ対策のはじめどき。5月や6月はちょうど、花粉が少なくなり始める季節です。症状が軽くなってきた今こそ、本気の対策を始めてみませんか?
2016年05月22日感染症は、ウイルスや細菌などの病原体が、体内に入ることで発症する病気の総称です。妊娠中は、特に免疫機能が低下する傾向にあり、感染しやすいと言われています。妊娠初期においては、つわりによる体力低下も原因の一つです。妊娠中期以降は、子宮が大きくなるにしたがい、肺活量や心肺機能の低下が見られるため、感染症にかかりやすくなっています。感染症が引き起こす母子感染とはママが何らかのウイルスや細菌などに感染して、それが赤ちゃんに感染することを母子感染と言います。特に妊娠中の母子感染は流産や早産などを引き起こす可能性があり、赤ちゃんが直に影響をうけることもあるため、早期の治療と予防が欠かせません。胎内感染赤ちゃんがお腹の中にいるときに、へその緒や血流を介してウイルスや細菌に感染することを指します。産道感染お産時、赤ちゃんがお母さんの産道を通るときにウイルスや細菌に感染することを指します。母乳感染産後、母乳育児中に発生します。ウイルスや細菌に感染したママの母乳を介し、赤ちゃんがウイルスに感染します。感染症の種類赤ちゃんへの感染予防を兼ね、ママ自身がウイルスに感染しないよう注意が必要です。ウイルスによる感染症は、人の血液や体液などを介し、既存のウイルスに感染することによって発症します。インフルエンザウイルス気道感染症であるインフルエンザを引き起こすウイルスです。症状は一般のかぜと似ていますが、重くなりやすい疾患ととらえられています。また国内で使用されているインフルエンザワクチンは生ワクチンではないため、重い副作用を引き起こしにくく、妊娠中のすべての時期において、ママの体と赤ちゃんの発育に関して影響がないと言われています。万が一インフルエンザにかかってしまっても、タミフルやリレンザなどの薬は赤ちゃんの健康リスクも高くないため、処方されます。B型肝炎ウイルスB型肝炎ウイルスが主に血液・体液を介して感染しておきる肝臓の病気です。赤ちゃんに感染すると持続感染状態になるリスクがかなり高くなり、症状が出なくとも、将来的に肝炎や肝硬変、肝がんなど何らかの異常や病気を発症させる可能性があるウイルスです。妊娠健診では、妊娠初期の8~12週前後に血液検査で検査を行います。C型肝炎ウイルスC型肝炎ウイルスが主に血液を介して感染して起きる肝臓の病気です。赤ちゃんに感染すると、将来、肺炎や肝硬変、肝がんなど何らかの異常や病気を発症させる可能性があるウイルスです。妊娠健診では、妊娠初期の8~12週目に血液検査で検査を行います。HTLV-1(ヒト細胞白血病ウイルス)HTLV-1は、感染してもほとんどの場合で症状も現れないため、赤ちゃんに感染しても、同じくほとんどの場合に無症状だと言われています。しかし将来的に感染者全体のおよそ2.5~5%にATLと言う白血病の一種が発症することがあります。また、ごくまれにHAMという神経疾患などが発症することがあります。特にHTLV-1は母乳感染によって起きやすいことが分かっています。検査は妊娠30週ごろまでに、妊娠健診で抗体検査を行います。HIV(エイズウイルス/ヒト免疫不全ウイルス)進行状況によって数年~10年程度かけて免疫力が弱まり、健康な人であれば何ともない菌やウイルスによりさまざまな病気や疾患を引き起こすウイルスです。それら病気が、エイズ指標疾患に該当する場合“エイズを発症した”と診断されます。HIV検査は妊娠後の妊婦健診で受けることができますが、万が一ママがHIVに感染している場合、医師の治療を受けることにより、母子感染を防ぐ対策をとることも可能です。パルボB19ウイルスりんご病と呼ばれる伝染性紅班の原因となるウイルスで、妊婦さんが感染すると、およそ30%が赤ちゃんにも感染します。まれに流産や胎児水腫などを引き起こすことがあります。性器ヘルペス単純ヘルペスウイルスが原因とされる、性感染症の一つです。産道を通じて赤ちゃんに感染すると、重度の肺炎や脳炎を起こすことがあります。サイトメガロウイルス性器ヘルペスと同様、ヘルペスウイルス科のウイルスです。妊娠初期に初感染すると、流産を引き起こしたり、赤ちゃんに肝障がいや難聴などが発生する可能性があります。風疹ウイルス発熱や発疹、リンパ節の腫れなどを引き起こすウイルスです。妊娠20週頃までにママが感染すると赤ちゃんに母子感染し、聴力障害や視力障害、先天性心疾患などを引き起こす先天的風疹症候群になる可能性があると言われています。水痘(水ぼうそう)水痘は、水痘帯状疱疹ウイルスに感染することによって生じる感染症です。赤い発疹が出ることが特徴で、水疱や膿疱になった後、かさぶたになって治ります。妊娠中に発感染があると、まれに赤ちゃんに眼の異常や皮膚の萎縮が生じることがあります。梅毒梅毒トレポネーマという病原菌が原因とされる感染症です。感染部位にしこりができたり、赤い発疹が起きたりします。赤ちゃんに感染すると、神経や骨などに異常をきたす先天梅毒になることがあります。性器クラミジアクラミジア・トラコマチスという菌が原因の性感染症です。赤ちゃんに感染すると、結膜炎や肺炎を起こすことがあります。B群溶血性レンサ球菌(GBS)膣内や肛門付近にいる細菌です。母体には影響はありませんが、赤ちゃんに感染すると、肺炎や髄膜炎、敗血症などの感染症を起こすことがあります。リステリア菌食品を介して感染する食中毒菌で、妊娠中は特に感染しやすくなります。赤ちゃんに影響が出ると、敗血症と同様の症状が現れる新生児リステリア症が発症することがあります。感染症を防ぐには感染症は、人との接触、空気感染のほか、食べ物や飲み物、ペットなどの動物の体などを介する感染などで発症します。日頃から感染症を予防することを心掛けておきましょうこまめな手洗い、うがいを行う帰宅した後や、調理をする前後、食べる前、トイレの後など、手洗い・うがいを行うことで接触感染や飛沫感染を防ぎます。アルコールを含む消毒液で手を消毒するのも有効です。マスクをするインフルエンザなどにかかった感染者の咳やくしゃみなどの飛沫感染を防ぎます。外出時にはマスクを着けましょう。キッチン周りの消毒と、食品の加熱処理調理用具や調理台はいつも清潔に整え、食品はしっかりと加熱して調理して食品感染を防ぎましょう。加熱すべき食材は、中心部までしっかりと火を通すことも大切です。予防接種を受けるインフルエンザや風疹など、予防接種を受けることで感染を防ぎます。妊娠前に受けるものと、妊娠中に受けてもよいものがあるため、健診医に相談しましょう。免疫力を高める免疫力の低下は感染の確率を高めます。十分な睡眠をとり、できるだけバランスの良い食事を1日3食摂って免疫力を高めましょう。ただしつわりがある時期は食べられるものを食べられる量だけで構いません。診断の仕方と、診断後の生活について妊娠期間中は、感染症にかかっていないかを調べるために妊婦健診で検査を受けます。もし検査で感染症が見つかった場合は、赤ちゃんへの感染を防ぐためにも、医師による保健指導が行われます。治療は、感染症の種類や妊娠週数によっても異なります。妊娠中に治療しお産に備える場合や、特に母体に影響がない場合は、妊娠中は治療しないものなどもあります。何らかの感染症が見つかったら、家族や健診医や分娩医などとよく相談して、早めに対処法を考えましょう。症状の現れ方によっては、緊急に処置が必要な場合もあります。分娩施設は24時間365日開いているので、自己判断せずに相談をするように心がけましょう。参照サイト 東京都多摩小平保健所「感染症とは」 厚生労働省「参考とした文献等の概要 4 妊娠中のおくすりに関する基本的な考え方 国立成育医療センター」(平成21年) 厚生労働省「母子感染を知っていますか?」 厚生労働省「母子感染を知っていますか? HTLV-1抗体検査を受けましょう」 国立感染症研究所「風疹とは」 厚生労働省「水痘 Q1水痘とはどんな病気ですか?」 厚生労働省「梅毒に関するQ&A」 国立感染症研究所 感染症情報センター 肝炎情報センター「B型肝炎について」 首相官邸「感染症対策特集~様々な感染症から身を守りましょう~」 東京都感染症情報センター「咳エチケット」
