更年期なんて言葉はまだまだ未来の話だと思っていたのですが、あっという間に突入してしまいました。気持ちはまだまだ若いつもりなのですが、体は正直で50代に差し掛かりさまざまな不調を感じるようになりました。私が更年期症状を緩和のためにおこなったことを紹介します。更年期真っただ中更年期と自覚するようになったのは、49歳のころからです。心身ともにいろいろな症状が出始めました。症状は人によってさまざまだと聞きますが、私の場合は以下のような症状が出ました。朝、目が覚めてもなかなか起き上がれない仕事に行く元気が出ない動悸ホットフラッシュカッとのぼせる気がするぼーっとして仕事でミスをしてしまう不安な気持ちに突然襲われる目が乾く(ドライアイになってしまう)食後やたら汗をかく急にイライラしてしまう料理をするのが本当に面倒時々「揺れた?」ということがある鏡を見ると落ち込む同期だった友人に話を聞いたりするうちに、「更年期」というワードが出てきて婦人科へ行くことにしました。婦人科で漢方薬の処方とプラセンタを注射婦人科は女性専門(付き添いでも男性は外で待っています)の女性の先生だけのところに通っています。同じ女性の先生のほうが、気持ちをわかってもらえると思い、ネットで調べて見つけた病院です。とても気さくで同じ犬好きの先生ですし、信頼して通っています。「そろそろ子宮頸がん検診もね〜」など提案してくれるのもうれしいです。婦人科には2カ月に1度通い、漢方薬の処方とプラセンタ注射をしてもらっています。漢方薬は血の巡りを良くする効果がある「桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)」を毎食後2袋(6粒)服用しています。漢方薬は即効性は感じませんでしたが、漢方薬を飲み始めて半年ぐらいたったころ、少し体がラクになった気がしたので、続けて飲んでいます。私の更年期症状の場合、プラセンタ注射は毎日でも良いと先生に言われていますが、少し婦人科が遠いので2週間〜1カ月に1度は行くようにしています。私が打ってもらっているプラセンタ注射は更年期障害に保険適用しているので、1回500円というのもお得感を感じます。中には毎日、注射をしに来る患者さんもいらっしゃるそうです。プラセンタ注射を打った次の日の朝は、すっきり目が覚めるという効果を感じています。女性ホルモンと似た働きをするサプリも服用中漢方薬とプラセンタ注射に加えて、婦人科ですすめられた「エクエル」というサプリも飲んでいます。大豆イソフラボンが女性ホルモンと似た働きをするというので、1カ月に1度購入して毎日飲んでいます。最初は婦人科で購入していましたが、市販されているため、私は定期お届け便で購入しています。飲むタイミングは特に決まっていないようですが、婦人科の先生は「寝る前がオススメ」と言われたので、寝る前に飲むようにしています。「エクエル」も飲むと体がラクになる気がします。また、婦人科の先生の友人も飲んでいると聞いたのが安心材料となり、飲み続けていますまとめ人生100年と考えると今はちょうど折り返し地点です。半世紀生きていますから自分の体や生活のことなど見直す良い機会でもあると、思うようになりました。そういえば婦人科の先生にも「お誕生月までには子宮頸がん検査もしましょうね」と言われていたことを思い出しました。いつも気にかけてくださる婦人科の女医先生には、感謝です。更年期と共存しながら、楽しいアラフィフの日々を送っていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/takaramomo(52歳)2021年に歯科助手を退職し、現在はWebライターとして活動中。夫と生まれる前から反抗期の25歳の娘、宝物わんこの桃太郎くんが唯一の癒やし。好奇心旺盛なアラフィフゆえ寺・国内地理・城郭・日本茶・救急救命指導員・アマチュア無線など多数の資格を保持。
2024年04月06日40代半ばになり、イライラや動悸、息切れ、腰痛などの不調を感じるように。それに加えて運動らしい運動もせずなまり切っていた体に嫌気が差して、思い切ってヨガを始めてみました。無理なく運動できるのが心地良く、心にも良い影響を与えているのか、「お母さん、最近ニコニコしてるね」と子どももうれしそうです。そんな私の体験談をお伝えします。1時間半のレッスンで幸せな気分に子どもが幼稚園に通いだしたら始めようと思っていたヨガ。明日やろう明日やろうと思っているうちに、子どもはいつの間にか小学2年生。それに40歳を過ぎたころから腰痛が出てきて、家事をしていても立っているのがつらく、しばらくソファで横になってしのいでいました。このままではダメだと自分を奮い立たせ、近くのヨガ教室をのぞいてみることに。まず驚いたのは、私よりもはるかに年上の方たちが難なくポーズを決めていること。私も負けていられないと必死でついていっていたとき、「私の言葉の前には、“よかったら、”と付いていると思ってくださいね。無理なことはしないようにして、自分と向き合ってください」とインストラクターさんが温かい言葉をかけてくださいました。1時間半のレッスンはあっという間に終わり、今後の説明を聞いている間もフワフワとなんとも言えない高揚感と心地良さで、幸せな気分でした。週1回のリラックス効果で身も心もスッキリヨガ教室はついていけるのか不安でしたが、基本的には簡単なポーズばかりだったのですぐになじめました。それに、あれほど痛かった腰がレッスンの最中は気にならなくなっていました。自分で運動をしようとするとつい激しい運動をしてしまいがちで、どうしても腰に負担がかかってしまいます。しかし、ヨガでは少しずつゆっくりと体をほぐしていくので、1時間半も体を動かしているのに休むことなく続けられました。それに、もし痛みが出たとしても休息のポーズでしばらく休める安心感がありました。普段なかなか自分の体と向き合うことがないので、目をつぶって自分自身と向き合うことで自律神経が整えられ、最近気になっていた息切れや動悸も治まるような気がしています。呼吸法で心が安定してイライラが減少また、ヨガの呼吸法も役立ちました。若いときはイライラするのは生理前だけだったのに、最近は常にイライラしていて子どもにきつく当たることもありました。また、少し体を動かすだけで息切れや動悸がして外に出るのもおっくうに感じていました。ヨガを始めてから心が安定したのかイライラする頻度が少なくなってきたような気がします。また、無理なくゆっくり体を動かすため、息切れや動悸が大分改善されてきました。普段でもなんとなく息苦しく感じたときは、呼吸法を取り入れて家でも実践しています。まとめハードなスポーツと違って、ヨガは自分の体と相談しながらゆっくりおこなえるので、運動をほとんどしたことがない人や痛みがある人でも取り入れやすいと感じました。また、呼吸法を取り入れながら体を動かすことで心が落ち着き、イライラや動悸などの更年期特有の症状が軽減されるような気がします。これからも無理をせず、自分の体をいたわわりながら続けていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。著者/りんごちゃん(45歳)大阪府出身のアラフォー世代。制作会社勤務を経てフリーライターに。40歳を過ぎてますますやせにくい体質になり、ダンスを始めるも激しすぎて挫折。最近のんびりと体を動かせるヨガにはまり中。
2024年03月27日私は47歳。いわゆる更年期世代に突入しています。加齢とともに起こる体の変化を感じずにはいられない毎日。40代前半で突然、高血圧になりました。現在も治療を続けている高血圧についての体験をお伝えします。ストレスから!?血圧が異常に高くなる40代前半での出来事です。当時、私は原因不明の頭痛に悩まされていて、かなりの頻度で鎮痛剤を飲んでいました。パートとPTA役員活動の両立で忙しい毎日。さらに追い打ちをかけるように、離れて暮らす義母が手術して入院に。退院後もしばらくは介護が必要という状況になりました。私は仕事が休みの日は、義母の家に通って介護をするようになりました。休みの日でもしっかり休めず、慌ただしさの中で毎日が飛ぶように過ぎていきました。そんなある晩のことです。突然、それまでに感じたことのないような動悸が起こり、1時間ほど続いたのです。翌日も違和感があったため、病院を受診すると、心電図は異常がないものの、血圧が異常に高いことがわかりました。現在も高血圧の薬を飲み、通院中その日から約4年間、高血圧の薬の服用と、月に1度の通院が続いています。現在は数値も安定しています。ただ、安定しているからといって薬を飲むのをやめてしまうと、悪化することもあるそうです。毎日のように悩まされていた頭痛は血圧から来るものだったようで、高血圧の薬のおかげで血圧が安定するとおのずと頭痛も治まりました。子宮がん検診で婦人科を訪れた際に血圧の薬を飲んでいることを伝えると、医師から「それは更年期高血圧ではないだろうか」と言われました。高血圧と更年期が結びつくとは思っていなかったので驚きました。しかし、医師の言葉を裏付けるように、その後、ホットフラッシュ、不眠、疲労感など、次々と他の更年期症状が出始めました。生理も周期が短くなったり、出血量が増えたり、ダラダラ続いたりなど、不安定な状態に。今思えば、高血圧は私の更年期が始まるシグナルだったように思います。できるだけストレスをためないように当時はいろいろなことが重なり、ストレス過多の状態でした。更年期の時期にはストレスが症状悪化の要因だという情報も聞きました。だから、最初の更年期症状が現れてからは、ストレスをためこまないように心がけていました。友人に話を聞いてもらったり、自分の趣味に没頭したり、少しストレスがたまってきたかなと感じたら早めにリフレッシュ。しかし、そんなふうに前向きに更年期と向き合っていたのに、予期せぬ出来事は起こるものです。数年前、子どもが難病になり、今までの生活よりはストレスを抱えがちな状況となってしまいました。つらい日々が続きましたが、同じ病気の子どもを持つお母さんに悩みを相談することでどうにか乗り切っています。まとめ現在は薬を飲み続けているおかげか、血圧は上がり過ぎることもなく安定しています。ただ、今は安定していても、少しでも気になることが出てきたら早めに医師に相談するつもりです。ホットフラッシュ、不眠、疲労感については、現在も症状が残っています。しかし、日常生活に差し障るレベルではなく、一般的な更年期症状の範囲ではないかなと思っています。年齢を重ねることで、若いときのように元気いっぱいでいつも快調というわけにはいかなくなりました。それでも、更年期症状とうまく付き合い、生活していくことを心がけています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。著者/ゆりショコラ(47歳)小学生と中学生がいるアラフィフ主婦。素敵なオトナ女子になれるよう、日々奮闘中。
2024年02月09日ある日の夜中のこと。寝ているときにふと目が覚めて、隣で眠る子どもの布団をかけ直そうと起き上がると、急に心臓がドキドキバクバク……。その後も夜中に度々起こる心臓のドキドキに「これって心臓病なんじゃ…」と不安になるも、原因は更年期でした。病院で検査した上で、その原因がわかるまでの私の体験談をお伝えします。夜中に心臓がドキドキバクバク!私は45歳です。夜は畳に布団を敷いて、子どもと一緒に寝ています。ある日の夜中にふと目が覚めて、子どもの布団をかけ直すために体を起こしました。すると目の前がスーッと真っ暗になって、心臓がドキドキバクバク……! 初めての体験に「何これ!? 怖い! 」と私は恐怖を覚えました。「心臓病だったら大変! 」そう思い、私は翌日に循環器内科へ行くことを決めたのです。病院へ行ってみると…病院を受診し、昨夜私に起こった出来事を聞いた先生に「それは立ちくらみだね。そのときに心臓がドキドキするのは当然のことだよ」と言われました。それでひとまず安心したものの、まだどこか不安だった私は先生の提案で24時間ホルター心電図をつけることになりました。この24時間ホルター心電図というのは、心拍を記録する小型の機械。長時間の着用になるので、日常生活をしている中で心拍に異常がないかを確認できるものでした。病院で胸に24時間ホルター心電図をつけて、丸1日心臓の動きをチェックしました。しかし、結果はまったく異常なし。むしろ良い心臓だと褒められました。それでも夜中にドキドキしてしまう心臓に異常がないとわかってしばらくは、夜中の異変が起こることはありませんでした。しかし、しばらくするとまたあのドキドキがやってきたのです! それが起こるのは決まっていつも入眠前後。日中にそのようなことが起こることはありません。このとき、喉の詰まる感じや皮膚がピリピリしびれる感覚なども表れ出し、持病で通っていた内科医の先生に相談したところ「更年期による自律神経の乱れ」だと診断されました。そう、あのドキドキの正体は動悸だったのです。原因がわかってホッとしています。まとめ私が持つ更年期のイメージは、ホットフラッシュやイライラ、落ち込みなどだったので、まさかあのドキドキが動悸だとは思いもしませんでした。内科医の先生からは「人によって調子が悪い時間帯というのがあって、あなたは寝入りばなに自律神経が不調になりやすいのね」と言われました。更年期に入ったばかりですが、これから気をラクに過ごしていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/中川 あかし出産後、訪問ヘルパーとして働いていたが、子どもの病気のため退職。趣味はお菓子作りとパン作り。
