現在も続編が連載中の大人気コミックを原作に鬼才・三池崇史が最旬俳優・福士蒼汰と初タッグ組む『神さまの言うとおり』。超不条理サスペンスという前代未聞の展開に予測不能な本作から、退屈な日常を送る高校生たちを「命を賭けた謎のゲーム」へと誘うダルマにコケシにまねき猫…可愛くも不気味なキャラクター達のアフレコ声優に前田敦子を始めとした豪華声優陣が決定した。退屈な日常を送る高校生・高畑瞬(福士蒼汰)。ところがある日、突如として教室に現れたダルマさんが命をかけた授業の始まりを告げる。ダルマ、まねき猫、コケシ、シロクマ、マトリョーシカ…。動き、しゃべる、愛くるしくて不気味な彼らから次々と出される課題をクリアしなければ即、死。瞬をはじめ生き残った高校生たちを待っていたものとは…。今回発表されたのは、「だーるーまーさー…んが転んだッ!!」突如高校の教室に現れ“だるまさんが転んだ”を開始。動いてしまった生徒の首を容赦なく弾き飛ばす恐怖のダルマには、関西お笑い界の柱的存在・トミーズ雅。「お背中かいーの。もっともっとかいて欲しいにゃ~」正真正銘“猫なで声”で甘えながら、生徒たちを無慈悲に丸呑みするツンデレまねき猫には、「AKB48」を卒業後『もらとりあむタマ子』や『さよなら歌舞伎町』など本格派女優としての活躍もめざましい前田敦子。「初体験の関西弁のセリフもあったりして難しかったです」と語る前田さんは、「三池監督が盛り上げ上手な方なので、場面が変わるごとにヒートアップして、ついつい役に入り込んで身振り手振りをしながら演じてしまいました。三池監督とのお仕事は初めてだったのですが、すごく楽しかったです」とコメント。また、「カ~ゴメカゴメ、後ろの正面だ~あれ」間違えれば即、死亡!?殺しを楽しむサイコパスなコケシたちには、リアクション芸の神さま・ダチョウ倶楽部。「どーも、純白が大好きで~す、嘘つきは大嫌~い」スノーボードで現れ軽いノリで生徒を圧殺、狂気のシロクマには、日本映画界を代表するベテラン俳優・山崎努。さらにマトリョーシカ役にはドラえもんの水田わさびと、巷で大人気「妖怪ウォッチ」ジバニャンの小桜エツコで、2大スターがまさかの競演を果たした。三池監督はこのキャスティングについて「みなさん各分野のNo.1の方々。だけどこんな組み合わせはいままで見たことない(笑)。水と油をガーっと振って、混ざって、そして分離する、そんな一瞬を映像の中に押し込める。ライブ感、再現性の無さを大事にしました」と語る。主演の福士さんは「アフレコの様子を見させて頂いて、みなさんがとても楽しそうに収録されていたので、ますます完成が楽しみになりました。トミーズ雅さんのダルマは最初のゲームにぴったりな勢いだと思いました。前田敦子さんのまねき猫も可愛らしさの中に恐ろしさが入り交じっていましたし、なかなか甘えん坊なまねき猫なんだなと思いました。コケシの声を当ててくださったダチョウ倶楽部のみなさんはさすが芸人さん。収録風景も楽しそうでコケシ達のそれぞれのキャラクターにぴったりでした。山崎努さんが演じてくださったシロクマは、メイキング映像を見ていて思わず前のめりになる程、圧巻な強さ・恐怖でした。迫力、面白さ、本当にすごいです!自分もかなりテンションがあがっています」と大絶賛。さらに本作の予告編に使用されるイメージソングは、「クイーン」の「ボヘミアン・ラプソディ」に決定。物語同様あまりにも予測不能でバラエティに富んだ声優陣に加え、バラード・オペラ・ハードロックが絶妙に織り交ぜられた「クイーン」屈指の傑作楽曲が、究極の恐怖と笑いを凝縮した新感覚エンターテインメントへ導く。『神さまの言うとおり』は11月15日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月10日福士蒼汰と三池崇史監督が初タッグを組んだ映画『神さまの言うとおり』で、前田敦子、トミーズ雅、ダチョウ倶楽部、山崎努らが声の出演を務めることが発表された。その他の写真本作は、平凡な高校生が突然“命を賭けた謎のゲーム”に巻き込まれ、生き残りをかけて立ち向かう姿を描くサバイバル・サスペンス。福士のほか、山崎紘菜、神木隆之介、優希美青、染谷将太が出演する。このほど発表された声優陣は、高校生たちを死のゲームに誘う不気味なキャラクターを演じる。前田は猫なで声で甘えながら生徒を無慈悲に丸呑みするツンデレまねき猫を演じ、「自分の中での最大限の甘えを出せたと思います」と自信を見せた。また“だるまさんが転んだ”で動いた生徒の首を容赦なく弾き飛ばす恐怖のダルマをトミーズ雅、“カ~ゴメカゴメ、後ろの正面だ~あれ”で殺しを楽しむサイコパスなコケシたちをダチョウ倶楽部、スノーボードで現れ軽いノリで生徒を圧殺する狂気のシロクマを山崎が務める。三池監督は「こんな組み合わせ見たことないぞという、バラエティに富んだものを目指しました。皆さん各分野でNo.1の方々なので、真ん中でバランスをとるのではなく、いろいろエッジを利かせて、総合するとバランスが取れているイメージです。水と油をガーっと振って、混ざって、そして分離する、そんな一瞬を映像の中に押し込める。ライブ感、再現性の無さを大事にしました」とコメントを寄せている。さらに、本作の予告編にクイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』がイメージソングとして使用されることが決定した。予告編は11日(土)より本作の上映劇場でのみ観ることができる。『神さまの言うとおり』11月15日(土)全国東宝系にて公開
2014年10月10日市川海老蔵主演のホラー映画『喰女-クイメ-』が8月23日(土)に公開を迎え、海老蔵さんを始め、共演の柴咲コウ、中西美帆、根岸季衣、三池崇史監督が都内劇場で行われた初回上映後の舞台挨拶の登壇した。ホラーの古典「東海道四谷怪談」を現代に甦らせた本作。「真四谷怪談」という芝居でお岩さんと伊右衛門を演じることになった恋人同士の女優と俳優が、劇中の「四谷怪談」に取り込まれるかのように怨念と恐怖に駆られていくさまを描き出す。海老蔵さんは観客を前に「大変、緊張しております。映画が今日よりみなさんの元に旅立つということで母親になったような気分です」とやや硬い表情で挨拶。なぜか、海老蔵さんは観客がこれから映画を観るものだと思い込んでいたようで「冒頭からすごいですが、どうぞお手柔らかに」と語り、すぐに三池監督や柴咲さんから上映後だと教えられ「え?もう観た後?あ、そう…」と苦笑い。監督からは「打ち合わせ、全然聞いてない(笑)」とツッコまれていた。その後、何度か海老蔵さんは質問を振られるも「オレ、今日は全部間違えそう…」と海老蔵さんらしからぬ弱気の虫をのぞかせ、会場は笑いに包まれた。柴咲さんは、右目が大きく腫れたお岩さんのメイクの感想を尋ねられ「少しずつ作り上げていくので、いくつか段階があるんです。膨らんでいけばいくほど『いいぞ!いいぞ!』と楽しんでました」と笑顔でふり返った。恋人の裏切りに女性が怒り狂い…という内容だけに、柴咲さんは「なかなか近い人間に見に行くのを勧めづらい映画ですが…」と語るが、三池監督は恋人同士での鑑賞を推奨しており、その理由を「いずれ白黒しっかりつけなきゃいけないから」と説明し笑いを誘っていた。最後に、締めの挨拶でマイクを握った海老蔵さんは「また間違えそう…」と苦笑を浮かべつつも、初日の初回を鑑賞した観客に改めて感謝の思いを伝え、会場は「成田屋!」という歓声と共に大きな拍手に包まれた。『喰女-クイメ-』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:喰女-クイメ- 2014年8月23日より全国にて公開(C) 2014「喰女-クイメ-」製作委員会
2014年08月24日鬼才・三池崇史がジャパニーズホラーの原点「四谷怪談」をモチーフに描いた『喰女-クイメ-』。主演の市川海老蔵自らが企画に参加し、柴咲コウ、伊藤英明ら人気と実力を揃えた俳優陣が集結している。先日、柴咲さん演じるお岩の“最恐”ビジュアルが公開され、話題を呼んだ本作だが、この度、劇中の舞台上で盲目の役を演じる伊藤さんの坊主頭のビジュアルが初お披露目された。舞台「真四谷怪談」の伊右衛門役に抜擢された俳優・長谷川浩介(市川海老蔵)。浩介の恋人役で舞台「真四谷怪談」のお岩役を演じるスター女優・後藤美雪(柴咲コウ)。舞台に出演する男と女は、日常の繰り返しがいつしか愛と欲にまみれ、“芝居”と“現実”の絡み合いはやがて狂気となり恐怖のどん底へ。彼らを待ち受けるのは、愛の成就か、それとも残酷な闇か…。伊藤さんは、盲目の按摩で、武士である伊右衛門にコンプレックスを抱く宅悦を怪演する俳優・鈴木順役を演じている。『海猿』シリーズでは海上保安官役を、『悪の経典』ではサイコ教師役を、先日公開した『WOOD JOB!~神去なあなあ日常~』では林業の天才役を演じてきたが、本作では、初めて坊主頭のメイクを施し、盲目の宅悦役に挑戦!何度も三池組に参加している伊藤さんは、「今回はほかの組では絶対呼ばれないような役で呼んでもらい、大変光栄でした。初めての坊主役にも挑戦することができて現場では楽しんで演じることができました」と語り、「人間はどんな人でも大なり小なり人に対する嫉妬やコンプレックスが絶対にあると思うので、自分の中にあるそういうものを増幅して宅悦を演じました。三池監督の描き出す世界観にうまくあわせられていればいいなと思っています」と現場での役作りに励んだようだ。“現実世界”と“舞台上の世界”がオーバーラップする世界を描く本作では、様々なキャラクターを巧みに演じてきた伊藤さんの新たな一面が見れそうだ。『喰女-クイメ-』は8月23日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:喰女-クイメ- 2014年8月23日より全国にて公開(C) 2014「喰女-クイメ-」製作委員会
2014年07月12日市川海老蔵と柴咲コウをメインキャストに迎え、鬼才・三池崇史監督が「四谷怪談」をモチーフに描く映画『喰女-クイメ-』。6月20日(金)、大阪・梅田ブルク7にて完成披露会見が行われ、企画・主演の海老蔵さんと、共演の中西美帆が出席した。舞台「真四谷怪談」の伊右衛門役に抜擢された俳優・長谷川浩介(市川海老蔵)。浩介の恋人役で舞台「真四谷怪談」のお岩役を演じるスター女優・後藤美雪(柴咲コウ)。舞台に出演する男と女は、日常の繰り返しがいつしか愛と欲にまみれ、“芝居”と“現実”の絡み合いはやがて狂気となり恐怖のどん底へ。彼らを待ち受けるのは、愛の成就か、それとも残酷な闇か…。この日、会場には100人を超えるマスコミが詰めかけたが、海老蔵さんは「夏休みに楽しんだ男性は、夏の終わりに特に反省することが多いと思いますので、ぜひそんな男性に見てほしい映画が完成しました」とプレイボーイなコメントで会場を沸かせる。しかし、一方で「初めてのラブシーンに挑戦したのですが、中でも印象的だったのは、中西さん(※浩介が浮気する共演者・莉緒役)との車中でのキスシーン。こんなに可愛い姿からは想像もつかない積極的な感じだったので一瞬ひるんでしまいました。僕は歌舞伎役者なので、普段はラブシーンも男性との絡みばかりなので、女性との絡みは初めてでした。キスシーンを演じるのも戸惑い、そんなに直球でこないだろうと思っていたら、彼女があまりにも積極的だったのでとてもびっくりしました」とウブなエピソードを明かす。当の中西さんは、「海老蔵さんと初めてのラブシーンに挑戦し、最初はとても恥ずかしかったのですが、後悔の無いように思いっきりさせていただきました。三池監督が、グロテスクなシーンや、ラブシーンをイキイキと、少年のように演出されていたのがとても印象的でした。ただ、海老蔵さんが演じた浩介は、いち女性としてとても嫌です(笑)」と語り、記者陣を笑わせていた。そして、海老蔵さんは「映画『一命』で、三池監督と出会い、170年前に鶴屋南北が書いた「四谷怪談」をやりたいと話しました。