育児や仕事に忙しいママにとって、毎日の子どもの食事は悩みどころ。子どもの成長を考えると栄養バランスや量、味つけなど、あれこれ気になることがいっぱいです。そんなママたちのお悩みに、ご自身もママで、保育園で働いた経験も豊富な管理栄養士の滝野香織さんが「子どももママも笑顔になれる幼児食」を伝授してくれました。■原田さん(31歳)2歳の男の子、1歳の女の子2児のママ小さい子どもが2人いて、食事の用意は毎日バタバタで定番メニューばかりになってしまっています。栄養バランスが良く子どもウケがいいメニューが知りたいです。■鳥巣さん(37歳)1歳の女の子ママ食欲旺盛なのはありがたいけれど、偏りがあります。魚などをもっと食べて欲しいと思っているけれど、大人と同じメニューだと塩分も気になるし……。子どもの食事の味付けや調味料について知りたいです。まずは基本から! 今日から実践できる「食育」のポイント滝野さん:離乳食が完了して大人と同じ食事ができるようになるまでの「幼児食」は、ぐんぐん成長していくこの時期の子どもの発育にとても大切です。さらに、食生活の基礎をつくる大事な時期でもあります。特に大切にして欲しいポイントとして3つあげました。まず1つ目は栄養バランス。ご飯やパンなどの炭水化物5、野菜3、肉や魚などのたんぱく質2の割合が理想的です。ただ毎食、この割合にこだわり過ぎてしまうと大変なので、数日の間でバランスがとれればいいやぐらいの気持ちでいいと思います。ママが基本の栄養バランスを知っていることは大事ですが「食べること=楽しい!」ということも教えてあげたいですね。2つ目は食経験を増やすこと。できればいろんなものを食べさせてあげたいのですが、この時期の子どもは、大人ほど噛む力も根気もありません。食材は、ただ小さく切って料理するだけではなく、やわらかく煮たり、子どもが好きな味付けにするなどの工夫がいいですよ。唾液は、噛むことの刺激によって分泌されますが、噛む力が弱い子どもは、パサパサ感を感じやすい傾向があります。パンが苦手だったり、魚が苦手だというお子さんがいらっしゃるのは、実は味ではなくて、このパサパサ感が原因のことも。これもちょっとした味付けや食感の工夫で回避できますよ。3つ目は素材や原料にこだわること。新鮮な野菜、旬の魚、料理をおいしくする調味料など、素材や原料にこだわりましょう。子どもと旬の食材についてお話ししながら食事するのもおすすめです。また、味付けと調味料を過度に心配するママもいますが、離乳食期を過ぎたら、味のメリハリも覚えていく時期。メニュー全てが同じように濃い味ではよくありませんが、その食材を食べるキッカケになるような味付けにする調味料は上手に使うべきだと思います。食べなかった食材を食卓に出さなくなるのは良くないです。克服するチャンスをなくさないで欲しいです。保育園でも人気メニュー! 滝野さんおすすめレシピ★ツナときゅうりのくるくるロールサンド鳥巣さんのお子さんは、パンをあまり食べてくれないとのこと。パンが口の中の水分を吸ってしまってパサつきが苦手なのかもしれませんね。そんなときは、しっとり感が感じられて、子どもも食べやすいロールサンドがいいですよ。食パンにマヨネーズを薄く塗るなど調理にちょっと工夫を加えるだけで、食べやすくなります。手軽なので、お子さんが2人いる原田さんにもおすすめですよ。材料(1食分)サンドイッチ用食パン(12枚切り)……1枚ツナ(食塩不使用・ノンオイルタイプの缶のもの)……20g(約3/1缶)スライスチーズ……1/2枚きゅうり……1/2本程度ピュアセレクト®マヨネーズ……小さじ1つくり方1 ツナは軽く水分を切り、マヨネーズ小さじ1/2を混ぜる。2 きゅうりは食パンよりやや短めの長さにカットし、ピーラーを使って薄くスライス。3 ラップの上に食パンをのせ、軽く食パンを押さえて潰しマヨネーズ小さじ1/2を塗る。4 3にスライスチーズ、きゅうり、ツナを均一に乗せて、きつめにくるくると巻き、ラップで固定してしばらくなじませる。5 握って食べるのが好きなお子さんならそのままスティック状で。つかんで食べるのが好きなお子さんなら一口サイズにカットしてできあがり。オススメの献立メニュー・ツナときゅうりのくるくるロールサンド・かぼちゃのポタージュスープ※主食のロールサンドに、ポタージュスープを組み合わせて。野菜がいっぱい食べられる献立です。★鮭のマヨネーズ焼き栄養バランスが良く子どもも喜ぶメニューが知りたい原田さんにおすすめなのが「魚のマヨネーズ焼き」です。今回は、鮭を使っていますが、鮭のほかに、カジキマグロ、さわら、タラ、アジなどでもおいしく作れます。お刺身を使うのも手軽でオススメです。パサつきや生臭いといった、魚を食べない2大要素をマヨネーズが解決してくれます。加熱し過ぎると魚はパサつきまずが、マヨネーズを塗ることで油膜ができて、魚の水分の蒸発を防いでくれます。材料(1食分)鮭……20~30gピュアセレクト®マヨネーズ……小さじ1/21つくり方1 鮭は表面の水分をキッチンペーパーなどで拭き、アルミホイル、もしくはオーブンシートにのせて表面にマヨネーズを塗る。2 オーブントースター(強)で5~7分焼く。※味付けは、マヨネーズをベースにすれば、パサつきなく、バリエーション豊富に!マヨネーズ小さじ1+パン粉小さじ1で「マヨパン粉焼き」マヨネーズ小さじ1+粉チーズ少しで「マヨチーズ焼き」マヨネーズ小さじ1/2+みそ小さじ1/2で「みそマヨ焼き」マヨネーズ小さじ1/2+みそ小さじ1/2+すり白ごま小さじ1/2+砂糖少々で「ごまみそマヨネーズ焼き」マヨネーズ小さじ1+カレー粉少々で「カレーマヨ焼き」オススメの献立メニュー・鮭のマヨネーズ焼き・ひじきごはん(ひじき、油揚げ、人参を細かく刻んで、醤油と砂糖で煮る。炊いたご飯に混ぜこむ)・味噌汁(大根とえのき)・ほうれん草のゴマ和え※パン食にも合うけれど、和食のメインにしても合うのが「魚のマヨネーズ焼き」です。いざ実食! 子どもたちもパクパク食べました鳥巣さん:ロールサンドは、パンを好まないウチの子も食べれました! 外に持っていっても食べやすそうで、子どもが自分で持って食べることもできそうですね。滝野さん:形だけではなく、きゅうりとマヨネーズでパンのパサつきがおさえられているので、食べやすいですよ!原田さん:この鮭のマヨネーズ焼き。見た目からして、おいしそう!滝野さん:見た目も食育の大切な要素です。味の素のピュアセレクト®マヨネーズは、全卵を使ったマヨネーズなので、焼き色がキレイにつくんですよ。見た目がおいしそうだと、自然と食欲もわきますよね。そばにいる大人が「おいしそうだね」と声かけしながらの食卓は、とても素敵な食育の場になると思います。鳥巣さん:魚料理って、これまではブリの照り焼きかグリルで焼き魚ぐらいでマンネリ化していたけれど、マヨネーズを使うことを今日は学べてよかったです。「ピュアセレクト®マヨネーズ」おいしさの秘密原田さん:つい毎日メニューがマンネリ化してしまうけれど、マヨネーズを使うことで、すごくレパートリーが増えた気がします。鳥巣さん:調味料も、どうやって何を選んで使えばいいんだろう?と迷っていたのですが、素材や原料にこだわることが大事で、何でもかんでも薄味にしておけばいいってもんじゃないこともわかりました(笑)。味にメリハリがあるだけで、食欲って刺激されますもんね。滝野さん:ピュアセレクト®マヨネーズは、酸味が少なく子どもでも食べやすいまろやかな味です。また、とれて3日以内の新鮮たまごだけを使用していて、国産の原料をもとに、国内の工場で作られているこだわりが安心できますよね。お子さんが苦手な食材があったら、マヨネーズを隠し味にしてみるのもおすすめですよ。「ピュアセレクト®マヨネーズ」卵と酢と油。シンプルな素材でできているからこそ、マヨネーズはその素材の良さが大切です。「ピュアセレクト®マヨネーズ」は、契約農場で生まれた、とれて3日以内の国産新鮮たまご、良質なキャノーラ油、コーン油、そして白ぶどう酢・玄米酢・木樽熟成のモルト酢をブレンドした特製「ピュアセレクト®ビネガー」を使用することで、コクのあるまろやかな味わいに仕立てたマヨネーズです。 商品について詳しくはこちら>> [PR]味の素株式会社