2023年11月21日45歳のころから、急に動悸を感じるようになりました。最初はストレスのせいだと思いあまり気にしていませんでしたが、頻繁に動悸を感じるように。一時は心臓が悪いのかと悩みました。しかし、病院で検査したところ心臓に異常はなく、原因は更年期障害でした。45歳ごろから急に動悸を感じるように動悸の原因はストレスではなく更年期私が初めて動悸を感じたのは、45歳のときです。仕事中、急に心臓がドキドキして、脈が速くなり、息が少し苦しくなるような感じがしました。動悸は20分ほど続きました。ずっとパソコンの前で座っている仕事なので、動悸がするのはおかしいと思いました。それでも、初めのころは仕事中に動悸を感じることが多かったので、ストレスのせいで一時的なものだと思い、あまり気にしていませんでした。しかし、動悸を感じる頻度が徐々に増えてきました。最初は1カ月に1度程度だったのが、ひどいときには数日おきに動悸を感じるようになりました。仕事中だけでなく電車の中や家事の最中などにも突然動悸がすることがありました。それでも当時は自分が更年期だという発想はなく、心臓の検査をしたほうが良いと考えました。母親と祖母に心臓疾患があるので、私も心臓には気を付けたいと昔から思っていたのです。そこで、近所の循環器内科を受診しました。心電図やレントゲンの検査を受けましたが、異常なしとの診断でした。そして医師から、「心臓に問題はありません。動悸はもしかしたら年齢的なこともあるかもしれませんね。少し様子を見ましょう」と言われました。年齢的なことと言うときの医師の少し遠慮したような口調に、はっとしました。もしかして更年期? すぐに婦人科のウェブサイトなどを検索し、動悸も更年期障害の症状の1つであることを知りました。同世代の友人や先輩女性に相談してみる更年期の話は、周りの同世代の友人や、年上の先輩から聞いたことがありました。でも、私の周りではホットフラッシュや発汗に悩んでいる方が多く、更年期といえば急に暑さを感じたり汗をたくさんかいたりするのだという印象を持っていました。そのため、自分の動悸を更年期と結びつけるまでに時間がかかってしまいました。「更年期が始まったのかも」と同年代や少し年上の女性の友人たちに相談してみました。友人たちはそれぞれサプリや漢方薬などで対処していて、特に「命の母A」が私の周りでは人気がありました。私も早速「命の母A」を試してみることにしました。大豆イソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするという話も聞き、納豆や豆乳などを毎日とることにしました。「命の母A」を飲み、大豆製品を毎日とることで、不安感が少し解消されました。しかし、そのような生活を3カ月ほど続けても、動悸が改善されることはありませんでした。動悸が始まると息苦しくなり、仕事や家事に集中できなくなります。いつどこで動悸が起こるかわからないこともストレスでした。動悸のことで悩み続けることが嫌になり、思い切って婦人科で相談をしてみることに決めました。ホルモン補充療法(HRT)を開始乳がん検診で利用していた婦人科に更年期外来があることを思い出し、予約をして受診しました。そこで動悸のことを相談し、ホルモン補充療法について教えてもらいました。更年期になると視床下部に負担がかかることで、自律神経の働きが乱れ、動悸が起こることもあるそうです。ホルモン補充療法(HRT)は、更年期に急激に減少する女性ホルモンを薬で補う治療法で、効果には個人差があるという説明を聞きました。副作用やリスクについても説明してもらいました。そのことを理解した上で、副作用への不安よりも今の動悸を改善したいという気持ちが強かったので、ホルモン補充療法を試してみたいと医師に伝えました。そして、ホルモン補充療法のために必要な検査を受けました。血液検査と乳がん・子宮がん検診、問診がおこなわれました。1週間後に検査の結果が出て、問題がなかったため飲み薬を処方してもらいました。服用から1カ月ほどで動悸を感じないように飲み薬は2種類あり、毎日決まった時間に、医師から指示されたスケジュール通りに飲む必要があります。処方してもらった薬を飲み始めて1カ月ほどで、動悸を感じなくなりました。現在も定期的に婦人科で診察を受けながら、半年ほどホルモン補充療法を継続しています。今は動悸はもちろん、ほてりや発汗などの更年期らしい症状を自覚することはほぼありません。ホルモン補充療法を受けている間は3カ月に1回婦人科で診察があり、薬はそのときに問題がなければ処方してもらえます。また、長期的に継続するためには1年に1度がん検診や血液検査などの検査を受ける必要があります。定期的に婦人科を受診することで、安心してホルモン補充療法を受け続けることができています。まとめストレスや心臓の不調のせいだと思っていた動悸の原因は更年期でした。動悸が起こると息苦しく、仕事や家事などに集中できず悩んでいました。動悸がいつ起こるかわからないことにもストレスを感じていました。私の場合はホルモン補充療法を知り、薬を飲むことで動悸が改善されて本当にラクになりました。思い切って婦人科で相談してみてよかったです。ホルモン補充療法を受けている間は定期的に婦人科へ通うことになるので、気になる症状があれば相談できるのも安心です。これからも婦人科の先生と相談しながら、ホルモン補充療法を続けていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。マンガ/あさり著者/もめん(46歳)高校生の娘が1人の働く母。世界中のおいしいものが食べたい。特に甘い物が好き。おいしく食べるために常にダイエット中。食べること以外の趣味は、語学学習、読書、ヨガ、散歩。
2023年09月16日皆さんは、家族の健康に気を配っていますか? 今回は、母が入院することになってしまったエピソードを紹介します。母の入院母がいつも行っている内科の病院で胸の動悸について相談したところ、検査を行うことになりました。検査を行い、結果を見ると主治医に「すぐに大きな病院へ行ってください」と言われ…。近くの総合病院に行き、心臓のカテーテル検査を受けることになり、検査の際には、娘である私も付き添うことになりました。カテーテル検査を行い、心臓の血管の閉塞が見つかり、すぐに更に大きな病院へ救急車で向かうことになり…。元々入院の準備をしておりましたが、その荷物をそのまま抱え私も病院に向かいました。どうしようもできないそのとき、私は産まれて3ヶ月の子どもと一緒におり、大きな病院に着くと母は心臓専門のICUに入院することになってしまいました。心臓のバイパス手術は、数日後に行われ、6時間ほどかかり…。私は行き場もなく、子どもに授乳しながら待っていると、手術は無事成功。その後、母は順調にリハビリし、手術後1週間ほどで退院できました。突然の救急車やICU、幼い子どもがいる中でのフォローは大変でしたが、母が元気になって本当に良かったです。(40代/女性)無事に成功して良かった体調が悪くなってしまったとき、健康のありがたみが身に染みますね。予想外の出来事には冷静に行動ができるよう、日頃から意識していきたいものです。※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。(lamire編集部)
2023年09月05日41歳のとき、子どものため10年ぶりに車の運転を再開。慣れない運転に追い込まれた私はパニック障害になり、激しい動悸や呼吸が苦しいという症状に悩みました。まずは心療内科へ通うことにし、併せて鍼灸院(しんきゅういん)での治療もおこなったときの体験をお伝えします。★関連記事:「まさか私が不安障害になるなんて…」絶望のどん底から回復までの道のり【体験談】パニック障害になったきっかけは車の運転子どもを送迎するために、41歳にして車の運転をなんと10年ぶりに再開することになりました。家から片道30分かかる療育園に子どもが通うことになったからです。通園が決まったのが急であったこと、さらに引っ越してきて1年もたっておらず土地勘に不安な部分が大いにあったことから、私は大変慌てました。10年ぶりの運転だったこともあり、マンツーマンで指導してくれる教習所にお願いし、運転はなんとかできるようになったのですが……。3カ月後、車の運転中に激しい動悸に襲われました。これがパニック障害の発作だったということは、後で心療内科に行ってわかったことでした。慣れない車の運転と子どもの発達について悩み、あっという間に自分自身が追い込まれて心身ともに力尽きてしまったようです。心療内科での治療と並行して鍼灸院へ激しい動悸に襲われた後に内科を受診しましたが、心療内科に行くことをすすめられました。心療内科ではすぐにパニック障害との診断。薬で治療をすることになり、車の運転はやめることにしました。そこで電動自転車に乗り換えたのですが、激しい動悸はしばらくの間ほぼ毎朝起こりました。病院からは薬を処方されていましたが、薬で安定するようになるには、自分に合いそうな薬を飲んで試し、数量を調整していくという長い段階が必要になりそうでした。メンタルがつらいと同時に、体も肩凝りや腰痛がひどくつらかったので、以前から興味があった近所の鍼灸院に行ってみることにしました。体が緊張状態だと心も緊張状態に鍼灸院に初めて行き自分の事情を話したところ、精神的なことで来る患者さんもいることを教えてもらい、安心しました。また先生は心療内科で出される薬の種類や生理周期を私から聞いて、私に合った治療を考えてくれました。「体が緊張状態だと心も緊張してしまう、そのあたりをほぐしていきましょう」とのことでした。お灸は「熱い!」と感じる部分と、まったく熱く感じない部分があり、不思議でした。鍼は痛いこともなく、刺されていることも感じませんでした。月に1回、約半年ほど通ったところで、先生と話し合って通院を終了することにしました。初めて来たときより調子がとても良くなっていること、私自身の激しい動悸が減ってきたことが理由です。まとめ車の運転がきっかけでパニック障害になりましたが、心療内科と鍼灸院でのダブルケアで少しずつ良くなっていきました。その間に子どもも少しは成長したので、悩みが減ったのも関係していると思います。鍼灸院の通院は終了しましたが、心療内科には月に1回、2年半ほど通院し継続して薬を処方してもらっています。鍼灸院の先生からは、体に良いツボを教えてもらい自分で市販のおきゅうを購入し使っています。健康になるために、自分でできることは少しでも良いからおこなっていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/マメ美著者/れいこ (43歳)電化製品好きな夫、保育園児の子ども2人、猫と暮らしている。コーヒーと美容家電が好き。
2023年08月25日体形が大きく崩れ始めたわけではないのですが、1カ月のうちに何度かブラジャーが苦しく感じる日がありました。生理と重なる日もあったので、胸が張っているのかなと軽く流していたのですが、数カ月前から生理に関係なく苦しく感じるように。45歳を過ぎてから感じた胸の圧迫感と動悸、その対処方法について体験談をお話しします。★関連記事:動悸、憂うつ感、頭痛、不眠などが襲ってくるようになり、大病かと思ったら…更年期症状!? 【体験談】下着が煩わしく感じるように私は運動が得意なほうではなく、ちょっと走っただけでも息が切れてしまうことがあります。しかし何もしていなければ、息が切れるということはありませんでした。それが45歳を過ぎたあたりから、息が切れるとまではいかなくても胸のあたりが圧迫されるような感覚と、鼓動を大きく感じるような動悸が頻繁に起こり始めました。とにかく着けているブラジャーが煩わしくて仕方がなかったのです。最初のうちはブラジャーを外せばラクになれたのですが、外して寝るときも圧迫感と動悸を感じることが増えてきたのです。この胸の圧迫感と動悸は、感じ始めたころは毎日ではなかったため、気のせいと思っていたのですが、そのうち毎日起こるようになりました。家事や仕事に支障が出なければ何もせずに放っておいたのかもしれませんが、動悸がつらくて横になっている日が出てくるようになってきたのです。さすがにこれは良くないと思い、近くの内科を受診することにしました。病院の内科を受診することに受付で症状を話すと看護師の方が様子を見にきて、すぐに検査することになりました。検査は心電図と血液検査、医師の問診です。心電図の様子ではすぐに処置をしなければならないという所見は見当たらず、血液検査の結果は1週間後に受ける心臓のエコーの検査のときに知らされることになりました。それから1週間後、血液検査と心臓のエコーの結果は、異常なし。血液検査では甲状腺機能の検査も含まれていましたが、健康そのものでした。しかし胸の圧迫感と動悸はそのままです。すると医師からこんなことを言われました。「今まで何ともなかった人でも、年齢的に軽いストレスや不安を受けるだけでこのような症状が出る人がいます。リラックスすることを心がけて様子を見ましょう」と。つまり、小さなストレスでも年齢のせいで体が反応してしまうことがあるとのことでした。まずはリラックスを心がけて、緊張が取れる工夫を考えることにしたのです。リラックスすると症状が軽くなった胸に圧迫感を感じたときにおこなうと良いと医師から言われたものが、深呼吸です。たしかに深呼吸すると圧迫感は和らぐのですが、もう一歩という感じです。そこでラベンダーのアロマオイルを使うことにしました。私は子どもが生まれる前はアロマオイルで化粧水を作るなど、アロマテラピーが趣味だった時期がありました。子どもが生まれる前は寝つきが悪かったため、アロマテラピーを取り入れていたのです。子どもが生まれてからはオイルの作用が子どもには刺激が強いかと思って避けていたのですが、子どもも大きくなり、使っても良い時期だろうと思ったのが今回使い始めたきっかけでした。ラベンダーは気持ちを落ち着かせる作用があるためぴったりなはずと、ティッシュに数滴たらして、胸の圧迫感を感じたときにおこなう深呼吸に合わせて香りを吸い込みます。すると不思議なもので胸の奥がほぐれるような感覚があり、圧迫感も少なくなっていったのです。まとめ病院では、検査で異常がないから薬が処方できないと言われたときはがっかりしました。しかし、リラックスする方法を自分で考え、自分の体と向き合うことができたのは大きな収穫でした。現在、胸の圧迫感や動悸は軽くなったものの、なくなったわけではありません。アロマオイルでリラックスしながら、ストレスに負けない体作りが必要だとも思っています。運動が苦手な私ができる簡単な体力作りとして、ウォーキングが思いつきました。そのため毎日、数分でもウォーキングしてみるつもりです。もちろん今よりも胸の圧迫感が強くなるようなことがあれば、再度受診が必要だとも思っています。それまでは自分ができる対処方法で快適に過ごしていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/おんたま著者/菅 恵利(45歳)小学生の娘がいる主婦。下戸の日本酒好きで酒蔵をめぐってドライブするのが趣味。30代後半から体の衰えを感じて悩み中。
2023年08月10日更年期と言われる年齢になってからというもの、体のだるさ、動悸、憂うつ感、頭痛、手の震え、不眠、発汗などなど、あまりにもいろいろな症状が予想もつかないときにやって来ます。そのたびに強い不安感を覚えていました。それが更年期症状はホルモンバランスの乱れが自律神経に影響を及ぼすことにより起こる現象であることを理解すると、不安感なく対処できるようになった体験談を紹介します。★関連記事:自律神経が乱れやすい更年期。自律神経って何? 自律神経が乱れるとどうなる? どう整える?【医師監修】更年期の症状なのか、それとも大病なのか40代後半になったころから、急にドキドキして心拍数が上がったり、息苦しくなって深呼吸して呼吸を調整したり、暑くもないのに突然汗が出てきたり、手が震えたり、体がだるかったり、さまざまな症状が予測もなく襲ってくるようになりました。それらの症状のみであれば、一般的に言われている更年期の症状のようなので、年齢的なものだと自分自身に言い聞かせられるのですが、私の場合、大病ではないかと思われる症状も出てきたのです。それは急に手が震えて、脳の中で一瞬の軽い痛みとともに、さーっと血の気の引くような感覚がするというもの。この感覚を度々経験するようになり、もしかして自分は脳の病気でもあるのではないか、生死に関わるような脳疾患ではないかと心配で居ても立ってもいられず、病院に駆け込みました。しかし、脳ドックでMRI検査をしてもらった結果、特に脳の病気ではないことが判明。まるで生死の淵から生き返ったようにホッとしました。自律神経は心身を健康に保つ根幹的な神経脳の違和感以外にも、体調の変化を感じることがありました。あるときは呼吸するのが苦しくなり、心臓がドキドキして、死ぬかもしれないと思ったほど。そのときは救急車を呼ぶか迷いながら呼吸を繰り返して30分くらい静かにしていたら、症状が治まってきたのでした。他にも急に汗が出てきたり、体がかっかして熱くなり、周りの人に「暑いね」と言っても誰も同意をしてくれず、自分だけが熱くて汗までかいていたこともあります。そのような状況になるたびに、自分は深刻な病気を抱えているのではないかという強い不安を覚えました。更年期の症状は人により深刻度も症状も異なるそうなので、余計に不安でした。そんなとき、不眠で通院していた更年期外来の医師が不眠やその他の更年期障害にはすべて自律神経の乱れが影響をしているという話をしてくれました。全身を緊張させたり、弛緩させたりするのは自律神経の働きによるものであり、この自律神経がうまく調整できていれば、環境が変化しても体は安定した状態に保たれるとのことなのです。私は自律神経を整える働きがあるという漢方薬「抑肝散(ヨクカンサン)」を処方されました。自律神経の乱れる更年期をうまく過ごすには医師によると、例えば心拍数や呼吸数が増えるのは体中に血液や酸素を届けるため、発汗するのは体が熱くなり過ぎるのを防ぐため、緊張したり震えたりするのは覚醒状態を保つためであるとか。私が不安に感じていた症状は、逆に自分の体がある意味きちんと状況を把握して反応しているということであり、しっかりと自律神経が機能している証拠だと知り、少し安心しました。ただ、更年期はホルモンバランスが乱れているので、体を調整するために自律神経が活発に動くとつらいときもあります。そういう場合には我慢をしないで、無理せずに体を休めたり、更年期外来に通院したりしてフォローしていけば良いのだということがわかりました。そういったメカニズムがわかると、自分の体で何が起こっているのか理解できるので不安感もなくなり、冷静に対処できるようになりました。今は医師のアドバイスに従い、自律神経のバランスを整えるために食べ過ぎたり、不規則な時間に食べたりしないように。毎日なるべく歩くようにし、早寝早起きをして、規則正しい生活を心がけています。まとめ人によりさまざまな症状が出て、生命に関わる大病ではないかと思ってしまうくらいつらいときもある更年期の症状ですが、私はそのメカニズムを知ることにより、強い不安感から解放され、前向きな気持ちになれました。まだまだつらい更年期症状に悩まされるときもありますが、少しでもラクに過ごせるように、1日3食をしっかり取り、適度に運動をし、良質な睡眠を取り、規則正しい生活をしていこうと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/塩り著者/輝歩 (51歳)勤続約30年となる会社員を務める傍ら、ファイナンシャルプランナーとストレッチインストラクターの副業をこなすシングルマザー。