2016年04月04日【男性からのご相談】最近、ジカウイルスによるジカ熱感染が話題になっていますが、少し前にはデング熱などもありました。感染症の種類はさまざまありますが、どのような経路で感染していくのでしょうか?●A. ジカウイルス感染、デング熱ともに蚊による“節足動物媒介感染”です。ご相談ありがとうございます。理学療法士のOHSAWAです。感染症といえば、最近はやりの『ジカウイルス』や『デング熱』、身近なところでは『風邪』や『インフルエンザ』などが挙げられます。しかし、一口に“感染症”といっても原因や感染経路などはさまざまです。今回は感染症の種類や予防に関してご説明していきます。●感染症とは感染症とは、病気を引き起こすウイルスや細菌などの病原体が体の中に入り込んで増殖し、さまざまな症状を引き起こすこと をいいます。また、感染症には発症させる3つの条件があります。●(1)病原体の存在ウイルスや細菌をはじめ、カビの仲間の真菌、マラリアなどの原虫の存在がなければ感染症は起こりません。●(2)感染経路病原体は何らかの経路で体内に侵入してきます。たとえばインフルエンザは空気・飛沫感染 。食中毒などは食べ物を介しての経口感染 と、さまざまな感染経路を経て体内に入り込んできます。●(3)免疫力私たちの体には侵入してきた敵(ここでは病原体)と戦う“免疫力”があります。もし病原体が体の中に侵入してきても、感染するかどうかは免疫と病原体の力関係 で決まります。つまり、私たちの免疫力が病原体を上回れば感染しませんし、逆に負けてしまうと感染するということになります。●感染の種類とその対策感染症もさまざまな種類がありますが、今回はその中でも代表的な5つの感染症とその対策を紹介していきます。●(a)飛沫感染飛沫感染とは、咳やくしゃみ、会話によって飛散した直径5マイクロメートル以上の“飛沫”が原因となるものです。感染した人の飛沫にはウイルスや細菌などの病原体が含まれており、それを呼吸とともに鼻や口から吸いこむことにより、他の人にも感染します。代表的な疾患として、一般的な『風邪』や『インフルエンザ』『マイコプラズマ肺炎』などが挙げられます。●>予防と対策知らず知らずに吸い込んだウイルスや細菌を体の奥へ入れない一番の予防法としては、“うがい” があります。うがいには、喉まで押し戻された病原体を洗い流し、感染を防ぐ効果があります。原始的で一般的ですが、やはり大事な予防法なので、外出先から戻ったら手洗いとともに必ずうがいをしましょう。●(b)空気感染空気感染とは、飛沫感染と少し違い、直径5マイクロメートル以下 の微粒子に含まれるウイルスや細菌を吸い込むことによって起こる感染です。とても小さいため、風に舞って空気中を漂い続けて、それを吸い込むことで感染します。また、床や地面に落ちた飛沫核も空気中に舞い上がります。代表的な疾患は『結核』で、その他にも『はしか』『水ぼうそう』『帯状疱疹』なども飛沫または空気感染が主な感染経路です。●>予防と対策・微粒子用のマスクを装着して飛沫核を防ぐ。・感染した人と同じ部屋で生活しない。仕方ない場合は換気をこまめにする。・加湿をする。湿度を40%以上 に保つと喉や気管の防御機能が活発になります。・ワクチンを接種し、感染症を防ぐ予防をする。●(c)経口感染経口感染とは、口から摂取する水や食べ物を介して感染することです。多くは『食中毒』で、その大半は病原体が腸内で増殖する腸管感染症です。食中毒は一年中発生しますが、梅雨から夏は細菌による感染で、冬はノロウイルスによる割合が高くなります。●>予防と対策■菌をつけない食べ物を調理する人は必ず手を洗いましょう。手には食中毒の原因菌やウイルスがついている可能性が高いです。また、生肉や魚についた病原体が生野菜などに混入しないよう、肉や魚を切った包丁やまな板は必ず洗うようにしましょう。■菌を増やさない多くの細菌は高温多湿を好み、増殖しやすくなります。生鮮食品の購入後や調理後は速やかに冷蔵庫や冷凍庫で保存することが大切です。■殺菌する加熱によってほぼ全ての病原体は死滅します。肉や魚介類は80度以上で1分の加熱が目安 です。●(d)接触感染接触感染とは、病原体に手や皮膚・粘膜が直接触れたときや、感染した人が病原体の付いた手で触ったものを介して、感染した人と間接的に接触することでうつる感染経路です。代表的なものは『エボラ出血熱』をはじめとする『ウイルス性出血熱』、院内感染で問題となる『MRSA』『O157』『手足口病』『結膜炎』などです。●>予防と対策■マスクの着用病原体のついた手で鼻や口を触るのを避けることができます。■手洗い駅の階段、電車の手すり、公共施設の扉など、不特定多数が触れるものに触った後は病原体が付着している可能性があるので、必ず手を洗って病原体を洗い流しましょう。その他にも排泄後、調理前、食事前にも必ず手を洗い、家族や他の人に広めないようにしましょう。●(e)節足動物媒介感染節足動物媒介感染とは、吸血性の蚊やダニなどの節足動物が、動物や人が持っているウイルスなどの病原体を媒介することによって起こります。蚊により感染する代表的なものは『マラリア』『日本脳炎』『デング熱』で、マダニからは『日本紅斑熱』『ライム病』『Q熱』などが挙げられます。●>予防と対策蚊に関しては、外出時は肌の露出を抑えたり、虫よけスプレーなどを利用したりして、刺されることを予防しましょう。また、庭やベランダに溜まった雨水や鉢植えの受け皿の水は蚊の繁殖に繋がる ので放置しないようにしましょう。マダニは野山に多く生息するので、山に入る際は肌を露出しない格好をして対策をしましょう。【参考文献】・『図解 知っておくべき感染症33 原因・症状・予防法』今村顕史・著●ライター/OHSAWA(理学療法士)
