ブラジルのサンパウロにてNetflixのグローバルファンイベント「TUDUM(トゥドゥム)」が日本時間6月18日に開催。11,000人以上の観客から熱い声援を受け、15か国の媒体と21か国から来たインフルエンサーたちも参加し、かつてない規模でのイベントとなり、世界中の視聴者に向けてライブ配信も行われた。イベント内では、“ワンダーウーマン”でお馴染みガル・ガドット主演のスパイスリラー『ハート・オブ・ストーン』の“驚異的スケール”のアクションが展開される予告編、ザック・スナイダーが監督・脚本を務める渾身のビッグ・プロジェクト『レベル・ムーン』(原題)の“破格な規模”の製作風景が垣間見えるメイキング特別映像も。世界を”ケタ違い“に震撼させた「イカゲーム」シーズン2にイ・ジョンジェ、イ・ビョンホン、イム・シワン、カン・ハヌルらの出演決定。大ブーム・中国のSF小説「三体」の実写ドラマシリーズ化「3 Body Problem」(原題)の配信月&初予告、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン5にリンダ・ハミルトン出演など、2023年以降のNetflix作品の情報が続々と解禁された。ガル・ガドット主演映画『ハート・オブ・ストーン』8月11日配信ガル・ガドット主演のスパイスリラー。ガルが演じるのは世界にまたがる強大な平和維持組織に所属するエリートエージェント、レイチェル・ストーン。ある事件を機に、世界を揺るがす力を持つ装置「ハート」が奪われたことを知ったレイチェルは、奪還作戦に奔走することになる…。解禁された予告編では、『ワンダーウーマン』をはじめアクションに定評のあるガルによる、身体能力を駆使したシーンが惜しみなく披露されていく。敵との銃撃戦や肉弾戦で圧倒的な戦闘スキルを見せつけるだけでなく、雪山の斜面をパラシュートで滑降するといった規格外のシーンも。そのほかにも、上空で爆発する飛行船から飛び降り、滑空しながら繰り広げる敵との戦闘シーンの迫力はまさに前代未聞。刻一刻と変化し続ける状況と、手に汗握る全編クライマックス級のスパイアクションから目が離すことができない。『七人の侍』が原案映画『レベル・ムーン』(原題)12月22日配信黒澤明の名作『七人の侍』にインスパイアされた、二部作で贈る壮大な叙事詩。ザック・スナイダー(『ジャスティス・リーグ』『アーミー・オブ・ザ・デッド』)が監督・脚本を務め、ソフィア・ブテラ(『キングスマン』『アトミック・ブロンド』)が主演に抜擢、ペ・ドゥナ(『ベイビー・ブローカー』)や名優アンソニー・ホプキンスら個性豊かなキャストが名を連ねる。暴君が率いる軍勢の脅威にさらされた、銀河系にある平和なコロニー。人々は立ち向かう力を持つ戦士を集めるための壮大な冒険へ。解禁された映像では、「大規模な映画を知ってると思ってたーこの作品を知るまで」という語りから始まる。スナイダー監督は「少数が多数に挑む、不利な戦いを描く。善対悪の物語だ。長年温めてきた物語を語る機会が来た」と本作に込めた熱い思いを告白。そんな言葉が語られる最中に映し出される撮影風景は、まさにそれを証明するかのごとく、息をのむほどのスケールの物語を想起させる。イム・シワン&カン・ハヌルら出演「イカゲーム」シーズン2世界で社会現象を巻き起こすほどの大ヒットシリーズとなり、全世界が待ち望むシーズン2の配信も控えている「イカゲーム」。シーズン1で描かれたのは、多額の借金を抱えたプレイヤーが参加する超高額の賞金を懸けた“デスゲーム”。負けたら即死亡という容赦ないルールの中で、プレイヤーは崖っぷちの人生の逆転を果たすために賞金獲得を目指して奮闘する…。そのシーズン2には、シーズン1の主人公・ギフン役のイ・ジョンジェや、ゲームの監視役“フロントマン”役のイ・ビョンホン、カメオ出演していたコン・ユらの再登場が決定。さらに「椿の花咲く頃」などのカン・ハヌル、『非常宣言』や「それでも僕らは走り続ける」などのイム・シワン、「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」が話題を呼んだパク・ソンフン、『夜叉ー容赦なき工作戦ー』ヤン・ドングンの出演も決定。韓国を代表する超豪華役者陣の参戦により、これまで以上のパワーアップが期待される。加えて、そんな「イカゲーム」の世界観を再現し行うバトル系リアリティ番組「イカゲーム:ザ・チャレンジ」の初映像では、見覚えのある緑のジャージ姿の一般参加者や、劇中完全再現の“ヨンヒ人形”の姿も現れている。「3 Body Problem」(原題)2024年1月配信SF作家・劉慈欣のベストセラー小説「三体」を、大ヒットドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」スタッフが集結して実写化するドラマシリーズ。迫り来る敵対的な異星人の侵略に直面した人類の行動を描く壮大なSF叙事詩の映像化が始動。初予告でも、その壮大さが一目で伝わる内容となっている。詳細は謎に包まれたままだが、以前、製作陣が「宇宙人との最初の交信から破滅へと向かう世界を描いた作品」と語っていた通り、原作の物語に近い展開が描かれることが予想される。「ゲーム・オブ・スローンズ」や本作にも出演するジョン・ブラッドリーが、「これまでのドラマの中でも最も野心的で複雑な作品になると思う」と自信のほどを語っている。ほかにも、「ONE PIECE」(8月31日配信)では配信日と初映像、場面写真の一挙解禁とともに、“麦わらの一味”を演じるイニャキ・ゴドイ、新田真剣佑、エミリー・ラッド、ジェイコブ・ロメロ・ギブソン、タズ・スカイラーが登壇しファンを盛り上げた。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のシーズン5にリンダ・ハミルトンが出演することが“盟友”アーノルド・シュワルツェネッガーの口から発表。etflixシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン5そのシュワルツェネッガー主演のアクションシリーズ「FUBAR」(配信中)からは、シーズン2の制作発表と貴重なNG集映像。ティム・バートンが監督を務めたヒット作「ウェンズデー」からはジェナ・オルテガら出演者がシーズン2への期待を語る特別映像も。そして、数々の賞を受賞したニコロデオンの人気アニメシリーズを基に実写化したアドベンチャー作品「アバター:伝説の少年アン」の制作発表なども。ジャンルを問わず、様々な魅力溢れた作品を世に送り出すNetflixが新たに贈る話題作の数々。今後も社会現象・世界的話題を生み出していきそうだ。Netflix映画『ハート・オブ・ストーン』は8月11日(金)より独占配信。Netflix映画『レベル・ムーン』(原題)は12月22日(金)より独占配信。Netflixシリーズ「イカゲーム」シーズン1は独占配信中、シーズン2は独占配信予定。Netflixシリーズ「イカゲーム:ザ・チャレンジ」11月より独占配信。Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン1~4は独占配信中、シーズン5は独占配信予定。Netflixシリーズ「FUBAR」は独占配信中。Netflixシリーズ「3 Body Problem」(原題)は2024年1月より独占配信。Netflixシリーズ「アバター:伝説の少年アン」は独占配信予定。(シネマカフェ編集部)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2023年06月19日菊地凛子と国内外で注目を浴びる監督・熊切和嘉が22年ぶりにタッグ、菊地さん初の邦画単独主演作品となる『658km、陽子の旅』が、第25回上海国際映画祭にて最優秀作品賞、最優秀脚本賞、最優秀女優賞を受賞。本年度のコンペティション部門において最多となる3冠となった。現地時間19時(日本時間20時)より開催された第25回上海国際映画祭の授賞式。授賞式では、MCから上海国際映画祭初参加にして受賞の感想を問われると、最優秀脚本賞を受賞した室井孝介は、「私は映画祭の経験というのがないものですから、このような華やかな場は夢のような場所です。この場にお呼びいただき、大変光栄ですし、賞をいただけると思っていなかったので、本当に嬉しいです」と率直な感想をコメント。妻と共同のペンネーム「浪子想」で共同脚本を担当した熊切和嘉監督は、「このような素晴らしい賞をいただきまして、大変光栄に思います。浪子想と言いますのは、私、熊切和嘉と妻の熊切智子の共同のペンネームでして、今回もちろん室井さんの脚本が素晴らしかったのですが、そこからさらに妻の力で、主人公の女性を深く掘り下げて描けたのかなと思っています。妻にこの場を借りて、感謝をしたいと思います」と、改めて感謝を伝えた。最優秀女優賞を受賞した菊地凛子は、「まさか、初めて上海国際映画祭というこの素敵な映画祭によんでいただき、このような素敵な賞をいただいて本当に嬉しいです。20年前に自分を拾ってくれた熊切監督の作品で、こうして賞をいただけて大変うれしく思います」と上海国際映画祭とともに、熊切監督への感謝をコメント。また、菊地さんへ、MCから「中国でも、知名度のある菊地凛子さん。中国の映画監督と一緒に映画を作りたいと思ったことはありますか?」との質問が。夫の染谷将太が中国のチェン・カイコー監督の映画で、主演したことも含めて問われると、「是非。自分が子どもの頃から中国の映画を見て育ってきましたし、本当に出演してみたいんですけど、中国語の挨拶すら難しくて。今から勉強します!」とアピールした。さらに3人は、最優秀作品賞を受賞し再び壇上へ。熊切監督は、「まさかこんなに賞をいただけるなんて全然思ってもいなかったので本当に嬉しく思います。ありがとうございます」と驚きと喜びの混じった笑顔をはじけさせ、菊地さんも「3つも賞をいただけるとは思ってもおらず、本当にありがとうございます」と語り、染谷さんとも「『獲りました』『おめでとう』とメールで会話しました」と感謝のコメントを寄せていた。なお、同映画祭コンペティション部門において、日本映画で最優秀作品賞を受賞したのは、第8回(2005年)の三原光尋監督作『村の写真集』以来18年ぶり、最優秀脚本賞を受賞したのは、第15回(2012年)『鍵泥棒のメソッド』の内田けんじ監督以来11年ぶり、さらに、最優秀女優賞は第19回(2016年)阪本順治監督『団地』で藤山直美が受賞して以来7年ぶりとなる。また、『バベル』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたことのある菊地さんは、今回が国際的映画祭での初受賞となった。受賞後、熊切監督は「菊地さんといつかまた仕事したいと、20年間思っていて、それがかなったので、撮影中から夢の中にいるようでした。それが、まだ続いているような気持ち」とコメント。菊池さんも自身の受賞に「驚きとその事実を受け入れるのに時間がかかりました」と言い、「国際映画祭に初めて呼んでいただいたこの上海で、皆さんに温かく迎えていただき、女優賞、脚本賞、作品賞をいただけるとは思ってもいなかったです。役者をやっていて、心からよかったと思います。ここからの役者人生、また身が引き締まる思いです」と明かす。「20年前に熊切監督に拾っていただいたことも、こうしてまた新しい作品で監督に感謝できる環境にこられたことは、何よりも自分の宝物です。この作品を愛していますし、多くの方にこの作品が届くことが幸せです。審査員の方に舞台裏で『審査員みんながあなたに決めたのよ』と言われ、映画にも感動したと言っていただいた。その言葉がとても嬉しかったです。(そう話してくださったのは)インドの審査員の方で、こうやって国際映画祭に参加することで、国境関係なく、1本の映画で心を揺さぶられるということが自分の身に起こるんだということは幸せだなと思います。またいただいた役を真摯にひとつずつやっていこうと、心に誓いました」と喜びとともに、さらなる意気込みを語っていた。審査員の講評・受賞理由は以下の通り。★作品賞講評:「この映画は、ロードムービーを創造的な方法で探求し、昨今の日本で暮らす平凡な人々の平凡な日常を描くなかで、ヒロインが自分自身を発見するプロセスを目撃させます。審査員は満場一致で本作が唯一無二の作品だと評価しました」★脚本賞講評:「これが人生・社会・希望と絶望の旅についての深遠な物語であり、更にそれ以上に自己発見についての物語であると評価したため、最優秀脚本賞を授与します」★女優賞講評:「映画の中の菊地凛子の表情豊かな目と震える手は審査員たちの心を捉え、キャラクターを内面化する彼女の演技力は“俳優”の存在を忘れさせます。彼女の演技はキャラクターに命を吹き込みました」『658km、陽子の旅』は7月28日(金)よりユーロスペース、テアトル新宿ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:658km、陽子の旅 2023年7月28日よりユーロスペース、テアトル新宿ほか全国にて順次公開©2023「658km、陽子の旅」製作委員会
2023年06月19日一般公開を翌日に控える「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」のオープニング前夜祭が6月15日(木)に行われ、極秘来日したトム・フェルトン、マシュー・ルイス、イヴァナ・リンチがサプライズ登場した。●トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ役)今日はイギリスから“大雨”を連れてきてしまって、ゴメンなさい(笑)。経験上、プレミアといえば、いつも雨でした。この大雨は、想定内だよ。キャストを代表して、来日できたこと、幸運であり光栄だと思います。スタジオツアーでは、とても素晴らしい体験ができます。初来日は『ハリー・ポッターと謎のプリンス』のときで、本当に素敵な国だなって、一瞬で日本に恋をしてしまいました。いろんな文化に触れ、日本食にも出会いました。だから、今回のプロモーションツアーは、真っ先に「僕が行く!」と手をあげました。マシューも来ると知っていたら、絶対に来なかったけどね(笑)。●マシュー・ルイス(ネビル・ロングボトム役)皆さんには感謝してもしきれないし、頭が下がる思いです。スタジオツアー東京は、本当に本物そっくりに作られていて、シュールな気持ちにさえなります。来日するたびに、ファンの皆さんから温かい歓迎を受けて、いつも親近感を覚えています。特別な国ですね。何より、この大雨の中、長時間待ち続けてくれたことに感謝します。実は『ハリー・ポッター』シリーズって、決して“新しい”映画ではないんです。第1作の『ハリー・ポッターと賢者の石』が公開されて、もう20年以上が経っていますから。ですが、いまだに熱心なファンの皆さんが支えてくれている。だからこそ、スタジオツアーはここ日本、東京に作られたんだと思います。初来日は15歳のとき。新幹線にも乗り、本当に美しい国だなと思いました。人々が歓迎してくれて、とても温かったです。お寿司にも出会って、大好きになり、いまでも週1回は必ず食べに行きます。今回も飛行機を降りたら、真っ先にマグロを食べに行きました。ですから『ハリー・ポッター』は、新しい家を素晴らしい国に見つけたなと思います。●イヴァナ・リンチ(ルーナ・ラブグッド役)また日本に戻ってこられて、本当にうれしいです。初めての来日では、ファンの皆さんの愛情と熱意、そして創作力に圧倒されましたが、それらがいまも衰えるどころか、増幅しているのを感じます。スタジオツアー東京、最高です!映画に出演していたのに、何を見ても驚かされています。本当に楽しんでください。プロモーションで来日し、日本の芸術や文化、それにスピリチュアルな部分にも触れ、感動しました。スタジオツアー東京にも、すてきな“日本らしさ”がたくさん散りばめられています。『ハリー・ポッター』の世界観に、日本の良さが融合していて、感動しています。オープニング前夜祭には、映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズで、主人公ニュート(エディ・レッドメイン)の日本語吹替版を担当する宮野真守も駆けつけ、「スタジオツアー東京には、日本にしかないシチュエーションもあるので、存分に楽しんでもらえれば。日本の皆さんにとっても、素敵な宝物になれば」とオープンをお祝い。『ハリー・ポッター』シリーズでは、パーシー・ウィーズリーの声を担当しており「みんな、大きくなったな」と来日ゲストの成長にしみじみする場面も。トムから「声を聞かせて!」とリクエストされ、「階段には気を付けて、じっとしていないから」と“動く階段”のシーンを再現していた。このほど東京に初めてオープンする同施設は、ハリー・ポッターの屋内型施設としては世界最大の規模だ。2012年オープンの「ワーナー ブラザース スタジオツアーロンドン - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」は、これまで1,700万人以上のゲストが訪れ、いまなお根強い人気を誇り、今回オープンの「スタジオツアー東京」は、としまえん跡地にオープン。東京だけの独自のセットがあるのも大きな魅力のひとつとなっている。アジアでは初のオープンとなり、「ハリー・ポッター」の屋内型施設としては世界最大規模の大きさを誇る「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」。チケットは公式ウェブサイトで販売中。全てのチケットは事前予約が必要となり、スタジオツアーでの購入はできない。6月16日(金)グランドオープン。(シネマカフェ編集部)