2023年08月01日息切れや動悸に悩まされていませんか?なかには、歩けないほどの状態になり、病院を受診した方もいるようで……。そこで今回は、「疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。Eさんの場合……「甲状腺機能亢進症(バセドウ病)」に苦しみました。30代前半のとき、毎日疲れやすさを感じ、少し歩くだけで息切れや動悸が。しばらくは体調の変化を年齢によるものだと思い込み、放っておきましたが、ある日突然動悸と疲労感がひどくなり、窓際まで歩けないほどの状態に。受診した循環器科で甲状腺機能亢進症を疑われ、専門科を紹介された結果、バセドウ病と判明。治療を受けて一度寛解した後に再発し、現在は寛解に向かって回復中です。どんな治療を受けましたか?投薬治療を行いました。メルカゾールとヨウ化カリウムなどのお薬が使用され、病状によってバランスを考慮して処方されました。徐々に薬の量を減らし、寛解へ向かっています。伝えたいことは?バセドウ病は若い女性に多い病気ですが、30代になってから発症する場合も。とくに「バセドウ病眼症」と呼ばれる眼球突出の症状に気を付けることも重要です。体調に変化を感じたら、若くないから仕方がないと諦めずに、受診しましょう。早めの治療開始が症状進行を防ぐことにつながるかもしれません。違和感があるときは早めに専門家へ皆さんも、体に異変を感じたら早めに専門家に受診してみてくださいね。今回は「疾患に気づいたきっかけのお話」をお届けしました。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」(MOREDOOR編集部)
2023年07月31日私は、若いころから非常に負けず嫌いで、仕事もプライベートも全力で取り組んできました。おかげで若くして管理職につき、仕事も任され、まさに順風満帆という感じでした。40歳を迎えるまでは……。そんな私に起きた突然の体調不良についての体験談です。★関連記事:動悸に息切れ、発汗、ほてり、声がれも…「更年期障害かと思ったら」まさかの病気だった!【体験談】いうことを聞かない体に頭が混乱…突然、体が動かない!?職場の仲間と、体力維持のために時々走り込みをしていたのですが、ある日のこと、走っている途中で胸が苦しくなり、動悸が起こりました。いつもなら、どんなに苦しくでも根性で乗り切るのですが、この日は違いました。その場にうずくまり、立ち上がることができなくなりました。いうことを聞かない自分の体に、頭が混乱し不安でいっぱいでした。しばらくたって動悸が治まり、ようやく動けるようになりましたが、今までと明らかに違う自分の体に不安を感じながら、体力の衰えと気力が足りないと言い聞かせ、それからは無理をしない程度に運動をするように心掛けました。もしかして心臓の病気?体力をつけるために日々歩いたり走ったりするも、回復するどころか、どんどん体力がなくなっていきます。少し動いただけで息が上がり、脈が早くなります。上司に報告をするために話そうとしても、上司の部屋へ移動しただけで、まるでマラソン後のように息が上がり、途中でつまりながらしか話すことができません。階段では、足が鉛のように重く感じ、手すりにつかまりながら一歩、一歩と踏みしめないと上れません。なんとかしないといけない、自分に負けてはいけないと、体力をつけるために毎日昼休みにウォーキングをしたりしました。周囲の人に聞いて、体に良いサプリや健康食品も試しました。しかし、そんな努力とは裏腹に、どんどん症状はひどくなっていきました。なんでもないようなことで、脈がものすごく速くなるようになりました。びっくりしたとかでもなく「あ、そうだ」と何か思いついただけでも、バクバクと全力疾走したような脈になるのです。毎日、胸が苦しくて苦しくて仕方ない。運動したわけでもないのに、脈拍が180近くなることもありました。「もしかして、心臓が悪いのかも?」そう思い、思い切って心臓の検査を受けてみることにしました。原因がわかっても、終わりではない循環器科を受診し、24時間心電図などひと通りの検査をした結果は「心臓に異常なし。ただ、血液検査でT3、T4(甲状腺ホルモン)に高い数値が出た」とのこと。甲状腺ホルモンが多く出ていると、24時間フルマラソンをしている状態で頻脈となり、心臓に負担がかかるとのことでした。バセドウ病が疑われるため、大学病院への紹介状を書いてもらいました。ネットで調べてみると、バセドウ病特有の症状の中で、突眼と甲状腺肥大以外のすべての症状が当てはまっており、驚きました。中でも、冷え性で寒がりの私が異常に暑がりになっていたり、手が震えるため、よく物を落としたりこぼしたりするようになっていたり、便秘なのに排便回数が増えていたり、足のむくみで正座が長時間できなくなっていたりしたため、腑に落ちたという感覚でした。翌週、大学病院での検査結果は、甲状腺ホルモン(T3)が正常値の約10倍、甲状腺ホルモン(T4)が正常値の約8倍ほどと高すぎるため、甲状腺刺激ホルモンがほとんど出ていないとのことでした。さらに精密検査により、バセドウ病との診断をもらいました。投薬治療とその後原因がわかり、対処方法が見つかり安堵はしましたが、薬を服用し始めたからといって、すぐに症状が治まるわけでもありません。朝食後に2種類5錠の服薬です。無理な運動はしないようにとのことでしたので、ウォーキング、走る、重たいものを持つなど、心拍数が上がることをするのはやめました。2週間に1回、通院でほぼ1日がつぶれます。自分の病気と向き合う毎日でした。夜中に足のすねがつってひと晩中苦しんだり、朝起きたとき、かかとが痛くて足がつけず、歩けないこともありました。夜胸が苦しくて眠れず、横になれずに座ったまま朝を迎えることもあり、胸に刺すような痛みが走ることも多かったです。それが服薬のおかげで、徐々に数値が落ち着き、症状も少しずつ改善していきました。半年ほどで通院は月に1回、薬の量も3錠となり、9カ月後には正常値まで落ち着きました。現在は3カ月に1回の通院で、2錠の投薬治療を続けています。相変わらず階段は苦手で、足が鉛のように重たく感じます。日差しに異常に弱く、日傘が欠かせなくなりました。でも、少しであれば走ったりもでき、普段通りの日常を過ごすことができるようになりました。不定期に胸が苦しくなり、夜横になれないこともありますが、おおむね元気に過ごすことができています。まとめ私の場合、バセドウ病特有の突眼や甲状腺肥大がなかったため、病気に気付くのがとても遅くなりました。体調不良を気力の問題にしたり年齢のせいにしたりして自分を責めるのではなく、もっと早くネットで症状を調べたり、病院で検査をしていればよかったと、今になって思います。バセドウ病だと気付かずに無理な運動をして、心臓に負担を与え心不全になる人も多いと医師に言われました。あのまま体力をつけるために運動し続けていたら、心臓に負担がかかり、心不全になっていたかもしれません。今は健康のありがたさをかみしめ、毎日を楽しく暮らしています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。マンガ/しおみなおこ著者/AK(43歳)負けず嫌いで、若いころから仕事に明け暮れてきた。40歳を境に、突然体が思うように動かなくなり、悩み、苦しむ。 病気になって初めて、健康のありがたさを実感。
2023年07月08日このごろ疲れやすいな……。ランニングスピードがいつもより遅いなぁ……。最初の気付きはこの程度の変調でした。通勤電車で立っているのがつらいので、帰宅の電車では必ず座るために何本か電車をやり過ごしていました。そのうち、声がかれ始め、発汗やほてりも感じるように……。もしかして更年期障害の症状なのかな? そう思っていたら、まさかの病気だったのです。★関連記事:ほてり、疲労、動悸…更年期障害かと思ったら…! 予想外の診断結果に驚き!【体験談】更年期障害についてリサーチざっくりとしか理解していなかった更年期障害について、まずは調べてみることにしました。厚生労働省が管理しているe-ヘルスネットによると、更年期障害は「40歳代以降の男女の性ホルモン分泌量の低下が原因となる自律神経失調症に似た症候群」とあります。また、女性の閉経前の症状としては、「のぼせや顔の火照り、脈が速くなる、動悸や息切れ、異常な発汗、血圧が上下する、耳鳴り、頭痛やめまい、興奮亢進、イライラや不安感、うつ、不眠など」と記載があり、私の症状とほぼ一致しています。あぁ、やっぱり更年期障害かぁ。でも、病は気から! そう思って、いつも通りランニングでストレス発散に励みました。ストレス発散には適度な飲酒も必要よ!と友人との会食に出かけたりもして普通に過ごしていましたが、「最近、肌ツヤがいいね、なんか顔がテカってるよ! あと、ハスキーボイスがセクシーだよね」と友人から言われました。友人の発したこの言葉がとても気になり、改めて自分の顔色をチェックしました。たしかに肌がテカっているし、声がかれている。なんでだろう?通勤途中で動悸、息切れ、思わず倒れ込む相変わらず声はガラガラ。でも喉が渇いているわけではなく、ただ声がかれているだけ。深酒もしていないし、カラオケに行ったわけでもないし、なんでだろうと不思議に思っていました。それでも、フルマラソンの大会には出場しました。しかし、いつもの調子が出ず、ものすごく時間がかかっての完走。まぁそんなときもあるさと思い、次の大会のため、ストレス発散のために走っていたのですが、スピードが全然出なくて、10kmはいつも余裕で走っていたのに数kmで息が切れるし、走った後の動悸が尋常ではありませんでした。「春で気温が高くなったからかな? また涼しくなったころに走ろう」と、ランニングはしばらく休むことにしました。そのころから、通勤途中の車内で立っていることができずに思わずしゃがみ込むことが多くなりました。そして相変わらずの声がれ、しかもひどくなっています。「そんなに声がかれるのはおかしいから耳鼻咽喉科で診てもらいなさい」と同居していた母に強く勧められ、近所のクリニックを受診しました。思い込みによる自己判断で命の危険が声がれの原因を探るため、内視鏡で声帯をチェックしましたが異常はありませんでした。そして先生が「念のため、血液検査をしましょう、1週間後に結果が出るので来てください」と言うので、1週間後に検査結果のため再診。すると、医師から「甲状腺の数値が振り切っていますよ。これじゃあ、動くのはつらいでしょう? 紹介状を書くのですぐに専門病院を受診してください」と言われました。紹介された専門病院に受診して検査した結果、甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう:バセドウ病)と診断されました。バセドウ病について厚生労働省の働く女性の応援サイトで調べてみました。甲状腺で甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、新陳代謝が活発になり過ぎて、体温の上昇、体重の減少、脈拍数の増加、動悸・息切れ、手の震え、落ち着かない、情緒不安定などの症状が現れると記載がありました。私の症状はすべて当てはまっていました。特に、手の震え。仕事でペンを持つときにずっと違和感がありましたが、近年パソコンを使う作業のほうが多くなっていたので、気にしていませんでした。更年期の症状と似ているとの記載もありました。絶えず運動をしているような状態になるため、心臓をはじめ、さまざまな臓器に負担が掛かり、時には不整脈から心不全を起こすこともあるとのことです。まとめ更年期障害だと思い込み、ランニングなどの激しい運動をして危うく命を落とすかもしれない状況になっていたとは思いもよりませんでした。甲状腺機能亢進症は20代から30代に多い疾患なので、更年期世代にはすぐにはピンと来ないかもしれないです。私の場合は甲状腺が腫れて、声がかれたところが更年期障害とは一致しないとのことでした。何事も更年期だからと片付けるのではなく、念のため早めにクリニックを受診しようと思いました。その後、服薬治療だけで甲状腺の数値は数年で落ち着き、またフルマラソン大会に出場するための練習に今も日々励んでいます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/マメ美著者/cat herba (50歳)保護猫17匹のお世話をしているアラフィフ女子。近所の農家さんから畑を借りてオーガニック野菜を栽培し、収穫した野菜を使って発酵食品づくりを楽しんでいる。