2016年04月02日厚生労働省は3月11日、ブラジルから帰国した愛知県在住の女性がジカ熱(ジカウイルス感染症)に感染していたことを確認したと発表した。ジカウイルスによるジカ熱は、主に蚊や性交渉を通じて感染する。厚生労働省によると、感染後は熱や頭痛、発疹、結膜炎、筋肉痛、関節痛、倦怠(けんたい)感などの症状が2~7日にわたって出るとのこと。現在、ジカ熱はブラジルをはじめとする中南米で流行拡大を続けており、同省によると国内でジカ熱患者が発生したのは5例目(すべて輸入症例)で、中南米での感染拡大後としては2例目となる。感染した女性はブラジルに2週間程度滞在し、2月22日に帰国。全身の発疹や発熱、関節痛などの症状が見られ、蚊に刺された痕跡も確認されたという。現在は自宅療養中で、発疹や関節痛の症状は認められるものの、熱も治まり「状態は安定しています」としている。ジカ熱の感染症状自体は軽度だが、ジカウイルス感染後のギラン・バレー症候群(手足のまひなどを伴う病気)発症や、ジカウイルス流行地域での小頭症の新生児増加が報告されるなどしており、その関連性が示唆されている。そのため、WHOは「妊娠中の女性へ継続的なジカウイルスの流行エリアに移動しないよう、助言する必要がある」などと、妊婦の流行地域への渡航自粛を勧告している。こういった現状を受け、厚生労働省は「流行地域へ渡航する場合は、長袖・長ズボンを着用したり、蚊の忌避剤(虫よけスプレー等)を使用したりして、蚊に刺されないように注意してください。特に、妊婦の方は、流行地域への渡航は控えてください」などと注意を呼びかけている。※写真と本文は関係ありません
2016年03月11日国立感染症研究所は2月2日、1月18~24日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、同期間中の全国のインフルエンザ患者報告数が前週の2.6倍以上となる5万人に達したことを明らかにした。同研究所の報告によると、2015/16年シーズンのインフルエンザ流行は、開始時期が例年より1カ月ほど遅れていた。しかし2015年末から継続的な増加が見られ、年が明けてからは、第1週(1月4~10日)が9,964人、第2週(1月11~17日)が2万369人、今回の第3週(1月18~24日)が5万2,226人と患者数が急増。厚生労働省は1月15日に全国的な流行期入りを発表していたが、第2週と第3週の患者数比は約2.6倍とインフルエンザの猛威を指し示している。定点医療機関あたりの1週間における患者報告数は、第2週は4.11だったが、第3週は10.56まで増加した。中でも新潟県(29.28)、沖縄県(18.22)、青森県(16.45)、千葉県(14.13)では極めて高い値となった。大都市圏で見ると、東京都は第2週が3.79だったのが第3週は11.17まで膨れ上がった。大阪府は同3.11だったのが9.19へ、愛知県は同4.33だったのが11.92へ、福岡県は同4.41だったのが13.68へと、いずれも3倍近く増えていることがわかる。インフルエンザは、学生にとっても社会人にとっても「集団感染」が懸念事項の1つ。同研究所や厚生労働省などでは、飛沫(ひまつ)感染対策として、マスクを着用して咳(せき)をするときはティッシュやハンカチで口をおおうといった「咳エチケット」をあげる。また、接触感染対策として、うがい手洗いなどの手指衛生の徹底が重要であることを呼びかけている。※画像と本文は関係ありません
2016年02月02日国立感染症研究所は1月26日、1月11~17日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、同期間中の全国のインフルエンザ患者が前週の2倍以上となる2万に達したことが明らかになった。インフルエンザの症状は「38度以上の発熱」「頭痛」「関節痛」「筋肉痛」などで、国内では例年12月から3月頃にかけて流行する。免疫力が低下している人や高齢者が感染すると、肺炎を併発するケースもみられる。一度流行が始まると短期間に多くの人へと感染する点が特徴で、集団感染によって3月でも学級閉鎖がみられるケースがある。2015-2016年シーズンは流行期入りが遅れており、厚生労働省は1月15日に全国的な流行期入りを発表していた。全国約5,000カ所の定点医療機関から1月11~17日(第2週)の期間中に報告があった患者数は2万369人で、第1週(1月4~10日)の9,964人から倍以上となっている。さらに前週(2015年12月28~1月3日)は4,290人だったため、2週間で1週間あたりの感染者が約5倍にも膨れ上がっている計算となる。それに伴い、定点医療機関あたりの1週間における患者数も急伸。第1週は「2.02」だったが、第2週は4.11まで増加している。定点あたりの患者報告数が最も多かった都道府県は沖縄県(12.22)。以下に新潟県(11.8)、秋田県(8.94)、北海道(7.21)、青森県(7.12)と続き、沖縄県を除けば比較的北国が多く並ぶ。大都市圏でみると、東京都は第1週に1.67だったのが3.79へ、大阪府は同1.58だったのが3.11へと倍増しており、患者が急激に増えていることがうかがえる。愛知県も同1.94だったのが4.33にまで増えている。インフルエンザの主な感染経路は、せきやくしゃみなどによる飛沫(ひまつ)感染。予防策としてはワクチン接種のほか、マスク着用や手洗い、うがいなどがある。ただ、感染しても特有の症状が出ないケースや検査タイミングによって正しい結果が出ないケースもあり、当人が知らないうちに感染を拡大させている可能性もあるため、注意が必要となる。※写真と本文は関係ありません
2016年01月26日国立感染症研究所は1月19日、1月4~10日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査の結果より、一度は縮小の気配を見せたノロウイルス由来とみられる「感染性胃腸炎」の感染に対し、まだまだ警戒が必要なことがわかった。厚生労働省によると、ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は、一年を通して発生しているが、特に冬季に流行。「ノロウイルスは手指や食品などを介して経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします」としている。国立感染症研究所は、全国約3,000カ所の定点医療機関から1月4~10日(2016年第1週)の期間中に報告があった患者数を集計。その数は2万4,300人にのぼったという。2015年の第50週から週間当たりの患者数は3万人を超え、第52週まで3万人台を維持していた。第53週(12月28日~1月3日)の患者は1万3,852人で、その前週の3万1,861人よりも半減以下に落ち込み、感染縮小の兆しをみせた。ところが、1月4~10日の期間に第53週の倍近い2万4,300人を記録。まだまだ感染に注意する必要があることが示された。また、第1週の時期における1医療機関ごとの患者数も、例年に比べて高水準だ。2016年の第1週時の定点当たり報告数は、7.74人。2011年から2015年間までの過去5年間と比較すると、2011年の7.98人に次ぐ2番目に高い数値で、2015年(3.47人)の倍以上となっている。2016年の第1週において、都道府県別での患者数が最も多かったのは東京都で2,142人。2位以下は神奈川県(1,869人)、埼玉県(1,560人)、愛知県(1,324人)、大阪府(1,237人)と続く。大都市圏や関東圏において、依然として患者が多い傾向がみてとれる。厚労省は、ノロウイルスによる感染性胃腸炎を防ぐため、「食事の前やトイレの後などには、必ず手を洗いましょう」「子どもやお年寄りなど抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱して食べましょう」などの予防策をよびかけている。※写真と本文は関係ありません