僕の中では、人の心が変わっていくというのが恐ろしくて、そういう部分がこの映画にはたくさん描かれていると思います。ここで描かれている女性の怨念には、これからも気を付けて生きていきたいと思います(笑)」と締めくくり、最後まで笑いの絶えない会見となった。『喰女-クイメ-』は8月23日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年06月21日女優・柴咲コウが、「四谷怪談」をモチーフにした映画『喰女 -クイメ-』(8月23日公開)で演じるお岩の姿が1日、初公開された。本作は、歌舞伎俳優の市川海老蔵が主演を務め、三池崇史監督がメガホンをとった作品。海老蔵が自から企画に携わり、ジャパニーズホラーの原点である「四谷怪談」を現代に置き換え、新たな心理サスペンスを創り上げた。舞台「真四谷怪談」の主役・伊右衛門役に抜てきされた俳優・長谷川浩介を海老蔵、その恋人でお岩役のスター女優・後藤美雪役を柴咲が演じる。長谷川は、恋人がいながら共演者に手を出してしまい、やがて恐怖のどん底に。日常の繰り返しがいつしか愛と欲にまみれ、芝居と現実の絡み合いは、狂気へと変化していく。予告映像に続いて、公開されたお岩のビジュアル。柴咲は、その出来栄えに「お岩になるには、4時間もかかる大変身でした。こんなに大がかりな特殊メイクは初めてでしたが、刺激的でグロテスクなビジュアルが、とても気に入っています」と満足気で、「三池監督の手により一層気味悪く、得体の知らない感じのお岩に仕上げていただきました」とコメント。「現場では、やっぱり市川海老蔵さんの破天荒ぶりが一番怖かったですが」と振り返り、「それに負けないお岩の怖さを通して、女性の憎しみや、悲しみ、孤独感が表現できればうれしいです」と役柄に込めた思いを語った。一方の海老蔵は、初共演の柴咲を「想像を絶するような感受性と、テレビや映画の画面から見えないかわいさを持った方です。これ、ずるいですよね」と絶賛。「"スーパーヒロイン"柴咲コウが演じる『お岩』、ぶっちゃけ怖いです」と相当な迫力だったようで、「この映画を客席で見ている方の右後ろにも、きっと、最恐のお岩が現れると思います」とアピールした。(C)2014「喰女-クイメ-」製作委員会
2014年05月01日日本の史実「忠臣蔵」をベースとし、迫力のCG映像で映画化した3Dアクション大作『47RONIN』が、世界に先駆け、12月6日から3D・2D同時公開される。忠臣蔵を題材にした作品は数多くあるが、本作は、大石内蔵助率いる赤穂浪士47人とともに、キアヌ・リーブス演じる架空の浪人・カイが吉良上野介と死闘を繰り広げる、というオリジナルの要素をプラス。その内容に加え、日本を代表する豪華キャストが勢ぞろいするとあって早くから話題となっていた。本作のPRで5年ぶりの来日を果たしたキアヌと、カイが愛する浅野家の姫君ミカを演じ、本作でハリウッド・デビューを飾った柴咲コウに話を聞いた。――本作で禁断の恋に落ちるおふたりですが、お互いの第一印象はいかがでしたか?キアヌ・リーブス (以下、キアヌ):初顔合わせは、ロンドンだったかな?真田広之さん、カール・リンシュ監督など、全員が集まったんだ。柴咲コウ(以下、柴咲):そうですね。キアヌ:自分の世界を持っている、個性豊かな面々ばかりだった。この時すでに連帯感があったな。特に、彼女は素晴らしかったよ。柴咲:本当ですか(笑)?キアヌ:僕らはラブシーンも演じたけど、撮影中に気がつくと、彼女の演技にほれぼれと見とれてしまう。そんなことがよくあったよ。柴咲:ありがとうございます(笑)――演技はもちろんのこと、柴咲さんの流暢な英語のセリフにもほれぼれ致しました。キアヌさんも本作のために日本語を猛勉強したそうですが、彼のそういう姿は励みになりましたか?柴咲:彼のセリフは英語だから、日本語を覚える必要はないんです。それなのに、彼は日本語を通じて、もっと日本を深く理解しようと考えてくれた。その気持ちが嬉しく思いました。キアヌ:今はほとんど忘れちゃったけどね(笑)――柴咲さんは大胆で勇敢なミカを演じていらっしゃいますが、ご自身との共通点はありましたか?柴咲:私は演じることによって、新しい自分が引き出されるんです。"私、こんな面を持っていたんだ"って、よく気付かされますね。最初、ミカと自分が似ているとは思わなかったけど、彼女が抱える悲しみや不安感、逃れられない運命とか、現代に生きる自分も感じることがあります。"どうして、こういう自分に生まれちゃったんだろう"、みたいな。――キアヌさんはカイに共通点を感じたことは?キアヌ:"アウトサイダー"というところかな。僕はめちゃくちゃに壊れた家庭で育ち、こどもの頃から旅をしていて、転校も多かった。混血児であることを理由に差別を受けるカイに通じるものを感じたよ。――今回、キャストがほとんど日本人だったので、役者として”異文化に飛び込む”という点でも、カイに通じるものもあったのでは?キアヌ:そうなんだ! メソッド演技法(※役柄の感情を追体験することによって、リアルな表現を生み出す演技法)を実践していたよ。(一同爆笑)――メソッド演技だったんですね(笑)キアヌ:だから、ひとりでいても寂しくなかったよ(笑)――メソッド演技を実践していても(笑)、自らの命を捧げるのが名誉という考え方を理解するのは難しかったのでは?キアヌ:そうだね。切腹は、本当に信じられない行為だ。でも、何かに自分を賭け、責任を取って命を捨てる。その強い気持ちは理解できる。犠牲的精神というか。人間にとって、それ以上のものはないからね。まさに究極だよ。ほかに何かあるとすれば……、子どもかなぁ。子どもが1番かもしれないけど、切腹も自己犠牲の一つの形として、ありではないかと思う。主君に対する忠義であれ、良くも悪くも刑罰の一つだったとしても自分なりの形で筋を通すことは、名誉なんじゃないかな。――柴咲さんはいかがですか?柴咲:今は忠誠心を感じづらい時代ですよね。何に対して忠誠を誓うのか。でも、似たような感情はあると思うんです。例えば、パートナーや家族に対して尊敬心がないと、人間関係は成り立たないですよね。血のつながりがあったとしても尊敬心抜きでは難しい。だからこそ、今に生きる私たちでも彼らの忠誠心に共感する部分があると思うんですね。――カイとミカのラブ・ストーリーはとてもロマンチックですよね。生まれ変わっても愛する、という。そういった永遠の愛についてはどう感じましたか?柴咲:限りある命だから、憧れますね。キアヌ:う~ん。永遠の愛を信じるか、信じないか……どちらとも言えないね(笑)。――先日、キアヌさんは初監督し、出演もされた新作映画『Man of Tai Chi』(原題)のPRで、オンラインコミュニティ「reddit」の「AMA(※何でも聞いて、の意味)」コーナーに登場されましたね。その中で、出演作の小道具をキープしていると語っていらっしゃいましたが、本作でも何か持ち帰られたのですか?キアヌ:(ノリノリで、刀を振りかざす振りをしながら)天狗からもらった剣を記念に持ち帰ったよ。――あの剣は、今、キアヌさんの家にあるんですね(笑)?キアヌ:そうだよ。――柴咲さんも何かキープされましたか?柴咲:いえ、何も……。キアヌ:(日本語で)ナ~ニ~(笑)柴咲:ウットリするほど素晴らしい衣装だったので、欲しいと思ったんですけど、何かの機会に展示された方が良いのかなと。それに、私は記念に持ち帰れるようなアイテムがほとんどなかったんですよね。敢えて言えば、あの短剣ぐらいで(笑)――最後の質問です。おふたりは若い頃と変わらず素敵で、"永遠の美しさ"をたもっていらっしゃるように見えます。その秘訣を教えていただけますか?キアヌ:オー・マイ・ガッシュ。先祖のDNAが良かったんだろうね。僕とは関係ない、祖先の血だよ(笑)柴咲:新しいことに挑戦すること。ずっと同じところに留まっているのが嫌いなんです。引越しも年に1回ほどしますし。限りある命だからこそ、挑戦したいし、常に動いていたい。そう思っています。キアヌ・リーブス1964年9月2日生まれ。レバノン、ベイルート出身。映画『スピード』(’94)と映画『マトリックス』3部作の世界的大ヒットにより、ハリウッドを代表するスターとなる。2012年には、ドキュメンタリー映画『サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ』で製作を担当。今年11月には自身主演で中国ロケを敢行した監督デビュー作『Man of Tai Chi』が全米公開され、活躍の場を広げている。柴咲コウ1981年8月5日生まれ。東京都出身。1998年にデビュー後、多くドラマや映画に出演。主演を務めた映画は、『世界の中心で、愛をさけぶ』『メゾン・ド・ヒミコ』『県庁の星』『日本沈没』『どろろ』『容疑者Xの献身』『食堂かたつむり』など。2002年からは音楽活動も開始し、マルチな才能を発揮している。来年も劇団ひとり監督『青天の霹靂』、三池崇史監督『真四谷怪談』といった話題作の公開を控えている。
2013年12月05日山田孝之×ピエール瀧×リリー・フランキーという、個性あふれる最高のキャストでおくる、日本を驚愕させたベストセラー・ノンフィクションの映画化『凶悪』。本作の衝撃の予告編が、ついに解禁。いち早く本作を目にした、日本映画界を代表する監督たちから絶賛の声が届いた。原作は、死刑囚の告発をもとにジャーナリストが未解決の殺人事件を暴き、真犯人逮捕への道筋をつけた異例の事件を題材にした、『新潮45』編集部編「凶悪 - ある死刑囚の告発 -」。凶悪殺人事件の真相に迫りながら、人間の狂気をあぶり出す極限のドラマだ。山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー、それぞれの狂気がぶつかり合い、終始張りつめた緊張感が支配する予告編は、ある死刑囚の告白から始まる---。「自分には、誰にも話していない余罪が3件あります。そのすべての事件の首謀者は、自分が“先生”と呼んでいた男です」。冒頭で静かに語るのは、死刑判決を受けながらも自らの罪を告発した、ピエール瀧が演じる死刑囚、須藤。元は義理人情の厚い親分肌をのぞかせるヤクザで、睨みを飛ばし「ぶち殺すぞ!」と感情を剥き出しにするその姿は、観る者すべての背筋を凍らせる。その3つの殺人事件の真相を明らかにするのは、山田孝之演じるジャーナリスト、藤井。犯罪者の邪悪な魂に近づくことで、少しずつ狂気に感染し変貌する様が映し出される。“先生”と呼ばれた男とは、すべての事件の首謀者であり、仮面の下に隠された狡猾な殺人者の顔を巧みに見せる、リリー・フランキー演じる木村。殺しを楽しむような高笑いを見せる怪演ぶりは、強烈な印象を残している。マスコミ試写でも大反響を起こしている本作をひと足先に目にし、先日、本作のトークショーにも参加した、『藁の楯 わらのたて』三池崇史監督は、「映画の力って凄まじいな。勉強になりました。俺も生きて償います!」と語り、本作のパワーに圧倒された様子だ。また、『血と骨』の崔洋一監督も「怖いのに笑える。この極悪ぶり、突き抜けている」と、手放しで絶賛すると、『アントキノイノチ』などで知られる瀬々敬久監督は「コーエン兄弟や、ポール・トーマス・アンダーソンも蒼褪める今までの日本映画にはない映画感覚」と語った。『のぼうの城』犬童一心監督は、「息をするのを忘れた。すぐそこにある『凶悪』がフルスロットルで描かれる。履いてる靴下の匂いまでしそうな画面の吸引力。こんなに『悪』が生き生きとしているのは久しぶりだ」とコメントし、本作の監督「白石和彌の名が焼きごてで刻印された」と、人間の狂気の闇に迫った同監督にも賛辞を贈る。本作は先日、モントリオール世界映画祭への正式出品が決定。日本映画が放つ、かつてないドラマは、人間はどこまで凶悪になれるのか。誰もが凶悪となりうるのか。人間が持つ正義とは?を問いかける。まずはこの予告編で、その世界を垣間見てほしい。『凶悪』は9月21日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:凶悪 2013年9月21日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2013「凶悪」製作委員会