2023年07月02日40代になり、階段を上っただけで息切れがしたり、突然動悸があったりすることはありませんか。心臓に何か異常があるのかと心配になってしまいますね。しかし、動悸や息切れは更年期症状の一つとして、よく挙げられている症状。なぜ更年期になると動悸や息切れが増えるのか、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:「まさか!」40代、気付いたら血圧高めに!食生活を見直して高血圧予防に成功【体験談】動悸や息切れがあるのは病気?更年期症状?動悸や息切れがあると、まずは心臓の病気を疑ってしまいます。その場合はどんな特徴があるのでしょうか。「動悸は心臓の心拍数が感じられる状態のことで、心拍数が速い頻脈、遅い徐脈、心拍を大きく・強く感じる、脈が飛ぶ・乱れるなどがあります。原因は不整脈または自律神経の乱れが考えられますが、不整脈の場合は循環器内科受診の必要があります。動悸があるとき、手首で脈を取ってみて、早かったり遅かったりする場合は不整脈の可能性があるので受診しましょう。脈はいつも通りなら自律神経の乱れが原因の可能性が高いです。ただし、動悸の他に胸の痛み、吐き気や嘔吐、冷や汗などの症状があるときはなるべく早く受診してください」(駒形先生)。なぜ更年期に動悸が増える?駒形先生によると、動悸はあっても脈は普通の場合、自律神経が関係しているとのこと。更年期には自律神経が乱れることがわかっていますが、自律神経と動悸にはどのような関係があるのでしょうか。「自律神経には、心拍数や呼吸などのコントロールする働きがあります。この自律神経は脳の視床下部の中枢であり、女性ホルモンもコントロールしています。更年期になると卵巣の機能が衰え女性ホルモンの分泌がうまくできなくなりますが、視床下部は“ 女性ホルモンが減った ”という情報をもとに性腺刺激ホルモンを出し続けるため、視床下部がパニックに陥ってしまうのです。それにより自律神経のバランスも崩れてしまい、 心拍数や呼吸にも影響が出てしまうのです」(駒形先生)。また、更年期になると健康診断などで高血圧を指摘される人が増えます。高血圧と動悸に関係はあるのでしょうか。「高血圧は、血液を全身に送り届けるときの拍出するために必要な圧力が大きくなることを指します。更年期になると全身の筋肉量が落ちるので、心臓が頑張って血液を全身に送り出そうとしているため、血圧が高めになりがちなのです。また、更年期は子宮の機能が低下することにより下半身よりも上半身に血流が集中しやすくもなるので、全身に血液を送り出そうと拍出するために、必要な圧力が大きくなることも一因です」(駒形先生)。動悸があるときの対処法は?駒形先生は動悸があるときにできる、簡単な対処法があると言います。「動悸や息切れがあるときは深呼吸をしてみましょう。腹式呼吸ではなく、肺をしっかり開いて閉じるという動きを意識することがポイントです。何度か試してみて、それでも改善されない場合は一度受診したほうが安心です。また、疲労や睡眠不足、ストレス、アルコールのとり過ぎなど、さまざまな原因で動悸が起こる可能性があります。生活習慣を見直すことも大切です」(駒形先生)。まとめ動悸や息切れがあると心配になってしまいますが、自律神経の乱れによるものも多いということ。長くマスク生活が続き、酸素が少なく動悸がしやすい状態にあると駒形先生は言います。人が少ない場所では深呼吸をして、呼吸を整えることから始めてみましょう。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年05月09日40代半ばになり、イライラや動悸、息切れ、腰痛などの不調を感じるのとともに、運動らしい運動もせず、なまり切っていた体に嫌気が差して、思い切ってヨガを始めてみました。無理なく運動できるのが心地良く、心にも良い影響を与えているのか、「お母さん、最近ニコニコしてるね」と子どももうれしそう。そんな私の体験談をお伝えします。★関連記事:「更年期の症状」ってどんなもの?いつから?正しく学ぼう【更年期の基礎知識1】1時間半のレッスンで幸せな気分に子どもが幼稚園に通い出したら始めようと思っていたヨガ。明日やろう明日やろうと思っているうちに、子どもはいつの間にか小学2年生。それに40歳を過ぎたころから腰痛が出てきて、家事をしていても立っているのがつらく、しばらくソファで横になってしのいでいました。このままではダメだと自分を奮い立たせ、近くのヨガ教室をのぞいてみることに。まず驚いたのは、私よりもはるかに年上の方たちが難なくポーズを決めていること。私も負けていられないと必死でついていっていたとき、「私の言葉の前には、“よかったら、”と付いていると思ってくださいね。無理なことはしないようにして、自分と向き合ってください」とインストラクターさんが温かい言葉をかけてくださいました。1時間半のレッスンはあっという間に終わり、今後の説明を聞いている間もフワフワとなんとも言えない高揚感と心地良さで、幸せな気分でした。週1回のリラックス効果で身も心もスッキリヨガ教室はついていけるのか不安でしたが、基本的には簡単なポーズばかりだったのですぐになじめました。それに、あれほど痛かった腰がレッスンの最中は気にならなくなっていました。自分で運動をしようとするとつい激しい運動をしてしまいがちで、どうしても腰に負担がかかってしまいます。しかし、ヨガでは少しずつゆっくりと体をほぐしていくので、1時間半も体を動かしているのに休むことなく続けられました。それに、もし痛みが出たとしても休息のポーズでしばらく休める安心感がありました。普段なかなか自分の体と向き合うことがないので、目をつぶって自分自身と向き合うことで自律神経が整えられ、最近気になっていた息切れや動悸も治まるような気がしています。呼吸法で心が安定してイライラ解消また、ヨガの呼吸法も役立ちました。若いときはイライラするのは生理前だけだったのに、最近は常にイライラしていて子どもにきつく当たることもありました。また、少し体を動かすだけで息切れや動悸がして外に出るのもおっくうに感じていました。ヨガを始めてから心が安定したのかイライラする頻度が少なくなってきたような気がします。また、無理なくゆっくり体を動かすため、息切れや動悸が大分改善されてきました。普段でもなんとなく息苦しく感じたときは、呼吸法を取り入れて家でも実践しています。まとめハードなスポーツと違って、ヨガは自分の体と相談しながらゆっくりおこなえるので、運動をほとんどしたことがない人や痛みがある人でも取り入れやすいと感じました。また、呼吸法を取り入れながら体を動かすことで心が落ち着き、イライラや動悸などの更年期特有の症状が軽減されるような気がします。始めてからまだ8カ月ほどですが、これからも無理をせず、自分の体をいたわわりながら続けていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/粒来拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。著者/りんごちゃん(45歳)大阪府出身のアラフォー世代。制作会社勤務を経てフリーライターに。40歳を過ぎてますますやせにくい体質になり、ダンスを始めるも激しすぎて挫折。最近のんびりと体を動かせるヨガにはまり中。
2022年10月03日45歳のころから、急に動悸を感じるようになりました。最初はストレスのせいだと思いあまり気にしていませんでしたが、頻繁に動悸を感じるように。一時は心臓が悪いのかと悩みました。しかし、病院で検査したところ心臓に異常はなく、原因は更年期障害でした。★関連記事:40代女性の動悸・息切れは更年期のせい?高血圧との関係は?【医師監修】45歳ごろから急に動悸を感じるように動悸の原因はストレスではなく更年期私が初めて動悸を感じたのは、45歳のときです。仕事中、急に心臓がドキドキして、脈が速くなり、息が少し苦しくなるような感じがしました。動悸は20分ほど続きました。ずっとパソコンの前で座っている仕事なので、動悸がするのはおかしいと思いました。それでも、初めのころは仕事中に動悸を感じることが多かったので、ストレスのせいで一時的なものだと思い、あまり気にしていませんでした。しかし、動悸を感じる頻度が徐々に増えてきました。最初は1カ月に1度程度だったのが、ひどいときには数日おきに動悸を感じるようになりました。仕事中だけでなく電車の中や家事の最中などにも突然動悸がすることがありました。それでも当時は自分が更年期だという発想はなく、心臓の検査をしたほうが良いと考えました。母親と祖母に心臓疾患があるので、私も心臓には気を付けたいと昔から思っていたのです。そこで、近所の循環器内科を受診しました。心電図やレントゲンの検査を受けましたが、異常なしとの診断でした。そして医師から、「心臓に問題はありません。動悸はもしかしたら年齢的なこともあるかもしれませんね。少し様子を見ましょう」と言われました。年齢的なことと言うときの医師の少し遠慮したような口調に、はっとしました。もしかして更年期? すぐに婦人科のウェブサイトなどを検索し、動悸も更年期障害の症状の1つであることを知りました。同世代の友人や先輩女性に相談してみる更年期の話は、周りの同世代の友人や、年上の先輩から聞いたことがありました。でも、私の周りではホットフラッシュや発汗に悩んでいる方が多く、更年期といえば急に暑さを感じたり汗をたくさんかいたりするのだという印象を持っていました。そのため、自分の動悸を更年期と結びつけるまでに時間がかかってしまいました。「更年期が始まったのかも」と同年代や少し年上の女性の友人たちに相談してみました。友人たちはそれぞれサプリや漢方薬などで対処していて、特に「命の母A」が私の周りでは人気がありました。私も早速「命の母A」を試してみることにしました。大豆イソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするという話も聞き、納豆や豆乳などを毎日とることにしました。「命の母A」を飲み、大豆製品を毎日とることで、不安感が少し解消されました。しかし、そのような生活を3カ月ほど続けても、動悸が改善されることはありませんでした。動悸が始まると息苦しくなり、仕事や家事に集中できなくなります。いつどこで動悸が起こるかわからないこともストレスでした。動悸のことで悩み続けることが嫌になり、思い切って婦人科で相談をしてみることに決めました。ホルモン補充療法(HRT)を開始乳がん検診で利用していた婦人科に更年期外来があることを思い出し、予約をして受診しました。そこで動悸のことを相談し、ホルモン補充療法について教えてもらいました。更年期になると視床下部に負担がかかることで、自律神経の働きが乱れ、動悸が起こることもあるそうです。ホルモン補充療法(HRT)は、更年期に急激に減少する女性ホルモンを薬で補う治療法で、効果には個人差があるという説明を聞きました。副作用やリスクについても説明してもらいました。そのことを理解した上で、副作用への不安よりも今の動悸を改善したいという気持ちが強かったので、ホルモン補充療法を試してみたいと医師に伝えました。そして、ホルモン補充療法のために必要な検査を受けました。血液検査と乳がん・子宮がん検診、問診がおこなわれました。1週間後に検査の結果が出て、問題がなかったため飲み薬を処方してもらいました。服用から1カ月ほどで動悸を感じないように飲み薬は2種類あり、毎日決まった時間に、医師から指示されたスケジュールどおりに飲む必要があります。処方してもらった薬を飲み始めて1カ月ほどで、動悸を感じなくなりました。現在も定期的に婦人科で診察を受けながら、半年ほどホルモン補充療法を継続しています。今は動悸はもちろん、ほてりや発汗などの更年期らしい症状を自覚することはほぼありません。ホルモン補充療法を受けている間は3カ月に1回婦人科で診察があり、薬はそのときに問題がなければ処方してもらえます。また、長期的に継続するためには1年に1度がん検診や血液検査などの検査を受ける必要があります。定期的に婦人科を受診することで、安心してホルモン補充療法を受け続けることができています。まとめストレスや心臓の不調のせいだと思っていた動悸の原因は更年期でした。動悸が起こると息苦しく、仕事や家事などに集中できず悩んでいました。動悸がいつ起こるかわからないことにもストレスを感じていました。私の場合はホルモン補充療法を知り、薬を飲むことで動悸が改善されて本当にラクになりました。思い切って婦人科で相談してみてよかったです。ホルモン補充療法を受けている間は定期的に婦人科へ通うことになるので、気になる症状があれば相談できるのも安心です。これからも婦人科の先生と相談しながら、ホルモン補充療法を続けていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。マンガ/あさり著者/もめん(46歳)高校生の娘が1人の働く母。世界中のおいしいものが食べたい。特に甘い物が好き。おいしく食べるために常にダイエット中。食べること以外の趣味は、語学学習、読書、ヨガ、散歩。
2022年06月11日子どもが3月に小学校を卒業し、4月に中学校に入学しました。子どもの環境がガラリと変わるとともに、中学入学に向けて制服やカバンなどの準備やママ友との中学情報交換など慌ただしい2カ月間を過ごしていた私も、どこか緊張、そして心配や不安が募っていたのだと思います。普段とは違い、ドキドキと鼓動が高鳴りハアハアと息切れしたような状態に……。これって更年期による動悸なのかしらと不安になりました。このドキドキは緊張?それとも動悸?3月から4月にかけて、特に運動などしていないのにドキドキドキッと鼓動が高鳴るのを感じたり、ハアハアと息切れしたような状態になったりする私がいました。3月には子どもが小学校を卒業し4月には中学へ入学したため、いつもと違う行事への参加や環境の変化で、親である私も心が落ち着かず、夜もなかなか寝付けないほどでした。子どもが新しい環境になることで私も緊張や不安、心配な気持ちがあったのだと思います。とはいえ、これまでの私だったら「考えても仕方がないから寝よう!」と眠ってしまっていたはず。なのに、この2カ月間の私は心がドキドキと落ち着かない状態のままで、今まで感じたことがないほどハアハアと息切れして寝付けないことすらありました。なんとか眠れたとしても、朝起きたときにスッキリしません。自分でも眠りが浅いと感じていました。40歳のとき、生理不順があり産婦人科で相談を受けました。そのときに産婦人科の先生より更年期による症状を説明され、動悸や息切れなどの項目があったのを思い出しました。私のドキドキは、もしかして先生が説明された更年期による動悸、息切れかしら……と疑ってしまいました。アロマの香りでリラックス4月半ば。新しい生活リズムにも慣れ、少し時間の余裕ができたので、気分転換にホットヨガの1回体験へ行って来ました。もともと私はヨガを習っていたので、今回は気分を変えてホットスタジオによるヨガ体験。体がじんわりと温まり、たっぷり汗もかけて気持ちがよかったです。中でもレッスンの最後、動かした体を休めていくリラックスタイム。ヨガの先生がマッサージ用のアロマオイルでデコルテ部分をマッサージしてくれました。先生が使ったアロマの香りはラベンダーだそうで、とても良い香りで、ほんの少しの時間でしたが私は深い眠りに就けました。 ぐっすり眠る私の肩を先生がやさしくトントンして起こしてくれました。レッスン終了後、ヨガの先生が「最後はとてもリラックスされて深い呼吸でしたよ。よく眠れたのではないですか? 普段からアロマの香りを活用すると呼吸も深くなってリラックスできるかもしれませんね」とおっしゃいました。そのときに「私にとってアロマの香りはリラックス効果があるのかも」と思いました。さらに先生は、「今なら100均でもさまざまな香りのアロマが売っているので、トライしやすいですよ」とアドバイスをくれました。ダイソーのアロマオイルを活用早速ダイソーへ行くと、先生が話していたとおり何種類ものアロマオイルがありました。ローズマリーレモン、ラベンダーオレンジ、ローズ、ペパーミントのアロマオイルと、枕にプッシュして使用できるピローアロマオイルのラベンダーを購入しました。その後、それぞれのオイルを順番にお湯または専用のスティックに数滴たらし、リビングや寝室で使用してみました。どれも良い香りなので、その香りを吸い込もうとして自然と呼吸も深くなります。呼吸が深くなると、いつもよりも胸が開く感じがして気持ち良く、同時に気持ちも前向きになっていくようで不思議でした。アロマオイルを毎日リビングと寝室で使用して1週間。先日までのドキドキ、ハアハアとした動悸や息切れが、今は不思議とすぅーすぅーとゆっくり深い呼吸になり、自分の呼吸を心地良く感じられるのです。アロマオイルを使用していくと自分なりの活用法も見つかりました。レモンやオレンジの柑橘系はやる気を出したいとき、ペパーミントは集中力を上げたいとき、ローズは上品な香りがするので少し女子力を上げたいとき、ラベンダーは睡眠や自分を内観する瞑想時などリラックスしたいときに使っています。まとめ40代になり、突然感じたドキドキの鼓動やハアハアの息切れ。更年期症状による動悸や息切れかと不安に思いましたが、結局は環境や生活リズムの変化から心の焦りや余裕がなくなり、呼吸が浅くなっていたのかなと思います。そんなときは、自分がリラックスできるアロマの香りを味方にして、深い呼吸を繰り返してみると心が落ち着き、呼吸も安定し始めました。だから、呼吸が浅くなっているかも?リラックスしたい!と感じたときに私はアロマオイルを活用しています。そのときの気分で香りを選び、香りを楽しんでいます。私の場合、アロマの香りを活用することで眠りにつきやすくもなりました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。著者/izuみん(41歳)小学生の子ども2人を育てる母です。40歳を過ぎても美しい女性でありたいと強く願う私。外見はもちろん内面に関しても楽しいこと&うれしいことをして日々笑顔で過ごしていきたいです。