2023年06月15日マーベル・スタジオが新たに放つ“リアル”なサスペンス・スリラー「シークレット・インベージョン」が、配信まで1週間に迫った6月14日(現地時間6月13日)、アメリカのロサンゼルスにてスペシャルローンチイベントを開催。サミュエル・L・ジャクソンをはじめ、アベンジャーズの一員であるウォーマシンことジェームズ・”ローディ”・ローズ役のドン・チードル、フューリーに協力する側のスクラル人タロス役のベン・メンデルソーン、本作からMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)初参加のエミリア・クラークとオリヴィア・コールマンらに加え、MCU全作品のプロデューサーを務めるケヴィン・ファイギも登壇、配信を祝う大盛況のイベントとなった。イベントには、15年もの間活躍してきた“MCUに欠かせない男”フューリーの初主人公作を祝うべく、熱量溢れるファンが集結。フューリーのトレードマークである眼帯を身につけるなど、彼を愛するファンが集まる中、ダブルスーツをカジュアルに着こなしたサミュエルが登場。ファイギやオリヴィアらとハグを交わし、久しぶりの再会に喜びを見せる姿も。サミュエルは「フューリーが家に帰ったら何をするのか、どこに住んでいるのか。今のフューリーになる前は何をしていたのか、特別な友人はいるのか、今まで明かされなかったフューリーの色々な面が明らかになります」と謎を残しつつ、フューリーの新たな側面も描かれることを示唆する。一方、ドンは「ローディは今までと異なる役割で登場します。戦う者としての姿はそのままですが、一方で政治家として、大統領の右腕のような役割も担っているのです。しかし、この作品ではもっと大きな挑戦をすることになり、役割も変わっていくでしょう。本当に面白いことになりそうです」と、これまでのMCUとは全く異なる展開が待ち受けることをにおわせた。さらに、華麗な花柄のドレスで登場したエミリアは「私はこれまで数々の作品に参加してきましたが、マーベル作品はありませんでした。今回、ファンの反応を見ることができるのは、本当に嬉しくて信じられないことです!」とコメント。「マーベルの素晴らしいところは、そこにいる全ての俳優が伝説的な存在だと改めて知ることができるところです。出演するすべての俳優が驚異的な才能を持っています」とMCU初参加の喜びと深いリスペクトを明かし、「本作はすべての要素を満たしている作品。ストーリーもキャラクターも素晴らしいですし、何といってもサム(サミュエル)とベン(・メンデルソーン)のコンビはとても素晴らしいと思います」と、作品への手ごたえも語った。また、フューリーの右腕マリア・ヒル役のコビー・スマルダーズや、今回の敵の1人とされるスクラル人のグラヴィク役のキングズリー・ベン=アディル、監督と製作総指揮を務めるアリ・セラム、エグゼクティブプロデューサーを務めるブラッド・ヴィンダーバウムなど豪華面々が登場し、配信記念に相応しい大盛況のスペシャルローンチイベントとなった。サノスやカーンなど、圧倒的パワーは持たないにもかかわらず、実は地球を転覆させる可能性すらある恐ろしい能力を持つスクラル人。最強チーム・アベンジャーズなきいま、彼らが秘密裏に着々と企てる“侵略”という脅威にフューリーはどう立ち向かうのか、期待が高まる。「シークレット・インベージョン」は6月21日(水)よりディズニープラスにて配信。(シネマカフェ編集部)
2023年06月15日声優の山寺宏一が6月14日、都内で行われたDC最新映画『ザ・フラッシュ』の日本語版ジャパンプレミアに出席。本作の主人公であるフラッシュことバリー・アレンの吹き替え声優を担当した細谷佳正の演技を「悔しいほど素晴らしかった」と絶賛した。「今日は主役の“ほそやん”がいないので、その分も頑張ります」と挨拶した山寺さんは、「今回は2人のバリーが出てくるので、もう細谷ショーですね。出ずっぱりで大変だったと思います。細谷くんの頑張りに比べたら、僕なんて」と労をねぎらった。そして「さすが、僕に憧れて声優になっただけはある!ここだけ切り取ると、イヤな奴に聞こえますけど(笑)、悔しいほど素晴らしかった」と愛すべき後輩に対し、賞賛の声を送っていた。DCコミックス原作のヒーローが集結した『ジャスティス・リーグ』で本格的にスクリーンに登場した地上最速のヒーロー、フラッシュことバリー・アレン(エズラ・ミラー)が運命と抗い、奮闘するアクションエンターテインメント。山寺さんは、フラッシュを先導するベテランヒーローとして登場する“2人のバットマン”のうち、マイケル・キートン演じるバットマンの吹き替えを担当した。『バットマン』(1989)『バットマン リターンズ』(1992)以来、キートンが約30年ぶりに同役に復帰。山寺さんも、両作品に加えて、『レゴバットマン ザ・ムービー』『ニンジャバットマン』など、さまざまな作品でバットマンを演じてきた。「ご縁でお声をかけていただいた。マイケル・キートンさんもお年を召して、僕も当たり前に年をとっている」(山寺さん)。本作については、トム・クルーズや作家のスティーブン・キング、米DCスタジオのトップに就任したジェームズ・ガンらがすでに大絶賛しており、山寺さんも「大好きなガン監督も『この作品からDCは変わる』と言っていて、まさにその通り。とんでもないエンターテインメントで、すごいところに連れて行ってくれる作品」と惚れ惚れしていた。ジャパンプレミアには、女性ヒーローのスーパーガール(サッシャ・ガジェ)役で実写映画の吹き替えに初挑戦した橋本愛も駆けつけ、「ヒーロー映画の概念を覆された。深く突き刺さるメッセージが込められている」。17日に62歳の誕生日を迎える山寺さんに、橋本さんからサプライズで、バースデーケーキがプレゼントされる場面もあった。『ザ・フラッシュ』は6月16日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年06月14日DCのみならず全てのヒーロー作品のゲームチェンジャーといわれる超速タイムループ・アドベンチャー超大作『ザ・フラッシュ』のワールドプレミアがアメリカ・ロサンゼルスのチャイニーズシアターにて行われ、豪華スタッフ・キャスト陣が登壇した。ワールドプレミアには“地上最速ヒーロー”フラッシュ役のエズラ・ミラー、スーパーガール役に抜擢され映画初出演を果たしたサッシャ・カジェ、『ジャスティス・リーグ』に続いてバットマン役を演じたベン・アフレック、DCスタジオの共同会長兼CEOのジェームズ・ガン、監督のアンディ・ムスキエティ監督らが登場。会場の前に長いレッドカーペットが敷かれたプレミア会場は、豪華スターたちの登場に感激する大勢のファンの熱気と歓声に包まれた。父と亡き母を救うために時空を超え、世界を変えてしまった史上最速の男フラッシュを演じたエズラは、ワールドプレミアに登壇した心境について「とても光栄ですし、大きな喜びで、すごく興奮しています」と話し、「本当に、本当に、僕にとっても美しい瞬間になってくれました。こうしてみんなに会えることがとても素晴らしいことで、この映画をみんなで祝える瞬間を持てたことが素晴らしい。ありきたりかもしれないけれど、みんなとともに辿った旅路だったから」とファンへの感謝を真摯にコメント。自身が演じた主人公フラッシュの魅力については「彼は地上最速のスピードがある上に利他的で、道徳的な秤もしっかり持っている。それから犠牲的な精神もある。そういったヒーローとしてのカギとなる資質を彼は余すところなく体現しているから魅力的なんだと思います」と明かした。『ジャスティス・リーグ』以来6年ぶりにバットマンとして復活するベン・アフレックも、妻のジェニファー・ロペスと共に登場。バットマンのような漆黒のスーツに身を包んだベンは、今回のカムバックしたことについて「これまでの中でも一番楽しかったし、バットマン役を演じるなんて予想もしていませんでした。それでも、アンディ(・ムスキエティ監督)のことが大好きだし、以前の素晴らしい経験もあったから、ここに戻ってきて、また演じられることにすごくワクワクしたものを感じたんです」とコメント。さらに「ネタバレはしたくないけど、この映画の中で起こる小さなアイデアをとても気に入りました。バットマン役にどうして自分が惹きつけられているのかを知ることができたと思います」と、笑顔で語った。また、フラッシュとバットマンと一緒に戦う“スーパーマンのいとこ”スーパーガール役に抜擢されたサッシャは、黒のドレスに身を包んで登場。「スーパーガールを演じることは、私にとってこの上もなくかけがえのないものでした。私にとっては彼女が全て。子どもの頃の私は、大きすぎるほどの夢を持った子どもでした。そして今、ここにいて最も象徴的なアイコニックなヒーローの一人を演じています。彼女のすべてを深く愛していますし、皆さんが彼女を見て、彼女に感情移入をしてくれて、そしてそこを見上げると私もそこにいるということを知ってもらえるのがとても嬉しいです」と感慨深げに語った。ほかにも『マン・オブ・スティール』でスーパーマンが死闘を繰り広げ倒したはずの“最強の敵”ゾッド将軍役のマイケル・シャノン、フラッシュの父ヘンリー・アレン役のロン・リビングストン、フラッシュの母ノラ・アレン役のマリベル・ベルドゥ、フラッシュの大学生時代の友人アイリス・ウェスト役のキアシー・クレモンズらも駆けつけた。『ザ・フラッシュ』は6月16日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ザ・フラッシュ 2023年6月16日より全国にて公開© 2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved © & TM DC
2023年06月14日6月16日(金)に一般公開する新施設「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」のメディア内覧会が行なわれ、映画『ハリー・ポッター』の世界の舞台裏や魔法ワールドの秘密がお披露目された。その一部をレポートする。このほど東京に初めてオープンする同施設は、ハリー・ポッターの屋内型施設としては世界最大の規模だ。2012年オープンの「ワーナー ブラザース スタジオツアーロンドン - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」は、これまで1,700万人以上のゲストが訪れ、いまなお根強い人気を誇り、今回オープンの「スタジオツアー東京」は、としまえん跡地にオープン。東京だけの独自のセットがあるのも大きな魅力のひとつとなっている。内覧会では、ハリーの組分け儀式からホグワーツの戦いまで映画シリーズで非常に重要な役割を担っていたホグワーツ魔法魔術学校の象徴的な「大広間」をはじめ、「9と3/4番線」と「ホグワーツ特急」のエリアも公開に。実際に映画に携わったイギリスの世界最高峰のクリエイターたちが、独自の手法と技術で制作した数々の素晴らしいセットや小道具、衣装が並び、ハリー・ポッターの世界に没入したかのような体験が楽しめる。また、同エリアでは「スタジオツアー東京」オリジナルのセットとして『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』に登場するグレート・ウィザーディング・エクスプレスを展示する。ニュート・スキャマンダー、ジェイコブ・コワルスキー、テセウス・スキャマンダー、バンティ・ブロードエーカー、ユスフ・カーマ、ユーラリー・“ラリー”・ヒックスの衣装も見ることができた。そして面積は900m2を超え、壁の高さは9メートル以上という、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』でハリー、ロン、ハーマイオニーが魔法省の職員に扮して潜入する場面に登場した「魔法省」のセットもお披露目。映画『ハリー・ポッター』シリーズの制作に参加したイギリスのクリエイターたちが手作業で作り上げた巨大なセットで、一気に映画の世界へ引き込まれる魅力にあふれていた。大理石の柱の上に乗る魔女と魔法使いの重さに押しつぶされるマグルたちを描いた、象徴的な「魔法は力なり(Magic is Might)」の像もあり、ファンにはたまらない興奮が続く。また、にぎやかな商店街でホグワーツ魔法魔術学校の生徒にとって新学期の準備に欠かせない場所である「ダイアゴン横丁」のほか、映画にも登場する箒に乗ったり、甘くて美味しいバタービールを飲んだり、ホグワーツの廊下で動く肖像画になってみたり、クィディッチの試合の観衆に加わったり、見るだけでなく、たくさんの楽しいアクティビティを満喫できる。「スタジオツアー東京」では、14のテーマに分かれた世界最大のハリー・ポッターのショップも見逃せない。店内は特別な7,000を超える小道具で装飾されており、ハニーデュークス、オリバンダーの店、フローリシュ・アンド・ブロッツ書店をはじめとする、「ダイアゴン横丁」の数々のお店のエレメントからインスピレーションを得た美しいデザインが施されており、現地でしか手に入らない限定アイテムも数多く販売される予定だ。そして、レストランやカフェでは、フィッシュ・アンド・チップス、ローストビーフ、イングリッシュ・ブレックファーストや、アンブリッジ教授のアフタヌーンティーなど、英国の伝統料理も楽しめる。雰囲気満点の内装にも注目で、何度も通いたくなるような凝った世界観に圧倒される。アジアでは初のオープンとなり、「ハリー・ポッター」の屋内型施設としては世界最大規模の大きさを誇る「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」。チケットは公式ウェブサイトで販売中。全てのチケットは事前予約が必要となり、スタジオツアーでの購入はできない。6月16日(金)グランドオープン。‘Wizarding World’ and all related names, characters and indicia are trademarks of and (C) Warner Bros. Entertainment Inc. - Wizarding World publishing rights (C) J.K. Rowling.(シネマカフェ編集部)
2023年06月14日堤幸彦監督の新作映画『SINGULA』(シンギュラ)のマスコミ向け完成披露試写会が6月7日に行われ、堤監督、原作・原案の一ノ瀬京介、出演者のspiが登壇した。集められたのは「先生」と呼ばれる人間が作り出した15体のAIたち。同じ顔、同じスタイルの15体のAI。違いは、それぞれに埋め込まれたチップによる性格や記録されている情報のみ。互いの素性を知らないAIたちによるディベートバトルロイヤルが始まる――。AI同士が討論したらどうなるのか…?AI同士のディベートバトルを描く本作。たった11人の出演キャストに抜擢されたのは、2.5次元ミュージカルに出演するspiさん。全編英語で15体15役のAIキャラクターを演じ分ける。2019年2月に一ノ瀬さんが企画プロデュースしたAIたちによる討論劇[SINGULA]の舞台が原案となり、今回映像化となったが、堤監督は「あまりにも志の高い舞台で驚き、誰が作ったのか興味が湧いてお会いして、これは絶対映画にした方がいいですよ!とアプローチした」と出会いをふり返る。spiさんは、本作のオファーを受けた際のことをふり返って「朝の8:30に連絡がきて、二つ返事でやらせて下さい!と伝えました」とコメント。撮影中は「英語の種類の使い分けが難しかった。15人のキャラクターの特徴を考え、さらにそれぞれのキャラを色分けしていた。観ている人が、15人1役を面白く感じるエンターテイメントになるように、と思いながらやっていた」と語った。プロジェクトの展開については「なるべく人の手を借りず、海外で注目してくれる人にアプローチしたり、日本では内容に賛同してくれる人と一緒にやれるようにと考えていて、じっくり大事に育てて世界に届けたいと考えている」(堤監督)、「このプロジェクトでは、クラファンから、メタバース、NFT といった WEB3.0 への取り組み、そして直接海外に向けて動き出しています」「8月以降からメタバース上でのイベントや上映、NFTを展開させていく予定です。現在絶賛企画中です」(一ノ瀬さん)と話す。また、9月に開催される「マドリード国際映画祭」外国語映画最優秀男優賞・最優秀サウンドデザイン賞の2つのコンペティション部門へのノミネートが発表され、「これまで国際的な映画賞を獲った事がないのに、コロナ渦で作った映画が評価されることは不思議だし、まだ頑張れと言われているように感じる」と堤監督。このあと国内興行や、配信プラットフォームなども動いていく予定とのことだが、すでに海外からは、他映画祭からも問い合わせが入ってきているという。メタバースやNFTといったWEB3.0での展開と海外映画祭からスタートしていくことについて堤監督は「これまで、どちらかというと映画たる映画の形とは別のやり方でやってきたので、WEB3.0などで映像を展開していくのは、遊び場が増える、伝える場所が増える、という意味ではとてもウェルカムでどんどん利用したいと思っている。ただ、できる事としてバージョンをそれぞれ変えていきたいという欲がある。メタバースと劇場で見るのはちょっと違っている、というようなサービスをしたいと考えている。面白いものを創造することを、まだまだAIに譲るわけにはいかないと思う。日本映画の新しい挑戦であり、いかにして世界に見つけてもらうか。を意識した展開をしていきたい」と展望を述べた。なおMakuakeでは、劇場公開に先駆けて行われる先行試写会のチケット、堤監督やspiさんと一緒に作品を鑑賞できる特別チケットなども販売中だ。(cinemacafe.net)