2013年07月29日『悪の教典』、『藁の楯 わらのたて』の三池崇史監督が、『ダークナイト・ライジング』で悪役・ベインを好演したトム・ハーディーが主演を務める、戦後日本を舞台にした映画『The Outsider』(原題)で初めてアメリカ作品のメガホンを取ることが明らかになった。米エンタメ情報サイト「deadline.com」が報じたもので、同作の主人公は、第2次世界大戦中に日本の捕虜となったアメリカ人兵士(トム・ハーディ)。戦後も日本に残ることになった彼が、ヤクザとしての生き方を学び、日本の裏社会をのし上がっていくさまを描いた作品だ。三池監督は1999年、Vシネマの監督としてデビュー。近年では幅広いジャンルの劇場公開用作品を多く手がけており、2007年には『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』がベネチア国際映画祭「コンペティション」部門に出品されたほか、2010年には『十三人の刺客』がトロント国際映画祭に出品、2011年には市川海老蔵主演の映画『一命』が、今年は映画『藁の楯 わらのたて』がそれぞれカンヌ国際映画祭「コンペティション」部門に出品されている。映画制作スタイルは、鮮烈なバイオレンス描写を伴うため、しばしば論争を巻き起こすものの、海外での評価は高く、その手腕を買われ今回アメリカ映画での監督に抜擢されたようだ。プロデューサーには映画『マトリックス』シリーズのジョエル・シルヴァー、『アンノウン』のアンドリュー・ローナとスティーヴ・リチャーズのコンビが務める。脚本は新人アンドリュー・ボールドウィンが手がけたものだが、もともとは『ランナウェイズ』、『ロード・オブ・ドッグタウン』などのアート・リンソンとジョン・リンソンの親子がオリジナルのアイディアとして提案していたものなんだとか。深作欣二監督の『仁義なき戦い』など、海外にもファンの多い日本の“Yakuza Movie”が本格的にハリウッドで、それも三池監督の手によって製作されるようになるとは映画ファンにとっては感慨深い作品となりそう。さらに、本作の舞台は日本になっているため、日本人俳優の出演も多くなると予想されており、そのキャスティングにも今後大きな注目の映画になりそうだ。(text:Mieko Nakaarai)■関連作品:藁の楯 わらのたて 2013年4月26日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 木内一裕/講談社 (C) 2013映画「藁の楯」製作委員会
2013年06月07日5月20日・夜(現地時間)、カンヌ国際映画祭コンペティション部門で三池崇史監督の『藁の楯 わらのたて』がグランド・ルミエール劇場で上映され、三池監督、大沢たかお、松嶋菜々子がレッドカーペットに登場した。上映後、2,300席を埋め尽くした観客からスタンディング・オベーションを受けた大沢さん、松嶋さんは感無量の面持ちで、深々と頭を下げた。拍手が5分ほど続いたところで、三池監督は照れたように切り上げる仕草を見せ、笑顔で会場を後にした。その後、取材に応じた三池監督は「いつまでもいると迷惑だろうなと思って。自然の流れです」と笑った。今回のカンヌの印象については、「洗練されている部分と、まったく変わらないところの混ざり具合が心地よく、エンターテイメントに通じると思う。まるで映画の中に自分がいるよう。緊張しつつも、癒される、心地良い映画祭ですね」と答えた。大沢さんは、「24時間が早かった。今日の上映に参加させてもらったことは、大きな体験。作品を受け入れていただいた実感があります」と上気した表情で語った。ウェストにピンクのリボンをあしらった「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE & GABBANA)」の水色のロングドレスで登場し、注目を集めた松嶋さんは「海外の映画祭に参加するのは初めてですが、カンヌは映画に対するみなさんの姿勢が真剣。こんな遅い時間までタキシードとドレス姿で観てくださり、とても感動しました」と感無量の面持ちだった。現地での批評は辛口なものが多かったようだが、「パルムドールはいただけるものなら、いただきたいですが(笑)。それよりも刺激になる1本になれば」と意気込みを語った三池監督。エンターテイメント作品には厳しいカンヌ。しかし、何が起こるか分からないのもカンヌ。スピルバーグ委員長らがどんな判断を下すのかが、興味深い。『藁の楯 わらのたて』は新宿ピカデリーほか全国にて公開中。「第66回カンヌ国際映画祭」は5月26日(現地時間)まで開催。(photo / text:Ayako Ishizu)■関連作品:藁の楯 わらのたて 2013年4月26日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 木内一裕/講談社 (C) 2013映画「藁の楯」製作委員会
2013年05月21日大沢たかおを主演に、三池崇史監督がメガホンを握った話題作『藁の楯 わらのたて』。4月22日(月)にプレミア試写会が都内で行われ、大沢さん、三池監督を始め、松島菜々子、藤原竜也らがレッドカーペットを歩いた。「この男を殺してください。清丸国秀。御礼として10億円お支払いします」という見出しが新聞に踊り、連続殺人鬼・清丸(藤原さん)は日本国民1億2,000人から命を狙われることに。身の危険を察知し自首してきた清丸を、福岡から東京まで移送することを命じられた警視庁警備部のSP・銘苅(大沢さん)を始めとする5人の警察官。命を懸けて“人間のクズ”と呼ばれる男の“楯”となることに、果たしてどんな意味があるのか…。人間の善悪や倫理感を揺るがす究極の心理状態を描きながら、実際の新幹線の中で撮影を行うなど、その臨場感あふれるアクションシーンで話題を集めていたが、先日発表された来月開催となるカンヌ国際映画祭「コンペティション部門」への出品でさらに熱い注目が集まっている本作。レッドカーペットには、共演の岸谷五朗や伊武雅刀、永山絢斗も登場し会場を沸かせていた。『藁の楯 わらのたて』は4月26日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:藁の楯 わらのたて 2013年4月26日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 木内一裕/講談社 (C) 2013映画「藁の楯」製作委員会
2013年04月23日映画『藁の楯 わらのたて』の完成報告記者会見が3月13日(水)に都内で行われ、主演の大沢たかおを始め、松嶋菜々子、藤原竜也、三池崇史監督が出席した。日本国内および台湾でのロケ撮影により木内一裕の同名小説をこれまでにないスケールで映画化。卑劣な犯罪で孫娘を殺害された大富豪が、犯人の首に10億円の懸賞を懸けたことで日本中がパニックに!要人警護のスペシャリストがチームが結成され、九州から東京まで犯人の移送を試みるが…。高速道路や官庁街の封鎖。さらには台湾で本物の新幹線を走らせての撮影など、これまでの日本映画の規格を遥かに超える規模での撮影に、主演の大沢さんは「日本の映画でここまでやれるのかと心が震えました」と述懐。ある事件で家族を失った過去があり、警護する対象である犯人に複雑な心境を抱きつつも任務を遂行するSP・銘苅(めかり)という役柄についても、言葉ではなく表情で語る部分が多く「これほど手足を縛られたような感覚で芝居をするのは初めての経験。役者冥利に尽きます」と感慨深げに語る。初めての三池監督との仕事に関しては「監督は演出のときに自分で芝居をして見せるんですが、それが異常に上手くてプレッシャーでした(笑)。ずっとお仕事させていただく機会を待っていましたが、全幅の信頼を置いてできたと思います」と語った。松嶋さんは、銘苅と共に警護チーム加わる白岩を演じたが、唯一の女性SPということで「屈強な男性に混じったときに、男性に見えるようにと動きやしゃべり方も意識しました」と明かす。白岩は、松嶋さん同様に子育てをしながら仕事にも全力で取り組んでいく女性。「共感したのは『仕事は仕事』と集中力で(仕事とプライベートを)分けている部分。演じる上ではやはり、同じ子持ちの身として『自分には守るべきものがある』という気持ち。彼女はそれを表に出しませんが、深い部分で役作りになったと思います」と語った。そして藤原さんは、自らの犯罪をなんら反省することのない犯人の清丸を演じた。警護されながらもふてぶてしい態度で銘苅や白岩への挑発的な言動を繰り返すが「あの松嶋さんに数々の失礼な発言をし、あの大沢さんに悪態をつきまして、日本全国民に嫌われました」と苦笑する。「松嶋さんには謝りながら撮影してました」と明かしたが、当の松嶋さんは「藤原さんに対して気分を害するようなことは全くなかったですよ」とニッコリ。そして、反対側の三池監督を見やり「現場でセリフを変えたりして、『これ言ってみて』と指示するのは監督ですから」と爽やかな笑みの中に恨みを覗かせる…?三池監督は慌てて「仕事ですからね(笑)」と釈明しつつ、真夏の撮影をふり返り「あの状態で(松嶋さんに)アスファルトに寝転んでもらわなくちゃいけなくなったんですが、『テストではいいので本番で』と言ったら、『大丈夫です。仕事しながら岩盤浴している感じです』と仰ってました」と感服しきり。松嶋さんは「『暑い』と言っても涼しくはならないので、いつも受け入れてます」と“家政婦のミタ”ばりのクールさで答えていた。原作のスケール感に報道陣からは「もしもハリウッド・リメイクのオファーが来たら?」という質問も飛んだが、三池監督は「ハリウッドで監督をしたいって気持ちはない。まあ、でもお金がもらえるらしいから、1回してもいいかな」と淡々とした様子。大沢さんは「ハリウッドでとなったら銘苅役は来ないでしょうから、清丸あたりを狙っていきたい。そうしたら世界中から嫌われますね」といたずらっぽい笑みを浮かべていた。『藁の楯 わらのたて』は4月26日(金)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:藁の楯 わらのたて 2013年4月26日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 木内一裕/講談社 (C) 2013映画「藁の楯」製作委員会