2022年05月30日41歳のとき、子どものため10年ぶりに車の運転を再開。慣れない運転に追い込まれた私はパニック障害になり、激しい動悸や呼吸が苦しいという症状に悩みました。まずは心療内科へ通うことにし、併せて鍼灸院での治療もおこなったときの体験をお伝えします。パニック障害になったきっかけは車の運転子どもを送迎するために、41歳にして車の運転をなんと10年ぶりに再開することになりました。家から片道30分かかる療育園に子どもが通うことになったからです。通園が決まったのが急であったこと、さらに引っ越してきて1年もたっておらず土地勘に不安な部分が大いにあったことから、私は大変慌てました。10年ぶりの運転だったこともあり、マンツーマンで指導してくれる教習所にお願いし、運転はなんとかできるようになったのですが……。3カ月後、車の運転中に激しい動悸に襲われました。これがパニック障害の発作だったということは、あとで心療内科に行ってわかったことでした。慣れない車の運転と子どもの発達について悩み、あっという間に自分自身が追い込まれて心身ともに力尽きてしまったようです。心療内科での治療と並行して鍼灸院へ激しい動悸に襲われたあとに内科を受診しましたが、心療内科に行くことをすすめられました。心療内科ではすぐにパニック障害との診断。薬で治療をすることになり、車の運転はやめることにしました。そこで電動自転車に乗り換えたのですが、激しい動悸はしばらくの間ほぼ毎朝起こりました。病院からは薬を処方されていましたが、薬で安定するようになるには、自分に合いそうな薬を飲んで試し、数量を調整していくという長い段階が必要になりそうでした。メンタルがつらいと同時に、体も肩凝りや腰痛がひどくつらかったので、以前から興味があった近所の鍼灸院に行ってみることにしました。体が緊張状態だと心も緊張状態に鍼灸院に初めて行き自分の事情を話したところ、精神的なことで来る患者さんもいることを教えてもらい、安心しました。また先生は心療内科で出される薬の種類や生理周期を私から聞いて、私に合った治療を考えてくれました。「体が緊張状態だと心も緊張してしまう、そのあたりをほぐしていきましょう」とのことでした。お灸は「熱い!」と感じる部分と、まったく熱く感じない部分があり、不思議でした。鍼は痛いこともなく、刺されていることも感じませんでした。月に1回、約半年ほど通ったところで、先生と話し合って通院を終了することにしました。初めて来たときより調子がとても良くなっていること、私自身の激しい動悸が減ってきたことが理由です。まとめ車の運転がきっかけでパニック障害になりましたが、心療内科と鍼灸院でのダブルケアで少しずつ良くなっていきました。その間に子どもも少しは成長したので、悩みが減ったのも関係していると思います。鍼灸院の通院は終了しましたが、心療内科には月に1回、2年半ほど通院し継続して薬を処方してもらっています。鍼灸院の先生からは、体に良いツボを教えてもらい自分で市販のお灸を購入し使っています。健康になるために、自分でできることは少しでも良いからおこなっていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。イラスト/マメ美著者/れいこ (43歳)電化製品好きな夫、保育園児の子ども2人、猫と暮らしている。コーヒーと美容家電が好き。
2022年04月24日私は、若いころから非常に負けず嫌いで、仕事もプライベートも全力で取り組んできました。おかげで若くして管理職につき、仕事も任され、まさに順風満帆という感じでした。40歳を迎えるまでは……。そんな私に起きた突然の体調不良についての体験談です。いうことを聞かない体に頭が混乱…突然、体が動かない!?職場の仲間と、体力維持のために時々走り込みをしていたのですが、ある日のこと、走っている途中で胸が苦しくなり、動悸が起こりました。いつもなら、どんなに苦しくでも根性で乗り切るのですが、この日は違いました。その場にうずくまり、立ち上がることができなくなりました。言うことを聞かない自分の体に、頭が混乱し不安でいっぱいでした。しばらくたって動悸が治まり、ようやく動けるようになりましたが、今までと明らかに違う自分の体に不安を感じながら、体力の衰えと気力が足りないと言い聞かせ、それからは無理をしない程度に運動をするように心掛けました。もしかして心臓の病気?体力をつけるために日々歩いたり走ったりするも、回復するどころか、どんどん体力がなくなっていきます。少し動いただけで息が上がり、脈が早くなります。上司に報告をするために話そうとしても、上司の部屋へ移動しただけで、まるでマラソン後のように息が上がり、途中でつまりながらしか話すことができません。階段では、足が鉛のように重く感じ、手すりにつかまりながら一歩、一歩と踏みしめないと上れません。なんとかしないといけない、自分に負けてはいけないと、体力をつけるために毎日昼休みにウォーキングをしたりしました。周囲の人に聞いて、体に良いサプリや健康食品も試しました。しかし、そんな努力とは裏腹に、どんどん症状はひどくなっていきました。なんでもないようなことで、脈がものすごく速くなるようになりました。びっくりしたとかでもなく「あ、そうだ」と何か思いついただけでも、バクバクと全力疾走したような脈になるのです。毎日、胸が苦しくて苦しくて仕方ない。運動したわけでもないのに、脈拍が180近くなることもありました。「もしかして、心臓が悪いのかも?」そう思い、思い切って心臓の検査を受けてみることにしました。原因がわかっても、終わりではない循環器科を受診し、24時間心電図などひと通りの検査をした結果は「心臓に異常なし。ただ、血液検査でT3、T4(甲状腺ホルモン)に高い数値が出た」とのこと。甲状腺ホルモンが多く出ていると、24時間フルマラソンをしている状態で頻脈となり、心臓に負担がかかるとのことでした。バセドウ病が疑われるため、大学病院への紹介状を書いてもらいました。ネットで調べてみると、バセドウ病特有の症状の中で、突眼と甲状腺肥大以外のすべての症状が当てはまっており、驚きました。なかでも、冷え性で寒がりの私が異常に暑がりになっていたり、手が震えるため、よく物を落としたりこぼしたりするようになっていたり、便秘なのに排便回数が増えていたり、足のむくみで正座が長時間できなくなっていたりしたため、腑に落ちたという感覚でした。翌週、大学病院での検査結果は、甲状腺ホルモン(T3)が正常値の約10倍、甲状腺ホルモン(T4)が正常値の約8倍ほどと高すぎるため、甲状腺刺激ホルモンがほとんど出ていないとのことでした。さらに精密検査により、バセドウ病との診断をもらいました。投薬治療とその後原因がわかり、対処方法が見つかり安堵はしましたが、薬を服用し始めたからといって、すぐに症状が治まるわけでもありません。朝食後に2種類5錠の服薬です。無理な運動はしないようにとのことでしたので、ウォーキング、走る、重たいものを持つなど、心拍数が上がることをするのはやめました。2週間に1回、通院でほぼ1日がつぶれます。自分の病気と向き合う毎日でした。夜中に足のすねがつってひと晩中苦しんだり、朝起きたとき、かかとが痛くて足がつけず、歩けないこともありました。夜胸が苦しくて眠れず、横になれずに座ったまま朝を迎えることもあり、胸に刺すような痛みが走ることも多かったです。それが服薬のおかげで、徐々に数値が落ち着き、症状も少しずつ改善していきました。半年ほどで通院は月に1回、薬の量も3錠となり、9カ月後には正常値まで落ち着きました。現在は3カ月に1回の通院で、2錠の投薬治療を続けています。相変わらず階段は苦手で、足が鉛のように重たく感じます。日差しに異常に弱く、日傘が欠かせなくなりました。でも、少しであれば走ったりもでき、普段どおりの日常を過ごすことができるようになりました。不定期に胸が苦しくなり、夜横になれないこともありますが、おおむね元気に過ごすことができています。まとめ私の場合、バセドウ病特有の突眼や甲状腺肥大がなかったため、病気に気付くのがとても遅くなりました。体調不良を気力の問題にしたり年齢のせいにしたりして自分を責めるのではなく、もっと早くネットで症状を調べたり、病院で検査をしていればよかったと、今になって思います。バセドウ病だと気付かずに無理な運動をして、心臓に負担を与え心不全になる人も多いと医師に言われました。あのまま体力をつけるために運動し続けていたら、心臓に負担がかかり、心不全になっていたかもしれません。今は健康のありがたさをかみしめ、毎日を楽しく暮らしています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)マンガ/しおみなおこ著者/AK(43歳)負けず嫌いで、若いころから仕事に明け暮れてきた。40歳を境に、突然体が思うように動かなくなり、悩み、苦しむ。 病気になって初めて、健康のありがたさを実感。
2022年02月11日同窓会に行くと、もっぱら話題に上るのは健康の話と老後の年金問題。なかでもアラフィフの健康の話の中心は、“更年期症状”のこと。40歳を過ぎたころから低下し始めるという卵巣機能。卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲンが急に減少すると、体内のホルモンバランスが乱れるそうで、アラフィフとなるとあれやこれやとやっかいな症状が顕著に出てくるようになりました。早い人で40代半ば、遅い人でも50代前半更年期仲間の話によると、その症状や始まる時期はさまざまで、早い人で40代中ごろから、遅い人で53~54歳くらいとのこと。ある友人は「突然、動悸が激しくなりドキドキが止まらなくなる」と。また、ある友人は「とにかくイライラする~!! 息子や夫に当たり散らしてる!」と。また、ある友人は「朝から何もやる気が起きず、外出する気力もない」と。その友人たちは、最初は市販薬の「命の母」を飲んでなんとかしのいでいましたが、動悸やうつとなると、やはり症状は深刻で婦人科で通院を始め、ホルモン治療に通っています。そんな更年期症状の話は出るものの、まだ自分には生理も定期的にあり、母も更年期の症状がひどくなかったこともあり、「ふふっ、もしかして更年期症状がないままいけちゃうかも?」と、余裕をかましていました、が。次の章では、突然やってきたホットフラッシュについてお伝えします。真冬でも扇風機が離せない“ホットフラッシュ”そんな更年期に苦しむ同級生を横目に見ながら、自分にはまったく症状もなく相変わらず余裕しゃくしゃくでしたが、「ん? 先月、生理来たっけ?」と、生理が来たり来なかったりになると、やって来ました~更年期! 動悸なし、うつなし、イライラなし、ですが、電車に乗っていたとき、突然“カ~~~~!!”っと顔がほてり、首周りにかけてとにかく暑い! 暑い! きっとこれは車内の暖房のせいかと自分を納得させたものの、その夜も布団に入ると突然“カ~~~~!!”。認めたくないけれどホットフラッシュのようです。一度やってくると、ホットフラッシュは容赦しません。家事の途中に、電車の中で、運転中に、とにかく予想もつかないタイミングで“カ~~~~!!”なのです。特にやっかいなのが、就寝中。眠っているのに、突然ぶあ~っと胸から上が暑くなり目を覚ましてしまうこと。それがひどいときは2時間ごとにやってくるので熟睡できません(泣)。ホットフラッシュ未経験者の方に言葉で表現するとしたら、沸騰したやかんのごとく、耳から熱い水蒸気が噴き出し、頭頂部からは火山が噴火している感じです。沸騰と噴火が起こると、冷めるまで眠れないので、真冬でも布団の横には扇風機。冷めると一気に寒くなるので、足元にはヒーター。それを一晩に何度もつけたり、消したり、またつけたりと、ぐっすり眠るどころではないのです。私は汗かきではないので、じっとり汗ばむ程度ですが、汗かきの友人はパジャマが絞れるくらい汗をかき、何度も着替えるそうです。まとめつらいです、ホットフラッシュ。でも、良いこともあります。朝にシャワーを浴びる派なのですが、ホットフラッシュが来たタイミングで浴室に行けば、寒い浴室も実に心地良し。寒い日の自転車も、ホットフラッシュならダウンなしでも風が実に心地良し。とはいっても、それは一瞬。やっぱりつらいです、更年期。そろそろ病院に行ったほうがいいのかな……。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)★関連記事:「あれ? なんか臭い…?」原因はホットフラッシュ!?冬でも必要な汗対策とは【医師監修】★関連記事:「瞬く間に汗びっしょり」手軽にできるホットフラッシュの乗り切り法3つ【体験談】★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事をもっと読む著者/井上 裕紀子(54歳)読モを経て、ファッション誌、情報誌などのフリーライターへ。しわ、肝斑、たるみ、更年期太りと苦しい戦いを続けつつも、その先にいったい何があるのか見えない迷える五十路女子。
2021年12月23日ある日、私は突然吐き気と激しい動悸に襲われました。自分でも何が起こったのかわからず、しばらくはただただ耐えていましたが、このまま死ぬのではないかという恐怖にかられ、救急車を要請。病院で検査と診察を受けた結果、その原因はまさかの……。突然の吐き気と動悸その日、私はいつものように子どもたちの寝かしつけを終え、リビングでくつろいでいました。すると、午後8時半ごろに突然吐き気を感じ、それとともに激しい動悸に襲われたのです。 全速力で走ったあとかのように心臓がバクバクしているのを感じるなど、急な出来事に私は不安になっていました。ただ、吐き気はあるものの実際に吐くことはなく、とにかく動悸がおさまるのを待つことに。 動悸は5分ほど続いて、15分くらい経つとまた症状が出る、という状態でした。私は1時間ほど耐えましたが、それでも動悸と吐き気は続いたままだったのです。 救急車で搬送されて…その後、午後9時半ごろに、夫が帰宅。吐いたときのために洗面器を持ちながらソファでうずくまっている私を見て、夫は驚いていました。ちょうど動悸がおさまっているタイミングだったので夫に事情を話すと、夫は「大丈夫?」と声をかけながら私の背中をさすってくれました。 ですがまた15分後には動悸に襲われ、私はただただ「しんどい、怖い」と半泣きの状態に。すると夫が「動悸の症状は怖いし、救急車を呼ぼう!」と救急車を要請することに。 しばらくして救急車が自宅に到着。病院に搬送され、病院では看護師さんがすぐに吐き気どめの点滴を打ってくれました。 意外な原因が明らかに!検査のあとは、内科の先生による問診。先生から過去に動悸を感じたことはあったかと聞かれ、「生理前たまに、軽い動悸を感じることがあります」と答えました。 続けて「そういえば今も生理前なんですが、それって関係ないですよね?」と聞くと、「関係あるよ、恐らく月経前症候群によるものでしょう。そこまで激しい動悸の原因は、そこにストレスや過労が重なったからだと思います」と先生から予想外の診断結果が。まさか生理が関係あるとは思ってもみなかったので、私はとても驚きました。 経過観察が必要ということで、薬は処方せずにまずは様子を見ることに。また同じような症状が出たら受診するように指示を受け、その日は帰宅しました。 救急車で運ばれてから半年経った今、あれから同じような症状は出ていません。ですが振り返ってみると半年前、仕事と家事や育児の両立で忙しく、睡眠不足の状態が続いていたことが原因となり、月経前症候群の症状が強く出たのかもしれません。 もうあんなにしんどい思いをするのは嫌なので、今は自分の体をできるだけ優先し、体調を整えることを心がけています。 監修/助産師 REIKO著者/anyonnyon作画/まっふムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!