2023年06月10日映画『トランスフォーマー/ビースト覚醒』のN.Y.プレミアイベントが6月5日(※現地時間)にキングスシアターにて行われ、主人公の青年ノアを演じたアンソニー・ラモス、ヒロインのエレーナを演じたドミニク・フィッシュバックらキャスト&スタッフ陣が集結。吹き替え版でノアの声を務める中島健人(Sexy Zone)、エレーナの声を務める仲里依紗も出席した。会場には、本作の公開を祝うべく、一面にレッドカーペットが敷かれ、ブルックリンの町並みを模して作られたレンガの壁には、オプティマスプライムと、オプティマスプライマルのブルックリンらしい鮮やかなグラフィティが描かれ、ノアとエレーナたちが暮らす劇中の世界を体現。そこへノアと共に敵に立ち向かっていくトランスフォーマーのミラージュの巨大モニュメントと、ミラージュのトランスフォーム前の姿である銀色に輝くポルシェが配置されるほか、オートボットたちとビースト戦士のマクシマルたちが勢ぞろいした大迫力のビジュアルも掲出され、会場はトランスフォーマー一色に。まず最初にレッドカーペットに登場したのは、中島さんと仲さん。中島さんは、タキシードと大ぶりのアクセサリーでゴージャスな装い、仲さんは「トモ コイズミ」のカラフルなドレスを身にまとい、世界から集まったマスコミ陣のフラッシュの嵐のなかでも堂々と笑顔で対応した。中島さんは「僕自身、初の海外プレミアなのですごく興奮しています。今までレッドカーペットに話を聞く側で参加することはあったんですが、今回のように話を聞かれる側で参加したというのは人生で初めての経験なので、トランスフォーマーファンとして、ビーストウォーズファンとして、映画ファンとしても自分にとってすごく幸せな時間を過ごせたなと思っています」と胸いっぱいの様子。仲さんは「私も同じくレッドカーペットを歩くのが初めてなので緊張していますし、トランスフォーマーがすごく大好きなので、今回の衣装はトランスフォーマーを意識してきました!自分もトランスフォームするぞっていうタイトルで、実はスカートに見えてパンツなんです。このシルエットがオプティマス(プライム)っぽかったのと、黄色は私の大好きなバンブルビーの色で、いろんな要素をミックスしてみました!」と衣装のこだわりを解説した。また、中島さんは「『トランスフォーマー/ビースト覚醒』というだけあって、ビーストウォーズに登場しているオプティマスプライマルが劇中に登場するんですが、とにかくクオリティが高くて、ビーストウォーズファンとしては一分一秒見逃せない瞬間が続いて、声優として吹き替えをしているときも思わず物語に見入ってしまうくらい、声の出演に集中できなくなるくらい面白い内容でした。多くの方にこの作品の良さが伝わると良いなと思っています」と熱弁し、仲さんも「今回は乗り物以外に動物のトランスフォーマーも出てくるので、幅広い年代の方に楽しんでいただけるし、女性の方にとってはロボットってとっつきにくく感じるかなと思うんですが、動物たちが可愛らしかったりするので、是非観てほしいです」と魅力をアピール。本国ゲストで最初に現れたのはアンソニー。全身鮮やかなグリーンのスーツを着こなしたオシャレなアンソニーは、仲さんのドレスと中島さんのパールをあしらえたアクセサリーを「It’s insane!(最高だね!)」と絶賛。これに2人は「Thank you!」と笑顔で感謝した。そんなアンソニーへ中島さんが英語とともに心境を聞くと、「僕はこのあたりの出身で地元なので、今日ここに来れてとても興奮しています」と嬉しそうにコメント。仲さんからも日本のファンへのメッセージを求められると、「日本のみなさん、大好きです!いつもトランスフォーマーシリーズを支えてくれてありがとう。みなさんが今作も気に入ってもらえますように。トランスフォーマーシリーズ史上一番のお気に入りになってくれたらと思ってます!絶対映画館に観に来てくださいね!本当にありがとう!お元気で!」と語りかけ、最後は仲良くスリーショットを撮影した。続いて、ブルックリン出身だというドミニクは「今回演じたキャラクターもブルックリン出身。家族もここにいるの。とにかく深く思い入れがある。このあと映画を観るけど、観客が笑っているのを見たら、しかもその映画に私が出演しているって考えたら、最高の気分だと思う」と明かした。今作ではプロデューサーとして携わっているマイケル・ベイは、中島さんの呼びかけを受けてインタビューに応じた。今作について「かなり長いシリーズですが、この最新作はスティーヴン・ケイプル・Jr.に監督を担当してもらいました。そしてたくさんの人の力によってこの作品が出来上がっています」と話し、「昨日まさに日本の話をしてたんだよ。東京には12回行ったことがあるんだけど、また行きたいなって思っているよ!」と日本への愛も欠かさずに語った。シリーズ通してオプティマスプライムの声を務めてきたピーター・カレンが登場すると、日本のファンに向けて「オートボットたち、トランスフォームするのだ!そして最寄りの劇場に向けて、出動だ!」とノリノリでコメント。続いてシリーズ初登場となるゴリラ型のトランスフォーマー、オプティマスプライマルの声に抜擢されたロン・パールマンは、キャラクターに対するアプローチについて問われ、「オプティマスプライマルに求められていたのは…すごく重要なんだけど、将軍でいることです。将軍でいるというのは、あらゆる戦士の階級をすべて超えて上りつめるということだ。危険になったら自分が真っ先に矢面に立たなければいけない。そうやってヒーローらしくなっていくんだ。プライマルは、明らかに、命をかけても惜しくないほどの大きな信念のために戦っている。また、か弱い人間たちを守るために戦っている。そこがこのキャラクターの中で私が大切にしたところだ」と役に込めた熱い想いを口にした。レッドカーペット終了後は、試写会場でプレミア上映がスタート。上映後は大きな歓声と拍手が会場を包み、新シリーズの幕開けに相応しい大盛況のプレミアイベントとなった。『トランスフォーマー/ビースト覚醒』は8月4日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:トランスフォーマー/ビースト覚醒 8月4日(金)、全国トランスフォーム開始©2023 PARAMOUNT PICTURES. HASBRO, TRANSFORMERS AND ALL RELATED CHARACTERS ARE
2023年06月07日アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2023」(SSFF & ASIA)のオープニングセレモニーが6月6日(火)、都内にて行われ、高良健吾、玉木宏、中川大志、野村萬斎ら豪華ゲストが登場した。「SSFF & ASIA」はアメリカのアカデミー賞公認の映画祭。インターナショナルカテゴリーが25周年、アジア・ジャパンカテゴリーが20周年を迎える本年のテーマは「UNLOCK(アンロック)」。「解き放て!」UNLOCK CINEMA / UNLOCK YOURSELF /UNLOCK THE WORLDをキーワードに、既存概念から「UNLOCK(解放)」する映画祭体験を目指す。世界120の国と地域から集まった5,215本の中から、選りすぐりの約200作品がオンライン会場と都内5か所の会場で楽しめる。5人の人気俳優が短編映画の監督に挑戦する「WOWOW アクターズ・ショート・フィルム3」のトークセッションに参加したのは、監督を務めた高良さんら5名(土屋太鳳はオンライン参加)。『CRANK-クランク-』の高良監督は、「面白かったところも苦労したところも脚本でした。自分で書くのが楽しかったし、本当に一番苦労しました」と話す。脚本に費やした時間は「実は『1』から、いつか自分も撮りたいと思って書いてはいたんですが、この話自体は半年くらいでした」と温めていたという。高良健吾『COUNT 100』の玉木監督が練り上げたストーリーは、クローン人間が出てきてのっとられたら…というもの。「役者の仕事で変わってほしいと思うことはあった?」とLiLiCo(フェスティバルアンバサダー)に質問された玉木監督は「変わってもらえたら楽だなと思うことはあったけど、変わってほしいと思うことはなかったです。万が一、何かあって誰かにのっとられたら怖いという不安が大きくて。それをストーリーにできたら面白いかなと思いました」と着想のきっかけを話していた。玉木宏『いつまで』の中川監督は、「本当に楽しかったです!子どものときから役者をしていて現場でスタッフの皆さんの仕事を見るのがすごく好きで。学生のときも遊びで友達とやって(撮って)いて。今回はプロジェクトの贅沢すぎるバックアップを受けて、思う存分楽しんでやりました」と笑顔を見せる。チームにもこだわった様子の中川監督は「これまで3回アクターズ・ショート・フィルムをやっていて、自分が最年少で参加と聞きました。俳優部も含め、若い自分と同じ世代のチームでものを作れたらと。言葉遣いも今の若者っぽさ、生々しくやりたいと話していました」とこだわりを語っていた。中川大志『虎の洞窟』を撮った野村萬斎監督は、時間との闘いに苦労したと話す。「盛り込みすぎちゃいました。外でのシーンも多くて、交差点を選んで大変でした。車が通るたびに“ちょっと待ったあ!!”と言って(笑)。最後に自分が舞うシーンがあるんですが、みんながスタジオで片づけている最中、爆音の中舞って。それも楽しかったです」と貴重な体験だったという。野村萬斎『Prelude~プレリュード~』の土屋監督は、出演者として有村架純にオファーしたという。「(有村さんの役は)すごく難しい役なんです。やわらかくもやさしくも見えるし、人の心に寄り添うけど、なぜそうできるかは凄惨な過去を持っているから。一瞬で過去を全部表現してもらわないといけないので、全身で役をやるには架純ちゃんの力をお借りするしかないと思いました。“ぜひ演じてほしい役がある、力を貸してほしいです”とオファーしました」と経緯を語り、さらには「本番もほぼ1回で、あまりテイクを重ねずにいい緊張感をもって撮影できました」と出来に自信をのぞかせていた。オープニングセレモニーには、そのほか、千原徹也、南琴奈、安達祐実、さらに別所哲也(SSFF & ASIA代表)が登壇した。(cinamacafe.net)
2023年06月06日『私の頭の中の消しゴム』『サヨナライツカ』のイ・ジェハン監督が主演に山下智久、ヒロインに新木優子を迎えた映画『SEE HEAR LOVE見えなくても聞こえなくても愛してる』がPrime Videoにて6月9日(金)より独占配信。その配信直前イベントが6月5日(月)、新宿のルミネゼロで行われた。映画の世界観を再現した会場にはレッドカーペットが敷き詰められ、イ・ジェハン監督、山下さん、新木さん、山本舞香、山口紗弥加が熱気の中、次々とレッドカーペットを歩き、会場を華やかに彩った。ステージに立った山下さんは「キャスト、監督、スタッフと力を合わせて、心をこめてつくった作品を観ていただけること、うれしく思っております」とあいさつ。そして新木さんも「こういった配信の作品をスクリーンで観ていただく機会は少ないと思うんですが、観ていただく前に少しでもこの作品の雰囲気を味わっていただければ」と続けた。本作で視覚を失ってしまう漫画家・真治を演じる山下さんは「監督からその都度、ご指導をいただいたので、それで本当に化学反応が起きたのではないか」と自負。真治の役づくりについて「視覚障がいの方にインタビューをさせていただいたり、自分の家で目隠しをしてみて過ごしてみたり。そういう物理的なことで役づくりさせていただきました」と言う。さらにイ・ジェハン監督とのタッグについて、「監督の情熱を分けていただいた感じがありましたし、現場にも熱があった。そんな現場に関われたことは、僕のひとつの大きな経験になりましたし、関わってくれたすべての皆さんに感謝したいと思います」とふり返った。一方、生まれつき耳が聞こえない響を演じた新木さんは、「ろう者の役ということで、わたしにとってはすべて初めての経験でした」と話し、「手話の先生と研究しました。すごく大変でしたが、やりがいがあって、達成感もあって。貴重な経験を過ごさせていただきました」と述懐。さらに劇中ではピアノを披露していることについて「わたしは小学生の時にちょっと弾いていたくらいの経験しかなかったので。今回、一曲弾いてほしいと言われたときには本当にビックリして。本当にやらなきゃと思って。家にピアノを借りて、半年近く。毎日2時間以上欠かさず練習をして。なんとか披露できるくらいにはなったので。そこもぜひ注目していただければ」と笑顔。「俳優を続けていく上で大切にしたいものをたくさんいただきました」と感じたという。2人の共演は、2018年の『劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命』以来、5年ぶり。「前回、共演させていただいた時は、役としては距離があったので、見えてなかった部分があったんですけど、今回は手話だったりピアノだったり。本当にそこに時間を費やしてまっすぐ役を作ってくださった。そういう努力家な部分がより強く見えてきましたね」と切り出した山下さん。「撮影は大変だったので、ピリッとする瞬間もありましたが、そこに新木さんがくると場が和んで華やかになる。そんな瞬間を見せていただいて、僕も助けられたなと思います」とコメント。それを受けた新木さんも「そう言っていただいて光栄ですし、最初に共演した時はまだまだ新人という気持ちだったので。まさかこうやって同じ視点に立ってお芝居をする日が来るなんて。本当に光栄でした」と晴れやかな表情。さらに「山下さんが本当に変わらずそこにいてくださったというか。5年前に共演した時から人に対して緊張感を与えないというか。スタッフさんにも、共演者の皆さんにも分け隔てなく気を遣って。そこにいてくださる姿にみんな助けられたし、わたしも助けられました。本当にありがとうございます」と、再共演となった山下さんへの感謝を語った。撮影現場で印象に残ったこととして「1月2月に撮影をしたので、現場が寒かったのでご飯の時間になると笑顔になったなという印象があります」とふり返った新木さん。その言葉に「現場では“おなかがすいた”という言葉を一番言っていたかもね」とイ・ジェハン監督は語り、「あったかいご飯で言うと、山下さんがラーメンや、いろんなもののケータリングで差し入れしてくれたんです。すごくおいしかったです。ありがとうございます」と明かす山本さん。「韓国チームの皆さんがラーメンを食べたいと言っていたといううわさを聞いたので」と返した山下さんも、「韓国チームと日本チームで、言葉の壁はありましたけど、でも言葉の壁を越えていいものをつくりたいという結束力がすごく生まれていた現場だったので。いい経験をさせていただきましたし、日々学びが多かったです」と改めてコメント。そんな日本の俳優陣と組み、「運がいいことに今回組んだ俳優さんは本当にすばらしい人ばかりだった」とイ・ジェハン監督は満足げな表情を見せる。「皆さん、自分の役柄についてちゃんと準備をする姿勢がある」と話し、「一緒に同じ芸術作品をつくっているなと感じさせてくれました。そして何より演じるにあたってちゃんと基本ができているなと思いました」と日本の俳優陣を称賛していた。『SEE HEAR LOVE見えなくても聞こえなくても愛してる』は6月9日(金)よりPrime Videoにて独占配信。(text:cinemacafe.net)
2023年06月06日東京ディズニーセレブレーションホテルでは現在、40周年をテーマにした客室「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”ルーム」が登場。多くのゲストを魅了している。今回は、東京ディズニーセレブレーションホテル:ディスカバーを紹介する。この40周年の特別な客室は、東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”をテーマにした装飾が特徴となっている。壁紙には特別な1年をお祝いするミッキーマウスやディズニーの仲間たちと、40周年の色鮮やかなモチーフが一面に描かれており、祝祭感に包まれたパークの雰囲気や特別な1年への期待感を思い起こすデザインに。以前紹介したウィッシュ棟とは異なるデザインで、ディスカバー棟らしい雰囲気だ。そしてウィッシュ棟と同様、客室内では自身のスマートフォンを使うことで、40周年のモチーフが散りばめられた写真や動画の撮影を楽しめるコンテンツが用意されているほか、客室内には限定デザインのポストカードも。ロビーには40周年の象徴的な装飾であるガーランドも飾られ、パークでの祝祭感が、そのままホテルでも続くような演出もうれしい。「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”ルーム」は、2023年4月10日(月)~2024年3月31日(日)の期間限定だ。また、このディスカバー棟では、謎解きプログラム「探険家ミッキーと夢の入口」を実施中だ。これは探険家ミッキーの残した手がかりをたどり、東京ディズニーセレブレーションホテル:ディスカバー内で、様々な謎を解き明かしていく、現在実施中の謎解きプログラム。東京ディズニーランドや東京ディズニーシーのアトラクションをモチーフにした装飾の数々に囲まれ、パークの雰囲気を感じることのできる東京ディズニーセレブレーションホテル:ディスカバーならではの謎解き体験が楽しめる。(東京ディズニーセレブレーションホテル:ウィッシュおよび東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”ルームは、本プログラムの販売対象客室ではないのでご注意ください)。東京ディズニーリゾートでは、スペシャルイベント「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”」を開催中。開業40周年の雰囲気が楽しめるエンターテイメントやスペシャルグッズ、メニューが登場するほか、東京ディズニーランドのシンデレラ城やワールドバザール、東京ディズニーシーのエントランスにも特別なデコレーションが施され、東京ディズニーリゾート全体が40周年ならではの祝祭感につつまれる。ディズニーホテルでも40周年を記念したプログラムを実施する予定だ。期間は、2023年4月15日(土)~2024年3月31日(日)まで。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(text:cinemacafe.net)