2016年01月19日国立感染症研究所は1月12日、2015年12月21~27日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査の結果から、同期間中における1週間当たりの「RSウイルス感染症」の患者が全国で6,000人近くになることが判明。過去10年間の同時期と比較しても、高い水準で患者が増え続けていることが明らかになった。RSウイルス感染症は、RSウイルスによって引き起こされる呼吸器の感染症。風邪のように発熱や鼻水などの症状が出るが、重度の場合だと肺炎や気管支炎になるケースもある。通常、RSウイルスに感染してからの潜伏期間は2~8日で、典型的な潜伏期間は4~6日とされている。同研究所によると、生後1歳までに半数以上の子どもがウイルスに感染し、同2歳までにはほぼ100%の子どもがRSウイルスに初感染するとのこと。厄介なことに、生後数週間~数カ月間程度の乳児が初めて感染した場合は、重篤な症状が出る可能性が高まるとされている。全国約3,000カ所の定点医療機関から12月21~27日(第52週)の期間中に報告があった全国の患者数は5,756人。第50週の7,469人をピークに2週続けて減っており、感染縮小の兆しはみえてきている。ただ、2005年シーズンからの第52週時期における患者数と比較すると、5,756人は2番目に高い数字となる。2014年シーズンこそ第52週に6,110人を記録していたが、2009年からは5年連続で3,000人台で推移。この数字からも、今シーズンはRSウイルスが長期間にわたって猛威を振るっていることがわかる。12月21~27日の期間中において、都道府県別での患者数が最も多かったのは大阪府の562人。2位以下は兵庫県(479人)、愛知県(345人)、東京都(277人)、北海道252人)と続く。RSウイルス感染症には特効薬やワクチンがないため、予防が肝要となる。感染経路は飛沫(ひまつ)感染と接触感染で、発症の中心は0歳児と1歳児。一方、再感染以降ではくしゃみ・鼻水といったような症状が出ていても、RSウイルス感染症であるとは気づかない年長児や成人もいる。そのため、厚生労働省は「咳等の呼吸器症状を認める年長児や成人は、可能な限り0歳児と1歳児との接触を避けることが乳幼児の発症予防につながります」としている。※写真と本文は関係ありません
2016年01月13日国立感染症研究所は1月12日、2015年12月21~27日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、同期間中に4,000人近くが各地の医療機関でインフルエンザ感染を確認されたことが明らかになった。厚生労働省は、インフルエンザは「38度以上の発熱」「頭痛」「関節痛」「筋肉痛」などの症状が突然現れ、日本では例年12月から3月頃にかけて流行が見られるとしている。一度流行が始まると短期間に多くの人へと感染し、集団感染によって学級閉鎖などへとつながる。国立感染症研究所によると、全国5,000カ所の定点医療機関から12月21~27日(第52週)の期間中に報告があった感染者数は3,734。第51週は2,270人となっており、64%も1週間あたりの患者が増えた計算になる。第50週(1,690人)からの数値を見ると、1週間ごとの伸び率は34%、64%と推移しており、直近2週間で急伸していることがわかる。第52週において、都道府県別での患者が最も多かったのは北海道(532人)。以下は秋田県(359人)、東京都(304人)、神奈川県(231人)、大阪府(190人)となっている。感染増に伴い、全国の定点当たり報告数(1医療機関あたりの患者数)も増加。第51週は0.46にとどまっていたが、第52週は0.76まで急上昇。第50週(0.34)から2週間で2倍以上になっており、「流行開始」の指標となる「1.00」へと迫っている。なお、既に今シーズンは昨シーズンより1カ月以上も流行期入りが遅れている。インフルエンザは、せきやくしゃみなどによる飛沫(ひまつ)感染が主な感染経路となり、予防策としてはワクチン接種のほか、マスク着用や手洗い、うがいなどがある。また、感染しても特有の症状が出ないケースや検査タイミングによって正しい結果が出ないケースもあるため、十分に注意が必要となる。※写真と本文は関係ありません
2016年01月12日国立感染症研究所は1月5日、2015年12月14~20日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、同期間中に2,000人以上が各地の医療機関でインフルエンザ感染を確認されたことが判明した。インフルエンザは「のどの痛み」「頭痛」「関節痛」「筋肉痛」などの症状を伴う。日本では例年12月から3月頃にかけて流行が見られ、一度流行が始まると短期間に多くの人へと感染する点が特徴だ。全国5,000カ所の定点医療機関から12月14~20日(第51週)の期間中に報告があった全国の感染者数は2,270。第50週は1,690人だったため、前週に比べて約34%患者が増えている計算になる。第51週に都道府県別での患者が最も多かったのは北海道(348人)。以下、東京都(231人)、秋田県(184人)、大阪府(123人)、神奈川県(122人)と続く。患者増に伴い、全国の定点当たり報告数(1医療機関あたりの患者数)も増加。第50週は0.34だったが、第51週は0.46まで数値がアップしている。なお、「流行開始」の指標となる数値「1.00」。ちなみに2014-2015シーズンにおいては、同研究所が2014年12月5日に定点報告数が「1.00」を上回ったことを明らかにしている。すなわち、今シーズンは昨シーズンより1カ月以上も流行期入りが遅れていることになる。都道府県別では秋田県(3.41)を筆頭に、北海道(1.54)、新潟県(1.26)、福島県(1.14)、沖縄県(1.00)、富山県と大分県(共に0.57)、東京都(0.56)、岡山県(0.52)などが上位に並ぶ。東京都だけで見ると、定点当たり報告数は0.19(第49週)、0.44(第50週)、0.56(第51週)と推移。患者数も第50週から第51週にかけて約28%増加しており、じわじわと感染が拡大していることがうかがえる。インフルエンザは、せきやくしゃみなどによる飛沫(ひまつ)感染が主な感染経路。予防策としてはワクチン接種のほか、マスク着用や手洗い、うがいなどがある。※写真と本文は関係ありません
2016年01月06日国立感染症研究所は1月5日、2015年12月14~20日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査の結果から、同期間中における1週間当たりの「感染性胃腸炎」の患者が、2015年で最多だったことがわかった。感染性胃腸炎の症状としては、一般的に発熱を伴った下痢や腹痛、おう吐などがある。厚生労働省は、特に冬季は食品などを通じて感染するノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行するとしている。国立感染症研究所によると、全国約3,000カ所の定点医療機関から12月14~20日(第51週)の期間中に報告があった全国の患者数は3万3,709人。第50週に2015年で初めて患者数が3万人を突破(3万2,022人)し、さらに第51週にも増加していた。また、1医療機関あたりの患者数も第50週に初めて10人を超えており、第51週には10.67人まで数値を伸ばしている。ただ、過去5年間の同時期の患者数と比較すると、2015年が最少。過去5年間では2013年が18.07で最多で、2012年が17と続いている。第51週において、都道府県別での患者数が最も多かったのは東京都の3,957人。2位以下は神奈川県(3,139人)、埼玉県(2,016人)、愛知県(1,909人)、大阪府(1,904人)となっており、大都市圏にて患者が増えている傾向がみてとれる。全国的なウイルス感染拡大を受けて、Twitter上には「年明け早々息子のノロウイルス。看病疲れか私も風邪」「ノロウイルスの胃腸炎かかりました」「2年ぶり4回目のノロウイルス」などのコメントが多くみられる(コメントは原文)。※写真と本文は関係ありません