2013年03月13日「女の子と付き合うなら自分でリードしたいタイプですね」。強気の表情でそう語るのは若手俳優集団「D-BOYS」の堀井新太。半年ほど前に20歳の誕生日を迎えたばかり。仕事や自らについて、プロ意識の高さや大人としての責任感を感じさせる口調で語りつつ、時折のぞくヤンチャな表情、いたずらっぽい笑みが印象的だ。現在、BeeTVにおいて配信中のネットドラマ「ハイスクールドライブ~目が覚めたら高校生だった~」でドラマ初主演を果たした。近年、ネット配信ドラマをステップに多くの若手俳優がスターダムの道を歩んでいるが、堀井さんもその期待を背負う有望株。そんな彼が俳優としての野望から恋愛観までたっぷりと語ってくれた。高校時代、モテるのはクールなタイプだったけど…“学園潜入型恋愛ドラマ”と銘打たれた本作。瑞々しい青春を送る主人公の高校生の身体になぜか光浦靖子(オアシズ)演じる30代後半女性の意識が入り込んでしまうのだが、彼女はしゃべることも手足を動かすこともできない。何もできないままただひたすら若者の言動に驚き、怒り、リアルなツッコミを入れていくというこれまでにない目線とスタイルで物語が進行する。堀井さんが演じた主人公・蒼太はモテモテのバスケ部キャプテン。「最初は明るい男をイメージして、素の僕自身に近い男として演じようと思っていた」と堀井さん。だがメガホンをとった瀬田なつき監督(『嘘つきみーちゃんと壊れたまーちゃん』)からは「もっと感情を押し殺して」と正反対の性格を求められた。「脚本の柴崎(竜人)さんにも『不機嫌な二枚目をイメージして書いた。バスケをやってるし、『スラムダンク』の流川(楓)のような役として演じてほしい」と言われました。リハーサルで芝居を組み立てていくときに考えたのは高校時代のこと。モテる奴って確かにクールなタイプだったなと。好かれようとする奴ほどモテないんですよ(笑)。裏表が見えないような男の方が魅力的に映るのかな?と。ある意味でひねくれた男でもあるし、素直じゃない奴として演じるようにしました」。堀井さん自身は「蒼太とは正反対で思ったことをすぐに口に出すし、面白ければすぐ笑うタイプ」とのことで、蒼太と似ていると感じた部分はほとんどなかったという。「あえて挙げるなら…部活(※堀井さん自身は軟式野球部で活躍)に関しては、僕も大会前にはすごく熱くなってました。でも実際に部活シーンを演じてみてもやっぱり違うんですよね。蒼太はキャプテンという立場にあることも関係しているかもしれないけど、自分が部活に打ち込んでた頃を思い出してもやっぱりちょっと違うなと」。自身と違うタイプだからこその蒼太に対する憧れは?可愛らしい同級生の彼女にあんなに愛されながらも冷たくあしらう姿には劇中の光浦さんならずとも「おいっ!」と突っ込みたくもなるが…。「憧れはありますよ。蒼太は友人に対してもそっけないところがあるけど、不思議と人が集まってくる。それは“何か”を持ってるんでしょうね。ムカつく気持ちももちろんありました。自分でやりながら『最低な野郎だな』って思ってましたから(笑)。自分で自分がそっけないということすら意識してないんでしょうね。ただ演じながら蒼太の本当の考えが徐々に分かっていくところはありましたね」。物語が進む中で、部活の指導に訪れていた年上の女性に蒼太がほのかな想いを抱いていることが明らかになる。堀井さん自身、年上の女性は恋愛の対象か?と尋ねると「高校時代は考えられなかったけど、いまならアリですね」という答えが返ってきた。「いまなら」の理由は冒頭でも紹介した「自分が主導権を握りたい」という思いにある。「例えば僕が高校生で自転車しか持ってなくて、年上の彼女に『前の彼氏は車だったけど』なんて言われたら惨めで耐えられないです(苦笑)。食事するにも定食屋しか行けないのに、『イタリアンが…』なんて言われたら悲しい!いまは自分で仕事もしてるし、免許もあるし(笑)、年上の女性でもグイグイ自分でリードしますね」。「意識はしてないけど、普通の自分のノリでいると本当に弟みたいに」「D-BOYS」では下から2番目、スペシャルユニットの「D☆DATE」では最年少ということで“弟分”“末っ子キャラ”として見られがちだが、実生活では長男。恋愛観からもうかがえるが積極的に攻めていく性格だと自らを分析する。「実は先輩にゴチャゴチャ言われるのが一番嫌なタイプです。でも「D-DATE」の先輩方は本当にすごい人ばかりなので大人しく言うこと聞いてます(笑)。そうしたら『お前、弟みたいだな』と言われるようになって…。高校の先輩・後輩の関係よりも年が離れている分、実際にお兄様方は静かだし大人なんです。意識はしてないけど、ごく普通の自分のノリでいると本当に弟みたいな感じなんですよね」。そうやって学生時代とは違った立ち位置で先輩を見ながら仕事に打ち込む中で意識も変わってきた。「仕事を自分一人でやってるものだと思わなくなりましたね。少しずつ周りを見られるようになり、連帯感を大切にするようになりました。部活でも最初は自分がレギュラーを獲るのにとにかく必死だったのが、少しずつチームが勝つためにということを考えるようになったけど、それと同じかな。作品に携わったとき、どうすればより良い作品になるかというのを常に意識するようになりましたね」。様々な作品に出演する中で“役者”という仕事への思い、カメラの前や舞台上こそが自分の主戦場だという意識も固まってきたという。「僕自身、映画やドラマを観終わったときに『あぁ現実に戻った』と感じられる作品、ジブリの映画のように終わるのが寂しいと思えるような作品が好きなんです。だから自分もそういう作品に関わりたい。好きな監督は三池崇史監督と三谷幸喜監督。もしも、おふたりの作品に自分が入ったらどうなるのか?どんな芝居ができるのか?と考えるとワクワクします」。20代も視界良好といったところだが、最後にプライベートでの現在の目標を聞いてみた。「いまだにパソコンを持ってないので、21歳までに普通に扱えるようになりたいです。自分の歌さえどうやってダウンロードするのか知らないので(苦笑)。現代っ子らしくない?下町育ちで『靴は下駄でいい』ってタイプですから(笑)。頑張って自分でコンテンツを作れるようになりたいですね!」。(photo/text:Naoki Kurozu)特集「年下のカレ」カーディガン(MORGAN HOMME/プリマクレール・アタッシュプレス)シューズ(MORGAN HOMME/プリマクレール・アタッシュプレス)
2012年12月10日1993年にテレビアニメ放映がスタートし、2013年に20周年を迎える名作アニメ「忍たま乱太郎」。主演に加藤清史郎を迎え、映画化されることがこのほど明らかとなった決定!忍術学園の忍者のたまご、通称“忍たま”たちが今回挑むのは、手にした者が天下を制するといわれている幻の妖刀・極楽丸の奪還。しかし、この刀をめぐって、ドクタケ城の面々を始め、さまざまな忍者たちが暗躍する。究極の忍術合戦は、やがて思いもよらない結末へと向かうことに――。10月31日(水)より開催された各国のバイヤーが集うAFM(アメリカン・フィルム・マーケット)では、映画完成前にも関わらず、インドネシアでの公開が早くも決定し、そのほかにも香港、インド、タイを始め、世界各国より続々とオファーや問い合わせが相次ぎ、ハリウッドでもリメイクの話も浮上しているという本作。「スーパー戦隊」シリーズを数多く手がけ、その手腕を買われて米国リメイク版である「パワーレンジャー」シリーズの監督として、2年間にわたり30以上のエピソードを演出し、全米の子供たちはもちろん、その親たちからも絶大なる支持を集めた田﨑竜太監督がメガホンを握る。三池崇史監督指揮のもと2010年に実写化された本作が、再び本作でも乱太郎を演じることになった清史郎くんは、「また乱太郎を演じることができて、とても嬉しいです!」と素直に喜びを語る。「前作では、現場でみんなと喧嘩することもありましたが、今回は喧嘩することがなくなったので、大人になったのかなと思いました」と自身の“成長”を実感したよう。清史郎くんのプロフェッショナルさには田﨑監督も驚かされたと言うが、「火薬が絡んだりするシーンはとてもハイテンションで、やっぱり男の子だなぁと感じた」とまだまだやんちゃ盛りであることを明かしてくれた。忍術学校に通い、一人前の忍者になることを目指す子供たちが仲間と友情を育みつつ成長していくという『ハリー・ポッター』さながらの作品コンセプトに、早くも世界から注目が集まっている本作。田﨑監督は「海外の方たちには本作を通して忍者というキャラクターの新たな可能性を感じていただけたら」と作品に込めた想いをを口にした。可愛い“忍たま”たちが、ひと回り成長した姿をしかと見届けたい。『忍たま乱太郎夏休み宿題大作戦!の段』は2013年7月、全国にて公開。■関連作品:忍たま乱太郎夏休み宿題大作戦!の段 2013年7月、全国にて公開
2012年12月05日映画『悪の教典』の観客動員数が11月25日(日)で100万人を突破!同日、主演の伊藤英明と三池崇史監督が都内劇場で行われた大ヒット御礼舞台挨拶に登壇した。11月10日(土)の映画公開時にはローマ国際映画祭への出席のため2人はイタリアへ渡っており、公開後に国内で舞台挨拶が行われるのはこの日が初めてとなった。大歓声を受けて登場した伊藤さんは「ようやくみなさんの前で舞台挨拶ができます!」と晴れ晴れとした表情で語る。貴志祐介の小説を映画化した本作は、“ハスミン”の愛称で生徒に親しまれる人気高校教師・蓮実が担任を受け持つクラスの生徒40名を虐殺していくという過激な物語。その内容ゆえに賛否もあり先日、「AKB48」のメンバーを招待して行われた上映会では大島優子が上映後に退席し「私はこの映画は嫌いです」とのコメントを残して物議を醸していた。その場にいた三池監督は「AKBのメンバーに『ビックリした』というコメントをもらう予定だった。大島さんは仕事だからガマンして最後まで観てくれたけど、メーターが振り切れちゃった。それで出てきたのが正直なコメントでビックリしましたが(笑)、好き嫌いで分けてもらえるそんな映画があってもいい。作り手としてはありがたい」と語った。伊藤さんも周囲の反応について「5段階評価で1か5…いや0か5(笑)。でも映画なんだからそれでいい」と理解を示した。この日、2人が着ていたのはローマ国際映画祭で着用したタキシード。改めて海外の反応について三池監督は「何も(賞は)もらえなかったけど、すごく盛り上がっていい時間を過ごせました」と笑顔。特に観客の反応が高かったシーンとして「山田孝之が死んだ瞬間、拍手が起こりました。世界的に見ても山田孝之は死んでいい男だということで(笑)。あの短い出番の中で『こいつはどうしようもないやつだ』と思ってもらえたのは嬉しかったです」と明かし、伊藤さんも「『イェー!』と声が上がってましたね」とふり返った。また撮影に関して伊藤さん個人として大変だったシーンを尋ねると虐殺のシーンではなく、自宅での懸垂のシーンを挙げた。「ちゃんと衣裳合わせをしたはずなのに、なぜか裸でやることになってた」と笑いながら明かすが、三池監督は「懸垂のシーンは“はみ出したりして”大変だった」と爆弾発言!実はこのシーンのため、伊藤さんは俳優人生で初めて前貼り(局部を覆う道具)を着用したそう。「ひとりで着けられずにマネージャーに着けてもらったんです。頭はシーンに集中してるのにやってることは情けなかった…」と苦笑交じりで明かし、会場は笑いに包まれた。『悪の教典』は全国東宝系にて公開中。「悪の教典―序章―」『悪の教典』特集■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年11月26日『愛と誠』『悪の教典』といった問題作を次々に発表する三池崇史監督と大沢たかお、松嶋菜々子が初めてタッグを組み、藤原竜也が『SABU~さぶ~』以来10年ぶりに三池組に帰還した話題のアクション・サスペンス『藁の楯 わらのたて』の撮影現場が遂に解禁になった。その他の画像本作は漫画家、監督でもある木内一裕の小説を原作に、少女殺しの凶悪犯・清丸(藤原)を福岡から東京の警視庁まで護送するSPの銘苅(大沢)と白岩(松嶋)の活躍と葛藤を描いた物語。孫娘を清丸に惨殺された資産家・蜷川(山崎努)が「この男を殺してください。御礼として10億円お支払いします」という新聞広告を出すことから、陸路を移動する彼らに全国1億2000万人の殺意が向けられるという設定に注目が集まっている。9月6日に三重県の四日市港で公開されたのは、清丸を狙った大型トレーラーの激突を辛くも逃れた警護対象車内のシーン。銘苅と白石がネットで移送の情報が漏れていることに気づくくだりで、車内は張りつめた空気に。しかも大沢、松嶋、藤原のほかに刑事役の岸谷五朗や伊武雅刀、スタッフも乗り込んでいるため、とにかく暑い。だが、俳優陣のリアルな汗が一瞬たりとも気が抜けないギリギリの状況により説得力を加えていた。「小説は“エンタテイメントとはこういうものだ”という木内さんの想いに満ちている」と三池監督。それを視覚化するためにリアリティを追及し、名古屋市内の道路を封鎖して劇用のパトカーや警護対象車などを激走させたり、台湾新幹線を使った列車内でのアクションや、愛知県庁舎を警視庁に見立てて約800人のエキストラを導入したクライマックスなど大掛かりな撮影も敢行したという。「ハリウッド映画のように始まり、最後はSPを職業としている人間のそれまで抑えていた感情がドッと出せればいいなと思っています」。大沢は「SPは決められた形や規制が多い。清丸と対峙したときに心の中はすごく揺れるけど、表面的には揺れちゃいけないので、毎日そこのところで戦っています」とコメント。本作に自ら髪を切って臨んだ松嶋も「SPという役自体が挑戦でした」と真剣な表情を見せる。「真っ先に手が出せる状況なのに、SPだからこらえなければいけない。その代わり、銘苅さんが要所要所でいいセリフを言ってくれる。『殺さない程度になら殴っていいってわけじゃないんだ』というのが、今日のいちばん好きなセリフです(笑)」。それに対して藤原は「清丸のセリフと行間、その世界観を監督のイメージと合わせて作り上げていくことだけに集中しています」と多くを語らず、逆にそれが原作以上に凶悪なモンスターを彼がどう体現させたのか? という興味を増幅させる。果たして、この濃密なコラボがどんな未知の化学反応を見せるのか? 来春の公開がいまから楽しみだ。『藁の楯わらのたて』2013年4月26日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー※山崎努の「崎」の右上は「立」になります。取材・文:イソガイ マサト