2023年06月05日開園40周年のスペシャルイベント「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”」とともに始まったデイパレード「ディズニー・ハーモニー・イン・カラー」が現在、多くの来園ゲストを魅了している。“色あざやかな、ハーモニーの世界へ”をテーマにしたこのパレードは、ディズニーの仲間たちの新たな冒険や勇気、家族のきずなや友情を、色とりどりの花びらとともにディズニー映画、そしてディズニー&ピクサー映画の様々な物語を通じて表現するというもの。そのフィナーレでは、全ての夢が色あざやかなハーモニーとなり広がっていくようにと願いが込められた豪華なフロートが、40周年の衣装を身にまとったミッキーマウスとミニーマウスとともに登場して、ゲストを素晴らしいハーモニーの世界へと誘っていく。デイパレード「ディズニー・ハーモニー・イン・カラー」は、現在1日1回、14時に公演スタート。公式サイトによれば、6月19日(月)より開始時間が15時45分と変更になるようだ。東京ディズニーリゾートでは、スペシャルイベント「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”」を開催中。開業40周年の雰囲気が楽しめるエンターテイメントやスペシャルグッズ、メニューが登場するほか、東京ディズニーランドのシンデレラ城やワールドバザール、東京ディズニーシーのエントランスにも特別なデコレーションが施され、東京ディズニーリゾート全体が40周年ならではの祝祭感につつまれる。ディズニーホテルでも40周年を記念したプログラムを実施する予定だ。期間は、2023年4月15日(土)~2024年3月31日(日)まで。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(text:cinemacafe.net)
2023年05月31日吉高由里子が主人公・紫式部(まひろ)、柄本佑がその生涯のソウルメイト・藤原道長を演じ、世界最古の長編小説といわれる「源氏物語」を生み出した紫式部の人生を描く2024年放送予定の大河ドラマ「光る君へ」。この度、京都・平安神宮にてクランクインを迎え、吉高さん、柄本さんからコメントが到着した。大石静が脚本を手掛ける本作は、武家台頭の時代を目前に華やかにひらいた平安文化を背景に、きらびやかな平安貴族の世界と、懸命に生きて書いて愛した女性・紫式部(まひろ)の一生に挑戦する大河ドラマ。この日、平安神宮では、まひろ(吉高さん)ほか姫たちが内裏で舞う神事の直前のシーン(第4話放送予定)、藤原道長(柄本さん)が弓などを持ち大内裏を見回る初登場シーン(第2話放送予定)ほか、藤原道隆(井浦新)が部下を従えて大内裏を歩くシーンも撮影された(第2話放送予定)。吉高さんは「これからの1年半という長い期間の初日を、ドラマにゆかりのある京都で迎えられたこと、大変嬉しく思っています」とクランクインの喜びを口にし、「この平安神宮での撮影は、令和から平安時代にタイムリープをしたような気持ちになりました。いよいよ撮影が始まりますが、戦のない鮮やかな時代なので、ふだん見られない光景や衣装、四季を楽しめるのかな」と期待を語る。柄本さんも「準備段階で京都に何度も赴いて、紫式部のお墓や道長ゆかりの場所を巡ってきました」と明かし、「京都が舞台の物語をまずこの京都からはじめられること、しかも今日は道長にとってもちょうどドラマ初登場のシーンの撮影で、これから1年半撮影が続く初日に、その大元となるエネルギーを頂けた感じがしていて大変光栄です」とコメントする。紫式部のキャラクターについて、吉高さんは「それほど明るいキャラクターというイメージを持っていませんでしたが、今作は好奇心旺盛で多感な女の子になっています。まひろの成長とともに、源氏物語がどう描かれていくのか、紫式部の興味に気づいていけたらなと思っています」と抱負を語り、「大石さんの情熱的な脚本を照れずに頑張って演じていきたい」と意気込む。また、柄本さんも「吉高さんとの2度目の共演、またはじめて共演する方も多く非常に楽しみにしています」と語りながら、「大石さんが書かれる脚本が、『まあ面白い』」と絶賛。「今日は歩いているシーンの撮影でしたが、早く大石先生のセリフをしゃべってみて、自分の中にどんなことが起こるのかというのも楽しみです」と期待を寄せて語った。大河ドラマ「光る君へ」は2024年1月よりNHKにて放送。(text:cinemacafe.net)
2023年05月29日第76回カンヌ国際映画祭の授賞式が現地時間5月27日(土)夜に行われ、ヴィム・ヴェンダース監督『PERFECT DAYS』(原題)の役所広司が、日本人としては柳楽優弥以来19年ぶり2度目となる男優賞を受賞。また、坂元裕二が是枝裕和監督『怪物』で脚本賞を受賞した。カンヌでパルム・ドール受賞経験もあるヴェンダース監督のもと、役所さんが演じたのは、東京・渋谷の公共トイレ清掃員という仕事を淡々とこなし、日々の小さな歓びに満足している無口な平山という男。「平山の暮らしぶりをイメージさせる様な環境を監督が整えてくださった」と明かしており、5月25日(木)の公式上映では約10分間のスタンディングオベーションにつつまれ、観客からも大きな評価を得ていた。授賞式の壇上は、1997年に故・今村昌平監督『うなぎ』のパルム・ドールを代理で受け取って以来という役所さんは、感激の面持ちで「こんな華々しいカンヌ映画祭でスピーチをするのはあんまり好きじゃない」と微笑みつつ、審査員、ヴェンダース監督やスタッフ、そして観客に対して感謝をコメント。日本人のカンヌ男優賞受賞は、2004年の是枝裕和監督作『誰も知らない』で当時14歳だった柳楽さん以来、19年ぶり。昨年は是枝監督作『ベイビー・ブローカー』でソン・ガンホが同賞を受賞しており、2年続けてアジア人が男優賞に選ばれた。授賞式を終えた役所さんは日本のメディアに対し、「やっと柳楽くんに追いついたかなと(笑)。彼は本当にすばらしい俳優になったし、(自分も)いろんな男優賞をいただきましたけれど、これからこの賞に恥じないように頑張らなきゃなと改めて思いました」と心情を語った。海外作品への出演について話が及ぶと「自分の表現が役に立つような良い作品があれば参加したいとは思っています。基本的には、自分たちの国の映画で、世界中の人たちに楽しんでもらえるのが、一番の早道かな」と語った。なお、『PERFECT DAYS』はエキュメニカル審査員賞も受賞した。また、是枝監督の最新作『怪物』(6月2日公開)で、『花束みたいな恋をした』や数々のヒットドラマの脚本を手がけてきた坂元さんが脚本賞に。『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督以来、日本人としては2人目。独立賞であるクィア・パルム賞と合わせて2冠となった。『怪物』最高賞にあたるパルム・ドールは、ジュスティーヌ・トリエによる『ANATOMY OF A FALL』(英題)が受賞。女性監督のパルム・ドールは、ジェーン・カンピオン監督『ピアノ・レッスン』、ジュリア・デュクルノー監督『TITANE/チタン』に続く史上3人目の快挙となった。コンペティション部門主な受賞結果パルム・ドール(最高賞)ジュスティーヌ・トリエ『ANATOMY OF A FALL』グランプリ(次点)ジョナサン・グレイザー『THE ZONE OF INTEREST』監督賞トラン・アン・ユン 『THE POT AU FEU』審査員賞アキ・カウリスマキ『FALLEN LEAVES』脚本賞坂元裕二『怪物』女優賞メルベ・ディズダル『ABOUT DRY GRASSES』男優賞役所広司『PERFECT DAYS』カメラ・ドール(新人監督賞)ファム・ティエン・アン『INSIDE THE YELLOW COCOON SHELL』(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年05月28日監督・是枝裕和、脚本・坂元裕二、音楽・坂本龍一のタッグによる映画『怪物』(インターナショナルタイトル:MONSTER)が、第76回カンヌ国際映画祭にてLGBTやクィアを扱った映画に与えられる「クィア・パルム賞」を日本映画としては初めて受賞した。フランス時間5月17日(水)にコンペティション部門の公式上映を無事に終え、9分半ものスタンディングオベーションで称えられた本作。同5月27日(土)20時半(日本時間28日午前3時半)から開催される授賞式での主要部門の発表を前に「クィア・パルム賞」の受賞が伝えられた。「クィア・パルム賞」は、カンヌ国際映画祭の独立賞の1つで、2010年に創設され、第63回カンヌ国際映画祭から授与されている。公式部門とは別に独立した審査員が組織され、映画監督や俳優、ジャーナリストや大学教授、各国のクィア映画祭のプロデューサーなど、毎年5~8人が審査員となる。対象となるのは、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門、国際批評家週間、監督週間、ある視点部門に出品されたすべての作品。過去には、『キャロル』(トッド・ヘインズ監督)、『BPMビート・パー・ミニット』(ロバン・カンピヨ監督)、『Girl/ガール』(ルーカス・ドン監督)、『燃ゆる女の肖像』(セリーヌ・シアマ監督)などが受賞してきた。本賞の授与にあたり、審査員長の『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ』『パーティで女の子に話しかけるには』で知られるジョン・キャメロン・ミッチェル監督は「私たち審査員は、10日間で12本の映画を観ました。1本を選ぶのは大変な作業でしたが、ある作品が満場一致で選ばれました。その物語の中心にいるのは、他の子どもたちと同じように振る舞うことができず、またそうしようともしない、とても繊細で、驚くほど強い2人の少年です」と紹介。「世間の期待に適合できない2人の少年が織りなす、この美しく構成された物語は、クィアの人々、馴染むことができない人々、あるいは世界に拒まれている全ての人々に力強い慰めを与え、そしてこの映画は命を救うことになるでしょう。登場人物のあらゆる面を、繊細な詩、深い思いやり、そして見事な技術で表現した是枝裕和監督の『怪物』に、私たち審査員は満場一致でクィア・パルム賞を授与します」と述べた。それを受け、「この作品を満場一致で選んで頂いたジョン・キャメロン・ミッチェルさん、審査員の皆さまありがとうございます。そしてこの喜びをここで分かち合って頂いている皆様にもお礼申し上げます。ありがとうございます」と感謝を述べた是枝監督。「(ジョン・キャメロン・ミッチェルさんが)お話してくださった映画の紹介の中に、この映画を通して僕が描きたかったことが全て語られていて、ここで僕が何か言葉を重ねることは何も必要ないような気がしています。僕がこの映画のプロットを手にしたのは4年半ほど前なのですけども、その瞬間からこの主人公2人の少年が抱えている葛藤とどういう風に、それを演じる少年と同じように作り手であるプロデューサー、監督、脚本家がその葛藤と向き合うべきなのか、どうしたら向き合えるのかをとてもとても時間をかけてやってきました」とコメント、「映画がすべてを語っていると思う」と語った。『怪物』は6月2日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年05月27日映画『波紋』の初日舞台挨拶が5月26日、東京・TOHOシネマズ日本橋で行われ、主演を務める筒井真理子、共演する光石研と磯村勇斗、脚本も手がけた荻上直子監督(『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』)が出席した。須藤依子(筒井真理子)は、今朝も1ミリ違わず砂に波紋を描いている。庭に作った枯山水の手入れは、依子の毎朝の習慣であった。“緑命会”という水を信仰する新興宗教に傾倒し、日々の祈りと勉強会に勤しみながら、依子はひとり穏やかに暮らしていた。ある日、長いこと失踪したままだった夫、修が突然帰ってくるまでは――。筒井真理子震災、老々介護、新興宗教、障がい者差別といった現代社会が抱える問題に翻弄される家族の姿を描いた荻上監督は「ぜひ、笑っていただければ。私のことをすごくいい人なんじゃないかと勘違いしている方も多いので(笑)、そうじゃないんだと。意地悪で邪悪で、イヤな奴だと全面的に伝えたかった(笑)」と客席の笑いを誘っていた。荻上直子監督筒井さんは、光石さん演じる“ダメ夫”ぶりに「かなりイライラしました(笑)」と振り返り、「現場にいてくださると、必ず和ませてくださる。一家に一台じゃないですけど、ぜひ、いてほしい存在」と光石さん本人に対して、感謝と敬意を示していた。当の光石さんは、「台本を読んだ通りに演じただけ(笑)」と苦笑し、「本当に女性は怖い。打ちひしがれた」と劇中の夫婦関係に戦慄していた。光石研磯村さんは「いつかご一緒したいと思っていた。今回、“母”からは刺激を受けましたね」と筒井さんとの初共演に喜びの声。光石さんとは、数回共演経験があり、「現場でカッコいいジャージを着ていらっしゃって。僕が『それ、ストリートじゃないですか』って言ったら、光石さんは『俺、ストリートだろ、イエイ』って」と本物の父子のような、微笑ましい関係性も明かした。磯村勇斗荻上監督によると、本作の現場で、光石さんが磯村さんをライバル視していたと言い「光石さん、バイプレーヤーじゃないですか、僕もちょこちょこ、作品に出させてもらっているので『俺の仕事、取るなよ』って(笑)。ライバルじゃないですよ!光栄というか、恐縮です」。光石さんは照れながら、「本当、ファンの皆さんに怒られますよね」と話していた。『波紋』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月26日ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースと役所広司がタッグを組み、東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた長編映画『PERFECT DAYS』(原題/日本公開未定)が、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品。レッドカーペットや公式上映に監督やキャスト陣が登場した。数々の傑作を世に送り出し続けたヴィム・ヴェンダースが、日本の公共トイレのなかに「small sanctuaries of peace and dignity(平穏と高貴さをあわせもった、ささやかで神聖な場所)」を見出し、清掃員の平山という男の日々の小さな揺らぎを丁寧に追いながら紡いだ本作。第76回カンヌ国際映画祭、開催10日目となる5月25日、晴れやかな日差しに迎えられ、15時半頃、『PERFECT DAYS』のコンペティション上映を直後に控えたヴィム・ヴェンダース監督、主演の役所広司、中野有紗、アオイヤマダ、田中泯がレッドカーペットに登場した。大きな声援を受け、ゆっくりとレッドカーペットを進むと、劇中で使用されている楽曲Lou Reedの「Perfect Day」がかかり、監督が思わず踊りだす場面も。レッドカーペットの前に実施された取材では、「編集ではみんなの顔を見ていたけど、カンヌで実際に会うことができてとても嬉しい」と顔をほころばせていた監督。役所さんについて聞かれると「彼の作品は、かなりの数を見た」という。「警官としても侍としても素晴らしい、なんという役者なんだと思っていた。役所さんと仕事するのは夢のようでした」と役所さんへの思いを明かす。また、「この作品にはスピリチュアルなレベルがあって、みなそれを感じてくれていた」とキャスト陣への厚い信頼も明かした。一方、役所さんがヴェンダース監督から学んだことについて話題が及ぶと、「常に楽しそうにしていたので、その姿勢がキャストを励まし、大きな演出になっていた」という。役所さん演じる主人公・平山の姪を演じた中野さんは「本当にありのままのわたしとキャラクターを重ねて演じるような環境をヴィムが整えてくださったので、自然に演じることができた」と回顧、ホームレスを演じた田中さんは「映像にとらえたものは全部その場でやったもの。わたしはスピリットそのものです」と明かし、アオイさんは「ヴィムさんも、役所さんも周りを引き立ててくれる人だなと思った」と語った。公式上映は、2,300人以上を収容できるパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレにて満員の観客の中、開催。会場に監督とキャストが現れると、観客は総立ちで迎え、約5分間におよび拍手が鳴りつづけ、上映開始前から期待の大きさを感じさせる。そして2時間5分の上映が終了するや否や、会場は一気に熱を帯び、観客は一斉に立ち上がって約10分に渡るスタンディングオベーションが起こった。感激につつまれる監督を役所さん、中野さん、アオイさん、田中さんが優しくつつみこみ、映画同様、あたたかく感動的な上映となった。熱気はそのままに、キャストのみ上映後の囲み取材を実施。熱いスタンディングオベーションを受けた気持ちについて聞かれると、役所さんは「みなさん褒めるの上手ですよね(笑)」と謙遜し照れつつも「監督が言ってたんですけど、褒められても自分がうまいと思わないで、けなされても自分がダメだと思わないで、映画で語りなさい。と。まさにそうだなと。でも今日みたいな暖かい拍手を受けて、ああお客さんが喜んでくれてるんだ。良かったな。と単純に思いました」と顔をほころばせた。中野さんは「どういう反応がくるのかなと不安だったけど、きっと感じるものがあるんじゃないかという望みはありました。スタンディングオベーションで拍手と喝采を感じた時にそれが確信に変わりました」とコメント。ベテランの田中さんは「映像のお仕事で(スタンディングオベーションを受けたのは)初めてです。嬉しいというよりも『役所さん、やったね!!』という気持ちで、抱きつきたかったです」と、主演の役所さんを気遣った。最後にアオイさんは「役所さんが爆発するわけでも、変身するわけでもない映画なんですが、日常の幸せ、平和の象徴が描かれた映画が評価された、ということがとても嬉しく思いました」と締めくくった。『逆転のトライアングル』のリューベン・オストルンド監督がコンペティション部門の審査員長を務めている、今回のカンヌ国際映画祭。カンヌの常連であるヴェンダース監督が、日本を舞台にした本作で計21作品の中から最高賞となるパルム・ドールを狙う。主演男優賞はじめ各賞が発表となるのは、現地時間5月27日(土)となっている。(text:cinemacafe.net)