2017年05月11日「好き嫌いが多い」「野菜を食べてくれない」「お菓子ばかり欲しがる」・・・。小さな子供を持つママで食について悩んでいる方は少なくないでしょう。そこでとりいれたいのは、フランス人の食に対する考え方です。今回は、フランス式好き嫌い克服法をご紹介します。■偏食、少食 … 子どもの食の悩みはフランス式で解決 せっかくがんばって作っても嫌がって食べなかったり、体にいいから食べてほしい野菜などを食べなかったりすると、ついつい子供に「食べなさい!」とガミガミ。怒られながらおいしく食べられるはずもなく、むしろ逆効果だとわかっているのに怒るのをやめられないママも多いはず。実は筆者も次女が3歳の頃、偏食に悩んでいました。そんな時に出会ったのが、『 フランスの子どもはなんでも食べる 』(カレン・ル・ビロン著)という本。「あ、なるほど」と考え方を変えるきっかけになり、この本を読んでからずい分と気が楽になりました。そのなかから、子どもの好き嫌いを克服するためのコツを3つご紹介します。■コツ1:「食べ物」と「感情」を切り離すまず大切なのは、食べ物に感情を結びつけないことだそうです。つまり、子供が食べないからって、感情的に「食べなさい!」と怒るのはNG。怒ったことで例え子供が食べたとしても、母親が恐くて噛まずにのみこむのが関の山で、その食べ物を好きになるどころか、嫌な感情を思い起こすものになりそうです。食べることを強要しないのはもちろんのこと、食べてほしいものを子供が食べようが、残そうが、感情的に一喜一憂しないことがポイントです。■コツ2:慣れない食べ物は、「味見」だけさせるフランスでは新しい食べ物に子供が拒否反応を起こすことは当たり前で、まず「慣れる」ことが大切だと考えます。だから、見慣れない食べ物を食べないのはまだその食べ物に慣れていないだけ。怒ったり、大騒ぎしたりせずに、「味見だけしてみたら」とひと口だけ食べてみることを子供に勧めます。例えひと口食べることさえ拒絶されても感情的にならず、淡々とお皿を下げます。フランスの育児書では、7回程度、多ければ10回から15回程度、この「ひと口お味見」をして慣れさせていくことを推奨しているそうです。 ■コツ3:食べなくても「代わりのもの」を出さない食べてくれないとつい「じゃあ冷蔵庫にあれがあったからあれなら食べる?」と代わりのものを出したくなってしまいますが、そうすると子供は「これを食べなくてもほかの食べ物が出てくる」と考えてしまいます。出したものを食べなくてもフランス人の親は怒らないけれど、代わりの物は決して出さないので、食べなかったら次の食事までお腹が空くだけ。子供はそのことを、身を持って学びます。そしてお腹が空いたら次の食事を待ち望み、次の食事ではきっとたくさん食べるでしょう。子供の食が細いと気になって、ついつい「食べるか食べないか」と一喜一憂してしまいがちです。一生懸命作ったら、食べて欲しいのは当たり前。だけど、「子供が食べなくても別に気にしない。でも、できるだけひと口だけでも味見させる。そして、食べなくても代わりの物は用意しない」と決めてしまえば、子供が食べても食べなくても、迷ったり、困ったりする必要もないので、なんだか気が楽になります。感情的にならず、そして揺るがないのもフランス式。ブレずに同じ態度を続けていくうちに、子供も「これを食べなくてもいいけれど、食べないからといって代わりに好きなものが出るわけではない」ということを理解します。ここ数年日本では「フランス人の知恵」的なものが流行っていますが、食にお悩みのママ、ぜひ一度試してみてください。『 フランスの子どもはなんでも食べる 』カレン・ル・ビロン著/まちとこ:石塚由香子、狩野綾子 翻訳(WAVE出版)カレン・ル・ビロン Karen Le Billionブリティッシュコロンビア大学教授。2011年には、40歳以下にして意義深い成功を収めたカナダ人リーダーを称える国家プログラム「Top 40 Under 40 Award」を受賞。オックスフォード大学で博士号を取得。5冊の学術書と、子どもの味覚のトレーニング・ガイド&料理本『Getting to Yum(美味しく食べ始める)』を出版。家族とともに、カナダとフランスを行き来する生活を送る。ホームページは、「ジェイミー・オリバーの今月の食革命ブログ」にも選ばれた。
2017年04月06日子育ての悩みの1つが子どもの好き嫌い。野菜が嫌いな子、おやつばかり食べてしまう子などは栄養バランスも気になります。小学生になると給食もはじまるので、たくさん好き嫌いがあると毎日の学校生活自体が楽しくなくなってしまうことも。さて、みなさんは食卓にお子さんの嫌いな食材を出していますか?Q.お子さまの嫌いな食べ物、どうしてる?1.積極的に使用している 20.2%2.たまに使用している 36.7%3.特に意識をしていない 36.8%4.使用していない 4.5%5.わからない・どちらとも言えない・その他 1.8%たまに使用していると特に意識をしていないがほぼ同じ割合という結果になりました。積極的に使用している人も20%いるところを見ると、やはり好き嫌いをなくしてほしいというのが親の本音のようです。■嫌いなものも食卓に出す意味嫌いだからといって家で食卓に出さないと、その食材を食べる機会を失ってしまいます。成長とともに子どもの食の好みを変わっていくので、気にせず食卓に出すようにすることも好き嫌い克服の1つの方法です。「あまり意識せずに作っています。給食では頑張って嫌いなものも食べているようなので、家ではあまりうるさく言わないようにしています」(鳥取県 40代女性)「特に意識しないで出してます。親がおいしそうに食べてると、いつの間にか一緒に食べてます」(埼玉県 30代女性)「自分自身がそうだったように、成長とともに食の好みも変わるので、特に気にせず嫌いなものも食卓に出しています」(千葉県 40代女性)■アレンジレシピなら好き嫌いもなくなるかも一方、何も言わなくても集中して勉強ができる子もいるようです。親としてはうらやましい限り。まずはできるものを解くよろこびや快感を小学校低学年のうちに身につけておくといいかもしれませんね。「なぜか味噌汁に入れると何でも食べてくれます。炒めると食べなくても汁物はOKみたい」(茨城県 40代女性)「うちの子はひじきが嫌いなので、ハンバーグに入れたり、オムレツに入れたりするくらいしかしていません。あまり神経質になっても…」(千葉県 30代女性)「きのことなすが嫌いなのですが、きのこは餃子やドライカレーに入れると、自然と食べられるようになりました。なすは肉巻きにしたらなすと気づかずにたくさん食べていました」(千葉県 40代女性)■パパの作る男の料理で克服!たまにしか作らないパパの手料理は子どもにとってもスペシャル。多少嫌いなものが入っててもいつもと違うという雰囲気が食べられるきっかけにつながることもあるようです。「嫁さんは細かく切ったりすりおろしたりと色々やっていますが、私は男の料理を出します! ピーマン嫌いな子どもたちにもおかまいなく大きく切って焼きそばに入れます。パパが作った料理は意外と嫌いなものが入っていても食べてくれるかわいい子どもたちです」(三重県 40代男性)Q.お子さまの嫌いな食べ物、どうしてる?アンケート回答数:6233件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年04月05日感覚の過敏さ(感覚過敏)、鈍感さ(感覚鈍麻)とは?出典 : 「感覚過敏(過剰反応性)」とは、光や音などをはじめとする特定の刺激を過剰に受け取ってしまう状態のことを指します。逆に、刺激に対する反応が低くなることを「感覚の鈍感さ(鈍麻・低反応性)」といいます。どちらも感覚のはたらきに偏りがあることが原因です。感覚過敏があると、多くの刺激を受け取りすぎることによってストレスが増したり、多くの人にとって平気な刺激を過剰に怖がることがあります。また、感覚の鈍感さがあると、遊びの呼びかけの声を聞き逃してしまい、仲間に入れないなど、集団の中でうまく過ごせないことがあります。