2016年01月05日薬用せっけん「ミューズ」を販売するレキットベンキーザー・ジャパンはこのほど、インフルエンザやノロウィルスなどの感染症が流行しやすくなるシーズンに突入したことを受け、2次感染のリスクを減らす「ノータッチ手洗い」を提唱するリリースを発表した。感染症は、皮膚や粘膜の直接的な接触や、ドアノブ・手すり・便座などの表面を介しての接触によって病原体が付着することによる「接触感染」が約70%を占めるという。しかし、「感染症の最たる感染経路は、飛沫(まつ)感染である」と思い込んでいる人が約70%も存在しているとのこと(「ミューズ」調べ)。手から手を介して拡散する感染症を防ぐためには、せっけんを使った手洗いが大切といわれている。しかし、消費者庁の調べによると、家庭での食事前に手を必ず洗う人は52.6%。また、15.4%の人はトイレの後に手を洗わないという結果が出るなど、手洗いがきちんとできていない人が多くいる実情が明らかになっている。そこで「ミューズ」では、できるだけ汚れた場所を触らない手洗い、「ノータッチ手洗い」を提唱。それによると、他の人と共有で使用するタイプのせっけん、前に洗った人の手に付着していた汚れや、バイ菌・ウイルスが、せっけんやせっけんを入れてある網袋に付着している可能性があり、実は衛生的ではないことがある。そのため、せっけんを触らずに手を洗うことができるポンプ式や自動で泡が出るタイプのハンドソープなどが理想的だとしている。また、手を拭くタオルを共有で使っていたり、使い回していたりすると、タオル自体がバイ菌に汚染されている可能性があり、手洗い後に、汚れやバイ菌を再び手に付着させていることも考えられると警告。手洗い後に手を拭く際は、ペーパータオルなどを使うか、毎回タオルを交換するのが理想的とのこと。さらに、手の洗いの残しを防ぐための「徹底! 手洗い6つのステップ」も紹介。その内容は、「手のひらを合わせてよくこする」「手の甲を伸ばすようにこする」「指先やつめの間も念入りにこする」「指の間も十分に洗う」「親指と親指のつけ根を洗う」「手首を軽く握りながら洗う」となっている。その他に、「手を洗う前は、腕時計やアクセサリーは外す」「タオルはひとりずつ個人用に、清潔なものを用意する」「子どもが手を洗うときには、大人が付き添い、確認をすることが重要」との注意ポイントも付け加えている。
2015年12月07日国立感染症研究所は12月1日、11月16~22日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査の結果から、同期間中における1週間あたりの「RSウイルス感染症」の患者が、2015年で最多だったことがわかった。RSウイルス感染症は、RSウイルスによって引き起こされる呼吸器の感染症。ウイルスの典型的な潜伏期間は4~6日とされている。風邪のように発熱や鼻水などの症状が出るが、重度の場合だと肺炎や気管支炎になるケースもある。同研究所は、生後1歳までに半数以上の子どもが感染するとしており、同2歳までにはほぼ100%の子どもがRSウイルスに初感染するという。ただ、生後数週間~数カ月間程度の乳児が初めて感染した場合は、重篤な症状が出る可能性が高まるとされている。全国約3,000カ所の定点医療機関から11月16~22日(第47週)の期間中に報告があった全国の患者数は6,687人。第43週に1週間あたりの患者数が4,000人を超え、第47週に2015年になって初めて6,000人を突破した。直近5年間の同時期の患者数と比較しても、2015年が最も多い。2番目に同時期の患者数が多かったのが2014年で、その数は5,151人。最少だった2011年は2,389人となっているから、いかに今年の患者数が多いかがわかる。第47週において、都道府県別での患者数が最も多かったのは大阪府の580人。2位以下は北海道(499人)、愛知県(354人)、東京都(335人)、埼玉県(291人)と続く。第46週の患者数も大阪府、北海道、東京都、愛知県、埼玉県の順に多かったため、この5地域において患者が増加傾向にあることがうかがえる。また、ノロウイルス由来の患者が冬場に多くなる「感染性胃腸炎」も患者数が増加している。第47週における、1医療機関からの感染性胃腸炎患者の報告数は「7.18人」。第43週には4.33人だっただけに、1カ月間で約1.66倍にはねあがっている。※写真と本文は関係ありません
2015年12月02日冬になると毎年のように流行するインフルエンザ。悪寒や高熱などの症状が出た場合、インフルエンザと自覚できるがは、実は「感染に気付かないインフルエンザ」もあるのをご存じだろうか。○インフルエンザ特有の症状が出ない38度以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状が特徴のインフルエンザは、せきやくしゃみなどによる飛沫(ひまつ)感染が主な感染経路となる。通常は、ウイルスの潜伏期間をへた後にこれらの症状が現れる、だが、中にはインフルエンザ特有の症状が出ない「不顕性(ふけんせい)感染」の人も少なからずいる。済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科の十河剛医師によると、不顕性感染にはさまざまな要素が関わってくるという。「不顕性感染かどうかは、元々の体質の特性に加えて、そのときの体力の状態や感染しているウイルスのタイプなどが関わってきます。そのため、一概にどういう人が不顕性感染になりやすいということは言えません」。○不顕性感染の人が感染を拡大させる恐れ苦しい症状が出ないというのは、本人にとってはありがたいことだが周囲にとっては必ずしもそうではない。なぜなら、不顕性感染の人が媒介役となって、感染を拡大させる可能性があるからだ。「私たちが病院で診察する患者さんは、38度とか39度くらいの高い熱が出て『自分がインフルエンザだ』と思って来るわけです。ただ、中には『家族がインフルエンザになりました。私の熱は37度台なので、私はインフルエンザじゃなく鼻かぜだと思います』などと話されている人でも、検査するとインフルエンザであることもあります。症状が弱く出る人はいますので、そういう人がウイルス感染を広めている可能性はありますね」。国内で近年流行しているインフルエンザウイルスは、A型とB型だ。ウイルスには流行する時期があり、例年は3月頃にB型ウイルスの感染者が増えてくるが、この時期は小学校などでインフルエンザ感染が散発的にみられるタイミングでもある。