2012年11月19日2013年4月に公開を控える話題作『藁の楯 わらのたて』で、撮影先のロケ地のホテルを直撃!大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也の主要キャストに加え、監督を務める三池崇史に本作について熱く語ってもらった。本作は、木内一裕の「藁の楯」(講談社刊)を原作に、主演・大沢さんを始めとする豪華キャストを迎え、三池監督が映画化。全国民を巻き込んだスリル&サスペンスが壮大なスケールで描かれる。本作で殺人犯・清丸を護送する警視庁警備部SP・銘苅一基(めかりかずき)役を演じる大沢さんは、「最高ですよ。毎日ドキドキ、緊張しながら撮っている」と興奮気味に撮影現場を語る。今作で三池監督とは初タッグを組み、「納得のいく指示ばかり。役者冥利に尽きる」と清々しい表情で言い切る。同じく三池組初参加となる松嶋さんも「現場で監督の指示がどう来るか、いつも楽しみにやらせていただいています」と大沢の言葉に頷き、心地よい現場の緊張感を楽しんでいる様子。一方で、藤原さんは『SABU~さぶ~』(’02年)以来10年ぶりのタッグとなるが、「監督の力で現場を引っ張っているのを見ていると、カッコいいと思うし、どんどんついていって、いいカットを撮りたいと思う。豪華なメンバーの中、恵まれた環境で、激しい映画の現場を楽しんでいる」とその胸中を打ち明けた。そんなキャスト陣の絶大なる信頼を受け、三池監督は「我々が夢を見て、夢を実現しないと、観る人にニセモノの夢を見せることになる」と映画づくりについての持論を展開。作品については「悲惨なドラマなので、希望をもって観てもらえる作品に仕上がるかどうか…」と不安も覗かせつつ、「楽しい、いい作品になるんじゃないかな」と太鼓判を押した。すでに原作を読んでいたという大沢さんは、映画化を心待ちにしていたことを明かし、出演のオファーをもらい、「絶対に成功させたい。見えないものに向かって勝負をかけている監督やスタッフに喜んでもらいたい」と抱負を語った。大沢さん演じる銘苅のパートナーとなる白岩篤子役は、原作では男性、しかし同作ではキャリアウーマン役に変更されたが、この役を演じた松嶋さんは「常に新しいことに向かいたいと思っているし、深い役柄にしていただいて良かった」とコメント。三池監督が大人の女性を主要キャストに持ってくるのは初めてとのこと。松嶋さんは役作りのために自ら長い髪をバッサリと切り、ショートヘアで臨んだという。三池監督の手によってどんな女性として描かれているのかは、ぜひ劇場で確かめたいところだ。殺人犯・清丸を護衛するという任務遂行中に見せる、大沢さんと松嶋さん、2人の心の葛藤も見どころの一つとなっている。藤原さんは、出所してすぐに惨殺事件を起こす“人間のクズ”こと清丸国秀役を演じた。藤原さんが、ここまでの悪人を演じるのは初めて。脚本を読み、「生きる価値がないと容認された殺人犯。役への怖さを感じた」と素直な感想を述べながらも、「挑戦しがいがある役。頑張ろうかな」と語り、役者魂に火が付いた様子。藤原さんは三池監督の期待に沿うために全力を注ぎこむと誓っていた。この3人を迎え、思い通りのキャストが揃ったと語る三池監督。特にSPの銘苅役には「今回は守らなくていい人物を、仕事として守らなくてはならないという立場にいて、心の葛藤が常にある難しい役で『大沢たかお、この人しかいない!』」と確信したという。そして藤原さんについても「支離滅裂、理不尽、悪の権化、この人しか浮かばなかった」ときっぱり断言。さらに、三池監督は「映画はエンタテインメント。ハリウッド映画のように始まって、そこからどんどん削ぎ落としていって、最後は自主制作の映画のように、魂だけが残る…。突き詰めれば、“シンプルな方がいい”という大きな目標を持っている。それが原作からのメッセージと捉えている。スタッフ、キャストが一丸となって、みんなで同じ方向に向かっていく。ドラマチックだよね」と持論を展開して締めくくった。本作は、孫娘を殺された財界を牛耳る蜷川により、「この男を殺してください。清丸国秀。お礼として10億円お支払いします」と前代未聞の全面広告が掲載される。これを機に、国民の殺意が殺人犯・清丸の命を狙い、執拗に追いかける。1億2千万人の敵の中、護送距離1,200キロの5人の警察官の壮絶な戦いが始まる。凶悪犯を守り抜くことは果たして正義なのか。観終わった後に伝わってくるものとは、何を感じるのか、楽しみな作品だ。映画『藁の楯 わらのたて』は2013年4月26日(金)より全国にて公開。■関連作品:藁の楯 わらのたて 2013年4月26日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 木内一裕/講談社 © 2013映画「藁の楯」製作委員会
2012年11月19日伊藤英明と鬼才・三池崇史監督がタッグを組み、賛否両論を巻き起こしている『悪の教典』。先日を迎え、興行収入20億円も望める大ヒットスタートを切り、早くも動員60万人を突破(11月18日時点)。この大ヒットを記念して、11月18日(日)に六本木ヒルズにて、「AKB48」メンバーを招待しての特別上映会が行われ、メンバー総勢38名が本作を鑑賞した。2010年に発売された作家・貴志祐介の同名ベストセラーを原作に、イジメやモンスターペアレンツ、教師によるセクハラなどの問題がはびこる現代の学校で巻き起こる、人気教師による生徒の惨殺事件を描いたサイコサスペンス。この日行われた特別上映会は、本作を観賞したAKBのプロデューサー・秋元康が、そのエンターテインメント性と芸術性に感銘を受け、メンバーにも映画を観て勉強してほしいと企画されたもの。また、伊藤さんは2009年のAKBのシングル第12弾「涙サプライズ!」のプロモーションビデオに英語教師役として出演したことがあり、奇しくも当時生徒役だったAKBのメンバーとの“師弟関係”が再現されることとなった。しかし、大島優子はあまりの衝撃的な内容に目に涙を浮かべて退場…。その後のコメントでは「私はこの映画が嫌いです。命が簡単に奪われていくたびに、涙が止まりませんでした。映画なんだからという方もいるかもしれませんが、私はダメでした。ごめんなさい…」と語った。上映が終わると、その後、伊藤が突然、ショットガンを手に登場!会場は阿鼻叫喚の悲鳴に包まれ、AKBのメンバーたちはパニック状態に陥っていた。そんな興奮冷めやらぬ中、劇中さながらの姿の伊藤さんを前に、「こんなに怖い映画を観たのは初めてでした。それに英明さんがショットガンを持って登場したのが本当に怖かったです」(秋元才加)、「衝撃の連続で、思わず目をつぶってしまいそうになりましたが、最後まで見逃したくありませんでした。英明さんが『涙サプライズ!』のときとあまりに違いすぎて、人間不信になりそうなくらいでした(笑)」(柏木由紀)、とメンバーを代表してそれぞれの感想を伝えた。最後に、大ヒットを祝して柏木さん、秋元さんから伊藤さんと三池さんに花束が贈呈され、メンバー全員で記念撮影。伊藤さんはイベントの盛り上がりに「みなさんのような国民的アイドルグループが観に来てくれたことが本当に嬉しいです。一生懸命作った作品に、ここまで入り込んで観てくれて感動しました」と満足気に語っていた。『悪の教典』は全国東宝系にて公開中。「悪の教典―序章―」『悪の教典』特集■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年11月19日鬼才・三池崇史監督が木内一裕の人気小説を原作に、国民的俳優の大沢たかおと松嶋菜々子、そして藤原竜也という強力キャストを迎え映画化に踏み切った『藁の楯 わらのたて』。来年4月の公開を前に、本作の緊迫に満ちた特報映像が遂に解禁となった。漫画「ビーバップ・ハイスクール」の原作者として知られる一方で、映画監督・小説家としても活躍する木内一裕の小説を原作にもつ本作。「この男を殺してください。清丸国秀。御礼として10億円お支払いします」という見出しが新聞に踊り、少女を惨殺した殺人鬼・清丸は日本国民1億2,000人から命を狙われることに。いつ、どこで、誰が襲ってくるか予測のつかない中、身の危険を察知し自首してきた清丸を福岡から東京まで移送することを命じられた5人の警察官。命を懸けて“人間のクズ”と呼ばれる男(=藁)の“楯”となることにどんな意味があるのか?警察官としての任務、ひとりの人間としての正義、その狭間で揺れる5人の警察官たちの葛藤と奮闘を描き出す。全国民から命を狙われることになった“凶悪犯”の護送という任務に徹する警視庁警備部SP・銘苅一基(めかりかずき)を、人気・知名度さらに実力も兼ね備えた大沢たかおが、プロとして一流の能力を誇るSP・白岩篤子を本作のために髪を切り、いままでのイメージを覆すほどの激しいアクションにも挑んでいる松嶋菜々子、そしてクズ=連続暴行殺人犯・清丸国秀に『DEATH NOTE』、『カイジ』と数々のヒット作の主演を務めてきた藤原竜也が挑む本作。さらに岸谷五朗、伊武雅刀、永山絢斗、山崎努ら個性派俳優の出演にも注目が集まっている。愛知、三重を中心に、オールロケを敢行。さらに、国内では不可能な新幹線での撮影を、日本映画史上初となる台湾新幹線を使用して行うなど、すべてが破格のスケールで進行している本作。今回、公開となった特報映像は、清丸の殺害命令から幕を開ける。命を狙う全国民たちから無事に清丸を護送するSPたちだが、彼の命を狙うのは一般市民だけではなく警護に当たる警察官や機動隊員までもがその一人であることが伺える。大型護送車、救急車、新幹線とあの手この手で移動手段を変えても、すぐにネット上に作られた、通称「キヨマルサイト」に清丸の現在地がアップされてしまうという。予告編終盤に登場する「誰も信じられない疑心暗鬼の48時間」の文字通り、これは5人の中に裏切り者がいることを意味するのか――?タイムリミットは48時間、5人vs1億2,000人の頭脳と肉体、そして命を賭けた一発触発の緊張感あふれる特報映像をぜひその目で見届けてみて。『藁の楯 わらのたて』は2013年4月26日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。※こちらの特別編映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:藁の楯 わらのたて 2013年4月26日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 木内一裕/講談社 © 2013映画「藁の楯」製作委員会