身体の痛みに気がつかず、病院で手当てを受けるのが遅れてしまうこともあります。このように感覚の感じ方に過度な偏りがあると、日常生活に支障をきたす場合があります。感覚プロファイル,日本文化科学社感覚は、個人の主観的なものであり、個々によって刺激の受け取り方はそれぞれです。そのために、感覚の偏りがある人の困難さは、他の人からは理解されにくいものです。以下に、感覚の偏りのある子どもの情報のとらえ方を表した映像があります。ご覧ください。映像では、子どもが、環境の中にあふれる情報や刺激を細かく大量に拾ってしまう様子が表現されています。多くの人が何も感じない場面でも、感覚に偏りがあると、その場所にいるだけで耐えがたい苦痛を感じることがあるのです。感覚の偏りは4つのパターンに分けられる出典 : 感覚の偏りに関する問題は、その傾向によってパターンに分けて整理することができます。以下に感覚刺激への反応傾向のプロファイリングで使用される4つの分類をご紹介します。なかなか理解のされにくい感覚の偏りについて、客観的な把握をすることで役立てることができるでしょう。■感覚過敏刺激に対して過剰に反応することで、環境の変化やちょっとした刺激も極度に気になるという状態を指します。■感覚回避刺激に対する過剰な反応があるため、刺激のある環境を回避する行動をとることです。■低登録刺激に対する反応が弱く、感覚が鈍い傾向があるとされます。低反応・感覚鈍麻(どんま)のことです。■感覚探求刺激に対して反応が弱いがゆえに、強い刺激を求める行動をすることです。青年・成人感覚プロファイル|日本文化科学社それぞれの感覚ごとの症状刺激の感じ方は個々によりさまざまで、症状も多岐にわたります。感覚の偏りが引き起こす具体的な症状とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、五感と呼ばれる視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚と、体の動きをつかさどる固有感覚、体のバランスをつかさどる平衡感覚について、それぞれに分けてお伝えします。出典 : ■情報の刺激がいっぺんに目に飛び込んできてしまう人は多くの刺激がある環境でも、注意を向けたい刺激を無意識的に選ぶことができます。しかし、視覚過敏がある場合には、全ての刺激情報を均等な濃さで受け取ってしまいます。ビビッドでカラフルな色のものや、たくさんのもののある場所は苦手です。■白いものや光をまぶしく感じる視覚過敏でない人にとっては気にならないような光や白いものが、視覚過敏のある人にとっては目に突き刺さるほどまぶしいことがあります。蛍光灯の光や、テレビやパソコンの液晶画面、白い紙を苦手とします。授業中に席を離れてしまうといった問題とされる子どもの行動の背景には、感覚の偏りがある可能性があります。出典 : ■音がやけに大きく聞こえる、響く賑やかな場所にいると疲れやすいなどが聴覚過敏の症状です。聴覚過敏の症状が強い場合、耳をふさぎたくなるほど耳の奥が痛くなったり、頭痛が起きたりするような身体的な痛みを伴うことがあります。人によって気になる音は異なりますが、例として、女性の甲高い声や、休み時間のチャイム、合奏の音、掃除機などの機械音などが挙げられます。■周囲の全ての音が等しく同じように聞こえてくる選択的に音を拾い集めるのが困難になってしまいます。音の刺激に対して適切に注意を向ける処理ができないために起こります。一生懸命聞こうとしていても、たくさんの音が聞こえてしまうので本人は混乱しています。■音が聞き取りにくい逆に聴覚への反応性が低い場合には、音を聞き取ることができないために、結果的に、授業中に上の空になったり、呼びかけても応じなかったり、またテレビの音を大きくしたりといった様子が見られることがあります。埼玉県立総合教育センター特別支援教育担当 『自閉症の特性と支援 Q&A集』p6出典 : ■においに過剰に反応する少しのにおいを過敏に受け取ってしまうことが嗅覚過敏です。少しのにおいでも過剰に受け取ってしまうあまり、ストレスが増加します。においに耐えられなくなって、吐いてしまうこともあり、ひどい場合には身体的、精神的ともに支障をきたすことがあります。■においがわからない逆に、嗅覚の鈍感さがみられる場合には、適切ににおいを感じることができません。においがわからないと、同時に味も分かりにくくなるので、嗅覚と同時に味覚の感覚にも支障をきたすことがあります。出典 : ■偏食がはげしい味覚に感覚の偏りがみられる場合、多くの人にとって美味しいと感じられる味がそうではないように感じたり、変わった味を好むようなことがみられることがあります。例えば、特定の味に対して、非常に強い不快感を感じたり、味が混じることを嫌がり、分けて食べたがったり、食べ物、飲み物の苦みや酸味を過剰に感じたりします。結果的に食べ物の好き嫌いの差が顕著で偏食の傾向が見られるようになったり、刺激的な味を好むゆえに調味料や香辛料で過剰に味付けすることがあります。出典 : ■触るのを嫌がる触覚が過敏な場合には、皮膚に触れる刺激を過剰に感じて不快感が生じます。触ることができないものとしては、のりやねんど、スライムなどのぬるぬる、べたべたするものや、たわし、毛糸、洋服のタグが代表として挙げられます。触覚に対する過敏さからくる反応として、以下のような例が挙げられます。・他人から離れて座る、近づこうとする人を押しのける・特定の服ばかり着たがる・爪切り、耳かきを嫌がる・自分からは人懐っこいかかわりをするのに、触れられることを嫌がる・触ることのできないものがある(よって、遊び・活動の幅が制限される)■痛みや熱さに気づきにくい触覚の鈍さがみられる場合には注意が必要です。というのも、触覚が鈍いときには、痛覚(痛みを感じる感覚)、温覚(温度を感じる感覚)も同時に鈍いことがあるからです。温度、身体的な痛みを感じることができないと、身体の異変に気がつかず、その結果適切な対処をできないこともあります。例えば、転んで怪我をしたときにも、本来ならば病院に行って手当をしなければならないはずなのに、その痛みや怪我をしていることに気が付かず、即座に適切な治療を受けることができない場合もあります。■刺激を求めて自傷行為をしてしまう自分が感じることのできる刺激を求めるあまり、血が出るまで腕を掻いたり噛んだり、頭をぶつけるなどの自傷行為を行うことがあるので注意が必要です。■筋肉に対する刺激を過剰に求める固有感覚とは、筋肉の張り具合や関節の曲げ伸ばしを感じとる感覚です。自分の体の位置や動きを把握する役割があります。固有感覚につまづきがあると、筋肉に対する刺激を過剰に求める「感覚探求」が生じます。その結果として、見られる子どもの行動特性には以下のようなものがあります。・強く足踏みをする・体の一部を動かし続ける(常同行動)・他人に思いっきりぶつかる、激しく関わる■動きの刺激を過剰に好んだり、過剰に怖がったりする平衡感覚とは体のバランスをとるときに働く感覚で、主に姿勢のコントロールや体のバランスを保つことに関わっています。平衡感覚に偏りがある場合には、体の揺れや傾きを自身で調節することが難しく、その結果、刺激を求める探求行動があります。例えば、刺激を求めて頭を振りながら走ったり、ぐるぐる回ったり、席を立ったりすることや、まわる遊具やブランコなどが大好きで離れようとしなかったりします。逆に、平衡感覚が敏感な場合には、動きの刺激に対して恐怖心や不安を持ちます。例えば、ブランコや高い場所に行くことを嫌がったり、頭を傾けたり体が傾いたりするのを嫌がったりします。ります。感覚の偏りの原因は? 発達障害と関係があるの?出典 : 感覚に偏りがみられる原因はあいまいではっきりとはわかっていませんが、中枢神経系(辺縁系や視床下部など)における感覚情報処理の問題によるのではないかと考えられています。感覚の過度な偏りと発達障害には密接な関係があります。その中でも、自閉症スペクトラム障害(ASD)では、幼いころから感覚の偏りが見られることが多いといわれています。発達障害のある子どもは、刺激に対して適切な感情を生じさせる機能に特性があると考えられています。