この現象も不顕性感染が関係しているのではないかと十河医師は推測する。「例えば、B型のインフルエンザウイルスは比較的症状が穏やかなので、インフルエンザと気づかれずに『風邪かな』とご両親たちが思ってお子さんたちが学校に行っていたら、実はインフルエンザだったということもあります。そういったお子さんと遊んだ子や、近くにいた子も検査したらインフルエンザだったというのもよく聞く話です」。○飛沫対策をしっかりとろう一目で「インフルエンザだ」とわかるような症状を呈していないだけに、不顕性感染の人を見分けるのは困難と言っていい。ただ、飛沫感染であることは通常と変わらないため、厚生労働省は■普段からくしゃみを他の人に向けて発しないこと■せきやくしゃみが出るときはできるだけマスクをすること■手のひらでせきやくしゃみを受け止めたときはすぐに手を洗うことなどを対策として掲げている。自身が気づかないうちに家族や恋人、友人などを感染させてしまう可能性もあるため、寒い季節はこれらの対策を徹底するように努めよう。
2015年11月30日国立感染症研究所が11月24日に発表した感染症発生動向調査によると、直近の11月9~15日の期間中のインフルエンザ患者は全国で707人だった。まだ少数だが、昨シーズンは12月上旬で流行期入りが確認されており、今シーズンもこれから流行期にむかっていくことになる。頭痛や関節痛、倦怠(けんたい)感など複数の症状が出るインフルエンザだが、実際にはどの症状がどの程度現れるのだろうか。今回は、インフルエンザ感染を経験したことがあるマイナビニュース会員300名に「経験したことがあるインフルエンザの症状とその程度」について聞いたので、詳しく紹介しよう。Q. 経験したことがあるインフルエンザの症状を教えてください(複数回答可)1位: 悪寒(80.0%)2位: 発熱を伴う頭痛(58.3%)3位: 関節痛(51.3%)4位: 鼻水(43.3%)5位: 倦怠感(42.7%)6位: せき(35.0%)■悪寒・「とにかく毛布を何枚かぶっても寒かった」(38歳女性/情報・IT/事務系専門職)・「背筋がゾクゾクする感じ」(50歳以上男性/金融・証券/専門職)・「関節が痛くて動くのがつらいのと、震えが止まらず熱を測ると40度を超える熱が出ていた」(25歳女性/食品・飲料/専門職)・「ふとんにくるまっているのに寒くて仕方がない。ぶるぶるふるえながら寝、寒くなくなったと思ったら今度は暑くて汗。せきが出始めるとおなかと横隔膜あたりが痛いし、夜もとぎれとぎれしか寝られなくて大変だった」(34歳女性/自動車関連/秘書・アシスタント職)■発熱を伴う頭痛・「頭痛薬がないと眠れないくらい」(30歳女性/情報・IT/クリエイティブ職)・「喉の痛みから始まり悪寒や頭痛。病院でインフルに伴うぜんそくから肺炎になりかけていると言われた。点滴やレントゲンで治療費支払時に一万を超えてしまい、お金がたりなくてビックリした」(42歳女性/その他/その他)・「天井が回っているようでずっと酔っているようだった」(23歳男性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)・「朝起きたときから異様な頭痛でふらつきがひどい。病院にいざ行こうとしても寒気がひどく、歩くのも足が痛んで正直行くのも辛い」(32歳女性/医療・福祉/専門職)■関節痛・「関節が痛くなって、全く動けなくなって寝込んだことがあります」(44歳男性/情報・IT/技術職)・「最初は『筋肉痛かな? だるいし』と思っていたら、のどから始まりいろんなところが一気に来た」(29歳女性/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)・「身体の骨が痛くてだるすぎて動けなかったです」(37歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)・「非常に体が重くなって、節々が痛くなりました。寝ても寝ても治らない上に、痛くて寝転ぶのも起き上がるのもつらかったです」(25歳女性/情報・IT/技術職)■鼻水・「寒気がして、節々が痛くなると高熱が出たと感じる。そのあと、咳や鼻水、喉の痛みが止まらなくなり、黄色い痰が出ると熱っぽい感じがする」(26歳女性/情報・IT/事務系専門職)・「まず、とにかく透明の鼻水が大量に出て、翌朝からドンドン熱が上がり頭痛と関節が痛くなりました」(36歳女性/団体・公益法人・官公庁/技術職)・「最高で39.3度の熱が出て、1日に50枚くらいティッシュを使うほど鼻水が出た」(33歳男性/医薬品・化粧品/技術職)・「いきができない」(33歳女性/自動車関連/事務系専門職)■倦怠感・「倦怠感がひどく何もする気になれなかった」(26歳男性/電機/技術職)・「気分が悪くて立ち上がれないほどしんどかったです」(31歳男性/食品・飲料/販売職・サービス系)・「最悪の二日酔いが3日くらい続いているような気だるさと吐き気、悪寒で死にそうだった」(25歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)■せき・「震えが止まらないほど寒い。せきが止まらず呼吸ができないほど」(47歳男性/電力・ガス・石油/技術職)・「勤務中に体調が悪くなりました。朝はいつも通りだったのですが、お昼ごろからのどが痛くなり、退社する頃には声が出なくなってしまいました。家に帰ってから熱を測ったら38.5度くらいあり、関節が痛かったです」(50歳以上女性/その他/その他)・「高熱が出て意識がもうろうとした。せきが止まらなかった」(34歳女性/団体・公益法人・官公庁/秘書・アシスタント職)■総評1位は80.0%の人が回答した「悪寒」だった。回答者の多くは「震え・寒さが止まらない」「体をどれだけ温めても寒い」「布団を何枚重ねても寒い」などの意見を寄せており、相当耐え難い寒さに苦しめられたことがうかがえる。58.3%で2位になったのは「発熱を伴う頭痛」。38度以上の高熱にうなされ、眠れないほどの激しい痛みや、頭をグルグルと回されているかのように感じる頭痛を経験した人が見られた。3位は51.3%の人が支持した「関節痛」だった。回答者の意見を総合すると、「最初は筋肉痛かとも思ったが、体の節々が異様に痛み出して動けないほどになり、痛みで眠れないときもあった」となる。そのほかでは「痰(たん)」(20.7%)、「吐き気」(20.3%)、「下痢」(14.0%)などの症状にさいなまれた人も見られ、まさに「脅威」の一言がふさわしいインフルエンザ。ワクチン接種が効果的な予防策だが、有効期間は接種から2週間~5カ月ほど。昨年の接種分による効果は期待できないため、気をつけよう。※写真と本文は関係ありません調査時期: 2015年10月29日~10月31日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性122名 女性178名 合計300名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2015年11月25日国立感染症研究所は11月24日、11月9~15日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、ノロウイルス感染由来とみられる感染性胃腸炎およびRSウイルス感染症の患者が全国的に増加していることが明らかになった。