2023年05月26日前田敦子が本年度アカデミー賞脚色賞受賞、作品賞ノミネートの『ウーマン・トーキング 私たちの選択』公開直前トークイベントに登壇、俳優であり映画監督、元アイドル、そして1児の母である自身と照らしながら本作について語った。原作のベストセラー小説を、フランシス・マクドーマンドがプロデューサーとして製作。『死ぬまでにしたい10のこと』などで俳優として活躍するサラ・ポーリーが監督を務め、ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリーなど、女性たちの力が集結した本作。映画上映前に登壇した前田さんはまず観客に、「話したいことがたくさんあるんですけど、本当にいろんな方に観て楽しんでいただきたい」とコメント。また、本イベントのオファーが来た時の心境を聞かれると、「観る前は自信がなかったので、先に試写が観たいとお願いしました」と裏話。鑑賞後は本作のインタビューなどを読み漁ったという。「(キャストが)なんでこんなにいきいきしているんだろう、観ていると自分も話している気分になるのはなぜだろうと思っていたけれど、すごく重いテーマだからこそ、現場は和気藹々と作られていたという裏話を聞いて納得しました」と話した。ほぼ会話のみで構成される本作に、もし俳優として参加することになったら?と聞かれると、「怖いですね。本当に生々しい感情が出ているので。でもそれって、本当にいい環境だったからこそ出てきたものだったんだろうなあと、いいなあと思います」とサラ監督の現場を称賛しつつ、「どの国でもこういう話はあるものだと思いますが、もしオファーがあったら、簡単な気持ちでは参加できないなと思いますね。撮影環境がものを言うテーマだと思います」と持論を述べた。「自由でいたいと思いながら『らしさ』を求めてがんじがらめになってしまう」2022年に『理解される体力』で監督デビューを果たした前田さん。サラ監督が本作撮影時に時間の使い方を工夫した、というエピソードに感銘を受けたようで、「(監督というのは、)サラ監督のようにすべてのことに意識が向かないと成立しない職業。作品をつくるとき、誰についていくかという話になると思うんですが、やっぱり監督についていきたいなと思いたいですよね。そういう意味ではできていなかったなと反省しました」と監督の視点からも称賛した。本作では、女性たちの結束が描かれる。女性アイドルグループで長年センターを務めてきた前田さんは自身の経験と照らし合わせて、「すごく納得しました」と言う。「もちろん(アイドルグループ時代)ぶつかったりもめたりしたこともあったけど、大きな事件になったことはなくて。それは根っこに絆があったからだと思うんですけど、それを映画を観ていて感じました。嘘だろって言われると思うんですけど(笑)、メンバーは本当に仲が良かったんです。なにかあったら話し合って、泣きながら感情をぶつけあったりして、仲直りもアツいんですよね」と思い出をふり返る。一番仲が良かったのは板野友美だと言い、「正面から『それってちがくない?』と言ってくれるから、それですごく仲良くなりました。喧嘩したあと、仲直りのときにおそろいのネックレスを買ってくれて、私もお返しのプレゼントを贈ったりして。おそろいでつけていました。今も大切に持っています!」と笑顔で語った。さらに、本作で描かれる母親としての選択についても語る。「母親らしさをどこかで求めている私もいますし、自由でいたいと思いながら『らしさ』を求めてがんじがらめになってしまうことはよくあります」と、本音をこぼす前田さん。そんな前田さんが自分らしくいるために必要なのは仕事だったという。「子どもが生まれた時に、自分のなにかを犠牲にしすぎてそれこそ“母親らしさ”に固まることが怖くなったんです。自分の想像の範囲でもあんまりいい未来が描けないってことは、よくないと思って。もちろん子どもの成長によって変えていきたいとも思うんですが、でも、シングルマザーになったときに、(母親らしさにがんじがらめになっていた部分が)すごく楽になったんです」と告白。「別れたあとのほうが、それぞれ親子で結束できていると思います。そうなったときに、私は趣味が仕事になっている部分もあるのかもしれないんですが、私が自分らしくいられるのはお仕事をしながら子育てすることかなと気づきました」と明かした。現場に子どもを連れていくこともあるという前田さんは、「子どもがいることでみんなが笑顔になるのはすごく、子どもの存在によって大人が救われているんじゃないかと思います。息子にとっても、大人っぽい子どもにはなっているけど、いざ社会人になって大人の世界に急に放り込まれるより、大人って、仕事って、こういう世界なんだと納得をして飛び込むことは、息子にとって力になるんじゃないかと思います」と語りつつ、「でも絶対にこれがいいと思う!とも言い切れないんですよね。それも何かにとらわれているからだなあと思います」と苦笑していた。「口に出すこと、言葉にすることから始めることがどれだけ大切か、改めて教えてくれた作品」続いて、サラ監督との共通点でもある監督業について今後の展望を尋ねると、「(監督という職業にこだわらず、)違うものを形にすることに携わってみたい」とのひとことが。「まだ見つかっていないんですけれど、そのなにかが見つかった時に動き出すんだろうなと思っていて。まわりのみんなを見ていると、形にしている人が多くて、それが楽しそうで。自分が必要とされているものがあったら挑戦してみたいなというのはずっとあるので、なにか意味のあることをしたいと思っています。全部自己満足で終わってしまったら人生後悔すると思うので」と決意の眼差しで語る前田さん。最後にこれから作品を鑑賞する観客に向け、「今話していることは、まだ観ていない方からしたら何を言っているのかわからないかもしれないですが(笑)、観終わったあとにほんとうにそういう気分になるんだなと納得してもらえると思います。口に出すこと、言葉にすることから始めることがどれだけ大切か、改めて教えてくれた作品です」とメッセージを送っていた。『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ウーマン・トーキング 私たちの選択 6月2日TOHO シネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開© 2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.
2023年05月25日ウェス・アンダーソン監督最新作『アステロイド・シティ』が、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて公式上映。豪華キャストたちが次々に登場し、上映後には6分間ものスタンディングオベーションを受けた。アメリカでの予告編公開以降、日本でも注目が集まる本作。この日、レッドカーペットにはウェス監督と、ジェイソン・シュワルツマン、トム・ハンクス、スティーヴ・カレルなど豪華俳優陣が登場。スカーレット・ヨハンソンはベビーピンクの「プラダ(PRADA)」のドレスで登場した。また、マヤ・ホークとルパート・フレンドは、BGMに合わせてダンスを披露!会場中の視線を集めていた。その後、公式上映では6分間ものスタンディングオベーションという最大限の賛辞を受けた本作。英国「ガーディアン紙」は「ウェス・アンダーソンが描く1950年代のSFは、純粋なスタイルの勝利であり、爽快である」と本作を評し、星4の高い評価。さらに、星5の最高点をつけた「The Independent」は「この作品は、彼の最高傑作に匹敵するほどお茶目でありながら、心の琴線に強く触れる」と称賛。「Indie Wire」では「ウェスアンダーソン史上最高の作品の一本」のコメントとともに「A」の高評価を得た。ほかにも、「ウェス・アンダーソン的なものはAIによってあふれているが、彼の映画は唯一無二!傑作『グランド・ブダペスト・ホテル』に勝るとも劣らない素晴らしい映画!」(the Daily Beasts)といった絶賛の声が相次いでいる。『アステロイド・シティ』は9月1日(金)よりTOHO シネマズ シャンテ、渋谷ホワイト シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2023年05月25日優れた脚本作家に贈られる「向田邦子賞」の第41回贈賞式が、昨日5月23日、帝国ホテルにて行われた。今回の受賞者は4月4日に行われた選考会で、三谷幸喜に決定。受賞作は、2022年に放送された大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。式では、三谷さんが「選考委員の方々と一緒に僕が並んでいると、誰が受賞者かわからないような雰囲気で申し訳ないというか、フレッシュな感じが一切ないこの雰囲気…。本当にすみません。本当にうれしいです。ありがとうございます。向田邦子さんは、僕にとって憧れであり目標です。毎回本を書くときは、必ず向田さんのシナリオを読み返して、どうすれば向田さんに近づくことができるのかということを考えながらいつも書いてます」と受賞の喜びを語った。さらに、選考経過の説明や、大石静選考委員より賞状の授与などが行われた。そして、「鎌倉殿の13人」で主演を務めた小栗旬がお祝いのスピーチを行った。「とにかく毎週新しい台本が上がってくるのが楽しみで、どんなお話になっていくんだろう、僕が演じる義時という役はどんな行動をとらせてもらえるんだろうと、本当に楽しみにできる約1年4ヶ月の撮影期間でした」とふり返った小栗さんは、「役者としてこんなに役者冥利に尽きる現場はないなと思いましたし、それも本当に一人でひたすら折れることなくここまで書き続けてくださった三谷さんのお仕事というのは、素晴らしいものだなと思っております。そんなすてきな『鎌倉殿の13人』を作っていただきまして、どうもありがとうございました。そして本日は受賞おめでとうございます」と締めくくった。また、出演者の新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、生田斗真、佐藤浩市、大泉洋ら豪華ドラマキャスト陣が集結。「三谷さんの描く世界に関わることができて、本当にうれしく思います。このたびはおめでとうございます」(新垣さん)、「また、呼んでもらえるように頑張ります。本当におめでとうございます」(菅田さん)、「三谷さん、このたびは本当におめでとうございます。三谷さんのおかげで1年半、とても楽しい時間を過ごせました」(小池さん)、「三谷さんおめでとうございます。源仲章というとてもイヤミな役をいただきました。おかげさまで、日本国中で『うっとうしかったです』『イライラしました』という声をたくさんいただきました。これほど冥利に尽きることはございません」(生田さん)、「やっぱり三谷さんの物の見方、感じ方、大河でこれをやりたいと思ったということ、すごいなと思いました。本当におめでとうございます」(佐藤さん)、「三谷さんと一緒にお仕事できると思っていなかったので、今、何本も仕事させてもらえるようになって、夢のような出来事ではあります」(大泉さん)と受賞を称えた。贈賞式にはほかにも、坂口健太郎、瀬戸康史、梶原善、菊地凛子、山本耕史、中川大志、佐藤B作、草笛光子が登壇した。(cinemacafe.net)
2023年05月24日北野武監督最新作『首』が第76回カンヌ国際映画祭にてワールドプレミアされ、北野監督と西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、浅野忠信、大森南朋が5月23日(現地時間)にフォトコール、レッドカーペットアライバル、そして公式上映へ参加。上映後は5分間のスタンディングオベーションが巻き起こった。公式イベントの前日、5月22日にはカンヌにあるラ・スイート サンドラ&コーで、北野監督を筆頭に6人揃ってメディアの前へ登場。そこで北野監督は「映画人にとって、カンヌ映画祭は、ステータス。ここに来られただけでも光栄」と喜びを見せた。明智光秀役の西島さんは「20年前に『Dolls』で、北野監督にヴェネチア国際映画祭に連れて行って頂いて、今回は初めてのカンヌ映画祭に連れて来て頂いた。映画の祭典として大きなイベントだと改めて感じましたし、大きな経験として学んで帰りたい」と、初めてのカンヌへの期待をコメント。織田信長役の加瀬さんは「最初に来た時の印象と今回は随分違って、より盛り上がりを感じている。北野監督の新作で、皆で来られて嬉しい」と歓喜、「僕は初めてのカンヌ」という百姓・難波茂助役の獅童さんは現地の雰囲気を伝えながら「これから上映会もあり非常に楽しみ。連れて来て頂いて光栄です」と雰囲気を噛みしめた。黒田官兵衛役の浅野さんは「今回監督の作品で来れた事が嬉しいですし、また強烈な作品でご一緒出来て嬉しい」と、前回は大島渚監督の『御法度』で、役者として参加した北野監督と訪れたことを思い起こし「同世代の俳優で来られて本当に嬉しい」とコメント。羽柴秀長役の大森さんは「僕も北野監督の作品で初めて来られて嬉しくて、楽しみでした」とコメントするなど、キャスト陣も北野監督と一緒にカンヌの地に降り立つことができ、感無量の様子だった。チケット即完売の公式上映「北野武のユーモアはとても好き」の声も翌23日(火)15時頃、同じくカンヌにあるパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレに集まった6人。カンヌの青空に映える、真っ白なジャケットをまとった北野監督をはじめ、各々が爽やかな装いで登場し、時折談笑するなど終始リラックスした様子を見せた。さらに夜はレッドカーペットへ。会場前の石畳には、数多くの映画スターの手形が残されているが、その中には黒澤明のものも。そんな歴史ある場所に訪れた6人は北野監督を筆頭にタキシードと、獅童さんは紋付袴姿の正装で登場。北野監督は『アウトレイジ』以来13年ぶりのカンヌということもあり、貫禄たっぷりに堂々と歩き、「キタノー!」という熱狂的なファンの歓声に手を振る姿も。そしてカンヌ国際映画祭代表のティエリー・フレモー氏とカンヌの地での再会を喜び合っていた。その後、ドビュッシー劇場にて、日本実写作品として初の選出となる「カンヌ・プレミア」部門としての公式上映、世界最速上映となるワールドプレミアが開催。公式上映のチケットは発売とともに即完売し、場内には1,068席を埋め尽くす超満員が駆けつけ、改めて本作への期待の高さがうかがえた。約141分に及ぶ本作も終盤、エンドロールに北野監督の名前がスクリーンに映し出されるやいなや、早くも場内からは惜しみない拍手と歓声が巻き起こり、上映が終了すると観客による約5分にも及ぶスタンディングオベーションが贈られた。異様な熱気に包まれた会場と、観客の熱量に感謝しながら、北野監督は「今度はもっと良い作品作ってまた来ます」と照れくさそうにコメント。観客からは「とても面白かった。笑えました。こういう北野武のユーモアはとても好きです。本当に映画、最高でした」といった熱いコメントも届いていた。「役者さん達には本当によくぞやって頂きました」と北野監督ヴィラ デ ミニストルでの公式会見で、改めて作品が世界に羽ばたいた感想を聞かれると「編集やりながらずっと見てたので、寝ちゃうかな。と思っていたけど…久々に大画面で見てまぁまぁかなって感じ(笑)」と照れ笑いで答えつつ「ここに居る役者さん達には本当によくぞやって頂きました。ありがとうございました」と改めて感謝を述べると、一同が恐縮する場面も。西島さんは「何度か映画祭で上映に立ち会っていますが、本当に素晴らしい上映で感動しています。観客の皆様が集中して笑いながら観て下さって胸がいっぱいです」と、観客から贈られたスタンディングオベーションの感動をふり返り、加瀬さんも「映画が始まる前から、監督が物凄い熱気で迎えられているのも本当に素晴らしくて、上映中のリアクションも良くて、上映後の拍手にも熱気がこもっていたので楽しんで頂けたんだと実感しました」と手応えを話す。獅童さんが「フランスの方々が、役者がアドリブで演じたシーンにも思った以上の笑いが起きて、びっくりと同時に嬉しかったです」と安堵した様子でコメントすると、大森さんも「この熱気に凄く感動した。アドリブの所はウケなかったどうしよう。と心配でしたが、しっかりウケていてホッとしながら見ていました」と同じく安堵の様子。浅野さんは「(鑑賞は)2度目でしたが、新たな発見と楽しめるポイントも沢山あって、途中からはお客さんと一緒に笑って見ていて、なんだか家族と一緒に見ているような気持ちになりました」と改めて本作の魅力を感じながら特別な想いに浸っていた。最後に北野監督は「映画は兎に角お客様あっての話。実際カンヌで暖かく受け止めてもらえたので、日本のお客さんも同じように受け止めてくれたら幸い」と、日本のファンに向けてメッセージを送っていた。『首』は11月23日(祝・木)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:首 2023年秋、全国にて公開予定ⓒ2023KADOKAWA ⓒT.N GON Co.,Ltd