そのため本来は有害でない刺激に対して過度な恐怖、不安の感情をもつことがあります。また、適切に外部の刺激を取捨選択し、注意を向けたり調整することが難しいために、発達障害のない子どもに比べて、過剰に反応をしてしまうのです。その結果、新しい活動を避けるようになってしまったり、多動傾向になったり、パニックになったり、周囲に対する不安感が強くなったりします。そして、子どもの場合には、そのような不安を適切な方法で表現できないために、癇癪(かんしゃく)や自傷行為などの問題行動につながりやすい傾向にあります。また、逆に感覚の鈍感さがあるときの行動の一つとして見られるのが、手をふらふらする、首をふるなど、「常同行動(自己刺激行動)」と呼ばれる行為です。これは、感覚刺激を求めたり、不安を紛らわせたりするための、自己調整の行動ではないかと考えられています。常同行動だけを見てしまうと、その行動は不思議に見えてしまいますが、その理由には感覚の偏りがあるといわれています。このような刺激に対して、適切にコントロールすることができれば、本人の不安やストレスは軽減され、そのような行動が減るようになります。子どもの行動が気になるときには?出典 : 子どもの行動が気になったときには、まず子どもの行動をよく観察してみましょう。観察するときは、特定の気になる行動が起こったときに、「どのような状況だったのか(時間、場所、その場にいた人、出来事)」と、「その行動に対してどうしたのか、その結果どうなったのか」という前後の状況を記入しておきます。そうすることで子どもの困りごとやその行動がどこからきているのか把握するための手立てとなります。また、行動をするときにはその背後に何らかの理由があります。子どもが気になる行動をとったときには、その行動がどのような刺激や、どのような理由によって引き起こされているのかを知ることが必要です。つまり、子どもがどのような種類、強さの刺激に対して過敏なのか、嫌悪感を感じているのか、受け取りにくいのかを周囲の大人が知っておくことが大事です。子どもの感覚の偏りを知ることによって、日々の子育てに役立てることができたり、幼稚園や保育園、学校の先生に具体的なサポートをお願いすることができます。また、子どもの感覚の特性を把握するために、保護者が簡単に利用できる感覚のチェックリストもあります。このようなチェックリストを参照することで、気を付けておくべき子どもの行動特徴を知ることができます。判断がつかず心配な場合には、病院の小児科や、地域の子育て支援センターを訪れ、専門家に相談してみましょう。日本版感覚インベントリー改訂版(JSI-R)感覚過敏、感覚鈍麻のある子どもへの4つの対応方法出典 : 上で述べたように、お子さんの様子を注意深く見て、困りごとを発見することで、子どもの困りごとに対する適切な対処方法を考えることができます。感覚に過剰な偏りのある子どもの困りごとを軽減させるためには環境を整える方法と、個人にアプローチする方法があります。感覚の偏りは、刺激に対して過剰に反応する、または感覚に対する反応が鈍いというあくまで「状態」であり、病気とは異なります。医師の間でもその定義はあいまいで、処方箋や治療方法は確立されていないのが現状です。ここでは、感覚に偏りのある子どもの苦痛や困りごとを軽減するための方法についてお伝えします。■感覚に過敏である場合子どもの感覚過敏を理解する上で重要なことは、「無理に刺激に慣れさせることは逆効果である」ということです。感覚過敏自体は、訓練や練習で急激に改善することは難しい場合もありますが、時間の経過や子どもの発達とともにある程度緩和されていくことがあります。刺激に嫌な経験が結びつくと、さらに刺激に対して嫌悪感を強めるようになります。無理に刺激を受けることを強要せず、軽減する方法を考えます。運動会やお祭りといった行事など、いつもと異なる環境で強い刺激が想定される場合・一部のみの参加にする・ピストルの音を子どもが受け入れることができる音(ホイッスルなど)にしてもらうなど刺激を軽減してもらうことも検討します。■感覚が鈍い(低反応である)場合触覚が鈍い子どもは、自分の感じることのできる刺激を過剰に求める「感覚探求」と呼ばれる行動をとる場合があります。例えば、なんでも触って回る、絶えず洋服を触っている、など落ち着きがなかったり、周りの人にべたべたして距離が近いなどの行動が例として挙げられます。このような落ち着きのない行動がみられる背後には、本人の脳に必要な感覚が十分満たされていないことがあるのではないかと考えられています。本人の感覚への欲求を満たせるような遊びや課題を提供してあげるのがよいでしょう。例えば、タオルや人形など、別の触っても構わないものを渡すことで、それらの感覚要求はは満たされることもあります。その結果、子どもは落ち着きのない行動をとる必要がなくなり、安心してじっとしていることが可能となります。自分で刺激を回避する方法を学ぶことも、感覚過敏による苦しみを軽減するひとつの手段です。子どもと大人の間で、このような出来事が起こったときにはこうする、というルールを決めておくとよいでしょう。感覚が過敏である場合について考えます。例えば、教室が賑やか過ぎて落ち着かないときに、黙って教室を飛び出るのではなく、イヤーマフを自分でしたりして、適切な対処方法をとることができます。また、視覚が過敏な場合には、サングラスをかけたりすることにより回避することができます。「音がうるさいときには、イヤーマフをする」「外に行くときにはサングラスをする」というように子どもに決まりごととして認知することにより、自ら刺激を回避できるようにします。感覚過敏のある子どもは、思ってもみなかったタイミングで音や光が突然に入ってくる場合に、不安やパニックなどの不快な情動が特に起こります。ゆえに、子どもを不安にさせないためにはこれから入ってくる刺激に対して、その量や質、そのタイミングを予測できるようにすることが大切です。また、なぜその刺激が生じるのか、刺激に直面した場合、どのように対応したらいいのかを理解することで、刺激に対する不安を軽減することができます。例えば触覚に偏りがある子どもの場合だと、突然に体に触れられると、驚いてパニックになってしまうことがあります。子どもの体に触れたり、水をかけたりする前に、あらかじめ声をかけてあげるようにしましょう。特に「触覚」「平衡感覚」「固有感覚」の発達については、運動や遊びによって日常生活に必要な感覚を整えることができます。これは、「感覚統合療法」と呼ばれ、療育の場面で使われています。感覚統合とは、人の持つ複数の感覚を組み合わせて、整理したりまとめることです。人は、環境からの刺激を受けると、無意識のうちに複数の感覚を連携させながら、反応を起こします。例えば、床に置いてある水の入ったバケツに足をぶつけてしまったときの例を考えてみましょう。バケツに足をぶつけた瞬間、①足にぶつかった感覚を「触覚」で確認し、②身体の現在位置を「固有感覚」で把握し身体に力を入れます。③その情報を受けた「平衡感覚(前庭感覚)」が、こけないように姿勢を保ちます。④ぶつけた音を「聴覚」で聞き、⑤足元にあるバケツを「視覚」で見て、このように、人は複数の感覚を「統合」し、日常生活を送っています。この感覚の統合がうまくいかないと環境から感じた刺激に対して体がうまく反応できません。この感覚統合のプロセスが適切に生じるように促していくくのが「感覚統合療法」です。感覚統合療法を受けるには、自治体の療育センターや、リハビリ、小児の医療機関を訪れ、感覚統合療法に専門性のある作業療法士(OT)に治療を行ってもらうことができます。また、専門のスタッフに治療を行ってもらうほかには、家庭や学校で遊びを通して感覚統合を行うこともできます。家でできる感覚統合の遊びが以下の書籍で紹介されていますので、参考にしてみるとよいでしょう。太田篤志/著『イラスト版発達障害児の楽しくできる感覚統合―感覚とからだの発達をうながす生活の工夫とあそび』2012年/合同出版/刊太田篤志/著『「発達障がい」が気になる子がよろこぶ!楽しい遊び』2016年/PHP研究所/刊森嶋勉・太田篤志/著・監修『ちょっとしたスペースで発達障がい児の脳と感覚を育てる かんたん運動』2011年/合同出版/刊川上康則/著『発達の気になる子の学校・家庭で楽しくできる感覚統合あそび』2015年/ナツメ社/刊おわりに出典 : 感覚に偏りがある場合には、子どもの生活空間に存在する不快な刺激をコントロールする同時に、感覚の偏りによる困難さを理解し、子どもが生きやすい環境をつくることが大切です。子どもが安心して過ごすことのできるように、周囲の大人が子どものことをよく見て、感覚の偏りがあることを本人が知ることで、適切に対処できるようになるといいですね。