食品などを通じて感染するノロウイルスによって引き起こされる症状は、おう吐や下痢、腹痛などがある。ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は通年で発生しているが、特に冬季に流行する傾向がある。同研究所によると、全国約3,000カ所の定点医療機関から11月9~15日(第46週)の期間中に報告があった感染性胃腸炎の患者数は2万1,696人。第42週(10月12~18日)は1万393人だったため、約1カ月の間に1週間あたりの患者数が約2.1倍に増加していることになる。第46週において、都道府県別での感染者が最も多かったのは東京都(1,871人)だった。以下、大阪府(1,680人)、福岡県(1,561人)、神奈川県(1,323人)、兵庫県(1,235人)と続き、前週と同じ地域が上位5つに入っている。一方のRSウイルス感染症は、RSウイルスによって引き起こされる呼吸器の感染症。風邪のように発熱や鼻水などを伴う症状が出るが、重度の場合は肺炎や気管支炎になるケースもある。同研究所は、生後数週間~数カ月間程度の乳児が初めて感染した場合は、重篤な症状が出る可能性が高いとしている。同じく、全国約3,000カ所の定点医療機関から11月9~15日(第46週)の期間中に報告があった全国の感染者数は5,465人。第42週(10月12~18日)は3,861人だったため、1カ月間で1週間あたりの患者数は約1.4倍になっている。第46週に都道府県別での感染者が最も多かったのは、536人を記録した大阪府。以下、北海道(423人)、東京都(310人)、愛知県(258人)、埼玉県(250人)となっており、東京都はどちらも患者が多く報告されている。周囲でも感染者が増加していることを受けてか、Twitter上では「ノロウイルスは防げねえがな…」「ノロウイルスほんまにこわいよ~」「RSウイルスがこわい」などの不安な気持ちをつづったコメントが多数見られている(コメントは原文)。※写真と本文は関係ありません
2015年11月24日アッヴィ合同会社はこのほど、「RSウイルス感染症と保育施設利用に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。同調査は、2歳以下の子どもを保育施設に預けている両親(母親515名、父親515名)を対象とし、7月にマクロミル・ネットモニターを利用したオンライン調査によって実施された。まず、RSウイルス感染症を知っているのかを調べたところ、保育施設に子どもを預ける両親のうち、「RSウイルス感染症がどのような病気か知っている」と答えた両親は33.2%、「名前は聞いたことがある」と答えた両親は43.1%、「知らない」と答えた両親は23.7%を占めた。RSウイルス感染症をどのような病気か詳しく知らない両親が66.8%を占めることが明らかになった。次に、RSウイルス感染症の重症化のリスクを知っているのかを質問。「生後6カ月の乳児が感染すると重症化し、入院治療が必要になることがあることを知っていた」人は全体の21.5%、「重症化すると脳症や死に至る可能性があることを知っていた」人は全体の17.3%、「重症化すると将来的にぜんそくや喘鳴(ぜんめい)の症状が出る可能性をあることを知っていた人」は全体の16.7%であった。この1年間で、年長の子どもが病気の疑いがあっても保育施設を利用した経験があるのかをたずねると、「ある」と答えた両親は全体の56.9%であった。さらに、子どもがどのような体調のときに保育施設を利用したことがあるのかをきくと、「鼻水が出ている時」が70.6%、「微熱がある時」が63.5%、「咳(せき)をしている時」が52.2%となっている。子どもが病気の疑いがあるにも関わらず保育施設に預ける背景を調べたところ、78.7%の両親が、子どもが保育施設を休む場合やお迎えに行く場合に「母親が仕事を休んだ」と回答しているが、「子どもの病気やケガのためとはいえ仕事を休みづらい」と感じている両親は78.7%いることが分かった。さらに、子どもの病気やケガの際に早退・遅刻しやすくなったりするためには、職場の上司や同僚の理解が必要であると答えた人は約8割(75.1%)、配偶者のサポートを求める母親は5割以上(52.1%)となっている。同調査の監修を務めた、東京都保険医療公社 多摩北部医療センター 小児科の小保内俊雅部長は、「RSウイルス感染症は、生後6カ月以内の乳児や早産児、慢性肺疾患、先天性心疾患などの基礎疾患をもっている乳幼児が感染すると症状が重症化しやすく、肺炎や細気管支炎や無呼吸を引き起こし、死に至る場合もあります。また、重症化すると将来的に喘息等の原因となることが知られています」とコメント。そして、「初期症状が出ているにも関わらず保育施設を利用することは、子どもの容態を悪化させるのみでなく、保育施設における感染の拡大につながります」としながら、予防法について次のように述べている。「重症化や感染拡大を防ぐためには、職場環境や家庭内での両親の育児の配分など、子どもの病気の際に両親が仕事を休みやすい環境が整えられることが必要です。また、RSウイルス感染症には予防ワクチンや治療薬がないため、両親や保育施設の職員など周囲の大人が、手洗いなどの基本対策でかからないように予防することが最も重要です」。
2015年11月20日エーザイはこのほど、「先輩受験生ママの風邪・感染症等の対策」に関する意識調査の結果を発表した。調査は10月9~16日にインターネット上で行われ、2014年度に中学受験・高校受験をした子どもを持つ女性500名から回答を得た。はじめに、子どもが受験生だったとき、風邪・感染症対策にいつも以上に気をつかったかどうか尋ねると86%が「いつも以上に気をつかっていた」と回答。受験生本人の対策を本格的に開始した時期については、「2014年10月頃から」(20%)と「2014年11月頃から」(20%)が多く、同社は「寒さが本格化する同タイミングから意識し始めていたようです」と分析している。次に、受験生本人の対策として取り入れていたものを調査した。結果は「手洗い・うがいの励行」(84%)、「マスクをする」(68%)、「予防接種を受ける」(57%)が上位にランクイン。さらに89%の人が「2つ以上の対策を取り入れていた」と回答した。加えて受験生本人の対策として費用をかけたアイテムを調べたところ、「マスク」(67%)が最も多く1位となった。また、比較的高額である「加湿器」を購入した人も21%いた。アイテムの購入費用としては、受験生本人の対策費用が平均7,239円、母親については平均4,275円、父親では4,278円と受験生本人と比べて約3,000円の差があった。最後に、「子どもが受験生だったときの風邪・感染症などの対策について、不安を感じた事はありますか」と質問した結果、58%が「ある」と回答。具体的な不安や悩みとしては、69%の人が「対策をしても十分なのかどうか判断がつかない」をあげた。次いで、「どの対策が有効なのか、優先度がわからなくなる」(32%)、「情報が多すぎて正確なものが見極められない(見極めるのが難しい)」(23%)が続いた。杉並堀ノ内クリニックで小児科院長を務める粂川好男医師は、風邪・感染症対策として「『手洗い』『うがい』『マスク』の"3点セット"が一番重要です」とコメント。このうちマスクを使う際の注意点として、「マスクの内側は外気や手指などに触れる可能性が高い」と指摘した上で、「流行のシーズンはつけはずしをできるだけ少なくすることが理想的」とアドバイスしている。