2021年12月21日40代を過ぎてから、階段を上っただけで息切れがしたり、突然動悸があったり。心臓に何か異常があるのかと心配になってしまいますね。しかし、動悸や息切れは更年期症状の一つとして、よく挙げられている症状。なぜ更年期になると動悸や息切れが増えるのか、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。動悸や息切れがあるのは心臓の病気?更年期症状?動悸や息切れがあると、まずは心臓の病気を疑ってしまいます。その場合はどんな特徴があるのでしょうか。「動悸は、心臓の心拍数が感じられる状態のことで、心拍数が速い頻脈、遅い徐脈、心拍を大きく・強く感じる、脈が飛ぶ・乱れるなどがあります。原因は不整脈または自律神経の乱れが考えられますが、不整脈の場合は 循環器内科受診の必要があります。動悸があるとき、手首で脈を取ってみて、早かったり遅かったりする場合は不整脈の可能性があるので受診しましょう。脈はいつもどおりなら自律神経の乱れが原因の可能性が高いです。ただし、動悸のほかに胸の痛み、吐き気や嘔吐、冷や汗などの症状があるときはなるべく早く受診してください」(駒形先生)。なぜ更年期に動悸が増える?動悸はあっても脈は普通の場合、自律神経が関係していると言います。更年期には自律神経が乱れることがわかっていますが、自律神経と動悸にはどのような関係があるのでしょうか。「自律神経には、心拍数や呼吸などのコントロールする働きがあります。この自律神経は脳の視床下部の中枢であり、女性ホルモンもコントロールしています。更年期になると卵巣の機能が衰え女性ホルモンの分泌がうまくできなくなりますが、視床下部は“ 女性ホルモンが減った ”という情報をもとに性腺刺激ホルモンを出し続けるため、視床下部がパニックに陥ってしまうのです。それにより自律神経のバランスも崩れてしまい、 心拍数や呼吸にも影響が出てしまうのです」(駒形先生)。また、更年期になると健康診断などで高血圧を指摘される人が増えます。高血圧と動悸に関係はあるのでしょうか。「高血圧は、血液を全身に送り届けるときの拍出するために必要な圧力が大きくなることを指します。更年期になると全身の筋肉量が落ちるので、心臓が頑張って血液を全身に送り出そうとしているため、血圧が高めになりがちなのです。また、更年期は子宮の機能が低下することにより下半身よりも上半身に血流が集中しやすくもなるので、全身に血液を送り出そうと拍出するために、必要な圧力が大きくなることも一因です」(駒形先生)。動悸があるときの対処法は?動悸があるときにできる、簡単な対処法があると言います。「動悸や息切れがあるときは深呼吸をしてみましょう。腹式呼吸ではなく、肺をしっかり開いて閉じるという動きを意識することがポイントです。何度か試してみて、それでも改善されない場合は一度受診したほうが安心です。また、疲労や睡眠不足、ストレス、アルコールのとり過ぎなど、さまざまな原因で動悸が起こる可能性があります。生活習慣を見直すことも大切です」(駒形先生)。まとめ動悸や息切れがあると心配になってしまいますが、自律神経の乱れによるものも多いということ。長くマスク生活が続き、酸素が少なく動悸がしやすい状態にあると駒形先生は言います。人が少ない場所では深呼吸をして、呼吸を整えることから始めてみましょう。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★関連記事:風邪でもないのに微熱が続く…。更年期が原因?対処法は?【医師監修】★関連記事:「もしかして更年期障害?」と思ったら知っておきたい対策5つ【医師監修】★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事をもっと読む著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年10月12日あと2年で、結婚20年。先を歩く友人たちから聞いていたとおり、結婚生活はまさに山あり谷ありでした。10年ほど前に夫が独立して個人事業主になったこともあり、突然一緒に働いたりもして、お互い見たくない顔を見せ合う場面も多々。そんなこんなで、今ではすっかり会話の少ない夫婦に。パンドラの箱がそこらじゅうにいくつも転がっているのにお互い喧嘩するのが嫌で見て見ぬふりを続けてきたわけですが、新型コロナウイルスの影響による自粛期間をきっかけに、少しずつ関係が変わってきたという体験談です。出会って20年すっかり変わった夫婦関係共通の趣味を通じて知り合った私と夫。初めて会ったのは25歳ぐらいでした。当時の私はやりたかった職に就いて充実した日々を送っており、しばらくは友人関係のまま発展することはありませんでした。その後、20代後半にさしかかり、婚期を意識するようになったころに再会し、そこからは結婚まではトントン拍子で30歳の秋、ゴールインしました。よく「結婚はゴールじゃない。始まりだ」と言いますが、今振り返るとまさにその言葉のとおり。もうすぐ20年を迎える私たちの間にも、実にさまざまなことが起きました。2人の子どもも授かりましたし、夫が独立開業をして、個人事業主になったことも私たちにとっては大きなできごとでした。夫婦で経営するとなると、だんだんと話すことはお金の話、税金の話、ローン返済の話と、どれもあまり楽しくないネタばかり。私は現実路線、夫は理想論と価値観の違いも露呈してお互い譲らず、徐々にお互いの口数が減っていきました。話しても無駄。そんな気持ちがだんだんと大きくなっていったのです。自粛期間中に不眠や動悸がひどくなり…そんなどこかピリッとした夫婦関係のまま、新型コロナウイルスの影響による自粛期間に突入しました。夫は現在はフリーで働いているので、勤務日数が減るとその分収入も減ってしまいます。週6日働いていたのが週2日に減り、ほかは自宅待機となりました。この先、一体どうなるのか。先の見えない現状への不安をなんとか軽くしようと、私はいつもの倍以上の仕事を引き受けて、朝から晩まで机の前にかじりつくことになりました。子どもたちの世話はしますが、それも最低限。とにかくお金をなんとかしなくてはと焦る気持ちでいっぱいでした。そのころから不眠になっていき、やっと仕事を終えてベッドに入ってもなかなか寝付けなかったり、夜中にふと目が覚めて、そこから夜明けまで眠れなかったりする日々が続きました。当然朝が来ても疲れは取れず、気持ちも沈みがちになり、急に動悸がすることもしばしば。ふと離婚の二文字が頭をよぎるときすらありました。そんなある日、いつものように机に向かっているときに、やはりわが家の屋台骨は私ではなく夫なのだと気付いたのです。一緒に働いていたときも正義はこちらにあると信じ、夫の考えにじっくり耳を傾けることができず、常に批判的だった私の態度が今の夫婦関係を作ったのだ。体力的にも精神的にも限界に達した瞬間、唐突にそう自覚したのです。自粛期間を経て少しずつ関係に変化がずっと微妙に距離を置いてきた夫婦でしたが、このままではいけない。恐らくそれは夫も感じていたのでしょう。なんとかしようと1日中机から離れない私の様子を見ているうちに思うところがあったのか、その日「夕飯はどうするの?」と毎夕様子をうかがいに来る時間になっても夫は現れず、気付いたらキッチンに立ってスマホを片手にレシピを見ながら夕飯を作り始めていたのです。私たち夫婦の場合、ひざを突き合わせてとことん話をすることで変わったわけではありませんでした。ですが、お互い限界を迎えたこの日、偶然にも同じ方向に向けて舵を切ったのだと思います。それでも夫とはその後、自粛期間中に2回ほど大喧嘩をしました。自粛期間で収入が不安定になったせいで精神的に追いつめられ、不眠や動悸に悩まされていると思っていましたが、実際にはその不安を誰ともわかち合うことができずにいたことが、私を追い詰めていたのです。どちらもきっかけはささいなことでしたが、普段言えなかったことをお互いに全部吐き出したことも関係改善へのステップになりました。まとめまだ時々夜中に目を覚ますことがありますが、おおむねよく眠れるようになりましたし、原因不明の急な動悸も徐々になくなってきています。最近は、毎朝夫がコーヒーを淹れてくれます。「どうぞ」「ありがとう」から始まる新しい朝の習慣は、いつまで続くのかわかりませんが、夫が淹れてくれなくなったら、今度は私が2人分淹れようとひそかに思っています。まだまだこの先もいろいろなことが起きることでしょう。それでもこの自粛期間で得た気付きは、さまざまな場面で思い出すだろうと思います。肉体的にも精神的にも相当にきつかった代わりに、得たものは大きかった。あうんの呼吸の夫婦になれるよう、これからも努力していきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年10月27日■更年期になると起きる動悸について走った後、久しぶりに身体を動かした後、会議前に緊張しているとき、ホラー映画で恐怖を感じたとき……。誰もが「心臓ドキドキ・脈打つ」感覚を感じます。思い出すことができませんか?これは、心拍が交感神経と副交感神経からなる自律神経によってコントロールされているためです。不安や緊張などを抱えたストレス状態にあるときは、交感神経が活発になり動悸を感じやすく・呼吸は浅くなります。逆にリラックスしているときには、副交感神経が活発になり、動悸はしにくく・呼吸は深くなります。一方で、何も特別なことがないのに「心臓がドキドキする」「心臓が脈打つ」「胸に違和感がある」と感じる症状を「動悸」といいます。つまり、いつもは意識することのない心臓の拍動に違和感をおぼえたり、強く・早く感じたりする症状です。場所やシーンも問わず寝ているときに症状が出るケースも……。■どうして更年期になると動悸が出るようになるの?更年期で動悸が出る原因としてはっきり分かっているわけではありませんが、原因として考えられているものをご紹介します。動悸の原因その1.更年期障害などによるホルモンバランスや自律神経系の乱れ更年期の時期では、卵巣の機能が衰え女性ホルモンの分泌がうまくできなくなります。女性ホルモンは脳の視床下部によってコントロールされています。そのため、いつもより体内の女性ホルモンが減ったとき、視床下部は「女性ホルモンが減った」という情報をもとに女性ホルモンをいつも通りに出させようと信号を送ります。しかし、いくら信号を送っても卵巣からは上手く女性ホルモンを作り出すことができません。この変化に、視床下部はパニックに陥ってしまいます。視床下部は、女性ホルモンだけでなく、自律神経や免疫系の信号も送る仕事があるため、パニックを起こした状態になると、そちらにも影響が出てきます。先ほどのご紹介した通り、自律神経は交感神経と副交感神経のふたつからなり、以下のような影響があります。動悸と感じるのは、交感神経の方に偏ったときです。更年期となったときは、通常は何かあったときに交感神経に偏るものが、何も特別なことがないときに交感神経の方に偏りやすい状態といえます(ストレスや社会的、環境的な要因も関係していると言われています)。そのため「自律神経失調症状」として動悸や息切れなどの症状が引き起こされてしまうのです。動悸の原因その2.不安神経症やうつ病などの精神的な要因精神的なストレスが蓄積されることでストレスホルモンが増加したり、自律神経が乱れて不安に感じたりすると普通に打っているはずの心臓の鼓動を「大きく感じさせてしまう」ことがあります。更年期の時期は仕事や家庭でもストレスを感じやすく、また抑うつ感、いらいら、不安感など精神的な症状を感じる方も多いです。もしも、動悸が起こる場面が、「悩み事をモヤモヤと考えてしまっているとき」「苦手な場所や人間関係の中にいるとき」「緊張する場面にいるとき」などのような場面であったら、それは精神的なものも原因となっているかもしれません。■動悸の予防にできること自分でできることとして、日頃からリラックスしたり、ストレスや疲れを溜めないようにしたりすることが、交感神経ではなく副交感神経に偏らせることとなり、更年期で感じられる動悸の予防につながります。①適度な運動運動によって心臓や肺を健康に保ち、運動不足による動悸や息切れの予防にも繋がります。ストレス解消や質の良い睡眠、脳の活性化など、良い効果がたくさんあります。②健康的な食事もちろん、食事も大切です。バランスよく健康的な食事を心がけたいですね。③質の良い睡眠睡眠も大切に。睡眠時間の確保が難しい場合は、寝る前のストレッチ・スマートフォンは使わないこと・寝る2〜3時間前までの夕食などで、睡眠の質を上げるという方法もあります。④深呼吸・マインドフルネス深呼吸の中でも、「腹式呼吸」にはよりリラックス効果や自律神経を整える効果があることが分かっています。たくさんある呼吸法の中から、「4-7-8呼吸法」をご紹介します。一緒にトライして見ましょう !1:息を完全に吐き切ります。2:鼻から息を吸いながら4つ数えます。3:息を止めて7秒数えます。4:8つ数えながら息をゆっくり吐き出します。これを2〜4回繰り返します。行ってみて、いかがでしたか ?あなたの日々の意識が、感じている症状を楽にしてくれるかもしれません。■病院に行くとしたら ?動悸には、更年期だからこその原因の他にも、さまざまなものがあります。ここでは、あなたの「動悸」の原因をはっきり突き止めることはできません。ですので、可能であれば病院に行き、検査を受けていただければと思います。ここでは、病院への行き方についてご紹介していきます。ステップ1心臓や肺など呼吸・循環器系の病気がないか、まずは呼吸・循環器内科を受診して検査をしましょう。甲状腺疾患の可能性もあります。受診された医療機関でご相談ください。ステップ2ステップ1で、心臓や肺など呼吸・循環器系の病気ではないことが分かったら、ストレスの影響や精神疾患などがないか、精神科や心療内科などの医療機関で相談してみましょう。産婦人科外来もしくは更年期専門外来にて対応が可能です。■その他が原因の場合も更年期だけでなく、複数の原因が関係してくることもあるので、ぜひ一緒にチェックしてみてください。その他の原因その1.心臓の拍動の異常によるもの心拍数が急に速くなったり遅くなったりするなど、心臓のリズムが乱れたとき、または心臓の収縮力が強まったときに、動悸として感じられます。心臓の病気(不整脈や心不全など)が隠れていることがありますので、胸の痛みがともなう場合や呼吸困難もしくはふらつきがある際は、医療機関へのご相談を検討してください。その他の原因その2.貧血血液に含まれる赤血球の成分である、ヘモグロビンが不足することで、「動悸」「息切れ」「めまい」などの症状が現れやすくなります。また、その前段階となる「隠れ貧血(潜在性鉄欠乏症)」でも、身体に必要な鉄分が不足してしまうことで、さまざまな不調を感じることがあります。その他の原因その3.バセドウ病バセドウ病が原因で起こる動悸は、手の震え・体重減少・発汗多量・頻回の便・疲れやすくなる、などの症状 をともないます。その他の原因その4.肺の疾患による酸素不足慢性の肺の病気が進行するにつれて徐々に動悸も現れてくることがあります。他にも、「蜂に刺される」「薬の副作用による急性の重症アレルギー症状」「ぜんそく発作」「食中毒」「熱中症などによるひどい脱水」「急性アルコール中毒」など、動悸の原因は本当にたくさんあります。あなたはどれが当てはまりますか?ひとつだけとは限りません。年齢に合わせた変化以外にも思い当たるものがあったら、それだけ対策できることの幅が広がるということですよね。その中で、背景に重大な病気が隠れている場合があることを忘れてはいけません! もし動悸で悩んでいたら、まず最初に身体の病気について検査をすることがおすすめですよ。医師監修プロフィール院長南 真実子祖父や父が産婦人科医であったことから医師を志し、自身も大阪医科大学医学部へ進学。卒業後、初期研修を経て大阪医科大学産婦人科教室に入局。主に腹腔鏡手術、不妊治療、周産期治療などに従事し、産婦人科専門医を取得。検診業務にも従事し、マンモグラフィー読影認定医を取得。女性がいつまでも健康で美しく輝いていられるよう、さらなる高みを目指して、美容医療、アンチエイジング医療を行う。大手美容クリニックで活躍後、2017年に大阪美容クリニックを開院。婦人科・美容皮膚科を通じて、女性をトータルにサポートできるよう診療を行っている。