2012年11月15日貴志祐介氏のベストセラー小説を三池崇史監督が映画化した『悪の教典』が9日、イタリアで開催中の第7回ローマ国際映画祭コンペティション部門のオープニングを飾り、主演の伊藤英明、水野絵梨奈、三池監督がオープニングセレモニー及び公式プレミア上映に出席した。その他の写真本作は、生徒から絶大な人気を誇るカリスマ教師という表の顔を持ちながら、反社会性人格障害として恐るべき計画を実行していく教師・蓮実(伊藤)の想像を絶する行動を描いたサイコ・サスペンス。本映画祭に参加した3人は全長55メートルのレッドカーペットに登場。上映会ではおよそ1000人もの観客が集まり、終了後は4分半にも及ぶスタンディングオベーションが巻き起こるという大盛況ぶりを見せた。伊藤は、「サイコキラーを演じることは本当に難しかったですが、監督に助けてもらいながら“蓮実”というキャラクターを作る作業は楽しくもありました。とにかく映画祭は楽しかったです。言葉も文化も違う国の映画なのに、みんなが楽しんでくれて自分もうれしいです」と笑顔であいさつ。生徒役を演じた水野は、「ローマに来ることが出来てうれしいです。エンタテインメントとして“蓮実”というキャラクターに騙される部分は、ローマのみなさんにも共感してもらえるのではないかと思っていました。本当にこの作品に関わることが出来て光栄だと思います」と、出演のよろこびを語った。また、『十三人の刺客』や『一命』など、海外の映画祭への出品があいつぐ三池監督は本映画祭は初参加とのことで、「(技術の進歩によって)この1~2年、自分がやっていて本当に楽しいと思えることが出来るようになり、映画の世界に生きている歓びを感じられるようになりました。『悪の教典』をご覧になったみなさんから、本当に心のこもった拍手を頂くことが出来たので、ローマに来てよかったなと思います」と感謝を伝えた。なお、本映画祭の授賞式は17日(日本時間18日)に行われる。過去には、宮崎吾朗監督の『コクリコ坂から』や米林宏昌監督の『借りぐらしのアリエッティ』なども招待されたが、いずれも受賞経歴はなく、いかなる賞でも受賞すれば本作が日本初となる。ちなみに国内では、10日より全国309スクリーンで公開され、20~30代の男女を中心にR-15ギリギリの高校生、60代の客層を動員。幅広い客層から注目されていることから、今後の動員に期待がかかっている。『悪の教典』公開中
2012年11月12日主演・伊藤英明×監督・三池崇史という最強の顔合わせで贈る戦慄のエンターテインメント『悪の教典』。生徒から絶大な人気を誇る高校教師が、担任を受け持つクラスの生徒全員を大殺戮する姿を描き、その残虐な描写から“R-15指定”を受けるなど、公開前から賛否両論を巻き起こしていた本作だが、日本の初日より1日だけ早い11月9日(現地時間)、第7回ローマ国際映画祭のコンペティション部門でオープニング上映を飾り、主演の伊藤さんを始め三池監督、そして生徒役を代表して水野絵梨奈が現地入りを果たし、大歓声を浴びた。2010年に発売された作家・貴志祐介の同名ベストセラーを原作に、イジメやモンスターペアレンツ、教師によるセクハラなどの問題がはびこる現代の学校を舞台に、生徒から絶大な支持を得ていた人気教師による生徒の惨殺事件を描くサイコサスペンス。『十三人の刺客』や『一命』など世界でもその活躍が注目されている三池監督の最新作とあって、本映画祭の開催地イタリア・ローマ入りを果たした3人がレッドカーペットを歩けば海外ファンからは熱烈な歓迎が!さらに公式記者会見、オープニングセレモニーおよび公式プレミア上映に出席した。公式上映では、映画祭のメイン会場であるシノポリホールはおよそ1,000人もの観客で埋め尽くされるほどの盛況ぶりを見せた。上映中は笑いが起こる場面も多々あり、上映終了後は4分半にも及ぶスタンディングオベーション。その後も出待ちのファンが殺到し、会場外がごった返すほどのお祭り騒ぎとなった。今回の映画祭に参加した3人からは、「サイコキラーを演じることは本当に難しかったですが、監督に助けてもらいながら“蓮実”というキャラクターを作る作業は楽しくもありました。とにかく映画祭は楽しかったです。言葉も文化も違う国の映画なのに、みんなが楽しんでくれて自分も嬉しいです」(伊藤さん)、「エンターテイメントとして“蓮実”というキャラクターに騙される部分は、ローマのみなさんにも共感してもらえるのではないかと思っていました。本当にこの作品に関わることができて光栄だと思います」(水野さん)と満足気なコメント。さらに、三池監督は「ローマの地に初めて来ました。(技術の進歩によって)この数年、自分がやっていて本当に楽しいと思えることができるようになり、映画の世界に生きている歓びを感じられるようになりました」と、自身の監督人生をふり返りつつコメントを寄せた。ローマ国際映画祭は17日(現地時間)まで開催され、授賞式は同日に開催されるが、いかなる賞であっても受賞すれば日本初となるため、大きな期待が寄せられている。『悪の教典』は全国東宝系にて公開中。「悪の教典―序章―」『悪の教典』特集■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年11月12日『海猿』シリーズから一転、伊藤英明が生徒全員を虐殺するサイコパス教師を演じることで話題の『悪の教典』。映画人としてこれほど覚悟がいる題材もそうそうないが、その主人公を演じる上で葛藤があった伊藤に対して三池崇史監督はささやかなエールをおくった。その他の画像貴志祐介氏のベストセラー小説を映画化した本作は、絶大な人気を誇るカリスマ教師の蓮実聖司(伊藤)が、学園を支配するために容赦なく邪魔者を惨殺していく姿を描く超問題作だ。伊藤は「『海猿』は多くのファンに支えられている作品で、だからこそ常に全力を出し切った前作越えを自分たちに課す、という作り方だったけど、今回は役だけを見据えて戦う作品でした」と俳優としての手応えを感じながらも、「一番の悩みはサイコキラーをどう演じるか、でした」と早い段階で課題に直面したという。「どう演じても三池監督は上手く撮ってくれると思ったけれど、分かりやすい方法に逃げたら、この先の俳優人生はつまらないって。だから下手でも振り切った演技をしようと決めましたね」。その“戦い”の努力が功を奏して、評判は上々だ。映画史に残るサイコキラーとの声も聞こえ、伊藤の高い演技力に三池監督も「ピッタリでしょ?(笑)」と激賞する。その演出については「ハスミン(蓮実)を演じてもらうということよりも、シンプルに表現していくこと」を大切にしたと三池監督は回想する。「人間には、いろいろな表情があるはずですよね。その中のひとつを出していく、ということです。まったく架空のキャラクターを新たに作り上げることではなく、人間の嫌な面が素直に隠さずにスルっと出ればいいと思っていた」という。「映画や資料を読み、ヒントを得ようとした自分が恥ずかしかったです(笑)」と伊藤は謙遜するが、“作り上げないことで作り上げる”という逆説的なメソッドで蓮実は誕生した。「撮影中、裸になった瞬間が何度もありました」と、伊藤個人にとってもハスミンという人物は転換点になったという。そして、伊藤の葛藤を見抜いたか、三池監督は脚本にはなかったオツな“演出”を用意してエールをおくっていた。「貴志先生が蓮実に向かって『頑張ってください』というシーンがあるけれど、あれは三池監督が僕に思いきり演じていいと任せてくれたって最近になって気づきました。愛情だったなって(笑)」。“戦い”を始める前の俳優と監督のちょっとイイ話。このエピソードを意識して映画を鑑賞してみては?『悪の教典』2012年11月10日(土)より、全国東宝系ロードショー取材・文・写真:鴇田 崇
2012年11月09日漫画家、映画監督としても活躍する木内一裕の同名小説を、大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也を迎え三池崇史監督が映画化するアクションサスペンス『藁の楯』のティザーポスター画像が公開された。その他の写真本作は、惨殺事件を繰り返す清丸(藤原)に孫娘を殺害された資産家が、「この男を殺してください。御礼に10億円差し上げます」と、清丸殺害を全国民に促す全面広告を新聞に出したことで、身の危険を感じ出頭してきた清丸を護送することとなった警視庁警備部SP・銘苅(大沢)と、そのパートナーの白岩(松嶋)が味わう人間の欲望、葛藤を描き出した作品。本日解禁となったポスターは、「この男を殺してください」と掲載された新聞広告をもとに、凶悪犯の清丸扮する藤原の写真を全面に使用。手錠をはめられ、移送される清丸の不気味な表情とキャッチコピーが相まって大きなインパクトを与える仕上がりとなっている。警視庁までの1200kmにおよぶ距離を、大型護送車や新幹線、救急車と手段を変え移送するも“キヨマルサイト”と名付けられたサイトに居場所がすぐアップされ、一般市民、警護に当たる警察官や機動隊員までもが清丸の命を狙う。裏切りや欲望が渦巻く緊迫感の中、護送にあたる5人と、国民1億2千万人の戦いが果たしてどんな顛末を迎えるのか、期待が高まる。また、ポスター画像公開とともに新たなキャストが発表され、大沢、松嶋演じるSPと清丸を護送する警察官役を岸谷五朗、伊武雅刀、永山絢斗、そして孫娘を殺害された資産家の蜷川役を山崎努が演じることがわかった。『藁の楯』2013年4月26日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー文:滝島千尋
2012年11月09日自信は輝きに変わる。そして、その輝きがまた自信をもたらす──。映画『桐島、部活やめるってよ』に続き、映画『悪の教典』という話題作に出演、俳優・浅香航大の2012年はまさに自信と輝きを得た年となった。『悪の教典』で浅香さんが演じるのは、 私立晨光学院高校2年4組の夏越雄一郎。伊藤英明さん演じる担任の“ハスミン”こと蓮実聖司に追い詰められていく生徒のひとりだ。戦慄のエンターテインメントでありながらも撮影現場は「いい雰囲気」だったそうで、「特に男子生徒役の俳優は同世代、年齢が近いこともあっていまでも交流があるんです。旅行に行ったり、富士急(ハイランド)に行ったり、仲良くしています。彼らとの出会いは一生の宝物」と笑顔を見せる。けれど、その裏には緊張と不安もあったと胸の内を明かす。「『悪の教典』のおかげで度胸がつきました」「この映画は、三池崇史監督、主演の伊藤英明さんを始め、染谷将太くん、二階堂ふみちゃん、林遣都くんなど、すでにキャリアのある人たちに囲まれた現場で。当然、緊張はありました。でも、初日に三池監督から『自分らしく、自分の芝居をすればいい』という言葉をかけてもらったことで、その場の空気を吸って息をしていたらいいんだと、自分らしさを持って臨めたんです。それだけでなく、『悪の教典』のおかげで度胸がついたというか。僕、基本的に“緊張しい”で(苦笑)。役を演じているとき、例えば、舞台で何千人っていう人を前にしていても役として立っているので緊張はしないけれど、それがトークショーになると何を喋っていいのか…って、緊張しちゃうんですよね。その緊張が軽くなったというか、動じなくなりました」。また、伊藤さんに対しては「現場では先輩後輩関係なくひとりの役者として接してもらえた」と憧れと尊敬の眼差しを向けるが、伊藤さんが徐々に狂気と化していく様は「恐かったですね」と険しい顔に。たしかに、クライマックスに用意されているバイオレンスは、想像以上にショッキング!「完成した映画を観て、台本以上にガツンときたというか、衝撃的でしたね。さらに高揚感と爽快感もあるんです」と見どころを語る。今年、20歳を迎え「俳優を仕事として捉えるようになりました」と新しい一歩を踏み出した浅香さん。『悪の教典』では大人しくて温和な夏越を演じ、役柄について「ちょっとおっとりな性格」と語っているが、浅香さん自身はどんな高校生だった?