2023年05月24日6月5日(月)に本国と同時配信されるHBOドラマ「THE IDOL/ジ・アイドル」のワールドプレミアが現地時間5月22日、第76回カンヌ国際映画祭にて行われ、エイベル・“ザ・ウィークエンド”・テスファイ、リリー=ローズ・デップ、「BLACKPINK」ジェニーら登壇のレッドカーペット及びアフターパーティの様子が到着した。本シリーズは、同じくHBOの「ユーフォリア/EUPHORIA」のクリエイターであるサム・レヴィンソンが、A24とともに放つハリウッドの音楽業界の舞台裏を描くドラマ。新進気鋭のポップスターであるジョスリン(リリー=ローズ・デップ)が、クラブオーナーのテドロス(エイベル・“ザ・ウィークエンド”・テスファイ)との関係を深めながら、名声という課題に直面する。世界初披露となるワールドプレミアには、製作総指揮のサム・レヴィンソン、主演のエイベル・“ザ・ウィークエンド”・テスファイ、リリー=ローズ・デップにくわえ、トロイ・シヴァン、ダン・レヴィ、ダバイン・ジョイ・ランドルフ、イーライ・ロス、ハリ・ネフ、ジェーン・アダムス、ジェニー・ルビー・ジェーン(BLACKPINKジェニー)、マイク・ディーン、モーゼス・サムニー、レイチェル・セノット、ラムジー、スザンナ・ソン、ハンク・アザリアらが集結。公式上映にて第1、2話がプレミア上映されると、会場では5分間におよぶスタンディングオベーションが巻き起こり、レヴィンソンや“ザ・ウィークエンド”が涙ぐむ場面も。その後、Palm Club Cannesでのアフターパーティには、“ザ・ウィークエンド”、リリー=ローズ・デップ、トロイ・シヴァン、「BLACKPINK」のジェニー・ルビー・ジェーンらキャストが参加。さらには、トラヴィス・スコット、フューチャー、ジュリア・フォックス、「ユーフォリア/EUPHORIA」のジェレミー・O・ハリス、「ウエストワールド」のジェフリー・ライト、シミ・カドラ、ヘイズ・カドラなど豪華な顔ぶれも集まった。JusticeとMr.SaturdayによるDJでパーティは早朝まで盛り上がり、ゲストたちには特別ギフトとして「THE IDOL/ジ・アイドル」のサウンドトラック内のシングル、ザ・ウィークエンドft.フューチャー「Double Fantasy」の限定ヴァイナルレコードがプレゼントされたという。「THE IDOL/ジ・アイドル」は6月5日(月)10時~第1話をU-NEXTにて配信予定(以降毎週月曜1話ずつ配信/全5話)。(text:cinemacafe.net)
2023年05月24日口コミやSNSでの評判によって公開規模を広げ、史上最長となる異例のロングランヒットを記録、累計動員210万人、興行収入27億円を突破したアニメーション映画『この世界の片隅に』と長尺版の『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』に続く片渕須直監督の最新作が始動。5月21日に開催されたアニメーションスタジオ「MAPPA」主催のスペシャルイベント「MAPPA STAGE 2023」内にて、最新作『つるばみ色のなぎ子たち』のタイトル、ティザービジュアル、制作メイキング映像が一挙解禁された。煌びやかな十二単に身を包み風情を重んじ和歌を詠んで蹴鞠を蹴りながら優雅な日常を送る。教科書に記されたそんな“平安”の千年前の姿。しかし、京都では死者数万人、死体は山に置かれ、町の外には野犬が蔓延っていた――。この日、MAPPA主催のスペシャルイベント「MAPPA STAGE 2023」には、片渕須直監督と大塚学プロデューサーが登壇し、トークセッションを開催。会場に訪れた5,000人を超えるアニメファンの前で、最新作『つるばみ色のなぎ子たち』の情報が明らかにされた。片渕監督は、「この映画は2017年に構想を始めて、既に6年になるのですが、やっと『題名』を皆さんに発表できるところまでたどり着きました」と感慨深げ。また、大塚氏は「MAPPAは色んな監督・クリエイター・役者・原作と色んな作品を作るスタジオですけど、片渕監督の作品作りをMAPPAの一本の“ライン”として作っていく事に『この世界の片隅に』で限界を感じました。片渕監督の作品を作る、その為のスタジオを新たに作ろう!と2019年に始まった」と、立ち上げたアニメ制作会社「コントレール」について明かした。会場では題名公開PVが上映され、ティザービジュアルと共に作品タイトル『つるばみ色のなぎ子たち』が発表された。最新作タイトル『つるばみ色のなぎ子たち』に込められた意味とは?「平安時代の話ですけど、ご覧頂いた今のビジュアルでも分かる通り、雅やかな十二単を着ていないグレー一色です。『つるばみ』というのはクヌギのどんぐりのことです。どんぐりの上には帽子があるんですけど、その帽子を集めると黒い染料になります。黒つるばみ、というのは布を黒く染めた、つまり喪服の色のことです。『なぎ子』というのは以前作った『マイマイ新子と千年の魔法』(09)という映画があるんですが、その映画には“千年前の少女なぎ子ちゃん”という子が出てきます。彼女と関係があるかもしれません」と片渕監督。「もうひとつ、今回は海外にもお伝えするために英語のタイトルも作りました。『Mourning Children』、Mourningというのは朝という意味ではなく『喪に服す』という意味です。『Nagiko And the Girls Wearing Tsurubami Black』、日本語でいう『たち』は英語のタイトルでは『Girls』です。なぎ子と少女たち、そして喪に服す子どもたち。そういう色んな内容についての片鱗を散りばめました。今日はここまでに留めたいなと思います」と濁しながらも、タイトルに込めた意味を語った。また、「平安時代というのは、色とりどりの十二単を来て、歌を詠んでのどかに暮らしていたのではないかと思われるかと思いますが、今ご覧頂いたように喪服を常に着ていて、その喪服を脱げないような時代でもありました。つまり常に人が次々と亡くなっているから喪服が脱げない時代でした。そういうことを我々はひとつひとつ当時の時代ってこうだったんだなと解き明かして、じゃあその中にいる人たちってこんな風だったんじゃないかな、というところから物語を起こしています」と説明。大塚氏も「本当にとっても尖った映画。現代の物語としてもヒリヒリするようなものだなと思って非常に楽しみだと思っています」と期待を口にした。スタッフ陣について「今まで自分が仕事させて頂いて、この作品にはこういう人たちと一緒にやりたいなと思った人たちに集まって頂きました」という片渕監督。「監督補の浦谷千恵さんは『マイマイ新子と千年の魔法』から『この世界の片隅に』『BLACK LAGOON』でも監督補として一緒にやってきました」と語る。作画監督には安藤雅司を迎えた。「安藤さんはかなり昔に一度仕事したことがあったのですが、本格的にタッグを組ませて頂くのは初めてです。『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』、最近出た『鹿の王 ユナと約束の旅』(21)も作っていらっしゃる作画の大ベテランです」。また、「今日のタイトルを発表する時にかかっていた印象的な曲なのですが、これは千住明さんの作曲によるものです。千住さんとは平安時代をどんな風に音楽として作るのか一緒に研究させて頂いているんですけど、何よりも2000年に作った『アリーテ姫』(※劇場公開は2001年)という作品で初めて仕事させて頂いて、世界を描く客観性というものが秘められている作りに、今回はまさに千住さんがぴったりだと思ってお願いしました」。深いリサーチを経た制作その後、会場では「コントレール」のスタッフたちとの制作風景を収めた映像が放映された。色とりどりの十二単を実際に着用したり、現代と違って電気が通っていない平安時代の松明を実際に実践している様子や、「つるばみ色」の染色に挑戦する様子も収められ、それらがアニメーションに落とし込まれていく過程の一端が公開された。片渕監督は、「初めはコスプレ衣装の十二単を着ていたのですが、本物とは全然大きさが違うので次には正しい大きさのものを取り入れてやってみたんですけども、それをするのがうちのスタッフだもので座る時にモタモタして上手くいかなかったんです。そこで狂言を演じておられる日本の古来の身のこなしを普段から行っておられる方にお越し頂いて十二単を着て座って頂いたらスっと一挙動で座られました。着慣れているというのはこういうことなんだなと思いました」とふり返る。「松明は棒に布が巻いてあって、その布に油が浸してあって、それが燃えるのかなというイメージがあるのですが、実際は全然油は使わないんです。中で松とか杉とかの葉っぱが燃えていて、いろんな配合でどれくらい燃えるのかなと試してみたのですが、ビックリするくらい長く燃えて驚きました。それを僕と安藤(作画監督)くんが持って歩いているフリをしている映像があったのですが、松明を持って歩く時に、どうやって火を揺らさないように歩くのかな、というところから作画に起こすということをやりました」と明かした。さらに「虫の培養をやっていました」との告白も。「平安時代に黒つるばみの服を着ているのと関係があるのですが、マラリアが流行って沢山の方が亡くなっているんです。マラリアは蚊が媒介するのですけど、蚊の幼虫はボウフラです。会社の中でボウフラを養殖して、それを観察してそこから作画を起こしました。(会場からは小さく悲鳴が起きる)めちゃくちゃ大変ですが、想像で描くのと違っていて、それを描いていたスタッフはコントレールで初めて仕事を始めた新人の方だったんですけど、そういう風に原画を描くまでに成長しました」と監督。「ひとつひとつのことは画に起こしていたら通り過ぎてしまうようになるかもしれないんですけど、以前作った『この世界の片隅に』がひとつひとつ戦争中のものを解き明かして画にしていった時に、そこに住んでいる、その中に生きていた人たちの気持ちとか人間性が分かってきました。今回も調べていく中で1000年以上前の遠い昔の平安時代に住んでいた人たちが、我々とどこが同じでどこが違うのかというのが見えてきて、その見えてきた人々の物語にしたいなと思っているわけです」と、そこまで深掘りする理由について言及。大塚氏も「本当に1000年以上前に生きた人たちを研究して実践して体感して、それを画にしていくという作業を今現場の人たちはしてくれていて、その説得力はスクリーンでも伝えることができるんじゃないかなと、今からでも自信があります。ぜひ公開を楽しみにしていてください」とコメントする。片渕監督は、「『絵を描く』というその前に、『何を描くのか?』というところから始めていて。それだったらこんな風に書いていくべきだなという発見から始めていってるスタジオです。そういうことをやっているからではなく、これから画面を作っていくのに大変な作業が待っているので、題名をお披露目しましたけれど、完成はまだまだ何年かかかることになる…(大塚:あんまりかかると困っちゃいます!)かからないようにしたいけど、かかってしまうことになるんです。そういう時に一緒に仕事してくださるスタッフを募集しながら、まだまだ人の層を厚くしながら作っていきたいと思います」と、若手スタッフとの仕事について語り、意気込みを見せていた。(text:cinemacafe.net)
2023年05月22日ハリソン・フォード主演、製作総指揮を務めるジョージ・ルーカス、スティーブン・スピルバーグのもとジェームズ・マンゴールド監督が贈る最後の冒険『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』。カンヌ国際映画祭にてフォトコールと公式記者会見が行われ、先に名誉パルム・ドールを受賞したハリソンや、マンゴールド監督らが登場した。同じくカンヌ国際映画祭にて行われたプレミア上映では、観客からスタンディングオベーションが巻き起こり、観客や海外メディアからも絶賛の声が相次いだ本作。この日行われたフォトコールでは、インディ・ジョーンズとしては最後の出演となる、映画界のレジェンド、ハリソンがシックなスーツ姿を披露。さらに、本作でインディと行動を共にするヘレナを演じるフィービー・ウォーラー=ブリッジや、インディが対峙することとなる宿敵フォラー役マッツ・ミケルセン。さらにマンゴールド監督らが登場し、世界中から集まったメディアの写真撮影に応じた。その後の公式記者会見では、全世界で人気を誇るシリーズの集大成とあって、会場は各国のメディアの記者で超満員に。ハリソンは、先日、名誉パルム・ドールを受賞したことについて「言葉では言い表せない気持ちでした。今も言葉にならないんです。カンヌという場所で温かく歓迎され、とてもいい気分でした」と、その喜びを表現。さらに、「良い映画を観たかったんです。最後を飾るにふさわしい物語をね。これまで若さに頼って生きてきたこの男の、変わらなければならない姿を。人間関係にしても、もっと深いものと、人生の重みを見たかった。これ以上の脚本は望めない。これ以上の出演陣も。監督やジョン・ウィリアムズが吹き込んだ情熱や手腕もそう。本当に幸運なことでした」と、本作を共に作り上げたキャストやスタッフ陣への感謝を述べた。さらに本作でインディ・ジョーンズを引退する時だと思ったことについて、「私を見ればわかるでしょう?(笑)少し立ち止まって休む必要があるからね」とユーモアを交えながら、「私はこの仕事も、このキャラクターも、彼が私の人生にあたえてくれたことも、そのすべてが大好きなんです。それがすべてですね」とインディ・ジョーンズが彼の人生にとって大きなものであったことを明かす。また、マンゴールド監督は本作を引き受けた理由について、「ハリソンは伝説的なスターである前に、ひとりの役者であり、常に自分が演じるべきものを探しているんです。彼と最初に話した時、脚本に求めてきたものは、この映画の存在意義でした。彼のように疑問や要求をしっかりと持った人と仕事ができるのは、脚本家としてまたとない機会。簡単に答えを出さず、疑問を持てと言ってくれる人なんです。私がこの映画に参加した大きな理由はそこです。ハリソン・フォードから芸術の誘いを受けたと感じたからなんです」と、その大きな選択をしたきっかけについてふり返った。本作で、インディと対峙することとなるマッツは「私が俳優を志すずっと前の話ですが、僕はインディ・ジョーンズになりたかったんです。彼にね。この映画は世界中にインパクトを与えたんですよ。『インディ・ジョーンズ』は誰からも愛されています。その理由は、この映画には魅力があるからだと思うんです。インディには欠点がある。彼は嘘をつき、盗みを働く。でも、私たちは彼のようになりたいと思う。それだけ、彼には魅力があるんです」と「インディ・ジョーンズ」への長年の憧れを明かす。そして「私の仕事仲間の多くは、特に監督の場合、この映画を観て監督になりたいと決心したんだよ。そんな作品に参加できてとても誇りに思っています」と、参加できた喜びを熱く語ってくれた。『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は6月30日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 2023年6月30日より全国にて公開©2022 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.