2020年09月01日質問:高血圧で太り気味の夫、ストレスもあり心臓病になるのではないかと心配です。今までは気ままな専業主婦だったのですが、年末に主人が定年退職し、ハローワークに行く以外は一日中家にいるためストレスがたまるようになりました。高血圧の薬を服用していて、太り気味でもあるのでストレスが原因で心臓病になるのではないかと心配です。それに最近は頭痛がしたり、ふらついたりすることもあります。ストレスをためない方法や日常生活で気を付けることなどがありましたら、ぜひ教えてください。東京都:ゆうこさん(53)回答:ストレスと心臓疾患の関係についてお答えします。――ストレスによる自律神経の乱れ高血圧をお持ちで、ご主人が定年退職されてからの生活の変化によってストレスを感じていらっしゃる状態ということですね。おっしゃるように、ストレスと心臓疾患の間には深い関係があります。そのメカニズムとしては、人間が精神的・肉体的ストレスを受けるとその情報が大脳を通じて、視床下部と呼ばれる脳の部分に伝わり、交感神経と呼ばれる「身体を戦闘モードにする」神経が優位になります。その結果、動悸や、末梢血管がキュッと締まることによる血圧の上昇が起こります。普通の状態であれば、こういった交感神経の興奮が起こると、副交感神経と呼ばれる「身体を休息モードにする」神経が働いて、興奮を鎮めます。この副交感神経の働きにより、動悸は落ち着き、血圧も低下することになります。ただ、このストレスがずっと続いたり、とても強いストレスがかかったりした場合、この交感神経と副交感神経(合わせて自律神経と呼ばれます)のバランスが崩れ、交感神経が興奮した状態が続いてしまうことがあります。この交感神経による身体の戦闘モードが持続すると、心臓は興奮し続けることになり、余分な負担がかかります。心臓本体には病気がないにもかかわらず、動悸や胸の圧迫感や痛み、息切れがしたり不整脈が出たりする状態を「心臓神経症」と呼んでいます。<定期的な医師の診察も受けましょう>ご相談者さまのご質問にあった、ふらつきや頭痛も自律神経の乱れによって出ることがある症状ですので、現在の症状はやはりストレスによる部分が大きいのかもしれません。ただ、ストレスによる体調の変化かと思っていたら、実は身体の病気が隠れていた、ということもよくあることですので、この点は十分ご注意され、定期的に医師の診察を受けられることをおすすめします。また、日常生活での注意とストレスの解消法ということですが、まず十分な睡眠を取ること、脂質や糖質のとり過ぎを控えバランスのよい食生活を心がけることは大切です。アルコールやたばこは控えてください。ストレス解消法としては、気の合う友人と話したり、スポーツをしたりといったこともおすすめできます。特にスポーツは、少し体重も気になっているということですし、ご主人と離れて自分の時間を持つという意味でもよいでしょう。どうぞお大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:疲労感が抜けません。両親が高血圧、心臓弁膜症を患っているので不安になっています。ここ2~3カ月のことですが、疲労感が抜けません。身体が重たく、自宅の階段を上るだけで息が上がり、動悸がすることもあります。そのせいで外出もおっくうになり、家族にも迷惑をかけており、そんな自分が嫌になってきました。病院に行くほどではないと思うのですが、思い切って受診した方がいいのでしょうか?両親が高血圧、心臓弁膜症を患っているので、余計に不安になっています。神奈川県:もけーれさん(43)回答:疲労感や息切れの症状についてお答えします。――「高血圧症」と「心臓弁膜症」の遺伝性について疲労感が抜けない、階段を上る時の息切れ、心配な症状ですね。健康診断は毎年受けていらっしゃいますか?今の血圧はいかがでしょうか?高血圧症を指摘されたことはありませんか?自宅でもよいので現在の血圧を確認してください。また、高血圧の一つの症状ですが、足にむくみはありませんか?すねの部分の一番骨ばっているところを親指で押してみます。指のあとが残れば、むくんでいることになります。一般に、高血圧症は遺伝的な要因が強いといわれています。目安として、両親のいずれかが高血圧症の場合は3人に1人、両親とも高血圧症の場合は2人に1人が高血圧症になるというほどです。一方で、両親とも高血圧症でない場合は10~20人に1人の割合といわれています。このように、高血圧症は遺伝的要因が強いことがわかりますが、もちろんそれだけで発症するわけではなく、遺伝的要因に生活習慣が加わって発症すると考えられています。要因となる生活習慣には、食生活の乱れなどを原因とする肥満、塩分の過剰摂取、カリウムなどの摂取不足、喫煙、アルコールの過剰摂取、運動不足などがあります。日本人の食生活は塩分が過剰になりがちなため、特に注意が必要で、肥満、喫煙に至っては高血圧のみならず心臓にも悪影響を及ぼします。ちなみに心臓弁膜症に遺伝素因はありません。以前はリウマチ熱の後遺症、細菌感染などが主な原因でしたが、抗生物質の発達で罹患率が減少しています。心臓弁膜症の発症は後天的なことが多く、原因は不明とされています。<早めに内科もしくは循環器内科を受診しましょう>最後に、ご相談の症状は心不全の症状によく似ています。現在の心機能を調べることはもちろん、高血圧症、高脂血症や糖尿病の合併がないかの検査も必要です。また、症状から、貧血の有無の確認、腎疾患や甲状腺疾患と見分けることも必要になってくるでしょう。病院に行くほどでもない、という楽観的な状態ではありません。早めに内科、もしくは循環器内科を受診し、検査を受けられてください。どうぞお大事に。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日パニック障害とは出典 : パニック障害は突然の動悸やめまい、発汗とともに恐怖を感じる精神障害です。また、発作を繰り返すにつれて、「また発作が起こるのではないか」という不安と、「発作が起こる状況に対する恐怖」とを感じるようになります。パニックを回避するために、今までは出来ていたことが出来なくなったり、行けていた場所に行けなくなるといった症状も生じることがありますが、周囲からは単に怠けていると誤解されてしまいやすい疾患であると言えます。パニック障害が進行すると、うつ病を発症する可能性が高苦なるとも考えられています。この記事では、パニック障害についての基礎知識、支援や治療方法などを紹介します。パニック障害の症状の分類出典 : パニック障害は不安障害のひとつです。不安障害とは、生活に支障が出るほどの過剰な不安を感じる疾患全般をさします。不安や恐怖を、その対象に釣り合わないほど過剰に大きく感じ、状況や具体的なものに対して、過剰に不安、恐怖心を感じ、それにより様々な影響が身体と精神にあらわれ、社会生活を送ることに支障が出てしまう疾患です。パニック障害は不安障害の中で理由もなく不意に起こるパニック発作を発端とする疾患をさします。パニック発作そのものは、恐怖や緊張などなんらかの引き金があって起こりえますが、パニック障害の発作はきっかけがないのに起こるのが特徴です。繰り返し発作が起こり、検査をしても体の異常は見つからないことも多く、また昼夜問わず24時間いつでも起こる可能性があります。パニック障害は、パニック発作を発端として、また同じような発作が起きるのではないかという予期不安や、「同じシチュエーションで発作が起きるのではないか?」という場所と状況に対する不安すなわち広場恐怖の症状が現れ、悪化していく可能性があります。「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」というそれぞれの症状が一体どのようなものなのか以下で見ていきましょう。パニック発作とは繰り返される予期しない発作で、自覚されるきっかけが何もなく突然起こります。パニック障害の症状の中でも最も代表的なもので、これはパニック障害と診断される条件となっています。多くは強い不安や恐怖を感じます。特定の状況で生じることが多いですが、再発にはムラがあることもあります。パニック発作の主な症状として次のようなものがあります。動悸、心拍数の増加、発汗、身震いまたは震え、息切れ感または息苦しさ、窒息感、胸痛または胸部の不快感、嘔吐または腹部の不快感、めまい、ふらつき、気が遠くなる感じ、寒気または熱感、異常感覚(感覚麻痺またはうずき感)、現実感喪失、離人感(自分が自分でなくなるような感じ)、抑止力を失うなどがあげられます。予期不安とはかつて発症した症状がもう一度起きたらどうしよう、などと次の発作への恐怖を抱くことをいいます。これは一度パニック障害を発症すると、その恐怖心や不安を忘れられないという性質と関係があります。予期不安は一般的に長期間続くことが多く、約1ヶ月続くことがほとんどです。病気の急性期には、パニック発作が起こったときの状況がフラッシュバックとなって甦ることがありますが、治療が進み発作が起こらなくなると、自然に消えていきます。予期不安では、主に次のような感情があらわれます。・病気になってしまうかも?・気絶してしまうしまうかも?・死んでしまうかも?・運転中に起きたら、交通事故を起こしてしまうかも?・誰も助けてくれないかも?・発作が起きた場所から、すぐに逃げられないのかも?・取り乱したり錯乱して、恥をかいてしまうかも?・人前で吐いたり倒れたりして、恥ずかしい姿を見せてしまうかも?・他人に迷惑をかけてしまうかも?広場恐怖とは、一般名詞の「広場」の意味に限った恐怖ではなく、ここでは「パニック障害における場所に関係する恐怖」を意味する医学用語です。以前発作を起こした場所、もしくは似ているところに行くと「また発作が起きるのではないか」という恐れを抱くことです。次の特徴を持つ場所が広場恐怖になりえると考えられています。・発作が起きても、誰も助けに来れないところ・逃げたくてもすぐ逃げられないところ・発作が起きたら恥をかく、もしくは恥をかくと思われるところなど広場恐怖が進行すると、行けない場所が多くなり行動範囲が狭くなることが多くあるので注意が必要です。パニック障害の要因とは出典 : パニック障害の要因には、気質要因、環境要因、遺伝子要因・生理学的要因があります。否定的な感情や不安に対して敏感であることは、パニック障害を発症する要因の一つであると考えられています。それをもとに、パニック障害になりやすい性格がいくつかあります。・完璧主義な性格・几帳面な性格の人自分が満足いく状況でないとき、とてもストレスを感じます。また周りの人に頼らずに全てを完ぺきにこなそうとした結果、心も体もパンクしてしまいパニック障害を発症することがあります。・素直で従順な性格の人物事に対してひたむきに取り組んだものの失敗してしまい、そのまま立ち直れなくなってしまうことがあります。・マイナス思考、不安や恐怖観念が強い性格の人自分を責めたり落ち込んだりすると、ストレスや不安が溜まりパニック障害を発症しやすくなります。・利他的な性格、自分の気持ちをがまんしてしまう性格の人自分の気持ちを押し込めたり、他人のために尽くし過ぎたりすることもストレスがたまり、発症のもととなります。2013年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)によると、小児期に性的および身体的的虐待の経験があると、パニック障害の要因となり発症の可能性が高まると示唆しています。また、喫煙はパニック発作とパニック症の危険要因です。パニック障害がある人のほとんどが最初のパニック発作の前数ヶ月の間に特定できるストレス因があったと報告しています。現在複数の遺伝子が、パニック障害になりやすい特性に関係があると考えられていますが、遺伝子に関連する機能に関してはまだ詳しく特定されていません。また、喘息をはじめとする呼吸器系の障害もパニック障害と関連があるといわれています。パニック障害の診断ガイドライン出典 : パニック障害は米国精神医学会の診断基準である『DSM-5』などを用いて「パニック症/パニック障害」という名称で診断されることが多いです。『DSM-5』におけるパニック症/パニック障害の診断基準は以下の通りです。A繰り返される予期しない/パニック発作、パニック発作とは、突然、激しい恐怖または強烈な不快感の高まりが数分以内でピークに達し、その時間内に、以下の症状のうち4つ(またはそれ以上)が起こる。注:突然の高まりは、平穏状態、または不安状態から起こりうる(1)動悸、心悸亢進、または心拍数の増加(2)発汗(3)身震いまたは震え(4)息切れ感または息苦しさ(5)窒息感(6)胸痛または胸部の不快感(7)嘔気または腹部の不快感(8)めまい感、ふらつく感じ、頭が軽くなる感じ、または気が遠くなる感じ(9)寒気または熱感(10)異常感覚(感覚麻痺またはうずき感)(11)現実感喪失(現実ではない感じ)または離人感(自分自身から離脱している)(12)抑制力を失うまたは”どうかなってしまう”ことに対する恐怖(13)死ぬことに対する恐怖B発作のうち少なくとも1つは以下に述べる1つまたは両者が1カ月(またはそれ以上)続いている(1)さらなるパニック発作またはその結果について持続的な懸念または心配(例:制御力を失う、心臓発作が起こる、〝どうにかなってしまう")(2)発作に関連した行動の意味のある不適応的変化(例:運動や不慣れな状況を回避するといった、パニック発作を避けるような行動)Cその障害は、物質の生理学的(例:乱用薬物、医薬品),または他の医学的疾患(例:甲状腺機能亢進症、心肺疾患)によるものではないDその障害は、他の精神疾患によってうまく説明されない(例:パニック発作が生じる状況は、社交不安症の場合のように、恐怖する社交的状況に反応して生じたものではない:局所性恐怖症のように、限定された恐怖対象または状況に反応して生じたものではない:強迫症の様に強迫観念に反応して生じたものではない:心的外傷後ストレス障害のように、外傷性出来事を想起させるものに反応して生じたものではない:または、分離不安症のように、愛着対象からの分離に反応して生じたものではない)(日本精神神経学会:編『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』医学書院:刊P207より引用)パニック障害の治療を受けるまでの流れ出典 : パニック障害かもしれないと思ったら、精神科、神経科心療内科へ受診することをおすすめします。