「高校1年のときは普通科の学校に通ったんですが、仕事の都合もあって2年と3年は通信制を選んだんです。いまとなってはちゃんと通えば良かったなとも思うんですけどね…。でも、1年生の間はバイトもしたし、普通に学生を楽しんでいました。その頃の好きなタイプですか?学生時代に好きだったのは、変わった子、何を考えているのか分からない子、ふわふわした感じの子が好きでしたね。男でも女でも自分を持っている人に惹かれます」。芸能界入りのきっかけは「好奇心」自分の好みをはっきり伝えるあたりがまたカッコいい。181.5センチという長身にキリッとした顔立ちももちろんカッコいい。しかしながら、いわゆる“イケメン”とカテゴライズされるのはあまり嬉しくないと苦笑いしつつ、「少し前はイケメンと一括りにされるのがイヤだったけれど、いまはありがたいと思うし、それをプラスにしていきたいって思います」。そう言えてしまうことを含めて、やはりカッコいいものはカッコいい。16歳のときに事務所のオーディションを受け、その後は舞台を中心に活躍、2011年には「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」(フジテレビ)でドラマデビューを飾り、そして今年2本の映画と出会い、俳優・浅香航大は銀幕の世界へ降り立った。「きっかけは、単純に芸能界で生きてみたいという好奇心だった」と少し前の自分を懐かしむ。その好奇心は本気の仕事へと変わりつつある。「いまは徐々に役者としてどうするか考えるようになりました。もともと単館系でかかるような映画が好きで、山﨑努さんのような個性的な雰囲気を持った役者さんが好きなんです。自分自身もいつかそんなふうに評価されるようになりたくて…。それが目標ですね」と語る浅香さんの瞳は初々しく力強く輝いていて、いま以上の輝きを期待させる。(text:Rie Shintani)特集:年下のカレ「悪の教典―序章―」『悪の教典』特集■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年11月08日いまや国民的ヒーローと言っても過言ではない『海猿』シリーズの主人公・仙崎大輔。そんな人命救助のエキスパート(=海上保安官)を長年にわたって演じてきた伊藤英明が、命を救う側から奪う側へ──そう、『悪の教典』で彼が挑むのは、サイコパス(反社会性人格障害)という特殊な人格を持った高校教師・蓮実聖司。生徒からも教師からも信頼と人気を得ていた男が最凶最悪の殺人鬼となって校舎を血で染めていく…戦慄のエンターテインメントの主人公に挑んでいる。善と悪、表と裏、2つの顔を持つ蓮実と伊藤英明には意外な共通点があった?『海猿』ヒーローが演じるサイコパス人はギャップに惹かれ、その振り幅が大きいほどそこに魅力を感じるものだ。仙崎大輔と蓮実聖司のギャップも然り。けれど、ギャップがある一方で「蓮実聖司と伊藤英明は似ている」と意味深な笑みを浮かべる三池崇史監督。「そもそも主演作の『海猿』と『悪の教典』が同じ年に公開される、そういう状況に身を置いていること自体そうそうあることじゃない。動物としての強さがあるというか、言いようのない不思議な魅力があるというか、生きようとする能力の強さが蓮実にも伊藤さんにもあるんですよね。蓮実を演じるにはクールであることも必要でした。蓮実は常に同じような目をしているけれど、後半の蓮実の目は狂っている。特に銃を撃つ前後は、火薬の威力なのか肉体が壊れている手ごたえなのか、目の中身が明らかに狂っているんです。本来、眼球は演技できないものだけれど、目の玉が狂っているんです」と、俳優にとって最高の褒め言葉に伊藤さんも照れ笑いする。それにしても、なぜ、蓮実役は伊藤英明でなければならなかったのか?「5年前に一緒に仕事をした『スキヤキ・ウエスタンジャンゴ』の撮影後は、だいたい蓮実みたいな感じでしたし、自分でも“夜のガンマン”って言っていましたからね(笑)」と、ユーモラスに話すそこにこそ本質が潜んでいるような──。ずっと前から三池監督は伊藤さんの人間力を見抜いていたのではないか?そして、「到底理解できない」と言う殺人鬼を、伊藤さんはどう自分のものにしていったのか?彼が選んだ方法は、サイコパスをどう演じるか頭で考えカテゴライズするのではなく、三池監督の前で「心を裸にしてエネルギーをぶつけること、全力でぶつかっていくこと」だった。ヒーローからダークヒーローになることは俳優として大きなチャレンジであり、いかに挑戦したのかを語ろうとする彼の瞳の奥がギラリと光る。「『海猿』でヒーローを演じているから、(どんなときも)いい人を出さなくちゃいけない…そういう迷いがあったとしたら、それは『海猿』を応援してくれているファンに対して申し訳ないこと。なので、監督とスタッフとキャストを信じて全力でいこうと思ったんです。でも、三池監督は蓮実がどういう人物なのかを言葉では教えてくれないんですよ(苦笑)。ただ一言、『恐く撮るのも不気味に撮るのも、それが僕の仕事ですから』と言われて。その言葉でラクになれました。役者はいつも自信がないもの。役をいただいたときに、この役は自分にはできないかもしれない…と思うからこそ、全力で取り組むことができるんです。変な言い方かもしれないけれど、自信のなさが大事だと僕は思うんですよね」。また、血まみれになりながら生徒たちを殺していくシーンにおいても、殺人鬼はこうあるべきという考えを排除。「常にニュートラルでした。無心でした」と撮影時のテンションを説明した後で「でも、ある意味、監督が蓮実だなと思うんですよね…」と、三池監督を分析する。「人間を分かっているからこそ、痛みも苦しみも喜びも分かっているからこそ、監督と話をするときは見透かされているような気がして怖いんです。そういう監督だからこそ裸になれたんですけどね。その日を“やりきる、やりきろう”と思う現場でもありました。やりきるって、実は怖いことだと思うんです。この現場では、出しきれるものを出しきることが何よりも大切で、明日はもっと大変なんだよね…って思いながらその日のシーンをやることが、自分の中で成立しないことだと思うようになって。たった13年たらずの役者人生だけれど、いまようやく30代の役者の面白さを感じているんです。40代、50代…80代までその面白さはあると思ったら、ますます楽しみ。とはいっても、今回の現場は考えることも多くて、昼夜逆転の撮影が多くて、神経は高ぶる、体は疲れる、しかも、三池監督は時間も予算も役者もスタッフも全部を使い切る人ですからね(笑)。でも、これだけピュアな気持ちで作品に取り組むことはこんなにも楽しいものなのかと、爽快感を三池塾で教えてもらいました」。恐ろしいはずなのに、なぜか応援してしまう!演じる面白さを再確認した伊藤さんは、こうも語る。「プライベートという言い方も役者にとっては違う気がする」と。「普段から何を見て、何を感じて、どう生きるかがが役に繋がっていく、自分がやってきたことに勝るものはないと思うんです。そこから台本というルールブックを基に監督がそれ以上のものを引き出してくれるわけで。ルールは守るべきだけれどそこからはみ出してもいい、僕たち(俳優)は、日々の生き方をちょっとずつ役に反映させているんです」。そんな伊藤さんの言葉を受け、三池監督は映画の中で伊藤さんの鍛え抜かれた肉体を「生かす」ことにしたと、伊藤英明だからこそできた蓮実像を語る。蓮実の一糸まとわぬ身体をスクリーンに映し出す、そこには想像以上に深い意図が隠されているのだと三池監督。「アメリカでのビジネスマンの姿、日本での教師姿、どちらの服装も蓮実にとっては人を騙すために身に着けていたものなんです。彼にとってはどんな服であっても、着るための意図が感じられてしまう、ものすごく邪魔な存在。だから家にいると自然と脱いでしまう。自分自身でいるためにね。そしてあの肉体。英語の教師にしては不必要に思えるかもしれないけれど、それは後々に分かるわけで…。いざというときに動物として速く動くため、強くあるため、その瞬間がいつ訪れるのか分からないからこそ、常に鍛えていなければならない。とは言いつつも、最初は(家にいるときの)服を用意していたんですよ。でも、真っ裸でいる方が蓮実らしいなと思ったんですよね」。加えて、恐ろしいサイコパスであるはずの蓮実を「なぜか応援してしまう」と、意外な言葉を口にする2人。伊藤さんは原作を読んだときから蓮実を応援してしまったそうで、「ゾクゾクする怖さはもちろん、このピンチを蓮実はどう切り抜けるんだろうと、いつの間にか応援していたんですよね」。三池監督も大きく頷きながら、「気づいてもらいたいことがある」と締めくくる。「蓮実が次々と人を殺していく中で、観客の心の中には映画の中に“殺してもいいヤツ”ができているんです。その人が殺されるシーンで、よくやった、蓮実!と思うはず(笑)」。…ということは、誰の心にも蓮実は住んでいる?自分の心がどう動くのか、Bee TVドラマ「悪の教典 -序章-」と映画『悪の教典』で確かめてほしい。善と悪、表と裏、ヒーローとダークヒーローの境界線なく蓮実を演じきった伊藤英明のとてつもないエネルギーは、きっとすべての観客を夢中にさせるが、同時に危険も孕んでいる。三池監督からの注意点──「注意が必要な作品であることは間違いない。特に蓮実には惚れないように(笑)」を肝に銘じ、戦慄のエンターテインメントの世界へ。(photo:Yoshio Kumagai/text:Rie Shintani)「悪の教典-序章-」『悪の教典』特集■関連作品:BRAVE HEARTS海猿 2012年7月13日より全国東宝系にて公開© 2012 F/R/P/T/S/A/FNS悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年11月07日累計発行部数が30万部を突破した貴志祐介氏のベストセラー小説を映画化した『悪の教典』の女子高生限定試写会が30日、都内で行われ、主演の伊藤英明と三池崇史監督が上映後の舞台あいさつに立った。サイコパス(反社会性人格障害)の殺人教師を演じた伊藤は「今日は殺さないから大丈夫だよ! グッドモーニング、エブリワン」とすっかりホームルーム気分。会場に駆けつけた女子高生150人から黄色い声援を浴び「今年で37歳になるけど、まだまだイケるなあ(笑)」と殺人鬼の顔を封印した。その他の写真本作は、いじめ、セクハラ、モンスターペアレンツなど問題山積みの高校を舞台に、伊藤演じる英語教師の蓮実が、自らの失敗を隠滅するために、受け持つクラスの生徒全員を惨殺するというバイオレンス・サスペンス。R15指定を受けた凄惨なシーンも見せ場となっており、伊藤も「上映中に退席した女の子がいたけど、大丈夫でした?」と心配顔。「俺が悪いんじゃないの。悪いのは監督」と三池監督を矢面に立たせると、当の三池監督からは「“素”はあんな感じだから、今回は演じるのが楽だったはず。普段の方が演じてるでしょ」と茶々が入った。ある女子高生から「今回演じた蓮実と『海猿』の仙崎では、どちらが演じやすかったですか?」と質問されると、伊藤は「どっちも楽しいよ。ただ今回は心労でじんましんが出るほど大変だった。やっぱり(演じやすいのは)仙崎大輔かな」とコメント。さらに「ファーストキスは中学2年生のとき、バスケ部の部室で」「中学生のとき『ぼくらの七日間戦争』の真似をして、秘密基地を作って遊んでいたら、警察まで来る大騒ぎになった」など学生時代のヤンチャなエピソードも披露し、会場を盛り上げた。その後「ハグしてほしい」「頭をポンポンしてほしい」など女子高生たちのリクエストはエスカレートしたが、伊藤は快く応じたばかりか、急きょ本人の希望で来場者全員との握手会も実施。役柄とは裏腹の“良き教師ぶり”を発揮していた。『悪の教典』11月10日(土)全国東宝系ロードショードラマ『悪の教典―序章―』dマーケット VIDEOストア powered by BeeTVで独占配信中!