2015年11月20日おう吐や下痢などの症状に悩まされるノロウイルス。自分が苦しいのはもちろんだが、恐ろしいのが「もしかしたら……感染させてしまったのではないか」と思う瞬間だ。周囲にも自分と同じつらさを経験させてしまった罪悪感は、計り知れないものがあるのではないだろうか。今回はノロウイルスの感染経験があるマイナビニュース会員300人に、「ノロウイルスを周囲に感染させた、もしくは感染させてしまったのではないかと思ったことがあるか」尋ねた。Q.ノロウイルスを周囲に感染させた、もしくは感染させてしまったのではないかと思ったことがありますか?はい: 11.3%いいえ: 88.7%Q.「はい」と回答した人にお聞きします。そのときの状況を具体的に教えてください■看病してくれた人が感染・「看病してくれていた奥さんの具合が悪くなったとき」(33歳男性/電機/技術職)・「子どもの看病にお手伝いに来てもらった私の母にもうつり、母から父にもうつり、大変だったらしい」(38歳女性/情報・IT/事務系専門職)・「看病に来た母親と彼氏にうつった」(27歳女性/その他/その他)■友人や職場の人に感染・「旅館の宴会の時に感染したっぽい」(30歳男性/学校・教育関連/専門職)・「親友と前日もいっしょにいて、翌日いっしょにノロにかかったとき」(24歳女性/商社・卸/事務系専門職)■家族が感染・「家族の前でマスクを外している時に大きなくしゃみをしてしまった」(26歳男性/農林水産/技術職)・「最初は普通の腹痛だと思い、家族のお弁当や食事を作っていて、家族にうつった」(33歳女性/建設・土木/事務系専門職)・「家族でタオルなどを共有していたので」(30歳女性/人材派遣・人材紹介/秘書・アシスタント職)■その他・「ブラック企業勤務だった当時にノロウイルスに感染し症状もあったが出社した。結局帰宅中に倒れて病院に担ぎ込まれたがブラック企業ゆえ会社を休むと叱責(しっせき)されるため、そのまま会社をトンズラした。トンズラしたので後のことはどうなったか分からない」(31歳男性/機械・精密機器/事務系専門職)Q.「いいえ」と回答した人にお聞きします。感染を防げたと思う理由について具体的に教えてください■消毒を徹底・「トイレの消毒を徹底した」(36歳女性/医療・福祉/専門職)・「つらい中、家族に感染させたくなったので、トイレ使用後自分で除菌作業しました」(50歳以上女性/その他/その他)・「母が私の行くところへアルコールを持ってついてきていたからだと思う」(24歳女性/生保・損保/事務系専門職)■隔離された・「部屋に隔離されていたから」(32歳女性/金融・証券/事務系専門職)・「自分だけ別の部屋でひたすらこもっていたから」(38歳女性/生保・損保/事務系専門職)■その他・「トイレが2カ所あったので片方だけをつかった」(47歳女性/医療・福祉/専門職)・「理由はわからない。特に対策はしていなかった。運が良かっただけかもしれない」(24歳女性/食品・飲料/専門職)・「子ども→主人→自分と、自分(の感染)が最後だった」(32歳女性/自動車関連/事務系専門職)・「空気清浄機をつかっていたから」(29歳男性/建設・土木/事務系専門職)■総評結果としては、「感染させてしまった(感染させたかもしれない)」と回答した人は約1割にとどまった。症状が発症する前に気づかず感染させてしまったケースや、看病してくれた人や家族など、身近な人への感染が防げなかったケースが主だった。およそ9割の人が感染の拡大を防げたのはなぜだろうか。理由としては「徹底して消毒を行った」という対策をとっていた人が多かったことがあるだろう。「徹底的に効果があると書いてあったアルコール剤で除菌していたから(母が)」(26歳男性/マスコミ・広告/営業職)など周囲が気をつけていたり、自らトイレを消毒したりしていたという回答もあった厚生労働省はノロウイルスの感染について、「ふん便や吐ぶつからの二次感染、ヒトからヒトへの直接感染、飛まつ感染を予防する必要があります」と指摘。「吐ぶつやふん便は乾燥しないうちに速やかに処理し、十分に換気を行う」「感染者が使用した食器は次亜塩素酸ナトリウム液で消毒する」などの対策が必要としている。自らの感染を防ぐことももちろんだが、症状の苦しみを周囲の人に広げないためにも、感染してしまった場合には対策の徹底をお願いしたい。※写真と本文は関係ありません調査時期: 2015年11月6日~11月13日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性122名 女性178名 合計300名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2015年11月20日国立感染症研究所は11月17日、11月2~8日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、ノロウイルス感染由来とみられる感染性胃腸炎の全国患者が、直近1カ月で1.8倍に増加していることが明らかになった。食品などを介して感染するノロウイルスはおう吐や下痢、腹痛などの症状を引き起こす。ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は通年で発生しているが、特に冬季に流行する傾向がある。厚生労働省によると、ウイルスの潜伏期間は24~48時間で、吐き気や下痢などの症状が1~2日続いた後、症状は回復に向かうという。ただ、症状が治まってからも長いときで4週間程度、ウイルスは体内から排出され続けるため、二次感染に注意が必要となる。国立感染症研究所によると、全国約3,000カ所の定点医療機関から11月2~8日(第45週)の期間中に報告があった感染性胃腸炎の患者数は1万8,010人。第42週(10月12~18日)は1万393人だったが、そこから1万3,628人(第43週)、1万5,919人(第44週)と患者は増加の一途をたどっている。第41週(10月05~10月11日: 1万224人)から第45週の約1カ月の間で、1週間あたりの患者数は約1.8倍となっている。第45週において、都道府県別での感染者が最も多かったのは東京都(1,394人)だった。以下、大阪府(1,350人)、福岡県(1,215人)、神奈川県(988人)、兵庫県(953人)と続き、大都市圏での感染者が増えている。東京都だけに限ってみると第41週の患者は911人で、約1カ月の間に1週間あたりの患者数が約1.5倍へと増えている。ノロウイルスに効果のある抗ウイルス剤はなく、治療は対症療法に限られるため、予防が肝心となる。予防に関しては手洗いや食品の加熱調理が有効とされており、厚労省は「子どもやお年寄りなどの抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱することが重要」と注意を呼びかけている。※写真と本文は関係ありません
2015年11月17日