2016年10月06日子どもの好き嫌いがある、食べてくれないものが多い、と困ってはいませんか?「美味しくないのかなぁ」「栄養面は大丈夫かしら」と焦ったりしますよね。もうすぐ2歳になる我が子は、気に入ったものばかりを選んで食べる傾向があります。親としては残念なことに、栄養面を考えて手をかけて作った料理に全く興味を示さないこともしばしば。なんで食べないのかなぁと分析してみると、いくつかの食べない理由が浮上してきました。■パクパク食べないときの傾向は?ちょこっと食べ、いつまでも口の中に食べ物がある、手が進まない、このような時は、スムーズに食べ進めるのに、妨げになる何かが起きていることがあげられます。口に入れた時に少し大きかった、ちょっと熱かった、繊維があって噛みきりにくかったなど、ほんのちょっと形や食感が違うだけでも、感受性の強い子どもの場合は違和感があり、食事がすすまないきっかけになるようです。子どもにとってご飯が美味しいかどうかの判断基準は、今までの経験からきていることが多いように思えます。過去に一緒に食べたほかの食材が苦かった、早く食べなさいと叱られた、など、負の味の記憶や経験があると食事がすすみません。■食べない理由を消していくより、食べたい意欲を伸ばすほうがラクちょっとした環境の変化や、食物の状態によって食べなくなってしまうのでは、お母さんはいつも同じ条件で料理を作らねばと、神経を尖らせて料理をしなければなりません。それよりは、子どもが食材に興味をもつ、食べたいという意欲を伸ばすことの方がはるかにラクだと思います。 ■食材をテーブルに飾ってみましょう!「今日のスープは、この南瓜だよ!」「茄子の色は綺麗な紫なんだね!」「すいかは皮がかたいね」と、子どもは、野菜や果物などの食材を触ってみたり、持ってみたりすることで、興味がでてくるようです。テーブルにお花を飾るように、食材の一部を飾ってみてはいかがでしょうか? (もちろん食事後は冷蔵庫へ。調理していただきます。)■食材をスケッチをしてみましょう!食卓に飾った食材は、食事後にお絵かきしてみてはいかがでしょうか?「ここに種があるね」「切ってみると違う色だね」など食材についての会話をすることで、食事の時にも自然に話題にでてくるようになります。粘土でお野菜や果物を作ってみるのも良いと思います。■「お野菜スタンプ」で遊んでみましょう!人参や大根・蓮根・オクラ・ピーマンなどの野菜のヘタ(はじっこの捨てる部分)などがたまったら、絵の具につけてスタンプ遊びはいかがでしょうか? 野菜の形を知ると同時に、“遊び”になることで野菜に親近感がわいてきます。■子どもの「食材経験値」を増やす!子どもにとっては、何度も繰り返し、見て、触って、食べてを繰り返すことで、徐々になじみのあるものになっていきます。食べないからと食卓に並べないのではなく、食べなくても食卓に並べて、お母さんが美味しそうに食べている様子を見たり、匂いを嗅いだりというだけでも、経験値は増えています。毎日の食事で、少しずつ食べる意欲の基礎をつくり、食べるという方法以外からも、食の体験を広げることが好き嫌いをなくす近道だと信じています。
2016年09月02日毎日の献立を考えるときの、ママの願いは「子どもにはバランスよく野菜も食べてほしい」ということ。だけど子どもは、野菜を見ると食べてくれないし、バレないように細かくみじん切りするは面倒ですよね。そんなときは、手軽に野菜の素材そのままを摂取可能な野菜フレークがおすすめ。野菜が苦手な子どもにもバレずに食べさせることができます。■赤ちゃんのときから野菜好きに!?離乳食がはじまって、すりおろしたリンゴや人参を混ぜられるようになったら、野菜フレークの出番です!野菜フレークは100%素材のまま、ふんわりとしたフレーク状に加工したもの。添加物や着色料などの心配もなく、安心して子どもの食事に使えます。ゆで野菜やすりおろしたものを、あらかじめ用意しておくのもいいですが、野菜フレークは「そのとき必要な分だけサッと使える」ものなので作りおきの手間もいりません。水に溶かしてから使ってもいいですし、おかゆに直接足してみてもいいでしょう。水分と野菜フレークの割合を調節するだけで、サラサラからトロっとした離乳食まで、楽に調理ができます。子どもが少し大きくなったら、牛乳ととうもろこしの野菜フレークを使ったコーンスープもオススメです。■汁物の隠し味にも便利カレーやシチューなどの水を多く使う料理には、野菜フレークで野菜をひとつプラスしてみましょう。たとえば、人参の野菜フレークを使うと、煮込んでいるお湯の色が変わるくらいで、人参の味が強くでるわけではありません。だから、人参が苦手な子でも、みじん切りにするよりも食べてくれるようになります。味噌汁のときには、かぼちゃの野菜フレークをサッとプラスしてみて。かぼちゃのフレークは味噌汁と色が似ているので、混ぜても気になりにくいです。しかも、味にほんのり甘みがでるので、隠し味にピッタリ。大人でも野菜不足になりがちですから、「野菜が少ないかな~?」と思う日は、味噌汁に足してみるのがいいでしょう。最近では、いろいろな会社から粉末タイプの野菜が摂れる商品が出ています。野菜フレークと粉末タイプのものを組み合わせていけば、家族の健康をもっと気遣っていけそうです。「子どもにはすくすく育ってもらいたい」。そんな願いを込めて、料理にサッと野菜をプラスできる野菜フレーク。時短にもなるし、忙しいママをサポートしてくれそうです。
2016年08月31日女子のお話を聞いていて、男として笑っちゃうくらい理解できなくて悲しくなるのは、たとえば「わたしはやさしい男性が好きです」という言い方です。やさしいって主観的で、しかも幅が広すぎる言葉なのです。でもまぁ、女子は女として「男のやさしさとは」という考えをしっかり持っているのでしょう。今回は、女子も知っておいたほうが、きっと恋愛上手になれる(と思われる)、「ホントはやさしい男」についてみていきたいと思います。■■人の好き嫌いが激しい男はお嫌い?人の好き嫌いが激しい男子って、だれの周囲にもひとりやふたり、いると思います。じつはそういう男子って、意外とやさしいやつです。好きでも嫌いでもない、というのは、その対象に興味がないということです。だから、好きでも嫌いでもどっちでもない(まぁどうでもいい)と、こういうことでしょう?好き嫌いが激しい人って、嫌い嫌いと言っているわりに、相手のことをよく見ていますもんね。嫌いなら見なくちゃいいのに、あいつのこういうところが嫌い、ああいうところも嫌いと、もうほとんど誰も見ていないようなところをしっかり見ているものです。■■つまり人が好きってことつまりそういう男子は、人が好きだということでしょう。人が嫌いであれば、他人のことにそこまで熱くなれないし、そもそも観察しないでしょう。人の好き嫌いが激しい男子は、人に対して興味がある、だから人をよく見ている、よく見ているとイヤなところも出てくるから怒ったり熱くなったりする・・・・・・こういうことですよね。*わたしたちが生涯やり続けなくてはならないことがあるとすれば、それはきっと人を好きになることでしょう。たとえばあなたが誰かと結婚して、お互いに80歳を超えたころ、旦那さんが人嫌いで、ゆえに奥さんとろくに口をきかない、孫とも口をきかない・・・・・・ということになれば、それはそれで困ったことですよね。あまり口ウルサイじいさんもどうかと思いますが、根本的に人が好きな人は、きっとよほどのことがない限り、死ぬまで人が好きで、奥さんとも孫とも近所の人とも、それなりにうまくやっていくでしょう。