発作の症状は、体の病気やほかの精神疾患によっても起こるので、専門の医師による見極めが必要です。治療を受けるまでの流れは以下の通りです。・体の病気がないか調べる内科的な検査をして異常がないか、脳波や脳の画像検査を行う場合もあります。・問診・パニック発作の確定発作ではどんな症状があらわれたか、どんな状況でおこったか、発作の前後の状況などを詳しく聞いて「パニック発作の診断基準」と照らし合わせ、確定診断を行います。・パニック障害の診断パニック発作の確定診断があれば、次は「パニック障害の診断基準」と照らし合わせます。「症状が1カ月以上ある」「予期不安がある」などを調べ、場合によっては他の不安障害などによらないか調べることも必要になります。・広場恐怖の有無「広場恐怖の診断基準」に照らして、広場恐怖があるかどうか調べ、あれば治療法を検討します。・問診など不安の度合い、日常生活や仕事など、またどのように育ってきたか(成育歴)を質問し、情報はカウンセリングなどの治療に生かします(守秘義務に基づく)。パニック障害の治療方法出典 : パニック障害の治療には、主に薬物治療と精神療法の2つがあります。症状や状態によって飲む量や薬の組み合わせを調整していきます。薬物療法とは薬を使って治療する、最も一般的な治療方法です。パニック障害にはパニック発作を抑える抗うつ剤と精神を安定させる抗不安剤があります。・カウンセリング病気にとってはマイナスとなる考え方やものの見方を、自分自身で変えていけるよう医師からアドバイスを受けることです。まず、ベースとなるカウンセリングが繰り返し行われ、医師あるいは臨床心理士が患者さんの本心を聞きます。病気につながる問題点を明らかにし、専門家としてアドバイスしていきます。・認知行動療法物に対する考え方・受け止め方を改善することです。少し心臓がドキドキしても「死ぬのではないか」と思ってしまうような、薬では治せない「考え方のくせ」があることを自分自身が自覚(認知)し、行動を改善していきます。不安や恐怖が発生しやすい場所や状況に身をさらし(曝露し)徐々に慣れていくことで不安が解消されるようにする行動療法(曝露療法/エクスポージャーとも呼ばれる)もあり、パニック障害にうつ病を併発した場合でもよく取り入れられる療法です。・自律訓練法自分でリラックスできる方法を身につけ、予期不安や広場恐怖などの症状をやわらげる精神療法です。刺激に対して過敏に反応しないようになり、不安や恐怖を自分でコントロールできるようになります。パニック障害とストレス障害(PTSD)の関わり出典 : パニック障害と同じ不安障害の病気にPTSD(心的外傷後ストレス障害)があります。パニック発作やフラッシュバックなど共通の症状があらわれたり、パニック障害の二次障害としてPTSDが合併する場合があったり、関係性の深い病気です。PTSDとはトラウマになるような体験によって、強いストレスにさらされたあとに、特徴的な症状があらわれる疾患です。以下2つの疾患の相関関係を見ていきましょう。・パニック発作があるパニック発作自体はパニック障害でもPTSDでも起こりますが、PTSDの発作はトラウマ体験と重なる場合のみ起こります。・フラッシュバック症状がある両方の疾患で起こり得ますが、PTSDでは事故や災害など死に直面するような激烈な記憶ですが、パニック障害ではパニックが起こったときの状況がよみがえるのが特徴です。・脳にみられる特徴が共通している両方の疾患でノルアドレナリン(不安や恐怖に関わる神経伝達物質)や海馬(情動や記憶にかかわる部位)の働きに異常や不安定さを抱えています。よって効果をあらわす薬物も似ています(SSRIなど)。PTSDのある人はパニック発作があっても、パニック障害を併発することはほとんどありません。しかし、パニック障害のある人はパニック発作の経験がトラウマとなり、PTSDに進むケースがままあります。パニック障害の体験談出典 : こちらでは、パニック障害の体験談を紹介します。実際にどのようなパニック障害の症状があるのか見ていきましょう。最初はめまいみたいな感じで、フラフラとなりました、え?何?頭の病気?と思ったとたんものすごい不安感に襲われました。そうなると過呼吸になり手足がしびれ、そして指が動かなくなる・・・そうなると、ますます不安が押し寄せてきて、逃げたい、どこに?でも怖い、誰か助けて、でも変な奴と思われる、どうしよう、どうしよう・・みたいな感じの発作です。発作がくると、あ・・・きたかもという実感はあります、でも大丈夫、数分後、やっぱりなんか変、いや落ち着け、落ち着け、あ、大丈夫、でも・・・みたいに繰り返しているうちに、あれ?おさまった、ん、もう大丈夫、よかった、ほっ・・みたいな。でもいつくるかもわからなくて、拘束されたり(美容院、電車、会社など逃げ場がないときは特に)すると余計引き起こすような気がします。私もパニック障害です。パニック障害って、とても説明が難しい病気で・・・、人によってこれは大丈夫、これはダメっていうのがあるんですよね。自分でもその線引きが分からないときがあります。電車に乗れない人もいれば、電車は大丈夫っていう人もいます。症状の重さ・種類にもよるので何とも言えませんが・・・、(中略)・・・難しいですね。パニック障害の症状があると、いろいろと融通が利かなくなって、「できない」ことが多くなってしまうんですよ。やりたくてもやれない・・・という感じで。そんな自分にもイライラしちゃって。買い物に出られないのはなんとなく分かります。おそらく、人の居る場所に1人で行くことがダメなんじゃないかと(広場恐怖)。.・・・(中略)何よりもまずは、元気になることをみつけてそれをやるのが一番かなと思います。お友達と喋ったり、実家に甘えたり。以上のことからパニック障害が、突然自分の意思と反して生じることが分かります。また症状の種類や程度は人それぞれで、臨機応変に治療を行い周囲の人は支援を行うことが大切になります。そのためにも、どのような症状が起こるのか自分で把握することが、治療する上でも重要な姿勢となっていきます。パニック障害と付き合う上で気をつけること・再発防止のために出典 : パニック障害の症状は理由がなく不意に起こることから、本人はすぐさま救急車を呼ばなければならないという気持ちになり、連絡を急ぐケースも少なくありません。パニック発作が起こったと認められたら、次のように行動しましょう。・呼吸が浅く、過呼吸になっていたら、ゆっくりと腹式で呼吸するように指導する。・窮屈な衣類を緩める(呼吸をしやすくするのと、からだの熱を逃がすためです)。・室内や車内のときは、窓をあけて外の空気を入れる。・太陽の下のときは、日陰に移動する(暑くて湿度の高いモワッとした空気はパニック発作を引き起こしやすいのです)。(パニック障害患者さんのご家族の方へ受診を勧めるときには | こころの陽だまりパニック障害情報サイト)周囲の人は突然の発作に驚くかもしれませんが、慌てずに上記の対応をして本人を安心させてあげ、症状が落ち着くのを待つことが大切です。パニック障害と付き合う上では、生活上のストレスをなるべく減らし、規則正しい生活を送ることが大切です。人間関係だけではなく、過労や睡眠不足もストレスの原因となります。回復をあせらないようにしましょう。発作が治まってもすぐに治療が終了するわけではありません。急に服薬などを止めると、再発する可能性もあります。治療をどのように、どの程度継続していくかは、必ずかかりつけの医師に相談し、独断で治療を中止しないようにしましょう。また、治療には家族をはじめとする周囲の人たちの理解と協力が不可欠です。病気や困りごとについて説明し、落ち着いて治療に臨めるようなサポート体制を築きましょう。まとめ出典 : パニック障害とは、突然の動悸やめまい、発汗とともに恐怖を感じる精神障害です。いきなりの発作に周囲の人は驚きますが、本人はいつ次の発作が起きるかと不安に駆られながら生活しています。周囲の人たちは、完治を焦らせずに、長い目で見守りながらサポートしていきましょう。パニック障害・不安障害 | 厚生労働省パニック障害 | CBTセンターリラクゼーション療法とは? | パニック障害克服・治療・治し方マニュアルパニック障害ってどんな病気? | こころの陽だまりパニック障害情報サイト
2016年11月25日動悸は、妊婦に起きる生理的現象のひとつです。妊娠後期になると、血液量は、妊娠していないときと比べて約1.5倍に増えます。そのため全身に血液を送り出す心臓には負担がかかるわけです。急に動いたり、急いで歩いたりすると、心臓がドキドキして、動悸が激しくなってしまいます。左側を下にして横になると動悸がおさまりやすくなり、休むことで動悸がおさまるときは、それほど心配ありません。妊娠後期に入ったら、なるべくゆっくりした動作を心がけることで動悸を予防しましょう。 血行不順も動悸の原因です。血行がよくなるよう、身体は冷やさないようにしましょう。腹帯やレッグウォーマーなどを活用するのも一案です。また、貧血も動悸の原因となります。妊婦の血液量は妊娠経過に伴い増加しますが、赤血球量は液体(血漿量)と比べて増加が少ないため、貧血のような状態になっています。疲れやすい、動悸、息切れ、めまい、立ちくらみ、頭痛といった症状がそのサインです。妊娠すると分泌量が増える、プロゲステロンも動悸の原因です。プロゲステロンは、呼吸中枢を刺激することで、動悸や息切れをおこします。動悸は妊婦にはつきものです。でも、もし休んでも動悸がおさまらないような状態が続くときは、受診が必要です。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日妊娠初期に動悸を感じる人もいます。妊娠すると産生量の増える、プロゲステロンは、呼吸中枢を刺激し、動悸や息切れをおこすといわれています。また、妊娠初期の動悸の原因として、鉄欠乏性貧血も考えられます。妊娠すると、母体の体重が増加する、胎児の血液を確保するという理由で、血漿量(液体成分)と赤血球量をあわせた血液量がアップします。ただし、赤血球量の増加よりも液体成分の血漿量の増加の方がはるかに多いため、血の量は増えますが、薄まった状態になり、貧血のようになってしまいます。これは妊婦の生理的現象ですが、妊娠前から貧血気味の人は、妊娠初期から鉄欠乏性貧血を発症することが多いのです。鉄欠乏性貧血になると、疲れやすい、動悸、息切れ、めまい、立ちくらみ、頭痛といった症状があらわれます。貧血や動悸の有無にかかわらず、妊娠初期の妊婦さんは、激しい運動は控え、ゆったりと日常生活を送るように心がけましょう。動悸が辛い場合は横になって休むなど安静を心がけ、なかなか取れない場合は、医師の診断を仰ぎましょう。みんなどうだった? 妊娠初期の「動悸」の体験談・いつもより動悸が激しく、すぐに疲れるので、普通の病気か判断するために妊娠検査薬を買いにいきました。妊娠初期だとわかり、体調不良の原因がわかってほっとしました。夫に感想を聞いたときに嬉しいと言ってもらえてうれしかったです。・貧血からくる、動悸や息切れはかなりつらいので、鉄分をマメにとったほうがいいですよ。・とにかく眠くて寝てばかりいました。お腹の張り止めの薬の副作用で手が震えたり、動悸が激しくなったことが大変でした。慣れるまで辛かったです。・妊娠したら、朝起きられなくなりました。入浴すると、動悸やツワリがひどくなるため、入らない日が続く時がありました。とにかく臭いに敏感になり、アロマや除菌消臭に凝りました。・気を紛らわそうと出かけても立ちくらみや動悸で立ってられないので、ひたすら寝てつわりを忘れようとしました。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日妊娠中には動悸が起きることがあります。妊娠初期から妊娠中期にかけての動悸の原因は、主に鉄欠乏性貧血です。妊娠すると、母体の体重が増加する、胎児の血液を確保するという理由で、血漿量(液体成分)と赤血球量をあわせた血液量がアップします。ただし、赤血球量の増加よりも液体成分の血漿量の増加の方がはるかに多いため、血の量は増えますが、薄まった状態になり、貧血のようになってしまいます。これは妊婦の生理的現象で、妊娠中期になると、発症することが多いといわれています。鉄欠乏性貧血になると、疲れやすい、動悸、息切れ、めまい、立ちくらみ、頭痛といった症状があらわれます。また、妊娠すると産生量の増える、プロゲステロンは、呼吸中枢を刺激し、動悸や息切れをおこします。更に妊娠後期(末期)近くになると、子宮の拡大で、肺を圧迫し、横隔膜の上方を押圧し、動悸や息切れを起こしやすくなります。みんなどうだった? 妊娠中期の「動悸」の体験談・張り止めをもらったが、動悸がひどくて止めました。子宮が大きくなるにつれての鬱血だと言われました。・動悸がひどくて動けない時に、主人が気遣ってくれなかった時が悲しかったです。(26歳)・とにかく体が重く、脚はむくみ手はしびれ、動悸も激しかったです。寝返りをどちらにしても辛く、めちゃくちゃ解放されたいと思いました。(36歳)・熱中症のような熱感と、寒気、動悸がしました。(38歳) 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日真っ暗な中で布団に横になっていると、気になるのがトクン、トクンという心臓の音。もしかしたら自分は不整脈かもしれない、なんて思うことはありませんか?睡眠中の動悸、不整脈突然ですが、「睡眠時不整脈」という病気をご存知ですか?これは睡眠中に動悸がして眠れなくなってしまう病気です。不整脈とは、通常であれば定期的に発せられる心臓の電気信号が乱れて、異常なリズムになってしまうというもの。とくに、夜にベッドで横になったりすると、心臓の鼓動を感じやすくなるため、不整脈や動悸などをより敏感に感じ取るようになります。それによって、精神的な不安が大きくなり、不眠が引き起こされるというわけです。不整脈の多くは治療の必要がないと言われていますが、突然の不整脈で死に至ることもあるため、病院で検査をしてもらうようにしましょう。ポックリ病の原因とは?睡眠中に不整脈が起きるのは睡眠時不整脈だけではありません。最近まで原因不明のため「ポックリ病」と呼ばれていた病気、「ブルガダ症候群」もその1つです。これは主に若年~中年の男性に起こりやすいと言われている病気で、睡眠中や横になっているときに突然、不整脈を発生し、死に至ることもあるというもの。この病気の原因がわかったのは1992年。ブルガダという人が心室細動に原因があることをつきとめたと言われています。この病気の患者は普段から特徴的な心電図の波形を示すことがわかっているそうです。当てはまる人はすぐに病院へ!不整脈で悩んでいる人は、まずは速やかに病院へ行きましょう。現在はホルタ―心電図検査といって、簡易的な心電図記録検査装置を借りて、自宅でも検査をすることができます。不整脈を感じた方で以下に当てはまる方は、早めにお医者さんに相談したほうがよいでしょう。・過去に心臓の病気を患ったことがある人・過去に意識を失うような発作を経験したことがある人・1分間に120回を超える脈拍が数時間以上続いている人心配のある方は自分で勝手な判断をせずに、とにかく病院へ行くようにしましょうね!Photo by Colton Witt
2014年10月23日