2012年10月31日俳優の伊藤英明が10月30日(火)、都内で行われた主演最新作『悪の教典』の女子高生限定試写会に、メガホンをとった三池崇史監督と共に出席し、上映後の舞台挨拶に立った。伊藤さんが高いIQと冷静な行動力を併せ持つ殺人鬼・蓮実を演じることで話題の本作。舞台挨拶は映画さながら、放課後のホームルームスタイルで行われ、伊藤さんは「今日は殺さないから大丈夫だよ」と爽やかな(?)第一声。女子高生からは「学生時代の思い出を教えて!」、「ファーストキスはいつ?」といった質問や、「頭をなでなでしてほしい」、「ハグしてほしい」などの無茶ぶりも飛び出したが、当の伊藤さんは「オレもう37歳だけど、まだまだイケるなあ」と自身のモテっぷりにご満悦だった。貴志祐介のベストセラー小説を実写化したサイコサスペンス。生徒から“ハスミン”という愛称で呼ばれ、絶大な人気を誇る高校教師でありながら、自身の目的のためなら殺人も厭わない狂気に満ちた男が繰り広げる凶行の数々を息詰まるタッチで描く。鮮烈なバイオレンス描写や残虐な描写から「R-15」指定を受けており、伊藤さんも「さっきまで、後ろでみんなの様子を見ていたんだけど、途中で退席した女の子、大丈夫でした?」と心配そう。そして「オレが悪いんじゃないの。悪いのは監督(笑)」と批判の矛先を三池監督に向けるも、三池監督から「伊藤さんの“素”はあんな感じだよ。だから今回は演じるのが、楽だったはず。普段の方が演じているし、だから『海猿』ができるんだよ」と返り討ちに遭っていた。三池監督が発した“海猿”に反応したのか、伊藤さんは「そういえば『海猿』が二度とできないってニュースに出ていたけど…」と表情を曇らせる場面も。それでも、客席から「今回のハスミンと仙崎(『海猿』の主人公・仙崎大輔)、どちらが演じやすかったですか?」と質問されると、「どっちも楽しいよ。今回は心労で“じんましん”ができるくらい大変だったけど。だからオレはやっぱり仙崎大輔かな」と女子高生もメロメロのキラースマイルを披露していた。『悪の教典』は11月10日(土)より全国にて公開。「悪の教典-序章-」『悪の教典』特集■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年10月30日教師が生徒全員を、まるで出席を取るように惨殺する超問題作『悪の教典』。その凶行前夜を描くBeeTV『悪の教典―序章―』に出演した中越典子が、一人二役で作品に挑戦した大仕事を振り返った上で、“序章”を鑑賞すればサイコパス蓮実聖司の恐怖が増幅すると推した。その他の写真“序章”は三池崇史監督と伊藤英明主演で、貴志祐介の禁断のベストセラー小説を映画化した『悪の教典』の前日譚。“日常に潜む悪意”をテーマに、映画版とは異なるアプローチでサイコパス教師・蓮実の闇に迫る。蓮実の同僚で心理カウンセラーの水落聡子を演じた中越は、「生徒や父兄、学校のこと。爽やかな顔をして、すべてを調べ上げて“準備”をしている。用意周到な殺人鬼です」と蓮実の人物像を分析。また、仕事で苦悩する聡子は優しく手を差し伸べる蓮実に好意を抱くが、「心理カウンセラーなのに蓮実の方が一枚上手で、本性を見抜けない。切ない話です」と巧妙な蓮見の手口に絶句した。中越は水落聡子と、数学教師、釣井正信(吹越満)の妻・景子の一人二役を担当。性格が正反対で、まさしく演じ分けが要る大仕事だったようだ。「聡子はカウンセラーですが、本当は彼女こそ助けが要るほど頼もしくない(笑)。そこが聡子のポイントでした」と説明し、「聡子と釣井先生の奥さんとが、物語に複雑に関わっているので、それが明らかになるにつれてだんだん怖くなります」と回想。「実は釣井先生は“序章”のキーマンで、不気味な存在です。釣井先生の行動には“奥さんに理由がある”わけですが、それだけに演じ分けはやりがいがありました」と語り、凄惨な凶行の“遠因”を作ってしまう聡子と景子を演じ分けたことで、“本当の悪”の恐怖を深く実感してしまったという。「この“序章”は心理的な追い込みが尋常ではないので、上手く映画へ繋がっていってほしいです」とも語る中越。「 “序章”、本編、もう一度“序章”の順番で観ると、初めて気が付くこともあると思います。伊藤さんの本当に何気ないシーンに、背筋が凍りますよ」と鑑賞アドバイスもしていた。「わくわくしちゃいけないけれど、サイコパス蓮実の次の一手がどうしても気になっちゃう(笑)」という『悪の教典』とBeeTVドラマ『悪の教典―序章―』。超問題作を繰り返し観て、“本当の悪”に迫ってみてはどうだろうか。ドラマ『悪の教典―序章―』dマーケット VIDEOストア powered by BeeTVで独占配信中!映画『悪の教典』11月10日全国東宝系ロードショー
2012年10月30日「黒い家」「青の炎」などの貴志祐介のベストセラー小説を、衝撃の実写化。11月10日の映画公開に先駆けて、10月15日よりBeeTVドラマ「悪の教典―序章―」が配信中の本作について、主役・伊藤英明と監督・三池崇史のインタビューを行った。●原作が上下巻に及ぶ大作。2時間の映画にしていく脚本を製作したときの苦労は?三池監督:自分が読んでいた中で、中心とストーリーになる部分を残してそぎ落とす、という流れでやりました。原作はラストに向かって群像劇のような広がりを見せて、最後の部分だけ蓮実に集約させる感じだったんだけど、その部分をシンプルに、余計な映画的な物語をくっつけないで作りました。いろんなアプローチはあるのかなと思いましたが、今回はとにかくシンプルにすることが一番かなと思いました。●伊藤を蓮実に起用した理由は三池監督:蓮実が面白いところは全てを持っているのに一つだけ欠けているところ。ちょっと似ていますよね。『海猿』でヒーローをやって、同じ年に『悪の教典』で蓮実を演じる。世界中を見てもこんな役者いないと思うし、そういう強さを持っている。言いようのない不思議な魅力がある。何のために存在してるかなんて意味はなくて、いろんな人生の選択肢はあったかもしれないけど生まれたときから俳優という定めだったようなことを感じる俳優。生きようとする生命力も強いし、自分らしく生きていたいけどそういう場所がない、孤独の蓮実聖司が少し重なるんです。映画の中で伊藤は、後半から目の中身が狂ってくるんですよね。まゆとか表情じゃなくて、演技なんてできないはずの眼球が狂ってる。普段はクールなんだけど無邪気に笑う笑顔が恐い。そういったところも蓮実的だなと思います。伊藤:嬉しいですね。(笑)●生徒一人一人と向き合って惨殺していく演技上での緊張感はありましたか?伊藤:常にニュートラルな状態。無心でいました。サイコパスはこうでなければいけない。わかりやすく表現しなければいけないって思うと、自分の幅が狭くなってしまうような気がして、そこは恐かったからこそ裸になれたんだと思います。生徒役の新人の子たちは特にプレッシャーだったと思うし、監督に怒鳴られる子もいれば優しく諭される子もいるし、三池監督自身も人を使い分けて演出されていたんだと思います。監督は蓮実のように人を見抜く力があって、見透かされているような気がする。だから僕も裸でぶつかっていきました。自分に勝るものは絶対にないはずだけど、それ以上に自分を引き出してくれるのは監督でありスタッフであり共演者の力であり、だから一緒にぶつかり合うくらいの気持ちでやりました。●生徒の死に際に人の本性がでるなと思いましたが、伊藤さんだったら蓮実にどう立ち向かいたいですか。伊藤:潔く腹を切って死ぬべし。(笑) 『一命』につなげようと思ったんですけど違いましたね。。。どうするかな?最初は先生がそんなことすると思わないから、「見てきてやるよ!」って最初に行って、「俺が警察とか呼んでくるよ!任せろ!」といいながら一番に殺されるタイプかもしれないですね。(笑)死に際に「だろ?」って言いながら死んで生きたいです。(笑) 僕はお調子者なので、そういう感じだと思います。●『海猿』でヒーローから一転、悪役にチャレンジしてみて伊藤:役者っていつも自信がなくて、もしかしたらできないかもしれない。って思うからこそ全力で取り組める、そうゆうのが大事だと思うんです。『海猿』がヒットした年に全く逆のキャラクターを演じられるのは役者として恵まれているなと思っています。役者を始めて13年くらいになりますが、30代になってからの面白さというのも感じるようになって、40代・50代もしかしたら80代までずっと続いていく役者人生にまたいろんな面白さを感じられるのだろうと思うと本当に楽しみなってきました。自分が全力でエネルギーを出し切った作品をお客さんに観てもらっていろんなことを感じてもらうことの爽快さは、三池監督に教わりました。ネガティブではない辛さを感じたり、昼夜逆転の撮影が続いてどうしても神経が高ぶっていたり、身体もものすごく疲れていて、それでも監督は役者もスタッフも時間すらも全てを使い倒すエネルギーの塊のような方なので(笑)、自分も同心に戻ってピュアな気持ちで作品に取り組めて、そこが本当に楽しいなと思いました。キャラクターについてのイメージも監督から言葉で伝えられることはなくて、「蓮実を恐く撮るのも不気味に撮るのも僕の仕事ですからね」といわれていました。台本を読んだからといって理解できるキャラクターではなかったし、原作を丸写ししてもしようがない。映画をヒットさせよう!とか、明日の撮影のためにエネルギーを残しておこうとかそういった意識もせずに本当に心を裸にしてエネルギーをぶつけていけばいいんだという気持ちで、出し切れるものを出し切った。そういう気持ちが今回は必要だったんだと思っています。作品情報ドラマ『悪の教典―序章―』:10月15日より、「dマーケット VIDEOストア powered by BeeTV」で独占配信中!映画『悪の教典』:11月10日全国東宝系ロードショー
2012年10月25日伊藤英明が、高いIQと冷静な行動力を併せ持つ殺人鬼を演じることで話題の映画『悪の教典』のトークショーが10月23日(火)に都内にて行われ、主演の伊藤英明、共演する浅香航大、KENTA、そして三池崇史監督が出席し、撮影現場でのエピソードなど映画について熱いトークセッションを繰り広げた。この日は、三池監督がMCを務め、タバコを吹かし、お酒を飲みながら本音を語り合うという“男子会”形式でのぶっちゃけトークショーとなり、会場は大いに盛り上がった。「黒い家」、「青の炎」などで知られる貴志祐介のベストセラー小説を実写化したサイコサスペンス。生徒から“ハスミン”という愛称で呼ばれ、絶大な人気を誇る高校教師でありながら、自身の目的のためなら殺人も厭わない狂気に満ちた男が繰り広げる凶行の数々を息詰まるタッチで描く。鮮烈なバイオレンス描写や残虐な描写から「R-15」指定を受ける今年最大の問題作だ。この日、すでにお酒が入り、にこやかに登場した三池監督がMCを担当、笑顔でキャスト陣を呼び込んだ。主演の蓮実聖司を演じた伊藤さんもすでにビールを何杯か喉に落としての登場となり、「あがり症なので、始まる前からちょっと飲みすぎちゃって…」と言い訳しつつ、客席に向かって「かんぱ~い」とグラスを上げ、その後はさらに飲み続けながらトークに臨んだ。お酒が入り自由奔放な発言を続ける伊藤さんは客席に向かって「みんな、携帯で撮っちゃっていいよ。今日はそういうのアリだよ!」などと話しかけ、ファンは大喜び。また、ビールを飲んでいるので大きなゲップも隠すことなく披露し、会場を大いに沸かせていた。そんな伊藤さんを、監督は「こう見えてナイーブな男なんだ」とフォローしつつ、「以前、2人でヴェネチアの映画祭に行ったときも、上映前には完全に出来上がっていたね」と思いを馳せた。伊藤さんも「ヴェネチアではずっと取材の間も飲み続けていて、レッドカーペットを歩いたときには走って5往復もして、共演の桃井かおりさんから『もう止めなさい!』と羽交い絞めにされた」とお酒にまつわるエピソードを披露した。その後、話は“自分が高校生で蓮実が先生だったら”という話に及ぶと、伊藤さんは「オレに任しとけ!と、みんなに調子よく言ってすぐに殺されるタイプだな」と正義感あふれる『海猿』の役のように最後までみんなを守るタイプではないことを明かした。浅香さんは「みんなとは別の方角に逃げて一人助かるタイプ」と告白。KENTAさんは「ボクはきっと、その日は学校を休んでいる」ときっぱり。監督にいたっては「オレはなんとか取り入って、蓮実の舎弟になって生き延びる」とコメントした。笑いの絶えないトークショーとなったが、最後に監督は「この作品を観てもらうと、ここにいる役者たちは本物の役者だと絶対に思ってもらえる」と言葉に力を込めた。さらに、伊藤さんは「みんなで一体になって、ワーキャー言いながら観てほしい」ときっちりコメント。本作で、伊藤さんは自らの目的のためには、たとえ殺人でも厭わないという、他人への共感能力をまったく持ち合わせていない、生まれながらのサイコパス(反社会性人格障害)を演じ、初の殺人鬼役に挑戦。究極の悪人を怪演し、観るものを震え上がらせる。本作で高校生を演じ、蓮実に追い詰められる生徒役を演じた浅香さん、KENTAさんは三池監督の下で、作品に関われることを喜んでおり、また過激なバイオレンスシーンに挑んだ主演・伊藤さんから学ぶことも多かったようだ。『悪の教典』は11月10日(土)より全国にて公開。「悪の教典-序章-」『悪の教典』特集■関連作品:悪の教典 2012年11月10日より全国東宝系にて公開© 2012「悪の教典」製作委員会
2012年10月23日