2023年05月22日フランス時間5月17日、カンヌ国際映画祭コンペティション部門の公式上映を無事に終え、9分半ものスタンディングオベーションで称えられた『怪物』。同5月18日に是枝裕和監督をはじめ、脚本家の坂元裕二、主演の安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太がフォトコールと公式会見に参加した。昨日の雨模様からうって変わり、晴天に恵まれたカンヌ。真っ青な青空をバックに、ノーカラーのセットアップに身を包んだ是枝監督、チャコールグレーのスーツにカジュアルな白のスニーカーを合わせた脚本の坂元さん、エレガントなワンピースが映える安藤さん、ネイビーのスーツと水色のシャツで爽やかな装いの永山さん、そしてチェック柄のジャケットとパンツを合わせた黒川さん、ネイビーのスーツに白シャツとネクタイで爽やかな大人っぽさを演出する柊木さんが、カンヌお馴染みのフォトコールの場に登場した。大勢のマスコミ陣からの呼び声に笑顔で答える是枝監督や安藤さん、永山さん。さらに、坂元さん、黒川さん、柊木さんもリラックスした様子で手を振りながらマスコミの撮影に応じた。坂元裕二は「自分には書けない物語、描けない人間を丁寧に丁寧に紡いでいかれる脚本家」と監督Q:作品がうまれた経緯について是枝:お集まりいただきありがとうございます。昨晩プレミアの上映を終えまして、今スタッフと上映を噛み締めているところです。この作品に僕が参加したのは2018年の12月です。プロデューサーの川村(元気)さん、山田(兼司)さん、脚本家の坂元さんが映画の開発をスタートさせていて、プロットが出来た段階で僕にお声がけをいただきました。その段階で完成形の三部構成というものが出来上がっていて非常に見事な脚本だなと思いました。実際にそこには存在しない怪物というものを人は見てしまう、そういうプロセスを、観客を巻き込みながら進めていくようなストーリーテリングが本当に面白くて、読んですぐに参加させていただく決断をしました。Q:なぜ学校や家庭の問題を主題に選んだか。坂元:きっかけとしては私が以前経験したことが一つあります。車を運転している時に起きたことです。赤信号で、前のトラックが止まっていたので私も止まったんですね。その信号が青に変わったのに、前のトラックが動こうとしない。しばらく待っても前のトラックが動かないものですから、軽くクラクションを鳴らしたんです。それでも動かないので、どうしたんだろうと思っていると、そのトラックがやがて動き出して立ち去ると横断歩道に車椅子の方がいらっしゃいました。私にはトラックで、車椅子の方が見えなかったのですが、私はクラクションを鳴らしてしまった。そのことをずっと後悔していて、私たちには生きている上で、見えていないものがある、それを理解していく上ではどうすればいいのか、そんなことを物語にしたいと常々思っていました。Q:脚本について坂元さんとどのように作りあげたか。是枝:これまでに三度ほど、公式の場で対談をさせていただいていて、その都度私の方から、自分の映画で、自分で脚本を書かないなら、坂元さんにお願いしたい、というラブコールはずっと送っていたのです。アウトプットされた作品に関して言うと、僕は主には映画をつくっていましたし、坂元さんはテレビのドラマを作られているので、違うフィールドのように見えたかもしれませんが、同時代に生きながら、ネグレクトの問題であったり、犯罪の加害者家族の物語だったり、疑似家族のモチーフだったり、時代とともに彼が注視しているトピックというものと、僕が自分の中で引っかかっていて題材として映画にしていたものというのは、時期は多少ずれるのですけど、凄くリンクしていました。なので、同じ時代の空気を吸っている方だ、という認識がありました。そのずれながら発表していた作品が、今回、川村さんたちのおかげで一緒にこういう形でコラボレーションが成立したというのは、僕たちだけでは成立しないので、そうやって繋げてくれる人がいたということに感謝しています。私は読む前にこの仕事は受けようと思っていました。それほど、自分には書けない物語、描けない人間を丁寧に丁寧に紡いでいかれる脚本家だと思っていたので。自分が描いてきた映画の細部のディテールをどういう風にきちんと、彼のストーリーテリングの中で活かしていくか、ということ。そのことだけを考えて現場では存在していました。非常に楽しいコラボレーションでした。Q:坂元裕二さんという、すごく強い個性的な脚本家とのコラボにはどのようにアプローチしたのか?是枝:撮影に関していうと、『万引き家族』でもご一緒した近藤龍人さんに入っていただいて、僕がなにか言うというよりも近藤さんが見事で、三部構成をどうふうに描き分けるのか、三部に至ったときに子どもたちにどうカメラが寄り添うのか、そこから物語もカメラも大きく動き出すということが、僕が現場で見ていても非常に見事に展開されていて、本当に今回おんぶに抱っこで、彼の素晴らしい撮影のおかげだと思っています。子供たちに関しては、通常は彼らの個性に則って役を演じてもらうことが多いのですが、今回二人の少年たちが抱えている内的な葛藤も含めて、なかなか本人の個性をそのままというわけにも行かないと思っていました。オーディションで二人を選んで、実はどちらも試してみたんですけど、二人とも「台本があったほうがいい」と即答だったので、であるならば自分の存在の外側に、きちんと二人の少年の役作りというものをやってみようと思って、本読みしたり、稽古をしたり、一緒に遊んでもらったり、そういう時間を撮影の前になるべく長くとって、後は撮影の現場ではサクラさん、瑛太さんがいてくれたので、安心して任せられました。とても素晴らしい芝居というか、存在感を見せてくれたなと思います。安藤サクラ「心から楽しみながら志を持って、ストレスなくいられる現場」Q:『万引き家族』に続いての是枝さんとのタッグについてどう思いますか?安藤:監督から『万引き家族』から時間が経たないうちにお声がけいただけると思ってなかった。ただ、もう一度監督の元に戻るには自分には早いのではという不安も抱えていた。でも変わらず監督の現場はそこにいるスタッフ・キャストを尊重し、みんなが同じ目線で意見を交わし合って、作品に関わっていくことを心から楽しみながら志を持って、ストレスなくいられる現場を作ってくださいました。だからこそ本番中は研ぎ澄まされた集中力で、新しいものが必ず生まれていきますし、その監督の現場にそんなに時間を空けることなく戻れたことで、より一層監督が作る撮影現場、作品の現場を、改めて信頼関係に気付かされた。それが監督の特別な環境だなというふうに思った。私は二度目だからこそ…、うまく言えない!(笑)でも楽しかったです!Q:公式上映を観た感想は?撮影を振り返っていかがですか?黒川:昨日映画をもう一度観て思ったことがあるんですが、何も考えてなかったなと思っていて、ちょっとショックだったけど、改めて(作品を)観てそういうことがあるんだなと(いうことが感じられて)面白かったです。現場では皆が本当に優しくて、撮影している時はとても…なんだか一つの家族みたいな感じで、とても楽しかったです。柊木:作品を見てすごく自分の役に集中して演じることができていたなと思いました。自然な感じで撮影に取り組むことができたのは監督のおかげかなと思います。撮影は凄く楽しかったです。みなさんと一緒に頑張れたのがよかったです。ありがとうございます。Q:音に関しては、坂本龍一の功績ですか?是枝:音楽室の音に関しては、僕よりも坂本さんが答えた方が良いと思いますが、作品を編集したものを坂本さんに送ってみていただいた時に「音が3回鳴るのが素晴らしい、自分の音楽がこれを邪魔しないようにしたい」と言っていただきました。あの音楽室のシーンに描かれる音のあり方が本を読んだ時にも、作品を見た時にも、非常に理想的な形で映画の中で音が響くという瞬間だったと個人的には捉えています。その素晴らしいシーンを書いたのは隣にいる坂元さんです。坂元:私は脚本家なのですが、常に言葉というものに疑いを持ちながら物語を紡いでいます。この物語には冒頭から、常に人と人が対話をしながら、そこに誤解が生まれ、争いが生まれ、文化が生まれています。しかし、同時に言葉には、愛情を伝える力がある。その矛盾した存在であることが、私たちはどのように付き合っていけばいいのか。その一つの表れとして、言葉ではなく、あそこで一つの音として、3者の中に届いた。そこに言葉では繋がれなかった何かを感じたのではないか、そんな思いを描きたかったんです。Q:脚本に対してどのようなアプローチを行ったか?永山:初めまして、永山瑛太です。気を遣って質問していただいてありがとうございます。(会場笑)ストーリーのなかで台本上は時間軸が飛んでいくので、シナリオとは別で、自分のシナリオをノートに書いて、一貫性を盛って演じただけで、現場でどういう見え方になるのかというのは是枝監督にもちろんおまかせして、僕自身は保利という役をシンプルに受け止めて、子どもたちだったり、学校、先生に対する憤りを感じた安藤サクラさん演じる母親のお芝居をひとつひとつ、頭で思考していくことよりも、肌で感じていくことを大事にして現場に挑みました。Q:この映画のためにどのように役作りしたか?脚本を読んでのこの映画への解釈は?永山:自分も子どもがいまして、一緒に生活していても、毎日子どもたちは成長して、違った言葉や動きをしていて、それを、僕も父親として受け止めていきたいという気持ちで家庭のなかにいるのですが、それと同じ感覚で、今回は教師役ということで、特に想矢くん、陽太くんを受け入れるときに、僕としては突き放すという意味ではなく、ほうっておくというか、放任するといいますか、それでもやっぱりすべての生徒に対して、意識を持って、全員に同じ愛情を注ぐことはできないなと今回改めて感じたんですけど、それでもやっぱりみんなのことは毎日撮影中に気になりました。今から映画を観てくださる方もこのタイトルの「怪物」、そして日本でも「怪物、だれだ?」という予告が流れていて、周りの人からもどんな映画なの? と聞かれるのですが、僕のなかでもいまだにわからない、現場中も結局誰が怪物だったのか、それは自分の内側に潜んでいるものなのか、外側にあるものなのか、一人一人観ていただく方の正解があると思いますし、僕はいろんな観た方の意見を聞いて、とてもそういった意味で捉え方の余白というか、自由な捉え方をしていい素晴らしい映画なんだなというのを改めて感じています。クリーニング屋が登場する理由「多分坂元さんも意識して書かれていた」Q:是枝監督の前作『ベイビー・ブローカー』も主人公がクリーニング屋、その前の『万引き家族』も安藤サクラさんの役がクリーニング屋。今回は坂元さんが書かれた脚本にも関わらず、また安藤さんはクリーニング屋さんで働いている。これは何かのメタファーなのか、偶然なのか?坂元:前世でクリーニング屋で働いていたのかもしれません(笑)自分でも理由がみつからないのですが、私はクリーニング屋が好きで、憧れを持っています。とてもテクニックのいる仕事で、アイロンをかける姿、あの様子に「美しいな」と思っています。是枝:私も好きなんですよね(笑)今、色々「職業」がまとう匂いとか色っていうものがどんどん消えていっている中で、クリーニング屋さんの仕事って、蒸気の音や、火ではないですが、「熱」があるじゃないですか。今回の物語というのは、「火事」にはじまって、「湖」があって、「台風」がきて。ということを考えると、そのうちの両方をはらんだ場所としての「クリーニング屋さん」というのがある。これは保利先生が飼っている「金魚」もそうなのですが、そのように「水」がどういう風に物語に点在しているか、というのは、多分坂元さんも意識して書かれていたんだろうな、と自分では捉えながら演出しました。シンプルに言っちゃうと、好きですね、クリーニング屋。同じ理由だけど(笑)Q:是枝監督と初タッグに、監督のことをどんな風に思っていたのか?監督のオリジナリティはどこに感じたか?坂元:30年ほど前に観光でカンヌ国際映画祭に来たことがあるのですが、そのときに、いつかこういった場で映画を発表することができたらどんなに幸せだろうと思っていたら、あっという間に30年経ちました。その間、是枝監督が数々の作品をカンヌ国際映画祭で発表しているのをみながら、憧れと少しのヤキモチを抱いてきました。自分になくて是枝監督にあるのは、社会に対する強い責任感と他者への優しさ。この3日間一緒にカンヌにいるだけでも常に感じるんです。私にはそれが少し足りない。それをこの映画に少し足しました。それが今回ご一緒した利点、長所かなと思います。『怪物』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年05月19日2023年の米「TIME」が選ぶ「最も影響力のある100人」に選ばれるなど世界が注目する俳優マイケル・B・ジョーダンが、主演・初監督作の『クリード 過去の逆襲』のPRのために待望の初来日、ボクシングの聖地・後楽園ホールでジャパンプレミア レッドカーペットイベントに参加した。5月17日、マイケル・B・ジョーダンが日本ボクシングの聖地である後楽園ホールに降臨。およそ300人の熱狂的なファンが見守る中、和太鼓の演奏に迎えられ、真っ赤なスーツ姿のマイケルがボクシングの試合さながらのド派手な演出で登場した。初監督にして大ヒット作を世に送り出したマイケルの登場に、会場は一気にヒートアップ。フォトセッション中に客席から飛んだ「I love You!」の声にマイケルが「I love You too.」と言葉を返すと、ファンから大きな歓声が上がった。フォトセッションを終えると、リングの周りに登場した特設のレッドカーペットをめぐり、終始笑顔でファンサービス。手作りのメッセージボードやボクシンググローブ、フィギュアなど思い思いの品を持ち寄ったファンからの熱い声に応え、時間をかけて丁寧にサインやセルフィーに応じた。再びリングに上がったマイケルは、「本当に今日は来てくださってありがとうございます。みなさんの愛と応援が熱くて感動してしまいました。10年ずっと日本に来たいと思っていて、やっと日本の地を踏めたので、これは本当に現実のことなのかなと思っています」と喜び、「日本の文化は、ストーリーテラーとしても、若き監督としても、役者としても自分に影響を与えたものなので、僕の人生の3年をかけて作り上げた『クリード 過去の逆襲』を日本のみなさんとやっと分かち合えることを楽しみにしています」と感謝を述べた。さらに大のアニメ好きとして知られるマイケルは、洋画のイベント開催は初となる日本ボクシングの聖地・後楽園ホールのリングに立ち、「実はさっき、『はじめの一歩』の舞台のひとつと思い出させていただき、ヤバいなと思いました」と歓喜。「『はじめの一歩』が大好きな自分が今ここにたっている今はまさに聖地巡礼だと思います」とも明かした。最近見たアニメ作品を尋ねられると、「ブラッククローバー」「アオアシ」「ハイキュー!!」のタイトルを挙げ、「自分にとってのアニメの魅力はストーリーテリングで、そこに描かれているハートが本当に好きです。せっかく日本にいるので、早くアニメ関係のさまざまな体験をしたいですね」とアニメ愛を滲ませる様子も。つづけて、主演、監督、製作と3役で挑んだ『クリード 過去の逆襲』について、「この作品のテーマは『許し』で、その許しがもたらすインパクトと、「有害な男らしさ(トキシック・マスキュリニティ)」です。男子が自分の感情をうまく言葉にできないとどういうことになるのかを描いています」とコメント。「また、血が繋がっていてもいなくても、“家族”というものが私たちにとってすべてで、大事にすべきものであるということ。そして、負け犬(アンダードッグ)の勝利の物語を描きたかった。人生というのはだれにとっても大変なもので、あえてヒーローが、みんなが抱えているのと同じ葛藤を抱きながらも、最後には勝利する姿を描きたかった。皆さんが、今どんな大変なことと対峙していたとしても、本気の思いがあれば乗り越えられるんだということを伝えられたら嬉しい」と作品に込めたテーマを明かした。本作が『ロッキー』&『クリード』サーガの歴史を塗り替える世界的大ヒットになったことには、「本当に言葉がでないくらい嬉しいです。皆さんが心から楽しんでくださって、いろんなことを考えてくださったりして、こういう経験ができたことを本当に恵まれていると思います」と喜び、「これからも努力を続けて素晴らしいストーリーを語り続け、映画を作っていきたいという気持ちを新たにしました。僕は人間が大好きです。自分のアートの仕事を通して、バックグラウンドがどんなものであろうと、人と人をつなげることができたら最高です」と抱負を語った。さらにイベントには、世界チャンピオンに輝いた4人の日本人ゲスト、元WBC世界バンタム級王者で4度王座を防衛した薬師寺保栄、元WBA世界スーパーフライ級王者で2度王座を防衛した飯田覚士、元WBC世界スーパーバンタム級王者で7度王座を防衛し、日本人として初めてラスベガスで防衛を果たした西岡利晃、元WBC世界バンタム級王者で12度王座を防衛した山中慎介も登場した。『クリード 過去の逆襲』は5月26日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:クリード 過去の逆襲 2023年5月26日より全国にて公開© 2023 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved. CREED is a trademark of Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved.