*話が80歳まで飛んでしまいましたが、あなたが人の好き嫌いの激しい男子を見たときに感じたほうがいいことは、この人ってもしかして人間好きなのかな?ということです。好きとか嫌いという表面的な話は適当にスルーしちゃって(まともに関わったらこっちにまで火の粉が飛んでくることもあるので)、人間好きな男なのかどうなのか?めちゃめちゃ人間臭くていとおしい男子なのかどうなのか?そういう視点で見てみると、案外、「そのへんにいる普通の男」だと思っていた人と恋に落ちちゃうかもしれません。(ひとみしょう/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年04月15日「子どもが野菜を食べてくれない」と悩むママは少なくありません。どうすれば野菜嫌いを克服することができるのでしょうか。「キッズ野菜ソムリエ育成プロジェクト」認定講師で野菜ソムリエの香月りささんに、子どもの野菜嫌いの原因と対策を聞きました。どうして子どもは野菜が嫌いなの?香月さんによると、「子どもの野菜嫌いにはちゃんと理由がある」とのことです。「味覚の基本は甘味、塩味、旨味、酸味、苦味の五味ですが、赤ちゃんは生まれて初めて口にする母乳の甘味を<エネルギー源>と認識します。離乳食が始まってから覚える塩味は、体液のバランスを取るミネラルで体に必要なものと認識。だしの旨味は体に不可欠なアミノ酸の味です。ところが、野菜に含まれるクエン酸=酸味は、味覚が未発達の子どもは本能的に腐敗の味と認識、苦みも毒の味と認識してしまいます」なるほど、乳幼児は本能的に野菜を苦手だと感じるのですね。ただし、野菜をおいしいと感じる経験を積むにつれて、あるいは成長期の体が欲することにより、小学校高学年頃には自然に野菜を食べられるようになることが多いそうです。また、味そのものではなく、実は食感が嫌いだったということも珍しくないそうですよ。意外に大事な野菜の切り方香月さんは「食卓に出して食べてもらえなかったら、まずは切り方を変えてみてください」と言います。切り方を変えるだけで食べてくれることも珍しくないそうです。ママたちがやりがちなのが、細かく切って何かに混ぜ込んでごまかすこと。でも、「それだけはやめてくださいね。親子の信頼関係がくずれるだけで根本的な解決にはなりません」と香月さん。「むしろ、大きな状態でドンと出す方が良い場合もあります。たとえば千切りキャベツ。食感が苦手な子が多いので、葉っぱを渡して自分でちぎって食べると食べやすくなる子もいます。また、トマトは串切りにするとゼリー状の種の部分の食感が嫌われやすいので、いちょう切りがおすすめです」子どもを野菜好きにする5つの方法香月さんに、子どもが野菜に親しみを持ち好きになる方法を紹介してもらいました。(1)食べ比べをさせる:色も形もバラエティ豊かなミニトマトがおススメ。(2)家庭菜園で一緒に育てる:ピーマンは比較的成功しやすいです。(3)一緒に買い物をして野菜を選ばせる:たとえばニンジンは軸の太さに個体差があり、軸が細いものは甘みがあります。ピーマンのヘタも五角形と六角形があり、六角形の方が苦みは少なく食べやすいです。スーパーで、「おいしいのを選んでね」とお願いすると子どもは喜びます。(4)お手伝いをさせる:皮をむいてもらう、型抜きをさせるなど、少しでもお手伝いをすると子どもは素材への親しみを持ちます。(5)楽しく食べる:子どもが残した野菜を、親が怒りながら食べるのはダメ。ときには、「おいしいからママがもらうね!」といった演出も必要です。食育の基本は家庭、たまにはプロにゆだねても食育は毎日の家庭での心がけが大事なのですね。とはいえ、現代の親は忙しいので外部の食育プログラムの需要も高まっているそうです。日本野菜ソムリエ協会でも、子どもたちが楽しみながら野菜や果物について学び、同年代の子どもたちに伝える<キッズ野菜ソムリエ>の育成を行っています。こうしたプログラムを利用したり、同年代の子と楽しめるキッズ料理教室などに参加させたりすることで、子どもが野菜に興味を持ってくれるといいですね。最近、料理教室は男の子にも人気だそうです。香月さんの話を聞き、「子どもの野菜嫌いには理由がある」ということがわかりました。そう思うと、「とにかく野菜を食べさせなくては!」というプレッシャーから解放されて、気持ちが少し楽になりますね。生きることに直結する食のこと、親子で楽しく関わっていきたいと思いました。香月りささんブログ取材協力:日本野菜ソムリエ協会キッズ野菜ソムリエ育成プロジェクト<文:フリーランス記者鯰美紀>
2016年04月14日【ママからのご相談】もうすぐ3歳になる子のママです。最近子どもの食べ物の好き嫌いが激しくなってきました。ご飯・パン・うどん・ホットケーキ・スパゲティなど、“炭水化物”にあたる主食しか食べてくれません。いろいろ工夫して作るべきなのでしょうが、時間に余裕もありません……。おすすめの解決方法はありませんか?●A. 時間の解決を待ちつつ、負担のない範囲で工夫を!こんにちは、ライターの佐原チハルです。子どもの偏食や“食べてくれない”という悩みは、なかなか解決が難しいものですよね。食べ物の好みは、年齢が上がるにつれて大きく変わってくることがあります。大抵は次第に、(多少は)野菜・肉・魚など、食べられるものが多くなってくるものです。とはいえ、「時間が解決してくれることも多い」と知っていても、成長の著しいこの時期、栄養のバランスはちゃんと考えたくもありますよね。そこで今回は、食べない・偏食などの悩みを乗り越えたママたちに、ポイントを聞いてみました。●体験談に学ぼう! 子どもの好き嫌いを克服するポイント3つ●(1)別のもので栄養をとる同じく「炭水化物しか食べてくれなかった」という悩みを持っていたAさん(30代ワーキングマザー)からは、ひたすら別のものでカバーしていた という声をもらいました。『野菜は、できる限り余分なものの入っていないジュースで取らせるようにしていました。1日分の野菜がとれるジュースとか、いろいろな種類のものがあって助かりました……。肉や魚を食べてくれない分は、豆腐とか納豆とか、あとはチーズとかヨーグルトはかろうじて食べてくれたので、そのへんの別の食材でフォローしていました。豆腐を常備する生活だったので、私自身も少し痩せたりしました』現在お子さんは5歳だそうですが、今では“唐揚げ”が好物とのことです。●(2)食感を変えてあげる『離乳食のときを思い出して、休みの日とかにいろいろ研究した』そう聞かせてくれたのは、30代の専業ママEさんです。『なんで食べてくれないの!?ってイライラしてたんですけど、離乳食のときも、少し大きさ・固さ・食感が合わないだけで吐き出されてたし、そのころに比べればまだ楽だよな、って思い直しました』そこで、離乳食のとき同様、素材の固さ・大きさ・とろみ具合で食感を変えるなどしてみたところ、食べられるものが増えた とのことです。『大抵のものが食べられるようになった幼児でも、やっぱりまだ子どもだし、食べられない場合があって当たり前と思っていた方がいいなって実感しました』なお、・肉は小麦粉をまぶして柔らかくする、もしくはそぼろにする・野菜はぺーストにしてソースにしてしまう・魚はほぐして簡単なあんかけ風にする・豆腐と和えるという手法をよく使ったそうです。●(3)“おやつ”にしてしまう『食事はもう諦めて、おやつでがんばることにしました』そう話してくれたのは、20代の専業ママUさんです。『うちは、食事は必ず椅子とテーブルですが、おやつは床やソファや外で食べてもいいことにしていたんです。だから、おやつの時間だってだけで、食べるのが楽しいみたいで』それならばと、おやつのメニューでビタミンやたんぱく質をとれるように工夫したそうです 。『野菜はチップスにしたり、ホットケーキに混ぜ込んだりしました。お豆腐にケチャップとチーズ乗っけてピザ風にしたり、お麩でクッキーやラスクを作ったりするくらいなら数分でできるし、簡単です。いろいろ食べてくれると、達成感もあってうれしかったです』----------好き嫌いや偏食は、当然ない方がいいです。けれど食べられないものが多くても、別のものでその栄養を補えるのであれば大丈夫!むしろ気をつけるべきなのは、無理に食べさせるなどして“食べること自体が嫌いになってしまう”ことです。どうか肩の力を抜いて、いつかやってくる“食べられるようになる日”を、楽しみにしていましょう。●ライター/佐原チハル(フリーライター)