2023年05月18日ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオとのコラボレーションによる貴重映像とともに贈るコンサートツアー、「ディズニー・オン・クラシック ~夢とまほうの贈りもの 2023」が、5月13日・14日の東京・八王子でのプルミエ・コンサートより盛大に開幕した。3回目の開催となる2023年公演は「自然」をテーマに、誰もが知る名作アニメーション映像と音楽が融合した全23曲が楽しめる。動物たちが暮らすユニークな世界観で“夢を信じてあきらめない”気持ちを応援する『ズートピア』や、優しすぎるロボットと少年ヒロの絆を描いた『ベイマックス』パートでの日本初披露の「オリジナル組曲」をはじめ、映画公開から80年以上経ったいまも世代を超えて愛され、森の王子としての主人公の成長を描いた『バンビ』、“家族”や“友情”そして“生命”を描いた“サークル・オブ・ライフ(生命の環)”がテーマのアニメーション映画『ライオン・キング』、そしてストラヴィンスキーの組曲をモチーフに生命の誕生を描いた『ファンタジア/2000』より「火の鳥」(1919年版)など、夢とまほうに満ちたディズニー音楽を、物語を紡ぐ映像とともに、日本人ヴォーカリストとオーケストラの生演奏で贈る豪華な内容だ。また、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオとの共同制作だから実現できた貴重なキャラクターデザインやコンセプトアートを用いたプレゼンテーションや、映画製作に携わるクリエイターたちが編集した日本初公開の映像も見逃せない。感動のエンターテイメント「ディズニー・オン・クラシック ~夢とまほうの贈りもの 2023」は、6月25日(日)の山口・KDDI維新ホール メインホールまで全18公演を開催する。■公演概要「ディズニー・オン・クラシック ~夢とまほうの贈りもの 2023」5月13日(土)~6月25日(日)全国16都市18公演公演時間:約2時間30分(休憩含む)※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。Presentation licensed by Disney Concerts. (C) Disney(text:cinemacafe.net)
2023年05月18日是枝裕和監督、脚本・坂元裕二、音楽・坂本龍一による映画『怪物』が第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門」に正式出品され、是枝監督、坂元さん、出演者の安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太の6名が現地入り。現地時間5月17日夜に行われた公式上映は9分半に及ぶスタンディングオベーションとなり、その後には日本メディアのインタビューにも応じた。『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝監督と『花束みたいな恋をした』「大豆田とわ子と三人の元夫」などで圧倒的な人気を博す脚本家・坂元さん、そして音楽には『ラストエンペラー』で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞し、国内外を問わず第一線で活躍した故・坂本龍一さんという奇跡のコラボレーションが実現した。安藤サクラ&永山瑛太らもレッドカーペットセレモニーに参加レッドカーペットセレモニーが始まった当初は雨がポツポツ振る中、まずは招待されたセレブたちが続々と現れる。ペドロ・アルモドバル監督やイーサン・ホーク、ロマン・デュリス、ヴィオラ・デイヴィス、ジェンマ・チャン、世界的人気K-POPグループ「BLACKPINK」のロゼらが登場するなど、レッドカーペットが一層盛り上がる。そして雨もあがり澄み渡った空の下に、『怪物』一行が到着。待ちわびていた熱狂的なファンの歓声に迎え入れられた。「アルマーニ(ARMANI)」のタキシードに身を包み、再び慣れ親しんだカンヌに戻ってきた是枝監督に続き、「グッチ(GUCCI)」のタキシードにオールバック姿で立つ永山さん、さらに所属事務所社長で俳優としても大先輩の舘ひろしがこの日のために仕立ててくれたという「TAGURU」のタキシードでキリっとキメた黒川さん、是枝監督と同じ「アルマーニ(ARMANI)」のタキシードではにかむ柊木さん、さらには脚本家の坂元さんもタキシード姿。その中でひと際注目を集めたのは、「シャネル(CHANEL)」の白いドレスとジュエリーに身を包んだ安藤さん。眩しいほどの輝きを放ちながら、『万引き家族』以来2度目のカンヌコンペティション部門のレッドカーペットに参加した。全員が一列に並び、時に手を繋いだり、談笑しながら、和やかな雰囲気でレッドカーペットを進む中、カンヌ常連の是枝監督は、子役たちに「カメラに向かって手をふろう」と声をかける場面も。安藤さん、永山さんも子役たちをフォローしながら、和やかにセレモニーを楽しみ、黒川さんと柊木さんも弾けんばかりの笑顔で魅了した。是枝監督、9分半に及ぶスタンディングオベーションに感激「とても良いワールドプレミア」公式上映では、エンドロールが始まると2,200人もの観客を収容する会場からは拍手が巻き起こり、坂本龍一さんへの追悼文が流れた際には、さらに割れんばかりの大きな拍手が。敬意を表するような歓声もあがり、その後も9分半にもわたるスタンディングオベーションが続いた。その間、是枝監督は少しホッとしたような表情を見せながら、大きく会場内を見渡して称賛にこたえ、両脇の安藤さん、永山さんともハグをし、言葉を交わし、その喜びを分かち合っていた。また脚本家の坂元さんともしっかり肩を組み、『怪物』が多くの観客に届いた手応えを確かめ合ったよう。スタンディングオベーションの後、マイクを渡された是枝監督は「こんなに多くのスタッフとキャストに支えられて作ることができました。まずはそのスタッフとキャストに感謝します。そのスタッフとキャストの多くが今日ここに集まってくれたことがすごくうれしいです」と喜びを表現。「ここに来られないスタッフとキャストの思いもここ(胸に手をあてて)に抱いて今ここに立っているつもりです。戻って皆さんのこの拍手と、皆さんの顔を、ここに来られなかったチームのみんなに報告したいと思います。とても良いワールドプレミアになったと思います。有難うございました」と感謝を込めてコメントしていた。是枝監督「坂元マジックがしっかり届いたのではないか」観客からの熱烈的な反応に対し、永山さんは「まずは本当に感謝したい。是枝さん、坂本さん、さくらさん、皆さん含め怪物に携われたことが今まで俳優やって来れて良かったなと思いました」と感慨深げ。「地響きのような拍手で圧倒されました」と話す安藤さんは「監督の姿を目に焼き付けようとずっと監督をみていました。なにより主役の(黒川)想矢と(柊木)陽太と一緒に感じられたら良かったのになと思いながらいました」と言い、その感触を「しっかり2人に伝えたいなと思います」とコメント。そして、「地元の方から『Beautiful』という感想が出たのですが、どう思いますか?」と問われると、「激しく同意します」と安藤さん。「初めて見たときになんと美しいものを見たんだろう、頭で考える美しさでなく、生きとし生けるもの全ての美しさを感じたので激しく同意です」と続ける。是枝監督は「映画全体としては人と人が理解できない世界をずっと描いていくのだけど、見終わると、そういう光を感じるっていうのが、自分の映画ではない読後感で、それは坂元マジックだと思うのですが、それがしっかり届いたのではないかなと思います」と明かした。その坂元さんは脚本について問われると、「できるだけ嘘のない物語を作ろうと心がけました。面白いストーリーを作るために一人一人の登場人物が物語に振り回されないように、一人一人が生きている物語を作りたいなと心がけました。特に子供たちが出る物語なので、自分自身が子供と遠く離れた歳になったが、自分にとって都合の良い子供を描かないように気をつけました」と回答。坂元作品の常連ともいえる永山さんは「これまでも坂元脚本を演じてきたのですが、一貫してあるのは『生きづらさ』」と表現、「僕に書いてくれるキャラクターはある苦しみを抱えている。意識する事は過去とか未来を頭で考えることをやめて、今、共演者やカメラの前に立った時に、思考せずに本能的に感じられるか。今回は教師役で子供と向き合う役だったのですが、とにかく余計なことを考えない、現場では監督を信じてやりました」と語った。また、『万引き家族』に続いての参加となったカンヌの印象を聞かれた安藤さんは、「カンヌが変わったなんてまだ私にはわかりませんが、私自身が二度目ということで、前回の初めての興奮じゃない状態でしっかりと味わおうという気持ち」と応じ、「前回はあっという間に終わってしまったのですが、今回は『これがカンヌか』というのを噛み締めながら過ごしてます」と明かした。さらに、音楽を担当した坂本さんとのコラボについて、是枝監督は「映画の中で3回繰り返される夜の湖のシーンについて、ロケハンで諏訪に行った時に、ここに坂本龍一さんのピアノが入ると確信しました。ご体調のことはありましたが、一回自分の好きな坂本さんの曲を仮当てし、それをお手紙と共に送って見てもらいました。お返事が来て、映画全体を引き受ける体力はないのだけど、1−2曲閃いたから書いてみます、気に入ったら使ってくださいと返事のお手紙をもらいました」とふり返る。「観た直後に音楽室のシーンがすごく好きだと言ってもらい、あのホルンとトロンボーンの音を邪魔しない音楽を作ろうと思ったという意見をもらいました。映画の中から聞こえてくるような曲になったんじゃないかなと、おこがましいけれど思いました。今日も最後に大好きな『Aqua』が流れて良かったなと思いました」と噛みしめながら語っていた。『怪物』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年05月18日ディズニープラスのコンテンツブランド「スター」で5月17日(水)より第3話&第4話が配信される「私たちの人生レース」から、メインキャストのイ・ヨニ、ホン・ジョンヒョン、ムン・ソリ、チョン・ユンホ(東方神起)、そしてイ・ドンユン監督が登壇した会見レポートの模様が到着。また、早くも話題を呼ぶユンホ演じるCEOソ・ドンフンの場面写真も解禁された。配信開始に先立ち、5月8日、韓国・ソウルで制作発表会が開かれた本作は、大企業の広報部に採用されたスペックゼロのヒロインが、キャリア、友情、恋愛に悩みながら、一流広報家になるべく奮闘する姿を描くオフィスサクセスストーリー。まず、タイトル(原題「R.A.C.E」)にはちょっとした仕掛けがあると語ったのはイ・ドンユン監督。「RACEは単なる“レース”ではなく、広報に必要なリサーチ(R)、アクション(A)、コミュニケーション(C)、エバリュエーション(E)の頭文字をとったもの。広報の話であるということを暗に示しています」と話すと、チョン・ユンホは驚いた様子で「そんなたくさんの意味が入っているとはいままで知りませんでした。常に学びがあることをありがたく思います」と、新たな発見を喜んだ様子。イ・ヨニ、同世代には「何か成果をあげなければいけない立場の人も多い」主人公ユンジョを演じるイ・ヨニは、これがオフィスドラマ初挑戦。出演を決めたきっかけについて問われると「シナリオを読んだとき、私と同じ世代の会社員たちが経験している苦悩のようなものがよく表れていると思いました。ユンジョというキャラクターを通じ、同世代の人々の思いを代弁したいと思ったんです」とコメント、「私たちの世代は、そろそろ何か成果をあげなければいけない立場の人も多いと思います。役職によるプレッシャーや辛さのようなものを、ユンジョを通じて表現できたらいいと考えました」と明かした。役作りはリアリティにこだわったという。「脚本家さんが貸してくださった本を読みました。広報の仕事や広報として働く人々のプライベートを書いた本で、実情がよくわかりました。また周りの友人たちに会社員生活について話を聞いたりもしました」というイ・ヨニ。ハツラツと仕事に取り組むユンジョの姿を体現するため、久しぶりにショートカット姿に。そんなイ・ヨニについて、ムン・ソリは「撮影をする前は、かよわくて“コスモスのような”女の子だと思っていたのですが、とてもしっかりしていて、声も情熱にあふれた方でした」と賞賛。監督も「堂々として決断力のある方で、ユンジョにぴったりだと思いました。実際の撮影でも完璧に演じ切っていましたね」と絶賛した。イ・ヨニ&ムン・ソリ撮影をする中で、会社員の気持ちを理解する場面もあったという。「ずっと座ってデスク業務をしていると、なんとなく“早く帰りたいな”という気持ちになったんです。早く金曜日にならないかなとも思ったし。一番考えたのは、“ランチ、何を食べようかな”(笑)。共演者の方々と集まると、よく“今日の昼、何食べる?”と話していましたね」。前作では“人事部”のムン・ソリ、「広報部もなかなか大変でした」また、ユンジョの学生時代からの親友で、大企業「セヨン」の“広報部エース”として活躍するジェミン役のホン・ジョンヒョンは、役柄について「スペックはなくとも情熱いっぱいのユンジョとは反対に、ジェミンは“仕事はきちんとするけれどもプライベートも重要だ”と考えるタイプ」と分析。ホン・ジョンヒョン「撮影に入る前は期待と同時に心配もあったのですが、会社員という知らない世界に触れられたのは楽しかったです。オフィスという一つの空間でたくさんのシーンを撮るのも新鮮でした。会社での顔とプライベートの顔。二つの顔を演じることができたので感謝しています」と、役者としてやりがいを感じたと話した。ベテラン俳優のムン・ソリが演じたのは、業界をリードするPRのスペシャリストとして世界的に注目を浴びるク・イジョンを演じている。「大丈夫じゃない大人たち~オフィス・サバイバル~」(21)に続き、これが2度目のオフィスドラマ。大企業「セヨン」にヘッドハンティングされたイジョンが、古い体質の会社をどう変えていくのかは、ドラマの軸の1つとなっている。ムン・ソリ「広報を素材にしているところに興味が湧きました。前回は人事部で働くキャラクターを演じたので、広報部はどんな感じなのだろうか、と(笑)けれど、広報部もなかなか大変でしたね。撮影では、“老害”にならないようにするにはどうしたらいいか、と考えていました。ここにいる3人が、私がいるせいでやりにくいと思ってしまったらいけないので、“現場に行ったらできるだけ口をふさいでおこう。静かに演技して、終わったらすぐに帰ろう”と思っていました」と茶目っ気あるコメント。ただそうは言っても、存在感と信頼感は絶大だったようだ。イ・ヨニは、「初めてお会いしたときには、ときめきと嬉しさでいっぱいでした。ユンジョにとってイジョンがロールモデルであるのと同じように、私にとってもムン・ソリさんは憧れの存在。自分からはなかなか話しかけたりはできませんでしたが、一度だけ“先輩、よろしくお願いします”とお酒をつがせていただいたことを思い出します」と目を輝かせる。チョン・ユンホが「後輩たちが緊張しないように気を遣ってくださり、歩幅を合わせてくださる姿がカッコいいと思いました」と述べると、ホン・ジョンヒョンも「会食の時にも面白い話をたくさんしてくださるムードメーカーのような存在でした」と証言。後輩たちからの誉め言葉の嵐に、ムン・ソリはうれしそうな顔を浮かべていた。日本ツワー中に本読みも!ユンホは「本当に情熱溢れる方」チョン・ユンホ(東方神起)が演じるのは、広告代理店を経営するCEOソ・ドンフン。「ソ・ドンフンは、“社員の幸せが会社の幸せ”というファンタジーを持っている人物です。ドンフンが経営するような会社に出会えたらどんなに幸せだろうと思いながら、撮影に臨んでいました」と語る。すると、すかさずイ・ヨニが「(そんな会社は)ないと思いますよ」とひと言。「撮影をする中で“法人カードの偉大さ”に気づきました。法人カードを置いて退勤すると、社員たちが喜ぶんですよ」と話した際には、ホン・ジョンヒョンが「(社員が余計な気を使わないよう、ドンフンは)会食も1次会で帰るしね」と付け加え、「理想のCEO」っぷりを強調した。ムン・ソリは、「初めての台本読みの時、ユンホさんがコンサートのために日本にいたので、オンラインで繋いでやったんです。ユンホさんが画面上で“こんにちは。ソ・ドンフンです”と言ったとき、本当にCEOのように見えました。海外出張中のCEOという感じ!」と話すと同時に、「初めて会ったあと、ユンホさんから携帯メッセージが送られてきました。“先輩、僕ユンホです”と。私はびっくりして、“ユノ・ユンホ”(韓国での芸名)からメッセージが来たなんて!“と送り返しました」と知られざるエピソードを公開した。常に全力を尽くすところから「情熱マンスール」という修飾語を持つチョン・ユンホに、「テレビ用に作られたキャラクターなのではないかと思ったりもしていたのですが、本当に情熱溢れる方でした」とイ・ドンユン監督。「撮影の合間に日本ツアーがあり忙しかったと思うのに、大変なそぶりは少しも見せず、プロフェッショナルに仕事をしてくれました」と明かした。登場人物それぞれの“人生レース”について描いている本作。人生について質問が及ぶと、「今、やっと中間地点に入ったところという気持ちもあり、今がスタートだという気持ちもあります」とイ・ヨニ。さらに、「人生の目的地はどこだかわかりません。けれども、自分が好きな人たちと目を合わせながら人生を歩んでいる、という気がしています。それが一番幸せなことではないでしょうか」というムン・ソリの含蓄ある言葉には、登壇した全員が大きく同意。チョン・ユンホは「先輩の次に話すのはプレッシャーですが」と前置きをし、「人生は誰と一緒に歩むのか、それが重要なのではないかと思います。僕はいいペースメーカーと一緒にいることができていると思いますし満足しています」と仕事仲間との絆をアピールした。チョン・ユンホユンジョの成長とともに期待されるのが、ユンジョのロマンス模様だろう。「誰とロマンス模様を繰り広げるのか、はたまた誰ともロマンスはないのか」とMCに問われると「どうでしょう?」「どうなんでしょうかね?」と言葉を濁すイ・ヨニとホン・ジョンヒョン。その様子を隣で見ていたチョン・ユンホは「気になる方は、リアルタイム視聴をお願いいたします」とまとめ、視聴者の好奇心をくすぐる。最後は「ユンジョがどのように成長していくのか、見守っていただけると幸いです」(イ・ヨニ)、「ユンジョ、ジェミン、ドンフンの三人のテンポのいいやりとり、そして甘い恋愛模様、ドタバタな様子を楽しんでご覧いただけると思います」(ムン・ソリ)、「コミュニケーションが上手く取れていない会社に入ったユンジョの孤軍奮闘記です。たくさんのご視聴、よろしくお願いいたします」(監督)と、それぞれアピールしていた。「私たちの人生レース」は毎週水曜日2話ずつディズニープラス スターにて独占配信中(全12話)。(text:cinemacafe.net)
2023年05月17日