2016年03月14日子どもの好き嫌いをなくすアイデア・後編 の続きです。子どもの食においてもっとも大事なこととはこれまで、子どもに好き嫌いなく食べさせることがなぜいいのか、そして、好き嫌いなく食べさせるためのアイデアについて、さまざま紹介してきました。親として、子どものためにそうした努力を行うのは大切なことです。しかし同時に、絶対に忘れてはならないことがあります。それは、子どもに「おいしいな、食べるって楽しいな、幸せだな」という気持ちを味わわせることです。このことは、好き嫌いをなくそうと努力するよりも大事なことかもしれません。食べ物をおいしく食べた時はうれしいものです。また、家族そろって食卓を囲むということは、楽しく幸せなものです。ですから、子どもの食においては、子どもが「おいしいな」と思えるものを作ってあげることと、家族そろって食卓を囲む機会を作ることが、何より大事なことなのです。好き嫌いをなくすことに躍起になって、このもっとも大事なことを忘れてはなりません。好き嫌いを直してやろうと頑張るのは、確かに必要なことです。しかし、その気持ちが強まりすぎて、無理やりにでも食べさせてしまうようになっては元も子もありません。最終目標は「食べることの楽しさ」を教えること「好き嫌いをなくさせよう」という気持ちが大きくなりすぎ、そのための工夫に必死になりすぎると、どうしても「好き嫌いせず何でも食べる」ということが最終目標であると考えるようになっていってしまいます。するとその目標を達成させるために「なぜ食べないの!」と叱ったり、口に無理やり押し込んだりするようになりがちなのです。とはいえ、好き嫌いの激しい子どもに対して、ただ苦手なものを食卓に並べるだけでは、なかなか食べるようにはならないでしょう。ですから、「一口だけでもいいから食べてごらん」「なめてみるだけでもいいから」などと誘うことは大切です。でもこれも無理強いしてはいけないことです。なぜ無理やり食べさせるのがいけないかと言えば、無理強いして食べることができたとしても、親が見ていなければ決して食べないからです。それでは好き嫌いが直ったとは言えません。それに無理やり食べさせられたという経験により、苦手感に拍車が書けられることも、往々にしてあるのです。中には食事の時間そのものが苦痛になってしまう子もいるのです。そもそも、どんなものが好きか、嫌いかということは、誰に決められるものでもありません。ですから「これを好きになりなさい」と強制することはできないのです。また、子どもの頃は絶対に食べられなかったけれど、成長したら自然と食べられるようになったという話もよく聞くではありませんか。子どもの好き嫌いについて大人ができることは、少しでも苦手なものがなくなるよう、そしてできるだけ子どもが負担を感じずに食べることができるように、いろいろな工夫を凝らす。それだけです。それだけやったら、後は自然に任せましょう。楽しくおいしく食事をしてきた子どもは、心身ともに健康になる繰り返しますが、子どもの食において最も大事なことは、「食べることは楽しいこと、幸せなこと」と子どもに感じさせることです。親の深い愛情を感じながら、家族そろって楽しい雰囲気の中、美味しく食事をとることこそが、子どもの心と体をすくすくと成長させるのです。そんな食事をとってきた子どもは、心身共に健康なはずです。もしも「何としてでも嫌いな食べ物をなくしてやろう」という気持ちばかりが先行してしまうと、食事の時間が冷たく緊張した空気に包まれてしまいます。このような食生活では、決して子どもの心身を健康に育てることはできません。もっとも大事なことは何か。子どもを育てている時には、どんな場面でもこのことを考え、ぶれないようにしましょう。悩んでしまった時も、何が最も大事なことかを思い出すことで、子育てに迷わなくなるはずです。(子育ての達人)
2015年11月30日子どもの好き嫌いをなくすアイデア・前編 の続きです。子どもの好き嫌いをなくすために、やはり調理面での工夫は直接的で効果も高いものです。いくつか見ていきましょう。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(4)苦手なものでも食べやすくなるように調理する子どもの好きなハンバーグの中に、細かくみじん切りにした人参を入れるとか、かぶを軟らかく煮てミキサーにかけ、ポタージュスープにするとか。つまり、子どもが抵抗を感じないような大きさにして、好きなメニューに混ぜ込むという方法です。嫌いな食べ物の形がドーンとそのまま表れている料理には、確かに箸をつけにくいもの。ですから最初は、気づかれないほどの大きさにして食べさせ、徐々に大きく切っていくようにして慣れさせるというわけです。この方法は好き嫌いの改善にはかなり有効です。ただし、何のメニューに混ぜ込むか考えたり、細かくみじん切りにしたりするのは、やはり大変なこと。ですからこれは親にとって「頑張ること」であるというのは間違いありません。でも、この方法は、頑張ってやればその努力は報われる可能性の高いものです。ですから「子どもの好き嫌いを何とかしたい」という気持ちがあるのであれば、ここが頑張りどころと思って、取り組んでみましょう。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(5)食材選びはバラエティに富んだものにするスーパーに買い物に出かけると、実にいろいろな種類の食材が売られています。にもかかわらず、ついいつも買うものばかりに手が出ませんか? 「使い慣れているから楽だしな…」「試してみて食べてもらえなかったらもったいないしな…」と思うと、つい同じ物ばかりを買ってしまいがちです。もしも子どもに買わせたら、もっとこの傾向が強まるでしょう。しかしそこはちょっと気持ちを変えて、あまり使ったことのない食材にもチャレンジしてみましょう。実はそれが、子どもの好き嫌いを改善させるコツでもあるのです。子どもは見たことがないもの、食べたことがないものについて警戒心を持ちますが、経験によって食べられるようになることもあるのです。ですから、意識してできるだけバラエティ豊かな食材を使うようにしてみましょう。好きか嫌いかはちょっと隅に置いておいて、これも子どもの教育の一環だと思ってやってみてください。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(6)スーパーでの試食は進んでさせようスーパーでは、その日のおすすめを試食させてくれるところが多いでしょう。本来の目的は、客が買うための判断材料として味を知るというものですが、うまく利用すると子どもの好き嫌いが解消されるかもしれないのです。というのも、スーパーでの試食では、食べ慣れていないものが提供されることも多いからです。それに、いつもの食事の時間や場所ではないところで食べるという特別感も手伝って、普段なら子どもが抵抗感を示しそうなものでも、思わず手が伸びてしまうのです。それが続くうち、「僕はこんなにもいろいろなものを食べられるようになったぞ」という自信につながります。忙しい毎日の中で子どもを買い物に連れていくのも大変かもしれませんが、お手軽に子どもの好き嫌いを改善させる方法ですから、ぜひ機会を見て、子どもと一緒にスーパーに足を運んでみてください。まずはご自分が取り組めそうなものから、チャレンジしてみてください。また、ご家庭の事情に合わせてやりやすいようにアレンジするのもいいですね。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月29日「好き嫌いなく食べる」のが難しいのはなぜか の続きです。毎日の食事作りに追われる親の立場からすると、子どもの好き嫌いは悩みどころです。作れる料理が限られてしまいますし、何より栄養面で子どもの体が心配になるでしょう。「どうしたら子どもの好き嫌いを直せるのだろう」と悩んでいる方のために、いくつかアイデアをご紹介したいと思います。子どもの好き嫌いの克服というと調理面での工夫などに目がいきがちですが、まずは別の観点からのアイデアを見ていきましょう。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(1)どうして好き嫌いがいけないのかを理解させる大人でもそうですが、自分で納得できないと、嫌いなものを食べようという気にはなれません。体にいい食べ物を食べてもすぐに結果が出るわけではないですから、なおさらです。ですから食べ物の効能を説明し「これを食べることは大事なんだ」と心から思わせるようにするのです。肩こりが改善されるとか、ダイエット効果があるといったようなことを耳にすると、あまり好きではない食べ物でも進んで食べる、というのは大人に良くあるかと思います。これと同じような効果を狙ったものです。心から理解させるには、図や絵、写真、表などのデータが有効です。例えば、野菜を食べないでいると便秘になってしまうということを、お腹の中に便が詰まった絵や画像を見せることで、子どもたちに知らせるのです。これはかなりショックを受けるはずです。また、栄養士や病院の先生など、その道のプロの話を聞くことも効果的です。いずれにせよ、子どもたちが深く納得し、これは食べなければという気持ちにさせることが大切です。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(2)苦手な野菜を自分で育てる自宅でも比較的簡単に栽培できる野菜は、意外と多くあります。ミニトマト、ピーマン、ナス…。これらを庭で、あるいはプランターで育ててみませんか? 子どもに世話をさせるのです。自分の手で植えて、毎日水やりをし、時には肥料をやったりわき芽を摘んだりしながら世話をするうち、愛着がわいてきます。苦労して育てた野菜が実を結んだ時の収穫の喜びは格別です。そしてその喜びから子どもたちは、苦手な野菜でも口にすることができることが多いのです。是非お試しを!子どもの好き嫌いをなくすアイデア(3)嫌いな食材を使った料理を自分で作るあえて嫌いな食材を利用した料理を作ることにし、子どもに手伝ってもらいましょう。子どもが自分で作れるなら、なおさらよいですね。料理のお手伝いは意外と大変です。それを手伝うことで子どもには「頑張って作ったのだから」という気持ちが働いて、苦手な食材でも口にすることができるものです。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月28日「食べ物を残さない」のではなく「食べられる量を把握」させよう の続きです。子どもが嫌いな食べ物は?子どもは一人一人違いますから、すべての子どもが同じ量を食べられるわけがありません。ですから子どもには、残さず食べることよりも、好き嫌いなく何でも食べることを教えたいものです。子どもたちの中で「嫌いな食べ物がない」という子は珍しいほうでしょう。では、子どもたちはどんなものが嫌いなのでしょうか。ある調査によれば、子どもたちの嫌いな食べ物ワースト10のうち、8つが野菜類でした。野菜が苦手な子どもが多いということですね。一方好きな料理は何かという問いには、お寿司やカレー、ラーメン、ハンバーガー、ピザなど、外食でよく食べられるような、味付けのはっきりしたものが続きます。子どもたちの中には、嫌いな食べ物にはまったく口をつけられないと、かたくなに思っている子どももいます。嫌いなものだけでなく、食べた経験のないものも敬遠しがちのようです。食べず嫌いというのでしょうか、経験のない味には手が出せないのです。このように子どもたちには、はっきりとした好き嫌いがあるというのが現状のようです。好き嫌いなく食べることのメリットとはですが、好き嫌いなく何でも食べることは、とても大切なことなのです。それは、バランスよく栄養をとることができ、健康になれるというメリットがあるからです。「そんなの知っているよ」と言われてしまいそうですが、知っていても、実際は偏りなく食べることができないことが多いのです。たとえば、野菜をたくさん食べると繊維質をたっぷりとることができますから、お通じがスムーズになります。青魚に含まれるDHAは血液をサラサラにし、脳を活性化させます。そのようなことは情報としては入ってきても、なかなか実際の食生活に結びつかないのです。これはなぜかというと、食べたものの効果は、すぐに目に見えてはっきりと表れてこないからです。昨日青魚を食べたから今日のテストで100点取れるかと言うと、それは無理な話です。大人ですら、すぐに見える効果が出ないとやる気が起きないのですから、子どもならなおのことそうでしょう。人間以外の動物は、自分の体に必要な物を本能的に知っているので、嫌いだから食べないということはありません。でも、人間はそのような本能がなくなりつつあるのか、嫌いなものがあり、そういうものは拒否してしまいがちです。ですから、健康になるために食べるには、すぐに結果が出なくても、これを食べたらこんないいことがあるということを想像し、しっかりそのイメージを頭に焼き付ける必要があるのです。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月27日東京工業大学(東工大)は1月6日、県立広島大学との共同研究により、味に対する好き嫌いに応じて顔の皮膚血流が特異的に応答することを明らかにしたと発表した。成果は、東工大 社会理工学研究科の林直亨 教授、県立広島大学の鍛島秀明 助教らの共同研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、1月5日付けで「Chemical Senses」に掲載された。おいしいものを食べると幸福感がもたらされ、それに見合った表情に変化するし、まずいものや苦手なものを食べると同様にそれに見合った表情に変化する。表情の変化は味のよし悪しや情動を反映するといわれているが、表情は簡単に偽り、隠すことが可能なので、その変化から感じている味覚を評価することは困難だ。そこで研究チームは恥ずかしいと顔を赤らめたり、体調が悪いと顔面が蒼白になったり、顔色にまつわる言語表現が数多く存在していることをヒントに、味覚の客観的評価法として、顔の皮膚血流に着目。2011年に、甘味、酸味、塩味、うま味、苦味の基本味に対して顔の皮膚血流が特異的に変化することを突き止めていたが、複雑な味覚を用いても、顔の皮膚血流とおいしさの関連があることを実証することが、実用化に必要であることから、今回の研究が行われた次第だ。実験は、被験者15名を対象に安静時と、味覚刺激中(オレンジジュース、コンソメスープ、苦いお茶、コーヒー、チリソース、水)に顔の皮膚血流を「レーザースペックル法」によって計測し、刺激中の血流の相対変化量の算出が行われた。なおレーザースペックル法とは、光の干渉の変化する速さが、測定対象表面にある物体の移動速度と関連することを用いた非接触の血流測定法である。また、与えられた味覚の好き嫌いを表す主観的嗜好度については、11段階の主観的嗜好尺度法を用いて測定された。その結果、おいしいと感じられた刺激(オレンジジュースとコンソメスープ)を与えた際にはまぶたの血流が増加することが判明(画像1・2)。つまり、主観的なおいしさとまぶたの血流の相対的増加量との間には相関関係が確認されたというわけだ。一方、おいしくないと感じられた刺激(苦いお茶)では、鼻や額の血流が低下することが判明。これら結果は、顔の皮膚血流が味覚に対する好き嫌いに伴って特異的に変化したことを示しているとした。今後の展開としては、食品開発場面において、プロでも長期間のトレーニングが必要な味の官能評価に適用できると考えられるという。応用的には、臨床や介護場面において、意思疎通の困難な者(例えば重症筋萎縮硬化症や筋ジストロフィーの患者)の味覚を客観的に判定でき、個人の嗜好に合った食事を提供することができると考えられるとしている。
2014年01月07日